JP2022076191A - コルク調発泡紙容器の製造方法 - Google Patents

コルク調発泡紙容器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コルクを使用せずに、コルクと同様の見た目や凹凸が容器に付与されたコルク調発泡紙容器の製造方法を提供すること。【解決手段】原紙Cの片面には高融点の熱可塑性合成樹脂層Dを、他方の面には外側に印刷層Aを有する低融点の熱可塑性合成樹脂層Bをそれぞれ設けた基材紙により、前記印刷層が外側となるように上下開口の筒状胴部材を成型し、前記胴部材に底部材を一体化して容器本体とし、容器本体を加熱して低融点の熱可塑性合成樹脂層を発泡させることにより得られる発泡紙容器の製造方法であって、前記印刷層はコルク模様であり、コルク模様を複数の発泡用インキを用いてグラビア印刷で行うことにより、前記印刷層を有する合成樹脂層の発泡を調整し、細かい凹凸を持たせた発泡面を形成する、コルク調発泡紙容器の製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は容器の外側方面にコルク模様の印刷層、印刷層の下には熱可塑性樹脂の発泡による発泡層を有するコルク調発泡紙容器の製造方法に関する。
従来、紙容器の一種として、紙容器の表面熱可塑性樹脂層を発泡させて断熱性を付与させた容器があり、コーヒーやラーメン等の容器に用いられている。これらの容器は高温の飲食物を内容にした状態で手に持って喫食可能なように発泡による断熱性を付与しており、かつ発泡によってデザインが損なわれないよう、発泡面に工夫がなされている。
例えば、特許文献1には、断熱性発泡紙容器の製造方法では、発泡させる熱可塑性樹脂層に単一色の印刷層を積層することで印刷面全面にわたり発泡を均一に抑制し、平滑な発泡面が形成され、単一色の印刷層上に文字、図形等を印刷することで、文字等の印刷部分の発泡による影響を及ぼさない構成が開示されている。また、特許文献2には、発泡断熱シート及びこれを用いた発泡断熱容器では、発泡層の外面上に発泡層より融点が高く水蒸気透過性が低い熱可塑性合成樹脂フィルムからなる発泡安定層を積層し、発泡安定層上に印刷を施すことで発泡の安定及び抑制、発泡安定層表面の光沢や微細な凹凸の調整を可能にする構成が開示されている。これらの容器は、表面の熱可塑性樹脂が平滑又は微細な凹凸形状に発泡しているため一定の発泡程度しかコントロールできず、発泡厚みに大きな変化を持たせることができなかった。
発泡厚みに変化を持たせた容器の例として、特許文献3には、紙容器及び該紙容器の製造方法では、発泡抑制インキを発泡層の外面に塗布することで、発泡抑制部分と発泡抑制を行わない発泡部の厚さに75%以上の差を付ける構成が開示されている。また、発泡厚みを調整した容器の例として、特許文献4には、断熱性発泡紙容器の製造方法では、印刷の下地に使う白インキの厚みを変えることで発泡度合いを調整し、発泡後の容器表面を平滑に発泡させる方法が開示されている。
また、特許文献5には、差別化、或いは高級感を付与することを目的として、食品、化粧品、医薬品、菓子類などの印刷を設けた層の表面につや消しの保護層を設けて、マット調の仕上がりとする方法が開示されている。一般的には表面の保護層としてマットニス加工を施して、つや消しの仕上がりとして、落ち着いた仕上がりを作る場合が多い。
特許4523398号公報 特許6095157号公報 特許5549959号公報 特許5255963号公報 特開2017-48493号公報
上記の特許文献1~4に記載された発泡技術は、紙容器に断熱性を付与させることを目的としており、樹脂を発泡させることで、コルク調の外観を表現させるものではなかった。本発明の課題はコルクを使用せずに、紙容器でコルクと同様の見た目や凹凸を容器に付与することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討し、原紙の片方の面には高融点の熱可塑性合成樹脂層を設け、原紙の他方の面には外側に印刷層を有する低融点の熱可塑性合成樹脂層を設けた基材紙を用いて、前記印刷層が外側となるように上下開口の筒状胴部材を成型し、前記胴部材に底部材を一体化して容器本体とし、この容器本体を加熱して低融点の熱可塑性合成樹脂層を発泡させることにより得られる発泡紙容器の製造に際して、前記印刷層をコルク模様とし、かかるコルク模様を複数の発泡用インキを用いてグラビア印刷で行うことにより、前記印刷層を有する合成樹脂層の発泡を調整し、細かい凹凸を持たせた発泡面を形成すると、コルク調発泡紙容器が製造できることを見いだした。
すなわち、本発明は、以下の発明特定記載事項により特定されるとおりのものである。
(1)原紙の片方の面には高融点の熱可塑性合成樹脂層を設け、原紙の他方の面には外側に印刷層を有する低融点の熱可塑性合成樹脂層を設けた基材紙により、前記印刷層が外側となるように上下開口の筒状胴部材を成型し、前記胴部材に底部材を一体化して容器本体とし、容器本体を加熱して低融点の熱可塑性合成樹脂層を発泡させることにより得られる発泡紙容器の製造方法であって、前記印刷層はコルク模様であり、コルク模様を複数の発泡用インキを用いてグラビア印刷で行うことにより、前記印刷層を有する合成樹脂層の発泡を調整し、細かい凹凸を持たせた発泡面を形成することを特徴とするコルク調発泡紙容器の製造方法。
(2)発泡用インキを用いたグラビア印刷が、シアン、マゼンタ、イエロー及び黒色の4種類のインキを使用するグラビア印刷であることを特徴とする(1)記載のコルク調発泡紙容器の製造方法。
(3)グラビア印刷が、版胴の版深度を10~50μm、スクリーン線数を150~200線に調整することによりコルク模様の色の濃淡を調整することを特徴とする(1)又は(2)記載のコルク調発泡紙容器の製造方法。
(4)版胴の版深度が20~40μm、スクリーン線数が165~185線であることを特徴とする(3)記載のコルク調発泡紙容器の製造方法。
(5)コルク模様の印刷層の上に、さらにマットニスを塗ることによりマット加工を行うことを特徴とする(1)~(4)記載のコルク調発泡紙容器の製造方法。
(6)発泡用インキにマット剤を添加することにより印刷層にマット加工を行うことを特徴とする(1)~(4)記載のコルク調発泡紙容器の製造方法。
コルク模様を複数の発泡用インキを重ね合わせるグラビア印刷で行うことにより、インキの重なり(インキの厚み)にばらつきが生じるため、インキによる合成樹脂層の発泡の抑制も同じくばらつきが生じる。よって、発泡面に細かい凹凸が形成されコルク特有のザラザラ感を表現し、実物のコルクに近い触感と外観を得ることができる。
前記発泡用インキとして、シアン、マゼンタ、イエロー及び黒色の4種類のインキを使用した場合、4種類の色を重ね合わせて使用することにより実物に近いコルクの発色が表現でき、特殊なシートやインキを使用せずにコルク調に製造することができる。そのため、製造が容易であり低コストでコルク調発泡紙容器を得ることができる。
グラビア印刷を、版胴の版深度を10~50μm、好ましくは20~40μm、スクリーン線数を150~200線、好ましくは165~185線に調整することによりコルク模様の色の濃淡を出現させることができ、より実物のコルクに近い外観を得ることができる。版深度が小さすぎると、実物のコルクよりも薄い色になり、版深度が大きすぎると、濃い色となる。また、スクリーン線数が小さすぎると、網点が目立つようになり、スクリーン線数が大きすぎると、網点同士がつながってしまい、コルク調の再現が悪くなる。
コルク模様の印刷層の上に、さらにマットニスを塗ることによりマット加工を行うことにより、印刷表面に光の乱反射を発生させることで、より実物のコルクに近い外観を得ることが可能である。
本発明の発泡紙容器によれば、発泡によって実物のコルクを使用せずに、コルクと同等の見た目と凹凸をもつ容器が製造可能となる。実物のコルクを使用しないためカビ臭や木クズを発生させずに製造可能である。
発泡前の発泡資材の断面図である。 発泡後の発泡資材の断面図である。 グラビア印刷の説明図である。 紙容器成型の説明図である。 発泡後の紙容器の外観の写真である。
本発明のコルク調発泡紙容器の製造方法において用いられる資材の構成についてまず説明する。図1は発泡させる前の紙容器の胴部資材断面図であり、図2は発泡後の胴部資材断面図である。発泡紙容器の胴部資材構成は、外面側に印刷層(図1及び図2のA)があり、次に発泡層である低融点の熱可塑性樹脂層(図1及び図2のB)がある。その次に原紙(図1及び図2のC)があり、最後に、容器内面側に高融点の熱可塑性樹脂層(図1及び図2のD)がある。
上記原紙Cに使用できる紙の原料としては、一般的な紙容器に使われているパルプを原料として挙げることができる。具体例としては、砕木パルプやサーモメカニカルパルプ等の機械パルプ、又は、クラフトパルプ等の化学パルプなどを挙げることができる。これらの原料を使用して一般的な抄造を行い、得られた紙を原紙として使用できる。また、この原紙は塗工紙でも非塗工紙でもよい。原紙としては、坪量が150~350g/m、水分含量が5%~10%である種々の紙材を用いることができるが、断熱性とコスト等を考慮すると、坪量が200~300g/m、水分含量が7%~9%であることが好ましい。
発泡層として使用する熱可塑性樹脂層Bは、原紙Cに含まれている水分の加熱による蒸発によって発泡する。そのため、融点が80~110℃程度である低融点の熱可塑性樹脂を使用するのが好ましい。具体例としては、低密度ポリエチレン(LDPE)や、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等があり、これらを単独、あるいは混合して使用することができる。例えば、密度0.91~0.93g/cm、融点 80~110℃、MFR(メルト・フロー・レート)8~15g/10分、厚み15~100μmの低密度ポリエチレンを例示することができる。
上記高融点の熱可塑性合成樹脂層Dは、低融点の熱可塑性合成樹脂層Bを発泡させるための熱処理中に発泡することなく、原紙内の水蒸気の放出を阻止するため、原紙の容器内面側にラミネートされている。かかる高融点の熱可塑性樹脂層Dは、低融点の熱可塑性樹脂層Bよりも融点が高いことが条件である。熱可塑性樹脂層Dとしては中密度ポリエチレン(MDPE)及び高密度ポリエチレン(HDPE)等があり、これらを単独、あるいは混合して使用することができる。例えば、密度0.93~0.95g/cm、融点 130~135℃、MFR(メルト・フロー・レート)4~8g/10分、厚み15~70μmのポリエチレンからなる中密度又は高密度ポリエチレンを例示することができる。
上記印刷層Aを印刷する際には、グラビア印刷が用いられる。グラビア印刷とは凹版印刷の一種であり、生産性、プラスチックフィルムへの印刷適性、絵柄の高精細度等において好ましく用いることができ、インキを紙等の印刷物に転写させる面をもつ用具である版がロール状であり、小さい凹型のくぼみをもつ版を使用する印刷形式である。この凹型のくぼみをセルと呼び、セルの深さを版深度と呼び、セルの中のインキは、印刷物に微小な点として転写される。この微小な点を集合させることで、絵柄を表現している。この絵柄を表現するための微小な点を網点(印刷を行った際、前記セルにより印刷物に転写された点状のもの)と呼び、1インチの幅に網点が何個並んでいるかで表す印刷精度の尺度を線数と呼ぶ。例えば、1インチの間に、網点が100個存在すれば、100線と表す。一般的に、紙容器に対してのカラー印刷は、版深度が10~50μm、好ましくは20~40μm程度であり、150~200線、好ましくは165~185線、より好ましくは175線前後のスクリーン線数で印刷する。また、セルが大きいものや、版深度が大きいと、転写されるインキの量が増加し、網点の面積が増加するため、印刷が濃くなり、逆にセルが小さいものや、版深度が小さいと、インキの量が減少し、網点の面積が小さくなるため、印刷が淡くなる。セルの大きさや版深度を調整することで、印刷物に転写されるインキ量を変化させ、印刷物の色の濃淡を調整することが可能である。
グラビア印刷の原理としては、図3に示されているように、回転している版をインキに浸漬させて、セルをインキで満たし、セルに溜まった以外のインキを、ドクターブレードと呼ばれる装置で掻き落とす。その後、印刷物を版とローラーで挟み込むことで、セルに残ったインキを印刷物に転写し、インキを乾燥させる。この工程を1色毎に行う。そのため、1色毎に版が必要である。また、グラビア印刷には表刷りと裏刷りがある。印刷基材となる紙やフィルムに印刷をして、印刷面から印刷基材を見る場合を表刷りと呼び、印刷基材となる透明フィルムに印刷をして、印刷基材である透明フィルムを通して印刷を見る場合を裏刷りと呼ぶ。紙基材を使用する本発明では表刷りとなる。表刷りでの色インキの印刷順番は、通常イエロー、マゼンタ、シアン、黒色の順番でコルク柄が通常再現できるが、コルク柄が再現できる範囲で色インキを適宜選択してもよい。下地として印刷する白インキは必ずしも必要ではないが、下地として白を印刷する場合は、イエローより前に印刷する。
上記印刷層Aに使用する各インキは、発泡工程での加熱に対応できる耐熱性と、熱可塑性樹脂層Bの発泡により生じる印刷層の伸縮によって、インキがヒビ割れたりしない伸縮性をもつことが条件であり、一般的に樹脂への印刷に使用されるものであれば特に限定されない。
コルク調を表現するために、複数の色を掛け合わせることが好ましい。このように複数の色を掛け合わせてコルク調を表現した場合、コルク調印刷面の色が異なる部分は、印刷層Aの厚みが通常異なる。例えば、コルク調を表現する場所で、最小の色数部分は、下地になる白色1色のみの部分であり、この部分の印刷層は薄くなる。逆に、最大の色数部分は、下地の白色の上にシアン、マゼンタ、イエロー及び黒色が重なった5色の組み合わせ部分であり、印刷層が厚くなる。コルク調の表現は、このように組み合わせた色数が1~5色の印刷部分が存在するため、印刷層の厚みが異なっている。印刷層の厚みが厚いほど発泡の抑制は大きくなり、印刷層の厚みが薄いほど合成樹脂層の発泡の抑制は小さくなる。印刷層Aの厚みによって、熱可塑性樹脂層Bの発泡厚みが変化するため、コルク調印刷面の色の重なる数が異なる部分は発泡厚みが変化する。コルク調は同じ色が連続して隣り合う面積が少なく、重なる色数にバラつきが有るため、合成樹脂層の発泡の厚みにもバラつきがでる。
紙容器の底部の資材構成は、原紙と、少なくとも容器内面側に熱可塑性樹脂を積層したラミネート紙基材であり、この熱可塑性樹脂は、紙容器胴部内面側である熱可塑性樹脂層Dと加熱によって溶着するものを使用することが好ましい。
さらに、コルク模様の印刷層の上に、さらにマットニスを塗ることによりマット加工を行うことが好ましい。あるいは、発泡用インキにマット剤を添加することにより印刷層にマット加工を行うことが好ましい。例えば、マットニスに使われるマット剤としては、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、架橋アクリルビーズ、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等を挙げることができる。
以下、本発明に係る美粧性に優れたコルク調の紙容器の製造法方法の実施例を説明するが、本発明の技術的範囲はかかる実施例に限定されるものではない。
[資材の構成]
原紙Cとして、発泡用原紙(坪量230g/m)を使用した。また、原紙の含水量が少なすぎると、熱可塑性樹脂層Bの発泡が抑制され、不十分になる可能性がある。逆に、原紙の含水量が多すぎると、熱可塑性樹脂層Bの発泡が促進され破裂する等、過発泡の恐れがある。そのため、原紙の含水量は5~10%の範囲のものを使用した。また、熱可塑性樹脂層Bとして、密度0.920g/cmの低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製)を、30μm程度の厚みで使用し、熱可塑性樹脂層Dは、密度0.940g/cmの中密度ポリエチレン(東ソー社製)を、50μm程度の厚みで使用した。
印刷層Aに下地として白色を印刷した後に、シアン、マゼンタ、イエローの色の3原色と黒色を合わせた、4種類の色インキ(東洋インキ株式会社製「紙用インキPBシリーズ」)を用いてコルク調を印刷した(マット加工をしてない)資材を作製した。コルク調を表現する発泡用色インキとして、4種類の色インキを使用した。下地の白インキは、線数175線、版深度30μmで印刷し、シアン、マゼンタ、イエロー及び黒色の印刷は、線数165線、版深度25μmで印刷を行った。
さらに、光沢を変化させた比較対象資材として、グラビア印刷でシアン、マゼンタ、イエロー及び黒色の4種類の発泡用色インキを使用した資材の上に、マットニスを塗布した資材も作製した。マット加工の方法として、マット剤として非晶質のシリカ(東洋インキ社製)3%を含むマットニスの塗布を行った。使用したインキは全て伸縮性のあるインキ(東洋インキ社製)である。
[紙容器作製の工程]
原紙Cに熱可塑性樹脂Bと熱可塑性樹脂Dを片面ずつラミネートした。得られた資材の熱可塑性樹脂B側に、前記のように複数の発泡用色インキを掛け合わせてコルク調のグラビア印刷を行うことで、本発明の胴部資材を製造した。
製造した紙容器胴部資材を、図4のように扇型に似た形に打ち抜き、紙容器の胴部Eを作製した。作製した胴部Eを、上下の空いた円筒状になるように曲げながら、両端部を加熱によって樹脂を貼り合わせた。その後、紙容器底部Fとして、紙容器の底部の資材を円形に打ち抜いて製造した、底部Fの外周部を下方に屈曲し、屈曲した底部Fを挟むように胴部Eの下端部を加熱しながら折り込み、圧着させた。
得られた組み合わせた紙容器の上端部を、シリコンや流動パラフィン等の成型助剤を塗布した後、2段階に分けて金型によってカールさせた。カール部分をプレスすることでフランジ部分をフラットにさせた。このようにして、紙コップに代表される紙容器を作製した。
上記の紙容器を、加熱することにより低融点の熱可塑性樹脂層を発泡させた。通常、加熱の条件は、使用した樹脂の融点やインキの厚みに応じて適宜設定することが可能であるが、本実施例では加熱乾燥機を用いて120℃で7分間加熱し発泡させた。また、容器の全面でバラつきのある厚みが発生したことを確認するために、成型した発泡容器のトップ部(上端から下10mmの位置)、中央部(容器の半分の高さの位置)、ボトム部(底紙との境界から上10mmの位置)の3種類の高さの位置を剃刀で1cmに切り取り、断面をマイクロスコープで測定して、発泡後の熱可塑性樹脂層Bの厚みを測定した。測定は、各高さの位置ごとに検体数9個で行った。
マット加工を行わない資材として4種類の発泡用色インキを使用した資材と、マット加工を行う資材として発泡用色インキの上にマットニスを塗布させた資材を発泡させて比較したところ、図5に示すように、マット加工することで、光の反射が変化し、よりコルクの外観に近づくことを確認することができた。また、発泡により熱可塑性樹脂層Bが、30μm程度の厚みから、マット加工を行わなかった資材においては、207~265μmになり、マット加工を行った資材においては、203~258μmのバラつきが有る厚みになったことが確認でき、容器表面にコルクのような凹凸を成型できた(表1)。以上のことから、発泡用色インキの成分や塗布量を調整することなく、コルク調の触感を表現可能であることが確認できた。
Figure 2022076191000002
A 印刷層
B 熱可塑性樹脂層(発泡層)
C 原紙
D 熱可塑性樹脂層
E 紙容器胴部
F 紙容器底部

Claims (6)

  1. 原紙の片方の面には高融点の熱可塑性合成樹脂層を設け、原紙の他方の面には外側に印刷層を有する低融点の熱可塑性合成樹脂層を設けた基材紙により、前記印刷層が外側となるように上下開口の筒状胴部材を成型し、前記胴部材に底部材を一体化して容器本体とし、容器本体を加熱して低融点の熱可塑性合成樹脂層を発泡させることにより得られる発泡紙容器の製造方法であって、
    前記印刷層はコルク模様であり、コルク模様を複数の発泡用インキを用いてグラビア印刷で行うことにより、前記印刷層を有する合成樹脂層の発泡を調整し、細かい凹凸を持たせた発泡面を形成することを特徴とするコルク調発泡紙容器の製造方法。
  2. 発泡用インキを用いたグラビア印刷が、シアン、マゼンタ、イエロー及び黒色の4種類のインキを使用するグラビア印刷であることを特徴とする請求項1記載のコルク調発泡紙容器の製造方法。
  3. グラビア印刷が、版胴の版深度を10~50μm、スクリーン線数を150~200線に調整することによりコルク模様の色の濃淡を調整することを特徴とする請求項1又は2記載のコルク調発泡紙容器の製造方法。
  4. 版胴の版深度が20~40μm、スクリーン線数が165~185線であることを特徴とする請求項3記載のコルク調発泡紙容器の製造方法。
  5. コルク模様の印刷層の上に、さらにマットニスを塗ることによりマット加工を行うことを特徴とする請求項1~4記載のコルク調発泡紙容器の製造方法。
  6. 発泡用インキにマット剤を添加することにより印刷層にマット加工を行うことを特徴とする請求項1~4記載のコルク調発泡紙容器の製造方法。
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