JP2022060618A - コーナ材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】部材上に露呈して設けても、人の身体や着衣のひっかかりが抑えられ、変形が抑制されるコーナ材及びその製造方法を提供する。【解決手段】一方向に延びた断面L字状のコーナ材21は、第1平板部31と第2平板部32とを備える。第1平板部31は、一方向に延びており、第2平板部32は、第1平板部31の上記一方向に沿った一方の端部に、第1平板部31と90°の角度をもって一体に形成されている。第2平板部32は、第1平板部31の木目と連続した木目を有する。第1平板部31の他方の端部と、第2平板部32の第1平板部31側と反対側の端部とは、L字状の断面における外角側に向いた傾斜面とされている。一方の端部の傾斜面と内角側表面SAとのなす角θ1と、他方の傾斜面と内角側表面SAとのなす角θ2との和は90°である。【選択図】図4

Description

本発明は、コーナ材及びその製造方法に関する。
屋内の壁の出隅には、出隅の壁面を保護するカバー材や壁面における見切り材として、断面L字状のコーナ材が使用されることがある。コーナ材は、プラスチック製のものが多く流通しているが、手触り感や美観などの意匠性から木製のものが望まれることもある。
木製のコーナ材としては、例えば特許文献1に、断面長方形で長尺角柱状の木製材から、その木製材の長さ方向に沿う一辺の角部を含む断面長方形で全長に渡る長尺角柱状の部分を切削した形状を成すコーナ材が開示されている。切削部分は、切削前に隣接して連なっていた2つの側面の幅が、同一となりかつ壁面下地材の肉厚とも同一となるように設定されている。
また、特許文献2には、室内壁の平面部分に取り付けられる長尺部材をもとに形成された矩形状の基板を備えるコーナ材が開示されている。基板は中央部とその長手方向両側に設けられた一対の折り曲げ部とに分けられており、それら各部の対向面をテーパ状として互いに折り曲げ可能とし、各部の対向面同士を接合すると全体が略L字状となるようにしてある。
特許第2995265号公報 特開2007-154614号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているコーナ材は、壁面下地材の肉厚と同一の幅をもつ側面とされており、壁面上に設けることは想定していない。そのため、壁面上に仮に設置した場合には、屋内を行き来する人の身体の一部や着衣がひっかかる場合がある。また、特許文献1に記載されるコーナ材は、壁面上などに露呈して設けた場合には、長期の使用期間の間に、長手方向に対して反ったり、ねじれるなどの変形が生じやすい。また、特許文献2に記載されるコーナ材は、設置に際して作業性がよいとは言えない。
そこで、本発明は、壁面などの部材上に露呈して設けても、人の身体や着衣のひっかかりが抑えられ、変形が抑制されるコーナ材及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一方向に延びた断面L字状のコーナ材は、上記一方向に延びた平板状の第1平板部と、第2平板部とを備える。第2平板部は、第1平板部の上記一方向に沿った一方の端部に、第1平板部と90°の角度をもって一体に形成され、第1平板部の木目と連続した木目を有する。第1平板部の他方の端部と、第2平板部の第1平板部側と反対側の端部とは、L字状の断面における外角側に向いた傾斜面とされている。第1平板部の傾斜面とL字状の断面における内角側の表面とのなす角θ1と、第2平板部の傾斜面と内角側の表面とのなす角θ2との和は90°である。
なす角θ1となす角θ2とは45°であることが好ましい。
第1平板部は、内角側の表面の上記一方向における少なくとも一部に板目を有し、第2平板部は、内角側の表面に、第1平板部よりも板目である領域が少ないことが好ましい。
第2平板部は、内角側の表面とL字状の断面における外角側の表面との少なくともいずれか一方に、上記一方向に延びた年輪線が上記一方向に直交する方向に複数並んだ木目を有する。
本発明のコーナ材の製造方法は、位置決め工程と、固定工程と、切断工程と、押圧解除工程とを有する。位置決め工程は、一方向に延びた載置台上に両材面を上下方向に向けた状態で載置された長尺の板材を、載置台の長手方向に延びた一端から一方の木端が一定の突出量で突出する状態に位置決めする。固定工程は、上下方向に変位する押圧部材により、位置決めされた板材を上方から押圧することにより載置台に固定する。切断工程は、載置台の上面に関して鋭角に傾けられた第1丸鋸と、第1丸鋸の第1回転軸と90°傾いた第2回転軸を有し、切断位置が第1丸鋸の切断位置に対して載置台の長手方向においてずれた状態で配された第2丸鋸とを、それぞれ周方向に回転させながら載置台の上記一端に沿って一体に、かつ、載置台と相対的に移動させることにより、押圧部材により固定されている板材の一方の木端を断面L字状に連続的に切断する。押圧解除工程は、切断工程の後に、押圧部材を上方へ移動することにより押圧を解除する。
位置決め工程と固定工程と切断工程と押圧解除工程とを繰り返すことが好ましい。
本発明のコーナ材によれば、部材上に露呈して設けても、人の身体や着衣のひっかかりが抑えられ、変形が抑制され、このようなコーナ材が本発明のコーナ材の製造方法によれば得られる。
実施形態であるコーナ材を使用したブースシステムの概略図である。 コーナ材の別の使用例を示す説明図である。 コーナ材の断面図である。 コーナ材の説明図である。 板材の説明図である。 別の板材の説明図である。 コーナ材製造装置の概略図である。 コーナ材製造装置の説明図である。 丸鋸対の説明図である。 第1丸鋸と第2丸鋸との説明図である。 別の実施形態であるコーナ材の製造方法の説明図である。 別の実施形態であるコーナ材の製造方法の説明図である。
図1に示すブースシステム11は、本発明の一実施形態であるコーナ材21を用いた一例である。ブースシステム11は、一定の空間が仕切られたブースを形成する。ブースシステム11は、図1に示すように矩形の複数の立位パネルP1~P11,第1水平パネルPH1~第3水平パネルPH3により組み立てられ、四隅が直角(90°)である直方体のブースを形成する。図1においては、第1水平パネルPH1にコーナ材21を設けている例を示している。ブースシステム11は、非使用状態、例えば運搬時や保管時においては、解体されて複数の立位パネルP1~P11,第1水平パネルPH1~第3水平パネルPH3がまとめられた解体状態をとることができる。なお、図1においては、直交するx軸とy軸とで特定されるxy平面を水平面として、x軸とy軸との両方に直交するz軸方向を鉛直方向として、それぞれ描いてある。
ブースシステム11は、図1に示すように組立状態では、複数の立位パネルP1~P11を鉛直方向に立てた姿勢(立位)で設置され、空間を水平方向において仕切る。この例では、組立状態で鉛直方向に立てた姿勢(立位)にされる立位パネルP1~P11の長手方向を鉛直方向にしている。
ブースシステム11は、第1パネルユニットUA~第4パネルユニットUDと、第1水平パネルPH1~第3水平パネルPH3とを備える。第1パネルユニットUAは立位パネルP1~P3を、第2パネルユニットUBは立位パネルP4~P5を、第3パネルユニットUCは立位パネルP6~P8を、第4パネルユニットUDは立位パネルP9~P11をそれぞれ備える。第1パネルユニットUAは、ブースの四隅のうちのひとつの隅を形成する。第2パネルユニットUB,第3パネルユニットUC,第4パネルユニットUDも第1パネルユニットUAと同様に、ブースの四隅のうちのそれぞれひとつを形成する。立位パネルP1~P11は、組立状態のブースシステム11を上方からみたときに、反時計周りに、この順で配され、連結されている。第4パネルユニットUDの立位パネルP11と第1パネルユニットUAの立位パネルP1との間は、開口を形成しており、ブースの内外間を行き来する出入口DWとなっている。
第1水平パネルPH1~第3水平パネルPH3は、第1パネルユニットUA~第4パネルユニットUDに着脱自在であり、組立状態においては、長手方向が水平方向に一致するように固定される。具体的には、第1水平パネルPH1は、第1パネルユニットUAと第2パネルユニットUBとに対して着脱自在であり、組立状態においては、矩形のパネル面を水平にされた状態で第1パネルユニットUAと第2パネルユニットUBとのそれぞれに固定される。これにより、本例の第1水平パネルPH1は、ブース内における作業台として用いることができ、書類やパーソナルコンピュータなどを載置することができる。第1水平パネルPH1の高さは、作業のしやすさ等の観点で、適宜決定することができ、本例では、ブース内に、利用者が座る椅子を配したときに、利用者が椅子に腰かけた状態で第1水平パネルPH1を作業台として用いることができる高さに設定している。
第2水平パネルPH2は、第2パネルユニットUBと第3パネルユニットUCとに対して着脱自在であり、組立状態においては、矩形のパネル面を水平にされた状態で第2パネルユニットUBと第3パネルユニットUCとのそれぞれに固定される。この例の第2水平パネルPH2は、第1水平パネルPH1よりも高い位置に配され、例えば物を載置するための棚等として用いることができるようにしている。
第3水平パネルPH3は、第3パネルユニットUCと第4パネルユニットUDとに対して着脱自在であり、組立状態においては、矩形のパネル面の一方がブースの内部に、他方がブースの外側に、それぞれ向くように、第3パネルユニットUCと第4パネルユニットUDとのそれぞれに固定される。この例の第3水平パネルPH3は、第1水平パネルよりも高い位置に配され、上記の椅子の背(笠木,背板,背柱など)の高さに対応した高さに位置を設定している。これにより、利用者が椅子を引いた場合、すなわち、第1水平パネルPH1から離れる方向に移動した場合に、椅子の背が第3パネルユニットUCと第4パネルユニットUDとに接触することが防止される。
コーナ材21は、この例では、ブース内部において第1水平パネルPH1に対面したときに、第1水平パネルPH1の手前側の一端面に設けられており、一方向に延びている。コーナ材21は、ブース内部において第2水平パネルPH2に対面したときの、第2水平パネルPH2の手前側の一端面に設けられてもよい。このように、コーナ材21は、作業台となる例えば机やテーブル、棚などの各端面などに設けられる。また、コーナ材21は、図2に示すように、屋内の壁25の出隅などに設けて、出隅の壁面を保護するカバー材や壁面における見切り材として使用してもよい。
一方向に延びたコーナ材21は、図3の紙面奥行き方向を長手方向とするときに、長手方向に直交する断面がL字状となっている。コーナ材21は、長手方向に延びた平板状の第1平板部31と第2平板部32とを備える。第2平板部32は、コーナ材21が延びた方向に沿った、第1平板部31の一方の端部E31aに、第1平板部31と90°の角度をもって一体に形成されている。このように、第1平板部31と第2平板部32とは、互いに直交しており、コーナ材21は90°に屈曲した形状となっている。L字状の断面、すなわち長手方向に直交する断面において90°とされた内角側の表面(以下、内角側表面と称する)には符号SAを付し、270°とされた外角側の表面(以下、外角側表面と称する)には符号SBを付す。
コーナ材21は、木製であり、無垢材で形成されている。このため、第1平板部31と第2平板部32とは、木目が互いに連続している。すなわち、木目の年輪線36が、第1平板部31と第2平板部32とで内角側表面SAで互いに連続している(図4(A)参照)とともに、外角側表面SBで互いに連続している(図4(C)参照)。
コーナ材21が延びた方向における第1平板部31の他方の端部E31bと、第2平板部の第1平板部31側と反対側の端部E32bとは、L字状の断面における外角側に向いた傾斜面SE1,SE2とされている。なお、符号SE1を第1平板部31の傾斜面に付し、符号SE2を第2平板部32の傾斜面に付す。傾斜面SE1と内角側表面SAとのなす角θ1と、傾斜面SE2と内角側表面SAとのなす角θ2との和は90°である。
コーナ材21は、90°の角度をなして一体に形成された第1平板部31と第2平板部32とを備えるから、第1水平パネルPH1の端面と下方を向いたパネル面とがなす90°の角に対して内角側表面SAを接した状態にして、作業性良く設けることができる。第1平板部31と第2平板部32とのいずれか一方(この例では第2平板部32)は、第1水平パネルPH1の端面に位置するので、第1水平パネルPH1は例えば端面側の外部からの衝撃などから保護される。なお、図3に示すこの例では、第2平板部32が第1水平パネルPH1の端面に、第1平板部31が第1水平パネルPH1の下方を向いたパネル面に、それぞれ接触して位置するようにコーナ材21を設けている。ただし、第1平板部31と第2平板部32とは逆であってもよい。
また、第1平板部31と第2平板部32とは木目が互いに連続している、すなわちコーナ材21は無垢材で構成されており、さらに、第1平板部31と第2平板部32とのなす角は90°であるから、長手方向での変形(長手方向に対する反り)及び長手方向に直交する方向での変形(ねじれ)が長期間において抑制される。そのため、コーナ材21は、設けた第1水平パネルPH1の端面や壁25(図2参照)の出隅から長期に渡って、例えば部分的な浮き等が抑えられ、剥がれにくい。この点、一方向に延びた第1平板(図示無し)と第2平板(図示無し)とが、長手方向に直交する幅方向の一端で互いに90°となるように例えば接着剤や接合具(ビスなど)などで接合されたコーナ材は、第1平板と第2平板とがそれぞれ無垢材で形成されていても、長手方向に対する反りや長手方向でのねじれなどが生じやすい。このようなコーナ材と比べても、コーナ材21は長手方向に対する反りや長手方向でのねじれが顕著に抑制される。また、コーナ材21は無垢材から構成されているので、第1水平パネルPH1に対面した際の手前側の端面における手触り感がより良くなったり、第1水平パネルPH1及びブースシステム11としての美観(意匠性)が向上する。
コーナ材21は、傾斜面SE1,SE2は、断面L字状の外角側に向いており、なす角θ1となす角θ2との和が90°である。したがって、L字状の断面における両端部は鋭角となっており、第1水平パネルPH1に対面した場合に、第1水平パネルPH1と外角側表面SBとの段差がなく、傾斜面SE1,SE2によってなだらかな傾斜面が形成される。そのため、コーナ材21の両端部に人の手指や着衣などのひっかかりが防がれる。また、壁25(図2参照)の出隅に設けた場合にも同様に、コーナ材21の両端と壁25との段差が無く、コーナ材21は傾斜面SE1,SE2によって壁25からなだらかな盛り上がりを形成する。そのため、物のひっかかりや、人の身体や着衣などのひっかかりが防がれる。
ここで、第1平板部31の内角側表面SAの長手方向に直交する方向における長さをL1とし、第2平板部32の内角側表面SAの長手方向に直交する方向における長さをL2とする。この例では長さL2は、第1水平パネルPH1の厚みT1と等しくしている。これにより、コーナ材21は、第1水平パネルPH1の上向きのパネル面から第2平板部32の外角側表面SBにかけて、傾斜面SE2によってなす角θ1の角度で傾斜した傾斜面を形成する。このため、第1水平パネルPH1に対面した人にとって、第1水平パネルPH1の上向きのパネル面と端面との90°の角が露呈している場合よりも、身体が触れたときのあたり(局部的な接触圧)が弱く感じられ、手触り感もより良い。
コーナ材21は、なす角θ1となす角θ2とがともに45°で互いに等しい。これにより、コーナ材21は、第1平板部31と第2平板部32とを区別なく用いやすい。さらにこの例のコーナ材21は、長さL1と長さL2とを同じにしており、これにより、第1平板部31と第2平板部32とを区別することなく、より使用しやすい。第1平板部31の厚みをT31とし、第2平板部32の厚みをT32とするときに、この例ではさらに厚みT31と厚みT32とが同じにしてあり、そのため、コーナ材21は第1平板部31と第2平板部32とを区別なく、より用いやすい。
図4に示すように、第1平板部31は、内角側表面SAの長手方向における少なくとも一部に板目を有し、第2平板部32の内角側表面SAは、第1平板部31の内角側表面SAよりも板目である領域が少ない。したがって、第2平板部32は、第1平板部31の板目を形成している年輪線36と連続し、第2平板部32の長手方向に延びた年輪線36を内角側表面SAに有している。これにより、長手方向に対する反り、及び、長手方向に直交する方向でのねじれが長期間においてより確実に抑制される。この例では、第1平板部31の内角側表面SAは全域が板目となっており、第2平板部32の内角側表面SAは柾目または追い柾目となっている。このように、第1平板部31と第2平板部32との一方が板目を有し、他方が柾目または追い柾目を有することにより、第1平板部31と第2平板部32とは長期間、互いの収縮などによる互いの応力のバランスが保たれ、反りやねじれがより確実に抑制される。
第2平板部32の内角側表面SAと外角側表面SBとの少なくともいずれか一方の木目は、第2平板部32の長手方向に延びた年輪線36が複数有り、複数の年輪線36は第2平板部32の長手方向に直交する方向に並んでいる。これにより、長手方向に対する反り、及び、長手方向に直交する方向でのねじれが長期間においてより確実に抑制される。
コーナ材21は、長尺の板材から製造される。板材は無垢材である。板材は、例えば、以下の方法で得られる。断面円形の木材43の端面を見たときに、図5に示すように、断面中央において直交する十字の第1切断線C1に沿って切断することにより、第1切断線C1で切断された切断面は柾目をもち、中心角が90°の扇形の端面をもつ切断材45が得られる。そして各切断材45を、いずれか一方の第1切断線C1に平行な複数の切断線C2に沿って切断することにより、板材41が複数得られる。このようにして得られる板材41は、長期に渡って寸法変化が極めて小さく抑えられるため、非常に好ましく、本例でも板材41をコーナ材21の材料として用いている。
他の方法として、断面円形の木材43の端面を見た時に、図6に示すように、互いに平行な第3切断線C3に沿って切断することにより、板材47を得ることができる。このようにして得られる板材47を、コーナ材21の材料として用いる場合もある。
図7に示すコーナ材製造装置(以下、単に「製造装置」と称する)51は、板材41からコーナ材21を製造する装置の一例である。製造装置51は、板材41を固定する固定ユニット52と、板材41を切断する切断ユニット53とを備える。固定ユニット52は、板材41が載置される載置台56と、載置された板材41を位置決めする板状の位置決め部材57と、位置決めされた板材41を載置台56の上に固定する固定具58とを備える。
載置台56は、一方向に延びた長尺の台であり、板材41が載置される上面(以下、載置面と称する)が矩形に形成されている。載置台56の長手方向を、以下、X方向と称し、水平面内においてX方向と直交する方向を、以下、Y方向と称する。板材41は、材面S41A,S41Bを上下方向に向けた状態、かつ、板材41の長手方向に延びた一端面(木端(こば))E41をX方向に延びた一端E56aから突出した状態で載置される。位置決め部材57は、板材41を載置台56上において位置決めする位置決め部材の一例であり、板状に限定されない。位置決め部材57は、載置台56のY方向における一端E56a側に設けられ、X方向に沿って延びている。位置決め部材57は、板材41の移動をY方向において規制することで板材41を所定の位置に位置決めする規制位置と、規制位置から退避した退避位置との間で変位自在である。位置決め部材57には第1シフト機構66が設けられており、第1シフト機構66は、位置決め部材57を規制位置と退避位置との間で変位させる。なお、図7には位置決め部材57が退避位置にある状態を描いてある。この例の位置決め部材57のX方向における長さは、載置台56のX方向における長さと概ね同等としているが、板材41を位置決めできるものであれば長さは特に限定されない。
固定具58は、下方に変位することで板材41を上方から押圧する押圧部材の一例である。固定具58は上下方向(以下、Z方向と称する)に変位自在とされており、固定具58には第2シフト機構67が設けられている。第2シフト機構67は、固定具58をZ方向に変位させ、上方から板材41を押圧することにより載置台56に固定する。この例の固定具58は、下端面が平坦に形成されており、この下端面が、載置された板材41の平坦な上向きの材面S41Aに密着するようにしてある。これにより、固定具58は板材41を載置台56により安定して固定する。
切断ユニット53は、載置台56の一端E56a側に設けられ、丸鋸対60とレール61とを備える。丸鋸対60とレール61とは、載置台56のY方向における一端E56a側に設けられ、レール61は、一端E56aに沿ってX方向に延びて配されている。丸鋸対60は、X方向で移動自在に、レール61に設けられている。丸鋸対60は、X方向の一方から見たときに90°配置された第1丸鋸71(図9参照)と第2丸鋸72(図9参照)とを有し、スライド機構68により、一体にスライド移動する。この丸鋸対60が、一端E56aに沿って、すなわちX方向に移動することにより、一端E56aから突出した板材41が切断され、コーナ材21が切り出される。
図8(A)に示すように、載置台56には、板材41が、一方の材面S41Aを上向き、他方の材面S41Bを下向きにして載置される。位置決め部材57は、規制位置にセットされる。規制位置は、Y方向においては載置台56の一端E56a(図7参照)から離れた位置であり、Z方向(図7参照)においては位置決め部材57の上端が載置台56の載置面よりも高い位置とされる。これにより、Y方向のうち、載置台56の他端E56b(図7参照)から一端E56aへの向きにおいて、板材41の移動が規制され、板材41は、図8(B)に示すように、一端E41が位置決め部材57の載置台56に向いた平坦な表面に接する状態とされる。こうして、板材41は、一端E41が一端E56aから突出した状態に位置決めされる。位置決め部材57は、X方向に延びているから、板材41の載置台56からのY方向における突出量は、X方向において一定となる。なお、この例の位置決め部材57は、Y方向において規制位置を設定できるように、Y方向において移動自在とされている。これにより、板材41の載置台56からのY方向における突出量を調整できるようになっている。
固定具58を下方へ移動させることにより、図8(C)に示すように、位置決めされた板材41が押圧され、板材41が載置台56に固定される。板材41が固定された状態で、位置決め部材57は、図8(D)に示すように、規制位置から退避位置に変位する。位置決め部材57が退避位置にセットされた状態で、図8(E)に示すように丸鋸対60は載置台56のX方向における一端E56c(図7参照)から他端E56d(図7参照)に向けてスライド移動する。これにより、板材41の一端E41側がX方向において連続的に切断され、図8(F)に示すように、断面が直角三角形である棒状の木片41cが切り出される。
固定具58が上方へ移動することにより、図8(G)に示すように、一端E41側が切断された板材41は押圧が解除され、固定解除となる。X方向における他端E56d(図7参照)側から一端E56c(図7参照)側への丸鋸対60の移動、すなわち、切断終了位置から切断開始位置への移動は、固定具58の上方への移動の前でもよいし、後でもよい。
再び、図8(A)に示すように位置決め部材57を規制位置にセットし、図8(B)に示すように位置決めされた板材41は、図8(C)に示すように固定具58の下方への移動により載置台56上に固定される。板材41が固定された後に位置決め部材57は図8(D)に示すように退避位置に変位される。前回の切断により一端E41が90°の断面L字状に切欠きが形成されている板材41からは、図8(E)に示すように丸鋸対60のスライド移動により、断面L字状のコーナ材21が切り出されて得られる。固定具58は、図8(G)に示すように上方へ移動し、これにより板材41は固定解除とされる。コーナ材21を板材41から次々と切り出して得る場合には、位置決め部材の規制位置へのセットから、固定具58の上方への移動までの一連の流れが繰り返される。
丸鋸対60は、図9に示すように、第1丸鋸71と第2丸鋸72とを備える。第1丸鋸71は、周囲に鋸刃が形成された円形の鋸本体71aと、鋸本体71aが固定される第1回転軸71bとを有し、第1回転軸71bを回転させるモータ75が設けられている。鋸本体71aは、モータ75により回転される第1回転軸71bと一体に周方向に回転する。第1丸鋸71は、鋸本体71aが、載置台56の載置面に対して鋭角に傾いた姿勢で配される。
第2丸鋸72も第1丸鋸71と同様に、周囲に鋸刃が形成された円形の鋸本体72aと、鋸本体72aが固定される第2回転軸72bとを有し、第2回転軸72bを回転させるモータ76が設けられている。鋸本体72aは、モータ76により回転される第2回転軸72bと一体に周方向に回転する。第2回転軸72bは、第1回転軸71bに対して90°傾いており、これにより、第1丸鋸71の鋸本体72aと第2丸鋸72の鋸本体72aとは、X方向の一方から見たときに、被切断物である板材41を切断する先端の位置、すなわち切断位置PCにおいて鋸本体71aと90°の角度をなしている。この例では、第1丸鋸71の鋸本体71aは、載置台56の載置面に対して45°傾いた姿勢で配し、第2丸鋸72の鋸本体72aも載置面に対して、45°傾いた姿勢になっている。これにより、材面S41A,S41Bは、それぞれ傾斜面SE1,SE2を形成し、なす角θ1となす角θ2とがともに45°であるコーナ材を得ることができる。
第1丸鋸71と第2丸鋸72とには、スライド機構68が設けられ、スライド機構68によってX方向において一体にスライド移動する。第1丸鋸71と第2丸鋸72とには、さらに、角度調整機構78とが設けられている。第1丸鋸71と第2丸鋸72とは、角度調整機構78により、鋸本体71aと鋸本体72aとを、互いの角度を90°に保持した状態で、載置台56の載置面に対する角度を調整することができるようになっている。
図10に示すように、第1丸鋸71の切断位置PC1と第2丸鋸72の切断位置PC2とは、X方向においてずれた位置とされている。これにより、第1丸鋸71と第2丸鋸72とは、鋸本体71aと鋸本体72aとがぶつかることなく、一体にスライド移動しながら連続的に板材41を切断する。切断位置PC1と切断位置PC2とのX方向における距離(ずれ量)Dは、第1丸鋸71と第2丸鋸72とが接触しない程度であればよく、鋸本体71a,72aのサイズ等に応じて適宜設定すればよい。
上記の製造装置51を用いてコーナ材21は、以下のようにして製造される。載置台56上に載置された板材41を、載置台56の一端E56a(図7参照)から一端E41(図7参照)が一定の突出量で突出する状態に位置決めする(位置決め工程)。次に、位置決めされた板材41を、固定具58(図7参照)により上方から押圧することにより載置台56に固定する(固定工程)。続いて、載置台56の載置面に関して鋭角に傾けられた第1丸鋸71と、第1回転軸71bと90°傾いた第2回転軸72bを有する第2丸鋸72とを、それぞれ周方向に回転させながら、一端E56aに沿って一体に移動させることにより、板材41の一端E41を断面L字状に連続的に切断する(切断工程)。切断した後に、固定具58を上方へ移動して押圧を解除して固定解除とする(押圧解除工程)。さらに、位置決め部材57(図7参照)を規制位置にセットして板材41を新たに位置決め(位置決め工程)し、固定具58により固定する(固定工程)。前回の切断工程により板材41の一端E41には90°の断面L字状に切欠きが形成されており、丸鋸対60のX方向におけるスライド移動により、断面L字状のコーナ材21が製造される。このように、位置決め工程、固定工程、切断工程、押圧解除工程の一連の工程を繰り返すことにより、一枚の板材からコーナ材21が次々と製造される。
コーナ材21は長さL1(図3参照)と長さL2(図3参照)とが同じであるので、この例では第1丸鋸71の切断位置PC1と第2丸鋸72の切断位置PC2とのZ方向における各位置を、載置面から板材41の厚みの半分の高さに設定している。長さL1と長さL2とが異なるコーナ材81を製造する場合には、切断位置PC1,PC2とのZ方向における位置を、載置面から板材41の厚みの半分の高さよりも図11に示すように低くする、あるいは高くするとよい。
また、コーナ材21は、なす角θ1となす角θ2とが45°で互いに等しいので、載置台に対する第1丸鋸71の鋸本体71aの角度を45°にしている。なす角θ1となす角θ2との和が90°であり、なす角θとなす角θ2とが互いに異なる角度のコーナ材83を製造する場合には、角度調整機構78により第1丸鋸71と第2丸鋸72との載置面に対する各角度を、図12に示すように、45°とは異なる角度に設定するとよい。
上記の製造装置51(図7参照)は、X方向において丸鋸対60が移動するが、丸鋸対60に加えて、あるいは丸鋸対60の代わりに、載置台がX方向に移動してもよい。このように、丸鋸対60と載置台とはX方向において相対的に移動すればよい。例えば、X方向にスライド移動する板状の載置台(図示無し)と、この載置台が設けられるレール(図示無し)とを載置台56(図7参照)との代わりに用いるとよい。この場合の載置台にはスライド移動機構(図示無し)を設け、このスライド移動機構により、丸鋸対60の上記の例でのスライド移動の向きとは逆向きに載置台をスライド移動させる。なお、この場合には、固定具58(図7参照)は、載置台と一体にスライド移動するように構成するとよい。
11 ブースシステム
21,81,83 コーナ材
31 第1平板部
E31a 端部
32 第2平板部
41,47 板材
E41 一端
51 コーナ材製造装置
56 載置台
E56a 一端
57 位置決め部材
58 固定具
66 第1シフト機構
67 第2シフト機構
68 スライド機構
71 第1丸鋸
72 第2丸鋸
71a,72a 鋸本体
71b,72b 第1回転軸,第2回転軸
PC,PC1,PC2 切断位置
S41A,S41B 材面
SE1,SE2 傾斜面

Claims (6)

  1. 一方向に延びた断面L字状のコーナ材において、
    前記一方向に延びた平板状の第1平板部と、
    前記第1平板部の前記一方向に沿った一方の端部に、前記第1平板部と90°の角度をもって一体に形成され、前記第1平板部の木目と連続した木目を有する第2平板部と
    を備え、
    前記第1平板部の他方の端部と、前記第2平板部の前記第1平板部側と反対側の端部とは、前記L字状の断面における外角側に向いた傾斜面とされ、
    前記第1平板部の前記傾斜面と前記L字状の断面における内角側の表面とのなす角θ1と、前記第2平板部の前記傾斜面と前記内角側の表面とのなす角θ2との和が90°であるコーナ材。
  2. 前記なす角θ1と前記なす角θ2とは45°である請求項1に記載のコーナ材。
  3. 前記第1平板部は、前記内角側の表面の前記一方向における少なくとも一部に板目を有し、
    前記第2平板部は、前記内角側の表面に、前記第1平板部よりも板目である領域が少ない請求項1または2に記載のコーナ材。
  4. 前記第2平板部は、前記内角側の表面と前記L字状の断面における外角側の表面との少なくともいずれか一方に、前記一方向に延びた年輪線が前記一方向に直交する方向に複数並んだ木目を有する請求項3に記載のコーナ材。
  5. 一方向に延びた載置台上に両材面を上下方向に向けた状態で載置された長尺の板材を、前記載置台の長手方向に延びた一端から一方の木端が一定の突出量で突出する状態に位置決めする位置決め工程と、
    上下方向に変位する押圧部材により、位置決めされた前記板材を上方から押圧することにより前記載置台に固定する固定工程と、
    前記載置台の上面に関して鋭角に傾けられた第1丸鋸と、前記第1丸鋸の第1回転軸と90°傾いた第2回転軸を有し、切断位置が前記第1丸鋸の切断位置に対して前記載置台の長手方向においてずれた状態で配された第2丸鋸とを、それぞれ周方向に回転させながら前記載置台の前記一端に沿って一体に、かつ、前記載置台と相対的に移動させることにより、前記押圧部材により固定されている前記板材の前記一方の木端を断面L字状に連続的に切断する切断工程と、
    前記切断工程の後に、前記押圧部材を上方へ移動することにより押圧を解除する押圧解除工程と、
    を有するコーナ材の製造方法。
  6. 前記位置決め工程と前記固定工程と前記切断工程と前記押圧解除工程とを繰り返すコーナ材の製造方法。
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