JP2022070697A - 三次元形状計測方法および三次元形状計測装置 - Google Patents

三次元形状計測方法および三次元形状計測装置 Download PDF

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Abstract

Figure 2022070697000001
【課題】対象物の形状によらず、対象物の三次元形状を高い計測精度で計測可能な三次元形状計測方法および三次元形状計測装置を提供すること。
【解決手段】第1偏光による第1格子パターン、および、前記第1偏光に対して偏光面が直交している第2偏光による第2格子パターンを、互いに交差させて対象物に投影するステップと、前記対象物に投影されている前記第1格子パターンおよび前記第2格子パターンを、カメラで撮像し、前記第1偏光による第1撮像画像および前記第2偏光による第2撮像画像を得るステップと、前記第1撮像画像および前記第2撮像画像の少なくとも一方について、格子像の位相解析を行い、前記対象物の三次元形状を算出するステップと、を有することを特徴とする三次元形状計測方法。
【選択図】図7

Description

本発明は、三次元形状計測方法および三次元形状計測装置に関するものである。
物体の三次元表面形状を計測する方法として、光学的手法を用いた格子投影法が知られている。
特許文献1には、物体面の格子像をカメラにより撮影して得られた撮影像により、物体面の位置を計測する計測方法が開示されている。この計測方法は、格子像の格子の1周期がN画素に合わせられた状態で、カメラにより撮影した撮影像を入力する工程と、入力した撮影像の連続する複数画素を抽出する工程と、抽出した複数画素の画像からN画素を1周期とする周波数成分の位相を求める工程と、位相により物体面の位置を求める工程と、を有している。なお、Nは、2より大きい整数である。
この計測方法では、格子像1周期分の画像データから格子像の位相を解析することによって、物体面の三次元表面形状を計測する。格子像1周期分の画像データから位相を解析する方法を、特に「1ピッチ位相解析法(OPPA法)」という。1ピッチ位相解析法によれば、1枚の撮影像から位相分布を高速に解析することができる。
国際公開第2016/001985号明細書
特許文献1に記載の計測方法では、計測分解能に異方性がある。具体的には、格子の方向と平行な方向では、計測分解能がカメラの1画素相当であるのに対し、格子像の方向と直交する方向では、計測分解能が格子像1周期相当にまで低下する。したがって、物体の形状によっては、十分な計測精度が得られないという課題がある。
本発明の適用例に係る三次元形状計測方法は、
第1偏光による第1格子パターン、および、前記第1偏光に対して偏光面が直交している第2偏光による第2格子パターンを、互いに交差させて対象物に投影するステップと、
前記対象物に投影されている前記第1格子パターンおよび前記第2格子パターンを、カメラで撮像し、前記第1偏光による第1撮像画像および前記第2偏光による第2撮像画像を得るステップと、
前記第1撮像画像および前記第2撮像画像の少なくとも一方について、格子像の位相解析を行い、前記対象物の三次元形状を算出するステップと、
を有することを特徴とする。
本発明の適用例に係る三次元形状計測装置は、
第1偏光による第1格子パターンを射出する第1発光部、および、前記第1偏光に対して偏光面が直交している第2偏光による第2格子パターンを射出する第2発光部、を備え、前記第1格子パターンおよび前記第2格子パターンを互いに交差させて対象物に投影するプロジェクターと、
前記第1偏光と前記第2偏光とを分離する偏光分離部、前記偏光分離部を介して、前記対象物に投影されている前記第1格子パターンを撮像し、前記第1偏光による第1撮像画像を得る第1撮像素子、および、前記偏光分離部を介して、前記対象物に投影されている前記第2格子パターンを撮像し、前記第2偏光による第2撮像画像を得る第2撮像素子、を備えるカメラと、
前記第1撮像画像および前記第2撮像画像の少なくとも一方について、格子像の位相解析を行う位相解析処理部と、
前記位相解析の解析結果に基づいて、前記対象物の高さ情報を算出する高さ情報算出部と、
を有することを特徴とする。
第1実施形態に係る三次元形状計測装置の概略図である。 図1のプロジェクターの内部構造に示す概略図である。 図1のカメラの内部構造を示す概略図である。 図1の三次元形状計測装置の光学系を模式的に示す側面図である。 図1の三次元形状計測装置の光学系を模式的に示す側面図である。 図1の三次元形状計測装置の光学系を模式的に示す上面図である。 第1実施形態に係る三次元形状計測方法を説明するためのフローチャートである。 プロジェクターで投影された第1格子パターンおよび第2格子パターンをカメラで撮像し、第1偏光の成分を分離して得られた第1撮像画像である。 プロジェクターで投影された第1格子パターンおよび第2格子パターンをカメラで撮像し、第2偏光の成分を分離して得られた第2撮像画像である。 平面上に置いた4つの棒状体に、一方向のみの格子パターンを投影したときの撮像画像の例である。 平面上に置いた4つの棒状体に、一方向のみの格子パターンを投影したときの撮像画像の例である。 図10に示す撮像画像から求めた高さ情報の分布を、一部で切り出して作成したグラフである。 図11に示す撮像画像から求めた高さ情報の分布を、一部で切り出して作成したグラフである。 1ピッチ格子の輝度値分布を表す輝度値データセットDSと、位相をずらしながら生成した複数の正弦波(第1参照波)と、の相関性を求める手順を説明するための図である。 図14の表から算出した、輝度値データセットDSと複数の正弦波との相関係数の絶対値と、その中の最大値と、を示す表である。 第2実施形態に係る三次元形状計測装置が備えるプロジェクターの内部構造を示す概略図である。 第2実施形態に係る三次元形状計測装置が備えるカメラの内部構造を示す概略図である。
以下、本発明の三次元形状計測方法および三次元形状計測装置を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.第1実施形態
まず、第1実施形態に係る三次元形状計測方法および三次元形状計測装置について説明する。
1.1.装置構成
図1は、第1実施形態に係る三次元形状計測装置の概略図である。図2は、図1のプロジェクターの内部構造に示す概略図である。図3は、図1のカメラの内部構造を示す概略図である。図1では、互いに直交する3つの軸として、x軸、y軸およびz軸を設定している。各軸は矢印で表され、先端側を「プラス側」、基端側を「マイナス側」とする。なお、以下の説明では、z軸のマイナス側を特に「上」とし、z軸のプラス側を「下」としている。また、z軸に沿った位置を「高さ」といい、x-y面内における位置を単に「位置」という。
図1に示す三次元形状計測装置1は、基準面91上に設けられた物体9(対象物)の表面、すなわち物体面92の位置および高さを算出し、三次元形状を計測する装置である。三次元形状の計測には、格子投影法を用いる。格子投影法では、格子パターンを物体9に投影し、その状態を撮像して得られた撮像画像に対して位相解析を行う。位相解析を行うことで、各画素での格子パターンの位相を求めることができる。そして、この位相から高さ情報を算出することにより、物体面92の三次元形状が求められる。
図1に示す三次元形状計測装置1は、プロジェクター2と、カメラ3と、制御装置4と、を備えている。また、図1には、上面が基準面91である載置台90と、基準面91上に載置された物体9と、を図示している。
図1に示すプロジェクター2は、任意の波長の光で形成された投影パターンを物体9に向けて投影する機能を有する。このようなプロジェクター2は、図2に示すように、第1発光部21と、第2発光部22と、合成プリズム23と、投影レンズ24と、を備えている。なお、図2に示すプロジェクター2は、プロジェクター2を構成する要素のうち、一部が省略されて図示されている。
第1発光部21は、光源212と、第1偏光板214と、格子マスク216と、を備え、第1格子パターンである投影パターンを作成する。
光源212は、任意の波長の光、例えば、赤色(R)の光、緑色(G)の光、青色(B)の光、白色(W)の光等を出射する。
第1偏光板214は、光源212から出射した光を直線偏光である第1偏光L1にする光学素子である。
格子マスク216は、第1偏光板214から出射した第1偏光L1を空間変調する。これにより、第1偏光L1により、所望の投影パターン、例えば後述する縞模様等のパターンが作成される。格子マスク216としては、例えば、フォトマスク、メタルマスク、ステンシルマスク等の光学用マスクの他、液晶素子等が挙げられる。
光学用マスクとしては、例えば、透明基体と、透明基体に設けられ、投影パターンに対応した遮光膜と、を備えるマスクが挙げられる。このような光学用マスクは、小型化が容易であるため、三次元形状計測装置1の小型化に寄与する。
第2発光部22は、光源222と、第2偏光板224と、格子マスク226と、を備え、第2格子パターンである投影パターンを作成する。
光源222は、任意の波長の光、例えば、赤色(R)の光、緑色(G)の光、青色(B)の光、白色(W)の光等を出射する。
第2偏光板224は、光源222から出射した光を直線偏光である第2偏光L2にする光学素子である。第2偏光L2の偏光面は、第1偏光L1の偏光面と直交している。つまり、このような偏光面の関係が成り立つように、第1偏光板214および第2偏光板224の配置を調整する。なお、第1偏光L1の偏光面と第2偏光L2の偏光面とが直交しているとは、両者のなす角度が90°±5°の範囲内にある状態をいう。
格子マスク226は、第2偏光板224から出射した第2偏光L2を空間変調する。これにより、第2偏光L2により、所望の投影パターン、例えば後述する縞模様等のパターンが作成される。格子マスク226としては、例えば、フォトマスク、メタルマスク、ステンシルマスク等の光学用マスクの他、液晶素子等が挙げられる。
光学用マスクとしては、例えば、透明基体と、透明基体に設けられ、投影パターンに対応した遮光膜と、を備えるマスクが挙げられる。このような光学用マスクは、小型化が容易であるため、三次元形状計測装置1の小型化に寄与する。
合成プリズム23は、第1偏光L1および第2偏光L2を合成し、合成光L3として出力する。合成プリズム23としては、例えば、第1偏光L1を透過させ、第2偏光L2を反射する面を備えた偏光ビームスプリッター等が挙げられる。
投影レンズ24は、合成光L3の投影倍率を調整し、物体9に向けて投影する。
また、プロジェクター2は、制御装置4と電気的に接続されている。これにより、制御装置4は、投影パターンの投影を制御することができる。また、格子マスク216および格子マスク226として液晶素子を用いた場合には、第1格子パターンおよび第2格子パターンの色や方向、ピッチ等を制御装置4で制御することができる。
図1に示すカメラ3は、物体9に向けてプロジェクター2から投影された投影パターンを撮像し、輝度値の2次元分布を検出する機能を有する。このようなカメラ3は、図3に示すように、第1撮像素子31と、第2撮像素子32と、分離プリズム33と、撮像レンズ34と、を備えている。なお、図3に示すカメラ3は、カメラ3を構成する要素のうち、一部が省略されて図示されている。
第1撮像素子31および第2撮像素子32は、それぞれ、例えば行列状に配列した複数の画素を有し、各画素で輝度値を検出する。第1撮像素子31および第2撮像素子32としては、例えば、CMOS素子、CCD素子等が挙げられる。CMOSは、Complementary Metal Oxide Semiconductor(相補性金属酸化膜半導体)を指す。また、CCDは、Charge Coupled Device(電荷結合素子)を指す。
分離プリズム33は、プリズム本体330と、第1クリーンアップ偏光板331と、第2クリーンアップ偏光板332と、を備えている。
プリズム本体330は、物体9や基準面91から反射した合成光L3を、偏光の違いに基づいて、第1偏光L1および第2偏光L2に分離する。プリズム本体330としては、例えば、第1偏光L1を透過させ、第2偏光L2を反射する面を備えた偏光ビームスプリッター等が挙げられる。
第1クリーンアップ偏光板331は、プリズム本体330と第1撮像素子31との間に設けられ、第1偏光L1を選択的に透過させる機能を有する。このような第1クリーンアップ偏光板331を用いることにより、プリズム本体330の偏光分離特性が十分ではない場合や、物体9や基準面91における反射で第1偏光L1の偏光状態が乱れた場合でも、目的とする偏光状態の第1偏光L1を精度よく選択して取り出すことができる。
第2クリーンアップ偏光板332は、プリズム本体330と第2撮像素子32との間に設けられ、第2偏光L2を選択的に透過させる機能を有する。このような第2クリーンアップ偏光板332を用いることにより、プリズム本体330の偏光分離特性が十分ではない場合や、物体9や基準面91における反射で第2偏光L2の偏光状態が乱れた場合でも、目的とする偏光状態の第2偏光L2を精度よく選択して取り出すことができる。
なお、第1クリーンアップ偏光板331および第2クリーンアップ偏光板332は、必要に応じて設けられればよく、例えばプリズム本体330が十分な偏光分離特性を有している場合には省略可能である。
撮像レンズ34は、撮像倍率を調整し、プロジェクター2から投影される投影パターンの撮像画像上でのサイズを調整する。
また、カメラ3は、制御装置4と電気的に接続されている。カメラ3で撮像した撮像画像は、制御装置4に送信され、位相解析処理に供される。なお、以下の説明では、第1撮像素子31の画素を「第1カメラ画素」といい、第2撮像素子32の画素を「第2カメラ画素」ともいう。
制御装置4は、制御部41と、演算部42と、記憶部43と、表示部44と、を備えている。
制御部41は、プロジェクター2による投影パターンの投影や、カメラ3による投影パターンの撮像といった作動を、互いに協調させつつ制御する。
演算部42は、カメラ3の撮像画像に含まれた輝度値の分布が持つ信頼性を評価する信頼性評価部422と、カメラ3の撮像画像に対して位相解析処理を行う位相解析処理部424と、高さ情報を算出する高さ情報算出部426と、を有する。
記憶部43は、カメラ3で撮像した撮像画像、演算部42による演算結果等を記憶する。
表示部44は、必要に応じて設けられ、カメラ3による撮像画像、演算部42による演算結果等を表示する。
制御部41、演算部42および記憶部43の一部または全部は、情報を処理するプロセッサーと、プログラムやデータを記憶するメモリーと、外部インターフェースと、を有するハードウェアで構成される。プロセッサーは、メモリーに記憶された各種プログラムやデータを読み込んで実行することにより、各機能を実現する。
プロセッサーとしては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等が挙げられる。メモリーとしては、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリー、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリー、着脱式の外部記憶装置等が挙げられる。外部インターフェースとしては、例えば有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等が挙げられる。
また、制御部41および演算部42の一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現されてもよい。
以上のような三次元形状計測装置1では、後に詳述するが、互いに偏光面が直交している第1偏光L1および第2偏光L2を用いて、第1格子パターンおよび第2格子パターンを物体9に同時に投影する。次いで、物体9に投影された第1格子パターンおよび第2格子パターンを撮像し、第1偏光L1による第1撮像画像および第2偏光L2による第2撮像画像を取得する。次いで、第1撮像画像および第2撮像画像の少なくとも一方について、格子像の位相解析を行う。そして、位相分布から物体面92の高さ情報を算出し、三次元形状を求める。
第1撮像画像および第2撮像画像に対する位相解析方法としては、例えば、第1撮像画像および第2撮像画像に対して位相解析処理を行い、位相分布を求められる方法であれば、いかなる方法も用いることができる。このような方法としては、例えば、サンプリングモアレ法、位相シフト法、1ピッチ位相解析法等が挙げられる。
本実施形態では、1ピッチ位相解析法を用いる。1ピッチ位相解析法の原理については、国際公開第2016/001985号明細書に記載されている。
1ピッチ位相解析法では、プロジェクター2の光学系(格子マスク216)およびカメラ3の光学系(第1撮像素子31)が、基準面91に対してそれぞれ平行になっている。このような光学系をモアレトポグラフィー光学系ともいう。かかる光学系によれば、物体9に投影された第1格子パターンおよび第2格子パターンをカメラ3で撮像して得られる第1撮像画像上および第2撮像画像上では、物体面92の高さに関係なく、第1格子パターンの周期および第2格子パターンの周期が一定になる。一方、物体面92の高さによって、カメラ画素での第1格子パターンの位相および第2格子パターンの位相が変わることになる。したがって、1ピッチ位相解析法により、カメラ画素での第1格子パターンの位相および第2格子パターンの位相を解析し、解析結果をカメラ画素の座標に関連付けることで、物体面92の高さ情報を求めることができる。
また、1ピッチ位相解析法のような位相解析方法では、1枚の第1撮像画像に映っている第1格子パターンの少なくとも1周期分の輝度値、または、1枚の第2撮像画像に映っている第2格子パターンの少なくとも1周期分の輝度値、から位相解析を行うことができる。このため、物体9が動いている場合でも、位相分布を求めることができる点で特に有用である。
図4および図5は、図1の三次元形状計測装置1の光学系を模式的に示す側面図である。なお、図4および図5は、装置構成の物理的な配置を厳密に表したものではない。
図4に示すように、三次元形状計測装置1では、プロジェクター2の光源212の中心から広がるように第1格子パターンを投影する。ここでは、光源212の中心をプロジェクター2の主点O2とする。また、カメラ3の撮像範囲は、撮像レンズ34の中心から広がるような範囲となる。ここでは、撮像レンズ34の中心をカメラ3の主点O1とする。
図4では、プロジェクター2から基準面91に向かう多数の直線によって、プロジェクター2で投影される第1格子パターンを模式的に表現している。第1格子パターンを表す直線のうち、実線は、第1格子パターンの輝度が高い領域を投影している光の光路を示し、破線は、第1格子パターンの輝度が低い領域を投影している光の光路を示している。
また、図4では、基準面91からカメラ3に向かう実線を図示している。この実線は、第1格子パターンの輝度が高い領域から出射した光が第1撮像素子31に至るまでの光路を示している。
この図4から分かるように、三次元形状計測装置1の光学系では、基準面91や物体面92がどの高さにあっても、カメラ3の第1撮像画像には、第1格子パターンの1周期が同じ大きさで映る。つまり、第1撮像画像における第1格子パターンの1周期の大きさは、プロジェクター2やカメラ3の内部のパラメーターによって定まり、基準面91や物体面92までの距離には影響されない。したがって、この光学系によれば、基準面91や物体面92までの距離によらず、第1撮像画像に基づいて物体9の三次元形状計測を行うことができる。
また、図5に示すように、三次元形状計測装置1では、プロジェクター2の光源222の中心から広がるように第2格子パターンを投影する。ここでは、光源222の中心をプロジェクター2の主点O2とする。また、カメラ3の撮像範囲は、撮像レンズ34の中心から広がるような範囲となる。ここでは、撮像レンズ34の中心をカメラ3の主点O1とする。
図5では、プロジェクター2から基準面91に向かう多数の直線によって、プロジェクター2で投影される第2格子パターンを模式的に表現している。第2格子パターンを表す直線のうち、実線は、第2格子パターンの輝度が高い領域を投影している光の光路を示し、破線は、第2格子パターンの輝度が低い領域を投影している光の光路を示している。
また、図5では、基準面91からカメラ3に向かう実線を図示している。この実線は、第2格子パターンの輝度が高い領域から出射した光が第2撮像素子32に至るまでの光路を示している。
この図5から分かるように、三次元形状計測装置1の光学系では、基準面91や物体面92がどの高さにあっても、カメラ3の第2撮像画像には、第2格子パターンの1周期が同じ大きさで映る。つまり、第2撮像画像における第2格子パターンの1周期の大きさは、プロジェクター2やカメラ3の内部のパラメーターによって定まり、基準面91や物体面92までの距離には影響されない。したがって、この光学系によれば、基準面91や物体面92までの距離によらず、第2撮像画像に基づいて物体9の三次元形状計測を行うことができる。
図6は、図1の三次元形状計測装置1の光学系を模式的に示す上面図である。
図6に示すように、三次元形状計測装置1では、上方から見たとき、プロジェクター2の主点O2およびカメラ3の主点O1が、x軸に沿った離間距離vxおよびy軸に沿った離間距離vyを隔てて配置されている。これにより、前述したように、延在方向が互いに異なる第1格子パターンおよび第2格子パターンを物体9に同時に投影し、これを撮像する場合でも、x軸方向およびy軸方向の双方で、図4および図5に示すモアレトポグラフィー光学系を構成することができる。その結果、2つの格子パターンの撮像画像を解析することにより、2つの撮像画像から解析結果を同時に得ることができる。これにより、前述したように物体9が動いている場合でも、2つの撮像画像から得た解析結果を利用することが可能になり、三次元形状計測を高速に精度よく行うことができる。
1.2.計測方法
次に、第1実施形態に係る三次元形状計測方法について説明する。
図7は、第1実施形態に係る三次元形状計測方法を説明するためのフローチャートである。
図7に示す三次元形状計測方法は、投影ステップS102と、撮像ステップS104と、形状算出ステップS106と、を有する。
1.2.1.投影ステップ
投影ステップS102では、まず、プロジェクター2から物体9に向けて第1格子パターンおよび第2格子パターンを投影する。
図8は、プロジェクター2で投影された第1格子パターン51および第2格子パターン52をカメラ3で撮像し、第1偏光L1の成分を分離して得られた第1撮像画像である。図9は、プロジェクター2で投影された第1格子パターン51および第2格子パターン52をカメラ3で撮像し、第2偏光L2の成分を分離して得られた第2撮像画像である。図8および図9には、第1格子パターン51および第2格子パターン52の延在方向を定義するx軸およびy軸を表す矢印と、カメラ3の画素間を表す破線と、を併せて図示している。破線で囲まれた四角形が、カメラ画素30に対応している。
図8および図9では、カメラ画素30の座標を(i,j)で表す。第1撮像素子31のi軸と、第1格子パターン51の延在方向を規定しているx軸と、が重なり、第1撮像素子31のj軸と、第2格子パターン52の延在方向を規定しているy軸と、が重なるように、プロジェクター2およびカメラ3の光学系が設定されている。
第1格子パターン51は、y軸に沿って延在する一次元格子である。具体的には、第1格子パターン51は、第1偏光L1が相対的に低い輝度で照射されているか、または、照射されてない帯状の領域511を複数有している。この帯状の領域511は、y軸と平行に延在し、かつ、x軸に沿って一定の間隔で並んでいる。また、第1格子パターン51は、領域511同士の間に位置し、第1偏光L1が相対的に高い輝度で照射されている帯状の領域512を複数有している。領域511の幅および領域512の幅は、互いに同じである。
第2格子パターン52は、x軸に沿って延在する一次元格子である。具体的には、第2格子パターン52は、第2偏光L2が相対的に低い輝度で照射されているか、または、照射されてない帯状の領域521を複数有している。この帯状の領域521は、x軸と平行に延在し、かつ、y軸に沿って一定の間隔で並んでいる。また、第2格子パターン52は、領域521同士の間に位置し、第2偏光L2が相対的に高い輝度で照射されている帯状の領域522を複数有している。領域521の幅および領域522の幅は、互いに同じである。
続いて、後述する1ピッチ位相解析法による位相解析において、解析対象となる第1格子パターン51および第2格子パターン52のそれぞれ1周期分の範囲について説明する。
本実施形態では、カメラ画素30において連続したN画素に、第1格子パターン51の1周期および第2格子パターン52の1周期が映るように、プロジェクター2およびカメラ3で構成される光学系が設定されている。Nは3以上の整数である。
図8の例では、第1格子パターン51が、x軸に沿って連続したカメラ画素30の8つ分の長さの周期を有している。したがって、図8の例では、カメラ画素30の8つ分と、第1格子パターン51の1周期と、が一致するように光学系が設定されている。つまり、三次元形状計測装置1では、プロジェクター2で投影される第1格子パターン51の1周期が、カメラ画素30の整数倍分の長さになるように、光学系が設定されている。
図9の例では、第2格子パターン52が、y軸に沿って連続したカメラ画素30の8つ分の長さの周期を有している。したがって、図9の例では、カメラ画素30の8つ分と、第2格子パターン52の1周期と、が一致するように光学系が設定されている。つまり、三次元形状計測装置1では、プロジェクター2で投影される第2格子パターン52の1周期が、カメラ画素30の整数倍分の長さになるように、光学系が設定されている。
第1偏光L1および第2偏光L2は、前述したように、偏光面が互いに直交している直線偏光である。投影ステップS102では、これらを同時に照射することで、第1格子パターン51および第2格子パターン52を同時に投影する。
なお、第1格子パターン51の周期(格子ピッチ)、および、第2格子パターン52の周期(格子ピッチ)は、互いに異なっていてもよいが、互いに同じであるのが好ましい。これにより、双方のパターンによる計測のダイナミックレンジが同じになるため、計測を行いやすくなり、計測結果も取り扱いやすいものとなる。なお、第1格子パターン51の周期と第2格子パターン52の周期とを異ならせた場合には、第1撮像画像と第2撮像画像の双方を用いて高さ情報を算出することにより、高さ情報のダイナミックレンジを広げることができる。
第1格子パターン51の延在方向および第2格子パターン52の延在方向は、互いに交差していればよいが、本実施形態では直交している。これにより、物体9の形状によらず、計測分解能を高められる確率がより高くなる。なお、直交とは、双方の延在方向のなす角度が90±5°の範囲にある状態をいう。
カメラ3は、分離プリズム33を備えているため、第1偏光L1および第2偏光L2を重ねて照射しても分離して撮像することができる。このため、第1偏光L1および第2偏光L2を同時に照射して、第1偏光L1と第2偏光L2とを分離しつつ撮像することにより、高速での計測が可能になる。
このような理由から、プロジェクター2は、第1偏光L1による第1格子パターン51および第2偏光L2による第2格子パターン52を同時に投影する機能を有する。
なお、格子マスク216、226は、それぞれ、透過型液晶素子のような透過型の空間光変調素子、DMDや反射型液晶素子のような反射型の空間光変調素子で代替することもできる。DMDは、Digital Micromirror Deviceを指す。
1.2.2.撮像ステップ
撮像ステップS104では、物体9に投影されている第1格子パターン51および第2格子パターン52を、カメラ3で撮像する。撮像によって得られた第1撮像画像および第2撮像画像は、カメラ3から演算部42に伝送される。なお、第1撮像画像および第2撮像画像を、一旦、記憶部43に記憶させた後、演算部42から読み出すようにしてもよい。
カメラ3は、前述したように、第1撮像画像および第2撮像画像を個別かつ同時に取得する機能を有する。これにより、後述するステップでは、第1撮像画像についての位相解析処理および第2撮像画像についての位相解析処理を、互いに同じタイミングで開始することができる。
なお、本実施形態に係るカメラ3では、前述したように、分離プリズム33を用いることにより、第1撮像素子31の全てのカメラ画素で第1偏光L1の輝度値を取得し、第2撮像素子32の全てのカメラ画素で第2偏光L2の輝度値を取得することができる。ただし、複数のカメラ画素からなる画素群を1つのカメラ画素とみなすことができる場合には、分離プリズム33を省略するとともに撮像素子を1つにすることができる。この場合、画素群ごとに、微小な偏光子を並べた偏光板を用いるようにすればよい。
一方、本実施形態では、前述した投影ステップS102より以前に、物体9を配置していない基準面91に対して、投影ステップS102および撮像ステップS104と同様の工程を行っておく。そして、基準面91についての第1撮像画像および第2撮像画像を演算部42に送るとともに、演算部42による演算結果を記憶部43に記憶させておく。
1.2.3.形状算出ステップ
形状算出ステップS106は、さらに、位相解析ステップS108と、信頼性評価ステップS110と、信頼性比較ステップS112と、高さ情報算出ステップS114と、を有する。
1.2.3.1.位相解析ステップ
位相解析ステップS108では、位相解析処理部424が、第1撮像画像および第2撮像画像に対して位相解析を行う。本実施形態では、一例として、1ピッチ位相解析(OPPA:One-Pitch Phase Analysis)法により、位相解析を行う。
具体的には、まず、第1撮像画像から、第1格子パターン51の1周期分の輝度値を抽出する。
図8では、一例として、x軸、y軸の原点を含み、x軸に沿って連続する8画素について注目している。この8画素を「1ピッチ格子OP1」という。この1ピッチ格子OP1が、第1格子パターン51の1周期分に相当する。
1ピッチ位相解析法では、1ピッチ格子OP1を、1カメラ画素ずつ、x軸に沿ってシフトさせながら、順次、輝度値の分布について位相解析を行う。x軸に沿ったシフトが全て終わったら、続いて、1ピッチ格子OP1を、1カメラ画素ずつ、y軸に沿ってシフトさせながら、順次、輝度値の分布について位相解析を行う。
位相解析処理部424は、1ピッチ格子OP1の位相解析で得られた第1位相情報を、1ピッチ格子OP1中の1つの代表カメラ画素の座標に対応させた状態で、制御装置4の記憶部43に記憶させる。
次に、第2撮像画像から、第2格子パターン52の1周期分の輝度値を抽出する。
図9では、一例として、x軸、y軸の原点を含み、y軸に沿って連続する8画素について注目している。この8画素を「1ピッチ格子OP2」という。この1ピッチ格子OP2が、第2格子パターン52の1周期分の範囲に相当する。
次に、1ピッチ格子OP2を、1カメラ画素ずつ、y軸に沿ってシフトさせながら、順次、輝度値の分布について位相解析を行う。y軸に沿ったシフトが全て終わったら、続いて、1ピッチ格子OP2を、1カメラ画素ずつ、x軸に沿ってシフトさせながら、順次、輝度値の分布について位相解析を行う。
位相解析処理部424は、1ピッチ格子OP2の位相解析で得られた第2位相情報を、1ピッチ格子OP2中の1つの代表カメラ画素に対応させた状態で、制御装置4の記憶部43に記憶させる。
なお、これらの工程の順序は、上記に限定されず、変更してもよい。このようにして、全てのカメラ画素30で位相情報を取得することができる。
1.2.3.2.信頼性評価ステップ
本実施形態では、第1格子パターン51およびそれに直交する第2格子パターン52の双方を用いて最終的に物体面92の高さ情報を算出している。以下、その意義について説明する。
図10および図11は、平面上に置いた4つの棒状体に、一方向のみの格子パターンを投影したときの撮像画像の例である。なお、図10と図11とで、棒状体の向きがほぼ90°異なっている。このため、図10では、格子パターンの延在方向と、棒状体の長手方向と、がほぼ平行になっている。これに対し、図11では、格子パターンの延在方向と、棒状体の長手方向と、がほぼ垂直になっている。なお、図10および図11に示すように、4つの棒状体は、幅が1mm、2mm、3mm、4mmのものである。また、格子パターンのピッチは1.7mmである。
図12および図13は、図10および図11に示す撮像画像から求めた高さ情報の分布を、一部で切り出して作成したグラフである。
図12と図13を比較すると、図12では、高さ情報の変化を示す段差の形状が鈍っており、棒状体の面内における位置の計測分解能が低いことがわかる。図12では、理論的には、格子パターンの1周期分の長さが計測分解能になる。
これに対し、図13では、高さ情報の変化を示す段差の形状が明瞭であり、棒状体の面内における位置の計測分解能が十分に高いことがわかる。図13では、理論的には、カメラ画素のピッチが計測分解能になる。
これらを踏まえると、物体9の輪郭形状と、格子パターンの延在方向と、の関係によって、計測分解能が左右されることがわかる。
そこで、本実施形態では、延在方向が互いに異なっている格子パターンを撮像した第1撮像画像および第2撮像画像を取得する。そして、本ステップでは、2つの画像から算出した位相情報のうち、どちらの信頼性が高いのかを評価する。そして、信頼性が高い方の位相情報を用いて高さ情報を算出することにより、物体9の形状によらず、精度の高い三次元形状を計測することができる。
具体的には、信頼性評価ステップS110では、信頼性評価部422が、第1撮像画像が含む輝度値の分布が持つ信頼性、および、第2撮像画像が含む輝度値の分布が持つ信頼性、を評価する。信頼性とは、位相解析の原理に基づいて推定される、輝度値の分布が持つ位相情報の精度のことをいい、信頼性が高ければ、真値に近い位相情報を得られる確率は高くなる。
本実施形態では、第1撮像画像が含む輝度値の分布の信頼性として、この輝度値の分布の、第1格子パターン51を模した第1参照波に対する相関性を採用している。同様に、本実施形態では、第2撮像画像が含む輝度値の分布の信頼性として、この輝度値の分布の、第2格子パターン52を模した第2参照波に対する相関性を採用している。
図14は、1ピッチ格子の輝度値分布を表す輝度値データセットDSと、位相をずらしながら生成した複数の正弦波(第1参照波)と、の相関性を求める手順を説明するための図である。
本実施形態では、信頼性評価部422が、1ピッチ格子OP1の各カメラ画素で得られた図14に示す輝度値データセットDSと、位相をずらしながら第1格子パターン51の周期で計算によって生成した正弦波と、の相関性を求める。この相関性は、輝度値データセットDSが、第1参照波である正弦波に対してどの程度近い分布を有しているかを示すものである。
本ステップでは、まず、第1撮像画像における1ピッチ格子OP1の輝度値データセットDSについての相関性と、第2撮像画像における1ピッチ格子OP2の輝度値データセットについての相関性と、を評価する。後述するステップでは、この評価結果を比較し、比較結果に基づいて、データ選別用マップを作成する。
以下、第1撮像画像における1ピッチ格子OP1の輝度値データセットDSについての相関性を求める方法について説明する。なお、第2撮像画像における1ピッチ格子OP2の輝度値データセットについての相関性を求める方法は、以下で説明する方法と同様であるため、説明を省略する。
図14には、一例として、y軸方向に連続する35カメラ画素分の輝度値を示している。このうち、y=0からy=9までの10カメラ画素が1ピッチ格子OP1に相当する。つまり、図14の例では、10カメラ画素分の長さが、第1格子パターン51の1周期に相当する。そして、1ピッチ格子OP1分の輝度値を輝度値データセットDSとする。
また、図14では、10カメラ画素分の長さを1周期とする正弦波を計算により生成し、カメラ画素ごとの振幅値を求め、記載している。この正弦波は、図14に示すように、S(y)=sin{2π/10(y+φ)}で表される。このとき、S(y)が振幅値、φが正弦波の位相である。この位相を、例えば0.5カメラ画素分ずつ振ることにより、位相の異なる複数の正弦波を生成することができる。図14には、一例として、φ=0からφ=9.5まで、0.5カメラ画素ずつ位相を振った複数の正弦波の振幅値S(y)を示している。なお、位相の振り幅は、特に限定されず、1カメラ画素分またはそれ未満であってもよいし、0.5カメラ画素分未満であってもよい。
次に、輝度値データセットDSと、複数の正弦波と、の間で相関性を求め、比較する。図14では、複数の正弦波のうち、輝度値データセットDSと比較する範囲を「比較対象C」とする。相関性を求めるにあたっては、輝度値データセットDSと、比較対象C中の各正弦波と、の相関係数を算出する。なお、本実施形態では、相関係数を算出するときの第1参照波および第2参照波として正弦波を用いているが、周期が同じであれば、正弦波に代えて、その他の波を用いるようにしてもよい。
図15は、図14の表から算出した、輝度値データセットDSと複数の正弦波との相関係数の絶対値と、その中の最大値と、を示す表である。
前述した手順で算出した輝度値データセットDSと正弦波との相関係数の絶対値およびその最大値は、図15に示す表のうち、y=0の行に示している。
y=0に数値を入れたら、続いて、図14に示す輝度値データセットDSおよび比較対象Cをそれぞれy軸プラス側に1つシフトさせる。そして、再び、相関係数の絶対値およびその最大値を算出し、算出結果を図15に示す表のうちのy=1の行に示す。
この作業を、図15に示すy=25の行まで繰り返すことにより、図15に示す表を作成する。なお、図14に示すφ=5.0~9.5の正弦波は、φ=0~4.5の正弦波を反転させたものであるため、それを踏まえて、図15では、輝度値データセットDSとφ=5.0~9.5の正弦波との相関関数については省略している。以下の説明では、相関係数の絶対値を、単に相関係数という。
このようにして算出した最大値を、各カメラ画素における相関係数として採用する。
上記と同様にして、1ピッチ格子OP2についても、相関係数およびその最大値を算出する。
以上のような手順を経て、1ピッチ格子OP1から算出した相関係数の最大値、および、1ピッチ格子OP2から算出した相関係数の最大値を、カメラ画素ごとに算出する。
1.2.3.3.信頼性比較ステップ
信頼性比較ステップS112では、信頼性評価部422が、カメラ画素ごとに、1ピッチ格子OP1から算出した相関係数の最大値と、1ピッチ格子OP2から算出した相関係数の最大値と、を比較する。そして、高い方を記憶部43に記憶する。これにより、記憶部43には、前述した第1撮像画像と第2撮像画像のどちらを用いるべきかという「選択情報」が、各カメラ画素の座標と関連付けた状態で記憶される。後述する高さ情報算出ステップS114では、この選択情報に基づいて、いずれか一方の撮像画像から算出した位相情報を用い、高さ情報を算出する。
なお、あらかじめしきい値(基準値)を設けておき、1ピッチ格子OP1から算出した相関係数の最大値と1ピッチ格子OP2から算出した相関係数の最大値の双方がしきい値よりも低い場合には、そのカメラ画素について、最終的な高さ情報を出力しないようにしてもよい。この場合、記憶部43に記憶される「選択情報」には、第1撮像画像と第2撮像画像のいずれも指定しない。そうなると、そのカメラ画素では、高さ情報が存在しないことになるが、誤差の大きい高さ情報が出力されるよりは、誤差の大きい高さ情報をあらかじめ除外しておいた方が、三次元形状データとしての利用しやすさが向上するため、有用である。
例えば、図15では、相関係数の最大値のしきい値を0.95に設定している。相関係数の最大値が0.95未満になっている欄には、図示の便宜のため、ドットを付している。また、特に、相関係数の最大値が0.90未満になっている欄には、相対的に密なドットを付している。図15の例では、これらの欄に該当するカメラ画素について高さ情報を出力しない。
一方、信頼性評価部422は、1ピッチ格子OP1から算出した相関係数と1ピッチ格子OP2から算出した相関係数の双方がしきい値以上になった場合、双方を記憶部43に記憶させるようにしてもよい。この場合、記憶部43に記憶される「選択情報」として、第1撮像画像と第2撮像画像の双方が指定される。
以上のようにして、信頼性評価部422は、各カメラ画素の座標と、選択情報と、を関連付けた「データ選別用マップ」を記憶部43に記憶させる。
なお、信頼性評価部422は、物体面92についてのデータ選別用マップだけでなく、基準面91についてのデータ選別用マップを作成するようにしてもよい。
1.2.3.4.高さ情報算出ステップ
高さ情報算出ステップS114では、高さ情報算出部426が、記憶部43に記憶させておいた、物体面92についての第1位相情報および第2位相情報の少なくとも一方と、基準面91についての第1位相情報および第2位相情報の少なくとも一方と、を読み出す。
次いで、高さ情報算出部426は、データ選別用マップに基づいて位相情報の選択を行うとともに、位相情報についての演算を行い、位相差を求める。そして、高さ情報算出部426は、この位相差から、基準面91から物体面92までの高さ情報を算出する。得られた高さ情報をカメラ画素に関連付けることにより、物体面92の三次元形状が得られる。すなわち、演算部42は、第1撮像画像および第2撮像画像の少なくとも一方について、格子像の位相解析を行い、物体面92の高さ情報を算出する。
なお、信頼性評価ステップS110および信頼性比較ステップS112の位置は、上記の位置に限定されず、例えば、位相解析ステップS108の前であってもよいし、高さ情報算出ステップS114の後であってもよい。前者の場合、位相解析ステップS108では、データ選別用マップで選択された撮像画像について位相解析処理を行う。後者の場合、高さ情報算出ステップS114では、データ選別用マップで選択された撮像画像から算出した位相情報を用いて、高さ情報を算出する。
以上のように、本実施形態に係る三次元形状計測方法は、投影ステップS102と、撮像ステップS104と、形状算出ステップS106と、を有する。投影ステップS102では、第1偏光L1による第1格子パターン51、および、第1偏光L1に対して偏光面が直交している第2偏光L2による第2格子パターン52を、互いに交差させて物体9(対象物)に投影する。撮像ステップS104では、物体9に投影されている第1格子パターン51および第2格子パターン52を、カメラ3で撮像し、第1偏光L1による第1撮像画像および第2偏光L2による第2撮像画像を得る。形状算出ステップS106では、第1撮像画像および第2撮像画像の少なくとも一方について、格子像の位相解析を行い、物体9の三次元形状を算出する。
このような構成によれば、互いに交差する第1格子パターン51および第2格子パターン52を用い、それぞれの格子像の位相解析を行うため、物体9の形状によらず、物体9の三次元形状を精度よく計測することができる。また、特に、1ピッチ位相解析法のように、1枚の撮像画像から位相情報を取得し得る解析方法を用いた場合、高速に位相情報を求められるため、例えば物体9が動いている場合でも、三次元形状を高い精度で計測することができる。
また、本実施形態では、第1格子パターン51および第2格子パターン52が、互いに直交している。これにより、物体9の形状によらず、計測分解能を高められる確率が高くなる。その結果、三次元形状をより高い精度で計測することができる。
また、形状算出ステップS106では、同一カメラ画素について、第1撮像画像における輝度値の分布と第1格子パターン51を模した第1参照波との相関性、および、第2撮像画像における輝度値の分布と第2格子パターン52を模した第2参照波との相関性、を算出し、算出した2つの相関性を比較し、相関性が高い方の撮像画像を用いて位相解析を行うことにより、物体9の高さ情報を算出する。
このような構成によれば、相関性に基づいて、撮像画像の輝度値の分布が持つ位相情報の信頼性を的確かつ容易に評価することができる。このため、各カメラ画素で、相関性が高い撮像画像を選択して位相解析を行い、解析結果に基づいて高さ情報を算出するようにすればよい。これにより、計測分解能が相対的に高い方の撮像画像を選択して解析に供することができるので、物体9の輪郭形状と格子パターンの延在方向との関係を考慮することなく、三次元形状を高い精度で計測することができる。
また、本実施形態に係る三次元形状計測装置1は、プロジェクター2と、カメラ3と、位相解析処理部424と、高さ情報算出部426と、を有する。プロジェクター2は、第1偏光L1による第1格子パターン51を射出する第1発光部21、および、第1偏光L1に対して偏光面が直交している第2偏光L2による第2格子パターン52を射出する第2発光部22と、を備え、第1格子パターン51および第2格子パターン52を互いに交差させて物体9(対象物)に投影する。カメラ3は、第1偏光L1と第2偏光L2とを分離する分離プリズム33(偏光分離部)、分離プリズム33を介して、物体9に投影されている第1格子パターン51を撮像し、第1偏光L1による第1撮像画像を得る第1撮像素子31、および、分離プリズム33を介して、物体9に投影されている第2格子パターン52を撮像し、第2偏光L2による第2撮像画像を得る第2撮像素子32、を備える。位相解析処理部424は、第1撮像画像および第2撮像画像の少なくとも一方について、格子像の位相解析を行う。高さ情報算出部426は、位相解析の解析結果に基づいて、物体9の高さ情報を算出する。
このような構成によれば、互いに交差する第1格子パターン51および第2格子パターン52を用い、それぞれの格子像の位相解析を行うため、物体9の形状によらず、物体9の三次元形状を精度よく計測し得る三次元形状計測装置1を実現することができる。また、特に、1ピッチ位相解析法のように、1枚の撮像画像から位相情報を取得し得る解析方法を用いた場合、高速に位相情報を求められるため、例えば物体9が動いている場合でも、三次元形状を高い精度で計測することができる。
また、本実施形態では、プロジェクター2が、合成プリズム23(偏光合成部)を備える。合成プリズム23は、第1格子パターン51および第2格子パターン52を合成して射出する。
このような合成プリズム23を備えることにより、プロジェクター2は、互いに重なっている光軸で第1格子パターン51および第2格子パターン52を物体9に投影することができる。これにより、第1格子パターン51および第2格子パターン52の配光特性の差を小さくすることができる。つまり、第1格子パターン51の出射点と物体9との位置関係、および、第2格子パターン52の出射点と物体9との位置関係、の差を小さくすることができる。これにより、この位置関係の差によって輝度値が変化するのを抑制することができ、物体9の三次元形状をより高精度に計測することができる。
また、本実施形態では、分離プリズム33(偏光分離部)が、プリズム本体330と、第1クリーンアップ偏光板331と、第2クリーンアップ偏光板332と、を備える。プリズム本体330は、第1偏光L1と第2偏光L2とを分離する。第1クリーンアップ偏光板331は、プリズム本体330で分離された第1偏光L1を選択的に透過させる。第2クリーンアップ偏光板332は、プリズム本体330で分離された第2偏光L2を選択的に透過させる。
このような構成によれば、プリズム本体330の偏光分離特性が十分ではない場合や物体9や基準面91における反射で第1偏光L1の偏光状態が乱れた場合でも、分離プリズム33において、目的とする偏光を精度よく選択して取り出すことができる。これにより、第1撮像画像および第2撮像画像においてノイズ成分の混入を抑制することができる。その結果、位相解析の解析結果における誤差が小さくなるため、最終的により精度の高い三次元形状を算出することができる。
なお、第1偏光L1および第2偏光L2は、互いに波長域が異なっていてもよいが、互いに同じ波長域を含むことが好ましい。例えば、第1偏光L1が赤色の光である場合、第2偏光L2も赤色の光であることが好ましい。また、第1偏光L1が白色の光である場合、第2偏光L2も白色の光であることが好ましい。
このように互いに同じ波長域を含むことにより、第1偏光L1および第2偏光L2で波長域が互いに異なる場合に比べて、物体9の物体色による計測精度への影響を低減することができる。つまり、物体9の物体色によって、第1撮像画像および第2撮像画像のいずれかで輝度値が著しく低くなるのを避けることができ、計測分解能が部分的に低下してしまうのを防止することができる。
なお、同じ波長域を含むとは、第1偏光L1のピーク波長と、第2偏光L2のピーク波長と、の差が50nm以下である状態のことをいう。このような状態であれば、同じ波長域を含むといえる。
また、第1偏光L1の波長域および第2偏光L2の波長域は、特に限定されないが、これらの偏光はそれぞれ白色光であることが好ましい。これにより、物体9の色(物体色)によらず、物体面92は、いずれかの波長域において、十分な反射率を有する。このため、RGBの各波長域を含む白色光を用いることにより、物体色がどのような色であっても、十分な輝度の第1撮像画像および第2撮像画像を取得することができる。その結果、物体色によらず、高い精度の計測が可能になる。
なお、白色光とは、例えば、白色発光ダイオードやその他の白色光源から出力された光のことをいう。このうち、白色発光ダイオードの白色化方式としては、例えば、三原色BGR方式、補色方式、蛍光励起方式等が挙げられるが、いずれであってもよい。
2.第2実施形態
次に、第2実施形態に係る三次元形状計測装置および三次元形状計測方法について説明する。
図16は、第2実施形態に係る三次元形状計測装置が備えるプロジェクターの内部構造を示す概略図である。図17は、第2実施形態に係る三次元形状計測装置が備えるカメラの内部構造を示す概略図である。
以下、第2実施形態について説明するが、以下の説明では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、図16および図17において、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付している。
第2実施形態は、プロジェクター2が射出する第1偏光L1の波長域と第2偏光L2の波長域とが異なっており、カメラ3が第1偏光L1および第2偏光L2を波長域の差によっても分離する機能を有していること以外、第1実施形態と同様である。
図16に示すプロジェクター2は、図2に示す光源212に代えて設けられた光源218と、図2に示す光源222に代えて設けられた光源228と、を備える以外は、図2に示すプロジェクター2と同様である。
光源218、228は、異なる波長域の光を出射する。図16では、一例として、光源218が青色光LBを出射し、光源228が赤色光LRを出射する。青色光LBは、第1偏光板214により、青色の第1偏光L1になる。赤色光LRは、第2偏光板224により、赤色の第2偏光L2になる。したがって、合成プリズム23で第1偏光L1および第2偏光L2を合成してなる合成光L3は、青色光LBの波長域と赤色光LRの波長域とを合成した波長域を有する光となる。
図17に示すカメラ3は、第1波長フィルター35および第2波長フィルター36が追加されている以外は、図3に示すカメラ3と同様である。
そして、本実施形態に係る三次元形状計測方法では、第1偏光L1の波長を、第1波長としたとき、第2偏光L2の波長を、第1波長とは異なる第2波長とする。このようにして波長域を異ならせることにより、第1偏光L1の偏光状態が、物体9や基準面91での反射によって乱れてしまい、万が一、第2偏光L2と同じ偏光状態に変化してしまった場合でも、カメラ3において波長フィルターを用いた波長選択を行うことで、偏光が乱れた光が第2撮像素子32に到達するのを避けることができる。これにより、偏光が乱れた光に起因したノイズの発生を抑え、三次元形状の計測精度が低下するのを抑制することができる。
また、第1偏光L1の波長を、第1波長とし、第2偏光L2の波長を、第1波長とは異なる第2波長としたとき、本実施形態に係るカメラ3の分離プリズム33(偏光分離部)は、プリズム本体330と、第1波長フィルター35と、第2波長フィルター36と、を備える。プリズム本体330は、第1偏光L1と第2偏光L2とを分離する。第1波長フィルター35は、分離プリズム33のプリズム本体330と第1撮像素子31との間に設けられ、青色光LBの波長域(第1波長)を選択的に透過させるフィルターである。第2波長フィルター36は、分離プリズム33のプリズム本体330と第2撮像素子32との間に設けられ、赤色光LRの波長域(第2波長)を選択的に透過させるフィルターである。
このような構成によれば、プリズム本体330の偏光分離特性が十分ではない場合や、物体9や基準面91における反射で第1偏光L1や第2偏光L2の偏光状態が乱れた場合でも、偏光の違いだけでなく、波長の差に基づいて、第1偏光L1を選択的に第1撮像素子31に受光させ、第2偏光L2を選択的に第2撮像素子32に受光させることができる。つまり、例えば、第1偏光L1の偏光状態が反射によって乱れてしまい、万が一、第2偏光L2と同じ偏光状態に変化してしまった場合でも、第2波長フィルター36によって遮光することができる。これにより、第1偏光L1の偏光状態が変化してなる光が、第2撮像素子32に受光されるのを抑制することができる。その結果、第2撮像画像の輝度値にノイズが発生するのを抑制することができる。
なお、第1波長フィルター35は、前述した第1クリーンアップ偏光板331と重なっていてもよいし、一体になっていてもよい。前者の場合、第1波長フィルター35の位置は、プリズム本体330側であってもよいし、第1撮像素子31側であってもよい。
また、第2波長フィルター36は、前述した第2クリーンアップ偏光板332と重なっていてもよいし、一体になっていてもよい。前者の場合、第2波長フィルター36の位置は、プリズム本体330側であってもよいし、第2撮像素子32側であってもよい。
したがって、本実施形態に係る三次元形状計測方法では、カメラ3が、第1偏光L1および第1波長の光による第1撮像画像を撮像し、第2偏光L2および第2波長の光による第2撮像画像を撮像する機能を有する。換言すれば、第1撮像画像は、第1偏光L1の偏光状態を有し、かつ、第1波長を有する光を受光して生成された画像であり、第2撮像画像は、第2偏光L2の偏光状態を有し、かつ、第2波長を有する光を受光して生成された画像である。
このようなカメラ3によれば、カメラ3における分離プリズム33の偏光分離特性が十分でなくても、結果的に、ノイズの少ない位相情報を算出し得る良好な画像を得ることができる。このため、高い計測精度を維持しつつ、カメラ3の低コスト化を容易に図ることができる。
以上、本発明の三次元形状計測方法および三次元形状計測装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明の三次元形状計測方法は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、前記実施形態に任意の目的の工程が追加されたものであってもよい。また、本発明の三次元形状計測装置は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、前記実施形態の各部が同様の機能を有する任意の構成のものに置換されたものであってもよく、前記実施形態に任意の構成物が付加されたものであってもよい。
1…三次元形状計測装置、2…プロジェクター、3…カメラ、4…制御装置、9…物体、21…第1発光部、22…第2発光部、23…合成プリズム、24…投影レンズ、30…カメラ画素、31…第1撮像素子、32…第2撮像素子、33…分離プリズム、34…撮像レンズ、35…第1波長フィルター、36…第2波長フィルター、41…制御部、42…演算部、43…記憶部、44…表示部、51…第1格子パターン、52…第2格子パターン、90…載置台、91…基準面、92…物体面、212…光源、214…第1偏光板、216…格子マスク、218…光源、222…光源、224…第2偏光板、226…格子マスク、228…光源、330…プリズム本体、331…第1クリーンアップ偏光板、332…第2クリーンアップ偏光板、422…信頼性評価部、424…位相解析処理部、426…高さ情報算出部、511…領域、512…領域、521…領域、522…領域、C…比較対象、DS…輝度値データセット、L1…第1偏光、L2…第2偏光、L3…合成光、LB…青色光、LR…赤色光、O1…主点、O2…主点、OP1…1ピッチ格子、OP2…1ピッチ格子、S102…投影ステップ、S104…撮像ステップ、S106…形状算出ステップ、S108…位相解析ステップ、S110…信頼性評価ステップ、S112…信頼性比較ステップ、S114…高さ情報算出ステップ、vx…離間距離、vy…離間距離

Claims (9)

  1. 第1偏光による第1格子パターン、および、前記第1偏光に対して偏光面が直交している第2偏光による第2格子パターンを、互いに交差させて対象物に投影するステップと、
    前記対象物に投影されている前記第1格子パターンおよび前記第2格子パターンを、カメラで撮像し、前記第1偏光による第1撮像画像および前記第2偏光による第2撮像画像を得るステップと、
    前記第1撮像画像および前記第2撮像画像の少なくとも一方について、格子像の位相解析を行い、前記対象物の三次元形状を算出するステップと、
    を有することを特徴とする三次元形状計測方法。
  2. 前記第1格子パターンおよび前記第2格子パターンは、互いに直交している請求項1に記載の三次元形状計測方法。
  3. 前記第1偏光の波長を、第1波長としたとき、前記第2偏光の波長は、前記第1波長とは異なる第2波長である請求項1または2に記載の三次元形状計測方法。
  4. 前記カメラは、前記第1偏光および前記第1波長の光による前記第1撮像画像、および、前記第2偏光および前記第2波長の光による前記第2撮像画像を得る請求項3に記載の三次元形状計測方法。
  5. 前記対象物の高さ情報を算出するステップは、
    同一画素について、前記第1撮像画像における輝度値の分布と前記第1格子パターンを模した第1参照波との相関性、および、前記第2撮像画像における輝度値の分布と前記第2格子パターンを模した第2参照波との相関性、を算出し、
    算出した2つの前記相関性を比較し、
    前記相関性が高い方の撮像画像を用いて、前記位相解析を行う請求項1ないし4のいずれか1項に記載の三次元形状計測方法。
  6. 第1偏光による第1格子パターンを射出する第1発光部、および、前記第1偏光に対して偏光面が直交している第2偏光による第2格子パターンを射出する第2発光部、を備え、前記第1格子パターンおよび前記第2格子パターンを互いに交差させて対象物に投影するプロジェクターと、
    前記第1偏光と前記第2偏光とを分離する偏光分離部、前記偏光分離部を介して、前記対象物に投影されている前記第1格子パターンを撮像し、前記第1偏光による第1撮像画像を得る第1撮像素子、および、前記偏光分離部を介して、前記対象物に投影されている前記第2格子パターンを撮像し、前記第2偏光による第2撮像画像を得る第2撮像素子、を備えるカメラと、
    前記第1撮像画像および前記第2撮像画像の少なくとも一方について、格子像の位相解析を行う位相解析処理部と、
    前記位相解析の解析結果に基づいて、前記対象物の高さ情報を算出する高さ情報算出部と、
    を有することを特徴とする三次元形状計測装置。
  7. 前記プロジェクターは、前記第1格子パターンおよび前記第2格子パターンを合成して射出する偏光合成部を備える請求項6に記載の三次元形状計測装置。
  8. 前記偏光分離部は、
    前記第1偏光と前記第2偏光とを分離するプリズム本体と、
    前記プリズム本体で分離された前記第1偏光を選択的に透過させる第1クリーンアップ偏光板と、
    前記プリズム本体で分離された前記第2偏光を選択的に透過させる第2クリーンアップ偏光板と、
    を備える請求項6または7に記載の三次元形状計測装置。
  9. 前記第1偏光の波長が、第1波長であり、前記第2偏光の波長が、前記第1波長とは異なる第2波長であるとき、
    前記偏光分離部は、
    前記第1偏光と前記第2偏光とを分離するプリズム本体と、
    前記プリズム本体と前記第1撮像素子との間に設けられ、前記第1波長を選択的に透過させる第1波長フィルターと、
    前記プリズム本体と前記第2撮像素子との間に設けられ、前記第2波長を選択的に透過させる第2波長フィルターと、
    を備える請求項6または7に記載の三次元形状計測装置。
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