JP2022073033A - 中継装置および中継システム - Google Patents

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康行 藤澤
Yasuyuki Fujisawa
保磨 金森
Yasuma Kanamori
修三 今井
Shuzo Imai
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Abstract

Figure 2022073033000001
【課題】少ない数の光ファイバで複数のネットワーク間の双方向通信可能な光通信システムを低コストに構築できるようにする。
【解決手段】光回線(101)の信号を中継する中継装置(13)は、光信号の入力および出力を行う第1ポート(17)と、電気信号の入力および出力を行う第2ポート(19)と、第1ポートから入力された光信号を電気信号に変換するO/E変換部(27)と、O/E変換部で変換された電気信号の第2ポートへの出力を制御する制御部(25)と、第2ポートから入力された電気信号を光信号に変換するE/O変換部(29)と、第1ポートから入力された光信号をO/E変換部に導き、E/O変換部から入力された光信号を第1ポートに導く光サーキュレータ(23)とを備える。
【選択図】図2

Description

本開示は、中継装置および中継システムに関する。
従来より、通信需要の増加に伴い、通信回線としてPON(Passive Optical Network)などの光回線を用いた双方向通信可能な光通信システムが普及している。光通信システムは、従来のメタル回線を用いた通信システムに比べて、光ファイバの特徴である低損失および広帯域という利点を活かし、長距離および大容量な通信に好適である。
既設の光回線に対して新たに通信回線を増設するには、光通信システムの終端に設置される光回線装置などの既存設備を入れ替えて光ファイバを敷設し直す必要がある。また、イーサネット(登録商標)に準拠した通信においては、1つの物理回線の中に複数の論理回線を多重化させるVLAN(Virtual Local Area Network)タグを用いた技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004-104708号公報
しかし、光回線の既存設備を入れ替えて光ファイバを敷設し直すとなると、多大な労力と時間を要する上、通信回線の増設にかかるコストが高くつく。さらに、物理回線を増やすことになり、光ファイバの数が多くなるため、光通信システムの保守および管理が煩雑になる。
また、VLANタグを用いた多重化の技術では、論理回線ごとに通信帯域が割り当てられるため、個々の論理回線の通信帯域が制限され、多重化するほど1つのVLANで使用できる通信帯域が減ることになる。通信帯域を増やすためには、設備を増設または更新する必要があり、コストが嵩む。
本開示の技術の目的は、少ない数の光ファイバで複数のネットワーク間の双方向通信可能な光通信システムを低コストに構築できるようにすることにある。
本開示の第1の態様は、光回線の信号を中継する中継装置を対象とする。第1の態様の中継装置は、光信号の入力および出力を行う第1ポートと、前記第1ポートから入力された光信号を電気信号に変換するO/E変換部と、前記O/E変換部で変換された電気信号を処理する信号処理部と、前記信号処理部で処理された電気信号または該電気信号に対応する光信号の出力、および光信号または電気信号の入力を行う第2ポートと、前記第2ポートから入力された電気信号または光信号に対応する電気信号を光信号に変換するE/O変換部と、前記第1ポートから入力された光信号を前記O/E変換部に導き、前記E/O変換部から入力された光信号を前記第1ポートに導く光サーキュレータとを備える。
第1の態様では、光サーキュレータが第1ポートから入力された光信号をO/E変換部に導き、E/O変換部から出力された光信号を第1ポートに出力するので、第1ポートで光信号の入力および出力を行える。すなわち、中継装置に対する光信号の入出力を共通のポートで行うことができる。したがって、当該中継装置を使用すれば、光信号の合波および分波を行う光合波分波器などと組み合わせて、少ない数の光ファイバで複数のネットワーク間の双方向通信可能な光通信システムを低コストに構築できる。
本開示の第2の態様は、第1の態様の中継装置において、前記制御部が、前記光サーキュレータの前記第1ポートに対して光信号を入出力する入出力ポートが開放端となったことを検知する開放端検知部を有する、中継装置である。
第2の態様では、開放端検知部が光サーキュレータの入出力ポートが開放端となったことを検知するので、入出力ポートが開放端となったときに、入出力ポートが開放端となったことをユーザや管理者に報知したり、第2ポートからの光信号または電気信号の出力をしないようにしたりできる。
本開示の第3の態様は、第2の態様の中継装置において、前記制御部が、前記開放端検知部により前記光サーキュレータの入出力ポートが開放端になったことを検知した場合に、前記第2ポートからの光信号または電気信号の出力をしないようにする、中継装置である。
第3の態様では、光サーキュレータの入出力ポートが開放端になったことを検知した場合に、第2ポートからの光信号または電気信号の出力をしないようにするので、中継装置の第2ポート側に接続されるネットワークへの通信のループバックを抑制できる。
本開示の第4の態様は、光回線の信号を中継する中継システムを対象とする。第4の態様の中継システムは、少なくとも1つの中継装置と、前記中継装置に接続された光合波分波器とを備える。前記中継装置は、光信号の入力および出力を行う第1ポートと、光信号または電気信号の入力および出力を行う第2ポートとを備える。この中継装置は、前記第1ポートから入力された光信号または該光信号に対応する電気信号を前記第2ポートから出力し、前記第2ポートから入力された光信号または電気信号に対応する光信号を前記第1ポートから出力するように構成される。前記光合波分波器は、光ファイバが接続される第3ポートと、前記中継装置の第1ポートが少なくとも1つに接続される複数の第4ポートとを備える。この光合波分波器は、前記光ファイバから前記第3ポートに入力された、互いに異なる波長を有する複数の光信号が合波されてなる合波光信号を複数の光信号に分波して、該光信号を波長ごとに所定の前記第4ポートから出力し、複数の前記第4ポートに入力された光信号を合波して合波光信号を生成し、該合波光信号を前記第3ポートから出力する。
第4の態様では、中継装置が第1ポートで光信号の入力および出力を行うので、中継装置に対する光信号の入出力を共通のポートで行うことができる。光合波分波器が複数の第4ポートに入力された光信号からなる合波光信号を第3ポートから出力し、第3端子から入力された合波光信号を分波した複数の光信号を波長ごとに所定の第4ポートから出力するので、第4ポートに接続される中継装置やその他の光回線装置が第3ポートに接続される光ファイバを通じて光波長多重通信を行うことができる。これにより、少ない数の光ファイバで複数のネットワーク間の双方向通信可能な光通信システムを低コストに構築できる。
本開示の技術によれば、少ない数の光ファイバで複数のネットワーク間の双方向通信可能な光通信システムを低コストに構築できるようになる。
図1は、既設の光回線による光通信システムの概略図である。 図2は、中継システムを使用して1つの通信回線を増設した光通信システムの概略図である。 図3は、中継装置の概略構成を示すブロック図である。 図4は、中継装置での正常時の検出用フレームの流れを説明する概念図である。 図5は、中継装置での光サーキュレータの入出力ポートが開放端となったときの検出用フレームの流れを説明する概念図である。 図6は、中継システムを用いて複数の通信回線を増設した光通信システムの概略図である。 図7は、既設の光回線によるスター型トポロジの光通信システムの概略図である。 図8は、中継システムを使用して既設の光回線を集約した光通信システムの概略図である。 図9は、複合型中継装置の概略構成を例示するブロック図である。
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《実施形態1》
この実施形態1では、本開示の技術に係る中継装置およびそれを備える中継システムについて、既設の光回線に対して通信回線を増設する場合を例に挙げて説明する。
図1は、既設の光回線101による光通信システム100の概略図である。図1に示すように、本例における既設の光通信システム100は、光回線装置103と光回線装置105とが1つの光回線101で一方向に通信可能に接続された態様に構成されている。この光通信システム100は、例えば、CATVシステムの映像配信サービスを提供する加入者系のネットワークなどに用いられる。
光回線装置103は、例えば、回線事業者の局舎に設置される、OLT(Optical Line Terminal)と呼ばれる光回線の終端装置である。この光回線装置103は、図示しないが、基幹系のネットワークに接続される。光回線装置105は、例えば、加入者宅側に設置される、ONU(Optical Network Unit)と呼ばれる光回線の終端装置である。
光回線装置103は、所定の波長λ1を有する光信号を、光回線101を介して光回線装置105に送信する。光回線101は、光ファイバ107を含む光ケーブルによって構成される。古くから敷設されていた光回線101の光ファイバ107には、一芯から数ペアの芯線しか入っていないことが多い。本例の光ファイバ107は、一芯のシングルモード光ファイバである。なお、光ファイバ107は、その他の伝送方式および種類のものであってもよい。
図2は、中継システム11を使用して1つの通信回線を増設した光通信システム10の概略図である。中継システム11を使用すれば、図2に示すように、上述した既設の光回線101に対して通信回線を増設し、2つのネットワークA間で双方向通信可能な光通信システム10を構築することが可能である。
この光通信システム10では、光波長多重通信の技術を用いて通信回線が増設される。増設回線で使用される光信号の波長は、既存の光回線装置103,105での通信に使用されている光信号の波長λ1とは異なる波長λ2に設定される。例えば、波長λ1が1.31μmである場合には、波長λ2は1.55μmや1.49μmに設定される。
中継システム11は、光回線101の信号を中継するシステムであって、2つ1組で使用される。2つの中継システム11は、事業者側と加入者側とに分けて設置される。2つの中継システム11はそれぞれ、既設の光回線101を構成する光ケーブルの接点部に介在するように設けられる。
中継システム11を介して相互に通信可能なネットワークA間でやり取りされる信号のフレームフォーマットとしては、例えばイーサネットフォーマットが挙げられる。イーサネットフレームフォーマットの信号には、送信元の機器のMAC(Media Access Control)アドレスを含む送信元情報と、送信先の機器のMACアドレスを含む宛先情報とが含まれる。
2つの中継システム11は、互いに同じ構成である。これら中継システム11は、中継装置13と、中継装置13に接続された光合波分波器15とを備える。
図3は、中継装置13の概略構成を示すブロック図である。図3に示すように、中継装置13は、少なくとも1つの第1ポート17と、複数の第2ポート19と、光コンバータ21と、光サーキュレータ23と、制御部25とを備える。
第1ポート17は、光信号の入力および出力を行う物理ポートである。第1ポート17は、光コネクタによって構成される。複数の第2ポート19はそれぞれ、電気信号の入力および出力を行う物理ポートである。各第2ポート19は、LANコネクタによって構成される。各第2ポート19は、LANケーブルを介してネットワークAに含まれる機器に接続される。個々の第2ポート19には、互いに識別するためのポート番号が付与される。
中継装置13は、第1ポート17から入力された光信号に対応する電気信号を少なくとも1つの第2ポート19から出力し、且ついずれかの第2ポート19から入力された電気信号に対応する光信号を第1ポート17から出力するように構成される。このような中継装置13の機能は、光コンバータ21、光サーキュレータ23および制御部25の組合せにより実現される。光コンバータ21は、O/E変換部27と、E/O変換部29とを含む。
O/E変換部27は、第1ポート17から入力された光信号を電気信号に変換する。そして、O/E変換部27は、変換した電気信号を制御部25に出力する。E/O変換部29には、第2ポート19から入力された電気信号が制御部25を介して入力される。E/O変換部29は、入力された電気信号を波長λ2の光信号に変換する。そして、E/O変換部29は、変換した光信号を第1ポート17に出力する。
光サーキュレータ23は、第1ポート17と光コンバータ21との間に設けられる。光サーキュレータ23としては、例えば3ポートタイプのものが用いられる。光サーキュレータ23には、第1ポート17と、O/E変換部27と、E/O変換部29とが接続される。光サーキュレータ23は、第1ポート17から入力された光信号をO/E変換部27に導き、E/O変換部29から入力された光信号を第1ポート17に導く。このように光サーキュレータ23が設けられていることで、中継装置13は、第1ポート17で光信号の入力および出力を行える。
制御部25は、周知のマイクロコンピュータをベースとするコントローラである。制御部25は、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)と、CPU上で実行される各種のプログラムおよびデータを記憶するメモリとを有する。制御部25は、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより、第2ポート19から入力された電気信号のE/O変換部29への出力と、O/E変換部27で変換された電気信号の第2ポート19への出力とを制御する。
制御部25は、アドレステーブルを記憶したテーブルメモリ31を有する。アドレステーブルは、ネットワークAを構成する機器のMACアドレスと当該機器と通信可能な第2ポート19のポート番号との対応関係を保持する表形式のデータである。制御部25は、アドレステーブルに対する学習処理と、アドレステーブルに基づく転送処理とを行う。
学習処理では、複数の第2ポート19のうちいずれかのポートで受信したフレームとしての電気信号を解析することにより、その電気信号に含まれる送信元の機器のMACアドレスを取得する。そして、当該電気信号に含まれる送信元の機器のMACアドレスを、当該電気信号を受信した第2ポート19のポート番号と対応付けて、アドレステーブルに保持する。
転送処理では、第1ポート17で受信したフレームとしての光信号に対応する電気信号、つまりO/E変換部27で変換された電気信号を解析することにより、当該電気信号に含まれる送信元の機器のMACアドレスと、送信先のMACアドレスとを取得する。そして、当該電気信号の中継内容、つまりどの第2ポート19に転送するかを決定し、当該電気信号を中継内容に応じて該当する第2ポート19に転送する。
このとき、電気信号の中継内容に従い、予め学習したアドレステーブルに基づき、送信先の機器のMACアドレスに対応するポート番号の第2ポート19に電気信号を転送する。例えば、宛先情報のMACアドレスがネットワークAに含まれる機器を示す場合には、その機器が接続された第2ポート19に出力される。
制御部25は、反射光検知部33を有する。反射光検知部33は、光サーキュレータ23の光信号を入出力する入出力ポート23pが開放端となったことを検知する機能部である。反射光検知部33は、開放端検知部の一例である。図4は、中継装置13での正常時の検出用フレームCFの流れを説明する概念図である。図5は、中継装置13での光サーキュレータ23の入出力ポート23pが開放端となったときの検出用フレームCFの流れを説明する概念図である。
図4に示すように、反射光検知部33は、光コンバータ21に向けて検出用フレームCFを周期的に出力する。検出用フレームCFは、制御部25(CPU)で解析できるフレームであればよく、例えばBPDU(Bridge Protocol Data Unit)といったマルチキャストフレームでもよい。光サーキュレータ23が光合波分波器15と正常に接続されている場合、反射光検知部33から出力された検出用フレームCFは、E/O変換部29および光サーキュレータ23を経由して中継装置13の第1ポート17から出力される(図4に二点鎖線で示す)。
一方で、図5に示すように、中継装置13と光合波分波器15との間が不具合で切断されるなどして、光サーキュレータ23の入出力ポート23pが開放端となった場合、反射光検知部33から出力された検出用フレームCFは、E/O変換部29から光サーキュレータ23に送られると、開放端となった入出力ポート23pで反射され、O/E変換部29を経由して制御部25に戻る。制御部25は、O/E変換部27から入力されたフレームを解析する(図5に二点鎖線で示す)。
反射光検知部33は、制御部25で解析したフレームが検出用フレームCFであるか否かを判別する。反射光検知部33は、当該フレームが検出用フレームCFである場合には、自身が出力した検出用フレームCFが戻ってきたことを検知する。そして、反射光検知部33は、検出用フレームCFが戻ってきたことを検知したときに、光コンバータ21がつながる制御部25内部の入出力ポートを閉塞する。そうして、第2ポート19から電気信号の出力をしないようにする。このことで、中継装置13は、ネットワークAへの通信のループバックを抑制する。
光合波分波器15は、WDM(Wavelength Division Multiplexing)カプラによって構成される。光合波分波器15は、少なくとも1つの第3ポート35と、複数の第4ポート37とを備える。光合波分波器15は、第4ポート37から入力された互いに異なる波長の光信号を重畳して第3ポート35から出力する合波機能と、第3ポート35から入力された光信号を複数の波長に分割して波長ごとに異なる所定の第4ポート37から出力する分波機能とを有する。
第3ポート35および複数の第4ポート37それぞれは、光信号の入力および出力を行う物理ポートである。第3ポート35および複数の第4ポート37それぞれは、光コネクタによって構成される。第3ポート35には、既設の光回線101の光ファイバ107が接続される。すなわち、事業者側の光合波分波器15の第3ポート35と加入者側の光合波分波器15の第3ポート35とは、既設の光回線101を介して互いに接続される。
事業者側の光合波分波器15において、複数の第4ポート37のうち波長λ1に対応するポートには、既設の光回線101を介して事業者側の光回線装置103が接続される。さらに、事業者側の光合波分波器15において、複数の第4ポート37のうち波長λ2に対応するポートには、事業者側の中継装置13の第1ポート17が光通信可能に接続される。
また、加入者側の光合波分波器15において、複数の第4ポート37のうち波長λ1に対応するポートには、既設の光回線101を介して加入者側の光回線装置105が接続される。さらに、加入者側の光合波分波器15において、複数の第4ポート37のうち波長λ2に対応するポートには、加入者側の中継装置13の第1ポート17が光通信可能に接続される。
事業者側の光合波分波器15は、光回線装置103から送られて第4ポート37に入力される波長λ1の光信号と、事業者側のネットワークAから中継装置13を介して第4ポート37に入力される波長λ2の光信号とを合波して、合波光信号を生成する。そして、事業者側の光合波分波器15は、その合波光信号を第3ポート35から既設の光回線101の光ファイバ107に出力する。
2つの中継システム11の間、つまり光合波分波器15の第3ポート35同士を繋ぐように敷設された光ファイバ107は、事業者側の光合波分波器15から加入者側の光合波分波器15に向けて、互いに異なる波長λ1,λ2を有する2つの光信号が合波されてなる合波光信号を伝送する。加入者側の光合波分波器15の第3ポート35には、光ファイバ107により伝送される合波光信号が入力される。
加入者側の光合波分波器15は、第3ポート35から入力された合波光信号を互いに異なる波長λ1,λ2の2つの光信号に分波して、それら2つの光信号をそれぞれ所定の第4ポート37に出力する。波長λ1の光信号は、所定の第4ポート37から既設の光配線101の光ファイバ107を通じて加入者側の光回線装置105に伝送される。波長λ2の光信号は、所定の第4ポート37から加入者側の中継装置13を通じて電気信号に変換され、ネットワークAに伝送される。
加入者側の光合波分波器15は、加入者側のネットワークAから送られて中継装置13により電気信号から変換された、第4ポート37に入力される波長λ2の光信号を、第3ポート35から既設の光回線101の光ファイバ107に出力する。当該光ファイバ107は、加入者側の光合波分波器15から事業者側の光合波分波器15に向けて、波長λ2の光信号を伝送する。
事業者側の光合波分波器15の第3ポート35には、光ファイバ107により伝送される波長λ2の光信号が入力される。事業者側の光合波分波器15は、波長λ2の光信号を所定の第4ポート37に出力する。波長λ2の光信号は、所定の第4ポート37から事業者側の中継装置13を通じて電気信号に変換され、ネットワークAに伝送される。
上記構成の光通信システム10では、2つの中継システム11を付加することで、既設の光回線101に対して1つの通信回線が増設される。そして、当該光通信システム10では、既設の光回線101を利用した光波長多重通信により事業者側のネットワークAと加入者側のネットワークAとの間で双方向通信が可能である。
図6は、中継システム11を使用して複数の通信回線を増設した光通信システム10の概略図である。中継システム11を使用すれば、図6に示すように、上述した既設の光回線101に対して通信回線を増設し、複数のネットワークA,B,…,X間で双方向通信可能な光通信システム10を構築することが可能である。
この場合に使用される2つの中継システム11はそれぞれ、増設する通信回線の数に応じた中継装置13を備える。複数のネットワークA,B,…,X間の増設回線で使用される光信号の波長は、既存の光回線装置103,105での通信に使用されている光信号の波長λ1とは異なり、且つ互いに異なる波長λ2,λ3,…,λn(nは正の整数)に設定される。
この光通信システム10において、中継装置13は、双方方向通信を可能とするネットワークA,B,…,Xごとに設けられる。複数の中継装置13において、E/O変換部29が電気信号から変換する光信号の波長λ2,λ3,…,λnは互いに異なる。各中継装置13の第1ポート17は、光合波分波器15にある複数の第4ポート37のうち当該中継装置13が取り扱う光信号の波長λ2,λ3,…,λnに対応するポートに光通信可能に接続される。
そのように、光通信システム10では、複数の中継装置13が含まれる2つの中継システム11を付加することで、既設の光回線101に対して複数の通信回線が増設される。そして、当該光通信システム10では、既設の光回線101を利用した光波長多重通信により事業者側のネットワークA,B,…,Xと加入者側のネットワークA,B,…,Xとの間で双方向通信が可能である。
-実施形態1の特徴-
この実施形態1の中継装置13によると、光サーキュレータ23が第1ポート17から入力された光信号をO/E変換部27に導き、E/O変換部29から出力された光信号を第1ポート17に出力するので、第1ポート17で光信号の入力および出力を行える。すなわち、中継装置13に対する光信号の入出力を共通のポートで行うことができる。そして、中継システム11では、光合波分波器15が複数の第4ポート37に入力された光信号からなる合波光信号を第3ポート35から出力し、第3ポート35から入力された合波光信号を分波した複数の光信号を波長ごとに所定の第4ポート37から出力するので、第3ポート35に接続される光ファイバ107を通じて光波長多重通信を行うことができる。これにより、既設の光回線101に対して複数の通信回線が増設し、少ない数の光ファイバ107で複数のネットワーク間の双方向通信が可能な光通信システム10を低コストに構築できる。また、各通信回線を構成する中継装置13が既存の光回線装置203,205から独立しているので、同一装置内での通信方式であるVLANタグを用いた多重化の技術を用いる場合に比べて、通信チャンネル間の高いセキュリティを確保できる。
《実施形態2》
この実施形態2では、本開示の技術に係る中継装置およびそれを備える中継システムについて、複数敷設されている既設の光回線を集約して光ファイバの芯線数を削減する場合を例に挙げて説明する。なお、以下では、上記実施形態1と同一の構成箇所は、上記実施形態1に説明を譲ることにして、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図7は、既設の光回線を用いたスター型トポロジの光通信システムの概略図である。図7に示すように、本例における既設の光通信システム200は、光回線集線装置203と複数のネットワークA,B,C…,Xとがそれぞれ光回線201で双方向通信可能に接続された態様に構成されている。この光通信システム200は、例えば、光通信によるインターネット接続サービスを提供する加入者系のネットワークなどに用いられる。
光回線集線装置203は、例えば光通信サービスの提供者の局舎に設置される、スイッチングハブなどのネットワーク機器である。この光回線集線装置203は、図示しないが、基幹系のネットワークに接続される。複数のネットワークA,B,C,…,Xそれぞれと光回線集線装置203との通信に使用される光信号の波長は、互いに異なっていてもよく、同じであってもよい。
図8は、中継システム51を使用して既設の光回線201を集約した光通信システム50の概略図である。中継システム51を使用すれば、図8に示すように、上述した既設の光通信システム200での光回線201を集約し、複数のネットワークA,B,C,…,Xそれぞれと光回線集線装置203との間で双方向通信可能な光通信システム50を構築することが可能である。
この光通信システム50では、光波長多重通信の技術を用いて光回線が集約される。光通信システム50において、複数のネットワークA,B,C,…,Xそれぞれと光回線集線装置203との間の通信に使用される光信号の波長は、互いに異なる波長λ1,λ2,λ3,…,λn(nは正の整数)に設定される。
中継システム51は、光回線201の信号を中継するシステムであって、2つ1組で使用される。2つの中継システム51は、光回線集線装置203側とネットワークA,B,C,…,X群側とに分けて設置される。2つの中継システム51はそれぞれ、既設の各光回線201を構成する光ケーブルの接点部に介在するように設けられる。
2つの中継システム51は、互いに同じ構成である。これら中継システム51は、複合型中継装置53と、複合型中継装置53と接続された光合波分波器15とを備える。
図9は、複合型中継装置53の概略構成を例示するブロック図である。図9に示すように、複合型中継装置53は、上記実施形態1での中継装置13を複数組み合わせたものである。複合型中継装置53は、複数の第1ポート17と、複数の第2ポート19と、複数の光コンバータ21(O/E変換部27およびE/O変換部29)と、複数のサーキュレータ23と、複数の制御部25とを備える。
第2ポート19は、1つの第1ポート17に対して1つまたは複数設けられる。光コンバータ21、光サーキュレータ23および制御部25は、第1ポート17ごとに設けられる。複数の光コンバータ21において、E/O変換部29で電気信号から変換される光信号の波長は、互いに異なる波長λ1,λ2,λ3,…,λnに設定される。各制御部25は、テーブルメモリ31および反射光検知部33を有する。
複数のネットワークA,B,C,…,Xは、ネットワーク群側の複合型中継装置53の互いに異なる第2ポート19に光通信可能に接続される。ネットワーク群側の複合型中継装置53の各第1ポート17は、ネットワーク群側の光合波分波器15にある複数の第4ポート37のうち当該第1ポート17が取り扱う光信号の波長λ2,λ3,…,λnに対応するポートに光通信可能に接続される。
ネットワーク群側の光合波分波器15の第3ポート35には、既設されている1つの光回線201の光ファイバ207の一端が接続される。光回線集線装置203側の光合波分波器15の第3ポート35には、その既設の光回線201の光ファイバ207の他端が接続される。これら両方の光合波分波器15の第3ポート35は、既設の光回線201を介して互いに光通信可能に接続される。
光回線集線装置203側の複合型中継装置53の各第1ポート17は、同装置203側の光合波分波器15にある複数の第4ポート37のうち当該第1ポート17が取り扱う光信号の波長に対応するポートに光通信可能に接続される。そして、当該複合型中継装置53にある複数の第2ポート19のうちネットワークA,B,C,…,Xとの光通信に用いられる各ポートは、光回線集線装置203に光通信可能に接続される。
そのように、光通信システム50では、複合型中継装置53が含まれる2つの中継システム51を付加することで、複数敷設されている既設の光回線201を集約して光ファイバ207の芯線数が削減される。そして、当該光通信システム50では、既設の光回線201を利用した光波長多重通信により複数のネットワークA,B,C,…,Xそれぞれと光回線集線装置203との間で双方向通信が可能である。
-実施形態2の特徴-
この実施形態2の複合型中継装置53によると、光サーキュレータ23が第1ポート17から入力された光信号をO/E変換部27に導き、E/O変換部29から出力された光信号を第1ポート17に出力するので、第1ポート17で光信号の入力および出力を行える。すなわち、複合型中継装置53に対する光信号の入出力を共通のポートで行うことができる。そして、中継システム51では、光合波分波器15が複数の第4ポート37に入力された光信号からなる合波光信号を第3ポート35から出力し、第3ポート35から入力された合波光信号を分波した複数の光信号を波長ごとに所定の第4ポート37から出力するので、第3ポート35に接続される光ファイバ107を通じて光波長多重通信を行うことができる。これにより、複数敷設されている既設の光回線201を集約して光ファイバ207の芯線数を削減し、少ない数の光ファイバ207で複数のネットワーク間の双方向通信が可能な光通信システム10を低コストに構築できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態1では、中継装置13の各第2ポート19が、LANコネクタによって構成され、電気信号の入力および出力を行うとしたが、これに限らない。これら各第2ポート19は、光コネクタによって構成されてもよい。光コネクタには、光ケーブルが接続される。そのことで、各第2ポート19は、光信号の入力および出力を行うようになっていてもよい。この場合、中継装置13は、第2ポート19から入力される光信号を電気信号に変換するO/E変換部と、第2ポート19に出力される電気信号を光信号に変換するE/O変換部とをさらに有していればよい。このことは、上記実施形態2においても同様である。
上記実施形態1では、中継装置13の開放端検知部として、制御部25が反射光検知部33を有するとしたが、これに限らない。反射光検知部33は、開放端検知部の一例に過ぎず、光サーキュレータ23の第1ポート17に対して光信号を入出力する入出力ポート23pが開放端となったことを検知可能なものであれば、任意の構成を開放端検知部として採用できる。このことは、上記実施形態2においても同様である。
上記実施形態1では、光サーキュレータ23の入出力ポート23pが開放端になったことを検知した場合に、光コンバータ21がつながる制御部25内部の入出力ポートを閉塞するとしたが、これに限らない。例えば、上記の場合には、光コンバータ23からの光信号の出力を禁止してもよく、要は、第2ポート19からの光信号または電気信号の出力をしないようにすればよい。このことは、上記実施形態2においても同様である。
以上のように、本開示の技術の例示として、好ましい実施形態について説明した。しかし、本開示の技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須でない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることを以て、直ちにそれらの必須でない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
以上説明したように、本開示の技術は、光通信システムにおいて光回線の信号を中継する中継装置および中継システムについて有用である。
CF 検査用フレーム
10 光通信システム
11 中継システム
13 中継装置
15 光合波分波器
17 第1ポート
19 第2ポート
21 光コンバータ
23 光サーキュレータ
23p 入出力ポート
25 制御部
27 O/E変換部
29 E/O変換部
31 テーブルメモリ
33 反射光検知部(開放端検知部)
35 第3ポート
37 第4ポート
51 中継システム
53 複合型中継装置
100 光通信システム
101 光回線
103 光回線装置
105 光回線装置
107 光ファイバ
200 光通信システム
201 光回線
203 光回線集線装置
207 光ファイバ
本開示は、中継装置および中継システムに関する。
従来より、通信需要の増加に伴い、通信回線としてPON(Passive Optical Network
)などの光回線を用いた双方向通信可能な光通信システムが普及している。光通信システムは、従来のメタル回線を用いた通信システムに比べて、光ファイバの特徴である低損失および広帯域という利点を活かし、長距離および大容量な通信に好適である。
既設の光回線に対して新たに通信回線を増設するには、光通信システムの終端に設置される光回線装置などの既存設備を入れ替えて光ファイバを敷設し直す必要がある。また、イーサネット(登録商標)に準拠した通信においては、1つの物理回線の中に複数の論理回線を多重化させるVLAN(Virtual Local Area Network)タグを用いた技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004-104708号公報
しかし、光回線の既存設備を入れ替えて光ファイバを敷設し直すとなると、多大な労力と時間を要する上、通信回線の増設にかかるコストが高くつく。さらに、物理回線を増やすことになり、光ファイバの数が多くなるため、光通信システムの保守および管理が煩雑になる。
また、VLANタグを用いた多重化の技術では、論理回線ごとに通信帯域が割り当てられるため、個々の論理回線の通信帯域が制限され、多重化するほど1つのVLANで使用できる通信帯域が減ることになる。通信帯域を増やすためには、設備を増設または更新する必要があり、コストが嵩む。
本開示の技術の目的は、少ない数の光ファイバで複数のネットワーク間の双方向通信可能な光通信システムを低コストに構築できるようにすることにある。
本開示の第1の態様は、光回線の信号を中継する中継装置を対象とする。第1の態様の中継装置は、光信号の入力および出力を行う第1ポートと、前記第1ポートから入力された光信号を電気信号に変換するO/E変換部と、前記O/E変換部で変換された電気信号を処理する信号処理部と、前記信号処理部で処理された電気信号または該電気信号に対応する光信号の出力、および光信号または電気信号の入力を行う第2ポートと、前記第2ポートから入力された電気信号または光信号に対応する電気信号を光信号に変換するE/O変換部と、前記第1ポートから入力された光信号を前記O/E変換部に導き、前記E/O変換部から入力された光信号を前記第1ポートに導く光サーキュレータとを備える。
第1の態様では、光サーキュレータが第1ポートから入力された光信号をO/E変換部に導き、E/O変換部から出力された光信号を第1ポートに出力するので、第1ポートで光信号の入力および出力を行える。すなわち、中継装置に対する光信号の入出力を共通のポートで行うことができる。したがって、当該中継装置を使用すれば、光信号の合波および分波を行う光合波分波器などと組み合わせて、少ない数の光ファイバで複数のネットワーク間の双方向通信可能な光通信システムを低コストに構築できる。
本開示の第2の態様は、第1の態様の中継装置において、前記制御部が、前記光サーキュレータの前記第1ポートに対して光信号を入出力する入出力ポートが開放端となったことを検知する開放端検知部を有する、中継装置である。
第2の態様では、開放端検知部が光サーキュレータの入出力ポートが開放端となったことを検知するので、入出力ポートが開放端となったときに、入出力ポートが開放端となったことをユーザや管理者に報知したり、第2ポートからの光信号または電気信号の出力をしないようにしたりできる。
本開示の第3の態様は、第2の態様の中継装置において、前記制御部が、前記開放端検知部により前記光サーキュレータの入出力ポートが開放端になったことを検知した場合に、前記第2ポートからの光信号または電気信号の出力をしないようにする、中継装置である。
第3の態様では、光サーキュレータの入出力ポートが開放端になったことを検知した場合に、第2ポートからの光信号または電気信号の出力をしないようにするので、中継装置の第2ポート側に接続されるネットワークへの通信のループバックを抑制できる。
本開示の第4の態様は、光回線の信号を中継する中継システムを対象とする。第4の態様の中継システムは、少なくとも1つの中継装置と、前記中継装置に接続された光合波分波器とを備える。前記中継装置は、光信号の入力および出力を行う第1ポートと、光信号または電気信号の入力および出力を行う第2ポートとを備える。この中継装置は、前記第1ポートから入力された光信号または該光信号に対応する電気信号を前記第2ポートから出力し、前記第2ポートから入力された光信号または電気信号に対応する光信号を前記第1ポートから出力するように構成される。前記光合波分波器は、光ファイバが接続される第3ポートと、前記中継装置の第1ポートが少なくとも1つに接続される複数の第4ポートとを備える。この光合波分波器は、前記光ファイバから前記第3ポートに入力された、互いに異なる波長を有する複数の光信号が合波されてなる合波光信号を複数の光信号に分波して、該光信号を波長ごとに所定の前記第4ポートから出力し、複数の前記第4ポートに入力された光信号を合波して合波光信号を生成し、該合波光信号を前記第3ポートから出力する。
第4の態様では、中継装置が第1ポートで光信号の入力および出力を行うので、中継装置に対する光信号の入出力を共通のポートで行うことができる。光合波分波器が複数の第4ポートに入力された光信号からなる合波光信号を第3ポートから出力し、第3端子から入力された合波光信号を分波した複数の光信号を波長ごとに所定の第4ポートから出力するので、第4ポートに接続される中継装置やその他の光回線装置が第3ポートに接続される光ファイバを通じて光波長多重通信を行うことができる。これにより、少ない数の光ファイバで複数のネットワーク間の双方向通信可能な光通信システムを低コストに構築できる。
本開示の技術によれば、少ない数の光ファイバで複数のネットワーク間の双方向通信可能な光通信システムを低コストに構築できるようになる。
図1は、既設の光回線による光通信システムの概略図である。 図2は、中継システムを使用して1つの通信回線を増設した光通信システムの概略図である。 図3は、中継装置の概略構成を示すブロック図である。 図4は、中継システムを用いて複数の通信回線を増設した光通信システムの概略図である。 図5は、中継装置での正常時の検出用フレームの流れを説明する概念図である。 図6は、中継装置での光サーキュレータの入出力ポートが開放端となったときの検出用フレームの流れを説明する概念図である。 図7は、既設の光回線によるスター型トポロジの光通信システムの概略図である。 図8は、中継システムを使用して既設の光回線を集約した光通信システムの概略図である。 図9は、複合型中継装置の概略構成を例示するブロック図である。
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《実施形態1》
この実施形態1では、本開示の技術に係る中継装置およびそれを備える中継システムについて、既設の光回線に対して通信回線を増設する場合を例に挙げて説明する。
図1は、既設の光回線101による光通信システム100の概略図である。図1に示すように、本例における既設の光通信システム100は、光回線装置103と光回線装置105とが1つの光回線101で一方向に通信可能に接続された態様に構成されている。この光通信システム100は、例えば、CATVシステムの映像配信サービスを提供する加入者系のネットワークなどに用いられる。
光回線装置103は、例えば、回線事業者の局舎に設置される、OLT(Optical Line Terminal)と呼ばれる光回線の終端装置である。この光回線装置103は、図示しないが、基幹系のネットワークに接続される。光回線装置105は、例えば、加入者宅側に設置される、ONU(Optical Network Unit)と呼ばれる光回線の終端装置である。
光回線装置103は、所定の波長λ1を有する光信号を、光回線101を介して光回線装置105に送信する。光回線101は、光ファイバ107を含む光ケーブルによって構成される。古くから敷設されていた光回線101の光ファイバ107には、一芯から数ペアの芯線しか入っていないことが多い。本例の光ファイバ107は、一芯のシングルモード光ファイバである。なお、光ファイバ107は、その他の伝送方式および種類のものであってもよい。
図2は、中継システム11を使用して1つの通信回線を増設した光通信システム10の概略図である。中継システム11を使用すれば、図2に示すように、上述した既設の光回線101に対して通信回線を増設し、2つのネットワークA間で双方向通信可能な光通信システム10を構築することが可能である。
この光通信システム10では、光波長多重通信の技術を用いて通信回線が増設される。増設回線で使用される光信号の波長は、既存の光回線装置103,105での通信に使用されている光信号の波長λ1とは異なる波長λ2に設定される。例えば、波長λ1が1.31μmである場合には、波長λ2は1.55μmや1.49μmに設定される。
中継システム11は、光回線101の信号を中継するシステムであって、2つ1組で使用される。2つの中継システム11は、事業者側と加入者側とに分けて設置される。2つの中継システム11はそれぞれ、既設の光回線101を構成する光ケーブルの接点部に介在するように設けられる。
中継システム11を介して相互に通信可能なネットワークA間でやり取りされる信号のフレームフォーマットとしては、例えばイーサネットフォーマットが挙げられる。イーサネットフレームフォーマットの信号には、送信元の機器のMAC(Media Access Control)アドレスを含む送信元情報と、送信先の機器のMACアドレスを含む宛先情報とが含まれる。
2つの中継システム11は、互いに同じ構成である。これら中継システム11は、中継装置13と、中継装置13に接続された光合波分波器15とを備える。
図3は、中継装置13の概略構成を示すブロック図である。図3に示すように、中継装置13は、少なくとも1つの第1ポート17と、複数の第2ポート19と、光コンバータ21と、光サーキュレータ23と、制御部25とを備える。
第1ポート17は、光信号の入力および出力を行う物理ポートである。第1ポート17は、光コネクタによって構成される。複数の第2ポート19はそれぞれ、電気信号の入力および出力を行う物理ポートである。各第2ポート19は、LANコネクタによって構成される。各第2ポート19は、LANケーブルを介してネットワークAに含まれる機器に接続される。個々の第2ポート19には、互いに識別するためのポート番号が付与される。
中継装置13は、第1ポート17から入力された光信号に対応する電気信号を少なくとも1つの第2ポート19から出力し、且ついずれかの第2ポート19から入力された電気信号に対応する光信号を第1ポート17から出力するように構成される。このような中継装置13の機能は、光コンバータ21、光サーキュレータ23および制御部25の組合せにより実現される。光コンバータ21は、O/E変換部27と、E/O変換部29とを含む。
O/E変換部27は、第1ポート17から入力された光信号を電気信号に変換する。そして、O/E変換部27は、変換した電気信号を制御部25に出力する。E/O変換部29には、第2ポート19から入力された電気信号が制御部25を介して入力される。E/O変換部29は、入力された電気信号を波長λ2の光信号に変換する。そして、E/O変換部29は、変換した光信号を第1ポート17に出力する。
光サーキュレータ23は、第1ポート17と光コンバータ21との間に設けられる。光サーキュレータ23としては、例えば3ポートタイプのものが用いられる。光サーキュレータ23には、第1ポート17と、O/E変換部27と、E/O変換部29とが接続される。光サーキュレータ23は、第1ポート17から入力された光信号をO/E変換部27に導き、E/O変換部29から入力された光信号を第1ポート17に導く。このように光サーキュレータ23が設けられていることで、中継装置13は、第1ポート17で光信号の入力および出力を行える。
制御部25は、周知のマイクロコンピュータをベースとするコントローラである。制御部25は、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)と、CPU上で実行される各種のプログラムおよびデータを記憶するメモリとを有する。制御部25は、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより、第2ポート19から入力された電気信号のE/O変換部29への出力と、O/E変換部27で変換された電気信号の第2ポート19への出力とを制御する。
制御部25は、アドレステーブルを記憶したテーブルメモリ31を有する。アドレステーブルは、ネットワークAを構成する機器のMACアドレスと当該機器と通信可能な第2ポート19のポート番号との対応関係を保持する表形式のデータである。制御部25は、アドレステーブルに対する学習処理と、アドレステーブルに基づく転送処理とを行う。
学習処理では、複数の第2ポート19のうちいずれかのポートで受信したフレームとしての電気信号を解析することにより、その電気信号に含まれる送信元の機器のMACアドレスを取得する。そして、当該電気信号に含まれる送信元の機器のMACアドレスを、当該電気信号を受信した第2ポート19のポート番号と対応付けて、アドレステーブルに保持する。
転送処理では、第1ポート17で受信したフレームとしての光信号に対応する電気信号、つまりO/E変換部27で変換された電気信号を解析することにより、当該電気信号に含まれる送信元の機器のMACアドレスと、送信先のMACアドレスとを取得する。そして、当該電気信号の中継内容、つまりどの第2ポート19に転送するかを決定し、当該電気信号を中継内容に応じて該当する第2ポート19に転送する。
このとき、電気信号の中継内容に従い、予め学習したアドレステーブルに基づき、送信先の機器のMACアドレスに対応するポート番号の第2ポート19に電気信号を転送する。例えば、宛先情報のMACアドレスがネットワークAに含まれる機器を示す場合には、その機器が接続された第2ポート19に出力される。
制御部25は、反射光検知部33を有する。反射光検知部33は、光サーキュレータ23の光信号を入出力する入出力ポート23pが開放端となったことを検知する機能部である。反射光検知部33は、開放端検知部の一例である。図は、中継装置13での正常時の検出用フレームCFの流れを説明する概念図である。図は、中継装置13での光サーキュレータ23の入出力ポート23pが開放端となったときの検出用フレームCFの流れを説明する概念図である。
に示すように、反射光検知部33は、光コンバータ21に向けて検出用フレームCFを周期的に出力する。検出用フレームCFは、制御部25(CPU)で解析できるフレームであればよく、例えばBPDU(Bridge Protocol Data Unit)といったマルチキャストフレームでもよい。光サーキュレータ23が光合波分波器15と正常に接続されている場合、反射光検知部33から出力された検出用フレームCFは、E/O変換部29および光サーキュレータ23を経由して中継装置13の第1ポート17から出力される(図に二点鎖線で示す)。
一方で、図に示すように、中継装置13と光合波分波器15との間が不具合で切断されるなどして、光サーキュレータ23の入出力ポート23pが開放端となった場合、反射光検知部33から出力された検出用フレームCFは、E/O変換部29から光サーキュレータ23に送られると、開放端となった入出力ポート23pで反射され、O/E変換部29を経由して制御部25に戻る(図6に二点鎖線で示す)。制御部25は、O/E変換部27から入力されたフレームを解析する。
反射光検知部33は、制御部25で解析したフレームが検出用フレームCFであるか否かを判別する。反射光検知部33は、当該フレームが検出用フレームCFである場合には、自身が出力した検出用フレームCFが戻ってきたことを検知する。そして、反射光検知部33は、検出用フレームCFが戻ってきたことを検知したときに、光コンバータ21がつながる制御部25内部の入出力ポートを閉塞する。そうして、第2ポート19から電気信号の出力をしないようにする。このことで、中継装置13は、ネットワークAへの通信のループバックを抑制する。
光合波分波器15は、WDM(Wavelength Division Multiplexing)カプラによって構成される。光合波分波器15は、少なくとも1つの第3ポート35と、複数の第4ポート37とを備える。光合波分波器15は、第4ポート37から入力された互いに異なる波長の光信号を重畳して第3ポート35から出力する合波機能と、第3ポート35から入力された光信号を複数の波長に分割して波長ごとに異なる所定の第4ポート37から出力する分波機能とを有する。
第3ポート35および複数の第4ポート37それぞれは、光信号の入力および出力を行う物理ポートである。第3ポート35および複数の第4ポート37それぞれは、光コネクタによって構成される。第3ポート35には、既設の光回線101の光ファイバ107が接続される。すなわち、事業者側の光合波分波器15の第3ポート35と加入者側の光合波分波器15の第3ポート35とは、既設の光回線101を介して互いに接続される。
事業者側の光合波分波器15において、複数の第4ポート37のうち波長λ1に対応するポートには、既設の光回線101を介して事業者側の光回線装置103が接続される。さらに、事業者側の光合波分波器15において、複数の第4ポート37のうち波長λ2に対応するポートには、事業者側の中継装置13の第1ポート17が光通信可能に接続される。
また、加入者側の光合波分波器15において、複数の第4ポート37のうち波長λ1に対応するポートには、既設の光回線101を介して加入者側の光回線装置105が接続される。さらに、加入者側の光合波分波器15において、複数の第4ポート37のうち波長λ2に対応するポートには、加入者側の中継装置13の第1ポート17が光通信可能に接続される。
事業者側の光合波分波器15は、光回線装置103から送られて第4ポート37に入力される波長λ1の光信号と、事業者側のネットワークAから中継装置13を介して第4ポート37に入力される波長λ2の光信号とを合波して、合波光信号を生成する。そして、事業者側の光合波分波器15は、その合波光信号を第3ポート35から既設の光回線101の光ファイバ107に出力する。
2つの中継システム11の間、つまり光合波分波器15の第3ポート35同士を繋ぐように敷設された光ファイバ107は、事業者側の光合波分波器15から加入者側の光合波分波器15に向けて、互いに異なる波長λ1,λ2を有する2つの光信号が合波されてなる合波光信号を伝送する。加入者側の光合波分波器15の第3ポート35には、光ファイバ107により伝送される合波光信号が入力される。
加入者側の光合波分波器15は、第3ポート35から入力された合波光信号を互いに異なる波長λ1,λ2の2つの光信号に分波して、それら2つの光信号をそれぞれ所定の第4ポート37に出力する。波長λ1の光信号は、所定の第4ポート37から既設の光配線101の光ファイバ107を通じて加入者側の光回線装置105に伝送される。波長λ2の光信号は、所定の第4ポート37から加入者側の中継装置13を通じて電気信号に変換され、ネットワークAに伝送される。
加入者側の光合波分波器15は、加入者側のネットワークAから送られて中継装置13により電気信号から変換された、第4ポート37に入力される波長λ2の光信号を、第3ポート35から既設の光回線101の光ファイバ107に出力する。当該光ファイバ107は、加入者側の光合波分波器15から事業者側の光合波分波器15に向けて、波長λ2の光信号を伝送する。
事業者側の光合波分波器15の第3ポート35には、光ファイバ107により伝送される波長λ2の光信号が入力される。事業者側の光合波分波器15は、波長λ2の光信号を所定の第4ポート37に出力する。波長λ2の光信号は、所定の第4ポート37から事業者側の中継装置13を通じて電気信号に変換され、ネットワークAに伝送される。
上記構成の光通信システム10では、2つの中継システム11を付加することで、既設の光回線101に対して1つの通信回線が増設される。そして、当該光通信システム10では、既設の光回線101を利用した光波長多重通信により事業者側のネットワークAと加入者側のネットワークAとの間で双方向通信が可能である。
は、中継システム11を使用して複数の通信回線を増設した光通信システム10の概略図である。中継システム11を使用すれば、図に示すように、上述した既設の光回線101に対して通信回線を増設し、複数のネットワークA,B,…,X間で双方向通信可能な光通信システム10を構築することが可能である。
この場合に使用される2つの中継システム11はそれぞれ、増設する通信回線の数に応じた中継装置13を備える。複数のネットワークA,B,…,X間の増設回線で使用される光信号の波長は、既存の光回線装置103,105での通信に使用されている光信号の波長λ1とは異なり、且つ互いに異なる波長λ2,λ3,…,λn(nは正の整数)に設定される。
この光通信システム10において、中継装置13は、双方方向通信を可能とするネットワークA,B,…,Xごとに設けられる。複数の中継装置13において、E/O変換部29が電気信号から変換する光信号の波長λ2,λ3,…,λnは互いに異なる。各中継装置13の第1ポート17は、光合波分波器15にある複数の第4ポート37のうち当該中継装置13が取り扱う光信号の波長λ2,λ3,…,λnに対応するポートに光通信可能に接続される。
そのように、光通信システム10では、複数の中継装置13が含まれる2つの中継システム11を付加することで、既設の光回線101に対して複数の通信回線が増設される。そして、当該光通信システム10では、既設の光回線101を利用した光波長多重通信により事業者側のネットワークA,B,…,Xと加入者側のネットワークA,B,…,Xとの間で双方向通信が可能である。
-実施形態1の特徴-
この実施形態1の中継装置13によると、光サーキュレータ23が第1ポート17から入力された光信号をO/E変換部27に導き、E/O変換部29から出力された光信号を第1ポート17に出力するので、第1ポート17で光信号の入力および出力を行える。すなわち、中継装置13に対する光信号の入出力を共通のポートで行うことができる。そして、中継システム11では、光合波分波器15が複数の第4ポート37に入力された光信号からなる合波光信号を第3ポート35から出力し、第3ポート35から入力された合波光信号を分波した複数の光信号を波長ごとに所定の第4ポート37から出力するので、第3ポート35に接続される光ファイバ107を通じて光波長多重通信を行うことができる。これにより、既設の光回線101に対して複数の通信回線が増設し、少ない数の光ファイバ107で複数のネットワーク間の双方向通信が可能な光通信システム10を低コストに構築できる。また、各通信回線を構成する中継装置13が既存の光回線装置203,205から独立しているので、同一装置内での通信方式であるVLANタグを用いた多重化の技術を用いる場合に比べて、通信チャンネル間の高いセキュリティを確保できる。
《実施形態2》
この実施形態2では、本開示の技術に係る中継装置およびそれを備える中継システムについて、複数敷設されている既設の光回線を集約して光ファイバの芯線数を削減する場合を例に挙げて説明する。なお、以下では、上記実施形態1と同一の構成箇所は、上記実施形態1に説明を譲ることにして、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図7は、既設の光回線を用いたスター型トポロジの光通信システムの概略図である。図7に示すように、本例における既設の光通信システム200は、光回線集線装置203と複数のネットワークA,B,C…,Xとがそれぞれ光回線201で双方向通信可能に接続された態様に構成されている。この光通信システム200は、例えば、光通信によるインターネット接続サービスを提供する加入者系のネットワークなどに用いられる。
光回線集線装置203は、例えば光通信サービスの提供者の局舎に設置される、スイッチングハブなどのネットワーク機器である。この光回線集線装置203は、図示しないが、基幹系のネットワークに接続される。複数のネットワークA,B,C,…,Xそれぞれと光回線集線装置203との通信に使用される光信号の波長は、互いに異なっていてもよく、同じであってもよい。
図8は、中継システム51を使用して既設の光回線201を集約した光通信システム50の概略図である。中継システム51を使用すれば、図8に示すように、上述した既設の光通信システム200での光回線201を集約し、複数のネットワークA,B,C,…,Xそれぞれと光回線集線装置203との間で双方向通信可能な光通信システム50を構築することが可能である。
この光通信システム50では、光波長多重通信の技術を用いて光回線が集約される。光通信システム50において、複数のネットワークA,B,C,…,Xそれぞれと光回線集線装置203との間の通信に使用される光信号の波長は、互いに異なる波長λ1,λ2,λ3,…,λn(nは正の整数)に設定される。
中継システム51は、光回線201の信号を中継するシステムであって、2つ1組で使用される。2つの中継システム51は、光回線集線装置203側とネットワークA,B,C,…,X群側とに分けて設置される。2つの中継システム51はそれぞれ、既設の各光回線201を構成する光ケーブルの接点部に介在するように設けられる。
2つの中継システム51は、互いに同じ構成である。これら中継システム51は、複合型中継装置53と、複合型中継装置53と接続された光合波分波器15とを備える。
図9は、複合型中継装置53の概略構成を例示するブロック図である。図9に示すように、複合型中継装置53は、上記実施形態1での中継装置13を複数組み合わせたものである。複合型中継装置53は、複数の第1ポート17と、複数の第2ポート19と、複数の光コンバータ21(O/E変換部27およびE/O変換部29)と、複数のサーキュレータ23と、複数の制御部25とを備える。
第2ポート19は、1つの第1ポート17に対して1つまたは複数設けられる。光コンバータ21、光サーキュレータ23および制御部25は、第1ポート17ごとに設けられる。複数の光コンバータ21において、E/O変換部29で電気信号から変換される光信号の波長は、互いに異なる波長λ1,λ2,λ3,…,λnに設定される。各制御部25は、テーブルメモリ31および反射光検知部33を有する。
複数のネットワークA,B,C,…,Xは、ネットワーク群側の複合型中継装置53の互いに異なる第2ポート19に光通信可能に接続される。ネットワーク群側の複合型中継装置53の各第1ポート17は、ネットワーク群側の光合波分波器15にある複数の第4ポート37のうち当該第1ポート17が取り扱う光信号の波長λ2,λ3,…,λnに対応するポートに光通信可能に接続される。
ネットワーク群側の光合波分波器15の第3ポート35には、既設されている1つの光回線201の光ファイバ207の一端が接続される。光回線集線装置203側の光合波分波器15の第3ポート35には、その既設の光回線201の光ファイバ207の他端が接続される。これら両方の光合波分波器15の第3ポート35は、既設の光回線201を介して互いに光通信可能に接続される。
光回線集線装置203側の複合型中継装置53の各第1ポート17は、同装置203側の光合波分波器15にある複数の第4ポート37のうち当該第1ポート17が取り扱う光信号の波長に対応するポートに光通信可能に接続される。そして、当該複合型中継装置53にある複数の第2ポート19のうちネットワークA,B,C,…,Xとの光通信に用いられる各ポートは、光回線集線装置203に光通信可能に接続される。
そのように、光通信システム50では、複合型中継装置53が含まれる2つの中継システム51を付加することで、複数敷設されている既設の光回線201を集約して光ファイバ207の芯線数が削減される。そして、当該光通信システム50では、既設の光回線201を利用した光波長多重通信により複数のネットワークA,B,C,…,Xそれぞれと光回線集線装置203との間で双方向通信が可能である。
-実施形態2の特徴-
この実施形態2の複合型中継装置53によると、光サーキュレータ23が第1ポート17から入力された光信号をO/E変換部27に導き、E/O変換部29から出力された光信号を第1ポート17に出力するので、第1ポート17で光信号の入力および出力を行える。すなわち、複合型中継装置53に対する光信号の入出力を共通のポートで行うことができる。そして、中継システム51では、光合波分波器15が複数の第4ポート37に入力された光信号からなる合波光信号を第3ポート35から出力し、第3ポート35から入力された合波光信号を分波した複数の光信号を波長ごとに所定の第4ポート37から出力するので、第3ポート35に接続される光ファイバ107を通じて光波長多重通信を行うことができる。これにより、複数敷設されている既設の光回線201を集約して光ファイバ207の芯線数を削減し、少ない数の光ファイバ207で複数のネットワーク間の双方向通信が可能な光通信システム10を低コストに構築できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態1では、中継装置13の各第2ポート19が、LANコネクタによって構成され、電気信号の入力および出力を行うとしたが、これに限らない。これら各第2ポート19は、光コネクタによって構成されてもよい。光コネクタには、光ケーブルが接続される。そのことで、各第2ポート19は、光信号の入力および出力を行うようになっていてもよい。この場合、中継装置13は、第2ポート19から入力される光信号を電気信号に変換するO/E変換部と、第2ポート19に出力される電気信号を光信号に変換するE/O変換部とをさらに有していればよい。このことは、上記実施形態2においても同様である。
上記実施形態1では、中継装置13の開放端検知部として、制御部25が反射光検知部33を有するとしたが、これに限らない。反射光検知部33は、開放端検知部の一例に過ぎず、光サーキュレータ23の第1ポート17に対して光信号を入出力する入出力ポート23pが開放端となったことを検知可能なものであれば、任意の構成を開放端検知部として採用できる。このことは、上記実施形態2においても同様である。
上記実施形態1では、光サーキュレータ23の入出力ポート23pが開放端になったことを検知した場合に、光コンバータ21がつながる制御部25内部の入出力ポートを閉塞するとしたが、これに限らない。例えば、上記の場合には、光コンバータ23からの光信号の出力を禁止してもよく、要は、第2ポート19からの光信号または電気信号の出力をしないようにすればよい。このことは、上記実施形態2においても同様である。
以上のように、本開示の技術の例示として、好ましい実施形態について説明した。しかし、本開示の技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須でない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることを以て、直ちにそれらの必須でない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
以上説明したように、本開示の技術は、光通信システムにおいて光回線の信号を中継する中継装置および中継システムについて有用である。
CF 検査用フレーム
10 光通信システム
11 中継システム
13 中継装置
15 光合波分波器
17 第1ポート
19 第2ポート
21 光コンバータ
23 光サーキュレータ
23p 入出力ポート
25 制御部
27 O/E変換部
29 E/O変換部
31 テーブルメモリ
33 反射光検知部(開放端検知部)
35 第3ポート
37 第4ポート
50 光通信システム
51 中継システム
53 複合型中継装置
100 光通信システム
101 光回線
103 光回線装置
105 光回線装置
107 光ファイバ
200 光通信システム
201 光回線
203 光回線集線装置
207 光ファイバ

Claims (4)

  1. 光回線の信号を中継する中継装置であって、
    光信号の入力および出力を行う第1ポートと、
    光信号または電気信号の入力および出力を行う第2ポートと、
    前記第1ポートから入力された光信号を電気信号に変換するO/E変換部と、
    前記O/E変換部で変換された電気信号または該電気信号に対応する光信号の前記第2ポートへの出力を制御する制御部と、
    前記第2ポートから入力された電気信号または光信号に対応する電気信号を光信号に変換するE/O変換部と、
    前記第1ポートから入力された光信号を前記O/E変換部に導き、前記E/O変換部から入力された光信号を前記第1ポートに導く光サーキュレータと、を備える
    ことを特徴とする中継装置。
  2. 請求項1に記載された中継装置において、
    前記制御部は、前記光サーキュレータの前記第1ポートに対して光信号を入出力する入出力ポートが開放端となったことを検知する開放端検知部を有する
    ことを特徴とする中継装置。
  3. 請求項2に記載された中継装置において、
    前記制御部は、前記開放端検知部により前記光サーキュレータの入出力ポートが開放端になったことを検知した場合に、前記第2ポートからの光信号または電気信号の出力をしないようにする
    ことを特徴とする中継装置。
  4. 光回線の信号を中継する中継システムであって、
    少なくとも1つの中継装置と、
    前記中継装置に接続された光合波分波器と、を備え、
    前記中継装置は、
    光信号の入力および出力を行う第1ポートと、
    光信号または電気信号の入力および出力を行う第2ポートと、を備え、
    前記第1ポートから入力された光信号または該光信号に対応する電気信号を前記第2ポートから出力し、前記第2ポートから入力された光信号または電気信号に対応する光信号を前記第1ポートから出力するように構成され、
    前記光合波分波器は、
    光ファイバが接続される第3ポートと、
    前記中継装置の第1ポートが少なくとも1つに接続される複数の第4ポートと、を備え、
    前記光ファイバから前記第3ポートに入力された、互いに異なる波長を有する複数の光信号が合波されてなる合波光信号を複数の光信号に分波して、該光信号を波長ごとに所定の前記第4ポートから出力し、
    複数の前記第4ポートに入力された光信号を合波して合波光信号を生成し、該合波光信号を前記第3ポートから出力する
    ことを特徴とする中継システム。
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