JP2022089233A - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】雑音防止コンデンサや雑音除去用コイルを小容量の安価な物にしながら、火力変動を少なくし使い勝手の良い誘導加熱調理器を提供する。【解決手段】交流電源を直流電源に変換し出力する整流回路2と、調理物を加熱する加熱コイル6を備えた共振回路9と、加熱動作を開始した場合に前記直流電源から電流を前記共振回路9に供給するスイッチング素子10と、前記スイッチング素子10を駆動させる信号を出力する制御手段と、を備え、前記制御手段は、加熱動作を開始した場合に、前記整流回路から出力される整流波形の半波内に前記スイッチング素子10がONになる時間を複数通りに変動させる、誘導加熱調理器。【選択図】 図1
Description
本発明は、誘導加熱調理器(以下IHと言う)のインバータ制御回路に関するものである。
近年、誘導加熱器のインバータから発せられる電気的雑音に対する規制が強化される方向にある。それに対応するための先行技術として特許文献1のようなものがある。
特許文献1の場合、一定の加熱制御をしている間に電力を変動させているため、加熱対象物への熱量も常に変動していた。また雑音成分の小さい加熱モードにおいてもその制御を実施しているため、すべての加熱モードで火力が安定しないという課題があった。
本発明は上記課題を解決するためのものであって、その一様態は、交流電源を直流電源に変換し出力する整流回路と、調理物を加熱する加熱コイルを備えた共振回路と、加熱動作を開始した場合に前記直流電源から電流を前記共振回路に供給するインバータ素子と、前記インバータ素子を駆動させる信号を出力する制御手段と、を備え、前記制御手段は、加熱動作を開始した場合に、前記整流回路から出力される整流波形の半波内に前記スイッチング素子がONになる時間を複数通りに変動させる、誘導加熱調理器とした。
本発明によれば、雑音防止コンデンサや雑音除去用コイルを小容量の安価な物にしながら、火力変動を少なくし使い勝手の良い誘導加熱調理器を提供できる。
以下、本発明の一実施例について図面を用いて詳細に説明する。 以下、図面等を用いて、本発明の実施例1について説明する。以下の説明は本発明の内容の具体例を示すものであり、本発明がこれらの説明に限定されるものではない。本明細書に開示される技術的思想の範囲内において当業者による様々な変更および修正が可能であり、下記の実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。また、本発明を説明するための全図において、同一の機能を有するものは、同一の符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
図1は本発明のインバータ制御回路の一実施例の回路ブロック図で、従来例と同様である。図1において、1は交流の商用電源である。2は整流回路で、複数の整流器で構成され、入力は交流の商用電源1に接続され、商用電源1を整流して直流電源に変換し出力する。チョークコイル3の一端は電流検出回路を介して整流回路2のプラス端子に接続され、他端は平滑コンデンサ4の一端(高圧側端子)と接続され、平滑コンデンサ4の他端は接地される。
5は平滑回路で、チョークコイル3と平滑コンデンサ4とで形成され、整流回路2が出力した直流電源を平滑する。6は加熱コイルで、コンデンサ7に並列に接続され、その一端は平滑コンデンサ4の高圧側端子に接続される。
8はIHジャー炊飯器の内釜で、加熱コイル6の近傍に配置され、加熱コイル6の発生する磁束により誘導加熱される。9は加熱コイル6、コンデンサ7、および内釜8から成る共振回路である。10はスイッチング素子で、コレクタ端子は加熱コイル6の平滑回路5との接続点とは異なる一端に接続され、エミッタ端子は接地され、高速スイッチングされることにより共振回路9すなわち加熱コイル6に高周波電流を流すものである。
11はダイオードで、カソード端子、アノード端子はそれぞれスイッチング素子10のコレクタ端子、エミッタ端子に接続される。12はインバータ部で、スイッチング素子10およびダイオード11で形成される。13はドライブ回路で、出力はスイッチング素子10のベース端子に接続され、入力された信号を駆動に適した駆動電圧に変換してスイッチング素子10を駆動する。
18はマイクロコンピュータで、出力端子OUT1は電力を設定するパルス信号を出力し、トライブ回路13に接続されている。入力端子IN1は後記電流検出手段20に接続され、入力端子IN2は後記電圧検出手段15に接続され、入力端子IN3は後記電源波形0V検出手段に接続され、入力端子IN4はトリガー回路の出力端子に接続される。また、マイクロコンピュータ18は複数の加熱モードを有している。15は電圧検出手段で商用電源1の電圧を検出している。また商用電源を整流した1周期の波形内の任意の電圧も検出することができる。
16は電源波形0V検出手段で商用電源の周波数を検出することができる。20は電流検出手段で、検出部が電源1と整流回路2との間に接続され、出力部がマイクロコンピュータ18の入力端子IN1に接続され、加熱コイル6に流れる電流を検出してマイクロコンピュータ18に入力し、マイクロコンピュータ18はこの電流値からインバータ部12の出力電力の把握や内釜の検出を行う。
次に、内釜8を加熱する場合の動作ついて説明する。先ず、加熱開始前における回路の状態及びマイクロコンピュータ18の動作を説明する。交流の電源が、商用電源1から整流回路2に供給され、整流回路2によって整流され、平滑回路5によって平滑されて直流の電源に変換される。この直流電源は、マイクロコンピュータ18が選択した内釜8を共振回路9、及びこれに繋がるインバータ部12内のスイッチング素子10が駆動された時に、これらの回路に電流を供給するべく準備状態にある。マイクロコンピュータ18は通電され、図示していない使用者からの加熱開始の信号が入力されるまで、出力端子OUT1からアクティブな信号を出力することなく待機している。
次に、加熱開始後の回路及びマイクロコンピュータ18の動作を説明する。使用者の加熱開始の信号がマイクロコンピュータ18に入力されると、マイクロコンピュータ18はその旨を理解し、以下のように加熱動作を開始する。
加熱開始の信号により、マイクロコンピュータ18は出力端子OUT1から内釜8に適した電力設定パルス信号を出力し、この信号はドライブ回路13を経由してインバータ部12内のスイッチング素子10のベースへ伝達され、スイッチング素子10が駆動される。
スイッチング素子10が駆動されることにより、直流電源から共振回路9に電流が供給され、加熱コイル6やスイッチング素子10等に電流が流れ始める。マイクロコンピュータ18の出力端子OUT1から出力される所定の電力により定められるパルス信号のОN時間のみスイッチング素子10に電流が流れ、前述のパルス信号がОFFとなった後にスイッチング素子10のコレクタ端子とエミッタ端子間に発生する電圧即ち共振電圧の0Vを検出するトリガ回路17が動作を始め、その出力がマイクロコンピュータ18の入力端子IN4に伝達される。トリガ回路17の信号がマイクロコンピュータ18に伝達されると、マイクロコンピュータ18はその信号に同期する周波数でパルス信号を出力端子OUT1より出力される。
以後、内釜8が選択されている間は、前記信号はマイクロコンピュータ18の出力端子OUT1→ドライブ回路13→スイッチング素子10→トリガ回路17→マイクロコンピュータ18の入力端子IN4→・・・・・・とループ状に伝達される。これにより、スイッチング素子10がマイクロコンピュータ18によるONタイミングで周期的に駆動されるため、加熱コイル6に高周波電流が持続して流れ、内釜8の加熱が行われる。
電流検出手段20はこの高周波電流に対応して電源1と整流回路2との間に流れる電流を検出してマイクロコンピュータ18の入力端子IN1に入力し、マイクロコンピュータ18は入力された一次電流を適宜処理して、出力電力の把握等を行う。
図2、図3は共振回路9を高周波駆動した場合のスイッチング素子10の電圧電流波形を示したものである。スイッチング素子10のОN時間tは、マイクロコンピュータ18の出力端子OUT1から出力される所定の電力により定められるパルス信号のОN時間により決まるものである。
図3は、共振回路9を高周波駆動したときにONになるスイッチング素子の時間幅が一定の場合を示してる。商用電源1を整流回路2によって整流された半波波形を1サイクルとすると、スイッチング素子10のОN時間tは、前述の1サイクル内は固定の値としている。この時間tを繰り返す実装の場合、基本波は1つの固定周波数となるため、機器から発せられる雑音は大きな値となる。
図3に示すようにスイッチング素子10をОNにする時間をt、t+x1、t‐x2・・・と複数通りに変動させることで基本波の周波数も複数となり機器から発せられる雑音を周波数ごとに分散することが可能となり、雑音の最大値を抑制し、雑音防止コンデンサや雑音除去用コイルを小容量の安価な物にすることができる。
ただし、一定の加熱制御をしている間に電力を変動させているため、加熱対象物への熱量も常に変動していた。また雑音成分の小さい加熱モードにおいても前記制御を実施しているため、すべての加熱モードで火力が安定しない可能性があある。そのため、この時間幅は、マイクロコンピュータ18によって設定された電力以上のとき、商用電源1の整流波形の半波内に行うスイッチング素子10のОN時間をt、t+x1、t‐x2・・・と変動させる。これにより、火力が安定する加熱モードを増やし、使い勝手を改善できる。
1:商用電源、2:整流回路、3:チョークコイル、4:平滑コンデンサ、5:平滑回路、6:加熱コイル、7:コンデンサ、8:内釜、9:共振回路、10:スイッチング素子、11:ダイオード、12:インバータ部、13:ドライブ回路、14:電流検出手段、15:電圧検出手段、16:電源波形0V検出手段、17:トリガー回路、18:マイクロコンピュータ
Claims (2)
- 交流電源を直流電源に変換し出力する整流回路と、
調理物を加熱する加熱コイルを備えた共振回路と、
加熱動作を開始した場合に前記直流電源から電流を前記共振回路に供給するスイッチング素子と、
前記スイッチング素子を駆動させる信号を出力する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、加熱動作を開始した場合に、前記整流回路から出力される整流波形の半波内に前記スイッチング素子がONになる時間を複数通りに変動させる、誘導加熱調理器。 - 請求項1において、
前記制御手段は、加熱動作を開始した場合に、前記制御手段が設定した所定の電力以上において、前記整流回路から出力される整流波形の半波内に前記スイッチング素子がONになる時間を複数通りに変動させる、誘導加熱調理器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020201455A JP2022089233A (ja) | 2020-12-04 | 2020-12-04 | 誘導加熱調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020201455A JP2022089233A (ja) | 2020-12-04 | 2020-12-04 | 誘導加熱調理器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022089233A true JP2022089233A (ja) | 2022-06-16 |
Family
ID=81989233
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020201455A Pending JP2022089233A (ja) | 2020-12-04 | 2020-12-04 | 誘導加熱調理器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022089233A (ja) |
-
2020
- 2020-12-04 JP JP2020201455A patent/JP2022089233A/ja active Pending
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