JP2022070633A - Rotary electric machine - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、回転電機に関する。 The present invention relates to a rotary electric machine.
特許文献1に記載の回転電機は、ケースと、該ケースに収容されたステータとを備えている。ステータの内周側にはロータが配置されている。ロータの内部には、冷却油が流れる冷却油路が設けられている。冷却油路は、ロータの外周面に開口した排出口を有している。特許文献1に記載の回転電機では、ロータの冷却油路に供給された冷却油を排出口から排出する。ロータは回転体であることから、回転時の遠心力により、排出された冷却油は外周側のステータへ向かって飛散する。ステータに付着した冷却油は、ステータを伝って流れ落ちてケースの下方へと集められる。ケースの下方に集まった冷却油は、ケースの外へと排出されてラジエータで放熱した後、再度ロータへ供給される。このように特許文献1に記載の回転電機では、冷却油を循環させることで各部の冷却を行っている。 The rotary electric machine described in Patent Document 1 includes a case and a stator housed in the case. A rotor is arranged on the inner peripheral side of the stator. Inside the rotor, a cooling oil passage through which cooling oil flows is provided. The cooling oil passage has a discharge port opened on the outer peripheral surface of the rotor. In the rotary electric machine described in Patent Document 1, the cooling oil supplied to the cooling oil passage of the rotor is discharged from the discharge port. Since the rotor is a rotating body, the discharged cooling oil scatters toward the stator on the outer peripheral side due to the centrifugal force during rotation. The cooling oil adhering to the stator flows down the stator and is collected under the case. The cooling oil collected under the case is discharged to the outside of the case, dissipated by the radiator, and then supplied to the rotor again. As described above, in the rotary electric machine described in Patent Document 1, each part is cooled by circulating cooling oil.
特許文献1に記載の回転電機では、ロータからステータへ冷却油を供給した後、ステータを伝わせて冷却油をケース下方へと流すようにしている。冷却油は、ステータの表面を自重で流れ落ちることから、ステータと熱交換を行う時間を十分に確保できているとは言い難い。特許文献1に記載の回転電機では、この点については考慮されておらず、改善の余地がある。 In the rotary electric machine described in Patent Document 1, after the cooling oil is supplied from the rotor to the stator, the cooling oil is allowed to flow down the case along the stator. Since the cooling oil flows down the surface of the stator by its own weight, it cannot be said that sufficient time is secured for heat exchange with the stator. The rotary electric machine described in Patent Document 1 does not consider this point, and there is room for improvement.
上記課題を解決するための回転電機は、ケースと、該ケース内に収容されたステータと、ステータの内周側に配置されたロータとを有する回転電機であって、前記ロータには、冷却油が流れる冷却油路が設けられ、前記冷却油路は、冷却油をロータから排出する排出口を含み、前記ケース及び前記ステータの少なくとも一方において、前記冷却油路の前記排出口と対向する位置には多孔質体が配置されている。 The rotary electric machine for solving the above problems is a rotary electric machine having a case, a stator housed in the case, and a rotor arranged on the inner peripheral side of the stator, and the rotor is provided with cooling oil. A cooling oil passage is provided, and the cooling oil passage includes a discharge port for discharging cooling oil from the rotor, and at least one of the case and the stator is located at a position facing the discharge port of the cooling oil passage. Is arranged with a porous body.
上記構成では、ケース及びステータの少なくとも一方において冷却油の排出口と対向する位置に多孔質体が配置されている。ロータから排出されて多孔質体に付着した冷却油は、多孔質体の内部に浸透して保持される。そのため、多孔質体が設けられていない場合に比して、冷却油はケースの表面又はステータの表面に長く留まることが可能になる。したがって、上記構成によれば、冷却油とケース又はステータとの熱交換の時間を長くすることに貢献でき、その結果、回転電機の冷却効率を向上させることが可能になる。 In the above configuration, the porous body is arranged at a position facing the cooling oil discharge port in at least one of the case and the stator. The cooling oil discharged from the rotor and adhering to the porous body permeates and is retained inside the porous body. Therefore, the cooling oil can stay on the surface of the case or the surface of the stator for a longer time than when the porous body is not provided. Therefore, according to the above configuration, it is possible to contribute to prolonging the time for heat exchange between the cooling oil and the case or the stator, and as a result, it is possible to improve the cooling efficiency of the rotary electric machine.
回転電機の一実施形態について、図1~図5を参照して説明する。
図1に示すように、回転電機10は、ケース20を有している。ケース20は、例えばアルミニウムによって構成されている。ケース20は、円筒状の周壁21と、該周壁21の一端(図1の右端)に設けられた円環形状の第1端壁22と、周壁21の他端(図1の左端)に設けられた円環形状の第2端壁23とを有している。また、ケース20は、第1端壁22の内周縁から外方(図1の右方)に突出した形状の第1フランジ壁24を有している。第1フランジ壁24は、先端部が開口した円筒状に形成されている。ケース20には、第2端壁23の内周縁から外方(図1の左方)に突出した形状の第2フランジ壁25が設けられている。第2フランジ壁25の先端には、円板状の連結壁26が連結されている。
An embodiment of the rotary electric machine will be described with reference to FIGS. 1 to 5.
As shown in FIG. 1, the rotary
ケース20には、第1端壁22の内面に多孔質体である第1スポンジ27が固定されている。第1スポンジ27は、例えばウレタンからなり、接着によって第1端壁22に固定されている。第1スポンジ27は、円環板状に形成されており、その内周縁が第1端壁22の内周縁と重なるように配置されている。
In the
また、ケース20には、第2端壁23の内面に多孔質体である第2スポンジ28が固定されている。第2スポンジ28は、例えばウレタンからなり、接着によって第2端壁23に固定されている。第2スポンジ28は、円環板状に形成されており、その内周縁が第2端壁23の内周縁と重なるように配置されている。第2スポンジ28の厚さは、第1スポンジ27の厚さと略同一である。
Further, in the
ケース20の内部には、ステータ30が収容されている。ステータ30は、磁性体である電磁鋼板を複数枚積層して円環柱状に構成されたステータコア31を有している。
図2に示すように、ステータコア31は、円環状に形成されているヨーク31Aと、該ヨーク31Aの内周面から径方向内側に突出した形状の複数のティース31Bとを有している。ヨーク31Aの外周面は、ケース20における周壁21の内周面に固定されている。これにより、ケース20にステータ30が固定されている。ティース31Bは、径方向内側の先端部分が部分的に拡幅されている。ステータ30は、ティース31Bの先端部分の内周面に固定された第3スポンジ32を有している。第3スポンジ32は、例えばウレタンからなる多孔質体である。第3スポンジ32は、接着によってティース31Bの内周面に固定されており、周方向において断続的に設けられている。なお、第3スポンジ32の厚さは、第1スポンジ27及び第2スポンジ28の厚さと略同一である。
A
As shown in FIG. 2, the
ステータ30には、隣り合うティース31Bとヨーク31Aとによってスロット31Cが区画されている。ステータ30は、ステータコア31のスロット31Cに巻かれたコイル33を有している。図1に示すように、コイル33は、ステータコア31の積層方向における両端部がステータコア31よりも突出している。
In the
ロータ40は、ケース20内においてステータ30の内周側に配置されている。ロータ40は、ステータコア31の積層方向に延びるロータシャフト41を有している。以下では、ロータシャフト41の中心軸Lの延びる方向を単に軸方向という。
The
ロータシャフト41は、一端部が第1フランジ壁24の内域を通じて外方まで延びている。ロータシャフト41の他端部は、第2フランジ壁25の内域に配置されている。ロータシャフト41は、第1端壁22の内周面に固定された第1軸受け50と、第2端壁23の内周面に固定された第2軸受け51とを介してケース20に回転自在に軸支されている。ロータ40は、ロータシャフト41の外周面に固定された円環柱形状をなすロータコア42を備えている。ロータコア42は、磁性体である電磁鋼板を複数枚積層した積層体43と、該積層体43の積層方向における両端に配置された一対のエンドプレート48とによって構成されている。エンドプレート48は、例えば鉄を主成分とする金属によって構成されている。
One end of the
図2及び図3に示すように、ロータコア42には、ロータシャフト41の軸方向に沿って貫通した磁石孔42Aが設けられている。すなわち、磁石孔42Aは、ロータコア42の積層体43を構成する電磁鋼板とエンドプレート48との各々に孔を形成することで構成されている。これらの孔が互いに連通するように、電磁鋼板やエンドプレート48が積層されている。
As shown in FIGS. 2 and 3, the
図2に示すように、磁石孔42Aは、ロータコア42の外周側において周方向に並んで複数配置されている。なお、本実施形態では、ロータコア42に、該ロータコア42の外周側が開いたV字状をなすように配置された一対の磁石孔42Aを、周方向に間隔を開けて8つ設けた場合を例示している。図2に示すロータシャフト41の軸方向と直交する断面において、磁石孔42Aの内周面は、互いに対向して平行に延びる一対の内側面42Bと、一対の内側面42Bを繋ぐ一対の湾曲内面42Cとによって構成されている。磁石孔42A内には、磁石49が配置されている。
As shown in FIG. 2, a plurality of
磁石49は、断面が長方形の棒状に形成されている。磁石49は、断面の長手方向に延びる長辺の長さが磁石孔42Aの一対の内側面42Bの長さと略同一であり、断面の短手方向に延びる短辺の長さが磁石孔42Aの一対の内側面42Bの間隔よりも若干短い。磁石49は、長辺と磁石孔42Aの一対の内側面42Bとの隙間に配置された図示しない固定部材を介してロータコア42に固定されている。固定部材は、公知の接着シートや熱膨張シートを採用できる。上記一対の磁石孔42Aに配置された磁石49によって、ロータコア42の1つの磁極が形成されている。上述したように一対の磁石孔42Aは周方向に8つ並んで設けられていることから、本実施形態のロータコア42には8つの磁極が形成されている。
The
図3に示すように、磁石49の軸方向における長さは、ロータコア42の積層体43の軸方向における長さよりも短い。すなわち、軸方向において、磁石49は磁石孔42Aよりも短い。ロータコア42の積層体43を構成する電磁鋼板のうち磁石49が配置されていない電磁鋼板を排出側電磁鋼板44といい、磁石49が配置されている電磁鋼板を磁石収容電磁鋼板47という。
As shown in FIG. 3, the axial length of the
排出側電磁鋼板44は、積層体43において上記軸方向における両端部に2枚ずつ設けられている。2枚の排出側電磁鋼板44のうち磁石49に近い側に位置する電磁鋼板を第1排出電磁鋼板45といい、磁石49に遠い側に位置する電磁鋼板を第2排出電磁鋼板46という。磁石収容電磁鋼板47は、磁石孔42Aを構成する第1構成孔47Aの径が同一である。
Two discharge-side
一方で、図4に示すように、排出側電磁鋼板44は、磁石孔42Aを構成する第2構成孔44Aが磁石収容電磁鋼板47の第1構成孔47Aに比して小さい。第2構成孔44Aは、第1排出電磁鋼板45において磁石孔42Aを構成する第21構成孔45Aと第2排出電磁鋼板46において磁石孔42Aを構成する第22構成孔46Aとを有する。
On the other hand, as shown in FIG. 4, in the discharge-side
すなわち、図4に二点鎖線で示す磁石収容電磁鋼板47の第1構成孔47Aに対して、図4に一点鎖線で示す第1排出電磁鋼板45の第21構成孔45Aは小さい。また、図4に一点鎖線で示す第1排出電磁鋼板45の第21構成孔45Aに対して、図4に破線で示す第2排出電磁鋼板46の第22構成孔46Aは小さい。なお、本実施形態では、第2構成孔44Aの一対の内側面42Bの間隔を短くすることによって、第2構成孔44Aを第1構成孔47Aに比して小さくするとともに、第22構成孔46Aを第21構成孔45Aに比して小さくしている。
That is, the 21st
なお、図4に実線で示すエンドプレート48の磁石孔42Aを構成する第3構成孔48Aは、図4に破線で示す第2排出電磁鋼板46の第2構成孔44Aよりも小さい。エンドプレート48の第3構成孔48Aは、第2排出電磁鋼板46の第2構成孔44Aにおける一対の内側面42Bの中央部に配置されている。このように、磁石孔42Aは、磁石49から遠い位置に行くほど孔径、すなわち流路断面積が小さくなっている。なお、磁石孔42Aの孔径とは、一対の内側面42Bの間隔である。磁石孔42Aの孔径として一対の湾曲内面42Cの頂点の間隔を採用してもよい。
The third
図3に示すように、ロータ40には、冷却油が流れる冷却油路61が設けられている。冷却油路61は、ロータシャフト41の内部に形成されていて、ロータシャフト41内において軸方向に延びる主通路62と、該主通路62の先端から径方向に延びる複数の分岐通路63とを有している。
As shown in FIG. 3, the
また、冷却油路61は、ロータコア42の内部に形成されていて、分岐通路63に対応して周方向に複数設けられた第1油路64を有している。第1油路64は、ロータコア42の内周面に開口する供給口64Aを有している。供給口64Aは、分岐通路63と連通しており、分岐通路63から冷却油が供給される。第1油路64は、径方向に延びて磁石孔42Aに接続されている。第1油路64は、ロータコア42を構成する積層体43の内、積層方向における中央に位置する2枚の磁石収容電磁鋼板47に形成されたスリットによって構成されている。スリットは、磁石収容電磁鋼板47においてロータシャフト41に固定されている内周縁から磁石孔42Aを構成する孔まで切り欠かれた形状に形成されている。
Further, the cooling
冷却油路61は、第1油路64が接続された第2油路65を有している。第2油路65は、磁石孔42Aの内周面及び磁石49の外周面によって区画形成されている。すなわち、ロータシャフト41の軸方向と直交する断面で見たときに、磁石孔42Aを構成する一対の湾曲内面42Cと磁石孔42Aの短辺とによって囲まれる領域が第2油路65の流路断面となる。第2油路65において、第1油路64が接続されている中央部分を接続部66という。
The cooling
第2油路65は、ロータコア42において軸方向の両端面に開口した排出口67Aを有する排出部67を備えている。排出部67は、排出側電磁鋼板44とエンドプレート48とによって構成されている。排出口67Aは、エンドプレート48に形成されている。上述したように排出側電磁鋼板44に形成された第2構成孔44Aとエンドプレート48に形成されている第3構成孔48Aにおいては、磁石49から遠い位置ほど、すなわち排出口67Aに近い位置ほど小さくなるように設けられている。これにより、第2油路65は、接続部66の流路断面積よりも、排出部67、特に排出口67Aの流路断面積の方が小さくなっている。
The
なお、以下では、一対のエンドプレート48のうち、ケース20の第1端壁22側に位置するエンドプレート48に設けられた排出口67Aを第1排出口671Aといい、ケース20の第2端壁23側に位置するエンドプレート48に設けられた排出口67Aを第2排出口672Aという。第1排出口671Aは、第1端壁22に対向する位置に設けられており、第2排出口672Aは、第2端壁23に対向する位置に設けられている。そのため、第1端壁22に固定されている第1スポンジ27は、第1排出口671Aに対向する位置に配置されている。また、第2端壁23に固定されている第2スポンジ28は、第2排出口672Aに対向する位置に配置されている。
In the following, of the pair of
また、冷却油路61は、第2油路65から径方向に延びて、ロータコア42の外周面に開口した第3油路68及び第4油路69を備えている。第3油路68は、接続部66よりも第1排出口671A側において第2油路65に接続されている。第4油路69は、接続部66よりも第2排出口672A側において第2油路65に接続されている。第3油路68及び第4油路69はそれぞれ、ロータコア42を構成する積層体43の内、1枚の磁石収容電磁鋼板47に形成されたスリットによって構成されている。スリットは、磁石収容電磁鋼板47における第1構成孔47Aから外周縁まで切り欠かれた形状に形成されている。第3油路68においてロータコア42の外周面に開口した第3排出口68Aは、ステータコア31のティース31Bの内周面に対向する位置に設けられている。また、第4油路69においてロータコア42の外周面に開口した第4排出口69Aは、ステータコア31のティース31Bの内周面に対向する位置に設けられている。そのため、ステータコア31の内周面に固定されている第3スポンジ32は、第3排出口68A及び第4排出口69Aに対向する位置に配置されている。
Further, the cooling
図1に示すように、回転電機10のケース20の下方には、回転電機10に供給された冷却油が溜まる。この冷却油にステータコア31の一部が浸っている。なお、第1スポンジ27及び第2スポンジ28は、ケース20の下方に溜まっている冷却油には浸っていない。ケース20の下方に溜まった冷却油を排出するために、周壁21の下方には排液口21Aが設けられている。排液口21Aは、ラジエータ70に繋がっている。排液口21Aからラジエータ70へ流れた冷却油は、該ラジエータ70において空気との熱交換によって放熱した後、オイルパン75へ戻される。オイルパン75に戻された冷却油は、オイルポンプ80によって汲み上げられてロータシャフト41の主通路62へと供給される。主通路62へ供給された冷却油は、分岐通路63から第1油路64及び第2油路65を順に流れてロータシャフト41、ロータコア42、及び磁石49を冷却する。その後、第2油路65の第1排出口671A、第2排出口672A、第3油路68の第3排出口68A、及び第4油路69の第4排出口69Aからロータ40の外部へ排出される。なお、第2油路65は、磁石49の外周面によって構成されていることから、磁石49と冷却油とが直接接触することとなり、磁石49が好適に冷却される。
As shown in FIG. 1, the cooling oil supplied to the rotary
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)第2油路65では、第1油路64と接続される接続部66の流路断面積よりも冷却油を排出する排出部67の流路断面積が小さい。流路断面積が小さくなることで、第2油路65の排出部67を流れる冷却油の速度は上昇する。そのため、第2油路65に供給されたときの冷却油の速度よりも第2油路65から排出されるときの冷却油の速度の方が速くなる。
Next, the operation and effect of this embodiment will be described.
(1) In the
図5に実線の矢印で示すように、こうしてロータコア42の排出部67から排出される冷却油の流速を上げることで、排出口67Aからはロータシャフト41の軸方向へ噴出させた状態でロータコア42から冷却油が排出される。なお、ロータ40が回転しているときには遠心力が作用することから、ケース20に向かうほど径方向外側に位置するように冷却油は噴出される。
As shown by the solid arrow in FIG. 5, by increasing the flow rate of the cooling oil discharged from the
本実施形態では、ケース20において冷却油の排出口67Aと対向する位置に第1スポンジ27又は第2スポンジ28を配置している。そのため、ロータ40から排出された冷却油は、第1スポンジ27又は第2スポンジ28へと到達し、これらの内部に浸透して保持される。
In the present embodiment, the
ケース20は、回転電機10において他の部位に比して比較的低温である。そのため、ケース20に到達した冷却油は、ケース20を介して放熱を行う。冷却油は、第1スポンジ27及び第2スポンジ28に浸透することから、第1スポンジ27及び第2スポンジ28が設けられていない場合に比して、ケース20の表面に長く留まることが可能になる。その後、図5に二点鎖線の矢印で示すように、冷却油は自重でケース20を伝って下方へ移動して第1スポンジ27又は第2スポンジ28から排出され、ケース20の下方に集められる。
The
このように、ケース20を伝わせて冷却油を流動させることで、ケース20の下方に溜まる冷却油の温度を低下させることに寄与できる。そして、こうした冷却油をラジエータ70において再度放熱させた後に循環させることができるため、より低温の冷却油を回転電機10内に循環させることが可能になる。
By flowing the cooling oil through the
また、図5に一点鎖線の矢印で示すように、ロータコア42の第3排出口68A及び第4排出口69Aから排出された冷却油は、遠心力によってステータコア31の内周面へと飛散する。ステータコア31において冷却油の第3排出口68A及び第4排出口69Aと対向する位置には、第3スポンジ32が配置されている。そのため、ロータ40から排出された冷却油は、第3スポンジ32へと到達し、その内部に浸透して保持される。第3スポンジ32へ浸透した冷却油は、ステータコア31から受熱し、ステータ30を冷却する。冷却油は、第3スポンジ32に浸透することから、第3スポンジ32が設けられていない場合に比して、ステータ30の表面に長く留まることが可能になる。その後、冷却油は自重でステータ30を伝って下方へ移動して、ケース20の下方に集められる。このように、ステータ30を伝わせて冷却油を流動させることで、冷却油のステータ30からの受熱量を多くすることができる。
Further, as shown by the arrow of the alternate long and short dash line in FIG. 5, the cooling oil discharged from the
このように、冷却油とケース20及びステータ30との熱交換の時間が長くなることで、冷却油のケース20を介した放熱量を増大させつつ、ステータ30からの受熱量を増大させることができ、回転電機10の冷却効率を向上させることが可能になる。
In this way, by lengthening the time for heat exchange between the cooling oil and the
(2)本実施形態では、第2油路65の排出部67を、2枚の排出側電磁鋼板44及びエンドプレート48によって構成した。そして、排出部67において磁石孔42Aを構成する第2構成孔44A及び第3構成孔48Aの大きさを排出口67A側ほど徐々に小さくなるように形成した。このように排出部67の流路断面積を徐々に小さくすることで、流路断面積が小さくなることに起因する第2油路65の圧力損失の増大を抑えることが可能になる。
(2) In the present embodiment, the
したがって、第2油路65の排出部67を流れる冷却油の流速をより一層高めることができるため、ロータ40からケース20への冷却油の到達を確実にすることが可能になる。その結果、回転電機10における冷却効率の一層の向上に寄与できる。
Therefore, since the flow velocity of the cooling oil flowing through the
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、第2油路65の排出部67において、排出口67A側ほど徐々に流路断面積が小さくなる構成としたが、こうした構成を省略してもよい。すなわち、第2油路65の排出部67において流路断面積を段階的に絞ってもよい。この場合には、排出口67Aを含む流路面積の小さい部分と、該部分よりも流路面積の大きい部分との2段階に設定することも可能である。
This embodiment can be modified and implemented as follows. The present embodiment and the following modified examples can be implemented in combination with each other within a technically consistent range.
-In the above embodiment, the
・上記実施形態では、第2油路65において、排出部67の流路断面積を接続部66の流路断面積と同じにしてもよいし、排出部67の流路断面積を接続部66の流路断面積よりも大きくしてもよい。こうした場合であっても、オイルポンプ80の駆動量を大きくする等して、ロータ40からケース20へ冷却油を噴出させることは可能である。
In the above embodiment, in the
・上記実施形態において、第1スポンジ27の下端部及び第2スポンジ28の下端部がケース20の下方に溜まっている冷却油に浸るようにしてもよい。また、第3スポンジ32を周方向に並んだ全てのティースに固定するのではなく、一部のティースにのみ固定するようにしてもよい。また、第3スポンジ32を周方向に断続的に設けるのではなく、周方向に連続して、すなわちスロット31Cの開口を跨ぐようにして連続的に設けることも可能である。
-In the above embodiment, the lower end of the
・上記実施形態において、第1スポンジ27、第2スポンジ28、及び第3スポンジ32の各厚さを異なるように設定してもよい。例えば、冷却油のケース20を介した放熱量よりも、冷却油のステータ30からの受熱量を優先して高めたい場合には、第3スポンジ32の厚さを第1スポンジ27及び第2スポンジ28の厚さに比して厚くする等してもよい。また、第1スポンジ27、第2スポンジ28、及び第3スポンジ32の何れか1つ又は2つを省略してもよい。
-In the above embodiment, the thicknesses of the
・上記実施形態では、第1スポンジ27、第2スポンジ28、及び第3スポンジ32を接着により固定した例を説明したが、これらの固定方法はこうしたものに限らない。例えば、第1スポンジ27、第2スポンジ28、及び第3スポンジ32を、例えばポリエーテルイミドなどの接着性がない素材を用いて構成した場合には、ボルトによってケース20やステータ30に締結することで固定する方法が有用である。このように、固定方法は、素材に応じた最適な手法を採用すればよい。
-In the above embodiment, an example in which the
・上記実施形態では、ロータコア42の軸方向における両端面に排出口67Aを設けた構成を例示したが、排出口67Aを軸方向における一端面に形成してもよい。すなわち、第1排出口671A及び第2排出口672Aの少なくとも一方を省略してもよい。
In the above embodiment, the configuration in which the
・上記実施形態では、冷却油路61の第1油路64は、供給口64Aから磁石孔42Aを径方向に直線的に繋ぐ構成とした。こうした構成は適宜変更が可能である。例えば、第1油路64を供給口64Aから分岐させて軸方向における複数箇所で磁石孔42Aに接続する構成としてもよい。
In the above embodiment, the
・上記実施形態では、第2油路65を磁石孔42Aの内周面と磁石49の外周面とによって構成した例を説明した。第2油路65を磁石孔42Aとは異なる孔によって構成してもよい。この構成であっても、上記孔をロータコア42内を軸方向に貫通した孔とすることにより、ロータコア42の軸方向における両端面に排出口を形成できるため、第2油路の開口からケース20へ向けて冷却油を排出できる。
In the above embodiment, an example in which the
・第3油路68及び第4油路69の構成は上記実施形態のものに限らない。例えば、図6に示す構成を採用してもよい。なお、図6に示す構成では、第4油路の構成以外は、上記実施形態と同様である。そのため、図6に示す構成において、上記実施形態と同様の構成については共通の符号を付して説明を省略する。
The configurations of the
図6に示すように、ロータコア90は、磁性体である電磁鋼板を複数枚積層した積層体91と、該積層体91の積層方向における両端に配置された一対のエンドプレート92とによって構成されている。積層体91を構成する各電磁鋼板のうち、接続部66よりもエンドプレート92側に位置する4枚の電磁鋼板によって第4油路93が形成されている。第4油路93は、エンドプレート92側(図6の左側)に向かうほど外周側(図6の上側)に位置するように径方向に対して傾斜して設けられている。第4油路93の第4排出口93Aは、ロータコア90の外周面に開口している。なお、第4油路93の流路断面積は、第2油路65の接続部66の流路断面積よりも小さい。
As shown in FIG. 6, the
図7に実線の矢印で示すように、こうした構成では、ロータコア90の排出口67Aから排出される冷却油はケース20へ向けて噴出される。
また、図7に一点鎖線の矢印で示すように、ロータコア90の第4排出口93Aから排出される冷却油は、第4油路93の傾斜に沿ってケース20の第2端壁23側へ向けて噴出される。第2端壁23には、第2スポンジ28が固定されていることから、排出口67A及び第4排出口93Aから排出された冷却油は、第2スポンジ28へと到達し、この内部に浸透して保持される。したがって、こうした構成では、上記実施形態に比して、第2スポンジ28へ到達する冷却油の量を多くすることが可能になる。こうした構成であっても、上記(1)と同様の作用効果を得ることができる。なお、排出口と多孔質体とが対向しているとは、上記実施形態のように排出口の開口面に対して、該開口面に垂直な方向に多孔質体が配置されている場合の他、図6及び図7に示す構成のように排出口の開口面に対して、排出される冷却油の排出方向に多孔質体が配置されている場合も含む。
As shown by the solid arrow in FIG. 7, in such a configuration, the cooling oil discharged from the
Further, as shown by the arrow of the alternate long and short dash line in FIG. 7, the cooling oil discharged from the
・上記実施形態において、第2油路65、第3油路68、及び第4油路69の少なくとも1つ又は2つを省略してもよい。なお、第2油路65を省略した場合には、第1油路64を磁石孔42Aに接続するのではなく、第3油路68や第4油路69と直接接続するようにすればよい。こうした構成では、ロータコア42から排出される冷却油は第3排出口68A及び第4排出口69Aを通じてステータ30に供給されることとなる。
-In the above embodiment, at least one or two of the
・上記実施形態では、エンドプレート48に設けられた第3構成孔48Aが、第2排出電磁鋼板46の第22構成孔46Aにおける一対の内側面42Bの内域の中央部に配置されるように、エンドプレート48と第2排出電磁鋼板46とを積層して磁石孔42Aを構成した。こうした構成は適宜変更が可能である。例えば、エンドプレート48に設けられた第3構成孔48Aが、第2排出電磁鋼板46の第22構成孔46Aにおける湾曲内面42Cの内域と重なる位置となるようにこれらを積層してもよい。また、第1排出電磁鋼板45及び第2排出電磁鋼板46に設けられる第2構成孔44Aを、磁石収容電磁鋼板47に設けられた第1構成孔47Aの湾曲内面42Cの内域と重なる領域のみに形成してもよい。この場合には、第1排出電磁鋼板45及び第2電磁鋼板において一対の湾曲内面42Cの内域と重なる領域の内、少なくとも一方の領域に第2構成孔44Aを設ければよい。また、ロータコア42に必ずしも磁石孔42Aを設ける必要はない。
In the above embodiment, the third
・上記実施形態において、エンドプレート48を省略することも可能である。この場合には、ロータコア42を構成する電磁鋼板のうち、軸方向における端部に位置する電磁鋼板によって排出口67Aが構成される。
-In the above embodiment, the
・多孔質体として、樹脂製のスポンジを例示したが、金属製の多孔質体を採用することも可能である。こうした多孔質としては、弾性を有するものであってもよいし、弾性を有しないものであってもよい。 -Although a resin sponge is exemplified as the porous body, a metal porous body can also be adopted. The porous material may have elasticity or may not have elasticity.
10…回転電機
20…ケース
21…周壁
21A…排液口
22…第1端壁
23…第2端壁
24…第1フランジ壁
25…第2フランジ壁
26…連結壁
27…第1スポンジ
28…第2スポンジ
30…ステータ
31…ステータコア
31A…ヨーク
31B…ティース
31C…スロット
32…第3スポンジ
33…コイル
40…ロータ
41…ロータシャフト
42…ロータコア
42A…磁石孔
42B…内側面
42C…湾曲内面
43…積層体
44…排出側電磁鋼板
44A…第2構成孔
45…第1排出電磁鋼板
45A…第21構成孔
46…第2排出電磁鋼板
46A…第22構成孔
47…磁石収容電磁鋼板
47A…第1構成孔
48…エンドプレート
48A…第3構成孔
49…磁石
50…第1軸受け
51…第2軸受け
61…冷却油路
62…主通路
63…分岐通路
64…第1油路
64A…供給口
65…第2油路
66…接続部
67…排出部
67A…排出口
671A…第1排出口
672A…第2排出口
68…第3油路
68A…第3排出口
69…第4油路
69A…第4排出口
70…ラジエータ
75…オイルパン
80…オイルポンプ
90…ロータコア
91…積層体
92…エンドプレート
93…第4油路
93A…第4排出口
10 ...
Claims (1)
前記ロータには、冷却油が流れる冷却油路が設けられ、
前記冷却油路は、冷却油をロータから排出する排出口を含み、
前記ケース及び前記ステータの少なくとも一方において、前記冷却油路の前記排出口と対向する位置には多孔質体が配置されている回転電機。 A rotary electric machine having a case, a stator housed in the case, and a rotor arranged on the inner peripheral side of the stator.
The rotor is provided with a cooling oil passage through which cooling oil flows.
The cooling oil passage includes a discharge port for discharging cooling oil from the rotor.
A rotary electric machine in which a porous body is arranged at a position facing the discharge port of the cooling oil passage in at least one of the case and the stator.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020179801A JP2022070633A (en) | 2020-10-27 | 2020-10-27 | Rotary electric machine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020179801A JP2022070633A (en) | 2020-10-27 | 2020-10-27 | Rotary electric machine |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022070633A true JP2022070633A (en) | 2022-05-13 |
Family
ID=81535053
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2020179801A Pending JP2022070633A (en) | 2020-10-27 | 2020-10-27 | Rotary electric machine |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2022070633A (en) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022090043A (en) * | 2019-10-31 | 2022-06-16 | 株式会社ニューギン | Game machine |
JP2022090045A (en) * | 2019-10-31 | 2022-06-16 | 株式会社ニューギン | Game machine |
-
2020
- 2020-10-27 JP JP2020179801A patent/JP2022070633A/en active Pending
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JP2022090043A (en) * | 2019-10-31 | 2022-06-16 | 株式会社ニューギン | Game machine |
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