JP2022076246A - 締結部材用の電動回転工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】締結部材を適切に締結できる電動回転工具を提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、締結部材を締結させるためのモータと、モータを制御する制御部と、を備え、制御部は、記モータを流れる電流を検出する検出部と、検出部によって検出された電流の電流値である検出電流値から停止用閾値を導出する閾値導出部と、を有し、検出電流値が停止用閾値に達したときに、モータによる締結部材の締結を停止させる、ことを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、モータの動力を利用して締結部材を締結する締結部材用の電動回転工具に関する。
従来から、モータの回転動力を利用してネジ等の締結部材を締結する電動ドライバー等の電動回転工具が知られている(特許文献1参照)。このような電動回転工具では、ネジ等の締結部材の締め付け過ぎやモータの保護等のために、モータの出力軸等のトルクやモータの電流(負荷電流)を検出し、この検出したトルクや電流が所定の値(停止用閾値)を越えると、モータを停止する、即ち、締結部材の締結を停止するように制御している。この締結の停止の基準となる停止用閾値は、予め設定されている値(固定値)である。
特開2004-306221号公報
上記のような停止用閾値が固定値の電動回転工具では、停止用閾値(固定値)が使用環境(例えば、ネジの種類や被ねじ込み部材の種類等)に対して大き過ぎると、締結部材(例えば、ネジ)の着座時に即座に電動回転工具のモータが停止せず、ネジの着座後も大きなトルクがネジに加わり続けることでネジが損傷したりする事や、定格を超える電流(負荷電流)がモータに流れ続けることによって該モータへの負担が大きくなるため、モータが焼損したり、焼損しない場合等にあっては作業者の手の巻き込まれが発生し、工具を落下させてしまうことがある。
一方、停止用閾値(固定値)が使用環境に対して低過ぎると、ネジのねじ込み時に着座によらないネジのねじ込みの停止、例えば、被ねじ込み部材の種類やネジの種類によるねじ込みの途上でのトルクの増加や該トルクの増加に伴うモータの負荷電流の変化によるネジのねじ込みの停止が発生し、正確にネジの着座時のみに電動回転道具による締結が停止しないことがある。
このように、上記の電動回転工具では、使用環境(締結部材や被締結部材の種類等)によって締結部材を適切に締結できない場合があった。
そこで、本発明は、締結部材を適切に締結できる電動回転工具を提供することを課題とする。
本発明に係る締結部材用の電動回転工具は、
締結部材を締結するためのモータと、
前記モータを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記モータを流れる電流を検出する検出部と、
前記検出部によって検出された電流の電流値である検出電流値から停止用閾値を導出する閾値導出部と、を有し、
前記検出電流値が前記停止用閾値に達したときに、前記モータによる前記締結部材の締結を停止させる。
かかる構成によれば、締結部材を締結するときに実際にモータを流れる電流から停止用閾値を導出することによって使用毎に使用環境(締結部材や被締結部材の種類等)に応じた適切な停止用閾値が設定されるため、締結部材を適切に締結することができる。
前記締結部材用の電動回転工具では、
前記モータは、出力軸を有し、
前記閾値導出部は、前記モータの作動開始後の前記出力軸の回転が安定した後の検出電流値から前記停止用閾値を導出してもよい。
このように、電流値が大きくなりやすい初期電流(出力軸の回転が加速しているときにモータに流れる電流)を用いず、モータの出力軸の回転が安定した後の検出電流値を用いて停止用閾値を導出することで、締結部材をより適切に締結することができる。
また、前記締結部材用の電動回転工具では、
前記閾値導出部は、前記モータの作動時において所定時間の間隔で前記停止用閾値を導出することが好ましい。
かかる構成によれば、停止用閾値が所定時間の間隔で導出されている(即ち、更新されている)ため、停止用閾値をより低く設定でき、これにより、締結部材をより適切に締結することができる。具体的に、締結部材に加わるトルクやモータを流れる電流(負荷電流)の値の変化が小さいときには、この変化に合わせて停止用閾値が更新されることで停止用閾値がより低く設定されても締結部材の締結が適切に続けられる一方、締結部材の着座時には前記トルクや前記負荷電流が急峻に変化するため、締結部材の締結の停止が適切に行われる。
また、前記締結部材用の電動回転工具では、
前記停止用閾値は、前記検出電流値に、1より大きく且つ2以下の数を乗じた値であることが好ましい。
かかる構成によれば、停止用閾値と締結時のモータに流れる電流の電流値との差が抑えられ、これにより、着座時等のような締結部材に加わるトルクやモータの負荷電流の値が急峻に変化したときに、締結を停止するまでの時間が短くなり、その結果、モータの負担、電動回転工具を保持する手の負担等がより確実に抑えられる。
また、前記締結部材用の電動回転工具では、
前記検出部は、前記モータの作動時に前記電流を検出し続け、
前記閾値導出部は、最新の電流検出値を含む直近の一定時間の前記検出電流値の移動平均から前記停止用閾値を導出してもよい。
このように、電流検出値の移動平均から求められた停止用閾値が用いられても、使用毎に使用環境(締結部材や被締結部材の種類等)に応じた適切な停止用閾値が設定されるため、締結部材を適切に締結することができる。
この場合も、
前記停止用閾値は、前記移動平均に、1より大きく且つ2以下の数を乗じた値であることが好ましい。
かかる構成によっても、停止用閾値と締結時のモータに流れる電流の電流値との差が確実に抑えられ、これにより、着座時等のような締結部材に加わるトルクやモータの負荷電流の値が急峻に変化したときに、締結を停止するまでの時間が短くなり、これにより、モータの負担、電動回転工具を保持する手の負担等がより確実に抑えられる。
以上より、本発明によれば、締結部材を適切に締結できる電動回転工具を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る電動ドライバーの斜視図であって、ドライバー本体とドライバービットとを分離した状態の斜視図である。 図2は、前記電動ドライバーの構成を説明するための模式図である。 図3は、前記電動ドライバーの制御部を説明するための機能ブロック図である。 図4は、前記電動ドライバーによるネジのねじ込みの際にモータに流れる電流と、停止用閾値との関係を示す図である。 図5は、前記電動ドライバーによるネジのねじ込みのフローを説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態について、図1~図5を参照しつつ説明する。
本実施形態に係る締結部材用の電動回転工具は、締結部材であるネジを締結するための電動ドライバーである。この電動ドライバーは、図1及び図2に示すように、ドライバー本体2と、ドライバー本体2に着脱可能なドライバービット(以下、単に「ビット」とも称する。)3と、を備える。
ビット3は、所定方向に延び且つ一端(先端)にネジ(詳しくは、ネジのネジ穴)と係合可能な係合部31を有する。また、ビット3は、他端(基端)にドライバー本体2に嵌入される嵌入部32を有する。この嵌入部32の前記所定方向と直交する断面形状は、非円形であり、本実施形態の嵌入部32の前記断面形状は、多角形である。
ドライバー本体2は、躯体部4と、ネジを締結させるためのモータ5と、モータ5を制御可能な制御部6と、を備える。また、ドライバー本体2は、バッテリー7も備える。
躯体部4は、上記の各構成5、6、7を収容すると共に、使用者が把持するグリップ部41と、ビット3が嵌入されるビット駆動部42と、スイッチ43と、を有する。
ビット駆動部42は、ビット3が嵌入される凹部421を有し、該凹部421に嵌入されたビット3の中心軸周りに回動可能である。このビット駆動部42は、モータ5の出力軸51と直接又は間接に接続され、モータ5の出力軸51の回転と同期して前記中心軸周りに回転することで該モータ5の回転動力をビット3に伝達する。本実施形態のビット駆動部42は、減速機8を介してモータの出力軸51と接続されている。
凹部421は、ビット3の嵌入方向(ビット3の中心軸方向)と直交する断面形状がビット3の嵌入部32と対応する形状(非円形)の内周面421aを有する。本実施形態の内周面421aの前記断面形状は、多角形である。
スイッチ43は、ビット3の回転駆動のオン・オフ、及びビット3の回転方向を切り替える。本実施形態のスイッチ43は、躯体部4に対してビット3の中心軸方向にスライドさせることで、ビット3の回転駆動のオン・オフ、及びビット3の回転方向を切り替える。
モータ5は、ドライバービット3を回転駆動するための動力源である。本実施形態のモータ5は、直流(DC)モータである。
制御部6は、モータ5を制御することによってビット駆動部42の回転(即ち、ビット3の回転)を制御する。本実施形態の制御部6は、PWM(Pulse Width Modulation)制御によってモータ5を制御している。
この制御部6は、図3に示すように、モータ5を流れる電流を検出する検出部62と、第一停止用閾値T1を導出する第一閾値導出部63と、第二停止用閾値(停止用閾値)T2を導出する第二閾値導出部(閾値導出部)64と、ネジの締結を停止するときの制御を行う停止制御部65と、を機能的に有する。
検出部62は、モータ5を流れる電流を検出し、検出した電流に応じた電流値信号(検出電流値)を第一閾値導出部63、第二閾値導出部64、及び、停止制御部65にそれぞれ出力する。
第一閾値導出部63は、スイッチ43が操作されてビット3が回転し始めるとき(電源投入時)にモータ5を流れる電流の変化(電流値の変化)が大きいとき(図4における初期電流期間D1参照)に用いられる閾値(第一停止用閾値)T1を導出する。この第一閾値導出部63は、予め設定されている最大停止電流値にデューティ比を乗じることで第一停止用閾値T1を導出する。
尚、本実施形態の初期電流期間D1は、スイッチ43の操作によってビット3が回転し始めてから加速によって該回転が一定の速度で安定するまでの期間(加速回転期間)である。一方、ビット3の回転が一定(又は略一定)の速度で安定している期間(詳しくは、ネジ等を締結することなくビット3を回転させたときに一定の速度で回転が安定した状態)を、本実施形態では、定常電流期間D2と称する。また、この定常電流期間D2においてモータ5に流れている電流(図4参照)のことを、本実施形態では、定常電流と称する。この定常電流の電流値(定常電流値)は、初期電流期間D1においてモータ5に流れる電流(初期電流)の最大値より小さい。また、最大停止電流値とは、モータ5を流れる電流(負荷電流)の増大によるモータ5の焼損の防止や、ネジ穴の潰れ等の締結時のトルクに起因する締結部材の損傷の防止等の観点から定められた締結の停止用閾値の最大値である。
第二閾値導出部64は、初期電流後のビット3の回転が安定したときに用いられる閾値(第二停止用閾値)T2を導出する。この第二閾値導出部64は、モータ5の回転が安定した後、検出部62によって検出された定常電流の電流値(検出電流値)から第二停止用閾値T2を導出する。
具体的に、第二閾値導出部64は、検出電流値に1より大きく且つ2以下の数を乗じることで第二停止用閾値T2を導出する。この検出電流値に乗じる値の上限値は、電動ドライバー1によるネジの締結時に通常動作(略一定速度でネジを締結方向に回転させる動作)を維持し続けることのできる数のうちのなるべく小さい数、換言すると、ネジの着座以外の母材の状態が変わったことによる過電流保護による停止が発生しない範囲でのなるべく小さい数である。本実施形態の前記上限値は、カット&トライによって設定されている。
また、第二閾値導出部64は、モータ5の作動時において所定時間の間隔(例えば、0.05~0.15秒間隔)で第二停止用閾値T2を導出する。本実施形態の第二閾値導出部64は、0.1秒経過毎に新たな第二停止用閾値T2(T2a、T2b、T2c、・・・)を導出する。即ち、第二閾値導出部64は、0.1秒間隔で第二停止用閾値T2を更新し続ける。
停止制御部65は、検出電流値が所定の値(閾値)になると、モータ5によるネジの締結を停止させる。具体的に、停止制御部65は、モータ5に初期電流が流れている間(即ち、モータ5の出力軸51が加速(回転速度が増大)している間)は、検出電流値が第一停止用閾値T1に達したときに、電動ドライバー1の締結動作を停止する制御を行い、モータ5に定常電流が流れている間(即ち、モータ5の出力軸51の回転速度が安定した後)は、検出電流値が第二停止用閾値T2に達したときに、電動ドライバー1の締結動作を停止する制御を行う。
この停止制御部65は、モータ5の出力軸51の回転速度が安定した後では、新たな第二停止用閾値T2bが導出されるまで、前回導出された第二停止用閾値T2aを記憶し、この記憶している第二停止用閾値T2aと検出電流値との比較を行う。そして、停止制御部65は、新たな第二停止用閾値T2bが導出されると、前回導出された第二停止用閾値T2aを消去して新たな第二停止用閾値T2bを記憶し直し(更新し)、次の第二停止用閾値T2cが導出されるまで、この新たな第二停止用閾値T2bを記憶し続け、第二停止用閾値T2bと検出電流値との比較を行う。このようにして、モータ5の出力軸51の回転速度が安定した後、停止制御部65は、検出電流値が第二停止用閾値T2に達したか否かを判断する。
バッテリー7は、モータ5に電力を供給する。本実施形態のバッテリー7は、繰り返し充放電可能な二次電池である。
次に、電動ドライバー1によるネジのねじ込み(締結部材の締結)について図5も参照しつつ説明する。
ビット3の係合部31がネジのネジ穴に差し込まれ(ステップS1)、ビット3の係合部31とネジとが係合した状態で、スイッチ43が操作される(ステップS2)。これにより、ビット3が回転し始め、ネジのねじ込みが開始される。
電動ドライバー1でネジをねじ込むときに、本実施形態の電動ドライバー1では、ネジの頭をなめない(即ち、ネジ穴が潰れない)ように、プログラム等によって急激な電流上昇を防ぐためPWM制御による初期電流が流れ(図4の初期電流期間D1参照)、ビット3の回転速度がゆっくりと上昇し始める。本実施形態の電動ドライバー1では、この初期電流が流れているときに、第一閾値導出部63が、第一停止用閾値T1を導出し(ステップS3)、停止制御部65が検出電流値と第一停止用閾値T1との比較を行う。
この比較において、検出電流値が第一停止用閾値T1に達しない、即ち、検出電流値<第一停止用閾値T1の場合には(ステップS4:Yes)、ネジのねじ込みが続く。
一方、前記比較において、検出電流値が第一停止用閾値T1に達する、即ち、検出電流値≧第一停止用閾値T1となった場合には(ステップS4:No)、停止制御部65がモータ5を制御してネジのねじ込みを停止する。このネジのねじ込みの停止において、停止制御部65は、モータ5にブレーキをかけて出力軸51の回転(順回転)を停止(ステップS8)させる。
スイッチ43の操作によるビット3の回転開始後、モータ5の出力軸51の回転が安定し始めると(ステップS5:図4の定常電流期間D2参照)、第二閾値導出部64が、検出電流値に基づいて最初の第二停止用閾値T2を導出し、その後、0.1秒経過毎に第二停止用閾値T2を更新(導出)し続ける(ステップS6)。
このモータ5の出力軸51の回転が安定している間に、ネジがねじ込まれる材質やネジの種類、長さ等によって、トルクが徐々に上昇したり、トルクが僅かに上下したりするため、モータを流れる電流の電流値が一定しない場合があるが、本実施形態の電動ドライバー1では、このネジのねじ込み時等における電流値の僅かな上下(変動)に合わせて第二停止用閾値T2が上下(変動)するように更新され続ける(図4における定常電流期間D2参照)。
そして、ネジが着座すると、検出電流値が急峻に変化することで、第二停止用閾値T2に達し(ステップS7)、これにより、停止制御部65がモータ5を制御してネジのねじ込みを停止する。このときの停止においても、停止制御部65は、モータ5にブレーキをかけて出力軸51の回転(順回転)を停止(ステップS8)させる。これにより、ネジのねじ込みが終了する。
以上の電動ドライバー1によれば、ネジ(締結部材)を締結するときに実際にモータ5を流れる電流から第二停止用閾値(停止用閾値)T2を導出することによって使用毎に使用環境(締結部材や被締結部材の種類等)に応じた適切な第二停止用閾値T2が設定されるため、締結部材を適切に締結することができる。即ち、モータ5を停止するための電流値(停止用閾値)が予め設定されている場合(即ち、停止用閾値が固定値の場合)に比べ、第二停止用閾値T2をより低く(検出電流値との差がより小さくなるように)設定することが可能となり、停止用閾値T2の大き過ぎによるモータ5の焼損やネジ(締結部材)の損傷等の発生、作業者の手の巻き込まれ、作業者が締結作業のために保持していた電動ドライバー1の落下等を防ぐことができると共に、停止用閾値T2の小さ過ぎによる締結部材の着座等以外の意図しない締結の停止を防ぐことができる。
本実施形態の電動ドライバー1では、制御部6(詳しくは、第二閾値導出部64)は、モータ5の作動開始後の出力軸51の回転が安定した後の検出電流値から第二停止用閾値T2を導出している。このように、電流値が大きくなりやすい初期電流(出力軸51の回転が加速しているときにモータ5に流れる電流)を用いず、モータ5の回転が安定した後の電流値(定常電流値)を用いて停止用閾値を導出することで、ネジ(締結部材)をより適切に締結することができる。
また、本実施形態の電動ドライバー1では、第二閾値導出部64は、モータ5の作動時において所定時間の間隔で第二停止用閾値T2を導出している。かかる構成によれば、第二停止用閾値T2をより低く設定でき、これにより、ネジ(締結部材)をより適切に締結することができる。即ち、硬い木材に長ビスをねじ込むときのようにネジ(締結部材)に加わるトルクやモータ5の負荷電流の値が緩やかに変化する場合には、この変化に合わせて第二停止用閾値T2が更新されることで第二停止用閾値T2がより低く(即ち、定常電流の電流値との差がより小さくなるように)設定されてもネジ(締結部材)の締結が適切に続けられる一方、ネジ(締結部材)の着座時に前記トルクや前記負荷電流が急峻に変化したときにネジ(締結部材)の締結の停止が即座に行われ、これにより、電動ドライバー1及びネジ(締結部材)の負荷、作業者の手の巻き込まれ、保持していた電動ドライバー1の落下が防がれる。
また、従来の電動ドライバー等(停止用閾値が固定値の電動回転工具)では、締結部材の着座前のトルク変化によって回転が停止しないように、停止用閾値を、モータの定常電流値の5~10倍程度にしている。しかし、本実施形態の電動ドライバー1では、第二停止用閾値T2は、1より大きく且つ2以下の数を検出電流値に乗じた値とすることで、第二停止用閾値T2と締結時のモータ5に流れる電流の電流値との差を抑えている。これにより、着座時等のようなネジ(締結部材)に加わるトルクやモータ5の負荷電流の値が急峻に変化したときに、締結を停止するまでの時間をより短くでき、その結果、モータ5や締結部材等の負担、電動ドライバー1を保持する手の負担等をより確実に抑えることができる。
尚、本発明の締結部材用の電動回転工具は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
上記実施形態の締結部材用の電動回転工具1は、電動ドライバーである、即ち、上記実施形態の電動回転工具1が締結する部材(締結部材)は、ネジやビスであるが、この構成に限定されない。電動回転工具1は、電動レンチ等であってもよい。即ち、電動回転工具1が締結する部材がナットやボルト等であってもよい。
また、上記実施形態の締結部材用の電動回転工具1では、第二停止用閾値T2が所定時間の間隔で更新されるが、この構成に限定されない。制御部6は、モータ5の出力軸51が定常回転になった後、第二停止用閾値T2を一度だけ導出する構成でもよい。この場合でも、停止用閾値が予め設定されている構成(停止用閾値が固定されている構成)に比べ、使用毎に使用環境(締結部材や被締結部材の種類等)に応じた適切な停止用閾値が設定され、これにより、締結部材を適切に締結することができる。
また、上記実施形態の締結部材用の電動回転工具1では、第二停止用閾値(停止用閾値)T2は、検出電流値に所定の数が乗じられることで求められているが、この構成に限定されない。第二停止用閾値T2は、締結部材の締結時に検出されるモータ5を流れる電流の電流値(検出電流値)から求められていればよい。このため、例えば、検出部62がモータ5の作動時に該モータ5を流れる電流を検出し続け、第二閾値導出部(閾値導出部)64が、最新の電流検出値を含む直近の一定時間(例えば、0.05~0・15sec)の検出電流値の移動平均から停止用閾値を求める構成でもよい。このように、電流検出値の移動平均から求められた停止用閾値が用いられても、使用毎に使用環境(締結部材や被締結部材の種類等)に応じた適切な停止用閾値が設定されるため、締結部材を適切に締結することができる。この場合、例えば、停止用閾値は、前記移動平均に所定の数(例えば、1より大きく且つ2以下の数)が乗じられることで求められる。
また、上記実施形態の締結部材用の電動回転工具1では、ビット3がドライバー本体2に着脱可能であるが、この構成に限定されない。ビット3が取り外しできない状態でドライバー本体2に取り付けられていてもよい。また、ビット3が電動回転工具1の構成要素に含まれていなくてもよい。
また、上記実施形態の締結部材用の電動回転工具1は、バッテリー7を備えているが、この構成に限定されない。締結部材用の電動回転工具1は、先端にプラグ(コンセントプラグ)を有する電源コードを備え、前記プラグをコンセントに差し込む構成、即ち、外部から電力が供給される構成等であってもよい。
また、上記実施形態の締結部材用の電動回転工具1では、モータ5に初期電流が流れる間に用いられる停止用閾値(第一停止用閾値)T1は、最大停止電流値(固定値)にデューティ比を乗じることで導出されているが、この構成に限定されない。モータ5に突入電流が流れる間に用いられる停止用閾値として固定値(例えば、最大停止電流値)が用いられてもよい。
1…電動ドライバー(電動回転工具)、2…ドライバー本体、3…ドライバービット、31…係合部、32…嵌入部、4…躯体部、41…グリップ部、42…ビット駆動部、421…凹部、421a…内周面、43…スイッチ、5…モータ、6…制御部、62…検出部、63…第一閾値導出部、64…第二閾値導出部(閾値導出部)、65…停止制御部、7…バッテリー、D1…初期電流期間(加速回転期間)、D2…定常電流期間(定常回転期間)、T1…第一停止用閾値、T2、T2a、T2b、T2c…第二停止用閾値(停止用閾値)

Claims (6)

  1. 締結部材を締結するためのモータと、
    前記モータを制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記モータを流れる電流を検出する検出部と、
    前記検出部によって検出された電流の電流値である検出電流値から停止用閾値を導出する閾値導出部と、を有し、
    前記検出電流値が前記停止用閾値に達したときに、前記モータによる前記締結部材の締結を停止させる、締結部材用の電動回転工具。
  2. 前記モータは、出力軸を有し、
    前記閾値導出部は、前記モータの作動開始後の前記出力軸の回転が安定した後の検出電流値から前記停止用閾値を導出する、請求項1に記載の締結部材用の電動回転工具。
  3. 前記閾値導出部は、前記モータの作動時において所定時間の間隔で前記停止用閾値を導出する、請求項1又は2に記載の締結部材用の電動回転工具。
  4. 前記停止用閾値は、前記検出電流値に、1より大きく且つ2以下の数を乗じた値である、請求項1~3のいずれか1項に記載の締結部材用の電動回転工具。
  5. 前記検出部は、前記モータの作動時に前記電流を検出し続け、
    前記閾値導出部は、最新の電流検出値を含む直近の一定時間の前記検出電流値の移動平均から前記停止用閾値を導出する、請求項1又は2に記載の締結部材用の電動回転工具。
  6. 前記停止用閾値は、前記移動平均に、1より大きく且つ2以下の数を乗じた値である、請求項5に記載の締結部材用の電動回転工具。
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JP2020186571A Pending JP2022076246A (ja) 2020-11-09 2020-11-09 締結部材用の電動回転工具

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