JP2022072699A - Method for manufacturing separator for fuel cell - Google Patents
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Abstract
Description
本開示は、燃料電池用セパレータの製造方法に関する。 The present disclosure relates to a method for manufacturing a separator for a fuel cell.
一般に、燃料電池は、複数の燃料電池セルが積層されている。燃料電池セルは、膜電極接合体と、燃料電池接合体の両側に配置された燃料電池用セパレータとを有する。燃料電池セル内のシール性を確保するために、膜電極接合体を挟んで対向する一対の燃料電池用セパレータの間には、シール部が形成されている。また、積層する燃料電池セル間のシール性を確保するために、積層方向において隣接する2つの燃料電池用セパレータの間には、ガスケット部が形成されている。燃料電池用セパレータの製造方法として、熱硬化性樹脂と黒鉛との混合物から成形された、成形品の両面に膨張黒鉛シートを配置する製造方法が提案されている(例えば、特許文献1)。 Generally, in a fuel cell, a plurality of fuel cell cells are stacked. The fuel cell has a membrane electrode assembly and fuel cell separators arranged on both sides of the fuel cell assembly. In order to ensure the sealing property in the fuel cell, a sealing portion is formed between the pair of fuel cell separators facing each other with the membrane electrode assembly interposed therebetween. Further, in order to ensure the sealing property between the fuel cell cells to be stacked, a gasket portion is formed between two separators for fuel cells adjacent to each other in the stacking direction. As a method for manufacturing a separator for a fuel cell, a manufacturing method in which expanded graphite sheets are arranged on both sides of a molded product formed from a mixture of a thermosetting resin and graphite has been proposed (for example, Patent Document 1).
燃料電池用セパレータにおいて、膨張黒鉛シートがシール部やガスケット部に配置された場合、膨張黒鉛シートによってシール部やガスケット部の接着不良が引き起こされる場合がある。このため、特許文献1では、プレス成形時に燃料電池用セパレータのガス流路を形成する部分にのみ、膨張黒鉛シートを配置する技術が開示されている。しかしながら、成形品としての芯材に膨張黒鉛シートを部分的に配置する場合、膨張黒鉛シートを芯材に対して精度良く配置する必要が生じる。 When the expanded graphite sheet is arranged on the seal portion or the gasket portion in the fuel cell separator, the expanded graphite sheet may cause poor adhesion of the seal portion or the gasket portion. Therefore, Patent Document 1 discloses a technique of arranging an expanded graphite sheet only in a portion forming a gas flow path of a fuel cell separator during press molding. However, when the expanded graphite sheet is partially arranged on the core material as a molded product, it is necessary to arrange the expanded graphite sheet with high accuracy on the core material.
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。 The present disclosure can be realized in the following forms.
本開示の一形態によれば、複数の燃料電池セルが積層された燃料電池の燃料電池用セパレータの製造方法が提供される。この燃料電池用セパレータの製造方法は、熱硬化性樹脂と導電性フィラーとを混合し、シート状の芯材を形成する第1工程と、前記芯材の表面を覆うように膨張黒鉛シートを配置する第2工程と、前記膨張黒鉛シートが配置された前記芯材をプレス成形して前記燃料電池用セパレータの元となる処理前セパレータを作製する第3工程と、前記処理前セパレータのうち、膜電極接合体を挟んで対向する一対の燃料電池用セパレータの間に位置するシール部と、積層方向において隣接する2つの前記燃料電池用セパレータの間に位置するガスケット部とのそれぞれが接着される部分に位置する前記膨張黒鉛シートを除去する第4工程と、を含む。この形態によれば、第2工程では芯材の表面を覆うように膨張黒鉛シートを配置するため、芯材に膨張黒鉛シートを配置する際に部分的に配置する場合に比べ、細かな位置合わせが不要となり、膨張黒鉛シートを精度良く芯材に配置する必要は生じない。さらに、第4工程で、シール部が接着される部分に位置する膨張黒鉛シートと、ガスケットが接着される部分に位置する膨張黒鉛シートとが除去されるため、燃料電池用セパレータとシール部との接着不良、および燃料電池用セパレータとガスケット部との接着不良を抑制することができる。
なお、本開示は、種々の形態で実現することが可能であり、上記形態の他に、上記製造方法を実現する燃料電池用セパレータの製造装置等の形態で実現することができる。
According to one embodiment of the present disclosure, there is provided a method for manufacturing a fuel cell separator for a fuel cell in which a plurality of fuel cell cells are laminated. The method for manufacturing the fuel cell separator is a first step of mixing a thermosetting resin and a conductive filler to form a sheet-shaped core material, and arranging an expanded graphite sheet so as to cover the surface of the core material. The second step of the process, the third step of press-molding the core material on which the expanded graphite sheet is arranged to produce the pretreatment separator which is the source of the fuel cell separator, and the film of the pretreatment separator. A portion where a seal portion located between a pair of fuel cell separators facing each other across an electrode assembly and a gasket portion located between two adjacent fuel cell separators in the stacking direction are bonded to each other. Includes a fourth step of removing the expanded graphite sheet located in. According to this form, since the expanded graphite sheet is arranged so as to cover the surface of the core material in the second step, finer alignment is performed as compared with the case of partially arranging the expanded graphite sheet when arranging the expanded graphite sheet on the core material. Is not required, and it is not necessary to accurately arrange the expanded graphite sheet on the core material. Further, in the fourth step, the expanded graphite sheet located at the portion where the seal portion is adhered and the expanded graphite sheet located at the portion where the gasket is adhered are removed, so that the separator for the fuel cell and the seal portion are separated. Poor adhesion and poor adhesion between the fuel cell separator and the gasket portion can be suppressed.
The present disclosure can be realized in various forms, and in addition to the above-mentioned form, it can be realized in the form of a fuel cell separator manufacturing apparatus or the like that realizes the above-mentioned manufacturing method.
A.実施形態:
図1は、燃料電池セル100の構成の概略を表わす分解斜視図である。図2は、セパレータ50の平面図である。図3は、燃料電池セル100の概略構成を表わす断面図であり、図2のIII-III断面図である。
A. Embodiment:
FIG. 1 is an exploded perspective view showing an outline of the configuration of the
燃料電池は、複数の燃料電池セル100が積層されて構成されている。図1に示すように、燃料電池セル100は、セルフレーム接合体20の両側に燃料電池用セパレータ(以下、セパレータと略記する)40とセパレータ50とが配置されている。セルフレーム接合体20は、樹脂フレーム25と、膜電極ガス拡散層接合体(Membrane Electrode Gas diffusion layer Assembly:MEGA)18とを有する。樹脂フレーム25は、外形が矩形であり、中央領域に開口部25aを有して、枠状に成形されている。膜電極ガス拡散層接合体18は、樹脂フレーム25の開口部25aに配置されている。
The fuel cell is configured by stacking a plurality of fuel cell 100s. As shown in FIG. 1, in the
図3に示すように、膜電極ガス拡散層接合体18は、膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)10と、ガス拡散層15,17とを備えている。膜電極接合体10は、電解質膜12と、触媒電極層であるアノード14およびカソード16と、を備えている。アノード14およびカソード16は、電解質膜12両面の各々に配置されている。膜電極接合体10の両側には、ガス拡散層15,17が配置されている。
As shown in FIG. 3, the membrane electrode gas
電解質膜12は、高分子電解質材料、例えばフッ素樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好なプロトン伝導性を示す。アノード14およびカソード16は、気孔を有する多孔質体であり、例えば白金、あるいは白金合金等の触媒を担持した導電性粒子、例えばカーボン粒子を、プロトン伝導性を有する高分子電解質で被覆して形成される。アノード14およびカソード16が備える高分子電解質は、電解質膜12を構成する高分子電解質と同種のポリマであっても良く、異種のポリマであっても良い。ガス拡散層15,17は、ガス透過性および電子伝導性を有する部材によって構成されており、例えば、発泡金属や金属メッシュなどの金属製部材、あるいは、カーボンクロスやカーボンペーパなどのカーボン製部材により形成することができる。
The electrolyte membrane 12 is a proton-conducting ion exchange membrane formed of a polyelectrolyte material, for example, a fluororesin, and exhibits good proton conductivity in a wet state. The
膜電極ガス拡散層接合体18の端部は、樹脂フレーム25と接合されている。樹脂フレーム25は、熱可塑性樹脂等の樹脂を用いて形成されており、シール部27を有する。シール部27は、膜電極接合体10を挟んで対向する一対のセパレータ40,50の間に位置している。シール部27の両面には、加熱プレスにより接着性を発揮する、図示しない接着層が設けられており、熱圧着により、シール部27とセパレータ40,50の各々とが接着されている。具体的には、シール部27は、セパレータ40の第1部分45と、セパレータ50の第1部分55とに接着されている。接着層は、例えば、シランカップリング剤を含む層である。なお、樹脂フレーム25とセパレータ40,50の各々との接着方法は、接着層を用いる方法に限られない。シール部27を構成する材料として、例えば、官能基の導入により接着性が付与された変成ポリプロピレン等の変成ポリオレフィン(例えば、三井化学株式会社製のアドマー;アドマーは登録商標)を用い、加熱プレスによって接着してもよい。
The end of the membrane electrode gas diffusion
セパレータ40には、膜電極ガス拡散層接合体18から離れる方向に凹んだ流路溝28と、膜電極ガス拡散層接合体18から離れる方向に突出した凸部41とが形成されている。同様に、セパレータ50には、膜電極ガス拡散層接合体18から離れる方向に凹んだ流路溝29と、膜電極ガス拡散層接合体18から離れる方向に突出した凸部51とが形成されている。セパレータ40は、アノード側に配置され、流路溝28と膜電極ガス拡散層接合体18とに囲まれた領域を燃料ガスが流通する。セパレータ50は、カソード側に配置され、流路溝29と膜電極ガス拡散層接合体18とにより囲まれた領域を酸化ガスが流通する。積層方向に隣接するセパレータ40と、セパレータ50とにより囲まれた冷却水流路70を冷却水が流通する。セパレータ40の凸部41と、セパレータ50の凸部51とが接触して燃料電池セル100が積層されることにより、燃料電池セル100の積層体の強度が確保される。凸部41と凸部51とが接触している部分を接触部86と称する。
The
セパレータ40,50は、良好な導電性を有し、芯材91の両側に膨張黒鉛シート92が配置された積層構造を有する。芯材91は、熱硬化性樹脂と導電フィラーとの混合物により作製されている。熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂やフェノール樹脂などを用いることができ、本実施形態では、エポキシ樹脂が用いられている。導電フィラーとしては、例えば、粉末状や繊維状のカーボンや金属などを用いることができ、本実施形態では、粉末状のカーボンが用いられている。セパレータ40,50を樹脂製とすることで、セパレータ40,50を軽量化することができる。
The
ガスケット部60は、隣接する2つの燃料電池セル100間に形成される冷却水流路70をシールするために設けられている。ガスケット部60は、積層方向において隣接する2つのセパレータ40,50の間に位置している。ガスケット部60は、底面がセパレータ50のセパレータ40と対向する面の第2部分56に接着されており、先端部であるリップがセパレータ40のセパレータ50と対向する面の接触部分46に接触する。ガスケット部60は、弾性体であり、例えば、ゴムや熱可塑性エラストマを用いることができる。燃料電池セル100の積層体は、両側が図示しないプレートに挟まれ、圧縮方向に荷重がかけられて組み立てられる。荷重がかけられると、ガスケット部60のリップがセパレータ40と接触し、ガスケット部60には、積層方向に押圧力が加えられる。このため、ガスケット部60には反力が生じ、これにより燃料電池セル100間に形成される冷却水流路70がシールされる。
The
図1に示すように、セパレータ40,50および樹脂フレーム25には、マニホールドを形成するマニホールド孔31~36が形成されている。マニホールド孔31,36は、酸化ガス用であり、マニホールド孔33,34は、燃料ガス用であり、マニホールド孔32,35は、冷却水用である。セパレータ40,50は、矩形の板状部材である。上記のように、セパレータ40の膜電極ガス拡散層接合体18と対向する面には、流路溝28が形成されており、セパレータ50の膜電極ガス拡散層接合体18と対向する面には、流路溝29が形成されている。
As shown in FIG. 1, the
樹脂フレーム25には、マニホールド孔31,33,34,36の近傍に、樹脂フレーム25を貫通する複数のスリット部39が形成されている。例えば、マニホールド孔31近傍のスリット部39は、マニホールド孔31と開口部25aとの間に、マニホールド孔31の外周近傍から膜電極ガス拡散層接合体18の外周近傍に向かって延びている。マニホールド孔31近傍のスリット部39は、セパレータ50のマニホールド孔31と、セパレータ50に形成された流路溝29とのいずれにも重なる位置に形成されている。これにより、マニホールド孔31を流れる酸化ガスは、セパレータ50のマニホールド孔31からスリット部39へ流入し、スリット部39から流路溝29へ流出する。同様に、マニホールド孔33,34,36の近傍のスリット部39は、マニホールド孔33,34,36のいずれかと、流路溝28または流路溝29とを連通する。
The
図2に示すように、シール部27およびガスケット部60は、セパレータ50の複数の箇所に形成されている。セパレータ50の外形に沿って、外側から順に、接触部86、シール部27、ガスケット部60が形成されている。具体的には、セパレータ50の外形に沿って矩形を描くように接触部86が形成されており、接触部86の内側に矩形を描くようにシール部27が形成されており、シール部27の内側に矩形を描くようにガスケット部60が形成されている。酸化ガス用および燃料ガス用のマニホールド孔31,33,34,36の周囲に、内側から順に、接触部86、ガスケット部60、シール部27が形成されている。冷却水用のマニホールド孔32,35と、膜電極接合体10とを含む領域の周囲に、接触部86が形成されている。冷却水用のマニホールド孔32,35の周囲にシール部27が形成されている。上記のように、シール部27が接着されるセパレータ50の部分が第1部分55であり、ガスケット部60と接触するセパレータ50の部分が第2部分56である。セパレータ40についても、同様の形状の第1部分45と、接触部分46とを有する。具体的には、セパレータ40は、シール部27と同様の形状の第1部分45と、ガスケット部60と同様の形状の接触部分46とを有する。
As shown in FIG. 2, the
図4は、セパレータ40,50の製造方法を示す工程図である。図5は、第2工程P20を行う製造装置200を模式的に示す図である。第1工程P10において、熱硬化性樹脂と、導電性フィラーとが、混合されて、シート状の芯材91が形成される。本実施形態において、熱硬化性樹脂と導電性フィラーとの混合比は、体積比で2:8である。シート状の芯材91は、熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い温度となるまで加熱されることにより半硬化状態にされ、シート状に成形される。本実施形態において、導電フィラーは、平均粒径8μmの球状黒鉛である。
FIG. 4 is a process diagram showing a method for manufacturing the
第2工程P20において、芯材91の表面を覆うように膨張黒鉛シート92が配置される。これよれば、芯材91に対して、膨張黒鉛シート92を第1部分45,55および第2部分56を避けて配置する場合に比べ、細かな位置合わせが不要となり、生産性が向上する。本実施形態では、膨張黒鉛シート92の平均厚みは30μm程度である。図5に示すように、製造装置200は、芯材ロール201と、2つの膨張黒鉛シートロール202と、巻取りローラ204と、2つの圧延ローラ203とを備える。芯材ロール201は、ロール状の芯材91であり、膨張黒鉛シートロール202は、ロール状の膨張黒鉛シート92である。芯材ロール201から送出された芯材91は、両面を膨張黒鉛シートロール202から送出された膨張黒鉛シート92に挟まれ、対向する2つの圧延ローラ203により圧延され、巻取りローラ204に巻き取られる。シート状の膨張黒鉛シート92は、自重により、曲がる、折れる、破れるなどし易い。本実施形態では、シート状ではなく、ロール状の膨張黒鉛シート92を用いることにより、膨張黒鉛シート92に張力をかけることができ、膨張黒鉛シート92の変形を抑制しつつ、膨張黒鉛シート92を芯材91に配置することができる。膨張黒鉛シート92が配置された芯材91は、巻取りローラ204に巻き取られ、ロール状にて、次の第3工程へ供給される。一般に、ロール状で供給される形態は、シート状で供給される形態よりも例えばシート状に切断する必要はないため、製造コストを下げることができる。さらに、一般に、ロール状で供給される形態は、シート状で供給される形態よりも、シート毎に搬送する手間がないため、プレス成形機へ早く供給することができる。よって、膨張黒鉛シート92が配置された芯材91をロール状で供給する形態とすることにより、製造コストを下げ、工程の作業時間を短縮することができる。
In the second step P20, the expanded
第3工程P30において、膨張黒鉛シート92が配置された芯材91がプレス成形され、セパレータ40,50の元となる処理前セパレータが作製される。具体的には、180℃程度に加熱されたプレス成形型に、プレス成形型に合わせて切断された、膨張黒鉛シート92が配置された芯材91が配置され、プレス成形される。これにより、半硬化状態であった芯材91に含まれる熱硬化性樹脂が硬化し、セパレータ40,50の形状に成形された処理前セパレータが作製される。なお、プレス成形の際、膨張黒鉛シート92が固体潤滑剤として機能するため、プレス成形に離型剤は用いられない。膨張黒鉛シート92に覆われていない芯材91をプレス成形する場合には、プレス成形型への張り付き抑制のため、離型剤を用いる場合がある。この点、本実施形態では、芯材91は膨張黒鉛シート92に覆われているため、離型剤を使用することなく、プレス成形することができる。
In the third step P30, the
第4工程P40において、処理前セパレータのシール部27に対応する部分および、ガスケット部60に対応する部分の膨張黒鉛シート92が、レーザーを用いて除去される。具体的には、処理前セパレータのシール部27が接着される部分である第1部分45,55と、処理前セパレータのガスケット部60が接着される部分である第2部分56に位置する膨張黒鉛シート92が除去される。本実施形態では、固体レーザー照射機である、パナソニック社製のLP-Z256が用いられる。出力条件は、出力20W、周波数25kHz、走査速度3000mm/sである。ガスケット部60およびシール部27に対応する部分の膨張黒鉛シート92が除去されることにより、ガスケット部60およびシール部27の接着不良および膨張黒鉛シート92の剥離を抑制することができる。膨張黒鉛シート92の除去は、表層における膨張黒鉛シート92の面積比率が100%よりも小さくなるまで行うと良く、50%以下となるまで行うことが好ましい。ガスケット部60およびシール部27の接着強度は、接着条件、具体的には、接着温度、加熱時間、シール幅などに依存する。表層における膨張黒鉛シート92の面積比率が0%となるまで、膨張黒鉛シート92を除去しなくても、50%以下程度で、接着条件を調整することで、十分な接着強度を確保することができる。なお、膨張黒鉛シート92の除去方法は、レーザー照射に限られず、例えばショットブラスト、ウェットブラスト、研磨、切削などでも良い。第4工程P40の終了後、セパレータ40,50が完成する。
In the fourth step P40, the expanded
本実施形態では、セパレータ40のガスケット部60およびシール部27の膨張黒鉛シート92をプレス成形後に除去している。これに対して、予めガスケット部60およびシール部27を避けて、芯材91に膨張黒鉛シート92を配置する方法も考えられる。具体的には、次の方法(x1)(x2)が考えられる。方法(x1)は、芯材91に対して第1部分45,55および第2部分56を避けて膨張黒鉛シート92を配置したシートをプレス成形前に用意する方法である。方法(x2)は、芯材91と膨張黒鉛シート92とを別々にプレス成形型に配置する方法であって、プレス成形型に配置する際に芯材91に対して第1部分45,55および第2部分56を避けて膨張黒鉛シート92を配置する方法である。しかし、この方法では、以下の課題(a)~(g)が生じ得る。課題(a)~(e)は、方法(x1)および(x2)に共通する課題である。
(a)芯材91に対して高い位置精度で膨張黒鉛シート92を配置する必要が生じる。
(b)上記(a)の解決のために接触部86とシール部27との間隔を長くし、要求される位置精度を下げることも考えられるが、この場合、セパレータ40,50が大きくなるという新たな課題が生じ得る。
(c)芯材91に含まれる半硬化状態の樹脂には、未反応成分が含まれているため、樹脂同士が接着し易い。このため、プレス成形前の芯材91を保管する際に、樹脂同士の接着を防ぐため、シート間に離型フィルムを挟む必要が生じる。
(d)膨張黒鉛シート92に対して、芯材91はプレス成形型に張り付き易い。このため、プレス成形型への張り付きを抑制するために、プレス成形時、離型材を用いる必要が生じる。
(e)芯材91において、膨張黒鉛シート92が配置されている部分と、配置されていない部分とで、材料物性が異なり、厚さが不均一となるため、プレス成形型の設計およびプレス条件の選定に費用がかかる。
(f)方法(x1)での課題として、プレス成形型に対して高い位置精度で膨張黒鉛シート92が配置された芯材91を配置する必要が生じる。
(g)方法(x2)での課題として、膨張黒鉛シート92は剛性が低く脆いため、プレス成形型に対する膨張黒鉛シート92の単独での配置が難しい。
本実施形態では、略全域について膨張黒鉛シート92に覆われた芯材91が用いられるため、上記課題を回避することができる。
In the present embodiment, the
(A) It becomes necessary to arrange the expanded
(B) In order to solve the above (a), it is conceivable to increase the distance between the
(C) Since the semi-cured resin contained in the
(D) The
(E) In the
(F) As a problem in the method (x1), it becomes necessary to arrange the
(G) As a problem in the method (x2), since the expanded
In the present embodiment, since the
以上、説明した実施形態によれば、第1部分45,55および第2部分56を避けて、芯材91に対して膨張黒鉛シート92を部分的に配置するのではなく、芯材91の表面を覆うように配置するため、膨張黒鉛シート92を精度良く芯材91に配置する必要は生じない。さらに、シール部27が形成される第1部分45,55の膨張黒鉛シート92と、ガスケット部60が形成される第2部分56の膨張黒鉛シート92とが除去されるため、セパレータ40,50とシール部27との接着不良、およびセパレータ40,50とガスケット部60との接着不良を抑制することができる。
According to the above-described embodiment, the expanded
B.他の実施形態:
上記実施形態の第3工程において、膨張黒鉛シート92が配置された芯材91は、ロール状で、プレス成形機に供給される。供給形態は、ロール状に限られず、シート状であってもよい。供給形態に拘わらず、プレス成形後に、膨張黒鉛シート92が除去されることで、セパレータ40,50とシール部27およびガスケット部60の各々との接着不良を抑制することができる。
B. Other embodiments:
In the third step of the above embodiment, the
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。 The present disclosure is not limited to the above-described embodiment, and can be realized by various configurations within a range not deviating from the gist thereof. For example, the technical features of the embodiments corresponding to the technical features in each of the embodiments described in the column of the outline of the invention may be used to solve some or all of the above-mentioned problems, or a part of the above-mentioned effects. Or, in order to achieve all of them, it is possible to replace or combine them as appropriate. Further, if the technical feature is not described as essential in the present specification, it can be appropriately deleted.
10…膜電極接合体、12…電解質膜、14…アノード、15,17…ガス拡散層、16…カソード、18…膜電極ガス拡散層接合体、20…セルフレーム接合体、25…樹脂フレーム、25a…開口部、27…シール部、28,29…流路溝、31~36…マニホールド孔、39…スリット部、40,50…セパレータ、41,51…凸部、45,55…第1部分、46…接触部分、56…第2部分、60…ガスケット部、70…冷却水流路、86…接触部、91…芯材、92…膨張黒鉛シート、100…燃料電池セル、200…製造装置、201…芯材ロール、202…膨張黒鉛シートロール、203…圧延ローラ、204…巻取りローラ、P10…第1工程、P20…第2工程、P30…第3工程、P40…第4工程 10 ... Membrane electrode assembly, 12 ... Electrolyte membrane, 14 ... Anode, 15, 17 ... Gas diffusion layer, 16 ... Cathode, 18 ... Membrane electrode gas diffusion layer assembly, 20 ... Cell frame junction, 25 ... Resin frame, 25a ... opening, 27 ... seal, 28, 29 ... flow path groove, 31-36 ... manifold hole, 39 ... slit, 40, 50 ... separator, 41, 51 ... convex, 45, 55 ... first part , 46 ... contact part, 56 ... second part, 60 ... gasket part, 70 ... cooling water flow path, 86 ... contact part, 91 ... core material, 92 ... expanded graphite sheet, 100 ... fuel cell, 200 ... manufacturing equipment, 201 ... Core material roll, 202 ... Expanded graphite sheet roll, 203 ... Rolling roller, 204 ... Winding roller, P10 ... 1st step, P20 ... 2nd step, P30 ... 3rd step, P40 ... 4th step
Claims (1)
熱硬化性樹脂と導電性フィラーとを混合し、シート状の芯材を形成する第1工程と、
前記芯材の表面を覆うように膨張黒鉛シートを配置する第2工程と、
前記膨張黒鉛シートが配置された前記芯材をプレス成形して前記燃料電池用セパレータの元となる処理前セパレータを作製する第3工程と、
前記処理前セパレータのうち、膜電極接合体を挟んで対向する一対の燃料電池用セパレータの間に位置するシール部と、積層方向において隣接する2つの前記燃料電池用セパレータの間に位置するガスケット部とのそれぞれが接着される部分に位置する前記膨張黒鉛シートを除去する第4工程と、を含む、燃料電池用セパレータの製造方法。 A method for manufacturing a fuel cell separator for a fuel cell in which a plurality of fuel cell cells are stacked.
The first step of mixing the thermosetting resin and the conductive filler to form a sheet-shaped core material, and
The second step of arranging the expanded graphite sheet so as to cover the surface of the core material, and
A third step of press-molding the core material on which the expanded graphite sheet is arranged to prepare a pretreatment separator which is a source of the fuel cell separator.
Of the pretreatment separators, a seal portion located between a pair of fuel cell separators facing each other across a membrane electrode assembly and a gasket portion located between two adjacent fuel cell separators in the stacking direction. A method for manufacturing a fuel cell separator, which comprises a fourth step of removing the expanded graphite sheet located at a portion to which each of the above is adhered.
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