JP2022121931A - ドライバ支援方法およびその管理装置 - Google Patents

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雅 岡村
Masa Okamura
貴史 前田
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優史 古川
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Abstract

【課題】走行を行う際にユーザが抱く未知のリスクに対する不安を低減させる。【解決手段】管理装置30は、次の(1)~(3)の処理を行う。(1)自車両のユーザが希望する出発地点から終了地点に向かうための走行経路上に存在するリスクに関する情報を事前学習情報としてユーザに提示する。(2)自車両が走行経路走行している際に、リスク発生条件を満足する状態が検知されたときに、発生リスク情報として記憶する。(3)走行経路についての走行が終了した後に、記憶されている発生リスク情報のうち事前学習情報として提示されなかったリスクに関する情報を事後学習情報としてユーザに提示する。リスクのある場所を通過した他車両が前方を撮影した動画を事前学習情報として用い、自車両が前方を撮影した動画を事後学習情報として用いるのが好ましい。【選択図】 図4

Description

本発明は、ドライバ支援方法およびその管理装置に関するものである。
特許文献1には、運転支援の度合いとドライバの運転技量に応じて、ナビゲーション用の走行経路から除外すべき地点を決定する技術が開示されている。特許文献2には、認知テストの結果から運転技能データを取得し、苦手な技能が要求される経路を、ナビゲーション用の走行経路から除外する技術が開示されている。
特開2018-185229号公報 特開2015-076227号公報
ところで、自動車を運転するユーザ(ドライバ)は、車両そのものが安全(ユーザがおかれた空間がリスクを許容できる状態にあること)であることは勿論のこと、走行に際して不安なく安心して運転できることを望むものである。安心は、ユーザがおかれた状態で安全であることを認識し、その認識が信頼できること、言い換えれば、予見できてかつネガティブでないと予想できる状態が安心である。
一方、余暇に遠方へドライブに出かけようと思ったとき、走行したことのない未知の道路あるいは未知の地域を走行せざるを得ないということが多々生じる。未知の道路あるいは未知の地域を走行する場合、ユーザが知り得ない未知のリスクが存在する可能性もあり、このことからユーザの不安が大きくなって、結果としてドライブへ出かけることをためらうことにもなりかねないものである。
前記特許文献1に記載のように、ナビゲーション用の走行経路らからリスクのある場所として知られている箇所を除外することも考えられるが、この場合は、目的地に向かうのに相当な遠回りになったり、リスクのある場所を避けては目的地へ行けない場合もあり、さらにはリスクを避けてばかり運転していたのでは運転技量の向上や運転に対する自信向上につながらない、という問題を新たに生じることになる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、未知のリスクがあってもうまく対応できるという安心感をユーザに醸成できるようにしたドライバ支援方法およびその管理装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明によるドライバ支援方法にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、
自車両の走行前に、自車両のユーザが希望する出発地点から終了地点に向かうための走行経路に存在するリスクに関する情報を事前学習情報としてユーザに提示するステップと、
自車両が前記走行経路を走行した際に、あらかじめ設定されたリスク発生条件を満足するリスクが発生したときに、該発生したリスクに関する情報を発生リスク情報として記憶しておくステップと、
自車両が前記走行経路を走行した後に、前記記憶されている発生リスク情報のうち前記事前学習情報として提示されなかったリスクに関する情報を選択して、事後学習情報としてユーザに提示するステップと、
を備えているようにしてある(請求項1対応)。
上記解決手法によれば、ユーザは、走行前にあらかじめ事前学習情報を確認することにより、リスクを予見して、不安が低減された状態つまり安心感をもつことになり、ドライブへ出かける意欲が向上される。また、走行後は、事後学習情報を確認することによって、自身の行った運転を振り返って次の走行に活かすことができる。特に、事後学習情報は、事前学習情報で提示されなかったリスクに関するものなので、運転の振り返りによる効果が高いものとなる。すなわち、事前学習情報によって提示されたリスク以外にも、走行中に様々なリスクに遭遇する場合がある。そのため、事前学習情報だけでは、「未知のリスクがまだ残っているのではないか、それにうまく対処できないのではないか」という不安を完全に取り除くことはできないものである。また、事前学習になれてしまうと、イレギュラーなリスクへの不安がより大きくなることもあり得る。そこで、「未知のリスクにうまく対処できた」という成功体験を植え付けることで、このような未知のリスクに対する不安を大きく低減することが可能となり、それによりドライブに出かける意欲を向上させることができる。そして、リスクにうまく対応できるという成功体験がユーザに植え付けられて安心感がユーザに醸成されていくと共に、安心感の向上が運転技量の向上や運転に対する自信向上に繋がるものとなる。これに加えて、ユーザの心理には、車を通じてがリスクに対してうまく対処できたという成功体験も植え付けられて、車に対する信頼も醸成されることになる。
本発明によるドライバ支援方法にあっては、次のような態様を採択することができる。すなわち、
自車両および多くの他車両からその前方を撮影した動画を取得して動画データベースとして記憶するステップをさらに備え、
前記事前学習情報が、前記動画データベースに記憶されている他車両で撮影された動画の中から選択された動画とされ、
前記事後学習情報が、前記動画データベースに記憶されている自車両で撮影された動画の中から選択された動画とされている、
ようにしてある(請求項2対応)。この場合、他車両の前方を撮影した動画によって、あたかもユーザ自身が運転しつつリスクのある場所を通過したような疑似体験が得られて、リスクへの予見レベルを極めて高いものとすることができ、走行前の不安を大きく低減してその分安心感を十分に向上させる上で好ましいものとなる。また、自車両の前方を撮影した動画によって、リスクのある場所での運転の振り返りの効果を極めて高いものとすることができる。
前記事後学習情報として、リスクに対応できたことを報知する文字情報または音声情報の少なくとも一方を含んでいる、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、文字情報または音声情報によって、簡便かつ的確に運転の振り返りを行うことができる。
前記事後学習情報として、リスクに対応するために自車両において実行された運転支援の内容を含んでいる、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、運転支援に対する理解を深めると共に、ユーザの車両に対する信頼をより十分に醸成させる上で好ましいものとなる。
ユーザ毎に、リスク度合いが高いほど大きい値とされたリスク値を記憶したリスク値データベースを有し、
前記事前学習情報または前記事後学習情報の少なくとも一方が、前記リスク値データベースに記憶されている前記リスク値に基づいて設定された所定条件を満足したリスクについてのみユーザに提示される、
ようにしてある(請求項5対応)。この場合、ユーザに提示される事前学習情報あるいは事後学習情報を、リスクの度合いが小さいものにまで不必要に提示してしまうことを防止しつつ、必要なリスクに関する情報を確実にユーザに伝達する上で好ましいものとなる。
前記リスク値として、日常的に走行される日常モードでのリスク値と非日常的に走行されるハッピーモードでのリスク値との2種類が設定されて、リスクの内容が同じであればハッピーモードでのリスク値の方が日常モードでのリスク値よりも大きくなるように設定され、
前記所定条件が、前記ハッピーモードでのリスク値から前記日常モードでのリスク値とを差し引いた値が所定値以上のとき、とされている、
ようにしてある(請求項6対応)。この場合、走り慣れていない道路を前提とするハッピーモードでのリスク値が、走り慣れている道路を前提とする日常モードでのリスク値に比して大きいほどユーザの不安が大きくなるが、この不安の大きさに応じたリスクに関する情報を適切にユーザに提示する上で好ましいものとなる。
前記リスク発生条件を満足するリスクが発生したときのユーザの不安に関する感情情報に基づいて、前記リスク値が更新される、ようにしてある(請求項7対応)。この場合、リスク値を、ユーザに応じて適切な値に設定する上で好ましいものとなる。
前記リスク発生条件を満足するリスクが発生したときのユーザの不安に関する感情情報に基づいて仮のリスク値を逐次取得して、直近から所定の複数の該仮のリスク値に基づいて前記リスク値の更新が行われる、ようにしてある(請求項8対応)。この場合、直近の複数の仮のリスク値にのみ基づいて(つまり古い仮のリスク値を捨てて)リスク値の更新を行うことにより、ユーザの心境変化や成長に伴う傾向の変化に対して極力忠実に追従したリスク値とすることができる。
前記目的を達成するため、本発明におけるドライバ支援用の管理装置にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、
ナビゲーション装置を備えた車両と該車両のユーザにより操作される携帯端末との少なくとも一方に対して通信可能なコンピュータからなる管理装置であって、
自車両のユーザが希望する出発地点から終了地点に向かう走行経路上に存在するリスクに関する情報を事前学習情報として自車両または前記携帯端末に送信する機能と、
自車両が前記走行経路を走行した際に、あらかじめ設定されたリスク発生条件を満足するリスクが発生したことを示す情報を自車両から受信して、発生リスク情報として記憶しておく機能と、
自車両が前記走行経路を走行した後に、前記記憶されている発生リスク情報のうち前記事前学習情報として提示されなかったリスクに関する情報を選択して、事後学習情報として自車両または前記携帯端末に送信する機能と、
を備えているようにしてある(請求項9対応)。この場合、請求項1に記載のドライバ支援方法に用いる管理装置が提供される。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、次のとおりである。
自車両および多くの他車両からその前方を撮影した動画を受信して、動画データベースとして記憶する機能をさらに備え、
前記事前学習情報が、前記動画データベースに記憶されている他車両で撮影された動画の中から選択された動画とされ、
前記事後学習情報が、前記動画データベースに記憶されている自車両で撮影された動画の中から選択された動画とされている、
ようにしてある(請求項10対応)。この場合、請求項2に対応したドライバ支援方法に用いる管理装置が提供される。
前記事後学習情報として、リスクに対応できたことを報知する文字情報または音声情報の少なくとも一方と、リスクに対応するために自車両で実行された運転支援の内容を含んでいる、ようにしてある(請求項11対応)。この場合、請求項3および請求項4に対応したドライバ支援方法に用いる管理装置が提供される。
ユーザ毎に、リスク度合いが高いほど大きい値とされたリスク値をリスク値データベースとして記憶する機能をさらに有し、
前記事前学習情報または前記事後学習情報の少なくとも一方が、前記リスク値データベースに記憶されている前記リスク値に基づいて設定された所定条件を満足したリスクについてのみ行われる、
ようにしてある(請求項12対応)。この場合、請求項5に対応したドライバ支援方法に用いる管理装置が提供される。
前記リスク値として、日常的に走行される日常モードでのリスク値と非日常的に走行されるハッピーモードでのリスク値との2種類が設定されると共に、ハッピーモードでのリスク値の方が日常モードでのリスク値よりも大きくなるように設定され、
前記所定条件が、前記ハッピーモードでのリスク値から前記日常モードでのリスク値とを差し引いた値が所定値以上のとき、とされている、
ようにしてある(請求項13対応)。この場合、請求項6に対応したドライバ支援方法に用いる管理装置が提供される。
前記リスク発生条件を満足するリスクが発生したときのユーザの不安に関する感情情報を自車両または前記携帯端末から受信して、前記リスク値を更新する機能をさらに有し、
前記リスク値の更新が、前記リスク発生条件を満足するリスクが発生したときのユーザの不安に関する感情情報に基づいて仮のリスク値を逐次取得して、直近から所定の複数の該仮のリスク値に基づいて行われる、
ようにしてある(請求項14対応)。この場合、請求項7および請求項8に対応したドライバ支援方法に用いる管理装置が提供される。
本発明によれば、未知のリスクがあってもうまく対応できるという安心感をユーザに醸成させることができる。
本発明の全体概要を示す図。 管理装置でのデータ記憶部分と車両と携帯端末との通信関係を示す図。 区間毎の日常モードでのリスク値とハッピーモードでのリスク値の例を示す図。 走行経路とリスクのある場所の表示例を示す図。 未知のリスクが事前学習情報と事後学習情報とによって低減していく状況を示す図。 事後学習情報の表示例を示す図。 あるユーザにおける日常モードとハッピーモードでのリスク値の例をリスクの分類毎に示す図。 車両と携帯端末と管理装置との間での情報授受を時系列的に示す図。 図8の続きを示す図。 図8の変形例を示す図。 管理装置においてリスクのある場所を追加するための制御例を示すフローチャート。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(1)全体の概要について。
まず、図1を参照しつつ、全体システムの概要について説明する。この図1において、1はユーザ(ドライバ)の車両(自動車)、20は車両1のユーザが使用する情報処理装置としての携帯端末(スマートフォン等)である。また、30は、サーバ装置によって構成された管理装置である。
管理装置30は、各種処理を行うためのプログラムを記憶したメモリ、上記プログラムにしたがって各種処理を実行するプロセッサ、通信回路、入出力装置、表示装置等を含むコンピュータ装置によって構成されている。管理装置30は、後述するようにビッグデータを扱うことから、大容量のデータベースを保有するものとなっている(このため大容量のHDDやフラッシュメモリを有している)。
車両1および携帯端末20は、無線通信の形態で、通信回線としてのインターネット40を介して管理装置30と通信可能とされている。また、車両1と携帯端末20とは、例えばブルートゥース(登録商標)等によって近距離無線通信が可能とされている。図1では車両1およびこれに対応した携帯端末20が1組のみ表示されているが、実際には、多数の他車両分についてその携帯端末と共にインターネット40を介して管理装置30と通信可能とされている。
管理装置30は、道路の所定単位距離(例えば100m~200m)毎に区分けされた区間単位でもって、リスクを含む区間とそのリスク値を記憶している。リスク値については後述するが、同じ区間でも、曜日や時間毎、さらには天候等に応じてリスク値を設定するのが好ましい。1区間の長さ(距離)は、同一(略同一を含む)とすることもできるが、例えば同じような状況が長く続く道路の場合は1区間の長さを長く設定し、道路状況の変化が大きい複雑な道路については1つの区間の長さを短く設定するのが好ましい。ある1つの走行経路は、多数の区間を連続したものとなる。
携帯端末20から、少なくとも出発地点と終了地点(目的地)とが管理装置3に送信される。管理装置30は、受信した出発地点と終了地点に基づいて、走行経路(案内経路)を設定する。また、管理装置30は、走行経路のうちリスクのある場所(区間)を決定する。決定された走行経路と、該走行経路上およびその周辺に存在するリスクのある場所(区間)を示すリスクマップとが、車両(自車両)1(のナビゲーション装置)あるいは携帯端末20に送信される。
自車両1のナビゲーション画面あるいは携帯端末20の表示画面には、受信した上記走行経路とリスクのある場所とが、例えば図4に示すように表示される。図4の例では、リスクのある場所として、出発地点から終了地点まで順次、車線変更が多い場所、離合が発生する場所、飛び出しが多い場所、滑り易い場所とされている。なお、図4の表示に加えて、リスクのある場所毎にユーザに応じたリスク値をも表示させることもできる。なお、リスク値については後述する。
図4に示す表示に際して、同じ分類とされたリスクのある区間が連続して複数存在する場合は、この複数の区間をまとめてリスクのある場所としてまとめて表示することができる。
車両1は、走行中に、後述するリスクのある場所としての条件を満足する場所(区間)を通過すると、リスクフラグを立てる。このリスクフラグは、車両1から管理装置30へ送信される。管理装置30は、ユーザ毎に、リスクフラグが立てられた場所(区間)とリスクの分類とを対応づけて記憶する。
ユーザが、図4のリスクのある場所のうち、例えば離合と表示されている部分をタッチ(選択)すると、選択結果が管理装置30へ送信される。管理装置30は、受信した(上記選択された)リスクのある場所に関する情報を、事前学習情報として提供する。実施形態では、事前学習情報として、予習動画を用いるようにしてあるが、これに限るものではない。事前学習情報としては、動画の他に、静止画像、文字情報、音声情報等とすることもでき、これら任意の1種類または2種類以上の組み合わせとすることもできる。
上記予習動画は、上記選択された場所を通過する際にリスクフラグを立てた他車両の中からランダムに選択された1台の他車両で取得された動画を利用して作成される。すなわち、他車両で取得された動画のうち、上記選択された場所およびその前後の動画が切り出されて、予習動画とされる。予習動画を前方映像とすることにより、ユーザは、あたかも自分が運転しているかのようにリスクのある場所を事前に疑似体験できることになる。なお、予習動画は、リスクのある場所をスムーズに通過できた他車両のものを選択する等のこともできる。
事前学習情報の提示は、ユーザの選択によることなく、管理装置30から、自動的に提示することもできる。例えば、走行経路に沿った走行順に事前学習情報を順次提示してもよい。また、リスク値のもっとも高い(リスクの度合いがもっとも高い)順から低い順に事前学習情報を順次提示してもよい。さらに、あらかじめ設定した所定のリスク値以上の場所に関する事前学習情報のみを提示してもよい。さらに又、リスク値の高い順に所定箇所数(例えば3カ所)の事前学習情報を提示する等のことができる。
車両1が、走行経路に沿う走行を行って終了地点に到達すると、イグニッションスイッチがオフされる。管理装置30は、イグニッションスイッチがオフされた情報を受信すると、ユーザ毎に、リスクフラグが立てられた場所(区間)とリスクの分類とを抽出する。リスクフラグが立てられた場所およびリスクの分類が、事前学習情報として当該ユーザに提示されていなかった場合は、事前学習情報として提示されていなかったリスクに関する情報が、事後学習情報として当該ユーザに提示される。
事後学習情報は、実施形態では、復習動画とされている。この復習動画は、当該ユーザが運転する車両の前方を撮影した動画とされるが、これに限るものではない。例えば、事後学習情報を、静止画像としたり、文字情報としたり、音声情報とする等のこともでき、動画を含めてこれら任意の1種類または2種類以上の組み合わせとすることもできる。復習動画の提示は、今回の走行が終了した直後に行うのが好ましいが、少なくとも次の走行の開始前(次の走行に際して事前学習情報が提示される前)に行うのが好ましい。特に、事後学習情報を携帯端末20に送信しておくことにより、ユーザは、例えば自宅でくつろいだ状態でもって、事後学習情報に基づいて自身の運転を十分に振り返って、その後の運転ひいてはリスクに対する不安低減に活かすことができる。
図6に、文字情報によって事後学習情報を提示した例が示される。この事後学習情報としての文字情報は、車両1あるいは携帯端末20の表示画面に表示される。図6に示す事後学習情報は、{リスク「歩行者や車両の飛び出し」を検知しましたが、安全に対処することがえできました}という表示の他、「安全に通過できました」という表示とその要因として「交差点進入時に徐行できました。」という表示を行って、リスクを低減するための運転手法を記載して、ユーザを褒めるようにしてある。特にユーザが行ったリスク対応を褒めることによって、運転に関する自信を向上させて、結果としてリスクに対する不安を低減する上で、また車両と共にリスクに対応できたということで車両に対する信頼性を醸成する上で好ましいものとなる。
また、図6の例では、車両1側において運転支援を行った内容として、「車両側では、障害物接近アラートで危険予測をサポートしました。」という表示を行って、リスクを回避した際の運転支援の内容をも報知するようにしてある。ユーザは、実行された運転支援の内容を知ることにより、当該運転支援についての理解をも深めて、車両と共にリスクにうまく対応できたことを実感することになり、不安低減と車両に対する信頼性醸成の上でより一層好ましいものとなる。なお、図6のような文字表示による報知に代えてあるいは加えて、音声による報知を行うこともできる。また、図6に示すような表示を、復習動画と共に表示させるようにしてもよい。
図5は、あるユーザについて、未知のリスクに対する不安が低減されていく状況を図式的に示してある。すなわち、走行前には、図5(A)として示すように、未知のリスクに対する不安が大きいものとなる。しかしながら、走行前に事前学習情報が提示されることによって、図5の(B)に示すように、未知のリスクに対する不安が低減され、また、既知のリスクに対する不安も少なからず低減される。走行後に、事後学習情報が提示されることによって、図5(C)に示すように、未知のリスクに対する不安が大きく低減されることになる。すなわち、事前学習情報によって提示されたリスク以外にも、走行中に様々なリスクに遭遇する場合がある。そのため、事前学習情報だけでは、「未知のリスクがまだ残っているのではないか、それにうまく対処できないのではないか」という不安を完全に取り除くことはできないものである。また、事前学習になれてしまうと、イレギュラーなリスクへの不安がより大きくなることもあり得る。そこで、「未知のリスクにうまく対処できた」という成功体験を植え付けることで、このような未知のリスクに対する不安を大きく低減することが可能となる。それにより、ドライブに出かける意欲を向上させることができる。そして、リスクにうまく対応できるという成功体験がユーザに植え付けられて安心感がユーザに醸成されていくと共に、安心感の向上が運転技量の向上や運転に対する自信向上に繋がるものとなる。これに加えて、ユーザの心理には、車を通じてがリスクに対してうまく対処できたという成功体験も植え付けられて、車に対する信頼も醸成されることになる。
(2)車両側でのデータ収集と、管理装置30におけるデータ処理(記憶)について。
図2を参照しつつ、車両側でのデータ収集と、管理装置30におけるデータ処理(特にデータベース関係)に着目して説明する。なお、図2においては、管理装置30のうちデータベースの記憶に関する部位が抽出して記載されている。
車両1側においては、撮像手段としてのカメラS1と、各種センサS2と、入力装置S3と、表示装置S4と、を有する。カメラS1は、少なくとも、乗員の顔を撮影する車内カメラと、少なくとも車両前方を撮影する車外カメラとを含むものとされている。なお、実施形態では、車外カメラは全方位を撮影可能とされている。
各種センサS2に含まれるセンサとしては、次のようなものとされている。まず、車両挙動の状態を取得するために、車速センサ、前後方向および左右方向の加速度センサ、ヨーレートセンサ、エンジン回転数センサ等を含んでいる。また、運転操作の状態を取得するために、アクセル開度センサ、ブレーキセンサ、舵角センサ等を含んでいる。車両の位置情報を取得するために、GPSやGNSS等の測位センサを含んでいる。さらに、乗員の感情情報取得のために、乗員の声を取得するマイク、乗員の心拍変動を計測する心拍センサ等の生体センサを含んでいる。さらに、車両物体を検出する前方レーダ、後方物体を検出する後方レーダを含んでいる。入力装置S3は、各種のスイッチやボタン、タッチパネル等を含む。
表示装置S4は、乗員に対して各種情報を報知するもので、実施形態ではナビゲーション装置の表示画面によって構成してある。なお、ナビゲーション装置用の表示画面とは別個の表示画面を設定することもできる。
上記S1~S4は、制御手段としての演算装置15と接続されている。演算装置15は、次のような処理を行う。まず、ウインカ、ヘッドランプ等の操作ログ、車両1に搭載されている各種の運転支援装置(運転支援機能)の動作ログを収集する。収集される運転支援装置の動作ログは、例えば、障害物接近アラートの作動、緊急ブレーキ(自動ブレーキ)の作動、死角支援モニタの作動、ABS装置の作動、電子制御4WDの作動、車線維持制御(レーンキープアシスト)の作動等がある。なお、運転支援としては、上記のものに限定されるものではない。
また、演算装置15は、算出された乗員の感情強度(不安の度合い)を収集する。なお、上記感情強度は、演算装置15が算出するようにすることもできる。
さらに、演算装置15は、ユーザ認証を行う。この認証は、車内カメラや映像を用いた顔認証や、携帯端末20との接続(例えばブルートゥース(登録商標))を利用したID認証等によって行うことができる。
さらに又、演算装置15は、ハッピーモードか否かの識別を行う。ハッピーモードは、通勤や買い物等の日常走行(日常モード)と余暇のドライブとを区別するためのもので、余暇のドライブを楽しむときにハッピーモードとされる。前述のリスク値は、ハッピーモードの方が日常モードよりも大きな値となるように設定される。例えば、直近の所定期間(例えば6ヶ月~1年間)に所定回数(例えば10~20回)以上走行された区間は日常モードの区間とされ、それ以外の区間はハッピーモードの区間とされる。
車両1に搭載された通信装置16と管理装置30の通信装置31とがインターネット40を介して通信可能とされている。演算装置15で処理された各種情報が、この通信装置16、31を介して管理装置30へ送信される。演算装置15は、カメラS1、センサS2、入力装置S3からの情報を、ユーザ毎の情報として、ユーザ毎に紐付けされた状態で管理装置30へ送信する。また、管理装置30からの情報が、通信装置31、16を介して車両1および又は携帯端末20へ送信される。
管理装置30は、データベースDB1~DB3を有する。カメラS1、センサS2、入力装置S3からの情報は、データベースDB1に格納(記憶)される。
管理装置30は、データベースDB1の格納情報に基づいて、ドライバの感情情報を、ユーザ毎に区別してデータベースDB2に記憶する。このデータベースDB2は、ユーザ毎に、前述したリスク値を、リスクの分類(種類)毎に、ハッピーモードと日常モードとに分けた状態で記憶している。
管理装置30は、処理部32を有する。処理部32は、データベースDB1の格納情報に基づいて、1回の走行(トリップ)毎に、トリップルート情報を取得する。取得されたトリップルート情報は、データベースDB3に格納(記憶)される。各トリップルート情報には、ルートID(識別符号)が付される。トリップルート情報としてデータベースDB3に記憶される情報は、走行経路の出発地点、終了地点、走行ルート(通過した多数の区間を結んだもの)とされる。
処理部32は、データベースDB1の格納情報に基づいて、上述したトリップルートが入力される毎に、ドライブIDを付与して、走行ログ情報を取得する。トリップルートが入力されていないときは、イグニッションスイッチがオンされる毎にドライブIDを付与して、走行ログ情報を取得する。取得した走行ログは、データベースDB3に格納される。取得される走行ログ情報は、車両情報(車両1のID情報)としてのシリアル番号、車両1の位置情報、車両操作系の操作情報、車両挙動、フラグ情報(リスクフラグ情報)、運転支援の作動情報、イグニッションスイッチのON、OFF情報、ハッピーモードの有無とされる。
処理部32は、データベースDB1の格納情報に基づいて、各区間毎にIDを付与して、区間情報を取得する。取得された区間情報は、データベースDB3に格納される。区間情報としては、始点位置情報、終点位置情報、発生したリスクの分類とされる。
処理部32は、さらに、データベースDB1の格納情報に基づいて、事前学習情報としての予習動画と、事後学習情報としての復習動画とを作成して、データベースDB3に格納する。具体的には、ユーザIDに紐付けられた状態で、撮影された車外映像について動画IDを付与してデータベースDB1に格納しておく。そして、データベースDB1に格納されている動画から、リスクのある場所およびその前後の動画を切り出して予習動画を生成して、この予習動画にIDを付してデータベースDB3に格納する。同様に、データベースDB1に格納されている動画から、リスクのある場所およびその前後の動画を切り出して復習動画を生成して、この復習動画にIDを付してデータベースDB3に格納する。勿論、予習動画は他車両(他のユーザ)で撮影された動画が用いられ、復習動画は自車両で撮影された動画が用いられる。
管理装置30は、車両1からリスクフラグが送信されたときに、そのときのユーザの感情状態に基づいて、リスク値を更新する。すなわち、データベースDB2に記憶されているユーザ毎のリスク値が、当該ユーザが運転する車両1からリスクフラグを受信する毎に、当該ユーザの感情状態を判定して、記憶されているリスク値を更新する。なお、リスク値については、その更新を含めて後述する。
携帯端末20は、インターネット40および管理装置30の通信装置31を介して、データベースDB3にアクセス可能とされている。データベースDB3へのアクセスにより、例えば、ユーザがある走行経路を走行した後に、この走行に関する種々の情報(特に事前学習情報や事後学習情報)を入手することができる。
(3)乗員の感情の判定について。
乗員の感情の判定は、リスクにつながる不安(緊張度)の度合いに関する判定とされる。不安の度合いは、例えば100点満点で評価されて、100点に近いほど不安の度合いが高いとされる。
上述した乗員の感情判定についての手法は種々提案されているが、例えば次のような手法で行うことができる。まず、乗員の音声を取得する車内マイク、運転者の心拍変動を計測する心拍計測装置、車内カメラが撮影した乗員の画像等の生体センサからの情報に基づいて、乗員の感情を判定する。実施形態では、運転者および同乗者における瞳孔径、眼球運動、頭部や肩の位置や向きを含む上半身の挙動および顔の表情、並びに心拍変動を生体データとして取得する。そして、取得された生体データに基づき、運転者および同乗者の心理状態としての緊張度を分析する。緊張度が高いほど、不安の度合いが高いとされる。なお、生体データに基づく感情状態の判定は、実施形態では演算装置15で行うようにしてあるが、これに限らず、携帯端末20および/または管理装置30が感情状態の判定の一部または全部を行うようにしてもよい。
(4)リスクのある場所(区間)および事後学習情報について。
リスクのある場所(区間)は、大別して、実施形態では、物理的な要因となる物理1~物理4と、社会的要因となる社会1~社会4の8種類に分類してあるが、これに限るものではない。以下、各リスク毎に、対応した事後学習情報と共に説明する。
物理1のリスクは、離合が発生する狭い道路である。判定に使うデータは、車外カメラと地図情報と車両諸元とされる。判定基準は、対面通行かつ道幅から車幅を差し引いた値が所定値以下となる狭い道路とされる。
物理1のリスクに関する事後学習情報として文字情報あるいは音声情報を提示する場合は、例えば、次のような報知が行われる。まず、普通に通過できたときは、「安全に通過できました。」という報知が行われる。また、ユーザの不安感情が所定値以下となる特に良好に通過できたときは、「落ち着いて通過できました。」という報知が付加される。さらに、運転支援が実行されたときは、例えば、「死角支援モニタで幅寄せをサポートしました。」とか、「障害物接近アラートで危険予測をサポートしました。」とか、「緊急ブレーキで衝突回避をサポートしました。」という報知が行われる。
物理2のリスクは、滑り易い道路である。特に、地域によっては路面の組成(例えばアスファルト)が違うなど、摩擦係数の低い道路が想定される。判定に使うデータは、車外カメラと運転操作と車両挙動とされる。判定基準は、ブレーキ踏み込み量に対する減速度が通常時よりも小さいときとされる。この他、車外カメラによる路面状況を加味して判定することもできる。
物理2のリスクに対する事後学習情報として文字情報あるいは音声情報を提示する場合は、例えば、次のような報知が行われる。まず、普通に通過できたときは、「安全に通過できました。」という報知が行われる。また、ユーザの不安感情が所定値以下となる特に良好に通過できたときは、「落ち着いて通過できました。」という報知が付加される。さらに、運転支援が実行されたときは、例えば、「ABS装置で車両が滑らないようにサポートしました。」とか、「電子制御4WDで車両が滑らないようにサポートしました。」という報知が行われる。
物理3のリスクは、雨天時に視界が悪化し易い道路である。例えば、水はけが悪くて、水しぶきがあがりやすい道路が想定される。判定に使うデータは、車外カメラとレーダと交通情報である。判定基準は、雨天時(ワイパ作動時とすることもできる)で、レーダで検出できた物体がカメラで検出できない場合のときとされる。
物理3のリスクに対する事後学習情報として文字情報あるいは音声情報を提示する場合は、例えば、次のような報知が行われる。まず、普通に通過できたときは、「安全に通過できました。」という報知が行われる。また、ユーザの不安感情が所定値以下となる特に良好に通過できたときは、「落ち着いて通過できました。」という報知が付加される。さらに、運転支援が実行されたときは、例えば、「障害物接近アラートで危険予測をサポートしました。」とか、「緊急ブレーキで衝突回避をサポートしました。」という報知が行われる。
物理4のリスクは、路端から転落のおそれがある道路である。判定に使うデータは、車外カメラである。判定基準は、路端に縁石やガードレールがなく、路端外の高さが道路面よりも低い場合のときとされる。
物理4のリスクに対する事後学習情報として文字情報あるいは音声情報を提示する場合は、例えば、次のような報知が行われる。まず、普通に通過できたときは、「安全に通過できました。」という報知が行われる。また、ユーザの不安感情が所定値以下となる特に良好に通過できたときは、「落ち着いて通過できました。」という報知が付加される。さらに、運転支援が実行されたときは、例えば、「死角支援モニタで幅寄せをサポートしました。」とか、「レーンキープアシストで車線逸脱をサポートしました。」という報知が行われる。
社会1のリスクは、車間距離の短い車両が多い道路である。判定に使うデータは、前方レーダおよび後方レーダである。判定基準は、前方車両あるいは後方車両との車間距離が、車速に応じて決まる所定距離以下の状態が、区間内で所定割合以上続く場合である。
社会1のリスクに対する事後学習情報として文字情報あるいは音声情報を提示する場合は、例えば、次のような報知が行われる。まず、普通に通過できたときは、「安全に通過できました。」という報知が行われる。また、特に良好に通過できたとき、例えば前方車両との車間距離が車速に応じて決まる所定距離以上の状態が区間内の所定割合以上続くときには、「車間距離に余裕をもって通過できました。」という報知が付加される。さらに、運転支援が実行されたときは、例えば、「障害物接近アラートで危険予測をサポートしました。」とか、「緊急ブレーキで衝突回避をサポートしました。」という報知が行われる。
社会2のリスクは、歩行者や車両の飛び出しが多い道路である。判定に使うデータは、車両挙動と、前方カメラまたは前方レーダである。判定基準は、交差点への進入速度が所定値以上の車両や歩行者を、前方カメラあるいは前方レーダで検出した場合とされる。
社会2のリスクに対する事後学習情報として文字情報あるいは音声情報を提示する場合は、例えば、次のような報知が行われる。まず、普通に通過できたときは、「安全に通過できました。」という報知が行われる。また、特に良好に通過できたとき、例えば信号のない交差点への進入速度が所定車速以下のときに、「交差点進入時に徐行できました。」という報知が付加される。さらに、運転支援が実行されたときは、例えば、「障害物接近アラートで危険予測をサポートしました。」とか、「緊急ブレーキで衝突回避をサポートしました。」という報知が行われる。
社会3のリスクは、右折待ちで後方車両を待たせてしまう道路である。例えば、施設の入り口、右折信号のない交差点が想定され、後方車両を待たせることによる焦りが事故リスクとなる。判定に使うデータは、後方カメラである。判定基準は、ウインカが作動状態(より具体的には、左側通行の場合での右ウインカ作動状態となる右折待ちの状態)で、かつ後方所定距離以内に停車車両が存在する状態が所定秒数以上続く場合である。
社会3のリスクに対する事後学習情報として文字情報あるいは音声情報を提示する場合は、例えば、次のような報知が行われる。まず、普通に通過できたときは、「安全に通過できました。」という報知が行われる。また、特に良好に通過できたとき、例えばユーザの不安感情の強度が所定値以下のときは、「落ち着いて右折待ちができました。」という報知が付加される。さらに、運転支援が実行されたときは、例えば、「障害物接近アラートで危険予測をサポートしました。」とか、「緊急ブレーキで衝突回避をサポートしました。」という報知が行われる。
社会4のリスクは、急な車線変更が多い道路である。例えば、左側通行の場合において右折信号のない交差点での右折車両の回避や、左右の道路が合流した後の近距離で再び道路が左右に分かれることから、合流直後での車線変更が頻繁に行われることが想定される。判定に使うデータは、前方カメラと運転操作と車両挙動である。判定基準は、車線をまたぐ車両数に対して、ウインカ非作動またはウインカ作動から極めて短い時間内に車線をまたぐ車両数の割合が所定値以上の場合である。なお、急な車線変更を行う車両(車線変更開始から終了までの時間が所定時間以内というように極めて短い車両)を、前方カメラを用いて検出するようにしてもよい。
社会4のリスクに対する事後学習情報として文字情報あるいは音声情報を提示する場合は、例えば、次のような報知が行われる。まず、普通に通過できたときは、「安全に通過できました。」という報知が行われる。また、特に良好に通過できたとき、例えば前方車両との車間距離が車速に応じて決まる所定距離以上の状態が区間内の所定割合以上続くときには、「車間距離に余裕をもって走行できました。」という報知が付加される。さらに、運転支援が実行されたときは、例えば、「障害物接近アラートで危険予測をサポートしました。」とか、「緊急ブレーキで衝突回避をサポートしました。」という報知が行われる。
車両1側において、前述したリスクのある状況をセンシングすると、リスクフラグが立てられる。このリスクフラグは、上記センシングされた区間を示す情報と、リスクの種類(前述した物理1~物理4および社会1~社会4という分類)を示す情報と共に、管理装置30に送信されて記憶される。管理装置30は、同じ区間を通過した本システムのサービスを受ける全車両数に対して、リスクフラグを送信した車両数の割合が所定値以上のとき、当該区間をリスクのある場所(区間)として設定(記憶)する。なお、上記全車両数は、所定台数(例えば20~30台)以上とされる。
(5)リスク値について
リスクに関するリスク値は、ユーザ毎に設定され、このためユーザの傾向に依存する傾向値として表現することもある。
リスク値は、不安ジャンルと走行ログとから、ユーザの傾向を分析してユーザ毎に決定される。すなわち、どのようなジャンルのリスクに対して不安を感じるのかを点数化してリスク値として決定される。リスク値は、実施形態ではそれぞれ100点満点とされている。リスク値が大きい方が、よりリスクが高いことを意味する。
当初は、本システムのサービス利用開始時に、リスクを感じるジャンル(例えば、急な車線変更、離合、歩行者や車両の飛び出し等々)が、例えば携帯端末20を利用して管理装置30へ入力される。入力されたリスクを感じるジャンルに「リスク」の傾向値して事前に設定したリスク値(例えば80点)が付与される。管理装置30から、多数のジャンルを携帯端末20に対して多数提示して、アンケート回答の形式で、不安に感じるジャンルの選択をそのリスク値と共にユーザに入力させることもできる。
ユーザ毎に決定されたリスク値は、それぞれ管理装置30のデータベースDB2に記憶される。
上記のようにして決定されたリスク値は、それぞれ初期値であり、この初期値が走行ログに基づいて適宜更新される。すなわち、走行中にリスクフラグが立てられたときのユーザの心理状態(不安の度合いを示す緊張度合い)を検出して、この検出された心理状態に基づいてリスク値が更新される。具体的には、リスクフラグが立てられたときのユーザの緊張度合いが低い(不安レベルが低い)状態であると判断されたときは、リスク値が小さくなる方向に更新される。逆に、リスクフラグが立てられたときの緊張度合いが高い(不安レベルが高い)状態であると判断されたときは、リスク値が大きくなる方向に更新される。勿論、リスク値の更新は、リスクの種類毎に行われる。
リスク値を精度よく設定するために、次のような更新手法を採択するのが好ましい。まず、上述した走行ログに基づいて逐次取得されるリスク値を、仮のリスク値として順次記憶しておく。そして、直近の所定数(例えば4~8個)分の仮のリスク値に基づいて、最終的に更新後のリスク値として設定するのが好ましい。上記所定数は、ある一定値としてもよいが、直近の所定期間(例えば1~3ヶ月)内に取得された複数の仮のリスク値とすることもできる。仮のリスク値は、リスクフラグが立てられたときの乗員の心理状態(緊張度合い)に基づいて100点満点で決定される。
所定数分の仮のリスク値に基づく更新後のリスク値の算出は、例えば、所定数分の仮のリスク値の平均値とすることができる((移動平均値の採択)。また、所定数分の仮のリスク値のうち、新しい値ほど反映度合いが大きくなるように(古い値ほど反映度合いが小さくなるように)算出することもできる。このように、直近の複数の仮のリスク値にのみ基づいて(古い仮のリスク値を捨てて)リスク値の更新を行うことにより、ユーザの心境変化や成長に伴う傾向の変化に対して、極力忠実に追従したリスク値とすることができる。
傾向値としてのリスク値は、実施形態では、走り慣れていない場所(区間)を対象としたハッピーモードと、通勤や買い物等で走り慣れている場所(区間)を対象とした日常モードの2種類が設定される。図7に、あるユーザについてのリスク値を、ハッピーモードと日常モードに分けて設定した例が示される。ユーザが相違すれば、リスク値は異なるものである。前述したリスク値の更新は、ハッピーモードと日常モードとに分けて行われる。
リスク値は、ハッピーモードの方が日常モードよりも大きい値とされる。すなわち、走り慣れている道路を走行する際は、走り慣れていない道路を走行する場合に比して不安を感じにくいことから、結果として、ハッピーモードでのリスク値の方が日常モードでのリスク値より大きい値とされる。そして、ハッピーモードのリスク値から日常モードのリスク値を差し引いた値が大きいほど、ハッピーモードではより大きく不安を感じやすいということを意味する。同じようなリスクを多く体験することにより、ハッピーモードでのリスク値が日常モードでのリスク値に近づいていき、やがてそのリスクに関して大きな不安を感じない心理状況へと移行される。なお、実施形態では、設定された走行経路は、走り慣れていないあるいは未知の道路であることが一般的なので、ハッピーモードでのリスク値を採択するようにしてある。
走行経路は、多数の区間を繋げることにより構成される。したがって、ハッピーモードと日常モードの使い分けを、各区間毎に行うことができる。走り慣れている場所での走行距離(あるいは走行時間)が、走り慣れていない場所での走行距離(あるいは走行時間)よりも十分に短い場合は、走行経路の全体について、ハッピーモードでのリスク値を採択することもできる。これとは逆に、走り慣れている場所での走行距離(あるいは走行時間)が、走り慣れていない場所での走行距離(あるいは走行時間)よりも十分に長い場合は、走行経路の全体について、日常モードでのリスク値を採択することもできる。なお、ユーザがナビゲーション装置による経路案内を要求しているときは、走り慣れていない道路を走行することが多いことから、経路案内を行うときはハッピーモードに設定することもできる。
(6)車両1と携帯端末20と管理装置30との間での情報授受について。
図8、図9は、車両1と携帯端末20と管理装置30との間で行われる情報授受を時系列的に示すものである。なお、以下の説明で、Pは車両1側での処理を示すステップであり、Qは携帯端末20での処理を示すステップであり、Rは管理装置30での処理を示すステップである。
まず、図8のQ1において、携帯端末20でのログインが行われる。管理装置30との間で認証が成立すると、Q2において、安心マップサービスとして名称づけられたアプリケーションが起動される。Q3で、ユーザがトリップ条件(出発地点と終了地点)を入力すると、その入力内容が管理装置30へ送信される。管理装置30では、受信した入力条件に合致するトリップルート(走行経路で、ナビゲーション装置による案内経路となる)を算出して、算出結果をデータベースDB3に格納すると共に、このトリップルートを携帯端末20に送信する。この送信の際、トリップルート周辺のリスクのある場所の分布を示すリスクマップをも合わせて送信される。
Q4において、携帯端末20は、トリップルートとリスクマップとをその表示画面に表示する(図4に示すような表示)。Q5において、ユーザが、表示されているリスクのある場所のうちある場所をタッチ(選択)すると、選択された場所(区間)の情報が管理装置30に送信される。管理装置30は、受信したリスクのある場所(区間)の予習動画つまり事前学習情報を、データベースDB3から抽出して、この予習動画を携帯端末Q20に送信する。
予習動画は、ユーザの選択(希望)によることなく、管理装置30で自動的に選択して携帯端末20に送信することができる。予習動画の自動的な選択が行われる場所(区間)は、例えば、ハッピーモードでのリスク値と日常モードでのリスク値との差が所定値(例えば25~30)以上となる場所や、ハッピーモードでのリスク値があらかじめ設定した所定値以上の場所等がある。
Q6において、携帯端末20は、受信した予習動画をその表示画面に表示する。ユーザは、表示された予習動画を見て事前学習することにより、リスクのある場所を走行する際の不安が低減される。Q7で、管理装置30から提示されたトリップルートを確定する処理が行われると、管理装置30は、R3において、トリップルートおよびリスクマップを車両1(のナビゲーション装置)へ送信する。
管理装置30から送信されたトリップルートおよびリスクマップは、車両1(のナビゲーション装置)で取得される(記憶される)。車両1側では、携帯端末20との間で認証が行われる。この認証によって、携帯端末20の端末IDとユーザIDと車両IDとなる車両のシリアル番号とが紐付けられる。この後、P2においてイグニッションスイッチがONされると、トリップルートを取得している状態では、P3においてハッピーモードがオンとされる(今回のトリップがハッピーモードに相当するため)。なお、手動でハッピーモードを選択することもできる。P4では、ナビゲーション装置の表示画面にトリップルートおよびリスクマップが表示される。なお、このP4の時点において、予習動画を閲覧できるようにすることもできる(車両を通じてリスクを把握していることの確認)。
この後、P5において、トリップルートに沿って走行するようにナビゲーション(経路案内)が行われる。
図8の後は、図9に移行される。まず、車両1側では、走行ログが取得される。この走行ログは、常時管理装置30へ送信される。管理装置30は、R4において、受信した走行ログを蓄積する(前述したドライブIDと紐付けられた状態での蓄積)。
P6の後、P7において、トリップ終了地点でイグニッションスイッチのオフが確認されると、P8において、ハッピーモードがオフされる。
イグニッションスイッチのオフの情報およびハッピーモードのオフの情報が管理装置30へ送信される。管理装置30は、R5において、各データから今回のトリップでの各種データを抽出する。この後、R6において、事後学習情報としての復習動画を生成すると共に、復習動画をデータベースDB3に格納する。生成される復習動画は、前回の走行において、予習動画として事前に提示されていなかったリスクが新たに発生した場合(リスクフラグが立てられた場合)に、この新たに発生したリスクに対応したものとされる。
管理装置30は、R7において、ユーザの傾向値(リスク値)を算出して、データベースDB2に格納する。R7の後、R8において、走行した各区間のリスクを評価して、評価結果をデータベースDB3に格納する。
携帯端末20では、Q8において管理装置30にログインして、Q9において、運転振り返りサービスという名称のアプリケーションを起動する。この起動の情報が管理装置30へ送信されると、管理装置30は、R9において、R6で生成された復習動画を抽出する。
この後、R10において、事後学習情報のうち、復習動画に対応したリスクに対する文字情報あるいは音声情報としてのとしての前述したコメントが生成される。次いで、R11において、復習動画に対応したリスクに対して実行された運転支援の内容が抽出される。
R9~R11での復習動画、コメント、実行された運転支援の内容はそれぞれ、携帯端末20に送信される。携帯端末20では、Q10において、表示画面等にR9~R11で抽出された内容が、その表示画面に表示される(事後学習情報として音声情報を含むときはスピーカでの報知)。
図10は、図8の変形例となるものである。本例では、トリップルートによるナビゲーションまでを、実質的に車両1側で行うようにして、携帯端末20は、ユーザ認証のみに使用するものとなっている。
まず、車両1と携帯端末20との間での認証後となるP21において、イグニッションスイッチがオンされると、P22においてナビゲーション画面が起動される。次いで、P23において、ナビゲーション画面を利用してトリップ条件が入力されて、入力結果が管理装置30へ送信される。管理装置30では、R21において、トリップルートの算出およびリスクマップの算出が行われ(図8のR1対応)、このトリップルートおよびリスクマップが車両1へ送信される。
車両1では、P24において、受信したトリップルートおよびリスクマップを表示画面に表示する。この後、P25において、ユーザがリスクのある場所をクリック(選択)すると、管理装置30は、R22において選択されたリスクのある場所の予習動画を抽出して、車両1へ送信する(図8のR2対応)。
車両1では、P26において、受信した予習動画を表示画面に表示する。次いで、P27において、ユーザによってトリップルートを確定される処理が行われると、その情報が管理装置30へ送信される。この後、P28において、イグニッションスイッチのオンに伴ってハッピーモードがオンされる(手動でハッピーモードをオンにしてもよい)。この後は、P29において、トリップルートに沿った走行が行われるようにナビゲーションが行われる(経路案内)。以下は、図9の処理が行われる。
(7)フローチャートについて。
図11は、管理装置30での制御内容のうち、リスクフラグに対応してリスクのある場所の設定を行う処理内容に着目した制御例を示す。なお、以下の説明でTはステップを示す。なお、リスクフラグの受信は、他車両からのものも含むものである。
図11のT1において、リスクフラグを受信したか否かが判別される。T1の判別でYESのときは、T2において、リスクが発生した場所(区間)がその分類と共に記憶される。
T2の後、T3において、T2でのリスク発生場所とその分類とが同じものが所定割合以上存在するか否かが判別される。すなわち、T3においては、同一のリスクの分類について、同じ区間を通過した本システムのサービスを受ける所定台数以上の全車両数に対して、リスクフラグを送信した車両数が所定割合以上であるか否かが判別される。このT3の判別でYESのときは、T4においてリスク発生場所がその分類と共に新たに設定(追加)される。
T4の後、T1の判別でNOのとき、あるいはT3の判別でNOのときは、それぞれT5において、イグニッションスイッチがオフされたか否かが判別される。T5の判別でNOのときはT1に戻る。T5の判別でYESのときは、T6において、リスク値の更新が行われる。
なお、T3の判別条件を、同一分類のリスクについて、所定期間内(例えば1~2ヶ月)に同じ場所(区間)でリスクフラグを立てた車両数が、所定台数(例えば20~30台)以上であるか、という内容に変更することもできる。この場合、同一分類のリスクについて、上記所定期間内にリスクフラグを立てた車両数が上記所定台数以上となった場所が、新たにリスクのある場所として追加されることになる。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。リスク値を、ハッピーモードと日常モードとに分けることなく、1種類のみとしてもよい。携帯端末20の機能の一部または全部を車両1側に持たせるようにしてもよい。車両1の運転者によって操作されや易い位置に「リスクボタン」を別途設けて、ある場所(区間)でリスクボタンが操作されたことが所定回数以上検出されたときに、その場所をリスクのある場所として追加することもできる。リスクの分類は、例えば車両の挙動、車両の操作状況、およびカメラで取得された映像を用いて行うことができる。
提示される事前学習情報としては、動画、文字情報、音声情報の他、静止画像(1または2以上の静止画像)等の適宜の情報とすることができ、これら任意の1種類または2種類以上とすることができる。また、提示される事後学習情報としては、動画、文字情報、音声情報、実行された運転支援の他、静止画像(1または2以上の静止画像)画等の適宜の情報とすることができ、これら任意の1種類または2種類以上とすることができる。
事前学習情報の提示は、ユーザの要求(選択)によって行う以外に、自動的に行うことができる。事前学習情報を自動的に提示する場所としては、全てのリスクのある場所とすることもできるが、選択的に行うこともできる。選択的に事前学習情報の提示は、例えば、リスク値(特にハッピーモードでのリスク値)が所定値以上の場所に限定したり、ハッピーモードのリスク値から日常モードでのリスク値を差し引いた値が所定値以上の場所に限定したり、リスク値(特にハッピーモードでのリスク値)の大きい方から所定数(例えば3箇所)に限定された場所数にする等のことができる。事前学習情報のユーザへの提示タイミングは、走行開始前であれば、任意のタイミングとすることができ、異なる複数のタイミングで提示するようにしてもよい。
事後学習情報の提示は、ユーザの要求(選択)によって行うこともでき、自動的に行うこともでき、異なる複数のタイミングで提示する等、適宜のタイミングで行うことができる。例えば、走行後に初めて携帯端末20を起動したときや、次回走行の前に事前学習情報の提示と共に事後学習情報を提示することができる。事前学習情報と共に提示される事後学習情報は、事前学習情報でのリスクと同分類のリスクがある場所を過去にユーザ自身が走行(通過)したときのものとされる。これにより、これから走行する未知のリスクも、過去に経験したリスクと似たようなものだとユーザに思わせることで、未知のリスクを既知のリスクに近づけることができる。特に、事後学習情報に基づく運転の振り返りが次の走行に活かせるように、次の走行開始の直前から所定時間(例えば30分)内のタイミングで事後学習情報を提示するのが好ましい。
事後学習情報の提示は、事前学習情報として提示されなかった新たなリスクの全てについて行うこともできるが、選択的に行うこともできる。選択的な事後学習情報の提示は、例えば、リスク値(特にハッピーモードでのリスク値)が所定値以上の場所に限定したり、ハッピーモードのリスク値から日常モードでのリスク値を差し引いた値が所定値以上の場所に限定したり、リスク値の大きい方から所定数(例えば3箇所)に限定された場所数にする等のことができる。
未知のリスクに対して不安を感じなくなってきた場合は、それを褒めるような報知(例えば文字表示や音声表示)を行うのが、リスクに積極的に対応していく意欲を高める上で好ましいものとなる。リスクに対して不安を感じなくなってきたことの確認は、例えば、ハッピーモードでのリスク値が所定値(例えば20)以上減少した場合や、ハッピーモードでのリスク値と日常モードでのリスク値との差が所定値(例えば20)未満になった場合等によって行うことができる。また、上記褒めるような報知は、例えば「離合が発生する狭い道路に対し、いつも落ち着いて対処できるようになりました。」というように行うことができる。
走行経路の設定は、車両1あるいは携帯端末20で行うようにしてもよい。この場合、管理装置30は、車両1あるいは携帯端末20から送信されてくる走行経路についてリスクのある場所とそれに対する事前学習情報をユーザに提示することになる。管理装置30の機能は、機能名に手段の名称を付したものとして表現することができる。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、ナビゲーション装置をより有効に利用する上で好ましいものとなる。
1:車両
20:携帯端末:
30:管理装置
40:インターネット(通信回線)
DB1~DB3:データベース

Claims (14)

  1. 自車両の走行前に、自車両のユーザが希望する出発地点から終了地点に向かうための走行経路に存在するリスクに関する情報を事前学習情報としてユーザに提示するステップと、
    自車両が前記走行経路を走行した際に、あらかじめ設定されたリスク発生条件を満足するリスクが発生したときに、該発生したリスクに関する情報を発生リスク情報として記憶しておくステップと、
    自車両が前記走行経路を走行した後に、前記記憶されている発生リスク情報のうち前記事前学習情報として提示されなかったリスクに関する情報を選択して、事後学習情報としてユーザに提示するステップと、
    を備えていることを特徴とするドライバ支援方法。
  2. 請求項1において、
    自車両および多くの他車両からその前方を撮影した動画を取得して動画データベースとして記憶するステップをさらに備え、
    前記事前学習情報が、前記動画データベースに記憶されている他車両で撮影された動画の中から選択された動画とされ、
    前記事後学習情報が、前記動画データベースに記憶されている自車両で撮影された動画の中から選択された動画とされている、
    ことを特徴とするドライバ支援方法。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記事後学習情報として、リスクに対応できたことを報知する文字情報または音声情報の少なくとも一方を含んでいる、ことを特徴とするドライバ支援方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記事後学習情報として、リスクに対応するために自車両において実行された運転支援の内容を含んでいる、ことを特徴とするドライバ支援方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    ユーザ毎に、リスク度合いが高いほど大きい値とされたリスク値を記憶したリスク値データベースを有し、
    前記事前学習情報または前記事後学習情報の少なくとも一方が、前記リスク値データベースに記憶されている前記リスク値に基づいて設定された所定条件を満足したリスクについてのみユーザに提示される、
    ことを特徴とするドライバ支援方法。
  6. 請求項5において、
    前記リスク値として、日常的に走行される日常モードでのリスク値と非日常的に走行されるハッピーモードでのリスク値との2種類が設定されて、リスクの内容が同じであればハッピーモードでのリスク値の方が日常モードでのリスク値よりも大きくなるように設定され、
    前記所定条件が、前記ハッピーモードでのリスク値から前記日常モードでのリスク値とを差し引いた値が所定値以上のとき、とされている、
    ことを特徴とするドライバ支援方法。
  7. 請求項5または請求項6において、
    前記リスク発生条件を満足するリスクが発生したときのユーザの不安に関する感情情報に基づいて、前記リスク値が更新される、ことを特徴とするドライバ支援方法。
  8. 請求項7において、
    前記リスク発生条件を満足するリスクが発生したときのユーザの不安に関する感情情報に基づいて仮のリスク値を逐次取得して、直近から所定の複数の該仮のリスク値に基づいて前記リスク値の更新が行われる、ことを特徴とするドライバ支援方法。
  9. ナビゲーション装置を備えた車両と該車両のユーザにより操作される携帯端末との少なくとも一方に対して通信可能なコンピュータからなる管理装置であって、
    自車両のユーザが希望する出発地点から終了地点に向かう走行経路上に存在するリスクに関する情報を事前学習情報として自車両または前記携帯端末に送信する機能と、
    自車両が前記走行経路を走行した際に、あらかじめ設定されたリスク発生条件を満足するリスクが発生したことを示す情報を自車両から受信して、発生リスク情報として記憶しておく機能と、
    自車両が前記走行経路を走行した後に、前記記憶されている発生リスク情報のうち前記事前学習情報として提示されなかったリスクに関する情報を選択して、事後学習情報として自車両または前記携帯端末に送信する機能と、
    を備えていることを特徴とするドライバ支援用の管理装置。
  10. 請求項9において、
    自車両および多くの他車両からその前方を撮影した動画を受信して、動画データベースとして記憶する機能をさらに備え、
    前記事前学習情報が、前記動画データベースに記憶されている他車両で撮影された動画の中から選択された動画とされ、
    前記事後学習情報が、前記動画データベースに記憶されている自車両で撮影された動画の中から選択された動画とされている、
    ことを特徴とするドライバ支援用の管理装置。
  11. 請求項9または請求項10において、
    前記事後学習情報として、リスクに対応できたことを報知する文字情報または音声情報の少なくとも一方と、リスクに対応するために自車両で実行された運転支援の内容を含んでいる、ことを特徴とするドライバ支援用の管理装置。
  12. 請求項9ないし請求項11のいずれか1項において、
    ユーザ毎に、リスク度合いが高いほど大きい値とされたリスク値をリスク値データベースとして記憶する機能をさらに有し、
    前記事前学習情報または前記事後学習情報の少なくとも一方が、前記リスク値データベースに記憶されている前記リスク値に基づいて設定された所定条件を満足したリスクについてのみ行われる、
    ことを特徴とするドライバ支援用の管理装置。
  13. 請求項12において、
    前記リスク値として、日常的に走行される日常モードでのリスク値と非日常的に走行されるハッピーモードでのリスク値との2種類が設定されると共に、ハッピーモードでのリスク値の方が日常モードでのリスク値よりも大きくなるように設定され、
    前記所定条件が、前記ハッピーモードでのリスク値から前記日常モードでのリスク値とを差し引いた値が所定値以上のとき、とされている、
    ことを特徴とするドライバ支援用の管理装置。
  14. 請求項12または請求項13において、
    前記リスク発生条件を満足するリスクが発生したときのユーザの不安に関する感情情報を自車両または前記携帯端末から受信して、前記リスク値を更新する機能をさらに有し、
    前記リスク値の更新が、前記リスク発生条件を満足するリスクが発生したときのユーザの不安に関する感情情報に基づいて仮のリスク値を逐次取得して、直近から所定の複数の該仮のリスク値に基づいて行われる、
    ことを特徴とするドライバ支援用の管理装置。
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