JP2022056938A - 喫煙カートリッジ、喫煙カートリッジシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】静電容量によって、本体内部に識別情報等を設けることができる喫煙カートリッジを提供する。【解決手段】本発明の喫煙カートリッジ100は、筒状のカバー110と、カバー110の一端側に収容された、加熱されることによって芳香成分を含有するエアロゾルを発生させる芳香発生基材120と、カバー110の他端側に収容されたフィルタ140と、芳香発生基材120とフィルタ140との間に収容された移送部材130とで構成されている。移送部材130は、静電容量を有するセラミック素材を格納している。【選択図】図2

Description

本発明は、識別情報等を記録した喫煙カートリッジ、及び当該喫煙カートリッジの加熱器を含む喫煙カートリッジシステムに関する。
近年、電子タバコの分野では、喫煙者の幅広い嗜好に合わせるべく、タバコ以外の成分として木の実や果実等の成分を配合し、フレーバーの種類を増やしている。
また、喫煙者は、電子タバコの成分の情報をパッケージの成分表示以外からも取得することができるようになっている。電子タバコの表面に成分情報がデータ化され記録されている場合、喫煙者は、それを読み取るセンサを有する喫煙器具を使用することで、当該成分情報を容易に取得することができる。
例えば、下記の特許文献1の電気加熱式喫煙システムは、表面に複数の円形線を設けて関連情報を符号化した喫煙物品(シガレット)と、当該関連情報の検出器とから構成される。検出器には、光源(物品上で使用されるインクに応じてIR、UV又は可視光)及び反射光を検出する少なくとも1つの光センサが設けられている。
喫煙物品が検出器の空洞に挿入されたとき、様々な線が検出器を通過する間の時間を測定することにより、当該関連情報の検出が行われる。円形線は様々な幅の複数の線及びスペースを含む。そして、これらは適切なバーコード符号化標準に従って、簡単な1次元バーコードとして符号化される(特許文献1/段落0094,0095,0098、図1-2)。
特許第5548703号公報
しかしながら、特許文献1の電気加熱式喫煙システムでは、複数のコードが喫煙物品の外周面にあるため、喫煙物品の振動、擦れ、応力等の外的要因により、記録されたコードが識別できなくなる場合があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、静電容量によって、本体内部に識別情報等を設けることができる喫煙カートリッジ及び喫煙カートリッジシステムを提供することを目的とする。
第1発明は、筒状のカバーと、前記カバーの一端側に収容された、加熱されることによって芳香成分を含有するエアロゾルを発生させる芳香発生基材と、前記カバーの他端側に収容されたフィルタと、前記芳香発生基材と前記フィルタとの間に収容された移送部材とを備えた喫煙カートリッジにおいて、前記移送部材は、静電容量部を備えていることを特徴とする。
本発明の喫煙カートリッジは、芳香発生基材と移送部材とフィルタとからなり、筒状のカバーに収容されている。特に、移送部材は静電容量部を備えており、例えば静電容量の数値レベルを調整することで、喫煙カートリッジに当該情報を容易に記録することができる。
第1発明の喫煙カートリッジにおいて、前記静電容量部には、金属材料、セラミック材料、樹脂材料、紙材料、植物性材料、ガラス若しくはマイカの固形材又は粉体、油性の液体又は当該各材料の少なくとも1つを含む複合材が用いられることが好ましい。
静電容量部は、金属材料、セラミック材料、樹脂材料等の固形材又は粉体、油性の液体、当該各材料を少なくとも1つ含む複合材等、静電容量を蓄えることが可能な材料を用いて構成することができる。
また、第1発明の喫煙カートリッジにおいて、前記移送部材は、空間部を有し、前記静電容量部は、前記空間部に前記固形材、粉体又は液体を格納してなることが好ましい。
移送部材に空間部を設けることで、当該空間部に金属材料若しくはセラミック材料等の固形材、粉体又は液体を格納することができる。これにより、移送部材で冷却効果(放熱効果)を高めつつ、静電容量の変化によって喫煙カートリッジの種類に応じた情報を記録することができる。
また、第1発明の喫煙カートリッジにおいて、前記移送部材は、金属粉、セラミック粉、樹脂材料、紙材料、ガラス、マイカ、油から選ばれる1以上を分散させて成型されていることが好ましい。
喫煙カートリッジの移送部材は、金属粉、セラミック粉、樹脂材料等から選ばれる1以上の材料を分散させて成型される。特に、金属は熱伝導性が高い材料であるため、移送部材での冷却効果が高まる。また、金属粉、セラミック粉の量により静電容量が変化するので、喫煙カートリッジの種類に応じた静電容量を設けることができる。
また、第1発明の喫煙カートリッジにおいて、前記移送部材を被覆し、前記移送部材と接する面に金属粉、セラミック粉、樹脂材料、紙材料、ガラス、マイカ、油から選ばれる1以上が塗布又は印刷された包装部材を備えていることが好ましい。
金属粉、セラミック粉、樹脂材料等が塗布又は印刷された包装部材を用意して、金属粉等の付着面を内側にして移送部材を被覆するようにしてもよい。これにより、移送部材の冷却効果を高めると共に、金属粉等が剥がれ落ちることを防止することができる。
また、第1発明の喫煙カートリッジにおいて、前記静電容量部は、前記移送部材の長軸方向の互いに離間した位置に複数設けられていることが好ましい。
本発明では、移送部材の長軸方向の互いに離間した位置に、複数の静電容量部を設ける(1つの空間部による段差構造とする)。これにより、静電容量の総量を変化させたり、2進コードを定義したりして、喫煙カートリッジの種類に応じた情報を記録することができる。
また、第1発明の喫煙カートリッジにおいて、前記静電容量部は、前記移送部材の長軸方向に平行な互いに離間した位置に複数設けられていることが好ましい。
移送部材の長軸方向に平行な互いに離間した位置に、複数の静電容量部を設ける(異なる空間部による段差構造とする)ようにしてもよい。この構成によっても、喫煙カートリッジの種類に応じた情報を記録することができる。
また、第1発明の喫煙カートリッジにおいて、前記静電容量部には、前記喫煙カートリッジの個体情報を記録可能であることが好ましい。
静電容量部は、静電容量の数値レベル等により喫煙カートリッジの個体情報を記録することができる。そして、ユーザは、当該情報を携帯端末等の外部装置を使用して、取得することができる。
第2発明は、上記の何れか1項に記載の喫煙カートリッジと、当該喫煙カートリッジの加熱器とからなる喫煙カートリッジシステムにおいて、前記加熱器は、前記喫煙カートリッジが挿入される開口を有する本体部と、前記開口から挿入された前記喫煙カートリッジを収容する収容部と、前記収容部内において前記喫煙カートリッジの前記芳香発生基材を加熱するヒーター部と、前記収容部内において前記喫煙カートリッジの前記移送部材の位置に配設され、前記静電容量部の静電容量を検出するセンサ部と、前記センサ部で検出された前記静電容量から前記喫煙カートリッジの個体情報を取得する個体情報取得部と、を備えていることを特徴とする。
加熱器は、開口から喫煙カートリッジを挿入し、収容部に収容してヒーター部により芳香発生基材を加熱する装置であって、収容部内にはセンサ部が設けられており、喫煙カートリッジに記録された静電容量を検出することができる。個体情報取得部は、当該センサ部で検出された静電容量から喫煙カートリッジの個体情報を取得することができる。この個体情報は、ユーザへの通知としての表示や、加熱器による加熱の制御に利用することができる。
第2発明の喫煙カートリッジシステムにおいて、前記加熱器は、前記個体情報取得部で取得された前記個体情報を外部機器に送信する通信部を備えていることが好ましい。
通信部は、個体情報を外部機器(例えば、携帯端末等)に送信することにより、ユーザが外部機器を用いて当該個体情報を確認することができる。また、喫煙カートリッジの提供者は、当該個体情報をサーバ等で管理すれば、個々のユーザの嗜好性に基づいて様々な提案を行うことができる。
また、第2発明の喫煙カートリッジシステムにおいて、前記加熱器は、前記個体情報を取得する加熱情報取得部と、前記加熱情報取得部で取得された前記個体情報に基づいて、前記ヒーター部の加熱時間及び加熱温度を制御する加熱制御部と、を備えていることが好ましい。
加熱制御部は、加熱情報取得部が取得した喫煙カートリッジの個体情報に基づいてヒーター部への加熱時間及び加熱温度を制御する。これにより、加熱器は、喫煙カートリッジを適切な時間及び温度で加熱することができる。
また、第2発明の喫煙カートリッジシステムにおいて、前記センサ部は、前記収容部の高さの異なる位置に複数、分離して設けられていることが好ましい。
喫煙カートリッジの移送部材が、その長軸方向、又は当該長軸方向に平行な互いに離間した位置に複数の静電容量部を有する場合、複数のセンサ部がそれぞれの静電容量を検出する。これにより、本発明の喫煙カートリッジシステムは、加熱器で静電容量の総量や2進コードを取得して、喫煙カートリッジの個体情報や加熱情報をユーザに認識させることができる。
本発明の実施形態に係る喫煙カートリッジシステムの概略図。 喫煙カートリッジの斜視図。 図2の喫煙カートリッジのIII-III断面図。 (a)喫煙カートリッジの移送部材の上面図。(b)喫煙カートリッジの移送部材の側面図。 (a)喫煙カートリッジの移送部材の変更形態1。(b)喫煙カートリッジの移送部材の変更形態2。(c)喫煙カートリッジの移送部材の変更形態3。(d)喫煙カートリッジの移送部材の変更形態4。 (a)喫煙カートリッジの移送部材(混合成型)の上面図。(b)喫煙カートリッジの移送部材(混合成型)の側面図。 (a)喫煙カートリッジの移送部材(混合成型)の変更形態1。(b)喫煙カートリッジの移送部材(混合成型)の変更形態2。(c)喫煙カートリッジの移送部材(混合成型)の変更形態3。 喫煙カートリッジ(包装部材あり)の断面図。 (a)包装部材の実施形態。(b)包装部材の変更形態。 加熱器の内部構成と通信機能を説明する図。 (a)加熱器の静電センサの位置を説明する図。(b)喫煙カートリッジ及び静電センサの部分の上面図。 (a)喫煙カートリッジ及び静電センサの変更形態1。(b)喫煙カートリッジ及び静電センサの変更形態2。 加熱器の静電センサ(2段構造)の位置を説明する図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図中の同一の部材には、同一の符号を用いた。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、本発明の実施形態に係る喫煙カートリッジシステム10の概要を示している。喫煙カートリッジシステム10は、喫煙カートリッジ100と、その加熱器200と、ユーザが所有する携帯端末300とで構成されている。
<喫煙カートリッジ100>
喫煙カートリッジ100は、その一例を挙げると、加熱されることによって芳香成分を含有するエアロゾルを発生させる芳香発生基材120と、ユーザが吸引するフィルタ140と、芳香発生基材120とフィルタ140との間に位置する移送部材130とを有している。
喫煙カートリッジ100の外形は、棒状又は円筒形状である。詳細は後述するが、喫煙カートリッジ100の移送部材130は、静電容量を有する静電容量部を備えており、喫煙カートリッジ100の個体情報、加熱情報等が記録されている。
<加熱器200>
加熱器200は、喫煙時に喫煙カートリッジ100を加熱する装置である。加熱器200は、本体部201に、喫煙時に喫煙カートリッジ100が挿入される開口202を有している。喫煙カートリッジ100は、加熱される芳香発生基材120を下方に向けて開口202から挿入され、収容部203に収容される。
収容部203の底面には、加熱ヒーター207が設けられている。ユーザは、スイッチ(図示省略)を操作して喫煙カートリッジ100の芳香発生基材120を加熱することで、喫煙が可能となる。なお、図1では、加熱ヒーター207として加熱ニードル式のヒーターを示したが、周囲加熱式のヒーターであってもよい。
また、喫煙カートリッジ100を収容部203に収容したとき、加熱器200の移送部材130の位置には、静電センサ204が配設されている。このため、静電センサ204が、移送部材130に設けられた静電容量部を挟持する形となり、その静電容量を検出することができる。静電容量に基づく各種情報は、加熱器200の通信部208から携帯端末300に送信される。
<携帯端末300>
携帯端末300(本発明の「外部機器」)は表示手段、通信手段等を有するデバイスであり、その例としては、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノート型PC等が挙げられる。
携帯端末300の通信手段は、加熱器200の通信部208とBluetooth(登録商標)、赤外線通信等の無線通信を行い、静電容量に基づく各種情報を取得する。携帯端末300に当該各種情報を取得して活用する専用アプリケーションがインストールされていれば、表示手段に当該各種情報が表示される。
ユーザの加熱器200の使用状況(喫煙した喫煙カートリッジ100の種類、本数等)は、携帯端末300の専用アプリケーション又はクラウドサーバ(図示省略)を経由して喫煙カートリッジ100の販売会社に提供されることが好ましい。これにより、販売会社は、ユーザの嗜好性に基づいて、様々な提案を行うことができる。
次に、図2、図3を参照して、本発明の実施形態に係る喫煙カートリッジ100の概要を説明する。
喫煙カートリッジ100は、その一実施形態を挙げると、図2に示すように、芳香発生基材120、移送部材130及びフィルタ140がこの順序で配置され、カバー110によって包装されている。
<カバー110>
カバー110は、芳香発生基材120を覆う巻紙111と、巻紙111の外側から芳香発生基材120、移送部材130及びフィルタ140を覆う基材112と、基材112の外側からフィルタ140の外周部分をさらに覆うチップペーパー113とで構成されている。基材112は、巻紙111及びチップペーパー113と接着や熱融着等の手段で接合されている。
巻紙111、基材112及びチップペーパー113は、例えば、紙、合成樹脂フィルム、金属箔等で構成することができるが、これらがラミネートされた複合シートであってもよい。また、巻紙111、基材112及びチップペーパー113の内面には、接着剤層やホットメルト層等の接着又は融着可能な層が形成されていてもよい。
本実施形態において、巻紙111は、芳香発生基材120をまとめて柱状に形成する役割をなす。基材112は、芳香発生基材120、移送部材130及びフィルタ140を連結する役割をなす。チップペーパー113は、ユーザが喫煙カートリッジ100を口で咥える部分(マウスピース)を補強する役割をなす。なお、カバー110は、巻紙111、基材112及びチップペーパー113が個別に構成されるものに限定されるものではなく、例えば、巻紙111、基材112及びチップペーパー113が一体化された1枚のシートで構成されていてもよい。
<芳香発生基材120>
芳香発生基材120は、加熱されることによって芳香を発生する芳香源材と、加熱されることによってエアロゾルを発生するエアロゾルフォーマとを少なくとも含有する。また、芳香発生基材120は、加熱されることによって融解する熱融解性物質を含有することが好ましい。芳香発生基材120は、例えば、棒状、短冊状、粉体状、顆粒状、ペレット状、小片状、シート状、繊維状、多孔質状、ペースト状又はブロック状の形態をとりうる。
芳香発生基材120は、上記の何れかの形態で所定量又は所定数がまとめられ、喫煙カートリッジ100の一端部に配置される。芳香発生基材120は、例えば、棒状の形態の充填物が所定数束ねられた状態で喫煙カートリッジ100の一端部に配置される。
<芳香源材>
加熱されることによって芳香を発生する芳香源材としては、例えば、タバコの葉、茎の他、非タバコ植物、すなわちタバコ以外の植物を含みうる。植物の使用部位としては、例えば、根(鱗根(鱗茎)、塊根(イモ類)、球根等を含む)、茎、皮(茎皮、樹皮等を含む)、葉、花(花弁、雌蕊、雄蕊等を含む)、樹木の幹や枝等、様々な部位を含む。
使用されうる植物は、例えば、ハーブやスパイスとして使用されている植物としては、くちなしの実、こぶみかんの葉、みょうが、よもぎ、わさび、アジョワンシード、アニス、アルファルファ、エキナセア、エシャロット、エストラゴン、エバーラスティングフラワー、エルダー、オールスパイス、オリスルート、オレガノ、オレンジピール、オレンジフラワー、オレンジリーフ、カイエンチリペッパー(カイエンヌチリペッパー)、カモミールジャーマン、カモミールローマン、カルダモン、カレーリーフ、ガーリック(にんにく)、キャニトップ、キャラウェイ、キャラウェイシード、キンモクセイ、クミン、クミンシード、クローブ、グリーンカルダモン、グリーンペッパー、コーンフラワー、サフラン、シダー、シナモン、ジャスミン、ジュニパーベリー、ジョロキア、ジンジャー(しょうが)、スターアニス、スペアミント、スマック、セイジ、セボリ(セイボリー)、セロリ、セロリシード、ターメリック(ウコン)、タイム、タマリンド、タラゴン、チャービル(セルフィーユ)、チャイブ、ディル、ディルシード、トマト(ドライトマト)、トンカ豆、ドライパクチー、ナツメグ、ハイビスカス、ハバネロ、ハラペーニョ、バーズアイ、バジル、バニラ、パクチー(コリアンダー)、パセリ、パプリカ、ヒソップ、ピメンツデスペレット、ピンクペッパー、フェヌグリークシード、フェンネル、ブラウンマスタード、ブラックカルダモン、ブラッククミン、ブラックペッパー、ベチバー、ペニーロイヤル、ペパーミント(ハッカ)、ホースラディッシュ、ホワイトペッパー、ホワイトマスタード、ポピーシード、ポルチーニ、マジョラム、マスタードシード、マニゲット、マリーゴールド、マルバフラワー、メース、ヤローフラワー、ユーカリ、ラベンダー、リコリス、リンデン、レッドクローバー、レッドペッパー、レモングラス、レモンバーベナ、レモンバーム、レモンピール、ローズ(バラ)、ローズバッズ(パープル)、ローズヒップ、ローズペタル、ローズマリー、ローズレッド、ローレル(ローリエ)、ロングペッパー、胡麻(生胡麻、煎り胡麻)、黄金唐辛子、花椒(ホアジャオ)、三鷹、山椒、唐辛子、柚子等を使用できる。また、ミックススパイス(例えば、五香粉、ガラムマサラ、ラスエルハヌート、バリグール、チキンカレーマサラ、タンドリーマサラ、カトルエピス、エルブ・ド・プロバンス)や、ポプリ等として使用されている様々な植物の混合物が挙げられる。
特に、よもぎ、レモン、白檀、ペパーミント、バジル等は、葉を好適に使用できる。桃、ブルーベリー、レモン、オレンジ、リンゴ、バナナ、パイナップル、マンゴー、葡萄、梅、アーモンド、カカオ、コーヒー豆、ピーナッツ、ひまわり、オリーブ、クルミ、その他ナッツ類等は、果実(種子を含む)を好適に使用することができる。
また、キンモクセイ、ジャスミン、ハイビスカス、バラ、ラベンダー、ローズヒップ等は、花を好適に使用することができる。また、白檀、しょうが、ベチバー等は、根を好適に使用することができる。また、さとうきび、松、杉、ヒバ、椿、白檀、檜、シナモン等は、幹又は皮を好適に使用することができる。
また、茶類を使用することができる。茶類は茶になる植物が異なるだけでなく、同じ植物であっても加工方法によって異なるお茶になる。茶類としては、紅茶、緑茶の他に、例えば、明日葉茶、甘茶、アマチャヅル茶、アロエ茶、イチョウ葉茶、ウーロン茶、ウコン茶、ウラジロガシ茶、エゾウコギ茶、オオバコ茶、カキオドシ茶、柿の葉茶、カミツレ茶、カモミールティ、河原決明茶、カリン茶、菊花茶、ギムネマ茶、グァバ茶、クコ茶、桑の葉茶、黒豆茶、ゲンノショウコ茶、玄米茶、ゴボウ茶、コンフリー茶、昆布茶、桜茶、サフラン茶、シイタケ茶、シソ茶、ジャスミン茶、しょうが茶、スギナ茶、セキショウ茶、センブリ茶、ソバ茶、タラノキ茶、タンポポ茶、甜茶、ドクダミ茶、杜仲茶、ナタマメ茶、ニワトコ茶、ネズミモチ茶、ハトムギ茶、ハブ茶、ビワの葉茶、プーアル茶、紅花茶、松葉茶、マテ茶、麦茶、メグスリノキ茶、ヨモギ茶、ユーカリ茶、羅漢果茶及びルイボスティ等を含む。これらお茶については、飲用後の茶殻を使用してもよい。茶殻等を使用すれば、高価なお茶等を再利用して有効活用することができる。
この他にも、例えば日本酒、ワイン等の発酵酒を製造する際の副産物や絞りかす(酒粕、葡萄の絞りかす(葡萄の皮や種子、果軸等からなる))、さとうきびの糖蜜の搾りかす等を使用することができる。さらに、上述した様々な植物を混合して使用してもよい。もちろん、ここに挙げた以外の植物を使用することもできる。
<エアロゾルフォーマ>
エアロゾルフォーマとしては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、トリエチレングリコール、乳酸、ジアセチン(グリセリンジアセタート)、トリアセチン(グリセリントリアセタート)、トリエチレングリコールジアセタート、クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸メチル、ドデカンジオン酸ジメチル、テトラデカンサンジオン酸ジメチル等を使用することができる。特に、グリセリン、プロピレングリコールが好ましく用いられる。
<熱融解性物質>
熱融解性物質は、融点が50~100℃の範囲にあり、好ましくは50~80℃の範囲にあり、より好ましくは60~67℃の範囲にある。熱融解性物質の融点が50℃未満であると、夏場等の気温の高い時期に熱融解性物質が融解して、べた付きが生じるおそれがある。また、熱融解性物質の融点が100℃を超えると、芳香発生基材120の昇温過程の初期の段階で熱融解性物質が十分に融解されず、喫煙カートリッジ100による昇温過程終了直後のエアロゾルの芳香が不足する傾向がある。
なお、熱融解性物質の融点は、例えば、JIS K2235に規定されるパラフィンワックスの融点測定方法に準拠して測定することができる。すなわち、所定の融点試験器を用い、融かした試料を試験官に入れ、15秒ごとに融点測定用温度計の示度を読み取り、温度降下が一定範囲内(0.1℃以内の差が5回続いた時)にあるときの温度を融点として測定することができる。
熱融解性物質は、粉末状であることが好ましい。また、熱融解性物質の平均粒径は、125~355μmであることが好ましく、150~300μmであることがより好ましく、180~250μmであることがさらに好ましい。なお、平均粒径は、例えば、レーザ回折式粒度分布測定装置等によって測定することができる。本発明における平均粒径とは、メディアン径を意味するものとする。
熱融解性物質としては、好ましい融点を有する点や、風味付与の点から、植物系天然蝋や動物系天然蝋が好ましく使用される。植物系天然蝋としては、例えば、ハゼ蝋、ウルシ蝋、カルナウバ蝋、サトウキビ蝋、パーム蝋、カンデリラ蝋等を用いることができる。また、動物系天然蝋としては、蜜蝋、鯨蝋、イボタ蝋、羊毛蝋、シェラック等を用いることができる。これらは、本発明で規定する融点が50~100℃の範囲のものを得やすく、また、それ自体好ましい風味を有しているので、エアロゾルの芳香を高めることができる。これらの天然蝋の中でも、カルナウバ蝋、蜜蝋、ワセリン、パラフィンワックスが特に好ましく、融点が62~65℃で芳香成分を豊富に含有する蜜蝋が最も好ましい。
芳香発生基材120は、上記の他に、例えば、メントール、メントール誘導体、メントン、メントン誘導体、メンタンカルボン酸アミド、2,3-ジメチル-2-(2-プロピル)-酪酸誘導体、メンタン、メンタン誘導体、L-カルボン、キシリトール、ユーカリ精油、ハッカ油、スペアミント精油、スピラントール等の芳香剤を含有していてもよい。また、セルロース繊維、微結晶セルロース等の成形材や、例えば、多糖類系高分子、セルロース系高分子等の結合剤を含有していてもよい。
芳香発生基材120は、例えば上述の材料を混合し、例えば棒状、シート状等の適宜形状に成形して乾燥させ、必要により切断、粉砕したり、或いはシート状に成形したものを巻付けたり、折り畳んだりして、製造することができる。乾燥させずに水分を含むペースト状のものを、そのまま所定形状に成形することにより製造することもできる。
<移送部材130>
図3は、図2の喫煙カートリッジ100のIII-III断面図である。図示するように、移送部材130は芳香発生基材120に隣接して配置され、芳香発生基材120を支持する。移送部材130は、その一端側から他端側に通気可能な構造を有し、かつ芳香発生基材120の他端側への移動を規制する機能があれば、その形状は限定されない。移送部材130は、例えば、接着剤によりカバー110の内面に固定されている。
移送部材130はカバー110の内面に固定されているため、芳香発生基材120の周縁部分を確実に支持することができる。また、移送部材130があるため、芳香発生基材120に挿入される加熱ヒーター207(ニードル)によって、芳香発生基材120中央の充填物が長軸方向に押し出されるのを防止することができる。
芳香発生基材120が加熱されて発生したエアロゾルは、移送部材130に設けられた空間を流路(流路孔131)として、喫煙カートリッジ100の一端部から他端部へ向けて移送される。なお、移送部材130は、200~350℃程度の耐熱性を有する部材で形成されることが好ましく、例えば、シリコーン素材等を用いることが好ましい。シリコーン素材に限らず、耐熱性に優れた他の材料を使用してもよい。
芳香発生基材120と移送部材130との間に他の部材を配置してもよい。すなわち、移送部材130は、芳香発生基材120との間に他の部材を挟んで配置されうる。他の部材は、例えば、充填物の微粒子を除去する薄型フィルタや、芳香発生基材120を支持する別の移送部材等を含みうる。
詳細は後述するが、本実施形態の移送部材130は、少なくとも1つ以上の空間部132(破線部)を有し、当該空間部132にセラミック材料、金属材料、樹脂材料、紙材料、ガラス、マイカ若しくは油の固形材又は粉体、当該各材料の少なくとも1つを含む複合材を保持する(静電容量部)。当該固形材や粉体の量により静電容量が変化するので、喫煙カートリッジ100に固有の各種情報を記録することができる。なお、静電容量部は、加熱による影響を受け難くするため、移送部材130内のフィルタ140寄りに設けることが好ましい。
<フィルタ140>
フィルタ140は移送部材130に隣接し、喫煙カートリッジ100の他端部に配置される。フィルタ140は微粒子を取り除く部材として、例えば、セルロースアセテートフィルタを含む。フィルタ140を通過した芳香成分は、ユーザによって吸引される。フィルタ140は、例えば、接着剤によりカバー110の内面に固定されている。
フィルタ140の移送部材130側の端部に冷却機構を設け、移送部材130を通過したエアロゾルを冷却するようにしてもよい。芳香発生基材120によって生成されたエアロゾルに含まれる芳香成分は、冷却機構に沿って移送されつつ、人が吸引できる程度の温度まで冷却され、フィルタ140へ移送される。冷却機構は、例えばポリ乳酸を含むシートからなり、当該シートは複数の襞を備える。当該シートは、長軸方向と直交する方向に巻き込まれるか、折り畳まれて収縮されている。
なお、冷却機構の長さは、移送部材130の長軸方向の長さに応じて調整されうる。移送部材130の長軸方向が長い(例えば、26.5mm)場合、移送部材130は芳香発生基材120を支持する機能に加えて、エアロゾルに含まれる芳香成分を人が吸引できる程度の温度まで冷却する機能を兼ね備える。
以上、説明した本実施形態の移送部材130及び移送部材130を有する喫煙カートリッジ100は、下記の効果を奏する。
芳香発生基材120が非タバコ植物の場合、芳香成分を含むエアロゾルが生成されるので、ユーザは植物の香りを楽しむことができる。また、喫煙習慣があるユーザがタバコ代替品として使用することができる。
さらに、喫煙カートリッジ100は、ユーザの健康に有益な植物の芳香成分を生成することにより、ユーザの健康増進を期待することができる。ユーザは、喫煙時に携帯端末300を用いて、喫煙カートリッジ100の含有成分を確認することができる。
次に、図4を参照して、喫煙カートリッジ100の移送部材130の詳細を説明する。
まず、図4(a)は、移送部材130を一端側上方から見た図である。移送部材130の中心部には、移送部材130の一端側から他端側まで貫通する流路孔131が形成されている。従って、エアロゾルが移送される流路を確保することができる。
また、流路孔131を取り囲むように空間部132a~132eが形成されている。空間部132a~132eは、例えばセラミック材料からなる固形材(セラミック素材の平板又は棒)を格納することができる空間となっている。なお、固形材の代わりにセラミック素材の粉体(セラミック粉)を用いてもよい。
この例では、空間部132aにセラミック素材Cを格納したため、斜線で示した。セラミック素材Cにより生じる静電容量は、喫煙カートリッジ100の個体情報、温度情報を記録するために用いられる。喫煙カートリッジ100の種類に応じた静電容量を決定するため、空間部132a~132eのうち、任意の位置、任意の数だけセラミック素材Cを格納すればよい。
詳細は後述するが、セラミック素材Cの静電容量は、加熱器200の静電センサ204で検出される。静電センサ204は、例えば、静電容量の数値レベルを検出することで、喫煙カートリッジ100の種類を特定する。
静電容量を決定するセラミックは絶縁性を有するため、静電センサ204と、その間に位置する移送部材130の部分は、コンデンサの極板間に絶縁体(誘電体)を挿入した回路と等価になる。すなわち、静電容量は、コンデンサの誘電率が大きさに相当する。また、セラミックは熱伝導性が高いため、移送部材130での冷却効果を高めることができる。
また、図4(b)は、移送部材130を側面側から見た図であり、図の右側から空間部132a,132b,132cが存在し、空間部132aにセラミック素材Cが格納されている。移送部材130は、空間部が5つであったが、空間部は1つ以上の任意の数とすることができる。
なお、空間部に金属材料からなる固形材(金属板)を格納したり、粉体(金属粉)を詰めたりしてもよい。この場合、金属は導電性を有するため、静電センサ204と、その間に位置する移送部材130の部分は、コンデンサの極板間に導体を挿入した回路と等価となる。すなわち、極板間の距離を縮小して、静電容量を増加させたのと同じである。また、金属は熱伝導性が高いため、移送部材130での冷却効果を高めることができる。
次に、図5を参照して、喫煙カートリッジ100の移送部材130の変更形態を説明する。
図5(a)の移送部材130Aは、空間部133aにセラミック素材C1が格納されている。また、移送部材130Aの側面図に示される通り、セラミック素材C1はセラミック素材C(図4参照)よりも短いため、静電容量を抑えることができる。
図5(b)は、移送部材130Bの空間部134aにセラミック素材C2を格納した様子を示している。ここで、空間部134aは、移送部材130の空間部132a~132e(図4参照)よりも直径が小さい。移送部材130Bの側面図に示される通り、セラミック素材C2はセラミック素材Cよりも細いため、静電容量を抑えることができる。
図5(c)は、移送部材130Cの空間部135aにセラミック素材C3を格納した様子を示している。また、移送部材130Cの側面図に示される通り、セラミック素材C3と間隔を空けて、その下方にセラミック素材C4が設けられている。すなわち、移送部材130Cは、長軸方向の互いに離間した位置に静電容量が存在する。
移送部材130Cは、まず、空間部135aにセラミック素材C4を格納し、シリコーン素材の中間材Dを格納した後、セラミック素材C3を格納して作製する。このように、セラミック素材を2段構造として、静電容量を調整することもできる。
図5(d)は、移送部材130Dの空間部136aにセラミック素材C3、空間部136bにセラミック素材C5を格納した様子を示している。また、移送部材130Dの側面図に示される通り、セラミック素材C3とセラミック素材C5は、移送部材130Dの長軸方向に平行な互いに離間した位置に静電容量が存在する。
なお、移送部材130の長軸方向の静電容量を2段構造とするために、流路孔131を取り囲む、円周状の空間部を設けてもよい。この場合、当該空間部に円弧状のセラミック素材(固形材)を格納するか、セラミック粉で埋めればよい。
また、加熱器200の静電センサをセラミック素材C3,C4のそれぞれに対応させることで、静電容量が所定の閾値を超えない場合に「0」、当該閾値を超えた場合に「1」を付与する2進コードの取得が可能となる。静電センサを加熱器200の収容部203の上下方向に2箇所に設ければ4つのコード(「00」、「01」、「10」、「11」)を認識することができる。以上のように、空間部にセラミック素材、金属若しくはその他の材料(固形材又は粉体)を格納して形成する静電容量は、本発明の「静電容量部」の一例である。
次に、図6を参照して、喫煙カートリッジ100の移送部材130の他の変更形態を説明する。ここでは、静電容量を調整するため、移送部材130の成型方法を変更する。
図6(a)は、移送部材130’を一端側上方から見た図である。移送部材130’についても、その中心部に流路孔131が形成され、流路孔131を取り囲むように空間部132a~132eが形成されている。
移送部材130’は、セラミック粉を混合、分散させて成型することができる。それによって、空間部132a~132eにセラミック素材を格納していない状態であっても、所定の静電容量が備わる。なお、セラミック粉の他にも、金属材料、樹脂材料、紙材料、ガラス、マイカ若しくは油から選ばれる1以上の材料を用いることができる。
図6(b)は、移送部材130’を側面側から見た図であり、図の右側から空間部132a,132b,132cが存在する。もちろん、空間部132a~132eのうち、任意の位置、任意の数だけセラミック素材を格納することもできる。
次に、図7を参照して、移送部材130’の変更形態を説明する。
図7(a)は、移送部材130Eを示している。移送部材130Eは、移送部材130’(図6参照)よりもセラミック粉の混合量を増加させることで、静電容量を調整することができる。
図7(b)は、移送部材130Fを示している。移送部材130Fは、セラミック粉の混合量は移送部材130’(図6参照)と同じであるが、さらに金属粉(黒丸)を混合している。
また、図7(c)の移送部材130Gに示すように、さらに異なる種類の金属粉(菱形)を混合してもよい。このような成型によっても、静電容量を調整することができる。以上のように、移送部材にセラミック粉や金属粉を混合して得られる静電容量は、本発明の「静電容量部」の一例である。なお、図6、図7に示す何れかの移送部材に対して、図4、図5で説明した何れかのセラミック素材(固形材又は粉体)を組み合わせて使用してもよい。
さらに、移送部材を包装部材で被覆して、静電容量を調整する方法も取りうる。図8は、喫煙カートリッジ100を、その長軸方向で切断した断面図であるが、移送部材130の周囲を包装部材137が被覆している。そして、包装部材137の移送部材130と接する面にセラミック粉を塗布又は印刷する。包装部材137を用いることで、セラミック粉が剥がれ落ちることを防止することができる。なお、セラミック粉の他にも、金属材料、樹脂材料、紙材料、ガラス、マイカ若しくは油から選ばれる1以上の粉体を用いることができる。
図9は、包装部材137の、移送部材130との接触面の様子を示している。図9(a)において、包装部材137の短辺は移送部材130の長軸方向と一致する。また、当該接触面には、当該長軸方向が長い、矩形のセラミック領域138a~138dが形成されている。このような当該接触面を形成して、静電容量を調整することができる。なお、セラミック領域の数や太さ、長さは任意であり、適当な図形(円や星形)の領域としてもよい。
セラミック領域(または、他種の粉体による領域)は、カバー110(巻紙111、基材112、チップペーパー113)の全面に設けることも可能である(図2参照)。例えば、フィルタ140を被覆する位置にセラミック領域を設けた場合は、加熱器200の収容部203の深さや静電センサ204の位置を適宜、最適化する必要がある。
図9(b)は、変更形態の包装部材137’の、移送部材130との接触面の様子を示している。図9(b)においても、包装部材137’の短辺は移送部材130の長軸方向と一致する。そして、包装部材137’の移送部材130との接触面には、移送部材130の長軸方向が短い、矩形のセラミック領域139a,139bが形成されている。
包装部材137’は、セラミック素材が移送部材130の長軸方向の互いに離間した位置に分割して設けられている場合(図5(c)参照)、又は当該長軸方向に平行な互いに離間した位置に分割して設けられている場合(図5(d)参照)に、それぞれの静電容量を調整するのに用いることができる。この態様においても、セラミック領域の数や太さは任意である。
流路孔131のみが設けられている移送部材に対して、包装部材137(137’)により静電容量を付加するようにしてもよい。このように、包装部材から得られる移送部材の静電容量は、本発明の「静電容量部」の一例である。
次に、図10を参照して、本発明の実施形態に係る加熱器200の内部構成と通信機能を説明する。
静電センサ204(本発明の「センサ部」)は、加熱器200の収容部203に喫煙カートリッジ100が収容されたとき、喫煙カートリッジ100の移送部材130に記録された静電容量を検出する。
静電センサ204による検出データは、制御部205に送信される。制御部205は、加熱情報取得部205aと、個体情報取得部205bと、加熱制御部205cとで構成されている。加熱情報取得部205aは、当該検出データから喫煙カートリッジ100の種類を特定し、適切な加熱温度及び加熱時間の情報を加熱制御部205cに送信する。
加熱制御部205cは、加熱情報取得部205aからの指令に基づいて、加熱ヒーター207(本発明の「ヒーター部」)を制御する。例えば、メンソール系、ミント系の電子タバコは、通常より加熱温度を低く設定する。これにより、喫煙カートリッジ100が適切な温度及び時間で加熱され、ユーザによる喫煙が可能となる。
また、個体情報取得部205bは、検出された静電容量から喫煙カートリッジ100の種類を特定し、含有成分等の情報を通信部208に送信する。その後、当該情報は、通信部208から携帯端末300に送信されるので、ユーザは、当該情報を携帯端末300にて確認することができる。なお、加熱器200に簡易な表示装置を設けて、当該情報を表示するようにしてもよい。
また、携帯端末300は、移動通信システム(例えば、5G回線信回線)により、ネットワークNWを通じて当該情報をクラウドサーバのデータベースにアップロードする。喫煙カートリッジ100の提供者は、ネットワーク接続された情報閲覧用コンピュータ(図示省略)で当該情報を確認することができるので、個々のユーザの嗜好性に基づいて様々な提案を行うことができる。
また、この喫煙カートリッジ100を使用すれば、例えばカートリッジを規定本数梱包したタバコパッケージの生産時において、生産装置が静電容量を検知するセンサを備えていれば、タバコパッケージに内装されたカートリッジの員数管理の精度を向上させることができる。
喫煙カートリッジ100の提供者は、例えば、あるユーザに対しては、健康に配慮した軽い喫煙カートリッジを推奨し、また、あるユーザに対しては、新商品や同嗜好の異なるフレーバーを推奨することができる。
次に、図11を参照して、加熱器200の詳細を説明する。なお、図11では、説明のため、実際は加熱器200の外側から視認できない部分についても実線で示した。
図11(a)は、喫煙カートリッジ100が収容された状態の加熱器200の側面図である。ここで、喫煙カートリッジ100の移送部材130には、セラミック素材Cが1枚設けられている。
加熱器200は、移送部材130を挟持する位置に静電センサ204が配設されている。静電センサ204は、セラミック素材Cによる静電容量を検出するためのコンデンサの極板の役割を果たす。なお、静電センサ204の垂直方向の高さは、移送部材130の長さと同程度であることが好ましい。
図11(b)は、喫煙カートリッジ100の移送部材130及び加熱器200の静電センサ204の部分を上方から見た図である。上方から見たときの静電センサ204の幅は、移送部材130の直径と同程度であることが好ましい。
静電容量は外気温や気圧によって僅かに変化するため、喫煙時の環境、移送部材130を通過するエアロゾルの量、喫煙者の喫煙状況、充填物の種類や状態等により、喫煙カートリッジ100の静電容量が連続的に変化する。このような変化を静電センサ204が感知して、加熱器200を制御することで、より緻密な温度制御等を自動で行うことができる。
次に、図12を参照して、加熱器200の静電センサ204の変更形態を説明する。
図12(a)に示す静電センサ214は、円弧状のセンサを用いて、移送部材130を挟持するように配設した例である。また、図12(b)に示す静電センサ224,225は、2組のセンサ(極板)を、移送部材130を挟持するように対向配設した例である。このように、静電センサの形状又はセット数を変更することで、静電容量を正確に検出することができる。
最後に、図13を参照して、移送部材130のセラミック素材が分割されている場合に、その静電容量を検出可能な加熱器210について説明する。
加熱器210は、収容部203を挟持するように垂直方向に静電センサ234,235を2段で配置している。喫煙カートリッジ101は、図5(c)に示した移送部材130Cを有しており、その内部にセラミック素材C3とセラミック素材C4とが間隔を空けて設けられている。
図示するように、上段の静電センサ234はセラミック素材C3を挟持するように、下段の静電センサ235はセラミック素材C4を挟持するように、それぞれ配設されている。これにより、移送部材130Cの2つの静電容量を検出することができる。
静電センサは、喫煙カートリッジ100の静電容量部の数に応じて適宜、その数を変更することができる。例えば、予め3段の静電センサを配設した場合、喫煙カートリッジ100の静電容量部の数が3つであれば、2進コードとして検出する。また、静電容量部が1つであれば、3段の静電センサにより静電容量の合計の値を取得することができる。
上記実施形態では、静電センサを備える加熱器を示したが、静電容量を検出できれば、他の方式のセンサを採用してもよい。例えば、金属材料により静電容量を構成する喫煙カートリッジの場合には、近接センサを用いることができる。
静電容量部を構成する材料については、セラミック材料、金属材料に限られず、雲母等の鉱物や、樹脂材料、紙材料、植物性材料、ガラス、マイカ、油等の静電容量を蓄えるのに適した材料が好ましい。静電容量部は、固形材や粉体に限られず、油性の液体や上記各材料の少なくとも1つを含む複合材(主に、固形材又は粉体)を用いてもよい。静電容量部に液体を用いる場合には、当該液体をカプセルに封入して、空間部に格納することが好ましい。また、空間部を耐水性材料で作製して、当該液体を直接格納してもよい。また、加熱器は、静電容量を変化させる(情報の書き換え)装置を備えていてもよい。
10 喫煙カートリッジシステム
100,101 喫煙カートリッジ
110 カバー
120 芳香発生基材
130,130’,130A~130G 移送部材
132,132a~132e,133a,134a,135a,136a,136b 空間部
137,137’ 包装部材
140 フィルタ
200,210 加熱器
201 本体部
203 収容部
204,214,224,225,234,235 静電センサ
205 制御部
205a 加熱情報取得部
205b 個体情報取得部
205c 加熱制御部
207 加熱ヒーター
208 通信部
300 携帯端末
C,C1~C5 セラミック素材

Claims (12)

  1. 筒状のカバーと、前記カバーの一端側に収容された、加熱されることによって芳香成分を含有するエアロゾルを発生させる芳香発生基材と、前記カバーの他端側に収容されたフィルタと、前記芳香発生基材と前記フィルタとの間に収容された移送部材とを備えた喫煙カートリッジにおいて、
    前記移送部材は、静電容量部を備えていることを特徴とする喫煙カートリッジ。
  2. 前記静電容量部には、金属材料、セラミック材料、樹脂材料、紙材料、植物性材料、ガラス若しくはマイカの固形材又は粉体、油性の液体又は当該各材料の少なくとも1つを含む複合材が用いられることを特徴とする請求項1に記載の喫煙カートリッジ。
  3. 前記移送部材は、空間部を有し、
    前記静電容量部は、前記空間部に前記固形材、粉体又は液体を格納してなることを特徴とする請求項2に記載の喫煙カートリッジ。
  4. 前記移送部材は、金属粉、セラミック粉、樹脂材料、紙材料、ガラス、マイカ、油から選ばれる1以上を分散させて成型されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の喫煙カートリッジ。
  5. 前記移送部材を被覆し、前記移送部材と接する面に金属粉、セラミック粉、樹脂材料、紙材料、ガラス、マイカ、油から選ばれる1以上が塗布又は印刷された包装部材を備えていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の喫煙カートリッジ。
  6. 前記静電容量部は、前記移送部材の長軸方向の互いに離間した位置に複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の喫煙カートリッジ。
  7. 前記静電容量部は、前記移送部材の長軸方向に平行な互いに離間した位置に複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の喫煙カートリッジ。
  8. 前記静電容量部には、前記喫煙カートリッジの個体情報を記録可能であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の喫煙カートリッジ。
  9. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の喫煙カートリッジと、当該喫煙カートリッジの加熱器とからなる喫煙カートリッジシステムにおいて、
    前記加熱器は、
    前記喫煙カートリッジが挿入される開口を有する本体部と、
    前記開口から挿入された前記喫煙カートリッジを収容する収容部と、
    前記収容部内において前記喫煙カートリッジの前記芳香発生基材を加熱するヒーター部と、
    前記収容部内において前記喫煙カートリッジの前記移送部材の位置に配設され、前記静電容量部の静電容量を検出するセンサ部と、
    前記センサ部で検出された前記静電容量から前記喫煙カートリッジの個体情報を取得する個体情報取得部と、
    を備えていることを特徴とする喫煙カートリッジシステム。
  10. 前記加熱器は、前記個体情報取得部で取得された前記個体情報を外部機器に送信する通信部を備えていることを特徴とする請求項9に記載の喫煙カートリッジシステム。
  11. 前記加熱器は、
    前記個体情報を取得する加熱情報取得部と、
    前記加熱情報取得部で取得された前記個体情報に基づいて、前記ヒーター部の加熱時間及び加熱温度を制御する加熱制御部と、
    を備えていることを特徴とする請求項9又は10に記載の喫煙カートリッジシステム。
  12. 前記センサ部は、前記収容部の高さの異なる位置に複数、分離して設けられていることを特徴とする請求項9乃至11の何れか1項に記載の喫煙カートリッジシステム。
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