JP2022110993A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】設定中の遊技状態に適した特別図柄の変動表示を実行可能な遊技機を提供する。【解決手段】遊技機に、特別遊技を実行するか否かを決定可能な決定手段と、決定の結果に対応する図柄の変動表示の態様を定めた変動パターンを決定可能な変動パターン決定手段と、特別遊技を実行する旨が決定された場合に特別遊技を実行可能な実行手段と、相対的に変動表示の実行頻度が低い遊技を行うことが可能な非時短遊技状態、及び、相対的に変動表示の実行頻度が高い遊技を行うことが可能な時短遊技状態のいずれかを設定可能な設定手段と、を備え、特別遊技の終了後の遊技状態を時短遊技状態に設定可能であり、特別遊技の終了及び時短遊技状態の終了を契機として変動パターンの決定に用いる決定情報を設定可能とする。【選択図】図138

Description

本発明は、遊技機に関する。
従来、この種の遊技機として、遊技領域に設けられた始動入賞口への遊技球の入球を契機として大当たりか否かを決定する当否抽選及び当該当否抽選の結果に対応する特別図柄の決定が行われるとともに、特別図柄の変動表示及び当否抽選の結果を報知する変動演出の態様が定められた変動パターンを決定し、この決定された変動パターンにより、特別図柄の変動表示及び変動演出を実行するものが知られている。
また、近年では、演出効果を高めるべく、上述の変動パターンを決定するためのテーブルを複数備え、特別遊技の終了からの当否抽選の実行回数(特別図柄の変動表示の回数)に応じて選択するテーブルを変更することにより、予め定められた当否抽選の実行回数において特定の変動時間や態様で特別図柄の変動表示及び変動演出を実行するような遊技機が考案されている(特許文献1参照)。
また、上述のような遊技機としては、大当たりの当選に基づいて決定された特別図柄の種別に応じて、特別遊技の終了後に、相対的に所定の始動入賞口へ遊技球が入球し易い時短遊技状態が設定され、時短遊技状態中における当否抽選の実行回数が所定回数に到達するとこの時短遊技状態が終了し、相対的に所定の始動入賞口へ遊技球が入球し難い非時短遊技状態が設定されるようなものも知られている(特許文献2参照)。
特開2012-205903号公報 特開2015-107139号公報
上述のような遊技機では、特別遊技の終了時に、当該特別遊技の終了からの当否抽選の実行回数に応じて、変動パターンを決定する際にいずれのテーブルを選択するのかを決定するための情報を取得し、この特別遊技の終了時に取得された情報に基づいて、上述の実行回数に応じたテーブルを選択するのが一般的である。
ここで、近年では、遊技性を向上すべく、当否抽選において大当たりのみならず小当たりの当選も決定可能とし、特別遊技の終了後に設定される時短遊技状態が、小当たりの当選回数が所定回数に到達することで終了するように設定された遊技機が考案されている。しかし、このように設定された遊技機では、小当たりに当選するタイミングは不定であるため、時短遊技状態中における当否抽選の実行回数が所定回数に到達することで時短遊技状態が終了する場合と異なり、上述の時短遊技状態が終了するタイミングが一定とはならない。そうすると、特別遊技の終了からの特別図柄の変動表示の回数と、時短遊技状態の終了からの特別図柄の変動表示の回数とは一致しない場合が生じるため、特別遊技の終了時にのみ上述の情報を取得した場合には、設定中の遊技状態にそぐわないテーブルが選択され、設定中の遊技状態に適さない特別図柄の変動表示(変動演出)が実行されてしまうというおそれが生じていた。
そこで、本発明は、上述した事情によりなされたものであり、設定中の遊技状態に適した特別図柄の変動表示を実行可能な遊技機の提供を目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明は次のように構成されている。
(1)本発明に係る遊技機は、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを決定可能な決定手段と、前記決定の結果に対応する図柄の変動表示の態様を定めた変動パターンを決定可能な変動パターン決定手段と、前記特別遊技を実行する旨が決定された場合、当該特別遊技を実行可能な実行手段と、相対的に前記変動表示の実行頻度が低い遊技を行うことが可能な非時短遊技状態、及び、相対的に前記変動表示の実行頻度が高い遊技を行うことが可能な時短遊技状態のいずれかを設定可能な設定手段と、を備え、前記特別遊技の終了後の遊技状態を前記時短遊技状態に設定可能であり、前記特別遊技の終了及び前記時短遊技状態の終了を契機として前記変動パターンの決定に用いる決定情報を設定可能であることを特徴とする。
本発明に係る遊技機においては、特別遊技の終了の際のみならず、時短遊技状態の終了の際にも、図柄の変動表示の態様を定めた変動パターンの決定に用いる決定情報を設定可能であるため、特別遊技の終了からの特別図柄の変動表示の回数と、時短遊技状態の終了からの特別図柄の変動表示の回数とは一致しなかったような場合であっても、設定中の遊技状態に適した特別図柄の変動表示を実行可能となる。
(2)また、本発明に係る遊技機は、前記特別遊技の終了を契機として設定された前記決定情報に基づいて定まる前記決定情報を、前記時短遊技状態の終了を契機として設定可能であるようにしてもよい。
本発明によれば、設定中の遊技状態に適した特別図柄の変動表示を実行可能な遊技機を提供することができる。
パチンコ機の外観斜視図である。 パチンコ機の前扉を開けた状態の外観斜視図である。 パチンコ機の遊技盤の正面概略図である。 パチンコ機のアタッカー装置内部の正面概略図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 パチンコ機の当否乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の当否乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の当否乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の当否乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の当否乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の当否乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の特別図柄乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の特別電動役物作動テーブルの説明図である。 パチンコ機の遊技状態設定テーブルの説明図である。 パチンコ機の変動パターンテーブルの説明図である。 パチンコ機の当たり決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の普通図柄変動パターン決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の第2始動入賞口開放制御テーブルの説明図である。 パチンコ機の主制御基板におけるメイン処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板におけるタイマ割込処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板におけるセンサ検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板におけるゲート検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における第1始動入賞口検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における第2始動入賞口検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における事前判定処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特定領域検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特図関連制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別図柄変動開始処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における当否判定処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における変動パターン決定処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別図柄変動停止処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における停止後処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別遊技制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における小当たり遊技制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別遊技終了処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普図関連制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普通図柄変動開始処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普通図柄変動停止処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普通図柄停止後処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における可動片制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の各遊技状態への移行を示した状態遷移図である。 パチンコ機の変動演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の変動演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の変動演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の変動演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の変動演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の変動演出決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の予告演出の実行割合の一例を示す図である。 パチンコ機の先読み演出の実行割合の一例を示す図である。 パチンコ機の特殊報知演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の特殊報知演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の特殊報知演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の変動演出及び特殊報知演出の進行を示すタイムチャートである。 パチンコ機の変動演出及び特殊報知演出の進行を示すタイムチャートである。 パチンコ機の副制御基板におけるメイン処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板におけるタイマ割込処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における変動パターンコマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。 変形例(2)に係るパチンコ機の当否乱数判定テーブルの説明図である。 変形例(36)に係るパチンコ機の変動パターンテーブルの説明図である。 変形例(36)に係るパチンコ機の変動パターンテーブルの説明図である。 他の適用例1に係るパチンコ機の各遊技状態への移行を示した状態遷移図である。 他の適用例3に係るパチンコ機の各種設定内容の説明図である。 他の適用例3に係るパチンコ機の各遊技状態への移行を示した状態遷移図である。 他の適用例4に係るパチンコ機の各種設定内容の説明図である。 他の適用例4に係るパチンコ機の各遊技状態への移行を示した状態遷移図である。 他の適用例5に係るパチンコ機の遊技盤の正面概略図である。 他の適用例5に係るパチンコ機の各種設定内容の説明図である。 他の適用例5に係るパチンコ機の各遊技状態への移行を示した状態遷移図である。 他の適用例6に係るパチンコ機の遊技盤の正面概略図である。 他の適用例6に係るパチンコ機の第2始動入賞口及び可動片の拡大図である。 他の適用例6に係るパチンコ機の各種設定内容の説明図である。 他の適用例6に係るパチンコ機の停止後処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例6に係るパチンコ機の時短発動回数カウント実行処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例6に係るパチンコ機の特別遊技終了処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例6に係るパチンコ機のRAMクリア時処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例6に係るパチンコ機のスペック指定コマンド送信時点処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例6に係るパチンコ機における時短回数及び時短発動回数の表示の態様の一例を示す図である。 他の適用例6に係るパチンコ機における時短回数及び時短発動回数の表示の態様の一例を示す図である。 他の適用例6に係るパチンコ機における時短回数及び時短発動回数の表示の態様の一例を示す図である。 他の適用例6に係るパチンコ機における時短回数及び時短発動回数の表示の態様の一例を示す図である。 他の適用例7に係るパチンコ機の当否乱数判定テーブルの説明図である。 他の適用例7に係るパチンコ機の当否乱数判定テーブルの模式図である。 他の適用例8に係るパチンコ機の遊技盤の正面概略図である。 他の適用例8に係るパチンコ機の特定第2始動入賞口及び可動片の拡大図である。 他の適用例8に係るパチンコ機の各種設定内容の説明図である。 他の適用例8に係るパチンコ機の各種設定内容の説明図である。 他の適用例8に係るパチンコ機の各遊技状態への移行を示した状態遷移図である。 他の適用例8に係るパチンコ機における通常遊技状態中に大当たりに当選した場合に実行される変動演出の態様の一例を示す図である。 他の適用例8に係るパチンコ機における通常遊技状態中に大当たりに当選した場合に実行される変動演出の態様の一例を示す図である。 他の適用例8に係るパチンコ機の特別図柄変動開始処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例8に係るパチンコ機の特別図柄変動停止処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例8に係るパチンコ機の停止後処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例8に係るパチンコ機の時短発動回数カウント実行処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例8に係るパチンコ機の時短発動回数カウント開始処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例8に係るパチンコ機の特別遊技終了処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例8に係るパチンコ機のRAMクリア時処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例9に係るパチンコ機の遊技盤の正面概略図である。 他の適用例9に係るパチンコ機の各種設定内容の説明図である。 他の適用例9に係るパチンコ機の各種設定内容の説明図である。 他の適用例9に係るパチンコ機の各遊技状態への移行を示した状態遷移図である。 他の適用例10に係るパチンコ機の各種設定内容の説明図である。 他の適用例10に係るパチンコ機の各種設定内容の説明図である。 他の適用例10に係るパチンコ機における1デクリメント後の第1低確率時短カウンタA及び第1低確率時短カウンタBの値の説明図である。 他の適用例10に係るパチンコ機の特別図柄変動開始処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例10に係るパチンコ機の判別処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例10に係るパチンコ機の時点判定処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例10に係るパチンコ機の特別遊技終了処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例10に係るパチンコ機のRAMクリア時処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例10に係るパチンコ機の大当たり非経由第1低確率時短コマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例10に係るパチンコ機の第1低確率時短開始コマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例10に係るパチンコ機の第1低確率時短終了コマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例10に係るパチンコ機の第1低確率時短遊技状態中変動パターンコマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例11に係るパチンコ機の各種設定内容の説明図である。 他の適用例11に係るパチンコ機の時短遊技状態の設定の一例を示す説明図である。 他の適用例11に係るパチンコ機の時短遊技状態の設定の一例を示す説明図である。 他の適用例11に係るパチンコ機の時短遊技状態の設定の一例を示す説明図である。 他の適用例11に係るパチンコ機の時短遊技状態の設定の一例を示す説明図である。 他の適用例11に係るパチンコ機の時短遊技状態の設定の一例を示す説明図である。 他の適用例11に係るパチンコ機の時短付与当選時処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例11に係るパチンコ機の時短遊技状態終了時処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例12に係るパチンコ機の各種設定内容の説明図である。 他の適用例12に係るパチンコ機の各種設定内容の説明図である。 他の適用例12に係るパチンコ機の時短付与当選時処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例12に係るパチンコ機の小当たり図柄決定時処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例12に係るパチンコ機の終了成立回数到達時処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例12に係るパチンコ機の高確率時短遊技状態中における演出の一例を示す図である。 他の適用例12に係るパチンコ機の第1低確率時短遊技状態中における演出の一例を示す図である。 他の適用例12に係るパチンコ機の第2低確率時短遊技状態中における演出の一例を示す図である。 他の適用例12に係るパチンコ機の第2低確率時短遊技状態中における演出の一例を示す図である。 他の適用例12に係るパチンコ機の第2低確率時短遊技状態中における演出の一例を示す図である。 他の適用例13に係るパチンコ機の各種設定内容の説明図である。 他の適用例13に係るパチンコ機において選択される変動パターンテーブルの説明図である。 他の適用例13に係るパチンコ機の変動パターンテーブルの説明図である。 他の適用例13に係るパチンコ機の変動パターンテーブルの説明図である。 他の適用例13に係るパチンコ機の変動パターンテーブルの説明図である。 他の適用例13に係るパチンコ機の第1選択情報設定テーブルの説明図である。 他の適用例13に係るパチンコ機の第2選択情報設定テーブルの説明図である。 他の適用例13に係るパチンコ機のオフセット値決定テーブルの説明図である。 他の適用例13に係るパチンコ機の対応テーブルの説明図である。 他の適用例13に係るパチンコ機の停止表示時間決定テーブルの説明図である。 他の適用例13に係るパチンコ機の変動パターン決定処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例13に係るパチンコ機の停止表示時間決定処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例13に係るパチンコ機の小当たり時第1低確率時短遊技状態設定処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例13に係るパチンコ機の特別遊技終了時情報設定処理の概略を示すフローチャートである。 他の適用例13に係るパチンコ機の第2低確率時短遊技状態終了時情報設定処理の概略を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態や適用例を、図面を参照しつつ説明する。
ここで、以下の実施の形態や各適用例において使用される部材や装置等の名称、手段の名称、符号、ステップ番号等(以下、符号等という)は、特に断る場合を除き、実施の形態や各適用例における固有のものとして用いられるものとする。したがって、説明の都合上、実施の形態や各適用例において、符号等が同一となる場合があるものの、これらは実施の形態や各適用例における符号等であることを示している。
(パチンコ機Pの外部構成)
本形態に係る遊技機は、遊技媒体として遊技球を使用するパチンコ機Pである。特に図示していないが、パチンコ機Pが設置される遊技場においては、島と呼ばれる遊技機の設置領域に、複数台のパチンコ機Pが並べて配設されるとともに、遊技球を貸し出すための遊技球貸出装置が各パチンコ機Pに隣接して設置される。また、各パチンコ機Pは対応する遊技球貸出装置Rに接続されている。
遊技球貸出装置Rは、紙幣の投入や遊技球の貸し出しに必要な価値情報が記憶される記憶媒体(カード)の挿入が可能となっている。そして、遊技球貸出装置Rに紙幣を投入(又は、カードを挿入)した上で、パチンコ機Pに対して所定の操作を行うことにより、遊技球貸出装置Rから遊技球の貸し出しを受けることができるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pは、図1又は図2に示すように、島に固定される四角形状の枠体であって、中空部(特に図示しておらず)を有する機枠1と、この機枠1にヒンジ機構(特に図示しておらず)により開閉自在に取り付けられる四角形状の枠体であって、中空部(特に図示しておらず)を有する本体枠2と、この本体枠2にヒンジ機構(特に図示しておらず)により開閉自在に取り付けられ、正面に開口部(特に図示しておらず)が形成された前扉3と、を備えている。
機枠1の左下部には、図1に示すように、音声出力装置10としてのスピーカが設けられている。また、本体枠2の中空部には、遊技領域12を形成するための遊技盤11が収容されている。また、前扉3には、開口部を覆う透明板4と、透明板4の下方に位置し遊技球を受容可能な上皿6及び受皿7と、受皿7の右方に取り付けられ遊技球の発射操作を行うための操作ハンドル5と、透明板4の左右上方にそれぞれ1個ずつ取り付けられた音声出力装置10としてのスピーカと、が設けられている。
このパチンコ機Pでは、機枠1に対して本体枠2を閉じ、さらに、前扉3を閉じると、遊技盤11の前方に間隙を挟んで透明板4が位置することとなる。これにより、透明板4を介して、後方に位置する遊技盤11を視認することができるようになっている。
また、上皿6には、遊技球貸出装置Rにより貸し出される遊技球や、パチンコ機Pから払い出される賞球が導かれるようになっている。上皿6は、所定量の遊技球を受容可能となっているが、この上皿6が遊技球で一杯になると、その後に貸し出されたり、払い出されたりする遊技球は受皿7に導かれるようになっている。また、受皿7の底面には、特に図示していないが、貯留されている遊技球を排出するための排出孔と、排出孔を開閉可能な開閉板と、が設けられている。常態において、排出孔は開閉板により閉じられているものの、開閉板と一体に取り付けられた開閉レバー8(図1参照)を横方向に移動させることで、開閉板も同方向に移動し、排出孔が開放される。これにより、遊技球を排出孔から落下させて、受皿7の外に排出することができるようになっている。
また、操作ハンドル5は、遊技者が所定方向へ向けて回転操作できるように形成されている。そして、遊技者が操作ハンドル5を回転操作すると、上皿6に受容されている遊技球が発射装置(特に図示しておらず)に送られ、操作ハンドル5の回転角度に応じた強度で、発射装置によって遊技球が遊技領域12へ向けて発射される。このように発射された遊技球は、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bに案内されて上昇し、遊技領域12に到達する。
ここで、遊技領域12は、機枠1に対し本体枠2及び前扉3を閉じた状態で遊技盤11と透明板4との間に形成される空間のうち、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bにより略円形状に仕切られた部分であって、遊技球が流下可能な領域である。
この遊技領域12は、図3に示すように、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て左側の領域である第1遊技領域12aと、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て右側の領域である第2遊技領域12bとから構成されている。これら2つの遊技領域12は、発射装置の発射強度により、遊技球の進入可能性が異なるようになっている。具体的には、発射装置の発射強度が所定の強度未満(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達しない程度の強度)の場合には、遊技球は第1遊技領域12aに進入する。これに対して、発射装置の発射強度が所定の強度以上(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達可能な強度)の場合には、遊技球は第2遊技領域12bに進入する。
また、この遊技領域12内には、図3に示すように、遊技球の流下方向を不規則にするための風車及び多数の釘と、遊技球が入球可能な一般入賞口14と、始動領域としての第1始動入賞口15及び第2始動入賞口16と、遊技球が通過可能なゲート20と、所定条件を満たすことで作動するアタッカー装置17と、遊技球を遊技領域12外へ導くアウト口19と、遊技の進行等に伴って演出を行う演出装置としての演出表示装置21とが設けられている。なお、図3においては、一部の釘のみを示しており、他の釘については省略している。
一般入賞口14は、図3に示すように、遊技領域12の下部中央からやや左寄りの位置に設けられており、当該一般入賞口14へ遊技球が入球すると、所定個数(本形態では5個)の賞球が払い出される。
なお、一般入賞口14の設置個数や設置位置は特に限定されるものではない。
第1始動入賞口15は、図3に示すように、遊技領域12の中央からやや下寄りの位置に設けられており、第2始動入賞口16は、図3に示すように、遊技領域12の右部中央からやや上寄りの位置に設けられている。そして、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15へは、第1遊技領域12aを流下する遊技球のみ入球可能となっており、第2遊技領域12bを流下する遊技球は入球できないようになっている。また、第2始動入賞口16へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球のみ入球可能となっており、第1遊技領域12aを流下する遊技球は入球できないようになっている。
また、第2始動入賞口16には、図3に示すように、開閉可能な可動片16b(普通電動役物)が設けられている。そして、可動片16bが閉じているときには第2始動入賞口16が閉状態となっており、第2始動入賞口16への遊技球の入球は不可能である。これに対して、可動片16bが開くと、第2始動入賞口16が開状態となるとともに、この可動片16bが遊技球を第2始動入賞口16へ向けて案内するガイド部材として機能することにより、第2始動入賞口16への遊技球の入球が可能となる。
また、この可動片16bの構成は特に限定されるものではなく、たとえば、遊技盤11に直交する軸を中心に左右方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する一対の羽根部材や、遊技盤11と水平な軸を中心に前後方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する蓋部材により構成してもよいし、また、上下方向にスライドして第2始動入賞口16を開閉するシャッター部材により構成してもよい。
なお、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16の設置位置は特に限定されるものではなく、たとえば、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16は、いずれの遊技領域12(第1遊技領域12a、第2遊技領域12b)を流下する遊技球も入球しやすいような位置に配置してもよい。
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、所定個数の賞球が払い出されるとともに、後述する大当たりの当選か否か(以下、大当たりの当否ともいう)、後述する小当たりの当選か否か(以下、小当たりの当否ともいう)、後述する時短遊技状態を付与するか否か(以下、時短付与の当否ともいう)を判定するための当否抽選が行われ、当該当否抽選の結果に応じて、予め定められた複数の特別図柄の中から1の特別図柄が決定される。決定され得る特別図柄には複数の種別が設けられており、決定された特別図柄の種別に応じて、遊技者にとって有利な特別遊技の実行、小当たり遊技の実行、時短遊技状態の付与(後述する第1時短遊技状態の設定)等の遊技利益が付与されるようになっている。
なお、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球は、1個以上であれば特に限定されるものではなく、いかなる個数にしてもよい。また、可動片16bが設けられている始動入賞口(第2始動入賞口16)と可動片16bが設けられていない始動入賞口(第1始動入賞口15)とでは、賞球の数を同一にしてもよいし、異ならせてもよい。本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球の数は4個、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球の数は1個となっている。
ゲート20は、図3に示すように、第2始動入賞口16の上方に設けられている。このゲート20を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われる。そして、当該普通図柄の抽選の結果が当たりであった場合、上述の第2始動入賞口16に設けられた可動片16bが所定時間開かれるようになっている。
アタッカー装置17は、図3に示すように、遊技領域12の右下部(第2始動入賞口16の下方)に設けられている。このアタッカー装置17は、遊技球が入球可能な大入賞口18と、この大入賞口18を開閉する開閉扉18bと、を備えている。常態においては、開閉扉18bが閉じられ大入賞口18は閉鎖されているため、当該大入賞口18への遊技球の入球は不可能となっているものの、上述の特別遊技又は小当たり遊技が実行されると、開閉扉18bが開き大入賞口18が開放されることにより、大入賞口18への遊技球の入球が可能となる。具体的には、上述の特別遊技中には大入賞口18が開放されるラウンド遊技が複数回実行されるようになっており、上述の小当たり遊技中には大入賞口18の開放が1回行われるようになっている。大入賞口18へ遊技球が1個入球すると、所定個数(本形態では10個)の賞球が払い出される。
また、図3に示すように、この大入賞口18へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球が入球可能となっており、第1遊技領域12aを流下する遊技球は入球できないようになっている。また、特に図示していないが、第2遊技領域12bを流下する遊技球は、第2始動入賞口16へ入球したものを除いてほぼ全て大入賞口18へ到達可能となるように、釘や風車等が配置されている。したがって、大入賞口18が開状態となっている限りにおいて遊技球を打ち出し続けていれば、遊技球は大入賞口18へ入球するようになっている。
さらに、図4(a)及び(b)に示すように、アタッカー装置17内部には、大入賞口18へ入球した遊技球が左方へ向けて転動可能な転道路51が設けられている。この転道路51は、転動方向の所定位置において上側通路52と下側通路53とに分岐しており、上側通路52の末端には大入賞口18へ入球した遊技球が進入可能な一般領域58が設けられ、下側通路53の末端には大入賞口18へ入球した遊技球が進入可能な特定領域57が設けられている(図4(a)及び(b)参照)。
また、図4(a)及び(b)に示すように、上側通路52と下側通路53とに分岐する位置には、遊技球を上側通路52又は下側通路53のいずれかに振り分ける振り分け部材59が設けられている。この振り分け部材59は、遊技盤11に直交する軸を中心に回動可能であって、上側通路52への進路を開放し下側通路53への進路を塞ぐ第1位置と、上側通路52への進路を塞ぎ下側通路53への進路を開放する第2位置との間を変位可能となっている。そして、大入賞口18へ入球した遊技球は、振り分け部材59が第1位置に位置しているときには上側通路52へ進み一般領域58へ進入し、振り分け部材59が第2位置に位置しているときには下側通路53へ進み特定領域57へ進入する。
また、特に図示していないが、アタッカー装置17には、特定領域57へ進入した遊技球を大入賞口18外(遊技盤11の背面側)へ排出するための特定領域排出口と、一般領域58へ進入した遊技球を大入賞口18外(遊技盤11の背面側)へ排出するための一般領域排出口と、が設けられている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりの当選時に決定された特別図柄の種別ごとに、上述の特別遊技中に実行されるラウンド遊技における開閉扉18bの開閉の態様(開閉パターン)及び振り分け部材59の作動の態様(作動パターン)が設定されている。
そして、本形態に係るパチンコ機Pでは、特定のラウンド遊技中に所定数(本形態では1個)の遊技球が特定領域57へ進入した場合、特別遊技の終了後の遊技状態が、遊技者にとって有利な遊技状態である高確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定されるようになっている。これに対して、特定のラウンド遊技中に所定数の遊技球が特定領域57へ進入しなかった場合(すなわち、大入賞口18へ入球した遊技球がすべて一般領域58へ進入した場合)、特別遊技の終了後の遊技状態が、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(通常遊技状態)に設定されるようになっている。
開閉扉18bの開閉パターン、振り分け部材59の作動パターン、遊技状態の設定に関しては、後程詳述する。
なお、上述のように、特別遊技中のラウンド遊技において所定数の遊技球が特定領域57へ進入したことにより特別遊技の終了後の遊技状態を高確率遊技状態や時短遊技状態に設定するのではなく、大当たりに当選した場合に決定される特別図柄の種別に応じて、特別遊技の終了後の遊技状態を高確率遊技状態や時短遊技状態に設定するようにしてもよい。たとえば、大当たりに当選した場合において、特定の特別図柄が決定されたときには、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(高確率時短遊技状態)に設定されるものの、特定の特別図柄以外の特別図柄が決定された場合には、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(通常遊技状態)に設定されるようにしてもよい。このように、特別遊技の終了後の遊技状態が特別図柄の種別に応じて決定されるようにした場合には、上述の特定領域57を設ける必要はない。
アウト口19は、図3に示すように、遊技領域12の最下部に設けられており、一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16及び大入賞口18のいずれにも入球しなかった遊技球を受け入れるものである。そして、アウト口19に受け入れられた遊技球は、遊技盤11の背面側に導かれ回収される。
演出表示装置21は、図3に示すように、遊技領域12の略中央に設けられている。本形態に係るパチンコ機Pでは、この演出表示装置21として液晶表示装置が用いられている。また、この演出表示装置21には、動画や静止画等の画像を表示するための表示部21aが設けられており、この表示部21aには、背景画像が表示されるほか、演出図柄50(ダミー図柄)が変動表示され、各演出図柄50の停止表示態様により、当否抽選の結果を遊技者に報知する変動演出が行われるようになっている。
なお、演出表示装置21は、液晶表示装置に限定されるものではなく、たとえば、外周に図柄が付された複数のドラムを用いて各種表示を行うドラム式の表示装置等を用いてもよい。
本形態に係るパチンコ機Pは、演出装置として、演出表示装置21のほか、上述の音声出力装置10としてのスピーカや、種々の色や点灯パターンで発光することにより演出を行う演出照明装置23としてのランプ(図1参照)を備えている。
なお、演出装置としては、これらに限定されるものではなく、たとえば、種々のタイミングや態様で可動する演出役物装置等を備えてもよい。
また、上皿6の前方位置には、遊技者が操作することにより遊技中や待機中等に実行される演出の進行や切り替えが可能な演出操作装置9が設けられている。本形態における演出操作装置9は、円形リング状の枠体であって回転操作が可能な操作ダイヤル9aと、操作ダイヤル9aに嵌め込まれており押下操作が可能な操作ボタン9bとから構成されている。そして、演出表示装置21により所定の演出が実行されているときに、操作ダイヤル9aの回転操作や操作ボタン9bの押下操作を行うと、変動演出等の各種演出が進行したり、異なる表示に切り替わったりするようになっている。
なお、演出操作装置9としては、操作ダイヤル9aや操作ボタン9b等に限定されるものではなく、上下左右方向の入力が可能な十字キー等を設けてもよい。また、操作ダイヤル9aや操作ボタン9b等の演出操作装置9を設けるとともに、上述の十字キーを別途設けてもよい。
また、図3に示すように、遊技盤11の右下部であって、かつ、遊技領域12の外側には、遊技についての種々の状況を表示するための装置として、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39、普通図柄表示装置32及び普通図柄保留表示装置33が設けられている。
また、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pには、遊技球貸出装置Rが電気的に接続されているが、遊技球の貸し出しやカードの排出等の遊技球貸出装置Rに対する操作を、パチンコ機Pで受け付けられるようにしている。そのため、パチンコ機Pには、図1に示すように、カードに記憶されている価値情報(残高情報)を表示する価値情報表示装置35と、押下操作が可能な球貸ボタン36と、押下操作が可能なカード返却ボタン37と、が設けられている。
(パチンコ機Pの制御手段の構成)
次に、パチンコ機Pの遊技や演出を制御する制御手段について説明する。
上述の制御手段は各種制御基板により構成されており、具体的には、図5に示すように、パチンコ機Pの遊技の基本動作を制御する主制御基板100、遊技球の発射及び賞球の払い出しを制御する発射払出制御基板200、各種演出を制御する副制御基板300、遊技球貸出装置Rへの操作を中継する遊技球貸出制御基板400を備えている。
また、図5に示すように、主制御基板100には、発射払出制御基板200及び副制御基板300が接続され、また、発射払出制御基板200には、遊技球貸出制御基板400が接続されている。さらに、主制御基板100及び発射払出制御基板200には、遊技進行上の種々の情報をパチンコ機Pの外部(たとえば、遊技場のホールコンピュータ等)に出力するための外部情報端子基板500が接続されている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、発射払出制御基板200が遊技球の発射及び賞球の払い出しの双方を制御しているが、遊技球の発射を制御する基板(発射制御基板)と、賞球の払い出しを制御する基板(払出制御基板)とを別個に設けてもよい。
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pが備える各基板には電源基板が接続されている。この電源基板にはバックアップ電源が設けられており、パチンコ機Pに供給される電源の電圧値が所定値以下になった場合に電断と判断し、主制御基板100に電断信号を出力する。
主制御基板100は、パチンコ機Pにおいて行われる遊技を制御するものであり、具体的には、遊技球が第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ入球することを契機に開始される特図遊技(当否抽選、特別図柄の決定、特別図柄の変動表示(以下、特別図柄の変動ともいう))、遊技球がゲート20を通過することを契機に開始される普図遊技(普通図柄の抽選、普通図柄の変動表示(以下、普通図柄の変動ともいう)等)、遊技者にとって有利な特別遊技、小当たり遊技等を制御する。
この主制御基板100は、図5に示すように、各種演算処理を行うメインCPU101と、遊技を進行するための制御プログラム、遊技に必要なデータやテーブル等を格納するメインROM102と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるメインRAM103と、を備えている。
そして、メインCPU101は、後述する各検出センサやタイマからの信号に基づき、メインROM102に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、メインCPU101に接続されている各種装置の制御や演算処理の結果に基づく他の基板へのコマンド送信等を行う。
また、図5に示すように、主制御基板100には、一般入賞口14へ遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出センサ14aと、第1始動入賞口15へ遊技球が入球したことを検出する第1始動入賞口検出センサ15aと、第2始動入賞口16へ遊技球が入球したことを検出する第2始動入賞口検出センサ16aと、大入賞口18へ遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出センサ18aと、ゲート20を遊技球が通過したことを検出するゲート検出センサ20aと、遊技盤11に向けられる磁気や電波等を検出する不正検出センサ35と、特定領域57へ遊技球が進入したことを検出する特定領域検出センサ57aと、が接続されている。そして、これらの各検出センサから出力される検出信号が、主制御基板100に入力されるようになっている。
なお、主制御基板100に接続されるセンサはこれらに限定されるものではなく、たとえば、一般領域58へ遊技球が進入したことを検出する一般領域検出センサ等を設けてもよい。
さらに、主制御基板100には、制御の対象となる機器として、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉駆動する始動入賞口ソレノイド16cと、大入賞口18の開閉扉18bを開閉駆動する大入賞口ソレノイド18cと、振り分け部材59を変位させる振り分け部材ソレノイド59cと、第1特別図柄表示装置30と、第2特別図柄表示装置31と、普通図柄表示装置32と、第1特図保留表示装置38と、第2特図保留表示装置39と、普通図柄保留表示装置33と、が接続されている。
そして、主制御基板100によって、各ソレノイドが駆動されることで第2始動入賞口16、大入賞口18の開閉制御や振り分け部材59の変位制御が行われ、また、各表示装置の表示制御が行われるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、出玉に関する設定として、設定値1から設定値6までの複数段階が定められており、この設定値の違いにより、後述する当否抽選における大当たりの当選の確率が異なるようになっている。たとえば、設定値1よりも設定値6の方が、大当たりの当選の確率が大きくなるように設定されており、大当たりの当選の確率が高ければ、賞球を獲得できる可能性も高くなるので、設定値を変更することにより、そのパチンコ機Pにおいて想定される賞球の払い出し量が変化する。また、後述する当否抽選において用いられる当否乱数判定テーブル110は、設定値1~6のそれぞれに対応して設けられており、設定値が変更されたときには、設定値ごとに設けられた当否乱数判定テーブル110がまるごと変更されることとなる。
主制御基板100には、特に図示していないが、上述の設定値の変更に用いられるRAMクリアスイッチ及び設定スイッチが設けられている。本形態に係るパチンコ機Pでは、前扉3が開放されており、かつRAMクリアスイッチ及び設定スイッチの両方をオンにした状態で電源を投入すると、設定値を変更可能な設定変更状態へ移行する。そして、この設定変更状態中において、RAMクリアスイッチを操作することにより設定値を変更できるようになっている。
発射払出制御基板200は、特に図示していないが、主制御基板100と同様に、CPU、ROM及びRAMを備えており、主制御基板100と双方向に通信可能となるように接続されている。
図5に示すように、発射払出制御基板200には、遊技球の発射を制御するための機器として、操作ハンドル5に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ5aと、操作ハンドル5の操作角度(回転角度)を検出する操作ボリューム5bと、遊技球の発射を停止する発射停止スイッチ5cと、上皿6に受容されている遊技球を発射装置(図示しておらず)に送る球送りソレノイド60と、遊技球を発射する発射モータ61と、が接続されている。また、タッチセンサ5a、操作ボリューム5b及び発射停止スイッチ5cから出力される制御信号が、発射払出制御基板200に入力されるようになっている。
そして、タッチセンサ5a及び操作ボリューム5bからの制御信号が発射払出制御基板200に入力されると、球送りソレノイド60及び発射モータ61を通電して遊技球を発射させる制御が行われる。また、球送りソレノイド60及び発射モータ61が通電されている間は、0.6秒間隔(すなわち、1分間に100球の発射ペース)で遊技球が連続して発射されるようになっている。これに対して、発射停止スイッチ5cからの制御信号が発射払出制御基板200に入力されると、球送りソレノイド60及び発射モータ61の通電を止めて遊技球の発射を停止させる制御が行われる。
なお、遊技球を発射する装置としては、発射モータ61ではなく、ロータリーソレノイドを用いてもよい。
また、発射払出制御基板200には、図5に示すように、遊技球の払い出しを制御するための機器として、遊技球貯留部(特に図示しておらず)に貯留されている遊技球を賞球として払い出す払出モータ62と、払い出された遊技球を検出して計数する払出計数スイッチ63と、が接続されている。そして、主制御基板100から送信される払出数コマンドを発射払出制御基板200が受信すると、当該発射払出制御基板200は、この払出数コマンドに基づいて所定個数の遊技球(賞球)を払い出すように払出モータ62を制御する。このとき、払い出された遊技球の個数が払出計数スイッチ63によって計数され、所定個数の遊技球(賞球)が払い出されたか否かの判定が可能となっている。
さらに、発射払出制御基板200には、図5に示すように、前扉3の開放状態を検出する前扉開放検出センサ3aと、受皿7の満タン状態を検出する受皿満タン検出センサ7aと、が接続されている。
前扉開放検出センサ3aは、前扉3が開放されていることを検出すると開放検出信号を発射払出制御基板200に出力するようになっており、前扉3の開放中は、開放検出信号が連続して出力される。そして、発射払出制御基板200は、開放検出信号が入力されると、扉開放コマンドを主制御基板100に送信する。これに対して、前扉開放検出センサ3aは、前扉3が開放されていることを検出しなくなるとオフとなり扉開放検出信号の出力を停止する。そして、発射払出制御基板200は、扉開放検出信号の入力が止まると、前扉3が閉じられたと判断し、主制御基板100への扉開放コマンドの送信を停止する。
受皿満タン検出センサ7aは、受皿7の所定位置に設けられている。受皿7に賞球として払い出される遊技球が所定量以上貯留されて満タン状態になると、貯留された遊技球が上述の所定位置に達することとなる。
受皿満タン検出センサ7aは、遊技球が上述の所定位置に達したことを検出するとオンとなり受皿検出信号を発射払出制御基板200に出力するようになっており、貯留された遊技球が上述の所定位置に達している間は、受皿検出信号が連続して出力される。そして、発射払出制御基板200は、受皿検出信号が入力されると、受皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。これに対して、受皿満タン検出センサ7aは、遊技球が上述の所定位置に達したことを検出しなくなるとオフとなり受皿検出信号の出力を停止する。そして、発射払出制御基板200は、受皿検出信号の入力が止まると、受皿7の満タン状態が解除されたと判断し、主制御基板100への受皿満タンコマンドの送信を停止する。
また、上述の如く、発射払出制御基板200には、遊技球貸出装置Rへの操作を中継する遊技球貸出制御基板400が接続されている。図5に示すように、発射払出制御基板200には、遊技球貸出制御基板400を介して、価値情報表示装置35と、球貸ボタン36の押下操作を検出する球貸スイッチ36aと、カード返却ボタン37の押下操作を検出するカード返却スイッチ37aと、が接続されている。
球貸ボタン36が押下操作されると、球貸スイッチ36aから出力される検出信号が発射払出制御基板200に入力され、当該発射払出制御基板200は、遊技球貸出装置Rに対して、遊技球の貸し出しを要求する貸出要求信号を送信する。そして、遊技球貸出装置Rが貸出要求信号を受信すると、当該遊技球貸出装置Rにより、記憶されている価値情報から所定の価値情報を減算する処理が行われるとともに、減算された価値情報に対応する個数の遊技球を払い出す制御が行われる。
また、カード返却ボタン37が押下操作されると、カード返却スイッチ37aから出力される検出信号が発射払出制御基板200に入力され、当該発射払出制御基板200は、遊技球貸出装置Rに対して、カードの返却を要求する返却要求信号を送信する。そして、遊技球貸出装置Rが返却要求信号を受信すると、当該遊技球貸出装置Rによりカードを排出する制御が行われる。
副制御基板300は、遊技中や待機中等に実行される演出を制御するものである。
この副制御基板300は、図5に示すように、各種演算処理を行うサブCPU301と、演出を実行するための制御プログラム、演出の実行に必要なデータやテーブル等を格納するサブROM302と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるサブRAM303と、を備えており、主制御基板100から副制御基板300への一方向に通信可能となるように接続されている。
そして、サブCPU301は、主制御基板100から送信されるコマンドやタイマからの信号に基づき、サブROM302に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、画像表示を制御するための画像制御基板(特に図示しておらず)、音声出力を制御するための音声制御基板(特に図示しておらず)、照明の点灯を制御するための電飾制御基板(特に図示しておらず)に、演出実行用のコマンドを送信する。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、音声制御基板と電飾制御基板とを別個に設けているが、これらの基板の機能を集約した1枚の基板(音声電飾制御基板)を設け、当該基板により、音声出力及び照明の点灯のいずれをも制御するようにしてもよい。
また、副制御基板300には、画像制御基板を介して演出表示装置21が接続され、音声制御基板を介して音声出力装置10が接続されている。さらに、副制御基板300には、電飾制御基板を介して、演出照明装置23と、操作ダイヤル9aの回転操作を検出する回転操作検出センサ9cと、操作ボタン9bの押下操作を検出する押下操作検出センサ9dと、が接続されている。
画像制御基板は、特に図示していないが、画像CPU、画像ROM、画像RAM等を備えている。この画像制御基板の画像ROMには、演出表示装置21に表示される演出図柄50、背景等の画像データが格納されている。そして、副制御基板300から送信されたコマンドに基づき、画像CPUが、画像ROMから読み出した画像データを画像RAMに記憶することによって、演出表示装置21による画像表示を制御する。
音声制御基板は、特に図示していないが、サウンドチップ(CPU)、サウンドROM及びサウンドRAM等を備えている。サウンドROMには、音声出力装置10から出力される音声、BGM等のサウンドデータが格納されている。そして、副制御基板300から送信されたコマンドに基づき、サウンドROMから読み出したサウンドデータをサウンドRAMに記憶することによって、音声出力装置10からの音声出力を制御する。
電飾制御基板は、副制御基板300からのコマンドに基づき、演出照明装置23による照明の点灯を制御する。また、電飾制御基板は、操作ダイヤル9aの回転操作に基づき回転操作検出センサ9cから出力される回転操作検出信号、又は、操作ボタン9bの押下操作に基づき押下操作検出センサ9dから出力される押下操作検出信号が入力されると、所定のコマンドを副制御基板300に送信する。
(パチンコ機Pの遊技の概要)
次に、本形態のパチンコ機Pにおける遊技について、メインROM102に格納されている各種テーブルに基づいて説明する。
上述の如く、本形態のパチンコ機Pにおいては、特図遊技と普図遊技の遊技が並行して進行する。また、これら両遊技を進行する際の遊技状態としては、低確率遊技状態(いわゆる非確変状態)又は高確率遊技状態(いわゆる確変状態)のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態が設定されるようになっている。また、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、時短遊技状態として、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態の2つが設けられており、いずれかの時短遊技状態が設定されるようになっている。
具体的には、本形態に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、通常遊技状態という)、低確率遊技状態及び第1時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、第1低確率時短遊技状態という)、低確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、第2低確率時短遊技状態という)、又は、高確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、高確率時短遊技状態という)のいずれかの遊技状態が設定される。
ここで、低確率遊技状態及び高確率遊技状態は、後述する当否抽選によって大当たりに当選する確率がそれぞれ異なるように設定された遊技状態であり、高確率遊技状態においては、当否抽選によって大当たりに当選する確率が低確率遊技状態よりも高い値に設定されている。すなわち、低確率遊技状態中よりも高確率遊技状態中のほうが、当否抽選によって大当たりに当選しやすくなっている。
また、非時短遊技状態及び時短遊技状態は、第2始動入賞口16への遊技球の入球の難易度がそれぞれ異なるように設定された遊技状態であり、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも、可動片16bが開いた状態に維持されやすい(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりやすい)ように設定されている。すなわち、非時短遊技状態中よりも時短遊技状態中のほうが、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすくなっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、上述の如く、時短遊技状態として、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態の2つが設けられているが、第2時短遊技状態においては、第1時短遊技状態よりも、可動片16bが開いた状態に維持されやすいように設定されている。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、第2時短遊技状態中が最も第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすく、次に、第1時短遊技状態中が第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすく、非時短遊技状態中が最も第2始動入賞口16へ遊技球が入球しにくいようになっている。
なお、工場出荷直後やリセット後の初期状態においては、通常遊技状態が設定されるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(図示しておらず)により発射され遊技領域12を流下する遊技球が第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16に入球すると、当否抽選が行われ、当該当否抽選の結果に基づく遊技利益が対応付けられた特別図柄が決定される。本形態における当否抽選では、まず、大当たりの当否の判定が行われ、大当たりに当選していない(以下、大当たりの非当選ともいう)との判定結果が導出された場合、次に、小当たりの当否の判定が行われ、小当たりに当選していないとの判定結果(以下、小当たりの非当選ともいう)が導出された場合、次に、時短付与の当否(時短遊技状態を付与するか否か、換言すれば、時短遊技状態を設定するか否か)の判定が行われ、時短遊技状態を付与しないとの判定結果(以下、時短付与の非当選ともいう)が導出された場合にハズレとなる。
そして、この当否抽選によって大当たりの当選との判定結果が導出されると(すなわち、大当たりに当選すると)、大入賞口18が開放され当該大入賞口18へ遊技球を入球させることが可能となる特別遊技が実行され、さらに、当該特別遊技の終了後の遊技状態が、通常遊技状態、第2低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態のいずれかに設定されるようになっている。すなわち、当該特別遊技の終了後は、通常遊技状態、第2低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態のいずれかへ移行するようになっている。
また、上述の当否抽選によって小当たりの当選との判定結果が導出されると(すなわち、小当たりに当選すると)、大入賞口18が開放され当該大入賞口18へ遊技球を入球可能な小当たり遊技が実行される。そして、この小当たり遊技において、遊技球が大入賞口18へ入球すると、上述のように所定個数の遊技球が払い出される。なお、小当たり遊技の終了後の遊技状態は、当該小当たり遊技の開始前の遊技状態のままである。すなわち、小当たり遊技が実行された場合には、遊技状態は変わることがないようになっている。
また、上述の当否抽選によって時短遊技状態を付与するとの判定結果(以下、時短付与の当選ともいう)が導出されると、低確率遊技状態は変わることなく第1時短遊技状態が設定されるようになっている。すなわち、上述の当否抽選によって時短付与の当選となると、遊技状態が、通常遊技状態から第1低確率時短遊技状態へ移行するようになっている。これに対して、上述の当否抽選によって時短付与の非当選となると、遊技状態は通常遊技状態のままとなる。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態中の当否抽選においてのみ時短付与の当否の判定が行われ、他の遊技状態中の当否抽選においては時短付与の当否の判定は行われない。したがって、他の遊技状態中には、時短付与の当選との判定結果が導出されることはないため、大当たりの当選及び特別遊技の実行を経由することなく遊技状態が変化することはないように設定されている。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1遊技領域12aを流下する遊技球は、第1始動入賞口15への入球が可能となっている。また、第2遊技領域12bを流下する遊技球は、ゲート20の通過、第2始動入賞口16への入球、大入賞口18への入球が可能となっている。
そして、通常遊技状態中及び第1低確率時短遊技状態中は、遊技球が第1始動入賞口15へ入球するように、遊技者に第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)を行わせ、第2低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中及び特別遊技中は、大入賞口18へ遊技球が入球し、或いは遊技球がゲート20を通過及び第2始動入賞口16へ入球するように、遊技者に第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる右打ち)を行わせる。
具体的には、第2低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中及び特別遊技中は、演出表示装置21において第2遊技領域12bへ向けて遊技球を打ち出す旨を指示する表示が行われ、通常遊技状態中及び第1低確率時短遊技状態中は、演出表示装置21において第1遊技領域12aへ向けて遊技球を打ち出す旨を指示する表示が行われる。
当否抽選は、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球することを契機に取得される種々の乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための各種テーブルに基づいて、行われる。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pは、当否抽選や特別図柄の決定に係る乱数として、当否抽選の結果(大当たり、小当たり、時短遊技状態の付与又はハズレ)の判定に用いられる当否乱数、特別図柄の種別の決定に用いられる特別図柄乱数、及び、後述する変動パターンコマンドの決定に用いられる変動パターン乱数を有している。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいて、上述の当否乱数には、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この当否乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、変動パターンコマンドは、当否抽選の結果を報知可能な変動演出のパターン(変動時間、態様)を決定するためのものである。変動パターンコマンドの決定に用いられる乱数は上述のものに限定されず、たとえば、この乱数に加えて他の乱数を用いてもよい。
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、上述の乱数についてそれぞれ乱数値が取得されるとともに、各乱数値がメインRAM103の保留記憶領域に記憶されるようになっている。
この保留記憶領域は、第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得される、当否抽選や特別図柄の決定に係る乱数の各乱数値(以下、第1特図乱数という)を記憶するための第1保留記憶領域、及び、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得される、当否抽選や特別図柄の決定に係る乱数の各乱数値(以下、第2特図乱数という)を記憶するための第2保留記憶領域から構成されている。そして、これらの保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、第1特図乱数を計4組、第2特図乱数を計4組記憶可能となっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1始動入賞口15へ遊技球が入球すると、第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶されるようになっている。たとえば、第1保留記憶領域のいずれの記憶部にも第1特図乱数が記憶されていない状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が第1保留記憶領域の第2記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部及び第2記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が第1保留記憶領域の第3記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部~第3記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数第1保留記憶領域の第4記憶部に記憶される。そして、第1保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、この入球に係る第1特図乱数は記憶されない。
同様に、第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、第2特図乱数が第2保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶されるようになっている。具体的な記憶の処理については、上述の第1特図乱数の記憶と同様であるため、説明を省略する。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1保留記憶領域に記憶されている第1特図乱数の組数(以下、第1保留数という)は、第1保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶され、第2保留記憶領域に記憶されている第2特図乱数の組数(以下、第2保留数という)は、第2保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本明細書においては、上述のように、第1特図乱数や第2特図乱数が保留記憶領域に記憶されることを「保留」や「保留記憶」ともいい、また、第1保留数や第2保留数を単に「保留数」ともいう。
そして、本形態に係るパチンコ機Pは、当否抽選の結果を判定するための当否乱数判定テーブル110、特別図柄の種別を決定するための特別図柄乱数判定テーブル111、大当たりに当選した場合に実行される特別遊技及び小当たりに当選した場合に実行される小当たり遊技を制御するための特別電動役物作動テーブル112、時短遊技状態を付与する旨の判定結果が導出された後(後述する第1時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄が決定された後)又は特別遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブル113、及び、変動パターンコマンドを決定するための変動パターンテーブル114を有している。
なお、当否抽選等に係るテーブルはこれらに限定されるものではなく、他に、乱数に基づく判定や決定を行う必要がある場合には、適宜、テーブルを設けてもよい。
当否乱数判定テーブル110は、当否抽選の結果(大当たりの当選、小当たりの当選、時短付与の当選又はハズレ)を判定するためのものであって、大別して、低確率遊技状態において参照される当否乱数判定テーブル110(以下、テーブルAという)と、高確率遊技状態において参照される当否乱数判定テーブル110(以下、テーブルBという)と、を備えている。また、図6~図11に示すように、テーブルA及びテーブルBにはそれぞれ、設定中の設定値に応じた6種類ずつが設けられている。
具体的には、テーブルAには、設定値が「1」である場合に参照されるテーブルA1、設定値が「2」である場合に参照されるテーブルA2、設定値が「3」である場合に参照されるテーブルA3、設定値が「4」である場合に参照されるテーブルA4、設定値が「5」である場合に参照されるテーブルA5、及び、設定値が「6」である場合に参照されるテーブルA6が設けられている。
テーブルBには、設定値が「1」である場合に参照されるB1、設定値が「2」である場合に参照されるテーブルB2、設定値が「3」である場合に参照されるテーブルB3、設定値が「4」である場合に参照されるテーブルB4、設定値が「5」である場合に参照されるテーブルB5、及び、設定値が「6」である場合に参照されるテーブルB6が設けられている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0~65535の数値範囲内で1個の当否乱数が取得される。そして、パチンコ機Pに設定されている設定値、及び、当否抽選を行う時点の遊技状態に応じて、上述のいずれかの当否乱数判定テーブル110が選択され、取得された当否乱数と選択された当否乱数判定テーブル110とに基づいて当否抽選の結果が判定される。
図6(a)に示すように、テーブルA1によれば、当否乱数が1000~1373であった場合に大当たりの当選と判定され、当否乱数が2000~3309であった場合に小当たりの当選と判定され、当否乱数が3310~3964であった場合に時短付与の当選と判定され、これ以外の当否乱数(0~999、1374~1999、3965~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、このテーブルA1における大当たりの当選の確率はおよそ1/175、小当たりの当選の確率はおよそ1/50、時短付与の当選の確率はおよそ1/100となる。
図7(a)に示すように、テーブルA2によれば、当否乱数が1000~1384であった場合に大当たりの当選と判定され、当否乱数が2000~3309であった場合に小当たりの当選と判定され、当否乱数が3310~3964であった場合に時短付与の当選と判定され、これ以外の当否乱数(0~999、1385~1999、3965~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、このテーブルA2における大当たりの当選の確率はおよそ1/170、小当たりの当選の確率はおよそ1/50、時短付与の当選の確率はおよそ1/100となる。
図8(a)に示すように、テーブルA3によれば、当否乱数が1000~1396であった場合に大当たりの当選と判定され、当否乱数が2000~3309であった場合に小当たりの当選と判定され、当否乱数が3310~3964であった場合に時短付与の当選と判定され、これ以外の当否乱数(0~999、1397~1999、3965~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、このテーブルA3における大当たりの当選の確率はおよそ1/165、小当たりの当選の確率はおよそ1/50、時短付与の当選の確率はおよそ1/100となる。
図9(a)に示すように、テーブルA4によれば、当否乱数が1000~1408であった場合に大当たりの当選と判定され、当否乱数が2000~3309であった場合に小当たりの当選と判定され、当否乱数が3310~3964であった場合に時短付与の当選と判定され、これ以外の当否乱数(0~999、1409~1999、3965~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、このテーブルA4における大当たりの当選の確率はおよそ1/160、小当たりの当選の確率はおよそ1/50、時短付与の当選の確率はおよそ1/100となる。
図10(a)に示すように、テーブルA5によれば、当否乱数が1000~1421であった場合に大当たりの当選と判定され、当否乱数が2000~3309であった場合に小当たりの当選と判定され、当否乱数が3310~3964であった場合に時短付与の当選と判定され、これ以外の当否乱数(0~999、1422~1999、3965~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、このテーブルA5における大当たりの当選の確率はおよそ1/155、小当たりの当選の確率はおよそ1/50、時短付与の当選の確率はおよそ1/100となる。
図11(a)に示すように、テーブルA6によれば、当否乱数が1000~1434であった場合に大当たりの当選と判定され、当否乱数が2000~3309であった場合に小当たりの当選と判定され、当否乱数が3310~3964であった場合に時短付与の当選と判定され、これ以外の当否乱数(0~999、1435~1999、3965~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、このテーブルA6における大当たりの当選の確率はおよそ1/150、小当たりの当選の確率はおよそ1/50、時短付与の当選の確率はおよそ1/100となる。
また、図6(b)に示すように、テーブルB1によれば、当否乱数が1000~1484であった場合に大当たりの当選と判定され、当否乱数が2000~3309であった場合に小当たりの当選と判定され、これ以外の当否乱数(0~999、1485~1999、3310~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、このテーブルB1における大当たりの当選の確率はおよそ1/135、小当たりの当選の確率はおよそ1/50となる。
図7(b)に示すように、テーブルB2によれば、当否乱数が1000~1503であった場合に大当たりの当選と判定され、当否乱数が2000~3309であった場合に小当たりの当選と判定され、これ以外の当否乱数(0~999、1504~1999、3310~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、このテーブルB2における大当たりの当選の確率はおよそ1/130、小当たりの当選の確率はおよそ1/50となる。
図8(b)に示すように、テーブルB3によれば、当否乱数が1000~1523であった場合に大当たりの当選と判定され、当否乱数が2000~3309であった場合に小当たりの当選と判定され、これ以外の当否乱数(0~999、1524~1999、3310~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、このテーブルB3における大当たりの当選の確率はおよそ1/125、小当たりの当選の確率はおよそ1/50となる。
図9(b)に示すように、テーブルB4によれば、当否乱数が1000~1545であった場合に大当たりの当選と判定され、当否乱数が2000~3309であった場合に小当たりの当選と判定され、これ以外の当否乱数(0~999、1546~1999、3310~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、このテーブルB4における大当たりの当選の確率はおよそ1/120、小当たりの当選の確率はおよそ1/50となる。
図10(b)に示すように、テーブルB5によれば、当否乱数が1000~1568であった場合に大当たりの当選と判定され、当否乱数が2000~3309であった場合に小当たりの当選と判定され、これ以外の当否乱数(0~999、1569~1999、3310~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、このテーブルB5における大当たりの当選の確率はおよそ1/115、小当たりの当選の確率はおよそ1/50となる。
図11(b)に示すように、テーブルB6によれば、当否乱数が1000~1594であった場合に大当たりの当選と判定され、当否乱数が2000~3309であった場合に小当たりの当選と判定され、これ以外の当否乱数(0~999、1595~1999、3310~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、このテーブルB6における大当たりの当選の確率はおよそ1/110、小当たりの当選の確率はおよそ1/50となる。
以上のように、対応付けられた設定値が同一の、高確率遊技状態で参照される当否乱数判定テーブル110及び低確率遊技状態で参照される当否乱数判定テーブル110(たとえば、テーブルA1及びテーブルB1等)を比較すると、高確率遊技状態で参照される当否乱数判定テーブル110は、低確率遊技状態で参照される当否乱数判定テーブル110に比べて、大当たりの当選の確率が高くなるように設定されている。
また、低確率遊技状態において参照される当否乱数判定テーブル110で大当たりの当選と判定される当否乱数の数値範囲は、当該当否乱数判定テーブル110と同一の設定値が対応付けられた、高確率遊技状態において参照される当否乱数判定テーブル110で大当たりの当選と判定される当否乱数の数値範囲に含まれる(具体的には、大当たりの当選と判定される数値範囲における下限値が同一であり、かつ上限値が異なる)ように設定されている。すなわち、低確率遊技状態において参照される当否乱数判定テーブル110で大当たりの当選と判定される当否乱数は、同一の設定値が対応付けられた、高確率遊技状態において参照される当否乱数判定テーブル110でも大当たりの当選と判定されることとなる。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述のように、大当たりの当選と判定される当否乱数の数値範囲における下限値が同一であり、かつ上限値が異なるように設定されていたが、これに限定されるものではなく、上限値が同一であり、かつ下限値が異なるように設定してもよい。
また、いずれのテーブルにおいても、小当たりの当選と判定される当否乱数の数値範囲は、大当たりの当選と判定される当否乱数の数値範囲外であって、数値範囲の上限値及び下限値が同一となるように設定されており、これにより、小当たりの当選の確率は同一となるように設定されている。すなわち、設定されている設定値及び遊技状態(高確率遊技状態、低確率遊技状態)にかかわらず、同一の確率で小当たりの当選と判定されるようになっている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1特図乱数及び第2特図乱数のいずれに基づく当否抽選においても小当たりに当選可能となっているが、これに限定されるものではなく、第1特図乱数に基づく当否抽選においてのみ小当たりに当選可能となるように設定してもよいし、第2特図乱数に基づく当否抽選においてのみ小当たりに当選可能となるように設定してもよい。
また、低確率遊技状態で参照される当否乱数判定テーブル110(テーブルA1、テーブルA2、テーブルA3、テーブルA4、テーブルA5、テーブルA6)はいずれも、時短付与の当選と判定される当否乱数の数値範囲は、大当たりの当選と判定される当否乱数の数値範囲外であって、数値範囲の上限値及び下限値が同一となるように設定されており、これにより、時短付与の当選の確率は同一となるように設定されている。したがって、通常遊技状態中においては、設定されている設定値にかかわらず、同一の確率で時短付与の当選と判定されることとなる。
なお、上述の如く、通常遊技状態以外の遊技状態における当否抽選では時短付与の当否の判定は行われないことから、高確率遊技状態で参照される当否乱数判定テーブル110(テーブルB1、テーブルB2、テーブルB3、テーブルB4、テーブルB5、テーブルB6)にはいずれも、時短付与の当選が判定される数値領域が設けられていない。したがって、高確率遊技状態中においては、時短付与の当選と判定されることはない。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりの当選と判定される数値範囲、小当たりの当選と判定される数値範囲、及び、時短付与の当選と判定される数値範囲はいずれも、連続する数値の範囲により構成されるものとなっていたが、これに限定されるものではなく、間にハズレとなる数値を含む不連続な数値の範囲により構成してもよい。
特別図柄乱数判定テーブル111は、特別図柄の種別を決定するためのものであって、図12(a)及び(b)に示すように、第1特図乱数によって当否抽選が行われた場合に参照される第1始動入賞口判定テーブル111aと、第2特図乱数によって当否抽選が行われた場合に参照される第2始動入賞口判定テーブル111bと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0~199の数値範囲内で1個の特別図柄乱数が取得される。そして、上述の当否抽選が行われると、遊技球が入球した始動入賞口に応じて、第1始動入賞口判定テーブル111a又は第2始動入賞口判定テーブル111bのいずれかの特別図柄乱数判定テーブル111が選択され、取得された特別図柄乱数と選択された特別図柄乱数判定テーブル111とに基づいて、特別図柄の種別が決定される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりの当選となった場合に決定される特別図柄(以下、大当たり図柄ともいう)として4種類の大当たり図柄(X1、X2、X3、X4)が設けられており、また、小当たりの当選となった場合に決定される特別図柄(以下、小当たり図柄ともいう)として2種類の小当たり図柄(Y1、Y2)が設けられており、また、時短付与の当選となった場合に決定される特別図柄(以下、時短図柄ともいう)として7種類の時短図柄(J1、J2、J3、J4、J5、J6、J7)が設けられており、また、ハズレの場合に決定される特別図柄(以下、ハズレ図柄ともいう)として2種類のハズレ図柄(Z1、Z2)が設けられている。
図12(a)に示すように、第1始動入賞口判定テーブル111aによれば、大当たりの当選となった場合において、特別図柄乱数が0~1であったときに大当たり図柄X1が決定され、特別図柄乱数が2~139であったときに大当たり図柄X2が決定され、特別図柄乱数が140~199であったときに大当たり図柄X3が決定される。すなわち、この第1始動入賞口判定テーブル111aにおいては、大当たりの当選となった場合に、大当たり図柄X1が決定される確率は1%、大当たり図柄X2が決定される確率は69%、大当たり図柄X3が決定される確率は30%となっている。
また、小当たりの当選となった場合において、特別図柄乱数が0~99であったときに小当たり図柄Y1が決定され、特別図柄乱数が100~199であったときに小当たり図柄Y2が決定される。すなわち、この第1始動入賞口判定テーブル111aにおいては、小当たりの当選となった場合に、小当たり図柄Y1が決定される確率及び小当たり図柄Y2が決定される確率はいずれも50%となっている。
また、時短付与の当選となった場合において、特別図柄乱数が0~99であったときに時短図柄J1が決定され、特別図柄乱数が100~149であったときに時短図柄J2が決定され、特別図柄乱数が150~183であったときに時短図柄J3が決定され、特別図柄乱数が184~193であったときに時短図柄J4が決定され、特別図柄乱数が194~197であったときに時短図柄J5が決定され、特別図柄乱数が198~199であったときに時短図柄J6が決定される。すなわち、この第1始動入賞口判定テーブル111aにおいては、時短付与の当選となった場合に、時短図柄J1が決定される確率は50%、時短図柄J2が決定される確率は25%、時短図柄J3が決定される確率は17%、時短図柄J4が決定される確率は5%、時短図柄J5が決定される確率は2%、時短図柄J6が決定される確率は1%となっている。
また、ハズレの場合において、特別図柄乱数が0~19であったときにハズレ図柄Z1が決定され、特別図柄乱数が20~199であったときにハズレ図柄Z2が決定される。すなわち、この第1始動入賞口判定テーブル111aにおいては、ハズレの場合に、ハズレ図柄Z1が決定される確率は10%、ハズレ図柄Z2が決定される確率はいずれも90%となっている。
図12(b)に示すように、第2始動入賞口判定テーブル111bによれば、大当たりの当選となった場合において、特別図柄乱数が0~139であった場合に大当たり図柄X1が決定され、特別図柄乱数が140~199であった場合に大当たり図柄X4が決定される。すなわち、この第2始動入賞口判定テーブル111bにおいては、大当たりの当選となった場合に、大当たり図柄X1が決定される確率は70%、大当たり図柄X4が決定される確率は30%となっている。
また、時短付与の当選となった場合において、特別図柄乱数が0~199であったときに(すなわち、特別図柄乱数がいかなる値であっても)時短図柄J7が決定される。すなわち、この第2始動入賞口判定テーブル111bにおいては、時短付与の当選となった場合に、時短図柄J7が決定される確率は100%となっている。
なお、図12(b)に示すように、小当たりの当選となった場合に決定される小当たり図柄の種別及び当該種別の決定確率、並びに、ハズレの場合に決定されるハズレ図柄の種別及び当該種別の決定確率は、第1始動入賞口判定テーブル111aと同様の内容に設定されている。
特別電動役物作動テーブル112は、大当たりの当選となった場合に実行される特別遊技及び小当たりの当選となった場合に実行される小当たり遊技を制御するためのものであり、特別遊技及び小当たり遊技の実行中に、大入賞口ソレノイド18cや振り分け部材ソレノイド59cを作動させるために参照されるものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、図13(a)~(d)に示すように、特別電動役物作動テーブル112として、大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合に参照される第1作動テーブル112aと、大当たりに当選し大当たり図柄X2が決定された場合に参照される第2作動テーブル112bと、大当たりに当選し大当たり図柄X3又はX4が決定された場合に参照される第3作動テーブル112cと、小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定された場合に参照される第4作動テーブル112dと、が設けられている。
具体的には、大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合には、図13(a)に示す第1作動テーブル112aを参照して特別遊技が実行される。この第1作動テーブル112aによれば、大入賞口18が29.0秒開放するか又は大入賞口18に10個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するラウンド遊技が1ラウンド~10ラウンドまで計10回実行される。また、各ラウンド遊技の実行中、開閉扉18bが閉位置から開位置に変位して開位置に29.0秒位置した後、開位置から閉位置へ変位するという態様(開閉パターン)で作動することにより大入賞口18が1回のみ開放され、各ラウンド遊技間に大入賞口18が閉鎖する時間(すなわち、インターバル時間)は2.0秒に設定されている。
さらに、図13(a)に示すように、大当たり図柄X1が決定された場合には、1ラウンド、2ラウンド、4ラウンド~10ラウンドの各ラウンド遊技中は、振り分け部材59が第1位置に停留する(位置する)という態様(作動パターン)で作動するようになっている。これに対して、3ラウンドのラウンド遊技中は、振り分け部材59が第2位置に停留するという態様で作動するようになっている。
また、大当たりに当選し大当たり図柄X2が決定された場合には、図13(b)に示す第2作動テーブル112bを参照して特別遊技が実行される。この第2作動テーブル112bによれば、上述の第1作動テーブル112aと同一の条件で終了するラウンド遊技が1ラウンド~10ラウンドまで計10回実行される。開閉扉18bの開閉パターン、インターバル時間も、第1作動テーブル112aと同一の内容に設定されている。
また、図13(b)に示すように、大当たり図柄X2が決定された場合には、1ラウンド、2ラウンド、4ラウンド~10ラウンドの各ラウンド遊技中は、大当たり図柄X1が決定された場合と同様に、振り分け部材59が第1位置に停留するという態様で作動するようになっており、さらに、3ラウンドのラウンド遊技中も、振り分け部材59が第1位置に停留するという態様で作動するようになっている。
また、大当たりに当選し大当たり図柄X3又はX4が決定された場合には、図13(c)に示す第3作動テーブル112cを参照して特別遊技が実行される。この第3作動テーブル112cによれば、上述の第1作動テーブル112a及び第2作動テーブル112bと同一の条件で終了するラウンド遊技が1ラウンド~4ラウンドまで計4回実行される。開閉扉18bの開閉パターン、インターバル時間は、第1作動テーブル112a及び第2作動テーブル112bと同一の内容に設定されている。
また、図13(c)に示すように、大当たり図柄X3又はX4が決定された場合には、1ラウンド、2ラウンド、4ラウンドの各ラウンド遊技中は、大当たり図柄X1及び大当たり図柄X2が決定された場合と同様に、振り分け部材59が第1位置に停留するという態様で作動するようになっており、さらに、3ラウンドのラウンド遊技中は、大当たり図柄X2が決定された場合と同様に、振り分け部材59が第1位置に停留するという態様で作動するようになっている。
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たり図柄X1が決定された場合には、3ラウンドのラウンド遊技(特定のラウンド遊技)において、大入賞口18が29.0秒連続して開放され、かつ振り分け部材59が第2位置に停留するため、第2遊技領域12bへ向けて遊技球を打ち出している限りにおいては、大入賞口18へ遊技球が入球し確実に所定数の遊技球を特定領域57へ進入させることができるようになっている。
これに対して、大当たり図柄X2、X3又はX4が決定された場合には、3ラウンドのラウンド遊技において、大入賞口18は29.0秒連続して開放されるものの振り分け部材59が第1位置に停留するため、大入賞口18へ遊技球が入球しても当該遊技球は全て一般領域58へ進入してしまい、遊技球を特定領域57へ進入させることは不可能となっている。
また、小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定された場合には、図13(d)に示す第4作動テーブル112dを参照して小当たり遊技が実行される。この第4作動テーブル112dによれば、大入賞口18の0.05秒の開放が1回行われ、大入賞口18の開放中に10個の遊技球が入球すると大入賞口18が閉鎖する。
また、図13(d)に示すように、小当たり遊技中は、振り分け部材59が第1位置に停留するという態様で作動するようになっている。
このように、小当たり遊技においては、大入賞口18が0.05秒しか開放しないため、大入賞口18へ遊技球を入球させることはほぼ不可能となっている。また、小当たり遊技中は振り分け部材50が第1位置に停留するため、万が一、大入賞口18へ遊技球が入球したとしても当該遊技球は一般領域58へ進入し、遊技球を特定領域57へ進入させることは不可能となっている。
遊技状態設定テーブル113は、特別遊技が実行された場合における当該特別遊技の終了後の遊技状態、及び、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選となり時短図柄J1、J2、J3、J4、J5、J6又はJ7が決定された後の遊技状態を設定するためのものである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技が実行された場合には、当該特別遊技の実行契機となった大当たり時に決定された大当たり図柄の種別、及び、当該特別遊技中に特定領域57へ所定数(本形態では1個)の遊技球が進入したか否かに応じて、特別遊技の終了後の遊技状態が設定されるようになっている。また、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選となり時短図柄J1、J2、J3、J4、J5、J6又はJ7が決定された場合には、各時短付与図柄に定められた遊技状態が設定されるようになっている。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、後述するように、決定された大当たり図柄の種別に対応して特定領域57への遊技球の進入の可否が設定されており、実質的に、決定された大当たり図柄によって、当該決定に基づく特別遊技の終了後に高確率時短遊技状態へ移行するか否かが定まっている。
なおここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、低確率時短遊技状態において大当たりに当選して高確率遊技状態へ移行した後、低確率遊技状態へ移行することなく連続して高確率遊技状態の設定が対応付けられた大当たり図柄が決定され、連続して当該大当たり図柄が決定された回数(以下、連続高確設定回数という)が予め定められた上限回数(本形態では10000回)に到達したときには、当該大当たり図柄の決定に基づく特別遊技の終了後には、強制的に低確率遊技状態が設定されるようになっている。すなわち、特別遊技の実行を介しつつ、低確率遊技状態へ移行することなく上述の大当たり図柄が上限回数まで連続して決定されると、当該決定に基づく特別遊技の終了後には、高確率遊技状態が設定される条件を満たしていたときであっても強制的に低確率遊技状態が設定される。
また、同様に、非時短遊技状態において大当たりに当選して時短遊技状態(本形態では第2時短遊技状態)へ移行した後、非時短遊技状態へ移行することなく連続して時短遊技状態の設定が対応付けられた大当たり図柄が決定され、連続して当該大当たり図柄が決定された回数(以下、連続時短設定回数という)が予め定められた上限回数(本形態では10000回)に到達したときには、当該大当たり図柄の決定に基づく特別遊技の終了後には、強制的に非時短遊技状態が設定されるようになっている。すなわち、特別遊技の実行を介しつつ、非時短遊技状態へ移行することなく上述の大当たり図柄が上限回数まで連続して決定されると、当該決定に基づく特別遊技の終了後には、時短遊技状態が設定される条件を満たしていたときであっても強制的に非時短遊技状態が設定される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、設定されている大当たりの当選の確率や各大当たり図柄の決定確率からすると、連続高確設定回数や連続時短設定回数が10000回に到達することはあり得ず、実質的には、低確率遊技状態が設定される条件や非時短遊技状態が設定される条件を満たすまで、高確率遊技状態や時短遊技状態が継続することとなる。
本形態に係るパチンコ機Pでは、図14(a)~(j)に示すように、遊技状態設定テーブル113として、大当たり図柄X1が決定され特別遊技中に特定領域57へ所定数の遊技球が進入した場合に参照される第1遊技状態設定テーブル113aと、大当たり図柄X2又はX3が決定され特別遊技中に特定領域57へ所定数の遊技球が進入しなかった場合に参照される第2遊技状態設定テーブル113bと、大当たり図柄X4が決定され特別遊技中に特定領域57へ所定数の遊技球が進入しなかった場合に参照される第3遊技状態設定テーブル113cと、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選となり時短図柄J1が決定された場合に参照される第4遊技状態設定テーブル113dと、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選となり時短図柄J2が決定された場合に参照される第5遊技状態設定テーブル113eと、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選となり時短図柄J3が決定された場合に参照される第6遊技状態設定テーブル113fと、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選となり時短図柄J4が決定された場合に参照される第7遊技状態設定テーブル113gと、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選となり時短図柄J5が決定された場合に参照される第8遊技状態設定テーブル113hと、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選となり時短図柄J6が決定された場合に参照される第9遊技状態設定テーブル113iと、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選となり時短図柄J7が決定された場合に参照される第10遊技状態設定テーブル113jと、が設けられている。
具体的には、図14(a)に示すように、大当たり図柄X1が決定され特別遊技中に特定領域57へ所定数の遊技球が進入した場合において、連続高確設定回数が予め定められた上限回数に到達していなかったときには、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定され、高確率遊技状態の継続回数(以下、高確回数という)は10000回に設定される。これに伴って、連続時短設定回数が予め定められた上限回数に到達していなかったときには、特別遊技の終了後の遊技状態が第2時短遊技状態に設定され、時短回数は10000回に設定される。
すなわち、上述の場合において、連続高確設定回数及び連続時短設定回数が上限回数に到達していなかったときには、特別遊技の終了後、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が10000回導出されるまで、高確率遊技状態及び第2時短遊技状態(すなわち、高確率時短遊技状態)が継続する。なお、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、高確率遊技状態における大当たりの当選の確率がおよそ1/110~1/135となっているため、実質的には、大当たりに再度当選するまで、高確率時短遊技状態が継続することとなる。
これに対して、上述の場合において、連続高確設定回数が予め定められた上限回数に到達していたときには、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定され、また、連続時短設定回数が予め定められた上限回数に到達していたときには、特別遊技の終了後の遊技状態が非時短遊技状態に設定される。
なお、上述の如く、大当たり図柄X1が決定された場合には、特別遊技における3ラウンド中に振り分け部材59が第2位置に停留するため、第2遊技領域12bへ遊技球を打ち出している限りにおいては必ず、特定領域57へ所定数の遊技球が進入する。すなわち、大当たり図柄X1が決定された場合には、第2遊技領域12bへ遊技球を打ち出している限り、確実に高確率時短遊技状態が設定されることとなる。
また、特に図示していないが、大当たり図柄X1が決定されたにもかかわらず、特別遊技中に特定領域57へ所定数の遊技球が進入しなかったときには、特別遊技の終了後の遊技状態が、低確率時短遊技状態及び非時短遊技状態(すなわち、通常遊技状態)に設定される。
図14(b)に示すように、大当たり図柄X2又はX3が決定され特別遊技中に特定領域57へ所定数の遊技球が進入しなかった場合には、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率時短遊技状態に設定される。これに伴って、連続時短設定回数が予め定められた上限回数に到達しておらず、かつ大当たりに当選した時点の遊技状態が時短遊技状態(すなわち、第1時短遊技状態)であったときには、特別遊技の終了後の遊技状態が第2時短遊技状態に設定され、時短回数は10000回に設定される。
すなわち、上述の場合において、連続時短設定回数が上限回数に到達しておらず、かつ大当たりに当選した時点の遊技状態が時短遊技状態であったときには、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が10000回導出されるまで、低確率遊技状態及び第2時短遊技状態(すなわち、第2低確率時短遊技状態)が継続する。なお、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態における大当たりの当選の確率がおよそ1/150~1/175となっているため、実質的には、大当たりに再度当選するまで、第2低確率時短遊技状態が継続することとなる。
これに対して、上述の場合において、連続時短設定回数が予め定められた上限回数に到達しておらず、かつ大当たりに当選した時点の遊技状態が非時短遊技状態であったときには、特別遊技の終了後の遊技状態が非時短遊技状態に設定される。また、同様に、連続時短設定回数が予め定められた上限回数に到達していたときにも、特別遊技の終了後の遊技状態が非時短遊技状態に設定される。すなわち、いずれのときにも、特別遊技の終了後の遊技状態が、低確率遊技状態及び非時短遊技状態(すなわち、通常遊技状態)に設定される。
なお、上述の如く、大当たり図柄X2又はX3が決定された場合には、特別遊技における3ラウンド中に振り分け部材59が第1位置に停留するため、特定領域57へ所定数の遊技球が進入することはない。すなわち、大当たり図柄X2又はX3が決定された場合には必ず、第2低確率時短遊技状態又は通常遊技状態のいずれかが設定されることとなる。
図14(c)に示すように、大当たり図柄X4が決定され特別遊技中に特定領域57へ所定数の遊技球が進入しなかった場合には、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率時短遊技状態に設定される。これに伴って、連続時短設定回数が予め定められた上限回数に到達していなかったときには、特別遊技の終了後の遊技状態が第2時短遊技状態に設定され、時短回数は100回に設定される。
すなわち、上述の場合において、連続時短設定回数が上限回数に到達していなかったときには、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が100回導出されるまで、低確率遊技状態及び第2時短遊技状態(すなわち、第2低確率時短遊技状態)が継続する。
これに対して、上述の場合において、連続時短設定回数が予め定められた上限回数に到達していたときには、特別遊技の終了後の遊技状態が非時短遊技状態に設定される。すなわち、このときには、特別遊技の終了後の遊技状態が、低確率遊技状態及び非時短遊技状態(すなわち、通常遊技状態)に設定される。
なお、上述の如く、大当たり図柄X4が決定された場合には、特別遊技における3ラウンド中に振り分け部材59が第1位置に停留するため、特定領域57へ所定数の遊技球が進入することはない。すなわち、大当たり図柄X4が決定された場合には必ず、第2低確率時短遊技状態又は通常遊技状態のいずれかが設定されることとなる。
図14(d)に示すように、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選となり時短図柄J1が決定された場合には、当該決定後の遊技状態が、低確率遊技状態は変わることなく第1時短遊技状態に設定され、時短回数が10回に設定される。すなわち、この場合には、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が10回導出されるまで、低確率遊技状態及び第1時短遊技状態(すなわち、第1低確率時短遊技状態)が継続する。
図14(e)に示すように、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選となり時短図柄J2が決定された場合には、当該決定後の遊技状態が、低確率遊技状態は変わることなく第1時短遊技状態に設定され、時短回数が20回に設定される。すなわち、この場合には、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が20回導出されるまで、低確率遊技状態及び第1時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)が継続する。
図14(f)に示すように、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選となり時短図柄J3が決定された場合には、当該決定後の遊技状態が、低確率遊技状態は変わることなく第1時短遊技状態に設定され、時短回数が30回に設定される。すなわち、この場合には、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が30回導出されるまで、低確率遊技状態及び第1時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)が継続する。
図14(g)に示すように、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選となり時短図柄J4が決定された場合には、当該決定後の遊技状態が、低確率遊技状態は変わることなく第1時短遊技状態に設定され、時短回数が50回に設定される。すなわち、この場合には、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が50回導出されるまで、低確率遊技状態及び第1時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)が継続する。
図14(h)に示すように、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選となり時短図柄J5が決定された場合には、当該決定後の遊技状態が、低確率遊技状態は変わることなく第1時短遊技状態に設定され、時短回数が100回に設定される。すなわち、この場合には、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が100回導出されるまで、低確率遊技状態及び第1時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)が継続する。
図14(i)に示すように、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選となり時短図柄J6が決定された場合には、当該決定後の遊技状態が、低確率遊技状態は変わることなく第1時短遊技状態に設定され、時短回数が1000回に設定される。すなわち、この場合には、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が1000回導出されるまで、低確率遊技状態及び第1時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)が継続する。
図14(j)に示すように、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選となり時短図柄J7が決定された場合には、当該決定後の遊技状態が、低確率遊技状態は変わることなく第1時短遊技状態に設定され、時短回数が1回に設定される。すなわち、この場合には、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が1回導出されるまで、低確率遊技状態及び第1時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)が継続する。
なお、上述のように時短図柄J1、J2、J3、J4、J5、J6又はJ7が決定された場合には、当該特別図柄(時短図柄)の変動が停止した後に(次の特別図柄の変動開始時に)、上述の第1低確率時短遊技状態が設定される。
変動パターンテーブル114は、上述の如く、変動パターンコマンドを決定するためのものである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述のように特別図柄が決定されると、当該決定の結果に基づいて変動パターンコマンドが決定される。変動パターンコマンドは、上述の如く、変動演出の変動パターンを決定するためのものであり、変動パターンコマンドにより、変動演出の態様及び変動時間(特別図柄の変動表示の変動時間)が決定される。なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動演出が前半部分と後半部分に分けられており、変動演出の前半部分の態様及び変動時間、並びに、変動演出の後半部分の態様及び変動時間はいずれも、変動パターンコマンドにより決定されるようになっている。
具体的には、決定された変動パターンコマンドは、主制御基板100から副制御基板300に送信され、副制御基板300は、受信した変動パターンコマンドに基づいて、変動演出の具体的な態様(たとえば、表示部21aに表示する画像等)を決定する。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動パターンコマンドは複数種類設けられており、各変動パターンコマンドは変動パターンテーブル114に対応付けられている。そして、変動パターンテーブル114ごとに、決定される変動パターンコマンドの種類及び決定割合が設定されている。
本形態に係るパチンコ機Pは、変動パターンテーブル114として、通常遊技状態中又は第1低確率時短遊技状態中であって(すなわち、左打ち中であって)第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合に参照されるテーブルA、第2低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中であって(すなわち、右打ち中であって)第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に参照されるテーブルB及びテーブルCを備えている(図15参照)。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態又は第1低確率時短遊技状態において大当たりに当選して少なくとも第2時短遊技状態又は高確率遊技状態のいずれか一方へ移行してから、通常遊技状態又は第1低確率時短遊技状態へ移行することなく連続して当選した大当たり(いわゆる初当たりから、少なくとも第2時短遊技状態又は高確率遊技状態のいずれか一方が継続している間に連続して当選した大当たり、以下、連続大当たりという)の回数が所定回数(たとえば、3回等)に達するという連続大当たり回数条件が成立していない場合にテーブルBが参照され、当該連続大当たり回数条件が成立している場合にテーブルCが参照される。
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16に遊技球が入球すると、0~249の数値範囲内で1個の変動パターン乱数が取得され、この取得された変動パターン乱数と、上述のように決定された特別図柄と、現時点の保留数(第1保留数又は第2保留数)と、現時点の遊技状態や上述の連続大当たり回数条件(連続大当たりの回数が所定回数に達すること)の成立の成否に応じた変動パターンテーブル114とに基づいて、変動パターンコマンドが決定される。
なお、特に図示していないが、変動パターンテーブル114としては、通常遊技状態中又は第1低確率時短遊技状態中であって第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合や、第2低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中であって第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合に参照されるテーブルも備えている。しかし、演出表示装置21における遊技球の打ち出しの指示の表示に従っている限りにおいては、通常遊技状態中又は第1低確率時短遊技状態中は第1始動入賞口15へのみ遊技球が入球し、第2低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中は第2始動入賞口16へのみ遊技球が入球する。したがって、通常遊技状態中又は第1低確率時短遊技状態中の第2始動入賞口16への遊技球の入球や、第2低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中の第1始動入賞口15への遊技球の入球はイレギュラーなものであり、以下では、このようなイレギュラーな入球については考慮せず、通常遊技状態中又は第1低確率時短遊技状態中は第1始動入賞口15へ遊技球が入球し、第2低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中は第2始動入賞口16へ遊技球が入球するものとして説明を行う。
そして、テーブルAを参照して変動パターンコマンドを決定する場合(第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて変動パターンコマンドを決定する場合)には、当該時点における第1保留数が参照される。これに対して、テーブルB又はテーブルCを参照して変動パターンコマンドを決定する場合(第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて変動パターンコマンドを決定する場合)には、当該時点における第2保留数が参照される。
図15(a)に示すように、テーブルAによれば、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定され(すなわち、当否抽選の結果がハズレであり)、かつ現時点の第1保留数が0又は1の場合において、変動パターン乱数が0~209であったときに「13秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が13秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「00H」が決定され、変動パターン乱数が210~229であったときに「20秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が13秒、後半部分の変動時間が7秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「01H」が決定され、変動パターン乱数が230~239であったときに「45秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が20秒、後半部分の変動時間が25秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「02H」が決定され、変動パターン乱数が240~249であったときに「60秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が20秒、後半部分の変動時間が40秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「03H」が決定される。
また、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定され、かつ現時点の第1保留数が2以上の場合において、変動パターン乱数が0~209であったときに「3秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が3秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「04H」が決定され、変動パターン乱数が210~229であったときに「20秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「01H」が決定され、変動パターン乱数が230~239であったときに「45秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「02H」が決定され、変動パターン乱数が240~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「03H」が決定される。
また、時短図柄J1が決定されると、現時点の第1保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~9であったときに「18秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が18秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「BAH」が決定され、変動パターン乱数が10~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「B3H」が決定される。
また、時短図柄J2が決定されると、現時点の第1保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~9であったときに「30秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が30秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「BBH」が決定され、変動パターン乱数が10~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「B4H」が決定される。
また、時短図柄J3が決定されると、現時点の第1保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~9であったときに「36秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が36秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「BCH」が決定され、変動パターン乱数が10~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「B5H」が決定される。
また、時短図柄J4が決定されると、現時点の第1保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~9であったときに「46秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が46秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「BDH」が決定され、変動パターン乱数が10~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「B6H」が決定される。
また、時短図柄J5が決定されると、現時点の第1保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~9であったときに「66秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が66秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「BEH」が決定され、変動パターン乱数が10~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「B7H」が決定される。
また、時短図柄J6が決定されると、現時点の第1保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~9であったときに「68秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が68秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「BFH」が決定され、変動パターン乱数が10~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「B8H」が決定される。
また、時短図柄J7が決定されると、現時点の第1保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249のときに(変動パターン乱数がいずれの値であっても)「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「B9H」が決定される。
また、小当たり図柄Y1又はY2が決定されると(すなわち、当否抽選の結果が小当たりの当選であると)、現時点の第1保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~124であったときに「45秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「22H」が決定され、変動パターン乱数が125~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「23H」が決定される。
また、大当たり図柄X1、X2又はX3が決定されると(すなわち、当否抽選の結果が大当たりの当選であると)、現時点の第1保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~124であったときに「45秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「A2H」が決定され、変動パターン乱数が125~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「A3H」が決定される。
図15(b)に示すように、テーブルBによれば、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定され、かつ現時点の第2保留数が0又は1の場合において、変動パターン乱数が0~209であったときに「13秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「00H」が決定され、変動パターン乱数が210~239であったときに「45秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「02H」が決定され、変動パターン乱数が240~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「03H」が決定される。
また、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定され、かつ現時点の第2保留数が2以上の場合において、変動パターン乱数が0~209であったときに「3秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「04H」が決定され、変動パターン乱数が210~239であったときに「45秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「02H」が決定され、変動パターン乱数が240~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「03H」が決定される。
また、小当たり図柄Y1又はY2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~124であったときに「45秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「22H」が決定され、変動パターン乱数が125~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「23H」が決定される。
また、大当たり図柄X1又はX4が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~124であったときに「45秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「A2H」が決定され、変動パターン乱数が125~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「A3H」が決定される。
図15(c)に示すように、テーブルCによれば、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定され、かつ現時点の第2保留数が0又は1の場合において、変動パターン乱数が0~209であったときに「26秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が26秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「05H」が決定され、変動パターン乱数が210~239であったときに「90秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が30秒、後半部分の変動時間が60秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「06H」が決定され、変動パターン乱数が240~249であったときに「120秒変動」の変動パターン(前半部分の変動時間が30秒、後半部分の変動時間が90秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「07H」が決定される。
また、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定され、かつ現時点の第2保留数が2以上の場合において、変動パターン乱数が0~209であったときに「6秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が6秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「08H」が決定され、変動パターン乱数が210~239であったときに「90秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「06H」が決定され、変動パターン乱数が240~249であったときに「120秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「07H」が決定される。
また、小当たり図柄Y1又はY2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~124であったときに「90秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「26H」が決定され、変動パターン乱数が125~249であったときに「120秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「27H」が決定される。
また、大当たり図柄X1又はX4が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~124であったときに「90秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「A6H」が決定され、変動パターン乱数が125~249であったときに「120秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「A7H」が決定される。
このように、テーブルCで決定される変動パターンに対応付けられた変動時間は、テーブルBで決定される変動パターンに対応付けられた変動時間よりも長くなるように設定されている。すなわち、第2低確率時短遊技状態や高確率時短遊技状態において、上述の連続大当たり回数条件が成立する前(連続大当たりの回数が所定回数に達する前)よりも、上述の連続大当たり回数条件が成立した後(連続大当たりの回数が所定回数に達した後)の方が、長い変動時間の決定割合が高くなっている。
これにより、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の連続大当たり回数条件が成立した後は、上述の連続大当たり回数条件が成立する前よりも、大当たりに当選してから次の大当たりに当選するまでの間隔を空けることができ、ひいては、単位時間あたりに実行される特別遊技の回数(単位時間あたりの大当たりの当選回数)を減少させることができる。したがって、短期間の間に多数回の特別遊技が実行され、遊技者が獲得する賞球数が急激に増加する等、極端に射幸性が高くなってしまうような事態の発生を適切に防止することができる。
以上のように決定された変動パターンコマンドは副制御基板300に送信され、変動パターンコマンドに基づいて、変動演出の前半部分の具体的な態様及び変動演出の後半部分の具体的な態様が決定される。そして、このように決定された具体的な態様により変動演出が実行されるが、変動パターンコマンドに設定されている前半部分の変動時間及び後半部分の変動時間の合計が、変動演出(特別図柄の変動表示)の開始から終了までの時間となる。
たとえば、決定された変動パターンコマンドが「02H」(前半部分の変動時間は20秒、後半部分の変動時間は25秒)であった場合には、前半部分の変動時間及び後半部分の変動時間の合計値45秒(=20秒+25秒)が、変動演出全体(特別図柄の変動表示全体)の変動時間となる。
なお、「00H」、「04H」、「05H」、「BAH」、「BBH」、「BCH」、「BDH」、「BEH」、「BFH」の変動パターンコマンドには、前半部分の変動時間として「0秒」が定められている。これらの変動パターンコマンドが決定された場合には、対応する後半部分の変動時間の間、当該変動パターンコマンドに応じて定められた態様により、変動演出全体が実行されるようになっている。
また、上述の変動時間に基づいて、演出表示装置21では変動演出が行われるとともに、特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31)では特別図柄の変動表示が行われる。
具体的には、遊技球が入球した始動入賞口が第1始動入賞口15の場合には、上述の変動時間の間、第1特別図柄表示装置30が点滅表示され、遊技球が入球した始動入賞口が第2始動入賞口16の場合には、上述の変動時間の間、第2特別図柄表示装置31が点滅表示される。そして、変動時間の経過後、決定された特別図柄が停止表示される。なお、後述するが、この特別図柄の停止表示は、所定の停止表示時間が経過するまで行われる。
なお、変動演出の態様については、変動パターンコマンドに基づいて、変動演出の前半部分の態様及び変動演出の後半部分の態様のいずれをも決定するのではなく、変動パターンコマンド以外に他のコマンドを決定するとともに、いずれかのコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様を決定し、他のコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出は、前半部分と後半部分とに分けるのではなく、より多くの部分に分けて、対応するコマンドに基づいてそれぞれの部分の態様を決定するようにしてもよい。
次に、普図遊技に関する処理について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(図示しておらず)により発射され遊技領域12を流下する遊技球がゲート20を通過すると、第2始動入賞口16の可動片16bを作動させて当該可動片16bを開くか否かを決定する普通図柄の抽選が行われる。そして、この普通図柄の抽選によって当たりとなると、所定時間の間、可動片16bが開き、第2始動入賞口16が開状態となるため、第2始動入賞口16への遊技球の入球が容易となる。
この普通図柄の抽選は、遊技球がゲート20を通過することを契機に取得される当たり決定乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための当たり決定乱数判定テーブル116に基づいて、行われる。
そして、遊技球がゲート20を通過すると、上述の当たり決定乱数が取得されるとともに、当該乱数値がメインRAM103の普図保留記憶領域に4個を上限として記憶されるようになっている。具体的には、この普図保留記憶領域は、第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、ゲート20の通過順に、第1記憶部から記憶されるようになっている。また、既にいくつかの記憶部に当たり決定乱数が記憶されている場合には、空きの記憶部のうち最も番号の小さい記憶部に当たり決定乱数が記憶されるようになっている。そして、普図保留記憶領域に既に4個の当たり決定乱数が記憶されている場合に、遊技球がゲート20を通過しても、この通過に係る当たり決定乱数は普図保留記憶領域に記憶されない。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいて、当たり決定乱数には、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、普図保留記憶領域に記憶されている当たり決定乱数の数(以下、普図保留数という)は、普図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
当たり決定乱数判定テーブル116は、普通図柄の抽選により当たりか否かの判定を行うためのものであって、図16(a)~(c)に示すように、非時短遊技状態中(すなわち、通常遊技状態中)、特別遊技中、小当たり遊技中に参照される第1判定テーブル116aと、第1時短遊技状態中(すなわち、第1低確率時短遊技状態中)に参照される第2判定テーブル116bと、第2時短遊技状態中(すなわち、第2低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中)に参照される第3判定テーブル116cと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技球がゲート20を通過すると、0~65535の数値範囲内で1個の当たり決定乱数が取得される。そして、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が非時短遊技状態であるか、或いは、普通図柄の抽選を行う時点が特別遊技中又は小当たり遊技中であれば、第1判定テーブル116aが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された第1判定テーブル116aとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。また、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が第1時短遊技状態であれば、第2判定テーブル116bが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された第2判定テーブル116bとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。また、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が第2時短遊技状態であれば、第3判定テーブル116cが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された第3判定テーブル116cとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。
図16(a)に示すように、第1判定テーブル116aによれば、当たり決定乱数が1であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、2~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第1判定テーブル116aにおいて当たりとなる確率は1/65536となる。
また、図16(b)に示すように、第2判定テーブル116bによれば、当たり決定乱数が1~5であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、6~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第2判定テーブル116bにおいて当たりとなる確率は5/65536となる。
また、図16(c)に示すように、第3判定テーブル116cによれば、当たり決定乱数が1~65500であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、65501~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第3判定テーブル116cにおいて当たりとなる確率はおよそ99/100となる。
なお、普通図柄の抽選によって当たりとなった場合には当たり図柄が決定され、ハズレとなった場合にはハズレ図柄が決定される。
また、本形態に係るパチンコ機Pは、普通図柄の変動パターンの決定や、可動片16bの開閉の制御を行うためのテーブルとして、普通図柄変動パターン決定テーブル117、及び、第2始動入賞口開放制御テーブル118を備えている。
普通図柄変動パターン決定テーブル117は、普通図柄の変動パターンを決定するためのものである。上述のように、ゲート20を遊技球が通過することにより普通図柄の抽選が行われると、この普通図柄変動パターン決定テーブル117に基づいて普通図柄の変動パターンが決定される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、図17に示すように、遊技状態が非時短遊技状態の場合、或いは、特別遊技中又は小当たり遊技中には、3秒の変動時間が設定された普通図柄の変動パターンが決定され、遊技状態が第1時短遊技状態の場合には、2秒の変動時間が設定された普通図柄の変動パターンが決定され、遊技状態が第2時短遊技状態の場合には、0.5秒の変動時間が設定された普通図柄の変動パターンが決定される。そして、普通図柄の変動パターンが決定されると、この普通図柄の変動パターンに設定された変動時間の間、普通図柄表示装置32(図3参照)が点滅表示される。そして、普通図柄の抽選により当たりとなって当たり図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が点灯し、ハズレとなってハズレ図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が消灯する。
なお、本明細書においては、普通図柄表示装置32の点滅表示を「普通図柄の変動」、普通図柄表示装置32の点灯又は消灯を「普通図柄の停止表示」、「普通図柄の変動の停止」、「普通図柄の変動停止」等という。
また、第2始動入賞口開放制御テーブル118は、第2始動入賞口16に設けられた可動片16bの作動を制御するために参照されるものである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、普通図柄表示装置32が点灯すると、第2始動入賞口16の可動片16bが、第2始動入賞口開放制御テーブル118に定められた態様で開閉するようになっている。具体的には、遊技状態が非時短遊技状態の場合、或いは、特別遊技中又は小当たり遊技中には、図18に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが0.05秒(=0.05秒×1回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが0.05秒開放される。また、遊技状態が第1時短遊技状態の場合には、図18に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが0.2秒(=0.2秒×1回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが0.2秒開放される。また、遊技状態が第2時短遊技状態の場合には、図18に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが1.8秒(=0.9秒×2回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが合計1.8秒開放される。
以上のように、非時短遊技状態と時短遊技状態とには、それぞれ、第2始動入賞口16を開閉するための条件が定められており、この条件の内容により、時短遊技状態においては、第2始動入賞口16が開状態に維持されやすいため、非時短遊技状態よりも第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすくなっている。
また、時短遊技状態のうちの第1時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動入賞口16が開状態に維持されやすいものの、時短遊技状態のうちの第2時短遊技状態よりも第2始動入賞口16が開状態に維持されにくい。すなわち、第1時短遊技状態中は、非時短遊技状態中よりも第2始動入賞口16へ入球しやすく、第2時短遊技状態中は、第1時短遊技状態中よりも第2始動入賞口16へ入球しやすいようになっている。したがって、第2時短遊技状態中は非時短遊技状態及び第1時短遊技状態中よりも、また、第1時短遊技状態中は非時短遊技状態よりも、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えながら当否抽選の機会を獲得できることとなる。
なお、遊技状態が時短遊技状態の場合には、上述のように、第2始動入賞口16を開状態に維持しやすいようにするための処理として、第2判定テーブル116bや第3判定テーブル116c(非時短遊技状態よりも当たりとなる確率が高く設定された当たり決定乱数判定テーブル116)による普通図柄の抽選、第1時短遊技状態用の変動時間や第2時短遊技状態用の変動時間(非時短遊技状態よりも短い変動時間)の決定、及び、第1時短遊技状態用の開放パターンや第2時短遊技状態用の開放パターン(非時短遊技状態よりも総開放時間が長い開放パターン)による開放制御の全てが行われていたが、これに限定されるものではなく、たとえば、上述の処理の少なくともいずれか1つが行われるようにしてもよい。
(パチンコ機Pにおける処理の概要)
次に、上述の特図遊技、普図遊技及び特別遊技の進行に伴って主制御基板100で実行される処理の概要について、フローチャートを用いて説明する。
まず、主制御基板100のメイン処理を説明する。
電源基板により電源が供給されると、メインCPU101にシステムリセットが発生し、メインCPU101は、図19のフローチャートに示すメイン処理を実行する。
ステップ100において、メインCPU101は、初期化処理として、電源投入に応じて、メインROM102から起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM103に記憶されるフラグなどを初期化したり、副制御基板300に送信する各種のコマンドを、メインRAM103に設けられた演出用伝送データ格納領域に記憶したりする。そして、次のステップ101に進む。
ステップ101において、メインCPU101は、特別図柄乱数を更新する際に参照される特別図柄乱数用初期値更新乱数の更新を行う。この特別図柄乱数用初期値更新乱数は、特別図柄乱数の初期値を決定するためのものである。すなわち、特別図柄乱数は、更新を開始する時点の特別図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として更新が行われる。そして、この乱数範囲を1周すると、その時点における特別図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として、特別図柄乱数の更新が継続されるようになっている。そして、次のステップ102に進む。
ステップ102において、メインCPU101は、変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。そして、ステップ102の処理が終了すると、以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップ101とステップ102の処理を繰り返し実行する。
次に、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路により、所定の周期(本形態に係るパチンコ機Pでは、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図20のフローチャートに示すタイマ割込処理が実行される。
ステップ200において、メインCPU101は、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を実行する。そして、次のステップ201に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、主制御基板100のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ201において、メインCPU101は、特別図柄乱数の更新を行う。具体的には、乱数カウンタを「1」加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを「0」に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時点の特別図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。そして、次のステップ202に進む。
ステップ202において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、特定領域検出センサ57aに入力があったか否かを判定し、これに基づいて所定の処理を行うセンサ検出時処理を実行する。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、メインCPU101は、特図遊技、特別遊技及び小当たり遊技に関する制御を行うための特図関連制御処理を実行する。そして、次のステップ204に進む。
ステップ204において、メインCPU101は、普図遊技に関する制御を行うための普図関連制御処理を実行する。そして、次のステップ205に進む。
ステップ205において、メインCPU101は、各種エラーの発生や解除に関する制御を行うためのエラー関連処理を実行する。具体的には、前扉3の開放に基づく扉開放コマンドや、受皿7の満タン状態に基づく受皿満タンコマンド等を、主制御基板100が受信した場合に、メインCPU101は、対応するエラー指定コマンド(たとえば、扉開放コマンド、受皿満タンコマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶(セット)する。また、上述のコマンドを主制御基板100が受信しなくなった場合に、メインCPU101は、対応するエラー解除指定コマンド(たとえば、扉閉鎖コマンド、満タン解除コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ206に進む。
ステップ206において、一般入賞口検出センサ14a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、大入賞口検出センサ18aからの検出信号がメインCPU101に入力された場合に、当該メインCPU101は、それぞれの検出信号に対応して設けられている賞球カウンタを更新するとともに、それぞれの検出信号に対応する払出個数指定コマンドを発射払出制御基板200に送信する。なお、発射払出制御基板200により賞球の払い出しが行われると、当該払い出しごとに主制御基板100に払い出しコマンドが送信され、メインCPU101は、当該払い出しコマンドを受信すると、賞球カウンタを減算する。そして、次のステップ207に進む。
ステップ207において、メインCPU101は、パチンコ機Pの遊技状態を当該パチンコ機Pの外部に出力するための外部情報データ、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉するための始動入賞口ソレノイドデータ、大入賞口18の開閉を制御するための大入賞口ソレノイドデータ、各種表示装置(第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39及び普通図柄保留表示装置33)の表示データ等の作成を実行する。そして、次のステップ208に進む。
ステップ208において、メインCPU101は、上述のステップ207で作成した各データの信号を出力するポート出力、及び演出用伝送データ格納領域に記憶されたコマンドを送信するコマンド送信等の処理を行う出力制御処理を実行する。そして、主制御基板100のタイマ割込処理を終了する。
次に、上述したステップ202のセンサ検出時処理について、図21のフローチャートを参照して説明する。
ステップ300において、メインCPU101は、遊技球がゲート20を通過したことに基づいて普通図柄の抽選を行うためのゲート検出時処理を実行する。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301において、メインCPU101は、遊技球が第1始動入賞口15へ入球したことに基づいて当否抽選を行うための第1始動入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ302に進む。
ステップ302において、メインCPU101は、遊技球が第2始動入賞口16へ入球したことに基づいて当否抽選を行うための第2始動入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ303に進む。
ステップ303において、メインCPU101は、遊技球が特定領域57へ進入したことに基づいて所定の処理を行うための特定領域検出時処理を実行する。そして、センサ検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ300のゲート検出時処理について、図22のフローチャートを参照して説明する。
ステップ400において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ401に進む。
ステップ401において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における普図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、当該値が4未満であると判定した場合、次のステップ402に進む。
ステップ402において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ403に進む。
ステップ403において、メインCPU101は、当たり決定乱数を取得して普図保留記憶領域に記憶し、ゲート検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ301の第1始動入賞口検出時処理について、図23のフローチャートを参照して説明する。
ステップ500において、メインCPU101は、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ501に進む。
ステップ501において、メインCPU101は、第1保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第1保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ502に進む。
ステップ502において、メインCPU101は、第1保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ503に進む。
ステップ503において、メインCPU101は、当否乱数を取得して第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ504に進む。
ステップ504において、メインCPU101は、上述のステップ201で更新された特別図柄乱数を取得して、上述のステップ503で当否乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ505に進む。
ステップ505において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ503で当否乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された当否乱数、特別図柄乱数及び変動パターン乱数は全て同じ第1保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ506に進む。
ステップ506において、メインCPU101は、第1特図乱数及び第1時短図柄乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ507に進む。
ステップ507において、メインCPU101は、現時点の遊技状態が非時短遊技状態又は第1時短遊技状態であるか否かを判定する。そして、非時短遊技状態及び第1時短遊技状態のいずれでない(すなわち、第2時短遊技状態である)と判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、非時短遊技状態又は第1時短遊技状態であると判定した場合、次のステップ508に進む。
ステップ508において、メインCPU101は、記憶された第1特図乱数について、当該第1特図乱数に基づく変動開始前に(第1特図乱数が取得された(保留として記憶された)時点で)当否抽選に関する各種判定を行う事前判定処理を実行する。そして、第1始動入賞口検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ302の第2始動入賞口検出時処理について、図24のフローチャートを参照して説明する。
ステップ600において、メインCPU101は、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ601に進む。
ステップ601において、メインCPU101は、第2保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第2保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ602に進む。
ステップ602において、メインCPU101は、第2保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ603に進む。
ステップ603において、メインCPU101は、当否乱数を取得して第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ604に進む。
ステップ604において、メインCPU101は、上述のステップ201で更新された特別図柄乱数を取得して、上述のステップ603で当否乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ605に進む。
ステップ605において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ603で当否乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された当否乱数、特別図柄乱数及び変動パターン乱数は全て同じ第2保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ606に進む。
ステップ606において、メインCPU101は、第2特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ607に進む。
ステップ607において、メインCPU101は、現時点の遊技状態が第2時短遊技状態であるか否かを判定する。そして、第2時短遊技状態でない(すなわち、非時短遊技状態又は第1時短遊技状態である)と判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第2時短遊技状態であると判定した場合、次のステップ608に進む。
ステップ608において、メインCPU101は、記憶された第2特図乱数について、当該第2特図乱数に基づく変動開始前に(第2特図乱数が取得された(保留として記憶された)時点で)当否抽選に関する各種判定を行う事前判定処理を実行する。そして、第2始動入賞口検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ508及びステップ608の事前判定処理について、図25のフローチャートを参照して説明する。なお、上述したステップ508の事前判定処理においては、第1保留記憶領域の記憶部に記憶された当否乱数、特別図柄乱数及び変動パターン乱数、並びに、第1保留数に基づいて下記の処理が実行され、上述したステップ608の事前判定処理においては、第2保留記憶領域の記憶部に記憶された当否乱数、特別図柄乱数及び変動パターン乱数、並びに、第2保留数に基づいて下記の処理が実行される。
ステップ650において、メインCPU101は、遊技球が入球した始動入賞口の種別(第1始動入賞口15、第2始動入賞口16)、保留数(第1保留数、第2保留数)、及び、遊技状態(通常遊技状態、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態、高確率時短遊技状態)を確認する。そして、次のステップ651に進む。
ステップ651において、メインCPU101は、当否乱数判定テーブル110のうち、設定されている設定値、及び、上述のステップ650で確認した遊技状態に対応するいずれか(テーブルA1~A6、テーブルB1~B6のいずれか)を取得し、取得したテーブルと、記憶された当否乱数とに基づいて、当否抽選の結果を判定する当否判定処理を実行する。その後、当該判定の結果(大当たりの当選、小当たりの当選、時短付与の当選又はハズレ)に係るデータをメインRAM103の所定の処理領域に記憶する。なお、この事前判定処理においても、時短付与の当否の判定は、ステップ650で確認した遊技状態(すなわち、当該時点で設定されている遊技状態)が通常遊技状態であった場合にのみ行われ、通常遊技状態以外の遊技状態であった場合には行われない。したがって、通常遊技状態以外の遊技状態であった場合には、大当たりの当選、小当たりの当選又はハズレのいずれかの結果が導出される。そして、次のステップ652に進む。
ステップ652において、メインCPU101は、特別図柄の種別を判定する特別図柄判定処理を実行する。具体的には、遊技球が入球した始動入賞口が第1始動入賞口15(第1特図乱数)であった場合には、第1始動入賞口判定テーブル111aを取得し、当該テーブルと、記憶された特別図柄乱数とに基づいて、大当たり図柄の種別(大当たり図柄X1、X2、X3)、小当たり図柄の種別(小当たり図柄Y1、Y2)、時短図柄の種別(時短図柄J1、J2、J3、J4、J5、J6)、又は、ハズレ図柄の種別(ハズレ図柄Z1、Z2)を判定する。また、遊技球が入球した始動入賞口が第2始動入賞口16(第2特図乱数)であった場合には、第2始動入賞口判定テーブル111bを取得し、当該テーブルと、記憶された特別図柄乱数とに基づいて、大当たり図柄の種別(大当たり図柄X1、X4)、小当たり図柄の種別(小当たり図柄Y1、Y2)、時短図柄の種別(時短図柄J7)、又は、ハズレ図柄の種別(ハズレ図柄Z1、Z2)を判定する。そして、当該判定の結果(特別図柄の種別)に係るデータを、メインRAM103の所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ653に進む。
ステップ653において、メインCPU101は、上述のステップ650で確認した遊技状態、遊技球が入球した始動入賞口の種別、及び、上述の連続大当たり回数条件(連続大当たりの回数が所定回数に達すること)の成立の可否に対応する変動パターンテーブル114を取得する。そして、次のステップ654に進む。
ステップ654において、メインCPU101は、上述のステップ652で判定された特別図柄の種別、保留数、上述のステップ653で取得された変動パターンテーブル114及び記憶された変動パターン乱数に基づいて、変動パターンコマンドを判定する変動パターンコマンド判定処理を実行する。そして、次のステップ655に進む。
ステップ655において、メインCPU101は、上述のステップ612で判定された当否抽選の結果、上述のステップ652で判定された特別図柄の種別、上述のステップ654で判定された変動パターンコマンドを含む事前判定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、事前判定処理を終了する。
以上の処理により、保留として記憶された第1特図乱数又は第2特図乱数について、特別図柄の変動開始時に決定される当否抽選の結果、特別図柄の種別及び変動パターンコマンドが、事前判定コマンドによって、当該乱数の取得時点で事前に(すなわち、変動開始前に)副制御基板300に伝達される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の事前判定処理において、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて取得され保留記憶領域(第1保留記憶領域)に記憶された第1特図乱数、又は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて取得され保留記憶領域(第2保留記憶領域)に記憶された第2特図乱数を判定するようになっていたが、これに限定されるものではない。たとえば、事前判定処理においては、保留記憶領域に記憶された乱数を直接判定するのではなく、他の記憶領域(たとえば、レジスタ等)に記憶された乱数を判定するようにしてもよい。
次に、上述したステップ303の特定領域検出時処理について、図26のフローチャートを参照して説明する。
ステップ670において、メインCPU101は、特別遊技中であるか否かを判定する。そして、特別遊技中でないと判定した場合、特定領域検出時処理を終了する。一方、特別遊技中であると判定した場合、次のステップ671に進む。
ステップ671において、メインCPU101は、特定領域検出センサ57aからの検出信号が所定回数(本形態では、1回)入力されたか否かを判定する。そして、特定領域検出センサ57aからの検出信号が所定回数入力されていないと判定した場合、特定領域検出時処理を終了する。一方、特定領域検出センサ57aからの検出信号が所定回数入力されたと判定した場合、次のステップ672に進む。
ステップ672において、メインCPU101は、特定領域57へ所定数の遊技球が進入したことを示す進入フラグをオンにする。そして、特定領域検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ203の特図関連制御処理について、図27のフローチャートを参照して説明する。
ステップ700において、メインCPU101は、実行フェーズデータの値をロードする。この実行フェーズデータは、特図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この実行フェーズデータは、後述する特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、後述する特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、後述する停止後処理の実行を示すデータ「02」と、後述する特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」と、後述する小当たり遊技制御処理の実行を示すデータ「04」と、後述する特別遊技終了処理の実行を示すデータ「05」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ700でロードした実行フェーズデータの値に基づき、特別図柄変動開始処理(ステップ701)、特別図柄変動停止処理(ステップ702)、停止後処理(ステップ703)、特別遊技制御処理(ステップ704)、小当たり遊技制御処理(ステップ705)又は特別遊技終了処理(ステップ706)のいずれかを実行する。そして、特図関連制御処理を終了する。
次に、上述したステップ701の特別図柄変動開始処理について、図28のフローチャートを参照して説明する。
ステップ800において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「00」であると判定した場合、次のステップ801に進む。一方、実行フェーズデータが「00」でないと判定した場合、特別図柄変動開始処理を終了する。
ステップ801において、メインCPU101は、第2保留記憶領域の記憶部に第2特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第2保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第2特図乱数が記憶されていると判定した場合、ステップ804に進む。一方、第2特図乱数が記憶されていないと判定した場合、次のステップ802に進む。
ステップ802において、メインCPU101は、第1保留記憶領域の記憶部に第1特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第1保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合、ステップ812に進む。一方、第1特図乱数が記憶されていると判定した場合、次のステップ803に進む。
ステップ803において、メインCPU101は、第1保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第1保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第1保留記憶領域の第2記憶部~第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第1保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の当否判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ805に進む。
また、上述のステップ801で第2特図乱数が記憶されていると判定した場合に進むステップ804において、メインCPU101は、第2保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第2保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第2保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2保留記憶領域の第2記憶部~第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第2保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の当否判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ805に進む。
ステップ805において、メインCPU101は、当否抽選の実行回数(特別図柄の変動回数)をカウントするための変動回数カウンタのカウント値を「1」インクリメントする。また、メインCPU101は、変動回数カウンタのカウント値を含む変動回数コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、変動回数コマンドが副制御基板300に送信され、副制御基板300は現時点の変動回数カウンタのカウント値を把握できることとなる。そして、次のステップ806に進む。
ステップ806において、メインCPU101は、当否抽選の結果を導出する当否判定処理を実行する。そして、次のステップ807に進む。
ステップ807において、メインCPU101は、特別図柄の種別を決定する特別図柄決定処理を実行する。具体的には、遊技球が入球した始動入賞口が第1始動入賞口15(第1特図乱数)であった場合には、第1始動入賞口判定テーブル111aを取得し、当該テーブルと、上述のステップ806で判定された当否抽選の結果(大当たりの当選、小当たりの当選、時短付与の当選、ハズレ)と、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された特別図柄乱数とに基づいて、大当たり図柄の種別(大当たり図柄X1、X2、X3)、小当たり図柄の種別(小当たり図柄Y1、Y2)、時短図柄の種別(時短図柄J1、J2、J3、J4、J5、J6)、又は、ハズレ図柄の種別(ハズレ図柄Z1、Z2)を決定する。また、遊技球が入球した始動入賞口が第2始動入賞口16(第2特図乱数)であった場合には、第2始動入賞口判定テーブル111bを取得し、当該テーブルと、上述のステップ806で判定された当否抽選の結果(大当たりの当選、小当たりの当選、時短付与の当選、ハズレ)と、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された特別図柄乱数とに基づいて、大当たり図柄の種別(大当たり図柄X1、X4)、小当たり図柄の種別(小当たり図柄Y1、Y2)、時短図柄の種別(時短図柄J7)、又は、ハズレ図柄の種別(ハズレ図柄Z1、Z2)を決定する。そして、決定した特別図柄に対応するデータを、メインRAM103の所定の一時記憶領域に記憶する。また、この特別図柄決定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、特別図柄を決定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。そして、次のステップ808に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pの変動開始処理では、第1特図乱数及び第2特図乱数の両方が記憶されている場合には、第1特図乱数に優先して第2特図乱数が処理されるようになっているが、これに限定されるものではなく、保留記憶領域に記憶された順に処理してもよい。
ステップ808において、メインCPU101は、上述のステップ807で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動開始時に副制御基板300に送信されることとなる。そして、次のステップ809に進む。
ステップ809において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で処理領域に記憶された変動パターン乱数に基づいて、変動パターンを決定する変動パターン決定処理を実行する。そして、次のステップ810に進む。
ステップ810において、メインCPU101は、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31で特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第1特図乱数に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄表示装置30が点滅表示を開始し、また、第2特図乱数に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第2特別図柄表示装置31が点滅表示を開始する。ここで、点滅表示とは、各表示装置において「-」が所定の間隔で点滅することをいうものである。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1特図乱数が第1保留記憶領域に記憶されている場合には、第1保留数を認識できる態様で第1特図保留表示装置38が表示され、第2特図乱数が第2保留記憶領域に記憶されている場合には、第2保留数を認識できる態様で第2特図保留表示装置39が表示されるようになっている。そして、第1特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第1保留数が1つ減ることを示すように、第1特図保留表示装置38が表示制御され、第2特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第2保留数が1つ減ることを示すように、第2特図保留表示装置39が表示制御される。
そして、次のステップ811に進む。
ステップ811において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動停止処理が実行されるように、実行フェーズデータに「01」をセットし、特別図柄変動開始処理を終了する。
また、上述のステップ802で第1保留記憶領域に第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合に進むステップ812において、メインCPU101は、変動表示が行われていないことに基づき、演出表示装置21において客待ち表示を行うための客待ち判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は特別図柄の変動表示が行われていない時間を計時するとともに、特別図柄の変動表示が行われることなく所定の客待ち時間(たとえば、30秒)が経過した場合に、客待ち状態となったものとして、演出表示装置21に客待ち画面を表示するための客待ちコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別図柄変動開始処理を終了する。
次に、上述したステップ806の当否判定処理について、図29のフローチャートを参照して説明する。
ステップ850において、メインCPU101は、当否乱数判定テーブル110のうち、設定されている設定値、及び、現時点の遊技状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)に対応するいずれかを選択し、選択したテーブルと上述のステップ803又はステップ804の所定の処理領域に記憶された当否乱数とに基づいて、大当たりの当選となるか否かを判定する(すなわち、大当たりの当否の判定を行う)大当たり当否判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、上述のテーブルから大当たりの当選となる数値範囲の情報を取得し、この取得した数値範囲内に上述の当否乱数が属するか否かを判定する。そして、上述の数値範囲内に上述の当否乱数が属する場合に大当たりの当選と判定され、上述の数値範囲内に上述の当否乱数が属しない場合に大当たりの非当選と判定される。そして、次のステップ851に進む。
ステップ851において、メインCPU101は、上述のステップ850で実行された大当たり当否判定処理の結果が大当たりの当選であったか否か(すなわち、大当たりに当選したか否か)を判定する。そして、大当たりの当選でない(大当たりの非当選)と判定した場合、ステップ853に進む。一方、大当たりの当選と判定した場合、次のステップ852に進む。
ステップ852において、メイン101は、メインRAM103の所定の記憶領域に大当たりの当選である旨を記憶する。そして、当否判定処理を終了する。
また、上述のステップ851で大当たりの当選でないと判定した場合に進むステップ853において、メインCPU101は、上述のステップ850で選択したテーブルと上述のステップ803又はステップ804の所定の処理領域に記憶された当否乱数(すなわち、上述のステップ850で判定の対象となった当否乱数と同一の当否乱数)とに基づいて、小当たりの当選となるか否かを判定する(すなわち、小当たりの当否の判定を行う)小当たり当否判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、上述のテーブルから小当たりの当選となる数値範囲の情報を取得し、この取得した数値範囲内に上述の当否乱数が属するか否かを判定する。そして、上述の数値範囲内に上述の当否乱数が属する場合に小当たりの当選と判定され、上述の数値範囲内に上述の当否乱数が属しない場合に小当たりの非当選と判定される。そして、次のステップ854に進む。
ステップ854において、メインCPU101は、上述のステップ853で実行された小当たり当否判定処理の結果が小当たりの当選であったか否か(すなわち、小当たりに当選したか否か)を判定する。そして、小当たりの当選でない(小当たりの非当選)と判定した場合、ステップ856に進む。一方、小当たりの当選と判定した場合、次のステップ855に進む。
ステップ855において、メイン101は、メインRAM103の所定の記憶領域に小当たりの当選である旨を記憶する。そして、当否判定処理を終了する。
また、上述のステップ854で小当たりの当選でないと判定した場合に進むステップ856において、メインCPU101は、現時点で設定されている遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。そして、通常遊技状態でない(すなわち、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態である)と判定した場合、ステップ860に進む。一方、通常遊技状態であると判定した場合、次のステップ857に進む。
ステップ857において、メインCPU101は、上述のステップ850で選択したテーブルと上述のステップ803又はステップ804の所定の処理領域に記憶された当否乱数(すなわち、上述のステップ850及びステップ853で判定の対象となった当否乱数と同一の当否乱数)とに基づいて、時短付与の当選となるか否かを判定する(すなわち、時短付与の当否の判定を行う)時短付与判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、上述のテーブルから時短付与の当選となる数値範囲の情報を取得し、この取得した数値範囲内に上述の当否乱数が属するか否かを判定する。そして、上述の数値範囲内に上述の当否乱数が属する場合に時短付与の当選と判定され、上述の数値範囲内に上述の当否乱数が属しない場合に時短付与の非当選と判定される。そして、次のステップ858に進む。
ステップ858において、メインCPU101は、上述のステップ857で実行された時短付与当否判定処理の結果が時短付与の当選であったか否か(すなわち、時短付与に当選したか否か)を判定する。そして、時短付与の当選でない(小当たりの非当選)と判定した場合、ステップ860に進む。一方、時短付与の当選と判定した場合、次のステップ859に進む。
ステップ859において、メイン101は、メインRAM103の所定の記憶領域に時短付与の当選である旨を記憶する。そして、当否判定処理を終了する。
また、上述のステップ856で通常遊技状態でないと判定した場合、又は、上述のステップ858で時短付与に当選していないと判定した場合に進むステップ860において、メインCPU101は、メインRAM103の所定の記憶領域にハズレである旨を記憶する。そして、当否判定処理を終了する。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たり当否判定処理、小当たり当否判定処理、及び、時短付与当否判定処理はいずれも、設定されている設定値及び遊技状態に対応する当否乱数判定テーブル110の選択、判定の対象となる数値範囲の情報の取得、及び、当該数値範囲に当否乱数が属するか否かの判定を実行するための共通化された処理プログラム(同一のモジュール)により実行されるようになっている。
次に、上述したステップ809の変動パターン決定処理について、図30のフローチャートを参照して説明する。
ステップ900において、メインCPU101は、遊技球が入球した始動入賞口の種別(第1始動入賞口15、第2始動入賞口16)、保留数(第1保留数、第2保留数)、遊技状態(通常遊技状態、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態、高確率時短遊技状態)を確認する。そして、次のステップ901に進む。
ステップ901において、メインCPU101は、上述のステップ900で確認した遊技状態、遊技球が入球した始動入賞口の種別、及び、上述の連続大当たり回数条件(連続大当たりの回数が所定回数に達すること)の成立の可否に対応する変動パターンテーブル114を取得する。そして、次のステップ902に進む。
ステップ902において、メインCPU101は、上述のステップ901で取得した変動パターンテーブル114と、上述のステップ807で決定された特別図柄の種別と、上述のステップ900で確認した保留数と、上述のステップ803又は804で処理領域に記憶された変動パターン乱数とに基づいて、変動パターンコマンドを決定し、この決定された変動パターンコマンドを所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ903に進む。
ステップ903において、メインCPU101は、上述のステップ902で決定された変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ904に進む。
ステップ904において、メインCPU101は、変動パターンテーブル114に基づいて、変動パターンコマンドに対応付けられた変動時間を決定する。そして、決定された変動時間を変動時間タイマカウンタにセットする。そして、変動パターン決定処理を終了する。
次に、上述したステップ702の特別図柄変動停止処理について、図31のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1000において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「01」でないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「01」であると判定した場合、次のステップ1001に進む。
ステップ1001において、メインCPU101は、ステップ904で変動時間タイマカウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1002に進む。
ステップ1002において、メインCPU101は、上述のステップ807で決定された特別図柄を、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に停止表示するための停止表示データをセットし、特別図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1003に進む。
ステップ1003において、メインCPU101は、特別図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1004に進む。
ステップ1004において、メインCPU101は、特別図柄を停止表示する停止表示時間を停止表示時間タイマカウンタにセットする。本形態に係るパチンコ機Pでは、決定された特別図柄が時短図柄(J1、J2、J3、J4、J5、J6、J7)のときには3秒の停止表示時間がセットされ、これ以外のときには0.5秒の停止表示時間がセットされる。そして、次のステップ1005に進む。
ステップ1005において、メインCPU101は、特図関連制御処理において停止後処理が実行されるように、実行フェーズデータに「02」をセットする。そして、特別図柄変動停止処理を終了する。
次に、上述したステップ703の停止後処理について、図32のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1100において、メインCPU101は、実行フェーズデータが停止後処理の実行を示すデータ「02」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「02」でないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「02」であると判定した場合、次のステップ1101に進む。
ステップ1101において、メインCPU101は、上述のステップ1004で停止表示時間タイマカウンタにセットされた停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、停止表示時間が経過していないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1102に進む。
ステップ1102において、メインCPU101は、停止表示時間が経過した旨を示す停止表示終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、停止表示時間が経過した旨が副制御基板300に伝達される。また、メインCPU101は、現時点の遊技状態を遊技状態バッファに記憶する。そして、次のステップ1103に進む。
ステップ1103において、メインCPU101は、時短回数更新処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、現時点の遊技状態が第1時短遊技状態であることを示す第1時短遊技フラグ、又は、現時点の遊技状態が第2時短遊技状態であることを示す第2時短遊技フラグのいずれかがオンとなっているか否かを判定する。そして、第1時短遊技フラグ又は第2時短遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた時短回数記憶領域を更新する。この時短回数記憶領域には、時短遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を「1」デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、オンとなっていた第1時短遊技フラグ又は第2時短遊技フラグをオフにする処理も実行する。また、第1時短遊技フラグ及び第2時短遊技フラグがいずれもオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は何も処理を行わない。そして、次のステップ1104に進む。
ステップ1104において、メインCPU101は、高確回数更新処理を行う。ここでは、メインCPU101は、現時点の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確遊技フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、高確遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた高確回数記憶領域を更新する。この高確回数記憶領域には、高確率遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を「1」デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、高確遊技フラグをオフにする処理も実行される。また、高確遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は何も処理を行わない。そして、次のステップ1105に進む。
ステップ1105において、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でない(すなわち、小当たり図柄、時短図柄、又はハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1111に進む。一方、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1106に進む。
ステップ1106において、メインCPU101は、大当たり当選時の遊技状態及び停止表示された大当たり図柄の種別(大当たり図柄X1、X2、X3、X4)を副制御基板300に伝達するための大当たり当選時コマンドをセットする。そして、次のステップ1107に進む。
ステップ1107において、メインCPU101は、現時点の遊技状態をリセットする。そして、次のステップ1108に進む。
ステップ1108において、メインCPU101は、特別遊技の開始時に設定される待機時間であるオープニング時間をオープニング時間タイマカウンタにセットするとともに、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1109に進む。
ステップ1109において、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄の種別に基づいて、メインRAM103にラウンド数をセットする。具体的には、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄がX1又はX2であれば、ラウンド数として「10」をセットし、停止表示されている大当たり図柄がX3又はX4であれば、ラウンド数として「4」をセットする。そして、次のステップ1110に進む。
ステップ1110において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別遊技制御処理が実行されるように、実行フェーズデータに「03」をセットする。そして、停止後処理を終了する。
また、上述のステップ1105で停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1111において、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄が小当たり図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている特別図柄が小当たり図柄でない(すなわち、時短図柄又はハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1114に進む。一方、停止表示されている特別図柄が小当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1112に進む。
ステップ1112において、メインCPU101は、小当たり遊技の開始時に設定される待機時間であるオープニング時間をオープニング時間タイマカウンタにセットするとともに、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1113に進む。
ステップ1113において、メインCPU101は、特図関連制御処理において小当たり遊技制御処理が実行されるように、実行フェーズデータに「04」をセットする。そして、停止後処理を終了する。
また、上述のステップ1111で停止表示されている特別図柄が小当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1114において、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄が時短図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている特別図柄が時短図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1116に進む。一方、停止表示されている特別図柄が時短図柄であると判定した場合、次のステップ1115に進む。
ステップ1115において、メインCPU101は、遊技状態を第1低確率時短遊技状態に設定する第1低確率時短遊技状態設定処理を実行する。具体的には、第1時短遊技フラグをオンにするとともに、停止表示された時短図柄がJ1であった場合には時短回数に「10」をセットし、停止表示された時短図柄がJ2であった場合には時短回数に「20」をセットし、停止表示された時短図柄がJ3であった場合には時短回数に「30」をセットし、停止表示された時短図柄がJ4であった場合には時短回数に「50」をセットし、停止表示された時短図柄がJ5であった場合には時短回数に「100」をセットし、停止表示された時短図柄がJ6であった場合には時短回数に「1000」をセットし、停止表示された時短図柄がJ7であった場合には時短回数に「1」をセットする。そして、次のステップ1116に進む。
ステップ1116において、メインCPU101は、設定されている遊技状態を確認し、当該遊技状態を示す遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1117に進む。
ステップ1117において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、停止後処理を終了する。
次に、上述したステップ704の特別遊技制御処理について、図33のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1200において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「03」でないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「03」であると判定した場合、次のステップ1201に進む。
ステップ1201において、メインCPU101は、上述のステップ1108でオープニング時間タイマカウンタにセットされたオープニング時間が経過しているか否かを判定する。そして、オープニング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、オープニング時間が経過していると判定した場合、次のステップ1202に進む。
ステップ1202において、メインCPU101は、この特別遊技制御処理において全ラウンド遊技が終了した後に行われる待機処理であるエンディング処理中であるか否かを判定する。そして、エンディング処理中であると判定した場合、ステップ1210に進む。一方、エンディング処理中でないと判定した場合、次のステップ1203に進む。
ステップ1203において、メインCPU101は、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた特別電動役物作動テーブル112に基づいて、大入賞口18の開閉及び振り分け部材59の作動を行う大入賞口開閉制御処理を実行する。そして、次のステップ1204に進む。
ステップ1204において、メインCPU101は、上述のステップ1203の大入賞口開閉制御に基づいてラウンド遊技が開始された時点であるか否かを判定する。そして、ラウンド遊技が開始された時点ではないと判定した場合、ステップ1206に進む。一方、ラウンド遊技が開始された時点であると判定した場合、次のステップ1205に進む。
ステップ1205において、メインCPU101は、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1206に進む。
なお、ラウンド遊技開始コマンドは、ラウンド遊技の回数ごとに設けられており、これにより、何回目のラウンド遊技が開始されたかを副制御基板300に伝達できるようになっている。
ステップ1206において、メインCPU101は、上述のステップ1203の大入賞口開閉制御に基づいてラウンド遊技が終了したか否かを判定する。そして、ラウンド遊技が終了していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、ラウンド遊技が終了したと判定した場合、次のステップ1207に進む。
ステップ1207において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されているラウンド数を「1」デクリメントする。そして、次のステップ1208に進む。
ステップ1208において、メインCPU101は、上述のステップ1207でデクリメントしたラウンド数が「0」であるか否かを判定する。そして、当該ラウンド数が「0」でないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、当該ラウンド数が「0」であると判定した場合、次のステップ1209に進む。
ステップ1209において、メインCPU101は、特別遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をエンディング時間タイマカウンタにセットし、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別遊技制御処理を終了する。
また、上述のステップ1202でエンディング処理中であると判定した場合に進むステップ1210において、メインCPU101は、上述のステップ1209でエンディング時間タイマカウンタにセットしたエンディング時間が経過したか否かを判定する。そして、当該エンディング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、当該エンディング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1211に進む。
ステップ1211において、メインCPU101は、特別遊技が終了したことを示す特別遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1212に進む。
ステップ1212において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別遊技終了処理が実行されるように、実行フェーズデータに「05」をセットする。そして、特別遊技制御処理を終了する。
次に、上述したステップ705の小当たり遊技制御処理について、図34のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1250において、メインCPU101は、実行フェーズデータが小当たり遊技制御処理の実行を示すデータ「04」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「04」でないと判定した場合、小当たり遊技制御処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「04」であると判定した場合、次のステップ1251に進む。
ステップ1251において、メインCPU101は、上述のステップ1112でオープニング時間タイマカウンタにセットされたオープニング時間が経過したか否かを判定する。そして、オープニング時間が経過していないと判定した場合、小当たり遊技制御処理を終了する。一方、オープニング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1252に進む。
ステップ1252において、メインCPU101は、この小当たり遊技制御処理において大入賞口18の開閉が終了した後に行われる待機処理であるエンディング処理中であるか否かを判定する。そして、エンディング処理中であると判定した場合、ステップ1256に進む。一方、エンディング処理中でないと判定した場合、次のステップ1253に進む。
ステップ1253において、メインCPU101は、特別電動役物作動テーブル112における第4作動テーブル112dに基づいて、大入賞口18の開閉を行う小当たり遊技実行処理を行う。そして、次のステップ1254に進む。
ステップ1254において、メインCPU101は、大入賞口18の開閉が終了したか否かを判定する。そして、大入賞口18の開閉が終了していないと判定した場合、小当たり遊技制御処理を終了する。一方、大入賞口18の開閉が終了したと判定した場合、次のステップ1255に進む。
ステップ1255において、メインCPU101は、小当たり遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をエンディング時間タイマカウンタにセットし、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、小当たり遊技制御処理を終了する。
また、上述のステップ1252でエンディング処理中であると判定した場合に進むステップ1256において、メインCPU101は、上述のステップ1255でエンディング時間タイマカウンタにセットしたエンディング時間が経過したか否かを判定する。そして、当該エンディング時間が経過していないと判定した場合、小当たり遊技制御処理を終了する。一方、当該エンディング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1257に進む。
ステップ1257において、メインCPU101は、小当たり遊技が終了したことを示す小当たり遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1258に進む。
ステップ1258において、メインCPU101は、設定されている遊技状態を確認し、当該遊技状態を示す遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。また、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、小当たり遊技制御処理を終了する。
次に、上述したステップ705の特別遊技終了処理について、図35のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1300において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技終了処理の実行を示すデータ「05」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「05」でないと判定した場合、特別遊技終了処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「05」であると判定した場合、次のステップ1301に進む。
ステップ1301において、メインCPU101は、進入フラグがオンであるか否かを判定する。そして、進入フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ステップ1309に進む。一方、進入フラグがオンであると判定した場合、次のステップ1302に進む。
ステップ1302において、メインCPU101は、上述の連続確変設定回数をカウントするための連続確変設定回数カウンタの値を1デクリメントするとともに、上述の連続時短設定回数をカウントするための連続時短設定回数カウンタの値を1デクリメントする。そして、次のステップ1303に進む。
ステップ1303において、メインCPU101は、連続確変設定回数カウンタの値が0に到達したか否か、すなわち、連続確変設定回数が予め定められた上限回数に到達したか否かを判定する。そして、連続確変設定回数カウンタの値が0に到達していないと判定した場合、ステップ1305に進む。一方、連続確変設定回数カウンタの値が0に到達したと判定した場合、次のステップ1304に進む。
ステップ1304において、メインCPU101は、遊技状態を低確率遊技状態に設定する低確率遊技状態設定処理を実行する。具体的には、高確遊技フラグをオフにする。また、メインCPU101は、連続確変設定回数カウンタに予め定められた上限回数である「10000」をセットする。そして、ステップ1306に進む。
また、上述のステップ1303で連続確変設定回数カウンタの値が0に到達していないと判定した場合に進むステップ1305において、遊技状態を高確率遊技状態に設定する高確率遊技状態設定処理を実行する。具体的には、高確遊技フラグをオンにするとともに、高確回数に「10000」をセットする。そして、次のステップ1306に進む。
ステップ1306において、メインCPU101は、連続時短設定回数カウンタの値が0に到達したか否か、すなわち、連続時短設定回数が予め定められた上限回数に到達したか否かを判定する。そして、連続時短設定回数カウンタの値が0に到達していないと判定した場合、ステップ1308に進む。一方、連続時短設定回数カウンタの値が0に到達したと判定した場合、次のステップ1307に進む。
ステップ1307において、メインCPU101は、遊技状態を非時短遊技状態に設定する非時短遊技状態設定処理を実行する。具体的には、第1時短遊技フラグ及び第2時短遊技フラグをオフにする。また、メインCPU101は、連続時短設定回数カウンタに予め定められた上限回数である「10000」をセットする。そして、ステップ1311に進む。
また、上述のステップ1306で連続時短設定回数カウンタの値が0に到達していないと判定した場合に進むステップ1308において、メインCPU101は、遊技状態を第2時短遊技状態に設定する第2時短遊技状態設定処理を実行する。具体的には、第2時短遊技フラグをオンにするとともに、時短回数に「10000」をセットする。そして、ステップ1311に進む。
また、上述のステップ1301で進入フラグがオンでないと判定した場合に進むステップ1309において、メインCPU101は、上述のステップ1304と同様の低確率時短遊技状態設定処理を実行するとともに、連続確変設定回数カウンタに予め定められた上限回数である「10000」をセットする。そして、次のステップ1310に進む。
ステップ1310において、メインCPU101は、遊技状態を非時短遊技状態又は第2時短遊技状態に設定する時短・非時短遊技状態設定処理を実行する。具体的には、大当たり当選時に決定された大当たり図柄がX2又はX3の場合において、当該大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態(第1時短遊技状態)であったときには、第2時短遊技状態を設定すべく、第2時短遊技フラグをオンにするとともに、時短回数に「10000」をセットする。これに対して、当該大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であったときには、非時短遊技状態を設定すべく、第1時短遊技フラグ及び第2時短遊技フラグをオフにする。また、大当たり当選時に決定された大当たり図柄がX4の場合には、第2時短遊技状態を設定すべく、第2時短遊技フラグをオンにするとともに、時短回数に「100」をセットする。そして、ステップ1311に進む。
ステップ1311において、メインCPU101は、設定された遊技状態が高確率時短遊技状態(高確率遊技状態及び第2時短遊技状態)又は第2低確率時短遊技状態(低確率遊技状態及び第2時短遊技状態)のいずれかであるか否かを判定する。そして、いずれでもないと判定した場合、ステップ1313に進む。一方、いずれかであると判定した場合、次のステップ1312に進む。
ステップ1312において、メインCPU101は、連続大当たり回数をカウントするための連続大当たり回数カウンタの値を1インクリメントする。なお、この連続大当たり回数カウンタの値が所定回数(本形態では3回)に対応する値に到達すると、上述の連続大当たり回数条件が成立したこととなる。そして、ステップ1314に進む。
また、上述のステップ1311で設定された遊技状態が高確率時短遊技状態及び第2低確率時短遊技状態のいずれでもないと判定した場合に進むステップ1313において、メインCPU101は、連続大当たり回数カウンタの値をリセット(ゼロクリア)する。そして、次のステップ1314に進む。
ステップ1314において、メインCPU101は、進入フラグをオフにする。そして、次のステップ1315に進む。
ステップ1315において、メインCPU101は、上述のように設定された遊技状態に応じて、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態指定コマンドには、上述のように設定された、高確遊技フラグのオン又はオフの情報、第1時短遊技フラグのオン又はオフの情報、第2時短遊技フラグのオン又はオフの情報、高確回数、時短回数の情報が含まれている。そして、次のステップ1316に進む。
ステップ1316において、メインCPU101は、特図関連制御処理において変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、特別遊技終了処理を終了する。
次に、上述したステップ204の普図関連制御処理について、図36のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1400において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータの値をロードする。この普図実行フェーズデータは、当該普図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この普図実行フェーズデータは、後述する普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、後述する普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、後述する普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、後述する可動片制御処理の実行を示すデータ「13」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ1400でロードした普図実行フェーズデータの値に基づき、普通図柄変動開始処理(ステップ1401)、普通図柄変動停止処理(ステップ1402)、普通図柄停止後処理(ステップ1403)又は可動片制御処理(ステップ1404)のいずれかを実行する。そして、普図関連制御処理を終了する。
次に、上述したステップ1401の普通図柄変動開始処理について、図37のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1500において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動開始処理の実行を示す「10」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「10」でないと判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「10」と判定した場合、次のステップ1501に進む。
ステップ1501において、メインCPU101は、普図保留記憶領域に当たり決定乱数が記憶されているか否か、すなわち、普図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、普図保留数カウンタが「1」以上でない(すなわち、「0」)と判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図保留数カウンタが「1」以上であると判定した場合、次のステップ1502に進む。
ステップ1502において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値を「1」デクリメントする。そして、次のステップ1503に進む。
ステップ1503において、メインCPU101は、普図保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2記憶部~第4記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の当選判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ1504に進む。
ステップ1504において、メインCPU101は、現時点の状態(非時短遊技状態、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態、特別遊技中、小当たり遊技中)に対応する当たり決定乱数判定テーブル116(第1判定テーブル116a、第2判定テーブル116b又は第3判定テーブル116cのいずれか)を選択し、当該選択したテーブルと、上述のステップ1503で処理領域に記憶された当たり決定乱数とに基づいて、普通図柄の抽選の結果を導出する当選判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、非時短遊技状態中、特別遊技中又小当たり遊技中である場合には、第1判定テーブル116aを参照し、第1時短遊技状態中である場合には、第2判定テーブル116bを参照し、第2時短遊技状態中である場合には、第3判定テーブル116cを参照し、処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。そして、次のステップ1505に進む。
ステップ1505において、メインCPU101は、上述のステップ1504における当選判定処理の結果が当たりであるか否かを判定する。そして、当たりであると判定した場合、次のステップ1506に進む。一方、当たりでない(すなわち、ハズレ)と判定した場合、ステップ1507に進む。
ステップ1506において、メインCPU101は、当たり図柄データをメインRAM103の所定の処理領域に記憶する。そして、ステップ1508に進む。
また、上述のステップ1505で当選判定処理の結果が当たりでない(すなわち、ハズレ)と判定した場合に進むステップ1507において、メインCPU101は、ハズレ図柄データをメインRAM103の所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ1508に進む。
ステップ1508において、メインCPU101は、現時点のパチンコ機Pの状態が非時短遊技状態、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態、特別遊技中又は小当たり遊技中のいずれであるかを確認するとともに、普通図柄変動パターン決定テーブル117を参照して、現時点のパチンコ機Pの状態に応じた普通図柄の変動時間を普図変動時間タイマカウンタにセットする。具体的には、メインCPU101は、非時短遊技状態中、特別遊技中又は小当たり遊技中である場合には、普図変動時間カウンタに「3秒」をセットし、第1時短遊技状態中である場合には、普図変動時間カウンタに「2秒」をセットし、第2時短遊技状態中である場合には、普図変動時間カウンタに「0.6秒」をセットする。そして、次のステップ1509に進む。
ステップ1509において、メインCPU101は、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄の変動表示が行われる場合には、普通図柄表示装置32が点滅表示を開始する。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、当たり決定乱数が普図保留記憶領域に記憶されている場合には、普図保留数を認識できる態様で普通図柄保留表示装置33が表示されるようになっている。そして、普通図柄の変動表示が行われる場合には、当該変動表示の開始と同時に、普図保留数が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示装置33が表示制御される。そして、次のステップ1510に進む。
ステップ1510において、メインCPU101は、現時点のパチンコ機Pの状態を変動開始時のパチンコ機Pの状態として遊技機状態バッファに記憶する。そして、次のステップ1511に進む。
ステップ1511において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「11」をセットする。そして、普通図柄変動開始処理を終了する。
次に、上述したステップ1402の普通図柄変動停止処理について、図38のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1600において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「11」でないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「11」であると判定した場合、次のステップ1601に進む。
ステップ1601において、メインCPU101は、ステップ1508で普図変動時間タイマカウンタにセットされた普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1602に進む。
ステップ1602において、メインCPU101は、普通図柄を普通図柄表示装置32に停止表示するための停止表示データをセットし、普通図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1603に進む。
ステップ1603において、メインCPU101は、普通図柄を停止表示する変動停止表示時間を普図停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1604に進む。
ステップ1604において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「12」をセットする。そして、普通図柄変動停止処理を終了する。
次に、上述したステップ1403の普通図柄停止後処理について、図39のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1700において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「12」でないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「12」であると判定した場合、次のステップ1701に進む。
ステップ1701において、メインCPU101は、上述のステップ1603で普図停止表示時間タイマカウンタにセットされた変動停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動停止表示時間が経過していないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、当該変動停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1702に進む。
ステップ1702において、メインCPU101は、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている普通図柄が当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1704に進む。一方、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1703に進む。
ステップ1703において、メインCPU101は、普図関連制御処理において可動片制御処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「13」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
また、上述のステップ1702で停止表示されている普通図柄が当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合に進むステップ1704において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
次に、上述したステップ1404の可動片制御処理について、図40のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1800において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが可動片制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「13」でないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「13」であると判定した場合、次のステップ1801に進む。
ステップ1801において、メインCPU101は、可動片16bが作動制御中であるか否か、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cが通電されているか否かを判定する。そして、可動片16bが作動制御中であると判定した場合、ステップ1804に進む。一方、可動片16bが作動制御中でないと判定した場合、次のステップ1802に進む。
ステップ1802において、メインCPU101は、普通図柄の変動開始時のパチンコ機Pの状態が、非時短遊技状態中、第1時短遊技状態中、第2時短遊技状態中、特別遊技中又は小当たり遊技中のいずれであったかを確認する。そして、次のステップ1803に進む。
ステップ1803において、メインCPU101は、第2始動入賞口開放制御テーブル118を参照し、上述のステップ1802で確認したパチンコ機Pの状態に応じて、始動入賞口ソレノイド16cの通電制御データ(開放データ)として、通電回数(開放回数)及び通電時間(開放時間)をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
また、上述のステップ1801で可動片16bが作動制御中であると判定した場合に進むステップ1804において、メインCPU101は、上述のステップ1803でセットされた通電時間(開放時間)を経過したか否かを判定する。そして、通電時間(開放時間)を経過していないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、通電時間(開放時間)を経過したと判定した場合、次のステップ1805に進む。
ステップ1805において、メインCPU101は、可動片16bの作動の停止、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cの通電の停止を実行する。そして、次のステップ1806に進む。
ステップ1806において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
(本形態に係るパチンコ機Pの遊技性)
本形態に係るパチンコ機Pにおいては、上述の如く、通常遊技状態(低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、第1低確率時短遊技状態(低確率遊技状態及び第1時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、第2低確率時短遊技状態(低確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、又は、高確率時短遊技状態(高確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)のいずれかが設定されて、遊技が進行するようになっている。
遊技者が遊技を開始する時点では、通常遊技状態が設定されていることが多い。この通常遊技状態中は、上述の如く、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、遊技球は、第1始動入賞口15へ入球する可能性があり、第2始動入賞口16へ入球することはない。すると、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づき当否抽選が行われ、大当たりに当選した場合には、大当たり図柄X1、X2又はX3が決定される(図12(a)参照)。そして、大当たり図柄X1が決定された場合には、特定領域57へ所定数の遊技球が進入し特別遊技の終了後の遊技状態が高確率時短遊技状態に設定され、大当たり図柄X2又はX3が決定された場合には、特定領域57へ所定数の遊技球が進入せず特別遊技の終了後の遊技状態が通常遊技状態に設定される(図14(a)、図41参照)。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、通常遊技状態中に指示通り左打ちを行っていれば、大当たりに当選することにより通常遊技状態又は高確率時短遊技状態へ移行することとなる(図41参照)。しかし、大当たり図柄X1が決定されるのは、大当たりに当選した場合の1%となっているため(図12(a)参照)、通常遊技状態中には、大当たりに当選しても高確率時短遊技状態へは極めて移行し難い。
ここで、通常遊技状態中に第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、当否抽選において時短付与の当否の判定が行われ時短付与の当選が約1/100の確率で決定され得る(図6(a)、図7(a)、図8(a)、図9(a)、図10(a)、図11(a)参照)。そして、時短図柄J1、J2、J3、J4、J5、J6又はJ7が決定された場合にはいずれも、大当たり及び特別遊技を経由することなく遊技状態が第1低確率時短遊技状態に設定されるとともに、時短図柄J1が決定された場合には、第1低確率時短遊技状態が、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が10回導出されるまで継続し、時短図柄J2が決定された場合には、第1低確率時短遊技状態が、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が20回導出されるまで継続し、時短図柄J3が決定された場合には、第1低確率時短遊技状態が、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が30回導出されるまで継続し、時短図柄J4が決定された場合には、第1低確率時短遊技状態が、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が50回導出されるまで継続し、時短図柄J5が決定された場合には、第1低確率時短遊技状態が、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が100回導出されるまで継続し、時短図柄J6が決定された場合には、第1低確率時短遊技状態が、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が1000回導出されるまで継続し、時短図柄J7が決定された場合には、第1低確率時短遊技状態が大当たりに当選することなく当否抽選の結果が1回導出されるまで継続する。
また、この第1低確率時短遊技状態中は、上述の如く、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(左打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、通常遊技状態中と同様に、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づき当否抽選が行われる。すると、この第1低確率時短遊技状態中に大当たりに当選した場合には、通常遊技状態中と同様に大当たり図柄X1、X2又はX3が決定され、各大当たり図柄の決定確率(大当たり図柄X1の決定確率が1%、大当たり図柄X2又はX3の決定確率が99%)も通常遊技状態中と同様であるため、第1低確率時短遊技状態中に大当たりに当選した場合にはほぼ、大当たり図柄X2又はX3が決定される(図12(a)参照)。そして、第1低確率時短遊技状態中に大当たり図柄X2又はX3が決定された場合には、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態であることから、特別遊技の終了後の遊技状態が第2低確率時短遊技状態に設定され、時短回数は10000回に設定される(図14(b)、図41参照)。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1低確率時短遊技状態中(時短図柄J1が決定された場合には当否抽選の結果が10回導出されるまでの間、時短図柄J2が決定された場合には当否抽選の結果が20回導出されるまでの間、時短図柄J3が決定された場合には当否抽選の結果が30回導出されるまでの間、時短図柄J4が決定された場合には当否抽選の結果が50回導出されるまでの間、時短図柄J5が決定された場合には当否抽選の結果が100回導出されるまでの間、時短図柄J6が決定された場合には当否抽選の結果が1000回導出されるまでの間、時短図柄J7が決定された場合には当否抽選の結果が1回導出されるまでの間)に大当たりに当選すれば、ほぼ第2低確率時短遊技状態へ移行することとなる(図41参照)。
第2低確率時短遊技状態中は、上述の如く、第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(右打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、遊技球は、第2始動入賞口16へ入球する可能性があり、第1始動入賞口15へ入球することはない。すると、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づき当否抽選が行われ、大当たりに当選した場合には、大当たり図柄X1又はX4が決定される(図12(b)参照)。そして、大当たり図柄X1が決定された場合には、上述と同様に、特定領域57へ所定数の遊技球が進入し特別遊技の終了後の遊技状態が高確率時短遊技状態に設定され、時短回数は10000回に設定される。また、大当たり図柄X4が決定された場合には、特定領域57へ所定数の遊技球が進入せず特別遊技の終了後の遊技状態が、再度、第2低確率時短遊技状態に設定され、時短回数は100回に設定される(図14(c)、図41参照)。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第2低確率時短遊技状態中に指示通り右打ちを行っていれば、大当たりに当選することにより第2低確率時短遊技状態が再設定されるか、又は、高確率時短遊技状態へ移行することとなる(図41参照)。ここで、第1低確率時短遊技状態から第2低確率時短遊技状態へ移行したときには時短回数が10000回に設定され、第2低確率時短遊技状態中は、通常遊技状態中や第1低確率時短遊技状態中よりも第2始動入賞口16が開状態へ極めて維持されやすくなっているため、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えつつ、ほぼ確実に次の大当たりの当選を獲得できる。そして、大当たり図柄X1が決定されるのは、大当たりに当選した場合の70%となっているため(図12(b)参照)、第2低確率時短遊技状態中は、大当たりに当選した場合に高確率時短遊技状態へ移行し易い。
高確率時短遊技状態中は、第2低確率時短遊技状態中と同様に、第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(右打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づき当否抽選が行われ、大当たりに当選した場合には、大当たり図柄X1又はX4が決定される(図12(b)参照)。そして、大当たり図柄X1が決定された場合には、特定領域57へ所定数の遊技球が進入し特別遊技の終了後の遊技状態が、再度、高確率時短遊技状態に設定され、時短回数は10000回に設定される。また、大当たり図柄X4が決定された場合には、特定領域57へ所定数の遊技球が進入せず特別遊技の終了後の遊技状態が第2低確率時短遊技状態に設定され、時短回数は100回に設定される(図12(c)、図41参照)。
高確率時短遊技状態中は、第2低確率時短遊技状態中と同様に、遊技球の減少を抑えつつ、ほぼ確実に次の大当たりの当選を獲得できる。
また、第2低確率時短遊技状態や高確率時短遊技状態において大当たり図柄X4が決定された場合には、時短回数100回の第2低確率時短遊技状態が設定されるが(図12(c)、図41参照)、当否抽選が100回行われるまでの間に大当たりに当選すれば、再度、高確率時短遊技状態への移行に期待することができる。
このように、本形態に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態中は、当否抽選に基づく時短付与の当選(時短図柄J1、J2、J3、J4、J5、J6又はJ7)の決定による第1低確率時短遊技状態への移行を目指し、第1低確率時短遊技状態中(当否抽選の結果が10回、20回、30回、50回、100回、1000回又は1回導出されるまでの間)に大当たりに当選することで第2低確率時短遊技状態への移行を目指し、その後、第2低確率時短遊技状態及び高確率時短遊技状態を継続させることで多くの遊技球の獲得を目指すという斬新な遊技性が付与される。すなわち、通常遊技状態中から大当たりの当選及び特別遊技を経ることなく移行可能な第1低確率時短遊技状態が、遊技者にとって有利な第2低確率時短遊技状態や高確率時短遊技状態へ移行するためのチャンスゾーンとなるような遊技性が付与され、遊技者の興趣を高めることができる。
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pによれば、通常遊技状態中の当否抽選において時短付与の当否の判定が行われ、当該当否抽選により時短付与の当選となり時短図柄J1、J2、J3、J4、J5、J6又はJ7が決定された場合には、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介さずに、時短遊技状態への移行が可能となっているため、時短遊技状態の移行に関し遊技者に斬新な印象を与えることができるとともに、時短遊技状態への移行のバリエーションが豊富となり、今までにない遊技性を提供することができる。
また、本形態に係るパチンコ機Pによれば、当否抽選において、当否乱数に基づき大当たりの当否の判定が行われ大当たりの当選でない旨が判定された場合、通常遊技状態中には、同一の当否乱数に基づき時短付与の当否の判定が行われるようになっているため、各種判定を行うために用いる乱数の種類を抑えることができ、メインCPU101やメインRAM103等のハードウェア資源にかかる負荷を軽減することができる。
また、本形態に係るパチンコ機Pによれば、いずれの設定値であっても時短付与の当選となる確率が同一となっているため、大当たりの当選を介さない時短遊技状態の設定により設定値ごとの有利度が変化し、所定の設定値が設定されている場合に射幸性が高まり過ぎるような事態を防止することができる。
(パチンコ機Pにおける演出の概要)
以上のように、主制御基板100において各種処理が実行されることにより、特図遊技、普図遊技、特別遊技及び小当たり遊技が進行することとなる。そして、これら遊技の進行中には、主制御基板100から種々のコマンドを副制御基板300に送信し、このコマンドを副制御基板300が受信することにより、当該副制御基板300が、遊技の進行に伴う演出の制御を実行する。
以下では、特別図柄の変動表示中に実行され、当否抽選の結果を報知し得る変動演出、及び、当否抽選の結果が時短付与の当選である場合における変動演出とともに実行可能であって、時短付与の当選及び当該当選に基づく第1低確率時短遊技状態の時短回数を報知し得る特殊報知演出について説明する。
(変動演出の概要)
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、特別図柄の変動表示中に、演出図柄50の表示態様により当否抽選の結果を報知し得る変動演出が実行される。この変動演出では、演出表示装置21の表示部21aに表示される背景画像に重ねて、演出図柄50(ダミー図柄)の変動表示が行われる。そして、変動表示した後に停止表示された演出図柄50の組み合わせ(停止表示態様)により、当否抽選の結果を遊技者に報知し得るようになっている。
具体的には、特別図柄の変動表示の開始後に、すべての演出図柄50が停止表示された状態から、すべての演出図柄50の変動表示が開始される(図42(a)及び(b)、図43(a)及び(b)参照)。なお、図中の下向き矢印は、演出図柄50が上方から下方へ向けてスクロールする表示がなされていることを示す。
その後、左側に位置する演出図柄50(以下、第1停止図柄という)、右側に位置する演出図柄50(以下、第2停止図柄という)、中央に位置する演出図柄50(以下、第3停止図柄)という順番で停止表示される(図42(c)~(e)、図43(c)~(e)参照)。
そして、当否抽選の結果が大当たりの当選であった場合には、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示される(図43(e)参照)。すなわち、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示されることにより、当否抽選の結果が大当たりの当選であることが報知される。
また、当否抽選の結果がハズレであった場合には、全ての演出図柄50が同一の図柄で停止表示されることはない(図42(e)参照)。すなわち、少なくとも一の演出図柄50が他の演出図柄50とは異なる図柄で停止表示されることにより、当否抽選の結果がハズレであることが示される。なお、上述の停止表示態様は、当否抽選の結果がハズレであることを積極的に報知するものではなく、ハズレであること(大当たり又は小当たりの当選でないこと)を遊技者に単に認識させるものである。
また、特に図示していないが、当否抽選の結果が小当たりの当選であった場合には、その旨を示す特定の態様(たとえば、第1停止図柄及び第2停止図柄が同一の図柄となり、第3停止図柄が小当たりの当選を示す特殊な図柄となる組み合わせ等)で演出図柄50が停止表示される。すなわち、演出図柄50が特定の態様で停止表示されることにより、当否抽選の結果が小当たりの当選であることが報知される。
なお、小当たりの当選の場合における演出図柄50の停止表示態様は上記内容に限定されるものではなく、当否抽選の結果がハズレであった場合と同様の態様(すなわち、少なくとも一の演出図柄50が他の演出図柄50と異なる図柄で停止表示される態様)としてもよい。これにより、遊技者は、演出図柄50の停止表示態様によって、当否抽選の結果がハズレであるか又は小当たりの当選であるかを把握することができないようにしてもよい。
また、当否抽選の結果が時短付与の当選であった場合には、その旨を示す特殊な態様(たとえば、第1停止図柄及び第2停止図柄が「7」以外の同一の奇数図柄となり、第3停止図柄が「7」となる組み合わせ等)で演出図柄50が停止表示されるとともに、第1低確率時短遊技状態が設定される旨を示す設定画像(たとえば、「CHANCE ZONE 突入!!」の文字画像等)が表示され(図44(g)~(h)参照)、さらに時短回数が報知される(図44(i)参照)。すなわち、特殊な態様で演出図柄50が停止表示され、かつ上述の設定画像が表示されることにより、当否抽選の結果が時短付与の当選であることが報知され、時短回数が報知されることにより、決定された時短図柄の種類が報知される。
また、第3停止図柄は、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31における特別図柄の停止表示とほぼ同時に停止表示されるようになっている。これにより、演出図柄50の停止表示に先んじて、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に特別図柄が停止表示され、特別図柄の種別で当否抽選の結果が把握されてしまうことを防止している。
(変動演出の前半部分の態様)
本形態に係るパチンコ機Pでは、変動演出の前半部分(変動演出が開始されてから第1停止図柄及び第2停止図柄が停止表示されるまで)の態様として、第1停止図柄と第2停止図柄とが異なる図柄で停止表示されるリーチなしパターン、及び、第1停止図柄と第2停止図柄とが同一の図柄で停止表示される(いわゆるリーチ表示が行われる)リーチ変動パターンが設けられている。
リーチなしパターン及びリーチ変動パターンの態様にはそれぞれ複数種類が設けられており、変動の仕方等が種々設定されている。
具体的には、リーチなしパターンとして、変動の仕方や演出図柄50の表示内容に特段の変化が生じることなく第1停止図柄と第2停止図柄とが異なる図柄で停止表示されるリーチなしパターンA、すべての演出図柄50が所定の停止表示態様で仮停止し(たとえば、第1停止図柄及び第2停止図柄が1違いの数字の図柄で仮停止、第3停止図柄が仮停止を示唆する仮停止図柄で仮停止し)変動表示を再開するという態様の表示が所定回数(たとえば、1回)行われる擬似連演出が実行された後に、第1停止図柄と第2停止図柄とが異なる図柄で停止表示されるリーチなしパターンBが設けられている。
また、リーチ変動パターンとして、変動の仕方や演出図柄50の表示内容に特段の変化が生じることなく第1停止図柄と第2停止図柄とが同一の図柄で停止表示されるリーチ変動パターンA、上述の擬似連演出が実行された後に第1停止図柄と第2停止図柄とが異なる図柄で停止表示されるリーチ変動パターンBが設けられている。
なお、擬似連演出において仮停止を行う回数や仮停止を行うタイミングについては、種々の回数や種々の時点を設定してもよい。また、大当たりに当選した場合や時短付与の当選となった場合にのみ上述の仮停止が特定回数(たとえば、4回)行われる擬似連演出が実行されるように設定し、当該擬似連演出が実行された場合には、大当たりの当選又は時短付与の当選が確定したことを把握できるようにしてもよい。また、リーチ表示が行われてから第3停止図柄を仮停止させた後に変動表示を再開するという態様の擬似連演出を設け、大当たりに当選した場合や時短付与の当選となった場合に当該擬似連演出の実行割合が高くなるように設定してもよい。
また、リーチなしパターンやリーチ変動パターンは、上述の態様に限定されるものではない。たとえば、リーチ変動パターンとしては、第1停止図柄と第2停止図柄とが同一の図柄で停止表示されるリーチ表示を行わず、当該リーチ表示を行う代わりにリーチが発生した旨を所定の画像を表示することにより報知する態様等を設けてもよい。
(変動演出の後半部分の態様)
本形態に係るパチンコ機Pでは、変動演出の前半部分の態様がリーチなしパターンであった場合における変動演出の後半部分(第2停止図柄が停止表示されてから第3停止図柄が停止表示されるまで)の態様として、第3停止図柄がそのまま停止表示されることにより当否抽選の結果がハズレである旨が報知されるノーマルハズレパターンが設けられている(図42参照)。
変動演出の前半部分の態様がリーチ変動パターンであった場合における変動演出の後半部分の態様として、リーチ表示後に、第3停止図柄の変動表示と共に演出表示装置21に所定の発展演出画像を表示するリーチ発展演出が実行され、当否抽選の結果が大当たりの当選、小当たりの当選、時短付与の当選又はハズレである旨を報知する発展ありパターン(図44参照)、及び、リーチ表示後に上述のリーチ発展演出が実行されることなく、当否抽選の結果が大当たりの当選、小当たりの当選、時短付与の当選又はハズレである旨を報知する発展なしパターン(図43参照)が設けられている。
発展ありパターンの態様には複数種類が設けられており、発展演出画像の種類等が種々設定されている。本形態に係るパチンコ機Pでは、発展ありパターンとして、発展パターンA及び発展パターンBが設けられている。
発展パターンAは、演出図柄50を順次破壊し最終的に表示された演出図柄50が第3停止図柄として決定されるという内容の動画像(以下、発展演出画像Aという)が表示されるものであり(図44(e)~(g)参照)、後述するように、大当たりの当選、小当たりの当選、時短付与の当選及びハズレのいずれの場合であっても実行され得るようになっている。
そして、発展パターンAが実行された場合において、当否抽選の結果が大当たりの当選であったときには、最終的に大当たりの当選となる停止表示態様を構成する演出図柄50に到達した旨の表示が行われ、当否抽選の結果が小当たりの当選であったときには、最終的に小当たりの当選となる停止表示態様を構成する演出図柄50に到達した旨の表示が行われ、当否抽選の結果が時短付与の当選であったときには、最終的に時短付与の当選となる停止表示態様を構成する演出図柄50に到達した旨の表示が行われ(図44(e)~(g)参照)、当否抽選の結果がハズレであったときには、最終的にハズレとなる停止表示態様を構成する演出図柄50に到達した旨の表示が行われるように設定されている。これにより、当否抽選の結果が大当たりの当選、小当たりの当選、時短付与の当選又はハズレのいずれであるかが報知されるようになっている。
発展パターンBは、特に図示していないが、所定のキャラクターがミッションにチャレンジし当該チャレンジの結果が示されるという動画像が表示されるものである。
この発展パターンBには、発展パターンB1、発展パターンB2、発展パターンB3及び発展パターンB4の4種類のパターンが設けられており、各パターンごとに、表示される動画像として、チャレンジするミッションの内容がそれぞれ異なる発展演出画像B1、発展演出画像B2、発展演出画像B3又は発展演出画像B4が対応付けられている。具体的には、発展パターンB1では発展演出画像B1が表示され、発展パターンB2では発展演出画像B2が表示され、発展パターンB3では発展演出画像B3が表示され、発展パターンB4では発展演出画像B4が表示されるように設定されている。
また、この発展パターンBは、後述するように、大当たりの当選又は時短付与の当選のいずれかの場合にのみ実行され得るようになっている。
そして、発展パターンB1、発展パターンB2、発展パターンB3又は発展パターンB4が実行された場合にはいずれも、当否抽選の結果が大当たりの当選であったときには、最終的に上述のミッションに成功した旨の表示が行われた後に大当たりの当選となる停止表示態様が表示され(図46(b)~(d)参照)、当否抽選の結果が時短付与の当選であったときには、最終的に上述のミッションに失敗した旨の表示が行われた後に第1低確率時短遊技状態が設定される旨を示す設定画像及び時短回数が表示される(図45(e)~(h)参照)ように設定されている。これにより、当否抽選の結果が大当たりの当選又は時短付与の当選のいずれであるかが報知されるようになっている。
このように、本形態に係るパチンコ機Pでは、発展パターンBによる変動演出が実行された場合には、当否抽選の結果が大当たりの当選又は時短付与の当選のいずれかであることが確定するため、発展パターンBによる変動演出の実行に対する遊技者の興趣を高めることができる。
なお、発展ありパターンは、上述の態様に限定されるものではない。たとえば、発展ありパターンとしては、所定の発展演出画像が表示された後に、当該発展演出画像よりも大当たりの当選の期待度や時短付与の当選の期待度が高く設定された他の発展演出画像の表示に切り替わるような態様や、一旦ハズレである旨が報知された後に大当たりの当選や時短付与の当選が報知されるような態様等を設けてもよい。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動演出の態様として、上述の各種態様とは別個に、全ての演出図柄50が変動表示している状態から、変動時間の経過後にこれらの演出図柄50が一斉に停止表示するという特殊変動パターンが設けられている。
また、上述の各演出においては、画像の表示のみならず、所定の音声を出力してもよいし、演出照明装置23(ランプ)を所定の点灯パターンや色で発光させてもよい。
(変動演出の態様の決定)
次に、上述の変動演出の実行態様の決定について説明する。
副制御基板300のメインROM302には、主制御基板100において決定され得る変動パターンコマンドごとに変動演出の態様を定めた変動演出決定テーブル119が記憶されている。そして、副制御基板300のサブCPU301は、変動開始時に主制御基板100から変動パターンコマンドを受信すると、変動演出決定テーブル119を参照して、受信した変動パターンコマンドに基づいて変動演出の態様を決定する。
変動演出決定テーブル119には、変動パターンコマンド及び所定の数値範囲(本形態では0~249)内で取得される変動演出乱数ごとに対応付けられて、変動演出の態様が定められている。副制御基板300のサブCPU301は、主制御基板100から変動パターンコマンドを受信すると、所定の数値範囲(0~249)から1の変動演出乱数を取得する。そして、サブCPU301は、変動演出決定テーブル119、受信した変動パターンコマンド及び取得した変動演出乱数に基づいて、変動演出の態様を決定する。これにより、決定された態様に基づいた変動演出が演出表示装置21において実行されることとなる。
図47に示すように、変動演出決定テーブル119によれば、受信した変動パターンコマンドが「00H」、「04H」、「05H」又は「08H」であった場合(すなわち、当否抽選の結果がハズレであった場合)には、前半部分がリーチなしパターンA及び後半部分がノーマルハズレパターンの態様(以下、態様1という)、又は、前半部分がリーチなしパターンB及び後半部分がノーマルハズレパターンの態様(以下、態様2という)のいずれかが決定される。
また、受信した変動パターンコマンドが「01H」であった場合(すなわち、当否抽選の結果がハズレであった場合)には、前半部分がリーチ変動パターンA及び後半部分が発展なしパターンの態様(以下、態様3という)、又は、前半部分がリーチ変動パターンB及び後半部分が発展なしパターンの態様(以下、態様9という)のいずれかが決定される。
また、受信した変動パターンコマンドが「02H」、「03H」、「06H」又は「07H」であった場合(すなわち、当否抽選の結果がハズレであった場合)には、前半部分がリーチ変動パターンA及び後半部分が発展パターンAの態様(以下、態様4という)、又は、前半部分がリーチ変動パターンB及び後半部分が発展パターンAの態様(以下、態様10という)のいずれかが決定される。
また、受信した変動パターンコマンドが「22H」、「23H」、「26H」又は「27H」であった場合(すなわち、当否抽選の結果が小当たりの当選であった場合)には、態様4又は態様10のいずれかが決定される。
また、受信した変動パターンコマンドが「A2H」、「A3H」、「A6H」又は「A7H」であった場合(すなわち、当否抽選の結果が大当たりの当選であった場合)には、態様4、前半部分がリーチ変動パターンA及び後半部分が発展パターンB1の態様(以下、態様5という)、前半部分がリーチ変動パターンA及び後半部分が発展パターンB2の態様(以下、態様6という)、前半部分がリーチ変動パターンA及び後半部分が発展パターンB3の態様(以下、態様7という)、前半部分がリーチ変動パターンA及び後半部分が発展パターンB4の態様(以下、態様8という)、態様10、前半部分がリーチ変動パターンB及び後半部分が発展パターンB1の態様(以下、態様11という)、前半部分がリーチ変動パターンB及び後半部分が発展パターンB2の態様(以下、態様12という)、前半部分がリーチ変動パターンB及び後半部分が発展パターンB3の態様(以下、態様13という)、又は、前半部分がリーチ変動パターンB及び後半部分が発展パターンB4の態様(以下、態様14という)のいずれかが決定される。
また、受信した変動パターンコマンドが「B3H」であった場合(すなわち、当否抽選の結果が時短付与の当選であって時短図柄J1(時短回数10回)が決定された場合)には、態様4、態様5、態様10又は態様11のいずれかが決定される。
また、受信した変動パターンコマンドが「B4H」であった場合(すなわち、当否抽選の結果が時短付与の当選であって時短図柄J2(時短回数20回)が決定された場合)又は「B5H」であった場合(すなわち、当否抽選の結果が時短付与の当選であって時短図柄J3(時短回数30回)が決定された場合)には、態様4、態様5、態様6、態様10、態様11又は態様12のいずれかが決定される。
また、受信した変動パターンコマンドが「B6H」であった場合(すなわち、当否抽選の結果が時短付与の当選であって時短図柄J4(時短回数50回)が決定された場合)又は「B7H」であった場合(すなわち、当否抽選の結果が時短付与の当選であって時短図柄J5(時短回数100回)が決定された場合)には、態様4、態様5、態様6、態様7、態様10、態様11、態様12又は態様13のいずれかが決定される。
また、受信した変動パターンコマンドが「B8H」であった場合(すなわち、当否抽選の結果が時短付与の当選であって時短図柄J6(時短回数1000回)が決定された場合)には、態様4、態様5、態様6、態様7、態様8、態様10、態様11、態様12、態様13又は態様14のいずれかが決定される。
また、受信した変動パターンコマンドが「B9H」であった場合(すなわち、当否抽選の結果が時短付与の当選であって時短図柄J7(時短回数1回)が決定された場合)には、態様4又は態様10のいずれかが決定される。
また、受信した変動パターンコマンドが「BAH」、「BBH」、「BCH」、「BDH」、「BEH」又は「BFH」であった場合(すなわち、当否抽選の結果が時短付与の当選であった場合)には、特殊変動パターン(以下、態様15という)が決定される。
なお、図47において、変動パターンコマンドと変動演出の態様とが対応付けられた各領域に示された数字は、当該領域に割り振られた変動演出乱数の範囲、すなわち、当該領域の選択割合(決定割合)を示している。
本形態に係るパチンコ機Pでは、変動演出の態様について、当否抽選の結果がハズレの場合、大当たりの当選の場合、小当たりの当選の場合、時短付与の当選であって所定の時短図柄が決定された場合における選択割合がそれぞれ別個に設定されている。
たとえば、当否抽選の結果が大当たりの当選又は時短付与の当選の場合には、ハズレ又は小当たりの当選の場合と比較して、リーチ変動パターンAの決定割合は低くなっているものの、リーチ変動パターンBの決定割合は高くなっている。したがって、リーチ変動パターンBが実行された場合には、リーチ変動パターンAが実行された場合よりも大当たりの当選や時短付与の当選に対する期待度が高くなる。
また、発展パターンAに関しては、当否抽選の結果がハズレ、小当たりの当選、大当たりの当選及び時短付与の当選のいずれの場合であっても決定され得るようになっているものの、発展パターンB(B1、B2、B3、B4)に関しては、当否抽選の結果が大当たりの当選又は時短付与の当選のいずれかの場合にのみ決定され得るようになっている。したがって、発展パターンBが実行された場合には、大当たりの当選又は時短付与の当選が確定し、これらのいずれかに当選した旨を把握できることとなる。
また、発展パターンB1に関しては、当否抽選の結果が時短付与の当選であり時短図柄J1(時短回数10回)、J2(時短回数20回)、J3(時短回数30回)、J4(時短回数50回)、J5(時短回数100回)又はJ6(時短回数1000回)が決定された場合に決定され得るようになっている。発展パターンB2に関しては、当否抽選の結果が時短付与の当選であり時短図柄J2、J3、J4、J5又はJ6が決定された場合に決定され得るようになっている。発展パターンB3に関しては、当否抽選の結果が時短付与の当選であり時短図柄J4、J5又はJ6が決定された場合に決定され得るようになっている。発展パターンB4に関しては、当否抽選の結果が時短付与の当選であり時短図柄J6が決定された場合に決定され得るようになっている。
すなわち、当否抽選の結果が時短付与の当選であった場合において、時短図柄J1が決定されたときには、発展パターンBのうち発展パターンB1のみを決定し得るようになっており、時短図柄J2又はJ3が決定されたときには、発展パターンBのうち発展パターンB1、発展パターンB2を決定し得るようになっており、時短図柄J4又はJ5が決定されたときには、発展パターンBのうち発展パターンB1、発展パターンB2、発展パターンB3を決定し得るようになっており、時短図柄J6が決定されたときには、発展パターンBのうち発展パターンB1、発展パターンB2、発展パターンB3、発展パターンB4の全てを決定し得るようになっている。
さらに換言すれば、時短回数10回が定められた時短図柄J1が決定された場合に発展パターンBが実行されるときには、発展パターンB1の実行割合は100%、発展パターンB2、B3及びB4の実行割合はいずれも0%であり、時短回数20回が定められた時短図柄J2が決定された場合又は時短回数30回が定められた時短図柄J3が決定された場合に発展パターンBが実行されるときには、発展パターンB1及びB2の実行割合はいずれも50%、発展パターンB3及びB4の実行割合はいずれも0%であり、時短回数50回が定められた時短図柄J4が決定された場合又は時短回数100回が定められた時短図柄J5が決定された場合に発展パターンBが実行されるときには、発展パターンB1、B2及びB3の実行割合はいずれも約33%、発展パターンB4の実行割合は0%であり、時短回数1000回が定められた時短図柄J6が決定された場合に発展パターンBが実行されるときには、発展パターンB1、B2、B3及びB4の実行割合はいずれも25%である。すなわち、設定される時短回数に応じて、発展パターンB1、B2、B3、B4の実行割合が異なるようになっている。
そして、発展パターンB1が実行された場合には、大当たりの当選、又は、時短回数が10回以上(10回、20回、30回、50回、100回又は1000回)に設定される時短付与の当選が確定する。また、発展パターンB2が実行された場合には、大当たりの当選、又は、時短回数が20回以上(20回、30回、50回、100回又は1000回)に設定される時短付与の当選が確定する。また、発展パターンB3が実行された場合には、大当たりの当選、又は、時短回数が50回以上(50回、100回又は1000回)に設定される時短付与の当選が確定する。また、発展パターンB4が実行された場合には、大当たりの当選、又は、時短回数が1000回に設定される時短付与の当選が確定する。
このように、本形態に係るパチンコ機Pによれば、時短付与の当選となった場合の時短回数に応じて、発展パターンB1、B2、B3、B4の実行割合が異なり、実行された発展パターンBの種類ごとに、遊技者に対して、設定され得る時短回数に対する異なる期待感を与えることができるため、発展パターンB1、B2、B3、B4による変動演出に対する遊技者の興趣を高めることができる。
また、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、当否抽選の結果が大当たりの当選であった場合、及び、当否抽選の結果が時短付与の当選であった場合には、発展パターンB1、B2、B3、B4による変動演出が実行され得るものの、当否抽選の結果が小当たりの当選やハズレであった場合には、発展パターンB1、B2、B3、B4による変動演出は実行されない。すなわち、当否抽選の結果が小当たりの当選やハズレであった場合よりも、当否抽選の結果が大当たりの当選や時短付与の当選であった場合の方が、発展パターンB1、B2、B3、B4による変動演出の実行割合が高くなっている。したがって、発展パターンB1、B2、B3、B4による変動演出が実行されることにより、大当たりの当選又は時短付与の当選に対する期待感を向上させることができるため、発展パターンB1、B2、B3、B4による変動演出に対する遊技者の興趣を高めることができる。
なお、発展パターンB1、B2、B3、B4による変動演出は、当否抽選の結果が小当たりの当選やハズレであった場合に実行されないようにするのではなく、当否抽選の結果が大当たりの当選や時短付与の当選であった場合よりも低い割合で実行されるようにしてもよい。
また、変動演出中には、演出図柄50の変動表示とともに、大当たりの当選の期待度や時短付与の当選の期待度を示す種々の予告画像が表示される予告演出等の実行されるようになっている。
そして、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の予告演出について、大当たりに当選した場合や時短付与の当選となった場合に実行される可能性の高低がそれぞれ別個に設定されている。これにより、実行される予告演出に応じて、大当たりの当選や時短付与の当選に対する遊技者の期待感を変化させることができるようになっている。具体的には、特定の予告演出は、大当たりに当選した場合や時短付与の当選となった場合に実行される可能性が高く設定されているため、大当たりの当選や時短付与の当選に対する遊技者の期待感を高めることとなる。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりに当選した場合よりも、時短付与の当選となった場合の方が、特定の予告演出の実行される可能性が高く設定されている。
たとえば、本形態に係るパチンコ機Pでは、図48に示すように、変動演出中におけるリーチ表示前に実行される予告演出として、所定のキャラクターによるセリフが表示されるセリフ予告を実行可能となっている。セリフ予告の態様としては、セリフ予告A、セリフ予告B及びセリフ予告Cの3パターンが設けられている。
また、変動演出中におけるリーチ表示後に実行される予告演出として、所定のカットイン画像が表示されるカットイン予告を実行可能となっている。カットイン予告の態様としては、青色のカットイン画像が表示される青カットイン予告、赤色のカットイン画像が表示される赤カットイン予告及び紫色のカットイン画像が表示される紫カットイン予告の3パターンが設けられている。
そして、当否抽選により時短付与の当選となった場合には、セリフ予告として、セリフ予告A及びセリフ予告Bを実行可能であり、上述の場合における、セリフ予告Aが実行される割合は15%、セリフ予告Bが実行される割合は10%となっている。また、カットイン予告として、青カットイン予告、赤カットイン予告及び紫カットイン予告を実行可能であり、上述の場合における、青カットイン予告が実行される割合は10%、赤カットイン予告が実行される割合は40%、紫カットイン予告が実行される割合は55%となっている。
また、当否抽選により大当たりの当選となった場合には、セリフ予告として、セリフ予告A、セリフ予告B及びセリフ予告Cを実行可能となっており、この場合における、セリフ予告Aが実行される割合は15%、セリフ予告Bが実行される割合は20%、セリフ予告Cが実行される割合は25%となっている。また、カットイン予告として、青カットイン予告及び赤カットイン予告を実行可能であり、上述の場合における、青カットイン予告が実行される割合は10%、赤カットイン予告が実行される割合は25%となっている。
また、当否抽選によりハズレ又は小当たりの当選となった場合には、セリフ予告として、セリフ予告A及びセリフ予告Bを実行可能となっており、この場合における、セリフ予告Aが実行される割合は3%、セリフ予告Bが実行される割合は5%となっている。また、カットイン予告として、青カットイン予告及び赤カットイン予告を実行可能であり、上述の場合における、青カットイン予告が実行される割合は5%、赤カットイン予告が実行される割合は10%となっている。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、時短付与の当選となった場合は、大当たりの当選となった場合と比較して、セリフ予告Aが実行される割合は同一、セリフ予告Bが実行される割合及びセリフ予告Cが実行される割合はいずれも小さいため、セリフ予告Bやセリフ予告Cが実行された場合には、大当たりの当選に対する期待感を遊技者に抱かせることができるようになっている。なお、セリフ予告Cは、大当たりに当選した場合にのみ実行可能であるため、セリフ予告Cが実行された場合には、大当たりの当選が確定し、遊技者の興趣を高めることができるようになっている。
これに対して、時短付与の当選となった場合は、大当たりの当選となった場合と比較して、青カットイン予告が実行される割合は同一、赤カットイン予告が実行される割合及び紫カットイン予告が実行される割合はいずれも大きいため、赤カットイン予告や紫カットイン予告が実行された場合には、時短付与の当選に対する期待感を遊技者に抱かせることができるようになっている。なお、紫カットイン予告は、時短付与の当選となった場合にのみ実行可能であるため、紫カットイン予告が実行された場合には、時短付与の当選が確定し、遊技者の興趣を高めることができるようになっている。
これにより、高確率時短遊技状態への移行が極めて困難な大当たりの当選よりも、高確率時短遊技状態への移行の可能性が高い時短付与の当選に対する遊技者の期待感を高めることができるようになっている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pで実行可能な演出としては、上述の変動演出に限定されるものではなく、たとえば、保留記憶領域に記憶された保留に係る変動演出の実行前から当該記憶された保留に関する示唆を行う先読み演出を設けてもよい。
具体的には、先読み演出としては、新たな保留の記憶が行われた場合に、通常態様、及び、通常態様よりも大当たりの当選や時短付与の当選の期待度が高い特殊態様等を含む複数の態様のうちのいずれかで保留表示を行う保留先読み演出、保留の記憶が行われた時点から当該保留に基づく変動演出が終了するまでのいずれかのタイミングで、所定態様で表示中の保留表示を、より大当たりの当選や時短付与の当選の期待度が高い態様に変化させる保留変化先読み演出、新たな保留の記憶が行われた場合に、当該保留に基づく変動演出中、又は、当該保留よりも先に記憶された保留に基づく変動演出から当該保留に基づく変動演出までの複数回の変動演出に跨って、大当たりの当選や時短付与の当選の期待度が高い旨を示唆する高期待度示唆画像(たとえば、背景画像等)を表示する先読みゾーン演出等を設けてもよい。
そして、大当たりに当選した場合よりも、時短付与の当選となった場合の方が、上述の特殊態様で保留表示が行われる保留先読み演出、保留変化先読み演出、先読みゾーン演出等の実行される可能性が高くなるように設定してもよい。
たとえば、図49に示すように、保留変化先読み演出として、白色による保留表示が青色による保留表示に変化する青保留変化、白色による保留表示が赤色による保留表示に変化する赤保留変化、及び、白色による保留表示が紫色による保留表示に変化する紫保留変化の3パターンが設けられるとともに、先読みゾーン演出として、第1の高期待度示唆画像が表示されるゾーンA、第2の高期待度示唆画像が表示されるゾーンB、及び、第3の高期待度示唆画像が表示されるゾーンCの3パターンが設けられているものとする。
そして、記憶されているいずれかの保留について、当否抽選により時短付与の当選と判定される場合には、上述の保留を対象とする保留変化先読み演出として、青保留変化、赤保留変化及び紫保留変化を実行可能であり、上述の場合における、青保留変化が実行される割合は10%、赤保留変化が実行される割合は40%、紫保留変化が実行される割合は55%としてもよい。また、上述の保留を対象とする先読みゾーン演出として、ゾーンA及びゾーンBを実行可能であり、上述の場合における、ゾーンAが実行される割合は15%、ゾーンBが実行される割合は10%としてもよい。
また、記憶されているいずれかの保留について、当否抽選により大当たりの当選と判定される場合には、上述の保留を対象とする保留変化先読み演出として、青保留変化及び赤保留変化を実行可能であり、上述の場合における、青保留変化が実行される割合は10%、赤保留変化が実行される割合は25%としてもよい。また、上述の保留を対象とする先読みゾーン演出として、ゾーンA、ゾーンB及びゾーンCを実行可能となっており、この場合における、ゾーンAが実行される割合は15%、ゾーンBが実行される割合は20%、ゾーンCが実行される割合は25%としてもよい。
また、記憶されているいずれかの保留について、当否抽選によりハズレ又は小当たりの当選と判定される場合には、上述の保留を対象とする保留変化先読み演出として、青保留変化及び赤保留変化を実行可能であり、上述の場合における、青保留変化が実行される割合は5%、赤保留変化が実行される割合は10%としてもよい。また、上述の保留を対象とする先読みゾーン演出として、ゾーンA及びゾーンBを実行可能となっており、この場合における、ゾーンAが実行される割合は3%、ゾーンBが実行される割合は5%としてもよい。
すなわち、上述のように設定したときには、時短付与の当選と判定される場合は、大当たりの当選と判定される場合と比較して、青保留変化が実行される割合は同一、赤保留変化が実行される割合及び紫保留変化が実行される割合はいずれも大きいため、赤保留変化や紫保留変化が実行された場合には、時短付与の当選に対する期待感を遊技者に抱かせることができる。なお、紫保留変化は、時短付与の当選と判定される場合にのみ実行可能であるため、紫保留変化が実行された場合には、時短付与の決定が確定し、遊技者の興趣を高めることができるようになっている。
このように設定した場合にも、大当たりの当選よりも時短付与の当選に対する遊技者の期待感を高めることができる。
なお、上述のように設定したときには、時短付与の当選と判定される場合は、大当たりの当選と判定される場合と比較して、ゾーンAが実行される割合は同一、ゾーンBが実行される割合及びゾーンCが実行される割合はいずれも小さいため、ゾーンBやゾーンCが実行された場合には、大当たりの当選に対する期待感を遊技者に抱かせることができるようになっている。なお、ゾーンCは、大当たりの当選と判定される場合にのみ実行可能であるため、ゾーンCが実行された場合には、大当たりの当選が確定し、遊技者の興趣を高めることができるようになっている。
(特殊報知演出の概要)
特殊報知演出は、当否抽選の結果が時短付与の当選であって特殊変動パターンによる変動演出が行われる場合(すなわち、決定された変動パターンコマンドが「BAH」、「BBH」、「BCH」、「BDH」、「BEH」又は「BFH」であった場合)に当該変動演出に伴って実行可能な演出であって、時短付与の当選及び当該当選に基づく第1低確率時短遊技状態の時短回数を報知し得るものである。
この特殊報知演出は、変動演出が開始されてから、変動パターンコマンドごとに予め定められた変動時間が経過して変動演出が終了した後、特別図柄ごとに予め定められた停止表示時間(時短図柄はいずれも3秒)が経過するまでの間、継続して実行されるようになっている。
具体的には、特殊報知演出では、変動演出が開始されてから所定時間(本形態では2秒)の経過後に、演出表示装置21の表示部21aに表示されている全ての画像(演出図柄50、背景画像等)が消去され表示部21aの全面が黒色表示されるとともに、パチンコ機Pに設けられている全てのランプ(演出照明装置23)が消灯するというブラックアウト演出が開始される(図50(a)~(c)参照)。そして、所定のブラックアウト演出実行時間(本形態では4秒)が経過すると、表示部21aの右上隅においてブラックアウト演出の開始前の演出図柄50よりも小さいサイズの演出図柄50による変動表示が開始されることで変動演出が再開されるとともに、表示部21aの中央においてウィンドウが表示され、このウィンドウ内で数字のカウントアップ表示が開始される(図50(d)参照)。カウントアップ表示は、変動パターンコマンドに定められた変動時間が経過するまで実行される(図50(e)~(h)参照)。そして、当該変動時間が経過した時点で、上述のウィンドウ内の数字が時短付与の当選に基づいて決定された時短図柄に対応する時短回数に至るようになっており、変動演出の終了とともにカウントアップ表示が終了する(図50(h)参照)。その後、停止表示時間が経過するまでの間に、第1低確率時短遊技状態が設定される旨を示す設定画像及び時短回数の表示が行われ(図50(i)~(j)参照)、停止表示時間の経過とともに特殊報知演出が終了する。
上述のカウントアップ表示では、ウィンドウ内の数字が所定値(本形態では20)に到達するまでは、所定のカウント時間(本形態では1秒)経過ごとにウィンドウ内の数字が所定数(本形態では1)ずつ増加する表示が行われる(図50(d)~(e)参照)。
また、ウィンドウ内の数字が「10」又は「20」(すなわち、設定され得る時短回数の値)に到達すると、表示中の数字と次に表示される数字とを往復する表示が行われることにより次の数字へカウントアップすることへの期待感を煽る煽り演出が実行される(図50(f)~(g)、図51(a)~(d)、図52(a)参照)。ここで、表示中の数字よりも多い時短回数に対応する時短図柄が決定されていた場合には、上述の煽り演出を経て次の数字へカウントアップし、その後継続してカウントアップ表示が行われる(図51(a)~(b)参照)。一方、表示中の数字と同一の時短回数に対応する時短図柄が決定されていた場合には、煽り演出の終了とともに、次の数字へカウントアップすることなく表示中の数字でカウントアップ表示が終了し(すなわち、この時点で変動時間が経過し変動演出が終了し)、その後、上述の設定画像及び時短回数の表示が行われる(図50(h)~(j)、図51(e)~(g)参照)。
また、20回を超える時短回数(30回、50回、100回、1000回)に対応する時短図柄が決定されていた場合には、ウィンドウ内の数字が「20」を超えてカウントアップ表示が行われることとなるが、上述の煽り演出を経てウィンドウ内の数字が「20」を超えた後は、ウィンドウ内の数字が所定の遮蔽画像(たとえば、「???」という画像等)により覆い隠される遮蔽演出が実行される(図52(b)参照)。そして、決定されていた時短回数に応じた時間が経過すると、遮蔽画像が消去され、決定されていた時短回数を示す数字が突如ウィンドウ内に表示されることでカウントアップ表示が終了し(すなわち、この時点で変動時間が経過し変動演出が終了し)、その後、上述の設定画像及び時短回数の表示が行われる(図52(c)~(e)参照)。このように遮蔽画像によりウィンドウ内の数字を覆い隠すことにより、遊技者に対し、最終的にウィンドウ内に表示される数字(すなわち、決定されている時短図柄に対応する時短回数)に対する期待感を向上させることができる。
以下、特殊報知演出の進行について、より具体的に説明する。
(1)時短図柄J1(時短回数10回)が決定され、変動パターンコマンド「BAH」(変動時間18秒)が決定された場合
この場合には、図53(a)に示すように、特殊変動パターンによる変動演出の開始から2秒後にブラックアウト演出が開始され、変動演出の開始から6秒後にブラックアウト演出が終了しカウントアップ表示が開始される。そして、変動演出の開始から16秒後に、ウィンドウ内の数字が「10」に到達し煽り演出が実行され、変動演出の開始から18秒後に、煽り演出が終了しウィンドウ内の数字が「10」のまま停止する。併せて、この時点で変動演出が終了する。その後、3秒の停止表示時間が経過するまでの間に、上述の設定画像及び時短回数の表示が行われ、特殊報知演出が終了する。
すなわち、時短回数10回が設定される場合における特殊報知演出の実行時間は、変動演出が開始されてから変動演出が終了し停止表示時間が経過するまでの21秒となっている。
(2)時短図柄J2(時短回数20回)が決定され、変動パターンコマンド「BBH」(変動時間30秒)が決定された場合
この場合には、図53(b)に示すように、特殊変動パターンによる変動演出の開始から18秒経過するまでは、(1)と同様に特殊報知演出が進行するが、変動演出の開始から18秒が経過し煽り演出が終了した後は、ウィンドウ内の数字が「10」を超えてカウントアップ表示が継続する。そして、変動演出の開始から28秒後に、ウィンドウ内の数字が「20」に到達し煽り演出が実行され、変動演出の開始から30秒後に、煽り演出が終了しウィンドウ内の数字が「20」のまま停止する。併せて、この時点で変動演出が終了する。その後、3秒の停止表示時間が経過するまでの間に、上述の設定画像及び時短回数の表示が行われ、特殊報知演出が終了する。
すなわち、時短回数20回が設定される場合における特殊報知演出の実行時間は、変動演出が開始されてから変動演出が終了し停止表示時間が経過するまでの33秒であり、時短回数10回が設定される場合における特殊報知演出の実行時間よりも長くなっている。
(3)時短図柄J3(時短回数30回)が決定され、変動パターンコマンド「BCH」(変動時間36秒)が決定された場合
この場合には、図53(c)に示すように、特殊変動パターンによる変動演出の開始から30秒経過するまでは、(2)と同様に特殊報知演出が進行するが、変動演出の開始から30秒が経過し煽り演出が終了した後は、遮蔽演出が実行される。そして、変動演出の開始から36秒後に、遮蔽演出が終了し遮蔽画像が消去され、ウィンドウ内に「30」の数字が表示される。併せて、この時点で変動演出が終了する。その後、3秒の停止表示時間が経過するまでの間に、上述の設定画像及び時短回数の表示が行われ、特殊報知演出が終了する。
すなわち、時短回数30回が設定される場合における特殊報知演出の実行時間は、変動演出が開始されてから変動演出が終了し停止表示時間が経過するまでの39秒であり、時短回数10回、20回が設定される場合における特殊報知演出の実行時間よりも長くなっている。
(4)時短図柄J4(時短回数50回)が決定され、変動パターンコマンド「BDH」(変動時間46秒)が決定された場合
この場合には、図54(a)に示すように、変動演出の開始から30秒が経過し遮蔽演出が実行されるまでは、(3)と同様に特殊報知演出が進行する。その後は、変動演出の開始から46秒後に、遮蔽演出が終了し遮蔽画像が消去され、ウィンドウ内に「50」の数字が表示される。併せて、この時点で変動演出が終了する。その後、3秒の停止表示時間が経過するまでの間に、上述の設定画像及び時短回数の表示が行われ、特殊報知演出が終了する。
すなわち、時短回数50回が設定される場合における特殊報知演出の実行時間は、変動演出が開始されてから変動演出が終了し停止表示時間が経過するまでの49秒であり、時短回数10回、20回、30回が設定される場合における特殊報知演出の実行時間よりも長くなっている。
(5)時短図柄J5(時短回数100回)が決定され、変動パターンコマンド「BEH」(変動時間66秒)が決定された場合
この場合には、図54(b)に示すように、変動演出の開始から30秒が経過し遮蔽演出が実行されるまでは、(3)や(4)と同様に特殊報知演出が進行する。その後は、変動演出の開始から66秒後に、遮蔽演出が終了し遮蔽画像が消去され、ウィンドウ内に「100」の数字が表示される。併せて、この時点で変動演出が終了する。その後、3秒の停止表示時間が経過するまでの間に、上述の設定画像及び時短回数の表示が行われ、特殊報知演出が終了する。
すなわち、時短回数100回が設定される場合における特殊報知演出の実行時間は、変動演出が開始されてから変動演出が終了し停止表示時間が経過するまでの49秒であり、時短回数10回、20回、30回、50回が設定される場合における特殊報知演出の実行時間よりも長くなっている。
(6)時短図柄J6(時短回数1000回)が決定され、変動パターンコマンド「BFH」(変動時間68秒)が決定された場合
この場合には、図54(c)に示すように、変動演出の開始から30秒が経過し遮蔽演出が実行されるまでは、(3)~(5)と同様に特殊報知演出が進行する。その後は、変動演出の開始から68秒後に、遮蔽演出が終了し遮蔽画像が消去され、ウィンドウ内に「1000」の数字が表示される。併せて、この時点で変動演出が終了する。その後、3秒の停止表示時間が経過するまでの間に、上述の設定画像及び時短回数の表示が行われ、特殊報知演出が終了する。
すなわち、時短回数1000回が設定される場合における特殊報知演出の実行時間は、変動演出が開始されてから変動演出が終了し停止表示時間が経過するまでの49秒であり、時短回数10回、20回、30回、50回、100回が設定される場合における特殊報知演出の実行時間よりも長くなっている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、時短図柄J7(時短回数1回)が決定された場合には、特殊変動パターンによる変動演出が行われず、特殊報知演出も実行されないようになっている。
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pによれば、時短付与の当選となった場合には、決定された時短図柄に対応して設定される時短回数が多くなれば多くなるほど、特殊報知演出の実行時間が長くなる。換言すれば、特殊報知演出が実行された後は、遊技者にとって有利な遊技状態である第1低確率時短遊技状態(時短遊技状態)へ移行するものの、特殊報知演出の実行期間が長くなると、当該演出の実行後に移行する第1低確率時短遊技状態が実行される期間が長くなる。
したがって、特殊報知演出の実行期間が長くなれば、遊技者に付与される遊技利益(時短遊技状態の付与)が大きくなるため、特殊報知演出に対する遊技者の興趣を高めることができる。
また、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、時短付与の当選となり特殊報知演出が実行された場合には、大当たりの当選及び特別遊技を経由せずに第2始動入賞口16への遊技球の入球が容易となる第1低確率時短遊技状態が設定されるため、特殊報知演出が実行されてから第1低確率時短遊技状態が設定されるまでの期間に大入賞口18の開放が行われることはない。したがって、上述の期間における構造物(大入賞口18)の作動制御が少なくなり、メインCPU101等のハードウェア資源に対する負担を軽減することができる。
次に、上述のような各種処理を実行するための副制御基板300における制御処理について説明する。
まず、副制御基板300のメイン処理について、図55に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップ2000において、電源投入に応じて、サブROM302からメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM303に記憶されるフラグなどの初期化、設定処理を実行する。そして、次のステップ2001に進む。
ステップ2001において、サブCPU301は、各演出乱数(変動演出乱数)を更新する処理を行うとともに、以後は、割込処理が行われるまでステップ2001の処理を繰り返し実行する。ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
次に、副制御基板300のタイマ割込処理について、図56に示すフローチャートを参照して説明する。
副制御基板300には、所定の周期(4ミリ秒)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(特に図示しておらず)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU301はタイマ割込処理プログラムを読み込んで、図56に示すタイマ割込処理を開始する。
ステップ2100において、サブCPU301は、副制御基板300で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を実行する。そして、次のステップ2101に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、副制御基板300のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ2101において、サブCPU301は、サブRAM303の受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を実行する。具体的には、副制御基板300においては、主制御基板100からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。そして、サブCPU301は、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析する。そして、次のステップ2102に進む。
ステップ2102において、サブCPU301は、実行中の変動演出等の進行状況に応じて、演出操作装置9の操作の受け付け可否を判定するとともに、回転操作検出センサ9c及び押下操作検出センサ9dからの操作信号が入力されたか否かを判定する。そして、回転操作検出センサ9c又は押下操作検出センサ9dから操作信号が入力されたときに、演出操作装置9の操作受け付け中であった場合には、演出操作装装置9が操作されたことを画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)等の各種制御基板に送信すべく、送信バッファにコマンドを格納する。そして、次のステップ2103に進む。
ステップ2103において、サブCPU301は、サブRAM303の送信バッファにセットされているコマンドを、画像制御基板、音声制御基板、電飾制御基板等の各種制御基板へ送信する。そして、副制御基板300のタイマ割込処理を終了する。
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した場合に実行される変動パターンコマンド受信処理について、図57のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、変動パターンコマンドは、主制御基板100において、変動パターン決定処理のステップ903で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2200において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された変動演出乱数を取得する。そして、次のステップ2201に進む。
ステップ2201において、サブCPU301は、変動演出決定テーブル119、上述のステップ2200で取得した変動演出乱数及び受信した変動パターンコマンドに基づいて、変動演出の態様を決定する。そして、次のステップ2202に進む。
ステップ2202において、サブCPU301は、決定された変動演出の態様に応じた変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは、上述のステップ2103において各種制御基板へ送信され、これらの制御基板により、受信した変動演出実行コマンドに基づいて変動演出を実行する制御が行われることとなる。そして、変動パターンコマンド受信処理を終了する。
なお、上述の実施の形態における特殊報知演出は、時短付与の当選に係る変動演出の開始とともに開始され、当該変動演出が終了し特別図柄の停止表示時間が経過した時点で終了するようになっており、時短図柄に対応する変動パターンコマンドに定められた変動時間を異ならせることで、時短図柄(設定される時短回数)ごとの特殊報知演出の実行時間が変化するように設定されていたが、これに限定されるものではない。
たとえば、いずれの時短図柄であっても、対応する変動パターンコマンドに定められた変動時間は同一とするものの、時短図柄ごとの停止表示時間を異ならせることで、時短図柄(設定される時短回数)ごとの特殊報知演出の実行時間が変化するように設定してもよい。また、上述の変動時間及び停止表示時間のいずれをも異ならせることで、時短図柄(設定される時短回数)ごとの特殊報知演出の実行時間が変化するように設定してもよい。
このように設定した場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏することとなる。
また、特殊報知演出は、時短付与の当選に係る変動演出の開始から当該変動演出の終了後における特別図柄の停止表示時間が経過するまでの期間において実行するのではなく、上述の変動演出の開始から終了までの期間において実行するようにしてもよい。具体的には、上述の変動演出における所定の開始時点(たとえば、変動演出の開始時点、変動演出が開始されてから所定時間経過後の時点等)から開始し、当該変動演出における所定の終了時点(たとえば、変動演出が開始されてから所定時間経過後の時点、変動演出の終了時点等)で終了するようにしてもよい。
また、特殊報知演出は、時短付与の当選となった特図乱数(第1特図乱数)が取得されてから当該時短付与の当選に係る変動演出が終了するまでの期間において実行するようにしてもよい。具体的には、たとえば、時短付与の当選に係る変動演出(以下、当該変動演出という)よりも前に実行される1の変動演出(以下、先読み変動演出という)中の期間において実行するようにしてもよいし、複数の先読み変動演出に跨る期間において実行するようにしてもよいし、先読み変動演出から当該変動演出に跨る期間において実行するようにしてもよい。
このように設定した場合には、特殊報知演出の実行タイミングがバリエーションに富んだものとなり、遊技者の興趣を高めることができる。
また、上述の実施の形態では、当否抽選における判定の結果として時短付与の当選が導出可能となっており、時短付与の当選となった場合に時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設定されるようになっていたが、当否抽選における判定の結果として時短付与の当選を導出せず、当否抽選における大当たりの当選以外の判定結果(すなわち、小当たりの当選又はハズレ)に基づいて決定され得る特別図柄(すなわち、小当たり図柄又はハズレ図柄)を時短図柄として代用し、決定された上述の特別図柄の種別に応じて、時短遊技状態の設定の可否(時短付与の当否)を決定してもよい。
たとえば、当否乱数に基づく当否抽選によりハズレとなった場合に決定されるハズレ図柄として、ハズレ図柄ZA1、ハズレ図柄ZA2、ハズレ図柄ZA3等を設け、ハズレ図柄ZA1が決定されたときには10回の時短回数が定められた第1時短遊技状態が設定され、ハズレ図柄ZA2が決定されたときには20回の時短回数が定められた第1時短遊技状態が設定され、ハズレ図柄ZA3が決定されたときには30回の時短回数が定められた第1時短遊技状態が設定されるように設定してもよい。そして、この場合にも、上述の実施の形態と同様の変動パターンBによる変動演出が実行され得るようにしてもよいし、上述の実施の形態と同様の特殊報知演出が実行され得るようにしてもよい。
また、同様に、当否乱数に基づく当否抽選により小当たりの当選となった場合に決定される小当たり図柄として、小当たり図柄YA1、小当たり図柄YA2、小当たり図柄YA3等を設け、小当たり図柄YA1が決定されたときには10回の時短回数が定められた第1時短遊技状態が設定され、小当たり図柄YA2が決定されたときには20回の時短回数が定められた第1時短遊技状態が設定され、小当たり図柄YA3が決定されたときには30回の時短回数が定められた第1時短遊技状態が設定されるように設定してもよい。そして、この場合にも、上述の実施の形態と同様の変動パターンBによる変動演出が実行され得るようにしてもよいし、上述の実施の形態と同様の特殊報知演出が実行され得るようにしてもよい。
なお、上述のように小当たり図柄に基づいて時短遊技状態が設定されるようにした場合における特殊報知演出は、小当たりの当選に基づく変動演出が開始されてから当該小当たりの当選に基づく小当たり遊技が終了するまでの期間において実行するように設定してもよい。そして、このように設定した場合には、上述の変動演出の変動時間、特別図柄の停止表示時間、小当たり遊技のオープニング時間、小当たり遊技中における大入賞口18の開放時間、小当たり遊技のエンディング時間のいずれか1又は複数を異ならせることで、小当たり図柄ごとの特殊報知演出の実行時間が変化するように設定してもよい。
また、上述の特殊報知演出は、上述と同様に、小当たりの当選となった特図乱数(第1特図乱数)が取得されてから当該小当たりの当選に係る変動演出が終了するまでの期間において実行するようにしてもよい。
このように設定した場合には、時短付与の当選のバリエーションが豊富となり、遊技者の興趣を高めることができる。
また、上述の実施の形態では、決定された時短図柄に対応して設定される時短回数が多くなれば多くなるほど、特殊報知演出の実行時間が長くなるように設定されていたが、このような制御を行う対象は、時短付与の当選の際に実行可能な特殊報知演出に限定されるものではない。たとえば、大当たりの当選に基づき複数の大当たり図柄の中からいずれかが決定されるようになっており、大当たり図柄ごとに特別遊技中に実行されるラウンド遊技の回数が定められている場合には、大当たり図柄に対応して実行されるラウンド遊技の回数が多くなれば多くなるほど、大当たりの当選に基づいて実行される変動演出の変動時間が長くなるように設定してもよい。換言すれば、大当たりの当選に基づいて実行される変動演出の変動時間が長くなれば長くなるほど、その後に実行される特別遊技中のラウンド遊技の回数が多くなるように設定してもよい。
また、大当たり図柄に対応して実行されるラウンド遊技の回数が多くなれば多くなるほど、大当たりの当選に基づいて実行される変動演出よりも前から実行可能な所定の先読み演出の実行期間が長くなるように設定してもよい。換言すれば、所定の先読み演出の実行期間が長くなれば長くなるほど、その後に実行される特別遊技中のラウンド遊技の回数が多くなるように設定してもよい。
このように設定した場合には、大当たりの当選に基づく変動演出や当該変動演出よりも前から実行可能な先読み演出に対する遊技者の興趣を高めることができる。
また、上述の実施の形態では、特殊報知演出が実行されてから第1低確率時短遊技状態(時短遊技状態)が設定されるまでの期間に大入賞口18の開放が行われないようになっていたが、大当たりの当選に基づく変動演出が実行されてから遊技者に有利な特別遊技が開始されるまでの期間に他の入賞口(たとえば、第2始動入賞口16)の開放が行われないようにしてもよい。
また、上述の実施の形態における発展パターンBによる変動演出や特殊報知演出は、当否抽選により時短付与の当選となった場合において実行するのみならず、大当たりに当選し時短遊技状態を設定する旨が定められた大当たり図柄が決定された場合においても実行してもよい。
(変形例)
(1)上述の実施の形態では、大当たりの当選の確率が相対的に低い低確率遊技状態、及び、第2始動入賞口16が相対的に開状態に維持されにくい非時短遊技状態を組み合わせた通常遊技状態中の当否抽選においてのみ、時短付与の当否の判定を行い、他の遊技状態中(大当たりの当選の確率が相対的に高い高確率遊技状態中や第2始動入賞口16が相対的に開状態に維持され易い時短遊技状態中(すなわち、第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中))の当否抽選では、時短付与の当否の判定を行わないことで、通常遊技状態中にのみ時短付与の当選となり、他の遊技状態中には時短付与の当選となり得ないようになっていたが、このような当否抽選の結果を導出するための制御としては、これに限定されるものではない。
たとえば、高確率遊技状態中や時短遊技状態中に参照される当否乱数判定テーブル110として、時短付与の当選となる当否乱数の数値範囲が設けられていないテーブル(図6(b)、図7(b)、図8(b)、図9(b)、図10(b)、図11(b))を設け、高確率遊技状態中や時短遊技状態中の当否抽選では、上述のテーブルに基づいて時短付与の当否の判定を行うようにしてもよい。このようにした場合には、高確率遊技状態中や時短遊技状態中は、時短付与の当選と判定されることのない当否乱数判定テーブル110に基づいて時短付与の判定が行われるため、上述の実施の形態と同様に、通常遊技状態以外の遊技状態中には時短付与の当選となり得ないようになる。
また、たとえば、高確率遊技状態中や時短遊技状態中に参照される当否乱数判定テーブル110にも時短付与の当選となる当否乱数の数値範囲を設け、高確率遊技状態中や時短遊技状態中の当否抽選では、当該テーブルに基づいて時短付与の当否の判定を行うものの、時短付与の当選となった場合には、当該時短付与の当選の判定結果を、強制的に時短付与の非当選に書き換えたり、当該時短付与の当選の判定結果を破棄したりしてもよい。このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様に、通常遊技状態以外の遊技状態中には時短付与の当選となり得ないようになる。
このようにした場合には、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、通常遊技状態以外の遊技状態においても通常遊技状態と同様に当否抽選における判定を実行することができるため、当否抽選における判定の共通化が図られ、メインCPU101等のハードウェア資源に対する処理負荷を軽減することができる。
また、上述の実施の形態では、いずれの設定値が設定されている場合であっても、時短付与の当選の確率は同一となるように設定されていたが、これに限定されるものではなく、設定値に応じて時短付与の当選の確率が異なるように設定してもよい。また、上述の実施の形態では、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合に時短付与の当選となる確率、及び、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に時短付与の当選となる確率はいずれも同一となるように設定されていたが、これに限定されるものではなく、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合と第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合とでは、時短付与の当選となる確率が異なるように設定してもよい。また、設定されている遊技状態、及び、時短付与の当選となった場合に決定される時短図柄の種類に応じて、時短回数が異なるように設定してもよい。また、設定されている遊技状態、及び、時短付与の当選となった場合に決定される時短図柄の種類に応じて定める時短回数は0回としてもよいし、必ず1回以上とするようにしてもよい。
また、決定される時短図柄ごとに異なる時短回数を設定する場合には、時短回数及び時短図柄の決定確率を、当否抽選における大当たりの当選の確率との関係で定まり、かつ射幸性が高くなり過ぎない範囲の値(たとえば、低確率遊技状態における大当たりの当選の確率(出玉に関する設定が対応付けられた複数段階の設定値を設けたパチンコ機にあっては、低確率遊技状態における最も低い大当たりの当選の確率)が1/Pであった場合には、時短回数≦P×特定係数A、時短図柄の決定確率≦P×特定係数B)となるようにしてもよい。
また、時短図柄の決定に基づいて設定される時短遊技状態が終了するための条件は複数種類設定してもよい。たとえば、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動の回数及び第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動の回数が所定回数(時短回数C1)に到達すること、又は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動の回数が所定回数(時短回数C2)に到達することのいずれかの条件を満たした場合に時短遊技状態が終了するように設定してもよい。なお、このように設定した場合には、時短回数C1、時短回数C2のうちの大きい時短回数を、上述のように、当否抽選における大当たりの当選の確率との関係で定まり、かつ射幸性が高くなり過ぎない範囲の値となるようにしてもよい。
(2)上述の実施の形態では、当否乱数を用いた当否抽選における時短付与の当否の判定により時短付与の当選となった場合に、当否乱数と異なる特別図柄乱数を用いた当該当否抽選と異なる特別図柄の決定の処理により時短図柄が決定され、決定された時短図柄の種別(J1、J2、J3)に応じて時短回数が定まるようになっていたが、これに限定されるものではない。
たとえば、当否乱数を用いた当否抽選により、時短付与の当選及び時短回数の決定の両方が決定され得るように設定してもよい。すなわち、時短付与の当選及び時短回数の決定を、別個の乱数及び別個の処理により行うのではなく、同一の乱数及び同一の処理により行ってもよい。
具体的には、当否乱数判定テーブル110において、時短付与の当選と判定され、かつ所定の時短図柄が対応付けられた数値範囲を設定し、取得された当否乱数が当該数値範囲に属する場合に、時短付与の当選及び当該数値範囲に対応する時短図柄に定められた時短回数が決定されるように設定することができる。たとえば、設定されている設定値が1であり、かつ低確率遊技状態中に第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選において参照される当否乱数判定テーブル110として、当否乱数が3310~3637であった場合に時短図柄J1(時短回数10回)が対応付けられた時短付与の当選と判定され、当否乱数が3638~3964であった場合に時短図柄J2(時短回数20回)が対応付けられた時短付与の当選と判定されるテーブルA1aを設けることができる(図58参照)。このテーブルA1aによれば、当否乱数が3310~3637であった場合には、時短付与の当選と判定されるとともに、時短図柄J1が決定されることにより時短回数が10回に決定されることとなる。また、当否乱数が3638~3964であった場合には、時短付与の当選と判定されるとともに、時短図柄J2が決定されることにより時短回数が20回に決定されることとなる。
このようにした場合には、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、当否抽選における時短付与の当否の判定の処理のみで時短付与の当選及び時短回数が決定されることとなるため、当否抽選における処理の負荷が軽減されることとなる。
(3)上述の実施の形態では、通常遊技状態中の当否抽選における時短付与の当否の判定を行った後、当該判定の結果が時短付与の当選であった場合に時短回数が対応付けられた時短図柄が決定されるようになっていたが、処理の順番はこれに限定されるものではない。
たとえば、時短図柄を決定した後に、当否抽選を行って時短付与の当否の判定を行うようにしてもよい。そして、時短付与の当選が決定された場合に、時短遊技状態(第1時短遊技状態)を設定するとともに、先に決定されていた時短図柄に対付けられた時短回数をセットするようにしてもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏することとなる。
(4)上述の実施の形態では、大当たりの当否の判定、小当たりの当否の判定、及び、時短付与の当否の判定のいずれも、同一の当否乱数判定テーブル110を参照して実行されるようになっていたが、これに限定されるものではない。
たとえば、時短付与の当否の判定は、大当たりの当否の判定及び小当たりの当否の判定に用いられる当否乱数判定テーブル110とは異なるテーブルであって、時短付与の当否の判定にのみ用いられる特定のテーブルを参照して、実行するようにしてもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏することとなる。
(5)上述の実施の形態では、時短回数が対応付けられた複数種類の時短図柄が設けられており、決定された時短図柄に応じて時短回数が決定されるようになっていたが、これに限定されるものではない。たとえば、時短付与の当選のみが対応付けられ、かつ時短回数は対応付けられていない1種類の時短図柄Jを設けおき、当否抽選により時短付与の当選となった場合には当該時短図柄Jを決定するとともに、時短回数については、当否抽選とは別個の特定の抽選により決定するようにしてもよい。
このようにした場合には、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、メインROM102における特別図柄の記憶容量を減少させ、他の情報を記憶するためのスペースを増加させることができる。
(6)上述の実施の形態では、大当たりの当選の確率が相対的に低い低確率遊技状態、及び、第2始動入賞口16が相対的に開状態に維持されにくい非時短遊技状態を組み合わせた通常遊技状態中の当否抽選においてのみ、時短付与の当否の判定が行われ、時短付与の当選(時短図柄J1、J2、J3の決定)となり得るようになっており、大当たりの当選の確率が相対的に高い高確率遊技状態中や第2始動入賞口16が相対的に開状態に維持され易い時短遊技状態中(すなわち、第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中)の当否抽選では、時短付与の当否の判定が行われず、時短付与の当選となり得ないようになっていたが、これに限定されるものではなく、時短遊技状態中であっても、当否抽選において時短付与の当否の判定が行われるようにしてもよい。
具体的には、たとえば、低確率遊技状態及び第1時短遊技状態を組み合わせた第1低確率時短遊技状態中(すなわち、時短遊技状態が設定された遊技状態中)の当否抽選においても、時短付与の当否の判定が行われ、時短付与の当選(時短図柄J1、J2、J3)となり得るように設定してもよい。そして、第1低確率時短遊技状態中の当否抽選において、時短付与の当否の判定が行われることにより時短付与の当選となり、時短図柄が決定された場合には、第1時短遊技状態を再設定するとともに、決定された時短図柄に対応付けられた時短回数(時短図柄J1であれば時短回数10回、時短図柄J2であれば時短回数20回、時短図柄J3であれば時短回数1回)を再度セット(現時点の時短回数を上書き)するようにしてもよい。たとえば、第1低確率時短遊技状態中における残りの時短回数が5回のときに、時短付与の当選となり時短図柄J2(時短回数20回)が決定された場合には、第1時短遊技状態が再設定されるとともに、時短回数として「20回」が再度セットされるようにしてもよい。この場合には、再度、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が20回導出されるまで、第1低確率時短遊技状態が継続することとなる。
また、上述の場合においては、時短図柄に対応付けられた時短回数を再度セットするのではなく、時短図柄に対応付けられた時短回数を当該時点の残りの時短回数に加算してもよい。たとえば、第1低確率時短遊技状態中における残りの時短回数が5回のときに、時短付与の当選となり時短図柄J2(時短回数20回)が決定された場合には、第1時短遊技状態が再設定されるとともに、残りの時短回数を「25回(=残りの時短回数5回+時短図柄J2に定められた時短回数20回)」に更新してもよい。この場合には、再度、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が25回導出されるまで、第1低確率時短遊技状態が継続することとなる。
このようにした場合には、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介さずに時短遊技状態が設定される機会が増加するため、より斬新な遊技性の付与が可能となり遊技者の興趣を高めることができる。
(7)上述の実施の形態では、時短付与の当選となった場合に決定され得る時短図柄として、時短回数が10回に定められた時短図柄J1、時短回数が20回に定められた時短図柄J2、時短回数が1回に定められた時短図柄J3の3種類が設けられていたが、これに限定されるものではなく、異なる時短回数が定められた他の時短図柄を設けてもよい。
具体的には、これらの時短図柄の他、時短回数が30回に定められた時短図柄J4、時短回数が50回に定められた時短図柄J5、時短回数が10000回に定められた時短図柄J6等を設けてもよい。また、時短付与の当選となった場合に決定され得る時短図柄として、所定の時短回数が定められた1種類の時短図柄のみを設けてもよい。
このようにした場合には、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介さずに設定される時短遊技状態のバリエーションを豊富にすることができるため、より斬新な遊技性の付与が可能となり遊技者の興趣を高めることができる。
また、設定される時短回数は、上述のように、時短図柄の種類ごとに予め定めておいてもよいし、時短図柄の種類及び設定されている遊技状態ごとに予め定めておいてもよい。たとえば、通常遊技状態(非時短遊技状態)においては、時短図柄J1が決定された場合、時短図柄J2が決定された場合、時短図柄J3が決定された場合にはいずれも時短回数が100回に設定されるものの、時短遊技状態においては、時短図柄J1が決定された場合には時短回数が100回に設定され、時短図柄J2が決定された場合には時短回数が50回に設定され、時短図柄J3が決定された場合には時短回数は0回に設定される(すなわち、時短遊技状態が設定されると同時に、当該時短遊技状態が終了するように設定される)ようにしてもよい。
このようにした場合には、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、設定される時短回数のバリエーションを豊富にすることができるため、より斬新な遊技性の付与が可能となり遊技者の興趣を高めることができる。
また、パチンコ機が、第1始動入賞口15への遊技球の入球、及び、第2始動入賞口16への遊技球の入球にいずれの当否抽選においても時短付与の当選となり得るように設定されていた場合には、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選において時短付与の当選となる確率と、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選において時短付与の当選となる確率とが異なる(たとえば、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選においては1/100で時短付与に当選し、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選においては1/10で時短付与に当選する)ように設定してもよい。
このようにした場合には、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、遊技球が入球した始動入賞口ごとに時短遊技状態の設定に関する有利度が変化するため、遊技者の興趣を高めることができる。
また、決定された時短図柄の種別に応じて、当該時短図柄の決定に基づいて設定される時短遊技状態において、普通図柄の抽選により当たりとなり普通図柄が停止表示されてから可動片16bが開く(第2始動入賞口16が開状態となる)までの時間である普図オープニング時間が異なるように設定してもよい。たとえば、時短図柄J1の決定に基づいて設定される時短遊技状態においては、普図オープニング時間が0.5秒、時短図柄J2の決定に基づいて設定される時短遊技状態においては、普図オープニング時間が1.0秒、時短図柄J3の決定に基づいて設定される時短遊技状態においては、普図オープニング時間が1.5秒となるように設定してもよい。
このようにした場合には、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、決定された時短図柄ごとに、設定される時短遊技状態の有利度が変化するため、遊技者の興趣を高めることができる。
(8)上述の実施の形態では、当否抽選における判定の結果として時短付与の当選が導出可能となっており、時短付与の当選となった場合に時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設定されるようになっていたが、当否抽選における判定の結果として時短付与の当選を導出せず、当否抽選における大当たりの当選以外の判定結果(すなわち、小当たりの当選又はハズレ)に基づいて決定され得る特別図柄(すなわち、小当たり図柄又はハズレ図柄)を時短図柄として代用し、決定された上述の特別図柄の種別に応じて、時短遊技状態の設定の可否(時短付与の当否)を決定してもよい。
たとえば、当否乱数に基づく当否抽選によりハズレとなった場合において、特別図柄乱数によりハズレ図柄Z1が決定されたときには、20回の時短回数が定められた第1時短遊技状態が設定され、特別図柄乱数によりハズレ図柄Z2が決定されたときには、第1時短遊技状態が設定されないようにしてもよい。また、特別図柄乱数により決定され得るハズレ図柄としては、これらに限定されるものではなく、ハズレ図柄Z1と異なる時短回数の第1時短遊技状態が設定されるハズレ図柄(たとえば、時短回数50回の第1時短遊技状態が設定されるハズレ図柄Z3、時短回数10000回の第1時短遊技状態が設定されるハズレ図柄Z4等)を設けてもよい。
なお、当否抽選及び特別図柄の決定の処理によりハズレ図柄を決定するのではなく、上述の変形例(2)のように、当否乱数に基づく当否抽選において、たとえば、第1時短遊技状態の設定及び時短回数20回が定められたハズレ図柄Z1に対応するハズレ、及び、第1時短遊技状態を設定しない旨が定められたハズレ図柄Z2に対応するハズレを導出可能に設定し、当否抽選によりハズレ図柄Z1に対応するハズレとなった場合には時短回数20回の第1時短遊技状態が設定され、当否抽選によりハズレ図柄Z2に対応するハズレとなった場合には第1時短遊技状態が設定されないようにしてもよい。
また、たとえば、当否乱数に基づく当否抽選により小当たりの当選となった場合において、特別図柄乱数により小当たり図柄Y1が決定されたときには、時短回数が50回に設定された第1時短遊技状態が設定され、特別図柄乱数により小当たり図柄Y2が決定されたときには、第1時短遊技状態が設定されないようにしてもよい。また、特別図柄乱数により決定され得る小当たり図柄としては、これらに限定されるものではなく、小当たり図柄Y1と異なる時短回数の第1時短遊技状態が設定される小当たり図柄(たとえば、時短回数80回の第1時短遊技状態が設定される小当たり図柄Y3、時短回数10000回の第1時短遊技状態が設定される小当たり図柄Z4等)を設けてもよい。
なお、当否抽選及び特別図柄の決定の処理により小当たり図柄を決定するのではなく、上述の変形例(2)のように、当否乱数に基づく当否抽選において、たとえば、第1時短遊技状態の設定及び時短回数50回が定められた小当たり図柄Y1に対応する小当たりの当選、及び、第1時短遊技状態を設定しない旨が定められた小当たり図柄Y2に対応する小当たりの当選を導出可能に設定し、当否抽選により小当たり図柄Y1に対応する小当たりの当選となった場合には時短回数50回の第1時短遊技状態が設定され、当否抽選により小当たり図柄Y2に対応する小当たりの当選となった場合には第1時短遊技状態が設定されないようにしてもよい。
また、決定され得る小当たり図柄の全てについて時短遊技状態を設定する旨を定めてもよいし、決定され得る小当たり図柄の一部に時短遊技状態を設定する旨を定めてもよい。また、決定され得るハズレ図柄の全てについて時短遊技状態を設定する旨を定めてもよいし、決定され得るハズレ図柄の一部について時短遊技状態を設定する旨を定めてもよい。また、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄又はハズレ図柄は固定するものとして、遊技の都度、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄又はハズレ図柄が切り替わらないようにしてもよい。
このようにした場合には、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、特別図柄として新たに時短図柄を設けることなく、従来から採用されていた小当たり図柄やハズレ図柄等の特別図柄を用いて、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介さない時短遊技状態を設定することができ、パチンコ機の開発工程を簡易化することが可能となる。
(9)上述の実施の形態では、当否乱数に基づく当否抽選における時短付与の当否の判定結果により時短遊技状態の設定の可否が決定されるようになっていたが、時短遊技状態の設定の可否の決定の制御はこれに限定されるものではない。
たとえば、当否乱数や特別図柄乱数とは別個に、時短遊技状態の設定の可否を決定するための専用の乱数である時短図柄乱数を設け、当否抽選や特別図柄の決定とは別個に、当該時短図柄乱数に基づいて時短遊技状態(第1時短遊技状態)の設定の可否を決定する時短図柄抽選を行うように設定し、当該時短図柄抽選の結果に基づいて、時短遊技状態(第1時短遊技状態)の設定の可否や時短遊技状態を設定する場合の時短回数を決定するようにしてもよい。
すなわち、当否乱数に基づいて当否抽選を行い、かつ当該当否抽選の結果に基づいて特別図柄を決定するとともに、時短図柄乱数に基づいて時短図柄抽選を行って時短遊技状態の設定の可否(後述する時短図柄)を決定するように設定することができる。
具体的には、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、上述の第1特図乱数や第2特図乱数とともに、上述の時短図柄抽選専用の乱数である時短図柄乱数が所定の数値範囲内(たとえば、0~65535)で1個取得され、取得された時短図柄乱数に基づき、時短遊技状態の設定の可否が定められた時短図柄の種別を決定する時短図柄抽選を行うように設定する。
より具体的には、時短図柄抽選において時短図柄の種別を決定するための時短図柄乱数判定テーブルを設ける。この時短図柄乱数判定テーブルは、遊技球が入球した始動入賞口の種別(第1始動入賞口15、第2始動入賞口16)ごとに設けてもよい。そして、設定されている遊技状態が通常遊技状態であった場合に、所定の時短図柄乱数判定テーブルを参照して上述の時短図柄抽選を行い、時短図柄の種別を決定する。
時短図柄としては、時短付与の当選(すなわち、時短遊技状態を設定する旨)が定められた時短当選図柄、時短付与の非当選(すなわち、時短遊技状態を設定しない旨)が定められた時短非当選図柄を設けることができる。また、時短当選図柄としては、異なる時短回数が定められた複数種類の時短当選図柄(たとえば、時短回数10回が定められた時短当選図柄JA1、時短回数20が定められた時短当選図柄JA2等)を設けることができる。
そして、時短図柄抽選によりいずれかの時短当選図柄が決定された場合には、たとえば、第1時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)が設定されるとともに、決定された時短当選図柄に応じた時短回数がセットされる。これにより、大当たりに当選することなく、セットされた時短回数だけ当否抽選の結果が導出されるまで第1低確率時短遊技状態が継続することとなる。これに対して、時短非当選図柄が決定された場合には、通常遊技状態のままとなる。
また、設定されている遊技状態が通常遊技状態以外(第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態、高確率時短遊技状態)であった場合には、上述の時短図柄抽選を行わず、強制的に、時短非当選図柄を決定するように設定してもよい。これにより、通常遊技状態以外の他の遊技状態においては、新たに時短遊技状態が設定されることはないこととなる。
なお、上述の如く、時短図柄乱数に基づく時短図柄抽選により時短図柄の種別を決定するように設定した場合には、時短図柄抽選や時短図柄について、上述の実施の形態における当否抽選や特別図柄等に関する制御と同様の制御を行うように設定してもよい。
たとえば、取得された時短図柄乱数は、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16への遊技球の入球を契機として取得された第1特図乱数や第2特図乱数と同一の保留記憶領域に記憶し、第1特図乱数や第2特図乱数と同様に、所定の上限数(たとえば、4個)まで保留可能となるように設定してもよい。
また、上述のように時短図柄が決定された場合には、特別図柄と同様に、第1特別図柄表示装置30及び第2特別図柄表示装置31とは異なる所定の表示装置(時短図柄表示装置)において時短図柄の変動表示(以下、時短図柄の変動ともいう)が行われるように設定してもよい。時短図柄の変動表示については、特別図柄の変動表示と同じタイミングで開始するように設定してもよいし、特別図柄の変動表示と同一の変動時間となるように設定してもよい。また、特別図柄の変動表示及び時短図柄の変動表示を同じタイミングで開始する場合には、当該変動表示の開始時に時短図柄抽選を行うように設定してもよい。
また、上述の時短図柄抽選において時短当選図柄が決定された場合において、当該時短図柄抽選に伴って実行される当否抽選においてハズレとなったときには、当該当否抽選に基づく特別図柄の変動が停止した後に(次の特別図柄の変動開始時に)、時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)が設定されるようにしてもよい。また、当該時短図柄抽選に伴って実行される当否抽選において小当たりの当選となったときには、当該小当たりの当選に基づく小当たり遊技が終了した後に(小当たり遊技が終了した後の最初の特別図柄の変動開始時に)、時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
これに対して、上述の時短図柄抽選において時短当選図柄が決定された場合であって、当該時短図柄抽選に伴って実行される当否抽選において大当たりの当選となったときには、時短当選図柄の決定に基づく時短遊技状態の設定は行われず、当該大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後に(特別遊技が終了した後の最初の特別図柄の変動開始時に)、当該大当たりの当選に基づいて決定された大当たり図柄の種別に応じた遊技状態の設定が行われるようにしてもよい。すなわち、時短当選図柄の決定と大当たり図柄の決定(大当たりの当選)とが重複した場合には、時短当選図柄の決定を無効とし、大当たり図柄の決定に基づく遊技状態が設定されるようにしてもよい。時短当選図柄の決定に基づく遊技状態の設定が特別遊技よりも優先的に行われると、大当たりの当選時の遊技状態が変化する可能性があり、当該変化の有無も確認した上で特別遊技終了後の遊技状態を設定しなければならず、当該遊技状態の設定処理が煩雑となるおそれがあるが、上述のようにしたことで、このような事態の発生を適切に防止することができる。
また、変動パターンコマンド、変動演出の態様、先読み演出の態様等は、特別図柄の決定及び時短図柄の決定の結果に基づいて、決定してもよい。
具体的には、当否抽選の結果が小当たりの当選又はハズレであって、かつ時短当選図柄が決定された場合、当否抽選の結果が小当たりの当選又はハズレであって、かつ時短非当選図柄が決定された場合、及び、当否抽選の結果が大当たりの当選であった場合(時短非当選図柄が決定された場合)のそれぞれに対応した変動パターンコマンドや変動演出の態様を決定するようにしてもよい。そして、たとえば、当否抽選の結果が小当たりの当選又はハズレであって、かつ時短当選図柄が決定された場合や当否抽選の結果が大当たりの当選であった場合には、当否抽選の結果が小当たりの当選又はハズレであって、かつ時短非当選図柄が決定された場合よりも、長い変動時間が対応付けられた変動パターンコマンドの決定割合が高くなるように設定してもよいし、大当たりの当選や時短付与の当選の期待度が高く設定された変動演出の態様や先読み演出の態様の決定割合が高くなるように設定してもよい。
また、時短図柄乱数に基づく時短図柄抽選により時短図柄の種別を決定するように設定した場合にも、通常遊技状態中以外の遊技状態において時短図柄抽選を行って、時短遊技状態を設定するか否かを決定するようにしてもよい。この場合の各種制御については、上述の(6)と同様のため、説明を割愛する。
また、時短図柄乱数に基づく時短図柄抽選において時短遊技状態を設定の可否及び時短回数の両方を決定するのではなく、時短図柄乱数に基づく時短図柄抽選においては時短遊技状態の設定の可否のみを決定し、時短遊技状態を設定する旨が決定された場合に、上述の時短図柄乱数と異なる他の乱数(時短回数決定乱数)に基づいて時短回数を決定する旨の抽選を行うようにしてもよい。
また、上述の時短図柄抽選は、時短図柄乱数を用いて行うのではなく、他の乱数を用いて行うように設定してもよい。
たとえば、上述の実施の形態のように、1の当否乱数により、大当たりの当否の判定、及び、小当たりの当否の判定の両方を行うのではなく、大当たりの当選となるか否かの判定にのみ用いられる大当たり判定乱数、小当たりの当選となるか否かの判定にのみ用いられる小当たり判定乱数、ハズレとなるか否かの判定にのみ用いられるハズレ判定乱数をそれぞれ別個に設け、各乱数ごとに判定を行うことで、大当たりの当選、小当たりの当選又はハズレの判定結果を導出するようにするとともに、これらの乱数のうちのいずれかに基づいて上述の時短図柄抽選を行って、時短遊技状態の設定の可否や時短回数を決定するようにしてもよい。
また、上述の実施の形態のように、1の特別図柄乱数により大当たり図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄を決定するのではなく、大当たりに当選した場合における大当たり図柄の種別の決定にのみ用いられる大当たり図柄決定乱数、小当たりに当選した場合における小当たり図柄の種別の決定にのみ用いられる小当たり図柄決定乱数、ハズレの場合におけるハズレ図柄の種別の決定にのみ用いられるハズレ図柄決定乱数をそれぞれ別個に設け、大当たりの当選、小当たりの当選又はハズレの判定結果に応じたいずれかの乱数に基づいて、大当たり図柄の種別、小当たり図柄の種別、ハズレ図柄の種別を決定するとともに、これらの乱数のうちのいずれかに基づいて時短図柄抽選を行って、時短遊技状態の設定の可否や時短回数を決定するようにしてもよい。
また、上述の実施の形態のように、出玉に関する設定が対応付けられた複数段階の設定値が設けられたパチンコ機Pにおいては、設定値に応じて抽選確率が異なるように設定された抽選で用いられる乱数(たとえば、当否乱数、大当たり判定乱数、小当たり判定乱数、ハズレ判定乱数等)、又は、いずれの設定値であっても抽選確率が同一となるように設定された抽選で用いられる乱数(たとえば、特別図柄乱数等)のいずれかに基づいて時短図柄抽選を行って、時短遊技状態の設定の可否や時短回数を決定するようにしてもよい。また、設定値に応じて抽選確率が異なるように設定された抽選で用いられる乱数に基づいては時短図柄抽選を行わず、いずれの設定値であっても抽選確率が同一となるように設定された抽選で用いられる乱数のみに基づいて時短図柄抽選を行って、時短遊技状態の設定の可否や時短回数を決定してもよい。
以上のように設定した場合には、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、時短遊技状態を設定するための制御方法が豊富となり、パチンコ機の仕様に応じた時短遊技状態の設定が可能となる。
(10)上述の実施の形態において高確率遊技状態が設定された場合には、その後に大当たりに当選し低確率遊技状態の設定が定められた特別図柄(大当たり図柄X4)が決定されることにより、当該高確率遊技状態が終了し低確率遊技状態が設定されるようになっていたが、低確率遊技状態への移行の制御については、これに限定されるものではない。
たとえば、高確率遊技状態が設定された後、大当たりに当選することなく予め定められた高確回数(たとえば、80回等)の当否抽選が行われた場合に、当該高確率遊技状態が終了するように(いわゆるSTタイプのパチンコ機として構成)してもよい。そして、このように設定されたパチンコ機において、高確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態が設定され得るようになっていた場合には、当該遊技状態中に、上述の実施の形態のように当否抽選により時短付与の当選が決定され時短図柄が決定されたとき、上述の変形例(8)のように時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄又はハズレ図柄が決定されたとき、或いは、上述の変形例(9)のように時短図柄抽選により時短当選図柄が決定されたときには、当該決定に基づいて時短遊技状態を設定するようにしてもよい。
また、たとえば、高確率遊技状態を終了し低確率遊技状態を設定するか否かを決定する転落抽選に用いる転落抽選乱数を設け、この転落抽選乱数に基づく転落抽選により、高確率遊技状態を終了し低確率遊技状態を設定する旨が決定された場合に、高確率遊技状態が終了するようにしてもよい。そして、転落抽選乱数を設けた場合には、当該転落抽選乱数に基づいて、上述の変形例(9)のような時短図柄抽選を行って、時短遊技状態の設定の可否を決定してもよい。
以上のように設定した場合には、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、時短遊技状態を設定するための制御方法が豊富となり、パチンコ機の仕様に応じた時短遊技状態の設定が可能となる。
(11)上述の実施の形態では、大当たりの当否の判定→小当たりの当否の判定→時短付与の当否の判定という順番で、当否抽選の結果を判定する処理が行われていたが、当該判定の順番についてはこれに限定されるものではない。
たとえば、大当たりの当否の判定→時短付与の当否の判定→小当たりの当否の判定という順番で判定を行ってもよい。
また、上述の変形例(8)のように、当否抽選において、時短付与の当選の判定結果を導出するのではなく、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄に対応する小当たり(以下、時短付き小当たりともいう)の当選、時短遊技状態を設定しない旨が定められた小当たり図柄に対応する小当たり(以下、時短無し小当たりともいう)の当選を導出可能とし、時短付き小当たりの当選となった場合に時短遊技状態が設定され、時短無し小当たりの当選となった場合には時短遊技状態が設定されないようなパチンコ機においては、たとえば、大当たりの当否の判定→時短付き小当たりの当否の判定→時短無し小当たりの当否の判定という順番、大当たりの当否の判定→時短無し小当たりの当否の判定→時短付き小当たりの当否の判定という順番で判定を行ってもよい。
また、上述の変形例(8)のように、当否抽選において、時短付与の当選の判定結果を導出するのではなく、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄に対応するハズレ(以下、時短付きハズレともいう)、時短遊技状態を設定しない旨が定められたハズレ図柄に対応するハズレ(以下、時短無しハズレともいう)を導出可能とし、時短付きハズレとなった場合に時短遊技状態が設定され、時短無しハズレとなった場合には時短遊技状態が設定されないようなパチンコ機においては、たとえば、大当たりの当否の判定→小当たりの当否の判定→時短付きハズレの判定という順番、大当たりの当否の判定→時短付きハズレの判定→小当たりの当否の判定という順番で判定を行ってもよい。
また、転落抽選により高確率遊技状態の終了の可否を決定するように設定されたパチンコ機においては、転落抽選→当否抽選(大当たりの当否の判定、小当たりの当否の判定、時短付与の当否の判定)という順番で抽選の処理を行ってもよい。
また、上述の変形例(9)のように、時短図柄抽選により時短遊技状態の設定の可否を決定するように設定され、複数段階の設定値が定められていないパチンコ機においては、時短図柄抽選→当否抽選という順番で抽選の処理を行ってもよいし、当否抽選→時短図柄抽選という順番で抽選の処理を行ってもよい。また、時短図柄抽選により時短遊技状態の設定の可否を決定するように設定され、複数段階の設定値が定められているパチンコ機においては、時短図柄抽選(いずれの設定値であっても抽選確率が同一となるように設定された抽選)→当否抽選(設定値に応じて抽選確率が異なるように設定された抽選)という順番で抽選の処理を行ってもよい。
また、時短図柄抽選により時短遊技状態の設定の可否を決定し、転落抽選により高確率遊技状態の終了の可否を決定するように設定され、かつ複数段階の設定値が定められていないパチンコ機においては、転落抽選→時短図柄抽選→当否抽選という順番で抽選の処理を行ってもよいし、転落抽選→当否抽選→時短図柄抽選という順番で抽選の処理を行ってもよい。また、時短図柄抽選により時短遊技状態の設定の可否を決定し、転落抽選により高確率遊技状態の終了の可否を決定するように設定され、かつ複数段階の設定値が定められているパチンコ機おいては、転落抽選(いずれの設定値であっても抽選確率が同一となるように設定された抽選)→時短図柄抽選(いずれの設定値であっても抽選確率が同一となるように設定された抽選)→当否抽選(設定値に応じて抽選確率が異なるように設定された抽選)という順番で抽選の処理を行ってもよい。
以上のように設定した場合には、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、パチンコ機の仕様に応じたタイミングで、時短遊技状態の設定の可否を決定する抽選が可能となる。
(12)上述の実施の形態では、当否抽選の結果が大当たりの当選となった場合に特別遊技が実行されるようになっていたが、特別遊技の実行契機は、これに限定されるものではない。
たとえば、当否抽選の結果が大当たりの当選となった場合のみならず、当否抽選の結果が所定の小当たりの当選であった場合(所定の小当たり図柄が決定された場合)に実行される小当たり遊技において、遊技球が進入可能な特別領域を備えた特定大入賞口が開放されるようになっており、当該小当たり遊技中に特定大入賞口へ入球した遊技球が特別領域へ進入した場合にも特別遊技が実行されるように設定(いわゆる1種2種混合のパチンコ機として構成)してもよい。また、上述の小当たりの当選に基づいて実行される特別遊技の終了後には、上述の小当たりの当選時に決定された小当たり図柄に応じた遊技状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)へ移行するように設定してもよい。
そして、上述のように設定されたパチンコ機(いわゆる1種2種混合のパチンコ機)においても、上述の実施の形態や変形例と同様に、時短付与の当否の判定(上述の実施の形態や上述の変形例(2)の当否抽選)、時短遊技状態の設定の可否が定められた小当たり図柄やハズレ図柄の決定(上述の変形例(8)の当否抽選や特別図柄の決定の処理)、時短当選図柄又は時短非当選図柄の決定(上述の変形例(9)の時短図柄抽選)等(以下、これらの判定や決定を総称して、時短付与決定処理ともいう)を行うように設定し、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介することなく時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
なお、たとえば、いわゆる1種2種混合のパチンコ機で上述の時短図柄抽選を行う場合において、当該時短図柄抽選により時短遊技状態を設定する旨(時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄(時短当選図柄))が決定され、かつ当否抽選によりハズレとなった(ハズレ図柄が決定された)ときには、当該当否抽選に基づく特別図柄の変動が停止した後に、上述の時短図柄抽選の結果に応じた時短遊技状態を設定し、上述の時短図柄抽選により時短遊技状態を設定する旨が決定され、かつ当否抽選により小当たりの当選となった(小当たり図柄が決定された)ときには、上述の時短図柄抽選の結果に応じた時短遊技状態の設定は行わず、小当たりの当選に基づく小当たり遊技及び特別遊技の終了後に、当該小当たりの当選に基づいて決定された小当たり図柄の種別に対応する遊技状態を設定するようにしてもよい。
具体的には、上述の時短図柄抽選により第1時短遊技状態(時短回数は20回)を設定する旨が対応付けられた時短図柄(時短当選図柄)が決定され、かつ、当否抽選において小当たりに当選し、小当たり遊技及び特別遊技の終了後に第2時短遊技状態(時短回数は100回)を設定する旨が対応付けられた小当たり図柄が決定された場合には、小当たり遊技及び特別遊技の終了後に、第1時短遊技状態は設定されず、第2時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
このようにした場合には、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏する他、種々の仕様のパチンコ機において、時短遊技状態の設定の可否を決定する抽選機能を搭載可能としつつ、小当たりの当選と時短遊技状態の設定の決定とが重複した場合において、時短遊技状態の設定処理が煩雑となるような事態の発生を適切に防止することができる。
(13)上述の時短付与決定処理によって決定され得る決定結果として、複数種類の決定結果を設けた場合には、決定結果ごとに、第2始動入賞口16を開状態に維持しやすいようにするための処理内容が異なる時短遊技状態を設定してもよい。
たとえば、上述の実施の形態のように、当否抽選及び特別図柄の決定の処理により時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄を決定するように設定した場合や、上述の変形例(9)のように、時短図柄抽選により時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄(時短当選図柄)を決定するように設定した場合には、決定され得る時短図柄(時短当選図柄)の種別として、上述の第1時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄、普通図柄の抽選において当たりとなる確率は非時短遊技状態よりも高くなるものの、普通図柄の変動時間及び第2始動入賞口16の開放時間は非時短遊技状態と同一である第3時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄、普通図柄の変動時間は非時短遊技状態よりも長くなるものの、普通図柄の抽選において当たりとなる確率及び第2始動入賞口16の開放時間は非時短遊技状態と同一である第4時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄、第2始動入賞口16の開放時間は非時短遊技状態よりも長くなるものの、普通図柄の抽選において当たりとなる確率及び普通図柄の変動時間は非時短遊技状態と同一である第5時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄等を設けてもよい。また、これら以外に、普通図柄の抽選における当たりとなる確率、普通図柄の変動時間及び第2始動入賞口16の開放時間のうち、いずれか2つが非時短遊技状態よりも高く(又は長く)なるものの、他の1つは非時短遊技状態と同一である時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄を設けてもよい。
なお、上述の変形例(2)のように、当否抽選において、所定の時短図柄に対応する時短付与の当選との結果を導出可能とした場合にも、同様の設定を行うことができる。たとえば、当否抽選において、上述の第3時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄に対応する時短付与の当選、上述の第4時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄に対応する時短付与の当選等の結果を導出可能となるように設定してもよい。
また、上述の変形例(8)のように、当否抽選及び特別図柄の決定の処理において決定される小当たり図柄又はハズレ図柄により時短遊技状態の設定の可否を決定するように設定した場合には、上述の第1時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄Y1(又はハズレ図柄Z1)、上述の第3時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄Y3(又はハズレ図柄Z3)、上述の第4時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄Y4(又はハズレ図柄Z4)、上述の第5時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄Y5(又はハズレ図柄Z5)等を設けてもよい。また、これら以外に、普通図柄の抽選における当たりとなる確率、普通図柄の変動時間及び第2始動入賞口16の開放時間のうち、いずれか2つが非時短遊技状態よりも高く(又は長く)なるものの、他の1つは非時短遊技状態と同一である時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄(又はハズレ図柄)を設けてもよい。
なお、上述の変形例(8)のように、当否抽選において、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄に対応する小当たりの当選や、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄に対応するハズレとの結果を導出可能とした場合にも、同様の設定を行うことができる。たとえば、当否抽選において、上述の第3時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄Y3に対応する小当たりの当選(又はハズレ図柄Z3に対応するハズレ)、上述の第4時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄Y4に対応する小当たりの当選(又はハズレ図柄Z4に対応するハズレ)等の結果を導出可能となるように設定してもよい。
以上のように設定した場合には、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介さずに設定される時短遊技状態において、第2始動入賞口16を開状態に維持しやすいようにするための処理のバリエーションを豊富にすることができるため、より斬新な遊技性の付与が可能となり遊技者の興趣を高めることができる。
(14)上述の時短付与決定処理によって決定可能な時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(時短図柄、時短当選図柄、小当たり図柄、ハズレ図柄等)の種類や数は、遊技状態ごとに異なるように設定してもよい。
たとえば、時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(時短図柄、時短当選図柄、小当たり図柄、ハズレ図柄等)が所定種類(たとえば、5種類)設けられていた場合において、通常遊技状態では全種類を決定可能であるものの、低確率時短遊技状態ではいずれか1又は複数の種類を決定可能であるように設定してもよいし、低確率時短遊技状態では全種類を決定可能であるものの、通常遊技状態ではいずれか1又は複数の種類を決定可能であるように設定してもよい。
また、たとえば、特定の時短遊技状態(たとえば、第1時短遊技状態)では全種類を決定可能であるものの、当該特定以外の時短遊技状態(たとえば、第3時短遊技状態)ではいずれか1又は複数の種類を決定可能であるように設定してもよい。
以上のように設定した場合には、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、遊技状態ごとに、時短遊技状態が設定される割合や設定され得る時短遊技状態の種類を変化させることができるため、より斬新な遊技性の付与が可能となり遊技者の興趣を高めることができる。
(15)小当たり図柄又はハズレ図柄の種別により時短遊技状態の設定の可否を決定するように設定した場合には、決定された小当たり図柄又はハズレ図柄の種別に応じて変動パターンが決定されるようにしてもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介さずに時短遊技状態が設定された場合に、バリエーションに富んだ変動演出を実行することができる。
(16)小当たり図柄又はハズレ図柄の種別により時短遊技状態の設定の可否を決定するように設定した場合には、所定期間内(たとえば、所定の開始時点から当否抽選が100回行われるまでの間等)に、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄の決定回数や、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄の決定回数に応じて、時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
たとえば、上述の所定期間内に小当たり図柄Y1(時短回数20回の第1時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄)が所定回数(たとえば、2回等)決定された場合に、当該小当たり図柄Y1に定められた時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。また、たとえば、上述の所定期間内にハズレ図柄Z1(時短回数50回の第1時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄)が所定回数(たとえば、3回等)決定された場合に、当該ハズレ図柄Z1に定められた時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、時短遊技状態が設定される条件のバリエーションが豊富となり、より斬新な遊技性を付与可能となる。
(17)いわゆる1種2種混合のパチンコ機において、小当たり図柄の種別に基づいて時短遊技状態を設定するようにした場合には、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄の決定に基づく小当たり遊技中に遊技球が特定大入賞口に設けられた特別領域に進入したときと、当該小当たり遊技中に遊技球が特定大入賞口に設けられた特別領域に進入しなかったときとでは、当該小当たり遊技後に設定される時短遊技状態の時短回数が同一となるようにしてもよいし、異なるようにしてもよい。
たとえば、時短回数20回の第1時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄Y1が決定された場合、当該小当たり図柄Y1の決定に基づく小当たり遊技中において、遊技球が特別領域に進入したときには小当たり遊技及び特別遊技の終了後に、時短回数20回の第1時短遊技状態が設定され、遊技球が特別領域に進入しなかったときにも小当たり遊技の終了後に、時短回数20回の第1時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
また、たとえば、上述の小当たり図柄Y1が決定された場合、当該小当たり図柄Y1の決定に基づく小当たり遊技中において、遊技球が特別領域に進入したときには小当たり遊技及び特別遊技の終了後に、時短回数20回の第1時短遊技状態が設定され、遊技球が特別領域に進入しなかったときには小当たり遊技の終了後に、時短回数5回の第1時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、特別領域への遊技球の可否に応じて異なる時短遊技状態を設定することができ、遊技性のバリエーションを豊富にすることができる。
(18)当否抽選において小当たりの当選となったときに(小当たり図柄が決定されたときに)時短遊技状態を設定する場合には、当該小当たりの当選(小当たり図柄の決定)から当該小当たりの当選に基づく小当たり遊技の終了までのいずれかのタイミング(たとえば、小当たりの当選時、小当たり図柄の変動開始時、当該小当たり図柄の変動終了時、当該小当たり図柄に基づく小当たり遊技の開始時、当該小当たり遊技中、当該小当たり遊技の終了時(小当たり遊技終了後の最初の特別図柄の変動開始時)等)に時短遊技状態を設定してもよい。
同様に、当否抽選においてハズレとなったときに(ハズレ図柄が決定されたときに)時短遊技状態を設定する場合には、ハズレとなった(ハズレ図柄が決定された)時点から当該ハズレに基づく変動の終了までのいずれかのタイミング(たとえば、ハズレの抽選結果が導出された時点、ハズレ図柄の変動開始時、当該ハズレ図柄の変動終了時(次の特別図柄の変動開始時)等)で時短遊技状態を設定してもよい。
このように設定した場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、時短遊技状態への移行のバリエーションを豊富にすることができ、遊技性のバリエーションを豊富にすることができる。
(19)小当たり図柄又はハズレ図柄の種別により時短遊技状態の設定の可否を決定するように設定した場合には、時短遊技状態における時短回数としては、小当たり図柄やハズレ図柄の種別に対応して予め定められた時短回数を設定してもよいし、時短遊技状態への移行時に時短回数を決定するための抽選を行い当該抽選で決定された時短回数を設定してもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、時短回数の決定方法のバリエーションを豊富にすることができ、パチンコ機の仕様に応じた時短回数の決定が可能となる。
(20)小当たり図柄又はハズレ図柄の種別により時短遊技状態の設定の可否を決定するように設定した場合には、決定された小当たり図柄又はハズレ図柄の種別に応じて、設定される時短遊技状態の性能(第2始動入賞口16が開状態に維持される難易度)が異なるようにしてもよい。
たとえば、小当たり図柄Y1(又はハズレ図柄Z1)が決定された場合には、通常遊技状態よりも第2始動入賞口16が開状態に維持されやすい(普通図柄の抽選において当たりとなる確率が高い設定、普通図柄の変動時間が長い設定、第2始動入賞口16の開放時間が長い設定のうち1又は複数の設定が行われた)時短遊技状態Aが設定され、小当たり図柄Y3(又はハズレ図柄Z3)が決定された場合には、時短遊技状態Aよりも第2始動入賞口16が開状態に維持されやすい時短遊技状態Bが設定されるようにしてもよい。
また、小当たり図柄又はハズレ図柄の種別、及び、設定されている遊技状態に応じて、設定される時短遊技状態の性能が異なるようにしてもよい。
たとえば、通常遊技状態において小当たり図柄Y1(又はハズレ図柄Z1)が決定された場合には、上述の時短遊技状態Aが設定されるものの、当該時短遊技状態において小当たり図柄Y1(又はハズレ図柄Z1)が決定された場合には、上述の時短遊技状態Bが設定されるようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、設定される時短遊技状態の性能のバリエーションを豊富にすることができ、より斬新な遊技性を付与可能となる。
(21)時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄、時短当選図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄の決定に基づいて時短遊技状態が設定された場合には、時短回数の上限を設定することなく(すなわち、時短回数を無限とし)、大当たりの当選を条件として当該時短遊技状態を終了させてもよいし、時短遊技状態を終了する旨が定められた時短終了図柄を決定するための抽選(時短終了図柄の抽選)を行い、当該抽選により時短終了図柄が決定されたことを条件として当該時短遊技状態を終了させてもよい。また、時短遊技状態を設定する旨及び時短回数が定められた時短図柄、時短当選図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄の決定を条件として時短遊技状態を終了し、新たに、当該決定に基づく時短遊技状態及び時短回数を設定(上書き)してもよい。また、上述の時短遊技状態は、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数)が時短回数に到達すること、大当たりに当選すること、小当たりの当選に基づく特別遊技が実行されること、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数)が予め定められた時短発動回数LNに到達したことによる時短遊技状態(後述する(29)等の時短遊技状態(後述する第2時短))が設定されることのいずれかの条件を満たすことで終了するようにしてもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、時短遊技状態の終了条件のバリエーションを豊富にすることができ、より斬新な遊技性を付与可能となる。
(22)連続時短設定回数が予め定められた上限回数に達した場合、次の遊技状態として時短遊技状態を設定することができない(強制的に非時短遊技状態が設定される)ように定められたパチンコ機(以下、時短リミッタ搭載のパチンコ機という)では、通常遊技状態において、時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄、時短当選図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄が停止表示された場合には、当該停止表示に基づいて、上述の連続時短設定回数を更新してもよいし、更新しなくてもよい。
また、時短遊技状態において、時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄、時短当選図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄が停止表示された場合にも、当該停止表示に基づいて、上述の連続時短設定回数を更新してもよいし、更新しなくてもよい。
また、通常遊技状態中に決定された場合には時短遊技状態を設定するものの、時短遊技状態中に決定された場合には時短遊技状態を設定しないように定められた時短図柄、時短当選図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄が、時短遊技状態中に停止表示された場合にも、当該停止表示に基づいて、上述の連続時短設定回数を更新してもよいし、更新しなくてもよい。
以上のようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、連続時短設定回数が上限回数に達する難易度を変化させることができ、より斬新な遊技性を付与可能となる。
(23)時短リミッタ搭載のパチンコ機においては、時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄、時短当選図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄の決定に基づいて設定される時短遊技状態の性能(普通図柄の当選確率、普通図柄の変動時間、第2始動入賞口16の開放時間及び時短回数のうちの1又は複数)を、連続時短設定回数が予め定められた上限回数に達するまでの残り回数に応じて異ならせてもよいし、当該残り回数にかかわらず同一となるようにしてもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、時短リミッタ搭載のパチンコ機において設定される時短遊技状態のバリエーションを豊富にすることができ、より斬新な遊技性を付与可能となる。
(24)転落抽選が行われるとともに、時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄、時短当選図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄の決定により時短遊技状態が設定されるように構成されたパチンコ機において、転落抽選により高確率遊技状態を終了する旨が決定され、かつ時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄、時短当選図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄が決定されたときには、当該図柄の決定に基づき設定される時短遊技状態の時短回数として、転落抽選による上述の決定が行われる前の遊技状態、及び、決定された図柄の種別に応じて定められた時短回数を設定してもよいし、転落抽選による上述の決定が行われる前の遊技状態、及び、決定された図柄の種別に応じて定められた時短回数を設定してもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、時短遊技状態において設定される時短回数のバリエーションを豊富にすることができ、より斬新な遊技性を付与可能となる。
(25)当否抽選の結果を報知する先読み演出が実行されているときに、時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄が決定された場合には、実行中の先読み演出を継続してもよいし、当該先読み演出を継続せずに中止してもよい。
また、時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄が決定される保留が記憶されているときには、他の保留を対象とした特定の演出(先読み演出、当該他の保留に基づく変動演出中に実行される所定の演出等)の実行を制限してもよいし、既に当該他の保留を対象とした特定の演出が実行されている場合には、実行中の当該特定の演出を継続してもよいし、継続せずに中止してもよい。
なお、上述の時短図柄抽選により時短遊技状態の設定の可否を決定するように設定され、当該時短図柄抽選の結果を報知する先読み演出を実行するように設定されたパチンコ機においても、上述と同様の制御を行うようにしてもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄の決定の状況に応じた適切な演出の実行が可能となる。
(26)大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後の遊技状態を高確率遊技状態に設定可能なパチンコ機において、低確率遊技状態中の大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されることとなる確率A1、及び、高確率遊技状態中の大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されることとなる確率A2は、同一の値となるように設定してもよいし、異なる値となるように設定してもよい。
また、上述の確率A1及びA2は、当否抽選に用いられる特図乱数の種類(第1特図乱数、第2特図乱数)がいずれであっても同一の値となるように設定してもよいし、特図乱数の種類に応じて異なる値となるように設定してもよい。また、上述の確率A1及びA2は、大当たりに当選した場合に決定される特別図柄の種類がいずれであっても同一の値となるように設定してもよいし、特別図柄の種類に応じて異なる値となるように設定してもよい。また、当否抽選に用いられる特図乱数の種類及び大当たりに当選した場合に決定される特別図柄の種類に応じて、異なる値となるように設定してもよい。
このように設定した場合には、低確率遊技状態から特別遊技の実行を介して高確率遊技状態が設定される確率、高確率遊技状態から特別遊技の実行を介して、再度、高確率遊技状態が設定される確率のバリエーションが豊富となり、遊技者に提供可能な遊技性もバリエーションに富んだものにすることができる。
(27)転落抽選により、高確率遊技状態を終了し低確率遊技状態を設定可能なパチンコ機において、高確率遊技状態を終了し低確率遊技状態を設定する旨の決定確率Bとして、一の値のみを設けてもよいし、複数の値を設けてもよい。
そして、一の値のみを設けた場合には、常に当該値により転落抽選を行い、複数の値を設けた場合には、状況に応じて(たとえば、高確率遊技状態が設定されてからの特別図柄の変動回数、遊技球が入球した始動入賞口の種別等に応じて)いずれかの値により転落抽選を行ってもよい。
また、決定確率Bは、設定されている遊技状態(高確率時短遊技状態、高確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた高確率非時短遊技状態)がいずれであっても同一の値となるように設定してもよい。また、決定確率Bは、当否抽選に用いられる特図乱数の種類(第1特図乱数、第2特図乱数)がいずれであっても同一の値となるように設定してもよいし、特図乱数の種類に応じて異なる値となるように設定してもよい。また、決定確率Bは、ハズレの場合に決定される特別図柄(ハズレ図柄)の種類がいずれであっても同一の値となるように設定してもよいし、特別図柄の種類に応じて異なる値となるように設定してもよい。また、設定されている遊技状態、当否抽選に用いられる特図乱数の種類及びハズレの場合に決定される特別図柄の種類に応じて、異なる値となるように設定してもよい。
このように設定した場合には、高確率遊技状態が終了して低確率遊技状態が設定される確率のバリエーションが豊富となり、遊技者に提供可能な遊技性もバリエーションに富んだものにすることができる。
(28)連続高確設定回数が予め定められた上限回数に達した場合、特別遊技の終了後に強制的に低確率遊技状態が設定されるように定められたパチンコ機(以下、確変リミッタ搭載のパチンコ機という)のパチンコ機において、上限回数として、一の値のみを設けてもよいし、複数の値を設けてもよい。そして、一の値のみを設けた場合には、連続高確設定回数が当該値に到達したことで上述の設定を行い、複数の値を設けた場合には、連続高確設定回数が、状況に応じた(たとえば、低確率遊技状態から高確率遊技状態へ移行した回数等に応じた)いずれかの値に到達したことで上述の設定を行ってもよい。
同様に、時短リミッタ搭載のパチンコ機においても、上限回数として、一の値のみを設けてもよいし、複数の値を設けてもよい。そして、一の値のみを設けた場合には、連続時短設定回数が当該値に到達したことで上述の設定を行い、複数の値を設けた場合には、連続時短設定回数が、状況に応じた(たとえば、非時短遊技状態から時短遊技状態へ移行した回数等に応じた)いずれかの値に到達したことで上述の設定を行ってもよい。
このように設定した場合には、連続高確設定回数や連続時短設定回数の上限回数のバリエーションが豊富となり、遊技者に提供可能な遊技性もバリエーションに富んだものにすることができる。
(29)上述の実施の形態では、通常遊技状態中に当否抽選における時短付与の当否の判定により時短付与の当選となった場合に、時短遊技状態が設定されるようになっていたが、時短遊技状態が設定される契機としては、これに限定されるものではない。
たとえば、特別図柄の変動回数(当否抽選における抽選結果の導出回数)をカウントし、大当たりに当選することなく当該カウント値が予め定められた時短発動回数LNに到達したときの遊技状態が時短遊技状態以外(通常遊技状態や高確率非時短遊技状態)であった場合には、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介することなく、時短回数が特定時短回数TNとなる時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。また、特定時短回数TNは、時短発動回数LNよりも大きくなるように設定してもよい。
このように設定した場合には、大当たりに当選しない場合であっても特別図柄の変動回数が時短発動回数LNに到達すれば時短遊技状態が設定されるため、時短遊技状態が設定され得るバリエーションが豊富となり、遊技者の興趣を高めることができる。
(30)上述の変形例(29)のように設定したパチンコ機では、上述のカウント値は、(a)電源投入時点(RAMクリア時点)、(b)通常遊技状態中の特別図柄の変動回数が時短発動回数LNに到達した時点、又は、通常遊技状態中の特別図柄の変動回数が時短発動回数LNに到達し、その後大当たりの当選となることなく特定時短回数TNの当否抽選が行われた時点(時短発動回数LNに到達したことで設定された時短遊技状態が終了した時点)、(c)大当たりの当選時点又は大当たりの当選に基づく特別遊技の終了時、(d)時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄、時短当選図柄、小当たり図柄、ハズレ図柄の決定により時短遊技状態を設定するパチンコ機では当該時短遊技状態が設定された時点、(e)設定値が設けられたパチンコ機では設定値の変更を実行することにより行われるRAMクリア時点のうちのいずれか1又は複数の時点においてクリアするようにしてもよい。すなわち、(a)~(e)の時点から、上述のカウント値のカウントを開始するようにしてもよい。なお、(c)の時点におけるクリアは必ず実行されるように設定してもよい。
また、(a)~(e)とは異なる他の時点において、上述のカウント値をクリアするようにしてもよい。
また、上述のカウント値は、設定されている遊技状態がいずれの遊技状態であっても常にカウントするようにしてもよいし、遊技者にとって有利な状態中(たとえば、高確率遊技状態中、時短遊技状態中等)においてはカウントしないようにしてもよい。
また、上述のカウント値をカウントするタイミングとしては、当否抽選においてハズレとなったとき(ハズレ図柄が決定されたとき)には、ハズレとなった(ハズレ図柄が決定された)時点から当該ハズレに基づく変動の終了までのいずれかのタイミング(たとえば、ハズレの抽選結果が導出された時点、ハズレ図柄の変動開始時、当該ハズレ図柄の変動終了時、当該ハズレ図柄の変動が終了してから停止表示時間が経過した時点(次の特別図柄の変動開始時)等)としてもよいし、当否抽選において大当たりの当選となったとき(大当たり図柄が決定されたとき)には、上述のいずれかの時点又は大当たりの当選に基づく特別遊技の終了時点等としてもよい。
また、時短遊技状態が設定されるタイミングは、上述のカウント値をカウントするタイミングと同一となるように設定してもよい。
また、上述のカウント値は、たとえば、通常遊技状態中であれば、当該通常遊技状態中に主に取得される第1特図乱数に基づく特別図柄の変動を対象としてカウントするようにしてもよいし、第1特図乱数に基づく特別図柄の変動のみならず第2特図乱数に基づく特別図柄の変動も対象としてカウントするようにしてもよい。
このように設定した場合には、時短遊技状態が設定されるタイミングのバリエーションが豊富となり、遊技者の興趣を高めることができる。
また、特別遊技の終了時点から上述のカウント値のカウントを開始する場合には、当該カウント値が時短発動回数LNに到達した時点の変動を特定の変動パターン(変動時間)により実行できるようにしてもよい。また、RAMクリア時点から上述のカウント値のカウントを開始する場合には、当該カウント値が時短発動回数LNに到達した時点での変動を特定の変動パターン(変動時間)により実行できないようにしてもよい。
(31)上述の変形例(29)のように設定したパチンコ機においては、時短発動回数LNを、当否抽選における大当たりの当選の確率との関係で定まり、かつ射幸性が高くなりすぎない範囲の値(たとえば、当否抽選における大当たりの当選の確率が1/Pであった場合には、P×発動下限係数(たとえば、2.5等)≦時短発動回数LN≦P×発動上限係数(たとえば、3.0等))となるようにしてもよい。また、大当たりの当選の確率によることなく、パチンコ機の遊技仕様に応じた適切な値としてもよい。また、時短発動回数LNとして、一の値のみ設けてもよいし、複数の値を設けてもよい。
出玉に関する設定が対応付けられた複数段階の設定値を設けた場合には、設定値ごとに異なる時短発動回数LNを設定してもよいし、いずれの設定値であっても同一の時短発動回数LN(いずれかの設定値における大当たりの当選の確率(たとえば、最も低い大当たりの当選の確率)に基づいて定まる時短発動回数LN)を設定してもよい。
このように設定した場合には、時短遊技状態の設定に基づく射幸性が高くなり過ぎるのを防止可能であるとともに、時短遊技状態が設定されるタイミングのバリエーションを豊富にすることができる。
(32)上述の変形例(29)のように設定したパチンコ機においては、特定時短回数TNを、当否抽選における大当たりの当選の確率との関係で定まり、かつ射幸性が高くなりすぎない範囲の値(たとえば、当否抽選における大当たりの当選の確率が1/Pであった場合には、P×特定下限係数(たとえば、0.4等)≦特定時短回数TN≦P×特定上限係数(たとえば、3.8等))となるようにしてもよい。また、大当たりの当選の確率によることなく、パチンコ機の遊技仕様に応じた適切な値としてもよい。また、特定時短回数LNとして、一の値のみ設けてもよいし、複数の値を設けてもよい。
なお、大当たりの当選に基づいて設定される時短遊技状態の時短回数や、大当たりの当選によることなく、時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄の決定に基づいて設定される時短遊技状態の時短回数も、上述の範囲の値となるように設定してもよい。
また、出玉に関する設定が対応付けられた複数段階の設定値を設けた場合には、設定値ごとに異なる特定時短回数TNを設定してもよいし、いずれの設定値であっても同一の特定時短回数TN(いずれかの設定値における大当たりの当選の確率(たとえば、最も低い大当たりの当選の確率)に基づいて定まる特定時短回数TN)を設定してもよい。
また、特別図柄の変動回数のカウント値が時短発動回数LNに到達したことに基づいて設定される時短遊技状態は、大当たりの当選や時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄の決定に基づいて設定される時短遊技状態と同様の時短終了条件を満たすことにより、終了するように設定してもよい。たとえば、大当たりの当選となったことや、大当たりの当選となることなく当否抽選が特定時短回数TN行われたことにより、上述の時短遊技状態を終了するように設定してもよい。
また、時短遊技状態が終了する条件として、たとえば、第1特図乱数に基づく特別図柄の変動回数及び第2特図乱数に基づく特別図柄の変動回数の合計が特定時短回数TN1に到達すること、及び、第2特図乱数に基づく特別図柄の変動回数が特定時短回数TN2に到達することという複数パターンを設けた場合には、特定時短回数TN1及びTN2のいずれについても上述の範囲内に属するようにしてもよいし、特定時短回数TN1又はTN2のいずれかのみ(たとえば、特定時短回数TN1又はTN2のうち大きい値のもののみ)上述の範囲内に属するようにしてもよい。
このように設定した場合には、時短遊技状態の設定に基づく射幸性が高くなり過ぎるのを防止可能であるとともに、設定された時短遊技状態が終了するタイミングのバリエーションを豊富にすることができる。
(33)上述の変形例(29)のように設定したパチンコ機において、特別図柄の変動回数のカウント値が時短発動回数LNに到達したことに基づいて設定される時短遊技状態としては、第2始動入賞口16を開状態に維持しやすいようにするための処理内容が異なる時短遊技状態を複数設け、状況に応じていずれかの時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
具体的には、上述の実施の形態における第1時短遊技状態、上述の変形例(13)における第3時短遊技状態、第4時短遊技状態、第5時短遊技状態等を設け、たとえば、時短発動回数LNに到達する前に最後に大当たりの当選となったときの大当たり図柄の種別、時短発動回数LNに到達する前に最後に小当たりの当選となったときの小当たり図柄の種別、時短発動回数LNに到達する前に時短遊技状態が設定されたときの大当たり図柄、小当たり図柄、ハズレ図柄、時短図柄、時短当選図柄の種別に応じて、いずれかの時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
このように設定した場合には、特別図柄の変動回数のカウント値が時短発動回数LNに到達したことに基づいて設定される時短遊技状態のバリエーションが豊富となり、遊技者の興趣を高めることができる。
(34)上述の変形例(29)のように特別図柄の変動回数のカウント値が時短発動回数LNに到達したことに基づき時短遊技状態が設定されるようにしたパチンコ機においては、通常遊技状態中(低確率遊技状態中)に時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(時短図柄、時短当選図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄)の決定に基づいても時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
そして、このように設定したパチンコ機においては、時短遊技状態中には時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄の決定は行わず、非時短遊技状態中にのみ時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄の決定を行うようにしてもよいし、時短遊技状態中も時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄の決定を行うようにしてもよい。
また、通常遊技状態中(低確率遊技状態中)に上述のカウント値が時短発動回数LNに到達すると同時に、通常遊技状態中(低確率遊技状態中)に上述の図柄が決定された場合(すなわち、複数の時短遊技状態の設定条件を同時に満たした場合)には、いずれかの時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
また、通常遊技状態中のみならず、低確率時短遊技状態中や高確率時短遊技状態中にも上述のカウント値のカウントを行うように設定し、低確率時短遊技状態中や高確率時短遊技状態中に当該カウント値が時短発動回数LNに到達した場合に、時短遊技状態が再設定されるように設定してもよい。このように設定した場合において、時短遊技状態が再設定されたときには、時短回数として、当該再設定された時短遊技状態に対応する時短回数(すなわち、特定時短回数TN)が再度セットされるようにしてもよいし、当該再設定された時短遊技状態に対応する時短回数を当該時点の残りの時短回数に加算してもよい。また、上述のカウント値が時短発動回数LNに到達した場合には、当該時点で設定されている時短遊技状態が終了した後に、当該到達に基づく時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
このようにした場合には、設定される時短遊技状態のバリエーションを豊富にすることができ、遊技者の興趣を高めることができる。
(35)いわゆる1種2種混合のパチンコ機においても、上述の変形例(29)のように、特別図柄の変動回数のカウント値が時短発動回数LNに到達したことに基づき時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
また、上述のカウント値は、小当たりの当選に基づいてはクリアされないようにしてもよい。
また、上述のように設定したいわゆる1種2種混合のパチンコ機において、当否抽選の結果が大当たりの当選となったときに特別遊技が実行されるとともに、当否抽選の結果が所定の小当たりの当選となったときに実行される小当たり遊技において特定大入賞口の特別領域へ遊技球が入球することで特別遊技が実行されるように設定した場合、上述の変形例(31)や(32)のように時短発動回数LNや特定時短回数TNを決定するために用いる確率Pとしては、上述の大当たりの当選の確率、上述の所定の小当たりの当選の確率(非時短遊技状態中に主に取得される特図乱数に基づく当否抽選における小当たりの当選の確率)、又は、上述の大当たりの当選の確率及び上述の所定の小当たりの当選の確率の合算確率のいずれかを用いてもよい。
また、上述のように設定したいわゆる1種2種混合のパチンコ機において、当否抽選の結果として大当たりの当選は設けられておらず、当否抽選の結果が所定の小当たりの当選となったときに実行される小当たり遊技において特定大入賞口の特別領域へ遊技球が入球することのみをもって特別遊技が実行されるように設定した場合、上述の変形例(31)や(32)のように時短発動回数LNや特定時短回数TNを決定するために用いる確率Pとしては、上述の所定の小当たりの当選の確率(非時短遊技状態中に主に取得される特図乱数に基づく当否抽選における小当たりの当選の確率)、又は、所定の小当たりに当選し特別領域へ遊技球が入球する確率(所定の小当たりの当選を経由して特別遊技が実行される確率)のいずれかを用いてもよい。
また、小当たりの当選となった場合、当該当選に基づいて決定される小当たりの図柄の種別に応じて時短発動回数LNが更新されるようにしてもよいし、更新されないようにしてもよい。
また、いわゆる1種2種混合のパチンコ機において、特別図柄の変動回数のカウント値が時短発動回数LNに到達したことに基づき時短遊技状態が設定されるとともに、通常遊技状態中(低確率遊技状態中)に時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄、時短当選図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄の決定に基づいても時短遊技状態が設定されるようにした場合、上述のカウント値が時短発動回数LNに到達すると同時に、上述の図柄が決定された場合(すなわち、複数の時短遊技状態の設定条件を同時に満たした場合)には、いずれかの時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
また、いわゆる1種2種混合のパチンコ機において、特別図柄の変動回数のカウント値が時短発動回数LNに到達したことに基づき時短遊技状態が設定されるようにした場合に、特別図柄の変動回数が時短発動回数LNに到達した時点の当否抽選により小当たりに当選し所定の小当たり図柄が決定され、当該小当たりに基づく小当たり遊技中に遊技球が特別領域へ進入したときには、小当たり遊技の終了後に、特別図柄の変動回数が時短発動回数LNに到達したことに基づく時短遊技状態を設定せずに、所定の小当たり図柄に定められた遊技状態(たとえば、時短発動回数LNに到達したことに基づく時短遊技状態と異なる時短遊技状態(第2始動入賞口16が開状態に維持される難易度が異なる時短遊技状態、設定される時短回数が異なる時短遊技状態等))を設定するようにしてもよい。
また、いわゆる1種2種混合のパチンコ機において、特別図柄の変動回数のカウント値が時短発動回数LNに到達したことに基づき時短遊技状態が設定されるようにした場合に、特別図柄の変動回数が時短発動回数LNに到達した時点の当否抽選により小当たりに当選し所定の小当たり図柄が決定されたものの、当該小当たりに基づく小当たり遊技中に遊技球が特別領域へ進入しなかったときには、小当たり遊技の終了後に、特別図柄の変動回数が時短発動回数LNに到達したことに基づく時短遊技状態を設定するようにしてもよい。小当たり遊技中に上述の時短遊技状態を設定してしまうと、小当たり遊技中に遊技球が特別領域へ進入して特別遊技が実行されると、設定されている時短遊技状態を終了する処理を行わなければならないものの、上述のように設定した場合には、設定されている時短遊技状態を終了するといった煩雑な処理が行われるのを防止することができる。
以上のようにした場合には、1種2種混合のパチンコ機において設定される時短遊技状態のバリエーションを豊富にすることができ、遊技者の興趣を高めることができる。
(36)また、パチンコ機には、時短遊技状態として、時短遊技状態を設定する旨が定められた大当たり図柄の決定に基づいて特別遊技の終了後に設定される時短遊技状態(すなわち、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介して設定される時短遊技状態、以下、第1時短ともいう)、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数)が予め定められた時短発動回数LNに到達したことにより設定される時短遊技状態(すなわち、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介することなく設定される時短遊技状態、以下、第2時短ともいう)、並びに、時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(上述の時短図柄、時短当選図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄等)の決定に基づいて設定される時短遊技状態(すなわち、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介することなく設定される時短遊技状態、以下、第3時短ともいう)の全てを設けてもよい。
このようにすることで、設定される時短遊技状態のバリエーションが豊富となるため、遊技者の興趣を高めることができる。
(37)また、上述の第1時短においては、通常遊技状態(非時短遊技状態)よりも、普通図柄の抽選において当たりとなる確率が高くなる設定、普通図柄の変動時間が短くなる設定、及び、第2始動入賞口16の開放時間が長くなる設定を行うようにしてもよい。また、上述の第2時短においては、普通図柄の抽選において当たりとなる確率が通常遊技状態(非時短遊技状態)と同一である設定、並びに、通常遊技状態(非時短遊技状態)よりも、普通図柄の変動時間が短くなる設定、及び、第2始動入賞口16の開放時間が長くなる設定を行うようにしてもよい。また、上述の第3時短においても、普通図柄の抽選において当たりとなる確率が通常遊技状態(非時短遊技状態)と同一である設定、並びに、通常遊技状態(非時短遊技状態)よりも、普通図柄の変動時間が短くなる設定、及び、第2始動入賞口16の開放時間が長くなる設定を行うようにしてもよい。
また、第1時短、第2時短及び第3時短のうち第1時短においてのみ、通常遊技状態(非時短遊技状態)よりも、普通図柄の抽選において当たりとなる確率が高くなる設定を行うようにしてもよい。
このようにすることで、各種時短遊技状態の有利度を変化させることができ、遊技者の興趣を高めることができる。
(38)また、パチンコ機に第1時短、第2時短及び第3時短を搭載した場合において、第1時短中に時短遊技状態を設定する旨が定められた大当たり図柄が決定されたときには、(1a)第1時短を終了し、特別遊技の終了後に新たに第1時短を設定する、という制御を採用してもよい。また、第1時短中に特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数)が予め定められた時短発動回数LNに到達したときには、(2a)第1時短を終了し、新たに第2時短を設定する、(2b)第1時短を継続する、(2c)第2時短を設定した場合の時短回数が第1時短における残りの時短回数よりも多くなる場合に、第1時短を終了し、新たに第2時短を設定する、という(2a)~(2c)のうちのいずれかの制御を採用するようにしてもよい。また、第1時短中に時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(上述の時短図柄、時短当選図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄等)が決定されたときには、(3a)第1時短を終了し、新たに第3時短を設定する、(3b)第1時短を継続する、(3c)第3時短を設定した場合の時短回数が第1時短における残りの時短回数よりも多くなる場合に、第1時短を終了し、新たに第3時短を設定する、という(3a)~(3c)のうちのいずれかの制御を採用するようにしてもよい。
また、第2時短中に時短遊技状態を設定する旨が定められた大当たり図柄が決定されたときには、(4a)第2時短を終了し、特別遊技の終了後に新たに第1時短を設定する、という制御を採用してもよい。また、第2時短中に特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数)が予め定められた時短発動回数LNに到達したときには、(5a)第2時短を終了し、新たに第2時短を設定する、(5b)第2時短を継続する、という(5a)~(5b)のうちのいずれかの制御を採用するようにしてもよい。また、第2時短中に時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(上述の時短図柄、時短当選図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄等)が決定されたときには、(6a)第2時短を終了し、新たに第3時短を設定する、(6b)第2時短を継続する、(6c)第3時短を設定した場合の時短回数が第2時短における残りの時短回数よりも多くなる場合に、第2時短を終了し、新たに第3時短を設定する、という(6a)~(6c)のうちのいずれかの制御を採用するようにしてもよい。
また、第3時短中に時短遊技状態を設定する旨が定められた大当たり図柄が決定されたときには、(7a)第3時短を終了し、特別遊技の終了後に新たに第1時短を設定する、という制御を採用してもよい。また、第3時短中に特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数)が予め定められた時短発動回数LNに到達したときには、(8a)第3時短を終了し、新たに第2時短を設定する、(8b)第3時短を継続する、(8c)第2時短を設定した場合の時短回数が第3時短における残りの時短回数よりも多くなる場合に、第3時短を終了し、新たに第2時短を設定する、という(8a)~(8c)のうちのいずれかの制御を採用するようにしてもよい。また、第3時短中に時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(上述の時短図柄、時短当選図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄等)が決定されたときには、(9a)第3時短を終了し、新たに第3時短を設定する、(9b)第3時短を継続する、(9c)第3時短を設定した場合の時短回数が第3時短における残りの時短回数よりも多くなる場合に、第3時短を終了し、新たに第3時短を設定する、という(9a)~(9c)のうちのいずれかの制御を採用するようにしてもよい。
なお、上述の第1時短、第2時短、第3時短において各種決定がなされた場合の制御としては、上述の内容に基づき適宜組み合わせて適用してよい。
たとえば、一例として、次のような制御とすることができる。
通常遊技状態(低確率遊技状態、非時短遊技状態)中において、時短遊技状態を設定する旨が定められた大当たり図柄が決定されたときには、特別遊技の終了後に第1時短を設定し、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数)が予め定められた時短発動回数LNに到達したときには、第2時短を設定し、時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(上述の時短図柄、時短当選図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄等)が決定されたときには、第3時短を設定する。
第1時短中において、時短遊技状態を設定する旨が定められた大当たり図柄が決定されたときには、第1時短を終了し特別遊技の終了後に新たに第1時短を設定し、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数)が予め定められた時短発動回数LNに到達したときには、第2時短を設定することなく第1時短を継続し、時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(上述の時短図柄、時短当選図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄等)が決定されたときには、第3時短を設定することなく第1時短を継続する。
第2時短中において、時短遊技状態を設定する旨が定められた大当たり図柄が決定されたときには、第2時短を終了し特別遊技の終了後に新たに第1時短を設定し、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数)が予め定められた時短発動回数LNに到達したときには、新たな第2時短を設定することなく現時点で設定されている第2時短を継続し、時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(上述の時短図柄、時短当選図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄等)が決定されたときには、第3時短を設定することなく第2時短を継続する。
第3時短中において、時短遊技状態を設定する旨が定められた大当たり図柄が決定されたときには、第3時短を終了し特別遊技の終了後に新たに第1時短を設定し、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数)が予め定められた時短発動回数LNに到達したときには、第3時短を終了し新たに第2時短を設定し、時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(上述の時短図柄、時短当選図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄等)が決定されたときには、新たな第3時短を設定することなく現時点で設定されている第3時短を継続する。
高確率時短遊技状態中や高確率非時短遊技状態中において(すなわち、高確率遊技状態中において)、時短遊技状態を設定する旨が定められた大当たり図柄が決定されたときには、特別遊技の終了後に第1時短を設定し、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数)が予め定められた時短発動回数LNに到達したときには、第2時短を設定せず、時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(上述の時短図柄、時短当選図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄等)が決定されたときには、第3時短を設定しない。
以上のようにすることで、時短遊技状態の設定のバリエーションが豊富となるため、遊技者の興趣を高めることができる。
上述の(31)で述べたように、パチンコ機に第2時短を設けるとともに、出玉に関する設定が対応付けられた設定値を設けた場合には、いずれの設定値であっても同一の時短発動回数LNを設定してもよい。
このようにすることで、第2時短の設定により各設定値間の有利度が過度に変化してしまう事態を防止することができる。
また、時短発動回数LNに到達したか否かを判定するための特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数)のカウントを主制御基板100により行うことができるように設定し、当該カウントは、低確率遊技状態(低確率非時短遊技状態、低確率時短遊技状態)中においては常に行い、高確率遊技状態(高確率非時短遊技状態、高確率時短遊技状態)中においては行わないようにしてもよい。すなわち、低確率遊技状態中においては、時短遊技状態の設定の有無にかかわらず、常に上述のカウントを行うようにしてもよい。
このようにすることで、低確率遊技状態中にのみ第2時短を確実に設定することができる。
また、上述のカウントは、電源投入時に所定の操作がなされること(たとえば、RAMクリアを行うためのRAMクリアボタンの押下操作等)により行われるRAMクリア時点、設定値が設けられたパチンコ機では設定値の変更を実行することにより行われるRAMクリア時点、上述のカウントによるカウント値が時短発動回数LNに到達し第2時短が設定された時点、大当たりの当選時点(小当たりの当選に基づく特別遊技の開始時点)又は特別遊技の終了時点においてクリアするようにしてもよい。なお、第2時短が設定された時点におけるクリア、及び、大当たりの当選時点(小当たりの当選に基づく特別遊技の開始時点)又は特別遊技の終了時点におけるクリアは必ず実行されるようにしてもよい。
また、上述のカウントによるカウント値が時短発動回数LNに到達したと判断するタイミングとしては、特別図柄の変動開始時点、特別図柄の変動終了時点、及び、特別図柄の変動が終了し停止表示時間が経過した時点のいずれかとしてもよい。そして、上述のカウントによるカウント値が時短発動回数LNに到達したと判断されるタイミングで第2時短が設定されるようにしてもよい。
また、第2時短の終了条件としては、(10a)大当たりに当選したこと、を設定するとともに、(10b)第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動回数及び第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動回数の合計が時短回数に到達すること、(10c)第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動回数が特定回数に到達すること、(10d)小当たりの当選回数が所定回数に到達すること、という(10a)~(10c)のうちのいずれか1又は複数を設定するようにしてもよい。
たとえば、第1時短、第2時短、第3時短の終了条件としては、次のような内容を設定することができる。
具体的には、パチンコ機において、時短遊技状態を設定する旨が定められた大当たり図柄として、大当たり図柄XA1(変動演出では、第1停止図柄、第2停止図柄、第3停止図柄がいずれも「7」となる態様)、及び、大当たり図柄XA2(変動演出では、第1停止図柄、第2停止図柄、第3停止図柄がいずれも「7」以外となる態様)が設けられており、時短遊技状態を設定する旨が定められた時短図柄JD1(変動演出では、第1停止図柄及び第2停止図柄が「7」以外の同一の奇数図柄、第3停止図柄が「7」となる態様)が設けられており、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数、すなわち、上述のカウントによるカウント値)が予め定められた時短発動回数LN(たとえば、1000回)に到達したときに時短遊技状態が設定され、当否抽選において小当たりに当選可能となっているものとする。
このパチンコ機において、大当たり図柄XA1の決定に基づく特別遊技の終了後に設定される第1時短は、大当たりの当選に基づいて終了するように設定するとともに、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動回数及び第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動回数の合計が100回(時短回数)に到達したことにより終了し、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動回数が10回(特定回数)に到達したことにより終了し、小当たりの当選回数が2回(所定回数)に到達したことにより終了するように設定することができる。
また、大当たり図柄XA2の決定に基づく特別遊技の終了後に設定される第1時短は、大当たりの当選に基づいて終了するように設定するとともに、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動回数及び第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動回数の合計が50回(時短回数)に到達したことにより終了し、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動回数が4回(特定回数)に到達したことにより終了し、小当たりの当選回数が1回(所定回数)に到達したことにより終了するように設定することができる。
また、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数、すなわち、上述のカウントによるカウント値)が予め定められた時短発動回数LNに到達したことにより設定される第2時短は、大当たりの当選に基づいて終了するように設定するとともに、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動回数及び第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動回数の合計が600回(時短回数)に到達したことにより終了し、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動回数が50回(特定回数)に到達したことにより終了し、小当たりの当選回数が10回(所定回数)に到達したことにより終了するように設定することができる。
また、時短図柄JD1が決定されたことにより設定される第3時短は、大当たりの当選に基づいて終了するように設定するとともに、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動回数及び第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動回数の合計が60回(時短回数)に到達したことにより終了し、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動回数が8回(特定回数)に到達したことにより終了し、小当たりの当選回数が3回(所定回数)に到達したことにより終了するように設定することができる。
以上のようにすることで、時短遊技状態の終了のバリエーションを豊富にすることができ、種々の遊技性を提供することができる。
また、第2時短について、普通図柄の抽選における当たりの確率を通常遊技状態(非時短遊技状態)と同一とする設定を行った場合には、第2時短中に第2始動入賞口16が開状態に維持しやすいようにするために、通常遊技状態中における上述の当たりの確率をある程度高く設定する必要がある。この場合、可動片16bを遊技盤11に対して突没自在な構造とし、可動片16bが遊技盤11から突出している際には当該可動片16bにより遊技球が第2始動入賞口16へ案内され当該第2始動入賞口16へ入球可能となる一方、可動片16bが遊技盤11に没入している際には遊技球が第2始動入賞口16へ案内されることがなく当該第2始動入賞口16へ入球しないように構成するとともに、通常遊技状態中は第2時短中よりも可動片16bの突出時間(開放時間)が短くなるように設定することにより、通常遊技状態中に普通図柄の抽選において当たりとなった場合には、第2時短中に普通図柄の抽選において当たりとなった場合よりも、第2始動入賞口16への遊技球の入球率を低下させることができる。
また、大当たりに当選してから次に大当たりに当選するまでの間において、第2時短を設定できる回数は1回のみとしてもよい。具体的には、大当たりの当選(特別遊技の終了)後、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数、すなわち、上述のカウントによるカウント値)が予め定められた時短発動回数LNに到達したことにより第2時短が設定された後に、大当たりに当選することなく再度、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数、すなわち、上述のカウントによるカウント値)が時短発動回数LNに到達したとしても第2時短が設定されないようにしてもよい。
このようにすることで、時短遊技状態が過度に設定されてしまい、射幸性が高まり過ぎるのを防止することができる。
また、上述のように、主制御基板100により、低確率遊技状態(低確率非時短遊技状態、低確率時短遊技状態)中においては、時短発動回数LNに到達したか否かを判定するための特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数)のカウントが行われるが、大当たりの当選(特別遊技の終了)後、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数)が時短発動回数LNに到達したことにより第2時短が設定された後は、上述のカウントを中止するようにしてもよい。
このようにすることで、主制御基板100の処理負荷を軽減することができる。
また、第1時短中又は第2時短中に時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(上述の時短図柄、時短当選図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄等)が決定されたときに、第3時短を設定することなく第1時短又は第2時短を継続するように設定していた場合であっても、第1時短又は第2時短の最終回の当否抽選(特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数、すなわち、上述のカウントによるカウント値)が時短回数に到達する直前の当否抽選)に基づき、時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(上述の時短図柄、時短当選図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄等)が決定されたときには、第3時短を設定するようにしてもよい。
このようにすることで、時短遊技状態の継続性を高めることができ、遊技者の興趣を高めることができる。
また、上述のように設定した場合において、第1時短又は第2時短の最終回の当否抽選(特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数、すなわち、上述のカウントによるカウント値)が時短回数に到達する直前の当否抽選)で時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(上述の時短図柄、時短当選図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄等)が決定されたときには、当該最終回における特別図柄の変動の終了を契機に第1時短又は第2時短を終了して非時短遊技状態を設定し、当該非時短遊技状態が設定された後に上述の時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄の停止表示を行い、当該停止表示を行った後に第3時短を設定するようにしてもよい。また、上述の非時短遊技状態の設定に伴って、時短遊技状態においてパチンコ機の外部に送信され時短遊技状態である旨を示す外部信号(時短信号)の送信を終了し、上述の第3時短の設定に伴って、再度、当該外部信号を送信するようにしてもよい。
このようにすることで、時短遊技状態の終了及び新たな設定の制御を確実に実行可能であるとともに、パチンコ機の外部へ時短遊技状態の切り替わりを確実に通知することができる。
また、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数、すなわち、上述のカウントによるカウント値)が予め定められた時短発動回数LNに到達した時点の当否抽選により小当たりに当選した場合には、小当たりの当選に基づく小当たり遊技、及び、特別図柄の変動回数が時短発動回数LNに到達したことによる第2時短の設定の両方が実行されるように設定してもよい。
また、このように設定した場合には、第2時短は、(イ)小当たりの当選から小当たり図柄が停止表示され小当たり遊技の開始までの間、(ロ)小当たり遊技の開始から終了までの間、(ハ)小当たり遊技の終了後、におけるいずれかのタイミングで設定されるようにしてもよい。
このようにすることで、小当たりの当選と、第2時短を設定するための条件の成立とが重複した場合において、第2時短が設定されるタイミングのバリエーションが豊富となるため、バリエーションに富んだ遊技性を付与可能となる。
また、第2時短、第3時短を搭載した場合には、第2時短及び第3時短のいずれにおいても有利度が同一となる設定を行ってもよいし(すなわち、普通図柄の抽選において当たりとなる確率、普通図柄の変動時間、及び、第2始動入賞口16の開放時間がいずれも同一となる設定を行ってもよいし)、有利度が異なる設定を行ってもよい(普通図柄の抽選において当たりとなる確率、普通図柄の変動時間、及び、第2始動入賞口16の開放時間のいずれか1又は複数が異なる設定を行ってもよい)。たとえば、第2時短が第3時短よりも有利度が高い設定を行ってもよい(普通図柄の抽選において当たりとなる確率が高くなる設定、普通図柄の変動時間が短くなる設定、及び、第2始動入賞口16の開放時間が長くなる設定のいずれか1又は複数を行ってもよい)。
このようにすることで、第2時短、第3時短の有利度のバリエーションを豊富にすることができ、遊技者の興趣を高めることができる。
また、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数、すなわち、上述のカウントによるカウント値)が予め定められた時短発動回数LNに到達するとともに、時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(上述の時短図柄、時短当選図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄等)が決定されたときには、第3時短に優先して第2時短を設定するようにしてもよい。
このようにすることで、第2時短及び第3時短を設定するための条件が重複した場合であっても、確実に第2時短を設定することができる。
(39)また、第1時短、第2時短、第3時短については、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動及び第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動を同時に行う(すなわち、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく保留及び第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく保留のいずれもが記憶された場合に、双方の保留を同時に処理する、いわゆる同時回し制御を行う)ように設定されたパチンコ機(以下、同時回し機ともいう)にも搭載し、上述の(1)~(38)のような設定を行うようにしてもよい。
そして、同時回し機に第1時短、第2時短、第3時短を搭載した場合において、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16のいずれか一方への遊技球の入球に基づいて時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(上述の時短図柄、時短当選図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄等)が決定され、当該決定に基づく特別図柄の変動中に、いずれか他方への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数、すなわち、上述のカウントによるカウント値)が予め定められた時短発動回数LNに到達したときには、上述のいずれか一方への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動中に、上述のいずれか他方への遊技球の入球に基づき特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数、すなわち、上述のカウントによるカウント値)が時短発動回数LNに到達したことにより第2時短を設定し、当該第2時短の設定後に上述のいずれか一方への遊技球の入球に基づいて決定された時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄の停止表示を行うものの、第3時短を設定しないように制御してもよい。
また、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16のいずれか一方への遊技球の入球に基づいて時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄(上述の時短図柄、時短当選図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄等)が決定され、当該決定に基づく特別図柄の変動中に、いずれか他方への遊技球の入球に基づいて大当たり図柄が決定された(大当たりに当選した)ときには、上述のいずれか一方への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動中に、上述のいずれか他方への遊技球の入球に基づき大当たり図柄が決定されたことにより第1時短を設定し、当該第1時短の設定後に上述のいずれか一方への遊技球の入球に基づいて決定された時短遊技状態を設定する旨が定められた図柄の停止表示を行うものの、第3時短を設定しないように制御してもよい。
このようにすることで、同時回し機において第1時短又は第2時短を設定するための条件が成立し、かつ第3時短を設定するための条件が重複して成立した場合であっても、確実に第1時短又は第2時短を設定することができる。
(40)また、時短遊技状態を設定する旨が定められた大当たり図柄の決定に基づいて特別遊技の終了後に時短遊技状態が設定される場合(すなわち、第1時短が設定される場合)には、当該大当たり図柄の変動中(大当たり図柄の決定に基づく変動演出の実行中)、及び、当該大当たり図柄の決定に基づく特別遊技の実行中の少なくともいずれか一方において、所定期間の間(たとえば、最も長い変動時間よりも短い期間や、ラウンド遊技の回数が最も少ない場合における特別遊技の開始から終了までの時間よりも短い期間等(たとえば、10秒間等))、演出表示装置21の表示部21aにおける所定の領域(たとえば、表示部21aの全領域等)で第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる右打ち)を指示する表示を行い、所定期間の経過後は、上述の所定の領域よりも小さい領域(たとえば、表示部21aの右上隅の領域や右下隅の領域等)で第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出しを示唆するマークを表示し続けるようにしてもよい。
このようにすることで、変動演出及び特別遊技の終了後に時短遊技状態が設定される旨を遊技者に認識させることができるとともに、変動演出及び特別遊技の終了後に、第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出しを行う旨を印象付けることができる。
また、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数、すなわち、上述のカウントによるカウント値)が時短発動回数LNに到達したことにより時短遊技状態が設定される場合(すなわち、第2時短が設定される場合)には、時短発動回数LNに到達した時点の特別図柄の変動中(変動演出の実行中)において、上述の所定期間よりも短い期間の間(たとえば、最も短い変動時間よりも短い期間等(たとえば、2秒間等))、演出表示装置21の表示部21aにおける特定の領域(たとえば、表示部21aの半分程度の大きさの領域等)で第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる右打ち)を指示する表示を行い、上述の所定期間よりも短い期間の経過後は、上述の特定の領域よりも小さい領域(たとえば、表示部21aの右上隅の領域や右下隅の領域等)で第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出しを示唆するマークを表示し続けるようにしてもよい。
このようにすることで、特別図柄の変動回数が時短発動回数LNに到達した時点の変動演出中において、その後に時短遊技状態が設定される旨を遊技者に認識させることができるとともに、上述の時点における変動時間として短い変動時間が決定された場合であっても、遊技者に違和感を与えることなく、変動演出の終了後に、第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出しを行う旨を印象付けることができる。
なお、上述の所定の領域及び上述の特定の領域は、同一の領域であってもよいし、異なる領域であってもよい。また、上述の特定の領域は、上述の所定の領域の一部であってもよい。また、第1時短が設定される場合に第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出しを示唆するマークが表示される領域、及び、第2時短が設定される場合に第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出しを示唆するマークが表示される領域は、同一の領域であってもよいし、異なる領域であってもよいし、互いに大きさの異なる領域であってもよい。また、一方の領域が他方の領域の一部であってもよい。
また、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数、すなわち、上述のカウントによるカウント値)が時短発動回数LNに到達した時点の当否抽選により大当たりに当選し、かつ時短遊技状態を設定しない旨が定められた大当たり図柄が決定された場合には、当該大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後に第2時短を設定するようにしてもよい。
このようにすることで、時短遊技状態が設定される機会が豊富となるため、遊技者の興趣を高めることができる。
また、特別図柄の変動回数(当否抽選の抽選結果の導出回数、すなわち、上述のカウントによるカウント値)が時短発動回数LNに到達した時点の当否抽選により大当たりに当選し、かつ高確率遊技状態及び時短遊技状態(高確率時短遊技状態)を設定する旨が定められた大当たり図柄が決定された場合には、当該大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後に、第2時短を設定せずに、大当たり図柄に基づく高確率遊技状態及び時短遊技状態(高確率時短遊技状態)を設定するようにしてもよい。
このようにすることで、特別遊技の終了後に、遊技者にとってより有利度の高い遊技状態が設定されることとなるため、遊技者の興趣を高めることができる。
(41)大当たりの当選に基づいてのみ特別遊技が実行されるように設定されたパチンコ機では、時短発動回数LNに到達した変動における停止表示時間(いわゆる図柄確定時間)が経過した時点や当該停止表示時間の経過後の所定時点で、第2時短が設定されるようにしてもよい。
また、いわゆる1種2種混合のパチンコ機では、時短発動回数LNに到達した時点の当否抽選の結果がハズレである場合には、当該時点における特別図柄の変動が停止してから停止表示時間が経過するまでのいずれかの時点(たとえば、特別図柄の変動が停止した時点、停止表示時間が経過した時点等)で、第2時短が設定されるようにしてもよい。また、時短発動回数LNに到達した時点の当否抽選の結果が小当たりの当選である場合には、当該小当たりの当選に基づく小当たり遊技の終了時点(小当たり遊技におけるエンディング処理の終了時点)で、第2時短が設定されるようにしてもよい。
また、いわゆる同時回し機では、時短発動回数LNに到達した変動の開始時点で、第2時短が設定されるようにしてもよい。
以上のようにすることで、パチンコ機の仕様に応じた適切なタイミングで第2時短を設定することができる。
(42)また、パチンコ機Pは、ホールコンピュータや、大当たりの当選の回数(特別遊技の実行の回数)、特別遊技終了後からの変動回数、時短遊技状態の設定回数等を表示するデータ表示装置等、パチンコ機Pの外部に設置された外部装置に対して複数の外部信号を送信できるように設定してもよい。
たとえば、外部信号として、大当たりの当選及び特別遊技の実行に基づいて送信される大当たり信号を複数設けることができる。
そして、複数の大当たり信号のうち第1の大当たり信号については、特別遊技の開始から終了まで継続してホールコンピュータやデータ表示装置に送信されるように設定し、ホールコンピュータやデータ表示装置において大当たりの当選の回数(特別遊技の実行の回数)をカウント可能とするとともに、当該回数を表示できるようにしてもよい。また、ホールコンピュータやデータ表示装置においては、第1の大当たり信号を受信した場合、特別遊技終了後からの変動回数をリセットするようにしてもよい。
また、複数の大当たり信号のうち第2の大当たり信号については、特別遊技の開始から当該特別遊技の終了後に設定される時短遊技状態(第3時短)の終了まで継続してホールコンピュータやデータ表示装置に送信されるように設定し、ホールコンピュータやデータ表示装置において第3時短の回数をカウント可能とするとともに、当該回数を表示できるようにしてもよい。また、ホールコンピュータやデータ表示装置においては、第2の大当たり信号を受信した場合、特別遊技終了後からの変動回数をリセットするようにしてもよい。
また、複数の大当たり信号のうち第3の大当たり信号については、第2時短が設定されてから終了するまで継続してホールコンピュータやデータ表示装置に送信されるように設定し、ホールコンピュータやデータ表示装置において第2時短の回数をカウント可能とするとともに、当該回数を表示できるようにしてもよい。また、ホールコンピュータやデータ表示装置においては、第3の大当たり信号を受信した場合、特別遊技終了後からの変動回数をリセットするようにしてもよい。また、データ表示装置においては、第3の大当たり信号を受信した場合、第2時短が設定された旨の報知を行うようにしてもよい。なお、第3の大当たり信号については、第2時短が設定されてから終了するまで継続して送信されるようにするのではなく、第2時短が設定された時点においてのみ送信されるようにしてもよい。
また、上述の大当たり信号はホールコンピュータ及びデータ表示装置の両方に送信するのではなく、いずれか一方にのみ送信するようにしてもよい。たとえば、第1の大当たり信号及び第2の大当たり信号はデータ表示装置にのみ送信し、第3の大当たり信号はホールコンピュータのみに送信するようにしてもよい。
以上のようにすることで、第2時短が設定された旨をパチンコ機Pの外部において把握可能となる。
(43)上述の実施の形態では、上述の連続大当たり回数条件(連続大当たりの回数が所定回数に達すること)の成立後は、当該連続大当たり回数条件の成立前よりも長い変動時間の決定割合を高くすることで、単位時間あたりに実行される特別遊技の回数(単位時間あたりの大当たりの当選回数)を減少させるようにしていたが、単位時間あたりに実行される特別遊技の回数を減少させるためのメインCPU101による制御方法としては、これに限定されるものではない。以下、具体例を挙げて説明する。
なお、上述の如く、連続大当たりとは、通常遊技状態において大当たりに当選して少なくとも時短遊技状態又は高確率遊技状態のいずれか一方へ移行してから、通常遊技状態へ移行することなく連続して当選した大当たりをいうものとする。
(具体例1)
たとえば、連続大当たりの回数が所定回数(たとえば、3回等)に達した場合に、これ以降に実行される変動において、(A)これ以前に実行されていた特別図柄の変動の変動時間よりも長い変動時間の決定割合が高くなるように設定してもよい。また、これ以降に実行される特別遊技において、(B)これ以前に実行されていた特別遊技におけるオープニング時間よりも長いオープニング時間が設定されるようにしてもよいし、(C)これ以前に実行されていた特別遊技におけるエンディング時間よりも長いエンディング時間が設定されるようにしてもよいし、(D)これ以前に実行されていた特別遊技におけるインターバル時間よりも長いインターバル時間が設定されるようにしてもよいし、(E)これ以前に実行されていた特別遊技における大入賞口18の開放時間よりも長い開放時間が設定されるようにしてもよい。
(具体例2)
たとえば、連続大当たり中に実行された総ラウンド数が所定数(たとえば、20回等)に達した場合に、これ以降に実行される変動や特別遊技において、上述の(A)~(E)のように設定してもよい。
(具体例3)
たとえば、連続大当たりの回数が所定回数(たとえば、3回等)に達し、かつ連続大当たり中に実行された総ラウンド数が所定数(たとえば、20回等)に達した場合に、これ以降に実行される変動や特別遊技において、上述の(A)~(E)のように設定してもよい。
(具体例4)
たとえば、連続大当たりの回数が所定回数(たとえば、3回等)に達し、かつ所定回数に達した際又は所定回数に達した後の大当たりにおいて決定された大当たり図柄が特定の図柄(特別遊技中に実行されるラウンド数が相対的に多く(10ラウンド、15ラウンド等)設定された大当たり図柄等)であった場合に、当該大当たりの当選に係る変動やこれ以降に実行される変動において、また、当該大当たりの当選に基づく特別遊技やこれ以降に実行される特別遊技において、上述の(A)~(E)のように設定してもよい。
(具体例5)
たとえば、連続大当たり中において、実行された総ラウンド数が所定数(たとえば、20回等)に達し、かつ所定数に達した後の大当たり当選時に決定された大当たり図柄が特定の図柄(特別遊技中に実行されるラウンド数が相対的に多く(10ラウンド、15ラウンド等)設定された大当たり図柄等)であった場合に、当該大当たりの当選に係る変動やこれ以降に実行される変動において、また、当該大当たりの当選に基づく特別遊技やこれ以降に実行される特別遊技において、上述の(A)~(E)のように設定してもよい。
(具体例6)
たとえば、連続大当たり中において所定の特別遊技が終了してから次の大当たりに当選するまでの変動回数が特定回数(たとえば、10回)以下であった場合や、連続大当たり中における全ての特別遊技の終了後の変動回数の合計が特定回数となった場合には、大当たりの当選に係る変動やこれ以降に実行される変動において、また、大当たりの当選に基づく特別遊技やこれ以降に実行される特別遊技において、上述の(A)~(E)のように設定してもよい。
(具体例7)
たとえば、連続大当たり中において所定の特別遊技が終了してから次の大当たりに当選するまでの変動回数が特定回数(たとえば、10回等)以下であり、かつ当該次の大当たりに当選した際に決定された大当たり図柄が特定の図柄(特別遊技中に実行されるラウンド数が相対的に多く(10ラウンド、15ラウンド等)設定された大当たり図柄等)であった場合に、当該大当たりの当選に係る変動やこれ以降に実行される変動において、また、当該大当たりの当選に基づく特別遊技やこれ以降に実行される特別遊技において、上述の(A)~(E)のように設定してもよい。
(具体例8)
たとえば、連続大当たり中に払い出された総賞球数が所定個数(たとえば、3000個等)に達した場合に、これ以降に実行される変動や特別遊技において、上述の(A)~(E)のように設定してもよい。
(具体例9)
たとえば、連続大当たり中に払い出された総賞球数が所定個数(たとえば、3000個等)に達し、かつ所定個数に達した後の大当たりにおいて決定された大当たり図柄が特定の図柄(特別遊技中に実行されるラウンド数が相対的に多く(10ラウンド、15ラウンド等)設定された大当たり図柄等)であった場合に、当該大当たりの当選に係る変動やこれ以降に実行される変動において、また、当該大当たりの当選に基づく特別遊技やこれ以降に実行される特別遊技において、上述の(A)~(E)のように設定してもよい。
(具体例10)
たとえば、連続大当たり中に払い出された賞球数と発射球数との差分が所定個数(たとえば、1500個等)に達した場合に、これ以降に実行される変動や特別遊技において、上述の(A)~(E)のように設定してもよい。
(具体例11)
たとえば、連続大当たり中に払い出された賞球数と発射球数との差分が所定個数(たとえば、1500個等)に達し、かつ所定個数に達した後の大当たりにおいて決定された大当たり図柄が特定の図柄(特別遊技中に実行されるラウンド数が相対的に多く(10ラウンド、15ラウンド等)設定された大当たり図柄等)であった場合に、当該大当たりの当選に係る変動やこれ以降に実行される変動において、また、当該大当たりの当選に基づく特別遊技やこれ以降に実行される特別遊技において、上述の(A)~(E)のように設定してもよい。
(具体例12)
たとえば、連続大当たり中における所定の大当たりの当選時に決定された変動パターンが特定の変動パターン(たとえば、相対的に短い変動時間(3秒、6秒等)が設定された変動パターン等)であった場合に、これ以降に実行される変動において、上述の(A)のように設定してもよいし、また、当該大当たりの当選に基づく特別遊技やこれ以降に実行される特別遊技において、上述の(B)~(E)のように設定してもよい。
(具体例13)
たとえば、第1特図乱数や第2特図乱数が記憶されると、当該第1特図乱数や当該第2特図乱数に基づく変動開始前に、当該第1特図乱数や当該第2特図乱数について当否抽選や特別図柄の決定に関する各種判定(大当たりに当選するか否かの判定、決定される特別図柄の種類の判定等)を行う事前判定処理が実行されるように設定するとともに、連続大当たり中において、当該事前判定処理による判定結果が所定の内容(たとえば、特別遊技終了時点で記憶されている保留の中に大当たりに当選するものが含まれている等)であった場合に、これ以降に実行される変動や特別遊技において、上述の(A)~(E)のように設定してもよい。
(具体例14)
たとえば、連続大当たり中における経過時間の合計が所定時間(たとえば、15分等)に達した場合に、これ以降に実行される変動や特別遊技において、上述の(A)~(E)のように設定してもよい。
(具体例15)
たとえば、連続大当たりの回数が所定回数(たとえば、3回等)に達し、かつ連続大当たり中における経過時間の合計が所定時間(たとえば、5分等)以下であった場合に、これ以降に実行される変動や特別遊技において、上述の(A)~(E)のように設定してもよい。
(具体例16)
たとえば、連続大当たり中における特別遊技の実行時間の合計が所定時間(たとえば、5分等)に達した場合に、これ以降に実行される変動や特別遊技において、上述の(A)~(E)のように設定してもよい。
(具体例17)
たとえば、連続大当たりの回数が所定回数(たとえば、3回等)に達し、かつ連続大当たり中における特別遊技の実行時間の合計が所定時間(たとえば、5分等)に達した場合に、これ以降に実行される変動や特別遊技において、上述の(A)~(E)のように設定してもよい。
以上のように設定した場合にも、上述の実施の形態と同様に、単位時間あたりに実行される特別遊技の回数(単位時間あたりの大当たりの当選回数)を減少させることができる。これにより、短期間の間に集中して多数回の特別遊技が実行され、遊技者が獲得する賞球数が急激に増加する等、極端に射幸性が高くなってしまうような事態の発生を適切に防止することができる。
また、上述の具体例1~17における各種条件については、矛盾が生じない範囲で互いに組み合わせて設定することもできる。また、各種条件を満たした場合における上述の(A)~(E)の設定については、いずれか1つのみ設定してもよいし、複数設定してもよい。
また、主制御基板100に、連続大当たりの回数をカウントするためのカウンタ(メインRAM103の所定の記憶領域により構成)を設け、当該カウンタのカウント値に基づいて連続大当たりの回数が所定回数に達したか否かを判定してもよい。そして、上述の具体例1~17における各種条件を満たした場合に、上述の(A)~(E)の設定のうちのいずれか1又は複数を設定してもよい。
また、高確率時短遊技状態中は第2始動入賞口16へ遊技球が入球するため、連続大当たりは、主に第2特図乱数に基づいて当選した大当たりとなる。そこで、上述のカウンタは、第2特図乱数に基づいて連続して当選した大当たりの回数をカウントし、第1特図乱数に基づいて大当たりに当選した場合には当該カウンタのカウント値をリセットするように設定し、第2特図乱数に基づいて連続して当選した大当たりの回数が所定回数に達した場合に、上述の具体例1~17における連続大当たりの回数に関する条件を満たしたものと判定するようにしてもよい。すなわち、第1特図乱数に基づいて大当たりに当選した場合には、連続大当たりが途切れたものとして取り扱い、連続して第2特図乱数に基づいて大当たりに当選しないと、上述の具体例1~17における連続大当たりの回数に関する条件を満たさないように設定してもよい。
第2特図乱数に基づいて大当たりに当選した場合には、第1特図乱数に基づいて大当たりに当選した場合よりも、獲得可能な遊技球の数が相対的に多い特別遊技の実行が決定されやすく、短期間の間に遊技者が獲得する賞球数が急激に増加する可能性が高い。上述のように設定した場合には、第2特図乱数に基づく大当たりのみを連続大当たりの回数に関する条件の対象とするため、上述の(A)~(E)の設定が過度に行われてしまう事態を防止することができる。
また、具体例1~17における各種条件を満たした場合に、変動時間に関する(A)と、特別遊技中の各種時間に関する(B)~(E)の少なくともいずれか一とを、組み合わせて設定したときには、各種条件を満たした後は、各種条件を満たす前よりも変動時間及び特別遊技中の各種時間のいずれもが長くなるものの、特別遊技中の各種時間の変化率よりも変動時間の変化率の方が大きくなるように設定してもよい。
たとえば、具体例1における条件を満たした場合に、(A)と(B)とを組み合わせて設定したときには、連続大当たりの回数が所定回数に達する前は、特別図柄の変動の変動時間として3秒や6秒が決定されやすく、連続大当たりの回数が所定回数に達した後は、特別図柄の変動時間として13秒や15秒(所定回数に達する前の変動時間の2.5倍~5倍に変化)が決定されやすいように設定するとともに、連続大当たりの回数が所定回数に達する前は、特別遊技中のオープニング時間が10秒であり、連続大当たりの回数が所定回数に達した後は、特別遊技中のオープニング時間が15秒(所定回数に達する前のオープニング時間の1.5倍に変化)であるように設定してもよい。
また、具体例1~17における各種条件を満たした場合に、変動時間に関する(A)を設定したときには、各種条件を満たした後は、各種条件を満たす前よりもリーチなし変動パターンとなる変動の変動時間及びリーチ変動パターンとなる変動の変動時間のいずれもが長くなるものの、リーチなし変動パターンとなる変動の変動時間の変化率よりもリーチ変動パターンとなる変動の変動時間の変化率の方が大きくなるように設定してもよいし、リーチ変動パターンとなる変動の変動時間の変化率よりもリーチなし変動パターンとなる変動の変動時間の変化率の方が大きくなるように設定してもよい。
たとえば、具体例2における条件を満たした場合に(A)を設定したときには、連続大当たり中に実行された総ラウンド数が所定数に達する前は、リーチなし変動パターンとなる変動の変動時間として3秒や6秒が決定されやすく、連続大当たり中に実行された総ラウンド数が所定数に達した後は、リーチなし変動パターンとなる変動の変動時間として13秒や15秒(所定数に達する前の変動時間の2.5倍~5倍に変化)が決定されやすいように設定するとともに、連続大当たり中に実行された総ラウンド数が所定数に達する前は、リーチ変動パターンとなる変動の変動時間として20秒や30秒が決定されやすく、連続大当たり中に実行された総ラウンド数が所定数に達した後は、リーチ変動パターンとなる変動の変動時間として180秒や240秒(所定数に達する前の変動時間の6倍~12倍に変化)が決定されやすいように設定してもよい。
また、具体例8における条件を満たした場合に(A)を設定したときには、連続大当たり中に払い出された総賞球数が所定個数に達する前は、リーチなし変動パターンとなる変動の変動時間として3秒や6秒が決定されやすく、連続大当たり中に払い出された総賞球数が所定個数に達した後は、リーチなし変動パターンとなる変動の変動時間として13秒や15秒(所定数に達する前の変動時間の2.5倍~5倍に変化)が決定されやすいように設定するとともに、連続大当たり中に払い出された総賞球数が所定個数に達する前は、リーチ変動パターンとなる変動の変動時間として20秒や30秒が決定されやすく、連続大当たり中に実行された総ラウンド数が所定数に達した後は、リーチ変動パターンとなる変動の変動時間として40秒や45秒(所定数に達する前の変動時間の約1.3倍~2.25倍に変化)が決定されやすいように設定してもよい。
また、具体例1~17における各種条件を満たした場合には、変動時間に関する(A)を設定することなく、特別遊技中の各種時間に関する(B)~(E)の少なくともいずれか一を設定することで、各種条件を満たした後は、変動時間は変化しないものの、特別遊技の実行時間(オープニング時間、エンディング時間、インターバル時間、大入賞口18の開放時間)が長くなるようにしてもよい。また、このようにした場合には、たとえば、各種条件を満たした後のオープニング時間が、当該条件を満たした後の他の時間(エンディング時間、インターバル時間、大入賞口18の開放時間)よりも長くなるように設定してもよいし、各種条件を満たす前後におけるオープニング時間の変化率が、他の時間の変化率よりも大きくなるように設定してもよい。
また、上述の具体例1~17における各種条件を満たした場合には、上述の(A)~(E)のように設定するのではなく、他の設定を行ってもよい。たとえば、各種条件を満たした場合には、これ以降に実行される普図遊技において、(F)これ以前に実行されていた普通図柄の変動の変動時間よりも長い変動時間の決定割合が高くなるように設定してもよいし、(G)これ以前における第2始動入賞口16の可動片16bの開放時間よりも短い開放時間となるように設定してもよい。
また、たとえば、各種条件を満たした場合には、これ以降の特別遊技の終了後において、(H)これ以前の特別遊技の終了後に設定されていた時短回数よりも少ない時短回数を設定するようにしてもよい。
このように設定することで、第2始動入賞口16への遊技球の入球頻度が減少し、当否抽選の機会も減少するため、単位時間あたりに実行される特別遊技の回数(単位時間あたりの大当たりの当選回数)を減少させることができる。
また、たとえば、各種条件を満たした場合には、これ以降に実行される特別遊技において、(I)これ以前の特別遊技中よりも遊技球が入球困難な態様(たとえば、0.5秒の開放と1.0秒の閉鎖を所定回数繰り返す態様等)で大入賞口18が開閉するように設定してもよい。
このように設定した場合には、特別遊技中に獲得可能な賞球数が減少し、単位時間あたりの総賞球数を減少させることができる。これにより、短期間の間に集中して多数回の特別遊技が実行された場合であっても、遊技者が獲得する賞球数を抑えることができるため、極端に射幸性が高くなってしまうような事態の発生を適切に防止することができる。
また、たとえば、各種条件を満たした場合には、これ以降の特別図柄の変動に際し、(J)第1特図乱数及び第2特図乱数の両方が記憶されているときに、第2特図乱数に優先して第1特図乱数が処理されるように設定してもよい。
このように設定した場合、第2特図乱数に基づいて大当たりに当選したときよりも第1特図乱数に基づいて大当たりに当選したときの方が、少ないラウンド数の特別遊技の実行が決定される割合が高くなっているため、特別遊技中に獲得可能な賞球数の期待値が減少し、単位時間あたりの総賞球数の期待値を減少させることができる。これにより、短期間の間に集中して多数回の特別遊技が実行された場合であっても、遊技者が獲得する賞球数を抑えることができるため、極端に射幸性が高くなってしまうような事態の発生を適切に防止することができる。
また、(F)~(J)の設定については、(A)~(E)と同様に、いずれか1つのみ設定してもよいし、複数設定してもよい。また、(A)~(E)の少なくともいずれか一と組み合わせて設定してもよい。
また、(A)~(G)の設定においては、具体例1~17の各種条件を満たした場合には、各種時間が長くなるようになっていたが、所定の時間は長くなるようにしつつ、他の時間は短くなるように設定してもよい。たとえば、具体例1~17の各種条件を満たした場合に、これ以前に実行されていた特別図柄の変動の変動時間よりも長い変動時間の決定割合が高くなるように設定しつつ((A)の設定)、これ以前に実行されていた特別遊技におけるエンディング時間よりも短いエンディング時間が設定される((C)の設定)ようにしてもよい。
このようにした場合には、具体例1~17の各種条件を満たした後、変動が開始されてから特別遊技が終了するまでの時間が長くなり過ぎてしまい、遊技者の利益が極端に阻害されるような事態を防止することができる。
また、具体例1~17の各種条件を満たした場合に、(A)~(E)の設定がなされ、各種時間が長くなるようにしたときには、長くなった期間内において、特定の演出の実行頻度が高くなるように設定してもよい。
たとえば、具体例1~17の各種条件を満たした場合に、これ以前に実行されていた特別図柄の変動の変動時間よりも長い変動時間の決定割合が高くなるように設定((A)の設定)したときには、長い変動時間が決定された際に、当該変動における大当たりの当選の期待度を示す示唆演出(特定の演出)の実行頻度が高くなるように設定してもよい。また、当否抽選の結果とは無関係な内容を示す特殊演出(特定の演出)の実行頻度が高くなるように設定してもよい。
また、具体例1~17の各種条件を満たした場合に、これ以前に実行されていた特別遊技におけるオープニング時間よりも長いオープニング時間が設定((B)の設定)されるようにしたときや、これ以前に実行されていた特別遊技におけるエンディング時間よりも長いエンディング時間が設定((C)の設定)されるようにしたときには、オープニング時間やエンディング時間が経過するまでの間に、当該時点で記憶されている保留の中に大当たりの当選と判定され得るものがある旨を示唆する先読み演出(特定の演出)の実行頻度が高くなるように設定してもよい。
なお、特定の演出の実行頻度の変化度合いについては、特に限定されるものではない。たとえば、上述の各種条件を満たす以前には特定の演出は実行されていなかったものの、上述の各種条件を満たした後には、特定の演出が実行されるように設定してもよいし、上述の各種条件を満たす以前には所定の実行割合で特定の演出が実行されるようになっていたものの、上述の各種条件を満たした後は、上述の所定の実行割合よりも高い割合で特定の演出が実行されるように設定してもよい。
このようにした場合には、上述と同様に、極端に射幸性が高くなってしまうような事態の発生を適切に防止しつつも、各種時間が長くなることにより遊技者の興趣が低下するのを防止することができる。
また、具体例1~17の各種条件を満たした場合に、(A)~(J)のうちの1又は複数の設定が行われるようにしたときには、所定の終了条件を満たした場合に、当該設定が解除されるように(すなわち、上述の各種条件を満たす前の設定に戻すように)してもよい。
なお、所定の終了条件としては、たとえば、上述の各種条件を満たした後に行われた設定により、所定回数(たとえば、30回)の変動が行われたこと、上述の各種条件を満たした後に行われた設定により、所定回数(たとえば、3回)の特別遊技が行われたこと(大当たりに所定回数当選したこと)、連続大当たりが途切れたと判定されたこと(たとえば、特別遊技の終了後に通常遊技状態が設定されることとなる大当たり図柄が決定されたこと、通常遊技状態が設定されたこと、通常遊技状態が設定されてから所定回数の変動が行われたこと等)を設定することができる。
このようにした場合には、射幸性が高くなる事態を防止するための設定が長く続き、遊技者の興趣が低下してしまうのを防止することができる。
なお、具体例1~17の各種条件を満たし、(A)~(J)のうちの1又は複数の設定が行われた場合において、少なくとも時短遊技状態又は高確率時短遊技状態のいずれか一方が継続していたとき(すなわち、連続大当たり中であったとき)であっても、特定条件を満たした場合には、(たとえば、獲得可能な遊技球の数が相対的に多い特別遊技の実行が対応付けられた大当たり図柄X2が所定回数(たとえば、2回等)連続して決定された場合等)には、上述の設定が解除されるように(すなわち、上述の各種条件を満たす前の設定に戻すように)してもよい。
このようにした場合には、射幸性が高くなる事態を防止するための設定が長く続き、遊技者の興趣が低下してしまうのを防止することができる。
また、具体例1~17の各種条件を満たした場合には、これに基づいて行われた設定を伝達するために、特定の外部情報をパチンコ機Pの外部(たとえば、ホールコンピュータ等のパチンコ機Pの外部に設けられた機器)に送信するようにしてもよいし、上述の設定が行われた旨を報知するために、演出表示装置21の表示部21aに所定の表示(たとえば、特定のマーク画像の表示や、「遊技進行時間変更中」等の注意表示)を行ったり、所定態様でランプを点灯させたりするようにしてもよい。
また、具体例1~17の各種条件を満たした場合に、その旨を示す履歴情報を、主制御基板100のメインRAM103や副制御基板300のサブRAM303に記憶するようにしてもよい。このようにした場合には、射幸性が高くなる事態を防止するための設定が行われる頻度や期間を把握することができ、射幸性が高くなる事態が生じにくいパチンコ機の開発に役立てることができる。
また、パチンコ機Pが、決定され得る変動時間の長さや変動時間の決定割合が異なるように設定された変動パターンテーブル114を複数備え、具体例1~17の各種条件を満たしていない状態で大当たりに当選した場合に、当該大当たりに基づく特別遊技の終了後に、当該大当たりの当選時に決定された大当たり図柄に基づいた異なる変動パターンテーブル114を参照して変動パターン(変動時間)が決定されるように設定されていたものとする。
そして、このように設定されていたときであっても、上述の各種条件を満たし(A)~(J)のうちの1又は複数の設定が行われた状態で大当たりに当選した場合には、当該大当たりの当選時にいずれの大当たり図柄が決定されたとしても、共通の変動パターンテーブル114を参照して変動パターン(変動時間)を決定するようにしてもよい。
具体的には、たとえば、上述の各種条件を満たしていない状態で大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合には、当該大当たりに基づく特別遊技の終了後には、相対的に長い変動時間の決定割合が高く設定された第1の変動パターンテーブル114を参照して変動パターン(変動時間)が決定され、上述の各種条件を満たしていない状態で大当たりに当選し大当たり図柄X2が決定された場合には、当該大当たりに基づく特別遊技の終了後には、相対的に短い変動時間の決定割合が高く設定された第2の変動パターンテーブル114を参照して変動パターン(変動時間)が決定されるように設定されていたものとする。そして、このように設定されていたときには、上述の各種条件を満たした状態で大当たりに当選し大当たり図柄X1又はX2のいずれが決定されたときであっても、当該大当たりに基づく特別遊技の終了後には、第1の変動パターンテーブル114で決定され得る変動時間よりも長い変動時間の決定割合が高く設定された第3の変動パターンテーブル114を参照して変動パターン(変動時間)を決定するようにしてもよい。
また、パチンコ機Pは下記のような変動パターンテーブル114を備えるようにしてもよい。以下、変動パターンテーブル114について具体的に説明する。なおここでは、時短付与の当選(時短図柄の決定)については考慮せず、また、当否抽選において小当たりの当選は決定されず、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に決定される大当たり図柄はX1及びX2の2種類、ハズレ図柄はY2の1種類である例で説明を行う。
たとえば、図59~図60に示すように、高確率時短遊技状態中において具体例1~17の各種条件を満たしていないときに、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に参照されるテーブルC、及び高確率時短遊技状態中において具体例1~17の各種条件を満たし上述の(A)~(J)のうちの1又は複数の設定が行われているときに、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に参照されるテーブルD1、D2、D3を設けてもよい。
図59に示すように、テーブルCによれば、ハズレ図柄Y2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~49であったときに、「3秒変動」の変動パターン(変動時間全体が3秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「C0H」が決定され、変動パターン乱数が50~124であったときに、「5秒変動」の変動パターン(変動時間全体が5秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「C1H」が決定され、変動パターン乱数が125~224であったときに、「10秒変動」の変動パターン(変動時間全体が10秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「C2H」が決定され、変動パターン乱数が225~249であったときに、「15秒変動」の変動パターン(変動時間全体が15秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「C3H」が決定される。
また、大当たり図柄X1又はX2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~49であったときに「30秒変動」の変動パターン(変動時間全体が30秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「D0H」が決定され、変動パターン乱数が50~124であったときに「60秒変動」の変動パターン(変動時間全体が60秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「D1H」が決定され、変動パターン乱数が125~174であったときに「100秒変動」の変動パターン(変動時間全体が100秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「D2H」が決定され、変動パターン乱数が175~249であったときに「120秒変動」の変動パターン(変動時間全体が120秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「D3H」が決定される。
図60(a)に示すように、テーブルD1によれば、ハズレ図柄Y2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~12であったときに「3秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「C0H」が決定され、変動パターン乱数が13~25であったときに「5秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「C1H」が決定され、変動パターン乱数が26~50であったときに「50秒変動」の変動パターン(変動時間全体が50秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「C4H」が決定され、変動パターン乱数が51~150であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「C5H」が決定され、変動パターン乱数が225~249であったときに「100秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「C6H」が決定される。
また、大当たり図柄X1又はX2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~49であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「D1H」が決定され、変動パターン乱数が50~124であったときに「100秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「D2H」が決定され、変動パターン乱数が125~174であったときに「150秒変動」の変動パターン(変動時間全体が150秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「D4H」が決定され、変動パターン乱数が175~249であったときに「200秒変動」の変動パターン(変動時間全体が200秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「D5H」が決定される。
図60(b)に示すように、テーブルD2によれば、ハズレ図柄Y2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~24であったときに「50秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「C4H」が決定され、変動パターン乱数が25~74であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「C5H」が決定され、変動パターン乱数が75~149であったときに「70秒変動」の変動パターン(変動時間全体が70秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「C7H」が決定され、変動パターン乱数が150~249であったときに「100秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「C6H」が決定される。
また、大当たり図柄X1又はX2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~49であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「D1H」が決定され、変動パターン乱数が50~124であったときに「100秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「D2H」が決定され、変動パターン乱数が125~174であったときに「150秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「D4H」が決定され、変動パターン乱数が175~249であったときに「200秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「D5H」が決定される。
図60(c)に示すように、テーブルD3によれば、ハズレ図柄Y2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「C5H」が決定される。
また、大当たり図柄X1又はX2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~49であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「D1H」が決定され、変動パターン乱数が50~124であったときに「100秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「D2H」が決定され、変動パターン乱数が125~174であったときに「150秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「D4H」が決定され、変動パターン乱数が175~249であったときに「200秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「D5H」が決定される。
そして、高確率時短遊技状態中において具体例1~17の各種条件を満たしていないときに、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合には、テーブルCを参照して変動パターン(すなわち、変動時間)を決定するとともに、高確率時短遊技状態中において具体例1~17の各種条件を満たし上述の(A)~(J)のうちの1又は複数の設定が行われているときに、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合には、テーブルD1、テーブルD2又はテーブルD3のいずれかの変動パターンテーブル114を参照して変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、高確率時短遊技状態中において具体例1~17の各種条件を満たし上述の(A)~(J)のうちの1又は複数の設定が行われているときに、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合には、所定の切り替え条件を満たすことにより、参照する変動パターンテーブル114を切り替えるようにしてもよい。具体的には、連続大当たりの回数に応じて、参照する変動パターンテーブル115をテーブルD1→テーブルD2→テーブルD3と切り替えるようにしてもよい。また、変動回数に応じて、参照する変動パターンテーブル114をテーブルD3→テーブルD2→テーブルD1と切り替えるようにしてもよい。
(時短遊技状態の設定を適用した他の遊技性)
次に、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介さずに時短遊技状態を設定するという制御を適用した他の遊技性の例を説明する。なお、以下では、上述の実施の形態と異なる構成や制御を中心に説明を行い、同様の構成や制御については、必要な場合を除き、説明を割愛する。また、以下の他の適用例に係るパチンコ機Pはいずれも設定値は設けられていないものとする。
(他の適用例1)
(構成及び制御の概要)
特に図示していないが、他の適用例1に係るパチンコ機Pの遊技盤11(遊技領域12)の構成、設置されている装置や部材は、上述の実施の形態とほぼ同一となっている。
また、他の適用例1に係るパチンコ機Pでは、上述の実施の形態と同様の、通常遊技状態(低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、第2低確率時短遊技状態(低確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、又は、高確率時短遊技状態(高確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)のいずれかの遊技状態が設定されるようになっている。
そして、上述の実施の形態と同様に、通常遊技状態中は、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出しが遊技者に指示されるため、この指示に従って遊技球が打ち出されている限りにおいて、遊技球は、第1始動入賞口15への入球が可能となる。一方、第2低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中、特別遊技中及び小当たり遊技中は、第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出しが遊技者に指示されるため、この指示に従って遊技球が打ち出されている限りにおいて、遊技球は、ゲート20の通過、第2始動入賞口16への入球、大入賞口18への入球が可能となる(図3参照)。
また、他の適用例1に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて大当たりに当選した場合に、大当たり図柄X1が決定されるようになっており、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて大当たりに当選した場合には、大当たり図柄X2が決定されようになっている。なお、通常遊技状態中における大当たりの当選の確率はおよそ1/150、高確率時短遊技状態中における大当たりの当選の確率はおよそ1/110に設定されている。
そして、大当たり図柄X1が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技中に4回のラウンド遊技が実行され、特定のラウンド遊技(たとえば、3ラウンド)において所定数(たとえば、1個)の遊技球が特定領域57へ進入できず当該特別遊技の終了後に通常遊技状態が設定されるようになっている。また、当該特別遊技中には約400個の遊技球を獲得できるようになっている。
これに対して、大当たり図柄X2が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技中に10回のラウンド遊技が実行され、特定のラウンド遊技において所定数の遊技球が特定領域57へ進入し当該特別遊技の終了後に高確率時短遊技状態(時短回数は10000回)が設定されるようになっている。また、当該特別遊技中には約1000個の遊技球を獲得できるようになっている。
また、他の適用例1に係るパチンコ機Pでは、上述の実施の形態のような、当否抽選における時短付与の当否の判定及び時短付与の当選となった場合における時短図柄の決定は行われない。この代わりに、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選の結果がハズレとなった場合に決定され得るハズレ図柄として、第2時短遊技状態(設定される時短回数は所定回数(本適用例では10000回))が設定される旨が定められたハズレ図柄Z1と、時短遊技状態を設定しない旨が定められたハズレ図柄Z2とが設けられている。そして、通常遊技状態において、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいてハズレとなりハズレ図柄Z1が決定された場合、上述の第2時短遊技状態が設定される。すなわち、通常遊技状態中に第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づきハズレ図柄Z1が決定されると、その後の遊技状態が、通常遊技状態から第2低確率時短遊技状態へ移行するようになっている。これに対して、ハズレ図柄Z2が決定されると、遊技状態は通常遊技状態のままとなる。
なお、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合にハズレ図柄Z1が決定される確率はおよそ1/500に設定されている。
また、他の適用例1に係るパチンコ機Pでは、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいてハズレとなった場合にはハズレ図柄Z1は決定されないようになっている。また、通常遊技状態以外の遊技状態(第2低確率時短遊技状態や高確率時短遊技状態)中に、第1始動入賞口15へ遊技球が入球してハズレ図柄Z1が決定されたとしても、第2時短遊技状態の設定が行われないようになっている。すなわち、第2低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態において、第1始動入賞口15の遊技球の入球に基づきハズレ図柄Z1が決定されたとしても、当該時点の遊技状態は変更されることはなく、時短回数10000回が再設定されることはない。なお、当該時点の残りの時短回数は更新される(すなわち、1減算される)。
また、他の適用例1に係るパチンコ機Pでは、連続確変設定回数の上限回数が5回に設定されている。当該パチンコ機Pでは、上述の如く、大当たり図柄X2が決定された場合、当該決定に基づく特別遊技の終了後に高確率時短遊技状態が設定されるため、大当たり図柄X2が5回連続して決定されると、当該決定に基づく特別遊技の終了後は、強制的に通常遊技状態が設定される。
(他の適用例1に係るパチンコ機Pの遊技性)
他の適用例1に係るパチンコ機Pにおいては、上述の如く、通常遊技状態(低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、第2低確率時短遊技状態(低確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、又は、高確率時短遊技状態(高確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)のいずれかが設定されて、遊技が進行するようになっている。
遊技者が遊技を開始する時点では、通常遊技状態が設定されていることが多い。この通常遊技状態中は、上述の如く、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、遊技球は、第1始動入賞口15へ入球する可能性があり、第2始動入賞口16へ入球することはない。すると、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づき当否抽選が行われ、大当たりに当選した場合には、大当たり図柄X1が決定される。そして、大当たり図柄X1が決定された場合には、特定領域57へ所定数の遊技球が進入せず特別遊技の終了後の遊技状態が通常遊技状態に設定される(図61参照)。すなわち、他の適用例1に係るパチンコ機Pにおいては、通常遊技状態中は、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介して高確率時短遊技状態が設定されることはない。
ここで、通常遊技状態中に第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合、当否抽選の結果がハズレとなりハズレ図柄Z1が決定され得る(決定確率はおよそ1/500)ようになっている。ハズレ図柄Z1が決定された場合には、大当たりの当選及び特別遊技を経由することなく遊技状態が第2低確率時短遊技状態に設定され、この第2低確率時短遊技状態は、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が10000回導出されるまで継続する。
第2低確率時短遊技状態中は、第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(右打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、遊技球は、第2始動入賞口16へ入球する可能性があり、第1始動入賞口15へ入球することはない。すると、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づき当否抽選が行われ、大当たりに当選した場合には、大当たり図柄X2が決定される。大当たり図柄X2が決定された場合には、特定領域57へ所定数の遊技球が進入し特別遊技の終了後の遊技状態が高確率時短遊技状態に設定され、時短回数は10000回に設定される。すなわち、他の適用例1に係るパチンコ機Pにおいては、第2低確率時短遊技状態中に指示通り右打ちを行っていれば、大当たりに当選することにより高確率時短遊技状態へ移行することとなる(図61参照)。ここで、第2低確率時短遊技状態中は、通常遊技状態中よりも第2始動入賞口16が開状態へ極めて維持されやすくなっているため、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えつつ、ほぼ確実に次の大当たりの当選を獲得でき高確率時短遊技状態へ移行する。
高確率時短遊技状態中は、第2低確率時短遊技状態中と同様に、第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(右打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づき当否抽選が行われ、大当たりに当選した場合には大当たり図柄X2が決定される。そして、大当たり図柄X2が決定された場合には、特定領域57へ所定数の遊技球が進入し特別遊技の終了後の遊技状態が、再度、高確率時短遊技状態に設定され、時短回数は10000回に設定される。高確率時短遊技状態中は、第2低確率時短遊技状態中と同様に、遊技球の減少を抑えつつ、ほぼ確実に次の大当たりの当選を獲得でき、再度、高確率時短遊技状態が設定される。
このように、他の適用例1に係るパチンコ機Pでは、高確率時短遊技状態が設定されると、実質的に、当該遊技状態中に再度大当たりに当選し、かつ再度高確率時短遊技状態が設定される。したがって、一旦、高確率時短遊技状態が設定された後は、大当たり図柄X2が連続して決定可能となり、大当たり図柄X2が5回連続して決定されるまで(連続確変設定回数が上限回数に到達するまで)高確率時短遊技状態が継続する。そして、大当たり図柄X2が5回連続して決定されると、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が通常遊技状態に設定される。すなわち、他の適用例1に係るパチンコ機Pでは、高確率時短遊技状態が設定されると、通常遊技状態へ移行することなく、大当たり図柄X2の決定に基づく特別遊技が5回連続して実行される。
ここで、たとえば、パチンコ機Pが、大当たり図柄X1(特別遊技中に獲得可能な遊技球が400個)の決定に基づいて高確率時短遊技状態が設定されるように構成されていたものとする。すると、通常遊技状態中に大当たり図柄X1が決定されると高確率時短遊技状態が設定され、上述と同様に、高確率時短遊技状態が設定されると、通常遊技状態へ移行することなく、大当たり図柄X2が連続して決定可能となる。
しかし、このように構成されたパチンコ機Pでは、大当たり図柄X1の決定に基づいて高確率時短遊技状態が設定されることから、この大当たり図柄X1の決定も連続確変設定回数としてカウントされることとなる。すると、大当たり図柄X1の決定に基づく高確率時短遊技状態の設定後、大当たり図柄X2が連続して4回決定されると、連続確変設定回数が上限回数に到達し、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が通常遊技状態に設定される。したがって、大当たり図柄X1が決定されて(高確率時短遊技状態への移行が決定されて)から通常遊技状態が設定されるまでの間に獲得できる遊技球は4400個(=大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技1回で獲得可能な遊技球400個×1回+大当たり図柄X2の決定に基づく特別遊技1回で獲得可能な遊技球1000個×4回)となる。
これに対して、他の適用例1に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、通常遊技状態中のハズレ図柄Z1の決定に基づき設定される第2低確率時短遊技状態を介し、当該第1低確率時短遊技状態中の大当たり図柄X2の決定に基づき高確率時短遊技状態が設定されるため、大当たり図柄X2が決定されて(高確率時短遊技状態への移行が決定されて)から通常遊技状態が設定されるまでの間に獲得できる遊技球は5000個(=大当たり図柄X2の決定に基づく特別遊技1回で獲得可能な遊技球1000個×5回)となる。
またここで、たとえば、パチンコ機において、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて大当たりに当選した場合には第1の大当たり図柄及び第2の大当たり図柄のいずれかが決定されるように設定され、いずれの大当たり図柄が決定されたときにも、連続確変設定回数が上限回数に到達していないことを条件として、必ず高確率遊技状態が設定されるものの、第1の大当たり図柄が決定されたときには特別遊技終了後に時短遊技状態が設定され、第2の大当たり図柄が決定されたときには特別遊技終了後に非時短遊技状態が設定されるようになっていたものとする。また、このパチンコ機Pにおいて、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて大当たりに当選して大当たり図柄が決定された場合には、連続確変設定回数が上限回数に到達していないことを条件として、必ず高確率遊技状態に設定され、第2始動入賞口16への遊技球の入球により大当たりとなった場合の特別遊技中に獲得可能な遊技球の数は、第1始動入賞口15への遊技球の入球により大当たりとなった場合の特別遊技中に獲得可能な遊技球の数よりも多くなるように設定されていたものとする。さらに、このパチンコ機Pにおいて、非時短遊技状態中は、第1始動入賞口15へ遊技球を入球させるべく第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出しが行われ、時短遊技状態中は、第2始動入賞口16へ遊技球を入球させるべく第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出しが行われるようになっていたものとする。
以上のように構成されたパチンコ機では、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて第2の大当たり図柄が決定されると、当該決定に基づく特別遊技の終了後は、高確率遊技状態、かつ非時短遊技状態へ移行するため、連続確変設定回数は増加するものの、その後も引き続き第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる。すると、その後、第1の大当たり図柄が決定され時短遊技状態へ移行した場合に、既に連続確変設定回数が増加しており、連続確変設定回数が上限回数に到達するまでに、遊技者にとって有利な第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく大当たりの当選を獲得できる回数が減少してしまうため、遊技者にとって不利となる。
これに対して、他の適用例1に係るパチンコ機のように、大当たり図柄でない特定のハズレ図柄や小当たり図柄の決定に基づいて時短遊技状態へ移行するように設定した場合には、時短遊技状態へ移行する前に連続確変設定回数が増加することがなく、連続確変設定回数が0の状態で時短遊技状態へ移行するため、上述のような不利な状況が発生しないこととなる。
以上のように、他の適用例1に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態中における第1始動入賞口15への遊技球の入球による所定の大当たり図柄の決定に基づいて、直接、第2始動入賞口16へ遊技球が入球する高確率時短遊技状態へ移行するのではなく、通常遊技状態中における第1始動入賞口15への遊技球の入球による特定のハズレ図柄(ハズレ図柄Z1)の決定に基づいて、第2始動入賞口16へ遊技球が入球する低確率時短遊技状態(第2低確率時短遊技状態)を介し、第2始動入賞口16への遊技球の入球による所定の大当たり図柄の決定に基づいて高確率時短遊技状態へ移行するようになっている。
そのため、高確率時短遊技状態への移行が定められた大当たり図柄が決定されてから当該高確率時短遊技状態が終了するまでの間、全て、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づき付与可能な遊技利益(たとえば、大当たりの当選に基づき実行される特別遊技中のラウンド数等)を獲得できることとなり、遊技者の興趣を高める斬新な遊技性を付与可能となる。
なお、他の適用例1に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態中における特定のハズレ図柄(ハズレ図柄Z1)の決定により時短遊技状態が設定されるようになっていたが、これに限定されるものではなく、通常遊技状態中における特定の小当たり図柄の決定により時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
また、上述の実施の形態と同様に、通常遊技状態において、時短遊技状態の設定が定められたハズレ図柄Z1が決定される場合には、大当たり図柄X1が決定される場合よりも、特定の演出(先読み演出、変動演出中における遊技者の期待感の大きいリーチ発展演出等)の実行割合が高くなるように設定してもよい。
(他の適用例2)
他の適用例2に係るパチンコ機Pは、他の適用例1に係るパチンコ機Pとほぼ同一の構成及び制御となっている。
ただし、他の適用例2に係るパチンコ機Pでは、第2始動入賞口16へ遊技球が入球し大当たり図柄X2が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後に時短回数が100回の高確率時短遊技状態が設定されるようになっている。大当たり図柄X2の決定確率は、他の適用例1と同様のおよそ1/110に設定されているため、高確率時短遊技状態中に必ずしも次の大当たりに当選するとは限らず、大当たりに当選することなく当否抽選が100回行われると、通常遊技状態が設定されるようになっている。
また、他の適用例2に係るパチンコ機Pでは、連続確変設定回数の上限回数は特に設定されておらず、低確率時短遊技状態が設定される条件(高確率時短遊技状態中に大当たりに当選することなく当否抽選が100回行われること)を満たすまで、高確率時短遊技状態が継続するようになっている。
さらに、他の適用例2に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15のみならず、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選の結果がハズレとなった場合にも、第2時短遊技状態(設定される時短回数は所定回数(本適用例では10000回))が設定される旨が定められたハズレ図柄Z1、又は、時短遊技状態を設定しない旨が定められたハズレ図柄Z2が決定され得るようになっている。そして、通常遊技状態において、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいてハズレとなりハズレ図柄Z1が決定された場合にも、上述の第2時短遊技状態が設定される。すなわち、通常遊技状態中に第2始動入賞口16の遊技球の入球に基づきハズレ図柄Z1が決定されると、その後の遊技状態が、通常遊技状態から第2低確率時短遊技状態へ移行するようになっている。これに対して、通常遊技状態においてハズレ図柄Z2が決定されると、遊技状態は通常遊技状態のままとなる。
なお、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合にハズレ図柄Z1が決定される確率はおよそ1/7に設定されている。
また、他の適用例2に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態以外の遊技状態(第2低確率時短遊技状態や高確率時短遊技状態)において、第2始動入賞口16の遊技球の入球に基づきハズレ図柄Z1が決定されたとしても、第2時短遊技状態が再設定されないようになっている。すなわち、第2低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態において、第2始動入賞口16の遊技球の入球に基づきハズレ図柄Z1が決定されたとしても、当該時点の遊技状態は変更されることはなく、時短回数10000回が再設定されることはない。なお、当該時点の残りの時短回数は更新される(すなわち、1減算される)。
(他の適用例2に係るパチンコ機Pの遊技性)
他の適用例2に係るパチンコ機Pにおける通常遊技状態、第2低確率時短遊技状態を経て、高確率時短遊技状態へ至るまでの遊技の流れについては、他の適用例1に係るパチンコ機Pと同一である。
他の適用例2に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、高確率時短遊技状態における時短回数は100回に設定されるため、大当たりに当選することなく当否抽選が100回行われると、当該高確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
ここで、高確率時短遊技状態中は常時、第2遊技領域12bへ遊技球が打ち出され、当該遊技球はゲート20を通過可能となっている。すると、高確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定された時点では、第2保留数は上限数である4となっている(すなわち、第2特図乱数が上限数の4つ保留記憶されている)可能性が高い。また、他の適用例2に係るパチンコ機Pでは、上述の実施の形態と同様に、第1特図乱数よりも第2特図乱数が優先的に処理されるようになっているため、上述の通常遊技状態が設定された時点で保留記憶されている第1特図乱数よりも先に、当該時点で保留記憶されている最大4個の第2特図乱数について、当否抽選の処理が行われる。
通常遊技状態が設定された後は、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出しを再開し、第1始動入賞口15への遊技球の入球を狙って、高確率時短遊技状態への移行を再度目指すこととなる。
しかし、他の適用例2に係るパチンコ機Pでは、上述の通常遊技状態が設定された時点で保留記憶されている最大4個の第2特図乱数に基づく当否抽選においてハズレ図柄Z1が決定されると、時短回数10000回の第2低確率時短遊技状態が設定され、これを経て、高確率時短遊技状態が再設定されることとなる。すなわち、高確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定されても、この時点で保留されている第2特図乱数に基づきハズレ図柄Z1が決定されることにより第2低確率時短遊技状態へ移行することで、第2始動入賞口16への遊技球の入球が可能となり、当該入球に基づいて大当たり図柄X2が決定されると、高確率時短遊技状態へ再移行する。
以上のように、他の適用例2に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態中において、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得された第2特図乱数に基づいて特定のハズレ図柄(ハズレ図柄Z1)が決定されると、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介することなく、第2低確率時短遊技状態へ移行し、その後、高確率時短遊技状態へ移行可能となっている。
これにより、高確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定された時点で保留記憶されている第2特図乱数に基づき、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介することなく、高確率時短遊技状態へ再移行させ得ることができることとなり、遊技者の興趣を高める斬新な遊技性を付与可能となる。
なお、他の適用例2に係るパチンコ機Pにおいても、他の適用例1と同様に、通常遊技状態中における特定の小当たり図柄の決定により時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
(他の適用例3)
(構成及び制御の概要)
他の適用例3に係るパチンコ機Pは、いわゆる1種2種混合のパチンコ機であって、大当たりに当選するか、又は、小当たりの当選に基づく小当たり遊技中に後述する特別領域へ遊技球が進入したことを契機として、特別遊技が実行されるように構成されたものである。
他の適用例3に係るパチンコ機Pの遊技盤11の構成、及び、当該遊技盤11に設置されている装置や部材は、アタッカー装置17以外、他の適用例1及び他の適用例2と同一となっている。
特に図示していないが、アタッカー装置17は、上述の実施の形態、他の適用例1及び他の適用例2に設けられていた特定領域57の代わりに、当該特定領域57と同一の構造ではあるものの機能が異なる特別領域を備えている以外、上述の実施の形態、他の適用例1及び他の適用例2と同一の内部構造となっている。
そして、上述の実施の形態、他の適用例1及び他の適用例2と同様に、大当たりの当選に基づく特別遊技中、又は、小当たりの当選に基づく小当たり遊技中に、大入賞口18が開放し、遊技球が当該大入賞口18へ入球可能となる。しかし、特別遊技中は、振り分け部材59が第1位置に停留しており、大入賞口18へ入球した遊技球が特別領域へ進入することはなく、全て一般領域58へ進入する。これに対して、小当たり遊技中は、振り分け部材59が第2位置に停留しており、大入賞口18へ入球した遊技球が一般領域58へ進入することはなく、全て特別領域へ進入するようになっている。
すなわち、特別領域へは、小当たり遊技中のみに遊技球が進入可能となっており、これにより、小当たりの当選に基づく小当たり遊技中に遊技球が特別領域へ進入し、特別遊技が実行されるようになっている。
なお、他の適用例3に係るパチンコ機Pでは、上述の実施の形態、他の適用例1及び他の適用例2のように、特別遊技中において大入賞口18の所定領域(特定領域57)へ所定数の遊技球が進入したか否かにより、当該特別遊技終了後の遊技状態が設定されるのではなく、大当たりの当選時に決定された大当たり図柄や小当たりの当選時に決定された小当たり図柄に応じて、上述の遊技状態が設定されるようになっている。
また、他の適用例3に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた通常遊技状態、低確率遊技状態及び第1時短遊技状態(普通図柄の当選確率、普通図柄の変動時間、第2始動入賞口16の開放時間は上述の実施の形態と同一内容)を組み合わせた第1低確率時短遊技状態、又は、低確率遊技状態及び第2時短遊技状態(普通図柄の当選確率、普通図柄の変動時間、第2始動入賞口16の開放時間は上述の実施の形態と同一内容)を組み合わせた第2低確率時短遊技状態のいずれかの遊技状態が設定される。
そして、上述の実施の形態と同様に、通常遊技状態中及び第1低確率時短遊技状態中は、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出しが遊技者に指示されるため、この指示に従って遊技球が打ち出されている限りにおいて、遊技球は、第1始動入賞口15への入球が可能となる。一方、第2低確率時短遊技状態中、特別遊技中及び小当たり遊技中は、第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出しが遊技者に指示されるため、この指示に従って遊技球が打ち出されている限りにおいて、遊技球は、ゲート20の通過、第2始動入賞口16への入球、大入賞口18への入球が可能となる(図3参照)。
また、図62に示すように、他の適用例3に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には大当たりに当選可能であって、大当たりに当選すると大当たり図柄X1が決定されるようになっている。すなわち、通常遊技状態中又は第1低確率時短遊技状態中(左打ち中)は、大当たりの当選(大当たり図柄X1の決定)に基づいて特別遊技が実行される。
なお、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合における大当たりの当選の確率は、遊技状態にかかわらず、およそ1/300に設定されている。また、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第1特図乱数の保留の上限数(第1保留数の上限数)は2個に設定されている。なお、第1特図乱数の保留の上限数はこれに限定されるものではない。
そして、大当たり図柄X1が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技中に10回のラウンド遊技が実行され、約1000個の遊技球を獲得できるようになっている。
また、図62に示すように、大当たり図柄X1が決定された際、後述する連続時短設定回数が上限回数に到達していない場合には、当該決定時点の遊技状態が通常遊技状態及び時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)のいずれであっても、当該決定に基づく特別遊技の終了後に第2低確率時短遊技状態(時短回数は100回)が設定される。一方、連続時短設定回数が上限回数に到達していた場合には、当該特別遊技の終了後に通常遊技状態が設定される。
また、図62に示すように、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選においてハズレとなった場合にはハズレ図柄Z1が決定されるようになっている。そして、ハズレ図柄Z1が決定された際、連続時短設定回数が上限回数に到達していない場合には、当該決定時点の遊技状態が通常遊技状態及び時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)のいずれであっても、当該決定後に第1低確率時短遊技状態(時短回数は100回)が設定される。一方、連続時短設定回数が上限回数に到達していた場合には、当該決定後に通常遊技状態が設定される。
すなわち、第1低確率時短遊技状態中にハズレ図柄Z1が決定され、連続時短設定回数が上限回数に到達していなかったときには、当該第1低確率時短遊技状態及び時短回数が再設定されることとなる。
また、図62に示すように、他の適用例3に係るパチンコ機Pでは、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合には大当たり又は小当たりに当選可能であって、大当たりに当選すると大当たり図柄X2が決定され、小当たりに当選すると小当たり図柄Y1が決定されるようになっている。すなわち、第2低確率時短遊技状態中(右打ち中)は、大当たりに当選するか(大当たり図柄X2が決定されるか)、又は、小当たりの当選(小当たり図柄Y1の決定)に基づいて実行される小当たり遊技を介して、特別遊技が実行される。
なお、図62に示すように、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合における大当たりの当選の確率は、遊技状態にかかわらず、およそ1/300に設定されており、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合における小当たりの当選の確率は、遊技状態にかかわらず、およそ299/300に設定されている。すなわち、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合には、当否抽選において大当たりの当選又は小当たりの当選のいずれかが決定され、ハズレが決定されることはない。したがって、他の適用例3に係るパチンコ機Pでは、第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、必ず特別遊技が実行されることとなる。
また、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第2特図乱数の保留の上限数(第2保留数の上限数)は1個に設定されている。なお、第2特図乱数の保留の上限数はこれに限定されるものではない。
そして、大当たり図柄X2が決定された場合、及び、小当たり図柄Y1が決定された場合にはいずれも、当該決定に基づく特別遊技中に10回のラウンド遊技が実行され、約1000個の遊技球を獲得できるようになっている。
また、図62に示すように、大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定された際、連続時短設定回数が上限回数に到達していない場合には、当該決定時点の遊技状態が第2低確率時短遊技状態であったときに、当該決定に基づく特別遊技の終了後に第2低確率時短遊技状態(時短回数は100回)が設定され、当該決定時点の遊技状態が通常遊技状態であったときに、当該決定に基づく特別遊技の終了後に通常遊技状態が設定される。一方、連続時短設定回数が上限回数に到達していた場合には、当該特別遊技の終了後に通常遊技状態が設定される。
すなわち、第2低確率時短遊技状態中に大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定され、連続時短設定回数が上限回数に到達していなかったときには、当該第2低確率時短遊技状態及び時短回数が再設定されることとなる。
また、他の適用例3に係るパチンコ機Pでは、連続時短設定回数の上限回数が3回に設定されている。当該パチンコ機Pでは、上述の如く、通常遊技状態中又は第1低確率時短遊技状態中に大当たり図柄X1が決定されると第2低確率時短遊技状態が設定され、通常遊技状態中又は第1低確率時短遊技状態中にハズレ図柄Z1が決定されると第1低確率時短遊技状態が設定され、通常遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中に大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定されると第2低確率時短遊技状態が設定されることから、これらいずれかの決定が連続時短設定回数としてカウントされることとなる。そして、これらの決定が3回連続して行われると、連続時短設定回数は上限回数に到達することとなるため、上述の大当たり図柄又は小当たり図柄の決定に基づく特別遊技の終了後、上述のハズレ図柄の決定後は、強制的に通常遊技状態が設定される。
(他の適用例3に係るパチンコ機Pの遊技性)
他の適用例3に係るパチンコ機Pにおいては、上述の如く、通常遊技状態(低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、第1低確率時短遊技状態(低確率遊技状態及び第1時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、又は、第2低確率時短遊技状態(低確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)のいずれかが設定されて、遊技が進行するようになっている。
(1)通常遊技状態(連続時短設定回数が0回のとき)において大当たりに当選し第2低確率時短遊技状態が設定される場合
遊技者が遊技を開始する時点では、通常遊技状態が設定されていることが多く、通常遊技状態においては連続時短設定回数が0回(すなわち、上限回数に到達するまでの残りが3回)となっている。
通常遊技状態中は、上述の如く、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、遊技球は、第1始動入賞口15へのみ入球する可能性があるため、当該遊技状態中には第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる。そして、大当たり図柄X1が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が第2低確率時短遊技状態に設定される(図62、図63参照)。
ここで、上述のように通常遊技状態(連続時短設定回数が0回のとき)において大当たり図柄X1が決定されると、第2低確率時短遊技状態が設定されるため、当該大当たり図柄X1の決定に基づき、連続時短設定回数が1回(上限回数に到達するまでの残りが2回)となる。
また、第2低確率時短遊技状態中は、上述の如く、第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる右打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、遊技球は、第2始動入賞口16へのみ入球する可能性があるため、当該遊技状態中には第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる。当該当否抽選では、上述の如く、大当たりの当選(大当たり図柄X2の決定)又は小当たりの当選(小当たり図柄Y1の決定)のいずれかの抽選結果が導出される。そして、第2低確率時短遊技状態中に大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y2が決定されると、当該決定に基づく特別遊技の終了後には第2低確率時短遊技状態が再設定され(図62、図63参照)、連続時短設定回数が1回増える(上限回数に到達するまでの残りが1回減る)。したがって、第2低確率時短遊技状態が設定された後は、連続時短設定回数が上限回数に至るまで連続して特別遊技が実行されることとなる。
すると、上述のように、通常遊技状態(連続時短設定回数が0回のとき)において大当たり図柄X1が決定され第2低確率時短遊技状態が設定された場合には、当該大当たり図柄X1の決定に基づき連続時短設定回数が1回となるため、その後、大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が2回決定されると、当該決定に基づく特別遊技の終了後は強制的に通常遊技状態が設定される。
なお、上述の如く、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第2特図乱数の保留の上限数(第2保留数の上限数)は1個に設定されており、大当たり図柄X2や小当たり図柄Y1の決定に基づく変動中には第2始動入賞口16へ遊技球が入球して第2特図乱数が1個保留記憶される。そのため、大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が2回決定され、強制的に通常遊技状態が設定されても、この時点で保留記憶されている1個の第2特図乱数に基づきさらに1回大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定され、当該決定に基づく特別遊技が実行されることとなる。なお、通常遊技状態において大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態は通常遊技状態に設定されるため(図62、図63参照)、上述の特別遊技の終了後は、特別遊技の実行前と変わらずそのまま通常遊技状態となる。
このように、他の適用例3に係るパチンコ機Pでは、連続時短設定回数が0回である通常遊技状態において大当たりに当選した場合には、再度、通常遊技状態が設定されるまでの間に計2回(保留記憶されていた第2特図乱数による大当たり又は小当たりに基づいて実行される特別遊技を含めると計3回)の特別遊技が実行されることとなる。
(2)第1低確率時短遊技状態(連続時短設定回数が1回)において大当たりに当選し第2低確率時短遊技状態が設定される場合
(1)に対して、通常遊技状態における第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選においてハズレとなりハズレ図柄Z1が決定された場合には、当該決定後の遊技状態が第1低確率時短遊技状態に設定される(図62、図63参照)。すると、当該ハズレ図柄Z1の決定に基づき、連続時短設定回数が1回(上限回数に到達するまでの残りが2回)となる。
この第1低確率時短遊技状態(連続時短設定回数が1回のとき)では引き続き、第1遊技領域12aへ遊技球が打ち出される。そして、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づき大当たり図柄X1が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が第2低確率時短遊技状態に設定されるため(図62、図63参照)、当該大当たり図柄X1の決定に基づき、連続時短設定回数が2回(上限回数に到達するまでの残りが1回)となる。
すると、第1低確率時短遊技状態(連続時短設定回数が1回のとき)において大当たり図柄X1が決定され第2低確率時短遊技状態が設定された場合には、その後、大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が1回決定されると、当該決定に基づく特別遊技の終了後は強制的に通常遊技状態が設定される。
すなわち、他の適用例3に係るパチンコ機Pでは、連続時短設定回数が1回となっている第1低確率時短遊技状態において大当たりに当選した場合には、再度、通常遊技状態が設定されるまでの間に1回(保留記憶されていた第2特図乱数による大当たり又は小当たりに基づいて実行される特別遊技を含めると計2回)の特別遊技が実行されることとなる。
(3)第1低確率時短遊技状態(連続時短設定回数が2回)において大当たりに当選し第2低確率時短遊技状態が設定される場合
また、通常遊技状態中のハズレ図柄Z1の決定に基づき第1低確率時短遊技状態(連億時短設定回数が1回)が設定された場合、当該第1低確率時短遊技状態においてさらにハズレ図柄Z1が決定されると、当該決定後の遊技状態が第1低確率時短遊技状態に再設定される(図62、図63参照)。すると、当該ハズレ図柄Z1の決定に基づき、連続時短設定回数が2回(上限回数に到達するまでの残りが1回)となる。
そして、この第1低確率時短遊技状態(連続時短設定回数が2回のとき)に、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づき大当たり図柄X1が決定されると、当該大当たり図柄X1の決定に基づき、連続時短設定回数が3回(上限回数に到達するまでの残りが0回)となる。
すると、大当たり図柄X1が決定されたにもかかわらず、連続時短設定回数が上限回数である3回に到達したため、当該決定に基づく特別遊技の終了後は第2低確率時短遊技状態が設定されることなく、強制的に通常遊技状態が設定される。
すなわち、他の適用例3に係るパチンコ機Pでは、連続時短設定回数が2回となっている第1低確率時短遊技状態において大当たりに当選した場合には、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく特別遊技が実行されることなく、再度、通常遊技状態が設定されることとなる。
なお、上述の第1低確率時短遊技状態(連続時短設定回数が2回のとき)に、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づきハズレ図柄Z1が決定されると、当該ハズレ図柄Z1の決定に基づき、連続時短設定回数が3回(上限回数に到達するまでの残りが0回)となるため、当該決定後は、強制的に通常遊技状態が設定される(図62、図63参照)。そして、上述の(1)~(3)が繰り返されることとなる。
このように、他の適用例3に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態又は第1低確率時短遊技状態において、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介することなく特定のハズレ図柄(ハズレ図柄Z1)が決定されることに基づいて、第1低確率時短遊技状態が設定され、連続時短設定回数が更新される。すると、通常遊技状態又は第1低確率時短遊技状態で第1低確率時短遊技状態が設定された回数に応じ、第2低確率時短遊技状態が設定された時点において、連続時短設定回数の上限回数に到達するまでの残りの回数が変化する。これにより、第2低確率時短遊技状態中(再度、通常遊技状態が設定されるまでの間)において、連続して特別遊技が実行される回数が変化することとなり、遊技者の興趣を高める斬新な遊技性を付与可能となる。
なお、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に必ず、大当たり又は小当たりの当選となるように設定する必要はなく、所定の決定確率でハズレとなるように設定してもよい。
(他の適用例4)
(構成及び制御の概要)
他の適用例4に係るパチンコ機Pも、いわゆる1種2種混合のパチンコ機であって、遊技盤11の構成、当該遊技盤11に設置されている装置や部材、設定される遊技状態、及び、各遊技状態中に遊技球を打ち出す遊技領域12は全て、他の適用例3と同一となっている。
また、図64に示すように、他の適用例4に係るパチンコ機Pでは、他の適用例3と同様に、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には大当たりに当選可能であって、大当たりに当選すると大当たり図柄X1が決定されるようになっている。すなわち、通常遊技状態中又は第1低確率時短遊技状態中(左打ち中)は、大当たりの当選(大当たり図柄X1の決定)に基づいて特別遊技が実行される。
なお、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合における大当たりの当選の確率は、遊技状態にかかわらず、およそ1/300に設定されている。また、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第1特図乱数の保留の上限数(第1保留数の上限数)は2個に設定されている。なお、第1特図乱数の保留の上限数はこれに限定されるものではない。
そして、大当たり図柄X1が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技中に4回のラウンド遊技が実行され、約400個の遊技球を獲得できるようになっている。
また、図64に示すように、大当たり図柄X1が決定された際、後述する連続時短設定回数が上限回数に到達していない場合には、当該決定時点の遊技状態が通常遊技状態及び時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)のいずれであっても、当該決定に基づく特別遊技の終了後に第2低確率時短遊技状態(時短回数は100回)が設定される。一方、連続時短設定回数が上限回数に到達していた場合には、当該特別遊技の終了後に通常遊技状態が設定される。
また、図64に示すように、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選においてハズレとなった場合には、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定されるようになっている。ハズレ図柄Z1の決定確率はおよそ1/50、ハズレ図柄Z2の決定確率はおよそ49/50に設定されている。
そして、ハズレ図柄Z1が決定された際、連続時短設定回数が上限回数に到達していない場合には、当該決定時点の遊技状態が通常遊技状態及び時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)のいずれであっても、当該決定後に第1低確率時短遊技状態(時短回数は10000回)が設定される。一方、連続時短設定回数が上限回数に到達していた場合には、当該決定後に通常遊技状態が設定される。
すなわち、第1低確率時短遊技状態中にハズレ図柄Z1が決定され、連続時短設定回数が上限回数に到達していなかったときには、当該第1低確率時短遊技状態及び時短回数が再設定されることとなる。
これに対して、ハズレ図柄Z2が決定された際には、時短遊技状態が設定されないようになっている。すなわち、通常遊技状態中にハズレ図柄Z2が決定された場合には、当該決定後も通常遊技状態が継続し、第1低確率時短遊技状態中にハズレ図柄Z2が決定された場合には、当該決定後も第1低確率時短遊技状態が継続する。
また、図64に示すように、他の適用例4に係るパチンコ機Pでは、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合には大当たり又は小当たりに当選可能であって、大当たりに当選すると大当たり図柄X2又はX3が決定され、小当たりに当選すると小当たり図柄Y1又はY2が決定されるようになっている。すなわち、第2低確率時短遊技状態中(右打ち中)は、大当たりに当選するか(大当たり図柄X2又はX3が決定されるか)、又は、小当たりの当選(小当たり図柄Y1又はY2の決定)に基づいて実行される小当たり遊技を介して、特別遊技が実行される。
なお、図64に示すように、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合における大当たりの当選の確率は、遊技状態にかかわらず、およそ1/300に設定されており、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合における小当たりの当選の確率は、遊技状態にかかわらず、およそ299/300に設定されている。すなわち、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合には、当否抽選において大当たりの当選又は小当たりの当選のいずれかが決定され、ハズレが決定されることはない。したがって、他の適用例3に係るパチンコ機Pでは、第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、必ず特別遊技が実行されることとなる。
また、図64に示すように、大当たりの当選時における大当たり図柄X2の決定確率及び大当たり図柄X3の決定確率はいずれも、1/2となっている。同様に、小当たりの当選時における小当たり図柄Y1の決定確率及び小当たり図柄Y2の決定確率はいずれも、1/2となっている。
また、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第2特図乱数の保留の上限数(第2保留数の上限数)は2個に設定されている。なお、第2特図乱数の保留の上限数はこれに限定されるものではない。
そして、大当たり図柄X2又はX3が決定された場合、及び、小当たり図柄Y1又はY2が決定された場合にはいずれも、当該決定に基づく特別遊技中に4回のラウンド遊技が実行され、約400個の遊技球を獲得できるようになっている。
また、図64に示すように、大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定された際、連続時短設定回数が上限回数に到達していない場合には、当該決定時点の遊技状態が通常遊技状態及び第2低確率時短遊技状態のいずれであったときも、当該決定に基づく特別遊技の終了後に第2低確率時短遊技状態(時短回数は100回)が設定される。一方、連続時短設定回数が上限回数に到達していた場合には、当該特別遊技の終了後に通常遊技状態が設定される。
すなわち、通常遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中に大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定され、連続時短設定回数が上限回数に到達していなかったときには、当該第2低確率時短遊技状態及び時短回数が設定(第2低確率時短遊技状態中においては再設定)されることとなる。
これに対して、図64に示すように、大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定された際、連続時短設定回数が上限回数に到達していない場合には、当該決定時点の遊技状態が第2低確率時短遊技状態であったときに、当該決定に基づく特別遊技の終了後に第2低確率時短遊技状態(時短回数は100回)が設定され、当該決定時点の遊技状態が通常遊技状態であったときに、当該決定に基づく特別遊技の終了後に通常遊技状態が設定される。一方、連続時短設定回数が上限回数に到達していた場合には、当該特別遊技の終了後に通常遊技状態が設定される。
すなわち、第2低確率時短遊技状態中に大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定され、連続時短設定回数が上限回数に到達していなかったときには、当該第2低確率時短遊技状態及び時短回数が再設定されることとなる。
また、他の適用例4に係るパチンコ機Pでは、連続時短設定回数の上限回数が3回に設定されている。当該パチンコ機Pでは、上述の如く、通常遊技状態中又は第1低確率時短遊技状態中に大当たり図柄X1が決定されると第2低確率時短遊技状態が設定され、通常遊技状態中又は第1低確率時短遊技状態中にハズレ図柄Z1が決定されると第1低確率時短遊技状態が設定され、通常遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中に大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定されると第2低確率時短遊技状態が設定され、第2低確率時短遊技状態中に大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定されると第2低確率時短遊技状態が設定されることから、これらいずれかの決定が連続時短設定回数としてカウントされることとなる。そして、これらの決定が3回連続して行われると、連続時短設定回数は上限回数に到達することとなるため、上述の大当たり図柄又は小当たり図柄の決定に基づく特別遊技の終了後、上述のハズレ図柄の決定後は、強制的に通常遊技状態が設定される。
また、他の適用例4に係るパチンコ機Pでは、普図保留数の上限値は0個に設定されており、遊技球がゲート20を通過することにより普図保留が行われることはない。そして、上述のように設定された第2低確率時短遊技状態は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動開始時に終了し、その後、通常遊技状態が設定されるようになっている。
ここで、たとえば、通常遊技状態や第1低確率時短遊技状態から特別遊技の実行を経て第2低確率時短遊技状態へ移行した際等、第2特図乱数が保留記憶されていない状態で第2低確率時短遊技状態が設定されることがある。この場合には、遊技球がゲート20を通過することで第2始動入賞口16が開放され、この開放中の第2始動入賞口16へ1個目の遊技球が入球し当該入球に基づいて変動が開始されると、当該第2低確率時短遊技状態が終了する。ただし、変動開始時にはまだ第2始動入賞口16が開放されているため、この間に第2始動入賞口16へ遊技球が入球することで、第2特図乱数が上限数である2個まで保留記憶されることとなる。
また、上述の如く、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいては必ず大当たり又は小当たりの当選となるため、当該当選に基づく特別遊技の終了後は、第2特図乱数が保留記憶された状態で第2低確率時短遊技状態が設定されることがある。この場合には、第2低確率時短遊技状態が設定されると直ちに、保留記憶されていた第2特図乱数に基づく統治抽選(抽選結果は大当たり又は小当たり)が行われて変動が開始されるため、当該第2低確率時短遊技状態の設定後、すぐに当該第2低確率時短遊技状態が終了する。したがって、上述の特別遊技の終了後に遊技球がゲート20を通過しても、既に第2低確率時短遊技状態が終了していることから、第2始動入賞口16は開状態に極めて維持されにくく、第2始動入賞口16へ遊技球が入球することはないようになっている。
なお、保留記憶されていた最後の第2特図乱数に基づいて当否抽選が行われると、再度、第2特図乱数が保留記憶されていない状態で第2低確率時短遊技状態が設定される。この場合は、上述と同様の処理が行われることとなる。
(他の適用例4に係るパチンコ機Pの遊技性)
他の適用例4に係るパチンコ機Pにおいては、通常遊技状態(低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、第1低確率時短遊技状態(低確率遊技状態及び第1時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、又は、第2低確率時短遊技状態(低確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)のいずれかが設定されて、遊技が進行するようになっている。
(1)通常遊技状態(連続時短設定回数が0回のとき)において大当たりに当選し第2低確率時短遊技状態が設定される場合
遊技者が遊技を開始する時点では、通常遊技状態が設定されていることが多く、通常遊技状態においては連続時短設定回数が0回(すなわち、上限回数に到達するまでの残りが3回)となっている。
通常遊技状態中は、上述の如く、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、遊技球は、第1始動入賞口15へのみ入球する可能性があるため、当該遊技状態中には第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる。そして、大当たり図柄X1が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が第2低確率時短遊技状態に設定される(図64、図65参照)。
ここで、上述のように通常遊技状態(連続時短設定回数が0回のとき)において大当たり図柄X1が決定されると、第2低確率時短遊技状態が設定されるため、当該大当たり図柄X1の決定に基づき、連続時短設定回数が1回(上限回数に到達するまでの残りが2回)となる。
また、第2低確率時短遊技状態中は、上述の如く、第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる右打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、遊技球は、第2始動入賞口16へのみ入球する可能性があるため、当該遊技状態中には第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる。
なお、上述のように第2低確率時短遊技状態が設定された場合には、第2特図乱数は保留記憶されていない。そのため、当該第2低確率時短遊技状態が設定された後に第2始動入賞口16が開放され、当該開放中の第2始動入賞口16への1個目の遊技球の入球に基づく当否抽選及び変動が行われ、さらに、第2始動入賞口16への2~3個目の遊技球の入球に基づき、第2特図乱数が上限数である2個まで保留記憶される。
そして、上述の当否抽選では、上述の如く、大当たりの当選に基づく大当たり図柄X2の決定、大当たりの当選に基づく大当たり図柄X3の決定、小当たりの当選に基づく小当たり図柄Y1の決定、又は、小当たりの当選に基づく小当たり図柄Y2の決定のいずれかの抽選結果が導出される。第2低確率時短遊技状態中には、上述のいずれの図柄が決定された場合にも、当該決定に基づく特別遊技の終了後には第2低確率時短遊技状態が再設定され(図64、図65参照)、連続時短設定回数が1回増える(上限回数に到達するまでの残りが1回減る)。したがって、第2低確率時短遊技状態が設定された後は、連続時短設定回数が上限回数に至るまで連続して特別遊技が実行されることとなる。
すると、上述のように、通常遊技状態(連続時短設定回数が0回のとき)において大当たり図柄X1が決定され第2低確率時短遊技状態が設定された場合には、当該大当たり図柄X1の決定に基づき連続時短設定回数が1回となるため、その後、大当たり図柄X2、大当たり図柄X3、小当たり図柄Y1又は小当たり図柄Y2のいずれかが2回決定されると、当該決定に基づく特別遊技の終了後は強制的に通常遊技状態が設定される。また、強制的に通常遊技状態が設定されたことで、連続時短設定回数はリセットされ0回となる。
なおここで、上述の如く、第2低確率時短遊技状態が設定された場合には、最初の当否抽選及び変動に用いられる第2特図乱数の他、2個の第2特図乱数が保留記憶される。そのため、上述の図柄が2回決定され、強制的に通常遊技状態が設定された時点では、残り1個の第2特図乱数が保留記憶されていることとなる。
すると、この保留記憶されていた最後1個の第2特図乱数に基づいて当否抽選が行われ、大当たり図柄X2、大当たり図柄X3、小当たり図柄Y1又は小当たり図柄Y2のいずれかが決定される。ここで、当該抽選の時点では通常遊技状態が設定されているため、大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定された場合には、再度、第2低確率時短遊技状態が設定され(図64、図65参照)、連続時短設定回数が1回(上限回数に到達するまでの残りが2回)となる。これに対して、大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定された場合には、通常遊技状態が設定される(図64、図65参照)。
そして、上述の当否抽選が行われたことで、第2特図乱数は保留記憶されていない状態となるため、大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1の決定に基づき第2低確率時短遊技状態が設定された場合には、再度、第2始動入賞口16が開放され、当該開放中の第2始動入賞口16への1個目の遊技球の入球に基づく当否抽選及び変動が行われ、さらに、第2始動入賞口16への2~3個目の遊技球の入球に基づき、第2特図乱数が上限数である2個まで保留記憶されることとなる。
これにより、再度、大当たり図柄X2、大当たり図柄X3、小当たり図柄Y1又は小当たり図柄Y2のいずれかが2回決定されるまで連続して特別遊技が実行されることとなる。
一方、大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定されて、通常遊技状態が設定された場合には、当該通常遊技状態から再度大当たりの当選(大当たり図柄X2の決定)、及び、当該当選に基づく第2低確率時短遊技状態への移行を目指すこととなる。
このように、通常遊技状態(連続時短設定回数が0回のとき)において大当たりに当選し第2低確率時短遊技状態が設定される場合には、その後、通常遊技状態に移行した際に残っている最後1個の第2特図乱数に基づいて大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定されない限り、第2低確率時短遊技状態が繰り返し設定され、特別遊技が連続して実行され続けることとなる。
たとえば、1回目に通常遊技状態に移行した際に大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定されると、大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技から上述の大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2の決定に基づく特別遊技まで、計4回の特別遊技が実行されることとなる。また、1回目に通常遊技状態に移行した際に大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定され、2回目に通常遊技状態に移行した際に大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y2が決定されると、大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技から上述の大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2の決定に基づく特別遊技まで、計7回の特別遊技が実行されることとなる。
(2)第1低確率時短遊技状態(連続時短設定回数が1回)において大当たりに当選し第2低確率時短遊技状態が設定される場合
(1)に対して、通常遊技状態における第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選においてハズレとなりハズレ図柄Z1が決定された場合には、当該決定後の遊技状態が第1低確率時短遊技状態に設定される(図64、図65参照)。すると、当該ハズレ図柄Z1の決定に基づき、連続時短設定回数が1回(上限回数に到達するまでの残りが2回)となる。
この第1低確率時短遊技状態(連続時短設定回数が1回のとき)では引き続き、第1遊技領域12aへ遊技球が打ち出される。そして、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づき大当たり図柄X1が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が第2低確率時短遊技状態に設定されるため(図64、図65参照)、当該大当たり図柄X1の決定に基づき、連続時短設定回数が2回(上限回数に到達するまでの残りが1回)となる。
また、(1)の場合と同様に、第2低確率時短遊技状態の設定後には、第2始動入賞口16への1個目の遊技球の入球しこれに基づいて当否抽選及び変動が行われ、さらに、第2始動入賞口16への2~3個目の遊技球の入球に基づき、第2特図乱数が上限数の2個まで保留記憶される。
そして、上述のように、通常遊技状態(連続時短設定回数が1回のとき)において大当たり図柄X1が決定され第2低確率時短遊技状態が設定された場合には、当該大当たり図柄X1の決定に基づき連続時短設定回数が2回となるため、その後、大当たり図柄X2、大当たり図柄X3、小当たり図柄Y1又は小当たり図柄Y2のいずれかが1回決定されると、当該決定に基づく特別遊技の終了後は強制的に通常遊技状態が設定される。また、強制的に通常遊技状態が設定されたことで、連続時短設定回数はリセットされ0回となる。
(イ)強制的に設定された通常遊技状態において、先に保留記憶された第2特図乱数に基づいて、大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定された場合
なおここで、上述のように第2低確率時短遊技状態が設定された場合には、最初の当否抽選及び変動に用いられる第2特図乱数の他、2個の第2特図乱数が保留記憶される。そのため、上述の図柄が1回決定され、強制的に通常遊技状態が設定された時点では、残り2個の第2特図乱数が保留記憶されていることとなる。
すると、この保留記憶されていた2個のうちの先に保留記憶された第2特図乱数に基づいて当否抽選が行われ、大当たり図柄X2、大当たり図柄X3、小当たり図柄Y1又は小当たり図柄Y2のいずれかが決定される。ここで、当該抽選の時点では通常遊技状態が設定されているため、大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定された場合には、(1)の場合と同様に、再度、第2低確率時短遊技状態が設定され(図64、図65参照)、連続時短設定回数が1回(上限回数に到達するまでの残りが2回)となる。
そして、この時点において、残り1個の第2特図乱数が保留記憶されているため、この最後の1個の第2特図乱数に基づいて上述のいずれかの図柄が決定され、再度、第2低確率時短遊技状態が設定され(図64、図65参照)、連続時短設定回数が2回(上限回数に到達するまでの残りが1回)となる。
そして、上述の当否抽選が行われたことで、第2特図乱数は保留記憶されていない状態となるため、上述のいずれかの図柄の決定に基づき第2低確率時短遊技状態が設定された場合には、再度、第2始動入賞口16が開放され、当該開放中の第2始動入賞口16への1個目の遊技球の入球に基づく当否抽選及び変動が行われ、さらに、第2始動入賞口16への2~3個目の遊技球の入球に基づき、第2特図乱数が上限数である2個まで保留記憶されることとなる。
上述の如く、この時点では連続時短設定回数が2回(上限回数に到達するまでの残りが1回)となっているため、上述の1個目の遊技球の入球に基づく当否抽選で、大当たり図柄X2、大当たり図柄X3、小当たり図柄Y1又は小当たり図柄Y2のいずれか決定されると、強制的に通常遊技状態が設定されることとなり、上述と同様の状況となる。
(ロ)強制的に設定された通常遊技状態において、先に保留記憶された第2特図乱数に基づいて、大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定された場合
これに対して、上述のように強制的に通常遊技状態が設定され、この時点で保留記憶されていた2個のうちの先に保留記憶された第2特図乱数に基づいて、大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定された場合には、当該決定に基づいて、再度、通常遊技状態が設定される(図64、図65参照)。
そして、この時点において、残り1個の第2特図乱数が保留記憶されているため、この最後の1個の第2特図乱数に基づいて大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定された場合には、再度、第2低確率時短遊技状態が設定されることとなり(図64、図65参照)、上述の(1)と同様の状況となる。
一方、大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定された場合には、引き続き、通常遊技状態が設定されることとなり(図64、図65参照)、この場合も上述の(1)と同様の状況となる。
このように、通常遊技状態(連続時短設定回数が1回のとき)において大当たりに当選し第2低確率時短遊技状態が設定される場合には、その後、通常遊技状態に移行した際に残っている2個の第2特図乱数のいずれについても、大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定されない限り、第2低確率時短遊技状態が繰り返し設定され、特別遊技が連続して実行され続けることとなる。
たとえば、1回目に通常遊技状態に移行した際に保留記憶されていた1個目及び2個目の第2特図乱数いずれについても大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定された場合には、大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技から上述の大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2の決定に基づく特別遊技まで、計4回の特別遊技が実行されることとなる。また、1回目に通常遊技状態に移行した際に保留記憶されていた1個目の第2特図乱数に基づいて大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定され、2回目に通常遊技状態に移行した際に保留記憶されていた1個目及び2個目の第2特図乱数いずれについても大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定された場合には、大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技から上述の大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2の決定に基づく特別遊技まで、計7回の特別遊技が実行されることとなる。
また、1回目に通常遊技状態に移行した際に保留記憶されていた1個目の第2特図乱数に基づいて大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定され、2回目に通常遊技状態に移行した際に保留記憶されていた1個目の第2特図乱数に基づいて大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定され、3回目に通常遊技状態に移行した際に保留記憶されていた1個目及び2個目の第2特図乱数いずれについても大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定された場合には、大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技から上述の大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2の決定に基づく特別遊技まで、計10回の特別遊技が実行されることとなる。
(3)第1低確率時短遊技状態(連続時短設定回数が2回)において大当たりに当選し第2低確率時短遊技状態が設定される場合
他の適用例3に係るパチンコ機Pと同様に、連続時短設定回数が2回となっている第1低確率時短遊技状態において大当たりに当選した場合には、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく特別遊技が実行されることなく、再度、通常遊技状態が設定されることとなる。
また、上述の第1低確率時短遊技状態(連続時短設定回数が2回のとき)に、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づきハズレ図柄Z1が決定された場合も、他の適用例3に係るパチンコ機Pと同様に、当該決定後は、強制的に通常遊技状態が設定され(図64、図65参照)、上述の(1)~(3)が繰り返されることとなる。
このように、他の適用例4に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態又は第1低確率時短遊技状態において、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介することなく特定のハズレ図柄(ハズレ図柄Z1)が決定されることに基づいて、第1低確率時短遊技状態が設定され、連続時短設定回数が更新される。また、第2低確率時短遊技状態から特別遊技を経て通常遊技状態へ移行した場合には、当該時点で保留記憶されていた残りの第2特図乱数に基づいて所定の大当たり図柄(大当たり図柄X2)又は小当たり図柄(小当たり図柄Y1)が決定されると、再度、第2低確率時短遊技状態が設定される。すると、通常遊技状態又は第1低確率時短遊技状態で第1低確率時短遊技状態が設定された回数に応じ、第2低確率時短遊技状態が設定された時点において、連続時短設定回数の上限回数に到達するまでの残りの回数が変化するとともに、通常遊技状態へ移行した時点での抽選結果に応じて第2低確率時短遊技状態への再移行が可能となるため、第2低確率時短遊技状態中(再度、通常遊技状態が設定されるまでの間)において、連続して特別遊技が実行される回数が変化することとなり、遊技者の興趣を高める斬新な遊技性を付与可能となる。
なお、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に必ず、大当たり又は小当たりの当選となるように設定する必要はなく、所定の決定確率でハズレとなるように設定してもよい。
また、第1始動入賞口15へ遊技球が入球してハズレが決定された場合には必ず、第1時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)が設定される特定のハズレ図柄(ハズレ図柄Z1)が決定されるようにしてもよい。
また、第1始動入賞口15へ遊技球が入球して大当たりの当選となった場合には、通常遊技状態が設定される大当たり図柄が決定され得るようにしてもよい。
また、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく特定のハズレ図柄(ハズレ図柄Z1)の決定に基づいて、第1時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)が設定されるようにするのではなく、第1始動入賞口15への遊技球の入球により第1時短遊技状態が設定される特定の大当たり図柄や小当たり図柄を設け、当該特定の大当たり図柄や小当たり図柄の決定に基づいて、第1時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
(他の適用例5)
(構成及び制御の概要)
他の適用例5に係るパチンコ機Pも、いわゆる1種2種混合のパチンコ機である。この他の適用例5に係るパチンコ機Pでは、図66に示すように、遊技領域12の中央下部に遊技球が入球可能な普図始動口70が設けられている。この普図始動入賞口70へは、第1遊技領域12aを流下する遊技球のみが進入可能となっている。
また、普図始動口70の左下方には、遊技球が進入可能な進入装置80が設けられている。この進入装置80は、図66に示すように、遊技球が入球可能な入球口81と、入球口81を開閉する開閉扉82(普通電動役物)と、入球口81から入球した遊技球が流下可能な第1流下通路83及び第2流下通路84と、第1位置又は第2位置に変位可能であって、第1位置にあるときに入球口81から入球した遊技球を第1流下通路83へ振り分け、第2位置にあるときに入球口81から入球した遊技球を第2流下通路84へ振り分ける振り分け部材85と、第1流下通路83を流下する遊技球が通過可能な第1ゲート86と、第2流下通路84を流下する遊技球が通過可能な第2ゲート87と、第1ゲート86及び第2ゲート87を通過した遊技球を遊技盤11の背面へ排出する排出口(特に図示しておらず)とを備えている。
また、図66に示すように、遊技領域12の左部中央には、開閉可能な開閉扉90を備えた第1始動入賞口15と、開閉可能な開閉扉91を備えた第2始動入賞口16とが並設されている。また、遊技領域12の左下部には、他の適用例3及び他の適用例4と同一の構成のアタッカー装置17が設けられている。
また、この他の適用例5に係るパチンコ機Pでは、他の適用例3及び他の適用例4と同様に、通常遊技状態、第1低確率時短遊技状態又は第2低確率時短遊技状態のいずれかが設定されるが、いずれの遊技状態においても、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(左打ち)が指示されるようになっている。
そして、第1遊技領域12aを流下する遊技球が普図始動口70へ入球すると普通図柄の抽選が行われ、当該抽選の結果が当たりとなると、開閉扉82が開き、進入装置80の入球口81へ遊技球が入球可能となるとともに、振り分け部材85が第1位置又は第2位置へ停留することで、入球口81から入球した遊技球が第1流下通路83又は第2流下通路84へ導かれる。遊技球がいずれの流下通路へ導かれるかは、設定されている遊技状態に応じて予め定められている。
また、第1流下通路83へ導かれた遊技球が第1ゲート86を通過すると、開閉扉90が開き(第2始動入賞口16が開放され)第2始動入賞口16へ遊技球が入球可能となる。そして、第2始動入賞口16へ2個の遊技球が入球すると、開閉扉90が閉じる。他の適用例5に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第1特図乱数の保留の上限数(第1保留数の上限数)は1個に設定されている。
また、第2流下通路84へ導かれた遊技球が第2ゲート87を通過すると、開閉扉91が開き(第1始動入賞口15が開放され)第2始動入賞口16へ遊技球が入球可能となる。そして、第2始動入賞口16へ2個の遊技球が入球すると、開閉扉91が閉じる。他の適用例5に係るパチンコ機Pでは、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第2特図乱数の保留の上限数(第2保留数の上限数)は1個に設定されている。
また、他の適用例5に係るパチンコ機Pでは、図67に示すように、非時短遊技状態中(通常遊技状態中)の普通図柄の抽選において当たりとなる確率はおよそ1/150に設定されており、当たりとなった場合の開閉扉82の開放時間は1.8秒(=0.9秒×2回)となっている。そして、非時短遊技状態中に普通図柄の抽選において当たりとなると、振り分け部材85が第2位置に停留するようになっており、これにより入球口81から入球した遊技球が第2ゲート87を通過することで第2始動入賞口16が開放される。
また、図67に示すように、第1時短遊技状態中(第1低確率時短遊技状態中)の普通図柄の抽選において当たりとなる確率はおよそ1/2に設定されており、当たりとなった場合の開閉扉82の開放時間は1.8秒(=0.9秒×2回)となっている。そして、第1時短遊技状態中に普通図柄の抽選において当たりとなると、振り分け部材85が第1位置に停留するようになっており、これにより入球口81から入球した遊技球が第1ゲート86を通過することで第1始動入賞口15が開放される。
また、図67に示すように、第2時短遊技状態中(第2低確率時短遊技状態中)の普通図柄の抽選において当たりとなる確率はおよそ1/1.1に設定されており、当たりとなった場合の開閉扉82の開放時間は1.8秒(=0.9秒×2回)となっている。そして、第2時短遊技状態中に普通図柄の抽選において当たりとなると、振り分け部材85が第2位置に停留するようになっており、これにより入球口81から入球した遊技球が第2ゲート87を通過することで第2始動入賞口16が開放される。
また、図67に示すように、他の適用例5に係るパチンコ機Pでは、他の適用例3及び適用例4と同様に、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には大当たりに当選可能であって、大当たりに当選すると大当たり図柄X1が決定され、ハズレとなるとハズレ図柄Z1が決定されるようになっている。なお、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合における大当たりの当選の確率は、遊技状態にかかわらず、およそ1/300に設定されている。
そして、大当たり図柄X1が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技中に10回のラウンド遊技が実行され、約1000個の遊技球を獲得できるようになっている。
また、図67に示すように、大当たり図柄X1が決定された場合には、当該決定時点の遊技状態が通常遊技状態及び時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)のいずれであっても、当該決定に基づく特別遊技の終了後に第2低確率時短遊技状態(時短回数は100回)が設定される。
また、ハズレ図柄Z1が決定された場合には、当該決定時点の遊技状態が通常遊技状態であったときに、当該決定後に第2低確率時短遊技状態(時短回数は100回)が設定される。これに対して、当該決定時点の遊技状態が第1低確率時短遊技状態であったときには、時短遊技状態の設定は行われない。すなわち、第1低確率時短遊技状態中にハズレ図柄Z1が決定された場合には、当該決定後も第1低確率時短遊技状態が継続する。
また、図67に示すように、他の適用例5に係るパチンコ機Pでは、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合には大当たり又は小当たりに当選可能であって、大当たりに当選すると大当たり図柄X2又はX3が決定され、小当たりに当選すると小当たり図柄Y1又はY2が決定され、ハズレとなるとハズレ図柄Z2が決定されるようになっている。
そして、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合には、大当たりに当選するか(大当たり図柄X2又はX3が決定されるか)、又は、小当たりの当選(小当たり図柄Y1又はY2の決定)に基づいて実行される小当たり遊技を介して、特別遊技が実行される。
なお、図67に示すように、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合における大当たりの当選の確率は、遊技状態にかかわらず、およそ1/300に設定されており、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合における小当たりの当選の確率は、遊技状態にかかわらず、およそ149/300に設定されている。すなわち、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に大当たり又は小当たりに当選し特別遊技が実行される確率は、およそ1/2となっている。
また、図67に示すように、大当たりの当選時における大当たり図柄X2の決定確率及び大当たり図柄X3の決定確率はいずれも、1/2となっている。同様に、小当たりの当選時における小当たり図柄Y1の決定確率及び小当たり図柄Y2の決定確率はいずれも、1/2となっている。
そして、大当たり図柄X2又はX3が決定された場合、及び、小当たり図柄Y1又はY2が決定された場合にはいずれも、当該決定に基づく特別遊技中に10回のラウンド遊技が実行され、約1000個の遊技球を獲得できるようになっている。
また、図67に示すように、大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定された場合には、当該決定時点の遊技状態が通常遊技状態であったときに、当該決定に基づく特別遊技の終了後に第2低確率時短遊技状態(時短回数は100回)が設定され、当該決定時点の遊技状態が第2低確率時短遊技状態であったときに、当該決定に基づく特別遊技の終了後に通常遊技状態が設定される。
これに対して、図67に示すように、大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定された場合には、当該決定時点の遊技状態が通常遊技状態及び第2低確率時短遊技状態のいずれであったときも、当該決定に基づく特別遊技の終了後に第2低確率時短遊技状態(時短回数は100回)が設定される。すなわち、通常遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中に大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定されたときには、当該第2低確率時短遊技状態及び時短回数が設定(第2低確率時短遊技状態中においては再設定)されることとなる。
また、図67に示すように、ハズレ図柄X2が決定された場合には、当該決定時点の遊技状態が通常遊技状態であったときに、当該決定後に第1低確率時短遊技状態(時短回数は999回)が設定される。これに対して、当該決定時点の遊技状態が第2低確率時短遊技状態であったときには、時短遊技状態の設定は行われない。すなわち、第2低確率時短遊技状態中にハズレ図柄Z2が決定された場合には、当該決定後も第2低確率時短遊技状態が継続する。
(他の適用例5に係るパチンコ機Pの遊技性)
他の適用例5に係るパチンコ機Pにおいては、上述の如く、通常遊技状態(低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、第1低確率時短遊技状態(低確率遊技状態及び第1時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、又は、第2低確率時短遊技状態(低確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)のいずれかが設定されて、遊技が進行するようになっている。
工場出荷直後やリセット後の初期状態においては、通常遊技状態が設定されるようになっている。
通常遊技状態中は、遊技球が普図始動入賞口70へ遊技球が入球可能となっており、当該普図始動入賞口70への遊技球の入球に基づく普通図柄の抽選が行われる。この普通図柄の抽選において当たりとなると、上述の如く、開閉扉82が開放されて進入装置70内へ入球した遊技球が第2ゲート87を通過可能となり、当該ゲートを遊技球が通過することで第2始動入賞口16が開放される。そして、開放された第2始動入賞口16へ遊技球が1個入球すると、第2始動入賞口16は閉鎖されるようになっており、入球した当該遊技球に基づいて当否抽選が1回行われる。
この当否抽選において、大当たりに当選すると大当たり図柄X1が決定され、当該決定に基づく特別遊技の終了後には第2低確率時短遊技状態(時短回数100回)が設定される(図67、図68参照)。これに対して、ハズレとなるとハズレ図柄Z1が決定され、当該決定後には第1低確率時短遊技状態(時短回数999回)が設定される(図67、図68参照)。
(1)第2低確率時短遊技状態が設定された場合
第2低確率時短遊技状態中も、通常遊技状態中と同様に、遊技球が普図始動入賞口70へ遊技球が入球可能となっており、当該普図始動入賞口70への遊技球の入球に基づく普通図柄の抽選において当たりとなると、開閉扉82が開放されて進入装置70内へ入球した遊技球が第2ゲート87を通過可能となり、当該ゲートを遊技球が通過することで第2始動入賞口16が開放される。そして、開放された第2始動入賞口16へ遊技球が1個入球すると、第2始動入賞口16は閉鎖され、入球した当該遊技球に基づいて当否抽選が1回行われる。
この当否抽選において、大当たりに当選すると大当たり図柄X2又はX3が決定され、小当たりに当選すると小当たり図柄Y1又はY2が決定され、ハズレとなるとハズレ図柄Z2が決定される(図67、図68参照)。そして、大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y2が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後に、再度、第2低確率時短遊技状態が設定される(図67、図68参照)。これに対して、大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後に、通常遊技状態が設定される(図67、図68参照)。また、ハズレ図柄Z2が決定された場合には、当該決定後も第2低確率時短遊技状態が継続する(図67、図68参照)。
なお、第2低確率時短遊技状態の時短回数は100回に設定されているため、大当たりに当選することなく上述の当否抽選が100回行われると第2低確率時短遊技状態が終了することとなる。しかし、第2低確率時短遊技状態中は頻繁に第2始動入賞口16が開放されるとともに、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選においては、大当たり又は小当たりに当選する確率がおよそ1/2に設定されているため、実質的には、大当たり又は小当たりに再度当選するまで、第2低確率時短遊技状態が継続する。
そして、第2低確率時短遊技状態が設定されると、上述の当否抽選において大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1が決定されない限り、大当たり又は小当たりの当選に基づく特別遊技を介して、第2低確率時短遊技状態が繰り返し設定されることとなる。
一方、大当たり図柄X2又は小当たり図柄Y1の決定に基づいて、当該決定に基づく特別遊技の終了後に通常遊技状態が設定されると、上述と同様に、普通図柄の抽選において当たりとなることにより第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる。そして、大当たり図柄X1が決定された場合には、再度、第2低確率時短遊技状態(時短回数100回)が設定され、ハズレ図柄Z1が決定された場合には、第1低確率時短遊技状態が設定される。
(2)第1低確率時短遊技状態が設定された場合
上述のように、通常遊技状態においてハズレ図柄Z1が決定されると、第1低確率時短遊技状態が設定される。
第1低確率時短遊技状態中も、通常遊技状態中や第2低確率時短遊技状態中と同様に、遊技球が普図始動入賞口70へ遊技球が入球可能となっているが、当該普図始動入賞口70への遊技球の入球に基づく普通図柄の抽選において当たりとなると、開閉扉82が開放されて進入装置70内へ入球した遊技球は第1ゲート86を通過可能となり、当該ゲートを遊技球が通過することで第1始動入賞口15が開放される。そして、開放された第1始動入賞口15へ遊技球が2個入球すると、第1始動入賞口15は閉鎖されるようになっており、先に入球した遊技球に基づいて当否抽選及び変動が行われ、後に入球した遊技球に基づいて取得された第1特図乱数は保留記憶される。また、実行中の変動が終了すると、引き続き、保留記憶された第1特図乱数に基づく当否抽選及び変動が行われる。
そして、上述の第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選において、大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後に、第2低確率時短遊技状態が設定される(図67、図68参照)。第2低確率時短遊技状態が設定された後の遊技の流れは、(1)と同様である。
これに対して、上述の当否抽選において、ハズレとなりハズレ図柄Z1が決定された場合には、時短遊技状態の設定は行われることなく、このまま第1低確率時短遊技状態が継続する。また、当否抽選が1回行われることにより、第1低確率時短遊技状態における時短回数の残り回数が1減少することとなる。
ここで、第1低確率時短遊技状態中は、普通図柄の抽選における当たりの決定による第1始動入賞口15の開放中に2個の遊技球が入球することから、第1特図乱数が1個保留記憶された状態が維持されるようになっている。また、他の適用例5に係るパチンコ機Pでは、上述のように、第1低確率時短遊技状態における時短回数が奇数回数である999回に設定される。すると、第1低確率時短遊技状態中に大当たりに当選することなく当否抽選が999回行われると、当該第1低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定されるが(図68参照)、この時点では第1特図乱数が1個保留記憶されていることとなる。
そして、通常遊技状態が設定された時点で保留記憶されていた第1特図乱数に基づいて当否抽選が行われ、大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後に、第2低確率時短遊技状態が設定される(図67、図68参照)。さらに、上述の当否抽選においてハズレとなりハズレ図柄Z1が決定された場合にも、当該決定後に、第2低確率時短遊技状態が設定される(図67、図68参照)。
すなわち、第1低確率時短遊技状態が設定された後に、大当たりに当選することなく当否抽選が999回行われると、その後の遊技状態が必ず、遊技者にとって有利度の高い第2低確率時短遊技状態に設定されることとなる。
以上のように、他の適用例5に係るパチンコ機Pでは、所定の遊技状態(第1低確率時短遊技状態)において大当たりに当選することなく当否抽選が所定回数行われると、その次に実行される当否抽選において、特定の大当たり図柄(大当たり図柄X1)が決定された場合、及び、特定のハズレ図柄(ハズレ図柄Z1)が決定された場合のいずれであっても、遊技者にとって有利度の高い特定の遊技状態(第2低確率時短遊技状態)が設定されるようになっている。これにより、特定の遊技状態へ移行するまでの当否抽選の回数の上限(いわゆる天井)を設けることができ、遊技者の興趣を高める斬新な遊技性を付与可能となる。
なお、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいてハズレとなった場合には、第1低確率時短遊技状態(時短回数999回)が設定される旨が定められたハズレ図柄Z2のみが決定されるようになっていたが、これに限定されるものではなく、たとえば、第2低確率時短遊技状態(時短回数100回)が設定される旨が定められたハズレ図柄Z1が決定され得るようにしてもよい。
(他の適用例6)
(構成及び制御の概要)
特に図示していないが、他の適用例6に係るパチンコ機Pは、いわゆる1種2種混合機ではなく、上述の実施の形態と同様に、大当たりの当選に基づいてのみ特別遊技が実行されるように構成されている。
(遊技領域12内の構造の概要)
他の適用例6に係るパチンコ機Pの遊技領域12内には、上述の実施の形態と同様に、一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、可動片16b、アタッカー装置17、アウト口19、ゲート20、演出表示装置21が設けられている(図69参照)。
なお、これらの装置や部材のうちの一部の構造や設置位置等については、上述の実施の形態と異なっている。
以下、他の適用例6に係るパチンコ機Pの遊技領域12内の構造について、上述の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、図69に示すように、ゲート20は、演出表示装置21の右上方(第2遊技領域12bの上部)に設けられている。ゲート20は、第2遊技領域12bを流下する遊技球のみが通過可能であり、第1遊技領域12aを流下する遊技球は通過できないようになっている。また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、第2遊技領域12bへ進入した遊技球はほぼ全て、ゲート20を通過するように構成されている。
図69に示すように、ゲート20の下方には、第2始動入賞口16、及び、遊技盤11に対して突没可能な平板状の可動片16b(普通電動役物)が横並びに併設されている。
可動片16bの上面は、遊技盤11から突出した状態において、右端から左端に向けて下り傾斜となるように形成されている。そして、ゲート20の直下には、可動片16bの右端が位置するようになっており、可動片16bの左端の左方に第2始動入賞口16が配置されている。また、第2始動入賞口16は、上方に向けて開口したコップ形状となっており、開口に到達した遊技球が第2始動入賞口16に入球するようになっている。
他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、可動片16bが遊技盤11から突出している状態においては、この可動片16bの上面が遊技球を第2始動入賞口16の開口まで案内するガイド部材として機能することにより、第2始動入賞口16への遊技球の入球が可能となる(図70(b)参照)。これに対して、可動片16bが遊技盤11に没入している状態においては、可動片16bが遊技球を第2始動入賞口16の開口まで案内することができず、第2始動入賞口16への遊技球の入球は不可能となっている(図70(a)参照)。また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、可動片16bの右端から第2始動入賞口16までの長さが、第2遊技領域12b内における遊技球が流下する流下通路の横幅とほぼ同じであるため、可動片16bが突出している状態においては、第2遊技領域12bへ進入しゲート20を通過した遊技球のほぼ全てが第2始動入賞口16へ入球可能となる。
そして、上述の実施の形態と同様に、ゲート20を遊技球が通過すると、普通図柄の抽選が行われ、普通図柄の変動表示が開始される。普通図柄の抽選の結果が当たりであった場合には、普通図柄の変動表示が所定の変動時間実行された後、当たり図柄が停止表示され、所定の作動時間、上述の可動片16bが突出した状態となる(図70(b)参照)。これに対して、普通図柄の抽選の結果がハズレであった場合には、普通図柄の変動表示が所定の変動時間実行された後、ハズレ図柄が停止表示され、上述の可動片16bは遊技盤11に没入した状態のままとなる(図70(a)参照)。
なお、第2始動入賞口16へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球のみが通過可能であり、第1遊技領域12aを流下する遊技球は通過できないようになっている。
また、第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、所定個数(他の適用例6では1個)の遊技球が払い出されるようになっている。
図69に示すように、第2始動入賞口16及び可動片16bの下方には、アタッカー装置17が設けられている。他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、上述の実施の形態と異なり、大入賞口18内に、特定領域57、一般領域58及び振り分け部材59は設けられていない。
なお、大入賞口18へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球のみが通過可能であり、第1遊技領域12aを流下する遊技球は通過できないようになっている。
そして、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、大当たりの当選に基づいて実行される特別遊技の終了後には、当該大当たりの当選時に決定された大当たり図柄の種類に応じた遊技状態が設定されるようになっている。
(制御及び遊技の概要)
次に、他の適用例6に係るパチンコ機Pにおいて実行される各種制御や遊技について、上述の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態である通常遊技状態、低確率遊技状態及び第1時短遊技状態を組み合わせた遊技状態である第1低確率時短遊技状態、低確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態である第2低確率時短遊技状態、又は、高確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態である高確率時短遊技状態のいずれかの遊技状態が設定される。
ここで、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、非時短遊技状態、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態は、第2始動入賞口16への遊技球の入球の頻度(入球の難易度、換言すれば、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選の頻度)がそれぞれ異なるように設定されている。具体的な設定の内容については、後程詳述する。
なお、上述の実施の形態と同様に、工場出荷後やリセット後の初期状態においては、通常遊技状態が設定されるようになっている。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、第1遊技領域12aを流下する遊技球は、第1始動入賞口15への入球が可能となっており、第2遊技領域12bを流下する遊技球は、ゲート20の通過、第2始動入賞口16への入球、大入賞口18への入球が可能となっている。
そして、通常遊技状態中は遊技球が第1始動入賞口15へ入球するように、遊技者に第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)を行わせ、第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中及び特別遊技中は、遊技球がゲート20を通過し、第2始動入賞口16へ入球し、また、遊技球が大入賞口18へ入球するように、遊技者に第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる右打ち)を行わせる。
図71(a)に示すように、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選においては大当たりに当選可能であって、大当たりに当選すると大当たり図柄X1又はX2が決定されるようになっている。そして、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選を行う時点の遊技状態が低確率遊技状態(通常遊技状態、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態)であった場合における大当たりの当選の確率は、およそ1/300に設定されており、上述の遊技状態が高確率遊技状態(高確率時短遊技状態)であった場合における大当たりの当選の確率は、およそ3/300(すなわち、およそ1/100)に設定されている。
また、大当たり図柄X1の決定確率、及び、大当たり図柄X2の決定確率はいずれも50/100(すなわち、50%)に設定されている。
さらに、上述の当否抽選によりハズレとなるとハズレ図柄Z1が決定されるようになっている。
なお、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第1特図乱数の保留の上限数(第1保留数の上限数)は4個に設定されている。第1特図乱数の保留の上限数はこれに限定されるものではない。
また、図71(a)に示すように、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選においても大当たりに当選可能であって、大当たりに当選すると大当たり図柄X3が決定されるようになっている。そして、第2始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選を行う時点の遊技状態が低確率遊技状態(通常遊技状態、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態)であった場合における大当たりの当選の確率は、およそ1/300に設定されており、上述の遊技状態が高確率遊技状態(高確率時短遊技状態)であった場合における大当たりの当選の確率は、およそ3/300(1/100)に設定されている。
また、大当たり図柄X3の決定確率は100/100(すなわち、100%)に設定されている。
さらに、上述の当否抽選によりハズレとなるとハズレ図柄Z2が決定されるようになっている。
なお、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第2特図乱数の保留の上限数(第2保留数の上限数)は4個に設定されている。第2特図乱数の保留の上限数はこれに限定されるものではない。
そして、図71(a)に示すように、大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2が決定された場合にはいずれも、当該決定に基づく特別遊技中に、大入賞口18が29.0秒開放するか又は大入賞口18に10個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するラウンド遊技が5回実行され、約500個の遊技球を獲得できるようになっている。
また、大当たり図柄X3が決定された場合には、上述のラウンド遊技が10回実行され、約1000個の遊技球を獲得できるようになっている。
(普図遊技の概要)
次に、他の適用例6に係るパチンコ機Pで実行される普図遊技の概要について説明する。
図71(c)に示すように、非時短遊技状態中(通常遊技状態中)においては、普通図柄の抽選により当たりとなる確率はおよそ1/1.2、普通図柄の変動時間は10秒、普通図柄の抽選により当たりとなった場合の可動片16bの作動時間(可動片16bが突出した状態となる時間)は0.05秒に設定されている。なお、特に図示していないが、特別遊技中も同様に設定されている。
また、第1時短遊技状態中(第1低確率時短遊技状態中)においては、普通図柄の抽選により当たりとなる確率は、非時短遊技状態中と同一のおよそ1/1.2、普通図柄の変動時間は、非時短遊技状態中よりも短い0.5秒、普通図柄の抽選により当たりとなった場合の可動片16bの作動時間は、非時短遊技状態中よりも長い5秒に設定されている。
また、第2時短遊技状態中(第2低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中)においては、普通図柄の抽選により当たりとなる確率は、非時短遊技状態中及び第1時短遊技状態中よりも高いおよそ1/1.1、普通図柄の変動時間は、第1時短遊技状態中と同一の0.5秒、普通図柄の抽選により当たりとなった場合の可動片16bの作動時間は、第1時短遊技状態中と同一の5秒に設定されている。
すなわち、非時短遊技状態中及び特別遊技中はいずれも、遊技球がゲート20を通過した場合に実行される普通図柄の抽選において高い確率で当たりとなり、可動片16bが突出した状態となる機会は多い。しかし、普通図柄の変動時間が5秒、可動片16bの作動時間が0.05秒であることから、可動片16bが没入した状態から突出した状態になるまでの時間は長い(突出した状態から次に突出した状態になるまでの間隔は長い)ものの、可動片16bが突出した状態に維持される時間は極めて短い。したがって、非時短遊技状態中は、ほぼ可動片16bが没入した状態となり、第2遊技領域12bへ進入した遊技球が第2始動入賞口16へ入球することはほぼ不可能となっている。
これに対して、第1時短遊技状態中(第1低確率時短遊技状態中)は、非時短遊技状態中と同一の確率で普通図柄の抽選において当たりとなるため、非時短遊技状態中と同様に、可動片16bが突出した状態となる機会は多い。また、普通図柄の変動時間は非時短遊技状態中よりも短い0.5秒、可動片16bの作動時間は非時短遊技状態中よりも長い5秒であることから、可動片16bが没入した状態から突出した状態になるまでの時間は短い(突出した状態から次に突出した状態になるまでの間隔は短い)ものの、可動片16bが突出した状態に維持される時間は長い。したがって、第1時短遊技状態中は、ほぼ可動片16bが突出した状態となり、第2遊技領域12bへ進入した遊技球が第2始動入賞口16へ入球する可能性は高い。
また、第2時短遊技状態中(第2低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中)は、非時短遊技状態中や第1時短遊技状態中よりも高い確率で普通図柄の抽選において当たりとなるため、可動片16bが突出した状態となる機会は極めて多い。また、普通図柄の変動時間は第1時短遊技状態中と同一の0.5秒、可動片16bの作動時間は第1時短遊技状態中と同一の5秒であることから、第1時短遊技状態中と同様に、可動片16bが没入した状態から突出した状態になるまでの時間は短い(突出した状態から次に突出した状態になるまでの間隔は短い)ものの、可動片16bが突出した状態に維持される時間は長い。したがって、第2時短遊技状態中は、第1時短遊技状態中よりも可動片16bが突出した状態となりやすく、第2遊技領域12bへ進入した遊技球が第2始動入賞口16へ入球する可能性は第1時短遊技状態中よりも高い。
以上のように、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、非時短遊技状態、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態のいずれにおいても、総じて普通図柄の抽選により当たりとなる確率は高く設定されているものの、普通図柄の変動時間及び可動片16bの作動時間を異ならせることで、第2始動入賞口16へ遊技球が入球する可能性(すなわち、第2始動入賞口16への遊技球の入球の頻度、換言すれば、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選の実行の頻度)が変化するようになっている。
すなわち、第1時短遊技状態中は、非時短遊技状態よりも可動片16bが突出した状態に維持されやすいため、より第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすく、第2時短遊技状態中は、第1時短遊技状態よりもさらに可動片16bが突出した状態に維持されやすいため、より第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすい。
したがって、第2時短遊技状態中は非時短遊技状態及び第1時短遊技状態中よりも、また、第1時短遊技状態中は非時短遊技状態よりも、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えながら当否抽選の機会を獲得できることとなる。
(設定される遊技状態の概要)
上述のように、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態のいずれかの遊技状態が設定される。
具体的には、通常遊技状態中に指示通りに第1遊技領域12aへ向けて遊技球の打ち出しを行っている限りにおいては、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選により大当たりに当選可能であり、大当たりに当選すると大当たり図柄X1又はX2が決定される。
そして、図71(b)に示すように、大当たり図柄X1が決定されると、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定されるとともに、第2時短遊技状態に設定されることにより、第2低確率時短遊技状態が設定される。第2低確率時短遊技状態が設定された場合には、時短回数が100回に設定される。
すなわち、第2低確率時短遊技状態が設定された後、大当たりに当選することなく、特別図柄の変動回数が100回に到達するまで(すなわち、当否抽選の結果が100回導出されるまで)、第2低確率時短遊技状態が継続する。
これに対して、図71(b)に示すように、大当たり図柄X2が決定されると、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されるとともに、第2時短遊技状態に設定されることにより、高確率時短遊技状態が設定される。高確率時短遊技状態が設定された場合には、高確回数及び時短回数はいずれも100回に設定される。
すなわち、高確率時短遊技状態が設定された後、大当たりに当選することなく、特別図柄の変動回数が100回に到達するまで(すなわち、当否抽選の結果が100回導出するまで)、高確率時短遊技状態が継続する。
また、第2低確率時短遊技状態中及び高確率時短遊技状態中はいずれも、上述の如く、ほぼ可動片16bが突出した状態となり、第2遊技領域12bへ進入した遊技球が第2始動入賞口16へ入球する可能性は高い。したがって、第2低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中に指示通りに第2遊技領域12bへ向けて遊技球の打ち出しを行っている限りにおいては、第2始動入賞口16へ遊技球が入球する。そして、当該入球に基づく当否抽選においては大当たりに当選可能であり、大当たりに当選すると大当たり図柄X3が決定される。
そして、図71(b)に示すように、大当たり図柄X3が決定されると、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されるとともに、第2時短遊技状態に設定されることにより、高確率時短遊技状態が設定され、高確回数及び時短回数はいずれも100回に設定される。
また、第2低確率時短遊技状態が設定された後、当否抽選の結果が100回全て大当たり以外(すなわち、ハズレ)となると、第2時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、通常遊技状態が設定される。
同様に、高確率時短遊技状態が設定された後、当否抽選の結果が100回全て大当たり以外となると、高確率遊技状態が低確率遊技状態に変更されるとともに、第2時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、通常遊技状態が設定される。
ここで、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、RAMクリア後には通常遊技状態が設定される。また、大当たり図柄X1に基づく特別遊技の終了後には、第2低確率時短遊技状態が設定され、大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が100回に到達すると通常遊技状態が設定される。また、大当たり図柄X2又はX3に基づく特別遊技の終了後には、高確率時短遊技状態が設定され、大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が100回に到達すると通常遊技状態が設定される。
そして、図71(b)に示すように、通常遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が設定されてから、大当たりに当選することなく、特別図柄の変動回数が所定の時短発動回数(他の適用例6では500回)に到達すると(すなわち、通常遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が設定された後、500回の当否抽選の結果が全て大当たり以外となると)、低確率遊技状態はそのままに、非時短遊技状態が第1時短遊技状態に変更されることにより、第1低確率時短遊技状態が設定される。第1低確率時短遊技状態が設定された場合には、時短回数が600回に設定される。
すなわち、第1低確率時短遊技状態が設定された後、大当たりに当選することなく、特別図柄の変動回数が600回に到達するまで(すなわち、600回の当否抽選の結果が全て大当たり以外となるまで)、第1低確率時短遊技状態が継続する。
また、第1低確率時短遊技状態中は、第2低確率時短遊技状態中及び高確率時短遊技状態中と同様に、ほぼ可動片16bが突出した状態となり、第2遊技領域12bへ進入した遊技球が第2始動入賞口16へ入球する可能性は高い。したがって、第1低確率時短遊技状態中に指示通りに第2遊技領域12bへ向けて遊技球の打ち出しを行っている限りにおいては、第2始動入賞口16へ遊技球が入球する。そして、当該入球に基づく当否抽選においては大当たりに当選可能であり、大当たりに当選すると大当たり図柄X3が決定される。
これに対して、第1低確率時短遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄の変動回数が600回に到達すると(すなわち、600回の当否抽選の結果が全て大当たり以外となると)、第1時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、通常遊技状態が設定される。
ここで、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設定されることとなる時短発動回数(500回)をカウントするための時短発動回数カウンタが、主制御基板100のメインRAM103における所定の記憶領域により構成されている。
この時短発動回数カウンタのカウント値は、所定の操作によりRAMクリア(リセット)が行われること、特別遊技が終了すること、又は、第1低確率時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設定されることのいずれかのリセット条件の成立により、リセットされる。そして、通常遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が設定されると、時短発動回数カウンタによるカウントが開始され、当該カウントは通常遊技状態中及び第2低確率時短遊技状態中(すなわち、低確率遊技状態中)のみ実行されるようになっている。
具体的には、RAMクリア(リセット)が行われると、その後の遊技状態が通常遊技状態(低確率遊技状態)に設定され、この時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
また、大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技が終了すると、その後の遊技状態が第2低確率時短遊技状態(低確率遊技状態)に設定され、この時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
これに対して、大当たり図柄X2又はX3の決定に基づく特別遊技が終了すると、その後の遊技状態が高確率時短遊技状態(高確率遊技状態)に設定される。そのため、特別遊技が終了した時点からは時短発動回数カウンタによるカウントは開始されず、高確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定された時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
そして、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、特別図柄の変動が行われるごとに、時短発動回数カウンタによるカウントが行われる。時短発動回数カウンタのカウント値が上述の時短発動回数に到達すると、当該到達時点における特別図柄の変動が終了し(すなわち、特別図柄が停止表示され)所定の停止表示時間が経過した時点で、第1低確率時短遊技状態が設定される。
すなわち、他の適用例6に係るパチンコ機Pによれば、通常遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が設定されてからの特別図柄の変動回数(時短発動回数カウントによるカウント値)が時短発動回数に到達することで、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介さずに第1低確率時短遊技状態が設定されるため、斬新な遊技性の付与が可能となり遊技者の興趣を高めることができる。
なお、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、RAMクリア後(リセット後)又は大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後から次に大当たりに当選するまでの間においては、第1低確率時短遊技状態(第1時短遊技状態)を1回のみ設定できるようになっている。
すなわち、通常遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が設定されてからの時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数(500回)に到達し第1低確率時短遊技状態が設定された後は、次に大当たりに当選するまで、第1低確率時短遊技状態を再度設定することができない。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態が設定されることで時短発動回数カウンタのカウント値がリセットされた後は、次に大当たりに当選するまで、当該時短発動回数カウンタによるカウントが中止されるように設定されている。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、ハズレ図柄(Z1、Z2)にはいずれも、時短遊技状態を設定する旨は定められていない。したがって、ハズレ図柄の停止後には遊技状態が変更されることはなく、当該ハズレ図柄の決定時の遊技状態が継続する。
なお、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、上述の実施の形態のような連続時短設定回数や連続確変設定回数は設定されておらず、大当たり図柄X1が決定された場合には常に、当該決定に基づく特別遊技の終了後に低確率時短遊技状態が設定され、大当たり図柄X2又はX3が決定された場合には常に、当該決定に基づく特別遊技の終了後に高確率時短遊技状態が設定される。
(遊技状態に関する情報の送信の概要)
他の適用例6に係るパチンコ機PのメインCPU101は、種々の時点において、当該時点における遊技状態に関する情報(以下、遊技状態指定情報ともいう)を副制御基板300に送信する。
具体的には、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、遊技状態指定情報として、通常A指定情報、第2低確率時短指定情報、第2低確率時短終了所定回数前指定情報、第2低確率時短最終指定情報、高確率時短保留指定情報、高確率時短指定情報、高確率時短終了所定回数前指定情報、高確率時短最終指定情報、第1低確率時短到達前指定情報、第1低確率時短指定情報、第1低確率時短終了所定回数前指定情報、第1低確率時短最終指定情報、通常B指定情報の13種類が設けられている。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、メインCPU101は、特別図柄が停止表示され停止表示時間が経過した後に、副制御基板300に送信される上述の遊技状態指定情報が変更される場合(たとえば、遊技状態が第2低確率時短遊技状態から通常遊技状態に変更される場合等)において、上述の停止表示時間が経過した時点で(すなわち、停止表示された特別図柄が確定した時点で)、遊技状態指定情報が変更される旨の情報を含む遊技状態変化指定コマンドを送信する。
また、メインCPU101は、特別遊技が終了した時点で、その後に設定される遊技状態の情報を含む特別遊技後遊技状態指定コマンドを送信する。
さらに、メインCPU101は、特別図柄の変動表示が行われることなく所定の客待ち時間(たとえば、30秒)が経過した時点、特別図柄の変動開始時点、特別図柄が停止表示され停止表示時間が経過した時点、特別遊技が実行された場合におけるオープニング処理の開始時点、特別遊技が実行された場合におけるラウンド遊技の開始時点(大入賞口18の開放時点)、特別遊技が実行された場合におけるラウンド遊技の終了時点(大入賞口18の閉鎖時点)、特別遊技が実行された場合におけるエンディング処理の開始時点、特別遊技が実行された場合におけるエンディング処理の終了時点、RAMクリア時点、電源投入時点(電断復帰時点)で、パチンコ機Pの機種情報を含むスペック指定コマンドを送信する。なお、スペック指定コマンドが送信される上記各時点を総称して、スペック指定コマンド送信時点ともいう。
そして、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、遊技状態変化指定コマンド、特別遊技後遊技状態指定コマンド又はスペック指定コマンドに所定の遊技状態指定情報が含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。
(1)通常A指定情報
通常A指定情報は、RAMクリア後、大当たりに当選することなく第2低確率時短遊技状態が終了した後、又は、大当たりに当選することなく高確率時短遊技状態が終了した後に設定される通常遊技状態(以下、通常遊技状態Aともいう)中である旨を示すものである。
通常A指定情報は、第2低確率時短遊技状態が設定されてから大当たりに当選することなく到達した100回目の変動(すなわち、大当たりに当選することなく第2低確率時短遊技状態が終了することとなる変動)において特別図柄が停止表示され停止表示時間が経過した時点や、高確率時短遊技状態が設定されてから大当たりに当選することなく到達した100回目の変動(すなわち、大当たりに当選することなく高確率時短遊技状態が終了することとなる変動)において特別図柄が停止表示され停止表示時間が経過した時点で送信される遊技状態変化指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。
また、通常A指定情報は、通常遊技状態A中にスペック指定コマンド送信時点となった場合に送信されるスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。たとえば、通常遊技状態A中において特別図柄の変動が開始されるごとに、通常A指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、たとえば、通常遊技状態A中に電断が発生した場合には電断復帰時点において、また、RAMクリアが行われて通常遊技状態Aが設定された場合にはRAMクリア時点において、通常A指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、たとえば、通常遊技状態A中に大当たりに当選し特別遊技が実行される場合には、オープニング処理の開始時点、ラウンド遊技の開始時点、エンディング処理の開始時点等において、通常A指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。
(2)第2低確率時短指定情報
第2低確率時短指定情報は、第2低確率時短遊技状態が設定されてから1回目~95回目の特別図柄の変動である旨を示すものである。
第2低確率時短指定情報は、大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技が終了した時点で送信される特別遊技後遊技状態指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。
また、第2低確率時短指定情報は、第2低確率時短遊技状態が設定されてから1回目~95回目の特別図柄の変動においてスペック指定コマンド送信時点となった場合に送信されるスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。たとえば、第2低確率時短遊技状態が設定されてから1回目~95回目の特別図柄の変動が開始されるごとに、第2低確率時短指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、たとえば、第2低確率時短遊技状態が設定されてから1回目~95回目の特別図柄の変動中に電断が発生した場合には、電断復帰時点において、第2低確率時短指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、第2低確率時短遊技状態が設定されてから1回目~95回目の当否抽選により大当たりに当選し特別遊技が実行される場合には、オープニング処理の開始時点、ラウンド遊技の開始時点、エンディング処理の開始時点等において、第2低確率時短指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。
(3)第2低確率時短終了所定回数前指定情報
第2低確率時短終了所定回数前指定情報は、第2低確率時短遊技状態が設定されてから96回目~99回目の特別図柄の変動である旨(すなわち、第2低確率時短遊技状態の最後の変動から4回前、3回前、2回前又は1回前の変動である旨)を示すものである。
第2低確率時短終了所定回数前指定情報は、第2低確率時短遊技状態が設定されてから95回目の変動において、特別図柄が停止表示され停止表示時間が経過した時点で送信される遊技状態変化指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。
また、第2低確率時短終了所定回数前指定情報は、第2低確率時短遊技状態が設定されてから96回目~99回目の特別図柄の変動においてスペック指定コマンド送信時点となった場合に送信されるスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。たとえば、第2低確率時短遊技状態が設定されてから96回目~99回目の特別図柄の変動が開始されるごとに、第2低確率時短終了所定回数前指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、たとえば、第2低確率時短遊技状態が設定されてから96回目~99回目の特別図柄の変動中に電断が発生した場合には、電断復帰時点において、第2低確率時短終了所定回数前指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、第2低確率時短遊技状態が設定されてから96回目~99回目の当否抽選により大当たりに当選し特別遊技が実行される場合には、オープニング処理の開始時点、ラウンド遊技の開始時点、エンディング処理の開始時点等において、第2低確率時短終了所定回数前指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。
(4)第2低確率時短最終指定情報
第2低確率時短最終指定情報は、第2低確率時短遊技状態が設定されてから100回目の特別図柄の変動である旨(すなわち、第2低確率時短遊技状態の最後の変動である旨)を示すものである。
第2低確率時短最終指定情報は、第2低確率時短遊技状態が設定されてから99回目の変動において、特別図柄が停止表示され停止表示時間が経過した時点で送信される遊技状態変化指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。
また、第2低確率時短最終指定情報は、第2低確率時短遊技状態が設定されてから100回目の特別図柄の変動においてスペック指定コマンド送信時点となった場合に送信されるスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。たとえば、第2低確率時短遊技状態が設定されてから100回目の特別図柄の変動が開始される時点において、第2低確率時短最終指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、たとえば、第2低確率時短遊技状態が設定されてから100回目の特別図柄の変動中に電断が発生した場合には、電断復帰時点において、第2低確率時短最終指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、第2低確率時短遊技状態が設定されてから100回目の当否抽選により大当たりに当選し特別遊技が実行される場合には、オープニング処理の開始時点、ラウンド遊技の開始時点、エンディング処理の開始時点等において、第2低確率時短最終指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。
(5)高確率時短保留指定情報
高確率時短保留指定情報は、高確率時短遊技状態が設定された時点で記憶されている第2特図乱数の保留記憶(以下、高確保留ともいう)に基づく特別図柄の変動である旨を示すものである。
高確率時短保留指定情報は、大当たり図柄X2又はX3の決定に基づく特別遊技が終了した時点で送信される特別遊技後遊技状態指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。
また、高確率時短保留指定情報は、上述の高確保留に基づく特別図柄の変動においてスペック指定コマンド送信時点となった場合に送信されるスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。たとえば、高確保留に基づく特別図柄の変動が開始されるごとに、高確率時短保留指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、たとえば、上述の高確保留に基づく特別図柄の変動中に電断が発生した場合には、電断復帰時点において、高確率時短保留指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、上述の高確保留に基づく当否抽選により大当たりに当選し特別遊技が実行される場合には、オープニング処理の開始時点、ラウンド遊技の開始時点、エンディング処理の開始時点等において、高確率時短保留指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。
(6)高確率時短指定情報
高確率時短指定情報は、上述の高確保留に基づく特別図柄の変動が終了した後、高確率時短遊技状態が設定されてからの特別図柄の変動回数が95回目までの変動である旨を示すものである。
高確率時短指定情報は、上述の高確保留のうち最も遅くに記憶された保留に基づく特別図柄の変動において、特別図柄が停止表示され停止表示時間が経過した時点で送信される遊技状態変化指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。
また、高確率時短指定情報は、高確保留に基づく特別図柄の変動終了後の次の変動から、高確率時短遊技状態が設定されてから95回目の特別図柄の変動までの間にスペック指定コマンド送信時点となった場合に送信されるスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。たとえば、高確率時短遊技状態が設定された時点で4個の高確保留が記憶されていた場合には、高確率時短遊技状態が設定されてから5回目~95回目の特別図柄の変動が開始されるごとに、高確率時短指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、たとえば、上述の場合に、高確率時短遊技状態が設定されてから5回目~95回目の特別図柄の変動中に電断が発生したときには、電断復帰時点において、高確率時短指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、上述の場合に、高確率時短遊技状態が設定されてから5回目~95回目の当否抽選により大当たりに当選し特別遊技が実行されるときには、オープニング処理の開始時点、ラウンド遊技の開始時点、エンディング処理の開始時点等において、高確率時短指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。
(7)高確率時短終了所定回数前指定情報
高確率時短終了所定回数前指定情報は、高確率時短遊技状態が設定されてから96回目~99回目の特別図柄の変動である旨(すなわち、高確率時短遊技状態の最後の変動から4回前、3回前、2回前又は1回前の変動である旨)を示すものである。
高確率時短終了所定回数前指定情報は、高確率時短遊技状態が設定されてから95回目の変動において、特別図柄が停止表示され停止表示時間が経過した時点で送信される遊技状態変化指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。
また、高確率時短終了所定回数前指定情報は、高確率時短遊技状態が設定されてから96回目~99回目の特別図柄の変動においてスペック指定コマンド送信時点となった場合に送信されるスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。たとえば、高確率時短遊技状態が設定されてから96回目~99回目の特別図柄の変動が開始されるごとに、高確率時短終了所定回数前指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、たとえば、高確率時短遊技状態が設定されてから96回目~99回目の特別図柄の変動中に電断が発生したときには、電断復帰時点において、高確率時短終了所定回数前指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、高確率時短遊技状態が設定されてから96回目~99回目の当否抽選により大当たりに当選し特別遊技が実行される場合には、オープニング処理の開始時点、ラウンド遊技の開始時点、エンディング処理の開始時点等において、高確率時短終了所定回数前指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。
(8)高確率時短最終指定情報
高確率時短最終指定情報は、高確率時短遊技状態が設定されてから100回目の特別図柄の変動である旨(すなわち、高確率時短遊技状態の最後の変動である旨)を示すものである。
高確率時短最終指定情報は、高確率時短遊技状態が設定されてから99回目の変動において、特別図柄が停止表示され停止表示時間が経過した時点で送信される遊技状態変化指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。
また、高確率時短最終指定情報は、高確率時短遊技状態が設定されてから100回目の特別図柄の変動においてスペック指定コマンド送信時点となった場合に送信されるスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。たとえば、高確率時短遊技状態が設定されてから100回目の特別図柄の変動が開始される時点において、高確率時短最終指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、たとえば、高確率時短遊技状態が設定されてから100回目の特別図柄の変動中に電断が発生したときには、電断復帰時点において、高確率時短最終指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、高確率時短遊技状態が設定されてから100回目の当否抽選により大当たりに当選し特別遊技が実行される場合には、オープニング処理の開始時点、ラウンド遊技の開始時点、エンディング処理の開始時点等において、高確率時短最終指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。
(9)第1低確率時短到達前指定情報
第1低確率時短到達前指定情報は、特別遊技の終了後に通常遊技状態(通常遊技状態A)又は第2低確率時短遊技状態が設定されてから500回目の特別図柄の変動となる旨(すなわち、第1低確率時短遊技状態が設定される直前の変動となる旨)を示すものである。
第1低確率時短到達前指定情報は、特別遊技の終了後に通常遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が設定されてから499回目の変動において、特別図柄が停止表示され停止表示時間が経過した時点で送信される遊技状態変化指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。
また、特別遊技の終了後に通常遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が設定されてから499回目の特別図柄の変動中に電断が発生したときには、電断復帰時点において、第1低確率時短到達前指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。
また、特別遊技の終了後に通常遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が設定されてから499回目の当否抽選により大当たりに当選し特別遊技が実行される場合には、オープニング処理の開始時点、ラウンド遊技の開始時点、エンディング処理の開始時点等において、第1低確率時短到達前指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。
(10)第1低確率時短指定情報
第1低確率時短指定情報は、第1低確率時短遊技状態が設定されてから1回目~595回目の特別図柄の変動である旨を示すものである。
第1低確率時短指定情報は、RAMクリア後に通常遊技状態が設定されてから500回目の変動、或いは、特別遊技の終了後に通常遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が設定されてから500回目の変動において、特別図柄が停止表示され停止表示時間が経過した時点で送信される遊技状態変化指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。
また、第1低確率時短指定情報は、第1低確率時短遊技状態が設定されてから1回目~595回目の特別図柄の変動においてスペック指定コマンド送信時点となった場合に送信されるスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。たとえば、第1低確率時短遊技状態が設定されてから1回目~595回目の特別図柄の変動が開始されるごとに、第1低確率時短指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、たとえば、第1低確率時短遊技状態が設定されてから1回目~595回目の特別図柄の変動中に電断が発生したときには、電断復帰時点において、第1低確率時短指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、第1低確率時短遊技状態が設定されてから1回目~595回目の当否抽選により大当たりに当選し特別遊技が実行される場合には、オープニング処理の開始時点、ラウンド遊技の開始時点、エンディング処理の開始時点等において、第1低確率時短指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。
(11)第1低確率時短終了所定回数前指定情報
第1低確率時短終了所定回数前指定情報は、第1低確率時短遊技状態が設定されてから596回目~599回目の特別図柄の変動である旨(すなわち、第1低確率時短遊技状態の最後の変動から4回前、3回前、2回前又は1回前の変動である旨)を示すものである。
第1低確率時短終了所定回数前指定情報は、第1低確率時短遊技状態が設定されてから595回目の変動において、特別図柄が停止表示され停止表示時間が経過した時点で送信される遊技状態変化指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。
また、第1低確率時短終了所定回数前指定情報は、第1低確率時短遊技状態が設定されてから596回目~599回目の特別図柄の変動においてスペック指定コマンド送信時点となった場合に送信されるスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。たとえば、第1低確率時短遊技状態が設定されてから596回目~599回目の特別図柄の変動が開始されるごとに、第1低確率時短終了所定回数前指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、たとえば、第1低確率時短遊技状態が設定されてから596回目~599回目の特別図柄の変動中に電断が発生したときには、電断復帰時点において、第1低確率時短終了所定回数前指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、第1低確率時短遊技状態が設定されてから596回目~599回目の当否抽選により大当たりに当選し特別遊技が実行される場合には、オープニング処理の開始時点、ラウンド遊技の開始時点、エンディング処理の開始時点等において、第1低確率時短終了所定回数前指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。
(12)第1低確率時短最終指定情報
第1低確率時短最終指定情報は、第1低確率時短遊技状態が設定されてから600回目の特別図柄の変動である旨(すなわち、第1低確率時短遊技状態の最後の変動である旨)を示すものである。
第1低確率時短最終指定情報は、第1低確率時短遊技状態が設定されてから599回目の変動において、特別図柄が停止表示され停止表示時間が経過した時点で送信される遊技状態変化指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。
また、第1低確率時短最終指定情報は、第1低確率時短遊技状態が設定されてから600回目の特別図柄の変動においてスペック指定コマンド送信時点となった場合に送信されるスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。たとえば、第1低確率時短遊技状態が設定されてから600回目の特別図柄の変動が開始される時点において、第1低確率時短最終指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、たとえば、第1低確率時短遊技状態が設定されてから600回目の特別図柄の変動中に電断が発生したときには、電断復帰時点において、第1低確率時短最終指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、第1低確率時短遊技状態が設定されてから600回目の当否抽選により大当たりに当選し特別遊技が実行される場合には、オープニング処理の開始時点、ラウンド遊技の開始時点、エンディング処理の開始時点等において、第1低確率時短最終指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。
(13)通常B指定情報
通常B指定情報は、大当たりに当選することなく第1低確率時短遊技状態が終了した後に設定される通常遊技状態(以下、通常遊技状態Bともいう)中である旨を示すものである。
通常B指定情報は、第1低確率時短遊技状態が設定されてから大当たりに当選することなく到達した600回目の変動(すなわち、大当たりに当選することなく第1低確率時短遊技状態が終了することとなる変動)において特別図柄が停止表示され停止表示時間が経過した時点で送信される遊技状態変化指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。
また、通常B指定情報は、通常遊技状態B中にスペック指定コマンド送信時点となった場合に送信されるスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信されるようになっている。たとえば、通常遊技状態B中において特別図柄の変動が開始されるごとに、通常B指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、たとえば、通常遊技状態B中に電断が発生した場合には、電断復帰時点において、通常B指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。また、たとえば、通常遊技状態B中に大当たりに当選し特別遊技が実行される場合には、オープニング処理の開始時点、ラウンド遊技の開始時点、エンディング処理の開始時点等において、通常B指定情報がスペック指定コマンドに含められ、副制御基板300に送信される。
またここで、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、設定されている遊技状態や特別図柄の変動回数等に応じた上述の遊技状態指定情報が主制御基板100のメインRAM103における所定の記憶領域に記憶され、電断が発生した場合には、上述の遊技状態指定情報を含むメインRAM103の記憶データについてバックアップが行われるようになっている。これにより、電断発生前に設定されていた遊技状態や特別図柄の変動回数等に応じた上述の遊技状態指定情報を、電断復帰時に取得し副制御基板300に送信可能となる。
そして、サブCPU301は、遊技状態指定情報を受信すると、副制御基板300におけるサブRAM303の所定の記憶領域に、受信した遊技状態指定情報を記憶する。
以上のように、他の適用例6に係るパチンコ機Pによれば、上述の各時点で、設定されている遊技状態や特別図柄の変動回数等に応じた遊技状態指定情報が副制御基板300に送信されるため、副制御基板300においても、上述の各時点で設定されている遊技状態や当該遊技状態が設定されてからの特別図柄の変動回数等を把握することができ、当該遊技状態や特別図柄の変動回数等に応じた演出を実行可能となる。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pにおいては、電断復帰時点(パチンコ機Pの電源がオフからオンとなった時点)において、電断発生前の遊技状態指定情報が副制御基板300に送信される。
他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、たとえば、落雷等によりパチンコ機Pに不測の電断が発生した場合、主制御基板100におけるメインRAM103の記憶データについてはバックアップが行われるものの、副制御基板300におけるサブRAM303の記憶データについてはバックアップが行われないようになっている。そのため、上述の電断の発生により副制御基板300にリセットが生じたような場合には、副制御基板300におけるサブRAM303の記憶データがクリアされる。すると、上述のようにサブRAM303に記憶された遊技状態指定情報もクリアされることとなる。さらに、他の適用例6に係るパチンコ機Pは、主制御基板100から副制御基板300へは一方向に通信可能となっているため、主制御基板300は、副制御基板300にリセットが発生したことを把握できない。そこで、電断が発生した場合には、当該電断からの復帰時点で、メインCPU101がメインRAM103に記憶されている遊技状態指定情報を副制御基板300に送信することで、副制御基板300は、電断発生前における遊技状態指定情報を把握することができる。これにより、電断が発生した場合であっても、電断発生前に設定されていた遊技状態に応じた演出を再度実行することができる。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が設定されてからの特別図柄の変動回数が時短発動回数に到達することで設定される第1低確率時短遊技状態中(すなわち、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介さずに設定される時短遊技状態中)と、大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技の終了後に設定される第2低確率時短遊技状態中(すなわち、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介して設定される時短遊技状態中)とでは、各時短遊技状態に応じた遊技状態指定情報が定められている。
したがって、他の適用例6に係るパチンコ機Pによれば、副制御基板300において、設定されている時短遊技状態が、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介さずに設定されたものか(すなわち、第1低確率時短遊技状態であるか)、又は、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介して設定されたものか(すなわち、第2低確率時短遊技状態であるか)を把握することができ、各時短遊技状態に応じた演出を実行可能となる。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態が設定されることとなる変動の1回前の変動における停止表示時間の経過時点で、メインCPU101により、次の変動が、第1低確率時短遊技状態が設定される直前の変動である旨を示す第1低確率時短到達前指定情報が副制御基板300に送信される。
これにより、他の適用例6に係るパチンコ機Pによれば、第1低確率時短遊技状態が設定される時点で実行される演出のデータ等を、当該時点よりも前に準備することができるため、たとえば、当該時点で急に演出内容が切り替わる等、遊技者に対し演出の進行に関する違和感を与えるような事態を防止可能となる。
(各種回数の送信の概要)
他の適用例6に係るパチンコ機PのメインCPU101は、上述の各遊技状態の設定時点や時短発動回数カウンタによるカウントの開始時点等において、時短回数や時短発動回数等、種々の回数に関する数値情報(数値データ)を副制御基板300に送信する。
具体的には、メインCPU101は、第2低確率時短遊技状態の設定時点(すなわち、大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技の終了時点)において、第2低確率時短遊技状態における時短回数である「100回」という数値情報を副制御基板300に送信する。
また、メインCPU101は、高確率時短遊技状態の設定時点(すなわち、大当たり図柄X2又はX3の決定に基づく特別遊技の終了時点)において、高確率時短遊技状態における高確回数である「100回」という数値情報、及び、時短回数である「100回」という数値情報を副制御基板300に送信する。
また、メインCPU101は、時短発動回数カウンタによるカウントの開始時点(すなわち、RAMクリア時点、或いは、特別遊技の終了後に通常遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が設定された時点)において、第1低確率時短遊技状態の時短発動回数である「500回」という数値情報を副制御基板300に送信する。
また、メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態の設定時点(すなわち、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数(500回)に到達した時点)において、第1低確率時短遊技状態における時短回数である「600回」という数値情報を副制御基板300に送信する。
ここで、特に図示していないが、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、上述の各種回数に対応する数値情報はいずれも、1バイト(8ビット)の2進数データである回数データA及び回数データBにより構成(表現)されるものとなっている。
具体的には、回数データA及び回数データBはいずれも、上位1ビットを除く下位7ビットにより、「0000000b」(10進数で0。なお、最後尾に「b」が付された数字は2進数表記。以下、同様)~「1111111b」(10進数で127)の範囲の数値が表現されるものとなっている。回数データAの下位7ビットは、上述の各種回数の数値を7ビットの2進数で表現可能な最大値「127」(10進数)に1を加えた「128」で割った余りの値となっており、回数データBの下位7ビットは、上述の各種回数の値を上述の「128」で割った商の値となっている。
メインCPU101は、上述の各種時点において、上述のように構成された回数データAを副制御基板300に送信した後に、上述のように構成された回数データBを副制御基板300に送信する。そして、サブCPU301は、回数データA及び回数データBを受信すると、後から受信した回数データBの下位7ビットの値と上述の「128」との積に、先に受信した回数データAの下位7ビットの値を加算することにより、対応する回数を算出することができる。これにより、副制御基板300において、上述の各種回数を把握することができる。
たとえば、第2低確率時短遊技状態の時短回数「100回」であれば、この「100回」を上述の「128」で割った商が「0」、余りが「100」となる。したがって、この時短回数「100回」に対応する回数データAは、下位7ビットが「1100100b」(10進数で100)となり、回数データBは、下位7ビットが「0000000b」(10進数で0)となる。
そして、メインCPU101は、第2低確率時短遊技状態の設定時点において、下位7ビットが「1100100b」の回数データAを副制御基板300に送信した後、下位7ビットが「0000000b」の回数データBを副制御基板300に送信する。
サブCPU301は、回数データA及び回数データBを受信すると、回数データBの下位7ビット「0000000b」(10進数で0)と上述の「128」との積である「0」に、回数データAの下位7ビット「1100100b」(10進数で100)を加算することで、第2低確率時短遊技状態の時短回数である「100回」を算出することができる。これにより、副制御基板300において、第2低確率時短遊技状態の設定時点で、時短回数である「100回」という数値情報を取得可能となる。
また、たとえば、第1低確率時短遊技状態の時短発動回数「500回」であれば、この「500回」を上述の「128」で割った商が「3」、余りが「116」となる。したがって、この時短発動回数「500回」に対応する回数データAは、下位7ビットが「1110100b」(10進数で116)となり、回数データBは、下位7ビットが「0000011b」(10進数で3)となる。
そして、メインCPU101は、時短発動回数カウンタによるカウントの開始時点において、下位7ビットが「1110100b」の回数データAを副制御基板300に送信した後、下位7ビットが「0000011b」の回数データBを副制御基板300に送信する。
サブCPU301は、回数データA及び回数データBを受信すると、回数データBの下位7ビット「0000011b」(10進数で3)と上述の「128」との積である「384」に、回数データAの下位7ビット「1110100b」(10進数で116)を加算することで、第1低確率時短遊技状態の時短発動回数である「500回」を算出することができる。これにより、副制御基板300において、時短発動回数カウンタによるカウントの開始時点で、時短発動回数である「500回」という数値情報を取得可能となる。
また、たとえば、第1低確率時短遊技状態の時短回数「600回」であれば、この「600回」を上述の「128」で割った商が「4」、余りが「88」となる。したがって、この時短回数「600回」に対応する回数データAは、下位7ビットが「1011000b」(10進数で88)となり、回数データBは、下位7ビットが「0000100b」(10進数で4)となる。
そして、メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態の設定時点において、下位7ビットが「1011000b」の回数データAを副制御基板300に送信した後、下位7ビットが「0000100b」の回数データBを副制御基板300に送信する。
サブCPU301は、回数データA及び回数データBを受信すると、回数データBの下位7ビット「0000100b」(10進数で4)と上述の「128」との積である「512」に、回数データAの下位7ビットの値「1011000b」(10進数で88)を加算することで、第1低確率時短遊技状態の時短回数である「600回」を算出することができる。これにより、副制御基板300において、第1低確率時短遊技状態の設定時点で、時短回数である「600回」という数値情報を取得可能となる。
以上のように、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、時短回数や時短発動回数等の各種回数を複数のビット(他の適用例6では7ビット)の2進数で表現可能な最大値よりも1大きい値で割った余りの値を含む回数データA、及び、商の値を含む回数データBを副制御基板300に送信し、副制御基板300において、受信した回数データA及び回数データBに基づいて上述の回数を算出できるようになっている。
これにより、他の適用例6に係るパチンコ機Pによれば、時短回数や時短発動回数等の各種回数が大きい値となる場合であっても、副制御基板300に送信するデータの数を少なくしつつ、上述の回数を副制御基板300に伝達することができる。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、上述の余りの値を含む回数データAを送った後に、上述の商の値を含む回数データBを副制御基板300に送信するようになっている。
これにより、たとえば、パチンコ機において、時短回数や時短発動回数等の各種回数が上述の複数のビットの2進数で表現可能な最大値以下であるように設定されている場合には、回数データBに含まれる商の値は常に0となることから、先に送信された回数データAのみに基づいて上述の回数を算出することができる。したがって、上述の場合には、副制御基板300での上述の回数の算出処理を簡易化することができる。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が設定されてからの特別図柄の変動回数が時短発動回数に到達することで設定される第1低確率時短遊技状態(すなわち、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介さずに設定される時短遊技状態)の時短回数、及び、大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技の終了後に設定される第2低確率時短遊技状態(すなわち、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介して設定される時短遊技状態)の時短回数についてはいずれであっても、所定の形式により構成されたデータ(回数データA、回数データB)を副制御基板300に送信することにより、副制御基板300において、当該データに基づき上述の時短回数を取得(把握)できるようになっている。
したがって、副制御基板300においては、同一の処理を実行することにより、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介さずに設定される時短遊技状態の時短回数、及び、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介して設定される時短遊技状態の時短回数のいずれをも取得することができ、当該取得の処理が煩雑となるのを防止することができる。
次に、上述の特図遊技の進行について、上述の実施の形態と異なる点を中心として、フローチャートを用いて説明する。
まず、特別図柄の変動が停止し、当該特別図柄を停止表示する停止表示時間を停止表示時間タイマカウンタにセットされた後に実行される停止後処理について、図72のフローチャートを参照して説明する。
ステップ3000において、メインCPU101は、停止表示時間タイマカウンタにセットされた停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、停止表示時間が経過していないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ3001に進む。
ステップ3001において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を遊技状態バッファに記憶する。そして、次のステップ3002に進む。
ステップ3002において、メインCPU101は、時短回数更新処理を実行する。この時短回数更新処理は、上述の実施の形態における時短回数更新処理と同様であるため、説明を割愛する。そして、次のステップ3003に進む。
ステップ3003において、メインCPU101は、高確回数更新処理を実行する。この高確回数更新処理は、上述の実施の形態における高確回数更新処理と同様であるため、説明を割愛する。そして、次のステップ3004に進む。
ステップ3004において、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ3009に進む。一方、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ3005に進む。
ステップ3005において、メインCPU101は、大当たり当選時の遊技状態及び停止表示された大当たり図柄の種別(大当たり図柄X1、X2、X3)を副制御基板300に伝達するための大当たり当選時コマンドをセットする。そして、次のステップ3006に進む。
ステップ3006において、メインCPU101は、現時点の遊技状態をリセットする。そして、次のステップ3007に進む。
ステップ3007において、メインCPU101は、特別遊技の開始時に設定される待機時間であるオープニング時間をオープニング時間タイマカウンタにセットするとともに、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ3008に進む。
ステップ3008において、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄の種別に基づいて、メインRAM103にラウンド数をセットする。具体的には、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄がX1又はX2であれば、ラウンド数として「5」をセットし、停止表示されている大当たり図柄がX3であれば、ラウンド数として「10」をセットする。そして、停止後処理を終了する。
また、上述のステップ3004で停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ3009において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタによるカウントを行うための時短発動回数カウント実行処理を実行する。そして、次のステップ3010に進む。
ステップ3010において、メインCPU101は、高確率時短遊技状態が終了した時点であるか否かを判定する。具体的には、上述のステップ3002で第2時短遊技フラグがオンからオフとなり、かつ上述のステップ3003で高確遊技フラグがオンからオフとなったか否かを判定する。そして、高確率時短遊技状態が終了した時点でないと判定した場合、ステップ3012に進む。一方、高確率時短遊技状態が終了した時点であると判定した場合、次のステップ3011に進む。
ステップ3011において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタに時短発動回数「500」をセットする。また、メインCPU101は、時短発動回数「500」に対応する回数データA及び回数データBを副制御基板300に送信する。そして、次のステップ3012に進む。
ステップ3012において、メインCPU101は、当該時点で副制御基板300に送信する遊技状態指定情報が変更されるか否かを判定し、遊技状態指定情報が変更されると判定した場合には、変更後の遊技状態指定情報を含む遊技状態変化指定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。なお、遊技状態指定情報が変更されないと判定した場合には、メインCPU101はここでは何も実行しない。そして、停止後処理を終了する。
次に、上述したステップ3010の時短発動回数カウント実行処理について、図73のフローチャートを参照して説明する。
ステップ3100において、メインCPU101は、高確遊技フラグがオフであるか否かを判定する。そして、高確遊技フラグがオフでない(すなわち、オンである)と判定した場合、時短発動回数カウント実行処理を終了する。一方、高確遊技フラグがオフであると判定した場合、次のステップ3101に進む。
ステップ3101において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達した旨を示す時短発動回数到達フラグがオフであるか否かを判定する。そして、時短発動回数到達フラグがオフでない(すなわち、オンである)と判定した場合、時短発動回数カウント実行処理を終了する。一方、時短発動回数到達フラグがオフであると判定した場合、次のステップ3102に進む。
ステップ3102において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタのカウント値を1デクリメントする。そして、次のステップ3103に進む。
ステップ3103において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタのカウント値が0に到達したか否かを判定する。そして、到達していないと判定した場合、時短発動回数カウント実行処理を終了する。一方、到達したと判定した場合、次のステップ3104に進む。
ステップ3104において、メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態を設定するための第1低確率時短遊技状態設定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、第1時短遊技フラグをオンにし、時短回数に「600」をセットする。なお、時短発動回数に到達した時点では通常遊技状態が設定されており、高確遊技フラグはオフとなっている。この高確遊技フラグはオフのままとする。また、メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態の時短回数「600」に対応する回数データA及び回数データBを副制御基板300に送信する。そして、次のステップ3105に進む。
ステップ3105において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタのカウント値をリセット(ゼロクリア)する。そして、次のステップ3106に進む。
ステップ3106において、メインCPU101は、時短発動回数到達フラグをオンにする。そして、時短発動回数カウント実行処理を終了する。
次に、特別遊技が終了した時点で実行される特別遊技終了処理について、図74のフローチャートを参照して説明する。
ステップ3200において、メインCPU101は、終了した特別遊技の実行契機となった大当たり図柄(メインRAM103の処理領域に記憶)を確認し、上述の大当たり図柄に応じて、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する。
具体的には、メインCPU101は、上述の大当たり図柄がX1の場合(すなわち、第2低確率時短遊技状態が設定される場合)には、高確遊技フラグをオフにするとともに、第2時短遊技フラグをオンにし、時短回数に「100」をセットする。また、上述の大当たり図柄がX2又はX3の場合(すなわち、高確率時短遊技状態が設定される場合)には、高確遊技フラグ及び第2時短遊技フラグをいずれもオンにするとともに、高確回数及び時短回数に「100」をセットする。
また、メインCPU101は、高確率時短遊技状態が設定された場合には、高確回数「100」に対応する回数データA及び回数データBを副制御基板300に送信するとともに、時短回数「100」に対応する回数データA及び回数データBを副制御基板300に送信する。また、第2低確率時短遊技状態が設定された場合には、時短回数「100」に対応する回数データA及び回数データBを副制御基板300に送信する。
そして、次のステップ3201に進む。
ステップ3201において、メインCPU101は、上述のステップ3200で設定された遊技状態、及び、対応する遊技状態指定情報を含む特別遊技後遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ3202に進む。
ステップ3202において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタのカウント値をリセット(ゼロクリア)する。そして、次のステップ3203に進む。
ステップ3203において、メインCPU101は、時短発動回数到達フラグをオフにする。そして、次のステップ3204に進む。
ステップ3204において、メインCPU101は、上述のステップ3200で第2低確率時短遊技状態が設定されたか否かを判定する。具体的には、上述のステップ3200で、高確遊技フラグがオフ、かつ第2時短遊技フラグがオンとなったか否かを判定する。そして、第2低確率時短遊技状態が設定されていないと判定した場合、特別遊技終了処理を終了する。一方、第2低確率時短遊技状態が設定されたと判定した場合、次のステップ3205に進む。
ステップ3205において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタに時短発動回数「500」をセットする。また、メインCPU101は、時短発動回数「500」に対応する回数データA及び回数データBを副制御基板300に送信する。そして、特別遊技終了処理を終了する。
次に、RAMクリア(リセット)に基づいて実行されるRAMクリア時処理について、図75のフローチャートを参照して説明する。
ステップ3300において、メインCPU101は、通常遊技状態を設定する通常遊技状態設定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、高確遊技フラグ、第1時短遊技フラグ及び第2時短遊技フラグをいずれもオフにする。そして、次のステップ3301に進む。
ステップ3301において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタのカウント値をリセット(ゼロクリア)する。そして、次のステップ3302に進む。
ステップ3302において、メインCPU101は、時短発動回数到達フラグをオフにする。そして、次のステップ3303に進む。
ステップ3303において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタに時短発動回数「500」をセットする。また、メインCPU101は、時短発動回数「500」に対応する回数データA及び回数データBを副制御基板300に送信する。そして、RAMクリア後処理を終了する。
次に、スペック指定コマンド送信時点において実行されるスペック指定コマンド送信時点処理について、図76のフローチャートを参照して説明する。
ステップ3400において、メインCPU101は、パチンコ機Pの機種情報、及び、対応する遊技状態指定情報を含むスペック指定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、スペック指定コマンド送信時点処理を終了する。
(背景画像の表示、残り時短回数のカウントダウン表示、時短発動回数へ向けての回数のカウントアップ表示等の各種表示の概要)
他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、演出表示装置21の表示部21aに表示される背景画像として、通常遊技状態に対応する通常背景画像(図77(d)~(e)等参照)、第1低確率時短遊技状態に対応する第1低確率時短背景画像(図77(i)~(j)等参照)、第2低確率時短遊技状態に対応する第2低確率時短背景画像(図77(a)~(b)等参照)、高確率時短遊技状態に対応する高確率時短背景画像(図79(a)~(c)等参照)が設けられており、各遊技状態中には対応する背景画像が表示部21aに表示されるようになっている。
具体的には、通常遊技状態中には通常背景画像が表示され、大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技の終了後に設定される第2低確率時短遊技状態中には第2低確率時短背景画像が表示され、大当たり図柄X2又はX3の決定に基づく特別遊技の終了後に設定される高確率時短遊技状態中には高確率時短背景画像が表示され、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達することで設定される第1低確率時短遊技状態中には第1低確率時短背景画像が表示される。
そして、遊技状態が切り替わると、これに併せて、表示される背景画像も切り替わるようになっている(図77(d)、図77(i)等参照)。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態中及び第2低確率時短遊技状態中はいずれも、表示部21aの所定箇所(他の適用例6では、右上隅)に所定の表示を行うための上部表示枠が表示され、この上部表示枠内において、特別図柄の変動(変動演出)が1回行われるごとに、残りの時短回数のカウントダウン表示が行われるようになっている(図77(a)~(c)、図77(j)、図78(a)等参照)。同様に、高確率時短遊技状態中は、上述の上部表示枠内において、特別図柄の変動(変動演出)が1回行われるごとに、残りの高確回数(時短回数)のカウントダウン表示が行われるようになっている(図79(a)~(c)等参照)。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、時短発動回数カウンタによるカウントが行われている間(すなわち、第2低確率時短遊技状態及び通常遊技状態Aが設定されている間)は、表示部21aの所定箇所(他の適用例6では、右下隅)に所定の表示を行うための下部表示枠が表示され、この下部表示枠内において、特別図柄の変動(変動演出)が1回行われるごとに、時短発動回数である500回へ向けての回数のカウントアップ表示が行われるようになっている(図77(a)~(h)、図79(d)~(g)、図80(a)~(c)等参照)。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態中には、上述の低確率時短背景画像の表示とともに、上述の下部表示枠内において、第1低確率時短遊技状態中である旨を示す表示(他の適用例6では、「ラッキータイム中」という文字表示)が行われるようになっている(図77(i)~(j)、図78(a)、図79(h)、図80(d)等参照)。
以下、上述の各種表示について、より具体的に説明する。
(1)大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技の終了後における表示
上述の如く、大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技の終了後には第2低確率時短遊技状態が設定され、時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
そして、第2低確率時短遊技状態の設定に伴い、表示部21aにおいて、第2低確率時短背景画像の表示、第2低確率時短遊技状態が設定された旨を示す表示(他の適用例6では、「リベンジモードスタート!」という文字表示)、上部表示枠の表示、カウントダウン表示が行われる残りの時短回数の初期値(すなわち、第2低確率時短遊技状態における時短回数「100」)の表示、下部表示枠の表示、及び、時短発動回数へ向けてのカウントアップ表示の初期値(「1」)の表示が行われる(図77(a)参照)。
その後、特別図柄の変動(変動表示)が実行されるごとに、当該変動における停止表示時間が経過する時点で、残りの時短回数のカウントダウン表示が行われるとともに、時短発動回数へ向けての回数のカウントアップ表示が行われる。
そして、大当たりに当選することなく特別図柄の変動が100回行われると、残りの時短回数の表示が「0」となるとともに、時短発動回数へ向けての回数の表示が「100」となり(図77(b)参照)、当該変動における停止表示時間が経過すると、通常遊技状態(通常遊技状態A)が設定される。この通常遊技状態の設定に伴い、第2低確率時短背景画像の通常背景画像への切り替え、第2低確率時短遊技状態が終了した旨を示す表示(他の適用例6では、「リベンジモード終了」という文字表示)、上部表示枠の表示のクリア、及び、残りの時短回数の表示のクリアが行われる(図77(c)~(d)参照)。なお、時短発動回数へ向けての回数については、継続してカウントアップ表示が行われる(図77(d)参照)。
その後は、特別図柄の変動(変動表示)が実行されるごとに、当該変動における停止表示時間が経過する時点で、時短発動回数へ向けての回数のカウントアップ表示が行われる(図77(e)~(g)参照)。
そして、大当たりに当選することなく、さらに特別図柄の変動が400回行われると、時短発動回数へ向けての回数の表示が「500」となり(図77(g)参照)、当該変動における停止表示時間が経過すると、第1低確率時短遊技状態が設定される。この第1低確率時短遊技状態の設定に伴い、通常背景画像の第1低確率時短背景画像への切り替え、第1低確率時短遊技状態が設定された旨を示す表示(他の適用例6では、「ラッキータイムスタート!」という文字表示)、カウントダウン表示が行われる残りの時短回数の初期値(すなわち、第1低確率時短遊技状態における時短回数「600」)の表示、カウントアップ表示が行われていた回数の表示のクリア、及び、第1低確率時短遊技状態中である旨を示す表示が行われる(図77(h)~(i)参照)。
その後は、特別図柄の変動(変動表示)が実行されるごとに、当該変動における停止表示時間が経過する時点で、残りの時短回数のカウントダウン表示が行われる。
そして、大当たりに当選することなく、さらに特別図柄の変動が600回行われると、残りの時短回数の表示が「0」となり(図77(j)参照)、当該変動における停止表示時間が経過すると、通常遊技状態(通常遊技状態B)が設定される。この通常遊技状態の設定に伴い、第1低確率時短背景画像の通常背景画像への切り替え、第1低確率時短遊技状態が終了した旨を示す表示(他の適用例6では、「ラッキータイム終了」という文字表示)、下部表示枠の表示のクリア、及び、第1低確率時短遊技状態中である旨を示す表示のクリアが行われる(図78(a)~(b)参照)。
なお、第1低確率時短遊技状態の設定が1回行われたため、上述の通常遊技状態(通常遊技状態B)が設定された後は、時短発動回数カウンタによるカウントは行われない。したがって、次に大当たりに当選するまでの間は、下部表示枠の表示、及び、時短発動回数へ向けての回数のカウントアップ表示は行われないようになっている(図78(c)参照)。
(2)大当たり図柄X2又はX3の決定に基づく特別遊技の終了後における表示
上述の如く、大当たり図柄X2又はX3の決定に基づく特別遊技の終了後には高確率時短遊技状態が設定される。上述の如く、高確率時短遊技状態中は、時短発動回数カウンタによるカウントは行われない。
そして、高確率時短遊技状態の設定に伴い、表示部21aにおいて、高確率時短背景画像の表示、高確率時短遊技状態が設定された旨を示す表示(他の適用例6では、「スーパーモードスタート!」という文字表示)、上部表示枠の表示、及び、カウントダウン表示が行われる残りの高確回数及び時短回数の初期値(すなわち、高確率時短遊技状態における高確回数及び時短回数「100」)の表示が行われる(図79(a)参照)。なお、時短発動回数カウンタによるカウントが行われないことから、この時点では、下部表示枠の表示、及び、時短発動回数へ向けてのカウントアップ表示の初期値の表示は行われない(図79(a)参照)
その後、特別図柄の変動(変動表示)が実行されるごとに、当該変動における停止表示時間が経過する時点で、残りの時短回数のカウントダウン表示が行われる。
そして、大当たりに当選することなく特別図柄の変動が100回行われると、残りの高確回数及び時短回数の表示が「0」となり(図79(b)参照)、当該変動における停止表示時間が経過すると、通常遊技状態(通常遊技状態A)が設定される。この通常遊技状態の設定に伴い、高確率時短背景画像の通常背景画像への切り替え、高確率時短遊技状態が終了した旨を示す表示(他の適用例6では、「スーパーモード終了」という文字表示)、上部表示枠の表示のクリア、及び、残りの時短回数の表示のクリアが行われる(図77(c)~(d)参照)。また、通常遊技状態が設定されたことにより、時短発動回数カウンタによるカウントが開始されるため、下部表示枠の表示、及び、時短発動回数へ向けてのカウントアップ表示の初期値(「1」)の表示が行われる(図79(d)参照)。
その後は、特別図柄の変動(変動表示)が実行されるごとに、当該変動における停止表示時間が経過する時点で、時短発動回数へ向けての回数のカウントアップ表示が行われる(図79(e)~(f)参照)。
そして、大当たりに当選することなく、さらに特別図柄の変動が500回行われると、時短発動回数へ向けての回数の表示が「500」となり(図79(f)参照)、当該変動における停止表示時間が経過すると、第1低確率時短遊技状態が設定される。この第1低確率時短遊技状態の設定に伴い、上述の(1)と同様に、通常背景画像の第1低確率時短背景画像への切り替え、第1低確率時短遊技状態が設定された旨を示す表示、カウントダウン表示が行われる残りの時短回数の初期値(「600」)の表示、カウントアップ表示が行われていた回数の表示のクリア、及び、第1低確率時短遊技状態中である旨を示す表示が行われる(図79(g)~(h)参照)。
また、その後の表示の流れについては、上述の(1)と同様となるため、説明を割愛する。
(3)RAMクリア後における表示
上述の如く、RAMクリア後には通常遊技状態(通常遊技状態A)が設定され、時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
そして、通常遊技状態の設定に伴い、表示部21aにおいて、通常背景画像の表示、下部表示枠の表示、及び、時短発動回数へ向けてのカウントアップ表示の初期値(「1」)の表示が行われる(図80(a)参照)。
その後、特別図柄の変動(変動表示)が実行されるごとに、当該変動における停止表示時間が経過する時点で、残りの時短回数のカウントダウン表示が行われるとともに、時短発動回数へ向けての回数のカウントアップ表示が行われる。
そして、大当たりに当選することなく、特別図柄の変動が500回行われると、時短発動回数へ向けての回数の表示が「500」となり(図80(b)参照)、当該変動における停止表示時間が経過すると、第1低確率時短遊技状態が設定される。この第1低確率時短遊技状態の設定に伴い、上述の(1)や(2)と同様に、通常背景画像の第1低確率時短背景画像への切り替え、第1低確率時短遊技状態が設定された旨を示す表示、カウントダウン表示が行われる残りの時短回数の初期値の表示、カウントアップ表示が行われていた回数の表示のクリア、及び、第1低確率時短遊技状態中である旨を示す表示が行われる(図80(c)~(d)参照)。
また、その後の表示の流れについては、上述の(1)と同様となるため、説明を割愛する。
(電断復帰後の上述の表示の概要)
上述の如く、たとえば、落雷等によりパチンコ機Pに不測の電断が発生した場合には、サブRAM303に記憶された遊技状態指定情報がクリアされる。しかし、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、当該電断からの復帰時に、当該電断の発生時に主制御基板100においてバックアップされた遊技状態指定情報が副制御基板300に送信される。これにより、受信した上述の遊技状態指定情報に基づいて、電断の発生前に実行されていた所定の表示を電断復帰後にも実行できるようになっている。
たとえば、電断の発生前に第2低確率時短遊技状態が設定されていた場合には、当該電断からの復帰時点で、主制御基板100から電断の発生前に記憶されていた第2低確率時短指定情報、第2低確率時短終了所定回数前指定情報、第2低確率時短最終指定情報等の遊技状態指定情報が、副制御基板300に送信される。これにより、副制御基板300において、電断の発生前に設定されていた遊技状態が第2低確率時短遊技状態であることを把握できるため、背景画像として第2低確率時短背景画像を表示するとともに、上部表示枠の表示、及び、下部表示枠の表示等を行うことができる。
また、電断の発生前に第1低確率時短遊技状態が設定されていた場合には、当該電断からの復帰時点で、主制御基板100から電断の発生前に記憶されていた第1低確率時短指定情報、第1低確率時短終了所定回数前指定情報、第1低確率時短最終指定情報等の遊技状態指定情報が、副制御基板300に送信される。これにより、副制御基板300において、電断の発生前に設定されていた遊技状態が第1低確率時短遊技状態であることを把握できるため、背景画像として第1低確率時短背景画像を表示するとともに、上部表示枠の表示、下部表示枠の表示、及び、第1低確率時短遊技状態中である旨を示す表示(ラッキータイム中という文字表示)等を行うことができる。
また、電断の発生前に通常遊技状態Aが設定されていた場合には、当該電断からの復帰時点で、主制御基板100から電断の発生前に記憶されていた通常A指定情報の遊技状態指定情報が、副制御基板300に送信される。これにより、副制御基板300において、電断の発生前に設定されていた遊技状態が通常遊技状態Aであることを把握できるため、背景画像として通常背景画像を表示するとともに、下部表示枠の表示等を行うことができる。
また、電断の発生前に通常遊技状態Bが設定されていた場合には、当該電断からの復帰時点で、主制御基板100から電断の発生前に記憶されていた通常B指定情報の遊技状態指定情報が、副制御基板300に送信される。これにより、副制御基板300において、電断の発生前に設定されていた遊技状態が通常遊技状態Bであることを把握できるため、背景画像として通常背景画像を表示し、下部表示枠の表示は行わないようにすることができる。
以上のように、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、電断復帰時に、電断発生前に記憶されていた遊技状態指定情報が副制御基板300に送信され、当該遊技状態指定情報に基づいて背景画像の表示等を実行することができる。
すなわち、他の適用例6に係るパチンコ機Pによれば、電断発生前に設定されていた遊技状態に応じた各種表示を、電断復帰後に確実に再開することができるため、電断が発生した場合に不適切な演出が実行されてしまうような事態を防止することができる。
なおここで、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、電断からの復帰時点で、電断の発生前における残りの時短回数や時短発動回数カウンタのカウント値については、副制御基板300に送信されることはないようになっている。そのため、副制御基板300において、これらの値を把握することができず、正確な表示を行うことができない。
そこで、特に図示していないが、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態において電断が発生し、この電断から復帰した後は、上部表示枠が表示されるものの、この上部表示枠内には、正確な回数を想起し得ない特定の表示(たとえば、「?」マークの表示や「0」の表示等)が行われるようになっている。同様に、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態又は通常遊技状態Aにおいて電断が発生し、この電断から復帰した後は、下部表示枠が表示されるものの、この下部表示枠内には、上述の表示が行われるようになっている。
これにより、遊技者が、残りの時短回数や時短発動回数までの残り回数等を誤認するような事態を防止することができる。
なお、電断からの復帰時点で、電断の発生前における残りの時短回数や時短発動回数カウンタのカウント値を副制御基板300に送信するように設定し、電断復帰後に正確な回数表示を実行できるようにしてもよい。
(他の適用例6に係るパチンコ機Pの変形例)
他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、第2遊技領域12bにのみゲート20が1個設けられていたが、ゲート20の設置位置及び設置個数は、これに限定されるものではない。
たとえば、第1遊技領域12aにゲート20を1個設けるようにしてもよいし、第1遊技領域12a及び第2遊技領域12bにそれぞれ1個ずつゲート20を設けるようにしてもよい。
このようにした場合には、第1遊技領域12aへ向けて遊技球を打ち出した場合にも、普通図柄の抽選が実行される機会が得られるため、遊技者の興趣を高めることができる。
また、第2遊技領域12bには、第2遊技領域12bへ進入し、かつ第2始動入賞口16及び大入賞口18へ入球しなかった遊技球のほぼ全てが入球可能であって、遊技球が入球した場合に、所定個数(たとえば、1個)の遊技球が払い出されるとともに、普通図柄の抽選が行われるように構成された普図作動入賞口を設けてもよい。
このようにした場合には、たとえば、非時短遊技状態中に第2遊技領域12bへ向けて遊技球を打ち出すと、第2始動入賞口16には遊技球が入球しないものの、普図作動入賞口には遊技球が入球し、これにより遊技球の払い出し及び普通図柄の抽選が実行される機会が得られるため、遊技者の興趣を高めることができる。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、時短発動回数カウンタによるカウント値が時短発動回数に到達することにより設定される第1時短遊技状態中(第1低確率時短遊技状態中)は、非時短遊技状態中と同一の確率で普通図柄の抽選において当たりとなるようになっていたが、これに限定されるものではなく、第1時短遊技状態中は非時短遊技状態中よりも高い確率で普通図柄の抽選において当たりとなるように設定してもよい。
また、第1時短遊技状態中においては、非時短遊技状態中よりも、普通図柄の抽選において当たりとなる確率が高くなる設定、普通図柄の変動時間が短くなる設定、及び、可動片16bの作動時間が長くなる設定のうち少なくともいずれか1つを行うことにより、第2始動入賞口16への遊技球の入球を容易とするようにしてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例6に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、時短遊技状態として、大当たりの当選(大当たり図柄X1、X2、X3の決定)及び特別遊技の実行を介して設定される時短遊技状態(第2時短遊技状態)、及び、低確率遊技状態(通常遊技状態、第2低確率時短遊技状態)において大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が時短発動回数に到達することにより設定される時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設けられていたが、時短遊技状態の種類としては、これらに限定されるものではない。
たとえば、大当たり図柄以外であって時短遊技状態を設定する旨が定められた特別図柄(たとえば、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄等)の決定に基づいて設定される時短遊技状態等を設けてもよい。
また、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介して設定される時短遊技状態、低確率遊技状態において大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が時短発動回数に到達することにより設定される時短遊技状態、及び、大当たり図柄以外であって時短遊技状態を設定する旨が定められた特別図柄の決定に基づいて設定される時短遊技状態は、第2始動入賞口16への遊技球の入球の難易度が異なるように設定してもよいし、当該難易度が同一となるように設定してもよい。
以上のようにした場合にも、他の適用例6に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、全13種類の遊技状態指定情報(通常A指定情報、第2低確率時短指定情報、第2低確率時短終了所定回数前指定情報、第2低確率時短最終指定情報、高確率時短保留指定情報、高確率時短指定情報、高確率時短終了所定回数前指定情報、高確率時短最終指定情報、第1低確率時短到達前指定情報、第1低確率時短指定情報、第1低確率時短終了所定回数前指定情報、第1低確率時短最終指定情報、通常B指定情報の遊技状態指定情報)が設けられていたが、これら以外の遊技状態指定情報を設けてもよい。
たとえば、第2低確率時短遊技状態や高確率時短遊技状態が終了した後に設定される通常遊技状態において、所定回数の変動が行われるまでの特定の期間、特殊な変動パターンが決定されるように設定されたパチンコ機にあっては、遊技状態指定情報として、上述の特定の期間における特別図柄の変動である旨を示す特定期間指定情報や、上述の特定の期間における最後の特別図柄の変動である旨を示す特定期間最終指定情報等を設けてもよい。
また、たとえば、当否抽選により小当たりに当選可能であり、小当たりに当選した際に決定され得る所定の小当たり図柄に時短遊技状態を設定する旨が定められたパチンコ機にあっては、遊技状態指定情報として、上述の小当たり図柄の決定に基づいて設定される時短遊技状態(以下、小当たり時短遊技状態ともいう)における特別図柄の変動である旨を示す小当たり時短指定情報、小当たり時短遊技状態における最後の特別図柄の変動である旨を示す小当たり時短最終指定情報等を設けてもよい。
また、たとえば、ハズレとなった場合に決定され得る所定のハズレ図柄に時短遊技状態を設定する旨が定められたパチンコ機にあっては、遊技状態指定情報として、上述のハズレ図柄の決定に基づいて設定される時短遊技状態(以下、ハズレ時短遊技状態ともいう)における特別図柄の変動である旨を示すハズレ時短指定情報、ハズレ時短遊技状態における最後の特別図柄の変動である旨を示すハズレ時短最終指定情報等を設けてもよい。
このように設定した場合にも、他の適用例6に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、遊技状態指定情報は、停止表示時間が経過した時点、特別遊技の終了時点、スペック指定コマンド送信時点(客待ち時間が経過した時点、特別図柄の変動開始時点、オープニング処理の開始時点、ラウンド遊技の開始時点、ラウンド遊技の終了時点、エンディング処理の開始時点、エンディング処理の終了時点、RAMクリア時点、電源投入時点(電断復帰時点))で副制御基板300に送信されるようになっていたが、遊技状態指定情報の送信タイミングはこれらに限定されるものではない。
たとえば、当否抽選により小当たりに当選可能であり、小当たりに当選した際に小当たり遊技が実行されるように設定されたパチンコ機にあっては、小当たり遊技の開始時点、小当たり遊技の終了時点等に、遊技状態指定情報を副制御基板300に送信するようにしてもよい。
また、たとえば、出玉に関する設定が対応付けられた設定値を設けられているとともに、設定値に関するモードとして、設定値の変更を行うための設定値変更モード、設定されている設定値を確認するための設定値確認モードが設けられたパチンコ機にあっては、設定値変更モードを終了させた時点、設定値確認モードを終了させた時点等に、遊技状態指定情報を副制御基板300に送信するようにしてもよい。
このように設定した場合にも、他の適用例6に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、上述の回数データA及び回数データBによって構成される回数は、高確回数、時短回数、時短発動回数となっていたが、これらに限定されるものではない。
たとえば、特別遊技が終了してからの特別図柄の変動回数(以下、特殊回数ともいう)に応じて、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを切り替えることが可能に設定されたパチンコ機にあっては、特殊回数を上述の回数データA及び回数データBにより構成してもよい。
また、たとえば、時短遊技状態が終了するための条件として、所定の事象が特定回数発生すること(たとえば、当否抽選により小当たりに当選可能となっているパチンコ機にあっては、小当たりの当選回数が特定回数に到達すること、所定の小当たり図柄の決定回数が特定回数に到達すること等)が設定されたパチンコ機にあっては、特定回数を上述の回数データA及び回数データBにより構成してもよい。
また、たとえば、第1特図乱数に基づく変動回数及び第2特図乱数に基づく変動回数の合計が第1の時短回数に到達すること、及び、第2特図乱数に基づく変動回数が第2の時短回数に到達することのいずれかの条件が成立することで時短遊技状態が終了するように設定されたパチンコ機にあっては、第1の時短回数及び第2の時短回数のいずれをも上述の回数データA及び回数データBにより構成してもよい。
このようにした場合にも、他の適用例6に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例6に係るパチンコ機Pでは、回数データA及び回数データBはいずれも1バイトのデータとなっており、回数データAの下位7ビットを用いて、各種回数の数値を7ビットの2進数で表現可能な最大値よりも1大きい値で割った余りの値を構成し、回数データBの下位7ビットを用いて、商の値を構成するようにしていたが、データの形式については、これに限定されるものではない。
たとえば、回数データA及び回数データBはいずれも2バイト以上の2進数データとしてもよいし、回数データA及び回数データBのデータのサイズはそれぞれ異なるように設定してもよい。
具体的には、たとえば、回数データA及び回数データBをいずれも、上位1バイトのデータ及び下位1バイトのデータからなる2バイトデータとして構成してもよい。そして、このように構成した場合には、上位1バイトのデータを、送信する当該データの種類(たとえば、高確回数に係る回数データA、高確回数に係る回数データBである旨等)を特定するためのデータとし、下位1バイトのデータを、上述の回数の数値を特定するためのデータとしてもよい。これにより、上位1バイトのデータを参照することで、この後に続く下位1バイトのデータにより特定される回数の種類を副制御基板300に対して確実に伝達することができる。
また、回数データA及び回数データBのみならず、主制御基板100から副制御基板300に送信する他のコマンドやデータ(たとえば、変動開始時に決定された変動パターンを示す変動パターンコマンド、事前判定処理の結果を示す事前判定コマンド、保留された第1特図乱数や第2特図乱数の個数を示す保留個数データ等)についても、上述のように、上位1バイト(送信するコマンドやデータの種類を特定するもの)及び下位1バイト(コマンドやデータの具体的な内容を特定するもの)からなる2バイトデータとして構成してもよい。これにより、主制御基板100から副制御基板300へ送信されるデータの形式を共通化することができ、主制御基板100から送信されるデータの受信に係る処理負荷を軽減可能となる。
また、回数データA及び回数データB等を、上述のように上位1バイト及び下位1バイトからなる2バイトデータとして構成した場合には、上位1バイトの先頭ビットについては常に所定値(たとえば、1)をセットするとともに、下位1バイトの先頭ビットについては常に当該所定値と異なる値(たとえば、0)をセットするようにしてもよい。これにより、副制御基板300において、先頭ビットにセットされている値を判断することにより、上位1バイトのデータ又は下位1バイトのデータであるかを確実に把握することができる。
そして、副制御基板300は、連続して受信した1バイトのデータ(先に受信したデータを先行データともいい、先行データに続いて受信データしたデータを後続データともいう)における先頭ビットがいずれも同じ値であった場合(先行データの先頭ビット及び後続データの先頭ビットがいずれも所定値であった場合、先行データの先頭ビット及び後続データの先頭ビットがいずれも所定値と異なる値であった場合)には、ノイズ等の発生により、上述のように構成された各種コマンドやデータにおける上位1バイト又は下位1バイトを受信できなかったものと判断し、上述の先行データを破棄するか、上述の後続データを破棄するか、又は、上述の先行データ及び上述の後続データの両方を破棄することにより、受信したデータに基づく各種処理を行わないようにしてもよい。
これに対して、先行データの先頭ビットが所定値であって、かつ後続データの先頭ビットが所定値と異なる値であった場合には、上述のように構成された各種コマンドやデータにおける上位1バイト及び下位1バイトを適切に受信できたものと判断し、受信したデータに基づく各種処理を行うようにしてもよい。
なお、上述の所定値や所定値と異なる値をセットするビットは、先頭ビットに限らず、他のビットとしてもよい。
また、上述の余りの値、及び、商の値を構成するビットは、たとえば、上位7ビットとしてもよいし、所定のビット(たとえば、先頭ビットから4ビット目)を除く7ビットとしてもよい。
また、7ビット以外の複数ビット(たとえば、5ビット、8ビット等)により、上述の余りの値、及び、商の値を構成するようにしてもよい。たとえば、回数データAの下位5ビットを用いて、各種回数の数値を5ビットの2進数で表現可能な最大値よりも1大きい値で割った余りの値を構成し、回数データBの下位5ビットを用いて、商の値を構成するようにしてもよい。
また、回数データAにより上述の商の値を構成し、回数データBにより上述の余りの値を構成するようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、時短回数や時短発動回数等の各種回数が大きい値となる場合であっても、副制御基板300に送信するデータの数を少なくしつつ、上述の回数を副制御基板300に伝達することができる。
また、メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態が設定されることとなる時短発動回数や第1低確率時短遊技状態の時短回数の情報(回数データA、回数データB)を、バックアップエラー等に基づき遊技の進行が不可となる遊技停止状態においても、副制御基板300に送信するようにしてもよい。また、出玉に関する設定が対応付けられた設定値を設けられているとともに、設定値に関するモードとして、遊技の進行が不可となった上で設定値の変更を行うための設定値変更モード、遊技の進行が不可となった上で設定されている設定値を確認するための設定値確認モードが設けられたパチンコ機にあっては、メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態が設定されることとなる時短発動回数や第1低確率時短遊技状態の時短回数の情報(回数データA、回数データB)を、設定値変更モード中や設定値確認モード中においても、副制御基板300に送信するようにしてもよい。
(他の適用例7)
他の適用例7に係るパチンコ機Pの外部構成(遊技盤11(遊技領域12)の構成、設置されている装置や部材)、制御手段の構成、遊技の進行、遊技に用いられる各種乱数や各種テーブルは、上述の実施の形態に係るパチンコ機Pとほぼ同一となっており、第1低確率時短遊技状態が設定される条件、及び、当否乱数判定テーブル110の構成等のみ、上述の実施の形態に係るパチンコ機Pと異なっている。
具体的には、他の適用例7に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態中、第1低確率時短遊技状態中及び第2低確率時短遊技状態中には、大当たりの当選、小当たりの当選又はハズレのいずれかの抽選結果が決定されるようになっており、大当たりの当選の場合には上述の実施の形態と同様の大当たり図柄X1、X2又はX3のいずれかが決定され、小当たりの当選の場合には上述の実施の形態と同様の小当たり図柄Y1又はY2のいずれかが決定され、ハズレの場合にはハズレ図柄Z1又はZ2が決定されるようになっている。
ここで、他の適用例7に係るパチンコ機Pでは、ハズレ図柄Z2に第1時短遊技状態(時短遊技状態、時短回数は50回)を設定する旨が定められており、通常遊技状態中にハズレ図柄Z2が決定されると、第1時短遊技状態が設定され第1低確率時短遊技状態へ移行するようになっている。なお、第1低確率時短遊技状態中にハズレ図柄Z2が決定された場合には、第1時短遊技状態が再設定されることはなく、第1低確率時短遊技状態が継続するようになっている。同様に、第2低確率時短遊技状態中にハズレ図柄Z2が決定された場合には、第1時短遊技状態が設定されることはなく、第2低確率時短遊技状態が継続するようになっている。
これに対して、ハズレ図柄Z1には第1時短遊技状態を設定する旨は定められておらず、ハズレ図柄Z1が決定されると、当該決定時の遊技状態が継続するようになっている。すなわち、通常遊技状態中にハズレ図柄Z1が決定されると当該通常遊技状態が継続し、第1低確率時短遊技状態中にハズレ図柄Z1が決定されると当該第1低確率時短遊技状態が継続し、第2低確率時短遊技状態中にハズレ図柄Z1が決定されると当該第2低確率時短遊技状態が継続する。
また、高確率時短遊技状態中も、大当たりの当選、小当たりの当選又はハズレのいずれかの抽選結果が決定されるようになっているが、大当たりの当選の場合には上述の実施の形態と同様の大当たり図柄X1又はX4のいずれかが決定され、小当たりの当選の場合には上述の実施の形態と同様の小当たり図柄Y1又はY2のいずれかが決定され、ハズレの場合にはハズレ図柄Z1が決定されるようになっている。すなわち、高確率時短遊技状態中にハズレとなった場合にはハズレ図柄Z2が決定されることはない。
そして、図81に示すように、他の適用例7に係るパチンコ機Pでは、当否乱数判定テーブル110として、低確率遊技状態(通常遊技状態、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態)において第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16に遊技球が入球した場合に参照されるテーブルTL、高確率遊技状態(高確率時短遊技状態)において第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16に遊技球が入球した場合に参照されるテーブルTHが設けられている。
ここで、他の適用例7の当否乱数判定テーブル110には、上述のいずれかの抽選結果(大当たりの当選、小当たりの当選、ハズレ)と判定され、かつ判定される抽選結果に応じた特別図柄の種類が定められた複数の数値範囲が設定されており、取得された当否乱数(第1特図乱数、第2特図乱数)が属する数値範囲に応じて、上述の抽選結果及び特別図柄の種別が決定されるようになっている。すなわち、他の適用例7に係るパチンコ機Pでは、当否乱数判定テーブル110及び当否乱数により、当否抽選の結果及び特別図柄の種別のいずれもが決定される。そのため、他の適用例7に係るパチンコ機Pには、上述の実施の形態に係るパチンコ機Pが備える、特別図柄の種別を決定するための特別図柄乱数及び特別図柄乱数判定テーブル111は設けられていない。
具体的には、図81(a)及び図82(a)に示すように、テーブルTLによれば、当否乱数が0~63570であった場合には、ハズレと判定され、かつハズレ図柄Z1が決定され、当否乱数が63571~63963であった場合には、ハズレと判定され、かつハズレ図柄Z2が決定され、当否乱数が63964~63965であった場合には、大当たりの当選と判定され、かつ大当たり図柄X1が決定され、当否乱数が63966~64147であった場合には、大当たりの当選と判定され、かつ大当たり図柄X2が決定され、当否乱数が64148~64225であった場合には、大当たりの当選と判定され、かつ大当たり図柄X3が決定され、当否乱数が64226~64880であった場合には、小当たりの当選と判定され、かつ小当たり図柄Y1が決定され、当否乱数が64881~65535であった場合には、小当たりの当選と判定され、かつ小当たり図柄Y2が決定される。
また、図81(b)及び図82(b)に示すように、テーブルTHによれば、当否乱数が0~63570であった場合には、ハズレと判定され、かつハズレ図柄Z1が決定され、当否乱数が63571~64028であった場合には、大当たりの当選と判定され、かつ大当たり図柄X1が決定され、当否乱数が64029~64225であった場合には、大当たりの当選と判定され、かつ大当たり図柄X4が決定され、当否乱数が64226~64880であった場合には、小当たりの当選と判定され、かつ小当たり図柄Y1が決定され、当否乱数が64881~65535であった場合には、小当たりの当選と判定され、かつ小当たり図柄Y2が決定される。
以上のように、他の適用例7に係るパチンコ機Pでは、高確率遊技状態において参照されるテーブルTHで大当たり図柄が決定される(すなわち、大当たりの当選と判定される)数値範囲(以下、高確大当たり図柄決定数値範囲という)は、低確率遊技状態において参照されるテーブルTLで大当たり図柄が決定される数値範囲(以下、低確大当たり図柄決定数値範囲という)よりも広くなっており、テーブルTLでは、高確大当たり図柄決定数値範囲と低確大当たり図柄決定数値範囲との差分に相当する範囲を、ハズレと判定され、かつ第1時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄Z2が決定される数値範囲として設定している。
すなわち、テーブルTLにおいてハズレ図柄Z2が決定される数値範囲は、テーブルTHにおいては大当たり図柄が決定される数値範囲に切り替わるように設定されている。
このように構成したことにより、高確率遊技状態においては大当たり図柄が決定されるものの、低確率遊技状態において大当たり図柄が決定されることのない数値範囲を有効に用いて、第1時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄を決定することができるとともに、高確率遊技状態においては大当たりの当選及び特別遊技を経ない時短遊技状態への移行が行われるのを防止しつつ、低確率遊技状態においては大当たりの当選及び特別遊技を経ない時短遊技状態への移行が行われる制御を確実に実行できる。
なお、他の適用例7に係るパチンコ機Pでは、特別図柄の種別を決定するための特別図柄乱数及び特別図柄乱数判定テーブル111が設けられておらず、当否乱数及び当否乱数判定テーブル110のみを用いて、当否抽選の結果及び特別図柄の種別を決定するように設定されていたが、これに限定されるものではない。
たとえば、上述の実施の形態と同様に、特別図柄乱数及び特別図柄乱数判定テーブル111を設け、当否乱数及び当否乱数判定テーブル110により当否抽選の結果を決定した上で、決定された当否抽選の結果を参照しつつ、特別図柄乱数及び特別図柄乱数判定テーブル111により特別図柄の種類を決定するようにしてもよい。そして、このようにした場合にも、他の適用例7に係るパチンコ機Pと同様に、当否乱数判定テーブル110の数値範囲を設定するようにしてもよい。
具体的には、低確率遊技状態において参照される当否乱数判定テーブル110であるテーブルTLには、たとえば、ハズレと判定される第1の数値範囲及び第2の数値範囲、大当たりの当選と判定される数値範囲、小当たりの当選と判定される数値範囲を設け、高確率遊技状態において参照される当否乱数判定テーブル110であるテーブルTHには、たとえば、ハズレと判定される第1の数値範囲、大当たりの当選と判定される数値範囲、小当たりの当選と判定される数値範囲を設ける。そして、テーブルTLにおいては、テーブルTHで大当たりの当選と判定される数値範囲と、テーブルTLで大当たりの当選と判定される数値範囲との差分に相当する範囲を、上述の第2の数値範囲として設定する。
また、特別図柄乱数判定テーブル111は、たとえば、第1の数値範囲に属するハズレと判定された場合には、取得された特別図柄乱数がいかなる値であってもハズレ図柄Z1(第1時短遊技状態を設定する旨が定められていないハズレ図柄)が決定され、第2の数値範囲に属するハズレと判定された場合には、取得された特別図柄乱数がいかなる値であってもハズレ図柄Z2(第1時短遊技状態を設定する旨が定められているハズレ図柄)が決定され、大当たりの当選と判定された場合には大当たり図柄X1、X2、X3又はX4のいずれかが決定され、小当たりの当選と判定された場合には小当たり図柄Y1又はY2のいずれかが決定されるように設定する。
以上のように設定した場合には、低確率遊技状態における当否抽選でハズレと判定される第2の数値範囲が、高確率遊技状態における当否抽選では大当たりの当選と判定される数値範囲に切り替わることとなる。そして、第2の数値範囲に属するハズレと判定された場合には必ず、第1時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄Z2が決定されることとなる。したがって、他の適用例7に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
なお、特別図柄乱数判定テーブル111としては、上述の実施の形態と同様に、遊技球が入球した始動入賞口の種別(すなわち、取得された特図乱数の種別(第1特図乱数、第2特図乱数))ごとにそれぞれ別個のテーブルを設け、テーブルごとに異なる種類の特別図柄が決定されるようにしてもよい。
また、他の適用例7に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合のいずれであっても、低確率時短遊技状態においてはテーブルTLを参照し、高確率時短遊技状態においてはテーブルTHを参照するようになっていたが、これに限定されるものではない。
たとえば、低確率時短遊技状態であって、かつ第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合に参照される当否乱数判定テーブル110、低確率時短遊技状態であって、かつ第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に参照される当否乱数判定テーブル110、高確率時短遊技状態であって、かつ第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合に参照される当否乱数判定テーブル110、高確率時短遊技状態であって、かつ第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に参照される当否乱数判定テーブル110を別個に設け、テーブルごとに、当否抽選の結果及び特別図柄の種別が対応付けられた数値範囲を設定するようにしてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例7に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例7に係るパチンコ機Pでは、高確大当たり図柄決定数値範囲と低確大当たり図柄決定数値範囲との差分に相当する範囲が、テーブルTLにおいてハズレと判定され、かつハズレ図柄Z2が決定される数値範囲と完全に一致していたが、これに限定されるものではない。
たとえば、テーブルTLにおいてハズレと判定され、かつハズレ図柄Z2が決定される数値範囲は、高確大当たり図柄決定数値範囲と低確大当たり図柄決定数値範囲との差分に相当する範囲の一部となるように設定してもよい。
このようにした場合にも、他の適用例7に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例7に係るパチンコ機Pでは、テーブルTLにおいてハズレ図柄Z2が決定される数値範囲は、テーブルTHでは大当たり図柄が決定されるようになっていたが、これに限定されるものではなく、小当たり図柄が決定されるようにしてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例7に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
(他の適用例8)
他の適用例8に係るパチンコ機Pは、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動及び第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動を同時に行う(第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく保留及び第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく保留のいずれもが記憶された場合に、双方の保留を同時に処理する、いわゆる同時回し制御を行う)ように設定されている。
(遊技領域12内の構造の概要)
他の適用例8に係るパチンコ機Pの遊技領域12内には、上述の実施の形態と同様に、一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、可動片16b、アタッカー装置17、アウト口19、ゲート20、演出表示装置21が設けられている(図83参照)。また、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、第2始動入賞口16として、可動片16bが併設されていない通常第2始動入賞口16c、及び、可動片16bが併設されている特定第2始動入賞口16dの2つが設けられている。
なお、これらの装置や部材のうちの一部の構造や設置位置等については、上述の実施の形態と異なっている。
以下、他の適用例8に係るパチンコ機Pの遊技領域12内の構造について、上述の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、図83に示すように、第1始動入賞口15は、遊技領域12の中央からやや下寄りの位置(演出表示装置21の下方)に設けられている。第1始動入賞口15へは、第1遊技領域12aを流下する遊技球のみが入球可能であり、第2遊技領域12bを流下する遊技球は入球できないようになっている。
また、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、図83に示すように、ゲート20は、演出表示装置21の右上方(第2遊技領域12bの上部)に設けられている。ゲート20は、第2遊技領域12bを流下する遊技球のみが通過可能であり、第1遊技領域12aを流下する遊技球は通過できないようになっている。また、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、第2遊技領域12bへ進入した遊技球はほぼ全て、ゲート20を通過するように構成されている。
図83に示すように、ゲート20の下方には、特定第2始動入賞口16d、及び、遊技盤11に対して突没可能な平板状の可動片16b(普通電動役物)が横並びに併設されている。
可動片16bの上面は、遊技盤11から突出した状態において、右端から左端に向けて下り傾斜となるように形成されている。そして、ゲート20の直下には、可動片16bの右端が位置するようになっており、可動片16bの左端の左方に特定第2始動入賞口16dが配置されている。また、特定第2始動入賞口16dは、上方に向けて開口したコップ形状となっており、開口に到達した遊技球が特定第2始動入賞口16dに入球するようになっている。
他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、可動片16bが遊技盤11から突出している状態においては、この可動片16bの上面が遊技球を特定第2始動入賞口16dの開口まで案内するガイド部材として機能することにより、特定第2始動入賞口16dへの遊技球の入球が可能となる(図84(b)参照)。これに対して、可動片16bが遊技盤11に没入している状態においては、可動片16bが遊技球を特定第2始動入賞口16dの開口まで案内することができず、特定第2始動入賞口16dへの遊技球の入球は不可能となっている(図84(a)参照)。また、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、可動片16bの右端から特定第2始動入賞口16dまでの長さが、第2遊技領域12b内における遊技球が流下する流下通路の横幅とほぼ同じであるため、可動片16bが突出している状態においては、第2遊技領域12bへ進入しゲート20を通過した遊技球のほぼ全てが特定第2始動入賞口16dへ入球可能となる。
そして、上述の実施の形態と同様に、ゲート20を遊技球が通過すると、普通図柄の抽選が行われ、普通図柄の変動表示が開始される。普通図柄の抽選の結果が当たりであった場合には、普通図柄の変動表示が所定の変動時間実行された後、当たり図柄が停止表示され、所定の作動時間、上述の可動片16bが突出した状態となる(図84(b)参照)。これに対して、普通図柄の抽選の結果がハズレであった場合には、普通図柄の変動表示が所定の変動時間実行された後、ハズレ図柄が停止表示され、上述の可動片16bは遊技盤11に没入した状態のままとなる(図84(a)参照)。
なお、特定第2始動入賞口16dへは、第2遊技領域12bを流下する遊技球のみが入球可能であり、第1遊技領域12aを流下する遊技球は入球できないようになっている。
図83に示すように、特定第2始動入賞口16d及び可動片16bの下方には、アタッカー装置17が設けられている。他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、上述の実施の形態と異なり、大入賞口18内に、特定領域57、一般領域58及び振り分け部材59は設けられていない。
なお、大入賞口18へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球のみが入球可能であり、第1遊技領域12aを流下する遊技球は入球できないようになっている。
そして、後述するように、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、大当たりの当選に基づいて実行される特別遊技の終了後には、当該大当たりの当選時に決定された大当たり図柄の種類に応じた遊技状態が設定されるようになっている。
図83に示すように、アタッカー装置17の下方には、通常第2始動入賞口16cが設けられている。通常第2始動入賞口16cへは、第2遊技領域12bを流下する遊技球のみが入球可能であり、第1遊技領域12aを流下する遊技球は入球できないようになっている。そして、第2遊技領域12bへ進入し、かつ特定第2始動入賞口16d及び大入賞口18へ入球しなかった遊技球が通常第2始動入賞口16cへ入球可能となっている。
なお、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、通常第2始動入賞口16cへ遊技球が入球すると、所定個数(他の適用例8では3個)の遊技球が払い出され、特定第2始動入賞口16d又は第1始動入賞口15へ遊技球が入球すると、上述の所定個数と異なる個数(他の適用例8では1個)の遊技球が払い出されるようになっている。
(制御及び遊技の概要)
次に、他の適用例8に係るパチンコ機Pにおいて実行される各種制御や遊技について、上述の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態である通常遊技状態、低確率遊技状態及び第1時短遊技状態を組み合わせた遊技状態である低確率時短遊技状態(以下、低確率時短ともいう)、高確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態である高確率時短遊技状態(以下、高確率時短ともいう)のうちのいずれかの遊技状態が設定される。
ここで、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、非時短遊技状態、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態は、第2始動入賞口16への遊技球の入球の頻度(入球の難易度、換言すれば、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選の頻度)がそれぞれ異なるように設定されている。具体的な設定の内容については、後程詳述する。
なお、上述の実施の形態と同様に、工場出荷後やリセット後の初期状態においては、通常遊技状態が設定されるようになっている。
また、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、第1遊技領域12aを流下する遊技球は、第1始動入賞口15への入球が可能となっており、第2遊技領域12bを流下する遊技球は、ゲート20の通過、特定第2始動入賞口16dへの入球、大入賞口18への入球、通常第2始動入賞口16cへの入球が可能となっている。
そして、原則的には、通常遊技状態中は遊技球が第1始動入賞口15へ入球するように、遊技者に第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)を行わせ、低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中、特別遊技中及び小当たり遊技中は、遊技球がゲート20を通過し、特定第2始動入賞口16d又は通常第2始動入賞口16cへ入球し、また、遊技球が大入賞口18へ入球するように、遊技者に第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる右打ち)を行わせる。
図85(a)に示すように、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選においては大当たりに当選可能であって、大当たりに当選すると大当たり図柄X1又はX2が決定されるようになっている。そして、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選を行う時点の遊技状態が低確率遊技状態(通常遊技状態、低確率時短遊技状態)であった場合における大当たりの当選の確率は、およそ1/300に設定されており、上述の遊技状態が高確率遊技状態(高確率時短遊技状態)であった場合における大当たりの当選の確率は、およそ6/300に設定されている。
また、大当たり図柄X1の決定確率は70/100(すなわち、70%)、大当たり図柄X2の決定確率は30/100(すなわち、30%)に設定されている。さらに、上述の当否抽選によりハズレとなるとハズレ図柄Z1が決定されるようになっている。
なお、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第1特図乱数の保留の上限数(第1保留数の上限数)は4個に設定されている。第1特図乱数の保留の上限数はこれに限定されるものではない。
また、図85(a)に示すように、第2始動入賞口16(通常第2始動入賞口16c、特定第2始動入賞口16d)への遊技球の入球に基づく当否抽選においては大当たり又は小当たりに当選可能であって、大当たりに当選すると大当たり図柄X3が決定され、小当たりに当選すると小当たり図柄Y1が決定されるようになっている。そして、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選を行う時点の遊技状態が低確率遊技状態(通常遊技状態、低確率時短遊技状態)であった場合における大当たりの当選の確率は、およそ1/300に設定されており、上述の遊技状態が高確率遊技状態(高確率時短遊技状態)であった場合における大当たりの当選の確率は、およそ6/300に設定されている。
また、大当たり図柄X3の決定確率は100/100(すなわち、100%)、小当たり図柄Y1の決定確率は100/100(100%)に設定されている。さらに、上述の当否抽選によりハズレとなるとハズレ図柄Z2が決定されるようになっている。
なお、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第2特図乱数の保留の上限数(第2保留数の上限数)は4個に設定されている。第2特図乱数の保留の上限数はこれに限定されるものではない。
そして、図85(a)に示すように、大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技中に、大入賞口18が29.0秒開放するか又は大入賞口18に10個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するラウンド遊技が5回実行され、約500個の遊技球を獲得できるようになっている。
そして、図85(a)に示すように、大当たりに当選し大当たり図柄X2又はX3が決定された場合にはいずれも、当該決定に基づく特別遊技中に、上述のラウンド遊技が10回実行され、約1000個の遊技球を獲得できるようになっている。
また、図86(a)に示すように、小当たりに当選し小当たり図柄Y1が決定された場合には、大入賞口18の0.05秒の開放が1回行われ、大入賞口18の開放中に10個の遊技球が入球すると大入賞口18が閉鎖する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技中には、上述の如く、大入賞口18が0.05秒しか開放されないため、遊技球を大入賞口18へ入球させることはほぼ不可能となっている。
また、図85(b)に示すように、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態中において、第1特図乱数に基づく当否抽選によりハズレとなりハズレ図柄Z1が決定され、当該時点の第1保留数が2未満(0又は1)の場合には、「13秒変動(特別図柄の変動時間が13秒に設定された変動パターン)」又は「30秒変動(特別図柄の変動時間が30秒に設定された変動パターン)」のいずれかの変動パターンが決定される。また、上述の時点の第1保留数が2以上の場合には、「5秒変動(特別図柄の変動時間が5秒に設定された変動パターン)」又は「30秒変動」のいずれかの変動パターンが決定される。
通常遊技状態中において、第2特図乱数に基づく当否抽選によりハズレとなりハズレ図柄Z1が決定され場合には、「13秒変動」の変動パターンが決定される。
通常遊技状態中において、第1特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X1又はX2が決定された場合、及び、第2特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X3が決定された場合にはいずれも、「120秒変動(特別図柄の変動時間が120秒に設定された変動パターン)」の変動パターンが決定される。
通常遊技状態中において、第2特図乱数に基づく当否抽選により小当たりに当選し小当たり図柄Y1が決定された場合には、「3秒変動(特別図柄の変動時間が3秒に設定された変動パターン)」の変動パターンが決定される。
また、図85(b)に示すように、低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態において、第1特図乱数に基づく当否抽選によりハズレとなりハズレ図柄Z1が決定された場合、及び、第2特図乱数に基づく当否抽選によりハズレとなりハズレ図柄Z2が決定された場合にはいずれも、「5秒変動」、「30秒変動」又は「60秒変動」のいずれかの変動パターンが決定される。
低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態において、第1特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X1又はX2が決定された場合、及び、第2特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X3が決定された場合にはいずれも、「60秒変動」の変動パターンが決定される。
低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態において、第2特図乱数に基づく当否抽選により小当たりに当選し小当たり図柄Y1が決定された場合には、「3秒変動」の変動パターンが決定される。
(同時回し制御の概要)
上述のように、他の適用例8に係るパチンコ機Pにおいては、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動及び第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動を同時に行う制御、いわゆる同時回し制御が実行されるようになっている。以下、他の適用例8における同時回し制御について説明する。
他の適用例8に係るパチンコ機Pにおいては、特別遊技が実行されておらず、かつ、第1特別図柄表示装置30及び第2特別図柄表示装置31により特別図柄の変動表示が行われていない場合に、第1特図乱数及び第2特図乱数に基づく当否抽選が可能となっている。
また、第1特別図柄表示装置30による特別図柄の変動表示中であって、第2特別図柄表示装置31による特別図柄の変動表示が行われていない場合には、第2特図乱数に基づいて当否抽選が可能であり、第2特別図柄表示装置31による特別図柄の変動表示中であって、第1特別図柄表示装置30による特別図柄の変動表示が行われていない場合には、第1特図乱数に基づいて当否抽選が可能となっている。
すなわち、他の適用例8に係るパチンコ機Pにおいては、第1特別図柄表示装置30による特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示装置31による特別図柄の変動表示とが、同時に行われる。そして、第1特別図柄表示装置30による特別図柄の変動表示が終了したときに、第1特図乱数が記憶されていれば、次の特別図柄の変動表示が第1特別図柄表示装置30により開始され、第2特別図柄表示装置31による特別図柄の変動表示が終了したときに、第2特図乱数が記憶されていれば、次の特別図柄の変動表示が第2特別図柄表示装置31により開始される。
また、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、第1特別図柄表示装置30による特別図柄の変動表示中に、新たに第2特図乱数に基づいて当否抽選が行われた場合において、変動表示中の特別図柄が大当たり図柄X1又はX2であったとき(すなわち、実行中の変動表示に関し、当該変動表示の契機となる当否抽選で大当たりに当選していたとき)には、新たに行われた当否抽選の結果として大当たりの当選を得ることができず、大当たりの当選と判定される場合には、当該抽選の結果は強制的にハズレとなるように設定されている。すなわち、当該抽選の結果はハズレとなる。
同様に、第2特別図柄表示装置31による特別図柄の変動表示中に、新たに第1特図乱数に基づいて当否抽選が行われた場合において、変動表示中の特別図柄が大当たり図柄X3であったときには、新たに行われた当否抽選の結果として大当たりの当選を得ることができず、大当たりの当選と判定される場合には、当該抽選の結果は強制的にハズレとなるように設定されている。すなわち、当該抽選の結果は小当たりの当選又はハズレとなる。
したがって、たとえば、第2特図乱数に基づいて大当たりに当選し、第2特別図柄表示装置31において当該大当たりの当選に基づく特別図柄(大当たり図柄X3)の変動表示が行われているときに、新たに第1特図乱数に基づいて当否抽選が行われた場合には、当該抽選の結果はハズレとなる。また、第1特図乱数に基づいて大当たりに当選し、第1特別図柄表示装置30において当該大当たりの当選に基づく特別図柄(大当たり図柄X1又はX2)の変動表示が行われているときに、新たに第2特図乱数に基づいて当否抽選が行われた場合には、当該抽選の結果は小当たりの当選又はハズレとなる。
また、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、第1特別図柄表示装置30において大当たり図柄X1又はX2が停止表示されたときに、第2特別図柄表示装置31において小当たり図柄Y1が変動表示中であった場合には、この小当たり図柄Y1は強制的にハズレ図柄Z2に変更された(書き換えられた)上で、このハズレ図柄Z2が強制的に停止されるようになっている。
また、第1特別図柄表示装置30において大当たり図柄X1又はX2が停止表示されたときに、第2特別図柄表示装置31においてハズレ図柄Z2が変動表示中であった場合には、このハズレ図柄Z2が強制的に停止されるようになっている。
また、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、第2特別図柄表示装置31において大当たり図柄X3又は小当たり図柄Y1が停止表示されたときに、第1特別図柄表示装置30においてハズレ図柄Z1が変動表示中であった場合には、このハズレ図柄Z1が強制的に停止されるようになっている。
また、第2特別図柄表示装置31において小当たり図柄Y1が停止表示されたときに、第1特別図柄表示装置30において大当たり図柄X1又はX2が変動表示中であった場合には、この大当たり図柄X1又はX2は強制的にハズレ図柄Z1に変更された(書き換えられた)上で、このハズレ図柄Z1が強制的に停止されるようになっている。
これに対して、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31のいずれか一方においてハズレ図柄(Z1、Z2)が停止表示されたときに、いずれか他方において大当たり図柄(X1、X2、X3)、小当たり図柄(Y1)又はハズレ図柄(Z1、Z2)が変動表示中であった場合には、この大当たり図柄、小当たり図柄、ハズレ図柄の変動表示は停止せず、継続して変動表示が行われるようになっている。
(普図遊技の概要)
次に、他の適用例8に係るパチンコ機Pで実行される普図遊技の概要について説明する。
図86(b)に示すように、非時短遊技状態中(通常遊技状態中)においては、普通図柄の抽選により当たりとなる確率はおよそ1/1.2、普通図柄の変動時間は10秒、普通図柄の抽選により当たりとなった場合の可動片16bの作動時間(可動片16bが突出した状態となる時間)は0.05秒に設定されている。なお、特に図示していないが、特別遊技中及び小当たり遊技中も同様に設定されている。
また、第1時短遊技状態中(低確率時短遊技状態中)においては、普通図柄の抽選により当たりとなる確率は、非時短遊技状態中と同一のおよそ1/1.2、普通図柄の変動時間は、非時短遊技状態中よりも短い0.5秒、普通図柄の抽選により当たりとなった場合の可動片16bの作動時間は、非時短遊技状態中よりも長い5秒に設定されている。
また、第2時短遊技状態中(高確率時短遊技状態中)においては、普通図柄の抽選により当たりとなる確率は、非時短遊技状態中及び第1時短遊技状態中よりも高いおよそ1/1.1、普通図柄の変動時間は、第1時短遊技状態中と同一の0.5秒、普通図柄の抽選により当たりとなった場合の可動片16bの作動時間は、第1時短遊技状態中と同一の5秒に設定されている。
すなわち、非時短遊技状態中(通常遊技状態中)、特別遊技中又は小当たり遊技中は、遊技球がゲート20を通過した場合に実行される普通図柄の抽選において高い確率で当たりとなり、可動片16bが突出した状態となる機会は多い。しかし、普通図柄の変動時間が10秒、可動片16bの作動時間が0.05秒であることから、可動片16bが没入した状態から突出した状態になるまでの時間は長い(突出した状態から次に突出した状態になるまでの間隔は長い)ものの、可動片16bが突出した状態に維持される時間は極めて短い。したがって、非時短遊技状態中、特別遊技中又は小当たり遊技中は、ほぼ可動片16bが没入した状態となり、第2遊技領域12bへ進入した遊技球が特定第2始動入賞口16dへ入球することはほぼ不可能となっている。
これに対して、第1時短遊技状態中(低確率時短遊技状態中)は、非時短遊技状態中と同一の確率で当たりとなるため、非時短遊技状態中と同様に、可動片16bが突出した状態となる機会は多い。また、普通図柄の変動時間は非時短遊技状態中よりも短い0.5秒、可動片16bの作動時間は非時短遊技状態中よりも長い5秒であることから、可動片16bが没入した状態から突出した状態になるまでの時間は短い(突出した状態から次に突出した状態になるまでの間隔は短い)ものの、可動片16bが突出した状態に維持される時間は長い。したがって、第1時短遊技状態中は常に、ほぼ可動片16bが突出した状態となり、第2遊技領域12bへ進入した遊技球はほぼ全て特定第2始動入賞口16dへ入球するようになっている。
また、第2時短遊技状態中(高確率時短遊技状態中)は、非時短遊技状態中や第1時短遊技状態中よりも高い確率で当たりとなるため、可動片16bが突出した状態となる機会は極めて多い。また、普通図柄の変動時間は第1時短遊技状態中と同一の0.5秒、可動片16bの作動時間は第1時短遊技状態中と同一の5秒であることから、第1時短遊技状態中と同様に、可動片16bが没入した状態から突出した状態になるまでの時間は短い(突出した状態から次に突出した状態になるまでの間隔は短い)ものの、可動片16bが突出した状態に維持される時間は長い。したがって、第2時短遊技状態中も常に、ほぼ可動片16bが突出した状態となり、第2遊技領域12bへ進入した遊技球はほぼ全て特定第2始動入賞口16dへ入球するようになっている。
以上のように、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、非時短遊技状態、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態のいずれにおいても、総じて普通図柄の抽選により当たりとなる確率は極めて高く設定されているものの、普通図柄の変動時間及び可動片16bの作動時間を異ならせることで、特定第2始動入賞口16dへ遊技球が入球する可能性(すなわち、特定第2始動入賞口16dへの遊技球の入球の頻度、換言すれば、特定第2始動入賞口16dへの遊技球の入球に基づく当否抽選の実行の頻度)が変化するようになっている。
すなわち、第1時短遊技状態中や第2時短遊技状態中は、非時短遊技状態中と異なり、ほぼ可動片16bが突出した状態に維持されるため、相対的に特定第2始動入賞口16dへ遊技球が入球しやすい。したがって、第1時短遊技状態中や第2時短遊技状態中は非時短遊技状態よりも、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えながら当否抽選の機会を獲得できることとなる。
(設定される遊技状態の概要)
上述のように、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態、低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態のいずれかの遊技状態が設定される。
具体的には、図85(c)に示すように、第1特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X1又はX2が決定された場合、及び、第2特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X3が決定された場合のいずれであっても(すなわち、大当たりに当選すると)、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されるとともに、第2時短遊技状態に設定されることにより、高確率時短遊技状態が設定される。高確率時短遊技状態が設定された場合には、高確回数及び時短回数はいずれも50回に設定される。
すなわち、大当たり図柄X1、X2又はX3が決定された場合に実行される特別遊技の終了後は、遊技状態が高確率時短遊技状態に設定され、第1特図乱数に基づく当否抽選の結果及び第2特図乱数に基づく当否抽選の結果が併せて50回導出されるまで(第1特図乱数に基づいて決定された特別図柄(以下、第1特図ともいう)の変動回数及び第2特図乱数に基づいて決定された特別図柄(以下、第2特図ともいう)の変動回数の合計が50回に到達するまで)高確率時短遊技状態が継続する。
そして、高確率時短遊技状態中に、第1特図乱数に基づく当否抽選の結果及び第2特図乱数に基づく当否抽選の結果が併せて50回全て大当たり以外(小当たり、ハズレ)となると、高確率遊技状態が低確率遊技状態に変更され、かつ第2時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、遊技状態は通常遊技状態に変更される。
なお、上述の高確率時短遊技状態中に大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後に再度、高確率時短遊技状態が設定される。
また、図85(c)に示すように、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態(通常遊技状態)が設定されてから、大当たりに当選することなく、第1特図の変動回数及び第2特図の変動回数の合計が所定の時短発動回数(他の適用例8では500回)に到達すると(すなわち、低確率遊技状態において、第1特図乱数に基づく当否抽選の結果及び第2特図乱数に基づく当否抽選の結果が併せて500回全て大当たり以外になると)、低確率遊技状態はそのままに、第1時短遊技状態が設定されることにより、低確率時短遊技状態が設定される。低確率時短遊技状態が設定された場合には、時短回数が450回に設定される。
低確率時短遊技状態が設定された後は、大当たりに当選することなく、第1特図の変動回数及び第2特図の変動回数の合計が450回に到達するまで(すなわち、第1特図乱数に基づく当否抽選の結果及び第2特図乱数に基づく当否抽選の結果が併せて450回導出されるまで)、低確率時短遊技状態が継続する。
そして、低確率時短遊技状態中に、第1特図乱数に基づく当否抽選の結果及び第2特図乱数に基づく当否抽選の結果が併せて450回全て大当たり以外(小当たり、ハズレ)となると、低確率遊技状態はそのままに、第1時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、遊技状態は通常遊技状態に変更される。
なお、上述の低確率時短遊技状態中に大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後に高確率時短遊技状態が設定される。
また、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、低確率時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設定されることとなる時短発動回数(500回)をカウントするための時短発動回数カウンタが、主制御基板100のメインRAM103における所定の記憶領域により構成されている。
この時短発動回数カウンタのカウント値は、所定の操作によりRAMクリア(リセット)が行われること、特別遊技が終了すること、又は、低確率時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設定されることのいずれかのリセット条件の成立により、リセットされるようになっている。
RAMクリア(リセット)が行われると、その後の遊技状態が通常遊技状態(低確率遊技状態)に設定されるため、この時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
また、大当たり図柄X1、X2又はX3の決定に基づく特別遊技が終了すると、その後の遊技状態が高確率時短遊技状態(高確率遊技状態)に設定される。そのため、特別遊技が終了した時点からは時短発動回数カウンタによるカウントは開始されず、高確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態(低確率遊技状態)が設定された時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
そして、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、第1特図の変動(第1特図乱数に基づく当否抽選)又は第2特図の変動(第2特図乱数に基づく当否抽選)が行われるごとに、時短発動回数カウンタによるカウントが行われるようになっており、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達すると、上述のように、低確率時短遊技状態が設定される。
なお、上述の如く、時短発動回数カウンタによるカウントは、通常遊技状態の設定を契機として開始される。通常遊技状態の設定を契機として時短発動回数カウンタによるカウントが開始された場合には、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数500回に到達する時点(すなわち、低確率時短遊技状態が設定される時点)の遊技状態は通常遊技状態となる。
また、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、RAMクリア後(リセット後)又は大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後から次に大当たりに当選するまでの間においては、低確率時短遊技状態を1回のみ設定できるようになっている。
すなわち、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数(500回)に到達し低確率時短遊技状態が設定された後は、次に大当たりに当選するまで、低確率時短遊技状態を再度設定することができない。
なお、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、低確率時短遊技状態が設定されることで時短発動回数カウンタのカウント値がリセットされた後は、次に大当たりに当選するまで、当該時短発動回数カウンタによるカウントが中止されるように設定されている。
また、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、ハズレ図柄(Z1、Z2)及び小当たり図柄(Y1)にはいずれも、時短遊技状態を設定する旨は定められていない。したがって、ハズレ図柄の停止後には遊技状態が変更されることはなく、当該ハズレ図柄の決定時の遊技状態が継続する。また、小当たり図柄の決定に基づく小当たり遊技の終了後には、当該小当たり遊技の開始時の遊技状態が継続するようになっている。
なお、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、上述の実施の形態のような連続時短設定回数や連続確変設定回数は設定されておらず、大当たり図柄X1、X2又はX3が決定された場合には常に、当該決定に基づく特別遊技の終了後に高確率時短遊技状態が設定される。
(他の適用例8に係るパチンコ機Pの遊技性)
他の適用例8に係るパチンコ機Pにおいては、上述の如く、通常遊技状態(低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、低確率時短遊技状態(低確率遊技状態及び第1時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)又は高確率時短遊技状態(高確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)のいずれかの遊技状態が設定されて、遊技が進行するようになっている。
遊技者が遊技を開始する時点では、通常遊技状態が設定されていることが多い。通常遊技状態中は、上述の如く、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、遊技球は、第1始動入賞口15へ入球する可能性があり、第2始動入賞口16(通常第2始動入賞口16c、特定第2始動入賞口16d)へ入球することはない。すると、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づき当否抽選が行われ、大当たりに当選した場合には、大当たり図柄X1又はX2が決定される(図85(a)参照)。そして、大当たり図柄X1が決定された場合には5回のラウンド遊技が行われる特別遊技が実行され、また、大当たり図柄X2が決定された場合には10回のラウンド遊技が行われる特別遊技が実行され、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率時短遊技状態に設定される(図85(c)参照)。
このように、他の適用例8に係るパチンコ機Pにおいては、通常遊技状態中に指示通り左打ちを行っていれば、大当たりに当選することにより、高確率時短遊技状態へ移行可能となる(図87参照)。
高確率時短遊技状態中は、通常遊技状態中よりも、大当たりの当選確率が高く、かつ特定第2始動入賞口16dへ遊技球が入球しやすくなっており、通常遊技状態中よりも遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えつつ、より容易に大当たりの当選を獲得できる。
高確率時短遊技状態中は、指示通り右打ちを行っていれば第2始動入賞口16(通常第2始動入賞口16c、特定第2始動入賞口16d)へ遊技球が入球する可能性が極めて高い。すると、高確率時短遊技状態中は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づき当否抽選が行われ、大当たりに当選した場合には必ず、大当たり図柄X3が決定される(図85(a)参照)。すなわち、第2特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選した場合には必ず、大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技(5回のラウンド遊技が行われる特別遊技)よりも多くの遊技球を獲得可能な特別遊技(10回のラウンド遊技が行われる特別遊技)が実行され、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率時短遊技状態に再度設定される(図85(c)参照)。
このように、他の適用例8に係るパチンコ機Pにおいては、高確率時短遊技状態中に指示通り右打ちを行っていれば、大当たりに当選することにより、相対的に有利な特別遊技が実行されるとともに、高確率時短遊技状態へ再度移行可能となる(図87参照)。
また、他の適用例8に係るパチンコ機Pにおいては、上述の如く、通常遊技状態中に大当たりに当選することなく特別図柄(第1特図、第2特図)の変動回数が時短発動回数(500回)に到達した場合(第1特図乱数及び第2特図乱数に基づく当否抽選の抽選結果の導出回数が時短発動回数に到達した場合)には、その後の遊技状態が低確率時短遊技状態に設定される(図85(c)参照)。すなわち、他の適用例8に係るパチンコ機Pにおいては、通常遊技状態中に指示通り左打ちを行っていれば、500回の当否抽選の結果が全て大当たりの当選以外となることにより、低確率時短遊技状態へ移行することとなる(図87参照)。
低確率時短遊技状態中は、大当たりの当選確率は通常遊技状態中と変わらないものの、通常遊技状態中よりも、特定第2始動入賞口16dへ遊技球が入球しやすくなっており、通常遊技状態中よりも遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えながら、当否抽選の機会を獲得できる。
そして、低確率時短遊技状態中も、高確率時短遊技状態中と同様に、指示通り右打ちを行っていれば第2始動入賞口16へ遊技球が入球する可能性が極めて高い。すると、低確率時短遊技状態中は、高確率時短遊技状態中と同様に、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づき当否抽選が行われ、大当たりに当選した場合には必ず、大当たり図柄X3が決定される(図87参照)。
このように、他の適用例8に係るパチンコ機Pにおいては、高確率時短遊技状態中に指示通り右打ちを行っていれば、大当たりに当選することにより、相対的に有利な特別遊技が実行されるとともに、高確率時短遊技状態へ再度移行可能となる(図87参照)。
ここで、低確率遊技状態中(通常遊技状態中)に500回全ての当否抽選の結果が大当たり以外となることにより設定される低確率時短遊技状態は、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えつつ、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選を最大で450回実行可能であり、大当たりの当選(10回のラウンド遊技が行われる特別遊技の実行)の期待度が高いため、遊技者にとって有利な遊技状態である。
上述したように、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選で大当たりに当選した場合には、10回のラウンド遊技が行われる特別遊技よりも4回のラウンド遊技が行われる特別遊技が実行されやすく、相対的に少ない遊技球しか獲得できない可能性が高い。そのため、通常遊技状態において、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数到達間近となったような場合には、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選により大当たりに当選するよりも、大当たりに当選することなく時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達して低確率時短遊技状態が設定される方が、遊技者にとって望ましい。
そこで、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態中に第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選で大当たりに当選した場合には、その旨が遊技者に示唆されるようになっている(図88(a)~(d)、図89(a)~(d)参照)。これにより、上述の示唆が行われた場合には、通常遊技状態中ではあるものの、第1特別図柄表示装置30において大当たり図柄X1又はX2が停止表示されるまでの間に、第2遊技領域12bへ向けて遊技球を打ち出し通常第2始動入賞口16cへ遊技球を入球させ、小当たりの当選(小当たり図柄Y1の決定)を目指すことができるようになっている。
上述したように、第2特別図柄表示装置31において小当たり図柄Y1が停止表示されたときに、第1特別図柄表示装置30において大当たり図柄X1又はX2が変動表示中であった場合には、この大当たり図柄X1又はX2は強制的にハズレ図柄Z1に変更された上で、このハズレ図柄Z1が強制的に停止される。したがって、大当たり図柄X1又はX2の変動表示中に、通常第2始動入賞口16cへの遊技球の入球に基づく当否抽選で小当たりに当選し小当たり図柄Y1を停止表示させることができれば、既に当選していた大当たりがキャンセルされてハズレとなるため、大当たりの当選を回避できることとなる。
具体的には、通常遊技状態中において、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選により大当たりに当選すると、変動演出の開始に伴って、大当たりに当選した旨を示唆する大当たり示唆画像(たとえば、「!!!」の文字画像等)が表示される(図88(a)~(d)、図89(a)~(d)参照)。
なお、通常遊技状態中における変動演出では、演出表示装置21の表示部21aの中央において、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選に対応する演出図柄50の変動表示が行われ、演出表示装置21の表示部21aの右下隅において、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選に対応する演出図柄50の変動表示が行われるようになっている(図88(a)~(e)、図89(a)~(e)参照)。
そして、上述の大当たり示唆画像が表示された場合には、通常第2始動入賞口16cへ遊技球を入球させるべく、第2遊技領域12bへ向けて遊技球の打ち出しを行うことができる。
ここで、通常遊技状態中に第1始動入賞口15へ遊技球が入球し大当たり図柄X1又はX2が決定された場合には「120秒変動」の変動パターンが決定され(図85(b)参照)、第1特別図柄表示装置30において大当たり図柄X1又はX2の変動表示(変動演出)が120秒間実行されることとなる。これに対して、通常遊技状態中に通常第2始動入賞口16c(第2始動入賞口16)へ遊技球が入球しハズレ図柄Z2が決定された場合には「13秒変動」の変動パターンが決定され(図85(b)参照)、第2特別図柄表示装置31においてハズレ図柄Z2の変動表示(変動演出)が13秒間実行されることとなる。すると、大当たり図柄X1又はX2の変動表示中には、通常第2始動入賞口16cへの遊技球の入球に基づく当否抽選を最大9回実行可能となる。したがって、大当たり図柄X1又はX2の変動表示中に実行可能な最大9回の上記当否抽選において小当たりに当選し、大当たり図柄X1又はX2の変動表示中に小当たり図柄Y1が停止表示されれば、大当たり図柄X1又はX2の決定(第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選における大当たりの当選)がキャンセルされることとなる。
そして、第1特別図柄表示装置30において大当たり図柄X1又はX2が変動表示中であったときに、第2特別図柄表示装置31において小当たり図柄Y1が停止表示されると、大当たり図柄X1又はX2がハズレ図柄Z1に変更され、第1特別図柄表示装置30においてハズレ図柄Z1が強制的に停止表示される。これに伴って、演出表示装置21の表示部21aの右下隅においては、小当たりの当選を報知する態様(たとえば、全ての演出図柄50が偶数図柄となる態様等)で演出図柄50が停止表示されるとともに、演出表示装置21の表示部21aの中央においては、ハズレを報知する態様で演出図柄50が停止表示される(図88(c)~(e)参照)。さらに、大当たり示唆画像が消去される(図88(e)参照)。
一方、第2特別図柄表示装置31において小当たり図柄Y1が停止表示されることなく、上述の120秒の変動時間が経過し、第1特別図柄表示装置30において大当たり図柄X1又はX2が停止表示された場合、第2特図が変動表示中であったときには第2特別図柄表示装置31においてハズレ図柄Z2が停止表示される。これに伴って、演出表示装置21の表示部21aの中央においては、大当たりの当選を報知する態様で演出図柄50が停止表示されるとともに、演出表示装置21の表示部21aの右下隅においては、ハズレを報知する態様で演出図柄50が停止表示される(図89(c)~(e)参照)。さらに、大当たり示唆画像が消去される(図89(e)参照)。
なお、第1特別図柄表示装置30において大当たり図柄X1又はX2が停止表示された場合、第2特図が停止表示中であったときには、特段の表示は行われない。
このように、通常遊技状態において時短発動回数到達間近となった場合に大当たりに当選したときには、上述の遊技方法を実行し、通常第2始動入賞口16cへの遊技球の入球に基づく当否抽選による小当たりの当選を目指すことで、当該大当たりの当選をキャンセルできる可能性がある。そして、大当たりの当選をキャンセルできれば、時短発動回数カウンタのカウント値がクリアされることはないため、引き続き、時短発動回数の到達を目指すことができる。
なお、通常遊技状態において大当たりに当選した際に、必ずしも、上述の遊技方法を実行する必要は無い。たとえば、時短発動回数カウンタによるカウントが開始されてから間もない状況(時短発動回数到達まで遠い状況)で大当たりに当選した場合には、上述の遊技方法を実行することなく、当該大当たりの当選に基づく特別遊技が実行されるようにしてもよい。
以上のように、他の適用例8に係るパチンコ機Pにおいては、大当たりの当選(大当たり図柄X1、X2又はX3の決定)及び特別遊技の実行を介して通常遊技状態よりも有利度の高い高確率時短遊技状態へ移行させることができるのみならず、低確率遊技状態中(通常遊技状態中)に時短発動回数である500回全ての当否抽選(第1特図乱数に基づく当否抽選、第2特図乱数に基づく当否抽選)の結果が大当たり以外(ハズレ、小当たり)となることにより、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介さずに通常遊技状態よりも有利度の高い低確率時短遊技状態へ移行させることができるため、斬新な遊技性を提供することができ、遊技者の興趣を高めることができる。
また、他の適用例8に係るパチンコ機Pにおいては、大当たり図柄X1、X2又はX3の決定に基づき設定される第2時短遊技状態では、時短回数として、時短発動回数以下の回数(50回)が設定されるようになっている。これにより、たとえば、大当たり図柄X1、X2又はX3の決定に基づき、低確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態が設定されるようになっていた場合であっても、低確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態中に、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達することで、設定中の第2時短遊技状態が異なる時短遊技状態に変更されるような事態を防止可能となる。
また、他の適用例8に係るパチンコ機Pにおいては、通常遊技状態において第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選で大当たりに当選した場合には、その旨が報知される。そして、大当たり図柄X1又はX2の変動表示中に、通常第2始動入賞口16cへの遊技球の入球に基づく当否抽選で小当たりに当選し小当たり図柄Y1が停止表示した場合には、大当たり図柄X1又はX2がハズレ図柄Z1に変更され、このハズレ図柄Z1が強制的に停止表示され、大当たりの当選をキャンセルすることができるようになっている。これにより、遊技の進行状況(たとえば、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数到達間近等)に応じて、通常第2始動入賞口16cへ遊技球を入球させて小当たりの当選を目指し、大当たりの当選をキャンセルするか否かを遊技者に選択させることができ、戦略性に富んだ斬新な遊技性を提供することができ、遊技者の興趣を高めることができる。
次に、上述の特図遊技の進行について、上述の実施の形態と異なる点を中心として、フローチャートを用いて説明する。
まず、特別図柄の変動開始時に実行される特別図柄変動開始処理について、図90のフローチャートを参照して説明する。
ステップ5000において、メインCPU101は、第2保留記憶領域の記憶部に第2特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第2保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第2特図乱数が記憶されていないと判定した場合、ステップ5013に進む。一方、第2特図乱数が記憶されていると判定した場合、次のステップ5001に進む。
ステップ5001において、メインCPU101は、第2特図(第2特図乱数に基づいて決定された特別図柄)の変動表示中であるか否かを判定する。そして、変動表示中であると判定した場合、ステップ5013に進む。一方、変動表示中でないと判定した場合、次のステップ5002に進む。
ステップ5002において、メインCPU101は、第2保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第2保留記憶領域のシフト処理を実行する。このシフト処理は、上述の実施の形態におけるステップ804の処理と同様であるため、説明を割愛する。そして、ステップ5003に進む。
ステップ5003において、メインCPU101は、当否判定処理を実行する。この当否判定処理は、上述の実施の形態における当否判定処理と同様であるため、説明を割愛する。そして、次のステップ5004に進む。
ステップ5004において、メインCPU101は、第2特図の種別を決定する第2特図決定処理を実行する。この第2特図決定処理は、上述の実施の形態における特別図柄決定処理と同様であるため、説明を割愛する。そして、次のステップ5005に進む。
ステップ5005において、メインCPU101は、上述のステップ5004で決定された第2特図が大当たり図柄X3であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄X3でない(すなわち、小当たり図柄Y1又はハズレ図柄Z2である)と判定した場合、ステップ5008に進む。一方、大当たり図柄X3であると判定した場合、次のステップ5006に進む。
ステップ5006において、メインCPU101は、後述する第1特図一時記憶領域に記憶されたデータが大当たり図柄X1又はX2に係るものであるか否かを判定する。
ここで、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、第1特図(第1特図乱数に基づいて決定された特別図柄)と第2特図とが同時に変動表示可能となっている。そして、第2特図の変動表示の開始時には、決定された第2特図(すなわち、停止表示される第2特図)が第2特図一時記憶領域に記憶される。同様に、第1特図の変動表示の開始時には、決定された第1特図(すなわち、停止表示される第1特図)が第1特図一時記憶領域に記憶される。すなわち、第1特図一時記憶領域には、第1特別図柄表示装置30において変動表示中の第1特図が記憶され、第2特図一時記憶領域には、第2特別図柄表示装置31において変動表示中の第2特図が記憶される。
したがって、このステップ5006においては、第2図柄として決定された大当たり図柄X3の変動表示を開始する際に、第1特別図柄表示装置30において、第1特図として決定された大当たり図柄X1又はX2が変動表示されているか否かを判定することとなる。
そして、上述のデータが大当たり図柄X1又はX2に係るものでない(すなわち、ハズレ図柄Z1である)と判定した場合、ステップ5008に進む。一方、上述のデータが大当たり図柄X1又はX2に係るものであると判定した場合、次のステップ5007に進む。
ステップ5007において、メインCPU101は、第2特図一時記憶領域に記憶された大当たり図柄X3に係るデータを、ハズレ図柄Z2に係るデータに書き換える。すなわち、大当たり図柄X1又はX2が決定された第1特図の変動表示中に、第2特図の変動表示が開始される場合において、この第2特図として大当たり図柄X3が決定された場合には、この大当たり図柄X3が強制的にハズレ図柄Z2に書き換えられる。
なお、上述のように、第2特図を決定した後に、決定された大当たり図柄X3を強制的にハズレ図柄Z2に書き換えるのではなく、第2特図を決定する際に、第1特別図柄表示装置30において、第1特図として決定された大当たり図柄X1又はX2が変動表示されているか否かを判定し、大当たり図柄X1又はX2が変動表示されていると判定した場合には、第2特図として必ずハズレ図柄Z2が決定されるようにしてもよい。
そして、次のステップ5008に進む。
ステップ5008において、メインCPU101は、第2特図一時記憶領域に記憶されている第2特図を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。具体的には、上述のステップ5004で決定された第2特図(大当たり図柄X3、小当たり図柄Y1又はハズレ図柄Z2)、又は、上述のステップ5007で強制的な書き換えが行われた場合にはハズレ図柄Z2が記憶される。これにより、第2特図に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板300に送信されることとなる。そして、次のステップ5009に進む。
ステップ5009において、メインCPU101は、変動パターン決定処理を実行する。この変動パターン決定処理は、上述の実施の形態における変動パターン決定処理と同様であるため、説明を割愛する。そして、次のステップ5010に進む。
ステップ5010において、メインCPU101は、第2特別図柄表示装置31で第2特図の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第2特別図柄表示装置31の変動表示が開始される。そして、次のステップ5011に進む。
ステップ5011において、メインCPU101は、時短回数更新処理を実行する。この時短回数更新処理は、上述の実施の形態における時短回数更新処理と同様であるため、説明を割愛する。そして、次のステップ5012に進む。
ステップ5012において、メインCPU101は、高確回数更新処理を実行する。この高確回数更新処理は、上述の実施の形態における高確回数更新処理と同様であるため、説明を割愛する。そして、次のステップ5013に進む。
ステップ5013において、メインCPU101は、第1保留記憶領域の記憶部に第1特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第1保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合、変動開始処理を終了する。一方、第1特図乱数が記憶されていると判定した場合、次のステップ5014に進む。
ステップ5014において、メインCPU101は、第1特図の変動表示中であるか否かを判定する。そして、変動表示中であると判定した場合、特別図柄変動開始処理を終了する。一方、変動表示中でないと判定した場合、次のステップ5015に進む。
ステップ5015において、メインCPU101は、第1保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第1保留記憶領域のシフト処理を実行する。このシフト処理は、上述の実施の形態におけるステップ803の処理と同様であるため、説明を割愛する。そして、ステップ5016に進む。
ステップ5016において、メインCPU101は、当否判定処理を実行する。この当否判定処理は、上述の実施の形態における当否判定処理と同様であるため、説明を割愛する。そして、次のステップ5017に進む。
ステップ5017において、メインCPU101は、第1特図の種別を決定する第1特図決定処理を実行する。この第1特図決定処理は、上述の実施の形態における特別図柄決定処理と同様であるため、説明を割愛する。そして、次のステップ5018に進む。
ステップ5018において、メインCPU101は、上述のステップ5017で決定された第1特図が大当たり図柄X1又はX2であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄X1又はX2でない(すなわち、ハズレ図柄Z1である)と判定した場合、ステップ5021に進む。一方、大当たり図柄X1又はX2であると判定した場合、次のステップ5019に進む。
ステップ5019において、メインCPU101は、第2特図一時記憶領域に記憶されたデータが大当たり図柄X3に係るものであるか否かを判定する。すなわち、メインCPU101は、第1図柄として決定された大当たり図柄X1又はX2の変動表示を開始する際に、第2特別図柄表示装置31において、第2特図として決定された大当たり図柄X3が変動表示されているか否かを判定する。そして、上述のデータが大当たり図柄X3に係るものでない(すなわち、小当たり図柄Y1又はハズレ図柄Z2である)と判定した場合、ステップ5021に進む。一方、上述のデータが大当たり図柄X3に係るものであると判定した場合、次のステップ5020に進む。
ステップ5020において、メインCPU101は、第1特図一時記憶領域に記憶された大当たり図柄X1又はX2に係るデータを、ハズレ図柄Z1に係るデータに書き換える。すなわち、大当たり図柄X3が決定された第2特図の変動表示中に、第1特図の変動表示が開始される場合において、この第1特図として大当たり図柄X1又はX2が決定された場合には、この大当たり図柄X1又はX2が強制的にハズレ図柄Z1に書き換えられる。
なお、第1特図を決定した後に、決定された大当たり図柄X1又はX2を強制的にハズレ図柄Z1に書き換えるのではなく、第1特図を決定する際に、第2特別図柄表示装置31において、第2特図として決定された大当たり図柄X3が変動表示されているか否かを判定し、大当たり図柄X3が変動表示されていると判定した場合には、第1特図として必ずハズレ図柄Z1が決定されるようにしてもよい。
そして、次のステップ5021に進む。
ステップ5021において、メインCPU101は、第1特図一時記憶領域に記憶されている第1特図を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。具体的には、上述のステップ3017で決定された第1特図(大当たり図柄X1又はX2、或いは、ハズレ図柄Z1)、又は、上述のステップ5020で強制的な書き換えが行われた場合にはハズレ図柄Z1が記憶される。これにより、第1特図に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板300に送信されることとなる。そして、次のステップ5022に進む。
ステップ5022において、メインCPU101は、変動パターン処理を実行する。この変動パターン決定処理は、上述の実施の形態における変動パターン決定処理と同様であるため、説明を割愛する。そして、次のステップ5023に進む。
ステップ5023において、メインCPU101は、第1特別図柄表示装置30で第1特図の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第1特別図柄表示装置30の変動表示が開始される。そして、次のステップ5024に進む。
ステップ5024において、メインCPU101は、時短回数更新処理を実行する。この時短回数更新処理は、上述の実施の形態における時短回数更新処理と同様であるため、説明を割愛する。そして、次のステップ5025に進む。
ステップ5025において、メインCPU101は、高確回数更新処理を実行する。この高確回数更新処理は、上述の実施の形態における高確回数更新処理と同様であるため、説明を割愛する。そして、特別図柄変動開始処理を終了する。
次に、特別図柄の変動が停止した時点で実行される特別図柄変動停止処理について、図91のフローチャートを参照して説明する。
ステップ5100において、メインCPU101は、第1特別図柄表示装置30において第1特図が変動表示中であるか否かを判定する。そして、変動表示中でないと判定した場合、ステップ5106に進む。一方、変動表示中であると判定した場合、次のステップ3101に進む。
ステップ5101において、メインCPU101は、第1特図の変動時間が経過したか否かを判定する。そして、経過していないと判定した場合、ステップ5106に進む。一方、経過したと判定した場合、次のステップ5102に進む。
ステップ5102において、メインCPU101は、第1特図一時記憶領域に記憶された第1特図を、第1特別図柄表示装置30に停止表示するための停止表示データをセットし、第1特図の停止表示を実行する。そして、次のステップ5103に進む。
ステップ5103において、メインCPU101は、第1特図が停止表示されたことを示す第1特図停止表示コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ5104に進む。
ステップ5104において、メインCPU101は、第1特図を停止表示する特図停止表示時間(以下、第1特図停止表示時間ともいう)を決定する。そして、次のステップ5105に進む。
ステップ5105において、メインCPU101は、上述のステップ5104で決定された第1特図停止表示時間を第1停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ5106に進む。
ステップ5106において、メインCPU101は、第2特別図柄表示装置31において第2特図が変動表示中であるか否かを判定する。そして、変動表示中でないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、変動表示中であると判定した場合、次のステップ5107に進む。
ステップ5107において、メインCPU101は、第2特図の変動時間が経過したか否かを判定する。そして、経過していないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、経過したと判定した場合、次のステップ5108に進む。
ステップ5108において、メインCPU101は、第2特図一時記憶領域に記憶された第2特図を、第2特別図柄表示装置31に停止表示するための停止表示データをセットし、第2図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ5109に進む。
ステップ5109において、メインCPU101は、第2特図が停止表示されたことを示す第2特図停止表示コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ5110に進む。
ステップ5110において、メインCPU101は、第2特図を停止表示する特図停止表示時間(以下、第2特図停止表示時間ともいう)を決定する。そして、次のステップ5111に進む。
ステップ5111において、メインCPU101は、上述のステップ5110で決定された第2特図停止表示時間を第2停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、特別図柄変動停止処理を終了する。
次に、特別図柄変動停止処理の終了後に実行される停止後処理について、図92のフローチャートを参照して説明する。
ステップ5200において、メインCPU101は、上述のステップ5105で第1停止表示時間タイマカウンタにセットされた第1特図停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、第1特図停止表示時間が経過したと判定した場合、ステップ5202に進む。一方、第1特図停止表示時間が経過していないと判定した場合、次のステップ5201に進む。
ステップ5201において、メインCPU101は、上述のステップ5011で第2停止表示時間タイマカウンタにセットされた第2特図停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、第2特図停止表示時間が経過していないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、第2特図停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ5202に進む。
ステップ5202において、メインCPU101は、停止表示された特別図柄(第1特図又は第2特図)が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄でない(すなわち、小当たり図柄又はハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ5209に進む。一方、大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ5203に進む。
ステップ5203において、メインCPU101は、変動表示中の特別図柄があるか否か、すなわち、停止表示された特別図柄とは異なる、もう一方の特別図柄が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、停止表示された第1特図が大当たり図柄X1又はX2であった場合には、第2特図が変動表示中であるか否かを判定し、停止表示された第2特図が大当たり図柄X3であった場合には、第1特図が変動表示中であるか否かを判定する。そして、変動表示中の特別図柄がないと判定した場合、ステップ5207に進む。一方、変動表示中の特別図柄があると判定した場合、次のステップ5204に進む。
ステップ5204において、メインCPU101は、変動表示中の特別図柄が小当たり図柄であるか否かを判定する。そして、小当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ5206に進む。一方、小当たり図柄であると判定した場合、次のステップ5205に進む。
ステップ5205において、メインCPU101は、変動表示中の小当たり図柄に係るデータ(すなわち、第2特図一時記憶領域に記憶された小当たり図柄Y1に係るデータ)をハズレ図柄に係るデータに書き換える。そして、次のステップ5206に進む。
ステップ5206において、メインCPU101は、変動表示中の特別図柄を強制的に停止表示する。具体的には、変動表示中の特別図柄がハズレ図柄であった場合には、第1特図一時記憶領域又は第2特図一時記憶領域に記憶されているハズレ図柄を、また、上述のステップ5205で書き換えが行われた場合には、書き換えられた第1特図一時記憶領域又は第2特図一時記憶領域に記憶されているハズレ図柄を、変動時間が経過していなくとも対応する特別図柄表示装置に停止表示させる。すなわち、第1特図が変動表示中であった場合には、この第1特図の変動時間が経過していなくとも、第1特別図柄表示装置30においてハズレ図柄Z1が強制的に停止表示する。また、第2特図が変動表示中であった場合には、この第2特図の変動時間が経過していなくとも、第2特別図柄表示装置31においてハズレ図柄Z2が強制的に停止表示する。そして、ステップ5207に進む。
ステップ5207において、メインCPU101は、高確遊技フラグ及び時短遊技フラグ(第1時短遊技フラグ、第2時短遊技フラグ)をオフにする。なお、高確遊技フラグ、時短遊技フラグがオフであったときには、メインCPU101は何も処理を行わない。そして、次のステップ5208に進む。
ステップ5208において、メインCPU101は、特別遊技の開始時に設定される待機時間であるオープニング時間をオープニング時間タイマカウンタにセットするとともに、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。また、オープニング時間が経過した後に実行される特別遊技中のラウンド数を、メインRAM103に設けられたラウンド数記憶領域にセットする。そして、停止後処理を終了する。
また、上述のステップ5202で大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ5209において、メインCPU101は、停止表示された特別図柄が小当たり図柄であるか否かを判定する。そして、小当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ5218に進む。一方、小当たり図柄であると判定した場合、次のステップ5210に進む。
ステップ5210において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタによるカウントを行うための時短発動回数カウント実行処理を実行する。そして、次のステップ5211に進む。
ステップ5211において、メインCPU101は、変動表示中の特別図柄があるか否か、具体的には、停止表示された第2特図が小当たり図柄Y1であった場合、第1特図が変動表示中であるか否かを判定する。そして、変動表示中の特別図柄がないと判定した場合、ステップ5216に進む。一方、変動表示中の特別図柄があると判定した場合、次のステップ5212に進む。
ステップ5212において、メインCPU101は、変動表示中の特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ5214に進む。一方、大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ5213に進む。
ステップ5213において、メインCPU101は、変動表示中の大当たり図柄に係るデータ(すなわち、第1特図一時記憶領域に記憶された大当たり図柄X1又はX2に係るデータ)をハズレ図柄Z1に係るデータに書き換える。そして、次のステップ5214に進む。
ステップ5214において、メインCPU101は、変動表示中の特別図柄を強制的に停止表示する。具体的には、変動表示中の特別図柄がハズレ図柄Z1であった場合には、第1特図一時記憶領域に記憶されているハズレ図柄Z1を、また、上述のステップ5213で書き換えが行われた場合には、書き換えられた第1特図一時記憶領域に記憶されているハズレ図柄Z1を、変動時間が経過していなくとも第1特別図柄表示装置30に停止表示させる。すなわち、第1特図が変動表示中であった場合には、この第1特図の変動時間が経過していなくとも、第1特別図柄表示装置30においてハズレ図柄Z1が強制的に停止表示する。そして、次のステップ5215に進む。
ステップ5215において、メインCPU101は、時短発動回数カウント実行処理を実行する。そして、次のステップ5216に進む。
ステップ5216において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタによるカウントを開始するための時短発動回数カウント開始処理を実行する。そして、次のステップ5217に進む。
ステップ5217において、メインCPU101は、小当たり遊技の開始時に設定されるオープニング時間をオープニング時間タイマカウンタにセットするとともに、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、停止後処理を終了する。
また、上述のステップ5209で小当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ5218において、メインCPU101は、時短発動回数カウント実行処理を実行する。そして、次のステップ5219に進む。
ステップ5219において、メインCPU101は、時短発動回数カウント開始処理を実行する。そして、次のステップ5220に進む。
ステップ5220において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を確認し、遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。この遊技状態コマンドには、高確遊技フラグのオン又はオフの情報、時短遊技フラグ(第1時短遊技フラグ、第2時短遊技フラグ)のオン又はオフの情報、高確回数の情報、時短回数の情報等が含まれている。そして、停止後処理を終了する。
次に、上述のステップ5210、ステップ5215、ステップ5218の時短発動回数カウント実行処理について、図93のフローチャートを参照して説明する。
ステップ5300において、メインCPU101は、高確遊技フラグがオフであるか否かを判定する。そして、高確遊技フラグがオフでない(すなわち、オンである)と判定した場合、時短発動回数カウント実行処理を終了する。一方、高確遊技フラグがオフであると判定した場合、次のステップ5301に進む。
ステップ5301において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達した旨を示す時短発動回数到達フラグがオフであるか否かを判定する。そして、時短発動回数到達フラグがオフでない(すなわち、オンである)と判定した場合、時短発動回数カウント実行処理を終了する。一方、時短発動回数到達フラグがオフであると判定した場合、次のステップ5302に進む。
ステップ5302において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタのカウント値を1デクリメントする。なお、当該カウント値が0であった場合には、メインCPU101はここでは何も行わない。そして、次のステップ5303に進む。
ステップ5303において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタのカウント値が0に到達したか否かを判定する。そして、到達していないと判定した場合、時短発動回数カウント実行処理を終了する。一方、到達したと判定した場合、次のステップ5304に進む。
ステップ5304において、メインCPU101は、第1時短遊技状態を設定するための第1時短遊技状態設定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、第1時短遊技フラグをオンにし、時短回数に「450」をセットする。なお、時短発動回数に到達した時点では通常遊技状態が設定されており、高確遊技フラグはオフとなっている。この高確遊技フラグはオフのままとする。これにより、低確率時短遊技状態が設定される。そして、次のステップ5305に進む。
ステップ5305において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタのカウント値をリセット(ゼロクリア)する。そして、次のステップ5306に進む。
ステップ5306において、メインCPU101は、時短発動回数到達フラグをオンにする。そして、時短発動回数カウント実行処理を終了する。
次に、上述したステップ5216、ステップ5219の時短発動回数カウント開始処理について、図94のフローチャートを参照して説明する。
ステップ5350において、メインCPU101は、高確率時短遊技状態が終了した時点であるか否かを判定する。具体的には、上述のステップ5012又はステップ5025で高確遊技フラグがオンからオフとなったか否かを判定する。そして、高確率時短遊技状態が終了した時点でないと判定した場合、時短発動回数カウント開始処理を終了する。一方、高確率時短遊技状態が終了した時点であると判定した場合、次のステップ5351に進む。
ステップ5351において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタに時短発動回数「500」をセットする。そして、時短発動回数カウント開始処理を終了する。
次に、特別遊技が終了した時点で実行される特別遊技終了処理について、図95のフローチャートを参照して説明する。
ステップ5400において、メインCPU101は、終了した特別遊技の実行契機となった大当たり図柄(メインRAM103の処理領域に記憶)を確認し、上述の大当たり図柄に応じて、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する。
具体的には、メインCPU101は、上述の大当たり図柄がX1、X2、X3のいずれの場合であっても、高確遊技フラグ及び第2時短遊技フラグの両方をオンにするとともに、高確回数及び時短回数のいずれにも「50」をセットする。
そして、次のステップ5401に進む。
ステップ5401において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタのカウント値をリセット(ゼロクリア)する。そして、次のステップ5402に進む。
ステップ5402において、メインCPU101は、時短発動回数到達フラグをオフにする。そして、特別遊技終了処理を終了する。
次に、RAMクリア(リセット)に基づいて実行されるRAMクリア時処理について、図96のフローチャートを参照して説明する。
ステップ5500において、メインCPU101は、通常遊技状態を設定する通常遊技状態設定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、高確遊技フラグ及び時短遊技フラグ(第1時短遊技フラグ、第2時短遊技フラグ)をいずれもオフにする。そして、次のステップ5501に進む。
ステップ5501において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタのカウント値をリセット(ゼロクリア)する。そして、次のステップ5502に進む。
ステップ5502において、メインCPU101は、時短発動回数到達フラグをオフにする。そして、次のステップ5503に進む。
ステップ5503において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタに時短発動回数「500」をセットする。そして、RAMクリア後処理を終了する。
(他の適用例8に係るパチンコ機Pの変形例)
他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、時短発動回数カウンタによるカウント値が時短発動回数に到達することにより設定される第1時短遊技状態中(低確率時短遊技状態中)は、非時短遊技状態中と同一の確率で普通図柄の抽選において当たりとなるようになっていたが、これに限定されるものではなく、第1時短遊技状態中は非時短遊技状態中よりも高い確率で普通図柄の抽選において当たりとなるように設定してもよい。
また、第1時短遊技状態中においては、非時短遊技状態中よりも、普通図柄の抽選において当たりとなる確率が高くなる設定、普通図柄の変動時間が短くなる設定、及び、可動片16bの作動時間が長くなる設定のうち少なくともいずれか1つを行うことにより、特定第2始動入賞口16dへの遊技球の入球を容易とするようにしてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例8に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、時短遊技状態として、大当たりの当選(大当たり図柄X1、X2又はX3の決定)及び特別遊技の実行を介して設定される時短遊技状態(第2時短遊技状態)、及び、低確率遊技状態(通常遊技状態)において大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が時短発動回数に到達することにより設定される時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設けられていたが、時短遊技状態の種類としては、これらに限定されるものではない。
たとえば、大当たり図柄以外であって時短遊技状態を設定する旨が定められた特別図柄(たとえば、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄等)の決定に基づいて設定される時短遊技状態等を設けてもよい。
また、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介して設定される時短遊技状態、低確率遊技状態において大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が時短発動回数に到達することにより設定される時短遊技状態、及び、大当たり図柄以外であって時短遊技状態を設定する旨が定められた特別図柄の決定に基づいて設定される時短遊技状態は、特定第2始動入賞口16dへの遊技球の入球の難易度が異なるように設定してもよいし、当該難易度が同一となるように設定してもよい。
以上のようにした場合にも、他の適用例8に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、いわゆる同時回し制御が実行されるとともに、第1特図の変動回数及び第2特図の変動回数の合計に基づいて時短遊技状態(低確率時短遊技状態)が設定されるようになっていたが、このような時短遊技状態の設定方法は、同時回し制御が実行されるパチンコ機以外にも適用してもよい。すなわち、第1特図の変動中には第2特図の変動は行えず、第2特図の変動中は第1特図の変動は行えないようなパチンコ機(同時に第1特図の変動及び第2特図の変動の両方を行えず、いずれか一方の変動のみが行われるパチンコ機)においても、第1特図の変動回数及び第2特図の変動回数の合計に基づいて時短遊技状態を設定できるようにしてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例8に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、時短発動回数カウンタによるカウントのタイミングとしては、特別図柄の変動開始時点、特別図柄の停止表示時点、特別図柄が停止表示され停止表示時間(いわゆる図柄確定時間)が経過した時点のいずれかとしてもよい。
また、時短発動回数カウンタによるカウントを特別図柄の変動開始時点で行う場合には、当該変動の契機となる当否抽選により大当たりに当選していたときにも、時短発動回数カウンタによるカウントを行ってもよい。そして、大当たりの当選に係る変動時に、時短発動回数カウンタによるカウント値が時短発動回数に到達した場合には、当該到達に基づく時短遊技状態(第1時短遊技状態)の設定は行わずに、大当たりの当選に基づく遊技状態の設定を特別遊技の終了後に行うようにしてもよい。
また、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、大当たり図柄X1、X2又はX3の決定に基づく高確率時短遊技状態では、設定される高確回数及び時短回数はいずれも同一の回数となっていたが、これに限定されるものではなく、異なる回数が設定されるようにしてもよい。
たとえば、高確回数は50回、時短回数は10回のように、高確率時短遊技状態で設定される時短回数は高確回数よりも少なくなるように設定してもよい。
また、所定の大当たり図柄が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後に高確率時短遊技状態を設定するのではなく、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、低確率時短遊技状態Xともいう)を設定するようにしてもよい。
そして、上述のように大当たりの当選及び特別遊技の実行を介して設定される低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(低確率時短遊技状態X)、及び、低確率遊技状態において大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が時短発動回数に到達することにより設定される低確率時短遊技状態は、特定第2始動入賞口16dへの遊技球の入球の難易度が異なるように設定してもよいし、当該難易度が同一となるように設定してもよい。たとえば、上述のように大当たりの当選及び特別遊技の実行を介して設定される低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(低確率時短遊技状態X)、及び、低確率遊技状態において大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が時短発動回数に到達することにより設定される低確率時短遊技状態のいずれか一方では、他方よりも、普通図柄の抽選において当たりとなる確率が高くなる設定、普通図柄の変動時間が短くなる設定、及び、可動片16bの作動時間が長くなる設定のうち少なくともいずれか1つを行うことにより、特定第2始動入賞口16dへの遊技球の入球を容易とするようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、他の適用例8に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、時短発動回数カウンタによるカウントは、通常遊技状態(低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)においてのみ行われるようになっていたが、これに限定されるものではない。
たとえば、低確率遊技状態が設定された遊技状態として、通常遊技状態の他、所定の大当たり図柄の決定に基づく特別遊技の終了後に設定される低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(低確率時短遊技状態X)が設けられたパチンコ機では、上述の通常遊技状態、又は、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(低確率時短遊技状態X)の一方において、当否抽選の結果が大当たり以外となった場合に、時短発動回数カウンタによるカウントを行うようにしてもよいし、上述の通常遊技状態、並びに、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(低確率時短遊技状態X)の両方において、当否抽選の結果が大当たり以外となった場合に、時短発動回数カウンタによるカウントを行うようにしてもよい。そして、時短発動回数カウンタによるカウント値が時短発動回数に到達した場合に、他の適用例8における低確率時短遊技状態及び第1時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(低確率時短遊技状態)を設定するようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、他の適用例8に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例8における時短発動回数カウンタは、カウントの開始時点で設定された時短発動回数の値を、カウント実行時点で所定の値(他の適用例8では「1」)ずつデクリメントすることで時短発動回数へ向けてのカウントを実行するようになっていたが、これに限定されるものではない。たとえば、カウント開始時点で所定の開始値(たとえば、「0」)を設定し、カウント実行時点で所定の値(たとえば、「1」)ずつインクリメントすることで時短発動回数へ向けてのカウントを実行するようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、他の適用例8に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例8に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態において大当たりに当選した場合には、変動演出に伴って大当たり示唆画像が表示されることにより、大当たりに当選した旨が報知されるようになっていたが、当該報知の方法としてはこれに限定されるものではない。
たとえば、大当たり示唆画像の他、所定の音声の出力や所定のランプを所定の点灯態様で点灯させることで、大当たりに当選した旨を報知するようにしてもよい。また、大当たりの当選が決定される第1特図乱数に基づく変動演出の開始以前から実行可能な先読み演出において、大当たりの当選を報知するようにしてもよい。
また、通常遊技状態中のみならず、高確率時短遊技状態において大当たりに当選した場合にも、その旨を報知するようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、他の適用例8に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
(他の適用例9)
他の適用例9に係るパチンコ機Pは、上述の実施の形態と同様に、大当たりの当選に基づいてのみ特別遊技が実行されるように構成されている。
(遊技領域12内の構造の概要)
他の適用例9に係るパチンコ機Pの遊技領域12内には、上述の実施の形態と同様に、一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、可動片16b、アタッカー装置、アウト口19、ゲート20、演出表示装置21が設けられている(図97参照)。
これらの装置や部材のうち、アタッカー装置については上述の実施の形態と異なる構成となっているものの、アタッカー装置以外については上述の実施の形態と同一の構成(構造、設置位置等)となっている。
以下、他の適用例9に係るパチンコ機Pの遊技領域12内の構造について、上述の実施の形態と異なるアタッカー装置を中心に説明する。
他の適用例9に係るパチンコ機Pには、アタッカー装置として、第1アタッカー装置170及び第2アタッカー装置180の2つが設けられている。
図97に示すように、第1アタッカー装置170は演出表示装置21の左下方(第1遊技領域12aの下部)に設けられており、第2アタッカー装置180は演出表示装置21の右下方(第2遊技領域12bの下部)に設けられている。
第1アタッカー装置170は、遊技球が入球可能な第1大入賞口171と、この第1大入賞口171を開閉する第1開閉扉172と、を備えている。常態においては、第1開閉扉172が閉じられ第1大入賞口171は閉鎖されているため、当該第1大入賞口171への遊技球の入球は不可能となっているものの、大当たりの当選に基づく特別遊技が実行されると、第1開閉扉172が開き第1大入賞口171が開放されることにより、第1大入賞口171への遊技球の入球が可能となる。第1大入賞口171へ遊技球が1個入球すると、所定個数(他の適用例9では15個)の賞球が払い出される。
この第1大入賞口171へは、第1遊技領域12aを流下する遊技球が入球可能となっており、第2遊技領域12bを流下する遊技球は入球できないようになっている。
第2アタッカー装置180は、遊技球が入球可能な第2大入賞口181と、この第2大入賞口181を開閉する第2開閉扉182と、を備えている。常態においては、第2開閉扉182が閉じられ第2大入賞口181は閉鎖されているため、当該第2大入賞口181への遊技球の入球は不可能となっているものの、大当たりの当選に基づく特別遊技が実行されると、第2開閉扉182が開き第2大入賞口181が開放されることにより、第2大入賞口181への遊技球の入球が可能となる。第2大入賞口181へ遊技球が1個入球すると、所定個数(他の適用例9では15個)の賞球が払い出される。
この第2大入賞口181へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球が入球可能となっており、第1遊技領域12aを流下する遊技球は入球できないようになっている。
なお、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、上述の実施の形態と異なり、第1大入賞口171及び第2大入賞口181内に、特定領域57、一般領域58及び振り分け部材59は設けられていない。
そして、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、大当たりの当選に基づいて実行される特別遊技の終了後には、当該大当たりの当選時に決定された大当たり図柄の種類に応じた遊技状態が設定されるようになっている。
(制御及び遊技の概要)
次に、他の適用例9に係るパチンコ機Pにおいて実行される各種制御や遊技について、上述の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態である通常遊技状態、低確率遊技状態及び第1時短遊技状態を組み合わせた遊技状態である低確率時短遊技状態、高確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態である高確率時短遊技状態、又は、高確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態である高確率非時短遊技状態のいずれかの遊技状態が設定される。
ここで、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、非時短遊技状態、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態は、第2始動入賞口16への遊技球の入球の頻度(入球の難易度、換言すれば、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選の頻度)がそれぞれ異なるように設定されている。具体的な設定の内容については、後程詳述する。
なお、上述の実施の形態と同様に、工場出荷後やリセット後の初期状態においては、通常遊技状態が設定されるようになっている。
また、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、第1遊技領域12aを流下する遊技球は、第1始動入賞口15への入球、第1大入賞口171への入球が可能となっており、第2遊技領域12bを流下する遊技球は、ゲート20の通過、第2始動入賞口16への入球、第2大入賞口181への入球が可能となっている。
そして、通常遊技状態中、高確率非時短遊技状態中、及び、後述する大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技中は、遊技球が第1始動入賞口15へ入球し、また、遊技球が第1大入賞口171へ入球するように、遊技者に第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)を行わせる。また、低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中、及び、後述する大当たり図柄X2、X3又はX4の決定に基づく特別遊技中は、遊技球がゲート20を通過し、第2始動入賞口16へ入球し、また、遊技球が第2大入賞口181へ入球するように、遊技者に第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる右打ち)を行わせる。
図98(a)に示すように、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選においては大当たりに当選可能であって、大当たりに当選すると、大当たり図柄X1、X2又はX4が決定されるようになっている。そして、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選を行う時点の遊技状態が低確率遊技状態(通常遊技状態、低確率時短遊技状態)であった場合における大当たりの当選の確率は、およそ1/33に設定されており、上述の遊技状態が高確率遊技状態(高確率時短遊技状態、高確率非時短遊技状態)であった場合における大当たりの当選の確率は、およそ1/15に設定されている。
また、大当たり図柄X1の決定確率は98.9%、大当たり図柄X2の決定確率は1%、大当たり図柄X4の決定確率は0.1%に設定されている。
なお、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第1特図乱数の保留の上限数(第1保留数の上限数)は4個に設定されている。第1特図乱数の保留の上限数はこれに限定されるものではない。
また、図98(a)に示すように、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選においても大当たりに当選可能であって、大当たりに当選すると大当たり図柄X3又はX4が決定されるようになっている。そして、第2始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選を行う時点の遊技状態が低確率遊技状態(通常遊技状態、低確率時短遊技状態)であった場合における大当たりの当選の確率は、およそ1/33に設定されており、上述の遊技状態が高確率遊技状態(高確率時短遊技状態、高確率非時短遊技状態)であった場合における大当たりの当選の確率は、およそ1/15に設定されている。
また、大当たり図柄X3の決定確率は3%、大当たり図柄X4の決定確率は97%に設定されている。
さらに、上述の当否抽選によりハズレとなるとハズレ図柄Z2が決定されるようになっている。
なお、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第2特図乱数の保留の上限数(第2保留数の上限数)は4個に設定されている。第2特図乱数の保留の上限数はこれに限定されるものではない。
そして、図98(a)、図98(c)に示すように、大当たり図柄X1が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技中に、第1大入賞口171が29.0秒開放するか又は第1大入賞口171に1個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するラウンド遊技が2回実行される。なお、第1大入賞口171の閉鎖直前に入球し第1大入賞口171の閉鎖後に入球が検出される遊技球も含め、上述の1回のラウンド遊技中には、平均1.8個の遊技球が入球可能となっている。したがって、上述の特別遊技中には、平均36個の遊技球を獲得できる。
また、大当たりに当選し大当たり図柄X2が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技中に、第2大入賞口181が29.0秒開放するか又は第2大入賞口181に1個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するラウンド遊技が2回実行される。なお、第2大入賞口181の閉鎖直前に入球し第2大入賞口181の閉鎖後に入球が検出される遊技球も含め、上述の1回のラウンド遊技中には、平均1.8個の遊技球が入球可能となっている。したがって、上述の特別遊技中には、平均36個の遊技球を獲得できる。
また、大当たり図柄X3又はX4が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技中に、第2大入賞口181が29.0秒開放するか又は第2大入賞口181に1個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するラウンド遊技が10回実行され、平均270個の遊技球を獲得できるようになっている。
(普図遊技の概要)
次に、他の適用例9に係るパチンコ機Pで実行される普図遊技の概要について説明する。
図99に示すように、非時短遊技状態中(通常遊技状態中、高確率非時短遊技状態中)においては、普通図柄の抽選により当たりとなる確率はおよそ1/1.2、普通図柄の変動時間は10秒、普通図柄の抽選により当たりとなった場合の可動片16bの作動時間(可動片16bが開いた状態となる時間)は0.05秒に設定されている。なお、特に図示していないが、特別遊技中も同様に設定されている。
また、第1時短遊技状態中(低確率時短遊技状態中)においては、普通図柄の抽選により当たりとなる確率は、非時短遊技状態中と同一のおよそ1/1.2、普通図柄の変動時間は、非時短遊技状態中よりも短い0.5秒、普通図柄の抽選により当たりとなった場合の可動片16bの作動時間は、非時短遊技状態中よりも長い5秒に設定されている。
また、第2時短遊技状態中(高確率時短遊技状態中)においては、普通図柄の抽選により当たりとなる確率は、非時短遊技状態中及び第1時短遊技状態中よりも高いおよそ1/1.1、普通図柄の変動時間は、第1時短遊技状態中と同一の0.5秒、普通図柄の抽選により当たりとなった場合の可動片16bの作動時間は、第1時短遊技状態中と同一の5秒に設定されている。
すなわち、非時短遊技状態中(通常遊技状態中、高確率非時短遊技状態中)及び特別遊技中はいずれも、遊技球がゲート20を通過した場合に実行される普通図柄の抽選において高い確率で当たりとなり、可動片16bが開いた状態となる機会は多い。しかし、普通図柄の変動時間が5秒、可動片16bの作動時間が0.05秒であることから、可動片16bが閉じた状態から開いた状態になるまでの時間は長い(開いた状態から次に開いた状態になるまでの間隔は長い)ものの、可動片16bが開いた状態に維持される時間は極めて短い。したがって、非時短遊技状態中は、ほぼ可動片16bが閉じた状態となり、第2遊技領域12bへ進入した遊技球が第2始動入賞口16へ入球することはほぼ不可能となっている。
これに対して、第1時短遊技状態中(低確率時短遊技状態中)は、非時短遊技状態中と同一の確率で普通図柄の抽選において当たりとなるため、非時短遊技状態中と同様に、可動片16bが開いた状態となる機会は多い。また、普通図柄の変動時間は非時短遊技状態中よりも短い0.5秒、可動片16bの作動時間は非時短遊技状態中よりも長い5秒であることから、可動片16bが閉じた状態から開いた状態になるまでの時間は短い(開いた状態から次に開いた状態になるまでの間隔は短い)ものの、可動片16bが開いた状態に維持される時間は長い。したがって、第1時短遊技状態中は、ほぼ可動片16bが開いた状態となり、第2遊技領域12bへ進入した遊技球が第2始動入賞口16へ入球する可能性は高い。
また、第2時短遊技状態中(第2低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中)は、非時短遊技状態中や第1時短遊技状態中よりも高い確率で普通図柄の抽選において当たりとなるため、可動片16bが開いた状態となる機会は極めて多い。また、普通図柄の変動時間は第1時短遊技状態中と同一の0.5秒、可動片16bの作動時間は第1時短遊技状態中と同一の5秒であることから、第1時短遊技状態中と同様に、可動片16bが閉じた状態から開いた状態になるまでの時間は短い(開いた状態から次に開いた状態になるまでの間隔は短い)ものの、可動片16bが開いた状態に維持される時間は長い。したがって、第2時短遊技状態中は、第1時短遊技状態中よりも可動片16bが開いた状態となりやすく、第2遊技領域12bへ進入した遊技球が第2始動入賞口16へ入球する可能性は第1時短遊技状態中よりも高い。
以上のように、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、非時短遊技状態、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態のいずれにおいても、総じて普通図柄の抽選により当たりとなる確率は高く設定されているものの、普通図柄の変動時間及び可動片16bの作動時間を異ならせることで、第2始動入賞口16へ遊技球が入球する可能性(すなわち、第2始動入賞口16への遊技球の入球の頻度、換言すれば、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選の実行の頻度)が変化するようになっている。
すなわち、第1時短遊技状態中は、非時短遊技状態よりも可動片16bが開いた状態に維持されやすいため、より第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすく、第2時短遊技状態中は、第1時短遊技状態よりもさらに可動片16bが開いた状態に維持されやすいため、より第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすい。
したがって、第2時短遊技状態中は非時短遊技状態及び第1時短遊技状態中よりも、また、第1時短遊技状態中は非時短遊技状態よりも、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えながら当否抽選の機会を獲得できることとなる。
(設定される遊技状態の概要)
上述のように、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態、低確率時短遊技状態、高確率時短遊技状態又は高確率非時短遊技状態のいずれかの遊技状態が設定される。
具体的には、図98(b)に示すように、第1特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合、及び、第2特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X3が決定された場合にはいずれも、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されるとともに、非時短遊技状態に設定されることにより、通常遊技状態が設定される。
また、図98(b)に示すように、第1特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X2が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されるとともに、第2時短遊技状態に設定されることにより、高確率時短遊技状態が設定される。また、高確回数は10000回、時短回数は5回に設定される。
すなわち、大当たり図柄X2が決定された場合に実行される特別遊技の終了後は、遊技状態が高確率時短遊技状態に設定され、当否抽選の結果が5回導出されるまで(特別図柄の変動回数が5回に到達するまで)高確率時短遊技状態が継続する。
そして、この高確率時短遊技状態中に、当否抽選の結果が5回全て大当たり以外(ハズレ)となると、高確率遊技状態はそのままに、第2時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、遊技状態は高確率非時短遊技状態に変更される。
その後、当否抽選の結果が9995回導出されるまで(特別図柄の変動回数が9995回に到達するまで)高確率非時短遊技状態が継続する。そして、この高確率時短遊技状態中に、当否抽選の結果が9995回全て大当たり以外(ハズレ)となると、非時短遊技状態はそのままに、高確率遊技状態が低確率遊技状態に変更されることにより、遊技状態は通常遊技状態に変更される。他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、高確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/15となっているため、実質的には、大当たりに再度当選するまで、高確率非時短遊技状態が継続することとなる。
また、図98(b)に示すように、第2特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X4が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されるとともに、第2時短遊技状態に設定されることにより、高確率時短遊技状態が設定される。また、高確回数及び時短回数はいずれも10000回に設定される。
すなわち、大当たり図柄X4が決定された場合に実行される特別遊技の終了後は、遊技状態が高確率時短遊技状態に設定され、当否抽選の結果が10000回導出されるまで(特別図柄の変動回数が10000回に到達するまで)高確率時短遊技状態が継続する。
そして、この高確率時短遊技状態中に、当否抽選の結果が10000回全て大当たり以外(ハズレ)となると、高確率遊技状態が低確率遊技状態に変更され、かつ第2時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、遊技状態は通常遊技状態に変更される。他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、高確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/15となっているため、実質的には、大当たりに再度当選するまで、高確率時短遊技状態が継続することとなる。
また、図98(b)に示すように、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態(通常遊技状態)が設定されてから、大当たりに当選することなく、特別図柄の変動回数が所定の時短発動回数(他の適用例9では100回)に到達すると(すなわち、低確率遊技状態において、当否抽選の結果が100回全て大当たり以外になると)、低確率遊技状態はそのままに、第1時短遊技状態が設定されることにより、低確率時短遊技状態が設定される。低確率時短遊技状態が設定された場合には、時短回数が100回に設定される。
低確率時短遊技状態が設定された後は、大当たりに当選することなく、特別図柄の変動回数が100回に到達するまで(すなわち、当否抽選の結果が100回導出されるまで)、低確率時短遊技状態が継続する。
そして、低確率時短遊技状態中に、当否抽選の結果が100回全て大当たり以外(ハズレ)となると、低確率遊技状態はそのままに、第1時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、遊技状態は通常遊技状態に変更される。
また、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、低確率時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設定されることとなる時短発動回数(100回)をカウントするための時短発動回数カウンタが、主制御基板100のメインRAM103における所定の記憶領域により構成されている。
この時短発動回数カウンタのカウント値は、所定の操作によりRAMクリア(リセット)が行われること、特別遊技が終了すること、又は、低確率時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設定されることのいずれかのリセット条件の成立により、リセットされるようになっている。
RAMクリア(リセット)が行われると、その後の遊技状態が通常遊技状態(低確率遊技状態)に設定されるため、この時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
また、大当たり図柄X1又はX3の決定に基づく特別遊技が終了すると、その後の遊技状態が通常遊技状態に設定されるため、この時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
また、大当たり図柄X2又はX4の決定に基づく特別遊技が終了すると、その後の遊技状態が高確率時短遊技状態(高確率遊技状態)に設定される。そのため、特別遊技が終了した時点からは時短発動回数カウンタによるカウントは開始されず、通常遊技状態(低確率遊技状態)が設定された時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
そして、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、特別図柄の変動が行われるごとに、時短発動回数カウンタによるカウントが行われるようになっており、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達すると、上述のように、低確率時短遊技状態が設定される。
なお、上述の如く、時短発動回数カウンタによるカウントは、通常遊技状態(低確率遊技状態)の設定を契機として開始される。通常遊技状態の設定を契機として時短発動回数カウンタによるカウントが開始された場合には、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数100回に到達する時点(すなわち、低確率時短遊技状態が設定される時点)の遊技状態は通常遊技状態となる。
また、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、RAMクリア後(リセット後)又は大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後から次に大当たりに当選するまでの間においては、低確率時短遊技状態を1回のみ設定できるようになっている。
すなわち、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数(100回)に到達し低確率時短遊技状態が設定された後は、次に大当たりに当選するまで、低確率時短遊技状態を再度設定することができない。
なお、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、低確率時短遊技状態が設定されることで時短発動回数カウンタのカウント値がリセットされた後は、次に大当たりに当選するまで、当該時短発動回数カウンタによるカウントが中止されるように設定されている。
また、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、ハズレ図柄(Z1、Z2)には、時短遊技状態を設定する旨は定められていない。したがって、ハズレ図柄の停止後には遊技状態が変更されることはなく、当該ハズレ図柄の決定時の遊技状態が継続する。
なお、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、上述の実施の形態のような連続時短設定回数や連続確変設定回数は設定されておらず、大当たり図柄X2又はX4が決定された場合には常に、当該決定に基づく特別遊技の終了後に高確率時短遊技状態が設定される。
(他の適用例9に係るパチンコ機Pの遊技性)
他の適用例9に係るパチンコ機Pにおいては、上述の如く、通常遊技状態(低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、低確率時短遊技状態(低確率遊技状態及び第1時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、高確率時短遊技状態(高確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、又は、高確率非時短遊技状態(高確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)のいずれかが設定されて、遊技が進行するようになっている。
遊技者が遊技を開始する時点では、通常遊技状態が設定されていることが多い。この通常遊技状態中は、上述の如く、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、遊技球は、第1始動入賞口15へ入球する可能性があり、第2始動入賞口16へ入球することはない。すると、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づき当否抽選が行われ、大当たりに当選した場合には、大当たり図柄X1、X2又はX4が決定される(図98(a)参照)。
そして、大当たり図柄X1が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が通常遊技状態に設定され、大当たり図柄X2又はX4が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が高確率時短遊技状態に設定される(図98(b)、図100参照)。すなわち、他の適用例9に係るパチンコ機Pにおいては、通常遊技状態中に指示通り左打ちを行っていれば、大当たりに当選することにより通常遊技状態又は高確率時短遊技状態へ移行することとなる(図100参照)。
しかし、大当たり図柄X2が決定されるのは大当たりに当選した場合の1%、大当たり図柄X4が決定されるのは大当たりに当選した場合の0.1%となっているため(図98(a)参照)、通常遊技状態中には、大当たりに当選しても高確率時短遊技状態へは極めて移行し難い。
また、上述の如く、通常遊技状態中に大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が時短発動回数(100回)に到達した場合(当否抽選の抽選結果の導出回数が時短発動回数に到達した場合)には、その後の遊技状態が低確率時短遊技状態に設定される(図98(b)参照)。すなわち、他の適用例9に係るパチンコ機Pにおいては、通常遊技状態中に指示通り左打ちを行っていると、100回の当否抽選の結果が全て大当たり以外(すなわち、ハズレ)となることにより、低確率時短遊技状態へ移行することとなる(図100参照)。この低確率時短遊技状態は、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が100回導出されるまで継続する。
低確率時短遊技状態中は、通常遊技状態中よりも第2始動入賞口16が開状態へ維持されやすくなっており遊技球が第2始動入賞口16へ入球し易いため、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えつつ、次の大当たりの当選を目指すことができる。また、低確率時短遊技状態中は、上述の如く、第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(右打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、遊技球は、第2始動入賞口16へ入球する可能性があり、第1始動入賞口15へ入球することはない。すると、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づき当否抽選が行われ、大当たりに当選した場合には、大当たり図柄X3又はX4が決定される(図98(a)参照)。
そして、大当たり図柄X3が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が通常遊技状態に設定され、大当たり図柄X4が決定された場合には、上述の如く、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が高確率時短遊技状態に設定される(図98(b)、図100参照)。すなわち、他の適用例9に係るパチンコ機Pにおいては、低確率時短遊技状態中に指示通り右打ちを行っていれば、大当たりに当選することにより通常遊技状態へ移行するか、又は、高確率時短遊技状態へ移行することとなる(図100参照)。
また、大当たり図柄X4が決定されるのは大当たりに当選した場合の97%となっているため(図98(a)参照)、低確率時短遊技状態中は、大当たりに当選した場合に極めて高確率時短遊技状態へ移行し易い。
高確率時短遊技状態中は、低確率時短遊技状態中よりも第2始動入賞口16が開状態へ維持されやすくなっており遊技球が第2始動入賞口16へ極めて入球し易いため、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えつつ、次の大当たりの当選を目指すことができる。また、高確率時短遊技状態中は、低確率時短遊技状態中と同様に、第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(右打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、遊技球は、第2始動入賞口16へ入球する可能性があり、第1始動入賞口15へ入球することはない。すると、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づき当否抽選が行われ、大当たりに当選した場合には、大当たり図柄X3又はX4が決定される(図98(a)参照)。
ここで、大当たり図柄X4の決定に基づいて設定される高確率時短遊技状態では、時短回数が10000回に設定される(図98(b)参照)。上述の如く、高確率遊技状態における大当たりの当選確率はおよそ1/15であるため、この高確率時短遊技状態中には第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選により、再度大当たりに当選することとなる。そして、当該当否抽選により大当たりに当選すると、極めて高い決定確率で大当たり図柄X4が決定される。したがって、一旦、大当たり図柄X4が決定されると、その後、極めて低い決定確率(3%)が設定された大当たり図柄X3が決定されない限り、大当たり図柄X4の決定に基づく特別遊技の実行及び高確率時短遊技状態の設定が繰り返されるため、一度に大量の遊技球を獲得できる可能性が高い。
一方、大当たり図柄X2の決定に基づいて設定される高確率時短遊技状態では、時短回数が5回に設定される(図98(b)参照)。そして、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が5回全てハズレになると高確率非時短遊技状態へ移行し、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(左打ち)が指示される。したがって、高確率非時短遊技状態へ移行した後は、通常遊技状態中と同様に、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づき当否抽選が行われる。すると、大当たり図柄X2の決定に基づく高確率時短遊技状態が設定された後に、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づき当否抽選が行われるのは最大で9回(時短回数(5回)分の当否抽選、及び、5回目の当否抽選が終了した時点で記憶され得る第2保留数の上限数(4個)分の当否抽選)となる。この最大9回の当否抽選で大当たりに当選した場合には、大当たり図柄X4が決定される可能性が極めて高く高確率時短遊技状態が再度設定されるものの、この最大9回の当否抽選では必ずしも大当たりに当選するとは限らない。したがって、大当たり図柄X2の決定に基づいて設定される高確率時短遊技状態では、大当たり図柄X4の決定に基づいて設定される高確率時短遊技状態よりも、再度、高確率時短遊技状態が設定される可能性は低い。
以上のように、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、大当たり図柄X4の決定に基づいて高確率時短遊技状態が設定されると、大当たり図柄X4の決定に基づく特別遊技の実行及び高確率時短遊技状態の設定が極めて高い確率で繰り返される。すなわち、大当たり図柄X4の決定に基づいて設定される高確率時短遊技状態は、遊技者にとって極めて有利な遊技状態となっている。
そして、通常遊技状態中や高確率時短遊技状態の終了後に移行する高確率非時短遊技状態中に第1始動入賞口15へ遊技球が入球し、当該入球に基づく当否抽選により大当たりに当選しても、大当たり図柄X4はほぼ決定されないものの、時短発動回数カウンタによるカウント値が時短発動回数に到達することで(大当たりの当選及び特別遊技を介することなく)移行する低確率時短遊技状態中に第2始動入賞口16への遊技球が入球し、当該入球に基づく当否抽選により大当たりに当選した場合には、極めて高い確率で大当たり図柄X4が決定される。
したがって、通常遊技状態中から大当たりの当選及び特別遊技を介することなく移行可能な低確率時短遊技状態が、遊技者にとって極めて有利な、大当たり図柄X4の決定に基づく高確率時短遊技状態へ移行するためのチャンスゾーンとなるという斬新な遊技性が付与され、遊技者の興趣を高めることができる。
また、他の適用例9に係るパチンコ機Pにおいては、大当たりの当選(大当たり図柄XX2又はX4の決定)及び特別遊技の実行を介して通常遊技状態よりも有利度の高い高確率時短遊技状態へ移行させることができるのみならず、低確率遊技状態中(通常遊技状態中)に時短発動回数である100回全ての当否抽選の結果が大当たり以外(ハズレ)となることにより、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介さずに通常遊技状態よりも有利度の高い低確率時短遊技状態へ移行させることができるため、斬新な遊技性を提供することができ、遊技者の興趣を高めることができる。
また、他の適用例9に係るパチンコ機Pにおいては、大当たり図柄X2の決定に基づき設定される第2時短遊技状態では、時短回数として、時短発動回数以下の回数(5回)が設定されるようになっている。これにより、たとえば、大当たり図柄X2の決定に基づき、低確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態が設定されるようになっていた場合であっても、低確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態中に、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達することで、設定中の第2時短遊技状態が異なる時短遊技状態に変更されるような事態を防止可能となる。
なお、他の適用例9における特図遊技の進行については、上述の実施の形態及び他の適用例6に係るパチンコ機Pの特図遊技の進行を説明したフローチャートの内容とほぼ同一であるため、ここでは説明を割愛する。
(他の適用例9に係るパチンコ機Pの変形例)
他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、時短発動回数カウンタによるカウント値が時短発動回数に到達することにより設定される第1時短遊技状態中(低確率時短遊技状態中)は、非時短遊技状態中と同一の確率で普通図柄の抽選において当たりとなるようになっていたが、これに限定されるものではなく、第1時短遊技状態中は非時短遊技状態中よりも高い確率で普通図柄の抽選において当たりとなるように設定してもよい。
また、第1時短遊技状態中においては、非時短遊技状態中よりも、普通図柄の抽選において当たりとなる確率が高くなる設定、普通図柄の変動時間が短くなる設定、及び、可動片16bの作動時間が長くなる設定のうち少なくともいずれか1つを行うことにより、第2始動入賞口16への遊技球の入球を容易とするようにしてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例9に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、時短遊技状態として、大当たりの当選(大当たり図柄X2又はX4の決定)及び特別遊技の実行を介して設定される時短遊技状態(第2時短遊技状態)、及び、低確率遊技状態(通常遊技状態)において大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が時短発動回数に到達することにより設定される時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設けられていたが、時短遊技状態の種類としては、これらに限定されるものではない。
たとえば、大当たり図柄以外であって時短遊技状態を設定する旨が定められた特別図柄(たとえば、時短遊技状態を設定する旨が定められたハズレ図柄、時短遊技状態を設定する旨が定められた小当たり図柄等)の決定に基づいて設定される時短遊技状態等を設けてもよい。
また、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介して設定される時短遊技状態、低確率遊技状態において大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が時短発動回数に到達することにより設定される時短遊技状態、及び、大当たり図柄以外であって時短遊技状態を設定する旨が定められた特別図柄の決定に基づいて設定される時短遊技状態は、第2始動入賞口16への遊技球の入球の難易度が異なるように設定してもよいし、当該難易度が同一となるように設定してもよい。
また、大当たり図柄以外であって時短遊技状態を設定する旨が定められた特別図柄の決定に基づいて設定される時短遊技状態においては、他の適用例9における低確率時短遊技状態と同様に、遊技者にとって極めて有利な大当たり図柄X4の決定確率が極めて高くなるように設定してもよい。
以上のようにした場合にも、他の適用例9に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、所定の大当たり図柄が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後に高確率時短遊技状態を設定するのではなく、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、低確率時短遊技状態Xともいう)を設定するようにしてもよい。
そして、上述のように大当たりの当選及び特別遊技の実行を介して設定される低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(低確率時短遊技状態X)、及び、低確率遊技状態において大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が時短発動回数に到達することにより設定される低確率時短遊技状態は、第2始動入賞口16への遊技球の入球の難易度が異なるように設定してもよいし、当該難易度が同一となるように設定してもよい。たとえば、上述のように大当たりの当選及び特別遊技の実行を介して設定される低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(低確率時短遊技状態X)、及び、低確率遊技状態において大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が時短発動回数に到達することにより設定される低確率時短遊技状態のいずれか一方では、他方よりも、普通図柄の抽選において当たりとなる確率が高くなる設定、普通図柄の変動時間が短くなる設定、及び、可動片16bの作動時間が長くなる設定のうち少なくともいずれか1つを行うことにより、第2始動入賞口16への遊技球の入球を容易とするようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、他の適用例9に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例9に係るパチンコ機Pでは、時短発動回数カウンタによるカウントは、通常遊技状態(低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)においてのみ行われるようになっていたが、これに限定されるものではない。
たとえば、低確率遊技状態が設定された遊技状態として、通常遊技状態の他、所定の大当たり図柄の決定に基づく特別遊技の終了後に設定される低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(低確率時短遊技状態X)が設けられたパチンコ機では、上述の通常遊技状態、又は、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(低確率時短遊技状態X)の一方において、当否抽選の結果が大当たり以外となった場合に、時短発動回数カウンタによるカウントを行うようにしてもよいし、上述の通常遊技状態、並びに、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(低確率時短遊技状態X)の両方において、当否抽選の結果が大当たり以外となった場合に、時短発動回数カウンタによるカウントを行うようにしてもよい。そして、時短発動回数カウンタによるカウント値が時短発動回数に到達した場合に、他の適用例9における低確率時短遊技状態及び第1時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(低確率時短遊技状態)を設定するようにしてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例9に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
その他、他の適用例9に係るパチンコ機Pは、矛盾の生じない範囲内で、上述の実施の形態及びその変形例、他の適用例1~8に係るパチンコ機P及びその変形例の各種設定や制御を適用して構成してもよい。
このようにした場合にも、他の適用例9に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
(他の適用例10)
他の適用例10に係るパチンコ機Pは、いわゆる1種2種混合のパチンコ機やいわゆる同時回し制御を行うパチンコ機ではなく、上述の実施の形態や他の適用例6と同様に、大当たりの当選に基づいてのみ特別遊技が実行されるように構成されているものである。
(遊技領域12内の構造の概要)
他の適用例10に係るパチンコ機Pの遊技領域12内には、上述の実施の形態と同様に、一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、可動片16b、アタッカー装置17、アウト口19、ゲート20、演出表示装置21が設けられているが、アタッカー装置17の内部構造のみ上述の実施の形態と異なっている。
具体的には、アタッカー装置17における大入賞口18内には、上述の実施の形態と異なり、特定領域57、一般領域58及び振り分け部材59は設けられていない。そのため、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、大当たりの当選に基づいて実行される特別遊技の終了後には、当該大当たりの当選時に決定された大当たり図柄の種類に応じた遊技状態が設定されるようになっている。
なお、他の装置や部材については上述の実施の形態と同一の構造や設置位置となっているため(図3参照)、説明を割愛する。
(制御及び遊技の概要)
次に、他の適用例10に係るパチンコ機Pにおいて実行される各種制御や遊技について、上述の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態である通常遊技状態、低確率遊技状態及び第1時短遊技状態(時短遊技状態)を組み合わせた遊技状態である第1低確率時短遊技状態(以下、第1低確率時短ともいう)、低確率遊技状態及び第2時短遊技状態(時短遊技状態)を組み合わせた遊技状態である第2低確率時短遊技状態(以下、第2低確率時短ともいう)、高確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態である高確率時短遊技状態(以下、高確率時短ともいう)のうちのいずれかの遊技状態が設定される。
ここで、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、非時短遊技状態、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態は、第2始動入賞口16への遊技球の入球の頻度(入球の難易度、換言すれば、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選の頻度)がそれぞれ異なるように設定されている。
なお、上述の実施の形態と同様に、工場出荷後やリセット後の初期状態においては、通常遊技状態が設定されるようになっている。
また、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、第1遊技領域12aを流下する遊技球は、第1始動入賞口15への入球が可能となっており、第2遊技領域12bを流下する遊技球は、ゲート20の通過、大入賞口18への入球、第2始動入賞口16への入球が可能となっている。
そして、通常遊技状態中は遊技球が第1始動入賞口15bへ入球するように、遊技者に第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)を行わせ、第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中及び特別遊技中は、遊技球がゲート20を通過し、第2始動入賞口16へ入球し、また、遊技球が大入賞口18へ入球するように、遊技者に第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる右打ち)を行わせる。
図101(a)に示すように、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選においては大当たりに当選可能であって、大当たりに当選すると大当たり図柄X1又はX2が決定されるようになっている。
そして、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選を行う時点の遊技状態が低確率遊技状態(通常遊技状態、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態)であった場合における大当たりの当選の確率は、およそ1/300に設定されており、上述の遊技状態が高確率遊技状態(高確率時短遊技状態)であった場合における大当たりの当選の確率は、およそ6/300に設定されている。
また、大当たり図柄X1の決定確率は25/100(25%)、大当たり図柄X2の決定確率は75/100(75%)に設定されている。
さらに、上述の当否抽選によりハズレとなるとハズレ図柄Z1が決定されるようになっている。
なお、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第1特図乱数の保留の上限数(第1保留数の上限数)は4個に設定されている。第1特図乱数の保留の上限数はこれに限定されるものではない。
図101(a)に示すように、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選においては大当たりに当選可能であって、大当たりに当選すると大当たり図柄X3、X4又はX5が決定されるようになっている。そして、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選を行う時点の遊技状態が低確率遊技状態であった場合における大当たりの当選の確率は、およそ1/300に設定されており、上述の遊技状態が高確率遊技状態であった場合における大当たりの当選の確率は、およそ6/300に設定されている。
また、大当たり図柄X3の決定確率は25/100(25%)、大当たり図柄X4の決定確率は30/100(30%)、大当たり図柄X5の決定確率は45/100(45%)に設定されている。
さらに、上述の当否抽選によりハズレとなるとハズレ図柄Z2が決定されるようになっている。
なお、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第2特図乱数の保留の上限数(第2保留数の上限数)は4個に設定されている。第2特図乱数の保留の上限数はこれに限定されるものではない。
そして、図101(a)に示すように、大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2、X3、X4が決定された場合にはいずれも、当該決定に基づく特別遊技中に、大入賞口18が29.0秒開放するか又は大入賞口18に10個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するラウンド遊技が4回実行され、約400個の遊技球を獲得できるようになっている。
大当たりに当選し大当たり図柄X5が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技中に、上述のラウンド遊技が10回実行され、約1000個の遊技球を獲得できるようになっている。
(普図遊技の概要)
次に、他の適用例10に係るパチンコ機Pで実行される普図遊技の概要について説明する。
図101(c)に示すように、非時短遊技状態中(通常遊技状態中)においては、普通図柄の抽選により当たりとなる確率はおよそ1/1.1、普通図柄の変動時間は10秒、普通図柄の抽選により当たりとなった場合の可動片16bの作動時間(可動片16bが開放した状態に維持される時間)は0.05秒に設定されている。なお、特に図示していないが、特別遊技中も同様に設定されている。
また、第1時短遊技状態中(第1低確率時短遊技状態中)及び第2時短遊技状態中(第2低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中)においてはいずれも、普通図柄の抽選により当たりとなる確率は、非時短遊技状態中と同一のおよそ1/1.1、普通図柄の変動時間は、非時短遊技状態中よりも短い0.2秒、普通図柄の抽選により当たりとなった場合の可動片16bの作動時間は、非時短遊技状態中よりも長い5秒に設定されている。
すなわち、非時短遊技状態中(通常遊技状態中)は、遊技球がゲート20を通過した場合に実行される普通図柄の抽選において高い確率で当たりとなり、可動片16bが開放する機会は多い。しかし、普通図柄の変動時間が10秒、可動片16bの作動時間が0.05秒であることから、可動片16bが閉鎖した状態から開放した状態となるまでの時間は長い(開放した状態から次に開放した状態になるまでの間隔は長い)ものの、可動片16bが開放した状態に維持される時間は極めて短い。したがって、非時短遊技状態中は、ほぼ可動片16bが閉鎖した状態となるため、第2遊技領域12bへ進入した遊技球が第2始動入賞口16へ入球することはほぼない。
これに対して、第1時短遊技状態中(第1低確率時短遊技状態中)及び第2時短遊技状態中(第2低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中)は、非時短遊技状態中と同一の確率で当たりとなるため、非時短遊技状態中と同様に、可動片16bが開放する機会は多い。そして、普通図柄の変動時間は非時短遊技状態中よりも短い0.2秒、可動片16bの作動時間は非時短遊技状態中よりも長い5秒であることから、可動片16bが閉鎖した状態から開放した状態になるまでの時間は短い(開放した状態から次に開放した状態になるまでの間隔は短い)ものの、可動片16bが開放した状態に維持される時間は長い。したがって、第1時短遊技状態中及び第2時短遊技状態中はほぼ可動片16bが開放した状態となり、第2遊技領域12bへ進入した遊技球は高い頻度で第2始動入賞口16へ入球可能となる。
以上のように、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、非時短遊技状態、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態のいずれにおいても、総じて普通図柄の抽選により当たりとなる確率は極めて高く設定されているものの、普通図柄の変動時間及び可動片16bの作動時間を異ならせることで、第2始動入賞口16へ遊技球が入球する可能性(すなわち、第2始動入賞口16への遊技球の入球の頻度、換言すれば、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選の実行の頻度)が変化するようになっている。
すなわち、第1時短遊技状態中及び第2時短遊技状態中は、非時短遊技状態中と異なり、ほぼ可動片16bが開放した状態に維持されるため、相対的に第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすい。したがって、第1時短遊技状態中及び第2時短遊技状態中は非時短遊技状態中よりも、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えながら当否抽選の機会を獲得できることとなる。
(設定される遊技状態の概要)
上述のように、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態のいずれかの遊技状態が設定される。
具体的には、図101(b)に示すように、第1特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合、及び、第2特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X3が決定された場合はいずれも、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定されるとともに、第2時短遊技状態に設定されることにより、第2低確率時短遊技状態が設定される。また、時短回数は100回に設定される。
そして、この第2低確率時短遊技状態中に、当否抽選の結果が100回全てハズレとなると、第2時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、遊技状態は通常遊技状態に変更される。
また、図101(b)に示すように、第1特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X2が決定された場合、第2特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X4又はX5が決定された場合はいずれも、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されるとともに、第2時短遊技状態に設定されることにより、高確率時短遊技状態が設定される。また、高確回数及び時短回数はいずれも10000回に設定される。
すなわち、大当たり図柄X2、X4又はX5が決定された場合に実行される特別遊技の終了後は、遊技状態が高確率時短遊技状態に設定され、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が10000回導出されるまで(特別図柄の変動回数が10000回に到達するまで)高確率時短遊技状態が継続する。
そして、この高確率時短遊技状態中に、当否抽選の結果が10000回全てハズレとなると、高確率遊技状態が低確率遊技状態に変更され、かつ第2時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、遊技状態は通常遊技状態に変更される。他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、高確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ6/300(1/50)となっているため、実質的には、大当たりに再度当選するまで、高確率時短遊技状態が継続することとなる。
また、図101(b)に示すように、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態(通常遊技状態、第2低確率時短遊技状態)が設定されてから、大当たりに当選することなく、特別図柄の変動回数が所定の時短発動回数(他の適用例10では900回)に到達すると(すなわち、低確率遊技状態において、当否抽選の結果が900回全てハズレになると)、低確率遊技状態はそのままに、第1時短遊技状態が設定されることにより、第1低確率時短遊技状態が設定される。第1低確率時短遊技状態が設定された場合には、時短回数が1200回に設定される。
第1低確率時短遊技状態が設定された後は、大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が1200回に到達するまで(すなわち、当否抽選の結果が1200回導出されるまで)、第1低確率時短遊技状態が継続する。
そして、第1低確率時短遊技状態中に、当否抽選の結果が1200回全てハズレとなると、低確率遊技状態はそのままに、第1時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、遊技状態は通常遊技状態に変更される。他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、低確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/300となっており、第1低確率時短遊技状態中にはほぼ確実に大当たりに当選することとなる。
また、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設定されることとなる時短発動回数(900回)をカウントするための時短発動回数カウンタが、主制御基板100のメインRAM103における所定の記憶領域により構成されている。
この時短発動回数カウンタのカウント値は、所定の操作によりRAMクリア(リセット)が行われること、特別遊技が終了すること、又は、第1低確率時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設定されることのいずれかのリセット条件の成立により、リセットされるようになっている。
RAMクリア(リセット)が行われると、その後の遊技状態が通常遊技状態(低確率遊技状態)に設定されるため、この時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
また、大当たり図柄X1又はX3の決定に基づく特別遊技が終了すると、その後の遊技状態が第1低確率時短遊技状態に設定されるため、この時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
なお、大当たり図柄X2、X4又はX5の決定に基づく特別遊技が終了すると、その後の遊技状態が高確率時短遊技状態(高確率遊技状態)に設定される。そのため、特別遊技が終了した時点からは時短発動回数カウンタによるカウントは開始されず、通常遊技状態(低確率遊技状態)が設定された時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
また、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、RAMクリア後(リセット後)又は大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後から次に大当たりに当選するまでの間においては、第1低確率時短遊技状態を1回のみ設定できるようになっている。
すなわち、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数(900回)に到達し第1低確率時短遊技状態が設定された後は、次に大当たりに当選するまで、第1低確率時短遊技状態を再度設定することができない。
なお、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態が設定されることで時短発動回数カウンタのカウント値がリセットされた後は、次に大当たりに当選するか又はRAMクリアが行われるまで、当該時短発動回数カウンタによるカウントが中止されるように設定されている。
また、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、ハズレ図柄(Z1、Z2)には、時短遊技状態を設定する旨は定められていない。したがって、ハズレ図柄の停止後には遊技状態が変更されることはなく、当該ハズレ図柄の決定時の遊技状態が継続する。
なお、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、上述の実施の形態のような連続時短設定回数や連続確変設定回数は設定されておらず、大当たり図柄X2、X4又はX5が決定された場合には常に、当該決定に基づく特別遊技の終了後に高確率時短遊技状態が設定される。
(変動パターンコマンドの決定に関する制御の概要)
他の適用例10に係るパチンコ機Pは、変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンドを記憶した変動パターンテーブル114として、テーブルA、テーブルB、テーブルC及びテーブルDを備えている(図102(a)参照)。そして、上述の実施の形態と同様に、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16に遊技球が入球すると、いずれかの変動パターンテーブル114を参照して、変動パターンコマンドが決定される。
ここで、他の低用例10に係るパチンコ機Pでは、実行された特別遊技との兼ね合いで特別遊技終了後の演出効果を向上させるべく、特別遊技終了後からの特別図柄の変動回数に応じて決定され得る変動パターンの傾向(たとえば、相対的に短い変動時間が設定された変動パターンのみが決定される、相対的に長い変動時間が設定された変動パターンが決定されやすい等)を異ならせて当該変動回数に応じた演出を実行可能とするために、大当たりに当選し特別遊技が実行された後は、当該特別遊技の終了後からの特別図柄の変動回数に応じて、変動パターンコマンドを決定する際に参照する変動パターンテーブル114が切り替えられるようになっている。
すなわち、特別遊技の終了後においては、同一の遊技状態中であっても変動回数に応じて、異なる変動パターンテーブル114に基づいて変動パターンコマンドを決定可能となっている。
これに対して、特別遊技の実行を伴うことなく、変動回数に応じて上述のように変動パターンコマンド決定の際に参照する変動パターンテーブル114を切り替えると、特別遊技が行われていないにもかかわらず決定される変動パターンの傾向が変化してしまい、遊技者に演出の違和感を与えるおそれがある。そのため、RAMクリア後においては、最初に大当たりに当選するまでの間、当該RAMクリア後からの特別図柄の変動回数に応じた変動パターンテーブル114の切り替えを行うことが禁止されており、設定中の遊技状態に対応付けられた変動パターンテーブル114に基づいて変動パターンコマンドが決定されるようになっている。
すなわち、RAMクリア後から最初に大当たりに当選するまでの間においては、同一の遊技状態中であれば、常に、設定中の遊技状態に応じた同一の変動パターンテーブル114に基づいて変動パターンコマンドが決定されるようになっている。
(参照する変動パターンテーブル114の決定)
ここで、他の適用例10における、変動パターンコマンドの決定時に参照する変動パターンテーブル114を決定する処理について説明する。
他の適用例10に係るパチンコ機Pは、参照する変動パターンテーブル114を決定するために用いられるテーブルとして、後述する選択状態値を決定するための選択状態値テーブル、及び、参照する変動パターンテーブル114を定めた決定テーブルを有している。そして、変動パターンコマンドを決定する際には、これらのテーブルに係る情報に基づいて、参照する変動パターンテーブル114が決定される。
選択状態値テーブルは、変動パターンテーブル114の決定に用いる選択状態値を定めたものである。この選択状態値テーブルには、図102(b)に示すように、大当たりの当選又はRAMクリア(リセット処理)の実行に基づいて設定される選択状態値が定められている。
そして、当否抽選により大当たりに当選した場合には、当該当選に基づく特別遊技の終了時に実行される特別遊技終了処理において、当該大当たりの当選時に決定された大当たり図柄の種別(X1、X2、X3、X4、X5)に対応する選択状態値が取得され、この取得された選択状態値が、メインRAM103の所定の記憶領域により構成される選択状態フラグにセットされる。また、RAMクリアが実行された場合には、RAMクリアの実行に対応する選択状態値が取得され、この取得された選択状態が、上述の選択状態フラグにセットされる。
図102(b)に示すように、選択状態値テーブルによれば、大当たりの当選時に決定された大当たり図柄がX1又はX3であった場合には、「01H」という選択状態値が取得され、大当たりの当選時に決定された大当たり図柄がX2、X4又はX5であった場合には、「02H」という選択状態値が取得される。
また、RAMクリアが実行された場合には、「00H」という選択状態値が取得される。
決定テーブルは、参照する変動パターンテーブル114を定めたものである。
この決定テーブルにおいては、図102(c)に示すように、選択状態フラグにセットされた選択状態値が「01H」又は「02H」であった場合(すなわち、大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後であった場合)には、大当たりの当選に基づいて実行される特別遊技の終了後からの変動回数ごとにそれぞれ、参照する変動パターンテーブル114が定められている。
また、選択状態フラグにセットされた選択状態値が「00H」であった場合(すなわち、RAMクリアの実行後であった場合)には、時短遊技フラグ(第1時短遊技状態中である旨を示す第1時短遊技フラグ、第2時短遊技状態中である旨を示す第2時短遊技フラグ)のオン又はオフ(すなわち、時短遊技状態中であるか否か)に応じて、参照する変動パターンテーブル114が定められている。
なお、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、第2時短遊技状態は大当たりの当選に基づく特別遊技を経由して設定されるものであるため、RAMクリアの実行後には、大当たりに当選しない限り、特別遊技を経由しない第1時短遊技状態のみ設定され得ることとなる。したがって、選択状態値が「00H」であった場合には、第1時短遊技フラグ及び第2時短遊技フラグのいずれもがオフとなるか、第1時短遊技フラグがオンとなる。
図102(c)に示すように、決定テーブルによれば、選択状態フラグにセットされている選択状態値が「01H」であった場合(第1特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合、第2特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X3が決定された場合)には、当該決定に基づく特別遊技の終了後からの特別図柄の変動回数が1回目のときにテーブルCが決定され、2~99回目のときにテーブルBが決定され、100回目のときにテーブルDが決定され、101~900回目のときにテーブルAが決定され、901回目のときにテーブルCが決定され、902~2099回目のときにテーブルBが決定され、2100回目のときにテーブルDが決定され、2101回目以降のときにテーブルAが決定される。
すなわち、上述の大当たり図柄の決定に基づく特別遊技の終了後に設定される第2低確率時短遊技状態中の1回目の変動についてはテーブルCに基づいて変動パターンコマンドが決定され、当該第2低確率時短遊技状態中の2~99回目の変動についてはテーブルBに基づいて変動パターンコマンドが決定され、当該第2低確率時短遊技状態中の100回目の変動(第2低確率時短遊技状態中の最終変動)についてはテーブルDに基づいて変動パターンコマンドが決定される。
上述の第2低確率時短遊技状態の終了後に設定される通常遊技状態中の1~800回目の変動についてはテーブルAに基づいて変動パターンコマンドが決定される。すなわち、通常遊技状態中は常にテーブルAに基づいて変動パターンコマンドが決定される。
上述の通常遊技状態の終了後に設定される第1低確率時短遊技状態中の1回目の変動についてはテーブルCに基づいて変動パターンコマンドが決定され、当該第1低確率時短遊技状態中の2~1199回目の変動についてはテーブルBに基づいて変動パターンコマンドが決定され、当該第1低確率時短遊技状態中の1200回目の変動(第1低確率時短遊技状態中の最終変動)についてはテーブルDに基づいて変動パターンコマンドが決定される。
上述の第1低確率時短遊技状態の終了後に設定される通常遊技状態中の変動については、常にテーブルAに基づいて変動パターンコマンドが決定される。
また、図102(c)に示すように、選択状態フラグにセットされている選択状態値が「02H」であった場合(第1特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X2が決定された場合、第2特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X4又はX5が決定された場合)には、当該決定に基づく特別遊技の終了後からの特別図柄の変動回数が1回目のときにテーブルCが決定され、2~9999回目のときにテーブルBが決定され、10000回目のときにテーブルDが決定され、10001~10900回目のときにテーブルAが決定され、10901回目のときにテーブルCが決定され、10902~12099回目のときにテーブルBが決定され、12100回目のときにテーブルDが決定され、12101回目以降のときにテーブルAが決定される。
すなわち、上述の大当たり図柄の決定に基づく特別遊技の終了後に設定される高確率時短遊技状態中の1回目の変動についてはテーブルCに基づいて変動パターンコマンドが決定され、当該高確率時短遊技状態中の2~9999回目の変動についてはテーブルBに基づいて変動パターンコマンドが決定され、当該高確率時短遊技状態中の10000回目の変動(高確率時短遊技状態中の最終変動)についてはテーブルDに基づいて変動パターンコマンドが決定される。
上述の高確率時短遊技状態の終了後に設定される通常遊技状態中の1~900回目の変動についてはテーブルAに基づいて変動パターンコマンドが決定される。すなわち、通常遊技状態中は常にテーブルAに基づいて変動パターンコマンドが決定される。
上述の通常遊技状態の終了後に設定される第1低確率時短遊技状態中の1回目の変動についてはテーブルCに基づいて変動パターンコマンドが決定され、当該第1低確率時短遊技状態中の2~1199回目の変動についてはテーブルBに基づいて変動パターンコマンドが決定され、当該第1低確率時短遊技状態中の1200回目の変動(第1低確率時短遊技状態中の最終変動)についてはテーブルDに基づいて変動パターンコマンドが決定される。
上述の第1低確率時短遊技状態の終了後に設定される通常遊技状態中の変動については、常にテーブルAに基づいて変動パターンコマンドが決定される。
また、図102(c)に示すように、選択状態フラグにセットされている選択状態値が「00H」であった場合(RAMクリアの実行後であった場合)には、時短遊技フラグがオフであるとき(すなわち、第1時短遊技フラグ及び第2時短遊技フラグのいずれもがオフであるとき)にテーブルAが決定され、時短遊技フラグがオンであるとき(第1時短遊技フラグがオンであるとき)にテーブルBが決定される。
すなわち、RAMクリア後に設定される通常遊技状態中の変動については、常にテーブルAに基づいて変動パターンコマンドが決定される。また、当該通常遊技状態中において時短発動回数カウンタのカウント値が900に到達したことにより設定される第1低確率時短遊技状態中の変動については、常にテーブルBに基づいて変動パターンコマンドが決定される。
なお、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、上述の実施の形態と同様に、当否抽選の実行回数(特別図柄の変動回数)をカウントするための変動回数カウンタが設けられている。この変動回数カウンタのカウント値は、RAMクリア又は特別遊技の終了によりリセットされるとともに、当否抽選(特別図柄の変動)が実行されるごとに「1」インクリメントされ、メインCPU101は、この変動回数カウンタのカウント値により、特別遊技の終了後からの変動回数を把握できるようになっている。
以上のように、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、RAMクリアの実行後に設定される第1低確率時短遊技状態(大当たりを経由せずに実行される第1低確率時短遊技状態)においては、選択状態フラグにセットされている選択状態値(「00H」)、及び、時短遊技フラグのオン又はオフ(すなわち、設定されている遊技状態)に応じて、変動パターンコマンドを決定する際に参照される変動パターンテーブル114がテーブルBに決定される。そして、RAMクリアの実行後に設定される第1低確率時短遊技状態中は、常にテーブルBに基づいて変動パターンコマンドが決定され、当該テーブルBが他の変動パターンテーブル114に切り替わらないようになっている。
これにより、RAMクリア後に設定される第1低確率時短遊技状態中において、決定される変動パターンの傾向が変化してしまい演出の違和感が生じるような事態を防止可能となる。
また、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、大当たりを経由して設定される第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中は、テーブルB、テーブルC、テーブルDのいずれかに基づいて変動パターンコマンドが決定され、テーブルBからテーブルCへの切り替え、テーブルCからテーブルDへの切り替えが実行されるようになっている。
これにより、大当たりを経由して設定される第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中において、特別図柄の変動回数に応じた演出を実行可能となり、演出効果を向上可能となる。
なお、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、テーブルBからテーブルCへの切り替え、テーブルCからテーブルDへの切り替えの両方が実行されるようになっているが、これに限定されるものではなく、テーブルBからテーブルCへの切り替えのみ実行されるようにしてもよいし、テーブルCからテーブルDへの切り替えのみ実行されるようにしてもよい。また、上記変動パターンテーブル114とは異なる他の変動パターンテーブル114への切り替えが実行されるようにしてもよい。
そして、上述のように決定された変動パターンテーブル114を参照して、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが決定される。
具体的には、図102(a)に示すように、テーブルAによれば、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定され(すなわち、当否抽選の結果がハズレであり)、かつ、当該決定時点の保留数(ハズレ図柄Z1の場合には第1保留数、ハズレ図柄Z2の場合には第2保留数)が2未満の場合において、「13秒変動(特別図柄の変動時間が13秒)」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「00H」(決定確率は85%)、「20秒変動(特別図柄の変動時間が20秒)」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「03H」(決定確率は10%)、又は、「60秒変動(特別図柄の変動時間が60秒)」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「04H」(決定確率は5%)のいずれかが決定される。
また、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定され、かつ、当該決定時点の保留数が2以上の場合において、「6秒変動(特別図柄の変動時間が6秒)」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「01H」(決定確率は85%)、上述の変動パターンコマンド「03H」(決定確率は10%)、又は、上述の変動パターンコマンド「04H」(決定確率は5%)のいずれかが決定される。
また、大当たり図柄X1、X2、X3、X4又はX5が決定された場合には、保留数にかかわらず、「20秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「A3H」(決定確率は5%)、又は、「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「A4H」(決定確率は95%)のいずれかが決定される。
図102(a)に示すように、テーブルBによれば、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定された場合には、保留数にかかわらず、「6秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「02H」(決定確率は85%)、上述の変動パターンコマンド「03H」(決定確率は10%)、又は、上述の変動パターンコマンド「04H」(決定確率は5%)のいずれかが決定される。
また、大当たり図柄X1、X2、X3、X4又はX5が決定された場合には、保留数にかかわらず、上述の変動パターンコマンド「A3H」(決定確率は5%)、又は、上述の変動パターンコマンド「A4H」(決定確率は95%)のいずれかが決定される。
図102(a)に示すように、テーブルCによれば、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定された場合には、保留数にかかわらず、「6秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「0AH」(決定確率は100%)が決定される。
また、大当たり図柄X1、X2、X3、X4又はX5が決定された場合には、保留数にかかわらず、「5秒変動(特別図柄の変動時間が5秒)」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「ABH」(決定確率は100%)が決定される。
図102(a)に示すように、テーブルDによれば、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定された場合には、保留数にかかわらず、「10秒変動(特別図柄の変動時間が10秒)」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「0BH」(決定確率は100%)が決定される。
また、大当たり図柄X1、X2、X3、X4又はX5が決定された場合には、保留数にかかわらず、上述の「ABH」(決定確率は100%)が決定される。
(第1低確率時短遊技状態における制御の概要)
他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態の設定時点及び終了時点の変動演出中には、遊技状態の切り替わりを示唆するための演出が実行されるようになっている。
具体的には、第1低確率時短遊技状態の設定時点における当否抽選によりハズレとなった場合には、ハズレを報知する変動演出として開始時ハズレ変動演出が実行され、第1低確率時短遊技状態の終了時点における当否抽選によりハズレとなった場合には、ハズレを報知する変動演出として終了時ハズレ変動演出が実行されるようになっている。
開始時ハズレ変動演出では、演出表示装置21の表示部21aにおいて、演出図柄50の変動表示が行われるとともに、当該変動表示の開始(変動演出の開始)から所定の終了タイミング(たとえば、演出図柄50の変動表示の開始から3秒後)に至るまで、第1低確率時短遊技状態が設定された旨を示す開始報知演出(たとえば、「チャンスモードスタート!」という画像の表示(特に図示しておらず))が行われる。
また、終了時ハズレ変動演出では、演出表示装置21の表示部21aにおいて、演出図柄50の変動表示が終了し停止表示が行われると、第1低確率時短遊技状態が終了した旨を示す終了報知演出(たとえば、「チャンスモード終了」という画像の表示(特に図示しておらず))が開始され、残りの変動時間が経過すると、演出図柄50の停止表示及び終了報知演出が終了する。
なお、上述の開始時ハズレ変動演出は、演出図柄50の変動表示及び開始報知演出の実行内容が定められた一の動画データ(演出データ)に基づいて実行され、上述の開始時ハズレ変動演出は、演出図柄50の変動表示及び終了報知演出の実行内容が定められた一の動画データ(演出データ)に基づいて実行される。すなわち、上述の動画データを再生することで、演出図柄50の変動表示及び開始報知演出(又は終了報知演出)が一体的に実行されるようになっている。
また、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、上述の開始時ハズレ変動演出や終了時ハズレ変動演出を含む変動演出は、特別図柄の変動開始時に主制御基板100から送信される変動パターンコマンドの受信に基づいて開始され、特別図柄の変動表示の終了時(特別図柄の停止表示時)に主制御基板100から送信される図柄確定コマンドの受信に基づいて終了するようになっている。すなわち、図柄確定コマンドを受信しない限り、実行中の変動演出は終了しない。たとえば、開始時ハズレ変動演出が実行されていた場合には、図柄確定コマンドが受信されるまで、演出図柄50の停止表示が継続して行われ、終了時ハズレ変動演出が実行されていた場合には、図柄確定コマンドが受信されるまで、演出図柄50の停止表示及び終了報知演出が継続して行われる。
ここで、上述のように、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、大当たりに当選し特別遊技が実行された後は、当該特別遊技の終了後からの特別図柄の変動回数に応じて、変動パターンコマンドを決定する際に参照する変動パターンテーブル114が切り替えられるようになっている。
大当たり図柄X1、X2、X3、X4又はX5の決定に基づく特別遊技の実行後における第1低確率時短遊技状態(すなわち、大当たりの当選を経由して設定された第1低確率時短遊技状態)の設定時点では、テーブルCを参照して変動パターンコマンドが決定されるが(図102(b)及び(c)参照)、このテーブルCによれば、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定された場合には必ず「0AH」の変動パターンコマンドが決定される(図102(a)参照)。
また、大当たり図柄X1、X2、X3、X4又はX5の決定に基づく特別遊技の実行後における第1低確率時短遊技状態の終了時点では、テーブルDを参照して変動パターンコマンドが決定されるが(図102(b)及び(c)参照)、このテーブルDによれば、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定された場合には必ず「0BH」の変動パターンコマンドが決定される(図102(a)参照)。
上述の「0AH」の変動パターンコマンドは、大当たりの当選を経由して設定された第1低確率時短遊技状態の設定時点でハズレとなった場合にのみ決定されるものであり、また、上述の「0BH」の変動パターンコマンドは、大当たりの当選を経由して設定された第1低確率時短遊技状態の終了時点でハズレとなった場合にのみ決定されるものである(図102(a)、図102(b)及び(c)参照)。
これにより、副制御基板300は、主制御基板100から送信される「0AH」の変動パターンコマンドを受信することで、当該時点が、大当たりの当選を経由して設定された第1低確率時短遊技状態の設定時点である旨を把握することができるため、副制御基板300のサブCPU301は、この「0AH」の変動パターンコマンドに基づいて、上述の開始時ハズレ変動演出を実行できるようになっている。
また、副制御基板300は、主制御基板100から送信される「0BH」の変動パターンコマンドを受信することで、当該時点が、大当たりの当選を経由して設定された第1低確率時短遊技状態の終了時点である旨を把握することができるため、副制御基板300のサブCPU301は、この「0BH」の変動パターンコマンドに基づいて、上述の終了時ハズレ変動演出を実行できるようになっている。
これに対して、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、RAMクリア後においては、最初に大当たりに当選するまでの間、RAMクリア後からの特別図柄の変動回数に応じた変動パターンテーブル114の切り替えが禁止され、設定中の遊技状態に対応付けられた変動パターンテーブル114に基づいて変動パターンコマンドが決定される。
RAMクリア後における第1低確率時短遊技状態(すなわち、大当たりの当選を経由せずに設定された第1低確率時短遊技状態)中は常に、テーブルBを参照して変動パターンコマンドが決定されるが(図102(b)及び(c)参照)、このテーブルBによれば、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定された場合には、「02H」、「03H」又は「04H」のいずれかの変動パターンコマンドが決定される(図102(a)参照)。すなわち、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態においては、設定時点でハズレ図柄Z1又はZ2が決定された場合、終了時点でハズレ図柄Z1又はZ2が決定された場合、並びに、設定時点及び終了時点以外でハズレ図柄Z1又はZ2が決定された場合のいずれであっても、「02H」、「03H」又は「04H」のいずれかの変動パターンコマンドが決定される。
すると、大当たりの当選を経由せずに設定された第1低確率時短遊技状態中には、副制御基板300は、主制御基板100から送信される「02H」、「03H」又は「04H」の変動パターンコマンドの受信することで、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定されたことは把握できるものの、当該変動パターンコマンドのみでは、当該時点が第1低確率時短遊技状態の設定時点なのか、終了時点なのか、又は、設定時点及び終了時点以外なのかを判別することができず、上述の開始時ハズレ変動演出や終了時ハズレ変動演出を適切に実行することができない。したがって、上述の第1低確率時短遊技状態の設定時点及び終了時点において、開始時ハズレ変動演出や終了時ハズレ変動演出と同様の態様により変動演出を実行する場合には、「02H」、「03H」又は「04H」の変動パターンコマンドに基づく変動演出を、上述の開始時ハズレ変動演出や終了時ハズレ変動演出と同様の態様に差し替える必要がある。
さらに、大当たりの当選を経由して設定された第1低確率時短遊技状態における設定時及び終了時以外、及び、RAMクリア後における第1低確率時短遊技状態中(大当たりの当選を経由せずに設定された第1低確率時短遊技状態中)はいずれも、テーブルBを参照して変動パターンコマンドが決定されるため(図102(b)及び(c)参照)、当否抽選によりハズレ図柄Z1又はZ2が決定された場合には、「02H」、「03H」又は「04H」のいずれかの変動パターンコマンドが決定される(図102(a)参照)。
すると、副制御基板300は、この「02H」、「03H」又は「04H」の変動パターンコマンドのみでは、当該時点が、大当たりの当選を経由して設定された第1低確率時短遊技状態中であるのか、大当たりの当選を経由せずに設定された第1低確率時短遊技状態中であるのかを判別することができない。そのため、たとえば、大当たりの当選を経由して設定された第1低確率時短遊技状態中と、大当たりの当選を経由せずに設定された第1低確率時短遊技状態中とで、実行される演出の態様(たとえば、演出図柄50のデザイン態様、残りの時短回数をカウントダウンする表示の態様、変動演出中に所定の示唆を行う示唆画像の表示の態様等)を変更するような制御を行う場合、演出の態様の変更を適切に実行できないおそれがある。
そこで、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態の設定時点における特別図柄の変動開始時に、当該第1低確率時短遊技状態の設定時点である旨を示す第1低確率時短開始コマンドを副制御基板300に送信し、また、第1低確率時短遊技状態の終了時点における特別図柄の変動開始時に、当該第1低確率時短遊技状態の終了時点である旨を示す第1低確率時短終了コマンドを副制御基板300に送信するようになっている。
具体的には、時短発動回数(900回)に到達した時点における特別図柄の変動が終了すると、通常遊技状態が終了し第1低確率時短遊技状態が設定される。メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態が設定され、かつ特別図柄の変動が開始されることに基づいて、上述の第1低確率時短開始コマンドを副制御基板300に送信する。
また、第1低確率時短遊技状態中において大当たりに当選することなく1200回(時短回数)の特別図柄の変動が終了すると、第1低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態が設定されてから大当たりに当選することなく1200回目の特別図柄の変動が開始されることに基づいて、上述の第1低確率時短終了コマンドを副制御基板300に送信する。
さらに、メインCPU101は、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態中(大当たりの当選を経由せずに設定された第1低確率時短遊技状態中)における特別図柄の変動開始時に、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態中である旨を示す大当たり非経由第1低確率時短コマンドを副制御基板300に送信するようになっている。
なお、大当たり非経由第1低確率時短コマンドに関する制御については、後程詳述する。
これにより、他の適用例10に係るパチンコ機Pによれば、副制御基板300においては、第1低確率時短開始コマンドの受信の有無、第1低確率時短終了コマンドの受信の有無、大当たり非経由第1低確率時短コマンドの受信の有無に基づいて、当該時点が、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態の設定時点、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態の設定時点及び終了時点以外、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態の終了時点、大当たりを経由して設定された第1低確率時短遊技状態の設定時点、大当たりを経由して設定された第1低確率時短遊技状態の設定時点及び終了時点以外、大当たりを経由して設定された第1低確率時短遊技状態の終了時点であるかを判別できることとなる。そして、この判別結果に基づいて、上述のような開始時ハズレ変動演出や終了時ハズレ変動演出の実行、当該開始時ハズレ変動演出や終了時ハズレ変動演出と同様の態様への差し替え、大当たりを経由して設定された第1低確率時短遊技状態及び大当たりを経由せずに設定された第1低確率時短遊技状態における異なる演出の実行等が可能となる。
(第1低確率時短遊技状態における制御の詳細)
次に、第1低確率時短遊技状態における制御について、詳細に説明する。
他の適用例10に係るパチンコ機Pには、第1低確率時短遊技状態における所定の判別のために用いるカウンタとして、第1低確率時短カウンタA及び第1低確率時短カウンタBの2つが設けられている。これらのカウンタはいずれも、主制御基板100のメインRAM103における所定の記憶領域により構成されている。
そして、特別遊技が終了するか、又はRAMクリアが行われると、第1低確率時短カウンタA及び第1低確率時短カウンタBにそれぞれ所定の開始値がセットされ、特別図柄の変動が行われるごとにこれらのカウンタによるカウントが行われる。そして、これらのカウンタのカウント値により、所定の判別が行われる。
具体的には、メインCPU101は、大当たり図柄X1又はX3の決定に基づく特別遊技が終了すると、第1低確率時短カウンタAに、所定の開始値として「900」(当該時点から第2低確率時短遊技状態及び通常遊技状態を介して第1低確率時短遊技状態が設定されるまでの変動回数(時短発動回数))をセットするとともに、第1低確率時短カウンタBに、所定の開始値として「2100」(当該時点から第2低確率時短遊技状態及び通常遊技状態を介して第1低確率時短遊技状態が設定され、当該第1低確率時短遊技状態が終了するまでの変動回数(時短発動回数900回及び第1低確率時短遊技状態の時短回数1200回の合計値))をセットする。
また、メインCPU101は、大当たり図柄X2、X4又はX5の決定に基づく特別遊技が終了すると、第1低確率時短カウンタAに、所定の開始値として「10900」(当該時点から高確率時短遊技状態及び通常遊技状態を介して第1低確率時短遊技状態が設定されるまでの変動回数)をセットするとともに、第1低確率時短カウンタBに、所定の開始値として「12100」(当該時点から高確率時短遊技状態及び通常遊技状態を介して第1低確率時短遊技状態が設定されるまでの変動回数)をセットする。
また、メインCPU101は、RAMクリアが行われると、第1低確率時短カウンタA及び第1低確率時短カウンタBのいずれにも、所定の開始値として「0」をセットする。
そして、上述のように、第1低確率時短カウンタA及び第1低確率時短カウンタBに所定の開始値がセットされると、当該カウンタによるカウントが開始される。
メインCPU101は、第1特図乱数又は第2特図乱数に基づいて当否抽選が行われると、特別図柄の変動開始時点において、第1低確率時短カウンタAのカウント値、及び、第1低確率時短カウンタBのカウント値をそれぞれ「1」デクリメントする。そして、メインCPU101は、当該デクリメント後の第1低確率時短カウンタAのカウント値、及び、当該デクリメント後の第1低確率時短カウンタBのカウント値が「0」未満(負の値)であるかを判定する。また、上述のデクリメント後の第1低確率時短カウンタAのカウント値が「0」未満であると判定された場合には、第1低確率時短カウンタAのカウント値に再度「0」をセットし、上述のデクリメント後の第1低確率時短カウンタBのカウント値が「0」未満であると判定された場合には、第1低確率時短カウンタBのカウント値に再度「0」をセットする。
ここで、上述のように、RAMクリアが行われると第1低確率時短カウンタAには「0」がセットされ、特別遊技が終了すると第1低確率時短カウンタAには「900」又は「10900」がセットされる。
すると、RAMクリアが行われた後は、第1低確率時短カウンタAについては「0」から上述の「1」のデクリメントが行われ、上述のように「0」未満であるとの判定がされると再度「0」がセットされることから、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタAのカウント値は常に「0」未満となる。
すなわち、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態(大当たりを経由せずに設定された第1低確率時短遊技状態)では、設定時点、終了時点、並びに、設定時点及び終了時点以外のいずれにおいても、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタAのカウント値は常に「0」未満となる。
これに対して、特別遊技の終了後は、第1低確率時短カウンタAについては「900」又は「10900」から上述の「1」のデクリメントが行われる。また、上述のように、「900」、「10900」の値は、第1低確率時短遊技状態が設定されるまでの変動回数である。
すると、特別遊技の終了後の第1低確率時短遊技状態(大当たりを経由して設定された第1低確率時短遊技状態)では、設定時点においては、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタAのカウント値は「0」となり、設定時点及び終了時点以外においては、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタAのカウント値は「0」未満となり、終了時点においては、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタAのカウント値は「0」未満となる。
また、上述のように、RAMクリアが行われると第1低確率時短カウンタBには「0」がセットされ、特別遊技が終了すると第1低確率時短カウンタBには「2100」又は「12100」がセットされる。
すると、RAMクリアが行われた後は、第1低確率時短カウンタBについては「0」から上述の「1」のデクリメントが行われ、上述のように「0」未満であるとの判定がされると再度「0」がセットされることから、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタBのカウント値は常に「0」未満となる。
すなわち、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態では、設定時点、終了時点、並びに、設定時点及び終了時点以外のいずれにおいても、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタBのカウント値は常に「0」未満となる。
これに対して、特別遊技の終了後は、第1低確率時短カウンタBについては「2100」又は「12100」から上述の「1」のデクリメントが行われる。また、上述のように、「2100」、「12100」の値は、第1低確率時短遊技状態が終了するまでの変動回数である。
すると、特別遊技の終了後の第1低確率時短遊技状態では、設定時点においては、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタBのカウント値は「0」よりも大きい値となり、設定時点及び終了時点以外においては、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタBのカウント値は「0」よりも大きい値となり、終了時点においては、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタBのカウント値は「0」となる。
上記内容によれば、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態においては常に、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタAのカウント値及び第1低確率時短カウンタBのカウント値がいずれも「0」未満となる(図103参照)。一方、特別遊技の終了後の第1低確率時短遊技状態においては、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタAのカウント値及び第1低確率時短カウンタBのカウント値の両方が「0」未満となることはない(図103参照)。
(RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態の判別)
第1低確率時短遊技状態において、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタAのカウント値及び第1低確率時短カウンタBのカウント値がいずれも「0」未満であった場合には、当該第1低確率時短遊技状態はRAMクリア後に設定されたもの(大当たりを経由せずに設定されたもの)と判別することができる。そして、この場合、メインCPU101は、上述の大当たり非経由第1低確率時短コマンドを副制御基板300に送信する。
また、上述のように、メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態の設定時点において、第1低確率時短開始コマンドを副制御基板300に送信し、第1低確率時短遊技状態の終了時点において、第1低確率時短終了コマンドを副制御基板300に送信する。
すると、副制御基板300は、第1低確率時短遊技状態において、大当たり非経由第1低確率時短コマンド及び第1低確率時短開始コマンドを受信した場合には、当該時点がRAMクリア後の第1低確率時短遊技状態の設定時点であると把握することができる。
この場合において、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定されたことにより、当該時点に応じた変動パターンテーブル114(テーブルB)を参照して決定された「02H」、「03H」又は「04H」の変動パターンコマンドを受信したときには、副制御基板300のサブCPU301は、当該変動パターンコマンドに基づく変動演出(ハズレを報知する変動演出)を、上述の開始時ハズレ変動演出の態様に差し替えて実行する。
また、副制御基板300は、第1低確率時短遊技状態において、大当たり非経由第1低確率時短コマンド及び第1低確率時短終了コマンドを受信した場合には、当該時点がRAMクリア後の第1低確率時短遊技状態の終了時点であると把握することができる。
この場合において、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定されたことにより、当該時点に応じた変動パターンテーブル114(テーブルB)を参照して決定された「02H」、「03H」又は「04H」の変動パターンコマンドを受信したときには、副制御基板300のサブCPU301は、当該変動パターンコマンドに基づく変動演出(ハズレを報知する変動演出)を、上述の終了時ハズレ変動演出の態様に差し替えて実行する。
また、副制御基板300は、第1低確率時短遊技状態において、大当たり非経由第1低確率時短コマンドを受信したものの、第1低確率時短開始コマンド及び第1低確率時短終了コマンドをいずれも受信しなかった場合には、当該時点がRAMクリア後の第1低確率時短遊技状態の設定時点及び終了時点以外であると把握することができる。
この場合には、副制御基板300のサブCPU301は、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定されたことにより、当該時点に応じた変動パターンテーブル114(テーブルB)を参照して決定された「02H」、「03H」又は「04H」の変動パターンコマンドを受信しても上述のような差し替えを行わず、当該変動パターンコマンドに基づく変動演出をそのままの態様で実行する。
なお、副制御基板300のサブCPU301は、上述のいずれの場合であっても、大当たり図柄X1、X2、X3、X4又はX5が決定されたことにより、当該時点に応じた変動パターンテーブル114(テーブルB)を参照して決定された「A3H」又は「A4H」の変動パターンコマンドときには、上述のような差し替えを行わず、当該変動パターンコマンドに基づく変動演出(大当たりを報知する変動演出)をそのままの態様で実行する。
(特別遊技の終了後の第1低確率時短遊技状態の判別)
これに対して、第1低確率時短遊技状態において、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタAのカウント値及び第1低確率時短カウンタBのカウント値の両方が「0」未満とはなっていない場合には、当該第1低確率時短遊技状態は特別遊技の終了後に設定されたもの(大当たりを経由せずに設定されたもの)と判別することができる。そして、この場合、メインCPU101は、上述の大当たり非経由第1低確率時短コマンドを副制御基板300に送信しない。
また、上述のように、メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態の設定時点において、第1低確率時短開始コマンドを副制御基板300に送信し、第1低確率時短遊技状態の終了時点において、第1低確率時短終了コマンドを副制御基板300に送信する。
すると、副制御基板300は、第1低確率時短遊技状態において、大当たり非経由第1低確率時短コマンドを受信していないものの、第1低確率時短開始コマンドを受信した場合には、当該時点が特別遊技の終了後の第1低確率時短遊技状態の設定時点であると把握することができる。
この場合において、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定されたことにより、当該時点に応じた変動パターンテーブル114(テーブルC)を参照して決定された「0AH」の変動パターンコマンドを受信したときには、副制御基板300のサブCPU301は、当該変動パターンコマンドに基づいて開始時ハズレ変動演出を実行する。
また、副制御基板300は、第1低確率時短遊技状態において、大当たり非経由第1低確率時短コマンドを受信していないものの、第1低確率時短終了コマンドを受信した場合には、当該時点が特別遊技の終了後の第1低確率時短遊技状態の終了時点であると把握することができる。
この場合において、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定されたことにより、当該時点に応じた変動パターンテーブル114(テーブルD)を参照して決定された「0BH」の変動パターンコマンドを受信したときには、副制御基板300のサブCPU301は、当該変動パターンコマンドに基づいて終了時ハズレ変動演出を実行する。
また、副制御基板300は、第1低確率時短遊技状態において、大当たり非経由第1低確率時短コマンドを受信しておらず、かつ、第1低確率時短開始コマンド及び第1低確率時短終了コマンドをいずれも受信しなかった場合には、当該時点が特別遊技の終了後の第1低確率時短遊技状態の設定時点及び終了時点以外であると把握することができる。
この場合には、副制御基板300のサブCPU301は、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定されたことにより、当該時点に応じた変動パターンテーブル114(テーブルB)を参照して決定された「02H」、「03H」又は「04H」の変動パターンコマンドを受信しても上述のような差し替えを行わず、当該変動パターンコマンドに基づく変動演出をそのままの態様で実行する。
なお、副制御基板300のサブCPU301は、上述のいずれの場合であっても、大当たり図柄X1、X2、X3、X4又はX5が決定されたことにより、当該時点に応じた変動パターンテーブル114(テーブルB、テーブルC又はテーブルD)を参照して決定された「A3H」、「A4H」、「AAH」又は「ABH」の変動パターンコマンドときには、上述のような差し替えを行わず、当該変動パターンコマンドに基づく変動演出(大当たりを報知する変動演出)をそのままの態様で実行する。
以上のような制御が行われることにより、他の適用例10に係るパチンコ機Pによれば、副制御基板300においても、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態(すなわち、大当たりを経由せずに設定された第1低確率時短遊技状態)の設定時点、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態の設定時点及び終了時点以外、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態の終了時点、特別遊技の終了後の第1低確率時短遊技状態(すなわち、大当たりを経由して設定された第1低確率時短遊技状態)の設定時点、特別遊技の終了後の第1低確率時短遊技状態の設定時点及び終了時点以外、特別遊技の終了後の第1低確率時短遊技状態の終了時点を適切に判別可能となる。
また、他の適用例10に係るパチンコ機Pにおいては、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態における1回目(すなわち、開始時点)や1200回目(すなわち、終了時点)の変動では、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態における1回目や1200回目以外の変動と同様の条件で(すなわち、同一の変動パターンテーブル114(テーブルB)を参照して)、変動パターンが定められた変動パターンコマンドが決定される。すると、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態における1回目や1200回目の変動で決定され得る変動パターンコマンドと、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態における1回目や1200回目以外の変動で決定され得る変動パターンコマンドとは、同様となる。しかし、同様の変動パターンコマンドが決定された場合であっても、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態における1回目の変動では第1低確率時短開始コマンドが副制御基板300に送信され、また、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態における1200回目の変動では第1低確率時短終了コマンドが副制御基板300に送信されることで、当該コマンドを受信した副制御基板300において、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態における1回目や1200回目の変動である旨を把握できる。そして、同様の変動パターンコマンドを受信した場合であっても、第1低確率時短開始コマンドや第1低確率時短終了コマンドの受信に基づき、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態における1回目や1200回目の変動に係る変動演出中には、第1低確率時短遊技状態が設定された旨を示す開始報知演出や第1低確率時短遊技状態が終了した旨を示す終了報知演出を実行できるようになっている。
これにより、他の適用例10に係るパチンコ機Pによれば、大当たりを経由せずに設定された第1低確率時短遊技状態における変動回数に応じた適切な演出を実行することができ、演出上の矛盾等が発生するのを防止可能となる。
次に、上述の特図遊技の進行の概要について、上述の実施の形態及び他の適用例6と異なる点を中心として、フローチャートを用いて説明する。
まず、特別図柄の変動開始時に実行される特別図柄変動開始処理について、図104のフローチャートを参照して説明する。
ステップ6000~6007の処理は、上述の実施の形態における特別図柄変動開始処理のステップ801~808の処理とほぼ同様であるため、ここでは説明を割愛し、ステップ6208に進む。
ステップ6008において、メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態に関する判別を行う判別処理を実行する。そして、次のステップ6009に進む。
ステップ6009において、メインCPU101は、当該時点が第1低確率時短遊技状態の開始時点、終了時点であるか否かを判定する時点判定処理を実行する。そして、次のステップ6010に進む。
ステップ6010において、メインCPU101は、変動パターン決定処理を実行する。この変動パターン決定処理においては、変動パターンコマンドを決定する際に参照する変動パターンテーブル114を取得する処理が上述の実施の形態における変動パターン決定処理と異なり、他の処理は上述の実施の形態における変動パターン決定処理とほぼ同様となっているため、変動パターンテーブル114を取得する処理のみ説明する。
具体的には、他の適用例10における変動パターン決定処理では、上述の如く、選択状態フラグにセットされた選択状態値が「01H」又は「02H」であった場合には、大当たりの当選に基づいて実行される特別遊技の終了後からの変動回数に応じた変動パターンテーブル114を、決定テーブルに基づいて取得する。また、選択状態フラグにセットされた選択状態値が「00H」であった場合には、時短遊技フラグのオン又はオフに応じた変動パターンテーブル114を、決定テーブルに基づいて取得する。
そして、次のステップ6011に進む。
ステップ6011の処理、及び、ステップ6012の処理は、上述の実施の形態における特別図柄変動開始処理のステップ810の処理、及び、ステップ812の処理とほぼ同様であるため、ここでは説明を割愛する。そして、特別図柄変動開始処理を終了する。
次に、上述したステップ6008の判別処理について、図105のフローチャートを参照して説明する。
ステップ6100において、メインCPU101は、第1低確率時短カウンタAのカウント値を1デクリメントする。そして、次のステップ6101に進む。
ステップ6101において、メインCPU101は、第1低確率時短カウンタAのカウント値が「0」未満であるか否かを判定する。そして、「0」未満でない(すなわち、「0」以上である)と判定した場合、ステップ6108に進む。一方、「0」未満であると判定した場合、次のステップ6102に進む。
ステップ6102において、メインCPU101は、第1低確率時短カウンタAに「0」をセットする。そして、次のステップ6103に進む。
ステップ6103において、メインCPU101は、第1低確率時短カウンタBのカウント値を1デクリメントする。そして、次のステップ6104に進む。
ステップ6104において、メインCPU101は、第1低確率時短カウンタBのカウント値が「0」未満であるか否かを判定する。そして、「0」未満でないと判定した場合、判別処理を終了する。一方、「0」未満であると判定した場合、次のステップ6105に進む。
ステップ6105において、メインCPU101は、第1低確率時短カウンタBに「0」をセットする。そして、次のステップ6106に進む。
ステップ6106において、メインCPU101は、現時点が第1低確率時短遊技状態中であるか否か(すなわち、高確率時短遊技状態である旨を示す高確遊技フラグがオフ、かつ第1時短遊技状態である旨を示す第1時短遊技フラグがオンであるか否か)を判定する。そして、第1低確率時短遊技状態中でないと判定した場合、判別処理を終了する。一方、第1低確率時短遊技状態中であると判定した場合、次のステップ6107に進む。
ステップ6107において、メインCPU101は、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態中である旨を示す大当たり非経由第1低確率時短コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、大当たり非経由第1低確率時短コマンドが副制御基板300に送信される。そして、判別処理を終了する。
また、上述のステップ6101で第1低確率時短カウンタAのカウント値が0未満でないと判定した場合に進むステップ6108において、メインCPU101は、第1低確率時短カウンタBのカウント値を1デクリメントする。そして、次のステップ6109に進む。
ステップ6109において、メインCPU101は、第1低確率時短カウンタBのカウント値が「0」未満であるか否かを判定する。そして、「0」未満でないと判定した場合、判別処理を終了する。一方、「0」未満であると判定した場合、次のステップ6110に進む。
ステップ6110において、メインCPU101は、第1低確率時短カウンタBに「0」をセットする。そして、判別処理を終了する。
次に、上述したステップ6009の時点判定処理について、図106のフローチャートを参照して説明する。
ステップ6200において、メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態の設定時点であるか否か(すなわち、時短発動回数カウンタのカウント値が時短回数である1200であるか否か)を判定する。そして、第1低確率時短遊技状態の設定時点でないと判定した場合、ステップ6202に進む。一方、第1低確率時短遊技状態の設定時点であると判定した場合、次のステップ6201に進む。
ステップ6201において、メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態の設定時点である旨を示す第1低確率時短開始コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第1低確率時短開始コマンドが副制御基板300に送信される。そして、次のステップ6202に進む。
ステップ6202において、メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態の終了時点であるか否か(すなわち、時短発動回数カウンタのカウント値が0であるか否か)を判定する。そして、第1低確率時短遊技状態の終了時点でないと判定した場合、時点判定処理を終了する。一方、第1低確率時短遊技状態の終了時点であると判定した場合、次のステップ6203に進む。
ステップ6203において、メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態の終了時点である旨を示す第1低確率時短終了コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第1低確率時短終了コマンドが副制御基板300に送信される。そして、時点判定処理を終了する。
次に、特別遊技の終了時に実行される特別遊技終了処理について、図107のフローチャートを参照して説明する。
ステップ6300~6303の処理は、他の適用例6における特別遊技終了処理のステップ3200~3203の処理とほぼ同様であるため、ここでは説明を割愛し、ステップ6304に進む。
ステップ6304において、メインCPU101は、第1低確率時短カウンタAに所定の開始値(900)をセットするとともに、第1低確率時短カウンタBに所定の開始値(2100)をセットする。そして、次のステップ6305に進む。
ステップ6305~6306の処理は、他の適用例6における特別遊技終了処理のステップ3204~3205の処理とほぼ同様であるため、ここでは説明を割愛する。
上述のステップ6305で第2低確率時短遊技状態であると判定した場合に進むステップ6307において、メインCPU101は、選択状態フラグに選択状態値「01H」をセットする。そして、特別遊技終了処理を終了する。
また、上述のステップ6305で第2低確率時短遊技状態でないと判定した場合に進むステップ6308において、メインCPU101は、選択状態フラグに選択状態値「02H」をセットする。そして、特別遊技終了処理を終了する。
次に、RAMクリア時に行われるRAMクリア時処理について、図108のフローチャートを参照して説明する。
ステップ6400~6403の処理は、他の適用例6におけるRAMクリア時処理のステップ3300~3303の処理とほぼ同様であるため、ここでは説明を割愛し、次のステップ6404に進む。
ステップ6404において、メインCPU101は、第1低確率時短カウンタAに所定の開始値(0)をセットするとともに、第1低確率時短カウンタBに所定の開始値(0)をセットする。そして、次のステップ6405に進む。
ステップ6405において、メインCPU101は、選択状態フラグに選択状態値「02H」をセットする。そして、RAMクリア時処理を終了する。
また、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、他の適用例6と同様の停止後処理や時短発動回数カウント実行処理も実行されるが、ほぼ同様の内容であるため、ここでは説明を割愛する。
次に、上述のような各種処理を実行するための副制御基板300における制御処理について説明する。
まず、大当たり非経由第1低確率時短コマンドを受信した場合に実行される大当たり非経由第1低確率時短コマンド受信処理について、図109のフローチャートを参照して説明する。
ステップ6500において、サブCPU301は、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態中である旨を示すRAMクリア後フラグをオンにする。なお、初期状態(工場出荷後やRAMクリアが行われたことによるリセット後の状態等)においては、このRAMクリア後フラグはオフとなっている。そして、大当たり非経由第1低確率時短コマンド受信処理を終了する。
次に、第1低確率時短開始コマンドを受信した場合に実行される第1低確率時短開始コマンド受信処理について、図110のフローチャートを参照して説明する。
ステップ6600において、サブCPU301は、第1低確率時短遊技状態の設定時点である旨を示す設定時点フラグをオンにする。なお、上述の初期状態においては、この設定時点フラグはオフとなっている。そして、第1低確率時短開始コマンド受信処理を終了する。
次に、第1低確率時短終了コマンドを受信した場合に実行される第1低確率時短終了コマンド受信処理について、図111のフローチャートを参照して説明する。
ステップ6700において、サブCPU301は、第1低確率時短遊技状態の終了時点である旨を示す終了時点フラグをオンにする。なお、上述の初期状態においては、この終了時点フラグはオフとなっている。そして、第1低確率時短終了コマンド受信処理を終了する。
次に、第1低確率時短遊技状態中に変動パターンコマンドを受信した場合に実行される第1低確率時短遊技状態中変動パターンコマンド受信処理について、図112のフローチャートを参照して説明する。
ステップ6800において、サブCPU301は、第1低確率時短遊技状態中であるか否かを判定する。なお、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、特別遊技の終了後に設定される遊技状態や、遊技状態が変更された場合における変更後の遊技状態の情報が副制御基板300に送信されるようになっており、副制御基板300において、当該情報に基づき設定中の遊技状態を把握できるようになっている。そして、第1低確率時短遊技状態中でないと判定した場合、第1低確率時短遊技状態中変動パターンコマンド受信処理を終了する。一方、第1低確率時短遊技状態中であると判定した場合、次のステップ6801に進む。
ステップ6801において、サブCPU301は、受信した変動パターンコマンドに基づいて変動演出の態様を決定する。そして、次のステップ6802に進む。
ステップ6802において、サブCPU301は、受信した変動パターンコマンドが「02H」、「03H」又は「04H」のいずれかであるか否か(すなわち、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定され、テーブルBを参照して決定された変動パターンコマンドであるか否か)を判定する。そして、「02H」、「03H」及び「04H」のいずれでもないと判定した場合、ステップ6808に進む。一方、「02H」、「03H」又は「04H」のいずれかであると判定した場合、次のステップ6803に進む。
ステップ6803において、サブCPU301は、RAMクリア後フラグはオンであるか否かを判定する。そして、オンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ステップ6808に進む。一方、オンであると判定した場合、次のステップ6804に進む。
ステップ6804において、サブCPU301は、設定時点フラグがオンであるか否かを判定する。そして、オンでないと判定した場合、ステップ6806に進む。一方、オンであると判定した場合、次のステップ6805に進む。
ステップ6805において、サブCPU301は、上述のステップ6801で決定された変動演出の態様(すなわち、ハズレを報知する変動演出の態様)を、開始時ハズレ変動演出の態様に差し替える。そして、ステップ6808に進む。
また、上述のステップ6804で設定時点フラグはオンでないと判定した場合に進むステップ6806において、サブCPU301は、終了時点フラグがオンであるか否かを判定する。そして、オンでないと判定した場合、ステップ6808に進む。一方、オンであると判定した場合、次のステップ6807に進む。
ステップ6807において、サブCPU301は、上述のステップ6801で決定された変動演出の態様(ハズレを報知する変動演出の態様)を、終了時ハズレ変動演出の態様に差し替える。そして、次のステップ6808に進む。
ステップ6808において、サブCPU301は、上述のステップ6801で決定された変動演出の態様、上述のステップ6805又はステップ6807で差し替えられた変動演出の態様に応じた変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは各種制御基板へ送信され、これらの制御基板により、受信した変動演出実行コマンドに基づいて変動演出を実行する制御が行われることとなる。そして、次のステップ6809に進む。
ステップ6809において、サブCPU301は、RAMクリア後フラグ、設定時点フラグ及び終了時点フラグをオフにする。そして、第1低確率時短遊技状態中変動パターンコマンド受信処理を終了する。
(他の適用例10に係るパチンコ機Pの変形例)
他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、RAMクリア後の第1低確率時短遊技状態及び特別遊技の終了後の第1低確率時短遊技状態のいずれであっても、時短発動回数及び時短回数により、第1低確率時短遊技状態の設定時点や終了時点が判定されていたが、当該判定の方法についてはこれに限定されるものではない。
上述したように、RAMクリアが行われた後においては、第1低確率時短カウンタAについては「0」から上述の「1」のデクリメントが行われ、上述のように「0」未満であるとの判定がされると再度「0」がセットされることから、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタAのカウント値は常に0未満となる。したがって、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタAのカウント値が「0」となるのは、特別遊技の終了後のみである。また、第1低確率時短カウンタAに所定の開始値としてセットされる「900」、「10900」の値は、第1低確率時短遊技状態が設定されるまでの変動回数であることから、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタAのカウント値が「0」となるのは、第1低確率時短遊技状態の設定時点のみである。
また同様に、RAMクリアが行われた後においては、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタBのカウント値は常に0未満となる。したがって、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタBのカウント値が「0」となるのは、特別遊技の終了後のみである。また、第1低確率時短カウンタBに所定の開始値としてセットされる「2100」、「12100」の値は、第1低確率時短遊技状態が終了するまでの変動回数であることから、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタBのカウント値が「0」となるのは、第1低確率時短遊技状態の終了時点のみである。
以上より、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタAのカウント値が「0」となったことにより、この時点が特別遊技の終了後の第1低確率時短遊技状態の設定時点であると判定し、上述の「1」のデクリメントが行われた後の第1低確率時短カウンタBのカウント値が「0」となったことにより、この時点が特別遊技の終了後の第1低確率時短遊技状態の終了時点であると判定してもよい。そして、この判定結果に基づいて、特別遊技の終了後の第1低確率時短遊技状態中である旨、第1低確率時短遊技状態の設定時点である旨、第1低確率時短遊技状態の終了時点である旨を示すコマンドを副制御基板300に送信するようにしてもよい。
このようにした場合であっても、他の適用例10に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、サブCPU301は、特別図柄の変動表示が終了した時点で副制御基板300に送信される図柄確定コマンドの受信に基づいて、開始時ハズレ変動演出や終了時ハズレ変動演出を終了するようになっていたが、これに限定されるものではない。
たとえば、特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で副制御基板300に送信される停止表示時間経過コマンドや、次の特別図柄の変動表示(変動演出)が開始される時点で副制御基板300に送信される変動パターンコマンドの受信に基づいて、開始時ハズレ変動演出や終了時ハズレ変動演出が終了するように設定してもよい。
このようにした場合であっても、他の適用例10に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例10に係るパチンコ機Pでは、開始時ハズレ変動演出や終了時ハズレ変動演出の実行内容が定められた一の動画データ(演出データ)が再生されることにより、演出図柄50の変動表示及び開始報知演出(又は終了報知演出)が一体的に行われるようになっていたが、これに限定されるものではない。
たとえば、ハズレを報知する変動演出の実行内容が定められた動画データと、開始報知演出(又は終了報知演出)の実行内容が定められた動画データとをそれぞれ別個に設け、これらの動画データに基づいて再生される動画像を重ね合わせて表示することで、演出図柄50の変動表示及び開始報知演出(又は終了報知演出)を実行するようにしてもよい。そして、このようにした場合にも、所定のコマンド(図柄確定コマンド等)を受信しない限り、実行中の演出(動画像の再生)が終了しないようにしてもよい。
このようにした場合であっても、他の適用例10に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、終了報知演出の画像(チャンスモード終了という画像)については、当該変動演出が終了した後(図柄確定コマンド等を受信した後)も継続して表示されるようにしてもよい。たとえば、第1特図乱数や第2特図乱数が保留記憶されておらず次の特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されない客待ち状態中も上述の終了報知演出の画像の表示を継続してもよいし、次の特別図柄の変動表示が開始された後も所定期間(たとえば、10秒)が経過するまで上述の終了報知演出の画像の表示を継続してもよい。
このようにした場合には、第1低確率時短遊技状態が終了した旨をより確実に報知することができる。
(他の適用例11)
他の適用例11に係るパチンコ機Pは、他の適用例10に係るパチンコ機Pと同様に、いわゆる1種2種混合のパチンコ機やいわゆる同時回し制御を行うパチンコ機ではなく、大当たりの当選に基づいて特別遊技が実行されるように構成されているものである。
他の適用例11に係るパチンコ機Pは、低確率遊技状態中の当否抽選において時短付与の当選との判定結果を導出可能となっており、時短付与の当選となった場合に当該当選に基づく時短遊技状態を設定可能である点で、他の適用例10に係るパチンコ機Pと異なる。
以下、他の適用例10に係るパチンコ機Pと同一の構成(遊技領域12内の構造(各種部材の構造、設置位置)等)については、必要な場合を除き説明を割愛し、他の適用例10に係るパチンコ機と異なる構成(当否抽選、遊技状態の設定等)を中心に説明する。
他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、設定可能な遊技状態として、他の適用例10における通常遊技状態、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態、高確率時短遊技状態に加え、低確率遊技状態及び後述する第3時短遊技状態(時短遊技状態)を組み合わせた遊技状態である第3低確率時短遊技状態(以下、第3低確率時短ともいう)、低確率遊技状態及び後述する第4時短遊技状態(時短遊技状態)を組み合わせた遊技状態である第4低確率時短遊技状態(以下、第4低確率時短ともいう)が設けられており、いずれかの遊技状態が設定されて遊技が進行するようになっている。
他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、非時短遊技状態、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態、第3時短遊技状態及び第4時短遊技状態は、第2始動入賞口16への遊技球の入球の頻度(入球の難易度、換言すれば、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選の頻度)がそれぞれ所定の内容に設定されている。
なお、他の適用例10と同様に、工場出荷後やリセット後の初期状態においては、通常遊技状態が設定されるようになっている。
また、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態中は遊技球が第1始動入賞口15へ入球するように、遊技者に第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)を行わせ、第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中、第4低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中及び特別遊技中は、遊技球がゲート20を通過し、第2始動入賞口16へ入球し、また、遊技球が大入賞口18へ入球するように、遊技者に第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる右打ち)を行わせる。
そして、第1始動入賞口15への遊技球の入球、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて当否抽選が実行される。
図113(a)に示すように、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態(通常遊技状態、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態)が設定されている場合の当否抽選においては、大当たり又は時短付与に当選可能となっており、高確率遊技状態(高確率時短遊技状態)が設定されている場合の当否抽選においては、時短付与に当選することはなく大当たりにのみ当選可能となっている。
また、図113(a)に示すように、低確率遊技状態が設定されている場合の大当たりの当選の確率はおよそ1/300、時短付与の当選の確率はおよそ3/300に設定されており、高確率遊技状態が設定されている場合の大当たりの当選の確率はおよそ6/300に設定されている。
そして、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選において、大当たりに当選すると大当たり図柄X1又はX2が決定されるようになっており、大当たり図柄X1の決定確率は25/100(25%)、大当たり図柄X2の決定確率は75/100(75%)に設定されている。また、上述の当否抽選において、時短付与に当選すると時短図柄J1又はJ2が決定されるようになっており、時短図柄J1の決定確率は80/100(80%)、時短図柄J2の決定確率は20/100(20%)に設定されている。さらに、上述の当否抽選によりハズレとなるとハズレ図柄Z1が決定されるようになっている。
これに対して、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選において、大当たりに当選すると大当たり図柄X3、X4又はX5が決定されるようになっており、大当たり図柄X3の決定確率は25/100(25%)、大当たり図柄X4の決定確率は30/100(30%)、大当たり図柄X5の決定確率は45/100(45%)に設定されている。さらに、上述の当否抽選によりハズレとなるとハズレ図柄Z2が決定されるようになっている。
また、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態中の当否抽選によって時短付与に当選すると、低確率遊技状態は変わることなく後述の第3時短遊技状態又は第4時短遊技状態を設定可能となっている。すなわち、時短付与に当選した場合には、大当たりの当選及び特別遊技の実行を経由することなく第3時短遊技状態又は第4時短遊技状態が設定される。たとえば、通常遊技状態中の当否抽選により時短付与に当選すると、低確率遊技状態はそのままに、非時短遊技状態が第3時短遊技状態又は第4時短遊技状態に変更され、これにより第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態へ移行する。
ここで、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態中の当否抽選により時短付与に当選可能となっていることから、通常遊技状態中(非時短遊技状態中)のみならず、時短遊技状態中である第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中及び第4低確率時短遊技状態中にも時短付与に当選する場合がある。
時短付与に当選した場合の遊技状態の設定に関する制御については、後程詳述する。
なお、高確率遊技状態中の当否抽選では時短付与に当選しないため、高確率時短遊技状態中には時短付与の当選に基づいて遊技状態が変化することはない。
(普図遊技の概要)
次に、他の適用例11に係るパチンコ機Pで実行される普図遊技の概要について説明する。他の適用例11における非時短遊技状態、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態の性能(普通図柄の抽選により当たりとなる確率、普通図柄の変動時間、可動片16bの作動時間)は他の適用例10と同一であるため説明を割愛し、ここでは第3時短遊技状態及び第4時短遊技状態を中心に説明する。
図113(c)に示すように、第3時短遊技状態中(第3低確率時短遊技状態中)及び第4時短遊技状態中(第4低確率時短遊技状態中)においては、普通図柄の抽選により当たりとなる確率は、非時短遊技状態中(通常遊技状態中)、第1時短遊技状態中(第1低確率時短遊技状態中)及び第2時短遊技状態中(第2低確率時短遊技状態中)と同一のおよそ1/1.1、普通図柄の変動時間は、非時短遊技状態中よりも短く第1時短遊技状態中及び第2時短遊技状態中よりも長い0.5秒、普通図柄の抽選により当たりとなった場合の可動片16bの作動時間は、非時短遊技状態中よりも長く第1時短遊技状態中及び第2時短遊技状態中よりも短い3.5秒に設定されている。
非時短遊技状態中(通常遊技状態中)は、遊技球がゲート20を通過した場合に実行される普通図柄の抽選において高い確率で当たりとなり、可動片16bが開放する機会は多い。しかし、普通図柄の変動時間が10秒、可動片16bの作動時間が0.05秒であることから、可動片16bが閉鎖した状態から開放した状態となるまでの時間は長い(開放した状態から次に開放した状態になるまでの間隔は長い)ものの、可動片16bが開放した状態に維持される時間は極めて短い。したがって、非時短遊技状態中は、ほぼ可動片16bが閉鎖した状態となるため、第2遊技領域12bへ進入した遊技球が第2始動入賞口16へ入球することはほぼない。
また、第3時短遊技状態中(第3低確率時短遊技状態中)及び第4時短遊技状態中(第4低確率時短遊技状態中)は、非時短遊技状態中と同一の確率で当たりとなるため、非時短遊技状態中と同様に、可動片16bが開放する機会は多い。そして、普通図柄の変動時間は非時短遊技状態中よりも短い0.5秒、可動片16bの作動時間は非時短遊技状態中よりも長い3.5秒であることから、可動片16bが閉鎖した状態から開放した状態になるまでの時間は短い(開放した状態から次に開放した状態になるまでの間隔は短い)ものの、可動片16bが開放した状態に維持される時間は長い。したがって、第3時短遊技状態中及び第4時短遊技状態中は可動片16bが開放した状態となる期間が長く、第2遊技領域12bへ進入した遊技球は高い頻度で第2始動入賞口16へ入球可能となる。
さらに、第1時短遊技状態中(第1低確率時短遊技状態中)及び第2時短遊技状態中(第2低確率時短遊技状態中)は、非時短遊技状態中、第3時短遊技状態中及び第4時短遊技状態中と同一の確率で当たりとなるため、非時短遊技状態中、第3時短遊技状態中及び第4時短遊技状態中と同様に、可動片16bが開放する機会は多い。そして、普通図柄の変動時間は第3時短遊技状態中及び第4時短遊技状態中よりもさらに短い0.2秒、可動片16bの作動時間は第3時短遊技状態中及び第4時短遊技状態中よりもさらに長い5秒であることから、可動片16bが閉鎖した状態から開放した状態になるまでの時間は極めて短いものの、可動片16bが開放した状態に維持される時間は極めて長い。したがって、第1時短遊技状態中及び第2時短遊技状態中ほぼ可動片16bが開放した状態となり、第2遊技領域12bへ進入した遊技球は極めて高い頻度で第2始動入賞口16へ入球可能となる。
以上のように、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、非時短遊技状態、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態、第3時短遊技状態及び第4時短遊技状態のいずれにおいても、総じて普通図柄の抽選により当たりとなる確率は極めて高く設定されているものの、普通図柄の変動時間及び可動片16bの作動時間を異ならせることで、第2始動入賞口16へ遊技球が入球する可能性(すなわち、第2始動入賞口16への遊技球の入球の頻度、換言すれば、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選の実行の頻度)が変化するようになっている。
すなわち、第3時短遊技状態中及び第4時短遊技状態中は、非時短遊技状態中よりも可動片16bが開放した状態に維持される期間が長いため、非時短遊技状態中よりも第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすい。また、第1時短遊技状態中及び第2時短遊技状態中は、第3時短遊技状態中及び第4時短遊技状態中よりも可動片16bが開放した状態に維持される期間がさらに長いため、第1時短遊技状態中及び第2時短遊技状態中よりもさらに第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすい。したがって、第3時短遊技状態中及び第4時短遊技状態中は非時短遊技状態中よりも、また、第1時短遊技状態中及び第2時短遊技状態中は第3時短遊技状態中及び第4時短遊技状態中よりも、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えながら当否抽選の機会を獲得できることとなる。
なお、第1時短遊技状態中及び第2時短遊技状態中は、第2始動入賞口16への遊技球の入球のし易さが同一となっていたが、これに限定されるものではない。普通図柄の抽選により当たりとなる確率、普通図柄の変動時間及び可動片16bの作動時間のいずれか1又は複数を異ならせることで、第1時短遊技状態中は第2時短遊技状態中よりも第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすいように設定してもよいし、第2時短遊技状態中は第1時短遊技状態中よりも第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすいように設定してもよい。
同様に、第3時短遊技状態中及び第4時短遊技状態中も、第2始動入賞口16への遊技球の入球のし易さを同一とするのではなく、いずれか一方が他方よりも第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすいように設定してもよい。
また、第3時短遊技状態中及び第4時短遊技状態中よりも第1時短遊技状態中及び第2時短遊技状態中の方が第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすいようにするのではなく、第1時短遊技状態中及び第2時短遊技状態中よりも第3時短遊技状態中及び第4時短遊技状態中の方が第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすいようにしてもよい。
また、第1時短遊技状態中、第2時短遊技状態中、第3時短遊技状態中及び第4時短遊技状態中はいずれも第2始動入賞口16への遊技球の入球のし易さが異なるように設定してもよいし、2以上の時短遊技状態について第2始動入賞口16への遊技球の入球のし易さが同一となるように設定してもよい。
(設定される遊技状態の概要)
上述のように、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態のいずれかの遊技状態が設定される。
なお、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態が設定されると、メインRAM103の所定の記憶領域により構成される時短回数カウンタによって各時短遊技状態に対応する時短回数のカウントが開始される。具体的には、上述の時短遊技状態が設定されると、各時短遊技状態に対応する時短回数が時短回数カウンタにセットされ、特別図柄の変動表示が行われるごとに時短回数カウンタのカウント値が1デクリメントされる。また、時短回数カウンタのカウント値は、所定の操作によりRAMクリア(リセット)が行われること、又は、特別遊技が終了することにより、リセットされる。そして、時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達すると(すなわち、時短回数カウンタのカウント値が0に到達すると)設定中の時短遊技状態が終了する。
図113(b)に示すように、設定中の遊技状態にかかわらず、第1特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合、及び、第2特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X3が決定された場合はいずれも、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定されるとともに、第2時短遊技状態に設定されることにより、第2低確率時短遊技状態が設定される。また、時短回数は100回に設定される。
そして、この第2低確率時短遊技状態中に、当否抽選の結果が100回全てハズレとなると、第2時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、遊技状態は通常遊技状態に変更される。
また、図113(b)に示すように、設定中の遊技状態にかかわらず、第1特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X2が決定された場合、第2特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X4又はX5が決定された場合はいずれも、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されるとともに、第2時短遊技状態に設定されることにより、高確率時短遊技状態が設定される。また、高確回数及び時短回数はいずれも10000回に設定される。
すなわち、大当たり図柄X2、X4又はX5が決定された場合に実行される特別遊技の終了後は、遊技状態が高確率時短遊技状態に設定され、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が10000回導出されるまで(特別図柄の変動回数が10000回に到達するまで)高確率時短遊技状態が継続する。
そして、この高確率時短遊技状態中に、当否抽選の結果が10000回全てハズレとなると、高確率遊技状態が低確率遊技状態に変更され、かつ第2時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、遊技状態は通常遊技状態に変更される。他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、高確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ6/300(1/50)となっているため、実質的には、大当たりに再度当選するまで、高確率時短遊技状態が継続することとなる。
また、図113(b)に示すように、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態において大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が所定の時短発動回数(他の適用例11では900回)に到達すると(すなわち、低確率遊技状態において当否抽選の結果が900回全てハズレになると)、第1低確率時短遊技状態が設定される。第1低確率時短遊技状態が設定された場合には、時短回数が1200回に設定される。
第1低確率時短遊技状態が設定された後は、大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が1200回に到達するまで(すなわち、当否抽選の結果が1200回導出されるまで)、第1低確率時短遊技状態が継続する。
そして、第1低確率時短遊技状態中に当否抽選の結果が1200回全てハズレとなると、低確率遊技状態はそのままに第1時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、遊技状態は通常遊技状態に変更される。
また、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設定されることとなる時短発動回数(900回)をカウントするための時短発動回数カウンタが、主制御基板100のメインRAM103における所定の記憶領域により構成されている。
この時短発動回数カウンタのカウント値は、所定の操作によりRAMクリア(リセット)が行われること、特別遊技が終了すること、又は、第1低確率時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設定されることのいずれかのリセット条件の成立により、リセットされるようになっている。
RAMクリア(リセット)が行われると、その後の遊技状態が通常遊技状態(低確率遊技状態)に設定され、この時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
また、大当たり図柄X1又はX3の決定に基づく特別遊技が終了すると、その後の遊技状態が第1低確率時短遊技状態に設定されるため、この時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
なお、大当たり図柄X2、X4又はX5の決定に基づく特別遊技が終了すると、その後の遊技状態が高確率時短遊技状態(高確率遊技状態)に設定される。そのため、特別遊技が終了した時点からは時短発動回数カウンタによるカウントは開始されず、通常遊技状態(低確率遊技状態)が設定された時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
また、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、RAMクリア後(リセット後)又は大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後から次に大当たりに当選するまでの間においては、第1低確率時短遊技状態を1回のみ設定できるようになっている。
すなわち、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数(900回)に到達し第1低確率時短遊技状態が設定された後は、次に大当たりに当選するまで、第1低確率時短遊技状態を再度設定することができない。
なお、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態が設定されることで時短発動回数カウンタのカウント値がリセットされた後は、次に大当たりに当選するか又はRAMクリアが行われるまで、当該時短発動回数カウンタによるカウントが中止されるように設定されている。
なお、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、上述の実施の形態のような連続時短設定回数や連続確変設定回数は設定されておらず、大当たり図柄X2、X4又はX5が決定された場合には常に、当該決定に基づく特別遊技の終了後に高確率時短遊技状態が設定される。
また、上述の如く、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態中の当否抽選により時短付与に当選可能であり、時短付与に当選した場合には第3低確率時短遊技状態を設定可能となっている。また、図113(b)に示すように、時短付与に当選すると時短図柄J1又はJ2が決定され、時短図柄J1の決定に基づいて第3低確率時短遊技状態が設定された場合には時短回数が20回に設定され、時短図柄J2の決定に基づいて第3低確率時短遊技状態が設定された場合には時短回数が40回に設定され得るようになっている。
(時短付与に当選した場合における遊技状態の設定)
上述の如く、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態中の当否抽選により時短付与に当選可能であるため、非時短遊技状態が設定されている通常遊技状態中に時短付与に当選する場合、及び、時短遊技状態が設定されている第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率遊技状態中、第4低確率遊技状態中に時短付与に当選する場合がある。
以下、通常遊技状態中に時短付与に当選した場合、第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中に時短付与に当選した場合における遊技状態の設定について、それぞれ説明する。
(1)通常遊技状態中に時短付与に当選した場合
この場合、当該当選に基づき時短図柄J1が決定されると、当該当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、遊技状態が第3低確率時短遊技状態に設定されるとともに時短回数が20回に設定される。
また、当該当選に基づき時短図柄J2が決定されると、当該当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、遊技状態が第4低確率時短遊技状態に設定されるとともに時短回数が40回に設定される。
そして、時短回数カウンタにより上述の時短回数のカウントが開始され、時短回数カウンタのカウント値が上述の時短回数に到達すると、第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
(2)第1低確率時短遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中に時短付与に当選した場合
第1低確率時短遊技状態中及び第2低確率時短遊技状態中は同一の制御が行われるため、ここでは第1低確率時短遊技状態に基づいて制御を説明し、第2低確率時短遊技状態における制御の説明は割愛する。
この場合、時短付与の当選に基づき時短図柄J1又はJ2が決定されても、当該当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点において、当該当選に基づく第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態の設定が行われることはなく設定中の第1低確率時短遊技状態が維持されるものの、決定された時短図柄の種類に対応する時短回数が時短回数カウンタにセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。これにより、設定中の第1低確率時短遊技状態に対応する時短回数のカウント、及び、上述の当選に基づいて決定された時短図柄の種類(J1、J2)に対応する時短回数のカウントが並行して実行される。
そして、第1低確率時短遊技状態の時短回数をカウントする時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達した際に、上述の当選に基づき決定された時短図柄に対応する時短回数をカウントする時短回数カウンタのカウント値が1以上であった場合、特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、設定中の第1低確率時短遊技状態が終了し第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定される。
すなわち、時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達することで設定中の第1低確率時短遊技状態が終了した際に、時短付与の当選に基づく時短回数が残っていたときには、新たに第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定される。
さらに換言すれば、時短付与に当選した際に、設定中の第1低確率時短遊技状態の残りの時短回数が時短付与の当選に基づいて決定された時短図柄の種類に対応する時短回数よりも小さかった場合、時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達することで設定中の第1低確率時短遊技状態が終了すると、新たに第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定される。
これに対して、第1低確率時短遊技状態の時短回数をカウントする時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達した際に、上述の当選に基づき決定された時短図柄に対応する時短回数をカウントする時短回数カウンタのカウント値が1以上でなかった(すなわち、0以下であった)場合、特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、設定中の第1低確率時短遊技状態が終了するものの、新たに第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定されることなく通常遊技状態が設定される
すなわち、時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達することで設定中の第1低確率時短遊技状態が終了した際に時短付与の当選に基づく時短回数が残っていなかったときには、新たに第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定されることなく通常遊技状態が設定される。
さらに換言すれば、時短付与に当選した際に、設定中の第1低確率時短遊技状態の残りの時短回数が時短付与の当選に基づいて決定された時短図柄の種類に対応する時短回数以上であった場合、時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達することで設定中の第1低確率時短遊技状態が終了すると、第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定されることなく通常遊技状態が設定される。
((2)の具体例1)
図114(a)を参照して、(2)の具体例1を説明する。
たとえば、第1低確率時短遊技状態中における1150回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J1が決定されたものとする。すなわち、第1低確率時短遊技状態の残りの時短回数が50回であるときに、時短回数20回の第3低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされたものとする。
この場合、時短付与に当選した当否抽選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、当該当選に基づく第3低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第1低確率時短遊技状態が維持されるものの、時短図柄J1に対応する時短回数20回が時短回数カウンタにセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。これにより、第1低確率時短遊技状態の時短回数(残り50回)のカウントと、時短図柄J1に対応する時短回数(残り20回)のカウントとが並行して行われる。
ここで、第1低確率時短遊技状態の残りの時短回数(50回)は、時短図柄J1に対応する時短回数(20回)よりも多い。すると、第1低確率時短遊技状態の時短回数をカウントするための時短回数カウンタのカウント値が第1低確率時短遊技状態の時短回数に到達する前(すなわち、第1低確率時短遊技状態が終了する前)に、時短図柄J1に対応する時短回数をカウントするための時短回数カウンタのカウント値が時短図柄J1に対応する時短回数に到達する。したがって、第1低確率時短遊技状態が終了した時点で、時短図柄J1に対応する時短回数カウンタのカウント値が0以下となるため、時短付与に当選したものの第3低確率時短遊技状態が設定されることなく、通常遊技状態が設定される。
すなわち、上述の場合には、時短回数1200回の第1低確率時短遊技状態が終了すると、そのまま通常遊技状態が設定される。
((2)の具体例2)
図114(b)を参照して、(2)の具体例2を説明する。
たとえば、第1低確率時短遊技状態中における1190回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J2が決定されたものとする。すなわち、第1低確率時短遊技状態の残りの時短回数が10回であるときに、時短回数40回の第4低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされたものとする。
この場合、時短付与に当選した当否抽選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、当該当選に基づく第4低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第1低確率時短遊技状態が維持されるものの、時短図柄J2に対応する時短回数40回が時短回数カウンタにセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。これにより、第1低確率時短遊技状態の時短回数(残り10回)のカウントと、時短図柄J2に対応する時短回数(残り40回)のカウントとが並行して行われる。
ここで、第1低確率時短遊技状態の残りの時短回数(10回)は、時短図柄J2に対応する時短回数(40回)よりも少ない。すると、第1低確率時短遊技状態の時短回数をカウントするための時短回数カウンタのカウント値が第1低確率時短遊技状態の時短回数に到達しても、時短図柄J2に対応する時短回数をカウントするための時短回数カウンタのカウント値は時短図柄J2に対応する時短回数に到達しない。したがって、第1低確率時短遊技状態が終了した時点で、時短図柄J2に対応する時短回数カウンタのカウント値が1以上となるため、第4低確率時短遊技状態が設定される。
なお、この時点で第4低確率時短遊技状態の残りの時短回数は30回である。大当たり又は時短付与に当選することなく特別図柄の変動表示が30回行われると、時短図柄J2に対応する時短回数に到達し第4低確率時短遊技状態が終了し、通常遊技状態が設定される。
すなわち、上述の場合には、時短回数1200回の第1低確率時短遊技状態が終了すると第4低確率時短遊技状態が設定され、特別図柄の変動表示が30回行われるまで当該第4低確率時短遊技状態が継続可能となる。そして、第4低確率時短遊技状態中に特別図柄の変動表示が30回行われると、第4低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
((2)の具体例3)
図115(a)を参照して、(2)の具体例3を説明する。
たとえば、第2低確率時短遊技状態中における30回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J2が決定されたものとする。すなわち、第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数が70回であるときに、時短回数40回の第4低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされたものとする。
この場合、時短付与に当選した当否抽選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、当該当選に基づく第4低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第2低確率時短遊技状態が維持されるものの、時短図柄J2に対応する時短回数40回が時短回数カウンタにセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。これにより、第2低確率時短遊技状態の時短回数(残り70回)のカウントと、時短図柄J2に対応する時短回数(残り40回)のカウントとが並行して行われる。
ここで、第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数(70回)は、時短図柄J2に対応する時短回数(40回)よりも多い。すると、第2低確率時短遊技状態の時短回数をカウントするための時短回数カウンタのカウント値が第2低確率時短遊技状態の時短回数に到達する前(すなわち、第2低確率時短遊技状態が終了する前)に、時短図柄J2に対応する時短回数をカウントするための時短回数カウンタのカウント値が時短図柄J2に対応する時短回数に到達する。したがって、第2低確率時短遊技状態が終了した時点で、時短図柄J2に対応する時短回数カウンタのカウント値が0以下となるため、時短付与に当選したものの第4低確率時短遊技状態が設定されることなく、通常遊技状態が設定される。
すなわち、上述の場合には、時短回数100回の第2低確率時短遊技状態が終了すると、そのまま通常遊技状態が設定される。
((2)の具体例4)
図115(b)を参照して、(2)の具体例4を説明する。
たとえば、第2低確率時短遊技状態中における90回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J1が決定されたものとする。すなわち、第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数が10回であるときに、時短回数20回の第3低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされたものとする。
この場合、時短付与に当選した当否抽選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、当該当選に基づく第3低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第2低確率時短遊技状態が維持されるものの、時短図柄J1に対応する時短回数20回が時短回数カウンタにセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。これにより、第2低確率時短遊技状態の時短回数(残り10回)のカウントと、時短図柄J1に対応する時短回数(残り20回)のカウントとが並行して行われる。
ここで、第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数(10回)は、時短図柄J1に対応する時短回数(20回)よりも少ない。すると、第2低確率時短遊技状態の時短回数をカウントするための時短回数カウンタのカウント値が第2低確率時短遊技状態の時短回数に到達しても、時短図柄J1に対応する時短回数をカウントするための時短回数カウンタのカウント値は時短図柄J1に対応する時短回数に到達しない。したがって、第2低確率時短遊技状態が終了した時点で、時短図柄J1に対応する時短回数カウンタのカウント値が1以上となるため、第3低確率時短遊技状態が設定される。
なお、この時点で第3低確率時短遊技状態の残りの時短回数は10回である。大当たり又は時短付与に当選することなく特別図柄の変動表示が10回行われると、時短図柄J1に対応する時短回数に到達し第3低確率時短遊技状態が終了し、通常遊技状態が設定される。
すなわち、上述の場合には、時短回数100回の第2低確率時短遊技状態が終了すると第3低確率時短遊技状態が設定され、特別図柄の変動表示が10回行われるまで当該第3低確率時短遊技状態が継続可能となる。そして、第3低確率時短遊技状態中に特別図柄の変動表示が10回行われると、第3低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
(3)通常遊技状態中に時短付与に当選し、当該当選に基づく時短回数のカウント中に再度時短付与に当選した場合
上述の通り、通常遊技状態中に時短付与に当選すると、当該当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定されるとともに、対応する時短回数のカウントが開始される。
そして、この時短回数のカウント中(すなわち、設定された第3低確率時短遊技状態中又は第4低確率時短遊技状態中)に再度時短付与に当選し時短図柄J1又はJ2が決定されると、当該再度の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点において、当該再度の当選に基づく第3低確率時短遊技状態の設定や第4低確率時短遊技状態の設定が行われることはなく設定中の第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が維持されるものの、当該再度の当選に基づいて決定された時短図柄の種類に対応する時短回数が時短回数カウンタにセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。これにより、先に設定された第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態に対応する時短回数のカウント、及び、上述の再度の当選に基づいて決定された時短図柄の種類(J1、J2)に対応する時短回数のカウントが並行して実行される。
そして、先に設定された第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態の時短回数をカウントする時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達した際に、上述の再度の当選に基づき決定された時短図柄に対応する時短回数をカウントする時短回数カウンタのカウント値が1以上であった場合、特別図柄の変動表示が終了し停止表示が経過した時点で、先に設定された第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が終了し、新たに上述の再度の当選に基づく第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定される。
すなわち、時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達することで先に設定された第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が終了した際に、再度の時短付与の当選に基づく時短回数が残っていたときには、新たに第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定される。
さらに換言すれば、時短付与に再度当選した際に、先に設定された第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態の残りの時短回数が再度の時短付与の当選に基づいて決定された時短図柄の種類に対応する時短回数よりも小さかった場合、時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達することで先に設定された第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が終了すると、新たに第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定される。
これに対して、第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態の時短回数をカウントする時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達した際に、上述の再度の当選に基づき決定された時短図柄に対応する時短回数をカウントする時短回数カウンタのカウント値が1以上でなかった(すなわち、0以下であった)場合、特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、先に設定された第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が終了するものの、新たに第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定されることなく通常遊技状態が設定される。
すなわち、時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達することで先に設定された第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が終了した際に、再度の時短付与の当選に基づく時短回数が残っていなかったときには、新たに第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定されることなく通常遊技状態が設定される。
さらに換言すれば、時短付与に再度当選した際に、先に設定された第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態の残りの時短回数が再度の時短付与の当選に基づいて決定された時短図柄の種類に対応する時短回数以上であった場合、時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達することで先に設定された第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が終了すると、新たに第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定されることなく通常遊技状態が設定される。
((3)の具体例1)
図116(a)を参照して、(3)の具体例1を説明する。
たとえば、通常遊技状態中の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J2が決定されることにより40回の第4低確率時短遊技状態が設定され、第4低確率時短遊技状態中における10回目の当否抽選で再度時短付与に当選し時短図柄J1が決定されたものとする。すなわち、第4低確率時短遊技状態の残りの時短回数が30回であるときに、再度、時短回数20回の第3低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされたものとする。
この場合、再度の時短付与の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、再度の時短付与の当選に基づく第3低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第4低確率時短遊技状態が維持されるものの、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J1に対応する時短回数20回が時短回数カウンタにセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。これにより、先に設定された第4低確率時短遊技状態の時短回数(残り30回)のカウントと、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J1に対応する時短回数(残り20回)のカウントとが並行して行われる。
ここで、先に設定された第4低確率時短遊技状態の残りの時短回数(30回)は、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J1に対応する時短回数(20回)よりも多い。すると、先に設定された第4低確率時短遊技状態の時短回数をカウントするための時短回数カウンタのカウント値が第4低確率時短遊技状態の時短回数に到達する前(すなわち、先に設定された第4低確率時短遊技状態が終了する前)に、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J1に対応する時短回数をカウントするための時短回数カウンタのカウント値が時短図柄J1に対応する時短回数に到達する。したがって、先に設定された第4低確率時短遊技状態が終了した時点で、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J1に対応する時短回数カウンタのカウント値が0以下となるため、時短付与に再度当選したものの第3低確率時短遊技状態が設定されることなく、通常遊技状態が設定される。
すなわち、上述の場合には、先に設定された時短回数40回の第4低確率時短遊技状態が終了すると、そのまま通常遊技状態が設定される。
((3)の具体例2)
図116(b)を参照して、(3)の具体例2を説明する。
たとえば、通常遊技状態中の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J1が決定されることにより20回の第3低確率時短遊技状態が設定され、第3低確率時短遊技状態中における10回目の当否抽選で再度時短付与に当選し時短図柄J2が決定されたものとする。すなわち、第3低確率時短遊技状態の残りの時短回数が10回であるときに、再度、時短回数40回の第4低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされたものとする。
この場合、再度の時短付与の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、再度の時短付与の当選に基づく第4低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第3低確率時短遊技状態が維持されるものの、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数40回が時短回数カウンタにセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。これにより、先に設定された第3低確率時短遊技状態の時短回数(残り10回)のカウントと、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数(残り40回)のカウントとが並行して行われる。
ここで、先に設定された第3低確率時短遊技状態の残りの時短回数(10回)は、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数(40回)よりも少ない。すると、先に設定された第3低確率時短遊技状態の時短回数をカウントするための時短回数カウンタのカウント値が第3低確率時短遊技状態の時短回数に到達しても、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数をカウントするための時短回数カウンタのカウント値は時短図柄J2に対応する時短回数に到達しない。したがって、先に設定された第3低確率時短遊技状態が終了した時点で、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数カウンタのカウント値が1以上となるため、新たに第4低確率時短遊技状態が設定される。
なお、この時点で新たに設定された第4低確率時短遊技状態の残りの時短回数は30回である。大当たり又は時短付与に当選することなく特別図柄の変動表示が30回行われると、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数に到達し新たな第4低確率時短遊技状態が終了し、通常遊技状態が設定される。
すなわち、上述の場合には、時短回数20回の第3低確率時短遊技状態が終了すると新たに第4低確率時短遊技状態が設定され、特別図柄の変動表示が30回行われるまで当該新たな第4低確率時短遊技状態が継続可能となる。そして、新たな第4低確率時短遊技状態中に特別図柄の変動表示が30回行われると、新たな第4低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
((3)の具体例3)
図116(c)を参照して、(3)の具体例3を説明する。
たとえば、通常遊技状態中の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J2が決定されることにより40回の第4低確率時短遊技状態が設定され、第4低確率時短遊技状態中における10回目の当否抽選で再度時短付与に当選し時短図柄J2が再度決定されたものとする。すなわち、第4低確率時短遊技状態の残りの時短回数が30回であるときに、再度、時短回数40回の第4低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされたものとする。
この場合、再度の時短付与の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、再度の時短付与の当選に基づく第4低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第4低確率時短遊技状態が維持されるものの、再度の時短付与の当選に基づいて決定された時短図柄J2に対応する時短回数40回が時短回数カウンタにセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。これにより、先に設定された第4低確率時短遊技状態の時短回数(残り30回)のカウントと、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数(残り40回)のカウントとが並行して行われる。
ここで、先に設定された第4低確率時短遊技状態の残りの時短回数(30回)は、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数(40回)よりも少ない。すると、先に設定された第4低確率時短遊技状態の時短回数をカウントするための時短回数カウンタのカウント値が第4低確率時短遊技状態の時短回数に到達しても、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数をカウントするための時短回数カウンタのカウント値は時短図柄J2に対応する時短回数に到達しない。したがって、先に設定された第4低確率時短遊技状態が終了した時点で、時短図柄J2に対応する時短回数カウンタのカウント値が1以上となるため、新たに第4低確率時短遊技状態が設定される。
なお、この時点で新たに設定された第4低確率時短遊技状態の残りの時短回数は10回である。大当たり又は時短付与に当選することなく特別図柄の変動表示が10回行われると、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数に到達し新たに設定された第4低確率時短遊技状態が終了し、通常遊技状態が設定される。
すなわち、上述の場合には、時短回数40回の第4低確率時短遊技状態が終了すると新たに第4低確率時短遊技状態が設定され、特別図柄の変動表示が10回行われるまで当該新たな第4低確率時短遊技状態が継続可能となる。そして、新たな第4低確率時短遊技状態中に特別図柄の変動表示が10回行われると、新たな第4低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。換言すれば、この場合には50回の特別図柄の変動表示に亘り第4低確率時短遊技状態が継続することとなる。
(4)第1低確率時短遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中に時短付与に当選し、当該当選に基づく時短回数のカウント中に再度時短付与に当選した場合
上述の通り、第1低確率時短遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中に時短付与に当選すると、当該当選に基づく第3低確率時短遊技状態の設定や第4低確率時短遊技状態の設定は行われることなく設定中の第1低確率時短遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が維持されたまま、当該当選に基づいて決定された時短図柄の種類に対応する時短回数が時短回数カウンタにセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。
また、上述の当選に基づく時短回数のカウント中に再度時短付与に当選し時短図柄J1又はJ2が決定されると、当該再度の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点において、当該再度の当選に基づく第3低確率時短遊技状態の設定や第4低確率時短遊技状態の設定が行われることなく、当該再度の当選に基づいて決定された時短図柄の種類に対応する時短回数が時短回数カウンタにセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。
これにより、最先で設定されていた第1低確率時短遊技状態又は第2低確率時短遊技状態に対応する時短回数のカウント、上述の1回目の時短付与の当選に基づいて決定された時短図柄の種類(J1、J2)に対応する時短回数のカウント、及び、上述の再度の時短付与の当選に基づいて決定された時短図柄の種類(J1、J2)に対応する時短回数のカウントが並行して実行される。
そして、最先で設定されていた第1低確率時短遊技状態又は第2低確率時短遊技状態の時短回数をカウントする時短回数カウンタ(以下、第1時短回数カウンタともいう)のカウント値が時短回数に到達した際に、上述の1回目の時短付与の当選に基づいて決定された時短図柄に対応する時短回数をカウントする時短回数カウンタ(以下、第2時短回数カウンタともいう)のカウント値が1以上であった場合、特別図柄の変動表示が終了し停止表示が経過した時点で、最先で設定されていた第1低確率時短遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が終了し、新たに上述の1回目の時短付与の当選に基づく第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定される。
さらに、1回目の時短付与の当選に基づいて新たに第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定された場合において、第2時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達した際に、上述の再度の時短付与の当選に基づいて決定された時短図柄に対応する時短回数をカウントする時短回数カウンタ(以下、第3時短回数カウンタともいう)のカウント値が1以上であった場合、特別図柄の変動表示が終了し停止表示が経過した時点で、新たな第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が終了し、さらに新たに上述の再度の時短付与の当選に基づく第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定される。
一方、1回目の時短付与の当選に基づいて新たに第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定された場合において、第2時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達した際に、第3時短回数カウンタのカウント値が1以上でなかった場合、特別図柄の変動表示が終了し停止表示が経過した時点で、新たな第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が終了し、上述の再度の時短付与の当選に基づくさらに新たな第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態の設定は行われることなく通常遊技状態が設定される。
これに対して、第1時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達した際に第2時短回数カウンタのカウント値が1以上でなかった場合において、第3時短回数カウンタのカウント値も1以上でなかったときには、特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、最先で設定されていた第1低確率時短遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が終了するものの、上述の1回目の時短付与の当選に基づく新たな第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態は設定されず、さらに、上述の再度の時短付与の当選に基づく新たな第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態も設定されない。
一方、第1時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達した際に第2時短回数カウンタのカウント値が1以上でなかった場合において、第3時短回数カウンタのカウント値が1以上であったときには、特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、最先で設定されていた第1低確率時短遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が終了し、上述の1回目の時短付与の当選に基づく新たな第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態は設定されないものの、上述の再度の時短付与の当選に基づく新たな第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定される。
((4)の具体例1)
図117(a)を参照して、(4)の具体例1を説明する。
たとえば、第2低確率時短遊技状態中における90回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J1が決定され、第2低確率時短遊技中における95回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J2が決定されたものとする。すなわち、第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数が10回であるときに、時短回数20回の第3低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされ、第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数が5回であるときに、時短回数40回の第4低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされたものとする。
この場合、1回目の時短付与の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、1回目の時短付与の当選に基づく第3低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第2低確率時短遊技状態が維持されるものの、第2時短回数カウンタに時短回数20回がセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。また、再度の時短付与の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、再度の時短付与の当選に基づく第4低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第2低確率時短遊技状態が維持されるものの、第3時短回数カウンタに時短回数40回がセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。この後、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態の時短回数(残り5回)のカウントと、1回目の時短付与の当選に基づく時短図柄J1に対応する時短回数(残り15回)のカウントと、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数(残り40回)のカウントとが並行して行われる。
ここで、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数は、1回目の時短付与の当選に基づく時短図柄J1に対応する時短回数の残りよりも少ない。すると、第1時短回数カウンタ(最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態の時短回数をカウントするためのカウンタ)のカウント値が第2低確率時短遊技状態の時短回数に到達しても、第2時短回数カウンタのカウント値は時短図柄J1に対応する時短回数に到達しない。したがって、最先で設定された第2低確率時短遊技状態が終了した時点で、第2時短回数カウンタのカウント値が1以上となるため、1回目の時短付与の当選に基づき新たに第3低確率時短遊技状態が設定される。
さらに、ここで、新たに設定された第3低確率時短遊技状態の残りの時短回数は、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数の残りよりも少ない。すると、第2時短回数カウンタのカウント値が第3低確率時短遊技状態の時短回数に到達しても、第3時短回数カウンタのカウント値は時短図柄J2に対応する時短回数に到達しない。したがって、新たに設定された第3低確率時短遊技状態が終了した時点で、第3時短回数カウンタのカウント値が1以上となるため、再度の時短付与の当選に基づき新たに第4低確率時短遊技状態が設定される。
すなわち、上述の場合には、時短回数100回の第2低確率時短遊技状態が終了すると新たに第3低確率時短遊技状態が設定され、特別図柄の変動表示が10回行われるまで当該新たな第3低確率時短遊技状態が継続可能となる。また、特別図柄の変動表示が30回行われ新たな第3低確率時短遊技状態が終了すると新たに第4低確率時短遊技状態が設定され、特別図柄の変動表示が25回行われるまで当該新たな第4低確率時短遊技状態が継続可能となる。そして、新たな第4低確率時短遊技状態中に特別図柄の変動表示が25回行われると、新たな第4低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
((4)の具体例2)
図117(b)を参照して、(4)の具体例2を説明する。
たとえば、第2低確率時短遊技状態中における70回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J2が決定され、第2低確率時短遊技中における75回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J1が決定されたものとする。すなわち、第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数が30回であるときに、時短回数40回の第4低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされ、第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数が25回であるときに、時短回数20回の第3低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされたものとする。
この場合、1回目の時短付与の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、1回目の時短付与の当選に基づく第4低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第2低確率時短遊技状態が維持されるものの、第2時短回数カウンタに時短回数40回がセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。また、再度の時短付与の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、再度の時短付与の当選に基づく第3低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第2低確率時短遊技状態が維持されるものの、第3時短回数カウンタに時短回数20回がセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。この後、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態の時短回数(残り25回)のカウントと、1回目の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数(残り35回)のカウントと、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J1に対応する時短回数(残り15回)のカウントとが並行して行われる。
ここで、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数は、1回目の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数の残りよりも少ない。すると、第1時短回数カウンタのカウント値が第2低確率時短遊技状態の時短回数に到達しても、第2時短回数カウンタのカウント値は時短図柄J2に対応する時短回数に到達しない。したがって、最先で設定された第2低確率時短遊技状態が終了した時点で、第2時短回数カウンタのカウント値が1以上となるため、1回目の時短付与の当選に基づき新たに第4低確率時短遊技状態が設定される。
なおここで、新たな第4低確率時短遊技状態が設定されるよりも前に、第3時短回数カウンタのカウント値は時短図柄J1に対応する時短回数に到達する。すなわち、新たに設定された第4低確率時短遊技状態の残りの時短回数は、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J1に対応する時短回数の残りよりも多くなる。したがって、新たに設定された第4低確率時短遊技状態が終了した時点で、第3時短回数カウンタのカウント値が0以下となるため、再度の時短付与の当選に基づく新たな第3低確率時短遊技状態の設定は行われない。
すなわち、上述の場合には、時短回数100回の第2低確率時短遊技状態が終了すると新たに第4低確率時短遊技状態が設定され、特別図柄の変動表示が10回行われるまで当該新たな第4低確率時短遊技状態が継続可能となる。そして、新たな第4低確率時短遊技状態中に特別図柄の変動表示が10回行われると、新たな第4低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
((4)の具体例3)
図117(c)を参照して、(4)の具体例3を説明する。
たとえば、第2低確率時短遊技状態中における50回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J1が決定され、第2低確率時短遊技中における55回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J2が決定されたものとする。すなわち、第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数が50回であるときに、時短回数20回の第3低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされ、第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数が45回であるときに、時短回数40回の第4低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされたものとする。
この場合、1回目の時短付与の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、1回目の時短付与の当選に基づく第3低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第2低確率時短遊技状態が維持されるものの、第2時短回数カウンタに時短回数20回がセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。また、再度の時短付与の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、再度の時短付与の当選に基づく第4低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第2低確率時短遊技状態が維持されるものの、第3時短回数カウンタに時短回数40回がセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。この後、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態の時短回数(残り45回)のカウントと、1回目の時短付与の当選に基づく時短図柄J1に対応する時短回数(残り15回)のカウントと、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数(残り40回)のカウントとが並行して行われる。
ここで、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数は、1回目の時短付与の当選に基づく時短図柄J1に対応する時短回数の残りよりも多い。すると、第1時短回数カウンタのカウント値が第2低確率時短遊技状態の時短回数に到達する前(すなわち、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態が終了する前)に、第2時短回数カウンタのカウント値が時短図柄J1に対応する時短回数に到達する。したがって、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態が終了した時点で、第2時短回数カウンタのカウント値が0以下となるため、1回目の時短付与の当選に基づく新たな第3低確率時短遊技状態の設定は行われない。
さらに、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数は、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数の残りよりも多い。すると、第1時短回数カウンタのカウント値が第2低確率時短遊技状態の時短回数に到達する前に、第3時短回数カウンタのカウント値が時短図柄J2に対応する時短回数に到達する。したがって、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態が終了した時点で、第3時短回数カウンタのカウント値は0以下となるため、再度の時短付与の当選に基づく新たな第4低確率時短遊技状態の設定も行われない。
すなわち、上述の場合には、時短回数100回の第2低確率時短遊技状態が終了すると通常遊技状態が設定される。
((4)の具体例4)
図118(a)を参照して、(4)の具体例4を説明する。
たとえば、第2低確率時短遊技状態中における70回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J1が決定され、第2低確率時短遊技中における80回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J2が決定されたものとする。すなわち、第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数が30回であるときに、時短回数20回の第3低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされ、第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数が20回であるときに、時短回数40回の第4低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされたものとする。
この場合、1回目の時短付与の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、1回目の時短付与の当選に基づく第3低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第2低確率時短遊技状態が維持されるものの、第2時短回数カウンタに時短回数20回がセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。また、再度の時短付与の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、再度の時短付与の当選に基づく第4低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第2低確率時短遊技状態が維持されるものの、第3時短回数カウンタに時短回数40回がセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。この後、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態の時短回数(残り20回)のカウントと、1回目の時短付与の当選に基づく時短図柄J1に対応する時短回数(残り10回)のカウントと、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数(残り40回)のカウントとが並行して行われる。
ここで、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数は、1回目の時短付与の当選に基づく時短図柄J1に対応する時短回数の残りよりも多い。すると、第1時短回数カウンタのカウント値が第2低確率時短遊技状態の時短回数に到達する前(すなわち、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態が終了する前)に、第2時短回数カウンタのカウント値が時短図柄J1に対応する時短回数に到達する。したがって、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態が終了した時点で、第2時短回数カウンタのカウント値が0以下となるため、1回目の時短付与の当選に基づく新たな第3低確率時短遊技状態の設定は行われない。
一方、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数は、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数の残りよりも少ない。すると、第1時短回数カウンタのカウント値が第2低確率時短遊技状態の時短回数に到達しても、第3時短回数カウンタのカウント値は時短図柄J2に対応する時短回数に到達しない。したがって、最先で設定された第2低確率時短遊技状態が終了した時点で、第3時短回数カウンタのカウント値が1以上となるため、再度の時短付与の当選に基づき新たに第4低確率時短遊技状態が設定される。
すなわち、上述の場合には、時短回数100回の第2低確率時短遊技状態が終了すると新たに第4低確率時短遊技状態が設定され、特別図柄の変動表示が20回行われるまで当該新たな第4低確率時短遊技状態が継続可能となる。そして、新たな第4低確率時短遊技状態中に特別図柄の変動表示が20回行われると、新たな第4低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
((4)の具体例5)
図118(b)を参照して、(4)の具体例5を説明する。
たとえば、第2低確率時短遊技状態中における50回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J2が決定され、第2低確率時短遊技中における60回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J1が決定されたものとする。すなわち、第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数が50回であるときに、時短回数40回の第4低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされ、第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数が40回であるときに、時短回数20回の第3低確率時短遊技状態を設定可能な決定がなされたものとする。
この場合、1回目の時短付与の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、1回目の時短付与の当選に基づく第4低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第2低確率時短遊技状態が維持されるものの、第2時短回数カウンタに時短回数20回がセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。また、再度の時短付与の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点では、再度の時短付与の当選に基づく第3低確率時短遊技状態の設定は行われることなく、そのまま第2低確率時短遊技状態が維持されるものの、第3時短回数カウンタに時短回数20回がセットされ、当該時短回数のカウントが開始される。この後、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態の時短回数(残り40回)のカウントと、1回目の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数(残り30回)のカウントと、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J1に対応する時短回数(残り20回)のカウントとが並行して行われる。
ここで、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数は、1回目の時短付与の当選に基づく時短図柄J2に対応する時短回数の残りよりも多い。すると、第1時短回数カウンタのカウント値が第2低確率時短遊技状態の時短回数に到達する前(すなわち、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態が終了する前)に、第2時短回数カウンタのカウント値が時短図柄J2に対応する時短回数に到達する。したがって、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態が終了した時点で、第2時短回数カウンタのカウント値が0以下となるため、1回目の時短付与の当選に基づく新たな第4低確率時短遊技状態の設定は行われない。
さらに、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態の残りの時短回数は、再度の時短付与の当選に基づく時短図柄J1に対応する時短回数の残りよりも多い。すると、第1時短回数カウンタのカウント値が第2低確率時短遊技状態の時短回数に到達する前に、第3時短回数カウンタのカウント値が時短図柄J1に対応する時短回数に到達する。したがって、最先で設定されていた第2低確率時短遊技状態が終了した時点で、第3時短回数カウンタのカウント値は0以下となるため、再度の時短付与の当選に基づく新たな第3低確率時短遊技状態の設定も行われない。
すなわち、上述の場合には、時短回数100回の第2低確率時短遊技状態が終了すると通常遊技状態が設定される。
以上のように、他の適用例11に係るパチンコ機Pにおいては、大当たりの当選(大当たり図柄X1、X2、X3、X4又はX5の決定)及び特別遊技の実行を介して通常遊技状態よりも有利度の高い第2低確率時短遊技状態や高確率時短遊技状態へ移行させることができるのみならず、低確率遊技状態中に時短発動回数である1200回全ての当否抽選の結果がハズレとなること又は低確率時短遊技状態中に時短付与に当選することにより、大当たりの当選及び特別遊技の実行を介さずに通常遊技状態よりも有利度の高い第1低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態へ移行させることができるため、斬新な遊技性を提供することができ、遊技者の興趣を高めることができる。
また、他の適用例11に係るパチンコ機Pにおいては、第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中、第4低確率時短遊技状態中に時短付与に当選した場合、滞在中の時短遊技状態に対応する時短回数に到達するまで当該時短遊技状態を継続可能とするとともに、上述の時短付与の当選に基づいて設定され得る時短遊技状態に対応する時短回数のカウントを行い、滞在中の時短遊技状態に対応する時短回数に到達して当該時短遊技状態が終了した際、上述の時短付与の当選に基づく残りの時短回数が1以上であったときには、上述の時短付与の当選に基づく時短遊技状態が設定されるようになっている。
これにより、上述の時短遊技状態中に時短付与に当選することで時短遊技状態が重なって生じ得るような場合であっても、両方の時短遊技状態を、設定され得る時短回数の範囲内で適切に生じさせることができるため、種々の時短遊技状態の設定機会が多くなり、遊技者の興趣を高めることができる。
次に、時短付与の当選に関連する処理の概要について、フローチャートを用いて説明する。
まず、時短付与の当選時に実行される時短付与当選時処理について、図119のフローチャートを参照して説明する。
ステップ7000において、メインCPU101は、特別図柄の変動表示が終了した後に当該特別図柄を停止表示する時間である停止表示時間が経過した時点であるか否かを判定する。そして、停止表示時間が経過した時点でないと判定した場合、時短付与当選時処理を終了する。一方、停止表示時間が経過した時点であると判定した場合、次のステップ7001に進む。
ステップ7001において、メインCPU101は、当否抽選により時短付与に当選したか否かを判定する。そして、時短付与に当選していないと判定した場合、時短付与当選時処理を終了する。一方、時短付与に当選したと判定した場合、次のステップ7002に進む。
ステップ7002において、メインCPU101は、通常遊技状態中であるか否かを判定する。そして、通常遊技状態中でない(すなわち、第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中又は第4低確率時短遊技状態中である)と判定した場合、ステップ7004に進む。一方、通常遊技状態中であると判定した場合、次のステップ7003に進む。
ステップ7003において、メインCPU101は、時短付与の当選に基づいて決定された時短図柄の種類に対応する遊技状態を設定する。具体的には、時短図柄J1が決定された場合には第3低確率時短遊技状態が設定され、時短図柄J2が決定された場合には第4低確率時短遊技状態が設定される。そして、次のステップ7004に進む。
ステップ7004において、メインCPU101は、時短付与の当選に基づいて決定された時短図柄の種類に対応する時短回数を対応する時短回数カウンタにセットする。これにより、設定された時短遊技状態に対応する時短回数のカウントが開始され、特別図柄の変動表示が実行されるごとに上述の時短回数カウンタのカウント値が1デクリメントされる。そして、時短付与当選時処理を終了する。
次に、設定中の時短遊技状態に対応する時短回数に到達し当該時短遊技状態が終了する際に実行される時短遊技状態終了時処理について、図120のフローチャートを参照して説明する。
ステップ7100において、メインCPU101は、上述の停止表示時間が経過した時点であるか否かを判定する。そして、停止表示時間が経過した時点でないと判定した場合、時短遊技状態終了時処理を終了する。一方、停止表示時間が経過した時点であると判定した場合、次のステップ7101に進む。
ステップ7101において、メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中又は第4低確率時短遊技状態中であるか否かを判定する。そして、第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中及び第4低確率時短遊技状態中のいずれでもないと判定した場合、時短遊技状態終了時処理を終了する。一方、第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中又は第4低確率時短遊技状態中であると判定した場合、次のステップ7102に進む。
ステップ7102において、メインCPU101は、設定中の時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態のいずれか)に対応する時短回数カウンタのカウント値が0に到達したか否か、すなわち、設定中の時短遊技状態に対応する時短回数に到達したか否かを判定する。そして、対応する時短回数カウンタのカウント値が0に到達していないと判定した場合、時短遊技状態終了時処理を終了する。一方、対応する時短回数カウンタのカウント値が0に到達したと判定した場合、次のステップ7103に進む。
ステップ7103において、メインCPU101は、設定中の時短遊技状態を終了する。そして、次のステップ7104に進む。
ステップ7104において、メインCPU101は、現時点のカウント値が1以上となっている時短回数カウンタがあるか否かを判定する。そして、カウント値が1以上となっている時短回数カウンタがないと判定した場合、ステップ7106に進む。一方、カウント値が1以上となっている時短回数カウンタがあると判定した場合、次のステップ7105に進む。
ステップ7105において、メインCPU101は、現時点のカウント値が1以上となっている時短回数カウンタのうち、最先でカウントが開始された時短回数カウンタに対応する時短遊技状態(第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態のいずれか)を設定する。そして、時短遊技状態終了時処理を終了する。
また、上述のステップ7104でカウント値が1以上となっている時短回数カウンタがないと判定した場合に進むステップ7106において、メインCPU101は、通常遊技状態を設定する。そして、時短遊技状態終了時処理を終了する。
(他の適用例11に係るパチンコ機Pの変形例)
他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中、第4低確率時短遊技状態中に時短付与の当選となった場合、各時短遊技状態に対応する時短回数に到達した時点(各遊技状態の終了時点)で実行される特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過したタイミングで、設定中の時短遊技状態が終了し新たな時短遊技状態(第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態)を設定可能となっていたが、設定中の時短遊技状態の終了及び新たな時短遊技状態の設定のタイミングとしてはこれに限定されるものではない。
たとえば、設定中の時短遊技状態に対応する時短回数に到達した時点で実行される特別図柄の変動表示が終了するタイミングや、当該特別図柄の変動表示の次に実行される特別図柄の変動表示が開始されるタイミング等で、設定中の時短遊技状態の終了及び新たな時短遊技状態の設定を行ってもよい。
このようにした場合にも、他の適用例11に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中、第4低確率時短遊技状態中に時短付与の当選となった場合、設定中の時短遊技状態が終了するまで時短付与の当選に基づく時短遊技状態の設定は行われないようになっていたが、これに限定されるものではない、
たとえば、内部的には、時短付与に当選した時点で、先に設定されていた時短遊技状態に加え、時短付与の当選に基づく時短遊技状態を重複して設定しておくものの、先に設定されていた時短遊技状態が終了するまでは時短付与の当選に基づく時短遊技状態の設定を無効にしておき、先に設定されていた時短遊技状態が終了すると時短付与の当選に基づく時短遊技状態の設定が有効となるように設定してもよい。
このようにした場合にも、他の適用例11に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、第3低確率時短遊技状態中に時短付与に当選し時短図柄J1が決定された場合や第4低確率時短遊技状態中に時短付与に当選し時短図柄J2が決定された場合には、先に設定されていた時短遊技状態に対応する時短回数に到達することにより当該時短遊技状態を一旦終了させ、その後に同一の時短遊技状態を新たに設定するようになっていたが、これに限定されるものではない。
たとえば、上述の場合には、先に設定されていた時短遊技状態に対応する時短回数に到達しても当該時短遊技状態を終了させず、当該時短遊技状態をそのまま継続した上で時短回数のみを新たに設定し直すようにしてもよい。
このようにした場合には、他の適用例11に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏するとともに、時短付与に当選し、先に設定されていた時短遊技状態に対応する時短回数に到達した時点における処理負荷を軽減することができる。
また、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、当否抽選により大当たりの当選及び時短付与の当選の両方の抽選結果を導出可能となっていたが、これに限定されるものではない。
たとえば、当否抽選では時短付与の当選の抽選結果は導出可能とせず、当否抽選とは異なる他の抽選により時短付与の当選の抽選結果を導出可能としてもよい。
このように設定した場合にも、他の適用例11に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中、第4低確率時短遊技状態中に時短付与の当選となった場合、設定中の時短遊技状態が終了するまでの間、時短付与の当選に基づく時短遊技状態の設定は行わないものの、時短付与の当選に基づく時短回数のカウントは行い、設定中の時短遊技状態が終了すると時短付与の当選に基づく時短遊技状態が設定される制御(以下、制御Aともいう)が実行されるようになっていたが、時短遊技状態中に時短付与に当選した場合の制御としてはこれに限定されるものではなく、下記の制御Bや制御Cが実行されるようにしてもよい。
(制御B)
上述の各時短遊技状態中に時短付与の当選となった場合には、当該当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、設定中の時短遊技状態を終了し当該当選に基づく時短遊技状態を設定するようにしてもよい。
(制御Bの具体例)
たとえば、第2低確率時短遊技状態中における20回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J2が決定されたものとする。この場合、時短付与の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、設定中の第2低確率時短遊技状態が終了し時短付与の当選に基づく40回の第4低確率時短遊技状態が新たに設定される。そして、新たな第4低確率時短遊技状態中に特別図柄の変動表示が40回行われると、当該第4低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。すなわち、この場合には、特別図柄の変動表示が60回実行されるまで時短遊技状態が継続可能となる。
また、たとえば、第2低確率時短遊技状態中における80回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J2が決定されたものとする。この場合、時短付与の当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、設定中の第2低確率時短遊技状態が終了し時短付与の当選に基づく40回の第4低確率時短遊技状態が新たに設定される。そして、新たな第4低確率時短遊技状態中に特別図柄の変動表示が40回行われると、当該第4低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。すなわち、この場合には、特別図柄の変動表示が120回実行されるまで時短遊技状態が継続可能となる。
このように設定した場合には、時短遊技状態中に時短付与に当選した場合における処理負荷を軽減することができる。
(制御C)
上述の各時短遊技状態中に時短付与に当選した場合には、その後、当該当選に基づく時短遊技状態が設定されないようにしてもよい。
(制御Cの具体例)
具体的には、たとえば、第2低確率時短遊技状態中における20回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J2が決定されたものとする。しかし、この場合、時短付与の当選に基づく40回の第4低確率時短遊技状態が新たに設定されることはない。したがって、第2低確率時短遊技状態中に特別図柄の変動表示が100回行われると、当該第2低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。すなわち、この場合には、特別図柄の変動表示が100回実行されるまで時短遊技状態が継続可能となる。
また、たとえば、第2低確率時短遊技状態中における80回目の当否抽選で時短付与に当選し時短図柄J2が決定されたものとする。しかし、この場合にも、時短付与の当選に基づく40回の第4低確率時短遊技状態が新たに設定されることはない。したがって、第2低確率時短遊技状態中に特別図柄の変動表示が100回行われると、当該第2低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。すなわち、この場合にも、特別図柄の変動表示が100回実行されるまで時短遊技状態が継続可能となる。
このように設定した場合には、時短遊技状態中に時短付与に当選した場合における処理負荷を軽減することができる。
また、他の適用例11に係るパチンコ機Pでは、いずれの時短遊技状態中に時短付与に当選した場合であっても上述の制御Aが実行されるようになっていたが、これに限定されるものではなく、設定中の時短遊技状態に応じて異なる制御が実行されるようにしてもよい。
たとえば、第2低確率時短遊技状態中に時短付与に当選した場合には上述の制御Aが実行されるものの、第1低確率時短遊技状態中に時短付与に当選した場合には上述の制御Bが実行されるようにしてもよい。
このようにした場合には、時短遊技状態中に時短付与に当選した場合の制御がバリエーションに富んだものとなり、種々の遊技性を提供することができる。
(他の適用例12)
他の適用例12に係るパチンコ機Pは、他の適用例11に係るパチンコ機Pとほぼ同一の構成となっており、当否抽選により導出される抽選結果、設定される遊技状態、時短遊技状態中に時短付与に当選した場合における遊技状態の設定の処理が、他の適用例11に係るパチンコ機Pと異なる。
以下、他の適用例12に係るパチンコ機Pについて、他の適用例11に係るパチンコ機Pと異なる点を中心に説明し、同一の構成に関しては必要な場合を除き説明を割愛する。
(遊技状態の種類)
他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、他の適用例11と同様に、設定可能な遊技状態として、通常遊技状態、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態及び高確率時短遊技状態が設けられており、いずれかの遊技状態が設定されて遊技が進行するようになっている。
ここで、他の適用例12における高確率時短遊技状態は、他の適用例11のように高確率遊技状態及び第2時短遊技状態を組み合わせた遊技状態ではなく、高確率遊技状態及び第1時短遊技状態を組み合わせた遊技状態となっている。
(当否抽選の概要)
図121(a)に示すように、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態(通常遊技状態、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態)が設定されている場合の当否抽選においては、大当たり、小当たり又は時短付与に当選可能となっており、高確率遊技状態(高確率時短遊技状態)が設定されている場合の当否抽選においては、時短付与に当選することはなく、大当たり又は小当たりにのみ当選可能となっている。
そして、低確率遊技状態が設定されている場合の小当たりの当選の確率、及び、高確率遊技状態が設定されている場合の小当たりの当選の確率はいずれも、およそ30/300に設定されている。また、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選により小当たりに当選した場合、及び、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選により小当たりに当選した場合のいずれも、小当たり図柄Y1又はY2が決定されるようになっており、小当たり図柄Y1の決定確率及び小当り図柄Y2の決定確率はいずれも50/100(50%)に設定されている。
なお、大当たりの当選の確率、大当たりに当選した場合に決定される大当たり図柄の種類、時短付与の当選の確率、時短付与に当選した場合に決定される時短図柄の種類、ハズレの場合に決定されるハズレ図柄の種類は、他の適用例11と同一である。
(決定される変動パターンの概要)
また、特に図示していないが、通常遊技状態中において小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定された場合には、当該時点の保留数(第1保留数、第2保留数)及び遊技球が入球した始動入賞口の種類(第1始動入賞口15、第2始動入賞口16)にかかわらず、「13秒変動(特別図柄の変動時間が13秒に設定)」の変動パターンが定められた「D0H」の変動パターンコマンドが決定される。
第1低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中において小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定された場合には、当該時点の保留数及び遊技球が入球した始動入賞口の種類にかかわらず、「3秒変動(特別図柄の変動時間が3秒に設定)」の変動パターンが定められた「D1H」の変動パターンコマンドが決定される。
第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中又は第4低確率時短遊技状態中において小当たりに当選し小当たり図柄Y1が決定された場合には、当該時点の保留数及び遊技球が入球した始動入賞口の種類にかかわらず、「20秒変動(特別図柄の変動時間が20秒に設定)」の変動パターンが定められた「D2H」の変動パターンコマンドが決定され、小当たり図柄Y2が決定された場合には、当該時点の保留数及び遊技球が入球した始動入賞口の種類にかかわらず、「20秒変動」の変動パターンが定められた「D3H」の変動パターンコマンドが決定される。
また、第1低確率時短遊技状態中において時短付与に当選し時短図柄J1又はJ2が決定された場合には、当該時点の保留数及び遊技球が入球した始動入賞口の種類にかかわらず、「45秒変動(特別図柄の変動時間が45秒に設定)」の変動パターンが定められた「E0H」の変動パターンコマンドが決定される。
第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中又は第4低確率時短遊技状態中において時短付与に当選し時短図柄J1が決定された場合には、当該時点の保留数及び遊技球が入球した始動入賞口の種類にかかわらず、「20秒変動」の変動パターンが定められた「E1H」の変動パターンコマンドが決定され、時短図柄J2が決定された場合には、当該時点の保留数及び遊技球が入球した始動入賞口の種類にかかわらず、「20秒変動」の変動パターンが定められた「E2H」の変動パターンコマンドが決定される。
(小当たり遊技の概要)
また、図121(b)に示すように、小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定された場合には、大入賞口18の0.05秒の開放が1回行われ、大入賞口18の開放中に10個の遊技球が入球すると大入賞口18が閉鎖する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技中には、上述の如く、大入賞口18が0.05秒しか開放されないため、遊技球を大入賞口18へ入球させることはほぼ不可能となっている。
(設定される遊技状態の概要)
上述のように、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態のいずれかの遊技状態が設定される。
なお、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態が設定されると、メインRAM103の所定の記憶領域により構成される時短回数カウンタによって各時短遊技状態に対応する時短回数のカウントが開始される。具体的には、上述の時短遊技状態が設定されると、各時短遊技状態に対応する時短回数が時短回数カウンタにセットされ、特別図柄の変動表示が行われるごとに時短回数カウンタのカウント値が1デクリメントされる。これにより、各時短遊技状態における残りの時短回数がカウントされることとなる。そして、時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達すると(すなわち、時短回数カウンタのカウント値が0に到達すると)、残りの時短回数が0となる。また、時短回数カウンタのカウント値は、所定の操作によりRAMクリア(リセット)が行われること、又は、特別遊技が終了することにより、リセットされる。
(1)第1低確率時短遊技状態
図122に示すように、低確率遊技状態(通常遊技状態、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態)において大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が所定の時短発動回数(他の適用例12では900回)に到達すると(すなわち、低確率遊技状態において当否抽選の結果が900回全て大当たり以外になると)、第1低確率時短遊技状態が設定される。第1低確率時短遊技状態が設定された場合には、時短回数が1200回に設定される。
第1低確率時短遊技状態は、大当たりに当選すること、又は、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が時短回数である1200回導出されること(特別図柄の変動回数が1200回に到達すること)、といういずれかの終了条件を満たすことにより終了する(図122参照)。
具体的には、第1低確率時短遊技状態中に大当たりに当選すると、上述のように第1低確率時短遊技状態が終了し、当該当選に基づく特別遊技の終了後に、当該当選に基づいて決定された大当たり図柄に応じた遊技状態が設定される。
また、第1低確率時短遊技状態中に当否抽選の結果が1200回全て大当たり以外となると、低確率遊技状態はそのままに第1時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、上述のように第1低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
なお、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、低確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/300となっているため、実質的には、大当たりに当選するまで、第1低確率時短遊技状態が継続することとなる。
また、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設定されることとなる時短発動回数(900回)をカウントするための時短発動回数カウンタが、主制御基板100のメインRAM103における所定の記憶領域により構成されている。
この時短発動回数カウンタのカウント値は、所定の操作によりRAMクリア(リセット)が行われること、特別遊技が終了すること、又は、第1低確率時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設定されることのいずれかのリセット条件の成立により、リセットされるようになっている。
RAMクリア(リセット)が行われると、その後の遊技状態が通常遊技状態(低確率遊技状態)に設定され、この時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
また、後述するように、大当たり図柄X1又はX3の決定に基づく特別遊技が終了すると、その後の遊技状態が第2低確率時短遊技状態に設定されるため、この時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
一方、後述するように、大当たり図柄X2、X4又はX5の決定に基づく特別遊技が終了すると、その後の遊技状態が高確率時短遊技状態(高確率遊技状態)に設定される。そのため、特別遊技が終了した時点からは時短発動回数カウンタによるカウントは開始されない。そして、たとえば、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が10000回導出され通常遊技状態(低確率遊技状態)が設定されると、この時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
また、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、RAMクリア後(リセット後)又は大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後から次に大当たりに当選するまでの間においては、第1低確率時短遊技状態を1回のみ設定できるようになっている。
すなわち、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数(900回)に到達し第1低確率時短遊技状態が設定された後は、次に大当たりに当選するまで、第1低確率時短遊技状態を再度設定することができない。
なお、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態が設定されることで時短発動回数カウンタのカウント値がリセットされた後は、次に大当たりに当選するか又はRAMクリアが行われるまで、当該時短発動回数カウンタによるカウントが中止されるように設定されている。
(2)高確率時短遊技状態
図122に示すように、設定中の遊技状態にかかわらず、第1特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X2が決定された場合、第2特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X4又はX5が決定された場合はいずれも、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されるとともに、第1時短遊技状態に設定されることにより、高確率時短遊技状態が設定される。また、高確回数及び時短回数はいずれも10000回に設定される。
高確率時短遊技状態は、大当たりに当選すること、又は、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が高確回数かつ時短回数である10000回導出されること(特別図柄の変動回数が10000回に到達すること)、といういずれかの終了条件を満たすことにより終了する(図122参照)。
具体的には、高確率時短遊技状態中に大当たりに当選すると、上述のように高確率時短遊技状態が終了し、当該当選に基づく特別遊技の終了後に、当該当選に基づいて決定された大当たり図柄に応じた遊技状態が設定される。
また、高確率時短遊技状態中に当否抽選の結果が10000回全て大当たり以外となると、高確率遊技状態が低確率遊技状態に変更され、かつ第1時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、上述のように高確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
なお、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、高確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ6/300(1/50)となっているため、実質的には、大当たりに再度当選するまで、高確率時短遊技状態が継続することとなる。
(3)第2低確率時短遊技状態
図122に示すように、設定中の遊技状態にかかわらず、第1特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合、及び、第2特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X3が決定された場合はいずれも、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定されるとともに、第2時短遊技状態に設定されることにより、第2低確率時短遊技状態が設定される。また、時短回数は10000回に設定される。
第2低確率時短遊技状態は、大当たりに当選すること、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が10000回導出されること(特別図柄の変動回数が10000回に到達すること)、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数(900回)に到達すること、小当たりの当選に基づく小当たり図柄Y1の決定が所定の終了成立回数(本例では3回)行われること、又は、時短付与に当選すること、といういずれかの終了条件を満たすことにより終了する(図122参照)。
具体的には、第2低確率時短遊技状態中に大当たりに当選すると、上述のように第2低確率時短遊技状態が終了し、当該当選に基づく特別遊技の終了後に、当該当選に基づいて決定された大当たり図柄に応じた遊技状態が設定される。
また、第2低確率時短遊技状態中に当否抽選の結果が10000回全て大当たり以外となると、低確率遊技状態はそのままに第2時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、上述のように第2低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。また、第2低確率時短遊技状態中に時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達すると、低確率遊技状態はそのままに第2時短遊技状態が第1時短遊技状態に変更されることにより、上述のように第2低確率時短遊技状態が終了し第1低確率時短遊技状態が設定される。ここで、第2低確率時短遊技状態中には、当否抽選の結果が10000回全て大当たり以外となるよりも先に時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達するため、第2低確率時短遊技状態中に当否抽選の結果が10000回全て大当たり以外となることはあり得ず、実際には、この終了条件が満たされることで第2低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定されることはない。
また、第2低確率時短遊技状態中に小当たり図柄Y1の決定が3回行われると、低確率遊技状態はそのままに第2時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、上述のように第2低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
なお、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、小当たり図柄Y1の決定回数をカウントするための決定回数カウンタ(メインRAM103の所定の記憶領域により構成)が設けられている。そして、第2低確率時短遊技状態が設定された時点から、決定回数カウンタによる小当たり図柄Y1の決定回数のカウントが開始されるようになっており、この決定回数カウンタのカウント値が上述の終了成立回数(3回)に到達すると、第2低確率時短遊技状態が終了する。決定回数カウンタのカウント値は、所定の操作によりRAMクリア(リセット)が行われること、又は、設定中の第2低確率時短遊技状態が終了することにより、リセットされるようになっている。
さらに、第2低確率時短遊技状態中に時短付与に当選し時短図柄J1が決定されると、低確率遊技状態はそのままに第2時短遊技状態が終了し第3時短遊技状態に変更されることにより、上述のように第2低確率時短遊技状態が終了し第3低確率時短遊技状態が設定される。より具体的には、当該当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、第2低確率時短遊技状態が終了し第3低確率時短遊技状態が設定される。一方、第2低確率時短遊技状態中に時短付与に当選し時短図柄J2が決定されると、低確率遊技状態はそのままに第2時短遊技状態が終了し第4時短遊技状態に変更されることにより、上述のように第2低確率時短遊技状態が終了し第4低確率時短遊技状態が設定される。より具体的には、当該当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、第2低確率時短遊技状態が終了し第4低確率時短遊技状態が設定される。
このように、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第2低確率時短遊技状態中に時短付与に当選すると、異なる種類の時短遊技状態が設定されるものの、時短遊技状態自体は継続するようになっている。
なお、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、低確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/300、小当たり図柄Y1の決定確率がおよそ1/20(小当たりの当選確率30/300(1/10)×小当たりに当選した場合の小当たり図柄Y1の決定確率50/100(1/2))となっている。そのため、第2低確率時短遊技状態中において、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達することはなく、さらには、上述のように、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が10000回導出されることもない。
したがって、実質的には、大当たりに当選するか、時短付与に当選するか、又は、小当たり図柄Y1の決定が3回行われることにより、第2低確率時短遊技状態が終了することとなる。特に、小当たり図柄Y1の決定確率(1/20)や時短付与の当選確率(3/300(1/100))は、低確率遊技状態における大当たりの当選確率(1/300)よりも高いことから、ほぼ、時短付与に当選するか、又は、小当たり図柄Y1の決定が3回行われることにより第2低確率時短遊技状態が終了する。
(4)第3低確率時短遊技状態
図122に示すように、通常遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中又は第4低確率時短遊技状態中に時短付与に当選し時短図柄J1が決定された場合には、低確率遊技状態はそのままに、非時短遊技状態、第2時短遊技状態、第3時短遊技状態又は第4時短遊技状態が終了し、第3低確率時短遊技状態が設定される。また、時短回数は10000回に設定される。
第3低確率時短遊技状態は、大当たりに当選すること、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が10000回導出されること(特別図柄の変動回数が10000回に到達すること)、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数(900回)に到達すること、小当たりの当選に基づく小当たり図柄Y1の決定が所定の終了成立回数(本例では3回)行われること、又は、時短付与に当選すること、といういずれかの終了条件を満たすことにより終了する(図122参照)。
具体的には、第3低確率時短遊技状態中に大当たりに当選すると、上述のように第3低確率時短遊技状態が終了し、当該当選に基づく特別遊技の終了後に、当該当選に基づいて決定された大当たり図柄に応じた遊技状態が設定される。
また、第3低確率時短遊技状態中に当否抽選の結果が10000回全て大当たり以外となると、低確率遊技状態はそのままに第3時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、上述のように第3低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。また、第3低確率時短遊技状態中に時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達すると、低確率遊技状態はそのままに第3時短遊技状態が第1時短遊技状態に変更されることにより、上述のように第3低確率時短遊技状態が終了し第1低確率時短遊技状態が設定される。ここで、第3低確率時短遊技状態中には、当否抽選の結果が10000回全て大当たり以外となるよりも先に時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達するため、第3低確率時短遊技状態中に当否抽選の結果が10000回全て大当たり以外となることはあり得ず、実際には、この終了条件が満たされることで第3低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定されることはない。
また、第3低確率時短遊技状態中に小当たり図柄Y1の決定が3回行われると、低確率遊技状態はそのままに第3時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、上述のように第3低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
なお、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第3低確率時短遊技状態が設定された時点から、決定回数カウンタによる小当たり図柄Y1の決定回数のカウントが開始されるようになっており、この決定回数カウンタのカウント値が上述の終了成立回数(3回)に到達すると、第3低確率時短遊技状態が終了する。決定回数カウンタのカウント値は、所定の操作によりRAMクリア(リセット)が行われること、又は、設定中の第3低確率時短遊技状態が終了することにより、リセットされるようになっている。
さらに、第3低確率時短遊技状態中に時短付与に当選し時短図柄J1が決定されると、低確率遊技状態はそのままに第3時短遊技状態が一旦終了するものの、この終了後に再度第3時短遊技状態が設定される。より具体的には、当該当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、第3低確率時短遊技状態が一旦終了するものの、当該終了に基づいて第3低確率時短遊技状態が再設定される。すなわち、第3低確率時短遊技状態中に時短図柄J1が決定された場合、実質的には、第3低確率時短遊技状態が継続することとなる。
一方、第3低確率時短遊技状態中に時短付与に当選し時短図柄J2が決定されると、低確率遊技状態はそのままに第3時短遊技状態が終了し第4時短遊技状態に変更されることにより、上述のように第3低確率時短遊技状態が終了し第4低確率時短遊技状態が設定される。より具体的には、当該当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、第3低確率時短遊技状態が終了し第4低確率時短遊技状態が設定される。
このように、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第3低確率時短遊技状態中に時短付与に当選すると、同一又は異なる種類の時短遊技状態が設定され、時短遊技状態自体は継続するようになっている。
なお、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、低確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/300、小当たり図柄Y1の決定確率がおよそ1/20となっている。そのため、第3低確率時短遊技状態中に大当たりに当選することなく当否抽選の結果が10000回導出されることはない。
一方、上述のように、第2低確率時短遊技状態が設定された時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始され、第2低確率時短遊技状態の終了後に設定され得る通常遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態においても時短発動回数カウンタによるカウントが継続して行われるため、第3低確率時短遊技状態中に時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達する場合がある。
したがって、実質的には、大当たりに当選するか、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達するか、時短付与に当選するか、又は、小当たり図柄Y1の決定が3回行われることにより、第3低確率時短遊技状態が終了することとなる。特に、小当たり図柄Y1の決定確率(1/20)や時短付与の当選確率(3/300(1/100))は、低確率遊技状態における大当たりの当選確率(1/300)よりも高いことから、ほぼ、時短付与に当選するか、又は、小当たり図柄Y1の決定が3回行われることにより第3低確率時短遊技状態が終了する。
(5)第4低確率時短遊技状態
図122に示すように、通常遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中又は第4低確率時短遊技状態中に時短付与に当選し時短図柄J2が決定された場合には、低確率遊技状態はそのままに、非時短遊技状態、第2時短遊技状態、第3時短遊技状態又は第4時短遊技状態が終了し、第4低確率時短遊技状態が設定される。また、時短回数は10000回に設定される。
第4低確率時短遊技状態は、大当たりに当選すること、大当たりに当選することなく当否抽選の結果が10000回導出されること(特別図柄の変動回数が10000回に到達すること)、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数(900回)に到達すること、小当たりの当選に基づく小当たり図柄Y1の決定が所定の終了成立回数(本例では5回)行われること、又は、時短付与に当選すること、といういずれかの終了条件を満たすことにより終了する(図122参照)。
具体的には、第4低確率時短遊技状態中に大当たりに当選すると、上述のように第4低確率時短遊技状態が終了し、当該当選に基づく特別遊技の終了後に、当該当選に基づいて決定された大当たり図柄に応じた遊技状態が設定される。
また、第4低確率時短遊技状態中に当否抽選の結果が10000回全て大当たり以外となると、低確率遊技状態はそのままに第4時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、上述のように第4低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。また、第4低確率時短遊技状態中に時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達すると、低確率遊技状態はそのままに第4時短遊技状態が第1時短遊技状態に変更されることにより、上述のように第4低確率時短遊技状態が終了し第1低確率時短遊技状態が設定される。ここで、第4低確率時短遊技状態中には、当否抽選の結果が10000回全て大当たり以外となるよりも先に時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達するため、第4低確率時短遊技状態中に当否抽選の結果が10000回全て大当たり以外となることはあり得ず、実際には、この終了条件が満たされることで第4低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定されることはない。
また、第4低確率時短遊技状態中に小当たり図柄Y1の決定が5回行われると、低確率遊技状態はそのままに第4時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、上述のように第4低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
なお、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第4低確率時短遊技状態が設定された時点から、決定回数カウンタによる小当たり図柄Y1の決定回数のカウントが開始されるようになっており、この決定回数カウンタのカウント値が上述の終了成立回数(5回)に到達すると、第4低確率時短遊技状態が終了する。決定回数カウンタのカウント値は、所定の操作によりRAMクリア(リセット)が行われること、又は、設定中の第4低確率時短遊技状態が終了することにより、リセットされるようになっている。
さらに、第4低確率時短遊技状態中に時短付与に当選し時短図柄J1が決定されると、低確率遊技状態はそのままに第4時短遊技状態が終了し第3時短遊技状態に変更されることにより、上述のように第4低確率時短遊技状態が終了し第3低確率時短遊技状態が設定される。より具体的には、当該当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、第4低確率時短遊技状態が終了し第3低確率時短遊技状態が設定される。
一方、第4低確率時短遊技状態中に時短付与に当選し時短図柄J2が決定されると、低確率遊技状態はそのままに第4時短遊技状態が一旦終了するものの、この終了後に再度第4時短遊技状態が設定される。より具体的には、当該当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、第4低確率時短遊技状態が一旦終了するものの、当該終了に基づいて第4低確率時短遊技状態が再設定される。すなわち、第4低確率時短遊技状態中に時短図柄J2が決定された場合、実質的には、第4低確率時短遊技状態が継続することとなる。
このように、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第4低確率時短遊技状態中に時短付与に当選すると、同一又は異なる種類の時短遊技状態が設定され、時短遊技状態自体は継続するようになっている。
なお、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、低確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/300、小当たり図柄Y1の決定確率がおよそ1/20となっている。そのため、第4低確率時短遊技状態中に大当たりに当選することなく当否抽選の結果が10000回導出されることはない。
一方、上述のように、第2低確率時短遊技状態が設定された時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始され、第2低確率時短遊技状態の終了後に設定され得る通常遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態においても時短発動回数カウンタによるカウントが継続して行われるため、第4低確率時短遊技状態中に時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達する場合がある。
したがって、実質的には、大当たりに当選するか、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達するか、時短付与に当選するか、又は、小当たり図柄Y1の決定が5回行われることにより、第4低確率時短遊技状態が終了することとなる。特に、小当たり図柄Y1の決定確率(1/20)や時短付与の当選確率(3/300(1/100))は、低確率遊技状態における大当たりの当選確率(1/300)よりも高いことから、ほぼ、時短付与に当選するか、又は、小当たり図柄Y1の決定が5回行われることにより第4低確率時短遊技状態が終了する。
以上のように、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態において時短付与に当選すると、他の適用例11の変形例における制御Bに基づいて、遊技状態の設定が行われる。
すなわち、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中、第4低確率時短遊技状態中に時短付与に当選した場合、当該当選に基づく特別図柄の変動表示が終了し停止表示時間が経過した時点で、設定中の時短遊技状態が終了し当該当選に基づく時短遊技状態が設定されることとなる。
ここで、上述の如く、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態が設定された時点から、決定回数カウンタによる小当たり図柄Y1の決定回数のカウントが開始され、決定回数カウンタのカウント値が上述の終了成立回数(3回又は5回)に到達すると、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態が終了する。
そして、決定回数カウンタのカウント値が上述の終了成立回数に到達する前に、時短付与に当選し新たに第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定されると、決定回数カウンタのカウント値がリセットされ、当該決定回数カウンタによる小当たり図柄Y1の決定回数のカウントが新たに開始されることとなる。すなわち、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態において小当たり図柄Y1の決定回数が上述の終了成立回数に到達する前に時短付与に当選すると、新たな第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態の設定時点から、改めて、上述の終了成立回数への到達に向けて小当たり図柄Y1の決定回数がカウントされる。
たとえば、第2低確率時短遊技状態の設定後、小当たり図柄Y1が1回決定された状態で時短付与に当選し時短図柄J1が決定されると、設定中の第2低確率時短遊技状態が終了し、新たに第3低確率時短遊技状態が設定される。この際、決定回数カウンタのカウント値はリセットされるため、小当たり図柄Y1の決定回数は0回となる。そして、新たな第3低確率時短遊技状態の設定時点から新たに小当たり図柄Y1の決定回数のカウントが開始され、小当たり図柄Y1の決定回数が3回に到達すると、設定中の第3低確率時短遊技状態が終了する。
また、たとえば、上述の新たな第3低確率時短遊技状態の設定後、小当たり図柄Y1が2回決定された状態で再度時短付与に当選し時短図柄J1が決定されると、設定中の第3低確率時短遊技状態が一旦終了し、新たに第3低確率時短遊技状態が再設定される。この際、上述と同様に、決定回数カウンタのカウント値はリセットされるため、小当たり図柄Y1の決定回数は0回となる。そして、第3低確率時短遊技状態が再設定された時点から新たに小当たり図柄Y1の決定回数のカウントが開始され、小当たり図柄Y1の決定回数が3回に到達すると、再設定された第3低確率時短遊技状態が終了する。
さらに、たとえば、上述の第3低確率時短遊技状態の再設定後、小当たり図柄Y2が1回決定された状態で再度時短付与に当選し時短図柄J2が決定されると、再設定された第3低確率時短遊技状態が終了し、新たに第4低確率時短遊技状態が設定される。この際、上述と同様に、決定回数カウンタのカウント値はリセットされるため、小当たり図柄Y1の決定回数は0回となる。そして、新たな第4低確率時短遊技状態の設定時点から新たに小当たり図柄Y1の決定回数のカウントが開始され、小当たり図柄Y1の決定回数が5回に到達すると、設定中の第4低確率時短遊技状態が終了する。
次に、他の適用例12における時短付与の当選、終了成立回数のカウントに関連する処理の概要について、フローチャートを用いて説明する。
まず、時短付与の当選時に実行される時短付与当選時処理について、図123のフローチャートを参照して説明する。
ステップ7200において、メインCPU101は、特別図柄の変動表示が終了した後に当該特別図柄を停止表示する時間である停止表示時間が経過した時点であるか否かを判定する。そして、停止表示時間が経過した時点でないと判定した場合、時短付与当選時処理を終了する。一方、停止表示時間が経過した時点であると判定した場合、次のステップ7201に進む。
ステップ7201において、メインCPU101は、当否抽選により時短付与に当選したか否かを判定する。そして、時短付与に当選していないと判定した場合、時短付与当選時処理を終了する。一方、時短付与に当選したと判定した場合、次のステップ7202に進む。
ステップ7202において、メインCPU101は、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中又は第4低確率時短遊技状態中であるか否かを判定する。そして、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中及び第4低確率時短遊技状態中のいずれでもないと判定した場合、時短付与当選時処理を終了する。一方、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中又は第4低確率時短遊技状態中であると判定した場合、次のステップ7203に進む。
ステップ7203において、メインCPU101は、設定中の遊技状態(第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態)を終了し、決定回数カウンタのカウント値をリセットする。そして、次のステップ7204に進む。
ステップ7204において、メインCPU101は、時短付与の当選に基づいて決定された時短図柄の種類に対応する遊技状態を設定する。具体的には、時短図柄J1が決定された場合には第3低確率時短遊技状態が設定され、時短図柄J2が決定された場合には第4低確率時短遊技状態が設定される。また、いずれの遊技状態が設定された場合であっても、時短回数カウンタには時短回数10000回がセットされる。さらに、メインCPU101は、時短図柄J1が決定された場合には決定回数カウンタに3回をセットし、時短図柄J2が決定された場合には決定回数カウンタに5回をセットする。これにより、設定された時短遊技状態に対応する終了成立回数のカウント(小当たり図柄Y1の決定回数のカウント)が開始され、小当たりに当選し小当たり図柄Y1が決定されるごとに上述の決定回数カウンタのカウント値が1デクリメントされる。そして、時短付与当選時処理を終了する。
次に、小当たり図柄Y1の決定に基づいて実行される小当たり図柄決定時処理について、図124のフローチャートを参照して説明する。なお、この小当たり図柄決定時処理は、当否抽選において小当たりに当選し小当たり図柄Y1が決定された際に当該決定時点で実行される処理である。
ステップ7210において、メインCPU101は、当否抽選における小当たりの当選に基づき小当たり図柄Y1が決定されたか否かを判定する。そして、小当たり図柄Y1が決定されていないと判定した場合、小当たり図柄決定時処理を終了する。一方、小当たり図柄Y1が決定されたと判定した場合、次のステップ7211に進む。
ステップ7211において、メインCPU101は、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中又は第4低確率時短遊技状態中であるか否かを判定する。そして、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中及び第4低確率時短遊技状態中のいずれでもないと判定した場合、小当たり図柄決定時処理を終了する。一方、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中又は第4低確率時短遊技状態中であると判定した場合、次のステップ7212に進む。
ステップ7212において、メインCPU101は、決定回数カウンタのカウント値を1デクリメントする。また、メインCPU101は、デクリメント後の決定回数カウンタのカウント値を示す決定回数コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、現時点での決定回数カウンタのカウント値が副制御基板300に送信され、副制御基板300において決定回数カウンタのカウント値を認識することができる。すなわち、副制御基板300が、設定中の第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態において決定された小当たり図柄Y1の決定回数を把握できることとなる。そして、小当たり図柄決定時処理を終了する。
次に、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態において小当たり図柄Y1の決定回数が終了成立回数に到達し、当該設定中の時短遊技状態が終了する際に実行される終了成立回数到達時処理について、図125のフローチャートを参照して説明する。
ステップ7220において、メインCPU101は、上述の停止表示時間が経過した時点であるか否かを判定する。そして、停止表示時間が経過した時点でないと判定した場合、終了成立回数到達時処理を終了する。一方、停止表示時間が経過した時点であると判定した場合、次のステップ7221に進む。
ステップ7221において、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中又は第4低確率時短遊技状態中であるか否かを判定する。そして、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中及び第4低確率時短遊技状態中のいずれでもないと判定した場合、終了成立回数到達時処理を終了する。一方、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中又は第4低確率時短遊技状態中であると判定した場合、次のステップ7222に進む。
ステップ7222において、メインCPU101は、決定回数カウンタのカウント値が0に到達したか否か、すなわち、小当たり図柄Y1の決定回数が終了成立回数に到達したか否かを判定する。そして、決定回数カウンタのカウント値が0に到達していないと判定した場合、終了成立回数到達時処理を終了する。一方、決定回数カウンタのカウント値が0に到達したと判定した場合、次のステップ7223に進む。
ステップ7223において、メインCPU101は、設定中の遊技状態(第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態)を終了し、決定回数カウンタのカウント値をリセットする。そして、次のステップ7224に進む。
ステップ7224において、メインCPU101は、通常遊技状態を設定する。そして、終了成立回数到達時処理を終了する。
なお、設定中の時短遊技状態に対応する時短回数に到達し当該時短遊技状態が終了する際の処理としては、他の適用例11の時短遊技状態終了時処理におけるステップ7100~7103までの処理が実行されるとともに、ステップ7103の終了後に通常遊技状態を設定する処理が実行される。また、大当たりの当選に基づく特別遊技の実行に関する処理、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達した際の処理、その他の処理に関しては、他の適用例6や他の適用例10とほぼ同様であるため、説明を割愛する。
(演出の概要)
次に、他の適用例12に係るパチンコ機Pの高確率時短遊技状態、第1低確率時短遊技状態、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態において実行される演出の概要を説明する。以下では、背景画像の表示、及び、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態において実行され、終了成立回数に到達するまでの小当たり図柄Y1の決定回数が残り何回であるかを示唆する残決定回数示唆演出を中心に説明する。
(背景画像の表示の概要)
他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、演出表示装置21の表示部21aに表示される背景画像として、通常遊技状態に対応する通常背景画像(図127(a)、図130(e)参照)、高確率時短遊技状態に対応する時短背景画像A(図126(a)~(e)参照)、第1低確率時短遊技状態に対応する時短背景画像B(図127(b)~(c)参照)、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態及び第4低確率時短遊技状態に対応する時短背景画像C(図128(a)~(h)、図129(a)~(g)、図130(a)~(c)参照)が設けられており、各遊技状態中には対応する背景画像が表示部21aに表示されるようになっている。
具体的には、通常遊技状態中には通常背景画像が表示され、大当たり図柄X2、X4又はX5の決定に基づく特別遊技の終了後に設定される高確率時短遊技状態中には時短背景画像Aが表示され、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達することで設定される第1低確率時短遊技状態中には時短背景画像Bが表示され、大当たり図柄X1又はX3の決定に基づく特別遊技の終了後に設定される第2低確率時短遊技状態中、時短図柄J1の決定に基づいて設定される第3低確率時短遊技状態中及び時短図柄J2の決定に基づいて設定される第4低確率時短遊技状態中には時短背景画像Cが表示される。
そして、遊技状態が切り替わると、これに併せて、表示される背景画像も切り替わるようになっている。
なお、上述の如く、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、時短背景画像Cが表示される第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中、第4低確率時短遊技状態中に時短付与に当選すると、設定中の遊技状態が終了し、新たに第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定されるが、新たに第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定された場合には、当該設定前に表示されていた時短背景画像Cの切り替えは行われることなく、継続して時短背景画像Cが表示される。
(高確率時短遊技状態における演出の概要)
上述のように、大当たり図柄X2、X4又はX5の決定に基づく特別遊技の終了後には高確率時短遊技状態が設定される。
そして、高確率時短遊技状態の設定に伴い、表示部21aにおいて、時短背景画像Aの表示、高確率時短遊技状態が設定された旨を示す表示(たとえば、「スーパーチャンスモードスタート!」という文字表示)が行われ、その後、特別図柄の変動表示に伴って変動演出が実行される(図126(a)~(b)参照)。
また、高確率時短遊技状態中において、当否抽選の結果がハズレとなり所定の変動パターンが決定されるか、又は、当否抽選の結果が大当たりの当選となり所定の変動パターンが決定されると、複数のキャラクターによるBATTLEの結果に基づいた報知を行うBATTLE演出が実行される。
具体的には、上述の変動パターンに基づく変動演出が開始されると、BATTLE演出の開始を示すBATTLE演出開始画像(たとえば、「BATTLEスタート!」という文字画像)が表示され(図126(c)参照)、その後、BATTLE内容を示すBATTLE画像(特に図示しておらず)が表示される。
そして、当否抽選の結果が大当たりの当選であった場合には、上述のBATTLE画像が所定時間表示された後、特定のキャラクターがBATTLEに勝利した旨を示すBATTLE結果画像(たとえば、「WIN!!」という文字画像)が表示され、さらに、大当たりに当選した旨を報知する大当たり報知画像(たとえば、「BONUS!!」という文字画像)が表示されることにより、大当たりに当選した旨が報知される(図126(d)~(e)参照)。
一方、当否抽選の結果がハズレであった場合には、特に図示していないが、上述のBATTLE画像が所定時間表示された後、特定のキャラクターがBATTLEに敗北した旨を示すBATTLE結果画像(たとえば、「LOSE・・・」という文字画像)が表示されることにより、ハズレとなった旨が報知される。
(第1低確率時短遊技状態における演出の概要)
上述のように、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達した後には第1低確率時短遊技状態が設定される。
そして、たとえば、通常遊技状態中に時短発動回数に到達すると、第1低確率時短遊技状態の設定に伴い、表示部21aにおいて、表示されていた通常背景画像が時短背景画像Bに切り替わり、第1低確率時短遊技状態が設定された旨を示す表示(たとえば、「ラッキータイムスタート!」という文字表示)、第1低確率時短遊技状態の時短回数(1200回)のカウントダウン表示を行うための残りの時短回数の初期値の表示が行われる(図127(a)~(b)参照)。
その後は、特別図柄の変動(変動表示)が実行されるごとに、当該変動における停止表示時間が経過する時点で、残りの時短回数のカウントダウン表示が行われる(図127(c)参照)。
また、特に図示していないが、第1低確率時短遊技状態中において、当否抽選の結果がハズレとなり所定の変動パターンが決定されるか、又は、当否抽選の結果が大当たりの当選となり所定の変動パターンが決定されると、高確率時短遊技状態中と同様に、上述のBATTLE演出が実行され、当否抽選の結果が報知される。
なお、第1低確率時短遊技状態中には、当該遊技状態中である旨を示す表示(たとえば、「ラッキータイム中」という文字表示)を行ってもよい。また、第1低確率時短遊技状態が設定されるまでの間、すなわち、時短発動回数カウンタによるカウント中においては、特別図柄の変動(変動表示)が1回行われるごとに、時短発動回数である900回へ向けての回数のカウントアップ表示を行ってもよい。
(第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態における演出の概要)
上述のように、大当たり図柄X1又はX3の決定に基づく特別遊技の終了後には第2低確率時短遊技状態が設定され、時短図柄J1の決定に基づく特別図柄の変動表示の終了後には第3低確率時短遊技状態が設定され、時短図柄J2の決定に基づく特別図柄の変動表示の終了後には第4低確率時短遊技状態が設定される。
そして、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態の設定に伴い、表示部21aにおいて、時短背景画像Cの表示、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態が設定された旨を示す表示(たとえば、「チャンスモードスタート!」という文字表示)が行われ、その後、特別図柄の変動表示に伴って変動演出が実行される(図128(a)~(b)参照)。
また、上述のように、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態においては、残決定回数示唆演出が実行される。
残決定回数示唆演出は、上述の各遊技状態において上述の終了成立回数に到達するまでの小当たり図柄Y1の決定回数が残り何回であるかを示唆するものであり、これにより、時短遊技状態が終了しそうな状況であるのか否かを遊技者に視覚的に認識させることができるようになっている。
具体的には、他の適用例12における残決定回数示唆演出では、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定されると、所定の残回数示唆画像(たとえば、ハートマーク画像)が終了成立回数に対応する個数分、表示される(図128(a)参照)。たとえば、大当たり図柄X1又はX3の決定に基づく特別遊技が終了し第2低確率時短遊技状態が設定された場合、又は、通常遊技状態において時短付与に当選し時短図柄J1が決定されることで第3低確率時短遊技状態が設定された場合には、終了成立回数(3回)に対応する3個の残回数示唆画像が表示され(図128(a)参照)、通常遊技状態において時短付与に当選し時短図柄J2が決定されることで第4低確率時短遊技状態が設定された場合には、終了成立回数(5回)に対応する5個の残回数示唆画像が表示される。
その後、小当たり図柄Y1が決定されるごとに、表示中の残回数示唆画像が1個ずつ消去される(図128(d)~(e)参照)。これにより、小当たり図柄Y1が決定された旨が報知される。
そして、小当たり図柄Y1の決定回数が終了成立回数に到達し設定中の時短遊技状態(第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態のいずれか)が終了すると、残回数示唆画像が全て消去される(図130(c)~(d)参照)。これにより、小当たり図柄Y1の決定回数が終了成立回数に到達した旨、及び、設定中の時短遊技状態が終了した旨の報知が行われる。
一方、残回数示唆画像の表示中(第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態)に時短付与に当選すると、当該当選に基づいて決定される時短遊技状態(第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態)の終了成立回数に対応する個数の残回数示唆画像が表示される(図128(g)参照)。
具体的には、設定される時短遊技状態の終了成立回数に対応する個数が、現時点で表示されている残回数示唆画像の個数よりも多くなる場合には、これらの差分に相当する個数の残回数示唆画像が追加表示される(図128(g)参照)。
また、特に図示していないが、設定される時短遊技状態の終了成立回数に対応する個数が、現時点で表示されている残回数示唆画像の個数よりも少なくなる場合には、これらの差分に相当する個数の残回数示唆画像が消去される。
さらに、特に図示していないが、設定される時短遊技状態の終了成立回数に対応する個数が、現時点で表示されている残回数示唆画像の個数と同一の場合には、現時点の個数の残回数示唆画像の表示が継続される。
(残決定回数示唆演出の具体例)
以下、具体例を挙げ、より詳細に残決定回数示唆演出を説明する。なお、以下では、主に第2低確率時短遊技状態における残決定回数示唆演出を例に挙げて説明を行うが、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態における残決定回数示唆演出も同様の処理が行われる。
たとえば、大当たり図柄X1の決定に基づく特別遊技が終了し第2低確率時短遊技状態が設定されると、上述のように、第2低確率時短遊技状態における終了成立回数(3回)に対応する3個の残回数示唆画像が表示され、その後、特別図柄の変動表示に伴って変動演出が実行される(図128(a)~(b)参照)。
また、たとえば、第2低確率時短遊技状態において3個の残回数示唆画像が表示されている状態(すなわち、第2低確率時短遊技状態が設定された後、いまだ小当たり図柄Y1が決定されていない状態)で、当否抽選により小当たりに当選し小当たり図柄Y1が決定されると、残回数示唆画像が1個消去される。
ここで、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態において小当たりの当選となり、上述の「D2H」又は「D3H」の変動パターンコマンドに係る「20秒変動」の変動パターンが決定された場合にも、上述のBATTLE演出が実行されるようになっている。そして、上述の小当たりの当選に基づいて小当たり図柄Y1が決定された場合には、当該BATTLE演出の実行を経て、残回数示唆画像の消去が行われる(図128(c)~(e)参照)。
具体的には、小当たり図柄Y1が決定されると、「D2H」の変動パターンコマンドに係る「20秒変動」の変動パターンが決定される。決定された変動パターンに基づく変動演出が開始されると、BATTLE演出開始画像が表示され(図128(c)参照)、その後、BATTLE内容を示すBATTLE画像(特に図示しておらず)が表示される。そして、上述のBATTLE画像が所定時間表示された後、特定のキャラクターがダメージを受けた旨を示すBATTLE結果画像(たとえば、「ダメージ!!」という文字画像)が表示されるとともに、残回数示唆画像が1個消去され、残回数示唆画像の残りが2個となる(図128(d)~(e)参照)。これにより、小当たり図柄Y1が決定され、かつ終了成立回数に到達するまでの残りの小当たり図柄Y1の決定回数が2回となった旨が報知される。
また、たとえば、第2低確率時短遊技状態において1個の残回数示唆画像が表示されている状態(すなわち、第2低確率時短遊技状態が設定された後、小当たり図柄Y1が2回決定された状態)で、当否抽選により小当たりに当選し小当たり図柄Y1が決定されると、設定中の第2低確率時短遊技状態が終了する。この際には、上述と同様に、BATTLE演出の実行を経て残回数示唆画像の消去が行われ、表示中の残回数示唆画像の個数は0となる(図130(a)~(c)参照)。すなわち、残回数示唆画像が全て消去される。また、これに伴って、第2低確率時短遊技状態が終了した旨を示す終了表示(たとえば、「チャンスモード終了」という文字表示)が行われる(図130(d)参照)。これにより、第2低確率時短遊技状態において小当たり図柄Y1の決定回数が終了成立回数である3回に到達し、設定中の第2低確率時短遊技状態が終了した旨の報知が行われる。
そして、第2低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定されると、第2低確率時短遊技状態中に表示されていた時短背景画像Cが通常背景画像に切り替わる(図130(e)参照)。
また、たとえば、第2低確率時短遊技状態において2個の残回数示唆画像が表示されている状態(すなわち、第2低確率時短遊技状態が設定された後、小当たり図柄Y1が1回決定された状態)で、当否抽選により時短付与に当選し時短図柄J2が決定されると、設定中の第2低確率時短遊技状態が終了し第4低確率時短遊技状態が設定される。また、これに伴って、時短図柄J2の決定に基づく第4低確率時短遊技状態の終了成立回数(5回)に対応する個数と、現時点で表示されている残回数示唆画像の個数(2個)との差分に対応する3個の残回数示唆画像の追加表示が行われる。すなわち、第4低確率時短遊技状態の終了成立回数(5回)に対応する5個の残回数示唆画像が表示されることとなる。
ここで、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態において時短付与の当選となり、上述の「E1H」又は「E2H」の変動パターンコマンドに係る「20秒変動」の変動パターンが決定された場合にも、上述のBATTLE演出が実行されるようになっている。そして、上述の時短付与の当選に基づいて時短図柄J1又はJ2が決定された場合には、当該BATTLE演出の実行を経て、残回数示唆画像の追加表示が行われる(図128(f)~(g)参照)。
具体的には、時短図柄J2が決定されると、「E2H」の変動パターンコマンドに係る「20秒変動」の変動パターンが決定される。決定された変動パターンに基づく変動演出が開始されると、BATTLE演出開始画像が表示され(図128(f)参照)、その後、BATTLE内容を示すBATTLE画像(特に図示しておらず)が表示される。そして、上述のBATTLE画像が所定時間表示された後、特定のキャラクターのダメージが回復した旨を示すBATTLE結果画像(たとえば、「ライフチャージ!」という文字画像)が表示されるとともに、3個の残回数示唆画像の追加表示が行われ、残回数示唆画像の残りが5個となる(図128(g)~(h)参照)。これにより、時短付与に当選し時短図柄J2が決定されて第2低確率時短遊技状態が終了し第4低確率時短遊技状態が設定され、かつ終了成立回数に到達するまでの残りの小当たり図柄Y1の決定回数が5回となった旨が報知される。
また、特に図示していないが、たとえば、第2低確率時短遊技状態中に2個の残回数示唆画像が表示されている状態で、当否抽選により時短付与に当選し時短図柄J1が決定された場合には、設定中の第2低確率時短遊技状態が終了し第3低確率時短遊技状態が設定される。また、これに伴って、時短図柄J1の決定に基づく第3低確率時短遊技状態の終了成立回数(3回)に対応する個数と、現時点で表示されている残回数示唆画像の個数(2個)との差分に対応する1個の残回数示唆画像の追加表示が行われる。すなわち、第3低確率時短遊技状態の終了成立回数(3回)に対応する3個の残回数示唆画像が表示されることとなる。
また、特に図示していないが、たとえば、第4低確率時短遊技状態中に5個の残回数示唆画像が表示されている状態で、当否抽選により時短付与に当選し時短図柄J1が決定された場合には、設定中の第4低確率時短遊技状態が終了し第3低確率時短遊技状態が設定される。また、これに伴って、時短図柄J1の決定に基づく第3低確率時短遊技状態の終了成立回数(3回)に対応する個数と、現時点で表示されている残回数示唆画像の個数(5個)との差分に対応する2個の残回数示唆画像が消去される。すなわち、第3低確率時短遊技状態の終了成立回数(3回)に対応する3個の残回数示唆画像が表示されることとなる。なお、時短付与の当選により残回数示唆画像が消去される場合には、小当たり図柄Y1が決定された場合と同様に、BATTLE演出において、特定のキャラクターがダメージを受けた旨を示すBATTLE結果画像が表示されるようになっている。
また、特に図示していないが、たとえば、第2低確率時短遊技状態中に3個の残回数示唆画像が表示されている状態で、当否抽選により時短付与に当選し時短図柄J1が決定された場合には、設定中の第2低確率時短遊技状態が終了し第3低確率時短遊技状態が設定される。この場合、時短図柄J1の決定に基づく第3低確率時短遊技状態の終了成立回数(3回)に対応する個数と、現時点で表示されている残回数示唆画像の個数(3個)とが同一であるため、現時点の3個の残回数示唆画像の表示が維持されることとなる。なお、時短付与に当選したものの、現時点の個数の残回数示唆画像の表示が維持される場合には、BATTLE演出において、後述する小当たり図柄Y2が決定された場合と同様の特定のキャラクターがダメージを回避した旨を示すBATTLE結果画像(図129(c)参照)が表示されるようになっている。
なお、上述の如く、時短付与の当選により、設定中の第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が終了し、新たに第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定された場合には、当該終了前に表示されていた時短背景画像Cが継続して表示される。すなわち、この場合には、時短背景画像Cの表示は変わることなく、残回数示唆画像の表示のみ変更されることとなる。
またここで、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、当否抽選により小当たりに当選し小当たり図柄Y2が決定される場合があるものの、小当たり図柄Y2の決定は、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態が終了するための条件として設定されていない。そのため、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態において小当たり図柄Y2が決定されても、表示中の残回数示唆画像は消去されない(図129(c)~(d)参照)。
そして、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態において小当たり図柄Y2が決定された場合にも上述のBATTLE演出が実行されるが、小当たり図柄Y1が決定された場合と異なり、BATTLE演出が実行されても、表示中の残回数示唆画像が消去されることはない。
たとえば、第2低確率時短遊技状態において2個の残回数示唆画像が表示されている状態で(図129(a)参照)小当たりの当選となり小当たり図柄Y2が決定されると、「D3H」の変動パターンコマンドに係る「20秒変動」の変動パターンが決定される。そして、この決定された変動パターンに基づく変動演出が開始されると、BATTLE演出開始画像が表示され(図129(b)参照)、その後、BATTLE内容を示すBATTLE画像(特に図示しておらず)が表示される。そして、上述のBATTLE画像が所定時間表示された後、特定のキャラクターがダメージを回避した旨を示すBATTLE結果画像(たとえば、「ダメージ回避!!」という文字画像)が表示され、2個の残回数示唆画像の表示はそのまま継続する(図129(c)~(d)参照)。これにより、小当たり図柄Y2が決定され、かつ終了成立回数に到達するまでの残りの小当たり図柄Y1の決定回数は2回のままである旨が報知される。
また、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態において、当否抽選の結果がハズレとなり所定の変動パターンが決定されるか、又は、当否抽選の結果が大当たりの当選となり所定の変動パターンが決定された場合には、高確率時短遊技状態中や第1低確率時短遊技状態中と同様に、上述のBATTLE演出が実行され、当否抽選の結果が報知される(図129(e)~(g)参照)。
以上のように、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態において時短付与に当選した場合には、設定中の時短遊技状態が終了し当該時短遊技状態と同一又は異なる時短遊技状態(第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態)が設定され、時短遊技状態は継続するようになっている。そして、小当たり図柄Y1の決定回数が設定中の時短遊技状態に対応する終了成立回数に到達すると、設定中の遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
すなわち、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態が設定された後は、時短付与の当選に基づき同一又は異なる種類の時短遊技状態に切り替わるものの、小当たり図柄Y1の決定回数が設定中の時短遊技状態に対応する終了成立回数に到達して通常遊技状態が設定されるまでの間、時短遊技状態が継続する。
そして、時短遊技状態の継続中においては、時短背景画像Cが表示され続ける一方で、小当たり図柄Y1の決定及び時短付与の当選に基づき、表示されている残回数示唆画像の個数が増減するようになっている。そして、小当たり図柄Y1の決定回数が設定中の時短遊技状態に対応する終了成立回数に到達すると、表示されている残回数示唆画像の個数が0となる(すなわち、全ての残回数示唆画像が消去される)。
このように、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態が設定された後、小当たり図柄Y1の決定回数が設定中の時短遊技状態に対応する終了成立回数に到達するまでの間において、時短付与の当選に基づき同一又は異なる種類の時短遊技状態に切り替わる可能性はあるものの、この間に時短背景画像Cを表示続けることで、遊技者に対して、時短遊技状態の切り替えを意識させることなく、時短遊技状態が継続していることを強く印象付けることができる。また、残回数示唆画像の増減により、時短遊技状態が終了しそうな状況であるのか否かを遊技者に視覚的に認識させることができる。
また、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、主制御基板100から副制御基板300に、当否抽選の結果、特別図柄の種類、変動パターン(変動パターンコマンド)、設定された遊技状態、時短発動回数カウンタのカウント値、第1低確率時短遊技状態における残りの時短回数、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態の終了成立回数、決定回数カウンタのカウント値(小当たり図柄Y1の決定回数)等の情報が送信される。そして、サブCPU301は、受信したこれらの情報に基づいてサブROM302に記憶されている演出データを取得し、当該演出データに基づいて上述の背景画像の表示、変動演出、BATTLE演出、残決定回数示唆演出等の各種演出を実行する制御を行う。
以上のように、他の適用例12に係るパチンコ機Pにおいては、大当たりの当選(大当たり図柄X1、X2、X3、X4又はX5の決定)を介して通常遊技状態よりも有利度の高い第2低確率時短遊技状態や高確率時短遊技状態が設定されるのみならず、低確率遊技状態中に時短発動回数である1200回全ての当否抽選の結果がハズレとなることにより、大当たりの当選を介さずに通常遊技状態よりも有利度の高い第1低確率時短遊技状態を設定可能であり、また、低確率遊技状態中に時短付与に当選することにより、大当たりの当選を介さずに通常遊技状態よりも有利度の高い第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態を設定可能であるため、斬新な遊技性を提供することができ、遊技者の興趣を高めることができる。
また、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、大当たりの当選を介して設定される第2低確率時短遊技状態中に時短付与に当選すると、第2低確率時短遊技状態が終了し大当たりの当選を介さない第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態を設定可能となっている。そして、第2低確率時短遊技状態が終了し第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態が設定された場合には、第2低確率時短遊技状態に引き続いて時短遊技状態は継続するものの、設定中の遊技状態(時短遊技状態)が終了することとなる終了条件は変更され得るようになっている。
同様に、大当たりの当選を介さずに設定される第3低確率時短遊技状態中や第4低確率時短遊技状態中に大当たりに当選して大当たり図柄X1又はX3が決定されると、第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態が終了し、大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後に大当たりの当選を介する第2低確率時短遊技状態を設定可能となっている。そして、第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態が終了し第2低確率時短遊技状態が設定された場合にも、第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態に引き続いて時短遊技状態は継続するものの、設定中の遊技状態が終了することとなる終了条件は変更され得るようになっている。
さらに、大当たりの当選を介さずに設定される第3低確率時短遊技状態中や第4低確率時短遊技状態中に時短付与に当選すると、第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態が終了し大当たりの当選を介さない第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態を新たに設定可能となってる。そして、第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態が終了し新たに第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態が設定された場合にも、先に設定されていた第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態に引き続いて時短遊技状態は継続するものの、設定中の遊技状態が終了することとなる終了条件は変更され得るようになっている。
すなわち、所定の時短遊技状態中に新たに時短遊技状態の設定契機が生じると、新たな時短遊技状態が設定され時短遊技状態が継続する一方で、時短遊技状態の終了条件が変更されるため、時短遊技状態が終了するまでのバリエーションが豊富となり、遊技者の興趣をより高めることができる。
また、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態は、小当たりの当選に基づく小当たり図柄Y1の決定回数が所定の終了成立回数に到達することで終了するようになっている。また、これらの遊技状態においては、小当たりの当選に関する表示(小当たり図柄Y1の決定に関する表示、すなわち、残回数示唆画像の表示)が行われるとともに、小当たりの当選に関しない表示(時短背景画像Cの表示)が行われる。そして、これらの遊技状態において時短付与に当選すると、小当たりの当選に関する表示の変更(残回数示唆画像の消去、追加表示)が可能となっているとともに、小当たりの当選に関しない表示を継続可能となっている。
これにより、時短遊技状態が終了するまでに実行される演出のバリエーションが豊富となり、遊技者の興趣をより高めることができる。
(他の適用例12に係るパチンコ機Pの変形例)
他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中、第4低確率時短遊技状態中に時短付与に当選した場合に、設定中の第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態が終了し、決定された時短図柄の種類に応じた時短遊技状態(第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態)が設定されるようになっていたが、時短付与の当選に基づく遊技状態の切り替え態様としては、これに限定されるものではない。
たとえば、第1低確率時短遊技状態中に時短付与に当選した場合にも、第1低確率時短遊技状態を終了し、決定された時短図柄の種類に応じた時短遊技状態を設定するようにしてもよい。また、第3低確率時短遊技状態中や第4低確率時短遊技状態中に時短付与に当選した場合には、新たな時短遊技状態の設定が行われないようにしてもよい。また、時短付与に当選した場合に設定される時短遊技状態としては、第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態に限られず、これらのうちいずれか一方のみが設定されるようにしてもよいし、これら以外の他の低確率時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例12に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中、第4低確率時短遊技状態中に小当たり図柄Y1の決定回数が終了成立回数に到達すると、設定中の遊技状態が終了し通常遊技状態が設定されるようになっていたが、各時短遊技状態の終了条件としてはこれに限定されるものではない。
たとえば、小当たり図柄Y1でなく小当たり図柄Y2の決定回数が所定回数に到達すること、決定された小当たり図柄の種類によらず小当たりの当選回数が所定回数に到達すること、小当たり図柄Y1及びY2の両方の決定回数が所定回数に到達すること、小当たり図柄Y1の決定回数及び小当り図柄Y2の決定回数がそれぞれ所定回数(同一又は異なる回数でもよい)に到達すること、小当たり図柄Y1及び小当り図柄Y2が予め定められた順番で決定されること、小当たり図柄Y1及びY2以外の小当たり図柄を設け、当該小当たり図柄の決定回数が所定回数に到達すること等を終了条件としてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例12に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏するとともに、各時短遊技状態の終了契機のバリエーションが豊富となり遊技者の興趣を高めることができる。
また、小当たりの当選に関する内容を各時短遊技状態の終了条件とするのではなく、普通図柄の抽選や変動に関する内容を各時短遊技状態の終了条件としてもよい。
たとえば、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中、第4低確率時短遊技状態中において、普通図柄の抽選により当たりとなった回数が所定回数に到達すること、普通図柄の変動表示の回数が所定回数に到達すること等を終了条件としてもよい。また、このように設定した場合には、普通図柄の変動表示が開始されてから終了するまでの何れかのタイミングにおいて、設定中の時短遊技状態を終了し決定された時短図柄の種類に応じた時短遊技状態を新たに設定するようにしてもよい。さらに、新たに時短遊技状態を設定した場合には、改めて上記回数のカウントを開始するとともに、他の適用例12に係るパチンコ機Pと同様の背景画像の表示制御、残決定回数示唆演出の制御を行うようにしてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例12に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏するとともに、各時短遊技状態の終了契機のバリエーションが豊富となり遊技者の興趣を高めることができる。
また、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第2低確率時短遊技状態及び第3低確率時短遊技状態における終了成立回数は3回、第4低確率時短遊技状態における終了成立回数は5回となっていたが、終了条件は、時短遊技状態ごとに異なる内容としてもよいし、同一の内容としてもよい。
たとえば、第2低確率時短遊技状態における終了成立回数は2回、第3低確率時短遊技状態における終了成立回数は3回、第4低確率時短遊技状態における終了成立回数は5回としてもよいし、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態における終了成立回数はいずれも3回としてもよい。
また、たとえば、第2低確率時短遊技状態においては小当たりの当選回数が所定回数に到達することを終了条件とし、第3低確率時短遊技状態においては小当たり図柄Y2の決定回数が所定回数に到達することを終了条件とし、第4低確率時短遊技状態においては小当たり図柄Y1及びY2の両方の決定回数が所定回数に到達することを終了条件としてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例12に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏するとともに、各時短遊技状態の終了契機のバリエーションが豊富となり遊技者の興趣を高めることができる。
また、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第3低確率時短遊技状態中に時短図柄J1が決定された場合や第4低確率時短遊技状態中に時短図柄J2が決定された場合には、同一種類の時短遊技状態が設定されるにもかかわらず、一旦、先に設定されていた第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態を終了した上で、新たに同一の第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態を設定するようになっていたが、時短付与の当選時における遊技状態の切り替えの制御はこれに限定されるものではない。
たとえば、上述の場合には、設定中の第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態を終了することなく、そのまま継続するようにしてもよい。
このようにした場合には、他の適用例12に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏するとともに、時短付与の当選時における遊技状態の切り替えの制御が簡易なものとなり、メインCPU101等のハードウェア資源に対する処理負荷を軽減することができる。
第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態においては、時短遊技状態が設定されている旨を示す外部信号をパチンコ機Pの外部装置(ホールコンピュータ、大当たり回数等を表示するデータ表示装置等)に出力するように設定してもよい。
そして、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態において時短付与に当選し、設定中の時短遊技状態を終了し新たに第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態を設定する場合には、設定中の時短遊技状態の終了に伴って上述の外部信号の出力を一旦停止した上で、新たな第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態の設定に伴い改めて上述の外部信号の出力を開始するようにしてもよい。
このようにした場合には、時短付与の当選により新たに時短遊技状態が設定された旨を確実に外部装置に伝達することができる。
また、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態において時短付与に当選し、設定中の時短遊技状態を終了し新たに第3低確率時短遊技状態や第4低確率時短遊技状態を設定する場合には、上述の外部信号の出力を停止することなく継続するようにしてもよい。
このようにした場合には、外部信号の出力の停止及び開始が行われないため、時短付与の当選時における外部信号の出力の制御が簡易なものとなり、メインCPU101等のハードウェア資源に対する処理負荷を軽減することができる。
また、他の適用例12における残決定回数示唆演出では、ハートマーク画像(残回数示唆画像)の個数を増減する表示を行うことにより、終了成立回数に到達するまでの残りの小当たり図柄Y1の決定回数を報知するようになっていたが、演出態様はこれに限定されるものではない。たとえば、所定のメーター画像において、小当たり図柄Y1が決定されるごとにメーターが減り、時短付与に当選するとメーターが増えるような表示を行うことにより、終了成立回数に到達するまでの残りの小当たり図柄Y1の決定回数を報知するようにしてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例12に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態において、大当たりに当選した場合、小当たりに当選し小当たり図柄Y1が決定された場合、小当たりに当選し小当たり図柄Y2が決定された場合、時短付与に当選した場合にいずれも同一のBATTLE演出の実行を経て、当選や決定の結果に対応する報知や表示が行われるようになっていたが、これに限定されるものではなく、当選や決定の結果ごとに異なる種類の演出を実行し、当該演出の実行を経て、当選や決定の結果に対応する報知や表示が行われるようにしてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例12に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例12に係るパチンコ機Pでは、他の適用例11の変形例における制御Bを採用し、時短付与の当選に基づいて設定中の第2低確率時短遊技状態、第3低確率時短遊技状態、第4低確率時短遊技状態を終了し、新たに第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態を設定するようになっていたが、これに限定されるものではなく、他の適用例11に係るパチンコ機Pの制御Aを採用してもよい。
具体的には、第2低確率時短遊技状態中、第3低確率時短遊技状態中、第4低確率時短遊技状態中に時短付与の当選となった場合、設定中の時短遊技状態が終了するまでの間、時短付与の当選に基づく第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態の設定は行わないものの、時短付与の当選に基づく決定回数カウンタによる小当たり図柄Y1の決定回数のカウントを行い、設定中の時短遊技状態が終了すると、時短付与の当選に基づく第3低確率時短遊技状態又は第4低確率時短遊技状態が設定されるようにしてもよい。
また、このようにした場合における残決定回数示唆演出としては、たとえば、時短付与に当選した時点では、残回数示唆画像を更新する表示は行わず、設定中の時短遊技状態が終了した時点で残回数示唆画像の更新が行われる可能性がある旨を示す画像(たとえば、「ダメージ回復??」という文字画像)を表示し、設定中の時短遊技状態が終了した時点で、時短付与の当選に基づく小当たり図柄Y1の決定回数が終了成立回数に到達していなければこの時点で残回数示唆画像を更新し、時短付与の当選に基づく小当たり図柄Y1の決定回数が終了成立回数に到達していた場合には残回数示唆画像の更新が行われないようにしてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例12に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
(他の適用例13)
(構成及び制御の概要)
他の適用例13に係るパチンコ機Pは、他の適用例3と同様に、いわゆる1種2種混合のパチンコ機であって、大当たりに当選するか、又は、小当たりの当選に基づく小当たり遊技中に後述する特別領域へ遊技球が進入したことを契機として、特別遊技が実行されるように構成されたものである。
他の適用例13に係るパチンコ機Pの遊技盤11の構成、及び、当該遊技盤11に設置されている装置や部材は、他の適用例3と同様に、アタッカー装置17以外、他の適用例1及び他の適用例2と同一となっている。
アタッカー装置17は、他の適用例3と同様に、上述の実施の形態等における特定領域57と同一の構造ではあるものの機能が異なる特別領域を備えている以外、上述の実施の形態等と同一の内部構造となっている。
そして、大当たりの当選に基づく特別遊技中、又は、小当たりの当選に基づく小当たり遊技中には、大入賞口18が開放し遊技球が当該大入賞口18へ入球可能となる。しかし、特別遊技中は、振り分け部材59が第1位置に停留しており、大入賞口18へ入球した遊技球が特別領域へ進入することはなく、全て一般領域58へ進入する。これに対して、小当たり遊技中は、振り分け部材59が第2位置に停留しており、大入賞口18へ入球した遊技球が一般領域58へ進入することはなく、全て特別領域へ進入するようになっている。
すなわち、特別領域へは、小当たり遊技中のみに遊技球が進入可能となっており、これにより、小当たりの当選に基づく小当たり遊技中に所定個数(本例では1個)の遊技球が特別領域へ進入し、特別遊技が実行されるようになっている。
また、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、大当たりの当選時に決定された大当たり図柄や小当たりの当選時に決定された小当たり図柄に応じて、特別遊技終了後の遊技状態が設定されるようになっている。
また、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、設定可能な遊技状態として、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態である通常遊技状態、低確率遊技状態及び第1時短遊技状態(時短遊技状態)を組み合わせた遊技状態である第1低確率時短遊技状態(以下、第1低確率時短ともいう)、低確率遊技状態及び第2時短遊技状態(時短遊技状態)を組み合わせた遊技状態である第2低確率時短遊技状態(以下、第2低確率時短ともいう)が設けられており、いずれかの遊技状態が設定されて遊技が進行するようになっている。
このように、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、上述のいずれの遊技状態においても常に低確率遊技状態が設定される。したがって、いずれの遊技状態であっても、当否抽選における大当たりの当選の確率は変化することはなく、常に同一(1/150)となる(図131参照)。
非時短遊技状態、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態は、第2始動入賞口16への遊技球の入球の頻度(入球の難易度、換言すれば、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選の頻度、さらに換言すれば、特別図柄の変動表示の実行頻度)がそれぞれ所定の内容に設定されている。
なお、工場出荷後やリセット後の初期状態においては、通常遊技状態が設定されるようになっている。
また、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態中は、遊技者に第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)が指示され、この指示に従って遊技球が打ち出されている限りにおいて、遊技球は、第1始動入賞口15への入球が可能となる。一方、第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中、特別遊技中及び小当たり遊技中は、第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出しが遊技者に指示され、この指示に従って遊技球が打ち出されている限りにおいて、遊技球は、ゲート20の通過、第2始動入賞口16への入球、大入賞口18への入球が可能となる(図3参照)。
そして、第1始動入賞口15への遊技球の入球、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて当否抽選が実行される。
図131(a)に示すように、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合の当否抽選においては、大当たりに当選可能となっており、大当たりに当選すると大当たり図柄X1、X2又はX3が決定されるようになっている。すなわち、通常遊技状態中は、大当たりの当選(大当たり図柄X1、X2又はX3の決定)に基づいて特別遊技が実行される。
また、大当たりの当選の確率は、上述の如く、1/150に設定されており、大当たりに当選した場合における大当たり図柄X1の決定確率は50/100(50%)、大当たり図柄X2の決定確率は40/100(40%)、大当たり図柄X3の決定確率は10/100(10%)に設定されている。さらに、上述の当否抽選によりハズレとなるとハズレ図柄Z1が決定されるようになっている。
また、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第1特図乱数の保留の上限数(第1保留数の上限数)は4個に設定されている。なお、第1特図乱数の保留の上限数はこれに限定されるものではない。
一方、図131(a)に示すように、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合の当否抽選においては、大当たり又は小当たりに当選可能となっており、大当たりに当選すると大当たり図柄X1、X2又はX3が決定され、小当たりに当選すると小当たり図柄Y1又はY2が決定されるようになっている。すなわち、第1低確率時短遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中は、大当たりの当選(大当たり図柄X1、X2又はX3の決定)に基づいて特別遊技が実行されるか、又は、小当たりの当選(小当たり図柄Y1又はY2の決定)に基づいて実行される小当たり遊技の実行を介して特別遊技が実行される。
また、大当たりの当選の確率は、上述の如く、1/150に設定されており、また、大当たりに当選した場合における大当たり図柄X1の決定確率は50/100(50%)、大当たり図柄X2の決定確率は40/100(40%)、大当たり図柄X3の決定確率は10/100(10%)に設定されており、小当たりに当選した場合における小当たり図柄Y1の決定確率は40/100(40%)、小当たり図柄Y2の決定確率は60/100(60%)に設定されている。さらに、上述の当否抽選によりハズレとなるとハズレ図柄Z2が決定されるようになっている。
また、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合に記憶可能な第2特図乱数の保留の上限数(第2保留数の上限数)は4個に設定されている。なお、第2特図乱数の保留の上限数はこれに限定されるものではない。
また、他の適用例13に係るパチンコ機Pにおいても、上述の実施の形態等と同様に、特別図柄が決定されると、当該決定の結果に基づいて、特別図柄の変動時間や変動演出の態様等が定められた変動パターンに対応する変動パターンコマンドが決定されるとともに、特別図柄の変動表示が終了した後に当該特別図柄が停止表示する時間である停止表示時間(いわゆる図柄確定時間)が決定されるようになっている。
変動パターンコマンド及び停止表示時間の決定に関しては、後程、詳述する。
そして、図131(b)に示すように、小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定された場合には、大入賞口18が0.45秒開放した後0.6秒閉鎖するという態様を4回繰り返し、大入賞口18の開放中に10個の遊技球が入球すると終了となる小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技中には、指示通りに右打ちを行っていれば、遊技球を大入賞口18へ入球させることができるようになっている。
また、大当たり図柄X1が決定された場合、小当たり図柄Y1が決定され当該決定に基づく小当たり遊技中に所定個数(本例では1個)の遊技球が特別領域へ進入した場合には、4回のラウンド遊技が行われる特別遊技が実行される。また、大当たり図柄X2又はX3が決定された場合、小当たり図柄Y2が決定され当該決定に基づく小当たり遊技中に所定個数の遊技球が特別領域へ進入した場合には、10回のラウンド遊技が行われる特別遊技が実行される。
(普図遊技の概要)
次に、他の適用例13に係るパチンコ機Pで実行される普図遊技の概要について説明する。
図131(c)に示すように、非時短遊技状態中(通常遊技状態中)においては、普通図柄の抽選により当たりとなる確率はおよそ1/1.1、普通図柄の変動時間は10秒、普通図柄の抽選により当たりとなった場合の可動片16bの作動時間(可動片16bが開放した状態に維持される時間)は0.05秒に設定されている。なお、特に図示していないが、特別遊技中及び小当り遊技中も同様に設定されている。
また、第1時短遊技状態中(第1低確率時短遊技状態中)及び第2時短遊技状態中(第2低確率時短遊技状態中)においてはいずれも、普通図柄の抽選により当たりとなる確率は、非時短遊技状態中と同一のおよそ1/1.1、普通図柄の変動時間は、非時短遊技状態中よりも短い0.2秒、普通図柄の抽選により当たりとなった場合の可動片16bの作動時間は、非時短遊技状態中よりも長い5秒に設定されている。
すなわち、非時短遊技状態中(通常遊技状態中)は、遊技球がゲート20を通過した場合に実行される普通図柄の抽選において高い確率で当たりとなり、可動片16bが開放する機会は多い。しかし、普通図柄の変動時間が10秒、可動片16bの作動時間が0.05秒であることから、可動片16bが閉鎖した状態から開放した状態となるまでの時間は長い(開放した状態から次に開放した状態になるまでの間隔は長い)ものの、可動片16bが開放した状態に維持される時間は極めて短い。したがって、非時短遊技状態中は、ほぼ可動片16bが閉鎖した状態となるため、第2遊技領域12bへ進入した遊技球が第2始動入賞口16へ入球する可能性は極めて低い。
これに対して、第1時短遊技状態中(第1低確率時短遊技状態中)及び第2時短遊技状態中(第2低確率時短遊技状態中)は、非時短遊技状態中と同一の確率で当たりとなるため、非時短遊技状態中と同様に、可動片16bが開放する機会は多い。そして、普通図柄の変動時間は非時短遊技状態中よりも短い0.2秒、可動片16bの作動時間は非時短遊技状態中よりも長い5秒であることから、可動片16bが閉鎖した状態から開放した状態になるまでの時間は短い(開放した状態から次に開放した状態になるまでの間隔は短い)ものの、可動片16bが開放した状態に維持される時間は長い。したがって、第1時短遊技状態中及び第2時短遊技状態中はほぼ可動片16bが開放した状態となり、第2遊技領域12bへ進入した遊技球は高い頻度で第2始動入賞口16へ入球可能となる。
以上のように、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、非時短遊技状態、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態のいずれにおいても、総じて普通図柄の抽選により当たりとなる確率は極めて高く設定されているものの、普通図柄の変動時間及び可動片16bの作動時間を異ならせることで、第2始動入賞口16へ遊技球が入球する可能性(すなわち、第2始動入賞口16への遊技球の入球の頻度、換言すれば、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選の実行の頻度、さらに換言すれば、特別図柄の変動表示の実行頻度)が変化するようになっている。
すなわち、第1時短遊技状態中及び第2時短遊技状態中は、非時短遊技状態中と異なり、ほぼ可動片16bが開放した状態に維持されるため、相対的に第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすい。したがって、第1時短遊技状態中及び第2時短遊技状態中は非時短遊技状態中よりも、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えながら当否抽選の機会(特別図柄の変動表示の実行機会)を獲得できることとなる。
なお、第1時短遊技状態中及び第2時短遊技状態中は、第2始動入賞口16への遊技球の入球のし易さが同一となっていたが、これに限定されるものではない。普通図柄の抽選により当たりとなる確率、普通図柄の変動時間及び可動片16bの作動時間のいずれか1又は複数を異ならせることで、第1時短遊技状態中は第2時短遊技状態中よりも第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすいように設定してもよいし、第2時短遊技状態中は第1時短遊技状態中よりも第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすいように設定してもよい。
(設定される遊技状態の概要)
上述のように、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態、第1低確率時短遊技状態又は第2低確率時短遊技状態のいずれかの遊技状態が設定される。
なお、第1低確率時短遊技状態又は第2低確率時短遊技状態が設定されると、メインRAM103の所定の記憶領域により構成される時短回数カウンタによって各時短遊技状態に対応する時短回数のカウントが開始される。具体的には、上述の時短遊技状態が設定されると、各時短遊技状態に対応する時短回数が時短回数カウンタにセットされ、特別図柄の変動表示が行われるごとに時短回数カウンタのカウント値が1デクリメントされる。また、時短回数カウンタのカウント値は、所定の操作によりRAMクリア(リセット)が行われること、又は、特別遊技が終了することにより、リセットされる。そして、時短回数カウンタのカウント値が時短回数に到達すると(すなわち、時短回数カウンタのカウント値が0に到達すると)設定中の時短遊技状態が終了する。
図131(a)及び(d)に示すように、設定中の遊技状態にかかわらず、第1特図乱数又は第2特図乱数に基づく当否抽選により大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定された場合には、当該決定に基づく特別遊技の終了後の遊技状態が第2低確率時短遊技状態に設定される。
また、非時短遊技状態中(通常遊技状態中)に大当たり図柄X1に当選した場合には時短回数は1回に設定され、時短遊技状態中(第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中)に大当たり図柄X1が決定された場合には時短回数は6回に設定される。また、設定中の遊技状態にかかわらず(すなわち、非時短遊技状態中及び時短遊技状態中のいずれであっても)、大当たり図柄X2が決定された場合には時短回数は6回に設定され、大当たり図柄X3が決定された場合には時短回数は200回に設定される。
そして、第2低確率時短遊技状態中に、特別遊技が実行されることなく特別図柄の変動回数が設定された時短回数に到達すると、低確率遊技状態はそのままに第2時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、遊技状態は通常遊技状態に変更される。
なお、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、第2低確率時短遊技状態中に右打ちの指示に従って遊技球の打ち出しを行っていれば、第2始動入賞口16へ遊技球が入球可能となり、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選では、大当たり又は小当たりに当選可能となっている。そして、当該当否抽選における大当たりの当選の確率は1/150、小当たりの当選の確率は20/150(1/7.5)であることから、時短回数が200回に設定された場合には、実質的には、大当たりに当選し特別遊技が実行されるか、又は、小当たりに当選し当該当選に基づく小当たり遊技を介して特別遊技が実行されるまで、第2低確率時短遊技状態が継続することとなる。なお、大当たりの当選の確率よりも小当たりの当選の確率の方が極めて高いことから、大当たりの当選に基づく特別遊技が実行されるまで第2低確率時短遊技状態が継続するよりも、小当たりの当選に基づく小当たり遊技を介して特別遊技が実行されるまで第2低確率時短遊技状態が継続する可能性が高い。
また、図131(a)及び(d)に示すように、設定中の遊技状態にかかわらず、第2特図乱数に基づく当否抽選により小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定され、当該決定に基づく小当たり遊技中に所定個数の遊技球が特別領域へ進入し特別遊技が実行された場合には、当該特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態かつ第2時短遊技状態に設定されることにより、第2低確率時短遊技状態が設定される。
また、設定中の遊技状態にかかわらず、小当たり図柄Y1が決定された場合には時短回数は6回に設定され、小当たり図柄Y2が決定された場合にも時短回数は6回に設定される。
そして、上述と同様に、第2低確率時短遊技状態中に、特別遊技が実行されることなく特別図柄の変動回数が設定された時短回数に到達すると、低確率遊技状態はそのままに第2時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、遊技状態は通常遊技状態に変更される。
また、図131(d)に示すように、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態中及び第2低確率時短遊技状態中(低確率遊技状態中)に特別遊技が実行されることなく特別図柄の変動回数が所定の時短発動回数(他の適用例13では500回)に到達すると、第1低確率時短遊技状態が設定される。第1低確率時短遊技状態が設定された場合には、時短回数が200回に設定される。なお、第1低確率時短遊技状態の設定に関する制御については、後程詳述する。
そして、第1低確率時短遊技状態中に、特別遊技が実行されることなく特別図柄の変動回数が設定された時短回数に到達すると、低確率遊技状態はそのままに第1時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されることにより、遊技状態は通常遊技状態に変更される。
また、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設定されることとなる時短発動回数(500回)をカウントするための時短発動回数カウンタが、主制御基板100のメインRAM103における所定の記憶領域により構成されている。
この時短発動回数カウンタのカウント値は、所定の操作によりRAMクリア(リセット)が行われること、特別遊技が終了すること、又は、第1低確率時短遊技状態(第1時短遊技状態)が設定されることのいずれかのリセット条件の成立により、リセットされるようになっている。
時短発動回数カウンタのカウント値がリセットされると、時短発動回数カウンタに時短発動回数(500回)に対応する「500」がセットされる。
そして、RAMクリア(リセット)が行われると、その後の遊技状態が通常遊技状態(低確率遊技状態)に設定され、この時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。また、特別遊技が終了すると、その後の遊技状態が第2低確率時短遊技状態(低確率遊技状態)に設定されるため、この時点から時短発動回数カウンタによるカウントが開始される。
他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、特別図柄の変動表示が終了した時点で、時短発動回数カウンタのカウント値が1デクリメントされるようになっており、時短発動カウンタのカウント値が「1」となると、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数に到達したこととなる。
また、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、RAMクリア後(リセット後)又は大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後から次に特別遊技が実行されるまでの間においては、第1低確率時短遊技状態を1回のみ設定できるようになっている。すなわち、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数(500回)に到達し第1低確率時短遊技状態が設定された後は、次に特別遊技が実行されるまで、第1低確率時短遊技状態を再度設定することができない。
また、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、第1低確率時短遊技状態が設定されることで時短発動回数カウンタのカウント値がリセットされた後は、次に特別遊技が実行されるか又はRAMクリアが行われるまで、当該時短発動回数カウンタによるカウントが中止されるように設定されている。
なお、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、上述の実施の形態のような連続時短設定回数は設定されておらず、特別遊技の終了後には常に第2低確率時短遊技状態が設定される。
(第1低確率時短遊技状態の設定に関する制御の詳細)
他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、時短発動回数カウンタのカウント値が「1」(すなわち、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数(500回)に到達した状態)の際に実行される当否抽選でハズレとなった場合には、当該ハズレに基づく特別図柄(ハズレ図柄)の変動表示が終了した時点で、第1低確率時短遊技状態が設定される。
すなわち、この場合には、特別図柄の変動表示が終了した後における当該特別図柄の停止表示中は、第1低確率時短遊技状態となっている。換言すれば、次の特別図柄の変動表示が開始される前に第1低確率時短遊技状態が設定される。
ここで、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、時短発動回数カウンタのカウント値が「1」である時点(すなわち、時短発動回数カウンタのカウント値が時短発動回数(500回)に到達した時点)では通常遊技状態となっており、原則的には、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出しが行われている。
しかし、通常遊技状態中であっても、第2遊技領域12bへ向けて遊技球が打ち出され第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合には、時短発動回数カウンタのカウント値が「1」の際に実行される当否抽選が第2特図乱数に基づいて行われ、小当たりに当選する可能性がある。小当たりに当選すると、当該小当たりの当選に基づく小当たり遊技が実行されるが、この小当たり遊技において、大入賞口18内の特別領域へ所定個数の遊技球が進入した場合には特別遊技が実行され、上述の特別領域へ所定個数の遊技球が進入しなかった場合には特別遊技が実行されない。
そして、時短発動回数カウンタのカウント値が「1」の際に実行される当否抽選で小当たりに当選した場合において、当該当選に基づく小当たり遊技中に所定個数の遊技球が特別領域に進入せず特別遊技が実行されなかったときには、小当たり遊技の実行に基づく大入賞口18の開閉が終了した後に設定されるエンディング時間(本例では10秒)が経過した時点(すなわち、小当たり遊技が終了した時点)で、第1低確率時短遊技状態が設定される。
一方、上述の小当たり遊技中に所定個数の遊技球が特別領域に進入し特別遊技が実行されたときには、第1低確率時短遊技状態が設定されることなく、当該特別遊技が終了した時点で、第2低確率時短遊技状態(すなわち、小当たりの当選時に決定された小当たり図柄の種類に応じた遊技状態)が設定される。
また、時短発動回数カウンタのカウント値が「1」の際に実行される当否抽選で大当たりとなった場合には、第1低確率時短遊技状態が設定されることなく、当該大当たりの当選に基づく特別遊技が終了した時点で、第2低確率時短遊技状態(すなわち、大当たりの当選時に決定された大当たり図柄の種類に応じた遊技状態)が設定される。
(変動パターンテーブル114の決定、及び、変動開始時(当否抽選時)における変動パターンコマンドの決定の概要)
他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、変動パターン(変動パターンコマンド)が定められた変動パターンテーブル114として、テーブルPT0、テーブルPT1、テーブルPT2、テーブルPT3、テーブルPT4、テーブルPT5、テーブルPT6、テーブルPT7、テーブルPT8、テーブルPT9、テーブルPT10及びテーブルPT11の計12種類を備えている(図133~図135、図139参照)。
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16に遊技球が入球すると、0~249の数値範囲内で1個の変動パターン乱数が取得されるとともに、いずれかの変動パターンテーブル114が選択され、取得された変動パターン乱数及び選択された変動パターンテーブル114に基づいて、変動パターンが決定される。
ここで、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、大当たりの当選に基づいて、又は小当たりの当選に基づく小当たり遊技を介して実行される特別遊技の終了からの変動回数(特別図柄の変動表示の実行回数、換言すれば、当否抽選の実行回数)に応じて、変動パターンの決定時に選択する変動パターンテーブル114が決定される(図132参照)。すなわち、本例に係るパチンコ機Pでは、特別遊技の終了からの変動回数に応じて、変動パターンの決定時に選択する変動パターンテーブル114を切り替えることができるようになっている。
また、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、大当たり又は小当たりに当選した時点(当否抽選が行われた時点)の遊技状態、当該当選に基づいて決定された特別図柄の種類に応じて、特別遊技が終了した後の当否抽選時(特別図柄の変動時)に選択される変動パターンテーブル114が予め定められている。
たとえば、図132(a)に示すように、通常遊技状態中(非時短遊技状態中)に大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合において、特別遊技終了からの変動回数が1回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT7が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT1が選択される。特別遊技終了からの変動回数が2~5回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT0が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT2が選択される。特別遊技終了からの変動回数が6~499回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT0が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT2が選択される。特別遊技終了からの変動回数が500回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT11が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT2が選択される。特別遊技終了からの変動回数が501~700回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT10が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT6が選択される。特別遊技終了からの変動回数が701回目以降のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT0が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT2が選択される。
また、図132(b)に示すように、第1低確率時短遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中(時短遊技状態中)に大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合、通常遊技状態中、第1低確率時短遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中に大当たりに当選し大当たり図柄X2が決定された場合、通常遊技状態中、第1低確率時短遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中に小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定された場合において、特別遊技終了からの変動回数が1回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT10が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT3が選択される。特別遊技終了からの変動回数が2~5回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT0が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT4が選択される。特別遊技終了からの変動回数が6回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT10が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT8が選択される。特別遊技終了からの変動回数が7~10回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT0が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT5が選択される。特別遊技終了からの変動回数が11~499回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT0が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT2が選択される。特別遊技終了からの変動回数が500回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT11が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT2が選択される。特別遊技終了からの変動回数が501~700回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT10が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT6が選択される。特別遊技終了からの変動回数が701回目以降のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT0が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT2が選択される。
また、図132(c)に示すように、通常遊技状態中、第1低確率時短遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中に大当たりに当選し大当たり図柄X3が決定された場合、通常遊技状態中、第1低確率時短遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中に小当たりに当選し小当たり図柄Y3が決定された場合において、特別遊技終了からの変動回数が1~200回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT9が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT6が選択される。特別遊技終了からの変動回数が201~204回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT0が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT5が選択される。特別遊技終了からの変動回数が205~499回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT0が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT2が選択される。特別遊技終了からの変動回数が500回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT11が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT2が選択される。特別遊技終了からの変動回数が501~700回目のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT10が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT6が選択される。特別遊技終了からの変動回数が701回目以降のとき、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT0が選択され、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動が行われる場合にはテーブルPT2が選択される。
次に、変動パターン(変動パターンコマンド)の決定時に選択する変動パターンテーブル114の決定処理について説明する。
他の適用例13に係るパチンコ機Pには、変動パターンテーブル114を決定するためのパラメータとして、選択状態フラグ1、選択状態フラグ2、選択カウンタ1、選択カウンタ2、選択カウンタ3、オフセット値が設けられているとともに、変動パターンテーブル114の決定に用いられるテーブルとして、第1選択情報設定テーブル122、第2選択情報設定テーブル123、オフセット値決定テーブル124、対応テーブル125が設けられている。そして、これらのテーブルに基づいて上述の各種パラメータの値が設定され、当該パラメータの値に基づいて変動パターンテーブル114が決定されるようになっている。
選択状態フラグ1及び選択状態フラグ2は、後述するオフセット値を決定するためのものであり、これらのフラグには所定のフラグ値がセットされるようになっている。
また、選択カウンタ1、選択カウンタ2及び選択カウンタ3は、選択状態フラグ1及び選択状態フラグ2とともに、後述するオフセット値を決定するものであり、これらのカウンタには所定の初期値がセットされるようになっている。
他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、大当たりの当選に基づく特別遊技又は小当たりの当選に基づく小当たり遊技を介して実行される特別遊技の終了時に、第1選択情報設定テーブル122を参照して、選択状態フラグ1及び選択状態フラグ2にフラグ値がセットされるとともに、選択カウンタ1、選択カウンタ2及び選択カウンタ3に初期値がセットされ、上述の特別遊技後に設定される第2低確率時短遊技状態の終了時に、第2選択情報設定テーブル123を参照して、選択状態フラグ1及び選択状態フラグ2に新たなフラグ値がセットされるとともに、選択カウンタ1、選択カウンタ2及び選択カウンタ3に新たな初期値がセット可能となっている。
また、当否抽選(特別図柄の変動表示)が1回実行されるごとに、特別図柄の変動表示が終了した時点で、選択カウンタ1、選択カウンタ2及び選択カウンタ3のカウント値が1デクリメントされ、当該カウント値が0に至った後は、当該カウント値が0のまま維持されるようになっている。
そして、選択状態フラグ1にセットされたフラグ値、選択状態フラグ2にセットされたフラグ値、並びに、選択カウンタ1のカウント値、選択カウンタ2のカウント値、選択カウンタ3のカウント値に基づいて、オフセット値が決定される。
なお、後述するが、第1始動入賞口15へ遊技球が入球したときには、選択状態フラグ1にセットされたフラグ値、選択カウンタ1のカウント値及び選択カウンタ3のカウント値に基づいてオフセット値が決定される。これに対して、第2始動入賞口16へ遊技球が入球したときには、選択状態フラグ2にセットされたフラグ値、選択カウンタ2のカウント値及び選択カウンタ3のカウント値に基づいてオフセット値が決定される。
具体的には、図136に示すように、第1選択情報設定テーブル122には、大当たり又は小当たりに当選した時点(当否抽選が行われた時点)の遊技状態、及び、当該当選時に決定された特別図柄の種別ごとに、選択状態フラグ1及び選択状態フラグ2にセットするフラグ値、並びに、選択カウンタ1、選択カウンタ2及び選択カウンタ3にセットする初期値が予め定められている。そして、大当たりの当選に基づく特別遊技又は小当たりの当選に基づく小当たり遊技を介して実行される特別遊技の終了時において、第1選択情報設定テーブル122を参照し、当該大当たり又は小当たりに当選した時点の遊技状態、及び、当該当選時に決定された特別図柄の種別に応じて、選択状態フラグ1及び選択状態フラグ2にフラグ値がセットされ、選択カウンタ1、選択カウンタ2及び選択カウンタ3に初期値がセットされる。
また、図137に示すように、上述の第2選択情報設定テーブル123には、選択状態フラグ1又は選択状態フラグ2にセットされているフラグ値ごとに、新たに選択状態フラグ1及び選択状態フラグ2にセットするフラグ値、選択カウンタ1、選択カウンタ2及び選択カウンタ3にセットする初期値等の内容が予め定められている。
そして、上述の特別遊技後に設定される第2低確率時短遊技状態の終了時において、当該終了時の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われていた場合には、第2選択情報設定テーブル123を参照し、選択状態フラグ1にセットされているフラグ値に応じて、選択状態フラグ1及び選択状態フラグ2に新たなフラグ値がセットされ、選択カウンタ1、選択カウンタ2及び選択カウンタ3に初期値をセットする等の処理が行われる。
これに対して、上述の第2低確率時短遊技状態の終了時の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われていた場合には、第2選択情報設定テーブル123を参照し、選択状態フラグ2にセットされているフラグ値に応じて、選択状態フラグ1及び選択状態フラグ2に新たなフラグ値がセットされ、選択カウンタ1、選択カウンタ2及び選択カウンタ3に初期値をセットする等の処理が行われる。
図136に示すように、第1選択情報設定テーブル122によれば、非時短遊技状態中(通常遊技状態中)において、大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合には、特別遊技の終了時に、選択状態フラグ1にフラグ値「2」、選択状態フラグ2にフラグ値「1」、選択カウンタ1に初期値「5」、選択カウンタ2に初期値「1」、選択カウンタ3に初期値「500」がセットされる。
また、非時短遊技状態中において、大当たりに当選し大当たり図柄X2が決定されるか又は小当たりに当選し小当たり図柄Y1、Y2が決定された場合には、特別遊技の終了時に、選択状態フラグ1にフラグ値「7」、選択状態フラグ2にフラグ値「3」、選択カウンタ1に初期値「10」、選択カウンタ2に初期値「6」、選択カウンタ3に初期値「500」がセットされる。
また、非時短遊技状態中において、大当たりに当選し大当たり図柄X3が決定された場合には、特別遊技の終了時に、選択状態フラグ1にフラグ値「5」、選択状態フラグ2にフラグ値「4」、選択カウンタ1に初期値「200」、選択カウンタ2に初期値「200」、選択カウンタ3に初期値「500」がセットされる。
これに対して、時短遊技状態中(第1低確率時短遊技状態中、第2低確率時短遊技状態中)において、大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合には、特別遊技の終了時に、選択状態フラグ1にフラグ値「7」、選択状態フラグ2にフラグ値「3」、選択カウンタ1に初期値「10」、選択カウンタ2に初期値「6」、選択カウンタ3に初期値「500」がセットされる。
また、時短遊技状態中において、大当たりに当選し大当たり図柄X2が決定されるか又は小当たりに当選し小当たり図柄Y1、Y2が決定された場合には、特別遊技の終了時に、選択状態フラグ1にフラグ値「7」、選択状態フラグ2にフラグ値「3」、選択カウンタ1に初期値「10」、選択カウンタ2に初期値「6」、選択カウンタ3に初期値「500」がセットされる。
また、時短遊技状態中において、大当たりに当選し大当たり図柄X3が決定された場合には、特別遊技の終了時に、選択状態フラグ1にフラグ値「5」、選択状態フラグ2にフラグ値「4」、選択カウンタ1に初期値「200」、選択カウンタ2に初期値「200」、選択カウンタ3に初期値「500」がセットされる。
また、図137に示すように、第2選択情報設定テーブル123によれば、特別遊技の終了後に設定される第2低確率時短遊技状態の終了時において、選択状態フラグ1(第2低確率時短遊技状態の終了時の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われていた場合に参照)又は選択状態フラグ2(第2低確率時短遊技状態の終了時の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われていた場合に参照)にセットされていたフラグ値が「1」又は「2」であったときには、第2低確率時短遊技状態の終了時に、選択状態フラグ1にフラグ値「0」、選択状態フラグ2にフラグ値「0」、選択カウンタ1に初期値「0」、選択カウンタ2に初期値「0」が新たにセットされる。一方、選択カウンタ3には新たな初期値がセットされず、第2低確率時短遊技状態の終了時のカウント値が変更されることなくそのまま引き継がれる。
また、第2低確率時短遊技状態の終了時において、選択状態フラグ1又は選択状態フラグ2にセットされていたフラグ値が「3」、「4」、「5」又は「7」であったときには、第2低確率時短遊技状態の終了時に、選択状態フラグ1にフラグ値「0」、選択状態フラグ2にフラグ値「6」、選択カウンタ1に初期値「0」、選択カウンタ2に初期値「4」が新たにセットされる。一方、上述と同様に、選択カウンタ3には新たな初期値がセットされず、第2低確率時短遊技状態の終了時のカウント値が変更されることなくそのまま引き継がれる。
なお、特に図示していないが、ラムクリア(リセット)後において通常遊技状態が設定された場合には、選択状態フラグ1にフラグ値「0」、選択状態フラグ2にフラグ値「0」、選択カウンタ1に初期値「0」、選択カウンタ2に初期値「0」、選択カウンタ3に初期値「500」がセットされるようになっている。
また、上述の如く、特別遊技が開始されてから、当該特別遊技の終了後に設定される第2低確率時短遊技状態が終了するまでの間や第1低確率時短遊技状態中はいわゆる右打ちが指示され、この指示に従って遊技球を第2遊技領域12bに打ち出している限りにおいては、遊技球が第2始動入賞口16へ入球し、第2低確率時短遊技状態が終了した時点や第1低確率時短遊技状態が終了した時点で第2特図乱数が最大4個保留記憶されるようになっている。すると、第2低確率時短遊技状態や第1低確率時短遊技状態が終了して通常遊技状態が設定された後も、当該終了時点において保留記憶されていた第2保留数分の第2特図乱数に基づく当否抽選及び特別図柄の変動表示が行われる。
そして、特に図示していないが、当該終了時点に保留記憶されていた第2特図乱数(以下、残保留ともいう)全てについて特別図柄の変動表示が終了した場合には、選択状態フラグ1にセットされているフラグ値及び選択状態フラグ2にセットされているフラグ値にかかわらず、選択状態フラグ1にフラグ値「0」、選択状態フラグ2にフラグ値「0」、選択カウンタ1に初期値「0」、選択カウンタ2に初期値「0」が新たにセットされる。一方、選択カウンタ3には新たな初期値がセットされず、上述の特別図柄の変動表示の終了時におけるカウント値が変更されることなくそのまま引き継がれる。
オフセット値は、変動パターンテーブル114を決定するためのものである。
図138に示すように、オフセット値決定テーブル124には、選択状態フラグ1又は選択状態フラグ2にセットされているフラグ値、選択カウンタ1又は選択カウンタ2のカウント値、及び、選択カウンタ3のカウント値に応じて、オフセット値が定められている。また、図139に示すように、対応テーブル125には、オフセット値に対応する変動パターンテーブル114が定められている。
そして、変動パターンの決定時(当否抽選の実行時)において、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて当該変動パターンの決定(当否抽選)が行われる場合には、オフセット値決定テーブル124を参照し、選択状態フラグ1にセットされているフラグ値、選択カウンタ1のカウント値、及び、選択カウンタ3のカウント値に応じたオフセット値が決定されるとともに、対応テーブル125を参照し、決定されたオフセット値に対応する変動パターンテーブル114が決定される。
これに対して、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて上述の変動パターンの決定が行われる場合には、オフセット値決定テーブル124を参照し、選択状態フラグ2にセットされているフラグ値、選択カウンタ2のカウント値、及び、選択カウンタ3のカウント値に応じたオフセット値が決定されるとともに、対応テーブル125を参照し、決定されたオフセット値に対応する変動パターンテーブル114が決定される。
これにより、変動パターンの決定時に選択する変動パターンテーブル114が決定されることとなる。
図138に示すように、オフセット値決定テーブル124によれば、選択状態フラグ1にセットされていたフラグ値が「0」、選択カウンタ1のカウント値が「0」、かつ選択カウンタ3のカウント値が「1」であるときには、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「11」が決定される。
また、選択状態フラグ1にセットされていたフラグ値が「0」、選択カウンタ1のカウント値が「0」、かつ選択カウンタ3のカウント値が「1」以外であり、当該時点の遊技状態が非時短遊技状態(通常遊技状態)であったときには、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「0」が決定される。
また、選択状態フラグ1にセットされていたフラグ値が「0」、選択カウンタ1のカウント値が「0」、かつ選択カウンタ3のカウント値が「1」以外であり、当該時点の遊技状態が時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)であったときには、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「10」が決定される。
これに対して、選択状態フラグ2にセットされていたフラグ値が「0」、選択カウンタ2のカウント値が「0」、かつ選択カウンタ3のカウント値が「1」であるときには、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「2」が決定される。
また、選択状態フラグ2にセットされていたフラグ値が「0」、選択カウンタ2のカウント値が「0」、かつ選択カウンタ3のカウント値が「1」以外であり、当該時点の遊技状態が非時短遊技状態(通常遊技状態)であったときには、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「2」が決定される。
また、選択状態フラグ2にセットされていたフラグ値が「0」、選択カウンタ2のカウント値が「0」、かつ選択カウンタ3のカウント値が「1」以外であり、当該時点の遊技状態が時短遊技状態(第1低確率時短遊技状態)であったときには、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「6」が決定される。
選択状態フラグ1(当該変動パターンの決定が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われる場合に参照)又は選択状態フラグ2(当該変動パターンの決定が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われる場合に参照)にセットされていたフラグ値が「1」、選択カウンタ1(当該変動パターンの決定が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われる場合に参照)又は選択カウンタ2(当該変動パターンの決定が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われる場合に参照)のカウント値が「1」であったときには、選択カウンタ3のカウント値にかかわらず、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値、又は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「1」が決定される。
選択状態フラグ1又は選択状態フラグ2にセットされていたフラグ値が「2」、選択カウンタ1又は選択カウンタ2のカウント値が「5」であったときには、選択カウンタ3のカウント値にかかわらず、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値、又は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「7」が決定される。
選択状態フラグ1又は選択状態フラグ2にセットされていたフラグ値が「3」、選択カウンタ1又は選択カウンタ2のカウント値が「1」であったときには、選択カウンタ3のカウント値にかかわらず、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値、又は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「8」が決定される。
また、選択状態フラグ1又は選択状態フラグ2にセットされていたフラグ値が「3」、選択カウンタ1又は選択カウンタ2のカウント値が「2」~「5」のいずれかであったときには、選択カウンタ3のカウント値にかかわらず、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値、又は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「4」が決定される。
また、選択状態フラグ1又は選択状態フラグ2にセットされていたフラグ値が「3」、選択カウンタ1又は選択カウンタ2のカウント値が「6」であったときには、選択カウンタ3のカウント値にかかわらず、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値、又は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「3」が決定される。
選択状態フラグ1又は選択状態フラグ2にセットされていたフラグ値が「4」、選択カウンタ1又は選択カウンタ2のカウント値が「1」~「200」のいずれかであったときには、選択カウンタ3のカウント値にかかわらず、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値、又は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「6」が決定される。
選択状態フラグ1又は選択状態フラグ2にセットされていたフラグ値が「5」、選択カウンタ1又は選択カウンタ2のカウント値が「1」~「200」のいずれかであったときには、選択カウンタ3のカウント値にかかわらず、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値、又は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「9」が決定される。
選択状態フラグ1又は選択状態フラグ2にセットされていたフラグ値が「6」、選択カウンタ1又は選択カウンタ2のカウント値が「1」~「4」のいずれか、かつ選択カウンタ3のカウント値が「1」であったときには、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値、又は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「2」が決定される。
また、選択状態フラグ1又は選択状態フラグ2にセットされていたフラグ値が「6」、選択カウンタ1又は選択カウンタ2のカウント値が「1」~「4」のいずれか、かつ選択カウンタ3のカウント値が「1」以外であったときには、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値、又は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「5」が決定される。
選択状態フラグ1又は選択状態フラグ2にセットされていたフラグ値が「7」、選択カウンタ1又は選択カウンタ2のカウント値が「1」であったときには、選択カウンタ3のカウント値にかかわらず、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値、又は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「9」が決定される。
また、選択状態フラグ1又は選択状態フラグ2にセットされていたフラグ値が「7」、選択カウンタ1又は選択カウンタ2のカウント値が「2」~「10」のいずれかであったときには、選択カウンタ3のカウント値にかかわらず、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値、又は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく変動パターンの決定に係るオフセット値として「10」が決定される。
そして、図139に示すように、対応テーブル125によれば、決定されたオフセット値が「0」であった場合にはテーブルPT0の変動パターンテーブル114が決定され、決定されたオフセット値が「1」であった場合にはテーブルPT1の変動パターンテーブル114が決定され、決定されたオフセット値が「2」であった場合にはテーブルPT2の変動パターンテーブル114が決定され、決定されたオフセット値が「3」であった場合にはテーブルPT3の変動パターンテーブル114が決定され、決定されたオフセット値が「4」であった場合にはテーブルPT4の変動パターンテーブル114が決定され、決定されたオフセット値が「5」であった場合にはテーブルPT5の変動パターンテーブル114が決定され、決定されたオフセット値が「6」であった場合にはテーブルPT6の変動パターンテーブル114が決定され、決定されたオフセット値が「7」であった場合にはテーブルPT7の変動パターンテーブル114が決定され、決定されたオフセット値が「8」であった場合にはテーブルPT8の変動パターンテーブル114が決定され、決定されたオフセット値が「9」であった場合にはテーブルPT9の変動パターンテーブル114が決定され、決定されたオフセット値が「10」であった場合にはテーブルPT10の変動パターンテーブル114が決定され、決定されたオフセット値が「11」であった場合にはテーブルPT11の変動パターンテーブル114が決定される。
次に、変動パターンテーブル114の決定の処理について、(1)通常遊技状態中(非時短遊技状態中)に大当たり図柄X1が決定され特別遊技が実行された場合、(2)第1低確率時短遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中(時短遊技状態中)に大当たり図柄X1が決定され特別遊技が実行されるか、通常遊技状態中、第1低確率時短遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中に大当たり図柄X2が決定され特別遊技が実行されるか、通常遊技状態中、第1低確率時短遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中に小当たり図柄Y1又はY2が決定され小当たり遊技を介して特別遊技が実行された場合、及び、(3)通常遊技状態中、第1低確率時短遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中に大当たり図柄X3が決定され特別遊技が実行された場合を例に、具体的に説明する。
(1)の場合
この場合には、特別遊技の終了時に第1選択情報設定テーブル122を参照して、選択状態フラグ1にフラグ値「2」、選択状態フラグ2にフラグ値「1」、選択カウンタ1に初期値「5」、選択カウンタ2に初期値「1」、選択カウンタ3に初期値「500」がセットされる(図136参照)。
なおここで、この場合における特別遊技が終了してから1回目の特別図柄の変動表示が終了するまでの間は、第2低確率時短遊技状態が設定されるため、第2遊技領域12bへ向けて遊技球が打ち出される限りにおいて、第2始動入賞口16への遊技球の入球によって第2特図乱数が取得される。その後、特別遊技が実行されることなく上述の特別遊技の終了から500回目の特別図柄の変動表示が終了した場合には、この間(上述の特別遊技の終了から2~500回目の特別図柄の変動表示が実行される間)は、通常遊技状態が設定されるため、第1遊技領域12aへ向けて遊技球が打ち出される限りにおいて、第1始動入賞口15への遊技球の入球によって第1特図乱数が取得される。さらにその後、特別遊技が実行されることなく上述の特別遊技の終了から700回目の特別図柄の変動表示が終了した場合には、この間(上述の特別遊技の終了から501~700回目の特別図柄の変動表示が実行される間)は、第1低確率時短遊技状態が設定されるため、第2遊技領域12bへ向けて遊技球が打ち出される限りにおいて、第2始動入賞口16への遊技球の入球によって第2特図乱数が取得される。
以下では、上述の特別遊技の終了後1回目及び2~5回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われ、6~499回目及び500回目の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われ、501~700回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われ、701回目の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われ、いずれの当否抽選でもハズレとなった場合を例に挙げて、処理を説明する。
上述の如く、当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われると、選択フラグ2、選択カウンタ2及び選択カウンタ3を用いて変動パターンテーブル114が決定される。
そうすると、上述の特別遊技の終了後1回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ2にセットされているフラグ値が「1」、選択カウンタ2のカウント値が「1」であるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「1」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「1」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT1が決定される(図139参照)。
そして、上述の特別遊技の終了後1回目の特別図柄の変動表示が終了すると、第2低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
上述の如く、第2低確率時短遊技状態の終了時の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われた場合、選択フラグ2に基づいて、選択フラグ1及び2、選択カウンタ1、2及び3についてのセットが行われる。
そうすると、上述の特別遊技の終了後1回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われたため、第2低確率時短遊技状態の終了時に第2選択情報設定テーブル123を参照し、選択状態フラグ2にセットされているフラグ値「1」に応じて、選択状態フラグ1にフラグ値「0」、選択状態フラグ2にフラグ値「0」、選択カウンタ1に初期値「0」、選択カウンタ2に初期値「0」が新たにセットされる。また、1回目の特別図柄の変動表示が終了することで選択カウンタ3のカウント値は1デクリメントされて「499」となっているが、この選択カウンタ3には新たな初期値がセットされず、現時点のカウント値「499」がそのまま引き継がれる。
その後、上述の特別遊技の終了後2~5回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ2にセットされているフラグ値が「0」、選択カウンタ2のカウント値が「0」、選択カウンタ3のカウント値が「496」~「499」のいずれかであり、当該時点は通常遊技状態中(非時短遊技状態中)であるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「2」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「2」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT2が決定される(図139参照)。
そして、上述の特別遊技の終了後5回目の特別図柄の変動表示が終了すると、全ての残保留についての特別図柄の変動表示が終了する。
上述の如く、全ての残保留についての特別図柄の変動表示が終了した場合、選択状態フラグ1にフラグ値「0」、選択状態フラグ2にフラグ値「0」、選択カウンタ1に初期値「0」、選択カウンタ2に初期値「0」が新たにセットされる。また、5回目の特別図柄の変動表示が終了することで選択カウンタ3のカウント値は1デクリメントされて「495」となっているが、この選択カウンタ3には新たな初期値がセットされず、現時点のカウント値「495」がそのまま引き継がれる。
上述の如く、当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われると、選択フラグ1、選択カウンタ1及び選択カウンタ3を用いて変動パターンテーブル114が決定される。
その後、上述の特別遊技の終了後6~499回目の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ1にセットされているフラグ値が「0」、選択カウンタ1のカウント値が「0」、選択カウンタ3のカウント値が「2」~「495」のいずれかであり、当該時点は通常遊技状態中(非時短遊技状態中)であるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「0」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「0」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT0が決定される(図139参照)。
また、上述の特別遊技の終了後500回目の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ1にセットされているフラグ値が「0」、選択カウンタ1のカウント値が「0」、選択カウンタ3のカウント値が「1」であり、当該時点は通常遊技状態中(非時短遊技状態中)であるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「11」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「11」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT11が決定される(図139参照)。
なお、上述の特別遊技の終了後500回目の当否抽選及び特別図柄の変動表示は、第1低確率時短遊技状態が設定される直前に行われるものである。すなわち、上述の特別遊技の終了後500回目の特別図柄の変動表示が終了すると、第1低確率時短遊技状態が設定される。そして、上述の特別遊技の終了から6~500回目の特別図柄の変動表示が実行される間は通常遊技状態が設定されるものの、6~499回目において選択される変動パターンテーブル114(テーブルPT0)と、第1低確率時短遊技状態が設定される直前の500回目において選択される変動パターンテーブル114(テーブルPT11)とは異なるようになっている。
そして、上述の特別遊技の終了後500回目の特別図柄の変動表示が終了すると、第1低確率時短遊技状態が設定される。
その後、上述の特別遊技の終了後501~700回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ2にセットされているフラグ値が「0」、選択カウンタ2のカウント値が「0」、選択カウンタ3のカウント値が「0」であり、当該時点は第1低確率時短遊技状態中(時短遊技状態中)であるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「6」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「6」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT6が決定される(図139参照)。
そして、上述の特別遊技の終了後700回目の特別図柄の変動表示が終了すると、第1低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
その後、上述の特別遊技の終了後701回目の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ1にセットされているフラグ値が「0」、選択カウンタ1のカウント値が「0」、選択カウンタ3のカウント値が「0」であり、当該時点は通常遊技状態中(非時短遊技状態中)であるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「0」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「0」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT0が決定される(図139参照)。
一方、上述の特別遊技の終了後701回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ2にセットされているフラグ値が「0」、選択カウンタ2のカウント値が「0」、選択カウンタ3のカウント値が「0」であり、当該時点は通常遊技状態中(非時短遊技状態中)であるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「2」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「2」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT2が決定される(図139参照)。
なおここで、たとえば、上述の特別遊技の終了後1回目の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われた場合には、この時点の選択フラグ1にセットされているフラグ値が「2」、選択カウンタ1のカウント値が「5」であるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「7」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「7」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT7が決定される(図139参照)。
そして、上述の特別遊技の終了後1回目の特別図柄の変動表示が終了することで、第2低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。すると、第2低確率時短遊技状態の終了時の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われたため、選択フラグ1に基づいて、選択フラグ1及び2、選択カウンタ1、2及び3についてのセットが行われる。
そうすると、第2低確率時短遊技状態の終了時に第2選択情報設定テーブル123を参照し、選択状態フラグ1にセットされているフラグ値「2」に応じて、選択状態フラグ1にフラグ値「0」、選択状態フラグ2にフラグ値「0」、選択カウンタ1に初期値「0」、選択カウンタ2に初期値「0」が新たにセットされる。また、1回目の特別図柄の変動表示が終了することで選択カウンタ3のカウント値は1デクリメントされて「499」となっているが、この選択カウンタ3には新たな初期値がセットされず、現時点のカウント値「499」がそのまま引き継がれる。
(2)の場合
この場合には、特別遊技の終了時に第1選択情報設定テーブル122を参照して、選択状態フラグ1にフラグ値「7」、選択状態フラグ2にフラグ値「3」、選択カウンタ1に初期値「10」、選択カウンタ2に初期値「6」、選択カウンタ3に初期値「500」がセットされる(図136参照)。
なおここで、この場合における特別遊技が終了してから1~6回目の特別図柄の変動表示が終了するまでの間は、第2低確率時短遊技状態が設定されるため、第2遊技領域12bへ向けて遊技球が打ち出される限りにおいて、第2始動入賞口16への遊技球の入球によって第2特図乱数が取得される。その後、特別遊技が実行されることなく上述の特別遊技の終了から500回目の特別図柄の変動表示が終了した場合には、この間(上述の特別遊技の終了から7~500回目の特別図柄の変動表示が実行される間)は、通常遊技状態が設定されるため、第1遊技領域12aへ向けて遊技球が打ち出される限りにおいて、第1始動入賞口15への遊技球の入球によって第1特図乱数が取得される。さらにその後、特別遊技が実行されることなく上述の特別遊技の終了から700回目の特別図柄の変動表示が終了した場合には、この間(上述の特別遊技の終了から501~700回目の特別図柄の変動表示が実行される間)は、第1低確率時短遊技状態が設定されるため、第2遊技領域12bへ向けて遊技球が打ち出される限りにおいて、第2始動入賞口16への遊技球の入球によって第2特図乱数が取得される。
以下では、上述の特別遊技の終了後1回目、2~5回目、6回目及び7~10回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われ、11~499回目及び500回目の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われ、501~700回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われ、701回目の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われ、いずれの当否抽選でもハズレとなった場合を例に挙げて、処理を説明する。なお、501回目以降については、上述の(1)の場合と同様の処理となるため、ここでは説明を省略する。
上述の特別遊技の終了後1回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ2にセットされているフラグ値が「3」、選択カウンタ2のカウント値が「6」であるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「3」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「3」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT3が決定される(図139参照)。
また、上述の特別遊技の終了後2~5回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ2にセットされているフラグ値が「3」、選択カウンタ2のカウント値が「2」~「5」のいずれかであるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「4」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「4」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT4が決定される(図139参照)。
また、上述の特別遊技の終了後6回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ2にセットされているフラグ値が「3」、選択カウンタ2のカウント値が「1」であるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「8」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「8」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT8が決定される(図139参照)。
このように、上述の特別遊技の終了後に設定される第2低確率時短遊技状態中は、1回目において選択される変動パターンテーブル114(テーブルPT3)、2~5回目において選択される変動パターンテーブル114(テーブルPT4)、6回目において選択される変動パターンテーブル114(テーブルPT8)が異なるようになっている。すなわち、第2低確率時短遊技状態中は、上述の特別遊技の終了後からの変動回数に応じて、異なる変動パターンテーブル114を設定可能となっている。
そして、上述の特別遊技の終了後6回目の特別図柄の変動表示が終了すると、第2低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
そうすると、上述の特別遊技の終了後6回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われたため、第2低確率時短遊技状態の終了時に第2選択情報設定テーブル123を参照し、選択状態フラグ2にセットされているフラグ値「3」に応じて、選択状態フラグ1にフラグ値「0」、選択状態フラグ2にフラグ値「6」、選択カウンタ1に初期値「0」、選択カウンタ2に初期値「4」が新たにセットされる。また、6回目の特別図柄の変動表示が終了することで選択カウンタ3のカウント値は1デクリメントされて「495」となっているが、この選択カウンタ3には新たな初期値がセットされず、現時点のカウント値「495」がそのまま引き継がれる。
その後、上述の特別遊技の終了後7~10回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ2にセットされているフラグ値が「6」、選択カウンタ2のカウント値が「1」~「4」のいずれか、選択カウンタ3のカウント値が「491」~「494」のいずれかであるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「5」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「5」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT5が決定される(図139参照)。
そして、上述の特別遊技の終了後10回目の特別図柄の変動表示が終了すると、全ての残保留についての特別図柄の変動表示が終了する。
上述の如く、全ての残保留についての特別図柄の変動表示が終了した場合、選択状態フラグ1にフラグ値「0」、選択状態フラグ2にフラグ値「0」、選択カウンタ1に初期値「0」、選択カウンタ2に初期値「0」が新たにセットされる。また、10回目の特別図柄の変動表示が終了することで選択カウンタ3のカウント値は1デクリメントされて「490」となっているが、この選択カウンタ3には新たな初期値がセットされず、現時点のカウント値「490」がそのまま引き継がれる。
その後、上述の特別遊技の終了後11~499回目の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ1にセットされているフラグ値が「0」、選択カウンタ1のカウント値が「0」、選択カウンタ3のカウント値が「2」~「490」のいずれかであり、当該時点は通常遊技状態中(非時短遊技状態中)であるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「0」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「0」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT0が決定される(図139参照)。
また、上述の特別遊技の終了後500回目の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ1にセットされているフラグ値が「0」、選択カウンタ1のカウント値が「0」、選択カウンタ3のカウント値が「1」であり、当該時点は通常遊技状態中(非時短遊技状態中)であるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「11」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「11」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT11が決定される(図139参照)。
なおここで、たとえば、上述の特別遊技の終了後1回目の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われた場合には、この時点の選択フラグ1にセットされているフラグ値が「7」、選択カウンタ1のカウント値が「10」であるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「10」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「10」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT10が決定される(図139参照)。
(3)の場合
この場合には、特別遊技の終了時に第1選択情報設定テーブル122を参照して、選択状態フラグ1にフラグ値「5」、選択状態フラグ2にフラグ値「4」、選択カウンタ1に初期値「200」、選択カウンタ2に初期値「200」、選択カウンタ3に初期値「500」がセットされる(図136参照)。
なおここで、この場合における特別遊技が終了してから1~200回目の特別図柄の変動表示が終了するまでの間は、第2低確率時短遊技状態が設定されるため、第2遊技領域12bへ向けて遊技球が打ち出される限りにおいて、第2始動入賞口16への遊技球の入球によって第2特図乱数が取得される。その後、特別遊技が実行されることなく上述の特別遊技の終了から500回目の特別図柄の変動表示が終了した場合には、この間(上述の特別遊技の終了から201~500回目の特別図柄の変動表示が実行される間)は、通常遊技状態が設定されるため、第1遊技領域12aへ向けて遊技球が打ち出される限りにおいて、第1始動入賞口15への遊技球の入球によって第1特図乱数が取得される。さらにその後、特別遊技が実行されることなく上述の特別遊技の終了から700回目の特別図柄の変動表示が終了した場合には、この間(上述の特別遊技の終了から501~700回目の特別図柄の変動表示が実行される間)は、第1低確率時短遊技状態が設定されるため、第2遊技領域12bへ向けて遊技球が打ち出される限りにおいて、第2始動入賞口16への遊技球の入球によって第2特図乱数が取得される。
以下では、上述の特別遊技の終了後1~200回目及び201~204回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われ、205~499回目及び500回目の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われ、501~700回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われ、701回目の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われ、いずれの当否抽選でもハズレとなった場合を例に挙げて、処理を説明する。なお、501回目以降については、上述の(1)及び(2)の場合と同様の処理となるため、ここでは説明を省略する。
上述の特別遊技の終了後1~200回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ2にセットされているフラグ値が「4」、選択カウンタ2のカウント値が「1」~「200」のいずれかであるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「6」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「6」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT6が決定される(図139参照)。
そして、上述の特別遊技の終了後200回目の特別図柄の変動表示が終了すると、第2低確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定される。
そうすると、上述の特別遊技の終了後200回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われたため、第2低確率時短遊技状態の終了時に第2選択情報設定テーブル123を参照し、選択状態フラグ2にセットされているフラグ値「4」に応じて、選択状態フラグ1にフラグ値「0」、選択状態フラグ2にフラグ値「6」、選択カウンタ1に初期値「0」、選択カウンタ2に初期値「4」が新たにセットされる。また、200回目の特別図柄の変動表示が終了することで選択カウンタ3のカウント値は1デクリメントされて「301」となっているが、この選択カウンタ3には新たな初期値がセットされず、現時点のカウント値「301」がそのまま引き継がれる。
その後、上述の特別遊技の終了後201~204回目の当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ2にセットされているフラグ値が「6」、選択カウンタ2のカウント値が「1」~「4」のいずれか、選択カウンタ3のカウント値が「297」~「300」のいずれかであるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「5」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「5」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT5が決定される(図139参照)。
そして、上述の特別遊技の終了後204回目の特別図柄の変動表示が終了すると、全ての残保留についての特別図柄の変動表示が終了する。
上述の如く、全ての残保留についての特別図柄の変動表示が終了した場合、選択状態フラグ1にフラグ値「0」、選択状態フラグ2にフラグ値「0」、選択カウンタ1に初期値「0」、選択カウンタ2に初期値「0」が新たにセットされる。また、204回目の特別図柄の変動表示が終了することで選択カウンタ3のカウント値は1デクリメントされて「297」となっているが、この選択カウンタ3には新たな初期値がセットされず、現時点のカウント値「297」がそのまま引き継がれる。
その後、上述の特別遊技の終了後205~499回目の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ1にセットされているフラグ値が「0」、選択カウンタ1のカウント値が「0」、選択カウンタ3のカウント値が「2」~「296」のいずれかであり、当該時点は通常遊技状態中(非時短遊技状態中)であるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「0」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「0」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT0が決定される(図139参照)。
また、上述の特別遊技の終了後500回目の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われると、この時点の選択フラグ1にセットされているフラグ値が「0」、選択カウンタ1のカウント値が「0」、選択カウンタ3のカウント値が「1」であり、当該時点は通常遊技状態中(非時短遊技状態中)であるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「11」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「11」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT11が決定される(図139参照)。
なおここで、たとえば、上述の特別遊技の終了後1回目の当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われた場合には、この時点の選択フラグ1にセットされているフラグ値が「5」、選択カウンタ1のカウント値が「200」であるため、オフセット値決定テーブル124を参照し、オフセット値として「9」が決定される(図138参照)。また、決定されたオフセット値が「9」であるため、対応テーブル125を参照し、この際に変動パターンを決定するために選択する変動パターンテーブル114としてテーブルPT9が決定される(図139参照)。
そして、上述のように変動パターンテーブル114が決定されると、この決定された変動パターンテーブル114に基づいて、変動パターン(変動パターンコマンド)が決定される。
図133(a)に示すように、テーブルPT0(通常遊技状態中において第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる場合に参照)によれば、ハズレとなりハズレ図柄Z1が決定され、かつ現時点の第1保留数が0又は1の場合において、変動パターン乱数が0~209であったときに「13秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が13秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「00H」が決定され、変動パターン乱数が210~229であったときに「20秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が13秒、後半部分の変動時間が7秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「01H」が決定され、変動パターン乱数が230~239であったときに「60秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が15秒、後半部分の変動時間が45秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「02H」が決定され、変動パターン乱数が240~249であったときに「90秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が15秒、後半部分の変動時間が75秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「03H」が決定される。
また、ハズレとなりハズレ図柄Z1が決定され、かつ現時点の第1保留数が2以上の場合において、変動パターン乱数が0~209であったときに「3秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が3秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「04H」が決定され、変動パターン乱数が210~229であったときに「20秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「01H」が決定され、変動パターン乱数が230~239であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「02H」が決定され、変動パターン乱数が240~249であったときに「90秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「03H」が決定される。
また、大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定されると、現時点の第1保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~124であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「12H」が決定され、変動パターン乱数が125~249であったときに「90秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「13H」が決定される。
図133(b)に示すように、テーブルPT1(時短回数1回が設定される第2低確率時短遊技状態中の1回目において第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる場合に参照)によれば、ハズレとなりハズレ図柄Z2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに(すなわち、変動パターン乱数がいかなる値であっても)「40秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が40秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「05H」が決定される。
また、大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「40秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「15H」が決定される。
また、小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「40秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「25H」が決定される。
図133(c)に示すように、テーブルPT2(時短回数1回が設定される第2低確率時短遊技状態終了後の残保留(当該終了時点で保留記憶されている第2特図乱数)に基づく当否抽選が行われる場合、又は、通常遊技状態中において第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる場合に参照)によれば、ハズレとなりハズレ図柄Z2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「30秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が30秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「06H」が決定される。
また、大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「30秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「16H」が決定される。
また、小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「30秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「26H」が決定される。
図133(d)に示すように、テーブルPT3(時短回数6回が設定される第2低確率時短遊技状態中の1回目において第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる場合に参照)によれば、ハズレとなりハズレ図柄Z2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「35秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が35秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「07H」が決定される。
また、大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「35秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「17H」が決定される。
また、小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「35秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「27H」が決定される。
図133(e)に示すように、テーブルPT4(時短回数6回が設定される第2低確率時短遊技状態中の2~5回目において第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる場合に参照)によれば、ハズレとなりハズレ図柄Z2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「25秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が25秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「08H」が決定される。
また、大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「25秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「18H」が決定される。
また、小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「25秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「28H」が決定される。
図134(a)に示すように、テーブルPT5(時短回数6回又は200回が設定される第2低確率時短遊技状態終了後の残保留に基づく当否抽選が行われる場合に参照)によれば、ハズレとなりハズレ図柄Z2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「25秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「09H」が決定される。
また、大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「25秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「19H」が決定される。
また、小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「25秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「29H」が決定される。
図134(b)に示すように、テーブルPT6(第1低確率時短遊技状態中において第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる場合に参照)によれば、ハズレとなりハズレ図柄Z2が決定され、かつ現時点の第2保留数が0又は1の場合において、変動パターン乱数が0~229であったときに「13秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「00H」が決定され、変動パターン乱数が230~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「02H」が決定される。
また、ハズレとなりハズレ図柄Z2が決定され、かつ現時点の第2保留数が2以上の場合において、変動パターン乱数が0~229であったときに「2秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が2秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「0AH」が決定され、変動パターン乱数が230~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「02H」が決定される。
また、大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「12H」が決定される。
また、小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「22H」が決定される。
図134(c)に示すように、テーブルPT7(時短回数1回が設定される第2低確率時短遊技状態中の1回目において第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる場合に参照)によれば、ハズレとなりハズレ図柄Z1が決定されると、現時点の第1保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「02H」が決定される。
また、大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定されると、現時点の第1保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「12H」が決定される。
図134(d)に示すように、テーブルPT8(時短回数6回が設定される第2低確率時短遊技状態中の6回目において第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる場合に参照)によれば、ハズレとなりハズレ図柄Z2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「25秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「0BH」が決定される。
また、大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「25秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「1BH」が決定される。
また、小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「25秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「2BH」が決定される。
図134(e)に示すように、テーブルPT9(時短回数200回が設定される第2低確率時短遊技状態中の1~200回目において第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる場合に参照)によれば、ハズレとなりハズレ図柄Z1又はZ2が決定され、かつ現時点の保留数(第1保留数、第2保留数)が0又は1の場合において、変動パターン乱数が0~229であったときに「13秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「00H」が決定され、変動パターン乱数が230~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「02H」が決定される。
また、ハズレとなりハズレ図柄Z1又はZ2が決定され、かつ現時点の保留数(第1保留数、第2保留数)が2以上の場合において、変動パターン乱数が0~229であったときに「3秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「04H」が決定され、変動パターン乱数が230~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「02H」が決定される。
また、大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「12H」が決定される。
また、小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定されると、現時点の第2保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「22H」が決定される。
図135(a)に示すように、テーブルPT10(第1低確率時短遊技状態中、又は時短回数6回が設定される第2低確率時短遊技状態中の1~6回目において第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる場合に参照)によれば、ハズレとなりハズレ図柄Z1が決定されると、かつ現時点の第1保留数が0又は1の場合において、変動パターン乱数が0~229であったときに「13秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「00H」が決定され、変動パターン乱数が230~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「02H」が決定される。
また、ハズレとなりハズレ図柄Z1が決定され、かつ現時点の第1保留数が2以上の場合において、変動パターン乱数が0~229であったときに「2秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「0AH」が決定され、変動パターン乱数が230~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「02H」が決定される。
また、大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定されると、現時点の第1保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~249であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「12H」が決定される。
図135(b)に示すように、テーブルPT11(第1低確率時短遊技状態が設定される直前(時短発動回数カウンタのカウント値が0となった際)において第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる場合に参照)によれば、ハズレとなりハズレ図柄Z1が決定されると、現時点の第1保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~99であったときに「13秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「00H」が決定され、変動パターン乱数が100~229であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「02H」が決定され、変動パターン乱数が230~249であったときに「18秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が18秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動パターンコマンド「0BH」が決定される。
また、大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定されると、現時点の第1保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0~124であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「12H」が決定され、変動パターン乱数が125~249であったときに「18秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動パターンコマンド「1BH」が決定される。
このように、時短回数1回が設定される第2低確率時短遊技状態中の1回目において第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる場合には「40秒変動」の変動パターン、当該第2低確率時短遊技状態終了後の残保留に基づく当否抽選が行われる場合(第2低確率時短遊技状態が設定されてから2~5回目の当否抽選が行われる場合)には「30変動」の変動パターンが決定され得る(図133(b)、図133(c)参照)。
また、時短回数6回が設定される第2低確率時短遊技状態中の1回目において第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる場合には「35秒変動」の変動パターン、当該第2低確率時短遊技状態中の2~5回目において第2始動入賞口16への遊技球に基づく当否抽選が行われる場合には「25秒変動」の変動パターン、当該第2低確率時短遊技状態中の6回目において第2始動入賞口16への遊技球に基づく当否抽選が行われる場合には「25秒変動」の変動パターン、当該第2低確率時短遊技状態終了後の残保留に基づく当否抽選が行われる場合(第2低確率時短遊技状態が設定されてから7~10回目の当否抽選が行われる場合)には「25変動」の変動パターンが決定され得る(図133(d)、図133(e)、図134(a)、図134(d)参照)。
また、時短回数200回が設定される第2低確率時短遊技状態中において第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われる場合には「2秒変動」、「13秒変動」又は「60秒変動」の変動パターン、当該第2低確率時短遊技状態終了後の残保留に基づく当否抽選が行われる場合(第2低確率時短遊技状態が設定されてから201~204回目の当否抽選が行われる場合)には「25変動」の変動パターンが決定され得る(図134(a)、図134(e)参照)。
このように、第2低確率時短遊技状態が設定される時短回数の種類(1回、6回、200回)、変動回数(第2低確率時短遊技状態中のN回目、残保留)に応じて異なる変動パターンが決定され得るようになっている。これにより、第2低確率時短遊技状態が設定される時短回数の種類、変動回数に応じた態様(変動時間)による変動演出(特別図柄の変動表示)を実行可能となっている。
なお、第2低確率時短遊技状態が設定される時短回数の種類、変動回数に応じて異なる変動パターンが決定され得るのではなく、同一の変動パターンが決定され得るようにしてもよい。
また、時短回数200回が設定される第2低確率時短遊技状態中に第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選によりハズレとなった場合には「3秒変動」の変動パターンが決定され得るようになっており、第1低確率時短遊技状態中に第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選によりハズレとなった場合には「2秒変動」の変動パターンが決定され得るようになっている。
すなわち、第1低確率時短遊技状態中は第2低確率時短遊技状態中に比べて、特別図柄の変動表示の進行ペースが早くなるため、第1低確率時短遊技状態中の方が第2低確率時短遊技状態中よりも早くに大当たりや小当たりに当選しやすくなる。
なお、第2低確率時短遊技状態中に第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選によりハズレとなった場合、第1低確率時短遊技状態中に第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選によりハズレとなった場合よりも、短い変動時間が定められた変動パターンが決定され得るように設定してもよいし、いずれの場合も同一の変動時間が定められた変動パターンが決定され得るように設定してもよい。また、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく当否抽選が行われた場合にも、上述と同様の設定内容により、変動パターンが決定され得るようにしてもよい。
以上のように、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、大当たりの当選に基づく特別遊技の終了時又は小当たりの当選に基づく小当たり遊技を介して実行される特別遊技の終了時に、変動パターンが決定される際に用いられる変動パターンテーブル114を決定するための情報(選択状態フラグ1のフラグ値、選択状態フラグ2のフラグ値、選択カウンタ1のカウント値、選択カウンタ2のカウント値、選択カウンタ3のカウント値等)が設定され、上述の特別遊技の終了後に設定される第2低確率時短遊技状態の終了時に、上述の情報が新たに設定されるようになっている。
これにより、特別遊技の終了からの特別図柄の変動表示の回数に応じて、変動パターンを決定する際に用いる変動パターンテーブル114を決定しつつ、第2低確率時短遊技状態の終了からの特別図柄の変動表示の回数に応じて、変動パターンテーブル114を決定することができるため、特別遊技の終了後及び第2低確率時短遊技状態の終了後それぞれ別個に、変動演出(特別図柄の変動表示)の態様のバリエーションを豊富にすることができ、演出効果の向上を図ることができる。
また、たとえば、特別遊技の終了後に設定される第2低確率時短遊技状態が小当たりの当選回数が所定回数に到達することで終了するように設定されている場合には、第2低確率時短遊技状態が終了するタイミングは一定とはならない。そうすると、特別遊技の終了からの特別図柄の変動表示の回数と、第2低確率時短遊技状態の終了からの特別図柄の変動表示の回数とは一致しない場合が生じるため、特別遊技の終了時にのみ上述の情報を設定した場合には、第2低確率時短遊技状態の終了からの特別図柄の変動表示の回数に応じて変動パターンテーブル114を決定することができない。
そこで、他の適用例13に係るパチンコ機Pのように、特別遊技の終了時のみならず、当該特別遊技の終了後に設定される第2低確率時短遊技状態の終了時にも、上述の情報を設定することで、第2低確率時短遊技状態の終了からの特別図柄の変動表示の回数に応じて変動パターンテーブル114を決定することができ、第2低確率時短遊技状態が終了するタイミングが一定とはならない場合であっても、第2低確率時短遊技状態の終了後における変動演出(特別図柄の変動表示)の態様のバリエーションを豊富にすることができ、演出効果の向上を図ることができる。
また、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、特別遊技の終了時に設定された上述の情報(選択状態フラグ1のフラグ値)に基づいて、当該特別遊技の終了後に設定される第2低確率時短遊技状態の終了時に新たな上述の情報が設定されるようになっている。
これにより、特別遊技の終了後に設定される第2低確率時短遊技状態中の変動演出(特別図柄の変動表示)の態様に応じて、第2低確率時短遊技状態の終了後における変動演出(特別図柄の変動表示)の態様を設定することができるため、第2低確率時短遊技状態中から第2低確率時短遊技状態の終了後にかけて、変動演出(特別図柄の変動表示)の態様を連続性の高いものとすることができ、演出効果の向上を図ることができる。
(特別図柄の停止表示時間の決定の概要)
他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、選択カウンタ3のカウント値、当否抽選の結果、決定された変動パターンコマンド(変動パターン)に基づいて、特別図柄の変動表示が終了した後に当該特別図柄を停止表示する停止表示時間が決定されるようになっている。
具体的には、図140に示すように、他の適用例13に係るパチンコ機PのメインROM102には、選択カウンタ3のカウント値、当否抽選の結果、決定された変動パターンコマンドに対応する停止表示時間が定められた停止表示時間決定テーブル126が記憶されている。そして、当否抽選が行われ上述のように変動パターンコマンドが決定されると、停止表示時間決定テーブル126を参照し、当該時点における選択カウンタのカウント値、当否抽選の結果、決定された変動パターンコマンドに基づく停止表示時間が決定される。
図140に示すように、停止表示時間決定テーブル126によれば、選択カウンタ3のカウント値が「1」であった場合(当否抽選及び特別図柄の変動表示の実行時が、第1低確率時短遊技状態が設定される直前(特別遊技の終了からの特別図柄の変動表示の回数が500回目)であった場合)において、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて当否抽選が行われたとき及び第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて当否抽選が行われたときのいずれであっても、当否抽選の結果がハズレとなると、決定された変動パターンコマンドにかかわらず「18秒」の停止表示時間が決定される。
また、上述の場合において、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて当否抽選が行われたとき及び第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて当否抽選が行われたときのいずれであっても、当否抽選の結果が大当たりの当選となると、決定された変動パターンコマンドにかかわらず「0.5秒」の停止表示時間が決定される。
また、上述の場合において、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて当否抽選が行われたとき、当否抽選の結果が小当たりの当選となると、決定された変動パターンコマンドにかかわらず「15秒」の停止表示時間が決定される。
また、選択カウンタ3のカウント値が「1」以外であった場合において、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて当否抽選が行われたとき及び第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて当否抽選が行われたときのいずれであっても、決定された変動パターンコマンドがハズレに対応するもの(当否抽選の結果がハズレ)であると、「0.5秒」の停止表示時間が決定される。
また、上述の場合において、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて当否抽選が行われたとき及び第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて当否抽選が行われたときのいずれであっても、決定された変動パターンコマンドが大当たりの当選に対応するもの(当否抽選の結果が大当たりの当選)であると、「0.5秒」の停止表示時間が決定される。
また、上述の場合において、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて当否抽選が行われたとき、決定された変動パターンコマンドが小当たりの当選に対応するもの(当否抽選の結果が小当たりの当選)であると、「15秒」の停止表示時間が決定される。
すなわち、特別遊技が終了してから、特別遊技が実行されることなく特別図柄の変動表示の回数が500回目に到達した時点(すなわち、第1低確率時短遊技状態が設定される直前)における第1始動入賞口15への遊技球の入球又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選によりハズレとなった場合には、特別図柄の変動表示が終了した後、当該特別図柄(ハズレ図柄)が18秒停止表示され、上述の当否抽選により大当たりの当選となった場合には、特別図柄の変動表示が終了した後、当該特別図柄(大当たり図柄)が0.5秒停止表示され、上述の当否抽選により小当たりの当選となった場合には、特別図柄の変動表示が終了した後、当該特別図柄(小当たり図柄)が15秒停止表示される。
また、上述の時点以外における第1始動入賞口15への遊技球の入球又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選によりハズレ又は大当たりの当選となった場合には、特別図柄の変動表示が終了した後、当該特別図柄(ハズレ図柄、大当たり図柄)が0.5秒停止表示され、上述の当否抽選により小当たりの当選となった場合には、特別図柄の変動表示が終了した後、当該特別図柄(小当たり図柄)が15秒停止表示される。
また、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、上述の停止表示時間を決定する際にはまず、選択カウンタ3のカウント値が「1」であるか否か、すなわち、当該変動パターンコマンドの決定時が、第1低確率時短遊技状態が設定される直前(特別遊技の終了からの特別図柄の変動表示の回数が500回目)であるか否かを判定する。そして、選択カウンタ3のカウント値が「1」であった場合には、決定された変動パターンコマンドを判断することなく、当否抽選の結果に応じた停止表示時間(「18秒」、「0.5秒」又は「15秒」)を決定する。
一方、選択カウンタ3のカウント値が「1」でなかった場合には、決定された変動パターンコマンドを判断した上で、当該変動パターンコマンドに応じた停止表示時間(「0.5秒」又は「15秒」)を決定する。
なお、決定される停止表示時間の種類としては、上述の内容に限定されるものではない。
たとえば、選択カウンタ3のカウント値が「1」でなかった場合には、決定された変動パターンコマンドの種類に応じて異なる停止表示時間が決定され得るようにしてもよい。
具体的には、たとえば、決定された変動パターンコマンドが第1低確率時短遊技状態中又は第2低確率時短遊技状態中に決定されるハズレに対応するものであった場合には、決定された変動パターンコマンドが通常遊技状態中に決定されるハズレに対応するものであった場合よりも長い停止表示時間や短い停止表示時間が決定されるようにしてもよい。
また、たとえば、決定された変動パターンコマンドが第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて決定されるハズレに対応するものであった場合には、決定された変動パターンコマンドが第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて決定されるハズレに対応するものであった場合よりも長い停止表示時間や短い停止表示時間が決定されるようにしてもよい。
また、小当たりの当選に対応する変動パターンコマンドが決定された場合、大当たりの当選に対応する変動パターンコマンドが決定された場合においても、上述と同様に停止表示時間が決定されるようにしてもよい。
(第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知の実行の概要)
他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、特別遊技の終了から、特別遊技が実行されることなく特別図柄の変動表示の回数が500回目に到達すると、この変動表示が終了した後に第1低確率時短遊技状態が設定され、特に図示していないが、副制御基板300のサブCPU301により、演出表示装置21の表示部21aにおける第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知(たとえば、「ラッキータイムスタート!」という文字表示)が所定期間(本例では6秒間)行われるようになっている。
具体的には、上述の500回目に到達した際に実行される当否抽選でハズレとなった場合には、特別図柄(ハズレ図柄)の変動表示が終了した時点で第1低確率時短遊技状態が設定される。すなわち、この場合には、ハズレ図柄の停止表示が開始された時点(停止表示時間の計時が開始された時点)で第1低確率時短遊技状態が設定される。したがって、ハズレ図柄の停止表示中の遊技状態は第1低確率時短遊技状態となっている。
そして、この場合には、ハズレ図柄の停止表示が開始された時点から第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知が開始される。また、上述の場合に決定される停止表示時間は18秒であり、第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知が行われる期間である6秒間よりも長いため、第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知はハズレ図柄の停止表示中に終了する。
また、上述の500回目に到達した際に実行される当否抽選で小当たりの当選となった場合には、当該当選に基づく小当たり遊技中に所定個数の遊技球が特別領域に進入せず特別遊技が実行されなかったときに、小当たり遊技の実行に基づく大入賞口18の開閉が終了した後に設定されるエンディング時間(10秒)が経過した時点(小当たり遊技が終了した時点)で第1低確率時短遊技状態が設定される。すなわち、このときには、小当たり図柄の停止表示中の遊技状態は、第1低確率時短遊技状態ではなく通常遊技状態となっている。
そして、このときには、小当たり遊技が終了した時点から第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知が開始され、次の特別図柄の変動表示の開始後に、第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知が終了する。すなわち、このときには、ハズレとなった場合と異なり、小当たり図柄の停止表示中においては、第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知が行われない(すなわち、第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知が制限される)ようになっている。
一方、上述の500回目に到達した際に実行される当否抽選で小当たりの当選となった場合には、当該当選に基づく小当たり遊技中に所定個数の遊技球が特別領域に進入すると特別遊技が実行される。このときには、第1低確率時短遊技状態が設定されないため、第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知は行われない。
また、上述の500回目に到達した際に実行される当否抽選で大当たりの当選となった場合には、当該当選に基づいて特別遊技が実行される。このときには、第1低確率時短遊技状態が設定されないため、第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知は行われない。
以上のように、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、特別遊技の終了から、特別遊技が実行されることなく特別図柄の変動表示の回数が500回目に到達し、この際に実行される当否抽選でハズレとなった場合には、ハズレ図柄の停止表示中の遊技状態が第1低確率時短遊技状態となり、このハズレ図柄の停止表示中に第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知が実行されるようになっている。
これにより、次の特別図柄の変動表示が開始されるよりも前に第1低確率時短遊技状態の設定及び第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知を完了させることができるため、ハズレ図柄の停止表示が終了した後におけるメインCPU101等のハードウェア資源にかかる処理負荷を軽減することができる。また、第1低確率時短遊技状態の設定に併せて、第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知が実行されるため、第1低確率時短遊技状態が設定されるタイミングと第1低確率時短遊技状態が設定された旨が報知されるタイミングとに時間差が生じ、遊技者に違和感を与えるような事態を防止することができる。
また、特別遊技の終了から、特別遊技が実行されることなく特別図柄の変動表示の回数が500回目に到達し、この際に実行される当否抽選でハズレとなった場合には、第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知が行われる時間(6秒)よりも長く、特別図柄の変動表示の回数が500回目以外の際に実行される当否抽選でハズレとなった場合に設定される停止表示時間(0.5秒)と異なる停止表示時間(18秒)が設定されるようになっている。
これにより、特別図柄の変動表示の回数が500回目の場合のハズレ図柄の停止表示中に確実に第1低確率時短遊技状態の報知を完了させられるとともに、500回目の場合にハズレとなったときの停止表示時間と500回目以外の場合にハズレとなったときの停止表示時間とが異なることから、ハズレ図柄の停止表示の長さにより、特別図柄の変動表示の回数が500回目である旨を把握させることが可能となる。
また、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、特別遊技の終了から、特別遊技が実行されることなく特別図柄の変動表示の回数が500回目に到達し、この際に実行される当否抽選で小当たりの当選となった場合には、小当たり図柄の停止表示中の遊技状態は通常遊技状態(非時短遊技状態)となり、この小当たり図柄の停止表示中には第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知は実行されず(すなわち、当該報知の実行が制限され)、小当たり図柄の停止表示の終了後における小当たり遊技の終了時点で第1低確率時短遊技状態が設定されるようになっている。
これにより、小当たりに当選した場合においても、第1低確率時短遊技状態の設定に併せて、第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知が実行されるため、第1低確率時短遊技状態が設定されていないにもかかわらず、第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知が行われることにより遊技者に違和感を与えるような事態を防止することができる。
また、特別図柄の変動表示の回数が500回目の場合において、ハズレとなったときの停止表示時間(18秒)は、小当たりの当選となったときの停止表示時間(15秒)よりも長くなっている。
これにより、ハズレ図柄の停止表示中には小当たり図柄の停止表示中よりも、実行できる処理や演出のバリエーションが豊富となり、演出効果の向上等を図ることができる。
次に、他の適用例13のメイン制御基板100における処理のうち、変動パターンの決定、停止表示時間の決定、第1低確率時短遊技状態の設定に関連する処理を中心に、フローチャートを用いて説明し、これらの処理以外に関しては説明を割愛する。
まず、変動開始時に変動パターンを決定する変動パターン決定処理について、図141のフローチャートを参照して説明する。
ステップ7500において、メインCPU101は、現時点の遊技状態、保留数(第1保留数、第2保留数)、遊技球が入球した始動入賞口(第1始動入賞口15、第2始動入賞口16)を確認する。そして、次のステップ7501に進む。
ステップ7501において、メインCPU101は、オフセット値決定テーブル124を参照し、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には選択状態フラグ1のフラグ値、選択カウンタ1のカウント値、選択カウンタ3のカウント値、現時点の遊技状態に基づいて、対応するオフセット値を決定し、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合には選択状態フラグ2のフラグ値、選択カウンタ2のカウント値、選択カウンタ3のカウント値、現時点の遊技状態に基づいて、対応するオフセット値を決定する。そして、次のステップ7502に進む。
ステップ7502において、メインCPU101は、対応テーブル125を参照し、上述のステップ7501で決定したオフセットに基づいて、対応する変動パターンテーブル114を選択する。そして、次のステップ7503に進む。
ステップ7503において、メインCPU101は、上述のステップ7502で選択された変動パターンテーブル114を参照し、決定された特別図柄の種類、取得された変動パターン乱数、及び、上述のステップ7500で確認した保留数(第1保留数又は第2保留数)に基づいて、変動パターンコマンド(変動パターン)を決定する。そして、次のステップ7504に進む。
ステップ7504において、メインCPU101は、上述のステップ7503で決定された変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。そして、次のステップ7505に進む。
ステップ7505において、メインCPU101は、上述のステップ7502で選択された変動パターンテーブル114を参照し、上述のステップ7503で決定された変動パターンコマンドに対応付けられた変動時間を取得する。また、メインCPU101は、この取得された変動時間を変動時間タイマカウンタにセットする。そして、変動パターン決定処理を終了する。
次に、特別図柄の変動表示の終了後に計時される停止表示時間を決定する停止表示時間決定処理について、図142のフローチャートを参照して説明する。
ステップ7600において、メインCPU101は、特別図柄の変動表示が終了した時点であるか否か(すなわち、特別図柄の変動時間が経過した時点であるか否か)を判定する。そして、特別図柄の変動表示が終了した時点でないと判定した場合、停止表示時間決定処理を終了する。一方、特別図柄の変動表示が終了した時点であると判定した場合、次のステップ7601に進む。
ステップ7601において、メインCPU101は、選択カウンタ3のカウント値が1であるか否か、すなわち、当該時点が、特別遊技の終了から特別遊技が実行されることなく特別図柄の変動表示の回数が500回目に至った時点(第1低確率時短遊技状態が設定される直前)であるか否かを判定する。なお、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、選択カウンタ3のカウント値と時短発動回数カウンタのカウント値とは一致することから、ここでは、時短発動回数カウンタのカウント値が1であるか否かを判定するようにしてもよい。そして、選択カウンタ3のカウント値が1であると判定した場合、ステップ7604に進む。一方、選択カウンタ3のカウント値が1でないと判定した場合、次のステップ7602に進む。
ステップ7602において、メインCPU101は、停止表示時間決定テーブル126を参照し、決定された変動パターンコマンド(ハズレに対応する変動パターンコマンド、大当たりに対応する変動パターンコマンド、小当たりに対応する変動パターンコマンド)に応じた停止表示時間(0.5秒、0.5秒、15秒)を決定する。なお、決定された停止表示時間は停止表示時間タイマカウンタにセットされ、当該停止表示時間の計時が行われる。そして、次のステップ7603に進む。
ステップ7603において、メインCPU101は、選択カウンタ1、2及び3のカウント値をいずれも1デクリメントする。そして、停止表示時間決定処理を終了する。
また、上述のステップ7601で選択カウンタ3のカウント値が1であると判定した場合に進むステップ7604において、メインCPU101は、停止表示時間決定テーブル126を参照し、実行された当否抽選の結果(ハズレ、大当たり、小当たり)に応じた停止表示時間(18秒、0.5秒、15秒)を決定する。そして、次のステップ7605に進む。
ステップ7605において、メインCPU101は、選択カウンタ1、2及び3のカウント値をいずれも1デクリメントする。そして、次のステップ7606に進む。
ステップ7606において、メインCPU101は、実行された当否抽選の結果がハズレであるか否かを判定する。そして、ハズレでない(すなわち、大当たり又は小当たりである)と判定した場合、停止表示時間決定処理を終了する。なお、ハズレでないと判定した場合には、その後、大当たりの当選に基づく特別遊技の実行に関する処理、又は、小当たりの当選に基づく小当たり遊技の実行に関する処理が行われる。一方、ハズレであると判定した場合、次のステップ7607に進む。
ステップ7607において、第1低確率時短遊技状態の設定、及び、時短回数のセット等を行う第1低確率時短遊技状態設定処理を実行する。そして、停止表示時間決定処理を終了する。
次に、小当たりに当選した際に第1低確率時短遊技状態の設定に関する小当たり時第1低確率時短遊技状態設定処理について、図143のフローチャートを参照して説明する。
ステップ7700において、メインCPU101は、小当たり遊技が終了した時点であるか否か、すなわち、小当たり遊技の終了時に設定されるエンディング時間が経過した時点であるか否かを判定する。そして、小当たり遊技が終了した時点でないと判定した場合、小当たり時第1低確率時短遊技状態設定処理を終了する。一方、小当たり遊技が終了した時点であると判定した場合、次のステップ7701に進む。
ステップ7701において、メインCPU101は、時短発動回数カウンタのカウント値が「1」であるか否か、すなわち、当該時点が、特別遊技の終了から特別遊技が実行されることなく特別図柄の変動表示の回数が500回目に至った時点(第1低確率時短遊技状態が設定される直前)であるか否かを判定する。なお、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、選択カウンタ3のカウント値と時短発動回数カウンタのカウント値とは一致することから、ここでは、選択カウンタ3のカウント値が1であるか否かを判定するようにしてもよい。そして、時短発動回数カウンタのカウント値が1でないと判定した場合、小当たり時第1低確率時短遊技状態設定処理を終了する。一方、時短発動回数カウンタのカウント値が1であると判定した場合、次のステップ7702に進む。
ステップ7702において、メインCPU101は、小当たり遊技中に大入賞口18内の特別領域に所定個数の遊技球が進入したか否かを判定する。そして、進入したと判定した場合、小当たり時第1低確率時短遊技状態設定所定を終了する。なお、進入したと判定した場合には、その後、特別遊技の実行に関する処理が行われる。一方、進入していないと判定した場合、次のステップ7703に進む。
ステップ7703において、メインCPU101は、第1低確率時短遊技状態設定処理を実行する。そして、小当たり時第1低確率時短遊技状態設定処理を終了する。
次に、特別遊技の終了時に選択状態フラグ1及び2、選択カウンタ1、2及び3に関する設定を行う特別遊技終了時情報設定処理について、図144のフローチャートを参照して説明する。
ステップ7800において、メインCPU101は、特別遊技が終了した時点であるか否かを判定する。そして、特別遊技が終了した時点でないと判定した場合、特別遊技終了時情報設定処理を終了する。一方、特別遊技が終了した時点であると判定した場合、次のステップ7801に進む。
ステップ7801において、メインCPU101は、第1選択情報設定テーブル122を参照し、特別遊技の実行の契機となった当否抽選が行われた時点の遊技状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)、及び、当該当否抽選の結果に基づいて決定された特別図柄(大当たり図柄X1、X2又はX3、小当たり図柄Y1又はY2)に基づくフラグ値及び初期値を、選択状態フラグ1及び2、選択カウンタ1、2及び3にそれぞれセットする。そして、特別遊技終了時情報設定処理を終了する。
次に、第2低確率時短遊技状態の終了時に選択状態フラグ1及び2、選択カウンタ1、2及び3に関する設定を行う第2低確率時短遊技状態終了時情報設定処理について、図145のフローチャートを参照して説明する。
ステップ7900において、メインCPU101は、第2低確率時短遊技状態が終了した時点であるか否かを判定する。そして、第2低確率時短遊技状態が終了した時点でないと判定した場合、第2低確率時短遊技状態終了時情報設定処理を終了する。一方、第2低確率時短遊技状態が終了した時点であると判定した場合、次のステップ7901に進む。
ステップ7901において、メインCPU101は、第2選択情報設定テーブル123を参照し、第2低確率時短遊技状態が終了した時点における当否抽選が第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて行われた場合には選択状態フラグ1にセットされているフラグ値に基づくフラグ値及び初期値を、第2低確率時短遊技状態が終了した時点における当否抽選が第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて行われた場合には選択状態フラグ2にセットされているフラグ値に基づくフラグ値及び初期値を、新たに、選択状態フラグ1及び2、選択カウンタ1及び2にそれぞれセットする。なお、選択カウンタ3には新たに初期値はセットされず、現時点のカウント値がそのまま引き継がれる。そして、第2低確率時短遊技状態終了時情報設定処理を終了する。
なお、特に図示していないが、メインCPU101は、ラムクリアが行われた時点、及び、第2低確率時短遊技状態の終了後において全ての残保留について特別図柄の変動表示が終了した時点においても、選択状態フラグ1及び2に対するフラグ値のセット、選択カウンタ1、2及び3に対する初期値のセットに関する処理を実行する。
以下、他の適用例13に係るパチンコ機Pの変形例について説明する。
他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、特別遊技の終了後に設定される第2低確率時短遊技状態の終了時において、当該時点で選択状態フラグ1又は選択状態フラグ2にセットされていたフラグ値(特別遊技の終了時にセットされたフラグ値)に応じて、選択状態フラグ1、選択状態フラグ2、選択カウンタ1、選択カウンタ2、選択カウンタ3に対し新たな設定を行うようになっていたが、当該設定を行う時点としては、これに限定されるものではない。
たとえば、第1低確率時短遊技状態の終了時においても、当該時点で選択フラグ1又は選択フラグ2にセットされていたフラグ値に応じて、選択状態フラグ1、選択状態フラグ2、選択カウンタ1、選択カウンタ2、選択カウンタ3に対し新たな設定を行うようにしてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例13に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏するとともに、第1低確率時短遊技状態が終了した後に決定される変動パターンのバリエーションを豊富にすることができる。
また、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、選択状態フラグ1、選択状態フラグ2、選択カウンタ1、選択カウンタ2、選択カウンタ3に基づいて、変動パターンの決定時に用いる変動パターンテーブル114を決定するようになっていたが、変動パターンテーブル114を決定するためのパラメータ(情報)としては、これに限定されるものではない。
たとえば、上述以外に1又は複数のフラグやカウンタを設け、これらのフラグやカウンタも用いて変動パターンテーブル114を決定するようにしてもよい。
また、上述の一部のフラグやカウンタを用いて変動パターンテーブル114を決定するようにしてもよい。具体的には、選択状態フラグ1、選択カウンタ1及び選択カウンタ3のみを設け、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合のいずれであっても、選択状態フラグ1、選択カウンタ1及び選択カウンタ3を用いて変動パターンテーブル114を決定するようにしてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例13に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、特別図柄の変動表示の回数が予め定められた時短回数に到達することに基づき、第1低確率時短遊技状態や第2低確率時短遊技状態が終了するようになっていたが、第1低確率時短遊技状態や第2低確率時短遊技状態が終了するための条件としては、これに限定されるものではない。
たとえば、小当たりに所定回数当選すること、普通図柄の抽選による当たりの回数が所定回数に到達すること、普通図柄の変動が所定回数行われること等に基づき、第1低確率時短遊技状態や第2低確率時短遊技状態が終了するように設定してもよい。そして、このように設定した場合にも、上述と同様に、第1低確率時短遊技状態や第2低確率時短遊技状態の終了時に、選択状態フラグ1、選択状態フラグ2、選択カウンタ1、選択カウンタ2、選択カウンタ3に対し新たな設定を行うようにしてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例13に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、特別遊技の終了時において、選択カウンタ3には、第1低確率時短遊技状態が発動するまでの時短発動回数(500回)に対応する初期値「500」がセットされるようになっていたが、これに限定されるものではない。
たとえば、選択カウンタ3には、特別遊技の終了から第1低確率時短遊技状態が終了するまでの特別図柄の変動表示の回数(700回)に対応する初期値「700」をセットするようにしてもよい。そして、たとえば、選択カウンタ3のカウント値が「201」である場合には、第1低確率時短遊技状態が設定される直前(特別図柄の変動表示の回数が500回目)であると判断して、上述と同様の処理を実行するようにしてもよい。
このようにした場合にも、他の適用例13に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、特別遊技が終了してからの特別図柄の変動表示の回数が500回目である場合の当否抽選においてハズレとなった場合、ハズレ図柄の停止表示が開始された時点から、第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知が実行されるようになっていたが、当該報知の実行時点としてはこれに限定されるものではない。
たとえば、ハズレ図柄の停止表示の開始後、所定時間(たとえば、1秒等)が経過した時点から、上述の報知が実行されるようにしてもよい。また、上述の報知はハズレ図柄の停止表示中に終了するのではなく、当該停止表示の終了後に終了するようにしてもよい。
このようにした場合であっても、他の適用例13に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
また、他の適用例13に係るパチンコ機Pでは、特別遊技の終了から、特別遊技が実行されることなく特別図柄の変動表示の回数が500回目に到達し、この際に実行される当否抽選で小当たりの当選となった場合には、小当たり図柄の停止表示中の遊技状態は通常遊技状態(非時短遊技状態)となり、この小当たり図柄の停止表示中には第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知を実行しないことで、当該報知の実行が制限されるようになっていたが、制限の態様としてはこれに限定されるものではない。
たとえば、第1低確率時短遊技状態が設定された旨の報知を実行するものの、当該報知に重ねて、当該報知を隠す秘匿表示を行うことで、当該報知の実行が制限されるようにしてもよい。
このようにした場合であっても、他の適用例13に係るパチンコ機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
なお、上述の実施の形態、変形例、他の適用例の各種設定や制御は、矛盾の生じない範囲内で互いに組み合わせて構成してもよい。
また、他の適用例13(上述の実施の形態)における当否判定処理を実行するメインCPU101は、本発明の決定手段に相当する。また、他の適用例13における特別図柄は、本発明の図柄に相当する。また、他の適用例13における変動パターン決定処理を実行するメインCPU101は、本発明の変動パターン決定手段に相当する。また、他の適用例13(上述の実施の形態)における特別遊技制御処理を実行するメインCPU101は、本発明の実行手段に相当する。また、他の適用例13における通常遊技状態は、本発明の非時短遊技状態に相当する。また、他の適用例13における第2低確率時短遊技状態は、本発明の時短遊技状態に相当する。また、他の適用例13における選択情報フラグ1、選択状態フラグ2、選択カウンタ1、選択カウンタ2、選択カウンタ3は、本発明の変動パターンの決定に用いる決定情報に相当する。また、他の適用例13におけるパチンコ機Pは、本発明の遊技機に相当する。
P パチンコ機
100 主制御基板
101 メインCPU
102 メインROM
103 メインRAM
300 副制御基板
301 サブCPU
302 サブROM
303 サブRAM

Claims (2)

  1. 遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを決定可能な決定手段と、
    前記決定の結果に対応する図柄の変動表示の態様を定めた変動パターンを決定可能な変動パターン決定手段と、
    前記特別遊技を実行する旨が決定された場合、当該特別遊技を実行可能な実行手段と、
    相対的に前記変動表示の実行頻度が低い遊技を行うことが可能な非時短遊技状態、及び、相対的に前記変動表示の実行頻度が高い遊技を行うことが可能な時短遊技状態のいずれかを設定可能な設定手段と、を備え、
    前記特別遊技の終了後の遊技状態を前記時短遊技状態に設定可能であり、
    前記特別遊技の終了及び前記時短遊技状態の終了を契機として前記変動パターンの決定に用いる決定情報を設定可能であることを特徴とする遊技機。
  2. 前記特別遊技の終了を契機として設定された前記決定情報に基づいて定まる前記決定情報を、前記時短遊技状態の終了を契機として設定可能であることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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