JP2022089643A - 情報処理システム、データ転送方法およびデータ転送プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】レプリケーションにおいて、スナップショットレプリケーションと同等水準のRPO・転送量要件に対応させること。【解決手段】正サイトを提供する第1のストレージシステムと、副サイトを提供する第2のストレージシステムとを備え、前記第1のストレージシステムは、前記第1のストレージシステムが有するデータボリュームに対する処理の履歴を前記第2のストレージシステムに転送することでレプリケーションを実行可能であり、前記処理の履歴を複数まとめて転送することが可能であり、まとめて転送する複数の前記処理の履歴に含まれる複数の書き込みアクセスの履歴が、前記データボリューム上のアドレスを重複して指定する場合に、前記データボリューム上のアドレスを重複して指定する複数の書き込みアクセスの履歴を統合して転送する。【選択図】図4
Description
本発明は、レプリケーションを実行する情報処理システム、データ転送方法およびデータ転送プログラムに関する。
重要なデータを取り扱う情報処理システムでは、正ストレージシステムと副ストレージシステムの組としてストレージを構成し、正副ストレージを同期させて両者に同一のデータを保管することで、障害発生時のデータの喪失を防ぐことがある。
正副ストレージ間でデータの同期を保つため、正ストレージでホストI/Oにより発生したデータ更新を、逐一副ストレージへ反映させる(レプリケーション)。レプリケーションの方式としては、同期レプリケーションと非同期レプリケーションが知られる。
同期レプリケーションでは、ホストI/Oが発生するたびに副ストレージに更新内容を反映させ、反映が完了するまではI/Oの完了をホストに通知しない。非同期レプリケーションでは、ホストI/Oとは独立したタイミングで副ストレージへ更新が反映される。
非同期レプリケーションの種別としては、連続レプリケーションとスナップショットレプリケーションが広く知られる。スプリッタ式の連続レプリケーションでは、ホストI/Oが正ストレージで処理されると同時に、I/Oスプリッタ等を介して正ストレージから副ストレージへ転送される。ジャーナル式の連続レプリケーションでは、正ストレージで受け付けられたホストI/Oのログをジャーナルとして記録し、特定のタイミングでジャーナルを副ストレージへ転送する。スナップショットレプリケーションでは、特定のタイミングで正ストレージのスナップショットが作成され、副ストレージへ転送される。
連続レプリケーションの特徴は、正ストレージの更新をI/O単位で副ストレージへ転送するため、RPO(Recovery Point Objective)が短いという点にある。一方で、スナップショットレプリケーションの特徴は、ある期間の更新内容をまとめて副ストレージへ転送するため、通信量が抑えられるという点にある。
正副ストレージ間が専用回線で接続される場合、転送量の制約が厳しくないため、連続レプリケーションによってRPOを短く保つことが好ましい。一方で、正副ストレージ間がWAN(Wide Area Network)等共用回線で接続される場合は、第三者の通信状況に応じて利用可能な帯域が変化するため、連続レプリケーションでは転送量過多となる可能性がある。そのような構成では、転送量を抑えられるスナップショットレプリケーションが好まれる。
ただし、共用回線経由のレプリケーションでは、回線環境、あるいは転送量が常に変化するため、両レプリケーション方式の間に絶対的な優劣関係は存在せず、状況に応じて、方式を使い分けることが望ましい。特許文献1にて開示された発明では、ストレージの利用状況や回線環境に応じて、連続レプリケーションとスナップショットレプリケーションを切り替えることで、RPOと転送量の最適化を図っている。
しかしながら、上記特許文献1の技術では、両レプリケーション方式をストレージシステムに実装する必要があり、また、ユーザの観点でも、連続レプリケーション・スナップショットレプリケーションの両モードについて動作設定をする必要があり、人的リソースの負担が大きい。
そこで、本発明では、ジャーナル式の連続レプリケーションをベースに、実装上の変更、ならびにユーザの構成保守負担を最小限に抑えつつ、通常の連続レプリケーションから、スナップショットレプリケーションと同等水準に至るまで、RPO・転送量を動的に可変させる方法を提案する。
代表的な本発明の情報処理システム、データ転送方法およびデータ転送プログラムの一つは、正サイトを提供する第1のストレージシステムと、副サイトを提供する第2のストレージシステムとを備え、前記第1のストレージシステムは、前記第1のストレージシステムが有するデータボリュームに対する処理の履歴を前記第2のストレージシステムに転送することでレプリケーションを実行可能であり、前記処理の履歴を複数まとめて転送することが可能であり、まとめて転送する複数の前記処理の履歴に含まれる複数の書き込みアクセスが、前記データボリューム上のアドレスを重複して指定する場合に、前記データボリューム上のアドレスを重複して指定する複数の書き込みアクセスの履歴を統合して転送することを特徴とする。
本発明を、レプリケーションに適用することで、実装上の変更、ならびにユーザの構成保守負担を最小限に留めながらも、スナップショットレプリケーションと同等水準のRPO・転送量要件に対応させることが可能となる。
前記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
なお、以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされており、本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能であり、特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
また、以下に説明する実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、実施例の中で説明されている要素の組み合わせの全てが、発明の解決手段に必須であるとは限らない。
以降の説明における用語法について、以下に特記事項を示す。
第一に、正サイトもしくは副サイトのストレージシステムに確保された論理ボリュームのうち、ジャーナル格納のために予約されたものを「JVOL」と総称する。また、正サイトのストレージシステムに確保された論理ボリュームのうち、データ格納のために予約されたものを「PVOL」、副サイトのストレージシステムに確保された論理ボリュームのうち、データ格納のために予約されたものを「SVOL」とそれぞれ総称する。「JVOL」「PVOL」「SVOL」は単一の論理ボリュームを指すとは限らず、複数の論理ボリュームに跨って処理が実行される場合もある。
第二に、正サイトならびに副サイトにそれぞれ存在するCPU(Central Processing Unit)やメモリ、JVOL等のコンポーネントについて、正副サイトの区別を付けずに言及することがあるが、そのような場合は、文脈に応じて適切なサイトのコンポーネントを指すものとする。
第三に、キャッシュ機構を備えた周辺装置とのI/Oについて、当該装置から直接I/Oを要求するものとして言及することがあるが、そのような場合は、キャッシュ機構が適切に動作し、適宜キャッシュからのI/Oが実行されるものとする。
第四に、メモリやストレージ装置上の領域を解放する処理について言及することがあるが、ストレージ装置がSSD(Solid State Drive)によって構成されている等、装置の構造や装置の制御ソフトウェアの実装によっては、実際の解放処理は保留され、論理的に当該領域が解放されたものとして記録されるのみに留まることもある。
第五に、処理手順の説明において、処理で使用したメモリ領域を解放せずに終了するよう規定することがあるが、使用済みメモリ領域の解放については、GC(Garbage Collection)等の機構により適切に処理されるものとする。
第六に、「プログラム」を主語として処理を説明することがあるが、そのような場合は、プログラムを実行するプロセッサが、プログラム内に定義された処理内容に応じて、適宜ストレージ等周辺装置に対してI/Oを発行するものとする。なお、プログラムを実行するプロセッサが指定されていない場合は、実行環境に応じて適切なプロセッサがプログラムを実行するものとする。
第七に、コンポーネント間でデータやコマンドを「転送」もしくは「発行」すると記述された場合は、「転送」もしくは「発行」の主体となるプロセッサ等が、状況に応じて適切な通信経路を選択し、当該経路上で「転送」もしくは「発行」処理を実行したのち、データやコマンドを受信するコンポーネントが受信完了を通知するまでの通信動作全体を指すものとする。
まず、本発明の概要について説明する。
本発明のレプリケーションでは、正サイトのストレージ内にジャーナルボリュームを設け、正サイトのホストがストレージに対して発行したI/Oをデータボリュームに反映させると同時に、当該I/Oのジャーナルを、ジャーナルボリュームに格納する。ジャーナルボリュームに格納されたジャーナルは副サイトのストレージに転送され、ジャーナルの内容が副サイトのデータボリュームに反映される。
本発明のレプリケーションでは、正サイトのストレージ内にジャーナルボリュームを設け、正サイトのホストがストレージに対して発行したI/Oをデータボリュームに反映させると同時に、当該I/Oのジャーナルを、ジャーナルボリュームに格納する。ジャーナルボリュームに格納されたジャーナルは副サイトのストレージに転送され、ジャーナルの内容が副サイトのデータボリュームに反映される。
本発明では、正サイトのジャーナルボリュームに格納されたジャーナルに対して、コンパクションを実施することにより、転送量を抑制する方法を提案する。コンパクションの具体的な手法としては、同一アドレスへの複数の書き込みアクセスについて同一時刻に発生したものとみなし、新しく書き込まれたデータのみを残し、古いデータはジャーナルから取り除き、副サイトに転送しないものとする。この手法により、ジャーナルから書き込みデータの一部が取り除かれて転送量データが削減されることが期待される。
ただし、ジャーナルから取り除かれた書き込み内容を副サイトで復元することは不可能となるため、無制限にジャーナルのコンパクションを実施した場合、転送量は大きく削減されるがRPOが悪化してしまう。
本発明では、副サイトのストレージが正サイトのストレージに対してジャーナルのリードコマンドを発行し、それに応じて正サイトのストレージがジャーナルを転送する形式でのジャーナル転送を想定している。この形式においては、副サイトのストレージがネットワーク環境やストレージ利用状況を監視し、リードコマンドの発行間隔を調整することで、一度に転送するジャーナルの量を変化させることが可能である。
本発明では、副サイトストレージがこのような機構を備えていることを前提として、コンパクション範囲の調整を行う。すなわち、正サイトストレージがリードコマンドを受け取った際、前回リードコマンドの時点から正サイトストレージで蓄積されたジャーナルの範囲内で、コンパクションを実施する。副サイトストレージは、リードコマンドの間隔を拡げることで、より強力なコンパクションを正サイトストレージに対して間接的に要求し、また一方で、リードコマンドを短い間隔で発行することで、コンパクションの効果を実質的に無効化することができる。
コンパクションの対象となるジャーナルの量が十分に多い場合、原理上、コンパクションの効果はスナップショットレプリケーションと同等に近づくことが期待される。
例えば、ある時刻に記録されたジャーナルAと、その5分後に同一アドレスに対して記録されたジャーナルBの間でコンパクションを実施した場合、ジャーナルAの内容は失われ、ジャーナルAのI/O内容を副サイトで独立して復元することは不可能となる。さらに、ジャーナルAの内容が失われているため、ジャーナルAの直後からジャーナルBの直前までの任意の時点で記録されたジャーナルを副サイトで復元した場合、I/Oの順序が逆転してしまう。このため、ジャーナルAとジャーナルBを統合する場合は、ジャーナルAとジャーナルBの間のあらゆる時刻に発生したジャーナルについても、同時に発生したものとしてコンパクションの対象とする必要がある。これは、ジャーナルAの発生時刻を起点として、ジャーナルBの発生時刻における正サイトストレージのスナップショットを作成するのと機能的には等価である。
回線状況やストレージの利用状況に応じて、適宜ジャーナルのコンパクションを実施することで、ジャーナル式の連続レプリケーションを実行しながらも、原理上、スナップショットレプリケーションと同等水準の転送量を実現することができる。
図1は、本実施例に係る情報システムの構成例を示すブロック図を示す。
第1の実施形態の情報処理システムは、正サイト45に設置されたストレージシステム122、副サイト54に設置されたストレージシステム137、ホストコンピュータ48からなり、正サイト45のストレージシステム122は、ホストコンピュータ48に接続されている。正副サイトのストレージシステム間は、ネットワーク128を介して相互に接続される。
ネットワーク128は、通常WAN(Wide Area Network)が想定されるが、LAN(Local Area Network)でもよい。
ホストコンピュータ48は、CPU(Central Processing Unit)134やメモリ140のほか、アプリケーション57の実行に必要な周辺装置を備えたコンピュータ装置であり、アプリケーション57の要求に応じ、接続されたストレージシステム122に対してI/Oコマンドを発行する。
正サイトのストレージシステム122は、ストレージ制御ソフトウェア102を動作させるためのプロセッサ101とメインメモリ143を備える。ストレージ制御ソフトウェア102は、ボリューム73のデータを読み書きすることでホストコンピュータ48に対してストレージ機能を提供するとともに、ストレージシステム122全体を制御する。
正サイトのストレージシステム122は、データの圧縮伸長を実施するアクセラレータを搭載していてもよい。アクセラレータは、PCI Express等のバスを介してCPU102からデータを受け取り、これを圧縮伸長してCPU102に返す。
副サイト54のストレージシステム137は、正サイト45と同じく、プロセッサ104とメインメモリ149上で動作するストレージ制御ソフトウェア102によって制御される。副サイト54のストレージシステム137にもホストコンピュータが接続され、ホストコンピュータに対してストレージ機能が提供されていてもよい。ただし、副サイト54のホストコンピュータに対するストレージ機能は、本実施例の内容に影響を与えないものとする。したがって、以下、副サイト54のホストコンピュータについては記述を省略する。
また、正サイト45のストレージシステム122は、IPU(I/O Processing Unit)86とIPUメモリ152を搭載したIPUパッケージ82を備える。IPUパッケージ82は、例えば、PCI Express等のバスを介してストレージシステム122のCPU102に接続され、相互に通信が可能である。IPU制御ソフトウェア108は、IPUパッケージ82内のメモリ152上で動作し、ストレージシステム122、137間の通信を制御する。
図2は、本実施例に係るジャーナル格納ボリューム構成例を示す。
正サイト45のストレージシステム122がホストコンピュータ48からライトアクセスを受け付ける際、アクセスのログがジャーナルとしてJVOL43に書き込まれる。ジャーナルとは、ライトアクセスによるボリューム73上のデータ操作手順を記録したデータ構造であり、ライトアクセスを受け付けたストレージシステム122以外の第三者であっても、ジャーナルを参照することで、当該I/Oを再現することが可能である。
本発明におけるジャーナルは、JNCB55とJNLデータ61から構成される。なお以降、ジャーナルをJNLと呼称することがある。
JNCB55とは、ライトアクセスのアドレスや順序等、メタデータを記録したデータブロックである。JNCB55には、シーケンス番号と呼ばれる整数値が含まれており、これはライトアクセスが発生した順序を一意に特定可能な単調非減少の値でなければならない。
JNCB55は、格納、読み出し、削除が可能であればいかなるデータ構造によって管理されていても良いが、シーケンス番号からJNCB55を十分高速にルックアップ可能であるものとする。例えば、JNCB55は、図3のようなテーブルによって管理することができる。
JNCB55が指し示すライトアクセスにおいて実際に書き込まれたデータは、JNCB55とは別にJNLデータ61として記録される。JNLデータ61が格納された領域におけるJNLデータ61の位置は、JNCB55内の特定のフィールドにアドレス等として記録されており、JNCB55を参照することで、対応するJNLデータ61をロードすることが可能である。
図3は、本発明におけるJNCBの管理テーブル実装例を示す。
JNCB管理テーブル27には、少なくともシーケンス番号12、タイムスタンプ15、書き込みアドレス18、JNLデータアドレス21の4つのカラムを含む。このほか、ストレージ制御ソフトウェア102が必要とするメタデータのカラムが含まれていてもよい。
シーケンス番号12のカラムには、ジャーナルの順序を一意に特定可能な整数値であるシーケンス番号12が含まれる。ただし、本発明の各実施形態においては、シーケンス番号の書き換えにより、一部JNCB55のシーケンス番号が重複する可能性がある。そのような状態がストレージ制御ソフトウェア102の動作に支障を来す場合は、原シーケンス番号9のカラムを別途作成し、ストレージ制御ソフトウェア102からの参照のため、重複しないシーケンス番号を記録してもよい。
タイムスタンプ15のカラムには、ストレージ制御ソフトウェア102がホストコンピュータ48からI/Oを受け付けた時刻が格納される。この時刻は、通常実時間が用いられるが、単調増加する仮想時間でもよい。
書き込みアドレス18のカラムは、JNCB55に対応するJNLデータ61の書き込み対象となるボリューム73内論理アドレス範囲で初期化される。
JNLデータアドレス21のカラムは、JNCB55に対応するJNLデータ61のアドレスが格納される。これは、当該JNLデータ61がメモリ上のステージング領域123にロードされている場合はそれを指すが、それ以外の場合は、JVOL内の論理アドレスを指していてもよい。
図4は、本実施例に係るジャーナル転送経路を示す。
ホストコンピュータ48からライトアクセスを受け付けた際、正サイト45のストレージシステム122のJVOL43に、JNCB55とJNLデータ61が格納される。副サイト54からのジャーナル転送要求(JNLリードコマンド)に応じて、以下の手順により、正サイト45のJVOL43から副サイト54のJVOL35へ、JNCB55とJNLデータ61が転送される。
第一に、正サイト45のJVOL43に格納されたJNCB55ならびにJNLデータ61が、正サイト45のメインメモリ143内作業領域に読み出される。
第二に、正サイト45のメインメモリ143に読み出されたJNCB55ならびにJNLデータ61が、IPUパッケージ82内のステージング領域123に転送される。
第三に、IPU86によって、JNCB統合プログラム114が実行され、JNLデータ61のコンパクションが実施される。
第四に、正サイト45のIPU86から副サイト54のメインメモリ149へ、JNCB55ならびにコンパクションが適用されたJNLデータ61が転送される。
第五に、副サイト54のメインメモリ149から副サイトJVOL35へ、JNCB55ならびにJNLデータ61が書き込まれる。その後、任意のタイミングで、ジャーナルのリストアプログラム43が呼び出され、リストアが行われる。
図5に、本発明におけるジャーナルコンパクション動作例を示す。
本発明では、同一のアドレスへの書き込みアクセスを統合することで、ジャーナルのコンパクションを実装する。図5において、JNCB[S1]の後に続いてJNCB[S2]に相当する書き込みアクセスがそれぞれ発生したものとする。
JNCB[S1]が指示するジャーナルにおいて書き込まれたアドレス範囲のうち、後半の一部分は、JNCB[S2]が指示するジャーナルにおいて上書きされている。このとき、JNCB[S1]が指示するJNLデータ61の一部を切り詰め、重複部分を削除することで、JNLデータ61の削減が可能である。
ただし、実際のJVOL上では、JNLデータ61は図2のようにJVOL内で連続して配置されており、JNLデータ61の一部を削除してコンパクションを実行すると、大量のデータ移動が発生し非効率的である。
そこで本発明では、図6に示す通り、JNLデータ61を移動させてコンパクションを行うのではなく、JNCB55に対してコンパクション適用後、正サイトから副サイトへJNLデータ61を転送する際に、コンパクション後のJNCB55から参照されない削除済みの領域を転送しないことで転送量を削減する。
図7は、本実施例に係るコントローラメモリ内ブロック図を示す。
正サイト45のメインメモリ143では、ストレージ制御ソフトウェア102が動作している。ストレージを制御するために必要となるストレージ制御ソフトウェア102の基本機能に加えて、本実施例では、JNL転送プログラム(正)105として、正サイト45のメインメモリ143から正サイト45のIPUメモリ152へのジャーナル転送を請け負うプログラムを搭載する。
副サイト54のメインメモリ149では、ストレージ制御ソフトウェア102が動作している。ストレージを制御するために必要となるストレージ制御ソフトウェア102の基本機能に加えて、本実施例では、JNL転送プログラム(副)126として、正サイト45のIPUメモリ152から副サイト54のメインメモリ149へのジャーナル受信を請け負うプログラムを搭載する。
また、副サイト54のメインメモリ149では、受信したジャーナルのリストアを請け負うリストアプログラム43が動作する。
正サイト45のIPUメモリ152では、IPU制御ソフトウェア108が動作している。IPU86を制御するために必要となるIPU制御ソフトウェア108の基本機能に加えて、本実施例では、正サイト45のメインメモリ143からIPUメモリ152へのジャーナル転送を請け負うJNL転送プログラム(IPU)111、ジャーナルコンパクションのエントリポイントとなるJNCB統合プログラム114、JNCB統合プログラム114によってコールされるJNCB更新プログラム117、JNCB更新プログラム117によってコールされるコンパクションプログラム120を搭載する。
また、正サイト45のIPUメモリ152の作業領域には、JNCB55のコンパクションが実行されるステージング領域123が確保されている。
図8は、本実施例に係る正サイトから副サイトへのジャーナル転送フローを示す。
ステップS1101において、副サイト54のCPU105は、正サイト45のIPU86に対して、JNLリードコマンドを発行する。JNLリードコマンドには、転送済みのシーケンス番号が含まれている。
ステップS1102で、正サイトのストレージシステム122に搭載されたIPU86は、同システム内のCPU102に対して、ステップS1101で受信したJNLリードコマンドを転送する。
ステップS1103で、正サイトCPU102は、受信したJNLリードコマンドに含まれる転送済みシーケンス番号から、未転送のシーケンス番号を列挙する。通常、副サイトへ転送済みの最新のシーケンス番号の次の番号から、JVOL43に格納された最新のシーケンス番号までがこれに該当する。CPU102は、未転送シーケンス番号に対応するJNCB55とJNLデータ61を、JVOL43からメインメモリ143にロードする。
なお、ステップS1103において、JNCB55もしくはJNLデータ61が圧縮された状態でJVOL43に格納されている場合は、適宜アクセラレータ等を利用して、圧縮データを伸長する。
ステップS1104で、CPU102は、メインメモリ143にロードされたJNCB55ならびにJNLデータ61を、IPU86に転送する。
ただし、ステップS1104においては、未転送のシーケンス番号に対応するJNCB55ならびにJNLデータ61をすべてIPU86に転送した場合、ステージング領域123の容量が不足する可能性がある。そのような事態を防止するため、正サイト45のIPU86は、ステップS1102においてJNLリードコマンドをCPU102に転送する際、同時にステージング領域123の空き容量をCPU102に通知してもよい。その場合、CPU102は、ステップS1104において、未転送のシーケンス番号に対応するJNCB55ならびにJNLデータ61のうち、ステージング領域123に格納可能なもののみを転送する。
ステップS1105で、IPU86は、CPU102から転送されたJNCB55ならびにJNLデータ61に対して、JNCB統合プログラム114をコールし、ジャーナルのコンパクションを実行する。
ステップS1106において、IPU86は、コンパクション済みのJNCB55ならびにJNLデータ61を、副サイトに転送する。なお、副サイトへの転送にあたって、JNCB55ならびにJNLデータ61に対して圧縮や暗号化等の加工を施してもよい。
ステップS1107において、正サイト45のIPU86は、副サイトに転送した最新のシーケンス番号を、正サイト45のCPU102に通知する。
ステップS1108において、副サイト54のCPU105は、受信したJNCB55ならびにJNLデータ61を、副サイトJVOL35に格納する。
ステップS1109において、正サイト45のCPU102は、IPU86から通知された転送済みシーケンス番号に基づき、副サイトに転送済みのJNCB55ならびにJNLデータ61を、JVOL43から削除する。ただし、実装上の要請に応じて、正サイト45のCPU102は、JNCB55またはJNLデータ61を削除せず、他機能による利用に備え残しておいても良い。
図9は、本発明におけるJNCB統合プログラムの実行フローを示す。
ステップS1201において、JNCB統合プログラム114は、対象コンパクション対象となるJNCB55のうち最古のもののシーケンス番号を、変数S1に代入する。
ステップS1202において、JNCB統合プログラム114は、変数S2をS1+1で初期化する。
ステップS1203において、JNCB統合プログラム114は、変数S2と、ステージング領域123中で最新のシーケンス番号を比較する。もし変数S2が最新のシーケンス番号よりも大きければステップS1212に、それ以外の場合はステップS1204に遷移する。
ステップS1204において、JNCB統合プログラム114は、変数S1とシーケンス番号が同じJNCB55をロードする。以下、当該JNCB55を、JNCB[S1]と呼称する。
ステップS1205において、JNCB統合プログラム114は、変数S2とシーケンス番号が同じJNCB55をロードする。以下、当該JNCB55を、JNCB[S2]と呼称する。
ステップS1206において、JNCB統合プログラム114は、JNCB[S1]のタイムスタンプと、JNCB[S2]のタイムスタンプを比較する。もしタイムスタンプの差が変数TDmaxで定義された値よりも小さい場合は、ステップS1207に遷移する。それ以外の場合は、ステップS1212に遷移する。もし少なくとも一方のJNCB55にタイムスタンプが存在しない、もしくは不正なタイムスタンプが含まれていた場合は、ステップS1212に遷移する。
ステップS1207において、JNCB統合プログラム114は、JNCB[S1]のシーケンス番号と、JNCB[S2]のシーケンス番号を比較する。もしシーケンス番号の差が変数SDmaxで定義された値よりも小さい場合は、ステップS1208に遷移する。それ以外の場合は、ステップS1212に遷移する。
ステップS1208において、JNCB統合プログラム114は、JNCB[S1]の書き込みアドレス範囲と、JNCB[S2]の書き込みアドレス範囲を比較する。もし書き込みアドレス範囲が重複する場合は、ステップS1209に遷移する。それ以外の場合は、ステップS1211に遷移する。
ステップS1209において、JNCB統合プログラム114は、JNCB更新プログラム117を呼び出す。この際、変数S1ならびに変数S2を、JNCB更新プログラム117に対して引数として渡す。
ステップS1210において、JNCB統合プログラム114は、コンパクションプログラム120を呼び出す。この際、変数S1ならびに変数S2を、コンパクションプログラム120に対して引数として渡す。
ステップS1211において、JNCB統合プログラム114は、変数S2をインクリメントする。
ステップS1212において、JNCB統合プログラム114は、変数S1をインクリメントする。
ステップS1213において、JNCB統合プログラム114は、変数S1と、ステージング領域123中の最新のシーケンス番号を比較する。もし変数S1が最新のシーケンス番号よりも大きい場合は、JNCB統合プログラム114を終了する。それ以外の場合は、ステップS1202に遷移する。
図10は、本発明におけるJNCB更新プログラムの実行フローを示す。
ステップS1301において、JNCB更新プログラム117は、変数S3を値S1+1で初期化する。
ステップS1302において、JNCB更新プログラム117は、変数S3と変数S2を比較する。もし変数S3が変数S2よりも大きい場合は、JNCB更新プログラム117を終了する。それ以外の場合は、ステップS1303に遷移する。
ステップS1303において、JNCB更新プログラム117は、変数S3と同じシーケンス番号を持つJNCB55をステージング領域123からロードする。
ステップS1304において、JNCB更新プログラム117は、ステップS1303においてロードされたJNCB55のシーケンス番号を、変数S1と同じ値に更新する。
ステップS1305において、JNCB更新プログラム117は、ステップS1304において更新されたJNCB55を、ステージング領域123に書き戻す。
ステップS1306において、JNCB更新プログラム117は、変数S3をインクリメントする。
図11は、本発明におけるコンパクションプログラムの実行フローを示す。
ステップS1401において、コンパクションプログラム120は、変数S1と同じシーケンス番号を持つJNCB55を、ステージング領域123から読み込む。以下、当該JNCB55を、JNCB[S1]と呼称する。
ステップS1402において、コンパクションプログラム120は、変数S2と同じシーケンス番号を持つJNCB55を、ステージング領域123から読み込む。以下、当該JNCB55を、JNCB[S2]と呼称する。
ステップS1403において、コンパクションプログラム120は、JNCB[S1]の書き込みアドレス範囲のうち、JNCB[S2]の書き込みアドレス範囲と重複する範囲を計算する。
ステップS1404において、コンパクションプログラム120は、JNCB[S1]の書き込みアドレス範囲から、ステップS1403において計算された重複範囲を減算し、JNCB[S1]を更新する。
ステップS1405において、コンパクションプログラム120は、ステップS1404において更新されたJNCB[S1]を、ステージング領域123に書き戻す。
図12は、本発明における副サイト54のCPUによるジャーナルリストアフローを示す。副サイト54のCPU105は、正サイトからJNCB55とJNLデータ61を受信後、任意のタイミングで、本フローにしたがってジャーナルをリストアすることが認められる。
ステップS1501において、副サイト54のCPU105は、正サイト45から受信したJNCB55とJNLデータ61をJVOL35からロードする。
ステップS1502において、副サイト54のCPU105は、JNCB55の情報に従って、JNLデータ61をSVOL38に書き込む。
ステップS1503において、副サイト54のCPU105は、ステップS1502で書き込まれたシーケンス番号の直前のシーケンス番号までを、書き込み完了とし、転送済みシーケンス番号を更新する。次回JNLリードコマンド発行時は、転送済みシーケンス番号として、ステップS1503において書き込みが完了した最後のシーケンス番号が送信される。
ステップS1504において、副サイト54のCPU105は、もしステップS1503で書き込み完了とされたシーケンス番号に対応するJNCB55もしくはJNLデータ61がJVOL35に残っていれば、これらをJVOL35から削除し、領域を解放する。なお、JVOL35へのアクセス回数を低減する等の目的で、JNCB55やJNLデータ61の削除を毎回行うのではなく、一定量のシーケンス番号が処理される毎に行ってもよい。
本発明の第2の実施形態は、図1で示したものと同一のシステム構成を取るが、プログラム構成が一部異なる。
図13は、本実施例に係るコントローラメモリ内ブロック図を示す。
本実施例では、正サイト45のCPU102で動作するJNL転送プログラム(正)105がJNL転送プログラム(正)2105に、正サイト45のIPU86で動作するJNL転送プログラム(IPU)111がJNL転送プログラム(IPU)2111に、副サイト54のCPU105で動作するJNL転送プログラム(副)126がJNL転送プログラム(副)2126に、それぞれ交換されている点で第1の実施形態とはプログラム構成が異なる。
図14に、本実施例に係るジャーナル転送経路を示す。
本実施例では、JNLデータ61をIPUメモリ152に転送せず、正サイト45のメインメモリ143から直接副サイト54のメインメモリ149へ転送する点で第1の実施形態とは異なる。このようなJNLデータ61直接転送の形態とすることで、要求されるIPUメモリ152のサイズを小さく抑えることが可能となる。
図14で示したJNLデータ61直接転送のためには、何らかの形で、IPU86が正副サイトメインメモリ間のデータ転送を制御する機構が必要となる。この機構についての説明は省略するが、典型的には、RDMA(Remote Direct Memory Access)等の技術が用いられる。
図15は、本実施例における正サイトから副サイトへのジャーナル転送フローを示す。
ステップS2101において、副サイト54のCPU105は、正サイト45のIPU86に対して、JNLリードコマンドを発行する。JNLリードコマンドには、副サイト54のCPU105で受信済みのシーケンス番号が含まれている。
ステップS2102において、正サイト45のIPU86は、ステップS2101において受信したJNLリードコマンドを、正サイト45のCPU102に転送する。
ステップS2103において、正サイト45のCPU102は、ステップS2102においてIPU86から通知された転送済みシーケンス番号に基づいて、転送対象のシーケンス番号を特定し、それらに対応するJNCB55をJVOL43からメインメモリ143にロードするが、JNLデータ61についてはJVOL43に格納されたままとする。JNCB55が圧縮された状態でJVOL43に格納されている場合は、適宜アクセラレータ等を利用して、圧縮データを伸長する。
ステップS2104において、正サイト45のCPU102は、ステップS2102においてメインメモリ143にロードされたJNCB55を正サイト45のIPU86に転送する。正サイト45のIPU86は、転送されたJNCB55をステージング領域123に格納する。
ステップS2105において、正サイト45のIPU86は、JNCB統合プログラム114を呼び出し、JNCB55のコンパクションを実行する。
ステップS2106において、正サイト45のCPU102は、転送対象のシーケンス番号に対応するJNLデータ61を、JVOL43からメインメモリ143にロードする。JNLデータ61が圧縮された状態でJVOL43に格納されている場合は、適宜アクセラレータ等を利用して、圧縮データを伸長する。
ステップS2107において、正サイト45のIPU86は、コンパクション済みのJNCB55を副サイト54のCPU105に転送すると同時に、正サイト45のメインメモリ143から、JNLデータ61を副サイト54のメインメモリ149に転送する。なお、副サイトへの転送にあたって、JNCB55ならびにJNLデータ61に対して圧縮や暗号化等の加工を施してもよい。
ステップS2108において、副サイト54のCPU105は、ステップS2107で受信したJNCB55ならびにJNLデータ61を、それぞれJVOL35に格納する。
ステップS2109において、正サイト45のCPU102は、転送済みのJNCB55ならびにJNLデータ61を、JVOL43から削除する。
図16に、本実施例に係る情報システムの構成例を示すブロック図を示す。
本実施例は、IPU86が存在しない点で第1・第2の実施形態とはシステム構成が異なる。IPU86が存在しないため、第1・第2の実施形態においてIPU86が担当していた処理は、正サイト45のCPU102が受け持つ。
図17に、本実施例に係るコントローラメモリ内ブロック図を示す。
本実施例では、第1・第2の実施形態において、IPU86が担当していたジャーナルのコンパクション関連の処理について、正サイト45のCPU102が受け持つ。このため、JNCB統合プログラム114、JNCB更新プログラム117、コンパクションプログラム120は、内容を変えず、正サイト45のメインメモリ143上に搭載される。また、コンパクションのための作業領域となるステージング領域123についても、IPUメモリ152ではなく正サイト45のメインメモリ143上に確保される。
さらに、正副サイトメインメモリでは、ジャーナル転送を受け持つJNL転送プログラム(正)3105ならびにJNL転送プログラム(副)3126がそれぞれ搭載される。
図18に、本実施例に係るジャーナル転送経路を示す。
本実施例では、IPU86が存在しないため、正サイト45のCPU102が正サイト45のメインメモリ143上で各種処理を実行後、JNCB55ならびにJNLデータ61は正サイト45のメインメモリ143から副サイト54のメインメモリ149へ直接転送される。
図19は、本実施例に係る正サイトから副サイトへのジャーナル転送フローを示す。
ステップS3101において、副サイト54のCPU105は、正サイト45のCPU102に対して、JNLリードコマンドを発行する。
ステップS3102において、正サイト45のCPU102は、JNLリードコマンドに含まれる転送済みシーケンス番号をもとに、転送対象のシーケンス番号を決定し、それらに対応するJNCB55ならびにJNLデータ61をJVOL43からメインメモリ143にロードする。
なお、ステップS3102において、JNCB55もしくはJNLデータ61が圧縮された状態でJVOL43に格納されている場合は、適宜アクセラレータ等を利用して、圧縮データを伸長する。
ステップS3103において、正サイト45のCPU102は、JNCB統合プログラム114を呼び出し、JNCB55のコンパクションを実施する。
ステップS3104において、正サイト45のCPU102は、ステップS3102においてメインメモリ143にロードされたJNCB55ならびにJNLデータ61を副サイト54のメインメモリ149に転送する。なお、副サイトへの転送にあたって、JNCB55ならびにJNLデータ61に対して圧縮や暗号化等の加工を施してもよい。
ステップS3105において、副サイト54のCPU105は、ステップS3104において受信したJNCB55ならびにJNLデータ61を、JVOL35に格納する。
ステップS3106において、正サイト45のCPU102は、転送済みのJNCB55ならびにJNLデータ61を、JVOL43から削除する。
上述してきたように、実施例に係る情報処理システムは、正サイトを提供する第1のストレージシステム122と、副サイトを提供する第2のストレージシステム137とを備え、前記第1のストレージシステム122は、第1のストレージシステム122のデータボリュームに対する処理の履歴を前記第2のストレージシステム137に転送することでレプリケーションを実行可能であり、前記処理の履歴を複数まとめて転送することが可能であり、まとめて転送する複数の前記処理の履歴に含まれる複数の書き込みアクセスが、前記データボリューム上のアドレスを重複して指定する場合に、前記データボリューム上のアドレスを重複して指定する複数の書き込みアクセスの履歴を統合して転送する。
かかる構成及び動作により、実装上の変更、ならびにユーザの構成保守負担を最小限に留めながらも、スナップショットレプリケーションと同等水準のRPO・転送量要件に対応させることが可能となる。
かかる構成及び動作により、実装上の変更、ならびにユーザの構成保守負担を最小限に留めながらも、スナップショットレプリケーションと同等水準のRPO・転送量要件に対応させることが可能となる。
また、前記統合では、前記データボリューム上のアドレスを重複して指定する複数の書き込みアクセスを検出し、複数の書き込みアクセスで重複して指定されたアドレスに対する書き込みについては最後に行われた書き込みアクセスの内容以外を無効として、転送する処理の履歴から除外し、前記最後に行われた書き込みアクセスの内容及び重複しないアドレスへの書き込みアクセスの内容を転送することでデータ量を削減する。
具体的には、前記第1のストレージシステムは、前記処理の履歴をジャーナルメタデータとジャーナル本体に分離して管理し、前記複数の書き込みアクセスの履歴統合を前記ジャーナルメタデータに対して適用し、前記ジャーナル本体については転送時に前記ジャーナルメタデータによって参照されない範囲を転送しないことで前記データ量を削減する。
このため、低負荷でデータ量の削減を実現することができる。
具体的には、前記第1のストレージシステムは、前記処理の履歴をジャーナルメタデータとジャーナル本体に分離して管理し、前記複数の書き込みアクセスの履歴統合を前記ジャーナルメタデータに対して適用し、前記ジャーナル本体については転送時に前記ジャーナルメタデータによって参照されない範囲を転送しないことで前記データ量を削減する。
このため、低負荷でデータ量の削減を実現することができる。
具体的な構成として、前記第1のストレージシステム122は、前記データボリュームに対する処理を実行する第1の処理ユニットと、前記第2のストレージシステムとの通信を行う第2の処理ユニットとを備え、前記第2の処理ユニットが、前記書き込みアクセスの履歴の統合を実行することとしてもよい。
かかる構成では、レプリケーションのために設けられた処理ユニット(IPUパッケージ)を有効に活用して、転送量の削減が可能である。
かかる構成では、レプリケーションのために設けられた処理ユニット(IPUパッケージ)を有効に活用して、転送量の削減が可能である。
他の構成として、前記第1のストレージシステム122は、前記データボリュームに対する処理を実行するとともに、前記第2のストレージシステムとの通信を行う第1の処理ユニットと、前記書き込みアクセスの履歴の統合を実行する第2の処理ユニットとを備える構成としてもよい。
かかる構成では、ジャーナルの統合に専用の処理ユニットを割り当て、統合の負荷が他の処理の波及する事態を回避できる。
かかる構成では、ジャーナルの統合に専用の処理ユニットを割り当て、統合の負荷が他の処理の波及する事態を回避できる。
また、前記第1のストレージシステム122は、前記第2のストレージシステム137からの要求を受けたときに、前記記書き込みアクセスの履歴の統合と前記処理の履歴の転送とを実行する。
かかる構成及び動作により、前記第2のストレージシステム137から要求をうけるタイミングに応じてデータ量の削減度合いが異なることになるので、実装上の変更、ならびにユーザの構成保守負担を最小限に抑えつつ、通常の連続レプリケーションから、スナップショットレプリケーションと同等水準に至るまで、RPO・転送量を動的に可変させることができる。
かかる構成及び動作により、前記第2のストレージシステム137から要求をうけるタイミングに応じてデータ量の削減度合いが異なることになるので、実装上の変更、ならびにユーザの構成保守負担を最小限に抑えつつ、通常の連続レプリケーションから、スナップショットレプリケーションと同等水準に至るまで、RPO・転送量を動的に可変させることができる。
また、前記第1のストレージシステム122は、前記データボリューム上のアドレスを重複して指定する複数の書き込みアクセスの全てが当該複数の書き込みアクセスのうち最初に行われたアクセスのタイミングで行われたものとして取り扱うので、統合されたアクセスの間におけるデータの抜けが顕在化する事態を防止できる。
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、かかる構成の削除に限らず、構成の置き換えや追加も可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるプロセッサが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
上述の実施例において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
45:正サイト、48:ホストコンピュータ、54:副サイト、61:JNLデータ、82:IPUパッケージ、101:プロセッサ、104:プロセッサ、108:IPU制御ソフトウェア、114:JNCB統合プログラム、117:JNCB更新プログラム、120:コンパクションプログラム、122:ストレージシステム、 137:ストレージシステム
Claims (9)
- 正サイトを提供する第1のストレージシステムと、
副サイトを提供する第2のストレージシステムと
を備え、
前記第1のストレージシステムは、
前記第1のストレージシステムが有するデータボリュームに対する処理の履歴を前記第2のストレージシステムに転送することでレプリケーションを実行可能であり、
前記処理の履歴を複数まとめて転送することが可能であり、
まとめて転送する複数の前記処理の履歴に含まれる複数の書き込みアクセスの履歴が、前記データボリューム上のアドレスを重複して指定する場合に、前記データボリューム上のアドレスを重複して指定する複数の書き込みアクセスの履歴を統合して転送する
ことを特徴とする情報処理システム。 - 前記統合では、前記データボリューム上のアドレスを重複して指定する複数の書き込みアクセスを検出し、複数の書き込みアクセスで重複して指定されたアドレスに対する書き込みについては最後に行われた書き込みアクセスの内容以外を無効として転送する処理の履歴から除外し、
前記最後に行われた書き込みアクセスの内容及び重複しないアドレスへの書き込みアクセスの内容を転送することでデータ量を削減することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。 - 前記第1のストレージシステムは、前記処理の履歴をジャーナルメタデータとジャーナル本体に分離して管理し、前記複数の書き込みアクセスの履歴の統合を前記ジャーナルメタデータに対して適用し、前記ジャーナル本体については転送時に前記ジャーナルメタデータによって参照されない範囲を転送しないことで前記データ量を削減することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
- 前記第1のストレージシステムは、
前記データボリュームに対する処理を実行する第1の処理ユニットと、
前記第2のストレージシステムとの通信を行う第2の処理ユニットと
を備え、
前記第2の処理ユニットが、前記書き込みアクセスの履歴の統合を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。 - 前記第1のストレージシステムは、
前記データボリュームに対する処理を実行するとともに、前記第2のストレージシステムとの通信を行う第1の処理ユニットと、
前記書き込みアクセスの履歴の統合を実行する第2の処理ユニットと
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。 - 前記第1のストレージシステムは、前記第2のストレージシステムからの要求を受けたときに、前記書き込みアクセスの履歴の統合と前記処理の履歴の転送とを実行することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
- 前記第1のストレージシステムは、前記データボリューム上のアドレスを重複して指定する複数の書き込みアクセスの全てが当該複数の書き込みアクセスのうち最初に行われた書き込みアクセスのタイミングで行われたものとして取り扱うことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
- 副サイトを提供する第2のストレージシステムと接続されて、正サイトを提供する第1のストレージシステムが、
前記第1のストレージシステムが有するデータボリュームに対する処理の履歴を前記第2のストレージシステムに転送することでレプリケーションを実行するステップを含み、
前記処理の履歴を複数まとめて転送することが可能であり、
前記処理の履歴の転送に先立って、
まとめて転送する複数の前記処理の履歴に含まれる複数の書き込みアクセスの履歴が、前記データボリューム上のアドレスを重複して指定する場合に、前記データボリューム上のアドレスを重複して指定する複数の書き込みアクセスの履歴を統合するステップをさらに含む
ことを特徴とするデータ転送方法。 - 副サイトを提供する第2のストレージシステムと接続されて、正サイトを提供する第1のストレージシステムに設けられたプロセッサに、
前記第1のストレージシステムが有するデータボリュームに対する処理の履歴を前記第2のストレージシステムに転送することでレプリケーションを実行するステップを実行させ、
前記処理の履歴を複数まとめて転送することが可能であり、
前記処理の履歴の転送に先立って、
まとめて転送する複数の前記処理の履歴に含まれる複数の書き込みアクセスの履歴が、前記データボリューム上のアドレスを重複して指定する場合に、前記データボリューム上のアドレスを重複して指定する複数の書き込みアクセスの履歴を統合するステップをさらに実行させる
ことを特徴とするデータ転送プログラム。
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