このセクションでは、本発明の態様が開示される。
本開示の例示的な態様によれば、方法が開示され、この方法は、
- サイト上に存在する時に追跡装置の無線インターフェースにより捕捉される1つ又は複数の無線信号観測結果セットを表す前記追跡装置の無線信号観測データを取得又は利用可能に保持することと、
- 設定情報を取得又は利用可能に保持することと、
- 前記1つ又は複数の無線信号観測結果セットのうち少なくとも1つが、前記設定情報により、少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットとして示される場合に、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットを前記サイト上の対象エリアの識別情報に関連付けること
とを含み、ここで、各無線信号観測結果セットは、前記サイト上の対応する観測位置で捕捉される。
例示的な実施形態において、この方法は、1つ又は複数の装置により実行される。
この方法は、例えばネットワーク側を可能にする装置により、例えば実施及び/又は制御されてもよい。装置は例えば、例えばセルラネットワーク及び/又はWLAN通信ネットワークである通信ネットワークを例えば構成する又はこれと通信するサーバ、例えば測位サーバであってもよい。代替的に又は追加的に、この方法は、2つ以上の装置、例えば、少なくとも2つのサーバを備えるサーバクラウドに相当する1つ又は複数のサーバにより実施及び/又は制御されてもよい。代替的に又は追加的に、装置は、例えば、追跡装置及び/又はモバイル端末であってもよい。例えば、この方法は、装置の少なくとも1つのプロセッサを使用して実施及び/又は制御されてもよい。
代替的に、この例示的な態様による方法は、少なくとも2つの装置により、特に、この方法を協働して実行するサーバ及び追跡装置により実行されてもよい。例示的な実施形態において、サイトは、所定の環境、例えば建物又は建物の複合体(例えば、病院、ショッピングセンター、駐車場、駅、バスステーション、空港、事業所等)の内及び/又は外の、例えば所定の屋内及び/又は都市環境である。サイト上では、全球測位衛星システム(GNSS)衛星信号の利用が例えば制限され、追跡装置が自身の位置をGNSS衛星信号に基づいて確実に予測できる位置にいない場合がある。さらに、サイト上で無線マップが利用可能でなく、追跡装置が例えば、無線マップに基づいて自身の位置を確実に予測できる位置にいない場合がある。本開示の文脈において、追跡装置は必ずしもモバイル端末ではなく、少なくとも、サイト上に存在する時に追跡装置の無線インターフェースにより捕捉される1つ又は複数の無線信号観測結果セットを表す無線信号観測データを取得するように構成された、より簡単な装置であってもよく、各無線信号観測結果セットは、進路上の対応する観測位置で捕捉されることに留意されたい。しかしながら、本開示は、この点において限定されない。言い換えれば、例示的な実施形態において、追跡装置は、モバイル端末、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ノートブック、スマートウォッチ、及び/又はスマートバンドである又は相当する。
本発明のさらなる例示的な態様によれば、プロセッサにより実行されると、装置、例えばサーバに、例示的な態様による方法の動作を実行及び/又は制御させるコンピュータプログラムが開示される。
コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、特に有形及び/又は非一時的な媒体に記憶されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、ディスク又はメモリ等であってもよい。コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をエンコードする命令の形で、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶することができる。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は例えば、コンピュータの内部又は外部メモリ、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)又はハードディスクのように装置の動作の一部を担うことを意図してもよく、又は、光ディスクのように、プログラムの配布を意図してもよい。
本発明のさらなる例示的な態様によれば、前記例示的な態様による方法を実施及び/又は制御するように構成された、又は、実施及び/又は制御するための手段を備える装置が開示される。
したがって、本発明のさらなる例示的な態様によれば、開示の装置は、
- サイト上に存在する時に追跡装置の無線インターフェースにより捕捉される1つ又は複数の無線信号観測結果セットを表す前記追跡装置の無線信号観測データを取得又は利用可能に保持し、
- 設定情報を取得又は利用可能に保持し、
- 前記1つ又は複数の無線信号観測結果セットのうち少なくとも1つが、前記設定情報により、少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットとして示される場合に、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットを前記サイト上の対象エリアの識別情報に関連付けるための手段を含み、ここで、各無線信号観測結果セットは、前記サイト上の対応する観測位置で捕捉される。
この装置の手段は、ハードウェア及び/又はソフトウェアで実現可能である。これらは、例えば、機能を実施するためのコンピュータプログラムコードを実行するための少なくとも1つのプロセッサ、プログラムコードを記憶する少なくとも1つのメモリ、又はその両方を含み得る。代替的に、例えば、機能を実施するように設計された回路、例えば、集積回路のようなチップセット又はチップに実装された回路を含んでもよい。一般に、手段は、例えば1つ又は複数の処理手段又はプロセッサを含んでもよい。
本発明のさらなる例示的な態様によれば、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備える装置が開示され、少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置、例えば前記装置に、前記例示的な態様による方法を少なくとも実施及び/又は制御させるように構成される。
本発明のいずれかの態様による上記の開示の装置は、デバイスのためのモジュール又は構成要素、例えば、チップであってもよい。代替的に、本発明のいずれかの態様による開示の装置は、装置、例えば、サーバ又はサーバクラウドであってもよい。本発明のいずれかの態様による開示の装置は、開示の構成要素、例えば、手段、プロセッサ、メモリを含んでもよく、又は、1つ又は複数のさらなる構成要素を追加で含んでもよい。
以下では、前記例示的な態様による方法のさらなる例示的な特徴が説明される。
前記例示的な態様による方法は、対象エリア内の1つ又は複数の観測位置のそれぞれにおいて追跡装置により捕捉された1つ又は複数の無線信号観測結果セットに基づいて、つまり、例えば観測位置の地理座標が利用可能であることを必要とせずに、対象エリアを設定又は定義する機能を果たし得る。したがって、例えば、対応するGNSSアクセスが利用可能でない又は制限されているために、地理座標が測位システムで利用可能ではないサイト上で、対象エリアを定義することが可能になり得る。
データ又は情報(例えば、無線信号観測データ又は設定情報)を取得することは、受信すること(例えば、通信インターフェースの手段により)、又は捕捉すること(例えば、センサ及び/又は無線インターフェースの手段により)、又はデータ又は情報を判定すること(例えば、プロセッサの手段により)を意味すると理解され得る。データ(例えば、無線信号観測データ又は設定情報)を利用可能に保持することは、データを記憶すること(例えば、メモリのような記憶手段に)を意味すると理解され得る。したがって、例えば、無線信号観測データは、それぞれの無線信号観測データを受信又は記憶又は判定することにより取得され得る。
無線信号観測データは、サイト上に存在する追跡装置の位置を表してもよく又は推定可能にしてもよい。無線信号観測データは、追跡装置で無線信号観測データを捕捉することにより(例えば、無線インターフェースにより)、及び/又は、無線信号観測データをサーバ及び/又はクラウドで追跡装置から受信することにより取得されてもよい。本開示の態様による方法を実行するには、1つの無線信号観測結果セットで十分であり得るが、無線信号観測データは、サイト上の後続の観測位置において、対応する追跡装置の無線インターフェースにより捕捉される一連の(例えば、時系列の)無線信号観測結果セットを表してもよい。各無線信号観測結果セットは、各無線信号観測結果セットが捕捉された時、同一の観測位置で追跡装置の無線インターフェースにより観測された、例えばWLAN及び/又はBluetooth信号等の無線信号それぞれの無線信号特性を示し得る。
例えば、追跡装置の無線インターフェースは、追跡装置がサイト上に存在する時、1つ又は複数の無線信号観測結果セットを捕捉するために、WLAN及び/又はBluetooth信号のような無線信号を繰り返しスキャンしてもよい。それにより、ある無線信号が、無線信号をスキャンしている時に無線インターフェースにより検知される又は受信されると、この無線信号は追跡装置の無線インターフェースにより観測されたと理解されてもよい。
したがって、例示的な実施形態において、各無線信号観測結果セットは、受信した各無線信号について、(1)受信信号強度の表示、(2)信号対ノイズ比の表示、及び、(3)無線ノードの識別子のうちの少なくとも1つの無線信号特性を含む。
無線ノードの識別子は、観察可能な無線信号に含まれ、その無線信号を送信する無線ノードを識別すること、及び/又は、その無線ノードにより送信された無線信号を他の無線信号から区別することを可能にするように構成された情報を意味すると理解され得る。このような無線ノードの識別子の例としては、名称、アドレス(例えば、MACアドレスまたはIPアドレス)、汎用一意識別子(UUID)、サービスセット識別子(SSID)、基本サービスセット識別子(BSSID)又はそれらの組合せが挙げられる。例えば、そのような無線ノードの識別子は、観測された無線信号から識別子を抽出することにより取得してもよい。
無線ノードは、アクセスポイント、例えば、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイント又はBluetoothビーコンのような無線デバイスであると理解され得る。したがって、WLANは、例えばIEEE802.11ファミリの規格により規定される(http://www.ieee.org/)。Bluetooth規格は、Bluetooth Special Interest Groupにより規定されており、現在、https://www.bluetooth.comで閲覧可能である。したがって、サイト上で観測可能であると予想される無線信号は、特に、WLAN及び/又はBluetooth信号であり得る。なお、本開示は、この点において限定されず、無線ノードは、セルラ通信システムの基地局にさらに相当してもよい。それにより、セルラ通信システムは、例えば、2G/3G/4G/5Gセルラ通信ネットワークのような携帯電話ネットワークであってもよい。2G/3G/4G/5G無線通信規格は、3GPPPにより開発され、現在、http://www.3gppp.orgで閲覧可能である。
したがって、前記例示的な態様による装置(例えば、追跡装置及び/又は1つ又は複数のサーバ及び/又はクラウド)は、例えば列の形でデータベースに含まれる無線信号観測データを取得又は利用可能に保持し得る。例えば、例示的な実施形態において、各無線信号観測結果セットは、各無線信号観測結果セットの捕捉時間を表すタイムスタンプデータにそれぞれ関連付けられる。データベース又は列はこのように、一連の無線信号観測結果セットを表す無線信号観測データを利用可能に保持してもよく、例えば、その時系列がそれぞれの捕捉された時間により定義され得る。
さらに、例示的な実施形態において、追跡装置の無線信号観測データは、追跡装置を識別する追跡装置識別情報に関連付けられる。例えば、追跡装置識別情報は、追跡装置の識別子、例えば、名称及び/又はアドレス、例えば、MACアドレス又はIPアドレスに相当し又はそれらを含み得る。したがって、追跡装置の無線信号観測データに関連付けられた追跡装置識別情報に基づいて、データベース又は列は、1つ又は複数の追跡装置の無線信号観測データを利用可能に保持することができ、それにより、例えば特定の追跡装置の一連の無線信号観測結果セットを表す無線信号観測データが、追跡装置識別子識別情報に基づいて、列又はデータベース内で検出可能になり得る。さらに、ある追跡装置により、ある観測位置において捕捉されたある特定の無線信号観測結果セットは、無線信号観測結果セットに関連付けられたタイムスタンプデータに基づいて検出可能であり得る。
データベース又は列は、前記例示的な態様による装置により(例えば、追跡装置及び/又は1つ又は複数のサーバ及び/又はクラウドにより)利用可能に保持されてもよく、それにより、データベース又は列は、少なくとも24時間利用可能に保持されてもよいことに留意されたい。特定の状況では、追跡装置の無線信号観測データは、一般データ保護規則(GDPR)及び/又は他のプライバシー規制を確実に遵守するために、24時間後に、列又はデータベースから削除されてもよい。
例示的な実施形態において、設定情報を取得して(例えば、サーバで、ユーザのモバイル端末及び/又はユーザのパーソナルコンピュータ等の外部機器から)、例えばデータベース又は列内に利用可能に保持される1つ又は複数の無線信号観測結果セットを、例えば1つ又は複数の無線信号観測結果セットのそれぞれの捕捉時間に基づいて示してもよい。
例えば、追跡装置が一連の無線信号観測結果セット、サイト上のそれぞれの観測位置で捕捉された無線信号観測結果セットを表す無線信号観測データを収集した場合、その無線信号観測データは、サーバ及び/又はクラウドに提供されて、列に利用可能に保持されてもよい。例えば、追跡装置が対象エリア内に位置した時間又は位置した時間間隔の知識に基づいて、ユーザは、例えば、モバイル端末等の外部機器又はパーソナルコンピュータ等の他の遠隔装置を使用して、1つ又は複数のサーバに設定情報を提供し、無線信号観測データが対象エリア内で収集された時間及び/又は時間間隔を示してもよい。
したがって、例示的な実施形態において、設定情報は、追跡装置とは異なる外部装置から、例えばモバイル端末及び/又はパーソナルコンピュータから取得される。
代替例では、設定情報は、例えば追跡装置で、ユーザが追跡装置のグラフィックユーザインターフェース等のユーザインターフェースを使用してボタンを押した結果として取得され得ることに留意されたい。
1つ又は複数の無線信号観測結果セットのうちの少なくとも1つが少なくとも1つの訓練セットとして示されると、無線信号観測データの少なくとも1つの訓練セットは次いで、サイト上の対象エリアの識別情報に関連付けられる。例えば、この目的のため、少なくとも1つの訓練セットは、対象エリアの識別情報に関連付けて専用のデータベースに追加されてもよく、例えば、訓練セットと識別情報とを関連付けてメモリ等の専用の記憶装置に保存することにより追加されてもよい。例示的な実施形態において、無線信号観測データの少なくとも1つの訓練セットは、サイト上の対象エリアの識別情報に関連付けて、特に装置の、特に少なくとも1つのサーバ及び/又は追跡装置のデータベースに格納される。
したがって、例示的な実施形態において、対象エリアの識別情報は、
- 対象エリアの名称、
- 対象エリアが位置する建物の情報、
- 対象エリアが位置する建物のフロアの情報、
- 対象エリアの地理座標
のうちの少なくとも1つを含む。
前記例示的な態様の例示的な実施形態によれば、各無線信号観測結果セットは、前記各無線信号観測結果セットのそれぞれの捕捉時間を表すそれぞれのタイムスタンプデータに関連付けられ、前記設定情報は、少なくとも1つの捕捉時間を示し、前記方法は、
- 前記設定情報により示される前記捕捉時間に基づいて、及び、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに関連付けられるタイムスタンプデータにより表される前記捕捉時間に基づいて、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットが前記設定情報により無線信号観測結果訓練セットとして示されていると判定すること
をさらに含む。
タイムスタンプデータは、例えばUNIX(登録商標)時刻形式の、例えば、時計により捕捉された日付及び時刻を表すものと理解され得る。上述したように、このようなタイムスタンプデータに基づいて、サイト上の各観測位置で捕捉された無線信号観測結果セットがそれぞれの捕捉された時間と関連付けられ、その結果、それぞれの無線信号観測データを時系列で利用可能に保持することが可能になる。したがって、追跡装置が対象エリア内に位置した時間又は時間間隔の知識に基づいて、サイト上で捕捉された無線信号観測結果セットのサブグループを後に定義することが可能になる。
例示的な実施形態において、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットは、前記無線信号観測結果訓練セットに関連付けられた前記タイムスタンプデータにより表される前記捕捉時間が、前記設定情報により示される前記捕捉時間に等しい又はそれよりも遅い場合に、前記設定情報により無線信号観測結果訓練セットとして示されていると判定される。
したがって、1つの捕捉時間のみが示されていれば十分であり得て、それにより、例えば、設定情報により示される時間の後、追跡装置による無線信号観測結果セットの捕捉の終了までの間に捕捉される無線信号観測結果セットは、それぞれ訓練セットとして示されてもよい。代替的に、ある単一の無線信号観測結果訓練セットが、設定情報により示される捕捉時間に等しい又はそれより遅い捕捉時間に関連付けられている場合、この単一の無線信号観測結果訓練セットが設定情報により示されていると判定されてもよい。
例示的な実施形態において、前記設定情報は、捕捉時間間隔を表す少なくとも2つの捕捉時間を示し、又は、前記捕捉時間間隔を示し、前記方法は、
- 前記方法は、前記無線信号観測結果訓練セットに関連付けられた前記タイムスタンプデータにより表される前記捕捉時間が、前記少なくとも2つの捕捉時間のうちの1つに等しい又は前記捕捉時間間隔内にある場合に、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットは、前記設定情報により無線信号観測結果訓練セットとして示されていると判定すること
をさらに含む。
したがって、同様に、設定情報は、1つの捕捉時間と事前定義された時間範囲とにより定義され得る時間間隔、又は、2つの捕捉時間、すなわち、開始捕捉時間及び終了捕捉時間により示され得る時間間隔を示してもよい。
例示的な実施形態において、前記無線信号観測データを前記取得又は利用可能に保持することは、少なくとも2つの追跡装置の無線信号観測データを取得又は利用可能に保持することを含み、前記設定情報は、前記2つの追跡装置の各追跡装置の追跡装置識別情報を含み、前記方法は、
- 前記設定情報に含まれる追跡装置識別情報が、前記少なくとも2つの追跡装置の各追跡装置の追跡装置識別情報に相当するかどうかを判定することと、
- 前記設定情報に含まれる前記追跡装置識別情報が、前記少なくとも2つの追跡装置の各追跡装置の追跡装置識別情報に相当すると判定される場合に、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットを、前記サイト上の前記対象エリアを識別する前記識別情報に関連付けること
とをさらに含む。
したがって、上述のように、列又はデータベースは、1つ又は複数の追跡装置の無線信号観測データを利用可能に保持してもよく、それにより、各無線信号観測データを対応する追跡装置識別情報に関連付けてもよい。このように、リモートユーザは、1つ又は複数の追跡装置がそれぞれの時間間隔内に、ある特定の対象エリア内に位置していたという知識に基づいて、例えば1つ又は複数のサーバ及び/又はクラウドに、それぞれの追跡装置識別情報をそれぞれの時間間隔に関連付けて示してもよく、その結果、対応する無線信号観測結果セットが対象エリアの識別情報に関連付けられ得る。
例示的な実施形態において、各無線信号観測データは、前記サイト上に存在する時に対応する追跡装置の1つ又は複数のセンサにより捕捉されるセンサデータをさらに含み、前記センサデータは、
- 温度センサデータ、
- 慣性センサデータ、
- 運動センサデータ、
- 気圧/高度センサデータ。
したがって、1つ又は複数の無線ノードのそれぞれから取得された無線信号観測結果に加えて、追跡装置はさらに、自身のセンサからデータを捕捉し得る。このようなセンサデータは、一方では、追跡装置が進路に沿って移動する環境を更に特徴付けるのに有用である。この目的のため、追跡装置はさらに、例えば温度センサデータを捕捉してもよい。追加的に又は代替的に、追跡装置は、慣性センサデータ及び/又は運動センサデータを捕捉してもよく、これにより、経路に沿った移動中に追跡装置が進んだこの経路をさらに特徴付けることが可能になり得る。例示的な実施形態において、気圧計及び/又は高度計又は高度センサのデータは、例えば建物の少なくとも一部であるサイトのフロア/階の判定を可能にする又は支援することができる。
例示的な実施形態において、ある観測位置で捕捉されたそれぞれのセンサデータは、その観測位置で捕捉された無線シグナル観測結果と関連付けられる。このようにして、センサデータは、後に検索して取得されてもよく、経路及び/又は対象エリアのさらなる特徴付けのために使用されてもよい。後者の場合、例示的な実施形態において、前記例示的な態様による方法は、
- 少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットをセンサデータに関連付けること
をさらに含んでもよく、ここで、センサデータは、その少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットが捕捉される観測位置で捕捉される。
このように、センサデータは例えば、追跡装置が無線信号観測結果訓練セットにより定義された対象エリア内に入ったかどうかを評価する際の追加又は補助データとして使用され得る。
さらなる態様は、追跡装置が対象エリア内に入った又は位置するかどうかを判定することに関し、特に、追跡装置が例えば2つの対象エリアの境界にいる時に起こり得る、評価の揺れを低減するための手法に関する。
例示的な実施形態において、前記例示的な態様による方法は、
- 前記サイト上に存在する時に現在の追跡装置の無線インターフェースにより捕捉される1つ又は複数の現在の無線信号観測結果セットを表す前記追跡装置の現在の無線信号観測データを取得又は利用可能に保持することと、
- 識別情報が前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに関連付けられた対象エリア内に前記追跡装置が入った又は位置するかどうかを、少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットに基づいて、及び、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに基づいて判定することと、
- 前記追跡装置が前記対象エリア内にいると判定される場合、通知情報を提供する又は警告を発生させること
とをさらに含み、ここで、各現在の無線信号観測結果セットは、前記サイト上の対応する観測位置で捕捉される。
例えば、前記追跡装置又はさらなる追跡装置は、上述したように、識別情報が訓練セットに関連付けられた対象エリア内に(再度)存在し得る。追跡装置は、1つ又は複数の現在の無線信号観測結果セットを、例えば、1つ又は複数のサーバ及び/又はクラウドに提供することができ、その結果、1つ又は複数のサーバ及び/又はクラウドは、1つ又は複数の現在の無線信号観測結果セットを取得する。そのような場合、例えば、サーバのうちの1つにおいて、1つ又は複数の現在の無線信号観測結果セットのうちの少なくとも1つが、上記のように開示されたデータベースに利用可能に保持された少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに相当する(又は類似する)かどうかの判定がなされてもよい。このようにして、識別情報がその少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに関連付けられた対象エリア内に追跡装置が入った又は位置するかどうかを判定し得る。
肯定的な場合、追跡装置は対象エリア内にいると判定されると、通知情報が、例えば、ユーザのモバイル端末若しくはユーザのパーソナルコンピュータ等の遠隔装置に、又は、追跡装置に提供されてもよく、及び/又は、遠隔装置で及び/又は追跡装置で、警告を発生させてもよい(例えば、音をトリガしてもよい)。
このように、上記で開示された手順により、地理座標に依存しないタイプのジオフェンスが定義可能になる。それに基づいて、以下の態様は、例えば追跡装置が2つの対象エリアの境界にいる又は境界付近にいる場合に、追跡装置は対象エリア内にいる又は対象エリア付近にいるという判定結果の揺れを回避するのに有用であり得る。
したがって、前記方法は、
- 少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットを取得又は利用可能に保持することと、
- 少なくとも1つの追跡装置が前記サイト上の対応する対象エリア内に入った及び/又は位置すると判定されたことがあるかどうかを示す対象エリア情報を取得又は利用可能に保持することと、
- 前記サイト上に存在する時に現在の追跡装置の無線インターフェースにより捕捉された1つ又は複数の現在の無線信号観測結果セットを表す前記現在の追跡装置の現在の無線信号観測データを取得又は利用可能に保持することと、
- 識別情報が前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに関連付けられた対象エリア内に、前記現在の追跡装置が入った又は位置するかどうかを、少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットに基づいて、前記対象エリアの前記識別情報に関連付けられた少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに基づいて、及び、前記対象エリア情報に基づいて、判定すること
とをさらに含み、ここで、各無線信号観測結果訓練セットは、前記サイト上の対応する対象エリアの識別情報に関連付けて利用可能に保持され、各無線信号観測結果訓練セットは、前記サイト上の対応する対象エリア内の対応する観測位置で捕捉され、各現在の無線信号観測結果セットは前記サイト上の対応する観測位置で捕捉される。
上記の開示のように、装置、例えば1つ又は複数のサーバ、クラウド、及び/又は、追跡装置は、データベースを利用可能に保持する(例えば、データベースを備える記憶装置に記憶する又はアクセスする)ことができ、無線信号観測結果訓練セットは、各対象エリアの対応する識別情報に関連付けて利用可能に保持される。1つの対象エリアは、1つ又は複数の無線信号観測データの訓練セットに関連付けられてもよいことに留意されたい。さらに、例示的な実施形態において、無線信号観測結果訓練セットは、追跡装置識別情報に関連付けられてもよい。したがって、例えばこのように、データベースは、1つ又は複数の対応する対象エリアのために及び1つ又は複数の対応する追跡装置のために、複数の訓練セットを利用可能に保持し得る。
例示的な実施形態において、データベースは、少なくとも1つの追跡装置がサイト上の対応する対象エリア内に入った及び/又は位置すると判定されたことがあるかどうかを示す、利用可能な上述の対象エリア情報をさらに保持してもよい。例えば、ある対象エリアの対象エリア情報は、この対象エリアに関連付けて利用可能に保持されてもよい。対象エリア情報は、追跡装置(例えば、対象エリアの識別情報に関連付けられた訓練セットを提供した追跡装置)が、対象エリア内に入った又は位置すると判定された回数を示す情報に相当し得る。例えば、この情報は、無線シグナル情報の訓練セットが対象エリアの識別情報に関連付けられた後は、0の数に相当し、追跡装置が例えばその対象エリアに再び入る度に連続的に増加され得る。
例えば、追跡装置が、現在の無線信号観測結果を継続的に提供しながらサイト上の経路に沿って移動し、2回目として対象エリアに再び入るとき、(現在の)追跡装置が異なる対象エリア内に入った又は位置するかどうかの判定には、現在の無線信号観測結果セット及び異なる対象エリアに対応する無線信号観測結果訓練セットに加えて、上記の対象エリア情報も考慮され得る。この例では、対象エリア情報は、(現在の)追跡装置が既に1度、この対象エリアに再び入ったと以前に判定されたことがあることを示す、数字「1」に相当する。この場合、この対象エリア情報を考慮しなければ、判定は、追跡装置は異なる対象エリア内にいるとの判定になっていたと考えられるが、判定が対象エリア情報を考慮する場合には、判定は、追跡装置がこの対象エリア情報により示される対象エリア内にいるという結果になる。
このようなプロセスは、例えば、追跡装置が、2つの対象エリアの境界に沿って移動する又は異なる対象エリアの境界に近い対象エリアに入る場合に、追跡装置が一方又は他方の対象エリアにいると判定されて判定が揺れることを防止でき、有利である。換言すれば、本態様による方法は、追跡装置は、先の判定でいると判定されたことのある対象エリアに再び存在する可能性が高いという尺度を用いることができる。
言い換えれば、例示的な実施形態において、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セット及び前記少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットに基づいて、識別情報が前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに関連付けられている対象エリア内に前記現在の追跡装置が入った又は位置すると判定される場合、前記方法は、
- 前記現在の追跡装置が同じ対象エリア内に以前に入った又は以前に位置したかどうかを判定することをさらに含み、前記方法は、
- 前記現在の追跡装置が、同じ対象エリア内に以前に入った又は以前に位置したと判定される場合、前記現在の追跡装置は、同じ対象エリア内に入った又は位置すると判定することと、
- 前記現在の追跡装置が、異なる対象エリア内に以前に入った又は以前に位置したと判定される場合、前記現在の追跡装置は、前記異なる対象エリア内に入った又は位置すると判定すること
とのうち、少なくとも1つをさらに含む。
したがって、上記で開示したように、対象エリア情報により、追跡装置が以前に入ったことのある対象エリアに重み付けをすることが可能になり、追跡装置がある対象エリア内にいる又は別の対象エリア内にいると判定が揺れる、望ましくない対象エリアの判定の揺れを防止し得る。
例示的な実施形態において、前記方法は、
- 前記現在の追跡装置が、同じ対象エリア内に以前に入った又は以前に位置したと判定される場合、前記現在の追跡装置が同じ対象エリア内にいることを示す通知情報を提供し及び/又は警告を発生させることと、
- 前記現在の追跡装置が、異なる対象エリア内に以前に入った又は以前に位置したと判定される場合、前記現在の追跡装置が前記異なる対象エリア内にいることを示す通知情報を提供し、及び/又は、警告を発生させること
とのうちの少なくとも1つをさらに含む。
本明細書でさらに開示されるように、通知が表示されてもよく、及び/又は、警告(例えば、音)が本明細書でさらに開示される遠隔装置及び/又は追跡装置で出されてもよい。それにより、ユーザは、追跡装置が対象エリア内に入った又は位置すると判定されていることを通知され得る。
例示的な実施形態において、前記対象エリア情報は、1つ又は複数の対象エリアに関連付けられ、少なくとも1つの追跡装置が、前記対象エリア情報に関連付けられた前記1つ又は複数の対象エリアに関連付けられた1つ又は複数のエリアのうちの少なくとも1つの中に入った及び/又は位置すると判定されたことがあるかどうかを示す。それにより、前記現在の追跡装置が、前記対象エリア情報に関連付けられた対象エリア内に以前に入ったことがない又は前記対象エリア情報に関連付けられた対象エリア内に以前に位置しないと判定される場合、前記方法は、
- 前記現在の追跡装置は、識別情報が前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに関連付けられた前記対象エリア内に入った又は位置すると判定することを含む。
言い換えれば、対象エリア情報が、追跡装置が以前に入ったことのある対象エリアを利用可能に保持していない場合、例えば、追跡装置が初めてこの対象エリアに入った場合、追跡装置が対象エリア内にいるかどうかの判定は、本質的に、対象エリア情報を利用しない判定に相当する。
例示的な実施形態において、前記方法は、
- 前記現在の追跡装置が、前記対象エリア情報に関連付けられた対象エリア内に以前に入ったことがない又は前記対象エリア情報に関連付けられた対象エリア内に以前に位置しないと判定される場合、前記現在の追跡装置は、識別情報が前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに関連付けられた前記対象エリア内に入った又は位置することを示す通知情報を提供すること、及び/又は、警告を発生させることをさらに含む。
同様に、本明細書でさらに開示されるように、通知が表示されてもよく、及び/又は、警告(例えば、音)が本明細書でさらに開示される遠隔装置及び/又は追跡装置で出されてもよい。それにより、ユーザは、追跡装置が対象エリア内に入った又は位置すると判定されていることを通知され得る。
本明細書でさらに開示されるように、例示的な実施形態において、追跡装置が対象エリア内に入った又はその中にいるかどうかの判定は、特に対象エリアの地理座標とは無関係であってもよい。例示的な実施形態において、判定は例えば、追跡装置が経路に沿って移動する間に取得された現在の無線信号観測結果と、例えば前記データベース内で利用可能に保持される訓練無線信号観測結果との間の類似性に基づくことができる。
言い換えると、例示的な実施形態において、前記現在の追跡装置が前記対象エリア内に位置するかどうかを判定することは、前記少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットと、前記対象エリアの前記識別情報に関連付けられた前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットとの間の類似性を表すパラメータに基づく。
したがって、例示的な実施形態において、少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットについて、及び、少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットについて、少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットと少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットとの間の類似性を表すパラメータが第1の閾値より小さいかどうかを判断する。
上述したように、無線信号観測結果セットは、1つの観測位置について、1つ又は複数の無線パラメータを含み得て、ここで、各無線信号パラメータは、受信信号強度の表示、信号対ノイズ比の表示、及び/又は、無線ノードの識別子に相当し得る。言い換えれば、例示的な実施形態において、各無線信号観測結果セットは、対応する観測された各無線信号について、以下のうちの少なくとも1つを含む:
- 受信信号強度の表示、
- 信号対ノイズ比の表示、
- 無線ノードの識別子。
少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットと、少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットとの間の類似性を評価するとき、例示的な実施形態において、対応する減少されたセット、つまり、無線ノードの識別子(例えばMACアドレス)が同じである、現在の無線信号パラメータセット及び無線信号パラメータ訓練セットのパラメータに減少されたセットを考慮に入れることができる。
言い換えると、例示的な実施形態において、少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットと、対象エリアの識別情報に関連付けられた少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットとの間の類似性を表すパラメータは、減少された少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットに基づいて、及び、減少された少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットとに基づいて判定され、各減少された無線信号観測結果セットは、少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セット及び少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットの両方に共通する無線信号観測結果に減少されている。
このようにして、現在の無線信号観測結果と訓練の無線信号観測結果の減少されたセットを得ることができ、減少されたセットは、無線信号が観測された無線ノードの数に相当する同一の長さを有し得る。言い換えると、例示的な実施形態において、少なくとも1つの減少された無線信号観測結果訓練セット及び少なくとも1つの減少された現在の無線信号観測結果セットはそれぞれ、例えば等しい長さの受信信号強度を表す無線信号パラメータの列に相当し、この等しい長さは、各無線信号観測結果セットに含まれる、少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セット及び少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットの両方に共通する無線ノード識別子の数に相当する。
例示的な実施形態において減少された形で表され、受信信号強度の表示(例えば、RSSI)のセット、系、列又はベクトルに相当するこのような無線信号観測結果のセット、列又はベクトルに基づいて、対応する測定メトリックに基づき前記類似性を評価することが可能になり得る。言い換えると、例示的な実施形態において、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットと前記少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットとの間の類似性を表すパラメータは、前記少なくとも1つの減少された無線信号観測結果訓練セット及び前記少なくとも1つの減少された現在の無線信号観測結果セットに基づいて定義されるメトリックに相当する。
このように、例示的な実施形態において、少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットと少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットとの間の類似性を表すパラメータは、少なくとも1つの減少された無線信号観測結果訓練セット及び少なくとも1つの減少された現在の無線信号観測結果セットに基づいて定義されるユークリッドメトリックに相当する。ユークリッドメトリックは、二乗されたL2の族内の特定の距離メトリックにおいて、複雑さと信頼性との間の適切なバランスを実現することがわかったが、L1の族及び/又はLpの族を追加的に又は代替的に使用してもよい。追加的又は代替的に使用され得るメトリックの例は、以下を含む:
・ワッサースタイン又はアースムーバーの距離メトリック、
・タクシーメトリック(L1メトリック、マンハッタン距離、市街地距離とも呼ばれる)、
・ミンコフスキー距離(Lpノルムとも呼ばれる)、
・ハミング距離。
例えば、類似性を表すパラメータは、減少された現在の無線信号観測パラメータセットに相当する無線信号パラメータの列に基づいて、及び、減少された無線信号観測パラメータ訓練セットに相当する無線信号パラメータの列に基づいて定義されるユークリッドメトリックに相当し得る。例えば、例示的な実施形態において、aが、減少した無線信号観測パラメータ訓練セットに相当する無線信号パラメータの列に相当する場合、かつ、bが、減少した現在の無線信号観測パラメータのセットに相当する無線信号パラメータの列に相当する場合、類似性を表すパラメータは、次の式に基づいて定義される。
したがって、nは、各無線信号観測結果セットに含まれ、少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セット及び少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットの両方に共通する無線ノード識別子の数である。
例示的な実施形態において、類似性を表すパラメータは、各無線信号観測結果セットに含まれ、少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セット及び少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットの両方に共通する無線ノード識別子の数の数に基づく正則化を含めて定義される。
例示的な実施形態において、各無線信号観測結果セットは、対応する観測された各無線信号について、無線ノードの識別子を含み、共通の無線ノード識別子を表すパラメータは、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セット及び前記少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットで共通である無線ノードの識別子の数に相当し、前記方法は、
- 共通の無線ノード識別子を表す前記パラメータに基づいて、前記現在の追跡装置が前記対象エリア内に位置するかどうかを判定すること
をさらに含む。
言い換えれば、例示的な実施形態において、方法は、
- 少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットについて、及び、少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットについて、共通の無線ノード識別子を表すパラメータが、第2の閾値よりも大きいかどうかを判定すること
をさらに含んでよい。
例示的な実施形態において、各無線信号観測結果セットは、対応する観測された各無線信号について、無線ノードの識別子を含み、共通ではない無線ノード識別子を表すパラメータは、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セット及び前記少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットに共通ではない無線ノードの識別子の数に相当し、前記方法は、
- 前記共通の無線ノード識別子を表すパラメータに基づいて、及び、前記共通ではない無線ノード識別子を表すパラメータに基づいて、前記現在の追跡装置が前記対象エリア内に位置するかどうかを判定すること
をさらに含む。
例えば、方法は、例示的な実施形態において、
- 少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットについて、及び、少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットについて、共通の無線ノード識別子を表すcommonMacAmountパラメータと、共通ではない無線ノード識別子を表すuncommonMacAmountパラメータとの間の比率を表すmacRatioパラメータが、以下の式を満たすか判定すること
を含んでもよい。
macRatio = commonMacAmount/(uncommonMacAmount + 1)
このセクションにおける開示は、単に例としてのものであり、非限定的であることを理解されたい。
本開示の他の特徴は、添付の図面と併せて考慮される以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、図面は、単に説明の目的のためのものであり、本開示の限定の定義として意図されたものではなく、それについては添付の特許請求の範囲を参照すべきことを理解されたい。さらに、図面は一定の縮尺で描かれてはおらず、単に、本明細書で説明される構造及び手順を概念的に示すことを意図していることを理解されたい。
以下の説明は、本開示の理解を深めるためのものであり、本明細書の発明の概要のセクションに記載される説明を補完し、それと共に読まれるものと理解されたい。
図1は、例示的な態様によるシステム1の概略的なハイレベルブロック図である。例示の目的のため、本開示の範囲を限定することなく、以下では、システム1は、サイトのための、GNSS衛星信号に拠らない無線測位システム又はその一部であると仮定する。
サイトは、例えば、建物又は建物の複合体(例えば、病院、ショッピングセンター、駐車場、駅、バスステーション、空港、事業所等)の内及び/又は外のような所定の屋内及び/又は都市環境である。システム1は、追跡装置3と、サーバ又はクラウドシステム4とを備え、サーバ又はクラウドシステム4は、図1に、クラウド4及びサーバ4.1として例示されている。以下の説明は、クラウド4及び/又はサーバ4.1を参照するが、本開示の範囲はクラウド4及びサーバ4.1に限定されず、クラウド4及びサーバ4.1は、例えば、単一のサーバで、複数のサーバで、クラウド及び/若しくはサーバシステムで、又は、それらの組合せで置き換えることができることに留意されたい。
追跡装置3と、クラウド4及び/又はサーバ4.1は、通信路100を介して互いに通信し得る。通信路100は、直接的又は間接的な通信路であってよい。例えば、通信路100は、1つ又は複数のホップ、例えば、1つ又は複数の通信リンク又は通信接続を含み得る。以下では、通信路100は、2G/3G/4G/5Gセルラ通信ネットワークのようなセルラネットワークにおける無線通信接続であると仮定する。対応する2G/3G/4G/5Gセルラ無線通信規格は、3GPPにより開発され、現在、http://www.3gpp.org/で閲覧可能である。代替的に又は追加的に、通信路100は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)通信リンクであってもよく、又は、これを含んでもよく、したがって、WLANは、例えばIEEE802.11ファミリの規格により規定される(http://www.iee.org/)。さらに、代替的に又は追加的に、通信路100は、Bluetooth通信リンクであってもよく、又は、これを含んでもよい。
例示的な実施形態において、追跡装置3は、通信路100を使用して通信するように構成された装置であり、すなわち、セルラ無線通信ネットワーク、WLAN通信ネットワーク及び/又はBluetooth通信ネットワークを使用して通信するように構成される。本開示の文脈では、追跡装置3は、追跡専用の追跡タグ等の簡単な追跡装置に相当し得る。言い換えれば、追跡装置3は、ON/OFFボタン等のような簡単な制御要素を含み得るが、例示的な実施形態において、追跡装置3は、例えば、モバイル端末のより複雑な機能等のより複雑な機能を含まない。より複雑な追跡装置は、本開示のためには厳密には必要とされないが、その一方で、本開示はこの点においても限定されない。つまり、さらなる例示的な実施形態においては、追跡装置3は、モバイル端末であり又はこれに含まれる。したがって、モバイル端末は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、スマートウォッチ、及び、スマートバンドのうちの1つであり得る。
追跡装置3は、例示的な実施形態において、その無線環境を表すデータを収集し、収集されたデータを通信路100を介してクラウド4及び/又はサーバ4.1に提供するように構成される。この目的のため、追跡装置3は、無線信号観測データ等のデータを収集するように構成され、無線信号観測データは、サイト上の観測位置において追跡装置3により捕捉される少なくとも1つの無線信号観測結果セットを表す。したがって、各観測位置で捕捉される無線信号観測結果セットは、例示的な実施形態において、対応する観測された各無線信号について、受信信号強度の表示(例えば、RSSI)、信号対ノイズ比の表示(例えば、SNR、SINR)及び/又は無線ノードの識別子(例えば、無線ノードのMACアドレス)のうちの少なくとも1つを含む。無線信号観測結果セットは、このようなパラメータ、又は、WLAN及び/若しくはBluetooth無線ノード及び/若しくはセルラ無線システムのノード等の1つ若しくは複数の対応する無線ノードからの、各観測位置で観測された1つ若しくは複数の無線信号を含んでもよい。
例えば、追跡装置3は、無線ノード6.1、6.2、6.3により、それぞれ通信路110.1、110.2、110.3を介して送信/ブロードキャストされた無線信号に基づいてデータを収集し得る。したがって、例示的な実施形態において、無線ノード6.1、6.2、6.3は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイントに相当し得る。つまり、図1に例示される状況において、追跡装置3は、無線ノード6.1、6.2、6.3それぞれからの無線信号が観測される観測位置に位置し、追跡装置3は、この観測位置で観測される、対応する無線ノード6.1、6.2、6.3からの各無線信号について、受信信号強度の表示、信号対ノイズ比の表示、及び/又は、無線ノード6.1、6.2、6.3のうち対応するノードの識別子(例えば、MACアドレス)の少なくとも1つを捕捉し得る。
例示的な実施形態において、追跡装置3は、追跡装置3の無線信号観測データを、クラウド4及び/又はサーバ4.1に(例えば、クラウドシステムに、サーバ及び/又はサーバシステムに)提供するように構成される。したがって、例示的な実施形態において、無線信号観測データは、サイト上に存在する時に追跡装置3の無線インターフェースにより捕捉される少なくとも1つの無線信号観測結果セットを表し、この少なくとも1つの無線信号観測結果セットは、サイト上の各観測位置で捕捉される。ある態様に従って対象エリアを定義する(したがって、無線信号観測結果訓練セットとして機能する)には1つの無線信号観測結果セットで十分であり得るが、及び、ある態様に従って、追跡装置が対象エリア内に入った又は存在するかどうかを判定するには1つの現在の無線信号観測結果セットで十分であり得るが、本開示は、この点において限定されない。このように、例示的な実施形態において、追跡装置3は、サイト上の経路を移動しながら継続的に無線信号観測データを提供してもよく、例えば、追跡装置3は、各無線信号観測結果セットを、行路に沿った一連の対応する観測位置で捕捉するように構成されてもよい。
図1に更に示すように、例示的な実施形態において、クラウド4及び/又はサーバ4.1は、無線信号観測データを列40の形で利用可能に保持してもよく、それにより、列40は、1つ又は複数の追跡装置の無線信号観測データを含んでもよく、それにより、各追跡装置の無線信号観測データは、1つ又は複数の一連の無線信号観測結果セットに相当してもよく、それにより、各無線信号観測結果セットは、サイト上の対応する観測位置にそれぞれ対応し得る。
したがって、例示的な実施形態において、追跡装置の無線信号観測データは、その無線信号観測データを捕捉した追跡装置の識別情報を含むことにより又はそれに関連付けられることにより観測可能となる。さらに、例示的な実施形態において、各無線信号観測結果セットはさらに、各無線信号観測結果セットそれぞれの捕捉時間を表す対応するタイムスタンプデータに関連付けられ、捕捉時間は、例えば、対応する観測位置に追跡装置が位置した時刻に相当する。各無線信号観測結果セットは、列40内で少なくとも24時間検出可能であってもよいが、特定の状況では、プライバシー規制、例えばGDPR規則を確実に遵守するために、列40に24時間保存された後、削除されてもよいことに留意されたい。
図1に更に示すように、クラウド4及び/又はサーバ4.1は、本明細書でさらに開示される設定情報を取得し得る。これに関連して、本開示の例示的な実施形態による追跡装置は、無線信号観測結果セットを取得し提供するように構成された、それ以上の能力を有さない簡単な装置であってもよいことに留意されたい。言い換えると、本明細書で開示される例示的な態様による方法を実行するには、簡単な装置で十分であり、例えばスマートフォンに実装される複雑な機能は必要とされない場合がある。例えば、図1に示す例では、追跡装置3は、ユーザのモバイル端末に相当せず、追跡タグ等のより簡単な追跡装置である。この場合、クラウド4及び/又はサーバ4.1は、追跡装置3から現在の無線信号観測結果セットを取得し得るが、クラウド4及び/又はサーバ4.1は、通信路120を介して、ユーザ5.1のモバイル端末5(外部機器の一例)から設定情報を取得してもよい。なお、通信路120は、通信路100と通信を行う通信路であり得る。
図1は、例示の目的のためにモバイル端末5を参照するが、本開示は、この点において限定されないことに留意されたい。例えば、ユーザ5.1は同様に、パーソナルコンピュータ(外部機器のさらなる例)、又はクラウド4及び/若しくはサーバ4.1に接続されたユーザインターフェースを使用し得る。設定情報に関連付けて、クラウド4及び/又はサーバ4.1はまた、例えばモバイル端末5から、対象エリアの名称(「部屋x」)、対象エリアが位置する建物の情報(例えば、建物の住所若しくは建物の名称)、対象エリアが位置する建物のフロアの情報、及び/又は、対象エリアの地理座標等の対象エリアの識別情報を取得してもよい。
このように、例えば、ある対象エリアのある無線環境を特徴付ける少なくとも1つの対応する無線信号観測結果セットと、対象エリアの名称等のさらなる有用な情報のみにより対象エリアを定義することが可能になり、既知のジオフェンスの場合にあり得るように地理座標という形で対象エリアを定義する必要がなくなる。
例示的な実施形態において、設定情報はこのように、モバイル端末5等の外部機器から取得されるが、本開示は、この点において限定されないことに留意されたい。本明細書でさらに言及されるように、他の実施形態において、追跡装置3は、ユーザにより操作されるモバイル端末に相当してもよい。一旦、ある対象エリア内にユーザが存在すると、ユーザは、例えばモバイル端末のユーザインターフェースを使用して、設定情報、つまり、サイト上の各観測位置で捕捉された少なくとも1つの無線信号観測結果セットを少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットとして示す設定情報を、クラウド4及び/又はサーバ4.1に送信することができる。ユーザはさらに、モバイル端末にインストールされた対応するアプリケーションを使用して、対象エリアの識別情報を設定情報に関連付けて、追加で送信してもよい。
取得した設定情報に基づいて、例えば、クラウド4及び/又はサーバ4.1は、サイト上の各観測位置で捕捉された少なくとも1つの無線信号観測結果セットが、設定情報により無線信号観測結果訓練セットとして示されているかどうかを判定し得る。
例えば、設定情報は、各追跡装置、例えば、追跡装置3の追跡装置識別情報を含み得る。この追跡装置識別情報は、追跡装置のユーザ定義名及び/若しくは追跡装置のMACアドレス、並びに/又は、それらに関連する情報等のユーザ定義識別情報に相当し得る。
設定情報はさらに、少なくとも1つの捕捉時間を示してもよく、例えば、設定情報は、少なくとも1つの捕捉時間を示す情報を含み得る。したがって、少なくとも、設定情報により示される捕捉時間に基づいて、及び、任意選択で追跡装置識別情報に基づいて、クラウド4は、列40を検索して、設定情報に一致する少なくとも1つの無線信号観測結果セットがあるかどうかを判定し得る。例えば、クラウド4及び/又はサーバ4.1は、設定情報により示された捕捉時間と等しい又はそれより後である捕捉時間を表すタイムスタンプデータに関連付けられた無線信号観測結果セットを検索してもよい。
さらなる例において、設定情報はさらに、捕捉時間間隔を表す少なくとも2つの捕捉時間を示すことができ、クラウド4及び/又はサーバ4.1は、捕捉時間が、設定情報により示される上記少なくとも1つの捕捉時間の1つに等しい若しくは上記少なくとも2つの捕捉時間の1つに等しい、又は、捕捉時間間隔内にあるタイムスタンプデータに関連付けられた1つ又は複数の無線信号観測結果セットを列40で検索してもよい。クラウド4が、1つ又は複数の対応する無線信号観測結果セットが列40にあると判定する場合、クラウド4及び/又はサーバ4.1は、検出された1つ又は複数の無線信号観測結果セットを、例えばモバイル端末5から取得された対象エリアの識別情報に、訓練セットとして関連付けてもよい。
このように、ユーザは、例えば、ある特定の時間間隔内に1つ又は複数の追跡装置がある特定の対象エリア内に位置する及び/又は対象地点付近に位置するという知識に基づいて、その1つ又は複数の追跡装置により捕捉された1つ又は複数の無線信号観測結果セットを、対象エリアを訓練するための訓練セットとして識別し得る。例えば、ある物品がある部屋(建物等のサイト上の対象エリアの一例)にある時刻に配達されるという知識に基づいて、ユーザは、対応する設定情報を、この対象エリアの識別情報(「建物yの部屋x」)に関連付けて、物品に添付された追跡装置から取得される1つ又は複数の無線信号観測結果セットを識別し得るクラウド4及び/又はサーバ4.1に提供してもよい。
図2は、図1のシステム1と、第1の部屋2.1及び第2の部屋2.3を含むサイト2を例示的に示す。例示の目的のため、図2には、経路Aと各観測位置が示されており、この各観測位置で、経路Aに沿って移動する追跡装置3により各無線信号観測信号セットa1、a2、a3、a4が捕捉される。本明細書でさらに説明するように、各無線信号観測結果セット、例えば、セットa4は、対応する観測された各無線信号について、例えば、対応する観測位置で観測された各無線信号、この観測位置で観測された無線ノード6.1~6.3の各ノードからの各無線信号について、受信信号強度の表示、例えば、受信信号強度インジケータ(RSSI)、及び、無線ノードの識別子、例えば、MACアドレスの少なくとも1つを含む。無線信号観測結果セットはさらに、信号対ノイズ比の表示、例えば、SNRパラメータを含んでもよい。
図2に示す状況では、例えば、追跡装置3がある特定の時間間隔内に部屋2.1に位置するという知識に基づいて、ユーザは、例えば上記外部装置を使用して、クラウド4及び/又はサーバ4.1に、この特定の時間間隔を示す設定情報を部屋2.1の識別情報に関連付けて提供し、これにより、本明細書でさらに説明するように、部屋2.1を対象エリアとして訓練し得る。その結果、例えば、部屋2.1内で捕捉された無線信号観測結果セットa3及びa4の一方又は両方が、部屋2.1の無線信号観測結果訓練セットとして識別され、部屋2.1の識別情報(例えば、名称、フロア情報、建物情報等)に関連付けられ得る。例えば、無線信号観測結果訓練セットa3及びa4は、上記識別情報に関連付けて、対応するデータベースに含まれてもよく、データベースは、例えば、クラウド4及び/又はサーバ4.1で利用可能に保持される。図2にはさらに、経路Cに沿って移動する時に(一部のみ図示)、追跡装置3により部屋2.3内で捕捉された、さらなる無線信号観測結果訓練セットC3及びC4が示されている。同様に、無線信号観測結果訓練セットC3及びC4を、部屋2.3の識別情報に関連付けて、対応するデータベースに含めてもよい。
一旦、対象エリアの識別情報が、例えばクラウド4及び/又はサーバ4.1で利用可能に保持される対応するデータベースに入力されることによって、上述のように設定情報により示される1つ又は複数の訓練セットと関連付けられると、対応するデータはその後、追跡装置、例えば、追跡装置3が対象エリア内に入ったかどうかを判定するために使用可能となる。この目的のため、追跡装置、例えば、追跡装置3の現在の無線信号観測データ、すなわち、後の時点で図2の経路Bに沿って移動する時の追跡装置3の無線信号観測データが取得され得る。
図2にはさらに、経路Bが示されており、追跡装置3は、現在の無線信号観測結果セットb1、b2、b3、b4を捕捉し、これをクラウド4及び/又はサーバ4.1に提供しながらこの経路Bに沿って移動する。追跡装置3が経路Bに沿って移動する間、クラウド4及び/又はサーバ4.1は、現在の無線信号観測結果セットb1、b2、b3、b4に基づいて、及び、例えば、無線信号観測結果訓練セットa3及びa4に基づいて、追跡装置が対象エリア内、例えば、部屋2.1内にいるかどうかを判定し得る。例えば、本明細書でさらに説明されるセットa4とb4との間の類似性に基づいて、追跡装置3は、経路Bに沿って移動した後、部屋2.1に入ったと判定され得る。
図3は、例示的な態様による追跡装置の例示的な実施形態のブロック図である。以下では、図1及び図2の追跡装置3がこの追跡装置3に相当すると仮定する。追跡装置3は、プロセッサ300を含む。プロセッサ300は、単一のプロセッサ、又は、例えばバスを介して例えば部分的に接続された2つ以上のプロセッサを表し得る。プロセッサ300は、コンピュータプログラムコード開始及びプログラムメモリ301(例えば、プロセッサ300で実行されると、追跡装置3に、サイト上に存在する時に無線信号観測結果を捕捉するのに必要なステップを実行させるコンピュータプログラムコード、及び/又は、追跡装置3に、図5を参照して後述される方法又は図7を参照して後述される方法のような例示的な態様の方法のいずれか1つの実施形態を実行させるコンピュータプログラムコード)を実行し、メインメモリ302とインターフェースする。プログラムメモリ301はまた、プロセッサ300のためのオペレーティングシステム、及び、無線信号観測データのような更なるデータを含み得る。メモリ301及び302の一部又は全部を、プロセッサ300に含めてもよい。メモリ301及び302の一方又は両方を、プロセッサ300に柔軟に接続してもよく、又は、例えばメモリカード若しくはメモリスティックの形で、プロセッサ300から少なくとも部分的に取り外し可能としてもよい。
プログラムメモリ(例えば、プログラムメモリ301)は、例えば、不揮発性メモリであってもよい。プログラムメモリは、その例として、フラッシュメモリ(若しくはその一部)、ROM、PROM、EPROM、MRAM若しくはFeRAMのいずれか(若しくはその一部)、又は、ハードディスク(若しくはその一部)が挙げられるが、これらはわずかな例にすぎない。例えば、プログラムメモリは、例えば、固定的に取り付けられた第1のメモリ部と、例えば取り外し可能なSDメモリカードの形の、取り外し可能な第2のメモリ部とを含み得る。
メインメモリ(例えば、メインメモリ302)は、例えば、揮発性メモリであってもよい。メインメモリは、非限定な例を挙げるとすれば、例えば、DRAMメモリであってもよい。メインメモリは、例えば、オペレーティングシステム及び/又はプログラムを実行する時に、プロセッサ(例えば、プロセッサ300)のためのワーキングメモリとして使用されてもよい。
プロセッサ300はさらに、無線インターフェース303を制御する。以下では、無線インターフェース303は、2G/3G/4G/5G無線送受信機と、WLAN及び/又はBluetooth(登録商標)無線送受信機とを備えると仮定する。しかし、本発明はこれに限定されないことを理解されたい。
無線インターフェース303の2G/3G/4G/5G無線送受信機は、セルラネットワークを介して通信するように、例えば、システム1の通信路100を介してデータを送受信するように構成及び/又は使用される。したがって、追跡装置3は、無線インターフェース303の2G/3G/4G/5G無線送受信機を使用して、システム1のクラウド4及び/又はサーバ4.1と通信し得る。
無線インターフェース303のWLAN及び/又はBluetooth無線送受信機は、無線信号観測データを捕捉するように構成及び/又は使用される。この目的のため、WLAN及び/又はBluetooth無線送受信機は、WLAN及び/又はBluetooth無線信号を繰り返しスキャンするように、並びに、観測されたWLAN及び/又はBluetooth無線信号の無線信号特性を判定するように構成及び/又は使用され得る。各WLAN及び/又はBluetooth無線信号は、無線インターフェース303のWLAN及び/又はBluetooth無線送受信機により最小限の質(例えば、最小限の信号対ノイズ比及び/又は最小限の信号電力)で受信可能である場合に、観測可能であると理解され得る。
観測された無線信号の無線信号特性の例としては、観測された無線信号の受信信号強度の表示と、観測された無線信号を送信した無線ノードの識別子が挙げられる。このような無線信号特性は、対応する無線信号観測結果の一部を構成することができ、それにより、無線信号観測結果セットは、1つ又は複数の対応する無線ノードについて、このような無線信号特性の1つ又は複数を含み得る。
受信信号強度の表示を判定するため、無線インターフェース303のWLAN及び/又はBluetooth無線送受信機は、無線信号をスキャンする時、追跡装置3により観測される無線信号の受信電力を測定してもよい。受信信号強度の表示の例としては、受信信号強度インジケータ(RSSI)、又は、物理的な受信電力レベル(例えば、Rx電力レベル)が挙げられる(単位はdBm)。
さらに、無線インターフェース303のWLAN及び/又はBluetoothス無線送受信機は、観測された無線信号を送信した無線ノードの識別子を判定するために、無線信号から識別子を抽出し得る。このような無線ノードの識別子の例としては、名称、アドレス(例えば、MACアドレスまたはIPアドレス)、汎用一意識別子(UUID)、サービスセット識別子(SSID)、基本サービスセット識別子(BSSID)又はそれらの組合せが挙げられる。
本開示の範囲を限定することなく、以下では、無線インターフェース303のWLAN及び/又はBluetooth無線送受信機により捕捉された無線信号観測データは、一連の時系列の無線信号観測結果セットを表し、各無線信号観測結果セットは、同一の観測位置で(すなわち、各無線信号観測結果セットが捕捉される/された時に追跡装置3がいる/いた位置で)無線インターフェース303のWLAN及び/又はBluetooth無線送受信機により観測されたWLAN及び/又はBluetooth無線信号それぞれについての受信信号強度の表示及び無線ノードの識別子を含むと仮定する。
観測された無線信号を受信し処理するために必要なコンピュータプログラムコードは、無線インターフェース303自体の記憶装置に記憶され、無線インターフェース303自体のプロセッサにより実行されてもよく、又は、例えばプログラムメモリ301に記憶され、例えばプロセッサ300により実行されてもよいことを理解されたい。
さらに、プロセッサ300は、温度、慣性若しくは運動センサデータ及び/又は位置データを取り込むように構成されたセンサ304を制御する。したがって、センサは、加速度計、気圧計、ジャイロスコープ、速度センサ及び/又は方位磁石を含むことができるが、これらに限定されない。
慣性及び/又は運動センサデータ並びに基準位置データを判定するためにセンサキャプチャを処理するのに必要なコンピュータプログラムコードは、センサ304自体のメモリに記憶され、センサ304自体のプロセッサにより実行されてもよく、又は、例えばプログラムメモリ301に記憶され、例えばプロセッサ300により実行されてもよいことを理解されたい。
追跡装置3の構成要素301から304は、例えば、1つ又は複数の直列バス及び/又は並列バスの手段により、プロセッサ300に接続されてもよい。
追跡装置3は、ユーザ入力を受信するためのユーザインターフェースのような種々の他の構成要素を含み得ることを理解されたい。
図4は、図1及び図2のクラウド4の1つ又は複数のサーバを表すものとして理解され得る、例示的な態様によるサーバ4.1の例示的な実施形態のブロック図である。
サーバ4.1は、プロセッサ400を含む。プロセッサ400は、単一のプロセッサ、又は、例えばバスを介して例えば少なくとも部分的に接続された2つ以上のプロセッサを表し得る。プロセッサ400は、プログラムメモリ401に格納されるコンピュータプログラムコード(例えば、プロセッサ400上で実行された時の図5を参照して後述する方法のような及び/又はプロセッサ400上で実行された時の図7を参照して後述する方法のような、例示的な態様の方法のいずれか1つの実施形態をサーバ4.1に実行させるコンピュータプログラムコード)を実行し、メインメモリ402とインターフェースする。プログラムメモリ401はまた、プロセッサ400のためのオペレーティングシステムを含み得る。さらに、プログラムメモリ401は、1つ又は複数の対象エリアの識別情報を表し、1つ又は複数の無線信号観測結果訓練セットに関連付けられたデータのような更なるデータを含み得る。メモリ401及び402の一部又は全部を、プロセッサ400に含めてもよい。メモリ401及び402の一方又は両方を、プロセッサ400に固定的に接続してもよく、又は、例えばメモリカード若しくはメモリスティックの形で、プロセッサ400から少なくとも部分的に取り外し可能としてもよい。
プロセッサ400はさらに、通信ネットワークを介して通信するように構成された通信インターフェース403を制御する。サーバ4.1は、通信インターフェース403を使用して、システム1の追跡装置3と通信し得る。以下では、通信インターフェース403は、セルラネットワークを介して通信するように、例えば、システム1の通信路100を介してデータを送受信するように構成及び/又は使用された、2G/3G/4G/5G無線送受信機であると仮定する。代替的に又は追加的に、通信インターフェース403は、WLAN及び/又はBluetooth通信ネットワークを介して通信するように構成及び/又は使用される無線送受信機であってもよい。
サーバ4.1の構成要素401から403は、例えば、1つ又は複数の直列バス及び/又は並列バスの手段により、プロセッサ400に接続されてもよい。
サーバ4.1は、ユーザ入力を受信するためのユーザインターフェースのような種々の他の構成要素を含み得ることを理解されたい。
図5は、例示的な態様による方法の例示的な実施形態を示すフローチャート500である。本開示の範囲を限定することなく、以下では、図1及び図2のシステム1に関連して上述したサーバ4.1が、フローチャート500の各ステップを実行すると仮定する。しかしながら、本開示は、この点において限定されないことに留意されたい。フローチャート500のステップは同様に、図1及び図2の追跡装置3及び/若しくはモバイル端末5等の外部機器により、又は、サーバ4.1により実行可能で、追跡装置3又は外部機器は、協働してフローチャート500のステップを実行してもよい。
ステップ501において、追跡装置の無線信号観測データは利用可能に保持され、無線信号観測データは、サイト上に存在する時に追跡装置の無線インターフェースにより捕捉される1つ又は複数の無線信号観測結果セットを表し、ここで、各無線信号観測結果セットは、サイト上の対応する観測位置で捕捉される。
例えば、上述したように、特に、図1及び図3に示すような単純化された追跡装置3、例えば追跡タグは、例えば部屋2.1に配達される特定の物品に添付されて移動されてもよい。さらに上述したように、無線信号観測データは、本明細書でさらに開示される設定情報と組み合せて後に使用するために、例えば列40内で利用可能に保持されてもよい。
ステップ502において、設定情報は、取得又は利用可能に保持される。
上述したように、設定情報は、特に、図1に示すモバイル端末5等の遠隔装置から取得され得る。設定情報は、例示的な実施形態において、追跡装置により捕捉される対応する無線信号観測結果訓練セットにより訓練される対象エリアの識別情報に関連付けて取得され得る。
ステップ503において、1つ又は複数の無線信号観測結果セットのうちの少なくとも1つが、設定情報により、少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットとして示される場合、少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットは、サイト上の対象エリアの識別情報に関連付けられる。
例えば、各無線信号観測結果セットは、各無線信号観測結果セットの捕捉時間を表すタイムスタンプデータに関連付けられてもよく、設定情報は、少なくとも1つの捕捉時間を示し得る。この場合、少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットは、設定情報により示される捕捉時間に基づいて、及び、少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに関連付けられたタイムスタンプデータにより表される捕捉時間に基づいて、設定情報により無線信号観測結果訓練セットとして示され得る。
図6は、追跡装置3が対象エリア内に入った又は位置するかどうかを判定する場面における、図1の装置1を示す。例えば、追跡装置3は、例えば、図2に示すように、部屋2.1の内外の1つ又は複数の観測位置に存在する時に、1つ又は複数の現在の無線信号観測結果セットを提供し得る。例示的な実施形態において、代替的に又は追加的に、追跡装置3は、経路Bに沿って移動しながら、無線ノード6.1、6.2、6.3から通信路110.1、110.2、110.3を介して受信した無線信号に基づいて、予め定義されたスケジュールに従い、現在の無線信号観測結果セットをクラウド4及び/又はサーバ4.1に通信路100を介して継続的に提供し得る。これに対応して取得された現在の無線信号観測結果セットに基づいて、例えば、クラウド4及び/又はサーバ4.1は、取得された現在の無線信号観測結果セットが、クラウド4及び/又はサーバ4.1で利用可能に保持される、列40内の無線信号観測結果訓練セットに対応する又は類似するかどうかを判定し得る。
少なくともそれに基づいて、つまり、列40に含まれる無線信号観測結果訓練セットに対応する又は類似する現在の無線信号観測結果セットが取得されると、警告8が出されてもよい。例えば、図1に示すモバイル端末5に通信路120を介して情報を提供して、通知がユーザ5.1に表示されるようにしてもよい。このように、地理座標に基づいて定義された既存のジオフェンスを使用して対象エリアが識別され得るのと同様に、対象エリアがシステム1に識別される。しかしながら、本開示による対象エリアの定義は、そのような地理座標の定義を必要とせず、したがって、例えば、GNSSが受信されない若しくは制限されている、及び/又は、クラウドソーシングが不可能である若しくはまだ実施されていないサイトで、より柔軟に適用することが可能である。
図7は、例示的な態様による方法の例示的な実施形態を示すフローチャート700である。本開示の範囲を限定することなく、以下では、図1、図2及び図6のシステム1に関連して上述したサーバ4.1又はクラウド4が、フローチャート700の各ステップを実行すると仮定する。しかしながら、本開示は、この点において限定されないことに留意されたい。フローチャート700のステップは同様に、図1及び図2の追跡装置3及び/若しくはモバイル端末5等の外部機器により、又は、サーバ4.1により実行可能で、追跡装置3又は外部機器は、協働してフローチャート700のステップを実行してもよい。
ステップ701において、少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットが取得又は利用可能に保持され、ここで、各無線信号観測結果訓練セットは、サイト上の対応する対象エリアの識別情報に関連付けて利用可能に保持され、各無線信号観測結果訓練セットは、サイト上の対応する対象エリア内の対応する観測位置で捕捉される。
このように、例えば、図2に示す無線信号観測結果セットa4又はc4等の無線観測信号訓練セットは、例えば、対象エリアの非限定的な例である部屋2.1の識別情報又は図2の部屋2.3に関連付けられて、図1及び図6の列40に利用可能に保持され得る。方法700のステップがモバイル端末(例えば、追跡装置3及び/又はモバイル端末5)により実行される場合は、そのような訓練データは同様に、モバイル端末の対応するデータベースに利用可能に保持されてもよく、又は、例えば、クラウド4及び/若しくはサーバ4.1から取得されてもよい。
ステップ702において、少なくとも1つの追跡装置が、サイト上の対応する対象エリア内に入った及び/又は位置すると判定されたことがあるかどうかを示す対象エリア情報が取得又は利用可能に保持される。
このように、データベース、例えば、ある対象エリアの識別情報を、対応する無線信号観測結果訓練セットに関連付けて記憶するデータベースはさらに、追跡装置が既に1回以上、その対象エリア内にいると判定されたことがあることを示す対象エリア情報を記憶し得る。
ステップ703において、サイト上に存在する時に現在の追跡装置の無線インターフェースにより捕捉される1つ又は複数の現在の無線信号観測結果セットを表す、現在の追跡装置の現在の無線信号観測データが取得又は利用可能に保持され、ここで、各現在の無線信号観測結果セットは、サイト上の対応する観測位置で捕捉される。
現在の無線信号観測データは、例えば、図2の経路Bに沿って示されるセットb1、b2、b3、b4等の現在の無線信号観測結果セットを表す無線信号観測データを含み得る。
ステップ704において、現在の追跡装置が、識別情報が少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに関連付けられた対象エリア内に入った又は位置するかどうかを、少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットに基づいて、対象エリアの識別情報に関連付けられた少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに基づいて、及び、対象エリア情報に基づいて判定する。
例えば、図2の訓練セットa1、a2、a3、a4を捕捉した図2に示す追跡装置3がそれ自身、例えば訓練セットa3又は訓練セットa4に基づいて、部屋2.1にいたことがあると判定されたことがまだない場合、このことは、部屋2.1に関連付けられた対応する対象エリア情報に示されてもよい。この場合において、もし追跡装置3が、例えば現在の無線信号観測結果セットb4を提供すると、例えば現在の無線信号観測結果セットb4に基づいて、並びに、例えば部屋2.1及び部屋2.3の両方からの訓練セットa4及びC4に基づいて、追跡装置3は部屋2.3にいるとの誤判定が生じ得る。このエラーは、追跡装置3が部屋2.1内で捕捉されたさらなる1つ又は複数の無線信号観測結果セットを提供する場合は修正され得るが、それでもなお、追跡装置3が、図2の部屋2.1と部屋2.3の間の壁等の対象エリア間の境界に近づくと、望ましくない判定の揺れが生じ得る。言い換えれば、追跡装置3は、実際には部屋2.1に位置するにも関わらず、ある対象エリア判定では部屋2.1にいると判定され、さらなる対象エリア判定では部屋2.3にいると判定される等が起こり得て、これは望ましいことではない。
この望ましくない判定の揺れという欠点に対処するために、追跡装置が以前に位置すると判定されたことがあり、したがって、その追跡装置が再び位置する可能性が高い対象エリアに、より重み付けをするために対象エリア情報が提供される。すなわち、ステップ704の判定にかかる対象エリア情報が、追跡装置3が部屋2.1に位置すると以前に判定されたことがあることを示す場合、追跡装置3は部屋2.3にいるという例えば現在のセットb4に基づく誤った結果を伴う現在の判定は、この対象エリア情報に基づいて修正され得て、図2の場合のように、追跡装置3は実際には部屋2.1にいるという判定になる。対応する修正処理の例は、図8A、8B、8Cを参照して以下に詳細に開示される。
図8A、8B及び8Cは、本開示による方法の例示的な実施形態を説明するフローチャート800を示す。本開示の範囲を限定することなく、以下では、図1、図2及び図6のシステム1に関連して上述したサーバ4.1が、フローチャート800の各ステップを実行すると仮定する。しかしながら、本開示は、この点において限定されないことに留意されたい。フローチャート800のステップは同様に、図1及び図2の追跡装置3及び/若しくはモバイル端末5等の外部機器により、又は、サーバ4.1により実行可能で、追跡装置3又は外部機器は、協働してフローチャート800のステップを実行してもよい。
まず、図2に戻って参照すると、追跡装置3は、例えば、現在の無線信号観測結果セットb4を通信路100を介してクラウド4及び/又はサーバ4.1に提供し得る。これにより、一連の無線信号観測結果セットb1、b2、b3、b4に含まれる各セットは、非限定的な例において、現在の無線信号パラメータペアの現在のセット又は列の形で表されてもよい。例えば、セットb4は、以下のように表し得る:
ingestionScan(b4) = [{mac_b4,1, RSS_b4,1}, {mac_b4,2, RSS_b4,2},...., {mac_b4,N, RSS_b4,N}]
言い換えれば、非限定的な説明のための例において、無線信号観測結果セットは、値ペアの列として表されてもよく、各値ペアは、無線ノードの識別子を表す値(例えば、「mac_b4,j」と表されるMACアドレス)と、受信信号強度の表示を表す値(例えば、「RSS_b4,j」と表されるRSSI)とを含み、各値は、その無線信号観測結果セットの観測位置において対応する無線ノード(上記無線ノードの識別子に対応する)から観測される無線信号に関連する。この例によれば、Nは、例示的なセットb4の場合、その観測位置において信号が観測される無線ノードの数(j=1..N)に相当する。
また、無線信号観測結果訓練セットa3、a4は、追跡装置3の無線信号測定に基づいて収集されていてもよい。非限定的な例を続けると、例えば、無線信号観測結果訓練セットa4は、無線信号パラメータ訓練ペアの訓練セット又は列の形「trainingScan」で表されてもよい:
trainingScan = [{mac_a4,1, RSS_a4,1}, {mac_a4,2, RSS_a4,2},...., {mac_a4,M, RSS_a4,M}]
これにより、無線信号パラメータ「mac_a4,p」は、セットa4のM番目の無線信号ノードのMACアドレスに相当し、無線信号パラメータ「RSS_a4,p」は、セットa4のM番目の無線ノード(p=1..M)から観測される無線信号のRSSIに相当する。
これに基づいて、パラメータは、以下のように計算され得る。まず、現在の無線信号パラメータペアのセット又は列、及び、無線信号パラメータ訓練ペアのセット又は列の両方に含まれる、無線ノードの識別子の数を表す第1のパラメータ(「共通の無線ノード識別子を表すパラメータ」)「commonMacAmount」は、非限定的な例において、以下のように定義可能である:
commonMacAmount: ingestionScan及びtrainingScanで共通のMACアドレスの数
これにより、第2のパラメータは、現在の無線信号パラメータペアのセット又は列、及び、無線信号パラメータ訓練ペアのセット又は列の両方に含まれない無線ノードの識別子の数を表す第2のパラメータ「unCommonMacAmount」として、以下のように対応して定義可能である:
unCommonMacAmount: ingestionScan及びtrainingScanで共通ではないMACアドレスの数
この2番目のパラメータについて: uncommonMacAmount = N + M - 2 * commonMacAmount
3番目のパラメータは、第1及び第2のパラメータの比率を表すように定義可能である:
macRatio: macRatio = commonMacAmount/(uncommonMacAmount + 1)
このようなパラメータの定義により、現在の無線信号観測結果セット(例えば、セットb4)(現在の無線信号パラメータ訓練ペアの列)と、無線信号観測結果訓練セット(例えば、セットa4又はセットc4)(無線信号パラメータ訓練ペアの列)との間の近似性又は類似性を評価するためのメトリックの定義が可能になり得る。非限定的な例において、ユークリッドメトリック(「ユークリッド距離」)は、以下のように定義され得る。
訓練セット(例えば、セットa4)及び現在のセット(例えば、セットb4)の所与のペアについて、減少された現在の無線信号パラメータのセット又は列a4,red、及び、減少された訓練無線信号パラメータのセット又は列b4,redのペアを定義することが可能で、各減少されたセット又は列は、無線ノードの識別子(例えば、MACアドレス)が訓練セット及び現在のセットの両方に共通である受信信号強度(例えば、RSSI)の表示のみを含む。したがって、a4,red及びb4,redは、等しい長さnの受信信号強度値のセット又は列(又はベクトル)として表し得る。それに基づいて、例示的な減少されたセットa4,red及びb4,redについて、ユークリッドメトリックは、以下のように定義され得る:
このメトリックに基づいて、それぞれのセットの間の類似性を表すパラメータ「distance」は、以下のように、c = commonMacAmountに基づいて正則化された値として表し得る:
受信信号強度値のセット又は列(又はベクトル)の長さnは、パラメータc = commonMacAmountに等しく、等価的に以下のようになることに留意されたい:
上述したように、ユークリッドメトリックは、二乗されたL2の族内の特定の距離メトリックにおいて、複雑さと信頼性との間の適切なバランスを実現することがわかったが、L1の族及び/又はLpの族を使用してもよい。追加的又は代替的に使用され得るメトリックの例は、以下を含む:
・ワッサースタイン又はアースムーバーの距離メトリック、
・タクシーメトリック(L1メトリック、マンハッタン距離、市街地距離とも呼ばれる)、
・ミンコフスキー距離(LPノルムとも呼ばれる)、
・ハミング距離。
上記のように定義したパラメータの例示的な適用を、図8Aから8Cを参照して以下に例示する。これに関連して、1つ又は複数の対象エリア(例えば、図2の部屋2.1及び2.3)が装置3に関連付けられていると仮定され、すなわち、各訓練セットが追跡装置3により収集され、例えばクラウド4及び/又はサーバ4.1のデータベースに、例えば各追跡装置識別情報に関連付けて利用可能に保持されると仮定する。例えば、そのようなデータベースは、部屋2.1についての訓練セットa3及びa4と、部屋2.3についての訓練セットc3及びc4を利用可能に保持し得る。
図8Aに示すように、ステップ810において、例えば、クラウド4及び/又はサーバ4.1は、追跡装置3から少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セット(例えば、セットb4)を取得する(例えば、通信路100を介して受信する)。例えば、クラウド4及び/又はサーバ4.1は、少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットをさらに取得する(例えば、対応するデータベースを検索して取得する)。例えば、クラウド4及び/又はサーバ4.1は、そのようなデータベースから、部屋2.1及び部屋2.3の識別情報にそれぞれ関連付けられ、追跡装置3にも関連付けられた訓練セットa及びc4を取得し得る。例えば、訓練セットa4は、追跡装置3は部屋2.1内に入った及び/又は位置すると判定されたことが既にあることを示す対象エリア情報に関連付けられていてもよい。
ステップ820において、例えば、ステップ810で取得された現在のセットb4/訓練セットa4のペア、又は現在のセットb4/訓練セットc4のペアのうちの1つのペアについて、セット間の類似性を表すパラメータ、例えば、パラメータdistanceが第1の閾値dmin(上記の例では、シグナル強度の単位、例えば、dBであり得る)以下であるかどうかが評価される。第1の閾値dminは、0より大きい値であるが、例示的な実施形態において、第1の閾値dminは、0.1~10の範囲の値であり、特に、dmin=4±3である。
ステップ820において、現在の無線信号パラメータペアの列と無線信号パラメータ訓練ペアの列の両方に含まれる無線ノードの識別子の数を表す第1のパラメータcommonMacAmountが、第2の閾値mより大きいかどうかがさらに評価される。第2閾値mは、0より大きい値であるが、例示的な実施形態において、第2閾値mは、1~5の範囲の値である。
ステップ820において、第3のパラメータ、macRatioが、第3の閾値r以上であるかどうかがさらに評価される。第3閾値rは、0より大きい値であるが、例示的な実施形態において、第3閾値rは、0~1の範囲の値である。
少なくとも1つのペアについて、これらの基準のすべてが満たされる場合、方法800は、図8Bの文脈で後述されるステップ821に進む。これらの基準のすべてが満たされるペアが見つからない場合、方法800はステップ812に進み、ステップ812では、追跡装置が対応する対象エリア内に入った及び/又は位置すると判定されたことがあることを対象エリア情報が示す、少なくとも1つの訓練セットがステップ810で取得されたかどうかが評価される(本明細書では、先の対象エリアと呼ぶ)。この目的のため、例えば、クラウド4及び/又はサーバ4.1は、対象エリア情報を取得又は利用可能に保持し得る。そのような対象エリア情報は、例えば、対象エリアの識別情報に関連付けて、及び/又は、1つ又は複数の対応する無線信号観測結果訓練セットに関連付けて、データベースに利用可能に保持され得る。
例えば、ステップ812において、訓練セットa4が、追跡装置3が部屋2.1内に入った及び/又は位置すると既に判定されたことがあったことを示す対象エリア情報に関連付けられていると判定されてもよい。
ステップ812における評価の結果が否定的である場合、方法800はステップ814に進み、追跡装置3は、識別情報がステップ810で取得された訓練セットに関連付けられている対象エリアにはいないと評価される。
ステップ812における評価の結果が肯定的である場合、方法800はステップ813に進み、ステップ813では、現在の無線信号観測結果セットと、ステップ812で取得されると判定された訓練セット(例えば、訓練セットa4について)の少なくとも1つのペアについて、パラメータdistanceが第4の閾値dmax以下であるかどうかが評価される。例示的な実施形態において、第4の閾値dmaxは、第1の閾値dminよりも大きい値であるが、例示的な実施形態において、第4の閾値dmaxは、dmin~15の範囲内の値である。第4の閾値に適した数値は、dmax=6であることがわかった。
言い換えれば、現在の無線観測パラメータセットとの組合せにおいてステップ820の全ての基準が満たされる訓練セットが存在しない場合、その追跡装置がいると先に判定されたことのある対象エリアに対応する訓練セットについて、パラメータdistanceが、現在の無線信号観測結果セットとの組合せにおいて、上述の第4の閾値dmax未満かどうかが判定される。
このような先の判定は、例えば、追跡装置が現在移動している経路に沿って取得された現在の一連の無線信号観測結果セットにおける先の判定に相当してもよく(例えば、一連のb1、b2、b3、b4において、図2のセットb3は、セットb4より先である)、又は、例えば、追跡装置3が以前に(例えば、先の日に)部屋2.1又は2.3のうちの1つに入った時の先の判定に基づいてもよい。例えば、評価は、時間間隔に基づいて先の評価であると定義されてもよく、例えば、例示的な実施形態において、追跡装置が対応する対象エリア内に入った及び/又は位置すると判定された時点を示すパラメータを、対象エリア情報に、無線信号観測結果訓練セットに、及び/又は、対象エリアの識別情報に関連付けて利用可能に保持してもよい。代替的に又は追加的に、判定は、追跡装置3が以前に部屋2.1若しくは2.3に、又は、部屋2.1若しくは2.3が位置する建物に入ったことがあることを知ることができる追跡装置の利用可能な位置情報に基づいて先の判定であると定義されてもよい。
ステップ812における評価の結果が肯定的であり、かつ、パラメータdistanceがdmax以下である1つ又は複数の先の評価結果が存在する場合、追跡装置3は、パラメータdistanceが最小である、現在の訓練セット/ステップ812で取得されると判定された訓練セットのペアに含まれる訓練セットに識別情報が関連付けられた対象エリア内にいると評価され得る。
ステップ820に戻り、少なくとも1つのペアについて、基準のすべてが満たされる場合、方法800は、図8Bの文脈で説明されるステップ821に進む。図8Bに示すように、ステップ821では、ステップ810で取得された2以上の現在のセット/訓練セットのペアについて(例えば、現在のセットb4/訓練セットa4について、及び、現在のセットb4/訓練セットc4のペアについて)、パラメータdistanceが第1の閾値dmin以下であるか、例えば、4以下であるかどうかが判定される。否定的な場合において、1つのペアのみが見つかった場合、このペアがステップ822で選択され、方法800は、図8Cのステップ830に進む。
ステップ821で2つ以上のペアが見つかった場合、ステップ823では、ステップ810で取得された2つ以上のペアについて、例えば、現在のセットb4/訓練セットa4のペア及び現在のセットb4/訓練セットc4のペアについて、第3のパラメータmacRatioが、第3の閾値r、例えば0.2以上であるかどうかが判定される。否定的な場合において、1つのペアのみが見つかった場合、このペアがステップ824で選択され、方法800は、図8Cのステップ830に進む。
ステップ823で2つ以上のペアが見つかった場合、ステップ825では、ステップ810で取得された2つ以上のペアについて、例えば、現在のセットb4/訓練セットa4のペアについて及び現在のセットb4/訓練セットc4のペアについて、第1のパラメータcommonMacAmountが、第2の閾値mより大きいかどうかが判定される。否定的な場合において、1つのペアのみが見つかった場合、このペアがステップ826で選択され、方法800は、図8Cのステップ830に進む。
ステップ825で2つ以上のペアが見つかった場合、それにより、複数の同程度のペアが存在すると判定される。この場合、方法800はステップ827に進み、ステップ820の基準のすべてが満たされる、これらの複数のペアのうちの1つが選択される。この目的のため、本方法は、これらの複数のペアの中から、最小のパラメータdistance、最小のmacRatioパラメータ、又は、最小のcommonMacAmountパラメータを有するペアを選択してもよい。ステップ827で選択されたペアに基づいて、方法800は、図8Cのステップ830に進む。
ステップ812及び813の場合と同様に、ステップ830において、追跡装置が対応する対象エリア内に入った及び/又は位置すると判定されたことがあることを対象エリア情報が示す少なくとも1つの訓練セットがステップ810で取得されたかどうかが判定される。例えば、ステップ830において、訓練セットa4が、追跡装置3が部屋2.1内に入った及び/又は位置すると既に判定されたことがあることを示す対象エリア情報に関連付けられていると判定されてもよい。
追跡装置に利用可能な対象エリア情報がない場合、及び/又は、ステップ810で取得された訓練セットの中に、追跡装置が対象エリア内に入った及び/又は位置すると判定されたことがあると対象エリア情報が示す訓練セットがない場合、方法800はステップ832に進み、追跡装置は、ステップ822、824、826又は827のうちのいずれか1つで選択されたペアの訓練セットに識別情報が関連付けられている対象エリア内に入った又は位置すると判定される。
肯定的な場合において、対象エリア情報が、追跡装置は少なくとも1つの先の対象エリア内に入った及び/又は位置すると判定されたことがあると示す場合は、ステップ830において、現在の無線信号観測結果セット/少なくとも1つの先の対象エリアに関連付けられた訓練セットの少なくとも1つのペアについて、パラメータdistanceが第4の閾値dmax以下であるかどうかが判定される。先の対象エリアについても該当しない場合は、方法800は、再びステップ832に進む。
ステップ830で見つかった1つ又は複数のペアについて、パラメータdistanceが第4の閾値以下である場合、方法800は、ステップ830で見つかった唯一のペアに基づいて、又は、パラメータdistanceが最小であるステップ830で見つかったペアに基づいて、ステップ831に進む。したがって、上記唯一のペアの又はステップ830で見つかったパラメータdistanceが最小であるペアの訓練セットに関連付けられた対象エリアが、追跡装置が以前に位置すると判定されたことのある対象エリアであると理解され、本明細書では先の対象エリアと呼ばれる。
ステップ831において、上記の先の対象エリアが、ステップ822、824、826、又は827のいずれか1つで選択されたペアの訓練セットに識別情報が関連付けられている対象エリアに相当するかどうかが判定される。肯定的な場合、方法800は同様にステップ832に進み、ステップ832で、追跡装置3がステップ822、824、826、又は827のいずれか1つで選択されたペアの訓練セットに識別情報が関連付けられている対象エリア内に入った又は位置すると判定される。
ステップ831において、先の対象エリアが、ステップ822、824、826、又は827のいずれか1つで選択されたペアの訓練セットに識別情報が関連付けられている対象エリアに相当しないと判定された場合、方法800はステップ833に進む。
ステップ833では、先の対象エリアに対応するペア、すなわち、現在の無線信号観測結果セット/先の対象エリアの識別情報に関連付けられた無線信号観測結果訓練セットのペアのパラメータdistanceが、ステップ822、824、826、又は827のいずれか1つで選択されたペアのパラメータdistanceより小さいかどうかが判定される。肯定的な場合、追跡装置3は、先の対象エリア内にいると判定される。
否定的な場合又は代替的には、先の対象エリアに対応するペアのパラメータdistanceと、ステップ822、824、826又は827のうちのいずれか1つで選択されたペアのパラメータdistanceとの差が、第5の閾値Δd(例えば、1.5)よりも小さいかどうかが判定され、先の対象エリアに対応するペアのパラメータmacRatioが、ステップ822、824、826又は827のうちのいずれか1つで選択されたペアのパラメータmacRatioよりも大きいかどうかが判定される。
ステップ833の基準の少なくとも1つが満たされる場合、方法800はステップ834に進み、ステップ834で、追跡装置3は先の対象エリア内にいると判定される。ステップ833の両方の基準が満たされない場合、方法800はステップ832に進み、追跡装置は、ステップ822、824、826又は827のいずれか1つで選択されたペアの訓練セットに識別情報が関連付けられている対象エリア内に入った又は位置すると判定される。
したがって、例えば方法800のステップ812及び830で採用される対象エリア情報を提供することにより、例えば追跡装置が対象エリア間の境界に近い場合に、追跡装置は対象エリアにいると判定する際の望ましくない判定の揺れを回避できるようになる。
図9は、例えば図3のメモリ301又は図4のメモリ401を実装するために使用され得る態様による、有形かつ非一時的でコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の例の概略図である。この目的のため、図9は、例えばプリント基板にはんだ付け又は接合され得るフラッシュメモリ900と、複数のメモリチップ(例えば、フラッシュメモリチップ)を備える半導体ドライブ901と、磁気ハードドライブ902と、セキュアデジタル(SD)カード903と、ユニバーサルシリアルバス(USB)メモリスティック904と、光記憶媒体905(例えば、CD-ROM又はDVD)と、磁気記憶媒体906とを示す。
本開示の以下の実施形態もまた、開示される。
実施形態1:
- サイト上に存在する時に追跡装置の無線インターフェースにより捕捉される1つ又は複数の無線信号観測結果セットを表す前記追跡装置の無線信号観測データを取得又は利用可能に保持することと、
- 設定情報を取得又は利用可能に保持することと、
- 前記1つ又は複数の無線信号観測結果セットのうち少なくとも1つが、前記設定情報により、少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットとして示される場合に、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットを前記サイト上の対象エリアの識別情報に関連付けること
とを含む方法であって、各無線信号観測結果セットは、前記サイト上の対応する観測位置で捕捉される、方法。
実施形態2:
各無線信号観測結果セットは、前記各無線信号観測結果セットのそれぞれの捕捉時間を表すそれぞれのタイムスタンプデータに関連付けられ、前記設定情報は、少なくとも1つの捕捉時間を示し、前記方法は、
- 前記設定情報により示される前記捕捉時間に基づいて、及び、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに関連付けられるタイムスタンプデータにより表される前記捕捉時間に基づいて、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットは、前記設定情報により無線信号観測結果訓練セットとして示されていると判定すること
をさらに含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態3:
前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットは、前記無線信号観測結果訓練セットに関連付けられた前記タイムスタンプデータにより表される前記捕捉時間が、前記設定情報により示される前記捕捉時間に等しい又はそれよりも遅い場合に、前記設定情報により無線信号観測結果訓練セットとして示されていると判定される、実施形態2に記載の方法。
実施形態4:
前記設定情報は、捕捉時間間隔を表す少なくとも2つの捕捉時間を示し、又は、前記捕捉時間間隔を示し、前記方法は、
- 前記無線信号観測結果訓練セットに関連付けられた前記タイムスタンプデータにより表される前記捕捉時間が、前記少なくとも2つの捕捉時間のうちの1つに等しい又は前記捕捉時間間隔内にある場合に、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットは、前記設定情報により無線信号観測結果訓練セットとして示されていると判定すること
をさらに含む、実施形態2に記載の方法。
実施形態5:
前記無線信号観測データを前記取得又は利用可能に保持することは、少なくとも2つの追跡装置の無線信号観測データを取得又は利用可能に保持することを含み、前記設定情報は、追跡装置識別情報を含み、前記方法は、
- 前記設定情報に含まれる追跡装置識別情報が、前記少なくとも2つの追跡装置の各追跡装置の追跡装置識別情報に相当するかどうかを判定することと、
- 前記設定情報に含まれる前記追跡装置識別情報が、前記少なくとも2つの追跡装置の各追跡装置の追跡装置識別情報に相当すると判定される場合に、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットを、前記サイト上の前記対象エリアを識別する前記識別情報に関連付けること
とをさらに含む、実施形態1から4までのいずれか1つに記載の方法。
実施形態6:
前記無線信号観測データを前記取得又は利用可能に保持することは、少なくとも2つの追跡装置のそれぞれの無線信号観測データを取得又は利用可能に保持することを含み、それぞれの無線信号観測データは、対応する追跡装置について、無線信号観測結果セットを表し、各無線信号観測結果セットは、前記サイト上に存在する時に対応する追跡装置の無線インターフェースにより捕捉され、前記各無線信号観測結果セットは、前記進路上の対応する観測位置で捕捉される、実施形態1から5までのいずれか1つに記載の方法。
実施形態7:
無線信号観測データは、2以上の後続の観測位置において、対応する追跡装置の無線インターフェースにより捕捉される一連の無線信号観測結果セットを表す、実施形態1から6までのいずれか1つに記載の方法。
実施形態8:
前記方法は、
- 前記対象エリアの前記識別情報を取得することをさらに含み、前記対象エリアの前記識別情報は、
・前記対象エリアの名称、
・前記対象エリアが位置する建物の情報、
・前記対象エリアが位置する建物のフロアの情報、
・対前記対象エリアの地理座標
の少なくとも1つを含む、実施形態1から7までのいずれか1つに記載の方法。
実施形態9:
各無線信号観測結果セットは、対応する観測された無線信号について、
- 受信信号強度の表示、
- 信号対ノイズ比の表示、
- 無線ノードの識別子
の少なくとも1つを含む、実施形態1から8までのいずれか1つに記載の方法。
実施形態10:
前記方法は、前記サイト上に存在する時に追跡装置の1つ又は複数のセンサにより捕捉される前記追跡装置のセンサデータを取得又は利用可能に保持することをさらに含み、前記センサデータは、
- 温度センサデータ、
- 慣性センサデータ、
- 運動センサデータ、
- 気圧センサデータ、
- 高度センサデータ
の少なくとも1つである、実施形態1から9までのいずれか1つに記載の方法。
実施形態11:
前記サイトは、少なくとも部分的に建物又は建物の複合体の内部にある、実施形態1から10までのいずれか1つに記載の方法。
実施形態12:
前記方法は、
- 前記サイト上に存在する時に現在の追跡装置の無線インターフェースにより捕捉される少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットを表す前記追跡装置の現在の無線信号観測データを取得又は利用可能に保持することと、
- 識別情報が前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに関連付けられた対象エリア内に前記追跡装置が入った又は位置するかどうかを、少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットに基づいて、及び、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに基づいて判定することと、
- 前記追跡装置が前記対象エリア内にいると判定される場合、通知情報を提供する又は警告を発生させること
とをさらに含み、各現在の無線信号観測結果セットは、前記サイト上の対応する観測位置で捕捉される、実施形態1から11までのいずれか1つに記載の方法。
実施形態13:
前記方法は、
- 少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットを取得又は利用可能に保持することと、
- 少なくとも1つの追跡装置が前記サイト上の対応する対象エリア内に入った及び/又は位置すると判定されたことがあるかどうかを示す対象エリア情報を取得又は利用可能に保持することと、
- 前記サイト上に存在する時に現在の追跡装置の無線インターフェースにより捕捉された1つ又は複数の現在の無線信号観測結果セットを表す前記現在の追跡装置の現在の無線信号観測データを取得又は利用可能に保持することと、
- 識別情報が前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに関連付けられた対象エリア内に、前記現在の追跡装置が入った又は位置するかどうかを、少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットに基づいて、前記対象エリアの前記識別情報に関連付けられた少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに基づいて、及び、前記対象エリア情報に基づいて、判定すること
とをさらに含み、各無線信号観測結果訓練セットは、サイト上の対応する対象エリアの識別情報に関連付けて利用可能に保持され、各無線信号観測結果訓練セットは、前記サイト上の対応する対象エリア内の対応する観測位置で捕捉され、各現在の無線信号観測結果セットは前記サイト上の対応する観測位置で捕捉される、実施形態1から11までのいずれか1つに記載の方法。
実施形態14:
少なくとも1つの装置により実行される、実施形態1から13までのいずれか1つに記載の方法。
実施形態15:
プロセッサにより実行された時に、実施形態1から14までのいずれか1つに記載の方法を装置に実行させる、コンピュータプログラムコード。
実施形態16:
実施形態1から14までのいずれか1つに記載の方法を実行するための手段を含む装置。
実施形態17:
1つ又は複数の追跡装置と、実施形態16に記載の装置とを含む、測位システム。
実施形態18:
コンピュータプログラムコードが記憶される非一時的でコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムコードは、プロセッサにより実行された時に、少なくとも1つの装置に、実施形態1から14までのいずれか1つに記載の方法を実行させる、非一時的でコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
実施形態19:
少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備える装置であって、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、実施形態1から14までのいずれか1つに記載の方法を少なくとも実行させるように構成される装置。
実施形態20:
- 少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットを取得又は利用可能に保持することと、
- 少なくとも1つの追跡装置がサイト上の対応する対象エリア内に入った及び/又は位置すると判定されたことがあるかどうかを示す対象エリア情報を取得又は利用可能に保持することと、
- 前記サイト上に存在する時に現在の追跡装置の無線インターフェースにより捕捉された1つ又は複数の現在の無線信号観測結果セットを表す前記現在の追跡装置の現在の無線信号観測データを取得又は利用可能に保持することと、
- 識別情報が前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに関連付けられた対象エリア内に、前記現在の追跡装置が入った又は位置するかどうかを、少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットに基づいて、前記対象エリアの前記識別情報に関連付けられた少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに基づいて、及び、前記対象エリア情報に基づいて、判定すること
とを含む方法であって、各無線信号観測結果訓練セットは、前記サイト上の対応する対象エリアの識別情報に関連付けて利用可能に保持され、各無線信号観測結果訓練セットは、前記サイト上の対応する対象エリア内の対応する観測位置で捕捉され、各現在の無線信号観測結果セットは前記サイト上の対応する観測位置で捕捉される、方法。
実施形態21:
前記方法は、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セット及び前記少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットに基づいて、識別情報が前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに関連付けられた対象エリア内に前記現在の追跡装置が入った又は位置すると判定される場合、
- 前記現在の追跡装置が同じ対象エリア内に以前に入った又は以前に位置したかどうかを判定すること
をさらに含み、前記方法は、
- 前記現在の追跡装置が、同じ対象エリア内に以前に入った又は以前に位置したと判定される場合、前記現在の追跡装置は、同じ対象エリア内に入った又は位置すると判定することと、
- 前記現在の追跡装置が、異なる対象エリア内に以前に入った又は以前に位置したと判定される場合、前記現在の追跡装置は、前記異なる対象エリア内に入った又は位置すると判定すること
のうち、少なくとも1つをさらに含む、実施形態20に記載の方法。
実施形態22:
前記方法は、
- 前記現在の追跡装置が、同じ対象エリア内に以前に入った又は以前に位置したと判定される場合、前記現在の追跡装置が同じ対象エリア内にいることを示す通知情報を提供し及び/又は警告を発生させることと、
- 前記現在の追跡装置が、異なる対象エリア内に以前に入った又は以前に位置したと判定される場合、前記現在の追跡装置が前記異なる対象エリア内にいることを示す通知情報を提供し、及び/又は、警告を発生させること
のうちの少なくとも1つをさらに含む、実施形態21に記載の方法。
実施形態23:
前記対象エリア情報は、1つ又は複数の対象エリアに関連付けられ、少なくとも1つの追跡装置が、前記対象エリア情報に関連付けられた前記1つ又は複数の対象エリアに関連付けられた1つ又は複数のエリアのうちの少なくとも1つの中に入った及び/又は位置すると判定されたことがあるかどうかを示し、前記方法は、
- 前記現在の追跡装置が、前記対象エリア情報に関連付けられた対象エリア内に以前に入ったことがない又は前記対象エリア情報に関連付けられた対象エリア内に以前に位置しないと判定される場合、前記現在の追跡装置は、識別情報が前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに関連付けられた前記対象エリア内に入った又は位置すると判定することをさらに含む、実施形態20から22までのいずれか1つに記載の方法。
実施形態24:
前記方法は、
- 前記現在の追跡装置が、前記対象エリア情報に関連付けられた対象エリア内に以前に入ったことがない又は前記対象エリア情報に関連付けられた対象エリア内に以前に位置しないと判定される場合、前記現在の追跡装置は、識別情報が前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに関連付けられた前記対象エリア内に入った又は位置することを示す通知情報を提供すること、及び/又は、警告を発生させることをさらに含む、実施形態23に記載の方法。
実施例25:
前記現在の追跡装置が前記対象エリア内に位置するかどうかを判定することは、前記少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットと、前記対象エリアの前記識別情報に関連付けられた前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットとの間の類似性を表すパラメータに基づいて行われる、実施形態20から24までのいずれか1つに記載の方法。
実施形態26:
前記少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットと、前記対象エリアの前記識別情報に関連付けられた前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットとの間の類似性を表す前記パラメータは、減少された少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットに及び減少された少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットに基づいて判定され、各減少された無線信号観測結果セットは、前記少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セット及び前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットの両方に共通する無線信号観測結果に減少されている、実施形態25に記載の方法。
実施例27:
前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セットと前記少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットとの間の類似性を表す前記パラメータは、前記少なくとも1つの減少された無線信号観測結果訓練セット及び前記少なくとも1つの減少された現在の無線信号観測結果セットに基づいて定義されたメトリックに相当する、実施形態25又は26のいずれかに記載の方法。
実施形態28:
各無線信号観測結果セットは、対応する観測された各無線信号について、無線ノードの識別子を含み、共通の無線ノード識別子を表すパラメータは、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セット及び前記少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットで共通である無線ノードの識別子の数に相当し、前記方法は、
- 共通の無線ノード識別子を表す前記パラメータに基づいて、前記現在の追跡装置が前記対象エリア内に位置するかどうかを判定すること
をさらに含む、実施形態20から27までのいずれか1つに記載の方法。
実施形態29:
各無線信号観測結果セットは、対応する観測された各無線信号について、無線ノードの識別子を含み、共通ではない無線ノード識別子を表すパラメータは、前記少なくとも1つの無線信号観測結果訓練セット及び前記少なくとも1つの現在の無線信号観測結果セットに共通ではない無線ノードの識別子の数に相当し、前記方法は、
- 前記共通の無線ノード識別子を表すパラメータに基づいて、及び、前記共通ではない無線ノード識別子を表すパラメータに基づいて、前記現在の追跡装置が前記対象エリア内に位置するかどうかを判定すること
をさらに含む、実施形態20から28までのいずれか1つに記載の方法。
実施形態30:
各無線信号観測結果セットは、対応する観測された各無線信号について、
- 受信信号強度の表示、
- 信号対ノイズ比の表示、
- 無線ノードの識別子
の少なくとも1つを含む、実施形態20から28までのいずれか1つに記載の方法。
実施形態31:
少なくとも1つの装置により実行される、実施形態1から30までのいずれか1つに記載の方法。
実施形態32:
プロセッサにより実行された時に、実施形態20から31までのいずれか1つに記載の方法を装置に実行させる、コンピュータプログラムコード。
実施形態33:
実施形態20から31までのいずれか1つに記載の方法を実行するための手段を含む装置。
実施形態34:
1つ又は複数の追跡装置と、実施形態33に記載の装置とを含む、測位システム。
実施形態35:
コンピュータプログラムコードが記憶される非一時的でコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムコードは、プロセッサにより実行された時に、少なくとも1つの装置に、実施形態20から31までのいずれか1つに記載の方法を実行させる、非一時的でコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
実施形態36:
少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備える装置であって、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、請求項20から31までのいずれか1つに記載の方法を少なくとも実行させるように構成される装置。
記載された実施形態において提示される接続はいずれも、関連する構成要素が動作可能に結合されるという意味に理解されるべきである。したがって、接続は、直接的な又は任意の個数若しくは組合せの要素が介在する間接的な接続とすることができ、構成要素の間に単に機能的な関連性があるだけでもよい。
さらに、本文書で使用されるように、「回路」という用語は、以下のいずれかを指す:
(a)ハードウェアのみの回路実装(アナログ及び/又はデジタル回路のみの実装等)
(b)回路及びソフトウェア(及び/又はファームウェア)の組合せ:例えば、携帯電話等の装置にさまざまな機能を実行させるために協働する(1)プロセッサ(複数可)の組合せ又は(2)プロセッサ(複数可)の一部/ソフトウェア(ディジタルシグナルプロセッサ(複数可)を含む)、ソフトウェア、及び、メモリ(複数可)等
(c)ソフトウェア又はファームウェアが物理的に存在しない場合であっても、動作のためにソフトウェア又はファームウェアを必要とする、マイクロプロセッサ(複数可)又はマイクロプロセッサ(複数可)の一部等の回路。
この「回路」の定義は、特許請求の範囲を含む、本明細書におけるこの用語のすべての使用に当てはまる。さらなる例として、本明細書で使用されるように、「回路」という用語はまた、単に、1つのプロセッサ(若しくは複数のプロセッサ)又は1つのプロセッサの一部と、その(又はそれらの)付随するソフトウェア及び/又はファームウェアの実装を包含する。また、「回路」という用語は例えば、携帯電話用のベースバンド集積回路又はプロセッサ集積回路を包含する。
本明細書で言及されるプロセッサ、これに限定されるものではないが特に、図1のプロセッサ100はいずれも、適当な種類のプロセッサとすることができる。プロセッサはいずれも、1つ若しくは複数のマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサを伴う1つ若しくは複数のプロセッサ(複数可)、デジタル信号プロセッサを伴わない1つ若しくは複数のプロセッサ(複数可)、1つ若しくは複数の専用コンピュータチップ、1つ若しくは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGAS)、1つ若しくは複数の制御装置、1つ若しくは複数の特定用途向け集積回路(ASICS)、又は1つ若しくは複数のコンピュータを含むことができるが、これらに限定されない。関連する構造体/ハードウェアは、記載された機能を実行するようにプログラムされている。
さらに、本明細書に記載又は図示される動作又はステップのいずれも、汎用又は専用のプロセッサにおける実行可能命令を使用して実施され得て、そのようなプロセッサにより実行されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(例えば、ディスク、メモリ等)に記憶することができる。「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」への言及は、FPGAS、ASICS、信号処理装置及び他のデバイス等の専用回路を包含すると理解されるべきである。
用語「A若しくはB若しくはC、又はそれらの組合せ」又は「A、B及びCのうちの少なくとも1つ」は、網羅的ではなく、少なくとも以下を含むと理解され得る:(1)A、又は(2)B、又は(3)C、又は(4)A及びB、又は(5)A及びC、又は(6)B及びC、又は(7)A及びB及びC。
すべての提示された実施形態は例示的なものにすぎず、特定の例示的な実施形態について提示された任意の特徴は、それ自体の任意の態様とともに、又は、同じ若しくは別の特定の例示的な実施形態について提示された任意の特徴と組み合わせて、及び/又は、言及されていない任意の他の特徴と組み合わせて使用され得ることが理解されるであろう。さらに、特定のカテゴリにおける例示的な実施形態で提示される任意の特徴は、任意の他のカテゴリの例示的な実施形態において、対応する形で使用されてもよいことが理解されるであろう。