JP2022122720A - 雲台制御装置およびカメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】撮影者の視線方向に基づいてカメラの撮影方向を制御すること。【解決手段】雲台制御装置は、撮影者の顔の正面方向を検出する顔方向検出部と、前記撮影者の視線方向を検出する視線検出部と、被写体を撮影する撮影部の撮影方向を移動する自動雲台の駆動部に対する駆動情報を、前記顔の正面方向と前記視線方向とに基づいて算出する算出部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、雲台制御装置およびカメラに関する。
眼球を撮影するカメラを備えたディスプレイ付きヘルメットが知られている(特許文献1参照)。従来の技術では、カメラで撮影された瞳孔の向きから視線方向を検出し、あたかも視線方向を撮影したかのような画像を画像処理装置で作り出す。そのため、視線方向を実際に撮影するような撮影方向の制御については検討されていない。
特開平5-208393号公報
本発明の第1の態様による雲台制御装置は、撮影者の顔の正面方向を検出する顔方向検出部と、前記撮影者の視線方向を検出する視線検出部と、被写体を撮影する撮影部の撮影方向を移動する自動雲台の駆動部に対する駆動情報を、前記顔の正面方向と前記視線方向とに基づいて算出する算出部と、を備える。
本発明の第2の態様によるカメラは、第1の態様による雲台制御装置を備える。
雲台制御装置で撮影用のカメラの撮影方向を制御する場面を例示する模式図である。 図1のカメラの撮影方向が制御される場面を説明する模式図である。 自動雲台を含む撮影システムの概要を例示する図である。 実施の形態による撮影用のカメラの構成を例示する図である。 実施の形態による視線検出用のカメラの構成を例示する図である。 撮影者の眼球および視線検出用のカメラを例示する模式図である。 撮影用のカメラの撮影距離を説明する模式図である。 プログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。 プログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。 コンタクトレンズが装着された眼球を説明する模式図である。 プログラムの提供を説明する図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。
図1は、実施の形態による雲台制御装置で撮影用のカメラ1の撮影方向を制御する場面を例示する模式図である。自動雲台が三脚等に取り付けられ、自動雲台に装着されたカメラ1で陸上競技の短距離走(例えば100m)のシーンを撮影する。出場選手は、短距離走で使用される短距離トラック10のスタートライン11からゴールライン12へ向かって走る。カメラ1は、短距離トラック10の脇に設置され、疾走する選手を横から撮影する。
カメラ1とは別の三脚等に固定された視線検出用のカメラ6は、撮影者5の瞳孔を撮影し、撮影画像に基づいて撮影者5の視線方向を検出する。撮影者5の頭部に装着される頭部センサ40は、撮影者5の顔が向く方向を検出する。実施の形態では、撮影者5の顔の正面方向を、撮影者5の顔が向く方向とする。
実施の形態の視線検出用のカメラ6は、頭部センサ40とともに雲台制御装置として機能する。雲台制御装置として機能するカメラ6は、カメラ1の撮影方向の制御(換言すると、カメラ1が装着されている自動雲台の台座を回転駆動する雲台制御)を、撮影者5の視線方向と、撮影者5の顔の正面方向とに基づいて行う。
なお、頭部センサ40は、撮影者5の頭部の動きとともにセンサの向きが変わり、撮影者5の顔の正面方向を検出し得るセンサであればよく、その形状は図示した形状に限らず、ヘルメットタイプでも、眼鏡タイプでも、耳あてタイプでもよい。
図2は、図1のカメラ1の撮影方向が制御される場面を説明する模式図である。図2では、撮影者5およびカメラ6の図示を省略している。撮影者5は、選手がスタートすると、図2の右から左に向かって走る選手を眼で追いかける。撮影者5は、顔の向きを変えながら選手を眼で追いかけてもよい。撮影者5が、例えば選手R1を眼で追う場合、雲台制御装置として機能するカメラ6は、撮影画面のほぼ中央に選手R1を捉え続けるようにカメラ1の撮影方向を制御する。カメラ1に対して連写する設定、または、動画撮影を行う設定が行われている場合、撮影者5が追尾対象の選手R1を眼で追うだけで、選手R1を撮影するカメラ1の撮影方向が破線1aで示す状態から、破線1bで示す状態へ自動で制御される。また、実施の形態のカメラ6は、撮影者5が眼で追う選手R1について、カメラ1から選手R1までの距離も検出する。
このような撮影システムの概要について、図3を参照して説明する。
図3は、上記自動雲台を含む撮影システムの概要を例示する図である。撮影システムは、撮影用のカメラ1と、カメラ1用の自動雲台50と、雲台制御装置として機能する頭部センサ40および視線検出用のカメラ6と、を有する。
撮影用のカメラ1は、少なくとも無線通信部270およびレンズ駆動部330を含む。
視線検出用のカメラ6は、少なくとも視線検出部241と、撮影距離算出部244と、雲台駆動量算出部243と、無線通信部270とを含む。
頭部センサ40は、顔方向検出部42と、姿勢/振れ検出部43と、無線通信部41とを含む。
自動雲台50は、無線通信部51と、制御部52と、駆動部/検出部53と、操作部材54とを含む。
<撮影用カメラ>
図4を参照して、撮影用のカメラ1について詳しく説明する。図4は、実施の形態によるカメラ1の構成を例示する図である。カメラ1は、不図示の三脚に固定された自動雲台50の台座に装着されている。カメラ1は、カメラボディに着脱可能な撮影レンズ(交換レンズ)を装着した構成でも、カメラボディと撮影レンズを一体にした構成でもよい。
カメラ1の撮影方向は、自動雲台50によって制御される。図4の例では、撮影レンズ360の光軸Oに沿った左方向が、カメラ1の撮影方向である。
カメラ1は、制御部230、撮像部260、無線通信部270、操作部材280、撮影レンズ360、レンズ駆動部370、絞り駆動部380、およびレンズ制御部330を含む。制御部230は、撮像部260、無線通信部270、操作部材280、およびレンズ制御部330と接続されている。
撮像部260は、撮像素子261および信号処理部262を含む。撮影レンズ360を通過した被写体からの光は、撮像部260の撮像素子261に導かれる。撮像素子261は、例えばCMOSイメージセンサ等の固体撮像素子である。撮像素子261は、制御部230からの制御信号に基づき、撮影レンズ360によって撮像面261Sに形成される被写体像を撮像して信号を出力する。
撮像部260は、動画撮影と静止画撮影とが可能である。動画撮影には、動画を記録する他、連写撮影や、不図示の表示部で連続的にモニタ用の画像を表示させるためのライブビュー画像の撮影も含むものとする。
撮像素子261は、画像生成用の光電変換部と焦点検出用の光電変換部を有する。画像生成用の光電変換部で生成された電荷に基づく撮像用画素信号は、信号処理部262で画像データの生成に用いられる。信号処理部262は、撮像用画素信号に対して所定の画像処理を行って画像データを生成する。撮像用画素信号はさらに、制御部230で露出演算に用いられる。
焦点検出用の光電変換部で生成された電荷に基づく焦点検出用画素信号は、信号処理部262を介して制御部230へ送出される。
制御部230は、マイクロコンピュータおよびその周辺回路等から構成され、制御プログラム等を実行してカメラ1の各部を制御する。制御部230は、測光部231、露出制御部232、レンズ駆動指示部233、情報記憶部234、および記録制御部235を含む。
測光部231は、撮像用画素信号に基づいて測光を行う。例えば、撮像部260から出力された撮像用画素信号に基づいて被写体の明るさ情報(Bv値)を検出する。露出制御部232は、例えば、Bv値と情報記憶部234に格納されているプログラム線図の情報とに基づいて、絞り値(Av値)、シャッタ速度(Tv値)、および感度(Sv値)を決定する。
レンズ駆動指示部233は、例えば、撮像部260から出力される焦点検出用画素信号を用いた位相差検出方式の焦点検出処理を行ってデフォーカス量(撮影レンズ360による結像位置と撮像素子261の撮像面261Sとのずれ量)を算出する。結像位置は、撮影レンズ360のフォーカシングレンズ361が現在の位置にある状態で結像する位置である。
レンズ駆動指示部233は、算出したデフォーカス量に基づいて、撮影レンズ360のフォーカシングレンズ361を現在の位置から合焦位置へ移動させるための駆動量Δdを演算し、レンズ制御部330へ駆動指示を出力する。
また、レンズ駆動指示部233は、外部機器から撮影距離Lを示す撮影距離情報を取得して、撮影レンズ360のフォーカシングレンズ361の光軸O方向の位置を現在の位置から合焦位置へ移動させるための駆動量Δdを演算し、レンズ制御部330へ駆動指示を出力することも可能に構成される。撮影距離Lは、カメラ1(より正確には撮像面261S)から主要被写体までの距離に対応する。
例えば、撮影レンズ360の光学特性の情報として、焦点距離および撮影距離Lに応じたフォーカシングレンズ361の光軸O方向の位置を、あらかじめ情報記憶部241に記憶しておく。レンズ駆動指示部233は、外部機器から撮影距離情報を取得した場合に、情報記憶部241を参照することによって、取得した撮影距離Lだけ離れた被写体に合焦させるフォーカシングレンズ361の光軸O方向の位置(合焦位置)を求めた上で、フォーカシングレンズ361を現在の位置から合焦位置へ移動させるための駆動量Δdを演算し、レンズ制御部330へ駆動指示を出力する。
情報記憶部234は、制御部230によってデータや情報の記録および読み出しが制御されるメモリである。情報記憶部241には、例えば、撮影レンズ360の光学特性を示す情報、および露出制御用のプログラム線図の情報などが記録される。
記録制御部235は、メモリカード等の記録媒体500に対するデータや情報の記録および読み出しを制御する。記録制御部235は、撮像部260から出力された画像データを所定のファイル形式に変換してメモリカード等の記録媒体500に記録する。また、記録媒体500に記録されている画像データを読み出して、無線通信部270を介して外部機器へ送出することもできる。
記録媒体500は、カメラ1に設けられた不図示のスロットに対して着脱可能である。
レリーズボタンや操作スイッチ等を含む操作部材280は、カメラ1の外装面に設けられる。操作部材280は、ユーザの操作に応じた操作信号を制御部230へ送出する。ユーザは、操作部材280を操作することにより、カメラ1の動作モードの切替え操作、および撮影条件(露出設定など)の設定操作などを行う。
無線通信部270は、無線通信機能を備える外部機器との間でデータや情報の送受信を行う。無線通信部270は、制御部230によってデータや情報の送信および受信が制御される。
実施の形態では、外部機器としての視線検出用のカメラ6と通信を行い、カメラ1から主要被写体(例えば選手R1)までの撮影距離Lを示す情報をカメラ6から取得する。
撮影レンズ360は、フォーカシングレンズ361、絞り部材362、レンズ駆動部370、および絞り駆動部380を含む。レンズ制御部330は、レンズ駆動部370、絞り駆動部380、および制御部230と接続される。
レンズ制御部330は、マイクロコンピュータおよびその周辺回路等から構成される。レンズ制御部330は、内部に記憶されている制御プログラムを実行し、撮影レンズ360の各部を制御する。また、レンズ制御部330は、制御部230と周期的に通信を行う。
レンズ制御部330と制御部230との間で行われる通信により、撮影光学系360を駆動する指示などが制御部230からレンズ制御部330へ送信される。また、撮影レンズ360の駆動状態(例えばフォーカシングレンズ361の位置、絞り部材362の開口径)などの情報がレンズ制御部330から制御部230へ送信される。
また、撮影レンズ360の光学特性を示す情報も、レンズ制御部330から制御部230へ送信することができる。
撮影レンズ360は、フォーカシングレンズ361等のレンズと絞り部材362とを含み、撮像部260の撮像面261Sに被写体光を導く。
フォーカシングレンズ361は、レンズ駆動部370により、光軸O方向に移動が可能に構成されている。フォーカシングレンズ361が移動することにより、撮影光学系360により形成される被写体像の光軸O方向の位置が変更される。これにより合焦動作が行われる。フォーカシングレンズ361の光軸O方向の位置は、レンズ駆動部370によって検出可能に構成されている。
絞り部材362は、撮像部260に入射する光量を調節する。絞り部材362は、絞り駆動部380や手動操作により、絞り羽根が駆動され開口径(絞り値)を変化させることが可能に構成されている。絞り部材362の開口径は、絞り駆動部380によって検出可能に構成されている。
フォーカシングレンズ361の移動方向や移動量、移動速度などの駆動指示は、制御部230から指示される。なお、制御部230からの情報に基づいてレンズ制御部330から指示することとしてもよい。
<頭部センサ>
頭部センサ40は、上述したように、撮影者5の頭部に装着される。また、頭部センサ40は、無線通信部41と、顔方向検出部42と、姿勢/振れ検出部43とを含む。
無線通信部41は、不図示のマイクロコンピュータ、その周辺回路および通信回路等から構成される。無線通信部41は、無線通信機能を備える外部機器との間でデータや情報の送受信を行う。実施の形態では、外部機器としての視線検出用のカメラ6と通信を行い、撮影者5の顔が向く方向を示す情報を、カメラ6へ送信する。
無線通信部41のマイクロコンピュータは、内部に記憶されている制御プログラムを実行し、頭部センサ40の各部を制御する。
顔方向検出部42は、例えば3軸の地磁気センサにより地磁気を検出し、検出情報に基づいて方位角を算出する。姿勢/振れ検出部43は、例えば3軸の加速度センサにより重力を検出し、検出情報に基づいて重力の傾き角を算出する。算出された重力の傾き角は、撮影者5の頭部の傾き、換言すると頭部に装着された頭部センサ40の傾きに対応する。また、姿勢/振れ検出部43は、頭部センサ40の傾き情報の検出を所定時間間隔で繰り返し行い、撮影者5の頭部の振れ、換言すると頭部に装着された頭部センサ40の振れ情報を検出する。
実施の形態では、顔方向検出部42が、姿勢/振れ検出部43で取得された撮影者5の頭部の傾き情報および振れ情報をもとに地磁気センサの姿勢を推定するとともに振れを補正し、推定した姿勢と地磁気センサの検出情報とに基づいて、撮影者5の顔が向く方向として方位角を検出する。検出された方向は、頭部の振れの影響が補正されている。
<自動雲台>
自動雲台50は、上述したように、カメラ1用の三脚等に取り付けられる。また、自動雲台50は、無線通信部51と、制御部52と、駆動部/検出部53と、操作部材54とを含む。
無線通信部51は、通信回路等から構成されており、無線通信機能を備える外部機器との間でデータや情報の送受信を行う。実施の形態では、外部機器としての視線検出用のカメラ6と通信を行い、カメラ1が固定されている台座の現在の台座位置を示す情報をカメラ6へ送信するとともに、台座を回転駆動するための駆動情報をカメラ6から受信する。駆動情報は、自動雲台50の現在の台座位置から目標の台座位置へ移動させるための駆動量ΔQおよび駆動方向を含む。
制御部52は、不図示のマイクロコンピュータ、およびその周辺回路等から構成される。制御部52のマイクロコンピュータは、内部に記憶されている制御プログラムを実行し、自動雲台50の各部を制御する。
駆動部/検出部53は、例えばモータの回転によりカメラ1が固定されている台座を回転駆動する駆動機構と、台座位置として、基準位置から見た台座の回転角(回転量)を検出する検出機構とを含む。駆動部/検出部53は、無線通信部51で台座を回転駆動するための駆動情報が受信されると、指示された方向へ指示された駆動量ΔQだけ台座を駆動する。
操作部材54は、公知のねじおよびハンドルを含む。ねじには、台座にカメラ1を固定させるカメラねじ等が含まれる。また、ハンドルには、パンハンドルおよびティルトハンドル等が含まれる。
撮影者5は、撮影準備を行うとき、自動雲台50の基準位置をあらかじめ所定の方角(例えば北)に合わせた上で、カメラ1を自動雲台50の台座に固定する。そして、パンハンドルおよびティルトハンドルを操作することにより、自動雲台50のパンおよびティルト等を調整する。図1および2に例示した場面では、疾走する選手が水平方向に移動するので、撮影時のカメラ1の撮影方向は、短距離トラック10のスタートライン11を向く状態からゴールライン12を向く状態へと水平(左右)方向に動けばよい。そのため、駆動部/検出部53がカメラ1の台座を回転駆動する場合においてカメラ1が水平方向にパンニングされるように、自動雲台50が設置、調整される。
<視線検出用カメラ>
図5を参照して、視線検出用のカメラ6について詳しく説明する。図5は、実施の形態によるカメラ6の構成を例示する図である。カメラ6は、不図示の三脚に固定されており、その撮影方向は、短距離トラック10の方向を注視する撮影者5の眼に向けられている。カメラ6用の三脚に自動雲台はなくてもよい。
図5において、カメラ1と同様の構成には図4と同じ符号を付して説明を省略する。カメラ6は、カメラ1の場合と同様に、カメラボディに着脱可能な撮影レンズ(交換レンズ)を装着した構成でも、カメラボディと撮影レンズを一体にした構成でもよい。上述したように、カメラ6の撮影方向は、撮影者5の眼に向けて固定される。図5の例では、撮影レンズ360の光軸Pに沿った左方向が、カメラ6の撮影方向である。
カメラ6は、制御部240、撮像部260、無線通信部270、操作部材280、撮影レンズ360、レンズ駆動部370、絞り駆動部380、およびレンズ制御部330を含む。制御部240は、撮像部260、無線通信部270、操作部材280およびレンズ制御部330と接続される。
制御部240は、マイクロコンピュータおよびその周辺回路等から構成され、制御プログラム等を実行してカメラ6の各部を制御する。制御部240は、例えばカメラ1の制御部230の構成に加えて、視線検出部241、眼球の焦点距離検出部242、雲台駆動量算出部243、撮影距離算出部244、記録制御部245、焦点検出部246、およびレンズ駆動量算出部247を含む。
視線検出部241は、撮像部260から出力された画像データに基づいて、撮影者5の視線方向を検出する。カメラ6の撮影方向は、撮影者5の眼の瞳孔を撮影する向きにあらかじめ調整されているものとする。
図6は、撮影者5の眼球およびカメラ6を例示する模式図である。実線で示す眼球eは、所定の方角(例えば北)を向く撮影者5が顔の正面に位置する不図示の無限遠点を見ているときの撮影者5の眼球に対応する。破線で示す眼球e’は、撮影者5が任意の位置(実施の形態では、撮影対象物としての選手R1)を見るときの撮影者5の眼球に対応する。
眼球eをカメラ6で撮影したときの瞳孔中心を原点とすると、視線方向変位角θは、次式(1)で表される。
sinθ=x/d …(1)
視線方向変位角θは、撮影者5の顔の正面方向からの変位角に相当する。符号dは、眼球eの角膜から網膜までの距離に対応する。符号xは、撮影者5が任意の位置を見ているときの瞳孔中心の変位(眼球eおよび眼球e’間の瞳孔中心の変位)に対応する。
視線検出部241は、左右両眼についての水平方向および垂直方向の視線方向変位角θをそれぞれ検出することによって、左眼の視線方向変位角の水平成分θLxおよび垂直成分θLyと、右眼の視線方向変位角の水平成分θRxおよび垂直成分θRyとを求める。
実施の形態では、上記無限遠点の方向は、頭部センサ40で検出される撮影者5の顔の正面方向に対応する。
図7は、撮影用のカメラ1の撮像面261Sから撮影対象物(選手R1)までの撮影距離Lを説明する模式図である。図7では、わかりやすくするために視線方向変位角の水平成分のみを例示する。
図7において、眼球Leは撮影者5の左眼の眼球に対応し、眼球Reは撮影者5の右眼の眼球に対応する。また、角度θLxは左眼の視線方向変位角の水平成分に対応し、角度θRxは右眼の視線方向変位角の水平成分に対応する。
眼球の焦点距離D1は、上記視線方向変位角および両眼間隔aの関数として次式(2)で表される。
D1=f(θLx、θLy、θRx、θRy、a) ……(2)
ただし、左眼の視線方向変位角の水平成分をθLx、垂直成分をθLy、右眼の視線方向変位角の水平成分をθRx、垂直成分をθRyとする。両眼間隔aは、ヒトの成人の場合約6.5cmである。
図7に例示した二次元の場合、次式(3)によって焦点距離D1を求められる。
D1×(tan θLx+tan θRx)=a ……(3)
眼球の焦点距離検出部242は、以上説明した手法で眼球の焦点距離D1を算出する。
図7において距離D2は、撮影者5の眼球Re(またはLe)の網膜からカメラ1の撮像面261Sまでの距離に対応する。距離D2は、撮影者5とカメラ1との位置関係に基づいて定まる(例えば0.5m)。
撮影距離算出部244は、眼球の焦点距離D1に距離D2を加算した距離を撮影距離Lとする。
雲台駆動量算出部243は、撮影者5の顔が向く方向(撮影者5の顔の正面方向)と、眼球の視線方向変位角θ(撮影者5の顔の正面方向からの変位角)とに基づき、カメラ1の撮影画面のほぼ中央に撮影対象物(主要被写体)としての選手R1を捉え続けるように雲台駆動量を算出する。例えば、撮影者5の顔の正面方向を基準として、カメラ1の撮影方向を現在の方向から撮影者5の視線方向へ移動させる、換言すると、自動雲台50の現在の台座位置から目標の台座位置へ移動させるための駆動情報を演算する。台座位置は、回転駆動される台座の基準位置からの回転角、または駆動源として用いられるモータに送る制御パルス数によって表してもよい。
制御部240は、雲台駆動量算出部243で算出された台座の駆動情報および駆動指示を、無線通信部270を介して自動雲台50へ送信する。
また、制御部240は、撮影距離算出部244で算出された撮影距離Lおよびフォーカシング361の駆動指示を、無線通信部270を介してカメラ1へ送信する。
記録制御部245は、制御部240内の不図示のメモリに対するデータや情報の記録および読み出しを制御する。記録制御部245は、例えば、撮影者5が顔の正面に位置する不図示の無限遠点を見ているときの撮影者5の眼球の瞳孔を撮影した画像のデータを、メモリに保存することが可能である。
また、記録制御部245は、視線検出部241で検出された視線方向変位角のデータ、撮影距離算出部244で算出された撮影距離Lのデータ、および雲台駆動量算出部243で算出された台座の駆動量ΔQのデータ等を、時刻情報とともにメモリに保存することも可能である。
焦点検出部246は、例えば、撮像部260から出力される焦点検出用画素信号を用いた位相差検出方式の焦点検出処理を行って、デフォーカス量(撮影レンズ360による結像位置と撮像素子261の撮像面261Sとのずれ量)を算出する。結像位置は、撮影レンズ360のフォーカシングレンズ361が現在の位置にある状態で結像する位置である。
レンズ駆動量算出部247は、焦点検出部246で算出されたデフォーカス量に基づいて、撮影レンズ360のフォーカシングレンズ361を現在の位置から合焦位置へ移動させるための駆動量Δdを演算する。
制御部240は、レンズ駆動量算出部247で算出された駆動量Δdおよびフォーカシング361の駆動指示を、レンズ制御部330へ出力出する。これにより、撮影者5の眼球に対して合焦動作が行われる。
<フローチャートの説明>
図8を参照して、頭部センサ40および視線検出用のカメラ6でそれぞれ実行されるプログラムによる処理の流れを説明する。図8において左側のフローチャートは、頭部センサ40で実行されるプログラムの処理の流れを例示するフローチャートである。また、図8において右側のフローチャートは、視線検出用のカメラ6で実行されるプログラムの処理の流れを例示するフローチャートである。
(頭部センサ)
頭部センサ40の無線通信部41は、例えば頭部センサ40の不図示の電源スイッチがオン操作され、頭部センサ40に給電が開始されると、図8に示す処理を開始する。
ステップS400において、頭部センサ40は、姿勢/振れ検出部43で撮影者5の頭部の傾き情報および振れ情報を検出してステップS410へ進む。
ステップS410において、頭部センサ40は、顔方向検出部42で撮影者5の顔が向く方向(撮影者5の顔の正面方向)を検出してステップS420へ進む。
ステップS420において、頭部センサ40は、顔方向検出部42で検出された撮影者5の顔の正面方向を示す信号を生成してステップS430へ進む。
ステップS430において、頭部センサ40の無線通信部41は、外部機器としての視線検出用のカメラ6と通信を行い、撮影者5の顔の正面方向を示す信号を、カメラ6へ送信してステップS440へ進む。
ステップS440において、頭部センサ40は、処理を終了するか否かを判定する。頭部センサ40は、頭部センサ40の電源スイッチがオフ操作された場合にステップS440を肯定判定して処理を終了する。頭部センサ40は、頭部センサ40の電源スイッチがオフ操作されない場合にはステップS440を否定判定し、ステップS400へ戻って上述した処理を繰り返す。
(視線検出用のカメラ)
カメラ6の制御部240は、例えば不図示の電源スイッチがオン操作され、視線検出モードに切り替え操作されると、図8に示す処理を開始する。
ステップS600において、制御部240は、無線通信部270を介して頭部センサ40および自動雲台50からの信号を受信してステップS610へ進む。
ステップS610において、制御部240の視線検出部241は、撮影者5の顔の正面方向を基準に左右両眼の視線方向変位角を検出する。視線検出部241は、右眼の視線方向変位角の水平成分θRxおよび垂直成分θRyと、左眼の視線方向変位角の水平成分θLxおよび垂直成分θLyとを検出するとステップS620へ進む。
ステップS620において、制御部240の視線検出部241は、撮影者5の視線方向(例えば、撮影者5が選手R1を眼で追うときの視線方向)を、撮影者5の顔の正面方向を基準に算出してステップS630へ進む。
ステップS630において、制御部240の雲台駆動量算出部243は、撮影者5の顔の正面方向を基準として、カメラ1の撮影方向を現在の方向から撮影者5の視線方向へ、換言すると、自動雲台50の台座を現在の台座位置から目標の台座位置へ移動させるための駆動情報を算出し、ステップS640へ進む。
ステップS640において、制御部240の眼球の焦点距離検出部242は、撮影者5の眼球の焦点距離D1を算出してステップS650へ進む。
ステップS650において、制御部240は、眼球の焦点距離D1と、撮影者5とカメラ1との位置関係に基づく距離D2とを加算した撮影距離Lを撮影距離算出部244で算出してステップS660へ進む。
ステップS660において、制御部240は、雲台駆動量算出部243で算出された台座の駆動情報を、無線通信部270を介して自動雲台50へ送信するとともに、撮影距離算出部244で算出された撮影距離Lを示す信号を、無線通信部270を介してカメラ1へ送信してステップS670へ進む。
ステップS670において、制御部240は、処理を終了するか否かを判定する。制御部240は、例えば視線検出モード以外の動作モードへ切り替え操作された場合にステップS670を肯定判定して処理を終了する。制御部240は、視線検出モード以外の動作モードへ切り替え操作されない場合にはステップS670を否定判定し、ステップS600へ戻って上述した処理を繰り返す。
次に、図9を参照して自動雲台50および撮影用のカメラ1でそれぞれ実行されるプログラムによる処理の流れを説明する。図9において左側のフローチャートは、自動雲台50で実行されるプログラムの処理の流れを例示するフローチャートである。また、図9において右側のフローチャートは、撮影用のカメラ1で実行されるプログラムの処理の流れを例示するフローチャートである。
(自動雲台)
自動雲台50の制御部52は、例えば不図示の電源スイッチがオン操作され、視線検出モードに切り替え操作されると、図9に示す処理を開始する。
ステップS500において、自動雲台50の制御部52は、駆動部/検出部53で現在の台座位置を検出してステップS510へ進む。
ステップS510において、自動雲台50の無線通信部51は、外部機器としての視線検出用のカメラ6と通信を行い、検出した台座位置を示す信号をカメラ6へ送信してステップS520へ進む。
ステップS520において、自動雲台50の無線通信部51は、外部機器としての視線検出用のカメラ6と通信を行い、カメラ6からの信号、実施の形態ではカメラ1の撮影方向を現在の方向から撮影者5の視線方向へ向けるための駆動情報を示す信号を受信してステップS530へ進む。
ステップS530において、自動雲台50の駆動部/検出部53は、駆動情報に基づいて指示された方向へ指示された駆動量ΔQだけ台座を駆動してステップS540へ進む。
ステップS540において、自動雲台50の制御部52は、処理を終了するか否かを判定する。制御部52は、視線検出モード以外の動作モードへ切り替え操作された場合にステップS540を肯定判定して処理を終了する。制御部52は、視線検出モード以外の動作モードへ切り替え操作されない場合にはステップS540を否定判定し、ステップS500へ戻って上述した処理を繰り返す。
(撮影用のカメラ)
カメラ1の制御部230は、例えば不図示の電源スイッチがオン操作され、視線検出に基づく撮影モードに切り替え操作されると、図9に示す処理を開始する。実施の形態では、撮影指示があれば直ちに撮影を行うために、露出演算およびフォーカシングレンズ361の駆動等を繰り返し行う例を説明する。
ステップS100において、制御部230は、無線通信部270を介して外部機器としての視線検出用のカメラ6と通信を行い、視線検出用のカメラ6からの信号を受信してステップS110へ進む。実施の形態では、カメラ1から選手R1までの撮影距離Lを示す信号を受信する。
ステップS110において、制御部230は露出制御を行う。上述したように、測光部231で撮像用画素信号に基づく測光を行い、露出制御部232で測光結果およびプログラム線図の情報に基づいて絞り値(Av値)、シャッタ速度(Tv値)、および感度(Sv値)を決定してステップS120へ進む。
ステップS120において、制御部230は、ステップS100で取得した撮影距離Lに基づいてフォーカシングレンズ361を駆動し、ステップS130へ進む。上述したように、レンズ駆動指示部233が、撮影距離Lだけ離れた被写体に合焦させるためのフォーカシングレンズ361の駆動量Δdを演算し、レンズ制御部330へ駆動指示を出力する。
ステップS130において、制御部230は、撮影指示に基づいて撮影を開始させ、ステップS140へ進む。撮影指示は、例えば、連写撮影時の次コマの撮像準備が完了した時、撮影距離Lがあらかじめ設定された条件(距離範囲)を満たした時、動画撮影時の次フレームの開始時などに、制御部230が発する。
ステップS140において、制御部230は、処理を終了するか否かを判定する。制御部230は、視線検出に基づく撮影モード以外の撮影モードへ切り替え操作された場合にステップS140を肯定判定して処理を終了する。制御部230は、視線検出に基づく撮影モード以外の動作モードへ切り替え操作されない場合にはステップS140を否定判定し、ステップS100へ戻って上述した処理を繰り返す。
以上説明した実施の形態によれば、以下の作用効果が得られる。
(1)雲台制御装置としての頭部センサ40および視線検出用のカメラ6は、撮影者5の顔の正面方向を検出する顔方向検出部42と、撮影者5の視線方向を検出する視線検出部241と、被写体を撮影する撮影用のカメラ1の撮影方向を移動する自動雲台50の駆動部/検出部53に対する駆動情報を、撮影者5の顔の正面方向と撮影者5の視線方向とに基づいて算出する雲台駆動量算出部243とを備える。
このように構成したので、例えば、短距離走で疾走する選手R1を眼で追う撮影者5の視線方向に、カメラ1の撮影方向を適切に制御できる。
また、撮影者5の頭部に視線検出用のカメラ6を設けていないので、頭部付近にカメラ6を設ける場合と比べて、撮影者5が感じる煩わしさを抑えることができる。
さらに、撮影者5の顔の正面が向く方向を検出する頭部センサ40(顔方向検出部42)を備えたので、撮影者5の頭部に視線検出用のカメラ6を設けていなくても、撮影者5の顔の向きを基準として、撮影者5の視線方向を検出できる。
(2)雲台駆動量算出部243は、カメラ1の撮影方向を撮影者5の視線方向へ移動するための、自動雲台50の駆動部/検出部53に対する駆動情報を算出する。このように構成したので、カメラ1の撮影方向が撮影者5の視線方向へ適切に移動するように、自動雲台50を駆動させることができる。
(3)視線検出部241は、顔方向検出部42で検出された撮影者5の顔の正面方向を基準として、疾走する選手R1を眼で追う撮影者5の視線変位角θを検出し、視線変位角θに基づいて撮影者5の視線方向を算出する。このように構成したので、撮影者5の頭部に視線検出用のカメラ6を設けることなしに、撮影者5の顔の向きを基準として、撮影者5の視線方向を適切に検出できる。
(4)雲台駆動量算出部243は、顔方向検出部42で検出された顔の正面方向を基準として、自動雲台50の駆動部/検出部53に対する駆動情報を算出する。このように構成したので、撮影者5の顔の向きを基準として、適切に自動雲台50を駆動させることができる。
(5)顔方向検出部42は、撮影者5の頭部の姿勢を検出し、検出した姿勢情報に基づいて撮影者5の顔の正面方向を検出する。このように構成したので、頭部の姿勢を考慮しない場合と比べて、撮影者5の顔の正面方向を適切に検出することができる。
(6)顔方向検出部42は、撮影者5の頭部の振れを検出し、検出した振れ情報に基づいて顔の正面方向を補正する。このように構成したので、頭部の振れを考慮しない場合と比べて、撮影者5の顔の正面方向を適切に検出することができる。
(7)カメラ6は、雲台駆動量算出部243で算出された駆動情報を自動雲台50へ送信する無線通信部270を備える。このように構成したので、駆動部/検出部53に対する駆動情報を自動雲台50へ適切に伝えることができる。
(8)カメラ6は、カメラ1から撮影者5の視線方向に位置する選手R1までの撮影距離Lを算出する撮影処理算出部244を備える。このように構成したので、撮影者5の視線方向に位置する選手R1までの撮影距離Lを適切に検出することができる。
(9)無線通信部270は、撮影距離算出部244で算出された撮影距離Lを示す情報をカメラ1へ送信する。このように構成したので、撮影距離Lをカメラ1へ適切に伝えることができる。
(10)視線検出部241は、撮影者5の眼に装着されているコンタクトレンズ101の所定位置に付されたマーク102の位置に基づいて、視線変位角θを検出する。このように構成したので、瞳孔gの中心位置Sを適切に求めることができる。そのため、瞳孔gに対する瞳孔gの周囲の白目部分の面積比率から瞳孔gの中心位置を推定する場合と比べて、上式(1)の変位xの算出精度を高めることができる。
(変形例1)
上述した実施の形態では、視線検出用のカメラ6を雲台制御装置として機能させる例を説明したが、雲台制御装置としての機能を自動雲台50に移してもよい。例えば、実施の形態において視線検出用のカメラ6が雲台駆動量算出部243で行っていた、自動雲台50の現在の台座位置から目標の台座位置へ移動させるための駆動情報の算出を、自動雲台50で行う。
実施の形態の変形例1において、視線検出用のカメラ6から自動雲台50へ、視線検出部241で検出した眼球の視線方向変位角θ(撮影者5の顔の正面方向からの変位角)と、撮影距離算出部244で算出した撮影距離Lとを示す信号を送信する。
また、実施の形態の変形例1において、頭部センサ40の無線通信部41から送信される、撮影者5の顔が向く方向を示す情報を、自動雲台50の無線通信部51でも受信する。
実施の形態の変形例1において、自動雲台50の制御部52は、撮影者5の顔が向く方向(撮影者5の顔の正面方向)と、眼球の視線方向変位角θ(撮影者5の顔の正面方向からの変位角)とに基づき、カメラ1の撮影画面のほぼ中央に撮影対象物(主要被写体)としての選手R1を捉え続けるように、台座を回転駆動するための駆動情報を算出する。
駆動部/検出部53は、無線通信部51で台座を回転駆動するための駆動情報が受信されると、指示された方向へ指示された駆動量ΔQだけ台座を駆動する。
以上説明したように、自動雲台50の制御部52を雲台制御装置として機能させる実施の形態の変形例1も、実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
(変形例2)
上述した実施の形態では、撮影用のカメラ1と視線検出用のカメラ6とが異なる例を説明した。具体的には、カメラ1は制御部230を備え、カメラ6は制御部240を備えていた。実施の形態の変形例2では、同じカメラを用いて、動作モードを切り替えて使用することにしてもよい。
実施の形態の変形例2において、例えば電源スイッチがオン操作され、視線検出に基づく撮影モードに切り替え操作されたカメラを、撮影用のカメラ1として動作させる。また、電源スイッチがオン操作され、視線検出モードに切り替え操作されたカメラを、視線検出用のカメラ6として動作させる。
以上説明したように、同じカメラを複数台用意し、1台のカメラを撮影用のカメラ1として動作させ、他のカメラを視線検出用のカメラ6として動作させる実施の形態の変形例2も、実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、カメラ1およびカメラ6の少なくとも一方は、スマートフォンで構成してもよい。
(変形例3)
実施の形態において、撮影者5の眼球eの瞳孔の中心位置は、画像データに基づいて推定される。例えば、瞳孔に対する瞳孔の周囲の白目部分の面積比率から、瞳孔中心の位置が推定される。上式(1)の瞳孔中心の変位xは、推定した瞳孔の中心位置に基づいて算出される。
実施の形態の変形例3では、変位xの精度を向上させるために、マーキングされたコンタクトレンズを撮影者5の眼に装着する。
図10は、コンタクトレンズ101が装着された撮影者5の眼球eを説明する模式図である。左右両眼のうちの一方の眼球eを例示するが、コンタクトレンズ101は左右両眼に装着される。
瞳孔gは、光彩fに囲まれた孔である。符号Sは、瞳孔gの中心の位置を示す。マーク102は、コンタクトレンズ101において瞳孔gに対応する位置よりも径方向外側の計4か所に、略等間隔で付されている。4つのマーク102のうち瞳孔gを挟んで対向する2つのマーク102をそれぞれ結ぶ2本の線は、瞳孔gの中心の位置Sにおいて交差するように構成されている。
視線検出用のカメラ6の視線検出部241は、撮像部260から出力された画像データに基づいて、コンタクトレンズ101に付された4つのマーク102のうち瞳孔gを挟んで対向する2つのマーク102をそれぞれ結ぶ2本の線の交点を、瞳孔gの中心の位置Sとして、上式(1)の瞳孔中心の変位xを算出する。
以上説明したように、実施の形態の変形例3では、コンタクトレンズ101にマーキングを施したことにより、瞳孔gの中心位置Sを適切に求めることができる。そのため、瞳孔gに対する瞳孔gの周囲の白目部分の面積比率から瞳孔gの中心位置を推定する場合と比べて、上式(1)の変位xの算出精度を高めることができる。
<プログラム>
図8~図9に例示した処理を実行させるプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムを、例えばパーソナルコンピュータ800を介してカメラ1、カメラ6へ供給してもよい。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、光ディスク、メモリカード等の可搬型記録媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。コンピュータシステムとは、例示したパーソナルコンピュータ800のように、OS(Operating System)や周辺機器のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」には、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持するものを含んでもよい。また上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせにより実現するものであってもよい。
図11は、カメラ1、カメラ6に対するプログラムの供給を説明する図である。カメラ1、カメラ6は、例えばCD-ROM953に記録されたプログラムの提供を、近距離無線通信等で接続可能なパーソナルコンピュータ800を介して受けることができる。また、カメラ1、カメラ6は、パーソナルコンピュータ800を介さず通信回線900を経由してプログラムの提供を受けることもできる。
コンピュータ952は、上記プログラムを提供するサーバーコンピュータであり、ハードディスク等の記録媒体954にプログラムを格納している。通信回線900は、インターネット、パソコン通信等の通信回線、あるいは専用通信回線、無線通信回線等である。コンピュータ952は、記録媒体954からプログラムを読み出し、通信回線900を介してプログラムをパーソナルコンピュータ800に送信する。すなわち、プログラムをデータ信号として搬送波により搬送して、通信回線900を介して送信する。カメラ1、カメラ6は、パーソナルコンピュータ800から近距離無線通信等を介してプログラムを受信する。あるいは、通信回線900としての携帯電話回線経由でプログラムを受信する。
このように、プログラムは、記録媒体や搬送波等の種々の形態のコンピュータ読み込み可能なコンピュータプログラム製品として供給できる。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。実施の形態および変形例で示された各構成を組み合わせて用いる態様も本発明の範囲内に含まれる。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1…撮影用のカメラ、5…撮影者、6…視線検出用のカメラ、40…頭部センサ、41、51、270…無線通信部、42…顔方向検出部、43…姿勢/振れ検出部、50…自動雲台、52…制御部、53…駆動部/検出部、54…操作部材、240…制御部、241…視線検出部、242…眼球の焦点距離検出部、243…雲台駆動量算出部、244…撮影距離算出部

Claims (11)

  1. 撮影者の顔の正面方向を検出する顔方向検出部と、
    前記撮影者の視線方向を検出する視線検出部と、
    被写体を撮影する撮影部の撮影方向を移動する自動雲台の駆動部に対する駆動情報を、前記顔の正面方向と前記視線方向とに基づいて算出する算出部と、
    を備える雲台制御装置。
  2. 請求項1に記載の雲台制御装置において、
    前記算出部は、前記撮影部の撮影方向を前記視線方向へ移動するための前記駆動情報を算出する、雲台制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の雲台制御装置において、
    前記視線検出部は、前記顔方向検出部で検出された前記顔の正面方向を基準として、移動する主要被写体を眼で追う前記撮影者の視線変位角を検出し、前記視線変位角に基づいて前記視線方向を算出する、雲台制御装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の雲台制御装置において、
    前記算出部は、前記顔方向検出部で検出された前記顔の正面方向を基準として、前記駆動情報を算出する、雲台制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の雲台制御装置において、
    前記顔方向検出部は、前記撮影者の頭部の姿勢を検出し、検出した姿勢情報に基づいて前記撮影者の顔の正面方向を検出する、雲台制御装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の雲台制御装置において、
    前記顔方向検出部は、前記撮影者の頭部の振れを検出し、検出した振れ情報に基づいて前記顔の正面方向を補正する、雲台制御装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の雲台制御装置において、
    前記算出部で算出された前記駆動情報を前記自動雲台へ送信する送信部を備える、雲台制御装置。
  8. 請求項7に記載の雲台制御装置において、
    前記撮影部から前記視線方向に位置する被写体までの距離を算出する撮影距離算出部を備える、雲台制御装置。
  9. 請求項8に記載の雲台制御装置において、
    前記送信部は、前記撮影距離算出部で算出された前記距離を示す情報を前記撮影部へ送信する、雲台制御装置。
  10. 請求項3を引用する、請求項4から9のいずれか一項に記載の雲台制御装置において、
    前記視線検出部は、前記撮影者の眼に装着されているコンタクトレンズの所定位置に付されたマークの位置に基づいて、前記視線変位角を検出する、雲台制御装置。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の雲台制御装置を備えるカメラ。
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