JP2022079274A - 転がり軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】転がり軸受が配置された部位に供給される潤滑油が少ない場合でも、外輪と内輪との間の軸受空間に潤滑油を導くことができ、寿命の低下を抑制することが可能な転がり軸受装置を提供する。【解決手段】転がり軸受装置1は、内周に外側軌道面2aを有する外輪2、外周に外側軌道面2aと径方向に対向する内側軌道面3aを有する内輪3、及び外側軌道面2aと内側軌道面3aとの間に配置された複数の転動体4を備えた転がり軸受11と、外輪2と内輪3との間の軸受空間10に潤滑油を導く導油部材6とを備える。導油部材6は、外輪2に固定された固定部61と、内輪3の側面3bよりも軸方向外方に突出して配置された導油部62とを有し、導油部62は、内輪3に挿通される支持対象軸であるインプットシャフト81及び内輪3の回転によって飛散した潤滑油を受けて軸受空間10に導く。【選択図】図1

Description

本発明は、転がり軸受装置に関し、特に、供給される潤滑油が少ない貧潤滑下でも用いることが可能な転がり軸受装置に関する。
従来、外輪と内輪との間に複数の転動体が配置された転がり軸受が、例えば自動車の変速機(トランスミッション)の回転軸をハウジングに対して支持するために用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された手動変速機は、駆動源であるエンジンによって駆動されるインプットシャフトと、このインプットシャフトと平行に配置されたアウトプットシャフトとが、ハウジング内に収容されている。アウトプットシャフトには、出力ギヤが固定されており、この出力ギヤがデファレンシャル装置のデフケースに固定されたリングギヤに噛み合っている。インプットシャフトは、ファーストドライブギア、セカンドドライブギア、サードドライブギア、フォースドライブギア、及びフィフスドライブギアに挿通されている。ファーストドライブギア及びセカンドドライブギアは、インプットシャフトに相対回転不能に固定されている。サードドライブギア、フォースドライブギア、及びフィフスドライブギアは、インプットシャフトに対してニードルベアリングを介して回転自在に支持されており、シンクロ機構を有するハブスリーブをインプットシャフトの軸方向にスライドさせることにより、インプットシャフトと相対回転不能に連結される。また、インプットシャフトは、フォースドライブギアとフィフスドライブギアとの間の小径部に圧入嵌合されたボールベアリングにより、ハウジングに対して回転自在に支持されている。
特開2008-196681号公報
近年の自動車用の変速機では、変速機内での潤滑油(トランスミッションオイル)の攪拌抵抗やギヤの噛み合い部等での摩擦抵抗を低減し、省エネルギー性を向上させるため、粘性の低い潤滑油が用いられると共に、潤滑油の量も少なくなってきている。このため、変速機内の回転軸を支持するボールベアリング等の転がり軸受に供給される潤滑油の量も少なくなっており、転がり軸受の寿命を確保するために新たな対応が求められている。なお、自動車用の変速機に限らず、例えば産業機械においても、供給される潤滑油が少ない環境で転がり軸受が用いられる場合があり、このような場合でも転がり軸受の摩耗や焼き付きを抑制して寿命を確保することが求められている。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、転がり軸受が配置された部位に供給される潤滑油が少ない場合でも、外輪と内輪との間の軸受空間に潤滑油を導くことができ、寿命の低下を抑制することが可能な転がり軸受装置を提供することにある。
本発明は、上記の目的を達成するため、内周に外側軌道面を有する外輪、外周に前記外側軌道面と径方向に対向する内側軌道面を有する内輪、及び前記外側軌道面と前記内側軌道面との間に配置された複数の転動体を備えた転がり軸受と、前記外輪と前記内輪との間の軸受空間に潤滑油を導く導油部材とを備え、前記導油部材は、前記外輪に固定された固定部と、前記内輪の側面よりも軸方向外方に突出して配置された導油部とを有し、前記導油部は、前記内輪に挿通される支持対象軸及び前記内輪の回転によって飛散した潤滑油を受けて前記軸受空間に導く、転がり軸受装置を提供する。
本発明に係る転がり軸受装置によれば、転がり軸受が配置された部位に供給される潤滑油が少ない場合でも、外輪と内輪との間の軸受空間に潤滑油を導くことができ、寿命の低下を抑制することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る転がり軸受装置及びその周辺部を示す断面図である。 転がり軸受装置の斜視断面図である。 転がり軸受装置の分解断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る転がり軸受装置及びその周辺部を示す断面図である。 (a)~(d)は、本発明の第3の実施の形態に係る転がり軸受装置の軸方向断面図である。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態について、図1乃至図3を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る転がり軸受装置及びその周辺部を示す断面図である。図2は、転がり軸受装置の斜視断面図である。図3は、転がり軸受装置の分解断面図である。図1では、転がり軸受装置が自動車の手動変速機に用いられた場合について図示している。
転がり軸受装置1は、内周に外側軌道面2aを有する外輪2、外周に内側軌道面3aを有する内輪3、外側軌道面2aと内側軌道面3aとの間に配置された複数の転動体4、及び複数の転動体4を保持する環状の保持器5を備えた転がり軸受11と、外輪2と内輪3との間の軸受空間10に潤滑油を導く導油部材6と、軸受空間10からの潤滑油の流出を抑制する流出抑制部材7とを備えている。内輪3は、中心軸線Cを中心として外輪2に対して回転する。以下、中心軸線Cに平行な方向を軸方向といい、中心軸線Cに対して垂直な方向を径方向という。
外側軌道面2aと内側軌道面3aとは、径方向に向かい合っている。内輪3が外輪2に対して回転すると、複数の転動体4が外側軌道面2a及び内側軌道面3aを転動する。本実施の形態では、転がり軸受装置1が、ラジアル荷重と共に軸方向へのアキシアル荷重を同時に受けることができる深溝玉軸受であり、転動体4が球状の玉である。外側軌道面2a及び内側軌道面3aは、外輪2及び内輪3の軸方向断面において、転動体4の半径よりも僅かに大きな曲率半径を有する円弧状である。外輪2、内輪3、及び転動体4は、軸受鋼等の鋼材からなる。
保持器5は、外輪2と内輪3との間に配置された環状の部材であり、複数の転動体4を周方向等間隔に保持している。保持器5には、複数の転動体4をそれぞれ保持する複数のポケット50が形成されている。本実施の形態では、保持器5が樹脂からなる樹脂保持器であるが、保持器5を鋼材によって形成してもよい。
図1では、転がり軸受装置1が自動車用の手動変速機(マニュアルトランスミッション)8に用いられた場合について図示している。手動変速機8は、転がり軸受装置1を除いて前述した従来のものと同様に構成されており、エンジンによって駆動されるインプットシャフト81と、インプットシャフト81の外周に軸方向に並んで配置されたフォースドライブギア82及びフィフスドライブギア83と、インプットシャフト81とフォースドライブギア82との間に配置された第1の針状ころ軸受84と、インプットシャフト81とフィフスドライブギア83との間に配置された第2の針状ころ軸受85と、これらを収容するハウジング86とを備えている。ハウジング86内には、潤滑油(トランスミッションオイル)が封入されている。
自動車が第4速で走行する際には、不図示のハブスリーブによってフォースドライブギア82がインプットシャフト81に相対回転不能に連結され、フォースドライブギア82のギヤ部821がフォースドリブンギア87のギヤ部871に噛み合って駆動力を伝達する。また、自動車が第5速で走行する際には、不図示のハブスリーブによってフィフスドライブギア83がインプットシャフト81に相対回転不能に連結され、フィフスドライブギア83のギヤ部831がフィフスドリブンギア88のギヤ部881に噛み合って駆動力を伝達する。
転がり軸受装置1は、ハウジング86に設けられた保持穴860に収容されて保持されている。インプットシャフト81は、転がり軸受装置1に支持される支持対象軸であり、内輪3に挿通されている。内輪3は、一対のギヤ部材であるフォースドライブギア82及びフィフスドライブギア83の間に配置されている。また、インプットシャフト81は、外径が異なる大径部811と小径部812とを有し、大径部811と小径部812との間に環状の段差面81aが形成されている。内輪3には、小径部812における大径部811側の端部が圧入嵌合されている。インプットシャフト81の回転軸線Oは、転がり軸受装置1の中心軸線Cと一致している。
第1の針状ころ軸受84は、複数の針状ころ841と、複数の針状ころ841を周方向等間隔に保持する保持器842とを有している。また、第1の針状ころ軸受84は、インプットシャフト81における大径部811の外周面811aとフォースドライブギア82の内周面82aとの間に配置されており、フォースドライブギア82がインプットシャフト81に対して回転すると、複数の針状ころ841が大径部811の外周面811a及びフォースドライブギア82の内周面82aを転動する。
第2の針状ころ軸受85は、複数の針状ころ851と、複数の針状ころ851を周方向等間隔に保持する保持器852と、円筒状の内輪853とを有している。また、第2の針状ころ軸受85は、インプットシャフト81における小径部812の外周面812aとフィフスドライブギア83の内周面83aとの間に配置されており、内輪853が小径部812の外周面812aに嵌合されている。フィフスドライブギア83がインプットシャフト81に対して回転すると、複数の針状ころ851が内輪853の外周面853a及びフィフスドライブギア83の内周面83aを転動する。
第1の針状ころ軸受84における複数の針状ころ841の間、及び第2の針状ころ軸受85における複数の針状ころ851の間には、潤滑油が軸方向に流動可能な隙間が形成されている。また、フォースドライブギア82の内径側の端部にあたる基端部822は、転がり軸受装置1の内輪3側に向かってギヤ部821よりも軸方向に突出しており、この突出した部分に複数の切り欠き820が形成されている。それぞれの切り欠き820は、基端部822を径方向に貫通しており、内輪3の一方の軸方向端面である側面3bに向かって開口している。また、複数の切り欠き820は、周方向に所定の間隔で形成され、潤滑油を径方向に流動させることが可能な大きさを有している。図1では、複数の切り欠き820のうち、一つの切り欠き820を図示している。
導油部材6は、軸受空間10の軸方向一方側(フォースドライブギア82側)に配置され、流出抑制部材7は、軸受空間10の軸方向他方側(フィフスドライブギア83側)に配置されている。本実施の形態では、導油部材6及び流出抑制部材7が、共に鋼板をプレスして形成されている。
図3に示すように、外輪2には、外側軌道面2aの軸方向一方側及び他方側にあたる内周面に第1及び第2の環状溝21,22が形成されており、このうち外側軌道面2aの軸方向一方側に形成された第1の環状溝21に導油部材6が取り付けられ、外側軌道面2aの軸方向他方側に形成された第2の環状溝22に流出抑制部材7が取り付けられている。
導油部材6は、外輪2に固定された固定部61と、インプットシャフト81及び内輪3の回転によって飛散した潤滑油を受けて軸受空間10に導く導油部62とを有している。固定部61は、断面円弧状に湾曲して形成された環状であり、外輪2の第1の環状溝21に固定されている。導油部材6を外輪2に取り付ける際には、外輪2と導油部材6とを軸方向に相対移動させ、固定部61を弾性変形させて第1の環状溝21に嵌め合わせる。
導油部62は、内輪3の軸方向一方側の側面3bよりもフォースドライブギア82側に向かって軸方向外方に突出して配置されている。また、導油部62は、固定部61よりも径方向内方に突出して環状に形成されている。本実施の形態では、導油部62が、部分円錐形状のテーパ部621と、円環板状の延在部622とを有している。円環板状の延在部622は、テーパ部621の内径側の端部から径方向内方に向かって軸方向に対して垂直に延在している。テーパ部621は、延在部622側にあたる内径側ほど、軸方向外方に大きく突出している。なお、延在部622はなくてもよい。すなわち、導油部62は、少なくとも一部が内径側ほど軸方向外方に大きく突出した部分円錐形状であればよい。
流出抑制部材7は、外輪2に固定された固定部71と、固定部71から径方向内方に延在して内輪3側に延びる遮蔽部72とを有している。固定部71は、断面円弧状に湾曲して形成された環状であり、外輪2の第2の環状溝22に固定されている。遮蔽部72は、外輪2の外側軌道面2aの軸方向他方側で、軸受空間10の開口の少なくとも一部を遮蔽している。流出抑制部材7を外輪2に取り付ける際には、外輪2と流出抑制部材7とを軸方向に相対移動させ、固定部71を弾性変形させて第2の環状溝22に嵌め合わせる。
インプットシャフト81及び内輪3が回転すると、第1の針状ころ軸受84の複数の針状ころ841の間を流動した潤滑油が遠心力によってフォースドライブギア82の切り欠き820から径方向外方に飛散する。飛散した潤滑油は、導油部材6の導油部62に受け止められ、テーパ部621によって軸受空間10に導かれる。テーパ部621の内径側の端部及び延在部622は、フォースドライブギア82の切り欠き820の径方向外方にあたる部位に配置されており、切り欠き820から飛散した潤滑油を効率よく捕集することができる。軸受空間10に導入された潤滑油は、複数の転動体4の表面に付着し、転動体4や外側軌道面2a及び内側軌道面3aの摩耗が抑制される。
これにより、転がり軸受11が配置された部位に供給される潤滑油が少ない場合でも、切り欠き820から飛散する潤滑油を軸受空間10に導くことができ、転がり軸受11の寿命の低下を抑制することが可能となる。また、本実施の形態では、軸受空間10からの潤滑油の流出が流出抑制部材7によって抑制されるので、より確実に各部の摩耗が抑えられ、転がり軸受11の寿命をさらに延ばすことができる。ただし、導油部材6によって十分な量の潤滑油が軸受空間10に導入される場合には、流出抑制部材7はなくともよい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について、図4を参照して説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態に係る転がり軸受装置1A及びその周辺部を示す断面図である。本実施の形態では、軸受空間10に潤滑油を導く導油部材6Aの形状ならびに取り付け構造が第1の実施の形態と異なるので、この違いの部分について重点的に説明する。また、図4において、第1の実施の形態において説明したものと共通する構成要素については、図1等に付したものと同一の符号を付して重複した説明を省略する。
本実施の形態に係る転がり軸受装置1Aは、外輪2A、内輪3A、複数の転動体4A、及び保持器5Aを有する転がり軸受11Aと、導油部材6Aと、流出抑制部材7Aとを有している。外輪2Aには、フォースドライブギア82側にあたる軸方向一方側の端部における外周面に環状の凹部23が形成されている。内輪3A、複数の転動体4A、及び保持器5Aの構成は、第1の実施の形態おける内輪3、複数の転動体4、及び保持器5と同じである。
導油部材6Aは、外輪2Aの凹部23に圧入嵌合されて外輪2Aに固定された円筒状の固定部63と、外輪2Aの軸方向一方側の側面2cに当接する当接部64と、当接部64の径方向内側に形成された導油部65とを有している。導油部65は、内輪3の軸方向一方側における側面3bよりも軸方向外方に突出して配置され、固定部63及び当接部64よりも径方向内方に突出して環状に形成されている。また、導油部65は、部分円錐形状のテーパ部651と、円環板状の延在部652とを有している。テーパ部651は、延在部652側にあたる内径側ほど、軸方向外方に大きく突出している。延在部652は、テーパ部651の内径側の端部から径方向内方に向かって軸方向に対して垂直に延在している。
導油部65は、フォースドライブギア82の切り欠き820の径方向外方にあたる部位に配置されており、インプットシャフト81及び内輪3の回転によって切り欠き820から飛散した潤滑油を受け止めて軸受空間10に導入する。これにより、本実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様の作用及び効果が得られる。
[第3の実施の形態]
次に、図5(a)~(d)を参照し、本発明の第3の実施の形態に係る転がり軸受装置を四つの構成例について説明する。図5(a)~(d)は、これらの構成例に係る転がり軸受装置1B~1Eの軸方向断面図である。第3の実施の形態では、導油部材6B~6E及び流出抑制部材7B,7Dが、図5(a)~(d)に示す断面においてL字状に形成されている。
転がり軸受装置1B~1Eは、それぞれ外輪2B~2E、内輪3B~3E、複数の転動体4B~4E、及び保持器5B~5Eを有する転がり軸受11B~11Eと、導油部材6B~6Eとを有している。また、第1の構成例に係る転がり軸受装置1B及び第3の構成例に係る転がり軸受装置1Dは、軸受空間10からの潤滑油の流出を抑制する流出抑制部材7B,7Dをそれぞれ有している。内輪3B~3E、複数の転動体4B~4E、及び保持器5B~5Eの構成は、第1の実施の形態おける内輪3、複数の転動体4、及び保持器5と同じである。転動体4B~4Eは、外輪2B~2Eの外側軌道面2a及び内輪3B~3Eの内側軌道面3aを転動する。
導油部材6B~6Eは、軸方向の断面における形状がL字状を呈する環状に形成されており、軸方向に対して平行な円筒状の円筒部601と、軸方向に対して垂直な円環板状の垂直部602とを一体に有している。垂直部602は、円筒部601の軸方向一方側の端部から径方向内方に延在している。円筒部601の一部は、外輪2B~2Eに固定された固定部66であり、円筒部601の他の一部及び垂直部602は、内輪3B~3Eの軸方向一方側の側面3bよりも軸方向外方に突出して配置された導油部67となっている。
導油部67は、固定部66よりも径方向内方に突出して環状に形成されており、内輪3B~3Eに挿通される支持対象軸(図示せず)及び内輪3B~3Eの回転によって飛散した潤滑油を受けて軸受空間10に導く。
第1の構成例に係る転がり軸受装置1B及び第2の構成例に係る転がり軸受装置1Cでは、固定部66が外輪2B,2Cの内周面に圧入嵌合されることにより、導油部材6B,6Cが外輪2B,2Cに固定されている。第3の構成例に係る転がり軸受装置1D及び第4の構成例に係る転がり軸受装置1Eでは、外輪2D,2Eの軸方向一方側の端部における内周面に環状の凹部24D,24Eが形成されており、この凹部24D,24Eに固定部66が圧入嵌合されることによって導油部材6D,6Eが外輪2D,2Eに固定されている。
流出抑制部材7B,7Dは、導油部材6B~6Eと同様に軸方向の断面における形状がL字状を呈する環状に形成されており、外輪2B,2Dに固定された固定部73と、固定部73から径方向内方に延在して内輪3B,3D側に延びる遮蔽部74とを有している。固定部73は、軸方向に対して平行な円筒状であり、遮蔽部74は、軸方向に対して垂直な円環板状である。第1の構成例に係る転がり軸受装置1Bでは、固定部73が外輪2Bの内周面に圧入嵌合されることにより、流出抑制部材7Bが外輪2Bに固定されている。第3の構成例に係る転がり軸受装置1Dでは、外輪2Dの軸方向他方側の端部における内周面に環状の凹部25Dが形成されており、この凹部25Dに固定部73が圧入嵌合されることによって流出抑制部材7Dが外輪2Dに固定されている。
これらの構成例によっても、内輪3B~3Eに挿通される支持対象軸、及び内輪3B~3Eの回転によって飛散した潤滑油を導油部材6B~6Eの導油部67によって捕集し、軸受空間10に導入することができるので、転がり軸受11B~11Eの各部の摩耗が抑制され、寿命の低下を抑制することが可能となる。
(付記)
以上、本発明を第1乃至第3の実施の形態に基づいて説明したが、これらの実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、各実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で一部の構成を省略し、あるいは構成を追加もしくは置換して、適宜変形して実施することが可能である。またさらに、上記した複数の実施の形態の一部の構成を互いに組み合わせることも可能であると共に、例えば下記のように変形することも可能である。
上記の第1乃至第3の実施の形態では、転がり軸受11,11A~11Eが深溝玉軸受である場合を例にとって説明したが、これに限らず、深溝でない玉軸受や、ころ軸受や円錐ころ軸受、あるいはアンギュラ玉軸受に本発明を適用することも可能であり、保持器を有しない総玉軸受あるいは総ころ軸受に本発明を適用することも可能である。また、第1乃至第3の実施の形態では、導油部材6,6A~6Eが軸受空間10の軸方向一方側のみに配置された場合について説明したが、これに限らず、軸受空間10の軸方向一方側及び他方側に導油部材を配置してもよい。またさらに、本発明の転がり軸受装置は、自動車の変速機に限らず、例えば各種の産業機械に用いることも可能である。
1,1A~1E…軸受装置 10…軸受空間
11,11A~11E…転がり軸受 2,2A~2E…外輪
2a…外側軌道面 3,3A~3E…内輪
3a…内側軌道面 4,4A~4E…転動体
6,6A~6E…導油部材 61,63,66,71,73…固定部
62,65,67,74…導油部 7,7A,7B,7D…流出抑制部材
81…インプットシャフト(支持対象軸)

Claims (4)

  1. 内周に外側軌道面を有する外輪、外周に前記外側軌道面と径方向に対向する内側軌道面を有する内輪、及び前記外側軌道面と前記内側軌道面との間に配置された複数の転動体を備えた転がり軸受と、前記外輪と前記内輪との間の軸受空間に潤滑油を導く導油部材とを備え、
    前記導油部材は、前記外輪に固定された固定部と、前記内輪の側面よりも軸方向外方に突出して配置された導油部とを有し、
    前記導油部は、前記内輪に挿通される支持対象軸及び前記内輪の回転によって飛散した潤滑油を受けて前記軸受空間に導く、
    転がり軸受装置。
  2. 前記導油部は、前記固定部よりも径方向内方に突出して環状に形成されている、
    請求項1に記載の転がり軸受装置。
  3. 前記導油部は、その少なくとも一部が、内径側ほど軸方向外方に大きく突出した部分円錐形状である、
    請求項1又は2に記載の転がり軸受装置。
  4. 前記導油部材は、前記軸受空間の軸方向一方側に配置されており、
    前記軸受空間の軸方向他方側には、前記軸受空間からの潤滑油の流出を抑制する流出抑制部材が配置されている、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の転がり軸受装置。
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