JP2022102618A - 締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法 - Google Patents

締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】締め付け金具をバイリニア型の軸方向ばねとして設定して解析モデルを作成し、作成した解析モデルを用いて仮設構造物の耐力評価を行うことにより安全性を確保することを可能とする締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法を提供する。【解決手段】本発明による締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法は、締め付け金具により鋼材同士を締め付け固定して形成する仮設構造物の耐力を評価する方法であって、締め付け金具により鋼材同士を締め付けて固定した試験片の軸方向せん断力に基づく摩擦試験により得られた荷重と変位の関係データをバイリニア型の軸方向ばねの特性として近似する段階と、仮設構造物に使用する締め付け金具をバイリニア型の軸方向ばねとして設定し仮設構造物の構造に対応した解析モデルを作成する段階と、作成した解析モデルを使用して鋼材の座屈を考慮した仮設構造物の耐力を評価する段階とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法に関し、特に締め付け金具をバイリニア型の軸方向ばねとして設定して解析モデルを作成し、作成した解析モデルを用いて仮設構造物の耐力評価を行うことにより安全性を確保することを可能とする締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法に関する。
構造物を建造する際、本工事を行うにあたり、仮設構造物が作られる。仮設構造物は最終的には撤去するものであるため、使用する期間中は必要な荷重を支え、強風や地震等の自然の外力にも崩壊することなく構造を維持するものの、使用期間終了後は容易に撤去可能であることが求められる。
比較的小規模な場合や、必要な耐荷重が大きくない場合は、単管パイプと単管パイプを挟み込んで固定するパイプジョイントの組み合わせにより、仮設構造物が作られる。しかし大型の構造物の場合や大きな耐荷重が求められる工事の場合は、形鋼などの鋼材を組み合わせた仮設構造物が必要となる。
形鋼を組み合わせて分解可能に固定するのにはボルト、ナットを使用して固定することが一般的であるが、予め組み合わせる鋼材同士にボルト穴を形成する必要があり、また1本ずつボルトを取り付けてナットで固定していく作業は手間のかかる作業である。そこで特許文献1のように、形鋼のフランジ部同士を万力のように挟んで固定する締め付け金具が考案されており、仮設構造物の構築に利用されている。
このような締め付け金具により構築される仮設構造物は、ボルト固定のように、ボルトのせん断強度により形鋼同士のずれを防止するのではなく、締め付け金具の締め付け力に基づく摩擦力により形鋼同士のずれが防止されているため、仮設構造物の耐力が懸念される。
仮設構造物の使用部材が形鋼などの重量物である上に、本工事を行うための資材や重機などの荷重が加わり、さらに強風や地震などの外力が加わる可能性がある仮設構造物の安全性や信頼性を確保する上では、構造シミュレーション等が有効な手段の一つであるが、締め付け金具を精度よくモデル化する手法についてはこれまで十分な検討が行われてこなかった。
そこで、付け外しが容易な締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力を、より正確に評価するための方法が求められる。
実用新案登録第3109686号公報
本発明は、上記従来の締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、締め付け金具をバイリニア型の軸方向ばねとして設定して解析モデルを作成し、作成した解析モデルを用いて仮設構造物の耐力評価を行うことにより安全性を確保することを可能とする締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法を提供することにある。
上記目的を達成するためになされた本発明による締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法は、締め付け金具により鋼材同士を締め付け固定して形成する仮設構造物の耐力を評価する方法であって、前記締め付け金具により鋼材同士を締め付けて固定した試験片の軸方向せん断力に基づく摩擦試験により得られた荷重と変位の関係データをバイリニア型の軸方向ばねの特性として近似する段階と、仮設構造物に使用する前記締め付け金具を前記バイリニア型の軸方向ばねとして設定し前記仮設構造物の構造に対応した解析モデルを作成する段階と、作成した前記解析モデルを使用して鋼材の座屈を考慮した前記仮設構造物の耐力を評価する段階とを有することを特徴とする。
前記摩擦試験の試験片の締め付け金具は予め定めた標準の締め付けトルクにより締め付けられて取り付けられたものであることが好ましい。
前記バイリニア型の軸方向ばねで近似する段階は、想定する前記仮設構造物に使用する鋼材のさびの状況に応じて軸方向ばねの降伏条件を補正する段階を含むことが好ましい。
前記軸方向ばねや鋼材の特性又は前記仮設構造物の構造を変化させて前記仮設構造物の耐力を評価することを繰り返し、目標の耐力を超える組み合わせ条件を求め、求めた組み合わせ条件に基づく前記軸方向ばねの特性に対応した前記締め付け金具を選定する段階をさらに含むことが好ましい。
本発明に係る締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法によれば、締め付け金具により鋼材同士を締め付けて固定した試験片の軸方向せん断力に基づく摩擦試験により得られた荷重と変位の関係データを、バイリニア型の軸方向ばねの特性として近似し、仮設構造物に使用する締め付け金具をバイリニア型の軸方向ばねとして設定し仮設構造物の構造に対応した解析モデルを作成して解析するため、仮設構造物の耐力をより正確に評価することができる。
また、本発明に係る締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法によれば、想定する仮設構造物に使用する鋼材のさびの状況に応じて軸方向ばねの降伏条件を補正するために、材料の状況を反映した、より正確な評価を行うことが可能となる。
本発明に係る締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法によれば、目標の耐力を超える組み合わせ条件を求め、求めた組み合わせ条件に基づく軸方向ばねの特性に対応した締め付け金具を選定するため、必要な耐荷重に見合った適正な仮設構造物を構築することが可能となる。
本発明の実施形態による締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法の対象とする仮設構造物の一部を例示的に示す図である。 本発明の実施形態による摩擦試験方法を概略的に示す図である。 本発明の実施形態による摩擦試験の試験結果の一例を示す図である。 本発明の実施形態によるバイリニアモデルの荷重変位特性の一例を示す図である。 本発明の実施形態による接合部のモデル化の一例を示す図である。 図1の仮設構造物における静加力時の変位と荷重の関係の解析結果と実験値との比較結果を示す図である。 摩擦試験時における鋼材のさび量と摩擦係数の関係の実測例を示す図である。 本発明の実施形態による締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法を説明するためのフローチャートである。
次に、本発明に係る締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態による締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法の対象とする仮設構造物の一部を例示的に示す図である。
図1を参照すると、本発明の実施形態における仮設構造物の耐力評価方法の対象とする仮設構造物10は、H形鋼や溝形鋼などの形鋼からなる鋼材11を柱及び梁として組合せ、締め付け金具(1、2)を用いて相互に固定されて構成される。また、仮設構造物10には、隣接する鋼材11同士を斜めに接続する補強材であるブレース12が取り付けられる。ブレース12は隣接する鋼材11に互いにクロスする方向に2本ずつ設置され、ブレース12も締め付け金具(1、3)によって取り付けられる。
図1の仮設構造物10は、柱として垂直に設置される鋼材11の向きが揃えられており、本明細書では柱の鋼材11のフランジに向く面を仮設構造物10のフランジ構面、柱の鋼材11のウェブに向く面を仮設構造物10のウェブ構面と称する。
仮設構造物10に使用する締め付け金具(1、2、3)は、形状的に主に3種類のタイプがあり、タイプ1の締め付け金具1は、G字形に湾曲した本体と、締結ねじを備え、鋼材11のフランジ同士を挟み込んで締め付け固定するのに使用する。また締め付け金具1は、フランジ構面に設置するブレース12の固定にも使用される。更にタイプ2の締め付け金具2と組み合わせ、締め付け金具2を鋼材11のフランジに固定する際にも使用される。
タイプ2の締め付け金具2は、U字形の切り欠きを備えるフランジ部とU字形の切り欠きに合わせたU字形の溝を有する本体と締結ねじとを備える。締め付け金具2は、フランジ部を梁となる鋼材11のフランジと合わせて締め付け金具1で固定するとともに、U字形の溝に柱となる鋼材11のフランジを挟み込んで締結ねじで固定することで直交する鋼材11同士を固定するのに使用される。
タイプ3の締め付け金具3は、タイプ1の締め付け金具1と同様、G字形に湾曲した本体と、締結ねじを備え、更にG字形の本体の下面に本体下面の厚さ方向を2分割するように下面に沿うU字形溝とU字形溝に直交する方向に第2の締結ねじを備える。締め付け金具3は、U字形溝に柱となる鋼材11のフランジを挟み込んで第2の締結ねじで固定するとともにG字形の溝の部分にブレース12のフランジを挟み込んで締結ねじで固定することにより、ウェブ構面において柱となる鋼材11とブレース12とを固定するのに使用される。
このように仮設構造物10に使用される鋼材11の形状に合わせて、適切なタイプの締め付け金具(1、2、3)を選択することで、溶接や多数のボルトとナットの締め付けなどを行うことなく仮設構造物10を容易に構築することができる。逆に仮設構造物10を解体するときも締め付け金具(1、2、3)を取り外すことで容易に解体をすることができる。
締め付け金具(1、2、3)の溝に鋼材11やブレース12のフランジを挟み込んで締結ねじで固定するという構造上、締め付け金具(1、2、3)を用いた仮設構造物10の構造を維持するのは、溝を構成する締め付け金具(1、2、3)の本体に加わる軸力とそれに伴う挟み込まれたフランジにおける摩擦力となる。
本発明による締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法は、締め付け金具(1、2、3)により鋼材11同士を締め付けて固定した試験片の軸方向せん断力に基づく摩擦試験により得られた荷重と変位の関係データをバイリニア型の軸方向ばねの特性として近似する段階と、仮設構造物10に使用する締め付け金具(1、2、3)をバイリニア型の軸方向ばねとして設定し仮設構造物10の構造に対応した解析モデルを作成する段階と、作成した解析モデルを使用して構造解析ソフトを備える解析装置により鋼材11の座屈を考慮した仮設構造物10の耐力を評価する段階とを有することにより、これまで十分な検討がなされてこなかった締め付け金具(1、2、3)を用いた仮設構造物10の解析による耐力評価を可能にする方法である。
図2は、本発明の実施形態による摩擦試験方法を概略的に示す図である。
図2を参照すると、上下に重ね合わせた2つの鋼材(11a、11b)のフランジ同士を前後からそれぞれ締め付け金具1で締め付け固定して組み合わせたものを摩擦試験の試験片として使用する。下側の鋼材11bは、図示していないが地面にボルトで固定され、上側の鋼材11aの一端には、下側の鋼材11bに対して上側の鋼材11aをずらすような剪断力を加えるための平板が取り付けられる。
それぞれの締め付け金具1には本体の軸力を求めるためにひずみゲージ21を貼付け、上側の鋼材11aの一端に取り付けた平板には水平方向の変位を測定するための変位計の測定の基準点22を設ける。
摩擦試験は、上側の鋼材11aの一端に取り付けた平板に垂直にロードセル20によって水平荷重を加えながら、平板の水平方向の変位量、即ち上下の2つの鋼材(11a、11b)間のずれ量とひずみゲージにより得られるひずみの値の関係を調べることにより行う。締め付け金具1のフランジを挟みつける力、即ち締結力は締め付けねじの締め付け方によって変わってくる。そこで本発明の実施形態による締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法においては、締め付けねじの締め付けは、標準の締め付けトルクを設定し、標準の締め付けトルクで締め付けられて取り付けられるものを使用する。一実施形態では締め付け金具1の標準の締め付けトルクは300Nmである。
摩擦試験に先立ち、摩擦試験と同じ締め付け金具1に図2と同様ひずみゲージ21を貼付けてから単体で引張試験を行い、締め付け金具1の本体の軸方向の荷重とひずみの関係を調べておくことにより、摩擦試験の結果から得られた水平方向の変位量とひずみの関係は、水平方向の変位量と締め付け金具1の軸方向の荷重の関係に置き換えることができる。
例えば、図2と同じ締め付け金具1の引張試験の結果、締め付け金具1の軸方向の荷重、即ち締結力T(N)とひずみεとの関係は、
[式1]
(N)=(31.97~35.45)×ε
であった。そこで摩擦試験の結果において水平方向の変位量と対応するひずみεを31.97~35.45倍することで荷重に変換することができる。
ここでは締め付け金具1を代表して説明したが、他の締め付け金具(2、3)についても引張試験や摩擦試験を行うことができる。締め付け金具2、締め付け金具3に対して行った引張試験の結果、締め付け金具2の締結力T(N)、締め付け金具3の締結力T(N)はそれぞれ例えば、
[式2]
(N)=(52.00~60.46)×ε
[式3]
(N)=(21.36~21.53)×ε
であった。ここで、T(N)は締め付け金具3のG字形の溝に対する締結力である。
上記に例示した締結力の値は、締め付け金具(1、2、3)の構造や材質により変わるものであるので、摩擦試験、及び実際の仮設構造物10に使用する締め付け金具(1、2、3)と同じ仕様のもので試験を行う必要があることは言うまでもない。
図3は、本発明の実施形態による摩擦試験の試験結果の一例を示す図である。
図3を参照すると、横軸が変位量であり、縦軸が締め付け金具1の締め付け力に相当する荷重である。図2と合わせて参照すると、ロードセル20の荷重を増加していくと変位が徐々に増加し、それに伴って荷重も増加していくが、変位量が0.02mm、荷重が42kNに達したところで荷重の増加が止まり、0.02mm以上の変位量に対し荷重はわずかに増加するもののほぼ一定の値を示している。これは荷重が42kNに達したところで一気に滑りが発生したことを示している。つまりこの試験片に対する滑り耐力が42kNであることを示している。
変位量が0.02mm以下の変位量に対する荷重の増加量は、変位量の増加とともに少し減少する傾向はみられるが、近似的に変位量と荷重が比例関係にあると看做すことができる。これにより締め付け金具(1、2、3)による鋼材11の締め付けにより構成される試験片の摩擦特性はバイリニア型のモデルに置換して考えることができる。図3の例では荷重42kN、変位量0.02mmは降伏点であり、荷重42kNは降伏荷重と看做すことができる。また変位量0.02mm以降は、荷重は変位量の増加に対してわずかに増加することから変位量0.02mm以下のグラフの傾きである第1勾配に対し、0.02mm以降のグラフの傾きである第2勾配は1/1000とした。
図4は、本発明の実施形態によるバイリニアモデルの荷重変位特性の一例を示す図であり、図3の変位量と荷重の関係から求めたバイリニアモデルの荷重変位特性を示す図である。
バイリニアモデルに置換する際、図3の締め付け金具(1、2、3)による鋼材11の締め付け特性を示すグラフ形状は、降伏点を有する非線形特性のばね特性と看做して置換することが可能である。通常ばねは、降伏点以下では、ばねに加えられる荷重Fとばねの変位量dとは、ばね剛性kを比例定数とする比例関係にあり、
[式4]
F=kd
で表される。
したがって、図3のグラフは原点と降伏点である荷重42kN、変位量0.02mmとを第1勾配をもつ比例関係で結び、変位量0.02mm以上を第1勾配の1/1000倍の第2勾配とする図4のグラフのように近似される。図4のマイナス側の変位量と荷重は、試験片に加えるロードセル20の荷重を逆方向に加える場合に相当する。
降伏点である荷重42kN、変位量0.02mmから、これに対応するばね剛性kを求めると、
[式5]
k=F/d=42/0.02=2100kN/mm
となるが、これは図2に示すように締め付け金具1の2個分の値であるので、1個の締め付け金具1に対応するばね剛性kは、2100kN/mmの1/2で1050kN/mmと求められる。そこで締め付け金具1を単独で使用する場合、ばね剛性kは、変位量0.02mm以下で、1050kN/mmを使用し、変位量0.02mmを超える変位量の領域では1050kN/mmの1/1000倍である1.05kN/mmを使用する。
図5は、本発明の実施形態による接合部のモデル化の一例を示す図である。
図5を参照すると、柱として垂直方向に設置された2本の鋼材11に対し、その上端部に梁として鋼材11が水平方向に設置され、さらに2本の鋼材11の間に斜め方向にブレース12が架け渡されて取り付けられている。これらの鋼材11同士や鋼材11とブレース12との取付け部は締め付け金具(1、2、3)をばねとして表した記号で接続している。これは図4で説明したように、締め付け金具(1、2、3)の締め付けによる接合の特性がばねの特性に置換できることを接合部のモデル化に反映したものである。
先に説明したように、直交する鋼材11同士を固定するのには締め付け金具2を締め付け金具1で固定する形で使用するが、接合部のモデル化に際してはズレの生じる方向に沿う1つの軸方向ばねとして表す。
また図5では、ブレース12の鋼材11への取り付け部に、締め付け金具3を使用する場合を表しているが、これはウェブ構面にブレース12に取り付ける場合に対応するモデルであり、フランジ構面にブレース12に取り付ける場合は締め付け金具1を使用することからこの場合は締め付け金具1に対応するばねとしてモデル化を行う。このようにモデル化することにより、構造解析ソフトを組み込んだコンピュータなどの解析装置により解析・評価を行うことが可能となる。
図6は、図1の仮設構造物における静加力時の変位と荷重の関係の解析結果と実験値との比較結果を示す図である。
図1の仮設構造物10に対し、図5に示したように、各接合部の締め付け金具(1、2、3)をそれぞれ鋼材11やブレース12の滑り方向に向かう軸方向ばねとして設定してモデル化を行い、ウェブ構面側から最上部に位置する梁としての鋼材11の長手方向の中央部に水平荷重Pを徐々に加える解析と、実際に仮設構造物10に対し梁としての鋼材11の中央に、水平荷重Pを徐々に加える静加力実験との結果の比較を行った。
図6は、柱としての鋼材11の上端の荷重方向への水平変位δを横軸とし、水平荷重Pを縦軸として解析と実際の実験結果を示したものである。解析値は締め付け金具1の1個当たりの剛性を1050kN/mmとした結果である。
図6中に実線で示す実験結果では、水平荷重Pが100kNまでは線形関係を示し、その後水平変位δに対する水平荷重Pの増加を示す勾配が緩やかになり、水平変位δが約25mmのときに水平荷重Pは最大値196,5kNに達している。また、実験中、水平荷重Pが148kNにおいて、圧縮を受ける一部のブレース12に座屈が発生したのが観察されている。
これに対し、破線で示す解析値は、176kNで降伏点を示し、柱としての鋼材11と梁としての鋼材11とを固定する締め付け金具(1、2、3)が滑り耐力に達して剛性が低下する結果を示した。
実験結果と解析結果を比較すると、解析結果が実験結果をやや下回っており、誤差のレベルとしては約10%となっている。誤差の中には締め付け金具(1、2、3)の1個当たりの剛性を、締め付け金具1の剛性である1050kN/mmで代表させたことも含まれている。実際の使用状況に合わせて締め付け金具(1、2、3)のそれぞれの剛性を適用することでさらに精度を向上することが期待される。いずれにしても10%程度の誤差で評価が行えていることから、解析装置による解析結果に基づき仮設構造物10の耐力を評価して、それに基づき鋼材11の仕様や締め付け金型の仕様を決定すれば、想定外に構造上の不具合が生ずることを回避することができる。
図7は、摩擦試験時における鋼材のさび量と摩擦係数の関係の実測例を示す図である。
ここまで鋼材11やブレース12の表面の状態について触れてこなかったが、鋼材11やブレース12は保管状況により表面にさびが発生し、そのさびの量も次第に増加する。締め付け金具(1、2、3)を用いた仮設構造物10は締め付け金具(1、2、3)の締め付け力による軸力と摩擦力を利用しているため、鋼材11やブレース12の表面状態が変化すれば、仮設構造物10の耐力にも影響が出てくる。
そこで、鋼材11を用いて、表面のさび量の異なる状態で、図2に示すような摩擦試験を行い、さび量と摩擦係数の関係を調べた結果が図7である。
試験片に加えるロードセルによる荷重Fと、締め付け金具1の本体部の軸力、即ち締結力Tは締め付け部の鋼材11の摩擦係数をμとして、
[式6]
F=μT
の関係にあることから、重ね合わせた鋼材11同士が滑り始めた時の荷重Fと締結力Tから摩擦係数を求めることができる。
さびの量は、鋼材11の所定面積の表面を紙やすりで削り取り、削り取ったさびを測定して質量を求めた。
図7のグラフは横軸にさび量、縦軸に摩擦係数μを示すが、さびの量が増加すると摩擦係数μが増加する傾向が認められる。またグラフの傾きから、さび量が0gから0.26gまでの摩擦係数μの増加の度合いに比べて、さび量が0.26gから0.86gまでの摩擦係数μの増加の度合いは明確に減少している。このことから、さびの無い鋼材11に比べて、さびが発生した鋼材11は摩擦力が増加するものの、さらにさびの量が増加した鋼材11を使用しても、摩擦力の向上への寄与度は少ないことがわかる。
摩擦試験をさびの無い鋼材11で行い、実際の仮設構造物10にはさびのある鋼材11を使用する場合は、摩擦試験で求められる摩擦係数μに比べて、実際の仮設構造物10ではさびの影響により摩擦係数μが増大するので、実際の仮設構造物10の耐力は摩擦試験に基づく評価結果より増加する。しかし、逆にさびのある鋼材11で摩擦試験を行い、さびの無い鋼材11で仮設構造物10を構築する場合、摩擦試験に基づく評価結果より実際の仮設構造物10の耐力は低下し、事故につながりかねない。
そこで実施形態では、摩擦試験に使用する鋼材11と、実際の仮設構造物10に使用する鋼材11とのさびの程度は同等なものを使用することを基本とするが、さびの量が異なる鋼材11を使用する場合は、摩擦試験に使用する鋼材11はさびの量が最も少ないものを使用する。このとき実際の仮設構造物10の耐力を、より正確に求める場合は、図7のような、さび量と摩擦係数μとの関係の評価に基づき、使用する鋼材11のさびの状況に応じて摩擦係数を補正し、それによって軸方向ばねの降伏条件を補正するようにする。
一実施形態では、予めさびの量と摩擦係数μとの関係を調査し、摩擦試験及び実際の仮設構造物10に使用する鋼材11のさびの量に応じて、それぞれの摩擦係数μを補正し、それにより仮設構造物10のモデル化の際、軸方向ばねの降伏条件を補正するようにする。
このように鋼材11のさびの影響を盛り込むことで、より正確な耐力の評価が可能となり、仮設構造物10安全性の確保や、必要以上の堅牢な材料の使用によるコストアップの回避が可能となる。
図8は、本発明の実施形態による締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法を説明するためのフローチャートである。
図8を参照すると、段階S800にて、鋼材11同士を重ね合わせてフランジ同士を締め付け金具(1、2、3)で締め付け固定した試験片の摩擦試験より得られたデータを、バイリニア型の軸方向ばねの特性として近似する。摩擦試験は、予め使用する締め付け金具(1、2、3)毎にデータを取得して解析装置のデータベースとして保存しておけば、仮設構造物10の耐力評価の都度、試験を行わなくてもよい。この際データベースとして保存する摩擦試験の結果は、摩擦試験に使用した鋼材11の表面のさびの量と関連させて保存し、これとともに図7に示すような鋼材11のさびの量と摩擦係数の関連を示すデータを保存するようにする。これにより、耐力を評価する仮設構造物10に使用する鋼材11のさびの量の状況に応じて、データベースに保存した摩擦試験の結果を補正して使用できるようにすることが好ましい。
次に、仮設構造物10に使用する締め付け金具(1、2、3)を、段階S800で近似したバイリニア型の軸方向ばねで置換するように設定して仮設構造物10の解析モデルを作成する(段階S810)。仮設構造物10には、締め付け金具(1、2)のように直交する鋼材11同士を締め付け固定する構造も含むが、この場合はバイリニア型の軸方向ばねは、鋼材11同士の滑りが発生し得る方向に合わせて設定する。
段階S820にて、仮設構造物10に使用する材料、特にブレース12の座屈を考慮して、段階S810で作成した解析モデルを使用して解析装置により仮設構造物10の耐力の評価を行う。耐力の評価は、例えば仮設構造物10に静加力を与えた場合の荷重と変位の関係を求める静加力の試験や、地震を想定して仮設構造物10を固定した土台に振動を加えて柱となる鋼材11の変位と加速度との関連を調べる振動の試験などである。
仮設構造物10では、その使用目的により必要とする耐力が変わってくる。そこで鋼材11や締め付け金具(1、2、3)の仕様の組み合わせ又は仮設構造物10の構造を適宜変更して耐力を評価する解析を繰り返し行い、目標の耐力を超える組み合わせ条件を求め、そのときの軸方向ばねの特性に対応した締め付け金具(1、2、3)を選定する。目標の耐力を超えていれば、その仮設構造物10は使用中に変形したり破壊したりすることは避けられる。しかし解析の結果、必要以上に高い耐力を持つとしたら、それは過剰設計であり、仮設構造物10の構築の費用が必要以上に高くなるだけである。
そこで目標の耐力を超える組み合わせ条件の中でも、安全係数を見込んだ所定の範囲の中から最終的に選択する組み合わせ条件を求め、そのときの軸方向ばねの特性に対応した締め付け金具(1、2、3)を選定することが好ましい。
このように、本発明の実施形態による締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法によれば、締め付け金具(1、2、3)をその摩擦試験に基づきバイリニア型の軸方向ばねに置換することでモデル化して仮設構造物10の耐力を解析することができる。また、このとき使用する鋼材11の表面のさびの状態により摩擦係数を補正し、それをバイリニア型の軸方向ばねの特性に反映することでより精度よく解析することができるため、仮設構造物10の構造安全性を確保することが可能である。また解析結果に基づき適切な鋼材11、ブレース12、締め付け金具(1、2、3)の組み合わせを選定することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更することが可能である。
1 締め付け金具(タイプ1)
2 締め付け金具(タイプ2)
3 締め付け金具(タイプ3)
10 仮設構造物
11、11a、11b 鋼材
12 ブレース
上記目的を達成するためになされた本発明による締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法は、締め付け金具により鋼材同士を締め付け固定して形成する仮設構造物の耐力を評価する方法であって、前記締め付け金具により重ね合わせた鋼材同士を締め付けて固定した試験片の締め付け方向と直交し鋼材の長手方向である軸方向に加えられる軸方向せん断力に基づく摩擦試験により得られた荷重と変位の関係データを前記軸方向に設けられ、鋼材同士が滑り始めるときの荷重を降伏点とするバイリニア型の軸方向ばねの特性として近似する段階と、仮設構造物に使用する前記締め付け金具を前記バイリニア型の軸方向ばねとして設定し前記仮設構造物の構造に対応した解析モデルを作成する段階と、作成した前記解析モデルを使用して鋼材の座屈を考慮した前記仮設構造物の耐力を評価する段階とを有することを特徴とする。
前記摩擦試験の試験片の締め付け金具は予め定めた標準の締め付けトルクにより締め付けられて取り付けられたものであることが好ましい。
前記バイリニア型の軸方向ばねで近似する段階は、想定する前記仮設構造物に使用する鋼材のさびの状況に応じて変化し前記鋼材同士が滑り始めるときの荷重に影響する鋼材の摩擦係数に基づき軸方向ばねの降伏条件を補正する段階を含むことが好ましい。

Claims (4)

  1. 締め付け金具により鋼材同士を締め付け固定して形成する仮設構造物の耐力を評価する方法であって、
    前記締め付け金具により鋼材同士を締め付けて固定した試験片の軸方向せん断力に基づく摩擦試験により得られた荷重と変位の関係データをバイリニア型の軸方向ばねの特性として近似する段階と、
    仮設構造物に使用する前記締め付け金具を前記バイリニア型の軸方向ばねとして設定し前記仮設構造物の構造に対応した解析モデルを作成する段階と、
    作成した前記解析モデルを使用して鋼材の座屈を考慮した前記仮設構造物の耐力を評価する段階とを有することを特徴とする締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法。
  2. 前記摩擦試験の試験片の締め付け金具は予め定めた標準の締め付けトルクにより締め付けられて取り付けられたものであることを特徴とする請求項1に記載の締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法。
  3. 前記バイリニア型の軸方向ばねで近似する段階は、想定する前記仮設構造物に使用する鋼材のさびの状況に応じて軸方向ばねの降伏条件を補正する段階を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の締め付け金具を用いた仮設構造物の耐力評価方法。
  4. 前記軸方向ばねや鋼材の特性又は前記仮設構造物の構造を変化させて前記仮設構造物の耐力を評価することを繰り返し、目標の耐力を超える組み合わせ条件を求め、求めた組み合わせ条件に基づく前記軸方向ばねの特性に対応した前記締め付け金具を選定する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の仮設構造物の耐力評価方法。

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