JP2022096068A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定外れ図柄を選択することにより実行される時短遊技の興趣を高める。【解決手段】第1特図が時短図柄Aを選択する確率を1/10、第1特図が時短図柄Bを選択する確率を1/1000とする。第2特図が時短図柄Aを選択する確率を1/20、第2特図が時短図柄Bを選択する確率を1/100とする。時短図柄Aの選択により時短回数6回の時短遊技が実行され、時短図柄Bの選択により時短回数50回の時短遊技が実行される。【選択図】図27

Description

本発明は、弾球遊技機に関する。
通常、弾球遊技機は、図柄表示装置と、大入賞口と、可変式の始動口を含む1以上の始動口を遊技領域に備え、遊技領域を流下する遊技球が始動口に入賞(入球)することに基づいて、「特別図柄に関する当否判定」を実行する。そして、この当否判定を実行すると、図柄表示装置において特別図柄の変動表示を一定時間に亘って実行した後、当該当否判定の結果を示す停止図柄を確定表示する。更に、この確定表示される停止図柄が、「特別図柄に関する当否判定」の結果が大当りであることを示す大当り図柄の場合には、大入賞口を所定の開閉パターンで開放する大当り遊技を実行する。
この種の弾球遊技機として、所定契機が成立すると、大当り遊技とは別に所定の特典を付与するものが存在する。例えば、当該当否判定の結果が大当りとなる確率を高くする特典(確率変動という特典)の他に、特別図柄の変動時間を短くしたり、開閉式の始動口の開放時間を延長したりする特典(時短モードという特典)を付与する弾球遊技機が存在する(特許文献1を参照)。
特開2001-137462号公報
ところで、従来の弾球遊技機では大当り当選が前記時短モード(以下、大当り時短」ということもある。)の前提であり、遊技の興趣に乏しい課題が考えられた。
この課題を解決するために、特別図柄の外れ変動回数(外れ抽選回数とも言う)に従って前記時短モード(以下、「天井時短」ということもある。)を実行することも考えられる。また、当否結果が大当りでないときの外れを示す特別図柄が予め定められた図柄(特定図柄(「時短図柄」とも言う))であれば、前記時短モード(以下、「特定時短」ということもある。)を実行することも考えられる。
これらの時短遊技、特に特定時短は遊技の興趣を高めることが期待されるが、この特定時短による遊技興趣を一層高めることが望ましい。
本発明は上記観点に鑑みてなされたものである。
本明細書に開示する技術は、以下の形態として実現できる。
開放しない普通入球口を始動口1とし、遊技盤面上に設けられた作動検出部が遊技球を検出することに基づいて普通図柄に関する当否判定を行い、該当否判定の結果が当りになることに基づき遊技球が入球困難な閉鎖状態から該閉鎖状態よりも遊技球が入球容易な開放状態に変化可能な可変入球口を始動口2とし、前記始動口1又は前記始動口2に遊技球が入球することに基づき大当り抽選を行うと共に変動パターン群から選択された1の変動パターンに従って前記大当り抽選の結果を示す図柄を変動表示し、前記大当り抽選に当選すると当選したことを報知する大当り図柄を表示した後に大当り遊技を実行する弾球遊技機であって、
前記大当り抽選に当選しないとき特定図柄1を表示することを条件として前記可変入球口の前記開放状態が通常よりも延長された開放延長状態にする時短遊技を予め定められた時短回数1実行し、前記大当り抽選に当選しないとき特定図柄2を表示することを条件として前記時短回数1より多い時短回数2の時短遊技を実行する時短遊技実行手段と、
前記始動口1に入球したときは、前記特定図柄1が選択される確率が前記特定図柄2を選択する確率より高く、前記始動口2に入球したときは、前記特定図柄1が選択される確率を前記始動口1に入球したときより低く、前記特定図柄2が選択される確率を前記始動口1に入球したときより高く、する特定図柄選択手段と、
を備えたことを特徴とする弾球遊技機(第1特徴)。
時短遊技実行手段は、可変入球口の開放状態が通常よりも延長された開放延長状態に移行させる手段であれば良く、同時に普通図柄の変動時間を短くしても良く、大当り抽選の結果を報知する特別図柄の変動時間を短くしても良く、また、普通図柄に関する当否判定の結果が当りになる確率を高くしても良い。可変入球口は、開放状態になれば閉鎖状態より入球容易になれば良く、閉鎖状態においては入球不可能でも良く入球可能でも良い。
開放延長状態とは、普通図柄に関する当否判定の結果が当りになってから可変入球口が開放されるまでの時間、可変入球口の開放時間又は開放パターン等を意味し、開放延長態様と言い換えても良い。
時短回数は、時短遊技実行手段による時短遊技中の大当り抽選回数に相当すれば良い。大当り抽選回数に相当すれば良いので、時短回数は時短遊技中の大当り抽選回数そのものであっても良いし、時短遊技中における可変入球口の開放回数であっても良いし、時短遊技中の普通図柄に関する当否判定回数であっても良い。従って、時短回数1を大当り抽選回数とすれば、時短遊技中に大当り抽選回数が回数1に至れば時短遊技が終了し、時短回数1を可変入球口の開放回数とすれば、時短遊技中に可変入球口の開放回数が回数1に至れば時短遊技が終了し、時短回数1を普通図柄に関する当否判定回数とすれば、時短遊技中に普通図柄に関する当否判定回数が回数1に至れば時短遊技が終了する。なお、可変入球口の開放パターンが短時間の閉鎖を挟み複数回の開放動作を伴うものである場合は、これを1回の開放回数とするのが好適である。
時短遊技は、予め定められた時短回数1又は時短回数2に至ったときに終了する他、時短遊技中に大当り抽選に当選したときにも終了する。また、特定図柄1又は特定図柄2以外の予め定められた特定図柄が選択されたときに強制終了させても良い。
特定図柄選択手段は、始動口1に入球したときは特定図柄1が選択される確率が特定図柄2を選択する確率より高く、始動口2に入球したときは特定図柄1が選択される確率を始動口1に入球したときより低くすると共に特定図柄2が選択される確率を始動口1に入球したときより高くする手段であれば良い。従って、始動口1に入球したときに特定図柄2を選択する確率が極めて低くとも良い。
特定図柄1又は特定図柄2が選択される確率(選択率)は予め定められていれば良く、始動口1又は始動口2に遊技球が入球したことを起因として抽選される構成が考えられる。
始動口1は開放しない普通入球口であり、始動口2は可変入球口であれば良く、夫々1個でも良く、一方又は双方が複数個であっても良い。但し、始動口1と始動口2の配置位置が相違する構成が好適である。
第1特徴の弾球遊技機は、特定図柄選択手段が、始動口1に入球したときは特定図柄1が選択される確率を特定図柄2が選択される確率より高く、始動口2に入球したときは特定図柄1が選択される確率を始動口1に入球したときより低くすると共に特定図柄2が選択される確率を始動口1に入球したときより高くする。従って、時短遊技実行手段は、始動口1に入球したときは時短回数の少ない時短遊技を時短回数の多い時短遊技より高い確率で実行し、始動口2に入球したときは時短回数の多い時短遊技を始動口1に入球したときより高い確率で実行する。
これにより、通常遊技中は始動口1を狙って頻繁に時短回数の少ない時短遊技を発生させることが可能となり、この時短回数の少ない時短遊技中に始動口2を狙う遊技を行えば、始動口1を狙うより高い確率で時短回数の多い時短遊技を発生させることが可能となる。時短回数の多い時短遊技が発生すれば、この時短遊技中には大当り抽選の回数を多くすることができるので大当り抽選に当選する確率が高くなる。
始動口1を狙って発生する時短遊技は時短回数が少ないので、始動口2を狙う時短遊技は終了するのが早い。このため、この時短遊技中の出玉を少なくすることができるので、特定図柄1を選択する確率を高くしても過度に賞球数を多くすることはない。この結果、始動口1狙う遊技と始動口2を狙う遊技を繰り返し行う遊技を提供することができる。
第1特徴の弾球遊技機では、時短遊技中に特定図柄1又は特定図柄2が選択されたときには、新たな時短遊技を行っても良く、無効としても良い。なお、新たな時短遊技を行わないために、特定図柄1又は特定図柄2に替えて他の外れ図柄を表示してもよく、特定図柄1又は特定図柄2を表示すると共に時短遊技中なので新たな時短遊技を実行しない旨を表示する構成としても良い。
時短遊技中に特定図柄1又は特定図柄2が選択されたときには、新たな時短遊技を行うのが次の第2特徴の弾球遊技機である。
第2特徴の弾球遊技機は、第1特徴の弾球遊技機において、時短遊技実行手段による時短遊技中、特定図柄1又は特定図柄2が選択されたときには、時短回数1又は時短回数2の時短遊技を新たに行う時短遊技追加手段と、を備えたことを特徴とする。
第2特徴の弾球遊技機は、時短遊技実行手段による時短遊技が予め定められた時短回数に至る前に、特定図柄1又は特定図柄2が選択されたときには、特定図柄1又は特定図柄2を表示した後に時短回数1又は時短回数2の時短遊技を追加的に新たに行うものである。
時短遊技中に特定図柄1又は特定図柄2が選択されたときに、無条件に新たな時短遊技を実行する構成でも良く、特定図柄1又は特定図柄2が選択されたときの残りの時短回数より新たな時短遊技の時短回数が多いときのみ新たな時短遊技を行う構成でも良い。
第2特徴の弾球遊技機は、始動口1に入球して特定図柄1が選択されたときには時短回数1の時短遊技が実行され、この時短遊技中に特定図柄2が選択されると特定図柄2を表示した後に時短回数2の時短遊技が新たに開始される。この新たな時短遊技中に始動口2に入球し特定図柄2が選択されると時短図柄2を表示した後に更に時短回数2の時短遊技が実行される。
これにより、第2特徴の弾球遊技機は、時短遊技の延長を行うことが可能となる。
なお、始動口1に入球し特定図柄1が選択されたことによる時短遊技が時短回数1に至ったとき(消化したとき)、可変入球口の最後の開放延長による保留記憶が残っているときには、この保留記憶による大当り抽選の結果を示す図柄の変動表示は変動時間が短縮されない通常の変動時間とするのが一般的である。従って、この残っている保留記憶により特定図柄1又は特定図柄2を選択したときには、時短遊技実行手段により実行される時短遊技であり、時短遊技追加手段により実行される時短遊技ではない。保留記憶とは、大当り抽選の結果を示す図柄を変動表示しているとき等に、始動口に遊技球が入球したとき記憶される入球に起因したデータを言う。この保留記憶の数は、予め定められている。
第3特徴の弾球遊技機は、第1特徴の弾球遊技機において、時短回数1は1回の時短遊技である、ことを特徴とする。
第3特徴の弾球遊技機は、時短回数1の時短遊技を行うために可変入球口の開放延長が1回行われるが、1回の時短遊技が終了したとき保留記憶が残っていれば、この残っている保留記憶により時短遊技実行手段による時短遊技が行われる可能性を有する。
時短回数1を時短遊技中の大当り抽選回数とした場合、可変入球口の開放延長が行われたとき開放した可変入球口に2個以上の遊技球が入球すれば、大当り抽選の結果を示す図柄の変動表示は変動時間の短縮は1回実行され、残りの入球による変動表示(保留記憶による変動表示)は短縮されない。従って、残りの保留記憶により時短遊技実行手段による時短遊技が行われる可能性を有する。
また、時短回数1を時短遊技中における可変入球口の開放回数とすれば、可変入球口の開放延長が1回行われると時短遊技は終了する。従って、開放した可変入球口に遊技球が入球すれば、この入球を起因として特定図柄1又は特定図柄2を選択すれば、時短遊技実行手段による時短遊技が行われる可能性を有する。
さらに、時短回数1を時短遊技中の普通図柄に関する当否判定回数とすれば、短縮された普通図柄の変動表示が1回行われると時短遊技が終了する。このときの抽選では普通図柄が当選する確率が高くされているのが一般的なので、短縮された普通図柄の変動表示が1回行われたことによる可変入球口は開放延長されている。従って、このときも時短遊技実行手段による時短遊技が行われる可能性を有する。
カードユニットに接続されたパチンコ機の構成を示す正面図である。 カードユニットの構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 主制御装置が実行する「メインルーチン」を示すフローチャートである。 主制御装置が実行する「始動入賞処理」を示すフローチャートである。 主制御装置が実行する「特図当否判定処理」を示すフローチャートである。 主制御装置が実行する「特図当否判定処理」を示すフローチャートである。 主制御装置が実行する「特図当否判定処理」を示すフローチャートである。 主制御装置が実行する「特図当否判定処理」を示すフローチャートである。 主制御装置が実行する「特別遊技処理」を示すフローチャートである。 主制御装置が実行する「特別遊技処理」を示すフローチャートである。 主制御装置が実行する「特別遊技処理」を示すフローチャートである。 主制御装置が実行する「入賞確認処理」を示すフローチャートである。 主制御装置が実行する「各出力処理」を示すフローチャートである。 枠制御装置が実行する「持ち球管理処理」を示すフローチャートである。 枠制御装置が実行する「情報出力処理」を示すフローチャートである。 サブ統合制御装置が実行する「持ち球表示処理」を示すフローチャートである。 演出図柄表示装置における表示の一例を示す画面を示す説明図である。 サブ統合制御装置が実行する「枠側エラー報知処理」を示すフローチャートである。 演出図柄表示装置における表示の一例を示す画面を示す説明図である。 サブ統合制御装置が実行する「カード報知処理」を示すフローチャートである。 演出図柄表示装置における表示の一例を示す画面を示す説明図である。 時短回数等の作動内容を示す図表である。 図柄選択率を示す図表である。 図柄の変動時間及び作動時間等を示す図表である。 主制御装置が実行する「外れ変動回数HNカウントト処理」を示すフローチャートである。 主制御装置が実行する「外れ変動回数時短セット処理」を示すフローチャートである。 主制御装置が実行する「特定時短セット処理1」を示すフローチャートである。 主制御装置が実行する「特定時短セット処理2」を示すフローチャートである。
〔第1実施形態〕
〔全体の概略〕
図1は、カードユニット80に接続されたパチンコ機10の構成を示す正面図である。パチンコ機10は、内部に封入された遊技球を循環させて遊技に利用する封入式の弾球遊技機である。パチンコ機10は、カードユニット80と協働することによって、遊技球を用いた遊技を実現可能に構成されている。パチンコ機10は、遊技球の発射強度を固定する発射強度固定機能(ハンドルロック機能)を備える。
カードユニット80は、遊技球の貸し出しを制御する貸出ユニットである。カードユニット80は、遊技者から受け取った紙幣、または、記録媒体である記録カードから読み取った情報に基づいて、パチンコ機10における遊技に使用可能な遊技球を貸し出し可能に構成されている。遊技者が遊技に使用可能な球技球である持ち球が残っている状態で遊技者が遊技を終了する際には、カードユニット80は、持ち球の数を示す情報を記録した記録カードを遊技者に返却する。
カードユニット80は、ユーザインタフェース810と、カード挿入口820と、紙幣挿入口830とを備える。ユーザインタフェース810は、遊技球の貸し出しに関する情報を遊技者とやり取りする。カードユニット80のカード挿入口820は、遊技者との間で記録カードの受け取りおよび返却を実行可能に構成されている。カードユニット80の紙幣挿入口830は、紙幣を遊技者から受け取り可能に構成されている。
図2は、カードユニット80の構成を示す正面図である。本実施形態では、ユーザインタフェース810は、タッチパネルである。図2に示す例では、ユーザインタフェース810は、残高表示部811と、球貸ボタン812と、返却ボタン813と、ハンドルロック表示部816とを備える。残高表示部811は、紙幣および記録カードに基づいて遊技者に貸し出し可能な遊技球の残高を表示する。球貸ボタン812は、遊技球を貸し出す操作指示を遊技者から受け付ける。返却ボタン813は、遊技球の残高を記録した記録カードを遊技者に返却する操作指示を遊技者から受け付ける。ハンドルロック表示部816は、ハンドルロック機能の作動状況を表示する。図2の例では、ハンドルロック表示部816は、ハンドルロック機能が作動中である状況を表示している。
図3は、パチンコ機10の構成を示す正面図である。図4は、パチンコ機10の構成を示す背面図である。パチンコ機10は、外枠110と、内枠120と、前枠140と、ハンドル150とを備える。
パチンコ機10の外枠110は、縦長の矩形状を成す。外枠110は、パチンコ機10を設置する設備に固定される。外枠110は、内枠120を開閉可能に支持する一対のヒンジ115を備える。
パチンコ機10の内枠120は、外枠110の内側に嵌り合う矩形状を成す。内枠120は、遊技盤200をはじめとするパチンコ機10の各部を保持する。内枠120は、前枠140を開閉可能に支持する一対のヒンジ145を備える。
内枠120の正面おける前枠140の下方には、計数スイッチ162と、持ち球数表示装置164とが設けられている。計数スイッチ162は、パチンコ機10で管理している持ち球に関する情報をカードユニット80の記録カードに移行させる操作入力を遊技者から受け付ける。持ち球数表示装置164は、パチンコ機10で管理している持ち球の数を表示する。
パチンコ機10の前枠140は、遊技盤200の正面において開閉可能に構成されている。前枠140は、遊技盤200の正面に位置する透明板143を備える。これによって、遊技者は、透明板143を介して遊技盤200を目視可能である。本実施形態では、透明板143は、ガラスであり、前枠140は、ガラス枠とも呼ばれる。本実施形態では、前枠140は、遊技の進行に応じて音声を出力するスピーカ142と、遊技の進行に応じて発光する発光部144と、擬似演出に対する遊技者の操作入力を受け付ける演出ボタン146とを備える。
パチンコ機10のハンドル150は、遊技球を発射する操作入力を遊技者から受け付ける発射操作部である。ハンドル150は、内枠120の正面おける前枠140の右下方に設けられている。本実施形態では、ハンドル150は、回転部152と、固定ボタン154とを備える。
ハンドル150の回転部152は、遊技者による操作に基づいて、発射装置310による遊技球の発射強度を初期強度から所望の強度へと調整する発射強度調整手段である。回転部152は、遊技球の発射強度を調整する回転動作による操作入力を遊技者から受け付ける。本実施形態では、回転部152は、周知のバネ構造によって初期位置に戻る方向に押圧されている。これによって、固定ボタン154を作動させない状態で、遊技者が回転部152から手を離した場合、回転部152は初期位置に戻る。本実施形態では、回転部152が初期位置にある場合、遊技球の発射強度(初期強度)は、遊技盤200に遊技球が発射されない強度である。本実施形態では、回転部152のバネ構造(図示しない)は、固定解除手段による発射強度の解除に応じて、発射強度を初期強度に設定する初期設定手段として機能する。発射強度調整手段は、発射強度の強弱を遊技者の操作によって調整できる構成であればよく、発射強度を調整する装置の操作量や操作時間、及び操作方向によって強弱が調整できればよく、例えば、ハンドルの回動量(回転方向)、ボタンの押下し回数、ダイアルの回転量(回転方向)、レバーの操作時間(操作方向)、摺動スイッチの摺動量(摺動方向)、の操作に応じて調整してもよい。
ハンドル150の固定ボタン154は、回転部152によって調整される発射強度を固定する操作入力を遊技者から受け付ける。本実施形態では、固定ボタン154を押した場合、ハンドル150の内部において固定ボタン154が回転部152に係合することによって、固定ボタン154を押した時点の回転位置に回転部152が固定される。固定ボタン154によって回転部152が固定されている状態で再度、固定ボタン154を押した場合、回転部152と固定ボタン154との係合が外れることによって、回転部152の固定が解除され、回転部152は初期位置に戻る。固定ボタン154は、発射強度調整手段によって調整される発射強度を固定する発射強度固定手段として機能するとともに、発射強度固定手段による発射強度の固定を解除する固定解除手段としても機能する。発射強度固定手段は、機械的に発射強度を固定する構成に限るものではなく、電気的に発射強度を固定する構成であってもよい。
ハンドル150は、後述するタッチスイッチ186(図7)を備える。タッチスイッチ186は、ハンドル150に対する遊技者による接触を検知する。タッチスイッチ186が遊技者の接触を検知している間、発射装置310は、ハンドル150において調整された発射強度で、遊技球の発射動作を実行する。タッチスイッチ186が遊技者の接触を検知していない場合、ハンドル150において発射強度が調整された状態であっても、発射装置310は発射動作を実行しない。タッチスイッチ186が遊技者の接触を検知していない場合、ハンドル150において発射強度固定手段によって発射強度が固定された状態であっても、発射装置310は発射動作を実行しない。
〔遊技盤〕
図5は、遊技盤200の構成を示す正面図である。遊技盤200は、遊技球を用いた遊技を行う遊技領域210を形成する。遊技領域210は、略円形を成す。遊技領域210には、図示しない複数の遊技釘(図示しない)が設けられている。遊技盤200は、発射装置310から発射される遊技球を遊技領域210に導入する導入口214と、遊技球を遊技領域210から回収する回収口218とを備える。本実施形態では、導入口214は、遊技領域210の左上側に位置し、回収口218は、遊技領域210の中央下側に位置する。
遊技盤200は、遊技領域210に設けられた構造として、センターケース220と、演出図柄表示装置230と、第1始動口241と、第2始動口242と、普通図柄作動ゲート243と、普通電動役物245と、普通入賞口246と、大入賞口248とを備える。遊技盤200は、遊技に関する情報を表示する表示部として、第1特図表示装置251と、第2特図表示装置252と、普通図柄表示装置253と、第1特図保留数表示装置261と、第2特図保留数表示装置262と、普図保留数表示装置263と、賞球数表示装置286とを備える。
センターケース220は、遊技領域210の中央に設けられ、遊技球の通路を形成する。演出図柄表示装置230は、センターケース220の中央に設けられ、演出図柄をはじめとする遊技の進行に応じた擬似演出を表示する。演出図柄表示装置230は、文字や図形によって遊技者に情報を提供するユーザインタフェースである。
第1始動口241は、遊技球を受け入れ可能に構成されている。第1始動口241への入球に基づいて、第1特図表示装置251において第1特別図柄による変動表示が実施される。第1始動口241への入球に基づいて、遊技者の持ち球の数が加算される。
第2始動口242は、遊技球を受け入れ可能に構成されている。第2始動口242への入球に基づいて、第2特図表示装置252において第2特別図柄による変動表示が実施される。第2始動口242への入球に基づいて、遊技者の持ち球の数が加算される。第2始動口242への入球率は、普通電動役物245の動作状態に応じて変化する。
普通図柄作動ゲート243は、遊技球を通過可能に構成されており、普通図柄作動ゲート243における遊技球の通過に基づいて、普通図柄表示装置253において普通図柄による変動表示が実施される。
普通電動役物245は、第2始動口242へと繋がる遊技球の通路を開閉可能に構成された開閉部材を備える。普通電動役物245は、普通図柄による抽選で当りとなる場合のみ、所定時間、開放状態となり、第2始動口242へと繋がる遊技球の通路を形成する。本実施形態では、普通電動役物245は、いわゆるチューリップ式普通電動役物である。
普通入賞口246は、遊技球を受け入れ可能に構成された入賞口である。普通入賞口246への入球に基づいて、遊技者の持ち球の数が加算される。本実施形態では、遊技領域210には4つの普通入賞口246が設けられている。
大入賞口248は、通常遊技状態より遊技者に有利な大当り遊技状態において遊技球を受け入れ可能に構成された入賞口である。大入賞口248への入球に基づいて、遊技者の持ち球の数が加算される。大入賞口248は、板状部材によって開閉可能に構成されている。大入賞口248は、第1特別図柄による抽選で大当りとなる場合、並びに、第2特別図柄による抽選で大当りとなる場合に、所定の動作パターンで開放状態となる。
第1特図保留数表示装置261は、第1特別図柄に関する保留記憶の個数を表示する。第2特図保留数表示装置262は、第2特別図柄に関する保留記憶の個数を表示する。普図保留数表示装置263は、普通図柄に関する保留記憶の個数を表示する。賞球数表示装置286は、入賞に応じて持ち球数に加算される賞球数を表示する。
本実施形態では、遊技領域210は、第1の遊技領域211と、第2の遊技領域212とを含む。第1の遊技領域211は、所定の発射強度未満で発射される遊技球が主に転動する。第2の遊技領域212は、第1の遊技領域211とは異なり、所定の発射強度以上で発射される遊技球が主に転動する。第1の遊技領域211は、センターケース220内を含む遊技領域210の左側を占め、第2の遊技領域212は、センターケース220の右側を主とする遊技領域210の右側を占める。本実施形態では、第1の遊技領域211には、第1始動口241および普通入賞口246が位置し、第2の遊技領域212には、第2始動口242、普通図柄作動ゲート243および大入賞口248が位置する。
図4に示すように、パチンコ機10は、パチンコ機10の背面に設けられた構成として、発射装置310と、研磨装置320と、揚上装置330とを備える。発射装置310は、遊技者による操作に基づいて、遊技領域210へ遊技球を発射する。発射装置310は、ハンドル150からの信号に基づいて、遊技領域210へ遊技球を発射する。研磨装置320は、遊技領域210から回収される遊技球を研磨する。揚上装置330は、研磨装置320によって研磨された遊技球を発射装置310へと搬送する。
〔電気的構成〕
パチンコ機10は、各部を制御する制御装置として、主制御装置510と、サブ統合制御装置520と、演出図柄制御装置530と、枠制御装置560とを備える。これらの制御装置は、パチンコ機10の背面に設けられている。これらの制御装置は、CPU、ROM、RAMなどを備えるコンピュータであり、コンピュータプログラムに基づいて各種の制御処理を実行する。
主制御装置510は、遊技球を用いた遊技の進行を制御する。サブ統合制御装置520は、遊技の進行に応じて各演出機器を制御する。演出図柄制御装置530は、演出図柄表示装置230における演出図柄の変動表示をはじめとする擬似演出の表示を制御する。枠制御装置560は、主制御装置510から送信される遊技に関する情報に基づいて、遊技者が遊技に使用可能な遊技球である持ち球の数を管理する。枠制御装置560は、持ち球の管理の他、ハンドル150、発射装置310、研磨装置320および揚上装置330を制御する。
なお、本実施形態では、発射装置310は上部に設けられ、揚上装置330により遊技球を発射装置310に搬送する構成を採用するが、従来のように発射装置310を下部に設ける構成でも良い。この場合には、下部の発射装置310により発射された遊技球はガイドレールに沿って遊技領域210に至り流下して回収口218等により回収されるので揚上装置330は不要となる。
図6および図7は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、内枠開放スイッチ121と、前枠開放スイッチ141とを備える。内枠開放スイッチ121は、内枠120の開放状態を検知し、その検知信号を主制御装置510に出力する。前枠開放スイッチ141は、前枠140の開放状態を検知し、その検知信号を主制御装置510に出力する。
パチンコ機10は、主制御装置510と遊技盤200との間を中継する回路基板として、図柄表示装置中継端子板250と、遊技盤中継端子板270とを備える。パチンコ機10は、遊技盤中継端子板270を介して主制御装置510に信号を出力する電気的構成として、第1始動口スイッチ271と、第2始動口スイッチ272と、普通図柄作動スイッチ273と、左入賞口スイッチ274と、カウントスイッチ276と、磁石センサ277と、電波センサ278とを備える。パチンコ機10は、遊技盤中継端子板270を介して主制御装置510からの信号に基づいて動作する電気的構成として、大入賞口ソレノイド282と、普電役物ソレノイド284と、賞球数表示装置286とを備える。パチンコ機10は、図柄表示装置中継端子板250を介して主制御装置510からの信号に基づいて動作する電気的構成として、第1特図表示装置251と、第2特図表示装置252と、第1特図保留数表示装置261と、第2特図保留数表示装置262と、普通図柄表示装置253と、普図保留数表示装置263とを備える。
第1始動口スイッチ271は、第1始動口241への入球を検知し、その検知信号を出力する。第2始動口スイッチ272は、第2始動口242への入球を検知し、その検知信号を出力する。普通図柄作動スイッチ273は、普通図柄作動ゲート243における遊技球の通過を検知し、その検知信号を出力する。左入賞口スイッチ274は、普通入賞口246への入球を検知し、その検知信号を出力する。カウントスイッチ276は、大入賞口248への入球を検知し、その検知信号を出力する。磁石センサ277は、パチンコ機10に対する磁石を用いた不正行為を検知し、その検知信号を出力する。電波センサ278は、パチンコ機10に対する電波を用いた不正行為を検知し、その検知信号を出力する。
大入賞口ソレノイド282は、主制御装置510からの制御信号に基づいて、大入賞口248を開閉する。普電役物ソレノイド284は、主制御装置510からの制御信号に基づいて、普通電動役物245を開閉する。賞球数表示装置286は、主制御装置510からの制御信号に基づいて、持ち球数に加算する賞球数を表示する。
第1特図表示装置251は、主制御装置510からの制御信号に基づいて、第1特別図柄を表示する。第2特図表示装置252は、主制御装置510からの制御信号に基づいて、第2特別図柄を表示する。第1特図保留数表示装置261は、主制御装置510からの制御信号に基づいて、第1特別図柄に関する保留記憶の個数を表示する。第2特図保留数表示装置262は、主制御装置510からの制御信号に基づいて、第2特別図柄に関する保留記憶の個数を表示する。普通図柄表示装置253は、主制御装置510からの制御信号に基づいて、普通図柄を表示する。普図保留数表示装置263は、主制御装置510からの制御信号に基づいて、普通図柄に関する保留記憶の個数を表示する。
サブ統合制御装置520は、主制御装置510からの片方向で主制御装置510と通信可能に構成されている。サブ統合制御装置520は、主制御装置510からの制御信号に基づいて、遊技の進行に応じて各種演出機器を制御する。スピーカ142は、サブ統合制御装置520からの制御信号に基づいて音声を出力するユーザインタフェースである。本実施形態では、サブ統合制御装置520は、スピーカ142から出力される音量を調節可能に構成された音量調整スイッチ522を備える。発光部144は、サブ統合制御装置520からの制御信号に基づいて発光するユーザインタフェースである。演出ボタン146は、擬似演出に対する遊技者の操作入力を検知するユーザインタフェースであり、その検知信号をサブ統合制御装置520に出力する。サブ統合制御装置520は、主制御装置510から受信される遊技に関する情報に基づいて、ユーザインタフェース(スピーカ142、発光部144、演出ボタン146および演出図柄表示装置230)を制御するユーザインタフェース制御装置である。サブ統合制御装置520は、更に、枠制御装置560からの片方向で枠制御装置560と通信可能に構成され、枠制御装置560から受信される情報に基づいて、ユーザインタフェース(スピーカ142、発光部144、演出ボタン146および演出図柄表示装置230)を制御する
演出図柄制御装置530は、サブ統合制御装置520と双方向で通信可能に構成されている。演出図柄制御装置530は、サブ統合制御装置520からの制御信号に基づいて、演出図柄表示装置230における演出図柄の変動表示をはじめとする擬似演出の表示を制御する。演出図柄表示装置230は、演出図柄制御装置530から受信したデータおよびコマンドに基づいて、演出図柄の変動表示をはじめとする擬似演出の表示を実行する。
図7の説明に移り、枠制御装置560は、主制御装置510からの片方向で主制御装置510と通信可能に構成されている。枠制御装置560は、主制御装置510から送信される遊技に関する情報に基づいて、遊技者が遊技に使用可能な遊技球である持ち球の数を管理する。枠制御装置560は、持ち玉の管理に加え、遊技球の発射、回収および循環に関する処理を管理する。なお、主制御装置510と枠制御装置560とは、双方向通信可能に構成しても良い。
カードユニット80は、枠制御装置560と双方向で通信可能に構成されている。カードユニット80は、ユーザインタフェース810の他、遊技球等貸出装置850と、CRユニット860とを備える。遊技球等貸出装置850は、枠制御装置560およびCRユニット860と双方向で通信可能に構成されている。遊技球等貸出装置850は、カード挿入口820における記憶カードに記録されている持ち玉の情報、並びに、CRユニット860からの遊技球の貸し出しに関する情報に基づいて、遊技者に対する遊技球の貸し出しを枠制御装置560と協働して処理する。CRユニット860は、紙幣挿入口830に挿入された紙幣に基づく遊技球の貸し出しを制御する。CRユニット860は、パチンコ機10を管理するホールコンピュータ90と双方向で通信可能に構成されている。ホールコンピュータ90は、パチンコ機10における遊技に関する情報を、主制御装置510から、枠制御装置560およびカードユニット80を介して受信可能に構成されている。
パチンコ機10は、枠制御装置560と内枠120との間を中継する回路基板として、操作部中継端子板160と、発射操作部中継端子板180と、発射装置中継端子板312と、研磨装置中継端子板322と、揚上中継端子板332と、内枠中継端子板342とを備える。パチンコ機10は、操作部中継端子板160を介して枠制御装置560と信号をやり取りする電気的構成として、計数スイッチ162と、持ち球数表示装置164とを備える。
パチンコ機10は、発射操作部中継端子板180を介して枠制御装置560と信号をやり取りする電気的構成として、固定解除ソレノイド182と、発射強度固定スイッチ184と、ハンドルボリューム185と、タッチスイッチ186と、発射停止スイッチ187とを備える。パチンコ機10は、発射装置中継端子板312を介して枠制御装置560と信号をやり取りする電気的構成として、球送センサ314と、発射入口センサ315と、発射モータ316と、球送ソレノイド317とを備える。
パチンコ機10は、研磨装置中継端子板322を介して信号をやり取りする電気的構成として、カセットスイッチ324と、研磨モータセンサ325と、カセットモータ326と、研磨モータ327とを備える。パチンコ機10は、揚上中継端子板332を介して枠制御装置560と信号をやり取りする電気的構成として、揚上モータ334と、揚上入口センサ336と、揚上モータ監視センサ338とを備える。
パチンコ機10は、内枠中継端子板342を介して枠制御装置560に信号を出力する電気的構成として、入賞球センサ344と、アウト球センサ345と、適正量センサ346と、満タンセンサ347と、夜間監視装置352とを備える。パチンコ機10は、内枠中継端子板342を介して枠制御装置560からの信号に基づいて動作する電気的構成として、警報スピーカ354を備える。
計数スイッチ162は、パチンコ機10で管理している持ち球に関する情報をカードユニット80の記録カードに移行させる遊技者の操作入力を検知し、その検知信号を枠制御装置560に出力する。持ち球数表示装置164は、枠制御装置560からの制御信号に基づいて、枠制御装置560で管理している持ち球の数を表示する。
固定解除ソレノイド182は、枠制御装置560からの制御信号に基づいて、ハンドル150における固定ボタン154による回転部152の固定を解除可能に構成されている。本実施形態では、固定解除ソレノイド182は、回転部152に係合している固定ボタン154の係合部分を押圧することによって、固定ボタン154による回転部152との係合を解除可能に構成されている。固定解除ソレノイド182は、発射強度固定手段による発射強度の固定を解除する固定解除手段として機能する。
発射強度固定スイッチ184は、ハンドル150における固定ボタン154による回転部152の固定を検知し、その検知信号を枠制御装置560に出力する。ハンドルボリューム185は、ハンドル150における回転部152の回転位置を発射強度として検知し、その検知信号を枠制御装置560に出力する。タッチスイッチ186は、ハンドル150に対する遊技者による接触を検知し、その検知信号を枠制御装置560に出力する。発射停止スイッチ187は、遊技球の発射を停止する遊技者の操作入力を検知し、その検知信号を枠制御装置560に出力する。
球送センサ314は、発射装置310に送り込まれる遊技球を検知し、その検出信号を枠制御装置560に出力する。発射入口センサ315は、発射装置310から発射され導入口214を通過する遊技球を検知し、その検出信号を枠制御装置560に出力する。発射モータ316は、枠制御装置560からの制御信号に基づいて、遊技球を発射する。球送ソレノイド317は、枠制御装置560からの制御信号に基づいて、発射可能な位置に遊技球を送り込む。
カセットスイッチ324は、遊技球を研磨する研磨布を収容する研磨布カセット(図示しない)が研磨装置320に組み込まれていることを検知し、その検知信号を枠制御装置560に出力する。研磨モータセンサ325は、研磨モータ327の動作を検知し、その検知信号を枠制御装置560に出力する。カセットモータ326は、枠制御装置560からの制御信号に基づいて、研磨布カセット(図示しない)における研磨布を巻き取る。研磨モータ327は、枠制御装置560からの制御信号に基づいて、遊技球を研磨布に押し付けることによって遊技球を研磨する。
揚上モータ334は、枠制御装置560からの制御信号に基づいて、揚上装置330から発射装置310へと遊技球を送り出す。揚上入口センサ336は、研磨装置320から揚上装置330に送り込まれる遊技球を検知し、その検知信号を枠制御装置560に出力する。揚上モータ監視センサ338は、揚上モータ334の動作を検知し、その検知信号を枠制御装置560に出力する。
入賞球センサ344は、遊技盤200において入賞した後に遊技盤200から研磨装置320へと回収される遊技球を検知し、その検知信号を出力する。アウト球センサ345は、遊技盤200において回収口218を通過して遊技盤200から研磨装置320へと回収される遊技球を検知し、その検知信号を出力する。適正量センサ346は、揚上装置330から発射装置310へと移送される遊技球が適正量であることを検知し、その検知信号を出力する。満タンセンサ347は、揚上装置330から発射装置310へと移送される遊技球が過剰であることを検知し、その検知信号を出力する。夜間監視装置352は、パチンコ機10の稼動時間外(夜間)にバックアップ電源によって作動可能に構成され、内枠120の開放を検知し、その検知信号を出力する。夜間監視スイッチ夜間監視装置352は、内枠開放スイッチ121および前枠開放スイッチ141からの出力信号に基づいて内枠120の開放を検知してもよいし、内枠開放スイッチ121および前枠開放スイッチ141とは異なるスイッチからの信号に基づいて内枠120の開放を検知してもよい。本実施形態では、枠制御装置560は、夜間監視装置352からの検知信号に基づく内枠120の開放回数を示す情報を、パチンコ機10の電源投入時にホールコンピュータ90へと出力可能に構成されている。警報スピーカ354は、枠制御装置560からの制御信号に基づいて音声を出力する。本実施形態では、枠制御装置560は、夜間監視装置352によって内枠120の開放が検知された場合、警報スピーカ354から警報を出力する制御処理を実行する。
パチンコ機10は、普通図柄作動ゲート243への入球に基づいて、普通図柄に関する当否判定を実施する。パチンコ機10は、普通図柄に関する当否の判定結果に基づいて、普通図柄表示装置253において普通図柄を用いた変動表示を実施する。普通図柄に関する当否の判定結果が当りである場合、パチンコ機10は、普通図柄表示装置253において当り図柄である普通図柄を確定表示するとともに、所定期間、普通電動役物245を開放する。これによって、第2始動口242への入賞が可能となる。
パチンコ機10は、第1始動口241への入球に基づいて、第1特別図柄に関する当否判定を実施する。パチンコ機10は、第1特別図柄に関する当否の判定結果に基づいて、第1特図表示装置251において第1特別図柄を用いた変動表示を実施する。パチンコ機10は、第1特図表示装置251において第1特別図柄を用いた変動表示に合わせて、演出図柄表示装置230において演出図柄を用いた擬似演出を実施する。第1特別図柄に関する当否の判定結果が大当りである場合、パチンコ機10は、第1特図表示装置251において大当り図柄である第1特別図柄を確定表示した後、所定の動作パターンで大入賞口248を開放する大当り遊技状態(特別遊技状態)に移行する。これによって、大入賞口248への入賞が可能となる。主制御装置510は、第1始動口241への遊技球の入球に起因して、大当り遊技状態を実行するか否かを判定する当否判定手段として機能する。
パチンコ機10は、第2始動口242への入球に基づいて、第2特別図柄に関する当否判定を実施する。パチンコ機10は、第2特別図柄に関する当否の判定結果に基づいて、第2特図表示装置252において第2特別図柄を用いた変動表示を実施する。パチンコ機10は、第2特図表示装置252において第2特別図柄を用いた変動表示に合わせて、演出図柄表示装置230において演出図柄を用いた擬似演出を実施する。第2特別図柄に関する当否の判定結果が大当りである場合、パチンコ機10は、第2特図表示装置252において大当り図柄である第2特別図柄を確定表示した後、大当り遊技状態に移行する。これによって、大入賞口248への入賞が可能となる。主制御装置510は、第2始動口242への遊技球の入球に起因して、大当り遊技状態を実行するか否かを判定する当否判定手段として機能する。
パチンコ機10は、大当り遊技を実施している間、第1特別図柄および第2特別図柄に関する当否の判定を停止する。パチンコ機10は、第1特別図柄および第2特別図柄の両方に関する保留記憶がある場合、第2特別図柄に関する保留記憶の当否判定を優先的に実施する。大当り遊技状態を終えた後、パチンコ機10は、所定の条件に応じて、通常遊技状態と、時短遊技状態と、確変時短遊技状態とのいずれかの状態に移行する。通常遊技状態は、通常の当選確率で普通図柄、第1特別図柄および第2特別図柄の当否判定を実施する遊技状態である。時短遊技状態は、第1特別図柄、第2特別図柄および普通図柄を変動表示させる時間を通常遊技状態より短縮した上で、普通電動役物245の平均開放時間を通常遊技状態より延長する遊技状態である。確変時短遊技状態は、時短遊技状態の動作に加え、通常遊技状態より高い当選確率で第1特別図柄および第2特別図柄の当否判定を実施する遊技状態である。主制御装置510は、所定の条件(例えば、所定の大当り図柄で当選)を満たす場合、大当り遊技状態の終了後、普通電動役物245の1回あたりの開放時間を通常遊技状態より延長する開放延長状態(時短遊技状態および確変時短遊技状態)を実行する開放延長実行手段として動作する。
本実施形態では、特別図柄の変動時間は、非時短時である通常遊技中は、10秒~120秒であり、時短時は平均5秒、リーチ時は平均30秒である。普通図柄の当選確率は、非時短時1/6であり、時短時は5/6である。普通図柄の変動時間は、非時短時は5秒であり、時短時は1秒である。また、普通電動役物245の開放時間は、非時短時は0.3秒であり、時短時は1.5秒である。これらの値は、一実施例であり、適宜変更可能である。普通電動役物245の開放時間を長くし、普通図柄の変動時間を短くする制御を単に時短制御とも言う。
時短制御は、時短遊技中に第1特別図柄又は第2特別図柄に関する当否判定により大当り遊技が発生することにより終了する他、時短遊技中に第1特別図柄又は第2特別図柄が所定回数変動することにより終了する。この所定回数を時短回数とも言う。
通常遊技状態では、第1始動口241が第1の遊技領域211に位置することから、第1の遊技領域211に遊技球を発射して遊技を実施すること(いわゆる「左打ち」)が推奨される。大当り遊技状態では、大入賞口248が第2の遊技領域212に位置することから、第2の遊技領域212に遊技球を発射して遊技を実施すること(いわゆる「右打ち」)が推奨される。時短遊技状態および確変時短遊技状態では、普通図柄作動ゲート243および第2始動口242が第2の遊技領域212に位置することから、第2の遊技領域212に遊技球を発射して遊技を実施すること(右打ち)が推奨される。
本実施形態のパチンコ機10には、図示しない電源基板が設けられ、図示しない電源SWにより電源をON又はOFFに切り替える。
また、図6に示すように、主制御装置510には、RWMクリアスイッチ290及び設定キースイッチ291が設けられる。RWMクリアスイッチ290は、主として、主制御装置510に内蔵されたRWM(RAM)に記憶された遊技情報等をクリアする際に操作される。なお、RWMクリアスイッチ290は、枠制御装置560や電源基板に設けてもよい。
設定キースイッチ291は、鍵穴に挿入した鍵を一方向へ回転させることでONとなる鍵スイッチ機構である。パチンコ機10は、ホール従業員等の操作によって大当り確率の設定を変更可能な設定機能を有する遊技機であり、ホール従業員等は、設定キースイッチ291をONにした状態で電源を投入することにより、大当り確率の設定変更及び設定確認を行うことができる。なお、RWMクリアスイッチ290は、大当り確率の設定変更を行う際にも操作される。
また、電源基板は、コンデンサなどから構成されるバックアップ電源を備えており、AC電源から電力供給中に該バックアップ電源に電力を蓄える。これにより、停電時には、主制御装置510等(例えば、主制御装置510のRAM等)に電力供給し、AC電源からの電力供給が停止後も、一定期間にわたって主制御装置510のRAM内のデータが保持される。尚、バックアップ電源は、主制御装置510に設けても良いし、電源基板以外の他の装置に設けて良い。この場合には、電源基板は、AC電源から電力供給されている状態で、バックアップ電源を備えた装置へ供給信号を出力し、電力供給が停止した状態で、バックアップ電源を備えた装置へ停電信号を出力する。
パチンコ機10は、主制御装置510のRWMの段階設定値格納領域に対し、当否判定での大当り確率に応じて6段階に分けられた段階設定値1~6を設定する。そして、主制御装置510は、段階設定値格納領域に格納された段階設定値に基づき、第一特図又は第二特図の当否判定で用いる当否判定テーブルを決定する。
本実施形態では、段階設定値格納領域に格納された段階設定値が「1」のとき、通常状態での大当り確率は1/300に設定され、確変状態での大当り確率は1/30に設定される。また、段階設定値格納領域に段階設定値が「2」のとき、通常状態での大当り確率は1/290に設定されると共に、確変状態での大当り確率は1/29に設定され、段階設定値格納領域に段階設定値が「3」のとき、通常状態での大当り確率は1/280に設定されると共に、確変状態での大当り確率は1/28に設定される。
同様に、段階設定値が「4」に設定されたとき、通常状態での大当り確率は1/270に設定されると共に、確変状態での大当り確率は1/27に設定され、段階設定値が「5」に設定されたとき、通常状態での大当り確率は1/260に設定されると共に、確変状態での大当り確率は1/26に設定され、段階設定値が「6」に設定されたとき、通常状態での大当り確率は1/250に設定されると共に、確変状態での大当り確率は1/25に設定される。
なお、本実施形態において、段階設定値は、通常状態での大当り確率と確変状態での大当り確率とが連動しているが、これに限られるものではない。例えば、パチンコ機10は、通常状態での大当り確率及び確変状態での大当り確率の何れか一方を段階設定値に関係なく一定としつつ、何れか他方のみが段階設定値に応じて変更されるものであってもよい。また、パチンコ機10は、段階設定値を変更した場合に、通常状態での大当り確率及び確変状態での大当り確率の何れか一方を上昇させつつ、何れか他方を低下させてもよい。
〔メインルーチン〕
図8は、主制御装置510が実行する「メインルーチン」を示すフローチャートである。主制御装置510は、図8のメインルーチンを2ms(ミリ秒)周期の割り込み信号に基づいて開始する。割り込み信号の周期は、4msであってもよいし、他の周期であってもよい。
メインルーチンを開始した後、主制御装置510は、今回の割り込み信号が正常な割り込み信号であるか否かを判断する(ステップS100)。今回の割り込み信号が正常な割り込みでない場合(ステップS100:「NO」)、主制御装置510は、各種の制御変数を初期値に設定する初期設定処理(ステップS115)を実行する。その後、主制御装置510は、次回の割り込み信号を受信するまで、各種の乱数を更新する初期値乱数更新処理を繰り返し実行する(ステップS111)。
今回の割り込み信号が正常な割り込み信号である場合(ステップS100:「YES」)、主制御装置510は、各種の乱数を更新する初期値乱数更新処理を実行する(ステップS101)。その後、主制御装置510は、第1特別図柄および第2特別図柄に関する当否判定に用いる乱数である大当り決定用乱数を更新する(ステップS102)。その後、主制御装置510は、第1特別図柄および第2特別図柄に関する大当り図柄の決定に用いる乱数である大当り図柄決定用乱数を更新する(ステップS103)。その後、主制御装置510は、普通図柄に関する当否判定に用いる乱数である当り決定用乱数を更新する(ステップS104)。その後、主制御装置510は、第1特別図柄および第2特別図柄の変動時間に関する判定に用いる乱数であるリーチ判定用乱数および変動パターン決定用乱数を更新する(ステップS105,S106)。
乱数を更新した後(ステップS101~S106)、主制御装置510は、主制御装置510に接続された各スイッチ類による遊技球の検出を確認する入賞確認処理(ステップS107)を実行する。その後、主制御装置510は、普通図柄、第1特別図柄および第2特別図柄に関する当否を判定する当否判定処理(ステップS108)を実行する。当否判定処理(ステップS108)において、主制御装置510は、第1始動口241および第2始動口242への遊技球の入球に起因して、大当り遊技状態を実行するか否かを判定する当否判定手段として動作する。
当否判定処理(ステップS108)を実行した後、主制御装置510は、パチンコ機10の各部に対する信号を出力する各出力処理(ステップS109)を実行する。各出力処理(ステップS109)では、遊技の進行状態、磁石センサ277および電波センサ278に基づく不正行為の検知状態、並びに、内枠開放スイッチ121および前枠開放スイッチ141に基づく開放状態に応じて、サブ統合制御装置520、枠制御装置560、大入賞口ソレノイド282などに対して、並びに、枠制御装置560およびカードユニット80を介してホールコンピュータ90に対して、主制御装置510は、各種の信号を出力する。その後、主制御装置510は、パチンコ機10に対する不正行為を監視する不正監視処理(ステップS110)を実行する。その後、主制御装置510は、次回の割り込み信号を受信するまで、各種の乱数を更新する初期値乱数更新処理を繰り返し実行する(ステップS111)。
〔始動入賞処理〕
図9は、主制御装置510が実行する「始動入賞処理」を示すフローチャートである。図9の始動入賞処理は、図8の入賞確認処理(ステップS107)に含まれるサブルーチンである。
始動入賞処理を開始した後、主制御装置510は、第1始動口スイッチ271からの検知信号に基づいて第1始動口241への入球を検知したか否かを判断する(ステップS200)。第1始動口241への入球を検知した場合(ステップS200:「YES」)、主制御装置510は、第1特別図柄に関する保留記憶が上限数(本実施形態では4つ)未満であるか否かを判断する(ステップS201)。第1特別図柄に関する保留記憶が上限数未満である場合、第1始動口241への入球に応じて抽出した大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数を、第1特別図柄に関する保留記憶として記憶するとともに、第1特別図柄に関する保留記憶の数を示す第1保留記憶カウンタをインクリメントする(ステップS202)。その後、主制御装置510は、第1特別図柄に関する保留記憶の内容を先読みする先読判定処理(ステップS203)を実行する。その後、主制御装置510は、先読判定処理(ステップS203)の判定結果を示す第1先読判定コマンドをサブ統合制御装置520に送信する(ステップS204)。その後、主制御装置510は、第1保留記憶カウンタの値を示す第1保留数指示コマンドをサブ統合制御装置520に送信する(ステップS205)。サブ統合制御装置520は、第1先読判定コマンドおよび第1保留数指示コマンドに基づいて、演出図柄表示装置230において表示される擬似演出を制御する。具体的には、サブ統合制御装置520は、第1保留数指示コマンドに基づいて、演出図柄表示装置230に表示される第1特別図柄に関する保留記憶の数を示す第1保留図柄の表示数を増加させ、第1先読判定コマンドに基づいて、第1保留図柄を大当り期待度に応じた態様に変化させる。
第1始動口241に関する処理を終えた後(ステップS200:「NO」、ステップS201:「NO」、ステップS205)、主制御装置510は、第2始動口スイッチ272からの検知信号に基づいて第2始動口242への入球を検知したか否かを判断する(ステップS206)。第2始動口242への入球を検知した場合(ステップS206:「YES」)、主制御装置510は、第2特別図柄に関する保留記憶が上限数(本実施形態では4つ)未満であるか否かを判断する(ステップS207)。第2特別図柄に関する保留記憶が上限数未満である場合、第2始動口242への入球に応じて抽出した大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数を、第2特別図柄に関する保留記憶として記憶するとともに、第2特別図柄に関する保留記憶の数を示す第2保留記憶カウンタをインクリメントする(ステップS208)。その後、主制御装置510は、第2特別図柄に関する保留記憶の内容を先読みする先読判定処理(ステップS209)を実行する。その後、主制御装置510は、先読判定処理(ステップS209)の判定結果を示す第2先読判定コマンドをサブ統合制御装置520に送信する(ステップS210)。その後、主制御装置510は、第2保留記憶カウンタの値を示す第2保留数指示コマンドをサブ統合制御装置520に送信する(ステップS211)。サブ統合制御装置520は、第2先読判定コマンドおよび第2保留数指示コマンドに基づいて、演出図柄表示装置230において表示される擬似演出を制御する。具体的には、サブ統合制御装置520は、第2保留数指示コマンドに基づいて、演出図柄表示装置230に表示される第2特別図柄に関する保留記憶の数を示す第2保留図柄の表示数を増加させ、第2先読判定コマンドに基づいて、第2保留図柄を大当り期待度に応じた態様に変化させる。主制御装置510は、第1先読判定コマンドと第1保留数指示コマンドとを合成した1つのコマンドをサブ統合制御装置520に送信してもよく、第2先読判定コマンドと第2保留数指示コマンドとを合成した1つのコマンドをサブ統合制御装置520に送信してもよい。主制御装置510は、第1先読判定コマンド、第2先読判定コマンド、第1保留数指示コマンドおよび第2保留数指示コマンドを合成した1つのコマンドをサブ統合制御装置520に送信してもよい。
先読判定処理(ステップS203,S209)では、主制御装置510は、第1特別図柄および第2特別図柄に関する大当り決定用乱数の値が大当りを生起させる値(大当り値)であるか否かを確認するとともに、大当り値である場合には大当り図柄の種類を確認する。大当り決定用乱数の値が大当り値とは異なるハズレ値である場合、主制御装置510は、そのハズレ値に関連付けられた変動パターンが遊技者に大当りを期待させる変動パターンであるか否かを確認する。先読判定処理は、保留記憶領域に格納された乱数値を直接読み出して判定を実行する処理であってもよいし、保留記憶領域とは異なる先読み判定用の記憶領域に記憶された乱数値を読み出して判定を実行する処理であってもよい。先読判定処理は、大当り決定用乱数を取得した後、大当り決定用乱数を保留記憶領域に格納する処理と並行して実行してもよいし、大当り決定用乱数を保留記憶領域に格納する処理に先立って実行してもよい。いずれの方式による先読判定処理であっても、当否判定処理(ステップS108)に先立って保留記憶の内容を把握できる。
第2始動口242に関する処理を終えた後(ステップS206:「NO」、ステップS207:「NO」、ステップS211)、主制御装置510は、普通図柄作動スイッチ273からの検知信号に基づいて普通図柄作動ゲート243への入球を検知したか否かを判断する(ステップS212)。普通図柄作動ゲート243への入球を検知した場合(ステップS212:「YES」)、主制御装置510は、普通図柄に関する保留記憶が上限数(本実施形態では4つ)未満であるか否かを判断する(ステップS213)。普通図柄に関する保留記憶が上限数未満である場合、普通図柄作動ゲート243への入球に応じて抽出した当り決定用乱数を普図保留記憶として記憶するとともに、普通図柄に関する保留記憶の数を示す普図保留記憶カウンタをインクリメントする(ステップS214)。その後、その後、主制御装置510は、普図保留記憶カウンタの値を示す普図保留数指示コマンドをサブ統合制御装置520に送信する(ステップS211)。その後、主制御装置510は、リターンする。サブ統合制御装置520は、普図保留数指示コマンドに基づいて、演出図柄表示装置230において表示される擬似演出を制御してもよい。
〔特図当否判定処理〕
図10、図11、図12および図13は、主制御装置510が実行する「特図当否判定処理」を示すフローチャートである。この特図当否判定処理は、図8の当否判定処理(ステップS107)に相当するサブルーチンである。
図10に示すように、特図当否判定処理を開始した後、主制御装置510は、大当りフラグに基づいて、条件装置が未作動か否かを判断する(ステップS300)。大当りフラグは、第1特別図柄および第2特別図柄に関する当否判定が大当りの場合に有効となるフラグであり、大当りフラグが有効である場合に、条件装置が作動する。条件装置が作動している場合(ステップS300:「NO」)、主制御装置510は、大当り遊技状態を制御する特別遊技処理に移行する。条件装置が未作動である場合(ステップS300:「YES」)、主制御装置510は、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を停止する特図変動停止期間であるか否かを判断する(ステップS301)。特図変動停止期間である場合(ステップS301:「YES」)、主制御装置510は、第1特別図柄および第2特別図柄の確定図柄を非表示とする確定図柄非表示期間であるか否かを判断する(ステップS302)。
図11の説明に移り、確定図柄非表示期間である場合(図10のステップS302:「YES」)、主制御装置510は、第2特別図柄に関する保留記憶が存在するか否かを判断する(ステップS310)。第2特別図柄に関する保留記憶が存在しない場合(ステップS310:「NO」)、主制御装置510は、第1特別図柄に関する保留記憶が存在するか否かを判断する(ステップS311)。
第1特別図柄または第2特別図柄に関する保留記憶が存在する場合(ステップS310:「YES」、ステップS311:「YES」)、主制御装置510は、第1特別図柄および第2特別図柄のうち処理の対象となる対象特別図柄に関する保留記憶から、最も古い保留記憶を読み出すとともに、対象特別図柄に関する保留記憶カウンタをデクリメントする(ステップS312)。その後、主制御装置510は、対象特別図柄に関する保留記憶カウンタの値を示す保留数指示コマンドをサブ統合制御装置520に送信する(ステップS313)。
その後、主制御装置510は、対象特別図柄に関する保留記憶として読み出した大当り決定用乱数と、大当り判定用判定テーブルとを比較する(ステップS314)。本実施形態では、大当り判定用判定テーブルは、大当り確率が低確率(例えば、段階設定値が「1」のときの1/300)に設定された通常確率用テーブルと、大当り確率が高確率(例えば、段階設定値が「1」のときの1/30)に設定された高確率用テーブルとを含む。主制御装置510は、通常遊技状態および時短遊技状態において通常確率用テーブルを使用し、確変時短遊技状態において高確率用テーブルを使用する。主制御装置510は、大当り決定用乱数と大当り判定用判定テーブルとの比較(ステップS314)に基づいて、対象特別図柄が大当りか否かを判断する(ステップS315)。
対象特別図柄が大当りである場合(ステップS315:「YES」)、主制御装置510は、対象特別図柄に関する保留記憶として読み出した大当り図柄決定用乱数に基づいて大当り図柄を決定する(ステップS316)。その後、主制御装置510は、大当り遊技状態に関する各種条件(演出時間、演出パターンなど)を設定する(ステップS317)。その後、主制御装置510は、対象特別図柄に関する保留記憶として読み出した変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを選択する(ステップS318)。その後、主制御装置510は、大当り図柄および変動パターンなどを示す変動指示コマンドをサブ統合制御装置520に送信する(ステップS320)。これによって、サブ統合制御装置520は、変動指示コマンドに基づいて、演出図柄表示装置230において表示される擬似演出を制御する。また、主制御装置510は、サブ統合制御装置520に対する変動指示コマンドの送信に合わせて、第1特図表示装置251または第2特図表示装置252に対して、変動表示を指示する制御信号を出力する。
対象特別図柄がハズレである場合(ステップS315:「NO」)、主制御装置510は、対象特別図柄に関する保留記憶として読み出した乱数に基づいてハズレ図柄を決定する(ステップS319)。その後、主制御装置510は、対象特別図柄に関する保留記憶として読み出した乱数に基づいて変動パターンを選択する(ステップS318)。その後、主制御装置510は、ハズレ図柄および変動パターンなどを示す変動指示コマンドをサブ統合制御装置520に送信する(ステップS320)。これによって、サブ統合制御装置520は、変動指示コマンドに基づいて、演出図柄表示装置230において表示される擬似演出を制御する。また、主制御装置510は、サブ統合制御装置520に対する変動指示コマンドの送信に合わせて、第1特図表示装置251または第2特図表示装置252に対して、変動表示を指示する制御信号を出力する。
本実施形態では、前記ステップ319の処理において外れ変動回数HNをカウントする処理が実行される。この処理については、後述する。
第1特別図柄および第2特別図柄に関する保留記憶が存在しない場合(ステップS310:「NO」、ステップS311:「NO」)、並びに、サブ統合制御装置520に変動指示コマンドを送信した後(ステップS320)、主制御装置510は、大当り遊技状態を制御する特別遊技処理に移行する。
図12の説明に移り、特図変動停止期間でない場合(図10のステップS301:「NO」)、言い換えると、第1特別図柄または第2特別図柄が変動中である場合、主制御装置510は、変動中の対象特別図柄に関する変動パターンに基づいて設定された変動時間が経過したか否かを判断する(ステップS330)。変動時間が経過していない場合(ステップS330:「NO」)、主制御装置510は、大当り遊技状態を制御する特別遊技処理に移行する。変動時間が経過した場合(ステップS330:「YES」)、主制御装置510は、大当り図柄またはハズレ図柄を確定表示させる制御信号を第1特図表示装置251または第2特図表示装置252に出力するとともに、大当り図柄またはハズレ図柄を確定表示させる図柄停止コマンドをサブ統合制御装置520に送信する(ステップS331)。
大当り図柄を確定表示する場合(ステップS332:「YES」)、主制御装置510は、大当り図柄を確定表示させる時間を設定するとともに(ステップS333)、大当りフラグを有効な値にセットすることによって条件装置を作動させる(ステップS334)。その後、主制御装置510は、確変フラグおよび時短フラグを無効な値にリセットするとともに、確変カウンタおよび時短カウンタを無効な値にリセットする(ステップS335)。確変フラグは、通常遊技状態より高い当選確率で第1特別図柄および第2特別図柄の当否判定を実施するか否かを設定するフラグである。時短フラグは、時短遊技状態を実施するか否かを設定するフラグである。確変カウンタは、通常遊技状態より高い当選確率で第1特別図柄および第2特別図柄の当否判定を実施する回数を設定するカウンタである。時短カウンタは、時短遊技状態を実施する回数を設定するカウンタである。各種カウンタをリセットした後(ステップS335)、主制御装置510は、図柄確定表示後の遊技状態を示す状態指定コマンドをサブ統合制御装置520および枠制御装置560に送信した上で、大当り遊技状態を制御する特別遊技処理に移行する。
ハズレ図柄を確定表示させる場合(ステップS332:「NO」)、主制御装置510は、ハズレ図柄を確定表示させる時間を設定する(ステップS337)。その後、主制御装置510は、確変フラグが有効な値「1」である場合(ステップS338:「YES」)、確変カウンタをデクリメントする(ステップS339)。その後、主制御装置510は、確変カウンタが「0」である場合(ステップS340:「YES」)、確変フラグを無効な値「0」にセットする(ステップS341)。
確変フラグおよび確変カウンタに関する処理を終えた後(ステップS338:「NO」、ステップS340:「NO」、ステップS341)、主制御装置510は、時短フラグが有効な値「1」である場合(ステップS342:「YES」)、時短カウンタをデクリメントする(ステップS343)。その後、主制御装置510は、時短カウンタが「0」である場合(ステップS344:「YES」)、時短フラグを無効な値「0」にセットする(ステップS345)。時短フラグおよび時短カウンタに関する処理を終えた後(ステップS342:「NO」、ステップS344:「NO」、ステップS345)、主制御装置510は、図柄確定表示後の遊技状態を示す状態指定コマンドをサブ統合制御装置520および枠制御装置560に送信した上で、大当り遊技状態を制御する特別遊技処理に移行する。
図13の説明に移り、第1特別図柄および第2特別図柄の確定図柄を非表示とする確定図柄非表示期間でない場合(図10のステップS302:「NO」)、言い換えると、第1特別図柄または第2特別図柄を確定表示している場合、主制御装置510は、確定表示されている対象特別図柄に関する変動パターンに基づいて設定された確定表示時間が経過したか否かを判断する(ステップS350)。確定表示時間が経過していない場合(ステップS350:「NO」)、主制御装置510は、大当り遊技状態を制御する特別遊技処理に移行する。確定表示時間が経過した場合(ステップS350:「YES」)、主制御装置510は、確定表示を終了させる制御信号を第1特図表示装置251または第2特図表示装置252に出力するとともに、演出図柄による確定表示を終了させるコマンドをサブ統合制御装置520に送信する(ステップS351)。その後、主制御装置510は、大当り遊技状態を制御する特別遊技処理に移行する。
〔特別遊技処理〕
図14、図15および図16は、主制御装置510が実行する「特別遊技処理」を示すフローチャートである。この特別遊技処理は、大当り遊技状態を制御するサブルーチンである。図14に示すように、特別遊技処理を開始した後、主制御装置510は、大当りフラグに基づいて、条件装置が作動しているか否かを判断する(ステップS400)。条件装置が作動していない場合(ステップS400:「NO」)、主制御装置510は、メインルーチンにリターンする。
条件装置が作動している場合(ステップS400:「YES」)、主制御装置510は、大入賞口248が閉鎖中であるか否かを判断する(ステップS401)。大入賞口248が閉鎖中である場合(ステップS401:「YES」)、主制御装置510は、大当り遊技状態に先立つ大当り開始演出を実施中であるか否かを判断する(ステップS402)。大当り開始演出を実施中である場合(ステップS402:「YES」)、主制御装置510は、大当り開始演出を終了する時間であるか否かを判断する(ステップS403)。大当り開始演出を終了する時間である場合(ステップS403:「YES」)、主制御装置510は、大入賞口248を開放する大入賞口開放処理(ステップS404)を実行する。大当り開始演出を終了する時間でない場合(ステップS403:「NO」)、並びに、大入賞口開放処理(ステップS404)を実行した後、主制御装置510は、メインルーチンにリターンする。
大当り開始演出を実施中でない場合(ステップS402:「NO」)、主制御装置510は、前回の開放期間から次回の開放期間までの間に大入賞口248を一時的に閉鎖する期間であるインターバル中であるか否かを判断する(ステップS405)。インターバル中である場合(ステップS405:「YES」)、主制御装置510は、インターバルを終了する時間であるか否かを判断する(ステップS406)。インターバルを終了する時間である場合(ステップS406:「YES」)、主制御装置510は、大入賞口248を開放する大入賞口開放処理(ステップS408)を実行する。インターバルを終了する時間でない場合(ステップS406:「NO」)、並びに、大入賞口開放処理(ステップS408)を実行した後、主制御装置510は、メインルーチンにリターンする。
インターバル中でない場合(ステップS405:「NO」)、主制御装置510は、大当り終了演出中であるか否かを判断する(ステップS411)。大当り終了演出中でない場合(ステップS411:「YES」)、主制御装置510は、大当り開始演出を指示するコマンドをサブ統合制御装置520に送信する大当り開始演出処理(ステップS412)を実行する。大当り終了演出中である場合(ステップS411:「NO」)、並びに、大当り開始演出処理(ステップS412)を実行した後、主制御装置510は、メインルーチンにリターンする。
図15の説明に移り、大入賞口248が閉鎖中でない場合(図14のステップS401:「NO」)、言い換えると、大入賞口248が開放されている場合、主制御装置510は、開放中の大入賞口248への入賞数が規定数(例えば、9個)未満であるか否かを判断する(ステップS430)。開放中の大入賞口248への入賞数が規定数未満である場合(ステップS430:「YES」)、主制御装置510は、大入賞口248を開放する開放時間が経過しているか否かを判断する(ステップS431)。大入賞口248を開放する開放時間が経過していない場合(ステップS431:「NO」)、主制御装置510は、メインルーチンにリターンする。
開放中の大入賞口248への入賞数が規定数を超える場合(ステップS430:「NO」)、または、大入賞口248を開放する開放時間が経過している場合(ステップS431:「YES」)、主制御装置510は、大入賞口248を閉鎖する大入賞口閉鎖処理(ステップS432)を実行する。その後、主制御装置510は、先の大入賞口閉鎖処理(ステップS432)において終了した大当り遊技のラウンドが最終ラウンド(例えば、13ラウンド目)であるか否かを判断する(ステップS433)。最終ラウンドでない場合(ステップS433:「NO」)、主制御装置510は、前回の開放期間から次回の開放期間までの間に大入賞口248を一時的に閉鎖するインターバルを実行する(ステップS438)。その後、主制御装置510は、メインルーチンにリターンする。
先の大入賞口閉鎖処理(ステップS432)において終了した大当り遊技のラウンドが最終ラウンドである場合(ステップS433:「YES」)、主制御装置510は、大当り遊技状態の終了を示す大当り終了演出を指示するコマンドをサブ統合制御装置520に送信する(ステップS436)。その後、主制御装置510は、条件装置を停止する条件装置停止処理(ステップS437)を実行する。
図16の説明に移り、条件装置停止処理(図15のステップS437)を実行した後、主制御装置510は、特典フラグが有効な値「1」であるか否かを判断する(ステップS440)。本実施形態では、主制御装置510は、大当り図柄の種類に応じて、特典フラグを有効な値「1」にセットする。他の実施形態では、大当り遊技の最終ラウンドにおいて、大入賞口248の内部に設けられた確変口(図示しない)に遊技球が入球した場合、主制御装置510は、特典フラグを有効な値「1」にセットしてもよい。
特典フラグが有効な値「1」である場合(ステップS440:「YES」)、主制御装置510は、確変フラグを有効な値「1」にセットするとともに(ステップS441)、確変カウンタに値「160」をセットする(ステップS442)。その後、主制御装置510は、時短フラグを有効な値「1」にセットするとともに(ステップS443)、時短カウンタに値「160」をセットする(ステップS444)。なお、この場合の確変カウンタの値と時短カウンタの値は相違しても良い。
特典フラグが有効な値「1」でない場合(ステップS440:「NO」)、言い換えると、特典フラグが無効な値「0」である場合、主制御装置510は、確変フラグを無効な値「0」にセットするとともに(ステップS451)、確変カウンタに値「0」をセットする(ステップS452)。その後、主制御装置510は、時短フラグを有効な値「1」にセットするとともに(ステップS453)、時短カウンタに値「100」をセットする(ステップS454)。
時短カウンタをセットした後(ステップS444,S454)、主制御装置510は、特典フラグを無効な値「0」にリセットする(ステップS445)。その後、主制御装置510は、確変フラグおよび時短フラグに基づいて設定される大当り遊技後の遊技状態の報知を指示するコマンドをサブ統合制御装置520に送信する(ステップS446)。その後、主制御装置510は、確変フラグおよび時短フラグに基づいて設定される大当り遊技後の遊技状態を指示するコマンドをサブ統合制御装置520および枠制御装置560に送信する(ステップS447)。その後、主制御装置510は、メインルーチンにリターンする。
〔入賞確認処理〕
図17は、主制御装置510が実行する「入賞確認処理」を示すフローチャートである。この入賞確認処理は、図8の入賞確認処理(ステップS107)に含まれるサブルーチンである。入賞確認処理を開始した後、主制御装置510は、入賞を検出したか否かを判断する(ステップS512)。主制御装置510は、第1始動口スイッチ271、第2始動口スイッチ272、左入賞口スイッチ274およびカウントスイッチ276からの検知信号に基づいて、入賞を検出したか否かを判断する。
入賞を検知した場合(ステップS512:「YES」)、主制御装置510は、遊技者の持ち球に加算すべき賞球数を判断する(ステップS514)。主制御装置510は、普通入賞口246への入賞を検知する左入賞口スイッチ274からの検知信号である場合、賞球数が10個であると判断する。主制御装置510は、第1始動口241への入賞を検知する第1始動口スイッチ271からの検知信号である場合、並びに、第2始動口242への入賞を検知する第2始動口スイッチ272からの検知信号である場合、賞球数が3個であると判断する。主制御装置510は、大入賞口248への入賞を検知するカウントスイッチ276からの検知信号である場合、賞球数が13個であると判断する。各入賞口に応じた賞球数は、適宜設定可能である。
賞球数を判断した後(ステップS514)、並びに、入賞を検知しない場合(ステップS512:「NO」)、主制御装置510は、賞球数表示装置286に賞球数の表示を指示する(ステップS516)。これによって、賞球数表示装置286には、各入賞口に応じて賞球数が表示される。入賞を検知しない場合、賞球数表示装置286には、入賞がないことを示す数字「0」が表示される。賞球数の表示を指示した後(ステップS516)、主制御装置510は、図17の入賞確認処理を終え、メインルーチンにリターンする。
〔各出力処理〕
図18は、主制御装置510が実行する各出力処理を示すフローチャートである。この各出力処理は、図8の各出力処理(ステップS109)に相当するサブルーチンである。各出力処理において、主制御装置510は、図17の入賞確認処理に基づく賞球数を示す賞球情報を、主制御装置510からの片方向通信によって枠制御装置560に送信する(ステップS522)。その後、主制御装置510は、図17の入賞確認処理に基づく賞球数を示す賞球情報を、主制御装置510からの片方向通信によって主制御装置510に送信する(ステップS524)。各出力処理において、主制御装置510は、賞球情報のほか、各種の情報を枠制御装置560および主制御装置510に出力する。各種の情報を出力した後、主制御装置510は、図18の各出力処理を終了し、メインルーチンにリターンする。
主制御装置510は、パチンコ機10における遊技状態を示す遊技状態情報として次の情報を、枠制御装置560からカードユニット80を介してホールコンピュータ90に送信する。<情報の名称:情報の内容>
情報A1:大当り
情報A2~A8:予備
情報A9:大当り中および時短中
情報A10:確変中
情報A11:時短中
情報A12:図柄変動中
情報A13:電波センサによる不正行為の検知(エラー)
情報A14:磁石センサによる不正行為の検知(エラー)
情報A15:不正入賞の検知(エラー)
主制御装置510は、パチンコ機10における遊技状態を示す遊技状態情報として次の情報を、枠制御装置560に送信する。これらの情報は、ホールコンピュータ90には送信されない。<情報の名称:情報の内容>
情報B1:大当り遊技の開始
情報B2:大当り遊技におけるラウンド間のインターバル
情報B3:大当り遊技の終了
情報B4:大当り遊技のラウンド数
情報B5:図柄の変動パターン
情報B6~B10:予備
情報B11:確変あり(時短あり)
情報B12:確変あり(時短なし)
情報B13:確変なし(時短あり)
情報B14:確変なし(時短なし)
情報B15:待機モード(省電力モード)の開始
情報B16:待機モードの終了
情報B17:大入賞口への入賞カウント数
情報B18:普通電動役物への入賞カウント数
情報B19:第1保留記憶の保留数
情報B20:第2保留記憶の保留数
情報B21:普図保留記憶の保留数
情報B22:一般入賞口への入賞
情報B15の待機モードの開始に関し、主制御装置510は、普通図柄、第1特別図柄および第2特別図柄の各保留記憶がない状態において、全ての図柄の変動が終了してから所定時間が経過した場合、待機モードを開始する。情報B16の待機モードの終了に関し、主制御装置510は、待機モードを実行中に、普通図柄、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれかの保留記憶が記憶された場合、待機モードを終了する。
〔持ち球管理処理〕
図19は、枠制御装置560が実行する「持ち球管理処理」を示すフローチャートである。この持ち球管理処理は、持ち球の数である持ち球数を管理する処理である。枠制御装置560は、持ち球管理処理を所定のタイミングで繰り返し実行する。持ち球管理処理を開始した後、枠制御装置560は、カードユニット80から貸し出し情報を受信したか否かを判断する(ステップS612)。カードユニット80からの貸し出し情報は、遊技者から受け取った紙幣、または、記録媒体である記録カードから読み取った情報に基づいて、遊技者に貸し出す遊技球の数を示す。貸し出し情報を受信した場合(ステップS612:「YES」)、枠制御装置560は、貸し出し情報に基づく遊技球の数を、枠制御装置560において管理する持ち球数に加算する(ステップS614)。
貸し出し情報に基づいて持ち球数を加算した後(ステップS614)、並びに、貸し出し情報を受信していない場合(ステップS612:「NO」)、枠制御装置560は、発射装置310から遊技領域210へと発射される遊技球である発射球を検出したか否かを判断する(ステップS622)。枠制御装置560は、発射入口センサ315による検知信号に基づいて発射球の検出を判断する。発射球を検出した場合(ステップS622:「YES」)、枠制御装置560は、発射球の数を、枠制御装置560において管理する持ち球数から減算する(ステップS624)。
発射球に基づいて持ち球数を減算した後(ステップS624)、並びに、発射球を検出していない場合(ステップS622:「NO」)、枠制御装置560は、賞球数を示す賞球情報を主制御装置510から受信したか否かを判断する(ステップS632)。賞球情報を受信した場合(ステップS632:「YES」)、枠制御装置560は、賞球情報に基づく賞球数を、枠制御装置560において管理する持ち球数に加算する(ステップS634)。
賞球情報に基づいて持ち球数を加算した後(ステップS634)、並びに、賞球情報を受信していない場合(ステップS632:「NO」)、枠制御装置560は、枠制御装置560において管理する持ち球数の表示を持ち球数表示装置164に指示する(ステップS642)。その後、枠制御装置560は、図19の持ち球管理処理を終了する。
〔情報出力処理〕
図20は、枠制御装置560が実行する「情報出力処理」を示すフローチャートである。この情報出力処理は、各種の情報をサブ統合制御装置520に出力する処理である。枠制御装置560は、情報出力処理を所定のタイミングで繰り返し実行する。情報出力処理において、枠制御装置560は、図19の持ち球管理処理に基づく持ち球数を示す持ち球情報を、枠制御装置560からの片方向通信によってサブ統合制御装置520に送信する(ステップS644)。情報出力処理において、枠制御装置560は、持ち球情報のほか、次の情報を、枠制御装置560からの片方向通信によってサブ統合制御装置520に送信する。
情報C1:入賞球の検出情報
情報C2:アウト球の検出情報
情報C3:枠側エラー情報
情報C4:夜間監視情報
情報C5:カード報知情報
入賞球の検出情報(情報C1)は、入賞球センサ344からの検知信号に基づく入賞球の数を示す情報である。アウト球の検出情報(情報C2)は、アウト球センサ345からの検知信号に基づくアウト球の数を示す情報である。枠側エラー情報(情報C3)は、枠制御装置560によって管理される発射装置310、研磨装置320および揚上装置330などの機器における異常を示す情報である。夜間監視情報(情報C4)は、夜間監視装置352からの検知信号に基づく異常を示す情報である。カード報知情報(情報C5)は、カードユニット80において記録カードを返却する旨を示す情報である。サブ統合制御装置520は、計数スイッチ162に操作入力を受け付けた場合、大当り遊技終了後の次の遊技状態を開始するまでのインターバル期間、並びに、返却ボタン813に操作入力を受け付けた場合、カード報知情報(情報C5)をサブ統合制御装置520に送信する。
〔持ち球表示処理〕
図21は、サブ統合制御装置520が実行する「持ち球表示処理」を示すフローチャートである。この持ち球表示処理は、演出図柄表示装置230に持ち球数を表示する処理である。サブ統合制御装置520は、持ち球表示処理を所定のタイミングで繰り返し実行する。持ち球表示処理を開始した後、サブ統合制御装置520は、図19の持ち球管理処理に基づく持ち球数を示す持ち球情報を、枠制御装置560からの片方向通信によって枠制御装置560から受信する(ステップS712)。その後、サブ統合制御装置520は、枠制御装置560からの持ち球情報に基づく持ち球数の表示を、演出図柄制御装置530を介して演出図柄表示装置230に指示する(ステップS714)。その後、サブ統合制御装置520は、持ち球表示処理を終了する。サブ統合制御装置520は、枠制御装置560において管理されている持ち球数が所定個数単位(例えば、10個)で変化する毎に、持ち球数を示す持ち球情報を枠制御装置560から受信してもよいし、枠制御装置560において管理されている持ち球数が変化する毎に、持ち球数を示す持ち球情報を枠制御装置560から受信してもよい。サブ統合制御装置520は、枠制御装置560から送信される持ち球情報とは異なる情報に基づいて持ち球数を算出し、その算出した持ち球数の表示を演出図柄制御装置530を介して演出図柄表示装置230に指示してもよい。
図22は、演出図柄表示装置230における表示の一例を示す画面401を示す説明図である。画面401は、演出図柄表示領域411,412,413と、表示領域422と、表示領域424とを備える。演出図柄表示領域411は、左側に位置する演出図柄の可変表示および確定表示を実施する領域である。演出図柄表示領域412は、中央に位置する演出図柄の可変表示および確定表示を実施する領域である。演出図柄表示領域413は、右側に位置する演出図柄の可変表示および確定表示を実施する領域である。表示領域422は、主制御装置510からの賞球情報に基づく賞球数を表示する領域である。表示領域424は、枠制御装置560からの持ち球情報に基づく持ち球数を表示する領域である。
なお、主制御装置510と枠制御装置560が双方向通信可能に構成されている場合は、枠制御装置560において管理する持ち球数を示すデータを主制御装置510に出力し、主制御装置510が持ち球数を示すデータをサブ統合制御装置520に出力し、表示領域424に持ち球数を表示するよう構成しても良い。
〔枠側エラー報知処理〕
図23は、サブ統合制御装置520が実行する「枠側エラー報知処理」を示すフローチャートである。この枠側エラー報知処理は、枠制御装置560によって管理する機器の異常を演出図柄表示装置230において報知する処理である。サブ統合制御装置520は、枠側エラー報知処理を所定のタイミングで繰り返し実行する。枠側エラー報知処理を開始した後、サブ統合制御装置520は、枠制御装置560から枠側エラー情報(情報C3)を受信したか否かを判断する(ステップS732)。枠側エラー情報(情報C3)を受信した場合(ステップS732:「YES(異常)」、サブ統合制御装置520は、枠側エラー情報(情報C3)の報知を、演出図柄制御装置530を介して演出図柄表示装置230に指示する(ステップS734)。サブ統合制御装置520は、枠側エラー情報(情報C3)を報知する際、演出図柄表示装置230による報知に加え、スピーカ142の発光および発光部144の音出力による報知を指示してもよい。枠側エラー情報(情報C3)の報知を指示した後(ステップS734)、並びに、枠側エラー情報(情報C3)を受信していない場合(ステップS732:「NO(正常)」)、サブ統合制御装置520は、枠側エラー報知処理を終了する。
枠側エラー情報(情報C3)を報知する際(ステップS734)、枠制御装置560の制御に基づいて警報スピーカ354の音出力を実施してもよい。枠側エラー情報(情報C3)を報知する際、枠制御装置560の制御に基づいて発射装置310による遊技球の発射を停止し、遊技を不能にしてもよい。この場合、枠制御装置560は、遊技球の発射停止をサブ統合制御装置520に通知し、サブ統合制御装置520は、その旨の報知を演出図柄表示装置230に指示してもよい。
図24は、演出図柄表示装置230における表示の一例を示す画面403を示す説明図である。画面403は、枠側エラー情報(情報C3)の報知をサブ統合制御装置520から指示された場合に表示される画面の一例である。画面403は、図22の画面401と同様に、演出図柄表示領域411,412,413と、表示領域422と、表示領域424とを備える。画面403は、更に、表示領域432を備える。表示領域432は、枠側エラー情報(情報C3)の内容を表示する領域である。図26の例では、表示領域432は、遊技球の循環系の異常を示す文字「球循環エラー」を表示する。
〔カード報知処理〕
図25は、サブ統合制御装置520が実行する「カード報知処理」を示すフローチャートである。このカード報知処理は、カードユニット80において記録カードを返却する旨を演出図柄表示装置230において報知する処理である。サブ統合制御装置520は、カード報知処理を所定のタイミングで繰り返し実行する。カード報知処理を開始した後、サブ統合制御装置520は、枠制御装置560からカード報知情報(情報C5)を受信したか否かを判断する(ステップS752)。返却ボタン813に操作入力があった場合、大当り遊技が終了する場合、計数スイッチ162に操作入力があった場合などの状況において、枠制御装置560は、カード報知情報(情報C5)をサブ統合制御装置520に送信する。カード報知情報(情報C5)を受信した場合(ステップS752:「YES」、サブ統合制御装置520は、カードユニット80において記録カードを返却する旨の報知を、演出図柄制御装置530を介して演出図柄表示装置230に指示する(ステップS754)。カードユニット80において記録カードを返却する旨の報知を指示した後(ステップS754)、並びに、カード報知情報(情報C5)を受信していない場合(ステップS752:「NO」)、サブ統合制御装置520は、カード報知処理を終了する。
大当り終了後に記録カードを返却する旨を報知する場合、サブ統合制御基板520は、主制御基板510からの情報に基づいて、記録カードを返却する旨を報知ができるため、枠制御基板560からカード報知情報を受信することなく、記録カードを返却する旨を報知してもよい。また、大当り終了毎に記録カードを返却する旨を報知する場合、記録カードを抜いているにも関わらず何回も報知することを回避するために、通常遊技状態からの大当り遊技状態が終了する場合にのみ、大当り終了後に記録カードを返却する旨を報知してもよい。枠制御装置560がカード報知情報を送信する場合においても同様である。
図26は、演出図柄表示装置230における表示の一例を示す画面405を示す説明図である。画面405は、カードユニット80において記録カードを返却する旨の報知をサブ統合制御装置520から指示された場合に表示される画面の一例である。画面405は、表示領域452を備える。表示領域452は、カードユニット80において記録カードを返却する旨を表示する領域である。図26の例では、表示領域442は、カードユニット80において記録カードを返却する旨を示す文字を表示する。
〔他の時短制御〕
前述した図16に示す処理では、特典フラグが有効な値「1」の場合には、確変フラグ及び時短フラグの値を「1」とし(以下、「フラグを立てる」と言うこともある。)(ステップS441、S443)、確変カウンタ及び時短カウンタに値「160」がセットされ(ステップS442、S444)、特典フラグの値が「0」の場合には、時短フラグのみ立てられ時短カウンタの値が「100」にセットされる(ステップS451~S454)。この処理により実行される時短制御は大当り遊技終了後に実行される(以下、「大当り時短」と言うこともある。)。
本実施例では、大当り遊技終了後に実行される大当り時短の他、図11に示すステップS319の処理において特定の外れ図柄が選択された場合にも時短制御が実行される(以下、「特定時短」ということもある)。詳細は後述する。
さらに、本実施例では、図11に示すステップS315において外れと判定された後に実行される外れ変動回数が予め定められた回数に至ったときにも時短制御が実行される(以下、「天井時短」ということもある)。これについても詳細は後述する。
ここでは、先ず、大当り時短、特定時短及び天井時短の各時短回数等の関係を図27~図29に従って説明する。
図27及び図28に示すように、第1特図、第2特図による大当り確率は段階設定値1の場合には1/300である(カッコ内は高確率状態における大当り確率)。
第1特図で大当りしたときには、80%の割合でラウンド数が4R、20%の割合で6Rの大当り遊技が選択される。特典フラグが立っていないときには時短回数100、特典フラグが立っているときには時短回数160の時短遊技が選択される(図16)。
第2特図で大当りしたときには、20%の割合でラウンド数が6R、80%の割合で10Rの大当り遊技が選択される。特典フラグが立っていないときには時短回数100、特典フラグが立っているときには時短回数160の時短遊技が選択される。
なお、本実施例では、第1特図と第2特図との相違に関係なく大当り遊技後に付与される時短回数を同一としたが、第1特図と第2特図との相違により異なる時短回数を付与する構成でも良い。
特定時短を発生させるための特定の外れ図柄は2種類あり、本実施形態では、時短図柄A及び時短図柄Bとする。この時短図柄A及び時短図柄Bが選択される確率(選択率)は、第1特図と第2特図とでは相違する。
第1特図では、時短図柄Aの選択率は1/10、時短図柄Bの選択率は1/1000であり、時短図柄Aが選択されたときには時短回数6回、時短図柄Bが選択されたときは50回の時短遊技が実行される。なお、第1特図の一般外れ図柄が選択されたときは、時短遊技は行われない。
第2特図では、時短図柄Aの選択率は1/20、時短図柄Bの選択率は1/100であり、時短図柄Aが選択されたときには時短回数6回、時短図柄Bが選択されたときは50回の時短遊技が実行される。なお、第2特図の一般外れ図柄が選択されたときは、時短遊技は行われない。
一方、天井時短は、第1特図の外れ回数が500回、又は第2特図の外れ回数が400回、或は第1特図と第2特図の合計の外れ回数が600回に至ったときに、時短回数150回の時短制御が行われる。天井時短を実行するときには、前述した大当り時短のときと同様、時短フラグが立てられ、時短カウンタを150とする処理が行われる。本実施例では、第1特図の外れ回数が500回、又は第2特図の外れ回数が400回、或は第1特図と第2特図の合計の外れ回数が600回に至ったときに、時短回数150回の時短制御が行われるよう構成するが、単に合計の外れ回数が所定回数に至ったとき時短制御を行うよう構成することも可能であり、また、第1特図又は第2特図の単独の外れ回数が所定回数に至ったとき時短制御を行うよう構成することも可能である。
なお、特定時短及び天井時短における第1特図及び第2特図の大当り確率は、共に1/300である。また、大当り時短、特定時短、天井時短を実行するときに立てられる時短フラグは、異なる種類の時短制御は同時に実行されないので同一のフラグであっても良いが、時短回数がどの種類の時短に属するのかを判別するためにお互いに相違するフラグとするのが好適である。
前述したように、大当り時短における特別図柄の変動時間は、非時短時である通常遊技中は、10秒~120秒であり、時短時は平均5秒、リーチ時は平均30秒である。普通図柄の当選確率は、非時短時1/6であり、時短時は5/6である。普通図柄の変動時間は、非時短時は5秒であり、時短時は1秒である。また、普通電動役物245の開放時間は、非時短時は0.3秒であり、時短時は1.5秒である。
本実施例では、図29に示すように、時短遊技時の普通電動役物245の開放時間以外は、大当り時短、特定時短又は天井時短の相違に拘らず同一の変動時間、当選確率である。
一方、時短遊技時の普通電動役物245の開放時間は、大当り時短では1.5秒、特定時短では1.2秒、天井時短では1.7秒に設定されている。勿論、時短の種類の相違により、変動時間又は当選確率を相違させても良い。また、普通図柄により当選したことを報知した後、普通電動役物を解放させるまでの時間は、時短の種類により相違させても良く、同一でも良い。
〔天井時短〕
〔外れ変動回数HNカウント処理〕
ここで、前述した特図当否判定処理の図11のステップ319の処理において外れ変動回数(外れ抽選回数とも言う)HNをカウントする処理を図30に従って説明する。
外れ変動回数HNは、前記ステップ314において特別図柄に関する保留記憶として読み出した大当り決定用乱数と、大当り判定用判定テーブルとを比較し、比較結果を特別図柄により報知する回数を示す。従って、外れ抽選回数と換言する場合は、抽選結果を特別図柄により報知する回数を示し、大当り予告等を行うときの抽選は含まない。
図30に示す「外れ変動回数HNカウント処理」では、先ず、現在のパチンコ機10が、大当り確率が高確率状態、即ち確変遊技中でない状態か否か判定される(ステップS1000)。ステップS1000で肯定判定されると、外れ変動回数HNをインクリメントする処理が行われる(ステップS1001)。ステップS1001の処理を行った後、又はステップS1000で否定判定されると、処理はリターンされ図11のステップS319の処理に戻る。
本実施形態では、大当り確率が高確率状態のときには外れ変動回数HNはインクリメントされないので、確変時短遊技状態では外れ変動回数HNはインクリメンされない。しかし、通常の時短遊技状態では、外れ変動回数HNはインクリメンされる。
この図30に示す処理は、前記ステップS314~S315において第1特別図柄に関する保留記憶として読み出した大当り決定用乱数と大当り判定用判定テーブルとを比較する第1当否判定、及び第2特別図柄に関する保留記憶として読み出した大当り決定用乱数と大当り判定用判定テーブルとを比較する第2当否判定の判定結果が大当りでないときの外れ変動回数HNを示す。外れ変動回数HNは、第1当否判定での外れ変動回数HN1と第2当否判定での外れ変動回数HN2との合計を示している。即ち、外れ変動回数HNがインクリメントされるときは、第1当否判定での外れ変動回数HN1又は第2当否判定での外れ変動回数HN2の一方がインクリメントされている。
外れ変動回数HN、外れ変動回数HN1及び外れ変動回数HN2は、図11のステップS315において肯定判定されたとき、即ち大当りの発生を起因として初期設定される。また、RAMクリアスイッチ290等が操作され記憶するデータを初期化するとき、設定キースイッチ291等が操作され段階設定値の値を変更するとき等に初期化可能である。
本実施形態では、大当り確率が高確率状態のときには、外れ変動回数HNをインクリメントしないが、インクリメントする構成でも良い。例えば、大入賞口14を連続して開放せず、小当り等により殆ど賞球が得られずに高確率状態に移行する構成の場合には(所謂、突確機能)、高確率状態でも外れ変動回数HNをインクリメントしても良い。突確機能により高確率状態に移行する場合には、遊技者は大当り遊技により利益を得ていないからである。
突確機能により高確率状態に移行した場合に外れ変動回数HNをインクリメントすれば、高確率状態で大当りが発生しない場合に遊技者には時短制御による救済となる。一方、突確機能により高確率状態に移行して大当りが発生すれば、外れ変動回数HNを初期化するので、遊技者に過度の利益を与えない。
〔外れ変動回数に基づく時短制御(天井時短)〕
図31に示す「外れ変動回数時短セット処理」では、先ず、前記外れ変動回数HNが予め定められた上限回数MHNに至ったか否か判定される(ステップS1005)。至っていないとの否定判定が為されると、処理はリターンする。
本実施例では、外れ回数Nが上限回数MHNに至っているか否かだけを判定するが、第1当否判定での外れ変動回数HN1が予め定められた上限回数MHN1に至っているか、第2当否判定での外れ変動回数HN2が予め定められた上限回数MHN2に至っているか、小当り回数が上限回数に至るか否か等の判定を同時に行っても良い。この場合、何れか1つの判定が肯定判定されればS1006に移行し、全ての判定が上限回数に至っていないときには、処理はリターンする。
外れ変動回数HNが予め定められた上限回数MHNに至っていると肯定判定されると(ステップS1005)、時短フラグをセットする(立てる)と共に外れ変動回数HNを初期化する処理が行われる(ステップS1006)。なお、このステップS1006では、外れ変動回数HNを初期化する処理を省略しても良い。
ステップS1006の処理を行った後、時短カウンタ(時短回数STNとも言う。)を150にセットし(ステップS1007)、遊技状態の報知を指示する処理(ステップS1008)、遊技状態を指示するコマンドを送信する処理(ステップS1009)を行った後、処理は「リターン」する。
時短フラグをセットする処理(ステップS1006)、時短カウントをセットする処理(ステップS1007)、遊技状態の報知を指示する処理(ステップS1008)及び遊技状態を指示するコマンドを送信する処理(ステップS1009)は、図16において説明した処理ステップS443、ステップS444、ステップS446及びステップS447と同様である。
時短フラグをセットすることにより時短制御が実行される。前述したように、時短制御による時短遊技状態は、第1特別図柄、第2特別図柄および普通図柄を変動表示させる時間を通常遊技状態より短縮した上で、普通電動役物245の平均開放時間を通常遊技状態より延長する遊技状態である。なお、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示させる時間を短縮しない構成も可能である。
外れ変動回数HNを初期化するときには、外れ変動回数HN1及び外れ変動回数HN2も初期化される。
前記上限回数MHN等は大当り確率等の遊技機の性能に基づき予め定められる。
例えば、低確率時の大当り確率を1/LPとすれば、2.0×LP≦MHN≦4.0×LPとすることが考えられる。本実施形態では、段階設定値が「1」のときの低確率時の大当り確率は1/300なので、600≦MHN≦1200となる。
同様に、時短カウンタ(時短回数STN)も大当り確率等の遊技機の性能に基づき予め定められる。例えば、低確率時の大当り確率を1/LPとすれば、0.2×LP≦STN≦5.0×LPとすることが考えられる。大当り確率は1/300であれば、60≦STN≦1500となる。これらの値は適宜変更可能である。
本実施例では、上限回数MHNの値は、前記範囲内の最小値としている。これは、範囲内の最小値とすることにより、外れ変動回数による時短遊技の発生頻度を多くするためである。また、本実施例では、時短回数STNの値を150回としているが、範囲内の最大値近辺の回数としても良い。上限回数MHNは、前記範囲を複数以上の等分割(例えば5等分割)したときの最小区分内に属する少ない回数とすることが考えられる。同様に、時短回数STNは、前記範囲を複数以上の等分割(例えば10等分割)したときの最大区分内に属する多い回数とすることが考えられる。これらの回数は、実際に等分割することを必ずしも意味しなく、外れ変動回数による時短遊技の発生頻度を多くするため前記範囲内の少ない回数とすること、時短回数の回数をできる限り多くするため前記範囲内の多い回数とすることを意味している。
なお、前記ステップS1006において外れ変動回数HNを初期化しない構成では、上限回数MHNを前記範囲(600≦MHN≦1200)内で大きな回数に更新する処理が行われる。更新する構成では、上限回数MHNを前記範囲内の最大値とした場合、外れ変動回数HNが最大値の上限回数MHNに至れば初期化すれば良い。
〔外れ変動回数HN表示処理〕
外れ変動回数HNは、上限回数(天井回数とも言う。)MHNと共に演出図柄表示装置230の画面401に表示される。画面401の表示領域424には、前述したように枠制御装置560からの持ち球情報に基づく持ち球数が表示されるが、表示領域450に 外れ変動回数HNが表示され、表示領域451に上限回数MHNが表示される。
表示領域450には、上限回数MHNと外れ変動回数HNとの差、即ち、外れ変動回数HNが上限回数MHNに至るための回数を表示しても良い。勿論、外れ変動回数HNが上限回数MHNに至るための回数と共に外れ変動回数HNを表示領域450に表示することも可能である。要は、遊技者が外れ変動回数HNに基づく時短制御が実行されるために必要な外れ回数が判れば良く、表示態様は問われない。
また、外れ変動回数HNは常時表示しても良く、一定のタイミングで表示しても良い。また、遊技開始後には、遊技開始後の遊技による外れ変動回数を表示し、前の遊技者による外れ変動回数に加算される外れ変動回数(累計外れ変動回数)は、一定時間経過後に表示しても良い。
本実施形態では、累計外れ変動回数HNが上限回数MHNの所定割合(例えば、50%)以上であり、且つ遊技開始後予め定められた時間(例えば10分)経過後に外れ変動回数HNを表示するよう構成されている。遊技者が替わってからの遊技による外れ変動回数は遊技開始直後から別途表示される。
なお、本実施形態では、表示領域450に表示される外れ変動回数HNは累計外れ変動回数である。
〔外れ変動回数HN初期化処理〕
外れ変動回数HNは、少なくとも大当り遊技が発生したことにより初期化されるが、大当り遊技の発生以外の要件を満たすことにより初期化しても良い。例えば、前記ステップS1006において初期化しても良い。或は、遊技者が遊技を終了したと判断された後、一定時間(例えば、1~2時間)経過後に初期化することも可能である。
なお、外れ変動回数HNは、バックアップ電源により停電時にも一定時間記憶保持されるが、前記要件以外でも初期化しても良い。例えば、RWMクリアスイッチ290等を操作してRAMに記憶したデータを初期化する場合、前記設定キースイッチ291等を操作して大当り確率の設定変更を行うときに初期化する場合に初期化しても良い。
なお、大当り遊技が発生したことにより天井時短の時短フラグ、時短カウンタも初期化される。また、時短カウンタの値が零になったとき、即ち、時短遊技中に大当り遊技が発生しないときにも、時短フラグは初期化される。これらのことは、特定時短の場合も同様である。
〔特定時短〕
前述した大当り時短は図16に示す処理を行うことにより実行されるが、特定時短は図32に示す処理を行うことにより実行される。
本処理では、先ず、大当り抽選が外れであり時短遊技が行われていないことが判断される(ステップS1100~S1101)。時短遊技中でないか否かは時短フラグが立っていないことにより判断される。本実施形態のように、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動する回数を時短回数とする場合は、時短遊技中の変動回数が予め定められた回数に至れば(消化すれば)時短フラグはリセットされる。時短回数を時短遊技中の普通電動役物245の開放動作回数とする場合は、時短遊技中の普通電動役物245の開放動作回数が予め定められた回数に至れば時短フラグはリセットされる。また、時短回数を普通図柄作動ゲート243への入球に基づく普通図柄に関する当否判定の回数とする場合は、時短遊技中の普通図柄に関する当否判定の回数が予め定められた回数に至れば時短フラグはリセットされる。
大当り抽選が外れであり、且つ時短遊技中でないと判断されたときは、図11に示すステップS319の処理において選択された外れ図柄が時短図柄Aか否か、時短図柄Bか否か判断される(ステップS1102~S1103)。
時短図柄Aであれば時短カウンタを6に、時短図柄Bであれば時短カウンタを50にした後に時短フラグ立てる処理が行われる(ステップS1104~S1106)。時短フラグが立てられると、その後、遊技状態の報知を指示する処理及び遊技状態を指示するコマンドを送信する処理(ステップS1107)が行われる。この処理は、図16において説明した処理ステップS443、ステップS444、ステップS446及びステップS447と同様である。
一方、外れ図柄が時短図柄又は時短図柄Bでないときは、一般の外れ図柄が選択された場合であり、時短フラグ及び時短カウンタはセットされずに処理は「リターン」に抜ける。大当り抽選が当りの場合、又は時短遊技中であれば、処理は「リターン」に抜ける。
特定時短の時短フラグをセットすることにより時短制御が実行される。前述したように、時短制御による時短遊技状態は、第1特別図柄、第2特別図柄および普通図柄を変動表示させる時間を通常遊技状態より短縮した上で、普通電動役物245の平均開放時間を通常遊技状態より延長する遊技状態である。なお、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示させる時間を短縮しない構成も可能である。本実施形態では、特定時短及び天井時短では、第1特図及び第2特図の抽選確率は低確率で抽選される。大当り時短では特典フラグが立っているときには、第1特図及び第2特図の抽選確率は高確率で抽選され、特典フラグが立っていないときには低確率で抽選される。特典フラグが立っているときには、普通図柄の当選確率も高確率で抽選するよう構成しても良く、低確率で抽選するよう構成しても良い。
本実施形態によると、大当り遊技中でなく、高確率遊技中でなく、且つ時短遊技中でない通常遊技中には、遊技者は第1の遊技領域211の第1始動口241を狙って遊技を行う。第1始動口241への入賞により大当り抽選が行われ抽選結果が第1特図により報知される。当選確率は1/300なので、299/300の確率で外れ図柄が表示される(図11のステップS319)。しかし、時短図柄Aの選択率は1/10なので、時短回数6の特定時短である時短遊技が頻繁に発生することになる。なお、時短図柄Bの選択率は1/1000なので、第1始動口241への入賞による時短回数50回の時短遊技は殆ど発生しない。
特定時短が発生すると、遊技者は第2の遊技領域212に向けて遊技球を発射する。特定時短中は、普通図柄作動ゲート243を通過することによる当選確率は1/6から5/6となり、普通図柄の変動時間が5秒から1秒に短縮され、普通電動役物245の開放時間は0.3秒から1.2秒に延長される。また、第1特図及び第2特図の変動時間は、平均5秒に短縮される。
これにより、単位時間当たりの第2始動口242への入賞数が多くなるので、大当り抽選の回数が著しく増加する。
第2特図は、時短図柄Aの選択率は1/20、時短図柄Bの選択率は1/100ではあるが、第1特図による時短遊技中に第2特図で時短図柄A又は時短図柄Bを選択しても、第2特図による時短遊技は実行されない(ステップS1101の否定判定)。
しかしながら、第1特図による時短遊技が終了したとき、保留記憶が残っている場合、この保留記憶による抽選により時短図柄A又は時短図柄Bを選択することができれば、新たに時短遊技を行うことが可能となる。普通電動役物245の延長開放時間は1.2秒なので、一般に遊技球が0.6秒に1個発射可能なことを考慮すれば、普通電動役物245の1回の開放により1~3個の遊技球が入賞すると考えられるので、第1特図の時短図柄Aによる時短回数6が消化されたとき、保留記憶が残っている可能性は高い。なお、普通電動役物245の延長開放時間の1.2秒は、一例であり、1.2秒以上としても良いことは言うまでもない。
第2特図により時短図柄A又は時短図柄Bを選択しなければ、再度、第1の遊技領域211の第1始動口241を狙って遊技を行う。
以上、詳細に説明したように、第1特図による時短図柄Aの選択率は1/10なので、時短回数6の時短遊技が頻繁に発生し、遊技球の発射位置を遊技領域211から遊技領域212に変更する。この時短遊技中に、大当り抽選に当選しなく、また時短図柄A又は時短図柄Bを選択しなければ再び遊技領域211に向けて遊技球を発射する。これにより、頻繁に遊技領域211と遊技領域212と振り分ける遊技を提供することが可能となる効果を有する。
また、遊技領域212に向けて遊技球を発射しているとき、時短回数6を消化した直後の保留記憶の消化により時短図柄A又は時短図柄Bを選択することが可能であり、これによる時短遊技を新たに行うことも可能となる効果を有する。
〔変形例〕
図32に示した「特定時短セット処理1」の変形例である「特定時短セット処理2」を図33に従って説明する。
特定時短セット処理2では、先ず、大当り抽選が外れであることは判断するのは、特定時短セット処理1と同じである(ステップS1110)。
大当り抽選が外れであれば、その後に選択された外れ図柄が時短図柄A又は時短図柄Bか判断される(ステップS1111~S1112)。時短図柄A又は時短図柄Bであれば次に時短遊技中であるか否か判断される(ステップS1113又はS1114)。
時短図柄Aが選択されたとき時短遊技中であれば、そのときの残りの時短回数が6未満であれば時短カウンタを6にセットする(ステップS1117)。一方、時短図柄Bが選択されたとき時短遊技中であれば、そのときの残りの時短回数が50未満であれば時短カウンタを50にセットする(ステップS1118)。
時短カウンタを6又は50にセットした後、時短フラグを立て(ステップS1119)、遊技状態の報知を指示する処理及び遊技状態を指示するコマンドを送信する処理(ステップS1120)が行われる。
一方、時短図柄Aを選択しても残りの時短回数が6未満でなければ、処理は「リターン」に抜ける。同様に、時短図柄Bを選択しても残りの時短回数が50未満でなければ、処理は「リターン」に抜ける。このとき、時短図柄A又は時短図柄Bが選択されたが、今実行中の時短遊技の残り時短回数が多いので新たな時短遊技を行わない旨を報知する処理を行っても良い。
選択された外れ図柄が時短図柄A又は時短図柄Bではなく一般外れ図柄であれば(ステップS1111~S1112)、処理は「リターン」に抜ける。
変形例では、時短遊技中であっても時短図柄A又は時短図柄Bを選択すれば、新たに時短回数6又は時短回数50の時短遊技を行うことができる。しかも、新たに発生する時短遊技の時短回数は、時短遊技中の残りの時短回数よりも少なくなることは無いので、遊技者の不利益とはならない効果を有する。
なお、ステップS1115及びS1116の処理を無くし、残りの時短回数に関係なく無条件に新た時短遊技を発生させても良い。
本実施形態では、大当り時短の遊技中(以下、「大当り時短中」と言うこともある。)にも特定時短を発生させないよう制御されている。さらに、本実施例では、大当り時短の時短カウンタの値は天井時短の上限回数MHNの値より小さく、外れ変動回数HNは大当り遊技の発生に起因して初期化されるので、大当り時短の遊技中に天井時短が発生することはない。
特定時短の遊技中に外れ変動回数HNが上限回数MHNに至ったときには、特定時短の残り時短回数が天井時短の時短回数より多ければ、特定時短の時短遊技を続行し、一方、特定時短の残り時短回数が天井時短の時短回数より少なければ、そのときから天井時短の時短回数の時短遊技を実行する。天井時短の時短回数の時短遊技を実行するときには、普通電動役物の開放パターンは特定時短の開放パターンを維持しても良く、天井時短の開放パターンに切り替えても良い。
なお、本実施形態では、大当り時短、特定時短及び天井時短の3種類の時短遊技を行うことが可能な構成ではあるが、特定時短の時短遊技を行うことができる構成だけでも良い。
本実施形態においては、時短図柄Aの選択による特定時短の時短回数を6回、時短図柄Bの選択による時短回数を50回、第1特図における時短図柄Aの選択率を1/10、時短図柄Bの選択率を1/1000、第2特図における時短図柄Aの選択率を1/20、時短図柄Bの選択率を1/100としたが、これらの数値に限定されるものではない。時短図柄Aの選択による時短回数が時短図柄Bの選択による時短回数より少なければ良い。第1特図における時短図柄Aの選択率が時短図柄Bの選択率よりも高ければ良い。同様に、時短図柄Aの選択率が第2特図においては第1特図における選択率よりも低く、時短図柄Bの選択率が第2特図においては第1特図における選択率よりも高ければ良い。
例えば、時短図柄Aの選択による時短回数を1~3回のいずれかの回数にしても良い。また、時短図柄Bの選択による時短回数を100~200のいずれかの回数にしても良い。さらに、第1特図における時短図柄Aの選択率を1/2~1/5、時短図柄Bの選択率を1/200~1/500の範囲内のいずれかの数値としても良く、第2特図における時短図柄Aの選択率を1/5~1/100、時短図柄Bの選択率を1/30~1/200の範囲内のいずれかの数値としても良い。
具体的な一例としては、時短図柄Aの選択による時短回数を1回、時短図柄Bの選択による時短回数を150回、第1特図における時短図柄Aの選択率を1/5、時短図柄Bの選択率を1/500、第2特図における時短図柄Aの選択率を1/100、2特図における時短図柄Bの選択率を1/70、とすることが考えられる。
この具体例では、第1特図における時短図柄Aの選択率が1/5なので、更に頻繁に特定時短が発生することになるが、時短回数が1回なので所謂ベース(大当り遊技中又は高確率遊技中以外の遊技中における発射球数に対する賞球数)が高くなりすぎることを未然に防止することが可能である。しかも、時短回数が1回なので、時短回数を大当り抽選の回数又は第2始動口である普通電動役物の開放回数とすれば、時短回数を消化したときに保留記憶が残っている可能性が極めて高く、この保留記憶に対応した大当り抽選により第2特図が時短図柄Bを選択すれば、時短回数150回の時短遊技を行うことが可能となる。第2特図では特定時短Bの選択率が特定時短Aより高いので時短回数の多い時短遊技が行われる確率も高くなる。
〔他の実施形態〕
本明細書に開示する技術は、上述した実施形態、実施例および変形例に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、上述した実施形態、実施例および変形例における技術的特徴のうち、発明の概要の欄に記載した各形態における技術的特徴に対応するものは、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えおよび組み合わせることができる。また、本明細書中に必須なものとして説明されていない技術的特徴については、適宜、削除できる。
以下に、本願発明の関連発明を記載する。
〔関連発明1〕
開放しない普通入球口を始動口1とし、遊技盤面上に設けられた作動検出部が遊技球を検出することに基づいて普通図柄に関する当否判定を行い、該当否判定の結果が当りになることに基づき遊技球が入球困難な閉鎖状態から該閉鎖状態よりも遊技球が入球容易な開放状態に変化可能な可変入球口を始動口2とし、前記始動口1又は前記始動口2に遊技球が入球することに基づき大当り抽選を行うと共に変動パターン群から選択された1の変動パターンに従って前記大当り抽選の結果を示す図柄を変動表示し、前記大当り抽選に当選すると当選したことを報知する大当り図柄を表示した後に大当り遊技を実行する弾球遊技機であって、
前記大当り抽選に当選しないとき特定図柄1を表示することを条件として前記可変入球口の前記開放状態が通常よりも延長された開放延長状態にする時短遊技を予め定められた時短回数1実行し、前記大当り抽選に当選しないとき特定図柄2を表示することを条件として前記時短回数1より多い時短回数2の時短遊技を実行する時短遊技実行手段と、
前記始動口1に入球したときは前記特定図柄1が選択される確率が前記特定図柄2を選択する確率より高く、前記始動口2に入球したときは、前記特定図柄1が選択される確率を前記始動口1に入球したときより低く、前記特定図柄2が選択される確率を前記始動口1に入球したときより高く、且つ、前記始動口2に入球したときは前記特定図柄2が選択される確率を前記特定図柄1が選択される確率より高く、する特定図柄選択手段と、
を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
〔関連発明2〕
開放しない普通入球口を始動口1とし、遊技盤面上に設けられた作動検出部が遊技球を検出することに基づいて普通図柄に関する当否判定を行い、該当否判定の結果が当りになることに基づき遊技球が入球困難な閉鎖状態から該閉鎖状態よりも遊技球が入球容易な開放状態に変化可能な可変入球口を始動口2とし、前記始動口1又は前記始動口2に遊技球が入球することに基づき大当り抽選を行うと共に変動パターン群から選択された1の変動パターンに従って前記大当り抽選の結果を示す図柄を変動表示し、前記大当り抽選に当選すると当選したことを報知する大当り図柄を表示した後に大当り遊技を実行する弾球遊技機であって、
前記大当り抽選に当選しないとき特定図柄1を表示することを条件として前記可変入球口の前記開放状態が通常よりも延長された開放延長状態にする時短遊技を予め定められた時短回数1実行し、前記大当り抽選に当選しないとき特定図柄2を表示することを条件として前記時短回数1より多い時短回数2の時短遊技を実行する時短遊技実行手段と、
前記始動口1に入球したときは前記特定図柄1が選択される確率が前記特定図柄2を選択する確率より高く、前記始動口2に入球したときは、前記特定図柄1が選択される確率を前記始動口1に入球したときより低く、前記特定図柄2が選択される確率を前記始動口1に入球したときより高く、する特定図柄選択手段と、
前記時短回数1又は時短回数2を消化しない前記時短遊技中、前記特定図柄1又は特定図柄2を選択したときは、前記時短遊技を実行しない抑制手段と、
を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
〔関連発明3〕
開放しない普通入球口を始動口1とし、遊技盤面上に設けられた作動検出部が遊技球を検出することに基づいて普通図柄に関する当否判定を行い、該当否判定の結果が当りになることに基づき遊技球が入球困難な閉鎖状態から該閉鎖状態よりも遊技球が入球容易な開放状態に変化可能な可変入球口を始動口2とし、前記始動口1又は前記始動口2に遊技球が入球することに基づき大当り抽選を行うと共に変動パターン群から選択された1の変動パターンに従って前記大当り抽選の結果を示す図柄を変動表示し、前記大当り抽選に当選すると当選したことを報知する大当り図柄を表示した後に大当り遊技を実行する弾球遊技機であって、
前記大当り抽選に当選しないとき特定図柄1を表示することを条件として前記可変入球口の前記開放状態が通常よりも延長された開放延長状態にする時短遊技を予め定められた時短回数1実行し、前記大当り抽選に当選しないとき特定図柄2を表示することを条件として前記時短回数1より多い時短回数2の時短遊技を実行する時短遊技実行手段と、
前記始動口1に入球したときは前記特定図柄1が選択される確率が前記特定図柄2を選択する確率より高く、前記始動口2に入球したときは、前記特定図柄1が選択される確率を前記始動口1に入球したときより低く、前記特定図柄2が選択される確率を前記始動口1に入球したときより高く、する特定図柄選択手段と、を備え、
前記時短回数1又は時短回数2を消化したとき前記始動口2の保留記憶が残っている場合、該残っている保留記憶に対応する前記大当り抽選により前記特定図柄1又は特定図柄2を選択したとき、前記時短遊技を実行する、ことを特徴とする弾球遊技機。
〔特許請求範囲との対応〕
上記各実施例の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応関係を説明する。
パチンコ機10が弾球遊技機、普通電動役物245が可変入球口、図32に示す「特定時短セット処理1」が時短遊技実行手段及び特定図柄選択手段、の一例に夫々対応する。
10…パチンコ機
80…カードユニット
90…ホールコンピュータ
110…外枠
115…ヒンジ
120…内枠
121…内枠開放スイッチ
140…前枠
141…前枠開放スイッチ
142…スピーカ
143…透明板
144…発光部
145…ヒンジ
146…演出ボタン
150…ハンドル
152…回転部
154…固定ボタン
160…操作部中継端子板
162…計数スイッチ
164…持ち球数表示装置
180…発射操作部中継端子板
182…固定解除ソレノイド
184…発射強度固定スイッチ
185…ハンドルボリューム
186…タッチスイッチ
187…発射停止スイッチ
200…遊技盤
210…遊技領域
211…第1の遊技領域
212…第2の遊技領域
214…導入口
218…回収口
220…センターケース
230…演出図柄表示装置
241…第1始動口
242…第2始動口
243…普通図柄作動ゲート
245…普通電動役物
246…普通入賞口
248…大入賞口
250…図柄表示装置中継端子板
251…第1特図表示装置
252…第2特図表示装置
253…普通図柄表示装置
261…第1特図保留数表示装置
262…第2特図保留数表示装置
263…普図保留数表示装置
270…遊技盤中継端子板
271…第1始動口スイッチ
272…第2始動口スイッチ
273…普通図柄作動スイッチ
274…左入賞口スイッチ
276…カウントスイッチ
277…磁石センサ
278…電波センサ
282…大入賞口ソレノイド
284…普電役物ソレノイド
286…賞球数表示装置
290…RWMクリアスイッチ
291…設定キースイッチ
310…発射装置
312…発射装置中継端子板
314…球送センサ
315…発射入口センサ
316…発射モータ
317…球送ソレノイド
320…研磨装置
322…研磨装置中継端子板
324…カセットスイッチ
325…研磨モータセンサ
326…カセットモータ
327…研磨モータ
330…揚上装置
332…揚上中継端子板
334…揚上モータ
336…揚上入口センサ
338…揚上モータ監視センサ
342…内枠中継端子板
344…入賞球センサ
345…アウト球センサ
346…適正量センサ
347…満タンセンサ
352…夜間監視装置
354…警報スピーカ
510…主制御装置
520…サブ統合制御装置
522…音量調整スイッチ
530…演出図柄制御装置
560…枠制御装置
810…ユーザインタフェース
811…残高表示部
812…球貸ボタン
813…返却ボタン
816…ハンドルロック表示部
820…カード挿入口
830…紙幣挿入口
850…遊技球等貸出装置
860…CRユニット

Claims (3)

  1. 開放しない普通入球口を始動口1とし、遊技盤面上に設けられた作動検出部が遊技球を検出することに基づいて普通図柄に関する当否判定を行い、該当否判定の結果が当りになることに基づき遊技球が入球困難な閉鎖状態から該閉鎖状態よりも遊技球が入球容易な開放状態に変化可能な可変入球口を始動口2とし、前記始動口1又は前記始動口2に遊技球が入球することに基づき大当り抽選を行うと共に変動パターン群から選択された1の変動パターンに従って前記大当り抽選の結果を示す図柄を変動表示し、前記大当り抽選に当選すると当選したことを報知する大当り図柄を表示した後に大当り遊技を実行する弾球遊技機であって、
    前記大当り抽選に当選しないとき特定図柄1を表示することを条件として前記可変入球口の前記開放状態が通常よりも延長された開放延長状態にする時短遊技を予め定められた時短回数1実行し、前記大当り抽選に当選しないとき特定図柄2を表示することを条件として前記時短回数1より多い時短回数2の時短遊技を実行する時短遊技実行手段と、
    前記始動口1に入球したときは、前記特定図柄1が選択される確率が前記特定図柄2を選択する確率より高く、前記始動口2に入球したときは、前記特定図柄1が選択される確率を前記始動口1に入球したときより低く、前記特定図柄2が選択される確率を前記始動口1に入球したときより高く、する特定図柄選択手段と、
    を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 請求項1に記載の弾球遊技機において、
    前記時短遊技実行手段による時短遊技中、前記特定図柄1又は前記特定図柄2が選択されたときには、時短回数1又は時短回数2の時短遊技を新たに行う時短遊技追加手段と、を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
  3. 請求項1に記載の弾球遊技機において、
    前記時短回数1は1回の時短遊技である、ことを特徴とする弾球遊技機。





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