特許法第30条第2項適用申請有り 平成31年4月8日、<Android版>https://play.google.com/store/apps/details?id=com.dena.pokota,<iOS版>https://itunes.apple.com/jp/app/id1175969205
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る動画配信サーバ10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。動画配信サーバ10は、図示するように、インターネット等の通信ネットワーク20を介してユーザ端末30と通信可能に接続されている。図1においては、1つのユーザ端末30のみが図示されているが、サーバ10は、複数のユーザ端末30と通信可能に接続されている。動画配信サーバ10は、ライブ動画を配信及び視聴するためのライブ動画配信サービスを、ユーザ端末30を介してユーザに提供する。本実施形態において、ユーザ端末30を操作するユーザは、配信者としてライブ動画を配信することができ、また、視聴者として他のユーザによって提供されるライブ動画を視聴することもできる。動画配信サーバ10は、本発明のシステムの一部又は全部を実装する装置の一例である。
動画配信サーバ10は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ11と、メインメモリ12と、入出力I/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
コンピュータプロセッサ11は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。
入出力I/F13は、ユーザ等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F13は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
ストレージ15は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム、及び各種データ等を記憶する。
本実施形態において、動画配信サーバ10は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、動画配信サーバ10は、1又は複数のサーバ装置によって構成され得る。
このように構成された動画配信サーバ10は、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を有するように構成することができ、この場合、ユーザ端末30にインストールされているウェブブラウザ及びその他のアプリケーション(例えば、ライブ動画配信サービス用のアプリケーション)からの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等をユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30では、受信したデータに基づくウェブページ又はその他の画面が表示され得る。
ユーザ端末30は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ31と、メインメモリ32と、入出力I/F33と、通信I/F34と、ストレージ(記憶装置)35とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
コンピュータプロセッサ31は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ35等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ32に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ32は、例えば、DRAM等によって構成される。
入出力I/F33は、ユーザ等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F33は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F33は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
通信I/F34は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
ストレージ35は、例えば磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ35は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ35が記憶するプログラムは、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされ得る。
本実施形態において、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、パーソナルコンピュータ、及びゲーム専用端末等として構成され得る。
このように構成されたユーザ端末30を操作するユーザは、ストレージ35等にインストールされているウェブブラウザ又はその他のアプリケーションを介した動画配信サーバ10との通信を実行することによって、動画配信サーバ10が提供するライブ動画配信サービスを利用することができる。
次に、本実施形態の動画配信サーバ10が有する機能について説明する。図2は、動画配信サーバ10が有する機能を概略的に示すブロック図である。サーバ10は、図示するように、様々な情報を記憶及び管理する情報記憶管理部41と、ライブ動画配信サービスの基本機能を制御する基本機能制御部43と、ライブ動画の配信を制御する動画配信制御部45とを有する。これらの機能は、コンピュータプロセッサ11及びメインメモリ12等のハードウェア、並びに、ストレージ15等に記憶されている各種プログラムやデータ等が協働して動作することによって実現され、例えば、メインメモリ12に読み込まれたプログラムに含まれる命令をコンピュータプロセッサ11が実行することによって実現される。また、図2に示すサーバ10の機能の一部又は全部は、サーバ10とユーザ端末30とが協働することによって実現され、又は、ユーザ端末30によって実現され得る。
動画配信サーバ10の情報記憶管理部41は、ストレージ15等において様々な情報を記憶及び管理する。情報記憶管理部41は、例えば、図2に示すように、ライブ動画配信サービスのユーザに関する情報を管理するユーザ情報テーブル411と、個別のライブ動画の配信に関する情報を管理する配信管理テーブル412と、視聴者に付与される役割に関する情報を管理する役割管理テーブル413と、を有するように構成されている。
動画配信サーバ10の基本機能制御部43は、ライブ動画配信サービスの基本機能の制御に関する様々な処理を実行する。例えば、基本機能制御部43は、基本機能に関する様々な画面の画面データ又は制御データをユーザ端末30に送信し、ユーザ端末30で表示される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ又は制御データをユーザ端末30に送信する。基本機能制御部43によって制御される基本機能は、例えば、ログイン処理(ユーザ認証)、課金制御、及び、ユーザ管理(例えば、ユーザ情報テーブル411の更新等)等を含む。
動画配信サーバ10の動画配信制御部45は、ライブ動画の配信の制御に関する様々な処理を実行する。例えば、動画配信制御部45は、配信者が提供するライブ動画を複数の視聴者に対して配信するように構成されている。例えば、動画配信制御部45は、配信者のユーザ端末30(以下、「配信者端末30」と言うことがある。)から送信されるライブ動画を受信して、当該ライブ動画を複数の視聴者の各々のユーザ端末30(以下、「視聴者端末30」と言うことがある。)に送信するように構成される。ライブ動画は、例えば、配信者端末30のカメラを介して入力される画像、及び、マイクを介して入力される音声によって構成される。こうしたライブ動画の配信は、例えば、HTTP Live Streaming(HLS)等のプロトコルを用いたストリーミング方式で行われ得る。
本実施形態において、動画配信制御部45は、ライブ動画の配信中において、視聴者によるアイテムの入力を受け付けるように構成されている。入力されたアイテムは、例えば、配信者及び他の視聴者に提示される。例えば、動画配信制御部45は、各視聴者端末30において表示される視聴者用の画面を介してライブ動画を視聴者に提示し、1の視聴者によって当該画面を介して入力されたアイテムを、各視聴者端末30における当該画面、及び、配信者端末30において表示される配信者用の画面において表示する(例えば、ライブ動画に重ねて表示する)ように構成される。アイテムの表示には、アイテムの種類に応じた演出効果(画像/音声エフェクト)の付加が含まれる。
また、動画配信制御部45は、配信者に関連付けられる所定の役割を視聴者に対して付与し、当該所定の役割の付与に伴って、当該配信者が提供するライブ動画に対してのみ入力可能な専用アイテムを当該視聴者に対して付与するように構成されている。例えば、動画配信制御部45は、特定の配信者が提供するライブ動画の配信中において、当該ライブ動画を視聴する特定の視聴者からの要求に応じて、当該特定の配信者に関連付けられる所定の役割を当該特定の視聴者に対して付与すると共に、当該特定の配信者が提供するライブ動画の視聴中においてのみ入力可能な専用アイテムを当該特定の視聴者に対して付与するように構成される。視聴者が保有する専用アイテムに関する情報は、例えば、ユーザ情報テーブル411又は役割管理テーブル413において管理される。
このように、本実施形態における動画配信サーバ10は、配信者に関連付けられる所定の役割の視聴者に対する付与に伴って、当該配信者のライブ動画に対してのみ入力可能な専用アイテムを当該視聴者に付与するから、所定の役割を有する視聴者に対して、当該役割に関連する配信者のライブ動画の視聴、及び、当該ライブ動画の視聴中における専用アイテムの入力を促すことができる。この結果、動画配信サーバ10は、ライブ動画の配信の盛り上がりを支援する。
本実施形態において、所定の役割を視聴者に対して付与する際に、当該視聴者が保有する所定の価値(例えば、仮想アイテム、コイン、ポイント等が含まれる。)を消費させるようにしても良い。当該所定の価値は、所定の役割と共に付与される専用アイテムの対価と言うこともできる。例えば、動画配信制御部45は、所定の役割の視聴者に対する付与に伴って、当該視聴者が保有する所定の価値を消費させると共に、視聴者によるアイテムの入力を受け付ける際には、視聴者による専用アイテムの入力に伴って当該視聴者が保有する所定の価値を消費させない一方、当該視聴者による専用アイテムとは異なる一般アイテムの入力に伴って当該視聴者が保有する所定の価値を消費させるように構成される。つまり、本実施形態において、ライブ動画の配信中に入力されるアイテムは、所定の役割の付与に伴って対価を前払いして付与される専用アイテムと、その入力時に対価の支払いが行われる一般アイテムと、を含むように構成され得る。視聴者が保有する所定の価値に関する情報は、例えば、ユーザ情報テーブル411において管理される。こうした構成は、所定の役割を有する視聴者が、所定の価値を予め消費して専用アイテムを入手することになるから、当該専用アイテムの使用(ライブ動画の視聴中における入力)がより一層促進される。
また、動画配信制御部45は、視聴者による専用アイテム又は一般アイテムの入力に応じて、配信者に関連付けられる所定のパラメータを増加させるように構成され得る。当該所定のパラメータは、配信者を評価するためのパラメータ(ポイント等)と言うこともでき、アイテムの入力数以外の様々なパラメータ(例えば、コメント/「いいね」の入力数、視聴者数、配信時間等)に基づいて増加するように構成され得る。こうした構成は、専用アイテムを入手するタイミング(例えば、対価を消費するタイミング)ではなく、当該専用アイテムを使用するタイミングで上記所定のパラメータが増加するから、配信者に貢献したい視聴者による専用アイテムの使用(入力)を促進する。
また、動画配信制御部45は、ライブ動画を配信する際に、所定の画面を介してライブ動画を視聴者に提示するように構成することができ、当該所定の画面は、ライブ動画を視聴する複数の視聴者を表示する視聴者表示領域を有するように構成される共に、当該視聴者表示領域は、所定の役割を有する視聴者が所定の役割を有しない視聴者と比較して優先されるように構成され得る。例えば、視聴者表示領域は、所定の役割を有する視聴者の並び順が、所定の役割を有しない視聴者の並び順よりも上位となるように構成され、この結果、所定の役割を有する視聴者が、初期状態で(フリック操作/スライド操作等による切り替えなしで)表示される。また、例えば、視聴者表示領域は、所定の役割を有する視聴者が、目立つような所定の装飾を伴って表示されるように構成される。こうした構成は、所定の役割を有する視聴者に特別感を与えることができ、この結果、視聴者による所定の役割の獲得を促進し得る。
また、動画配信制御部45は、ライブ動画の配信中において、視聴者によるコメントの入力を受け付けるように構成され得る。入力されたコメントは、例えば、配信者及び他の視聴者に提示される。この場合、ライブ動画を視聴者に提示するための所定の画面は、視聴者によって入力されたコメントを表示するコメント表示領域を有するように構成されると共に、当該コメント表示領域は、所定の役割を有する視聴者のコメントが所定の役割を有しない視聴者のコメントと比較して優先されるように構成され得る。例えば、コメント表示領域は、所定の役割を有する視聴者のコメントが、当該所定の役割を有しない視聴者のコメントと比較して、その表示時間が長くなるように構成され、又は、目立つような所定の装飾を伴って表示されるように構成される。こうした構成は、所定の役割を有する視聴者に特別感を与えることができ、この結果、視聴者による所定の役割の獲得を促進する。
本実施形態において、所定の役割は、特定の期間においてのみ有効であるように構成することができ、この場合、当該所定の役割に伴って付与される専用アイテムもまた、当該特定の期間においてのみ入力可能となるように構成され得る。例えば、動画配信制御部45は、当該特定の期間が設定されているイベントに参加中の配信者が提供するライブ動画の配信中に、視聴者からの要求に応じて、所定の役割を付与するように構成され得る。当該イベントは、例えば、複数の配信者間でのランキングを競うイベントとして構成され、配信者が特定のイベントへの参加を申し込むと、当該特定のイベントの開催期間において、その配信状況(配信時間、視聴者数、アイテム入力数、コメント/「いいね」入力数等)に基づくポイント等が集計されてランキングが設定される。こうした構成は、所定の役割、及び、専用アイテムの有効期間が、イベント等の特定の期間に限定されるから、これらの希少価値が向上し、この結果、視聴者による役割の獲得、及び、専用アイテムの使用が促進される。
また、動画配信制御部45は、複数の役割の何れかを選択的に視聴者に対して付与すると共に、当該役割の付与に伴って、役割の種類に基づく専用アイテムを当該視聴者に対して付与するように構成され得る。つまり、動画配信制御部45は、第1の役割の付与に伴って第1の専用アイテムを付与する一方、第2の役割の付与に伴って第2の専用アイテムを付与するように構成され得る。例えば、第1及び第2の専用アイテムは、その対価が異なるように構成される。こうした構成は、視聴者に付与される役割及び専用アイテムのバリエーションを増加させ、この結果、配信者の応援に対する熱心さの異なる様々な視聴者への対応を可能とする。
次に、このような機能を有する本実施形態の動画配信サーバ10の具体例について説明する。図3は、この例において、ユーザ情報テーブル411において管理される情報を例示する。ユーザ情報テーブル411は、ライブ動画配信サービスのユーザに関する情報を管理し、図示するように、個別のユーザを識別する「ユーザアカウント」に対応付けて、アカウント名、年齢、性別等を含む「基本情報」、ライブ動画の配信履歴に関する情報である「配信履歴情報」、他のユーザが配信するライブ動画の視聴履歴に関する情報である「視聴履歴情報」、このユーザがフォローしている他のユーザに関する情報である「フォローユーザ情報」、このユーザをフォローしている他のユーザ(フォロワー)に関する情報である「フォロワー情報」、配信者としてのユーザのランクを示す「ランク」、ランクアップ/ダウンを判定するためのパラメータ値である「ランクメータ値」、ライブ動画配信サービスにおける仮想的なコインの保有数を示す「コイン保有数」、同じく仮想的なダイヤの保有数を示す「ダイヤ保有数」、ユーザが配信者として参加を申し込んだイベントに関する情報である「参加イベント情報」等の情報を管理する。
図4は、この例における配信者の「ランク」を説明するための図である。図示するように、この例では、「S」、「A」、「B」、「C」、「D」及び「E」の6つのランク帯が存在し、「S」、「A」、「B」、「C」、「D」の5つのランク帯の各々は、3つのランク(例えば、「S+」、「S」、「S-」のように、ランク帯を示すアルファベットに「+」を付加したランク、当該アルファベットのみのランク、及び、当該アルファベットに「-」を付加したランク)によって構成されている。また、「E」のランク帯は、1つのランク「E」によって構成されている。つまり、この例では、16段階(3×5+1=16)のランクが存在している。
また、ランク帯は、「S」側が最上位であって「E」側が最下位である。また、同一のランク帯内のランクは、「+」側が最上位であって「-」側が最下位である。この例では、ユーザのランクは、初期値として「D-」が設定される。
図5は、この例において、配信管理テーブル412において管理される情報を例示する。配信管理テーブル412は、個別のライブ動画の配信に関する情報を管理し、図示するように、個別の配信を識別する「配信ID」に対応付けて、この配信の配信者を識別する「配信者ユーザアカウント」、「配信日時」、配信の継続時間を示す「配信時間」、「視聴者数(現在値及び最大値)」、視聴者によって入力されたコメントの数である「コメント数」、視聴者によって入力された「いいね」の数である「いいね数」、視聴者によるアイテムの入力に応じて加算される「アイテムポイント」、この配信に対して付与されるポイントである「配信ポイント」等の情報を管理する。
図6は、この例において、役割管理テーブル413において管理される情報を例示する。役割管理テーブル413は、視聴者に付与される役割に関する情報を管理し、図示するように、配信者を識別する「配信者ユーザアカウント」及び視聴者を識別する「視聴者ユーザアカウント」の組合せに対応付けて、対応する配信者に対する役割として、対応する視聴者が就任している「役割」、当該配信者のライブ動画に対してのみ入力可能な専用アイテムの1つであるメガナイト専用アイテムの当該視聴者による保有数である「メガナイト専用アイテム保有数」、同じく専用アイテムの1つであるナイト専用アイテムの当該視聴者による保有数である「ナイト専用アイテム保有数」、同じく専用アイテムの1つであるミニナイト専用アイテムの当該視聴者による保有数である「ミニナイト専用アイテム保有数」等の情報を管理する。この例において、役割には、「メガナイト」、「ナイト」、及び「ミニナイト」の何れかに対応する値が設定される。詳しくは後述するが、メガナイト専用アイテムは、メガナイトへの就任に応じて視聴者に付与される専用アイテムであり、ナイト専用アイテムは、ナイトへの就任に応じて視聴者に付与される専用アイテムであり、ミニナイト専用アイテムは、ミニナイトへの就任に応じて視聴者に付与される専用アイテムである。
図7は、ライブ動画配信サービスのトップ画面60を例示する。当該画面60は、図示するように、「フォロー」、「人気」及び「すべて」と表示されたフィルター領域62と、現在配信中のライブ動画を一覧表示する一覧表示領域64と、「配信」と表示された配信開始ボタン66とを有する。
フィルター領域62は、一覧表示領域64において表示される配信中のライブ動画に対するフィルタリングを設定するための領域である。具体的には、フィルター領域62において「フォロー」が選択されると、一覧表示領域64において一覧表示されるライブ動画は、ユーザがフォローしている他のユーザのライブ動画に絞り込まれる。同様に、フィルター領域62において「人気」が選択されると、一覧表示領域64において一覧表示されるライブ動画は、人気を有する動画を抽出するための所定の抽出条件に従って抽出されたライブ動画(例えば、視聴者数(現在値)が閾値以上であるライブ動画等)に絞り込まれる。また、フィルター領域62において「すべて」が選択されると、フィルタリングなしで配信中の全てのライブ動画が一覧表示の対象となる。
一覧表示領域64には、各々が個別のライブ動画に関する情報を表示する複数の個別表示領域641が2列で配置される。個別表示領域641は、例えば、ライブ動画の配信者によって予め設定されている静止画像、配信者のアカウント名、及び、視聴者数(現在値)等を表示する。一覧表示領域64は、上下方向へのフリック操作/スライド操作等によって、表示される個別表示領域641が切り替わるように構成されている。
配信開始ボタン66は、ユーザが、配信者としてライブ動画の配信を開始するためのオブジェクトである。当該配信開始ボタン66がユーザによって選択されると、ライブ動画の配信が開始され、具体的には、ユーザ端末30のカメラを介して入力される画像、及び、同じくユーザ端末30のマイクを介して入力される音声によって構成される動画のサーバ10への送信が開始される。また、ライブ動画の配信の開始に応じて、配信管理テーブル412において新たなレコードが作成される。なお、ユーザは、ライブ動画の配信を開始する際に、映像(ユーザ端末30のカメラを介して入力される画像)を含まないラジオ配信を選択することも可能である。
図8は、配信開始ボタン66の選択(つまり、ライブ動画の配信の開始)に応じて配信者端末30において表示される配信者用画面70を例示する。当該画面70は、画面全体に対応する動画表示領域71と、画面左上隅に位置する基本情報表示領域721と、画面右上隅に位置する視聴者表示領域722と、画面左下隅に位置するアクション情報表示領域73と、画面下端部中央に位置する円形の配信停止ボタン76とを有する。
動画表示領域71は、配信されるライブ動画、つまり、配信者端末30のカメラを介して入力される画像が表示される。配信者は、通常は、配信者端末30のインカメラを介して配信者自身を撮影するので、配信されるライブ動画には配信者自身が含まれる。なお、ラジオ配信の場合には、領域71において、所定の画像(静止画、又は、動画)が表示される。
基本情報表示領域721は、この配信の基本情報を表示し、具体的には、配信者情報(プロフィール画像等)、この配信の視聴者数(現在値)、及び、この配信に対して視聴者によって入力された「いいね」の数等を表示する。
視聴者表示領域722は、この配信を視聴している複数の視聴者を一覧表示し、具体的には、複数の視聴者の各々のプロフィール画像を左右方向に並べて表示する。領域722は、左右方向へのフリック操作/スライド操作等によって、表示される視聴者が切り替わるように構成されている。
アクション情報表示領域73は、視聴者によって行われたアクションに関する情報を表示し、具体的には、当該領域73には、各々が個別のアクションに対応する複数のアクションオブジェクト731が上下方向に並べて配置される。アクション情報表示領域73は、視聴者によって新たなアクションが行われると、対応するアクションオブジェクト731が下側に追加され、既存のアクションオブジェクト731が順に上方向に移動するように構成されている。アクション情報表示領域73は、上下方向へのフリック操作/スライド操作等によって、表示されるアクションオブジェクト731が切り替わるように構成されている。アクション情報表示領域73において表示される視聴者によるアクションは、入室(視聴の開始)、「いいね」の入力、コメントの入力、及び、アイテムの入力が含まれる。
配信停止ボタン76は、配信者がライブ動画の配信を停止するためのオブジェクトである。当該配信停止ボタン76が配信者によって選択されると、ライブ動画の配信(配信者端末30からサーバ10へのライブ動画の送信)が停止される。
図9は、視聴者端末30において表示される視聴者用画面80を例示する。例えば、トップ画面60の一覧表示領域64を介して任意のライブ動画が視聴者によって選択されると、選択されたライブ動画を視聴するための視聴者用画面80が視聴者端末30において表示される。当該画面80は、図示するように、上述した配信者用画面70と同様に、動画表示領域81と、基本情報表示領域821と、視聴者表示領域822と、アクション情報表示領域83とを有する。また、視聴者用画面80は、画面下端部において、コメント入力領域84と、ハートマークが表示された「いいね」ボタン85と、プレゼントの図柄が表示されたアイテム入力ボタン86とを有する。また、視聴者用画面80は、画面右上隅の視聴者表示領域822の下側において、城の外観を有するキャッスルオブジェクト87を有する。当該キャッスルオブジェクト87は、配信者が何れかのイベントに参加中である場合(現在日時が、配信者が参加を申し込んだイベントの開催期間の範囲内である場合)に表示される。
コメント入力領域84は、視聴者がコメントを入力するための領域である。当該領域84を介して視聴者がコメントを入力すると、入力されたコメントに対応するアクションオブジェクト731、831が、配信者端末30の配信者用画面70及び各視聴者端末30の視聴者用画面80それぞれのアクション情報表示領域73、83に追加される。コメントに対応するアクションオブジェクト731、831には、当該コメントを入力した視聴者のアカウント名と共に、コメント自体(テキスト)が表示される。また、コメントが入力されると、配信管理テーブル412のコメント数が更新(1加算)される。
いいねボタン85は、視聴者が配信者に対して「いいね」を入力するためのオブジェクトである。当該ボタン85が視聴者によって選択されると、「いいね」の入力が行われ、「いいね」に対応するアクションオブジェクト731、831が、アクション情報表示領域73、83に追加される。「いいね」に対応するアクションオブジェクト731、831には、「いいね」を入力した視聴者のアカウント名と共に、「いいね」が行われたことを示すテキストが表示される。また、「いいね」が入力されると、所定の画像エフェクト(例えば、ハート型のオブジェクトが画面下側から上側に向かって流れるように表示されるアニメーション効果等)が動画表示領域71、81に付加される。また、「いいね」が入力されると、配信管理テーブル412の「いいね数」が更新(1加算)される。
アイテム入力ボタン86は、視聴者がアイテムを入力するためのオブジェクトである。当該ボタン86が視聴者によって選択されると、図10に例示するアイテム選択画面200が視聴者用画面80に重ねて表示される。当該画面200は、図示するように、各々がアイテムに関する情報を表示する複数の個別表示領域2021を一覧表示する。個別表示領域2021は、アイテムに対応する画像、及び、当該アイテムの入力に必要なコイン数を表示する。
この例では、視聴者によって入力可能な複数の一般アイテムが予め定められており、各一般アイテムには、その価格(価値)としてのコイン数が予め設定されている。アイテム選択画面200は、当該入力可能な複数の一般アイテムを一覧表示する。視聴者によってアイテム選択画面200を介して何れかの一般アイテムが選択されると、選択された一般アイテムの入力が行われる。
一般アイテムの入力が行われると、一般アイテムの入力に対応するアクションオブジェクト731、831が、アクション情報表示領域73、83に追加される。一般アイテムの入力に対応するアクションオブジェクト731、831には、アイテムを入力した視聴者のアカウント名と共に、入力されたアイテムの名称が表示される。また、一般アイテムが入力されると、入力されたアイテムに対応する所定の演出効果(画像/音声エフェクト)が動画表示領域71、81に付加される。また、一般アイテムが入力されると、入力されたアイテムのコイン数に応じたアイテムポイント(例えば、コイン数が多くなるほどポイントも多くなる。)がこの配信に対して付与され、配信管理テーブル412において、対応する配信のアイテムポイントに加算される。また、一般アイテムが入力されると、入力されたアイテムのコイン数が、ユーザ情報テーブル411において、対応するユーザ(アイテムを入力した視聴者)のコイン保有数から減じられる。つまり、一般アイテムは、その入力時(使用時)に対価の支払いが行われる(購入される)。
キャッスルオブジェクト87は、視聴者が、この配信者に対する役割に就任するためのオブジェクトである。当該オブジェクト87が視聴者によって選択されると、図11に例示する役割情報表示画面90が視聴者用画面80に重ねて表示される。当該画面90は、図示するように、この配信者のメガナイトに就任している視聴者を一覧表示するメガナイト表示領域911と、この配信者のナイトに就任している視聴者を一覧表示するナイト表示領域912と、この配信者のミニナイトに就任している視聴者を一覧表示するミニナイト表示領域913と、「メガナイトになる」と表示されたメガナイト就任ボタン921と、「ナイトになる」と表示されたナイト就任ボタン922と、「ミニナイトになる」と表示されたミニナイト就任ボタン923とを有する。
領域911~913は、対応する種類の役割に就任している各視聴者のプロフィール画像を左右方向に並べて表示し、左右方向へのフリック操作/スライド操作等によって、表示される視聴者が切り替わるように構成されている。また、これらの領域911~913において、何れかの視聴者のプロフィール画像が選択されると、対応する視聴者のプロフィール画面が表示される。この例では、各役割に就任可能な視聴者の数は制限されていないが、本実施形態の他の例では、役割の少なくとも一部は、就任可能な視聴者の数が制限され得る。
ボタン921~923は、対応する種類の役割に視聴者が就任するためのオブジェクトである。図12は、メガナイト就任ボタン921の選択に応じて役割情報表示画面90に代えて表示される役割就任確認画面210を例示する。当該画面210は、図示するように、対応する役割(図12の例では、メガナイト)に就任するために消費されるコイン数(図12の例では、55555コイン)を表示すると共に、対応する役割への就任に伴って獲得可能な専用アイテム(図12の例では、メガナイト専用アイテムを5つ)に関する情報を表示し、また、「就任する」と表示された確定ボタン212と、キャンセルボタン214とを有する。専用アイテムに関する情報は、当該専用アイテムの使用期限を含む。当該使用期限は、配信者が参加中のイベントの終了日時(開催期間の終点)である。
図13は、この例において、就任する役割と、消費されるコイン数及び付与される専用アイテムと、の対応関係を説明するための図である。図示するように、この例では、視聴者がメガナイトに就任するには55555コインが必要であり、メガナイトへの就任に応じて、5つのメガナイト専用アイテムが付与される。また、視聴者がナイトに就任するには11111コインが必要であり、ナイトへの就任に応じて、4つのナイト専用アイテムが付与される。また、視聴者がミニナイトに就任するには3333コインが必要であり、ミニナイトへの就任に応じて、3つのミニナイト専用アイテムが付与される。このように、3つの種類の役割は、就任に必要なコイン数、及び、付与される専用アイテムが異なる。また、3つの種類の役割は、最も上位の役割がメガナイトであり、次に上位の役割がナイトであり、最も下位の役割がミニナイトであると言える。
役割就任確認画面210の確定ボタン212が視聴者によって選択されると、当該視聴者が対応する役割に就任する。役割への就任に応じて、役割の種類に対応する数量のコインが消費され、対応するコイン数が、ユーザ情報テーブル411において、対応するユーザ(役割に就任した視聴者)のコイン保有数から減じられる。また、役割への就任に応じて、役割の種類に対応する専用アイテムが付与される。就任した役割、及び、付与された専用アイテムの種類及び数量は、役割管理テーブル413に登録される。
何れかの役割に就任すると、視聴者は、獲得した専用アイテムの入力が可能となる。図14は、視聴者がミニナイトに就任している場合のアイテム選択画面200を例示する。何れかの役割に就任している場合のアイテム選択画面200は、図示するように、一般アイテムに関する情報を表示する上側の第1表示領域202と、専用アイテムに関する情報を表示する下側の第2表示領域204とに区分される。
第1表示領域202は、各々が一般アイテムに関する情報を表示する複数の個別表示領域2021を一覧表示する。個別表示領域2021は、上述したように、アイテムに対応する画像、及び、当該アイテムの入力に必要なコイン数を表示する。
第2表示領域204は、各々が専用アイテムに関する情報を表示する複数の個別表示領域2041を一覧表示する。第2表示領域204において表示される個別表示領域2041の数は、付与された専用アイテムの数に相当する。つまり、第2表示領域204における1つの個別表示領域2041は、視聴者が保有する1つの専用アイテムに対応している。
視聴者によって第2表示領域204の個別表示領域2041が選択されると、対応する専用アイテムが入力される。専用アイテムが入力されると、一般アイテムが入力された場合と同様に、アイテムの入力に対応するアクションオブジェクト731、831が、アクション情報表示領域73、83に追加され、当該アクションオブジェクト731、831には、アイテムを入力した視聴者のアカウント名と共に、入力されたアイテムの名称が表示される。また、専用アイテムが入力されると、一般アイテムが入力された場合と同様に、入力されたアイテムに対応する所定の演出効果(画像/音声エフェクト)が動画表示領域71、81に付加される。また、専用アイテムが入力されると、一般アイテムが入力された場合と同様に、入力されたアイテムのコイン数に応じたアイテムポイント(例えば、コイン数が多くなるほどポイントも多くなる。)がこの配信に対して付与され、配信管理テーブル412において、対応する配信のアイテムポイントに加算される。
ここで、アイテムポイントの算出に用いられる専用アイテムのコイン数は、対応する役割に就任する際に消費したコイン数を、付与された専用アイテムの数で除した値である。具体的には、メガナイト専用アイテムのコイン数は、11111(=55555÷5)コインであり、ナイト専用アイテムのコイン数は、2777(≒11111÷4)コインであり、ミニナイト専用アイテムのコイン数は、1111(=3333÷3)コインである。なお、専用アイテムが入力された場合、一般アイテムが入力された場合と異なり、コインの消費(ユーザ情報テーブル411におけるコイン保有数の更新)は行われない。また、専用アイテムが入力されると、役割管理テーブル413において、対応する配信者及び視聴者の組合せの、対応する種類の専用アイテムの保有数(メガナイト専用アイテム保有数、ナイト専用アイテム保有数、又は、ミニナイト専用アイテム保有数)が更新(1減算)される。
図15は、図14の状態から1つの専用アイテムが入力された(使用された)後の状態のアイテム選択画面200を例示する。この場合、図示するように、第2表示領域204における3つの個別表示領域2041のうち左端の個別表示領域2041において、「入力済」と表示された入力済オブジェクト2041Aが配置される。当該オブジェクト2041Aが配置された個別表示領域2041は選択できないように構成されている。つまり、図15の状態の第2表示領域204は、残りの2つの個別表示領域2041の選択(残りの2つの専用アイテムの入力)が可能となるように構成されている。
このように、視聴者は、何れかの役割に就任すると、獲得した専用アイテムの入力が可能となる。さらに、何れかの役割に就任すると、視聴者は、視聴者用画面70及び配信者用画面80の視聴者表示領域722、822において、優先して表示されるようになる。具体的には、領域722、822は、複数の視聴者の各々のプロフィール画像が左右方向に並べて配置されるように構成されているが、役割を有する視聴者のプロフィール画像は、その先頭(左端)側に配置される。より具体的には、視聴者表示領域722、822は、先頭(左端)側から順に、メガナイトに就任している視聴者、ナイトに就任している視聴者、ミニナイトに就任している視聴者、及び、役割を有していない視聴者が表示されるように構成されている。さらに、役割を有する視聴者のプロフィール画像は、就任している役割の種類に応じた装飾(例えば、役割の種類に応じたアイコンの付加等)が施される。なお、同じ種類の役割を有している複数の視聴者の並び順、及び、役割を有していない複数の視聴者の並び順は、所定のルールに従って設定され、例えば、アイテムの入力に応じたアイテムポイントに対する貢献の大きい順となるように設定される。視聴者表示領域722、822は、左右方向へのフリック操作/スライド操作等によって、表示される視聴者が切り替わるように構成されている。
このように、視聴者は、何れかの役割に就任すると、視聴者表示領域722、822において優先して表示されるようになる。さらに、何れかの役割に就任すると、視聴者のコメントは、視聴者用画面70及び配信者用画面80のアクション情報表示領域73、83において、優先して表示されるようになる。具体的には、役割を有する視聴者がコメントを入力すると、アクション情報表示領域73、83に追加されるアクションオブジェクト731、831に対して、就任している役割の種類に応じた装飾(例えば、役割の種類に応じたアイコンの付加等)が施される。
このように、この例では、何れかの役割に就任した視聴者は、専用アイテムの入力が可能となり、視聴者表示領域722、822において優先表示され、さらに、入力したコメントが、アクション情報表示領域73、83において優先表示される。なお、役割への就任に応じて、所定の演出効果(画像/音声エフェクト)が動画表示領域71、81に付加されるようにしても良い。
この例では、視聴者は、1人の配信者に対して、同一又は異なる種類の役割の就任を繰り返し行うことも可能である。この場合、何れかの役割に就任する都度、対応する数量のコインが消費されると共に、対応する専用アイテムが付与される。この場合、視聴者の役割は、最近に就任した役割で上書きされるようにしても良いし、繰り返し就任した複数の役割のうち、最も上位の役割が設定されるようにしても良い。
また、この例では、就任した役割は、配信者が参加中のイベントの終了に応じて解消される。つまり、配信者が参加中のイベントの終了日時を経過すると、専用アイテムの入力が不可能となり、視聴者表示領域722、822、及び、アクション情報表示領域73、83における上述した優先表示も行われなくなる。
配信者が、配信者用画面70の配信停止ボタン76を選択すると、ライブ動画の配信が終了する。ライブ動画の配信が終了すると、サーバ10は、当該配信に対する配信ポイントを設定する。この例では、視聴者数(最大値)、いいね数、コメント数、及び、アイテムポイントに基づいて配信ポイントが算出される。配信ポイントは、視聴者数(最大値)、いいね数、コメント数、及び、アイテムポイントが多いほど、多くなるように構成されている。算出された配信ポイントは、配信管理テーブル412において登録される。
また、この例では、ユーザが前日に獲得した配信ポイントに基づいて当日のランクが決定(更新)される。図16は、各ユーザのランクを更新する際にサーバ10が実行する処理を例示するフロー図である。これらの処理は、毎日深夜(例えば、毎日午前3時)に実行される。
サーバ10は、まず、図示するように、各ユーザのランクメータ値を更新する(ステップS300)。図17は、ランクメータ値の更新ルールを説明するための図である。図示するように、この例では、ユーザが前日に獲得した配信ポイントの当該ユーザが属するランク帯内での順位に基づいてランクメータ値が変動する。特定のユーザが前日に獲得した配信ポイントは、配信管理テーブル412の配信者ユーザアカウント、配信日時、及び、配信ポイントを参照することによって算出される。なお、ユーザが1日に複数の配信を行っている場合、複数の配信でそれぞれ獲得した配信ポイントが合算される。
ランクメータ値の更新ルールは、具体的には、図17に示すように、まず、ランク帯内の配信ポイントの順位が上位10%に含まれる場合には、ランクメータ値の変動は「+2」(2ポイント増加)である。同様に、当該順位が上位11~30%(上位30%から上位10%を除いた残りの20%)に含まれる場合の変動は「+1」であり、当該順位が中位30%(上位31~60%)に含まれる場合の変動は「±0」(増減なし)であり、当該順位が下位40%に含まれる場合の変動は「-1」(1ポイント減少)である。なお、前日の配信が行われなかった場合には、ランク帯内の順位にかかわらず、ランクメータ値の変動は「-1」となる。
ステップS300では、図17に例示される更新ルールに従って、各ユーザのランクメータ値が更新される。なお、ランクメータ値がマイナスであるユーザであって、今回のランクメータ値の変動が増加(具体的には、+2、又は、+1)である場合、ランクメータ値を0にクリアした上で増加させるようにしても良い。つまり、例えば、ランクメータ値の現在値が「-1」であるユーザの今回の変動が「+2」である場合、ランクメータ値を0にクリアした後に2増加させ、変動後のランクメータ値は(「+1」ではなく)「+2」となる。こうすれば、ランクメータ値がマイナスであるユーザ(例えば、配信頻度が低いユーザ等)であっても当該ランクメータ値を一気に増加させることができるから、ライブ動画の配信が促進される。
各ユーザのランクメータ値を更新すると、次に、サーバ10は、更新後のランクメータ値に基づいてランクを更新する(ステップS310)。図18は、ランクの更新内容と必要なランクメータ値との対応関係を説明するための図である。図示するように、まず、ランク帯をまたいでランクアップする場合(言い換えると、各ランク帯内の最上位のランクからランクアップする場合)に必要なランクメータ値は+4である。つまり、各ランク帯内の最上位のランク(例えば、A+)に属するユーザは、ランクメータ値が+4になると、直上のランク帯内の最下位のランク(例えば、S-)にランクアップする。また、同一のランク帯内でランクアップする場合(言い換えると、各ランク帯内の中位又は最下位のランクからランクアップする場合)に必要なランクメータ値は+2である。つまり、各ランク帯内の中位又は最下位のランク(例えば、B又はB-)に属するユーザは、ランクメータ値が+2になると、同一のランク帯内の直上のランク(例えば、B+又はB)にランクアップする。
同様に、図18に例示するように、同一のランク帯内でランクダウンする場合(言い換えると、各ランク帯内の最上位又は中位のランクからランクダウンする場合)に必要なランクメータ値は-2である。つまり、各ランク帯内の最上位又は中位のランク(例えば、B+又はB)に属するユーザは、ランクメータ値が-2になると、同一のランク帯内の直下のランク(例えば、B又はB-)にランクダウンする。また、ランク帯をまたいでランクダウンする場合に必要なランクメータ値は-6である。つまり、各ランク帯内の最下位のランク(例えば、A-)に属するユーザは、ランクメータ値が-6になると、直下のランク帯の最上位のランク(例えば、B+)にランクダウンする。このように、この例では、ランク帯をまたいだランクアップ/ダウンは、同一のランク帯内でのランクアップ/ダウンと比較して、必要なランクメータ値の絶対値が大きくなっている。この結果、短期間での急激なランクアップ/ダウンが抑制される。
ステップS310においては、図18に例示した対応関係に従って、ランクメータ値に基づくランクの更新が行われる。なお、ランクの更新が行われたユーザ(ランクアップ/ダウンが発生したユーザ)のランクメータ値は0にクリアされる。
図19は、ユーザのランクメータ値を表示するランクメータオブジェクト100を例示する。当該オブジェクト100は、例えば、ユーザの基本情報を表示するプロフィール画面等において配置される。ランクメータオブジェクト100は、図示するように、針型の形状を有する針オブジェクト102と、下方に開口するアルファベットのC型の形状を有するスケールオブジェクト104とを有する。針オブジェクト102の下方にはユーザの現在のランク(図19の例では「Aランク」)が表示されている。針オブジェクト102は、ランクメータ値が増加すると右方向に振れ(回転し)、ランクメータ値が減少すると左方向に振れるように構成されている。図19における針オブジェクト102は直立している状態であり(12時の方向を指しており)、ランクメータ値が0である状態に対応している。また、針オブジェクト102は、ランクメータ値が正の方向に大きくなるほど右方向に傾斜する一方、負の方向に小さくなるほど左方向に傾斜する。そして、スケールオブジェクト104の右下側には、ランクアップに必要なランクメータ値に対応するランクアップ領域1041が設定されており、同じくスケールオブジェクト104の左下側には、ランクダウンに必要なランクメータ値に対応するランクダウン領域1042が設定されている。ユーザは、当該ランクメータオブジェクト100を介して、ランクアップ/ダウンに向けたランクメータ値の現在の状況を把握することができる。
また、この例では、前日の配信時間とランク(前日におけるランク)とに基づいて配信者としてのユーザに対する報酬であるダイヤが付与される。図20は、各配信者にダイヤを付与する際にサーバ10が実行する処理を例示するフロー図である。これらの処理は、毎日深夜に実行され、例えば、図16に例示した各ユーザのランクを更新する際に実行される処理よりも前の時刻(例えば、毎日午前0時)に実行される。
サーバ10は、まず、図示するように、各ユーザの前日の配信時間を算出する(ステップS400)。特定のユーザの前日の配信時間は、具体的には、配信管理テーブル412の配信者ユーザアカウント、及び、配信日時を参照することによって算出される。ユーザが1日に複数の配信を行っている場合、複数の配信の各々の配信時間が合算される。
続いて、サーバ10は、算出した配信時間及び基準ダイヤ数に基づく数のダイヤを各ユーザに付与する(ステップS410)。具体的には、算出した配信時間に基準ダイヤ数を乗じた数のダイヤが各ユーザに付与される。基準ダイヤ数は、ランクが上位であるほど多くなるように、ランク毎に予め設定されており、各ユーザの前日のランクに対応する基準ダイヤ数が適用される。ユーザに対してダイヤが付与されると、ユーザ情報テーブル411のダイヤ保有数が更新される。この例では、ダイヤは、コイン又は現実の通貨に交換することができる。
上述した例において、視聴者が役割に就任可能な期間を、配信者が参加中のイベントの終了日時(開催期間の終点)の所定時間前(例えば、30分前等)までに制限するようにしても良い。この場合、例えば、イベントの終了日時の当該所定時間前を超えると、視聴者用画面80のキャッスルオブジェクト87が選択できないように構成される。こうすれば、何れかの役割に就任してからイベントが終了して役割が無効となるまでの期間が極端に短くなってしまうことを抑制する。
また、上述した例において、イベントの終了日時の所定時間前(例えば、15分前)において、未使用(未入力)の専用アイテムを視聴者が保有している場合に、当該専用アイテムを自動的に(強制的に)入力するようにしても良い。または、専用アイテムが未使用のままイベントが終了した場合に、ライブ動画配信サービスの運営者等によって当該専用アイテムの買い取りを行う(対応する数量のコインを付与する(払戻しを行う))ようにしても良い。こうすれば、役割の就任に伴って付与された専用アイテムが未使用のままイベントが終了して当該専用アイテムが無効となってしまうことを抑制する。
また、上述した例において、視聴者による役割への就任、及び/又は、専用アイテムの入力に応じて、配信者による所定の操作入力を介して、所定の演出効果(画像/音声エフェクト)が動画表示領域71、81に付加されるようにしても良い。当該所定の操作入力を実行可能な時間的範囲は、例えば、役割への就任又は専用アイテムの入力から所定の時間の範囲内に制限され得る。こうすれば、役割への就任/専用アイテムの入力に応じた、配信者と視聴者との間のコミュニケーションを活性化させ得る。
以上説明した本実施形態の動画配信サーバ10は、配信者に関連付けられる所定の役割(メガナイト、ナイト、又はミニナイト)の視聴者に対する付与に伴って、当該配信者のライブ動画に対してのみ入力可能な専用アイテムを当該視聴者に付与するから、所定の役割を有する視聴者に対して、当該役割に関連する配信者のライブ動画の視聴、及び、当該ライブ動画の視聴中における専用アイテムの入力を促すことができる。この結果、動画配信サーバ10は、ライブ動画の配信の盛り上がりを支援する。
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。