JP2022092429A - 内視鏡用フード - Google Patents

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義彦 日村
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翔 渡邉
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Abstract

【課題】撮像画面における映り方を調整することが可能な内視鏡用フードを提供する。【解決手段】内視鏡用フード1は、内視鏡の先端部に外嵌される筒状の本体10と、本体10の内周面16に設けられ、本体10の先端側に向けて本体10の軸心に漸次近接する傾斜面17と、を備え、傾斜面17は、本体10の軸心に直行する特定方向の一側において内視鏡の先端の角部が当接する位置に設けられる。【選択図】図1

Description

本発明は、内視鏡の先端部に装着される内視鏡用フードに関する。
従来、人体の消化管内等に挿入されて内部の観察や病変部に対する処置等を行う内視鏡では、先端部にフードが装着される場合がある。一般にこのフードは、シリコーンゴム等の柔軟な素材から構成された円筒状の部材であり、先端側を内視鏡の先端よりも突出させた状態で内視鏡の先端部に外嵌される。
このようなフードを装着することにより、比較的硬質な内視鏡の先端部で腸壁等の組織を傷つけるのを防止することができる。また、内視鏡先端の先にフードによって囲まれた空間を形成し、必要な視野を確保することができる。従って、内視鏡の鉗子口から挿入した処置具により病変部の切除等を行うような場合にも、安全に処置を行うことが可能となる。
また、内視鏡を使用する医師等は、撮像画面に映し出されたフード先端を指標とすることで、処置具の内視鏡先端からの突出量を容易に把握することが可能となる。これにより、処置具の先端を誤って腸壁等に接触させることによる出血や穿孔が防止されるため、安全かつ迅速に処置を行うことができる。
但し、一般に内視鏡では、カメラの対物レンズが軸心からオフセットされた位置に配置され、対物レンズに対して軸心を挟んだ反対側に鉗子出口(鉗子チャネルの出口)が配置されている。従って、撮像画面においてフードは画面の中心からオフセットして映し出されることとなる。このため、処置具による作業性を向上すべく、フード先端の開口部を比較的大径に設定した場合、フード先端の鉗子出口側の部分が撮像画面に映し出されず、処置具の突出量の把握が困難となることがあった。
このような問題に対しては、フード先端の開口部を軸心からオフセットさせることが考えられる(例えば、特許文献1参照)。フード先端の開口部を対物レンズ側にオフセットさせることで、開口部が比較的大径の場合にも、撮像画面においてフード先端を全体的に映し出すことが可能となる。
特開2011-218212号公報
しかしながら、内視鏡は機種ごとに対物レンズのオフセット量が異なるところ、上記特許文献1に記載の手法では、開口部のオフセット量が固定されるため、内視鏡の機種によっては、撮像画面においてフード先端を適切に映し出すことができない場合がある。
すなわち、フードの汎用性が低下することから、内視鏡の機種ごとに専用のフードを用意する必要が生じることとなる。このため、複数種類の金型を用意すること等による製造コストの増大を招くと共に、使用者である医師等においても、フードが内視鏡に対応しているかを確認する手間が生じるという問題があった。
本発明は、このような実情に鑑み、撮像画面における映り方を調整することが可能な内視鏡用フードを提供しようとするものである。
本発明の内視鏡用フードは、内視鏡の先端部に外嵌される筒状の本体と、前記本体の内周面に設けられ、前記本体の先端側に向けて前記本体の軸心に漸次近接する傾斜面と、を備え、前記傾斜面は、前記本体の軸心に直行する特定方向の一側において前記内視鏡の先端の角部が当接する位置に設けられることを特徴とする。
本発明の内視鏡用フードによれば、内視鏡の先端の角部を傾斜面に当接させることで、内視鏡用フードを内視鏡に対して傾斜させ、これにより内視鏡用フードの先端の開口部を内視鏡の軸心から特定方向の一側にオフセットさせることができる。さらに、内視鏡用フードと内視鏡の先端部の軸方向における相対位置を調整することで、傾斜面における内視鏡の先端の角部の当接位置を調整し、内視鏡用フードの先端の開口部のオフセット量を調整することが可能となるため、内視鏡のカメラの撮像画面における内視鏡用フードの映り方を調整することができる。
また、本発明の内視鏡用フードにおいて、前記本体の内周面における前記特定方向の他側に設けられ、前記内視鏡の一部を収容する凹部を備えることが好ましい。
これによれば、内視鏡に対して傾斜した際の内視鏡用フードの曲げ変形を抑制することが可能となるため、内視鏡用フードの内視鏡への装着および軸方向の相対位置の調整を容易にすることができる。
また、本発明の内視鏡用フードにおいて、前記凹部は、周方向の両側の縁部が前記内視鏡の外周面に当接するように構成されることが好ましい。
これによれば、内視鏡用フード内視鏡に対して傾斜した際に、内視鏡の外周面によって凹部を押し広げるように弾性変形させることが可能となるため、凹部側の内視鏡用フードの後端部を軸心側に引き寄せるように弾性変形させることができる。すなわち、内視鏡用フードの後端部における径方向の突出量を低減し、後端部の腸壁等への引っ掛かりを軽減することができる。
また、本発明の内視鏡用フードにおいて、前記凹部は、前記本体の軸方向に連続する溝状に構成されることが好ましい。
これによれば、内視鏡に対して傾斜した際の内視鏡用フードの凹部側の弾性変形を軸方向において略均一化し、内視鏡用フードの内視鏡への装着および軸方向の相対位置の調整を容易にすることができる。また、軸方向の適度な範囲に亘って内視鏡の外周面と凹部を接触させることが可能となるため、傾斜状態の内視鏡用フードを内視鏡の先端部に安定的に保持させることができる。
また、本発明の内視鏡用フードにおいて、前記本体の後端における前記特定方向の一側に切り欠き部を備えることが好ましい。
これによれば、内視鏡用フードの傾斜面側の後端部と内視鏡の外周面の接触を抑制し、内視鏡に対して傾斜した際の内視鏡用フードの曲げ変形を抑制することが可能となるため、内視鏡用フードの内視鏡への装着および軸方向の相対位置の調整を容易にすることができる。
また、本発明の内視鏡用フードにおいて、前記本体の外周面における前記特定方向の他側に設けられ、紐状部材を係止可能な凹凸形状を備えることが好ましい。
これによれば、紐状部材を備える牽引具等を内視鏡の外部に係止して付随させる場合に、紐状部材が挿通されたシース等の先端を傾斜状態の内視鏡用フードによって先端側から遮蔽することが可能となるため、消化管内等への挿入時におけるシース等の引っ掛かりを防止することができる。
本発明の内視鏡用フードによれば、撮像画面における映り方を調整することが可能という優れた効果を奏し得る。
AおよびBは本発明の一実施形態に係る内視鏡用フードの斜視図である。 Aは内視鏡用フードの正面図である。Bは内視鏡用フードの背面図である。 Aは内視鏡用フードの正面を左側に向けた底面図である。Bは図2AのI-I線断面図である。 Aは図2AのII-II線断面図である。Bは図2AのIII-III線断面図である。 AおよびBは内視鏡用フードを内視鏡に装着した状態を示した概略図である。 AおよびBは内視鏡用フードを内視鏡に装着した状態を示した概略図である。 AおよびBは内視鏡用フードを内視鏡に装着した状態を示した概略図である。 A~Cは内視鏡のカメラによる撮像画面を示した概略図である。 係止凸部の使用方法を示した概略図である。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
図1AおよびBは、本発明の一実施形態に係る内視鏡用フード1(以下、フード1)の斜視図である。なお、図1Aはフード1を正面側(先端側)の下方から見た斜視図であり、図1Bはフード1を背面側(後端側)の上方から見た斜視図である。また、図2Aはフード1の正面図であり、図2Bはフード1の背面図である。また、図3Aはフード1の正面を左側に向けた底面図であり、図3Bは図2AのI-I線断面図である。また、図4Aは図2AのII-II線断面図であり、図4Bは図2AのIII-III線断面図である。
フード1は、人体の消化管内等に挿入されて内部の観察や病変部に対する処置を行う内視鏡の先端部に装着されて使用されるものである。より詳細には、フード1は、内視鏡の消化管内等に挿入される部分の先端部に外嵌されるものである。そして、フード1は、内視鏡の先端部に対して傾斜した状態で装着されることで、先端開口部1aを内視鏡の軸心に対してオフセットさせるように構成されている。
フード1は、略円形状の先端開口部1aおよび後端開口部1bを有する円筒状の本体10を備えている。この本体10は、例えばシリコーンゴムやポリ塩化ビニル等の柔軟且つ透明(または半透明)な弾性材料(エラストマー)から構成されている。本体10の外周面11の先端側には、内視鏡の狭隘部への挿入を容易にすべく、先端側に向けて漸次縮径する先端側テーパ部11aが設けられている。また、外周面11の後端側にも、腸壁等への引っ掛かりを防止すべく、後端側に向けて漸次縮径する後端側テーパ部11bが設けられている。
フード1の先端である先端面12、およびフード1の後端である後端面13は、フード1(本体10)の軸心Cに対して直行する面となっている。また、先端面12および後端面13の外周側の角部12a、13aには、比較的大きめの丸みが設けられ、消化管内の組織等と接触した場合にもこれを傷めにくいようになっている。
後端面13における軸心Cに直行する特定方向の一側(本実施形態では、上下方向の上側)には、切り欠き部14が設けられている。この切り欠き部14は、フード1が内視鏡の先端部に対して傾斜している場合に、内視鏡との干渉を避けるための部分である。切り欠き部14は、後端面13を先端側に向けて部分的に切り欠く(窪ませる)ようにして設けられ、平面視で放物線状の輪郭を呈する形状に構成されている。なお、本実施形態では、後端面13において周方向に(軸心C周りに)約90°の範囲を占めるように切り欠き部14を設けている。
外周面11にはまた、外周側に向けて突出する係止凸部15が設けられている。この係止凸部15は、内視鏡に付随して消化管内等に挿入される紐状部材を係止するためのものである。係止凸部15は、周方向を長手方向とする湾曲した長方形板状に構成されている。また、係止凸部15の先端側の側面15aは、紐状部材と接触する面であり、底面視で先端側が凸となる放物線状の輪郭を呈する曲面状となっている。
本体10の内周面16には、軸方向に沿って内径が略一定に構成された先端側の等径部16aと、等径部16aよりも内径が拡大された後端側の拡径部16bと、が設けられている。等径部16aは、後端側が内視鏡と篏合する部分であり、先端側がフード1によって囲まれた空間を形成する部分となっている。等径部16aは、軸方向においてフード1の全長の約3/4の範囲に設けられている。拡径部16bは、内視鏡の外周面との間に隙間を設けるための部分であり、軸方向においてフード1の全長の約1/4の範囲に設けられている。
等径部16aの後端側には、複数(本実施形態では、9つ)の接触凸部16cが設けられている。この接触凸部16cは、周方向を長手方向とする湾曲した細長い長方形板状に構成されており、頂面16c1が内視鏡の外周面と接触する接触面となっている。そして、等径部16aの頂面16c1における内径は、対応する内視鏡の先端部の外径と略同一またはやや小さい径に設定されている。
すなわち、本実施形態では、等径部16aの内周面を全体的に内視鏡の外周面に接触させるのではなく、接触凸部16cの頂面16c1において部分的に接触させることで、挿入性を阻害することなく、適切な篏合力が得られるようにしている。
等径部16aにはまた、蒲鉾状に構成された複数(本実施形態では、4つ)の排水溝16dが設けられている。この排水溝16dは、内視鏡の送水ノズルから送出された水が、フード1の等径部16aの先端側と内視鏡の先端面に囲まれた空間内に溜まらないように排出するためのものである。
排水溝16dは、先端面12からフード1の全長の約1/4後端側の位置から等径部16aの後端まで軸方向に沿って連続するように設けられ、拡径部16b内と連通している。また、排水溝16dの中間部からやや後端側の位置には、本体10の厚さ方向に貫通する排水孔16eが設けられている。従って、等径部16aの先端側と内視鏡先端面に囲まれた空間内の水は、排水溝16dから拡径部16bまたは排水孔16eを介して、フード1の外部に排出されるようになっている。また、各排水溝16dは、周方向において均等に配置されている。
さらに、等径部16aには、先端側に向けて漸次軸心Cに近接するように傾斜した傾斜面17が設けられている。この傾斜面17は、内視鏡の先端の角部と当接することで、フード1を内視鏡に対して傾斜させるためのものである。傾斜面17は、特定方向の一側(本実施形態では、上下方向の上側)において等径部16aを部分的に突出させるようにして設けられている。
具体的に傾斜面17は、周方向を軸方向とする湾曲した三角柱状の傾斜凸部16fの頂面16f1から構成されている。従って、傾斜面17は、周方向に沿った曲面状となっている。傾斜面17は、軸方向においてフード1の中間部よりもやや先端側の位置からフード1の全長の約1/4の長さに亘って設けられている。また、傾斜面17は、周方向において約69°の範囲を占めるように設けられている。傾斜面17の後端は、1つの接触凸部16cの頂面16c1と連続している。また、傾斜面17のその他の端部には丸みが設けられ、隣接する傾斜凸部16fの各側面16f2~16f4と連続している。
本体10の内周面16にはまた、特定方向の他側(本実施形態では、上下方向の下側)において、軸方向に連続する蒲鉾状の凹部18が設けられている。この凹部18は、フード1が内視鏡の先端部に対して傾斜している場合に、内視鏡の一部を収容するための部分である。凹部18は、先端面12から後端面13にかけて、すなわちフード1の全長に亘って軸方向に連続する溝状に構成されている。本実施形態では、拡径部16bの厚さを特定方向の他側において部分的に等径部16aと同等の厚さとすることで、凹部18を後端面13まで到達させるようにしている。
凹部18の底面18aは、軸方向に垂直な横断面において放物線状の輪郭を呈する曲面状に構成されている。また、凹部18は、周方向において約66°の範囲を占めるように設けられている。これにより、凹部18の周方向の両側の縁部18b、18cは、内視鏡の外周面と当接可能な位置に配置されている。
上述の接触凸部16c、傾斜面17(傾斜凸部16f)および凹部18は、周方向において排水溝16dの間に配置されている。接触凸部16cは、凹部18が設けられていない3か所において、3つずつが軸方向に略等間隔で配置されている。また、傾斜凸部16fは、特定方向の一側における最も先端側の接触凸部16cと一体的に設けられている。
図5AおよびB、図6AおよびBならびに図7AおよびBは、フード1を内視鏡100に装着した状態を示した概略図である。なお、図5A、図6Aおよび図7Aは、図2AのI-I線断面図に相当する断面図である。また、図5B、図6Bおよび図7Bは、フード1および内視鏡100を先端側から見た図である。
この例の内視鏡100は、先端面101にカメラの対物レンズ110と、処置具の出口である鉗子出口111と、対物レンズ110の洗浄用の送気・送水ノズル112と、病変部等の洗浄用の副送水口113と、照明用の2つのライトガイド114と、が設けられている。そして、対物レンズ110は内視鏡の軸心C1から外周側にオフセットして配置され、鉗子出口111は、軸心C1を挟んで対物レンズ110の反対側に配置されている。
図5AおよびBに示されるように、フード1の装着は、内視鏡100の先端部を後端開口部1bからフード1内に挿入することで行われる。このとき、内視鏡100の軸心C1に対して、対物レンズ110と同じ側に傾斜面17(傾斜凸部16f)を配置するようにする。
内視鏡100の先端部がフード1内に挿入されることで、接触凸部16cの頂面16c1が内視鏡100の外周面102と接触して篏合する。これにより、フード1の軸心Cと内視鏡100の先端部の軸心C1が略一致した状態となる。この状態から、さらに内視鏡100を先端側に向けて押し進めると、内視鏡100の先端の角部103が傾斜面17に当接する。そして、角部103が傾斜面17に当接した状態でさらに内視鏡100を先端側に向けて押し進めることで、フード1を内視鏡100の軸心C1に対して傾斜させ、先端開口部1aを内視鏡100の軸心C1から対物レンズ110側にオフセットさせることができる。
図6AおよびBは、内視鏡100の角部103を傾斜面17の軸方向における略中間の位置に当接させた状態を示している。角部103が傾斜面17に当接することで、傾斜面17は角部103に押され、フード1の先端側と共に内視鏡100の軸心Cから離隔する方向に移動する。これにより、フード1は、内視鏡100の軸心C1に対して傾斜した状態となり、先端開口部1aが内視鏡100の軸心C1から傾斜面17側にオフセットされる
従って、傾斜面17を内視鏡100の軸心C1に対して対物レンズ110と同じ側に配置しておくことで、フード1の先端における軸心Cを対物レンズ110の光学中心に近接させることができる。これにより、内視鏡100の備えるカメラの撮像画面において、先端開口部1aを全体的に映し出させることが可能となる。
なお、接触凸部16cの頂面16c1は、内視鏡100の外周面102と篏合しているため、フード1は単に傾斜するのではなく、弾性変形した状態で傾斜することとなる。本実施形態では、切り欠き部14および凹部18を設けることで、フード1の弾性変形を調整している。
具体的には、切り欠き部14によってフード1の後端部と内視鏡の外周面102の接触を抑制すると共に、傾斜面17とは反対側の内視鏡100の先端部の一部を凹部18内に収容することで、フード1における軸心Cに対する曲げ変形を抑制するようにしている。さらに、凹部18をフード1の全長に亘って連続する溝状に構成することで、フード1の凹部18側の弾性変形を軸方向において略均一化し、局部的な変形が生じるのを抑制している。
図7AおよびBは、図6AおよびBに示される状態からさらに内視鏡100を先端側に向けて押し進め、内視鏡100の角部103を傾斜面17の略最先端の位置に当接させた状態を示している。この状態では、図6AおよびBに示される状態よりもフード1の傾斜が大きくなっており、先端開口部1aのオフセット量も図6AおよびBに示される状態よりも大きくなっている。
すなわち、本実施形態では、角部103と傾斜面17の当接によりフード1を傾斜させるようにすることで、角部103と傾斜面17の接触位置の調整、すなわち内視鏡100に対するフード1の軸方向位置の調整によって先端開口部1aのオフセット量を任意に調整することを可能としている。また、上述のように本実施形態では、切り欠き部14および凹部18によって傾斜状態のフード1における弾性変形を抑制しているため、フード1の軸方向位置の調整も容易且つスムーズに行うことが可能となっている。
さらに本実施形態では、凹部18を軸方向に連続する溝状に構成すると共に、フード1の傾斜が大きくなった場合に内視鏡100の外周面102が凹部18の両側の縁部18b、18cに当接するように構成することで、フード1の後端部における径方向の突出量を低減するようにしている。
具体的には、内視鏡100の外周面102が凹部18の両側の縁部18b、18cに当接し、凹部18を押し広げるようにフード1を弾性変形させることで、フード1の傾斜面17とは反対側の後端部が軸心C側に引き寄せられるようになっている。これにより、フード1の傾斜の増大と共に増大するフード1の後端部の径方向の突出を抑制し、内視鏡100の操作の妨げとなるフード1による引っ掛かり等を軽減することが可能となる。
また、凹部18を軸方向に連続する溝状に構成することで、軸方向の適度な範囲に亘って凹部18を内視鏡100の外周面102に沿わせ、接触させることが可能となる。これにより、傾斜状態でありながらも、安定的にフード1を内視鏡100の先端部に保持させることができる。
なお、図6AおよびBでは、理解を容易にすべく、弾性変形していないフード1を記載している。また、図7AおよびBでは、弾性変形した状態のフード1を記載しているが、フード1の変形状態は必ずしも正確なものではない。
図8A~Cは、内視鏡100のカメラによる撮像画面を示した概略図である。このうち、図8Aは、図5AおよびBに示される状態における撮像画面を示している。上述のように、カメラの対物レンズ110は内視鏡100の軸心C1からオフセットして配置されているため、フード1の軸心Cが内視鏡100の先端部の軸心C1が略一致している状態では、フード1の先端開口部1aが撮像画面の中心からずれた位置に映し出されることとなる。
医師等の内視鏡100の使用者は、撮像画面を参照しながら、フード1の位置を軸方向にずらすことによって先端開口部1aの映し出される位置を調整することができる。この例では、図8Aに示す状態からフード1を後端側に移動させることによって、先端開口部1aの映し出される位置を撮像画面の中心に向けて移動させることができる。
そして、フード1が適切な軸方向位置に配置されることで、図8BまたはCに示されるように、先端開口部1aが全体的に撮像画面内に映し出されることとなる。このように、先端開口部1aを全体的に撮像画面内に映し出すことにより、内視鏡100の使用者は、各種処置具120の突出量を撮像画面から容易に把握することが可能となる。
例えば、図8Bに示される状態では、処置具120はフード1の先端面12よりも先に突出しているため、このまま内視鏡100の先端部を移動させると、消化管内の組織等を傷つける可能性がある。一方、図8Cに示される状態では、処置具120はフード1内に収容されているため、内視鏡100の先端部を安全に移動させることができる。
また、フード1は、軸方向の相対位置の調整で先端開口部1aのオフセット量を調整可能であるため、汎用性の高いものとなっている。すなわち、フード1は、内視鏡100の先端部の外径がフード1を篏合可能な外径であれば、機種ごとの対物レンズ110の位置の違いによらず、先端開口部1aを撮像画面内に適切に映し出すことが可能となっている。
図9は、係止凸部15の使用方法を示した概略図である。内視鏡100には一般に鉗子チャネルが1つしか設けられていないため、例えば内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)において病変部を高周波ナイフ等で切除する際に病変部を牽引して視野を確保するための牽引具200は、内視鏡100の外部に係止させて内視鏡100と共に消化管内等に挿入される。係止凸部15は、この牽引具200の紐状部材201を係止させるものである。
図9に示されるように、牽引具200は、紐状部材201と、紐状部材が進退自在に挿通されるシース202を備えている。紐状部材201は、中間部がシース202の先端から突出されることでループ状(輪状)の係止輪201aを構成している。この係止輪201aは、病変部等を把持するクリップ等に係止される部分であり、牽引具200の後端側の操作部(図示省略)によって紐状部材201をシース202に対して進退させることで大きさを変更可能となっている。
牽引具200の内視鏡100への固定は、フード1を係止輪201a内に挿入した後に、紐状部材201をシース202に対して後退させて、フード1を係止輪201aで適度に締め付けることによって行われる。このとき、シース202の先端をフード1よりも後端側に配置し、係止凸部15の先端側の側面15aに係止輪201aを係止させることで、係止輪201aのずれを防止して安定的に係止させることができる。
本実施形態では、係止凸部15を傾斜面17の反対側に設けることで、シース202を傾斜面17側に配置するようにしている。これにより、傾斜したフード1によってシース202の先端を先端側から遮蔽することが可能となるため、内視鏡100の先端部を先端側に向けて移動させる際に、シース202の先端が消化管内の組織等に引っかかるのを防止することができる。
このように、本実施形態では、係止凸部15の配置の工夫によってフード1の傾斜を有効活用し、内視鏡100に付随する牽引具200の先端の引っ掛かりを防止している。牽引具200の付随する内視鏡100の消化管内等への挿入は、内視鏡100単独の場合よりも困難となるが、本実施形態によれば、牽引具200の付随する内視鏡100であっても消化管内等へ容易且つ安全に挿入することが可能となる。
なお、係止凸部15に代えて、例えば溝状の係止凹部を設け、この係止凹部内に係止輪201aの一部を収容して係止させるようにしてもよい。また、係止凸部15または係止凹部の形状および個数は、特に限定されるものではなく、適宜の凹凸形状を採用することができる。また、係止凸部15または係止凹部は、牽引具200以外の処置具が係止されるものであってもよい。また、牽引具200等を付随させる必要がない場合には、係止凸部15または係止凹部を省略してもよいことは言うまでもない。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の内視鏡用フードは、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、フード1の各部の形状および配置は、上述の実施形態において示した形状および配置に限定されるものではなく、既知の種々の形状および配置を採用することができる。
また、上述の実施形態において示した作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したものに過ぎず、本発明による作用および効果は、これらに限定されるものではない。
1 内視鏡用フード
10 本体
14 切り欠き部
15 係止凸部
16 内周面
17 傾斜面
18 凹部
18b、18c 凹部の縁部
100 内視鏡
102 内視鏡の外周面
103 内視鏡の先端の角部
C 内視鏡用フード(本体)の軸心

Claims (6)

  1. 内視鏡の先端部に外嵌される筒状の本体と、
    前記本体の内周面に設けられ、前記本体の先端側に向けて前記本体の軸心に漸次近接する傾斜面と、を備え、
    前記傾斜面は、前記本体の軸心に直行する特定方向の一側において前記内視鏡の先端の角部が当接する位置に設けられることを特徴とする内視鏡用フード。
  2. 請求項1に記載の内視鏡用フードにおいて、
    前記本体の内周面における前記特定方向の他側に設けられ、前記内視鏡の一部を収容する凹部を備えることを特徴とする内視鏡用フード。
  3. 請求項2に記載の内視鏡用フードにおいて、
    前記凹部は、周方向の両側の縁部が前記内視鏡の外周面に当接するように構成されることを特徴とする内視鏡用フード。
  4. 請求項2または3に記載の内視鏡用フードにおいて、
    前記凹部は、前記本体の軸方向に連続する溝状に構成されることを特徴とする内視鏡用フード。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の内視鏡用フードにおいて、
    前記本体の後端における前記特定方向の一側に切り欠き部を備えることを特徴とする内視鏡用フード。
  6. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の内視鏡用フードにおいて、
    前記本体の外周面における前記特定方向の他側に設けられ、紐状部材を係止可能な凹凸形状を備えることを特徴とする内視鏡用フード。
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