JP2022056874A - システムおよびプログラム等 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の速度取締システムおよびプログラムを提供する。【解決手段】電子機器10は、車両40に設けられ、速度取締装置30が固定される固定部50の設置地点への接近を警報する警報制御を行う制御部を有する。【効果】このようにすると、速度取締装置が設置されて取締が行われる可能性のある地点への接近をユーザに把握させることができる。【選択図】図1
Description
本発明は、システムおよびプログラム等に関する。
特許文献1、2は、車両速度取締装置から発射されたマイクロ波を受信し、車両速度取締装置が存在することを検出した場合には警報を出力する電子機器を開示している。
本発明の目的の一つは、車両の速度取締に関する技術を提供することである。
本願の発明の目的はこれに限定されず、本明細書および図面等に開示される構成の部分から奏する効果を得ることを目的とする構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」と記載した箇所を「~が課題である」と読み替えた課題が本明細書には開示されている。課題はそれぞれ独立したものとして記載しているものであり、各々の課題を解決するための構成についても単独で分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。課題が明細書の記載から黙示的に把握されるものであっても、本出願人は本明細書に記載の構成の一部を補正又は分割出願にて特許請求の範囲とする意思を有する。またこれら独立の課題を組み合わせた課題を解決する構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
(1)車両に設けられ、速度取締装置が固定される固定部の設置地点への接近を警報する警報制御を行う制御部を有するシステムが提供される。
このようにすると、速度取締装置が設置されて取締が行われる可能性のある地点への接近をユーザに把握させることができる。
特に、速度取締装置が「着脱可能な固定部の設置地点」への接近を警報する警報制御を行うとよく、この警報内容としては速度取締装置への接近を示す警告ではなく、速度取締装置が設置可能な固定部がある位置への接近を示す警告とするとよい。例えば、「この先、500mオービスがあります。速度注意!」ではなく、「この先500m、オービス設置可能な支柱があります。速度注意!」、あるいは「この先500m、半固定式オービスの支柱があります。速度注意!」のように警告するとよい。「この先500m、オービス設置可能な位置です。速度注意!」でもよいが、特に「この先500m、オービス設置可能な支柱があります。速度注意!」のように、具体的な構造物を示すものを備えるとよく、特に、固定部の少なくとも一部の構造物を示すものを備えるとよい。このようにすれば、ユーザはこの構造物に着目して、その位置に注意を払ったり、実際に固定部に速度取締装置が設置されていたか否かを容易に確認したりすることが、可能となる。警告内容はシステムの記憶手段に記憶しておき、音声、文字列、画像等によって出力する構成とするとよい。従来のシステムは、速度取締装置の位置自体を記憶しその速度取締装置への接近を示す内容の警告をしていたが、半固定式オービスのように、速度取締装置が着脱な固定部が道路の路肩等に予め設置され、その固定部に速度取締装置を設置するか否かを随時変更する構成の場合、警報内容としては速度取締装置への接近を示す警告をすることが不適切であることを発明者らは見出したものである、固定部の設置位置は予め調査把握してその固定部の位置情報を固定部である旨の情報と関連付けて記憶手段に記憶しておき、この固定部の位置情報と固定部である旨の情報とに基づいて、本警報を行うか否かを決定する構成とするとよい。なお、速度取締装置としては、少なくとも車両の速度測定部を備えるものであればよく、さらに速度を超過した車両を撮像する撮像部を備えるものとするとよい。
(2)前記制御部は、前記固定部の設置地点の位置情報と、前記車両の位置情報とに基づいて、前記設置地点への接近を警報する警報制御を行うとよい。
このようにすると、速度取締装置が設置されて取締が行われる可能性のある地点への接近をユーザに把握させることができる。
特に、従来のような速度取締装置の設置地点ではなく、速度取締装置が「着脱可能な固定部の設置地点」の位置情報と、前記車両の位置情報とに基づいて、前記設置地点への接近の旨を内容とする警報制御を行うとよい。例えば、半固定式オービスを設置するために都市高速等の路線に設置された支柱の位置を記憶しておき、各支柱に接近した場合に、半固定オービス設置用の支柱位置への接近である旨の警報を報知する制御を行うとよい。
(3)前記固定部は、前記速度取締装置に電力を供給する電源部、および前記速度取締装置が通信を行うための回線部の少なくとも一方を有するとよい。
このようにすると、速度取締装置を動作するための電源部又は回線部を有する固定部の設置地点に基づいて、速度取締装置が設置されて取締が行われる可能性のある地点をユーザに把握させることができる。
(4)前記制御部は、前記固定部に前記速度取締装置が設置されていると判定した場合、第1の警報制御を行うとよい。
このようにすると、現に速度取締装置が設置されている場合にその旨をユーザに把握させることができる。
特に、速度取締装置の設置地点ではなく、速度取締装置が着脱可能な固定部の設置地点の位置情報と、前記車両の位置情報とに基づいて、固定部の設置地点への接近の旨を内容とする警報を行った後に、その固定部の設置地点に至るまでに固定部に速度取締装置が設置されていると判定した場合には、さらに速度取締装置への接近を内容とする警報を行うとよい。このさらに行う速度取締装置への接近を内容とする警報は、単なる速度取締装置からの速度測定信号の受信を示す警報としてもよいが、特に固定部に速度取締装置が設置されている旨を示す警報とするよい。例えば、速度取締装置としての半固定式オービスを設置するために都市高速等の路線に設置された支柱の位置を記憶しておき、各支柱に接近した場合に、半固定オービス設置用の支柱位置への接近である旨の警報(例えば「半固定オービス設置可能な支柱へ接近!」という警報)を報知した後に、その警報した支柱の位置に至るまでに速度測定信号を受信した場合には、単に「取締レーザーを受信しました」という速度測定信号を受信した旨の警報を行うようにしてもよいが、「半固定オービス設置可能な支柱にオービスあり!スピード注意!」のように固定部に速度取締装置がある旨の内容としたり、「半固定オービス設置可能な支柱にオービスあり!レーザー受信!スピード注意!」のように固定部に速度取締装置がある旨の内容と速度測定信号を受信した旨の内容を含む警報を行うようにしたりするとよい。なお、速度測定信号は、速度取締装置が発する速度測定用の信号で、速度取締用の測定波と称してもよい。
固定部に速度取締装置が設置されていると判定は、車両の速度を測定するための電波・光等の受信があったことを検出して行うとよい。例えば、支柱位置への接近警告後にレーザー式オービスのレーザーを検出した場合、さらに支柱に半固定式オービスが存在する旨を示す警告を行うようにするとよい。また、固定部に速度取締装置が設置されていると判定は、カメラで撮像した映像に、速度取締装置が映っていることを認識したときに行うようにしてもよい。特に固定部の位置に対応するカメラ映像の位置を特定し、その特定した位置の近傍に速度取締装置が映っていることを認識したときに行うようにするとよい。例えば、支柱位置に接近中にカメラで支柱に半固定式オービスが設置されていることを検出した場合、支柱に半固定式オービスが存在する旨を示す警告を行うとよい。
固定部へ所定の距離まで接近したときに接近警告を行う距離は、固定部に固定される速度取締装置の速度測定信号の到達距離よりも長い距離に設定するとよい。例えば速度取締装置がレーザーにより車両の速度を測定するものであるとき、そのレーザーの到達距離よりも長い距離とするとよい。例えばレーザーの到達距離が200mであれば、固定部への接近警報は500mなど、200mより長い距離にするとよい。
(5)前記速度取締装置が発した測定波速度測定信号を受信する受信部を有し、前記制御部は、前記測定波速度測定信号が受信された場合に、前記第1の警報制御を行うとよい。
このようにすると、速度取締装置からの測定波速度測定信号を受信したことをもって警報するから、速度取締装置の存在をより正確にユーザに把握させることができる。
(6)前記制御部は、前記車両の前方を撮像した画像から前記速度取締装置又は速度取締地点に設置される所定の看板が認識された場合、前記第1の警報制御を行うとよい。
このようにすると、仮に速度取締装置からの測定波速度測定信号を受信しなかった場合でも、速度取締装置が設置されている地点の情報をユーザに把握させることができる。
(7)前記制御部は、前記車両の位置情報が、データベースに登録された前記設置地点の位置情報と所定の接近関係にある場合、第2の警報制御を行う。
このようにすれば、速度取締装置が設置される可能性のある場所の情報を、実際にその付近を走行した結果に基づいてユーザに知らせることができる。
(8)前記制御部は、前記固定部に前記速度取締装置が固定されていないと判定した場合、前記第2の警報制御を行うとよい。
このようにすると、現在は取締装置が設置されていないものの、取締が行われる可能性のある地点の情報を、ユーザに把握させることができる。
(9)前記制御部は、前記車両の前方を撮像した画像から前記固定部が認識された場合、前記第2の警報制御を行う。
このようにすると、車両から撮像した画像に基づいて、取締が行われる可能性のある地点の情報を、ユーザに把握させることができる。
(10)前記制御部は、前記車両の前方を撮像した画像から前記速度取締装置又は速度取締地点に設置される所定の看板が認識されなかった場合、前記第2の警報制御を行わない
ようにするとよい。
ようにするとよい。
このようにすれば、速度取締地点に速度取締装置や所定の看板が設置されるが、車両から撮像した画像にこれらが含まれる場合に警報を発するので、現に速度取締装置が設置されている場合にその旨をユーザに把握させることができる。
(11)前記制御部は、複数の車両の各車両から収集された前記設置地点に応じた位置情報が登録されるデータベースに、前記固定部の設置地点に応じた位置情報を登録するための制御を行い、前記データベースに登録された前記位置情報と前記車両の位置情報とに基づいて、前記第2の警報制御を行うとよい。
このようにすれば、速度取締地点の場所の変化にも対応して、警報を発することができる。
(12)前記制御部は、前記固定部に前記速度取締装置が固定されていなかった場合にその旨の情報を前記データベースに登録するとよい。
このようにすれば、速度取締地点の場所の変化にも対応して、警報を発することができる。
(13)前記制御部は、前記固定部の設置地点の位置情報に前記固定部の存在が確認された時点を特定する情報を前記データベースに登録し、前記車両の位置情報が、前記時点が現在時点から遡って所定期間内である前記固定部の設置地点の位置情報と所定の接近関係にある場合、第2の警報を発する制御を行うとよい。
このようにすれば、固定部の設置地点に接近していることをより高い精度でユーザに把握させることができる。
(14)前記制御部は、前記固定部に速度取締装置が設置されていなかったことを他の装置に向けて投稿する処理を行うとよい。
このようにすると、定部に速度取締装置が設置されていなかったことを他の装置において把握させることができる。固定部に速度取締装置が設置されていなかったことを他の装置に向けて投稿する機能を備えるとよい例えば、支柱にオービスが設置されていなかったことを投稿する機能を備えるとよい。固定部に速度取締装置が設置されていることが最近投稿されている固定部について接近警報を行うようにしてもよい。例えば支柱にオービスが設置されていることが最近投稿されているものについてオービス接近警報を行うとよい。固定部に速度取締装置が設置されている場所ごとの設置期間に基づき、次の移動時期と移動場所を推定して本装置へ配信する他の装置(例えばサーバ等)を設けるとよい。例えば、支柱にオービスが設置されている場所ごとの設置期間に基づき、次の移動時期(と移動場所)を推定して本装置へサーバ等から配信するとよい。
(15)前記制御部は、前記固定部の設置地点又は前記速度取締装置の設置地点がカーブ又はカーブの先に存在する場合、その旨の報知とともに前記設置地点への接近を警報する制御を行うとよい。
このようにすると、カーブで見通しの良くない路線でも、固定部の設置地点の情報をユーザに把握させることができる。
(16)前記制御部は、速度取締装置の種別の報知を含む警報を発する第3の警報制御を行うとよい。
このようにすれば、速度取締装置の種類をユーザに把握させることができる。
(17)前記速度取締装置が発した測定波速度測定信号を受信する受信部を有し、前記制御部は、前記車両の前方を撮像した画像から前記固定部が認識された場合において、前記受信部により前記測定波速度測定信号が受信されなかったときは、警報を発する制御を抑制するとよい。
このようにすれば、このようにすれば、固定部が存在するが、速度取締が行われていないので、ユーザへの無駄な情報の提供を抑えられる。
(18)前記速度取締装置が発した速度測定信号を受信する受信部を有し、前記制御部は、前記車両の前方を撮像した画像から前記固定部が認識された場合において、前記受信部により前記速度測定信号が受信されなかったときは、前記速度取締装置が動作していなかった可能性が高い旨を内容とする報知をするとよい。
このようにすれば、設置地点であるが、速度取締装置が動作していなかった可能性が高い旨をユーザに把握させることができる。例えばカメラで車両の前方を撮像した画像から、固定部に速度取締装置が設置されていることを検出したにもかかわらず、速度測定信号を受信しなかった場合には、速度取締装置が動作していなかった可能性が高い旨を内容とする報知をするとよい。例えば、カメラからの映像から支柱にレーザー式半固定式オービスが設置されていること認識したにもかかわらず、レーザーを受光しなかった場合には、例えば「支柱にレーザー式半固定オービスがありましたがレーザーが検出されませんでした。動作停止中のようです」のように、速度取締装置(オービス)が動作していなかった可能性が高いことを示す内容の報知をするとよい。
(19)前記制御部は、前記車両の走行している道路の属性を判定し、前記道路の属性があらかじめ決められた属性の場合は、前記車両の速度差を警報する第4の警報制御を行うとよい。
このようにすれば、道路の属性があらかじめ決められた属性であるときは、より安全運転をユーザに心掛けさせるための報知をすることができる。
ことができる。
ことができる。
(20)前記道路の属性がゾーン30であるシステムとするとよい。
このようにすれば、ゾーン30という取締が行われないであろう認識が持たれやすい場所であっても、報知をすることができる。
(21)上記いずれかのシステムの制御部の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムが提供される。
このようにすると、速度取締装置が設置されて取締が行われる可能性のある地点をユーザに把握させることができる。
上述した(1)から(20)に示した発明は、任意に組み合わせることができる。例えば、(1)に示した発明の全て又は一部の構成に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加える構成とするとよい。特に、(1)に示した発明に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加えた発明とするとよい。また、(1)から(20)に示した発明から任意の構成を抽出し、抽出された構成を組み合わせてもよい。本願の出願人は、これらの構成を含む発明について権利を取得する意思を有する。また「~の場合」「~のとき」という記載があったとしても、その場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらはよりよい構成の例を示しているものであって、これらの場合やときでない構成についても権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えたりした構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
本発明によれば、車両の速度取締に関する技術を提供することができる。
本願の発明の効果はこれに限定されず、本明細書および図面等に開示される構成の部分から奏する効果についても開示されており、当該効果を奏する構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」と記載した箇所などは奏する効果を明示する記載であり、また「~できる」と記載がなくとも効果を示す部分が存在する。またこのような記載がなくとも当該構成よって把握される効果が存在する。
以下、実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下に示す実施形態は本開示の実施形態の一例であって、本開示はこれらの実施形態に限定されるものではない。なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号又は類似の符号(数字の後にA、Bなどを付しただけの符号)を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、以下の説明で参照する各図において、各部材、各領域等を認識可能な大きさとするために、実際とは縮尺を異ならせている場合がある。以下、本開示のシステムを、車両に搭載されるシステムであって、速度取締装置を検出するシステムに適用した場合を説明する。車両は、自動車とするとよいが、4輪自動車に限らず、例えばバイク等の2輪車や4輪以上の大型輸送車等としてもよい。
[1.第1実施形態]
<1-1.構成>
図1は、第1実施形態に係るシステムの構成を示す図である。電子機器10は、本開示に係るシステムを適用した電子機器である。電子機器10は、速度測定信号測定波としての速度取締装置30が発したレーザー光を受光して、速度取締装置30を探知する探知機である。速度測定信号は、速度取締装置が発する速度測定用の信号で、速度取締用の測定波と称してもよい。図1に示す速度取締装置の外観は一例で、これとは異なる外観であってもよい。レーザー光は、特定波長の光で、所定のパルス幅を有するパルスレーザーである。特定波長は、例えば赤外光領域に属し、例えば850nm、905nm、950nm、1900nmのいずれかである。パルス幅は、例えば略20ns又は略15nsである。パルス間隔は、例えば、略80msである。「略」は、基準となる値と同一又はその値と実質的に同一とみなせる所定範囲内とするとよい。
<1-1.構成>
図1は、第1実施形態に係るシステムの構成を示す図である。電子機器10は、本開示に係るシステムを適用した電子機器である。電子機器10は、速度測定信号測定波としての速度取締装置30が発したレーザー光を受光して、速度取締装置30を探知する探知機である。速度測定信号は、速度取締装置が発する速度測定用の信号で、速度取締用の測定波と称してもよい。図1に示す速度取締装置の外観は一例で、これとは異なる外観であってもよい。レーザー光は、特定波長の光で、所定のパルス幅を有するパルスレーザーである。特定波長は、例えば赤外光領域に属し、例えば850nm、905nm、950nm、1900nmのいずれかである。パルス幅は、例えば略20ns又は略15nsである。パルス間隔は、例えば、略80msである。「略」は、基準となる値と同一又はその値と実質的に同一とみなせる所定範囲内とするとよい。
電子機器10は、例えば、ほぼ直方体状のモニター型の機器である。電子機器10は、車両40の車室内に設置される。電子機器10は、例えば両面テープを用いて、ダッシュボード41上に設置される。電子機器10の正面には、開口部が設けられている。電子機器10は、この開口部の位置で画像を表示するための表示部13を有する。電子機器10の筐体は、樹脂又はその他の材料で形成されている。
速度取締装置30は、車両の速度の取締が行われる地点である速度取締地点に設置される。速度取締地点は、車両の走行状況(例えば、車両が速度を出しやすいこと)、交通事故の発生状況(例えば、事故の発生数が多い地点)等の状況を勘案して、決定される。速度取締地点の一例として、車両が走行する路線(道路)のうち、カーブ又はカーブの先の地点がある。速度取締装置30は、半固定式レーザーオービスとも称し、都市高速その他の高速道路等の路線の路肩に設置された固定部50に設置される。固定部50は、例えば、速度取締装置30が設置される支柱である。ただし、固定部50の構造物としての形態はこれに限られない。
固定部50は、速度取締装置30が設置されると、速度取締装置30が動作するのに必要な機能を提供する。固定部50は、例えば電源部51と、回線部52とを有する。電源部51は、速度取締装置30に動作用の電力を供給する。電源部51は、有線により速度取締装置30と接続されて給電するが、無線により給電してもよい。回線部52は、速度取締装置30と所定の通信回線とを接続させる。通信回線は、例えば、所定の通信方式のネットワーク又は専用線であるとよい。
図2に示すように、固定部50に速度取締装置30が固定されている場合、固定部50の設置地点が速度取締地点となる。図3に示すように、固定部50に速度取締装置30が固定されていない場合は、固定部50の設置地点はその時点では速度取締地点ではない。このように、固定部50は、車両の速度取締が行われる可能性のある地点、あるいは速度取締の候補地点に設置されている。図2に示す看板60は、速度取締地点に設置されることのある看板で、例えば速度取締装置30の設置地点よりも、道路の走行方向(順方向)に対して、所定距離(例えば、1~2km)だけ手前に設置される。
速度取締装置30は、速度測定部31と、撮像部32と、ストロボ33とを備える。速度測定部31は、例えばレーザースキャン方式により、車両の速度を測定する。具体的には、速度測定部31は、レーザー光Loutを発し、これが車両40に到達して反射すると、その反射光Lrefを受光する。速度測定部31は、レーザー光Loutを発してから、反射光Lrefを受光するまでに要した時間に基づいて、車両40までの距離を測定する。速度測定部31は、車両40までの距離の測定を繰り返し行い、単位時間の車両40の移動距離に基づいて、その車両40の速度を測定する。速度測定部31は、中心角が角度θの扇形の範囲T内に、例えば反時計方向に方向を変えながら、レーザー光Loutを発する。レーザー光Loutの出射方向は、例えば、ほぼ水平方向である。速度測定部31は、例えば、一定速度で回転するミラーにレーザー光を発する。ミラーが反射し、発光窓から発せられるレーザー光が、レーザー光Loutである。
撮像部32は、速度測定部31が測定した速度が閾値以上である場合に、対象の車両を撮像する。撮像部32は、速度違反をした車両を撮像するために用いられる。ストロボ33は、撮像部32により撮像されるときに、光を発する。撮像部32は、夜間でも撮像できるように、赤外光領域の光に基づいて撮像するとよい。この場合、ストロボ33は、赤外光領域にエネルギーを有する光を発するとよい。速度取締装置30は、測定した速度や、撮像した画像などの速度の取締りに係るデータを、回線部52を介して、外部のコンピュータへ送信する。
図4は、電子機器10の電気的な構成を示すブロック図である。なお、撮像装置70は、第2実施形態に関する構成で、本実施形態では省略する。制御部11は、電子機器10の各部を制御する。制御部11は、例えば、演算処理回路、およびメモリを含むコンピュータである。演算処理回路は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はその他の演算処理回路を含む。メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)又はその他の揮発性のメモリを含む。演算処理回路は、メモリにデータを一時的に読み出して演算処理を行うことにより、各種の制御を行う。
受光部12は、速度測定信号(測定波)を受信する受信部の一例である。受光部12は、電子機器10の背面側に設けられた窓を介して入射した光を受光して、その受光した光に応じた信号を制御部11に出力する。窓には、可視光カットフィルタやレンズなどの光学部材が設けられるとよい。受光部12が出力する信号は、例えば受光部12の受光量に応じて変化する。受光部12は、例えば受光素子としてフォトダイオードを備えるがが、フォトトランジスタ又はその他の受光素子であってもよい。受光部12は、少なくとも赤外光領域に感度を有する。受光部12は、受光素子からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路等を有してもよい。
表示部13は、画像を表示する。表示部13は、例えば3.2インチのカラーTFT液晶ディスプレイである。表示部13は、有機ELディスプレイ又はその他の方式の表示装置でもよい。スピーカ14は、音声を出力する。マイクロ波受信部15は、アンテナおよび受信回路を含み、マイクロ波を受信する。マイクロ波受信部15は、また、レーダー方式に対応した速度取締装置からの電波(例えば、マイクロ波)を受信する機能を有する。GPS(Global Posisioning System)受信部16は、アンテナおよび受信回路を含み、GPS衛星からの信号を受信する。GPS受信部16は、受信した信号を処理して位置情報を出力する。位置情報は、例えば緯度情報および経度情報を含み、さらに高度情報を含んでもよい。位置情報は、電子機器10の現在位置を示す位置情報であるが、電子機器10の現在位置を示す位置情報とみなすようにするとよい。通信部17は、外部装置と通信する。通信部17は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)又はその他の方式の無線通信を行う。
記憶部18は、データを記憶する。記憶部18は、例えば、制御部11が各種の制御を行うためのプログラムを記憶する。制御部11は、記憶部18からメモリにプログラムを読み出してこれを実行する。また、記憶部18は、地図を示す地図データ、各種施設の種類やその所在地を示すデータ、警報対象物の存在を報知するためのデータ、ルート案内機能を実現するためのデータなどを記憶する。警報対象物は、例えば、居眠り運転事故地点、速度取締装置(レーダー方式、ループコイル式、Hシステム、LHシステム、光電管式、移動式等)、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内 ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等がある。記憶部18は、これらの警報対象物の種別情報と、その位置を示す位置情報と、表示部13に表示する画像(例えば、模式図又は写真)のデータと、音声データとを対応付けて記憶する。
記憶部18は、固定部50の設置地点の位置情報を蓄積したデータベース181を有する。データベース181に蓄積される位置情報は、電子機器10の製品出荷段階で既に蓄積されているもののほか、後述するように、所定の事業者のサーバ装置により配信された位置情報が蓄積されてもよい。
なお、記憶部18は、データを永続的に記憶する記憶媒体を含んでもよい。記憶部18は、例えば、光学式記録媒体、磁気記録媒体、および半導体記録媒体、又はその他の記録媒体を含んでもよい。記憶部18に記憶されるデータは、適宜、クラウドコンピューティングその他の外部記憶手段に記憶されてよい。
操作部19は、ユーザの操作を受け付ける。操作部19は、例えば、タッチセンサ、音量調整ボタン、および作業用ボタンを含む。タッチセンサは、表示部13の表面に設けられ、ユーザによりタッチされた位置を検出する。音量操作ボタンは、スピーカ14から出力される音声の音量を調整するために操作される。作業用ボタンは、各種の作業を行うためのボタンである。
センサ部20は、各種のセンサを含む。センサ部20は、例えば、地磁気センサ、加速度センサ、および照度センサを備える。地磁気センサは、地磁気を検出して北方向が進行方向に対してどの方向にあるかを検出するセンサである。加速度センサは、車両の前後、左右、上下の加速度を検出するセンサである。照度センサは、車室内の明るさを示す照度を検出するセンサである。
装着部21は、外部記憶媒体が装着される装着部である、外部記憶媒体は、例えば、メモリカードである。この場合、装着部21は、メモリカードスロットである。記憶部18に記憶されるデータは、外部記憶媒体を介して取り込まれてもよい。このデータとして、新規な警報対象(ターゲット)の情報(経度・緯度等の位置情報、種別情報等)の更新情報がある。
電源部22は、電源から供給された電力を、電子機器10内の各部に供給する。電源部22は、例えば、電源スイッチおよびDCジャックを含む。DCジャックは、シガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続されて電源供給を受ける。電源スイッチは、電子機器10の電源をオン又はオフするためのスイッチである。
発光部23は、種々の色で発光する。発光部23は、例えば発光ダイオードを含む。
ケーブル端子部24は、外部の接続ケーブルが接続される端子である。例えば、接続ケーブルは、電子機器10は、車両に実装されているOBD-IIコネクタに接続するケーブルである。OBD-IIコネクタは、故障診断コネクタとも称され、車両のECUに接続され、各種の車両情報が出力される。
電子機器10は、上記以外にも、周知のレーザー探知機やレーダー探知機が備える機能を有するとよい。例えば、速度取締装置として、固定式、移動式等と呼ばれるもの等、多数存在する。移動式は、例えば、可搬式および車両に搭載される方式がある。電子機器10は、このような半固定式以外の速度取締装置からのレーザー光を受光し、警報を発する機能を有してもよい。
<1-2.動作>
本実施形態の動作を説明する。図5は、電子機器10の制御部11の動作を示すフローチャートである。制御部11は、電子機器10の動作が開始すると、以下で説明する処理を実行する。電子機器10の動作の開始の契機は特に問わないが、例えば、電子機器10の電源がオンされたこと、又はナビゲーション機能におけるルート案内機能の実行が開始されたこと等を契機とするとよい。
本実施形態の動作を説明する。図5は、電子機器10の制御部11の動作を示すフローチャートである。制御部11は、電子機器10の動作が開始すると、以下で説明する処理を実行する。電子機器10の動作の開始の契機は特に問わないが、例えば、電子機器10の電源がオンされたこと、又はナビゲーション機能におけるルート案内機能の実行が開始されたこと等を契機とするとよい。
<1-2-1.レーザー光の受光に基づく警報>
制御部11は、受光部12からの信号を取得する(ステップS1)。次に、制御部11は、取得した信号に基づいて、レーザー光を受光したかどうかを判定する(ステップS2)。制御部11は、レーザー光を受光したかどうかを、パルス幅、パルス間隔、パルス数、波長、波形およびその他の特徴に基づいて判定するとよい。ステップS2で「YES」と判定した場合、制御部11は、速度取締装置30への接近を警報する制御(第1の警報制御)を行う(ステップS3)。第1の警報制御は、速度取締装置30の存在をユーザが認識できる方法により行われればよく、例えば、音声の出力、警報画面の表示部13への表示、および発光部23の発光制御の少なくともいずれかが用いられる。なお、本実施形態において、警報は、速度取締地点又は固定部50の設置地点の存在をユーザに報知することである
制御部11は、受光部12からの信号を取得する(ステップS1)。次に、制御部11は、取得した信号に基づいて、レーザー光を受光したかどうかを判定する(ステップS2)。制御部11は、レーザー光を受光したかどうかを、パルス幅、パルス間隔、パルス数、波長、波形およびその他の特徴に基づいて判定するとよい。ステップS2で「YES」と判定した場合、制御部11は、速度取締装置30への接近を警報する制御(第1の警報制御)を行う(ステップS3)。第1の警報制御は、速度取締装置30の存在をユーザが認識できる方法により行われればよく、例えば、音声の出力、警報画面の表示部13への表示、および発光部23の発光制御の少なくともいずれかが用いられる。なお、本実施形態において、警報は、速度取締地点又は固定部50の設置地点の存在をユーザに報知することである
図6は、警報画面の一例を示す図である。図6に示す警報画面は、マップ画面M1に、ウィンドウW1を重ねて配置した画面である。制御部11は、地図Mに重ねてウィンドウW1を表示することにより警報を発する。地図Mは、地図データとGPS受信部16からの位置情報とに基づいて特定される。地図M上には、車両40の位置(自車位置)を示すアイコンIが配置されている。自車位置は、GPS受信部16からの位置情報に基づいて特定される。なお、本実施形態のアイコンは、文字、記号、図形、その他のオブジェクトに代えられてもよい。
図6(A)に示す例では、ウィンドウW1には、「速度取締地点です」という、速度取締装置30の存在を示すメッセージが表示されている。また、制御部11は、「速度取締地点です」という音声を、スピーカ14から出力するとよい。制御部11は、受信したレーザー波の信号の特徴やその他の方法により、速度取締装置の種別(例えば、半固定式、固定式、移動式)が判定できる場合は、速度取締装置の種別の報知を含む警報を発する制御(第3の警報制御の一例)を行うとよい。制御部11は、例えば、図6(B)に示すように、「半固定式の速度取締地点です」というメッセージにより報知してもよい。例えば固定式や移動式の速度取締装置は、固定部50に固定されないで設置される速度取締装置の一例である。
次に、制御部11は、図5の処理を終了するかどうかを判定する(ステップS4)。処理の終了の契機は特に問わないが、例えば、操作部19の操作により電子機器10の電源がオフされたこと、又はルート案内機能が停止されたことを契機とするとよい。ステップS4で「NO」と判定した場合、制御部11は、ステップS1の処理に戻して、上記処理を繰り返す。制御部11は、レーザー光を受信しなくなったり、受信しなくなってから所定の時間を経過するなど、固定部50の設置地点と所定の接近関係にならなくなった場合は、警報を停止する。ステップS4で「YES」と判定した場合、制御部11は、図5の処理を終了する(ステップS5)。
<1-2-2.位置情報に基づく警報>
図7は、電子機器10の制御部11の動作を示すフローチャートである。制御部11は、電子機器10の動作が開始すると、以下で説明する処理を実行する。電子機器10の動作の開始の契機は、<1-1.レーザー光の受光に基づく警報制御>と同じでよい。
図7は、電子機器10の制御部11の動作を示すフローチャートである。制御部11は、電子機器10の動作が開始すると、以下で説明する処理を実行する。電子機器10の動作の開始の契機は、<1-1.レーザー光の受光に基づく警報制御>と同じでよい。
制御部11は、GPS受信部16から、車両40(電子機器10)の現在位置の位置情報を取得する(ステップS11)。次に、制御部11は、データベース181に蓄積された固定部50の位置情報と、取得した位置情報とを比較する(ステップS12)。次に、制御部11は、ステップS11で取得した位置情報と、データベース181に蓄積されたいずれかの位置情報とに基づいて、車両40と固定部50の設置地点とが所定の接近関係にあるかどうかを判定する(ステップS13)。所定の接近関係は、例えば、設置地点の位置情報と、車両40の位置情報との距離が所定距離以下(例えば、1km以下)であることとするとよい。所定の接近関係は、車両の進行方向に設置地点があること、車両の走行する道路に設置地点があること等の、車両40と固定部50との位置関係に基づいて判定されるとよい。
ステップS13で「YES」と判定した場合、制御部11は、車両40の固定部50の設置地点への接近を警報する制御(第2の警報制御)を行う(ステップS14)。このようにすると、制御部11は、車両40が各固定部50(例えば、各支柱)に接近した場合には、固定部50の設置地点への接近を警報することができる。ステップS14の警報を発するのは、その設置地点に接近しているが、電子機器10がレーザー光を受光していない状況である。よって、設置地点では、現に取締が行われているわけではないか、取締は行われているが、レーザー光を何らかの原因で受信できなかった場合である。そのため、制御部11は、ステップS14では、ステップS3とは異なる警報を発するとよい。制御部11は、より望ましくは、固定部50の設置地点であることをユーザが認識できるような警報を発するとよい。制御部11は、さらに、固定部50の設置地点の位置情報に基づいて、地図M上に固定部50の設置地点の存在を示す画像(例えば、アイコンその他のオブジェクト)を表示させてもよい。
図8は、警報画面の一例を示す図である。図8に示す警報画面は、地図M上にウィンドウW2を重ねて配置した画面である。ウィンドウW2には、「速度取締装置の設置可能地点です」という、設置地点の存在を示すメッセージが表示されている。また、制御部11は、「速度取締装置の設置可能地点です」という音声を、スピーカ14から出力するとよい。このようにすれば、電子機器10の位置情報に基づいて、固定部50の設置地点の存在を報知できるので、電子機器10が速度取締装置30からのレーザー光を受光しなくとも、その存在を報知することができる。また、電子機器10は、レーザー光を受光しなかった場合の警報は、受光した場合の警報と異ならせるので、実際に速度取締装置が30なかったことによるユーザの誤解や不満の軽減の効果を期待できる。
次に、制御部11は、図7の処理を終了するかどうかを判定する(ステップS15)。処理の終了の契機は特に問わないが、例えば、操作部19の操作により電子機器10の電源がオフされたこと、又はルート案内機能が停止されたことを契機とするとよい。ステップS15で「NO」と判定した場合、制御部11は、ステップS11の処理に戻して、上記処理を繰り返す。制御部11は、車両40の位置情報と固定部50の設置地点の位置情報とが所定の接近関係にならなくなった場合は、警報を停止するとよい。ステップS15で「YES」と判定した場合、制御部11は、図8の処理を終了する(ステップS16)。
<1-2-3.レーザー光の受光に基づく警報と位置情報に基づく警報との組み合わせ>
本動作例は、<1-1.レーザー光の受光に基づく警報制御>と、<1-2-2.位置情報に基づく警報>との組み合わせに基づくものである。図9は、電子機器10の制御部11の動作を示すフローチャートである。制御部11は、電子機器10の動作が開始すると、以下で説明する処理を実行する。電子機器10の動作の開始の契機は、<1-1.レーザー光の受光に基づく警報制御>と同じでよい。
本動作例は、<1-1.レーザー光の受光に基づく警報制御>と、<1-2-2.位置情報に基づく警報>との組み合わせに基づくものである。図9は、電子機器10の制御部11の動作を示すフローチャートである。制御部11は、電子機器10の動作が開始すると、以下で説明する処理を実行する。電子機器10の動作の開始の契機は、<1-1.レーザー光の受光に基づく警報制御>と同じでよい。
制御部11は、受光部12からの信号を取得する(ステップS1)。次に、制御部11は、ステップS11~S13の処理を実行する。ステップS13で「YES」と判定した場合、制御部11は、レーザー光を受光したかどうかを判定する(ステップS2)。ステップS2で「YES」と判定した場合、制御部11は、速度取締装置30への接近を警報する制御(第1の警報制御)を行う(ステップS3)。ステップS3の処理を実行すると、制御部11はステップS4の処理に進める。ステップS2で「NO」と判定した場合、制御部11は、車両40の固定部50の設置地点への接近を警報する制御(第2の警報制御)を行う(ステップS14)。このようにすると、制御部11は、車両40が各固定部50(例えば、各支柱)に接近した場合には、固定部50の設置地点への接近を警報することができる。ステップS14の処理を実行すると、制御部11はステップS4の処理に進める。ステップS4,S5の処理は、<1-1.レーザー光の受光に基づく警報制御>と同じでよい。
以上のように、電子機器10が、速度取締装置30又は固定部50に関する警報を発することで、車両40の運転者等のユーザに速度取締への注意を払わせ、これが安全運転に資することになる。
以上のような速度取締装置30への接近を内容とする警報は、単なる速度取締装置からの速度測定信号の受信を示す警報としてもよいが、特に固定部に速度取締装置が設置されている旨を示す警報とするよい。例えば、電子機器10は、速度取締装置としての半固定式オービスを設置するために都市高速等の路線に設置された支柱(固定部の一例)の位置情報を記憶しておく。そして、車両40が各支柱に接近した場合に、制御部11は、半固定オービス設置用の支柱位置への接近である旨の警報(例えば「半固定オービス設置可能な支柱へ接近!」という警報)を報知した後に、その警報した支柱の位置に至るまでに速度取締装置(オービス)から速度測定信号を受信した場合には、単に「取締レーザーを受信しました」という速度測定信号を受信した旨の警報を行うようにしてもよいが、「半固定オービス設置可能な支柱にオービスあり!スピード注意!」のように固定部に速度取締装置がある旨の内容としたり、「半固定オービス設置可能な支柱にオービスあり!レーザー受信!スピード注意!」のように固定部50に速度取締装置が固定されている旨の内容と速度測定信号を受信した旨の内容を含む警報を行うようにしたりするとよい。
このように電子機器10は、上述した第1実施形態では、固定部50に速度取締装置30が設置されていると判定は、速度測定信号であるレーザー光等の受信があったことを検出して行うとよい。例えば、支柱位置(固定部50の位置)への接近警告後に、レーザー式オービスである速度取締装置30のレーザー光を検出した場合、さらに支柱に半固定式オービスが存在する旨を示す警告を行うようにするとよい。
[2.第2実施形態]
電子機器10は、速度取締装置30の存在を、レーザー光の受光によって判定することに代えて、又はこれに加えて撮像画像を用いた方法により判定してもよい。本実施形態の電子機器10は、通信部17を介して、撮像装置70(図4参照)と通信する。撮像装置70は、車両40の前方を撮像する。撮像装置70は、例えばドライブレコーダであるが、スマートフォン等の撮像機能を有する装置としてもよい。撮像画像の解析のアルゴリズムは問わないが、例えば、深層学習を用いた方法、機械学習を用いた方法(パターンマッチング法等)の方法がある。制御部11は、撮像装置70から取得した画像を解析して、固定部50の設置地点又は速度取締地点であることを示す所定の画像を認識する処理を行う。固定部50の設置地点を示す所定の画像は、固定部50の外観の画像とするとよい。速度取締地点を示す所定の画像は、速度取締装置30の外観の画像であってもよいし、設置地点に設置されることのある看板(本実施形態では、図2に示す看板60)であってもよい。現に取締が行われている路線には、その約手前1-2kmぐらいのところに、取り締まりを警報する看板60が設置されることがあるから、この看板を速度取締地点の目印とすることはできる。このようにすると、例えば固定部50又は速度取締装置30が設置されたばかりで、これらの位置情報がデータベース181に登録されていない場合でも、制御部11は警報を発することができる。
電子機器10は、速度取締装置30の存在を、レーザー光の受光によって判定することに代えて、又はこれに加えて撮像画像を用いた方法により判定してもよい。本実施形態の電子機器10は、通信部17を介して、撮像装置70(図4参照)と通信する。撮像装置70は、車両40の前方を撮像する。撮像装置70は、例えばドライブレコーダであるが、スマートフォン等の撮像機能を有する装置としてもよい。撮像画像の解析のアルゴリズムは問わないが、例えば、深層学習を用いた方法、機械学習を用いた方法(パターンマッチング法等)の方法がある。制御部11は、撮像装置70から取得した画像を解析して、固定部50の設置地点又は速度取締地点であることを示す所定の画像を認識する処理を行う。固定部50の設置地点を示す所定の画像は、固定部50の外観の画像とするとよい。速度取締地点を示す所定の画像は、速度取締装置30の外観の画像であってもよいし、設置地点に設置されることのある看板(本実施形態では、図2に示す看板60)であってもよい。現に取締が行われている路線には、その約手前1-2kmぐらいのところに、取り締まりを警報する看板60が設置されることがあるから、この看板を速度取締地点の目印とすることはできる。このようにすると、例えば固定部50又は速度取締装置30が設置されたばかりで、これらの位置情報がデータベース181に登録されていない場合でも、制御部11は警報を発することができる。
図11は、この場合の電子機器10の制御部11の動作を示すフローチャートである。制御部11は、撮像装置70から、通信部17を介して撮像画像を取得する(ステップS21)。次に、制御部11は、撮像画像を解析する(ステップS22)。制御部11は、撮像装置70から取得した画像を解析して、固定部50の設置地点又は速度取締地点であることを示す所定の画像を認識する処理を行う。
次に、制御部11は、画像認識した結果に基づいて、固定部50の設置地点又は速度取締地点が存在するかどうかを判定する(ステップS23)。ステップS23で「YES」と判定した場合、制御部11は、速度取締地点であるかどうかを判定する(ステップS24)。速度取締装置30又は看板60を認識した場合、制御部11は現に速度取締が行われている速度取締地点への接近を警報する制御(第1の警報制御)を行う(ステップS25)。ステップS24で「NO」と判定した場合、制御部11は、固定部50の設置地点である場合の警報を発する制御(第2の警報制御)を行う(ステップS26)。ステップS25の警報はステップS3と同じで、ステップS26の警報はステップS14と同じでよい。
次に、制御部11は、図10の処理を終了するかどうかを判定する(ステップS27)。ステップS27で「NO」と判定した場合、制御部11は、ステップS21の処理に戻して、上記処理を繰り返す。ステップS27で「YES」と判定した場合、制御部11は、図10の処理を終了する(ステップS28)。
本実施形態によれば、何らかの原因で電子機器10がレーザー光を受光できなかった場合でも、警報を発することができ、また、電子機器10が他の光をレーザー光と誤認して誤報を発する可能性を低減できる。本実施形態では、電子機器10は。また、固定部50に速度取締装置30が設置されていると判定は、撮像装置70で撮像した画像に、速度取締装置が映っていることを認識したときに行う。特に固定部50の位置に対応する撮像装置70の画像の位置を特定し、その特定した位置の近傍に速度取締装置が映っていることを認識したときに行うようにするとよい。例えば、制御部11は、固定部50の位置である支柱位置への接近中に、撮像装置70で支柱に半固定式オービスである速度取締装置30が設置されていることを検出した場合、支柱に半固定式オービスが存在する旨を示す警告を行うとよい。
本実施形態では,あまりに早い段階で警報するとユーザがうるさいと感じる可能性もあるので、制御部11は、所定の時間差(例えば、500mぐらい進むぐらいの時間差)で、徐々にテンポアップさせる等して警報内容を変化させ、警報の終了は速度取締装置が映ってから数秒で終了させるようにしてもよい。
[3.第3実施形態]
本実施形態では、電子機器10は、特定の属性の道路の走行中には、基準となる速度との速度差に関する警報を発する制御(第4の警報制御)を行う。図11は、本実施形態のシステムの概要を説明する図であり。図11に示すように、道路には様々な種別がある。特に、図11にエリアAr1で示すゾーン30と呼ばれる道路において、速度取り締まりの機会が増えてくる可能性があるとともに、車両40の速度制限を守ることが特に重要視される。そこで、電子機器10の制御部11は、車両40(つまり、電子機器10)がゾーン30内に存在する場合は、スピードオバー分(つまり、車両100の速度と30km/hとの速度差)も報知する(換言すると、ユーザに知らせる)。
本実施形態では、電子機器10は、特定の属性の道路の走行中には、基準となる速度との速度差に関する警報を発する制御(第4の警報制御)を行う。図11は、本実施形態のシステムの概要を説明する図であり。図11に示すように、道路には様々な種別がある。特に、図11にエリアAr1で示すゾーン30と呼ばれる道路において、速度取り締まりの機会が増えてくる可能性があるとともに、車両40の速度制限を守ることが特に重要視される。そこで、電子機器10の制御部11は、車両40(つまり、電子機器10)がゾーン30内に存在する場合は、スピードオバー分(つまり、車両100の速度と30km/hとの速度差)も報知する(換言すると、ユーザに知らせる)。
図12は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。制御部11は、位置情報を取得する(ステップS31)。次に、制御部11は、位置情報がゾーン30内を示すかどうかを判定する(ステップS32)。ステップS32で「YES」と判定した場合、制御部11は、速度差に関する警報を発する制御(第4の警報制御)を行う(ステップS33)。制御部11は、例えば、「この付近ゾーン30。ただいま10km/hオバーです。スピードを落として下さい。」というメッセージを音声により発する。制御部11は、例えば1km/h刻みでスピードオバー分を報知してもよいが、5km/h刻みで報知するようにして速度に関する注意を促すようにしてもよい。このようにスピードオバー分を報知するか否かの選択や、何km/h以上から報知する等は、ユーザの設定その他の方法により自由に設定できればなおよい。一方、ステップS32で「NO」と判定した場合、すなわち、現在位置がゾーン30外であるAr1にある場合、又はAr1から所定距離範囲内等の近くにない場合は、制御部11は速度差に関する警報を発する機能はオフする。このようにすると、頻繁に速度差が報知されてしまう可能性が低減される。
本実施形態は、そもそも今までは、15km/h未満では取り締まられないという根拠の無い常識みたいなのがあったことにも鑑み、その常識がゾーン30では通用しなくなってきているという啓蒙活動にもなる、またユーザへのアピールにも考えて発明者が着想を得たものであり、走行の実情を考えると、ゾーン30がより適している。なお、道路の属性が制限速度等の基準となる速度が既知である道路であれば、他の属性の道路(グリーンベルト)速度差を報知する構成としてもよい。ただし、ゾーン30以外の道路にも適応させるならそこは、ユーザが明示的に機能オンするまでは、オフとするのもよい。
[4.第4実施形態]
第1、第2実施形態で説明した速度取締装置30は、例えば、2車線まで同時監視できるレーザー式オービスで、高速道路上の速度抑制の必要な複数の地点に固定部50(例えば支柱)を設置し、事故発生状況等を踏まえ、定期的(例では1ヶ月置き)に、レーザー式の速度取締装置30本体を取り付ける固定部50を変えていく、という運用が考えられる。また、従来の速度取締装置の課題として、高額であるためカーブが多く、速度抑制の必要箇所の多い都市高速での対応が難しいことがある。このような課題のもと、以下のように構成が採用されてもよい。
第1、第2実施形態で説明した速度取締装置30は、例えば、2車線まで同時監視できるレーザー式オービスで、高速道路上の速度抑制の必要な複数の地点に固定部50(例えば支柱)を設置し、事故発生状況等を踏まえ、定期的(例では1ヶ月置き)に、レーザー式の速度取締装置30本体を取り付ける固定部50を変えていく、という運用が考えられる。また、従来の速度取締装置の課題として、高額であるためカーブが多く、速度抑制の必要箇所の多い都市高速での対応が難しいことがある。このような課題のもと、以下のように構成が採用されてもよい。
(1)制御部11は、カーブ又はカーブの先に固定部50が存在する旨の報知を含む警報を発するとよい。この警報は、車両40がこれから走行する、又は走行中のカーブである旨の報知や、このカーブの先に固定部50が存在する旨の報知を含む。制御部11は、「右カーブの先に半固定式オービスの支柱があります」というメッセージを出力して警報するとよい。この警報は、半固定式の速度取締装置30だけでなく、様々な方式速度取締装置(例えば、固定式、移動式等)で行い得る。このようにすると、仮に見通しの悪い路線の走行中でも、ユーザは速やかに設置地点又は取締地点を把握できる。
(2)制御部11は、固定部50の設置地点に接近している旨の警報を発し、かつ固定部50の設置地点への警報を発する接近距離を、レーザー式の速度取締装置のレーザー光の到達距離よりも長い距離に設定するとよい。この場合において、制御部11は、固定部50の設置地点に接近している旨の警報後に、レーザー光を検出した場合には、さらに、固定部50に固定された速度取締装置30が存在する旨の警報を発するとよい。なお、固定部50へ所定の距離まで接近したときに接近警告を行う距離は、固定部50に固定される速度取締装置30の速度測定信号の到達距離よりも長い距離に設定するとよい。速度取締装置30が速度測定信号としてレーザー光により車両の速度を測定するものであるとき、そのレーザー光の到達距離よりも長い距離とするとよい。例えばレーザー光の到達距離が200mであれば、固定部50への接近警報は500mなど、200mより長い距離にするとよい。
(3)制御部11は、固定部50の設置地点への接近中に、撮像装置70で固定部50に速度取締装置30が設置されていると判定した場合、固定部50に固定された速度取締装置30が存在する旨の警報を発するとよい。この場合に、制御部11は、撮像装置70で固定部50に速度取締装置30が設置されていることを検出したにもかかわらず、レーザーを受光しなかった場合には、速度取締装置30が動作していなかった可能性が高いことを報知してもよい。
(4)制御部11は、撮像装置70で車両40の前方を撮像した画像から、固定部50に速度取締装置が設置されていることを検出したにもかかわらず、速度測定信号を受信しなかった場合には、速度取締装置が動作していなかった可能性が高い旨を内容とする報知するとよい。例えば、撮像装置70で撮像した画像から、支柱にレーザー式半固定式オービスが設置されていること認識したにもかかわらず、レーザーを受光しなかった場合には、制御部11は、例えば「支柱にレーザー式半固定オービスがありましたがレーザーが検出されませんでした。動作停止中のようです」のように、オービスが動作していなかった可能性が高いことを示す内容の報知をするとよい。
[5.第5実施形態]
本発明の一実施形態である電子機器は、固定部50に速度取締装置が設置されていなかったことを他の装置に向けて投稿する処理を行うとよい。上述した第5実施形態の構成を前提にすると、他の装置は、サーバ装置200とするとよいが、他の車両に搭載された電子機器10Aとすることも可能である。制御部11は、固定部50に速度取締装置30が設置されていることが最近投稿されている固定部50について接近していることを示す警報を発するとよい。例えば固定部50に速度取締装置30が設置されていることが最近投稿されているものについて、制御部11は警報(オービス接近警報)を行うとよい。固定部50に速度取締装置30が設置されている場所ごとの設置期間に基づき、次の移動時期と移動場所を推定して電子機器10へ情報を配信する他の装置(例えばサーバ等)を設けるとよい。例えば、固定部50に速度取締装置30が設置されている場所ごとの設置期間に基づき、次の移動時期(と移動場所)を推定して本装置へサーバ装置200から配信するとよい。このようにすると、固定部50に速度取締装置が設置されていなかったことを他の装置に把握させることができる。
本発明の一実施形態である電子機器は、固定部50に速度取締装置が設置されていなかったことを他の装置に向けて投稿する処理を行うとよい。上述した第5実施形態の構成を前提にすると、他の装置は、サーバ装置200とするとよいが、他の車両に搭載された電子機器10Aとすることも可能である。制御部11は、固定部50に速度取締装置30が設置されていることが最近投稿されている固定部50について接近していることを示す警報を発するとよい。例えば固定部50に速度取締装置30が設置されていることが最近投稿されているものについて、制御部11は警報(オービス接近警報)を行うとよい。固定部50に速度取締装置30が設置されている場所ごとの設置期間に基づき、次の移動時期と移動場所を推定して電子機器10へ情報を配信する他の装置(例えばサーバ等)を設けるとよい。例えば、固定部50に速度取締装置30が設置されている場所ごとの設置期間に基づき、次の移動時期(と移動場所)を推定して本装置へサーバ装置200から配信するとよい。このようにすると、固定部50に速度取締装置が設置されていなかったことを他の装置に把握させることができる。
図13は、本実施形態のシステム2の構成を示すブロック図である。図13に示すように、システム2は、複数の電子機器10Aとサーバ装置200とを有する。電子機器10Aは、サーバ装置200と通信可能であり、かつサーバ装置200と連携した制御を行う点で、上述した各実施形態と相違する。複数の電子機器10Aは、それぞれ異なるユーザにより使用される。複数の電子機器10Aは、サーバ装置200は公衆通信回線、専用線その他の通信回線を介して無線通信する。複数の電子機器10Aは、固定部50の設置地点の位置情報をサーバ装置200に送信したり、サーバ装置200から配信された固定部50の設置地点の位置情報を受信したりして、データベース181に登録する機能を有する。
サーバ装置200は、所定の事業者によって管理、運用される。サーバ装置200は、制御部210と、通信部220と、データベース230とを有する。制御部210は、例えば、演算処理回路、およびメモリを含むコンピュータで、サーバ装置200の各部を制御する。通信部220は、複数の電子機器10Aの各々と通信する。データベース230は、複数の電子機器10Aから収集したデータ、及び複数の電子機器10Aに配信するデータを蓄積する。データベース230は、ハードディスクその他の記憶装置により実現されるが、グラウドコンピューティング環境その他の外部記憶手段を用いて実現されてもよい。
図14は、電子機器10Aからサーバ装置200にデータを送信するときのシステム2の処理の流れを示すシーケンス図である。電子機器10Aの制御部11は、固定部50の設置地点と判定すると(ステップS101)、その設置地点に応じた位置情報をサーバ装置200に送信する(つまり、投稿処理)を行う(ステップS102)。サーバ装置200において制御部210は、受信した位置情報(投稿された位置情報)を、データベース230に登録する(ステップS103)。ステップS101における固定部50の設置地点の判定方法は、上述した各実施形態で説明した方法を採用可能である。固定部50の設置地点に応じた位置情報は、制御部11が設置地点と判定したとき車両40の位置情報でもよいし、そこから推定した設置地点の位置情報でもよいし、ユーザが入力した位置情報等であってもよい。電子機器10Aは、設置地点の位置情報のうち、データベース181に未登録の位置情報を送信するとよい。このようにすると無駄なデータを送信しなくて済むし、サーバ装置200は無駄なデータを蓄積しなくてもよい。
図15は、電子機器10Aがサーバ装置200からデータを受信するときのシステム2の処理の流れを示すシーケンス図である。サーバ装置200の制御部210は、配信情報を生成する(ステップS111)。配信情報は、電子機器10Aに未登録の設置地点の位置情報を含むようにするとよい。制御部210は、生成した配信情報を、通信部220を介して電子機器10Aに送信する(ステップS112)。電子機器10Aの制御部11は、受信した配信情報から設置地点の位置情報を取得して、データベース181に登録する(ステップS113)。制御部11は、以後、この位置情報を、設置地点の警報制御に用いる。このようにすると、設置地点が増加したり変更されたりしても、電子機器10Aが設置地点に接近している旨の警報を発することができる。
ステップS101、S102においては、制御部11は、固定部50に速度取締装置30が設置されていなかったことを投稿するようにしてもよい。また、制御部11は、固定部50に速度取締装置30が最近投稿されているものについて、制御部11は警報を発するとよい。例えば、現在日時から遡って所定時間はいないの投稿がある場合に、この警報を行うとよい。また、サーバ装置200は、配信情報に送信について、固定部50に速度取締装置30が設置されている場所ごとの設置期間に基づき、次の移動時期(及び/又は移動場所)を推定して、電子機器10Aへ配信するとよい。
都道府県警察の保有する半固定式オービスの数に、すでに警報した半固定式オービスの数が達したときには以後、その路線の固定部50の設置位置では、上述したいずれかの警報を抑制するとよい。警報を抑制することは、例えば警報しないこととするとよい。
[6.変形例]
本開示は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
(変形例1)
電子機器10の制御部11は、撮像装置70で車両40の前方を撮像した画像から前記固定部50が認識された場合において、受光部12によりレーザー光が受光されなかったときは、警報を発する制御を抑制するとよい。この場合、警報を発する制御を抑制ことは、警報を発しないことのほか、警報を発しても抑制しない場合に比べて、音量を小さくする、表示を小さくする、警報レベルを低くするなどの方法がある。このようにすれば、固定部50が存在するが、速度取締が行われていないので、ユーザへの無駄な情報の提供を抑えられる。
本開示は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
(変形例1)
電子機器10の制御部11は、撮像装置70で車両40の前方を撮像した画像から前記固定部50が認識された場合において、受光部12によりレーザー光が受光されなかったときは、警報を発する制御を抑制するとよい。この場合、警報を発する制御を抑制ことは、警報を発しないことのほか、警報を発しても抑制しない場合に比べて、音量を小さくする、表示を小さくする、警報レベルを低くするなどの方法がある。このようにすれば、固定部50が存在するが、速度取締が行われていないので、ユーザへの無駄な情報の提供を抑えられる。
(変形例2)
市街地等では、電子機器10の音量を下げていてそのまま高速道路に移動した際に音量が低いため高速走行によるロードノイズ等により警報音が聞き取りにくくなることがあった。そこで、電子機器10の制御部11は、高速道路走行を検知した場合に、警報に係る音量(警報音量)を予め設定された音量とするとよい。この音量は、高速道路の走行中でも、ユーザによる音声の認識に支障のない音量に設定されているとよい。このようにすると、高速道路での警報音の認知を高めることができる。例えば、制御部11は、一般道路のような高速道路以外の道路の走行中よりも、高速道路の走行中の音量が大きくなるように、設定中の音量に所定値を加算した音量としてもよい。高速道路を走行しているかどうかの判定には、位置情報と道路情報とに基づき判定されてもよいし、種々の公知の技術を採用可能である。
市街地等では、電子機器10の音量を下げていてそのまま高速道路に移動した際に音量が低いため高速走行によるロードノイズ等により警報音が聞き取りにくくなることがあった。そこで、電子機器10の制御部11は、高速道路走行を検知した場合に、警報に係る音量(警報音量)を予め設定された音量とするとよい。この音量は、高速道路の走行中でも、ユーザによる音声の認識に支障のない音量に設定されているとよい。このようにすると、高速道路での警報音の認知を高めることができる。例えば、制御部11は、一般道路のような高速道路以外の道路の走行中よりも、高速道路の走行中の音量が大きくなるように、設定中の音量に所定値を加算した音量としてもよい。高速道路を走行しているかどうかの判定には、位置情報と道路情報とに基づき判定されてもよいし、種々の公知の技術を採用可能である。
制御部11は、高速道路を走行中であることの検知が困難なものであれば一定速度以上を音量可変ポイントとして、警報に係る音量(警報音量)を予め設定された音量とするとよい。この方法であれば、一般道/高速道の区別無く速度が上がった場合に警報音量を変化されることにより警報音の認知を高めることができ、警報音の聞き逃しを低減できる。
(変形例3)
半固定式の速度取締装置がレーザー方式に対応している場合を説明したが、レーダー方式その他の方式の速度測定信号(測定波)を発する速度取締装置の設置地点への接近を警報する場合にも、本発明を適用できる。例えば、電子機器10は、固定部50に速度取締装置30が設置されていると判定は、車両の速度を測定するための電波その他の速度測定信号(測定波)等の受信があったことを検出して行うとよい。
半固定式の速度取締装置がレーザー方式に対応している場合を説明したが、レーダー方式その他の方式の速度測定信号(測定波)を発する速度取締装置の設置地点への接近を警報する場合にも、本発明を適用できる。例えば、電子機器10は、固定部50に速度取締装置30が設置されていると判定は、車両の速度を測定するための電波その他の速度測定信号(測定波)等の受信があったことを検出して行うとよい。
(変形例4)
上述した各実施形態で説明した構成および動作の一部が省略又は変更されてもよい。例えば、固定部50は、電源部51及び回線部52の一方を有しなくてもよいし、速度取締装置30の動作や設置に用いられるのであれば、いかなる装置でもよい。例えば、<1-2-2.位置情報に基づく警報>に係る機能により発明を特定する場合は、速度測定信号の受信部を有しなくてもよい。
上述した各実施形態で説明した構成および動作の一部が省略又は変更されてもよい。例えば、固定部50は、電源部51及び回線部52の一方を有しなくてもよいし、速度取締装置30の動作や設置に用いられるのであれば、いかなる装置でもよい。例えば、<1-2-2.位置情報に基づく警報>に係る機能により発明を特定する場合は、速度測定信号の受信部を有しなくてもよい。
本発明の範囲は,明細書に明示的に説明された構成や限定されるものではなく,本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも,その範囲に含むものである。本発明のうち,特許を受けようとする構成を,添付の特許請求の範囲に特定したが,現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても,本明細書に開示される構成を,将来的に特許請求の範囲とする意思を有する。
なお、本発明の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や限定されるものではなく、本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも、その範囲に含むものである。本発明のうち、特許を受けようとする構成を、添付の特許請求の範囲に特定したが、現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても、本明細書に開示される構成を、将来的に特許請求の範囲とする意思を有する。
本願発明は上述した実施の形態に記載の構成に限定されない。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と、発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素又は発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても本願の補正又は分割出願等において権利取得する意思を有する。「~の場合」「~のとき」という記載があったとしてもその場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらの場合やときでない構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えた構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
また、意匠登録出願への変更により、全体意匠又は部分意匠について権利取得する意思を有する。図面は本装置の全体を実線で描画しているが、全体意匠のみならず当該装置の一部の部分に対して請求する部分意匠も包含した図面である。例えば当該装置の一部の部材を部分意匠とすることはもちろんのこと、部材と関係なく当該装置の一部の部分を部分意匠として包含した図面である。当該装置の一部の部分としては、装置の一部の部材としてもよいし、その部材の部分としてもよい。全体意匠はもちろんのこと、図面の実線部分のうち任意の部分を破線部分とした部分意匠を、権利化する意思を有する。また、装置の筐体の内部のモジュール・部材・部品等についても、図面に表示されているものは、いずれも独立して取引の対象となるものであって、同様に、意匠登録出願への変更を行って権利化を行う意思を有するものである。
2 :システム
10 :電子機器
10A :電子機器
11 :制御部
12 :受光部
13 :表示部
14 :スピーカ
15 :マイクロ波受信部
16 :GPS受信部
17 :通信部
18 :記憶部
19 :操作部
20 :センサ部
21 :装着部
22 :電源部
23 :発光部
24 :ケーブル端子部
30 :速度取締装置
31 :速度測定部
32 :撮像部
33 :ストロボ
40 :車両
41 :ダッシュボード
50 :固定部
51 :電源部
52 :回線部
60 :看板
70 :撮像装置
100 :車両
181 :データベース
200 :サーバ装置
210 :制御部
220 :通信部
230 :データベース
10 :電子機器
10A :電子機器
11 :制御部
12 :受光部
13 :表示部
14 :スピーカ
15 :マイクロ波受信部
16 :GPS受信部
17 :通信部
18 :記憶部
19 :操作部
20 :センサ部
21 :装着部
22 :電源部
23 :発光部
24 :ケーブル端子部
30 :速度取締装置
31 :速度測定部
32 :撮像部
33 :ストロボ
40 :車両
41 :ダッシュボード
50 :固定部
51 :電源部
52 :回線部
60 :看板
70 :撮像装置
100 :車両
181 :データベース
200 :サーバ装置
210 :制御部
220 :通信部
230 :データベース
Claims (21)
- 車両に設けられ、速度取締装置が固定される固定部の設置地点への接近を警報する警報制御を行う制御部を有するシステム。
- 前記制御部は、前記固定部の設置地点の位置情報と、前記車両の位置情報とに基づいて、前記設置地点への接近を警報する警報制御を行う
請求項1に記載のシステム。 - 前記固定部は、前記速度取締装置に電力を供給する電源部、および前記速度取締装置が通信を行うための回線部の少なくとも一方を有する請求項1又は2に記載のシステム。
- 前記制御部は、前記固定部に前記速度取締装置が固定されていると判定した場合、第1の警報制御を行う請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
- 前記速度取締装置が発した速度測定信号を受信する受信部を有し、
前記制御部は、前記速度測定信号が受信された場合に、前記第1の警報制御を行う
請求項4に記載のシステム。 - 前記制御部は、前記車両の前方を撮像した画像から前記速度取締装置又は速度取締地点に設置される所定の看板が認識された場合、前記第1の警報制御を行う
請求項4又は5に記載のシステム。 - 前記制御部は、前記車両の位置情報が、データベースに登録された前記設置地点の位置情報と所定の接近関係にある場合、第2の警報制御を行う
請求項1から5のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記制御部は、前記固定部に前記速度取締装置が固定されていないと判定した場合、前記第2の警報制御を行う
請求項7に記載のシステム。 - 前記制御部は、前記車両の前方を撮像した画像から前記固定部が認識された場合、前記第2の警報制御を行う
請求項7又は8に記載のシステム。 - 前記制御部は、前記車両の前方を撮像した画像から前記速度取締装置又は速度取締地点に設置される所定の看板が認識されなかった場合、前記第2の警報制御を行わない
請求項7から9のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記制御部は、複数の車両の各車両から収集された前記設置地点に応じた位置情報が登録されるデータベースに、前記固定部の設置地点に応じた位置情報を登録するための制御を行い、
前記データベースに登録された前記位置情報と前記車両の位置情報とに基づいて、前記第2の警報制御を行う請求項7から10のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記制御部は、前記固定部に前記速度取締装置が固定されていなかった場合に、その旨の情報を前記データベースに登録する
請求項11に記載のシステム。 - 前記制御部は、前記固定部の設置地点の位置情報に前記固定部の存在が確認された時点を特定する情報を前記データベースに登録し、
前記車両の位置情報が、前記時点が現在時点から遡って所定期間内である前記固定部の設置地点の位置情報と所定の接近関係にある場合、第2の警報を発する制御を行う
請求項11又は12に記載のシステム。 - 前記制御部は、前記固定部に速度取締装置が設置されていなかったことを他の装置に向けて投稿する処理を行う
請求項1から13のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記制御部は、前記固定部の設置地点又は前記速度取締装置の設置地点がカーブ又はカーブの先に存在する場合、その旨とともに前記設置地点への接近を警報する制御を行う
請求項1から14のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記制御部は、速度取締装置の種別の報知を含む警報を発する第3の警報制御を行う
請求項1から15のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記速度取締装置が発した速度測定信号を受信する受信部を有し、
前記制御部は、前記車両の前方を撮像した画像から前記固定部が認識された場合において、前記受信部により前記速度測定信号が受信されなかったときは、警報を発する制御を抑制する
請求項1から16のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記速度取締装置が発した速度測定信号を受信する受信部を有し、
前記制御部は、前記車両の前方を撮像した画像から前記固定部が認識された場合において、前記受信部により前記速度測定信号が受信されなかったときは、前記速度取締装置が動作していなかった可能性が高い旨を内容とする報知をする
請求項1から17のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記制御部は、前記車両の走行している道路の属性を判定し、
前記道路の属性があらかじめ決められた属性の場合は、前記車両の速度差を警報する第4の警報制御を行う請求項1から18のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記道路の属性がゾーン30である請求項19に記載のシステム。
- 請求項1から請求項20のいずれか1項に記載のシステムの機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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