JP2022075839A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】演出効果を高めることができる遊技機を提供すること。【解決手段】動作を伴う態様にて可変表示に対応する特定表示(例えば、表示位置を切り替え可能なアクティブ表示、保留表示)を表示可能であり、特定表示の表示態様(例えば、表示色)を変化可能であり、特定表示の表示態様の変化を示唆する示唆演出(例えば、第1変化演出)を実行可能であり、示唆演出が実行されるときの特定表示の動作態様(例えば、表示位置(進出位置、退避位置))によって異なる割合で該特定表示の表示態様を変化可能である(例えば、第1変化演出の実行対象である特定表示の表示位置が進出位置である場合には100%の割合で特定表示の表示態様を変化させる一方、退避位置である場合には特定表示の表示態様を変化させない)。これにより、特定表示の動作態様に遊技者を注目させることができる。【選択図】図50

Description

本発明は、可変表示を行うことが可能な遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞(「始動入賞」ともいう。)すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、特定の入賞領域(「始動領域」ともいう。)に遊技媒体が入賞した場合に識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示装置が設けられ、可変表示装置において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に遊技者にとって有利な有利状態に制御可能になるように構成されたものがある。
有利状態とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、有利状態は、例えば可変入賞手段(例えば、大入賞口)の状態を遊技媒体が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態になるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態などの所定の遊技価値が付与された状態である。
そのような遊技機では、識別情報としての図柄を表示する可変表示装置の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せ(特定表示結果)になることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して遊技媒体が入賞しやすい有利状態(大当り遊技状態)に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。各開放について開放時間(例えば30秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。
また、可変表示に対応した特定表示(例えば、未だ実行していない可変表示に対応した保留表示、実行中の可変表示に対応したアクティブ表示)を表示可能なものがある。例えば、保留表示が常に回転動作する態様にて表示されるものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
また、打込玉数(打球数、アウト球数)や賞球数に関する情報(ベース値)を表示する遊技機があった(例えば、特許文献2参照。)。
特開2013-212136号公報(図67) 特開平10-118314号公報
しかしながら、上述した遊技機では、演出効果の点で改善の余地があるとともに、例えばアウト球の検出が正確に行われない場合に正確でない情報を表示してしまう虞があった。
そこで、本発明は、演出効果を高めることができるとともに、正確でない情報を表示することを防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
(手段A)本発明による遊技機は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態、確変状態、時短状態等)に制御可能な遊技機であって、可変表示に対応する特定表示(例えば、実行中の変動に対応するアクティブ表示、未だ開始されていない変動に対応する保留表示)を表示可能であり、特定表示の態様(例えば、表示色(白色、青色、赤色)。表示する形状、模様、位置、範囲などであってもよい。)を変化可能な特定表示手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS663B,S667Bを行うことによりアクティブ表示を表示し、ステップS3911,S3929を行うことにより保留表示を表示し、ステップS4713を行うことにより特定表示の表示態様を変化させる部分)と、特定表示の態様の変化を示唆する示唆演出(例えば、変化演出(第1変化演出、第2変化演出))を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS4506において変化演出を設定し、ステップS8004において変化演出に応じたプロセステーブルを選択し、ステップS8006,S8105を行うことにより変化演出を実行する部分)と、遊技に用いた遊技媒体(例えば、遊技領域9010等)を検出可能な検出手段(例えば、図156、図160等に示したアウト球検出器90710等)と、検出手段からの検出信号が送信される信号線(例えば、図156に示した信号線90734等)と、検出信号を受信する受信手段(例えば、主基板9011、主基板9011側に設けられた所定の接続部等)と、検出信号の受信状態の異常を検知可能な異常検知手段(例えば、図157のエラー報知処理を実行するCPU90103等)と、所定条件が成立(例えば、第1始動入賞口となる普通入賞球装置906A、第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置906B、一般入賞領域となる一般入賞口9050A~9050D、大入賞口となる特別可変入賞球装置907への入賞等)することに基づいて遊技媒体を払い出す払出手段(例えば、球払出装置,払出機構等)と、有利状態とは異なる所定状態(例えば、通常状態等。具体的には、確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグの何れもオフの状態等)において検出手段によって検出された遊技媒体数(例えば、打込玉数等)と、所定状態において払出手段によって払い出された遊技媒体数(例えば、各入賞口への入賞による賞球数等)とに基づいて算出される所定情報(例えば、図136の性能情報等)を表示可能(例えば、性能表示を可能等)な情報表示手段(例えば、図160の表示モニタ901130等)と、を備え、異常検知手段によって受信状態の異常が検知された場合に、情報表示手段による表示を制限し(例えば、図158や図159に示すようにエラーを報知し、性能表示を制限する等)、特定表示手段は、示唆演出が実行されるときの特定表示の態様によって異なる割合で該特定表示の態様を変化可能である(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4707~S4709を実行することにより、第1変化演出の実行対象である特定表示の表示位置が進出位置である場合には100%の割合で特定表示の表示態様を変化させる一方で、第1変化演出の実行対象である特定表示の表示位置が退避位置である場合には特定表示の表示態様を変化させない(0%の割合で特定表示の表示態様を変化させる))ことを特徴とする。そのような構成によれば、演出効果を高めることができるとともに、正確でない情報を表示することを防止することができる。
(手段1)他の遊技機は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態、確変状態、時短状態等)に制御可能な遊技機であって、動作を伴う態様(例えば、進出位置や退避位置に表示位置を切り替える態様、無表情の表示態様から目を見開いて汗を流す表示態様や涙を流す表示態様に切り替える態様)にて可変表示に対応する特定表示(例えば、実行中の変動に対応するアクティブ表示、未だ開始されていない変動に対応する保留表示)を表示可能であり、特定表示の表示態様(例えば、表示色(白色、青色、赤色)。表示する形状、模様、位置、範囲などであってもよい。)を変化可能な特定表示手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS663B,S667Bを行うことによりアクティブ表示を表示し、ステップS3911,S3929を行うことにより保留表示を表示し、ステップS4713を行うことにより特定表示の表示態様を変化させる部分)と、特定表示の表示態様の変化を示唆する示唆演出(例えば、変化演出(第1変化演出、第2変化演出))を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS4506において変化演出を設定し、ステップS8004において変化演出に応じたプロセステーブルを選択し、ステップS8006,S8105を行うことにより変化演出を実行する部分)と、遊技に用いた遊技媒体(例えば、遊技領域9010等)を検出可能な検出手段(例えば、図156、図160等に示したアウト球検出器90710等)と、検出手段からの検出信号が送信される信号線(例えば、図156に示した信号線90734等)と、検出信号を受信する受信手段(例えば、主基板9011、主基板9011側に設けられた所定の接続部等)と、検出信号の受信状態の異常を検知可能な異常検知手段(例えば、図157のエラー報知処理を実行するCPU90103等)と、所定条件が成立(例えば、第1始動入賞口となる普通入賞球装置906A、第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置906B、一般入賞領域となる一般入賞口9050A~9050D、大入賞口となる特別可変入賞球装置907への入賞等)することに基づいて遊技媒体を払い出す払出手段(例えば、球払出装置,払出機構等)と、有利状態とは異なる所定状態(例えば、通常状態等。具体的には、確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグの何れもオフの状態等)において検出手段によって検出された遊技媒体数(例えば、打込玉数等)と、所定状態において払出手段によって払い出された遊技媒体数(例えば、各入賞口への入賞による賞球数等)とに基づいて算出される所定情報(例えば、図136の性能情報等)を表示可能(例えば、性能表示を可能等)な情報表示手段(例えば、図160の表示モニタ901130等)とを備え、異常検知手段によって受信状態の異常が検知された場合に、情報表示手段による表示を制限し(例えば、図158や図159に示すようにエラーを報知し、性能表示を制限する等)、特定表示手段は、示唆演出が実行されるときの特定表示の動作態様(例えば、表示位置(進出位置、退避位置)。動作頻度(高頻度、低頻度)や表示方向(例えば、下向き、右向き)などの他の動作態様であってもよい。)によって異なる割合で該特定表示の表示態様を変化可能である(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4707~S4709を実行することにより、第1変化演出の実行対象である特定表示の表示位置が進出位置である場合には100%の割合で特定表示の表示態様を変化させる一方で、第1変化演出の実行対象である特定表示の表示位置が退避位置である場合には特定表示の表示態様を変化させない(0%の割合で特定表示の表示態様を変化させる))ことを特徴とする。そのような構成によれば、特定表示の動作態様に遊技者を注目させることができる。
(手段2)手段1において、特定表示手段は、表示態様を変化させるか否かにかかわらず動作を伴う態様にて特定表示を表示し(例えば、いずれの特定表示についても表示位置(進出位置、退避位置)が切り替わる態様にて表示し)、示唆演出実行手段は、特定表示の動作態様によって異なる割合で示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図46(C)に示す動作頻度決定抽選テーブルを用いてステップS4508を実行することにより、動作頻度が高頻度である場合には低頻度である場合と比較して変化演出(第1変化演出、第2変化演出)を実行しやすい)こととしてもよい。そのような構成によれば、特定表示の動作態様に遊技者を注目させることができる。
(手段3)手段1または手段2において、特定表示手段は、特定動作態様(例えば、進出位置)と非特定動作態様(例えば、退避位置)とに切り替えて特定表示を表示可能であり(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4704,S4709,S4710を実行可能である)、示唆演出が実行されるときの特定表示の動作態様が特定動作態様であるときに該特定表示の表示態様を変化可能である(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4707~S4713を実行することにより、第1変化演出の実行対象である特定表示の表示位置が進出位置であるときに該特定表示の表示態様を変化可能である)こととしてもよい。そのような構成によれば、特定表示の動作態様に遊技者を注目させることができる。
(手段4)手段1から手段3のいずれかにおいて、示唆演出実行手段は、第1示唆演出(例えば、第1変化演出)と第2示唆演出(例えば、第2変化演出)とを含む複数種類の示唆演出のうちいずれかの示唆演出を実行可能であり(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS8004,S8006,S8105を行うことによりいずれかの変化演出を実行する)、特定表示手段は、特定動作態様(例えば、進出位置)と非特定動作態様(例えば、退避位置)とに切り替えて特定表示を表示可能であり(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4704,S4709,S4710を実行可能である)、第1示唆演出が実行されるときには特定表示の動作態様が特定動作態様である場合に該特定表示の表示態様を変化可能である(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4707~S4713を実行することにより、第1変化演出の実行対象である特定表示の表示位置が進出位置であるときに該特定表示の表示態様を変化可能である)一方、第2示唆演出が実行されるときには特定表示の動作態様にかかわらず該特定表示の表示態様を変化可能である(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4711~S4713を実行することにより、第2変化演出の実行対象である特定表示の表示位置が進出位置であるか退避位置であるかにかかわらず該特定表示の表示態様を変化可能である)こととしてもよい。そのような構成によれば、演出効果を向上させることができる。
(手段5)手段1から手段4のいずれかにおいて、特定表示の表示態様により有利状態に制御されることを示唆可能であり(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS3906,S3924において、図39に示す表示態様パターン決定抽選テーブルを用いて表示態様パターンを決定することにより、表示態様により大当りに対する信頼度(白色<青色<赤色)を示唆する)、特定表示の動作態様により特定表示の表示態様が変化するか否かを示唆可能である(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4508において、図46(C)に示す動作頻度決定抽選テーブルを用いて動作頻度を決定することにより、動作頻度により特定表示の表示態様が変化することに対する信頼度(低頻度<高頻度)を示唆する)こととしてもよい。そのような構成によれば、演出効果を向上させることができる。
(手段6)手段1から手段5のいずれかにおいて、示唆演出実行手段は、既に表示態様が変化された変化済特定表示(例えば、図52(1)~(2)に示す1個目の保留表示52)の表示態様の変化を示唆する示唆演出(例えば、図52(1),(2)に示す第2変化演出)と、変化済特定表示が表示されている状態で変化済特定表示とは異なる他の特定表示(例えば、図52(1),(4)に示す2個目の保留表示53)の表示態様の変化を示唆する示唆演出(例えば、図52(1),(4),(5)に示す第2変化演出)とを、少なくとも一部が共通する態様(例えば、図52(1)に示すように矢Yが飛んでくる態様)にて実行可能であることとしてもよい。そのような構成によれば、演出内容に意外性をもたせることができ、演出効果を向上させることができる。
(手段7)手段1から手段6のいずれかにおいて、特定表示手段は、可変表示に対応する特定表示(例えば、保留表示、アクティブ表示)を、少なくとも、通常態様(例えば、「白」)と、通常態様よりも期待度の高い第1特定態様(例えば、「赤」)と、演出内容を示唆する第2特定態様(例えば、演出示唆表示態様(第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様))とを含むいずれかの表示態様にて表示可能であり(例えば、図53に示すように、「白」や「赤」や第2特殊示唆態様にて保留表示を表示可能であり)、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行可能な演出実行手段(例えば、図53(5),(6)に示すように、第2特殊示唆態様にて示唆された特殊ゾーン演出を実行可能であり)を備え、特定表示手段は、第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたときに該特定表示の表示態様を第2特定態様から第1特定態様に変化可能である(例えば、図53に示すように、特殊ゾーン演出が開始された5秒後に、第2特殊示唆態様にて表示していた保留表示53を「赤」に変化可能である)こととしてもよい。そのような構成によれば、特定態様に対する期待感を高めることができる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下の手段C1~手段C4に係る発明が含まれる。従来より、遊技機において、特開平10-118314号公報に示されているような、打込玉数(打球数、アウト球数)や賞球数に関する情報(ベース値)を表示する遊技機が知られている。しかしながら、例えばアウト球の検出が正確に行われない場合に正確でない情報を表示してしまう虞があった。この点に鑑み、正確でない情報を表示することを防止することができる遊技機の提供が求められている。
手段C1の遊技機は、
遊技を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態、確変状態、時短状態等)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機、スロットマシン等)であって、
遊技に用いた遊技媒体(例えば、遊技領域9010等)を検出可能な検出手段(例えば、図156、図160等に示したアウト球検出器90710等)と、
前記検出手段からの検出信号が送信される信号線(例えば、図156に示した信号線90734等)と、
前記検出信号を受信する受信手段(例えば、主基板9011、主基板9011側に設けられた所定の接続部等)と、
前記検出信号の受信状態の異常を検知可能な異常検知手段(例えば、図157のエラー報知処理を実行するCPU90103等)と、
所定条件が成立(例えば、第1始動入賞口となる普通入賞球装置906A、第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置906B、一般入賞領域となる一般入賞口9050A~9050D、大入賞口となる特別可変入賞球装置907への入賞等)することに基づいて遊技媒体を払い出す払出手段(例えば、球払出装置,払出機構等)と、
前記有利状態とは異なる所定状態(例えば、通常状態等。具体的には、確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグの何れもオフの状態等)において前記検出手段によって検出された遊技媒体数(例えば、打込玉数等)と、前記所定状態において前記払出手段によって払い出された遊技媒体数(例えば、各入賞口への入賞による賞球数等)とに基づいて算出される所定情報(例えば、図136の性能情報等)を表示可能(例えば、性能表示を可能等)な情報表示手段(例えば、図160の表示モニタ901130等)と
を備え、
前記異常検知手段によって受信状態の異常が検知された場合に、前記情報表示手段による表示を制限する(例えば、図158や図159に示すようにエラーを報知し、性能表示を制限する等)。
これによれば、情報表示手段が、正確ではない表示を行うことを防止することができる。
手段C2の遊技機は、
手段C1の遊技機であって、
前記異常検知手段によって受信状態の異常が検知された場合に、受信状態の異常が検知されたことを、前記情報表示手段による表示態様を変更(例えば、図158や図159に示すように表示態様を変更等)することによって報知する。
これによれば、新たな表示手段を設けることなく確認することができる。
手段C3の遊技機は、
手段C1または手段C2の遊技機であって、
前記異常検知手段は、前記信号線の断線を検知可能(例えば、アウト球検出器90710から入力する信号を監視することにより検知可能等)であり、
前記信号線の断線が検知されたことを外部(例えば、遊技効果ランプ909、スピーカ908L、908R、カードユニットの表示装置、呼出ランプ装置、ホールコンピュータ等)に報知可能である。
これによれば、扉開放作業を行うことなく認識することができる。
手段C4の遊技機は、
手段C1~C3から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記検出手段は、ユニットとして構成されたものである(例えば、アウト球検出器90710については、図160(B)に示すように遊技盤902に配置可能なユニットとして構成されたものである)。
これによれば、メンテナンスが容易になる。また、異なる機種でも共通で使用可能になる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下に示す手段B1~手段B9に係る発明が含まれる。
手段B1の遊技機は、
遊技媒体(遊技球)が進入可能な始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)と一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)を有する遊技機(パチンコ遊技機901)であって、
前記始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)に遊技媒体が進入した場合に可変表示(第1特図の可変表示,第2特図の可変表示,飾り図柄の可変表示)を実行する可変表示手段(第1特別図柄表示装置904A,第2特別図柄表示装置904B,画像表示装置905)と、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合に特定価値(賞球,点数)を付与する付与手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した後の特定期間(一般入賞から1分間,2分間,又は5分間)において所定条件(第1始動入賞口又は第2始動入賞口への有効始動入賞,リーチ状態の成立)が成立した場合に、特定演出(特定演出F(先読み予告演出),特定演出G(変動結果予告演出))を実行する演出実行手段(演出制御用CPU90120)と、を備える
ことを特徴とする遊技機(第47演出形態~第49演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、一般入賞領域に遊技媒体が進入した後の特定期間において所定条件が成立するか否かに興味を持たせることができ、一般入賞領域に遊技媒体が進入してから特定演出が実行されるまでの興趣を高めることができる。
手段B2の遊技機は、
手段B1の遊技機であって、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した後の状態であることを特定可能に報知する(一般入賞口への入賞直後にキャラクタA~Cのいずれかが出現する)報知演出を実行する報知演出実行手段をさらに備える
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域に遊技媒体が進入したことを遊技者に認識させることができる。
なお、遊技媒体が進入した後の状態であることを特定可能に報知する報知演出としては、遊技媒体が一般入賞領域に進入してから予め定められた特定期間が経過したか否かを遊技者が把握困難な演出と、遊技媒体が一般入賞領域に進入してから予め定められた特定期間が経過したか否かを遊技者が把握容易な演出の両方が含まれる。例えば、前者の演出として、一般入賞領域に遊技媒体が進入した直後に効果音を比較的短い期間(例えば0.5秒から2秒程度)出力させる演出があり、後者の演出として、一般入賞領域に遊技媒体が進入した直後から予め定められた特定期間(例えば1分間)を経過するまで画像表示装置にキャラクタを継続的に表示させる演出がある。
手段B3の遊技機は、
手段B2の遊技機であって、
前記報知演出は、前記特定期間であるか否かを特定可能に報知する演出である(キャラクタA~Cのいずれが表示されるかに応じて特定期間(キャラクタ表示期間)が異なる)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、特定演出が実行されるまでの遊技の興趣を高めることができる。
手段B4の遊技機は、
手段B2又は手段B3の遊技機であって、
前記報知演出の態様に応じて前記特定期間が異なる(キャラクタAが出現した場合の表示期間は1分間となり、キャラクタBが出現した場合の表示期間は2分間となり、キャラクタCが出現した場合の表示期間は5分間となる)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、報知演出の態様に注目させることで、興趣を向上させることができる。
手段B4に係る遊技機の構成は、例えば以下のようにすると良い。
まず、一般入賞領域に遊技媒体が進入したことに基づいて、演出制御手段(例えば演出制御用CPU90120)が、予め定められた複数の特定期間(例えば1分、2分、及び3分)のうちの何れかの特定期間を選択して、選択した特定期間に基づいて演出態様(例えば画像表示装置905に表示させるキャラクタの種別)を決定して、決定した演出態様により報知演出(キャラクタを特定期間表示させる演出)を実行する。
例えば、第1の特定期間(例えば1分間)が選択された場合には、第2の特定期間(例えば2分間)が選択された場合よりも第1の演出態様(例えばキャラクタAの表示)に決定される割合が高くなるようにすると良い。また、第2の特定期間(例えば2分間)が選択された場合には、第1の特定期間(例えば1分間)が選択された場合よりも第2の演出態様(例えばキャラクタBの表示)に決定される割合が高くなるようにすると良い。
なお、特定期間と報知演出の演出態様が1対1に対応している場合(キャラクタAであれば1分、キャラクタBであれば2分、キャラクタCであれば3分で固定されている場合)には、一般入賞領域に遊技媒体が進入したことに基づいて、演出制御手段(例えば演出制御用CPU90120)が、予め定められた複数の演出態様のうちの何れかの演出態様を決定して、決定した演出態様により報知演出(キャラクタを特定期間表示させる演出)を実行すると良い。
手段B5の遊技機は、
手段B1~手段B4から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記可変表示手段は、前記始動入賞領域に遊技媒体が進入したことに基づく始動条件(第1保留記憶数が上限値に達していないときに第1始動入賞口に遊技球が入賞(有効始動入賞)したこと、第2保留記憶数が上限値に達していないときに第2始動入賞口に遊技球が入賞(有効始動入賞)したこと)が成立した後に開始条件(大当り遊技状態に制御されておらず且つ特図ゲームの可変表示が実行されていないこと)が成立したことに基づいて可変表示を実行するものであり、
前記演出実行手段は、前記始動条件は成立したが前記開始条件が成立していない可変表示の表示結果を予告する予告演出(始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて、予告対象となる可変表示ゲームに対応した表示部位を通常態様から特殊態様に変化させる保留変化演出)を前記特定演出として実行する
ことを特徴とする遊技機(第47演出形態及び第49演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、一般入賞領域への遊技媒体の進入を契機に開始条件が成立していない可変表示の表示結果を予告するという興趣を生じさせることにより、一般入賞領域に遊技媒体が進入してから特定演出が実行されるまでの興趣をより高めることができる。
手段B6の遊技機は、
手段B5の遊技機であって、
前記始動条件は成立したが前記開始条件が成立していない可変表示に対応した保留情報(始動条件が成立したが開始条件が成立していない可変表示ゲームの存在に対応して表示色が変更された表示部位)を表示装置(画像表示装置905)に表示する保留情報表示制御手段(演出制御用CPU90120)をさらに備え、
前記予告演出は、前記保留情報の態様によって、当該保留情報に対応した可変表示の表示結果を予告するものである(始動入賞時判定結果指定コマンドが「大当り」を指定するコマンドであれば、当該コマンドに対応した表示部位を、「はずれ」を指定するコマンドよりも高い割合で、通常態様(例えば青色又は赤色)から特殊態様(例えば金色)に変化させる保留変化演出である)ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域への遊技媒体の進入を契機に開始条件が成立していない可変表示の表示結果を予告するという興趣をより高めることができる。
手段B7の遊技機は、
手段B6の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記表示装置にオブジェクト(キャラクタA~C)を表示することにより前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した後の状態であることを特定可能に報知する(一般入賞口への入賞直後にキャラクタA~Cのいずれかが出現する)報知演出を実行し、
前記予告演出は、前記オブジェクトが前記保留情報の態様を変化させると遊技者が認識可能な演出(表示されているキャラクタが何らかのアクションを行い、保留されている特図ゲームに対応した表示部位の態様を通常態様から特殊態様に変化させる演出)である
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域への遊技媒体の進入と、開始条件が成立していない可変表示の表示結果の予告とを、共通のオブジェクトにより示唆することが可能となり、一般入賞領域への遊技媒体の進入から特定演出が実行されるまでの興趣を一層高めることができる。
具体的には、オブジェクトの表示態様の変化(例えば所定のアクション)に伴い保留情報の態様も変化するような演出とすることで、オブジェクトが保留情報の態様を変化させると遊技者が認識可能となる。
手段B8の遊技機は、
手段B1~手段B7から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記特定期間において前記所定条件が成立しなければ前記特定演出を実行しない(キャラクタ表示期間内に所定条件が成立しなければ特定演出Fや特定演出Gが実行されない)ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、特定期間において所定条件が成立するか否かについて遊技者に興味を持たせることができる。
手段B9の遊技機は、
手段B1~手段B8から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記一般入賞領域は複数(第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dの4つ)存在し、
遊技媒体が進入した一般入賞領域に応じて前記特定期間が異なる(第1一般入賞口9050A又は第2一般入賞口9050Bに入賞した場合には一般入賞から1分間、2分間、又は5分間が特定期間となりうる(キャラクタA~Cが出現可能である)が、第3一般入賞50C又は第4一般入賞口9050Dに入賞した場合には一般入賞から5分間のみが特定期間となりうる(キャラクタCのみが出現可能である))ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、いずれの一般入賞領域に遊技媒体が進入するかに注目させることで、興趣を向上させることができる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下に示す手段B10~手段B21に係る発明が含まれる。
手段B10の遊技機は、
遊技媒体(遊技球)が進入可能な始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)と一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)を有する遊技機(パチンコ遊技機901)であって、
前記始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)に遊技媒体が進入した場合に可変表示(第1特図の可変表示,第2特図の可変表示,飾り図柄の可変表示)を実行する可変表示手段(第1特別図柄表示装置904A,第2特別図柄表示装置904B,画像表示装置905)と、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合に特定価値(賞球,点数)を付与する付与手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
遊技者の動作を検出可能な動作検出手段(操作ボタン9030及び演出制御用CPU90120)と、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した後において前記動作検出手段により遊技者の動作(連打操作,各図柄停止操作,全図柄停止操作)を検出した場合に特定演出(カットイン予告演出,擬似連予告演出,チャンス目予告演出)を実行可能な演出実行手段(演出制御用CPU90120)と、を備える
ことを特徴とする遊技機(第50演出形態~第53演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、一般入賞領域に遊技媒体が進入した後において遊技者の動作を契機として特定演出が実行されることにより、一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合の興趣を高めることができる。
手段B11の遊技機は、
手段B10の遊技機であって、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した後の状態であることを特定可能に報知する(第50演出形態及び第51演出形態において一般入賞口への入賞毎にボタンアイコン904000を増加させる,第52演出形態及び第53演出形態において一般入賞口への入賞毎に実行可能となる予告演出(「カットイン」,「擬似連」,「チャンス目」)を判定して、判定結果に応じた文字904000a~904000c表示する)報知演出を実行する報知演出実行手段(演出制御用CPU90120)をさらに備える
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域に遊技媒体が進入したことを遊技者が認識可能となる。
手段B12の遊技機は、
手段B11の遊技機であって、
前記特定演出を実行可能とするための動作の種別(連打操作,各図柄停止操作,全図柄停止操作)に応じて、前記報知演出の態様(「カットイン」の文字904000a,「擬似連」の文字904000b,「チャンス目」の文字904000c)が異なる
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、いずれの種別の動作を行うことにより特定演出が実行可能となるかを遊技者が認識することができる。
手段B13の遊技機は、
手段B11又は手段B12の遊技機であって、
複数の一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)が存在し、
いずれの一般入賞領域に遊技媒体が進入したかに応じて、前記報知演出が実行される割合が異なる(第52演出形態及び第53演出形態において、左遊技領域9010Aの第1一般入賞口9050A又は第2一般入賞口9050Bに入賞した場合には、右遊技領域9010Bの第3一般入賞口9050C又は第4一般入賞口9050Dに入賞した場合よりも高い割合で報知がされる)ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、いずれの一般入賞領域に遊技媒体が進入するかに注目させることで、興趣を向上させることができる。
手段B14の遊技機は、
手段B11~手段B13から選択されるいずれかの遊技機であって、
複数の一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)が存在し、
いずれの一般入賞領域に遊技媒体が進入したかに応じて、前記報知演出の態様が異なる(第52演出形態及び第53演出形態において、第1一般入賞口9050A又は第2一般入賞口9050Bに入賞した場合には、「カットイン」の文字904000a及び「擬似連」の文字904000bのいずれかを表示可能であり、第3一般入賞口9050C又は第4一般入賞口9050Dに入賞した場合には、「カットイン」の文字904000a及び「チャンス目」の文字904000cのいずれかを表示可能である)ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、いずれの一般入賞領域に遊技媒体が進入するかに注目させることで、興趣を向上させることができる。
手段B15の遊技機は、
手段B11~手段B14から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの状態に応じて、前記報知演出が実行される割合が異なる(第52演出形態及び第53演出形態において、通常状態のときに一般入賞口に入賞した場合(左遊技領域9010Aの第1一般入賞口9050A又は第2一般入賞口9050Bに入賞した場合)には、確変状態又は時短状態のときに一般入賞口に入賞した場合(右遊技領域9010Bの第3一般入賞口9050C又は第4一般入賞口9050Dに入賞した場合)よりも高い割合で報知がされる)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば遊技の状態に応じて適切に興趣を異ならせることが可能となる。
手段B16の遊技機は、
手段B11~手段B15から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの状態に応じて、前記報知演出の態様が異なる(第51演出形態及び第53演出形態において、通常状態のときには「カットイン」の文字904000a及び「擬似連」の文字904000bが表示可能であり、確変状態又は時短状態のときには「カットイン」の文字904000a及び「チャンス目」の文字904000cが表示可能となる。)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば遊技の状態に応じて適切に興趣を異ならせることが可能となる。
手段B17の遊技機は、
手段B10~手段B16から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記一般入賞領域に遊技媒体が複数回進入した後において前記所定動作が行われた場合に前記特定演出を実行可能である(第50演出形態及び第51演出形態において、一般入賞口に2回以上入賞したときに擬似連予告演出が実行可能となり、一般入賞口に3回以上入賞したときにチャンス目予告演出が実行可能となる)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域への遊技媒体の進入数に興味を持たせることができる。
手段B18の遊技機は、
手段B10~手段B17から選択されるいずれかの遊技機であって、
複数の一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)が存在し、
いずれの一般入賞領域に遊技媒体が進入したかに応じて、前記特定演出の実行割合が異なる(第52演出形態及び第53演出形態において、第1一般入賞口9050A又は第2一般入賞口9050Bに入賞した場合には、第3一般入賞口9050C又は第4一般入賞口9050Dに入賞した場合よりも高い割合で予告演出が実行される)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、いずれの一般入賞領域に遊技媒体が進入するかに注目させることで、興趣を向上させることができる。
手段B19の遊技機は、
手段B10~手段B18から選択されるいずれかの遊技機であって、
複数の一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)が存在し、
いずれの一般入賞領域に遊技媒体が進入したかに応じて、実行可能となる特定演出の種別が異なる(第52演出形態及び第53演出形態において、第1一般入賞口9050A又は第2一般入賞口9050Bに入賞した場合には、カットイン予告演出及び擬似連予告演出のいずれかを実行可能であり、第3一般入賞口9050C又は第4一般入賞口9050Dに入賞した場合には、カットイン予告演出及びチャンス目予告演出のいずれかを実行可能である)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、いずれの一般入賞領域に遊技媒体が進入するかに注目させることで、興趣を向上させることができる。
手段B20の遊技機は、
手段B10~手段B19から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの状態に応じて、前記特定演出の実行割合が異なる(第52演出形態及び第53演出形態において、通常状態のときに一般入賞口に入賞した場合(左遊技領域9010Aの第1一般入賞口9050A又は第2一般入賞口9050Bに入賞した場合)には、確変状態又は時短状態のときに一般入賞口に入賞した場合(右遊技領域9010Bの第3一般入賞口9050C又は第4一般入賞口9050Dに入賞した場合)よりも高い割合で特定演出を実行可能とするための報知がされる)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば遊技の状態に応じて適切に興趣を異ならせることが可能となる。
手段B21の遊技機は、
手段B10~手段B20から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの状態に応じて、実行可能となる特定演出の種別が異なる(第51演出形態及び第53演出形態において、通常状態のときにはカットイン予告演出及び擬似連予告演出のいずれかを実行可能であり、確変状態又は時短状態のときにはカットイン予告演出及びチャンス目予告演出のいずれかを実行可能である)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば遊技の状態に応じて適切に興趣を異ならせることが可能となる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下に示す手段B22~手段B28に係る発明が含まれる。
手段B22の遊技機は、
遊技媒体(遊技球)が進入可能な始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)と一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)を有する遊技機(パチンコ遊技機901)であって、
前記始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)に遊技媒体が進入した場合に可変表示(第1特図の可変表示,第2特図の可変表示,飾り図柄の可変表示)を実行する可変表示手段(第1特別図柄表示装置904A,第2特別図柄表示装置904B,画像表示装置905)と、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合に特定価値(賞球,点数)を付与する付与手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
特定演出(特定演出C:ポイント付与演出,特定演出A:変動結果予告演出,特定演出B:先読み予告演出)を実行可能な特定演出実行手段(演出制御用CPU90120)と、を備え、
前記可変表示が実行されているとき(特別図柄の可変表示が実行されている期間内,特別図柄の可変表示が実行されているか又は実行することに決定されている期間内)に前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときと、前記可変表示が実行されていないとき(特別図柄の可変表示が実行されていない期間内,特別図柄の可変表示が実行されておらず且つ実行することにも決定されていない期間内)に前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときとで、前記特定演出が実行される割合が異なる
ことを特徴とする遊技機(第27演出形態~第30演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、可変表示が実行されている場合と、可変表示が実行されていない場合とで特定演出の実行割合が異なることにより、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの興趣を高めることができる。
手段B23の遊技機は、
手段B22の遊技機であって、
前記可変表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となったときに遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)をさらに備え、
前記特定演出は、前記可変表示の表示結果に関連しない演出(特定演出C:ポイント付与演出)である
ことを特徴とする遊技機(第27演出形態,第29演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、可変表示が実行されていない場合にも、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの興趣を適切に高めることができる。
手段B24の遊技機は、
手段B22の遊技機であって、
前記可変表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となったときに遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)をさらに備え、
前記特定演出は、前記可変表示の表示結果に関連する演出(特定演出A:変動結果予告演出,特定演出B:先読み予告演出)であり、前記可変表示が実行されていないときに前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときには実行されない
ことを特徴とする遊技機(第28演出形態,第30演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、可変表示が実行されている場合には、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの興趣を一層高めることができる。
手段B25の遊技機は、
遊技媒体(遊技球)が進入可能な始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)と一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)を有する遊技機(パチンコ遊技機901)であって、
前記始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)に遊技媒体が進入した場合に可変表示(第1特図の可変表示,第2特図の可変表示,飾り図柄の可変表示)を実行する可変表示手段(第1特別図柄表示装置904A,第2特別図柄表示装置904B,画像表示装置905)と、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合に特定価値(賞球,点数)を付与する付与手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
特定演出(特定演出C:ポイント付与演出,特定演出A:変動結果予告演出,特定演出B:先読み予告演出)を実行可能な特定演出実行手段(演出制御用CPU90120)と、を備え、
前記可変表示が実行されているとき(特別図柄の可変表示が実行されている期間内,特別図柄の可変表示が実行されているか又は実行することに決定されている期間内)に前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときと、前記可変表示が実行されていないとき(特別図柄の可変表示が実行されていない期間内,特別図柄の可変表示が実行されておらず且つ実行することにも決定されていない期間内)に前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときとで、異なる特定演出が実行される
ことを特徴とする遊技機(第31演出形態及び第32演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、可変表示が実行されている場合と、可変表示が実行されていない場合とで異なる特定演出が異なることにより、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの興趣を高めることができる。
手段B26の遊技機は、
手段B25の遊技機であって、
前記可変表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となったときに遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)をさらに備え、
前記可変表示が実行されているときに前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときには、前記可変表示の表示結果に関連する演出(特定演出A:変動結果予告演出,特定演出B:先読み予告演出)を前記特定演出として実行し、
前記可変表示が実行されていないときに前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときには、前記可変表示の表示結果に関連しない演出(特定演出C:ポイント付与演出)を前記特定演出として実行する
ことを特徴とする遊技機(第31演出形態及び第32演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、可変表示が実行されている場合には、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの興趣を一層高めることができると共に、可変表示が実行されていない場合にも、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの興趣を適切に高めることができる。
手段B27の遊技機は、
手段B22~手段B26から選択されるいずれかの遊技機(第27演出形態~第32演出形態のパチンコ遊技機901)であって、
前記可変表示が実行されているときに前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの状態に応じて、前記特定演出が実行される割合が異なる(例えば、一般入賞口への入賞時に特図ゲームが実行されているか否かという区分、一般入賞口への入賞時における保留記憶数という区分、さらに、一般入賞口への入賞時における遊技状態が通常状態であるか、又は、確変状態若しくは時短状態であるかという区分等、に応じて、異なる割合で特定演出を実行する)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの状態に興味を持たせることが可能となり、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの興趣を一層高めることができる。
手段B28の遊技機は、
手段B22~手段B27から選択されるいずれかの遊技機(第27演出形態~第32演出形態のパチンコ遊技機901)であって、
前記可変表示が実行されているときに前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの状態に応じて、異なる特定演出が実行される(例えば、一般入賞口への入賞時に特図ゲームが実行されているか否かという区分、一般入賞口への入賞時における保留記憶数という区分、さらに、一般入賞口への入賞時における遊技状態が通常状態であるか、又は、確変状態若しくは時短状態であるかという区分等、に応じて、異なる種別の特定演出を実行する)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの状態に興味を持たせることが可能となり、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの興趣を一層高めることができる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下に示す手段B29~手段B39に係る発明が含まれる。従来より、特開2015-139628号公報(図86)に示されるように、遊技機における始動入賞口への入賞率を算出し、算出した入賞率に応じて異なる色の服装を着たキャラクタを表示する演出表示を実行する遊技機が提案されている。しかしながら、始動入賞口等の進入領域に進入した遊技媒体の数に関する情報を情報表示手段に単に表示させるのみならず、その情報をより視認し易くする必要がある。手段B29~手段B39に係る発明は、上記実情を鑑みてなされたものであり、進入領域に進入した遊技媒体の数に関する情報を視認し易くすることにある。
手段B29に係る発明は、
遊技媒体(遊技球)が進入可能な進入領域(第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1~第4一般入賞口9050A~9050D等)を有する遊技機(パチンコ遊技機901)であって、
前記進入領域に進入した遊技媒体の数に関する進入情報(例えば、一般入賞口への入賞数、第1始動入賞口への入賞数、第2始動入賞口への入賞数等)を表示可能な情報表示手段(画像表示装置905)を備え、
前記情報表示手段は、前記進入情報とは異なる演出情報(例えば、飾り図柄及び第4図柄等)を、前記進入情報の視認性が妨げられない領域(図95に例示するように、各入賞口への入賞数が表示される第1エリアαとは異なる第2エリアβ)に表示する
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、進入領域に進入した遊技媒体の数に関する進入情報を視認し易い。
手段B30に係る発明は、
手段B29の遊技機であって、
前記情報表示手段は、前記演出情報の態様によらず前記進入情報を表示可能である(図95に例示するように、飾り図柄が可変表示しているか否かによらず、また、第4図柄が可変表示しているか否かによらず、一般入賞口への入賞数、第1始動入賞口への入賞数、及び第2始動入賞口への入賞数等を第1エリアαに表示しておき、各入賞口への入賞に応じて、表示されている入賞数を更新可能である)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、演出情報の態様によらず進入情報を視認可能となる。
手段B31に係る発明は、
遊技媒体(遊技球)が進入可能な進入領域(第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1~第4一般入賞口9050A~9050D等)を有する遊技機(パチンコ遊技機901)であって、
エラー(例えば、磁気異常、振動異常、及び電波異常等)を検出するエラー検出手段(異常検出用センサ群9026)と、
前記進入領域に進入した遊技媒体の数に関する進入情報(例えば、一般入賞口への入賞数、第1始動入賞口への入賞数、第2始動入賞口への入賞数等)を表示可能な情報表示手段(画像表示装置905)と、を備え、
前記情報表示手段は、前記エラーの発生を報知するエラー情報(例えば、エラーメッセージ)を、前記進入情報の視認性が妨げられない領域(図95及び図96に例示するように、各入賞口への入賞数が表示される第1エリアαとは異なる第2エリアβ)に表示する
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、進入領域に進入した遊技媒体の数に関する進入情報を視認し易い。
手段B32に係る発明は、
手段B31の遊技機であって、
前記情報表示手段は、前記エラー情報が表示されているときにも前記進入情報を表示可能である(図96に例示するように、エラーメッセージが表示されているか否かによらず、一般入賞口への入賞数、第1始動入賞口への入賞数、及び第2始動入賞口への入賞数等を第1エリアαに表示しておき、各入賞口への入賞に応じて、表示されている入賞数を更新可能である)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、エラー情報が表示されているときにも進入情報を視認可能となる。
手段B33に係る発明は、
遊技媒体(遊技球)が進入可能な進入領域(第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1~第4一般入賞口9050A~9050D等)を有する遊技機(パチンコ遊技機901)であって、
前記進入領域に進入した遊技媒体の数に関する進入情報(例えば、一般入賞口への入賞数、第1始動入賞口への入賞数、第2始動入賞口への入賞数等)を表示可能な情報表示手段(画像表示装置905)を備え、
前記情報表示手段は、遊技媒体が始動領域に進入したことに基づいて実行される可変表示の表示結果(例えば、確定飾り図柄(最終停止図柄)や第4図柄の表示結果)を、前記進入情報の視認性が妨げられない領域(図95に例示するように、各入賞口への入賞数が表示される第1エリアαとは異なる第2エリアβ)に表示する
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、進入領域に進入した遊技媒体の数に関する進入情報を視認し易い。
手段B34に係る発明は、
手段B33の遊技機であって、
前記情報表示手段は、前記可変表示が実行されているときにも前記進入情報を表示可能である(図95に例示するように、飾り図柄が可変表示しているか否かによらず、また、第4図柄が可変表示しているか否かによらず、一般入賞口への入賞数、第1始動入賞口への入賞数、及び第2始動入賞口への入賞数等を第1エリアαに表示しておき、各入賞口への入賞に応じて、表示されている入賞数を更新可能である)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、可変表示が実行されているときにも進入情報を視認可能となる。
手段B35に係る発明は、
手段B29~手段B34から選択されるいずれかの遊技機であって、
操作可能な操作手段(操作ボタン9030)と、
前記操作手段の操作に応じて前記情報表示手段に前記進入情報を表示するか否かを設定する表示設定手段(図58に例示するように、操作ボタン9030による設定に基づいて、各入賞口への入賞数に関連した入賞情報を第1エリアαに表示させるか否かを設定する演出制御用CPU90120)と、をさらに備える
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、進入情報を表示させるか否かを任意に設定可能となる。
手段B36に係る発明は、
手段B29~手段B35から選択されるいずれかの遊技機であって、
遊技者が操作可能な操作手段(操作ボタン9030)と、
前記操作手段の操作に応じて前記進入情報の集計期間を設定する集計期間設定手段(図99に例示するように、操作ボタン9030による設定に基づいて集計期間を設定する演出制御用CPU90120)と、をさらに備える
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、遊技者の判断に応じて集計期間を設定可能となる。
手段B37に係る発明は、
手段B29~手段B36から選択されるいずれかの遊技機であって、
遊技状態(大当り遊技状態、確変状態、及び時短状態、あるいは、低ベース状態及び高ベース状態等)を制御可能な遊技状態制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)をさらに備え、
前記情報表示手段は、前記遊技状態に応じた前記進入情報を表示可能である(図98に例示するように、低ベース状態における入賞数と、高ベース状態における入賞数とを区分して表示可能である)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、遊技状態に応じた進入情報を把握することができる。
手段B38に係る発明は、
手段B37の遊技機であって、
遊技媒体が始動領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)に進入したことに基づいて可変表示(第1特図の可変表示,第2特図の可変表示)を実行する可変表示手段(第1特別図柄表示装置904A,第2特別図柄表示装置904B)をさらに備え、
前記遊技状態制御手段は、前記始動領域に遊技媒体が進入する頻度が異なる低頻度状態(第2始動入賞口を対象とする高開放制御が実行されていない低ベース状態)及び高頻度状態(第2始動入賞口を対象とする高開放制御が実行されている高ベース状態)に制御可能であり、
前記情報表示手段は、前記低頻度状態に制御されている期間に関する前記進入情報(図98に例示される低ベース状態の一般入賞数等)及び前記高頻度状態に制御されている期間に関する前記進入情報(図98に例示される高ベース状態の一般入賞数等)を表示可能である
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、低頻度状態に応じた進入情報と高頻度状態に応じた進入情報とを把握することができる。
手段B39に係る発明は、
手段B29~手段B38から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記進入情報が所定条件を満たすときに報知を行う(図99に例示されるように、設定された集計期間あたりの入賞数が予め定められた基準値に満たない場合に、その旨を報知するメッセージを表示する)報知手段(画像表示装置905)をさらに備えることを特徴とする遊技機である。
これによれば、進入情報が所定条件を満たしていることを容易に把握可能となる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下に示す手段B40、手段B41に係る発明が含まれる。従来より、特開2015-139628号公報(図85、図86)に示されるように、遊技者がパスワードを入力することで遊技開始を受け付けると遊技機における始動入賞口への入賞率を算出し、算出した入賞率に応じて異なる色の服装を着たキャラクタを表示する演出表示を実行する遊技機が提案されている。しかしながら、遊技媒体が始動入賞口等の進入領域に進入したことに関する情報を、遊技者以外の者(例えば、遊技場の店員)のみが確認できるようになってはいなかった。手段B40、手段B41に係る発明は、上記実情を鑑みてなされたものであり、遊技者以外の者(例えば、遊技場の店員)のみが情報を確認できるようにすることにある。
手段B40に係る発明は、
遊技媒体(例えば、遊技球)が進入可能な進入領域(例えば、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1~第4一般入賞口9050A~9050D等)を有する遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
遊技媒体が前記進入領域を通過したことにもとづいて遊技価値(例えば、賞球)を付与する付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
遊技者による操作が不能とされた特定操作手段(例えば、モード切替スイッチ9031、リセットボタン)と、
前記付与手段によって付与された遊技価値の累積値に関する累積値情報(例えば、図70に示す各一般入賞口の払出数、各始動入賞口の払出数および合計の払出数)を報知する報知手段(例えば、画像表示装置905)と、を備え、
前記報知手段は、前記特定操作手段が操作されたことにもとづいて前記累積値情報を報知する(例えば、モード切替スイッチ9031が操作されメンテナンスモードとなることで入賞数管理テーブルの情報を画像表示装置905に表示する)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、遊技者以外の者(例えば、遊技場の店員)のみが情報を確認することができる。
なお、「遊技者による操作が不能とされた特定操作手段」とは、例えば、遊技場の店員や遊技機の点検者・検査員により操作可能な手段であればよい。
手段B41に係る発明は、
手段B40の遊技機であって、
遊技に関する演出を実行する演出実行手段(例えば、演出制御用CPU90120)を備え、
前記報知手段は、前記演出実行手段により実行される演出の態様に応じた態様により、前記累積値情報を報知する(例えば、予告演出やリーチ演出中に登場するキャラクタが入賞数管理テーブルの情報を読み上げるような表示や音声の出力を行う)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、何れの種類の遊技機の情報であるかを報知の態様から認識しやすくすることができる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下に示す手段B42~手段B51に係る発明が含まれる。従来より、特開2014-73187号公報(図120)に示されるように、普通入賞口(一般入賞領域)に遊技球が入球すると、演出用表示装置にて入球数がカウントアップ表示され、カウントアップされているカウント数が抽選により決定された実行契機回数に到達すると、記憶内連荘が発生することが遊技者に伝達される遊技機が提案されている。この特開2014-73187号公報に示される遊技機では、普通入賞口に遊技球が入球することで一律に1ずつ入球数がカウントアップ表示されることになる。そこで、このような一般入賞領域を有する遊技機において、一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合の興趣をさらに高める余地が存在する。手段B42~手段B51に係る発明は、上記実情を鑑みてなされたものであり、一般入賞領域を有する遊技機における遊技の興趣を高めることを目的とする。
手段B42の遊技機は、
遊技媒体(遊技球)が進入可能な始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)と一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)を有する遊技機(パチンコ遊技機901)であって、
前記始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入試口)に遊技媒体が進入した場合に可変表示(第1特図の可変表示,第2特図の可変表示,飾り図柄の可変表示)を実行する可変表示手段(第1特別図柄表示装置904A,第2特別図柄表示装置904B,画像表示装置905)と、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合に特定価値(賞球,点数)を付与する付与手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
前記一般入賞領域への遊技媒体の進入に応じて演出態様を段階的に変化させる特定演出(ゲージ画像902100における充填領域902100aを最低0段階から最高10段階まで段階的に増加させる特定演出D)を実行可能な特定演出実行手段(演出制御用CPU90120)と、を備え、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの状態(特別図柄の可変表示が実行されている期間内と、特別図柄の可変表示が実行されていない期間内という区分等)に応じて、前記特定演出において演出態様が変化する割合が異なる(ゲージ画像902100における充填領域902100aを1段階増加させる演出を実行する割合が異なる)
ことを特徴とする遊技機(第33演出形態~第37演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの状態に応じて、特定演出において演出態様が変化する割合が異なることにより、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの興趣を高めることができる。
手段B43の遊技機は、
手段B42の遊技機であって、
前記可変表示手段(画像表示装置905)は、予め定められた所定期間(演出制御用CPU90120が受信した変動パターン指定コマンドに対応した可変表示期間)、前記可変表示(飾り図柄の可変表示)を実行するものであり、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの可変表示の残り期間(確定飾り図柄を導出表示するまでの残り時間が10秒以上である場合と、10秒未満である場合という区分)に応じて、前記特定演出において演出態様が変化する割合が異なる
ことを特徴とする遊技機(第34演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの可変表示の残り期間に応じて、特定演出において演出態様が変化する割合が異なることにより、特定演出の興趣をさらに高めることができる。
手段B43の遊技機において、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときに実行されている可変表示の残り期間(確定飾り図柄を導出表示するまでの残り時間が10秒以上である場合と、10秒未満である場合という区分)と、前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときに実行されている可変表示の表示結果(大当り図柄、はずれ図柄)とに応じて、前記特定演出において演出態様が変化する割合が異なるようにしても良い。具体的には、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときに実行されている特別図柄の可変表示の残り時間が所定範囲内(例えば10秒未満)である場合において、当該可変表示の表示結果に応じて、特定演出において演出態様が変化する割合が異なる(例えば大当り図柄となる場合には高い割合で変化し、はずれ図柄となる場合にはそれよりも低い割合で変化する)ようにしても良い。
手段B44の遊技機は、
手段B42又は手段B43の遊技機であって、
前記可変表示手段(画像表示装置905)は、前記始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)に遊技媒体が進入した後に開始条件(先の始動入賞に基づく可変表示が終了しており且つ大当り遊技状態にも制御されていないこと)が成立したことに基づいて前記可変表示(第1特図の可変表示,第2特図の可変表示,飾り図柄の可変表示)を実行し、
前記可変表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
前記可変表示の表示結果が特定表示結果となることを予告する予告演出(先読み予告演出)を、前記可変表示の前記開始条件が成立する以前(先読み予告演出のターゲットとなる可変表示が実行されるよりも前に)に実行する予告演出実行手段(演出制御用CPU90120)と、をさらに備え、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入してから前記予告演出の対象となる前記可変表示が実行されるまでの期間(演出制御用CPU90120が一般入賞口指定コマンドを受信したときに先読み予告演出のターゲットとなっている可変表示が実行されるまでの可変表示回数という区分)に応じて、前記特定演出において演出態様が変化する割合が異なる
ことを特徴とする遊技機(第35演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、一般入賞領域に遊技媒体が進入してから予告演出の対象となる可変表示が実行されるまでの期間に応じて、特定演出において演出態様が変化する割合が異なることにより、特定演出の興趣をさらに高めることができる。
手段B44の遊技機において、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入してから前記予告演出の対象となる前記可変表示が実行されるまでの期間(演出制御用CPU90120が一般入賞口指定コマンドを受信したときに先読み予告演出のターゲットとなっている可変表示が実行されるまでの可変表示回数という区分)と、前記予告演出の対象となる前記可変表示の表示結果(大当り図柄、はずれ図柄)とに応じて、前記特定演出において演出態様が変化する割合が異なるようにしても良い。具体的には、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときに予告演出の対象となっている可変表示(先読み予告のターゲットとなっている可変表示)が実行されるまでの可変表示回数が所定範囲内(例えば2回以下)である場合において、その予告演出の対象となっている可変表示の表示結果に応じて、特定演出において演出態様が変化する割合が異なる(大当り図柄となる場合には高い割合で変化し、はずれ図柄となる場合にはそれよりも低い割合で変化する)ようにしても良い。
手段B45の遊技機は、
手段B42~手段B44から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記可変表示(第1特図の可変表示,第2特図の可変表示,飾り図柄の可変表示)に伴ってリーチ演出を実行するリーチ演出実行手段(演出制御用CPU90120)をさらに備え、
前記リーチ演出の実行前に前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合(一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングがリーチ変動におけるリーチ状態成立前である場合)と、前記リーチ演出の実行以後に前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合(一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングがリーチ変動におけるリーチ状態成立以後である場合)とで、前記特定演出において演出態様が変化する割合が異なる
ことを特徴とする遊技機(第36演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、リーチ演出の実行前に一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合と、リーチ演出の実行以後に一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合とで、特定演出において演出態様が変化する割合が異なることにより、特定演出の興趣をさらに高めることができる。
手段B46の遊技機は、
手段B42~手段B45から選択されるいずれかの遊技機であって、
複数の前記一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)を有し、
遊技媒体が進入した一般入賞領域に応じて(第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cのいずれかに遊技球が入賞した場合と、第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞した場合とで)、前記特定演出において演出態様が変化する割合が異なる
ことを特徴とする遊技機(第37演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、遊技媒体が進入した一般入賞領域に応じて、特定演出において演出態様が変化する割合が異なることにより、特定演出の興趣をさらに高めることができる。
手段B47の遊技機は、
遊技媒体(遊技球)が進入可能な始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)と一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)を有する遊技機(パチンコ遊技機901)であって、
前記始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入試口)に遊技媒体が進入した場合に可変表示(第1特図の可変表示,第2特図の可変表示,飾り図柄の可変表示)を実行する可変表示手段(第1特別図柄表示装置904A,第2特別図柄表示装置904B,画像表示装置905)と、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合に特定価値(賞球,点数)を付与する付与手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
前記一般入賞領域への遊技媒体の進入に応じて演出態様を段階的に変化させる特定演出(ゲージ画像902100における充填領域902100aを最低0段階から最高10段階まで段階的に増加させる特定演出D)を実行可能な特定演出実行手段(演出制御用CPU90120)と、を備え、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの状態(特別図柄の可変表示が実行されている期間内と、特別図柄の可変表示が実行されていない期間内という区分等)に応じて、前記特定演出において演出態様が変化する段階が異なる(ゲージ画像902100における充填領域902100aを増加させる段階数(+1~+3)が異なる)
ことを特徴とする遊技機(第38演出形態~第42演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの状態に応じて、特定演出において演出態様が変化する段階が異なることにより、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの興趣を高めることができる。
手段B48の遊技機は、
手段B47の遊技機であって、
前記可変表示手段(画像表示装置905)は、予め定められた所定期間(演出制御用CPU90120が受信した変動パターン指定コマンドに対応した可変表示期間)、前記可変表示(飾り図柄の可変表示)を実行するものであり、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの可変表示の残り期間(確定飾り図柄を導出表示するまでの残り時間が10秒以上である場合と、10秒未満である場合という区分)に応じて、前記特定演出において演出態様が変化する段階が異なる
ことを特徴とする遊技機(第39演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときの可変表示の残り期間に応じて、特定演出において演出態様が変化する段階が異なることにより、特定演出の興趣をさらに高めることができる。
手段B48の遊技機において、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときに実行されている可変表示の残り期間(確定飾り図柄を導出表示するまでの残り時間が10秒以上である場合と、10秒未満である場合という区分)と、前記一般入賞領域に遊技媒体が進入したときに実行されている可変表示の表示結果(大当り図柄、はずれ図柄)とに応じて、前記特定演出において演出態様が変化する段階が異なるようにしても良い。具体的には、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときに実行されている特別図柄の可変表示の残り時間が所定範囲内(例えば10秒未満)である場合において、当該可変表示の表示結果に応じて、特定演出において演出態様が変化する段階が異なる(例えば大当り図柄となる場合には多くの段階数変化し、はずれ図柄となる場合にはそれよりも少ない段階数変化する)ようにしても良い。
手段B49の遊技機は、
手段B47又は手段B48の遊技機であって、
前記可変表示手段(画像表示装置905)は、前記始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)に遊技媒体が進入した後に開始条件(先の始動入賞に基づく可変表示が終了しており且つ大当り遊技状態にも制御されていないこと)が成立したことに基づいて前記可変表示(第1特図の可変表示,第2特図の可変表示,飾り図柄の可変表示)を実行し、
前記可変表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
前記可変表示の表示結果が特定表示結果となることを予告する予告演出(先読み予告演出)を、前記可変表示の前記開始条件が成立する以前(先読み予告演出のターゲットとなる可変表示が実行されるよりも前に)に実行する予告演出実行手段(演出制御用CPU90120)と、をさらに備え、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入してから前記予告演出の対象となる前記可変表示が実行されるまでの期間(演出制御用CPU90120が一般入賞口指定コマンドを受信したときに先読み予告演出のターゲットとなっている可変表示が実行されるまでの可変表示回数という区分)に応じて、前記特定演出において演出態様が変化する段階が異なる
ことを特徴とする遊技機(第40演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、一般入賞領域に遊技媒体が進入してから予告演出の対象となる可変表示が実行されるまでの期間に応じて、特定演出において演出態様が変化する段階が異なることにより、特定演出の興趣をさらに高めることができる。
手段B49の遊技機において、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入してから前記予告演出の対象となる前記可変表示が実行されるまでの期間(演出制御用CPU90120が一般入賞口指定コマンドを受信したときに先読み予告演出のターゲットとなっている可変表示が実行されるまでの可変表示回数という区分)と、前記予告演出の対象となる前記可変表示の表示結果(大当り図柄、はずれ図柄)とに応じて、前記特定演出において演出態様が変化する段階が異なるようにしても良い。具体的には、一般入賞領域に遊技媒体が進入したときに予告演出の対象となっている可変表示(先読み予告のターゲットとなっている可変表示)が実行されるまでの可変表示回数が所定範囲内(例えば2回以下)である場合において、その予告演出の対象となっている可変表示の表示結果に応じて、特定演出において演出態様が変化する段階が異なる(例えば大当り図柄となる場合には多くの段階数変化し、はずれ図柄となる場合にはそれよりも少ない段階数変化する)ようにしても良い。
手段B50の遊技機は、
手段B47~手段B49から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記可変表示(第1特図の可変表示,第2特図の可変表示,飾り図柄の可変表示)に伴ってリーチ演出を実行するリーチ演出実行手段(演出制御用CPU90120)をさらに備え、
前記リーチ演出の実行前に前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合(一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングがリーチ変動におけるリーチ状態成立前である場合)と、前記リーチ演出の実行以後に前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合(一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングがリーチ変動におけるリーチ状態成立以後である場合)とで、前記特定演出において演出態様が変化する段階が異なる
ことを特徴とする遊技機(第41演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、リーチ演出の実行前に一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合と、リーチ演出の実行以後に一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合とで、特定演出において演出態様が変化する段階が異なることにより、特定演出の興趣をさらに高めることができる。
手段B51の遊技機は、
手段B47~手段B50から選択されるいずれかの遊技機であって、
複数の前記一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)を有し、
遊技媒体が進入した一般入賞領域に応じて(第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cのいずれかに遊技球が入賞した場合と、第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞した場合とで)、前記特定演出において演出態様が変化する段階が異なる
ことを特徴とする遊技機(第42演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、遊技媒体が進入した一般入賞領域に応じて、特定演出において演出態様が変化する段階が異なることにより、特定演出の興趣をさらに高めることができる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下に示す手段B52~手段B56に係る発明が含まれる。従来より、特開2014-73187号公報(図120)に示されるように、普通入賞口(一般入賞領域)に遊技球が入球すると、演出用表示装置にて入球数がカウントアップ表示され、カウントアップされているカウント数が抽選により決定された実行契機回数に到達すると、記憶内連荘が発生することが遊技者に伝達される遊技機が提案されている。この特許文献1に示される遊技機では、普通入賞口に遊技球が入球する毎に演出(カウントアップ表示)が実行されることになる。このような一般入賞領域を有する遊技機において、一般入賞領域に遊技媒体が進入しない場合には、これを把握することが必要となるが、従来技術では考慮されていない。手段B52~手段B56に係る発明は、上記実情を鑑みてなされたものであり、一般入賞領域に遊技媒体が進入しないことを把握可能とすることにある。
手段B52の遊技機は、
遊技媒体(遊技球)が進入可能な始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)と一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)を有する遊技機(パチンコ遊技機901)であって、
前記始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)に遊技媒体が進入した場合に可変表示(第1特図の可変表示,第2特図の可変表示,飾り図柄の可変表示)を実行する可変表示手段(第1特別図柄表示装置904A,第2特別図柄表示装置904B,画像表示装置905)と、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合に特定価値(賞球,点数)を付与する付与手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
所定期間における前記一般入賞領域への遊技媒体の進入数が所定数よりも少ない場合(遊技中であることが検知されている10分間における一般入賞口への入賞数が0である場合や、遊技中であることが検知されている30分間における一般入賞口への入賞数が3未満である場合等)に、特定演出(一般入賞口の形態を模した画像及び「一般入賞がありません。」という文字を含む報知画像902200等を、画像表示装置905に表示する特定演出E)を実行可能な特定演出実行手段(演出制御用CPU90120)と、を備える
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域への遊技媒体の進入数が所定数よりも少ないことを遊技者や遊技場が把握可能となる。
手段B53の遊技機は、
手段B52の遊技機であって、
前記特定演出実行手段による前記特定演出の実行を許可するか否かを設定する設定手段(特定演出Eを実行するか否かを表示設定テーブルにおける遊技場設定及び遊技者設定に基づいて決定する演出制御用CPU90120)と、
店員による設定操作を受け付ける店員操作受付手段(表示切替スイッチ9032)と、をさらに備え、
前記設定手段は、前記店員操作受付手段により設定操作が受け付けられた場合に、前記特定演出の実行を許可する設定を行う(表示切替スイッチ9032の設定に基づいて特定演出E(一般入賞無しを報知,一般入賞数が少ない旨を報知)を実行可能とする)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、特定演出を実行するか否かに関して、遊技場の意向を反映させることができる。
手段B54の遊技機は、
手段B52又は手段B53の遊技機であって、
前記一般入賞領域への遊技媒体の進入数(30分間の入賞数)を記憶する記憶手段(RAM90122に形成される入賞数カウンタ領域)をさらに備え、
前記記憶手段に記憶されている進入数は、電断時において保持されない(入賞数カウンタ領域の値は、電断により消去される)ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、電断時において進入数の記憶を保持するための制御負担を軽減することができる。
手段B55の遊技機は、
手段B52~手段B54から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記遊技機の状態に応じて、前記特定演出が実行される割合が異なる(例えば、通常状態の場合と、確変状態又は時短状態の場合とで、異なる割合で特定演出Eを実行する)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、特定演出の興趣を一層高めることができる。
手段B56の遊技機は、
手段B52~手段B55から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記遊技機の状態に応じて、異なる特定演出が実行される(例えば、通常状態の場合と、確変状態又は時短状態の場合とで、異なる態様で特定演出Eを実行する)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、特定演出の興趣を一層高めることができる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下に示す手段B57~手段B64に係る発明が含まれる。従来より、特開2015-80531号公報(図136)に示されるように、大当り遊技の実行中に、大入賞口に遊技媒体が進入することにより得られた賞球数(付与価値)と、普通入賞口(一般入賞領域)に遊技媒体が進入することにより得られた賞球数(付与価値)とを区別した数字画像によって表示する演出を実行する遊技機が提案されている。このような一般入賞領域を有する遊技機では、一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合に演出を実行するか否かに関して、遊技場や遊技者の意向は反映されないものとなっている。手段B57~手段B64に係る発明は、上記実情を鑑みてなされたものであり、一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合に演出を実行するか否かに関して、遊技場や遊技者の意向を反映可能とすることを目的とする。
手段B57の遊技機は、
遊技媒体(遊技球)が進入可能な始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)と一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)を有する遊技機(パチンコ遊技機901)であって、
前記始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)に遊技媒体が進入した場合に、識別情報(第1特図,第2特図,飾り図柄)の可変表示を行う可変表示手段(第1特別図柄表示装置904A,第2特別図柄表示装置904B,画像表示装置905)と、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合に特定価値(賞球,点数)を付与する付与手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合に特定演出(モード切替スイッチ9031の設定に基づいてメンテナンスモードのときに入賞数管理テーブルの情報を表示する,表示切替スイッチ9032の設定及び操作ボタン9030による設定に基づいて、一般入賞口への遊技球の進入毎にオブジェクトを増加させる,大当り遊技状態における一般入賞口への入賞数を表示する,特定演出A:変動結果予告演出,特定演出B:先読み予告演出)を実行可能な報知手段(画像表示装置905)と、
前記特定演出実行手段により前記特定演出の実行を許可するか否かを設定する設定手段(モード切替スイッチ9031,表示切替スイッチ9032及び操作ボタン9030)と、を備える
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、特定演出を実行するか否かに関して、遊技場や遊技者の意向を反映させることができる。
手段B58の遊技機は、
手段B57の遊技機であって、
店員による設定操作を受け付ける店員操作受付手段(モード切替スイッチ9031,表示切替スイッチ9032)をさらに備え、
前記設定手段は、前記店員操作受付手段により設定操作が受け付けられた場合に、前記特定演出の実行を許可する設定を行う(モード切替スイッチ9031の設定に基づいてメンテナンスモードのときに入賞数管理テーブルの情報を表示する,表示切替スイッチ9032の設定に基づいて、一般入賞口への遊技球の進入毎にオブジェクトを増加させる,大当り遊技状態における一般入賞口への入賞数を表示する,特定演出A:変動結果予告演出を実行可能とする,特定演出B:先読み予告演出を実行可能とする)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、特定演出を実行するか否かに関して、遊技場の意向を反映させることができる。
手段B59の遊技機は、
手段B57又は手段B58の遊技機であって、
遊技者による設定操作を受け付ける遊技者操作受付手段をさらに備え、
前記設定手段は、前記遊技者操作受付手段により設定操作が受け付けられた場合に、前記特定演出の実行を許可する設定を行う(デモ画面表示中の操作ボタン9030による設定に基づいて、一般入賞口への遊技球の進入毎にオブジェクトを増加させる,デモ画面表示中の操作ボタン9030による設定に基づいて、大当り遊技状態における一般入賞口への入賞数を表示する,特定演出A:変動結果予告演出を実行可能とする,特定演出B:先読み予告演出を実行可能とする)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、特定演出を実行するか否かに関して、遊技者の意向を反映させることができる。
手段B60の遊技機は、
手段B57~手段B59から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記特定演出は、所定期間(大当り遊技状態に制御されている期間)における前記一般入賞領域への遊技媒体の進入数を特定可能に報知する(大入賞口への入賞玉数及び該入賞玉数に応じた賞球数と一般入賞口への入賞玉数及び該入賞玉数に応じた賞球数とを分けて表示する)演出であることを特徴とする遊技機である。
これによれば、所定期間における遊技性を向上させることができる。
手段B61の遊技機は、
手段B57~手段B60から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記特定演出実行手段は、前記一般入賞領域への遊技媒体の進入数が所定数に達した場合に前記特定演出を実行する(第25演出形態,第26演出形態の演出を実行する)ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域への遊技媒体の進入数に興味を持たせることができる。
手段B62の遊技機は、
手段B57~手段B61から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記特定演出実行手段は、前記一般入賞領域への遊技媒体の進入数に応じて異なる特定演出を実行する(第25演出形態,第26演出形態の演出を実行する)ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域への遊技媒体の進入数に興味を持たせることができる。
手段B63の遊技機は、
手段B57~手段B62から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記特定演出は、前記一般入賞領域への遊技媒体の進入数を特定可能に報知する演出であり(一般入賞口への遊技球の進入毎にオブジェクトを増加させ)、
当該遊技機における遊技が行われていない場合に(飾り図柄の可変表示が実行されておらず、且つ、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドを所定期間受信しなかったことに基づいて遊技終了判定を行う演出制御用CPU90120)、前記特定演出において前記一般入賞領域への遊技媒体の進入数が0であることを特定可能に報知する(遊技終了判定が行われた場合に、画像表示装置905に表示している一般入賞口への入賞数相当のオブジェクトを全て消去する)
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、他の遊技者が一般入賞領域への遊技媒体の進入数を把握してしまうことを防止することができる。
手段B64の遊技機は、
手段B57~手段B63から選択されるいずれかの遊技機であって、
前記特定演出は、前記一般入賞領域への遊技媒体の進入数に対応した表示情報(一般入賞口への入賞数相当のオブジェクト)を表示することを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域への遊技媒体の進入数を容易に把握可能となる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下に示す手段B65~手段B77に係る発明が含まれる。従来より、特開2014-200305号公報(段落0208,図112)に示されるように、大当り中に一般入賞口へ遊技球が入賞すると、始動記憶表示の1つの態様が変化して、始動記憶表示に対応する特図変動表示ゲームが「当り」であるか「はずれ」であるかを報知する遊技機が提案されている。このような一般入賞口を有する遊技機においては、一般入賞口に遊技球が入賞した場合の興趣をさらに高める余地が存在する。手段B65~手段B77に係る発明は、上記実情を鑑みてなされたものであり、一般入賞口を有する遊技機における遊技の興趣を高めることを目的とする。
手段B65の遊技機は、
遊技媒体(遊技球)が進入可能な始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)と一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)を有する遊技機(パチンコ遊技機901)であって、
前記始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)に遊技媒体が進入した場合に、識別情報(第1特図,第2特図,飾り図柄)の可変表示を行う可変表示手段(第1特別図柄表示装置904A,第2特別図柄表示装置904B,画像表示装置905)と、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合に特定価値(賞球,点数)を付与する付与手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
特定演出(特定演出A:変動結果予告演出)を実行する特定演出実行手段(演出制御用CPU90120)と、を備え、
第1遊技状態(通常状態)のときに前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合と、第2遊技状態(確変又は時短状態)のときに前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合とで、前記特定演出を実行する割合が異なる(通常状態では、確変又は時短状態よりも高い割合で特定演出が実行される)
ことを特徴とする遊技機(第1演出形態~第4演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、遊技媒体が一般入賞領域に進入するときの興趣を向上させることができる。
手段B66の遊技機は、
遊技媒体(遊技球)が進入可能な始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)と一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)を有する遊技機(パチンコ遊技機901)であって、
前記始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)に遊技媒体が進入した場合に、識別情報(第1特図,第2特図,飾り図柄)の可変表示を行う可変表示手段(第1特別図柄表示装置904A,第2特別図柄表示装置904B,画像表示装置905)と、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合に特定価値(賞球,点数)を付与する付与手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
特定演出(特定演出A:変動結果予告演出,特定演出B:先読み予告演出)を実行する特定演出実行手段(演出制御用CPU90120)と、を備え、
第1遊技状態(通常状態)のときに前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合と、第2遊技状態(確変又は時短状態)のときに前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合とで、異なる特定演出を実行する(通常状態では特定演出Aを実行し、確変又は時短状態では特定演出Bを実行する)
ことを特徴とする遊技機(第5演出形態~第12演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、遊技媒体が一般入賞領域に進入するときの興趣を向上させることができる。
手段B67の遊技機は、
手段B65又は手段B66の遊技機(第2演出形態~第4演出形態,第10演出形態~第12演出形態のパチンコ遊技機901)であって、
前記第1遊技状態(通常状態)のときは、前記一般入賞領域への遊技媒体の進入数が第1進入数となった場合に前記特定演出を実行し、
前記第2遊技状態(確変又は時短状態)のときは、前記一般入賞領域への遊技媒体の進入数が前記第1進入数とは異なる第2進入数となった場合に前記特定演出を実行する
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域への遊技媒体の進入数に興味を持たせることができる。
手段B68の遊技機は、
遊技媒体(遊技球)が進入可能な始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)と一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)を有する遊技機(パチンコ遊技機901)であって、
前記始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)に遊技媒体が進入した場合に、識別情報(第1特図,第2特図,飾り図柄)の可変表示を行う可変表示手段(第1特別図柄表示装置904A,第2特別図柄表示装置904B,画像表示装置905)と、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合に特定価値(賞球,点数)を付与する付与手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
特定演出(特定演出A:変動結果予告演出)を実行する特定演出実行手段(演出制御用CPU90120)と、を備え、
第1期間(リーチ変動のリーチ状態成立以後)のときに前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合と、第2期間(リーチ変動以外の期間又はリーチ変動のリーチ状態成立前)のときに前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合とで、前記特定演出を実行する割合が異なる(リーチ変動の状態成立以後は、リーチ変動以外の期間又はリーチ変動のリーチ状態成立前よりも高い割合で特定演出が実行される)
ことを特徴とする遊技機(第13演出形態~第16演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、遊技媒体が一般入賞領域に進入するときの興趣を向上させることができる。
手段B69の遊技機は、
遊技媒体(遊技球)が進入可能な始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)と一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)を有する遊技機(パチンコ遊技機901)であって、
前記始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)に遊技媒体が進入した場合に、識別情報(第1特図,第2特図,飾り図柄)の可変表示を行う可変表示手段(第1特別図柄表示装置904A,第2特別図柄表示装置904B,画像表示装置905)と、
前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合に特定価値(賞球,点数)を付与する付与手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
特定演出(特定演出A:変動結果予告演出,特定演出B:先読み予告演出)を実行する特定演出実行手段(演出制御用CPU90120)と、を備え、
第1期間(リーチ変動のリーチ状態成立以後)のときに前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合と、第2期間(リーチ変動以外の期間又はリーチ変動のリーチ状態成立前)のときに前記一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合とで、異なる特定演出を実行する(リーチ状態成立以後は特定演出Aを実行し、リーチ状態成立前は特定演出Bを実行するリーチ変動の状態成立以後は特定演出Aを実行し、リーチ変動以外の期間又はリーチ変動のリーチ状態成立前は特定演出Bを実行する)
ことを特徴とする遊技機(第17演出形態~第24演出形態のパチンコ遊技機901)である。
これによれば、遊技媒体が一般入賞領域に進入するときの興趣を向上させることができる。
手段B70の遊技機は、
手段B68又は手段B69の遊技機(第14演出形態~第16演出形態,第22演出形態~第24演出形態のパチンコ遊技機901)であって、
前記第1期間(リーチ変動のリーチ状態成立以後)のときは、前記一般入賞領域への遊技媒体の進入数が第1進入数となった場合に前記特定演出を実行し、
前記第2期間(リーチ変動以外の期間又はリーチ変動のリーチ状態成立前)のときは、前記一般入賞領域への遊技媒体の進入数が前記第1進入数とは異なる第2進入数となった場合に前記特定演出を実行する
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域への遊技媒体の進入数に興味を持たせることができる。
手段B71の遊技機は、
手段B65~手段B70から選択されるいずれかの遊技機(第2演出形態,第6演出形態,第10演出形態~第12演出形態,第14演出形態,第18演出形態,第22演出形態のパチンコ遊技機901)であって、
複数の前記一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)を有し、
複数の前記一般入賞領域それぞれに遊技媒体が進入した場合に前記特定演出を実行する
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、複数の一般入賞領域うちのいずれに遊技媒体が進入するかについて興味を持たせることができる。
手段B72の遊技機は、
手段B65~手段B71から選択されるいずれかの遊技機(第5演出形態~第12演出形態,第17演出形態~第24演出形態のパチンコ遊技機901)であって、
前記可変表示手段は、前記始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)に遊技媒体が進入した後に開始条件(先の始動入賞に基づく可変表示が終了しており且つ大当り遊技状態にも制御されていないこと)が成立したことに基づいて前記識別情報(第1特図,第2特図,飾り図柄)の可変表示を行い、
前記識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
前記開始条件が成立する以前に、前記有利状態に制御されるか否かを判定する開始前判定を行う開始前判定手段(始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数に基づいて大当り遊技状態に制御するか否かを判定する遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、をさらに備え、
前記特定演出実行手段は、
前記開始前判定に基づいて、前記有利状態に制御されることを予告する演出(先読み予告演出)を、対象となる前記可変表示の前記開始条件が成立する以前に前記特定演出(特定演出B)として実行する
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、可変表示の開始条件が成立する以前に有利状態に制御されることが予告されることにより、特定演出に対してより興味を持たせることができる。
手段B73の遊技機は、
手段B65~手段B72から選択されるいずれかの遊技機(第1演出形態~第24演出形態のパチンコ遊技機901)であって、
前記可変表示手段は、前記始動入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)に遊技媒体が進入した後に開始条件(先の始動入賞に基づく可変表示が終了しており且つ大当り遊技状態にも制御されていないこと)が成立したことに基づいて前記識別情報(第1特図,第2特図,飾り図柄)の可変表示を行い、
前記識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、
前記開始条件が成立するときに、前記有利状態に制御されるか否かを判定する開始時判定を行う開始時判定手段(特別図柄の可変表示を開始するときに、記憶されている大当り判定用乱数に基づいて大当り遊技状態に制御するか否かを判定する遊技制御用マイクロコンピュータ90100)と、をさらに備え、
前記特定演出実行手段は、
前記開始時判定に基づいて、前記有利状態に制御されることを予告する演出(変動結果予告演出)を前記特定演出として実行する
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、有利状態に制御されることが予告されることにより、特定演出に対してより興味を持たせることができる。
手段B74の遊技機は、
手段B65~手段B73から選択されるいずれかの遊技機(第3演出形態,第15演出形態のパチンコ遊技機901)であって、
前記一般入賞領域への遊技媒体の進入頻度(一般入賞口への最初の入賞から120秒以内の入賞回数)に応じて前記特定演出の実行割合が異なる
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域への遊技媒体の進入頻度に興味を持たせることができる。
手段B75の遊技機は、
手段B65~手段B74から選択されるいずれかの遊技機(第11演出形態,第23演出形態のパチンコ遊技機901)であって、
前記一般入賞領域への遊技媒体の進入頻度(一般入賞口への最初の入賞から120秒以内の入賞回数)に応じて異なる特定演出を実行する
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域への遊技媒体の進入頻度に興味を持たせることができる。
手段B76の遊技機は、
手段B65~手段B75から選択されるいずれかの遊技機(第4演出形態,第8演出形態,第12演出形態,第16演出形態,第20演出形態,第24演出形態のパチンコ遊技機901)であって、
複数の前記一般入賞領域(第1~第4一般入賞口9050A~9050D)を有し、
前記特定演出実行手段は、
複数の前記一般入賞領域への遊技媒体の進入の順序が所定の順序となったことに基づいて前記特定演出を実行する
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域への遊技媒体の進入の順序に興味を持たせることができる。
手段B77の遊技機は、
手段B65~手段B76から選択されるいずれかの遊技機(第4演出形態,第8演出形態,第12演出形態,第16演出形態,第20演出形態,第24演出形態のパチンコ遊技機901)であって、
前記一般入賞領域とは異なる他の入賞領域(第1始動入賞口,第2始動入賞口)を有し、
前記特定演出実行手段は、
前記一般入賞領域への遊技媒体の進入と前記他の入賞領域への遊技媒体の進入の順序が特定の順序となったことに基づいて前記特定演出を実行する
ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、一般入賞領域と他の入賞領域への遊技媒体の進入の順序に興味を持たせることができる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下に示す手段A1~手段A9に係る発明が含まれる。従来より、特開2014-117576号公報に示されるように、遊技盤の表面に遊技球の流下方向や速度を変化させる風車や多数の遊技釘が設けられている遊技機が提案されている。この種の遊技機においては、入賞口や通過ゲートの通過割合は、遊技盤に設けられた遊技釘の調整等によって変動し、遊技釘などの調整により、遊技球の払出率の設計などを行うことがある。しかし、遊技釘などに対してどのような調整を行ったかを遊技機の外部から認識することができなかったため、設計値通りの払出率となるか否かの判断が難しかった。手段A1~手段A9に係る発明は、上記実情を鑑みてなされたものであり、どのような調整を加えられたかを認識できる遊技機を提供することを目的とする。
手段A1の遊技機(例えば、パチンコ遊技機901、スロットマシン等)は、
所定条件が成立(例えば、第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置906B、大入賞口となる特別可変入賞球装置907、第1始動入賞口となる普通入賞球装置906A、一般入賞領域となる一般入賞口9050A~9050Dへの入賞、スロットマシンの有効ラインへの所定の図柄組み合わせの表示等)することによって遊技価値(例えば、遊技球、スロットマシンのメダル等)が払い出される遊技機であって、遊技を制御する主基板(例えば、主基板9011、スロットマシンの主基板等)に設けられ、払い出される前記遊技価値に関する所定情報(例えば、役連(連比)、役比、機械割等)を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ9029、スロットマシンの表示モニタ等)を備え、扉枠(例えば、遊技機用枠903、スロットマシンの扉枠等)を開放して解除可能なエラー(例えば、図118に示すエラー1~エラー7等の扉開放要エラー)の発生に応じて、前記所定情報の表示を制限(例えば、役連(連比)役比の表示を中止)することを特徴とする。
上記構成によれば、どのような調整を加えられたかを認識できる。また、扉枠の開放に伴ってエラー解除を行う場合に、遊技者に所定情報を見られることを防止できる。
手段A2の遊技機は、
手段A1の遊技機(例えば、パチンコ遊技機901、スロットマシン等)であって、
前記エラー(例えば、図118に示すエラー1~エラー7等の扉開放要エラー等)が発生したときに、前記制限(例えば、例えば役連(連比)役比の表示を中止)を行う。
上記構成によれば、遊技者に所定情報を見られることを防止できる。
手段A3の遊技機は、
手段A1の遊技機(例えば、パチンコ遊技機901、スロットマシン等)であって、
前記エラー(例えば、図118に示すエラー1~エラー7等の扉開放要エラー)が発生した後、前記扉枠(例えば、遊技機用枠903、スロットマシンの扉枠等)が開放されたときに、前記制限(例えば、例えば役連(連比)役比の表示を中止)を行う。
上記構成によれば、遊技者に所定情報を見られることを防止できる。
手段A4の遊技機は、
手段A1~A3から選択されるいずれかの遊技機(例えば、パチンコ遊技機901、スロットマシン等)であって、
前記情報表示手段(例えば、表示モニタ9029、スロットマシンの表示モニタ等)は、前記エラー(例えば、図118に示すエラー1~エラー7等の扉開放要エラー等)が発生していないことを条件として、前記所定情報(例えば、役連(連比)、役比、機械割等)を表示する。
上記構成によれば、遊技者に所定情報を見られることを防止できる。
手段A5の遊技機は、
手段A1~A4から選択されるいずれかの遊技機(例えば、パチンコ遊技機901、スロットマシン等)であって、
前記エラー(例えば、図118に示すエラー1~エラー7等の扉開放要エラー等)を解除した後、所定時間(例えば、図116の表示制限確認処理において計測タイマで計測される計測時間t等)が経過してから前記所定情報(例えば、役連(連比)、役比、機械割等)を表示する。
上記構成によれば、遊技者に所定情報を見られることを防止できる。
手段A6の遊技機は、
手段A1~A5から選択されるいずれかの遊技機(例えば、パチンコ遊技機901、スロットマシン等)であって、
前記情報表示手段(例えば、表示モニタ9029、スロットマシンの表示モニタ等)は、複数の前記所定情報(例えば、役連(連比)、役比、機械割等)を所定期間(例えば30秒)ごとに切り替えて表示可能である。
上記構成によれば、部材の増加を抑制できる。
手段A7の遊技機は、
手段A1~A6から選択されるいずれかの遊技機(例えば、パチンコ遊技機901、スロットマシン等)であって、
前記情報表示手段(例えば、表示モニタ9029、スロットマシンの表示モニタ等)は、前記所定情報(例えば、役連(連比)、役比、機械割等)として、所定単位(例えば、賞球数が60000個)ごとの情報を表示する。
上記構成によれば、所定単位に対応した期間の数値を容易に認識できる。
手段A8の遊技機は、
手段A1~A7から選択されるいずれかの遊技機(例えば、パチンコ遊技機901、スロットマシン等)であって、
前記情報表示手段(例えば、表示モニタ9029、スロットマシンの表示モニタ等)は、前記所定情報(例えば、役連(連比)、役比、機械割等)として、所定単位ごとの情報(例えば、短期役連(連比)、短期役比)及び累計情報(例えば、累計役連(連比)、累計役比)を切り替えて表示する。
上記構成によれば、所定単位ごとの情報及び累計情報を比較できる。
手段A9の遊技機は、
手段A1~A8から選択されるいずれかの遊技機(例えば、パチンコ遊技機901、スロットマシン等)であって、
前記情報表示手段(例えば、表示モニタ9029、スロットマシンの表示モニタ等)は、前記主基板(例えば、主基板9011、スロットマシンの主基板等)が備え、かしめられた基板ケース(例えば、基板ケース90201,202)内に収容されている。
上記構成によれば、不正を防止できる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 4msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 大当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 はずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 はずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。 変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。 変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。 入賞時演出処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 特別図柄表示制御処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 保留表示制御処理を示すフローチャートである。 表示態様パターン決定抽選テーブルを示す説明図である。 変化タイミング決定抽選テーブルを示す説明図である。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 プロセスデータの構成例を示す説明図である。 動作頻度決定処理を示すフローチャートである。 変化演出実行抽選テーブルと、実行対象決定抽選テーブルと、動作頻度決定抽選テーブルとを示す説明図である。 演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 表示位置切替抽選テーブルを示す説明図である。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 変化演出が実行されたときの演出表示装置の表示例を示す説明図である。 変化演出が実行されたときの演出表示装置の表示例を示す説明図である。 変形例1における、第2変化演出を実行するときの演出表示装置の表示例を示す説明図である。 変形例2における、第2特殊示唆態様にて保留表示を表示する場合における表示例を示す説明図である。 他の形態例におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 (a)入賞数管理テーブルにより管理される入賞数情報を示す図、及び(b)表示制御用テーブルにより管理される入賞数情報を示す図である。 遊技場設定及び遊技者設定の関係を示す説明図である。 遊技者が操作可能な操作ボタンにより表示設定を行う場合の説明図である。 一般入賞口への入賞に対応したオブジェクトを表示する場合の説明図である。 大当り遊技状態における一般入賞口への入賞数を表示する場合の説明図である。 変動パターンに応じて実行される各演出を示す説明図である。 変動結果予告演出及び先読み予告演出の具体例を示す説明図である。 第1演出形態~第4演出形態の具体例を示す説明図である。 第5演出形態~第8演出形態の具体例を示す説明図である。 第9演出形態~第12演出形態の具体例を示す説明図である。 第13演出形態~第16演出形態の具体例を示す説明図である。 第17演出形態~第20演出形態の具体例を示す説明図である。 第21演出形態~第24演出形態の具体例を示す説明図である。 第25演出形態及び第26演出形態の具体例を示す説明図である。 入賞数管理テーブルにより管理される入賞数情報を示す図である。 ポイント付与演出の具体例を示す説明図である。 第27演出形態~第30演出形態の具体例を示す説明図である。 第31演出形態及び第32演出形態の具体例を示す説明図である。 ゲージ更新演出の具体例を示す説明図である。 第33演出形態~第36演出形態の具体例を示す説明図である。 第37演出形態の具体例を示す説明図である。 第38演出形態~第41演出形態の具体例を示す説明図である。 第42演出形態の具体例を示す説明図である。 非入賞報知演出の具体例を示す説明図である。 第43演出形態~第46演出形態の具体例を示す説明図である。 第47演出形態~第49演出形態におけるキャラクタA~Cの出現割合を示す図である。 第47演出形態~第49演出形態におけるキャラクタA~Cの表示期間を示す図である。 第47演出形態~第49演出形態の具体例を示す説明図である。 第47演出形態における保留変化演出の具体例を示す説明図である。 第48演出形態における変動結果予告演出の具体例を示す説明図である。 第47演出形態及び第48演出形態における各演出の実行タイミング及び実行期間を示すタイミングチャートである。 第50演出形態及び第51演出形態の具体例を示す説明図である。 連打操作報知及びカットイン予告演出の具体例を示す説明図である。 各図柄停止操作報知及び擬似連予告演出の具体例を示す説明図である。 各図柄停止操作報知及び擬似連予告演出の具体例を示す説明図である。 全図柄停止操作報知及びチャンス目予告演出の具体例を示す説明図である。 全図柄停止操作報知及びチャンス目予告演出の具体例を示す説明図である。 第52演出形態及び第53演出形態の具体例を示す説明図である。 第52演出形態及び第53演出形態における一般入賞口毎の各予告演出の実行割合を示す説明図である。 入賞数情報を表示する設定における各演出情報の表示領域の具体例を示す説明図である。 エラーメッセージの表示態様の具体例を示す説明図である。 入賞数情報を表示しない設定における各演出情報の表示領域の具体例を示す説明図である。 第1エリアに表示可能な入賞数情報の項目例を示す説明図である。 集計期間の設定方法の具体例を示す説明図である。 入賞数情報を表示する設定及び入賞数情報を表示しない設定における各演出情報の表示領域の他の例を示す説明図である。 入賞数情報を表示する設定及び入賞数情報を表示しない設定における各演出情報の表示領域の他の例を示す説明図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などをより詳細に示す構成図である。 パチンコ遊技機の背面図である。 (A)は、主基板を簡略化した正面図、(B)は、表示モニタの表示内容を説明する説明図である。 主基板のRAMにおける記憶領域の一部の構成を示す図である。 主基板におけるCPUのメモリマップを示した図である。 CPUにおける内蔵ROMエリアのメモリマップを示した図である。 内蔵ROMエリアにおける使用領域プログラムエリア及び非使用領域プログラムエリアの構成を示す図である。 内蔵ROMエリア内で使用する呼び出し命令を示す表である。 内蔵ROMエリアにおける使用領域プログラムエリア及び非使用領域プログラムエリアの他の構成を示す図である。 (A)は、第1割込み処理の処理手順を概念的に示す図、(B)は、第2割込み処理の処理手順を概念的に示す図、(C)は、第3割込み処理の処理手順を概念的に示す図である。 (A)は、表示モニタに表示される項目の表示時間を示すタイムチャート、(B-1)~(B-5)は、表示モニタの表示内容の変化を説明する説明図である。 リングバッファの記憶領域に記憶されたデータの移動を説明する説明図である。 役連(連比)・役比関連処理の手順を示すフローチャートである。 役連(連比)・役比表示制御処理の手順を示すフローチャートである。 表示制限確認処理の手順を示すフローチャートである。 表示切替制御処理の手順を示すフローチャートである。 遊技機におけるエラーの種類を示す表である。 (A)は、第3割込み処理を実行した際の信号の流れとモニタ等の表示状態との関係を示すタイムチャート、(B)は、第1割込み処理を実行した際の信号の流れとモニタ等の表示状態との関係を示すタイムチャートである。 表示モニタにおける表示部の各LEDの配置を示す図である。 第1表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図である。 主基板が取り付けられた遊技機用枠が外枠から開放した状態を示す斜視図である。 (A)は、第2表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図、(B)は、第3表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図である。 (A)は、第4表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図、(B)は、第5表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図である。 (A)は、第6表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図、(B)は、第7表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図である。 (A)は、第8表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図、(B)は、第9表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図である。 羽根型可変入賞球装置を備える遊技機の正面図である。 遊技盤に設けられている可変入賞球装置を正面からみた正面図である。 総獲得球数、役物獲得球数、連続役物獲得球数のカウンタの例を示す説明図である。 (A)~(D)は、主基板の変形例を簡略した正面図である。 遊技の入賞に関する情報の集計、計算方法として、リングバッファ形式に代えた例を示した説明図である。 遊技の入賞に関する情報の集計、計算方法として、リングバッファ形式に代えた例を示した説明図である。 遊技の入賞に関する情報の集計、計算方法として、リングバッファ形式に代えた例を示した説明図である。 遊技の入賞に関する情報の集計、計算方法として、リングバッファ形式に代えた例を示した説明図である。 遊技の入賞に関する情報の集計、計算方法として、リングバッファ形式に代えた例を示した説明図である。 性能情報に関する説明図である。 性能情報に関する説明図である。 パチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 特図処理(特図プロセス処理)の一例を示すフローチャートである。 状態制御処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 大当り開放前処理の一例を示すフローチャートである。 大当り開放中処理の一例を示すフローチャートである。 大入賞口判定処理の一例を示すフローチャートである。 大当り開放後処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 状態変更切替待ち時間等について説明する説明図である。 パチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 状態変更切替待ち時間等について説明する説明図である。 パチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 状態制御処理の一例を示すフローチャートである。 状態変更切替待ち時間等について説明する説明図である。 アウト球検出器の構成例である。 エラー報知処理の一例を示すフローチャートである。 エラーを報知する表示態様の一例である。 エラーを報知する表示態様の一例である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 性能情報更新処理の一例を示すフローチャートである。 性能情報更新処理の一例を示すフローチャートである。 アウト球検出器の配置位置の一例である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。なお、「可変表示が同期する」とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(通常大当りや確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(通常大当りや確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0~9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0~9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0~9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0~9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0~9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00~99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器8aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数および第2保留記憶数のうちいずれか一方を表示する保留記憶表示部18cが設けられている。例えば、保留記憶表示部18cは、低ベース状態では第1保留記憶数を表示する一方、高ベース状態では第2保留記憶数を表示する。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを個別に表示するものであってもよい。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数である合算保留記憶数を表示する合算保留記憶表示部を設けるように構成してもよい。そのように構成すれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。また、そのように構成した場合に、合算保留記憶表示部において、第1保留記憶と第2保留記憶とが第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に並べて表示されるとともに、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示される(例えば、第1保留記憶は赤色で表示され、第2保留記憶は青色で表示される)ように構成してもよい。
また、本実施の形態では、保留記憶表示部18cにおいて未だ変動が行われていない保留記憶に対する保留表示が行われるとともに、該保留記憶に対する変動表示を開始してから終了するまでの間、該保留記憶に対する保留表示を、保留記憶表示部18cとは異なるアクティブ表示部18dにおいて継続して表示し続ける。すなわち、該アクティブ表示部18dにおいて、実行中の変動表示に対応したアクティブ表示(変動表示対応画像)が表示されることとなる。
以下、保留記憶表示部18cと、アクティブ表示部18dと、保留記憶表示部18cおよびアクティブ表示部18dを囲っている範囲とを「インターフェース画像」と総称することがある。このインターフェース画像は、保留表示やアクティブ表示の有無に限らず表示されているものであるが、特定の状況(例えば、大当り遊技状態中やスーパーリーチなどの特定の演出の実行中)には消去されるものである。また、以下、保留表示とアクティブ表示とを「特定表示」と総称することがある。
具体的に、保留記憶表示部18cおよびアクティブ表示部18dには、モグラのキャラクタが保留表示およびアクティブ表示として表示される。例えば、図1に示す例では、1つのアクティブ表示と、3つの保留表示とが表示されている。
また、特定表示の表示態様として「白色」、「青色」および「赤色」が設けられており、対応する変動において大当りとなることに対する信頼度が異なるようになっている。例えば、大当りに対する信頼度は、赤色>青色>白色となっている。
特定表示の表示態様は、所定の変化演出が行われることにより変化可能となっている。変化演出としては、対象となる特定表示に向けてハンマーが振り下ろされる第1変化演出と、対象となる特定表示に向かって矢が飛んでくる第2変化演出とが設けられており、ハンマーで叩かれた特定表示、または矢が命中した特定表示の表示態様が変化するようになっている。
また、特定表示の表示位置として、地中から飛び出しているように見える進出位置(例えば図1の1つ目の保留表示の表示位置)および地中に潜っているように見える退避位置(例えば図1のアクティブ表示や2つ目および3つ目の保留表示の表示位置)が設けられている。各特定表示の表示位置は、ランダムに切り替わるよう制御される。例えば、表示位置の切り替わる頻度(動作頻度)が変動毎に決定され、決定された動作頻度にもとづいて表示位置が切り替わるようになっている。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、この実施の形態では、後述するように、特別図柄の変動表示を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動時間を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、受信した変動パターンコマンドで特定される変動時間に従って演出図柄の変動表示が制御される。そのため、変動パターンコマンドにもとづいて変動時間が特定されることから、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とは、原則として同期して実行されるはずである。ただし、万一変動パターンコマンドのデータ化けなどが生じた場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識している変動時間と、演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識している変動時間との間にズレが生じる可能性がある。そのため、コマンドのデータ化けなどの不測の事態が生じた場合には、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とが完全には同期しない事態が生じる可能性がある。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。この実施の形態では、可動部材78は、予告演出(可動物予告演出)が実行されるときに動作する。なお、可動物予告演出にかぎらず、例えば、擬似連の演出やスーパーリーチ演出において可動部材78が動作するようにしてもよい。
また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左右の下方には、モータ87の回転軸に取り付けられ、モータ87が回転すると移動する羽根形状の可動部材(以下、演出羽根役物という。)79a,79bが設けられている。演出羽根役物79a,79bは、例えば、予告演出(演出羽根役物予告演出)が実行されるときに動作する。なお、演出羽根役物予告演出にかぎらず、例えば、擬似連の演出やスーパーリーチ演出において演出羽根役物79a,79bが動作するようにしてもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態。高確率状態。)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、大当り遊技終了後にいわゆる確変状態に移行され、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、この実施の形態では、高ベース状態に移行される場合には、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態(特別図柄時短状態)にも移行される。そのように時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路53が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路53は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路53は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路53は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路53が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路53が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路53が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、演出羽根役物79a,79bを動作させるためのモータ87を駆動する。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDやランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDやランプを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLED/ランプドライバ352に入力される。LED/ランプドライバ352は、LEDやランプを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25などに電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10~S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41~S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図13参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路53を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路53にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10~S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20~S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。なお、ステップS27の普通図柄プロセス処理では、ゲート32への遊技球の通過を検出したことにもとづいて普通図柄の変動表示を実行して変動表示結果を導出表示したり、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに可変入賞球装置15を開放状態に制御したり閉鎖状態に制御したりする処理を実行する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21~S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、大当り種別が全て確変大当りであるように遊技機を構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、確変状態(高確率状態)に移行されるのみで時短状態(高ベース状態)を伴わない突然確変大当りを設けるようにすることが好ましい。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1-1~非リーチPA1-4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2-1~ノーマルPA2-2、ノーマルPB2-1~ノーマルPB2-2、スーパーPA3-1~スーパーPA3-2、スーパーPB3-1~スーパーPB3-2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1-4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2-1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2-2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3-1~スーパーPA3-2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2-3~ノーマルPA2-4、ノーマルPB2-3~ノーマルPB2-4、スーパーPA3-3~スーパーPA3-4、スーパーPB3-3~スーパーPB3-4、特殊PG1-1~特殊PG1-3、特殊PG2-1~特殊PG2-2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1-1~特殊PG1-3、特殊PG2-1~特殊PG2-2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2-3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2-4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3-3~スーパーPA3-4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1-3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0~2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、通常大当り、確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3-1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3-2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3-3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4-1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4-2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4-1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも擬似連や滑り演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2-1と、リーチを伴わないが擬似連や滑り演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2-2と、リーチも擬似連や滑り演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2-3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2-4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2-5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2-6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2-7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路53のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して8個の判定値が割り当てられている(40分の8の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して2個の判定値が割り当てられている(40分の2の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態としての突然確変大当り(2ラウンドの大当り)と、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態としての通常大当りおよび確変大当り(15ラウンドの大当り)とに決定する場合があるとともに、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンドおよび2ラウンドの2種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当りや、5ラウンドの大当り遊技に制御する5R確変大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」の3種類である場合を示しているが、3種類にかぎらず、例えば、4種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が3種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として2種類のみ設けられていてもよい。
「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態(高ベース状態)に移行させる大当りである(後述するステップS167,168参照)。そして、時短状態に移行した後、変動表示を100回終了すると時短状態が終了する(後述するステップS168,S137~140参照)。なお、この実施の形態では、時短状態に移行した後、100回の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述するステップS132参照)。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率状態)に移行させる大当りである(この実施の形態では確変状態に移行されるとともに時短状態(高ベース状態)にも移行される。後述するステップS169,S170参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS132参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「通常大当り」や「確変大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「通常大当り」や「確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施の形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率状態)に移行される(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態(高ベース状態)にも移行される。後述するステップS169,S170参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS132参照)。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(A)~(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A~132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A~132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A~132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3-1~ノーマルCA3-2、スーパーCA3-3、特殊CA4-1、特殊CA4-2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3-1~ノーマルCA3-2、スーパーCA3-3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A~132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図9(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「通常大当り」または「確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150~251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3-3、スーパーPA3-4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3-3、スーパーPB3-4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、通常大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aおよび確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4-1、特殊CA4-2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、通常大当りや確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4-1が決定される場合が示されている。
図10(A)~(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A~135Cを示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図10(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図10(C)は、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A~135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図10に示す例では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B~135Cを用いる場合を示しているが、確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図10(C)に示す例では、合算保留記憶数にかかわらず共通の確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いる場合を示しているが、確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0~2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0~2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パターンとしてのスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判定値を割り当てるように構成すればよい。
なお、「特定の演出態様」とは、スーパーリーチを伴う変動パターンなど、少なくとも大当りに対する期待度が高く設定され、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる変動パターン種別、変動パターンのことである。また、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、その特定の演出態様による可変表示(例えば、スーパーリーチを伴う変動表示)が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、スーパーリーチを伴う変動表示が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合にスーパーリーチが実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方にスーパーリーチが実行される割合)を計算することによって求められる。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A~135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2-1~非リーチCA2-3、ノーマルCA2-4~ノーマルCA2-6、スーパーCA2-7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図10(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230~251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図10(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1~79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されることがわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図10(A),(B)に示す例では1~79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、この実施の形態では、図9に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が確変状態や時短状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図11(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A~137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A~137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A~137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3-1~ノーマルCA3-2、スーパーCA3-3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4-1、特殊CA4-2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A~137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3-1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3-2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3-3とに種別分けされている場合が示されている。また、図11(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4-1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4-2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図11(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4-1は、擬似連や滑り演出を伴わない変動パターンである特殊PG1-1と特殊PG2-1を含むようにし、特殊CA4-2は、擬似連や滑り演出を伴う特殊PG1-2、特殊PG1-3および特殊PG2-2を含むように構成してもよい。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)~8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)~8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)~8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001~A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンド、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「通常大当り」である場合には大当り開始1指定コマンド(A001(H))が用いられ、「通常大当り」である場合には大当り開始2指定コマンド(A002(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A003(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A30A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了1指定コマンド(A301(H))は、「通常大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、大当り終了2指定コマンド(A302(H))は、「確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、保留記憶情報として、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド、第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する場合を示しているが、保留記憶情報の形態は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、以下のような態様の保留記憶情報を送信するようにしてもよい。
(1)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(2)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、合算保留記憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(3)保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信するとともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するようにし、その保留記憶数指定コマンドにおいて合算保留記憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(4)保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信するとともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するようにし、その保留記憶数指定コマンドにおいて増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図22参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図15は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15に示すように、この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「通常大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
図16および図17は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図16および図17に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1~79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1~79となる場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1~79の範囲には非リーチCA2-1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2-1となることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80~89となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が90~99となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が100~169となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170~199となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が200~214となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が215~229となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が230~251となる場合には、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230~251の範囲にはスーパーCA2-7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ8コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2-7となることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値79、89、99、169、199、214および229は、具体的には、図10(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップして導き出されたものである。このことは、以降の変動カテゴリ9~10,21~29についても同様であり、図9(A)~(D)や図10(C)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップしてカテゴリ判定のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が確変状態や時短状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1~219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1~219となる場合(すなわち、非リーチCA2-3の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220~251となる場合(すなわち、スーパーCA2-7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「09(H)」を設定した変動カテゴリ10コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態や時短状態である場合にも、判定値230~251の範囲にスーパーCA2-7の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2-7の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「通常大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1~74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1~74となる場合(すなわち、ノーマルCA3-1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が75~149となる場合(すなわち、ノーマルCA3-2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が150~251となる場合(すなわち、スーパーCA3-3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1~38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1~38となる場合(すなわち、ノーマルCA3-1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が39~79となる場合(すなわち、ノーマルCA3-2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80~251となる場合(すなわち、スーパーCA3-3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1~100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1~100となる場合(すなわち、特殊CA4-1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が101~251場合(すなわち、特殊CA4-2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU56は、EXTデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。
なお、始動入賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必ずしも合算保留記憶数が同じであるとは限らないのであるから、入賞時判定結果指定コマンドで示される変動パターン種別が実際に変動表示で用いられる変動パターン種別と一致しない場合も生じうる。しかし、この実施の形態では、少なくとも非リーチCA2-1、スーパーCA2-7およびスーパーCA3-3の変動パターン種別については、合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図9、図10参照)、入賞時判定結果と実際に実行される変動表示の変動パターン種別とで不整合が生じない。そのため、この実施の形態では、スーパーCA2-7またはスーパーCA3-3の変動パターン種別になると入賞時判定された変動表示に対して、後述する先読み予告演出が実行される。なお、非リーチCA2-1、スーパーCA2-7およびスーパーCA3-3の変動パターン種別となると判定した場合にのみ、図16および図17に示す変動カテゴリコマンド(具体的には、変動カテゴリ1コマンド、変動カテゴリ8コマンド、変動カテゴリ23コマンド、変動カテゴリ26コマンドのみ)を送信し、それ以外の変動パターン種別の入賞時判定結果の場合には変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。また、非リーチCA2-1、スーパーCA2-7およびスーパーCA3-3以外となると入賞時判定された場合には、変動パターン種別を特定不能であることを示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、時短状態(高ベース状態)であるときに第1始動入賞口13への始動入賞が発生した場合や、大当り遊技中に第1始動入賞口13への始動入賞が発生した場合を除いて(ステップS1215A,S1216A参照)、始動入賞が発生するごとに入賞時判定の処理が実行され、図15に示す図柄指定コマンドが送信されるとともに図16および図17に示す変動カテゴリコマンドが送信される。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドにもとづいて、先読み予告演出を実行する。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0~CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13および図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図18および図19は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300~S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300~S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300~S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図30参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図20は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図20(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図20(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図20(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213A)。次いで、CPU56は、乱数回路53やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図21(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214A)。なお、ステップS1214Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図21は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図21に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
なお、この実施の形態では、大当り判定用乱数などの乱数値を保留記憶として第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファに記憶する場合を示しているが、保留記憶として記憶する所定の情報は乱数値にかぎられない。例えば、大当り判定用乱数などにもとづいて大当りや小当りとするか否かをあらかじめ決定しておき、その決定結果を保留記憶として第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファに記憶してもよい。
次いで、CPU56は、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1215A)。セットされていれば、そのままステップS1220Aに移行する。時短フラグがセットされていなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確認する(ステップS1216A)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば(すなわち、大当り遊技状態または小当り遊技状態であれば)、CPU56は、そのままステップS1220Aに移行する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS1217A)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218A)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219A)。また、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220A)。
なお、ステップS1218A,S1219Aの処理を実行することによって、この実施の形態では、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞してステップS1217Aの入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1218A~S1220Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生してステップS1217Aの入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
ただし、ステップS1215AまたはステップS1216AでYと判定したことによりステップS1217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合には、CPU56は、ステップS1220Aにおいて、第1保留記憶数加算指定コマンドのみを送信する制御を行い、入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信する制御は行わない。なお、ステップS1217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合に、入賞判定結果を特定不能であることを示す値(例えば、「FF(H)」)をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、ステップS1215Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、遊技状態が低ベース状態である場合にのみステップS1217Aの入賞時演出処理が実行される。また、この実施の形態では、ステップS1216Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、大当り遊技状態や小当り遊技状態でない場合にのみステップS1217Aの入賞時演出処理が実行される。なお、大当り遊技状態である場合にのみステップS1217Aに移行しないようにし、小当り遊技状態である場合にはステップS1217Aに移行して入賞時演出処理が実行されるようにしてもよい。
また、この実施の形態において、大当り遊技状態(特定遊技状態)とは、大当りを開始することが報知されてから、所定数のラウンド(例えば、15ラウンド)にわたって大入賞口が開放する制御が行われ、最終ラウンドの大入賞口の開放を終了して大当りを終了することが報知されるまでの状態である。具体的には、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305参照)から大当り終了処理(ステップS307参照)までの処理が実行されている状態である。
次に、図21(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213B)。次いで、CPU56は、乱数回路53やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図21(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214B)。なお、ステップS1214Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS1217B)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218B)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219B)。また、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220B)。
なお、ステップS1218B,S1219Bの処理を実行することによって、この実施の形態では、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞してステップS1217Bの入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1218B~S1220Bの処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生してステップS1217Bの入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第2保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
なお、第2始動口スイッチ通過処理においても、ステップS1215Aと同様の処理を行い、時短状態であればステップS1217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい。すなわち、通常状態(低ベース状態)である場合にのみステップS1217Bの入賞時演出処理を実行して、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
また、第2始動口スイッチ通過処理においても、ステップS1216Aと同様の処理を行い、大当り遊技中であればステップS1217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい。また、第2始動口スイッチ通過処理において、ステップS1217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい(すなわち、第2特別図柄に対しては入賞時判定処理を実行しないようにしてもよい)。
図22は、ステップS1217A,S1217Bの入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS1214A,S1214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、先読み予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS1214A,S1214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。なお、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS1214A,S1214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217Aの入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1217Bの入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU56は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS224)。
次いで、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS225)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS225において、遊技状態が確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否か(具体的には、確変フラグや時短フラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU56は、ステップS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図16および図17に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU56は、遊技状態が確変状態や時短状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1~219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220~251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「09(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値79、89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1~79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値89以下である場合(すなわち、80~89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90~99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100~169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170~199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200~214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215~229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230~251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値79以下であるか否かを判定した後に、閾値89以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1~79の範囲内となることはなく、80~89の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に229、214、199、169、99、89および79と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態(低確率/低ベース状態)における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少なくとも「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が共通化されているのであるから、「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定することができる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU56は、「小当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS227)。
次いで、CPU56は、小当り用の閾値を設定する(ステップS228)。なお、この実施の形態では、CPU56は、閾値251を設定するものとし、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1~251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定するものとする(図17参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「18(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS1214A,S1214Bで抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS229)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217Aの入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1217Bの入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。この場合、「通常大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「通常大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「03(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU56は、ステップS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS231)。
例えば、CPU56は、「通常大当り」と判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1~74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75~149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150~251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「確変大当り」と判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1~38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39~79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80~251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1~100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「16(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101~251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「17(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
次いで、CPU56は、ステップS226,S228,S231で設定した閾値と、ステップS1214A,S1214Bで抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS232)。
なお、ステップS226,S228,S231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図9、図10参照)を設定するようにし、ステップS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップS233)。具体的には、CPU56は、ステップS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図16および図17に示すような「00(H)」~「0B(H)」、「10(H)」~「18(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りまたは小当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、具体的にいずれの変動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、後述する先読み予告演出を実行するようにしてもよい。
図23および図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、CPU56は、最後に実行した変動表示を終了してから30秒が経過したか否かを確認する(ステップS51A)。なお、最後に実行した変動表示を終了してから30秒が経過したか否かは、例えば、最初にステップS51でYと判定したときに所定のタイマに30秒に相当する値をセットし、そのタイマがタイムアウトしたか否かを確認することにより判定できる。30秒を経過していれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51B)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Bで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。また、この実施の形態では、最後に実行した変動表示を終了してから30秒経過後に客待ちデモ指定コマンドを送信して、客待ちデモンストレーション表示を開始する場合を示しているが、30秒にかぎらず、例えば、1分経過後から客待ちデモンストレーション表示を開始するものであってもよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52~S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
なお、この実施の形態で示したように第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合、図22に示した入賞時演出処理において、大当り判定用乱数(ランダムR)の値を、低確率状態における大当り判定値と比較する処理のみを実行するようにし、確変状態(高確率状態)における大当り判定値とは比較しないようにしてもよい(具体的には、ステップS220の処理のみを実行し、ステップS221,S222の処理は行わないようにしてもよい)。そのように構成すれば、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合に、入賞時判定における大当りの判定結果と実際の変動開始時における大当りの決定結果との間にズレが生じることを防止することができる。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2~8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m-1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1~8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグのみがセットされ、確変フラグがセットされていない場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)の順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)が送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300~S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS1214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS1214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、次の大当りが発生したときにリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS1214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS1214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「-」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図25は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A~132C(図9(A)~(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS100に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図9(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS100に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、この実施の形態では、通常大当りにもとづく大当り遊技終了時に時短状態に移行されるときに時短フラグがセットされるとともに、確変大当りにもとづく大当り遊技終了時にも確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行されることから時短フラグがセットされる。従って、ステップS95でYと判定された場合には、通常大当りにもとづく大当り遊技終了後に時短状態にのみ制御されているときに加えて、確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に確変状態とともに時短状態に制御されているときがある。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、すなわち、遊技状態が通常状態であれば、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS96のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS100に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS96のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS100に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、すなわち、遊技状態が確変状態または時短状態であれば、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図10(C)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS100に移行する。
この実施の形態では、ステップS95~S99の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が確変状態や時短状態である場合には、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS100の処理で変動パターン種別として非リーチCA2-3が決定される場合があり、非リーチCA2-3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS102の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1-2が決定される(図12参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、確変状態や時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97、S98またはS99の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS100)。
次いで、CPU56は、ステップS100の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS101)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS101の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS104)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS105)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS106)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95~S100の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示す非リーチCA2-1~非リーチCA2-3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示すノーマルCA2-4~ノーマルCA2-6、スーパーCA2-7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CPU56は、例えば、入賞時演出処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられた判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチとなるか否かをあらかじめ判定するようにしてもよい。なお、予告演出の実行割合が低下してしまうことを考慮すると、この実施の形態で示したように、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理を行うことなく、変動パターン種別によって「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かを事前判定して先読み予告演出を行うように構成することが好ましい。
図26は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定~表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が「通常大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、「通常大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、「確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、「通常大当り」および「確変大当り」のいずれでもないときには(すなわち、「突然確変大当り」であるときには)、CPU56は、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS1121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS1122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS1121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグや、時短状態であることを示す時短フラグ、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタをリセットし(ステップS132)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が「通常大当り」である場合には大当り開始1指定コマンド(コマンドA001(H))を送信する。また、大当りの種別が「確変大当り」である場合には大当り開始2指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する。また、大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA003(H))を送信する。なお、大当りの種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、「通常大当り」や「確変大当り」の場合には15回。「突然確変大当り」の場合には2回。)をセットする(ステップS135)。また、大当り遊技における1ラウンドあたりのラウンド時間もセットされる。具体的には、突然確変大当りの場合には、ラウンド時間として0.1秒がセットされ、通常大当りや確変大当りの場合には、ラウンド時間として29秒がセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS136)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS137)。時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU56は、時短回数カウンタの値を-1する(ステップS138)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS139)、時短フラグをリセットする(ステップS140)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS141)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA003(H))を送信する(ステップS142)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS143)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS144)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS145)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS141のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS146)。
図29は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、「通常大当り」であった場合には大当り終了1指定コマンド(コマンドA301(H))を送信し、「確変大当り」であった場合には大当り終了2指定コマンド(コマンドA302(H))を送信し、「突然確変大当り」であった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA303(H))を送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、今回終了する大当り遊技が通常大当りにもとづくものであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、通常大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。通常大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であれば(ステップS166のY)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数カウンタに所定回数(本例では100回)をセットする(ステップS168)。
通常大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合でなければ(すなわち、確変大当りまたは突然確変大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であれば)、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS169)とともに、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS170)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
なお、この実施の形態では、以上の処理が実行されることによって、確変状態に制御される場合には時短状態にも制御されることから、遊技状態として、通常状態(低確率/低ベース状態)、時短状態(低確率/高ベース状態)、および確変状態(高確率/高ベース状態)の3つの状態があることになる。
図30は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図31は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図32は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1~12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0~11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13および図14参照)であるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図33~図35は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド~表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001~A002(H))であれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。この場合、例えば、大当り開始1指定コマンドを受信した場合であれば、大当り開始1指定コマンド受信フラグをセットし、大当り開始2指定コマンドを受信した場合であれば、大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA003(H))であれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(コマンドA301~A302(H))であれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。この場合、例えば、大当り終了1指定コマンドを受信した場合であれば、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットし、大当り終了2指定コマンドを受信した場合であれば、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA303(H))であれば(ステップS627)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている図柄指定コマンド格納領域に一時格納する(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている変動カテゴリコマンド格納領域に一時格納する(ステップS654)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU101は、RAMに形成されている第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS656)。また、演出制御用CPU101は、図柄指定コマンドに一時格納されている図柄指定コマンドと、変動カテゴリコマンド格納領域に一時格納されている変動カテゴリコマンドと、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドとを、RAMに形成されている第1始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS657)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS658)、演出制御用CPU101は、RAMに形成されている第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS659)。また、演出制御用CPU101は、図柄指定コマンドに一時格納されている図柄指定コマンドと、変動カテゴリコマンド格納領域に一時格納されている変動カテゴリコマンドと、受信した第2保留記憶数加算指定コマンドとを、RAMに形成されている第2始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS660)。
図36は、始動入賞時コマンド格納領域およびアクティブ表示用格納領域の具体例を示す説明図である。このうち、図36(A)は、第1始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示し、図36(B)は、第2始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示し、図36(C)は、アクティブ表示用格納領域の具体例を示している。図36(A)に示すように、第1始動入賞時コマンド格納領域には、第1保留記憶数の最大値(この例では4)に対応した領域(格納領域1~4)が確保されている。また、第2始動入賞時コマンド格納領域には、第2保留記憶数の最大値(この例では4)に対応した領域(格納領域1~4)が確保されている。この実施の形態では、図20の第1始動口スイッチ通過処理のステップS1218A~S1220Aおよび第2始動口スイッチ通過処理のステップS1218B~S1220Bで示したように、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)の3つのコマンドがセットで送信される。そのため、図36に示すように、第1始動入賞時コマンド格納領域および第2始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1~4には、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
この実施の形態では、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンドの順にコマンド送信が行われるので、演出制御用CPU101は、コマンド解析処理において、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを受信したときに、それぞれ図柄指定コマンド格納領域および変動カテゴリコマンド格納領域に一時格納する。そして、保留記憶数加算指定コマンドを受信すると、第1保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合であれば第1保留記憶が1増加した場合であることが分かり、第2保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合であれば第2保留記憶が1増加した場合であることが分かるので、第1保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合であれば一時格納した図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドとともに第1保留記憶数加算指定コマンドを第1始動入賞時コマンド格納領域に格納し、第2保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合であれば一時格納した図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドとともに第2保留記憶数加算指定コマンドを第2始動入賞時コマンド格納領域に格納する(なお、図36では、第1始動入賞時コマンド格納領域の格納領域1~4の全ての格納領域にコマンドが格納され、第2始動入賞時コマンド格納領域の格納領域1~4のうちの格納領域1のみにコマンドが格納されている例が示されている)。
なお、図36に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで後述するステップS664,S668で順次削除される。この場合、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示を優先実行するので、まず、図36(B)に示す第2始動入賞時コマンド格納領域の格納領域1の記憶内容が削除される。次いで、新たに第2保留記憶が発生しなければ、第1保留記憶のみが記憶されている状態となるので、次に演出図柄の変動表示を開始するタイミングで図36(A)に示す第1始動入賞時コマンド格納領域の1つ目の格納領域1に格納されているものから削除され、第1始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。例えば、図36(A)に示す格納状態において新たな演出図柄の変動表示が開始された場合には、格納領域1に格納されている各コマンドが削除され、格納領域2に格納されている各コマンドが格納領域1にシフトされ、格納領域3に格納されている各コマンドが格納領域2にシフトされ、格納領域4に格納されている各コマンドが格納領域3にシフトされる。
また、この実施の形態では、始動入賞の発生時に受信する図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンドを、包括的に表現する場合に、始動入賞時のコマンドともいう。また、これら始動入賞時のコマンドのうち、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを認識可能な情報を指定するコマンドである保留記憶数加算指定コマンドを、包括的に表現する場合に、保留記憶情報ともいう。また、始動入賞時の入賞時演出処理(図22参照)で判定される大当りや小当りとなるか否か、大当り種別の判定結果、変動パターン種別の判定結果を示すコマンドである図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを、包括的に表現する場合に、入賞時判定結果指定コマンドや判定結果情報ともいう。
また、第1始動入賞時コマンド格納領域、第2始動入賞時コマンド格納領域およびアクティブ表示用格納領域には、特定表示(保留表示、アクティブ表示)の表示態様に関する情報が格納される。具体的には、「表示態様パターン」と「変化タイミング」と「動作頻度」とが格納される。
「表示態様パターン」とは、特定表示の表示態様の変化パターンであり、Pt1~Pt4のいずれかが格納される。Pt1とは白色から変化しない表示態様パターンであり、Pt2とは白色から青色に変化する表示態様パターンであり、Pt3とは白色から青色に変化した後にさらに赤色に変化する表示態様パターンであり、Pt4とは白色から赤色に変化する表示態様パターンである。なお、表示態様の変化回数については1回または2回に限るものではなく、表示態様が3回以上変化可能な表示態様パターンが設けられていてもよい。また、白色以外の表示態様から開始される表示態様パターン(例えば、青色や赤色にて表示が開始される表示態様パターン)が設けられていてもよい。
「変化タイミング」とは、特定表示の表示態様が変化するタイミングであり、表示態様が変化する表示態様パターン(Pt1以外の表示態様パターン)である場合に格納される。具体的には、アクティブ表示として表示しているタイミングであることを示す「アクティブ」と、1個目の保留表示として表示しているタイミングであることを示す「1個目」と、2個目の保留表示として表示しているタイミングであることを示す「2個目」と、3個目の保留表示として表示しているタイミングであることを示す「3個目」とのいずれかが格納される。
「動作頻度」とは、保留表示の表示位置(進出位置、退避位置)を切り替える頻度のことであり、切り替える頻度が高い「高頻度」と、切り替える頻度が低い「低頻度」とのいずれかが格納される。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS662)。次いで、演出制御用CPU101は、高ベース状態であることを示す高ベース状態フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS663A)、セットされている場合にはステップS664へ移行する。セットされていない場合には、第1保留表示およびアクティブ表示を更新する(ステップS663B)。具体的には、アクティブ表示部18dにおけるアクティブ表示を消去し、第1保留表示を1つずつシフト(例えば、保留記憶表示部18cの1つ目の第1保留表示をアクティブ表示部18dにシフトし、保留記憶表示部18c2つ目~4つ目の第1保留表示が点灯表示されていた場合には、2つ目に表示されていた第1保留表示を1つ目の表示領域にシフトし、3つ目に表示されていた第1保留表示を2つ目の表示領域にシフトし、4つ目に表示されていた第1保留表示を3つ目の表示領域にシフト)する。
次いで、演出制御用CPU101は、アクティブ用格納領域を更新する(ステップS663C)。具体的には、第1始動入賞時コマンド格納領域の1つ目の格納領域に格納されている表示態様パターン、変化タイミング、および動作頻度に関する情報をアクティブ用格納領域に格納する。
次いで、演出制御用CPU101は、第1始動入賞時コマンド格納領域の1つ目の格納領域に格納されている始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンド)および特定表示の表示態様に関する情報(表示態様パターン、変化タイミング、および動作頻度)を削除し、第1始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする(ステップS664)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS665)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS666)。次いで、演出制御用CPU101は、高ベース状態フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS667A)、セットされていない場合にはステップS668へ移行する。セットされている場合には、第2保留表示を更新する(ステップS667B)。具体的には、アクティブ表示部18dにおけるアクティブ表示を消去し、第2保留表示を1つずつシフト(例えば、保留記憶表示部18cの1つ目の第2保留表示をアクティブ表示部18dにシフトし、保留記憶表示部18c2つ目~4つ目の第2保留表示が点灯表示されていた場合には、2つ目に表示されていた第2保留表示を1つ目の表示領域にシフトし、3つ目に表示されていた第2保留表示を2つ目の表示領域にシフトし、4つ目に表示されていた第2保留表示を3つ目の表示領域にシフト)する。
次いで、演出制御用CPU101は、アクティブ用格納領域を更新する(ステップS667C)。具体的には、第2始動入賞時コマンド格納領域の1つ目の格納領域に格納されている表示態様パターン、変化タイミング、および動作頻度に関する情報をアクティブ用格納領域に格納する。
次いで、演出制御用CPU101は、第2始動入賞時コマンド格納領域の1つ目の格納領域に格納されている始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンド)および特定表示の表示態様に関する情報(表示態様パターン、変化タイミング、および動作頻度)を削除し、第2始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする(ステップS668)。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS669)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9における背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の背景色の背景画面)に変更する(ステップS670)。従って、この実施の形態では、遊技状態が通常状態(低確率/低ベース状態)である場合には、通常状態に応じた背景画面が表示されることによって通常状態に応じた演出モード(以下、通常演出モードともいう)に制御される。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、高ベース状態フラグをリセットし(ステップS671A,S671B)、保留記憶表示部18cに表示する保留表示を第2保留表示から第1保留表示に切り替える(ステップS671C)。
受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS672)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9における背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の背景色の背景画面)に変更する(ステップS673)。従って、この実施の形態では、遊技状態が時短状態(低確率/高ベース状態)である場合には、時短状態に応じた背景画面が表示されることによって時短状態に応じた演出モード(以下、時短演出モードともいう)に制御される。また、演出制御用CPU101は、セットされていなければ時短状態フラグをセットし(ステップS674A,S674B)、保留記憶表示部18cに表示する保留表示を第1保留表示から第2保留表示に切り替える(ステップS674C)。
受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS676)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9における背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の背景色の背景画面)に変更する(ステップS677)。従って、この実施の形態では、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態)である場合には、確変状態に応じた背景画面が表示されることによって確変状態に応じた演出モード(以下、確変演出モードともいう)に制御される。また、演出制御用CPU101は、ステップS674Aへ移行する。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS679)。例えば、受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば、客待ちデモ指定コマンドを受信したことを示す客待ちデモ指定コマンド受信フラグをセットする。そして、ステップS611に移行する。
図37は、図31に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、保留表示の表示態様に関する制御を行う保留表示制御処理を実行する(ステップS800A)。以下、保留表示の表示態様を変化させる演出を「先読み予告演出」ということがある。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800~S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図38は、保留表示制御処理を示すフローチャートである。保留表示制御処理において、演出制御用CPU101は、新たな始動入賞が発生して新たに始動入賞時コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS3901)。具体的には、図36に示す第1始動入賞時コマンド格納領域または第2始動入賞時コマンド格納領域において新たなコマンドが格納されていれば、新たに始動入賞が発生して新たに始動入賞時コマンドを受信したと判定することができる。新たに始動入賞時コマンドを受信していなければ、そのまま保留表示制御処理を終了する。
新たに始動入賞時のコマンドを受信していれば、高ベース状態フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3902)、セットされていない場合(低ベース状態である場合)、新たな保留記憶が第1保留記憶であるか否かを判定する(ステップS3903)。具体的には、新たな始動入賞時コマンドを格納した格納領域が第1始動入賞時コマンド格納領域である場合には、新たな保留記憶が第1保留記憶であると判定する。第2保留記憶であれば、そのまま保留表示制御処理を終了する。
第1保留記憶であれば、全ての第1保留表示の表示態様パターンがPt1であるか否かを判定する(ステップS3904)。具体的に、図36(A)に示した第1始動入賞時格納領域にPt1以外の表示態様パターンが格納されている場合には、全ての第1保留表示の表示態様パターンがPt1ではないと判定し、第1始動入賞時格納領域にPt1以外の表示態様パターンが格納されていない場合には、全ての第1保留表示の表示態様パターンがPt1であると判定する。Pt1でない表示態様パターンの第1保留表示が存在する場合には、新たな第1保留表示の表示態様パターンをPt1に決定する一方(ステップS3905)、Pt1でない表示態様パターンの第1保留表示が存在しない場合には、新たな第1保留表示の表示態様パターンを決定するための表示態様パターン決定抽選を行う(ステップS3906)。具体的に、図39に示す表示態様パターン決定抽選テーブルを用いて、表示態様パターン決定抽選を行う。
図39は、表示態様パターン決定抽選テーブルを示す説明図である。図39に示す表示態様パターン決定抽選テーブルでは、入賞時判定結果(確変大当りまたは通常大当り、突然確変大当り(突確大当り)または小当り、スーパーリーチはずれ、その他)に応じて表示態様パターン(Pt1~Pt4)に対応する判定値が割り当てられているが、図39に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、表示態様パターン決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
図39(A)は、保留記憶数が1である場合に用いられる第1表示態様パターン決定抽選テーブルであり、図39(B)は、保留記憶数が2以上である場合に用いられる第1表示態様パターン決定抽選テーブルである。なお、ここで「保留記憶数」とは、新たに発生した保留記憶が第1保留記憶である場合(すなわち、ステップS3906の表示態様パターン決定抽選が実行される場合)には第1保留記憶数のことであり、新たに発生した保留記憶が第2保留記憶である場合(すなわち、ステップS3924の表示態様パターン決定抽選が実行される場合)には第2保留記憶数のことである。
まず、図39(A)に示す第1表示態様パターン決定抽選テーブルについて説明する。例えば、入賞時判定結果が確変大当りまたは通常大当りである場合(図柄指定コマンドがC401(H)またはC402(H)である場合)、Pt1が20%の割合で、Pt2が30%の割合で、Pt4が50%の割合で決定される。
例えば、入賞時判定結果が突然確変大当りまたは小当りである場合(図柄指定コマンドがC403(H)またはC404(H)である場合)、Pt1が25%の割合で、Pt2が35%の割合で、Pt4が40%の割合で決定される。
例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(図柄指定コマンドがC400(H)であり、変動カテゴリコマンドがC607(H)またはC609(H)である場合)、Pt1が50%の割合で、Pt2が30%の割合で、Pt4が20%の割合で決定される。
例えば、入賞時判定結果がその他である場合、Pt1が90%の割合で、Pt2が10%の割合で決定される。
このように、本実施の形態では1回の変動につき特定表示の表示態様を1回だけ変化可能であることとしたため、保留記憶数が1である場合には変化回数が2回であるPt3が選択されない構成である。なお、1回の変動中に特定表示の表示態様が複数回変化可能である構成とすれば、保留記憶数が1である場合であってもPt3を選択可能としてもよい。
次に、図39(B)に示す第2表示態様パターン決定抽選テーブルについて説明する。例えば、入賞時判定結果が確変大当りまたは通常大当りである場合(図柄指定コマンドがC401(H)またはC402(H)である場合)、Pt1が10%の割合で、Pt2が20%の割合で、Pt3が30%の割合で、Pt4が40%の割合で決定される。
例えば、入賞時判定結果が突然確変大当りまたは小当りである場合(図柄指定コマンドがC403(H)またはC404(H)である場合)、Pt1が15%の割合で、Pt2が20%の割合で、Pt3が30%の割合で、Pt4が35%の割合で決定される。
例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(図柄指定コマンドがC400(H)であり、変動カテゴリコマンドがC607(H)またはC609(H)である場合)、Pt1が40%の割合で、Pt2が30%の割合で、Pt3が20%の割合で、Pt4が10%の割合で決定される。
例えば、入賞時判定結果がその他である場合、Pt1が90%の割合で、Pt2が10%の割合で決定される。
これにより、表示態様パターン毎の期待度はPt1<Pt2<Pt3<Pt4となっている。また、保留表示の表示態様が示す期待度は白色<青色<赤色となっている。なお、大当りとなるとき、または特定の大当りとなるときにのみ選択され得る表示態様パターンが設けられていることとしてもよい。また、該表示態様パターンにおいてのみ変化され得る表示態様(例えば、レインボー)が設けられていることとしてもよい。
なお、本実施の形態では、入賞時判定結果が確変大当りである場合と通常大当りである場合とで同じ割合にて表示態様パターンを決定することとしたが、それぞれ異なる割合にて表示態様パターンを決定することとしてもよい。同様に、入賞時判定結果が突然確変大当りである場合と小当りである場合とで、それぞれ異なる割合にて表示態様パターンを決定することとしてもよい。
また、より細かい条件によって表示態様パターンを決定する割合が異なることとしてもよい。例えば、変動カテゴリコマンドが示すリーチ演出の種類、擬似連の有無、または擬似連回数などにもとづいて異なる割合にて表示態様パターンを決定することとしてもよい。
ステップS3905またはステップS3906の後、演出制御用CPU101は、Pt1以外の表示態様パターンが決定された場合には、特定表示の表示態様の変化タイミングを決定するための変化タイミング決定抽選を実行する(ステップS3907のN,S3908)。具体的に、図40に示す変化タイミング決定抽選テーブルを用いて、変化タイミング決定抽選を行う。
図40は、変化タイミング決定抽選テーブルを示す説明図である。図40に示す変化タイミング決定抽選テーブルでは、入賞時判定結果(確変大当りまたは通常大当り、突然確変大当り(突確大当り)または小当り、スーパーリーチはずれ、その他)および保留記憶数(1~4)に応じて変化タイミング(アクティブ、1個目、2個目、3個目)に対応する判定値が割り当てられているが、図40に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、変化タイミング決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
なお、ここで「保留記憶数」とは、新たに発生した保留記憶が第1保留記憶である場合(すなわち、ステップS3908の変化タイミング決定抽選が実行される場合)には第1保留記憶数のことであり、新たに発生した保留記憶が第2保留記憶である場合(すなわち、ステップS3926の変化タイミング決定抽選が実行される場合)には第2保留記憶数のことである。
図40(A)は、変化回数が1である場合(すなわち、表示態様パターンがPt2またはPt4である場合)に用いられる第1変化タイミング決定抽選テーブルであり、図40(B)は、変化回数が2である場合(すなわち、表示態様パターンがPt3である場合)に用いられる第2変化タイミング決定抽選テーブルである。
まず、図40(A)に示す第1変化タイミング決定抽選テーブルについて説明する。例えば、保留記憶数が「4」であり、入賞時判定結果が確変大当りまたは通常大当りである場合(図柄指定コマンドがC401(H)またはC402(H)である場合)、「3個目」が40%の割合で、「2個目」が30%の割合で、「1個目」が40%の割合で、「アクティブ」が10%の割合で決定される。
例えば、保留記憶数が「4」であり、入賞時判定結果が突然確変大当りまたは小当りである場合(図柄指定コマンドがC403(H)またはC404(H)である場合)、「3個目」が37%の割合で、「2個目」が33%の割合で、「1個目」が17%の割合で、「アクティブ」が13%の割合で決定される。
例えば、保留記憶数が「4」であり、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(図柄指定コマンドがC400(H)であり、変動カテゴリコマンドがC607(H)またはC609(H)である場合)、「3個目」が13%の割合で、「2個目」が17%の割合で、「1個目」が33%の割合で、「アクティブ」が37%の割合で決定される。
例えば、保留記憶数が「4」であり、入賞時判定結果がその他である場合、「3個目」が10%の割合で、「2個目」が20%の割合で、「1個目」が30%の割合で、「アクティブ」が40%の割合で決定される。
また、例えば、保留記憶数が「3」であり、入賞時判定結果が確変大当りまたは通常大当りである場合(図柄指定コマンドがC401(H)またはC402(H)である場合)、「2個目」が50%の割合で、「1個目」が30%の割合で、「アクティブ」が20%の割合で決定される。
例えば、保留記憶数が「3」であり、入賞時判定結果が突然確変大当りまたは小当りである場合(図柄指定コマンドがC403(H)またはC404(H)である場合)、「2個目」が40%の割合で、「1個目」が35%の割合で、「アクティブ」が25%の割合で決定される。
例えば、保留記憶数が「3」であり、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(図柄指定コマンドがC400(H)であり、変動カテゴリコマンドがC607(H)またはC609(H)である場合)、「2個目」が25%の割合で、「1個目」が35%の割合で、「アクティブ」が40%の割合で決定される。
例えば、保留記憶数が「3」であり、入賞時判定結果がその他である場合、「2個目」が20%の割合で、「1個目」が30%の割合で、「アクティブ」が50%の割合で決定される。
また、例えば、保留記憶数が「2」であり、入賞時判定結果が確変大当りまたは通常大当りである場合(図柄指定コマンドがC401(H)またはC402(H)である場合)、「1個目」が70%の割合で、「アクティブ」が30%の割合で決定される。
例えば、保留記憶数が「2」であり、入賞時判定結果が突然確変大当りまたは小当りである場合(図柄指定コマンドがC403(H)またはC404(H)である場合)、「1個目」が60%の割合で、「アクティブ」が40%の割合で決定される。
例えば、保留記憶数が「2」であり、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(図柄指定コマンドがC400(H)であり、変動カテゴリコマンドがC607(H)またはC609(H)である場合)、「1個目」が40%の割合で、「アクティブ」が60%の割合で決定される。
例えば、保留記憶数が「2」であり、入賞時判定結果がその他である場合、「1個目」が30%の割合で、「アクティブ」が70%の割合で決定される。
また、例えば、保留記憶数が「1」である場合、「アクティブ」が100%の割合で決定される。
次に、図40(B)に示す第2変化タイミング決定抽選テーブルについて説明する。例えば、保留記憶数が「4」であり、入賞時判定結果が確変大当りまたは通常大当りである場合(図柄指定コマンドがC401(H)またはC402(H)である場合)、「3個目」および「2個目」の組み合わせが30%の割合で、「3個目」および「1個目」の組み合わせが25%の割合で、「3個目」および「アクティブ」の組み合わせが20%の割合で、「2個目」および「1個目」の組み合わせが13%の割合で、「2個目」および「アクティブ」の組み合わせが7%の割合で、「1個目」および「アクティブ」の組み合わせが5%の割合で、決定される。
例えば、保留記憶数が「4」であり、入賞時判定結果が突然確変大当りまたは小当りである場合(図柄指定コマンドがC403(H)またはC404(H)である場合)、「3個目」および「2個目」の組み合わせが20%の割合で、「3個目」および「1個目」の組み合わせが25%の割合で、「3個目」および「アクティブ」の組み合わせが25%の割合で、「2個目」および「1個目」の組み合わせが15%の割合で、「2個目」および「アクティブ」の組み合わせが10%の割合で、「1個目」および「アクティブ」の組み合わせが5%の割合で、決定される。
例えば、保留記憶数が「4」であり、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(図柄指定コマンドがC400(H)であり、変動カテゴリコマンドがC607(H)またはC609(H)である場合)、「3個目」および「2個目」の組み合わせが5%の割合で、「3個目」および「1個目」の組み合わせが10%の割合で、「3個目」および「アクティブ」の組み合わせが15%の割合で、「2個目」および「1個目」の組み合わせが25%の割合で、「2個目」および「アクティブ」の組み合わせが25%の割合で、「1個目」および「アクティブ」の組み合わせが20%の割合で、決定される。
例えば、保留記憶数が「4」であり、入賞時判定結果がその他である場合、「3個目」および「2個目」の組み合わせが5%の割合で、「3個目」および「1個目」の組み合わせが7%の割合で、「3個目」および「アクティブ」の組み合わせが13%の割合で、「2個目」および「1個目」の組み合わせが20%の割合で、「2個目」および「アクティブ」の組み合わせが25%の割合で、「1個目」および「アクティブ」の組み合わせが30%の割合で、決定される。
また、例えば、保留記憶数が「3」であり、入賞時判定結果が確変大当りまたは通常大当りである場合(図柄指定コマンドがC401(H)またはC402(H)である場合)、「2個目」および「1個目」の組み合わせが50%の割合で、「2個目」および「アクティブ」の組み合わせが30%の割合で、「1個目」および「アクティブ」の組み合わせが20%の割合で、決定される。
例えば、保留記憶数が「3」であり、入賞時判定結果が突然確変大当りまたは小当りである場合(図柄指定コマンドがC403(H)またはC404(H)である場合)、「2個目」および「1個目」の組み合わせが40%の割合で、「2個目」および「アクティブ」の組み合わせが35%の割合で、「1個目」および「アクティブ」の組み合わせが25%の割合で、決定される。
例えば、保留記憶数が「3」であり、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(図柄指定コマンドがC400(H)であり、変動カテゴリコマンドがC607(H)またはC609(H)である場合)、「2個目」および「1個目」の組み合わせが25%の割合で、「2個目」および「アクティブ」の組み合わせが35%の割合で、「1個目」および「アクティブ」の組み合わせが40%の割合で、決定される。
例えば、保留記憶数が「3」であり、入賞時判定結果がその他である場合、「2個目」および「1個目」の組み合わせが20%の割合で、「2個目」および「アクティブ」の組み合わせが30%の割合で、「1個目」および「アクティブ」の組み合わせが50%の割合で、決定される。
また、例えば、保留記憶数が「2」である場合、「1個目」および「アクティブ」の組み合わせが100%の割合で決定される。
このように、本実施の形態では、保留表示が開始されてから早いタイミングで表示態様が変化するほど大当りに対する信頼度が高い構成になっているが、これに限るものではなく、例えば、逆に保留表示が開始されてから早いタイミングで表示態様が変化するほど大当りに対する信頼度が低い構成であってもよい。
なお、本実施の形態では、図40に示した変化タイミング決定テーブルを用いて変化タイミングを決定することとしたが、いずれの表示態様に変化するかにもとづいて異なる割合にて変化タイミングが決定されることとしてもよい。例えば、赤色に変化する場合には青色に変化する場合よりも高い割合で遅いタイミング(例えば、「アクティブ」)を変化タイミングとして決定することとしてもよい。
なお、本実施の形態では、入賞時判定結果が確変大当りである場合と通常大当りである場合とで同じ割合にて変化タイミングを決定することとしたが、それぞれ異なる割合にて変化タイミングを決定することとしてもよい。同様に、入賞時判定結果が突然確変大当りである場合と小当りである場合とで、それぞれ異なる割合にて変化タイミングを決定することとしてもよい。
また、より細かい条件によって変化タイミングを決定する割合が異なることとしてもよい。例えば、変動カテゴリコマンドが示すリーチ演出の種類、擬似連の有無、または擬似連回数などにもとづいて異なる割合にて変化タイミングを決定することとしてもよい。
ステップS3907のYまたはステップS3908の実行後、演出制御用CPU101は、決定結果(表示態様パターンおよび変化タイミング)を第1始動入賞時コマンド格納領域に格納し(ステップS3909)、動作頻度として低頻度を格納する(ステップS3910)。そして、白色にて新たな第1保留表示を開始する(ステップS3911)。
ステップS3902において高ベース状態フラグがセットされている場合、新たな保留記憶が第2保留記憶であるか否かを判定する(ステップS3921)。具体的には、新たな始動入賞時コマンドを格納した格納領域が第2始動入賞時コマンド格納領域である場合には、新たな保留記憶が第2保留記憶であると判定する。第1保留記憶である場合にはそのまま保留表示制御処理を終了する。
第2保留記憶であれば、全ての第2保留表示の表示態様パターンがPt1であるか否かを判定する(ステップS3922)。具体的に、図36(B)に示した第2始動入賞時格納領域にPt1以外の表示態様パターンが格納されている場合には、全ての第2保留表示の表示態様パターンがPt1ではないと判定し、第2始動入賞時格納領域にPt1以外の表示態様パターンが格納されていない場合には、全ての第2保留表示の表示態様パターンがPt1であると判定する。Pt1でない表示態様パターンの第2保留表示が存在する場合には、新たな第2保留表示の表示態様パターンをPt1に決定する一方(ステップS3923)、Pt1でない表示態様パターンの第2保留表示が存在しない場合には、新たな第2保留表示の表示態様パターンを決定するための表示態様パターン決定抽選を行う(ステップS3924)。具体的に、図39に示した表示態様パターン決定抽選テーブルを用いて、表示態様パターン決定抽選を行う。
ステップS3923またはステップS3924の後、演出制御用CPU101は、Pt1以外の表示態様パターンが決定された場合には、変化タイミングを決定するための変化タイミング決定抽選を実行する(ステップS3925のN,S3926)。具体的に、図40に示した変化タイミング決定抽選テーブルを用いて、変化タイミング決定抽選を行う。
ステップS3925のYまたはステップS3926の実行後、演出制御用CPU101は、決定結果(表示態様パターンおよび変化タイミング)を第2始動入賞時コマンド格納領域に格納し(ステップS3927)、動作頻度として低頻度を格納する(ステップS3928)。そして、白色にて新たな第2保留表示を開始する(ステップS3929)。
図41は、図37に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図41に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図42は、図37に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8002において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。また、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップS8002において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図43は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図43に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、この実施の形態では、確変大当りとなる場合には左中右が奇数図柄で揃った状態で停止表示されることから、奇数図柄は確変大当りとなることを想起させる。そのように確変大当りとなることを想起させる図柄を確変図柄という。一方、この実施の形態では、通常大当りとなる場合には左中右が偶数図柄で揃った状態で停止表示されることから、偶数図柄は確変大当りとならない(通常大当りとなる)ことを想起させる。そのように確変大当りとならないことを想起させる図柄を非確変図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置9において予告演出(先読み予告演出を除く予告演出。例えば、ステップアップ予告演出やキャラクタ予告演出、セリフ予告演出。)を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS8003)。
そして、演出制御用CPU101は、特定表示(保留表示、アクティブ表示)の動作頻度を決定するための動作頻度決定処理を実行する(ステップS8003A)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターン、予告演出を実行する場合にはその予告演出、および実行する場合にはその変化演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8004)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8005)。
図44は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図44に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。なお、演出制御用CPU101は、予告演出を実行することに決定されている場合には、ステップS8004において予告演出に対応したプロセステーブルを選択する。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8006)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8007)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8008)。
図45は、動作頻度決定処理を示すフローチャートである。動作頻度決定処理において、演出制御用CPU101は、開始する変動における変化演出の実行の有無、実行する場合の変化演出の種類および実行対象の特定表示を決定するための処理(ステップS4500~S4506)を実行した後に、各特定表示の動作頻度を決定するための処理(ステップS4507~S4511)を実行する。
まず、演出制御用CPU101は、赤色の特定表示が表示されているか否かを判定し(ステップS4500)、表示されている場合にはステップS4507へ移行する。このように、本実施の形態では、単一の特定表示しか表示態様が変化しない構成であるため、既に赤色の特定表示(最も信頼度の高い表示態様の特定表示)が表示されているときには、変化演出を実行しても更なる表示態様の変化が見込めないため、変化演出を実行し得ない構成とした。なお、更なる表示態様の変化が見込めない場合であっても変化演出を実行可能であることとしてもよいし、複数の特定表示の表示態様を変化可能な遊技機であれば、最も信頼度の高い表示態様の特定表示が表示されている場合であっても変化演出を実行可能であることとしてよい。
赤色の特定表示が表示されていない場合、演出制御用CPU101は、開始する変動における変化演出の実行の有無を決定するための変化演出実行抽選を実行する(ステップS4501)。具体的には、図46(A)に示す変化演出実行抽選テーブルを用いて、変化演出実行抽選を行う。
図46(A)は、変化演出実行抽選テーブルを示す説明図である。図46(A)に示す変化演出実行抽選テーブルでは、開始する変動における特定表示の変化予定の有無(当該変動における変化予定)に応じて変化演出の実行の有無および実行する場合の変化演出の種類(第1変化演出、第2変化演出)に対応する判定値が割り当てられているが、図46(A)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、変化演出実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
なお、開始する変動における特定表示の変化予定の有無については、図36に示した始動入賞時コマンド格納領域(開始する変動が第1保留記憶にもとづく変動である場合には第1始動入賞時コマンド格納領域、開始する変動が第2保留記憶にもとづく変動である場合には第2始動入賞時コマンド格納領域)にもとづいて判定される。この時点では変動が開始されることにもとづく始動入賞時コマンド格納領域の更新(ステップS664,S668)は行われていないため、開始しようとしている変動に関する情報は、始動入賞時コマンド格納領域の1つ目の格納領域に記憶されている。従って、1つ目の格納領域における変化タイミングとして「アクティブ」が格納されているか、2つ目の格納領域における変化タイミングとして「1個目」が格納されているか、3つ目の格納領域における変化タイミングとして「2個目」が格納されているか、4つ目の格納領域における変化タイミングとして「3個目」が格納されている場合に、変化予定があると判定される。
例えば、変化予定がある場合、第1変化演出を実行することが70%の割合で、第2変化演出を実行することが30%の割合で決定される。変化予定がない場合、第1変化演出を実行することが3%の割合で、第2変化演出を実行することが7%の割合で、変化演出を実行しないことが90%の割合で決定される。
このように、変化予定がある場合には必ずいずれかの変化演出が実行される。すなわち、変化演出が実行された場合に限り表示態様が変化可能である構成になっている。
また、このように、変化予定がある場合には第1変化演出の方が第2変化演出よりも高い割合で実行し、変化予定がない場合には第2変化演出の方が第1変化演出よりも高い割合で実行するよう構成されている。これにより、第1変化演出が実行される場合の方が、第2変化演出が実行される場合よりも高い割合で特定演出の表示態様が変化されるようになっている。従って、変化演出の種類によって特定表示の表示態様の変化の有無を示唆しているものである。
なお、本実施の形態では、変化演出の種類として第1変化演出と第2変化演出とを設けることとしたが、これに限るものではない。例えば、実行時には必ず特定表示の表示態様が変化する変化演出が設けられていることとしてもよい。
また、本実施の形態では、変化演出の種類を決定してから動作頻度を決定することとするが、これに限るものではない。例えば、変化演出の種類よりも先に特定表示の動作頻度を決定し、動作頻度にもとづいて変化演出の種類を決定する(例えば、低頻度であれば第2変化演出が選択されやすい)こととしてもよい。
ステップS4501の後、演出制御用CPU101は、変化演出を実行するか否かを判定し(ステップS4502)、実行しない場合にはステップS4507へ移行する。変化演出を実行する場合には、変化予定があるか否かを判定し(ステップS4503)、変化予定がない場合(すなわち、変化演出を実行するが表示態様は変化しない場合)、青色の特定表示が表示されているか否かを判定し(ステップS4503A)、表示されていない場合には、変化演出の実行対象の特定表示を決定するための実行対象決定抽選を実行する(ステップS4503B)。具体的に、図46(B)に示す実行対象決定抽選テーブルを用いて、実行対象決定抽選を行う。
図46(B)は、実行対象決定抽選テーブルを示す説明図である。図46(B)に示す実行対象決定抽選テーブルでは、保留記憶数に応じて変化演出の実行対象(アクティブ表示、1個目の保留表示、2個目の保留表示、3個目の保留表示)に対応する判定値が割り当てられているが、図46(B)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、実行対象決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
なお、ここで「保留記憶数」とは、開始する変動が第1保留記憶にもとづく変動である場合には第1保留記憶数のことであり、第2保留記憶にもとづく変動である場合には第2保留記憶数のことである。なお、この段階では、変動が開始されることにもとづく保留記憶数の減算(ステップS662,S666)は行われていない。
例えば、保留記憶数が「4」である場合、アクティブ表示を実行対象とすることが40%の割合で、1個目の保留表示を実行対象とすることが20%の割合で、2個目の保留表示を実行対象とすることが20%の割合で、3個目の保留表示を実行対象とすることが20%の割合で決定される。
例えば、保留記憶数が「3」である場合、アクティブ表示を実行対象とすることが60%の割合で、1個目の保留表示を実行対象とすることが20%の割合で、2個目の保留表示を実行対象とすることが20%の割合で決定される。
例えば、保留記憶数が「2」である場合、アクティブ表示を実行対象とすることが80%の割合で、1個目の保留表示を実行対象とすることが20%の割合で決定される。
例えば、保留記憶数が「1」である場合、アクティブ表示を実行対象とすることが100%の割合で決定される。
このように、本実施の形態では、アクティブ表示を実行対象としやすい構成とした。これにより、実行中の変動に対する期待感を遊技者に与えることができる。
なお、本実施の形態では、既に表示されている保留表示のみを変化演出の実行対象として決定し得る構成としたが、ここでは表示態様が変化しない変化演出(いわゆる、ガセ演出)の実行対象を決定するため、表示されていない保留表示を実行対象とし得るものであってもよい。例えば、保留記憶数が「3」である場合(すなわち、変化演出が実行されるときにアクティブ表示、1個目の保留表示、および2個目の保留表示しか表示されていない場合)であっても、3個目の保留表示を変化演出の実行対象として決定可能であり、3個目の保留表示が実行対象として決定された場合には3個目の保留表示の表示領域にて変化演出が行われる(第1変化演出であればハンマーが空振りし、第2変化演出であれば矢が通り過ぎる)こととしてもよい。
S4503Aにおいて、青色の特定表示が表示されている場合には、青色の特定表示を変化演出の実行対象として決定する(ステップS4504)。これにより、既に表示態様が青色に変化している特定表示の表示態様が更に変化することに対する期待感を遊技者に与えることができる。なお、既に表示態様が青色に変化している特定表示が表示されているときであっても、他の特定表示(白色の特定表示)を実行対象とする変化演出(表示態様が変化しない変化演出(いわゆる、ガセ演出))を実行することとしてもよい。しかしながら、既に青色に変化している特定表示を表示しているにもかかわらず他の特定表示を実行対象とするガセ演出を頻繁に実行しては、遊技者にストレスを与えてしまうことが考えられる。そこで、既に青色に変化している特定表示とは異なる特定表示を実行対象とするガセ演出を実行可能な構成であっても、既に青色に変化している特定表示を実行対象とする変化演出を高い割合で実行することが望ましい。
また、ステップS4503において、変化予定がある場合、変化予定である特定表示(アクティブ表示、保留表示)を変化演出の実行対象として決定する(ステップS4505)。なお、上述したように、この時点では、変動が開始されることにもとづく始動入賞時コマンド格納領域の更新(ステップS664,S668)は行われていないため、格納領域1に対応する特定表示が変化予定であれば「アクティブ」を、格納領域2に対応する特定表示が変化予定であれば「1個目」を、格納領域3に対応する特定表示が変化予定であれば「2個目」を、格納領域4に対応する特定表示が変化予定であれば「3個目」を、変化演出の実行対象として決定する。
ステップS4503B,S4504,S4505のいずれかを実行した後、演出制御用CPU101は、実行する変化演出の種類および実行対象の特定表示を設定する(ステップS4506)。ここで設定された内容の変化演出に応じたプロセステーブルがステップS8004において選択されてステップS8006や後述するステップS8105を実行することにより、変化演出が実行されることとなる。
次いで、演出制御用CPU101は、何個目の保留表示であるかを特定するための保留特定値K(すなわち、K=1であれば1個目の保留表示、K=2であれば2個目の保留表示、K=3であれば3個目の保留表示、K=4であれば4個目の保留表示)に「1」をセットし(ステップS4507)、各特定表示の動作頻度を決定するための動作頻度決定抽選を実行する。具体的に、図46(C)に示す動作頻度決定抽選テーブルを用いて、動作頻度決定抽選を行う。
図46(C)は、動作頻度決定抽選テーブルを示す説明図である。図46(C)に示す動作頻度決定抽選テーブルでは、特定表示の表示態様の変化予定の有無(K個目の保留表示の変化予定)および変化演出(K個目の保留表示への変化演出)に応じて動作頻度(高頻度、低頻度)に対応する判定値が割り当てられているが、図46(C)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、動作頻度決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
特定表示の表示態様の変化予定の有無については、図36に示した始動入賞時コマンド格納領域を参照して判定する。具体的に、保留特定数K=1であれば1つ目の格納領域における変動タイミングとして「アクティブ」が格納されているか、保留特定数K=2であれば2つ目の格納領域における変動タイミングとして「1個目」が格納されているか、保留特定数K=3であれば3つ目の格納領域における変動タイミングとして「2個目」が格納されているか、保留特定数K=4であれば4つ目の格納領域における変動タイミングとして「3個目」が格納されている場合に、変化予定があると判定する。
また、「変化演出」については、ステップS4506において設定された変化演出の種類と実行対象とにもとづいて判定される。例えば、保留特定数K=1であればアクティブ表示が実行対象として設定された場合、保留特定数K=2であれば1個目の保留表示が実行対象として設定された場合、保留特定数K=3であれば2個目の保留表示が実行対象として設定された場合、保留特定数K=4であれば3個目の保留表示が実行対象として設定された場合に、設定された種類の変化演出が実行されるものと判定される。
例えば、変化予定があり、第1変化演出を実行する場合には、低頻度が20%の割合で、高頻度が80%の割合で決定される。変化予定があり、第2変化演出を実行する場合には、低頻度が30%の割合で、高頻度が70%の割合で決定される。
また、例えば、変化予定がなく、第1変化演出を実行する場合には、低頻度が40%の割合で、高頻度が60%の割合で決定される。変化予定がなく、第2変化演出を実行する場合には、低頻度が45%の割合で、高頻度が55%の割合で決定される。変化予定がなく、変化演出を実行しない場合には、低頻度が90%の割合で、高頻度が10%の割合で決定される。
このように、変化演出の実行対象である特定表示の動作態様として、低頻度より高頻度が決定されやすい構成となっている。従って、動作態様が高頻度である特定表示は、低頻度である特定表示よりも変化演出の実行対象となりやすくなっている。
また、変化予定がある特定表示の方が、変化予定がない特定表示よりも、動作頻度として高頻度が決定されやすい構成となっている。従って、動作頻度によって変化の有無が示唆されるようになっている。
なお、本実施の形態では、動作頻度として高頻度と低頻度とを設けることとしたが、変化演出が実行される場合にのみ選択されうる確定動作頻度が設けられていることとしてもよい。確定動作頻度が行われることにより、変化演出が実行されることが遊技者に報知されるものである。
また、本実施の形態では、上述したように、変化予定がある特定表示の方が、変化予定がない特定表示よりも高い割合で動作頻度として高頻度が選択されることとしたが、これに限るものではない。例えば、変化予定がある特定表示が表示されている場合には、変化予定がある特定表示が表示されていない場合と比較して、高い割合で動作頻度として高頻度が選択される(すなわち、変化予定がない特定表示であっても、他の特定表示として変化予定が有る特定表示が表示されている場合には、動作頻度として高頻度が選択されやすい)ことしてもよい。また、変化予定がある特定表示の近い位置に表示されている特定表示であるほど高い割合で高頻度が選択されることとしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、K個目の保留表示の動作態様を記憶する(ステップS4509)。例えば、K=1であれば1つ目の格納領域に、K=2であれば2つ目の格納領域に、K=3であれば3つ目の格納領域に、K=4であれば4つ目の格納領域に、動作態様として「高頻度」または「低頻度」を格納する。そして、保留特定数Kと保留記憶数(実行する変動が第1保留記憶にもとづく変動であれば第1保留記憶数、実行する変動が第2保留記憶にもとづく変動であれば第2保留記憶数)が同値であるか否かを判定し(ステップS4510)、同値でなければ保留特定数Kに1加算して(ステップS4511)、再びステップS4508へ移行する。このように、記憶されている全ての保留記憶に対する動作頻度を一つずつ決定するようになっている。保留特定数Kと保留記憶数が同値となったときに動作頻度決定処理を終了する。
なお、ステップS4508では、動作頻度に代えて、もしくは加えて、動作頻度以外の動作態様を決定することとしてもよい。例えば、特定表示として表示するモグラが飛び出す態様とするか回転する態様とするかを決定することとしてもよい。
図47は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
その後、演出制御用CPU101は、特定表示の表示位置を固定することを示す表示位置固定フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS4700A)、セットされている場合にはステップS4707へ移行する。表示位置固定フラグは、第1変化演出の実行中にセットされるフラグであり、すなわち、第1変化演出の実行中にはステップS4701~S4706の処理(特定表示の表示位置を変更するための処理)を実行しない構成となっている。
なお、本実施の形態では、第1変化演出の実行中には、全ての特定表示の表示位置の切り替えを制限する構成としたが、少なくとも第1変化演出の実行対象である特定表示の表示位置が切り替わることを制限するものであれば、他の特定表示の表示位置の切り替えについては制限しないものであってもよい。
ステップS4700Aにおいて表示位置固定フラグがセットされていない場合、演出制御用CPU101は、予め設定された表示位置変化タイミングであるか否かを判定する(ステップS4700B)。本実施の形態では、変動開始から偶数秒後を表示位置変化タイミングとしており、すなわち、2秒毎に表示位置が変化し得る構成となっている。なお、表示位置変化タイミングは、抽選によって決定されるものであってもよいし、変動パターン毎に決定されているものであってもよい。
表示位置変化タイミングである場合(ステップS4700BのY)、何個目の特定表示であるかを特定するための特定表示特定数R(R=1であれば1個目の特定表示(すなわち、アクティブ表示)、R=2であれば2個目の特定表示(すなわち、1個目の保留表示)、R=3であれば3個目の特定表示(すなわち、2個目の保留表示)、R=4であれば4個目の特定表示(すなわち、3個目の保留表示))に1をセットし(ステップS4701)、特定表示特定数Rにより特定される特定表示の表示位置を切り替えるか否かを決定するための表示位置切替抽選を実行する(ステップS4702)。具体的に、図48に示す表示位置切替抽選テーブルを用いて、表示位置切替抽選を行う。
図48は、表示位置切替抽選テーブルを示す説明図である。図48に示す表示位置切替抽選テーブルでは、動作頻度に応じて表示位置の切り替えの有無に対応する判定値が割り当てられているが、図48に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、表示位置切替抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する
例えば、動作頻度が高頻度である場合、表示位置の切り替えをすることが70%の割合で、表示位置の切り替えをしないことが30%の割合で決定される。また、例えば、動作頻度が低頻度である場合、表示位置の切り替えをすることが20%の割合で、表示位置の切り替えをしないことが80%の割合で決定される。
表示位置を切り替えることが決定された場合には(ステップS4703のY)、R個目の特定表示の表示位置が退避位置であれば進出位置に切り替え、進出位置であれば退避位置に切り替える(ステップS4704)。そして、特定表示特定数Rの値が保留記憶数(実行する変動が第1保留記憶にもとづく変動であれば第1保留記憶数、実行する変動が第2保留記憶にもとづく変動であれば第2保留記憶数)に1加算した値と同値であるか否かを判定し(ステップS4705)、同値でない場合には特定表示特定数Rに1加算して再びステップS4702へ移行する。このように、全ての特定表示の表示位置の切り替えの有無を一つずつ決定するようになっている。同値である場合には、ステップS4707へ移行する。
ステップS4707では、演出制御用CPU101は、第1変化演出の実行タイミングであれば(ステップS4707のY)、表示位置固定フラグをセットし(ステップS4707A)、変化演出の実行対象の特定表示の表示態様が変化予定であるか否かを判定する(ステップS4708)。変化予定である場合には、実行対象の特定表示の表示位置を進出位置に切り替える(ステップS4709)。また、変化予定でない場合には、実行対象の特定表示の表示位置を退避位置に切り替える(ステップS4710)。これにより、第1変化演出を実行する場合には、第1変化演出の実行対象の特定表示の表示位置が進出位置であれば表示態様が変化し、退避位置であれば表示態様が変化しないようになっている。
ステップS4711では、演出制御用CPU101は、変化演出の終了タイミングであれば(ステップS4711のY)、セットされていれば表示位置固定フラグをリセットし(ステップS4711A)、変化演出の実行対象の特定表示の表示態様が変化予定であるか否かを判定し(ステップS4712)、変化予定であれば実行対象の特定表示の表示態様を変化させる(ステップS4713)。なお、ステップS4713では、特定表示を変化演出の種類に応じた表示態様とした(例えば、第1変化演出を実行したときには無表情の表示態様から目を見開いて汗を流す表示態様に切り替えて表示する一方、第2変化演出を実行したときには無表情の表示態様から涙を流す表示態様に切り替えて表示する)後に、青色や赤色に変化するものである。なお、青色や赤色に変化させたときに、再び無表情の表示態様に切り替えることとする。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8111)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8112)。
図49は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS8302)。
その後、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域およびアクティブ表示用格納領域における動作頻度記憶領域をクリアする(ステップS5301)。このように、本実施の形態では、変動毎に動作頻度が更新されるようになっている。
また、演出制御用CPU101は、ステップS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、ステップS8311に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS8304)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS8305)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を実行する(ステップS8309)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS8311)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図41のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。ただし、例えば、図柄変動指定コマンドについては、演出制御プロセス処理と第4図柄プロセス処理との両方で参照されるので、この実施の形態で示すように、変動終了の際に演出図柄変動停止処理などにおいてリセットしたり、大当り終了の際に大当り終了演出処理においてリセットしたりすることが望ましい。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8312)。
図50および図51は、変化演出が実行されたときの演出表示装置9の表示例を示す説明図である。例えば、図50(A1)~(A3)は、表示位置が進出位置である保留表示を対象とする第1変化演出が実行された場合の表示例を示している。例えば、図50(A1)に示すように、特定表示としてアクティブ表示51と3つの保留表示52~54とが表示されており、いずれの特定表示の表示態様も白色である。また、各特定表示の表示位置は、1つ目の保留表示52のみが進出位置であり、他の特定表示(アクティブ表示51、保留表示53,54)は退避位置である。次いで、図50(A2)に示すように、表示位置が進出位置である1つ目の保留表示52を対象とする第1変化演出が実行される。このとき、ハンマーXで叩かれた1つ目の保留表示52は、目を見開いて汗を流す表示態様に切り替わる。そして、図50(A3)に示すように、第1変化演出が実行された1つ目の保留表示52の表示態様が白色から青色に変化する
また、例えば、図50(B1)~(B3)は、表示位置が退避位置である保留表示を対象とする第1変化演出が実行された場合の表示例を示している。例えば、図50(B1)に示すように、特定表示としてアクティブ表示51と3つの保留表示52~54とが表示されており、いずれの特定表示の表示態様も白色である。また、各特定表示の表示位置はいずれも退避位置である。次いで、図50(B2)に示すように、表示位置が退避位置である1つ目の保留表示52を対象とする第1変化演出が実行される。このとき、第1変化演出におけるハンマーXは1つ目の保留表示52を叩かない。そして、図50(B3)に示すように、第1変化演出が実行された1つ目の保留表示52の表示態様は変化しない。
このように、本実施の形態では、第1変化演出の実行対象である特定表示の表示位置によって、特定表示の表示態様が変化する割合が異なる(進出位置であれば100%変化し、退避位置であれば100%変化しない)ようになっている。
また、例えば、図51(A1)~(A3)は、表示位置が進出位置である保留表示を対象とする第2変化演出が実行された場合の表示例を示している。例えば、図51(A1)に示すように、特定表示としてアクティブ表示51と3つの保留表示52~54とが表示されており、いずれの特定表示の表示態様も白色である。また、各特定表示の表示位置は、1つ目の保留表示52のみが進出位置であり、他の特定表示(アクティブ表示51、保留表示53,54)は退避位置である。次いで、図51(A2)に示すように、表示位置が進出位置である1つ目の保留表示52を対象とする第2変化演出が実行される。このとき、矢Yが命中した1つ目の保留表示52は、涙を流す表示態様(第1変化演出におけるハンマーXで叩かれたときとは異なる表示態様)に切り替わる。そして、図51(A3)に示すように、第2変化演出が実行された1つ目の保留表示52の表示態様が白色から青色に変化する。
また、例えば、図51(B1)~(B3)は、表示位置が退避位置である保留表示を対象とする第2変化演出が実行された場合の表示例を示している。例えば、図51(B1)に示すように、特定表示51としてアクティブ表示と3つの保留表示52~54とが表示されており、いずれの特定表示の表示態様も白色である。また、各特定表示の表示位置は、いずれも退避位置である。次いで、図51(B2)に示すように、表示位置が退避位置である1つ目の保留表示52を対象とする第2変化演出が実行される。このとき、矢Yが命中した1つ目の保留表示52は、涙を流す表示態様(第1変化演出におけるハンマーXで叩かれたときとは異なる表示態様)に切り替わる。そして、図51(B3)に示すように、第2変化演出が実行された1つ目の保留表示52の表示態様が白色から青色に変化する。
このように、本実施の形態では、第2変化演出が実行される場合には、特定表示の表示位置が進出位置であるか退避位置であるかにかかわらず、表示態様が変化し得る構成となっている。なお、第2変化演出が実行された場合であっても、実行対象の特定表示の表示態様が変化しないパターンとして、放たれた矢Yが特定表示には命中しないパターンが設けられている。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、可変表示を行うことが可能な遊技機であって、動作を伴う態様(本例では、進出位置や退避位置に表示位置を切り替える態様、無表情の表示態様から目を見開いて汗を流す表示態様や涙を流す表示態様に切り替える態様)にて可変表示に対応する特定表示(本例では、実行中の変動に対応するアクティブ表示、未だ開始されていない変動に対応する保留表示)を表示可能であり、特定表示の表示態様(本例では、表示色(白色、青色、赤色)。表示する形状、模様、位置、範囲などであってもよい。)を変化可能な特定表示手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS663B,S667Bを行うことによりアクティブ表示を表示し、ステップS3911,S3929を行うことにより保留表示を表示し、ステップS4713を行うことにより特定表示の表示態様を変化させる部分)と、特定表示の表示態様の変化を示唆する示唆演出(本例では、変化演出(第1変化演出、第2変化演出))を実行可能な示唆演出実行手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS4506において変化演出を設定し、ステップS8004において変化演出に応じたプロセステーブルを選択し、ステップS8006,S8105を行うことにより変化演出を実行する部分)とを備えることとした。
また、以上に説明したように、本実施の形態では、特定表示手段は、示唆演出が実行されるときの特定表示の動作態様(本例では、表示位置(進出位置、退避位置)。動作頻度(高頻度、低頻度)や表示方向(例えば、下向き、右向き)などの他の動作態様であってもよい。)によって異なる割合で該特定表示の表示態様を変化可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4707~S4709を実行することにより、第1変化演出の実行対象である特定表示の表示位置が進出位置である場合には100%の割合で特定表示の表示態様を変化させる一方で、第1変化演出の実行対象である特定表示の表示位置が退避位置である場合には特定表示の表示態様を変化させない(0%の割合で特定表示の表示態様を変化させる))こととした。これにより、特定表示の動作態様に遊技者を注目させることができる。
なお、本実施の形態では、アクティブ表示および保留表示の両方を表示可能な遊技機であって、そのいずれも動作を伴う態様にて表示可能であることとしたが、これに限るものではない。例えば、アクティブ表示および保留表示のうちいずれか一方のみ動作を伴う態様にて表示可能であることとしてもよい。また、例えば、アクティブ表示および保留表示のうちいずれか一方のみを表示可能であることとしてもよい。
また、アクティブ表示および保留表示の動作態様や表示態様が共通であることとしたが、これに限るものではなく、それぞれ異なる動作態様や表示態様にてアクティブ表示と保留表示とを表示可能であることとしてもよい。
また、本実施の形態では、始動入賞時に表示態様パターンおよび変化タイミングを決定するとともに、変動開始時に変化演出の有無と動作頻度とを決定することとしたが、決定タイミングについてはこれに限るものではない。例えば、表示態様パターンについては始動入賞時に決定せずに、変動中に表示態様を変化させるか否かを変動開始毎に決定する(すなわち、変化タイミングについても変動開始時に決定する)こととしてもよいし、または始動入賞時に変化演出の有無や動作頻度についても決定するものであってもよい。
また、本実施の形態では保留表示を最大4個まで表示可能である構成としたが、これに限るものではない。例えば、第1保留表示および第2保留表示の両方を表示可能であることとすれば、最大8個の保留表示を表示可能であることとしてもよい。
また、本実施の形態では、単一の特定表示の表示態様の変化を示唆する変化演出を実行することとするが、これに限るものではなく、複数の特定表示の表示態様の変化を一括して示唆する変化演出を実行可能であることとしてもよい。例えば、それぞれ異なる特定表示に向けて2本の矢が放たれて、矢が命中した特定表示の表示態様が変化することを示唆する変化演出を実行することとしてもよい。
なお、本実施の形態では、複数種類の示唆演出のうち一部の示唆演出(第1変化演出)を実行する場合のみ、特定表示の表示位置が進出位置であるか退避位置であるかによって異なる割合で特定表示の表示態様が変化することとしたが、全ての種類の示唆演出を実行する場合において、特定表示の表示位置が進出位置であるか退避位置であるかによって異なる割合で特定表示の表示態様が変化することとしてもよい。
また、以上に説明したように、本実施の形態では、示唆演出実行手段は、第1示唆演出(本例では、第1変化演出)と第2示唆演出(本例では、第2変化演出)とを含む複数種類の示唆演出のうちいずれかの示唆演出を実行可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS8004,S8006,S8105を行うことによりいずれかの変化演出を実行する)、特定表示手段は、実行される示唆演出が第1示唆演出であるときと、第2示唆演出であるときとで異なる動作態様により特定表示を表示可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4713を行うことにより、第1変化演出を実行するときは無表情の表示態様から目を見開いて汗を流す表示態様に切り替えて特定表示を表示する一方、第2変化演出を実行するときは無表情の表示態様から涙を流す表示態様に切り替えて特定表示を表示する。いずれの示唆演出が実行されるかによって動作頻度が変化することとしてもよい。)こととした。これにより、特定表示の動作態様に遊技者を注目させることができる。
なお、本実施の形態では、変化演出が実行された後の特定表示の表示態様が、実行された変化演出によって異なることとしたが、変化演出が実行される前、または実行されている間の特定表示の表示態様が、実行される変化演出によって異なることとしてもよい。例えば、リンゴが空から落ちてくる変化演出が実行される場合にはリンゴが表示される前から口を開ける態様に特定表示の表示態様を切り替えることとしてもよいし、またはリンゴが表示されてから該リンゴが特定表示に達するまでに口を開ける態様にて特定表示の表示態様を切り替えることとしてもよい。
また、以上に説明したように、本実施の形態では、特定表示手段は、示唆演出が実行される前の特定表示の動作態様(本例では、動作頻度(高頻度、低頻度)。表示位置(進出位置、退避位置)や表示方向(例えば、下向き、右向き)などの他の動作態様であってもよい。)によって異なる割合で特定表示の表示態様を変化可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図46(C)に示す動作頻度決定抽選テーブルを用いてステップS4508を実行することにより、変化演出の実行対象である特定表示の動作頻度が高頻度である場合と低頻度である場合とで表示態様の変化割合が異なる。)こととした。これにより、特定表示の動作態様に遊技者を注目させることができる。
また、本実施の形態において、特定表示手段は、表示態様を変化させるか否かにかかわらず動作を伴う態様にて特定表示を表示し(本例では、いずれの特定表示についても表示位置(進出位置、退避位置)が切り替わる態様にて表示し)、示唆演出実行手段は、特定表示の動作態様によって異なる割合で示唆演出を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図46(C)に示す動作頻度決定抽選テーブルを用いてステップS4508を実行することにより、動作頻度が高頻度である場合には低頻度である場合と比較して変化演出(第1変化演出、第2変化演出)を実行しやすい)こととした。これにより、特定表示の動作態様に遊技者を注目させることができる。
また、本実施の形態において、特定表示手段は、特定動作態様(本例では、進出位置)と非特定動作態様(本例では、退避位置)とに切り替えて特定表示を表示可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4704,S4709,S4710を実行可能である)、示唆演出が実行されるときの特定表示の動作態様が特定動作態様であるときに該特定表示の表示態様を変化可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4707~S4713を実行することにより、第1変化演出の実行対象である特定表示の表示位置が進出位置であるときに該特定表示の表示態様を変化可能である)こととした。これにより、特定表示の動作態様に遊技者を注目させることができる。
また、本実施の形態では、示唆演出実行手段は、第1示唆演出(本例では、第1変化演出)と第2示唆演出(本例では、第2変化演出)とを含む複数種類の示唆演出のうちいずれかの示唆演出を実行可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS8004,S8006,S8105を行うことによりいずれかの変化演出を実行する)、特定表示手段は、特定動作態様(本例では、進出位置)と非特定動作態様(本例では、退避位置)とに切り替えて特定表示を表示可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4704,S4709,S4710を実行可能である)、第1示唆演出が実行されるときには特定表示の動作態様が特定動作態様である場合に該特定表示の表示態様を変化可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4707~S4713を実行することにより、第1変化演出の実行対象である特定表示の表示位置が進出位置であるときに該特定表示の表示態様を変化可能である)一方、第2示唆演出が実行されるときには特定表示の動作態様にかかわらず該特定表示の表示態様を変化可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4711~S4713を実行することにより、第2変化演出の実行対象である特定表示の表示位置が進出位置であるか退避位置であるかにかかわらず該特定表示の表示態様を変化可能である)こととした。これにより、演出効果を向上させることができる。
また、本実施の形態では、特定表示の表示態様により有利状態に制御されることを示唆可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS3906,S3924において、図39に示す表示態様パターン決定抽選テーブルを用いて表示態様パターンを決定することにより、表示態様により大当りに対する信頼度(白色<青色<赤色)を示唆する)、特定表示の動作態様により特定表示の表示態様が変化するか否かを示唆可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4508において、図46(C)に示す動作頻度決定抽選テーブルを用いて動作頻度を決定することにより、動作頻度により特定表示の表示態様が変化することに対する信頼度(低頻度<高頻度)を示唆する)こととした。これにより、演出効果を向上させることができる。
また、本実施の形態では、表示態様が変化するか否かを動作態様によって示唆する特定表示(示唆する側の特定表示)と、表示態様が変化するか否かが示唆される特定表示(示唆される側の特定表示)とが同一の特定表示であることとしたが、これに限るものではなく、示唆する側の特定表示と示唆される側の特定表示とがそれぞれ異なるものであってもよい。例えば、特定表示Aの動作頻度が高頻度であるか否かにより、特定表示Aに隣接して表示されている特定表示Bの表示態様が変化することを示唆することとしてもよい。
なお、本実施の形態では、2種類の示唆演出が設けられていることとしたが、1種類のみの示唆演出が設けられていることとしてもよいし、または3種類以上の示唆演出が設けられていることとしてもよい。
また、本実施の形態では、第2特別図柄の変動表示を優先して実行することとしたが、これに限るものではない。例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行されることとしてもよい。
また、この実施の形態では、保留変化パターンと変化タイミングとをそれぞれ異なる抽選によって決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、保留変化パターンおよび変化タイミングの情報を含むデータ(すなわち、どのタイミングでどの表示態様に変化するかが予め定められたデータ)が複数設けられており、いずれかのデータに応じた保留変化を行うかを抽選により決定することとしてもよい。
また、本実施の形態では、保留表示が開始された次の変動が開始されるよりも前のタイミング(例えば、保留表示が開始されたときに実行されている変動中)では該保留表示の表示態様は変化し得ない構成としたが、これに限るものではなく、保留表示が開始された次の変動が開始されるよりも前のタイミングで該保留表示の表示態様を変化可能であることとしてもよい。例えば、保留表示が開始されたときに実行されている変動中に該保留表示の表示態様が変化可能であることとしてもよい。
また、本実施の形態では、保留表示の表示が開始されてから次の変動が開始されるまでの間、該保留表示の動作頻度が必ず低頻度であることとしたが、これに限るものではなく、必ず高頻度であることとしてもよいし、または高頻度および低頻度のいずれかが始動入賞時に抽選により選択されることとしてもよい。その場合、保留表示が開始された次の変動が開始されるよりも前のタイミングで該保留表示の表示態様を変化可能であることが望ましい。
また、本実施の形態では、変動開始時に表示されている特定表示の動作頻度を決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、実際に記憶されている保留記憶数にかかわらず、表示可能な全ての特定表示(1つのアクティブ表示と、4つの保留表示)の動作頻度を常に決定しておくこととしてもよい。例えば、2つの保留記憶が記憶されている変動中に始動入賞が発生して3つ目や4つ目の保留表示が表示される場合を考慮し、該変動の開始時に予め3つ目や4つ目の保留表示を含む表示可能な全ての特定表示の動作頻度を決定しておく(1つのアクティブ表示および4つの保留表示の全ての動作頻度を毎変動開始時に決定しておく)こととしてもよい。
また、本実施の形態では、保留表示に関する情報が格納されている始動入賞時コマンド格納領域と、アクティブ表示に関する情報が格納されているアクティブ表示用格納領域とがそれぞれ設けられていることとしたが、保留表示に関する情報とアクティブ表示に関する情報とが共通の格納領域に格納されていることとしてもよい。その場合、ステップS4501,S4503B,S4508,S4702では該共通の格納領域を参照して処理を行うものである。
また、本実施の形態では、動作頻度にもとづいた抽選によって表示位置の切り替えの有無を決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、動作頻度毎に固定の動作パターン(いずれのタイミングでいずれの表示位置に切り替えるかがパターン化されたもの)が設けられており、該動作パターンにもとづいて表示位置が切り替えられることとしてもよい。例えば、高頻度用の動作パターンとして、退避位置にて2秒間表示した後に進出位置にて3秒間表示することを繰り返す動作パターンが設けられ、低頻度用の動作パターンとして、退避位置にて5秒間表示した後に進出位置にて8秒間表示することを繰り返す動作パターンが設けられていることとしてもよい。
なお、変化演出の実行の有無を決定する際に、既に表示態様が変化している特定表示が表示されている場合には、変化演出の実行割合を高めることとしてもよい。例えば、既に青色の特定表示が表示されているときには、変化演出の実行割合を高めることとしてもよい。これにより、既に表示態様が変化している特定表示の表示態様が更に変化することを遊技者に期待させることができる。なお、表示態様が複数段階に変化可能な遊技機において、既に最終段階の表示態様に変化している特定表示が存在する場合には、該特定表示を実行対象とする変化演出を実行しても遊技者に期待感を与えることができないため、該特定表示を実行対象とする変化演出の実行を制限することとしてもよい。
また、本実施の形態では、一つずつの特定表示の動作頻度を決定することとしたが、これに限るものではなく、複数の特定表示の動作頻度を一括して決定することとしてもよい。例えば、各特定保留における動作頻度(高頻度、低頻度)の組み合わせを選択することとしてもよい。
なお、本実施の形態では、第1変化演出の実行対象である特定表示の変化の有無に応じて、該特定表示の表示位置を強制的に切り替える(変化する場合には進出位置に切り替え、変化しない場合には退避位置に切り替える。ステップS4707~S4710参照。)こととしたが、これに限るものではなく、第1変化演出の実行時に実行対象の特定表示の表示位置が偶然進出位置である場合(例えば、ステップS4704にて表示位置が進出位置に切り替えられていた場合)に、該特定表示の表示態様を変化させることとしてもよい。具体的には、始動入賞時に最終表示態様(いずれの表示態様まで変化するか)を決定しておき(その際、変化タイミングについては決定しない)、未だ最終表示態様に変化していない特定表示に対して第1変化演出を実行可能であり、第1変化演出が実行されたタイミングと該特定表示の表示態様が進出位置に制御されているタイミングとが一致した場合に、該特定表示の表示態様を変化させることとしてもよい。
なお、その場合、特定表示に対応する変動が開始されても(すなわち、該特定表示としてアクティブ表示が表示されているときに)最終表示態様まで変化していない場合には、アクティブ表示の表示態様を強制的に最終表示態様まで変化させることとしてもよい。具体的には、第1変化演出を実行するとともに、アクティブ表示の表示位置を強制的に進出位置に切り替えることにより、最終表示態様まで変化させることとしてもよいし、または、表示位置にかかわらず強制的に表示態様を変化させる変化演出(第2変化演出であってもよいし、他の変化演出であってもよい)を実行することにより、最終表示態様まで変化させることとしてもよい。
また、表示態様によって動き方が異なるように特定表示を表示することとしてもよい。例えば、特定表示が白色であるときには回転動作して表示され、青色であるときには飛び跳ねるよう表示され、赤色であるときには走り回るように表示されることとしてもよい。
なお、本実施の形態では、図39に示した選択割合にて表示態様パターンを決定することにより、赤色に変化することに対する信頼度は、白色<青色となっている。例えば、大当りや小当りとなる割合ははずれとなる割合よりも極端に低く、一般的に入賞時の保留記憶数が1であることより2以上であることの方が多いことから、図39(B)の第2表示態様パターン決定抽選テーブルにおける入賞時判定結果がSPリーチはずれまたはその他である場合に着目すると、Pt1~Pt4(白色が含まれる表示態様パターン)が選択される場合に対するPt4(白色から赤色に変化する表示態様パターン)が選択される割合と、Pt2,Pt3(青色が含まれる表示態様パターン)が選択される場合に対するPt3(青色から赤色に変化する表示態様パターン)が選択される割合の方が高くなっている。これにより、白色よりも青色の方が赤色に変化しやすい構成となっている。
また、既に表示態様が変化された変化済特定表示の表示態様の変化を示唆する示唆演出と、変化済特定表示が表示されている状態で変化済特定表示とは異なる他の特定表示の表示態様の変化を示唆する示唆演出とを、少なくとも一部が共通する態様にて実行可能であることとしてもよい。具体的には、以下の変形例1を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
変形例1では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、複数の特定表示の表示態様を変化可能である。具体的に、上述した実施の形態における図38のステップS3904,S3905,S3922,S3923の処理(すなわち、表示態様が変化する表示態様パターンの特定表示が既に表示されている状態で新たに保留記憶が発生した場合に、新たな保留表示の表示態様パターンをPt1とする処理)を実行しないことにより、複数の特定表示の表示態様を変化可能となっている。
図52は、変形例1における、第2変化演出を実行するときの演出表示装置9の表示例を示す説明図である。例えば、図52(1)に示すように、特定表示としてアクティブ表示51と3つの保留表示52~54とが表示されており、1個目の保留表示52の表示態様は青色であり、他の特定表示(アクティブ表示51、保留表示53,54)の表示態様は白色である。また、各特定表示の表示位置はいずれも退避位置である。このとき、図52(1)に示すように、いずれの特定表示を実行対象とする場合であっても共通の第2変化演出(矢Yが放たれる演出)が実行される。
表示態様が既に青色に変化している1個目の保留表示52を実行対象とする場合、図52(2),(3)に示すように、1個目の保留表示52に矢Yが命中し、表示態様が青色から赤色に変化する。
表示態様が既に青色に変化している1個目の保留表示52とは異なる特定表示(具体的には、2個目の保留表示53)を実行対象とする場合、図52(4),(5)に示すように、2個目の保留表示53に矢Yが命中し、表示態様が白色から青色に変化する。
以上に説明したように、この変形例1において、示唆演出実行手段は、既に表示態様が変化された変化済特定表示(例えば、図52(1)~(2)に示す1個目の保留表示52)の表示態様の変化を示唆する示唆演出(例えば、図52(1),(2)に示す第2変化演出)と、変化済特定表示が表示されている状態で変化済特定表示とは異なる他の特定表示(例えば、図52(1),(4)に示す2個目の保留表示53)の表示態様の変化を示唆する示唆演出(例えば、図52(1),(4),(5)に示す第2変化演出)とを、少なくとも一部が共通する態様(例えば、図52(1)に示すように矢Yが飛んでくる態様)にて実行可能であることとした。これにより、演出内容に意外性をもたせることができ、演出効果を向上させることができる。
なお、この変形例1では、変化済特定表示の表示態様の変化を示唆する示唆演出と少なくとも一部が共通する態様にて実行される示唆演出が変化を示唆する特定表示が、変化済特定表示に隣接する保留表示であることとしたが、これに限るものではない。例えば、隣り合っていない保留表示やアクティブ表示であってもよい。
また、この変形例1では、単一の変化済特定表示が表示されている場合について説明したが、複数の変化済特定表示が表示されている場合であっても同様の処理を実行することとしてもよい。
また、この変形例1では第2変化演出の例を用いて説明したが、これに限るものではなく、例えば、既に表示態様が変化された変化済特定表示の表示態様の変化を示唆する第1変化演出と、変化済特定表示が表示されている状態で変化済特定表示とは異なる他の特定表示の表示態様の変化を示唆する第1変化演出とを、少なくとも一部が共通する態様にて実行する(例えば、ハンマーを左右に移動する共通態様にて表示した後に実行対象の特定表示の上部に停止する)こととしてもよい。
また、特定表示手段は、可変表示に対応する特定表示を、少なくとも、通常態様と、通常態様よりも期待度の高い第1特定態様と、演出内容を示唆する第2特定態様とを含むいずれかの表示態様にて表示可能であり、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行可能であり、第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたときに該特定表示の表示態様を第2特定態様から第1特定態様に変化可能であることとしてもよい。具体的には、以下の変形例2を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
変形例2において、保留記憶表示部18cにおいて表示される保留表示の表示態様として、大当り(確変/通常/突然確変大当り)や小当りとなることに対する信頼度を示す通常表示態様と、所定の演出の実行を示唆する演出示唆表示態様とが設けられている。
通常表示態様には、白色で表示される「白」、赤色で表示される「赤」、および金色で表示される「金」が含まれており、大当り(確変/通常/突然確変大当り)や小当りとなることに対する信頼度は、金>赤>白となっている。
演出示唆表示態様には、「特殊」という文字を表示することにより特殊ゾーン演出の予告対象であることを示唆する第1特殊示唆態様と、「特殊?」という文字を表示することにより特殊ゾーン演出の予告対象であることを示唆する第2特殊示唆態様と、「NEXT」という文字を表示することにより擬似連を実行することを示唆する擬似連示唆態様と、「SP」という文字を表示することによりスーパーリーチに発展することを示唆するSP示唆態様とが含まれる。第1特殊示唆態様は、特殊ゾーン演出の予告対象である場合にのみ選択され得る表示態様である一方、第2特殊示唆態様は、特殊ゾーン演出の予告対象であるか否かにかかわらず選択され得る表示態様である。また、擬似連示唆態様は、擬似連を実行する場合にのみ選択され得る表示態様であり、SP示唆態様は、スーパーリーチに発展する場合にのみ選択され得る表示態様である。
なお、特殊ゾーン演出とは、1回の変動または複数回の連続した変動にて、通常の背景とは異なる特殊背景を表示する演出である。また、特殊ゾーン演出は、実行回数が多いほど大当り(確変/通常/突然確変大当り)や小当りに対する信頼度が高い構成となっている。以下、特殊ゾーン演出の実行を開始することを「特殊ゾーンに突入する」ということがある。
特殊ゾーンに突入する直前には、突入成功演出が実行される。突入成功演出は、特殊ゾーンに突入することを示唆した後に、特殊ゾーンに突入することが確定した旨を示す演出(例えば、「特殊ゾーンチャンス!」と表示した後に「成功!」と表示する演出)である。また、特殊ゾーンに突入しないときには、特殊ゾーンに突入することを示唆することにより遊技者に期待感を与える突入失敗演出が実行されることがある。例えば、突入成功演出と同様に特殊ゾーンに突入することを示唆した後に、特殊ゾーンに突入しない旨を示す演出(例えば、「特殊ゾーンチャンス!」と表示した後に「失敗・・・」と表示する演出)を突入失敗演出として実行可能である。以下、突入成功演出と突入失敗演出とを「突入予告演出」と総称することがある。
突入予告演出は、変動開始時から3秒間に亘って行われる演出である。そして、特殊ゾーンに突入する場合には、変動開始から3秒後(突入成功演出の終了時)に特殊ゾーン演出が開始されるものである。なお、突入予告演出を実行する変動の変動時間が3秒より短い場合には、変動停止の1秒前に突入予告演出を強制的に終了するものとする。その際、特殊ゾーンに突入する場合には、突入成功演出を強制的に終了するとともに特殊ゾーン演出を開始するものとする。
この変形例2では、保留表示およびアクティブ表示を表示の表示態様ついては、対応する保留記憶が発生したとき(始動入賞時)に決定されるようになっている。具体的に、始動入賞が発生したときに、まず、通常表示態様の変化態様(保留変化パターンおよび変化タイミング)を決定し、次に、演出示唆表示態様にて表示するか否かを決定する。演出示唆表示態様にて表示しないことが決定された場合には、始動入賞時のタイミングから通常表示態様にて保留表示が開始される。また、演出示唆表示態様にて表示することが決定された場合には、始動入賞時のタイミングから演出示唆表示態様にて保留表示の表示を開始し、示唆内容の演出を実行したとき(例えば、特殊ゾーン演出を開始してから5秒後、擬似連における再変動を行ってから5秒後、スーパーリーチを開始してから5秒後)、または実行しないことが確定したとき(例えば、突入失敗演出を実行したとき)に通常示唆表示態様に変化するようになっている。
図53は、変形例2における、第2特殊示唆態様にて保留表示を表示する場合における表示例を示す説明図である。まず、(1)アクティブ表示51と2個の保留表示52,53とが表示されている変動中に、(2)新たな保留記憶が発生して該保留記憶に対応する保留表示54が第2特殊示唆態様(「特殊?」)にて表示される。このとき、該保留記憶を予告対象とする特殊ゾーン演出を実行することが決定される。また、このとき、「白」から「赤」に変化し、さらに「金」に変化する保留変化パターンが決定され、変化タイミングとして1個目および2個目が決定されたこととする。
そして、(3)はずれ目で変動が終了し、(4)次の変動が開始される。このとき、新たな変動に対応するアクティブ表示51が表示されるとともに、保留表示がシフトする。そして、突入予告演出が実行される(画像Pが表示される)。それから3秒が経過すると、(5)突入成功演出であったことが報知され(画像Pが切替表示され)、特殊ゾーンに突入する(画像Qが表示される)。それから5秒後のタイミングで、(6)第2特殊示唆態様にて表示していた保留表示53の表示態様が「赤」に変化する。
その後、図示は省略するが、はずれ目で変動が終了し、次の変動が開始される。このとき、新たな変動に対応するアクティブ表示が表示されるとともに、保留表示がシフトする。そして、「赤」にて表示していた保留表示の表示態様が「金」に変化する。
以上に説明したように、この変形例2において、特定表示手段は、可変表示に対応する特定表示(本例では、保留表示、アクティブ表示)を、少なくとも、通常態様(本例では、「白」)と、通常態様よりも期待度の高い第1特定態様(本例では、「赤」)と、演出内容を示唆する第2特定態様(本例では、演出示唆表示態様(第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様))とを含むいずれかの表示態様にて表示可能であり(本例では、図53に示すように、「白」や「赤」や第2特殊示唆態様にて保留表示を表示可能であり)、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行可能な演出実行手段(本例では、図53(5),(6)に示すように、第2特殊示唆態様にて示唆された特殊ゾーン演出を実行可能であり)を備え、特定表示手段は、第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたときに該特定表示の表示態様を第2特定態様から第1特定態様に変化可能である(本例では、図53に示すように、特殊ゾーン演出が開始された5秒後に、第2特殊示唆態様にて表示していた保留表示53を「赤」に変化可能である)こととした。これにより、特定態様に対する期待感を高めることができる。
なお、この変形例2では、「通常態様」および「第1特定態様」としてそれぞれ単一の表示態様(「白」、「赤」)が設けられていることとしたが、「通常態様」および「第1特定態様」のうち少なくとも一方として、複数の表示態様が設けられていることとしてもよい。また、「第2特定態様」として複数の表示態様(第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様)が設けられていることとしたが、「第2特定態様」として単一の表示態様が設けられていることとしてもよい。
また、「第2特定態様の特定表示」により示唆される演出は上述したものに限られず、段階的に発展していくステップアップ予告演出、キャラクタが登場するキャラクタ予告演出、セリフを表示するセリフ演出、遊技者に操作ボタン120への操作を促すボタン演出、保留表示やアクティブ表示の表示態様を変化させる作用演出など、いずれの演出であってもよい。
また、この変形例2では、文字(「特殊」、「特殊?」、「NEXT」、「SP」)により演出を示唆する表示態様を「第2特定態様」としたが、キャラクタ、ボタンまたは模様により演出の内容を示唆するものであってもよい。
また、この変形例2では、特殊ゾーン演出、擬似連演出、またはスーパーリーチ演出を開始してから5秒後を「第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたとき」としたが、これに限るものではない。例えば、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行された時点、または該時点の前後のタイミングであればよい。
また、この変形例2では、「第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたとき」を、各演出が開始された5秒後に統一することとしたが、これに限るものではない。例えば、示唆内容の演出毎に異なるタイミングが予め設定されている(例えば、示唆内容の演出が擬似連であれば擬似連開始の3秒後、示唆内容の演出がスーパーリーチであればスーパーリーチ開始の4秒後)こととしてもよいし、または複数のタイミングからいずれかのタイミングを抽選によって決定することとしてもよい。抽選で決定する場合には、抽選割合が大当りであるか否かによって異なることとしてもよい。これにより、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が第2特定態様から第1特定態様に変化するタイミングによって期待感を与えることができる。
また、この変形例2では、保留変化パターンと変化タイミングとをそれぞれ異なる抽選によって決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、保留変化パターンおよび変化タイミングの情報を含むデータ(すなわち、どのタイミングでどの表示態様に変化するかが予め定められたデータ)が複数設けられており、いずれかのデータに応じた保留変化を行うかを抽選により決定することとしてもよい。
また、保留表示またはアクティブ表示の表示態様の変化タイミングについては予め定められていないものであってもよく、例えば、変動を開始する度に、保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させるか否かを抽選によって決定することとしてもよい。また、変化後の表示態様についても予め定められていないものであってもよく、例えば、変化タイミングにて、いずれの表示態様に変化させるかを抽選によって決定することとしてもよい。
また、この変形例2では、保留表示またはアクティブ表示の表示態様として、通常表示態様と演出示唆表示態様とをそれぞれ異なる抽選によって決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、通常表示態様おより演出示唆表示態様を含む表示態様の変化パターンが複数設けられており、いずれの変化パターンにて表示態様を変化させるかを決定することとしてもよい。
また、この変形例2では、保留表示またはアクティブ表示を演出示唆表示態様にて表示しているときは、通常表示態様では表示していない構成としたが、これに限るものではない。例えば、通常表示態様の保留表示またはアクティブ表示の方が、演出示唆表示態様の保留表示またはアクティブ表示よりも、表示優先度の低い画像として表示することとすれば、演出示唆表示態様の保留表示またはアクティブ表示の表示中であっても、通常表示態様の表示制御(変化タイミングにおける表示態様の変化制御)を中断することなく、この変形例2と同様の表示を行うことができる。
また、この変形例2では、演出実行手段は、第2特定態様にて特定表示が表示されていても、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行しない場合があり(例えば、特殊ゾーン演出を実行しない場合であっても第2特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示可能である。すなわち、第2特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示していたときには、示唆内容である特殊ゾーン演出を実行しない場合がある。)、特定表示手段は、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されない場合であっても、第2特定態様にて表示されている特定表示の表示態様を第1特定態様に変化可能である(例えば、第2特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示していたにもかかわらず特殊ゾーン演出を実行しないときにも、第1特定態様である「赤」に変化可能である)こととしてもよい。これにより、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されなかったときの期待感を維持することができる。
また、この変形例2では、特定表示手段は、第2特定態様よりも期待度の高い第1特定態様にて、特定表示を表示可能である(例えば、第2特殊示唆態様よりも大当りまたは小当りとなることに対する信頼度の高い「赤」にて、保留表示またはアクティブ表示を表示可能である)こととしてもよい。これにより、第1特定態様に対する期待感を高めることができる。
また、この変形例2では、特定表示手段は、第2特定態様の特定表示により示唆される内容の演出よりも期待度の高い第1特定態様にて、特定表示を表示可能である(例えば、特殊ゾーン演出よりも大当りまたは小当りとなることに対する信頼度の高い「赤」にて、保留表示またはアクティブ表示を表示可能である)こととしてもよい。これにより、第1特定態様に対する期待感を高めることができる。
また、この変形例2では、特定表示手段は、第2特定態様から第1特定態様に変化した特定表示の表示態様をさらに変化可能である(例えば、保留表示またはアクティブ表示の表示態様を、演出示唆表示態様から「赤」に変化し、さらに「金」に変化可能である)こととしてもよい。これにより、第1特定態様に変化した後の特定表示の表示態様に対する期待感を高めることができる。
また、この変形例2では、特定表示手段は、示唆内容の異なる複数種類の第2特定態様(本例では、第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様)にて特定表示を表示可能であり、第2特定態様の種類にもとづいて異なる割合にて、特定表示の表示態様を第2特定態様から第1特定態様に変化させる(例えば、「赤」が含まれる保留変化パターン(P01以外)であるときにいずれの演出示唆表示態様にて表示するかの割合が異なる。従って、演出示唆表示態様の種類によって異なる割合にて、「赤」に変化させるようになっている。)こととしてもよい。これにより、特定表示の表示態様に注目させることができる。
この変形例2では、擬似連示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示した場合には、対応する変動にて必ず擬似連演出を実行する構成としたが、これに限るものではなく、擬似連示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示したときに、擬似連演出を実行する場合と実行しない場合とが設けられていてもよい。同様に、SP示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示したときに、スーパーリーチ演出を実行する場合と実行しない場合とが設けられていてもよい。
なお、この変形例2では、始動入賞時に受信する変動カテゴリコマンドにもとづいて、1回または2回の擬似連を伴う変動であることを認識(先読み)することができる構成であるため、1回または2回の擬似連を伴う変動を予告対象として擬似連示唆態様を実行可能であるが、3回の擬似連を伴う変動を予告対象としても擬似連示唆態様を実行可能であることとしてもよい。
また、保留変化パターンにおける変化態様としては、通常表示態様だけでなく演出示唆表示態様が含まれており、通常表示態様および演出示唆表示態様への変化態様を一括して決定可能であることとしてもよい。例えば、「白」から第1特殊示唆表示態様に変化する保留変化パターンや、第2特殊示唆表示態様から「赤」に変化する保留変化パターンや、「白」から擬似連示唆態様に変化し、さらに「赤」に変化する保留変化パターンや、「白」からSP示唆表示態様に変化する保留変化パターンなどの複数の保留変化パターンが設けられており、いずれの保留変化パターンとするかを選択することとしてもよい。
また、いずれの入賞時判定結果であっても共通の保留変化パターン決定テーブルを用いて保留変化パターンを決定することとしてもよいし、または複数の保留変化パターン決定テーブルが設けられており、受信した変動カテゴリコマンドに応じた保留変化パターン決定テーブルを用いて保留変化パターンを決定することとしてもよい。
また、この変形例2では説明を省略したが、複数回の再変動を含む擬似連を伴う変動であることが始動入賞時に確定し、擬似連示唆態様にて保留表示を表示することが決定された場合、いずれの再変動タイミングにて擬似連示唆態様から通常表示態様(例えば、「赤」、「金」)に変化するかを決定可能であることとしてもよい。例えば、1回目の再変動タイミングに表示態様を変化することを決定した場合には、1回の再変動を含む擬似連の実行を擬似連示唆態様により示唆することとなる一方、2回目の再変動タイミングに表示態様を変化することを決定した場合には、2回の再変動を含む擬似連の実行を擬似連示唆態様により示唆することとなる。すなわち、複数回の再変動を含む擬似連を伴う変動であることが始動入賞時に確定し、擬似連示唆態様にて保留表示を表示することが決定された場合、1回の再変動を含む擬似連の実行を示唆対象とするのか、または2回の再変動を含む擬似連の実行を示唆対象とするのかを決定可能であることとしてもよい。
また、擬似連示唆態様として複数の表示態様が設けられており、いずれの種類の擬似連示唆態様にて保留表示を表示するかによって、再変動の回数を示唆可能であることとしてもよい。例えば、擬似連示唆態様A~Cが設けられており、1回の再変動を行う擬似連である場合には擬似連示唆態様Aにて保留表示を表示しやすく、2回の再変動を行う擬似連である場合には擬似連示唆態様Bにて保留表示を表示しやすく、3回の再変動を行う擬似連である場合には擬似連示唆態様Cにて保留表示を表示しやすいこととしてもよい。
また、この変形例2では、変動を開始してから3秒後に特殊ゾーン演出を開始することとしたが、特殊ゾーン演出の開始タイミング(突入タイミング)についてはこれに限るものではない。例えば、変動を開始するタイミングや、所定演出(例えば、スーパーリーチ演出)の実行中の所定のタイミングにて特殊ゾーン演出を開始することとしてもよい。また、擬似連を伴う変動であれば、1回目の再変動タイミングや、2回目の再変動タイミングにて特殊ゾーン演出を開始することとしてもよい。また、複数のタイミングのうちいずれのタイミングにおいて特殊ゾーン演出を開始するかを抽選により決定することとしてもよい。
また、上記の実施の形態、変形例1および変形例2に示した遊技機における制御のうち任意の制御を組み合わせて実行可能な遊技機としてもよい。
また、第2特定態様の特定表示は動作を伴い、示唆演出が実行されるときの第2特定態様の特定表示の動作態様によって異なる割合で該第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行される(例えば、変化演出が実行されるときの第2特殊示唆態様の特定表示の表示位置によって、第2特殊示唆態様にて示唆された特殊ゾーン演出の実行割合が異なる)こととしてもよい。これにより、第2特定態様の特定表示の動作態様に遊技者を注目させることができる。
また、第2特定態様の特定表示は動作を伴い、示唆演出が実行される前の第2特定態様の特定表示の動作態様によって異なる割合で該第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行される(例えば、変化演出が実行される前の第2特殊示唆態様の特定表示の動作頻度によって、第2特殊示唆態様にて示唆された特殊ゾーン演出の実行割合が異なる)こととしてもよい。これにより、第2特定態様の特定表示の動作態様に遊技者を注目させることができる。
また、上記の実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」~「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
なお、上述した実施の形態について、特別図柄や演出図柄の可変表示結果にもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第一種の遊技機)について説明したが、遊技領域に設けられた可変入賞球装置(いわゆる役物)内の特定入賞口(V入賞口)に遊技球が入賞(V入賞)したことにもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第二種の遊技機)や、第一種と第二種とを組み合わせた遊技機に適用することとしてもよい。
また、本実施の形態では、発生した大当りの大当り種別にもとづいて確変状態へ移行可能とするが、これに限るものではない。例えば、大入賞口内に遊技球が通過可能な特定領域が設けられており、大当り中に該特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態へ移行する一方、大当り中に該特定領域を遊技球が通過しなかった場合に通常状態へ移行するようなものであってもよい。その場合、大当り種別によって特定領域への遊技球の通過しやすさを変化させることにより、実質的な確変大当りおよび非確変大当りを実現するものであってもよい。例えば、大当り種別によって大入賞口の開放時間を異ならせることにより、特定領域への遊技球の通過のしやすさを変化させることとしてもよい。具体的には、大入賞口の開放時間が長い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しやすい大当り(実質的な確変大当り)とし、大入賞口の開放時間が短い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しにくい大当り(実質的な非確変大当り)としてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当りとなるか否かや変動パターン種別の入賞時判定(先読み判定)を行い、その入賞時判定結果を示すコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、その入賞時判定結果を示すコマンドにもとづいて先読み予告演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100側で入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞の発生時に抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)や変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値のみを指定するコマンドを送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、それらのコマンドで指定される乱数の値にもとづいて入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施の形態で示した構成を適用することもできる。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態、確変状態、時短状態等)に制御可能な遊技機であって、動作を伴う態様(例えば、進出位置や退避位置に表示位置を切り替える態様、無表情の表示態様から目を見開いて汗を流す表示態様や涙を流す表示態様に切り替える態様)にて可変表示に対応する特定表示(例えば、実行中の変動に対応するアクティブ表示、未だ開始されていない変動に対応する保留表示)を表示可能であり、特定表示の表示態様(例えば、表示色(白色、青色、赤色)。表示する形状、模様、位置、範囲などであってもよい。)を変化可能な特定表示手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS663B,S667Bを行うことによりアクティブ表示を表示し、ステップS3911,S3929を行うことにより保留表示を表示し、ステップS4713を行うことにより特定表示の表示態様を変化させる部分)と、特定表示の表示態様の変化を示唆する示唆演出(例えば、変化演出(第1変化演出、第2変化演出))を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS4506において変化演出を設定し、ステップS8004において変化演出に応じたプロセステーブルを選択し、ステップS8006,S8105を行うことにより変化演出を実行する部分)と、遊技に用いた遊技媒体(例えば、遊技領域9010等)を検出可能な検出手段(例えば、図156、図160等に示したアウト球検出器90710等)と、検出手段からの検出信号が送信される信号線(例えば、図156に示した信号線90734等)と、検出信号を受信する受信手段(例えば、主基板9011、主基板9011側に設けられた所定の接続部等)と、検出信号の受信状態の異常を検知可能な異常検知手段(例えば、図157のエラー報知処理を実行するCPU90103等)と、所定条件が成立(例えば、第1始動入賞口となる普通入賞球装置906A、第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置906B、一般入賞領域となる一般入賞口9050A~9050D、大入賞口となる特別可変入賞球装置907への入賞等)することに基づいて遊技媒体を払い出す払出手段(例えば、球払出装置,払出機構等)と、有利状態とは異なる所定状態(例えば、通常状態等。具体的には、確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグの何れもオフの状態等)において検出手段によって検出された遊技媒体数(例えば、打込玉数等)と、所定状態において払出手段によって払い出された遊技媒体数(例えば、各入賞口への入賞による賞球数等)とに基づいて算出される所定情報(例えば、図136の性能情報等)を表示可能(例えば、性能表示を可能等)な情報表示手段(例えば、図160の表示モニタ901130等)とを備え、異常検知手段によって受信状態の異常が検知された場合に、情報表示手段による表示を制限し(例えば、図158や図159に示すようにエラーを報知し、性能表示を制限する等)、特定表示手段は、示唆演出が実行されるときの特定表示の動作態様(例えば、表示位置(進出位置、退避位置)。動作頻度(高頻度、低頻度)や表示方向(例えば、下向き、右向き)などの他の動作態様であってもよい。)によって異なる割合で該特定表示の表示態様を変化可能である(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4707~S4709を実行することにより、第1変化演出の実行対象である特定表示の表示位置が進出位置である場合には100%の割合で特定表示の表示態様を変化させる一方で、第1変化演出の実行対象である特定表示の表示位置が退避位置である場合には特定表示の表示態様を変化させない(0%の割合で特定表示の表示態様を変化させる))ことを特徴とする遊技機が挙げられる。
上記遊技機によれば、特定表示の動作態様に遊技者を注目させることができる。また、情報表示手段が、正確ではない表示を行うことを防止することができる。
上記遊技機において、異常検知手段によって受信状態の異常が検知された場合に、特定表示の変化や示唆演出の実行を制限するようにしてもよい。このような構成によれば、異常な状態において演出を行うことで、正確でない情報を遊技者に与えてしまうことを防止することができる。なお、制限としては、演出を実行しないことに限らず、演出の実行割合を低下させること、異常が検知されたことを特定可能な態様で演出を実行することなどであってもよい。
また、上記遊技機において、算出された所定情報に応じて、示唆演出の態様や特定演出の動作態様や表示態様を異ならせるようにしてもよい。このような構成によれば、算出される所定情報にも注目させることができ興趣を向上させることができる。
さらに、正確でない情報を表示することを防止することができる遊技機の形態の一例として、遊技を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態、確変状態、時短状態等)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機、スロットマシン等)であって、遊技に用いた遊技媒体(例えば、遊技領域9010等)を検出可能な検出手段(例えば、図156、図160等に示したアウト球検出器90710等)と、前記検出手段からの検出信号が送信される信号線(例えば、図156に示した信号線90734等)と、前記検出信号を受信する受信手段(例えば、主基板9011、主基板9011側に設けられた所定の接続部等)と、前記検出信号の受信状態の異常を検知可能な異常検知手段(例えば、図157のエラー報知処理を実行するCPU90103等)と、所定条件が成立(例えば、第1始動入賞口となる普通入賞球装置906A、第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置906B、一般入賞領域となる一般入賞口9050A~9050D、大入賞口となる特別可変入賞球装置907への入賞等)することに基づいて遊技媒体を払い出す払出手段(例えば、球払出装置,払出機構等)と、前記有利状態とは異なる所定状態(例えば、通常状態等。具体的には、確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグの何れもオフの状態等)において前記検出手段によって検出された遊技媒体数(例えば、打込玉数等)と、前記所定状態において前記払出手段によって払い出された遊技媒体数(例えば、各入賞口への入賞による賞球数等)とに基づいて算出される所定情報(例えば、図136の性能情報等)を表示可能(例えば、性能表示を可能等)な情報表示手段(例えば、図160の表示モニタ901130等)とを備え、前記異常検知手段によって受信状態の異常が検知された場合に、前記情報表示手段による表示を制限する(例えば、図158や図159に示すようにエラーを報知し、性能表示を制限する等)遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
前述したように、一般入賞領域への遊技媒体の進入は、遊技媒体が進入することにより特別図柄の可変表示が実行される始動入賞領域への遊技媒体の進入と比較して、遊技への影響が低いものとなっている。また、特別図柄の可変表示の表示結果が特定表示結果となったときには遊技者にとって有利な有利状態に制御されるが、この有利状態において遊技媒体が進入可能となる特定入賞領域への遊技媒体の進入と比較して、遊技者の関心は低く、興趣を高めることが困難なものとなっている。このような事情により、一般入賞領域への遊技媒体の進入が実質的に困難となるように遊技場側で遊技釘がメンテナンスされてしまう場合がある。
しかしながら遊技機メーカ側においては、予め定められた頻度で一般入賞領域に遊技媒体が進入するように(試験を通過するように)遊技盤面を設計することが通常である。そのため、本来であれば、遊技場側でも予め定められた頻度で一般入賞領域に遊技媒体が進入するような(試験を通過するような)遊技釘のメンテナンス状態とされていることが望ましく、そのためには、一般入賞領域への遊技媒体の進入について遊技者の関心を高め、遊技者に一般入賞領域への遊技媒体の進入頻度を意識させる必要がある。
そこで、このような一般入賞領域を有する遊技機において、一般入賞領域に遊技媒体が進入した場合の興趣をさらに高める余地が存在する。後述する実施形態に係る遊技機では、一般入賞領域を有する遊技機における遊技の興趣を高めることが可能となっている。
以下、図面を参照しつつ、他の形態例を詳細に説明する。図54は、この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)901は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)902と、遊技盤902を支持固定する遊技機用枠(台枠)903とから構成されている。また、パチンコ遊技機901は、遊技機用枠903に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠903aを有する。遊技機用枠903は、ヒンジ機構によって外枠に対して開閉可能に取り付けられている。この外枠は、パチンコ遊技機が複数並設されたいわゆる遊技島に固定されている。遊技機用枠903を外枠に対して開放状態とすることにより、遊技機用枠903の裏側や遊技島の内部を店員等が視認できるようになっている。
遊技盤902には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域9010が形成されている。この遊技領域9010には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技領域9010は、左遊技領域9010Aと右遊技領域9010Bからなる。遊技領域9010は、遊技盤902において遊技球が通過可能な領域であり、遊技領域9010の中央を基準として、左側が左遊技領域9010A、右側が右遊技領域9010Bとなっている。
遊技盤902の所定位置(図54に示す例では、遊技領域9010の右側方)には、第1特別図柄表示装置904Aと、第2特別図柄表示装置904Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、「0」~「9」を示す数字や「-」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにて表示される特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」を示す記号等から構成されるものに限定されない。以下では、第1特別図柄表示装置904Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置904Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。なお、特別図柄表示装置は1つであってもよい。
遊技盤902の中央付近には、画像表示装置905が設けられている。画像表示装置905は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置905の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置905の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置905における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。このように、画像表示装置905の表示領域では、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、表示結果を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。
画像表示装置905では、各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rとなる表示領域として、3つの領域が接着して、あるいは、分離して、あるいは、接着及び分離が可能に、設けられてもよい。画像表示装置905における表示動作は、図55に示す演出制御基板9012に搭載されている演出制御用CPU90120によって制御される。演出制御用CPU90120は、第1特別図柄表示装置904Aで第1特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置905で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示装置904Bで第2特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置905で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」~「8」あるいは漢数字「一」~「八」、英文字「A」~「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどがある。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、「突確大当り」(「2R確変大当り」ともいう)となることに対応した飾り図柄(「突確」の文字から構成される図柄)や、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア905Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置905の表示画面における右下部には、飾り図柄と特別図柄および後述する普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示エリア905A,905Bが設けられている。この実施の形態では、第1特図の可変表示に同期して第1特図用の第4図柄の可変表示が行われると共に、その可変表示の表示結果の導出表示が行われる第1特図用の第4図柄表示エリア905Aと、第2特図の可変表示に同期して第2特図用の第4図柄の可変表示が行われると共に、その可変表示の表示結果の導出表示が行われる第2特図用の第4図柄表示エリア905Bとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の可変表示に同期して飾り図柄の可変表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、飾り図柄の可変表示は、演出制御用CPU90120側で変動パターン指定コマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、画像表示装置905を用いた演出を行う場合、例えば、飾り図柄の可変表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、画像表示装置905上の表示画面を見ていても、現在可変表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、画像表示装置905の表示画面の一部でさらに第4図柄の可変表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在可変表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で可変表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特図用の第4図柄と第2特図用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特図用の第4図柄表示エリア905Aと第2特図用の第4図柄表示エリア905Bとを、第4図柄表示エリアと総称することがある。
第4図柄の変動表示(可変表示)は、第4図柄表示エリア905A,905Bを所定の表示色(例えば、第1特図用の第4図柄表示エリア905Aは白色、第2特図用の第4図柄表示エリア905Bは黒色)で所定の時間間隔で点灯(表示)と消灯(非表示)とを繰り返す点滅状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図の可変表示と、第1特図用の第4図柄表示エリア905Aにおける第1特図用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図の可変表示と、第2特図用の第4図柄表示エリア905Bにおける第2特図用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
また、第1特別図柄表示装置904Aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特図用の第4図柄表示エリア905Aが、大当りを想起させる表示色(例えば赤色)で点灯(表示)されたままになる。なお、大当り種別に応じて表示色を異ならせてもよい。また、第1特別図柄表示装置904Aにおいてはずれ図柄が停止表示されるときには、第1特図用の第4図柄表示エリア905Aが、はずれを想起させる表示色(例えば青色)で点灯(表示)されたままになる。このように、第1特図用の第4図柄の可変表示の表示結果は第4図柄表示エリア905Aに停止表示(導出表示)されることになる。
また、第2特別図柄表示装置904Bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特図用の第4図柄表示エリア905Bが、大当りを想起させる表示色(例えば赤色)で点灯(表示)されたままになる。なお、大当り種別に応じて表示色を異ならせてもよい。また、第2特別図柄表示装置904Bにおいてはずれ図柄が停止表示されるときには、第2特図用の第4図柄表示エリア905Bが、はずれを想起させる表示色(例えば青色)で点灯(表示)されたままになる。このように、第2特図用の第4図柄の可変表示の表示結果は第4図柄表示エリア905Bに停止表示(導出表示)されることになる。
画像表示装置905の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア905Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア905Hでは、可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、可変表示の保留は、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したときに発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機901が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
一例として、始動入賞記憶表示エリア905Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、非表示態様(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示態様となっている表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、非表示態様となっている表示部位のうちの1つを赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)と第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)のいずれかが成立したときには、例えば左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、青色表示や赤色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた表示部位のうち右端の表示部位)は、非表示態様に戻る。
即ち、始動入賞が発生すると、始動入賞記憶表示エリア905Hには、当該始動入賞に基づいて実行される特図ゲームに対応した保留情報(図54や図84等では丸型で示されるオブジェクト)が新たに表示される表示制御が行われる。例えば、保留情報は、その保留情報に対応した特図ゲームの始動条件が成立した順序(上の例では開始条件が成立する順序でもある)に従って、左から順番に表示される。n個の保留情報が表示されているとき(n回分の特図ゲームが保留されているとき)に新たな始動入賞が発生すると、当該新たな始動入賞に対応して左からn+1番目の保留情報が新たに表示されることになる。そして、保留されている特図ゲームの開始条件が成立すると、当該特図ゲームに対応する左端の保留情報が消去されると共に、左からn番目(n≧2)の保留情報が1つずつ左にシフトされて、n-1番目に表示されることになる。
なお、特図ゲームの開始条件が成立する順序は、始動条件が発生した順序に限らず、第2特図に関する特図ゲームの開始条件が、第1特図に関する特図ゲームの開始条件よりも優先して成立する(所謂特図2優先変動とする)ようにしても良い。また、これとは逆に、第1特図に関する特図ゲームの開始条件が、第2特図に関する特図ゲームの開始条件よりも優先して成立する(所謂特図1優先変動とする)ようにしても良い。
なお、始動入賞記憶表示エリア905Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示エリア905Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア905Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図54に示す例では、始動入賞記憶表示エリア905Hとともに、第1特別図柄表示装置904A及び第2特別図柄表示装置904Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bとが設けられている。第1保留表示器9025Aは、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第1保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器9025Bは、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第2保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bはそれぞれ、例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。また、画像表示装置905の右側には、可動役物901000が設けられている。
可動役物901000は、星型の部材を動作させるためのモータやランプが内蔵されている。可動役物901000は、大当りを予告する演出、例えば、後述する変動結果予告演出や先読み予告演出が実行されるときに動作(回転動作及び点灯)するようになっている。
画像表示装置905の下方には、普通入賞球装置906Aと、普通可変入賞球装置906Bとが設けられている。普通入賞球装置906Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置906Bは、図55に示す普通電動役物用となるソレノイド9027によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置906Bでは、普通電動役物用のソレノイド9027がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しないまたは進入しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置906Bでは、普通電動役物用のソレノイド9027がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすい拡大開放状態となる。
普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図55に示す第1始動口スイッチ9022Aによって検出される。普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図55に示す第2始動口スイッチ9022Bによって検出される。第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置906Aと普通可変入賞球装置906Bの下方には、特別可変入賞球装置907が設けられている。特別可変入賞球装置907は、図55に示す大入賞口扉用となるソレノイド9028によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9028がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9028がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置907に形成された大入賞口に進入した遊技球は、例えば図55に示すカウントスイッチ9023によって検出される。カウントスイッチ9023によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。
こうして、第1始動条件や第2始動条件が成立したものの、先に開始された特図ゲームが実行中であることや、パチンコ遊技機901が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームを開始するための開始条件が成立しないときには、可変表示の保留が発生する。例えば、第1始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との加算値は、合計保留記憶数ということもあれば、特図保留記憶数ということもある。
遊技盤902の所定位置(図54に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器9020が設けられている。一例として、普通図柄表示器9020は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器9020は、例えば「0」~「9」を示す数字や「-」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。なお、普通図柄表示器9020は、「0」~「9」を示す数字や「-」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(又はLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(又はLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器9020の上方には、普図保留表示器9025Cが設けられている。普図保留表示器9025Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート9041A,9041Bを通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤902の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口9050A~9050Dの4つの一般入賞領域が設けられている。
一般入賞口9050A~9050Dは、遊技盤面より前方(遊技者側)に突設された球受部材により構成されている。球受部材は上方から流下してきた遊技球を開口部から受け入れるものであり、球受部材の開口部の水平方向の長さ(横幅)は、遊技球1個分の直径より大きいが遊技球2個分の直径よりは小さい。従って、2個以上の遊技球が水平方向に連なって球受部材の開口部を通過することがないようになっている。また、各一般入賞口9050A~9050Dが設けられた各球受部材の間隔は、少なくとも遊技球1個以上が通過可能な間隔となっている。また、一般入賞口9050A~9050Dの開口部の開閉を切り替えるための入賞球装置(例えば第2始動入賞口の開閉を切り替えるための普通可変入賞球装置906Bに相当する役物)は設けられておらず、常に開放状態となっている。また、一般入賞口9050A~9050Dに遊技球が入賞しても、入賞に基づいて特図ゲームの可変表示の始動条件及び普図ゲームの可変表示の始動条件はいずれも成立しない。
なお、この実施の形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて予め定められた数の賞球が遊技者に特定価値として付与されるものであるが、これに限らず、一般入賞口に遊技球が入賞したことに伴い、可変入賞球装置、例えば、第2始動入賞口の開閉制御を行うための普通可変入賞球装置906Bや大入賞口の開閉制御を行うための特別可変入賞球装置907を作動させて、第2始動入賞口や大入賞口に遊技球が入賞し易くすることを、一般入賞口に遊技球が入賞したことにより付与される特定価値としても良い。
また、一般入賞口に応じて遊技者に付与される特定価値を異ならせるようにしても良く、例えば、第2一般入賞口9050Bや第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞した場合には5個の賞球が付与されるが、第1一般入賞口9050Aや第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合には10個の賞球が付与される(即ち異なる大きさの特定価値が付与される)ようにしても良い。また、第2一般入賞口9050Bや第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞した場合に付与される特定価値は所定数の賞球であるが、第1一般入賞口9050Aや第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合には、普通可変入賞球装置906Bや特別可変入賞球装置907を作動させる(即ち異なる種別の特定価値が付与される)ようにしても良い。
また、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて付与される特定価値に応じて異なる演出が実行されるようにしても良く、例えば、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて賞球が付与される場合と、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて可変入賞球装置が動作する場合とで(即ち特定価値の種別が異なる場合に)、異なる演出が実行されるようにしても良い。また、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて10個の賞球が付与される場合と、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて5個の賞球が付与される場合とで(即ち特定価値の大きさが異なる場合に)、異なる演出が実行されるようにしても良い。
第1一般入賞口9050A,第2一般入賞口9050B,第3一般入賞口9050C,第4一般入賞口9050Dへの遊技球の入賞は、図55に示すように、それぞれに対応した第1一般入賞口スイッチ9024A,第2一般入賞口スイッチ9024B,第3一般入賞口スイッチ9024C,第4一般入賞口スイッチ9024Dにより検出される。第1一般入賞口スイッチ9024A,第2一般入賞口スイッチ9024B,第3一般入賞口スイッチ9024C,第4一般入賞口スイッチ9024Dにより遊技球が検出されると、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
このように、この実施の形態では、4つの一般入賞口9050A~9050Dのそれぞれに対応した入賞口スイッチが設けられていることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ90100において、一般入賞口に遊技球が入賞したことのみならず、いずれの一般入賞口に遊技球が入賞したのかも検出可能となっている。
なお、一般入賞口毎に異なる一般入賞口スイッチが設けられる構成に限らず、複数の一般入賞口に対して共通の一般入賞口スイッチが設けられるようにしても良い。例えば、第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bに対して共通の一般入賞口スイッチ(左遊技領域9010Aに設けられた一般入賞口に入賞したことを検出するためのスイッチ)が設けられ、第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dに対して共通の一般入賞口スイッチ(右遊技領域9010Bに設けられた一般入賞口に入賞したことを検出するためのスイッチ)が設けられるようにしても良い。また、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dの全ての一般入賞口に対して共通の一般入賞口スイッチ(いずれかの一般入賞口に入賞したことを検出するためのスイッチ)が設けられるようにしても良い。
遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。アウト口に取り込まれた遊技球は、アウト口に連絡する球回収通路(図示せず)を経由して遊技島に回収される。各入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口、第1~第4一般入賞口)に入賞した遊技球は、入賞球集合樋(図示せず)を通じて集められ、球回収通路を経由して遊技島に回収されるようになっている。球回収通路にはアウト球検出器(図示せず)が設けられている。結果として、アウト球検出器では、遊技領域9010に打ち込まれた(いずれの入賞口にも入賞せずにアウト口に導かれた遊技球、及び、いずれかの入賞口に入賞して入賞球集合樋に集められた遊技球)すべての遊技球を検出する。アウト球検出器により遊技球が検出される毎に、検出信号が演出制御基板9012に入力されることにより、演出制御用CPU90120では、遊技領域9010に打ち込まれた遊技球数、即ちアウト数を集計可能となっている。なお、アウト球検出器が、遊技球を検出する毎に値が1ずつ増加するカウンタを備える構成となっている場合には、カウンタの値が一定数(例えば10)増加する毎に、演出制御基板9012にアウト数増加信号を出力するようにして、演出制御用CPU90120側でアウト数を一定数単位(例えば10単位)で集計可能としても良い。
遊技機用枠903の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ908L、908Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ909が設けられている。パチンコ遊技機901の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置906A、普通可変入賞球装置906B、特別可変入賞球装置907等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
ガラス扉枠903aの下部表面には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿9060が設けられている。例えば上皿9060の上面における手前側の所定位置には、押下操作などにより遊技者が操作可能な操作ボタン9030が設置されている。
上皿9060の右方には施錠装置(図示せず)の鍵穴9061が設けられている。鍵穴9061に対応する鍵を鍵穴9061に挿入し、一方向、例えば反時計回りに鍵を回転させることで、遊技機用枠903に対してガラス扉枠903a前方に開くことが可能となる。また、鍵を鍵穴9061に挿入し他方向、例えば時計回りに鍵を回転させることで、外枠に対して遊技機用枠903を前方に開くことが可能となる。施錠装置では、鍵穴9061にスプリングが内蔵されており、鍵穴9061に鍵を挿入して反時計回りまたは時計回りに回転させた後鍵を解放したり引き抜いたりすると、鍵穴9061が回した方向の反対方向に回って中立位置に戻る。鍵穴9061が中立位置にあるときに、遊技機用枠903に対してガラス扉枠903aを閉鎖させてロックすることが可能となり、外枠に対して遊技機用枠903を閉鎖させてロックすることが可能となる。また、遊技機用枠903に対してガラス扉枠903aを前方に開いた状態とすることで、遊技盤(遊技釘及び入賞口を含むゲージ盤)902のメンテナンス(例えば、玉詰まりの解消措置)や、後述するモード切替スイッチ9031や表示切替スイッチ9032の操作を行うことができる。
上皿9060の直下方には、上皿9060に収容しきれない遊技球を貯留する下皿9062が設けられ、上皿9060の右下方には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)9063が設けられている。例えば、打球操作ハンドル9063は、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
操作ボタン9030は、押下可能であるとともに、回動可能なジョグダイアルになっている。なお、操作ボタン9030は、押下操作や回動操作が可能なものに限定されず、例えばタッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよいし、レバー型スイッチのような傾動操作が可能なものであってもよいし、ジョイスティックのような押下操作及び傾動操作が可能なものであってもよい。また、操作ボタン9030に代えて、例えば赤外線センサやCCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、操作ボタン9030は、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。操作ボタン9030に対してなされた遊技者の操作行為は、操作ボタン9030の押下を検出する押下検出スイッチ(図示せず)及び操作ボタン(ジョグダイアル)9030の回転方向及び回転量を検出するロータリーエンコーダ(図示せず)によって検出される。
次に、パチンコ遊技機901における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機901では、左遊技領域9010Aに設けられた第1通過ゲート9041A,右遊技領域9010Bに設けられた第2通過ゲート9041Bを通過した遊技球が、図55に示す第1通過ゲート9041Aに対応した第1ゲートスイッチ9021A,第2通過ゲート9041Bに対応した第2ゲートスイッチ9021Bによって検出されたことといった、普通図柄表示器9020にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器9020による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置906Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置904Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球が図55に示す第1始動口スイッチ9022Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球が図55に示す第2始動口スイッチ9022Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間となる所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄以外の特別図柄(はずれ図柄)が停止表示されれば「ハズレ」となる。確定特別図柄としての特定の特別図柄(大当り図柄)は、大当りの種別に応じて異なるものであり、例えば、確変大当りと非確変大当りとで確定特別図柄は異なる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)を所定回数実行する特定状態としての大当り遊技状態に制御される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示された後に制御される大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置907の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置907を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンド遊技が実行される。こうしてラウンド遊技の実行中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤902の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置907を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンド遊技を終了させる。大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンド遊技の実行回数が、例えば15回となる。なお、ラウンド遊技の実行回数の異なる複数種類の大当り種別を設けてもよい。
大当り状態が終了した後には、遊技者にとって有利な有利状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御が実行される時短状態や、時間短縮制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態に制御される。
ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定状態や時短状態、確変状態とは異なる遊技状態としての通常状態であり、パチンコ遊技機901の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。これに対して、時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。また、確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは所定回数(例えば8回)の特図ゲームが実行されるまで継続する。
大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される大当り(種別)は、確変大当りとも称される。大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御されずに時短状態に制御される大当り(種別)は、非確変大当りとも称される。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器9020による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置906Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機901における遊技状態が確変状態や時短状態に制御されている期間と同一であればよい。高開放制御が実行されている状態を高ベース状態、高開放制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。
画像表示装置905に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置905の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア905L、905Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア905Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置905の表示画面に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置905における表示動作のみならず、スピーカ908L、908Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ909などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「擬似連」や「滑り」といった可変表示演出が実行可能であり、主基板9011の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示することなどのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せともいう)となる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄と、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄は、まとめてハズレ組合せ(非特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置905における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて可変表示される図柄番号が「1」~「8」の飾り図柄のうちのいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。
また、大当り組合せとなる飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態におけるラウンドの実行中に、特図表示結果が「大当り」となる保留データが記憶されていることを予告・報知する先読み予告演出が実行されるようにしてもよい。
前述したように、遊技領域9010は、左遊技領域9010Aと右遊技領域9010Bからなり、遊技者は、打球操作ハンドル(操作ノブ)の操作量(回転量)を調整することにより、左遊技領域9010Aに向けて遊技球を発射する左打ちと、右遊技領域9010Bに向けて遊技球を発射する右打ちとを切り替えることができる。
パチンコ遊技機901では、左遊技領域9010Aに遊技球を発射した場合(左遊技領域9010Aに遊技球が進入した場合)には、図示しない遊技釘又は遊技球誘導部材等の配置によって、右遊技領域9010Bに遊技球を発射した場合よりも高い割合で遊技球が第1始動入賞口に入賞するようになっている。また、遊技状態が通常状態のときには、遊技状態が確変状態及び時短状態のときよりも、普通図柄の変動時間(普図変動時間)が長く且つ普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率が低いため、通常状態において左遊技領域9010Aに発射された遊技球が第2始動入賞口に入賞する割合は、第1始動入賞口に入賞する割合と比較して極めて低いものとなっている。
一方、パチンコ遊技機901では、右遊技領域9010Bに遊技球を発射した場合(右遊技領域9010Bに遊技球が進入した場合)には、図示しない遊技釘又は遊技球誘導部材等の配置によって、左遊技領域9010Aに遊技球を発射した場合と比較して、第1始動入賞口に遊技球が入賞する割合が極めて低いか、又は、第1始動入賞口には遊技球が入賞しないようになっている。そのため、通常状態において仮に右打ちを行ったとしても、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれか)に入賞する割合は、通常状態において左打ちを行ったときに遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれか)に入賞する割合と比較して極めて低い。従って、遊技者は通常状態において左打ちを行うこととなる。
また、右遊技領域9010Bに発射された遊技球が第2通過ゲート9041Bを通過する割合は、図示しない遊技釘又は遊技球誘導部材等の配置によって、左遊技領域9010Aに発射された遊技球が第1通過ゲート9041Aを通過する割合よりも高くなっている。そして、右遊技領域9010Bに発射された遊技球が開放状態の第2始動入賞口に入賞する割合は、図示しない遊技釘又は遊技球誘導部材等の配置によって、左遊技領域9010Aに発射された遊技球が開放状態の第2始動入賞口に入賞する割合よりも高くなっている。
そして、確変状態及び時短状態では、普通図柄の変動時間(普図変動時間)が通常状態よりも短縮され且つ普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率が通常状態よりも高い。従って、確変状態及び時短状態で右打ちを行った場合に遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれか)に入賞する割合は、確変状態及び時短状態で左打ちを行った場合に遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれか)に入賞する割合よりも高い。従って、遊技者は確変状態及び時短状態において右打ちを行うこととなる。
また、右遊技領域9010Bに発射された遊技球が開放状態の大入賞口に入賞する割合は、図示しない遊技釘又は遊技球誘導部材等の配置によって、左遊技領域9010Aに発射された遊技球が開放状態の大入賞口に入賞する割合よりも高くなっている。従って、遊技者は大当り遊技状態において右打ちを行うこととなる。このように、遊技者は、通常状態では左打ちを行い、大当り遊技状態の発生に伴い右打ちに切り替え、大当り遊技状態終了後の確変状態又は時短状態において右打ちを継続し、通常状態への移行(例えば大当り遊技状態を伴わない確変状態又は時短状態の終了)に伴い左打ちに戻すことになる。
また、左遊技領域9010Aに発射された遊技球が左遊技領域9010Aに設けられている第1一般入賞口9050A又は第2一般入賞口9050Bに入賞する割合は、第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bが設けられている位置、並びに、図示しない遊技釘又は遊技球誘導部材等の配置によって、右遊技領域9010Bに発射された遊技球が第1一般入賞口9050A又は第2一般入賞口9050Bに入賞する割合よりも高くなっている。一方、右遊技領域9010Bに発射された遊技球が右遊技領域9010Bに設けられている第3一般入賞口9050C又は第4一般入賞口9050Dに入賞する割合は、第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dが設けられている位置、並びに、図示しない遊技釘又は遊技球誘導部材等の配置によって、左遊技領域9010Aに発射された遊技球が第3一般入賞口9050C又は第4一般入賞口9050Dに入賞する割合よりも高くなっている。
なお、左遊技領域9010Aに設けられている複数の一般入賞口(第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050B)の一部又は全部について、左遊技領域9010Aに発射された遊技球のみが入賞可能であり、右遊技領域9010Bに発射された遊技球は入賞しない構成としても良く、右遊技領域9010Bに設けられている複数の一般入賞口(第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050D)の一部又は全部について、右遊技領域9010Bに発射された遊技球のみが入賞可能であり、左遊技領域9010Aに発射された遊技球は入賞しない構成としても良い。
このように、通常状態では左打ちが行われるため、4つの一般入賞口のうち、第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞する確率が高く、大当り遊技状態、並びに、確変状態及び時短状態では、右打ちが行われるため、4つの一般入賞口のうち、第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞する確率が高い。遊技状態等に応じて、遊技球が発射される遊技領域が変化することに伴い、遊技球が入賞し易い一般入賞口も変化する。なお、通常状態において遊技球が進入する左遊技領域9010Aには、遊技球が入賞し易い位置に一般入賞口を設け、大当り遊技状態、並びに、確変状態及び時短状態において遊技球が進入する右遊技領域9010Bには、遊技球が入賞し難い位置に一般入賞口を設ける(あるいはその逆とする)というように、遊技状態に応じて一般入賞口への入賞頻度が変化するようにしても良い。
パチンコ遊技機901には、例えば図55に示すような主基板9011、演出制御基板9012、音声制御基板9013、ランプ制御基板9014といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機901には、主基板9011と演出制御基板9012との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板9015なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機901における遊技盤902などの背面には、例えば電源基板、、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。電源基板は、主基板9011、演出制御基板9012等の各基板に対する電力供給を行う基板である。電源基板は、主基板9011、演出制御基板9012のほか、音声制御基板9013、ランプ制御基板9014、中継基板9015等の他の基板にも接続されて電力供給を行っている。電源基板には、電源スイッチが設けられており、電源スイッチをONにすることで電源が投入されて電源基板から各基板に対する電力供給が開始される。また、電源スイッチをOFFにすることで、各基板に対する電力供給が停止される。また、主基板9011は、払出制御基板を備えている。なお、払出制御基板は、主基板9011とは別個に設けられていてもよい。払出制御基板は、賞球の払出を制御する基板であり、払出制御用マイクロコンピュータが搭載されている。払出制御基板は、賞球個数を示すデータが設定された賞球個数コマンドの受信(主基板9011から制御信号として伝送される。)に応じて、球払出装置(図示せず)などから構成される払出機構(賞球を払い出す機構)を駆動して、賞球の払い出しを実行する。
主基板9011は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板9011は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板9012などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板9011は、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器9020の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器9020による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板9011には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ90100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送するスイッチ回路90110、遊技制御用マイクロコンピュータ90100からのソレノイド駆動信号をソレノイド9027、9028に伝送するソレノイド回路90111などが搭載されている。
また、スイッチ回路90110は、異常検出用センサ群9026(詳しくは後述する)からの信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送する。詳しくは後述するが、異常検出用センサ群9026は、パチンコ遊技機901で発生した異常を検出するためのものである。
演出制御基板9012は、主基板9011とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板9015を介して主基板9011から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置905、スピーカ908L、908R及び遊技効果ランプ909といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板9012は、画像表示装置905における表示動作や、スピーカ908L、908Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ909などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板9013は、演出制御基板9012とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ908L、908Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板9014は、演出制御基板9012とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ909などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図55に示すように、主基板9011には、第1ゲートスイッチ9021A、第2ゲートスイッチ9021B、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023、第1一般入賞口スイッチ9024A、第2一般入賞口スイッチ9024B、第3一般入賞口スイッチ9024C、第4一般入賞口スイッチ9024Dからの検出信号を伝送する配線が接続されている。
なお、第1ゲートスイッチ9021A、第2ゲートスイッチ9021B、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023、第1一般入賞口スイッチ9024A~第4一般入賞口スイッチ9024Dは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板9011には、第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、普通図柄表示器9020、第1保留表示器9025A、第2保留表示器9025B、普図保留表示器9025Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。また、主基板9011には、異常検出用センサ群9026からの信号を伝送する配線が接続されている。
主基板9011から演出制御基板9012に向けて伝送される制御信号は、中継基板9015によって中継される。主基板9011には、例えば中継基板9015に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ90100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板9011から中継基板9015を介して演出制御基板9012へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板9015から主基板9011への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板9012や中継基板9015の側から主基板9011側に信号が伝わる余地はない。
中継基板9015には、例えば主基板9011から演出制御基板9012に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板9011対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板9012対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板9012から中継基板9015への信号の入力を阻止して、主基板9011から演出制御基板9012へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板9012の側から主基板9011側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板9015において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板9011にて遊技制御用マイクロコンピュータ90100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板9011への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板9015を介して主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置905における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ908L、908Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ909や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
そのような演出制御コマンドには、例えば、遊技状態(通常状態、確変状態、又は時短状態)を指定する遊技状態指定コマンド、特図ゲームにおける変動開始を指定する変動開始コマンド、特図ゲームにおける特別図柄の変動時間や画像表示装置905における飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンド、画像表示装置905における飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンド、大当り遊技状態の開始や終了を指定する大当り開始指定コマンド、大当り終了指定コマンド、第1始動入賞口または第2始動入賞口に遊技球が入賞したときに出力される始動入賞コマンド、一般入賞口に遊技球が入賞したときに出力される一般入賞口指定コマンド、大入賞口に遊技球が入賞したときに出力される大入賞口入賞コマンド等が含まれる。
主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)90101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)90102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)90103と、CPU90103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90104と、I/O(Input/Output port)90105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、CPU90103がROM90101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU90103がROM90101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU90103がRAM90102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU90103がRAM90102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ90100ではCPU90103がROM90101に格納されている遊技制御用のプログラムを実行して遊技制御を行うので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ90100(又はCPU90103)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU90103がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板9011とは異なる他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
図55に示すように、演出制御基板9012には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU90120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM90121と、演出制御用CPU90120のワークエリアを提供するRAM90122と、画像表示装置905における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部90123と、演出制御用CPU90120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90124と、I/O90125とが搭載されている。一例として、演出制御基板9012では、演出制御用CPU90120がROM90121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU90120がROM90121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU90120がRAM90122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU90120がRAM90122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU90120がI/O90125を介して演出制御基板9012の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU90120がI/O90125を介して演出制御基板9012の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御基板9012には、画像表示装置905に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板9013に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板9014に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線、可動役物901000に対して制御信号を伝送するための配線などが接続されている。また、演出制御基板9012には、操作ボタン9030に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、押下検出スイッチ(図示せず)及びロータリーエンコーダ(図示せず)から伝送するための配線も接続されている。さらに、演出制御基板9012には、後述するモード切替スイッチ9031における操作部の位置(第1位置又は第2位置)に対応した信号を伝送するための配線、及び、後述する表示切替スイッチ9032における操作部の位置(第1位置又は第2位置)に対応した信号を伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板9012に搭載されたROM90121には、画像表示装置905、スピーカ908L、908R、遊技効果ランプ909や装飾用LEDといった発光体、操作ボタン9030、可動役物901000、さらには、演出用役物が備える可動部材などが含まれる演出装置(演出用の電気部品)を用いた演出動作の制御を行うために、演出制御パターンを構成するパターンデータが予め複数種類記憶されている。
図55に示す演出制御基板9012に搭載された表示制御部90123は、演出制御用CPU90120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置905における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部90123は、画像表示装置905の画面上に表示させる演出画像の切替タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示やリーチ演出における演出表示といった各種の演出表示を実行させるための制御を行う。表示制御部90123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などを備えて構成されていればよい。
演出制御基板9012に搭載されたI/O90125は、例えば主基板9011などから伝送された演出制御コマンド、押下検出スイッチ及びロータリーエンコーダから伝送された操作検出信号、並びに、モード切替スイッチ9031の状態を確認可能とする信号及び表示切替スイッチ9032の状態を確認可能とする信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板9012の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O90125の出力ポートからは、画像表示装置905へと伝送される映像信号や、音声制御基板9013へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板9014へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される、可動役物901000へと伝送される指令(駆動信号)などが出力される。
音声制御基板9013には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板9013では、演出制御基板9012から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ908L、908Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板9014には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板9014では、演出制御基板9012から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ909などに供給する。
この実施の形態では、パチンコ遊技機901において異常が発生した場合に、当該発生した異常を、音声制御基板9013を介してスピーカ908L、908Rを制御して音声により報知したり、ランプ制御基板9014を介して遊技効果ランプ909や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を制御して光によって報知したり、表示制御部90123を介して画像表示装置905の表示領域に異常の報知画像(エラーメッセージ)を表示させたりして報知する。異常としては、磁気異常、振動異常、及び電波異常等があり、異常検出用センサ群9026などを用いて検出される。
異常検出用センサ群9026は、パチンコ遊技機901において発生する異常を検出するための1以上のセンサなどから構成される。異常検出用センサ群9026は、センサに限らず、異常を検出するための回路、センサには該当しない各種の検出スイッチなどを含んでもよい。異常検出用センサ群9026は、異常を検出すためのものから構成されていればよい。異常検出用センサ群9026それぞれに含まれるセンサなどは、異常の種類それぞれに応じて、1以上用意される。異常検出用センサ群9026が具体的にどのようなものを含むかは、パチンコ遊技機901の仕様などによって決定されればよい。パチンコ遊技機901において発生する異常とは、パチンコ遊技機901において行う通常の遊技では起こらない又は極めて起こりにくい現象(例えば、パチンコ遊技機901に対する不正行為があったときに生じる磁気異常、振動異常、及び電波異常などの現象)や遊技の進行の妨げになりうる現象などのことをいい、特に、遊技者や遊技ホール(パチンコ店など)の従業員に報知が必要な現象のことをいう。
異常検出用センサ群9026に含まれるものとしては、例えば、磁気を検出する磁気センサ、振動を検出する振動センサ、所定の電波(所定波長帯域の電波など)を検出する電波検出センサなどがある。例えば、これらセンサなどが、異常検出用センサ群9026に含まれるようにすればよい。なお、異常の検出は、公知の方法を適宜利用することができる。遊技制御用マイクロコンピュータ90100が、磁気異常、振動異常、及び電波異常等を異常検出用センサ群9026からの出力信号に基づいて検出すると、異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドが主基板9011から演出制御基板9012に伝送され、画像表示装置905におけるエラーメッセージの表示、スピーカ908L、908Rからの警告音の出力、遊技効果ランプ909における異常発生時の発光態様等により異常が発生したことの報知が行われる。例えば、異常が発生した場合には、図96(f)に示すように、画像表示装置905のエラーメッセージ表示領域に、「エラーが発生しました。」という文字の画像が表示される。
ここで、画像表示装置905、スピーカ908L、908R、及び遊技効果ランプ909等の報知手段によって、異常が発生したことのみならず、磁気異常、振動異常、電波異常及び前面ドアの開放のいずれの種別の異常が検出されたのかを特定可能に報知するようにしても良い。
磁気異常の報知とは、磁気異常(磁石がパチンコ遊技機901の近傍にあるという異常、この場合、不正行為がある可能性がある。)を検出したときに行われる異常の報知である。磁石によって遊技媒体を移動させ、入賞口に入賞させたり、遊技媒体を入賞口に誘導するため所定領域を遊技媒体で詰まらせたりする不正行為がある。磁気異常の報知によって、このような行為が行われることを未然に防止する。例えば、異常検出用センサ群9026の1つのセンサとして、磁気を検出するための磁気センサを設ける。CPU90103は、当該磁気センサからの信号が所定の閾値以上の磁力を示すものであるかを判定することで、磁気異常の有無を判定する(磁力を示す→磁気異常有り)。磁気異常が検出された場合、当該磁気異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドが主基板9011から演出制御基板9012に伝送され、画像表示装置905等において磁気異常の報知が行われる。例えば、画像表示装置905のエラーメッセージ表示領域に、「磁気エラーが発生しました。」という文字の画像が表示される。
振動異常の報知とは、例えば、特別可変入賞球装置907が設けられたパチンコ遊技機などにおいて実行され得る異常の報知である。故意にパチンコ遊技機を揺らすことにより遊技媒体の流下方向を大入賞口等の入賞口寄りに変化させる不正行為がある。振動異常の報知によって、このような行為が行われることを未然に防止する。例えば、異常検出用センサ群9026の1つのセンサとして、振動を検出するための振動センサを設ける。CPU90103は、当該振動センサからの信号が所定の閾値以上の強さの振動を示すものであるかを判定することで、振動による異常(振動異常)の有無を判定する(所定の閾値以上の強さの振動を示す→振動異常有り)。振動異常が検出された場合、当該振動異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドが主基板9011から演出制御基板9012に伝送され、画像表示装置905等において振動異常の報知が行われる。例えば、画像表示装置905のエラーメッセージ表示領域に、「振動エラーが発生しました。」という文字の画像が表示される。
電波異常の報知とは、電波異常(所定の電波がパチンコ遊技機901に到達する異常、この場合、不正行為がある可能性がある。)を検出したときに行われる異常の報知である。始動口スイッチ(第1始動口スイッチ9022Aおよび第2始動口スイッチ9022B)、カウントスイッチ9023などに電波をあてることで、これらスイッチのオン/オフを切り替えるなどし、入賞を不正に発生させ賞球を得る不正行為がある。電波異常の報知によって、このような行為が行われることを未然に防止する。例えば、異常検出用センサ群9026の1つのセンサとして、所定の電波(所定波長帯域の電波など)を検出するための電波検出センサを設ける。CPU90103は、当該電波検出センサからの信号が前記所定の電波の受信を示しているかを判定することで、電波異常の有無を判定する(所定の電波の受信を示す→電波異常有り)。電波異常が検出された場合、当該電波異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドが主基板9011から演出制御基板9012に伝送され、画像表示装置905等において電波異常の報知が行われる。例えば、画像表示装置905のエラーメッセージ表示領域に、「電波エラーが発生しました。」という文字の画像が表示される。
モード切替スイッチ9031及び表示切替スイッチ9032は、いずれもDIPスイッチ(Dual In-line Package switch)により構成されており、遊技盤902の遊技領域外に設けられている。DIPスイッチにより構成されるモード切替スイッチ9031及び表示切替スイッチ9032は、操作部を第1位置と第2位置とに切り替えることにより(例えばスライド式の場合には、つまみの位置を一端側と他端側とに切り替えることにより)、演出制御用CPU90120により実行される処理(制御プログラム)を切り替え可能とするものである。遊技機用枠903に対してガラス扉枠903aが閉じている状態では、ガラス扉枠903aが遊技盤902の前面を覆っているため、遊技者はモード切替スイッチ9031及び表示切替スイッチ9032を操作不能となっている。なお、モード切替スイッチ9031及び表示切替スイッチ9032は、遊技機用枠903に対してガラス扉枠903aが閉じている状態(図54に示される状態)では、ガラス扉枠903aを介して遊技者から視認不能な位置に設置されているため、図54では図示していない。
前述したように、遊技場の店員は、鍵穴9061に鍵を挿入して施錠装置(図示せず)を開放状態として、遊技機用枠903に対してガラス扉枠903aを前方に開くことで、遊技盤902に設けられているモード切替スイッチ9031及び表示切替スイッチ9032の操作(DIPスイッチの切り替え)が可能となる。そして、モード切替スイッチ9031及び表示切替スイッチ9032の操作が完了すると、遊技機用枠903に対してガラス扉枠903aが閉じている状態に戻し、鍵穴9061に鍵を挿入して施錠装置(図示せず)を閉鎖状態とする。
モード切替スイッチ9031の操作部が第1位置の場合には、演出制御用CPU90120のモード切替端子の電圧がLowの状態となり、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置の場合には、演出制御用CPU90120のモード切替端子の電圧がHighの状態となる。演出制御用CPU90120は、モード切替端子の電圧がLowの場合には、モード切替スイッチ9031の操作部が第1位置となっていること、即ち、画像表示装置905に遊技者向けの情報(例えばデモ画面等)を表示する遊技モードであることを特定して、後述する入賞数管理テーブルの情報を画像表示装置905に表示しない。一方、演出制御用CPU90120は、モード切替端子の電圧がHighの場合には、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置となっていること、即ち、画像表示装置905に店員向けの情報(例えば各入賞口への入賞数等)を表示するメンテナンスモードであることを特定して、後述する入賞数管理テーブルの情報を画像表示装置905に表示する。
表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置の場合には、演出制御用CPU90120の表示切替端子の電圧がLowの状態となり、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置の場合には、演出制御用CPU90120の表示切替端子の電圧がHighの状態となる。演出制御用CPU90120は、表示切替端子の電圧がLowの場合には、表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置となっていること、即ち、画像表示装置905に一般入賞口への入賞数を表示する許可が行われていないことを特定して、後述する表示制御用テーブルに基づく情報(一般入賞口への入賞数を特定可能な情報)を画像表示装置905に表示することを禁止する。一方、演出制御用CPU90120は、表示切替端子の電圧がHighの場合には、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置となっていること、即ち、画像表示装置905に一般入賞口への入賞数を表示する許可が行われていることを特定して、後述する表示制御用テーブルに基づく情報(一般入賞口への入賞数を特定可能な情報)を画像表示装置905に表示することを許可する。
この実施の形態では、モード切替スイッチ9031及び表示切替スイッチ9032が、遊技盤902の前面側(遊技者と相対する面)に設けられているが、モード切替スイッチ9031及び/又は表示切替スイッチ9032を、遊技盤902の裏面側(遊技島側)に設けるようにしても良い。このような構成とする場合には、遊技機用枠903を外枠に対して前方に回動させることで、遊技盤902の裏面側に設けられたモード切替スイッチ9031及び/又は表示切替スイッチ9032を操作可能となる。
主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される制御コマンドとして、前述したように始動入賞コマンドがある。始動入賞コマンドとしては、第1始動入賞口又は第2始動入賞口のいずれに対して始動入賞が発生したかを示す始動入賞口指定コマンドや、第1始動入賞口又は第2始動入賞口への遊技球の入賞時における大当り判定結果及び大当り種別判定結果を示す始動入賞時判定結果指定コマンド等が存在する。
CPU90103は、第1始動入賞口への遊技球の有効始動入賞、即ち、第1始動入賞口に対応した第1保留記憶数が上限値未満の状態での第1始動入賞口への遊技球の入賞、を検出すると、乱数回路90104から大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数を抽出し、抽出した大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数を、第1特図用の乱数格納領域における第1保留記憶数(当該有効始動入賞を含む加算後の第1保留記憶数)に対応した格納領域に格納すると共に、始動入賞口指定コマンドとして「第1始動入賞口」を指定するコマンドをセットする。また、CPU90103は、抽出した(格納した)大当り判定用乱数が、現在の遊技状態(通常状態若しくは時短状態、又は確変状態)に応じた大当り判定用テーブルに記憶している大当り判定値に合致するか否かを判定する始動入賞時判定を実行する。
この始動入賞時判定において、大当り判定用乱数が大当り判定用テーブルの大当り判定値と合致しない場合には、「はずれ」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドをセットする。大当り判定用乱数が大当り判定用テーブルの大当り判定値と合致する場合には、さらに、抽出した(格納した)大当り種別判定用乱数が、第1特図用の大当り種別判定用テーブルに大当り種別毎に記憶されている判定値のいずれに合致するかを判定する。そして、合致した判定値に対応する大当り種別の「大当り」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドをセットする。例えば、始動入賞時判定結果指定コマンドとして、「非確変大当り」を指定するコマンド、又は「確変大当り」を指定するコマンドをセットする。そして、セットした始動入賞口指定コマンド(「第1始動入賞口」指定)及び始動入賞時判定結果指定コマンドを演出制御基板9012に出力する。
なお、CPU90103は、第1始動入賞口に対応した第1保留記憶数が上限値に達している状態での第1始動入賞口への遊技球の始動入賞(すなわち第1始動入賞口に応じた賞球は払い出されるものの特図ゲームの対象とはならない無効始動入賞)を検出すると、始動入賞口指定コマンドとして「第1始動入賞口」を指定するコマンドをセットすると共に、始動入賞時判定結果指定コマンドとして、有効始動入賞ではないことを指定するブランクデータをセットする。そして、セットした始動入賞口指定コマンド(「第1始動入賞口」指定)及び始動入賞時判定結果指定コマンド(ブランクデータ)を演出制御基板9012に出力する。
CPU90103は、第2始動入賞口への遊技球の有効始動入賞、即ち、第2始動入賞口に対応した第2保留記憶数が上限値未満の状態での第2始動入賞口への遊技球の入賞、を検出すると、乱数回路90104から大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数を抽出し、抽出した大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数を、第2特図用の乱数格納領域における第2保留記憶数(当該有効始動入賞を含む加算後の第2保留記憶数)に対応した格納領域に格納すると共に、始動入賞口指定コマンドとして「第2始動入賞口」を指定するコマンドをセットする。また、CPU90103は、抽出した(格納した)大当り判定用乱数が、現在の遊技状態(通常状態若しくは時短状態、又は確変状態)に応じた大当り判定用テーブルに記憶している大当り判定値に合致するか否かを判定する始動入賞時判定を実行する。
この始動入賞時判定において、大当り判定用乱数が大当り判定用テーブルの大当り判定値と合致しない場合には、「はずれ」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドをセットする。大当り判定用乱数が大当り判定用テーブルの大当り判定値と合致する場合には、さらに、抽出した(格納した)大当り種別判定用乱数が、第2特図用の大当り種別判定用テーブルに大当り種別毎に記憶されている判定値のいずれに合致するかを判定する。そして、合致した判定値に対応する大当り種別の「大当り」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドをセットする。例えば、始動入賞時判定結果指定コマンドとして、「非確変大当り」を指定するコマンド、又は「確変大当り」を指定するコマンドをセットする。そして、セットした始動入賞口指定コマンド(「第2始動入賞口」指定)及び始動入賞時判定結果指定コマンドを演出制御基板9012に出力する。
なお、CPU90103は、第2始動入賞口に対応した第2保留記憶数が上限値に達している状態での第2始動入賞口への遊技球の始動入賞(すなわち第2始動入賞口に応じた賞球は払い出されるものの特図ゲームの対象とはならない無効始動入賞)を検出すると、始動入賞口指定コマンドとして「第2始動入賞口」を指定するコマンドをセットすると共に、始動入賞時判定結果指定コマンドとして、有効始動入賞ではないことを指定するブランクデータをセットする。そして、セットした始動入賞口指定コマンド(「第2始動入賞口」指定)及び始動入賞時判定結果指定コマンド(ブランクデータ)を演出制御基板9012に出力する。
なお、この実施の形態では、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数に基づいて、当該始動入賞に対応した特図の可変表示結果を判定し、その判定結果に基づいて先読み予告演出を実行するようにしているが、このような形態に限らず、始動入賞時に抽出された変動パターン判定用乱数に基づいて、当該始動入賞に対応した可変表示の変動パターンを判定し、その判定結果に基づいて先読み予告演出を実行するようにしても良い。例えば、始動入賞時の判定結果がスーパーリーチの変動パターンである場合には、始動入賞時の判定結果が非リーチの変動パターンである場合と比較して高い割合で先読み予告演出を実行するようにすると良い。
具体的には、CPU90103は、第1始動入賞口への遊技球の有効始動入賞を検出すると、乱数回路90104から変動パターン判定用乱数を抽出し、抽出した変動パターン判定用乱数を、大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数と共に、第1特図用の乱数格納領域における第1保留記憶数(当該有効始動入賞を含む加算後の第1保留記憶数)に対応した格納領域に格納する。また、CPU90103は、第2始動入賞口への遊技球の有効始動入賞を検出すると、乱数回路90104から変動パターン判定用乱数を抽出し、抽出した変動パターン判定用乱数を、大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数と共に、第2特図用の乱数格納領域における第2保留記憶数(当該有効始動入賞を含む加算後の第2保留記憶数)に対応した格納領域に格納する。
ここで、ROM90101には、図61(A)に示すはずれ変動パターンの各々に対応した乱数範囲が設定されたはずれ用変動パターン判定テーブルと、図61(B)に示す大当り変動パターンの各々に対応した乱数範囲が設定された大当り用変動パターン判定テーブルとが記憶されている。
CPU90103は、始動入賞時判定の判定結果(始動入賞時判定結果指定コマンドにより指定される表示結果)が「はずれ」である場合には、はずれ用変動パターン判定テーブルを参照して、抽出した(格納した)変動パターン判定用乱数が、いずれの変動パターンの乱数範囲に含まれるかを判定して、当該変動パターン判定用乱数に対応した変動パターンを特定し、特定した変動パターンが「非リーチはずれ」、「ノーマルリーチはずれ」、及び「スーパーリーチはずれ」のいずれの変動パターンであるかを指定する始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンドをセットする。
一方、CPU90103は、始動入賞時判定の判定結果(始動入賞時判定結果指定コマンドにより指定される表示結果)が「非確変大当り」及び「確変大当り」のいずれかである場合には、大当り用変動パターン判定テーブルを参照して、抽出した(格納した)変動パターン判定用乱数が、いずれの変動パターンの乱数範囲に含まれるかを判定して、当該変動パターン判定用乱数に対応した変動パターンを特定し、特定した変動パターンが「ノーマルリーチ大当り」及び「スーパーリーチ大当り」のいずれの変動パターンであるかを指定する始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンドをセットする。
なお、CPU90103は、無効始動入賞を検出すると、始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンドとして、有効始動入賞ではないことを指定するブランクデータをセットする。
そして、CPU90103は、セットした始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンドを、前述した始動入賞口指定コマンド及び始動入賞時判定結果指定コマンドと共に、始動入賞時のコマンドとして演出制御基板9012に出力する。
演出制御用CPU90120は、「第1始動入賞口」指定の始動入賞口指定コマンド及びブランクデータではない有効なデータを含む始動入賞時判定結果指定コマンド(並びに、ブランクデータではない有効なデータを含む始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を受信すると、該始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を、第1特図用の始動入賞コマンド格納領域における第1保留記憶数(当該有効始動入賞を含む加算後の第1保留記憶数)に対応した格納領域に格納し、「第2始動入賞口」指定の始動入賞口指定コマンド及びブランクデータではない有効なデータを含む始動入賞時判定結果指定コマンド(並びに、ブランクデータではない有効なデータを含む始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を受信すると、該始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を、第2特図用の始動入賞コマンド格納領域における第2保留記憶数(当該有効始動入賞を含む加算後の第2保留記憶数)に対応した格納領域に格納する。演出制御用CPU90120は、始動入賞コマンド格納領域に格納されている始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を確認することにより、開始条件の成立以前に第1特図又は第2特図の表示結果(及び変動パターン)を推定して、先読み予告演出を実行することが可能となる。
一方、演出制御用CPU90120は、「第1始動入賞口」指定の始動入賞口指定コマンド及びブランクデータを含む始動入賞時判定結果指定コマンド(並びにブランクデータを含む始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を受信すると、第1始動入賞口への無効始動入賞が発生したことを特定して、該始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を第1特図用の始動入賞コマンド格納領域に格納せず(先読み予告演出の実行対象から除外し)、後述する入賞履歴記憶領域には第1始動入賞口への入賞履歴を記憶させることが可能であり、「第2始動入賞口」指定の始動入賞口指定コマンド及びブランクデータを含む始動入賞時判定結果指定コマンド(並びにブランクデータを含む始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を受信すると、第2始動入賞口への無効始動入賞が発生したことを特定して、該始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を第2特図用の始動入賞コマンド格納領域に格納せず(先読み予告演出の実行対象から除外し)、後述する入賞履歴記憶領域には第2始動入賞口への入賞履歴を記憶させることが可能である。
主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される制御コマンドとして、前述したように変動パターン指定コマンドがある。以下に示すように、主基板9011は、特別図柄の可変表示を開始するときに、導出表示される特図表示結果に応じた変動パターンを決定して、当該変動パターンを演出制御基板9012に通知するための変動パターン指定コマンドを出力する。演出制御基板9012のROM90121には、予め各変動パターンに対応した演出制御用データが記憶されており、演出制御用CPU90120は、受信した変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンに対応した演出制御用データを選択し、選択した演出制御用データに従って演出制御を実行する。
CPU90103は、第1開始条件が成立して第1特図の可変表示が実行されるときに、第1特図用の乱数格納領域に格納されている大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数、並びに変動パターン判定用乱数のうち、先頭の格納領域(保留記憶数=1に対応した格納領域)の大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数、並びに変動パターン判定用乱数を読み出すと共に、それ以降の格納領域の大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数、並びに変動パターン判定用乱数を、1つずつ前の格納領域にシフトさせる。そして、読み出した大当り判定用乱数が、現在の遊技状態(通常状態若しくは時短状態、又は確変状態)に応じた大当り判定用テーブルに記憶している大当り判定値に合致するか否かを判定する開始時判定を実行する。
この開始時判定において、大当り判定用乱数が大当り判定用テーブルの大当り判定値と合致しない場合には、CPU90103は、「はずれ」を指定する可変表示結果通知コマンドをセットすると共に、大当り判定用乱数と共に先頭の格納領域から読み出した変動パターン判定用乱数が、はずれ用変動パターン判定テーブルに設定されているいずれの変動パターンの乱数範囲に含まれるかを判定して、当該変動パターン判定用乱数に対応した変動パターンを特定することにより、「はずれ変動パターン」を決定する。
大当り判定用乱数が大当り判定用テーブルの大当り判定値と合致する場合には、さらに、読み出した大当り種別判定用乱数が、第1特図用の大当り種別判定用テーブルに大当り種別毎に記憶されている判定値のいずれに合致するかを判定する。そして、合致した判定値に対応する大当り種別の「大当り」を指定する可変表示結果通知コマンドをセットすると共に、大当り判定用乱数と共に先頭の格納領域から読み出した変動パターン判定用乱数が、大当り用変動パターン判定テーブルに設定されているいずれの変動パターンの乱数範囲に含まれるかを判定して、当該変動パターン判定用乱数に対応した変動パターンを特定することにより、「大当り変動パターン」を決定する。
そして、CPU90103は、第1特図の変動開始を指定する変動開始コマンドと共に、セットした可変表示結果通知コマンド、及び、決定した変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを出力する。
CPU90103は、第2開始条件が成立して第2特図の可変表示が実行されるときに、第2特図用の乱数格納領域に格納されている大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数、並びに変動パターン判定用乱数のうち、先頭の格納領域(保留記憶数=1に対応した格納領域)の大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数、並びに変動パターン判定用乱数を読み出すと共に、それ以降の格納領域の大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数、並びに変動パターン判定用乱数を、1つずつ前の格納領域にシフトさせる。そして、読み出した大当り判定用乱数が、現在の遊技状態(通常状態若しくは時短状態、又は確変状態)に応じた大当り判定用テーブルに記憶している大当り判定値に合致するか否かを判定する開始時判定を実行する。
この開始時判定において、大当り判定用乱数が大当り判定用テーブルの大当り判定値と合致しない場合には、CPU90103は、「はずれ」を指定する可変表示結果通知コマンドをセットすると共に、大当り判定用乱数と共に先頭の格納領域から読み出した変動パターン判定用乱数が、はずれ用変動パターン判定テーブルに設定されているいずれの変動パターンの乱数範囲に含まれるかを判定して、当該変動パターン判定用乱数に対応した変動パターンを特定することにより、「はずれ変動パターン」を決定する。
大当り判定用乱数が大当り判定用テーブルの大当り判定値と合致する場合には、さらに、読み出した大当り種別判定用乱数が、第2特図用の大当り種別判定用テーブルに大当り種別毎に記憶されている判定値のいずれに合致するかを判定する。そして、合致した判定値に対応する大当り種別の「大当り」を指定する可変表示結果通知コマンドをセットすると共に、大当り判定用乱数と共に先頭の格納領域から読み出した変動パターン判定用乱数が、大当り用変動パターン判定テーブルに設定されているいずれの変動パターンの乱数範囲に含まれるかを判定して、当該変動パターン判定用乱数に対応した変動パターンを特定することにより、「大当り変動パターン」を決定する。
そして、CPU90103は、第2特図の変動開始を指定する変動開始コマンドと共に、セットした可変表示結果通知コマンド、及び、決定した変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを出力する。
演出制御用CPU90120は、第1特図の変動開始を指定する変動開始コマンド、可変表示結果通知コマンド、及び、変動パターン指定コマンドを受信すると、変動パターン指定コマンドに対応した演出制御用データを選択すると共に、可変表示結果通知コマンドに応じた確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定する。そして、飾り図柄の可変表示を開始すると共に選択された演出制御用データに基づいて演出制御を実行する。これに伴い、第1特図用の始動入賞コマンド格納領域に格納されている始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)のうち、先頭の格納領域(保留記憶数=1に対応した格納領域)の始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を削除すると共に、それ以降の格納領域の始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を、1つずつ前の格納領域にシフトさせる。
また、演出制御用CPU90120は、変動パターンに対応したリーチ状態の成立タイミングをROM90121に記憶しており、受信した変動パターン指定コマンドに対応したリーチ状態の成立タイミングでリーチ状態が成立するように、飾り図柄の可変表示を制御する。即ち、演出制御用CPU90120では、変動パターンに応じたリーチ状態の成立タイミングを把握可能となっている。
演出制御用CPU90120は、第2特図の変動開始を指定する変動開始コマンド、可変表示結果通知コマンド、及び、変動パターン指定コマンドを受信すると、変動パターン指定コマンドに対応した演出制御用データを選択すると共に、可変表示結果通知コマンドに応じた確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定する。そして、飾り図柄の可変表示を開始すると共に選択された演出制御用データに基づいて演出制御を実行する。これに伴い、第2特図用の始動入賞コマンド格納領域に格納されている始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)のうち、先頭の格納領域(保留記憶数=1に対応した格納領域)の始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を削除すると共に、それ以降の格納領域の始動入賞時判定結果指定コマンド(及び始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド)を、1つずつ前の格納領域にシフトさせる。
また、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞したことを第1一般入賞口スイッチ9024A~第4一般入賞口スイッチ9024Dが検出すると、いずれの一般入賞口に遊技球が入賞したかを指定する一般入賞口指定コマンドが遊技制御用マイクロコンピュータ90100から演出制御基板9012に出力される。即ち、第1一般入賞口スイッチ9024Aにより遊技球が検出されると、第1一般入賞口9050Aへの入賞を指定する一般入賞口指定コマンドが出力され、第2一般入賞口スイッチ9024Bにより遊技球が検出されると、第2一般入賞口9050Bへの入賞を指定する一般入賞口指定コマンドが出力され、第3一般入賞口スイッチ9024Cにより遊技球が検出されると、第3一般入賞口9050Cへの入賞を指定する一般入賞口指定コマンドが出力され、第4一般入賞口スイッチ9024Dにより遊技球が検出されると、第4一般入賞口9050Dへの入賞を指定する一般入賞口指定コマンドが出力される。
従って、演出制御用CPU90120は、受信した一般入賞口指定コマンドに基づいて、一般入賞口への遊技球の入賞、及び、いずれの一般入賞口に遊技球が入賞したのかを特定可能となっている。また、前述したように、演出制御用CPU90120は、第1始動入賞口又は第2始動入賞口に遊技球が入賞したときに、いずれの始動入賞口に遊技球が入賞したのかを指定する始動入賞口指定コマンドを受信するようになっている。これにより、演出制御用CPU90120は、入賞が発生した一般入賞口を特定可能な情報、入賞が発生した始動入賞口を特定可能な情報を、入賞の発生順序に従ってRAM90122の入賞履歴記憶領域に記憶することが可能となっている。
演出制御用CPU90120は、受信した一般入賞口指定コマンドが指定する一般入賞口(遊技球が入賞した一般入賞口)が、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれであるかを確認し、また、受信した始動入賞口指定コマンドが指定する始動入賞口(遊技球が入賞した始動入賞口)が、第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれであるかを確認して、各一般入賞口及び各始動入賞口への入賞履歴をRAM90122に記憶する。例えば、第2一般入賞口9050B、第1始動入賞口、第1一般入賞口9050A、第2始動入賞口、第3一般入賞口9050Cの順序で遊技球が入賞した場合には、[第2一般入賞口,第1始動入賞口,第1一般入賞口,第2始動入賞口,第3一般入賞口]という履歴がRAM90122の入賞履歴記憶領域に記憶される。
また、始動入賞口への入賞と一般入賞口への入賞とが、所定期間内に発生した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、始動入賞口指定コマンド及び始動入賞時判定結果指定コマンドを、一般入賞口指定コマンドよりも優先して先に送信しても良い。例えば、第1始動口スイッチ9022A及び第2始動口スイッチ9022Bのいずれかの始動口スイッチによる検出と、第1一般入賞口スイッチ9024A~第4一般入賞口スイッチ9024Dのいずれかの一般入賞口スイッチによる検出とが、ほぼ同時(例えば、同じ割込み処理内)に確認された場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、始動入賞口指定コマンド及び始動入賞時判定結果指定コマンドを、一般入賞口指定コマンドよりも優先して先に送信すると良い。このような送信順序とすることで、演出制御用CPU90120では、一般入賞口指定コマンドを受信したときに、既に、始動入賞口指定コマンド及び始動入賞時判定結果指定コマンドを受信していることを把握可能であり、一般入賞口への入賞に基づいて実行される特定演出として、先に受信した始動入賞時判定結果指定コマンドに基づく先読み予告演出を実行可能となる。
なお、一般入賞口への入賞が、所定期間内に複数回発生した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、予め定められた優先順位に従って、複数の一般入賞口指定コマンドを送信するものとする。例えば、第1一般入賞口スイッチ9024Aによる検出と、第2一般入賞口スイッチ9024Bによる検出とが、ほぼ同時(例えば、同じ割込み処理内)に確認された場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、より入賞が困難な一般入賞口への入賞を指定する一般入賞口指定コマンドを優先して先に送信しても良い。また、一般入賞口に応じて付与される賞球数が異なる場合には、賞球数がより多い一般入賞口への入賞を指定する一般入賞口指定コマンドを優先して先に送信しても良い。
また、大入賞口に遊技球が入賞したことをカウントスイッチ9023が検出すると、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する大入賞口入賞コマンドが遊技制御用マイクロコンピュータ90100から演出制御基板9012に出力される。従って、演出制御用CPU90120は、受信した大入賞口入賞コマンドに基づいて、大入賞口への遊技球の入賞を特定可能であり、前述した始動入賞口への入賞履歴及び一般入賞口への入賞履歴と同様に、入賞履歴記憶領域に大入賞口への入賞履歴を記憶させることが可能である。
また、演出制御用CPU90120は、大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンドを受信してから大当り遊技状態の終了を指定する大当り終了指定コマンドを受信するまでの期間における、大入賞口入賞コマンドの受信回数及び一般入賞口指定コマンドの受信回数をそれぞれ区別して集計することが可能である。これにより、大当り遊技状態に制御されている期間における大入賞口への入賞回数及び一般入賞口への入賞回数をそれぞれ区別して集計可能であり、その集計結果を図60に示すように画像表示装置905に表示させることも可能となる。
また、遊技領域9010に遊技球が発射されているときには、通常、ある程度の頻度で、始動入賞口、一般入賞口、及び大入賞口のいずれかに遊技球が入賞する。飾り図柄の可変表示が実行されておらず、且つ、所定期間(例えば1分間)、始動入賞口、一般入賞口、及び大入賞口のいずれにも遊技球が入賞していない場合には、遊技者が遊技を行っていない非遊技状態にある可能性が高い。そのため、演出制御用CPU90120は、飾り図柄の可変表示が実行されておらず、且つ、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドを所定期間(例えば1分間)受信しなかった場合には、遊技が終了したと判定する遊技終了判定を行うことが可能である。
図56(a)は、RAM90122に記憶されている入賞数管理テーブルにより管理される入賞数情報の一例を示す図である。この入賞数管理テーブルにおいて、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dの各一般入賞口への入賞数が記憶されている。演出制御用CPU90120は、大当り開始指定コマンド及び大当り終了指定コマンド、遊技状態指定コマンド、並びに、一般入賞口指定コマンドに基づいて、各一般入賞口への入賞数を遊技状態毎に集計することができる。なお、遊技状態指定コマンドは、遊技状態が変化するタイミング(この場合の遊技状態指定コマンドは制御される遊技状態を指定するものであり、例えば、大当り遊技状態終了時や時短状態終了時に送信される)、あるいは、特別図柄の可変表示が開始されるタイミング(この場合の遊技状態指定コマンドは特図ゲームが実行されるときの遊技状態を指定するものである)で送信される。
この例において、第2一般入賞口9050Bへの入賞数は50であり(全期間合計)、そのうち、通常状態における入賞数が46であり、大当り遊技状態における入賞数が2、確変状態における入賞数が1、時短状態における入賞数が1となっている。即ち、左打ち期間における入賞数が46であり、右打ち期間における入賞数が4である。また、一般入賞口への入賞数の合計は108であり、そのうち左打ち期間における入賞数が81であり、右打ち期間における入賞数は27である。
このように、各一般入賞口への入賞数と共に、左打ち期間における入賞数及び右打ち期間における入賞数が個別に記憶され、画像表示装置905に表示される(又は、パチンコ遊技機901に対応して設けられるカードユニットや呼出ランプ装置等の遊技用装置に送信されて遊技用装置が備える表示装置に表示される、若しくは、情報管理装置に送信されて情報管理装置が備える表示装置に表示される)ことにより、遊技場では、各一般入賞口への遊技球の入賞し易さを把握して、遊技釘のメンテナンスに役立てることができる。例えば、ある一般入賞口への遊技球の入賞数が過度に多い又は少ない場合には、その一般入賞口の近辺の遊技釘に曲がりや破損が生じていることを推定して、遊技釘のメンテナンスを行うことができる。
入賞数管理テーブルの入賞数情報(各一般入賞口への入賞数、各遊技状態における一般入賞口への入賞数、左打ち期間及び右打ち期間における一般入賞口への入賞数、一般入賞口への合計入賞数を含む)は、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置の場合(メンテナンスモードの場合)に画像表示装置905に表示され、第1位置の場合(遊技モードの場合)には表示されない。遊技場の店員は、モード切替スイッチ9031を第1位置から第2位置に切り替えて、入賞数管理テーブルの入賞数情報を表示させ、これを参考に遊技釘のメンテナンスを行い、一般入賞口への遊技球の入賞頻度を適切にする。そして、メンテナンス完了後にモード切替スイッチ9031を第2位置から第1位置に戻す。
この実施の形態において、入賞数管理テーブルの入賞数情報は、遊技状態(例えば、通常状態、確変状態、時短状態、大当り遊技状態)によらず、また、特図ゲームの実行状況(特別図柄の可変表示が実行されているか否かや、特図ゲームの保留記憶数)や、普図ゲームの実行状況(普通図柄の可変表示が実行されているか否かや、普図ゲームの保留記憶数)によらず、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置となっている期間は継続して画像表示装置905に表示されるようになっている。但し、このような形態に限られるものではなく、入賞数管理テーブルの入賞数情報は、遊技状態に応じて画像表示装置905に表示可能なものであっても良く、例えば、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置となっており且つ通常状態においてのみ表示可能であり、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置となっていても、確変状態、時短状態、大当り遊技状態では表示されないようにしても良い。
また、入賞数管理テーブルの入賞数情報は、特図ゲームの実行状況に応じて画像表示装置905に表示可能なものであっても良く、例えば、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置となっており、特別図柄の可変表示が実行されておらず且つ特図ゲームの保留記憶数が0の期間においてのみ表示可能であり、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置となっていても、特別図柄の可変表示が実行されている期間や、特図ゲームの保留記憶数が0ではない期間は表示されないようにしても良い。また、入賞数管理テーブルの入賞数情報は、普図ゲームの実行状況に応じて画像表示装置905に表示可能なものであっても良く、例えば、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置となっており、普通図柄の可変表示が実行されておらず且つ普図ゲームの保留記憶数が0の期間においてのみ表示可能であり、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置となっていても、普通図柄の可変表示が実行されている期間や、普図ゲームの保留記憶数が0ではない期間は表示されないようにしても良い。
入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報は、モード切替スイッチ9031の設定状態、表示切替スイッチ9032の設定状態、及び、操作ボタン9030による表示設定(図58(1)~(3)の設定画面における設定)によらず、一般入賞口指定コマンドの受信に基づいて更新される。また、入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報は、遊技場の営業終了後にパチンコ遊技機901の情報出力端子から遊技情報管理装置(例えば遊技場内に設けられた図示しないホールコンピュータ)に送信され、遊技情報管理装置において遊技機毎の入賞数情報が営業日毎に記憶されることになる。また、入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報は、前述した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が、当該入賞履歴記憶領域に対応した特定演出の実行等に基づいて消去(リセット)された場合であっても消去されず、遊技情報管理装置への送信が完了した後、あるいは、店員のリセット操作(例えば入賞数管理テーブルの入賞数情報を画像表示装置905に表示している状態における操作ボタン9030の操作)により消去される。
例えば、遊技場の店員は、入賞数管理テーブルの入賞数情報が画像表示装置905に表示されている状態(モード切替スイッチ9031が第2位置(表示設定)の状態)において、操作ボタン9030を所定時間(例えば2秒以上)押下することにより、入賞数管理テーブルに記憶されている全項目の入賞数(各一般入賞口の入賞数及び一般入賞口の合計入賞数)を0にリセットすることが可能である。
図56(b)は、RAM90122に記憶されている表示制御用テーブルにより管理される入賞数情報の一例を示す図である。この表示制御用テーブルにおいて、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dの各一般入賞口への入賞数が記憶されている。演出制御用CPU90120は、一般入賞口指定コマンドに基づいて、各一般入賞口への入賞数を集計することができる。この例において、一般入賞口への合計入賞数は11であり、そのうち、第1一般入賞口9050Aへの入賞数が3、第2一般入賞口9050Bへの入賞数が5、第3一般入賞口9050Cへの入賞数が2、第4一般入賞口9050Dへの入賞数が1となっている。
図57に示すように、表示制御用テーブルの入賞数情報(具体的には合計入賞数に応じた数のオブジェクト表示)は、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置の場合(表示設定の場合)であって且つ操作ボタン9030により一般入賞数の表示設定が行われている場合に、画像表示装置905に表示される。表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置の場合(非表示設定の場合)には、操作ボタン9030により一般入賞数の表示設定が行われているか否かによらず、表示制御用テーブルの入賞数情報は表示されない(表示が禁止される)。また、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置の場合(表示設定の場合)であっても、操作ボタン9030により一般入賞数の表示設定が行われていない場合(非表示設定の場合)には、表示制御用テーブルの入賞数情報は表示されない。
即ち、遊技場の店員が表示切替スイッチ9032により入賞数情報の表示禁止設定を行った場合には、遊技者の表示設定操作によらず、一般入賞口への入賞数が表示されないようになっている。遊技場の店員が表示切替スイッチ9032により入賞数情報の表示許可設定を行った場合にのみ、遊技者の表示設定操作に応じて一般入賞口への入賞数が表示される。
また、この実施の形態では、一般入賞口への遊技球の入賞に基づく特定演出(特定演出A:変動結果予告演出,特定演出B:先読み予告演出)を実行するようにしているが、この特定演出に関しても、図57に示すように、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置の場合(実行許可設定の場合)であって且つ操作ボタン9030により一般入賞数の表示設定(特定演出の実行設定)が行われている場合に実行可能となる。表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置の場合(実行不許可設定の場合)には、操作ボタン9030により一般入賞数の表示設定(特定演出の実行設定)が行われているか否かによらず、特定演出は実行されない(実行が禁止される)。また、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置の場合(実行許可設定の場合)であっても、操作ボタン9030により一般入賞数の表示設定が行われていない場合(非実行設定の場合)には、特定演出は実行されない。
即ち、遊技場の店員が表示切替スイッチ9032により特定演出の実行不許可設定を行った場合には、遊技者の実行設定操作によらず、特定演出の実行が禁止されるようになっている。遊技場の店員が表示切替スイッチ9032により特定演出の実行許可設定を行った場合にのみ、遊技者の実行設定操作に応じて特定演出が実行可能となる。
このように、この実施の形態では、一般入賞口への入賞数を報知するか否かの設定が、特定演出を実行するか否かの設定を兼ねており、設定するための操作手段も共通である(遊技場側:表示切替スイッチ9032,遊技者側:操作ボタン9030)。このような形態に限らず、一般入賞口への入賞数を報知するか否かと、特定演出を実行可能とするか否かとを、個別に設定可能としても良く、異なる操作手段により設定するようにしても良い。
表示制御用テーブルで記憶されている入賞数情報は、モード切替スイッチ9031の設定状態、表示切替スイッチ9032の設定状態、及び、操作ボタン9030による表示設定(図58(1)~(3)の設定画面における設定)によらず、一般入賞口指定コマンドの受信に基づいて更新される。また、表示制御用テーブルで記憶されている入賞数情報(各一般入賞口への入賞数及び合計入賞数)は、前述した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が、当該入賞履歴記憶領域に対応した特定演出(A又はB)の実行等に基づいて消去(リセット)された場合であっても消去されず、演出制御用CPU90120により遊技終了判定が行われたとき、例えば、飾り図柄の可変表示が実行されておらず、且つ、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドを所定期間(例えば1分間)受信しなかったときに消去(0にリセット)される。
表示制御用テーブルで記憶されている各一般入賞口への入賞数及び合計入賞数が、遊技終了判定に基づいて0にリセットされた場合には、画像表示装置905に表示される一般入賞口への入賞数も0にリセットされる。例えば、後述する図59の画面において「一般入賞」の文字の右側に表示されていたコイン型のオブジェクト(入賞対応表示)が表示されなくなり、表示オブジェクト数が0となる。なお、一般入賞口への入賞数が画像表示装置905に表示されていない状態のときに、表示制御用テーブルで記憶されている各一般入賞口への入賞数及び合計入賞数が、遊技終了判定に基づいて0にリセットされた場合には、次に、一般入賞口への入賞数が画像表示装置905に表示されるときに、そのときの表示制御用テーブルで記憶されている合計入賞数(例えば合計入賞数に対応した数のオブジェクト)が表示されることになる。
また、遊技場の店員又は遊技者は、表示制御用テーブルの入賞数情報が画像表示装置905に表示されている状態(合計入賞数相当のオブジェクトが表示されている状態)において、操作ボタン9030を所定時間(例えば2秒以上)押下することにより、上記遊技終了判定によらず、表示制御用テーブルに記憶されている全項目の入賞数(各一般入賞口の入賞数及び一般入賞口の合計入賞数)を0にリセットさせることが可能であり、これに伴い画像表示装置905に表示されている入賞数情報も0にリセットされる(表示されていたオブジェクトが全て消去される)。
遊技者の表示設定操作は、図58に示すように、特図ゲームの進行及び普図ゲームの進行に関連しないデモ画面の表示中に操作ボタン9030を操作することにより受け付けられる。遊技者が遊技を行っていない状態(例えば、飾り図柄の可変表示が実行されておらず、且つ、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドを所定期間(例えば1分間)以上受信していない状態)では、画像表示装置905にデモ画面が表示され、デモ画面の表示中に所定間隔で図58(1)の画面が表示される。
図58(1)の画面では、「一般入賞数の表示設定は決定ボタンを押して下さい。」というメッセージが表示されると共に、操作ボタン9030を模した画像がその下方に表示され、操作ボタン9030を押下するように促す矢印が表示される。遊技者が、指示に従い操作ボタン9030を押下すると、図58(2)の選択画面が表示される。選択画面では、「表示する」の文字を含むアイコン及び「表示しない」の文字を含むアイコンが表示される共に、「ジョグダイアルで選択した後決定ボタン」というメッセージが表示され、さらに、操作ボタン9030(ジョグダイアル)を回動操作した後に押下するように促す矢印が表示される。
一般入賞口への入賞数を表示させるようにする場合には、操作ボタン9030(ジョグダイアル)を左に回動操作することにより「表示する」の文字を含むアイコンを選択し、一般入賞口への入賞数を表示させないようにする場合には、操作ボタン9030(ジョグダイアル)を右に回動操作することにより、「表示しない」の文字を含むアイコンを選択する。この例では、「表示する」の文字を含むアイコンを選択した状態にある。
そして、図58(2)で「表示する」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、図58(3)に示すように、「一般入賞数を表示します。」というメッセージが表示され、図58(4)の通常のデモ画面に戻る。この設定操作により、図59及び図60に示すように、一般入賞口への入賞数が画像表示装置905に表示可能となり、遊技者がこれを把握することができる。ここで、設定操作完了時点において表示制御用テーブルで記憶されている合計入賞数(例えば図59における合計入賞数に対応した数のオブジェクト)が直ちに表示されるものとする。なお、合計入賞数は設定操作完了後に直ちに表示させるものではなく、設定操作完了後に特別図柄の可変表示が実行されたとき(遊技終了判定が行われなくなったとき)に画像表示装置905に表示されるようにしても良い。
一方、図58(2)で「表示しない」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、「一般入賞数を表示しません。」というメッセージが表示され、図58(4)の通常のデモ画面に戻る。この設定操作により、一般入賞口への入賞数が画像表示装置905に表示されないようになる。
ここで、この実施の形態では、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置にある場合にのみ、即ち、遊技場側で、表示制御用テーブルで記憶される入賞数情報を画像表示装置905に表示させる許可を行っている場合にのみ、図58(1)~(3)に示すような、一般入賞口への入賞数を表示するか否かを設定するための画面が画像表示装置905に表示されるものとする。表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置にある場合、即ち、遊技場側で、表示制御用テーブルで記憶される入賞数情報を画像表示装置905に表示させる許可を行っていない場合には、図58(1)~(3)に示すような、一般入賞口への入賞数を表示するか否かを選択させるための画面自体が表示されない。その結果、前述した図57に示したように、遊技者の表示設定/非表示設定によらず、表示切替スイッチ9032の非表示設定のみによって、一般入賞口への入賞数が表示されないことに決定される。
このように、一般入賞口への遊技球の入賞数を表示するか否かに関して、遊技場や遊技者の意向を反映させることができる。この実施の形態では、遊技場側で表示切替スイッチ9032の操作部を第2位置(表示位置)に設定した場合にのみ、遊技者は一般入賞口への入賞数を表示させるか否かを設定可能となっている。即ち、この実施の形態では、遊技場の意向が遊技者の意向よりも優先されるようになっている。そのため、遊技場側では、遊技者に一般入賞口への入賞数を知られたくない場合、表示切替スイッチ9032の操作部を第1位置(非表示位置)に設定すると良い。
また、遊技場の意向が遊技者の意向よりも優先される場合において、仮に、遊技場側で、表示切替スイッチ9032の操作部を第1位置(非表示位置)に設定したにもかかわらず(遊技者側の設定に関係無く一般入賞口への入賞数を表示しないことが既に決定されているにもかかわらず)、図58(1)~(3)に示したような遊技者側での設定画面を表示させるようにした場合、遊技者が自らの設定操作により一般入賞口への入賞数を表示させることができるようになると誤認することになる。
このような誤認を防止すべく、この実施の形態では、遊技場側で、表示切替スイッチ9032の操作部を第1位置(非表示位置)に設定したときには(遊技者側の設定に関係無く一般入賞口への入賞数を表示しないことが既に決定されているときには)、図58(1)~(3)に示したような遊技者側での設定画面を表示させないようにしている。即ち、「遊技者側での設定操作に応じて一般入賞口への入賞数を表示させることが可能となること」の報知自体を行わないようにしている。
遊技場側での表示設定(表示切替スイッチ9032の操作部を第2位置とする)及び遊技者側での表示設定(図58(2)の選択画面で「表示する」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下する)により、一般入賞口への入賞数を表示させることに決定された場合には、図59(1)に示すように、画像表示装置905の画面下部に「一般入賞」の文字が表示される。そして、一般入賞口(第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050D)に遊技球が入賞すると、図59(2)に示すように、「一般入賞」の文字の右側にコイン型のオブジェクト(入賞対応表示)が表示される。
画像表示装置905に表示されるコイン型のオブジェクトの数は、前述した表示制御用テーブルの合計入賞数に対応している。図59(3)に示すように、一般入賞口(第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050D)に遊技球が入賞する毎に、表示制御用テーブルの合計入賞数が1ずつ加算されることに伴い、コイン型のオブジェクトの数も増加する。また、コイン型のオブジェクトには「10」という数字が含まれており、これは、一般入賞口に遊技球が入賞したときに付与される賞球数を示している。従って、遊技者は、一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数も把握可能となっている。なお、各入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口、一般入賞口、大入賞口)に遊技球が入賞したときに付与される賞球数は、予めROM90121に記憶されているものとする。
このように、一般入賞口への遊技球の入賞に対応させたオブジェクトを表示し、入賞数の増加に応じて表示するオブジェクトの数を増加させるようにすることで、遊技者は、一般入賞口に遊技球が入賞したこと、及び、一般入賞口への遊技球の入賞数を容易に把握することが可能となっている。
演出制御用CPU90120により遊技終了判定が行われたときには、前述したように、表示制御用テーブルに記憶されている各一般入賞口への遊技球の入賞数及び合計入賞数が0にリセットされることに伴い、図59(4)に示すように、「一般入賞」の文字の右側に表示されていたコイン型のオブジェクトが全て消去される。即ち、一般入賞口への入賞数が0であることが報知されることになる。
このように、遊技終了判定が行われたとき、即ち、遊技機が非遊技状態であることが特定された場合には、報知されている一般入賞口への入賞数を0にリセットする(一般入賞口への入賞がないことが表示される状態とする)ことで、その後に当該遊技機で遊技を行う遊技者に一般入賞口への入賞数が把握されてしまうことを防止することができる。
この実施の形態では、遊技終了判定の条件と前述したデモ画面に移行する条件とを共通の条件とすることにより、デモ画面への移行時に、報知されている一般入賞口への入賞数が0にリセットされることになる。このように、デモ画面を表示するときに、報知されている一般入賞口への入賞数を0にリセットするようにしても良い。
なお、前述したように、表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置(非表示位置)に設定されている場合、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置(表示位置)に設定されているが遊技者用設定画面(図58)において一般入賞数を表示しないように設定された場合には、図59で示した一般入賞口への入賞毎に表示するオブジェクトを増加させる表示制御は実行されない。これらの場合には、図59に示される「一般入賞数」の文字自体が表示されず、一般入賞口への入賞数(表示制御用テーブルの合計入賞数)にかかわらずコイン型のオブジェクト自体も表示されない。
なお、一般入賞口への入賞毎に表示するオブジェクト(通常オブジェクトとする)の数を増加させると、入賞数が多くなるにつれて画面が見づらくなるため、通常オブジェクトが所定数(例えば10)に達した場合には、該所定数の通常オブジェクトに替えて1の特殊オブジェクト(例えば「100」という数字が含まれる通常オブジェクトとは異なる態様のオブジェクト)を表示させるようにすると良い。これにより、所定数分の通常オブジェクトの表示領域を要することなく、1の特殊オブジェクトの表示領域で所定数の入賞回数及びこれに相当する賞球数を報知することができる。
また、この実施の形態では、一般入賞口への1回の入賞毎に、表示されるオブジェクトが1ずつ増加する例を示しているが、このような形態に限らず、一般入賞口への複数回の入賞に応じてオブジェクトが表示されるようにしても良い。例えば、一般入賞口への5回の入賞毎に、表示されるオブジェクトが1ずつ増加するようにしても良い。
また、遊技場側での表示設定(表示切替スイッチ9032の操作部を第2位置とする)及び遊技者側での表示設定(図58(2)の選択画面で「表示する」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下する)により、一般入賞口への入賞数を表示させることに決定された場合には、図60に示すように、大当り遊技状態に制御されている期間において、大入賞口への入賞数と共に、一般入賞口への入賞数が表示されることになる。
図60(1)は、大当り遊技状態に制御されたときに画像表示装置905に表示される画面である。1回目のラウンド遊技が開始されるときに、「一般入賞数」の文字が表示され、その右側には当該大当り遊技状態における一般入賞口への入賞数が表示されると共に、「大入賞数」の文字が表示され、その右側には当該大当り遊技状態における大入賞口への入賞数が表示される。この例では、当該大当り遊技状態における一般入賞口への入賞数が未だ0であり、一般入賞口に遊技球が入賞した場合に付与される賞球数が10であることにより[0×10]と表示されている。また、当該大当り遊技状態における大入賞口への入賞数が未だ0であり、大入賞口に遊技球が入賞した場合に付与される賞球数が15であることにより[0×15]と表示されている。また、当該大当り遊技状態において、一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数[0×10]と、大入賞口への入賞に応じて付与された賞球数[0×15]との合算数が0であることにより[合計0球]と表示されている。
図60(2)に示すように、1回目のラウンド遊技を行った結果、大入賞口(特別可変入賞球装置907)に遊技球が7回入賞し、一般入賞口(第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050D)に遊技球が1回入賞したことにより、一般入賞数は1となり、大入賞数は7に更新されている。また、一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数[1×10]と、大入賞口への入賞に応じて付与された賞球数[7×15]との合算数が115であることにより[合計115球]と表示されている。なお、一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数[1×10=10球]と、大入賞口への入賞に応じて付与された賞球数[7×15=105球]とを個別に表示するようにしても良い。
さらに、図60(3)に示すように、2回目~15回目(最終)のラウンド遊技を行った結果、当該大当り遊技状態において、大入賞口(特別可変入賞球装置907)に遊技球が計105回入賞し、一般入賞口(第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050D)に遊技球が計3回入賞したことにより、一般入賞数は3となり、大入賞数は105に更新されている。また、当該大当り遊技状態において、一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数[3×10]と、大入賞口への入賞に応じて付与された賞球数[105×15]との合算数が1605であることにより[合計1605球]と表示されている。
このように、大当り遊技状態に制御されている期間における一般入賞口への入賞数を、大入賞口への入賞数と区別して表示することにより、遊技者は、大入賞口への入賞数のみならず、一般入賞口への入賞数に関しても関心を抱くことになる。また、大入賞口への入賞数に応じた賞球数と、一般入賞口への入賞数に応じた賞球数とを区別して表示することにより、遊技者は、大入賞口への入賞に応じて付与された賞球数のみならず、一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数に対しても関心を抱くことになる。
なお、大当り遊技状態に制御されている期間における一般入賞口への入賞数に限らず、確変状態又は時短状態における一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示するようにしても良く、通常状態における一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示するようにしても良い。また、右打ち期間(大当り遊技状態、又は、確変状態若しくは時短状態)における一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示するようにしても良く、左打ち期間(通常状態)における一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示するようにしても良い。また、特別図柄の可変表示が所定回数(例えば特図ゲームの保留記憶数に相当する回数)実行される期間における一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示するようにしても良い。
なお、前述したように、表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置(非表示位置)に設定されている場合、表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置(表示位置)に設定されているが遊技者用設定画面(図58)において一般入賞数を表示しないように設定された場合には、図60で示した大当り遊技状態に制御されている期間における一般入賞口への入賞数を表示する表示制御は実行されない。これらの場合には、図60に示される「一般入賞数」の文字自体が表示されず、大当り遊技状態に制御されている期間における、一般入賞口への入賞数及びこれに相当する賞球数、並びに、一般入賞口への入賞数に相当する賞球数と大入賞口への入賞数に相当する賞球数との合算数、がいずれも表示されない。大入賞口への入賞数及び該入賞数に相当する賞球数のみが表示される。
なお、図59に示した例では、オブジェクトに一般入賞口に対応した賞球数(10)が表示される例について説明したが、画像表示装置905には一般入賞口に対応した賞球数が表示されないようにしても良い。また、図60に示した例では、一般入賞口に対応した賞球数(10)及び一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数が表示される例について説明したが、画像表示装置905にはこれらが表示されないようにしても良い。
このように、一般入賞口への入賞数のみを表示して、一般入賞口に対応した賞球数や一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数は表示しないようにしても良い。このような構成とすることで、遊技機の設計過程において、一般入賞口に対応した賞球数が変更される場合に、その変更に応じて画像表示装置905の表示情報も変更しなければならなくなる事態を防止することができる。なお、これとは逆に、一般入賞口への入賞に応じて付与された賞球数のみを表示するようにしても良い。
なお、この実施の形態では、遊技場側で表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置(非表示位置)に設定されている場合には、図58(1)~(3)の遊技者設定画面自体が表示されない(入賞数の表示/非表示切替が可能であること自体を遊技者に報知しない)例について説明したが、このような形態に限らず、遊技場側で表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置(非表示位置)に設定されている場合であっても、図58(1)~(3)の遊技者設定画面を表示する(入賞数の表示/非表示切替が可能であることを遊技者に報知する)ようにしても良い。
このような構成とする場合に、仮に遊技者が、図58(1)~(3)の遊技者設定画面において、一般入賞口への入賞数を表示するように設定した場合であっても、演出制御用CPU90120は、遊技場側で表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置(非表示位置)に設定されていることに基づいて、画像表示装置905に一般入賞口への入賞数を表示しないようにする(遊技場設定を優先する)。このとき、遊技場設定の優先により入賞数を表示することができない旨を画像表示装置905に表示するようにしても良い。
なお、表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置(非表示位置)に設定されている場合に、図58(1)の遊技者設定画面は表示する(入賞数の表示/非表示切替が可能であることは遊技者に報知する)が、遊技者の設定操作は無効としても良い。例えば、図58(1)の遊技者設定画面において操作ボタン9030が押下された場合であっても、図58(2)の選択画面には移行せず、一般入賞口への入賞数を表示させるか否かを選択不能としても良い。
このように、この実施形態では、遊技場設定を遊技者設定よりも優先しているが、これとは逆に、遊技者設定を遊技場設定よりも優先するようにしても良い。即ち、表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置(非表示位置)であるか第2位置(表示位置)であるかによらず、図58(1)~(3)の遊技者設定画面を画像表示装置905に表示可能として、図58(2)の選択画面で「表示する」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、一般入賞口への入賞数が画像表示装置905に表示され(図59及び図60の表示制御が実行され)、図58(2)の選択画面で「表示しない」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、一般入賞口への入賞数が画像表示装置905に表示されない(図59及び図60の表示制御が実行されない)ようにしても良い。
また、遊技場設定と遊技者設定とを同じ優先度として、受け付けた設定操作の順序に従って、一般入賞口への入賞数を表示するか否かを決定するようにしても良い。即ち、最後に受け付けた設定操作(最新の設定操作)を優先して一般入賞口への入賞数を表示するか否かを決定するようにしても良い。例えば、表示切替スイッチ9032の操作部を第1位置(非表示位置)とした場合であっても、その後に図58(1)~(3)の遊技者設定画面で、一般入賞口への入賞数を表示させる設定とした場合には、一般入賞口への入賞数を表示する(図59及び図60の表示制御が実行される)。また、図58(1)~(3)の遊技者設定画面で、一般入賞口への入賞数を表示させない設定とした場合であっても、その後に表示切替スイッチ9032の操作部を第2位置(表示位置)とした場合には、一般入賞口への入賞数を表示する(図59及び図60の表示制御が実行される)。一方、表示切替スイッチ9032の操作部を第2位置(表示位置)とした場合であっても、その後に図58(1)~(3)の遊技者設定画面で、一般入賞口への入賞数を表示させない設定とした場合には、一般入賞口への入賞数を表示しない(図59及び図60の表示制御が実行されない)。また、図58(1)~(3)の遊技者設定画面で、一般入賞口への入賞数を表示させる設定とした場合であっても、その後に表示切替スイッチ9032の操作部を第1位置(非表示位置)とした場合には、一般入賞口への入賞数を表示しない(図59及び図60の表示制御が実行されない)。
また、この実施の形態では、遊技場の店員が表示切替スイッチ9032を操作することにより、一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能であると共に、遊技者が操作ボタン9030を操作することにより、一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能であるが、このような形態に限らず、遊技場の店員が表示切替スイッチ9032を操作することにより、一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能である一方、遊技者側では一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定できない(例えば図58(1)~(3)に示したような遊技者側での設定画面を設けない)ようにしても良い。このように、遊技場側においてのみ、一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能としても良い。
また、これとは逆に、遊技者(及び遊技場の店員)が操作ボタン9030を操作することにより、一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能である一方、遊技場側のみが一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能とする手段を設けない(例えば表示切替スイッチ9032を設けない)ようにしても良い。このような構成とする場合には、遊技者及び遊技場の店員が共通の設定操作(操作ボタン9030の操作)により、一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能となる。このように、遊技者及び遊技場が共通の設定操作により、一般入賞口への入賞数を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能としても良い。
また、この実施の形態では、入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報が画像表示装置905に表示されるようにしているが、入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報が、パチンコ遊技機901に対応して設けられる情報表示装置、例えば、パチンコ遊技機901の側方に設けられるカードユニットの表示装置や、パチンコ遊技機901の上方に設けられる呼出ランプ装置に送信され、情報表示装置にて表示されるようにしても良い。また、パチンコ遊技機901の遊技情報を管理する情報管理装置(例えばホールコンピュータ)に、入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報が送信され、情報管理装置において、遊技機毎の一般入賞口への入賞数が記憶され、表示装置に表示されるようにしても良い。なお、パチンコ遊技機901にモード切替スイッチ9031が設けられない構成として、入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報が当該遊技機(画像表示装置905)には表示されず、情報表示装置や情報管理装置でのみ表示されるようにしても良い。
この実施の形態では、モード切替スイッチ9031の設定により入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報が画像表示装置905に表示され、表示切替スイッチ9032の設定により表示制御用テーブルで記憶されている入賞数情報が画像表示装置905に表示可能となる例について説明したが、このように、入賞数管理テーブル及び表示制御用テーブルの各々の表示制御を行うための個別のスイッチを設けることなく、入賞数管理テーブル及び表示制御用テーブルの両方の表示制御を行うための共通スイッチを設けるようにしても良い。例えば、共通スイッチを表示設定とすることにより、入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報及び表示制御用テーブルで記憶されている入賞数情報がいずれも画像表示装置905に表示され、共通スイッチを非表示設定とすることにより、入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報及び表示制御用テーブルで記憶されている入賞数情報がいずれも画像表示装置905に表示されないようにしても良い。
図61(A)には、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)以外の特別図柄(はずれ図柄)が停止表示される場合に、主基板9011(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)により決定されるはずれ変動パターンが例示されている。また、図61(B)には、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示される場合に、主基板9011(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)により決定される大当り変動パターンが例示されている。各変動パターン毎に特図変動時間が定められていることにより、変動パターン指定コマンドを受信した演出制御用CPU90120では、特図変動時間に応じた演出を実行可能となる。
はずれ変動パターンのうち、PX001及びPX002は、非リーチはずれの演出態様となる変動パターンであり、PX003は、ノーマルリーチはずれの演出態様となる変動パターンであり、PX004は、スーパーリーチはずれの演出態様となる変動パターンである。大当り変動パターンのうち、PY003は、ノーマルリーチ大当りの演出態様となる変動パターンであり、PY004は、スーパーリーチ大当りの演出態様となる変動パターンである。ここで、スーパーリーチの変動パターンとは、リーチ状態の成立後にバトル演出が実行される変動パターンである。ノーマルリーチの変動パターンとは、リーチ状態の成立後にバトル演出が実行されない変動パターンである。
バトル演出とは、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行い、その勝敗により大当りとなるか否かを示唆する演出である。スーパーリーチはずれの変動パターンであるPX004では、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する敗北演出が実行されるのに対して、スーパーリーチ大当りの変動パターンであるPY004では、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する勝利演出が実行される。
演出制御用CPU90120は、前述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ90100において開始条件が成立して特図の可変表示が実行されるときに、可変表示結果通知コマンド及び変動パターン指定コマンドを受信する。これにより、特図の可変表示が実行されているとき(確定特別図柄の停止表示前)に、当該可変表示の確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されること(即ち大当り遊技状態に制御されること)を予告する変動結果予告演出を実行可能となっている。
図62(a)に示す変動結果予告演出では、スピーカ908L、908Rから「今がチャンス!」という音声が出力される音声演出のみが実行される第1態様の変動予告演出と、音声演出と共に、可動役物901000が動作(回転動作及び点灯)する役物演出が実行される第2態様の変動予告演出とを実行可能となっている。このような演出態様の相違により、現在実行されている(開始条件が成立している)可変表示の可変表示結果として大当り図柄が導出表示される可能性を示唆することが可能となっている。
演出制御用CPU90120は、一般入賞口への入賞に基づく特定演出(特定演出A:変動結果予告演出)の実行条件が成立したときに、乱数回路90124から抽出した予告演出決定用乱数に基づいて、変動結果予告演出の態様を決定する。具体的には、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミング(一般入賞口への入賞に基づく入賞条件が成立したタイミング)で、変動結果予告演出の態様が決定されると共に、該決定された態様で変動結果予告演出が実行される。なお、後述するように、特別図柄の可変表示(これに伴う飾り図柄の可変表示)が実行されていない状態であれば、変動結果予告演出の実行が保留されるか、又は変動結果予告演出を実行しない。
例えば、最後に受信した可変表示結果通知コマンドが指定する可変表示結果(現在実行されている可変表示の可変表示結果)が「はずれ」を指定している場合には、80%の割合で音声演出のみを伴う第1態様の変動予告演出を実行し、20%の割合で音声演出及び役物演出を伴う第2態様の変動予告演出を実行する。一方、最後に受信した可変表示結果通知コマンドが指定する可変表示結果(現在実行されている可変表示の可変表示結果)が「大当り」を指定している場合には、25%の割合で音声演出のみを伴う第1態様の変動予告演出を実行し、75%の割合で音声演出及び役物演出を伴う第2態様の変動予告演出を実行する。
また、演出制御用CPU90120は、前述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ90100において第1始動入賞口又は第2始動入賞口への有効始動入賞が発生したときに、始動入賞口指定コマンド及び始動入賞時判定結果指定コマンドを受信する。これにより、特図の開始条件が成立する以前に、未だ実行されていない可変表示の確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されること(即ち大当り遊技状態に制御されること)を予告する先読み予告演出を実行可能となっている。
図62(b)に示す先読み予告演出では、スピーカ908L、908Rから「もうすぐチャンス!」という音声が出力される音声演出のみが実行される第1態様の先読み予告演出と、音声演出と共に、可動役物901000が動作(回転動作及び点灯)する役物演出が実行される第2態様の先読み予告演出とを実行可能となっている。このような演出態様の相違により、始動条件が成立したにもかかわらず開始条件が成立していない可変表示の可変表示結果として大当り図柄が導出表示される可能性を示唆することが可能となっている。
演出制御用CPU90120は、一般入賞口への入賞に基づく特定演出(特定演出B:先読み予告演出)の実行条件が成立したときに、乱数回路90124から抽出した予告演出決定用乱数に基づいて、先読み予告演出の態様を決定する。具体的には、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミング(一般入賞口への入賞に基づく入賞条件が成立したタイミング)で、先読み予告演出の態様が決定されると共に、該決定された態様で先読み予告演出が実行される。なお、後述するように、保留記憶数が0の状態であれば、先読み予告演出の実行が保留されるか、又は先読み予告演出を実行しない。
例えば、始動入賞コマンド格納領域に格納されている始動入賞時判定結果指定コマンドに、「大当り」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドが含まれていない場合(全て「はずれ」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドである場合)には、85%の割合で音声演出のみを伴う第1態様の先読み予告演出を実行し、15%の割合で音声演出及び役物演出を伴う第2態様の先読み予告演出を実行する。一方、始動入賞コマンド格納領域に格納されている始動入賞時判定結果指定コマンドに、「大当り」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドが含まれている場合には、10%の割合で音声演出のみを伴う第1態様の先読み予告演出を実行し、90%の割合で音声演出及び役物演出を伴う第2態様の先読み予告演出を実行する。
この実施の形態では、演出制御用CPU90120は、一般入賞口への遊技球の入賞に基づいて実行される特定演出を実行可能なものである。実行中の可変表示の表示結果が大当り図柄となるか否かを予告する変動結果予告演出は、この実施の形態において特定演出Aとして実行される。また、開始条件が成立していない可変表示の表示結果が大当り図柄となるか否か、即ち保留記憶に大当りと判定されたものが含まれるか否かを予告する先読み予告演出は、この実施の形態において特定演出Bとして実行される。
この実施の形態では、一般入賞口への入賞数を報知するか否かの設定が、特定演出を実行可能とするか否かの設定を兼ねており、一般入賞口への入賞数を報知する設定が行われている場合(表示切替スイッチ9032の操作部が第2位置の場合(実行許可設定の場合)であって且つ操作ボタン9030により一般入賞数の表示設定(特定演出の実行設定)が行われている場合)にのみ、演出制御用CPU90120は、特定演出を実行可能となる。
前述したように、演出制御用CPU90120は、一般入賞口指定コマンド及び始動入賞口指定コマンドを受信する毎に、RAM90122の入賞履歴記憶領域に、受信したコマンドが指定した入賞口の入賞履歴を記憶するようにしているが、この入賞履歴記憶領域は、特定演出毎に設けられている。即ち、この実施の形態では、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域と、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域とが別個に設けられており、例えば、第1一般入賞口9050A、第2一般入賞口9050B、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第3一般入賞口9050C、第4一般入賞口9050D、の順序で入賞が発生すると、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域及び特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域のそれぞれに[第1一般入賞口,第2一般入賞口、第1始動入賞口,第2始動入賞口、第3一般入賞口、第4]という入賞履歴が記憶されることになる。
演出制御用CPU90120は、特定演出Aのみを実行可能な演出形態においては、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域に入賞履歴を記憶する毎に(いずれかの入賞口への入賞が発生したタイミングで)、入賞条件が成立したか否かを確認し、入賞条件が成立したことに基づいて特定演出Aの実行を決定する。また、特定演出Bのみを実行可能な演出形態においては、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域に入賞履歴を記憶する毎に(いずれかの入賞口への入賞が発生したタイミングで)、入賞条件が成立したか否かを確認し、入賞条件が成立したことに基づいて特定演出Bの実行を決定する。また、特定演出A及び特定演出Bを実行可能な演出形態においては、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域及び特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域に入賞履歴を記憶する毎に(いずれかの入賞口への入賞が発生したタイミングで)、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴において特定演出Aに対応した入賞条件が成立したか否かを確認し、特定演出Aに対応した入賞条件が成立したことに基づいて特定演出Aの実行を決定し、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴において特定演出Bに対応した入賞条件が成立したか否かを確認し、特定演出Bに対応した入賞条件が成立したことに基づいて特定演出Bの実行を決定する。
また、演出制御用CPU90120は、入賞条件の成立に基づいて特定演出A(変動結果予告演出)の実行が決定されると、特定演出A実行フラグをセットする。そして、入賞条件が成立したタイミングにおいて、特別図柄の可変表示(これに伴う飾り図柄の可変表示)が実行されている場合には、前述したように、その可変表示結果に応じた特定演出Aの態様(音声演出のみ、又は、音声演出及び役物演出の両方)を決定し、決定された態様の変動結果予告演出を実行すると共に、特定演出A実行フラグを消去する。即ち、変動結果予告演出を保留することなく、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで特定演出Aを実行する。
一方、入賞条件が成立したタイミングにおいて、特別図柄の可変表示(これに伴う飾り図柄の可変表示)が実行されていない場合には、変動結果予告演出の対象が存在しないため、特定演出Aの実行を保留して特定演出A実行フラグをセットしたままの状態とする。演出制御用CPU90120は、特定演出A実行フラグがセットされていることにより、特定演出Aの実行が決定されたが、該特定演出Aが実行されておらず保留状態となっていることを把握可能となっている。そして、特別図柄の可変表示(これに伴う飾り図柄の可変表示)の開始条件が成立したときに、実行される可変表示の可変表示結果に基づいて特定演出Aの態様を決定し、保留状態となっていた特定演出Aを実行すると共に、セットされていた特定演出A実行フラグを消去する。
なお、このような形態に限らず、入賞条件が成立したタイミングにおいて、特別図柄の可変表示(これに伴う飾り図柄の可変表示)が実行されていない場合には、特定演出Aの実行を保留することなく特定演出Aの実行を中止して、その後に可変表示の開始条件が成立した場合であっても特定演出Aを実行しないようにしても良い。
また、演出制御用CPU90120は、入賞条件の成立に基づいて特定演出B(先読み予告演出)の実行が決定されると、特定演出B実行フラグをセットする。そして、入賞条件が成立したタイミングにおいて、保留記憶数(以下、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数とする。)が1以上である場合には、前述したように、1以上の始動入賞時判定結果に応じた特定演出Bの態様(音声演出のみ、又は、音声演出及び役物演出の両方)を決定し、決定された態様の先読み予告演出を実行すると共に、特定演出B実行フラグを消去する。即ち、先読み予告演出を保留することなく、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで特定演出Bを実行する。
一方、入賞条件が成立したタイミングにおいて、保留記憶数が0である場合には、先読み予告演出の対象が存在しないため、特定演出Bの実行を保留して特定演出B実行フラグをセットしたままの状態とする。演出制御用CPU90120は、特定演出B実行フラグがセットされていることにより、特定演出Bの実行が決定されたが、該特定演出Bが実行されておらず保留状態となっていることを把握可能となっている。そして、始動入賞口への入賞が発生したことにより始動条件が成立したとき(保留記憶数が1以上となったとき)に、始動入賞時判定結果に基づいて特定演出Bの態様を決定し、保留状態となっていた特定演出Bを実行すると共に、セットされていた特定演出B実行フラグを消去する。
なお、このような形態に限らず、入賞条件が成立したタイミングにおいて、保留記憶数が0である場合には、特定演出Bの実行を保留することなく特定演出Bの実行を中止して、その後に始動条件が成立して保留記憶数が1以上となった場合であっても、特定演出Bを実行しないようにしても良い。
また、演出制御用CPU90120は、パチンコ遊技機901への電源供給が停止した場合(例えば、電断が検知された場合)には、入賞履歴記憶領域(特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域及び特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域)に記憶されている入賞履歴、及び、特定演出実行フラグ(特定演出A実行フラグ及び特定演出B実行フラグ)を全て消去する。これにより、特定演出(変動結果予告演出,先読み予告演出)の実行中、あるいは、特定演出の実行が決定された後に当該特定演出が未だ実行されていない状態で、パチンコ遊技機901への電源供給が停止し、その後に電源供給が再開された場合であっても、実行中であった特定演出あるいは実行することが決定された特定演出は改めて実行されない。即ち、パチンコ遊技機901への電源供給が開始されてから所定期間は、入賞履歴及び特定演出実行フラグが消去されていることにより、特定演出が実行されないようになっている。電源供給が開始されてからの入賞履歴に基づいて入賞条件が成立したことが確認されたときに、新たに特定演出が実行される。
[第1演出形態]
図63に示す第1演出形態では、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞する毎に入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立する。第1の入賞条件が成立すると、乱数回路90124から抽出した特定演出実行決定用乱数に基づいて特定演出の実行の有無を判定し、50%の割合で特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1の入賞条件となっている第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかへの入賞履歴が含まれる)が消去される。
一方、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(2)確変状態又は時短状態である場合には、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞する毎に入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立する。第2の入賞条件が成立すると、乱数回路90124から抽出した特定演出実行決定用乱数に基づいて特定演出の実行の有無を判定し、20%の割合で特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第2の入賞条件となっている第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかへの入賞履歴が含まれる)が消去される。
第1演出形態、及び、後述する第2演出形態~第4演出形態では、(1)通常状態において一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行される割合は、(2)確変状態又は時短状態において一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行される割合よりも高くなっている。確変状態及び時短状態において、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、第2始動入賞口への遊技球の入賞状況や、飾り図柄の可変表示に興味を持つため、仮に特定演出を実行したとしても、通常状態のときと同様の興趣を生じさせることは困難である。そのため、確変状態又は時短状態では、通常状態と比較して特定演出の実行割合を低下させ、特定演出の興趣低下を抑制するようにしている。
なお、後述する第2演出形態~第4演出形態では、第1演出形態と異なり、特定演出実行決定用乱数に基づいて特定演出の実行の有無を決定するものではない。後述する第2演出形態~第4演出形態は、いずれも入賞条件が成立することにより特定演出を実行可能なものであるが、(2)確変状態又は時短状態における入賞条件は、(1)通常状態における入賞条件よりも多くの入賞数が必要とされる。そのため、(1)通常状態における特定演出の実行割合は、(2)確変状態又は時短状態における特定演出の実行割合と比較して高くなる。
このように、遊技状態に応じて特定演出の実行割合を相違させることにより、一般入賞口に遊技球が入賞したときの興趣を向上させることができる。なお、第1演出形態~第4演出形態の例とは逆に、(2)確変状態又は時短状態において一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行される割合を、(1)通常状態において一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行される割合よりも高くなるようにしても良い。
なお、後述する第2演出形態~第4演出形態においても、第1演出形態と同様に、入賞条件が成立したときに、特定演出実行決定用乱数に基づいて特定演出の実行の有無を決定するようにしても良い。例えば、第2演出形態~第4演出形態において、通常状態において要求される第1の入賞条件と、確変状態又は時短状態において要求される第2の入賞条件とが同じ入賞条件であり、第1演出形態のように、通常状態における入賞条件成立時の抽選確率と、確変状態又は時短状態における入賞条件成立時の抽選確率とを相違させることにより、通常において特定演出が実行される割合と、確変状態又は時短状態において特定演出が実行される割合とを相違させるようにしても良い。
また、遊技状態のみならず、可変表示の表示結果や始動入賞時の判定結果に応じて異なる割合で特定演出を実行するようにしても良い。例えば、可変表示の表示結果が大当り図柄となる場合には、可変表示の表示結果がはずれ図柄となる場合と比較して、高い割合で特定演出が実行されるようにしても良く、始動入賞時に大当りと判定された保留記憶が存在する場合には、始動入賞時に大当りと判定された保留記憶が存在しない場合(始動入賞時にはずれと判定された保留記憶のみが存在する場合)と比較して、高い割合で特定演出が実行されるようにしても良い。また、1の可変表示期間において特定演出が実行される回数を所定回数に制限する(例えば、種別によらず特定演出を1回のみ実行可能とする、あるいは、異なる種別の特定演出については各種別毎に1回のみ実行可能とする等)ようにしても良い。
[第2演出形態]
図63に示す第2演出形態では、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのうち2以上の一般入賞口に、それぞれ1回以上ずつ遊技球が入賞したことにより入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立する。第1の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
一方、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(2)確変状態又は時短状態である場合には、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのうち2以上の一般入賞口に、それぞれ2回以上ずつ遊技球が入賞したことにより入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立する。第2の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
このように、第2演出形態、並びに、後述する第3演出形態及び第4演出形態においては、通常状態において特定演出を実行するために必要となる一般入賞口への入賞数と、確変状態又は時短状態において特定演出を実行するために必要となる一般入賞口への入賞数とが異なることにより、遊技状態に応じて、一般入賞口への遊技球の入賞数に興味を持たせることができる。
また、第2演出形態においては、特定演出を実行するために、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのうち2以上の一般入賞口に対して、それぞれ少なくとも1回以上ずつの遊技球の入賞が条件となっている。このように、複数存在する一般入賞口のそれぞれに対しての入賞を特定演出の実行条件とすることで、一般入賞口への入賞の有無のみならず、いずれの一般入賞口に遊技球が入賞したかについて興味を持たせることができる。
なお、第2演出形態、並びに、後述する第3演出形態及び第4演出形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ90100により大当り遊技状態に制御されたことに基づいて、大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU90120が受信したときに、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴、及び、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴は、いずれも消去されるものとしている。
また、第2演出形態、並びに、後述する第3演出形態及び第4演出形態においては、入賞履歴記憶領域の入賞履歴は、遊技状態が変更されたことに基づいては消去されないようになっている。従って、第1の入賞条件が成立するということは、通常状態において入賞履歴記憶領域の入賞履歴を確認した結果、第1の入賞条件が成立したということであり、必ずしも通常状態のみの入賞履歴に基づいて第1の入賞条件が成立したとは限らない。同様に、第2の入賞条件が成立するということは、確変状態又は時短状態において入賞履歴記憶領域の入賞履歴を確認した結果、第2の入賞条件が成立したということであり、必ずしも確変状態又は時短状態のみの入賞履歴に基づいて第2の入賞条件が成立したとは限らない。なお、このような形態に限らず、通常状態から確変状態又は時短状態への移行、確変状態又は時短状態から通常状態への移行に基づいて、入賞履歴記憶領域の入賞履歴を消去するようにしても良い。即ち、通常状態のみの入賞履歴に基づいて第1の入賞条件が成立したか否かを確認し、確変状態又は時短状態のみの入賞履歴に基づいて第2の入賞条件が成立したか否かを確認するようにしても良い。
[第3演出形態]
図63に示す第3演出形態では、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、120秒以内に、一般入賞口(第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050D)に合計3回以上遊技球が入賞したことにより入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立する。第1の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
一方、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(2)確変状態又は時短状態である場合には、120秒以内に、一般入賞口(第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050D)に合計5回以上遊技球が入賞したことにより入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立する。第2の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
ここで、120秒の期間は、特定演出Aの入賞履歴記憶領域に、最初の一般入賞口への入賞履歴が記憶されたことに基づいて開始される(例えば特定演出A用タイマが120秒にセットされる)。そして、120秒の期間内に入賞条件が成立しなければ(特定演出A用タイマがタイムアウトすると)、特定演出Aが実行されることなく特定演出Aの入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。一方、120秒の期間内に入賞条件が成立すると(特定演出A用タイマのタイムアウト前に入賞条件が成立すると)、特定演出Aが実行されると共に、特定演出Aの入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
このように、通常状態において特定演出を実行するために必要となる入賞頻度(所定期間内の入賞数)と、確変状態又は時短状態において特定演出を実行するために必要となる入賞頻度(所定期間内の入賞数)とが異なることにより、遊技状態に応じて、一般入賞口への入賞頻度に興味を持たせることができる。
また、第3演出形態において、所定期間(120秒間)における最初の一般入賞口への入賞時に実行されていた可変表示を対象とする特定演出Aが実行される場合(1の可変表示期間のみの入賞履歴によって入賞条件が成立する場合)もあれば、所定期間(120秒間)における最初の一般入賞口への入賞時に実行されていた可変表示とは異なる可変表示を対象とする特定演出Aが実行される場合(複数の可変表示期間における入賞履歴によって入賞条件が成立する場合)もある。
なお、第3演出形態のように、所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数となったときに特定演出が実行されるような形態として、所定回数の特別図柄の可変表示が実行される期間における一般入賞口への入賞数が所定数となったときに特定演出が実行されるようにしても良い。例えば、特図ゲームの保留記憶が全て消化されるまで、即ち、保留記憶数相当の特別図柄の可変表示が実行される期間内における一般入賞口への入賞数が所定数となったときに特定演出が実行されるようにしても良い。
[第4演出形態]
図63に示す第4演出形態では、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、始動入賞口(第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれか)、始動入賞口(第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれか)、一般入賞口(第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれか)、という順序で遊技球が入賞口に入賞したことにより入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立する。第1の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
一方、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(2)確変状態又は時短状態である場合には、始動入賞口(第1始動入賞口,第2始動入賞口)、始動入賞口(第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれか)、一般入賞口(第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれか)、さらに、一般入賞口(第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050D)、という順序で遊技球が入賞口に入賞したことにより入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立する。第2の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
このように、一般入賞口及び一般入賞口とは異なる他の入賞口(第1始動入賞口,第2始動入賞口)への入賞順序が特定の順序となることを条件として特定演出が実行されることにより、一般入賞口への入賞状況のみならず、一般入賞口及び他の入賞口への入賞順序に対して興味を持たせることができる。
なお、一般入賞口に連続して遊技球が入賞する回数、他の入賞口に連続して遊技球が入賞する回数について幅を持たせるようにしても良い。例えば、始動入賞口に3回以上連続して入賞した後に、一般入賞口に2回以上連続して入賞したことにより入賞条件が成立するものであっても良い。また、複数の一般入賞口のいずれに入賞したのか、あるいは、複数の他の入賞口のいずれに入賞したのかについても、入賞条件としても良い。例えば、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1一般入賞口9050A、第2一般入賞口9050B、という順序で遊技球が入賞口に入賞したことにより入賞条件が成立するものであっても良い。また、始動入賞口への入賞が発生した後に一般入賞口への入賞が発生するという順序に限らず、一般入賞口への入賞が発生した後に始動入賞口への入賞が発生することにより入賞条件が成立するものであっても良い。
また、複数の一般入賞口への遊技球の入賞順序が特定の順序となったことに基づいて入賞条件が成立するようにしても良い。例えば、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、第1一般入賞口9050A、第2一般入賞口9050B、という順序で遊技球が複数の一般入賞口に入賞したことにより入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立し、遊技状態が、(2)確変状態又は時短状態である場合には、第1一般入賞口9050A、第2一般入賞口9050B、さらに、第3一般入賞口9050C、第4一般入賞口9050D、という順序で遊技球が複数の一般入賞口に入賞したことにより入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立するようにしても良い。
また、複数の一般入賞口への遊技球の入賞と、1又は複数の始動入賞口への遊技球の入賞順序が特定の順序となったことに基づいて入賞条件が成立するようにしても良い。例えば、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、第1一般入賞口9050A、第1始動入賞口、第2一般入賞口9050B、という順序で遊技球が入賞したことにより入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立し、遊技状態が、(2)確変状態又は時短状態である場合には、第1一般入賞口9050A、第1始動入賞口、第2一般入賞口9050B、さらに、第3一般入賞口9050C、第2始動入賞口、第4一般入賞口9050D、という順序で遊技球が入賞したことにより入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立するようにしても良い。
また、一般入賞口への進入と、始動入賞口への進入の順序に限らず、一般入賞口への進入と、大入賞口への進入の順序が特定の順序となったことに基づいて入賞条件が成立するようにしても良く、一般入賞口への進入と、第1通過ゲート9041A又は第2通過ゲート9041Bへの進入の順序が特定の順序となったことに基づいて入賞条件が成立するようにしても良い。また、遊技球の進入に基づいて大当り種別(例えば確変大当り)が決定される特定領域が設けられている場合には、一般入賞口への進入と、該特定領域への進入の順序が特定の順序となったことに基づいて入賞条件が成立するようにしても良い。
なお、第1演出形態~第4演出形態では、特定演出として変動結果予告演出(特定演出A)を実行する例について説明したが、特定演出として先読み予告演出(特定演出B)を実行するようにしても良い。
[第5演出形態~第8演出形態]
図64に示す第5演出形態~第8演出形態では、第1演出形態~第4演出形態と異なり、(1)通常状態である場合と、(2)確変状態又は時短状態である場合とで、入賞条件が相違せず、共通の入賞条件となっている。第5演出形態~第8演出形態の例では、それぞれ、第1演出形態~第4演出形態における第1の入賞条件、即ち、通常状態で採用されていた入賞条件を、共通の入賞条件として設けている。そして、(1)入賞条件が成立したときの遊技状態が通常状態である場合には、特定演出として変動結果予告演出(特定演出A)を実行し、(2)入賞条件が成立したときの遊技状態が確変状態又は時短状態である場合には、特定演出として先読み予告演出(特定演出B)を実行する。これにより、遊技球が一般入賞口に入賞したときの遊技状態に応じて、特定演出の種別を相違させることができ、遊技球が一般入賞口に入賞したことに基づいて実行される特定演出の興趣を向上させることができる。
図64に示す第5演出形態では、演出制御用CPU90120は、入賞条件が成立すると、50%の割合で特定演出の実行を決定する。そして、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、特定演出Aを実行し、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴、及び、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴がいずれも消去される。一方、遊技状態が、(2)確変状態又は時短状態である場合には、特定演出Bを実行し、特定演出Bが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴、及び、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴がいずれも消去される。
図64に示す第6演出形態~第8演出形態では、演出制御用CPU90120は、入賞条件が成立したときの遊技状態が、(1)通常状態である場合には、特定演出Aを実行し、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴、及び、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴がいずれも消去される。一方、入賞条件が成立したときの遊技状態が、(2)確変状態又は時短状態である場合には、特定演出Bを実行し、特定演出Bが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴、及び、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴がいずれも消去される。
なお、第6演出形態~第8演出形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ90100により大当り遊技状態に制御されたことに基づいて、大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU90120が受信したときに、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴、及び、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴は、いずれも消去されるものとしている。また、第6演出形態~第8演出形態においては、入賞履歴記憶領域の入賞履歴は、遊技状態が変更されたことに基づいては消去されないようになっている。なお、このような形態に限らず、通常状態から確変状態又は時短状態への移行、確変状態又は時短状態から通常状態への移行に基づいて、入賞履歴記憶領域の入賞履歴を消去するようにしても良い。
なお、第7演出形態において、特定演出A及び特定演出Bの入賞履歴記憶領域に、最初の一般入賞口への入賞履歴が記憶されたことに基づいて特定演出用タイマが120秒にセットされる。そして、特定演出用タイマがタイムアウトすると、特定演出A及び特定演出Bがいずれも実行されることなく、特定演出Aの入賞履歴記憶領域の入賞履歴及び特定演出Bの入賞履歴記憶領域の入賞履歴がいずれも消去される。一方、特定演出用タイマのタイムアウト前に入賞条件が成立すると、(1)通常状態の場合には、特定演出Aが実行されると共に、特定演出Aの入賞履歴記憶領域の入賞履歴及び特定演出Bの入賞履歴記憶領域の入賞履歴がいずれも消去され、(2)確変状態又は時短状態の場合には、特定演出Bが実行されると共に、特定演出Aの入賞履歴記憶領域の入賞履歴及び特定演出Bの入賞履歴記憶領域の入賞履歴がいずれも消去される。
[第9演出形態~第12演出形態]
図65に示す第9演出形態~第12演出形態では、第1演出形態~第8演出形態と異なり、(1)通常状態である場合と、(2)確変状態又は時短状態である場合とで、入賞条件が相違しており、且つ、入賞条件の成立に基づいて実行される特定演出の種別も相違している。即ち、(1)通常状態において第1の入賞条件が成立した場合には、特定演出として変動結果予告演出(特定演出A)を実行し、(2)確変状態又は時短状態において第2の入賞条件が成立した場合には、特定演出として先読み予告演出(特定演出B)を実行する。これにより、遊技球が一般入賞口に入賞したときの遊技状態に応じて、特定演出の実行割合、及び、特定演出の種別を相違させることができ、遊技球が一般入賞口に入賞したことに基づいて実行される特定演出の興趣を向上させることができる。
図65に示す第9演出形態では、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bのいずれかに遊技球が入賞する毎に入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立し、50%の割合で特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。一方、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(2)確変状態又は時短状態である場合には、第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞する毎に入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立し、20%の割合で特定演出Bの実行を決定する。そして、特定演出Bが実行される毎に、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。
図65に示す第10演出形態では、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bの両方に、それぞれ1回以上ずつ遊技球が入賞することにより入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立し、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。一方、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(2)確変状態又は時短状態である場合には、第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dの両方に、それぞれ2回以上ずつ遊技球が入賞することにより入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立し、特定演出Bの実行を決定する。そして、特定演出Bが実行される毎に、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。
なお、第9演出形態~第12演出形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ90100により大当り遊技状態に制御されたことに基づいて、大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU90120が受信したときに、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴、及び、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴は、いずれも消去されるものとしている。また、第9演出形態~第12演出形態においては、入賞履歴記憶領域の入賞履歴は、遊技状態が変更されたことに基づいては消去されないようになっている。なお、このような形態に限らず、通常状態から確変状態又は時短状態への移行、確変状態又は時短状態から通常状態への移行に基づいて、入賞履歴記憶領域の入賞履歴を消去するようにしても良い。
図65に示す第11演出形態では、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、120秒以内に、第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bに、合計3回以上遊技球が入賞することにより入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立し、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。一方、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(2)確変状態又は時短状態である場合には、第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dに、合計5回以上遊技球が入賞することにより入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立し、特定演出Bの実行を決定する。そして、特定演出Bが実行される毎に、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。
なお、第11演出形態において、特定演出Aの入賞履歴記憶領域に、最初の一般入賞口への入賞履歴が記憶されたことに基づいて特定演出A用タイマが120秒にセットされる。そして、特定演出A用タイマがタイムアウトすると、特定演出Aが実行されることなく、特定演出Aの入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。一方、特定演出A用タイマのタイムアウト前に、通常状態において第1の入賞条件が成立すると、特定演出Aが実行されると共に、特定演出Aの入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。また、特定演出Bの入賞履歴記憶領域に、最初の一般入賞口への入賞履歴が記憶されたことに基づいて特定演出B用タイマが120秒にセットされる。そして、特定演出B用タイマがタイムアウトすると、特定演出Bが実行されることなく、特定演出Bの入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。一方、特定演出B用タイマのタイムアウト前に、確変状態又は時短状態において第2の入賞条件が成立すると、特定演出Bが実行されると共に、特定演出Bの入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。
図65に示す第12演出形態では、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(1)通常状態である場合には、第1始動入賞口、第1始動入賞口、第2一般入賞口9050B、という順序で遊技球が入賞口に入賞したことにより入賞条件(第1の入賞条件とする)が成立する。第1の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。一方、演出制御用CPU90120は、遊技状態が、(2)確変状態又は時短状態である場合には、第2始動入賞口、第2始動入賞口、第3一般入賞口9050C、第4一般入賞口9050D、という順序で遊技球が入賞口に入賞したことにより入賞条件(第2の入賞条件とする)が成立する。第2の入賞条件が成立すると、特定演出Bの実行を決定する。そして、特定演出Bが実行される毎に、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴のみが消去される。
第9演出形態~第12演出形態のように、特定演出を実行するための遊技球の入賞対象となる一般入賞口(第12演出形態では一般入賞口及び始動入賞口)を、遊技状態に応じて異ならせることにより、遊技状態に応じて適切に特定演出が実行されるようになっている。なお、第9演出形態~第12演出形態では、通常状態において第1の入賞条件を成立させるために入賞させるべき対象入賞口と、確変状態又は時短状態において第2の入賞条件を成立させるために入賞させるべき対象入賞口とが、全て異なっている例を示しているが、このような形態に限らず、通常状態における対象入賞口と、確変状態又は時短状態における対象入賞口とが、一部共通であっても良い。例えば、第1の入賞条件と、第2の入賞条件のいずれにも、第2一般入賞口9050Bへの入賞が含まれるようにしても良い。
[第13演出形態~第16演出形態]
図66に示す第13演出形態~第16演出形態は、第1の入賞条件が成立したタイミングが、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間である場合に、特定演出Aを実行する割合が、第2の入賞条件が成立したタイミングが、(2)リーチ変動の期間外又はリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間である場合に、特定演出Aを実行する割合よりも高いものである。
ここで、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間とは、具体的には、リーチ演出(ノーマルリーチ,スーパーリーチ)を伴う変動パターンの可変表示におけるリーチ状態成立以後から確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示されるまでの期間である。また、(2)リーチ変動の期間外又はリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間とは、具体的には、リーチ演出(ノーマルリーチ,スーパーリーチ)を伴う変動パターンの可変表示が実行されている期間を除いた期間、又は、リーチ演出(ノーマルリーチ,スーパーリーチ)を伴う変動パターンの可変表示の開始以後からリーチ状態成立前までの期間である。
第13演出形態~第16演出形態における第1の入賞条件及び第2の入賞条件は、それぞれ、第1演出形態~第4演出形態における第1の入賞条件及び第2の入賞条件と同じものとなっている。いずれの演出形態に関しても、第1の入賞条件が成立したタイミングが、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間である場合に、特定演出Aを実行する割合は、第2の入賞条件が成立したタイミングが、(2)リーチ変動の期間外又はリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間である場合に、特定演出Aを実行する割合よりも高くなる。このように、入賞条件が成立したときの遊技期間に応じて、特定演出の実行割合を相違させることにより、一般入賞口に遊技球が入賞したときの興趣を向上させることができる。
[第17演出形態~第20演出形態]
図67に示す第17演出形態~第20演出形態は、入賞条件が成立したタイミングが、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間である場合には、特定演出Aを実行し、入賞条件が成立したタイミングが、(2)リーチ変動の期間外又はリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間である場合には、特定演出Bを実行するものである。
第17演出形態~第20演出形態における入賞条件は、それぞれ、第5演出形態~第8演出形態における入賞条件(共通の入賞条件)と同じものとなっている。いずれの演出形態に関しても、入賞条件(共通の入賞条件)が成立したタイミングが、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間である場合には、特定演出Aを実行し、入賞条件が成立したタイミングが、(2)リーチ変動の期間外又はリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間である場合には、特定演出Bを実行するようになっている。このように、入賞条件が成立したときの遊技期間に応じて、異なる種別の特定演出を実行することにより、一般入賞口に遊技球が入賞したときの興趣を向上させることができる。
[第21演出形態~第24演出形態]
図68に示す第21演出形態~第24演出形態は、第1の入賞条件が成立したタイミングが、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間である場合には、特定演出Aを実行し、第2の入賞条件が成立したタイミングが、(2)リーチ変動の期間外又はリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間である場合には、特定演出Bを実行するものである。
第21演出形態~第24演出形態における第1の入賞条件及び第2の入賞条件は、それぞれ、第9演出形態~第12演出形態における第1の入賞条件及び第2の入賞条件と同じものとなっている。いずれの演出形態に関しても、第1の入賞条件が成立したタイミングが、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間である場合には、特定演出Aを実行し、第2の入賞条件が成立したタイミングが、(2)リーチ変動の期間外又はリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間である場合には、特定演出Bを実行する。このように、入賞条件が成立したときの遊技期間に応じて、特定演出の実行割合を相違させ、入賞条件が成立したときの遊技期間に応じて、異なる種別の特定演出を実行することにより、一般入賞口に遊技球が入賞したときの興趣を向上させることができる。
[第25演出形態及び第26演出形態]
図69に示す第25演出形態では、第1演出形態~第24演出形態と異なり、遊技状態や遊技期間によらず、一般入賞口(第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050D)に合計3回以上遊技球が入賞したことにより第1の入賞条件が成立する。第1の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。また、遊技状態や遊技期間によらず、一般入賞口(第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050D)に合計5回以上遊技球が入賞したことにより第2の入賞条件が成立する。第2の入賞条件が成立すると、特定演出Bの実行を決定する。そして、特定演出Bが実行される毎に、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
図69に示す第26演出形態では、第1演出形態~第24演出形態と異なり、遊技状態や遊技期間によらず、120秒以内に、一般入賞口(第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050D)に合計3回以上遊技球が入賞したことにより第1の入賞条件が成立する。第1の入賞条件が成立すると、特定演出Aの実行を決定する。そして、特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。また、遊技状態や遊技期間によらず、120秒以内に、一般入賞口(第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050D)に合計5回以上遊技球が入賞したことにより第2の入賞条件が成立する。第2の入賞条件が成立すると、特定演出Bの実行を決定する。そして、特定演出Bが実行される毎に、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去される。
このように、遊技状態や遊技期間に関係無く、一般入賞口への入賞数や入賞頻度(所定期間内の入賞数)に応じて異なる演出が実行されることにより、一般入賞口への入賞数や入賞頻度に興味を持たせることができる。この例では、一般入賞口への入賞数や入賞頻度に応じて演出態様(出力される音声)が異なると共に、予告の対象となる可変表示が異なる(特定演出A:実行されている可変表示,特定演出B:実行されていない可変表示)ものであるが、これに限らず、一般入賞口への入賞数や入賞頻度に応じて、可変表示の表示結果を示唆するか否かが異なる演出(例えば、可変表示の表示結果を予告する演出と、可変表示の表示結果に関連しない演出と)を実行可能なものであっても良く、遊技状態を示唆するか否かが異なる演出(例えば高確率状態であることを報知する演出と、遊技状態に関連しない演出と)を実行可能なものであっても良い。
上述したように、この実施の形態では、演出制御用CPU90120は、一般入賞口指定コマンドの受信により、一般入賞口への入賞が発生したこと及び第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれに遊技球が入賞したかを特定可能であり、始動入賞口指定コマンドの受信により、始動入賞口への入賞が発生したこと及び第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれに遊技球が入賞したかを特定可能であり、大入賞口入賞コマンドの受信により、大入賞口への入賞が発生したことを特定可能となっている。そのため、入賞数管理テーブルとして、図70に示す形態の入賞数管理テーブルを記憶し、これを更新可能である。
第2始動入賞口は普通可変入賞球装置906Bにより形成され、普通可変入賞球装置906Bが開放制御される(遊技球が入賞しない又は入賞困難な閉鎖状態から遊技球が入賞可能又は入賞し易い開放状態に切り替えられる)ことにより、遊技球が入賞可能となる。また、大入賞口は、特別可変入賞球装置907により形成され、特別可変入賞球装置907が開放制御される(遊技球が入賞しない又は入賞困難な閉鎖状態から遊技球が入賞可能又は入賞し易い開放状態に切り替えられる)ことにより、遊技球が入賞可能となる。そのため、図70に示すように、第2始動入賞口及び特別可変入賞球装置907は、役物の作動により遊技球が入賞可能となる役物入賞口に区分される。一方、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050D及び第1始動入賞口は、常時開放されており、役物の作動によらず遊技球が入賞可能となっている非役物入賞口に区分される。
図70の入賞数管理テーブルにおいて、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050D、第1始動入賞口及び第2始動入賞口、並びに大入賞口、の各入賞口に遊技球が入賞したときに付与される賞球数(各入賞口に対応した賞球数であり、本例では10,10,10,10,2,2,15)が記憶されている。そして、各入賞口毎に、当該入賞口に遊技球が入賞した回数である入賞数(本例では11,36,22,14,754,315,420)と、入賞数に賞球数を乗じた払出数(当該入賞口に遊技球が入賞したことにより払い出された玉数の合計であり、本例では110,360,220,140,1508,630,6300)が記憶されている。
そして、入賞比率として、(1)各入賞口の入賞数の合計(本例では1572)に対しての、各入賞口の入賞数(それぞれ11,36,22,14,754,315,420)の割合と、(2)各入賞口の入賞数の合計(本例では1572)に対しての、非役物入賞口(第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050D及び第1始動入賞口)の入賞数(11+36+22+14+754)の割合、及び、役物入賞口(第2始動入賞口及び大入賞口)の入賞数(315+420)の割合と、(3)各入賞口の入賞数の合計(本例では1572)に対しての、大入賞口以外の入賞数(11+36+22+14+754+315)の割合、及び、大入賞口の入賞数(420)の割合と、が記憶されている。
また、払出比率として、(1)各入賞口の払出数の合計(本例では9268)に対しての、各入賞口の払出数(それぞれ110,360,220,140,1508,630,6300)の割合と、(2)各入賞口の払出数の合計(本例では9268)に対しての、非役物入賞口(第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050D及び第1始動入賞口)の払出数(110+360+220+140+1508)の割合、及び、役物入賞口(第2始動入賞口及び大入賞口)の払出数(630+6300)の割合と、(3)各入賞口の払出数の合計(本例では9268)に対しての、大入賞口以外の払出数(110+360+220+140+1508+630)の割合、及び、大入賞口の払出数(6300)の割合と、が記憶されている。
ここで、前述したように、モード切替スイッチ9031の操作部が第2位置(表示位置)とされている期間は、演出制御用CPU90120は、入賞数管理テーブルに記憶されている各情報を画像表示装置905に表示する。従って、遊技場の店員は、各入賞口に遊技球が入賞したことにより払い出された玉数の合計(9268)に対しての、役物入賞口に遊技球が入賞したことにより払い出された玉数(110+360+220+140+1508)の割合(以下「第1払出比率」と称し、本例では74.77%である)を把握可能となる。また、各入賞口に遊技球が入賞したことにより払い出された玉数の合計(9268)に対しての、大入賞口に遊技球が入賞したことにより払い出された玉数(6300)の割合(以下「第2払出比率」と称し、本例では67.98%である)を把握することができる。
ここで、演出制御用CPU90120は、第1払出比率が、予め定められた所定の第1基準比率(例えば70%)よりも高い場合には、その旨を特定可能な態様で報知するものとする。図70の例では、第1払出比率(74.77%)が、第1基準比率(70%)を超えていることにより、第1払出比率の表示領域が太枠で強調表示されている。また、演出制御用CPU90120は、第2払出比率が、予め定められた所定の第2基準比率(例えば60%)よりも高い場合には、その旨を特定可能な態様で報知するものとする。図70の例では、第2払出比率(67.98%)が、第2基準比率(60%)を超えていることにより、第2払出比率の表示領域が太枠で強調表示されている。
このように、演出制御用CPU90120は、第1払出比率及び第2払出比率を画像表示装置905に表示可能なものであり、予め定められた第1基準比率及び第2基準比率との比較結果を把握可能な態様で表示することが可能なものである。なお、モード切替スイッチ9031の設定によらず、例えば、表示切替スイッチ9032の設定及び操作ボタン9030による設定操作によって第1払出比率及び第2払出比率が画像表示装置905に表示されるようにしても良く、画像表示装置905にデモ画面が表示されているときに、第1払出比率及び第2払出比率も表示されるようにしても良い。また、第1払出比率及び第2払出比率が、遊技場側や遊技者側の設定によらず表示されるようにしても良い。また、第1払出比率及び第2払出比率が、遊技状態に応じて表示されるようにしても良く、例えば、大当り遊技状態に制御されているときに表示されるようにしても良い。
また、演出制御用CPU90120は、算出した第1払出比率及び第2払出比率を、パチンコ遊技機901に対応して設けられる遊技用装置(例えばカードユニットや呼出ランプ装置)に出力して、遊技用装置において、受信した第1払出比率及び第2払出比率を記憶して、表示装置に表示させることが可能となっている。また、演出制御用CPU90120は、算出した第1払出比率及び第2払出比率を、ホールコンピュータ等の情報管理装置に送信して、情報管理装置において、各遊技機の第1払出比率及び第2払出比率を記憶して、表示装置に表示させることが可能となっている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、演出制御用CPU90120に対して、一般入賞口指定コマンド、始動入賞口指定コマンド、大入賞口入賞コマンドを出力するときに、これらのコマンドに相当する外部出力情報として、一般入賞口への入賞が発生したこと及び第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれに遊技球が入賞したかを特定可能な情報、始動入賞口への入賞が発生したこと及び第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれに遊技球が入賞したかを特定可能な情報、大入賞口への入賞が発生したことを特定可能な情報を、対応する遊技用装置(カードユニット,呼出ランプ装置)や情報管理装置(ホールコンピュータ)等の外部装置に出力するものとする。
これにより、一般入賞口指定コマンドに相当する情報、始動入賞口指定コマンドに相当する情報、大入賞口入賞コマンドに相当する情報、即ち、第1払出比率及び第2払出比率を特定可能とするための情報を受信した外部装置において、図70に示す形態の入賞数管理テーブルを遊技機毎に記憶し、これを更新することが可能となる。これにより各遊技機毎の第1払出比率及び第2払出比率を把握することができる。また、各遊技機毎に、第1払出比率が第1基準比率を超えているか否か、第2払出比率が第2基準比率を超えているか否かを把握することができる。
また、パチンコ遊技機901の入賞数管理テーブルに記憶されている入賞数情報(図56又は図70の各項目の値)の集計期間に関しては、集計期間について何ら設定が行われていない場合、パチンコ遊技機901の電源供給が開始されてから電源供給が停止されるまでの期間となっている。パチンコ遊技機901の電源供給停止に伴い、入賞数管理テーブルに記憶されている入賞数情報はリセットされ(各入賞口への入賞数が0となり)、パチンコ遊技機901の電源供給が再開されたときには、入賞数管理テーブルに記憶されている各入賞口への入賞数は0の状態となっている。即ち、パチンコ遊技機901の電源供給が停止された場合に、入賞数管理テーブルに記憶されている入賞数情報はバックアップされずに消去されるようになっている。
パチンコ遊技機901の入賞数管理テーブルに記憶されている入賞数情報(図56又は図70の各項目の値)の集計期間に関しては、遊技場側で設定することが可能であり、例えば、操作ボタン9030を用いて当該遊技機に関する集計期間(例えば10時間,あるいは3時間等)を設定することが可能である。また、遊技用装置(カードユニットや呼出ランプ装置)において遊技場の店員が入力装置等により所望の集計期間を入力して、入力された集計期間が対応するパチンコ遊技機901に送信され、集計期間として設定される(RAM90122に記憶される)ようにしても良い。また、情報管理装置(ホールコンピュータ)において遊技場の管理者が入力装置等により所望の集計期間を入力して、入力された集計期間が各パチンコ遊技機901(例えば、設定対象として選択されたパチンコ遊技機901)に送信され、集計期間として設定される(RAM90122に記憶される)ようにしても良い。そして、パチンコ遊技機901において、設定された集計期間(例えば10時間)毎の入賞数管理テーブルを作成して、これらを画像表示装置905に表示させたり、対応して設けられる遊技用装置(カードユニット,呼出ランプ装置)に出力して該遊技用装置の表示装置に表示させたり、情報管理装置(ホールコンピュータ)に出力して該情報管理装置の表示装置に表示させたりすることが可能となる。
また、パチンコ遊技機901から出力される、一般入賞口指定コマンドに相当する情報、始動入賞口指定コマンドに相当する情報、大入賞口入賞コマンドに相当する情報に基づいて入賞数管理テーブルの入賞数情報(図56又は図70の各項目の値)を記憶し、更新する外部装置において、外部装置が備える入力装置により集計期間を設定することで、設定された集計期間(例えば10時間)毎の入賞数管理テーブルを作成して、外部装置が備える表示装置に表示させることが可能となる。例えば、外部装置がパチンコ遊技機901に対応して設けられる遊技用装置(カードユニットや呼出ランプ装置)である場合には、対応する遊技機に関する所定期間毎の入賞数管理テーブルを表示装置に表示させることが可能であり、外部装置が遊技機毎の遊技情報を管理する情報管理装置である場合には、各遊技機について、所定期間毎の入賞数管理テーブルを表示装置に表示させることが可能となる。
[第27演出形態]
前述した特定演出A及び特定演出Bは、いずれもその演出態様により特図ゲームにおける可変表示結果を予告するものであるが、一般入賞口9050A~9050Dへの遊技球の入賞に関連して実行される特定演出として、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連しない演出を実行することも可能である。図71には、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連しない演出として、特定演出C(ポイント付与演出)が例示されている。
図72に示す第27演出形態及び後述する第29演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞する毎に、乱数回路90124から抽出した特定演出実行決定用乱数に基づいて特定演出Cの実行の有無を判定し、実行すると決定した場合には特定演出Cを実行する。特定演出Cが実行されることにより、RAM90122に形成されているポイント記憶領域の合計ポイントが1加算されると共に、図71に示すように、画像表示装置905には「1point」の文字を含む画像902000が表示される。
即ち、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞する毎に、1ポイントを付与するか否かの抽選が行われるようになっており、抽選に当選した場合には、1ポイントが付与されるポイント付与演出が実行される演出形態となっている。ポイント記憶領域の合計ポイントに応じて遊技者に特典が付与される。
例えば、合計ポイントが5に達した場合(5回当選した場合)には、画像表示装置905に、画像提供サーバにアクセスするための二次元コードが表示される。遊技者はその二次元コードを、所有する情報端末の二次元コードリーダにより読み取らせる(撮像する)ことで画像提供サーバにアクセスして、所望の待受画像等を情報端末にダウンロードさせることができる。また、合計ポイントが10に達した場合(10回当選した場合)には、画像表示装置905に、楽曲提供サーバにアクセスするための二次元コードが表示される。遊技者はその二次元コードを、自らが所有する情報端末の二次元コードリーダにより読み取らせる(撮像する)ことで楽曲提供サーバにアクセスして、所望の楽曲を情報端末にダウンロードさせることができる。
第27演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、20%の割合で特定演出Cを実行し、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、80%の割合で特定演出Cを実行する。なお、演出制御用CPU90120は、特図ゲームにおける変動開始を指定する変動開始コマンド及び特図ゲームにおける特別図柄の変動時間や画像表示装置905における飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ90100より受信することにより、特別図柄の可変表示が実行されている期間であるか否かを特定可能となっている。
なお、特定演出Aや特定演出Bと同様に、特定演出Cに対応した入賞履歴記憶領域が設けられている。特定演出Cが実行される毎に、特定演出Cに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも入賞条件となっている第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかへの入賞履歴が含まれる)が消去される。
ここで、RAM90122に形成されているポイント記憶領域の合計ポイントは、入賞履歴記憶領域の入賞履歴によらず(入賞履歴記憶領域の入賞履歴が消去されたとしてもリセットされることなく)、10に達した後(本例では楽曲提供サーバにアクセスするための二次元コードが表示された後)に0にリセットされ、特定演出Cが実行されることに伴い改めて1ずつ加算される。
第27演出形態及び後述する第29演出形態では、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行される割合は、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行される割合よりも低く設定されている。(1)の期間では、特図ゲームに対応した演出(例えば変動結果予告演出)が、画像表示装置905やスピーカ908L、908Rにより実行されている状況下にあるため、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、飾り図柄の可変表示を含むこれらの演出に興味を持つ。そのため、(1)の期間で特定演出を実行したとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(2)の期間では、本来であれば優先的に興味の対象となる特図ゲームに対応した演出が実行されていないことにより、特定演出を実行することで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(1)の期間よりも高い割合で特定演出を実行することにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
また、特定演出として、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連しない特定演出C(ポイント付与演出)を実行することにより、特図ゲームの実行状況や保留記憶数によらず、適切なタイミングで特定演出を実行可能となり、特定演出の興趣を損なうことがない。例えば、特定演出として、特定演出Aのように特図ゲームにおける可変表示結果に関連した演出を採用した場合、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、このタイミングにおける変動結果予告の対象が存在しない。そのため、特定演出を実行しない(一般入賞口への入賞に基づく特定演出の実行を中止する)か、又は、特図ゲームに関する可変表示の開始条件が成立するまで実行を保留しておく(一般入賞口に入賞したタイミングでは特定演出を実行せず、その後に特図ゲームに関する可変表示の開始条件が成立したタイミングで特定演出を実行する)ことになる。これにより、特定演出の実行頻度が低下したり、入賞タイミングと特定演出の実行タイミングが乖離することにより興趣が低下するおそれがある。特定演出として、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連しない特定演出を採用することにより、このような問題を回避することができる。
なお、第27演出形態において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、特定演出Cを実行せず、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合にのみ、特定演出Cを実行可能としても良い。また、第27演出形態に示した例とは逆に、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行される割合が、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行される割合よりも高くなるように設定しても良い。
[第28演出形態]
第28演出形態では、第27演出形態と異なり、乱数回路90124から抽出した特定演出実行決定用乱数に基づいて特定演出の実行の有無を判定することはしていない。第28演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、100%の割合で特定演出A(変動結果予告演出)を実行し、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、特定演出Aを実行しない。
なお、特定演出Aは、図62(a)に示したように、音声演出のみが実行される第1態様と、音声演出と共に役物演出が実行される第2態様のいずれの態様であるかによって、開始条件が成立している可変表示の可変表示結果として大当り図柄が導出表示される可能性を、可変表示結果が導出表示されるよりも前に示唆する変動結果予告演出である。また、特定演出Bは、図62(b)に示したように、音声演出のみが実行される第1態様と、音声演出と共に役物演出が実行される第2態様のいずれの態様であるかによって、始動条件が成立したにもかかわらず開始条件が成立していない可変表示の可変表示結果として大当り図柄が導出表示される可能性を示唆する先読み予告演出である。さらに、特定演出Cは、図71に示したように、特図ゲームに関する可変表示の表示結果(大当り図柄となるか否か)及び普図ゲームに関する可変表示の表示結果(当り図柄となるか否か)のいずれにも関連しない演出であり、一般入賞口への入賞に応じてポイントを遊技者に付与するものである。
このように、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合には、特定演出Aを実行しない(前述した「特定演出Aの実行を保留しておき、特図ゲームに関する可変表示の開始条件が成立したときに実行する」という処理も行わない)ものとしており、(1)の期間である場合にのみ、特定演出Aが実行されるようになっている。特定演出Aが実行される毎に、特定演出Aに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも入賞条件となっている第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかへの入賞履歴が含まれる)が消去される。
第28演出形態では、特定演出として、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで実行されている特図ゲームにおける可変表示結果に関連する特定演出A(変動結果予告演出)を実行することにより、特定演出に対しての興味を向上させるようにしている。しかしながら、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、このタイミングにおける変動結果予告の対象が存在しない。この場合に、特定演出Aの実行を一旦保留しておき(一般入賞口に入賞したタイミングでは特定演出Aを実行せず)、その後、特図ゲームに関する可変表示の開始条件が成立したときに特定演出Aを実行するようにした場合、入賞タイミングと特定演出の実行タイミングが乖離することにより却って興趣が低下するおそれがある。そのため、第28演出形態では、(2)の期間(図柄変動期間外)に一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、特定演出Aを実行しないようにしている。
なお、第28演出形態において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間(図柄変動期間内)である場合には、80%の割合で特定演出Aを実行するようにし、(2)の期間(図柄変動期間外)である場合には、20%の割合で特定演出Aを実行するようにしても良い。このような形態とする場合には、(2)の期間(図柄変動期間外)で一般入賞口への入賞が発生したときに、特定演出Aの実行を一旦保留しておき(一般入賞口に入賞したタイミングでは特定演出Aを実行せず)、その後、特図ゲームに関する可変表示の開始条件が成立したときに特定演出Aを実行する。このように、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間(図柄変動期間内)である場合と、(2)の期間(図柄変動期間外)である場合とで、いずれも特定演出Aを実行可能とし、異なる割合で特定演出Aを実行するようにしても良い。
また、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間(図柄変動期間内)である場合には、さらに、実行中の特図ゲームの可変表示結果や、実行中の飾り図柄の可変表示においてリーチ演出が実行されるか否か等に応じて、特定演出Aの実行割合が異なるようにしても良い。例えば、演出制御用CPU90120は、確定飾り図柄を大当り図柄とすることに決定している場合には、80%の割合で特定演出Aを実行するようにし、確定飾り図柄をはずれ図柄とすることに決定している場合には、20%の割合で特定演出Aを実行するようにしても良い。
[第29演出形態]
第29演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)保留記憶数(例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数とする)が1以上の期間内である場合、(2)保留記憶数は0であるが特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、20%の割合で特定演出Cを実行する。一方、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)保留記憶数が0であり且つ特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、80%の割合で特定演出Cを実行する。
即ち、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで、特別図柄の可変表示が実行されているか又は少なくとも特別図柄の可変表示を実行することに決定されている場合(上記(1)又は(2)の期間である場合)には、20%の割合で特定演出Cを実行し、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで、特別図柄の可変表示が実行されておらず且つ特別図柄の可変表示を実行する決定もされていない場合(上記(3)の期間である場合)には、80%の割合で特定演出Cを実行するものである。
特定演出Cが実行される毎に、特定演出Cに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも入賞条件となっている第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかへの入賞履歴が含まれる)が消去される。
第29演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで、特別図柄の可変表示が実行されているか又は少なくとも特別図柄の可変表示を実行することに決定されている場合(上記(1)又は(2)の期間である場合)に特定演出が実行される割合は、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで、特別図柄の可変表示が実行されておらず且つ特別図柄の可変表示を実行する決定もされていない場合(上記(3)の期間である場合)に特定演出が実行される割合よりも低く設定されている。(1)及び(2)の期間では、特図ゲームに対応した演出(例えば変動結果予告演出や先読み予告演出)が、画像表示装置905やスピーカ908L、908Rにより実行されている状況下にあるため、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、飾り図柄の可変表示を含むこれらの演出に興味を持つ。そのため、(1)及び(2)の期間で特定演出を実行したとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(3)の期間では、本来であれば優先的に興味の対象となる特図ゲームに対応した演出が実行されていないことにより、特定演出を実行することで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(1)及び(2)の期間よりも高い割合で特定演出を実行することにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
また、特定演出として、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連しない特定演出C(ポイント付与演出)を実行することにより、特図ゲームの実行状況や保留記憶数によらず、適切なタイミングで特定演出を実行可能となり、特定演出の興趣を損なうことがない。例えば、特定演出として、特定演出Bのように保留記憶数が1以上である場合にのみ実行可能となる先読み予告演出を採用した場合、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、保留記憶数が0である期間の場合には、このタイミングにおける先読み予告の対象が存在しない。そのため、特定演出を実行しない(一般入賞口への入賞に基づく特定演出の実行を中止する)か、又は、保留記憶数が1以上となるまで実行を保留しておく(一般入賞口に入賞したタイミングでは特定演出を実行せず、その後に特図ゲームに関する可変表示の始動条件が成立したタイミングで特定演出を実行する)ことになる。これにより、特定演出の実行頻度が低下したり、入賞タイミングと特定演出の実行タイミングが乖離することにより興趣が低下するおそれがある。特定演出として、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連しない特定演出を採用することにより、このような問題を回避することができる。
なお、第29演出形態において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングで、特別図柄の可変表示が実行されているか又は少なくとも特別図柄の可変表示を実行することに決定されている場合(上記(1)又は(2)の期間である場合)には、特定演出Cを実行せず、特別図柄の可変表示が実行されておらず且つ特別図柄の可変表示を実行する決定もされていない場合(上記(3)の期間である場合)にのみ、特定演出Cを実行可能としても良い。また、第29演出形態に示した例とは逆に、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングで、特別図柄の可変表示が実行されているか又は少なくとも特別図柄の可変表示を実行することに決定されている場合(上記(1)又は(2)の期間である場合)に特定演出が実行される割合が、特別図柄の可変表示が実行されておらず且つ特別図柄の可変表示を実行する決定もされていない場合(上記(3)の期間である場合)に特定演出が実行される割合よりも高くなるように設定しても良い。
また、特図ゲームに関する可変表示が開始されるタイミング(開始条件が成立したタイミング)と、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが所定期間内(例えば0.2秒以内であり同時を含む)にある場合には、直ちに特定演出を実行することなく、可変表示が開始されてから所定期間経過後(例えば5秒経過後)に特定演出を実行するようにしても良い。これによれば、特定演出が、開始条件が成立した直後の特図ゲームに関連するものではないにもかかわらず(例えば特定演出Bや特定演出Cである場合に)、開始条件が成立した直後の特図ゲームに関連するものであると誤解させることを防止することができる。また、始動入賞口に遊技球が入賞したタイミング(始動条件が成立したタイミング)と、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが所定期間内(例えば0.2秒以内であり同時を含む)にある場合には、直ちに特定演出を実行することなく、保留記憶数が増加してから所定期間経過後(例えば5秒経過後)に特定演出を実行するようにしても良い。これによれば、特定演出が、始動条件が成立した直後の特図ゲームに関連するものではないにもかかわらず(例えば特定演出Aや特定演出Cである場合に)、始動条件が成立した直後の特図ゲームに関連するものであると誤解させることを防止することができる。
[第30演出形態]
第30演出形態では、第29演出形態と異なり、乱数回路90124から抽出した特定演出実行決定用乱数に基づいて特定演出の実行の有無を判定することはしていない。第30演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)保留記憶数(例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数とする)が1以上の期間内である場合には、100%の割合で特定演出B(先読み予告演出)を実行し、(2)保留記憶数は0であるが特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合、(3)保留記憶数が0であり且つ特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、特定演出Bを実行しない。
このように、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)又は(3)の期間である場合には、特定演出Bを実行しない(前述した「特定演出Bの実行を保留しておき、保留記憶数が1以上となったときに実行する」という処理も行わない)ものとしており、(1)の期間である場合にのみ、特定演出Bが実行されるようになっている。特定演出Bが実行される毎に、特定演出Bに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも入賞条件となっている第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかへの入賞履歴が含まれる)が消去される。
第30演出形態では、特定演出として、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで保留されている特図ゲームの可変表示結果に関連する特定演出B(先読み予告演出)を実行することにより、特定演出に対しての興味を向上させるようにしている。しかしながら、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、保留記憶数が0である(2)又は(3)の期間である場合には、このタイミングにおける先読み予告の対象が存在しない。この場合に、特定演出Bの実行を一旦保留しておき(一般入賞口に入賞したタイミングでは特定演出Bを実行せず)、その後、保留記憶数が1以上となったときに特定演出Bを実行するようにした場合、入賞タイミングと特定演出の実行タイミングが乖離することにより却って興趣が低下するおそれがある。そのため、第30演出形態では、(2)又は(3)の期間(保留記憶数が0の期間)に一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、特定演出Bを実行しないようにしている。
なお、第30演出形態において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間(保留記憶有りの期間内)である場合には、80%の割合で特定演出Bを実行するようにし、(2)又は(3)の期間(保留記憶無しの期間内)である場合には、20%の割合で特定演出Bを実行するようにしても良い。このような形態とする場合には、(2)又は(3)の期間(保留記憶無しの期間内)で一般入賞口への入賞が発生したときに、特定演出Bの実行を一旦保留しておき(一般入賞口に入賞したタイミングでは特定演出Bを実行せず)、その後、保留記憶数が1以上となったときに特定演出Bを実行する。このように、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間(保留記憶有りの期間内)である場合と、(2)又は(3)の期間(保留記憶無しの期間内)である場合とで、いずれも特定演出Bを実行可能とし、異なる割合で特定演出Bを実行するようにしても良い。
また、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間(保留記憶有りの期間内)である場合には、さらに、その保留記憶に関する特図ゲームの可変表示結果や、その保留記憶に関する特図ゲームの実行に伴う飾り図柄の可変表示においてリーチ演出が実行されるか否か等に応じて、特定演出Bの実行割合が異なるようにしても良い。例えば、演出制御用CPU90120は、「大当り」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドが始動入賞コマンド格納領域に格納されている場合(即ち、特図ゲームの可変表示結果が大当り図柄となる保留記憶が存在する場合)には、80%の割合で特定演出Bを実行するようにし、「大当り」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドが始動入賞コマンド格納領域に格納されていない場合(即ち、特図ゲームの可変表示結果が大当り図柄となる保留記憶が存在しない場合)には、20%の割合で特定演出Bを実行するようにしても良い。
[第31演出形態]
図73に示す第31演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、100%の割合で特定演出A(変動結果予告演出)を実行し、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、100%の割合で特定演出C(ポイント付与演出)を実行するようにしている。
このように、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間である場合と、(2)の期間である場合とで、異なる種別の特定演出を実行するものとしている。これにより、一般入賞口に遊技球が入賞したときに実行される演出に関心を抱かせることができ、興趣を向上させることができる。なお、特定演出(特定演出A又は特定演出C)が実行される毎に、当該特定演出に対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも入賞条件となっている第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかへの入賞履歴が含まれる)が消去される。
第31演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで実行されている特図ゲームにおける可変表示結果に関連する特定演出A(変動結果予告演出)を実行することにより、特定演出に対しての興味を向上させるようにしている。しかしながら、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、このタイミングにおける変動結果予告の対象が存在しない。この場合に、一切の特定演出を実行しないようにすると、特定演出の実行頻度が低下してしまう。一方、特定演出の実行頻度を低下させないようにするため、特定演出Aの実行を一旦保留しておき(一般入賞口に入賞したタイミングでは特定演出Aを実行せず)、その後、特図ゲームに関する可変表示の開始条件が成立したときに特定演出Aを実行するようにした場合、入賞タイミングと特定演出の実行タイミングが乖離することにより却って興趣が低下するおそれがある。
第31演出形態では、(2)の期間(図柄変動期間外)に一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、特定演出Aに代わり、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連しない特定演出Cを実行することにより、このような問題を回避することができる。なお、一般入賞口への入賞毎に、いずれかの種別の特定演出を必ず実行する(100%の割合で実行する)形態に限らず、一般入賞口への入賞毎に、いずれかの種別の特定演出を所定の割合(例えば50%)で実行するようにしても良い。
[第32演出形態]
第32演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)保留記憶数(例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数とする)が1以上の期間内である場合には、100%の割合で特定演出B(先読み予告演出)を実行し、(2)保留記憶数は0であるが特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、100%の割合で特定演出A(変動結果予告演出)を実行し、(3)保留記憶数が0であり且つ特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、100%の割合で特定演出C(ポイント付与演出)を実行するようにしている。
このように、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間である場合と、(2)の期間である場合と、(3)の期間である場合とで、それぞれ異なる種別の特定演出を実行するものとしている。これにより、一般入賞口に遊技球が入賞したときに実行される演出に関心を抱かせることができ、興趣を向上させることができる。なお、特定演出(特定演出A,特定演出B,又は特定演出C)が実行される毎に、当該特定演出に対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも入賞条件となっている第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかへの入賞履歴が含まれる)が消去される。
第32演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(1)の期間内である場合、即ち、先読み予告の対象が存在する期間である場合には、特定演出B(先読み予告演出)を実行し、(2)の期間内である場合、即ち、先読み予告の対象は存在しないが変動結果予告の対象は存在する期間である場合には、特定演出A(変動結果予告演出)を実行し、(3)の期間である場合、即ち、先読み予告の対象及び変動結果予告の対象のいずれも存在しない場合には、特定演出C(ポイント付与演出)を実行するようにしている。
このように、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで直ちに実行可能となる特定演出を選択して、これを実行することにより、一般入賞口に遊技球が入賞したときの興趣を適切に向上させるようにしている。なお、一般入賞口への入賞毎に、いずれかの種別の特定演出を必ず実行する(100%の割合で実行する)形態に限らず、一般入賞口への入賞毎に、いずれかの種別の特定演出を所定の割合(例えば50%)で実行するようにしても良い。
なお、第32演出形態においては、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで、保留記憶数が1以上となっている場合は、そのタイミングで特別図柄の可変表示が実行されているか否かによらず、即ち、変動結果予告の対象が存在するか否かによらず、先読み予告演出を実行するようにしている。即ち、「変動結果予告の対象及び先読み予告の対象がいずれも存在する」場合には、先読み予告演出が優先して実行されることになる。このような形態に限らず、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで、保留記憶数が1以上となっている場合、そのタイミングで特別図柄の可変表示が実行されているときには、変動結果予告演出を実行し、そのタイミングで特別図柄の可変表示が実行されていないときには、先読み予告演出を実行するようにしても良い。即ち、「変動結果予告の対象及び先読み予告の対象がいずれも存在する」場合に、変動結果予告演出を優先して実行するようにしても良い。
[第27演出形態~第32演出形態の変形例]
第27演出形態~第32演出形態において、さらに、一般入賞口に遊技球が入賞したときの状態に応じて、特定演出の実行割合を異ならせるようにしても良い。ここでいう「状態」とは、遊技機における遊技の結果として生じたものであり、遊技機における遊技に基づく状態である。その状態の区分に応じて、特定演出の実行割合を異ならせるものとする。例えば、第27演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(1)図柄変動期間内である場合に、そのときの遊技状態が通常状態であれば30%の割合で特定演出Cを実行し、そのときの遊技状態が確変状態又は時短状態であれば10%の割合で特定演出Cを実行する。一方、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(2)図柄変動期間外である場合には、そのときの遊技状態が通常状態であれば100%の割合で特定演出Cを実行し、そのときの遊技状態が確変状態又は時短状態であれば60%の割合で特定演出Cを実行するものとする。これによれば、一般入賞口に遊技球が入賞したときの興趣を一層高めることができる。
また、第27演出形態~第32演出形態において、さらに、一般入賞口に遊技球が入賞したときの状態に応じて、実行される特定演出の種別を異ならせるようにしても良い。例えば、第31演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(1)図柄変動期間内である場合に、そのときの保留記憶数が0であれば特定演出A(変動結果予告演出)を実行し、そのときの保留記憶数が1以上であれば特定演出B(先読み予告演出)を実行する。一方、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングが、(2)図柄変動期間外である場合には、そのときの保留記憶数が0であれば特定演出C(ポイント付与演出)を実行し、そのときの保留記憶数が1以上であれば特定演出B(先読み予告演出)を実行するものとする。これによれば、一般入賞口に遊技球が入賞したときの興趣を一層高めることができる。
このように特定演出の実行割合、あるいは、特定演出の種別を異ならせるための状態の区分は、(1)遊技状態が通常状態であるか、(2)遊技状態が確変状態又は時短状態であるか、あるいは(1)保留記憶数が1以上であるか、(2)保留記憶数が0であるか、というものに限られない。例えば、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間であるか、(2)リーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間であるか、という区分であっても良い。また、(1)リーチ演出を伴わない可変表示(非リーチ変動)が実行されている期間であるか、(2)リーチ演出を伴う可変表示(リーチ変動)が実行されている期間であるか、という区分であっても良い。また、(1)擬似連演出を伴わない可変表示が実行されている期間であるか、(2)擬似連演出を伴う可変表示が実行されている期間であるか、という区分であっても良い。さらに、(1)擬似連演出を伴う可変表示における擬似連演出の実行前であるか、(2)擬似連演出を伴う可変表示における擬似連演出の実行以後であるか、という区分であっても良い。さらに、これらの区分の相違に応じて、特定演出の実行割合及び特定演出の種別の両方が異なるようにしても良い。
特定演出C(ポイント付与演出)は、一般入賞口への遊技球の入賞に基づいて実行される他の特定演出A及びBと同様に、図57の表示設定テーブルに従って、実行の有無が切り替えられるようになっている。具体的には、表示切替スイッチ9032が表示設定(第2位置)となっており、且つ、遊技者操作(図58の設定画面における操作ボタン9030を用いた設定操作)により表示設定がされている場合にのみ実行可能となっている。このように、特定演出Cを実行するか否かに関しても、遊技場や遊技者の意向を反映させることができるようになっている。
なお、特定演出C(ポイント付与演出)は、一般入賞口への1回の入賞につき1ポイントが付与されるものに限らず、一般入賞口への1回の入賞につき2ポイントあるいは3ポイントが付与されるものであっても良い。付与されるポイント数は、例えば、いずれの一般入賞口に遊技球が入賞したのかに応じて異なるものであっても良く、一般入賞口に遊技球が入賞したときの遊技機の状態、例えば、遊技状態が、通常状態であるか、又は、確変状態若しくは時短状態であるかという区分等に応じて異なるものであっても良い。
また、特定演出C(ポイント付与演出)において、一般入賞口への入賞以外の要因に応じてポイントが付与されるものであっても良く、例えば、始動入賞口への入賞に応じてポイントが付与されるようにしても良く、リーチ状態の成立等に応じてポイントが付与されるようにしても良い。
[第33演出形態]
図74には、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて段階的に演出態様が変化する演出として、特定演出D(ゲージ更新演出)が例示されている。図74に示されるように、特定演出D(ゲージ更新演出)とは、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて、画像表示装置905に表示されているゲージ画像902100における充填領域902100aを、最低0段階から最高10段階まで段階的に変化させることが可能な演出である。
図74(a)の例では、第1一般入賞口9050A~9050Dのいずれかに遊技球が入賞したことに応じて、ゲージ画像902100における充填領域902100a(ゲージ画像中の黒い部分)が、0段階(白い部分が10/10を占めている状態)から1段階(黒い部分が1/10を占めており白い部分が9/10を占めている状態)に増加している(ゲージ+1)。また、 図74(b)の例では、第1一般入賞口9050A~9050Dのいずれかに遊技球が入賞したことに応じて、ゲージ画像902100における充填領域902100aが、0段階から3段階(黒い部分が3/10を占めており白い部分が7/10を占めている状態)に増加している(ゲージ+3)。
このように、ゲージ画像902100における充填領域902100aが、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて増加してゆき、10段階に達した場合(ゲージ画像中の黒い部分が10/10を占めている状態となった場合)には、遊技者に対して特典が付与されるものとする。例えば、前述した特定演出Cと同様に、画像表示装置905に、画像提供サーバ又は楽曲提供サーバにアクセスするための二次元コードが表示され、遊技者が所望の画像又は楽曲を画像提供サーバ又は楽曲提供サーバから情報端末にダウンロード可能となる。
これに限らず、ゲージ画像902100における充填領域902100aが10段階に達した場合には、特殊なキャラクタが画像表示装置905に表示されるようにしても良く、遊技中のBGMとして特殊な楽曲が出力可能となるようにしても良い。あるいは、充填領域902100aが10段階に達したタイミングで実行されている特図ゲームに関する可変表示の表示結果が大当り図柄となる可能性を予告する変動結果予告演出を実行するようにしても良く、充填領域902100aが10段階に達したタイミングで保留されている特図ゲームに関する可変表示の表示結果が大当り図柄となる可能性を予告する先読み予告演出を実行するようにしても良い。
即ち、ゲージ画像902100における充填領域902100aが10段階に達した場合に提供される特典は、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連しない演出であっても良く、特図ゲームにおける可変表示結果や普図ゲームにおける可変表示結果に関連する演出であっても良い。また、遊技状態に関連する演出であっても良く、遊技状態に関連しない演出であっても良い。また、ゲージ画像902100における充填領域902100aが10段階に達する毎に、異なる演出が実行されるようにしても良い。また、ゲージ画像902100における充填領域902100aが10段階に達したときの遊技状態等に応じて、異なる演出が実行されるようにしても良い。
ゲージ画像902100における充填領域902100aが10段階に達した場合には、画像表示装置905へのメッセージ表示やスピーカ908L、908Rからの音声出力等により、その旨の報知が行われ、その後にゲージ画像902100における充填領域902100aが0段階にリセットされる。リセット後は、一般入賞口への遊技球の入賞に応じて、改めてゲージ画像902100における充填領域902100aが増加することになる。
図75~図76に示す第33演出形態~第37演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞する毎に、乱数回路90124から抽出した特定演出実行決定用乱数に基づいて、ゲージ画像902100における充填領域902100aの段階(以下、ゲージレベルと称する)を1段階増加させるか否かを判定し、実行すると決定した場合には、ゲージレベルを現在よりも1段階増加させる。即ち、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞する毎に、ゲージレベルを1段階増加させるか否かの抽選が行われるようになっており、抽選に当選した場合には、ゲージレベルが1段階増加する。
第33演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、20%の割合でゲージレベルが1段階増加し、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、80%の割合でゲージレベルが1段階増加する。なお、演出制御用CPU90120は、特図ゲームにおける変動開始を指定する変動開始コマンド及び特図ゲームにおける特別図柄の変動時間や画像表示装置905における飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ90100より受信することにより、特別図柄の可変表示が実行されている期間であるか否かを特定可能となっている。
なお、特定演出A~特定演出Cと同様に、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域が設けられている。ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dへの10回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第33演出形態、並びに、後述する第34演出形態、第36演出形態、及び第37演出形態では、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合は、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合よりも低く設定されている。(1)の期間では、特図ゲームに対応した演出(例えば変動結果予告演出)が、画像表示装置905やスピーカ908L、908Rにより実行されている状況下にあるため、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、飾り図柄の可変表示を含むこれらの演出に興味を持つ。そのため、(1)の期間でゲージレベルを増加させたとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(2)の期間では、本来であれば優先的に興味の対象となる特図ゲームに対応した演出が実行されていないことにより、ゲージレベルを増加させることで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(1)の期間よりも高い割合でゲージレベルを増加させることにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
なお、第33演出形態において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、ゲージレベルを増加させず、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合に、ゲージレベルを増加させることを可能としても良い。また、第33演出形態に示した例とは逆に、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合が、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合よりも高くなるように設定しても良い。
[第34演出形態]
第34演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、80%の割合でゲージレベルが1段階増加する。第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)であって且つ特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるまでの残り時間が10秒以上であるときには、40%の割合でゲージレベルが1段階増加する。第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)であって且つ特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるまでの残り時間が10秒未満であるときには、10%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
なお、演出制御用CPU90120は、特図ゲームにおける変動開始を指定する変動開始コマンド及び特図ゲームにおける特別図柄の変動時間や画像表示装置905における飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ90100より受信することにより、特別図柄の可変表示が実行されている期間であるか否かを特定可能であると共に、特別図柄の可変表示が終了するまで(確定特別図柄が停止表示されるまで)の残り時間を特定可能となっている。例えば、変動開始コマンド及び変動パターン指定コマンドを受信したときに、変動パターン指定コマンドにより指定される特別図柄の変動時間を、変動時間タイマの値としてセットすることにより、演出制御用CPU90120では、変動時間タイマの値がタイムアウトするまでの残り時間を、特別図柄の可変表示が終了するまで(確定特別図柄が停止表示されるまで)の残り時間として特定可能となっている。また、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示されるため、演出制御用CPU90120では、変動時間タイマの値がタイムアウトするまでの残り時間を、飾り図柄の可変表示が終了するまで(確定飾り図柄が停止表示されるまで)の残り時間として特定可能となっている。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dへの10回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第34演出形態では、(2)図柄停止まで10秒以上のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合は、(3)図柄停止まで10秒未満のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合よりも高く設定されている。(3)の期間では、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、停止表示される確定飾り図柄がどのようになるかに興味を持つ。そのため、(3)の期間でゲージレベルを増加させたとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(2)の期間では、確定飾り図柄が停止表示されるまで猶予があるため、ゲージレベルを増加させることで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(3)の期間よりも高い割合でゲージレベルを増加させることにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
なお、第34演出形態において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合に、ゲージレベルを増加させることを可能とし、(3)の期間である場合には、ゲージレベルを増加させないようにしても良い。また、第34演出形態に示した例とは逆に、(2)図柄停止まで10秒以上のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合が、(3)図柄停止まで10秒未満のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合よりも低くなるように設定しても良い。
また、第34演出形態において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、共通の期間((2)又は(3)のいずれか)である場合において、実行されている特図ゲームにおける可変表示結果として大当り図柄が停止表示される場合と、はずれ図柄が停止表示される場合とで、異なる割合でゲージレベルを増加させるようにしても良い。例えば、演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合において、実行されている飾り図柄の可変表示の表示結果が大当り図柄となる場合には70%の割合でゲージレベルを増加させ、表示結果がはずれ図柄となる場合には40%の割合でゲージレベルを増加させる一方、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)の期間である場合において、実行されている飾り図柄の可変表示の表示結果が大当り図柄となる場合には30%の割合でゲージレベルを増加させ、表示結果がはずれ図柄となる場合には10%の割合でゲージレベルを増加させるようにしても良い。
[第35演出形態]
保留されている特図ゲームにおける可変表示結果を予告する先読み予告演出として、前述したように特定演出Bを例示した。図62(b)に示した特定演出Bでは、始動入賞コマンド格納領域に格納されている始動入賞時判定結果指定コマンドに、「大当り」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドが含まれているか否かに基づいて、先読み予告演出の演出態様を第1態様(音声演出のみ)とするか又は第2態様(音声演出及び役物演出)とするか決定するようにしている。即ち、特定演出Bのような先読み予告演出において、先読み予告の対象となる可変表示(以下、ターゲット変動と称する)は、遊技者に対して報知されておらず、遊技者は、ターゲット変動を把握困難となっている。
先読み予告演出として、ターゲット変動を報知する演出を採用することも可能である。例えば、前述したように、始動入賞記憶表示エリア905Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。演出制御用CPU90120は、始動入賞時判定結果指定コマンドを受信したときに、「大当り」を指定するコマンドであれば、当該コマンドに対応した表示部位を、「はずれ」を指定するコマンドに対応した表示部位とは異なる特殊態様(例えば金色)で表示する保留変化演出を実行することが可能である。この場合におけるターゲット変動とは、特殊態様で表示された表示部位に対応した可変表示であり、遊技者はターゲット変動までに実行される残り可変表示回数を把握可能である。
例えば、始動入賞時判定結果指定コマンドを受信したときに、「大当り」を指定するコマンドであれば、70%の割合で当該コマンドに対応した表示部位を特殊態様で表示し、30%の割合で当該コマンドに対応した表示部位を通常態様で表示する。一方、始動入賞時判定結果指定コマンドを受信したときに、「はずれ」を指定するコマンドであれば、5%の割合で当該コマンドに対応した表示部位を特殊態様で表示し、95%の割合で当該コマンドに対応した表示部位を通常態様で表示するものとする。このように、始動入賞時に、当該始動入賞により生じた保留記憶に対応した表示部位を特殊態様で表示するようにした場合、特殊態様の表示部位が、可変表示ゲームの実行毎(開始条件の成立毎)に左に移動してゆくことになり、当該特殊態様の表示部位に対応した可変表示ゲーム(先読み予告のターゲットとなっている可変表示)の開始条件が成立したときに、当該特殊態様の表示部位が始動入賞記憶表示エリア905Hから消えることになる。このような態様では、始動入賞から当該始動入賞に対応した可変表示ゲームの開始条件が成立するまでの期間、保留変化演出が実行されていることになる。
即ち、可変表示ゲームの始動条件が成立した順序に従って可変表示ゲームの開始条件が成立する場合には、保留変化演出が実行されることで、特殊態様で表示された表示部位(保留変化演出のターゲットとなっている可変表示の保留記憶に対応した表示情報)よりも左に存在する通常態様の表示部位(保留変化演出のターゲットとなっていない可変表示の保留記憶に対応した表示情報)の数によって、保留変化演出のターゲットとなっている可変表示が実行されるまでの残りの可変表示ゲーム数を把握可能となる。
なお、表示部位を特殊態様で表示させるタイミングは始動入賞時に限られない。例えば、始動入賞時は表示部位を通常態様で表示させておき、所定の演出を経た後に通常態様から特殊態様に変化させるようにしても良く、開始条件が成立したタイミング(各表示部位の表示態様が左にシフトするタイミング)で通常態様から特殊態様に変化させるようにしても良い。これらの態様では、先読み予告のターゲットとなる可変表示に対応した表示部位が通状態様から特殊態様に変化したタイミングから、当該先読み予告のターゲットとなっている可変表示の開始条件が成立するまでの期間、保留変化演出が実行されていることになる。
第35演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)先読み予告演出が実行されておらず且つターゲット変動も実行されていない期間である場合(保留変化演出において特殊態様の表示部位が存在せず且つターゲット変動の実行期間でもない場合)には、80%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
また、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)先読み予告演出が実行されておりターゲット変動までの残り可変表示回数が2以上となっている期間である場合(保留変化演出において特殊態様の表示部位に対応した特図ゲームよりも前に開始条件が成立する2以上の特図ゲームが存在する場合)には、40%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
また、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)先読み予告演出が実行されておりターゲット変動までの残り可変表示回数が1となっている期間である場合(保留変化演出において特殊態様の表示部位に対応した特図ゲームよりも前に開始条件が成立する1の特図ゲームが存在する場合)には、20%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
また、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(4)先読み予告演出の終了に伴うターゲット変動の実行期間である場合(保留変化演出における特殊態様の表示部位に対応した特図ゲームの開始条件が成立したことに基づく可変表示が実行されている期間である場合)には、10%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dへの10回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第35演出形態では、(2)ターゲット変動までの残り可変表示回数が2以上のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合は、(3)ターゲット変動までの残り可変表示回数が1のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合、(4)ターゲット変動までの残り可変表示回数が0のとき(ターゲット変動の実行期間中)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合よりも高く設定されている。(3)の期間では、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、次に実行されるターゲット変動に興味を持つ。また、(4)の期間では、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、現在実行されているターゲット変動に興味を持つ。そのため、(3)(4)の期間でゲージレベルを増加させたとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(2)の期間では、ターゲット変動が実行されるまで猶予があるため、ゲージレベルを増加させることで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(3)(4)の期間よりも高い割合でゲージレベルを増加させることにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
なお、第35演出形態において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合に、ゲージレベルを増加させることを可能とし、(3)(4)の期間である場合には、ゲージレベルを増加させないようにしても良い。また、第35演出形態に示した例とは逆に、(2)ターゲット変動までの残り可変表示回数が2以上であるときにゲージレベルが増加する割合が、(3)ターゲット変動までの残り可変表示回数が1となっているときにゲージレベルが増加する割合、(4)ターゲット変動の実行期間であるときにゲージレベルが増加する割合よりも低くなるように設定しても良い。
また、第35演出形態において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、共通の期間((2),(3),(4)のいずれか)である場合において、ターゲット変動における可変表示結果として大当り図柄が停止表示される場合と、はずれ図柄が停止表示される場合とで、異なる割合でゲージレベルを増加させるようにしても良い。例えば、演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合において、ターゲット変動における可変表示結果が大当り図柄となる場合には70%の割合でゲージレベルを増加させ、可変表示結果がはずれ図柄となる場合には40%の割合でゲージレベルを増加させ、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)の期間である場合において、ターゲット変動における可変表示結果が大当り図柄となる場合には30%の割合でゲージレベルを増加させ、可変表示結果がはずれ図柄となる場合には20%の割合でゲージレベルを増加させ、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(4)の期間である場合において、ターゲット変動における可変表示結果が大当り図柄となる場合には15%の割合でゲージレベルを増加させ、可変表示結果がはずれ図柄となる場合には10%の割合でゲージレベルを増加させるようにしても良い。
[第36演出形態]
第36演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、80%の割合でゲージレベルが1段階増加する。また、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)リーチ演出を伴わない可変表示(非リーチ変動)が実行されている期間である場合には、40%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
また、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)リーチ演出を伴う可変表示(リーチ変動)が実行されている期間であって且つリーチ状態成立前の期間である場合には、20%の割合でゲージレベルが1段階増加し、(4)リーチ演出を伴う可変表示(リーチ変動)が実行されている期間であって且つリーチ状態成立以後の期間である場合には、10%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dへの10回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第36演出形態では、(3)リーチ変動におけるリーチ状態成立前に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合は、(4)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する割合よりも高く設定されている。(4)の期間では、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、リーチ状態成立以後の停止表示していない残りの飾り図柄に興味を持つ。そのため、(4)の期間でゲージレベルを増加させたとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(3)の期間では、リーチ状態が成立していないため、ゲージレベルを増加させることで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(4)の期間よりも高い割合でゲージレベルを増加させることにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
なお、第36演出形態において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)の期間である場合に、ゲージレベルを増加させることを可能とし、(4)の期間である場合には、ゲージレベルを増加させないようにしても良い。また、第36演出形態に示した例とは逆に、(3)リーチ変動が実行されている期間であって且つリーチ状態成立前の期間であるときにゲージレベルが増加する割合が、(4)リーチ変動が実行されている期間であって且つリーチ状態成立以後の期間であるときにゲージレベルが増加する割合よりも低くなるように設定しても良い。
[第37演出形態]
図76に示す第37演出形態では、複数の一般入賞口のうちいずれに入賞したかに応じて、ゲージレベルを増加させる割合が異なるものとなっている。第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、10%の割合でゲージレベルが1段階増加する。一方、第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、20%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
また、第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、40%の割合でゲージレベルが1段階増加する。一方、第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、80%の割合でゲージレベルが1段階増加する。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dへの10回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第37演出形態では、(1)図柄変動期間内と、(2)図柄変動期間外とで、ゲージレベルが増加する割合が異なっており、さらに、第2一般入賞口9050B又は第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞した場合と、第1一般入賞口9050A又は第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合とで、ゲージレベルが増加する割合が異なっている。遊技球が入賞した一般入賞口に応じてゲージレベルが増加する割合が異なることにより、遊技者はいずれの一般入賞口に遊技球が入賞したのかについても興味を持つことになり、興趣を向上させることができる。
例えば、遊技領域9010の中央寄りに設けられている第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cへの遊技球の入賞よりも、遊技領域9010の端寄りに設けられている第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dへの遊技球の入賞が困難である場合には、第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞したときにゲージレベルが増加する割合を、第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞したときにゲージレベルが増加する割合よりも高くすることにより、より入賞が困難な一般入賞口への入賞に対する興趣を高めるようにすると良い。
なお、第37演出形態において、第1一般入賞口又は第4一般入賞口に遊技球が入賞した場合に、ゲージレベルを増加させることを可能とし、第2一般入賞口又は第3一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、ゲージレベルを増加させないようにしても良い。また、第37演出形態に示した例とは逆に、第1一般入賞口9050A又は第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞したときにゲージレベルが増加する割合が、第2一般入賞口9050B又は第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞したときにゲージレベルが増加する割合よりも低くなるように設定しても良い。
[第38演出形態]
図77及び図78に示す第38演出形態~第42演出形態では、乱数回路90124から抽出した特定演出実行決定用乱数に基づいて特定演出の実行の有無を判定することはしていない。また、第38演出形態~第42演出形態において、一般入賞口への1回の入賞に応じて増加するゲージレベルは1段階に限られない。例えば、図74(b)に示されるように、一般入賞口への1回の入賞に応じてゲージレベルを3段階増加させる場合もある。
第38演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、ゲージレベルが1段階増加し(ゲージ+1)、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、ゲージレベルが3段階増加する(ゲージ+3)。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dへの4回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第38演出形態、並びに、後述する第39演出形態、第41演出形態、及び第42演出形態では、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの段階数は、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの段階数よりも少なく設定されている。(1)の期間では、特図ゲームに対応した演出(例えば変動結果予告演出)が、画像表示装置905やスピーカ908L、908Rにより実行されている状況下にあるため、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、飾り図柄の可変表示を含むこれらの演出に興味を持つ。そのため、(1)の期間でゲージレベルを多く増加させたとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(2)の期間では、本来であれば優先的に興味の対象となる特図ゲームに対応した演出が実行されていないことにより、ゲージレベルを多く増加させることで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(1)の期間よりもゲージレベルを多く増加させることにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
なお、第38演出形態において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば20%(1段階だけ変化させる割合は80%)として、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば80%(1段階だけ変化させる割合は20%)としても良い。また、第38演出形態に示した例とは逆に、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する段階数が、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する段階数よりも多くなるように設定しても良い。
また、ゲージレベルが10段階に達したときに付与される特典として、異なる価値の特典が付与される場合があるものとする。例えば、ゲージレベルが10段階に達したときに、画像のみをダウンロード可能な二次元コードが表示される場合と、画像および楽曲をダウンロード可能な二次元コードが表示される場合があるものとする。このとき、前者よりも後者の方が、付与される特典価値が大きい。ゲージレベルが増加する段階数により、ゲージレベルが10段階に達したときに付与される特典価値の大きさを示唆するようにしても良い。例えば、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合に、特典価値が小さい場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば20%(1段階だけ変化させる割合は80%)として、特典価値が大きい場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば40%(1段階だけ変化させる割合は60%)として、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合に、特典価値が小さい場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば50%(1段階だけ変化させる割合は50%)として、特典価値が大きい場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば80%(1段階だけ変化させる割合は20%)としても良い。
[第39演出形態]
第39演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、ゲージレベルが3段階増加する(ゲージ+3)。第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)であって且つ特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるまでの残り時間が10秒以上であるときには、ゲージレベルが2段階増加する(ゲージ+2)。第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)であって且つ特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるまでの残り時間が10秒未満であるときには、ゲージレベルが1段階増加する(ゲージ+1)。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dへの4回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第39演出形態では、(2)図柄停止まで10秒以上のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの段階数は、(3)図柄停止まで10秒未満のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの段階数よりも高く設定されている。(3)の期間では、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、停止表示される確定飾り図柄がどのようになるかに興味を持つ。そのため、(3)の期間でゲージレベルを多く増加させたとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(2)の期間では、確定飾り図柄が停止表示されるまで猶予があるため、ゲージレベルを多く増加させることで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(3)の期間よりもゲージレベルを多く増加させることにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
なお、第39演出形態において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合に、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば80%(1段階だけ変化させる割合は20%)として、(3)の期間である場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば20%(1段階だけ変化させる割合は80%)としても良い。また、第39演出形態に示した例とは逆に、(2)図柄停止まで10秒以上のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する段階数が、(3)図柄停止まで10秒未満のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてゲージレベルが増加する段階数よりも少なくなるように設定しても良い。
また、第39演出形態において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、共通の期間((2)又は(3)のいずれか)である場合において、実行されている特図ゲームにおける可変表示結果として大当り図柄が停止表示される場合と、はずれ図柄が停止表示される場合とで、異なる段階でゲージレベルを増加させるようにしても良い。例えば、演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合において、実行されている飾り図柄の可変表示の表示結果が大当り図柄となる場合にはゲージレベルを3段階増加させ、表示結果がはずれ図柄となる場合にはゲージレベルを2段階増加させる一方、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)の期間である場合において、実行されている飾り図柄の可変表示の表示結果が大当り図柄となる場合にはゲージレベルを2段階増加させ、表示結果がはずれ図柄となる場合にはゲージレベルを1段階増加させるようにしても良い。
[第40演出形態]
第40演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)先読み予告演出が実行されておらず且つターゲット変動も実行されていない期間である場合(保留変化演出において特殊態様の表示部位が存在せず且つターゲット変動の実行期間でもない場合)には、ゲージレベルが4段階増加する(ゲージ+4)。
また、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)先読み予告演出が実行されておりターゲット変動までの残り可変表示回数が2以上となっている期間である場合(保留変化演出において特殊態様の表示部位に対応した特図ゲームよりも前に開始条件が成立する2以上の特図ゲームが存在する場合)には、ゲージレベルが3段階増加する(ゲージ+3)。
また、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)先読み予告演出が実行されておりターゲット変動までの残り可変表示回数が1となっている期間である場合(保留変化演出において特殊態様の表示部位に対応した特図ゲームよりも前に開始条件が成立する1の特図ゲームが存在する場合)には、ゲージレベルが2段階増加する(ゲージ+2)。
また、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(4)先読み予告演出の終了に伴うターゲット変動の実行期間である場合(保留変化演出における特殊態様の表示部位に対応した特図ゲームの開始条件が成立したことに基づく可変表示が実行されている期間である場合)には、ゲージレベルが1段階増加する(ゲージ+1)。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dへの3回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第40演出形態では、(2)ターゲット変動までの残り可変表示回数が2以上のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの段階数は、(3)ターゲット変動までの残り可変表示回数が1のときに一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの増加数、(4)ターゲット変動までの残り可変表示回数が0のとき(ターゲット変動の実行期間中)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの段階数よりも多く設定されている。(3)の期間では、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、次に実行されるターゲット変動に興味を持つ。また、(4)の期間では、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、現在実行されているターゲット変動に興味を持つ。そのため、(3)(4)の期間でゲージレベルを多く増加させたとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(2)の期間では、ターゲット変動が実行されるまで猶予があるため、ゲージレベルを多く増加させることで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(3)(4)の期間よりもゲージレベルを多く増加させることにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
なお、第40演出形態において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合に、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば80%(1段階だけ変化させる割合は20%)とし、(3)(4)の期間である場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば20%(1段階だけ変化させる割合は80%)としても良い。また、第40演出形態に示した例とは逆に、(2)ターゲット変動までの残り可変表示回数が2以上であるときにゲージレベルが増加する段階数が、(3)ターゲット変動までの残り可変表示回数が1となっているときにゲージレベルが増加する段階数、(4)ターゲット変動の実行期間であるときにゲージレベルが増加する段階数よりも少なくなるように設定しても良い。
また、第40演出形態において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、共通の期間((2),(3),(4)のいずれか)である場合において、ターゲット変動における可変表示結果として大当り図柄が停止表示される場合と、はずれ図柄が停止表示される場合とで、異なる割合でゲージレベルを増加させるようにしても良い。例えば、演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)の期間である場合において、ターゲット変動における可変表示結果が大当り図柄となる場合にはゲージレベルを4段階増加させ、可変表示結果がはずれ図柄となる場合にはゲージレベルを3段階増加させ、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)の期間である場合において、ターゲット変動における可変表示結果が大当り図柄となる場合にはゲージレベルを3段階増加させ、可変表示結果がはずれ図柄となる場合にはゲージレベルを2段階増加させ、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(4)の期間である場合において、ターゲット変動における可変表示結果が大当り図柄となる場合にはゲージレベルを2段階増加させ、可変表示結果がはずれ図柄となる場合にはゲージレベルを1段階増加させるようにしても良い。
[第41演出形態]
第41演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、ゲージレベルが4段階増加する(ゲージ+4)。また、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)リーチ演出を伴わない可変表示(非リーチ変動)が実行されている期間である場合には、ゲージレベルが3段階増加する(ゲージ+3)。
また、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)リーチ演出を伴う可変表示(リーチ変動)が実行されている期間であって且つリーチ状態成立前の期間である場合には、ゲージレベルが2段階増加し(ゲージ+3)、(4)リーチ演出を伴う可変表示(リーチ変動)が実行されている期間であって且つリーチ状態成立以後の期間である場合には、ゲージレベルが1段階増加する(ゲージ+1)。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dへの3回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第41演出形態では、(3)リーチ変動におけるリーチ状態成立前に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの段階数は、(4)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて増加するゲージレベルの段階数よりも多く設定されている。(4)の期間では、遊技者は通常、一般入賞口への遊技球の入賞状況よりも、リーチ状態成立以後の停止表示していない残りの飾り図柄に興味を持つ。そのため、(4)の期間でゲージレベルを多く増加させたとしても、却って特定演出の興趣を損ねることになりかねない。これに対して、(3)の期間では、リーチ状態が成立していないため、ゲージレベルを多く増加させることで、遊技者はこれに興味を持ちやすい状況下にある。そのため、(4)の期間よりもゲージレベルを多く増加させることにより、特定演出の興趣を適切に高めるようにしている。
なお、第41演出形態において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(3)の期間である場合に、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば80%(1段階だけ変化させる割合は20%)とし、(4)の期間である場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば20%(1段階だけ変化させる割合は80%)としても良い。また、第41演出形態に示した例とは逆に、(3)リーチ変動が実行されている期間であって且つリーチ状態成立前の期間であるときにゲージレベルが増加する段階数が、(4)リーチ変動が実行されている期間であって且つリーチ状態成立以後の期間であるときにゲージレベルが増加する段階数よりも少なくなるように設定しても良い。
[第42演出形態]
図78に示す第42演出形態では、複数の一般入賞口のうちいずれに入賞したかに応じて、ゲージレベルを増加させる段階数が異なるものとなっている。第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、ゲージレベルが1段階増加する(ゲージ+1)。一方、第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(1)特別図柄の可変表示が実行されている期間(図柄変動期間内)である場合には、ゲージレベルが2段階増加する(ゲージ+2)。
また、第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、ゲージレベルが3段階増加する(ゲージ+3)。一方、第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したタイミングが、(2)特別図柄の可変表示が実行されていない期間(図柄変動期間外)である場合には、ゲージレベルが4段階増加する(ゲージ+4)。
なお、ゲージレベルが10段階に達したときには、その旨の報知及び特典付与(例えば、画像や楽曲をダウンロードするための二次元コードの表示、特殊なキャラクタの表示、特殊な楽曲の出力等)に伴い、特定演出Dに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dへの3回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される。
第42演出形態では、(1)図柄変動期間内と、(2)図柄変動期間外とで、増加するゲージレベルの段階数が異なっており、さらに、第2一般入賞口9050B又は第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞した場合と、第1一般入賞口9050A又は第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合とで、増加するゲージレベルの段階数が異なっている。遊技球が入賞した一般入賞口に応じて増加させるゲージレベルの段階数が異なることにより、遊技者はいずれの一般入賞口に遊技球が入賞したのかについても興味を持つことになり、興趣を向上させることができる。
例えば、遊技領域9010の中央寄りに設けられている第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cへの遊技球の入賞よりも、遊技領域9010の端寄りに設けられている第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dへの遊技球の入賞が困難である場合には、第1一般入賞口9050A及び第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞したときにゲージレベルが増加する段階数を、第2一般入賞口9050B及び第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞したときにゲージレベルが増加する段階数よりも多くすることにより、より入賞が困難な一般入賞口への入賞に対する興趣を高めるようにすると良い。
なお、第42演出形態において、第1一般入賞口又は第4一般入賞口に遊技球が入賞した場合に、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば80%(1段階だけ変化させる割合は20%)とし、第2一般入賞口又は第3一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、ゲージレベルを2段階以上増加させる割合を例えば20%(1段階だけ変化させる割合は80%)としても良い。また、第42演出形態に示した例とは逆に、第1一般入賞口9050A又は第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞したときにゲージレベルが増加する段階数が、第2一般入賞口9050B又は第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞したときにゲージレベルが増加する段階数よりも少なくなるように設定しても良い。
[第33演出形態~第42演出形態の変形例]
第33演出形態~第37演出形態における、ゲージレベルを増加させるか否かを決定するための基準となる区分、第38演出形態~第42演出形態における、増加させるゲージレベルの段階数を決定するための基準となる区分は、上記の例に限られるものではない。例えば、ゲージレベルを増加させるか否かを決定するための区分、増加させるゲージレベルの段階数を決定するための区分は、(1)遊技状態が通常状態であるか、(2)遊技状態が確変状態又は時短状態であるか、という区分であっても良い。また、(1)保留記憶数が1以上であるか、(2)保留記憶数が0であるか、という区分であっても良い。また、(1)擬似連演出を伴わない可変表示が実行されている期間であるか、(2)擬似連演出を伴う可変表示が実行されている期間であるか、という区分であっても良い。さらに、(1)擬似連演出を伴う可変表示における擬似連演出の実行前であるか、(2)擬似連演出を伴う可変表示における擬似連演出の実行以後であるか、という区分であっても良い。
なお、ゲージ画像902100は、充填領域902100aが最少0段階であるときにも表示されているものであるが、このゲージ画像902100が表示される条件を設けるようにしても良い。例えば、遊技状態が通常状態であるときにゲージ画像902100が表示され、ゲージレベルを増加させる演出が実行可能となるが、遊技状態が確変状態又は時短状態のときには、ゲージ画像902100を表示させない(ゲージレベルを増加させる演出が実行されない)ようにしても良い。
ゲージ画像902100の表示やゲージレベルを増加させる演出は、所定の演出が実行されている期間において実行されるものであり、所定の演出が実行されていない期間には実行されないようにしても良い。例えば、画像表示装置905に表示される飾り図柄の背景画像が所定の背景画像である期間(所定の演出ステージ期間)においてのみ、一般入賞口に遊技球が入賞したときにゲージ画像902100が表示される又はゲージレベルが増加するようにしても良い。また、始動入賞記憶表示エリア905Hにおける表示部位が所定の態様(例えば、特殊態様に変化する可能性があることを示唆する白色)で表示されている期間においてのみ、一般入賞口に遊技球が入賞したときにゲージ画像902100が表示される又はゲージレベルが増加するようにしても良い。
また、演出制御用CPU90120が、演出制御基板9012に設けられる図示しないRTC(リアルタイムクロック)が所定時刻になったタイミングで一斉演出(同一機種の遊技機において所定時刻となったときに同時に実行される演出)を実行する場合には、一斉演出の実行期間中に一般入賞口に遊技球が入賞したときに、ゲージ画像902100が表示される又はゲージレベルが増加するようにしても良い。
また、ゲージレベルを増加させる際に、所定の演出音をスピーカ908L、908Rから出力させるようにしても良い。この際に、増加させるゲージレベルの段階数に応じて異なる演出音を出力させるようにしても良く、例えば、ゲージレベルを3段階増加させる場合には、ゲージレベルを1段階増加させる場合と比較して、演出音の音量を大きくするようにしても良い。
また、特図ゲームに関連した演出音や、普図ゲームに関連した演出音とは異なる音量で、ゲージレベルを増加させる演出音を出力するようにすると良い。例えば、ゲージレベルを増加させる演出音の音量が、普図ゲームに関連した演出音の音量よりは大きいが、特図ゲームに関連した演出音の音量よりも小さいようにしても良い。また、ゲージレベルを増加させる演出音の音量が、特図ゲームに関連した演出音の音量よりは大きいが、遊技機エラーを報知するエラー音の音量よりも小さいようにしても良い。
また、ゲージレベルを増加させる演出音の音量が、状態に応じて異なるようにしても良い。例えば、通常状態における音量が、確変状態又は時短状態における音量よりも大きいようにしても良い。
また、一般入賞口への入賞に応じて段階的に演出態様が変化する特定演出は、ゲージレベルを変化させる特定演出Dのようなものに限らず、表示されているキャラクタの態様が段階的に変化する(例えば表示されているキャラクタのサイズが拡大する、あるいは、キャラクタが所有するアイテムが変化する)ものであっても良く、遊技者が選択可能なキャラクタが段階的に増加するものであっても良い。また、可動役物の態様や位置が段階的に変化するものであっても良く、遊技効果ランプ909の発光色が段階的に変化するものであっても良い。また、スピーカ908L、908Rから出力される音声が段階的に変化するものであっても良い。
特定演出D(ゲージ更新演出)は、一般入賞口への遊技球の入賞に基づいて実行される他の特定演出A~Cと同様に、図57の表示設定テーブルに従って、実行の有無が切り替えられるようになっている。具体的には、表示切替スイッチ9032が表示設定(第2位置)となっており、且つ、遊技者操作(図58の設定画面における操作ボタン9030を用いた設定操作)により表示設定がされている場合にのみ実行可能となっている。このように、特定演出Dを実行するか否かに関しても、遊技場や遊技者の意向を反映させることができるようになっている。
[第43演出形態]
前述した特定演出A~特定演出Dは、いずれも一般入賞口への遊技球の入賞に基づいて実行される演出であるが、一般入賞口に遊技球が入賞しないときに特定演出を実行するようにしても良い。例えば、演出制御用CPU90120は、10分間の遊技期間において、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれにも遊技球が入賞しなかった場合には、図79に示すように、一般入賞口の形態を模した画像及び「一般入賞がありません。」という文字を含む報知画像902200等を、画像表示装置905に表示する特定演出Eを実行可能なものである。
このように、特定演出とは、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて実行される演出に限らず、一般入賞口に遊技球が入賞しないことに基づいて実行される演出(一般入賞口への入賞困難性を示唆する演出)であっても良い。即ち、特定演出は、一般入賞口への遊技球の入賞という遊技イベントに関連した演出(遊技イベントの発生あるいは遊技イベントの未発生に伴い実行される演出)であれば良い。
図80に示す第43演出形態では、演出制御用CPU90120は、一般入賞口に遊技球が入賞していない期間を判定するための非入賞判定タイマを記憶している。演出制御用CPU90120は、非入賞判定タイマの値が0(電源供給開始時の初期値は0であるものとする)のときに遊技制御用マイクロコンピュータ90100から、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドのいずれかのコマンドを受信したときには、非入賞判定タイマの値として10分をセットして、タイマをスタートさせる。そして、非入賞判定タイマがタイムアウトする前に(タイマセットから10分経過前に)、一般入賞口指定コマンドを受信した場合には、非入賞判定タイマの値として再度10分をセットして、再度タイマをスタートさせる。
一方、非入賞判定タイマがタイムアウトするまでの間に一般入賞口指定コマンドを受信しなかったことにより、非入賞判定タイマがタイムアウトすると、図79に示すように、報知画像902200を画像表示装置905に表示する特定演出Eを実行する。なお、特定演出Eが実行されたときは、非入賞判定タイマの値として再度10分をセットして、再度タイマをスタートさせる。特定演出E(報知画像902200の表示)は、所定期間(例えば10秒間)継続される。この場合における非入賞判定タイマの値は、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングからの経過時間に応じた値となっている。
また、演出制御用CPU90120は、飾り図柄の可変表示が実行されておらず、且つ、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドを所定期間(例えば1分間)1回も受信しなかった場合には、遊技が終了したと判定する遊技終了判定を行い、非入賞判定タイマの更新を一時停止する(タイマの値が更新されないようにする)。非入賞判定タイマの更新が一時停止されると、非入賞判定タイマがタイムアウトすることによる処理(具体的には特定演出Eの実行)が制限される。これにより、遊技が行われていない期間においては特定演出Eが実行されない(特定演出Eの実行を禁止する)。なお、非入賞判定タイマの更新が一時停止されていないときには、演出制御用CPU90120は、非入賞判定タイマがタイムアウトすることによる処理(具体的にはタイマの値が0となるタイムアウトの検出に応じた特定演出Eの実行)が可能となる。そして、非入賞判定タイマの更新が一時停止されている状態で、演出制御用CPU90120が、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドのいずれかを受信した場合には、非入賞判定タイマの更新を再開する。
即ち、非入賞判定タイマは、遊技者が遊技を行っている(遊技終了判定がされていない)期間に更新されるものであり、遊技者が遊技を行っている期間内において、10分間の一般入賞口への入賞数が0となったときにタイムアウトする(そのタイムアウトを演出制御用CPU90120が検出する)ようになっている。その結果、遊技者が遊技を行っているときに、10分間、一般入賞口への入賞が発生しなければ特定演出Eが実行される。
なお、上記の演出形態において、遊技者が遊技を行っているか否かを、遊技領域9010に向けて遊技球が発射されているか否かにより判定するようにしても良い。例えば、遊技領域9010の遊技球入口付近に発射検出センサを設けておき、発射検出センサが遊技球を検出しているか否かに応じて、遊技者が遊技を行っているか否かを判定するようにしても良い。また、打球操作ハンドル9063が操作されているか否か(打球発射装置が備える発射モータが動作しているか否か)に応じて、遊技者が遊技を行っているか否かを判定するようにしても良い。
このように、遊技者が遊技を行っているにもかかわらず、所定期間(10分の遊技期間)において一般入賞口への入賞が発生しなかった場合には、特定演出Eを実行して、一般入賞口への入賞が発生していないことを報知する。この報知によって、遊技者は、一般入賞口への入賞が発生していないことを把握して、遊技を行う際の参考(例えば台選びの判断材料)とすることができる。また、遊技場においては、特定演出Eが実行される(あるいは特定演出Eの実行頻度が高い)パチンコ遊技機901を把握することにより、一般入賞口への入賞頻度がより高くなるように遊技釘のメンテナンスを行うといった措置をとることが可能となる。
また、遊技者により遊技が行われているにもかかわらず一般入賞口への入賞が発生していない場合には、特定演出Eが実行されるが、遊技者により遊技が行われていないことにより一般入賞口への入賞が発生していない場合には、非入賞判定タイマを一時停止する(演出制御用CPU90120が、非入賞判定タイマのタイムアウトに基づいた処理を実行しないようにする)ことで、特定演出Eの実行が制限される。
なお、遊技者により遊技が行われていないことにより一般入賞口への入賞が発生していないと判定された場合にも、特定演出Eを実行するようにしても良く、この場合には、遊技者により遊技が行われているにもかかわらず一般入賞口への入賞が発生していないと判定された場合よりも低い割合で、特定演出Eが実行されるようにしても良い。
[第44演出形態]
特定演出Eとして、所定期間内に一般入賞口への入賞が発生しなかったこと(一般入賞口への入賞数が1未満であったこと)を報知するものに限らず、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数未満であることを特定可能に報知するようにしても良い。第44演出形態では、演出制御用CPU90120は、所定期間における一般入賞口への遊技球の入賞数をカウントするための入賞数判定タイマを記憶している。演出制御用CPU90120は、入賞数判定タイマの値が0(電源供給開始時の初期値は0であるものとする)のときに遊技制御用マイクロコンピュータ90100から、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドのいずれかのコマンドを受信したときには、入賞数判定タイマの値として30分をセットして、タイマをスタートさせる。このときRAM90122に形成されている入賞数カウンタ領域の値は0にセットする。そして、入賞数判定タイマがタイムアウトするまでの期間(タイマセットから30分間)に、一般入賞口指定コマンドを受信する毎に、入賞数カウンタ領域の値に1を加算する。
そして、演出制御用CPU90120は、入賞数判定タイマがタイムアウトしたタイミングにおける入賞数カウンタ領域の値が、予め定められた所定数(例えば3)未満である場合には、特定演出Eにおいて、所定期間内の入賞数が所定数未満であることを報知する、及び/又は、所定期間内の入賞数を報知する。例えば、「30分間の一般入賞数が3未満です。」というメッセージ、及び/又は、「30分間の一般入賞数が1しかありません。」というメッセージを画像表示装置905に表示する。
なお、特定演出Eが実行されたときは、入賞数判定タイマの値として再度30分をセットして、再度タイマをスタートさせる。特定演出Eは、所定期間(例えば10秒間)継続される。この場合における入賞数判定タイマの値は、特定演出Eが開始されてからの経過時間に応じた値となっている。一方、入賞数判定タイマがタイムアウトしたタイミングにおける入賞数カウンタ領域の値が、予め定められた所定数(例えば3)以上である場合には、特定演出Eを実行することなく、入賞数判定タイマの値として再度30分をセットして、再度タイマをスタートさせる。
また、演出制御用CPU90120は、飾り図柄の可変表示が実行されておらず、且つ、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドを所定期間(例えば1分間)1回も受信しなかった場合には、遊技が終了したと判定する遊技終了判定を行い、入賞数判定タイマの更新を一時停止する(タイマの値が更新されないようにする)。入賞数判定タイマの更新が一時停止されると、入賞数判定タイマがタイムアウトすることによる処理(具体的には特定演出Eの実行)が制限される。これにより、遊技が行われていない期間においては特定演出Eが実行されない(特定演出Eの実行を禁止する)。なお、入賞数判定タイマの更新が一時停止されていないときには、演出制御用CPU90120は、入賞数判定タイマがタイムアウトすることによる処理(具体的にはタイマの値が0となるタイムアウトの検出に応じた特定演出Eの実行)が可能となる。そして、入賞数判定タイマの更新が一時停止されている状態で、演出制御用CPU90120が、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び大入賞口入賞コマンドのいずれかを受信した場合には、入賞数判定タイマの更新を再開する。
即ち、入賞数判定タイマは、遊技者が遊技を行っている(遊技終了判定がされていない)期間に更新されるものであり、遊技者が遊技を行っている期間内において、30分が経過したときにタイムアウトする(そのタイムアウトを演出制御用CPU90120が検出する)ようになっている。そのタイムアウトの際に、30分間の遊技期間における一般入賞口への入賞数が所定数より少なかった場合のみ特定演出Eが実行される。
なお、上記の演出形態において、遊技者が遊技を行っているか否かを、遊技領域9010に向けて遊技球が発射されているか否かにより判定するようにしても良い。例えば、遊技領域9010の遊技球入口付近に発射検出センサを設けておき、発射検出センサが遊技球を検出しているか否かに応じて、遊技者が遊技を行っているか否かを判定するようにしても良い。また、打球操作ハンドル9063が操作されているか否か(打球発射装置が備える発射モータが動作しているか否か)に応じて、遊技者が遊技を行っているか否かを判定するようにしても良い。
このように、遊技者が遊技を行っているにもかかわらず、所定期間(30分の遊技期間)における一般入賞口への入賞数が所定数未満である場合には、特定演出Eを実行して、所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数未満であることを報知する。この報知によって、遊技者は、一般入賞口への入賞頻度が低いことを把握して、遊技を行う際の参考(例えば台選びの判断材料)とすることができる。また、遊技場においては、特定演出Eが実行される(あるいは特定演出Eの実行頻度が高い)パチンコ遊技機901を把握することにより、一般入賞口への入賞頻度がより高くなるように遊技釘のメンテナンスを行うといった措置をとることが可能となる。
また、遊技者により遊技が行われているにもかかわらず所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合には、特定演出Eが実行されるが、遊技者により遊技が行われていないことにより所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合には、入賞数判定タイマを一時停止する(演出制御用CPU90120が、入賞数判定タイマのタイムアウトに基づいた処理を実行しないようにする)ことで、特定演出Eの実行が制限される。
なお、遊技者により遊技が行われていないことにより所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数未満となっていると判定された場合にも、特定演出Eを実行するようにしても良く、この場合には、遊技者により遊技が行われているにもかかわらず所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数未満となっていると判定された場合よりも低い割合で、特定演出Eが実行されるようにしても良い。
[第45演出形態]
第43演出形態及び第44演出形態では、演出制御用CPU90120が、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数よりも少ない(0も含む)と判定された場合に、そのときの状況によらず特定演出Eを実行することとしたが、この判定がされたときの状態に応じて、特定演出Eの実行割合を異ならせるようにしても良い。第45演出形態では、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数よりも少ないと判定されたタイミング(非入賞判定タイマがタイムアウトしたタイミング,入賞数判定タイマがタイムアウトしたタイミング)における遊技状態が、(1)通常状態である場合には、特定演出Eを実行し、(2)確変状態又は時短状態である場合には、特定演出Eを実行しないようにしている。
なお、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数よりも少ないと判定されたタイミング(非入賞判定タイマがタイムアウトしたタイミング,入賞数判定タイマがタイムアウトしたタイミング)における遊技状態が、(1)通常状態である場合には、特定演出Eを例えば80%の割合で実行し、(2)確変状態又は時短状態である場合には、特定演出Eを例えば20%の割合で実行するようにしても良い。このように、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数よりも少ないと判定されたときの遊技状態に応じて、異なる割合で特定演出Eを実行するようにすると良い。
[第46演出形態]
第43演出形態及び第44演出形態では、演出制御用CPU90120が、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数よりも少ない(0も含む)と判定された場合に、そのときの状況によらず共通態様で特定演出Eを実行することとしたが、この判定がされたときの状態に応じて、特定演出Eの演出態様を異ならせるようにしても良い。第46演出形態では、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数よりも少ないと判定されたタイミング(非入賞判定タイマがタイムアウトしたタイミング,入賞数判定タイマがタイムアウトしたタイミング)における遊技状態が、(1)通常状態である場合には、特定演出Eを第1態様(画像表示+音声出力)で実行し、(2)確変状態又は時短状態である場合には、特定演出Eを第2態様(画像表示のみ)で実行するようにしている。
特定演出Eの第1態様とは、具体的には、画像表示装置905に、所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数より少ない旨を表示する画像表示による報知と共に、その旨を伝える音声をスピーカ908L、908Rから出力させる音声出力による報知を行う態様であり、特定演出Eの第2態様とは、画像表示による報知のみを行い、音声出力による報知を行わない態様である。
なお、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数よりも少ないと判定されたタイミング(非入賞判定タイマがタイムアウトしたタイミング,入賞数判定タイマがタイムアウトしたタイミング)における遊技状態が、(1)通常状態である場合には、特定演出Eを例えば80%の割合で第1態様で実行し(20%割合で第2態様で実行し)、(2)確変状態又は時短状態である場合には、特定演出Eを例えば20%の割合で第1態様で実行する(80%の割合で第2態様で実行する)ようにしても良い。このように、所定期間内における一般入賞口への入賞数が所定数よりも少ないと判定されたときの遊技状態に応じて、異なる態様の特定演出Eを実行するようにすると良い。
[第43演出形態~第46演出形態の変形例]
第43演出形態~第46演出形態において実行される特定演出Eは、一般入賞口への遊技球の入賞に基づいて実行される他の特定演出A~Dと同様に、図57の表示設定テーブルに従って、実行の有無が切り替えられるようになっている。具体的には、表示切替スイッチ9032が表示設定(第2位置)となっており、且つ、遊技者操作(図58の設定画面における操作ボタン9030を用いた設定操作)により表示設定がされている場合にのみ実行可能となっている。このように、特定演出Eを実行するか否かに関しても、遊技場や遊技者の意向を反映させることができるようになっている。
例えば、遊技場側において、特定演出Eを実行させたくない場合には、表示切替スイッチ9032を非表示設定(第1位置)に切り替えることにより、遊技者設定によらず特定演出Eが実行されなくなる。このような構成となっていることにより、特定演出Eを実行するか否か、即ち一般入賞口への入賞しにくさを報知させるか否かに関しても、遊技場側の意向を優先して反映させることができる。
また、RAM90122に記憶されるようになっている、第43演出形態における非入賞判定タイマの値、並びに、第44演出形態における入賞数判定タイマの値及び入賞数カウンタ領域の値は、いずれも電断時においてバックアップされておらず、パチンコ遊技機901への電源供給が停止されると、これに伴い消去される。そして、パチンコ遊技機901への電源供給が再開されたときには、第43演出形態における非入賞判定タイマの初期状態、及び、第44演出形態における入賞数判定タイマの初期状態は、いずれも無効状態となっており、演出制御用CPU90120により所定時間がセットされるときまではタイマの値が参照されない。また、第44演出形態における入賞数カウンタ領域の初期値は、パチンコ遊技機901への電源供給が再開されたときには0となる。
このように、パチンコ遊技機901への電源供給の停止に伴い、一般入賞口への入賞数はバックアップされることなく消去され、電源供給が再開されたときには、改めて0から加算が開始されることになる。このような構成とすることにより、電断時のバックアップ手段を設けなければならない制御負担を回避することができる。
第45演出形態及び第46演出形態のように、特定演出Eの実行割合、あるいは、特定演出Eの演出態様を異ならせるための区分は、(1)遊技状態が通常状態であるか、(2)遊技状態が確変状態又は時短状態であるかに限られない。例えば、(1)保留記憶数が1以上であるか、(2)保留記憶数が0であるか、という区分であっても良い。また、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間であるか、(2)リーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間であるか、という区分であっても良い。また、(1)リーチ演出を伴わない可変表示(非リーチ変動)が実行されている期間であるか、(2)リーチ演出を伴う可変表示(リーチ変動)が実行されている期間であるか、という区分であっても良い。また、(1)擬似連演出を伴わない可変表示が実行されている期間であるか、(2)擬似連演出を伴う可変表示が実行されている期間であるか、という区分であっても良い。さらに、(1)擬似連演出を伴う可変表示における擬似連演出の実行前であるか、(2)擬似連演出を伴う可変表示における擬似連演出の実行以後であるか、という区分であっても良い。さらに、これらの区分の相違に応じて、特定演出Eの実行割合及び特定演出Eの態様の両方が異なるようにしても良い。
なお、第43演出形態~第46演出形態において実行される特定演出Eは、所定の遊技期間における一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合に実行されるものである。このような形態に限らず、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのうち、特定の一般入賞口のみを対象として、所定期間における該特定の一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合に特定演出Eを実行するようにしても良い。例えば、第1一般入賞口9050Aや第4一般入賞口9050Dよりも遊技球の入賞頻度が高い第2一般入賞口9050Bや第3一般入賞口9050Cのみを対象として、所定の遊技期間における一般入賞口への入賞数をカウントし、カウントされた入賞数が所定数よりも少ない場合に特定演出Eを実行するようにしても良い。
また、第43演出形態~第46演出形態において、一定時間内(10分間あるいは30分間)での一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合には、特定演出Eを実行することにしているが、一般入賞口への入賞数を判定するための期間は、これに限られない。当該期間は、特図ゲームの実行回数により規定されるものであっても良く、例えば、特図ゲームに関する可変表示が100回実行される期間としても良い。また、当該期間は、遊技機への電源供給開始から現時点までの期間であっても良く、複数の営業日数により規定される期間(例えば1週間や1ヶ月)であっても良い。また、当該期間は、所定の遊技状態に制御されている期間であっても良く、例えば、通常状態に制御されている期間(左打ちで遊技が行われている期間)や、確変状態又は時短状態に制御されている期間(右打ちで遊技が行われている期間)であっても良い。
さらに、所定期間における一般入賞口への遊技球の入賞数が所定数よりも少ないか否かを判定する方法として、以下の方法を用いるようにしても良い。
(a)遊技領域9010に発射された所定の打込玉数に対しての一般入賞口への入賞数が、所定数よりも少ないか否かを判定するようにしても良い。打球発射装置が備える発射モータの駆動中は、1分間で概ね100発の遊技球が遊技領域9010に発射されることになる。そのため、例えば、1000発の打込玉数(10分間の遊技期間に相当)に対しての一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合に、特定演出Eを実行するようにしても良い。また、遊技領域9010に発射された打込玉数に対しての一般入賞口への入賞数の割合を算出し、その割合が所定の割合よりも低い場合に、特定演出Eを実行するようにしても良い。
また、遊技領域9010に発射された打込玉数に対しての一般入賞口への入賞数の割合が、所定の割合よりも低い場合と、所定の割合以上である場合とで、異なる態様の特定演出を実行するようにしても良い。例えば、遊技領域9010に発射された打込玉数に対しての一般入賞口への入賞数の割合が低割合である場合には、キャラクタAが出現して一般入賞口への入賞頻度が低レベルであることを報知し、遊技領域9010に発射された打込玉数に対しての一般入賞口への入賞数の割合が低割合よりも高い中割合である場合には、キャラクタBが出現して一般入賞口への入賞頻度が中レベルであることを報知し、遊技領域9010に発射された打込玉数に対しての一般入賞口への入賞数の割合が中割合よりも高い高割合である場合には、キャラクタCが出現して一般入賞口への入賞頻度が高レベルであることを報知するようにしても良い。
(b)所定期間における一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数が、所定数よりも少ないか否かを判定するようにしても良い。例えば、一般入賞口に遊技球が入賞したときに10個の遊技球が賞球として払い出される場合には、30分間の遊技期間で一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数が30個(入賞3回分)より少ない場合に、特定演出Eを実行するようにしても良い。また、遊技領域9010に発射された所定の打込玉数(例えば1000発)に対しての一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数が、所定数よりも少ないか否かを判定するようにしても良く、遊技領域9010に発射された打込玉数に対しての一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数の割合を算出し、その割合が所定の割合よりも低い場合に、特定演出Eを実行するようにしても良い。また、遊技領域9010に発射された打込玉数に対しての一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数の割合が、所定の割合よりも低い場合と、所定の割合以上である場合とで、異なる態様の特定演出を実行するようにしても良い。
このように、一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数が所定数よりも少ないか否かを判定するようにしても良い。なお、遊技球が入賞した一般入賞口によって異なる数の賞球が払い出されるケースであっても、このような形態を適用可能である。
(c)始動入賞口への所定の入賞数(例えば100)に対しての、一般入賞口への入賞数が所定数(例えば5)よりも少ないか否かを判定するようにしても良く、始動入賞口への入賞数に対しての一般入賞口への入賞数の割合を算出し、その割合が所定の割合よりも低い場合に特定演出Eを実行するようにしても良い。また、始動入賞口への入賞に応じて払い出された所定の賞球数(例えば10000)に対しての、一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数が、所定数よりも少ないか否かを判定するようにしても良く、始動入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数に対しての、一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数の割合を算出し、その割合が所定の割合よりも低い場合に、特定演出Eを実行するようにしても良い。また、始動入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数に対しての、一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数の割合が、所定の割合よりも低い場合と、所定の割合以上である場合とで、異なる態様の特定演出を実行するようにしても良い。
また、例えば、遊技状態が通常状態であるときに払い出された所定期間の全賞球数(始動入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数と一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数の合計数)に対しての、一般入賞口への入賞に応じて払い出された賞球数の割合を算出し、その割合が所定の割合よりも低い場合に、特定演出Eを実行するようにしても良い。また、その割合に応じて異なる態様の特定演出を実行するようにしても良い。
(d)当該遊技機における所定の消費金額(例えば1000円)に対しての、一般入賞口への入賞数が所定数(例えば2回)よりも少ないか否かを判定するようにしても良く、当該遊技機における消費金額に対しての一般入賞口への入賞数の割合を算出し、その割合が所定の割合よりも低い場合に特定演出Eを実行するようにしても良い。このような形態では、遊技機に使用される遊技媒体の貸出単価(例えば4円,あるいは1円等)に応じて、異なる所定数(例えば4円であれば2回,1円であれば8回等)、あるいは異なる所定の割合(例えば4円であれば2回/1000円,1円であれば8回/1000円等)が適用される。また、当該遊技機における消費金額に対しての、一般入賞口への入賞数の割合が、所定の割合よりも低い場合と、所定の割合以上である場合とで、異なる態様の特定演出を実行するようにしても良い。
[第47演出形態]
図83に示す第47演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて画像表示装置905にキャラクタが表示され、キャラクタが表示されている期間内に、第1始動入賞口への遊技球の有効始動入賞(即ち第1始動入賞口に対応した第1保留記憶数が上限値未満の状態での第1始動入賞口への遊技球の入賞)及び第2始動入賞口への遊技球の有効始動入賞(即ち第2始動入賞口に対応した第2保留記憶数が上限値未満の状態での第2始動入賞口への遊技球の入賞)のいずれかが発生したことに基づいて、始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて、当該発生した有効始動入賞に基づく可変表示ゲームを含む保留されている可変表示ゲームに対応した表示部位を通常態様から特殊態様に変化させる保留変化演出が実行される。
なお、演出制御用CPU90120は、有効始動入賞が発生したことに基づいて、当該有効始動入賞に対応した可変表示ゲームに対応した表示部位を、通常態様を経ずに当初から特殊態様で表示させる保留変化演出を実行するようにしても良い。例えば、新たな有効始動入賞が発生したときに、表示されているキャラクタが杖を振り上げる等のアクションを行ったことに伴い、その新たな有効始動入賞に対応した可変表示ゲームに対応した表示部位を通常態様ではなく特殊態様で表示させる(保留情報の表示当初より、最後に開始条件が成立する可変表示ゲームに対応した特殊態様の保留情報が存在する状態とする)ようにしても良い。
ここで、第47演出形態、並びに、後述する第48演出形態及び第49演出形態では、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口のいずれかに遊技球が入賞する毎に、乱数回路90124からキャラクタ決定用乱数を抽出する。そして、抽出されたキャラクタ決定用乱数に基づいて、キャラクタを出現させるか否か、及び、キャラクタを出現させる場合にはキャラクタA~Cのいずれを出現させるかを、図81のキャラクタ判定用テーブルに示された割合で決定する。
なお、演出制御用CPU90120によるキャラクタ決定用乱数の抽出は、所定の条件が成立している場合にのみ行うようにしても良い。例えば、大当り遊技状態に制御されていないことを条件としてキャラクタ決定用乱数を抽出するようにすることで、大当り遊技状態に制御されている期間内は、キャラクタを出現させないように制限することができる。また、可変表示ゲームが実行されている期間内においてリーチ状態成立以降は、キャラクタ決定用乱数を抽出しないようにすることで、リーチ状態成立以降はキャラクタを出現させないようにすることも可能となる。
図81の例では、演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050Aへの入賞を指定する一般入賞口指定コマンドを受信したときに、10%の割合でキャラクタAを出現させることに決定し、30%の割合でキャラクタBを出現させることに決定し、60%の割合でキャラクタCを出現させることに決定する。また、第2一般入賞口9050Bへの入賞を指定する一般入賞口指定コマンドを受信したときに、50%の割合でいずれのキャラクタも出現させないことに決定し、35%の割合でキャラクタAを出現させることに決定し、10%の割合でキャラクタBを出現させることに決定し、5%の割合でキャラクタCを出現させることに決定する。
また、演出制御用CPU90120は、第3一般入賞口9050Cへの入賞を指定する一般入賞口指定コマンドを受信したときに、90%の割合でいずれのキャラクタも出現させないことに決定し、10%の割合でキャラクタCを出現させることに決定する。また、第4一般入賞口9050Dへの入賞を指定する一般入賞口指定コマンドを受信したときに、75%の割合でいずれのキャラクタも出現させないことに決定し、25%の割合でキャラクタCを出現させることに決定する。
即ち、この例では、左遊技領域9010Aに設けられた第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bのいずれかに遊技球が入賞した場合には、右遊技領域9010Bに設けられた第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞した場合よりも高い割合でキャラクタが出現することになる。遊技者は、遊技状態が通常状態のときには左遊技領域9010Aに遊技球を発射し、遊技状態が確変状態又は時短状態のときには右遊技領域9010Bに遊技球を発射するため、通常状態においては、確変状態又は時短状態よりも高い割合でキャラクタが出現することになる。
そして、第47演出形態~第49演出形態では、キャラクタが表示されている期間において所定条件(有効始動入賞,リーチ状態)が成立したことに基づいて、特定演出(特定演出F(保留変化演出),特定演出G(台詞による変動結果予告演出))を実行するようになっているため、これらの演出形態では、遊技状態が通常状態のときには、遊技状態が確変状態又は時短状態のときよりも高い割合で特定演出が実行可能となる。
このように、通常状態では、確変状態及び時短状態と比較して不利であり遊技者の遊技、例えば特図ゲームの可変表示への関心が低い状態にあるため、キャラクタの出現頻度及び特定演出の実行頻度が高くなるようにすることで、興趣を向上させるようにしている。一方、確変状態及び時短状態では、通常状態と比較して有利であり遊技者の遊技、例えば特図ゲームの可変表示への関心が高い状態にあるため、キャラクタの出現頻度及び特定演出の実行頻度が高いままだと、却って興趣を損ねることにもなりかねない。そこで、確変状態及び時短状態では、キャラクタの出現頻度及び特定演出の実行頻度を低く設定することとしている。
なお、図81に示される例に限らず、同じ一般入賞口に遊技球が入賞した場合であっても、遊技状態に応じてキャラクタが出現する割合が異なるようにしても良く、例えば、通常状態において第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合には50%の割合でキャラクタが出現するが、確変状態及び時短状態において第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合には10%の割合でキャラクタが出現するようにしても良い。
また、通常状態でのみキャラクタが出現可能であり、確変状態及び時短状態ではキャラクタを出現させないようにしても良い。このように、「一方の状態における演出の実行割合を他方の状態における演出の実行割合と異ならせる」ことには、一方の状態においてのみ演出を実行可能として、他方の状態においては演出を実行しないことが含まれるものとする。また、図81に示される例とは逆に、確変状態及び通常状態におけるキャラクタの出現割合が、通常状態におけるキャラクタの出現割合よりも高くなるようにしても良い。
また、図81の例では、第1一般入賞口9050Aに遊技球が入賞した場合には、第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合よりも高い割合でキャラクタが出現するようになっている。また、第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合には、第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞した場合よりも高い割合でキャラクタが出現するようになっている。この実施の形態では、左遊技領域9010Aに遊技球が発射された場合には、第1一般入賞口9050Aよりも第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞する頻度が高く、右遊技領域9010Bに遊技球が発射された場合には、第4一般入賞口9050Dよりも第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞する頻度が高い。即ち、遊技球が入賞し難い一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、遊技球が入賞し易い一般入賞口に遊技球が入賞した場合よりも高い割合でキャラクタが出現することになる。なお、これとは逆に、遊技球が入賞し易い一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、遊技球が入賞し難い一般入賞口に遊技球が入賞した場合よりも高い割合でキャラクタが出現するようにしても良い。
また、図81の例では、通常状態において遊技球が入賞する頻度が高い第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合に表示される可能性のあるキャラクタは、キャラクタA~Cとなっているが、確変状態及び時短状態において遊技球が入賞する頻度が高い第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合に表示される可能性のあるキャラクタは、キャラクタCのみとなっている。通常状態と比較して遊技興趣が高い遊技状態である確変状態及び時短状態では、「キャラクタが出現したものの所定条件が成立することなくキャラクタの表示期間が経過する」事態が発生することにより、興趣低下を招いてしまうことが考えられるため、最も表示期間が長いキャラクタCのみを表示可能としている。
なお、図81に示される例に限らず、同じ一般入賞口に遊技球が入賞した場合であっても、遊技状態に応じて出現するキャラクタが異なるようにしても良く、例えば、通常状態において第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合にはキャラクタA~Cが表示される可能性があるが、確変状態及び時短状態において第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合にはキャラクタCのみが表示される可能性があるようにしても良い。また、図81に示される例とは逆に、確変状態及び通常状態において表示される可能性のあるキャラクタの数が、通常状態において表示される可能性のあるキャラクタの数よりも多くなるようにしても良い。
図82は、画像表示装置905に表示された各キャラクタの表示期間を示す図である。キャラクタA~Cは、いずれも一般入賞口への入賞に基づいて表示させるキャラクタが決定されたタイミングで直ちに画像表示装置905に表示されるものとする。即ち、キャラクタは一般入賞口への入賞発生直後に表示されることにより、一般入賞口への入賞が発生したことを遊技者は容易に把握することができる。
画像表示装置905にキャラクタAが表示された場合、(1)表示開始から1分以内に所定条件が成立(有効始動入賞,リーチ状態の成立)しなかった場合には、キャラクタAの表示開始から1分経過したタイミングでキャラクタAが画面から消去され、(2)表示開始から1分以内に所定条件が成立した場合には、該所定条件の成立に基づく特定演出(特定演出F(保留変化演出),特定演出G(変動結果予告演出))が終了したタイミングでキャラクタAが画面から消去される。
(1)における所定条件とは、パチンコ遊技機901における遊技に関連した条件(遊技の進行に伴い実行される演出に関連した条件を含む)である。なお、有効始動入賞が発生した場合であっても、当該有効始動入賞に対応した可変表示ゲームを含めた可変表示ゲームの保留数が1となる場合には、その可変表示ゲームは始動条件が成立した直後に開始条件が成立することになる(保留情報が消去される)ので、表示されているキャラクタによる保留変化演出を実行させるための期間を確保することが困難となる。そのため、有効始動入賞後の可変表示ゲームの保留数が所定数(本例では1)以下となる場合には保留変化演出を実行せず、有効始動入賞後の可変表示ゲームの保留数が所定数(本例では1)よりも多い場合には保留変化演出を実行させるようにしても良い。
また、大当り遊技状態に移行したときや、前述した演出制御用CPU90120による遊技終了判定が行われたときにも、キャラクタの消去が行われるようにしても良い。また、パチンコ遊技機901への電源供給が停止される直前に画像表示装置905に表示されていたキャラクタは、電源供給の再開後に改めて表示されないものとする。即ち、電断前に表示されていたキャラクタを電源供給再開後に改めて画像表示装置905に表示させるためのバックアップ処理は行われないものとする。
なお、特定演出F(保留変化演出)が実行されることには、出現したキャラクタが所定のアクションを行ったことに伴い(即ち、表示されたオブジェクトの態様の変化に伴って)、保留記憶に対応した表示部位の態様が変化した場合と変化しなかった場合の両方が含まれるものとする。また、特定演出F(保留変化演出)が終了するタイミングとは、キャラクタが所定のアクションを完了するタイミングであり、具体的には、図84(e)に示すように、出現したキャラクタ903000(本例ではキャラクタAとしているが、特定演出F(保留変化演出)においてキャラクタBが出現する場合やキャラクタCが出現する場合もある)が有する杖903001の先から出された炎903002により各保留記憶に対応した表示部位が覆われるアクション演出が一定時間行われた(予め定められたアクション演出期間が経過した)タイミングである。
また、特定演出G(変動結果予告演出)が実行されるということは、図85(f)及び(g)に示すように、出現したキャラクタ903100(本例ではキャラクタBとしているが、特定演出G(変動結果予告演出)においてキャラクタAが出現する場合やキャラクタCが出現する場合もある)が所定の台詞を発するということであり、特定演出G(変動結果予告演出)が終了するタイミングとは、キャラクタの台詞が一定時間表示された(予め定められた台詞表示期間が経過した)タイミングである。
画像表示装置905にキャラクタBが表示された場合、(1)表示開始から2分以内に所定条件が成立(有効始動入賞,リーチ状態の成立)しなかった場合には、キャラクタBの表示開始から2分経過したタイミングでキャラクタBが画面から消去され、(2)表示開始から2分以内に所定条件が成立した場合には、該所定条件の成立に基づく特定演出(特定演出F(保留変化演出),特定演出G(変動結果予告演出))が終了したタイミングでキャラクタBが画面から消去される。
画像表示装置905にキャラクタCが表示された場合、(1)表示開始から3分以内に所定条件(有効始動入賞,リーチ状態の成立)が成立しなかった場合には、キャラクタCの表示開始から3分経過したタイミングでキャラクタCが画面から消去され、(2)表示開始から3分以内に所定条件が成立した場合には、該所定条件の成立に基づく特定演出(特定演出F(保留変化演出),特定演出G(変動結果予告演出))が終了したタイミングでキャラクタCが画面から消去される。
このように、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、画像表示装置905にキャラクタが直ちに表示されることにより、遊技者に、一般入賞口に遊技球が入賞した後の状態であることを認識させることができる。また、キャラクタが表示されている期間は所定条件が成立することにより特定演出が実行可能となる特定期間であり、キャラクタが表示されていない期間に所定条件が成立したとしても、該所定条件の成立に基づく特定演出は実行されないため、遊技者は「キャラクタが表示されている今のうちに所定条件を成立させれば特定演出が実行される」と認識して、所定条件を成立させるべく遊技を行うことになり、特定演出が実行されるまで遊技の興趣が高められる。
また、表示されるキャラクタに応じて表示期間が異なることにより、いずれのキャラクタが表示されているのかについて遊技者に関心を持たせることができる。キャラクタの種別を確認した遊技者は、そのキャラクタの表示期間、即ち、特定演出を実行させるべく所定条件を成立させなければならない期間を把握可能となる。これにより、特定演出が実行されるまでの興趣を高めることができる。
また、前述したように、一般入賞口に応じて各キャラクタの出現割合、即ち所定条件を成立させなければならない特定期間の設定割合が異なることにより、遊技者はいずれの一般入賞口に遊技球が入賞するかについて興味を持つことになる。
(特定演出F(保留変化演出)の具体例)
図83に示す第47演出形態では、画像表示装置905にキャラクタA~Cのいずれかが表示されている状態で、有効始動入賞が発生した場合には、特定演出Fとして、表示されているキャラクタのアクションを伴う保留変化演出が実行される。有効始動入賞の発生とは、前述したように、第1始動入賞口に対応した第1保留記憶数が上限値未満の状態での第1始動入賞口への遊技球の入賞、及び、第2始動入賞口に対応した第2保留記憶数が上限値未満の状態での第2始動入賞口への遊技球の入賞が発生することである。
演出制御用CPU90120は、「第1始動入賞口」指定又は「第2始動入賞口」指定の始動入賞口指定コマンド、及びブランクデータではない有効なデータを含む始動入賞時判定結果指定コマンドを受信したことに基づいて、有効始動入賞の発生を認識することができる。図84に、第47演出形態における保留変化演出の具体例を示す。
図84(a)では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が実行されており、保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合算数)が2であるものとする。このとき、始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない可変表示ゲームのうち、最初に開始条件が成立する可変表示ゲームに対応した表示部位(左端)が通常態様で表示されており、2番目に開始条件が成立する可変表示ゲームに対応した表示部位(左から2番目)が通常態様で表示されているものとする。
このとき、演出制御用CPU90120は、第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞したことに基づいて、35%の割合でキャラクタAを出現させることに決定したものとする(図81を参照)。図84(b)では、この決定に基づいて、演出制御用CPU90120が、画像表示装置905に杖903001を持ったキャラクタ903000(キャラクタA)を表示している。キャラクタAは一般入賞直後に画面に出現するものとする。
そして、キャラクタAの出現から1分以内に、第1始動入賞口への有効始動入賞が発生して、所定条件が成立したものとする。図84(c)では、これに伴い、保留記憶数が3となり、3番目に開始条件が成立する可変表示ゲームに対応した表示部位(左から3番目)が通常態様で表示されている。有効始動入賞の発生、即ちキャラクタが表示されている状態における所定条件の成立を検出した演出制御用CPU90120は、3つの保留記憶それぞれに対応した表示部位を、通常態様から特殊態様に変化させるか否かを各々判定する。
ここで、演出制御用CPU90120は、第1特図用の始動入賞コマンド格納領域及び第2特図用の始動入賞コマンド格納領域に記憶されている各始動入賞時判定結果指定コマンド(ブランクデータではない有効なデータを含むものとなっている)を確認する。そして、図84(d)に示すように、「大当り」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドに関しては、80%の割合で当該コマンドに対応した表示部位の態様を通常態様から特殊態様に変化させることに決定し、20%の割合で当該コマンドに対応した表示部位の態様を通常態様のまま変化させないことに決定する。一方、「はずれ」を指定する始動入賞時判定結果指定コマンドに関しては、10%の割合で当該コマンドに対応した表示部位の態様を通常態様から特殊態様に変化させることに決定し、90%の割合で当該コマンドに対応した表示部位の態様を通常態様のまま変化させないことに決定する。
この例においては、最初及び2番目に開始条件が成立する可変表示ゲームに対応した始動入賞時判定結果指定コマンドに関しては、いずれも当該コマンドに対応した表示部位の態様を通常態様のまま変化させないこと(保留変化無し)に決定し、3番目に開始条件が成立する可変表示ゲームに対応した始動入賞時判定結果指定コマンドに関してのみ、当該コマンドに対応した表示部位の態様を通常態様から特殊態様に変化させること(保留変化有り)に決定したものとする。
そして、演出制御用CPU90120は、図84(e)に示すように、キャラクタ903000(キャラクタA)が杖903001の先を始動入賞記憶表示エリア905Hに向けると共に、杖903001の先から出された炎903002により各保留記憶に対応した表示部位が囲まれるという態様のアクション演出を実行させる。
さらに、演出制御用CPU90120は、図84(f)に示すように、このアクション演出の実行に伴い、左端及び左から2つめの表示部位に関しては、前述した決定に基づいて表示態様を通常態様のまま変化させず、左から3つめの表示部位に関しては、前述した決定に基づいて表示態様を通常態様から特殊態様に変化させるものとする。アクション演出が予め定められた所定期間実行されると、杖903001を持ったキャラクタ903000(キャラクタA)、及び、杖903001の先から出された炎903002が画面から消去される。
このアクション演出に伴う表示部位の態様変化の結果、遊技者にとっては、一般入賞口への入賞に基づいて出現したキャラクタ903000(キャラクタA)がアクションを行ったことにより、左から3つめの表示部位が通常態様から特殊態様に変化したと認識して、現在実行されている可変表示ゲームから3つ後に実行される可変表示ゲームに期待することになる。
一方、図84(c)及び(d)において、開始条件が成立していない3つの可変表示ゲームに対応した始動入賞時判定結果指定コマンドに関して、いずれも当該コマンドに対応した表示部位の態様を通常態様のまま変化させないこと(保留変化無し)に決定した場合には、図84(e)に示したアクション演出が行われた後も、図84(g)に示すように、3つの保留記憶に対応した3つの保留部位がいずれも通常態様のまま変化していない。
このように、「キャラクタが表示されている期間内に有効始動入賞が発生したこと」を契機に特定演出F(保留変化演出)が実行されることにより、キャラクタ表示期間に有効始動入賞が発生するか否かに興味を持たせることができ、一般入賞口に遊技球が入賞してから特定演出が実行されるまでの興趣を高めることができる。また、可変表示ゲームの進行に関係しない一般入賞口への入賞というイベントを契機に未だ開始条件が成立していない可変表示ゲームの表示結果を予告するという演出構成により、一般入賞口に遊技球が入賞してから特定演出が実行されるまでの興趣を一層高めることができる。
また、キャラクタ903000(キャラクタA)のアクションに伴い、未だ開始条件が成立していない可変表示ゲームに対応した表示部位のうち、いずれかの表示部位の表示態様が通常態様から特殊態様に変化するか否か、さらに、変化する場合には、いずれの表示部位の表示態様が通常態様から特殊態様に変化するか、に注目させることができる。即ち、遊技者が期待できる可変表示ゲームが示唆されることにより、興趣を向上させることができる。
また、一般入賞口への入賞を示唆する演出(キャラクタAの出現)と、開始条件が成立していない可変表示ゲームの表示結果を示唆する演出(キャラクタAのアクション)とが、共通のオブジェクト(キャラクタA)により構成されていることにより、一般入賞口に遊技球が入賞してから特定演出が実行されるまでの興趣を一層高めることができる。そして、可変表示ゲームの進行に関連しない一般入賞口への入賞と、開始条件が成立していない可変表示ゲームの表示結果とが、共通のオブジェクトにより示唆されることにより、キャラクタの出現及びアクションに関する遊技者の興味を高めることができる。
なお、特定演出F(保留変化演出)は、保留変化演出を実行する契機となった有効始動入賞(所定条件が成立したと判定される契機となった有効始動入賞)に対応した可変表示ゲーム(最後に始動条件が成立した可変表示ゲーム)を含む保留されている可変表示ゲーム各々をターゲットとして、表示結果を予告するようになっているが、このような形態に限らず、保留変化演出を実行する契機となった有効始動入賞(所定条件が成立したと判定される契機となった有効始動入賞)に対応した可変表示ゲーム(最後に始動条件が成立した可変表示ゲーム)のみをターゲットとして、その表示結果を予告するようにしても良い。また、これとは逆に、保留変化演出を実行する契機となった有効始動入賞(所定条件が成立したと判定される契機となった有効始動入賞)に対応した可変表示ゲーム(最後に始動条件が成立した可変表示ゲーム)を除いた可変表示ゲームをターゲットとして、その表示結果を予告するようにしても良い。
(キャラクタの消去処理)
なお、特定演出A~特定演出Dと同様に、特定演出F(保留変化演出)に対応した入賞履歴記憶領域が設けられている。特定演出Fが実行されると、演出制御用CPU90120は、表示しているキャラクタを画面から消去すると共に、特定演出Fに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dへの1回以上の入賞履歴及び第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれかへの1回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される(図83の入賞履歴リセット条件)。
また、特定演出Fが実行されることなく、表示されたキャラクタが予め定められた表示期間の経過により消去されると、これに伴い、特定演出Fに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dへの1回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される(図83の入賞履歴リセット条件)。
図86(A)は、特定演出F(保留変化演出)が実行される場合における各キャラクタの表示期間を示すタイミングチャートである。この図において、飾り図柄の可変表示ゲームが、可変表示1、可変表示2、可変表示3、可変表示4の順序で実行されるものとする。可変表示1が実行されているときに、(1)のタイミングで、一般入賞口9050A~9050Dのいずれかに遊技球が入賞したことに基づいて、キャラクタA~Cのいずれかが画面に表示される。
表示されたキャラクタがキャラクタAの場合には、有効始動入賞が発生することなく出現から1分を経過した(2)のタイミングでキャラクタAが非表示となる。この間、可変表示1が終了して可変表示2が開始されているが、可変表示1の終了及び可変表示2の開始に伴っては、キャラクタAは非表示とはならず継続して表示されている。なお、キャラクタAの出現から1分以内に有効始動入賞が発生した場合には、アクション演出の終了後にキャラクタAが非表示となる。
表示されたキャラクタがキャラクタBの場合には、有効始動入賞が発生することなく出現から2分を経過した(3)のタイミングでキャラクタBが非表示となる。この間、可変表示1が終了して可変表示2が開始され、さらに、可変表示2が終了して可変表示3が開始されているが、可変表示1の終了及び可変表示2の開始、並びに、可変表示2の終了及び可変表示3の開始に伴っては、キャラクタBは非表示とはならず継続して表示されている。なお、キャラクタBの出現から2分以内に有効始動入賞が発生した場合には、アクション演出の終了後にキャラクタBが非表示となる。
表示されたキャラクタがキャラクタCの場合には、有効始動入賞が発生することなく出現から5分を経過したタイミングでキャラクタCが非表示となる。この例では、キャラクタCの出現から5分を経過する前の、(4)のタイミングで有効始動入賞が発生していることにより、キャラクタが非表示となることなくアクション演出が実行されて、アクション演出の終了する(5)のタイミングで、1以上の保留記憶に対応した表示部位が通常態様から特殊態様に変化している。この間、可変表示1が終了して可変表示2が開始され、可変表示2が終了して可変表示3が開始され、さらに、可変表示3が終了して可変表示4が開始されているが、可変表示1の終了及び可変表示2の開始、可変表示2の終了及び可変表示3の開始、並びに、可変表示3の終了及び可変表示4の開始に伴っては、キャラクタCは非表示とはならず継続して表示されている。
このように、キャラクタが一旦表示されると、「所定条件が成立する」か又は「所定条件が成立することなく予め定められた期間が経過する」までは、継続して表示されるようになっている。そして、「所定条件が成立する」及び「所定条件が成立することなく予め定められた期間が経過する」のうち、いずれか早い方のタイミングでキャラクタが非表示となる。
[第48演出形態]
図83に示す第48演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて画像表示装置905にキャラクタが表示され、キャラクタが表示されている期間内に、リーチ状態が成立したことに基づいて、実行されている可変表示ゲーム(リーチ状態を伴う変動パターンの可変表示ゲーム)の表示結果に応じた台詞が表示される。即ち、キャラクタの表示制御に関しては、第47演出形態と同様であるが、キャラクタの表示期間内に成立させるべき所定条件、及び、所定条件成立時に実行される特定演出の種別が異なるものである。
(特定演出G(変動結果予告演出)の具体例)
図83に示す第48演出形態では、画像表示装置905にキャラクタA~Cのいずれかが表示されている状態で、リーチ状態が成立した場合には、特定演出Gとして、表示されているキャラクタの台詞表示を伴う変動結果予告演出が実行される。演出制御用CPU90120は、前述したように、変動パターンに応じたリーチ状態の成立タイミングを把握可能となっている。そのため、リーチ状態を伴う可変表示ゲームを実行しており、且つ、リーチ状態を伴う可変表示ゲームの残り時間が予め定められたリーチ状態成立のタイミングとなったときに、リーチ状態が成立したことを把握して、このときキャラクタが表示されていれば特定演出Gを実行することが可能である。図85に、第48演出形態における変動結果予告演出の具体例を示す。
図85(a)では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が実行されており、保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合算数)が1であるものとする。このとき、始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない1の可変表示ゲームに対応した表示部位(左端)が通常態様で表示されているものとする。
このとき、演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050Aに遊技球が入賞したことに基づいて、30%の割合でキャラクタBを出現させることに決定したものとする(図81を参照)。図85(b)では、この決定に基づいて、演出制御用CPU90120が、画像表示装置905に杖903101を持ったキャラクタ903100(キャラクタB)を表示している。キャラクタBは一般入賞直後に画面に出現するものとする。
そして、図85(c)では、キャラクタBの出現後に、実行されていた飾り図柄の可変表示が終了して表示結果が導出表示されたものとする。ここでは確定飾り図柄として、左が「2」、右が「1」、中が「3」の、非リーチハズレとなる組合せが導出表示されている。そして、図85(d)に示すように、開始条件の成立に基づいて次の可変表示ゲームが開始され、これに伴い、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない可変表示ゲームが存在しなくなり、左端の表示部位が非表示態様となっている。
そして、キャラクタBの出現から2分以内に、リーチ状態が成立して、所定条件が成立したものとする。図85(e)では、リーチ状態の成立に伴い、画面上部に「リーチ!」の文字903050が表示されている。リーチ状態の成立、即ちキャラクタが表示されている状態における所定条件の成立を検出した演出制御用CPU90120は、キャラクタBの台詞を決定する。
ここで、演出制御用CPU90120は、実行されている飾り図柄の可変表示ゲームの表示結果を、大当り組合せとすることに決定されているか又はハズレ組合せとすることに決定されているかを確認する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90100から受信した最後の変動パターン指定コマンドが、大当り用の変動パターン指定コマンドであるか、又は、はずれ用の変動パターン指定コマンドであるかを確認するようにしても良い。
そして、図85(f)に示すように、可変表示ゲームの表示結果を大当り組合せとすることに決定されている場合には、25%の割合で「チャンス!」の台詞を表示中のキャラクタの横に表示することに決定し、75%の割合で「激熱!!」の台詞を表示中のキャラクタの横に表示することに決定する。一方、可変表示ゲームの表示結果をハズレ組合せとすることに決定されている場合には、90%の割合で「チャンス!」の台詞を表示中のキャラクタの横に表示することに決定し、10%の割合で「激熱!!」の台詞を表示中のキャラクタの横に表示することに決定する。
この例においては、「激熱!!」の台詞を表示中のキャラクタの横に表示させることに決定したものとする。この決定に基づいて、演出制御用CPU90120は、図85(g)に示すように、キャラクタ903100(キャラクタB)が杖903101を振り上げると共に、「檄熱!!」という台詞903102を発する態様の演出を実行させる。台詞903102が予め定められた所定期間表示されると、杖903101を持ったキャラクタ903100(キャラクタB)、及び、キャラクタ903100から発された台詞903102が画面から消去される。
その結果、遊技者にとっては、一般入賞口への入賞に基づいて出現したキャラクタ903100(キャラクタB)の台詞により、リーチ演出の結果として、大当り組合せとなる飾り図柄が最終停止表示される可能性が高いことを把握することができる。
このように、「キャラクタが表示されている期間内にリーチ状態が成立すること」を契機に特定演出G(変動結果予告演出)が実行されることにより、キャラクタ表示期間にリーチ状態が成立するか否かに興味を持たせることができ、一般入賞口に遊技球が入賞してから特定演出が実行されるまでの興趣を高めることができる。また、可変表示ゲームの進行に関係しない一般入賞口への入賞というイベントを契機に、未だ表示結果が導出表示されていない可変表示ゲームの表示結果を予告するという演出構成により、一般入賞口に遊技球が入賞してから特定演出が実行されるまでの興趣を一層高めることができる。また、キャラクタ903000(キャラクタA)の台詞に注目させることができ、キャラクタ表示演出の興趣を向上させることができる。
また、一般入賞口への入賞を示唆する演出(キャラクタBの出現)と、表示結果が導出表示されていない可変表示ゲームの表示結果を示唆する演出(キャラクタBの台詞)とが、共通のオブジェクト(キャラクタB)により構成されていることにより、一般入賞口に遊技球が入賞してから特定演出が実行されるまでの興趣を一層高めることができる。そして、可変表示ゲームの進行に関連しない一般入賞口への入賞と、確定していない可変表示ゲームの表示結果とが、共通のオブジェクトにより示唆されることにより、キャラクタの出現及び台詞に関する遊技者の興味を高めることができる。
なお、第48演出形態では、リーチ状態が成立したこと、即ち飾り図柄の可変表示が所定態様となったことを契機として、キャラクタが所定の台詞を発する特定演出Gを実行するようにしているが、このような形態に限らず、飾り図柄の可変表示の態様によらず飾り図柄の可変表示が実行されたことを契機として特定演出Gを実行するようにしても良い。また、例えば、飾り図柄の可変表示が実行されているときに特定演出Gとは異なる所定の予告演出(例えば可変表示ゲームの開始直後に実行されるステップアップ予告演出)が実行されたことを契機として特定演出Gが実行されるようにしても良い。
また、第48演出形態では、飾り図柄の可変表示の態様によらず、一般入賞口への遊技球の入賞に基づいてキャラクタが表示される例について説明したが、このような形態に限らず、一般入賞口に遊技球が入賞したときに実行されている飾り図柄の可変表示が所定態様となることを条件としてキャラクタが表示されるようにしても良く、例えば、一般入賞口に遊技球が入賞したときに実行されている飾り図柄の可変表示がリーチ状態となること(リーチ変動パターンの可変表示ゲームが実行されていること)を条件として、キャラクタが表示されるようにしても良い。
(キャラクタの消去処理)
なお、特定演出A~特定演出D,及び特定演出Fと同様に、特定演出G(変動結果予告演出)に対応した入賞履歴記憶領域が設けられている。特定演出Gが実行されると、演出制御用CPU90120は、表示しているキャラクタを画面から消去すると共に、特定演出Gに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dへの1回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される(図83の入賞履歴リセット条件)。
また、特定演出Gが実行されることなく、表示されたキャラクタが予め定められた表示期間の経過により消去されると、これに伴い、特定演出Gに対応した入賞履歴記憶領域の入賞履歴(少なくとも第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dへの1回以上の入賞履歴が含まれる)が消去される(図83の入賞履歴リセット条件)。
図86(B)は、特定演出G(変動結果予告演出)が実行される場合における各キャラクタの表示期間を示すタイミングチャートである。この図において、飾り図柄の可変表示ゲームが、可変表示1、可変表示2、可変表示3、可変表示4の順序で実行されるものとし、このうち可変表示4においてのみリーチ演出が実行されリーチ状態が成立するものとする。可変表示1が実行されているときに、(11)のタイミングで、一般入賞口9050A~9050Dのいずれかに遊技球が入賞したことに基づいて、キャラクタA~Cのいずれかが画面に表示される。
表示されたキャラクタがキャラクタAの場合には、リーチ状態が成立することなく出現から1分を経過した(12)のタイミングでキャラクタAが非表示となる。この間、可変表示1の終了及び可変表示2の開始に伴っては、キャラクタAは非表示とはならず継続して表示されている。なお、キャラクタAの出現から1分以内にリーチ状態が成立した場合には、台詞表示演出の終了後にキャラクタAが非表示となる。
表示されたキャラクタがキャラクタBの場合には、リーチ状態が成立することなく出現から2分を経過した(13)のタイミングでキャラクタBが非表示となる。この間、可変表示1の終了及び可変表示2の開始、並びに、可変表示2の終了及び可変表示3の開始に伴っては、キャラクタBは非表示とはならず継続して表示されている。なお、キャラクタBの出現から2分以内にリーチ状態が成立した場合には、台詞表示演出の終了後にキャラクタBが非表示となる。
表示されたキャラクタがキャラクタCの場合には、リーチ状態が成立することなく出現から5分を経過したタイミングでキャラクタCが非表示となる。この例では、キャラクタCの出現から5分を経過する前の、(14)のタイミングでリーチ状態が成立していることにより、キャラクタが非表示となることなく台詞表示演出が実行される。この間、可変表示1の終了及び可変表示2の開始、可変表示2の終了及び可変表示3の開始、並びに、可変表示3の終了及び可変表示4の開始に伴っては、キャラクタCは非表示とはならず継続して表示されている。
[第49演出形態]
前述した第47演出形態及び第48演出形態では、キャラクタA~Cのいずれの種別のキャラクタが表示されているかによらず、所定条件が成立しさえすれば特定演出が実行される例を示したが、特定種別のキャラクタが表示されているときにのみ、それに応じた種別の特定演出が実行されるようにしても良い。
例えば、図83に示す第49演出形態では、キャラクタA又はBのいずれかを表示している期間内に有効始動入賞が発生したことに基づいて特定演出F(保留変化演出)が実行されるようになっており、仮に、キャラクタCが表示されている期間内に有効始動入賞が発生したとしても特定演出F(保留変化演出)は実行されない。また、キャラクタCを表示している期間内にリーチ状態が成立したことに基づいて特定演出G(変動結果予告演出)が実行されるようになっており、仮に、キャラクタA又はBが表示されている期間内にリーチ状態が成立したとしても特定演出G(変動結果予告演出)は実行されない。
このように、表示されるキャラクタの種別、即ち、一般入賞口に遊技球が入賞したことを報知する報知態様に応じて、特定演出を実行可能とするための所定条件、及び、該所定条件の成立に基づいて実行される特定演出の種別が異なるようにしても良い。
なお、表示されるキャラクタの種別によらず、特定演出を実行可能とするための所定条件は共通であるものの、表示されるキャラクタの種別に応じて、所定条件が成立したときに実行される特定演出の種別は異なるようにしても良い。例えば、キャラクタA又はBが表示されている期間内に有効始動入賞が発生した場合には、特定演出F(保留変化演出)が実行される(特定演出G(変動結果予告演出)は実行されない)が、キャラクタCが表示されている期間内に有効始動入賞が発生した場合には、特定演出G(変動結果予告演出)が実行される(特定演出F(保留変化演出)は実行されない)ようにしても良い。
また、表示されるキャラクタの種別に応じて、特定演出を実行可能とするための所定条件が異なるが、表示されるキャラクタの種別によらず、それぞれに対応した所定条件が成立したときに実行される特定演出の種別は共通であるようにしても良い。例えば、キャラクタA又はBが表示されている期間内に有効始動入賞が発生した場合には、特定演出F(保留変化演出)が実行される(その期間内に仮にリーチ状態が成立しても特定演出Fは実行されない)が、キャラクタCが表示されている期間内にリーチ状態が成立した場合にも、特定演出F(保留変化演出)が実行される(その期間内に仮に有効始動入賞が発生しても特定演出Fは実行されない)ようにしても良い。
また、キャラクタが表示されている期間内に、(1)リーチ状態の成立よりも先に有効始動入賞が発生した場合には、表示中のキャラクタがアクションを行う特定演出F(保留変化演出)を実行した後にキャラクタを消去し、(2)有効始動入賞よりも先にリーチ状態が成立した場合には、表示中のキャラクタが台詞を発する特定演出G(変動結果予告演出)を実行した後にキャラクタを消去するようにしても良い。このように、1のキャラクタの表示期間内に(1)及び(2)という複数の所定条件が成立する可能性が存在するようにしておき、複数の所定条件のうち先に成立した所定条件に対応した種別の特定演出を実行するようにしても良い。
また、キャラクタが表示されている期間内に、(1)リーチ状態の成立よりも先に有効始動入賞が発生した場合には、表示中のキャラクタがアクションを行う特定演出F(保留変化演出)を実行した後にキャラクタを消去し、(2)有効始動入賞よりも先にリーチ状態が成立した場合にも、表示中のキャラクタがアクションを行う特定演出F(保留変化演出)を実行した後にキャラクタを消去するようにしても良い。このように、1のキャラクタの表示期間内に(1)及び(2)という複数の所定条件が成立する可能性が存在するようにしておき、いずれかの所定条件が成立したときに特定演出を実行するようにしても良い。
[第47演出形態~第49演出形態の変形例]
図82の例では、キャラクタが表示されてから予め定められた特定期間内に所定条件が成立して特定演出が実行された場合には、これを契機として特定期間の終了前にキャラクタが消去される例について説明したが、このような形態に限らず、一旦表示されたキャラクタは、特定演出が実行された後であっても特定期間が終了するまでは継続して表示されるようにしても良い。
このような形態とした場合には、キャラクタが表示されている期間内において所定条件が成立する毎に特定演出が実行されるようにしても良い。例えば、一般入賞口への入賞に基づいてキャラクタCが表示された場合には、キャラクタCが表示されている5分間は、有効始動入賞が発生してもキャラクタCが画面から消えずに継続して表示され、その5分間に有効始動入賞が発生する毎に特定演出F(保留変化演出)を実行するようにしても良い。
図82の例では、キャラクタの表示期間が予め定められた一定期間(1分間,2分間,5分間)である例について説明したが、このような形態に限らず、キャラクタの表示期間は、例えば、予め定められた回数の可変表示ゲームが実行されるまでの期間としても良く、キャラクタが表示されたときに実行されている可変表示ゲームが終了するまでの期間としても良く、キャラクタが表示されたときの遊技状態(例えば、通常状態、確変状態又は時短状態、大当り遊技状態)が終了するまでの期間としても良い。
また、表示期間によらず所定条件が成立するまでは継続して表示されるキャラクタが存在するようにしても良い。即ち、このようなキャラクタが一旦表示されると、表示開始からの経過時間によらず、所定条件が成立して特定演出が実行されるまでは、そのキャラクタが消去されないものとする。
また、表示するキャラクタの種別を決定するよりも先に、キャラクタの表示期間を決定して、その表示期間に応じてキャラクタを選択するようにしても良い。例えば、一般入賞口に遊技球が入賞したときに、演出制御用CPU90120が、キャラクタの表示期間を1分、2分、及び3分のうち何れの期間とするかを決定して、決定された表示期間が1分であれば、キャラクタAが70%の割合で選択され、キャラクタBが20%の割合で選択され、キャラクタCが10%の割合で選択され、決定された表示期間が2分であれば、キャラクタBが70%の割合で選択され、キャラクタAが15%の割合で選択され、キャラクタCが15%の割合で選択され、決定された表示期間が3分であれば、キャラクタCが70%の割合で選択され、キャラクタBが20%の割合で選択され、キャラクタAが10%の割合で選択されるようにしても良い。例えば、何れの一般入賞口に遊技球が入賞したかに応じて、あるいは、遊技状態に応じて異なる表示期間が決定されるようにしても良い。
また、特定演出を実行可能とするために成立させるべき所定条件は、前述した有効始動入賞やリーチ状態の成立に限らず、大当り遊技状態の発生、所定種別の大当り遊技状態(例えば確変大当り、あるいはラウンド数が最多の大当り)の発生、大当り遊技状態において付与された賞球数が所定数に達したこと、大当り遊技状態が連続した数(連続した数=大当り遊技状態の終了後に確変状態又は時短状態に制御される大当り遊技状態が連続した数+1)が所定回数に達したこと、大当り遊技状態の終了、所定の遊技状態(例えば確変状態)に制御されたこと、表示結果がハズレ組合せとなる可変表示ゲームが所定回数連続したこと、「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」)の変動パターンの可変表示ゲームが所定回数連続したこと、保留記憶数が所定数に達したこと等、の他の条件、即ち遊技に伴い成立する条件であれば良い。また、特定演出は、特別図柄の可変表示が実行されている期間に限らず、大当り遊技状態に制御されている期間等の特別図柄の可変表示(特別図柄の可変表示に対応した演出)が実行されていない期間に行われるものであっても良い。
第47演出形態及び第49演出形態では、始動条件は成立したが開始条件が成立していない可変表示の表示結果を予告する予告演出が保留変化演出である例を示したが、このような形態に限らず、例えば、前述した図62(b)に示されるように、大当り保留が存在するか否かに応じて、音声のみの演出を実行するか又は音声及び可動役物901000による演出を実行するかの割合が異なるような先読み予告演出であっても良く、後述する第50演出形態や第51演出形態に示されるようなチャンス目予告演出であっても良い。また、先読み予告のターゲットとなる可変表示までの残り可変表示回数が遊技者に報知されるカウントダウン予告演出であっても良い。
第47演出形態及び第49演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいてキャラクタが表示された後に、有効始動入賞が発生することで、表示されているキャラクタが保留情報の態様を変化させる保留変化演出を実行する例を示したが、このような形態に限らず、一般入賞口に遊技球が入賞したときに、保留されている各可変表示ゲームに対応した始動入賞時判定結果指定コマンドや始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンドを確認して、表示結果が大当りとなる可変表示ゲームやリーチ状態を伴う可変表示ゲームが存在する場合には、存在しない場合よりも高い割合でキャラクタを出現させるようにしても良い。また、表示結果が大当りとなる可変表示ゲームやリーチ状態を伴う可変表示ゲームが存在する場合には、存在しない場合よりも特定のキャラクタが出現する割合が高くなるようにしても良い。また、表示結果が大当りとなる可変表示ゲームやリーチ状態を伴う可変表示ゲームが存在する場合と、存在しない場合とで異なる種別のキャラクタが出現するようにしても良い。そして、キャラクタの出現後に有効始動入賞が発生したときに(所定条件が成立した場合に)、表示されているキャラクタが保留情報の態様を変化させる保留変化演出を実行するようにすると良い。
また、第47演出形態~第49演出形態において、大当り遊技状態に制御されたときには、表示されていたキャラクタを消去すると共に、大当り遊技状態に制御されている期間中は、一般入賞口に遊技球が入賞したとしても新たにキャラクタを出現させないようにすることで、特定演出が実行されないようにしても良い。これにより、大当り遊技状態への制御に伴い実行される各種の演出(例えばファンファーレ演出、ラウンド中演出、エンディング演出等)に遊技者の意識を集中させて、これら各種の演出を邪魔しないようにすることができる。
第47演出形態~第49演出形態では、キャラクタの表示期間内に所定条件が成立した場合には、必ず特定演出が実行される例について説明したが、このような形態に限らず、キャラクタの表示期間内に所定条件が成立した場合であっても、所定の割合で特定演出が実行されるようにしても良い。例えば、キャラクタAの表示期間内に所定条件が成立した場合には25%の割合で特定演出が実行され、キャラクタBの表示期間内に所定条件が成立した場合には50%の割合で特定演出が実行され、キャラクタCの表示期間内に所定条件が成立した場合には100%の割合で特定演出が実行される等、表示されているキャラクタに応じて所定条件が成立したときの特定演出の実行割合を異ならせるようにしても良い。
ここで、第47演出形態~第49演出形態において、キャラクタが表示されているときに一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、当該一般入賞口への入賞に基づく新たなキャラクタの表示は行わず、既に表示されているキャラクタを継続して表示するものとする。即ち、演出制御用CPU90120は、一般入賞口に遊技球が入賞したときに、いずれのキャラクタも表示されていないことを条件として、図81に示した割合でキャラクタ表示の有無及び表示させるキャラクタが決定され、その決定に基づいてキャラクタが表示されるものとしている。
なお、このような形態に限らず、一般入賞口に遊技球が入賞したときにキャラクタが表示されている場合には、既に表示されている先の一般入賞に基づくキャラクタに代わり(既に表示されていたキャラクタは消去し)、後の一般入賞に基づくキャラクタを表示するようにしても良い。
また、既に表示されている先の一般入賞に基づくキャラクタの残り表示期間と、後の一般入賞に基づくキャラクタの表示期間とを比較して、先の一般入賞に基づくキャラクタの残り表示期間の方が長ければそのまま継続して表示して、後の一般入賞に基づくキャラクタの表示は行わず、後の一般入賞に基づくキャラクタの表示期間の方が長ければ、先の一般入賞に基づくキャラクタに代わり(既に表示されていたキャラクタは消去し)、後の一般入賞に基づくキャラクタを表示するようにしても良い。
このような形態において、先の一般入賞に基づくキャラクタに代わり(既に表示されていたキャラクタは消去し)、後の一般入賞に基づくキャラクタを表示するときに、後の一般入賞に基づくキャラクタの表示期間に、既に表示されていた先の一般入賞に基づくキャラクタの残り表示期間を加算する(両者が加算された期間を、新たに表示されるキャラクタの表示期間とする)ようにしても良い。
また、第47演出形態~第49演出形態において、キャラクタの表示期間内に一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、当該一般入賞口への入賞に基づく新たなキャラクタの表示は行わないものの、既に表示されていたキャラクタの残り表示期間を延長するようにしても良い。ここで延長する期間(残り表示期間に加算する時間)としては、既に表示されているキャラクタについて定められている表示期間(例えばキャラクタAが表示されていれば1分)であっても良い。また、キャラクタの表示期間内に一般入賞口への入賞が発生したときにも、図81に示した割合でいずれかのキャラクタが決定されるようにしておき、決定されたキャラクタ(ただし新たに表示はされないキャラクタ)に応じた表示期間(例えばキャラクタBなら2分)が、既に表示されているキャラクタの残り表示期間に加算されるようにしても良い。
(複数キャラクタの表示)
また、一般入賞口に遊技球が入賞したときにキャラクタが表示されている場合には、既に表示されている先の一般入賞に基づくキャラクタと共に(既に表示されていたキャラクタを消去せず)、後の一般入賞に基づくキャラクタも併せて表示するようにしても良い。例えば、キャラクタAが表示されているときに一般入賞口に遊技球が入賞して、新たにキャラクタBを表示させると決定された場合には、既に表示されていたキャラクタAに加えて新たにキャラクタBも画像表示装置905に表示されるようにしても良い。
このような形態とした場合には、先の一般入賞に基づくキャラクタの残り表示期間に、後の一般入賞に基づくキャラクタの表示期間を加算した期間を、両方のキャラクタの共通表示期間とするようにしても良い。この場合には、該共通の表示期間が経過する前に所定条件が成立すると、特定演出が実行されて、いずれか一方のキャラクタ又は両方のキャラクタが消去される。また、所定条件が成立することなく共通の表示期間が経過すると、両方のキャラクタが消去される。
また、第1キャラクタ(例えばキャラクタA)及び第2キャラクタ(例えばキャラクタB)がいずれも画像表示装置905に表示されている状態で、先に、第1キャラクタに対応した第1所定条件(例えば有効始動入賞)が成立すると共に、該第1所定条件の成立に基づく第1特定演出(例えば特定演出F(保留変化演出))が実行されると、第1キャラクタが消去されて第2キャラクタのみが表示された状態となり、次に、第2キャラクタに対応した第2所定条件(例えばリーチ状態)が成立すると共に、該第2所定条件の成立に基づく第2特定演出(例えば特定演出G(変動結果予告演出))が実行されると、第2キャラクタも消去されるようにしても良い。ここで、第1キャラクタと第2キャラクタとは同じ種別のキャラクタであっても良い。
このような形態とした場合に、第1所定条件と第2所定条件とを共通の条件(例えば有効始動入賞の発生)としても良く、その場合には、第1キャラクタ及び第2キャラクタがいずれも画像表示装置905に表示されている状態で、該共通の条件の成立(例えば1回のみの有効始動入賞の発生)に基づいて、第1キャラクタによる第1特定演出及び第2キャラクタによる第2特定演出の双方が実行されて、第1キャラクタ及び第2キャラクタがいずれも消去されることになる。
また、第1特定演出と第2特定演出とを同じ種別の演出(例えば特定演出F(保留変化演出))としても良く、その場合には、第1キャラクタ及び第2キャラクタがいずれも画像表示装置905に表示されている状態で、第1キャラクタに対応した第1所定条件(例えば有効始動入賞)が成立すると、ある種別の特定演出(特定演出F(保留変化演出))が実行されて、第1キャラクタが消去されて第2キャラクタのみが表示された状態となり、次に、第2キャラクタに対応した第2所定条件(例えばリーチ状態)が成立すると、再び同じ種別の特定演出(特定演出F(保留変化演出))が実行されて、第2キャラクタが消去されるようにしても良い。
また、第49演出形態のように、第1キャラクタ(キャラクタA又はB)が表示されている期間であれば第1条件の成立(有効始動入賞の発生)に応じて第1特定演出(特定演出F)を実行可能であり、第2キャラクタ(キャラクタC)が表示されている期間であれば第2条件の成立(リーチ状態の成立)に応じて第2特定演出(特定演出G)を実行可能な形態である場合に、第1キャラクタ及び第2キャラクタのいずれか一方のみを画像表示装置905に表示可能である(第1キャラクタ及び第2キャラクタの両方を同時に表示しない)ものとする。ここで、第2特定演出が実行された場合には第1特定演出が実行された場合よりも有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御される割合が高い場合には、第2キャラクタが第1キャラクタよりも優先して表示されるものとする。例えば、第1キャラクタが表示されているときに、一般入賞口への遊技球の入賞に基づいて第2キャラクタを表示させることに決定された場合には、第1キャラクタを消去して第2キャラクタを新たに表示させるものとする。一方、第2キャラクタが表示されている場合には、これに代えて第1キャラクタを表示させる制御は行われないものとする。
一方、第1キャラクタ及び第2キャラクタを同時に画像表示装置905に表示させることが可能な構成となっている場合には、第1条件の成立に応じて第1特定演出を実行し、第2条件の成立に応じて第2特定演出を実行することが可能である。但し、第1特定演出及び第2特定演出がいずれも同じ可変表示ゲームを対象とした演出であり且つ実行期間が重複するような場合(例えばいずれも同じ可変表示ゲームの変動結果予告演出でありリーチ状態の成立直後に実行されるような場合)には、第2特定演出を第1特定演出よりも優先して実行するものとし、このとき第1特定演出は実行されないものとする。
[第50演出形態]
図87に示す第50演出形態では、一般入賞口に遊技球が入賞する毎に、画像表示装置905にボタンアイコン904000が新たに表示され(図88等を参照)、表示されているボタンアイコン904000の数に応じて、実行可能となる特定演出の種別が異なるものである。ここで、本演出形態における特定演出は、いずれも遊技者に何らかの操作を促すものであり、遊技者の動作が検出されたことに基づいて可変表示ゲームの表示結果を予告可能な演出である。特定演出として、カットイン予告演出(特定演出H)、擬似連予告演出(特定演出I)、及び、チャンス目予告演出(特定演出J)の3種別を設けている。
図87の表示情報条件とは、各特定演出が実行されるために必要なボタンアイコン904000の表示数であり、少なくとも表示情報条件に示される数のボタンアイコン904000が表示されていなければ、各特定演出は実行されない。具体的には、カットイン予告演出はボタンアイコン904000が1以上表示されていなければ実行されず、擬似連予告演出はボタンアイコン904000が2以上表示されていなければ実行されず、チャンス目予告演出はボタンアイコン904000が3以上表示されていなければ実行されない。
画像表示装置905に表示されるボタンアイコン904000は、一般入賞口に遊技球が入賞する毎に1ずつ増加して、予め定められた最大数(例えば5)までを画像表示装置905に表示可能であるものとする。そして、特定演出が実行されると、その特定演出実行前のボタンアイコン904000の表示数から、その特定演出の実行に必要とされたボタンアイコン904000の表示数を減算した数のボタンアイコン904000が、特定演出の実行後に画像表示装置905に表示されることとなる。例えば、5つのボタンアイコン904000が表示されている状態で、(1)カットイン予告演出(必要となるボタンアイコンの表示数=1)が実行されると、カットイン予告演出実行後のボタンアイコンの904000の表示数は4となり、(2)擬似連予告演出(必要となるボタンアイコンの表示数=2)が実行されると、擬似連予告演出実行後のボタンアイコンの904000の表示数は3となり、(3)チャンス目予告演出(必要となるボタンアイコンの表示数=3)が実行されると、チャンス目予告演出実行後のボタンアイコンの904000の表示数は2となる。
(カットイン予告演出)
特定演出Hとして設けられているカットイン予告演出とは、リーチ状態の成立後に、その可変表示パターンの可変表示の表示結果を、画面に表示される文字の内容により予告する演出である。カットイン予告演出は、図87に示すように、(1)1以上のボタンアイコン904000が表示されている状態で、(2)リーチ状態を伴う変動パターンで可変表示ゲームが実行された場合に、所定の連打操作を行うように報知がされて、(3)遊技者が所定の連打操作を行うことで実行可能となる。
なお、ボタンアイコン904000が1つも表示されていない状態で、リーチ状態を伴う変動パターンで可変表示ゲームが実行された場合には、カットイン予告演出に係る連打操作の報知がされず、カットイン予告演出は実行されない。また、リーチ状態を伴わない変動パターンの可変表示ゲームにおいては、カットイン予告演出に係る連打操作の報知がされず、カットイン予告演出は実行されないようになっている。
また、カットイン予告演出においては、可変表示ゲームが実行されている期間内にリーチ状態が成立し、その後に遊技者が操作ボタン9030を複数回操作するようになっているため、リーチ演出が実行される変動パターンによる可変表示ゲームの実行を条件としている。図88を用いて、カットイン予告演出の具体的態様について説明する。
図88(a)では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が実行されており、保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合算数)が1であるものとする。このとき、始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない1の可変表示ゲームに対応した表示部位(左端)が通常態様で表示されているものとする。
演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したことに基づいて、1つめのボタンアイコン904000を画面左端に表示させる。図88(b)では、ボタンアイコン904000が表示されていない状態から、1つのボタンアイコン904000が表示された状態に画面が更新されている。また、合計で1以上のボタンアイコン904000が画面に表示されたことに伴い、「所定の操作示唆条件の成立後にカットイン予告演出が実行可能となる」旨を示す「カットイン」の文字904000aが表示されている。ここでいう所定の操作示唆条件とは、(1)1以上のボタンアイコン904000が表示されている状態で、(2)リーチ状態を伴う変動パターンの可変表示ゲームが実行されることである。
そして、図88(c)では、実行されていた飾り図柄の可変表示が終了して表示結果が導出表示されたものとする。ここでは確定飾り図柄として、左が「4」、右が「2」、中が「8」の、非リーチハズレとなる組合せが導出表示されている。
ここで、演出制御用CPU90120は、次の可変表示ゲームの開始条件の成立に基づいて、当該可変表示ゲームの変動パターンがリーチ状態を伴うリーチ変動パターンであるか否かを、遊技制御用マイクロコンピュータ90100から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて確認する。そして、開始される可変表示ゲームがリーチ変動パターンである場合には、カットイン予告演出の操作示唆条件が成立したと判定する。
そして、図88(d)に示すように、開始条件の成立に基づいて次の可変表示ゲームが開始され、これに伴い、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない可変表示ゲームが存在しなくなり、左端の表示部位が非表示態様となっている。
リーチ変動パターンの可変表示ゲームにおいて、演出制御用CPU90120は、図88(e)に示すように、リーチ状態が成立したときに、「リーチ!」の文字904080を表示させる演出を実行する。そして、操作示唆条件が成立したことに基づいて、図88(f)に示すように、画面中央に、上から順に「連打!」の文字、下向きの複数の矢印、及び操作ボタン9030を模した画像、並びに、操作が有効となる残り期間を示唆するタイムバーから構成される連打示唆情報904100を表示する。これにより、遊技者は、操作ボタン9030を押す操作を連続して行うべきことを認識する。
また、演出制御用CPU90120は、連打示唆情報904100の表示に伴い、表示されているボタンアイコン904000のうちの、カットイン予告演出の実行に要する1つのボタンアイコン904000を消去する。これにより、表示されるボタンアイコン904000の数が0となり、実行可能な特定演出が存在しなくなったことに伴い、「カットイン」の文字904000aを画面から消去する。
連打示唆情報904100を認識した遊技者が、操作ボタン9030を押す操作を所定回数以上連続して行うものとする。演出制御用CPU90120は、連打示唆情報904100を表示してからの経過時間に応じてタイムバーの表示を更新する。タイムバーは表示された時点で5段階中の5段階の状態となっており、表示から1秒経過する毎に1段階ずつ減少するものとする。演出制御用CPU90120は、図88(g)に示すように、タイムバーが5段階中の0段階となるまで(例えば表示開始から5秒以内)に、操作ボタン9030が所定回数(例えば10回)以上操作されると、カットイン態様を決定し、決定した態様に応じたカットイン画面を画像表示装置905に表示する。
具体的には、演出制御用CPU90120は、連打示唆条件が成立した場合に、図88(h)に示すように、実行される可変表示ゲームの表示結果が大当り組合せの最終停止図柄となる場合には、20%の割合で「チャンス!」の文字を表示し、80%の割合で「檄熱!!」の文字を表示することに決定し、実行される可変表示ゲームの表示結果がハズレ組合せの最終停止図柄となる場合には、80%の割合で「チャンス!」の文字を表示し、20%の割合で「檄熱!!」の文字を表示することに決定する。
そして、演出制御用CPU90120は、決定した文字を含む画面を画像表示装置905に表示させるカットイン予告演出を実行する。図88(i)の例では、「檄熱!!」の文字904200が画面全体に大きく表示されている。
なお、演出制御用CPU90120は、連打示唆情報904100の表示開始から所定期間内(例えば5秒以内)に操作ボタン9030が所定回数(例えば10回)以上操作されなかった場合には、「チャンス!」及び「激熱!!」のいずれの文字も画面に表示させないものとする。
(擬似連予告演出)
特定演出Iとして設けられている擬似連予告演出とは、一の可変表示ゲーム内で、一旦は仮停止された飾り図柄を再度上下方向にスクロール表示させる再変動を行うことにより、あたかも複数回の飾り図柄の可変表示が連続して実行されているかのように見せる演出である。再変動が行われる場合には、遊技者の各図柄停止操作に応じて、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに飾り図柄として擬似連図柄(本例では「NEXT」の文字により構成される)が仮停止されるものとする。
擬似連予告演出は、図87に示すように、(1)2以上のボタンアイコン904000が表示されている状態で、(2)変動時間が8秒以上の変動パターンで可変表示ゲームが実行された場合に、所定の各図柄停止操作を行うように報知がされて、(3)遊技者が所定の各図柄停止操作を行うことで実行可能となる。
また、擬似連予告演出においては、1回の可変表示ゲームが実行されている期間内に遊技者が操作ボタン9030を3回操作するよう(各図柄停止操作を3回行う)になっているため一定の操作時間を要し、変動時間が一定時間(本例では8秒)以上の変動パターンの可変表示ゲームの実行を条件としている。図89及び図90を用いて、擬似連予告演出の具体的態様について説明する。
図89(a)では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が実行されており、保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合算数)が1であるものとする。このとき、始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない1の可変表示ゲームに対応した表示部位(左端)が通常態様で表示されているものとする。
また、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞したことに基づいて、1つのボタンアイコン904000が画面左端に表示されており、「所定の操作示唆条件の成立後にカットイン予告演出が実行可能となる」旨を示す「カットイン」の文字904000aが表示されている。
さらに、演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したことに基づいて、2つめのボタンアイコン904000を画面左端に表示させる。図89(b)では、1つのボタンアイコン904000が表示されている状態から、2つのボタンアイコン904000が表示された状態に画面が更新されている。また、合計で2以上のボタンアイコン904000が画面に表示されたことに伴い、「所定の操作示唆条件の成立後に擬似連予告演出が実行可能となる」旨を示す「擬似連」の文字904000bが表示されている。ここでいう所定の操作示唆条件とは、(1)2以上のボタンアイコン904000が表示されている状態で、(2)変動時間が8秒以上の変動パターンで可変表示ゲームが実行されることである。
そして、図89(c)では、2つめのボタンアイコン904000が表示された後に、実行されていた飾り図柄の可変表示が終了して表示結果が導出表示されたものとする。ここでは確定飾り図柄として、左が「5」、右が「1」、中が「7」の、非リーチハズレとなる組合せが導出表示されている。
ここで、演出制御用CPU90120は、次の可変表示ゲームの開始条件の成立に基づいて、当該可変表示ゲームの変動時間が8秒以上であるか否かを、遊技制御用マイクロコンピュータ90100から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて確認する。そして、開始される可変表示ゲームの変動時間が8秒以上である場合には、擬似連予告演出の操作示唆条件が成立したと判定する。
操作示唆条件が成立した場合に、演出制御用CPU90120は、図89(d)に示すように、開始される可変表示ゲームの変動パターンが、リーチ状態を伴わない非リーチの変動パターンである場合には、15%の確率で擬似連図柄を仮停止させる(再変動を実行させる)ことに決定し、85%の割合で擬似連図柄を仮停止させない(再変動を実行させない)ことに決定する。一方、開始される可変表示ゲームの変動パターンが、リーチ状態を伴うリーチ変動パターンである場合には、100%の確率で擬似連図柄を仮停止させる(再変動を実行させる)ことに決定する。
演出制御用CPU90120は、擬似連図柄を仮停止させることに決定された場合には、遊技者の各図柄停止操作に応じて、「左」の飾り図柄表示エリア905Lに仮停止させる飾り図柄、及び、「右」の飾り図柄表示エリア905Rに仮停止させる飾り図柄を決定すると共に、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに擬似連図柄を仮停止させることに決定する。
前述したように、演出制御用CPU90120は、変動開始コマンド、可変表示結果通知コマンド、及び、変動パターン指定コマンドを受信すると、変動パターン指定コマンドに対応した演出制御用データを選択すると共に、可変表示結果通知コマンドに応じた確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定するようにしている。擬似連図柄を仮停止させることに決定した場合に、遊技者の各図柄停止操作に応じて飾り図柄表示エリア905L及び905Rに仮停止させる「左」及び「右」の飾り図柄は、決定した確定飾り図柄(最終停止図柄)を構成する「左」及び「右」の飾り図柄と異なるものであっても良く、同じものであっても良い。
演出制御用CPU90120は、擬似連図柄を仮停止させないことに決定された場合には、遊技者の各図柄停止操作に応じて、「左」の飾り図柄表示エリア905L、「右」の飾り図柄表示エリア905R、及び、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに、決定した確定飾り図柄(最終停止図柄)を構成する「左」、「右」、及び「中」の飾り図柄をそれぞれ揺動停止させることに決定する。即ち、再変動が行われないときには、遊技者の各図柄停止操作に応じて確定飾り図柄(最終停止図柄)を揺動停止させることに決定する。
このように、再変動の有無および再変動を行う場合の仮停止図柄が決定されると、図89(e)に示すように、開始条件の成立に基づいて次の可変表示ゲームが開始され、これに伴い、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない可変表示ゲームが存在しなくなり、左端の表示部位が非表示態様となっている。飾り図柄の可変表示開始に伴い、図89(f)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア905Lに、上から順に「押せ!」の文字、下向きの矢印、及び、操作ボタン9030を模した画像から構成される操作示唆情報904050を表示する。これにより、遊技者は、「左」の飾り図柄表示エリア905Lに飾り図柄を停止させるために操作ボタン9030を押す操作をすべきことを認識する。
また、演出制御用CPU90120は、操作示唆情報904050の表示に伴い、表示されているボタンアイコン904000のうちの、擬似連予告演出の実行に要する2つのボタンアイコン904000を消去する。これにより、表示されるボタンアイコン904000の数が0となり、実行可能な特定演出が存在しなくなったことに伴い、「カットイン」の文字904000a及び「擬似連」の文字904000bを画面から消去する。
「左」の飾り図柄表示エリア905Lに表示された操作示唆情報904050を認識した遊技者が、操作ボタン9030を押す操作を行うことにより、図89(g)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア905Lに飾り図柄(本例では「1」)が揺動停止される。揺動停止とは、飾り図柄が上下方向のスクロール表示はされていないものの、完全には停止せず揺れ動いている状態(最終停止表示はされていない状態)である。ここで揺動停止される飾り図柄は、擬似連図柄を停止させることが決定されていた場合には、予め決定されていた仮停止図柄の組合せを構成する「左」の飾り図柄であり、擬似連図柄を停止させないことが決定されていた場合には、予め決定されていた確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを構成する「左」の飾り図柄である。
「左」の飾り図柄が揺動停止されると、次いで、演出制御用CPU90120は、図89(g)に示すように、「右」の飾り図柄表示エリア905Rに、操作示唆情報904050を表示する。これにより、遊技者は、「右」の飾り図柄表示エリア905Rに飾り図柄を停止させるために操作ボタン9030を押す操作をすべきことを認識する。
「右」の飾り図柄表示エリア905Rに表示された操作示唆情報904050を認識した遊技者が、操作ボタン9030を押す操作を行うことにより、図89(h)に示すように、「右」の飾り図柄表示エリア905Rに飾り図柄(本例では「2」)が揺動停止される。ここで揺動停止される飾り図柄は、擬似連図柄を停止させることが決定されていた場合には、予め決定されていた仮停止図柄の組合せを構成する「右」の飾り図柄であり、擬似連図柄を停止させないことが決定されていた場合には、予め決定されていた確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを構成する「右」の飾り図柄である。
「右」の飾り図柄が揺動停止されると、次いで、演出制御用CPU90120は、図89(h)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに、操作示唆情報904050を表示する。これにより、遊技者は、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに飾り図柄を停止させるために操作ボタン9030を押す操作をすべきことを認識する。
「中」の飾り図柄表示エリア905Cに表示された操作示唆情報904050を認識した遊技者が、操作ボタン9030を押す操作を行うものとする。
このとき、演出制御用CPU90120は、図89(d)のテーブルに基づいて、擬似連図柄を仮停止させることに決定していた場合には、図90(i)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに「NEXT」の文字により構成される擬似連図柄が揺動停止される。これにより、予め決定されていた「左」「中」「右」の仮停止図柄の組合せが仮停止表示されることになる。そして、図90(j)に示すように、所定時間の仮停止表示を経て、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が再開される再変動が行われる。再変動後には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せが最終停止表示して、飾り図柄の可変表示ゲームの表示結果が確定することになる。
一方、演出制御用CPU90120は、図89(d)のテーブルに基づいて、擬似連図柄を仮停止させないことに決定していた場合には、図90(k)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに予め決定されていた確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを構成する「中」の飾り図柄が揺動停止される。これにより、予め決定されていた「左」「右」「中」の確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せが揺動停止されることになる。そして、図90(l)に示すように、所定期間の揺動停止を経て、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せが最終停止表示して、飾り図柄の可変表示ゲームの表示結果が確定することになる。
なお、演出制御用CPU90120は、操作示唆情報904050の表示から所定期間内(例えば5秒以内)に操作ボタン9030が操作されなかった場合にも、擬似連図柄を仮停止させることに決定していた場合には、予め決定していた仮停止図柄の組合せを仮停止表示させて再変動を実行するものとする。即ち、一旦、擬似連図柄を仮停止させることに決定された場合には、操作が行われなかったとしても自動的に仮停止図柄の組合せが仮停止表示されて、再変動が実行されるものとする。
なお、本例では、ボタンアイコン904000が2以上表示されており、且つ、変動時間が8秒以上の変動パターンにより可変表示ゲームが実行される、という操作示唆条件が成立している場合には、その変動パターンがリーチ状態を伴うか否かにかかわらず(即ち指定された変動パターンの演出態様によらず)、操作示唆情報904050を表示するようにしているが、このような形態に限らず、ボタンアイコン904000が2以上表示されており、且つ、リーチ状態を伴う変動パターンで可変表示ゲームが実行される、ことを操作示唆条件としても良い。このような操作示唆条件とする場合には、そのリーチ状態を伴う可変表示ゲームの表示結果が大当りとなる場合に、表示結果がはずれとなる場合よりも高い割合で擬似連図柄を仮停止させるようにすると良い。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ90100側で決定される変動パターン毎に擬似連予告演出の実行の有無が予め設定されている場合、即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ90100から送信される変動パターン指定コマンドによって擬似連図柄を仮停止させるように指定されているようなケースでは、演出制御用CPU90120は、ボタンアイコン904000が2以上表示されており、且つ、該擬似連図柄を仮停止させるように指定されている変動パターン指定コマンドを受信する(擬似連予告演出を伴う変動パターンにより可変表示ゲームを実行する)、ことを操作示唆条件としても良く、前述した例のように、指定された変動パターンによらず、ボタンアイコン904000が2以上表示されており、且つ、所定時間以上の変動時間で可変表示ゲームが実行される、ことを操作示唆条件としても良い。
(チャンス目予告演出)
特定演出Jとして設けられているチャンス目予告演出とは、先読み予告のターゲットとなる可変表示ゲームより前に実行される可変表示ゲームの表示結果として、大当り組合せとなる飾り図柄の表示結果とは異なる表示結果であるチャンス目を最終停止表示させることにより、遊技者に、先読み予告のターゲットとなる可変表示ゲームの表示結果を予告するものである。
本例では、「左」及び「中」の各飾り図柄表示エリア905L及び905Cに、同じ奇数の飾り図柄が最終停止表示され、且つ、「右」の飾り図柄表示エリア905Rには、「左」及び「中」の各飾り図柄表示エリア905L及び905Cに最終停止表示される奇数の飾り図柄よりも1大きい偶数の飾り図柄を最終停止表示させることで、チャンス目となる「左」「中」「右」の飾り図柄の組み合わせが完成するものとする。
即ち、本例においてチャンス目となる「左」、「中」、「右」の飾り図柄の組み合わせは「112」、「334」、「556」、及び「778」のいずれかである。遊技者の全図柄停止操作に応じて、チャンス目となる飾り図柄の組み合わせを最終停止表示させることが可能となるものとする。
チャンス目予告演出は、図87に示すように、(1)3以上のボタンアイコン904000が表示されている状態で、(2)リーチ状態を伴う可変表示ゲームが保留されており、且つ、その可変表示ゲームよりも前に実行される可変表示ゲームがいずれもリーチ状態を伴わない場合に、所定の全図柄停止操作を行うように報知がされて、(3)遊技者が所定の全図柄停止操作を行うことで実行可能となる。
また、チャンス目予告演出においては、1回の可変表示ゲームにおいて、遊技者が操作ボタン9030を1回のみ操作することで「左」、「中」、「右」の飾り図柄の組み合わせが揺動停止される。即ち、1回の可変表示ゲームにおいて「左」、「右」、「中」の各飾り図柄をそれぞれ揺動停止させるための各図柄停止操作を3回要求される擬似連予告演出とは異なり、1回の可変表示ゲームにおいて要求される操作(全図柄停止操作)は1回のみである。図91及び図92を用いて、チャンス目予告演出の具体的態様について説明する。
図91(a)では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が実行されており、保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合算数)が3であるものとする。このとき、始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない3の可変表示ゲームに対応した各表示部位(左端,左から2番目,及び、左から3番目)がそれぞれ通常態様で表示されているものとする。
ここで、演出制御用CPU90120は、第1特図用の始動入賞コマンド格納領域に格納されている始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンド、及び、第2特図用の始動入賞コマンド格納領域に格納されている始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンドを確認して、保留されている3の可変表示ゲームのうち、最初に開始条件が成立する可変表示ゲーム(左端の表示部位)に対応した変動パターンが非リーチの変動パターンであり、2番目に開始条件が成立する可変表示ゲーム(左から2番目の表示部位)に対応した変動パターンが非リーチの変動パターンであり、3番目に開始条件が成立する可変表示ゲーム(左から3番目の表示部位)に対応した変動パターンがリーチの変動パターンであることを把握しているものとする。
また、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dに遊技球が複数回(少なくとも2回以上)入賞したことに基づいて、2つのボタンアイコン904000が画面左端に表示されており、「所定の操作示唆条件の成立後にカットイン予告演出が実行可能となる」旨を示す「カットイン」の文字904000a、及び、「所定の操作示唆条件の成立後に擬似連予告演出が実行可能となる」旨を示す「擬似連」の文字904000bが表示されている。
演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれかに遊技球が入賞したことに基づいて、3つめのボタンアイコン904000を画面左端に表示させる。図91(b)では、2つのボタンアイコン904000が表示されている状態から、3つのボタンアイコン904000が表示された状態に画面が更新されている。また、合計で3以上のボタンアイコン904000が画面に表示されたことに伴い、「所定の操作示唆条件の成立後にチャンス目予告演出が実行可能となる」旨を示す「チャンス目」の文字904000cが表示されている。ここでいう所定の操作示唆条件とは、(1)3以上のボタンアイコン904000が表示されている状態で、(2)リーチ状態を伴う可変表示ゲームが保留されており、且つ、その可変表示ゲームよりも前に実行される可変表示ゲームがいずれもリーチ状態を伴わないことである。
そして、図91(c)では、3つめのボタンアイコン904000が表示された後に、実行されていた飾り図柄の可変表示が終了して表示結果が導出表示されたものとする。ここでは確定飾り図柄として、左が「5」、中が「9」、中が「6」の、非リーチハズレとなる組合せが導出表示されている。
ここで、演出制御用CPU90120は、次の可変表示ゲームの開始条件の成立に基づいて、開始条件が成立した可変表示ゲームの変動パターンがリーチ状態を伴わない非リーチの変動パターンであり、また、保留されている2の可変表示ゲームのうち、最初に開始条件が成立する可変表示ゲーム(左端の表示部位)に対応した変動パターンが非リーチの変動パターンであり、2番目に開始条件が成立する可変表示ゲーム(左から2番目の表示部位)に対応した変動パターンがリーチの変動パターンであることに基づいて、チャンス目予告演出の操作示唆条件が成立したと判定する。
操作示唆条件が成立した場合に、演出制御用CPU90120は、保留されているリーチ変動パターンの可変表示ゲームよりも前に実行される可変表示ゲーム(当該開始条件が成立した可変表示ゲームを含む2回の可変表示ゲーム)のそれぞれに関して、可変表示が開始された後に遊技者に全図柄停止操作を要求することを決定する。また、保留されているリーチ変動パターンの可変表示ゲームの表示結果が大当り組合せとなるか又はハズレ組合せとなるかを、その可変表示ゲームに対応した始動入賞時判定結果指定コマンド又は始動入賞時変動パターン判定結果指定コマンドに基づいて確認する。
そして、図91(d)に示すように、保留されているリーチ変動パターンの可変表示ゲームの表示結果が大当り組合せである場合には、開始条件が成立した可変表示ゲームにおいて、遊技者の全図柄停止操作に応じて、75%の割合でチャンス目を停止させ、25%の割合で非チャンス目(チャンス目以外のハズレ組合せ)を停止させることに決定し、保留されているリーチ変動パターンの可変表示ゲームの表示結果がハズレ組合せである場合には、開始条件が成立した可変表示ゲームにおいて、遊技者の全図柄停止操作に応じて、25%の割合でチャンス目を停止させることに決定し、75%の割合で非チャンス目を停止させることに決定する。
演出制御用CPU90120は、チャンス目を停止させることに決定された場合には、遊技者の全図柄停止操作に応じて、チャンス目を構成する、「左」及び「中」の飾り図柄表示エリア905L及び905Cに停止させる奇数の飾り図柄、並びに、「右」の飾り図柄表示エリア905Rに揺動停止させる偶数の飾り図柄を決定する。
演出制御用CPU90120は、チャンス目を停止させないことに決定された場合には、遊技者の全図柄停止操作に応じて、「左」の飾り図柄表示エリア905L、「中」の飾り図柄表示エリア905C、及び、「右」の飾り図柄表示エリア905Rに、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じた、チャンス目とはならない確定飾り図柄(最終停止図柄)を構成する飾り図柄をそれぞれ揺動停止させることに決定する。即ち、遊技者の全図柄停止操作に応じて、非チャンス目となる確定飾り図柄(最終停止図柄)を揺動停止させることに決定する。
このように、チャンス目停止の有無およびチャンス目停止を行う場合の停止図柄が決定されると、図91(e)に示すように、開始条件の成立に基づいて次の可変表示ゲームが開始され、これに伴い、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない可変表示ゲームが2つとなり、左から3番目の表示部位が非表示態様となっている。飾り図柄の可変表示開始に伴い、図91(f)に示すように、画面中央に、「全図柄を止めろ!」の文字904200を大きく表示すると共に、上から順に「押せ!」の文字、下向きの矢印、及び、操作ボタン9030を模した画像から構成される操作示唆情報904050を表示する。これにより、遊技者は、「左」、「中」、「右」の全ての飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに飾り図柄を停止させるために操作ボタン9030を押す操作をすべきことを認識する。なお、チャンス目予告演出では、前述した擬似連予告演出とは異なり、操作ボタン9030を1回のみ操作することで、「左」、「中」、「右」の全ての飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに飾り図柄が停止される。
また、演出制御用CPU90120は、「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050の表示に伴い、表示されているボタンアイコン904000のうちの、チャンス目予告演出の実行に要する3つのボタンアイコン904000を消去する。これにより、表示されるボタンアイコン904000の数が0となり、実行可能な特定演出が存在しなくなったことに伴い、「カットイン」の文字904000a、「擬似連」の文字904000b、及び「チャンス目」の文字904000cを画面から消去する。
次いで、「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050を認識した遊技者が、操作ボタン9030を押す操作を行うものとする。
このとき、演出制御用CPU90120は、図91(d)のテーブルに基づいて、非チャンス目を停止させることに決定していた場合には、図91(g)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じた、チャンス目とはならない確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを揺動停止させる。そして、図91(h)に示すように、所定期間の揺動停止を経て、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せが最終停止表示して、飾り図柄の可変表示ゲームの表示結果が確定することになる。ここでは非チャンス目の確定飾り図柄として、左が「4」、中が「9」、右が「7」の、非リーチハズレとなる組合せが導出表示されている。
なお、演出制御用CPU90120は、「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050の表示から所定期間内(例えば5秒以内)に操作ボタン9030が操作されなかった場合には、遊技者の全図柄停止操作に応じて非チャンス目を停止することに決定されていた場合に、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じた、チャンス目とはならない確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを揺動停止させるものとする。
次いで、演出制御用CPU90120は、前述したように、次の可変表示ゲームについても遊技者に全図柄停止操作を要求することが決定されていることに基づいて、次の可変表示ゲームの開始条件が成立したときにも、前の可変表示ゲームと同様にチャンス目停止の有無を決定する。即ち、図92(i)に示すように、保留されているリーチ変動パターンの可変表示ゲームの表示結果が大当り組合せである場合には、開始条件が成立した可変表示ゲームにおいて、遊技者の全図柄停止操作に応じて、75%の割合でチャンス目を停止させ、25%の割合で非チャンス目を停止させることに決定し、保留されているリーチ変動パターンの可変表示ゲームの表示結果がハズレ組合せである場合には、開始条件が成立した可変表示ゲームにおいて、遊技者の全図柄停止操作に応じて、25%の割合でチャンス目を停止させることに決定し、75%の割合で非チャンス目を停止させることに決定する。
さらに、演出制御用CPU90120は、前の可変表示ゲームと同様に、チャンス目を停止させることに決定された場合又は非チャンス目を停止させることに決定された場合に、遊技者の全図柄停止操作に応じて揺動停止させる飾り図柄の組合せを決定する。
このように、チャンス目停止の有無およびチャンス目停止を行う場合の停止図柄が決定されると、図92(j)に示すように、開始条件の成立に基づいて次の可変表示ゲームが開始され、これに伴い、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない可変表示ゲームが1つとなり、左から2番目の表示部位が非表示態様となっている。飾り図柄の可変表示開始に伴い、図92(k)に示すように、画面中央に、「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050を表示する。これにより、遊技者は、「左」、「中」、「右」の全ての飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに飾り図柄を停止させるために操作ボタン9030を押す操作をすべきことを認識する。
次いで、「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050を認識した遊技者が、操作ボタン9030を押す操作を行うものとする。
このとき、演出制御用CPU90120は、図92(i)のテーブルに基づいて、チャンス目を停止させることに決定していた場合には、図92(l)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに、決定されたチャンス目を構成する飾り図柄の組合せを揺動停止させる。そして、図92(m)に示すように、所定期間の揺動停止を経て、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せが最終停止表示して、飾り図柄の可変表示ゲームの表示結果が確定することになる。ここではチャンス目の確定飾り図柄として、左が「1」、中が「1」、右が「2」の、非リーチハズレとなる組合せが導出表示されている。
なお、演出制御用CPU90120は、「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050の表示から所定期間内(例えば5秒以内)に操作ボタン9030が操作されなかった場合には、遊技者の全図柄停止操作に応じてチャンス目を停止することに決定されていた場合であっても、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じた、チャンス目とはならない確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを揺動停止させるものとする。
次いで、演出制御用CPU90120は、次の可変表示ゲーム、即ちチャンス目予告演出のターゲットとなっているリーチ変動パターンの可変表示ゲームについては、遊技者に全図柄停止操作を要求することが決定されていないため、次の可変表示ゲームの開始条件が成立したときには、チャンス目停止の有無は決定しない。そして、図92(n)に示すように、開始条件の成立に基づいて次の可変表示ゲームが開始され、これに伴い、始動条件は成立しているが開始条件が成立していない可変表示ゲームが存在しなくなり、左端の表示部位が非表示態様となっている。
リーチ変動パターンの可変表示ゲームにおいて、演出制御用CPU90120は、図92(o)に示すように、リーチ状態が成立したときに、「リーチ!」の文字904080を表示させる演出を実行する。
以上に説明した第50演出形態では、カットイン予告演出、擬似連予告演出、及び、チャンス目予告演出は、いずれも、一般入賞口に遊技球が入賞した後の状態、即ち、ボタンアイコン904000が表示されている状態において、各予告演出に応じた遊技者の操作を契機として実行可能となっている。このように、一般入賞口への遊技球の入賞後の遊技者の操作を条件として実行される特定演出を設けることにより、一般入賞口に遊技球が入賞した場合の興趣を高めることができる。
また、一般入賞口に遊技球が入賞する毎に、画面に表示されるボタンアイコン904000が増加することで、遊技者は、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口のいずれかに遊技球が入賞したことを認識可能となっている。
また、ボタンアイコン904000が1以上表示されている状態でカットイン予告演出の操作示唆条件が成立すると、カットイン予告演出に対応した操作として連打操作を促す報知がされ、ボタンアイコン904000が2以上表示されている状態で擬似連予告演出の操作示唆条件が成立すると、擬似連予告演出に対応した操作として各図柄停止操作を促す報知がされ、ボタンアイコン904000が3以上表示されている状態でチャンス目予告演出の操作示唆条件が成立すると、チャンス目予告演出に対応した操作として全図柄停止操作を促す報知がされることにより、遊技者がどのような操作を行うことで特定演出を実行可能となるかを把握することができる。
また、ボタンアイコン904000の表示数に応じて、表示数が1以上のときには「カットイン」の文字904000aが表示され、表示数が2以上のときには「擬似連」の文字904000bが表示され、表示数が3以上のときには「チャンス目」の文字904000cが表示されることにより、遊技者は表示されているボタンアイコン904000の数に応じて実行可能となる特定演出の種別を把握することができる。これにより、一般入賞口への遊技球の入賞数に興味を持たせることができる。
なお、実行可能となる特定演出の種別と共に、その特定演出を実行させるために必要となる操作を報知するようにしても良い。例えば、ボタンアイコン904000の表示数に応じて、表示数が1以上のときには「カットイン」の文字904000aの横に「連打」の文字が表示され、表示数が2以上のときには「擬似連」の文字904000bの横に「各図柄停止」の文字が表示され、表示数が3以上のときには「チャンス目」の文字904000cの横に「全図柄停止」の文字が表示されることにより、遊技者は実行可能となる特定演出の種別に応じて要求される操作を把握することができる。
ここで、この実施の形態では、複数種別の特定演出の各々に対応した操作示唆条件が同時に成立する場合が存在する。例えば、ボタンアイコン904000が2以上表示されている状態では、可変表示ゲームの開始条件が成立したときに、その変動パターンがリーチ状態を伴う変動パターンであり、且つ、その変動パターンの変動時間が8秒以上である場合があり、この場合には、カットイン予告演出実行のための連打操作を促す報知(連打示唆情報904100の表示)と、擬似連予告演出実行のための各図柄停止操作を促す報知(各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける操作示唆情報904050の表示)のいずれを行うべきかが問題となる。この実施の形態では、その特定演出の実行に要するボタンアイコン904000の数の多い方を、優先して実行するものとする。従って、擬似連予告演出実行のための各図柄停止操作を促す報知(ボタンアイコン904000が2以上必要)は、カットイン予告演出実行のための連打操作を促す報知(ボタンアイコン904000が1以上必要)よりも優先して行われるものとする。
また、ボタンアイコン904000が3以上表示されている状態では、非リーチの変動パターンの可変表示ゲームの開始条件が成立したときに、その非リーチの変動パターンの変動時間が8秒以上であり、且つ、保留されている可変表示ゲームがリーチ変動パターンである場合があり、この場合には、擬似連予告演出実行のための各図柄停止操作を促す報知(各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける操作示唆情報904050の表示)と、チャンス目予告演出実行のための全図柄停止操作を促す報知(各可変表示ゲームにおける「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050の表示)のいずれを行うべきかが問題となる。この場合には、チャンス目予告演出実行のための全図柄停止操作を促す報知(ボタンアイコン904000が3以上必要)は、擬似連予告演出実行のための各図柄停止操作を促す報知(ボタンアイコン904000が2以上必要)よりも優先して行われるものとする。
また、この実施の形態では、表示されているボタンアイコン904000の数が、特定演出の実行に要するボタンアイコン904000の数(カットイン予告演出であれば1,擬似連予告演出であれば2,チャンス目予告演出であれば3)よりも多い場合には、当初表示されていたボタンアイコン904000の数から特定演出の実行に要したボタンアイコン904000の数を減算した数のボタンアイコン904000が、該特定演出の実行後にも引き続き表示されることになっている。
例えば、ボタンアイコン904000が4以上表示されている状態で、チャンス目予告演出が実行されると、チャンス目予告演出の実行後にも、引き続き表示されるボタンアイコン904000が1つ残っているため、「カットイン」の文字904000aは画面に表示されたままとなる。その後に、リーチ変動パターンの可変表示ゲームが開始されるときに、カットイン予告演出の操作示唆条件が成立して、連打操作を促す報知が行われることになる。
また、この実施の形態では、可変表示ゲームが開始されるときに、各特定演出に応じた操作示唆条件が成立しているか否かを判定するようにしている(ボタンアイコン904000の数を確認すると共に可変表示ゲームの変動パターンを確認するようにしている)が、このような形態に限らず、可変表示ゲームが実行されているときに、各特定演出に応じた操作示唆条件が成立しているか否かを判定するようにしても良い。例えば、演出制御用CPU90120は、リーチ状態が成立したタイミングで、ボタンアイコン904000が1以上表示されているか否かを判定して、表示されていれば、連打を行わせるための連打示唆情報904100を表示するようにしても良い。また、演出制御用CPU90120は、可変表示ゲームの終了(表示結果の導出表示)までの残り時間が所定時間(例えば残り10秒)となったタイミングで、ボタンアイコン904000が2以上表示されているか否かを判定して、表示されていれば、各図柄停止操作を行わせるための操作示唆情報904050を表示するようにしても良い。また、演出制御用CPU90120は、有効始動入賞が発生したタイミングで、リーチ状態を伴う可変表示ゲーム(当該有効始動入賞に対応した可変表示ゲームを含む)が保留されており、且つ、その可変表示ゲームよりも前に実行される可変表示ゲームがいずれもリーチ状態を伴わない場合に、ボタンアイコン904000が3以上表示されているか否かを判定して、表示されていれば、全図柄停止操作を行わせるための「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050を表示するようにしても良い。即ち、ボタンアイコン904000の表示数が予め定められた所定数に達したタイミングで実行されている可変表示ゲーム内において(次に実行される可変表示ゲームの開始条件成立を待たずに)、所定の操作を行うべき旨の報知や特定演出が実行されるようにしても良い。
また、演出制御用CPU90120は、一般入賞口への遊技球の入賞に基づきボタンアイコン904000が1以上となったタイミングで、実行されている可変表示ゲームがリーチ変動パターンであるか否かを判定して、リーチ変動パターンである場合には、リーチ状態が成立したタイミングで、連打を行わせるための連打示唆情報904100を表示するようにしても良い。また、演出制御用CPU90120は、一般入賞口への遊技球の入賞に基づきボタンアイコン904000が2以上となったタイミングで、実行されている可変表示ゲームの終了(表示結果の導出表示)までの残り時間が所定時間(例えば残り10秒)以上あるか否かを判定して、所定時間以上ある場合には、その可変表示ゲームの終了(表示結果の導出表示)までの残り時間が所定時間(例えば残り10秒)となったタイミングで、各図柄停止操作を行わせるための操作示唆情報904050を表示するようにしても良い。また、演出制御用CPU90120は、一般入賞口への遊技球の入賞に基づきボタンアイコン904000が3以上となったタイミングで、リーチ状態を伴う可変表示ゲーム(当該有効始動入賞に対応した可変表示ゲームを含む)が保留されており、且つ、その可変表示ゲームよりも前に実行される可変表示ゲームがいずれもリーチ状態を伴わないものであるか否かを判定して、リーチ状態を伴う可変表示ゲームが保留されており且つその可変表示ゲームよりも前に実行される可変表示ゲームがいずれもリーチ状態を伴わないものである場合には、実行されている可変表示ゲームにおいて、全図柄停止操作を行わせるための「全図柄を止めろ!」の文字904200及び操作示唆情報904050を表示するようにしても良い。即ち、ボタンアイコン904000の表示数が予め定められた所定数に達したタイミングで実行されている可変表示ゲーム内において(次に実行される可変表示ゲームの開始条件成立を待たずに)、所定の操作を行うべき旨の報知や特定演出が実行されるようにしても良い。
また、第50演出形態では、所定の操作(連打操作、各図柄停止操作、全図柄停止操作)を行わせるべく報知をするための操作示唆条件が、いずれも可変表示ゲームに関する条件(表示態様や変動時間)であり、所定の操作が行われたことにより可変表示ゲームの実行中に特定演出が実行される例について説明したが、このような形態に限らず、操作示唆条件は、例えば、大当り遊技状態に関する条件(例えば大当り遊技状態に制御されているか否か、大当り種別が確変大当りであるか否か、及び、ラウンド数が所定数よりも多いか否か等)であっても良く、大当り遊技状態において所定の操作が行われた場合に特定演出が実行されるようにしても良い。例えば、大当り遊技状態に制御されている期間内に、ボタンアイコン904000の表示数が所定数に達したときに、遊技者に所定の操作を行うよう促す報知を行い、所定の操作が行われたときには、その大当り遊技状態が確変大当りであるか否か、あるいはその大当り遊技状態のラウンド数が所定数より多いか否かを報知する演出を実行するようにしても良い。また、遊技状態が確変状態(但し確変状態であることを遊技者が認識し難い演出モードとする)に制御されている期間内に、ボタンアイコン904000の表示数が所定数に達したときに、遊技者に所定の操作を行うよう促す報知を行い、所定の操作が行われたときには、遊技状態が確変状態であるか否かを報知する演出を実行するようにしても良い。
また、第50演出形態では、ボタンアイコン904000の表示数が1のときにも、操作示唆条件の成立に基づいて連打操作を促す報知が行われ、連打操作に応じてカットイン予告演出が実行される例について説明したが、このような形態に限らず、ボタンアイコン904000の表示数が所定数以上(例えば2以上、あるいは3以上)でなければ、所定の操作を促す報知が行われず(例えば、連打操作、各図柄停止操作、及び全図柄停止操作のいずれの操作を促す報知も行われず)、特定演出が実行されない(例えば、カットイン予告演出、擬似連予告演出、及びチャンス目予告演出のいずれの特定演出も実行されない)ようにしても良い。
(一発告知の例)
また、第50演出形態では、仮停止図柄を各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに停止させるために、各エリア毎の3回の操作を行わせているが、確定飾り図柄(最終停止図柄)を各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに停止させるために、各エリア毎の3回の操作を行わせるようにしても良い。即ち、演出制御用CPU90120が、可変表示結果通知コマンドに応じた確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定すると、「左」の飾り図柄表示エリア905Lに操作示唆情報904050を表示させて、操作ボタン9030の操作に応じて最終停止図柄を構成する左図柄を揺動停止させ、次いで、「右」の飾り図柄表示エリア905Rに操作示唆情報904050を表示させて、操作ボタン9030の操作に応じて最終停止図柄を構成する右図柄を揺動停止させ、最後に、「中」の飾り図柄表示エリア905Cに操作示唆情報904050を表示させて、操作ボタン9030の操作に応じて最終停止図柄を構成する中図柄を揺動停止させるようにしても良い。このような構成では、大当り図柄の組合せが最終停止図柄となる場合には、遊技者の3回の操作に応じて、「左」、「右」、「中」の図柄表示エリア905L、905R、905Cに順次同一の飾り図柄が停止されることにより、遊技者の操作に対する期待感を高めることができる。
なお、「左」、「右」、「中」の図柄表示エリアに、通常の飾り図柄(例えば英数字の「1」~「8」の画像)の組合せとは異なる、特殊飾り図柄の組合せを停止させることにより、遊技者に所定の操作を促す報知を行い、さらに遊技者の所定の操作に応じて、当該可変表示ゲームの表示結果が大当りとなるか又ははずれとなるか(あるいは確変大当りとなるか又は非確変大当りとなるか等)を報知する特定演出を実行するようにしても良い。例えば、「左」及び「右」の図柄表示エリアに、それぞれ操作ボタン9030を模した画像である特殊飾り図柄を停止させ(あるいは、「左」及び「右」の図柄表示エリアには通常の飾り図柄を停止させ)、「中」の図柄表示エリアには、「連打!」という文字の画像を停止させる。そして、「連打!」という文字の画像を認識した遊技者が連打操作を行うことにより、画像表示装置905に、その可変表示ゲームの表示結果(例えば、「大当り!」という文字の画像又は「ハズレ」という文字の画像)が表示されるようにしても良い。
また、このような形態とした場合に、「中」の図柄表示エリアに停止される文字の画像に応じて(所定の操作を行うように示唆する報知態様に応じて)、当該可変表示ゲームの表示結果が大当りとなる割合(あるいは確変大当りとなる割合)が異なるようにしても良い。例えば、「中」の図柄表示エリアに、操作ボタン9030を短く何回も押す操作を行うよう示唆する「連打!」の文字の画像が特殊図柄として停止されたときよりも、操作ボタン9030を長く1回押す操作を行うよう示唆する「長押し!」の文字の画像が特殊図柄として停止されたときの方が、表示結果が大当りとなる割合が高くなるようにしても良い。このように、リーチ状態を経ずに、遊技者の操作に応じて可変表示ゲームの表示結果が報知される演出を特定演出として実行するようにしても良い。なお、1の可変表示ゲームが実行されている期間内に、「左」、「右」、「中」の図柄表示エリアに、特殊飾り図柄の組合せを複数回停止させるようにして、特殊飾り図柄の組合せが停止される毎に、遊技者が所定の操作を行うようにしても良い。この場合には、所定の操作毎(但し最後の所定の操作を除く)に表示結果を示唆する予告演出が実行され、最後の所定の操作に応じて表示結果が報知されるようにしても良い。
なお、第50演出形態では、一般入賞口への2回以上の入賞を条件として各図柄停止操作が有効となり、さらに各図柄停止操作に応じて擬似連予告演出が実行され、一般入賞口への3回以上の入賞を条件として全図柄停止操作が有効となり、さらに全図柄停止操作に応じてチャンス目予告演出が実行される例を示したが、所定の操作を行うべき旨の報知(所定の操作が有効となることの条件)は、一般入賞口への4回以上の入賞を条件としても良い。
[第51演出形態]
図87に示す第51演出形態では、第50演出形態と異なり、遊技状態に応じて実行可能となる特定演出が異なるものとする。第51演出形態では、連打操作を要するカットイン予告演出は、遊技状態が通常状態、並びに、確変状態及び時短状態のいずれのときにも実行可能となっている。一方、各図柄停止操作を要する擬似連予告演出は、遊技状態が通常状態のときにのみ実行可能となっており、全図柄停止操作を要するチャンス目予告演出は、遊技状態が確変状態又は時短状態のときにのみ実行可能となっている。
なお、カットイン予告演出と擬似連予告演出とでは、通常状態において同時に操作示唆条件が成立する場合があるが、この場合には、より多い数のボタンアイコン904000を要する擬似連予告演出を実行するための各図柄停止操作が優先して促される。一方、擬似連予告演出と、チャンス目予告演出とでは、実行可能な遊技状態が異なるため、同時に操作示唆条件が成立することはない。
仮に、通常状態のときに表示されているボタンアイコン904000の数が3以上となっていても、通常状態ではチャンス目予告演出が実行されないことにより、「カットイン」の文字904000a及び「擬似連」の文字904000bは表示されるが、「チャンス目」の文字904000cは表示されない。仮に、確変状態又は時短状態のときに表示されているボタンアイコン904000の数が3以上となっていても、確変状態又は時短状態では擬似連予告演出が実行されないことにより、「カットイン」の文字904000a及び「チャンス目」の文字904000cは表示されるが、「擬似連」の文字904000bは表示されない。
このように、一般入賞口に遊技球が入賞したときの遊技状態に応じて、報知される特定演出の種別、即ち実行可能となる特定演出の種別が異なることにより、遊技状態に応じて適切に興趣を異ならせることが可能となる。
なお、本演出形態では、より多い数のボタンアイコン904000を要する予告演出を優先して実行するようにしているが、このような形態に限らず、遊技者にとって、より期待度の高い予告演出を優先して実行するようにしても良い。例えば、同一の可変表示ゲームを対象としてカットイン予告演出の操作示唆条件と擬似連予告演出の操作示唆条件とが成立した場合には、より大当りとなる割合が高い予告演出(例えば擬似連予告演出)を優先して実行するようにすると良い。
[第52演出形態]
図93に示す第52演出形態では、第50演出形態及び第51演出形態と異なり、一般入賞口への遊技球の入賞に応じてボタンアイコン904000は表示されず、一般入賞口への遊技球の入賞毎に、文字904000a~904000cのいずれかを表示させるか否か、及び、表示させる場合には、「カットイン」の文字904000a、「擬似連」の文字904000b、及び「チャンス目」の文字904000cのいずれを表示させるかを決定するものである。図94(A)には、各一般入賞口への入賞に応じて、文字904000a~904000cのいずれかを表示させるか否か、及び、表示させる場合には文字904000a~904000cのいずれを表示させるかを決定するための表示情報判定テーブルを示す。
演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050Aに遊技球が入賞した場合には、25%の割合で「カットイン」の文字904000aを画面に表示させることに決定し、75%の割合で「擬似連」の文字904000bを画面に表示させることに決定する。また、第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合には、50%の割合で文字904000a~904000cのいずれも表示させないことに決定し、25%の割合で「カットイン」の文字904000aを画面に表示させることに決定し、25%の割合で「擬似連」の文字904000bを画面に表示させることに決定する。
また、第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞した場合には、80%の割合で文字904000a~904000cのいずれも表示させないことに決定し、10%の割合で「カットイン」の文字904000aを画面に表示させることに決定し、10%の割合で「チャンス目」の文字904000cを画面に表示させることに決定する。また、第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合には、70%の割合で文字904000a~904000cのいずれも表示させないことに決定し、10%の割合で「カットイン」の文字904000aを画面に表示させることに決定し、20%の割合で「チャンス目」の文字904000cを画面に表示させることに決定する。
そして、前述した第50演出形態及び第51演出形態と同様に、「カットイン」の文字904000aが表示されている状態で、リーチ変動パターンの可変表示ゲームが開始された場合には、連打操作を行うよう報知して、連打操作に応じてカットイン予告演出を実行し、「擬似連」の文字904000bが表示されている状態で、変動時間が8秒以上の変動パターンの可変表示ゲームが開始された場合には、各図柄停止操作を行うよう報知して、各図柄停止操作に応じて擬似連予告演出を実行し、「チャンス目」の文字904000cが表示されている状態においてリーチ変動パターンの可変表示ゲームが保留されており、それよりも前に実行される可変表示ゲームが全て非リーチの変動パターンである場合には、全図柄停止操作を行うよう報知して、全図柄停止操作に応じてチャンス目予告演出を実行する。
図94(A)の例では、第1一般入賞口9050Aに遊技球が入賞した場合には100%の割合で文字904000a~904000cのいずれかが表示され、第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合には50%の割合で文字904000a~904000cのいずれかが表示され、第3一般入賞口9050Cに遊技球が入賞した場合には20%の割合で文字904000a~904000cのいずれかが表示され、第4一般入賞口50Cに遊技球が入賞した場合には30%の割合で文字904000a~904000cのいずれかが表示されるようになっている。
このように、遊技球が入賞した一般入賞口に応じて、実行可能となる特定演出の種別が報知される割合、及び、特定演出が実行可能となる割合が異なることにより、いずれの一般入賞口に遊技球が進入するかに注目させ、興趣を向上させることができる。
また、左遊技領域9010Aに発射された遊技球は、第1一般入賞口9050Aよりも第2一般入賞口9050Bに入賞し易く、右遊技領域9010Bに発射された遊技球は、第4一般入賞口9050Dよりも第3一般入賞口9050Cに入賞し易いように構成されているとすると、より入賞し難い一般入賞口(通常状態であれば第1一般入賞口9050A,確変状態又は時短状態であれば第4一般入賞口9050D)に遊技球が入賞した場合に、特定演出が実行される割合が高いことになる。
また、第1一般入賞口9050A又は第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合には、「カットイン」の文字904000a及び「擬似連」の文字904000bのいずれかが表示される可能性があるが、「チャンス目」の文字904000cは表示されないようになっている。一方、第3一般入賞口9050C又は第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合には、「カットイン」の文字904000a及び「チャンス目」の文字904000cのいずれかが表示される可能性があるが、「擬似連」の文字904000bは表示されないようになっている。
このように、遊技球が入賞した一般入賞口に応じて、実行可能となる特定演出の報知態様、及び、実行可能となる特定演出の種別が異なることにより、いずれの一般入賞口に遊技球進入するかに注目させ、興趣を向上させることができる。
また、遊技状態が通常状態のときには、左遊技領域9010Aに遊技球が発射され、遊技状態が確変状態又は時短状態のときには、右遊技領域9010Bに遊技球が発射されるため、第1一般入賞口9050A又は第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞する通常状態においては、第3一般入賞口9050C又は第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞する確変状態又は時短状態よりも、文字904000a~904000cのいずれかが表示される割合が高く、また、特定演出の実行割合が高いことになる。
遊技状態が通常状態のときには興趣が低下し易いため、文字904000a~904000cが出現する割合や特定演出が実行される割合を高めることで、興趣低下を防止するようにしている。一方、遊技状態が確変状態又は時短状態のときには、特図ゲームや普図ゲームに遊技者の関心が向かうため、文字904000a~904000cの表示や操作示唆条件の成立に基づく特定演出の実行は寧ろ遊技の邪魔になるケースがあるため、文字904000a~904000cが出現する割合や特定演出が実行される割合を通常状態よりも低くするようにしている。このように、一般入賞口に遊技球が入賞することの興趣を、遊技状態に応じて適切に異ならせることが可能となっている。
また、図94(A)に示した例に限らず、遊技状態が確変状態又は時短状態のときには、遊技状態が通常状態のときよりも文字904000a~904000cが出現する割合や特定演出が実行される割合を高めるようにしても良く、図94(A)に示した例とは逆に、第3一般入賞口9050C又は第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合には、第1一般入賞口9050A又は第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合よりも高い割合で、文字904000a~904000cを表示させるようにしても良い。また、図94(A)において、擬似連予告演出は、第1一般入賞口9050A又は第2一般入賞口9050Bへの入賞時にのみ実行可能となっているが、同様に、第3一般入賞口9050C又は第4一般入賞口9050Dへの入賞時にのみ実行可能となる特定演出を設けるようにしても良い。
また、図94(A)に示した例に限らず、図94(B)に示すように、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dの各入賞口毎に、遊技球が入賞したときの遊技状態が通常状態である場合には、遊技球が入賞したときの遊技状態が確変状態又は時短状態である場合よりも、文字904000a~904000cが出現する割合や特定演出が実行される割合を高くするようにしても良い。なお、図94(B)に示した例とは逆に、確変状態又は時短状態において各一般入賞口に遊技球が入賞した場合には、通常状態において各一般入賞口に遊技球が入賞した場合よりも高い割合で、文字904000a~904000cを表示させるようにしても良い。また、図94(B)において、遊技状態が通常状態であるときにのみ実行可能な特定演出を設けるようにしても良く、遊技状態が確変状態又は時短状態であるときにのみ実行可能な特定演出を設けるようにしても良い。
なお、遊技状態が通常状態であるか、又は、確変状態若しくは時短状態であるかに応じて、文字904000a~904000cが表示される割合や特定演出が実行される割合を異ならせる例に限らず、例えば、大当り遊技状態に制御されているか否か、大当り遊技状態において付与された賞球数が所定数に達したか否か、大当り遊技状態が連続した数(連続した数=大当り遊技状態の終了後に確変状態又は時短状態に制御される大当り遊技状態が連続した数+1)が所定回数に達したか否か、表示結果がハズレ組合せとなる可変表示ゲームが所定回数連続したか否か、「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」)の変動パターンの可変表示ゲームが所定回数連続したか否か、保留記憶数が所定数に達したか否か等、の他の条件に応じて、文字904000a~904000cが表示される割合や特定演出が実行される割合を異ならせるようにしても良い。
[画像表示装置905の画面における各画像の表示エリア]
画像表示装置905の画面に表示可能な各画像の表示エリアを次のように設定しても良い。以下、画像表示装置905の画面に表示可能な画像の最大幅を(X+1)画素とし、最大高さを(Y+1)画素とする。そして、表示画面の左上隅の画素の座標を(0,0)とし、表示画面の右下隅の画素の座標を(X,Y)とする。このとき、図95(a)に示すように、座標(0,0)と座標(a,Y)とを頂点として規定される矩形領域を第1エリアαと定義し、座標(a+1,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域を第2エリアβと定義する。第1エリアαと第2エリアβとの間に重複する領域は存在しない。また、本例では第2エリアβは第1エリアαよりも広い領域である。
第1エリアαには、一般入賞口への入賞数、第1始動入賞口への入賞数、及び、第2始動入賞口への入賞数等の、各入賞口への入賞数に関連する入賞数情報が表示可能となっている。第2エリアβには、図95(a)に示されるように、エラーメッセージ表示エリア5E、第4図柄表示エリア905A,905B、飾り図柄表示エリア905L、905C、905R、及び始動入賞記憶表示エリア905Hが設けられている。なお、図95及び図96の例において、第2エリアβにおいては背景画像を視認可能であるが、第1エリアαでは背景画像を視認不能となっている。
本例において、演出データとしてROM90121に記憶されている背景画像の全体像は、後述する図97の(b)(c)に示されるように、全体の幅が(X+1)画素であり、全体の高さが(Y+1)画素であり、キャラクタDが山の頂部付近を登っており、キャラクタEが山の麓付近を登っている態様の画像である。図95(b)(c)及び図96(e)(f)の例では、背景画像の全体領域[座標(0,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域]のうち、第2エリアβに相当する領域[座標(a+1,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域]のみが遊技者に視認可能となっている。背景画像の全体領域のうち、第1エリアαに相当する領域[座標(0,0)と座標(a,Y)とを頂点として規定される矩形領域]は遊技者に視認不能である。
従って、図95(b)(c)及び図96(e)(f)の例において、遊技者は、背景画像の座標(a+1,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域に含まれるキャラクタDを視認可能であるが、背景画像の座標(0,0)と座標(a,Y)とを頂点として規定される矩形領域に含まれるキャラクタEは視認不能である。
図95(b)(c)及び図96(e)(f)の例では、第1エリアαに、(1)当日における一般入賞口への入賞数の合計である「本日の一般入賞数」と、(2)当日における第1始動入賞口への入賞数の合計である「本日のヘソ入賞数」と、(3)当日における第2始動入賞口への入賞数の合計である「本日の電チュー入賞数」の3項目が表示されている。
この実施の形態では、前述したように、演出制御用CPU90120は、一般入賞口への入賞が発生したときに、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dのいずれに遊技球が入賞したのかを指定する一般入賞口指定コマンドを受信し、始動入賞口への入賞が発生したときに、第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれに遊技球が入賞したのかを指定する始動入賞口指定コマンドを受信する。従って、演出制御用CPU90120は、一般入賞口への入賞数、第1始動入賞口への入賞数、及び第2始動入賞口への入賞数を個別に集計可能である。本例では、(1)「本日の一般入賞数」が70、(2)「本日のヘソ入賞数」が521、(3)「本日の電チュー入賞数」が217となっている。このように、一般入賞口への入賞数と始動入賞口への入賞数を対比可能に表示させることで、各入賞口への入賞状況を相対的に把握可能となる。
また、図95(b)及び図96(e)の例では、第2エリアβにおいて、第4図柄表示エリア905Aで第1特図用の第4図柄が可変表示されている状態であり、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rで飾り図柄が可変表示されている状態である。また、始動入賞記憶表示エリア905Hには、1回の特図ゲームの保留に対応した1つの保留情報として、丸型のオブジェクトが左端に表示されている。これら、可変表示中の第4図柄の画像、可変表示中の飾り図柄の画像、及び、保留情報の画像は、いずれも第2エリアβ内にのみ表示されている。
第4図柄の表示レイヤ、飾り図柄の表示レイヤ、及び、保留情報の表示レイヤは、いずれも背景画像の表示レイヤよりも上位であるものとする。ここで、ある画像の表示レイヤが他の画像の表示レイヤよりも上位であるということは、ある画像と他の画像とが重畳表示されるときに、ある画像の視認性を他の画像の視認性よりも優先する表示制御を行うということである。具体的には、図95(b)(c)及び図96(e)(f)の例において、第4図柄、飾り図柄、及び保留情報の各画像が表示されている領域と背景画像の一部領域とが重複しているが、この場合に、重複領域に関しては、表示レイヤが背景画像よりも上位である第4図柄、飾り図柄、及び、保留情報を視認容易(視認可能を含む)とする一方、背景画像を視認困難(視認不能を含む)とする表示制御を行っている。従って、遊技者から見た場合に、第4図柄、飾り図柄、及び、保留情報は、背景画像よりも手前(遊技者側)に表示されているように見える。
また、この実施の形態では、エラーメッセージの表示レイヤは、飾り図柄の表示レイヤよりも上位であるものとする。具体的には、図95(a)及び図96(f)に示すように、飾り図柄が表示される領域とエラーメッセージが表示される領域とは重複しているが、この場合に、重複領域に関しては、表示レイヤが飾り図柄よりも上位であるエラーメッセージを視認容易(視認可能を含む)とする一方、飾り図柄を視認困難(視認不能を含む)とする表示制御を行っている。従って、遊技者から見た場合に、エラーメッセージは、飾り図柄よりも手前(遊技者側)に表示されているように見える。
なお、背景画像の全体領域のうち第2エリアβに相当する領域のみを遊技者に視認可能とするための表示制御として、背景画像の全体領域のうち第2エリアβに相当する領域のみを背景画像の表示レイヤに設定し、背景画像の全体領域のうち第1エリアαに相当する領域は背景画像の表示レイヤに設定しない(即ち背景画像のうち[座標(a+1,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域]のみの画像データを用いる)ようにしても良い。
また、背景画像の全体領域のうち第2エリアβに相当する領域のみを遊技者に視認可能とするための他の表示制御として、背景画像の全体領域を背景画像の表示レイヤに設定する(即ち背景画像全体[座標(0,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域]の画像データを用いる)が、背景画像の表示レイヤよりも上位の表示レイヤにおいて、第1エリアαに相当する領域に入賞数情報用の別の背景画像(例えば白色で無地の画像)を設定することで、下位の表示レイヤの背景画像の第1エリアαに相当する領域を視認できないようにしても良い。なお、このような構成とした場合において、入賞数情報用の別の背景画像(例えば白色で無地の画像)に所定の透過率(当該表示レイヤの下位の表示レイヤの画像の視認容易性であり、0%のときに視認不能となる)を設定しておくことにより、下位の表示レイヤの画像を視認可能としても良く、所定の透過率を設定することで、下位の表示レイヤの背景画像の第1エリアαに相当する領域を視認可能となり、キャラクタEを視認可能な状態になる。
また、第1エリアαに表示される入賞数情報の表示レイヤは、第1エリアαにおいて表示可能な他の情報の表示レイヤよりも上位である。そのため、第1エリアαにおける他の情報の表示によって入賞数情報の視認性が低下することはない。また、入賞数情報の表示レイヤは、第1エリアαには表示領域が存在しないエラーメッセージと同じ表示レイヤであっても良く、エラーメッセージよりも上位の表示レイヤであっても良く、エラーメッセージよりも下位の表示レイヤであっても良い。例えば、入賞数情報の表示レイヤは、全ての表示レイヤの中で最も上位であり、他の情報の表示領域(第1エリアαに表示されるか又は第2エリアβに表示されるか)によらず、視認性が低下することがないようにしても良い。
図95(b)に示すように、第4図柄の可変表示、飾り図柄の可変表示、及び保留情報の表示は、いずれも第2エリアβ内にて行われるものであるため、これらの画像が画像表示装置905に表示されていることによっては、第1エリアα内に表示されている入賞数情報としての、一般入賞口への入賞数(「本日の一般入賞数」)、第1始動入賞口への入賞数(「本日のヘソ入賞数」)、及び、第2始動入賞口への入賞数(「本日の電チュー入賞数」)の視認性が妨げられることはない。これにより、遊技者は、第4図柄の可変表示、飾り図柄の可変表示、及び保留情報の表示によらず、入賞数情報を適切に把握することができる。
そして、画像表示装置905において、第4図柄の可変表示、飾り図柄の可変表示、及び保留情報の表示が行われているときに、一般入賞口への入賞が発生した場合には、図95(d)に示すように、演出制御用CPU90120が一般入賞口指定コマンドを受信したことに基づいて、第1エリアαに表示されている一般入賞口への入賞数(「本日の一般入賞数」)が更新される。このように、第4図柄の可変表示、飾り図柄の可変表示、及び保留情報の表示が行われているときに一般入賞口への入賞が発生すると、第1エリアαに表示されている一般入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新される。即ち、第4図柄の可変表示、飾り図柄の可変表示、及び保留情報の表示によっては、入賞数情報が更新されるときの視認性は妨げられない。これにより、遊技者は、一般入賞口への入賞が発生したことと、その結果として一般入賞口への入賞数が更新されたことを容易に把握することができる。
そして、特別図柄の可変表示が終了して表示結果が停止表示されるときには、図95(c)に示すように、第1特図用の第4図柄の可変表示が終了して表示結果が停止表示されると共に、飾り図柄の可変表示も終了して表示結果が停止表示される。本例では、第4図柄表示エリア905Aが、はずれを想起させる表示色で点灯(表示)されたままの状態となっている(表示結果が停止表示されている)ものとし、確定飾り図柄として、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに「5,3,1」となるはずれ図柄が停止表示されている。
ここで、図95(c)に示すように、停止表示されている(表示結果が導出表示されている状態の)第4図柄、及び、停止表示されている(表示結果が導出表示されている状態の)飾り図柄は、いずれも第2エリアβ内に表示されているため、これらの画像が画像表示装置905に表示されていることによっては、第1エリアα内に表示されている入賞数情報としての、一般入賞口への入賞数(「本日の一般入賞数」)、第1始動入賞口への入賞数(「本日のヘソ入賞数」)、及び、第2始動入賞口への入賞数(「本日の電チュー入賞数」)の視認性が妨げられることはない。これにより、遊技者は、第4図柄の停止表示及び飾り図柄の停止表示によらず、入賞数情報を適切に把握することができる。
そして、画像表示装置905において、第4図柄の停止表示及び飾り図柄の停止表示が行われているときに、一般入賞口への入賞が発生した場合には、図95(d)に示すように、演出制御用CPU90120が一般入賞口指定コマンドを受信したことに基づいて、第1エリアαに表示されている一般入賞口への入賞数(「本日の一般入賞数」)が更新される。このように、第4図柄の停止表示及び飾り図柄の停止表示が行われているときに一般入賞口への入賞が発生すると、第1エリアαに表示されている一般入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新される。即ち、第4図柄の停止表示及び飾り図柄の停止表示によっては、入賞数情報が更新されるときの視認性は妨げられない。これにより、遊技者は、一般入賞口への入賞が発生したことと、その結果として一般入賞口への入賞数が更新されたことを容易に把握することができる。
なお、図95(b)(c)(d)の例では、一般入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新されている例を示しているが、第1始動入賞口への入賞が発生したときにも、一般入賞口の場合と同様に、第4図柄の可変表示及び停止表示、並びに、飾り図柄の可変表示及び停止表示によらず、第1始動入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新される。また、第2始動入賞口への入賞が発生したときにも、一般入賞口の場合と同様に、第4図柄の可変表示及び停止表示、並びに、飾り図柄の可変表示及び停止表示によらず、第2始動入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新される。
図96(e)(f)に示すように、演出制御用CPU90120が、異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドを受信すると、画像表示装置905においてエラーメッセージ(本例では「エラーが発生しました。」という文字の画像)の表示が行われる。前述したように、エラーメッセージの表示レイヤは、飾り図柄の表示レイヤよりも上位である。そのため、飾り図柄が可変表示されているとき、あるいは、飾り図柄が停止表示されているときに、演出制御用CPU90120が異常検出指定コマンドを受信した場合には、飾り図柄が表示される領域とエラーメッセージが表示される領域との重複範囲に関して、エラーメッセージを視認容易(視認可能を含む)とする一方、飾り図柄を視認困難(視認不能を含む)とする表示制御を行っている。従って、図96(b)の例では、遊技者から見た場合に、エラーメッセージは、可変表示中の飾り図柄(あるいは停止表示されている状態の飾り図柄)よりも手前(遊技者側)に表示されているように見える。
図96(f)に示すように、エラーメッセージの表示は第2エリアβ内にて行われるものであるため、エラーメッセージが画像表示装置905に表示されていることによっては、第1エリアα内に表示されている入賞数情報としての、一般入賞口への入賞数(「本日の一般入賞数」)、第1始動入賞口への入賞数(「本日のヘソ入賞数」)、及び、第2始動入賞口への入賞数(「本日の電チュー入賞数」)の視認性が妨げられることはない。これにより、遊技者は、エラーメッセージの表示によらず、入賞数情報を適切に把握することができる。
そして、画像表示装置905において、エラーメッセージの表示が行われているときに、一般入賞口への入賞が発生した場合には、図96(g)に示すように、演出制御用CPU90120が一般入賞口指定コマンドを受信したことに基づいて、第1エリアαに表示されている一般入賞口への入賞数(「本日の一般入賞数」)が更新される。このように、エラーメッセージの表示が行われているときに一般入賞口への入賞が発生すると、第1エリアαに表示されている一般入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新される。即ち、エラーメッセージの表示によっては、入賞数情報が更新されるときの視認性は妨げられない。これにより、遊技者は、一般入賞口への入賞が発生したことと、その結果として一般入賞口への入賞数が更新されたことを容易に把握することができる。
なお、図96(f)(g)の例では、一般入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新されている例を示しているが、第1始動入賞口への入賞が発生したときにも、一般入賞口の場合と同様に、エラーメッセージの表示によらず、第1始動入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新される。また、第2始動入賞口への入賞が発生したときにも、一般入賞口の場合と同様に、エラーメッセージの表示によらず、第2始動入賞口への入賞数が、視認性が妨げられることなく更新される。
また、図96(f)の例では、異常検出指定コマンドの受信に基づいて単に異常が発生したことを報知する「エラーが発生しました。」という文字を表示するようにしているが、これに限らず、異常検出指定コマンドが指定する異常の種別に応じて異なるエラーメッセージを表示するようにしても良い。例えば、磁気異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドを受信したときには「磁気エラーが発生しました。」という文字を表示し、振動異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドを受信したときには「振動エラーが発生しました。」という文字を表示し、電波異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドを受信したときには「電波エラーが発生しました。」という文字を表示しても良い。
なお、本例では、図95(a)に示すように、座標(0,0)と座標(a,Y)とを頂点として規定される矩形領域を第1エリアαと定義し、座標(a+1,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域を第2エリアβと定義したが、入賞数情報が表示可能な第1エリア、並びに、飾り図柄、第4図柄、保留情報、及びエラーメッセージが表示可能な第2エリアは、矩形領域に限らず、画面上において互いに重複しない任意の領域であれば良い。
(入賞数情報の表示/非表示設定)
図57において説明したように、ガラス扉枠903aを前方に開いて操作する(遊技場の店員は操作可能であるが遊技者は操作不能な)表示切替スイッチ9032の操作部が表示位置(第2位置)に設定されており、且つ、遊技者用設定画面(図58を参照)において、遊技者の操作によって一般入賞口への入賞数を表示する設定が行われているときに、一般入賞口への入賞数等に関連する入賞数情報が表示されることになっている。
図95及び図96に示した例は、このようにして入賞数情報を表示する設定が行われている状態における画面の表示態様であり、入賞数情報を表示する設定が行われている場合には、第1エリアαに、一般入賞口への入賞数のみならず、第1始動入賞口(所謂「ヘソ」)への入賞数及び第2始動入賞口(所謂「電チュー」)への入賞数も併せて表示されるものとする。即ち、表示切替スイッチ9032及び操作ボタン9030の操作に応じて、第1始動入賞口への入賞数や第2始動入賞口への入賞数を表示させるか否かを設定可能である。
ここで、図57において説明したように、表示切替スイッチ9032の操作部が非表示設定(第1位置)とされている場合には、操作ボタン9030により入賞数情報(一般入賞口への入賞数、並びに、第1始動入賞口への入賞数及び第2始動入賞口への入賞数等)を表示する設定が行われているか否かによらず、入賞数情報は画像表示装置905の画面に表示されない。また、表示切替スイッチ9032の操作部が表示設定(第2位置)とされている場合であっても、操作ボタン9030により入賞数情報を表示する設定が行われていない場合(非表示設定の場合)には、入賞数情報は画像表示装置905の画面に表示されない。
図97(b)(c)に示す例は、このようにして入賞数情報を表示させない設定が行われている状態における画面の表示態様であり、入賞数情報を表示させない設定が行われている場合には、第1エリアαに、一般入賞口への入賞数は表示されず、第1始動入賞口(所謂「ヘソ」)への入賞数及び第2始動入賞口(所謂「電チュー」)への入賞数も表示されない。
このように、遊技場側の設定操作に応じて、また、遊技者側の設定操作に応じて入賞数情報を表示させるか否かを設定可能とすることにより、遊技場側の都合に応じて、また、遊技者側の判断に応じて入賞数情報を表示可能となる。
図97(a)(b)(c)に示すように、入賞数情報を表示しない設定とした場合には、入賞数情報を表示する設定とした場合と比較して、エラーメッセージ表示エリア5E、第4図柄表示エリア905A,905B、飾り図柄表示エリア905L、905C、905R、及び、始動入賞記憶表示エリア905H、の各領域は共通である。即ち、第2エリアβに表示されるエラーメッセージ、第4図柄、飾り図柄、及び保留情報の各画像の表示位置及び表示範囲(画像の大きさ)は、入賞数情報を表示する設定と入賞数情報を表示しない設定とで変化しない。これにより、入賞数情報を表示させるか否かを設定する設定変更に伴う表示制御を簡素化するようにしている。
一方で、入賞数情報を表示させない設定とした場合、図97(a)(b)(c)に示すように、入賞数情報を表示させる設定とした場合(図95及び図96の表示例)とは異なり、第1エリアα及び第2エリアβにおいて背景画像を視認可能である。図97(a)(b)(c)の例では、背景画像の全体領域[座標(0,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域]のうち、第1エリアαに相当する領域[座標(0,0)と座標(a,Y)とを頂点として規定される矩形領域]、及び、第2エリアβに相当する領域[座標(a+1,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域]の両方、即ち、背景画像の全体領域が遊技者に視認可能となっている。
従って、図97(a)(b)(c)の例において、遊技者は、背景画像の座標(a+1,0)と座標(X,Y)とを頂点として規定される矩形領域に含まれるキャラクタDを視認可能であると共に、背景画像の座標(0,0)と座標(a,Y)とを頂点として規定される矩形領域に含まれるキャラクタEも視認可能である。
このように、特定の画像(エラーメッセージ、第4図柄、飾り図柄、及び保留情報)の表示位置及び表示範囲(画像の大きさ)に関しては、入賞数情報を表示する設定と入賞数情報を表示しない設定とで変化させない(共通化する)ことにより制御負担を軽減する一方で、他の画像(背景画像)に関しては、入賞数情報を表示する設定と入賞数情報を表示しない設定とで視認可能な範囲を異ならせるようにすることで、入賞数情報が表示されない場合の興趣を向上させるようにしている。
そして、図97(b)に示すように、画像表示装置905において、第4図柄の可変表示、飾り図柄の可変表示、及び保留情報の表示が行われているときに、一般入賞口への入賞が発生した場合にも、図97(d)に示すように、入賞数情報を表示しない設定としていることにより、一般入賞口への入賞数は表示されない。また、図97(c)に示すように、画像表示装置905において、第4図柄の停止表示及び飾り図柄の停止表示が行われているときに、一般入賞口への入賞が発生した場合にも、図97(d)に示すように、入賞数情報を表示しない設定としていることにより、一般入賞口への入賞数は表示されない。
なお、図97(b)(c)(d)の例では、一般入賞口への入賞が発生した場合にも一般入賞口への入賞数が表示されない例を示しているが、入賞数情報を表示しない設定としている場合には、第1始動入賞口への入賞が発生した場合にも第1始動入賞口への入賞数が表示されず、第2始動入賞口への入賞が発生した場合にも第2始動入賞口への入賞数は表示されない。このように、各入賞口への入賞数を表示させるか否かを、遊技者の操作に応じて設定可能である。
(入賞数情報の各項目)
図98には、第1エリアαに表示可能な入賞数情報の項目例を示している。なお、図98は、いずれも一般入賞口への入賞数に関連した項目であるが、これと同様に、第1始動入賞口への入賞数に関連した項目、及び、第2始動入賞口への入賞数に関連した項目を第1エリアαに表示可能である。
遊技機の電源投入時からの各一般入賞口への入賞数の合計値である「本日の一般入賞数(A1とする)」を表示可能である。演出制御用CPU90120は、電源投入時において、RAM90122に記憶されている一般入賞数カウンタの値を0と設定しておき、一般入賞口指定コマンドの受信毎に一般入賞数カウンタの値を1ずつ加算することにより、A1を集計可能となっている。
また、遊技機の電源投入時からの総アウト数に対してのA1の割合である「本日の一般入賞比率(A2とする)」を表示可能である。演出制御用CPU90120は、電源投入時において、RAM90122に記憶されているアウト数カウンタの値を0と設定しておき、アウト球検出器から出力される検出信号の受信毎にアウト数カウンタの値を1ずつ加算することにより、総アウト数を集計可能となっており、総アウト数に対してのA1の割合を算出することでA2を集計可能となっている。
また、遊技機の電源投入時からの各一般入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の合計値である「本日の一般賞球数(A3とする)」を表示可能である。また、遊技機の電源投入時からの総賞球数に対してのA3の割合である「本日の一般賞球比率(A4とする)」を表示可能である。
ROM90121には、第1始動入賞口及び第2始動入賞口、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050D、並びに大入賞口の各入賞口について定められた賞球数が記憶されている。演出制御用CPU90120は、電源投入時において、RAM90122に記憶されている一般賞球数カウンタの値を0と設定しておき、一般入賞口指定コマンドの受信毎に、その一般入賞口指定コマンドが指定する一般入賞口に対応した賞球数を、一般賞球数カウンタの値に加算することにより、A3を集計可能となっている。また、演出制御用CPU90120は、電源投入時において、RAM90122に記憶されている賞球数カウンタの値を0と設定しておき、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び、大入賞口への入賞を指定する大入賞口入賞コマンドの受信毎に、各コマンドが指定する入賞口に対応した賞球数を、賞球数カウンタの値に加算することにより、総賞球数を集計可能となっており、総賞球数に対してのA3の割合を算出することでA4を集計可能となっている。
また、演出制御用CPU90120は、遊技状態指定コマンドにより遊技状態が指定されることにより、現在の遊技状態が低ベース状態であるか又は高ベース状態であるかを特定して、低ベース状態における入賞数情報(B1~B4)及び高ベース状態における入賞数情報(C1~C4)を区分して集計可能である。
具体的には、低ベース状態における各一般入賞口への入賞数の合計値である「低ベース状態の一般入賞数(B1とする)」を表示可能であり、高ベース状態における各一般入賞口への入賞数の合計値である「高ベース状態の一般入賞数(C1とする)」を表示可能である。
演出制御用CPU90120は、電源投入時において、RAM90122に記憶されている低ベース中一般入賞数カウンタの値、及び、高ベース中一般入賞数カウンタの値をいずれも0と設定しておくものとする。そして、受信した遊技状態指定コマンドで指定される遊技状態が通常状態である期間は、一般入賞口指定コマンドの受信毎に低ベース中一般入賞数カウンタの値を1ずつ加算することにより、B1を集計可能であり、受信した遊技状態指定コマンドで指定される遊技状態が確変状態又は時短状態のいずれかである期間は、一般入賞口指定コマンドの受信毎に高ベース中一般入賞数カウンタの値を1ずつ加算することにより、C1を集計可能となっている。
また、低ベース状態におけるアウト数に対してのB1の割合である「低ベース状態の一般入賞比率(B2とする)」を表示可能であり、高ベース状態におけるアウト数に対してのC1の割合である「高ベース状態の一般入賞比率(C2とする)」を表示可能である。
演出制御用CPU90120は、電源投入時において、RAM90122に記憶されている低ベース中アウト数カウンタの値、及び、高ベース中アウト数カウンタの値をいずれも0と設定しておくものとする。そして、通常状態においては、アウト球検出器から出力される検出信号の受信毎に低ベース中アウト数カウンタの値を1ずつ加算することにより、低ベース中アウト数を集計可能となっており、低ベース中アウト数に対してのB1の割合を算出することでB2を集計可能となっている。一方、確変状態又は時短状態においては、アウト球検出器から出力される検出信号の受信毎に高ベース中アウト数カウンタの値を1ずつ加算することにより、高ベース中アウト数を集計可能となっており、高ベース中アウト数に対してのC1の割合を算出することでC2を集計可能となっている。
また、低ベース状態における各一般入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の合計値である「低ベース状態の一般賞球数(B3とする)」を表示可能であり、高ベース状態における各一般入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の合計値である「高ベース状態の一般賞球数(C3とする)」を表示可能である。
演出制御用CPU90120は、電源投入時において、RAM90122に記憶されている低ベース中一般賞球数カウンタの値、及び、高ベース中一般賞球数カウンタの値をいずれも0と設定しておくものとする。そして、受信した遊技状態指定コマンドで指定される遊技状態が通常状態である期間は、受信した一般入賞口指定コマンドが指定する一般入賞口に対応した賞球数を低ベース中一般賞球数カウンタの値に加算することにより、B3(「低ベース状態の一般賞球数」)を集計可能であり、受信した遊技状態指定コマンドで指定される遊技状態が確変状態又は時短状態のいずれかである期間は、受信した一般入賞口指定コマンドが指定する一般入賞口に対応した賞球数を高ベース中一般賞球数カウンタの値に加算することにより、C3(「高ベース状態の一般賞球数」)を集計可能となっている。
また、低ベース状態における賞球数に対してのB3の割合である「低ベース状態の一般賞球比率(B4とする)」を表示可能であり、高ベース状態における賞球数に対してのC3の割合である「高ベース状態の一般賞球比率(C4とする)」を表示可能である。
演出制御用CPU90120は、電源投入時において、RAM90122に記憶されている低ベース中賞球数カウンタの値、及び、高ベース中賞球数カウンタの値をいずれも0と設定しておくものとする。そして、通常状態においては、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び、大入賞口入賞コマンドの受信毎に、各コマンドが指定する入賞口に対応した賞球数を、低ベース中賞球数カウンタの値に加算することにより、低ベース中賞球数を集計可能となっており、低ベース中賞球数に対してのB3の割合を算出することでB4(「低ベース状態の一般賞球比率」)を集計可能となっている。一方、確変状態又は時短状態においては、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び、大入賞口入賞コマンドの受信毎に、各コマンドが指定する入賞口に対応した賞球数を、高ベース中賞球数カウンタの値に加算することにより、高ベース中賞球数を集計可能となっており、高ベース中賞球数に対してのC3の割合を算出することでC4(「高ベース状態の一般賞球比率」)を集計可能となっている。
このように、遊技状態毎に、一般入賞口への入賞数に関連した情報を集計可能であるため、遊技者は、現在の遊技状態に応じた情報を把握することが可能となる。例えば、遊技状態が低ベース状態(通常状態)のときには、B1~B4の項目に注目し、遊技状態が高ベース状態(確変状態又は時短状態)のときには、C1~C4の項目に注目することになる。
なお、演出制御用CPU90120は、遊技状態が低ベース状態のときには、B1~B4の項目を第1エリアαに表示する一方、C1~C4の項目は表示せず、遊技状態が高ベース状態のときには、C1~C4の項目を第1エリアαに表示する一方、B1~B4の項目は表示しないようにしても良い。また、遊技状態にかかわらずB1~B4の項目、及びC1~C4の項目を第1エリアαに表示するものの、低ベース状態においては、B1~B4の項目を、C1~C4の項目よりも視認し易い態様で(例えば大きく)表示し、高ベース状態においては、C1~C4の項目を、B1~B4の項目よりも視認し易い態様で(例えば大きく)表示するようにしても良い。
(設定期間における入賞数情報の集計)
また、演出制御用CPU90120は、遊技者が設定した期間における入賞数情報を集計可能となっており、設定期間における各一般入賞口への入賞数の合計値である「設定期間の一般入賞数(D1とする)」を第1エリアαに表示可能である。
演出制御用CPU90120は、後述する図99に示す遊技者の操作に応じた集計期間が設定されると、RAM90122に記憶されている設定期間中一般入賞数カウンタの値を0と設定すると共に、集計タイマの値を設定期間(遊技者の操作に応じた集計期間)にセットして、集計タイマをスタートさせる。そして、一般入賞口指定コマンドの受信毎に、設定期間中一般入賞数カウンタの値を1ずつ加算して、集計タイマがタイムアウトしたとき(設定した集計期間が経過したとき)の設定期間中一般入賞数カウンタの値を、D1として第1エリアαに表示する。
なお、アウト数が増加している期間(例えば、アウト球検出器から検出信号を最後に受信してから所定期間内)は集計タイマを更新させる一方、アウト数が増加していない期間(例えば、アウト球検出器から検出信号を最後に受信してから所定期間経過後)は集計タイマを更新させずに停止状態としても良い。このようにして、遊技球が遊技領域9010に発射されていない期間を集計期間から除外するようにしても良い。
また、集計タイマがタイムアウトしてD1が第1エリアαに表示されると、設定期間中一般入賞数カウンタの値が再び0にリセットされると共に、集計タイマの値が再び設定期間(遊技者の操作に応じた集計期間)にセットされ、集計タイマが再びスタートする。そして、一般入賞口指定コマンドの受信毎に設定期間中一般入賞数カウンタの値が加算され、集計タイマが再びタイムアウトしたとき(設定した集計期間が再び経過したとき)の設定期間中一般入賞数カウンタの値が、D1として第1エリアαに表示される。このように、遊技者が設定した集計期間毎に、その集計期間に対応したD1が表示されることになる。
また、設定期間における遊技機のアウト数に対してのD1の割合である「設定期間の一般入賞比率(D2とする)」を表示可能である。演出制御用CPU90120は、RAM90122に記憶されている設定期間中一般入賞数カウンタの値を0に設定したときに、これと併せて、RAM90122に記憶されている設定期間中アウト数カウンタの値を0と設定しておき、アウト球検出器から出力される検出信号の受信毎に設定期間中アウト数カウンタの値を1ずつ加算することにより、設定期間におけるアウト数を集計可能となっており、設定期間におけるアウト数に対してのD1の割合を算出することでD2を集計可能となっている。
また、設定期間における各一般入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の合計値である「設定期間の一般賞球数(D3とする)」を表示可能である。また、設定期間における賞球数に対してのD3の割合である「設定期間の一般賞球比率(D4とする)」を表示可能である。
演出制御用CPU90120は、後述する図99に示す遊技者の操作に応じた集計期間が設定されると、RAM90122に記憶されている設定期間中一般賞球数カウンタの値を0と設定すると共に、集計タイマの値を設定期間(遊技者の操作に応じた集計期間)にセットして、集計タイマをスタートさせる。そして、一般入賞口指定コマンドの受信毎に、その一般入賞口指定コマンドが指定する一般入賞口に対応した賞球数を、設定期間中一般賞球数カウンタの値に加算して、集計タイマがタイムアウトしたとき(設定した集計期間が経過したとき)の設定期間中一般賞球数カウンタの値を、D3として第1エリアαに表示する。
また、集計タイマがタイムアウトしてD3が第1エリアαに表示されると、設定期間中一般賞球数カウンタの値が再び0にリセットされると共に、集計タイマの値が再び設定期間(遊技者の操作に応じた集計期間)にセットされ、集計タイマが再びスタートする。そして、一般入賞口指定コマンドの受信毎に設定期間中一般賞球数カウンタの値が加算され、集計タイマが再びタイムアウトしたとき(設定した集計期間が再び経過したとき)の設定期間中一般賞球数カウンタの値が、D3として第1エリアαに表示される。このように、遊技者が設定した集計期間毎に、その集計期間に対応したD3が表示されることになる。
また、演出制御用CPU90120は、RAM90122に記憶されている設定期間中一般賞球数カウンタの値を0に設定したときに、これと併せて、RAM90122に記憶されている設定期間中賞球数カウンタの値を0と設定しておき、始動入賞口指定コマンド、一般入賞口指定コマンド、及び、大入賞口への入賞を指定する大入賞口入賞コマンドの受信毎に、各コマンドが指定する入賞口に対応した賞球数を、設定期間中賞球数カウンタの値に加算することにより、設定期間における賞球数を集計可能となっており、設定期間における賞球数に対してのD3の割合を算出することでD4を集計可能となっている。
なお、演出制御用CPU90120が受信する一般入賞口指定コマンドは、いずれの一般入賞口に遊技球が入賞したのかを指定するものであるため、演出制御用CPU90120は、第1一般入賞口9050A~第4一般入賞口9050Dへの各入賞数を個別に集計して、一般入賞口毎にA1~A4,B1~B4,C1~C4,及びD1~D4に相当する項目を集計して、集計値を第1エリアαに表示することが可能となっている。
以上に示した一般入賞口への入賞数に関連した各項目、並びに、後述する第1始動入賞口への入賞数に関連した各項目、及び、第2始動入賞口への入賞数に関連した各項目のうち、いずれを第1エリアαに表示させるのかは、遊技状態等に応じて自動的に決定されるようにしても良い。例えば、低ベース状態では項目B1~B4を表示し、高ベース状態ではC1~C4を表示するようにしても良い。また、以上に示した一般入賞口への入賞数に関連した各項目、並びに、後述する第1始動入賞口への入賞数に関連した各項目、及び、第2始動入賞口への入賞数に関連した各項目のうち、いずれを第1エリアαに表示させるのかを、遊技場側の操作(例えば、表示切替スイッチ9032及び操作ボタン9030を使用した操作)により選択可能としても良く、遊技者側の操作(例えば、操作ボタン9030を使用した操作)により選択可能としても良い。
また、以上に示した一般入賞口への入賞数に関連した各項目、並びに、後述する第1始動入賞口への入賞数に関連した各項目、及び、第2始動入賞口への入賞数に関連した各項目に関しては、各々の項目に応じた基準値が設けられており、ROM90121には、各々の項目に関連付けてその基準値が記憶されている。従って、演出制御用CPU90120は、第1エリアαに表示されている項目の集計値が、その項目の基準値に達しているか否かを確認し、集計値が基準値に達していない場合には、後述する図99(4)に示すように、第1エリアαに表示されている項目の集計値が、その項目の基準値に達していない旨を報知するメッセージを表示することが可能である。これにより、遊技者は、第1エリアαに表示されている項目の集計値が、当該項目の基準値と比較して有利な値となっているか否かを把握して、遊技機を選択するための(当該遊技機における遊技を継続すべきか否かの)判断材料とすることができる。
次に、集計期間の設定方法について、図99を用いて説明する。例えば、図99の集計期間設定画面は、前述した図58(2)の選択画面において、一般入賞口への入賞数を表示させるようにする選択が行われた場合に、さらに集計期間を設定するか否かを選択させるための選択画面が表示され、その選択画面において集計期間を設定する選択が行われた場合(集計期間を設定する意思が確認された場合)に表示される画面であるものとする。
図99(1)の設定画面では、「集計期間を設定して下さい。」というメッセージが表示されると共に、操作ボタン9030を模した画像がその下方に表示される。設定画面では、「10分」の文字を含むアイコン、「30分」の文字を含むアイコン、及び「60分」の文字を含むアイコンが表示される共に、「ジョグダイアルで選択した後決定ボタン」というメッセージが表示され、さらに、操作ボタン9030(ジョグダイアル)を回動操作した後に押下するように促す矢印が表示される。
集計期間を10分に設定する場合には、操作ボタン9030(ジョグダイアル)を左に回動操作することにより「10分」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、「設定期間は10分です。」というメッセージが表示され、集計期間が10分に設定される。即ち、D1~D4の設定期間は10分となる。また、集計期間を30分に設定する場合には、図99(1)に示すように、「30分」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、図99(2)に示すように、「設定期間は30分です。」というメッセージが表示され、集計期間が30分に設定される。即ち、D1~D4の設定期間は30分となる。また、集計期間を60分に設定する場合には、操作ボタン9030(ジョグダイアル)を右に回動操作することにより「60分」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、「設定期間は60分です。」というメッセージが表示され、集計期間が60分に設定される。即ち、D1~D4の設定期間は60分となる。
このように、遊技者の操作に応じて、所望の集計期間を設定することが可能である。図99の例では、集計期間として30分が設定されている。従って、図99(3)に示すように、第1エリアαには、30分あたりの一般入賞口への入賞数が「設定期間の一般入賞数(D1)」として表示される。図99(3)の例では、30分あたりの一般入賞口への入賞数の基準値として30が記憶されているのに対して、30分あたりの一般入賞口への入賞数の集計値が37であるため、集計値は基準値を超えている。従って、集計値が基準値に達していない旨の報知はなされていない。
一方、図99(4)の例では、30分あたりの一般入賞口への入賞数の基準値として30が記憶されているのに対して、30分あたりの一般入賞口への入賞数の集計値が29であるため、集計値が基準値に達していない。従って、集計値が基準値に達していない旨の報知(「基準値(30回/30分)より下です。」というメッセージの表示)がされている。
(始動入賞口への入賞数に関連する項目)
なお、演出制御用CPU90120は、始動入賞口への入賞が発生したときに、第1始動入賞口及び第2始動入賞口のいずれに入賞したのかを指定する始動入賞口指定コマンドを受信するため、第1~第4一般入賞口のいずれに入賞したのかを指定する一般入賞口指定コマンドを受信した場合の集計処理と同様の方法によって、「本日の第1始動入賞口への入賞数(A1に相当)」、「本日の第1始動入賞口への入賞比率(A2に相当)」、「本日の第1始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(A3に相当)」、及び「本日の総賞球数に対しての本日の第1始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(A4に相当)」、並びに、「本日の第2始動入賞口への入賞数(A1に相当)」、「本日の第2始動入賞口への入賞比率(A2に相当)」、「本日の第2始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(A3に相当)」、及び「本日の総賞球数に対しての本日の第2始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(A4に相当)」、を集計して、第1エリアαに表示可能である。
また、「低ベース状態における第1始動入賞口への入賞数(B1に相当)」、「低ベース状態における第1始動入賞口への入賞比率(B2に相当)」、「低ベース状態における第1始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(B3に相当)」、及び「低ベース状態において付与された賞球数に対しての低ベース状態における第1始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(B4に相当)」、並びに、「低ベース状態における第2始動入賞口への入賞数(B1に相当)」、「低ベース状態における第2始動入賞口への入賞比率(B2に相当)」、「低ベース状態における第2始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(B3に相当)」、及び「低ベース状態において付与された賞球数に対しての低ベース状態における第2始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(B4に相当)」、を集計して、第1エリアαに表示可能である。
また、「高ベース状態における第1始動入賞口への入賞数(C1に相当)」、「高ベース状態における第1始動入賞口への入賞比率(C2に相当)」、「高ベース状態における第1始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(C3に相当)」、及び「高ベース状態において付与された賞球数に対しての高ベース状態における第1始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(C4に相当)」、並びに、「高ベース状態における第2始動入賞口への入賞数(C1に相当)」、「高ベース状態における第2始動入賞口への入賞比率(C2に相当)」、「高ベース状態における第2始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(C3に相当)」、及び「高ベース状態において付与された賞球数に対しての高ベース状態における第2始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(C4に相当)」、を集計して、第1エリアαに表示可能である。
また、「設定期間における第1始動入賞口への入賞数(D1に相当)」、「設定期間における第1始動入賞口への入賞比率(D2に相当)」、「設定期間における第1始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(D3に相当)」、及び「設定期間において付与された賞球数に対しての設定期間における第1始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(D4に相当)」、並びに、「設定期間における第2始動入賞口への入賞数(D1に相当)」、「設定期間における第2始動入賞口への入賞比率(D2に相当)」、「設定期間における第2始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(D3に相当)」、及び「設定期間において付与された賞球数に対しての設定期間における第2始動入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(D4に相当)」、を集計して、第1エリアαに表示可能である。
(役連(連比)、役比の表示)
また、遊技機901では、主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100においても、各入賞口(大入賞口、第2始動入賞口、第1始動入賞口、第1~第4一般入賞口、以下、「進入領域」ともいう)への遊技球の進入数の集計を行っている。さらに、遊技機901では、主基板9011に設けられた図102及び図103に示す表示モニタ9029に役連(連比)、役比などの所定情報が表示可能とされている。
上述のように、遊技機メーカ側においては、予め定められた頻度で一般入賞領域に遊技媒体が進入するように(試験を通過するように)遊技盤面を設計することが通常である。また、試験を行う際には、あらかじめ定められた頻度で一般入賞領域に遊技媒体が進入しているかが確認される。さらに、遊技機を設置した後においても、どのような調整が行われているか、その調整の結果、設計どおりの頻度で一般入賞領域に遊技媒体が進入しているかが確認される。そこで、後述する実施形態に係る遊技機では、一般入賞領域を有する遊技機において、どのような調整を加えられたかを認識できるようになっている。以下、役物比率等の表示について説明する。以下、主基板9011における遊技球の集計及び役物比率等の表示について説明する。
図102に示す主基板9011は、遊技に関する制御を行う基板である。主基板9011は、図104(A)に示すように、基板ケース90201に封入されており、主基板9011の裏面側の中央には表示モニタ9029が配置されている。表示モニタ9029は、主基板9011を視認する際の正面に配置されている。主基板9011は、ガラス扉枠903aを開放していない状態では視認できないので、主基板9011を視認する際の正面とは、ガラス扉枠903aを開放した状態における遊技盤902の裏面側を視認する際の正面であり、遊技機901の正面とは異なる。ただし、主基板9011を視認する際の正面と遊技機901の正面とが共通するようにしてもよい。
主基板9011には、遊技の入賞に関する情報、例えば、第1始動口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数、賞球合計数が入力、集計され、表示モニタ9029は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である役連(連比)(%)、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である役比(%)を表示するようになっている。役連(連比)とは、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(下記の連続役物獲得球数)が占める割合である。役比とは、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(下記の役物獲得球数)が占める割合である。賞球合計数(下記の総獲得球数)は、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数と、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と、大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)以外の入賞口(第1始動入賞口、一般入賞口)への入賞による賞球数と、の総和である。なお、大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)は、可変役物であり、遊技球の通過可能幅が変動することで、遊技球の入賞想定割合が変動する役物である。また、大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)以外の入賞口(第1始動入賞口、一般入賞口)は、固定役物であり、遊技球の通過可能幅が固定されており、遊技球の入賞想定割合は一定の役物である。
遊技の入賞に関する情報の集計、計算方法としては、6000個の賞球数における第1始動口(ヘソ)及び一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数である普通電役賞球数(電チュー賞球数)、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数である特別電役賞球数(アタッカー賞球数)を集計する。その集計を1セットとし、10セット分、すなわち60000個分の役連(連比)(%)、役比(%)を算出する。なお、集計する第1始動口(ヘソ)及び一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、普通電役賞球数(電チュー賞球数)、特別電役賞球数(アタッカー賞球数)は、リングバッファに記録されるようになっており、少なくとも11セット分の記録容量があり、1セット毎に更新するようになっている。さらに、66000個の11セット分の記憶を相当数量(例えば、数バイト分)記憶しており、それらの数値の範囲内における累計の役連(連比)(%)、役比(%)を算出することができる。
表示モニタ9029は、60000個分の役連(連比)(%)、役比(%)、及び累計の役連(連比)(%)、役比(%)を所定時間(例えば、30秒)毎に切り替えて表示することができる。すなわち、一つの表示手段で4つの表示を切り替えて表示するようになっている。この場合、全て表示を行うのに2分要するが、遊技が進行することで集計される第1始動口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が変化することになる。とすると、例えば、60000個分の役連(連比)(%)を表示した後に入賞した賞球数を、その後に表示される60000個分の役比(%)に反映してしまうと、60000個分の役連(連比)(%)と60000個分の役比(%)とで食い違いが生じてしまうおそれがある。そこで、第1始動口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)の入賞による賞球数、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数、賞球合計数が入力、集計は、切替表示における所定のタイミング(例えば、60000個分の役連(連比)(%)の表示タイミングなど)で行うようにすれば、このような食い違いを防ぐことができる。
以下に計算方法の一例として、賞球合計数が60000個であり、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数との合計である役物獲得球数が42000個である場合の役物比率(役比(%))の計算方法を説明する。なお、以下の説明において、総獲得球数とは、遊技機から払い出された遊技媒体(賞球)の総累計数をいう。また、役物獲得球数とは、アタッカー及び電チューに遊技媒体が入賞することによって払い出された遊技媒体の累計数をいう。また、連続役物獲得球数とは、アタッカーに遊技媒体が入賞することによって払い出された遊技媒体の累計数をいう。このため、役連(連比)は、下記(1)式で求めることができる。また、役比は、下記(2)式で求めることができる。
役連(連比)=[連続役物獲得球数/総獲得数]×100 ・・・(1)
役比=[(連続役物獲得球数+役物獲得球数)/総獲得数]×100 ・・・(2)
賞球合計数が60000個であり、役物獲得球数が42000個である場合の役物比率は、42000を60000で除算することにより0.70小数点以下3桁切り捨て)として求められる。
しかしながら、遊技機に用いられるマイクロコンピュータは小数点以下の演算を行うことができないため、以下の手法での演算が必要となる。
まず、第1の演算方法を説明する。第1の演算方法において、まず、役物獲得球数を100倍して4200000とする。そしてこの4200000を60000で除算する。これにより商として70が求められる。ここで求められた70より役物比率が70%として求められる。つまり、被除数を100倍することにより、小数点以下2桁までの演算結果を求められるようにしている。ここで、小数点以下3桁までの演算結果を求める場合1000倍すればよい。
次に、第2の演算方法を説明する。第2の演算方法において、まず、賞球合計数を100で除算して600とする。そしてこの600で42000を除算する。これにより商として70が求められる。ここで求められた70より役物比率が70%として求められる。つまり、除数を100で除算することにより、小数点以下2桁までの演算結果を求められるようにしている。ここで、小数点以下3桁までの演算結果を求める場合1000で除算すればよい。
本例で賞球合計数は60000個であるが、長い期間の役物比率を算出するために、賞球合計数を格納するための領域として3バイトの領域が設けられている。つまり本例では3バイトの格納領域に00EA60hとして格納される。また、同様に役物獲得球数も3バイトの格納領域に00A410hが格納される。
ここで、遊技機に用いられるマイクロコンピュータは最大2バイトの値同士の演算しか行うことができない。従って、演算を容易にするために、下位1バイトについて切り捨てを行ってもよい。
ここで上記第2の演算方法を簡略化して行う第3の演算方法を説明する。第3の演算方法では遊技機に用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になるように、賞球合計数の00EA60hに対し、下位1バイトの60hを切り捨て、賞球合計数を00EAh、つまり10進数表記で234を算出する。同じく、役物獲得球数の00A410hに対し、下位1バイトの10hを切り捨て、役物獲得球数を00A4h、つまり10進数表記で164を算出する。
そして、上記第2の演算方法と同様に、賞球合計数を100で除算(273/100)して2を算出する。そして、この2で156を除算して、商として78が求められる。ここで求められた78より役物比率が78%として求められる。
第3の演算方法では遊技機で用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になる一方、+12%の誤差が生じる。ただし、賞球合計数および役物獲得球数がともに10倍の場合の誤差は+1%となる。つまり、役物比率を算出するための期間が長くなることにより誤差は縮小され、本来の数値に近似する。
また、基板ケース90201は、透光性を有する材質で形成されており、主基板9011、及び表示モニタ9029が視認可能になっている。基板ケース90201には主基板9011に接続される配線コネクタが挿通する図示しない孔部と、主基板9011の電気部品の熱を放出するための放熱孔とが形成されている。主基板9011に設けられた表示モニタ9029は、放熱孔が真正面にはない位置に配置されている。このため放熱孔によって表示モニタ9029の視認性が遮られないようにされている。なお、ここでの「真正面」とは、主基板9011を視点としての真正面を意味し、主基板9011を視認しようとする従業員等と主基板9011との間を意味する。
また、基板ケース90201には主基板9011の種類、機種、スペックなどを表示するためのシールが設けられている。これらの孔部、放熱孔、シールは、表示モニタ9029の表示を遮らないように配置されている。具体的には、図103に示すように、主基板9011の第1部(例えば、主基板9011の中央部)に表示モニタ9029を配置した場合に、主基板9011における第1部と異なる第2部(例えば、主基板9011の周囲部)に他の電気部品などを配置し、主基板9011の第2部に対応する基板ケースの部位に孔部、放熱孔、シールを配置するようにしてもよい。特に、放熱孔は、表示モニタ9029が発する熱を放出するためには、表示モニタ9029の近傍に設けることが好適である。この場合でも、放熱孔は、表示モニタ9029の真正面にはない位置に配置されるのが好適である。これによれば、表示モニタ9029に視認性を妨げることがないので、入賞に関する情報の確認がし易い。
また、主基板9011の第2部に対応する基板ケース90201の部位に配線が重ならないようにすることが好ましい。具体的には、配線の一のコネクタが接続される孔部と、その配線の他のコネクタが接続される接続先に主基板9011の第2部に対応する基板ケース90201の部位が重ならないようにする。これによれば、配線により表示モニタ9029の視認性が妨げられることを防止することができる。
また、主基板9011には、遊技機のエラーを表示するための7セグメント表示器が設けられているが、表示モニタ9029の7セグメントとの誤認を避けるため、所定距離離すか、他の電子部品を挟んで配置するようにすることが好ましい。ここでいう他の電子部品は、例えば、CPUなどの大型の制御部品であると望ましい。
また、遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域(リングバッファ、10セット合計バッファ(最大2バイトのカウンタを10個備えるリングバッファに記憶された遊技の入賞に関する情報を合計したもの)、賞球合計数バッファ)はリセットボタンが操作された場合に初期化は行われず、継続して記憶されてもよい。リングバッファについては後にさらに説明する。なお、記憶された値のチェックサムを算出し、異常が検出された場合に初期化を行ったり、記憶された賞球合計数の値よりも役物獲得球数の値が大きかったり、役物獲得球数の値よりも連続役物獲得球数の値が大きかったりした場合など、状況として起こりえない事象が検知された場合などには遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域の初期化処理を行ってもよい。また、初期化処理を行うことなく、異常カウントエラー表示や警告表示などを行ってもよいし、異常カウントエラー表示や警告表示を行うとともに、あるいは行った後に初期化処理を行ってもよい。異常カウントエラー表示や警告表示については後にさらに説明する。
役比(%)の計算は、例として総獲得球数を34321個、役物獲得球数を19876個とすると、19876個に対して34321個を除数として除算し、割合を計算する。19876/34321=0.57912・・・となり約57.9%の役比(%)であることが算出される。遊技制御用マイクロコンピュータ90100において演算を行う場合には小数点での計算を避けなければならないため、以下のような計算式に置き換える。19876/34321の除算において分母の34321を100で除算し、小数点を切り捨て、19876/343=57.9475・・・となる。小数点以下は切り捨てられるため57%の役比(%)であることが算出され、表示モニタ9029に表示されることとなり、この例の場合には正確な計算によって算出した値とは表示上では誤差がないものとなる。
16ビットにおける最小値は32768(最上位ビットの値以外が0)で誤差が最大となる値は総獲得球数および役物獲得球数がそれぞれ32799であるときである。これを上記の方法で計算すると、32799/32799=100%、遊技制御用マイクロコンピュータ90100での計算に置き換えると32799/327=100.3%で+0.3%の誤差となる。小数点を切り捨てて計算を行った場合に、例えば、正確な値が69.9%、遊技制御用マイクロコンピュータの計算による値が70.1%となった場合に69%→70%で表示上1%の誤差が表示されることが考えられるが、1%の誤差という表示上においても非常に小さい誤差で役比(%)(又は役連(連比)(%))が表示できる。
また、上記の計算方法を用いる場合に、総獲得球数を100で除算するため、総獲得球数が100未満の場合には計算を行うことができない。さらに、32768未満である場合にも徐々に誤差が大きくなる。10000未満である場合には誤差が1%を超え、さらに大きな誤差となる場合がある。つまり、総獲得球数が少ないほど誤差が大きくなってしまう。このため特定の数以上の総獲得球数(例えば16ビットの最小値である32768)をカウンタによって集計するまでは、表示モニタ9029に役比(%)、役連(連比)(%)の表示を行わなかったり、表示を行ったとしても誤差が大きい可能性があることを専用のランプの発光や、報知音を出力したり、表示された値を点滅表示させるなどして報知してもよい。
また、表示モニタ9029は役比(%)と、役連(連比)(%)とを7セグメント上に表示するものであり、それぞれの値を所定期間毎(例えば30秒毎)に切り替えて表示する。この場合に、例えば役比(%)を30秒間表示している間に、電チューやアタッカーへ新たに遊技媒体が入賞するという事象が発生し、それに従い計算した値を30秒後に役連(連比)(%)の値として表示してしまうと、役比(%)と連役(%)との値が乖離してしまう虞がある。このため、役比(%)と役連(連比)(%)は同一割込み内で計算し算出された値を順次表示していくことが好ましい。
また、7セグメントに表示可能な数値を2ケタとした場合(例えば7セグメントが2つ設けられている場合)に100%を100として表示ができなくなる。この場合には100の代わりに99を表示するようにしてもよい。図103及び図104(A)に示す表示モニタ9029では、下位2桁に数値を表示可能としているが、この場合でも、上位2桁を使用することなく、数値を表示してもよい。あるいは、特定の条件の下で、上位2桁の一部に数値を表示してもよい。
また、上記の計算方法においては総獲得球数、役物獲得球数、連続役物獲得球数をカウンタに集計していく例を示したが、集計方法としては、アタッカーと電チューのそれぞれに設けられたセンサによって遊技媒体が入賞したことを検出し、その検出結果に基づいてそれぞれの賞球数を個別に集計したうえで、役物獲得球数のカウンタ、連続役物獲得球数のカウンタへ集計する値を算出してもよい。また、アタッカーに個別に設けられたセンサと、アタッカーに入賞した遊技媒体と電チューに入賞した遊技媒体とが排出される排出通路が合流した後に設けられたセンサとを使い、その検出結果に基づいて役物獲得球数のカウンタ、連続役物獲得球数のカウンタへ集計する値を算出してもよい。以下、役連(連比)役比の表示について、具体的に説明する。以下の具体例では、アタッカーと電チューのそれぞれに設けられたセンサによって遊技媒体が入賞したことを検出し、その検出結果に基づいてそれぞれの賞球数を個別に集計する例を説明する。
遊技機901における主基板9011には、図102に示すように、表示モニタ9029が接続されている。主基板9011は、遊技機901において、図103に示すように、遊技機用枠903に設けられた遊技盤902(図54参照)の裏面側に設けられている。遊技盤902の裏面側には、主基板9011以外の他、演出制御基板9012、音声制御基板9013、ランプ制御基板9014、電源基板、払出制御基板、発射制御基板などの各周辺基板も設けられている。主基板9011は、主基板9011以外の各周辺基板とは重ならない位置に配置されている。なお、主基板9011は、これらの各周辺基板と重なっていてもよい。特に、主基板9011は、各周辺基板の上側となるように重なっていてもよい。
主基板9011におけるRAM90102には、第1ゲート通過数カウンタ、第2ゲート通過数カウンタ、第1始動入賞数カウンタ、第2始動入賞数カウンタ、第1一般入賞数カウンタ,第2一般入賞数カウンタ,第3一般入賞数カウンタ,第4一般入賞数カウンタ、大入賞数カウンタが設けられている。
第1ゲート通過数カウンタは、第1ゲートスイッチ9021Aが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第2ゲート通過数カウンタは、第2ゲートスイッチ9021Bが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第1始動入賞数カウンタは、第1始動口スイッチ9022Aが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第2始動入賞数カウンタは、第2始動口スイッチ9022Bが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。
第1一般入賞数カウンタは、第1一般入賞口スイッチ9024Aが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第2一般入賞数カウンタは、第2一般入賞口スイッチ9024Bが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第3一般入賞数カウンタは、第3一般入賞口スイッチ9024Cが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第4一般入賞数カウンタは、第4一般入賞口スイッチ9024Dが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。大入賞数カウンタが、カウントスイッチ9023が遊技球を検出した数を計数するカウンタである。
また、主基板9011には、クリアスイッチが接続されている。クリアスイッチは、遊技盤902の裏側面において、従業員等が容易に操作できない位置に配置されている。クリアスイッチを操作することにより、後に説明するRAM90102に記憶された役連(連比)や役比に用いるデータがクリアされる。クリアスイッチは、役連(連比)や役比の算出などに障害が生じた場合など、役連(連比)や役比の算出をやり直さざるを得ない状態に陥った時に操作されるスイッチである。このため、通常の役連(連比)や役比の算出を行うためのデータの収集を行っている際には、操作する必要がないスイッチである。また、クリアスイッチを操作すると、データのクリアのほかにクリアスイッチ操作信号が主基板9011に送信される。
また、主基板9011には、RTC90106が設けられている。主基板9011は、RTC90106によって現在時刻を検出できる。RTC90106は、初期設定を行うことで所定の時刻や経過時間などを測定できるが、この実施形態では、RTC90106は、遊技場の営業可能時間を計測可能とされている。
主基板9011は、図104(A)に示すように、基板ケース90201に収容されている。基板ケース90201には、かしめピン9011Bが取り付けられている。このかしめピン9011Bが設けられていることにより、主基板9011が基板ケース90201に完全に封入された状態となり、主基板9011に対する不正行為を防止するようになっている。基板ケース90201は、かしめられた基板ケース(以下「かしめ基板ケース」ともいう)である。
また、表示モニタ9029は、主基板9011上に設けられている。また、基板ケース90201には、主基板9011が封入されたことを証明するための封印シール9011Sが貼られている。封印シール9011Sは例えば基板ケース90201における取り外し部分をまたいで貼られている。封印シール9011Sは、主基板9011からは離れた位置に配置されており、表示モニタ9029の真正面など、表示モニタ9029の視認性が遮られる位置とは異なる位置に配置されている。このように、表示モニタ9029は、封印シール9011Sによって隠されない位置に配置されている。
表示モニタ9029は、第1表示部9029A、第2表示部9029B、第3表示部9029C、及び第4表示部9029Dの4桁の表示部を備えている。第1表示部9029A~第4表示部9029Dは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部9029A~第4表示部9029Dは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることもできる。
表示モニタ9029には、図104(B)に示す表示No1~4の各項目が表示される。上位2桁の第1表示部9029A及び第2表示部9029Bには集計期間が表示され、下位2桁の第3表示部9029C及び第4表示部9029Dには、数値が百分率で表示される。表示No1では、短期の役連(連比)が表示され、表示No2では、短期の役比が表示される。表示No3では、総累計の役連(連比)が表示され、表示No2では、総累計の役比が表示される。
ここでの短期とは、払い出された賞球数(獲得球数)が60000個であった期間を意味する。総累計を求める期間は、役連(連比)、役比の算出を開始してからの通算、又は役連(連比)、役比の計算を一旦リセットしてからの通算の期間を意味する。
なお、上記の例では、役連(連比)や役比は、遊技状態によらずに算出するが、遊技状態を考慮して算出してもよい。例えば、役連(連比)は、賞球合計数のうち、大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、役比は、賞球合計数は、役比は、賞球合計数のうち、高ベース状態中の第2始動入賞口への入賞による賞球数と大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。
表示No1の短期役連(連比)が表示される場合には、第1表示部9029A及び第2表示部9029Bに「y6.」が表示され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第1表示部9029A及び第2表示部9029Bに「y7.」が表示される。また、表示No1の短期役連(連比)が表示される場合には、第1表示部9029A及び第2表示部9029Bには、短期役連(連比)が百分率表示(%表示)され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第1表示部9029A及び第2表示部9029Bには、短期役比が百分率表示(%表示)される。
表示No3の総累計役連(連比)が表示される場合には、第1表示部9029A及び第2表示部9029Bに「A6.」が表示され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第1表示部9029A及び第2表示部9029Bに「A7.」が表示される。また、表示No3の総累計役連(連比)が表示される場合には、第3表示部9029C及び第4表示部9029Dには、総累計役連(連比)が百分率表示(%表示)され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第3表示部9029C及び第4表示部9029Dには、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
主基板9011は、役連(連比)及び役比を算出するにあたり、アタッカー、第1始動入賞口、第2始動入賞口、及び第1一般入賞口から第4一般入賞口に進入した遊技球の進入数の集計を行っている。CPU90103は、メイン処理において、第1ゲートスイッチ9021A及び第2ゲートスイッチ9021B、第1始動口スイッチ9022A及び第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023、並びに、第1一般入賞口スイッチ9024A~第4一般入賞口スイッチ9024Dの各スイッチの状態(検出信号の有無)を確認する状態確認処理を行っている。
この各スイッチの状態確認処理において、各スイッチから出力される検出信号に基づいて、いずれの進入領域に遊技球が進入したのかを特定する。そして、第1ゲートスイッチ9021A,第2ゲートスイッチ9021Bから検出信号が出力された場合には、第1ゲート通過数カウンタ,第2ゲート通過数カウンタの値を加算し、第1始動口スイッチ9022A,第2始動口スイッチ9022Bから検出信号が出力された場合には、第1始動入賞数カウンタ,第2始動入賞数カウンタの値を加算し、カウントスイッチ9023から検出信号が出力された場合には、大入賞数カウンタの値を加算し、第1一般入賞口スイッチ9024A,第2一般入賞口スイッチ9024B,第3一般入賞口スイッチ9024C,第4一般入賞口スイッチ9024Dから検出信号が出力された場合には、第1一般入賞数カウンタ,第2一般入賞数カウンタ,第3一般入賞数カウンタ,第4一般入賞数カウンタの値を加算することで、各進入領域への遊技球の進入数(各入賞口への遊技球の入賞数)を集計する。なお、各カウンタの値はRAM90102に記憶されている。
このように、各進入領域への遊技球の進入数を集計するためのステップを、各進入領域に対応したスイッチの状態を確認する一連の処理において併せて実行する(スイッチの状態確認処理に含める)ことにより、別途の集計プログラムを実行させることなく、即ち、実行プログラムが増加することによる容量不足という問題を生じさせることなく、各進入領域への遊技球の進入数を集計可能となっている。
主基板9011のCPU90103は、集計した各入賞口への遊技球の入賞数に基づいて、各入賞口への入賞による賞球数を算出し、算出した賞球数を入賞口ごとにRAM90102に記憶させる。遊技球の入賞による賞球数は、入賞口に対する1回の入賞で払い出される遊技球数と、当該入賞口への入賞回数を乗じた数で算出される。遊技球の入賞による賞球数は、入賞口毎にあらかじめ定められている。
ここで区分される入賞口ごとの賞球数は、図105に示すように、一般入賞口賞球(第1一般入賞口~第4一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球)、第1始動入賞口賞球(第1始動入賞口(ヘソ)への入賞による賞球)、普通電役賞球(電チューへの入賞による賞球)、特別電役賞球(アタッカーへの入賞による賞球)の賞球数である。また、RAM90102は、総賞球数も記憶している。なお、CPU90103では、一般入賞口への遊技球の入賞数及び第1始動口への遊技球入賞数を個別に集計しているが、一般入賞口への遊技球の入賞数及び第1始動口への遊技球入賞数をまとめて集計してもよい。また、一般入賞口賞球の賞球数と、第1始動口賞球の賞球数とを個別に算出しているが、一般入賞口賞球の賞球数と、第1始動口賞球の賞球数とをまとめて算出してもよい。
RAM90102は、これらの賞球数を記憶するためのリングバッファとアクティブバッファを備えている。リングバッファは、6000個の賞球数ごとの各入賞口への入賞による賞球数を記憶する最大2バイトのカウンタからなる10個の第1記憶領域~第10記憶領域を備えている。このように、リングバッファでは、所定単位(最大2バイト)の記憶領域を備えている。また、アクティブバッファは、6000個の賞球数ごとの各入賞口への入賞による賞球数を記憶する最大2バイトのカウンタからなる第0記憶領域を備えている。第0記憶領域には、遊技の進行によって増加する入賞口毎の賞球数が加算される。第0記憶領域~第10記憶領域の11個の記憶領域は、256×256=65536のデータを記憶可能であり、6000個までのデータは余裕をもって記憶できる。
また、RAM90102には、入賞口毎に、第1記憶領域~第10記憶領域に記憶された賞球数(10セット分)の総和と、総累計との記憶領域が設けられている。10セット分の総和及び総累計の記憶領域は、最大3バイトのカウンタで構成されている、このため、256×256×256=16777216のデータを記憶可能であり、60000個までのデータは余裕をもって記憶できる。
また、RAM90102には、10セット分及び総累計の役比及び役連(連比)を記憶する役連(連比)役比記憶領域が設けられている。主基板9011のCPU90103では、10セット分及び総累計の各入賞口への遊技球の入賞数に基づく賞球数によって、10セット分及び総累計の役比及び役連(連比)を算出し、10セット分及び総累計の役比及び役連(連比)を記憶する役連(連比)役比記憶領域に記憶させる。10セット分及び総累計の役比及び役連(連比)を記憶する役連(連比)役比記憶領域は、いずれも最大1バイトのカウンタで構成されている。10セット分及び総累計の役比及び役連(連比)は、例えば整数で記憶させる場合には、最大1バイトのカウンタで余裕をもって記憶できる。
ここで、主基板9011のCPU90103のメモリ空間について説明する。図106は主基板におけるCPUのメモリマップを示した図である。CPU90103は、上述の内蔵レジスタ、ROM90101、RAM90102などにアクセスするためのメモリ空間を有している。具体的には、図106のメモリマップに示すように、ROM90101のアドレス/データ信号線は、メモリ空間における0000H~2FFFH(Hは16進数を示す。以下、同じ)の16Kバイト領域の内蔵ROMエリアに割り当てられている。CPU90103は、内蔵ROMエリアにおいて、各種の制御処理を行う。
また、内蔵レジスタのアドレス/データ信号線は、メモリ空間におけるFE00H~FEBFHの内蔵レジスタエリアに割り当てられている。CPU90103は、この内蔵レジスタエリアを介して内蔵レジスタからのデータの読み出しやレジスタへのデータの書き込みを行う。
また、RAM90102のアドレス/データ信号線は、メモリ空間におけるF000H~F3FFHのRWM領域(内蔵RAMエリア)に割り当てられている。CPU90103は、このRWM領域を指定してRAM90102からのデータの読み出しやRAM90102へのデータの書き込みを行う。なお、メモリ空間の他の領域(この実施形態では、3000H~EFFFH、F400H~FDFFH、FEC0H~FFFFH)は非使用領域とされている。
また、具体的に、内蔵ROMエリアには、図107に示すように、使用領域プログラムエリア、使用領域データエリア、非使用領域プログラムエリア、及び非使用領域データエリアが割り当てられている。また、使用領域プログラムエリアと使用領域データエリアとの間には、空き領域が割り当てられている。同様に、使用領域データエリアと非使用領域プログラムエリアとの間、非使用領域プログラムエリアと非使用領域データエリアとの間にも、それぞれ空き領域が割り当てられている。CPU90103は、この内蔵ROMエリアを指定してROM90101からのデータの読み出しを行う。
このうち、使用領域プログラムエリアには、CPU90103が実行する複数種類の命令それぞれに対応する命令データ(オペコード)やCPU90103がそれぞれの命令を実行するために必要な補足データ(オペランド)によって構成され、遊技の進行に係る遊技関連プログラムのデータが記憶されている。使用領域プログラムエリアに記憶された遊技関連プログラムには、遊技を制御するためのプログラムである遊技制御プログラム及び特図や普図などを表示するためのプログラムである特別図柄表示出力プログラムが含まれている。使用領域プログラムエリアには、これらの遊技制御プログラム及び特別図柄表示出力プログラムが記憶されている。遊技制御プログラムは、遊技の進行に係るプログラムであり、大当り遊技状態への移行に対する抽選用の大当り抽選プログラムなど、遊技の進行に関する制御を行うプログラムである。
非使用領域プログラムエリアには、CPU90103が役連(連比)や役比を算出するための命令データ(オペコード)やCPU90103がそれぞれの命令を実行するために必要な補足データ(オペランド)によって構成される役連(連比)及び役比を算出したり、表示したりするためのプログラム(以下、役連(連比)役比関連プログラムと称する場合がある)のデータが記憶されている。役連(連比)役比関連プログラムには、役連(連比)や役比を算出するための役連(連比)役比算出プログラム及び役連(連比)や役比を表示モニタ9029に表示するための役連(連比)役比表示出力プログラムが含まれている。非使用領域プログラムエリアには、役連(連比)役比算出プログラム及び役連(連比)役比表示出力プログラムが記憶されている。役連(連比)役比算出プログラムは、遊技の進行とは異なるプログラムである。
ここで、使用領域プログラムエリア及び非使用領域プログラムエリアについてさらに説明する。図108は、内蔵ROMエリアにおける使用領域プログラムエリア及び非使用領域プログラムエリアの構成を示す図である。図108に示すように、使用領域プログラムエリアには、遊技関連プログラムとして、「スイッチ入力処理」「デジット出力処理1」「非使用領域(デジット出力処理2)へのジャンプ処理」「エラー検出処理」「乱数更新処理」「特図処理」「普図処理」「情報出力処理」「賞球処理」「試験端子処理」「ソレノイド処理」「記憶表示処理」「エラー報知処理」「非使用領域(役比計算処理)へのジャンプ処理」の各プログラムが記憶されている。また、非使用プログラムエリアには、役連(連比)「デジット出力処理2」「使用領域(エラー検出処理)へのジャンプ処理」「役比計算処理」の各プログラムが記憶されている。CPU90103では、デジット出力処理1とデジット出力処理2とを共通化し、1回の割込み処理で実行する。また、デジット出力処理1及びデジット出力処理2では、ダイナミック点灯によって第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、普通図柄表示器9020、及び表示モニタ9029におけるLEDを表示させる。ただし、ダイナミック点灯に代えて、スタティック点灯させてもよい。
これらの各処理のうち、「デジット出力処理1」を行うプログラムが特別図柄表示出力プログラムに相当し、「デジット出力処理2」を行うプログラムが役連(連比)役比表示出力プログラムに相当する。また、「エラー検出処理」から「エラー報知処理」(以下、「遊技進行制御処理」ともいう。)までを行うプログラムが遊技制御プログラムに相当し、「役比計算処理」を行うプログラムが役連(連比)役比算出プログラムに相当する。役連(連比)役比算出プログラムでは、役連(連比)及び役比を算出するとともに、算出した役連(連比)や役比を表示モニタ9029に表示させる際の表示パターン、言い換えると、表示モニタ9029における複数のLED(図120に示す第1セグSG1~第7セグSG7及びドットSG8)の発光パターンを決定している。
使用領域データエリアには、使用プログラムエリアに記憶される制御プログラムによって参照される参照データ(例えば、上述の各種抽選データ)が記憶されている。また、非使用領域データエリアには、役連(連比)や役比の表示に用いるデータが一時的に記憶される。例えば、非使用領域データエリアには、入賞口毎の賞球数の総累計を記憶する記憶領域及び総累計の役連(連比)役比記憶領域が設けられている。また、非使用領域データエリアには、入賞口毎の第0記憶領域を備えるアクティブバッファ、第1記憶領域~第10記憶領域を備えるリングバッファ、入賞口毎の賞球数(10セット分)の総和の記憶領域、及び10セット分の役連(連比)役比記憶領域が設けられている。
なお、この実施形態では、RAM領域の各々のアドレスに対応するRAM90102の記憶領域には、1バイト(8ビット)のデータが記憶可能であり、上述の各データ(命令データ、補足データ、参照データ、管理データ)が1バイトを超えるバイト数(例えば、2バイト)のデータである場合には、RAM制御領域の連続する複数のアドレスに対応するRAM90102の記憶領域に1バイト毎に分割して記憶している。
また、CPU90103の内蔵ROMエリアにおける特別図柄表示出力プログラム及び遊技制御プログラムが記憶された使用領域プログラムエリアと、役連(連比)役比表示出力プログラム及び役連(連比)役比算出プログラムが記憶された非使用領域プログラムエリアとにはそれぞれ異な上位アドレス(先頭アドレス)が設定されている。
具体的に、図109に示すように、特別図柄表示出力プログラム及び遊技制御プログラムが記憶された使用領域プログラムエリアにおけるサブルーチンの上位アドレスは「00」である。役連(連比)役比表示出力プログラムに及び役連(連比)役比算出プログラムが記憶された非使用領域プログラムエリアにおけるサブルーチンの上位アドレスは「01」とされている。このように、非使用領域プログラムエリアに記憶されたプログラムの上位アドレスは、使用領域プログラムエリアに記憶されたプログラムの上位アドレスと異なっている。
これらの各プログラムに対する呼び出し命令として、使用領域プログラムエリアに記憶されたプログラムに対しては、「CALLF」及び「CALLmn」が用いられる。また、非使用領域プログラムエリアに記憶されたプログラムに対しては、「CALLmn」のみが用いられ、「CALLF」が用いられることはない。使用領域プログラムエリアに記憶された特別図柄表示出力プログラム及び遊技制御プログラムは「CALLF」または「CALLmn」で呼び出されるが、ここでは「CALLF」で呼び出される。また、非使用領域プログラムエリアに記憶された役連(連比)役比表示出力プログラムに及び役連(連比)役比算出プログラムは「CALLmn」で呼び出され、「CALLF」では呼び出されることはない。これらの呼び出し命令を比較すると、「CALLF」は、「CALLmn」と比較して、語調が短く、容量が軽い呼び出し命令である。
また、CPU90103は、Qレジスタを備えている。Qレジスタは、内蔵ROMエリアにおける上位アドレスを固定値として格納しておくための専用のレジスタである。Qレジスタを備えることにより、上位アドレスを省いたプログラムの呼び出しを行うことができる。Qレジスタには、上位アドレスに相当する固定値が設定される。例えば、使用領域プログラムエリアに記憶されたプログラムを呼び出す際には、固定値「00」が設定され、非使用領域プログラムエリアに記憶されたプログラムを呼び出す際には、固定値「01」が設定される。このように、Qレジスタは、使用領域プログラムエリアの上位アドレスに固定値を設定した後、非使用領域プログラムエリアの上位アドレスに固定値を設定して非使用領域プログラムエリアのプログラムを実行することが可能である。
次に、CPU90103で実行される割込み処理におけるプログラムの実行順序について説明する。CPU90103は、原則的に、アドレスの並び順でプログラムを実行する。したがって、図108を参照すると、CPU90103は、プログラムの実行にあたり、まず、使用領域プログラムエリアにおける「スイッチ入力処理」を実行し、続いて、特別図柄表示出力プログラムに応じた「デジット出力処理1」を実行する。割込み処理を開始する際、Qレジスタに固定値「00」が設定される。CPU90103は、「デジット出力処理1」では、前回のルーチンで求めた特図や普図などについてのデジット信号を、第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、普通図柄表示器9020などに出力する処理を実行する。
CPU90103は、「デジット出力処理1」を実行したら、使用領域プログラムエリアから非使用領域プログラムエリアにジャンプし、役連(連比)役比表示出力プログラムに応じた「デジット出力処理2」を実行する。使用領域プログラムエリアから非使用領域プログラムエリアにジャンプする際、Qレジスタに固定値「01」が設定される。以後も同様である。CPU90103は、デジット出力処理2では、前回のルーチンで求めた役連(連比)や役比などについてのデジット信号を表示モニタ9029に出力する処理を実行する。このため、「デジット出力処理1」と「デジット出力処理2」とが続けて実行されることとなる。
CPU90103は、デジット出力処理2を行ったら、非使用領域プログラムエリアから使用領域プログラムエリアにジャンプし、遊技制御プログラムに応じた処理を行う。非使用領域プログラムエリアから使用領域プログラムエリアにジャンプする際、Qレジスタに固定値「00」が設定される。以後も同様である。CPU90103は、遊技制御プログラムに応じた処理では、「エラー検出処理」「乱数更新処理」「特図処理」「普図処理」「情報出力処理」「賞球処理」「試験端子処理」「ソレノイド処理」「記憶表示処理」「エラー報知処理」を順次実行する。CPU90103は、これらの遊技制御プログラムに応じた処理により、特図や普図などについてのデジット信号を生成する。
CPU90103は、「エラー報知処理」を実行し、第3プログラムに応じた処理が終了したら、使用領域プログラムから非使用領域プログラムにジャンプし、役連(連比)役比算出プログラムに応じた「役比計算処理」を実行する。CPU90103は、「役比計算処理」により、役連(連比)及び役比を算出し、役連(連比)や役比などについてのデジット信号を生成する。こうして、CPU90103における割込み処理が終了する。
このように、CPU90103では、1回の割込み処理で「デジット出力処理1」と「デジット出力処理2」とを実行し、第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、普通図柄表示器9020への特図や普図の表示及び表示モニタ9029への役連(連比)や役比の表示を実行する。
次に、内蔵ROMエリアにおける使用領域プログラムエリア及び非使用領域プログラムエリアの構成について説明する。図110は、内蔵ROMエリアにおける使用領域プログラムエリア及び非使用領域プログラムエリアの他の構成を示す図である。この例では、図110に示すように、使用領域プログラムエリアには、「スイッチ入力処理」「エラー検出処理」「乱数更新処理」「特図処理」「普図処理」「情報出力処理」「賞球処理」「試験端子処理」「ソレノイド処理」「記憶表示処理」「エラー報知処理」「デジット出力処理1」の各プログラムが記憶されている。また、非使用プログラムエリアには、「デジット出力処理2」及び「役比計算処理」の各プログラムが記憶されている。
次に、この例におけるCPU90103で実行される割込み処理におけるプログラムの実行順序について説明する。図110を参照すると、CPU90103は、プログラムの実行にあたり、まず、使用領域プログラムエリアにおける「スイッチ入力処理」を実行し、続いて、第3プログラムに応じた処理を行う。CPU90103は、遊技制御プログラムに応じた処理では、「エラー検出処理」「乱数更新処理」「特図処理」「普図処理」「情報出力処理」「賞球処理」「試験端子処理」「ソレノイド処理」「記憶表示処理」「エラー報知処理」を順次実行する。CPU90103は、これらの遊技制御プログラムに応じた処理により、特図や普図などについてのデジット信号を生成する。
CPU130は、続いて特別図柄表示出力プログラムに応じた「デジット出力処理1」を実行する。CPU90103は、「デジット出力処理1」では、前回のルーチンで求めた特図や普図などについてのデジット信号を、第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、普通図柄表示器9020などに出力する処理を実行する。ただし、今回のルーチンで求めた特図や普図などについてのデジット信号を出力してもよい。
それから、CPU90103は、そのまま非使用領域プログラムエリアに移行し、役連(連比)役比表示出力プログラムに応じた「デジット出力処理2」を実行する。CPU90103は、デジット出力処理2では、前回のルーチンで求めた役連(連比)や役比などについてのデジット信号を表示モニタ9029に出力する処理を実行する。このため、「デジット出力処理1」と「デジット出力処理2」とが続けて実行されることとなる。
その後、CPU90103は、デジット出力処理2を行ったら、役連(連比)役比算出プログラムに応じた「役比計算処理」を実行する。CPU90103は、「役比計算処理」により、役連(連比)及び役比を算出し、役連(連比)や役比などについてのデジット信号を生成する。こうして、CPU90103における割込み処理が終了する。
このように、CPU90103では、1回の割込み処理で「デジット出力処理1」と「デジット出力処理2」とを実行し、第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、普通図柄表示器9020への特図や普図の表示及び表示モニタ9029への役連(連比)や役比の表示を実行する。
例えば、内蔵ROMエリアにおける使用領域プログラムエリア及び非使用領域プログラムエリアの構成について、図108に示す構成をエリア構成パターンAとし、図110に示す構成をエリア構成パターンBとする。また、内蔵ROMエリアにおける使用領域プログラムエリア及び非使用領域プログラムエリアの構成が、図108に示す構成から使用領域プログラムエリアと非使用領域プログラムエリアとの間のジャンプ処理を除いた構成をエリア構成パターンCとする。
この場合、エリア構成パターンAでは、図111(A)に示すように、CPU90103における割込み処理の1周期では、特別図柄表示出力プログラム→役連(連比)役比表示出力プログラム→遊技制御プログラム→役連(連比)役比算出プログラムの順で処理が実行される。また、とエリア構成パターンBでは、図111(B)に示すように、CPU90103における割込み処理では、遊技制御プログラム→特別図柄表示出力プログラム→役連(連比)役比表示出力プログラム→役連(連比)役比算出プログラムの順で処理が実行される。また、エリア構成パターンCでは、図111(C)に示すように、特別図柄表示出力プログラム→遊技制御プログラム→役連(連比)役比表示出力プログラム→役連(連比)役比算出プログラムの順で処理が実行される。以下、図111(A)に手順を示す割込み処理を第1割込み処理といい、図111(B)に手順を示す割込み処理を第2割込み処理といい、図111(C)に手順を示す割込み処理を第3割込み処理という。
次に、主基板9011による表示モニタ9029に対する役連(連比)及び役比を表示する制御について説明する。ここで、主基板9011は、役連(連比)及び役比に関する複数の項目を順次表示する制御を行う。図112(A)は、表示モニタに表示される項目の表示時間を示すタイムチャートである。図112(A)に示すように、表示モニタ9029に対する表示を開始すると、まず表示No1の短期役連(連比)が表示される。表示No1の短期役連(連比)の表示は、緑字で表示される。表示No1の短期役連(連比)の表示では、図112(B-1)に示すように、第1表示部9029Aに「y」の文字が表示され、第2表示部9029Bに「6.」の文字が表示される。また、第3表示部9029C及び第4表示部9029Dには、短期役連(連比)が表示される。例えば、短期役連(連比)が41%の場合、第3表示部9029Cに「4.」の文字が表示され、第4表示部9029Dに「1.」の文字が表示される。
表示No1の表示が30秒間継続すると、表示No2の短期役比が表示される。表示No2の短期役連(連比)の表示は、赤字で表示される。表示No2の短期役比の表示では、図112(B-2)に示すように、第1表示部9029Aに「y」の文字が表示され、第2表示部9029Bに「7.」の文字が表示される。また、第3表示部9029C及び第4表示部9029Dには、短期役比が表示される。例えば、短期役比が63%の場合、第3表示部9029Cに「4.」の文字が表示され、第4表示部9029Dに「3.」の文字が表示される。
表示No2の表示が30秒間継続すると、表示No3の総累計役連(連比)が表示される。表示No3の総累計役連(連比)の表示は、赤字で表示される。表示No3の総累計役連(連比)の表示では、図112(B-3)に示すように、第1表示部9029Aに「A」の文字が表示され、第2表示部9029Bに「6.」の文字が表示される。また、第3表示部9029C及び第4表示部9029Dには、総累計役連(連比)が表示される。例えば、総累計役連(連比)が58%の場合、第3表示部9029Cに「5.」の文字が表示され、第4表示部9029Dに「8.」の文字が表示される。
表示No3の表示が30秒間継続すると、表示No4の総累計役比が表示される。表示No4の総累計役比の表示は、赤字で表示される。表示No4の総累計役比の表示では、図112(B-4)に示すように、第1表示部9029Aに「A」の文字が表示され、第2表示部9029Bに「7.」の文字が表示される。また、第3表示部9029C及び第4表示部9029Dには、総累計役比が表示される。例えば、総累計役比が68%の場合、第3表示部9029Cに「6.」の文字が表示され、第4表示部9029Dに「8.」の文字が表示される。
表示No4の表示が30秒間継続すると、図112(B-5)に示すように、表示No1の短期役連(連比)が表示される。以後、表示No1の短期役連(連比)~表示No4の総累計役比の表示が30秒毎に順次表示される。また、その表示の色は、表示No1の短期役連(連比)のみが緑色とされ、表示No2の短期役比~表示No4の総累計役比は赤色とされる。このように、表示モニタ9029は、短期役連(連比)、短期役比、総累計役連(連比)、総累計役比を30秒ごとに切り替えて表示する。
また、表示モニタ9029に表示される内容については、上記の内容に限定されず適宜決定することができる。例えば、上記の例では、第1表示部9029Aに「y」「A」等の文字を表示し、第2表示部9029B~第4表示部9029Dに数値を表示するようにしているが、第2表示部9029Bに文字を表示し、第1表示部9029A、第3表示部9029C、及び第4表示部9029Dに数値を表示してもよい。
また、第1表示部9029A~第4表示部9029Dの全てに数値を表示し、数値のみで所定の割合等及び区分等を示してもよい。あるいは、第1表示部9029A~第4表示部9029Dの2箇所に文字を表示し、他の2箇所に数値を表示してもよい。また、文字の数値的範囲を設定し、第1表示部9029A~第4表示部9029Dに文字のみを表示するようにしてもよい。例えば「0」~「30」を「P」、「31」~「60」を「Q」、「61」~「100」を「R」と表示するようにしてもよい。また、表示する文字は、英文字に限らず、平仮名や片仮名や漢字などでもよい。また、文字ではなく、意味を持たない記号などを表示するようにしてもよい。
また、表示モニタ9029に数値等を表示するにあたり、表示される数値によって色や表示態様を変えるようにして表示するようにしてもよい。例えば、役比を表示するにあたり、表示される役比が所定値以下の場合には「青」で表示し、所定値を超える場合には「赤」で表示するようにしてもよい。また、表示される役比が所定値以下の場合には点灯表示し、所定値を超える場合には点滅表示するようにしてもよい。点滅表示にあたっては、第1表示部9029A~第4表示部9029Dのうち、いずれの表示を点滅させてもよい。例えば、第1表示部9029A~第4表示部9029Dの全体を点滅させてもよいし、第1表示部9029A及び第2表示部9029Bの2つ、または第3表示部9029C及び第4表示部9029Dの2つを点滅させるようにしてもよい。点滅していない表示部については、点灯させていてもよいし消灯させていてもよい。
また、主基板9011では、アクティブバッファにおける第0記憶領域の賞球合計が所定の容量である6000個に到達すると、リングバッファにおける第0記憶領域~第10記憶領域の記憶を更新する。さらには、10セット分の総和及び総累計の記憶領域、10セット分及び総累計の役比及び役連(連比)を記憶する役連(連比)役比記憶領域の記憶をそれぞれ更新する。
アクティブバッファ及びリングバッファにおける更新では、アクティブバッファの第0記憶領域に記憶されている数値をリングバッファの第1記憶領域に移動させる。また、リングバッファの第1記憶領域~第9記憶領域に記憶されている数値をそれぞれ第2記憶領域~第10記憶領域に移動させる。例えば、図113に示すように、第0記憶領域~第9記憶領域における一般入賞口賞球の賞球数がそれぞれ「27」「81」「120」「36」「225」「87」「66」「117」「45」「21」であったとする。このときに、アクティブバッファの第0記憶領域における賞球合計が6000個に到達すると、第1憶領域~第10記憶領域における一般入賞口賞球の賞球数をそれぞれ「27」「81」「120」「36」「225」「87」「66」「117」「45」「21」に更新する。また、第0記憶領域の賞球数を「0」とし、第10記憶領域の賞球数を消去する。
第0記憶領域~第10記憶領域に記憶される賞球数を更新する際には、記憶している賞球数を一旦消去してから新たな賞球数を記憶させてもよい。あるいは、記憶されている賞球数に上書きする形で新たな賞球数を記憶させてもよい。
また、図102に示す異常検出用センサ群9026には、ガラス扉枠903aの開放を検出するドア開放センサが含まれている。ガラス扉枠903aの開放は、従業員が行う際には異常には相当しないが、従業員以外の者が行うときには、異常に相当することが多い。このため、この実施形態では、ガラス扉枠903aの開放を検出するドア開放センサを異常検出用センサ群9026に含めている。ドア開放センサは、ガラス扉枠903aの開放を検出したときに、開放信号を主基板9011に送信する。
ドア開放は、従業員による場合の正常なガラス扉枠903aの開放と、従業員以外の者等による異常なガラス扉枠903aの開放とがある。ここでは、異常なガラス扉枠903aの開放を想定してドア開放の検出が行われる。また、従業員がガラス扉枠903aを開放した正常なガラス扉枠903aの開放であっても、ドア開放は検出されるが、ガラス扉枠903aの開放を従業員等が認識していることが多いので、特段の問題は生じないようにすることができる。
続いて、主基板9011で実行される役連(連比)及び役比の表示に関する制御について説明する。主基板9011では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ90100が起動し、CPU90103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU90103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えば、RAM90102におけるRAM制御領域及びRAMデータ領域がクリアされる。このため、電源基板からの電力供給が開始されたときには、RAM90102の非使用領域及びその他領域に記憶される役連(連比)や役比の表示に用いるデータは、クリアされることなく維持される。RAM90102の非使用領域及びその他領域に記憶される役連(連比)や役比の表示に用いるデータは、クリアスイッチが操作されることでクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ90100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。初期設定を行った後、CPU90103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。役連(連比)・役比関連処理は、このタイマ割込み処理で実行される。また、役連(連比)・役比関連処理のうち、表示切替制御処理(図117のステップS90209)において役連(連比)役比表示出力プログラムが実行され、その他の処理において役連(連比)役比算出プログラムが実行される。役連(連比)役比算出プログラムにおける役比計算処理には、役連(連比)及び役比の計算の他の処理も含まれている。ただし、役比計算処理では、役連(連比)及び役比の計算の処理を行い、役連(連比)役比算出プログラムにおけるその他の処理に相当するプログラムを別途用意するようにしてもよい。
図114は、役連(連比)・役比関連処理の手順を示すフローチャートである。主基板9011では、図114に示すように、役連(連比)・役比関連処理において、異常操作が検出されたか否か判断する(ステップS90101)。異常操作が検出されたか否かは、クリアスイッチからクリアスイッチ操作信号が送信されたか否かで判断する。
その結果、クリアスイッチ操作信号が送信されており、異常操作が検出された場合(ステップS90101;YES)には、警告表示準備を行い(ステップS90102)、ステップS90103に進む。また、クリアスイッチ操作信号が送信されておらず、異常操作が検出されない場合(ステップS90101;NO)には、入賞情報を取得する(ステップS90103)。入賞情報は、第1始動口スイッチ9022A及び第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023、並びに、第1一般入賞口スイッチ9024A~第4一般入賞口スイッチ9024Dのいずれかによって遊技球が検出されることによって取得される。
続いて、現在の時刻が営業時間内であるか否かを判断する(ステップS90104)。現在の時刻が営業時間内であるか否かは、RTC90106によって計測されて判断される。その結果、現在の時刻が営業時間内である場合には(ステップS90104;YES)、ガラス扉枠903aが閉鎖されているか否かを判断する(ステップS90105)。ガラス扉枠903aが閉鎖されているか否かは、ドア開放センサから開放信号が送信されたか否かによって判断される。
その結果、ドア開放センサから開放信号が出力されておらず、ガラス扉枠903aが閉鎖されている場合には(ステップS90105;YES)、単位時間当たりにアタッカーに遊技球が所定球数以上入賞しているか否かを判断する(ステップS90106)。ここでの単位時間及び所定球数は、通常の遊技では入賞し得ない状態を想定した数値が設定される。具体的には、遊技球の発射は、最大1分間100発であるため、例えば、1分間に100個を上限として適宜決定できる。より具体的には、単位時間が1秒間である場合に所定球数が5個、又は、単位時間が10秒である場合に所定個数が30個などである。単位時間は、RTC90106によって計測される。また、アタッカーへの遊技球の入賞個数は、カウントスイッチ9023による遊技球の検出個数によって計測される。
その結果、単位時間当たりにアタッカーに遊技球が所定球数以上入賞していない場合(ステップS90106;NO)には、ステップS90103で取得した入賞情報に応じた賞球数を加算する賞球数加算処理を行う(ステップS90107)。なお、賞球数加算処理は、警告表示準備が行われていない場合に行う。ここで、警告表示準備が行われている場合には、そのまま役連(連比)・役比関連処理を終了する。賞球数加算処理では、図105に示す第0記憶領域における一般入賞口(ソデ)、一般入賞口(ヘソ)、普通電役賞球(電チュー)、特別電役賞球(アタッカー)の各賞球数を加算する。
また、賞球数加算処理では、アクティブバッファにおける第0記憶領域における一般入賞口(ソデ)、一般入賞口(ヘソ)、普通電役賞球(電チュー)、特別電役賞球(アタッカー)の各賞球数の賞球合計を算出する。ここで、アクティブバッファにおける第0記憶領域の賞球合計が所定の容量である6000となった場合には、アクティブバッファの第0記憶領域に記憶されている数値をリングバッファの第1記憶領域に移動させる。また、リングバッファの第1記憶領域~第9記憶領域に記憶されている数値をそれぞれ第2記憶領域~第10記憶領域に移動させる。また、リングバッファにおける第10記憶領域に記憶されていた数値を消去する。
続いて、算出タイマがタイムアップした(算出タイマ=0)か否かを判断する(ステップS90108)。その結果、算出タイマがタイムアップしていない場合(ステップS90108;NO)には、そのまま役連(連比)・役比関連処理を終了する。また、算出タイマがタイムアップしている場合(ステップS90108;YES)には、算出タイマをセット(算出タイマ=2000ms)する(ステップS90109)。
それから、ステップS90107で加算して得られた賞球数(賞球合計)が算出実行数となっているか否かを判断する(ステップS90110)。算出実行数は、適宜の数とすることができるが、例えばリングバッファにおける第0記憶領域~第9記憶領域に記憶されている数値をそれぞれ第1記憶領域~第10記憶領域に移動させる基準となる賞球合計の6000個よりもわずかに少ない数、例えば5900個とすることができる。また、算出実行数は、6000個から最大払出し球数を減じた数よりもわずかに小さい数とすることが好適である。
その結果、賞球数(賞球合計)が算出実行数となっていない場合には(ステップS90110;NO)、そのまま役連(連比)・役比関連処理を終了する。また、賞球数が算出実行数となっている場合には(ステップS90110;YES)、役連(連比)及び役比を算出する(ステップS90111)。ここでは、短期役連(連比)、短期役比、累計役連(連比)(総累計役連(連比))、累計役比(総累計役比)をそれぞれ算出する。このため、短期役連(連比)、短期役比、累計役連(連比)、累計役比は、いずれも同一割込み内で算出される。その後、役連(連比)・役比表示準備を行って(ステップS90112)、役連(連比)・役比関連処理を終了する。
また、ステップS90104で営業時間内でないと判断した場合(ステップS90104;NO)、ステップS90105で扉枠が閉鎖していないと判断した場合(ステップS90105;NO)、ステップS90106で単位時間当たりにアタッカーに遊技球が所定球数以上入賞していると判断した場合(ステップS90106;YES)には、異常カウントエラー表示準備を行う(ステップS90113)。
次に、役連(連比)・役比表示制御処理について説明する。図115は、役連(連比)・役比表示制御処理の手順を示すフローチャートである。図115に示すように、役連(連比)・役比表示制御処理では、役連(連比)・役比表示準備が済んでいるか否かを判断する(ステップS90201)。役連(連比)・役比表示準備処理が済んでいないと判断した場合(ステップS90201;NO)には、異常カウントエラー表示準備が済んでいるか否かを判断する(ステップS90202)。
その結果、異常カウントエラー表示準備が済んでいると判断した場合(ステップS90202;YES)には、異常カウントエラー表示を行う(ステップS90203)。異常カウントエラー表示は、適宜行うことができる。例えば、表示モニタ9029の上位2桁に「E」「R」を表示し、下位2桁に「0」「1」を表示することができる。また異常カウントエラー表示を行う際に、他の表示装置、例えば画像表示装置905、第1特別図柄表示装置904Aに、第2特別図柄表示装置904B等に所定の異常カウントエラー表示を行ってもよいし、遊技効果ランプ909を適宜のパターンで点灯、点滅などさせてもよい。あるいは、スピーカ908L、908Rから所定の警報音を発生させてもよい。あるいは、主基板9011に設けられた遊技機のエラーを表示するための7セグメント表示器に適宜の表示を行ってもよい。また、これらを組み合わせて行ってもよい。
異常カウントエラー表示を行ったら、役連(連比)・役比表示制御処理を終了する。また、ステップS90202において、異常カウントエラー表示準備が済んでいるか否かを判断いないと判断した場合(ステップS90202;NO)には、警告表示準備が済んでいるか否かを判断する(ステップS90204)。
その結果、警告表示準備が済んでいると判断した場合(ステップS90204;YES)には、警告表示を行う(ステップS90205)。警告表示は、警告表示以外の表示とは異なるように、適宜行うことができる。例えば、表示モニタ9029の上位2桁に「E」「R」を表示し、下位2桁に「0」「6」を表示することができる。このとき、警告がなされる状態であることを示すために、表示モニタ9029を点滅させてもよいし、表示モニタ9029の表示の色を変化させながら表示させてもよい。あるいは、表示モニタ9029の表示の明度を高くして表示を行ってもよい。このように、警告表示は、他の表示よりも目立つようにして行うのが好適である。なお、異常カウントエラー表示を行った後、警告準備が済んでいるか否かの判断(ステップS90204)に進んでもよい。ここで、警告準備が済んでいると判断した場合(ステップS90204;YES))には、異常カウントエラー表示と警告表示とを行うことになる。異常カウントエラー表示と警告表示とを表示モニタ9029で行うには、例えば異常カウントエラー表示と警告表示とを数秒間、例えば5秒間隔で繰り返して行えばよい。また、他の表示方法で表示してもよい。
また、警告表示を行う際に、他の表示装置、例えば画像表示装置905、第1特別図柄表示装置904Aに、第2特別図柄表示装置904B等に所定の警告表示を行ってもよいし、遊技効果ランプ909を適宜のパターンで点灯、点滅などさせてもよい。あるいは、スピーカ908L、908Rから所定の警告音を発生させてもよい。あるいは、主基板9011に設けられた遊技機のエラーを表示するための7セグメント表示器に適宜の表示を行ってもよい。また、これらを組み合わせて行ってもよい。
警告表示を行ったら、役連(連比)・役比制御処理を終了する。また、ステップS90204で警告表示準備が済んでいないと判断した場合(ステップS90204;NO)にも、役連(連比)・役比制御処理を終了する。
また、役連(連比)・役比表示準備が済んでいると判断した場合(ステップS90201;YES)には、表示制限確認処理を行う(ステップS90206)。表示制限確認処理では、役連(連比)・役比の表示を制限するか否かを判定する処理を実行する。図116は、表示制限確認処理の手順を示すフローチャートである。
図116に示すように、表示制限確認処理では、まず、扉開放要エラーが検出されたか否かを判断する(ステップS90301)。扉開放要エラーとは、エラーを解除するために遊技機用枠903を外枠から前方に開放させることが必要となるエラーである。異常カウントエラーを除いて、遊技機901に生じるエラーとしては、例えば図118に示す各種のエラーがある。これらのエラーについてそれぞれ簡単に説明する。
エラー1:磁石エラー
磁石エラー(磁気エラー)は、磁気異常を検出したことによるエラーである。磁石エラーが検出された場合、例えば主基板9011からホールコンピュータに対してセキュリティ情報が出力される。磁石エラーは、電源スイッチをOFFにすることで解除される。また、セキュリティ情報は、電源スイッチがOFFにされるまで出力される。
エラー2:賞球異常エラー
賞球異常エラーは、所定個数、例えば2000個以上の異常賞球を検出したことによるエラーである。異常賞球とは、例えば大入賞口のカウント数を超えて遊技球が入賞したことによって払い出される賞球である。賞球異常エラーは、電源スイッチをOFFにすることで解除される。
エラー3:賞球エラー
賞球エラーは、入賞口への遊技球の入賞を検出しながらも賞球の払出がないときに生じるエラーである。賞球エラーは、払出スイッチ異常が検知されたときや払出ケースの異常が検知されたときに発生するエラーである。賞球エラーは、エラー解除を行うなど、発生したエラーを解消することで解除される。
エラー4:球切れエラー
球切れエラーは、球切れが検出され、入賞口への遊技球の入賞を検出したときに、払い出す遊技球が遊技盤902の裏側にない場合に生じるエラーである。球切れエラーは、遊技球の供給が開始されることで解除されるエラーである。
エラー5:電波異常エラー
電波異常エラーは、電波異常を検出したことによるエラーである。電波異常エラーは、電源スイッチをOFFすることで解除されるエラーである。
エラー6:主基板通信不良エラー
主基板通信不良エラーは、主基板9011と払出制御基板との間の通信不良によって生じるエラーである。主基板通信不良エラーは、主基板9011と払出制御基板との間の通信が回復したときに解除されるエラーである。
エラー7:カードユニットエラー
カードユニットエラーは、主基板9011とカードユニットとの間の通信不良によって生じるエラーである。カードユニットエラーは、主基板9011とカードユニットとの間の通信が回復したときに解除されるエラーである。
エラー8:満タンエラー
満タンエラーは、遊技球が払い出される皿(上皿又は下皿)が満タンとなり、遊技球の払出しが不能となったときに生じるエラーである。満タンエラーは、遊技球が払い出される皿から遊技球が取り除かれて満タン状態ではなくなることで解除される。
エラー9:役物初回起動エラー
役物初回起動エラーは、役物を初回に起動させる際に異常を検出した場合に生じるのエラーである。役物初回起動エラーは、操作ボタン9030を押下操作することで解除される。
エラー10:不正入賞エラー
不正入賞エラーは、作動中以外の大入賞口に遊技球が侵入した場合に生じるエラーである。遊技機901では、大入賞口は、特別可変入賞球装置907のみであるので、不正入賞エラーが検出されることはなく、大入賞口が2つ以上ある遊技機において生じるエラーである。不正入賞エラーが検出された場合、例えば主基板9011からホールコンピュータに対してセキュリティ情報が出力される。不正入賞エラーは、このセキュリティ情報が出力されてから所定時間、例えば3分間経過した後に解除される。
エラー11:RTC-SRAM異常エラー
RTC-SRAM異常エラーは、電源スイッチの投入時、RTCの異常を検知した場合、及びバックアップの失敗を検知したときに生じるエラーである。RTC-SRAM異常エラーは、発生してから所定時間、例えば60秒が経過した後に解除される。
エラー12:RAMクリアエラー
RAMクリアエラーは、電源投入時にコールドスタートとなってしまうエラーである。RAMクリアエラーが検出された場合、例えば主基板9011からホールコンピュータに対してセキュリティ情報が出力される。セキュリティ情報が出力される時間は、例えば30秒間である。RAMクリアエラーは、発生してから所定時間、例えば31秒が経過した後に解除される。
エラー13:振動検出装置異常エラー
振動検出装置異常エラーは、遊技機に振動が生じたときに検出されるのエラーである。振動検出装置異常エラーは、発生してから所定時間、例えば60秒が経過した後に解除される。
エラー14:ドア開放エラー
ドア開放エラーは、ガラス扉枠903aが遊技機用枠903から開放されているとき、又は遊技機用枠903が外枠から開放されているときに発生するエラーである。ドア開放エラーは、開放されていたガラス扉枠903a又は遊技機用枠903が閉鎖されたときに解除される。
これらのエラーのうち、エラー1~エラー7については、エラーを解除するために遊技機用枠903の外枠からの開放が必要となる扉開放要エラーである。一方、エラー8~エラー13は、エラーを解除するために遊技機用枠903の外枠からの開放が不要であり、扉開放要エラーではないエラーである。エラー14は、ドア開放エラーであるため、遊技機用枠903の開放が必要か否かの判断は不要なエラーである。
図116に示すフローに戻り、扉開放要エラーが検出されたか否か、言い換えると、エラー1~エラー7のいずれかの扉開放要エラーが検出されたか否か判断する(ステップS90301)。扉開放要エラーが検出されている場合(ステップS90301;YES)には、扉開放要エラーフラグがセットされているか否かを判断する(ステップS90302)。
ここで、扉開放要エラーフラグがセットされていない場合には(ステップS90302;NO)、扉開放要エラーフラグをセットする(ステップS90303)。また、扉開放要エラーフラグがセットされている場合(ステップS90302;YES)、そのままステップS90304に進む。
次に、計測タイマがセットされているか否かを判断する(ステップS90304)。計測タイマは、扉開放要エラーが解除された後に役連(連比)役比表示の制限を継続する時間を計測するタイマである。なお、計測タイマは、セットされた状態で時間を計測するタイマであり、リセットされた状態では時間の計測を行わないタイマである。
扉開放要エラーが解除された後に役連(連比)役比表示の制限を継続する時間は、例えば扉開放要エラーの解除に要する時間あるいはその時間よりもある程度長い時間とすることができる。具体的には、1分や2分としてもよいし、5分や10分としてもよい。また、30分以上の長い時間としてもよい。また、扉開放要エラーの解除に要する時間は、一律一定としてもよいし、扉開放要エラーの種類に応じて設定してもよい。例えば、電源スイッチをOFFにすることで解除されるエラー1,2,5等は扉開放要エラーの解除に要する時間を短くし、発生したエラーを解消する必要があるエラー3の賞球エラー等は、扉開放要エラーの解除に要する時間を長くしていもよい。
ステップS90304において、計測タイマがセットされていると判断した場合(ステップS90304;YES)には、計測タイマをリセットする(ステップS90305)。また、計測タイマがセットされていないと判断した場合(ステップS90304;NO)には、そのままステップS90306に進む。扉開放要エラーが検出されたときに、計測タイマがセットされている状態は、扉開放要エラーが一旦解除された後、再び扉開放要エラーが発生した状態である。このため、ステップS90305で計測タイマのリセットを行うことにより、計測タイマによる時間の計測中に再度扉開放要エラーが検出された場合には、後に検出された扉開放要エラーが解除されてからの時間を計測タイマで計測することができる。
続いて、扉開放要エラーフラグがセットされているか否かを判断する(ステップS90306)。その結果、扉開放要エラーフラグがセットされている場合(ステップS90306;YES)には、役連(連比)役比表示制限を実行し(ステップS90307)、表示制限確認処理を終了する。また、扉開放要エラーフラグがセットされていない場合(ステップS90306;NO)には、そのまま表示制限確認処理を終了する。役連(連比)役比表示制限としては、例えば役連(連比)役比の表示を中止する。
また、ステップS90301において扉開放要エラーが検出されていないと判断した場合には(ステップS90301;NO)、扉開放要エラーフラグがセットされているか否かを判断する(ステップS90308)。その結果、扉開放要エラーフラグがセットされていないと判断した場合(ステップS90308;NO)には、ステップS90306に進む。
ステップS90308において、扉開放要エラーフラグがセットされていると判断された場合(ステップS90308;YES)には、扉開放要エラーが一旦検出された後、当該扉開放要エラーが解除された状態となっている(ステップS90309)。続いて、計測タイマがセットされているか否かを判断する(ステップS90310)。
計測タイマがセットされていない場合(ステップS90310;NO)は、扉開放要エラーが解除された直後である。言い換えると、扉開放要エラーが解除されてから初めてこのフローを流れる状態である。このときには、計測タイマに計測時間t(計測タイマ=t)をセットする(ステップS90311)。計測時間tは、扉開放要エラーが解除された後に役連(連比)役比表示の制限を継続する時間に相当する。
続いて、計測タイマがタイムアップしている(t=0)か否かを判断する(ステップS90312)。また、ステップS90310で計測タイマがセットされている場合(ステップS90310;YES)には、そのまま計測タイマがタイムアップしている(t=0)か否かを判断する(ステップS90312)。
ステップS90311を経由した場合、計測タイマは0となっていない(タイムアップしていない)ので(ステップS90312;NO)、そのままステップS90306に進む。また、計測タイマがセットされた後は、ステップS90310で計測タイマがセットされていると判断される(ステップS90310;YES)。この場合、フローのループに伴って計測時間が減少し、計測タイマがセットされてから時間tが経過した時点で、計測タイマがタイムアップしていると判断される。
続いて、計測タイマがタイムアップしている(t=0)か否かを判断する(ステップS90312)。ここで、計測タイマがタイムアップしている場合(ステップS90312;YES)には、計測タイマ及び扉開放要エラーフラグをクリアする(ステップS90313)。また、計測タイマがタイムアップしていない場合(ステップS90312;NO)には、計測タイマ及び扉開放要エラーフラグをクリアすることなく、そのままステップS90306に進む。
ステップS90313を経由しない場合、扉開放要エラーフラグがクリアされていないので、ステップS90306において、扉開放要エラーフラグはセットされていると判断される(ステップS90306:YES)。したがって、役連(連比)役比表示制限が実行されることとなる。また、ステップS90313を経由した場合、扉開放要エラーフラグがクリアされているので、ステップS90306において、扉開放要エラーフラグはセットされていないと判断される(ステップS90306;NO)。したがって、役連(連比)役比表示制限は実行されないこととなる。こうして、表示制限確認処理では、役連(連比)役比表示制限を実行するか否かの判断を行っている。まとめると、表示制限確認処理では、扉開放要エラーの検出中及び扉開放要エラーが解除されてから計測時間(=役連(連比)役比表示の制限を継続する時間)を経過するまでの時間は、役連(連比)役比表示を制限し、それ以外の時間では役連(連比)役比表示を制限しないようにしている。
図115に示すフローに戻り、ステップS90206に示す表示制限確認処理において行った判断に基づき、表示制限を実行するか否かを判断する(ステップS90207)。その結果、表示制限を実行する場合(ステップS90207;YES)、表示制限を実行し(ステップS90208)、役連(連比)役比の表示を制限する。そして、役連(連比)・役比表示制御処理を終了する。
また、表示制限を実行しない場合(ステップS90207;NO)、表示切替制御処理を実行して(ステップS90209)、役連(連比)・役比表示制御処理を終了する。表示切替制御処理は、図117に示す手順で実行される。図117は、表示切替制御処理の手順を示すフローチャートである。図117に示すように、表示切替制御処理では、まず、表示モニタ9029に短期役連(連比)表示が行われているか否かを判断する(ステップS90401)。短期役連(連比)表示が行われている場合(ステップS90401;YES)には、短期役連(連比)表示を開始してから所定時間(30秒)が経過したか否かを判断する(ステップS90402)。ここでの所定時間は、任意の時間に設定でき、例えば30秒(30000ms)とすることができる。また、所定時間は、5秒や10秒やといった30秒より短い時間としてもよいし、1分(60秒)や10分(600秒)などといった30秒より長い時間としてもよい。
ここで、所定時間が経過していないと判断した場合(ステップS90402;NO)には、表示切替制御処理を終了する。表示切替制御の終了に伴い、短期役連(連比)表示は継続したままとする。また、所定時間が経過したと判断した場合(ステップS90402;YES)には、短期役比表示制御を行い(ステップS90403)、表示切替制御処理を終了する。短期役比表示制御では、短期役比を表示モニタ9029に表示させるとともに、短期役比表示を開始してからの経過時間を計測するタイマをセットする。
また、ステップS90401において、短期役連(連比)表示が行われていないと判断した場合(ステップS90401;NO)には、短期役比表示が行われている否かを判断する(ステップS90404)。短期役比表示が行われている場合(ステップS90404;YES)には、短期役比表示を開始してから所定時間(30秒)が経過したか否かを判断する(ステップS90405)。
ここで、所定時間が経過していないと判断した場合(ステップS90405;NO)には、表示切替制御処理を終了する。表示切替制御の終了に伴い、短期役比表示は継続したままとする。また、所定時間が経過したと判断した場合(ステップS90404;YES)には、累計役連(連比)表示制御を行い(ステップS90406)、表示切替制御処理を終了する。累計役連(連比)表示制御では、累計役連(連比)を表示モニタ9029に表示させるとともに、累計役連(連比)表示を開始してからの経過時間を計測するタイマをセットする。
また、ステップS90404において、短期役比表示が行われていないと判断した場合(ステップS90404;NO)には、累計役連(連比)表示が行われている否かを判断する(ステップS90407)。累計役連(連比)表示が行われている場合(ステップS90407;YES)には、累計役連(連比)表示を開始してから所定時間(30秒)が経過したか否かを判断する(ステップS90408)。
ここで、所定時間が経過していないと判断した場合(ステップS90408;NO)には、表示切替制御処理を終了する。表示切替制御の終了に伴い、累計役連(連比)表示は継続したままとする。また、所定時間が経過したと判断した場合(ステップS90408;YES)には、累計役比表示制御を行い(ステップS90409)、表示切替制御処理を終了する。累計役比表示制御では、累計役比を表示モニタ9029に表示させるとともに、累計役比表示を開始してからの経過時間を計測するタイマをセットする。
また、ステップS90407において、累計役連(連比)表示が行われていないと判断した場合(ステップS90407;NO)には、累計役比表示が行われている否かを判断する(ステップS90410)。累計役比表示が行われている場合(ステップS90410;YES)には、累計役比表示を開始してから所定時間(30秒)が経過したか否かを判断する(ステップS90411)。
ここで、所定時間が経過していないと判断した場合(ステップS90411;NO)には、表示切替制御処理を終了する。表示切替制御の終了に伴い、累計役連(連比)表示は継続したままとする。また、所定時間が経過したと判断した場合(ステップS90411;YES)には、短期役連(連比)表示制御を行い(ステップS90412)、表示切替制御処理を終了する。短期役連(連比)表示制御では、短期役連(連比)を表示モニタ9029に表示させるとともに、短期役連(連比)表示を開始してからの経過時間を計測するタイマをセットする。こうして、表示切替制御処理を終了する。
上記のステップS90403における短期役比表示制御では、第2プログラムによるデジット出力処理2が実行される。同様に、ステップS90406における累計役連(連比)表示制御、ステップS90409における累計役比表示制御、ステップS90412における短期役連(連比)表示制御においても、第2プログラムによるデジット出力処理2が実行される。
上記の遊技機901においては、デジット出力処理1とデジット出力処理2とを共通化し、CPU90103における割込み処理の1周期でデジット出力処理1とデジット出力処理2とを実行する。CPU90103における割込み処理の1周期は約4msであり、遊技進行制御処理(遊技制御プログラム)に要する時間は、例えば約2msである。
図119(A)は、第3割込み処理を実行した際の信号の流れとモニタ等の表示状態との関係を示すタイムチャート、(B)は、第1割込み処理を実行した際の信号の流れとモニタ等の表示状態との関係を示すタイムチャートである。ここでは、第1周期では第1特別図柄表示装置904A(SEG1)に「0」、表示モニタ9029(SEG2)に「y」に相当する図柄(文字)を表示し、第2周期では第1特別図柄表示装置904Aに「1」、表示モニタ9029に「6.」に相当する図柄(文字)を表示しようとする例を想定する。
図111(C)に示す第3割込み処理では、デジット出力処理1(特別図柄表示出力プログラム)とデジット出力処理2(役連(連比)役比表示出力プログラム)との間に遊技進行処理(遊技制御プログラム)が実行される。このため、デジット出力処理1(特別図柄表示出力プログラム)とデジット出力処理2(役連(連比)役比表示出力プログラム)との間に約2msの差が生じ、図119(A)に示すように、デジットの出力(DG)に遅れが生じる。
この結果、第1周期では、第1特別図柄表示装置904A(SEG1)にははっきりと「0」に相当する図柄が表示されるが、表示モニタ9029(SEG2)には表示に不具合が生じた。表示モニタ9029に「y」に相当する文字を表示しようとした例についての不具合は、具体的には以下のようになる。表示モニタ9029における第1表示部9029A~第4表示部9029Dは、図120に示すように、7セグメント及び右下のドットに配置された8つのLEDを備えている。これらのLEDを第1セグSG1、第2セグSG2、第3セグSG3、第4セグSG4、第5セグSG5、第6セグSG6、第7セグSG7、ドットSG8とすると、第2セグSG2、第3セグSG3、第4セグSG4、第6セグSG6、第7セグSG7が薄い表示となる。この不具合は、例えば、1周期目の前の周期で表示モニタ9029を点灯させない制御が1周期目にまで突き抜けてしまったために生じている。また、第2周期で表示される「6.」に相当する文字については、第2セグSG2、第4セグSG4、第6セグSG6、第7セグSG7ははっきりと表示されたが、第1セグSG1、第5セグSG5、ドットSG8については薄い表示となる。この不具合も、例えば、1周期目で表示モニタ9029に「y」に相当する文字のLEDを点灯させていた制御が2周期目にまで突き抜けてしまったために生じている。
一方、図119(B)に示す第1割込み処理では、デジット出力処理1(特別図柄表示出力プログラム)に続いてデジット出力処理2(役連(連比)役比表示出力プログラム)が実行される。このため、デジット出力処理1(特別図柄表示出力プログラム)とデジット出力処理2(役連(連比)役比表示出力プログラム)との間にはほとんど差が生じることがなく、図119(B)に示すように、デジットの出力(DG)にはほとんど遅れが生じない。
この結果、第1周期では第1特別図柄表示装置904A(SEG1)には、「0」に相当する図柄がはっきり表示された。また、表示モニタ9029(SEG2)には、「y」に相当する文字がいずれもはっきり表示された。こうして、第1割込み処理では、表示モニタ9029のLEDにの表示の不具合を防止することができる。
このように、上記の遊技機901では、主基板9011に設けられた表示モニタ9029によって短期役連(連比)、短期役比、累積役連(連比)、累積役比を表示している。また、表示モニタ9029は、視認性を妨げられないように、遊技を制御する主基板9011上に設けられている。このため、遊技盤に設けられた遊技釘(障害釘)や風車などについてどのような調整が加えられたかを認識できる。
また、表示モニタ9029は、主基板9011を視認する際の正面に配置されている。このため、表示モニタ9029に対する視認性が妨げられることを防止できる。また、主基板9011は、基板ケース90201に設けられた放熱孔が真正面にはない位置に配置されている。このため、主基板9011上に設けられた表示モニタ9029が放熱孔によって見にくくならないようにすることができる。したがって、主基板9011上に設けられた表示モニタ9029に対する視認性が妨げられることを防止できる。
また、主基板9011は、主基板9011以外の各周辺基板とは重ならない位置に配置されている。このため、主基板9011上に設けられた表示モニタ9029が演出制御基板9012などの周辺基板によって見にくくならないようにすることができる。したがって、主基板9011上に設けられた表示モニタ9029に対する視認性が妨げられることを防止できる。
また、表示モニタ9029には、電チューやアタッカーの通過によって払い出された賞球と、一般入賞口の通過によって払い出された賞球との関係に関する役連(連比)や役比を表示することができる。また、表示モニタ9029は、短期役連(連比)と累計役連(連比)など、所定情報を所定期間ごとに切り替えて表示可能である。このため、複数の期間についての情報を表示するための表示器を設ける必要がないので、部品点数の削減に寄与することができる。
また、表示モニタ9029には、賞球数が6000個となるごとの役連(連比)(短期役連(連比))や役比(短期役比)が表示されるので、総賞球数が6000個となるなど、一定の単位に対応した期間の数値を容易に認識することができる。所定単位に対応した期間は、賞球数が6000個となる以外の期間であってもよい。例えば、賞球数が1000個、10000個となる期間でもよい。あるいは、賞球数ではなく時間を単位としてもよい。例えば、所定単位に対応した期間を1時間、3時間、10時間などの適宜の時間としてもよい。
また、表示モニタ9029は、賞球数が6000個となるごとの役連(連比)(短期役連(連比))や役比(短期役比)のほか、累計役連(連比)及び累計役比を切り替えて表示している。このため、所定単位ごとの短期役連(連比)や短期役比と累計役連(連比)や累計役比などを容易に比較することができる。また、表示モニタ9029は、かしめられた基板ケース内に収容された主基板9011に設けられている。このため、表示モニタ9029における表示を改ざんするなどの不正の防止に寄与することができる。
また、遊技機901は、適正な所定情報が表示できなくなる不正を検知検出する検出手段を備えている。ここでの不正とは、例えば遊技場の営業時間外における賞球数の計数、扉枠の開放中における賞球数の計数、許容入賞数を超えた遊技球の入賞などがある。遊技機901は、遊技場の営業時間内で稼働するものであり、営業時間以外の時間における賞球の計数は、不正行為である蓋然性が高い。また、遊技機901は、扉枠を閉じて遊技を行うものであり、扉枠の開放中の賞球の計数は、不正行為である蓋然性が高い。
また、遊技機901の遊技中、遊技球は、一定の速度を超えて発射させることができない。例えば、遊技球の発射は、最大1分間100発である。このため、1分間での遊技球の入賞の上限数はほぼ100個となる。したがって、例えば1分間に100個、あるいは12秒間に20個を超える遊技球の入賞が検出された場合には、不正行為があった蓋然性が極めて高くなる。
遊技機901では、不正を検知するために、営業時間内でない場合、ガラス扉枠903aが閉鎖されていない場合、単位時間当たりにアタッカーに遊技球が所定球数以上入賞している場合の賞球数の加算を排除している。したがって、これらの不正による役連(連比)、役比の情報などの改ざんを抑制することができる。なお、単位時間当たりにアタッカーに遊技球が所定球数以上入賞している場合の賞球数に代えて、単位時間あたりの払出球数に基づいて不正を検出してもよい。
また、上記の遊技機901では、RAM90102が備えるアクティブバッファの第0記憶領域が所定の容量である6000個となった場合に、リングバッファにおける第10記憶領域に記憶されていた数値を消去する。このため、リングバッファが容量不足となることを防ぐことができる。
また、リングバッファでは、第1記憶領域~第10記憶領域が設けらており、アクティブバッファの第0記憶領域のデータがリングバッファの第1記憶領域に移動する場合、第10記憶領域のデータが消去される。このため、消去されるデータが所定単位ごととされるので、リングバッファの容量不足を防ぐことができる。また、消去されずに残るデータを多くしておくことができる。
なお、アクティブバッファの第0記憶領域のデータをリングバッファの第1記憶領域に移動させる際、リングバッファにおける第9記憶領域のデータを第10記憶領域に移動させる。このとき、第10記憶領域のデータを消去して、第9記憶領域のデータを移動させてもよいし、第10記憶領域のデータに第9記憶領域のデータを上書きしてもよい。この場合でも、リングバッファの容量不足を防ぐことができる。
アクティブバッファの第0記憶領域のデータをリングバッファの第1記憶領域に移動させる際、リングバッファでは、その一部の記憶領域である第10記憶領域のデータが消去される。このため、消去されるデータを少なくすることができるので、リングバッファの容量不足を防ぐことができるとともに、多くのデータで役連(連比)や役比を算出できる。
なお、リングバッファのデータを消去する際には、その一部の第10記憶領域のデータを消去するのみではなく、第1記憶領域~第10記憶領域のデータの全てを消去するようにしてもよい。この場合、リングバッファの容量不足をより好適に防ぐことができる。また、所定の条件に応じてリングバッファの一部又は全部のデータを消去するようにしてもよい。例えば、営業時間開始時最初には、リングバッファの全部のデータを消去し、以後はリングバッファの一部のデータを消去するようにしていもよい。
また、上記の例では、リングバッファにおけるデータの移動について説明しているが、リングバッファ以外のデータ、例えば総累計を記憶する記憶領域についても、同様に一部や全部のデータを消去するようにしてもよい。
また、上記の遊技機901では、短期役連(連比)、短期役比、累計役連(連比)、累計役比の各データを30秒の周期ごとに表示している。このため、各データを容易に比較することができる。なお、各データを表示する周期は30秒ではなく、適宜の周期としてもよい。例えば、10秒毎としてもよいし、1分毎としてもよい。または、1時間ごととしてもよい。また、表示されるデータは、短期役連(連比)、短期役比、累計役連(連比)、累計役比のデータ以外のデータとしてもよいし、これらのデータの一部のみとしてもよい。
また、短期役連(連比)、短期役比、累計役連(連比)、累計役比の各データを30秒の周期ごとに表示するにあたり、短期役連(連比)については、他のデータと異なる表示を行っている。具体的には、短期役連(連比)については赤字で表示し、他のデータは緑字で表示している。このため、短期役連(連比)から新たなデータを表示することを認識させることができる。
また、上記の遊技機901では、異常操作が行われたときに、警告表示を行うようにしている。具体的に、クリアスイッチが操作された場合に異常操作として警告を表示する。クリアスイッチは、役連(連比)や役比の算出などに障害が生じた場合に操作されるいわば非常用のスイッチである。このスイッチが操作されると、役連(連比)や役比のデータの改ざんを行うことができるので、クリアスイッチの操作を異常操作として検出する。遊技機901では、この異常操作を警告表示によって警告できるので、データの改ざんなどの不正を抑制することができる。
また、上記の遊技機901では、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023、第1一般入賞口スイッチ9024A、第2一般入賞口スイッチ9024B、第3一般入賞口スイッチ9024C、第4一般入賞口スイッチ9024Dからの検出信号に基づいて得られる賞球数に基づいて、役連(連比)や役比を算出している。例えば、アタッカーに個別に設けられたセンサ(カウントスイッチ9023)と、アタッカーに入賞した遊技媒体と電チューに入賞した遊技媒体とが排出される排出通路が合流した後に設けられたセンサとを使い、その検出結果に基づいて役物獲得球数のカウンタ、連続役物獲得球数のカウンタへ集計して役連(連比)や役比を算出した場合、どの入賞口からの払い出しなのかを特定しづらく、役比、役連(連比)の算出が複雑になってしまう虞がある。この点、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023、第1一般入賞口スイッチ9024A、第2一般入賞口スイッチ9024B、第3一般入賞口スイッチ9024C、第4一般入賞口スイッチ9024Dによって遊技媒体が入賞したことを検出して、その検出結果から得られる賞球数に基づいて、役連(連比)や役比を算出ことにより、各入賞口への入賞に基づいて賞球数判断できる。したがって、役連(連比)や役比を簡単に算出することができるとともに、精度よく算出することができる。
また、扉開放要エラーが発生すると、エラーを解除するために遊技機用枠903を外枠から開く必要が生じる。遊技機用枠903を開くと、遊技機用枠903に設けられた主基板9011が遊技機901の外側から視認可能となる。このため、主基板9011に設けられた表示モニタ9029は、遊技機901の外側に位置する例えば遊技者にも視認可能となる。
ここで、上記の遊技機901では、扉開放要エラーが発生した際に、表示モニタ9029に対する役連(連比)役比の表示を制限している。このため、扉開放要エラーが発生して表示モニタ9029を遊技機901の外側から視認可能となったとしても、遊技者に役連(連比)役比の表示を見られることを防止できる。
また、表示モニタ9029に対する役連(連比)役比の表示の制限は、扉開放要エラーが発生したときに実行される。このため、扉開放要エラーの発生により、遊技機用枠903の開放が必要となることで、表示モニタ9029を遊技者が遊技機901の外側から視認可能となった際にも、遊技者に役連(連比)役比の表示を見られることを防止できる。
なお、上記の遊技機901では、扉開放要エラーが発生したときに表示モニタ9029に対する役連(連比)役比の表示の制限が実行されるが、扉開放要エラーが発生した後、遊技機用枠903が開放されたときに表示モニタ9029に対する役連(連比)役比の表示の制限が実行されるようにしてもよい。扉開放要エラーが発生した後、遊技機用枠903が開放されたときに表示モニタ9029に対する役連(連比)役比の表示の制限が実行された場合も、遊技者に役連(連比)役比の表示を見られることを防止できる。
また、表示モニタ9029に対する役連(連比)役比の表示の制限は、扉開放要エラーが解除されてから所定時間、具体的には、扉開放要エラーが解除されてから計測タイマで計測される継続時間が経過するまで実行される。このため、扉開放要エラーが解除した直後は、扉開放要エラーが解除されているにもかかわらず、遊技機用枠903が開放された状態となっている。このときには、遊技機901の外側から遊技者等が表示モニタ9029を視認可能となっている。この点、扉開放要エラーが解除されてから計測タイマで計測される継続時間が経過するまで役連(連比)役比表示の制限を継続することにより、遊技機901の外側から遊技者に役連(連比)役比の表示を見られることを防止できる。
また、上記の遊技機901では、扉開放要エラーが解除されてから継続時間を計測しているが、扉開放要エラーが解除された後、遊技機用枠903が閉鎖されてから継続時間を計測してもよい。この場合の継続時間は、扉開放要エラーの種類によらず、一律としてもよし、扉開放要エラーの種類に応じて設定してもよい。また、扉開放要エラーが解除されてから計測される継続時間よりも短い時間としてもよい。
上記の扉開放要エラーは一例であり、他の態様としてもよい。例えば、エラーの解除方法が異なり、エラー1~エラー7が遊技機用枠903を開放させることなく、エラーの解除が可能であれば、これらを扉開放要エラー以外のエラーとしてもよい。逆に、エラー8~エラー13が遊技機用枠903を開放させなければエラーの解除できないエラーであれば、これらを扉要開放エラーとしてもよい。また、図118に示したエラー以外のエラー、例えば打球発射装置から遊技球が発射できないエラーや玉貸しができなくなるエラー、遊技盤が移動動作を行うエラーなどを、その解除手順等によって、扉開放要エラーとしてもよい。また、エラーの解除のために遊技機用枠903の開放が必要であっても、当該エラーの検出が遊技場の営業時間外に発見されることが多いエラー、例えば画像表示装置905の表示異常となるエラーやROMチェック画面エラー、電チューまたは大入賞口が開放しないなど、通常は営業時間外に修理を必要とするエラーの場合には、扉開放要エラー以外のエラーと扱ってもよい。
また、上記の遊技機901においては、表示制限の態様を表示の中止としているが、表示の制限を他の態様としてもよい。例えば、役連(連比)役比の表示を薄くしたり小さくしたりしてもよいし、表示モニタ9029に役連(連比)役比とは異なる表示をしてもよい。役連(連比)役比と異なる表示としては、エラー表示をしてもよいし、例えばセグメントを全点灯させるなどの表示としてもよい。
上記の遊技機901では、主基板9011及び主基板9011に設けられる表示モニタ9029が遊技機用枠903の裏面側に設けられているため、遊技機用枠903が開放されたときに役連(連比)役比の表示の制限を行うようにしているが、他の態様としてもよい。例えば、主基板9011は、遊技盤902の表面であって、ガラス扉枠903aを閉鎖したときに、ガラス扉枠903aによって遊技機901の外側から視認できなくなる位置に設けられていてもよい。この場合、表示モニタ9029も、遊技盤902の表面であって、ガラス扉枠903aを閉鎖したときに、ガラス扉枠903aによって遊技機901の外側から視認できなくなる位置に設けられていてもよい。かかる態様の遊技機では、遊技機用枠903が開放されたときに役連(連比)役比の表示の制限を行う態様に代えて、ガラス扉枠903aが開放されたときに役連(連比)役比の表示の制限を行うようにしてもよい。また、役連(連比)役比の表示の制限の継続等について、遊技機用枠903の開放・閉鎖を条件とすることに代えて、ガラス扉枠903aの開放・閉鎖を条件としてもよい。
また、上記の遊技機901では、CPU90103に内蔵ROMエリアにおける使用領域プログラムエリアに特別図柄表示出力プログラム及び遊技制御プログラムを記憶させ、非使用領域プログラムエリアに役連(連比)役比表示出力プログラム及び役連(連比)役比表示プログラムを記憶させている。このように、特別図柄表示出力プログラム及び遊技制御プログラムと、役連(連比)役比表示出力プログラム及び役連(連比)役比表示プログラムと、を異なるエリアに分けて記憶させることにより、遊技に係るプログラムの試験を行いやすくすることができる。また、CPU90103では、デジット出力処理1とデジット出力処理2とを共通化し、1回の割込み処理で実行している。このため、デジット出力処理の簡素化を図ることができる。
また、デジット出力処理1とデジット出力処理2とを共通化するにあたり、デジット出力処理1とデジット出力処理2とを続けて実行するようにされている。具体的に、図111(A)に示すように、第1割込み処理では、特別図柄表示出力プログラム→役連(連比)役比表示出力プログラム→遊技制御プログラム→役連(連比)役比算出プログラムの順でプログラムを実行している。また、第2割込み処理では、図111(A)に示すように、遊技制御プログラム→特別図柄表示出力プログラム→役連(連比)役比表示出力プログラム→役連(連比)役比算出プログラムの順でプログラムを実行している。このため、第1割込み処理及び第2割込み処理のいずれにおいても、特別図柄表示出力プログラム(第1割込み処理)と役連(連比)役比表示出力プログラム(第2割込み処理)との間に遊技制御プログラム(遊技進行制御処理)や役連(連比)役比算出プログラム(役連(連比)役比算出処理)を挟まないようにしている。したがって、デジット出力処理2などに遅れが生じないようにできるので、第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、普通図柄表示器9020、及び表示モニタ9029におけるLEDの表示の不具合を防止することができ、図柄や文字などをはっきりと表示することができる。
なお、デジット出力処理1とデジット出力処理2とを共通化する際には、図111(A)に示す第1割込み処理または図111(B)に示す第2割込み処理の実行手順が含まれていればよい。例えば、第1割込み処理または第2割込み処理の実行順の前若しくは後に、任意のプログラムが実行されてもよい。
また、第1割込み処理及び第2割込み処理では、遊技制御プログラムを実行した後に役連(連比)役比算出プログラムを実行している。このため、役連(連比)役比の算出を行う前に大当り遊技状態への移行に対する抽選などの遊技の要部に係る処理を実行している。したがって、遊技の遅延を抑制することができる。
また、第1割込み処理及び第2割込み処理では、役連(連比)役比表示出力プログラムは、特別図柄表示出力プログラムを実行した後に実行される。また、特別図柄表示出力プログラムを実行した後、役連(連比)役比表示出力プログラムが実行されるまでには、遊技制御プログラムや役連(連比)役比算出プログラムなどの特定のプログラムは実行しないようにしている。このため、表示モニタ9029におけるLEDの表示の不具合を防止することができる。
また、使用領域に記憶された特別図柄表示出力プログラム及び遊技制御プログラムに対しては、語調が短い「CALLF」を用いた呼び出しが行われる。その一方で、非使用領域に記憶された役連(連比)役比表示出力プログラム及び役連(連比)役比算出プログラムに対しては「CALLmn」を用いた呼び出しが行われ、語調が短い「CALLF」を用いた呼び出しが行われることはない。このため、遊技の進行を円滑に行うことができる。
また、表示モニタ9029に表示される役連(連比)役比は、非使用領域において役連(連比)役比算出処理によって決定される。役連(連比)役比算出プログラムや役連(連比)役比表示出力プログラムは、遊技の進行には関わりのないプログラムである。遊技の進行に関わりのないプログラムに対して、語調が比較的長い「CALLmn」が用いられるので、プログラムの処理における無駄を少なくすることができる。
また、非使用領域では、語調が比較的長い「CALLmn」による呼び出しが行われるので、使用領域では、語調が短い「CALLF」による呼び出しを行うことができる。したがって、使用領域で実行される遊技制御に係るプログラムに対して「CALLF」などの語調が短く汎用性の高い命令を使用することができる。
また、CPU90103は、Qレジスタを備えており、Qレジスタによってプログラムを呼び出すので、上位アドレスの指定することなくプログラムを呼び出すことができる。ところが、上位アドレスを固定値として設定することから、例えば使用領域プログラムエリアで使用することができても、非使用領域プログラムエリアでは使用できないことがあり、汎用性が低くなる可能性があった。
この点、CPU90103における使用領域プログラムエリアの上位アドレスは「00」であり、非使用領域プログラムエリアの上位アドレスは「01」であり、非使用領域プログラムエリアの上位アドレスは、使用領域プログラムエリアの上位アドレスと異なっている。また、使用領域プログラムエリアに記憶されたプログラムを呼び出す際には、Qレジスタが固定値「00」に設定される。このため、使用領域プログラムエリアに記憶されたプログラムを呼び出す際に、Qレジスタを用いることができるので、下位アドレスを指定するのみで使用領域プログラムエリアに記憶されたプログラムを呼び出すことができる。また、非使用領域プログラムエリアの上位アドレスは、使用領域プログラムエリアの上位アドレスと異なっているため、Qレジスタによる非使用領域プログラムエリアに記憶されたプログラムの呼び出しが防止される。また、非使用領域プログラムエリアに記憶されたプログラムを呼び出す際には、Qレジスタが固定値「01」に設定される。よって、非使用領域プログラムエリアにおいてもQレジスタを使用することができるので、Qレジスタの汎用性を確保しつつ、非使用領域プログラムエリアにおいても、Qレジスタを使用することができる。
また、上記の遊技機901では、表示モニタ9029は、主基板9011の裏面側の中央において、主基板9011を視認する際の正面に配置されているが、斜め方向から視認しやすいように表示モニタが配置されていてもよい。以下、斜め方向から視認しやすいように表示モニタが配置されている態様(以下「表示モニタ配置態様」という)について、複数の例を具体的に説明する。
なお、第1の表示モニタ配置態様を第1表示モニタ配置態様、第2の表示モニタ配置態様を第2表示モニタ配置態様、第nの表示モニタ配置態様を第n表示モニタ配置態様という。図104(A)に示す主基板9011と同様の主基板9011が各表示モニタ配置態様で用いられており主基板9011は、いずれも同一の構造をなしている。また、図104(A)に示す例と同様に、主基板9011は、基板ケース90202に収容されている。また、第1表示モニタ配置態様から第9表示モニタ配置態様の説明において、左右は、主基板9011を正面から見た方向を基準とする。したがって、遊技機用枠903が外枠から開放する側は左側である。
[第1表示モニタ配置態様]
図121は、第1表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図である。図121に示すように、第1表示モニタ配置態様では、主基板9011の裏面側にベース部材90129Aが設けられており、ベース部材90129Aに表示モニタ90130Aが設けられている。表示モニタ90130Aは、ベース部材90129A及び主基板9011とともに基板ケース90202に収容されている。
ベース部材90129Aは、底面が直角三角形の三角柱状をなしており、その高さ方向が鉛直方向に沿うように配置されている。ベース部材90129Aがなす形状である三角柱の底面における直角三角形の直角部分を形成する1辺を含む三角柱の側面は、主基板9011の裏面に重ね合わされており、直角三角形における直角部分を形成する他の1辺を含む三角柱の側面が主基板9011の裏面に対して直交する方向に延在している。直角三角形における直角部分に向かい合う辺を含む三角柱の側面(以下「傾斜面」という)は、主基板9011の裏面に対して傾斜する向きで配置されている。
表示モニタ90130Aは、ベース部材90129Aにおける傾斜面に設けられている。表示モニタ90130Aの向きは、主基板9011の裏面に対して傾斜して配置されている。図122は、主基板が取り付けられた遊技機用枠が外枠から開放した状態を示す斜視図である。図122に示すように、表示モニタ90130Aは、主基板9011が取り付けられた遊技機用枠903を外枠903Aから開放した際に、表示モニタ90130Aが遊技機用枠903と外枠との間の開放部から見て正面を向くように配置されている。
第1表示モニタ配置態様で配置された表示モニタ90130Aは、遊技機用枠903を外枠から開放した際に、遊技機用枠903と外枠との間の開放部から見て正面を向くように配置されている。このため、店員等が役連(連比)役比の確認作業を行うにあたり、店員等は、遊技機用枠903を大きく開放することなく、わずかに開放するのみで役連(連比)役比の確認作業を行うことができる。したがって、役連(連比)役比の確認作業を容易に行うことができる。
[第2表示モニタ配置態様]
図123(A)は、第2表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図である。図123(A)に示すように、第2表示モニタ配置態様では、主基板9011の裏面側にベース部材90129Bが設けられており、ベース部材90129Bに表示モニタ90130Bが設けられている。表示モニタ90130Bは、ベース部材90129B及び主基板9011とともに基板ケース90202に収容されている。
主基板9011は、図103に示すように、遊技機用枠903に設けられた遊技盤902(図55参照)の裏面に取り付けられている。ベース部材90129Bは、板状をなしており、主基板9011の裏面に立設されている。また、主基板9011とベース部材90129Bとは互いに略直交している。表示モニタ90130Bは、ベース部材90129Bにおける側面に設けられている。このため、表示モニタ90130Bは、遊技機用枠903に設けられた主基板9011に立設された立設部における前記扉枠の開放部側の面が、前記扉枠の開放部を向くように配置されている。また、表示モニタ90130Bは、主基板9011の裏面から突出した位置に配置されている。
第2表示モニタ配置態様で配置された表示モニタ90130Bは、主基板9011の裏面から突出した位置において、主基板9011の裏面に対して直交する方向を向いて配置されている。また、主基板9011は、遊技機用枠903に設けられた遊技盤902の裏面に取り付けられている。このため、店員等が役連(連比)役比の確認作業を行うにあたり、店員等は、遊技機用枠903を大きく開放することなく、わずかに開放するのみで役連(連比)役比の確認作業を行うことができる。したがって、役連(連比)役比の確認作業を容易に行うことができる。
なお、第1、第2表示モニタ配置態様では、ベース部材90129A,90129Bが基板ケース90202に収容されているが、ベース部材90129A,90129Bが基板ケース90202の外側まで突出する態様で形成されていてもよい。
[第3表示モニタ配置態様]
図123(B)は、第3表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図である。図123(B)に示すように、第3表示モニタ配置態様では、主基板9011の裏面に埋設傾斜面9011Kが形成されている。埋設傾斜面9011Kは、主基板9011の裏面に対して傾斜して形成されている。
埋設傾斜面9011Kは、主基板9011におけるプリント基材の一部として形成されている。主基板9011の埋設傾斜面9011Kには、表示モニタ90130Cが設けられている。表示モニタ90130Cは、埋設傾斜面9011Kに設けられていることにより、遊技機用枠903を外枠から開放した際に、遊技機用枠903と外枠との間の開放部から見て正面を向くように配置されている。また、主基板9011及び表示モニタ90130Cは、ケース90202に収容されている。
第3表示モニタ配置態様で配置された表示モニタ90130Cは、遊技機用枠903を外枠から開放した際に、遊技機用枠903と外枠との間の開放部から見て正面を向くように配置されている。このため、店員等が役連(連比)役比の確認作業を行うにあたり、店員等は、遊技機用枠903を大きく開放することなく、わずかに開放するのみで役連(連比)役比の確認作業を行うことができる。したがって、役連(連比)役比の確認作業を容易に行うことができる。
[第4表示モニタ配置態様]
図124(A)は、第4表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図である。図124(A)に示すように、第4表示モニタ配置態様では、主基板9011の裏面に第1ベース部材90129D1~第4ベース部材90129D4までの4つのベース部材90129Dが設けられている。これらの第1ベース部材90129D1~第4ベース部材90129D4のそれぞれに第1表示モニタ90130D1~第4表示モニタ90130D4が設けられている。第1表示モニタ90130D1~第4表示モニタ90130D4によって、表示モニタ90130Dが形成されている。表示モニタ90130Dは、ベース部材90129及び主基板9011とともに基板ケース90202に収容されている。
第1ベース部材90129D1~第4ベース部材90129D4は、いずれも共通する形状を成している。この形状について、第1ベース部材90129D1を用いて説明する。第1ベース部材90129D1は、底面が直角三角形の三角柱状をなしている。この第1ベース部材90129D1は、第1表示モニタ配置態様におけるベース部材90129Aと同様の形状をなしているが、第1表示モニタ配置態様におけるベース部材90129Aよりも小さい。
具体的には、第1表示モニタ配置態様におけるベース部材90129Aの傾斜面は、4つの7セグメント及び右下のドット(図104(A)参照)の大きさと同等の大きさである。一方、第1ベース部材90129D1の傾斜面は、1つの7セグメント及び右下のドットの大きさと同等の大きさである。第1ベース部材90129D1の傾斜面に設けられた第1表示モニタ90130D1には、1つの7セグメント及び右下のドットが表示可能とされている。
第1ベース部材90129D1は、主基板9011の裏面の高さ方向略中央位置のやや左寄りの位置に配置されている。第2ベース部材90129D2は、第1ベース部材90129D1の右側方に配置され、第3ベース部材90129D3は、第2ベース部材90129D2における第1ベース部材90129D1が配置された左側方と反対側である右側方に配置されている。第4ベース部材90129D4は、第3ベース部材90129D3における第2ベース部材90129D2が配置された左側方と反対側である右側方に配置されている。こうして、第1ベース部材90129D1~第4ベース部材90129D4は、略水平方向に沿って並設されている。
第2ベース部材90129D2における傾斜面には、第2表示モニタ90130D2が設けられている。同様に、第3ベース部材90129D3及び第4ベース部材90129D4の傾斜面には、第3表示モニタ90130D3及び第4表示モニタ90130D4が設けられている。第1ベース部材90129D1に設けられた第1表示モニタ90130D1には、図104(A)に示す表示モニタ9029の第1表示部9029Aに相当する内容が表示される。
第2ベース部材90129D2に設けられた第2表示モニタ90130D2には、図104(A)に示す表示モニタ9029の第2表示部9029Bに相当する内容が表示される。第3ベース部材90129D3に設けられた第3表示モニタ90130D3には、図104(A)に示す表示モニタ9029の第3表示部9029Cに相当する内容が表示される。第4ベース部材90129D4に設けられた第4表示モニタ90130D4には、図104(A)に示す表示モニタ9029の第4表示部9029Dに相当する内容が表示される。
第4表示モニタ配置態様で配置された表示モニタ90130Dは、遊技機用枠903を外枠から開放した際に、遊技機用枠903と外枠との間の開放部から見て正面を向くように配置されている。このため、店員等が役連(連比)役比の確認作業を行うにあたり、店員等は、遊技機用枠903を大きく開放することなく、わずかに開放するのみで役連(連比)役比の確認作業を行うことができる。したがって、役連(連比)役比の確認作業を容易に行うことができる。
[第5表示モニタ配置態様]
図124(B)は、第5表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図である。図124(B)に示すように、第5表示モニタ配置態様では、主基板9011の裏面に第1ベース部材90129E1~第4ベース部材90129E4までの4つのベース部材90129Eが設けられている。これらの第1ベース部材90129E1~第4ベース部材90129E4のそれぞれに第1表示モニタ90130E1~第4表示モニタ90130E4が設けられている。第1表示モニタ90130E1~第4表示モニタ90130E4によって、表示モニタ90130Eが形成されている。表示モニタ90130Eは、ベース部材90129及び主基板9011とともに基板ケース90202に収容されている。
第1ベース部材90129E1~第4ベース部材90129E4は、いずれも第4表示モニタ配置態様における第1ベース部材90129D1~第4ベース部材90129D4と共通する形状を成している。また、第1表示モニタ90130E1~第4表示モニタ90130E4は、第1ベース部材90129D1~第4ベース部材90129D4に設けられた第1表示モニタ90130D1~第4表示モニタ90130D4と同様にして、第1ベース部材90129E1~第4ベース部材90129E4にそれぞれ設けられている。
第1ベース部材90129E1は、主基板9011の裏面の幅方向略中央位置の上方に配置されている。第2ベース部材90129E2は、第1ベース部材90129E1の下方に配置され、第3ベース部材90129E3は、第2ベース部材90129E2の下方に配置されている。第4ベース部材90129E4は、第3ベース部材90129E3の下方に配置されている。こうして、第1ベース部材90129E1~第4ベース部材90129E4は、略鉛直方向に沿って並設されている。こうして、第1ベース部材90129E1~第4ベース部材90129E4は、縦方向に配列されている。
第1ベース部材90129E1における傾斜面には、第1表示モニタ90130E1が設けられている。同様に、第2ベース部材90129E2、第3ベース部材90129E3、及び第4ベース部材90129E4の傾斜面には、第2表示モニタ90130E2、第3表示モニタ90130E3、及び第4表示モニタ90130E4がそれぞれ設けられている。第1ベース部材90129E1~第4ベース部材90129E4に設けられた第1表示モニタ90130E1~第4表示モニタ90130E4には、図104(A)に示す表示モニタ9029の第1表示部9029A~第4表示部9029Dに相当する内容がそれぞれ表示される。また、第1ベース部材90129E1~第4ベース部材90129E4は、縦方向に配列されていることから、第1表示モニタ90130E1~第4表示モニタ90130E4も縦方向に配列されている。このため、第1表示モニタ90130E1~第4表示モニタ90130E4における4桁の表示は、縦方向に並んで配置される。第1表示モニタ90130E1~第4表示モニタ90130E4における4桁の表示は、横方向に並ぶようにしてもよい。
第5表示モニタ配置態様で配置された表示モニタ90130Eは、遊技機用枠903を外枠から開放した際に、遊技機用枠903と外枠との間の開放部から見て正面を向くように配置されている。このため、店員等が役連(連比)役比の確認作業を行うにあたり、店員等は、遊技機用枠903を大きく開放することなく、わずかに開放するのみで役連(連比)役比の確認作業を行うことができる。したがって、役連(連比)役比の確認作業を容易に行うことができる。
[第6表示モニタ配置態様]
図125(A)は、第6表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図である。図125(A)に示すように、第6表示モニタ配置態様では、主基板9011を収容する基板ケース90202の上面にベース部材90129Fが設けられ、ベース部材90129Fの上面に表示モニタ90130Fが設けられている。表示モニタ90130Fにおける4桁の表示は、縦方向に並んで配置される。表示モニタ90130Fにおける4桁の表示は、横方向に並ぶようにしてもよい。
ベース部材90129Fは、横長の略直方体状を成している。また、ベース部材90129Fの上面に設けられた表示モニタ90130Fは、4つの7セグメント及び右下のドット(図104(A)参照)を備えている。基板ケース90202は基板ケース本体90202Aと、蓋体90202Bとを備えている。ベース部材90129Fは、基板ケース90202の基板ケース本体90202Aと蓋体90202Bとを跨いで基板ケース90202に設けられている。
第6表示モニタ配置態様で配置された表示モニタ90130Fは、基板ケース90202の上面に設けられ、左右方向に沿って配置されている。このため、遊技機用枠903を外枠から開放した際に、遊技機用枠903をわずかに開いたのみで遊技機901の外側からその全体を視認可能とされている。したがって、店員等が役連(連比)役比の確認作業を行うにあたり、店員等は、遊技機用枠903を大きく開放することなく、わずかに開放するのみで役連(連比)役比の確認作業を行うことができる。よって、役連(連比)役比の確認作業を容易に行うことができる。
[第7表示モニタ配置態様]
図125(B)は、第7表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図である。図125(B)に示すように、第7表示モニタ配置態様では、主基板9011を収容する基板ケース90202の上面にベース部材90129Gが設けられ、ベース部材90129Gの上面に表示モニタ90130Gが設けられている。表示モニタ90130Gにおける4桁の表示は、縦方向に並んで配置される。表示モニタ90130Gにおける4桁の表示は、横方向に並ぶようにしてもよい。ベース部材90129Gは、第6表示モニタ配置態様のベース部材90129Fと同様、基板ケース90202の基板ケース本体90202Aと蓋体90202Bとを跨いで基板ケース90202に設けられている。
ベース部材90129Gは、底面が直角三角形をなす三角柱状を成しており、その高さ方向が遊技機901の奥行き方向に沿うように配置されている。三角柱の底面をなす直角三角形の直角部分は、遊技機用枠903が開放する側である左側の反対側である右側に配置されている。このため、ベース部材90129Gの上面は、遊技機用枠903が開放する側(左側)の反対側(右側)から遊技機用枠903が開放する側に向かって下降する傾斜面となっている。この傾斜面に表示モニタ90130Gが設けられている。
第7表示モニタ配置態様で配置された表示モニタ90130Gは、基板ケース90202の上面に設けられ、左右方向に沿って配置されている。このため、遊技機用枠903を外枠から開放した際に、遊技機用枠903をわずかに開いたのみで遊技機901の外側からその全体を視認可能とされている。したがって、店員等が役連(連比)役比の確認作業を行うにあたり、店員等は、遊技機用枠903を大きく開放することなく、わずかに開放するのみで役連(連比)役比の確認作業を行うことができる。よって、役連(連比)役比の確認作業を容易に行うことができる。
また、第7表示モニタ配置態様で配置された表示モニタ90130Gが設けられたベース部材90129Gの上面は、遊技機用枠903が開放する側の反対側から遊技機用枠903が開放する側に向かって下降する傾斜面となっている。このため、遊技機用枠903を開放した側から表示モニタ90130Gを見たときに表示モニタ90130Gを見やすくすることができる。したがって、役連(連比)役比の確認作業をより容易に行うことができる。
[第8表示モニタ配置態様]
図126(A)は、第8表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図である。図126(A)に示すように、第8表示モニタ配置態様では、主基板9011を収容する基板ケース90202の左側面にベース部材90129Hが設けられ、ベース部材90129Hの左側面に表示モニタ90130Hが設けられている。表示モニタ90130Hにおける4桁の表示は、縦方向に並んで配置される。表示モニタ90130Hにおける4桁の表示は、横方向に並ぶようにしてもよい。
ベース部材90129Hは、横長の略直方体状を成している。また、ベース部材90129Hの左側面に設けられた表示モニタ90130Hは、4つの7セグメント及び右下のドット(図104(A)参照)を備えている。基板ケース90202は基板ケース本体90202Aと、蓋体90202Bとを備えている。ベース部材90129Hは、基板ケース90202の基板ケース本体90202Aと蓋体90202Bとを跨いで基板ケース90202に設けられている。
第8表示モニタ配置態様で配置された表示モニタ90130Hは、基板ケース90202の左側面に設けられ、上下方向に沿って配置されている。このため、遊技機用枠903を外枠から開放した際に、遊技機用枠903をわずかに開いたのみで遊技機901の外側から表示モニタ90130Hの全体を視認可能とされている。したがって、店員等が役連(連比)役比の確認作業を行うにあたり、店員等は、遊技機用枠903を大きく開放することなく、わずかに開放するのみで役連(連比)役比の確認作業を行うことができる。よって、役連(連比)役比の確認作業を容易に行うことができる。
[第9表示モニタ配置態様]
図126(B)は、第9表示モニタ配置態様で表示モニタが配置された主基板の斜視図である。図126(B)に示すように、第9表示モニタ配置態様では、主基板9011を収容する基板ケース90202の右則面にベース部材90129Iが設けられ、ベース部材90129Iの右側面に表示モニタ90130Iが設けられている。ベース部材90129Iは、第6表示モニタ配置態様のベース部材90129Fと同様、基板ケース90202の基板ケース本体90202Aと蓋体90202Bとを跨いで基板ケース90202に設けられている。
ベース部材90129Iは、底面が直角三角形をなす三角柱状を成しており、その高さ方向が遊技機901の奥行き方向に沿うように配置されている。三角柱の底面をなす直角三角形の直角部分は、右側に配置されている。このため、ベース部材90129Iの左側面は、上方から下方に向かうほど右側に寄る傾斜面となっている。この傾斜面に表示モニタ90130Iが設けられている。表示モニタ90130Iにおける4桁の表示は、縦方向に並んで配置される。表示モニタ90130Iにおける4桁の表示は、横方向に並ぶようにしてもよい。
第9表示モニタ配置態様で配置された表示モニタ90130Iは、基板ケース90202の左側面に設けられ、上下方向に沿って配置されている。このため、遊技機用枠903を外枠から開放した際に、遊技機用枠903をわずかに開いたのみで遊技機901の外側から表示モニタ90130Iの全体を視認可能とされている。したがって、店員等が役連(連比)役比の確認作業を行うにあたり、店員等は、遊技機用枠903を大きく開放することなく、わずかに開放するのみで役連(連比)役比の確認作業を行うことができる。よって、役連(連比)役比の確認作業を容易に行うことができる。
また、第9表示モニタ配置態様で配置された表示モニタ90130Iが設けられたベース部材90129Iの左側面は、下降するにしたがって右側に寄る傾斜面となっている。このため、遊技機用枠903を開放した側から表示モニタ90130Iを見たときに表示モニタ90130Iを見やすくすることができる。したがって、役連(連比)役比の確認作業をより容易に行うことができる。
また、第1表示モニタ配置態様~第9表示モニタ配置態様で配置された表示モニタ90130A~90130Iは、いずれも、遊技機用枠903と外枠との間の開放部に対する表示モニタの設置角度を調整可能とする調整手段に設けられていてもよい。調整手段は、例えばベース部材90129A~90129Iまたは埋設傾斜面9011Kに固定された固定部と、この固定部に対して移動可能とされた取付部とを備え、この取付部に表示モニタ90130A~90130Iのいずれかが取り付けられているようにすればよい。なお、調整手段は、遊技機用枠903を開放させることによって店員等が操作可能となる手動で動かす手動式のものでもよいし、調整手段に設けられたモータやアクチュエータを操作する電動式のものでもよい。また、電動式である場合には、通信装置等を介して事務所等から操作できる方式の者でもよい。
取付部が移動可能となる範囲は、例えば、上下左右方向への移動に伴う移動範囲であってもよいし、任意の回転軸周りの回転移動に伴う移動範囲であってもよい。また、これらの移動に伴う移動範囲を組み合わせた移動範囲であってもよい。遊技機用枠903と外枠との間の開放部に対する表示モニタの設置角度を調整可能とする調整手段に表示モニタ90130A~90130Iが設けられていることにより、遊技機901が設置される遊技場の希望に応じた調整を行うことができる。
なお、上記の第1表示モニタ配置態様~第9表示モニタ配置態様では、それぞれ表示モニタの配置を示したが、これらの配置態様を組み合わせてもよい。例えば、第8表示モニタ配置態様と第9表示モニタ配置態様とを組み合わせて、基板ケース90202の上面から左側面にまたがって表示モニタが配置されていてもよい。
[羽根型可変入賞球装置を備える遊技機]
上記の例では、可変表示を行う可変表示ゲーム(特図ゲーム)を実行し、可変表示ゲーム(特図ゲーム)における可変表示の表示結果が大当りとなった場合に大当り遊技状態が制御されるいわゆるデジパチタイプの遊技機について説明した。これに対して、開閉可能の羽根型可変入賞球装置の内部に設けられた特定領域(V領域)を遊技球が通過することによって、大当り遊技状態が制御されるいわゆるハネモノタイプの遊技機としてもよい。以下、ハネモノタイプの遊技機にこの発明を適用した例について説明する。以下、ハネモノタイプについて、上記の遊技機901と異なる点を主に説明し、共通する説明は省くことが有る。
図127は、羽根型可変入賞球装置を備える遊技機の正面図、図128は、遊技盤に設けられている可変入賞球装置を正面からみた正面図である。図127に示すように、パチンコ遊技機90501は、額縁状に形成されたガラス扉枠90502を有する。ガラス扉枠90502の下部表面には打球供給皿(上皿)90503がある。打球供給皿90503の下部には、打球供給皿90503に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿90504と、打球発射装置が遊技球を発射する速さ(すなわち、遊技球を弾くばねの強さ)を調整する打球操作ハンドル(操作ノブ)90505とが設けられている。
遊技者は、操作ノブ90505を回転させることにより、打球発射装置から発射される遊技球の勢いを調整することができる。具体的には、操作ノブ90505を右に回転させていくことにより、打球発射装置から発射される遊技球の速さが徐々に増していき、所定の速さを越えると、発射された遊技球は打球レールを通って上方より遊技領域90507の左側領域に入る。さらに操作ノブ90505を右に回転させていくと、発射された遊技球は上方より遊技領域90507の右側領域に入る。よって、操作ノブ90505を右に回転させた状態で回転量を変化させることで、打球発射装置から発射される遊技球の勢いを調整することができ、遊技球を打ち込む領域を調整することができる。
ガラス扉枠90502の背面には、遊技盤が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤の前面には、誘導レールで区画された遊技領域90507が形成されている。
遊技領域90507のほぼ中央には、羽根型可変入賞球装置90520が配置されている。羽根型可変入賞球装置90520の下方には、第1始動入賞口90511と、第2始動入賞口90512と、第3始動入賞口90513を形成する可変入賞球装置90515とが設けられている。第1始動入賞口90511に入った入賞球は第1始動口スイッチ90511aによって検出され、第2始動入賞口90512に入った入賞球は第2始動口スイッチ90512aによって検出され、それぞれ、遊技盤の背面に導かれる。また、可変入賞球装置90515が開状態になることによって入賞可能になる第3始動入賞口90513に入った入賞球は第3始動口スイッチ90513aによって検出され、遊技盤の背面に導かれる。可変入賞球装置90515は、ソレノイド90515aによって開状態にされる。以下、第1始動入賞口90511と、第2始動入賞口90512と、第3始動入賞口90513とを、「始動入賞口」と総称したり、始動入賞口90511,90512,90513と表すことがある。また、第1始動口スイッチ90511aと、第2始動口スイッチ90512aと、第3始動口スイッチ90513aとを、「始動口スイッチ」と総称したり、始動口スイッチ90511a,90512a,90513aと表すことがある。始動入賞口に遊技球が入賞することにより、所定数、例えば5個の遊技球が賞球として払い出される。始動入賞口に遊技球が入賞することにより払い出される賞球の賞球数は、共通としてもよいし、始動入賞口毎に異なるようにしてもよい。例えば、第1始動入賞口90511及び第2始動入賞口90512に遊技球が入賞した場合の賞球の払出数を5個とし、第3始動入賞口90513に遊技球が入賞した場合の賞球の払出数を2個としてもよい。
遊技球が始動入賞口に入賞し始動口スイッチによって検出された場合には、羽根型可変入賞球装置90520が1回または2回開閉制御される。開閉制御によって、左側の左開放扉90576Aが初期位置から左方向に移動し、右側の右開放扉90576Bが初期位置から右方向に移動することによって、羽根型可変入賞球装置90520は開放状態になり、左開放扉90576A及び右開放扉90576Bが初期位置に戻ることによって羽根型可変入賞球装置90520は閉鎖状態になる。このように始動口スイッチの入賞検出に応じて羽根型可変入賞球装置90520が開放動作を行う状態を始動動作状態という。以下、羽根型可変入賞球装置90520を役物ということがある。また、遊技盤には種々の役物が設けられているが、以下、役物という場合には、羽根型可変入賞球装置90520を意味する。
羽根型可変入賞球装置90520の内部における背面側には、演出表示を行うLCDなどによる演出表示装置90509が設けられている。演出表示装置90509は、識別情報としての演出図柄を可変表示(変動表示)する。この実施の形態では、演出表示装置90509には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。
羽根型可変入賞球装置90520の右方には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器90508が設けられている。特別図柄表示器90508は、例えば、7セグメント表示器によって構成される。
特別図柄表示器90508の上方には、始動入賞口に遊技球が入った有効入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つのLEDから成る特別図柄始動記憶表示器90518が設けられている。特別図柄始動記憶表示器90518は、始動記憶数を入賞順に4個まで表示する。特別図柄始動記憶表示器90518は、始動入賞口90511,90512,90513に有効始動入賞がある毎に、点灯状態のLEDの数を1増やす。そして、特別図柄表示器90508で可変表示が開始される毎に、点灯状態のLEDの数を1減らす(すなわち1つのLEDを消灯する)。この例では、特別図柄始動記憶表示器90518は、特別図柄表示器90508で可変表示が開始される毎に、点灯状態をシフトする。なお、後述するように、演出表示装置90509でも始動記憶数が表示されるので、特別図柄始動記憶表示器90518を設けなくてもよい。
羽根型可変入賞球装置90520の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器90510が設けられている。遊技領域90507の右方に設けられているゲート90532を遊技球が通過しゲートスイッチ90532aで検出されると、普通図柄表示器90510において普通図柄(この例では、7セグメントLEDでの数字表示)の可変表示が開始される。この実施の形態では、当りの場合には可変表示の終了時に「7」が停止表示され、はずれの場合には「7」以外が停止表示される。当りの場合には、可変入賞球装置が所定回数、所定時間だけ開状態になる。なお、普通図柄の当り確率は、例えば12/13である。普通図柄表示器90510の上方には、ゲート90532を通過した通過球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器90541が設けられている。ゲート90532の通過がある毎に、普通図柄始動記憶表示器90541は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器90510の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
可変入賞球装置90515の右方には、特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド90521によって開閉板90516が開状態にされる大入賞口が設けられている。開閉板90516は、大入賞口を開閉する手段である。大入賞口に入った入賞球はカウントスイッチ90523で検出される。大入賞口に遊技球が入賞することにより、所定数、例えば15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技領域90507の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプが設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を回収するアウト口90526がある。
また、遊技領域90507の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ90527が設けられている。遊技領域90507の外周には、天枠ランプ90528a、左枠ランプ90528b及び右枠ランプ90528cが設けられている。さらに、遊技領域90507における各構造物(羽根型可変入賞球装置90520等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ90528a、左枠ランプ90528b、右枠ランプ90528c及び装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域90507に入り、その後、遊技領域90507を落下する。打球が始動入賞口に入り始動口スイッチで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、特別図柄表示器90508において特別図柄が可変表示を始めるとともに、演出表示装置90509において演出図柄が可変表示を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、特別図柄表示器90508での特別図柄の可変表示の保留記憶である始動入賞記憶数が上限数でない場合には、始動入賞記憶数を1増やす。すなわち、特別図柄始動記憶表示器90518における点灯するLEDを1増やす。
特別図柄表示器90508における特別図柄(「0」~「9」)の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄が大当り図柄(特定表示結果:具体的には、例えば「3」、「7」)であると、大当り遊技状態のうちの第1大当り遊技状態(始動動作状態を経ずに開始される大当り遊技状態)に移行する。また、小当り図柄(具体的には、「1」、「2」、「4」、「5」、「6」、「8」、「9」)である場合には、始動動作状態に移行する。始動動作状態において、羽根型可変入賞球装置90520の内部に設けられている特別領域に遊技球が入賞すると、第2大当り遊技状態(始動動作状態を経た後に開始される大当り遊技状態)に移行する。なお、大当り遊技状態に移行する前の遊技状態は通常状態とされている。また、大当り遊技状態が終了した後は、通常状態または時短状態(特別図柄や演出図柄の平均的な変動時間が短縮されることによって可変入賞球装置90515が開放されやすくなっている状態)に移行する。時短状態は、可変入賞球装置90515が所定回数、例えば100回開放するまで継続可能であり、可変入賞球装置90515が100回開放するまでの間に大当り遊技状態への移行条件を満たした場合には、遊技状態は、時短状態から大当り遊技状態に移行する。また、大当り遊技状態への移行条件を満たすことなく可変入賞球装置90515が100回の開放を行った場合には、遊技状態は、時短状態から通常状態に移行する。
また、図54に示すように、この実施の形態では、ゲート90532は遊技領域90507の右方に設けられている。従って、この実施の形態では、時短状態に制御されている場合には、ゲート90532に遊技球を通過させるべく、遊技領域90507の右方を狙って遊技球を発射(いわゆる右打ち)した方が有利となる。また、図54に示すように、この実施の形態では、大入賞口は遊技領域90507の右方に設けられている。従って、この実施の形態では、大当り遊技中は大入賞口に遊技球を入賞させるべく、遊技領域の右方を狙って遊技球を発射(いわゆる右打ち)することになる。一方、この実施の形態では、時短状態でも大当り遊技中でもなければ(通常状態であれば)、遊技領域90507の左方を狙って遊技球を発射(いわゆる左打ち)するものとする。
また、遊技領域90507の左方には左ゲート90517が設けられており、左ゲート90517を通過した遊技球は左ゲートスイッチ90517aによって検出される。また、遊技領域90507の右方には右ゲート90519が設けられており、右ゲート90519を通過した遊技球は右ゲートスイッチ90519aによって検出される。
この実施の形態では、所定の遊技状態の移行が行われる場合には、左ゲート90517や右ゲート90519を遊技球が通過したことにもとづいて遊技状態を移行する制御が行われる。具体的には、この実施の形態では、大当り図柄が導出表示された場合や、羽根型可変入賞球装置90520内の特定入賞口90566に遊技球が入賞した場合に直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、ゲートを遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技が開始される。なお、この実施の形態では、大入賞口が遊技領域90507の右方に設けられている(大当り遊技中は右打ちされる)ことから、右ゲート90519を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技が開始される。なお、左ゲート90517や右ゲート90519を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技が開始されるのではなく、大当り図柄が導出表示された場合や、羽根型可変入賞球装置90520内の特定入賞口90566に遊技球が入賞した場合に直ちに大当り遊技が開始されたり、その後所定時間が経過した後に大当り遊技が開始されたりするようにしてもよい。
また、この実施の形態では、大当り遊技を終了したときにも左ゲート90517や右ゲート90519を遊技球が通過したことにもとづいて新たな変動表示を開始可能な状態に移行される。具体的には、この実施の形態では、通常状態では左打ちされ時短状態では右打ちされることから、大当り遊技終了後に通常状態に制御される場合には左ゲート90517を遊技球が通過したことにもとづいて新たな変動表示を開始可能な状態に移行され、大当り遊技終了後に時短状態に制御される場合には右ゲート90519を遊技球が通過したことにもとづいて時短状態に移行され新たな変動表示を開始可能な状態に移行される。なお、左ゲート90517や右ゲート90519を遊技球が通過したことにもとづいて新たな変動表示を開始可能な状態に移行されるのではなく、大当り遊技を終了したとき、または大当り遊技を終了してから所定時間が経過したときなどに新たな変動表示を開始可能な状態に移行されるようにしてもよい。
次に、羽根型可変入賞球装置90520について説明する。羽根型可変入賞球装置(役物)90520は、開閉モータ90575の駆動によって左開放扉90576A及び右開放扉90576Bが開放状態になると、遊技球が進入可能な状態になる。役物90520に進入した遊技球は、通過口などを通過して、役物90520における下部側に流下する。なお、図128には、左開放扉90576A及び右開放扉90576Bが閉鎖して遊技球が役物90520に進入不能(進入困難)である状態が実線で示され、左開放扉90576A及び右開放扉90576Bが開放して遊技球が役物90520に進入可能(進入容易)である状態が仮想線で示されている。
役物90520の左右両側には、左可動部材90577及び右可動部材90578がそれぞれ設けられている。左可動部材90577において動く部分は左可動部90577Aであり、右可動部材90578において動く部分は右可動部90578Aである。左可動部90577Aは左可動部駆動ソレノイド90577Bによって動かされ、右可動部90578Aは右可動部駆動ソレノイド90578Bによって動かされる。左可動部90577A及び右可動部90578Aは、それぞれ、上下方向に動く。
役物90520における最下部には、特定領域を形成する特定入賞口90566が設けられている。また、役物90520における特定入賞口90566が設けられた位置の奥方には、はずれ口が設けられており、役物90520の内部には、特定入賞口90566またははずれ口に遊技球を振り分ける通路が設けられている。特定入賞口90566には、特定領域スイッチ90566Aが設けられており、特定入賞口90566に入賞した遊技球は、特定領域スイッチ90566Aで検出され、はずれ口に入賞した遊技球は、はずれ領域スイッチで検出される。特定入賞口90566及びはずれ口に遊技球が入賞することにより、所定数、例えば10個の遊技球が賞球として払い出される。なお、特定入賞口90566及びはずれ口に遊技球が入賞することにより払い出される賞球の賞球数は、共通であってもよいし、異なっていてもよい。例えば、特定入賞口90566に遊技球が入賞することによって払い出される賞球数を10個、はずれ口に遊技球が入賞することによって払い出される賞球数を3個としてもよい。また、はずれ口に遊技球が入球した場合に、賞球の払出がない(賞球数は0個)となるようにしてもよい。
役物90520内に進入した遊技球が特定入賞口90566に入賞し、特定領域スイッチ90566Aで検出されることを条件として、第2大当り遊技状態に移行可能となる。また、役物90520内に進入した遊技球がはずれ口に入賞した場合、第2大当り遊技状態に移行可能となることはない。
この遊技機90501における遊技の進み方の一例を説明する。遊技機90501では、通常状態の際、第1始動入賞口90511、第2始動入賞口90512、及び第3始動入賞口90513のいずれかに遊技球が入賞すると、大当り、小当り、はずれのいずれかを決定する抽選(以下「大当り抽選」と称することもある)が実行される。大当り抽選の結果、大当り、小当りまたははずれに決定される。そして、特別図柄および演出図柄の変動(可変表示)が開始され、大当り抽選の結果に応じた図柄を特別図柄表示器90508に停止させて表示する。
大当り抽選の結果が大当りに決定されている場合には、特別図柄表示器90508に図柄(大当りに対応する図柄)を停止して表示させた後、遊技状態が通常状態から大当り遊技状態(第1大当り遊技状態)に移行される。大当り遊技状態では、開閉板90516による大入賞口が16回(16ラウンド、1ラウンドの開放許容時間は29秒)開閉制御される。なお、この実施の形態では、大当り遊技状態におけるラウンド数は16で一定あるが、ラウンド数(例えば、2ラウンド、7ラウンド、16ラウンドのいずれか)を抽選等によって決定するようにしてもよい。なお、大当り抽選の結果が大当りに決定されている場合には、役物90520が開放状態に制御されない。また、大当り抽選の結果が大当りに決定されている場合に、役物90520が開放状態に制御されるようにしてもよい。
大当り抽選の結果が小当りに決定されている場合には、特別図柄表示器90508に図柄(小当りに対応する図柄)を停止して表示させた後、役物90520が開放状態に制御されて始動動作が開始される。始動動作状態において、役物90520は、0.9秒間開放状態になる。開放状態になる回数(開放回数)は、1回、2回または3回である。始動動作状態において、遊技球が役物90520に入賞し、さらに、遊技球が特定入賞口90566に入賞して特定領域スイッチ90566Aで検出されるとV入賞が発生する。V入賞が発生すると、遊技状態が大当り遊技状態(第2大当り遊技状態)に移行される。遊技球がはずれ口に入球してV入賞が発生しなかった場合には、第2大当り遊技状態に移行しない。すなわち、はずれになり、通常状態を維持する。
大当り抽選の結果がはずれに決定されている場合には、特別図柄表示器90508に図柄(はずれに対応する図柄)を停止して表示させた後、役物90520が開放状態に制御されることはない。この場合、遊技状態は、大当り遊技状態に移行することはなく、通常状態が維持される。
なお、大当りには、非時短大当りと時短大当りとがある。いずれの場合も、特別図柄の変動が終了したら、始動動作状態を経ず、直接、16ラウンドの大当り遊技状態(第1大当り遊技状態)に移行するが、時短大当りの場合には、大当り遊技終了後に遊技状態が時短状態に移行する(一方、非時短大当りの場合には、大当り遊技終了後の遊技状態は通常状態である)。
小当りには、第1小当り~第3小当りの3種類がある。第1小当りは、始動動作状態において役物90520が1回開放する小当りであり、第2小当りは、役物90520が2回開放する小当りであり、第3小当りは、役物90520が3回開放する小当りである。また、はずれの場合には、役物90520は開放動作を行わない。
また、第1小当りまたは第2小当りで役物90520が開放動作を行った際にV入賞した場合の第2大当りは、非時短大当りとなり、第2大当り遊技状態が終了した後には、通常状態に移行する。また、第3小当りでで役物90520が開放動作を行った際にV入賞した場合の第2大当りは、時短大当りとなり、第2大当り遊技状態が終了した後には、時短状態に移行する。
また、遊技機90501には、上記の遊技機901に設けられた主基板9011及び表示モニタ9029と同様の主基板及び表示モニタが設けられており、この主基板が役連(連比)や役比を算出し、算出した役比を表示モニタに表示する。表示モニタは、視認性を妨げられないように主基板上おける主基板を視認する際の正面に配置されている。この点は、上記の遊技機901と同様である。また、役連(連比)や役比の算出手順、表示手順等は、上記の遊技機901と同様である。
遊技機90501における役連(連比)及び役比は、上記(1)式及び(2)式で求めることができる。遊技機90501における役物獲得賞球数は、可変入賞球装置90515と、羽根型可変入賞球装置90520における特定入賞口90566及びはずれ口と、開閉板90516を備える大入賞口に対する遊技球の入賞によって払い出される遊技球の総数をいう。
また、遊技機90501における連続役物獲得賞球数は、第1大当り遊技状態が実行されている場合には、開閉板90516を備える大入賞口に対する遊技球の入賞によって払い出された遊技球の総数をいう。また、第2大当り遊技状態が実行される場合には、開閉板90516を備える大入賞口に対する遊技球の入賞(以下「大入賞口入賞」と称する場合がある)によって払い出された遊技球の総数としてもよいし、大入賞口入賞によって払い出された遊技球と、第2大当り遊技状態への移行の契機となったV入賞時における羽根型可変入賞球装置90520における特定入賞口90566及びはずれ口に対する遊技球の入賞(以下「契機入賞」と称する場合がある)によって払い出される遊技球との総数としてもよい。
契機入賞における「第2大当り遊技状態への移行の契機となったV入賞時」は、V入賞が発生した羽根型可変入賞球装置90520の開放時であってもよいし、V入賞が発生した羽根型可変入賞球装置の開放の契機となった始動入賞口への入賞による一連の開放を含めてもよい。例えば、羽根型可変入賞球装置90520の開放回数が3回である第3始動入賞口90513への遊技球の入賞によって羽根型可変入賞球装置90520が開放し、当該開放時にV入賞があったときの契機入賞は、その3回の開放の際に羽根型可変入賞球装置90520の特定入賞口90566及びはずれ口に対する遊技球の入賞としてもよい。
また連続役物獲得賞球数を大入賞口入賞及び契機入賞によって払い出される遊技球の総数とする場合、羽根型可変入賞球装置90520の特定入賞口90566及びはずれ口に対する入賞が、契機入賞となるか否かは、第2大当り遊技状態への移行の契機となったV入賞が発生するか否かによって変わってくる。このため、羽根型可変入賞球装置90520の特定入賞口90566及びはずれ口に対する入賞によって払い出される遊技球の総数(以下「仮記憶契機入賞賞球数」)を一旦記憶しておき、第2大当り遊技状態への移行の契機となったV入賞が発生したときに、仮記憶契機入賞賞球数を契機入賞によって払い出される遊技球の総数として、連続役物獲得賞球数に加算するようにしてもよい。仮記憶契機入賞賞球を連続役物獲得賞球数に加算するタイミングは、適宜のタイミングとしてよい。例えば、第2大当り遊技状態に移行して、大入賞口入賞によって払い出される遊技球の賞球数を計数するタイミングとしてもよいし、大入賞口入賞によって払い出される遊技球の賞球数の計数を開始する際、大入賞口入賞によって払い出される遊技球の賞球数を計数している間または計数した後、役連(連比)を表示モニタ9029に表示する直前のタイミングとしてもよい。
また、仮記憶契機入賞賞球を記憶した後、第2大当り遊技状態への移行の契機となったV入賞が発生しないときには、仮記憶契機入賞賞球を消去するようにしてもよい。特定入賞口90566に遊技球が入賞した場合には、第2大当り遊技状態への移行の契機となったV入賞が発生しているので、実質的には、羽根型可変入賞球装置90520のはずれ口に対する入賞によって払い出される遊技球の総数を一旦記憶しておくようにしてもよい。第2大当り遊技状態への移行の契機となったV入賞が発生しないという判断は、例えば、当該羽根型可変入賞球装置90520の開放から所定時間が経過した後にV入賞が発生していないこととすることができる。
また、表示モニタに表示する役連(連比)や役比としては、上記の遊技機901と同様に短期役連(連比)、短期役比、累計役連(連比)、累計役比などとしてよい。また、表示モニタは、上記の遊技機901と同様に主基板に取り付ければよい。また、表示モニタの配置態様としては、遊技機901に対する取付態様で説明した種々の配置態様としてもよい。
上記の遊技機90501は、羽根型可変入賞球装置90520を備える遊技機である。このような羽根型可変入賞球装置90520を備える遊技機において、主基板に役連(連比)や役比を表示している。また、表示モニタは、視認性を妨げられないように、遊技を制御する主基板上に設けられている。このため、遊技盤に設けられた遊技釘(障害釘)や風車などについてどのような調整が加えられたかを認識できる。
また、羽根型可変入賞球装置90520を備える遊技機90501において、役連(連比)や役比については、遊技機901と異なる態様で算出されている。このような羽根型可変入賞球装置90520を備える遊技機90501においても、役連(連比)や役比を算出し、主基板に取り付けられた表示モニタに表示することができる。
また、遊技機90501では、羽根型可変入賞球装置90520を開閉する始動入賞口のうち、第3始動入賞口90513として可変入賞球装置90515が用いられているが始動入賞口は、第1始動入賞口90511及び第2始動入賞口90512のような可変入賞球装置が設けられていないものだけであってもよい。また、始動入賞口が、第3始動入賞口90513のような可変入賞球装置だけであってもよい。
なお、第3始動入賞口90513への遊技球の入賞によって払い出される賞球数は、役比の算出に用いられる役物獲得賞球数に加算されるが、第1始動入賞口90511及び第2始動入賞口90512への遊技球の入賞によって払い出される賞球数は、役物獲得賞球数及び連続役物獲得賞球数には加算されない。
また、遊技機90501では、始動入賞口に遊技球が入賞することにより、大当り抽選が実行されるが、始動入賞口に入賞しても大当り抽選が実行されず、必ず可変入賞球装置90520の開放動作が行われる態様としてもよい。また、大当り抽選に代えて、可変入賞球装置90520の開放回数の抽選を行うようにしてもよいし、大当り抽選と可変入賞球装置90520の開放回数の抽選との両方を行うようにしてもよい。また、開放回数の抽選では、1回、2回、3回等の回数を抽選するほか、開放回数の対象として0回を含めるようにしてもよい。
また、遊技機90501は、大当り遊技状態(第1大当り遊技状態及び第2大当り遊技状態)が設定されており、遊技機90501には、羽根型可変入賞球装置90520と、開閉板90516を備える大入賞口とが設けられている。これに対して、大当り遊技状態が設定されているとともに、大入賞口を設けることなく羽根型可変入賞球装置のみが設けられた態様としてもよい。この場合、大当り遊技状態では、羽根型可変入賞球装置が開閉動作を行ったり、一定時間の開放動作を行ったりするようにすればよい。
また、羽根型可変入賞球装置のみが設けられた態様では、大当り遊技状態の継続条件として、V入賞を設定しておいてもよい。例えば、大当り遊技状態に移行した際には、最高継続ラウンドを設定し1ラウンド中にV入賞があった場合に次ラウンドの継続が決定されるようにしてもよい。
(入賞数情報の表示制御及び表示項目に関する変形例)
(1)上記の実施形態では、一般入賞口、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への入賞数に関連した項目を第1エリアαに表示可能な例について説明したが、これらの項目に限らず、例えば、ゲート9041A,9041Bを遊技球が通過した回数に関連した項目を第1エリアαに表示するようにしても良い。遊技球がゲート9041A,9041Bを通過したときに、遊技球がいずれのゲートを通過したのかを指定する通過ゲート指定コマンドを、主基板9011(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)から演出制御基板9012(演出制御用CPU90120)に送信することにより、演出制御用CPU90120では、ゲート9041A,9041Bを遊技球が通過した回数を集計して、第1エリアαに表示可能である。
例えば、第1~第4一般入賞口のいずれに入賞したのかを指定する一般入賞口指定コマンドを受信した場合の集計処理と同様の方法によって、本日のゲート通過回数(A1に相当)、本日のゲート通過比率(A2に相当)、低ベース状態のゲート通過回数(B1に相当)、低ベース状態のゲート通過比率(B2に相当)、高ベース状態のゲート通過回数(C1に相当)、高ベース状態のゲート通過比率(C2に相当)、設定期間のゲート通過回数(D1に相当)、及び、設定期間のゲート通過比率(D2に相当)を集計して、第1エリアαに表示可能である。また、ゲート毎に(ゲート9041A,9041B各々に関して)これらの項目を集計して、第1エリアαに表示可能である。
(2)また、演出制御用CPU90120は、大入賞口入賞コマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ90100から受信するため、大入賞口への入賞数を集計可能であると共に、大入賞口への入賞に基づいた付与された賞球数を集計して、第1エリアαに表示可能である。
例えば、第1~第4一般入賞口のいずれに入賞したのかを指定する一般入賞口指定コマンドを受信した場合の集計処理と同様の方法によって、「本日の大入賞口への入賞数(A1に相当)」、「本日の大入賞口への入賞比率(A2に相当)」、「本日の大入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(A3に相当)」、「本日の総賞球数に対しての本日の大入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(A4に相当)」、「設定期間における大入賞口への入賞数(D1に相当)」、「設定期間における大入賞口への入賞比率(D2に相当)」、「設定期間における大入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数(D3に相当)」、及び「設定期間において付与された賞球数に対しての設定期間における大入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(D4に相当)」、を集計して、第1エリアαに表示可能である。
ここで、「本日の総賞球数に対しての本日の大入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(A4に相当)」や、「設定期間において付与された賞球数に対しての設定期間における大入賞口への入賞に基づいて付与された賞球数の割合(D4に相当)」が、所定の割合(例えば60%)よりも高いときには、その旨を報知するようにしても良い。例えば、第1エリアαに、「大入賞口賞球比率が基準値(60%)を超えています。」というメッセージを表示しても良い。
また、総賞球数に対しての、普通可変入賞球装置906Bにより開閉制御される第2始動入賞口への入賞に基づいて付与される賞球数と特別可変入賞球装置907により開閉制御される大入賞口への入賞に基づいて付与される賞球数との合計の割合が、所定の割合(例えば70%)よりも高いときには、その旨を報知するようにしても良い。例えば、第1エリアαに、「役物賞球比率が基準値(70%)を超えています。」というメッセージ等を表示しても良い。
(3)上記の実施形態では、主基板9011側の遊技制御用マイクロコンピュータ90100と共に、演出制御用CPU90120が、各進入領域への遊技球の進入時に遊技制御用マイクロコンピュータ90100から受信した各コマンドに基づいて各進入領域への遊技球の進入数を集計する例について説明したが、主基板9011側の遊技制御用マイクロコンピュータ90100の主基板9011側の遊技制御用マイクロコンピュータ90100において、各進入領域への遊技球の進入数を集計し、あるいは演出制御用CPU90120が、各進入領域への遊技球の進入時に遊技制御用マイクロコンピュータ90100から受信した各コマンドに基づいて各進入領域への遊技球の進入数を集計することも可能である。
なお、主基板9011側の遊技制御用マイクロコンピュータ90100又は演出制御用CPU90120において集計された各進入領域への遊技球の進入数(各スイッチに対応したカウンタの値)は、演出制御用CPU90120に送信されて、画像表示装置905に表示可能である。例えば、集計された各進入領域への進入数を指定するコマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ90100から演出制御基板9012に出力することで、演出制御用CPU90120において、当該コマンドに基づいて各進入領域への進入数を特定して、第1エリアαに表示させることが可能である。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90100側で集計された各進入領域への進入数を、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904B等の、主基板9011に設けられている表示装置に表示させるようにしても良い。また、始動入賞口への入賞回数に対しての一般入賞口への入賞回数の比率が所定の基準割合に達していないときには、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bに、特別図柄の可変表示の表示結果とは異なる特定表示を行うことで、その旨を報知するようにしても良い。なお、集計された結果が表示される主基板9011に設けられた表示装置としては、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904B等に限らず、集計された結果を表示するために専用に設けられた表示装置であっても良い。また、表示装置は、ランプ、LED、7セグメント、液晶表示装置、ELパネル、導光板など、どのような形態であっても良い。
RAM90102に記憶されている各カウンタの値(各進入領域への進入数)は、例えば、RAM90102に記憶されている遊技状態フラグ(確変状態や時短状態等を遊技制御用マイクロコンピュータ90100で特定可能とするための遊技状態に応じたフラグ)等をリセットするためのリセット操作が遊技場側(例えば店員)によって行われたときに、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bに表示されるか、又は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100から演出制御基板9012に出力され、画像表示装置905に一定期間表示されるようにしても良い。リセット操作とは、主基板9011に接続された図示しないリセットボタンの操作である。リセットボタンは、遊技盤902の裏面側(遊技島側)に設けられており、遊技機用枠903のヒンジ機構を利用して、遊技機用枠903に対して遊技盤902を前方に回動させることで、遊技盤902の裏面側に設けられたリセットボタンを操作可能となる。
(4)上記の実施形態では、遊技者が設定した集計期間における入賞数情報(D1~D4)を第1エリアαに表示可能である例について説明したが、遊技者の操作によらず、予め遊技機において集計期間が設定されており(例えば、特定の期間(例えば60分)が記憶されているか、又は、遊技場側の操作によって設定されており)、その設定された集計期間における入賞数情報(D1~D4に相当)が、第1エリアαに表示されるようにしても良い。例えば、60分あたりの一般入賞口への入賞数を集計して、集計値を第1エリアαに表示し、その集計値が予め定められた基準値(例えば60回/60分)未満である場合には、その旨を報知するようにしても良い。
(5)また、特定の入賞口への入賞が所定期間発生しない場合には、第1エリアαにその旨を報知するようにしても良い。例えば、一般入賞口への入賞数が10分間発生していない場合には、第1エリアαに、「10分間一般入賞無し。」というメッセージを表示するようにしても良い。この所定期間に関しては、遊技場側の操作(例えば、表示切替スイッチ9032及び操作ボタン9030を使用した操作)により設定可能としても良く、遊技者側の操作(例えば、操作ボタン9030を使用した操作)により設定可能としても良い。
(6)なお、始動入賞口と一般入賞口への入賞割合が特定の割合(例えば1:1)となるような振分装置を備える遊技機に対しても、上記の実施形態を適用して、各入賞口への入賞数に関連した入賞数情報を第1エリアαに表示可能である。例えば、特開2014-117434に開示される遊技機は、振分装置が受け入れた遊技球を第1始動入賞口と第2始動入賞口に交互に振り分ける構成となっているが、このような振分装置を備えることにより、振分装置が受け入れた遊技球を始動入賞口と一般入賞口に交互に振り分けるようにすることも可能である。振分装置が始動入賞口と一般入賞口に交互に遊技球を振り分ける構成の遊技機に関しても、上記の実施形態を適用して、各入賞口への入賞数に関連した入賞数情報を第1エリアαに表示可能である。ただし、始動入賞口への入賞回数に応じて一般入賞口への入賞回数も自ずと定まるため、上記のように始動入賞口への入賞数に対しての一般入賞口への入賞数の割合を表示させる必要は無い。
(7)図99では、遊技者の操作に応じて集計期間を設定可能であるが、遊技者の操作に応じて入賞数情報をリセットして、リセットしたタイミングから入賞数情報の集計を開始するようにしても良い。例えば、遊技者が集計開始の操作を行うことで、第1エリアαに表示される一般入賞口への入賞数が0にリセットされ、その後に、演出制御用CPU90120が、一般入賞口指定コマンドを受信する毎に、第1エリアαに表示される一般入賞口への入賞数が1ずつ増加するようにしても良い。
また、一旦設定された集計期間を、設定期間の経過前に遊技者の操作に応じて変更可能としても良い。例えば、当初は集計期間を30分と設定したものの、早く集計結果を知るために、設定期間経過前に遊技者が再設定操作を行い、集計期間を10分に短縮するようにしても良い。また、当初は集計期間を10分と設定したものの、より長い期間の集計結果を知るために、設定期間経過前に遊技者が再設定操作を行い、集計期間を30分に延長するようにしても良い。また、一旦設定された集計期間を、設定期間の経過後に遊技者の操作に応じて延長可能としても良い。例えば、設定された集計期間である10分が経過して一旦はその10分間の集計結果が表示された後に、さらに長い集計期間の集計結果を把握するために、遊技者が延長操作を行い、集計期間を50分延長して60分とする(結果として、10分間の集計結果とその10分間を含む60分間の集計結果が両方得られる)ようにしても良い。
(8)なお、画像表示装置905に表示されるデモ画面において、あるいは、遊技が行われている状態(遊技終了判定がされておらずデモ画面が表示されていない状態)における第1エリアαにおいて、遊技盤面に設けられている各入賞口が、第1始動入賞口、第2始動入賞口、及び、一般入賞口のいずれの入賞口であるかを説明する画像を表示するようにしても良く、また、各入賞口の賞球数を報知するようにしても良い。
(9)上記の実施形態では、遊技場設定を遊技者設定よりも優先しているが、これとは逆に、遊技者設定を遊技場設定よりも優先するようにしても良い。即ち、表示切替スイッチ9032の操作部が第1位置(非表示位置)であるか第2位置(表示位置)であるかによらず、図58(1)~(3)の遊技者設定画面を画像表示装置905に表示可能として、図58(2)の選択画面で「表示する」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、入賞数情報が画像表示装置905に表示され(図95及び図96の表示制御が実行され)、図58(2)の選択画面で「表示しない」の文字を含むアイコンを選択した状態で操作ボタン9030を押下すると、入賞数情報が画像表示装置905に表示されない(図97の表示制御が実行される)ようにしても良い。
また、遊技場設定と遊技者設定とを同じ優先度として、受け付けた設定操作の順序に従って、入賞数情報を表示するか否かを決定するようにしても良い。即ち、最後に受け付けた設定操作(最新の設定操作)を優先して入賞数情報を表示するか否かを決定するようにしても良い。例えば、表示切替スイッチ9032の操作部を第1位置(非表示位置)とした場合であっても、その後に図58(1)~(3)の遊技者設定画面で、入賞数情報を表示させる設定とした場合には、入賞数情報を表示する(図95及び図96の表示制御が実行される)。また、図58(1)~(3)の遊技者設定画面で、入賞数情報を表示させない設定とした場合であっても、その後に表示切替スイッチ9032の操作部を第2位置(表示位置)とした場合には、入賞数情報を表示する(図95及び図96の表示制御が実行される)。一方、表示切替スイッチ9032の操作部を第2位置(表示位置)とした場合であっても、その後に図58(1)~(3)の遊技者設定画面で、入賞数情報を表示させない設定とした場合には、入賞数情報を表示しない(図97の表示制御が実行される)。また、図58(1)~(3)の遊技者設定画面で、入賞数情報を表示させる設定とした場合であっても、その後に表示切替スイッチ9032の操作部を第1位置(非表示位置)とした場合には、入賞数情報を表示しない(図97の表示制御が実行される)。
また、この実施の形態では、遊技場の店員が表示切替スイッチ9032を操作することにより、入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能であると共に、遊技者が操作ボタン9030を操作することにより、入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能であるが、このような形態に限らず、遊技場の店員が表示切替スイッチ9032を操作することにより、入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能である一方、遊技者側では入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定できない(例えば図58(1)~(3)に示したような遊技者側での設定画面を設けない)ようにしても良い。このように、遊技場側においてのみ、入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能としても良い。
また、これとは逆に、遊技者(及び遊技場の店員)が操作ボタン9030を操作することにより、入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能である一方、遊技場側のみが入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能とする手段を設けない(例えば表示切替スイッチ9032を設けない)ようにしても良い。このような構成とする場合には、遊技者及び遊技場の店員が共通の設定操作(操作ボタン9030の操作)により、入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能となる。このように、遊技者及び遊技場が共通の設定操作により、入賞数情報を画像表示装置905に表示させるか否かを設定可能としても良い。
(10)なお、図98等で説明した、各入賞口(一般入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口等)への入賞数に関する入賞数情報は、モード切替スイッチ9031の操作部が表示位置(第2位置)となっているメンテナンスモードにおいてのみ、画像表示装置905に表示されるようにして、モード切替スイッチ9031の操作部が非表示位置(第1位置)となっている遊技モードにおいては、画像表示装置905に表示されないようにしても良い。即ち、図56(a)に示した入賞数管理テーブルの情報と同じように扱われても良い。
このように、図98等で説明した各入賞口(一般入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口等)への入賞数に関する入賞数情報は、遊技場の店員が所定の操作を行った場合にのみ画像表示装置905に表示可能であり、遊技者は通常見ることができない情報であっても良い。例えば、遊技者が遊技を行うことが可能な状態(例えば、デモ画面が表示されている状態)や、遊技終了判定が行われていない状態(特図ゲームが実行されている状態、普図ゲームが実行されている状態、及び大当り遊技状態を含む)等においては、画像表示装置905に表示されない情報であり、遊技機の電源供給の開始から所定期間(例えば1分間であり、デモ画面が表示される前)のみ表示可能となるようにしても良く、あるいは、遊技機の電源供給を停止するための操作が行われたときに所定期間(例えば1分間)のみ表示可能となるようにしても良い。
(11)また、図98等で説明した、各入賞口(一般入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口等)への入賞数に関する入賞数情報は、メンテナンスモード及び遊技モードのいずれのモードにおいても、画像表示装置905に表示可能としても良い。このような構成とする場合に、メンテナンスモードにおいては、第1エリアα及び第2エリアβの全体に入賞数情報を表示可能であるのに対して、遊技モードにおいては、第1エリアαのみに入賞数情報を表示可能となるようにしても良い。即ち、遊技が行われていない期間と遊技が行われている可能性がある期間とで、入賞数情報の表示領域を異ならせるようにしても良い。
また、メンテナンスモードにおいては、集計されている全項目の入賞数情報が表示されるのに対して、遊技モードにおいては、一部の項目(遊技場側や遊技者の操作により設定された項目又は予め定められた主要項目)の入賞数情報が表示されるようにしても良い。即ち、遊技が行われていない期間と遊技が行われている可能性がある期間とで、表示させる入賞数情報の項目を異ならせるようにしても良い。
(12)また、遊技モードにおいて、遊技終了判定が行われたことによりデモ画面が表示されている期間は、第1エリアα及び第2エリアβの全体に入賞数情報を表示可能であるのに対して、遊技終了判定が行われておらず遊技中と判定されている期間は、第1エリアαのみに入賞数情報を表示可能となるようにしても良い。即ち、遊技が行われていないと判定される期間と遊技が行われていると判定される期間とで、入賞数情報の表示領域を異ならせるようにしても良い。
また、遊技終了判定が行われたことによりデモ画面が表示されている期間は、集計されている全項目の入賞数情報が表示されるのに対して、遊技終了判定が行われておらず遊技中と判定されている期間は、一部の項目(遊技場側や遊技者の操作により設定された項目又は予め定められた主要項目)の入賞数情報が表示されるようにしても良い。即ち、遊技が行われていないと判定される期間と遊技が行われていると判定される期間とで、表示させる入賞数情報の項目を異ならせるようにしても良い。
(13)上記の実施形態では、特定の画像(エラーメッセージ、第4図柄、飾り図柄、及び保留情報)の表示位置及び表示範囲(画像の大きさ)に関しては、入賞数情報を表示する設定(図95及び図96)と入賞数情報を表示しない設定(図97)とで変化させない(共通化する)一方で、他の画像(背景画像)に関しては、入賞数情報を表示する設定と入賞数情報を表示しない設定とで視認可能な範囲を異ならせるようにしているが、このような形態に限らず、図100に示すように、入賞数情報を表示する設定(図100(a))と入賞数情報を表示しない設定(図100(b))とで、入賞数情報以外の背景画像を含む全ての画像の表示位置及び表示範囲(画像の大きさ)を共通化するようにしても良い。これにより、入賞数情報の表示/非表示設定による制御負担を軽減することができる。
(14)上記の実施形態では、飾り図柄の表示位置及び表示範囲(画像の大きさ)を、入賞数情報を表示する設定(図95及び図96)と入賞数情報を表示しない設定(図97)とで変化させない(共通化する)こととしたが、飾り図柄の表示位置や表示範囲を、入賞数情報の表示/非表示設定に応じて異ならせるようにしても良い。例えば、図101に示すように、入賞数情報を表示する設定(図101(a))における、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rの間隔よりも、入賞数情報を表示しない設定(図101(b))における、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rの間隔を広くしても良い。即ち、入賞数情報を表示させない場合には、画面全体を使用して飾り図柄の可変表示が実行されるようにしても良い。本例では、入賞数情報を表示させない場合の飾り図柄表示エリア905Lが、第1エリアαに含まれるようになっている。このように、入賞数情報を表示させない場合には、第1エリアαにおける飾り図柄の可変表示又は停止表示を許容するようにしても良い。このように、画面全体を使用して演出を実行することで興趣を高めるようにしても良い。
(15)上記の実施形態では、遊技機のエラーとして、磁気異常、振動異常、及び電波異常を例示したが、これらに限らず、遊技機のエラーは、前面ドアの開放異常、払出機構の異常(賞球異常など)、大入賞口の不正入賞異常(大入賞口が開放していないのに大入賞口への入賞が検知される異常)、あるいは、パチンコ遊技機901の各種部材の動作不良等であっても良い。
[他の変形例]
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。なお、上記の各演出形態に示された遊技機の制御及び構成を任意に組み合わせるようにしても良く、上記の各演出形態に示された遊技機の制御及び構成と、以下の変形例に示された遊技機の制御及び構成を任意に組み合わせるようにしても良い。
上記の実施形態において、遊技盤面の遊技釘や遊技球の流下方向を規定する部材の配置により、ゲート9041Bを通過しなかった遊技球は、第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに入賞可能であるものとする。このような構成とすることにより、確変状態又は時短状態において、遊技球がゲート9041B を通過しない場合にも、それよりも下流側に設けられた一般入賞口への入賞を期待できることで遊技興趣の低下を抑制することができる。また、ゲート9041Bを通過しなかった遊技球は、ゲート9041Bを通過した遊技球よりも高い割合で、第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dのいずれかに入賞するようにしても良い。このような構成とすることにより、確変状態又は時短状態において、遊技球がゲート9041B を通過する頻度が低い場合にも、それよりも下流側に設けられた一般入賞口への入賞を期待できることで遊技興趣の低下を抑制することができる。さらに一般入賞口への入賞に基づいて特定演出が実行されることで、遊技興趣をより高めることができる。
上記の実施形態において、遊技状態に応じて異なる割合で特定演出を実行することには、ある遊技状態においてのみ特定演出を実行可能であり、他の遊技状態では特定演出を実行しないことも含まれる。また、上記の実施形態において、遊技期間に応じて異なる割合で特定演出を実行することには、ある遊技期間においてのみ特定演出を実行可能であり、他の遊技期間では特定演出を実行しないことも含まれる。
上記の実施形態において、第1の状態のときに、第1の状態とは異なる第2の状態のときよりも高い割合で演出を実行することには、第1の状態においてのみ演出を実行可能であり、第2の状態では演出を実行しないことも含まれる。ここで、第1の状態と第2の状態との区分は、前述した遊技状態に応じた区分の他、保留記憶数に応じた区分、特図ゲームの実行期間に応じた区分(特図ゲームに関する可変表示が実行されているか否かという区分)、変動パターンの種別に応じた区分(例えば、実行されている可変表示の変動パターンがリーチ演出を伴う変動パターンであるか否かという区分、あるいは、実行されている可変表示の変動パターンが擬似連演出を伴う変動パターンであるか否かという区分)、特定の演出タイミングに応じた区分(例えば、リーチ演出を伴う変動パターンにおけるリーチ状態の成立前であるか成立以後であるかという区分、あるいは、擬似連演出を伴う変動パターンにおける擬似連演出の実行前であるか実行以後であるかという区分)等がある。
第1演出形態~第12演出形態において、(1)通常状態、及び、(2)確変状態又は時短状態の、いずれか一方の場合にのみ特定演出を実行可能としても良い。例えば、(1)通常状態の場合にのみ、特定演出を実行可能として、(2)確変状態又は時短状態の場合には、特定演出を実行しないようにしても良い。また、第13演出形態~第24演出形態において、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間、及び、(2)リーチ変動の期間外又はリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間、のいずれか一方の場合にのみ特定演出を実行可能としても良い。例えば、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間の場合にのみ、特定演出を実行可能として、(2)リーチ変動の期間外又はリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間の場合には、特定演出を実行しないようにしても良い。
第1演出形態~第12演出形態では、遊技状態が、(1)通常状態であるか、あるいは、(2)確変状態又は時短状態であるかに応じて、特定演出の実行割合や、実行される特定演出の種別が異なるが、大当り遊技状態に制御されているときには、遊技状態が通常状態であるときと共通の演出実行条件に基づいて、特定演出の実行の有無や、実行する特定演出の種別を決定するようにしても良く、確変状態又は時短状態であるときと共通の演出実行条件に基づいて、特定演出の実行の有無や、実行する特定演出の種別を決定するようにしても良い。また、遊技状態の区分は、(1)通常状態であるか、(2)確変状態又は時短状態であるか、というものに限らず、例えば、(1)高ベース状態であるか、(2)高ベース状態ではないか、という区分であっても良く、(1)大当り遊技状態であるか、(2)大当り遊技状態ではないか、という区分であっても良い。
第13演出形態~第24演出形態では、遊技期間が、(1)リーチ変動におけるリーチ状態成立以後の期間であるか、あるいは、(2)リーチ変動の期間外又はリーチ変動におけるリーチ状態成立前の期間であるかに応じて、特定演出の実行の有無や、実行する特定演出の種別を決定するようにしているが、このような遊技期間の区分に限らず、例えば、(1)保留記憶数が1以下の期間であるか、(2)保留記憶数が2以上の期間であるか、という区分であっても良く、(1)飾り図柄の可変表示が実行されている期間であるか、(2)飾り図柄の可変表示が実行されていない期間であるか、という区分であっても良い。
また、(1)リーチ演出を伴わない可変表示(非リーチ変動)が実行されている期間であるか、(2)リーチ演出を伴う可変表示(リーチ変動)が実行されている期間であるか、という区分であっても良い。また、(1)擬似連演出を伴わない可変表示が実行されている期間であるか、(2)擬似連演出を伴う可変表示が実行されている期間であるか、という区分であっても良い。さらに、(1)擬似連演出を伴う可変表示における擬似連演出の実行前であるか、(2)擬似連演出を伴う可変表示における擬似連演出の実行以後であるか、という区分であっても良い。
第1~第4演出形態や、第13~第16演出形態では、特定演出として、特定演出A及び特定演出Bのいずれか一方のみを実行可能であるが、特定演出A及び特定演出Bの両方を実行可能としても良い。即ち、入賞条件が成立したときに、変動結果予告演出と先読み予告演出のうち、所定の条件に合致した一方を実行する(例えば保留記憶数が1以下である場合には変動結果予告演出を実行し、保留記憶数が2以上である場合には先読み予告演出を実行する)ようにしても良く、その両方を同時に実行するようにしても良い。例えば、先読み予告演出が、保留記憶に対応した表示情報(表示部位)の態様を変化させる演出である場合には、前述した変動結果予告演出(音声演出のみ,あるいは音声演出及び役物演出)と先読み予告演出とを同時に実行可能であり、遊技者は変動結果予告演出と先読み予告演出の両方が実行されたことを把握可能である。また、可変表示の表示結果や始動入賞時判定結果に基づいて、実行する特定演出を決定するようにしても良い。例えば、入賞条件の成立時に実行されている可変表示の表示結果が大当り図柄となる場合には、変動結果予告演出を優先して実行し、入賞条件の成立時に実行されている可変表示の表示結果がはずれ図柄であるが始動入賞時判定において大当りと判定された保留記憶が存在する場合には、先読み予告演出を優先して実行するようにすると良い。
上記の実施形態では、演出制御用CPU90120によって非遊技状態であると判定された期間においてのみ(デモ画面が表示されている場合にのみ)、操作ボタン9030によって入賞数を表示させるか否かを設定可能となる例について説明したが、このような形態に限らず、遊技状態(例えば、通常状態、確変状態、時短状態、大当り遊技状態)によらず、また、特図ゲームの実行状況(特別図柄の可変表示が実行されているか否かや、特図ゲームの保留記憶数)や、普図ゲームの実行状況(普通図柄の可変表示が実行されているか否かや、普図ゲームの保留記憶数)によらず、操作ボタン9030によって入賞数を表示させるか否かを設定可能としても良い。即ち、遊技が行われている期間、例えば飾り図柄の可変表示が実行されている期間や大当り遊技状態に制御されている期間であっても、操作ボタン9030によって入賞数を表示させるか否かを設定可能としても良い。このような構成において、一般入賞口への入賞数を表示させる設定となった場合には、遊技状態(例えば、通常状態、確変状態、時短状態、大当り遊技状態)によらず、また、特図ゲームの実行状況(特別図柄の可変表示が実行されているか否かや、特図ゲームの保留記憶数)や、普図ゲームの実行状況(普通図柄の可変表示が実行されているか否かや、普図ゲームの保留記憶数)によらず、表示制御用テーブルの合計入賞数を直ちに表示する。
上記の実施形態では、表示切替スイッチ9032の操作が可能な期間に関して制限が設けられていないため、遊技場側ではガラス扉枠903aを開放可能な状態であれば、表示切替スイッチ9032を操作して、一般入賞口への入賞数を表示させるか否かを設定可能となっている。このような形態に限らず、遊技場側における設定操作が可能な期間を制限するようにしても良い。例えば、表示切替スイッチ9032を設けない構成として、遊技場側において一般入賞口への入賞数を表示させるか否かを設定する場合にも、図58(1)~(3)に示す設定画面において操作ボタン9030により選択及び決定を行うものとする。このような構成において、遊技状態(例えば、通常状態、確変状態、時短状態、大当り遊技状態)に応じて、または、特図ゲームの実行状況(特別図柄の可変表示が実行されているか否かや、特図ゲームの保留記憶数)や、普図ゲームの実行状況(普通図柄の可変表示が実行されているか否かや、普図ゲームの保留記憶数)に応じて、図58(1)~(3)に示す設定画面を表示しないようにしても良い。例えば、大当り遊技状態に制御されている期間、確変状態又は時短状態に制御されている期間、特図ゲームが実行されている期間、特図ゲームの保留記憶数が0ではない期間等は、図58(1)~(3)に示す設定画面を表示せず、遊技場側における設定操作を禁止するようにしても良い。
上記の実施形態では、遊技者が操作不能な表示切替スイッチ9032の切り替えにより、遊技場側で一般入賞口への入賞数を表示させる設定(操作部を第2位置に設定)とした場合にのみ、一般入賞口への入賞数を表示させるか否かを遊技者側で設定可能とするための設定画面(図58(1)~(3))を表示させるようにしているが、このような形態に限らず、遊技場側のみが操作可能な表示切替スイッチ9032を設けない構成として、一般入賞口への入賞数を表示させるか否かを遊技者側及び遊技場側の両者で設定可能とするための共通設定画面(図58(1)~(3)と同様の画面であり、操作ボタン9030の操作により一般入賞口への入賞数を表示させるか否かを選択して決定するための画面)を表示させるようにしても良い。このような共通設定画面を表示させる構成において、遊技場の店員が一般入賞口への入賞数を表示させない設定とした場合であっても、その後に、遊技者が一般入賞口への入賞数を表示させる設定とした場合には、後に受け付けた設定が適用されることにより画像表示装置905には一般入賞口への入賞数が表示されるようにしても良い。
また、遊技場側のみが操作可能な表示切替スイッチ9032の切り替えにより一般入賞口への入賞数を表示させる設定(操作部を第2位置に設定)とした場合と、操作ボタン9030の操作により一般入賞口への入賞数を表示させる設定とした場合とで、共通の情報(例えば表示制御用テーブルで記憶されている各一般入賞口への入賞数及び合計入賞数)を画像表示装置905に表示させるようにしても良い。このような構成において、表示切替スイッチ9032の切り替えにより共通の情報を表示させない設定とした場合であっても、その後に、操作ボタン9030の操作により共通の情報を表示させる設定とした場合には、後の受け付けた設定が適用されることにより画像表示装置905には共通の情報が表示されるようにしても良い。
上記の実施形態において、一般入賞口への入賞数を表示可能な期間(遊技状態)に制限を設けるようにしても良い。例えば、飾り図柄の可変表示が実行されている期間においては、リーチ状態が成立してから確定飾り図柄を導出表示するまでの期間は、一般入賞口への入賞数を表示させないようにしても良い。また、確変状態や時短状態等の所定の遊技状態においては、一般入賞口への入賞数を表示させないようにしても良い。このような形態において、いずれの期間(遊技状態)において一般入賞口への入賞数を表示可能とするか又は表示させないようにするかに関して、遊技場側の設定手段(例えば表示切替スイッチ9032)により設定可能としても良く、遊技者側の設定手段(例えば操作ボタン9030)により設定可能としても良い。
上記の実施形態において、パチンコ遊技機901において、遊技者が操作ボタン9030によって遊技者ID(例えば遊技者が所有する記録媒体のIDや、ウェブサイトに登録されている個人識別用ID)等を入力することで、遊技者ID入力以降からの一般入賞口への入賞数等を含む遊技データが集計可能となっており、当該パチンコ遊技機901における遊技を終了するときに操作ボタン9030を操作することで、遊技者ID入力以降から集計された遊技データを2次元コードとして画像表示装置905に出力するようにしても良い。遊技者は2次元コード(遊技者ID及び遊技データを特定可能な情報)を、2次元コード読取機能を有する情報端末で撮像することにより、当該情報端末と、インターネットに接続されている情報管理サーバとの間で通信が行われ、2次元コードから特定された遊技者IDに関連付けて情報管理サーバで記憶されている遊技データに、2次元コードから特定された遊技データが追加され、情報管理サーバで管理されていた遊技データが更新される。遊技者は、情報端末により情報管理サーバにアクセスして、記憶されている自己の遊技データ(遊技者IDに関連付けられた遊技データ)を確認することができるため、結果として一般入賞口への入賞数を把握可能となる。このような形態において、2次元コードを画像表示装置905に表示可能とするか否かに関して、遊技場側の設定手段(例えば表示切替スイッチ9032)により設定可能としても良く、遊技者側の設定手段(例えば操作ボタン9030)により設定可能としても良い。
このような形態とした場合には、情報管理サーバで遊技者ID毎に記憶されている一般入賞口への入賞数に応じて、当該遊技者に特典が付与されるようにしても良い。例えば、一般入賞口への入賞数が所定数を超えたときには、その遊技者IDの遊技者に対して、情報端末にて使用可能な背景画像やアプリケーションソフトウェア等が特典として付与されるようにしても良い。また、一般入賞口への入賞数に応じたポイントが遊技者に付与され、情報管理サーバでは遊技者IDと対応付けて当該遊技者の所有ポイント数を管理するようにしても良い。そして、遊技者が、所有ポイントの一部又は全部を特典と交換可能としても良い。
上記の実施形態では、パチンコ遊技機901が、一般入賞口への入賞数を表示する例について説明したが、一般入賞口への入賞数を表示するものではなく、一般入賞口に遊技球が入賞したことを報知するものであっても良い。例えば、一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで、入賞報知のメッセージが画像表示装置905に表示されるようにしても良く、スピーカ908L、908Rから入賞報知の効果音や音声が出力されるようにしても良い。このような構成とした場合において、上記の実施形態と同様に、一般入賞口に遊技球が入賞したことを報知するか否かに関して、遊技場側の設定手段(例えば表示切替スイッチ9032)により設定可能としても良く、遊技者側の設定手段(例えば操作ボタン9030)により設定可能としても良い。
(1)パチンコ遊技機901において、一般入賞口への入賞状況を報知するようにしても良い。具体的には、画像表示装置905に各一般入賞口への入賞数や入賞頻度(遊技領域への発射玉数に対しての一般入賞口への入賞数の割合、あるいは、時間あたりの一般入賞口への入賞数)を表示するようにしても良く、一般入賞口への入賞数や入賞頻度に応じて遊技効果ランプ909の発光態様を変化させるようにしても良い。また、一般入賞口への入賞が発生したときに、一般入賞口への入賞をスピーカ908L、908Rから音声報知するようにしても良い。このような音声報知とすることで、一般入賞口への入賞頻度を遊技等が把握し易くなる。また、一般入賞口への入賞が発生したときに、打球操作ハンドルや操作ボタン9030等を振動させるようにしても良い。このような体感報知とすることで、一般入賞口への入賞頻度を遊技等が把握し易くなる。
各一般入賞口への入賞数や入賞頻度は、画像表示装置905に表示可能である他、パチンコ遊技機901と通信可能に接続されたホールコンピュータ等の管理装置に出力され、管理装置では、遊技機毎に各一般入賞口への入賞数を管理可能となっている。この情報は、例えば、遊技機のメンテナンスに役立てることができる。
(2)パチンコ遊技機901において、一般入賞口に遊技球が入賞したときに効果音が出力されるようにしても良く、始動入賞口等の他の入賞口に入賞したときとは異なる効果音を出力させるようにすると良い。このような構成において、一般入賞口それぞれについて、入賞時の効果音を異ならせるようにしても良い。また、このような構成において、特定の一般入賞口に入賞した場合には効果音が出力されないようにしても良い。
(3)パチンコ遊技機901において、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、予告演出の実行割合や演出態様を変化させるようにしても良い。このような構成において、例えば、一般入賞口に遊技球が入賞した後に実行される最初の飾り図柄可変表示において、予告演出の実行割合や演出態様が変化し、所定期間、例えば予め定められた可変表示回数が実行されるまでは、変化後の実行割合や演出態様が継続されるようにすると良い。
(4)パチンコ遊技機901において、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、楽曲(BGM)を変化させるようにしても良い。このような構成において、例えば、一般入賞口に遊技球が入賞した後に実行される最初の飾り図柄可変表示の開始から楽曲を変化させ、所定期間、例えば予め定められた可変表示回数が実行されるまでは、変化後の楽曲が継続されるようにすると良い。また、一般入賞口への入賞数が所定値に達した場合には、特定の楽曲(例えば、大当り中楽曲)が出力されるようにしても良い。また、一般入賞口に遊技球が入賞したこと、あるいは、一般入賞口への遊技球の入賞数が所定数に達したことに基づいて、遊技者が複数の楽曲(BGM)の中から再生させる楽曲(BGM)を選択可能となるようにしても良い。
また、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、再生中の楽曲を継続して出力するようにしても良い。例えば、大当り遊技状態に制御されているときに、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、大当り遊技状態終了後も大当り中楽曲を継続して出力するようにしても良い。また、一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、飾り図柄の背景画像及び楽曲(BGM)を変化させるステージチェンジを実行するようにしても良い。なお、複数の一般入賞口のいずれに入賞したのかに応じて、移行先のステージ(背景画像及び楽曲)を異ならせるようにしても良い。
(5)上記の実施形態では、一般入賞口への入賞に基づいて実行される特定演出が、特図ゲームの表示結果に関連した変動結果予告演出及び先読み予告演出である例について説明したが、このような形態に限らず、特定演出は特図ゲームの表示結果に関連しない演出であっても良い。例えば、複数の一般入賞口のうち遊技球が入賞していない一般入賞口を表示して、その一般入賞口に遊技球が入賞するとキャラクタが出現するような演出であっても良い。
(6)パチンコ遊技機901において、遊技球が遊技領域に発射されているにもかかわらず、所定期間、一般入賞口に遊技球が入賞しない場合、あるいは一般入賞口への入賞頻度が閾値未満である場合には、画像表示装置905に一般入賞口への入賞が発生していないことを表示する等の特定の報知を実行するようにしても良い。また、遊技球が遊技領域に発射されているにもかかわらず、所定期間、複数の一般入賞口のうち特定の一般入賞口のみに遊技球が入賞しない場合、あるいは特定の一般入賞口への入賞頻度が閾値未満である場合には、画像表示装置905に当該特定の一般入賞口への入賞が発生していないことを表示する等の特定の報知を実行するようにしても良い。
(7)パチンコ遊技機901において、特定の時刻(例えば60分毎)に一斉演出が実行される場合に、一斉演出が実行されるまでの一般入賞口への入賞数に応じて、あるいは、一斉演出期間中の一般入賞口への入賞に応じて特定演出を実行するようにしても良い。また、飾り図柄の可変表示中における一般入賞口への入賞に応じて飾り図柄が変化したり、停止図柄が変化したり、滑り演出が実行されるようにしても良い。
(8)パチンコ遊技機901において、一般入賞口に遊技球が入賞する毎に、画像表示装置905に表示されるオブジェクトを1個ずつ増加させて、一般入賞口への入賞及び入賞回数を認識し易くしても良い。また、パチンコ遊技機901において、一般入賞口への入賞に基づいて払い出された賞球数のみを累積加算するようにしておき、一般入賞口への入賞に基づいて払い出された賞球数が所定数に達した場合には、「100発突破!」と画像表示装置905に表示する等の特定演出を実行するようにしても良い。なお、一般入賞口への入賞に基づいて払い出された賞球数が所定数に達したタイミングが、不正検出や故障検出に基づく遊技機エラーの報知がされている期間である場合には、特定演出よりも遊技機エラーの報知を優先して表示し、遊技機エラーの報知終了後に保留されていた特定演出を実行するものとする。
(9)パチンコ遊技機901において、一般入賞口に遊技球が入賞する毎に、入賞音を出力するようにしておき、遊技機エラーの報知中は、入賞音よりも遊技機エラーの報知音を優先して出力させるようにしても良い。また、一般入賞口に遊技球が入賞する毎に、画像表示装置905に入賞表示を行うようにしておき、遊技機エラーの報知中は、入賞表示よりも遊技機エラーの表示を優先して出力させるようにしても良い。
(10)パチンコ遊技機901において、大当り遊技状態に制御されているときに、大入賞口への遊技球の入賞に基づいて払い出された賞球数と、一般入賞口への遊技球の入賞に基づいて払い出された賞球数とを加算して、[大当り遊技状態において払い出された賞球数]として画像表示装置905に表示するようにしても良い。このような構成とする場合、表示中の[大当り遊技状態において払い出された賞球数]に、大入賞口への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数の加算が行われているときに、併せて一般入賞口への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数の加算が行われるようにすると良い。即ち、1回の表示更新あたりの賞球数の増加を見かけ上大きくするようにしても良い。また、大入賞口への遊技球の入賞タイミングに応じて[大当り遊技状態において払い出された賞球数]を更新し、一般入賞口への遊技球の入賞タイミングに応じて[大当り遊技状態において払い出された賞球数]を更新する、というように個別の入賞タイミングに応じて表示更新を行うようにしても良い。
(11)パチンコ遊技機901において、一般入賞口に応じて賞球数を異ならせるようにしても良い。例えば、左遊技領域9010Aの第1一般入賞口9050A及び第2一般入賞口9050Bに遊技球が入賞した場合には、10個の賞球が払い出されるが、右遊技領域9010Bの第3一般入賞口9050C及び第4一般入賞口9050Dに遊技球が入賞した場合には、5個の賞球が払い出されるようにしても良い。
(12)パチンコ遊技機901において、一般入賞口に遊技球を入賞させるように煽る演出を実行するようにしても良い。例えば、第6演出形態及び第7演出形態、並びに第14演出形態のように、複数の一般入賞口のそれぞれに遊技球を入賞させることにより特定演出が実行されるような形態では、該複数の一般入賞口のうち遊技球が入賞していない一般入賞口を画像表示装置905により報知して、当該遊技球が入賞していない一般入賞口を狙うように遊技者に示唆する演出を実行するようにすると良い。また、第8演出形態及び第16演出形態のように、複数の入賞口に特定の順序で遊技球が入賞したことに基づいて特定演出が実行されるような形態では、入賞させるべき入賞口及び入賞させるべき順序を画像表示装置905により報知して、遊技者に把握させるようにすると良い。例えば、第8演出形態の特定演出Aを実行させるためには、まず、「第1一般入賞口を狙え!」と表示して、第1一般入賞口9050Aへの入賞が確認された後、次に、「第1始動入賞口を狙え!」と表示し、第1始動入賞口への入賞が確認された後、最後に、「第2一般入賞口を狙え!」と表示して、第2一般入賞口9050Bへの入賞が確認された後、特定演出Aを実行する。
(13)また、遊技領域9010に、一般入賞口に向かう遊技球の誘導経路が設けられており、誘導経路に遊技球が進入したことを進入センサにより検出可能な構成となっている場合には、進入センサにより遊技球が検出されたことに基づいて、遊技球が一般入賞口に入賞することを事前に報知する演出を実行するようにしても良い。これにより、遊技者が、一般入賞口への遊技球の入賞を見逃す可能性を低下させることができる。また、一般入賞口への遊技球の入賞から賞球の払い出しが実行されるまでの期間を一定期間確保しておき、その期間内で一般入賞口への遊技球の入賞に基づく演出を実行するようにしても良い。
(14)画像表示装置905の下方に、遊技球が転動可能なステージが設けられている場合には、ステージ上に、一般入賞口や、一般入賞口に連なる誘導経路への進入口を設ける構成としておき、その一般入賞口や、誘導経路への進入口に遊技球が進入するか否かについて遊技者に興味を抱かせるようにして良い。
(15)一般入賞口への入賞毎に画像表示装置905に表示されたオブジェクトの表示態様が更新される演出を実行するようにしても良い。例えば、一般入賞口への入賞毎にキャラクタが成長してゆき、所定の入賞数となったとき(キャラクタが最終段階まで成長したとき)には所定の完了演出(特典の付与等)を実行するようにしても良い。また、一般入賞口への入賞毎に、ゲージが増加するような演出を実行し、所定の入賞数となったとき(ゲージが最大限まで達したとき)には所定の完了演出(特典の付与等)を実行するようにしても良い。このような形態の演出において、一般入賞口に応じて異なるオブジェクトを表示させるようにしておき、遊技球が一般入賞口に入賞したときに、当該一般入賞口に対応したオブジェクトの表示態様のみが更新されるようにしても良い。
(16)上記の実施形態では、入賞条件成立時の遊技状態に応じて、実行される特定演出の種別(変動結果予告演出、先読み予告演出)が異なり、また、スピーカ908L、908Rから出力される音声が異なる例について説明したが、このような形態に限らず、遊技状態に応じて、遊技効果ランプ909の発光態様を異ならせるようにしても良い。なお、確変状態や時短状態では、通常状態と比較して遊技効果ランプ909による演出や再生される楽曲が興趣を向上させる派手なものとなっているケースが多いため、特定演出の態様も、より遊技者にとって分かり易く派手な態様とするようにしても良い。
(17)遊技領域9010に一定数の遊技球を発射したにもかかわらず、一般入賞口への入賞数や入賞頻度が基準値に満たない場合には、遊技者に対して、通常は把握することが困難な遊技機の情報、例えば、潜伏確変状態やリミッタ等を報知するようにしても良い。
(18)上記の実施形態においては、入賞条件の成立直後に特定演出が実行される例について説明したが、仮に、特図の可変表示が実行されておらず且つ保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)も0の状態で入賞条件が成立した場合には、変動結果予告演出及び先読み予告演出のいずれも実行することはできない。この場合には、特図ゲームの表示結果に関連しない演出(例えば特定キャラクタの出現や特定楽曲の再生)を特定演出として実行するようにすると良い。
(19)また、特図の可変表示が実行されておらず且つ保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)も0の状態で入賞条件が成立した場合には、特定演出の実行を保留しておき、その後に、特図の可変表示が実行されたタイミング、あるいは、保留記憶数が2以上となったタイミングで特定演出を実行するようにしても良い。即ち、入賞条件の成立に基づいて直ちに特定演出を実行せず、特図ゲームの始動条件が成立したこと、あるいは、特図ゲームの開始条件が成立したことに基づいて保留していた特定演出を実行するようにしても良い。
(20)上記の実施形態において、所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合には、一般入賞口に遊技球が入賞しない旨(例えば「一般入賞口への入賞数が少なすぎます。」というメッセージ)を画像表示装置905に表示するようにしても良い。ここで、モード切替スイッチ9031の設定に基づいて店員向けの情報(入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報)が画像表示装置905に表示されるメンテナンスモードとされている期間においてのみ、一般入賞口に遊技球が入賞しない旨を画像表示装置905に表示すると良い。遊技場の店員は、メンテナンスモードにおいて所定期間、遊技領域9010に遊技球を発射させることにより、一般入賞口への遊技球の入賞状況に異常があるか否かを確認することができる。なお、モード切替スイッチ9031の設定によらず、所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合には、一般入賞口に遊技球が入賞しない旨を画像表示装置905に表示するようにしても良い。また、一般入賞口への入賞数の表示制御と同様に、表示切替スイッチ9032及び操作ボタン9030による設定に基づいて、所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数より少ない場合には、一般入賞口に遊技球が入賞しない旨を画像表示装置905に表示するようにしても良い。
(21)上記の実施形態において、所定期間における一般入賞口への入賞数が所定数より多い場合には、一般入賞口に遊技球が過度に入賞している旨(例えば「一般入賞口への入賞数が多すぎます。」というメッセージ)を画像表示装置905に表示するようにしても良い。ここで、モード切替スイッチ9031の設定に基づいて店員向けの情報(入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報)が画像表示装置905に表示されるメンテナンスモードとされている期間においてのみ、一般入賞口に遊技球が過度に入賞している旨を画像表示装置905に表示すると良い。遊技場の店員は、メンテナンスモードにおいて所定期間、遊技領域9010に遊技球を発射させることにより、一般入賞口への遊技球の入賞状況に異常があるか否かを確認することができる。
(22)上記の実施形態では、パチンコ遊技機901から遊技情報を管理する遊技情報管理装置に対して、演出制御基板9012の入賞数管理テーブルで記憶されている入賞数情報を送信し、遊技情報管理装置において各遊技機の入賞数情報を管理するようにしている。このような形態に限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ90100が、一般入賞口への遊技球の入賞を検出したときに一般入賞信号を出力する(例えば1回の入賞毎に1パルスの信号を出力する)ことにより、遊技情報管理装置が、一般入賞信号の受信に基づいて遊技機毎の一般入賞口への入賞数を管理するようにしても良い。また、遊技情報管理装置は、遊技情報として、所定期間(例えば1時間)あたりの一般入賞口への入賞数や、所定の打込玉数(例えば6000発)あたりの一般入賞口への入賞数や一般入賞口への入賞率(一般入賞口への入賞数÷打込玉数)を算出して遊技機毎に管理するようにしても良い。
(23)上記の実施形態では、演出制御用CPU90120は、一般入賞口への入賞毎に、画像表示装置905に表示させるオブジェクトを増加させる例について説明したが、このような形態に限らず、一般入賞口への入賞毎に、画像表示装置905に表示されているオブジェクトの態様が変化するようにしても良い。例えば、画像表示装置905に表示されているキャラクタの表情が一般入賞口への入賞数に応じて変化するようにしても良い。
(24)上記の実施形態では、メンテナンスモードであるときに、店員向けの情報(例えば各入賞口への入賞数や払出数等)として入賞数管理テーブルの情報を画像表示装置905に表示することで報知する例について説明したが、このような形態に限られず、スピーカ908L、908Rを用いた音声による報知や、遊技効果ランプ909や装飾用LED、7セグメントの点灯/消灯制御によって報知するようにしても良い。また、入賞数管理テーブルの情報を全て報知する形態に限られず、払出数や入賞比率等が予め定めらた基準範囲となっていない(または基準範囲内である)入賞口の情報についてのみ報知するようにしても良い。
(25)上記の実施形態では、メンテナンスモードであるときに、店員向けの情報(例えば各入賞口への入賞数や払出数等)として入賞数管理テーブルの情報を、図70に示すように遊技において実行される演出とは関連のない態様で報知(表示)する例について説明したが、このような形態に限られず、遊技において実行される演出の態様に応じた態様で報知するようにしても良い。演出の態様に応じた態様で報知されることで、図70に示すような表データのみで報知される場合と比較して、何れの種類の機種の情報であるかを報知態様を確認するだけで容易に把握することができるようになる。なお、遊技において実行される演出とは、デモ画面演出、予告演出、リーチ演出、大当り中演出など、どのような演出であってもよく、画像表示装置905に表示される演出に限らず、音声やランプによる演出であってもよい。また、演出の態様に応じた態様で報知するとは、例えば、予告演出やリーチ演出中に登場するキャラクタが入賞数管理テーブルの情報を読み上げるような表示や音声の出力を行ったり、変動の有無に関わらず画像表示装置905に表示され予告や遊技の説明等を行う常駐キャラクタが入賞数管理テーブルの情報を読み上げるような表示や音声の出力を行えば良い。また、キャラクタ画像に限られず、遊技で表示される背景画像とともに入賞数管理テーブルの情報が表示されるようにしても良い。
(26)上記の実施形態では、店員向けの情報(例えば各入賞口への入賞数や払出数等)として入賞数管理テーブルの情報を表示させるために操作されるモード切替スイッチ9031等の操作手段が、遊技者が操作不能であって遊技場の店員のみが操作可能となる位置に設けられる例について説明したが、このような形態に限られず、遊技者および遊技場の店員が操作不能であって、遊技機の点検者や検査員、製造者などの関係者のみが操作可能な位置に設けられるようにしても良い。また、上記の遊技者以外の者であれば操作可能な位置に設けられるようにしても良い。
(27)上記の実施形態では、遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域を最大2バイトのカウンタが10個設けられたリングバッファを用いたが、最大3バイトのカウンタや最大4バイトのカウンタを設けることもできる。このとき、遊技機から払い出された遊技媒体(賞球)の総獲得球数から前述の役比(%)および役連(連比)(%)の2種類を上述した表示モニタ9029に表示するにあたっての計算方法は前述した方法に限られず以下のようにしてもよい。図129に示すように最大4バイトで構成されたカウンタによって、総獲得球数、役物獲得球数、連続役物獲得球数のそれぞれを集計する場合、その上位16ビットを使用して計算を行ってもよい。ちなみに4バイトのカウンタによって、獲得球数が1日30000個であると仮定した場合に、4294836225(4バイト)/30000(1日あたりの獲得球数)=143161.2075、143161.2075/365日=約392、となり、392年分の集計を賄える計算となる。
(28)上記の実施形態では、図104(A)に示すように、基板ケース90201に収容された主基板9011上の中央部に表示モニタ9029が設けられた例を説明したが、表示モニタ9029は、他の位置に設けられていてもよい。
例えば、図130(A)に示すように、表示モニタが設けられていない主基板9011Cと、主基板9011Cとは別に表示基板9011Dを設け、主基板9011Cと表示基板9011Dとをハーネス9011Eで接続して、表示基板9011Dに表示モニタ9029を設けてもよい。この場合、表示モニタ9029に表示する役連(連比)や役比の算出やこれらの算出に用いるためのデータの受信は、主基板9011Cで行われる。主基板9011Cは、算出した役連(連比)や役比、さらにはこれらを表示するための制御に関する情報を表示基板9011Dに対してハーネス9011Eを介して送信する。表示基板9011Dでは、主基板9011Cから送信されたデータに基づいて、表示モニタ9029に役連(連比)や役比を表示すればよい。
また、主基板9011C及び表示基板9011Dは、かしめ基板ケースである基板ケース90201Aに収納されている。基板ケース90201Aには、図104(A)に示す基板ケース90201と同様、かしめピン9011Bが取り付けられている。このかしめピン9011Bが設けられていることにより、主基板9011C及び表示基板9011Dが基板ケース90201Aに完全に封入された状態となり、主基板9011Cに対する不正行為を防止するようになっている。また、基板ケース90201Aにおいても、図104(A)に示す基板ケース90201と同様、孔部や放熱孔が設けられ、所定のシールが設けられている。これらの孔部、放熱孔、シールは、表示モニタ9029の表示を遮らないように配置されている。
また、図130(B)に示すように、表示基板9011Dについては、かしめ基板ケースである基板ケース90201Bの外側に設け、主基板9011Cを基板ケース90201Bに封入するようにしてもよい。この例において、表示基板9011Dには、ハーネス9011Eで主基板9011Cに接続されている。
また、図130(C)に示すように、表示基板9011Dを基板ケース90201Cに封入し、主基板9011Cを基板ケース90201Bに封入するようにしてもよい。この例において、表示基板9011Dには、ハーネス9011Eで主基板9011Cに接続されている。また、基板ケース90201Cにおいても、図104(A)に示す基板ケース90201と同様、孔部や放熱孔が設けられ、所定のシールが設けられている。これらの孔部、放熱孔、シールは、表示モニタ9029の表示を遮らないように配置されている。なお、表示基板9011Dを封入する基板ケース90201Cは、かしめ基板ケースでなくてもよいし、かしめ基板ケースであってもよい。
また、図130(D)に示すように、図103(A)に示す基板ケース90201の表面にラベルが貼り付けられており、ラベル9011Rには、かしめ使用記録が記載されるようになっていてもよい。ここで、ラベル9011Rは、表示モニタ9029の一部を隠す位置に配置されていてもよい。このように、ラベル9011Rによって表示モニタ9029の一部が隠されていることにより、例えばガラス扉枠903aを開放した際に、遊技者が簡単に役連(連比)や役比を視認できないようにできる。また、ラベル9011Rを貼り付ける場合でも、表示モニタ9029を隠さない位置に貼り付けてもよい。
また、上記の実施形態では、可動役物として、ソレノイドによって開閉する大入賞口(アタッカー)や第2始動入賞口(電チュー)といった電動役物が用いられているが、これらの電動役物に代えて、遊技球の自重によって開閉を行ういわゆる機械式役物を可動役物としてもよい。また、表示モニタ9029としては、7セグメントのLEDを用いているが、7セグメントに代えてドット表示、表示画面などとしてもよい。また、LEDに代えて、液晶表示装置や、有機EL、蛍光表示管などとしてもよい。また、表示モニタ9029は、第1表示部9029A~第4表示部9029Dの4桁の表示部を設けているが、その桁数は、4桁に限らず、他の桁数でもよい。例えば、2桁としてもよいし、8桁や10桁としてもよい。
また、上記の実施形態に示すように、表示モニタ9029に表示する内容、例えば役連(連比)や役比の表示等とは無関係にガラス扉枠903a又は遊技機用枠903を開放させてエラー解除などの対応をすることがある。例えば、遊技球の払出しを行うために、遊技盤902の裏側には、遊技球(補給球)を補給する補給機構が設けられていることがある。この補給機構において、球詰まりが生じた場合などには、ガラス扉枠903a又は遊技機用枠903を開放させて球詰まりを解消させてエラー解除を行うことがある。このような表示モニタ9029に表示する内容とは無関係にガラス扉枠903a又は遊技機用枠903を開放させてエラー解除を行う場合などには、表示モニタ9029に対する役連(連比)や役比等の表示を行わないようにしてもよい。
また、このときに表示モニタ9029に対する役連(連比)や役比等の表示を行わないようにするために、役連(連比)や役比等の表示に対するエラーが発生していないことを条件としてもよい。ここでの役連(連比)や役比等の表示に対するエラーとは、例えば、図116に示すステップS90101で判断される異常操作の検出やステップS90104で判断される営業時間内の入賞情報の取得、ステップS90106で判断される単位時間当たりにおけるアタッカーに対する所定数以上の入賞の検出としてもよい。このような役連(連比)や役比等の表示に対するエラーが発生していないことを条件とすることにより、遊技者に役連(連比)や役比等の情報が見られてしまう事態を抑制できる。
また、表示モニタ9029に表示する内容とは無関係にガラス扉枠903a又は遊技機用枠903を開放させてエラー解除を行い、エラー解除が完了した後は、表示モニタ9029に対する役連(連比)や役比等を表示するまで所定期間例えば1分間待機し、所定時間が経過した後に表示するようにしてもよい。エラーの発生の解除後は、エラー発生の原因を完全に取り除くことができずに、同様のエラーが続いて発生することが少なくない。表示モニタ9029に対する役連(連比)や役比等の表示を所定時間が経過した後に行うことにより、このようなエラー発生時にも遊技者に役連(連比)や役比等の情報が見られてしまう事態を抑制できる。ここでの所定期間は任意に設定することができ、5分や10分等の1分より長い時間としてもよいし、30秒等の1分よりも短い時間としてもよい。また、エラーの原因に応じて所定時間を設定するようにしてもよい。例えば、補給機構における球詰まりの場合と、画像表示装置905の故障の場合では、補給機構の球詰まりの方の所定期間を長く設定してもよい。
また、主基板9011には、表示モニタ9029以外の表示装置、例えばエラーを表示するための7セグメント表示器(以下「エラー表示器」という)が設けられている。このエラー表示器は、表示モニタ9029から離れた位置に配置されていることが好適である。具体的には、表示モニタ9029が主基板9011の右側1/3の位置に配置され、エラー表示器が主基板9011の左側1/3の位置に配置されていてもよい。また、表示モニタ9029を分かりやすくするために、表示モニタ9029が主基板9011のどこにあるかを基板ケース90201上に文字で印刷しておいてもよいし、基板ケース90201にシールを貼り付けたりしておいてもよい。また、表示モニタ9029は、主基板9011の一部である払出制御基板に設けられていてもよい。
(29)上記の実施の形態において、
パチンコ遊技機を例として役比(%)や役連(連比)(%)を算出し、表示モニタにおいて表示することを説明したが、スロットマシンにおいてパチンコ遊技機における役比(%)や役連(連比)(%)に相当する値を算出し、これらの値をスロットマシンに設けられた表示モニタに表示するようにしてもよい。表示モニタは、例えば、上記の遊技機(パチンコ遊技機)1と同様、スロットマシンの主基板に設けることができる。
スロットマシンにおける役比や役連(連比)は、例えば、スロットマシンの遊技の進行に伴う遊技用価値(遊技価値、以下「メダル」ともいう)の払出が、スロットマシンに搭載された役物の作動中のものであるか否か、スロットマシンが役物として第1種特別役物以外の役物を搭載しているか否かによって算出される。
例えば、役物として、第1種特別役物、第2種特別役物、普通役物が設定されており、スロットマシンに役物として第1種特別役物が搭載されておらず、普通役物などの他の役物のみが搭載されている場合、役比は、メダルの総払出数に対する役物の作動中におけるメダルの払出数によって算出される。また、スロットマシンに役物として第1種特別役物のみが搭載されており、第1種特別役物以外の役物が搭載されていない場合、役連(連比)は、メダルの総払出数に対する役物の作動中におけるメダルの払出数によって算出される。
以下にスロットマシンにおける役連(連比)(%)の算出方法の一例について説明する。ここでは、第1種特別役物を特別遊技状態とし、役物として第1種特別役物のみが搭載されている例について説明する。スロットマシンは、賭数を設定することにより図柄の変動が開始可能となり、図柄の変動の結果に応じて入賞が発生する。スロットマシンにおける入賞には、遊技用価値の付与を伴う付与入賞、賭数を設定することなく図柄の変動が開始可能となる再遊技入賞、付与入賞の発生確率が向上する特別遊技状態に移行させるボーナス入賞がある。ここで、スロットマシンにおける役連(連比)(%)は、図柄の変動が所定回数行なわれる期間のうち、図柄の変動の結果による付与入賞が発生して得られた遊技用価値の累計(前述のパチンコ遊技機における総獲得球数に相当)に対して、特別遊技状態に移行している期間において図柄の変動の結果による付与入賞が発生して得られた遊技用価値の累計(前述のパチンコ遊技機における連続役物獲得球数に相当)の比率で表される。例えば、6000回の図柄の変動が行なわれる期間において、該期間に得られた遊技用価値の一例であるメダルの数が16000枚である場合に、特別遊技状態に移行している期間において付与入賞により得られたメダルの数が9000枚である場合、9000を16000で除算して得られる0.56が役連(連比)(%)となる。
また、スロットマシンにおける主基板は、例えば外枠の奥方に設けられている。このため、スロットマシンの扉枠(前扉)を開放したときにスロットマシンの外側から主基板を見たときの主基板の見え方が遊技機901と異なっている。スロットマシンにおける外枠にリールなどが収納されていることから、スロットマシンの外枠がパチンコ遊技機よりも大きいものであることが多い。また、その構造上、スロットマシンにおける主基板は、外枠の奥方(裏側の板材の内側面)に取り付けられることが多い。このため、スロットマシンの扉枠を開放した場合に、主基板には光が十分に届かない事態も多分に考えられるので、主基板に表示モニタを取り付ける場合には、表示モニタで表示する情報(数値や文字等)については、大きな光量をもって明るく表示することが好適である。
また、スロットマシンでは、外枠の奥方に設けられている主基板に対して、斜め方向から視認しやすいように表示モニタを配置されている。斜め方向から視認しやすいような配置は、例えば、扉枠を外枠から開放した際に、扉枠と外枠との間の開放部から見て正面を向いた配置である。このように表示モニタが配置されていることにより、店員等が役連(連比)役比の確認作業を行うにあたり、店員等は、遊技機用枠903を大きく開放することなく、わずかに開放するのみで役連(連比)役比の確認作業を行うことができる。したがって、役連(連比)役比の確認作業を容易に行うことができる。
扉枠を外枠から開放した際に、扉枠と外枠との間の開放部から見て正面を向いた配置としては、図121に示すベース部材90129Aのような傾斜面を有し、傾斜面が扉枠と外枠との間の開放部を向いたベース部材の傾斜面に表示モニタを取り付けた態様とすればよい。あるいは、傾斜面は、主基板に形成された埋設傾斜面としてもよい。これらを含め、その他、上記の表示モニタ90130A~90130Iが設けられるベース部材90129A~90129Iのいずれかのようなベース部材に表示モニタを設ければよい。また、主基板に表示モニタを設ける場合に、主基板に直接表示モニタを設けて、主基板と表示モニタを基板ケースに収容させてもよいし、主基板を収容した基板ケースの外側に表示モニタを設けるようにしてもよい。
また、これらの表示モニタは、扉枠と外枠との間の開放部に対する表示モニタの設置角度を調整可能とする調整手段に設けられていてもよい。扉枠と外枠との間の開放部に対する表示モニタの設置角度を調整可能とする調整手段に表示モニタが設けられていることにより、スロットマシンが設置される遊技場の希望に応じた調整を行うことができる。また、調整手段は、手動式のものでも電動式のものでもよい。
なお、スロットマシンの主基板は、外枠の奥方に設けられているが、他の位置に設けられていてもよい。例えば、外枠の内側における遊技者側から見て右側面に設けられていてもよいし、左側面に設けられていてもよい。外枠の右側面に設けられている場合には、扉枠と外枠との間の開放部に相当する側に設けられるので、表示モニタを主基板に設ける場合には、表示モニタを見やすくすることができる。
また、スロットマシンにおいても、パチンコ遊技機と同様に、扉枠の裏面側に主基板を設けるようにしてもよい。ただし、スロットマシンでは、パチンコ遊技機の遊技盤に相当するものがなく、扉枠にはリールを視認させるための視認窓が設けられていることから、この視認窓を避けた位置に主基板を設ければよい。また、パチンコ遊技機においても、遊技盤の裏面側に主基板を設ける代わりに、スロットマシンのように、外枠の奥方または左右側方等に主基板を設けてもよい。
なお、算出した役比(%)や役連(連比)(%)を主基板に設けられた表示モニタ(例えば、7セグメント)において表示する例を示したが、これに限らず、払出制御基板などの他の基板や、遊技盤面、遊技機用枠(台枠)等に表示モニタを設けるようにしてもよい。また、役比(%)や役連(連比)(%)を表示するための専用の表示モニタを設けるものに限らず、既存の表示装置(例えば、画像表示装置905、エラーを表示するための7セグメント表示器、スロットマシンにおけるクレジット表示器や払出数表示器など)を用いて役比(%)や役連(連比)(%)などの所定情報を表示するようにしてもよい。
また、上記のパチンコ遊技機901及びスロットマシンにおいて、所定情報は、役連(連比)及び役比(累積役連(連比)及び累積役比)としているが、他の情報としてもよい。例えば、パチンコ遊技機901において、所定情報を遊技球の払出数(=賞球数)としてもよい。また、スロットマシンにおいて、機械割(=(メダルの払出枚数/メダルの投入枚数)×100)やメダルの投入枚数とメダルの払出枚数の差枚数などとしてもよい。また、これらの数値を所定ゲーム数毎、メダルの所定投入枚数毎に算出した情報としてもよい。また、役連(連比)、役比、機械割などの所定情報を所定期間、例えば400ゲームや6000ゲームの間算出し、これらのゲーム数ごとの所定情報を表示してもよい。この場合には、当該所定期間を合わせて表示するようにしてもよい。
また、スロットマシンには、いわゆる設定が設けられているものがある。設定とは、スロットマシンにおける確率を段階別に分けた数値をいい、例えば設定1~設定6までの6段階が設けられる。所定情報として表示モニタに表示される役連(連比)や役比などの情報については、設定ごとに表示できるようにしていもよいし、設定ごとに表示する際に設定も合わせて表示してもよい。
また、スロットマシンには、異なるメダルの投入枚数(賭枚数)をもって1ゲームを実行できるものがある。例えば、1ゲームを実行するための投入枚数(賭枚数)を1枚~3枚のいずれかから選択し、選択した枚数のメダルを投入して1ゲームが実行できる。このようなスロットマシンでは、所定情報として表示モニタに表示される役連(連比)や役比などの情報については、投入枚数(賭枚数)ごとに表示できるようにしてよい。また、遊技状態に応じて必要投入枚数(賭枚数)が異なるスロットマシンもある。例えば、遊技状態がボーナス中のときには必要投入枚数が2枚であり、遊技状態がボーナス中以外のときには必要投入枚数が3枚のスロットマシンがある。このようなスロットマシンでは、遊技状態と投入枚数との関係ごとに所定情報として表示モニタに表示される役連(連比)や役比などの情報を表示できるようにしてもよい。
また、スロットマシンにおいては、所定情報として、普通役物や特別役物等に基づいて算出される役連(連比)や役比のほか、例えば、スロットマシンの遊技状態にボーナス中以外の有利区間と非有利区間とが設定されている場合に、これらの有利区間で払い出されたメダルの枚数と有利区間及び非有利区間で払い出されたメダルの枚数との比率を表示するようにしてもよい。また、表示モニタには、所定情報として、役連(連比)役比のほかに、有利区間の継続ゲーム数(以下「有利区間ゲーム数」という)や有利区間と非有利区間とのゲーム数比率(以下「有利・非有利比率」という)を表示するようにしてもよい。有利区間の継続ゲーム数及有利・非有利比率は、役連(連比)役比とは異なる専用の表示モニタに表示してもよいし、共通の表示モニタを用いて時間差をもって表示してもよい。例えば、共通の表示モニタを用いて、有利区間ゲーム数→有利・非有利比率→短期役連(連比)→短期役比→累積役連(連比)→累積役比→有利区間ゲーム数→・・・等の順で表示してもよい。
また、有利区間ゲーム数は、有利区間の継続中には、継続中の有利区間のゲーム数としてもよいし、所定ゲーム数、例えば過去3000G当たりのゲーム数としてもよい。あるいは、所定期間、例えば当日に実行された有利区間のゲーム数としてもよい。有利・非有利比率は、所定ゲーム数間、例えば過去3000G当たりのゲーム数としてもよいし、所定期間、例えば当日の有利・非有利比率としてもよい。
また、有利区間におけるメダルの投入枚数とメダルの払出枚数の差枚数と、非有利区間におけるメダルの投入枚数とメダルの払出枚数の差枚数との比率を表示するようにしてもよい。要は、有利区間において払い出されるメダルと、非有利区間において払い出されるメダルとの比率が算出されて表示できるようにすればよい。有利区間と非有利区間との関係については、種々の考え方がある。有利区間におけるメダルの払出比率が低くすることにより、メダルの増減の変動を小さくすることができる。また、有利区間が長すぎないようにするために、有利区間に所定の制限、例えば所定のゲーム数、有利区間で払い出されるメダルの上限、有利区間中の機械割などに制限を設けてもよい。
有利区間とは、非有利区間に比較して、メダルの投入枚数に対するメダルの払出枚数の割合(機械割)が高くなっている区間をいう。機械割が高くなっていることから、遊技者にとって有利となる区間である。有利区間としては、普通役物や特別役物が作動している状態であるボーナス中のほか、リプレイタイム(RT)中、アシストタイム(AT)中、アシストリプレイタイム(ART)中などを挙げることができる。有利区間中における機械割は100%を超えることが多いが、100%未満であってもよい(いわゆる減るRT等)。有利区間中の機械割が100%未満である場合、遊技を継続するほどメダルを消費することにはなるが、メダルの消費割合が低くなるという点で非有利区間に対して遊技者にとて有利となる。
リプレイタイム中とは、例えば、リプレイタイム中以外の状態と比較して、再遊技の当選確率(入賞確率)が高くなっている状態をいう。リプレイタイム中は、非リプレイタイム中よりもリプレイ確率が高くなることにより、メダルの消費量を少なくできるので、遊技者は、相対的に有利な状態となる。
アシストタイム中とは、例えば、所定の操作手順などの所定の条件が満たされた場合に入賞役が有効ラインに表示される条件装置が成立したときに、その操作手順をナビゲートする状態をいう。操作手順のナビゲートとしては、例えば、所定の停止順序で3つのリールを停止させる場合の、その停止順序のナビゲートであったり、所定の図柄を停止表示させる場合の、その図柄のナビゲートであったりする。アシストタイム中では、アシストタイム中以外の状態では、操作手順がナビゲートされないので、その操作手順が実行されるか否かは不確定なものとなるが、アシストタイム中は、操作手順がナビゲートされるので、遊技者がナビゲートに従う限り、入賞役を有効ラインに揃えさせることができる。したがって、遊技者が相対的に有利な状態となる。
アシストリプレイタイム中とは、リプレイタイム中とアシストタイム中とが同時に実行される状態をいう。スロットマシンでは、これらの有利区間と非有利区間とを組み合わせることにより、メダルの増減を図って遊技が進行するように設計される。ここで、ボーナス中、リプレイタイム中、アシストタイム中、アシストリプレイタイム中といった各有利区間について、非有利区間よりは有利であるものの、有利度合が小さくなるものがあることもある。
所定情報として表示される比率を算出するための有利区間をこれらの全部としてもよいし一部としてもよい。例えば、有利区間として複数の有利区間が設けられているスロットマシンにおいて、所定情報として表示される比率を算出するための有利区間を、機械割が100%を超える有利区間のみとしてもよい。また、同じ種類の有利区間であっても、移行条件によって、所定情報として表示される比率を算出するための有利区間とするか否かを変えるようにしてもよい。例えば、ボーナス中が終了した直後及びボーナス中が終了してから所定ゲーム数、例えば1000ゲームが経過した後のそれぞれでリプレイタイム中に移行するスロットマシンにおいて、ボーナス中が終了した直後に移行したリプレイタイム中を所定情報として表示される比率を算出するための有利区間とし、ボーナス中が終了してから1000ゲームが経過した後に移行したリプレイタイム中については、所定情報として表示される比率を算出するための有利区間としないようにしてもよい。
ボーナス中が終了した直後に移行したリプレイタイム中は、ボーナス中で多くのメダルを獲得した遊技者に対して、さらなるメダルの獲得のチャンスを与えるいわばチャンス的なリプレイタイム中である。一方、ボーナス中が終了してから1000ゲームが経過した後に移行したリプレイタイム中は、多くのメダルを失った遊技者に対して、失ったメダルの救済を与えるいわば救済的リプレイタイム中である。このようなチャンス的リプレイタイム中について、所定情報として表示される比率を算出するための有利区間とし、救済的なリプレイタイム中については、所定情報として表示される比率を算出するための有利区間としないようにしてもよい。
また、スロットマシンにおける役連(連比)、役比、又は機械割などのその他の数値を算出するにあたり、再遊技については、所定枚数、例えば3枚のメダルが投入されて1ゲームが実行され、3枚のメダルが払い出されたとして計算を行ってもよい。あるいは、再遊技については、遊技をしなかったものとみなしてスロットマシンにおける役連(連比)、役比、又は機械割などのその他の数値を行うようにしてもよい。
また、パチンコ遊技機におけるRAM90102に設けられたリングバッファには、6000個の賞球数ごとの各入賞口への入賞による賞球数を記憶している。これに対して、スロットマシンにおけるリングバッファには、例えば、所定枚数のメダルの払出数ごとの有利区間と非有利区間とのメダルの払出枚数を記憶してもよいし、所定ゲーム数毎の有利区間と非有利区間とのメダルの払出枚数を記憶してもよい。ここでの所定枚数は、例えば500枚としてもよいし1000枚としてもよい。その他適宜の枚数としてもよい。また、所定ゲーム数は、100ゲームとしてもよいし400ゲームとしてもよい。1ゲームで払い出されるメダルの最大払出枚数を15枚とすると、400ゲームで払い出されるメダルの最大払出枚数は、6000枚である。このため、400ゲームでの最大払出し枚数は、2バイトの記憶領域で余裕をもって記憶することができる。
上記実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板(サブ側)に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、主基板(メイン側)は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様(例えば前変動パターン)を示すコマンド(例えば前変動パターン指定コマンド)を送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様(例えば後変動パターン)を示すコマンド(例えば後変動パターン指定コマンド)を送信する様にしてもよい。
この場合、演出制御基板は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、主基板の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板の方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の外れ図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、この発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
この発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機901といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、この発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
また、上記実施例においては、集計する第1始動口(ヘソ)および一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、普通電役賞球数(電チュー賞球数)、特別電役賞球数(アタッカー賞球数)は、リングバッファに記録されるようになっており、少なくとも11セット分の記録容量があり、1セット毎に更新するようになっているが、この形式に代えて、この発明では図131の説明図に示すような総累計のみを2種類持つ形式とすることができる。具体的には、総累計保存用RWM9010000と総累計保存用RWM9010001を有し、連比(上記実施例における「役連(連比)」と同義)、役比を表示するために遊技の入賞に関する情報(第1始動口(ヘソ)および一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、普通電役賞球数(電チュー賞球数)、特別電役賞球数(アタッカー賞球数))をRWM9010000、9010001に累積して記憶していくようにする。さらに、総累計保存用RWM9010000を所定の契機で遊技の入賞に関する情報を消去するようにすることにより、消去したタイミングから現在までの集計に基づいて算出した連比、役比は、短期連比及び短期役比として表示することができ、総累計保存用RWM9010001の集計に基づいて算出したされた連比、役比は、累積連比、累積役比として表示することができる。このような構成とすることで、単に遊技の入賞に関する情報を累積して記憶する記憶領域が複数あるだけで足り、リングバッファのように一定量の情報を記憶し更新するような処理も不要になるので好ましい。
なお、所定の契機としては、例えば、電源のONやOFFを契機とすることができる。これによれば、電源ONからの遊技の入賞に関する情報を集計することができ、すなわち1日の連比、役比を短期連比及び短期役比として表示することができる。また、この場合において、消去されたときの総累計保存用RWM9010000の累積値を退避させておく、RWM9010002を設け、このRWM9010002の累積値を短期連比及び短期役比として表示するようにすれば電源投入前の1日間の短期連比及び短期役比を表示できることになり好ましい。なお、リアルタイムクロックなどを所定の契機に用いることで例えば1日、1時間などの短期連比及び短期役比を正確に集計することも可能である。
また、所定の契機としては、設定変更、ドア開放、またはハンドルのタッチセンサ検出など遊技に関する契機とすることができる。これによれば、電源投入のように1日間という期間ではないにしろ、纏まりのある(設定変更から設定変更の間とか、ドア開放からドア開放の間とか)所定の期間で短期連比及び短期役比を表示することができるので好ましい。また、所定の契機としては、デモ画面を表示した回数、または大当りした回数などが所定回数に達した場合などを契機とするようにしても同様の効果が得られる。
なお、RWM9010000、9010001のようにRWMを2つ備える構成に代えて、メモリ空間のRWM領域に2つの領域を形成するようにしてもよい。
さらに、上記実施例においては、リングバッファ形式に代えて図132の説明図に示すような形式とすることもできる。具体的には、メモリ空間のRWM領域に、遊技の入賞に関する情報を集計する領域9020000と、6000個目における遊技の入賞に関する情報の累積結果を記憶する領域B1、12000個目における累積結果を記憶する領域B2、18000・・・60000個目の遊技の入賞に関する情報の累積結果を記憶する領域B10を設ける。そして、領域9020000には、遊技の入賞に関する情報を加算、更新してゆくとともに、賞球数が6000個目になったことを条件に、領域9020000に累積して記憶している遊技の入賞に関する情報(第1始動口(ヘソ)および一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、普通電役賞球数(電チュー賞球数)、特別電役賞球数(アタッカー賞球数))の値を領域B1に記憶させる。さらに、賞球数が12000個目になったことを条件に、領域B1に記憶している情報を領域B2に移動させるとともに、領域9020000に累積記憶している遊技の入賞に関する情報を領域B1に記憶させる。このように6000個目ごとに領域9020000の情報を領域B1に入れ、その他の領域の情報をシフトさせるようにする。また、賞球数が66000個目になった以降は、領域B10に記憶された遊技の入賞に関する情報を消去し、領域B9の情報を領域B10へ移行させるように制御する。
このように構成することにより、領域9020000の集計に基づいて算出したされた連比、役比は、累積連比、累積役比として表示することができる。また、領域9020000から領域B10の値を引くことにより、直近の60000個(すなわち10略時間分)の連比、役比を短期連比、短期役比として表示することができる。また、領域9020000から領域B1の値を引くことにより、直近6000個(すなわち略1時間分)の連比、役比を短期連比、短期役比として表示することができる。
また、図132のような構成に代えて、図133のように、領域B10しか設けないようにすることもできる。これによれば、1時間分程度の細かい連比、役比は求めることはできないが、直近60000個(略10時間分)の短期連比、短期役比を表示することができるので、容量も少なくてすみ好ましい。
さらに、上記実施例においては、リングバッファ形式に代えて図134の説明図に示すような形式とすることもできる。具体的には、総累計保存用RWM9030000と総累計保存用RWM9030001を有し、連比、役比を表示するために遊技の入賞に関する情報(第1始動口(ヘソ)および一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、普通電役賞球数(電チュー賞球数)、特別電役賞球数(アタッカー賞球数))をRWM9030000、9030001に累積して記憶していくようにする。
総累計保存用RWM9030000は、賞球数の1個目から累積して記憶していくのに対し、総累計保存用RWM9030001は、賞球数1個目から60000個目までは記憶せずに待機しておき、賞球数60001個目から累積して記憶していくようにする。これによれば、総累計保存用RWM9030000と総累計保存用RWM9030001との差が60000個分となり、総累計保存用RWM9030000から総累計保存用RWM9030001を引くことにより60000個分の連比、役比を短期連比、短期役比として表示することができる。また、総累計保存用RWM9030000の集計に基づいて算出したされた連比、役比は、累積連比、累積役比として表示することができる。
また、上記実施例においては、リングバッファ形式に代えて図135の説明図に示すような形式とすることもできる。具体的には、累計カウンタ9040000、9040001、総累計カウンタ9040002を備え、総累計カウンタ9040002には、連比、役比を表示するために遊技の入賞に関する情報(第1始動口(ヘソ)および一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、普通電役賞球数(電チュー賞球数)、特別電役賞球数(アタッカー賞球数))を賞球数1個目から累積して記憶していくようにする。総累計カウンタ9040002の集計に基づいて算出したされた連比、役比は、累積連比、累積役比として表示することができる。
これに対して、累計カウンタ9040000、9040001の二つのカウンタにより、60000個分の連比、役比を短期連比、短期役比として表示するようにする。より具体的には、まず、累計カウンタ9040000は賞球数1個目から集計を開始し、賞球が60000個目になったらクリアする。一方、累計カウンタ9040001は、30000個目から集計を開始し、賞球が90000個目になったらクリアする。そして、60000個分の短期連比、短期役比を算出しようとする場合、例えば、30001個目から60000個目においては、累計カウンタ9040000の集計に基づいて算出し、60001個目から90000個目においては、累計カウンタ9040001の集計に基づいて算出するようにする。
このように、累計カウンタ9040000と9040001とは、賞球数が30000個目分ずれるように集計しているので、短期連比と短期役比を表示しようとする場合に、少なくとも30000個分以内、つまり5時間前以内における短期連比、短期役比を表示することができる。これによれば、容量が増大することを抑制するとともに、比較的直近の短期連比、短期役比を表示することができるので好ましい。
(性能表示)
また、遊技機901では、役連(連比)、役比の表示に代えて又は加えて、性能情報(後述)が表示可能である。以下、性能情報を表示することを性能表示とも称する。遊技機901では、例えば、主基板9011に設けられた表示モニタ(図163に示した表示モニタ901130等。後述)において性能表示を実行する。
図136及び図137は、性能情報に関する説明図である。図136(A)は、遊技機901が表示する性能情報の項目例を示している。遊技機901では、性能情報として、図136(A)の項目名欄に示したように、リアルタイムベース値と前回累計ベース値とを表示可能である。項目番号「bL」のリアルタイムベース値は、通常状態における、アウト60000個毎のベース値(計測中のリアルタイム値)である。より詳細には、リアルタイムベース値は、通常状態において使用(発射)した遊技球数であって60000個に至る迄(0~59999個)、計測中の遊技球数に対する、賞球数の割合(%)を示す値である。項目番号「b6」の前回累計ベース値は、通常状態における、アウト60000個毎のベース値(前回計測した累計値)である。より詳細には、前回累計ベース値は、通常状態において使用(発射)した遊技球数であって前回の計測した60000個の遊技球数に対する、賞球数の割合(%)を示す値である。
性能表示における通常状態は、上述した遊技状態フラグによって管理又は制御される状態である。具体的には、確変フラグ、時短フラグ共にオフである状態(但し、ラウンド遊技中フラグがオンの状態は除く)である。つまり、性能表示において、確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグの何れもオフの状態を通常状態という。確変フラグは、確変状態であるか否かを示すフラグである。時短フラグは、時短状態であるか否かを示すフラグである。ラウンド遊技中フラグについては後述する。
なお、性能表示における通常状態は、確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグの何れもオフの状態であると説明したが、他の表示(主基板9011側や演出制御基板9012側における賞球数等に関係する表示)においても、確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグの何れもオフの状態であるときの状態を通常状態としてもよい。例えば、図98におけるB1~B4の項目は、確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグの何れもオフの状態であるときに集計されるものであってもよい。また例えば、図104(B)に関連して、役連(連比)や役比は遊技状態を考慮して算出してもよいと説明したが、例えば、通常状態(確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグの何れもオフの状態)における、役連(連比)や役比を算出、表示するようにしてもよい。
図136(B)は、性能表示のために、遊技制御用マイクロコンピュータ90100側で集計(更新)される値を示している。図136(A)に示したベース値は、図136(B)に示した値に基づいて算出される。具体的には、上記ベース値は、打込玉数(60000個)に対する、全入賞口による賞球数(第1一般入賞口9050Aの入賞による賞球数,第2一般入賞口9050Bの入賞による賞球数,第3一般入賞口9050Cの入賞による賞球数,第4一般入賞口9050Dの入賞による賞球数,第1始動入賞口による賞球数,第2始動入賞口による賞球数,大入賞口による賞球数)の割合(%)である。つまり、遊技機901では、通常状態であるときに図136(B)に示した各値を集計し、集計した値を用いて図136(A)に示したリアルタイムベース値や前回累計ベース値を算出、表示する。
図136(C)は、性能情報の表示態様を示している。遊技機901では、主基板9011に設けられた表示モニタに、図136(C)に示した表示態様により性能情報を表示する。具体的には、遊技機901は、リアルタイムベース値を表示する場合には、全4桁のうち上位2桁にリアルタイムベース値である旨を示す「bL.」を表示(点滅又は点灯)するとともに、全4桁のうち下位2桁に「00」~「99」の範囲の数字(%)又は「--」を表示(点灯)する。なお、全4桁のうち下位2桁が本来のリアルタイムベース値であるが、上位2桁を含む全4桁の表示を以ってリアルタイムベース値の表示という場合もある。また、遊技機901は、前回累計ベース値を表示する場合には、全4桁のうち上位2桁に前回累計ベース値である旨を示す「b6.」を表示(点滅又は点灯)するとともに、全4桁のうち下位2桁に「00」~「99」の範囲の数字(%)又は「--」を表示(点灯)する。なお、全4桁のうち下位2桁が本来の前回累計ベース値であるが、上位2桁を含む全4桁の表示を以って前回累計ベース値の表示という場合もある。
図137(A)は、総アウト個数(総発射個数)に応じた区間(集計区間,評価区間)を示している。図137(A)の「工場出荷テスト区間」は、総アウト個数300個未満の区間である。「1回目の区間」は、総アウト個数60000個(0~59999個)毎に管理される夫々の区間のうちの1回目の区間である。「2回目の区間」は、上記夫々の区間のうちの2回目の区間である。「3回目の区間」は、上記夫々の区間のうちの3回目の区間である。図137(A)において、以降の区間については省略している。
図137(B)~図137(F)は、各区間(及び区間内の個数)に応じた性能情報の表示態様を示している。図137(B)~図137(F)の夫々において、左側はリアルタイムベース値の表示態様、右側は前回累計ベース値の表示態様、中央の両方向きの矢印はリアルタイムベース値と前回累計ベース値が切り替わる旨を示している。
図137(B)は、図137(A)に示した工場出荷テスト区間において表示される性能情報の表示態様を示している。工場出荷テスト区間においては、図137(B)に示すように、上位2桁が「bL.(点滅)」であって下位2桁が「--(点灯)」であるリアルタイムベース値と、上位2桁が「b6.(点滅)」であって下位2桁が「--(点灯)」である前回累計ベース値とが、5秒毎に交互に表示される。なお、図137(B)の左側の上位2桁「bL.」の部分、及び、右側の上位2桁「b6.」の部分に図示した放射線状の強調表示は、当該表示が点滅している旨を示している。図137(C)、図137(D)、図137(E)、図158、図159においても同様である。
図137(C)は、図137(A)に示した1回目の区間のうち総アウト個数が0~5999個迄であるときにおいて表示される性能情報の表示態様を示している。1回目の区間のうち総アウト個数が0~5999個迄であるときにおいては、図137(C)に示すように、上位2桁が「bL.(点滅)」であって下位2桁が数値(%)の点灯(図137(C)の例では「32(点灯)」)であるリアルタイムベース値と、上位2桁が「b6.(点滅)」であって下位2桁が「--(点灯)」である前回累計ベース値とが、5秒毎に交互に表示される。
図137(D)は、図137(A)に示した1回目の区間のうち総アウト個数が6000~59999個迄であるときにおいて表示される性能情報の表示態様を示している。1回目の区間のうち総アウト個数が6000~59999個迄であるときにおいては、図137(D)に示すように、上位2桁が「bL.(点灯)」であって下位2桁が数値(%)の点灯(図137(D)の例では「33(点灯)」)であるリアルタイムベース値と、上位2桁が「b6.(点滅)」であって下位2桁が「--(点灯)」である前回累計ベース値とが、5秒毎に交互に表示される。
図137(E)は、図137(A)に示した2回目以降の区間のうち総アウト個数が0~5999個迄であるときにおいて表示される性能情報の表示態様を示している。2回目以降の区間のうち総アウト個数が0~5999個迄であるときにおいては、図137(E)に示すように、上位2桁が「bL.(点滅)」であって下位2桁が数値(%)の点灯(図137(E)の例では「34(点灯)」)であるリアルタイムベース値と、上位2桁が「b6.(点灯)」であって下位2桁が数値(%)の点灯(図137(E)の例では「33(点灯)」)である前回累計ベース値とが、5秒毎に交互に表示される。
図137(F)は、図137(A)に示した2回目以降の区間のうち総アウト個数が6000~59999個迄であるときにおいて表示される性能情報の表示態様を示している。2回目以降の区間のうち総アウト個数が6000~59999個迄であるときにおいては、図137(F)に示すように、上位2桁が「bL.(点灯)」であって下位2桁が数値(%)の点灯(図137(F)の例では「34(点灯)」)であるリアルタイムベース値と、上位2桁が「b6.(点灯)」であって下位2桁が数値(%)の点灯(図137(F)の例では「33(点灯)」)である前回累計ベース値とが、5秒毎に交互に表示される。
以下、性能表示を行う場合における遊技機901の構成等について説明する。図138は、パチンコ遊技機の正面図である。図139は、図138に示したパチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。上述した性能表示を行う場合の遊技機901は、例えば図138及び図139に示した構成であってもよい。
図138において、ガイドレールの先端付近(遊技球の出口付近)の符号90700は、発射検出センサ90700A(図139参照)を備える発射球検出器である。図138では、ガイドレールの出口付近に発射球検出器90700を配置した例を示したが、ガイドレールの他の位置(例えば、ガイドレールの中央付近(例えば普通図柄表示器9020と同じ高さの位置)、ガイドレールの打球発射装置により近い位置(入口付近)等)に発射球検出器90700を配置してもよい。なお、遊技効果ランプ909や操作ボタン9030等の外観の一部が異なるが、図138において図54と同一の構成については図54と同一の符号を付し、当該構成(図54と同一の構成)については説明を省略する。
図139において、符号901130は、性能情報を表示する表示モニタである。符号90700Aは、発射検出センサである。なお、図139において図102と同一の構成については図102と同一の符号を付し、当該構成(図102と同一の構成)については説明を省略する。
続いて、図140~図147を用いて、性能表示を行う場合における遊技機901の動作等について説明する。
図140は、特図処理(特別図柄プロセス処理とも称する)の一例を示すフローチャートである。図140に示す特図処理において、CPU90103は、状態制御処理を実行する(ステップS901101A)。状態制御処理については後述する。続いて、CPU90103は、始動入賞判定処理を実行する(ステップS901102)。始動入賞判定処理において、CPU90103は、例えば、第1始動口スイッチ9022Aや第2始動口スイッチ9022Bからの検出信号に基づいて、始動入賞の有無を判定し、先読み予告演出の実行有無等を判定し、各種のコマンド(保留記憶数通知コマンド、始動入賞時判定結果指定コマンド等)の送信設定を行う。
ステップS901102の始動入賞判定処理に続いて、CPU90103は、RAM90102(RAM90102内の遊技制御フラグ設定部)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS901110~S901117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS901110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。特別図柄通常処理では、保留データ(保留記憶)の有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数を用いて可変表示結果を「大当り」とするか否かや、「大当り」とすると決定した場合に大当り種別決定用の乱数を用いていずれの大当り種別とするかや、特図ゲームにおける確定特別図柄が決定される。また、特別図柄通常処理では、可変表示結果を「大当り」とすると決定した場合には、RAM90102(RAM90102内の遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットし、「大当り」とすると決定した場合に決定した大当り種別に応じた値をRAM90102(RAM90102内の遊技制御バッファ設定部)に設けられている大当り種別バッファに記憶する。特別図柄通常処理において、例えば確定特別図柄を決定した場合、特図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS901111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。変動パターン設定処理では、変動パターン決定用の乱数を用いて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が行われる。変動パターン設定処理において、例えば変動パターンを決定した場合、特図プロセスフラグの値を“2”に更新する。
ステップS901112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。特別図柄変動処理では、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおいて特別図柄を変動させる処理や、特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が行われる。特別図柄変動処理において、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達した場合、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS901113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。特別図柄停止処理では、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を、所定時間(特図確定表示時間)、停止表示させる処理等が行われる。特別図柄停止処理において、特図確定表示時間が経過した場合、大当りフラグを参照して、特図プロセスフラグの値を“0”又は“4”に更新する。具体的には、大当りフラグがオンである場合(確定特別図柄が大当り図柄である場合)、大当りフラグをクリアしてオフ状態とし、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。一方、大当りフラグがオフである場合(確定特別図柄がはずれ図柄である場合)には特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS901114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。大当り開放前処理では、演出制御基板9012の側において実行されるファンファーレ演出(大当り開始時演出とも称する)の実行時間の終了までの待ち時間(大当り開始時演出待ち時間)が経過するまで待機する処理や、大当り開始時演出待ち時間の経過後に大入賞口を開放状態とするための設定等が行われる。大当り開放前処理において、大入賞口を開放状態とするための設定を行った場合、特図プロセスフラグの値を“5”に更新する。
ステップS901115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。大当り開放中処理では、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻す条件が成立(大入賞口開放上限時間の経過、又は、上限個数の入賞)したか否かを判定する処理や、条件成立後に大入賞口を閉鎖状態に戻すための設定等が行われる。大当り開放中処理において、大入賞口を閉鎖状態に戻すための設定を行った場合、特図プロセスフラグの値を“6”に更新する。
ステップS901116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。大当り開放後処理では、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が所定回数に達したか否かを判定する処理等が行われる。大当り開放後処理において、ラウンドの実行回数が所定回数に達していない場合、特図プロセスフラグの値を“5”に更新し、所定回数に達した場合、特図プロセスフラグの値を“7”に更新する。
ステップS901117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。大当り終了処理では、演出制御基板9012の側において実行されるエンディング演出(大当り終了時演出とも称する)の実行時間の終了までの待ち時間(大当り終了時演出待ち時間)が経過するまで待機する処理等が行われる。大当り終了処理において、大当り終了時演出待ち時間が経過した場合、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
図141は、図140のステップS901101Aにて実行される状態制御処理の一例を示すフローチャートである。図141に示す状態制御処理において、CPU90103は、まず、特図プロセスフラグの値が4であるか否かを判定する(ステップS902001)。ステップS902001にて特図プロセスフラグの値が4であるときには(ステップS902001;YES)、CPU90103は、RAM90102(RAM90102内の遊技制御フラグ設定部)に設けられたラウンド遊技中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS902002)。ラウンド遊技中フラグは、上述したように、通常状態を規定するフラグの1つである。ステップS902002にてラウンド遊技中フラグがオンであれば(ステップS902002;YES)、状態制御処理を終了する。
一方、ステップS902002にてラウンド遊技中フラグがオフであれば(ステップS902002;NO)、CPU90103は、RAM90102(RAM90102内の遊技制御フラグ設定部)に設けられた状態変更切替待ちフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS902003)。状態変更切替待ちフラグは、ラウンド遊技中フラグがオフであるときに、状態変更切替待ち時間(後述)の設定を1回だけ行うために設けられたフラグである。
ステップS902003にて状態変更切替待ちフラグがオフであれば(ステップS902003;NO)、CPU90103は、状態変更切替待ち時間を設定する(ステップS902004)。具体的には、CPU90103は、RAM90102(RAM90102内の遊技制御タイマ設定部)に設けられている状態変更切替待ち時間タイマの格納値である状態変更切替待ち時間タイマ値のタイマ初期値として、所定の状態変更切替待ち時間をセットする。ステップS902004の処理において設定する状態変更切替待ち時間は、特別図柄停止処理(図142)のステップS902299において設定する大当り開始時演出待ち時間よりも短い時間である。詳細は後述するが、図148の時間T1が大当り開始時演出待ち時間であり、図148の時間T2が状態変更切替待ち時間である。
ステップS902004に続いて、CPU90103は、状態変更切替待ちフラグをオン状態にセットする(ステップS902005)。そして、状態制御処理を終了する。
ステップS902003にて状態変更切替待ちフラグがオンであれば(ステップS902003;YES)、CPU90103は、状態変更切替待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS902006)。ステップS902006の処理では、例えば、ステップS902004にてタイマ初期値がセットされた状態変更切替待ち時間タイマがタイムアウトしたか否か(状態変更切替待ち時間タイマ値が0となったか否か)を判定すればよい。ステップS902006にて状態変更切替待ち時間が経過していなければ(ステップS902006;NO)、状態制御処理を終了する。
ステップS902006にて状態変更切替待ち時間が経過していれば(ステップS902006;YES)、CPU90103は、状態変更切替待ちフラグをクリアしてオフ状態とし(ステップS902007)、ラウンド遊技中フラグをオン状態にセットする(ステップS902008)。
ステップS902008に続いて、CPU90103は、時短状態や確変状態を終了するための設定を行う(ステップS902009)。ステップS902009の処理では、CPU90103は、時短フラグや確変フラグをクリアしてオフ状態とする処理等を実行する。また、ステップS902009の処理では、RAM90102(RAM90102内の遊技制御カウンタ設定部)に設けられた確変回数カウンタの格納値である確変回数カウント値に値(0以外の値)が設定されている場合には、確変回数カウント値を「0」に初期化する処理を実行してもよい。また、ステップS902009の処理では、RAM90102(RAM90102内の遊技制御カウンタ設定部)に設けられた時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値に値(0以外の値)が設定されている場合には、時短回数カウント値を「0」に初期化する処理を実行してもよい。なお、時短回数カウンタとは、時間短縮制御や高開放制御が行われる特図ゲームの回数(実行回数又は残り回数)をカウントするためのカウンタである。確変回数カウンタとは、確変制御が行われる特図ゲームの回数(実行回数又は残り回数)をカウントするためのカウンタである。
ステップS902009の処理に続いて、CPU90103は、主基板9011から演出制御基板9012に対して遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS902015)。これにより、パチンコ遊技機901における遊技状態の変化(遷移)を演出制御基板9012の側に通知することができる。そして、状態制御処理を終了する。
なお、図141に示した状態制御処理では、遊技状態が変化した場合でも変化しなかった場合でも遊技状態指定コマンドを送信するようにしているが、遊技状態が変化した場合(例えば、時短状態や確変状態から通常状態に変化した場合等)に限って遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。なお、演出制御基板9012の側では、主基板9011から送信された遊技状態指定コマンドに基づいて現在の遊技状態を特定するが、これに代えて、当り開始指定コマンド等に基づいて現在の遊技状態を特定してもよい。図154に示した状態制御処理においても同様である。
ステップS902001にて特図プロセスフラグの値が4でないときには(ステップS902001;NO)、CPU90103は、特図プロセスフラグの値が7であるか否かを判定する(ステップS902010)。ステップS902010にて特図プロセスフラグの値が7でないときは(ステップS902010;NO)、状態制御処理を終了する。
ステップS902010にて特図プロセスフラグの値が7であるときに(ステップS902010;YES)、CPU90103は、ラウンド遊技中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS902011)。ステップS902011にてラウンド遊技中フラグがオフであれば(ステップS902002;NO)、状態制御処理を終了する。
ステップS902011にてラウンド遊技中フラグがオンであれば(ステップS902011;YES)、CPU90103は、ラウンド遊技中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS902013)。
ステップS902013に続いて、CPU90103は、時短状態や確変状態を開始するための設定を行う(ステップS902014)。ステップS902014の処理では、CPU90103は、大当り種別(大当り種別バッファに記憶されている値;大当り種別バッファ値)に応じて確変フラグや時短フラグをオン状態にセットし、大当り種別に応じて確変回数カウント値や時短回数カウント値に初期値を設定する。例えば、当該大当りの終了後、次回大当りとなる迄確変状態及び時短状態が継続する確変大当りの場合には、確変フラグ及び時短フラグをオン状態にセットする。また例えば、当該大当りの終了後、次回大当りとなる迄か100回の特図ゲームを消化し終わる迄確変状態及び時短状態が継続する確変大当りの場合には、確変フラグ及び時短フラグをオン状態にセットし、確変回数カウント値に初期値として100を設定し、時短回数カウント値に初期値として100を設定する。また例えば、当該大当りの終了後、次回大当りとなる迄か30回の特図ゲームを消化し終わる迄確変状態及び時短状態が継続し、更に31回目の特図ゲーム以降、次回大当りとなる迄か100回の特図ゲームを消化し終わる迄時短状態が継続する確変大当りの場合には、確変フラグ及び時短フラグをオン状態にセットし、確変回数カウント値に初期値として30を設定し、時短回数カウント値に初期値として100を設定する。また例えば、当該大当りの終了後、次回大当りとなる迄か100回の特図ゲームを消化し終わる迄時短状態が継続する非確変大当りの場合には、時短フラグをオン状態にセットし、時短回数カウント値に初期値として100を設定する。また例えば、当該大当りの終了後、確変状態にも時短状態にもならない非確変大当りの場合には、何もしない(確変フラグも時短フラグもオン状態にセットせず、確変回数カウント値にも時短回数カウント値に値を設定しない)。
ステップS902014に続いて、CPU90103は、上述したステップS902015の処理を実行し、状態制御処理を終了する。
図142は、図140のステップS901113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図142に示す特別図柄停止処理において、CPU90103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部等に設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS902291)。ここで、特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、ステップS902295の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS902291にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS902291;NO)、CPU90103は、確定特別図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS902292)。続いて、CPU90103は、図柄確定指定コマンドを演出制御基板9012に対して送信するための設定を行う(ステップS902293)。続いて、CPU90103は、確定特別図柄の停止表示時間である特図確定表示時間を設定する(ステップS902294)。具体的には、CPU90103は、RAM90102(RAM90102内の遊技制御タイマ設定部)に設けられている特図確定表示時間タイマの格納値である特図確定表示時間タイマ値のタイマ初期値として、所定の特図確定表示時間をセットする。
ステップS902294の処理に続いて、CPU90103は、特図確定表示中フラグをオン状態にセットし(ステップS902295)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS902291にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS902291;YES)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS902296)。ステップS902296の処理では、例えば、ステップS902294にてタイマ初期値がセットされた特図確定表示時間タイマがタイムアウトしたか否か(特図変動時間タイマ値が0となったか否か)を判定すればよい。ステップS902296にて特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS902296;NO)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS902296にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップS902296;YES)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS902297)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS902298)。大当りフラグがオンであれば(ステップS902298;YES)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS902299)。具体的には、CPU90103は、RAM90102(RAM90102内の遊技制御タイマ設定部)に設けられている大当り開始時演出待ち時間タイマの格納値である大当り開始時演出待ち時間タイマ値のタイマ初期値として、所定の大当り開始時演出待ち時間をセットする。ステップS902299の処理に続いて、CPU90103は、当り開始指定コマンドを主基板9011から演出制御基板9012に対して送信するための設定を行う(ステップS902300)。続いて、CPU90103は、大当りフラグをクリアしてオフ状態とし(ステップS902301)、RAM90102(RAM90102内の遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当り開始時フラグをオン状態にセットする(ステップS902302)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新し(ステップS902305)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS902298にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS902298;NO)、時短状態や確変状態を終了させるか否かの判定を行う(ステップS902306)。ステップS902306の処理では、CPU90103は、確変回数カウント値や時短回数カウント値に値(0以外の値)が設定されているか否かに応じて夫々のカウント値を更新し、時短状態や確変状態を終了させるか否かの判定を行う。例えば、時短回数カウント値に値が設定されている場合(例えば、次回大当りとなる迄か100回の特図ゲームを消化し終わる迄時短状態が継続する非確変大当りの終了後に消化した特図ゲームが100回以下の場合等)には、時短回数カウント値を1減算して更新する。また、CPU90103は、更新後の時短回数カウント値が時短終了判定値(例えば「0」)と合致するか否かの判定し、更新後の時短回数カウント値が時短終了判定値と合致しない場合には時短状態を終了させないと判定する。また、例えば、確変回数カウント値及び時短回数カウント値に値が設定されている場合(例えば、次回大当りとなる迄か100回の特図ゲームを消化し終わる迄確変状態及び時短状態が継続する確変大当りの終了後に消化した特図ゲームが100回以下の場合等)には、確変回数カウント値を1減算して更新するとともに時短回数カウント値を1減算して更新する。また、CPU90103は、更新後の確変回数カウント値が確変終了判定値(例えば「0」)と合致するか否かの判定し、更新後の確変回数カウント値が確変終了判定値と合致しない場合には確変状態を終了させないと判定し、合致した場合には確変状態を終了させると判定するとともに、更新後の時短回数カウント値が時短終了判定値(例えば「0」)と合致するか否かの判定し、更新後の時短回数カウント値が時短終了判定値と合致しない場合には時短状態を終了させないと判定する。なお、CPU90103は、確変状態を終了させると判定した場合には確変フラグをクリアしてオフ状態とし、時短状態を終了させると判定した場合には時短フラグをクリアしてオフ状態とする。
ステップS902306の処理に続いて、主基板9011から演出制御基板9012に対して遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS902307)。これにより、パチンコ遊技機901における遊技状態の変化(遷移)を演出制御基板9012の側に通知することができる。そして、特図プロセスフラグの値を“0”に更新(初期化)し(ステップS902308)、特別図柄停止処理を終了する。
なお、図142に示した特別図柄停止処理では、遊技状態が変化した場合でも変化しなかった場合でも遊技状態指定コマンドを送信するようにしているが、遊技状態が変化した場合(例えば、時短状態や確変状態から通常状態に変化した場合等)に限って遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。なお、演出制御基板9012の側では、主基板9011から送信された遊技状態指定コマンドに基づいて現在の遊技状態を特定するが、これに代えて、主基板9011の側とは独立して演出制御基板9012の側で可変表示の実行回数をカウントすること等により現在の遊技状態を特定してもよい。
図143は、図140のステップS901114にて実行される大当り開放前処理の一例を示すフローチャートである。図143に示す大当り開放前処理において、CPU90103は、まず、大当り開始時フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS902131)。ここで、大当り開始時フラグは、特別図柄停止処理にて、大当りフラグがオンであることに対応してオン状態にセットされる(図142のステップS902302)。
ステップS902131にて大当り開始時フラグがオンでなければ(ステップS902131;NO)、大入賞口判定処理(図145参照)を実行し(ステップS90220)、ステップS902138に進む。このように、ステップS901115の大当り開放中処理に加え、ステップS901114の大当り開放後処理においても大入賞口判定処理を実行することにより、入賞上限判定値を超える入賞(オーバー入賞)を好適に検出することができる。例えば、次回開放待機中(ステップS902138(YES)である間)においてオーバー入賞を好適に検出することができる。なお、大入賞口判定処理については後述する。
なお、単位時間当たりに大入賞口に遊技球が所定球数以上入賞している場合の賞球数の加算を排除すると説明したが、オーバー入賞は、排除しない。つまり、上述の「入賞上限判定値」を超える入賞があっても、超過分の入賞数が一般にオーバー入賞として想定される範囲内(例えば、+3個程度迄)であれば賞球(実際の払出し、性能情報への反映)の対象としている。賞球数の加算から排除するのは、不正行為によるものであり、超過分の入賞数が一般にオーバー入賞として想定される範囲外の場合である。
ステップS902131にて大当り開始時フラグがオンであれば(ステップS902131;YES)、大当り開始時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS902132)。ステップS902132の処理では、例えば、特別図柄停止処理のステップS902299にてタイマ初期値がセットされた大当り開始時演出待ち時間タイマがタイムアウトしたか否か(大当り開始時演出待ち時間タイマ値が0となったか否か)を判定すればよい。
大当り開始時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS902132;NO)、大当り開放前処理を終了する。
大当り開始時演出待ち時間が経過していれば(ステップS902132;YES)、CPU90103は、大当り開始時フラグをクリアする(ステップS902134)。続いて、CPU90103は、大入賞口開放回数カウンタをクリアする(ステップS902135)。具体的には、大入賞口開放回数カウント値を「1」に初期化する。続いて、CPU90103は、大当り種別バッファ値を読み出し(ステップS902136)、読み出した大当り種別バッファ値に対応した開放制御パターンを設定する(ステップS902137)。つまり、特別図柄通常処理において決定した大当り種別に応じて、特別可変入賞球装置907(大入賞口)の開放制御パターンを設定する。なお、開放制御パターンには、例えば、ラウンド毎の大入賞口開放上限時間等が設定されている。
ステップS902137の処理又はステップS90220の処理に続いて、CPU90103は、次回開放待機中であるか否かを判定する(ステップS902138)。即ち、次回ラウンドとして大入賞口を開放するまでのインターバル期間中であるか否かを判定する。ステップS902138の処理では、例えば、大当り開放後処理のステップS902366にてタイマ初期値がセットされたラウンド開始待ち時間タイマがタイムアウトしたか否か(ラウンド開始待ち時間タイマ値が0となったか否か)を判定すればよい。次回開放待機中であれば(ステップS902138;YES)、即ちインターバル期間が終了していない場合には、大当り開放前処理を終了する。
一方、次回開放待機中でなければ(ステップS902138;NO)、即ちインターバル期間が終了した場合には、CPU90103は、大入賞口の開放の開始を制御する(ステップS902139)。例えば、CPU90103は、ステップS902137にて設定した開放制御パターンと大入賞口開放回数カウンタにおけるカウント値に基づいて大入賞口を開放状態とする開放時間を設定するとともに、大入賞口が開放状態になるように設定する。具体的には、ステップS902139の処理では、例えば、CPU90103は、RAM90102(RAM90102内の遊技制御タイマ設定部)に設けられている開放時間タイマの格納値である開放時間タイマ値のタイマ初期値としてステップS902137にて設定した開放制御パターンにおける該当するラウンドの大入賞口開放上限時間(開放状態とする上限時間)をセットする。また、ステップS902139の処理では、ソレノイド回路90111を介してソレノイド駆動信号を伝送すること等により、大入賞口扉用のソレノイド9028がオン状態となるように設定すればよい。なお、1ラウンド目の場合(特別図柄停止処理に続いて当該大当り開放前処理を実行している場合)、ラウンド開始待ち時間(インターバル期間)は設定されていないため(ゼロであるため)、ステップS902138の処理では、直ちに、次回開放待機中でないと判定される。
ステップS902139の処理に続いて、CPU90103は、演出制御基板9012に対して大入賞口開放中通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS902140)。そして、特図プロセスフラグの値を“5”に更新し(ステップS902141)、大当り開放前処理を終了する。
図144は、図140のステップS901115にて実行される大当り開放中処理の一例を示すフローチャートである。図144に示す大当り開放中処理において、CPU90103は、まず、大入賞口開放上限時間が経過したか否かを判定する(ステップS902121)。大入賞口開放上限時間が経過していなければ(ステップS902121;NO)、大入賞口判定処理を実行する(ステップS90220)。
図145は、図143の大当り開放前処理(ステップS901114)、図144の大当り開放中処理(ステップS901115)、図146の大当り開放後処理(ステップS901116)、図147の大当り終了処理(ステップS901117)にて実行される大入賞口判定処理の一例を示すフローチャートである。
図145に示す大入賞口判定処理において、CPU90103は、まず、カウントスイッチ9023から伝送された検出信号がオン状態となったか否かを判定する(ステップS90221)。カウントスイッチ9023がオンでない場合(ステップS90221;NO)には、大入賞口判定処理を終了する。
カウントスイッチ9023がオンである場合には(ステップS90221;YES)、演出制御基板9012に対して大入賞口への遊技球の入賞を通知するための大入賞口入賞通知コマンドの送信設定が行われる(ステップS90222)。続いて、特図プロセスフラグの値が大当り開放中処理に対応した値である“5”であるか否かを判定する(ステップS90223)。特図プロセスフラグの値が大当り開放中処理に対応した値である“5”でなければ(ステップS90223;NO)大入賞口判定処理を終了する。
特図プロセスフラグの値が大当り開放中処理に対応した値である“5”であれば(ステップS90223;YES)、RAM90102(RAM90102内の遊技制御カウンタ設定部)に設けられた入賞個数カウンタの格納値である入賞個数カウント値を1加算するように更新する(ステップS90224)。そして大入賞口判定処理を終了する。なお、大入賞口判定処理においてステップS90224の処理が行われる場合には、賞球処理において賞球の払い出し処理が実行される。また、図136(B)に示したうように、確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグの何れもオフ状態であれば、性能表示に関連して大入賞口による賞球数が更新される。但し、図141に示したように、少なくとも、1ラウンド目の開始(大入賞口扉の閉鎖→開放)~最終ラウンドの終了(大入賞口扉の開放→閉鎖)の期間中は、ラウンド遊技中フラグはオフ状態ではなくオン状態であるため、当該期間中には、上記大入賞口による賞球数は更新されない。
図144に戻る。図145に示した大入賞口判定処理に続いて、入賞個数カウント値が予め定められた入賞上限判定値(例えば「10」)に達したか否かを判定する(ステップS902126)。入賞上限判定値に達していなければ(ステップS902126;NO)、大当り開放中処理を終了する。
一方、ステップS902121にて大入賞口開放上限時間が経過した場合や(ステップS902121;YES)、ステップS902126にて入賞上限判定値に達した場合には(ステップS902126;YES)、大入賞口の開放の終了を制御する(ステップS902127)。即ち、CPU90103は、今回のラウンド遊技を終了すると判断し、大入賞口が閉鎖状態になるように設定する。例えば、ソレノイド9082に対する駆動信号の伝送を停止するように設定すればよい。続いて、CPU90103は、入賞個数カウンタをクリアして入賞個数カウント値を「0」に初期化する(ステップS902128)。そして、特図プロセスフラグの値を“6”に更新し(ステップS902129)、大当り開放中処理を終了する。
図146は、図140のステップS901116にて実行される大当り開放後処理の一例を示すフローチャートである。図146に示す大当り開放後処理において、CPU90103は、まず、図145に示した大入賞口判定処理を実行する(ステップS90220)。このように、ステップS901115の大当り開放中処理に加え、ステップS901116の大当り開放後処理においても大入賞口判定処理を実行することにより、入賞上限判定値を超える入賞(オーバー入賞)を好適に検出することができる。
図145に示した大入賞口判定処理を実行した後には、CPU90103は、大入賞口開放回数カウント値が1加算されるように更新する(ステップS902364)。続いて、更新後の大入賞口開放回数カウント値が最大値となったか否かを判定する(ステップS902365)。
なお、ステップS902365において、更新後の大入賞口開放回数カウント値と比較するの上記「最大値」は、ラウンドの上限回数に1を加算した数である。つまり、上記「最大値」と比較する大入賞口開放回数カウント値は更新後のものであり(ステップS902364)、大入賞口開放回数カウント値の初期値は「1」であるため(図143のS902135)、上記「最大値」をラウンドの上限回数に1を加算した数とする必要がある。例えば、6ラウンドの大当りの場合(ラウンドの上限回数が6回の場合)、上記「最大値」は「7」であり、16ラウンドの大当りの場合(ラウンドの上限回数が16回の場合)、上記「最大値」は「17」である。なお、更新後の大入賞口開放回数カウント値ではなく更新前の大入賞口開放回数カウント値と「最大値」とを比較してもよく、更新前の大入賞口開放回数カウント値と比較する場合には「最大値」をラウンドの上限回数とすればよい。
大入賞口開放回数カウント値が最大値以外であれば(ステップS902365;NO)、ラウンド開始待ち時間(インターバル時間)を設定する(ステップS902366)。具体的には、例えば、CPU90103は、RAM90102(RAM90102内の遊技制御タイマ設定部)に設けられているラウンド開始待ち時間タイマの格納値であるラウンド開始待ち時間タイマ値のタイマ初期値として、所定のラウンド開始待ち時間をセットする。
ステップS902366に続いて、CPU90103は、演出制御基板9012に対して大入賞口開放後通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS902367)。そして、特図プロセスフラグの値を“4”に更新し(ステップS902368)、大当り開放後処理を終了する。このように、ステップS902365の処理により更新後の大入賞口開放回数カウント値が最大値であると判定されるまでは、図140等に示したステップS901114~S901116の処理を繰り返し実行することにより、大当り遊技状態にて大入賞口を開放状態とする複数回のラウンドを実行させることができる。また、ステップS902366の処理にてラウンド開始待ち時間を設定することにより、当該ラウンド開始待ち時間が経過するまで図140等に示したステップS901114の処理にて次回開放待機中となるため(図143のステップS902138;YES)、所望のインターバル期間を置いて次のラウンドを開始させることができる。
ステップS902365にて大入賞口開放回数カウント値が最大値であれば(ステップS902365;YES)、大当り終了時演出待ち時間を設定する(ステップS902369)。具体的には、例えば、CPU90103は、RAM90102(RAM90102内の遊技制御タイマ設定部)に設けられている大当り終了時演出待ち時間タイマの格納値である大当り終了時演出待ち時間タイマ値のタイマ初期値として、所定の大当り終了時演出待ち時間をセットする。
ステップS902369に続いて、CPU90103は、演出制御基板9012に対して当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS902370)。そして、特図プロセスフラグの値を“7”に更新し(ステップS902371)、大当り開放後処理を終了する。このように、ステップS902369の処理にて大当り終了時演出待ち時間を設定することにより、演出制御基板9012の側において実行されるエンディング演出の終了に応じて(図147のステップS902321;YES)、図140に示すステップS901110の特別図柄通常処理を実行することができる。
図147は、図140のステップS901117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図147に示す大当り終了処理において、CPU90103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS902321)。ステップS902321の処理では、例えば、大当り開放後処理のステップS902369にてタイマ初期値がセットされた大当り終了時演出待ち時間タイマがタイムアウトしたか否か(大当り終了時演出待ち時間タイマ値が0となったか否か)を判定すればよい。ステップS902321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS902321;NO)、図145に示した大入賞口判定処理を実行し(ステップS90220)、大当り終了処理を終了する。このように、ステップS901115の大当り開放中処理に加え、ステップS901117の大当り終了処理においても大入賞口判定処理を実行することにより、入賞上限判定値を超える入賞(オーバー入賞)について好適に検出することができる。
ステップS902321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS902321;YES)、特図プロセスフラグの値を“0”に更新し(ステップS902325)、大当り終了処理の実行を終了する。
以上、図140~図147を用いて、性能表示を行う場合における遊技機901の動作等について説明したが、図140~図147に示したフローチャートによれば、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示された後には大当り遊技状態に制御されるが、1ラウンド目の開放前の段階でラウンド遊技中フラグがオン状態になる。以下、詳しく説明する。
(A)ファンファーレ演出の終了→特別可変入賞球装置の1回目の開放
大当り図柄が所定時間(特図確定表示時間)停止表示された後、CPU90103は、特別図柄停止処理において、ファンファーレ演出の実行時間の終了までの待ち時間(大当り開始時演出待ち時間)を設定し(図142のステップS902299)、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、CPU90103は、大当り開放前処理において、上記待ち時間の経過後に(図143のステップS902132;YES)、大入賞口を開放させる(図143のステップS902139)。つまり、特別可変入賞球装置907は、ファンファーレ演出の終了前は閉鎖状態となっており、ファンファーレ演出の終了後に1回目の開放状態となる。
(B)ラウンド遊技中フラグをオン状態にセット→ファンファーレ演出の終了
また、特図プロセスフラグの値が“4”に更新された場合、CPU90103は、状態変更切替待ち時間を設定し(図141のステップS902004)、状態変更切替待ち時間の経過後に(図141のステップS902006;YES)、ラウンド遊技中フラグをオン状態にセットする(図141のステップS902008)。そして、状態変更切替待ち時間は、上述したように、大当り開始時演出待ち時間(ファンファーレ演出の実行時間)よりも短い時間である。つまり、ファンファーレ演出の終了前に、ラウンド遊技中フラグがオン状態となる。
上記(A)(B)から、ラウンド遊技中フラグをオン状態にセット→ファンファーレ演出の終了→特別可変入賞球装置907の1回目の開放となる。つまり、1ラウンド目の開放前の段階でラウンド遊技中フラグがオン状態になる。
また、上述したように、性能表示のために賞球数や打込玉数を収集する遊技状態を通常状態と称し、該通常状態とは、具体的には、確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグの何れもオフ状態である遊技状態である(図136参照)。従って、少なくともラウンド遊技中フラグがオン状態であるときは通常状態に該当しないため、少なくともラウンド遊技中フラグがオン状態であるときは性能表示のために賞球数や打込玉数を収集しない。即ち、少なくともラウンド遊技中フラグがオン状態であるときは賞球数や打込玉数を性能表示に反映しない。
上記(A)(B)によれば、1ラウンド目の開放前の段階でラウンド遊技中フラグをオン状態にしているため、遅くとも1ラウンド目の開放前のある段階から賞球数や打込玉数を性能表示に反映していない(より正確には反映しないようにしている)。なお、「遅くとも」と表現したのは、大当り図柄を停止表示した特図ゲーム以前の特図ゲームの実行中の遊技状態が確変状態や時短状態であった場合(つまり確変フラグか時短フラグの少なくとも一方がオン状態であった場合)、上記「1ラウンド目の開放前のある段階」よりも前の段階(例えば、大当り図柄を停止表示した特図ゲーム以前の特図ゲームの実行中の段階等)から既に賞球数や打込玉数を性能表示に反映していないからである。
図148は、状態変更切替待ち時間等について説明する説明図である。同図において、左から右への方向は時間の経過を示し、上から下への方向は遊技球の流下を示している。同図の上部は、画像表示装置905の表示を示している。画像表示装置905の表示の下側は、上から順に、発射球検出器90700(発射検出センサ90700A)による遊技球の検出タイミング、特別可変入賞球装置907(大入賞口扉)の状態(開放状態,閉鎖状態)、大入賞口への入賞タイミング(カウントスイッチ9023による遊技球の検出タイミング)を示している。
図148に示すように、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄(同図においては画像表示装置905における確定飾り図柄「777」として図示)が停止表示され(より詳細には図142に示した特図確定表示時間が経過し)、大当り開始時演出待ち時間(同図においてファンファーレ演出として図示)が終了したときに、特別可変入賞球装置907において1回目の開放(同図において1R目の開放として図示)が行われる。なお、画像表示装置905における大当り演出とは、大当り開放中処理(図144)の実行中に行われる演出である。なお、大当り開放中処理(図144)の実行中に行われる演出に加えて、大当り開放後処理(図146)の実行中に行われる演出も、大当り演出と称してもよい。
図148の下部に示したタイミングt1は、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示したタイミングである。タイミングt3は、大当り開始時演出待ち時間が終了して特別可変入賞球装置907において1回目の開放が行われるタイミングである。タイミングt1とタイミングt3の間の時間T1は、特別図柄停止処理(図142)のステップS902299において設定される大当り開始時演出待ち時間である。なお、タイミングt2等については後述する。
また、図148は、打球発射装置により発射された3個の遊技球(遊技球a,遊技球b,遊技球c)が発射検出センサ90700Aにより検出等される様子を模式的に示している。遊技球aは、タイミングt1よりも少し早いタイミング(例えばリーチ演出中等)にて発射検出センサ90700Aにより検出され、カウントスイッチ9023によって検出されない遊技球(例えば、閉鎖状態となっている大入賞口扉の手前側を流下した遊技球等)である。遊技球bは、タイミングt2にて発射検出センサ90700Aにより検出され、タイミングt3(開放した瞬間)にて大入賞口扉に拾われ、カウントスイッチ9023によって検出される遊技球である。遊技球cは、タイミングt2よりも少し遅いタイミングにて発射検出センサ90700Aにより検出され、タイミングt3よりも少し遅いタイミングにて入賞口扉に拾われ、カウントスイッチ9023によって検出される遊技球である。
タイミングt1とタイミングt2の間の時間T2は、状態制御処理(図141)のステップS902004において設定される状態変更切替待ち時間である。なお、タイミングt2において発射検出センサ90700Aにより検出される遊技球bは、発射検出センサ90700Aにより検出された後、想定し得る最も遅い流下速度で遊技領域9010を流下し、開放直後の大入賞口扉に拾われ、カウントスイッチ9023によって検出される遊技球であるものとする。換言すれば、タイミングt2よりも早いタイミングにて発射検出センサ90700Aにより検出された遊技球は、カウントスイッチ9023によって検出されないものとする。つまり、タイミングt2は、開放した瞬間の大入賞口扉に拾われる遊技球が、発射検出センサ90700Aによって検出され得る最も早いタイミングである。
つまり、大入賞口扉の開放前(例えば、ファンファーレ演出の実行期間中等)に発射検出センサ90700Aによって検出される遊技球のなかには、カウントスイッチ9023によって検出される遊技球が存在するため(例えば、遊技球cの如く時間T3の何れかのタイミングにおいて発射検出センサ90700Aによって検出される遊技球)、大入賞口扉の開放前に発射検出センサ90700Aによって検出される遊技球であってもカウントスイッチ9023によって検出され得る遊技球については性能表示に反映させないようにするために、タイミングt2(時間T2の経過時)においてラウンド遊技中フラグをオン状態にセットしている(図141のステップS902008)。
なお、仮にであるが、タイミングt3においてラウンド遊技中フラグをオン状態にセットした場合(大入賞口扉の開放タイミングから性能表示に反映させないようにした場合)、例えば遊技球cの如く時間T3の何れかのタイミングにおいて発射検出センサ90700Aによって検出される遊技球は、打込玉数としては性能表示に反映されるが、大入賞口に入賞した場合の賞球数としては性能表示に反映されないといった不整合が生じ、正確な性能表示ができなくなる。一方、タイミングt2(時間T2の経過時)においてラウンド遊技中フラグをオン状態にセットすれば、上述のような問題が解消される。
なお、タイミングt2は、開放した瞬間の大入賞口扉に拾われる遊技球が、発射検出センサ90700Aによって検出され得る最も早いタイミングであると説明したが、タイミングt2は、これに限定されない。例えば、タイミングt2は、開放した瞬間の大入賞口扉に拾われる遊技球が、発射検出センサ90700Aによって検出される平均的なタイミングであってもよいし、平均的なタイミングよりも遅いタイミングであってもよい。つまり、状態制御処理(図141)のステップS902004において設定される状態変更切替待ち時間(時間T2)は、遊技球の流下時間(発射球検出器90700→特別可変入賞球装置907)を考慮したものであればよい。但し、より正確に性能表示を行うために、上述の最も早いタイミングをタイミングt2とするのが好適である。図151においても同様である。
[発射球検出器に関する変形例]
図149は、パチンコ遊技機の正面図である。図150は、図149に示したパチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。性能表示を行う場合の遊技機901は、例えば図149及び図150に示した構成であってもよい。
図149において、第1通過ゲート9041Aの上方の符号90701は、第1発射検出センサ90701A(図150参照)を備える第1発射球検出器である。左遊技領域9010Aを通過する遊技球は、全て、第1発射球検出器90701を通過する。つまり、第1発射球検出器90701(第1発射検出センサ90701A)は、左遊技領域9010Aを通過する全ての遊技球を検出する。第2通過ゲート9041Bの上方の符号90702は、第2発射検出センサ90702A(図150参照)を備える第2発射球検出器である。右遊技領域9010Bを通過する遊技球は、全て、第2発射球検出器90702を通過する。つまり、第2発射球検出器90702(第2発射検出センサ90702A)は、右遊技領域9010Bを通過する全ての遊技球を検出する。
図149では、通過ゲート9041A,9041Bの上方に発射球検出器90701,90702を配置した例を示したが、全ての遊技球を検出可能であれば、他の位置(例えば、通過ゲート9041A,9041Bの下方等)に発射球検出器90701,90702を配置してもよい。なお、図149において図138と同一の構成については図138と同一の符号を付し、当該構成(図138と同一の構成)については説明を省略する。
図150において、符号90701Aは、第1発射検出センサである。符号90702Aは、第2発射検出センサである。なお、図150において図139と同一の構成については図139と同一の符号を付し、当該構成(図139と同一の構成)については説明を省略する。
なお、図140~図147に示した動作は、図149及び図150に示した構成の遊技機901においても適用される。換言すれば、図138及び図139に示した構成の遊技機901において性能表示を行う場合の特図処理と、図149及び図150に示した構成の遊技機901において性能表示を行う場合の特図処理とは共通である。
図151は、図149及び図150に示した構成の遊技機901における、状態変更切替待ち時間等について説明する説明図である。図151において、左から右への方向は時間の経過を示し、上から下への方向は遊技球の流下を示している。同図の上部は、画像表示装置905の表示を示している。画像表示装置905の表示の下側は、上から順に、発射球検出器90701,90702(発射検出センサ90701A,90702A)による遊技球の検出タイミング、特別可変入賞球装置907(大入賞口扉)の状態(開放状態,閉鎖状態)、大入賞口への入賞タイミング(カウントスイッチ9023による遊技球の検出タイミング)を示している。
また、図151は、打球発射装置により発射された3個の遊技球(遊技球a,遊技球b,遊技球c)が第1発射検出センサ90701A(又は第2発射検出センサ90702A)により検出等される様子を模式的に示している。遊技球aは、タイミングt1よりも少し遅いタイミングにて第1発射検出センサ90701A(又は第2発射検出センサ90702A)により検出され、カウントスイッチ9023によって検出されない遊技球(例えば、閉鎖状態となっている大入賞口扉の手前側を流下した遊技球等)である。遊技球bは、タイミングt2にて第1発射検出センサ90701A(又は第2発射検出センサ90702A)により検出され、タイミングt3(開放した瞬間)にて大入賞口扉に拾われ、カウントスイッチ9023によって検出される遊技球である。遊技球cは、タイミングt3よりも僅かに遅いタイミングにて第1発射検出センサ90701A(又は第2発射検出センサ90702A)により検出され、タイミングt3よりも少し遅いタイミングにて入賞口扉に拾われ、カウントスイッチ9023によって検出される遊技球である。
なお、第1発射球検出器90701(第1発射検出センサ90701A)と第2発射球検出器90702(第2発射検出センサ90702A)とが同時に遊技球を検出し得るが、同時に遊技球を検出した場合であっても、同時に検出された夫々の遊技球を打込玉数として夫々捕捉(計上)可能である。例えば、一方について、検出後に実行される処理(計上する処理)の実行タイミングをずらすなどして、同時に検出された夫々の遊技球を打込玉数として夫々捕捉してもよい。
図138に示した発射球検出器90700の配置位置と、図149に示した第1発射球検出器90701及び第2発射球検出器90702の配置位置とが異なるため、図148及び図151に示すように、図149及び図150の構成において打球発射装置により発射された遊技球が第1発射球検出器90701(又は第2発射球検出器90702)によって検出される迄の時間は、図138及び図139の構成において打球発射装置により発射された遊技球が発射球検出器90700によって検出される迄の時間に比べ長い。また、図149及び図150の構成において第1発射球検出器90701(又は第2発射球検出器90702)によって検出された遊技球が特別可変入賞球装置907の配置位置に至る迄の時間は、図138及び図139の構成において発射球検出器90700によって検出された遊技球が特別可変入賞球装置907の配置位置に至る迄の時間に比べ短い。
従って、図149及び図150の構成の場合に設定される状態変更切替待ち時間(図151の時間T2)は、図138及び図139の構成の場合に設定される状態変更切替待ち時間(図148の時間T2)よりも長くなる。
なお、第1発射球検出器90701及び第2発射球検出器90702(又は、第1発射球検出器90701及び第2発射球検出器90702を含む部品(部品Aという))は、遊技盤902に対して着脱自在であってもよい。また、遊技盤902は、部品Aと、部品A以外の1以上の部品とによって構成され、部品Aは、部品A以外の1以上の部品に対し、着脱自在であってもよい。例えば、図149において、第1発射球検出器90701及び第2発射球検出器90702を含む部分(同図の破線Pよりも上方の部分)が、取り外せるようになっていてもよい。
[アウト球検出器を用いる変形例]
図152は、パチンコ遊技機の正面図である。図153は、図152に示したパチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。性能表示を行う場合の遊技機901は、例えば図152及び図153に示した構成であってもよい。
図152において、破線内の符号90710は、アウト球検出センサ90710Aを備えるアウト球検出器である。アウト球検出器90710は、正面側から視認不可能な位置に配置されるが、説明の便宜上、図152では破線を用いて図示している。また、符号9052は、アウト口である。入賞口(第1一般入賞口9050A,第2一般入賞口9050B,第3一般入賞口9050C,第4一般入賞口9050D,第1始動入賞口,第2始動入賞口,大入賞口)に進入しなかった遊技球は、アウト口9052に取り込まれる。
アウト球検出器90710は、打球発射装置により遊技領域9010に発射された全ての遊技球を検出する。つまり、遊技領域9010に発射された遊技球は、入賞口(第1一般入賞口9050A,第2一般入賞口9050B,第3一般入賞口9050C,第4一般入賞口9050D,第1始動入賞口,第2始動入賞口,大入賞口)に進入するか、入賞口に進入せずにアウト口9052に取り込まれるかのいずれかとなる。入賞口に進入した遊技球もアウト口9052に取り込まれた遊技球も、遊技盤902の背面(又は内部)において最終的に1つ経路に集められる。アウト球検出器90710は、上記経路上に配置されているため、打球発射装置により遊技領域9010に発射された全ての遊技球を検出する。
図152では、左右方向の中央(アウト口の下方)にアウト球検出器90710を配置した例を示したが、全ての遊技球を検出可能であれば、他の位置(例えば、左右方向の右側寄り、左右方向の左側寄り等)にアウト球検出器90710を配置してもよい。なお、図152において図138と同一の構成については図138と同一の符号を付し、当該構成(図138と同一の構成)については説明を省略する。
図153において、符号90710Aは、アウト球検出センサである。なお、図153において図139と同一の構成については図139と同一の符号を付し、当該構成(図139と同一の構成)については説明を省略する。
なお、図152及び図153に示した構成の遊技機901では、ステップS901101Aの状態制御処理(図140及び図141)に代えて、ステップS901101Bの状態制御処理(図154)を実行する。なお、他の特図処理(図142~図147に示した各処理)については、図152及び図153に示した構成の遊技機901においても適用される。
図154は、図152及び図153に示した構成の遊技機901において実行される状態制御処理の一例を示すフローチャートである。図154に示す状態制御処理において、CPU90103は、まず、特図プロセスフラグの値が7であるか否かを判定する(ステップS902021)。ステップS902021にて特図プロセスフラグの値が7であるときには(ステップS902021;YES)、CPU90103は、ラウンド遊技中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS902022)。ステップS902022にてラウンド遊技中フラグがオフであれば(ステップS902022;NO)、状態制御処理を終了する。
一方、ステップS902022にてラウンド遊技中フラグがオンであれば(ステップS902022;YES)、CPU90103は、状態変更切替待ちフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS902023)。
ステップS902023にて状態変更切替待ちフラグがオフであれば(ステップS902023;NO)、CPU90103は、状態変更切替待ち時間を設定する(ステップS902024)。具体的には、CPU90103は、状態変更切替待ち時間タイマの格納値である状態変更切替待ち時間タイマ値のタイマ初期値として、所定の状態変更切替待ち時間をセットする。ステップS902024の処理において設定する状態変更切替待ち時間は、大当り開放後処理(図146)のステップS902369において設定する大当り終了時演出待ち時間よりも短い時間である。詳細は後述するが、図155の時間T4が大当り終了時演出待ち時間であり、図155の時間T5が状態変更切替待ち時間である。
ステップS902024に続いて、CPU90103は、状態変更切替待ちフラグをオン状態にセットする(ステップS902025)。そして、状態制御処理を終了する。
ステップS902023にて状態変更切替待ちフラグがオンであれば(ステップS902023;YES)、CPU90103は、状態変更切替待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS902026)。ステップS902026の処理では、例えば、ステップS902024にてタイマ初期値がセットされた状態変更切替待ち時間タイマがタイムアウトしたか否か(状態変更切替待ち時間タイマ値が0となったか否か)を判定すればよい。ステップS902026にて状態変更切替待ち時間が経過していなければ(ステップS902026;NO)、状態制御処理を終了する。
ステップS902026にて状態変更切替待ち時間が経過していれば(ステップS902026;YES)、CPU90103は、状態変更切替待ちフラグをクリアしてオフ状態とし(ステップS902027)、ラウンド遊技中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS902028)。
ステップS902028に続いて、CPU90103は、時短状態や確変状態を開始するための設定を行う(ステップS902029)。なお、ステップS902029の処理は、図141に示した状態制御処理(ステップS901101A)のステップS902014の処理と同様である。
ステップS902029に続いて、CPU90103は、主基板9011から演出制御基板9012に対して遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS902035)。これにより、パチンコ遊技機901における遊技状態の変化(遷移)を演出制御基板9012の側に通知することができる。そして、状態制御処理を終了する。
ステップS902021にて特図プロセスフラグの値が7でないときには(ステップS902021;NO)、CPU90103は、特図プロセスフラグの値が4であるか否かを判定する(ステップS902030)。ステップS902030にて特図プロセスフラグの値が4でないときは(ステップS902030;NO)、状態制御処理を終了する。
ステップS902030にて特図プロセスフラグの値が4であるときに(ステップS902030;YES)、CPU90103は、ラウンド遊技中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS902031)。ステップS902031にてラウンド遊技中フラグがオンであれば(ステップS902032;YES)、状態制御処理を終了する。
ステップS902031にてラウンド遊技中フラグがオフであれば(ステップS902031;NO)、CPU90103は、大当り開始時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS902032)。ステップS902032の処理では、図143に示した大当り開放前処理(ステップS901114)のステップS902132の処理と同様、図142に示した特別図柄停止処理のステップS902299にてタイマ初期値がセットされた大当り開始時演出待ち時間タイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい。ステップS902032にて大当り開始時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS902032;NO)、状態制御処理を終了する。
ステップS902032にて大当り開始時演出待ち時間が経過していれば(ステップS902032;YES)、CPU90103は、ラウンド遊技中フラグをオン状態にセットする(ステップS902033)。
ステップS902033に続いて、CPU90103は、時短状態や確変状態を終了するための設定を行う(ステップS902034)。なお、ステップS902034の処理は、図141に示した状態制御処理(ステップS901101A)のステップS902009の処理と同様である。
ステップS902034の処理に続いて、CPU90103は、上述したステップS902035の処理を実行し、状態制御処理を終了する。
図155は、図152及び図153に示した構成の遊技機901における、状態変更切替待ち時間等について説明する説明図である。図155において、左から右への方向は時間の経過を示し、上から下への方向は遊技球の流下を示している。同図の上部は、画像表示装置905の表示を示している。画像表示装置905の表示の下側は、上から順に、特別可変入賞球装置907(大入賞口扉)の状態(開放状態,閉鎖状態)、大入賞口への入賞タイミング(カウントスイッチ9023による遊技球の検出タイミング)、アウト球検出器90710(アウト球検出センサ90710A)による遊技球の検出タイミングを示している。
図155に示すように、特別可変入賞球装置907において最後の開放(同図において最終Rの開放として図示)が終了し、大当り終了時演出(同図においてエンディング演出として図示)が行われる。
図155の下部に示したタイミングt4は、特別可変入賞球装置907において最後の開放が終了するタイミング(大入賞口扉が閉鎖状態となるタイミング)である。また、タイミングt4は、エンディング演出の開始タイミングでもある。タイミングt6は、エンディング演出の終了タイミングである。タイミングt4とタイミングt6の間の時間T4は、大当り開放後処理(図146)のステップS902369において設定される大当り終了時演出待ち時間である。なお、タイミングt5等については後述する。
また、図155は、打球発射装置により発射された3個の遊技球(遊技球d,遊技球e,遊技球f)がアウト球検出センサ90710Aにより検出等される様子を模式的に示している。遊技球dは、タイミングt4よりも少し早いタイミングにて大入賞口扉に拾われ、タイミングt4よりも少し遅いタイミングにてカウントスイッチ9023によって検出され、タイミングt5よりも早いタイミングにてアウト球検出センサ90710Aによって検出される遊技球である。遊技球eは、タイミングt4(閉鎖する瞬間)にて大入賞口扉に拾われ、タイミングt4よりも遅いタイミングにてカウントスイッチ9023によって検出され、タイミングt5にてアウト球検出センサ90710Aによって検出される遊技球である。遊技球fは、カウントスイッチ9023によって検出されない遊技球(例えば、閉鎖状態となった大入賞口扉の手前側を流下した遊技球等)であって、タイミングt5よりも(更にタイミングt6よりも)遅いタイミングにてアウト球検出センサ90710Aによって検出される遊技球である。
タイミングt4とタイミングt5の間の時間T5は、状態制御処理(図154)のステップS902024において設定される状態変更切替待ち時間である。なお、タイミングt4において大入賞口扉に拾われる遊技球eは、大入賞口扉に拾われた後、想定し得る最も遅い速度でアウト球検出センサ90710Aによって検出される位置迄移動し(移動途中においてカウントスイッチ9023によって検出され)、アウト球検出センサ90710Aによって検出される遊技球であるものとする。換言すれば、タイミングt5よりも遅いタイミングにてアウト球検出センサ90710Aにより検出された遊技球は、カウントスイッチ9023によって検出されないものとする。つまり、タイミングt5は、閉鎖する瞬間の大入賞口扉に拾われる遊技球が、アウト球検出センサ90710Aによって検出され得る最も遅いタイミングである。
つまり、大入賞口扉の閉鎖後(例えば、エンディング演出の実行期間中等)にアウト球検出センサ90710Aによって検出される遊技球のなかには、カウントスイッチ9023によって検出される遊技球が存在するため(例えば、遊技球dの如く時間T5の何れかのタイミングにおいてアウト球検出センサ90710Aによって検出される遊技球)、大入賞口扉の閉鎖後にアウト球検出センサ90710Aによって検出される遊技球であってもカウントスイッチ9023によって検出され得る遊技球については性能表示に反映させないようにするために、タイミングt5(時間T5の経過時)においてラウンド遊技中フラグをオフ状態にクリアしている(図154のステップS902028)。つまり、タイミングt5迄(時間T5)は、ラウンド遊技中フラグをオン状態のまま維持し、性能表示に反映させないようにしている。
なお、仮にであるが、タイミングt4においてラウンド遊技中フラグをオフ状態にクリアした場合(大入賞口扉の閉鎖タイミングから性能表示に反映させるようにした場合)、タイミングt4以前に大入賞口に入賞し、タイミングt4以降にアウト球検出センサ90710Aによって検出される遊技球(遊技球dよりも少し早いタイミングにて発射された遊技球)が、大入賞口に入賞した場合の賞球数は性能表示に反映されないが、打込玉数としては性能表示に反映されるといった不整合が生じ、正確な性能表示ができなくなる。一方、タイミングt5(時間T5の経過時)においてラウンド遊技中フラグをオフ状態にクリアすれば、上述のような問題が解消される。
なお、タイミングt5は、閉鎖する瞬間の大入賞口扉に拾われる遊技球が、アウト球検出センサ90710Aによって検出され得る最も遅いタイミングであると説明したが、タイミングt5は、これに限定されない。例えば、タイミングt5は、閉鎖する瞬間の大入賞口扉に拾われる遊技球が、アウト球検出センサ90710Aによって検出される平均的なタイミングであってもよいし、平均的なタイミングよりも早いタイミングであってもよい。つまり、状態制御処理(図154)のステップS902024において設定される状態変更切替待ち時間(時間T5)は、遊技球の移動時間(特別可変入賞球装置907→アウト球検出器90710)を考慮したものであればよい。但し、より正確に性能表示を行うために、上述の最も遅いタイミングをタイミングt5とするのが好適である。
図156は、アウト球検出器の構成例である。上述したアウト球検出器90710は、例えば、図156(A)に示すようなものであってもよい。図156(A)に示したアウト球検出器90710は、本体90720とハーネス90730とを備える。本体90720は、いずれかの入賞口に進入した遊技球又はアウト口9052に取り込まれた遊技球が通過する開口部(通過部)90721と、開口部90721を通過する遊技球を検出するアウト球検出センサ90710Aと、接続部90722とを備える。ハーネス90730は、両端に接続部(接続部90732,90733)が接続されている信号線90734と、本体90720側の接続部90722と接続するための接続部(コネクタ)90732と、主基板9011側に設けられた所定の接続部(非図示)と接続するための接続部(コネクタ)90733とを備える。なお、図156(A)(図156(B)も同様)は、本体90720とハーネス90730とが接続された状態を示している。なお、接続部(接続部90733,主基板9011側の接続部)において、アウト球検出器90710(ハーネス90730)と主基板9011とが着脱可能である。また、接続部(接続部90722,90732)において、本体90720とハーネス90730とが着脱可能であってもよい。
いずれかの入賞口に進入した遊技球又はアウト口9052に取り込まれた遊技球は、最終的に1つ経路に集められ、全て、開口部90721を通過する。開口部90721を通過した遊技球は、アウト球検出センサ90710Aによって検出されると、遊技球を検出したことを示す検出信号がハーネス90730を介して主基板9011側に出力される。なお、アウト球検出器90710によって検出された遊技球は打込玉数として集計(カウント)されるため、アウト球検出センサ90710Aをカウントスイッチと称する場合もある。
なお、アウト球検出器90710は、ハーネス90730が本体90720から抜けている場合(本体90720側の接続部90722と、ハーネス90730側の接続部90732とが、きちんと接続されていない場合)や、ハーネス90730等が断線(信号線90734の途中断線、信号線90734と接続部90732との間の断線、信号線90734と接続部90734との間の断線等)している場合には常にオンの信号を主基板9011側に出力するように構成されている。従って、CPU90103は、上述したエラー検出処理において、アウト球検出器90710から入力する信号を監視することにより、ハーネス抜け等を検出可能である。例えば、CPU90103は、所定時間以上継続してオン信号を入力した場合にハーネス抜けや断線が生じていると判定してもよい。
また、遊技球が開口部90721を通過した場合にアウト球検出器90710が出力する検出信号の少なくとも一部は、所定のオン/オフのパターンから構成されるものであってもよい。検出信号の少なくとも一部が所定のオン/オフのパターンから構成される場合、CPU90103は、アウト球検出器90710から入力する信号を監視することにより、ノイズなどによる信号化けを検出可能である。
また、アウト球検出器90710は、図156(B)に示すように、ネジ穴90741を有する留め金90740を備えるものであってもよい。あるいは、アウト球検出器90710(本体90720)は、留め金90740を取り付け可能であってもよい。なお、留め金90740は、本体90720を遊技機901等に固定するための固定部材の一例であって、本体90720を遊技機901等に固定可能なものであれば、どのようなものであってもよい。
また、ハーネス90730(接続部90732,90734,信号線90734のうちの少なくとも一部)はカバーなどにより保護されていてもよい。また、本体90720とハーネス90730は別体であってもよい。即ち、アウト球検出器90710の本体90720は、別体であるハーネス90730と接続可能であってもよい。
図157は、性能表示に関係するエラーのエラー報知処理の一例を示すフローチャートである。図158は、性能表示に関係するエラーを報知する表示態様の一例である。図157に示すエラー報知処理において、CPU90103は、アウト球検出器90710から出力される検出信号の受信に係る受信異常を検出したか否かを判定する(ステップS901200)。
なお、アウト球検出器90710における異常(例えば、ハーネス抜け、断線、信号化け等)があった場合、CPU90103は、当該エラー報知処理とは別の処理(上述したエラー検出処理)において、アウト球検出器90710から出力される検出信号の受信に係る受信異常を検出する。例えば、CPU90103は、オンの信号が所定時間継続した場合にハーネス抜けや断線であると判定してもよい。また、アウト球検出器90710から出力される検出信号の少なくとも一部が所定のオン/オフのパターンから構成されるようにし、CPU90103は、所定のオン/オフのパターンとは異なる受信信号の入力があった場合に信号化けであると判定してもよい。
ステップS901200にて受信異常を検出していなければ(ステップS901200;NO)、CPU90103は、RAM90102(例えば、遊技制御フラグ設定部)に設けられた受信エラーフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS901201)。ステップS901201にて受信エラーフラグがオンであれば(ステップS901201;YES)、CPU90103は、受信エラーフラグをクリアしてオフ状態とし(ステップS901202)、ステップS901205に進む。ステップS901201にて受信エラーフラグがオフであれば(ステップS901201;NO)、ステップS901202の処理を飛ばしてステップS901205に進む。
ステップS901200にて受信異常を検出していれば(ステップS901200;YES)、CPU90103は、受信エラーフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS901203)。ステップS901203にて受信エラーフラグがオフであれば(ステップS901203;NO)、CPU90103は、受信エラーフラグをオン状態にセットし(ステップS901204)、ステップS901205に進む。ステップS901203にて受信エラーフラグがオンであれば(ステップS901203;YES)、ステップS901204の処理を飛ばしてステップS901205に進む。
ステップS901201(NO)、ステップS901202、ステップS901203(YES)、ステップS901204の何れかの処理に続いて、受信エラーフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS901205)。
ステップS901205にて受信エラーフラグがオフであれば(ステップS901205;NO)、CPU90103は、通常態様(正常態様)によって性能表示が行われるように制御する(ステップS901206)。ステップS901206の処理では、CPU90103は、図137(B)~図137(F)に示した表示態様によって性能表示が行われるように制御する。そして、エラー報知処理を終了する。
ステップS901205にて受信エラーフラグがオンであれば(ステップS901205;YES)、CPU90103は、エラー報知態様の表示が行われるように制御する(ステップS901207)。ステップS901207の処理では、例えば、CPU90103は、図158(A)の表示態様による表示が行われるように制御する。図158(A)の表示態様は、上位2桁が「--(点滅)」、下位2桁が「--(点灯)」である。そして、エラー報知処理を終了する。
なお、アウト球検出器90710よる検出信号の受信に係る受信異常となった場合には、打込玉数(図136(B))については当然に更新しないが、各入賞口の賞球数(図136(B))についても更新しない。つまり、CPU90103は、役連(連比)・役比関連処理の処理(図114等)の場合と同様、第1始動口スイッチ9022A及び第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023、並びに、第1一般入賞口スイッチ9024A~第4一般入賞口スイッチ9024Dのいずれかによって遊技球が検出されることによって夫々の入賞情報を取得(受信)するが、打込玉数を更新しない状況下においては、入賞情報に基づく賞球数加算処理を行わないようにしている。
図157に示したエラー報知処理によれば、通常時には上位2桁が「bL.(点滅,点灯)」又は「b6.(点滅,点灯)」と表示されるのに対し(図137(B)~図137(F))、受信異常時には「--(点灯)」と表示される(図158(A))。つまり、受信異常時には、上位2桁の表示が、通常時には表示されない表示態様で表示される。従って、上位2桁の表示を見れば、正常ではないことを容易に認識することができる。
なお、図158(A)に示した表示態様は一例である。例えば、ステップS901207の処理では、図158(A)の表示態様ではなく、図158(B)の表示態様による表示が行われるように制御してもよい。図158(A)と同様、図158(B)の上位2桁も、通常時には表示されない表示態様である。従って、上位2桁の表示を見れば、正常ではないことを容易に認識することができる。
また例えば、ステップS901207の処理では、図158(C)や図158(D)の表示態様による表示が行われるように制御してもよい。図158(C)の上位2桁目の「E.(点滅)」や、図158(D)の上位2桁の「Er.(点滅)」は、「Err」を想起させるものである。従って、上位2桁(又は上位2桁目)の表示を見れば、異常であることを容易に認識することができる。
また、図158(A)~図158(D)では下位2桁が「--(点灯)」であるが、下位2桁が「--(点滅)」であってもよいし、他の表示態様であってもよい。
なお、正常であるときには、即ちステップS901206の処理による表示では、図137(A)に示した区間に応じて、また5秒毎に、図137(B)~図137(F)の如く表示内容が変化するが、異常であるときには、即ちステップS901207の処理による表示では、常時(つまり、図137(A)に示した何れの区間において受信異常が発生しても、また表示開始から5秒が経過しても)、表示内容が変化しない。つまり、異常であるときの表示は、正常であるときの表示に比べて単純である。従って、混乱や余計な負担を与えることなく的確に、正常でないこと(又は異常であること)を認識させることができる。
図159は、性能表示に関係するエラーを報知する表示態様の一例である。上述した図158(A)~図158(D)の表示は、図137(A)に示した何れの区間において受信異常が発生しても、また表示開始から5秒が経過しても、表示内容が変化しないが、異常であるときにも、図137(A)に示した区間に応じて、また5秒毎に、例えば、図159(A)~図159(E)に示すように、表示内容を変化させてもよい。図159(A)~図159(E)の表示態様は、下位2桁が点滅している点が、図137(B)~図137(F)の表示態様と異なる。図159のエラー報知態様によれば、区間に応じて表示内容が変化するため、正常でないことの他に、異常発生時(発生直前)の区間(図137(A)に示した区間)や、異常発生時(発生直前)のリアルタイムベース値や前回累計ベース値も認識することができる。
なお、遊技機用枠903を開放した際に遊技者にリアルタイムベース値や前回累計ベース値を見せないように、図159(B)~図159(E)のリアルタイムベース値を示す下位2桁や、図159(D)及び図159(E)の前回累計ベース値を示す下位2桁を、例えば「Er.(点滅)」としてもよい。つまり、図159(A)~図159(E)において、下位2桁としては、「--(点滅)」か「Er.(点滅)」になるようにしてもよい。当該表示態様によれば、正常でないことの他に、異常発生時(発生直前)の区間(図137(A)に示した区間)を認識することができる。
なお、図157に示したフローチャートでは、エラー(異常)が解消した場合には通常態様の表示(ステップS901206)に復帰するが、エラーが解消した場合に通常態様の表示に復帰させずにエラー報知態様の表示(ステップS901207)を継続してもよい。また、エラーが解消した場合に通常態様の表示に復帰させるがエラーがあった旨を報知し続けるようにしてもよい。
1つ目の例として、エラー解消後には、通常態様の表示(図137(A)~図137(F))の表示において、最下位(4桁目)のドットを点滅(又は点灯)させてもよい。また2つ目の例として、表示モニタ901130とは異なる表示モニタ(例えば1桁のもの等)を主基板9011に配置し、エラー解消後には、表示モニタ901130の方は通常態様の表示に復帰させるとともに、表示モニタ901130とは異なる表示モニタではエラーがあった旨を報知(例えば「E.(点滅)」等)し続けるようにしてもよい。
なお、上記1つ目の例は、正確には、エラーが解消した場合に、通常態様の表示と同様(エラーがあった旨を報知する最下位のドットの点滅(点灯)以外は通常態様と同一)の表示を行うものであるが、当該1つ目の例の表示態様では、通常態様の表示において提供(表示)される情報を提供するため(最下位のドット以外は通常態様の表示と同一であるため)、通常態様の表示に復帰させると表現した。また、上記2つ目の例のエラーがあった旨を報知する表示モニタ(表示モニタ901130とは異なる表示モニタ)は、表示モニタ901130と同様、停電等の電源断では、表示がクリアされないようにする。つまり、エラーがあった旨の情報は、停電等の電源断によって、クリアされないようにする。
なお、上述した役連(連比)、役比を表示する態様と同様、性能情報を表示する態様においても、主基板9011にクリアスイッチを接続し、クリアスイッチの操作により、RAM90102に記憶されている性能表示に用いるデータをクリアしてもよい。性能情報を表示する態様におけるクリアスイッチは、性能情報の算出などに障害が生じた場合など、性能表示の算出をやり直さざるを得ない状態に陥った場合に操作されるものであり、役連(連比)、役比を表示する態様と同様、クリアスイッチが操作されると、データのクリアのほかにクリアスイッチ操作信号が主基板9011に送信される。
性能情報を表示する態様においてクリアスイッチが操作された場合には、役連(連比)、役比を表示する態様においてクリアスイッチが操作された場合(図114,図115)と同様、エラー表示の表示態様(図158,図159に示した表示態様)とは異なる表示態様により警告表が行われるようにすればよい。また、受信異常であるときにクリアスイッチが操作された場合には、エラー表示も警告表示も共に行うようにしてもよい。例えば、エラー表示と警告表示とを順番に表示してもよい。なお、図159に示した表示態様により性能表示を行う場合には、例えば、エラー表示(リアルタイムベース値)、エラー表示(前回累計ベース値)、警告表示を順番に表示すればよい。
また、上述した役連(連比)、役比を表示する態様と同様、性能情報を表示する態様においても、主基板9011に、表示モニタ90130とは別に、エラー表示器を設けるようにしてもよい。主基板9011に表示モニタ90130とは別にエラー表示器を設ける場合には、エラー表示器は、表示モニタ9029から離れた位置に配置されていることが好適である。なお、主基板9011に表示モニタ90130及びエラー表示器を設ける構成において、受信異常となった場合には、エラー表示器には受信異常を示す情報を表示するとともに、表示モニタ90130には図158や図159に示した表示態様によって表示してもよい。
また、受信異常となった場合には、例えば、第1特別図柄表示装置904Aに、第2特別図柄表示装置904B等において所定のエラー表示を行うなどして、受信異常であることを認識できるようにしてもよい。また、受信異常が発生したことを指定する異常検出指定コマンドを送信するなどして、画像表示装置905において所定のエラー表示を行ってもよいし、遊技効果ランプ909を所定のパターンで点灯、点滅させてもよいし、スピーカ908L、908Rから所定の音(声を含む)を発生させてもよい。
また、受信異常が発生した旨の情報を送信することなどにより、情報表示装置(例えば、パチンコ遊技機901の側方に設けられるカードユニットの表示装置、パチンコ遊技機901の上方に設けられる呼出ランプ装置等)や情報管理装置(ホールコンピュータ等)において、受信異常であることを認識できるようにしてもよい。
なお、他の装置等(エラー表示器、第1特別図柄表示装置904Aに、第2特別図柄表示装置904B、画像表示装置905、遊技効果ランプ909、スピーカ908L、908R、情報表示装置、情報管理装置等)において受信異常を認識できるようにするか否かに関わらず、表示モニタ90130において、表示を消去してもよい。つまり、受信異常になった場合には、例えば、表示モニタ90130の全4桁の夫々を全部を消灯(当該「消灯」は「点滅」における非表示のことではなく常に非表示である意味)してもよいし、表示モニタ90130の全4桁のうちのいずれかの1桁分(又は2桁あるいは3桁分)を消灯してもよい。つまり、受信異常であるときの表示(ステップS901207の処理による表示)は、少なくとも、正常であるときの表示(ステップS901206の処理による表示)を制限するもの(受信異常であると認識させる表示を行うことにより性能表示を制限するもの,性能表示の一部又は全部を消すことにより制限するもの等)であればよい。
図160は、CPU90103が行うタイマ割込み処理(遊技制御用タイマ割込み処理)の一例を示すフローチャートである。図160に示す遊技制御用タイマ割込み処理において、CPU90103は、まず、エラー検出処理を実行し(ステップS9010)、エラー(異常)を検出した場合にはエラーを報知する(ステップS9011)。ステップS9010,S9011の処理では、CPU90103は、例えば、アウト球検出器90710から出力される信号を監視し、アウト球検出器90710から出力される信号の受信異常を検出し(ステップS9010)、受信異常が検出された場合には表示モニタ901130等において報知する(ステップS9011)。
ステップS9011に続いて、CPU90103は、乱数更新処理を実行する(ステップS9012)。ステップS9012の乱数更新処理では、CPU90103は、例えば、主基板9011の側で用いられる遊技用乱数(例えば、大当り判定用乱数、大当り種別判定用乱数、変動パターン判定用乱数等)を更新する。ステップS9012に続いて、CPU90103は、特図処理(特別図柄プロセス処理)を実行する(ステップS9013)。ステップS9013の特図処理では、CPU90103は、例えば、図140~図147、図154等に示した各種処理を実行する。
ステップS9013に続いて、CPU90103は、性能情報更新処理を実行する(ステップS9014A,S9014B)。性能情報更新処理の詳細は後述する。続いて、CPU90103は、性能情報表示処理を実行する(ステップS9015)。ステップS9015の性能情報表示処理では、CPU90103は、例えば、性能情報更新処理(ステップS9014A,S9014B)において更新した性能情報を表示モニタ901130において図137に示すように表示する。
ステップS9015に続いて、CPU90103は、賞球処理を実行する(ステップS9016)。ステップS9016の賞球処理では、CPU90103は、例えば、各種スイッチの検出信号に基づいて賞球個数を算出し、算出した個数の遊技球の払出しが行われるように払出機構を制御する。ステップS9016に続いて、CPU90103は、普図処理(普通図柄プロセス処理)を実行する(ステップS9017)。ステップS9017の普図処理では、CPU90103は、例えば、普通図柄表示器9020における普通図柄の可変表示や、普通可変入賞球装置906Bにおける可動翼片の動作を制御する。ステップS9017に続いて、CPU90103は、情報出力処理を実行する(ステップS9018)。ステップS9018の情報出力処理では、CPU90103は、例えば、情報表示装置(例えば、パチンコ遊技機901の側方に設けられるカードユニットの表示装置、パチンコ遊技機901の上方に設けられる呼出ランプ装置等)や情報管理装置(ホールコンピュータ等)に、大当り情報、始動情報、確率変動情報、異常情報等の種々の情報を出力する。そして、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
なお、図160の示したステップS9010~S9018の処理は、遊技制御用タイマ割込み処理において実行される処理の一部を説明したものであり、CPU90103は、遊技制御用タイマ割込み処理においてステップS9010~S9018以外の処理(例えば、各種スイッチから入力される検出信号の状態を入力(判定)するスイッチ処理や、主基板9011側から演出制御基板9012側に演出制御コマンドを伝送する処理等)を実行可能である。
なお、図139の構成の場合、上記スイッチ処理において、第1始動口スイッチ9022A及び第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023、第1一般入賞口スイッチ9024A~第4一般入賞口スイッチ9024D、発射検出センサ90700A等の検出信号が、CPU90103に出力される。図150の構成の場合、発射検出センサ90700Aに代えて、第1発射検出センサ90701A及び第2発射検出センサ90702Aの検出信号が、CPU90103に出力される。図153の構成の場合、発射検出センサ90700Aに代えて、アウト球検出センサ90710Aの検出信号が、CPU90103に出力される。
また、図160の示した遊技制御用タイマ割込み処理のステップS9010~S9018の各処理の実行順序は一例である。従って、例えば、CPU90103は、情報出力処理を乱数更新処理よりも先に実行してもよいし、特図処理の直後に普図処理を実行してもよい。
また、エラー検出処理(ステップS9010)、エラー報知処理(ステップS9011)等の各処理の括り(各処理の単位)は一例である。従って、例えば、CPU90103は、図157に示すように、エラー報知処理(ステップS9011)と性能情報表示処理(ステップS9015)とを1つの処理として実行してもよい。なお、図157のエラー報知処理における、ステップS901206の処理(通常態様によって性能表示が行われるように制御する処理)が、図160の遊技制御用タイマ割込み処理における性能情報表示処理(ステップS9015)に相当する。
図160の遊技制御用タイマ割込み処理におけるエラー報知処理(ステップS9011)及び性能情報表示処理(ステップS9015)と、図157のエラー報知処理との関係について補足する。図157のエラー報知処理については、上述の如く、図160のエラー報知処理(ステップS9011)と性能情報表示処理(ステップS9015)とを1つに纏めたものであると捉えてもよいが、単に、説明の便宜上の理由(異常の有無に応じて表示モニタ901130の表示態様(通常態様,エラー報知態様)が異なる点を説明する目的)により、1つに纏めたものであると捉えてもよい。
また、図160は、性能情報を表示する場合における遊技制御用タイマ割込み処理であるが、役連(連比)、役比を表示する場合の遊技制御用タイマ割込み処理も同様である。つまり、図160の性能情報更新処理(ステップS9014A)を役連(連比)、役比を更新する処理とし、性能情報表示処理(ステップS9015)を役連(連比)、役比を表示する処理とすればよい。なお、図160の遊技制御用タイマ割込み処理におけるエラー報知処理(ステップS9011)及び性能情報表示処理(ステップS9015)等と、図114~図117に示した各処理との関係は、図160の遊技制御用タイマ割込み処理におけるエラー報知処理(ステップS9011)及び性能情報表示処理(ステップS9015)と、図157のエラー報知処理との関係と同様である。
図161は、図160に示した遊技制御用タイマ割込み処理において実行される性能情報更新処理(ステップS9014A)の一例を示すフローチャートである。図162は、図160に示した遊技制御用タイマ割込み処理において実行される性能情報更新処理(ステップS9014B)の一例を示すフローチャートである。
CPU90103は、図141の状態制御処理(ステップS901101A)を実行する態様において、図161の性能情報更新処理(S9014A)を実行する。つまり、図161の性能情報更新処理(S9014A)は、発射球検出器90700(発射検出センサ90700A)、又は、第1発射球検出器90701(第1発射検出センサ90701A)及び第2発射球検出器90702(第2発射検出センサ90702A)を備える構成において実行される。一方、CPU90103は、図154の状態制御処理(ステップS901101B)を実行する態様において、図162の性能情報更新処理(S9014B)を実行する。つまり、図162の性能情報更新処理(S9014B)は、アウト球検出器90710(アウト球検出センサ90710A)を備える構成において実行される。
図161の性能情報更新処理(S9014A)において、CPU90103は、まず、確変フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS9020)。ステップS9020にて確変フラグがオンでなければ(ステップS9020;NO)、CPU90103は、時短フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS9021)。
ステップS9021にて時短フラグがオンでなければ(ステップS9021;NO)、CPU90103は、ラウンド遊技中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS9022)。なお、図148及び図151に示した大当り遊技状態の開始時の場合、ラウンド遊技中フラグは、状態制御処理(図141)のステップS902004において設定した状態変更切替待ち時間(図148,図151の時間T2)の経過後のステップS902008においてオフ状態→オン状態となるため、ステップS9022の処理は、大当り遊技状態の開始時において、状態変更切替待ち時間(時間T2)の経過後であるか否かを判定しているとも言える。
ステップS9022にてラウンド遊技中フラグがオンでなければ(ステップS9022;NO)、即ち、状態変更切替待ち時間(時間T2)の経過前であれば、CPU90103は、賞球数や打込玉数を加算し、性能情報であるベース値を算出する(ステップS9023)。ステップS9023の処理では、CPU90103は、例えば、各種入賞口の各種スイッチの検出結果(検出信号)から特定される入賞口に応じた賞球数を加算し(図136(B))、発射検出センサ90700A等の検出結果(検出信号)に基づいて打込玉数を加算し(図136(B))、その後、リアルタイムベース値と前回累計ベース値とを算出する(図136(A))。そして、性能情報更新処理(ステップS9014A)を終了する。
一方、ステップS9020にて確変フラグがオン(ステップS9020;YES)、又は、ステップS9021にて時短フラグがオン(ステップS9021;YES)、又は、ステップS9022にてラウンド遊技中フラグがオンであれば(ステップS9022;YES)、ステップS9023の処理を行わずに、性能情報更新処理(ステップS9014A)を終了する。
図162の性能情報更新処理(S9014B)において、CPU90103は、まず、確変フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS9030)。ステップS9030にて確変フラグがオンでなければ(ステップS9030;NO)、CPU90103は、時短フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS9031)。
ステップS9031にて時短フラグがオンでなければ(ステップS9031;NO)、CPU90103は、ラウンド遊技中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS9032)。なお、図155に示した大当り遊技状態の終了時の場合、ラウンド遊技中フラグは、状態制御処理(図154)のステップS902024において設定した状態変更切替待ち時間(図155の時間T5)の経過後のステップS902028においてオン状態→オフ状態となるため、ステップS9032の処理は、大当り遊技状態の終了時において、状態変更切替待ち時間(時間T5)の経過前であるか否かを判定しているとも言える。
ステップS9032にてラウンド遊技中フラグがオンでなければ(ステップS9032;NO)、即ち、状態変更切替待ち時間(時間T5)の経過後であれば、CPU90103は、賞球数や打込玉数を加算し、性能情報であるベース値を算出する(ステップS9033)。ステップS9033の処理では、CPU90103は、例えば、各種入賞口の各種スイッチの検出結果(検出信号)から特定される入賞口に応じた賞球数を加算し(図136(B))、アウト球検出センサ90710Aの検出結果(検出信号)に基づいて打込玉数を加算し(図136(B))、その後、リアルタイムベース値と前回累計ベース値とを算出する(図136(A))。そして、性能情報更新処理(ステップS9014B)を終了する。
一方、ステップS9030にて確変フラグがオン(ステップS9030;YES)、又は、ステップS9031にて時短フラグがオン(ステップS9031;YES)、又は、ステップS9032にてラウンド遊技中フラグがオンであれば(ステップS9032;YES)、ステップS9033の処理を行わずに、性能情報更新処理(ステップS9014B)を終了する。
図161の性能情報更新処理(ステップS9014A)や、図162の性能情報更新処理(ステップS9014B)によれば、確変フラグも、時短フラグも、ラウンド遊技中フラグも何れもオフ状態の場合に、性能表示の基となる賞球数や打込玉数が加算される。なお、図161及び図162に示すように、図161の性能情報更新処理(ステップS9014A)と、図162の性能情報更新処理(ステップS9014B)とは、共に、確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグの状態を参照し、賞球数や打込玉数を加算し、性能情報であるベース値を算出する点において同一であるが、両者は、ラウンド遊技中フラグの状態と、状態変更切替待ち時間との関係が異なるため(具体的には、図161の性能情報更新処理(ステップS9014A)では時間T2の経過前はラウンド遊技中フラグはオフ状態、図162の性能情報更新処理(ステップS9014B)では時間T5の経過後はラウンド遊技中フラグはオフ状態)、別々の図面により説明した。
なお、図160~図162に示した処理は、確変フラグも時短フラグもラウンド遊技中フラグも何れもオフ状態の場合にスイッチ処理よる検出結果(各種入賞口の各種スイッチの出力結果、発射検出センサ90700A等の出力結果)を性能情報として反映(加算)し、確変フラグか時短フラグかラウンド遊技中フラグかのうちの少なくとも1つがオン状態の場合にはスイッチ処理による検出結果を性能情報として反映しないという処理である。つまり、フラグの状態に関係なくスイッチ処理において遊技球を検出するが、フラグの状態に応じて検出結果を性能情報として反映するか否かを判定するという処理である。しかしながら、確変フラグも時短フラグもラウンド遊技中フラグも何れもオフ状態である場合には賞球数や打込玉数が性能情報として反映され、確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグのうちの少なくとも1つがオン状態の場合には賞球数や打込玉数が性能情報として反映されない処理であれば、他の処理であってもよい。例えば、確変フラグも時短フラグもラウンド遊技中フラグも何れもオフ状態の場合に打込玉数に関するスイッチ処理(発射検出センサ90700A、第1発射検出センサ90701A、第2発射検出センサ90702A、アウト球検出センサ90710Aによる検出)を実行し、確変フラグか時短フラグかラウンド遊技中フラグかのうちの少なくとも1つがオン状態の場合には打込玉数に関するスイッチ処理を実行しないという処理であってもよい。つまり、フラグの状態に応じて打込玉数に関するスイッチ処理の実行有無を判定するという処理であってもよい。なお、賞球数に関するスイッチ処理(第1始動口スイッチ9022A及び第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023、第1一般入賞口スイッチ9024A~第4一般入賞口スイッチ9024D等による検出)に関しては、実際の払出しに必要であるため、賞球数に関するスイッチ処理はフラグの状態にかわわらず実行し、図160~図162に示した処理の如く、検出結果を性能情報に反映させるか否かをフラグの状態に応じて判定してもよい。
図163は、アウト球検出器の配置位置の一例である。図163(A)は、遊技盤902を支持固定する遊技機用枠903を外枠903Aから開放した状態を示す斜視図である。遊技盤902の裏面側には主基板9011等が搭載されている。主基板9011には、ベース部材901129が設けられており、ベース部材901129に表示モニタ901130が設けられている。表示モニタ901130は、ベース部材901129及び主基板9011とともに基板ケース90202に収容されている。
なお、図163(A)に示した表示モニタ901130(図163(B)の表示モニタ901130も同様)は、図示したように、主基板9011の裏面の、左右方向は中央、上下方向は上側に配置されているが、裏面の他の位置に表示モニタ901130を配置してもよい。例えば、主基板9011の裏面の、左右方向は中央、上下方向は下側に配置してもよい。なお、主基板9011の裏面の上側に配置した場合には、店員等が立ったまま表示内容を確認するときに表示内容が見易く好都合である。また、主基板9011の裏面の下側に配置した場合には、店員等が座って又はかがんで表示内容を確認するときに表示内容が見易く好都合である。また、遊技盤902の主基板9011の上方には種々の配線(信号線)が存在する場合がある。そして、そういった配線が、たわんだり、あるいは、束ねられたいたものが外れたりして、主基板9011に覆い被さってしまうことも想定される。表示モニタ901130を主基板9011の裏面の下側に配置する場合、上側に配置する場合に比べて、たわんだりした配線が表示モニタ901130に覆い被さってしまうという事態が生じ難くなり、好都合である。また、上記とも関連するが、図163(A)に示した表示モニタ901130(図163(B)の表示モニタ901130も同様)は、図122に示した表示モニタ90130Aと外観や主基板9011への配置の態様が同一である。しかしながら、表示モニタ901130の外観や主基板9011への配置の態様は、図163に示したものに限定されない。例えば、表示モニタ901130は、図123~図126に示した表示モニタ90130B,90130C,90130D,90130E,90130F,90130G,90130H,90130Iのような外観等であってもよい。
図163(A)において、遊技盤902(例えば、遊技盤の底部,下部等)には、入賞口(第1一般入賞口9050A,第2一般入賞口9050B,第3一般入賞口9050C,第4一般入賞口9050D,第1始動入賞口,第2始動入賞口,大入賞口)に進入した遊技球やアウト口9052に取り込まれた遊技球を外部に排出する開口部(遊技球の出口の穴)902Aが設けられている。なお、破線にて示した通路a,b,cは、入賞口に進入した遊技球やアウト口9052に取り込まれた遊技球が通過する通路(玉回収通路)である。入賞口に進入した遊技球であってもアウト口9052に取り込まれた遊技球であっても、通路a,b,cのいずれかを通過し、最終的には、開口部902Aから外部に排出される。
アウト球検出器90710は、図163(A)に示すように、遊技盤902側に設けられている。具体的には、アウト球検出器90710は、開口部902Aから排出される遊技球を検出可能な位置に設けられている。つまり、開口部902Aと同様、アウト球検出器90710は、入賞口に進入した遊技球やアウト口9052に取り込まれた遊技球を排出するための流路に設けられている。
アウト球検出器90710によって検出された遊技球は、外枠903A側(遊技島側)に設けられている球受部材901700によって回収される。また、アウト球検出器90710の信号線90734は、主基板9011に接続されている。つまり、遊技盤902の開口部902Aから排出された遊技球は、アウト球検出器90710の開口部90721を通過し、球受部材901700により遊技島に回収される。また、開口部90721を通過する遊技球は、アウト球検出センサ90710Aによって検出され、検出信号が主基板9011に出力される。
なお、球受部材901700の底部(遊技球が乗る部分)には、開口部(遊技球の出口の穴)901701が設けられ、図示は省略したが、該底部は、開口部901701に向けて傾斜している。つまり、遊技機901(開口部90721)から球受部材901700に到達した遊技球は、開口部901701を通過し、球受部材901700の外側(下側)に排出される。
なお、図163(B)に示すように、アウト球検出器90710を外枠903A側(遊技島側)に設けるようにしてもよい。図163(B)の例では、アウト球検出器90710は、球受部材901700の開口部901701から排出される遊技球を検出可能な位置に設けられている。つまり、開口部901701と同様、アウト球検出器90710は、入賞口に進入した遊技球やアウト口9052に取り込まれた遊技球を排出するための流路に設けられ、球受部材901700の開口部901701から排出される遊技球を検出する。なお、図163(B)では、留め金90740の図示を省略している。
また、図163(A)は、留め金90740を用いてアウト球検出器90710を設置した例であるが、留め金90740以外の固定部材を用いてアウト球検出器90710を設置してもよい。図163(B)の例についても同様である。
また、図163(A)(B)では、アウト球検出器90710は外付けの部品であるが、遊技盤902等が当初からアウト球検出器90710を備えていてもよい。例えば、図163(A)では、遊技盤902の開口部902Aの下側(図163(A)と同様の位置)に、アウト球検出器90710を備えるようにしてもよい。また、遊技盤902の開口部902A内にアウト球検出センサ90710Aを備えるようにしてもよい(遊技盤902の開口部902Aが本体90720の開口部90721に相当)。図163(B)の例についても同様である。
なお、図163(A)では3つの通路(通路a,b,c)を示したが、入賞口に進入した遊技球やアウト口9052に取り込まれた遊技球が最終的に開口部902Aに至るものであれば、通路の数や形状は、図163(A)に示した例に限定されない。図163(B)の例についても同様である。
なお、図154のステップS902024の処理において設定する状態変更切替待ち時間(図155の時間T5)は、大入賞口扉に拾われた遊技球がカウントスイッチ9023によって検出される迄の所要時間や、カウントスイッチ9023によって検出された遊技球がアウト球検出センサ90710Aによって検出される迄の所要時間に影響される。具体的には、所要時間が短い程、状態変更切替待ち時間(時間T5)を短くすることができる(必ずしも短くしなくてもよい)。
従って、例えば状態変更切替待ち時間(時間T5)を短くするために、図163(A)の構成において、カウントスイッチ9023によって検出された遊技球が開口部902Aから排出される迄の時間が短くなるようにしてもよい。具体的には、カウントスイッチ9023によって検出された遊技球が通過する通路(例えば通路a等)の長さを短くしたり、該通過を抜けた遊技球を直ちに開口部902Aに進入させるために傾斜や案内を設けるようにしてもよい。なお、図163(B)の構成においては、上記に代えて又は加えて、遊技機901(開口部90721)から排出された遊技球が球受部材901700の開口部901701に至る迄の時間が短くなるようにすればよい。一例として、球受部材901700の底部の傾斜を大きくしてもよい。
なお、遊技球が詰まることないように、また、遊技球が速やかに流れるように、遊技盤902の開口部902Aや球受部材901700の開口部901701を広くしてもよいし、遊技盤902に複数の開口部を設けるようにしてもよいし、球受部材901700に複数の開口部を設けるようにしてもよい。
遊技盤902の開口部902Aを広くする場合には、広くした開口部902Aから排出される遊技球を漏れなく検出できるように、複数のアウト球検出器90710(アウト球検出センサ90710A)を設けるようにしてもよい。球受部材901700の開口部901701を広くする場合についても同様である。また、遊技盤902に複数の開口部を設ける場合には、夫々の開口部から排出される遊技球を漏れなく検出できるように、夫々の開口部に対応する、複数のアウト球検出器90710(アウト球検出センサ90710A)を設けるようにしてもよい。球受部材901700に複数の開口部を設ける場合についても同様である。
複数のアウト球検出器90710(アウト球検出センサ90710A)を設ける場合には同時に遊技球を検出し得るが、例えば、同時に検出された一方について検出後に実行される処理の実行タイミングをずらすなどして、同時に検出された夫々の遊技球を打込玉数として夫々捕捉すればよい。
以上、図136~図163にて説明した性能表示を行う遊技機901は、
遊技領域(例えば、遊技領域9010等)へ遊技媒体(例えば、遊技球等)を発射するための発射装置(例えば、打球発射装置等)を備え、有利条件が成立(例えば、第1、第2特別図柄表示装置904A、904Bにおける大当り図柄や小当り図柄となる確定特別図柄の導出表示、画像表示装置905における大当り組合せとなる確定飾り図柄の導出表示、特定領域における遊技球の通過等)することに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態、確変状態、時短状態等)に制御可能な遊技機であって、
前記遊技領域へ発射された遊技媒体を検出可能な検出手段(例えば、ガイドレールに設けられた発射球検出器(図138)、遊技領域に設けられた発射球検出器90701,90702(図149)等)と、
前記遊技領域へ発射された遊技媒体が入賞可能な開状態に変化可能な可変入賞手段(例えば、特別可変入賞球装置907等)と、
所定条件が成立(例えば、第1始動入賞口となる普通入賞球装置906A、第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置906B、一般入賞領域となる一般入賞口9050A~9050D、大入賞口となる特別可変入賞球装置907への入賞等)することに基づいて遊技媒体を払い出す払出手段(例えば、球払出装置,払出機構等)と、
前記有利状態であるか否かを判定可能な判定手段(例えば、確変フラグや時短フラグ等に基づいて遊技状態であるか否かを判定するCPU90103等)と、
前記有利状態とは異なる所定状態(例えば、通常状態等。具体的には、確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグの何れもオフの状態等)において前記検出手段によって検出された遊技媒体数(例えば、打込玉数等)と、前記所定状態において前記払出手段によって払い出された遊技媒体数(例えば、各入賞口への入賞による賞球数等)とに基づいて算出される所定情報(例えば、図136の性能情報等)を表示可能(例えば、性能表示を可能等)な情報表示手段(例えば、図163の表示モニタ901130等)と
を備え、
前記可変入賞手段は、
前記有利条件が成立することに基づいて前記開状態に変化(例えば、図148、図151に示すように、タイミングt1にて大当り図柄が停止表示したことに基づいて、タイミングt3にて大入賞口扉が閉鎖状態から開放状態に変化等)し、
前記判定手段は、
前記可変入賞手段が前記開状態に変化するよりも所定期間前(例えば、図148、図151に示すように、大入賞口扉が閉鎖状態から開放状態に変化するタイミングt3よりも時間T3前のタイミングt2等)から、前記有利状態であると判定する(例えば、図141の状態制御処理に示すように、状態変更切替待ち時間(時間T2)が経過するタイミングt2にてラウンド遊技中フラグをオン状態にセットする等)。
これにより、正確な所定情報(性能情報)を算出することができる。具体的には、時間T3のうちのいずれかのタイミングにおいて発射検出センサ90700Aや第1発射球検出器90701(第2発射球検出器90702)によって検出された遊技球(例えば、図148における遊技球c等)を、性能表示の算出へ含めないことにより、正確なベース値を算出することができる。
また、上記の遊技機901は、
可変表示を行って表示結果を導出表示する可変表示手段(例えば、第1特別図柄表示装置904A,第2特別図柄表示装置904B,画像表示装置905等)を備え、
前記開状態に変化するよりも所定期間前の状態(例えば、タイミングt2における状態等)は、
前記可変表示手段において実行される可変表示の表示結果が導出表示された後の特殊状態(例えば、図148、図151に示すように、画像表示装置905においてファンファーレ演出が実行されている状態等)である。
これにより、正確な所定情報(性能情報)を算出することができる。つまり、変動停止後(停止表示後)に発射され、特別可変入賞球装置907に入賞する可能性のある遊技球(図148、図151に示した遊技球c等)を含めずに、所定情報(性能情報)を算出することができる。
なお、上記実施形態(図141、図148、図148等)では、大当り図柄が停止表示された後のファンファーレ演出の実行中にラウンド遊技中フラグをオフ状態からオン状態しているが、ファンファーレ演出の実行前(リーチ演出の実行中等)にラウンド遊技中フラグをオフ状態からオン状態にしてもよい。例えば、ファンファーレ演出の実行時間が短い(例えば、2、3秒等)の場合には、特別可変入賞球装置907に入賞する可能性のある遊技球が、ファンファーレ演出の開始前に、発射検出センサ90700Aや第1発射球検出器90701(第2発射球検出器90702)によって検出される可能性があるため、特別可変入賞球装置907に入賞する可能性のある遊技球について性能表示に含めないように、ファンファーレ演出の実行前にラウンド遊技中フラグをオフ状態からオン状態にしてもよい。具体的には、例えば、特図変動時間を参照し、特別図柄を停止表示させるタイミングよりも前のタイミングでラウンド遊技中フラグをオン状態にセットすればよい。なお、ファンファーレ演出の実行開始時にラウンド遊技中フラグをオフ状態からオン状態にしてもよい。
また、上記の遊技機901において、
前記検出手段は、着脱可能(例えば、図149に示すように、第1発射球検出器90701及び第2発射球検出器90702は、第1発射球検出器90701及び第2発射球検出器90702を含む破線Pよりも上方の部分が着脱可能等)である。
これにより、検出手段を有しない場合であっても対応できる。また、メンテナンスも容易になる。
また、上記の遊技機901において、
前記検出手段は、
遊技領域を形成する遊技盤(例えば、遊技盤902等)に配置可能なユニットとして構成されたものである(例えば、第1発射球検出器90701及び第2発射球検出器90702については、図149の破線Pよりも上方の部分がユニットとして構成されたものである)。
これにより、メンテナンスが容易になる。また、異なる機種でも共通で使用可能になる。
また、上記の遊技機901において、
前記遊技領域には、
前記発射装置によって発射された遊技媒体が通過可能な領域として左遊技領域(例えば、左遊技領域9010A等)と右遊技領域(例えば、右遊技領域9010A等)とがあり、
前記ユニット(例えば、図149の破線Pよりも上方の部分等)は、
前記左遊技領域を通過する遊技媒体を検出する左側検出手段(例えば、第1発射球検出器90701等)と、前記右遊技領域を通過する遊技媒体を検出する右側検出手段(例えば、第2発射球検出器90702等)とを含む。
これにより、遊技領域のいずれに発射されたとしても検出することができる。
また、上記の遊技機901において、
前記検出手段は、
前記遊技領域に設けられたいずれの入賞領域よりも、遊技媒体の流路において上流側に設けられている(例えば、図138に示すように、発射球検出器90700は、普通入賞球装置906A、普通可変入賞球装置906B、一般入賞口9050A~9050D、特別可変入賞球装置907よりも上方に設けられている。また、図149に示すように、第1発射球検出器90701及び第2発射球検出器90702は、普通入賞球装置906A、普通可変入賞球装置906B、一般入賞口9050A~9050D、特別可変入賞球装置907よりも上方に設けられている)。
これにより、確実に検出することができる。
また、図136~図163にて説明した性能表示を行う遊技機901は、
遊技領域(例えば、遊技領域9010等)へ遊技媒体(例えば、遊技球等)を発射するための発射装置(例えば、打球発射装置等)を備え、有利条件が成立(例えば、第1、第2特別図柄表示装置904A、904Bにおける大当り図柄や小当り図柄となる確定特別図柄の導出表示、画像表示装置905における大当り組合せとなる確定飾り図柄の導出表示、特定領域における遊技球の通過等)することに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態、確変状態、時短状態等)に制御可能な遊技機であって、
前記遊技領域へ発射された遊技媒体が入賞可能な開状態に変化可能な可変入賞手段(例えば、特別可変入賞球装置907等)と、
前記可変入賞手段を前記開状態に変化させるラウンド遊技を所定回数行なうことが可能な可変入賞制御手段(例えば、図140に示した特図処理を実行するCPU90103等)と、
前記遊技領域に設けられたいずれかの入賞領域を通過した遊技媒体(第1一般入賞口9050A,第2一般入賞口9050B,第3一般入賞口9050C,第4一般入賞口9050D,第1始動入賞口,第2始動入賞口,大入賞口のいずれかに入賞した遊技球等)といずれの入賞領域も通過しなかった遊技媒体(アウト口9052に取り込まれた遊技球等)とを排出するための流路(例えば、図163(A)に示したように遊技盤902Aの開口部902Aから排出される遊技球を検出可能な位置や図163(B)に示したように球受部材901700の開口部901701から排出される遊技球を検出可能な位置等)に設けられ、該流路を通過する遊技媒体を検出可能な検出手段(例えば、アウト球検出器90710等)と、
所定条件が成立(例えば、第1始動入賞口となる普通入賞球装置906A、第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置906B、一般入賞領域となる一般入賞口9050A~9050D、大入賞口となる特別可変入賞球装置907への入賞等)することに基づいて遊技媒体を払い出す払出手段(例えば、球払出装置,払出機構等)と、
前記有利状態であるか否かを判定可能な判定手段(例えば、確変フラグや時短フラグ等に基づいて遊技状態であるか否かを判定するCPU90103等)と、
前記有利状態とは異なる所定状態(例えば、通常状態等。具体的には、確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグの何れもオフの状態等)において前記検出手段によって検出された遊技媒体数(例えば、打込玉数等)と、前記所定状態において前記払出手段によって払い出された遊技媒体数(例えば、各入賞口への入賞による賞球数等)とに基づいて算出される所定情報(例えば、図136の性能情報等)を表示可能(例えば、性能表示を可能等)な情報表示手段(例えば、図163の表示モニタ901130等)と
を備え、
前記可変入賞制御手段は、
前記有利条件が成立することに基づいて前記ラウンド遊技を開始(例えば、大当り図柄が停止表示したことに基づいて大入賞口扉を閉鎖状態から開放状態に制御等)し、
前記判定手段は、
前記所定回数の前記ラウンド遊技が終了し前記可変入賞手段が閉状態に変化してから所定期間が経過するまで(例えば、図155に示すように、大入賞口扉が開放状態から閉鎖状態に変化するタイミングt4から時間T5が経過したタイミングt5まで等)、前記有利状態であると判定する(例えば、図154の状態制御処理に示すように、状態変更切替待ち時間(時間T5)が経過するタイミングt5にてラウンド遊技中フラグをオフ状態にクリアする等)。
これにより、正確な所定情報(性能情報)を算出することができる。具体的には、時間T5のうちのいずれかのタイミングにおいてアウト球検出器90710によって検出された遊技球(例えば、図155における遊技球d等)を、性能表示の算出へ含めないことにより、正確なベース値を算出することができる。
また、上記の遊技機901において、
前記所定期間が経過するときの状態(例えば、タイミングt5における状態等)は、
前記所定回数の前記ラウンド遊技が終了した後の特殊状態(例えば、図155に示すように、画像表示装置905においてエンディング演出が実行されている状態等)である。
これにより、正確な所定情報(性能情報)を算出することができる。つまり、エンディング演出中にアウト球検出器90710によって検出された遊技球であっても、特別可変入賞球装置907に入賞する可能性のある遊技球(図155に示した遊技球d等)については、所定情報(性能情報)の算出へ含めないため、正確な所定情報を算出することができる。
なお、上記実施形態(図154、図155等)では、最終ラウンドの後のエンディング演出の実行中にラウンド遊技中フラグをオン状態からオフ状態にしているが、エンディング演出の実行後(時短無の通常大当りにおける1回目の可変表示中等)にラウンド遊技中フラグをオン状態からオフ状態にしてもよい。例えば、エンディング演出の実行時間が短い(例えば、2、3秒等)の場合には、特別可変入賞球装置907に入賞する可能性のある遊技球が、エンディング演出の終了後にアウト球検出器90710によって検出される可能性があるため、特別可変入賞球装置907に入賞する可能性のある遊技球について性能表示に含めないように、エンディング演出の実行後にラウンド遊技中フラグをオン状態からオフ状態にしてもよい。具体的には、例えば、図154のステップS902024にて設定する状態変更切替待ち時間を大当り終了時演出待ち時間よりも長くすればよい。なお、エンディング演出の実行終了時にラウンド遊技中フラグをオン状態からオフ状態にしてもよい。
また、上記の遊技機901において、
前記検出手段は、着脱可能(例えば、アウト球検出器90710は、図156(B)に示すように、留め金90740により着脱可能等)である。
これにより、検出手段を有しない場合であっても対応できる。また、メンテナンスも容易になる。
また、上記の遊技機901において、
前記検出手段は、
遊技領域を形成する遊技盤(例えば、遊技盤902等)に配置可能なユニットとして構成されたものである(例えば、アウト球検出器90710については、図163(B)に示すように遊技盤902に配置可能なユニットとして構成されたものである)。
これにより、メンテナンスが容易になる。また、異なる機種でも共通で使用可能になる。
また、図136~図163にて説明した性能表示を行う遊技機901は、
遊技を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態、確変状態、時短状態等)に制御可能な遊技機であって、
遊技に用いた遊技媒体(例えば、遊技領域9010等)を検出可能な検出手段(例えば、図156、図163等に示したアウト球検出器90710等)と、
前記検出手段からの検出信号が送信される信号線(例えば、図156に示した信号線90734等)と、
前記検出信号を受信する受信手段(例えば、主基板9011、主基板9011側に設けられた所定の接続部等)と、
前記検出信号の受信状態の異常を検知可能な異常検知手段(例えば、図157のエラー報知処理を実行するCPU90103等)と、
所定条件が成立(例えば、第1始動入賞口となる普通入賞球装置906A、第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置906B、一般入賞領域となる一般入賞口9050A~9050D、大入賞口となる特別可変入賞球装置907への入賞等)することに基づいて遊技媒体を払い出す払出手段(例えば、球払出装置,払出機構等)と、
前記有利状態とは異なる所定状態(例えば、通常状態等。具体的には、確変フラグ、時短フラグ、ラウンド遊技中フラグの何れもオフの状態等)において前記検出手段によって検出された遊技媒体数(例えば、打込玉数等)と、前記所定状態において前記払出手段によって払い出された遊技媒体数(例えば、各入賞口への入賞による賞球数等)とに基づいて算出される所定情報(例えば、図136の性能情報等)を表示可能(例えば、性能表示を可能等)な情報表示手段(例えば、図163の表示モニタ901130等)と
を備え、
前記異常検知手段によって受信状態の異常が検知された場合に、前記情報表示手段による表示を制限する(例えば、図158や図159に示すようにエラーを報知し、性能表示を制限する等)。
これにより、情報表示手段が、正確ではない表示を行うことを防止することができる。なお、例えば、仮に、性能表示の値を良く見せるためにハーネス90730(接続部90732,90733)を抜くといった不正行為が行われた場合には、少なくとも表示モニタ901130による性能表示が制限されるため、不正行為による数字があたかも有効なものとして表示されるような事態となるのを防止することができる。
また、上記の遊技機901において、
前記異常検知手段によって受信状態の異常が検知された場合に、受信状態の異常が検知されたことを、前記情報表示手段による表示態様を変更(例えば、図158や図159に示すように表示態様を変更等)することによって報知する。
これにより、新たな表示手段を設けることなく確認することができる。
また、上記の遊技機901において、
前記異常検知手段は、前記信号線の断線を検知可能(例えば、アウト球検出器90710から入力する信号を監視することにより検知可能等)であり、
前記信号線の断線が検知されたことを外部(例えば、遊技効果ランプ909、スピーカ908L、908R、カードユニットの表示装置、呼出ランプ装置、ホールコンピュータ等)に報知可能である。
これにより、扉開放作業を行うことなく認識することができる。
また、上記の遊技機901において、
前記検出手段は、ユニットとして構成されたものである(例えば、アウト球検出器90710については、図163(B)に示すように遊技盤902に配置可能なユニットとして構成されたものである)。
これにより、メンテナンスが容易になる。また、異なる機種でも共通で使用可能になる。
また、図136~図163では性能表示を行う遊技機としてパチンコ遊技機を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転(リールを回転)させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロットマシン(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロットマシン)にも適用可能である。
例えば、性能表示を行うスロットマシンは、遊技を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、ボーナス等)に制御可能なスロットマシンであって、遊技に用いた遊技媒体(例えば、メダル等)を検出可能な検出手段(例えば、投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ等)と、前記検出手段からの検出信号が送信される信号線(例えば、投入メダルセンサ等による検出信号をスロットマシンの主基板側に出力する信号線等)と、前記検出信号を受信する受信手段(例えば、スロットマシンの主基板、該主基板側に設けられた所定の接続部等)と、前記検出信号の受信状態の異常を検知可能な異常検知手段(例えば、スロットマシンの主基板のCPU等)と、所定条件が成立(例えば、各リールに特定の図柄の組合せ(役)が停止等)することに基づいて遊技媒体を払い出す払出手段(例えば、ホッパータンクに貯留されたメダルをメダル払出口より払い出すためのホッパーモータ等)と、前記有利状態とは異なる所定状態において前記検出手段によって検出された遊技媒体数と、前記所定状態において前記払出手段によって払い出された遊技媒体数とに基づいて算出される所定情報(例えば、投入枚数に対する払出枚数の割合を示す情報等)を表示可能な情報表示手段(例えば、スロットマシンの主基板に設けられた表示部)とを備え、前記異常検知手段によって受信状態の異常が検知された場合に、前記情報表示手段による表示を制限する(例えば、エラーを報知し、上記割合を示す情報の表示を制限する等)スロットマシンであってもよい。
本発明は、遊技者が所定の遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機等の遊技機に好適に適用される。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
18c 保留記憶表示部
18d アクティブ表示部
20 特別可変入賞球装置
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP
901 パチンコ遊技機
902 遊技盤
903 遊技機用枠
903a ガラス扉枠
903A 外枠
904A、904B 特別図柄表示装置
905 画像表示装置
906A 普通入賞球装置
906B 普通可変入賞球装置
907 特別可変入賞球装置
908L、908R スピーカ
909 遊技効果ランプ
9011 主基板
9012 演出制御基板
9013 音声制御基板
9014 ランプ制御基板
9015 中継基板
9020 普通図柄表示器
9021 ゲートスイッチ
9022A、9022B 始動口スイッチ
9023 カウントスイッチ
9029 表示モニタ
9030 操作ボタン
90100 遊技制御用マイクロコンピュータ
90101、90121 ROM
90102、90122 RAM
90103 CPU
90104、90124 乱数回路
90105、90125 I/O
90120 演出制御用CPU
90123 表示制御部
901000 可動役物

Claims (1)

  1. 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    可変表示に対応する特定表示を表示可能であり、特定表示の態様を変化可能な特定表示手段と、
    特定表示の態様の変化を示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、
    遊技に用いた遊技媒体を検出可能な検出手段と、
    前記検出手段からの検出信号が送信される信号線と、
    前記検出信号を受信する受信手段と、
    前記検出信号の受信状態の異常を検知可能な異常検知手段と、
    所定条件が成立することに基づいて遊技媒体を払い出す払出手段と、
    前記有利状態とは異なる所定状態において前記検出手段によって検出された遊技媒体数と、前記所定状態において前記払出手段によって払い出された遊技媒体数とに基づいて算出される所定情報を表示可能な情報表示手段と、を備え、
    前記異常検知手段によって受信状態の異常が検知された場合に、前記情報表示手段による表示を制限し、
    前記特定表示手段は、前記示唆演出が実行されるときの特定表示の態様によって異なる割合で該特定表示の態様を変化可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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