JP2022074585A - 拡散素子、投射装置、及び空間認識装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高効率で広視野角と小型・薄型化を両立する拡散素子、これを用いた投射装置、空間認識装置及び測距装置を提供すること。【解決手段】光源側に配置され、複数のマイクロレンズが平面視で六方格子状に配列されてなる第一レンズアレイと、第一レンズアレイの光源とは反対側に配置され、複数のマイクロレンズが平面視で六方格子状に配列されてなる第二レンズアレイと、を有し、第一レンズアレイにおける隣接するマイクロレンズの光軸間距離が最短となる方向に対して、第二レンズアレイにおける隣接するマイクロレンズの光軸間距離が最短となる方向が直交する方向に第一及び第二レンズアレイがそれぞれ配置され、第一及び第二レンズアレイの各々マイクロレンズの直径をP、マイクロレンズの深さをDとしたときに、0.3<D/P<0.65である。【選択図】図1
Description
本発明は、レーザ光源からの入射光を拡散する拡散素子、これを用いた投射装置、空間認識装置及び測距装置に関する。
近年、対象物までの距離の情報や対象物の3次元形状の情報を取得する手法として、TOF(Time of Flight)方式の測定手法が注目されている。
特に、小型・高出力の垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)が実用化しており、このVCSELを光源としたTOF方式の測定装置の一例として、VCSELから発せられるレーザ光を振幅変調して、対象物上の所定の照射領域に照射し、その対象物からの反射光の位相差を画素単位で抽出する事で対象物の3次元情報や対象物までの距離情報を取得する小型高精度なTOFカメラが実用化されている。
通常、これらのVCSELから出射したレーザ光は、拡散板、回折光学素子(DOE)又はマイクロレンズアレイなどの拡散素子により、照射光の均一化や、三次元情報などの空間認識や測距を行う領域である照射領域に所定の視野角をもったレーザ光を照射するように配光特性の制御が行われている(例えば特許文献1)。
近年、スマートフォンにTOF方式の画像センサを搭載することで、被写体の三次元情報や距離情報を正確に取得し、特殊撮影機能やジェスチャー認識、AR(拡張現実)などの新しい付加機能の開発が進められている。
しかしながら、従来のこれらの拡散素子では、高効率で高視野角と小型・薄型化を両立する事が困難であるという問題を有していた。
本発明はこのような従来の問題点を考慮してなされたものであり、高効率で広視野角と小型・薄型化を両立する拡散素子、これを用いた投射装置、空間認識装置及び測距装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、本発明の拡散素子は、光源からの入射光を拡散する拡散素子であって、光源側に配置され、複数のマイクロレンズが平面視で六方格子状に配列されてなる第一レンズアレイと、第一レンズアレイの光源とは反対側に配置され、複数のマイクロレンズが平面視で六方格子状に配列されてなる第二レンズアレイと、を有し、第一レンズアレイにおける隣接するマイクロレンズの光軸間距離が最短となる方向に対して、第二レンズアレイにおける隣接するマイクロレンズの光軸間距離が最短となる方向が直交する方向に第一及び第二レンズアレイがそれぞれ配置され、第一及び第二レンズアレイの各々マイクロレンズの直径をP、マイクロレンズの深さをDとしたときに、0.3<D/P<0.65である。
また、上記発明において、マイクロレンズが平面視で正六角形状であることが好ましい。
また、上記発明において、マイクロレンズが平凹状であることが好ましい。
また、上記発明において、第一及び第二レンズアレイはマイクロレンズが形成された面とは反対側の面に、各レンズアレイの配列方向に半円柱状の曲面が形成されてなることが好ましい。
また、本発明の投射装置は、拡散素子と、面発光レーザ光源とを備える。
また、本発明の空間認識装置は、投射装置と、受光手段とを備える。
また、本発明の測距装置は、投射装置と、受光手段とを備える。
本発明によれば、高効率で広視野角と小型・薄型化を両立する拡散素子、これを用いた投射装置、空間認識装置及び測距装置を提供することができる。
[投射装置]
以下、本発明に係る投射装置及びこの投射装置に用いられる拡散素子について図面を参照して説明する。
以下、本発明に係る投射装置及びこの投射装置に用いられる拡散素子について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の投射装置を示す図である。本発明の投射装置1は、図1に示すようにレーザ光源10と、拡散素子20とを備える。
レーザ光源10は、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)やLED等の光源が好適に用いられる。本発明で用いるレーザ光源としてのVCSELは、アレイ状に複数のVCSEL素子が配置されたものであり、本実施の形態では、図2に示すように、各VCSEL素子間は0.04mmピッチで、縦横10×10のアレイ状に配列されている。
[拡散素子]
拡散素子20は、図1に示すように、レーザ光源10側から所定の空気間隔をあけて配置される第一レンズアレイ21及び第一レンズアレイから所定の間隔をあけて配置される第二レンズアレイ22をこの順に備えている。
拡散素子20は、図1に示すように、レーザ光源10側から所定の空気間隔をあけて配置される第一レンズアレイ21及び第一レンズアレイから所定の間隔をあけて配置される第二レンズアレイ22をこの順に備えている。
図3は、本発明の拡散素子20を構成する第一レンズアレイ21及び第二レンズアレイ22を示す図である。また、図4は、本発明の第一及び第二のレンズアレイを構成するマイクロレンズを示す正面図及び、断面図である。
本発明の拡散素子20を構成する第一レンズアレイ21は、図3に示すように、複数のマイクロレンズ20xが平面視で六方格子状に配列されている。また、各マイクロレンズ20xは、図4に示すように平面視で正六角形状とされると共に、その断面形状が、レーザ光源10側に開口を向けた平凹状とされる。また、本発明の拡散素子20を構成する第二レンズアレイ22も第一レンズアレイ21とその基本構成は同様とされる。
本発明の拡散素子20は、図3に示すように、第一レンズアレイにおける隣接するマイクロレンズ20xの光軸間距離が最短となるX1、X2、X3・・の配列方向に対して、第二レンズアレイにおける隣接するマイクロレンズの光軸間距離が最短となるY1、Y2、Y3・・の配列方向が直交する方向に前記第一及び第二レンズアレイがそれぞれ配置される。
本発明の拡散素子20を構成する第一レンズアレイ21及び第二レンズアレイ22は、レーザ光源などの点光源の強度を均一化しつつノンガウスの照射パターンの配光特性を得る事ができるが、図4に示す、第一及び第二レンズアレイにおけるマイクロレンズ20xの直径をP、深さをDとし、間隔P及び深さDの比(アスペクト比)を最適化する事で、光源から所定の距離にある被照射面でのビーム発散角(視野角)を最大化(広視野角化)する事を可能とするものである。
本発明の拡散素子20は、同一形状の第一及び第二のレンズアレイ21及び22をそれぞれ直交配置し、各レンズアレイ21及び22を構成するマイクロレンズ20xのアスペクト比を0.3<D/P<0.65とし、それぞれのレンズアレイ21及び22のビーム発散角の直交方向の合成として、第二レンズアレイ22の出射面での出射光の水平発散角を80度から160度と広視野角化することを可能とする。
本発明の拡散素子20において、各レンズアレイ21及び・又は22を構成するマイクロレンズ20xは、上述した平面視で正六角形状とされるものに限定されず、各マイクロレンズ20xの平面視における六方格子状配列が維持されるものであれば、円形、又は、三角形、正方形、八角形などの多角形であってもよい。
また、マイクロレンズ20xの断面形状がレーザ光源10側に開口を向けた平凹状とされるものに限定されず、平凸状であってもよい。
図5は、レンズアレイ21及び22を構成するマイクロレンズ20xのアスペクト比を変化させた時の水平発散角及び光利用効率を説明するグラフである。
図5に示すように、本発明の拡散素子20において、マイクロレンズ20xのアスペクト比が0.3を下回ると、水平発散角が80度を下回り、広視野角化が困難となる。また、アスペクト比が0.65を上回っても水平発散角は160度以上となる事はなく、拡散素子での光量ロスが大きくなるため好ましくない。
図6は、本発明の投射装置において、第二レンズアレイ22の出射面での照射パターンを示す図である。
図6に示すように、本発明の投射装置1は、それぞれのレンズアレイ21及び22のビーム発散角の直交方向の合成として、第二レンズアレイ22の出射面での出射光が広視野角化される。
〔他の実施の形態〕
以下、他の実施の形態に係る拡散素子について図面を参照して説明する
以下、他の実施の形態に係る拡散素子について図面を参照して説明する
図7は、本実施の形態に係る拡散素子を示す斜視図である。
本実施の形態の拡散素子20は、図7に示すように、基本構成は上述した拡散素子20と同様であるが、第一レンズアレイ21及び第二レンズアレイ22は、マイクロレンズが形成された面とは反対側の出射面側の面に、マイクロレンズ20xの光軸間距離が最短となるX1、X2、X3・・の配列方向及びY1、Y2、Y3・・の配列方向に半円柱状(かまぼこ状)の曲面が一体的に形成されてなる。なお、半円柱状の曲面と同様の光学的機能を備えるものであれば、出射面側に凸形状の凸レンズが一体又は別体として配置してもよい。更に、第一レンズアレイ21及び・又は、第二レンズアレイ22を構成する各マイクロレンズ20xの出射面側が、各マイクロレンズ20xに対応して、凸レンズ形状とされてもよい。
[空間認識装置・測距装置]
以下、本発明の空間認識装置又は測距装置について図面を参照して説明する。図8は、本発明の投射装置を備えた空間認識装置又は測距装置を示す図である。
以下、本発明の空間認識装置又は測距装置について図面を参照して説明する。図8は、本発明の投射装置を備えた空間認識装置又は測距装置を示す図である。
図8に、本発明の空間認識装置又は測距装置(100)として、投射装置1と受光手段2を備えたTOF(Time of Flight)方式の測定装置を示す。
投射装置1については上述の通りであるから詳述は省略するが、本発明の投射装置1は、レーザ光源10からの点光源の強度を、拡散素子20により、均一化しつつノンガウスの照射パターンの配光特性に変換し、レーザ光源10から所定の距離にある被照射面で広いビーム発散角(視野角)をもって測定対象物3に照射可能としている。
投射装置1からの照射光は、測定対象物3で反射され、受光手段2に配置されたレンズを介してCMOSセンサなどの固体撮像素子で画素単位での反射光の受光シグナルを検出可能としている。
本発明の空間認識装置及び・又は測距装置100は、レーザ光源10として垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)が好適に用いられ、このVCSELから発せられるレーザ光を振幅変調して、対象物上の所定の照射領域に照射し、測定対象物3からの反射光の位相差を受光手段2に備えたCMOSセンサにより画素単位で抽出する事で対象物の3次元情報や対象物までの距離情報を取得する。なお、レーザ光源10から発する光を振幅変調して、反射光の位相差情報から対象物の3次元情報や対象物までの距離情報を取得する方式(インダイレクト方式)に限定される事はなく、投射装置2のレーザ光源10から発する光を矩形パルス状の照射光として測定対象物3に向けて照射し、受光部2にて、投射装置1が照射光を出射してから、受光手段2のCMOSセンサで反射光を検出するまでの時間(飛行時間)を計測し、この飛行時間に基づいて対象物の3次元情報や対象物までの距離情報を取得する方式(ダイレクト方式)の計測方法を用いるものでもよい。
1 投射装置
2 受光手段
3 測定対象物
10 レーザ光源
20 拡散素子
21、22 第一及び第二のレンズアレイ
20x マイクロレンズ
100 空間認識装置又は測距装置
2 受光手段
3 測定対象物
10 レーザ光源
20 拡散素子
21、22 第一及び第二のレンズアレイ
20x マイクロレンズ
100 空間認識装置又は測距装置
Claims (7)
- 光源からの入射光を拡散する拡散素子であって、
光源側に配置され、複数のマイクロレンズが平面視で六方格子状に配列されてなる第一レンズアレイと、
前記第一レンズアレイの光源とは反対側に配置され、複数のマイクロレンズが平面視で六方格子状に配列されてなる第二レンズアレイと、を有し、
前記第一レンズアレイにおける隣接するマイクロレンズの光軸間距離が最短となる方向に対して、前記第二レンズアレイにおける隣接するマイクロレンズの光軸間距離が最短となる方向が直交する方向に前記第一及び第二レンズアレイがそれぞれ配置され、
前記第一及び第二レンズアレイの各々マイクロレンズの直径をP、マイクロレンズの深さをDとしたときに、
0.3<D/P<0.65であることを特徴とする拡散素子。 - 前記マイクロレンズが平面視で正六角形状である請求項1に記載の拡散素子。
- 前記マイクロレンズが平凹状である請求項1又は2に記載の拡散素子。
- 前記第一及び第二レンズアレイは、前記マイクロレンズが形成された面とは反対側の面に、各レンズアレイの配列方向に半円柱状の曲面が形成されてなる請求項1から3のいずれかに記載の拡散素子。
- 請求項1から4のいずれかに記載の拡散素子と、レーザ光源とを備える投射装置
- 請求項5に記載の投射装置と、受光手段とを備える空間認識装置。
- 請求項5に記載の投射装置と、受光手段とを備える測距装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020184734A JP2022074585A (ja) | 2020-11-04 | 2020-11-04 | 拡散素子、投射装置、及び空間認識装置 |
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