JP2022105375A - 緊急離脱カップリングのブレーキ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】実施形態は、第1カップリング部と、第1カップリング部に固定される第2カップリング部とを有する緊急離脱カップリングにおいて、外力の印加によって第1カップリング部と第2カップリング部との間が固定状態から離脱状態になる離脱動作後に、離脱部分の移動を停止させるためのブレーキ装置である。ブレーキ装置は、第1カップリング部に固定されるブレーキピストンと、第2カップリング部に固定され、前記ブレーキピストンを内部に収容するブレーキシリンダーとを備え、ブレーキピストンとブレーキシリンダーとの間に生ずる摩擦力によって、前記離脱部分の移動を抑制するように構成されている。
【選択図】図1
Description
もう一つの表現では、緊急離脱カップリングの位置を円の中心とし、ホースの破断時長さを半径とする円周以内に充填ノズルがある場合で、緊急離脱カップリングに離脱に必要な引っ張り力が加わった場合をいう。瞬時応力時における緊急離脱カップリング1の離脱動作には影響を与えず、第1カップリング部11と第2カップリング部12とが完全に離脱することを抑制する事で、離脱された部分が動き回る二次的なリスクを防止できる。
[A]全体構成
図1は、第1実施形態に係る緊急離脱カップリングのブレーキ装置を示す側面図である。図1では、ブレーキ装置3と共に緊急離脱カップリング1の側面を示している。
緊急離脱カップリング1は、図1に示すように、関連技術の場合(図7参照)と同様に、第1カップリング部11と第2カップリング部12との間が連結されて固定されている。
ブレーキ装置3は、図1に示すように、緊急離脱カップリング1の周囲に複数が設置されている。本実施形態では、ブレーキ装置3は、ブレーキ装置本体30と第1連結シャフト301と第2連結シャフト302とを含み、ブレーキ装置本体30の一端(上端部)に第1連結シャフト301が固定され、ブレーキ装置本体30の他端(下端部)に第2連結シャフト302が固定されている。
緊急離脱カップリング1の詳細構成について図2を用いて説明する。
緊急離脱カップリング1のうち、第1カップリング部11は、第1カップリング内筒部11aと第1カップリング外筒部11bと第1プラグ11cとを有する。
緊急離脱カップリング1のうち、第2カップリング部12は、第2カップリング内筒部12aと第2カップリング外筒部12bと第2プラグ12cとを有する。
緊急離脱カップリング1が固定状態である場合には、第1カップリング内筒部11aと第2カップリング内筒部12aとの間は、互いに連結され、内筒固定ピン13aによって固定されている。また、第1カップリング外筒部11bと第2カップリング外筒部12bとの間は、互いに連結され、外筒固定ピン13bによって固定されている。緊急離脱カップリング1は、第1カップリング内筒部11aと第2カップリング内筒部12aとの連結体がピストンとして機能し、第1カップリング外筒部11bと第2カップリング外筒部12bとの連結体がシリンダとして機能するように構成されている。
緊急離脱カップリング1が固定状態から離脱状態になる離脱動作では、まず、内筒固定ピン13aが破断することによって、第1カップリング内筒部11aと第2カップリング内筒部12aとの間が離脱される。上記のように、緊急離脱カップリング1が固定状態であるときには、第1圧力室R11の圧力と第2圧力室R12の圧力とが同じであるため、内筒固定ピン13aは、第1カップリング内筒部11aと第2カップリング内筒部12aとの連結体に加わる外力(たとえば、車両の移動による力)の作用によって破断される。
ブレーキ装置3の詳細構成について図3Aおよび図3Bを用いて説明する。
ブレーキ装置本体30において、ブレーキピストン31は、たとえば、円柱形状の棒状体である。
ブレーキ装置本体30において、ブレーキシリンダー32は、たとえば、円筒体を構成する部分を含み、ブレーキピストン31を内部に収容する。
本実施形態の緊急離脱カップリング1において固定状態から離脱状態になる離脱動作は、第1連結シャフト301および第2連結シャフト302の固定に遊びを持たせる事で、離脱の為の応力には影響を与えない。
以上のように、本実施形態では、緊急離脱カップリング1の通常の離脱動作は、ブレーキ装置3があっても、従来と同じ応力で開始され、充填ホース80が離脱するよりも前に、ブレーキ装置3があっても、第1カップリング部11と第2カップリング部12との間が完全に離脱する。この一方で、瞬時応力時には、離脱動作は開始されるが、充填ホース80が完全に離脱する前に、ブレーキ装置3によって離脱部分の移動が制動される。その結果、本実施形態では、緊急離脱カップリング1において、瞬時応力時の離脱動作が実行されたときに、充填ホース80の離脱が制動されるので、離脱された部分が不規則に動き回ることを防止でき、安全性を効果的に向上可能である。
[A]ブレーキ装置の構成
図4Aおよび図4Bは、第2実施形態に係る緊急離脱カップリングのブレーキ装置を示す断面図である。
ブレーキ装置3において、ブレーキ装置本体30bは、ブレーキピストン31bとブレーキシリンダー32bと粘性物質311bとを有する。
ブレーキピストン31bは、たとえば、円柱形状の棒状体(マンドレル)である。
ブレーキシリンダー32bは、たとえば、円筒体であって、ブレーキピストン31bを内部に収容する。ブレーキシリンダー32bの内径は、ブレーキピストン31bに設けられたラム310の外径の最大値よりも大きい。
粘性物質311bは、ブレーキピストン31bの内部において、ブレーキピストン31bとブレーキシリンダー32bとの間に介在している。粘性物質311bは、遅いせん断刺激に対しては液体のように振る舞い、より速いせん断刺激に対しては固体のような抵抗力を発揮するダイラタンシー特性を持つ。
連結シャフト301bは、ブレーキピストン31bの一端(上端部)に設けられており、上部プレート92bに固定されている。上部プレート92bは、緊急離脱カップリング1において第1カップリング部11を構成する第1カップリング外筒部11bの管軸に対してプレート面が直交するように、第1カップリング外筒部11bに設置されており、連結シャフト301bは、上部プレート92bに形成された貫通孔H92bに挿入されている。連結シャフト301bは、外周面にネジ山が形成された雄ネジ(ボルト)であって、連結シャフト301bに雌ネジ(ナット)が捻じり込まれることによって、連結シャフト301bが上部プレート92bに固定される。
本実施形態では、粘性物質311bがダイタランシー特性を持つため、応力が加わった瞬間は、殆ど抵抗が無いので、加わった応力はほぼ全て、緊急離脱カップリング1の離脱に利用される。このため、本実施形態のブレーキ装置3bは、緊急離脱カップリング1の離脱動作に影響を与えない。又、車両の誤発進の様に比較的低速であるが、持続性がある応力の印加に対して、本実施形態のブレーキ装置3bが大きな抵抗に成らないので、完全に離脱する。一方で、カップリング部の離脱時の早い速度の応力等に関しては、ブレーキ装置3bが強い抵抗を示して完全な離脱を防止する。
以上のように、本実施形態では、瞬時応力時の緊急離脱カップリング1の離脱動作は、充填ホース80が完全に離脱するよりも前に、ブレーキ装置3bによって制動される。その結果、本実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、緊急離脱カップリング1において車両誤発進による離脱動作が実行されたときには、ホース破断前に完全に離脱するが、瞬時応力時の場合には、ブレーキにより制動され不規則に動き回ることを防止できるので、安全性を効果的に向上可能である。
[A]カップリング収容チューブ5の構成
図5Aは、第3実施形態に係る緊急離脱カップリングのブレーキ装置を示す図である。図5Aでは、緊急離脱カップリング1については側面を示しており、ブレーキ装置については断面を示している。
カップリング収容チューブ5は、たとえば、フッ素樹脂などの形状記録樹脂を材料として用いて形成される。(特開平11-323053等)
カップリング収容チューブ5の設置に関して、図5Aと共に、図5Bおよび図5Cを用いて説明する。
本実施形態において、緊急離脱カップリング1の離脱動作は、瞬時応力時の場合には充填ホース80が完全に離脱するよりも前に、ブレーキ装置であるカップリング収容チューブ5によって制動される。この一方で、車両の誤発進による離脱動作の場合には、充填ホース80の破断前にカップリング収容チューブ5が拡がって、緊急離脱カップリング1がカップリング収容チューブ5から抜けて充填ホース80が完全離脱する。
以上のように、本実施形態では、瞬時応力時の緊急離脱カップリング1の離脱動作は、充填ホース80が完全に離脱するよりも前に、ブレーキ装置であるカップリング収容チューブ5によって制動される。その結果、本実施形態では、瞬時応力時に緊急離脱カップリング1において離脱動作が実行されたときに、離脱された部分が不規則に動き回ることを防止できるので、安全性を効果的に向上可能である。
[A]カップリング収容チューブ5dの構成
図6Aおよび図6Bは、第4実施形態に係る緊急離脱カップリングのブレーキ装置を示す断面図である。図6Aおよび図6Bでは、緊急離脱カップリング1については側面を示しており、ブレーキ装置については断面を示している。図6Aは、緊急離脱カップリング1の離脱動作が生ずる前の状態を示し、図6Bは、緊急離脱カップリング1の離脱動作が生じた後の状態を示している。
第3実施形態の場合(図5A参照)には、第1のカップリング本体部111と第2のカップリング本体部121とが連結された連結体と、チューブ本体部50との間が密着している。このため、チューブ本体部50においては、張力が印加された状態にあるので、緊急離脱カップリング1の単体の場合よりも離脱のための応力が大きくなるおそれがある。その結果、第3実施形態の場合には、離脱カップリング1の離脱動作が生ずる応力が基準値を超える恐れある。
以上のように、本実施形態では、緊急離脱カップリング1の離脱動作をカップリング収容チューブ5dが阻害しないため、安全性を更に効果的に向上可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
Claims (6)
- 第1カップリング部と、前記第1カップリング部に固定される第2カップリング部とを有する緊急離脱カップリングにおいて、応力の印加によって前記第1カップリング部と前記第2カップリング部との間が固定状態から離脱状態になる離脱動作後に、離脱部分の移動を停止させるためのブレーキ装置であって、
前記第1カップリング部に固定されるブレーキピストンと、
前記第2カップリング部に固定され、前記ブレーキピストンを内部に収容するブレーキシリンダーと
を備え、
前記ブレーキピストンと前記ブレーキシリンダーとの間に生ずる摩擦力によって、前記離脱部分の移動を抑制するように構成されている、
緊急離脱カップリングのブレーキ装置。 - 前記ブレーキピストンと前記ブレーキシリンダーとの間に生ずる摩擦力を調整するための摩擦力調整部
を有する、
請求項1に記載の緊急離脱カップリングのブレーキ装置。 - 前記ブレーキシリンダーと前記ブレーキピストンとの間に、粘性物質が介在している、
請求項1に記載の緊急離脱カップリングのブレーキ装置。 - 第1カップリング部と、前記第1カップリング部とに固定される第2カップリング部とを有する緊急離脱カップリングにおいて、応力の印加によって前記第1カップリング部と前記第2カップリング部との間が固定状態から離脱状態になる離脱動作後に、離脱部分の移動を停止させるためのブレーキ装置であって、
前記緊急離脱カップリングを収容するカップリング収容チューブ
を備え、
前記第1カップリング部と前記第2カップリング部との少なくとも一方に充填ホースが接続され、
前記カップリング収容チューブを拡管する強度は、前記充填ホースの破断強度より小さい、
緊急離脱カップリングのブレーキ装置。 - 前記第1カップリング部は、
第1のカップリング本体部と、
前記第1のカップリング本体部の一端に位置し、前記第1のカップリング本体部よりも外径が小さい第1のカップリングソケット部と
を含み、
前記第2カップリング部は、
第2のカップリング本体部と、
前記第2のカップリング本体部の一端に位置し、前記第2のカップリング本体部よりも外径が小さい第2のカップリングソケット部と
を含み、前記緊急離脱カップリングは、前記固定状態の際に、前記第1のカップリング本体部の他端と前記第2のカップリング本体部の他端とが連結されるように構成されており、
前記カップリング収容チューブは、
前記緊急離脱カップリングにおいて前記第1のカップリング本体部の他端と前記第2のカップリング本体部の他端とが連結された部分を内部の収容空間本体部に収容するチューブ本体部と、
前記収容空間本体部よりも内径が小さい第1の収容空間ソケット部に前記第1のカップリングソケット部を収容する第1のチューブソケット部と、
前記収容空間本体部よりも内径が小さい第2の収容空間ソケット部に前記第2のカップリングソケット部を収容する第2のチューブソケット部と、
を含む、
請求項4に記載の緊急離脱カップリングのブレーキ装置。 - 前記カップリング収容チューブは、前記第1のカップリング本体部と前記第2のカップリング本体部とが連結された連結体と、前記チューブ本体部との間に空隙が介在するように前記収容空間本体部が構成されている、
請求項5に記載の緊急離脱カップリングのブレーキ装置。
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- 2021-01-04 JP JP2021000100A patent/JP7482047B2/ja active Active
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