JP2022102667A - 鋳型情報管理装置、鋳造システム及び鋳型情報管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】識別記号が判読できない不良鋳物が発生する割合を従来よりも低減することができる鋳型情報管理装置、鋳造システム及び鋳造情報管理方法を提供する。【解決手段】鋳型情報管理装置(6)は、1又は複数のプロセッサを備えており、プロセッサは、識別記号が刻印された鋳型(M)の表面を撮像又はスキャンすることにより得られた画像データ又はプロファイルデータに基づいて、識別記号の良否を判定する判定処理と、判定処理の判定結果が良の場合に、当該鋳型(M)の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報と識別記号とを紐付ける紐付け処理と、を実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、鋳型情報管理装置、鋳造システム及び鋳型情報管理方法に関する。
鋳型を用いて金属製品を鋳造する場合、各製品の製造履歴を把握するために、固有の識別情報を鋳型に刻印したうえで鋳造する方法が知られている。例えば、特許文献1には、鋳造用砂型を造型する主型の造型面に管理コードが形成されたマーキング材を貼着して鋳造することが開示されている。この管理コードは、複数の凸状の文字列と、複数の凸状のドットで構成され、ドットのパターンを変更可能な特殊記号との組み合わせで形成されており、ドットのパターンを変更して短時間で管理コードを変更できるとされている。
特開2018-65176号公報
しかしながら、上述のような従来技術は、一つの砂型で複数の製品を得る多数個取りを行う場合には好適であるが、鋳造用砂型を造型する主型の造型面に管理コードが形成されたマーキング材を貼着する手間がかかるという問題がある。
そこで、鋳造用の鋳型に、レーザ等を用いて、固有の識別記号を直接刻印する方法がある。しかし、レーザ等を用いて鋳型に識別記号を刻印する方法は、刻印条件の調整が難しく、刻印の一部が崩れたり深さが不十分であったりして、必ずしも鮮明な識別記号が刻印されず、判読できない場合がある。そして識別記号が判読できない鋳型から鋳造した鋳物の識別記号もまた判読できない場合が多い。識別記号が判読できない鋳物は、その鋳物の製造条件等を追跡することができないため、不良品(不良鋳物)となることがある。そのような不良鋳物が鋳造後の検査において発見された場合、廃棄せざるを得ない。そこで、不良鋳物が発生する割合をできるだけ低減する方法が望まれていた。
本発明の一態様は、識別記号が判読できない不良鋳物が発生する割合を従来よりも低減することができる鋳型情報管理装置、鋳造システム及び鋳型情報管理方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る鋳型情報管理装置は、1又は複数のプロセッサを備える。プロセッサは、識別記号が刻印された鋳型の表面を撮像又はスキャンすることにより得られた画像データ又はプロファイルデータに基づいて、識別記号の良否を判定する判定処理を実行する。また、プロセッサは、判定処理の判定結果が良の場合に、その鋳型の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報と識別記号とを紐付ける紐付け処理を実行する。
本発明の一態様に係る鋳造システムは、上記の鋳型情報管理装置を備える。
本発明の一態様に係る鋳型情報管理方法は、1又は複数のプロセッサが、判定処理と、紐付け処理と、を実行する。判定処理は、識別記号が刻印された鋳型の表面を撮像又はスキャンすることにより得られた画像データ又はプロファイルデータに基づいて、識別記号の良否を判定する処理である。紐付け処理は、判定処理の判定結果が良の場合に、その鋳型の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報と識別記号とを紐付ける処理である。
本発明の一態様によれば、識別記号が判読できない不良鋳物が発生する割合を従来よりも低減することができる鋳型情報管理装置、鋳造システム及び鋳造情報管理方法を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る鋳造システムの概略構成図である。 実施形態1に係る鋳造システムのレーザ刻印装置の断面図である。 実施形態1に係る鋳造システムのカメラの配置図である。 実施形態1に係る鋳造システムのラインコントローラのブロック構成図である。 実施形態1に係る鋳型情報管理方法の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る第2刻印装置の配置図である。 実施形態2に係る鋳型情報管理方法の流れを示すフローチャートである。
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は繰り返さない。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。「上」「下」「左」「右」の語は、図示する状態に基づくものであり、便宜的なものである。図中において示されるX方向及びY方向は水平方向を示し、Z方向は鉛直方向を示す。
(鋳造システムの構成)
図1は、本発明の実施形態1に係る鋳造システム1の一部の一例を示す概略構成図である。鋳造システム1は、鋳物を製造するためのシステムの一部である。図1に示すように、鋳造システム1は、造型機2、搬送ライン3、レーザ刻印装置(第1刻印装置)4、カメラ8、中子セット場W、枠合わせ装置7、注湯機5、及びラインコントローラ6を備える。ラインコントローラ6は、特許請求の範囲に記載した「鋳型情報管理装置」の一例である。
造型機2は、鋳型Mを製造する装置である。鋳型Mは、一例として生型砂で形成される砂型である。生型砂は、珪砂、ベントナイト及び所定の添加剤を含む。造型機2は、水分が加えられた生型砂を材料にして鋳型Mを形成する。造型機2は、鋳枠Fを用いて鋳型Mを形成する。造型機2は、ラインコントローラ6と通信可能に接続される。造型機2は、ラインコントローラ6から造型開始信号を受信した場合、鋳型Mの製造を開始する。造型機2は、模型が配置された鋳枠F内に砂(生型砂)を投入し、鋳枠F内の砂を加圧して固める。造型機2では、鋳型Mの上部に相当する上型と鋳型の下部に相当する下型とが、それぞれ造型されるものとする。なお、図1では、上型及び下型も符号Mで示されている。造型機2は、造型完了信号をラインコントローラ6に送信する。造型完了信号は、造型機2が正常な動作で鋳型Mを造型できたことを示す信号である。造型機2は、造型機コントローラ(不図示)によって制御される。
ラインコントローラ6は、造型完了信号を受信すると、造型された鋳型Mに対して固有の鋳型連番を発行する。あるいは、造型機コントローラが鋳型連番を発行し、その鋳型連番をラインコントローラ6に送信してもよい。ラインコントローラ6は、造型された鋳型Mが最初に配置される工程位置に対応する一次メモリ(後述)の記憶領域に、発行した鋳型連番を記憶する。一次メモリには、鋳型M(鋳枠F)が順次停止する工程位置に対応した記憶領域が設けられている。鋳型Mが1枠ずつ下流側の工程位置に移動するに伴い、一次メモリに記憶された鋳型連番も1枠下流側の工程位置に対応する記憶領域にシフトされて、ある鋳型Mとその鋳型Mの鋳型連番との対応付けが確保される。鋳型連番は、重複しない任意の番号である。鋳型連番は、例えば年月日とその日に造型された順に割り当てられた数字とから構成されてもよい。
搬送ライン3は、鋳型を搬送する設備である。搬送ライン3は、造型機2から鋳型Mを受け取り、下流側へ鋳型Mを搬送する。搬送ライン3は、例えば、ローラコンベヤ、レール、鋳型M及び鋳枠Fが載置されレール上を走行する台車、造型機2側に配置されたプッシャ装置、及び、注湯機5側に配置されたクッション装置等を有する。ローラコンベヤ又はレールは、造型機2側から注湯機5側に向けて直線状に延びる。ローラコンベヤ又はレールは、直線状に延びる場合に限定されず、例えば階段状に延びていてもよい。ローラコンベヤ又はレールは、造型機2と注湯機5との間で一筆書き状に延びていてもよい。搬送ライン3は、ローラコンベヤ又はレール上に等間隔で配列された複数の鋳型M及び鋳枠Fを造型機2から下流側へ順次搬送する。搬送ライン3は、間欠駆動され、鋳型M及び鋳枠Fを所定の枠分ずつ搬送する。所定の枠分は1枠でもよいし複数枠でもよい。搬送ライン3は、ラインコントローラ6と通信可能に接続される。搬送ライン3は、ラインコントローラ6から枠送り信号を受信すると、複数の鋳型M及び鋳枠Fを所定の枠分搬送する。搬送ライン3は、所定の枠分の搬送を完了すると、ラインコントローラ6に枠送り完了信号を送信する。搬送ライン3は、搬送された鋳型M及び鋳枠Fの位置決めを完了したときに、ラインコントローラ6に枠送り完了信号を送信してもよい。
レーザ刻印装置4は、搬送ライン3に設けられ、搬送ライン3上の鋳型Mに対してレーザにより刻印を行う。レーザ刻印装置4は、ラインコントローラ6と通信可能に接続され得る。レーザ刻印装置4、搬送ライン3及びラインコントローラ6は、協働して動作する場合、レーザ刻印システムを構成する。レーザ刻印装置4の詳細については後述する。
カメラ8は、搬送ライン3に設けられ、鋳型Mに刻印された識別記号を撮像して識別記号の画像データを取得する。カメラ8は、ラインコントローラ6と通信可能に接続され得る。カメラ8の詳細については後述する。
枠合わせ装置7は、上型と下型とを重ね合わせて、鋳型Mを得る装置である。
注湯機5は、鋳型Mに溶湯を流し込む装置である。注湯機5は、ラインコントローラ6と通信可能に接続される。注湯機5は、ラインコントローラ6から枠送り完了信号を受信した場合、注湯エリアに位置する鋳型Mを対象として、当該鋳型Mに溶湯を流し込む。注湯機5は、予め定められた条件で鋳型Mに注湯を行う。注湯された鋳型Mは、搬送ライン3により後工程を行うエリアへと搬送される。
カメラ8と注湯機5との間には、中子セット場Wが設けられている。中子セット場Wには、作業者が駐留しており、鋳型Mに中子をセットする。あるいは、中子を自動でセットする中子セット装置を配置して、ラインコントローラ6が鋳型Mに中子をセットさせてもよい。
ラインコントローラ6は、鋳造システム1を統括制御するコントローラである。ラインコントローラ6の構成の詳細については後述する。
(レーザ刻印装置)
次に、レーザ刻印装置4について図2を参照して詳細に説明する。図2は、レーザ刻印装置4の構成の一例を示す断面図である。図2に示すように、レーザ刻印装置4は、ヘッド10、吹付部20、及びヘッド制御部30を備える。レーザ刻印装置4は、ラインコントローラ6と通信可能に接続される。レーザ刻印装置4は、搬送ライン3に設けられ、搬送ライン3上の鋳型Mの表面にレーザにより識別記号を刻印する。鋳型Mの表面とは、鋳造する製品の形状を画定する面(製品の形状を転写する面)である。識別記号とは、本実施形態では、文字、数字、記号、マーク又は2次元コード(QRコード(登録商標)、バーコードなど)等のうちの少なくとも1つから構成される、各鋳型に固有の記号列を指す。ただし、1つの鋳型Mから複数の鋳物が鋳造される場合は、複数の鋳物ごとに固有の識別記号がそれぞれの鋳物に対応する鋳型Mの表面に刻印される。刻印するとは、文字、数字、記号又はマーク等を鋳型Mに形成する動作を指す。レーザにより識別記号を刻印する場合は、識別記号は溝部又は凹部として形成される。
刻印する識別記号は、ラインコントローラ6が生成し、ラインコントローラ6からレーザ刻印装置4へ送信される。あるいは、刻印する識別記号は、レーザ刻印装置4のコントローラ(不図示)が生成して刻印し、ラインコントローラ6にその識別記号を送信してもよい。
ヘッド10は、レーザ光Lを刻印予定箇所Pで集束させる部品である。ヘッド10は、レーザ光を発生させる光源(不図示)に接続される。ヘッド10は、一例として、ガルバノミラー(不図示)及び集束レンズ(不図示)を有し、レーザ光Lの照射位置及び焦点距離を調整する。ヘッド10は、レーザ光Lの焦点を鋳型Mの表面の刻印予定箇所Pに設定して識別記号を刻印する。刻印予定箇所Pは、鋳型Mの予め定められた範囲に設定される。ヘッド10は、ケース11の内部に画成される作業空間Sに収容される。ヘッド10は、作業空間Sに配置されたフレーム部材12に支持される。
ケース11は、作業空間Sと連通する搬入口22及び搬出口23を有する。ケース11は、搬入口22及び搬出口23を介して作業空間Sに鋳型Mが搬出入されるように搬送ライン3へ設けられる。例えば、搬送ライン3が直線である場合、搬入口22と搬出口23とは、対向するようにケース11に形成される。ケース11は、搬入口22及び搬出口23の対向方向が搬送ライン3の延在方向と一致するように搬送ライン3に設けられる。
吹付部20は、鋳型Mの表面へ気体Gを吹き付ける。吹付部20は、気体Gを送り出す機器であり、例えば送風機、圧縮機、ブロア等である。吹付部20が圧縮機又はブロアの場合、吹付部20は、鋳型Mの表面へ向けて気体Gを吹き付ける吹出ノズル21を有する。吹出ノズル21は、一例としてヘッド10に設けられる。吹出ノズル21は、フレーム部材12に支持されてもよい。吹付部20が送風機の場合、吹付部20は、ヘッド10又はフレーム部材12に支持されてもよい。
ヘッド制御部30は、ヘッド10を制御する。制御とは、位置及び動作を決定することをいう。ヘッド制御部30は、一例として、PLC(Programmable Logic Controller)として構成される。ヘッド制御部30は、ケース11の外側に配置されてもよく、ケース11の内側に配置されてもよい。
ヘッド制御部30は、主に、レーザ光Lの出力、照射位置及び焦点距離等を制御する。ヘッド制御部30は、レーザ光源、ガルバノミラー及び集束レンズを制御してレーザ光Lの出力、照射位置及び焦点距離を制御する。ヘッド10は、ヘッド制御部30の制御に基づいて、刻印予定箇所Pへ識別記号を刻印する。鋳型Mに含まれる水分等は、レーザ光Lの照射によって蒸発する。そのため、蒸気又は残滓により周辺の視界が遮られる可能性がある。しかし、吹出ノズル21から気体Gを吹き付けることにより蒸気等は吹き飛ばされるので、後述のデータ取得には影響を与えることはない。
ヘッド制御部30は、吹付部20の動作を制御してもよい。この場合、ヘッド制御部30は、開始信号、終了信号、目標圧力を示す信号等を吹付部20へ出力する。吹付部20は、ヘッド制御部30から受け付けた信号に基づいて動作する。ヘッド制御部30は、吹付部20による気体Gの吹き付け中にヘッド10に識別記号を刻印させる。ヘッド制御部30は、吹付部20に吹き付け動作を開始させた後、又は吹き付け動作の開始と同時にヘッド10を動作させて、鋳型Mに対してヘッド10に識別記号を刻印させる。
レーザ刻印装置4は、識別記号の刻印が完了すると、ラインコントローラ6に刻印完了信号を送信する。ラインコントローラ6は、レーザ刻印装置4から刻印完了信号を受信すると、その識別記号に対応した個体識別連番を発行する。あるいは、識別記号の形成が完了すると、レーザ刻印装置4のコントローラがその識別記号に対応した個体識別連番を発行し、その個体識別連番をラインコントローラ6に送信してもよい。もしくは、ラインコントローラ6又はレーザ刻印装置4のコントローラが、刻印開始前に刻印対象鋳型に対して、予め個体識別連番を発行していてもよい。
識別記号に対応した個体識別連番を発行する理由は、前述のように、1つの鋳型Mから、複数の鋳物を鋳造する場合があるためである。1つの鋳型Mから、複数の鋳物を鋳造する場合、1つの鋳型Mに複数の識別記号が刻印される。つまり、鋳型Mの鋳型連番と識別記号とが1対1に対応しない。そのため、識別記号に1対1に対応した個体識別連番が発行される。そして、個体識別連番と鋳型連番とが関連付けられる。なお、1つの鋳型Mから1つの鋳物を鋳造する場合は、ラインコントローラ6は個体識別連番を発行してもよいし、発行しなくてもよい。ラインコントローラ6は、個体識別連番を発行した場合は、識別記号と個体識別連番とを対応付ければよく、個体識別連番を発行しない場合は、識別記号と鋳型連番とを対応付ければよい。
(カメラ)
次に、カメラ8について、図3を参照して詳細に説明する。図3は、カメラ8の配置図である。図3に示すように、カメラ8は、レーザ刻印装置4が配置された工程位置から1枠下流の工程位置に設けられたカメラ架台13に取り付けられている。カメラ8は、1枠上流の工程位置に配置されたレーザ刻印装置4が鋳型の表面に識別記号を刻印した後に、識別記号が刻印された鋳型の表面を撮像することにより画像データを取得する。カメラ8は、レーザ刻印装置4によって刻印された識別記号の画像データを取得するデータ取得装置である。カメラ8は、取得した画像データをラインコントローラ6に送信する。
あるいは、カメラ8に代わるデータ取得装置として、識別記号が刻印された鋳型の表面をスキャンすることにより、鋳型の表面のプロファイルデータを取得する表面プロファイル測定装置を用いてもよい。これにより、刻印された識別記号の2次元又は3次元のプロファイルデータが得られる。表面プロファイル測定装置は、例えば距離センサである。距離センサは、例えばレーザ光又は赤外線を射出して、飛行時間方式によって鋳型表面までの距離を算出する。距離センサにより、識別記号のプロファイルデータ、即ち刻印された識別記号の深さのデータを取得することができる。プロファイルデータは、所定の一方向にスキャンした2次元の深さデータでもよく、識別記号全体を直交する二方向にスキャンした3次元の深さデータでもよい。距離センサは、取得したプロファイルデータを、ラインコントローラ6に送信する。
なお、カメラ8を取り付ける位置は、必ずしもレーザ刻印装置4の下流側の工程位置でなくともよい。例えば、レーザ刻印装置4が配置されている工程位置にカメラ8を配置してもよい。つまり、レーザ刻印装置4が取り付けられているフレーム部材12にカメラ8を取り付けてもよい。又はレーザ刻印装置4のヘッド10にカメラ8を取り付けてもよい。このように、カメラ8は、刻印された識別記号の画像データを取得可能な任意の位置に取り付けることができる。
(ラインコントローラ)
次に、ラインコントローラ6の構成について、図4を参照して詳細に説明する。図4は、ラインコントローラ6のブロック構成図である。
図4に示すように、ラインコントローラ6は、汎用コンピュータを用いて実現されており、プロセッサ61と、一次メモリ62と、二次メモリ63と、入出力インタフェース(入出力IF)64と、通信インタフェース(通信IF)65と、バス66とを備えている。プロセッサ61、一次メモリ62、二次メモリ63、入出力インタフェース64、及び通信インタフェース65は、バス66を介して相互に接続されている。
二次メモリ63には、後述する鋳型情報管理プログラム及び学習済モデルが格納されている。プロセッサ61は、二次メモリ63に格納されている鋳型情報管理プログラム及び学習済モデルを一次メモリ62上に展開する。そして、プロセッサ61は、一次メモリ62上に展開された鋳型情報管理プログラムに含まれる命令に従って、鋳型情報管理方法M1に含まれる各ステップを実行する。一次メモリ62上に展開された学習済モデルは、鋳型情報管理方法M1のステップM11(後述)をプロセッサ61が実行する際に利用される。なお、鋳型情報管理プログラムが二次メモリ63に格納されているとは、ソースコード、又は、ソースコードをコンパイルすることにより得られた実行形式ファイルが二次メモリ63に記憶されていることを指す。また、学習済モデルが二次メモリ63に格納されているとは、学習済モデルを規定するパラメータが二次メモリ63に格納されていることを指す。
プロセッサ61として利用可能なデバイスとしては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、MPU(Micro Processing Unit)、FPU(Floating point number Processing Unit)、PPU(Physics Processing Unit)、マイクロコントローラ、又は、これらの組み合わせを挙げることができる。プロセッサ61は、「演算装置」と呼ばれることもある。
また、一次メモリ62として利用可能なデバイスとしては、例えば、半導体RAM(Random Access Memory)を挙げることができる。一次メモリ62は、「主記憶装置」と呼ばれることもある。また、二次メモリ63として利用可能なデバイスとしては、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、ODD(Optical Disk Drive)、FDD(Floppy Disk Drive)、又は、これらの組み合わせを挙げることができる。二次メモリ63は、「補助記憶装置」と呼ばれることもある。なお、二次メモリ63は、ラインコントローラ6に内蔵されていてもよいし、入出力インタフェース64又は通信インタフェース65を介してラインコントローラ6と接続された他のコンピュータ(例えば、クラウドサーバを構成するコンピュータ)に内蔵されていてもよい。なお、本実施形態においては、ラインコントローラ6における記憶を2つのメモリ(一次メモリ62及び二次メモリ63)により実現しているが、これに限定されない。すなわち、ラインコントローラ6における記憶を1つのメモリにより実現してもよい。この場合、例えば、そのメモリの或る記憶領域を一次メモリ62として利用し、そのメモリの他の記憶領域を二次メモリ63として利用すればよい。
入出力インタフェース64には、入力デバイス及び/又は出力デバイスが接続される。入出力インタフェース64としては、例えば、USB(Universal Serial Bus)、ATA(Advanced Technology Attachment)、SCSI(Small Computer System Interface)、PCI(Peripheral Component Interconnect)などのインタフェースが挙げられる。入出力インタフェース64に接続される入力デバイスとしては、カメラ8が挙げられる。鋳型情報管理方法M1においてカメラ8から取得するデータは、ラインコントローラ6に入力され、一次メモリ62に記憶される。また、入出力インタフェース64に接続される入力デバイスとしては、キーボード、マウス、タッチパッド、マイク、又は、これらの組み合わせが挙げられる。鋳型情報管理方法M1においてユーザから取得するデータは、これらの入力デバイスを介してラインコントローラ6に入力され、一次メモリ62に記憶される。また、入出力インタフェース64に接続される出力デバイスとしては、ディスプレイ、プロジェクタ、プリンタ、スピーカ、ヘッドホン、又は、これらの組み合わせが挙げられる。鋳型情報管理方法M1においてユーザに提供する情報は、これらの出力デバイスを介してラインコントローラ6から出力される。なお、ラインコントローラ6は、ラップトップ型コンピュータのように、入力デバイスとして機能するキーボードと、出力デバイスとして機能するディスプレイとを、それぞれ内蔵してもよい。或いは、ラインコントローラ6は、タブレット型コンピュータのように、入力デバイス及び出力デバイスの両方として機能するタッチパネルを内蔵していてもよい。
通信インタフェース65には、ネットワークを介して他のコンピュータが有線接続又は無線接続される。通信インタフェース65としては、例えば、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)などのインタフェースが挙げられる。利用可能なネットワークとしては、PAN(Personal Area Network)、LAN(Local Area Network)、CAN(Campus Area Network)、MAN(Metropolitan Area Network)、WAN(Wide Area Network)、GAN(Global Area Network)、又は、これらのネットワークを含むインターネットワークが挙げられる。インターネットワークは、イントラネットであってもよいし、エクストラネットであってもよいし、インターネットであってもよい。鋳型情報管理方法M1においてラインコントローラ6が他のコンピュータ(例えば、機械学習装置)から取得するデータ(例えば、学習済モデル)、及び、鋳型情報管理方法M1においてラインコントローラ6が他のコンピュータに提供するデータは、これらのネットワークを介して送受信される。
なお、本実施形態においては、単一のプロセッサ(プロセッサ61)を用いて鋳型情報管理方法M1を実行する構成を採用しているが、本発明は、これに限定されない。すなわち、複数のプロセッサを用いて鋳型情報管理方法M1を実行する構成を採用してもよい。この場合、連携して鋳型情報管理方法M1を実行する複数のプロセッサは、単一のコンピュータに設けられ、バスを介して相互に通信可能に構成されていてもよいし、複数のコンピュータに分散して設けられ、ネットワークを介して相互に通信可能に構成されていてもよい。一例として、クラウドサーバを構成するコンピュータに内蔵されたプロセッサと、そのクラウドサーバの利用者が所有するコンピュータに内蔵されたプロセッサとが、連携して鋳型情報管理方法M1を実行する態様などが考えられる。
また、本実施形態においては、鋳型情報管理方法M1を実行するプロセッサ(プロセッサ61)と同じコンピュータに内蔵されたメモリ(二次メモリ63)に学習済モデルを格納する構成を採用しているが、本発明は、これに限定されない。すなわち、鋳型情報管理方法M1を実行するプロセッサと異なるコンピュータに内蔵されたメモリに学習済モデルを格納する構成を採用してもよい。この場合、学習済モデルを格納するメモリが内蔵されたコンピュータは、鋳型情報管理方法M1を実行するプロセッサが内蔵されたコンピュータとネットワークを介して相互に通信可能に構成される。一例として、クラウドサーバを構成するコンピュータに内蔵されたメモリに学習済モデルを格納し、そのクラウドサーバの利用者が所有するコンピュータに内蔵されたプロセッサが鋳型情報管理方法M1を実行する態様などが考えられる。
また、本実施形態においては、単一のメモリ(二次メモリ63)に学習済モデルを格納する構成を採用しているが、本発明は、これに限定されない。すなわち、複数のメモリに学習済モデルを分散して格納する構成を採用してもよい。この場合、学習済モデルを格納する複数のメモリは、単一のコンピュータ(鋳型情報管理方法M1を実行するプロセッサが内蔵されたコンピュータであってもよいし、そうでなくてもよい)に設けられていてもよいし、複数のコンピュータ(鋳型情報管理方法M1を実行するプロセッサが内蔵されたコンピュータを含んでいてもよいし、そうでなくてもよい)に分散して設けられていてもよい。一例として、クラウドサーバを構成する複数のコンピュータの各々に内蔵されたメモリに学習済モデルを分散して格納する構成などが考えられる。
(鋳型の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報)
次に、鋳型情報管理方法を説明するが、その前に鋳型の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報(以下、「鋳型情報」とも称する。)について説明する。本実施形態において、鋳型の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報(鋳型情報)とは、主として鋳型を造型した際の造型履歴及び造型した鋳型に使用された鋳物砂の性状の少なくともいずれかに関する情報である。この情報は、造型履歴データとも称する。しかし、鋳型情報はこれに限定されるものではない。例えば、鋳型情報は、シフトデータの一部であってもよい。シフトデータとは、例えば造型履歴データ、溶湯状態データ、合金材投入履歴データ等である。つまり、鋳型情報は、鋳型の造型履歴データに溶湯状態データ又は合金材投入履歴データの少なくとも一部を加えたものでもよい。なお、造型履歴データ、溶湯状態データ、合金材投入履歴データの内容については後述する。これらの造型履歴データ、溶湯状態データ、合金材投入履歴データ等は、鋳型の鋳型連番又は個体識別連番に関連付けられている。識別記号と鋳型情報又はシフトデータとを紐付けることにより、上述の鋳型情報管理装置を、シフトデータを用いる既存の鋳造システムに適用することが容易となる。
前述のように、ラインコントローラ6の一次メモリでは、鋳型が搬送される1枠ごとの工程位置に対応する記憶領域が割り当てられている。鋳型がある工程位置に搬送されると、その工程位置に対応する記憶領域にその鋳型の鋳型連番又は個体識別連番が記録される。鋳型が1枠搬送(シフト)されると、記憶領域に記録された鋳型連番又は個体識別連番もまた搬送先の工程位置に対応する記憶領域にシフトして記録される。そのため、鋳型連番又は個体識別連番、及びこれらに関連付けられた前述のデータを、シフトデータと称する。識別記号とシフトデータとが紐付けられることにより、鋳物に刻印された識別記号からその鋳物の製造条件等を追跡することができる。
シフトデータのうち、造型履歴データは、例えば鋳型の造型時の砂投入重量、圧縮率、静圧またはスクイズ圧力、スクイズ時間、昇圧速度、スクイズストローク、鋳型厚み、エアレーション圧、製品面形状、造型時刻等である。また、造型履歴データは、例えば鋳型を造型した鋳型砂のコンパクタビリティ(CB)、水分、砂温度、通気度、鋳型強度(抗圧力)等のデータを含んでもよい。溶湯状態データは、例えば注湯機5で注湯した溶湯の重量、温度、出湯炉番号やチャージ番号、材質番号、受湯した時刻、受湯から注湯開始までの時間および、注湯開始から注湯終了までの時間、接種剤投入量等である。また、溶湯状態データは、例えば炉で溶解した溶湯の性状(溶湯成分などを含む)に関するデータを含んでもよい。また、例えば注湯取鍋で接種した後の溶湯成分に関するデータを含んでもよい。合金材投入履歴データは、例えば溶湯に投入された合金材の種類、重量、投入時刻等である。これらの造型履歴データ、溶湯状態データ、合金材投入履歴データ等は、適切に配置された測定装置(不図示)によって測定され、測定結果がラインコントローラ6に送信される。あるいは、これらの測定結果は、造型機2、注湯機5、搬送ライン3等のそれぞれに設けられたコントローラ(不図示)に送信され、それぞれのコントローラがラインコントローラ6に送信してもよい。
(鋳型情報管理方法)
次に、鋳型情報管理方法M1について、図5を参照して説明する。図5は、鋳型情報管理方法の流れを示すフローチャートである。まず、ステップM10において、ラインコントローラ6のプロセッサ61は、鋳型の識別記号のデータを取得する。具体的には、プロセッサ61は、識別記号の画像データ又はプロファイルデータを取得する。次に、ステップM11において、プロセッサ61は、取得した識別記号のデータに基づいて、識別記号の良否を判定する(判定処理、判定工程)。識別記号の良否とは、例えば、識別記号を作業者が判読できるか否かである。作業者が識別記号を判読できる場合は良と判定され、識別記号を判読できない場合は否と判定される。前述のように、本実施形態では、判定処理において、プロセッサ61は、画像データ又はプロファイルデータを、学習済モデルを用いて判定する。識別記号を学習済モデルに判定させることにより、識別記号の良否を作業者が目視で判定するよりも確実にかつ迅速に判定することができる。
次に、ステップM12において、識別記号の良否判定結果が良であった場合(ステップM12:YES)は、鋳型情報管理フロー(以下、「管理フロー」と称する。)はステップM13に進む。ステップM13において、プロセッサ61は、当該鋳型情報と識別記号とを紐付けして(紐付け処理、紐付け工程)、管理フローはステップM15に進む。一方、ステップM12において、識別記号の良否判定結果が良でなかった(ステップM12:NO)場合は、管理フローはステップM14に進む。ステップM14において、プロセッサ61は、注湯機に対して、当該鋳型への注湯をしない指示を送信して、管理フローはステップM16に進む。また、鋳造システムが中子セット装置を備える場合は、プロセッサ61は、当該鋳型に中子をセットしない指示を中子セット装置に送信してもよい。また、中子のセットを作業者が行う場合は、プロセッサ61は、当該鋳型を特定して作業者に中子をセットしないように警報等により報知してもよい。
ステップM15において、プロセッサ61は、当該鋳型に対する鋳造を続行する。そして、管理フローはステップM16に進む。ステップM16において、プロセッサ61は、鋳型情報管理が終了したか否かを判定する。鋳型情報管理が終了したとは、すべての鋳型の識別記号を判定した場合、又は鋳造システムが停止された場合等である。ステップM16において、鋳型情報管理が終了したと判定された場合(ステップM16:YES)は、鋳型情報管理は終了する。また、ステップM16において、鋳型情報管理が終了していないと判定された場合(ステップM16:NO)は、管理フローはステップM10に戻り、プロセッサ61は、次の鋳型の識別記号のデータを取得する。
以上の鋳型情報管理方法は、ラインコントローラ6のプロセッサ61がすべてを実行する場合を説明した。つまり、ラインコントローラ6だけで鋳型情報管理装置として機能する場合を説明した。しかし、必ずしもラインコントローラ6だけで鋳型情報管理装置として機能する必要はない。ラインコントローラ6と他の工程装置のコントローラと協働して鋳型情報管理装置として機能させる構成でもよい。例えば、判定処理はラインコントローラ6が行う場合に限られない。例えば、カメラ8とカメラコントローラ(不図示)とを備えるデータ取得装置を配置し、カメラコントローラが、カメラ8が取得した画像データに基づいて、学習済モデルを用いて判定処理を行ってもよい。そして判定結果を、ラインコントローラ6に送信してもよい。ラインコントローラ6は、その判定結果をもとに、紐付け処理を実行してもよく、鋳型に対する鋳造を続行してもよい。
以上の鋳型情報管理方法によれば、識別記号が判読できない不良鋳物が発生する割合を従来よりも低減することができる。具体的には、鋳型に刻印された識別記号が判読可能であることを判定してから、鋳型情報と識別記号とを紐付けすることにより、識別記号が判読できず、鋳型情報を追跡することができない不良鋳物が発生する割合を低減することができる。
なお、上述の判定処理を実行するために、事前に機械学習装置に教師データを読み込ませて識別記号の良否判定を学習させ、学習済モデルを生成しておく。教師データは、例えば、鋳型に刻印された識別記号の画像データ又はプロファイルデータと、作業者がその画像データ又はプロファイルデータを目視して判定した良否結果である。そして、識別記号の画像データ又はプロファイルデータとその良否をセットにして機械学習装置に読み込ませて、学習済モデルを生成する。このようにして生成した学習済モデルに、識別記号の画像データ又はプロファイルデータを入力することにより、その良否が出力される。
あるいは、刻印した識別記号のデータと、その画像データ又はプロファイルデータとを教師データとして機械学習装置に読み込ませ、学習済モデルを生成してもよい。その場合、学習済モデルは、画像データ又はプロファイルデータから読み取った識別記号が、刻印した識別記号のデータと同じ場合は良と出力し、読み取った識別記号が、刻印した識別記号データと異なる場合は否と出力する。このような学習済モデルを用いて判定すれば、ユーザが識別記号を判読できなくても、学習済モデルは判読できる、即ち良と判定できる場合がある。上述のように、作業者が判読可能なデータのみを教師データとして学習した学習済モデルは、作業者の経験によるばらつきが出たり、良の判定率が下がったりする可能性がある。それに比べて、作業者の判断とは関係なく、人口知能(AI:Artificial Intelligence)が良と判定したデータのみを教師データとして学習した学習済モデルは、作業者の経験に基づく学習済モデルよりもばらつきが少なく、また良の判定率が高いことが期待される。従って、不良鋳物が発生する割合をさらに低減することができる。
機械学習装置としては、例えば、畳み込みニューラルネットワークや再帰型ニューラルネットワークなどのニューラルネットワークモデル、線形回帰などの回帰モデル、又は、回帰木などの木モデルなどのアルゴリズムを用いることができる。
判定のための画像データとしては、取得された画像データをそのまま用いることができる。一方、表面のプロファイルデータの場合、距離センサで取得されるデータは数値データである。これをそのまま機械学習装置に学習させてもよいが、数値データを画像化したデータを用いることがより好ましい。畳み込みニューラルネットワーク等は、画像を判定するほうが判定精度が高いためである。表面プロファイルを画像化したデータとは、例えば表面プロファイルにおける高低を等高線で表したデータ、あるいは高低を異なる色で、又は色の濃度で表したデータ等である。
上述の紐付け処理について説明する。ステップM13において、プロセッサ61は、鋳型Mに刻印した識別記号と、シフトデータとを紐付ける。シフトデータは、前述のとおり、造型履歴データ、溶湯状態データ、又は合金材投入履歴データ等、もしくはこれらのデータが紐付けられたその鋳型の鋳型連番又は個体識別連番である。
本実施形態において、「紐付ける」とは、関連付けることであり、その方法は限定されない。例えば、紐付けされる2つの情報又はデータを、1つのデータセットに記録することでもよい。あるいは、紐付けされる2つの情報又はデータが、異なる2つのデータセットの中にそれぞれ記録されている場合、それらの2つの異なるデータセットの間で互いに参照できるように参照先データセット名をそれぞれのデータセットに記録することでもよい。さらに、紐付けされる2つの情報又はデータが、1つ以上のデータセットを間に介して互いに紐付けられていてもよい。
本実施形態においては、鋳型に刻印された識別記号と作業者の判定結果(又は識別記号のデータ)とを用いて学習させた学習済モデルによって判定させることで、作業者が目視で判定するよりも確実にかつ迅速に判定することができる。
また、識別記号の判定結果が良の場合、プロセッサ61は、鋳型情報とその鋳型に刻印された識別記号とを紐付けする。鋳型に刻印された識別記号が判読可能であることを判定してから、鋳型情報と識別記号を紐付けすることにより、識別記号が判読できず、鋳型情報を追跡できない不良鋳物が発生する割合を従来よりも低減することができる。
また、プロセッサ61は、鋳型情報とその鋳型に刻印された識別記号との紐付けが完了したことを条件として、当該鋳型に対する鋳造を続行する。プロセッサ61は、通常、鋳型Mの造型、識別記号の刻印、識別記号のデータ取得、識別記号の判定、(中子のセット、)注湯を連続的に行うように制御する。従って、プロセッサ61は、紐付け部64による鋳型情報とその鋳型に刻印された識別記号との紐付けが完了した場合は、通常の連続運転を続行する。
逆に、識別記号の判定結果が否の場合は、プロセッサ61は、例えば警報を発するとともに、当該鋳型に注湯しない指示を注湯機5に送信する。また、中子のセットを作業者が行う場合は、プロセッサ61は、当該鋳型を特定して作業者に中子をセットしないように警報等により報知する。中子のセットを中子セット装置が行う場合は、プロセッサ61は、当該鋳型に中子をセットしないように中子セット装置を制御する。つまり、プロセッサ61は、当該鋳型に中子をセットしない指示を中子セット装置に送信する。このように制御することで、識別記号が判読できない鋳型を用いて不良鋳物が製造されることを確実に停止することができる。従って、不良鋳物が発生する割合を従来よりも低減することができる。また、識別記号の判定はインラインで行われるため、仮に判定結果が否であっても、その鋳型を用いた鋳造だけを停止させることができ、全体の工程を停止させる必要がない。従って、鋳物の生産効率の低下を最小限にすることができる。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について、図面を参照して以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
本発明の実施形態2に係る鋳造システム1Aの全体的な構成は、実施形態1に係る鋳造システム1と同様であるので、その説明は省略する。鋳造システム1Aが鋳造システム1と異なる点は、第2刻印装置9と第2カメラ8Aを備えていることである。なお、第2カメラに代えて、第2表面プロファイル測定装置を用いてもよい。以下、第2カメラ又は第2表面プロファイル測定装置を「第2カメラ」と略称して説明する。図6は、実施形態2に係る第2刻印装置9と第2カメラ8Aの配置を示す配置図である。
図6に示すように、第2刻印装置9は、カメラ8の1枠下流の工程位置に設けられている。第2刻印装置9は、プロセッサ61による最初の識別記号の判定結果が否の場合、新たな識別記号(第2識別記号)を鋳型の表面に刻印するための装置である。最初の判定結果が否の場合、その鋳型Mは搬送ライン3により、第2刻印装置9で再刻印可能な1枠下流の工程位置まで搬送される。第2刻印装置9は、レーザ刻印装置でもよく、針状のロッドで鋳型の表面を物理的に削るタイプの刻印機でもよい。
再刻印する位置P1は、最初に識別記号を刻印した位置Pと同じ位置でもよく、異なる位置でもよい。また、再刻印する第2識別記号は、最初に刻印した識別記号と同じものでもよく、異なる識別記号でもよい。
第2刻印装置9を設ける代わりに、作業者が刻印機を用いて刻印を形成してもよい。ただし、作業者が再刻印する場合は、再刻印する第2識別記号は短時間で刻印可能な識別記号が好ましく、例えばドット状の識別記号であることが好ましい。
第2カメラ8Aは、第2刻印装置により第2識別記号が刻印された鋳型の表面を撮像又はスキャンすることにより、再刻印した第2識別記号の画像データ又はプロファイルデータを取得する。プロセッサ61は、第2カメラ8Aが取得した第2識別記号の画像データ又はプロファイルデータに基づいて、第2識別記号の良否を判定する。あるいは、作業者が再刻印した第2識別記号の画像データ又はプロファイルデータを見て、又は直接第2識別記号を目視して、良否判定を行ってもよい。
プロセッサ61が良否判定を行う場合は、その判定結果によって実施形態1で説明したように対応される。つまり、判定結果が良の場合は、プロセッサ61は、当該鋳型の鋳型情報と、再度刻印された第2識別記号とを紐付ける。さらに、プロセッサ61は、その後の鋳造工程を続行するように指示を出す。判定結果が否の場合は、プロセッサ61はその鋳型への注湯をしない指示を注湯機5に送信する。また、鋳造システム1が中子セット装置を備える場合は、プロセッサ61は、当該鋳型に中子をセットしない指示を中子セット装置に送信してもよい。また、中子のセットを作業者が行う場合は、プロセッサ61は、当該鋳型を特定して作業者に中子をセットしないように警報等により報知してもよい。
良否判定が作業者によって行われる場合は、作業者がその結果をラインコントローラ6に入力する。例えば、判定結果が良の場合は、作業者が判定良のスイッチを押す。これにより、プロセッサ61は、鋳型情報と、再度刻印された第2識別記号とを紐付ける。次いでプロセッサ61は、通常通り鋳造工程を続行するように指示を出す。判定結果が否の場合は、作業者が判定否のスイッチを押す。これにより、プロセッサ61は、その鋳型への注湯をしない指示を注湯機5に送信する。また、鋳造システム1が中子セット装置を備える場合は、プロセッサ61は、当該鋳型に中子をセットしない指示を中子セット装置に送信してもよい。また、中子のセットを作業者が行う場合は、プロセッサ61は、当該鋳型を特定して作業者に中子をセットしないように警報等により報知してもよい。
(鋳型情報管理方法)
実施形態2に係る鋳型情報管理方法M2について、図7を参照して説明する。なお、以下では、再刻印は第2刻印装置9を用いて行い、第2識別記号の良否判定はプロセッサ61が行う場合を説明する。図7は、実施形態2に係る鋳型情報管理方法M2の流れを示すフローチャートである。鋳型情報管理方法M2においては、ステップM20からステップM22までは、実施形態1に係る鋳型情報管理方法M1のステップM10からステップM12までと同じである。
ステップM22において、プロセッサ61は、取得した識別記号のデータを用いて、識別記号の良否判定を行う(判定処理)が、実施形態1で説明したように、プロセッサ61は、この判定処理を、学習済モデルを用いて実行してもよい。ステップM22において、識別記号の良否判定結果が良であった場合(ステップM22:Y)は、管理フローは、ステップM23に進み、プロセッサ61は、識別記号と鋳型情報とを紐付けする(紐付け処理)。さらに、管理フローはステップM24に進み、当該鋳型に対する鋳造を続行し、さらにステップM29に進む。
一方、ステップM22において、識別記号の良否判定結果が否であった場合(ステップM22:N)は、管理フローはステップM25に進む。ステップM25において、プロセッサ61は、第2刻印装置9に、第2識別記号の再刻印を行わせる。次に管理フローはステップM26に進み、プロセッサ61は、第2識別記号の良否判定を行う。次に管理フローはステップM27に進み、第2識別記号の良否判定結果が良であった場合(ステップM27:Y)は、管理フローは、ステップM23に進み、プロセッサ61は、(第2)識別記号と当該鋳型情報とを紐付けする。
一方、ステップM27において、第2識別記号の良否判定結果が否であった場合(ステップM27:N)は、管理フローはステップM28に進む。ステップM28において、プロセッサ61は、当該鋳型への注湯をしない指示を注湯機5に送信する。次に管理フローはステップM29に進む。ステップM29は、鋳型情報管理方法M1のステップM16と同じである。また、鋳造システム1が中子セット装置を備える場合は、ステップM28において、プロセッサ61は、当該鋳型に中子をセットしない指示を中子セット装置に送信してもよい。また、中子のセットを作業者が行う場合は、ステップM28において、プロセッサ61は、当該鋳型を特定して作業者に中子をセットしないように警報等により報知してもよい。
以上のように、第2刻印装置9を設けることにより、レーザ刻印装置4による刻印がうまく形成されなかった場合でも、第2刻印装置を用いて改めて刻印をして判定することができ、不良鋳物が発生する割合を低減することができる。また、注湯されない鋳型を減らすことができ、生産効率の低下を防ぐことができる。また、万一、レーザ刻印装置4が故障した場合に、代替刻印機として用いることができるため、鋳造システムを停止する必要がない。従って、レーザ刻印装置4による刻印がうまく形成されなかった場合、又はレーザ刻印装置4が故障した場合でも、第2刻印装置9がないことにより生じる生産効率の低下を防ぐことができる。
〔実施形態3〕
次に、本発明の実施形態3について説明する。上記の実施形態1及び実施形態2で説明した、カメラ8又は第2カメラ8Aを用いて識別記号又は第2識別記号(以下、併せて「識別記号」と称する。)の画像データを取得する際に、識別記号の位置が分かりにくい場合がある。そこで、実施形態3では、識別記号の位置をわかりやすくする方法を説明する。この方法は、識別記号をレーザ刻印装置によって刻印する場合に特に有用である。
造型した鋳型の表面は、通常は黒色に近い色である。その鋳型の表面に識別記号を刻印しても、全体が黒いままで、識別記号を刻印した位置が分かりにくい。さらに、例えばカメラ等で撮像して刻印の良否判定を行う際に、刻印した部分とそうでない部分とが適切に区別できずに、良否判定をしにくい場合がある。そこで、識別記号を刻印する位置を変色させることにより、刻印された識別記号を認識しやすくすることができる。鋳型の表面を変色させる方法は特に限定されない。例えば、鋳型の表面にレーザを照射することにより、表面を白く変色させることができる。上記の実施形態1、2で説明したように、識別記号をレーザ刻印装置によって刻印する場合は、刻印する場合のレーザ刻印装置の出力又は焦点距離の少なくともいずれかを変更して、識別記号を刻印する範囲を照射する。特に、レーザの焦点距離を変えることにより、広い範囲にレーザが照射されるようになり、表面に凹部を形成させずに変色させることができる。
表面を変色させるためにレーザを照射するタイミングは、識別記号を刻印する前でもよく、刻印した後でもよい。識別記号を刻印する前にレーザを照射して変色させると、識別記号が刻印された凹部は変色がなくなり、識別記号のコントラストがより明確になる。識別記号を刻印した後にレーザを照射して変色させると、刻印された凹部も変色するが、少なくとも刻印された位置が明確になる。
レーザ刻印装置を用いずに刻印する場合は、例えば刻印する範囲に着色剤を吹き付けて着色してもよい。着色する色は、カメラで撮像した場合にコントラストが強く出る、白色系の色を選択することが好ましい。着色剤を吹き付けるタイミングは、識別記号を刻印する前でもよく、刻印した後でもよい。なお、レーザ刻印装置を用いて識別記号を刻印する場合でも、着色剤を吹き付けて着色する方法を適用することが可能である。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る鋳型情報管理装置は、1又は複数のプロセッサを備えており、前記プロセッサは、識別記号が刻印された鋳型の表面を撮像又はスキャンすることにより得られた画像データ又はプロファイルデータに基づいて、前記識別記号の良否を判定する判定処理と、前記判定処理の判定結果が良の場合に、当該鋳型の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報と前記識別記号とを紐付ける紐付け処理と、を実行する。
上記の構成によれば、鋳型に刻印された識別記号が判読可能であることを判定してから、鋳型の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報と識別記号とを紐付けすることにより、識別記号が判読できず、鋳型の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報を追跡することができない不良鋳物が発生する割合を低減することができる。
本発明の態様2に係る鋳型情報管理装置において、前記判定処理は、前記画像データ又は前記プロファイルデータに基づいて、前記識別記号の良否を、学習済モデルを用いて判定する処理であってもよい。
上記の構成によれば、識別記号を学習済モデルに判定させることにより、識別記号の良否を作業者が目視で判定するよりも確実にかつ迅速に判定することができる。
本発明の態様3に係る鋳型情報管理装置において、前記判定処理の判定結果が否の場合に、当該鋳型への注湯をしない指示を行ってもよい。
上記の構成によれば、判定処理結果が否の場合に、当該鋳型への注湯をしない指示を行う(注湯機5に送信する)ことにより、不良鋳物が製造されることを防止することができる。
本発明の態様4に係る鋳型情報管理装置において、前記鋳型の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報は、シフトデータの一部であってもよい。
上記の構成によれば、鋳造システムにおけるシフトデータと識別記号を紐付けることにより、この鋳型情報管理装置を、シフトデータを用いる既存の鋳造システムに適用することが容易となる。
本発明の態様5に係る鋳型情報管理装置において、前記識別記号を刻印する刻印装置とは異なる第2刻印装置を備え、前記判定処理の判定結果が否の場合に、前記第2刻印装置に第2識別記号を前記鋳型の表面に刻印させ、当該第2識別記号の画像データ又はプロファイルデータに基づいて、当該第2識別記号の良否を判定してもよい。
上記の構成によれば、最初の刻印の判定結果が否となった場合でも、第2刻印装置を用いて改めて刻印をして判定することができ、不良鋳物が発生する割合をさらに低減することができる。
本発明の態様6に係る鋳造システムは、上記の鋳型情報管理装置を備える。
本発明の態様7に係る鋳型情報管理方法は、1又は複数のプロセッサが、識別記号が刻印された鋳型の表面を撮像又はスキャンすることにより得られた画像データ又はプロファイルデータに基づいて、前記識別記号の良否を判定する判定処理と、前記判定工程の判定結果が良の場合に、当該鋳型の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報と前記識別記号とを紐付ける紐付け処理と、を実行する。
上記の構成によれば、鋳型に刻印された識別記号が判読可能であることを判定してから、鋳型の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報と識別記号とを紐付けすることにより、識別記号が判読できず、鋳型の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報を追跡することができない不良鋳物が発生する割合を低減することができる。
本発明の態様8に係る鋳型情報管理方法において、前記判定処理は、学習済モデルを用いて行われてもよい。
上記の構成によれば、識別記号を学習済モデルに判定させることにより、識別記号の良否を作業者が目視で判定するよりも確実にかつ迅速に判定することができる。
本発明の他の態様に係る鋳型情報管理装置は、1又は複数のプロセッサを備えており、
前記プロセッサは、識別記号が刻印された鋳型の表面を撮像又はスキャンすることにより得られた画像データ又はプロファイルデータに基づいて、前記識別記号の良否を判定する判定処理と、前記判定処理の判定結果が否の場合に、当該鋳型への注湯をしない指示処理と、を実行する。これにより、識別記号が判読できず、鋳型情報を追跡できない不良鋳物が発生する割合を従来よりも低減することができる。
本発明の他の態様に係る鋳型情報管理装置は、1又は複数のプロセッサと、識別記号を刻印する第1刻印装置と、前記第1刻印装置とは異なる第2刻印装置を備えており、前記プロセッサは、前記第1刻印装置により識別記号が刻印された鋳型の表面を撮像又はスキャンすることにより得られた画像データ又はプロファイルデータに基づいて、前記識別記号の良否を判定する判定処理と、前記判定処理の判定結果が否の場合に、前記第2刻印装置に第2識別記号を前記鋳型の表面に刻印させる第2刻印処理と、を実行する。これにより、識別記号が判読できず、鋳型情報を追跡できない不良鋳物が発生する割合を従来よりも低減することができる。
本発明の他の態様に係る鋳型情報管理装置は、1又は複数のプロセッサと、識別記号を刻印する第1刻印装置と、前記第1刻印装置とは異なる第2刻印装置を備えており、前記プロセッサは、前記第1刻印装置により識別記号が刻印された鋳型の表面を撮像又はスキャンすることにより得られた画像データ又はプロファイルデータに基づいて、前記識別記号の良否を判定する判定処理と、前記判定処理の判定結果が否の場合に、前記第2刻印装置に第2識別記号を前記鋳型の表面に刻印させる第2刻印処理と、前記第2刻印装置により前記第2識別記号が刻印された前記鋳型の表面を撮像又はスキャンすることにより得られた当該第2識別記号の画像データ又はプロファイルデータに基づいて、当該第2識別記号の良否を判定する第2判定処理と、前記第2判定処理の判定結果が良の場合に、当該鋳型の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報と前記第2識別記号とを紐付ける紐付け処理と、を実行する。これにより、識別記号が判読できず、鋳型情報を追跡できない不良鋳物が発生する割合を従来よりも低減することができる。
本発明の他の態様に係る鋳型情報管理装置は、1又は複数のプロセッサと、識別記号を刻印する第1刻印装置と、前記第1刻印装置とは異なる第2刻印装置を備えており、前記プロセッサは、前記第1刻印装置により識別記号が刻印された鋳型の表面を撮像又はスキャンすることにより得られた画像データ又はプロファイルデータに基づいて、前記識別記号の良否を判定する判定処理と、前記判定処理の判定結果が否の場合に、前記第2刻印装置に第2識別記号を前記鋳型の表面に刻印させる第2刻印処理と、前記第2刻印装置により前記第2識別記号が刻印された前記鋳型の表面を撮像又はスキャンすることにより得られた当該第2識別記号の画像データ又はプロファイルデータに基づいて、当該第2識別記号の良否を判定する第2判定処理と、前記第2判定処理の判定結果が否の場合に、当該鋳型への注湯をしない指示処理と、を実行する。これにより、識別記号が判読できず、鋳型情報を追跡できない不良鋳物が発生する割合を従来よりも低減することができる。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1…鋳造システム、2…造型機、3…搬送ライン、4…レーザ刻印装置、5…注湯機、6…ラインコントローラ(鋳型情報管理装置)、7…枠合わせ装置、8…カメラ(データ取得装置)、8A…第2カメラ、9…第2刻印装置、10…ヘッド、11…ケース、12…フレーム部材、13…カメラ架台、20…吹付部、21…吹出ノズル、22…搬入口、23…搬出口、30…ヘッド制御部、M…鋳型、P…刻印予定箇所、L…レーザ光、S…作業空間、G…気体

Claims (8)

  1. 1又は複数のプロセッサを備えており、
    前記プロセッサは、
    識別記号が刻印された鋳型の表面を撮像又はスキャンすることにより得られた画像データ又はプロファイルデータに基づいて、前記識別記号の良否を判定する判定処理と、
    前記判定処理の判定結果が良の場合に、当該鋳型の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報と前記識別記号とを紐付ける紐付け処理と、
    を実行する、鋳型情報管理装置。
  2. 前記判定処理は、前記画像データ又は前記プロファイルデータに基づいて、前記識別記号の良否を、学習済モデルを用いて判定する処理である、請求項1に記載の鋳型情報管理装置。
  3. 前記判定処理の判定結果が否の場合に、前記プロセッサは、当該鋳型への注湯をしない指示を行う、請求項1又は2に記載の鋳型情報管理装置。
  4. 前記鋳型の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報は、シフトデータの一部である、請求項1から3のいずれか1項に記載の鋳型情報管理装置。
  5. 前記識別記号を刻印する刻印装置とは異なる第2刻印装置を備え、前記判定処理の判定結果が否の場合に、前記プロセッサは、前記第2刻印装置に第2識別記号を前記鋳型の表面に刻印させ、当該第2識別記号の画像データ又はプロファイルデータに基づいて、当該第2識別記号の良否を判定する、請求項1から4のいずれか1項に記載の鋳型情報管理装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の鋳型情報管理装置を備える鋳造システム。
  7. 1又は複数のプロセッサが、
    識別記号が刻印された鋳型の表面を撮像又はスキャンすることにより得られた画像データ又はプロファイルデータに基づいて、前記識別記号の良否を判定する判定処理と、
    前記判定処理の判定結果が良の場合に、当該鋳型の履歴及び性状の少なくとも一方に関する情報と前記識別記号とを紐付ける紐付け処理と、
    を実行する、鋳型情報管理方法。
  8. 前記判定処理は、学習済モデルを用いて行われる、請求項7に記載の鋳型情報管理方法。
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