JP2022092644A - 動力工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】動力工具の大型化を抑制すること。【解決手段】動力工具1は、ステータ51と、前後方向に延伸する回転軸AXを中心に回転するロータ52とを有するモータ5と、ステータよりも前方に配置されロータにより駆動される出力部8と、前後方向においてステータと出力部との間に配置され出力部による作業の異常を検出する検出部9と、検出部の検出信号に基づいて音声を発生する音声発生部13と、モータを収容するモータ収容部21及びモータ収容部よりも下方に配置されるグリップ部22を有するハウジング2と、を備える。音声発生部は、モータ収容部の内側において、ステータの後端部よりも前方に配置される。【選択図】図3
Description
本開示は、動力工具に関する。
動力工具に係る技術分野において、特許文献1に開示されているような、報知部を備える電動工具が知られている。
動力工具の小型化が要求される。報知部として音声発生部が動力工具に設けられる場合においても、動力工具の大型化を抑制できる技術が要望される。
本開示は、動力工具の大型化を抑制することを目的とする。
第1の開示に従えば、ステータと、前後方向に延伸する回転軸を中心に回転するロータとを有するモータと、ステータよりも前方に配置されロータにより駆動される出力部と、前後方向においてステータと出力部との間に配置され出力部による作業の異常を検出する検出部と、検出部の検出信号に基づいて音声を発生する音声発生部と、モータを収容するモータ収容部及びモータ収容部よりも下方に配置されるグリップ部を有するハウジングと、を備え、音声発生部は、モータ収容部の内側において、ステータの後端部よりも前方に配置される、動力工具が提供される。
第2の開示に従えば、ステータと、回転軸を中心に回転するロータとを有するモータと、ロータにより駆動される出力部と、出力部による作業の異常を検出する検出部と、検出部の検出信号に基づいて音声を発生する音声発生部と、出力部又は出力部の前方を照明する発光部と、音声発生部と発光部とを接続する第1リード線と、を備える、動力工具が提供される。
本開示によれば、動力工具の大型化が抑制される。
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
実施形態においては、「左」、「右」、「前」、「後」、「上」、及び「下」の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、ねじ締め機1の中心を基準とした相対位置又は方向を示す。
ねじ締め機1は、モータ5を動力源とする動力工具である。モータ5の回転軸AXと平行な方向を適宜、軸方向、と称する。回転軸AXの周囲を周回する方向を適宜、周方向又は回転方向、と称する。回転軸AXの放射方向を適宜、径方向、と称する。
回転軸AXは、前後方向に延伸する。軸方向と前後方向とは一致する。軸方向一方側は、前方であり、軸方向他方側は、後方である。また、径方向において、回転軸AXに近い位置又は接近する方向を適宜、径方向内側、と称し、回転軸AXから遠い位置又は離隔する方向を適宜、径方向外側、と称する。
[ねじ締め機]
図1は、実施形態に係るねじ締め機1を示す左前方からの斜視図である。図2は、実施形態に係るねじ締め機1を示す側面図である。図3は、実施形態に係るねじ締め機1を示す断面図である。
図1は、実施形態に係るねじ締め機1を示す左前方からの斜視図である。図2は、実施形態に係るねじ締め機1を示す側面図である。図3は、実施形態に係るねじ締め機1を示す断面図である。
ねじ締め機1は、製品の組立工場において使用される産業用の電動ドライバである。製品の組立工程において、ねじ締め機1によるねじ締め作業が実施される。組立工場として、自動車の組立工場が例示される。製品として、自動車が例示される。
図1、図2、及び図3に示すように、ねじ締め機1は、ハウジング2と、ギヤケース3と、バッテリ装着部4と、モータ5と、ベアリングボックス6と、遊星歯車機構7と、出力部8と、トルクセンサ9と、ファン10と、トリガスイッチ11と、正逆切換レバー12と、音声発生部13と、発光部14と、第1のコントローラ15と、第2のコントローラ17とを備える。
ハウジング2は、合成樹脂製である。ハウジング2は、左ハウジング2Lと、右ハウジング2Rとを含む。左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとは、ねじ2Sにより固定される。左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとが固定されることにより、ハウジング2が形成される。
ハウジング2は、モータ収容部21と、グリップ部22と、コントローラ収容部23とを有する。
モータ収容部21は、モータ5及びコントローラ17を収容する。モータ収容部21は、筒状部を有する。モータ収容部21は、グリップ部22よりも上方に配置される。モータ収容部21には、ねじ2Sが挿入される開口を有するねじボス部2Bが設けられる。
グリップ部22は、作業者の手で握られる。グリップ部22は、モータ収容部21よりも下方に配置される。グリップ部22は、モータ収容部21から下方に突出する。トリガスイッチ11は、グリップ部22に配置される。
コントローラ収容部23は、コントローラ15を収容する。コントローラ収容部23は、グリップ部22よりも下方に配置される。コントローラ収容部23は、グリップ部22の下端部に接続される。前後方向及び左右方向のそれぞれにおいて、コントローラ収容部23の外形の寸法は、グリップ部22の外形の寸法よりも大きい。
ギヤケース3は、ベアリングボックス6、トルクセンサ9、遊星歯車機構7、及び出力部8の一部を収容する。ギヤケース3は、モータ5の少なくとも一部よりも前方に配置される。ギヤケース3は、筒状である。ギヤケース3は、金属製である。実施形態において、ギヤケース3は、アルミニウム製である。ギヤケース3は、モータ収容部21の前部の開口を覆うように配置される。ギヤケース3は、モータ収容部21に固定される。ギヤケース3の後部は、モータ収容部21の内側に配置される。モータ収容部21の少なくとも一部は、ギヤケース3の周囲に配置される。ギヤケース3の前部は、モータ収容部21よりも前方に配置される。
バッテリ装着部4は、コントローラ収容部23の下部に形成される。バッテリ装着部4は、バッテリパック16に接続される。バッテリパック16は、バッテリ装着部4に装着される。バッテリパック16は、バッテリ装着部4に着脱可能である。バッテリパック16は、二次電池を含む。実施形態において、バッテリパック16は、充電式のリチウムイオン電池を含む。バッテリ装着部4に装着されることにより、バッテリパック16は、ねじ締め機1に電力を供給することができる。モータ5は、バッテリパック16から供給される電力に基づいて駆動する。コントローラ15及びコントローラ17のそれぞれは、バッテリパック16から供給される電力に基づいて作動する。
モータ5は、ねじ締め機1の動力源である。モータ5は、電動モータである。モータ5は、インナロータ型のブラシレスモータである。モータ5は、モータ収容部21に収容される。
図4は、実施形態に係るモータ収容部21の内部を示す左前方からの斜視図である。図5は、実施形態に係るモータ収容部21の内部を示す右後方からの斜視図である。
図1、図2、図3、図4、及び図5に示すように、モータ5は、ステータ51と、ロータ52とを有する。ステータ51は、ロータ52の周囲に配置される。ロータ52は、回転軸AXを中心に回転する。ギヤケース3は、ステータ51よりも前方に配置される。ギヤケース3の上部には、ねじボス部2Bが配置される凹部3Rが設けられる。また、ギヤケース3の左部、右部、及び下部のそれぞれには、モータ収容部21の少なくとも一部に掛かる凸部3Tが設けられる。凸部3Tにより、ギヤケース3とモータ収容部21との相対回転が抑制される。
ステータ51は、ステータコア51Aと、前インシュレータ51Bと、後インシュレータ51Cと、コイル51Dと、センサ基板51Eと、短絡部材51Fと、ヒュージング端子51Gとを有する。
ステータコア51Aは、筒状である。ステータコア51Aは、積層された複数の鋼板を含む。前インシュレータ51Bは、ステータコア51Aの前部に固定される。後インシュレータ51Cは、ステータコア51Aの後部に固定される。コイル51Dは、複数設けられる。複数のコイル51Dは、前インシュレータ51B及び後インシュレータ51Cを介してステータコア51Aのティースに巻かれる。センサ基板51Eは、ロータ52の回転を検出する複数の検出素子を有する。センサ基板51Eは、後インシュレータ51Cに支持される。短絡部材51Fは、ヒュージング端子51Gを介して複数のコイル51Dを接続する。短絡部材51Fは、後インシュレータ51Cに支持される。
ロータ52は、ロータコア52Aと、永久磁石52Bと、ロータシャフト53とを有する。
ロータコア52Aは、ステータコア51A及びコイル51Dの内側に配置される。ロータコア52Aは、円筒状である。ロータコア52Aは、ロータシャフト53の周囲に配置される。ロータコア52Aは、積層された複数の鋼板を含む。永久磁石52Bは、複数設けられる。永久磁石52Bは、ロータコア52Aに保持される。ロータコア52Aは、前後方向に延伸する貫通孔を有する。貫通孔は、周方向に複数形成される。永久磁石52Bは、ロータコア52Aの複数の貫通孔のそれぞれに配置される。
センサ基板51Eの検出素子は、複数の永久磁石52Bの磁界を検出することによって、ロータ52の回転を検出する。コントローラ15は、検出素子の検出信号に基づいて、コイル51Dに駆動電流を供給する。
ロータシャフト53は、前後方向に延伸する。ロータシャフト53は、回転軸AXを中心に回転する。ロータシャフト53の回転軸AXは、出力部8の回転軸と一致する。
ロータ52の少なくとも一部は、ベアリング54に支持される。ロータ52の少なくとも一部は、ベアリング55に支持される。前後方向において、ベアリング54は、ステータ51の前端部とトルクセンサ9の後端部との間に配置される。ベアリング54は、ロータシャフト53の前部を回転可能に支持する。ベアリング54は、ステータ51よりも前方のロータシャフト53の一部を支持する。前後方向において、ベアリング55は、ステータ51の後端部よりも後方に配置される。ベアリング55は、ロータシャフト53の後部を回転可能に支持する。ベアリング55は、ステータ51よりも後方のロータシャフト53の一部を支持する。
ベアリングボックス6は、ベアリング54を支持する。ベアリングボックス6は、ベアリング54の周囲に配置される。ベアリングボックス6は、ギヤケース3に収容される。ベアリングボックス6は、ギヤケース3に固定される。
ベアリング55は、モータ収容部21に設けられたベアリング保持部57に保持される。
ロータシャフト53の前端部は、ベアリング54よりも前方に配置される。ロータシャフト53の前端部は、ギヤケース3の内部に配置される。
ロータシャフト53の前端部にピニオンギヤ71Sが装着される。ロータシャフト53は、ピニオンギヤ71Sを介して遊星歯車機構7に連結される。
遊星歯車機構7は、ギヤケース3に収容される。遊星歯車機構7は、トルクセンサ9よりも前方に配置される。遊星歯車機構7は、ロータシャフト53と出力部8とを連結する。遊星歯車機構7は、ロータシャフト53の回転を減速し、ロータシャフト53よりも低い回転速度で出力部8を回転させる。遊星歯車機構7は、モータ5が発生した回転力を出力部8に伝達する動力伝達機構として機能する。
遊星歯車機構7は、プラネタリギヤ71Pと、キャリア71Cと、サンギヤ72Sと、プラネタリギヤ72Pと、キャリア72Cと、インターナルギヤ70とを有する。プラネタリギヤ71P、キャリア71C、サンギヤ72S、プラネタリギヤ72P、キャリア72C、及びインターナルギヤ70のそれぞれは、ギヤケース3に収容される。
プラネタリギヤ71Pは、複数設けられる。複数のプラネタリギヤ71Pは、ピニオンギヤ71Sの周囲に配置される。実施形態において、プラネタリギヤ71Pは、ピニオンギヤ71Sの周囲に3つ配置される。複数のプラネタリギヤ71Pのそれぞれは、ピニオンギヤ71Sに噛み合う。
キャリア71Cは、複数のプラネタリギヤ71Pを回転可能に支持する。
サンギヤ72Sは、キャリア71Cの前方に配置される。サンギヤ72Sの直径は、キャリア71Cの直径よりも小さい。キャリア71Cとサンギヤ72Sとは一体である。キャリア71Cとサンギヤ72Sとは一緒に回転する。
プラネタリギヤ72Pは、複数設けられる。複数のプラネタリギヤ72Pは、サンギヤ72Sの周囲に配置される。実施形態において、プラネタリギヤ72Pは、サンギヤ72Sの周囲に4つ配置される。複数のプラネタリギヤ72Pのそれぞれは、サンギヤ72Sに噛み合う。径方向において、プラネタリギヤ72Pは、サンギヤ72Sとインターナルギヤ70との間に配置される。
キャリア72Cは、複数のプラネタリギヤ72Pを回転可能に支持する。キャリア72Cは、出力部8に接続される。キャリア72Cは、回転軸AXを中心に回転可能である。
インターナルギヤ70は、実質的に円筒状である。インターナルギヤ70は、複数のプラネタリギヤ72Pの周囲に配置される。インターナルギヤ70は、複数のプラネタリギヤ72Pのそれぞれに噛み合う。ギヤケース3の内周面とインターナルギヤ70の外周面とは対向する。実施形態において、インターナルギヤ70は、ギヤケース3に対して回転可能である。インターナルギヤ70は、トルクセンサ9に連結される。
インターナルギヤ70の内側において、プラネタリギヤ71Pの後方にワッシャ73が配置される。ワッシャ73は、ピニオンギヤ71Sを囲むように配置される。
ギヤケース3の内側に、弾性部材74が配置される。弾性部材74は、リング状である。弾性部材74として、ゴム製のOリングが例示される。弾性部材74は、ギヤケース3の内周面に設けられた溝31に配置される。弾性部材74が溝31に配置されることにより、ギヤケース3と弾性部材74とは位置決めされる。インターナルギヤ70の後端面は、弾性部材74に接触する。
径方向において、ギヤケース3とインターナルギヤ70との間に弾性部材75が配置される。弾性部材75は、リング状である。弾性部材75として、ゴム製のOリングが例示される。弾性部材75は、インターナルギヤ70の外周面に設けられた溝76に配置される。弾性部材75が溝76に配置されることにより、インターナルギヤ70と弾性部材75とは位置決めされる。ギヤケース3の内周面は、弾性部材75に接触する。実施形態において、弾性部材75は、前後方向に2つ配置される。
ピニオンギヤ71Sは、プラネタリギヤ71P、キャリア71C、及びサンギヤ72Sを介して、プラネタリギヤ72Pに連結される。プラネタリギヤ72P及びキャリア72Cのそれぞれは、ロータ52により回転される。プラネタリギヤ71Pは、キャリア71C、サンギヤ72S、及びプラネタリギヤ72Pを介して、インターナルギヤ70に連結される。
モータ5の駆動によりロータシャフト53が回転すると、ピニオンギヤ71Sが回転し、プラネタリギヤ71Pがピニオンギヤ71Sの周囲を公転する。プラネタリギヤ71Pの公転により、キャリア71C及びサンギヤ72Sは、ロータシャフト53の回転速度よりも低い回転速度で回転する。サンギヤ72Sが回転すると、プラネタリギヤ72Pがサンギヤ72Sの周囲を公転する。プラネタリギヤ72Pの公転により、キャリア72Cは、キャリア71Cの回転速度よりも低い回転速度で回転する。このように、モータ5が駆動すると、キャリア72Cは、ロータシャフト53よりも低い回転速度で回転する。
出力部8は、ロータ52により駆動される。出力部8は、遊星歯車機構7を介してロータ52から伝達された回転力に基づいて回転する。出力部8は、回転軸AXを中心に回転する。出力部8は、ステータ51よりも前方に配置される。出力部8の少なくとも一部は、遊星歯車機構7よりも前方に配置される。出力部8にビット(先端工具)が装着される。出力部8は、ビットが装着されている状態で回転する。
出力部8は、スピンドル81と、チャック82とを含む。
スピンドル81は、ロータ52から伝達された回転力に基づいて回転軸AXを中心に回転する。スピンドル81は、ベアリング83及びベアリング84により回転可能に支持される。スピンドル81は、キャリア72Cに接続される。キャリア72Cの回転により、スピンドル81は、回転軸AXを中心に回転する。スピンドル81は、ビットが挿入される挿入孔81Aを有する。挿入孔81Aは、スピンドル81の前端部から後方に延伸するように形成される。回転軸AXに直交する挿入孔81Aの断面は、六角形状である。ビッドの断面も、六角形状である。断面が六角形状のビットが、断面が六角形状の挿入孔81Aに挿入されることにより、周方向においてビットはスピンドル81に固定される。チャック82は、スピンドル81の前部の周囲に配置される。チャック82は、ビットが挿入孔81Aから抜けることを抑制する。ビットの側面に凹部が設けられる。チャック82は、ビットの凹部に配置されるボール82Aを有する。ビットが挿入孔81Aに挿入されている状態で、チャック82のボール82Aがビットの凹部に配置されることにより、ビットが挿入孔81Aから抜けることが抑制される。スピンドル81が回転することにより、挿入孔81Aに挿入されているビットが回転する。
トルクセンサ9は、出力部8による作業の異常の有無を検出する検出部である。トルクセンサ9は、出力部8に連結される。実施形態において、出力部8による作業は、ねじ締め作業を含む。実施形態において、トルクセンサ9は、ねじ締め作業において出力部8に掛かるトルクを検出する。トルクセンサ9から出力される検出信号は、出力部8に掛かるトルクを示す。ねじ締め作業は、出力部8にビットが装着されている状態で実施される。トルクセンサ9により検出されるトルクは、ねじ締め作業において出力部8に掛かるねじの締め付けトルクを含む。
トルクセンサ9は、ギヤケース3に収容される。前後方向において、トルクセンサ9は、ステータ51と出力部8との間に配置される。実施形態において、トルクセンサ9は、ファン10と遊星歯車機構7との間に配置される。
トルクセンサ9は、筒状である。トルクセンサ9は、ロータシャフト53の周囲に配置される。ロータシャフト53の前端部は、トルクセンサ9の前端部よりも前方に配置される。ピニオンギヤ71Sの前端部は、トルクセンサ9の前端部よりも前方に配置される。ファン10及びモータ5は、トルクセンサ9の後端部よりも後方に配置される。
ファン10は、モータ5を冷却するための気流を生成する。前後方向において、ファン10は、ステータ51とベアリングボックス6との間に配置される。ファン10は、ロータシャフト53に固定される。ファン10は、ロータシャフト53の回転により回転する。モータ収容部21は、モータ収容部21の内部空間と外部空間とを繋ぐ開口24を有する。開口24は、吸気口24Aと、排気口24Bとを含む。吸気口24Aは、排気口24Bよりも後方に設けられる。ファン10が回転することにより、ハウジング2の外部空間の空気が、吸気口24Aを介してハウジング2の内部空間に流入する。ハウジング2の内部空間に流入した空気は、ハウジング2の内部空間を流通することにより、モータ5を冷却する。ハウジング2の内部空間を流通した空気は、排気口24Bを介してハウジング2の外部空間に流出する。
トリガスイッチ11は、モータ5を起動するために操作される。トリガスイッチ11は、グリップ部22に配置される。トリガスイッチ11は、トリガ部材11Aと、スイッチ本体11Bとを含む。スイッチ本体11Bは、グリップ部22に収容される。トリガ部材11Aは、グリップ部22の前部の上部から前方に突出する。トリガ部材11Aは、作業者に操作される。トリガ部材11Aが操作されることにより、モータ5の駆動と停止とが切り換えられる。
正逆切換レバー12は、ロータ52の回転方向を切り換えるために操作される。正逆切換レバー12は、グリップ部22の上部に設けられる。正逆切換レバー12は、作業者に操作される。正逆切換レバー12が操作されることにより、ロータ52の回転方向が正転方向と逆転方向とに切り換えられる。ロータ52の回転方向が切り換えられることにより、出力部8の回転方向が切り換えられる。
音声発生部13は、トルクセンサ9の検出信号に基づいて音声を発生する。音声発生部13は、モータ収容部21に収容される。
発光部14は、出力部8又は出力部8の前方を照明する。発光部14は、モータ収容部21の前部に配置される。発光部14は、前方に照明光を射出する。発光部14は、例えば発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を含む。
コントローラ15は、コンピュータシステムを含む。コントローラ15は、モータ5を制御するための制御信号を出力する。コントローラ15は、コントローラ収容部23に収容される。コントローラ15は、複数の電子部品が実装された基板15Aを含む。コントローラ15の少なくとも一部は、コントローラケース15Bに収容される。基板15Aに実装される電子部品として、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ、ROM(Read Only Memory)又はストレージのような不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリ、トランジスタ、コンデンサ、及び抵抗が例示される。
コントローラ17は、コンピュータシステムを含む。コントローラ17は、音声発生部13を制御するための制御信号を出力する。コントローラ17は、発光部14を制御するための制御信号を出力する。コントローラ17は、モータ収容部21に収容される。モータ収容部21において、コントローラ17は、ステータ51よりも後方に配置される。コントローラ17は、ベアリング55よりも後方に配置される。コントローラ17は、複数の電子部品が実装された基板17Aと、コネクタ17Bとを含む。基板17Aに実装される電子部品として、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ、ROM(Read Only Memory)又はストレージのような不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリ、トランジスタ、コンデンサ、及び抵抗が例示される。
[音声発生部及び発光部]
音声発生部13は、トルクセンサ9の検出信号に基づいて音声を発生する。上述のように、トルクセンサ9は、出力部8による作業の異常の有無を検出する。音声発生部13は、トルクセンサ9により出力部8による作業の異常が検出された場合、音声を発生する。例えば、ねじ締め作業において出力部8に掛かるトルクが異常である場合、音声発生部13は、音声を発生する。
音声発生部13は、トルクセンサ9の検出信号に基づいて音声を発生する。上述のように、トルクセンサ9は、出力部8による作業の異常の有無を検出する。音声発生部13は、トルクセンサ9により出力部8による作業の異常が検出された場合、音声を発生する。例えば、ねじ締め作業において出力部8に掛かるトルクが異常である場合、音声発生部13は、音声を発生する。
音声発生部13は、基板131と、基板131に支持される音声発生素子132とを含む。音声発生素子132は、ブザー素子又は振動素子を含む。基板131は、音声発生素子132を駆動する駆動回路を含む。実施形態において、音声発生素子132は、基板131の下面に配置される。
音声発生部13は、モータ収容部21の内側において、ステータ51の後端部よりも前方に配置される。
実施形態において、音声発生部13は、前後方向において、ステータ51の前端部と出力部8の後端部との間に配置される。
実施形態において、音声発生部13は、前後方向において、ステータ51の前端部とトルクセンサ9の前端部との間に配置される。
実施形態において、音声発生部13は、ベアリング54の周囲の少なくとも一部に配置される。音声発生部13の少なくとも一部は、トルクセンサ9の周囲の一部に配置される。音声発生部13の少なくとも一部は、ギヤケース3の周囲の一部に配置される。なお、音声発生部13の全部が、トルクセンサ9の周囲の少なくとも一部に配置されてもよい。音声発生部13の全部が、ギヤケース3の周囲の少なくとも一部に配置されてもよい。
実施形態において、音声発生部13は、モータ収容部21の内側において、ギヤケース3よりも下方に配置される。上下方向において、音声発生部13は、トルクセンサ9とグリップ部22との間に配置される。音声発生部13は、正逆切換レバー12の前方に配置される。
左右方向において、音声発生部13の基板131の中心の位置とトルクセンサ9の中心の位置とは一致する。
発光部14は、出力部8を照明する。発光部14は、出力部8の前方を照明する。発光部14は、モータ収容部21の内側において、音声発生部13の前端部よりも前方に配置される。
実施形態において、発光部14は、トルクセンサ9の周囲の少なくとも一部に配置される。発光部14は、ギヤケース3の周囲の少なくとも一部に配置される。
実施形態において、発光部14は、モータ収容部21の内側において、ギヤケース3よりも下方に配置される。上下方向において、発光部14は、ギヤケース3とグリップ部22との間に配置される。音声発生部13は、音声発生部13の前方に配置される。
左右方向において、発光部14の中心の位置とトルクセンサ9の中心の位置とは一致する。
[トルクセンサ]
図6は、実施形態に係るトルクセンサ9を示す左前方からの斜視図である。図7は、実施形態に係るトルクセンサ9を示す側面図である。図8は、実施形態に係るトルクセンサ9を示す断面図である。
図6は、実施形態に係るトルクセンサ9を示す左前方からの斜視図である。図7は、実施形態に係るトルクセンサ9を示す側面図である。図8は、実施形態に係るトルクセンサ9を示す断面図である。
図3、図6、図7、及び図8に示すように、トルクセンサ9は、中空部90と、前板部91と、後板部92と、歪ゲージ93とを有する。
中空部90は、筒状である。前後方向において、中空部90は、前板部91と後板部92との間に配置される。中空部90の中心軸と回転軸AXとは一致する。中空部90は、ロータシャフト53の周囲に配置される。
前板部91は、中空部90の前端部に固定される。前板部91と中空部90とは、一体である。前板部91は、実質的に円環状である。前板部91の中心軸と回転軸AXとは一致する。前板部91は、ロータシャフト53の周囲に配置される。ロータシャフト53に装着されているピニオンギヤ71Sの少なくとも一部は、前板部91の前端部よりも前方に配置される。前板部91の外径は、中空部90の外径よりも大きい。前板部91は、前面91Aと、後面91Bと、外周面91Cとを有する。前面91Aは、前方を向く。後面91Bは、後方を向く。前面91A及び後面91Bのそれぞれは、回転軸AXに平行な軸と直交する。前板部91の外周面91Cにギヤ91Dが設けられる。
前板部91は、インターナルギヤ70に結合される。インターナルギヤ70の少なくとも一部は、前板部91の周囲に配置される。前板部91のギヤ91Dとインターナルギヤ70とが噛み合うことにより、前板部91とインターナルギヤ70とが結合される。トルクセンサ9は、前板部91を介してインターナルギヤ70に連結される。上述ように、キャリア72Cは、出力部8に接続される。トルクセンサ9は、遊星歯車機構7を介して出力部8に連結される。
後板部92は、前板部91よりも後方に配置される。後板部92は、中空部90の後端部に固定される。後板部92と中空部90とは、一体である。後板部92は、実質的に円環状である。後板部92の中心軸と回転軸AXとは一致する。後板部92は、ロータシャフト53の周囲に配置される。後板部92の外径は、中空部90の外径よりも大きい。後板部92の外径は、前板部91の外径よりも大きい。後板部92は、前面92Aと、後面92Bと、外周面92Cとを有する。前面92Aは、前方を向く。後面92Bは、後方を向く。前面92A及び後面92Bのそれぞれは、回転軸AXに平行な軸と直交する。
後板部92は、ギヤケース3に支持される。ギヤケース3の少なくとも一部は、後板部92の周囲に配置される。後板部92は、ギヤケース3の少なくとも一部に固定される。
トルクセンサ9は、前板部91の前面91Aと後板部92の後面92Bとを貫く貫通孔96を有する。貫通孔96の少なくとも一部は、中空部90の内側に形成される。
歪ゲージ93は、中空部90に固定される。歪ゲージ93は、出力部8に掛かるトルクを示す検出信号(電圧)を出力する。実施形態において、歪ゲージ93は、中空部90の外面に固定される。歪ゲージ93は、複数設けられる。実施形態において、歪ゲージ93は、周方向に4つ配置されている。4つの歪ゲージ93は、周方向に等間隔で配置される。
ねじ締め作業において出力部8に掛かったトルクは、キャリア72C及びプラネタリギヤ72Pを介してインターナルギヤ70に伝達される。トルクセンサ9の前板部91はインターナルギヤ70に連結され、トルクセンサ9の後板部92はギヤケース3の少なくとも一部に固定される。そのため、インターナルギヤ70にトルクが掛かると、中空部90が回転方向に捩られる。中空部90が回転方向に捩じられると、中空部90の表面に配置されている4つの歪ゲージ93が変形する。歪ゲージ93が変形することにより、歪ゲージ93から中空部90に掛かるトルクを示す検出信号(電圧)が出力される。このように、出力部8に掛かるトルクは、遊星歯車機構7を介してトルクセンサ9に伝達されるため、トルクセンサ9は、出力部8に掛かるトルクを検出することができる。
実施形態において、歪ゲージ93は、中空部90に掛かるトルクを検出することによって、出力部8に掛かるトルクを間接的に検出する。出力部8に掛かるトルクが大きい場合、歪ゲージ93から出力される検出信号が大きくなり、出力部8に掛かるトルクが小さい場合、歪ゲージ93から出力される検出信号(電圧)が小さくなる。
[コントローラ及びリード線]
コントローラ17は、音声発生部13を制御する。また、コントローラ17は、発光部14を制御する。
コントローラ17は、音声発生部13を制御する。また、コントローラ17は、発光部14を制御する。
図3、図4、及び図5に示すように、音声発生部13と発光部14とは、リード線100(第1リード線)により接続される。リード線100は、複数設けられる。
図3、図4、及び図5に示すように、コントローラ17と音声発生部13とは、リード線200(第2リード線)により接続される。リード線200は、複数設けられる。リード線200は、コントローラ17の基板17Aに設けられたコネクタ17Bに着脱される。
図3、図6、及び図7に示すように、トルクセンサ9とコントローラ15とは、リード線94により接続される。リード線94は、複数設けられる。
図3に示すように、コントローラ15とコントローラ17とは、リード線300により接続される。リード線300は、複数設けられる。
図3、図4、及び図5に示すように、コントローラ15とモータ5とは、リード線400により接続される。リード線400は、複数設けられる。コントローラ15は、リード線400を介して、モータ5を駆動する電力をモータ5に供給する。
バッテリパック16からの電力の少なくとも一部は、コントローラ15及びリード線300を介してコントローラ17に供給される。
発光部14を駆動する電力及び発光部14を制御する制御信号は、コントローラ17から出力され、リード線200、音声発生部13、及びリード線100を介して、発光部14に供給される。
音声発生部13を駆動する電力及び音声発生部13を制御する制御信号は、コントローラ17から出力され、リード線200を介して、音声発生部13に供給される。
リード線94は、歪ゲージ93に接続される。トルクセンサ9の検出信号は、リード線94を介して、コントローラ15に送信される。コントローラ15は、トルクセンサ9の検出信号に基づいて、モータ5を制御する。コントローラ15は、トルクセンサ9の検出信号に基づいて、ねじ締め作業において出力部8に掛かるトルクが目標値に到達したと判定した場合、モータ5の駆動が停止されるように、モータ5を制御する。
コントローラ15に送信されたトルクセンサ9の検出信号は、リード線300を介して、コントローラ17に送信される。コントローラ17は、トルクセンサ9の検出信号に基づいて、音声発生部13を制御する。実施形態において、コントローラ17は、トルクセンサ9の検出信号に基づいて、ねじ締め作業において出力部8に掛かるトルクが異常値であると判定した場合、音声発生部13から音声が発生されるように、音声発生部13を制御する。
図9は、実施形態に係るコントローラ17と音声発生部13と発光部14との接続構造を説明するための図である。
コントローラ17と音声発生部13とは、リード線200により接続される。リード線200は、4本設けられる。コントローラ17のコネクタ17Bには、4本のリード線200が接続される。リード線200は、グランド線201(第2グランド線)と、音声発生部13を駆動する電力を供給する電源線202(第2電源線)と、音声発生部13を制御する制御信号を供給する信号線203(第2信号線)と、発光部14を駆動する電力及び発光部14を制御する制御信号を供給する電源信号線204(第2電源信号線)とを含む。
音声発生部13と発光部14とは、リード線100により接続される。リード線100は、2本設けられる。リード線100は、グランド線101(第1グランド線)と、発光部14を駆動する電力及び発光部14を制御する制御信号を供給する電源信号線102(第1電源信号線)とを含む。
グランド線201は、音声発生部13に入力される電圧の基準を規定する。
電源線202は、音声発生部13を駆動する電力を音声発生部13に供給する。電源線202は、グランド線201を基準とする所定の電圧を音声発生部13に入力する。
信号線203は、音声発生部13を作動又は作動停止させるための制御信号を音声発生部13に供給する。
電源信号線204は、音声発生部13及び電源信号線102を介して、発光部14に電力及び制御信号を供給する。
グランド線101は、発光部14に入力される電圧の基準を規定する。
電源信号線102は、発光部14を駆動する電力を発光部14に供給する。電源信号線102は、グランド線101を基準とする所定の電圧を発光部14に入力する。電源信号線102は、発光部14を作動又は作動停止させるための制御信号を発光部14に供給する。
発光部14を駆動する電力及び発光部14を制御する制御信号は、コントローラ17から出力される。音声発生部13は、コントローラ17から発光部14に供給される電力及び制御信号を中継する中継器として機能する。
図10は、比較例に係るコントローラ17と音声発生部13と発光部14との接続構造を説明するための図である。図10に示す例においては、音声発生部13が中継器として機能しない。コントローラ17と音声発生部13とは、グランド線201と、音声発生部13を駆動する電力を供給する電源線202と、音声発生部13を制御する制御信号を供給する信号線203とにより接続される。コントローラ17と発光部14とは、グランド線101と、発光部14を駆動する電力及び発光部14を制御する制御信号を供給する電源信号線102とにより接続される。図10に示す例においては、コントローラ17のコネクタ17Bに5本のリード線(201,202,203,101,102)が接続されることとなる。コントローラ17のコネクタ17Bに5本のリード線(201,202,203,101,102)が接続される場合、コントローラ17の小型化が困難になる。また、リード線が占めるスペースを小さくすることが困難になる。そのため、ねじ締め機1の小型化が困難になる。
図9に示したように、実施形態においては、音声発生部13が中継器として機能するので、コントローラ17のコネクタ17Bには4本のリード線(201,202,203,204)が接続されることとなる。コントローラ17のコネクタ17Bに接続されるリード線の数が削減されるので、コントローラ17の小型化が図られる。また、リード線が占めるスペースが小さくなる。そのため、ねじ締め機1の大型化が抑制される。
[動作]
ねじ締め作業において、コントローラ15は、トリガスイッチ11の操作信号に基づいて、出力部8を回転させるためにモータ5を起動する。ねじ締め作業において、ねじが作業対象にねじ込まれると、出力部8に掛かるトルクが高くなる。出力部8に掛かるトルクは、キャリア72C及びプラネタリギヤ72Pを介してインターナルギヤ70に伝達される。インターナルギヤ70に掛かるトルクは、前板部91を介してトルクセンサ9に伝達される。出力部8に掛かるトルクは、トルクセンサ9により検出される。
ねじ締め作業において、コントローラ15は、トリガスイッチ11の操作信号に基づいて、出力部8を回転させるためにモータ5を起動する。ねじ締め作業において、ねじが作業対象にねじ込まれると、出力部8に掛かるトルクが高くなる。出力部8に掛かるトルクは、キャリア72C及びプラネタリギヤ72Pを介してインターナルギヤ70に伝達される。インターナルギヤ70に掛かるトルクは、前板部91を介してトルクセンサ9に伝達される。出力部8に掛かるトルクは、トルクセンサ9により検出される。
トルクセンサ9の後板部92は、ギヤケース3に固定されている。トルクセンサ9の中空部90は、インターナルギヤ70により回転方向に捩られる。なお、前板部91及び後板部92もトルクを受けるが、前板部91及び後板部92のそれぞれは、中空部90よりも太径である。そのため、前板部91及び後板部92のねじれ変形は、中空部90のねじれ変形よりも小さい。トルクセンサ9の中空部90が回転方向に捩じられると、中空部90の表面に配置されている4つの歪ゲージ93が変形する。歪ゲージ93の変形により、中空部90に掛かるトルクを示す検出信号(電圧)が歪ゲージ93からリード線94を介してコントローラ15に送信される。
コントローラ15は、トルクセンサ9の検出信号を取得する。コントローラ15は、トルクセンサ9の検出信号に基づいて、出力部8に掛かるトルクを算出する。コントローラ15にトルクの目標値を示す目標トルクが登録されている。コントローラ15は、トルクセンサ9の検出信号に基づいて、ねじが作業対象に目標トルクで締め付けられるように、モータ5を制御する。
コントローラ15は、トルクセンサ9の検出信号に基づいて、出力部8に掛かるトルクが目標値に到達したと判定したとき、ロータ52の回転が停止されるように、モータ5を制御する。これにより、コントローラ15は、トルクセンサ9の検出信号に基づいて、ねじが作業対象に目標トルクで締め付けられるように、モータ5を制御することができる。
コントローラ17は、トルクセンサ9の検出信号に基づいて、出力部8に掛かるトルクが異常値であると判定したとき、音声発生部13から音声が発生されるように、音声発生部13を制御する。例えば、ねじ締め作業においてビットがねじから外れ、出力部8に掛かるトルクが目標値を下回ったとき、コントローラ17は、音声発生部13から音声を発生させる。例えば、ねじ締め作業においてねじが作業対象に溶着してしまい、出力部8に掛かるトルクが目標値を上回ったとき、コントローラ17は、音声発生部13から音声を発生させる。
実施形態において、ねじ締め機1は、無線通信装置(不図示)を有する。無線通信装置は、ハウジング2の規定部位に配置される。無線通信装置は、無線免許が不要な通信方式で近距離無線通信を実施可能である。無線通信装置は、例えば米国電気電子学会(IEEE:Institute of Electrical and Electronics Engineers)で標準化されたIEEE802.15.1の規格に準拠した通信方式で無線通信を実施可能である。
コントローラ15は、トルクセンサ9の検出信号を無線通信装置に送信する。無線通信装置は、トルクセンサ9の検出信号を、ねじ締め機1の外部に配置されている管理コンピュータに送信する。管理コンピュータは、ねじ締め作業におけるトルクセンサ9の検出信号を記録する。
[効果]
以上説明したように、実施形態によれば、ねじ締め機1は、トルクセンサ9の検出信号に基づいて音声を発生する音声発生部13を備える。音声発生部13は、モータ収容部21の内側において、ステータ51の後端部よりも前方に配置される。音声発生部13がモータ収容部21の内側においてステータ51よりも後方に配置されないので、モータ収容部21の内側の空間が有効活用され、ねじ締め機1の大型化が抑制される。
以上説明したように、実施形態によれば、ねじ締め機1は、トルクセンサ9の検出信号に基づいて音声を発生する音声発生部13を備える。音声発生部13は、モータ収容部21の内側において、ステータ51の後端部よりも前方に配置される。音声発生部13がモータ収容部21の内側においてステータ51よりも後方に配置されないので、モータ収容部21の内側の空間が有効活用され、ねじ締め機1の大型化が抑制される。
音声発生部13がステータ51の前端部と出力部8の後端部との間に配置されることにより、モータ収容部21の内側の空間が有効活用され、ねじ締め機1の大型化が抑制される。
音声発生部13がステータ51の前端部とトルクセンサ9の前端部との間に配置されることにより、モータ収容部21の内側の空間が有効活用され、ねじ締め機1の大型化が抑制される。
音声発生部13がベアリング54の周囲の少なくとも一部に配置されることにより、モータ収容部21の内側の空間が有効活用され、ねじ締め機1の大型化が抑制される。
音声発生部13がトルクセンサ9の周囲の少なくとも一部に配置されることにより、モータ収容部21の内側の空間が有効活用され、ねじ締め機1の大型化が抑制される。
音声発生部13がギヤケース3の周囲の少なくとも一部に配置されることにより、モータ収容部21の内側の空間が有効活用され、ねじ締め機1の大型化が抑制される。
音声発生部13が上下方向においてトルクセンサ9とグリップ部22との間に配置されることにより、ねじ締め機1の大型化が抑制される。
音声発生部13が正逆切換レバー12の前方に配置されることにより、正逆切換レバー12の前方の空間が有効活用され、ねじ締め機1の大型化が抑制される。
モータ収容部21は、モータ収容部21の内部空間と外部空間とを繋ぐ開口24を有する。開口24が設けられることにより、音声発生部13が発生した音声は、開口24を介して、モータ収容部21の外部空間に伝播される。これにより、作業者は、出力部8による作業の異常を認識することができる。
左右方向において、音声発生部13の基板131の中心の位置とトルクセンサ9の中心の位置とは一致する。これにより、左右方向におけるねじ締め機1の大型化が抑制される。
コントローラ17がモータ収容部21に収容されることにより、モータ収容部21の内側の空間が有効活用され、ねじ締め機1の大型化が抑制される。
コントローラ17がステータ51よりも後方に配置されることにより、ステータ51の後方の空間が有効活用され、ねじ締め機1の大型化が抑制される。
音声発生部13と発光部14とを接続するリード線100(第1リード線)が設けられるので、音声発生部13と発光部14との間で通信又は電力の伝送が実施される。
発光部14を駆動する電力及び発光部14を制御する制御信号は、音声発生部13及びリード線100を介して、発光部14に供給される。音声発生部13が発光部14に供給される電力及び制御信号を中継する中継器として機能することにより、リード線(100,200)が占めるスペースの大型化が抑制される。そのため、ねじ締め機1の大型化が抑制される。
リード線100は、グランド線101と、発光部14を駆動する電力及び発光部14を制御する制御信号を供給する電源信号線102とを含む。これにより、発光部14は適正に作動することができる。
発光部14を駆動する電力及び発光部14を制御する制御信号は、コントローラ17から出力され、リード線200、音声発生部13、及びリード線100を介して、発光部14に供給される。音声発生部13が中継器として機能するので、図9及び図10を参照して説明したように、ねじ締め機1の大型化が抑制される。
リード線200は、グランド線201と、音声発生部13を駆動する電力を供給する電源線202と、音声発生部13を制御する制御信号を供給する信号線203と、発光部14を駆動する電力及び発光部14を制御する制御信号を供給する電源信号線204とを含む。これにより、発光部14及び音声発生部13のそれぞれは適正に作動することができる。
リード線200は、コントローラ17に設けられたコネクタ17Bに着脱される。図9を参照して説明したように、コントローラ17のコネクタ17Bに接続されるリード線200の数が削減されるので、コントローラ17の小型化が図られ、ねじ締め機1の大型化が抑制される。また、コントローラ17のコネクタ17Bとリード線200とは着脱可能なので、例えば音声発生部13を交換する必要が生じた場合、簡単に交換することができる。
[その他の実施形態]
上述の実施形態において、音声発生部13が発生した音声が伝播する開口24が吸気口24A及び排気口24Bであることとした。例えばモータ収容部21において正逆切換レバー12の前方又は下方に、音声発生部13が発生した音声が伝播する開口が設けられてもよい。
上述の実施形態において、音声発生部13が発生した音声が伝播する開口24が吸気口24A及び排気口24Bであることとした。例えばモータ収容部21において正逆切換レバー12の前方又は下方に、音声発生部13が発生した音声が伝播する開口が設けられてもよい。
上述の実施形態において、出力部8による作業の異常を検出する検出部がトルクセンサ9であることとした。検出部はトルクセンサ9に限定されない。検出部は、出力部8による作業の異常を検出するセンサシステムであればよい。
上述の実施形態において、音声発生部13は、グリップ部22の内側に配置されもよいし、コントローラ収容部23の内側に配置されてもよい。
上述の実施形態においては、ねじ締め機1の電源としてバッテリ装着部4に装着されるバッテリパック16が使用されることとした。ねじ締め機1の電源として、商用電源(交流電源)が使用されてもよい。
上述の実施形態においては、電動工具として、電動ドライバであるねじ締め機1を例にして説明した。電動工具は、モータ5と、モータ5が発生する動力により回転する出力部8とを有していればよい。電動工具は、震動ドライバドリル、グラインダ、アングルドリル、インパクトドライバ、ハンマドリル、マルノコ、及びレシプロソーの少なくとも一つでもよい。すなわち、音声発生部13及び発光部14を有する動力工具は、上述の実施形態で説明したねじ締め機1に限定されない。
図11は、実施形態に係るアングルスクリュードライバ1001を模式的に示す図である。図11に示すように、アングルスクリュードライバ1001は、ハウジング1002と、バッテリ装着部1004と、モータ1005と、動力伝達機構1007と、出力部1008と、検出部1009と、トリガスイッチ1011と、音声発生部1013と、発光部1014と、コントローラ1017とを備える。バッテリ装着部1004にバッテリパック1016が装着される。動力伝達機構1007は、クラッチを含み、モータ1005が発生した回転力を出力部1008に伝達する。出力部1008の回転軸BXは、モータ1005の回転軸AXと直交する。検出部1009は、出力部1008による作業の異常を検出する。音声発生部1013は、ハウジング1002の内部に配置される。発光部1014は、ハウジング1002の前部に配置される。音声発生部1013が発光部1014に供給される電力及び制御信号の中継器として機能することにより、アングルスクリュードライバ1001の大型化が抑制される。
図12は、実施形態に係るリベッタ2001を模式的に示す図である。図12に示すように、リベッタ2001は、ハウジング2002と、バッテリ装着部2004と、モータ2005と、動力伝達機構2007と、出力部2008と、検出部2009と、トリガスイッチ2011と、音声発生部2013と、発光部2014と、コントローラ2017とを備える。バッテリ装着部2004にバッテリパック2016が装着される。動力伝達機構2007は、モータ2005が発生した駆動力を出力部2008に伝達する。検出部2009は、出力部2008による作業の異常を検出する。音声発生部2013は、ハウジング2002の内部に配置される。発光部2014は、ハウジング2002の前部に配置される。音声発生部2013が発光部2014に供給される電力及び制御信号の中継器として機能することにより、リベッタ2001の大型化が抑制される。
上述の実施形態においては、動力工具が、電動モータを動力源とする電動工具であることとした。動力工具は、空気モータを動力源とする空気動工具でもよい。また、動力工具の動力源は、電動モータ又は空気モータに限定されず、他の動力源でもよい。動力工具の動力源は、例えば油圧モータでもよいし、エンジンにより駆動するモータでもよい。
1…ねじ締め機、2…ハウジング、2B…ねじボス部、2L…左ハウジング、2R…右ハウジング、2S…ねじ、3…ギヤケース、3R…凹部、3T…凸部、4…バッテリ装着部、5…モータ、6…ベアリングボックス、7…遊星歯車機構、8…出力部、9…トルクセンサ(検出部)、10…ファン、11…トリガスイッチ、11A…トリガ部材、11B…スイッチ本体、12…正逆切換レバー、13…音声発生部、14…発光部、15…コントローラ、15A…基板、15B…コントローラケース、16…バッテリパック、17…コントローラ、17A…基板、17B…コネクタ、21…モータ収容部、22…グリップ部、23…コントローラ収容部、24…開口、24A…吸気口、24B…排気口、31…溝、51…ステータ、51A…ステータコア、51B…前インシュレータ、51C…後インシュレータ、51D…コイル、51E…センサ基板、51F…短絡部材、51G…ヒュージング端子、52…ロータ、52A…ロータコア、52B…永久磁石、53…ロータシャフト、54…ベアリング、55…ベアリング、57…ベアリング保持部、70…インターナルギヤ、71C…キャリア、71P…プラネタリギヤ、71S…ピニオンギヤ、72C…キャリア、72P…プラネタリギヤ、72S…サンギヤ、73…ワッシャ、74…弾性部材、75…弾性部材、76…溝、81…スピンドル、81A…挿入孔、82…チャック、82A…ボール、83…ベアリング、84…ベアリング、90…中空部、91…前板部、91A…前面、91B…後面、91C…外周面、91D…ギヤ、92…後板部、92A…前面、92B…後面、92C…外周面、93…歪ゲージ、94…リード線、96…貫通孔、100…リード線(第1リード線)、101…グランド線(第1グランド線)、102…電源信号線(第1電源信号線)、131…基板、132…音声発生素子、200…リード線(第2リード線)、201…グランド線(第2グランド線)、202…電源線(第2電源線)、203…信号線(第2信号線)、204…電源信号線(第2電源信号線)、300…リード線、400…リード線、AX…回転軸。
Claims (20)
- ステータと、前後方向に延伸する回転軸を中心に回転するロータとを有するモータと、
前記ステータよりも前方に配置され前記ロータにより駆動される出力部と、
前後方向において前記ステータと前記出力部との間に配置され前記出力部による作業の異常を検出する検出部と、
前記検出部の検出信号に基づいて音声を発生する音声発生部と、
前記モータを収容するモータ収容部及び前記モータ収容部よりも下方に配置されるグリップ部を有するハウジングと、を備え、
前記音声発生部は、前記モータ収容部の内側において、前記ステータの後端部よりも前方に配置される、
動力工具。 - 前記音声発生部は、前記ステータの前端部と前記出力部の後端部との間に配置される、
請求項1に記載の動力工具。 - 前記音声発生部は、前記ステータの前端部と前記検出部の前端部との間に配置される、
請求項2に記載の動力工具。 - 前後方向において前記ステータと前記検出部との間に配置され前記ロータの少なくとも一部を支持するベアリングを備え、
前記音声発生部は、前記ベアリングの周囲の少なくとも一部に配置される、
請求項3に記載の動力工具。 - 前記音声発生部は、前記検出部の周囲の少なくとも一部に配置される、
請求項3又は請求項4に記載の動力工具。 - 前記検出部を収容するギヤケースを備え、
前記音声発生部は、前記ギヤケースの周囲の少なくとも一部に配置される、
請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の動力工具。 - 上下方向において、前記音声発生部は、前記検出部と前記グリップ部との間に配置される、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の動力工具。 - 前記ロータの回転方向を切り換えるために操作される正逆切換レバーを備え、
前記音声発生部は、前記正逆切換レバーの前方に配置される、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の動力工具。 - 前記モータ収容部は、前記モータ収容部の内部空間と外部空間とを繋ぐ開口を有する、
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の動力工具。 - 前記音声発生部は、基板と、前記基板に支持される音声発生素子とを含み、
左右方向において、前記基板の中心の位置と前記検出部の中心の位置とは一致する、
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の動力工具。 - 前記音声発生部を制御するコントローラを備え、
前記コントローラは、前記モータ収容部に収容される、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の動力工具。 - 前記コントローラは、前記ステータよりも後方に配置される、
請求項11に記載の動力工具。 - 前記出力部又は前記出力部の前方を照明する発光部と、
前記音声発生部と前記発光部とを接続する第1リード線と、を備える、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の動力工具。 - ステータと、回転軸を中心に回転するロータとを有するモータと、
前記ロータにより駆動される出力部と、
前記出力部による作業の異常を検出する検出部と、
前記検出部の検出信号に基づいて音声を発生する音声発生部と、
前記出力部又は前記出力部の前方を照明する発光部と、
前記音声発生部と前記発光部とを接続する第1リード線と、を備える、
動力工具。 - 前記発光部を駆動する電力及び前記発光部を制御する制御信号は、前記音声発生部及び前記第1リード線を介して、前記発光部に供給される、
請求項13又は請求項14に記載の動力工具。 - 前記第1リード線は、第1グランド線と、前記発光部を駆動する電力及び前記発光部を制御する制御信号を供給する第1電源信号線と、を含む、
請求項15に記載の動力工具。 - コントローラと、
前記コントローラと前記音声発生部とを接続する第2リード線と、を備え、
前記発光部を駆動する電力及び前記発光部を制御する制御信号は、前記コントローラから出力され、前記第2リード線、前記音声発生部、及び前記第1リード線を介して、前記発光部に供給される、
請求項15又は請求項16に記載の動力工具。 - 前記第2リード線は、第2グランド線と、前記音声発生部を駆動する電力を供給する第2電源線と、前記音声発生部を制御する制御信号を供給する第2信号線と、前記発光部を駆動する電力及び前記発光部を制御する制御信号を供給する第2電源信号線と、を含む、
請求項17に記載の動力工具。 - 前記第2リード線は、前記コントローラに設けられたコネクタに着脱される、
請求項17又は請求項18に記載の動力工具。 - 前記検出部は、前記出力部に掛かるトルクを検出するトルクセンサを含む、
請求項1から請求項19のいずれか一項に記載の動力工具。
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JP2020205468A Pending JP2022092644A (ja) | 2020-12-11 | 2020-12-11 | 動力工具 |
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2020
- 2020-12-11 JP JP2020205468A patent/JP2022092644A/ja active Pending
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