JP2022088166A - 医用情報処理装置、医用情報処理方法および医用情報処理プログラム - Google Patents

医用情報処理装置、医用情報処理方法および医用情報処理プログラム Download PDF

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祐人 大野
Yuto Ono
和也 田之上
Kazuya Tanoue
豊 福島
Yutaka Fukushima
亮 本間
Akira Honma
裕 寳珠山
Yutaka Hojuyama
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Abstract

Figure 2022088166000001
【課題】技師の撮像ミスを減少または防止するとともに、技師および患者の負担を軽減できる医用情報処理装置を提供する。
【解決手段】医用情報処理装置1は、認識部152と、決定部153とを含む。認識部は、被検体の挿入方向および体位を認識する。決定部は、被検体に対して設定された関心領域と受信コイルの被検体上における設置位置との少なくともどちらか一方と、挿入方向と、体位とに基づき、設定された関心領域が被検体の左右どちらの部位であるかを決定する。
【選択図】図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、医用情報処理装置、医用情報処理方法および医用情報処理プログラムに関する。
医用画像診断装置を用いて被検体(患者)を撮像する際には、技師は検査オーダーで指定される撮像対象部位を撮像する。しかし、技師が検査オーダーを誤認し、撮像部位を誤る可能性がある。特に、腕や脚など左右が同じ形状である身体的部位については、体位や挿入方向によって身体的部位の左右が反転するため、左右を取り違えて撮像する可能性も高い。さらに左右を取り違えた撮像した場合でも、その誤りに気づきにくいことがある。撮像対象部位を誤った場合は病変部を撮像できていないため、その後の診断、手術または経過観察において大きな影響を及ぼしてしまう。
このような誤りを防止するため、患者の身体的部位にマークを付けたり、寝台上にマーカーを配置したりするなどにより、左右を区別する手法が一般的に行われている。また、検査オーダーと画像上に設定された撮像領域とが一致しているかをソフトウェア上で判定する方法もある。
しかし、マークやマーカーを用いる場合は、技師の準備または患者の負担が増加する。また、画像上に設定された撮像領域からでは、左右が同じ形状のため、左右を識別し難いという問題がある。
特開2008-36261号公報
本明細書および図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、技師の撮像ミスを減少または防止するとともに、技師および患者の負担を軽減できることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
本実施形態に係る医用情報処理装置は、認識部と、決定部とを含む。認識部は、被検体の挿入方向および体位を認識する。決定部は、前記被検体に対して設定された関心領域と受信コイルの前記被検体上における設置位置との少なくともどちらか一方と、前記挿入方向と、前記体位とに基づき、前記設定された関心領域が前記被検体の左右どちらの部位であるかを決定する。
図1は、本実施形態に係る医用情報処理装置を示すブロック図である。 図2は、本実施形態に係る医用画像診断装置の一例となるMRI装置を示す概念図である。 図3Aは、本実施形態に係る医用情報処理装置の部位判定処理を示すフローチャートである。 図3Bは、本実施形態に係る医用情報処理装置の部位判定処理を示すフローチャートである。 図4は、本実施形態に係る関心領域の左右に関する第1の決定例を示す図である。 図5は、本実施形態に係る関心領域の左右に関する第2の決定例を示す図である。 図6は、被検体の特徴的箇所からのオフセット量を算出する例を示す図である。 図7は、技師による関心領域の設定例を示す図である。 図8は、通知機能による第1の通知例を示す図である。 図9は、通知機能による第2の通知例を示す図である。 図10は、通知機能による第3の通知例を示す図である。
以下、図面を参照しながら本実施形態に係る医用情報処理装置、医用情報処理方法および医用情報処理プログラムについて説明する。以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作を行なうものとして、重複する説明を適宜省略する。
本実施形態に係る医用情報処理装置1について図1のブロック図を参照して説明する。
本実施形態に係る医用情報処理装置1は、メモリ11と、入力インタフェース12と、通信インタフェース13と、ディスプレイ14と、処理回路15とを含む。メモリ11と、入力インタフェース12と、通信インタフェース13と、ディスプレイ14と、処理回路15とは、例えば、バスを介して互いに通信可能に接続される。
メモリ11は、種々の情報を記憶するROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、及び集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、メモリ11は、CD-ROMドライブ、DVDドライブ、及びフラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であってもよい。なお、メモリ11は、必ずしも単一の記憶装置により実現される必要は無い。例えば、メモリ11は、複数の記憶装置により実現されても構わない。また、メモリ11は、医用情報処理装置1にネットワークを介して接続された他のコンピュータ内にあってもよい。
メモリ11は、本実施形態に係る医用情報処理プログラム等を記憶している。なお、このプログラムは、例えば、メモリ11に予め記憶されていてもよい。また、例えば、非一過性の記憶媒体に記憶されて配布され、非一過性の記憶媒体から読み出されてメモリ11にインストールされてもよい。
入力インタフェース12は、ユーザから各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路15へ出力する。本実施形態に係る入力インタフェース12は、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド、及び操作面へ触れることで指示が入力されるタッチパネル等の入力機器に接続されている。また、入力インタフェース12に接続される入力機器は、ネットワーク等を介して接続された他のコンピュータに設けられた入力機器でもよい。
通信インタフェース13は、病院情報システム、放射線部門情報システム、医用画像管理システム(PACS:Picture Archiving and Communication System)などとの間でデータ通信を行う。通信インタフェース13は、例えば、予め設定されている既知の規格に準拠してデータ通信を行う。病院情報システム、放射線部門情報システムとの間では、例えば、HL7に準拠した通信が実施される。また、医用画像管理システムとの間では、例えば、DICOMに準拠した通信が実施される。
ディスプレイ14は、処理回路15からの指示に従って種々の情報を表示する。また、ディスプレイ14は、ユーザからの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を表示してもよい。ディスプレイは、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、及びプラズマディスプレイ等、任意のディスプレイが適宜利用可能である。なお、医用情報処理装置1にディスプレイ14を含まず、外部のディスプレイにGUIを表示してもよいし、プロジェクタ等を介してGUIを表示させるようにしてもよい。
処理回路15は、医用情報処理装置1の中枢として機能するプロセッサである。処理回路15は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)といったプロセッサであり、取得機能151と、認識機能152と、決定機能153と、判定機能154と、通知機能155とを含む。
取得機能151により処理回路15は、検査オーダーに含まれる撮像対象部位の左右情報、および、ユーザ入力に基づき医用画像診断装置に設定された被検体の撮像対象部位の左右情報を取得する。ユーザは、例えば、医用画像診断装置を操作して被検体の撮像を実行する技師である。以下では技師をユーザの一例として、患者を被検体の一例として説明する。
認識機能152により処理回路15は、被検体の挿入方向および体位を認識する。また、認識機能152により処理回路15は、技師により設置された受信コイルの位置を認識する。
決定機能153により処理回路15は、被検体に対して設定された関心領域(ROI:Region of Interest)と受信コイルの被検体上における設置位置との少なくともどちらか一方と、挿入方向と、体位とに基づき、技師により設定されたROIが被検体の左右どちらの部位であるかを決定する。
判定機能154により処理回路15は、決定機能153によるROIの左右の決定結果と、検査オーダーに含まれる撮像対象部位の左右情報とを比較することにより、ROIの設定が正しいか否かを判定する。
また、判定機能154により処理回路15は、認識機能153により認識された受信コイルの位置と、検査オーダーに含まれる撮像対象部位の左右情報とを比較することにより、受信コイルの設置位置が正しいか否かを判定する。
通知機能155により処理回路15は、判定機能154によりROIの設定または受信コイルの設置位置が誤りであると判定された場合、ユーザに通知する。
なお、各機能151~155は、単一の処理回路で実現される場合に限らない。複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより各機能151~155を実現するものとしても構わない。また、各機能151~155をプログラムとしてメモリ11などに記憶させ、処理回路15が、当該プログラムを実行することにより、当該プログラムに対応する機能を実現してもよい。
また以下では、本実施形態に係る医用画像診断装置の一例として、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置を用いる場合を想定するが、これに限らず、X線CT(Computed Tomography)装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置、PET/CT装置、SPECT/CT装置など、被検体が寝台に載置され、撮像が実行される他の医用画像診断装置でもよい。
本実施形態に係る医用画像診断装置の一例となるMRI装置を図2の概念図を参照して説明する。
図2に示すように、MRI装置2は、静磁場磁石101と、傾斜磁場コイル103と、傾斜磁場電源105と、寝台107と、寝台制御回路109と、送信回路113と、送信コイル115と、受信コイル117と、受信回路119と、シーケンス制御回路121と、バス123と、インタフェース125と、ディスプレイ127と、記憶装置129と、処理回路131とを備える。なお、MRI装置2は、静磁場磁石101と傾斜磁場コイル103との間に中空の円筒形状のシムコイルを有していてもよい。
なお、本実施形態に係る医用情報処理装置1は、コンソール、ワークステーションなどに含まれてもよいし、医用画像診断装置に含まれてもよい。以下では、医用情報処理装置1の構成をMRI装置2の構成、例えばインタフェース125、ディスプレイ127、記憶装置129および処理回路131で実現する場合の例に説明するが、これに限らず、汎用のMRI装置に本実施形態に係る医用情報処理装置1が接続され、医用情報処理装置1の処理が実行されてもよい。
静磁場磁石101は、中空の略円筒形状に形成された磁石である。なお、静磁場磁石101は、略円筒形状に限らず、開放型の形状で構成されてもよい。静磁場磁石101は、内部の空間に一様な静磁場を発生する。静磁場磁石101としては、本実施形態では、超電導コイルを用いた超電導磁石を想定する。
傾斜磁場コイル103は、中空の円筒形状に形成されたコイルである。傾斜磁場コイル103は、静磁場磁石101の内側に配置される。傾斜磁場コイル103は、互いに直交するX、Y、Zの各軸に対応する3つのコイルが組み合わされて形成される。Z軸方向は、静磁場の方向と同方向であるとする。また、Y軸方向は、鉛直方向とし、X軸方向は、Z軸およびY軸に垂直な方向とする。傾斜磁場コイル103における3つのコイルは、傾斜磁場電源105から個別に電流供給を受けて、X、Y、Zの各軸に沿って磁場強度が変化する傾斜磁場を発生させる。
傾斜磁場コイル103によって発生するX、Y、Z各軸の傾斜磁場は、例えば、周波数エンコード用傾斜磁場(リードアウト傾斜磁場ともいう)、位相エンコード用傾斜磁場およびスライス選択用傾斜磁場を形成する。周波数エンコード用傾斜磁場は、空間的位置に応じてMR信号の周波数を変化させるために利用される。位相エンコード用傾斜磁場は、空間的位置に応じてMR信号の位相を変化させるために利用される。スライス選択用傾斜磁場は、撮像断面を決めるために利用される。
傾斜磁場電源105は、シーケンス制御回路121の制御により、傾斜磁場コイル103に電流を供給する電源装置である。
寝台107は、被検体Pが載置される天板1071を備えた装置である。寝台107は、寝台制御回路109による制御のもと、被検体Pが載置された天板1071を、ボア111内へ挿入する。寝台107は、例えば、長手方向が静磁場磁石101の中心軸と平行になるように、MRI装置2が設置された検査室内に設置される。
寝台制御回路109は、寝台107を制御する回路であり、インタフェース125を介した操作者の指示により寝台107を駆動することで、天板1071を長手方向および上下方向へ移動させる。
送信コイル115は、傾斜磁場コイル103の内側に配置されたRFコイルである。送信コイル115は、送信回路113からRF(Radio Frequency)パルスの供給を受けて、高周波磁場に相当する送信RF波を発生する。送信コイル115は、例えば、全身コイルである。全身コイルは、送受信コイルとして使用されてもよい。全身コイルと傾斜磁場コイル103との間には、これらのコイルを磁気的に分離するための円筒状のRFシールドが設置される。
送信回路113は、シーケンス制御回路121の制御により、ラーモア周波数等に対応するRFパルス)を送信コイル115に供給する。
受信コイル117は、傾斜磁場コイル103の内側に配置されたRFコイルである。受信コイル117は、高周波磁場によって被検体Pから放射されるMR信号を受信する。受信コイル117は、受信されたMR信号を受信回路119へ出力する。受信コイル117は、例えば、1以上、典型的には複数のコイルエレメントを有するコイルアレイである。受信コイル117は、例えば、フェーズドアレイコイルである。
受信回路119は、シーケンス制御回路121の制御により、受信コイル117から出力されたMR信号に基づいて、デジタル化された複素数データであるデジタルのMR信号を生成する。具体的には、受信回路119は、受信コイル117から出力されたMR信号に対して各種信号処理を施した後、各種信号処理が施されたデータに対してアナログ/デジタル(A/D)変換を実行する。受信回路119は、A/D変換されたデータを標本化(サンプリング)する。これにより、受信回路119は、デジタルのMR信号(以下、MRデータと呼ぶ)を生成する。受信回路119は、生成されたMRデータを、シーケンス制御回路121に出力する。
シーケンス制御回路121は、処理回路131から出力された検査プロトコルに従って、傾斜磁場電源105、送信回路113および受信回路119等を制御し、被検体Pに対する撮像を行う。検査プロトコルは、検査に応じた各種パルスシーケンス(撮像シーケンスともいう)を有する。検査プロトコルには、傾斜磁場電源105により傾斜磁場コイル103に供給される電流の大きさ、傾斜磁場電源105により電流が傾斜磁場コイル103に供給されるタイミング、送信回路113により送信コイル115に供給されるRFパルスの大きさ、送信回路113により送信コイル115にRFパルスが供給されるタイミング、受信コイル117によりMR信号が受信されるタイミング等が定義されている。
バス123は、インタフェース125と、ディスプレイ127と、記憶装置129と、処理回路131との間でデータを伝送させる伝送路である。バス123には、ネットワーク等を介して、各種生体信号計測器、外部記憶装置、各種モダリティなどが適宜接続されてもよい。例えば、生体信号計測器として、不図示の心電計がバスに接続される。
インタフェース125は、操作者からの各種指示や情報入力を受け付ける回路を有する。インタフェース125は、例えば、マウス等のポインティングデバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスに関する回路を有する。なお、インタフェース125が有する回路は、マウス、キーボードなどの物理的な操作部品に関する回路に限定されない。例えば、インタフェース125は、MRI装置2とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、受け取った電気信号を種々の回路へ出力するような電気信号の処理回路を有していてもよい。
ディスプレイ127は、処理回路131におけるシステム制御機能1311による制御のもとで、画像生成機能1313により生成された各種磁気共鳴画像(MR画像)、撮像および画像処理に関する各種情報などを表示する。ディスプレイ127は、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、又は当技術分野で知られている他の任意のディスプレイ、モニタ等の表示デバイスである。
記憶装置129は、画像生成機能1313を介してk空間に充填されたMRデータ、画像生成機能1313により生成された画像データ等を記憶する。記憶装置129は、各種検査プロトコル、検査プロトコルを規定する複数の撮像パラメータを含む撮像条件等を記憶する。記憶装置129は、処理回路131で実行される各種機能に対応するプログラムを記憶する。記憶装置129は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive)、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive)、光ディスク等である。また、記憶装置129は、CD-ROMドライブやDVDドライブ、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であってもよい。
処理回路131は、ハードウェア資源として図示していないプロセッサ、ROMやRAM等のメモリ等を有し、MRI装置2を統括的に制御する。処理回路131は、システム制御機能1311と、画像生成機能1313と、取得機能151と、認識機能152と、決定機能153と、判定機能154と、通知機能155とを含む。
処理回路131の各種機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶装置129へ記憶されている。処理回路131は、これら各種機能に対応するプログラムを記憶装置129から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読みだした状態の処理回路131は、図1の処理回路15内に示された複数の機能等を有することになる。
なお、図2においては単一の処理回路131にてこれら各種機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路131を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。換言すると、上述のそれぞれの機能がプログラムとして構成され、1つの処理回路が各プログラムを実行する場合であってもよいし、特定の機能が専用の独立したプログラム実行回路に実装される場合であってもよい。
なお、上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。
プロセッサは、記憶装置129に保存されたプログラムを読み出し実行することで各種機能を実現する。なお、記憶装置129にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、寝台制御回路109、送信回路113、受信回路119、シーケンス制御回路121等も同様に、上記プロセッサなどの電子回路により構成される。
処理回路131は、システム制御機能1311により、MRI装置2を制御する。具体的には、処理回路131は、記憶装置129に記憶されているシステム制御プログラムを読み出してメモリ上に展開し、展開されたシステム制御プログラムに従ってMRI装置2の各回路を制御する。例えば、処理回路131は、システム制御機能1311により、インタフェース125を介して操作者から入力される撮像条件に基づいて、検査プロトコルを記憶装置129から読み出す。なお、処理回路131は、撮像条件に基づいて、検査プロトコルを生成してもよい。処理回路131は、検査プロトコルをシーケンス制御回路121に送信し、被検体Pに対する撮像を制御する。
処理回路131は、システム制御機能1311により、励起パルスシーケンスに従って励起パルスを印加し、傾斜磁場を印加するように制御する。処理回路131は、システム制御機能1311により、励起パルスシーケンスを実行後、各種データ収集用のパルスシーケンスであるデータ収集シーケンスに従って、被検体PからのMR信号を収集し、MRデータを生成する。
処理回路131は、画像生成機能1313により、リードアウト傾斜磁場の強度に従って、k空間のリードアウト方向に沿ってMRデータを充填する。処理回路131は、k空間に充填されたMRデータに対してフーリエ変換を行うことにより、MR画像を生成する。例えば、処理回路131は、複素のMRデータから絶対値(Magnitude)画像を生成することが可能である。また、処理回路131は、複素のMRデータにおける実部データと虚部データとを用いて位相画像を生成することが可能である。処理回路131は、絶対値画像および位相画像などのMR画像を、ディスプレイ127や記憶装置129に出力する。
次に、本実施形態に係る医用情報処理装置1による部位判定処理の一例について図3Aおよび図3Bのフローチャートを参照して説明する。以下では、医用情報処理装置1を含むMRI装置2における検査時に被検体のROIの左右を判別する例について説明する。
ステップS301では、取得機能151により処理回路131が、被検体Pの患者情報および検査オーダーを取得する。患者情報は、例えば、氏名、年齢、性別、生年月日に関する情報が挙げられる。検査オーダーは、例えば、検査の種類、検査実施日、撮像対象部位、検査目的および被検体の挿入方向および体位に関する情報が挙げられる。撮像対象部位は、左右のどちらかを特定する情報を含む。
ステップS302では、検査オーダーがユーザに提示される。例えば、通知機能155により処理回路が、検査オーダーをディスプレイ127に表示することで、検査オーダーをユーザに提示する。
ステップS303では、技師によりまたは技師の指示より、被検体が寝台107に載置されることにより、患者の挿入方向および体位が設定される。
ステップS304では、認識機能152により処理回路131が、例えば後述する光学撮像系で取得したデータを用いて、被検体の挿入方向および体位を認識する。
ステップS305では、判定機能154により処理回路131が、ステップS304で認識された被検体の挿入方向および体位に基づき、ステップS301で取得した検査オーダーと、ステップS303で設定された被検体の挿入方向および体位が一致するか否かを判定する。設定された被検体の挿入方向および体位が検査オーダーと一致すれば、正しい挿入方向及び体位であるとして、ステップS308に進む。一方、検査オーダーと設定された被検体の挿入方向および体位とが一致しない、つまり、ステップS304で認識された被検体の挿入方向および体位が検査オーダーと一致しなければ、ステップS306に進む。
ステップS306では、通知機能155により処理回路131が、設定した挿入方向および体位に誤りがある旨を技師に通知する。通知方法としては、画面に表示する、アラート音および音声で通知する、またはこれらの組み合わせなど、どのような通知方法でもよい。
ステップS307では、通知機能155により処理回路131が、被検体の挿入方向および体位の再設定が必要であるか否かの問い合わせを技師に通知する。例えば取得機能151により処理回路131が、技師から再設定は不要である旨を取得すれば、ワークフローを続行すべく、ステップS308に進む。一方、通知機能155により処理回路131が、技師から再設定が必要である旨の入力を取得すれば、ステップS303に戻り、被検体の挿入方向および体位の再設定が行われる。
ステップS308では、技師により被検体上に受信コイルが設置される。
ステップS309では、認識機能152により処理回路131が、例えば後述する光学撮像系で取得したデータを用いて、被検体上に設置された受信コイルの位置、例えば被検体の左右どちらの部位であるかを認識する。
ステップS310では、判定機能154により処理回路131が、ステップS309で認識された受信コイルの位置に基づき、ステップS301で取得した検査オーダーに基づき決定される受信コイルが設定されるべき位置(撮像対象部位)と、ステップS308で設定された受信コイルの位置が一致するか否かを判定する。受信コイルの位置が検査オーダーと一致すれば、正しい位置であるとして、ステップS313に進む。一方、検査オーダーと設定された受信コイルの位置とが一致しない、つまり、ステップS309で認識された受信コイルの位置が検査オーダーと一致しなければ、ステップS311に進む。
ステップS311では、通知機能155により処理回路131が、設定した受信コイルの位置に誤りがある旨を技師に通知する。
ステップS312では、通知機能155により処理回路131が、受信コイルの位置の再設定が必要であるか否かの問い合わせを技師に通知する。例えば取得機能151により処理回路131が、技師から再設定は不要である旨を取得すれば、ワークフローを続行すべく、ステップS313に進む。一方、通知機能155により処理回路131が、技師から再設定が必要である旨の入力を取得すれば、ステップS308に戻り、受信コイルの再設定が行われる。
ステップS313では、技師によりMRI装置2のシステムに対して被検体の患者情報が登録される。具体的には、MRI装置2のシステムに撮像対象部位の左右情報、被検体の挿入方向および体位が入力されることにより、当該左右情報、挿入方向および体位がMRI装置2に登録される。取得機能151により処理回路131が、登録された左右情報、挿入方向および体位を取得する。
このように、技師がMRI装置2に対して被検体の撮像対象部位の左右情報、挿入方向および体位を入力する理由としては、検査オーダーからは分からないまたは検査オーダーとは異なる状況で撮像する場合があるからである。具体的には、例えば、患者がガントリ内部において仰向けになった状態で動画などを観賞する、いわゆるMRシアターを見たいという患者からの希望があった場合は、体位が仰向けで、挿入方向がヘッドファーストである必要がある。また、検査オーダーにおいては体位がうつ伏せの予定であったが、実際に寝台に寝てみると患者のケガなどの状態から仰向けが好ましく、仰向けで撮像する必要があるといった状況が考えられる。
ステップS314では、判定機能154により処理回路131が、ステップS301で取得した検査オーダーとステップS313で登録された被検体の患者情報とが一致するか否かを判定する。検査オーダーと登録された被検体の患者情報とが一致すれば、正しい登録データであるとして、ステップS317に進む。一方、検査オーダーと登録された被検体の患者情報とが一致しなければ、ステップS315に進む。
ステップS315では、通知機能155により処理回路131が、登録した患者情報に誤りがある旨を技師に通知する。
ステップS316では、通知機能155により処理回路131が、登録した患者情報の再設定が必要であるか否かの問い合わせを技師に通知する。例えば取得機能151により処理回路131が、技師から再設定は不要である旨を取得すれば、ワークフローを続行すべく、ステップS317に進む。一方、通知機能155により処理回路131が、技師から再設定が必要である旨の入力を取得すれば、ステップS313に戻り、被検体の患者情報の再設定が行われる。
ステップS317では、MRI装置2により、位置決め画像が撮像される。
ステップS318では、技師により位置決め画像上で撮像対象部位にROIが設定される。取得機能151により処理回路131が、インタフェース125を介して、当該ROIの情報を取得する。
ステップS319では、判定機能154により処理回路131が、ステップS301で取得した検査オーダーとステップS318で設定されたROIとが一致するか否かを判定する。具体的には、検査オーダーに含まれる被検体の撮像対象部位の情報と設定されたROIの位置とが一致すれば、正しいROIであるとして、ステップS322に進む。一方、撮像対象部位の情報と設定されたROIの位置とが一致しなければ、ステップS320に進む。
なお、判定機能154により処理回路131が、ステップS313でシステムに登録された被検体の患者情報と、ステップS318で設定されたROIとが一致するか否かを判定してもよい。例えば、検査オーダーとは異なる被検体の体位で撮像を実行する予定の場合は、ROIの設定もシステムに登録された被検体の撮像対象部位に沿うべきであるため、このように判定してもよい。
ステップS320では、通知機能155により処理回路131が、設定されたROIに誤りがある旨を技師に通知する。
ステップS321では、通知機能155により処理回路131が、ROIの再設定が必要であるか否かの問い合わせを技師に通知する。例えば取得機能151により処理回路131が、技師から再設定は不要である旨を取得すれば、ワークフローを続行すべく、ステップS322に進む。一方、通知機能155により処理回路131が、技師から再設定が必要である旨の入力を取得すれば、ステップS318に戻り、ROIの再設定が行われる。
ステップS322では、MRI装置2が、本撮像を実行する。以上で図3Aおよび図3Bに示すフローチャートの処理を終了する。
なお、検査オーダーの情報とユーザによる設定処理およびユーザが登録した情報とが一致しない場合は、ステップS307、ステップS312、ステップS316およびステップS321でユーザの確認および承諾により再設定は不要との入力を受け取っても、次のステップの処理に進めないようにしてもよい。
次に、ステップS303における被検体の挿入方向および体位の認識方法の一例について説明する。
認識機能152により処理回路131は、光学撮像系により得られるデータから被検体の挿入方向および体位を認識する。光学撮像系は、例えば、カメラ、LRF(Laser Range Finder)、投光器が挙げられる。以下では光学撮像系として、カメラを用い、例えば天井にカメラが配置される場合を想定する。なお、カメラは天井に配置される場合に限らず、カメラが架台に設置されてもよく、被検体Pの全身を撮影できる場所に配置されればよい。
カメラで取得した被検体の撮影画像に基づいて、被検体の挿入方向および体位を認識する。認識する挿入方向は、架台のボアに対して頭部から挿入されるヘッドファースト、または架台のボアに対して足先から挿入されるフットファーストである。認識する体位は、例えば、仰向け、横向き(側臥位)、うつ伏せである。認識方法としては、ボア111の位置は既知であるため、一般的手法を用いた顔認識技術により、被検体の顔の位置が認識できれば、例えば、体位は仰向けであり、ボア111に対する顔の位置に基づいてヘッドファーストであるといったように認識できる。また、つま先の向きを検出することにより、横向きにおいても右向きまたは左向きを判定できる。つまり、つま先が右を向いている場合、右向きの側臥位、つま先が左を向いている場合、左向きの側臥位であると判定できる。
また、ディープラーニングによる学習済みモデルを用いて被検体の挿入方向および体位を認識してもよい。例えば、寝台107上の被検体の撮影画像を入力データとし、当該撮影画像の挿入方向および体位の情報を正解データとした学習データにより、ディープニューラルネットワークなどのネットワークモデルを学習することで、学習済みモデルを予め生成しておく。認識機能152により処理回路131は、カメラによる被検体の撮影画像に対して当該学習済みモデルを適用することにより、被検体の挿入方向および体位に関する情報を生成してもよい。
なお、被検体の挿入方向および体位の決定は、カメラに限らず、寝台107に設置される圧力センサの値で決定してもよい。例えば、天板1071全面に対し、天板1071上または天板1071内部に圧力センサを設置する。圧力センサによって、寝台107の天板1071に被検体Pが載置された場合の圧力値を取得する。認識機能152により処理回路131は、圧力値から天板1071にかかる被検体の圧力分布を算出する。認識機能152により処理回路131は、圧力分布の形状により、頭部、脚部を判定でき、被検体の挿入方向を認識できる。また、認識機能152により処理回路131は、例えば、圧力分布の面積が広い場合は、仰向けまたはうつ伏せ、圧力分布の面積が狭い場合は、横向きといったように、被検体の体位を認識できる。
また、身長、体重、性別などの属性ごとに基づいて圧力分布を予めシミュレーションしておく、または実測の圧力分布の統計値を算出しておいてもよい。認識機能152により処理回路131は、撮像対象の被検体の圧力分布と、撮像対象の被検体の患者情報に一致または類似する属性における圧力分布のシミュレーション値または統計値とを比較することで、被検体の挿入方向および体位を認識できる。なお、カメラによる認識処理と圧力センサによる判定処理とを組み合わせて、被検体の挿入方向および体位を決定してもよい。
次に、ROIの左右に関する第1の決定例について図4を参照して説明する。
図4は、カメラにより被検体Pを撮影した画像の模式図である。なお、以下では、図の下側がガントリ側を想定する。決定機能153により処理回路131は、挿入方向および体位と、ROIまたは受信コイルの設置位置と、磁場中心の位置とに基づいて、ROIの左右を決定できる。なお、磁場中心は、通常ボア111の中心を通るように設計されている。
決定機能153により処理回路131は、基準位置からの変位(オフセット)により、ROIの左右を決定する。基準位置は、MRI装置2の場合は磁場中心であり、磁場中心の位置を示す磁場中心線42が被検体領域41の中心、つまり略体軸中心に沿って存在する。例えば、挿入方向がフットファーストであり、体位が仰向けである場合、受信コイルが領域43に設置されているとすれば、ROIとして磁場中心線42から右側(図4における正方向)へのオフセットが被検体の左であり、ROIは左膝であると決定できる。一方、受信コイルが領域44に設置されているとすれば、磁場中心線42から左側(図4における負方向)へのオフセットが被検体の右であり、ROIは右膝であると決定できる。
一方、体位がうつ伏せである場合は、仰向けの場合と左右反対になるため、磁場中心線42から右側(正方向)へのオフセットが被検体の右であり、受信コイルが領域43に設置されていれば、ROIは右膝であると決定できる。磁場中心線42から左側(負方向)へのオフセットが被検体の左であり、受信コイルが領域44に設置されていれば、ROIは左膝であると決定できる。
次に、ROIの左右に関する第2の決定例について図5を参照して説明する。
第2の決定例では、磁場中心線42が被検体の体軸付近ではなく、被検体の右側または左側にずれている場合を想定する。磁場中心は基本的に寝台の中心線と一致していると考えられるため、図5に示す状況は、例えば、被検体Pが寝台の中心からずれた位置に載置されている場合である。
図5に示すような場合には、正方向または負方向に左右の撮像対象部位がともに存在することとなり、磁場中心から正方向のオフセットであるか、または負方向のオフセットであるかにより、ROIの左右を決定できない。よって、決定機能153により処理回路131は、カメラにより撮影した画像上のROIが磁場中心線42からどれ位ずれているかのオフセット量を計算する。例えば、領域51が磁場中心線42から「-10cm」、領域52が磁場中心線42から「-25cm」といったように、領域それぞれの最短のオフセット量を計算する。オフセット量は、例えばメモリ11に格納する。
決定機能153により処理回路131は、例えば、挿入方向がフットファーストであり、体位が仰向けである場合、磁場中心線42から左側(図5における負方向)へのオフセット量の小さい方の領域51が被検体の左であり、オフセット量の大きい方の領域52が被検体の右であるといったように決定できるため、図4と同様にROIの左右を決定できる。
なお、磁場中心線42からの最短のオフセット量に加え、被検体の特徴的箇所からの距離をROIの左右の判定に用いてもよい。被検体の特徴的箇所からのオフセット量を算出する例について図6を参照して説明する。
図6は、図5と同様の被検体Pの撮影画像であり、磁場中心線が体軸からずれている場合である。認識機能152により処理回路131は、撮影画像から被検体Pの特徴的箇所61を認識する。例えば、顔、つま先などを認識すればよく、ここでは顔を特徴的箇所61として認識する。
決定機能153により処理回路131は、特徴的箇所61から撮像対象部位62までの距離を計算し、例えば当該距離を記憶装置129に格納する。
なお、通知機能155により処理回路131が、撮像対象部位の中心に対して磁場中心線42が閾値以上の距離ずれていれば、磁場中心線42に被検体の撮像対象部位を寄せるように被検体の載置(セッティング)をやり直すよう、技師に通知してもよい。
次に、技師によるROIの設定例について図7を参照して説明する。
図7は、被検体の膝を撮像した位置決め画像に対して、ユーザがROIを設定する場合を示す。技師は、例えばインタフェース125を介して、被検体の位置決め画像に対し、撮像位置を設定するための関心領域フレーム71に撮像対象部位が含まれるように動かす。これにより、ROIが設定される。ここでは、被検体の挿入方向は、フットファースト、体位は仰向けである場合を想定すると、決定機能153により処理回路131は、右側に関心領域フレーム71が設定されることで、磁場中心線42から右側へのオフセットが被検体の左であり、左膝がROIであるとして決定できる。
次に、通知機能155による第1の通知例について図8を参照して説明する。
図8は、MRI装置2に接続されるコンソール(図示せず)または架台のディスプレイ127に表示される画面例である。判定機能154により処理回路131は、検査オーダーに含まれる左右情報または登録された撮像対象部位の左右情報に基づき、ここではアトラスなどの人体図に対し、被検体に設置すべき受信コイルの左右を指定するメッセージ81と、撮像対象部位を指定するマーク82とを表示する。具体的には、判定機能154により処理回路131が、図3AのステップS308の処理を行う前に、検査オーダーの撮像対象部位の左右情報と、被検体の挿入方向および体位とから、設置すべき受信コイルの左右を判定できる。よって図8に示すように、メッセージ81「左脚にコイルを設定して下さい」と、撮像対象部位を指定するマーク82として、当該部位の領域を斜線で示す。
技師は、図8に示すような画面を参照することで、適切な位置に受信コイルを設定できる。
次に、通知機能155による第2の通知例について図9を参照して説明する。
第2の通知例では、図3AのステップS311における処理を想定し、受信コイルの配置ミスを技師に通知する。具体的には、認識機能152により処理回路131が、カメラにより撮影される画像から配置された受信コイルを認識する。決定機能153により処理回路131が、挿入方向と、体位と、図5または図6で上述した手法により計算したオフセット量に基づいて、受信コイルの配置が撮像対象部位の左右どちらであるかを決定する。例えば、記録された磁場中心線からの撮像対象部位までのオフセット量と、画像上で磁場中心線を想定し、当該磁場中心線から画像に写る受信コイルまでの距離との差分が閾値以内であれば、受信コイルが設置された部位は、オフセット量に対応する被検体の部位の左右と同一であると決定できる。
また、圧力センサを用いる場合も、決定機能153により処理回路131が、受信コイルの配置前と配置後とで増加した圧力分布の領域から、受信コイルの配置が撮像対象部位の左右どちらであるかを判定すればよい。
なお、閾値よりも上述の差分が大きければ、差分が閾値以内でROIが撮像対象部位と一致するように、通知機能155により処理回路131が、「あと右に3cmコイルを移動して下さい」といったメッセージを技師に通知してもよい。
判定機能154により処理回路131が、検査オーダーに含まれる撮像対象部位の左右情報または技師により登録された撮像対象部位の左右情報と、判定された受信コイルの位置とを判定する。左右情報と判定された受信コイルの位置とが異なっていれば、コイルの設置に誤りがあると考えられるため、例えばディスプレイ127にメッセージを表示する。図9の例では、メッセージ91「コイルの位置が間違っているようです。左脚にコイルを配置してください」などと表示すればよい。また、受信コイルが誤って配置されている右足領域を警告表示してもよいし、受信コイルが配置されるべき左足領域を強調表示してもよい。
次に、通知機能155による第3の通知例について図10を参照して説明する。
第3の通知例では、検査オーダーまたは登録された撮像対象部位の左右情報と、ROIとが異なる場合、確認を促すメッセージ92を通知する。
具体的には、メッセージ92「登録した左右情報と撮像位置が異なっていますが、検査を継続してよろしいですか?」といった、確認を促すメッセージを表示すればよい。OKボタンが押下されることにより、ステップS312において撮像が実行される。Cancelボタンが押下されることにより、ステップS302に戻る。
なお、上述した図8から図10までのいずれかの手法により、検査オーダーまたは登録された撮像対象部位の左右情報と実際の受信コイルの設置位置とが一致しているか否かが判定され、異なる場合に確認メッセージが通知されてもよい。さらに、検査オーダーと登録された撮像対象部位の左右情報とが異なる場合に確認メッセージが通知されてもよい。
ディスプレイに表示されるROIおよび受信コイルの配置は、変更があった場合には認識機能152または決定機能153で認識または決定された情報に基づいて、更新されて表示されてもよい。
なお、本実施形態では、被検体の撮像対象部位として膝を想定するが、これに限らず、被検体の解剖学上対称に存在する部位であればよい。具体的には、手、肘などでもよい。
以上に示した実施形態によれば、被検体の挿入方向および体位を認識し、検査オーダーおよび登録された被検体の左右情報の少なくともどちらか1つと、医用画像診断装置に設定されたROIまたは被検体に実際に設置された受信コイルとが一致するか否かを判定する。これにより、実際のROIとシステム上で登録されている撮像対象部位との左右の判定を容易かつ正確に行うことができる。よって、従前のようなマーカーの設置またはワークフローの制約がなく、技師の撮像ミスを減少または防止するとともに、技師および患者の負担を軽減できる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、技師の撮像ミスを減少または防止するとともに、技師および患者の負担を軽減できる。
加えて、実施形態に係る各機能は、当該処理を実行するプログラムをワークステーション等のコンピュータにインストールし、これらをメモリ上で展開することによっても実現することができる。このとき、コンピュータに当該手法を実行させることのできるプログラムは、磁気ディスク(ハードディスクなど)、光ディスク(CD-ROM、DVD、Blu-ray(登録商標)ディスクなど)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することも可能である。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 医用情報処理装置
2 MRI装置
15,131 処理回路
11 メモリ
12 入力インタフェース
13 通信インタフェース
14,127 ディスプレイ
41 被検体領域
42 磁場中心線
43,44,51,52 領域
62 撮像対象部位
61 特徴的箇所
71 関心領域フレーム
81,91,92 メッセージ
82 マーク
101 静磁場磁石
103 傾斜磁場コイル
105 傾斜磁場電源
107 寝台
109 寝台制御回路
111 ボア
113 送信回路
115 送信コイル
117 受信コイル
119 受信回路
121 シーケンス制御回路
123 バス
125 インタフェース
129 記憶装置
151 取得機能
152 認識機能
153 決定機能
154 判定機能
155 通知機能
1071 天板
1311 システム制御機能
1313 画像生成機能

Claims (12)

  1. 被検体の挿入方向および体位を認識する認識部と、
    前記被検体に対して設定された関心領域と受信コイルの前記被検体上における設置位置との少なくともどちらか一方と、前記挿入方向と、前記体位とに基づき、前記設定された関心領域が前記被検体の左右どちらの部位であるかを決定する決定部と、
    を具備する医用情報処理装置。
  2. 前記被検体の撮像対象部位の左右情報を含む検査オーダーを取得する取得部と、
    前記決定部による前記関心領域の左右の決定結果と、前記検査オーダーに含まれる前記撮像対象部位の左右情報とを比較することにより、前記関心領域の設定が正しいか否かを判定する判定部とをさらに具備する、請求項1に記載の医用情報処理装置。
  3. 前記被検体の撮像対象部位の左右情報を含む検査オーダーを取得する取得部と、
    前記決定部による前記関心領域の左右の決定結果と、前記検査オーダーに含まれる前記撮像対象部位の左右情報とを比較することにより、前記受信コイルの設置位置が正しいか否かを判定する判定部とをさらに具備する、請求項1に記載の医用情報処理装置。
  4. ユーザ入力に基づき医用画像診断装置に登録された撮像対象部位の左右情報を取得する取得部と、
    前記決定部による前記関心領域の左右の決定結果と、前記設定された前記撮像対象部位の左右情報とを比較することにより、前記関心領域の設定が正しいか否かを判定する判定部とをさらに具備する、請求項1に記載の医用情報処理装置。
  5. 前記関心領域の設定が誤りであると判定された場合、ユーザに通知する通知部をさらに具備する、請求項2または請求項4に記載の医用情報処理装置。
  6. 前記受信コイルの設置位置が誤りであると判定された場合、ユーザに通知する通知部をさらに具備する、請求項3に記載の医用情報処理装置。
  7. 前記決定部は、前記関心領域または前記受信コイルの基準位置からの変位に基づいて、前記関心領域が前記被検体の左右どちらの部位であるかを決定する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の医用情報処理装置。
  8. 前記基準位置は、装置の磁場中心である、請求項7に記載の医用情報処理装置。
  9. 前記認識部は、光学撮像系により得られるデータを用いて前記被検体の前記挿入方向および前記体位を認識する、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の医用情報処理装置。
  10. 前記認識部は、前記被検体が載置される天板にかかる圧力値から算出される圧力分布に基づき、前記被検体の前記挿入方向および前記体位を認識する、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の医用情報処理装置。
  11. 被検体の挿入方向および体位を認識し、
    前記被検体に対して設定された関心領域と受信コイルの前記被検体上における設置位置との少なくともどちらか一方と、前記挿入方向と、前記体位とに基づき、前記設定された関心領域が前記被検体の左右どちらの部位であるかを決定する、医用情報処理方法。
  12. コンピュータに、
    被検体の挿入方向および体位を認識する認識機能と、
    前記被検体に対して設定された関心領域と受信コイルの前記被検体上における設置位置との少なくともどちらか一方と、前記挿入方向と、前記体位とに基づき、前記設定された関心領域が前記被検体の左右どちらの部位であるかを決定する決定機能と、
    を実現させるための医用情報処理プログラム。
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