JP2022093066A - 超音波診断装置、画像処理装置、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】高次元の超音波画像上において対象のオブジェクトを精度よく観察することができるように、カットラインの精度を高めることである。【解決手段】実施形態の超音波診断装置は、関心領域決定部と、カットライン決定部とを持つ。前記関心領域決定部は、画像化する領域と画像化しない領域との境界であり、かつ第1超音波画像上において決定されたカットライン上の輝度値に基づいて、前記第1超音波画像上において関心領域を決定する。前記カットライン決定部は、前記関心領域決定部によって決定された前記関心領域が、前記第1超音波画像の解像度よりも高い解像度でスキャンされた第2超音波画像上において、前記カットラインを再決定する。【選択図】図2
Description
本明細書及び図面に開示の実施形態は、超音波診断装置、画像処理装置、及びプログラムに関する。
超音波画像上において、画像化する領域と画像化しない領域との境界であるカットラインが決定され、そのカットラインを基に複数の超音波画像をレンダリングすることで、画像化する領域のみが描画された3次元又は4次元の超音波画像が生成される。カットラインは、ユーザによって手動で決定されたり、又はコンピュータによって自動で決定されたりする。
例えば、母体内の胎児の顔と、母体の腹壁や胎盤、胎児の手といったその他の構造物とが互いに近い位置関係にある場合、超音波画像上において、胎児の顔と構造物との境界を明瞭に判別することができない場合がある。このような場合、手動又は自動のいずれの手法であっても、胎児の顔と構造物との境界がカットラインとして決定されない場合がある。その結果、3次元又は4次元といった高次元の超音波画像上において、胎児の顔を精度よく観察することができない場合がある。
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題は、高次元の超音波画像上において対象のオブジェクトを精度よく観察することができるように、カットラインの精度を高めることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態の超音波診断装置は、関心領域決定部と、カットライン決定部とを持つ。前記関心領域決定部は、画像化する領域と画像化しない領域との境界であり、かつ第1超音波画像上において決定されたカットライン上の輝度値に基づいて、前記第1超音波画像上において関心領域を決定する。前記カットライン決定部は、前記関心領域決定部によって決定された前記関心領域が、前記第1超音波画像の解像度よりも高い解像度でスキャンされた第2超音波画像上において、前記カットラインを再決定する。
以下、図面を参照しながら、実施形態の超音波診断装置、画像処理装置、及びプログラムについて説明する。
(第1実施形態)
[超音波診断装置の構成]
図1は、第1実施形態の超音波診断装置100の利用状況を表す図である。図2は、第1実施形態の超音波診断装置100の構成図である。図示のように、超音波診断装置100は、超音波プローブ110と、入力インターフェース120と、出力インターフェース130と、通信インターフェース140と、処理回路150と、メモリ160とを備える。
[超音波診断装置の構成]
図1は、第1実施形態の超音波診断装置100の利用状況を表す図である。図2は、第1実施形態の超音波診断装置100の構成図である。図示のように、超音波診断装置100は、超音波プローブ110と、入力インターフェース120と、出力インターフェース130と、通信インターフェース140と、処理回路150と、メモリ160とを備える。
超音波プローブ110は、例えば、医師や看護師などのユーザによって操作され、被検体Hの一部(検査や診断の対象となる部位)に押し当てられる。被検体Hは、例えば人間であるがこれに限定されない。超音波プローブ110は、例えば、被検体Hの内部の画像を取得するために、被検体Hに対して超音波を送信(照射)する。超音波プローブ110は、送信した超音波のエコー(反射波)を受信する。そして、超音波プローブ110は、受信したエコーの信号データ(以下、エコーデータという)を生成し、そのエコーデータを出力する。例えば、超音波プローブ110は、超音波を送受信する複数の振動子(トランスデューサ)が二次元のアレイ状に配列された二次元アレイプローブであってよい。この場合、エコーデータは、例えば、幅、高さ、奥行きを有する3次元空間を分割した単位領域ごとに、エコーの信号強度が対応付けられた3次元のボリュームデータであってよい。
入力インターフェース120は、ユーザからの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路150に出力する。入力インターフェース120は、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパネルなどの物理的な操作部品を備える。入力インターフェース120は、例えば、マイク等の音声入力を受け付けるユーザインタフェースであってもよい。入力インターフェース120がタッチパネルである場合、入力インターフェース120は、後述するディスプレイ132の表示機能を兼ね備えるものであってよい。
また、本明細書において入力インターフェース120はマウスやキーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も、入力インターフェース120の例に含まれる。
出力インターフェース130は、例えば、ディスプレイ132やスピーカ134等を備える。ディスプレイ132は、各種情報を表示する。例えば、ディスプレイ132は、処理回路150によって出力された情報を画像として表示したり、ユーザからの各種の入力操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したりする。例えば、ディスプレイ132は、LCD(Liquid Crystal Display)や、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等である。スピーカ134は、処理回路150によって出力された情報を音声として出力する。
通信インターフェース140は、例えば、NIC(Network Interface Card)や無線通信用のアンテナ等を含む。通信インターフェース140は、通信ネットワークNWを介して外部装置などと通信する。
通信ネットワークNWは、電気通信技術を利用した情報通信網全般を意味してよい。例えば、通信ネットワークNWは、LAN(Local Area Network)や、WAN(Wide Area Network)、インターネットのほか、電話通信回線網、光ファイバ通信ネットワーク、ケーブル通信ネットワークおよび衛星通信ネットワーク等を含む。
外部装置は、例えば、病院基幹LANに接続されたコンピュータであってよい。つまり、外部装置は、超音波診断装置100が設置された医療機関内のコンピュータであってよい。このようなコンピュータは、ワークステーションとも呼ばれる。また、外部装置は、WANやインターネットに接続されたクラウドサーバ等であってもよい。
また、通信インターフェース140は、超音波プローブ110が無線式のプローブである場合、Wi-Fiなどの無線によって超音波プローブ110と通信してもよい。
処理回路150は、例えば、取得機能151と、生成機能152と、カットライン決定機能153と、関心領域決定機能154と、プローブ制御機能155と、出力制御機能156と、を備える。処理回路150は、例えば、ハードウェアプロセッサ(コンピュータ)がメモリ160(記憶回路)に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。関心領域決定機能154は「関心領域決定部」の一例であり、カットライン決定機能153は「カットライン決定部」の一例である。プローブ制御機能155は「プローブ制御部」の一例であり、出力制御機能156は「出力制御部」の一例である。
処理回路150におけるハードウェアプロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit; ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device; SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device; CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array; FPGA))等の回路(circuitry)を意味する。メモリ160にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは、回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。上記のプログラムは、予めメモリ160に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROM等の非一時的記憶媒体に格納されており、非一時的記憶媒体が超音波診断装置100のドライブ装置(不図示)に装着されることで非一時的記憶媒体からメモリ160にインストールされてもよい。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。また、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。
メモリ160は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスクによって実現される。これらの非一過性の記憶媒体は、NAS(Network Attached Storage)や外部ストレージサーバ装置といった通信ネットワークNWを介して接続される他の記憶装置によって実現されてもよい。また、メモリ160には、ROM(Read Only Memory)やレジスタ等の非一過性の記憶媒体が含まれてもよい。
[超音波診断装置の処理フロー]
以下、フローチャートに即しながら、第1実施形態における超音波診断装置100の処理回路150による各機能の処理について説明する。図3は、第1実施形態の処理回路150の一連の処理の流れを表すフローチャートである。
以下、フローチャートに即しながら、第1実施形態における超音波診断装置100の処理回路150による各機能の処理について説明する。図3は、第1実施形態の処理回路150の一連の処理の流れを表すフローチャートである。
まず、取得機能151は、超音波プローブ110からエコーデータ(3次元のボリュームデータ)を取得する(ステップS100)。
次に、生成機能152は、取得機能151によって取得されたエコーデータに基づいて、被検体Hの内部の様子を示す画像である超音波画像を生成する(ステップS102)。超音波画像は、3次元の画像データであってよい。
次に、カットライン決定機能153は、生成機能152によって生成された超音波画像上において、カットラインCLを決定(設定)する(ステップS104)。
カットラインCLとは、画像化する領域と画像化しない領域との境界線である。より具体的には、カットラインCLは、後述する3次元又は4次元といった高次元の超音波画像をレンダリングする際に、高次元の超音波画像内で画像化の対象とするオブジェクトの輪郭や表面を、その高次元の超音波画像を構成する各断面(各2次元画像)上において決定付ける境界線である。
例えば、カットライン決定機能153は、3次元画像である超音波画像の一断面であるBモード(輝度モード)画像上において、ユーザによって画像化が指定されたオブジェクトの輝度値を基に、そのオブジェクトの輪郭や表面をカットラインCLとして決定する。例えば、被検体Hが妊婦である場合、その妊婦のお腹の中にいる胎児の身体全体やその一部(例えば顔など)は、画像化の対象であるオブジェクトとして設定される。
なお、カットラインCLは、ユーザによって手動で決定されてもよい。この場合、例えば、出力制御機能156は、Bモード画像をディスプレイ132に表示させる。ユーザは、ディスプレイ132にBモード画像が表示されると、入力インターフェース120に含まれるマウスなどのポインティングデバイスを操作して、そのBモード画像上においてカットラインCLを決定する。また、ユーザは、カットライン決定機能153によって自動的に決定されたカットラインCLを、入力インターフェース120を介して微調整してもよい。
次に、関心領域決定機能154は、カットライン決定機能153によって超音波画像(Bモード画像)の中で決定されたカットラインCL上に、参照領域が存在するか否かを判定する(ステップS106)。参照領域とは、輝度値が閾値X以上の領域である。
図4は、カットラインCLが決定された超音波画像の一例を表す図である。図示の例では、胎児をオブジェクトとして画像化するために、胎児と胎盤との境界がカットラインCLに決定されている。超音波画像の解像度が低い場合、オブジェクトと、オブジェクトではないその他構造物とのそれぞれの輝度値に有意な差が生じにくくなる。つまり、オブジェクトとその他構造物との境界が曖昧になりやすい。このような場合、本来であれば、オブジェクトとその他の構造物との間に存在し得る低輝度の領域(画像上において暗い領域)にカットラインCLが設定されるべきであるものの、図中のR1の領域のように、カットラインCLが、オブジェクトである胎児の身体や、その他構造物である胎盤といった、高輝度の領域(画像上において明るい領域)上に設定されてしまう場合がある。この結果、3次元又は4次元といった高次元の超音波画像上において、オブジェクトの一部が欠損して見えたり、或いは不要な構造物が見えたりしてしまい、対象のオブジェクトが観察しにくい場合がある。
そこで本実施形態では、(i)カットライン決定機能153によって自動的に決定されたカットラインCL上、(ii)ユーザによって手動的に決定されたカットラインCL上、又は(iii)双方の組み合わせによって決定されたカットラインCL上において、オブジェクトの観察に支障を生じさせ得る領域を参照領域として検出する。
図5は、参照領域の検出方法を説明するための図である。例えば、関心領域決定機能154は、カットラインCL上の輝度値を一定の間隔でサンプリングし、そのサンプリングした輝度値と閾値Xとを比較することで、カットライン上から参照領域を検出する。より具体的には、関心領域決定機能154は、カットラインCLから、超音波のビームの間隔(アレイ状に配置された振動子の間隔)ごとに輝度値をサンプリングしてよい。
例えば、関心領域決定機能154は、ある基準とする1番目のビーム上の輝度値C1からサンプリングを開始する。関心領域決定機能154は、カットラインCL上の輝度値を次々とサンプリングし、途中のn番目のビーム上の輝度値Cnが閾値X以上となったと判定した場合、(n+m)番目のビーム上の輝度値Cn+mまでの計m個の輝度値(Cn+1,Cn+2,…,Cn+m)のそれぞれを閾値Xと比較する。関心領域決定機能154は、Cn+1からCn+mの中に閾値X未満となる輝度値が含まれる場合、カットラインCL上において、閾値X以上となった輝度値Cnから、Cn+1からCn+mの中で閾値X未満となった輝度値までの線分を、参照領域として検出する。例えば、Cn+1及びCn+2では閾値X以上であり、Cn+3では閾値X未満であるとする。この場合、CnからCn+3までの線分が一つの参照領域となる。
関心領域決定機能154は、参照領域を検出するのに先立って、カットラインCLを含む超音波画像の全体の輝度値に基づいて、閾値Xを決定してよい。
図6及び図7は、閾値Xの決定方法を説明するための図である。例えば、関心領域決定機能154は、図6に表すように、カットラインCLを含む超音波画像の全画素から輝度値をサンプリングし、各輝度値に対して、その輝度値の頻度が対応付けられたヒストグラムを生成する。関心領域決定機能154は、ヒストグラム上において、一定以上の頻度を有する最小の輝度値x1と、同じく一定以上の頻度を有する最大の輝度値x2との間の範囲Aを特定する。そして、関心領域決定機能154は、範囲Aにおいて中央値となる輝度値x3を、閾値Xに決定する。
また、関心領域決定機能154は、図7に表すように、最小の輝度値x1に固定値αを加えた輝度値x4、言い換えれば、最小の輝度値x1と固定値αとの和を、閾値Xに決定してよい。
このように、カットラインCLを含む超音波画像の全体の輝度値に対して相対的に変動するように閾値Xを決定することで、例えば、1回目のスキャンでは超音波画像全体が明るめであったのに対して、2回目のスキャンでは超音波画像全体が1回目よりも暗いような場合であっても(つまり、スキャンごとに超音波画像の輝度が異なる場合であっても)、後述する関心領域を精度よく決定することができる。
図3のフローチャートの説明に戻る。関心領域決定機能154は、S106の判定処理において、カットラインCL上から参照領域が検出されず、参照領域が存在しないと判定した場合、後述のS116に処理を進める。
一方、関心領域決定機能154は、S106の判定処理において、カットラインCL上から参照領域が検出され、参照領域が存在すると判定した場合、カットラインCLが決定された超音波画像上において、参照領域を包含する関心領域(以下、ROIという)を決定する(ステップS108)。S108の処理でROIが決定される超音波画像は、「第1超音波画像」の一例である。
図8は、ROIが決定された超音波画像の一例を表す図である。例えば、超音波画像において、オブジェクトである胎児の頭部と、その他構造物である胎盤とが密接した領域で参照領域が検出されたとする。この場合、胎児の頭部と胎盤とが密接した領域がROIとして決定される。例えば、ROIの横幅W1は、カットラインCLの線分である参照領域と同じであってもよいし、これよりも長くてもよい。ROIの縦幅W2は、胎盤のような、その他構造物の一部が包含されるような長さに決定される。例えば、関心領域決定機能154は、カットラインCLと交差する方向(例えば直交方向)に、参照領域から一定の間隔で輝度値をサンプリングし、そのサンプリングした輝度値と閾値Xとを比較する。つまり、関心領域決定機能154は、カットライン上で参照領域を探索したのと同様に、カットラインCLと交差する方向(図中の縦方向)においても、参照領域を探索する。関心領域決定機能154は、カットラインCLと交差する方向において参照領域を検出すると、カットラインCLから交差方向の参照領域までの距離を計測し、その計測した距離の2倍や、更にマージンを加えたものをROIの縦幅W2とする。
図3のフローチャートの説明に戻る。次に、プローブ制御機能155は、関心領域決定機能154によって決定されたROIに相当する被検体Hの部位を、ROIが決定された超音波画像(以下、原超音波画像と称する)よりも高い解像度でスキャンするように超音波プローブ110を制御する(ステップS110)。
例えば、プローブ制御機能155は、超音波のビームの密度を高めるなどして、超音波プローブ110を用いて、ROIに相当する被検体Hの部位を、原超音波画像よりも高い解像度でスキャンしてよい。この際、出力制御機能156は、出力インターフェース130を用いて、高解像度に再スキャンが実行されていることや、その再スキャンの位置(すなわちROIの位置)などをユーザに通知してもよい。
図9は、再スキャン時にディスプレイ132に表示される画面の一例を表す図である。図示のように、出力制御機能156は、ディスプレイ132の画面に、原超音波画像を表示させつつ、更に、再スキャンが実行中である旨のメッセージや、ROIから超音波のビームが外れないようにするため、超音波プローブ110を動かさず固定した状態を維持させる旨のメッセージなどを表示させてよい。
また、プローブ制御機能155が超音波プローブ110を用いて自動でROIを再スキャンすることに代えて、ユーザが超音波プローブ110を操作して手動でROIを再スキャンしてもよい。
図10は、再スキャン時にディスプレイ132に表示される画面の他の例を表す図である。例えば、ユーザに手動でROIを再スキャンさせるため、出力制御機能156は、ディスプレイ132の画面に、原超音波画像を表示させつつ、更に、高解像度でスキャンするようにユーザに要求するメッセージなどを表示させてよい。これらディスプレイ132の画面に表示される情報は、「誘導情報」の一例である。
図3のフローチャートの説明に戻る。次に、取得機能151は、プローブ制御機能155によって自動的にROIが高解像度に再スキャンされた場合、又はユーザによって手動的にROIが高解像度に再スキャンされた場合、超音波プローブ110から高解像度のエコーデータを取得する(ステップS112)。
次に、生成機能152は、取得機能151によって取得された高解像度のエコーデータに基づいて、高解像度の超音波画像(例えばBモード画像)を生成する(ステップS114)。S114の処理によって生成された超音波画像は、「第2超音波画像」の一例である。
図11は、高解像度の超音波画像の一例を表す図である。図11に表す高解像度の超音波画像では、図4に表す原超音波画像と比べて、胎児と胎盤との境界がより明瞭に描画されている。このような高解像度な超音波画像では、胎児と胎盤との境界を表した低輝度の領域上にカットラインCLが設定されやすくなる。
図3のフローチャートの説明に戻る。次に、カットライン決定機能153は、生成機能152によって生成された高解像度の超音波画像上において、カットラインCLを再決定する(ステップS116)。S104の処理のときと同様に、カットラインCLは、ユーザによって手動で決定されてもよいし、カットライン決定機能153によって自動で決定された後に、ユーザによって微調整されてもよい。
図12は、カットラインCLが再決定された高解像度の超音波画像の一例を表す図である。図示の例では、胎児と胎盤との境界が明瞭であるため、カットラインCLは、オブジェクトである胎児の身体や、その他構造物である胎盤上に重畳されることなく、その境界上に設定されている。
図3のフローチャートの説明に戻る。次に、出力制御機能156は、原超音波画像上のカットラインCLと、高解像度の超音波画像上のカットラインCLとに基づいて、レンダリング法により高次元の超音波画像をディスプレイ132に表示させる(ステップS118)。
例えば、出力制御機能156は、(i)原超音波画像上のカットラインCLの全長のうち、ROIを除いたその他の領域の線分と、(ii)高解像度の超音波画像上のカットラインCL、つまり、高解像度にスキャンされたROI上のカットラインCLとを繋げた1本のカットラインCLに基づいて、縦、横、奥行きの3次元の超音波画像を表示したり、更に時間的要素が含まれる4次元の超音波画像を表示したりする。出力制御機能156は、サーフェイスレンダリングやボリュームレンダリング、その他の三次元表示方法を用いて、3次元又は4次元の超音波画像を、ディスプレイ132の平面上に立体的にみえるように投影表示してよい。これによって本フローチャートの処理が終了する。
以上説明した第1実施形態によれば、関心領域決定機能154は、自動又は手動で決定された原超音波画像(「第1の超音波画像」の一例)のカットラインCL上の輝度値に基づいて、カットラインCL上に参照領域が存在するか否かを判定する。関心領域決定機能154は、カットラインCL上に参照領域が存在すると判定した場合、原超音波画像上において、参照領域を包含するROIを決定する。カットライン決定機能153は、ROIが再スキャンされた高解像度の超音波画像(「第2の超音波画像」の一例)上において、カットラインCLを再決定する。出力制御機能156は、原超音波画像上のカットラインCLの全長のうち、ROIを除いたその他の領域の線分と、高解像度の超音波画像上のカットラインCLとに基づいて、原超音波画像や高解像度の超音波画像よりも高次元の超音波画像をディスプレイ132に表示させる。このように、オブジェクトの観察に支障を生じさせ得る参照領域を包含するようにROIを決定し、更にそのROIを高解像度に自動又は手動でスキャンすることで、カットラインCLの精度を高めることができる。この結果、3次元や4次元といった高次元の超音波画像上において、胎児のような対象のオブジェクトを精度よく観察することができる。
更に、第1実施形態によれば、原超音波画像のカットラインCL上に参照領域が存在する場合、原超音波画像全体を高解像度に再スキャンするのではなく、ROIという原超音波画像の一部領域を高解像度に再スキャンするため、スキャンの時間を短くしつつ、カットラインCLを精度よく決定することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、カットラインCL上に複数の参照領域が存在するケースについて説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する点については説明を省略する。第2実施形態の説明において、第1実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、カットラインCL上に複数の参照領域が存在するケースについて説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する点については説明を省略する。第2実施形態の説明において、第1実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
第2実施形態の関心領域決定機能154は、原超音波画像のカットラインCL上に複数の参照領域が存在する場合、原超音波画像上において、参照領域ごとに一つのROIを決定する。
図13及び図14は、カットラインCL上に複数の参照領域が存在する原超音波画像の一例を表す図である。図13の例では、胎児の手の近傍にあたるq番目のビーム上の輝度値Cq周辺と、胎児の頭部近傍にあたるr番目のビーム上の輝度値Cr周辺とが閾値X以上となっている。この場合、図14に表すように、第2実施形態の関心領域決定機能154は、輝度値Cqの周辺領域と、輝度値Crの周辺領域との其々を参照領域とし、各参照領域を包含するように2つのROIを決定する。これによって、胎児の手の近傍と胎児の頭部の近傍とが高解像にスキャンされ、それら2箇所の高解像度の超音波画像が得られる。
また、第2実施形態の関心領域決定機能154は、原超音波画像のカットラインCL上に複数の参照領域が存在する場合、原超音波画像上において、複数の参照領域をまとめて包含する一つのROIを決定してもよい。
図15から図17は、カットラインCL上に複数の参照領域が存在する原超音波画像の他の例を表す図である。図15の例では、胎児の頭部に照射されたs番目のビーム上の輝度値Cs周辺と、t番目のビーム上の輝度値Ct周辺と、u番目のビーム上の輝度値Cu周辺とが閾値X以上となっている。この場合、図16に表すように、第2実施形態の関心領域決定機能154は、輝度値Csの周辺領域と、輝度値Ctの周辺領域と、輝度値Cuの周辺領域との其々を参照領域とし、各参照領域を包含するように3つのROIを決定する。このとき、関心領域決定機能154は、カットラインCLの延在方向やそのカットラインCLの交差方向に関して、ROI間の距離が所定距離以上離れているか否かを判定する。図17に表すように、関心領域決定機能154は、ROI間の距離が所定距離以上離れておらず、互いに近い場合、それら複数のROIを1つのROIに結合したり、複数のROIを包含する更に大きなROIを再決定したりしてよい。
また、第2実施形態の関心領域決定機能154は、原超音波画像のカットラインCL上に複数の参照領域が存在する場合、原超音波画像のカットラインCLを平滑化し、その平滑化したカットラインCL#において、依然として参照領域が存在する場合、その参照領域を包含するようにROIを決定してよい。
図18から図20は、カットラインCL上に複数の参照領域が存在する原超音波画像の他の例を表す図である。図18の例では、胎児の頭部に照射されたs番目のビーム上の輝度値Cs周辺と、t番目のビーム上の輝度値Ct周辺と、u番目のビーム上の輝度値Cu周辺とが閾値X以上となっている。この場合、第2実施形態の関心領域決定機能154は、ローパスフィルタなどを用いて、カットラインCLから高周波成分を取り除き、カットラインCLを平滑化する。図19に表すように、平滑化されたカットラインCL#上では、参照領域が3つから1つに減るなど、その参照領域の数が減少することが期待される。そのため、関心領域決定機能154は、再度、平滑化されたカットラインCL#上に参照領域が存在するか否かを判定し、平滑化されたカットラインCL#上に参照領域が存在する場合、その参照領域を包含するROIを決定する。図19では、輝度値Ct周辺のみが参照領域であったため、図20では、その参照領域を包含する1つのROIのみが決定されている。このように、カットラインCLを平滑化することで、ROIの数を減らすことができる。
以上説明した第2実施形態によれば、関心領域決定機能154は、カットラインCL上に複数の参照領域が存在する場合、複数の参照領域のそれぞれについて一つのROIを決定する。これによって、複数の部位の高解像度の超音波画像が得られるため、カットラインCLの精度を更に高めることができる。
更に、第2実施形態によれば、関心領域決定機能154は、カットラインCL上に複数の参照領域が存在する場合、各参照領域に対応したROIを一つに纏めたり、カットラインCLを平滑化したりする。これによって、ROIの数を減らすことができ、再スキャンの時間を短縮したり、再スキャンをシンプルにしたりすることができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について説明する。上述した第1実施形態又は第2実施形態では、プローブ制御機能155が超音波プローブ110を用いて自動でROIを高解像度に再スキャンしたり、或いはユーザが超音波プローブ110を操作して手動でROIを高解像度に再スキャンしたりするものとして説明した。これに対して、第3実施形態では、ROIを高解像度に再スキャンすることに代えて、ROIに対して種々の画像処理を行う点で上述した第1実施形態及び第2実施形態と相違する。以下、第1実施形態及び第2実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する点又は第2実施形態と共通する点については説明を省略する。第3実施形態の説明において、第1実施形態と同じ部分又は第2実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
以下、第3実施形態について説明する。上述した第1実施形態又は第2実施形態では、プローブ制御機能155が超音波プローブ110を用いて自動でROIを高解像度に再スキャンしたり、或いはユーザが超音波プローブ110を操作して手動でROIを高解像度に再スキャンしたりするものとして説明した。これに対して、第3実施形態では、ROIを高解像度に再スキャンすることに代えて、ROIに対して種々の画像処理を行う点で上述した第1実施形態及び第2実施形態と相違する。以下、第1実施形態及び第2実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する点又は第2実施形態と共通する点については説明を省略する。第3実施形態の説明において、第1実施形態と同じ部分又は第2実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
図21は、第3実施形態の超音波診断システム1の構成図である。超音波診断システム1は、上述した超音波診断装置100に加えて、更に画像処理装置200を備える。これら装置は、通信ネットワークNWを介して接続される。画像処理装置200は、超音波診断装置100が設置された医療機関内のワークステーションであってもよいし、クラウドサーバであってもよい。
[画像処理装置の構成]
図22は、第3実施形態の画像処理装置200の構成図である。図示のように、画像処理装置200は、通信インターフェース210と、入力インターフェース220と、出力インターフェース230と、メモリ240と、処理回路250とを備える。
図22は、第3実施形態の画像処理装置200の構成図である。図示のように、画像処理装置200は、通信インターフェース210と、入力インターフェース220と、出力インターフェース230と、メモリ240と、処理回路250とを備える。
通信インターフェース210は、例えば、NICや無線通信用のアンテナ等を含む。通信インターフェース210は、通信ネットワークNWを介して超音波診断装置100などと通信する。
入力インターフェース220は、ユーザからの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路250に出力する。入力インターフェース220は、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパネルなどの物理的な操作部品を備える。入力インターフェース220は、例えば、マイク等の音声入力を受け付けるユーザインタフェースであってもよい。
また、本明細書において入力インターフェース220はマウスやキーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も、入力インターフェース220の例に含まれる。
出力インターフェース230は、例えば、ディスプレイ232やスピーカ234等を備える。ディスプレイ232は、処理回路250によって出力された情報を画像として表示したり、ユーザからの各種の入力操作を受け付けるためのGUIを表示したりする。例えば、ディスプレイ232は、LCDや、有機ELディスプレイ等である。スピーカ234は、処理回路250によって出力された情報を音声として出力する。
メモリ240は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスクによって実現される。これらの非一過性の記憶媒体は、NASや外部ストレージサーバ装置といった通信ネットワークNWを介して接続される他の記憶装置によって実現されてもよい。また、メモリ240には、ROMやレジスタ等の非一過性の記憶媒体が含まれてもよい。
処理回路250は、例えば、取得機能251と、生成機能252と、カットライン決定機能253と、関心領域決定機能254と、画像処理機能255と、出力制御機能256とを備える。処理回路250は、例えば、ハードウェアプロセッサ(コンピュータ)がメモリ240(記憶回路)に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。画像処理機能255は、「画像処理部」の一例である。
処理回路250におけるハードウェアプロセッサは、例えば、CPU、GPU、特定用途向け集積回路、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイスまたは複合プログラマブル論理デバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ)等の回路(circuitry)を意味する。メモリ240にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは、回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。上記のプログラムは、予めメモリ240に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROM等の非一時的記憶媒体に格納されており、非一時的記憶媒体が画像処理装置200のドライブ装置(不図示)に装着されることで非一時的記憶媒体からメモリ240にインストールされてもよい。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。また、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。
[画像処理装置の処理フロー]
以下、フローチャートに即しながら、第3実施形態における画像処理装置200の処理回路250による各機能の処理について説明する。図23は、第3実施形態の処理回路250の一連の処理の流れを表すフローチャートである。
以下、フローチャートに即しながら、第3実施形態における画像処理装置200の処理回路250による各機能の処理について説明する。図23は、第3実施形態の処理回路250の一連の処理の流れを表すフローチャートである。
まず、取得機能251は、通信インターフェース210を介して、超音波診断装置100から超音波画像を取得する(ステップS200)。取得機能251は、超音波診断装置100から超音波画像を取得する代わりに、その超音波画像の素となるエコーデータを取得してもよい。この場合、生成機能252は、エコーデータから超音波画像を生成する。
次に、カットライン決定機能253は、取得機能251によって取得された超音波画像上、又は生成機能252によって生成された超音波画像上においてカットラインCLが決定済みであるか否かを判定する(ステップS202)。カットライン決定機能253は、超音波画像上において既にカットラインCLが決定済みであると判定した場合、S204の処理をスキップして、S206に処理を進める。
一方、カットライン決定機能253は、超音波画像上において未だカットラインCLが決定済みでないと判定した場合、カットラインCLを決定する(ステップS204)。第1実施形態や第2実施形態と同様に、カットラインCLは、ユーザによって手動で決定されてもよい。この場合、例えば、出力制御機能256は、超音波画像を出力インターフェース230のディスプレイ232に表示させる。ユーザは、ディスプレイ232に超音波画像が表示されると、入力インターフェース220に含まれるマウスなどのポインティングデバイスを操作して、その超音波画像上においてカットラインCLを決定する。また、ユーザは、カットライン決定機能253によって自動的に決定されたカットラインCLを、入力インターフェース220を介して微調整してもよい。
次に、関心領域決定機能254は、超音波画像内のカットラインCL上に、参照領域が存在するか否かを判定する(ステップS206)。
関心領域決定機能254は、S206の判定処理において、カットラインCL上に参照領域が存在しないと判定した場合、後述のS214に処理を進める。
一方、関心領域決定機能254は、S206の判定処理において、カットラインCL上に参照領域が存在すると判定した場合、カットラインCLが決定された超音波画像、つまり原超音波画像上において、参照領域を包含するROIを決定する(ステップS208)。
次に、画像処理機能255は、関心領域決定機能254によって決定されたROIを画像処理によって加工する(ステップS210)。例えば、画像処理機能255は、ROIを拡大したり、ROIのエッジを強調したり、ROIからノイズを除去したりしてよい。このような加工処理をROIに行うことで、オブジェクトとその他構造物との境界を明瞭にすることができる。画像処理によって加工されたROI(超音波画像の一部領域)は、「第2超音波画像」の他の例である。
次に、カットライン決定機能253は、画像処理機能255によって加工処理されたROI上において、カットラインCLを再決定する(ステップS212)。S204の処理のときと同様に、カットラインCLは、ユーザによって手動で決定されてもよいし、カットライン決定機能253によって自動で決定された後に、ユーザによって微調整されてもよい。
次に、出力制御機能256は、原超音波画像上のカットラインCLと、加工処理されたROI上のカットラインCLとに基づいて、レンダリング法により高次元の超音波画像をディスプレイ232に表示させる(ステップS214)。例えば、出力制御機能256は、(i)原超音波画像上のカットラインCLの全長のうち、ROIを除いたその他の領域の線分と、(ii)画像処理によって加工されたROI上のカットラインCLとを繋げた1本のカットラインCLに基づいて、3次元の超音波画像を表示したり、4次元の超音波画像を表示したりする。これによって本フローチャートの処理が終了する。
以上説明した第3実施形態によれば、関心領域決定機能254は、自動又は手動で決定された原超音波画像のカットラインCL上の輝度値に基づいて、カットラインCL上に参照領域が存在するか否かを判定する。関心領域決定機能254は、カットラインCL上に参照領域が存在すると判定した場合、原超音波画像上において、参照領域を包含するROIを決定する。画像処理機能255は、関心領域決定機能254によって決定されたROIを画像処理によって加工する。カットライン決定機能253は、画像処理によって加工されたROI(「第2の超音波画像」の他の例)上において、カットラインCLを再決定する。出力制御機能256は、原超音波画像上のカットラインCLの全長のうち、ROIを除いたその他の領域の線分と、画像処理によって加工されたROI上のカットラインCLとに基づいて、原超音波画像よりも高次元の超音波画像をディスプレイ232に表示させる。このように、オブジェクトの観察に支障を生じさせ得る参照領域を包含するようにROIを決定し、更にそのROIを画像処理によって拡大などすることで、カットラインCLの精度を高めることができる。この結果、3次元や4次元といった高次元の超音波画像上において、胎児のような対象のオブジェクトを精度よく観察することができる。
なお、超音波診断装置100の処理回路150は、第3実施形態の画像処理機能255を更に備えていてもよい。この場合、処理回路150は、選択的に、ROIを高解像度にスキャンしたり、又は拡大などの画像処理を行ったりしてよい。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以上の実施形態に関し、発明の一側面および選択的な特徴として以下の付記を開示する。
(付記1)
画像化する領域と画像化しない領域との境界であり、かつ第1超音波画像上において決定されたカットライン上の輝度値に基づいて、前記第1超音波画像上において関心領域を決定する関心領域決定部と、
前記関心領域決定部によって決定された前記関心領域が、前記第1超音波画像の解像度よりも高い解像度でスキャンされた第2超音波画像上において、前記カットラインを再決定するカットライン決定部と、
を備える超音波診断装置。
(付記1)
画像化する領域と画像化しない領域との境界であり、かつ第1超音波画像上において決定されたカットライン上の輝度値に基づいて、前記第1超音波画像上において関心領域を決定する関心領域決定部と、
前記関心領域決定部によって決定された前記関心領域が、前記第1超音波画像の解像度よりも高い解像度でスキャンされた第2超音波画像上において、前記カットラインを再決定するカットライン決定部と、
を備える超音波診断装置。
(付記2)
前記超音波診断装置は、超音波を用いて被検体をスキャンする超音波プローブと、前記超音波プローブによるスキャンを制御するプローブ制御部と、を更に備えてよい。前記プローブ制御部は、前記関心領域決定部により前記第1超音波画像上において前記関心領域が決定された場合、前記関心領域に相当する前記被検体の部位を、前記第1超音波画像の解像度よりも高い解像度でスキャンするよう前記超音波プローブを制御してよい。
前記超音波診断装置は、超音波を用いて被検体をスキャンする超音波プローブと、前記超音波プローブによるスキャンを制御するプローブ制御部と、を更に備えてよい。前記プローブ制御部は、前記関心領域決定部により前記第1超音波画像上において前記関心領域が決定された場合、前記関心領域に相当する前記被検体の部位を、前記第1超音波画像の解像度よりも高い解像度でスキャンするよう前記超音波プローブを制御してよい。
(付記3)
前記超音波診断装置は、出力インターフェースと、前記出力インターフェースに情報を出力させる出力制御部と、を更に備えてよい。前記出力制御部は、前記関心領域決定部により前記第1超音波画像上において前記関心領域が決定された場合、誘導情報を、前記出力インターフェースに出力させてよい。前記誘導情報は、超音波プローブを用いて、前記関心領域に相当する被検体の部位を、前記第1超音波画像の解像度よりも高い解像度でスキャンするようユーザを誘導するための情報である。
前記超音波診断装置は、出力インターフェースと、前記出力インターフェースに情報を出力させる出力制御部と、を更に備えてよい。前記出力制御部は、前記関心領域決定部により前記第1超音波画像上において前記関心領域が決定された場合、誘導情報を、前記出力インターフェースに出力させてよい。前記誘導情報は、超音波プローブを用いて、前記関心領域に相当する被検体の部位を、前記第1超音波画像の解像度よりも高い解像度でスキャンするようユーザを誘導するための情報である。
(付記4)
前記関心領域決定部は、前記第1超音波画像の前記カットライン上において、前記輝度値が閾値以上の領域である参照領域が存在する場合、前記第1超音波画像上において、前記参照領域を少なくとも包含する前記関心領域を決定してよい。
前記関心領域決定部は、前記第1超音波画像の前記カットライン上において、前記輝度値が閾値以上の領域である参照領域が存在する場合、前記第1超音波画像上において、前記参照領域を少なくとも包含する前記関心領域を決定してよい。
(付記5)
前記関心領域決定部は、前記カットラインを含む前記第1超音波画像の全体の輝度値に基づいて、前記閾値を決定してよい。
前記関心領域決定部は、前記カットラインを含む前記第1超音波画像の全体の輝度値に基づいて、前記閾値を決定してよい。
(付記6)
前記関心領域決定部は、前記第1超音波画像の前記カットライン上において、複数の前記参照領域が存在する場合、前記第1超音波画像上において、前記参照領域ごとに一つの前記関心領域を決定してよい。
前記関心領域決定部は、前記第1超音波画像の前記カットライン上において、複数の前記参照領域が存在する場合、前記第1超音波画像上において、前記参照領域ごとに一つの前記関心領域を決定してよい。
(付記7)
前記関心領域決定部は、前記第1超音波画像の前記カットライン上において、複数の前記参照領域が存在する場合、前記第1超音波画像上において、複数の前記参照領域を包含する一つの前記関心領域を決定してよい。
前記関心領域決定部は、前記第1超音波画像の前記カットライン上において、複数の前記参照領域が存在する場合、前記第1超音波画像上において、複数の前記参照領域を包含する一つの前記関心領域を決定してよい。
(付記8)
前記関心領域決定部は、前記第1超音波画像の前記カットライン上において、複数の前記参照領域が存在する場合、前記第1超音波画像の前記カットラインを平滑化してよい。更に、前記関心領域決定部は、前記平滑化したカットライン上に前記参照領域が存在する場合、前記第1超音波画像上において、前記参照領域を包含する前記関心領域を再決定してよい。
前記関心領域決定部は、前記第1超音波画像の前記カットライン上において、複数の前記参照領域が存在する場合、前記第1超音波画像の前記カットラインを平滑化してよい。更に、前記関心領域決定部は、前記平滑化したカットライン上に前記参照領域が存在する場合、前記第1超音波画像上において、前記参照領域を包含する前記関心領域を再決定してよい。
(付記9)
前記超音波診断装置は、前記関心領域決定部によって決定された前記関心領域を加工し、前記加工した関心領域を前記第2超音波画像として生成する画像処理部を更に備えてよい。前記カットライン決定部は、更に、前記画像処理部によって生成された前記第2超音波画像上において、前記カットラインを再決定してよい。
前記超音波診断装置は、前記関心領域決定部によって決定された前記関心領域を加工し、前記加工した関心領域を前記第2超音波画像として生成する画像処理部を更に備えてよい。前記カットライン決定部は、更に、前記画像処理部によって生成された前記第2超音波画像上において、前記カットラインを再決定してよい。
(付記10)
画像化する領域と画像化しない領域との境界であり、かつ第1超音波画像上において決定されたカットライン上の輝度値に基づいて、前記第1超音波画像上において関心領域を決定する関心領域決定部と、
前記関心領域決定部によって決定された前記関心領域を加工し、前記加工した関心領域を第2超音波画像として生成する画像処理部と、
前記画像処理部によって生成された前記第2超音波画像上において、前記カットラインを再決定するカットライン決定部と、
を備える画像処理装置。
画像化する領域と画像化しない領域との境界であり、かつ第1超音波画像上において決定されたカットライン上の輝度値に基づいて、前記第1超音波画像上において関心領域を決定する関心領域決定部と、
前記関心領域決定部によって決定された前記関心領域を加工し、前記加工した関心領域を第2超音波画像として生成する画像処理部と、
前記画像処理部によって生成された前記第2超音波画像上において、前記カットラインを再決定するカットライン決定部と、
を備える画像処理装置。
(付記11)
コンピュータに、
画像化する領域と画像化しない領域との境界であり、かつ第1超音波画像上において決定されたカットライン上の輝度値に基づいて、前記第1超音波画像上において関心領域を決定すること、及び
前記関心領域が前記第1超音波画像の解像度よりも高い解像度でスキャンされた第2超音波画像上において、前記カットラインを再決定すること、
を実行させるためのプログラム。
コンピュータに、
画像化する領域と画像化しない領域との境界であり、かつ第1超音波画像上において決定されたカットライン上の輝度値に基づいて、前記第1超音波画像上において関心領域を決定すること、及び
前記関心領域が前記第1超音波画像の解像度よりも高い解像度でスキャンされた第2超音波画像上において、前記カットラインを再決定すること、
を実行させるためのプログラム。
(付記12)
前記関心領域決定部は、前記第1超音波画像の全体の輝度値の中央値を、前記閾値に決定してよい。
前記関心領域決定部は、前記第1超音波画像の全体の輝度値の中央値を、前記閾値に決定してよい。
(付記13)
前記関心領域決定部は、前記第1超音波画像の全体の輝度値の中で最も低い輝度値と固定値との和を、前記閾値に決定してよい。
前記関心領域決定部は、前記第1超音波画像の全体の輝度値の中で最も低い輝度値と固定値との和を、前記閾値に決定してよい。
(付記14)
前記超音波診断装置は、ディスプレイを含む出力インターフェースと、前記出力インターフェースに情報を出力させる出力制御部と、を更に備えてよい。前記出力制御部は、前記第1超音波画像上における前記関心領域を除く他の領域のカットラインと、前記カットライン決定部により決定された前記第2超音波画像上のカットラインとに基づいて、前記第1超音波画像及び前記第2超音波画像よりも高次元の超音波画像を、レンダリング法により前記ディスプレイに表示させてよい。
前記超音波診断装置は、ディスプレイを含む出力インターフェースと、前記出力インターフェースに情報を出力させる出力制御部と、を更に備えてよい。前記出力制御部は、前記第1超音波画像上における前記関心領域を除く他の領域のカットラインと、前記カットライン決定部により決定された前記第2超音波画像上のカットラインとに基づいて、前記第1超音波画像及び前記第2超音波画像よりも高次元の超音波画像を、レンダリング法により前記ディスプレイに表示させてよい。
(付記15)
前記超音波診断装置は、入力インターフェースと、ディスプレイを含む出力インターフェースと、前記出力インターフェースに情報を出力させる出力制御部と、を更に備えてよい。前記出力制御部は、前記第2超音波画像を前記ディスプレイに表示させてよい。更に、前記出力制御部は、前記ディスプレイに表示させた前記第2超音波画像上において、ユーザが前記入力インターフェースを介して前記カットラインを決定した場合、前記第1超音波画像上における前記関心領域を除く他の領域のカットラインと、前記ユーザにより決定された前記第2超音波画像上のカットラインとに基づいて、前記第1超音波画像及び前記第2超音波画像よりも高次元の超音波画像を、レンダリング法により前記ディスプレイに表示させてよい。
前記超音波診断装置は、入力インターフェースと、ディスプレイを含む出力インターフェースと、前記出力インターフェースに情報を出力させる出力制御部と、を更に備えてよい。前記出力制御部は、前記第2超音波画像を前記ディスプレイに表示させてよい。更に、前記出力制御部は、前記ディスプレイに表示させた前記第2超音波画像上において、ユーザが前記入力インターフェースを介して前記カットラインを決定した場合、前記第1超音波画像上における前記関心領域を除く他の領域のカットラインと、前記ユーザにより決定された前記第2超音波画像上のカットラインとに基づいて、前記第1超音波画像及び前記第2超音波画像よりも高次元の超音波画像を、レンダリング法により前記ディスプレイに表示させてよい。
100…超音波診断装置、110…超音波プローブ、120…入力インターフェース、130…出力インターフェース、140…通信インターフェース、150…処理回路、151…取得機能、152…生成機能、153…カットライン決定機能、154…関心領域決定機能、155…プローブ制御機能、156…出力制御機能、160…メモリ、200…画像処理装置、210…通信インターフェース、220…入力インターフェース、230…出力インターフェース、240…メモリ、250…処理回路、251…取得機能、252…生成機能、253…カットライン決定機能、254…関心領域決定機能、255…画像処理機能、256…出力制御機能、H…被検体、NW…通信ネットワーク
Claims (11)
- 画像化する領域と画像化しない領域との境界であり、かつ第1超音波画像上において決定されたカットライン上の輝度値に基づいて、前記第1超音波画像上において関心領域を決定する関心領域決定部と、
前記関心領域決定部によって決定された前記関心領域が、前記第1超音波画像の解像度よりも高い解像度でスキャンされた第2超音波画像上において、前記カットラインを再決定するカットライン決定部と、
を備える超音波診断装置。 - 超音波を用いて被検体をスキャンする超音波プローブと、
前記超音波プローブによるスキャンを制御するプローブ制御部と、を更に備え、
前記プローブ制御部は、前記関心領域決定部により前記第1超音波画像上において前記関心領域が決定された場合、前記関心領域に相当する前記被検体の部位を、前記第1超音波画像の解像度よりも高い解像度でスキャンするよう前記超音波プローブを制御する、
請求項1に記載の超音波診断装置。 - 出力インターフェースと、
前記出力インターフェースに情報を出力させる出力制御部と、を更に備え、
前記出力制御部は、前記関心領域決定部により前記第1超音波画像上において前記関心領域が決定された場合、超音波プローブを用いて、前記関心領域に相当する被検体の部位を、前記第1超音波画像の解像度よりも高い解像度でスキャンするようユーザを誘導するための誘導情報を、前記出力インターフェースに出力させる、
請求項1に記載の超音波診断装置。 - 前記関心領域決定部は、前記第1超音波画像の前記カットライン上において、前記輝度値が閾値以上の領域である参照領域が存在する場合、前記第1超音波画像上において、前記参照領域を少なくとも包含する前記関心領域を決定する、
請求項1から3のうちいずれか一項に記載の超音波診断装置。 - 前記関心領域決定部は、前記カットラインを含む前記第1超音波画像の全体の輝度値に基づいて、前記閾値を決定する、
請求項4に記載の超音波診断装置。 - 前記関心領域決定部は、前記第1超音波画像の前記カットライン上において、複数の前記参照領域が存在する場合、前記第1超音波画像上において、前記参照領域ごとに一つの前記関心領域を決定する、
請求項4又は5に記載の超音波診断装置。 - 前記関心領域決定部は、前記第1超音波画像の前記カットライン上において、複数の前記参照領域が存在する場合、前記第1超音波画像上において、複数の前記参照領域を包含する一つの前記関心領域を決定する、
請求項4から6のうちいずれか一項に記載の超音波診断装置。 - 前記関心領域決定部は、
前記第1超音波画像の前記カットライン上において、複数の前記参照領域が存在する場合、前記第1超音波画像の前記カットラインを平滑化し、
前記平滑化したカットライン上に前記参照領域が存在する場合、前記第1超音波画像上において、前記参照領域を包含する前記関心領域を決定する、
請求項4から7のうちいずれか一項に記載の超音波診断装置。 - 前記関心領域決定部によって決定された前記関心領域を加工し、前記加工した関心領域を前記第2超音波画像として生成する画像処理部を更に備え、
前記カットライン決定部は、更に、前記画像処理部によって生成された前記第2超音波画像上において、前記カットラインを再決定する、
請求項1から8のうちいずれか一項に記載の超音波診断装置。 - 画像化する領域と画像化しない領域との境界であり、かつ第1超音波画像上において決定されたカットライン上の輝度値に基づいて、前記第1超音波画像上において関心領域を決定する関心領域決定部と、
前記関心領域決定部によって決定された前記関心領域を加工し、前記加工した関心領域を第2超音波画像として生成する画像処理部と、
前記画像処理部によって生成された前記第2超音波画像上において、前記カットラインを再決定するカットライン決定部と、
を備える画像処理装置。 - コンピュータに、
画像化する領域と画像化しない領域との境界であり、かつ第1超音波画像上において決定されたカットライン上の輝度値に基づいて、前記第1超音波画像上において関心領域を決定すること、及び
前記関心領域が前記第1超音波画像の解像度よりも高い解像度でスキャンされた第2超音波画像上において、前記カットラインを再決定すること、
を実行させるためのプログラム。
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