JP2022097793A - プラズマ反応炉 - Google Patents

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泰男 石川
Yasuo Ishikawa
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Abstract

【課題】プラズマ反応を利用して熱エネルギーを生成する。【解決手段】本体2内にカーボン材Cを配設し、このカーボン材Cの発熱を熱ジャケット3で取出し、カーボン材C内の空間は、増幅材16の原子と、そのイオンと、電子とでプラズマ空間17をなし、このプラズマ空間は発生電磁波を増幅してプラズマ崩壊と再結合により発熱し、この発熱によりカーボン材Cを加熱するとともに増幅された電磁波がカーボン材Cを加熱して、放射能を持たない安全な熱エネルギー生成システムを形成できる。【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマ反応を利用した放射能を持たないで熱を発生させるプラズマ反応炉に関する。
本件発明者は、ステンレスの密閉容器内にエネルギーを増幅させる増幅材(金属Na、K、ステンレス粉、亜鉛等)を入れ、、前記密閉容器を500~600℃に加熱して密閉容器の内壁から電磁波(遠赤外線等)を発生せしめて、増幅材を気化させるとともに電離させて、増幅材のイオンと電子からなるプラズマ空間を形成し、このプラズマ空間内に処理すべき気体(CO2、N2、H2O等)を注入して水素を得るプラズマ技術に関して種々の開発を行っている。
国際公開2012/011499A1 特開2017-22250号
しかしながら、特許文献1、2には、CO2、N2等の気体の原子の原子核を増幅された高エネルギーの電磁波で電子核をプラズマ崩壊させて水素を発生せしめる技術が開示されているが、プラズマ反応により熱を発生させ、この熱を利用して電気を作る発想は何ら開示されていない。
本発明のプラズマ反応装置は、電磁波を発生する密閉ケーシングと、このケーシングの内壁を被うカーボン材と、前記ケーシング内の空間を加熱する加熱装置と、前記空間内に供給されるエネルギー増幅材と、前記ケーシングの外側に形成される熱交換部とからなり、前記増幅材は、前記空間内で気化して密閉ケーシング内で発生している電磁波により電離してプラズマ空間を形成し、このプラズマ空間で増幅された電磁波が前記カーボン材を加熱し、このカーボン材の熱を熱交換部で外部に取出すようにする。
前記カーボン材は肉厚のカーボン筒であることが好ましい。
また、前記増幅材は、金属ナトリウムであり、この金属ナトリウムは液体の状態でプラズマ空間内に供給されることが好ましい。
前記プラズマ空間内には、マグネトロンの導波管が臨まされていることが好ましい。
前記加熱装置を150℃以上に加熱すると、加熱装置からは電磁波(遠赤外線等)が発生し、この電磁波は、プラズマ空間内の増幅材の原子、イオンの粒子により増幅され、カーボン材に当たると、その部分の電子を振動させ加熱すると同時に電磁波を発生し、この電子波がカーボン材間を光の速さで往復動させて逐次カーボン材と加熱する。カーボン材の熱は、熱交換の熱媒(水等)に伝えられ外部に熱が取出される。このようにして、加熱装置によって供給される熱のエネルギーは電磁波を放射させ、この電磁波のエネルギーは、プラズマ空間内の増幅材により増幅されて、ケーシングの内壁を被うカーボン材に与えられ、そして、外部に取出されるが、この際放射線を発生する粒子を生成しないし、高エネルギーの電磁波の発生は、極めて短時間で、その時に発生したエネルギーは、増幅材の粒子のプラズマ崩壊で吸収されるので炉が破壊されることはない。また、高エネルギーの電磁波の発生時間は極く短時間なので炉外にその電磁波が飛び出すことはない。
本発明の電気式プラズマ反応炉の概略構成図ある。 本発明のプラズマ反応炉の縦断面図である。 本発明の他の実施例を示すガス式プラズマ反応炉の縦断面図である。 本発明の他の実施例を示すガス式プラズマ反応炉の横断面図である。 増幅材がナトリウムの場合のトレーの加熱時のナトリウム原子の挙動説明図である。 プラズマ空間内でのナトリウム原子の電離状態説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1、2おいて、本発明のプラズマ反応炉1は、耐熱性の、例えば、SUS310、SUS316、SUS304、インコネル、ハステロイ等の金属材料からなる円筒状の本体2を有し、この本体2は、筒体2aと、その両端を閉塞する円形の前端板2bと後端板2cを有している。前記本体2の内壁は肉厚のカーボン材C(カーボン筒、カーボン板)で被覆され、このカーボン材Cの代わりに、本体2の内壁にカーボン塗料を塗布したり、カーボン粉を溶射してカーボン被覆を形成してもよい。前記本体2とその内壁をなすカーボン材Cは密閉ケーシングをなし、前記本体2の筒体2aの外側には、外筒3が設けられ、前記筒体2aとの間に熱交換部として作用する熱媒ジャケット4が形成され、例えば熱媒としての水、溶融塩(LiF、BeF2等)がカーボン材Cの熱を外部に取出す。そして、この熱媒は、循環ポンプ5、6により循環経路7を循環してタービン等の負荷Lを作動させる。
前記本体2内には、加熱装置8が設けられ、この加熱装置8は、並列配置された水平なヒータパイプ9、9…9とこの中に着脱自在に挿入される電気ヒータ10、10…10とからなり、各ヒータパイプ9の前端は、前端板2bに固定され、その後端部2cは、カーボン材C上にスライド可能に載置された支持体11によって支持されている。
前記水平並列装置のヒータパイプ9上には、アルミ製のトレー12が取出し可能に載置され、このトレー12の端壁には、把手12aが形成されている。前記後端板2cには、このトレー12を出し入れするための開口突部13が形成され、この開閉突部13は、開閉蓋15により開閉自在となっている。前記トレー12内には、電磁波のエネルギーを増幅するための増幅材16が収納され、この増幅材16としては、金属ナトリウムが最適であり、この代わりにカリウムでもよく、更にNaOHと、亜鉛粉、アルミ材等との混合体でもよい。
この増幅材16は、ヒータ10によって加熱(150~300℃)されると、それ自体の電磁波増幅作用により、微粒子(原子状)が気化し、更に、それがカーボン材Cからの電磁波により電離して本体2内にプラズマ空間17を形成する。このプラズマ空間17の作用により、ヒータ10の設定温度(例えば150℃)よりカーボン材Cの温度が高くなり(例えば240℃)、ヒータ10からの熱エネルギーが増幅される。したがって、ヒータ温度を更に上昇させると(例えば300℃)、カーボンCの温度は600~700℃に増幅されることが確認されている。
次に熱発生機構について分析する。
(1)ヒータ10の作動
図5において、前記複数のヒータ10を作動させると、ヒータパイプ9を介してアルミ製のトレー12が加熱され、これによりトレー12内の増幅材のナトリウムが加熱される。トレー12からは、種々の周波数の電磁波が放射され、この電磁波は、ナトリウム原子に吸収されて増幅され、この増幅された電磁波は、更に隣接するナトリウム原子に吸収されて更に増幅される。この作用は、ヒータ温度150℃以上で活発になり、ナトリウム原子は、局部的に気化して筒体2aの空間内に飛び出して高速で飛び回り始める。
(2)プラズマ空間の形成
このナトリウム原子は、カーボン材Cからの反射電磁波、他のナトリウム原子からの放射電磁波により電離して電子e-を放射する。放出電子e-の数は種々存在し、1、2、3個等の放出電子数に従ってNa+、Na2+、Na3+…Nan+のナトリウムイオンが生じ、電離していないナトリウム原子Na、ナトリウムイオンNan+及び電子e-の混合体からなるプラズマ空間17が形成される(図6)。
(3)プラズマ空間内での発熱
プラズマ空間17内では、増幅材の作用により電磁波のエネルギー(E=hγ)は著しく増幅され、ハイデルベルグの不確定性原理に基づいて短時間高エネルギーが局部的に発生し、この高エネルギーによって、発生部分近傍のナトリウム原子、イオンが、先ず、プラズマ崩壊し陽子、中性子、電子に分離する。この時は吸熱反応であり、発生した高エネルギーは、全てプラズマ崩壊により吸収されて炉外に影響を与えることはない。次いで、プラズマ崩壊した陽子、中性子、電子はプラズマ空間17内を自由に飛び回っており、電気的にプラスの陽子とマイナスの電子が結合すると(再結合)水素となり、陽子同士の衝突は起こりにくいが(反発力のため)、陽子と電気的に中性の中性子との衝突及び中性子同士の衝突は容易に起こり、この時に熱を発生し、プラズマ空間の温度は上昇する。ここで、再結合により発生した水素、陽子と中性子の結合体及び中性子同士の結合体は、次々に発生してくる高エネルギーの電磁波により再び分離する。このようにプラズマ崩壊と再結合、更なる分離を繰り返し一定以上の温度が確保される。カーボン材Cは、この熱を受けて温度上昇し(ヒータ10の温度300℃に設定すると、600~700℃まで上昇する。)、この熱は熱媒により外部に取出され。負荷Lを作動せしめる。この間に、外部から増幅材を供給すると、再結合する原子数の数が増えるので温度上昇が起こる。そこで、外部に設けた増幅材タンク(図2)からポンプ31により、液体状の増幅材(ナトリウム、リン(P)、水銀(Hg)等)が供給されることが好ましい。この液状増幅材は加熱装置付きの増幅材タンク内で液状に維持されており、プラズマ空間内に設けた蒸発板32上に供給パイプ33を通って送られる。また、プラズマ空間内で水素が大量に発生して圧力が過度に上昇した場合には、、前端板2bに取り付けられた排出管34から適宜排出される。
更に、電磁波の発生を補強するために、筒体2aの前部上面にマグネトロン35を設け、そこからプラズマ空間17内に伸びた導波管36を介して電磁波を放射することもできる。
(4)カーボン材Cの発熱
カーボン材Cは、プランク(学者)の黒体放射箱に相当する円筒形であり、ヒータパイプ9から放射された電磁波は、増幅材の原子により増幅されつつ対抗するカーボン材Cに当たり、その部分に吸収されて発熱させると同時にそこに存在する電子を振動させて反射電磁波を放射し、この放射された電磁波は増幅されつつ往復動してプラズマ崩壊と、再結合を生じさせつつ光の速度で進行する。したがって、カーボン材Cは、プラズマ空間17の再結合による発生熱と、高エネルギーの電磁波の吸収によりヒータ10の設定温度より高温となるし、熱容量も増大し、熱媒ジャケット4内の熱媒に熱エネルギーを与えることができる。
前述のプラズマ反応炉1の加熱装置8は電気式であるが、ガス式の場合には、図3、4に示した構造となる。
前述と同じ本体2内には、加熱装置40が設けられ、この加熱装置40は、水平熱ガス筒41、41とその先端分から垂設された垂直ガス筒42、42とからなり、水平ガス筒41の左端部は左端壁2bに支持され、そこにガスバーナ43が挿入される。2本の水平ガス筒41、41に増幅材44を収納される増幅材受箱45、46、47が接触しており、これら受箱45、46、47は支持柱48、49、50にそれぞれ交換可能に支持されている。前記ガスバーナ43には、水素ガス、プロパンガス及びこれらの混合ガスが供給される。
小型に形成してビルの暖房に応用でき大型に形成すると大量の電気を製造する発電システムとして応用できる。
2…本体
C…カーボン材
8…加熱装置
16…増幅材
17…プラズマ空間
40…加熱装置

Claims (4)

  1. 電磁波を発生する密閉ケーシングと、このケーシングの内壁を被うカーボン材と、前記カーボン材で形成される空間を加熱する加熱装置と、前記空間内に供給される増幅材と、前記密閉ケーシングの外側に形成される熱交換部とからなり、前記増幅材は、前記空間内で気化して密閉ケーシング内で発生している電磁波により電離してプラズマ空間を形成し、このプラズマ空間は発生している電磁波を増幅して発熱するとともに、増幅された電磁波がカーボン材を加熱して熱交換部に熱エネルギーを与えるプラズマ反応炉。
  2. 前記カーボン材は肉厚のカーボン筒である請求項1記載のプラズマ反応炉。
  3. 前記増幅材は金属ナトリウムである請求項1記載のプラズマ反応炉。
  4. 前記プラズマ空間内にはマグネトロンの導波管が臨まされている請求項1記載のプラズマ反応炉。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20220219977A1 (en) * 2019-03-26 2022-07-14 Yasuo Ishikawa Method of and apparatus for plasma reaction

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US20220219977A1 (en) * 2019-03-26 2022-07-14 Yasuo Ishikawa Method of and apparatus for plasma reaction

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