JP2022071322A - 弾球遊技機 - Google Patents

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JP2022071322A JP2020180219A JP2020180219A JP2022071322A JP 2022071322 A JP2022071322 A JP 2022071322A JP 2020180219 A JP2020180219 A JP 2020180219A JP 2020180219 A JP2020180219 A JP 2020180219A JP 2022071322 A JP2022071322 A JP 2022071322A
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Abstract

【課題】保留図柄及び変動中図柄の表示が単調とならずに面白みのある演出を実現する弾球遊技機を提供すること。【解決手段】本発明の弾球遊技機は、大当りか否かの当否判定用の保留記憶を示す保留図柄を、先読み判定の判定結果に基づき、大当りの可能性を示す期待度が異なる複数種類の図柄からいずれかを表示する。また保留記憶の当否判定の実施により、保留図柄の当否判定直前の形態から継続された変動中図柄を、保留図柄の表示領域とは異なる表示領域に表示する。そして表示中の保留図柄を期待度の異なる他の保留図柄に変える、及び、表示中の変動中図柄を期待度の異なる他の図柄に変える変化演出を行うようになす。そして変化演出が行われることを示唆する前兆演出を行うようにし、前兆演出として変動中図柄がその表示領域から移動し、表示中の保留図柄と相関する形態の変動中図柄の移動前兆演出を実施可能とする。【選択図】 図27

Description

本発明は弾球遊技機、特に、始動口への入球に起因して抽出された数値データの保留記憶に基づき、大当りに関する予告演出が実施される弾球遊技機に関する。
従来、弾球遊技機は、遊技球が始動口へ入球することに起因して大当りか否かの当否判定を実施し、判定結果が大当りとなると大入賞口が開放作動し、賞球の獲得に有利な大当り遊技が開始されものが主流である。
この種の弾球遊技機は、始動口への入球に起因して数値データ(乱数)が抽出され、抽出された乱数が所定数を限度に保留記憶として記憶される。そして、記憶された数値データが予め定められた大当りになる値であるか否かの当否判定を行うと共に、特別図柄、及び特別図柄に応じた演出用の疑似図柄を変動表示した後に確定表示することで当否判定の結果を報知する。尚、保留記憶された数値データは保留図柄を表示することで遊技者に分かりやすくしている。更に、保留図柄を段階的に異なる表示形態に変化させることで大当りとなる期待度を示すようにしている。
また近時、この種のパチンコ機においては、疑似図柄の変動中に疑似図柄とは別に、当否判定が行われた保留記憶の保留図柄を引き継ぐかたちで変動中図柄を表示させ、変動中図柄を段階的に異なる表示形態に変化させることで大当りの可能性を示すようにしている(例えば、特許文献1参照。)。これによれば、同じ疑似図柄の演出が行われた場合であっても、変動中図柄の表示態様が変化することにより遊技者の大当りへの期待感に差異を付けることができる。
特開2015-208471号公報
このように、従来の弾球遊技機は、保留図柄や変動中図柄を段階的に変化可能に設けることで、遊技者の期待感を高める効果を奏することができるものの、一見して変動中図柄は保留図柄と大差なく、表示形態が単調で面白みに欠けるおそれがある。そこで弾球遊技機は、より興趣の高い演出が求められている。
本発明は、前記事情に鑑み、保留図柄及び変動中図柄の表示形態が単調とならずに面白みのある演出を実現する弾球遊技機を提供することを課題としてなされたものである。
本発明の弾球遊技機は、始動口への入球に起因して数値データを抽出し、抽出した前記数値データを保留記憶として記憶する保留記憶手段と、
前記保留記憶に係る前記数値データに基づき大当りか否かの当否判定を行う当否判定手段と、
前記保留記憶に基づく前記当否判定が行われる前に、該保留記憶に係る前記数値データが特定値か否かを確認する確認手段と、
予め決められた第1の表示領域に、前記保留記憶に対応する保留図柄を表示する保留図柄表示実施手段と、
前記保留記憶に係る前記数値データに基づく前記当否判定が行われると、当該保留記憶に対応する保留図柄の当否判定直前の形態から継続された継続図柄を、前記第1の表示領域とは異なる第2の表示領域に表示する継続図柄表示実施手段と、
前記確認手段による前記保留記憶に係る前記数値データの確認結果に基づき、表示中の前記保留図柄に替えて前記大当りとなる可能性を示す期待度の異なる他の種類の前記保留図柄を表示する演出、及び、表示中の前記継続図柄に替えて前記期待度の異なる他の種類の前記継続図柄を表示する演出を含む変化演出を行うと共に、前記変化演出のうち少なくとも前記保留図柄に関する前記変化演出が行われることを示唆する前兆演出を実施する演出実施手段と、
を備え、
前記演出実施手段は、前記前兆演出の一つに、前記継続図柄が前記第2の表示領域から移動し、前記第1の表示領域に表示されている前記保留図柄と相関する形態の継続図柄移動前兆演出を実施可能とすることを要旨とする。
尚、本発明の弾球遊技機において、演出実施手段は、継続図柄移動前兆演出では継続図柄が第2の表示領域から移動し、継続図柄が第1の表示領域に表示中の保留図柄に衝突せしめるようになし、当該衝突により表示中の保留図柄を大当りの可能性を示す期待度が異なる他の種類の保留図柄に変化させる演出が考えられる。
また、本発明の弾球遊技機において、演出実施手段は、表示中の継続図柄に替えて大当りの可能性を示す期待度が異なる他の種類の継続図柄を表示する変化演出が行われることを示唆する前兆演出を実施することも考えられる。
本発明によれば、継続図柄が移動し、継続図柄と保留図柄とが相関する演出を行うこと、更にこの演出により保留図柄を変化させる演出を行うといった今までにない斬新な演出を実施することができ、保留図柄及び変動中図柄の表示形態が単調とならずに面白みのある演出を実現する弾球遊技機を提供できる。
また、本発明の弾球遊技機において、演出実施手段は、表示されている継続図柄が、所定の大当りとなる可能性を示す期待度の図柄の態様であった場合には、継続図柄移動前兆演出を行わない構成とすることも考えられる。
この場合、例えば、大当りとなる可能性を示す期待度の最も高い図柄態様であった場合には、継続図柄移動前兆演出を行わない構成とすることが望ましい。このようにすることで、図柄態様の信頼性を維持できる。即ち、期待度の最も高い図柄態様で継続図柄移動前兆演出を行うと、遊技者に継続図柄の変動が当選しない印象を与えるおそがれがあるが、高い図柄態様で継続図柄移動前兆演出を行わないことで、このような印象を払拭できる。そして、表示されている継続図柄が比較的に期待度の低いものであっても、継続図柄移動前兆演出が実施され、且つ保留図柄が期待度の高い図柄に変化するかもしれないと遊技者に想像させることができ遊技者の期待度を高めることができる。
本発明を適用した弾球遊技機の正面図である。 前記弾球遊技機に用いる遊技盤の正面図である。 前記弾球遊技機の背面図である。 前記弾球遊技機の電気ブロック図である。 前記弾球遊技機の遊技仕様に関する説明図である。 前記弾球遊技機の主制御装置により実行される「起動処理」の制御内容を示すフローチャートである。 前記主制御装置により実行される「割込み処理」の制御内容を示す第1のフローチャートである。 前記主制御装置により実行される「割込み処理」の制御内容を示す第2のフローチャートである。 前記「割込み処理」の中で実行される「入力判定処理」の制御内容を示すフローチャートである。 前記「入力判定処理」の中で実行される「特図入球確認処理」の制御内容を示すフローチャートである。 前記「入力判定処理」の中で実行される「先読み判定処理」の制御内容を示すフローチャートである。 前記「割込み処理」の中で実行される「当否判定処理」の制御内容を示すフローチャートである。 前記「当否判定処理」の中で実行される「特図当否判定処理」の制御内容を示す第1のフローチャートである。 前記「当否判定処理」の中で実行される「特図当否判定処理」の制御内容を示す第2のフローチャートである。 前記「当否判定処理」の中で実行される「特図当否判定処理」の制御内容を示す第3のフローチャートである。 前記「当否判定処理」の中で実行される「特図当否判定処理」の制御内容を示す第4のフローチャートである。 前記「当否判定処理」の中で実行される「特図当否判定処理」の制御内容を示す第5のフローチャートである。 前記「当否判定処理」の中で実行される「大当り遊技処理」の制御内容を示す第1のフローチャートである。 前記「当否判定処理」の中で実行される「大当り遊技処理」の制御内容を示す第2のフローチャートである。 前記「当否判定処理」の中で実行される「大当り遊技処理」の制御内容を示す第3のフローチャートである。 前記「当否判定処理」の中で実行される「大当り遊技処理」の制御内容を示す第4のフローチャートである。 前記「当否判定処理」の中で実行される「小当り遊技処理」の制御内容を示す第1のフローチャートである。 前記「当否判定処理」の中で実行される「小当り遊技処理」の制御内容を示す第2のフローチャートである。 前記弾球遊技機で実施される演出の表示態様を示す第1の表示例である。 前記弾球遊技機に用いる保留図柄、変動中図柄に関する説明図である。 前記弾球遊技機で実施される演出の表示態様を示す第2の表示例である。 前記弾球遊技機で実施される演出の表示態様を示す第3の表示例である。 前記弾球遊技機で実施される演出の表示態様を示す第4の表示例である。 前記弾球遊技機で実施される演出の表示態様を示す第5の表示例である。 前記弾球遊技機のサブ統合制御装置により実行される「保留図柄演出実施処理」の制御内容を示すフローチャートである。 前記サブ統合制御装置により実行される「疑似演出表示実施処理」の制御内容を示すフローチャートである。 前記サブ統合制御装置により実行される「保留図柄変化演出実施処理」の制御内容を示すフローチャートである。
〔実施例〕
以下、本発明を提供した実施例の遊技機(パチンコ機)について、図面を参照しながら説明する。まず、図1から図3を参照して、本実施例におけるパチンコ機1の外観構成を説明する。
(1.パチンコ機1の概略構成)
図1に示すように、パチンコ機1は、遊技者が遊技可能な遊技機であり、遊技施設に設置される。
(1-1.パチンコ機1の前面構成)
パチンコ機1は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠10にて構成の各部を保持する構造としてある。外枠10には、左側の上下の位置に設けたヒンジ101,101を介して、板ガラス110が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)11及び内枠30(図3参照)が開閉可能に設けてある。尚、これら前枠11及び内枠30はシリンダ錠18により外枠10に閉鎖ロックされ、シリンダ錠18に所定の鍵を挿入し、鍵を時計回りに操作して内枠30を開放するようになし、反時計回りの操作により前枠11を開放可能である。
前枠11の板ガラス110の奥には内枠30に保持された遊技盤2(図2参照)が設けてある。
前枠11の上部の左右両側位置にはそれぞれスピーカ112,112が設置してあり、これらにより遊技音が出力され、遊技の趣向を向上させる。また前枠11には遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ113のほか、遊技の異常を報知するLED類が設けてある。
前枠11の下半部には上皿12と下皿13とが一体に形成してある。下皿13の右側には発射ハンドル14が設けてあり、該発射ハンドル14を時計回りに操作することにより発射装置が作動して、上皿12から供給された遊技球が遊技盤2に向けて発射される。また上皿12には賞球が払い出される。
下皿13は上皿12から溢れた賞球を受ける構成で、球抜きレバーの操作により下皿13に溜まった遊技球を遊技施設に備えられた別箱(ドル箱)に移すことができる。
パチンコ機1は、所謂、CR機であって、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)CRが隣接してある。パチンコ機1には上皿12の右側に精算表示装置170(図4参照)の球貸スイッチ171、精算スイッチ172及び精算表示器が設けてある。また上皿12の中央位置には遊技者が操作可能な演出ボタン15と、その外周を囲むようにジョグダイヤル16が設置されている。
(1-2.パチンコ機1の遊技盤の構成)
図2に示すように、遊技盤2には外レール201と内レール202とによって囲まれた略円形の遊技領域20が形成されている。また遊技領域は、そのほぼ中央上方寄りの位置にセンターケース200が装着されている。これにより遊技領域20は、所定の発射威力未満で遊技球を発射したときに遊技球が流下する左遊技領域20Lと、所定の発射威力以上で遊技球を発射したときに遊技球が流下する右遊技領域20Rとに分けられる。尚、遊技領域20には多数の遊技釘等が植設されている。
センターケース200は、中央に演出図柄表示装置47(全体の図示は省略)のLCDパネルが配設されている。尚、センターケース200には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージなどが設けられている。
センターケース200の左右方向中央の直下位置には、常時、遊技球の入球が可能で、入球に起因して第1特別図柄(以下、第1特図という)の当否判定が実行される第1特図始動口23が配置されている。第1特図始動口23へ遊技球が入球すると複数種類の乱数(数値データ)が抽出され、これらの乱数は第1特図の保留記憶として記憶される。
また、第1特図始動口23の下流側の位置には、一般入賞口27が、更にその下流には第1大入賞口25が配置されている。一般入賞口27は、常時、入球が可能な入賞口である。第1大入賞口25は、特別電動役物の開閉板にて開閉可能に設けられ、大当り遊技のラウンド遊技において所定の開放態様で開放可能な入賞口である。
この様に配置された第1特図始動口23への入球は、主に、「左打ち遊技」により遊技球を左遊技領域20Lへ流下させることにより狙う。一方、大当り遊技で開放する第1大入賞口25への入球は、後述する遊技状態に応じて、主に、「右打ち遊技」により遊技球を右遊技領域20Rへ流下させることにより狙う。
また、左遊技領域20Lには、センターケース200の左側斜め下方位置で、第1特図始動口23の左側位置に、常時、入球が可能な複数(3つ)の一般入賞口27が配置されている。
右遊技領域20Rには、センターケース200の右横位置に、普図作動口21が配置されている。普図作動口21は、遊技球が入球通過可能なゲートであり、入球通過に起因して普通図柄(以下、単に普図という)の当否判定が行われる。普図作動口21へ遊技球が入球すると複数種類の乱数(数値データ)が抽出され、これらの乱数は普図の保留記憶として記憶される。
また、右遊技領域20Rには、普図作動口21の下流側に、普通電動役物22(以下、単に普電役物という)が配置されている。普電役物22は、開閉可能な左右一対の羽根を備えており、通常、遊技球の入球が困難な入球装置である。そして、普図の当否判定により当選となると、羽根が所定の開放態様で開放され、入球が可能になる。
そして、普電役物22は、内部に第2特図始動口24が配置されている。第2特図始動口24には、普電役物22に入球した遊技球のみが入球可能な構成である。第2特図始動口24は、これへの入球に起因して第2特別図柄(以下、第2特図という)の当否判定が実行される入賞口である。第2特図始動口24へ遊技球が入球すると複数種類の乱数が抽出され、これらの乱数は第2特図の保留記憶として記憶される。
更に、右遊技領域20Rには、普電役物22の下流側に、特別電動役物の開閉板により開閉される第2大入賞口26が配置されている。第2大入賞口26は小当り遊技において開放可能な入賞口である。
この様に配置された普図作動口21、普電役物22、第2特図始動口24及び第2大入賞口26への入球は、主に、「右打ち遊技」により遊技球を右遊技領域20Rへ流下させることにより狙う。
遊技領域20には、第1大入賞口25の直下の盤面最下部に、各種の入賞口へ入球することなく、遊技領域20の最下部へ流下した遊技球を取り込むアウト口203が設けられている。
遊技盤2には、その右下端部の外レール201の外側の領域に、7セグメント表示器からなる第1特図表示装置281と第2特図表示装置283、及び4個のLED表示器からなる第1特図保留数表示装置282と第2特図保留数表示装置284が配置されている。また、同領域には、複数のLED表示器からなる、普通図柄表示装置285、及び普通図柄保留数表示装置286が配置されている。
(1-3.パチンコ機1の裏面構成)
図3はパチンコ機1の裏面を示すもので、パチンコ機1の裏面側には、遊技盤2を脱着可能に取付ける内枠30が収納されている。内枠30は、前記前枠11と同様に、一方の側縁(図3の右側)の上下位置が前記外枠10にヒンジ結合され開閉可能に設置されている。内枠30には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク31、タンクレール32、払出ユニット33が設けられ、払出ユニット33の中には払出機構が設けられている。この構成により、遊技盤2の入賞口に遊技球が入賞すれば球タンク31からタンクレール32を介して所定個数の遊技球(賞球)が払出ユニット33により払出球流下通路を通り上皿12に払い出される。また、賞球を払い出す払出ユニット33により球貸スイッチ171の操作で払い出される貸球も払い出す構成である。
パチンコ機1の裏面側には、主制御装置40、払出制御装置41、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43、発射制御装置44、電源基板45が設けられている。主制御装置40、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43は遊技盤2に設けられ、払出制御装置41、発射制御装置44、電源基板45は内枠30に設けられている。図3では発射制御装置44が描かれていないが、電源基板45の裏側に設けられている。
主制御装置40には、RWMクリアスイッチ及び設定キースイッチが設けられる。RWMクリアスイッチは、主として、主制御装置40に内蔵されたRWMに記憶された遊技情報等をクリアする際に操作される。尚、RWMクリアスイッチは、払出制御装置41や電源基板45に配置してもよい。
主制御装置40には、4つの7セグメントLED表示器からなる性能表示装置が設けられている。パチンコ機1は、性能表示装置をパチンコ機1の裏面側に設けることにより、遊技中の遊技者から見えない位置に性能表示装置を配置することができる。
また、払出制御装置41には、不正があったと主制御装置40が判断した場合に、LEDを点灯し、不正があった旨を遊技施設の従業員等に報知する不正報知ランプが設けられている。
パチンコ機1の裏面側には、球タンク31の右側に、外部接続端子板38が配置され、外部接続端子板38により、遊技状態や遊技結果を示す信号がホールコンピュータ500(図4参照)へ送られる。尚、従来はホールコンピュータ500へ信号を送信するための外部接続端子板には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータ500へ出力するための端子)と枠側(外枠10、前枠11、内枠30から出力される信号をホールコンピュータ500へ出力するための端子)の2種類を用いられているが、本実施例では、一つの外部接続端子板38を介して遊技状態や遊技結果を示す信号がホールコンピュータ500へ送信される。
(2.パチンコ機1の電気的構成)
次に、図4を参照して、パチンコ機1の電気的構成を説明する。パチンコ機1は、遊技進行等の制御を司る主制御装置40を中心に、サブ制御装置として払出制御装置41、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43及び発射制御装置44を具備する構成である。主制御装置40、払出制御装置41、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43においては、いずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備え、これら制御装置はいずれもCPUにより、2ms周期又は4ms周期の割り込み信号に起因してROMに搭載しているメインルーチン及びサブルーチンからなるプログラムが開始され、各種の制御が実行される。また、主制御装置40には各種の乱数を抽出する乱数カウンタ等も備わっている。
本実施例において、発射制御装置44にはCPU、ROM、RAM等が設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置44にCPU、ROM、RAM等が設けられてもいてもよい。
(2-1.主制御装置40)
図4に示すように、パチンコ機1の電気的構成は、主として遊技の制御を司る主制御装置40を中心に構成される。主制御装置40は、裏配線中継端子板530及び外部接続端子板38を介してホールコンピュータ500又は試射試験装置(図示せず)に電気的に接続される。そして、主制御装置40からの出力信号は、裏配線中継端子板530及び外部接続端子板38を介してホールコンピュータ500又は試射試験装置に送られる。
主制御装置40には、裏配線中継端子板530を介して、前枠11(図1参照)が開放しているか否かを検出するガラス枠開放スイッチ501、及び、内枠30(図3参照)が開放しているか否かを検出する内枠開放スイッチ502が接続される。尚、図においてスイッチは、単にSWと記載する。これらガラス枠開放スイッチ501及び内枠開放スイッチ502は、各々の検出信号を主制御装置40に出力する。尚、図4において、「スイッチ」は「SW」と記す。
また、主制御装置40には、遊技盤中継端子板531を介して、第1特図始動口23(図2参照)への入球を検出する第1特図始動口スイッチ503、第2特図始動口24(図2参照)への入球を検出する第2特図始動口スイッチ504、普図作動口21(図2参照)への入球を検出する普通図柄作動スイッチ505、第1大入賞口25(図2参照)への入球数をカウントする第1カウントスイッチ506、第2大入賞口26(図2参照)への入球数をカウントする第2カウントスイッチ507、一般入賞口27(図2参照)への入球を検出する一般入賞口スイッチ508、及びアウト口203に取り込まれた遊技球を検出するアウト口スイッチ509が接続される。そして、これら第1特図始動口スイッチ503、第2特図始動口スイッチ504、普通図柄作動スイッチ505、第1カウントスイッチ506、第2カウントスイッチ507、一般入賞口スイッチ508及びアウト口スイッチ509は、各々の検出信号を主制御装置40に出力する。
更に、主制御装置40は、遊技盤中継端子板531を介して第1大入賞口ソレノイド510が接続され、これを駆動することにより第1大入賞口25(図2参照)の開閉制御を行う。更にまた、主制御装置40は、遊技盤中継端子板531を介して第2大入賞口ソレノイド511が接続され、これを駆動することにより第2大入賞口26(図2参照)の開閉制御を行う。更にまた、主制御装置40は、遊技盤中継端子板531を介して普電役物ソレノイド512が接続され、これを駆動することにより普電役物22(図2参照)の開閉制御を行う。尚、図4において「ソレノイド」は、「SOL」と記載する。
主制御装置40は、搭載されたプログラムに従って動作する。そして、主制御装置40は、各種検出信号等に基づいて遊技の進行に関わる各種コマンドを生成し、払出制御装置41及びサブ統合制御装置42にコマンドを出力する。更に、主制御装置40は、図柄表示装置中継端子板533を介して接続された第1特図表示装置281、第1特図保留数表示装置282、第2特図表示装置283、第2特図保留数表示装置284、普通図柄表示装置285及び普通図柄保留数表示装置286の表示制御を行う。
尚、主制御装置40に搭載されるMPU(Micro Processing Unit)は、CPUと、ROMと、RAMと、カウンタ回路と、タイマ回路と、乱数回路とを主に備える。CPU、ROM、RAM、カウンタ回路、タイマ回路及び乱数回路の各々は、内部バスを介して接続され、内部バスは、外部バスインターフェイスを介して、パチンコ機1に設けられた各種スイッチや各種装置等に通信可能に接続されている。
(2-2.払出制御装置41)
次に払出制御装置41について説明する。払出制御装置41は、主制御装置40に対して双方向通信可能に接続される。払出制御装置41には、払出中継端子板534及び裏配線中継端子板530を介してガラス枠開放スイッチ501及び内枠開放スイッチ502に接続される。そして、払出制御装置41は、外部接続端子板38を介して賞球に関する情報、前枠11及び内枠30の開閉状態に関する情報等をホールコンピュータ500又は試射試験装置(図示せず)に送信する。また、払出制御装置41は、必要に応じて、遊技球の発射を停止させるための発射停止信号を発射制御装置44に送信する。
また、払出制御装置41は、裏配線中継端子板530を介して、球タンク31(図3参照)が空状態になったことを検出する球切れスイッチ520が接続される。球切れスイッチ520は、球タンク31が空状態になったことを検出すると、検出信号を払出制御装置41に出力する。
更に、払出制御装置41には、払出中継端子板534を介して、遊技球の払出を行う払出モータ521と、遊技球が払い出されたことを検出する払出スイッチ522とが接続される。払出制御装置41は、主制御装置40から送られるコマンドに応じて払出モータ521を駆動し、遊技球の払出を行う。払出スイッチ522は、遊技球が払い出されたことを検出すると、検出信号を払出制御装置41に出力する。更に、払出制御装置41には、下皿13が満杯状態になったことを検出する満杯スイッチ523が接続される。満杯スイッチ523は、下皿13が満杯状態になったことを検出すると、検出信号を払出制御装置41に出力する。
払出制御装置41は、球切れスイッチ520から検出信号が入力された場合、及び、満杯スイッチ523から検出信号が入力された場合、払出モータ521を停止する。これにより、払出ユニット33による賞球の払出動作が停止される。球切れスイッチ520は、球切れ状態が解消されるまで検出信号を出力し続け、満杯スイッチ523は、下皿13の満杯状態が解除されるまで検出信号を出力し続ける。そして、払出制御装置41は、球切れスイッチ520及び満杯スイッチ523からの検出信号の入力が停止すると、払出モータ521の駆動を再開する。
尚、機台内に封入した遊技球を循環させて遊技を行う封入式遊技機等に本発明を採用する場合、主制御装置40から払出制御装置41(封入式遊技機の場合では、遊技球の払出が行われないため、枠制御装置と称するのが好適)への一方向通信としてもよい。この場合、遊技機は、不正されにくい構成とすることができる。
更に、払出制御装置41には、CRユニット端子板535を介して、CRユニットCR及び精算表示装置170に双方向通信可能に接続される。精算表示装置170には、遊技者により操作される球貸スイッチ171及び精算スイッチ172が接続される。球貸スイッチ171は、遊技者が遊技球の貸出を要求する際に操作されるスイッチであり、精算スイッチ172は、遊技者が精算を要求する際に操作されるスイッチである。
球貸スイッチ171は、遊技者による操作を検知すると、貸出要求の操作信号を出力する。球貸スイッチ171が出力した貸出要求信号は、精算表示装置170を介してCRユニットCRに入力され、CRユニットCRから払出制御装置41へ貸出要求信号が発信される。そして、払出制御装置41は、CRユニットCRから貸出要求信号を受けると、払出モータ521を駆動し、遊技球の払出を行うと共に、CRユニットCRに挿入されたプリペイドカードの残高表示を制御する。
精算スイッチ172は、遊技者による操作を検知すると、精算要求の操作信号を出力する。精算スイッチ172が出力した精算要求信号は、精算表示装置170を介してCRユニットCRに入力され、CRユニットCRは、精算要求信号に応じて、CRユニットCRに挿入されたプリペイドカードの残高管理及び残高表示に関する制御を行う。
また、払出制御装置41には、一般入賞口27への入球頻度が異常であると判断され場合に、点灯するLEDである不正報知ランプが設けられる。払出制御装置41は、主制御装置40から不正コマンドを受信すると、不正報知ランプを点灯させることにより、遊技施設の従業員等に対し、不正が行われたおそれがあることを報知できる。
(2-3.サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43)
サブ統合制御装置42は、演出中継端子板532を介して主制御装置40に接続されると共に、主制御装置40からサブ統合制御装置42への通信を可能とする。そして、サブ統合制御装置42は、主制御装置40から受信したコマンドに基づいて演出制御を行う。サブ統合制御装置42には、演出ボタン15及びジョグダイヤル16が接続される。演出ボタン15及びジョグダイヤル16はそれぞれ、操作による各々の検出信号をサブ統合制御装置42に入力する。
そして、サブ統合制御装置42は、スピーカ112の駆動により音声の出力を制御すると共に、枠側装飾ランプ113を含む各種LEDやランプの点灯及び消灯等を制御する。更に、サブ統合制御装置42には、スピーカ112から出力する音量を調節する音量調節スイッチが設けられる。サブ統合制御装置42は、音量調節スイッチから入力された操作信号に基づいて、スピーカ112から出力する音量を制御する。
演出図柄制御装置43は、サブ統合制御装置42に対して双方向通信可能に接続される。サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43に対し、キャラクタ等を表示する疑似演出や特図の疑似図柄の表示態様に関するコマンドを送信する。一方、演出図柄制御装置43は、サブ統合制御装置42から送られるコマンドに応じた疑似演出図柄700を演出図柄表示装置47のLCDパネルに表示する。
また、サブ統合制御装置42は、一般入賞口27への入球頻度が異常であると判断され場合に、スピーカ112、枠側装飾ランプ113及び演出図柄表示装置47によるエラー報知を行う。
(2-4.発射制御装置44)
発射制御装置44は、払出制御装置41に接続され、払出制御装置41から発射制御装置44への通信を可能とする。発射制御装置44は、払出制御装置41を介して主制御装置40から送られるコマンドや、発射ハンドル14の回動信号に基づいて発射モータ526を制御し、遊技球の発射及び発射停止を行う。
また、発射制御装置44には、発射ハンドル14に設けられた発射停止スイッチ524、及び、発射ハンドル14に遊技者が接触していることを検出するタッチスイッチ525が接続される。タッチスイッチ525は、遊技者による発射ハンドル14の接触を検出した場合に、検出信号を発射制御装置44に入力する。そして、発射制御装置44は、タッチスイッチ525から検出信号が入力されている場合に、遊技球を発射する。一方、発射停止スイッチ524は、遊技者による操作があった場合に、検出信号を発射制御装置44に入力する。そして、発射制御装置44は、発射停止スイッチ524から検出信号が入力されると、タッチスイッチ525から検出信号が入力されている場合であっても、遊技球の発射を停止する。
(2-5.電源基板45)
図略であるが、電源基板45は、電源回路と、受電回路と、停電検出回路と、バックアップ用電源回路とを備える。電源回路は、外部に設けられたAC電源(主電源AC24V)から供給される交流電圧を変換し、直流電圧を生成する。受電回路には、電源スイッチが設けられ、電源回路は、受電回路を介してAC電源に接続される。電源スイッチをONにすると、電源回路は、AC電源と導通し、電源回路に主電源AC24Vが供給される。そして、電源回路は、必要な直流電圧各種制御装置やアクチュエータ等に供給する。
停電検出回路は、電源回路から供給される電圧を監視する。そして、停電検出回路は、供給された電圧が所定電圧未満となった場合に、電源スイッチのOFFへの切替え、或いは、停電に伴う電源の遮断が発生したと判断し、主制御装置40及び払出制御装置41に出力する停電検出信号をハイレベル(ON)にする。その一方、停電検出回路は、電源回路から供給される電圧が所定電圧以上に上昇した場合に、停電検出信号をローレベル(OFF)にする。
尚、本実施例において、停電検出回路は、停電検出信号を主制御装置40及び払出制御装置41に送信する場合を例に挙げて説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば停電検出回路は、停電検出信号を主制御装置40及び払出制御装置41の何れか一方のみに送信し、主制御装置40から払出制御装置41に、或いは、払出制御装置41から主制御装置40に対し、停電用のコマンドを送信する構成としてもよい。
バックアップ用電源回路は、コンデンサ等により構成される。バックアップ用電源回路は、電源回路がAC電源から電力を供給しながら生成したDC5Vの電力を充電し、停電となった場合に、バックアップ電源(DC5V)を主制御装置40のRWM及び払出制御装置41のRWM等に供給する。
本実施例において、バックアップ電源は、主制御装置40のRWM及び払出制御装置41のRWMに供給される。よって、パチンコ機1は、電源が遮断された後においても一定時間に亘り、電源断発生時に主制御装置40及び払出制御装置41に記憶されていた内容、例えば、パチンコ機1の遊技状態や賞球として払い出す遊技球の数等の情報を保持できる。
その一方、バックアップ電源は、サブ統合制御装置42のRWMには供給されない。よって、パチンコ機1への電力供給が停止されると、サブ統合制御装置42のRWMに記憶されていた内容は、消去される。
(3.パチンコ機1の作動)
パチンコ機1の作動について説明する。
(3-1.基本遊技)
パチンコ機1は、普図作動口21に遊技球が入球すると、普図の当否判定に関する複数種の乱数値(数値データ)を抽出し、抽出した乱数値に基づいて当否判定を行う。この当否判定の結果に基づき、パチンコ機1は、普通図柄表示装置285において普図の変動表示を開始し、所定時間後に確定表示を行う。
そして、普図の当否判定の結果が当りであれば、パチンコ機1は、普電役物22を開放し、第2特図始動口24への入球を可能とする。普電役物22の開放時間及び開放回数は、例えば、通常状態で1.0秒×1回、遊技者にとって有利な遊技状態(後述の時短遊技状態)では、3.0秒×1回に設定される。
パチンコ機1は、第1特図始動口23に遊技球が入球すると、第1特図の当否判定に関する複数種の乱数値(数値データ)を抽出し、抽出した乱数値を第1特図の保留記憶として所定数記憶する。そして、パチンコ機1は、保留記憶された乱数値に基づいて当否判定を行い、大当りであるか又はハズレであるか判定される。この当否判定の結果に基づき、パチンコ機1は、第1特図表示装置281において第1特図の変動表示を開始し、所定時間経過後に確定表示を行う。また、パチンコ機1は、演出図柄表示装置47において第1特図に対応する疑似演出図柄700(図24参照)の変動表示を開始し、所定時間経過後に確定表示を行う。
同様に、パチンコ機1は、第2特図始動口24に遊技球が入球すると、第2特図の当否判定に関する複数種の乱数値(数値データ)を抽出し、抽出した乱数値を第2特図の保留記憶として所定数記憶する。そして、パチンコ機1は、保留記憶された第2特図の乱数値に基づいて当否判定を行い、大当り、小当り、ハズレの何れであるか判定される。この当否判定に基づき、パチンコ機1は、第2特図表示装置283において第2特図の変動表示を開始し、所定時間経過後に第2特図の確定表示を行う。また、パチンコ機1は、演出図柄表示装置47において第2特図に対応する疑似演出図柄700の変動表示を開始し、所定時間経過後に確定表示を行う。
パチンコ機1は、第1特図又は第2特図当否判定の結果が、第1特図又は第2特図の確定表示された態様に応じて大当りであれば、大当り遊技が実施される。この大当り遊技において、パチンコ機1は、第1大入賞口25の開閉を行う。具体的に、パチンコ機1は、第1大入賞口25の開放を開始してから所定時間(例えば、29秒)が経過した際、或いは、第1大入賞口25の開放を開始してから入球した遊技球が規定入賞数(本実施例では9個)に到達した際に、第1大入賞口25を閉鎖する、といった一連の動作を1ラウンドとするラウンド遊技を所定回数行う。例えば、大当り遊技は、所定の開放態様で第1大入賞口25を開放するラウンド遊技を10ラウンド行う構成である。パチンコ機1は、大当り遊技において右打ち遊技により第1大入賞口25を狙う遊技を行う。
パチンコ機1は、第2特図当否判定の結果が、第2特図の確定表示した態様に応じて小当りであれば、小当り遊技が実施される。この小当り遊技において、パチンコ機1は、第2大入賞口26の開閉を行う。小当り遊技では、例えば、第2大入賞口26を1.600秒開放する開放動作が1回実行される。パチンコ機1は、小当り遊技において右打ち遊技により第2大入賞口26を狙う遊技を行う。
(3-2.演出表示)
パチンコ機1において、第1特図及び第2特図の変動表示及び確定表示は、遊技盤2の隅に小さく表示される。そこで、パチンコ機1は、遊技領域20の中央に設けた演出図柄表示装置47において第1特図及び第2特図に対応する疑似演出図柄700による疑似演出表示を行い、疑似演出表示を通して遊技者に当否判定の結果を報知する。パチンコ機1は、疑似演出表示において、3つの疑似演出図柄700の変動表示を行い、当否判定の結果が大当りであれば、3つの疑似演出図柄700を同一図柄で停止させる。また、パチンコ機1は、疑似演出表示において、2つの疑似演出図柄700を同じ図柄で停止させた状態で残り1つの疑似演出図柄700の変動表示を行うリーチ演出を行うことにより、当否判定において大当りになることの期待感を遊技者に与えることができる。
尚、パチンコ機1は、第1特図の当否判定よりも第2特図の当否判定を優先的に実施する構成である。例えば、第1特図の保留記憶があっても第2特図始動口24への入球により第2特図の保留記憶が記憶されると、第1特図の保留記憶よりも先に第2特図の保留記憶の当否判定が実施される。この場合、特図及び疑似演出図柄の変動も第2特図の変動が優先して実施される。尚、本発明を実施する上で優先的に第2特図の当否判定を実施する遊技構成である必要はなく、第1特図と第2特図とが同時変動の遊技構成でもよい。
パチンコ機1は、第1特図始動口23への入球に起因して抽出された第1特図の乱数値(数値データ)、又は第2特図始動口24への入球に起因して抽出された第2特図の乱数値(数値データ)を、これらの乱数値に基づいて行われる当否判定よりも前に、大当りとなる可能性があるか否かを確認する(例えば、先読み判定ともいう)。
そして、パチンコ機1は、当否判定の結果を示す第1特図又は第2特図が確定表示される前に、先読み判定の結果に応じて、大当りとなる可能性を示す期待度(単に、大当りとなる期待度ともいう)を示唆する予告演出を実行可能である。例えば、予告演出は、演出図柄表示装置47において、第1特図の保留記憶及び第2特図の保留記憶に応じて表示される保留図柄を、通常の保留図柄とは異なる図柄を表示することにより大当りとなる期待度を示す保留図柄演出を行う。この場合、保留図柄演出は、保留図柄として大当りの可能性が高いことを示す図柄、スーパーリーチの可能性が高いことを示す図柄、ノーマルリーチの可能性が高いことを示す図柄、通常の図柄の何れかを表示する構成が望ましい。
尚、保留図柄演出は、演出が開始されると(通常の保留図柄とは異なる図柄が表示されると)、特図の複数の変動を跨いで、保留図柄演出が実施された保留記憶を対象とした当否判定に伴う特図の変動が開始されるまで継続される。
また、パチンコ機1は、保留図柄演出において、一旦表示された表示中の保留図柄が大当りとなる期待度の異なる図柄の形態に変化する保留図柄変化演出を実施可能である。更に、パチンコ機1は、保留図柄変化演出において保留図柄を変化させる前に、保留図柄が変化することを示唆する前兆演出を実施するようになす。
更にまたパチンコ機1は、保留図柄演出において、表示中の保留図柄に対応する保留記憶に基づく特図の当否判定が実施され、これに伴う疑似演出図柄の変動が開始されると、当該当否判定により消化された保留記憶の保留図柄に代わって変動中図柄を表示する演出を行う。この場合、変動中図柄は、あたかも消化された保留記憶の保留図柄を継続するように、保留図柄と同じ表示形態(例えば、大当りとなる期待度を示す表示形態)の図柄が表示される。
またパチンコ機1は、変動中図柄を表示する演出においても、保留図柄変化演出と同様に変動中図柄を変化させる演出を実施可能である。尚、保留図柄変化演出、変動中図柄変化演出、前兆演出及び変動中図柄の表示については、図24乃至図32を用いて詳細を後述する。
(3-3.遊技状態)
次にパチンコ機1で用いる遊技状態について説明する。パチンコ機1は、第1大入賞口25が閉鎖された遊技状態と第1大入賞口25が開放された遊技状態との2つの遊技状態に大別される。更にパチンコ機1は、第1大入賞口25が閉鎖された遊技状態には、通常遊技、通常遊技よりも遊技者にとって有利な確変遊技、通常遊技よりも遊技者にとって有利な時短遊技の遊技状態が含まれる。
通常遊技は、第1特図又は第2特図の当否判定で大当りとなる確率が低く設定され、後述の普電サポート機能が付与されていない遊技状態である。パチンコ機1は、通常遊技状態において左打ち遊技により第1特図始動口23を狙って遊技を行う。
確変遊技は、第1特図又は第2特図の当否判定で大当りとなる確率が通常遊技よりも高確率に設定される遊技状態である。確変遊技は、大当り遊技終了後に、大当り遊技の起因となる当否判定時に決定された大当り図柄(又は大当り図柄に基づく大当り遊技の種類)に応じて、大当り遊技を経て移行され得る遊技である。確変遊技は、当該遊技にて、第1特図及び第2特図の当否判定により連続して大当りとならなかった特図の変動回数が予め定められた継続回数(例えば、100回)に達するといった終了条件が成立することで通常遊技に移行する構成である。パチンコ機1は、確変遊技状態において右打ち遊技を行う。
時短遊技は、第1特図又は第2特図の当否判定における特図の平均変動時間を短縮する時短機能、及び、普図の当否判定時の当選確率が高確率とされ、普図の変動時間が短縮され、且つ普電役物の開放時間が延長される普電サポート機能が付与される遊技状態である。
パチンコ機1は複数種類の時短遊技を備える。その一つは、大当り遊技終了後に、大当り遊技を経て移行され得る時短遊技である(a時短ともいう)。パチンコ機1は、大当り遊技終了後に必ずa時短遊技に移行する構成である。例えば、パチンコ機1は大当り遊技終了後に確変遊技且つ時短遊技に移行する構成もあり得る。
またパチンコ機1は、時短遊技の種類に、大当り遊技終了後の非確変遊技(低確率)状態での第1特図及び第2特図の当否判定により連続して大当りとならない変動(小当り変動又は外れ変動)が予め設定された所定の到達回数(特典時短到達回数ともいう、例えば900回)に達すると、大当り遊技を介さずに通常遊技から移行され得る特典時短遊技(b時短ともいう)を備える。この場合、大当り遊技終了後に確変遊技に移行すると、当該確変遊技の継続期間が終了後に第1特図及び第2特図の連続して大当りとならない変動回数を計数する。
更にパチンコ機1は、時短遊技の種類に、通常遊技において、第1特図又は第2特図の当否判定時に予め定められた所定のハズレ図柄が決定されることにより大当り遊技を介さずに通常遊技から移行され得る時短遊技(c時短ともいう)を備える。
これらの時短遊技は、何れの場合も、第1特図及び第2特図の当否判定により連続して大当りとならなかった特図の変動回数が予め定められた継続回数(例えば、100回、500回等)に達するといった終了条件が成立することで通常遊技に移行する構成である。
尚、時短遊技は、遊技構成によっては特図の平均変動時間は短縮されずに普電サポート機能のみが付与される構成でもよい。特に「b時短」、「c時短」といった大当り遊技を介さずに時短を付与する構成の場合、大当り遊技を介さずに当選確率を高確率に移行させるものは規則で認められていないため、そのような時短を有する構成の場合は普図の当選確率を高確率に移行させずに時短遊技状態を構成させる必要がある。このことから、単に、普電役物への入賞が容易な状態とするものを時短遊技と呼んでもよい。パチンコ機1は、時短遊技状態において右打ち遊技により普電役物22(第2特図始動口24)を狙って遊技を行う。
このように、通常遊技、確変遊技、時短遊技を備えたパチンコ機1は、大当り遊技の終了直後には遊技状態が、確変と時短とからなる確変・時短遊技状態(高確率・時短)、又は通常確率・時短遊技状態(低確率・時短)の何れかに移行され得る。即ち、大当り遊技の終了直後には必ず所定の期間にわたり時短遊技状態となる構成である。更にパチンコ機1は、通常遊技状態に移行した場合、第1特図及び第2特図の連続して大当りとならない変動が特典時短到達回数に達すると特典時短遊技に移行する構成である。
(4.パチンコ機1の遊技仕様)
次に、パチンコ機1の基本的仕様を説明する。図5に示すように、パチンコ機1は、設定値に応じて、第1特図及び第2特図の大当りの当選確率を変更可能な構成である。例えば、設定値1での通常遊技状態における大当り確率は、第1特図及び第2特図共に1/219に設定され、設定値2では1/214に、設定値3では1/209に、設定値4では1/204に、設定値5では1/199に、設定値6では1/194に設定される。確変遊技状態における大当り確率は、第1特図及び第2特図にかかわらず、且つ設定値1乃至設定値6のいずれも共通の1/20に設定されている。
尚、本実施例では、確変遊技状態の大当り確率を設定値1乃至設定値6のいずれも共通としたがこれに限らず、設定値毎に相違させてもよい。
パチンコ機1は、第1特図の当否判定において小当り判定されはされない。一方、第2特図の小当りの当選確率は、通常遊技状態、確変遊技状態、設定値にかかわらず175/209に設定されている。これに限らず、小当りの当選確率は、通常遊技状態、確変遊技状態、設定値毎に相違させてもよい。
パチンコ機1では、設定値に拘わらず、普図の当選確率は一定である。普図の当選確率は、通常状態では1/6とされ、確変遊技状態又は時短遊技状態では5/6に設定されている。
パチンコ機1において、大当り遊技終了後に確変遊技状態に移行する確変突入率は、第1特図及び第2特図共に60%に設定される。また確変遊技状態の継続は、100回に設定される。この設定は、次回の大当りが生起するまで確変遊技状態が継続するものである。
パチンコ機1において、大当り遊技終了後に時短遊技(a時短遊技)状態に移行する時短突入率は、第1特図及び第2特図共に100%に設定されている。また、大当り遊技終了後に移行する時短遊技状態の継続は、大当り遊技終了後において第1特図及び第2特図の変動表示回数が100回に設定される。更に大当り遊技終了後の非確変遊技(低確率)状態での第1特図及び第2特図の変動表示回数が特典時短到達回数に達することで移行する時短遊技状態の継続は、大当り遊技終了後に第1特図及び第2特図の変動表示回数が500回に達するまで継続される。
パチンコ機1は、第1特図又は第2特図の大当りが生起すると、第1大入賞口25にて大当り遊技が実施される。大当り遊技では、第1大入賞口25を開放するラウンド遊技を10ラウンド行う10R大当り遊技が選択される。各ラウンドにおいて、第1大入賞口25は、開放時間が29秒に達するまで、又は第1大入賞口25への入球数が規定数の10個に達するまで開放される。
パチンコ機1は、第2特図の小当りが生起すると、第2大入賞口26にて小当り遊技が実施される。小当り遊技では、第2大入賞口26が1.600秒間にわたって1回開放される。
パチンコ機1において、非時短遊技状態(通常)では、普電役物22が1.0秒間にわたって1回開放される。また、時短遊技状態で普図が当選すると、普電役物22が3.0秒間にわたって1回開放される。このように普電役物22の開放時間は、時短遊技状態と非時短遊技状態に応じて開放時間が変更される構成である。
次に、賞球について説明する。第1特図始動口23の賞球は、1個の入球につき3個に設定されている。第2特図始動口24の賞球は、1個の入球につき1個に設定されている。第1大入賞口25の賞球は、1個の入球につき10個に設定されている。第2大入賞口26の賞球は、1個の入球につき10個に設定されている。一般入賞口27の賞球数は1個の入球につき10個に設定されている。
(5.起動処理)
次に、図6に示すフローチャートを参照しながら、主制御装置40により実行される「起動処理」について説明する。「起動処理」は、パチンコ機1の電源投入時に実行される処理である。
図6に示すように、主制御装置40は、「起動処理」の最初の処理として、スタックアドレスにスタックポインタを設定する(処理S1)。続いて、主制御装置40は、割込みベクタテーブルの割込みベクタアドレスを、対応するレジスタに設定する(処理S2)と共に、内蔵レジスタを設定する(処理S3)尚、割込みベクタアドレスは、アドレス空間(メモリ空間)の中で、後述する割込み処理のプログラムに係る開始番地の指定に使用される。
次に、主制御装置40は、入力ポートのレジスタを読込み(処理S4)、停電停止信号がOFFであるか否かを判定する(処理S5)。そして、停電検出信号がONのままであり、否定判定あれば(処理S5:No)、主制御装置40は、電源基板45から供給される電圧が所定電圧に到達していないと判断する。この場合、主制御装置40は、処理S4に戻り、停電停止信号がOFFになるまで処理S4及び処理S5を繰り返し実行する。
一方、停電検出信号がOFFに切り替わり、肯定判定であれば(処理S5:Yes)、主制御装置40は、電源基板45から供給される電圧が所定電圧以上となり、安定的に電圧が供給される状態になったと判断し、RWMへの書込みを許可する(処理S6)。
処理S6の後、主制御装置40は、初期設定処理(処理S7)を実行する。この初期設定処理(処理S7)は、主に、移行モードの設定を行う。その後、主制御装置40は、割込みを禁止する(処理S8)と共に、レジスタ退避を実行する(処理S9)。更に、主制御装置40は、ベース値等の遊技性能を演算する遊技性能演算処理を実行する(処理S10)。つまり、主制御装置40は、遊技性能に関する演算をRWMの領域外で行う。
処理S10の後、主制御装置40は、レジスタ復帰を実行する(処理S11)と共に割込みを許可し(処理S12)、処理S8へ戻る。このように、主制御装置40は、起動処理において、処理S8から処理S12までを繰り返し実行する。その一方で、主制御装置40は、処理S12が実行されてから処理S8が再度実行されるまでの間に、後述する「割込み処理」(図7参照)を周期的に(例えば4m処理S周期で)実行する。
(6.割込み処理)
次に、図7に示すフローチャートを参照しながら、主制御装置40により実行される「割込み処理」について説明する。図7に示すように、主制御装置40は、「割込み処理」で実行する最初の処理として、タイマ及びウォッチドッグタイマを設定する(処理S21)。処理S21において、主制御装置40は、主制御装置40に設けられた各種タイマの設定や、ウォッチドッグタイマのクリア及びリスタートを行う。
処理S21の後、主制御装置40は、パチンコ機1が電源投入後に移行する移行モードが「遊技停止モード」であるか否かを判定する(処理S22)。その結果、「遊技停止モード」であれば(処理S22:Yes)、パチンコ機1は、遊技開始不能な状態であって、電源スイッチのOFFへの切替えを待機している状態であると判断できる。よってこの場合、主制御装置40は、割込み許可(処理S36)を行い、「起動処理」(図6参照)へリターンする。
一方、処理S22において「遊技停止モード」でなく、否定判定であれば(処理S22:No)、主制御装置40は、主制御装置40に設けられた各種タイマを更新するタイマ更新処理を実行する(処理S23)。続いて、主制御装置40は、各種始動口及び各種入賞口への遊技球の入球に関する処理である入力判定処理(処理S24)を実行する。尚、入力判定処理(処理S24)の詳細は、図9に示すフローチャートを参照しながら後述する。処理S24の後、主制御装置40は、当否判定及び大当り遊技に関する処理である当否判定処理(処理S25)を実行する。尚、当否判定処理(処理S25)の詳細は、図12に示すフローチャートを参照しながら後述する。
処理S25の後、主制御装置40は、遊技状態が移行した場合に、その旨の信号をホールコンピュータ500に送信する遊技状態設定処理(処理S26)を実行する。処理S26において、主制御装置40は、例えば、上記した当否判定処理(処理S25)において大当り遊技(特別遊技)や当り遊技(普図遊技)が終了した後、所定時間経過後にホールコンピュータ500に信号を送信する。
尚、パチンコ機1が図示しない試射試験装置に接続されている場合に、主制御装置40は、処理S26において、遊技状態が移行したことを示す試験信号を試射試験装置に送信する。
処理S26の後、主制御装置40は、エラーが発生したか否かを監視するエラー監視処理(処理S27)を行う。尚、エラー監視処理(処理S27)において主制御装置40が監視するエラーとしては、前枠11や内枠30が開放されていることを示す開放エラーや、図示しない電波センサにより異常な電波が検出されたことを示す電波エラーや、図示しない振動センサにより異常な振動が検出されたことを示す振動エラー等が例示される。
処理S27の後、主制御装置40は、払出制御装置41に賞球コマンドを送信する賞球コマンド送信処理(処理S28)を実行する。そして、払出制御装置41は、受信した賞球コマンドに基づき、入球があった各種始動口又は各種入賞口毎に設定された賞球の払い出しを実行する。
処理S28の後、主制御装置40は、実行中に遊技内容に応じた画像データや音声データ等を作成し、サブ統合制御装置42に出力する演出用データ出力処理(処理S29)を実行する。更に、主制御装置40は、上記したエラー監視処理(処理S27)においてエラーの発生を検出した場合に、検出したエラーの内容に応じて、演出図柄表示装置47におけるエラー表示や、枠側装飾ランプ113の点灯や点滅、スピーカ112からの音声出力等のエラー報知を適宜行う。
処理S29の後、主制御装置40は、外部接続端子板38を介してホールコンピュータ500に外部出力処理(処理S30)を実行する。処理S30において、主制御装置40は、上記した当否判定処理(処理S25)での処理内容に基づき、第1大入賞口ソレノイド510、第2大入賞口ソレノイド511及び普電役物ソレノイド512に関するデータをホールコンピュータ500に送信する。また、処理S30において、主制御装置40は、上記したエラー監視処理(処理S27)でエラーの発生を検出した場合に、セキュリティ信号をホールコンピュータ500に送信する。尚、パチンコ機1に試射試験装置が接続されている場合、主制御装置40は、処理S30において、第1大入賞口ソレノイド510、第2大入賞口ソレノイド511及び普電役物ソレノイド512に関するデータやセキュリティ信号を試射試験装置に送信する。
前記処理S30の後、図8に示すように、主制御装置40は、レジスタ退避(処理S31)を行い、性能表示用データ作成処理(処理S32)を実行する。処理S32において、主制御装置40は「起動処理」(図6参照)においてRWMの領域外で実行した性能表示用演算処理(処理S10)の算出結果や、試射試験の試験結果を性能表示装置に表示するためのデータを作成する。処理S31の後、主制御装置40は、レジスタ復帰(処理S33)を実行する。
処理S33の後、主制御装置40は、セグメントデータ作成処理(処理S34)を実行する)。処理S34において、主制御装置40は、処理S31で作成したデータを性能表示装置に表示する準備として、性能表示装置に設けられた各種LEDのコモン(LEDセグメントに係る8bit単位の表示領域)毎の発光制御を行うためのセグメントデータを作成する。
処理S34の後、主制御装置40は、各種表示装置に対する表示処理(処理S35)として、性能表示装置における遊技性能や試射試験データの表示を行う。また、処理S35において、主制御装置40は、実行中の遊技状況に応じて、第1特図表示装置281、第2特図表示装置283、普通図柄表示装置285における各種図柄の変動表示や確定表示等を行う。処理S35の後、主制御装置40は、割込みを許可し(処理S36)、「起動処理」(図6参照)へリターンする。
尚、主制御装置40は、性能表示用演算処理(処理S10)を「起動処理」(図6参照)で実行するのに対し、性能表示用演算処理(処理S10)での演算結果の表示に関する処理を割込み処理で行う。この点に関し、主制御装置40は、処理量が多い性能表示用演算処理(処理S10)を起動処理で行うことにより、性能表示用演算処理(処理S10)が終了する前に割込み禁止(処理S8、図6参照)が実行されることを防止できる。一方、主制御装置40は、性能表示装置に対する表示処理を、第1特図表示装置281等に対する表示処理と同じタイミングで実行することで、表示制御の効率化を図ることができる。
(7.入力判定処理)
次に、図9に示すフローチャートを参照しながら、「割込み処理」(図7参照)の中で実行される「入力判定処理」(処理S24)について説明する。図9に示すように、主制御装置40は、「入力判定処理」(処理S24)の最初の処理として、特図入球確認処理(処理S101)を実行する。特図入球確認処理(処理S101)は、第1特図始動口23又は第2特図始動口24に遊技球が入球した場合に実行される処理である。尚、特図入球確認処理(処理S101)の詳細は、図10に示すフローチャートを参照しながら後述する。
処理S101の後、主制御装置40は、普図入球確認処理(処理S102)を実行する。普図入球確認処理(処理S102)は、普図作動口21に遊技球が入球した場合に実行される処理である。
処理S102の後、主制御装置40は、入賞数カウント処理(処理S103)を実行する。入賞数カウント処理(処理S103)は、第1大入賞口25、第2大入賞口26又は一般入賞口27に遊技球が入球した場合に実行される処理である。具体的に、処理S103において、主制御装置40は、第1カウントスイッチ506、第2カウントスイッチ507又は一般入賞口スイッチ508が遊技球を検出した場合に、第1大入賞口25、第2大入賞口26又は一般入賞口27へ入球した遊技球の数をカウントするカウンタの値に1を加算する。
処理S103の後、主制御装置40は、アウト数カウント処理(処理S104)を実行する。アウト数カウント処理(処理S104)は、遊技性能の演算に利用するアウト数の集計を行う処理である。具体的に、処理S104において、主制御装置40は、第1特図始動口スイッチ503、第2特図始動口スイッチ504、普通図柄作動スイッチ505、第1カウントスイッチ506、第2カウントスイッチ507、一般入賞口スイッチ508及びアウト口スイッチ509が遊技球を検出した場合に、アウト数をカウントするカウンタの値に1を加算する。
処理S104の後、主制御装置40は、一般入賞口27への入球頻度が異常であるか否かを判定する(処理S105)。具体的に、主制御装置40は、処理S105において、所定時間内(例えば60秒間)に一般入賞口27に入球した遊技球数が規定入賞数(例えば10個)を超えた場合に、不正が行われたと判定する。その結果、主制御装置40は、入球頻度が正常であり、否定判定であれば(処理S105:No)、そのまま本処理を終了し、「割込み処理」(図7参照)へリターンする。
一方、入球頻度が異常であり、肯定判定であれば(処理S105:Yes)、主制御装置40は、払出制御装置41及びサブ統合制御装置42に対して不正報知コマンドを送信し(処理S106)、本処理を終了する。処理S106において、主制御装置40から不正報知コマンドを受信した払出制御装置41は、払出制御装置41に設けられた不正報知ランプを点灯する。
また、主制御装置40から不正報知コマンドを受信したサブ統合制御装置42は、枠側装飾ランプ113の点灯や点滅、スピーカ112からの音声出力等によるエラー報知を行う。さらに、サブ統合制御装置42から不正報知コマンドに受信した演出図柄制御装置43は、演出図柄表示装置47において、不正が行われた旨の警告表示を行う。尚、スピーカ112からの音声出力によるエラー報知は、エラー報知を開始してから30秒後に終了し、演出図柄表示装置47における警告表示及び枠側装飾ランプ113によるエラー報知は、エラー報知を開始してから5分後に終了する。
(7-1.特図入球確認処理)
次に、図10に示すフローチャートを参照しながら、「入力判定処理」(処理S24、図9参照)の中で実行される「特図入球確認処理」(処理S101)について説明する。「特図入球確認処理」(処理S101)は、第1特図始動口23への入球に応じて複数種の第1特図の乱数を抽出し保留記憶すると共に、第2特図始動口24への入球に応じて複数種の第2特図の乱数を抽出し保留記憶する。そして第1特図始動口23、第2特図始動口24への入球に起因する各種コマンドをサブ統合制御装置42に送信する処理である。
図10に示すように、「特図入球確認処理」は、先ず、処理S110において第1特図始動口スイッチ503により第1特図始動口23への入球を検出したか否か判定する。否定判定であれば(処理S110:No)、処理S115へ移行する。
肯定判定であれば(処理S110:Yes)、処理S111において第1特図用保留記憶領域に記憶されている第1特図の保留記憶の数が満杯か否か(上限数に達しているか否か)判定する。肯定判定であれば(処理S111:Yes)、処理S115へ移行する。
前記処理S111で否定判定であれば(処理S111:No)、処理S112において、第1特図の大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出する。抽出された各種の乱数を第1特図用保留記憶領域の仮の記憶領域に記憶する。更に仮の記憶領域に記憶された各種の乱数を第1特図用保留記憶として第1特図用保留記憶領域の主体の記憶領域に記憶する。尚、第1特図の保留記憶数が「0」であっても、第1特図始動口23に遊技球が入球したとき抽出される当否乱数等の種々の乱数は、最大値未満の記憶数がある場合と同様に記憶される。
続いて処理S113の第1特図の先読み判定処理を実行する。本先読み判定処理は、大当りとなるか否かの当否判定が行われる前に、第1特図用保留記憶領域の仮の記憶領域に記憶された大当り決定用乱数や大当り図柄決定用乱数などが特定の数値であるか確認する。例えば、特定の数値として、大当りと判定される数値、スーパーリーチやリーチと判定される数値等であるか否か、更に大当りの場合は確変遊技、第1時短遊技又は第2時短遊技が付与される大当りであるか否かなどが確認される。また本処理では第1特図の先読み判定の判定結果を示す先読みコマンドがサブ統合制御装置42へ送信される。その後、処理S114において保留記憶数を示す保留記憶カウンタを加算し、加算した第1特図の保留記憶カウンタの値を示す保留数指示コマンドをサブ統合制御装置42に送信する。
尚、先読みコマンドは、大当りやリーチ等の可能性がある場合に、サブ統合制御装置42へ送信することが望ましい。無論、判定内容に拘わらず、サブ統合制御装置42に毎回先読みコマンドを送信する構成でもよい。先読みコマンドに応じて、サブ統合制御装置42では、演出図柄表示装置47の保留記憶図柄等に、大当りやリーチの可能性があることを示唆する先読み演出を行う。
続く処理S115において、第2特図始動口スイッチ504により第2特図始動口24への入球を検出したか否か判定する。否定判定であれば(処理S115:No)、本処理を終了し、「入力判定処理」(図9参照)へリターンする。
肯定判定であれば(処理S115:Yes)、処理S116において第2特図用保留記憶領域に記憶されている第2特図の保留記憶の数が満杯か否か(上限数に達しているか否か)判定する。肯定判定であれば(処理S116:Yes)、リターンする。
前記処理S116で否定判定であれば(処理S116:No)、処理S117において、第2特図の大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、小当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出する。抽出された各種の乱数を第2特図用保留記憶領域の仮の記憶領域に記憶する。更に仮の記憶領域に記憶された各種の乱数を第2特図用保留記憶として第2特図用保留記憶領域の主体の記憶領域に記憶する。更に所定の記憶領域に記憶された乱数を保留記憶として記憶する。尚、第2特図の保留記憶数が「0」であっても、第2特図始動口24に遊技球が入球したとき抽出される当否乱数等の種々の乱数は、最大値未満の記憶数がある場合と同様に記憶される。
続いて処理S118において第2特図の先読み判定処理を実行する。本先読み判定処理は、大当りとなるか否かの当否判定が行われる前に、第2特図用保留記憶領域の仮の記憶領域に記憶された大当り決定用乱数や大当り図柄決定用乱数などが特定の数値であるか確認する。例えば、特定の数値として、大当りと判定される数値、スーパーリーチやリーチと判定される数値等であるか否か、更に大当りの場合は確変遊技、第1時短遊技又は第2時短遊技が付与される大当りであるか否かなどが確認される。また本処理では第2特図の先読み判定の判定結果を示す先読みコマンドがサブ統合制御装置42へ送信される。その後、処理S119において保留記憶数を示す保留記憶カウンタを加算し、加算した第1特図の保留記憶カウンタの値を示す保留数指示コマンドをサブ統合制御装置42に送信する。
尚、先読みコマンドは、判定内容に拘わらず、サブ統合制御装置42に毎回先読みコマンドを送信する構成が望ましい。無論、大当りやリーチ等の可能性がある場合に、サブ統合制御装置42へ送信する構成でもよい。先読みコマンドに応じて、サブ統合制御装置42では、演出図柄表示装置47の保留図柄において、大当りやリーチの可能性があることを示唆する保留図柄演出を実施する。
特図入球確認処理(処理S101)では、保留記憶の数が満杯なければ、抽出された乱数を予め設定された仮の記憶領域に記憶し、その後、仮の記憶領域に記憶された乱数を主体の保留記憶領域に記憶する構成である。これに限らず、保留記憶の数が満杯でなければ、抽出された乱数を、仮の記憶領域と主体の保留記憶領域とにそれぞれ記憶するようにしてもよい。更に、第1特図始動口23又は第2特図始動口24への入球に起因して乱数が抽出されると、抽出された乱数を仮の記憶領域に記憶する。そして保留記憶の数が満杯であるか否か確認し、満杯でなければ、仮の記憶領域に記憶された乱数を主体の保留記憶領域に記憶するようにしてもよい。この場合、保留記憶の数が満杯であれば、仮の記憶領域に記憶した乱数を消去する。
尚、特図入球確認処理(処理S101)では、先読み判定処理は、仮の記憶領域に記憶された乱数を先読み判定するが、これに限らず、主体の保留記憶領域に記憶された乱数を先読み判定するようにしてもよい。
(7-2.先読み判定処理)
次に、図11に示すフローチャートを参照しながら、第1特図先読み判定処理(処理S113、図10参照)及び第2特図先読み判定処理(処理S118、図10参照)の中で実行される「先読み判定処理」について説明する。「先読み判定処理」は新たに発生した保留記憶に対応する大当り決定用乱数等の値について判定する処理である。
図11に示すように、「先読み判定処理」では先ず、処理S150において、主制御装置40は、新たに発生した保留記憶に係る大当り決定用乱数の値が特定の値(大当りとなる値)か否かを判定する。肯定判定であれば(処理S150:Yes)、処理S151おいて、主制御装置40は、新たに発生した保留記憶に係る大当り決定用乱数の値が大当りとなる値であることを示す「先読みコマンド1」を生成してサブ統合制御装置42に送信する。その後、本処理を終了して、「特図入球確認処理」(処理S101、図10参照)へリターンする。
前記処理S150において否定判定であれば(処理S150:No)、処理S152おいて、主制御装置40は、新たに発生した保留記憶に係るリーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数の値が、特定の値(SPリーチ(スーパーリーチ)となる値)か否かを判定する。肯定判定であれば(処理S152:Yes)、処理S153おいて、主制御装置40は、新たに発生した保留記憶に係るリーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数の値がSPリーチとなる値であることを示す「先読みコマンド2」を生成してサブ統合制御装置42に送信する。その後、本処理を終了して、「特図入球確認処理」(処理S101、図10参照)へリターンする。
前記処理S152において否定判定であれば(処理S152:No)、処理S154おいて、主制御装置40は、新たに発生した保留記憶に係るリーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数の値が、特定の値(ノーマルリーチとなる値)か否かを判定する。肯定判定であれば(処理S154:Yes)、処理S155おいて、主制御装置40は、新たに発生した保留記憶に係るリーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数の値がノーマルリーチとなる値であることを示す「先読みコマンド3」を生成してサブ統合制御装置42に送信する。その後、本処理を終了して、「特図入球確認処理」(処理S101、図10参照)へリターンする。
前記処理S154において否定判定であれば(処理S154:No)、処理S154おいて、主制御装置40は、新たに発生した保留記憶に係る大当り決定用乱数の値が大当りとなる値でないこと、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数の値がSPリーチ又はノーマルリーチとなる値でないことを示す「先読みコマンド4」を生成してサブ統合制御装置42に送信する。その後、本処理を終了して、「特図入球確認処理」(処理S101、図10参照)へリターンする。
(8.当否判定処理)
次に、図12に示すフローチャートを参照しながら、割込み処理の中で実行される当否判定処理(処理S25)について説明する。図12に示すように、主制御装置40は、当否判定処理(処理S25)で実行する最初の処理として、普図の当否判定及び当り遊技(普図遊技)に関する処理である普図当否判定処理(処理S200)を実行する。
続いて、主制御装置40は、第1特図又は第2特図の当否判定、小当り遊技、及び、大当り遊技に関する処理である特図当否判定処理(処理S300)を実行する。尚、特図当否判定処理(処理S300)の詳細は、図13乃至図23に示すフローチャートを参照しながら後述する。
(8-1.特図当否判定処理)
図13に示すように「特図当否判定処理」は、先ず、処理S300において特別電動役物の未作動を確認して大当り遊技中でないか否か判定する。否定判定であれば(処理S300:No)、「大当り遊技処理」に移行する(図18参照)。
肯定判定であれば(処理S300:Yes)、処理S301において第1特図又は第2特図が変動停止中であるか否か判定する。肯定判定であれば(処理S301:Yes)、処理S302において第1特図又は第2特図の確定図柄が未表示中であるか否か判定する。
前記処理S302において肯定判定であれば(処理S302:Yes)、処理S303において第2特図の保留記憶があるか否か判定する。肯定判定であれば(処理S303:Yes)、処理S304において第2特図の保留記憶数を減算し、保留記憶のシフト処理を行う。該シフト処理により第2特図の保留記憶のうちで最も古い保留記憶が当否判定の対象となる。
前記処理S303において否定判定であれば(処理S303:No)、処理S305において第1特図の保留記憶があるか否か判定する。肯定判定であれば(処理S305:Yes)、処理S306において第1特図の保留記憶数を減算し、保留記憶のシフト処理を行う。該シフト処理により第1特図の保留記憶のうちで最も古い保留記憶が当否判定の対象となる。
前記処理S304又は前記処理S306に続いて、図14に示す処理S310において、確変フラグを確認して現在の遊技状態が特図の確変遊技状態であるか否か判定する。肯定判定であれば(処理S310:Yes)、処理S311において確変時(高確率)の当否判定用テーブルと当否判定の対象となる保留記憶の大当り決定用乱数とを対比して判定を行う。
前記処理S310において否定判定であれば(処理S310:No)、処理S312において通常確率(低確率)の当否判定用テーブルと前記当否判定の対象となる保留記憶の大当り決定用乱数とを対比して判定を行う。
続いて処理S313において、前記処理S311又は前記処理S312の当否判定が大当りか否かの判定を行う。
肯定判定であれば(処理S313:Yes)、処理S314において、前記当否判定の対象となる保留記憶の大当り図柄決定用乱数に基づいて大当り図柄を決定する。
続いて処理S315おいて前記当否判定の対象となる保留記憶の変動パターン決定用乱数に基づいて、特図の大当り図柄の変動時間等といった変動パターンを決定する。
変動パターンの決定後、処理S316において大当り設定処理を行う。この処理では、前記決定された大当り図柄に基づき、大当り遊技の内容が設定される。また、大当り遊技終了後に遊技状態を確変遊技状態へ移行するか時短遊技へ移行するかの設定、確変遊技状態へ移行時には確変継続回数が、時短遊技状態へ移行時には時短継続回数が設定される。更に、本処理では、特典時短到達回数の設定、変動切換到達回数の設定、特典時短継続回数の設定、演出図柄表示装置47で実行される大当り遊技の大当り開始演出の時間の設定、大当り終了演出の時間等の設定がなされる。
続く、処理S317において当否判定実行後の保留記憶の情報(例えば当否判定実行後の保留記憶の減少を示す情報など)をサブ統合制御装置42に送信する処理を行う。
続く処理S318において第1特図表示装置281又は第2特図表示装置283の図柄変動開始制御を行い、サブ統合制御装置42へ図柄の変動開始コマンド、図柄指定コマンドを送信し、「大当り遊技処理」へ移行する。尚、前記変動開始コマンド、図柄指定コマンドには特図の変動パターン、特図の当否判定の判定結果などが含まれる。尚、構成によっては変動時間の終了を指示するための図柄確定コマンドを送ってもよい。但し、変動パターンなどで予め変動時間は指定されているため必須のものではない。
前記処理S313で否定判定であれば(処理S313:No)、処理S320において前記処理S311又は前記処理S312の当否判定が小当りか否かの判定を行う。肯定判定であれば(処理S320:Yes)、処理S321において、前記当否判定の対象となる第2特図の小当り図柄決定用乱数に基づいて小当り図柄を決定する。
続いて、処理S322において、前記当否判定の対象となる第2特図の変動パターン決定用乱数に基づいて、第2特図の小当り図柄の変動時間等といった変動パターンを、予め選択された大当り時以外の変動用の変動パターンテーブルから決定する。
続いて処理S323において小当り設定処理を行う。この処理では、前記決定された小当り図柄に基づき、小当り遊技の内容、演出図柄表示装置47で実施される小当り遊技の小当り開始演出の時間の設定、小当り終了演出の時間等の設定がなされる。その後、前記処理S317及び前記処理S318を実行し、リターンする。
前記処理S320において否定判定(処理S320:No)であれば、第1特図又は第2特図はハズレ判定であるので、処理S325において第1特図又は第2特図のハズレ図柄を決定し、処理S326において、前記当否判定の対象となる第1特図又は第2特図の変動パターン決定用乱数に基づいて、ハズレ図柄の変動時間等といった変動パターンを、予め選択された大当り時以外の変動用の変動パターンテーブルから決定する。次に処理S327においてハズレ設定処理を行う。その後、前記処理S317及び前記処理S318を実行し、その後、リターンする。
図13に示した前記処理S301において否定判定であれば(処理S301:no)、図15に示すように、処理S330において図柄の変動時間が経過したか否かを確認する。否定判定であれば(処理S330:No)、「大当り遊技処理」へ移行する。
肯定判定であれば(処理S330:Yes)、処理S331の確定図柄表示処理において、第1特図表示装置281又は第2特図表示装置283の特図の変動表示を終了させる制御を行う。その後、「大当り遊技処理」へ移行する。
図13に示した前記処理S302にて否定判定であれば(処理S302:No)、図16に示すように、処理S340において第1特図又は第2特図の確定図柄表示時間が経過したか否かを判定する。否定判定であれば(処理S340:No)、「大当り遊技処理」へ移行する。
一方、肯定判定であれば(処理S340:Yes)、処理S341において第1特図表示装置281による第1特図の確定図柄表示又は第2特図表示装置283による第2特図の確定図柄表示を終了させる制御を行い、サブ統合制御装置42へ第1特図又は第2特図に対応する疑似演出図柄の確定表示を終了させるようにコマンドを送信する。
続いて、処理S342において第1特図又は第2特図の図柄が大当りになる組み合わせであるか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S342:Yes)、処理S343において確変遊技状態を示す確変フラグが「1」であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S343:No)、処理S345へ移行する。肯定判定であれば(処理S343:Yes)、処理S344において確変フラグを「0」にリセットする。
処理S345では時短遊技状態を示す時短フラグが「1」であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S345:No)、処理S347へ移行する。肯定判定であれば(処理S345:Yes)、処理S346において時短フラグを「0」にリセットする。
時短フラグは、遊技状態が時短遊技状態にあることを示すフラグであり、セットされると(フラグの値が「1」になると)、時短遊技状態とされる。一方、解除されると(フラグの値が「0」になると)、非時短遊技状態とされる。
これらの処理により大当り遊技中での確変遊技及び時短遊技に関する遊技状態を通常遊技状態にリセットする。
次に、処理S347において条件装置の作動を開始させる。尚、条件装置は第1特図又は第2特図の当否判定が大当りとなり大当り図柄が確定表示されることにより作動して大当り遊技の開始条件を成立させるものであり、且つ大当り遊技で役物連続作動装置の作動に必要な装置である。
続く処理S348において役物連続作動装置を作動させる。更に役物連続作動装置の作動に応じて特別電動役物を作動させる。これにより、大当り遊技を開始可能な状態となり、続く処理S349において大当り遊技開始処理を行なう。
前記大当り遊技開始処理では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置42に送信する。その後、「大当り遊技処理」に移行する。
前記処理S342にて否定判定であれば(処理S342:No)、図17に示すように、処理S351において第2特図の図柄が小当りになる組み合わせであるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S351:No)、処理S354へ移行する。肯定判定であれば(処理S351:Yes)、処理S352において特別電動役物の作動開始処理を行う。続く処理S353において小当り遊技開始処理を行う。この処理では、小当り遊技を開始するためのコマンド及び小当り遊技に係る情報(小当りのオープニング時間、開放パターン、小当りのエンディング時間等)をサブ統合制御装置42に送信する。
次に、処理S354において時短フラグが「1」であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S354:No)、処理S358へ移行する。肯定判定であれば(処理S354:Yes)、処理S355において時短遊技状態へ移行した後の第1特図及び第2特図の変動回数を時短カウンタにて計数(カウント)する処理を行う。この場合は、変動回数は第1特図及び第2特図の変動回数を合算したものである。
例えば、本実施例では時短遊技状態の継続回数が100回、又は500回(特典時短遊技(b時短))であり、時短カウンタによるカウントの処理は、時短カウンタのカウント値を継続回数「100」回、又は「500」回から第1特図及び第2特図の大当り以外の変動時ごとに「1」を減算する処理を行うことが望ましい。これに限らず変動回数を計数する処理は、時短カウンタのカウント値を初期値「0」回から第1特図及び第2特図の大当り以外の変動時ごとに「1」を加算する処理を行うようにしてもよい。
次に、処理S356において、第1特図及び第2特図の変動回数が時短遊技状態の終了となる終了回数(100回、又は500回)に達したか否かを判定する。即ち、処理S355で計数した値が「0」であるか否かを判定する(加算する構成では100、又は500であるか否かを判定する。)。否定判定であれば(処理S356:No)、処理S358へ移行する。肯定判定であれば(処理S356:Yes)、処理S357において時短フラグを「0」にリセットする。これにより、時短遊技が終了となり、遊技状態は非時短遊技状態へ移行される。
続く処理S358では、遊技状態が低確率であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S358:No)、処理S367移行する。肯定判定であれば(処理S358:Yes)、処理S359おいて、当否判定に伴い設定された小当り図柄又はハズレ図柄が時短図柄であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S359:No)、処理S362へ移行する。
処理S359にて肯定判定であれば(処理S359:Yes)、時短遊技状態へ移行することとなる。そのため、処理S360において小当り図柄又はハズレ図柄の時短図柄に応じて予め決められた継続回数(100回)を時短カウンタに設定する。次に処理S361において時短フラグに「1」をセットする。これにより時短遊技状態が付与される。
この場合、時短図柄が小当り図柄の場合には、小当り遊技の終了後に時短遊技状態へ移行する。一方、時短図柄がハズレ図柄の場合には、特図の変動終了後に時短遊技状態へ移行する。尚、パチンコ機1は、時短遊技状態において時短図柄が表示されても無効とされる。即ち、変動終了後に新たに時短遊技状態が開始されるのではなく、変動前の時短遊技状態が継続(時短カウンタのカウントが継続)される。
続く処理S362では、前回の大当り遊技の終了後からの第1特図及び第2特図の大当りとならない変動表示の回数を特典時短カウンタにて計数する処理を行う。この場合のカウントは、第1特図及び第2特図の大当りとならない変動表示の回数を合算したものである。
例えば、特典時短カウンタにて計数する処理は、特典時短カウンタのカウント値を、初期値「0」から第1特図及び第2特図の大当り以外の変動時ごとに「1」を加算する処理を行うことが望ましい。これに限らず大当り以外の変動回数を計数する処理は、特典時短カウンタに前回の大当り遊技終了後に予め決定された特典時短到達回数(例えば900回)をカウント値としてセットしておき、第1特図及び第2特図の大当り以外の変動時ごとにカウント値から「1」を減算する処理を行うようにしてもよい。尚、特典時短カウンタは、大当り遊技の生起(処理S349参照)又は後述の処理S365において特典時短到達回数への到達によりカウント値が初期値にリセット(クリア)される。
次に、処理S363において、第1特図及び第2特図の大当り以外の変動回数が時短遊技状態を付与する特典時短到達回数に達したか否かを判定する。即ち、処理S362で計数した特典時短カウンタのカウント値が特典時短到達回数であるか否かを判定する(減算する構成では「0」であるか否かを判定する。)。否定判定であれば(処理S363:No)、処理S367へ移行する。
前記処理S363において肯定判定であれば(処理S363:Yes)、処理S364において特典時短到達回数への到達により移行する特典時短遊技状態の継続回数(例えば500回)を設定する処理を行う。続いて処理S365において、特典時短到達回数への到達により特典時短カウンタのカウント値を初期値にリセットする。
次に、処理S366において、時短フラグに「1」をセットする。これにより、遊技状態は特典時短到達回数への到達による特典時短遊技状態へ移行される。尚、特典時短遊技状態は、第1特図及び第2特図の当否判定に伴う図柄変動時間が短縮されるとともに、普図の時短機能、普電役物22の開放延長機能が付与される。一方、普図の当選確率は高確率とならない。
この場合、特典時短到達回数への到達が小当り変動表示の場合には、小当り遊技の終了後に特典時短遊技状態へ移行する。一方、特典時短到達回数への到達が外れ変動表示の場合には特図の変動終了後に特典時短遊技状態へ移行する。尚、本実施例のパチンコ機1は、上述したように、時短遊技状態において特典時短到達回数へ到達してもこれによる特典時短遊技状態への移行が無効とされる。即ち、変動終了後に新たに時短遊技状態が開始されるのではなく、変動前の時短遊技状態が継続(時短カウンタのカウントが継続)される。但し、一例であり、時短遊技状態において特典時短到達回数に到達した場合はそこから特典時短遊技が開始される構成、時短遊技状態において新たに時短遊技が開始される際に、継続回数が長い方に移行する構成としてもよい。遊技性を決める際に適宜採用すればよい。
続いて処理S367において、現在の遊技状態が確変遊技状態であるか否か、時短遊技状態であるか否かなどの状態を示す状態指定コマンドを特別図柄確定時間後にサブ統合制御装置42に送信する。尚、主制御装置40からサブ統合制御装置42に状態指定コマンドを送信するタイミングは、特別図柄確定時間後となっているが、特別図柄変動開始時及び電源復旧時においても状態指定コマンドを送信する構成にしてもよい。その後、「大当り遊技処理」へ移行する。
(8-2.大当り遊技処理)
次に、図18乃至図21を参照しながら「大当り遊技処理」について説明する。
図18に示すように「大当り遊技処理」では、先ず、処理S400において前記役物連続作動装置が作動中であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S400:No)、処理を終了して「小当り遊技処理」へ移行する。一方、肯定判定であれば(処理S400:Yes)、処理S401において第1大入賞口25が開放中であるか否かを判定する。
前記処理S401において否定判定であれば(処理S401:No)、処理S402において大当り遊技のインターバル中か否かを判定し、否定判定であれば(処理S402:No)、処理S403において大当り終了演出中か否かを判定する。否定判定であれば(処理S403:No)、処理S404で大当り開始演出時間が経過したか否かを判定する。否定判定であれば(処理S404:No)、特図当否判定処理へリターンする。
前記処理S404において肯定判定であれば(処理S404:Yes)、処理S405の第1大入賞口開放処理において第1ラウンドにおける第1大入賞口25を開放する制御を行う。また処理S405ではサブ統合制御装置42へ大当り遊技を開始する旨のコマンドを送信する。その後、リターンする。
前記処理S401にて肯定判定であれば(処理S401:Yes)、図19に示すように、第1大入賞口25に9個の入賞があったか否か(規定入賞数)の判定(処理S410)、又は第1大入賞口25の開放時間が終了したか否かの判定(処理S411)を行い、いずれか肯定判定であれば(処理S410又は処理S411:Yes)、処理S412において第1大入賞口25を閉鎖し、続く処理S413において大当りインターバルを開始する処理を実行する。その後、リターンする(図18参照)。尚、前記処理S410及び前記処理S411が何れも否定判定であれば(処理S410:No、処理S411:No)、リターンする。
前記処理S402(図18参照)にて肯定判定であれば(処理S402:Yes)、図20に示すように、処理S420において大当りインターバル時間が経過したか否かを判定する。否定判定であれば(処理S420:No)、リターンする(図18参照)。肯定判定であれば(処理S420:Yes)、処理S421において最終ラウンドであるか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S421:Yes)、処理S422の大当り終了演出の処理を実行し、この処理でサブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43に大当り終了コマンドを送信し、大当り遊技を終了してリターンする。
一方、前記処理S421にて否定判定であれば(処理S421:No)、処理S423の第1大入賞口開放処理により次のラウンドにおける第1大入賞口25の開放を実行してリターンする。
前記処理S403(図18参照)にて肯定判定であれば(処理S403:Yes)、図21に示すように、処理S430において大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する。否定判定であれば(処理S430:No)、リターンする(図18参照)。肯定判定であれば(処理S430:Yes)、処理S431においての役物連続作動装置の作動を停止する処理を実行し、続いて処理S432において条件装置、特別電動役物の作動を停止する処理を実行する。
続く、処理S433において前記大当り図柄に応じて大当り遊技終了後に確変遊技状態とする設定であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S433:No)、処理S436へ移行する。肯定判定であれば(処理S433:Yes)、処理S434において確変遊技状態を継続する確変継続回数を設定する。この場合、確変継続回数は100回とする。次に処理S435において確変フラグに「1」をセットする。これにより大当り遊技終了後に確変遊技状態が付与される。
次に、処理S436において前記大当り図柄に応じて大当り遊技終了後に時短遊技状態とする設定であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S436:No)、処理S439へ移行する。肯定判定であれば(処理S436:Yes)、処理S437において時短遊技状態を継続する時短継続回数が、前記処理S316で設定された回数に設定される。次に処理S438において時短フラグに「1」をセットする。これにより大当り遊技終了後に時短遊技状態が付与される。パチンコ機1は、大当り遊技終了後に100%の突入率で時短遊技が付与される構成であるので、前記処理S438で時短フラグが「1」にセットされる。そして前記処理S437において時短継続回数が100回に設定される。
次に、処理S439において大当り終了コマンド送信の処理を実行し、この処理でサブ統合制御装置42等に大当り終了コマンドを送信する。更に処理S440において確変遊技状態や時短遊技状態といった状態指定コマンドをサブ統合制御装置42等へ送信する。その後、リターンする(図18参照)。
前記処理S400(図18参照)にて役物連続作動装置が作動中でなければ(処理S400:No)、「小当り遊技処理」に移行する。
(8-3.小当り遊技処理)
次に、図22及び図23を参照しながら「小当り遊技処理」について説明する。
図22に示すように、「小当り遊技処理」では、先ず、処理S450において特別電動役物が作動中であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S450:No)、処理を終了して特図当否判定処理へリターンする。肯定判定であれば(処理S450:Yes)、処理S451において小当り開始演出中であるか否かを判定する。
前記処理S451にて肯定判定であれば(処理S451:Yes)、処理S452において小当り開始演出時間が経過したか否かを判定する。否定判定であれば(処理S452:No)、リターンする。肯定判定であれば(処理S452:Yes)、処理S453において所定の開放態様にて第2大入賞口26を開放する。その後、リターンする。
前記処理S451にて否定判定であれば(処理S451:No)、処理S454において第2大入賞口26が開放中であるか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S454:Yes)、第2大入賞口26に10個の入賞があったか否か(規定入賞数)の判定(処理S455)、又は第2大入賞口26の開放時間が終了したか否かの判定(処理S456)を行い、いずれか肯定であれば(処理S455又は処理S456:Yes)、処理S457において第2大入賞口26を閉鎖する。その後リターンする。尚、いずれも否定判定であれば(処理S455又は処理S456:No)、リターンする。
前記処理S454にて否定判定であれば(処理S454:No)、図23に示すように、処理S460において特別電動役物の作動を停止せしめる。
次に処理S461において小当り終了コマンドがサブ統合制御装置42に送信される。この後、処理S462において状態指定コマンドがサブ統合制御装置42に送信され、リターンする。これにより小当り遊技を終了する。
(9.保留図柄演出)
図24乃至図29を参照しつつ、保留図柄演出、保留図柄変化演出、変動中図柄変化演出、及び前兆演出について説明する。
パチンコ機1は、当否判定に伴い第1特図又は第2特図の図柄変動が開始されると、演出図柄表示装置47において、第1特図又は第2特図に対応する疑似演出図柄の変動が開始される。図24に示すように、演出図柄表示装置47の表示画面には、上半部の中央に大きく、第1特図又は第2特図の変動に対応する3個の数字図柄等からなる疑似演出図柄700が変動表示される。
この場合、演出図柄表示装置47の表示画面には、疑似演出図柄700より下方の画面下半部が、第1特図又は第2特図の保留記憶の表示や保留記憶による保留図柄演出等を実施する保留図柄演出領域とされている。保留図柄演出領域には、左側に第1特図の保留記憶を示す第1特図保留領域720が配置されている。また保留図柄演出領域には、右側に第2特図の保留記憶を示す第2特図保留領域740が配置されている。更に中央には、変動中図柄表示領域760が配置されている。
第1特図保留領域720は、第1特図の記憶可能な保留記憶の上限数に応じてa表示位置721、b表示位置722、c表示位置723、d表示位置724の4つの表示位置に区画されている。そして表示位置721,722,723,724には第1特図の保留記憶に対応する保留図柄731が表示される。この場合、中央寄りのa表示位置721に最も古い保留記憶の保留図柄731が表示され、漸次、左側の表示位置に向けて新しい保留記憶の保留図柄731が表示される。
第2特図保留領域740は、第2特図の記憶可能な上限数に応じてe表示位置741、f表示位置742、g表示位置743、h表示位置744の4つの表示位置に区画されている。そして表示位置741,742,743,744には第2特図の保留記憶に対応する保留図柄731が表示される。この場合、中央寄りのe表示位置741に最も古い保留記憶の保留図柄751が表示され、漸次、右側の表示位置に向けて新しい保留記憶の保留図柄751が表示される。
変動中図柄表示領域760には、a表示位置721に表示中の保留図柄731に対応する保留記憶に基づく当否判定の実施、又はe表示位置741に表示中の保留図柄751に対応する保留記憶に基づく当否判定の実施がなされ、これに伴う疑似演出図柄の変動が開始されると、消化された保留記憶の保留図柄をシフトするように変動中図柄771が表示される。
例えば、第1特図の保留記憶では、a表示位置721に表示中の保留図柄731に係る保留記憶に基づく当否判定が実施され、これに伴う疑似演出図柄の変動が開始されると、保留記憶の消化によりa表示位置721の保留図柄731が消灯することとなる。そして、疑似演出図柄の変動が開始に伴い、変動中図柄表示領域760に変動中図柄771が、消灯したa表示位置721の保留図柄731を継続するように、保留図柄731と同じ大当りの可能性を示す期待度の表示形態(大当りの期待度を示す表示形態ともいう)で表示される。また、第1特図の保留記憶が複数あるときは、保留図柄731を、b表示位置722からa表示位置721へ、c表示位置723からb表示位置722へ、d表示位置724からc表示位置723へ漸次に右側へシフトして表示する。
例えば、第2特図の保留記憶では、e表示位置741に表示中の保留図柄751に係る保留記憶に基づく当否判定が実施され、これに伴う疑似演出図柄の変動が開始されると、保留記憶の消化によりe表示位置741の保留図柄751が消灯することとなる。そして、疑似演出図柄の変動が開始に伴い、変動中図柄表示領域760に変動中図柄771が、消灯したe表示位置741の保留図柄751を継続するように、保留図柄751と同じ大当りの期待度を示す表示形態で表示される。また、第2特図の保留記憶が複数あるときは、保留図柄751を、f表示位置742からe表示位置741へ、g表示位置743からf表示位置742へ、h表示位置744からg表示位置743へ漸次に左側へシフトして表示する。
(9-1.保留図柄と変動中図柄)
次に、保留図柄の表示態様を説明する。図25(a)に示すように、保留図柄は先読みコマンドに応じて、「保留図柄A」乃至「保留図柄D」の4種類の図柄からなる。
「保留図柄A」は、先読み判定により生成された先読みコマンドが「先読みコマンド1」乃至「先読みコマンド4」の何れにおいても選択され表示され得る保留図柄である。
「保留図柄B」は、先読み判定により生成された先読みコマンドが「先読みコマンド1」乃至「先読みコマンド4」の何れにおいても選択され表示され得る保留図柄である。
「保留図柄C」は、先読み判定により生成された先読みコマンドが「先読みコマンド1」乃至「先読みコマンド4」の何れにおいても選択され表示され得る保留図柄である。
「保留図柄D」は、先読み判定により生成された先読みコマンドが「先読みコマンド1」又は「先読みコマンド2」において選択され表示され得る保留図柄である。また「保留図柄D」は、「先読みコマンド2」よりも「先読みコマンド1」のほうが高確率で選択され表示され得る図柄である。
保留図柄は、「保留図柄A」から「保留図柄D」へ向けて漸次、大当りとなる期待度が「小」から「大」となるように選択率が異なる構成である。即ち「保留図柄A」は大当りとなる期待度が最も小さいものであり、「先読みコマンド1」の場合に「保留図柄A」の選択される確率が最も低い。一方「保留図柄D」は大当りとなる期待度が最も大きいものであり、「先読みコマンド1」の場合に「保留図柄D」の選択される確率が最も高いものとなる。
次に、変動中図柄の表示態様を説明する。図25(b)に示すように、「変動中図柄A」乃至「変動中図柄E」の5種類の図柄からなる。
「変動中図柄A」は、「保留図柄A」から継続される図柄であり、直前にa表示位置721に表示されていた第1特図の保留図柄又はe表示位置741に表示されていた第2特図の保留図柄が「保留図柄A」の場合に表示され得る図柄である。「変動中図柄A」は、「保留図柄A」と同じ大当りの期待度を示す表示形態のグループに属するものである。
「変動中図柄B」は、「変動中図柄A」と同様に「保留図柄A」から継続される図柄であり、直前にa表示位置721に表示されていた第1特図の保留図柄又はe表示位置741に表示されていた第2特図の保留図柄が「保留図柄A」の場合に表示され得る図柄である。「変動中図柄B」は、「保留図柄A」と同じ大当りの期待度を示す表示形態のグループに属するものである。
「変動中図柄C」は、「保留図柄B」から継続される図柄であり、直前にa表示位置721に表示されていた第1特図の保留図柄又はe表示位置741に表示されていた第2特図の保留図柄が「保留図柄B」の場合に表示され得る図柄である。「変動中図柄C」は、「保留図柄B」と同じ大当りの期待度を示す表示形態のグループに属するものである。
「変動中図柄D」は、「保留図柄C」から継続される図柄であり、直前にa表示位置721に表示されていた第1特図の保留図柄又はe表示位置741に表示されていた第2特図の保留図柄が「保留図柄C」の場合に表示され得る図柄である。「変動中図柄D」は、「保留図柄C」と同じ大当りの期待度を示す表示形態のグループに属するものである。
「変動中図柄E」は、「保留図柄D」から継続される図柄であり、直前にa表示位置721に表示されていた第1特図の保留図柄又はe表示位置741に表示されていた第2特図の保留図柄が「保留図柄D」の場合に表示され得る図柄である。「変動中図柄E」は、「保留図柄D」と同じ大当りの期待度を示す表示形態のグループに属するものである。
変動中図柄は、「変動中図柄A」から「変動中図柄E」へ向けて漸次、大当りとなる期待度が「小」から「大」となるように選択率が異なる構成である。
本実施例のパチンコ機1は、「変動中図柄C」乃至「変動中図柄E」では大当りの期待度を示す表示形態が同じ保留図柄と同一であり図柄の繋がり(大当りの期待度を示す表示形態)が一目で分かるように設定してある。更にパチンコ機1は、「保留図柄A」を継続する変動中図柄として、「保留図柄A」と同一の白丸図柄の「変動中図柄A」及び白丸炎上図柄の「変動中図柄B」の2種類を備え、「変動中図柄B」においても保留図柄と同じ白丸を備えることで保留図柄からの繋がりが分かり易くしてある。尚、保留図柄と変動中図柄の継続性は、両者の繋がりが容易に分かればよく、例えば、同一図柄で表示色を変えることが考えられる。また、保留図柄を「卵」とし、これから継続される変動中図柄を「ひよこ」とするなど図柄でも一目で継続性が分かる構成としてもよい。
パチンコ機1は、遊技が進行して疑似演出図柄700の変動時に大当りの期待度が高いとリーチ演出に発展する。この場合、図26(a)に示すように、演出図柄表示装置47の表示画面には、上部左側にリーチ示唆表示部712の表示を行い、表示画面の下半部に大きく、リーチ疑似演出図柄701を表示する。リーチ疑似演出図柄701は、両側の2つの図柄が同一図柄で停止し、中央の図柄のみ変動中とする。
パチンコ機1は、第1特図又は第2特図の当否判定の結果が大当り(図柄大当り)であれば、図26(b)に示すように、演出図柄表示装置47の表示画面の上部左側に大当り示唆表示部714を表示する。そして、表示画面の下半部に大きく、第1特図又は第2特図の大当り図柄に対応する3つの同一図柄からなる大当り疑似演出図柄702を確定表示する。また、第1キャラクタ画像710として、満面の笑みの「熊の達吉」を表示する。
パチンコ機1は、当否判定の結果が小当りであれば、図26(c)に示すように、演出図柄表示装置47の表示画面の下半部に大きく、第1特図又は第2特図の小当り図柄に対応する3つの同一小当り図柄からなる小当り疑似演出図柄703を確定表示する。
(9-2.保留図柄変化演出と前兆演出)
続いて、図27及び図28を参照しつつ、保留図柄演出において、一旦表示された表示中の保留図柄を大当りとなる期待度の異なる図柄形態に変化させる保留図柄変化演出と、その前兆となる前兆演出について説明する。
図27(a)は、第1特図の変動に伴う疑似演出図柄の変動及び保留図柄演出を示すもので、変動中図柄771として「変動中図柄C」が表示された状態を例に説明する。
前兆演出は、図27(b)に示すように、遊技の進行に応じて、変動中図柄771を変動中図柄表示領域760から右斜め上方へ移動させることで、変動中図柄移動前兆演出(特許請求の範囲に記載の継続図柄移動前兆演出に相当)を開始する。
図27(c)に示すように、変動中図柄移動前兆演出では、変動中図柄771が、演出図柄表示装置47の表示画面の右側縁、上縁、及び左側縁に衝突しつつ跳ね返り、最後に第1特図保留領域720に表示中の保留図柄731(図例ではb表示位置722)に衝突して変動中図柄移動前兆演出が終了する。
そして、図28(a)に示すように、変動中図柄移動前兆演出後、保留図柄変化演出が実施され、変動中図柄771が衝突した第1特図の保留図柄731が大当たりの期待度の異なる保留図柄に変化する。図例では第1特図保留領域720のb表示位置722の保留図柄が「保留図柄B」に変化したものである。これにより当該変動の後の二つ目の変動において大当りとなる期待度が高いことを示唆する。尚、保留図柄変化演出では、保留図柄が大当りとなる期待度の1ランク高い図柄に変化する構成である。
尚、本実施例のパチンコ機1は、変動中図柄移動前兆演出が実施されると必ず保留図柄が変化する構成である。またパチンコ機1は、変動中図柄移動以外の他の前兆演出が実施されたときには必ずしも保留図柄が変化する構成とせず、保留図柄が変化しない偽の前兆演出(ガセ前兆演出ともいう)を行う構成を備えている。
尚、変動中図柄移動前兆演出後、変動中図柄は表示が消える。このようにすれば、変動中図柄移動前兆演出が行われることで、保留図柄が変化するので後の変動への期待度が上がる。一方で、変動中図柄移動前兆演出が行われることで変動中図柄が消えるため、変動中の期待度を分かり難くすることができ、両者が合わさって演出の面白味を向上できる。尚、変動中図柄は、変動中図柄移動前兆演出が行われない場合には変動停止又はその直前まで表示され続ける。
第2特図の変動時においては、図28(b)に示すように、変動中図柄移動前兆演出が開始されると、変動中図柄771は、変動中図柄表示領域760から左斜め上方へ移動することとなる。そして、変動中図柄771は、演出図柄表示装置47の表示画面の左側縁、上縁、及び右側縁に衝突しつつ跳ね返り、最後に第2特図保留領域740に表示中の保留図柄751(図例ではf表示位置742)に衝突して変動中図柄移動前兆演出が終了する。
そして、図28(c)に示すように、変動中図柄移動前兆演出後、保留図柄変化演出が実施され、変動中図柄771が衝突した第2特図の保留図柄751が大当たりの期待度の異なる保留図柄に変化する。図例では第2特図保留領域740のf表示位置742の保留図柄が「保留図柄B」に変化したものである。これにより次の変動において大当りが生起する期待度が高いことを示唆する。尚、前兆演出後の保留図柄変化演出は大当りの期待度を正確に示唆する必要はなく、偽情報を示唆することも考えられる。
次に変動中図柄移動前兆演出以外の他の前兆演出について例示する。図29(a)に示すように、他の前兆演出として、新たなキャラクタ781を出現させる演出が考えられる。図例ではネコのキャラクタ781が歌を歌う演出を示す。そして、歌い終わることで前兆演出を終える。パチンコ機1は、このような他の前兆演出の終了後、図示しないが、第1特図保留領域720に表示中の保留図柄731又は第2特図保留領域740に表示中の保留図柄751の何れかの図柄を変化する保留図柄変化演出を実施し得る構成をなす。
更にパチンコ機1は、他の前兆演出の終了後、変動中図柄表示領域760に表示中の変動中図柄771が変化する変動中図柄変化演出を実施し得る構成をなす。例えば、図29(a)に示すように、変動中図柄表示領域760に変動中図柄771として「変動中図柄C」が表示された状態で、キャラクタ781による他の前兆演出が実施され、他の前兆演出の終了後、図29(b)に示すように、変動中図柄表示領域760の変動中図柄771を「変動中図柄D」に変化するようになす。この場合、変動中図柄771は大当りとなる期待度が1ランク上の図柄に変化させることが望ましい。
更にまたパチンコ機1は、例えば、図29(a)に示す他の前兆演出をガセ前兆演出となし、他の前兆演出の終了後、遊技者に保留図柄変化演出、変動中図柄変化演出が実施されるものと期待させつつ保留図柄の変化、変動中図柄の変化を行わないガセの演出を実施することが考えられる。
尚、他の前兆演出やガセ前兆演出は、キャラクタ781による演出に限らず、変動中図柄の移動を伴わず、通常の演出よりも比較的に際立つ演出としてもよい。
(9-3.保留図柄演出実施処理)
次に図30を参照しつつ保留図柄演出を実施する「保留図柄演出実施処理」について説明する。「保留図柄演出実施処理」はサブ統合制御装置42で実行されるプログラム処理の一環である。
サブ統合制御装置42は、「保留図柄演出実施処理」では先ず、処理S500において主制御装置40から第1特図又は第2特図の保留記憶に関する保留数コマンド(図10、処理S114、処理S119参照)を受信したか否かを判定する。否定判定であれば(処理S500:No)、サブ統合制御装置42で実行されるメインのプログラム処理へリターンして、本処理を終了する。
前記処理S500において肯定判定であれば(処理S500:Yes)、処理S501において、サブ統合制御装置42は、保留数コマンドを受信した保留記憶に関して、当該保留記憶に対応する先読みコマンドの内容を確認し、保留図柄変化演出を実施するか否かを判定する。この場合の判定は、先読みコマンドの内容や、抽選を行いその結果に応じて判定することが考えられる。更にサブ統合制御装置42は、保留数コマンドを受信した保留記憶に関して、当該保留記憶に対応する先読みコマンドの内容を確認して変動中図柄変化演出を実施するか否かを判定する。この場合の判定は、先読みコマンドの内容や、抽選を行いその結果に応じて判定することが考えられる。
前記処理S501において肯定判定であれば(処理S501:Yes)、サブ統合制御装置42は、処理S502において、保留数コマンドを受信した保留記憶に関する保留図柄変化演出及び変動中図柄変化演出の実施に関する設定を行う。例えば、サブ統合制御装置42は、保留図柄の始めの表示をどの図柄で表示させるか、当否判定直前の保留図柄をどの図柄にするか、最終的な変動中図柄を何にするか、保留図柄のうちに図柄を何段階変化させるか、変動中図柄になってから何段階変化させるか、各変化のタイミング、といった一連の詳細(シナリオ)を決める。例えば、保留図柄を変化させるタイミング(保留図柄変化演出の実施時期)は、保留図柄が所定の回数(例えば2回)シフトした後に変化演出を実施することが考えられる。また変動中図柄の変化のタイミングは、変動開始から所定の時間経過後とか、リーチとなった直後などに変化演出を実施することが考えられる。
続いてサブ統合制御装置42は、処理S503において、保留数コマンドを受信した保留記憶に対応する保留図柄を表示する処理を行う。保留図柄は、処理S502で設定された始めの保留図柄が表示されることとなる。サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43へ指令を送り、演出図柄制御装置43の制御を介して演出図柄表示装置47において保留図柄が表示される。その後、リターンする。
前記処理S501において否定判定であれば(処理S501:No)、サブ統合制御装置42は、処理S505において前兆演出を実施しても保留図柄、変動中図柄が変化しないガセ前兆演出を実施するか否かを判定する。この場合の判定は、先読みコマンドの内容や、抽選を行いその結果に応じて判定することが考えられる。
前記処理S505において肯定判定であれば(処理S505:Yes)、サブ統合制御装置42は、処理S506において、保留数コマンドを受信した保留記憶に関するガセ前兆演出の実施時期に関する設定を行う。例えば、ガセ前兆演出の実施タイミングを決める。ガセ前兆演出のタイミングは、保留図柄が所定の回数(例えば2回)シフトした後に演出を実施することが考えられる。また変動中図柄のガセ前兆演出の実施タイミングは、変動開始から所定の時間経過後とか、リーチとなった直後などに演出を実施することが考えられる。
その後、サブ統合制御装置42は、処理S503へ移行し、保留数コマンドを受信した保留記憶に対応する保留図柄を表示する処理を行う。この場合、保留図柄は、「保留図柄A」が表示されることとなる。サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43へ指令を送り、演出図柄制御装置43の制御を介して演出図柄表示装置47において保留図柄が表示される。その後、リターンする。
前記処理S505において否定判定であれば(処理S501:No)、サブ統合制御装置42は、前記処理S506をスキップし、処理S503において、保留数コマンドを受信した保留記憶に対応する保留図柄を表示する処理を行う。この場合も、保留図柄は、「保留図柄A」が表示されることとなる。その後、リターンする。
尚、本「保留図柄演出実施処理」にて保留図柄を表示するにあたり、保留図柄変化演出を実施する判定の場合には、先読みコマンドにかかわらず大当りの期待度の低い「保留図柄A」等を表示するようになし、保留図柄変化演出により期待度を大きくすることが望ましい。尚、保留図柄変化演出を実施しない判定の場合には、先読みコマンドの通りの保留図柄を表示することも考えられる。
(9-4.疑似演出表示実施処理)
次に図31を参照しつつ疑似演出表示及び変動中図柄の表示を実施する「疑似演出表示実施処理」について説明する。「疑似演出表示実施処理」はサブ統合制御装置42で実行されるプログラム処理の一環である。
サブ統合制御装置42は、「疑似演出表示実施処理」では先ず、処理S530において主制御装置40から第1特図又は第2特図の変動開始コマンド(図14、処理S318参照)を受信したか否かを判定する。
前記処理S530において肯定判定であれば(処理S530:Yes)、処理S531において、サブ統合制御装置42は、変動開始コマンドを受信したと特図に関する疑似演出図柄を表示する処理を行う。これにより、サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43へ指令を送り、演出図柄制御装置43の制御を介して演出図柄表示装置47において疑似演出図柄の変動が開始される。
続いて、サブ統合制御装置42は、処理S532において、変動開始コマンドを受信したと特図の変動開始より消化された保留記憶の保留図柄を継続する変動中図柄を表示する処理を行う。これにより、サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43へ指令を送り、演出図柄制御装置43の制御を介して演出図柄表示装置47において変動中図柄の表示が開始される。その後、サブ統合制御装置42で実行されるメインのプログラム処理へリターンして、本処理を終了する。
前記処理S530において否定判定であれば(処理S530:No)、処理S535において、設定された変動中図柄変化演出の実施時期(図30、処理S502参照)に至ったか否かを判定する。否定判定であれば(処理S535:No)、リターンして本処理を終了する。
前記処理S535において肯定判定であれば(処理S535:Yes)、処理S536において、変動中図柄変化演出の前兆演出(他の前兆演出)を実施する処理を行う。これにより、サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43へ指令を送り、演出図柄制御装置43の制御を介して演出図柄表示装置47において変動中図柄変化演出の前兆演出が開始される。
次にサブ統合制御装置42は、前兆演出の終了後に処理S537において、変動中図柄変化演出を実施する処理を行う。これにより、サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43へ指令を送り、演出図柄制御装置43の制御を介して演出図柄表示装置47において変動中図柄変化演出により変動中図柄が変化することとなる。
尚、サブ統合制御装置42は、処理S535の判定において変動中図柄変化演出実施時期であっても、すでに他の保留記憶に関する保留図柄変化演出の前兆演出が開始されて演出中であるときは否定判定(処理S535:No)とする。この場合、サブ統合制御装置42は、処理S535において変動中図柄変化演出実施時期に至ったが否定判定したことを記憶するようになし、他の保留記憶に関する保留図柄変化演出が完了した後に、処理S535において肯定判定を行い、前兆演出及び変動中図柄変化演出を実施する。即ち、保留図柄変化演出と変動中図柄変化演出とは重複して実施することがないようにしてある。尚、ガセ前兆演出が実施されている場合には変動中図柄変化演出と重複してもよい。
(9-5.保留図柄変化演出実施処理)
続いて図32を参照しつつ保留図柄変化演出及びその前兆演出を実施する「保留図柄変化演出実施処理」について説明する。「保留図柄変化演出実施処理」はサブ統合制御装置42で実行されるプログラム処理の一環である。
サブ統合制御装置42は、「保留図柄変化演出実施処理」では先ず、処理S550において設定された保留図柄変化演出の実施時期(図31、処理S502参照)に至ったか否かを判定する。否定判定であれば(処理S550:No)、サブ統合制御装置42で実行されるメインのプログラム処理へリターンして、本処理を終了する。
尚サブ統合制御装置42は、処理S550の判定において保留図柄変化演出の実施時期であっても、すでに他の保留記憶に関する変動中図柄変化演出の前兆演出やガセ前兆演出が開始されて演出中であるときは否定判定(処理S550:No)される。この場合、サブ統合制御装置42は、処理S550において保留図柄変化演出実施時期に至ったが否定判定したことを記憶するようになし、他の保留記憶に関する変動中図柄変化演出やガセ前兆演出が完了した後に、処理S550において肯定判定を行い、保留図柄変化演出を実施する処理を続ける。即ち、保留図柄変化演出は変動中図柄変化演出、ガセ前兆演出と重複して実施することがないようにしてある。
前記処理S550において肯定判定であれば(処理S550:Yes)、処理S551において、サブ統合制御装置42は、前兆フラグが「0」であるか否かを判定する。前兆フラグは、前兆演出が実施されていることを示すフラグであり、前兆演出が実施中は「1」がセットされる。否定判定であれば(処理S551:No)、処理S557へ移行する。
前記処理S551において肯定判定であれば(処理S551:Yes)、サブ統合制御装置42は、処理S552において変動中図柄を確認し、続く処理S553において変動中図柄移動前兆演出ができるか否かを判定する。例えば、変動中図柄が所定の図柄(大当りとなる期待度の低い可能性がある表示態様の図柄の「変動中図柄A」乃至「変動中図柄D」)が表示中には変動中図柄移動前兆演出の実施を可能とすることが考えられる。一方、大当りとなる期待度の高い種類の図柄であるの「変動中図柄E」の表示中には変動中図柄移動前兆演出を実施しないことが考えられる。勿論、所定の図柄を「変動中図柄E」とすることは一例であって、所定の図柄を「変動中図柄D」及び「変動中図柄E」としてもよい。
前記処理S553において肯定判定であれば(処理S553:Yes)、サブ統合制御装置42は、処理S554において変動中図柄移動前兆演出を実施する処理を行う。これにより、サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43へ指令を送り、演出図柄制御装置43の制御を介して演出図柄表示装置47において変動中図柄移動前兆演出が開始される。即ち、演出図柄表示装置47の表示画面において変動中図柄771が変動中図柄表示領域760から領域外への移動を開始する。
前記処理S553において否定判定であれば(処理S553:No)、サブ統合制御装置42は、処理S555において変動中図柄移動前兆演出とは異なる他の前兆演出を実施する処理を行う。これにより、サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43へ指令を送り、演出図柄制御装置43の制御を介して演出図柄表示装置47において他の前兆演出が開始される。
変動中図柄移動前兆演出又は他の前兆演出を実施した後、サブ統合制御装置42は、処理S556において前兆フラグに「1」をセットする。
次に、サブ統合制御装置42は、処理S557において、前兆演出が終了したか否か判定する。否定判定であれば(処理S557:No)、リターンする。
一方、肯定判定であれば(処理S557:Yes)、サブ統合制御装置42は、処理S558において、保留図柄変化演出を実施する処理を行う。これにより、サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43へ指令を送り、演出図柄制御装置43の制御を介して演出図柄表示装置47において対象となる保留図柄が大当りの期待度が異なる図柄に変化する。またこの処理において前兆フラグを「0」にリセットする。その後、リターンして、本処理を終了する。
尚、パチンコ機1は、図を省略するが、サブ統合制御装置42のプログラム処理において、保留図柄変化演出の実施時期及び変動中図柄変化演出の実施時期でない場合に、ガセ前兆図演出の実施時期であるか否かを判定し、実施時期であればガセ前兆演出を開始するようになす。
(10.実施例の作用効果)
本実施例のパチンコ機1は、次の構成を有する。即ち、始動口23,24への入球に起因して数値データを抽出し、抽出した数値データを保留記憶として記憶する保留記憶手段(処理S112、処理S117)と、保留記憶に係る数値データに基づき大当りか否かの当否判定を行う当否判定手段(処理S311、処理S312)と、を備える。また保留記憶に基づく当否判定が行われる前に、該保留記憶に係る数値データが特定値か否かを確認する確認手段(処理S113、処理S118)と、予め決められた第1の表示領域720,740に、保留記憶に対応する保留図柄731,751を表示する保留図柄表示実施手段(処理S503)と、を備える。更に、保留記憶に係る数値データに基づく当否判定が行われると、当該保留記憶に対応する保留図柄の当否判定直前の形態から継続された継続図柄(変動中図柄)771を、第1の表示領域とは異なる第2の表示領域760に表示する継続図柄表示実施手段(処理S532)と、確認手段による保留記憶に係る数値データの確認結果に基づき、表示中の保留図柄に替えて大当りとなる可能性を示す期待度の異なる他の種類の保留図柄を表示する演出、及び、表示中の変動中図柄に替えて期待度の異なる他の種類の変動中図柄を表示する演出を含む変化演出を行うと共に、変化演出のうち少なくとも保留図柄に関する変化演出が行われることを示唆する前兆演出を実施する演出実施手段(処理S554、処理S555、処理S558)と、を備える。そして、演出実施手段は、前兆演出の一つに、変動中図柄が第2の表示領域から移動し、第1の表示領域に表示されている保留図柄と相関する形態の変動中図柄を移動させる変動中図柄移動前兆演出を実施可能とする構成である。
本実施例のパチンコ機1において、演出実施手段は、変動中図柄を移動させる変動中図柄移動前兆演出では変動中図柄が第2の表示領域から移動し、変動中図柄が第1の表示領域に表示中の保留図柄に衝突せしめるようになし、当該衝突により表示中の保留図柄を大当りの可能性を示す期待度が異なる他の種類の保留図柄に変化させる演出を実施する構成である。
また、本実施例のパチンコ機1において、演出実施手段は、表示中の変動中図柄に替えて大当りの可能性を示す期待度が異なる他の種類の変動中図柄を表示する変化演出を行う場合、これを示唆する前兆演出を実施することも考えられる。この場合、保留図柄と変動中図柄とで異なる前兆演出を行う構成でも、共通の前兆演出を行う構成でもよい。勿論、変動中図柄の変化演出は前兆演出なしに実施してもよい。
本実施例のパチンコ機1によれば、変動中図柄が移動し、変動中図柄と保留図柄とが相関する演出を行うこと、更にこの演出により保留図柄を変化させる演出を行うといった今までにない斬新な演出を実施することができ、保留図柄及び変動中図柄の表示形態が単調とならずに面白みのある演出を実現する弾球遊技機を提供できる。
また、本実施例のパチンコ機1において、演出実施手段は、表示されている変動中図柄が所定の大当りとなる可能性を示す期待度の図柄の態様であった場合には、変動中図柄を移動させる変動中図柄移動前兆演出を行わない構成とすることも考えられる。この場合、期待度の低い変動中図柄のみで変動中図柄移動前兆演出を実行する構成が望ましい。
これによれば、表示されている変動中図柄が比較的に期待度の低いものであっても、変動中図柄を移動させる変動中図柄移動前兆演出が実施され、且つ保留図柄が期待度の高い図柄に変化するかもしれないと遊技者に想像させることができ遊技者の期待度を高めることができる。
本発明は上記の実施例にも限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは勿論である。例えば、前述の実施例では、保留図柄変化演出は、保留図柄が大当りへの期待度の1ランク高い図柄に変化する構成であるが、これに限らず、2ランク以上高くすることも考えられる。また、変動中図柄を移動させる変動中図柄移動前兆演出が行われると変動中図柄は消える構成であれるが、これに限らず、変動中図柄移動前兆演出が行われた後、変動中図柄は変動中図柄表示領域に戻る構成でもよい。この場合、戻った変動中図柄の形態は、変動中図柄移動前兆演出が行われる前の変動中図柄の形態と同じ形態(期待度は同じ)とすることが望ましい。更に、戻った変動中図柄は、その後も期待度の高い変動中図柄に変化しない構成が好適である。更にまた前兆演出として変動中図柄移動前兆演出が行われても、保留図柄が変化しない場合があってもよい。また本発明は、発射された遊技球を遊技機内部で回収し、再び発射装置により発射すると共に、ICカードなどの記憶媒体を用いて遊技者の持ち球数をデータとして管理する封入式遊技機に適用してもよい。
1:パチンコ機、2:遊技盤、20遊技領域、20L:左遊技領域、20R:右遊技領域、22:普通電動役物、23:第1特図始動口、24:第2特図始動口、25:第1大入賞口、26:第2大入賞口、281:第1特図表示装置、283:第2特図表示装置、40:主制御装置(保留記憶手段、当否判定手段、確認手段、大当り遊技移行手段、外れ計数手段、特別状態移行手段、短縮状態移行手段)、42:サブ統合制御装置(保留図柄表示実施手段、継続図柄表示実施手段、演出実施手段)、47:演出図柄表示装置、720,740:第1の表示領域、731,751:保留図柄、760:第2の表示領域、771:継続図柄

Claims (2)

  1. 始動口への入球に起因して数値データを抽出し、抽出した前記数値データを保留記憶として記憶する保留記憶手段と、
    前記保留記憶に係る前記数値データに基づき大当りか否かの当否判定を行う当否判定手段と、
    前記保留記憶に基づく前記当否判定が行われる前に、該保留記憶に係る前記数値データが特定値か否かを確認する確認手段と、
    予め決められた第1の表示領域に、前記保留記憶に対応する保留図柄を表示する保留図柄表示実施手段と、
    前記保留記憶に係る前記数値データに基づく前記当否判定が行われると、当該保留記憶に対応する保留図柄の当否判定直前の形態から継続された継続図柄を、前記第1の表示領域とは異なる第2の表示領域に表示する継続図柄表示実施手段と、
    前記確認手段による前記保留記憶に係る前記数値データの確認結果に基づき、表示中の前記保留図柄に替えて前記大当りとなる可能性を示す期待度の異なる他の種類の前記保留図柄を表示する演出、及び、表示中の前記継続図柄に替えて前記期待度の異なる他の種類の前記継続図柄を表示する演出を含む変化演出を行うと共に、前記変化演出のうち少なくとも前記保留図柄に関する前記変化演出が行われることを示唆する前兆演出を実施する演出実施手段と、
    を備え、
    前記演出実施手段は、前記前兆演出の一つに、前記継続図柄が前記第2の表示領域から移動し、前記第1の表示領域に表示されている前記保留図柄と相関する形態の継続図柄移動前兆演出を実施可能とする弾球遊技機。
  2. 前記演出実施手段は、表示されている前記継続図柄が、所定の前記大当りとなる可能性を示す期待度の図柄の態様であった場合には、前記継続図柄移動前兆演出を行わない請求項1に記載の弾球遊技機。
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