JP2022089231A - 船外機及びその潤滑油導入方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ギアケースの構成の複雑化を抑制しつつ、機内に潤滑油を容易且つ迅速に導入する。
【解決手段】船外機1は、駆動軸の回転に応じて回転するドライブシャフト9と、ドライブシャフト9の回転に応じて回転するプロペラシャフト10と、ドライブシャフト9の回転をプロペラシャフト10に伝達するギア装置12と、ドライブシャフト9を収容するドライブシャフトハウジング20と、ドライブシャフトハウジング20の下方で側方に膨出し、ギア装置12を収容するギアケース21と、を備え、ギアケース21の内部には、潤滑油が収容されており、プロペラシャフト10は、ギアケース21に収容される部分と機外に露出する部分とを含み、プロペラシャフト10の内部には、ギアケース21の内部と機外の空間Zとの間で潤滑油を流通させる潤滑油通路59が形成されている。
【選択図】 図3
【解決手段】船外機1は、駆動軸の回転に応じて回転するドライブシャフト9と、ドライブシャフト9の回転に応じて回転するプロペラシャフト10と、ドライブシャフト9の回転をプロペラシャフト10に伝達するギア装置12と、ドライブシャフト9を収容するドライブシャフトハウジング20と、ドライブシャフトハウジング20の下方で側方に膨出し、ギア装置12を収容するギアケース21と、を備え、ギアケース21の内部には、潤滑油が収容されており、プロペラシャフト10は、ギアケース21に収容される部分と機外に露出する部分とを含み、プロペラシャフト10の内部には、ギアケース21の内部と機外の空間Zとの間で潤滑油を流通させる潤滑油通路59が形成されている。
【選択図】 図3
Description
本発明は、船外機及びその潤滑油導入方法に関する。
従来、船外機は、回転可能なクランク軸を有するエンジンと、クランク軸の回転に応じて回転するドライブシャフトと、ドライブシャフトの回転に応じて回転するプロペラシャフトと、ドライブシャフトの回転をプロペラシャフトに伝達するギア装置と、ドライブシャフトを収容するドライブシャフトハウジングと、ギア装置を収容するギアケースと、を備えている。例えば、エンジンは、クランク軸が鉛直方向に延びる直立型エンジンである。ギア装置のシフトポジションは、フォワード、リバース、及びニュートラルの間で変化する。プロペラシャフトの回転軸は水平方向に延びており、プロペラシャフトの端部にはプロペラが固定されている。
一般的に、上記のギア装置は、金属歯車によって構成されている。この金属歯車の回転時における異常摩耗や異常騒音の発生を防止するために、通常、ギアケースには潤滑油が導入されている。また、上記のドライブシャフトは、機外の冷却水をエンジンへと圧送するためのウォーターポンプを備えており、ベアリングによって支持されている。一般的に、このベアリングは、ギアケースの内部に導入された潤滑油によって潤滑される。
例えば、特許文献1には、ギアケースの上部に設けられた確認口から潤滑油が流出するまで、ギアケースの下部に設けられた導入口から潤滑油を導入する方法が開示されている。
しかし、上記の従来技術では、ギアケースに導入口と確認口の両方を設ける必要があるため、ギアケースの構成が複雑化する虞がある。また、上記の従来技術では、プロペラの近傍に設けられた導入口及び確認口を開放するためにプロペラを取り外す必要があり、潤滑油の導入作業が複雑化し、その所要時間が長くなる虞がある。
本発明は、以上の背景に鑑み、ギアケースの構成の複雑化を抑制しつつ、機内に潤滑油を容易且つ迅速に導入することが可能な船外機及びその潤滑油導入方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様に係る船外機(1)は、回転可能な駆動軸(57)を有する駆動装置(8)と、前記駆動装置の下方で上下方向に延びており、前記駆動軸の回転に応じて回転するドライブシャフト(9)と、前記ドライブシャフトの下方で水平方向に延びており、前記ドライブシャフトの回転に応じて回転するプロペラシャフト(10)と、前記プロペラシャフトに固定されるプロペラ(11)と、前記ドライブシャフトと前記プロペラシャフトの間に設けられ、前記ドライブシャフトの回転を前記プロペラシャフトに伝達するギア装置(12)と、前記ドライブシャフトを収容するドライブシャフトハウジング(20)と、前記ドライブシャフトハウジングの下方で側方に膨出し、前記ギア装置を収容するギアケース(21)と、を備え、前記ギアケースの内部には、潤滑油が収容されており、前記プロペラシャフトは、前記ギアケースに収容される部分(10A、10B)と機外に露出する部分(10C)とを含み、前記プロペラシャフトの内部には、前記ギアケースの内部と機外の空間(Z)との間で潤滑油を流通させる潤滑油通路(59)が形成されていることを特徴とする。
この態様によれば、ギアケースの内部に潤滑油を導入するための導入口又はギアケースの内部に導入された潤滑油を流出させるための確認口として、プロペラシャフトの潤滑油通路を利用することができる。そのため、ギアケースに導入口と確認口の両方を設ける必要がなくなり、ギアケースの構成の複雑化を抑制することができる。また、プロペラを取り外すことなく潤滑油の導入作業を行うことができるため、潤滑油の導入作業を簡易化し、その所要時間を短縮することができる。
上記の態様において、前記潤滑油通路は、前記プロペラシャフトの端面から前記プロペラシャフトの軸方向に沿って延びる軸方向部分(60)と、前記軸方向部分から前記プロペラシャフトの径方向に沿って前記プロペラシャフトの外周面まで延びる一又は複数の径方向部分(61)と、を含んでいても良い。
この態様によれば、潤滑油通路の構造を過度に複雑化することなく、ギアケースの内部と機外の空間とを適切な位置で連通させることができる。
上記の態様において、前記複数の径方向部分は、前記プロペラシャフトの周方向において等角度間隔となるように、前記プロペラシャフトの軸方向に間隔をおいて形成されていても良い。
この態様によれば、複数の径方向部分が等角度間隔で配置されることで、複数の径方向部分がプロペラシャフトの軸心の上側に集中した状態で潤滑油の導入作業が行われるのを抑制することができる。そのため、ギアケース内に導入された潤滑油の油面の高さをプロペラシャフトの軸心の高さに近づけることができる。また、複数の径方向部分がプロペラシャフトの軸方向に間隔をおいて形成されることで、プロペラシャフトの強度が局所的に低下するのを抑制することができる。
上記の態様において、前記ギアケースには、前記ギア装置を収容するギア室(28)と、前記ギア室から前記ギアケースの端面まで前記プロペラシャフトの軸方向に沿って延びる支持穴(36)と、が形成され、前記プロペラシャフトは、前記支持穴に収容された一対のベアリング(37、38)に支持され、前記複数の径方向部分は、前記一対のベアリングの間で、前記支持穴内に開口していても良い。
この態様によれば、ギア室内に収容されるギア装置だけでなく、支持穴内に収容される一対のベアリングも潤滑油によって十分に潤滑することができる。
上記の態様において、前記プロペラシャフトの機外側の端部には、前記プロペラシャフトの周方向における位置が前記一の径方向部分と重なるように、目印(91)が設けられていても良い。
この態様によれば、目印の高さが所望の高さ(例えば、プロペラシャフトの軸心の高さ)と一致するようにプロペラシャフトを回転させることで、一の径方向部分の高さも所望の高さと一致する。そのため、潤滑油通路が一の径方向部分のみを含んでいても、ギアケース内に導入された潤滑油の油面の高さを所望の高さに近づけることができる。
上記の態様において、前記ドライブシャフトハウジングの側面には、側方凹部(41)が設けられ、前記側方凹部には、冷却水を導入するための給水口(43)が開口するとともに、前記ギアケースの内部に潤滑油を導入するための導入口(44)が前記給水口と隣接して開口し、前記潤滑油通路の機外側の端部には、前記ギアケースの内部に導入された潤滑油を流出させるための確認口(62)が開口していても良い。
この態様によれば、給水口と導入口が一つの凹部内に開口するため、ドライブシャフトハウジングの側面に形成される凹部の数の増加を抑制することができる。これに伴って、機外の水の流れを円滑化することができると共に、船外機の製造コストの上昇を抑制することができる。
上記の態様において、前記潤滑油通路の機外側の端部である後端部には、前記ギアケースの内部に潤滑油を導入するための導入口(101)が開口し、前記ギアケースの前端側には、前記ギアケースの内部に導入された潤滑油を流出させるための確認口(102)が開口していても良い。
この態様によれば、確認口の高さを導入口の高さと一致させるか、又は、導入口の高さに近づけることができる。そのため、導入口から確認口まで潤滑油をスムーズに流動させることができ、潤滑油の液面の高さを均一化しやすくなる。
上記の態様において、前記確認口は、潤滑油の排出口を兼ねていても良い。
この態様によれば、確認口と潤滑油の排出口を別個に加工する場合と比較して、加工部の数を減らすことができるとともに、機外の水の流れを円滑化することができる。
上記の態様において、前記ギアケースの前端側には、前記ギアケースの内部に潤滑油を導入するための導入口(111)が開口し、前記潤滑油通路の機外側の端部である後端部には、前記ギアケースの内部に導入された潤滑油を流出させるための確認口(112)が開口していても良い。
この態様によれば、確認口の高さを導入口の高さと一致させるか、又は、導入口の高さに近づけることができる。そのため、導入口から確認口まで潤滑油をスムーズに流動させることができ、潤滑油の液面の高さを均一化しやすくなる。
上記課題を解決するために、本発明のある態様に係る船外機(1)の潤滑油導入方法は、回転可能な駆動軸(57)を有する駆動装置(8)と、前記駆動装置の下方で上下方向に延びており、前記駆動軸の回転に応じて回転するドライブシャフト(9)と、前記ドライブシャフトの下方で水平方向に延びており、前記ドライブシャフトの回転に応じて回転するプロペラシャフト(10)と、前記プロペラシャフトに固定されるプロペラ(11)と、前記ドライブシャフトと前記プロペラシャフトの間に設けられ、前記ドライブシャフトの回転を前記プロペラシャフトに伝達するギア装置(12)と、前記ドライブシャフトを収容するドライブシャフトハウジング(20)と、前記ドライブシャフトハウジングの下方で側方に膨出し、前記ギア装置を収容するギアケース(21)と、を備え、前記ギアケースの内部には、潤滑油が収容されており、前記プロペラシャフトは、前記ギアケースに収容される部分(10A、10B)と機外に露出する部分(10C)とを含み、前記プロペラシャフトの内部には、前記ギアケースの内部と機外の空間(Z)との間で潤滑油を流通させる潤滑油通路(59)が形成された船外機の潤滑油導入方法であって、前記ギアケースの内部に潤滑油を導入するための導入口(44)又は前記ギアケースの内部に導入された潤滑油を流出させるための確認口(62)として、前記潤滑油通路を利用することを特徴とする。
この態様によれば、ギアケースに導入口と確認口の両方を設ける必要がなくなり、ギアケースの構成の複雑化を抑制することができる。また、プロペラを取り外すことなく潤滑油の導入作業を行うことができるため、潤滑油の導入作業を簡易化し、その所要時間を短縮することができる。
上記の態様において、前記ギアケースの前端側に開口した前記導入口から前記ギアケースの内部に潤滑油を圧送するステップと、前記潤滑油通路の機外側の端部に開口した前記確認口から潤滑油が流出したことを確認するステップと、を含んでも良い。
この態様によれば、導入口が確認口よりも下方に位置している場合や、導入口が確認口と同じ高さに位置している場合であっても、導入口から確認口まで潤滑油を確実に搬送することができる。
上記の態様において、前記船外機を傾斜させた状態で、前記導入口から潤滑油を導入するステップを実行しても良い。
この態様によれば、簡易な方法で、ギアケースの内部に導入される潤滑油の量を調整又は制限することができる。
上記の態様において、前記導入口から潤滑油を導入するステップを実行する前に、前記船外機の推奨傾斜角を設定するステップと、前記船外機の傾斜角が前記推奨傾斜角と一致するように、前記船外機の前記傾斜角を制御するステップと、を実行しても良い。
この態様によれば、作業者が自ら船外機を傾斜させなくても、船外機を適切な角度に傾斜させることができる。そのため、潤滑油の導入作業が簡便になる。
上記の態様において、前記導入口から潤滑油を導入するステップを実行する前に、前記駆動装置が停止していることを確認するステップを実行しても良い。
この態様によれば、駆動装置が稼働している状態で導入口から潤滑油を導入するステップが実行されるのを抑制することができるため、船外機の安全性を高めることができる。
以上の構成によれば、ギアケースの構成の複雑化を抑制しつつ、機内に潤滑油を容易且つ迅速に導入することが可能な船外機及びその潤滑油導入方法を提供することができる。
(第1実施形態)
<船外機1の構成>
以下、図1~図4を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る船外機1の構成について説明する。以下、前後、上下、左右等の方向を示す用語は、船外機1が傾斜していない状態(図1~図4参照)を基準として用いる。各図に付される矢印Fr、Re、U、Loは、それぞれ船外機1の前方、後方、上方、下方を示している。
<船外機1の構成>
以下、図1~図4を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る船外機1の構成について説明する。以下、前後、上下、左右等の方向を示す用語は、船外機1が傾斜していない状態(図1~図4参照)を基準として用いる。各図に付される矢印Fr、Re、U、Loは、それぞれ船外機1の前方、後方、上方、下方を示している。
図1を参照して、船外機1は、乗員(操作者)の操作に応じて船体Sを推進させるべく、船体Sの後尾に取り付けられている。船外機1は、スイベル軸3を中心に左右に回転可能に設けられ、且つ、チルト軸4を中心に上下に回転可能に設けられている。スイベル軸3の前方には、チルト機構5が設けられている。チルト機構5は、電動モータや油圧シリンダによってチルト軸4を中心に船外機1を回転させることで、船体Sに対する船外機1の傾斜角を変化させる。
船外機1は、船外機本体7と、エンジン8(駆動装置の一例)と、ドライブシャフト9と、プロペラシャフト10と、プロペラ11と、ギア装置12と、シフト装置13と、制御装置14と、を含んでいる。以下、船外機1の構成要素について順番に説明する。
<船外機本体7>
図1を参照して、船外機本体7は、上下方向に長い箱型を成している。船外機本体7は、メインケース16と、メインケース16の上方に配置されたアッパーケース17と、メインケース16の下方に配置されたロアケース18とを含んでいる。メインケース16とアッパーケース17とロアケース18は、互いに別体に設けられている。
図1を参照して、船外機本体7は、上下方向に長い箱型を成している。船外機本体7は、メインケース16と、メインケース16の上方に配置されたアッパーケース17と、メインケース16の下方に配置されたロアケース18とを含んでいる。メインケース16とアッパーケース17とロアケース18は、互いに別体に設けられている。
メインケース16とロアケース18の上部は、ドライブシャフトハウジング20を構成している。ドライブシャフトハウジング20は、上下方向に長い扁平形状を成している。ロアケース18の上下方向中央部は、ギアケース21を構成している。ギアケース21は、前後方向に長い砲弾形状を成している。ギアケース21は、ドライブシャフトハウジング20の下方に、ドライブシャフトハウジング20と連続して設けられている。ギアケース21は、ドライブシャフトハウジング20に対して側方に膨出している。
図2を参照して、ドライブシャフトハウジング20には、上下方向に延びる第1シャフト室23が形成されている。第1シャフト室23には、上下一対のベアリング24、25(上方ベアリング24、下方ベアリング25)が収容されている。ドライブシャフトハウジング20には、第1シャフト室23の前方に、上下方向に延びる第2シャフト室26が形成されている。
ギアケース21には、前後方向に延びるギア室28が形成されている。ギア室28の上端は、第1シャフト室23の下端と連通している。ギア室28には、前後一対のベアリング29、30(前方ベアリング29、後方ベアリング30)が収容されている。ギアケース21には、ギア室28の前方に、シフト室31が形成されている。シフト室31の後端は、ギア室28の前端と連通している。シフト室31の上端は、第2シャフト室26の下端と連通している。
ドライブシャフトハウジング20には、第1シャフト室23と第2シャフト室26を連通させる上方連通穴33が形成されている。上方連通穴33は、後側(第1シャフト室23側)から前側(第2シャフト室26側)に向かって下傾している。上方連通穴33の後端部(第1シャフト室23側の端部)は、上方ベアリング24よりも上方に位置している。ドライブシャフトハウジング20には、第1シャフト室23とギア室28を連通させる下方連通穴34が形成されている。下方連通穴34は、上側(第1シャフト室23側)から下側(ギア室28側)に向かって前傾している。下方連通穴34の上端部(第1シャフト室23側の端部)は、上方ベアリング24と下方ベアリング25の間に位置している。
ギアケース21のギア室28及びシフト室31には、潤滑油が収容されている。潤滑油の液面の高さは、ドライブシャフト9の下端よりも下方に位置している。ドライブシャフトハウジング20には、第1潤滑油経路P1と第2潤滑油経路P2が形成されている。第1潤滑油経路P1は、ギア室28から下方ベアリング25及び下方連通穴34を経由してギア室28に戻る経路である。第2潤滑油経路P2は、ギア室28から下方ベアリング25、上方ベアリング24、上方連通穴33、及び第2シャフト室26を経由してシフト室31に至る経路である。
図3を参照して、ギアケース21には、ギア室28の後方に、支持穴36が形成されている。支持穴36は、ギア室28の後端からギアケース21の後端面まで前後方向に沿って延びている。支持穴36の前部には、第1ベアリング37が収容されている。例えば、第1ベアリング37は、スラストベアリングによって構成されている。支持穴36の後部には、第2ベアリング38が収容されている。例えば、第2ベアリング38は、ニードルベアリングによって構成されている。第1ベアリング37と第2ベアリング38は、前後方向に間隔をおいて配置されている。
図4を参照して、ドライブシャフトハウジング20の側面の前後方向中央部には、上下一対のリブ40が突出している。ドライブシャフトハウジング20の側面の前後方向中央部には、上下一対のリブ40の後方に、縦長矩形状の側方凹部41が設けられている。側方凹部41の上下方向中央部には、円筒状の取付ボス42が設けられている。側方凹部41の後上部には、機内に冷却水を導入するための給水口43が開口している。給水口43は、機内に設けられた給水通路(図示せず)に連通している。側方凹部41の前上部には、ギアケース21の内部に潤滑油を導入するための導入口44が開口している。導入口44は、ボルト(図示せず)によって閉止されている。導入口44は、給水口43の前方に、給水口43と並んで設けられている。つまり、導入口44の上下方向の位置は、給水口43の上下方向の位置と重なっている。図2を参照して、導入口44は、上方ベアリング24よりも下方且つ下方ベアリング25よりも上方に位置しており、ドライブシャフトハウジング20の第1シャフト室23に連通している。
図1、図4を参照して、ドライブシャフトハウジング20の給水口43及び導入口44は、フィルター46によって覆われている。例えば、フィルター46は、メッシュフィルターによって構成されている。フィルター46は、ドライブシャフトハウジング20の取付ボス42に係合するボルト(図示せず)を介して、ドライブシャフトハウジング20の側方凹部41に取り付けられている。
<エンジン8>
図1を参照して、エンジン8は、船外機本体7のアッパーケース17に収容されている。エンジン8は、例えば、上下方向に並んだ複数の気筒56を有するV型エンジンである。なお、他の実施形態では、エンジン8は、V型エンジン以外の多気筒エンジンであっても良いし、単気筒エンジンであっても良い。エンジン8は、回転可能なクランク軸57(駆動軸の一例)を有する。クランク軸57の軸心は、上下方向に延びている。
図1を参照して、エンジン8は、船外機本体7のアッパーケース17に収容されている。エンジン8は、例えば、上下方向に並んだ複数の気筒56を有するV型エンジンである。なお、他の実施形態では、エンジン8は、V型エンジン以外の多気筒エンジンであっても良いし、単気筒エンジンであっても良い。エンジン8は、回転可能なクランク軸57(駆動軸の一例)を有する。クランク軸57の軸心は、上下方向に延びている。
<ドライブシャフト9>
図1、図2を参照して、ドライブシャフト9は、エンジン8の下方で上下方向に延びている。ドライブシャフト9の上端部は、エンジン8のクランク軸57に接続されている。ドライブシャフト9の下端部には、駆動ギア58が設けられている。ドライブシャフト9は、ドライブシャフトハウジング20の第1シャフト室23に収容されており、上下一対のベアリング24、25によって回転可能に支持されている。
図1、図2を参照して、ドライブシャフト9は、エンジン8の下方で上下方向に延びている。ドライブシャフト9の上端部は、エンジン8のクランク軸57に接続されている。ドライブシャフト9の下端部には、駆動ギア58が設けられている。ドライブシャフト9は、ドライブシャフトハウジング20の第1シャフト室23に収容されており、上下一対のベアリング24、25によって回転可能に支持されている。
<プロペラシャフト10>
図3を参照して、プロペラシャフト10は、ドライブシャフト9の下方で前後方向(水平方向)に延びている。即ち、プロペラシャフト10の軸方向は、前後方向である。プロペラシャフト10の前部10Aは、ギアケース21のギア室28に収容されている。プロペラシャフト10の前後方向中央部10Bは、ギアケース21の支持穴36を貫通しており、第1、第2ベアリング37、38によって回転可能に支持されている。プロペラシャフト10の後部10Cは、ギアケース21の後端部よりも後方に突出しており、機外(即ち、船外機1の外部)に露出している。
図3を参照して、プロペラシャフト10は、ドライブシャフト9の下方で前後方向(水平方向)に延びている。即ち、プロペラシャフト10の軸方向は、前後方向である。プロペラシャフト10の前部10Aは、ギアケース21のギア室28に収容されている。プロペラシャフト10の前後方向中央部10Bは、ギアケース21の支持穴36を貫通しており、第1、第2ベアリング37、38によって回転可能に支持されている。プロペラシャフト10の後部10Cは、ギアケース21の後端部よりも後方に突出しており、機外(即ち、船外機1の外部)に露出している。
プロペラシャフト10の後部10Cの外周面には、ナットNが螺合している。ナットNは、プロペラ11(図3では図示せず)の後方に位置しており、プロペラシャフト10からのプロペラ11の脱落を抑制している。プロペラシャフト10の後部10Cには、前後方向と直交する方向に沿って、ピン穴63が形成されている。ピン穴63には、ピンPが貫通している。ピンPの軸方向両端部は、プロペラシャフト10の後部10Cの外周に突出しており、ナットNの後方に位置している。これにより、ナットNの緩みが抑制されている。
プロペラシャフト10の内部には、ギアケース21の内部と機外の空間Z(ギアケース21の後方の空間)との間で潤滑油を流通させる潤滑油通路59が形成されている。潤滑油通路59は、プロペラシャフト10の後端面(機外側の端面)から前後方向に沿って延びる軸方向部分60と、軸方向部分60からプロペラシャフト10の径方向に沿ってプロペラシャフト10の外周面まで延びる複数の径方向部分61と、を含んでいる。
潤滑油通路59の軸方向部分60の後端部(機外側の端部)には、ギアケース21の内部に導入された潤滑油を流出させるための確認口62が開口している。確認口62は、プロペラシャフト10の軸心Xを中心とする同心円状に設けられている。確認口62は、ボルトBによって閉止されている。ボルトBには、前後方向と直交する方向に沿って、貫通穴B1が形成されている。貫通穴B1には、ピンPの軸方向中央部が貫通している。これにより、ボルトBの緩みが抑制されている。
潤滑油通路59の複数の径方向部分61は、プロペラシャフト10の周方向において等角度間隔となるように、プロペラシャフト10の軸方向に間隔をおいて形成されている。本実施形態では、軸方向部分60から互いに逆方向に延びる2個の径方向部分61が形成されている。なお、他の実施形態では、複数の径方向部分61として、3個以上の径方向部分61が形成されていても良い。すべての径方向部分61の径方向外側の端部は、第1ベアリング37と第2ベアリング38の間で、支持穴36内に開口している。
<プロペラ11>
図1を参照して、プロペラ11は、プロペラシャフト10の後部10Cの外周に固定されている。プロペラ11は、ギアケース21の後端部よりも後方に位置しており、機外に露出している。プロペラ11の外周面には、複数のフィン64が突出している。なお、プロペラ11は、図1を除く図面では省略されている。
図1を参照して、プロペラ11は、プロペラシャフト10の後部10Cの外周に固定されている。プロペラ11は、ギアケース21の後端部よりも後方に位置しており、機外に露出している。プロペラ11の外周面には、複数のフィン64が突出している。なお、プロペラ11は、図1を除く図面では省略されている。
<ギア装置12>
図2、図3を参照して、ギア装置12は、ドライブシャフト9とプロペラシャフト10の間に設けられている。ギア装置12は、ドライブシャフト9の回転を垂直方向から前後方向(水平方向)に変換してプロペラシャフト10に伝達する装置である。ギア装置12は、ギアケース21のギア室28に収容されている。ギア装置12は、互いに対向して配置される前進ギア65及び後進ギア66と、前進ギア65と後進ギア66の間に配置されるクラッチギア67と、を有する。
図2、図3を参照して、ギア装置12は、ドライブシャフト9とプロペラシャフト10の間に設けられている。ギア装置12は、ドライブシャフト9の回転を垂直方向から前後方向(水平方向)に変換してプロペラシャフト10に伝達する装置である。ギア装置12は、ギアケース21のギア室28に収容されている。ギア装置12は、互いに対向して配置される前進ギア65及び後進ギア66と、前進ギア65と後進ギア66の間に配置されるクラッチギア67と、を有する。
前進ギア65と後進ギア66は、プロペラシャフト10の外周に設けられており、前後方向に間隔をおいて配置されている。前進ギア65は前方ベアリング29によって回転可能に支持されており、後進ギア66は後方ベアリング30によって回転可能に支持されている。前進ギア65及び後進ギア66は、ドライブシャフト9の駆動ギア58と常時噛み合っており、ドライブシャフト9の駆動ギア58とともにベベルギア機構を構成している。前進ギア65の内面には前方駆動爪69が設けられており、後進ギア66の内面には後方駆動爪70が設けられている。
クラッチギア67は、プロペラシャフト10の外周に取り付けられている。クラッチギア67は、プロペラシャフト10に対して前後方向に移動可能且つプロペラシャフト10と一体に回転可能に設けられている。クラッチギア67の前面には、前進ギア65の前方駆動爪69と噛合可能な前方従動爪72が設けられている。クラッチギア67の後面には、後進ギア66の後方駆動爪70と噛合可能な後方従動爪73が設けられている。
<シフト装置13>
図1、図2を参照して、シフト装置13は、シフト機構75と、シフト機構75にリンク機構(図示せず)を介して接続されるシフトシャフト76と、シフトシャフト76の下方で前後方向に延びるシフトスライダ77(シフト部材)と、を備えている。
図1、図2を参照して、シフト装置13は、シフト機構75と、シフト機構75にリンク機構(図示せず)を介して接続されるシフトシャフト76と、シフトシャフト76の下方で前後方向に延びるシフトスライダ77(シフト部材)と、を備えている。
シフト機構75は、船外機本体7のアッパーケース17に収容されている。例えば、シフト機構75は、シフトモータと、シフトモータに接続されたシフトロッドと、を備えている。
シフトシャフト76は、ドライブシャフト9と平行に上下方向に延びている。シフトシャフト76は、ドライブシャフトハウジング20の第2シャフト室26に収容されている。シフトシャフト76の下端部には、係合ピン79が設けられている。係合ピン79は、シフトシャフト76の回転中心から偏心した位置に設けられており、シフトシャフト76の回転に伴って前後に移動する。
シフトスライダ77は、前後方向に延びるスライダ本体81と、スライダ本体81の前端に固定された係合片82(係合部)と、を備えている。スライダ本体81は、連結ピン83を介してクラッチギア67に連結されている。これにより、シフトスライダ77がクラッチギア67と一体に前後方向に移動可能となっている。係合片82は、ギアケース21のシフト室31に収容されている。係合片82の外周面には円環状の係合溝84が設けられており、係合溝84にはシフトシャフト76の係合ピン79が係合している。
<制御装置14>
制御装置14は、電子制御ユニット(ECU)によって構成されている。制御装置14は、船体Sに設けられた入力装置86に接続されている。入力装置86は、乗員の入力操作を受け付ける装置である。制御装置14は、チルト機構5及びシフト機構75に接続されている。
制御装置14は、電子制御ユニット(ECU)によって構成されている。制御装置14は、船体Sに設けられた入力装置86に接続されている。入力装置86は、乗員の入力操作を受け付ける装置である。制御装置14は、チルト機構5及びシフト機構75に接続されている。
<ギア装置12及びシフト装置13の動作>
乗員が入力装置86に対して入力操作を行うと、この入力操作に応じた電気信号が入力装置86から制御装置14に送信される。制御装置14は、入力装置86からの電気信号に応じてシフト機構75を作動させる。
乗員が入力装置86に対して入力操作を行うと、この入力操作に応じた電気信号が入力装置86から制御装置14に送信される。制御装置14は、入力装置86からの電気信号に応じてシフト機構75を作動させる。
例えば、乗員が入力装置86に対して前進シフト操作(ギア装置12のシフトポジションをニュートラルからフォワードに切り替えるための操作)を行うと、前進シフト操作に応じた前進シフト信号が入力装置86から制御装置14に送信される。これに伴って、制御装置14が前進シフト信号に応じてシフト機構75を作動させ、シフト機構75に接続されたシフトシャフト76が回転し、シフトシャフト76の係合ピン79及びシフトスライダ77が前方に移動する。これに伴って、シフトスライダ77が連結ピン83を介してクラッチギア67を前方に押圧し、クラッチギア67が前方に移動して、クラッチギア67の前方従動爪72と前進ギア65の前方駆動爪69が噛み合う。これにより、ギア装置12のシフトポジションがニュートラルからフォワードに切り替わる。
例えば、乗員が入力装置86に対して後進シフト操作(ギア装置12のシフトポジションをニュートラルからリバースに切り替えるための操作)を行うと、後進シフト操作に応じた後進シフト信号が入力装置86から制御装置14に送信される。これに伴って、制御装置14が後進シフト信号に応じてシフト機構75を作動させ、シフト機構75に接続されたシフトシャフト76が回転し、シフトシャフト76の係合ピン79及びシフトスライダ77が後方に移動する。これに伴って、シフトスライダ77が連結ピン83を介してクラッチギア67を後方に押圧し、クラッチギア67が後方に移動して、クラッチギア67の後方従動爪73と後進ギア66の後方駆動爪70が噛み合う。これにより、ギア装置12のシフトポジションがニュートラルからリバースに切り替わる。
なお、乗員が入力装置86に対して中立シフト操作(ギア装置12のシフトポジションをフォワード又はリバースからニュートラルに切り替えるための操作)を行うと、ギア装置12及びシフト装置13は、上記の動作とは逆の動作をする。これにより、ギア装置12のシフトポジションがフォワード又はリバースからニュートラルに切り替わる。
<船外機1の動作>
エンジン8が始動すると、エンジン8のクランク軸57が回転し、クランク軸57に接続されたドライブシャフト9が回転する。これに伴って、ドライブシャフト9の回転が前進ギア65及び後進ギア66に伝達され、前進ギア65と後進ギア66が互いに逆方向に回転する。
エンジン8が始動すると、エンジン8のクランク軸57が回転し、クランク軸57に接続されたドライブシャフト9が回転する。これに伴って、ドライブシャフト9の回転が前進ギア65及び後進ギア66に伝達され、前進ギア65と後進ギア66が互いに逆方向に回転する。
クラッチギア67の前方従動爪72と前進ギア65の前方駆動爪69が噛み合っている場合(ギア装置12のシフトポジションがフォワードになっている場合)、前進ギア65の回転がクラッチギア67を介してプロペラシャフト10に伝達され、プロペラシャフト10及びプロペラ11が一方向に回転する。これに伴って、前方への推進力が船体Sに付与され、船体Sが前進する。
一方で、クラッチギア67の後方従動爪73と後進ギア66の後方駆動爪70が噛み合っている場合(ギア装置12のシフトポジションがリバースになっている場合)、後進ギア66の回転がクラッチギア67を介してプロペラシャフト10に伝達され、プロペラシャフト10及びプロペラ11が上記一方向とは逆方向に回転する。これに伴って、後方への推進力が船体Sに付与され、船体Sが後進する。
なお、クラッチギア67の前方従動爪72と前進ギア65の前方駆動爪69が噛み合っておらず、且つ、クラッチギア67の後方従動爪73と後進ギア66の後方駆動爪70が噛み合っていない場合(ギア装置12のシフトポジションがニュートラルになっている場合)、前進ギア65及び後進ギア66の回転がクラッチギア67を介してプロペラシャフト10に伝達されず、プロペラシャフト10及びプロペラ11は回転しない。そのため、推進力が船体Sに付与されず、船体Sが停止する。
<機内の冷却及び潤滑>
上記のようにドライブシャフト9が回転すると、ドライブシャフト9の外周に設けられたウォーターポンプ(図示せず)がドライブシャフト9と一体に回転する。これに伴って、機外の冷却水が給水口43を介して機内に導入される。機内に導入された冷却水は、ウォーターポンプによって給水通路(図示せず)内を下方から上方へと圧送され、アッパーケース17内に流入して、エンジン8及びその周辺部を冷却する。エンジン8及びその周辺部を冷却した冷却水は、排水通路(図示せず)を介して機外に排出される。
上記のようにドライブシャフト9が回転すると、ドライブシャフト9の外周に設けられたウォーターポンプ(図示せず)がドライブシャフト9と一体に回転する。これに伴って、機外の冷却水が給水口43を介して機内に導入される。機内に導入された冷却水は、ウォーターポンプによって給水通路(図示せず)内を下方から上方へと圧送され、アッパーケース17内に流入して、エンジン8及びその周辺部を冷却する。エンジン8及びその周辺部を冷却した冷却水は、排水通路(図示せず)を介して機外に排出される。
また、上記のように前進ギア65及び後進ギア66が回転すると、ギア室28内の潤滑油が前進ギア65及び後進ギア66によって汲み上げられる。前進ギア65及び後進ギア66によって汲み上げられた潤滑油の一部は、回転するドライブシャフト9を伝って第1シャフト室23内を上昇し、下方ベアリング25を通過した後、下方連通穴34を介してギア室28に戻る。つまり、前進ギア65及び後進ギア66によって汲み上げられた潤滑油の一部は、第1潤滑油経路P1を通過して、ギア室28に戻る。
一方で、前進ギア65及び後進ギア66によって汲み上げられた潤滑油の別の一部は、回転するドライブシャフト9を伝って第1シャフト室23内を上昇し、下方ベアリング25及び上方ベアリング24を通過した後、上方連通穴33を介して第2シャフト室26に流入する。第2シャフト室26に流入した潤滑油は、第2シャフト室26内を落下し、シフト室31に流入する。つまり、前進ギア65及び後進ギア66によって汲み上げられた潤滑油の別の一部は、第2潤滑油経路P2を通過して、シフト室31に流入する。
なお、ドライブシャフト9を伝って上昇する潤滑油の量を十分に確保するためには、ドライブシャフト9の外周面に、潤滑油の上昇を促す構造(例えば、螺旋状の溝)を設けておくと良い。
<潤滑油導入作業>
次に、ギアケース21の内部に潤滑油を導入する作業(以下、「潤滑油導入作業」と称する)の一例について説明する。
次に、ギアケース21の内部に潤滑油を導入する作業(以下、「潤滑油導入作業」と称する)の一例について説明する。
まず、潤滑油導入作業を行う作業者(例えば、乗員)は、ドライブシャフトハウジング20からフィルター46を取り外した後、ドライブシャフトハウジング20の導入口44を閉止するボルト(図示せず)を取り外し、導入口44を開放する。また、作業者は、プロペラシャフト10からピンPを取り外した後、プロペラシャフト10からボルトBを取り外し、確認口62を開放する。なお、ピン穴63から潤滑油が漏れるのを抑制するために、作業者は、ピン穴63をリングなどで塞いでも良い。
次に、作業者は、導入口44から潤滑油を導入する。導入口44から導入された潤滑油は、第1シャフト室23を介してギア室28に流入する。ギア室28に流入した潤滑油の一部は、ギア室28からシフト室31や支持穴36に流入する。潤滑油の導入開始から一定時間が経過すると、ギアケース21内の潤滑油の量が所定量に到達し、支持穴36からプロペラシャフト10の潤滑油通路59へと潤滑油が流入する。潤滑油通路59に流入した潤滑油は、潤滑油通路59の確認口62から機外へと流出する。作業者は、確認口62から潤滑油が流出したことを確認した後に、導入口44からの潤滑油の導入を停止する。
次に、作業者は、確認口62をボルトBで閉止した後、プロペラシャフト10にピンPを取り付ける。また、作業者は、ドライブシャフトハウジング20の導入口44をボルト(図示せず)で閉止した後、ドライブシャフトハウジング20にフィルター46を取り付ける。これにより、潤滑油導入作業が完了する。
<効果>
前述のように、プロペラシャフト10の内部には、ギアケース21の内部と機外の空間Zとの間で潤滑油を流通させる潤滑油通路59が形成されており、潤滑油通路59は確認口62として利用されている。そのため、ギアケース21に導入口44と確認口62の両方を設ける必要がなくなり、ギアケース21の構成の複雑化を抑制することができる。また、プロペラ11を取り外すことなく潤滑油の導入作業を行うことができるため、潤滑油の導入作業を簡易化し、その所要時間を短縮することができる。
前述のように、プロペラシャフト10の内部には、ギアケース21の内部と機外の空間Zとの間で潤滑油を流通させる潤滑油通路59が形成されており、潤滑油通路59は確認口62として利用されている。そのため、ギアケース21に導入口44と確認口62の両方を設ける必要がなくなり、ギアケース21の構成の複雑化を抑制することができる。また、プロペラ11を取り外すことなく潤滑油の導入作業を行うことができるため、潤滑油の導入作業を簡易化し、その所要時間を短縮することができる。
また、潤滑油通路59は、プロペラシャフト10の後端面から前後方向に沿って延びる軸方向部分60と、軸方向部分60からプロペラシャフト10の径方向に沿ってプロペラシャフト10の外周面まで延びる複数の径方向部分61と、を含んでいる。このような構成により、潤滑油通路59の構造を過度に複雑化することなく、ギアケース21の内部と機外の空間Zとを適切な位置で連通させることができる。
また、複数の径方向部分61は、プロペラシャフト10の周方向において等角度間隔となるように、前後方向に間隔をおいて形成されている。このように複数の径方向部分61が等角度間隔で配置されることで、複数の径方向部分61がプロペラシャフト10の軸心Xの上側に集中した状態で潤滑油導入作業が行われるのを抑制することができる。そのため、ギアケース21内に導入された潤滑油の油面の高さをプロペラシャフト10の軸心Xの高さに近づけることができる。また、複数の径方向部分61が前後方向に間隔をおいて形成されることで、プロペラシャフト10の強度が局所的に低下するのを抑制することができる。
また、プロペラシャフト10は、支持穴36に収容された一対のベアリング37、38に支持され、複数の径方向部分61は、一対のベアリング37、38の間で、支持穴36内に開口している。このような構成により、ギア室28内に収容されるギア装置12だけでなく、支持穴36内に収容される一対のベアリング37、38も潤滑油によって十分に潤滑することができる。
また、ドライブシャフトハウジング20の側方凹部41には、給水口43が開口するとともに導入口44が給水口43と隣接して開口し、潤滑油通路59の後端部には、確認口62が開口している。このような構成により、給水口43と導入口44が一つの凹部内に開口するため、ドライブシャフトハウジング20の側面に形成される凹部の数の増加を抑制することができる。これに伴って、機外の水の流れを円滑化することができると共に、船外機1の製造コストの上昇を抑制することができる。
また、導入口44が確認口62よりも上方に配置されるため、導入口44から導入された潤滑油は重力により確認口62まで到達する。そのため、潤滑油の導入時に、潤滑油を下方から上方に圧送する機構(例えば、ポンプ)が不要となり、潤滑油導入作業を簡易化し、その所要時間を短縮することができる。また、ギアケース21よりも高い位置に導入口44が配置されることで、ギアケース21の内部への潤滑油の導入が完了してから導入口44を閉止するまでの間に導入口44から潤滑油が漏れるのを抑制することができる。そのため、ギアケース21の内部に適切な量の潤滑油を導入することができる。更に、確認口62から潤滑油が流出した段階で導入口44からの潤滑油の導入を停止することで、潤滑油を事前に計量することなく、ギアケース21の内部に適切な量の潤滑油を導入することができる。
また、ギアケース21の全体とドライブシャフトハウジング20の一部に潤滑油が導入される場合と比較して、機内に導入される潤滑油の量を減らすことができる。そのため、ギア装置12を構成する複数のギア(前進ギア65、後進ギア66、及びクラッチギア67)やドライブシャフト9が回転する際に、潤滑油による摩擦抵抗(粘性抵抗)を小さくすることができ、エンジン8の出力の低下を抑制することができる。また、プロペラ11を取り外すことなく潤滑油導入作業を行うことができるため、潤滑油導入作業を更に簡易化し、その所要時間を更に短縮することができる。
(第2実施形態)
次に、図5を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係る船外機90について説明する。以下、前後、上下、左右等の方向を示す用語は、船外機90が傾斜していない状態(図5参照)を基準として用いる。なお、第1実施形態と重複する説明は、適宜省略する。
次に、図5を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係る船外機90について説明する。以下、前後、上下、左右等の方向を示す用語は、船外機90が傾斜していない状態(図5参照)を基準として用いる。なお、第1実施形態と重複する説明は、適宜省略する。
第1実施形態では、潤滑油通路59は、軸方向部分60と複数の径方向部分61とによって構成されていた。一方で、第2実施形態では、潤滑油通路59は、軸方向部分60と一の径方向部分61によって構成されており、断面L字状を成している。
プロペラシャフト10の後端部(機外側の端部)には、プロペラシャフト10の周方向における位置が一の径方向部分61と重なるように、目印91が設けられている。例えば、目印91は、プロペラシャフト10の後端部に形成される凸部や凹部であっても良いし、プロペラシャフト10の後端部に貼り付けられるシールであっても良いし、プロペラシャフト10の後端部に描かれる図形や文字であっても良い。
潤滑油導入作業を行う際には、まず、作業者は、入力装置86に対して前述の中立シフト操作を行う。これにより、ギア装置12のシフトポジションがフォワード又はリバースからニュートラルに切り替わる。そのため、ドライブシャフト9、前進ギア65及び後進ギア66の回転を停止させたまま、プロペラシャフト10を回転させることが可能となる。次に、作業者は、目印91の高さが所望の高さ(例えば、プロペラシャフト10の軸心Xの高さ)と一致するように、プロペラシャフト10を回転させる。これに伴って、一の径方向部分61の高さも所望の高さと一致する。この状態で、ギアケース21の内部に潤滑油を導入することで、ギアケース21内に導入された潤滑油の油面の高さを所望の高さに近づけることができる。
(第3実施形態)
次に、図6を参照しつつ、本発明の第3実施形態に係る船外機100について説明する。以下、前後、上下、左右等の方向を示す用語は、船外機100が傾斜していない状態(図6参照)を基準として用いる。なお、第1実施形態と重複する説明は、適宜省略する。
次に、図6を参照しつつ、本発明の第3実施形態に係る船外機100について説明する。以下、前後、上下、左右等の方向を示す用語は、船外機100が傾斜していない状態(図6参照)を基準として用いる。なお、第1実施形態と重複する説明は、適宜省略する。
第1実施形態では、ドライブシャフトハウジング20に導入口44が開口し、潤滑油通路59の後端部に確認口62が開口していた。一方で、第3実施形態では、潤滑油通路59の後端部に導入口101が開口し、ギアケース21の前端側に確認口102が開口している。このような構成により、確認口102の高さを導入口101の高さと一致させるか、又は、導入口101の高さに近づけることができる。そのため、導入口101から確認口102まで潤滑油をスムーズに流動させることができ、潤滑油の液面の高さを均一化しやすくなる。なお、本実施形態では、確認口102は、プロペラシャフト10の軸心Xと同じ高さに位置している。一方で、他の実施形態では、確認口102は、プロペラシャフト10の軸心Xよりも上方に位置していても良いし、プロペラシャフト10の軸心Xよりも下方に位置していても良い。
第3実施形態に係る船外機100においてギアケース21から潤滑油を排出する作業を行う場合、導入口101及び確認口102が開放された状態で、プロペラシャフト10が後方から前方に向かって下傾するように船外機100を傾斜させると良い。これにより、確認口102から潤滑油が排出される。このとき、導入口101は、機外の空気を機内に取り込むための空気導入口として機能し、確認口102は、潤滑油の排出口として機能する。このように、確認口102が潤滑油の排出口を兼ねることで、確認口102と潤滑油の排出口を別個に加工する場合と比較して、加工部の数を減らすことができるとともに、機外の水の流れを円滑化することができる。なお、他の実施形態では、確認口102に加えて、潤滑油の排出口をギアケース21の下部(例えば、図6の円Dの位置)に別途設けても良い。その場合、ギアケース21から潤滑油を排出する作業では、船外機100を傾斜させる必要がない。
(第4実施形態)
次に、図7、図8を参照しつつ、本発明の第4実施形態に係る船外機110について説明する。以下、前後、上下、左右等の方向を示す用語は、船外機110が傾斜していない状態(図7参照)を基準として用いる。なお、第1実施形態と重複する説明は、適宜省略する。
次に、図7、図8を参照しつつ、本発明の第4実施形態に係る船外機110について説明する。以下、前後、上下、左右等の方向を示す用語は、船外機110が傾斜していない状態(図7参照)を基準として用いる。なお、第1実施形態と重複する説明は、適宜省略する。
第1実施形態では、ドライブシャフトハウジング20に導入口44が開口し、潤滑油通路59の後端部に確認口62が開口していた。一方で、第4実施形態では、ギアケース21の前端側に導入口111が開口し、潤滑油通路59の後端部に確認口112が開口している。このような構成により、第3実施形態と同様に、確認口112の高さを導入口111の高さと一致させるか、又は、導入口111の高さに近づけることができる。そのため、導入口111から確認口112まで潤滑油をスムーズに流動させることができ、潤滑油の液面の高さを均一化しやすくなる。なお、本実施形態では、導入口111は、プロペラシャフト10の軸心Xと同じ高さに位置している。一方で、他の実施形態では、導入口111は、プロペラシャフト10の軸心Xよりも上方に位置していても良いし、プロペラシャフト10の軸心Xよりも下方に位置していても良い。
次に、第4実施形態に係る船外機110における潤滑油導入作業について説明する。なお、潤滑油導入作業の開始時において、船外機110は、傾斜していない状態(図7参照)にあると仮定する。
まず、作業者は、入力装置86に対して傾斜モード開始操作(傾斜モードを開始することを指示する操作)を行う。これに伴って、傾斜モード開始操作に応じた傾斜モード開始信号が入力装置86から制御装置14に送信される。制御装置14は、傾斜モード開始信号を受信すると、エンジン8が停止していることを確認した後、傾斜モードを開始する。
制御装置14は、傾斜モードを開始すると、船外機110の推奨傾斜角を設定する。例えば、制御装置14は、船外機110の機種や大きさに応じて、推奨傾斜角を一定の値に設定すると良い。または、制御装置14は、船外機110の使用期間や潤滑油の導入回数等に応じて、推奨傾斜角を変化させても良い。
次に、制御装置14は、船外機110の傾斜角が推奨傾斜角と一致するように、チルト機構5によって船外機110を傾斜させる。例えば、図8に示されるように、制御装置14は、プロペラシャフト10が後方から前方に向かって下傾するように、船外機110を傾斜させると良い。これにより、船外機110が傾斜していない状態(図7参照)よりも確認口112が上昇するため、潤滑油の導入量が増加する。
このように船外機110が傾斜すると、作業者は、第1実施形態と同様の方法で、導入口111及び確認口112を開放する。次に、作業者は、ポンプ等の圧送装置(図示せず)を用いて、導入口111からギアケース21の内部に潤滑油を圧送する。潤滑油の圧送開始から一定時間が経過すると、ギアケース21内の潤滑油の量が所定量に到達し、支持穴36からプロペラシャフト10の潤滑油通路59へと潤滑油が流入する。潤滑油通路59に流入した潤滑油は、潤滑油通路59の確認口112から機外へと流出する。作業者は、確認口112から潤滑油が流出したことを確認した後に、導入口111からの潤滑油の導入を停止する。次に、作業者は、第1実施形態と同様の方法で、導入口111及び確認口112を閉止する。
次に、作業者は、入力装置86に対して傾斜モード終了操作(傾斜モードを終了することを指示する操作)を行う。これに伴って、傾斜モード終了操作に応じた傾斜モード終了信号が入力装置86から制御装置14に送信される。制御装置14は、傾斜モード終了信号を受信すると、チルト機構5によって船外機110を傾斜していない状態(図7参照)に復帰させる(船外機110の傾斜角をゼロにする)。船外機110が傾斜していない状態に復帰すると、制御装置14は傾斜モードを終了する。これにより、潤滑油導入作業が完了する。
このように、本実施形態に係る船外機110の潤滑油導入方法は、ギアケース21の内部に潤滑油を圧送するステップと、潤滑油通路59の確認口112から潤滑油が流出したことを確認するステップと、を含んでいる。そのため、船外機100が傾斜している状態で導入口111が確認口112よりも下方に位置している場合(図8参照)であっても、導入口111から確認口112まで潤滑油を確実に搬送することができる。
また、本実施形態に係る船外機110の潤滑油導入方法では、船外機110を傾斜させた状態で、導入口111から潤滑油を導入するステップを実行している。そのため、簡易な方法で、ギアケース21の内部に導入される潤滑油の量を調整又は制限することができる。
また、本実施形態に係る船外機110の潤滑油導入方法では、導入口111から潤滑油を導入するステップを実行する前に、船外機110の推奨傾斜角を設定するステップと、船外機110の傾斜角が推奨傾斜角と一致するように、船外機110の傾斜角を制御するステップと、を実行している。このような方法により、作業者が自ら船外機110を傾斜させなくても、船外機110を適切な角度に傾斜させることができる。そのため、潤滑油の導入作業が簡便になる。
また、本実施形態に係る船外機110の潤滑油導入方法では、導入口111から潤滑油を導入するステップを実行する前に、エンジン8が停止していることを確認するステップを実行している。このような方法により、エンジン8が稼働している状態で導入口111から潤滑油を導入するステップが実行されるのを抑制することができるため、船外機110の安全性を高めることができる。
以上の第1~第4実施形態では、プロペラシャフト10の内部に潤滑油通路59が形成されることで、ギアケース21の内部に潤滑油を導入する方法を複数のパターンから選択可能となっている。これにより、ドライブシャフトハウジング20及びギアケース21のレイアウトの自由度を高めることができる。
以上で具体的な実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態や変形例に限定されることなく、幅広く変形実施することができる。
(第1実施形態)
1 船外機
8 エンジン(駆動装置)
9 ドライブシャフト
10 プロペラシャフト
11 プロペラ
12 ギア装置
20 ドライブシャフトハウジング
21 ギアケース
28 ギア室
36 支持穴
37 第1ベアリング
38 第2ベアリング
41 側方凹部
43 給水口
44 導入口
57 クランク軸(駆動軸)
59 潤滑油通路
60 軸方向部分
61 径方向部分
62 確認口
(第2実施形態)
90 船外機
91 目印
(第3実施形態)
100 船外機
101 導入口
102 確認口
(第4実施形態)
110 船外機
111 導入口
112 確認口
1 船外機
8 エンジン(駆動装置)
9 ドライブシャフト
10 プロペラシャフト
11 プロペラ
12 ギア装置
20 ドライブシャフトハウジング
21 ギアケース
28 ギア室
36 支持穴
37 第1ベアリング
38 第2ベアリング
41 側方凹部
43 給水口
44 導入口
57 クランク軸(駆動軸)
59 潤滑油通路
60 軸方向部分
61 径方向部分
62 確認口
(第2実施形態)
90 船外機
91 目印
(第3実施形態)
100 船外機
101 導入口
102 確認口
(第4実施形態)
110 船外機
111 導入口
112 確認口
Claims (14)
- 回転可能な駆動軸を有する駆動装置と、
前記駆動装置の下方で上下方向に延びており、前記駆動軸の回転に応じて回転するドライブシャフトと、
前記ドライブシャフトの下方で水平方向に延びており、前記ドライブシャフトの回転に応じて回転するプロペラシャフトと、
前記プロペラシャフトに固定されるプロペラと、
前記ドライブシャフトと前記プロペラシャフトの間に設けられ、前記ドライブシャフトの回転を前記プロペラシャフトに伝達するギア装置と、
前記ドライブシャフトを収容するドライブシャフトハウジングと、
前記ドライブシャフトハウジングの下方で側方に膨出し、前記ギア装置を収容するギアケースと、を備え、
前記ギアケースの内部には、潤滑油が収容されており、
前記プロペラシャフトは、前記ギアケースに収容される部分と機外に露出する部分とを含み、前記プロペラシャフトの内部には、前記ギアケースの内部と機外の空間との間で潤滑油を流通させる潤滑油通路が形成されていることを特徴とする船外機。 - 前記潤滑油通路は、前記プロペラシャフトの端面から前記プロペラシャフトの軸方向に沿って延びる軸方向部分と、前記軸方向部分から前記プロペラシャフトの径方向に沿って前記プロペラシャフトの外周面まで延びる一又は複数の径方向部分と、を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の船外機。
- 前記複数の径方向部分は、前記プロペラシャフトの周方向において等角度間隔となるように、前記プロペラシャフトの軸方向に間隔をおいて形成されていることを特徴とする請求項2に記載の船外機。
- 前記ギアケースには、前記ギア装置を収容するギア室と、前記ギア室から前記ギアケースの端面まで前記プロペラシャフトの軸方向に沿って延びる支持穴と、が形成され、
前記プロペラシャフトは、前記支持穴に収容された一対のベアリングに支持され、
前記複数の径方向部分は、前記一対のベアリングの間で、前記支持穴内に開口していることを特徴とする請求項2又は3に記載の船外機。 - 前記プロペラシャフトの機外側の端部には、前記プロペラシャフトの周方向における位置が前記一の径方向部分と重なるように、目印が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の船外機。
- 前記ドライブシャフトハウジングの側面には、側方凹部が設けられ、
前記側方凹部には、冷却水を導入するための給水口が開口するとともに、前記ギアケースの内部に潤滑油を導入するための導入口が前記給水口と隣接して開口し、
前記潤滑油通路の機外側の端部には、前記ギアケースの内部に導入された潤滑油を流出させるための確認口が開口していることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の船外機。 - 前記潤滑油通路の機外側の端部である後端部には、前記ギアケースの内部に潤滑油を導入するための導入口が開口し、
前記ギアケースの前端側には、前記ギアケースの内部に導入された潤滑油を流出させるための確認口が開口していることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の船外機。 - 前記確認口は、潤滑油の排出口を兼ねていることを特徴とする請求項7に記載の船外機。
- 前記ギアケースの前端側には、前記ギアケースの内部に潤滑油を導入するための導入口が開口し、
前記潤滑油通路の機外側の端部である後端部には、前記ギアケースの内部に導入された潤滑油を流出させるための確認口が開口していることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の船外機。 - 回転可能な駆動軸を有する駆動装置と、
前記駆動装置の下方で上下方向に延びており、前記駆動軸の回転に応じて回転するドライブシャフトと、
前記ドライブシャフトの下方で水平方向に延びており、前記ドライブシャフトの回転に応じて回転するプロペラシャフトと、
前記プロペラシャフトに固定されるプロペラと、
前記ドライブシャフトと前記プロペラシャフトの間に設けられ、前記ドライブシャフトの回転を前記プロペラシャフトに伝達するギア装置と、
前記ドライブシャフトを収容するドライブシャフトハウジングと、
前記ドライブシャフトハウジングの下方で側方に膨出し、前記ギア装置を収容するギアケースと、を備え、
前記ギアケースの内部には、潤滑油が収容されており、
前記プロペラシャフトは、前記ギアケースに収容される部分と機外に露出する部分とを含み、前記プロペラシャフトの内部には、前記ギアケースの内部と機外の空間との間で潤滑油を流通させる潤滑油通路が形成された船外機の潤滑油導入方法であって、
前記ギアケースの内部に潤滑油を導入するための導入口又は前記ギアケースの内部に導入された潤滑油を流出させるための確認口として、前記潤滑油通路を利用することを特徴とする船外機の潤滑油導入方法。 - 前記ギアケースの前端側に開口した前記導入口から前記ギアケースの内部に潤滑油を圧送するステップと、
前記潤滑油通路の機外側の端部に開口した前記確認口から潤滑油が流出したことを確認するステップと、を含むことを特徴とする請求項10に記載の船外機の潤滑油導入方法。 - 前記船外機を傾斜させた状態で、前記導入口から潤滑油を導入するステップを実行することを特徴とする請求項10又は11に記載の船外機の潤滑油導入方法。
- 前記導入口から潤滑油を導入するステップを実行する前に、前記船外機の推奨傾斜角を設定するステップと、前記船外機の傾斜角が前記推奨傾斜角と一致するように、前記船外機の前記傾斜角を制御するステップと、を実行することを特徴とする請求項12に記載の船外機の潤滑油導入方法。
- 前記導入口から潤滑油を導入するステップを実行する前に、前記駆動装置が停止していることを確認するステップを実行することを特徴とする請求項10~13のいずれか1項に記載の船外機の潤滑油導入方法。
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