JP2022054435A - 溶接計測システムおよび溶接計測方法 - Google Patents

溶接計測システムおよび溶接計測方法 Download PDF

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Xudong Zhang
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Abstract

Figure 2022054435000001
【課題】トーチの移動速度が不規則に変化する手動アーク溶接において、溶接現象を定常的に撮影することが可能な溶接計測システムおよび溶接計測方法を提供する。
【解決手段】手動アーク溶接における溶接現象を計測する溶接計測システムにおいて、溶接線8aに沿って配設されたカメラレール60と、カメラレール60上を移動可能なカメラ2aと、カメラ2aを駆動するカメラ駆動装置3aと、カメラ2aで撮影した画像内のアークの位置を検出し、前記アークの位置がカメラ2aで撮影した画像内の所定の領域内に表示され続けるような速度でカメラ2aが移動するようにカメラ駆動装置3aを制御するコンピュータ1とを備える。
【選択図】 図5

Description

本発明は、溶接現象を計測するシステムおよび方法に関する。
昨今の社会情勢に伴い、モノづくりの環境は大きく変化している。例えば海外生産の増加や海外からの調達品の増加、熟練技術者の減少などにより、モノづくりの技能を維持しにくくなっており、品質管理はより厳しい状況にさらされている。これまでの技能伝承方法としては、熟練技能者から直接的な指導によって、引き継がれてきた。しかしながら、技能を伝える手段が十分でなく、感覚的な指導になることが多いため、指導に時間が要したり、不正確に伝わったりするため、完全には伝承されず、失われてしまうことも危惧される。
一方で近年の計測技術の発展により、熟練の技能を計測して、評価する取り組みが見られるようになってきた。従来の技能伝承における課題を解決する方法として、種々の計測機器を用いて、対象者の作業を計測し、評価する取り組みが行われている。計測されたデータは過去に計測したデータと比較することにより、良否が評価され、品質管理や溶接作業の訓練に用いる方法が提案されている。そのような方法を開示する先行技術文献として、例えば特許文献1がある。
特許文献1には、溶接装置に移動可能に固定され溶接の進行とともに移動する、トーチ挙動と溶融池表面挙動を観察する溶融池観察カメラ、前記溶融池観察カメラと一体で移動する溶融池裏側の溶融状態を計測する裏波観察カメラ、溶接トーチに取り付けて溶融状態とアーク状態を監視するトーチカメラ、溶接者の姿勢と溶接部の大きな状況を撮影する全体挙動撮影カメラ、これら4台のカメラにより撮像された画像を、溶接電流・溶接電圧測定装置から得られる溶接電流・電圧信号とともに表示するモニター、前記4台のカメラにより撮像された画像情報を、溶接電流・溶接電圧測定装置から得られる溶接電流・電圧信号とともに記憶・解析する記憶装置、及び、前記4台のカメラにより撮像された画像のいずれかを表示する小型モニターを装着した溶接保護面を装備した溶接技量評価装置が開示されている。
また、特許文献1では、溶融池観察カメラおよび裏波観察カメラの移動方法に関して、「本発明の溶接技量評価装置における溶融池観察カメラと裏波観察カメラは、母材の上方と下方に設置され、溶接の進行とともに開先に沿って一体的に移動するようになっている。これら溶融池観察カメラと裏波観察カメラの移動速度は、所定のモデル速度とすることもできるし、また、溶接者の姿勢を撮影する全体挙動撮影カメラからの画像情報に基づき解析された溶接トーチの移動速度と同期した速度とすることができる。」と説明している。
特開2013-91086号公報
しかしながら、溶融池観察カメラの移動速度を「所定のモデル速度」とした場合、移動速度が「所定のモデル速度」から外れたときに、溶接池に対する撮影距離および撮影角度が変動し、溶接現象を定常的に撮影することができなくなる。
また、溶融池観察カメラの移動速度を「溶接者の姿勢を撮影する全体挙動撮影カメラからの画像情報に基づき解析された溶接トーチの移動速度と同期した速度とすることができる」との記載があるが、全体挙動撮影カメラからの画像情報に基づき溶接トーチの移動速度を算出するには時間を要し、溶接トーチの移動に対する溶融池観察カメラの追従性を確保できないおそれがある。
また、上記の手法の場合、カメラ配置や溶接位置が変わって撮像条件が変化した場合、画像処理パラメータの調整が再度必要になる。さらに、溶接時にアーク状態が変化し、最適な撮像条件が変化した場合、溶融池観察カメラの追従性を確保できないおそれもある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、トーチの移動速度が不規則に変化する手動アーク溶接において、溶接現象を定常的に撮影することが可能な溶接計測システムおよび溶接計測方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、手動アーク溶接において溶接士の動作を計測する溶接計測システムにおいて、溶接線に沿って配設された第1カメラレールと、前記第1カメラレール上を移動可能な第1カメラと、前記第1カメラを駆動する第1カメラ駆動装置と、前記第1カメラで撮影した画像内のアークの位置を検出し、前記アークの位置が前記第1カメラで撮影した画像内の所定の領域内に表示され続けるような速度で前記第1カメラが移動するように前記第1カメラ駆動装置を制御するコンピュータとを備えるものとする。
また、本発明は、カメラを移動させて手動アーク溶接における溶接現象を計測する溶接計測方法において、溶接を開始する前に溶接開始点が前記カメラの画角に収まるように前記カメラの位置を調整する手順と、溶接を開始する前に前記カメラの撮影を開始する手順と、溶接を開始した後に、前記カメラで撮影した画像内のアークの位置が前記画像内の所定の領域内に表示され続けるように前記カメラを移動する手順と、前記アークが消失した場合に、前記カメラの移動を停止するとともに、前記カメラの撮影を継続する手順とを備える。
以上のように構成した本発明によれば、トーチの移動速度が変化する手動アーク溶接において、カメラで撮影した画像内の所定の領域内にアークを捉えることができるため、溶接現象を定常的に撮影することが可能となる。
本発明によれば、トーチの移動速度が不規則に変化する手動アーク溶接において、溶接現象を定常的に撮影することが可能となる。
本発明の第1の実施例における溶接計測システムの全体構成を示す図である。 本発明の第1の実施例における制御部の処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施例における溶接計測システムの全体構成を示す図である。 本発明の第3の実施例における制御部の処理を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施例における溶接計測システムの全体構成を示す図である。 本発明の第4の実施例における溶接計測システムを上方から見た図である。 本発明の第4の実施例における制御部の処理を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施例における第1カメラで撮影した画像および二値化後の当該画像の一例を示す図である。 本発明の第5の実施例における溶接計測システムの全体構成を示す図である。 本発明の第5の実施例における溶接計測システムを上方から見た図である。 本発明の第6の実施例における溶接計測システムの全体構成を示す図である。 本発明の第6の実施例における溶接計測システムを上方から見た図である。 本発明の第6の実施例における第2カメラで撮影した画像および二値化後の当該画像の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、各図中、同等の要素には同一の符号を付し、重複した説明は適宜省略する。
図1は、本発明の第1の実施例における溶接作業計測システムの全体構成を示す図である。溶接作業は立向上進溶接を想定している。試験片は図中未記載であるが、V開先とする。また、溶接はスパッタの多いMAG溶接とする。
図1において、101は制御部、102は溶接現象計測部、103は計測部駆動部、104は溶接士、105は遮光面、106は溶接トーチ、107は溶接対象物、108は半自動溶接電源を示す。制御部101は、例えば、演算処理装置(例えば、CPU)、当該演算処理装置が実行するプログラムやデータが記憶される記憶装置(例えば、ROM,RAM等の半導体メモリやHDD等の磁気記憶装置であり、後述の「記憶部」が該当)、演算処理装置の演算結果を表示する表示装置(例えば、モニタ、タッチパネル)を有するコンピュータである。
制御部101は、溶接現象計測部2から得た情報を取得し、適宜計算する溶接現象算出部110と、溶接現象算出部110の情報に基づいて計測部駆動部103の制御を計算し、制御する計測部駆動制御部120と、溶接現象算出部110の情報を元に溶接品質や溶接作業を評価する溶接作業評価部130によって構成される。これらの処理は、処理用のコンピュータ内で実行される。
溶接現象算出部110は、溶接現象を取得する取得部111と、得られた溶接現象を元に溶融池161の形状や面積といった情報を適宜計算する計算部112とで構成される。
計測部駆動制御部120は、駆動計算部121とデータベース122とで構成される。駆動計算部121の詳細は後述のフローチャートを用いて説明する。
溶接作業評価部130は、溶接現象算出部110の情報を元に溶接作業や溶接品質を計算するデータを格納したデータベース131と、実際の溶接現象をデータベース131に格納されている溶接現象と比較する比較部132と、比較部132の比較結果から溶接作業を評価する評価部133とで構成される。
また、データベース131に記載のない溶接現象であっても、既存のデータベース131からデータを内挿するデータベース補完部134を含む構成にしてもよい。また、評価部133により評価された結果を表示する表示部135を含む構成にしても良い。表示部135は、制御部101をデジタル溶接電源と接続することによって溶接中の電流や電圧値を表示する構成にしても良い。
比較部132や評価部133に関しては、溶融池161の輝度、縦長さ、横長さ、面積、円形度、縦横比といった項目を抽出、評価、表示できるのが好ましい。本実施例では、溶接現象計測部102から溶接位置までの距離が一定であるため、溶接現象を従来よりも高い精度で比較することが可能となる。
また、比較部132は、溶接現象を記録したデータベース131を参照することなく、多数の熟練した溶接作業者の溶接現象から機械学習によって理想的な溶接現象を算出する構成としても良い。
表示部135は、ディスプレイを用いて、溶接ブース外にいる人間に対して情報を表示する構成にしても良いし、遮光面105の中に小型ディスプレイ等を用いて情報を表示し、逐一溶接情報を溶接士104にフィードバックする構成としても良い。
実際の作業では溶接対象物107を作業者である溶接士104が溶接する際のトーチ106の動きを計測する。溶接現象計測部102は、溶接士104および溶接対象物107の周囲に配置されている。溶接現象計測部102は、カメラレール150上を移動可能に設けられている。カメラレール150は、溶接対象物107の溶接線107aと平行に配設されている。
溶接現象計測部102としては、例えばCMOSカメラや高速カメラなどが挙げられる。溶接現象を取得するため、適宜光全体をカットする減光フィルタや波長をカットするショートパスフィルタ、ロングパスフィルタ、バンドパスフィルタなどを用いるのが好ましい。フィルタとしては例えば900nm~1000nm近辺の波長を用いることが考えられる。また、保護ガラスを用いてヒュームやスパッタ162のダメージを受けにくい状態にすることが好ましい。
溶接現象計測部102はカメラ以外に2種類以上の計測装置を有していても構わない。別の計測装置としては例えばサーモカメラなどが挙げられる。また、複数のカメラで測定しても構わない。その際にはステレオカメラの原理などを用いて3次元化する手法を含んでいても構わない。
計測部駆動部103は、溶接士104の動作に追従して溶接現象計測部102を駆動する。溶接線107aと平行に駆動できる機構であることが好ましい。本実施例では立向上進溶接であるため、計測部駆動部103も下から上に移動するように構成されている。溶接線107aにR部がある場合は、同じようにカメラレール150にも同様のR部を設けることが好ましい。カメラレール150を溶接線107aと平行に配設することで、トーチ106が移動しても溶接現象計測部102から溶接位置までの距離や溶接現象計測部102の溶接位置に対する角度といった撮影環境を一定に保ちながら溶接現象を撮影することが可能となる。
計測部駆動部103は、自身の移動速度などを適宜制御部1に送ることで溶接速度などを求める機能を有していることが好ましい。その場合、制御部1は得られた溶接速度を元に溶接作業や溶接品質の評価を行っても構わない。
図2は、制御部101の処理を示すフローチャートである。である。以下、実際の溶接作業の一連の評価に従ってフローチャートを説明する。
計測部駆動部103の制御に際しては、溶接現象計測部の情報を元に制御するが、溶接現象ではトーチ106やワイヤおよびトーチ106やワイヤ先端に発生するアーク160の移動と別にスパッタ162、ヒューム、アーク光で光ってしまった開先端部などが計測される。そのため、それらの情報を除外しつつ、トーチ106およびトーチ先端に発生するアーク160を目印に溶接現象計測部102を駆動させることが重要である。
今回のフローチャートで説明する計算はそれらの発生が特に多い場合の処理であるが、スパッタ162があまり発生しないTIG溶接などでは適宜省略しても構わない。リアルタイム性を維持するために、用いなくて良い処理は省略するのが好ましい。
ステップS101では、作業開始に伴い、溶接現象の取得および駆動部の制御が開始される。この評価は、溶接作業の少し前から行っても良いし、アーク点火時の信号を合図として自動的に計測を開始する構成としてもよい。
ステップS102では、取得した画像を輝度の閾値を用いて2値化する処理を行う。この処理はアーク160やトーチ106やワイヤを認識しつつ開先やヒュームや溶融池161といった他の情報をなるべく取り除くために用いる。開先やヒュームはアーク光に比べて輝度が小さい場合が多いが、見分けが困難な場合は閾値を低い値とし、後述するステップで見分けても構わない。また、スパッタ162は光っている場合がほとんどであるため、ここでは見分けない。閾値はフィルタの種類、カメラの絞り、電流などでも変化するため、設定できる機能を有することが好ましい。
ステップS103では、2値化した画像より画像位置、縦長さ、横長さ、面積、円形度、縦横比を元に閾値を用いて除外する処理を行う。この処理はスパッタ162やステップS102で見分けられなかった開先などを取り除くために行う。
ステップS104では、ステップS102やステップS103で計算した輝度や、2値化した縦長さ、画像位置、横長さ、面積、円形度、縦横比、を過去と現在を比較し、変化を元に除去するステップである。例えば一般的にスパッタ162の移動速度はトーチ106の移動速度より大きい場合が多いため、過去の速度と比較することで除外する方法も考えられる。
ステップS105では、ステップS102~S104で処理した後のデータをもとに制御する方法である。これは残った座標情報の平均値や重心を用いることなどが挙げられる。重心が変化した場合にそれが一定になるように計測部駆動部103を制御する。
ステップS106では、溶接現象取得を終了するか否かを判定する。判定結果がNOの場合は、ステップS102~S106を溶接現象計測が終了するまでループして処理し続ける。判定結果がYESの場合は、次のステップに進む。
ステップS107では、溶接現象の取得を終了する。
上記フローにおける各種項目の処理の適用や閾値についてはシステム上で簡易に設定できるのが好ましい。また、計測部駆動部103の制御に関しては上限速度や、上限加速度、またゲインのような感度を調整できるパラメータがあることが好ましい。
本実施例では、手動アーク溶接において溶接士の動作を計測する溶接動作計測システムにおいて、溶接線107aと平行に配設されたカメラレール150と、カメラレール150上を移動可能なカメラ102と、カメラ102を駆動するカメラ駆動装置103と、カメラ102で撮影した画像に基づいてアーク160の位置を算出し、カメラ102がアーク160の位置に追従して移動するようにカメラ駆動装置103を制御するコンピュータ101とを備える。
以上のように構成した本実施例に係る溶接計測システムによれば、カメラ102の溶融池161までの距離および溶融池161に対する角度を一定に保ちながら溶接現象を撮影することが可能となる。これにより、トーチ106の移動速度が不規則に変化する手動アーク溶接において、溶接現象を定常的に撮影することが可能となる。
また、本実施例におけるコンピュータ101は、カメラ102で撮影した画像に基づいて溶融池161を表す物理量(輝度、縦長さ、横長さ、面積、円形度、縦横比等)を算出し、カメラ102で撮影した画像と共に溶融池161を表す物理量を表示する。これにより、溶接現象を確認しつつ溶融池161の状態を定量的に把握することが可能となる。
また、本実施例におけるコンピュータ101は、溶融池161を表す物理量が基準値内に収まるか否かに基づいて溶接品質の良否を判定する。これにより、溶接品質の管理が可能となる。
本発明の第2の実施例に係る溶接動作計測システムについて、第1の実施例との相違点を中心に説明する。
図3は、本実施例に係る溶接計測システムの全体構成を示す図である。本実施例に係る溶接計測システムは、第1の実施例に係る溶接計測システム(図1に示す)に、トーチ106の動作を取得する機能を追加したものである。
本実施例では、トーチ106の計測にはマーカ式モーションキャプチャを用いているが、別の方式をとることも考えられる。例えば、加速度・角速度・地磁気計測装置、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)、屋内全地球測位システム(屋内GPS)、計測部駆動部103の速度などである。また、これらのうち2つ以上組み合わせても構わない。精度の観点からはマーカ式モーションキャプチャが好ましい。
トーチ106には、マーカ170が設置されている。溶接士104および溶接対象物107の周囲には、マーカ計測用カメラ180~182が配置されている。マーカ計測用カメラ180~182はアーク溶接時の光の波長を避けるように、350nm~11μmの光の波長を設定し、マーカ170に照射することができる。アーク160の光を避けるためには550nm以上の波長を用いるのが好ましい。本実施例では850nmの光を照射するものとする。
マーカ計測用カメラ180~182は制御部101に接続されており、計測されたマーカ170の情報に基づいてトーチ106の速度、トーチ高さ、ウィービング周期や幅、トーチ角度などが算出される。
なお、マーカは、溶接士104、遮光面105などに追加で設置しても構わない。また、TIG溶接のように溶加棒をトーチ106以外の箇所から供給する場合、マーカを溶加棒(図示せず)に追加で設置しても構わない。マーカを溶接士104や遮光面105や溶加棒に設置することで、溶接士104の体の位置や頭の位置や溶加棒の供給量や角度などの情報も得ることが可能となる。
マーカ計測用カメラ180~182より得られた情報は、トーチ動作算出部140へと送られる。トーチ動作算出部140はトーチ動作を計算し、溶接作業評価部130の比較部132へと送られる。
比較部132および評価部133では前記した溶融池161の情報に加え、トーチ動作算出部140の情報も参照し、評価する。これを行うことで、トーチ動作と溶接現象の紐付けが可能であり、手動溶接の評価の効果を著しく高めるのは可能である。この効果は、溶融池161を安定的に撮ることや、トーチ動作を詳細に計測する必要があり、従来では実現できなかった効果である。
本実施例に係る溶接計測システムは、トーチ動作を計測するトーチ動作計測装置180~182を備え、コンピュータ101は、トーチ動作計測装置180~182の計測結果に基づいて前記トーチ動作を表す物理量を算出する。
また、トーチ動作計測装置180~182は、トーチ106を撮影するカメラであり、コンピュータ101は、マーカ式モーションキャプチャにより前記トーチ動作を表す物理量を算出する。
また、本実施例におけるコンピュータ101は、カメラ102で撮影した画像および溶融池161を表す物理量と共に前記トーチ動作を表す物理量を表示する。
本実施例に係る溶接計測システムによれば、トーチ106の速度が変化する手動溶接において、溶接現象を定常的に撮影できるとともに、トーチ動作を計測することで、溶接現象が変化した場合の原因やどのように動作を変更すればよいかなどの情報を提案することが可能となる。
本発明の第3の実施例に係る溶接動作計測システムについて、第1の実施例との相違点を中心に説明する。
図4は、本実施例における制御部101の処理を示すフローチャートである。以下、実際の溶接作業の一連の評価に従ってフローチャートを説明する。
ステップS111~S117は、第1の実施例のステップS101~S107(図2に示す)と同じである。
ステップS118では、溶接現象の画像変換や各種の計算を行う。ここで行う計算としては、前述したように溶融池161の輝度、縦長さ、横長さ、面積、円形度、縦横比といった項目を抽出、評価、表示できるのが好ましい。本実施例では、溶接現象計測部2から溶接位置までの距離が一定なため、従来できなかった比較が可能となる。
また、画像を変換する方法としては、溶接現象計測部102を複数のカメラで構成し、異なる角度で撮影した複数の画像から溶接士104の視野に近い画像に変換することが挙げられる。
トーチ106に設けられた慣性センサ114は、トーチ106の3軸加速度および3軸角速度(トーチ動作データ)を計測することが可能である。なお、トーチ動作データは、上述した慣性センサ114などの加速度・角速度・地磁気計測装置以外に、全地球測位システム、屋内全地球測位システム、ステレオカメラなどで計測しても良い。
ステップS119では、溶接士104の動作を評価する。過去に取得された溶接現象データや、最適な溶接現象データを予めデータベース131に記憶しておき、新たに溶接現象計測部102で計測された溶接現象データと比較することにより、溶接士104の動作を評価する。また、トーチ動作に関しても、最適なトーチ動作データを予めデータベース131に記憶しておき、新たに計測されたトーチ動作データと比較することにより、溶接士104の動作を評価しても良い。これにより、どのように動作を改善すべきかアドバイスを提示することが可能となる。
本実施例におけるコンピュータ101は、カメラ102で撮影した画像の視点を溶接士104の視点に変換して表示する。
本実施例に係る溶接動作計測システムを教育システムや品質管理に活用することで、技能伝承を効率的に実施でき、モノづくり品質を向上させ、不良率の低減に寄与すること可能な溶接動作計測システムを提供することが可能となる。
図5及び図6は、本発明の第4の実施例における溶接作業計測システムの全体構成を示す図である。溶接作業は下向溶接を想定している。試験片は図中未記載であるが、V開先とする。
図5において、1は制御部、2aはカメラ、3aはカメラ駆動部、4は溶接士、5は作業台、6は遮光面、7は溶接トーチ、8は溶接対象物、9は溶接電源を示す。制御部1は、例えば、演算処理装置(例えば、CPU)、当該演算処理装置が実行するプログラムやデータが記憶される記憶装置(例えば、ROM、RAM等の半導体メモリやHDD等の磁気記憶装置であり、後述の「記憶部」が該当)、演算処理装置の演算結果を表示する表示装置(例えば、モニタ、タッチパネル)を有するコンピュータである。
制御部1は、カメラ2aで撮影した画像を処理する画像処理部10と、カメラ駆動装置3aを制御する駆動制御部20と、画像処理部10で処理したデータを記憶する記憶部30と、後述する制御パラメータを格納するデータベース40とで構成される。
画像処理部10は、カメラ2aで撮影した画像などの情報を取得する取得部11と、取得部11が取得した画像を二値化する二値化部12とを有する。画像の二値化は、例えば、画像を構成している各ピクセル(画素)の輝度が所定の閾値以上である場合は当該画素を白色し、閾値未満である場合は黒色とすることにより行う。この処理は、カメラ2aが撮影した画像からアークの位置および形状以外の情報を取り除くために行われる。輝度の閾値は制御パラメータの1つであり、フィルタの種類、カメラの絞り、アーク電流などに応じて設定される。
駆動制御部20は、二値化後の画像の白色部分(光源)の重心位置を算出し、当該重心位置と撮影フレーム内の規定位置(例えば中心位置)との差分を算出し、当該差分が小さくなるようにカメラ2aの目標速度を決定し、当該目標速度に応じた制御信号をカメラ駆動装置3aへ出力する。すなわち、駆動制御部20は、取得部11によって取得された画像から光源の重心を算出し、当該光源の重心が当該画像内の所定の領域内に表示され続けるように(当該重心の位置が所定の領域内での変位に留まるように)、カメラ2aの駆動制御(例えば移動制御)を行う。
データベース40は、溶接計測システムの制御に関わるパラメータ(制御パラメータ)を格納する。制御パラメータには、撮影フレーム内の規定位置、最大追従速度、追従ゲイン(比例係数)、輝度閾値などが含まれる。
インターフェース50は、表示部51と入力部52とで構成される。表示部51は、カメラ2aで取得した画像、カメラ2aの位置および移動速度などを表示する。また、必要に応じて、溶接電源9から出力される溶接中のパラメータ(電流値、電圧値、溶接ワイヤ供給速度など)や、データベース40に格納されている制御パラメータを表示してもよい。表示部51は、ディスプレイを用いて、溶接ブース外にいる人間に対して情報を表示する構成にしても良いし、遮光面6の中に小型ディスプレイ等を用いて情報を表示し、逐一溶接情報を溶接士4にフィードバックする構成としても良い。入力部52は、システム管理者や溶接士4が、本システムの起動および停止、ならびにデータベース40に格納される制御パラメータの入力を行う箇所である。
本システムは、実際の溶接作業において、作業台5に固定された溶接対象物8を作業者である溶接士4が溶接する際に生じるアークをカメラ2aで撮影する。カメラ2aは、溶接士4および溶接対象物8の周囲に配置されている。カメラ2aは、カメラレール60上を移動可能に設けられている。カメラレール60は、溶接対象物8の溶接線8aに沿って配設されている。
カメラ2aの具体例としては、例えばCMOSカメラ、高速カメラ、サーモカメラなどが挙げられる。また、溶接現象を取得するため、適宜光全体をカットする減光フィルタや波長をカットするショートパスフィルタ、ロングパスフィルタ、バンドパスフィルタなどを用いるのが好ましい。フィルタとしては例えば900nm~1000nm近辺の波長を用いることが考えられる。また、保護ガラスを用いてヒュームやスパッタのダメージを受けにくい状態にすることが好ましい。また、カメラ2aは1台に限られず複数台設けても良い。その際にステレオカメラの原理などを用いて画像を3次元化してもよい。
カメラ駆動装置3aは、アークの動きに追従してカメラ2aを駆動する。より具体的には、駆動制御部20は、画像処理部10によってカメラ2aの撮影画像(例えば二値化部12によって二値化された画像)を監視し、その画像中における光源重心の位置変化を検出する。そして、駆動制御部20は、当該画像中における光源重心の位置が変化前の位置に戻るように、カメラ2aの駆動条件(例えば移動方向、移動速度、移動目標位置など)を算出する。駆動制御部20はこれをカメラ駆動装置3aに出力し、カメラ駆動装置3aはこれに基づいてカメラレール60上においてカメラ2aを移動させる。駆動制御部20及びカメラ駆動装置3aは、この動作を溶接作業中にリアルタイムで行う。これによって、カメラ2aは、アークの動きに追従するように、カメラレール60上を移動する。
例えば、カメラレール60は、溶接作業が進んだ場合でも、カメラ2aを移動させることによってアークを撮影し続けられるように(画角内に入り続けるように)構成されている。例えば、本実施例においては、溶接線8aが直線状になることが想定されるため、カメラレール60として、直線状のレールが当該溶接線8aに平行となるように配置されている。従って、本実施例では溶接線8aと平行に駆動できる機構としているが、必ずしも平行でなくても構わない。
例えば、カメラレール60は、厳密に直線状の形状を有している必要はなく、また、溶接線8aに厳密に平行に配置されている必要はない。例えば、カメラレール60は、わずかに湾曲していてもよいし、溶接線8aに対してわずかに角度が付くように配置されていてもよい。また、溶接線8aが屈曲する部分(例えば曲線となる部分や折れ曲がる部分)を有することが想定される場合、カメラレール60は、これに合わせて屈曲する部分を有するような部分を有していてもよい。例えば、溶接線8aにR部がある場合は、同じようにカメラレール60にも同様のR部を設けることが好ましい。換言すれば、カメラレール60は、溶接線8aに沿って配置されていればよい。
なお、カメラレール60を溶接線8aと平行に配設した場合、トーチ7が移動してもカメラ2aから溶接位置までの距離やカメラ2aの溶接位置に対する角度といった撮影環境を一定に保ちながら溶接現象を撮影することが可能となる。
カメラ駆動装置3aは、カメラ2aの駆動条件、例えば移動速度を適宜制御部1に送る機能を有していることが好ましい。その場合、制御部1はカメラ2aの移動速度を基に溶接速度を算出することにより、溶接作業や溶接品質の評価を行うことができる。
図7は、制御部1の処理を示すフローチャートである。当該フローの開始は、溶接士4または他の作業者の指令を受けて行ってもよいし、アーク点火時の電流値の立ち上がりを検知して自動的に行ってもよい。なお、本実施例においては、当該フローを開始する前に、溶接士4によって、溶接開始点が画角に収まるようにカメラ2aの位置および角度が調整され、かつカメラ2aが起動されることによって制御部1の動作が開始される場合について説明する。
制御部1は、まず、カメラ2aで撮影した画像を取得する(ステップS1)。
ステップS1に続き、ステップS1で取得した画像を輝度の閾値を用いて二値化する(ステップS2)。カメラ2aで撮影した画像および二値化後の当該画像の一例を図8に示す。二値化前の画像では、ノズル、溶融池、ワイヤ、アークをそれぞれ識別できるのに対し、二値化後の画像では、輝度が閾値以上の部分(アーク)が白色で表され、輝度が閾値未満の部分(アーク以外)が黒色で表されている。カメラ2aの速度は、図中破線で示す追従用枠内でアークが撮影されるように制御される。
ステップS2に続き、カメラ2aの画角内に光源(アーク)が有るか否かを判定する(ステップS3)。
ステップS3でYES(画角内に光源が有る)と判定した場合は、光源の重心位置を算出し、重心位置を含む所定の領域を設定し、この領域を光源重心を留まらせるための目標となる領域(以下、追従用枠という)として定める(ステップS4)。続いて、光源の重心位置と追従用枠内の規定位置(例えば中心位置)との差分が小さくなるようにカメラ2aの移動条件、例えば目標速度を決定する(ステップS5)。これにより、追従用枠内にアークを捉えることが可能となる。
ステップS3でNO(画角内に光源が無い)と判定した場合は、カメラ2aの目標速度をゼロに設定する(ステップS6)。換言すれば、制御部1は、取得した画像内に初めから光源がなかった場合、画像内にあった光源が消失した場合、又は画像内にあった光源が画角外に移動したと判定した場合、カメラ2aを静止した状態にするか、カメラ2aの移動を停止させる。その一方、本実施例においては、制御部1は、光源が画角内にないと判定した場合でも、カメラ2aによる撮影動作を継続させる。これにより、溶接作業が中断されてアークが消失した場合は、カメラ2aを静止した状態で撮影を継続することができる。
ステップS5またはステップS6に続き、カメラ2aの目標速度に応じた制御信号をカメラ駆動装置3aへ出力する(ステップS7)。
ステップS7に続き、ステップS1で取得した画像、および溶接作業に関連する付随情報(電流、電圧、音、時間、カメラ位置など)を記憶装置30に記憶させ(ステップS8)、ステップS1へ戻る。なお、当該フローの終了は、溶接作業が終了されたことを判定した少し後に行っても良いし、アーク消失時の電流値の減少を検知して所定時間経過した後に自動的に行ってもよい。
また、制御部1は、上記したフロー(例えば図7に示したフロー)を、溶接作業が終了したことを判定するまで繰り返し行う。例えば、手動の溶接作業においては、溶接作業の中断、再開が生ずることとなる場合がある。この場合、本実施例においては、その溶接が中断された位置(光源の消失位置)を撮影し続け(すなわちステップS1及びS2の画像処理をし続け)、再度光源が検出された場合には、当該溶接が中断された位置において、ステップS4の重心位置算出や追従枠の設定及びステップ5以降のカメラ移動などを再開する。
また、例えば、制御部1は、溶接士4によってカメラ2aを動作を終了する処理(例えば電源をOFFにするなど)が行われたことを検出することによって、溶接作業が終了されたと判定することができる。この場合、制御部1は、当該判定をした後、カメラ駆動の動作を終了する。
(まとめ)
本実施例では、手動アーク溶接における溶接現象を計測する溶接計測システムにおいて、溶接線8aに沿って配設された第1カメラレール60と、第1カメラレール60上を移動可能な第1カメラ2aと、第1カメラ2aを駆動する第1カメラ駆動装置3aと、第1カメラ2aで撮影した画像内のアークの位置を検出し、当該アークの位置が第1カメラ2aで撮影した画像内の所定の領域内に表示され続けるような速度で第1カメラ2aが移動するように第1カメラ駆動装置3aを制御するコンピュータ1とを備える。
以上のように構成した本実施例によれば、トーチ7の移動速度が不規則に変化する手動アーク溶接において、第1カメラ2aで撮影した画像内の所定の領域内にアークを捉えることができるため、溶接現象を定常的に撮影することが可能となる。
また、本実施例におけるコンピュータ1は、第1カメラ2aで撮影した画像内における所定の閾値以上の輝度を有する部分の重心位置を検出し、当該重心位置を前記アークの位置として算出する。これにより、第1カメラ2aで撮影した画像の輝度に基づいて、アークの位置を検出することが可能となる。
また、本実施例におけるコンピュータ1は、第1カメラ2aで撮影した画像を輝度が閾値以上であるか否かで二値化し、前記閾値以上の輝度を有する画像部分の重心位置を前記アークの位置として算出する。これにより、アークの位置を短時間で検出することができるため、第1カメラ2aのアークに対する追従性を向上させることが可能となる。
また、本実施例における溶接計測システムは、第1カメラ2aで撮影した画像を記憶する記憶装置30を更に備える。これにより、第1カメラ2aで撮影した画像を各種の用途に活用することが可能となる。
また、本実施例におけるコンピュータ1は、第1カメラ2aで撮影した画像と合わせて溶接現象の付随情報を前記記憶装置に記憶させる。これにより、第1カメラ2aで撮影した画像と合わせて溶接現象の付随情報を確認することが可能となる。
また、本実施例におけるコンピュータ1は、アークが消失した場合に、カメラ2aの移動が停止するようにカメラ駆動装置3aを制御するとともに、カメラ2aで撮影した画像の取得を継続する。また、本実施例における溶接計測方法は、手動アーク溶接における溶接現象を計測する溶接計測方法において、溶接を開始する前に溶接開始点がカメラ2aの画角に収まるようにカメラ2aの位置を調整する手順と、溶接を開始する前にカメラ2aの撮影を開始する手順と、溶接を開始した後に、カメラ2aで撮影した画像内のアークの位置が前記画像内の所定の領域内に表示され続けるようにカメラ2aを移動する手順と、前記アークが消失した場合に、カメラ2aの移動を停止するとともに、カメラ2aの撮影を継続する手順とを備える。これにより、溶接作業が中断された場合に、溶接作業の再開直後から溶接現象を計測することが可能となる。
本発明の第5の実施例について、第4の実施例との相違点を中心に説明する。
図9は、本実施例における溶接計測システムの全体構成を示す図であり、図10は、当該溶接計測システムを上方から見た図である。
第4の実施例では、カメラ2aの移動線60aと溶接線8aとが同一直線をなすようにカメラレール60が配置されているのに対し、本実施例では、カメラ2aの移動線60aと溶接線8aとが平行でかつ移動線60aが溶接線8aよりも溶接士4寄りとなるように配置されている。
以上のように構成した本実施例においても、第1の実施例と同様の効果を達成することができる。また、カメラレール60の配置を変更したことにより、溶接士4の手や道具と干渉しないアングルでアークの状態などの撮影が可能となる。
本発明の第6の実施例について、第4の実施例との相違点を中心に説明する。
図11は、本実施例における溶接計測システムの全体構成を示す図であり、図12は、当該溶接計測システムを上方から見た図である。
本実施例における溶接計測システムは、第2カメラ2bと、第2カメラレール61と、第2カメラ駆動装置3bとを更に備えている。第2カメラレール61は、作業台5を挟んで第1カメラレール60の反対側に、かつ第2カメラ2bの移動線61aと溶接線8aとが同一直線をなすように配置されている。
本実施例においては、第1カメラ2aは、溶接作業が行われる方向における後方から、溶接済みの溶接線8aとともに溶接作業を撮影する。一方、第2カメラ2bは、当該溶接作業が行われる方向における前方から、未溶接の溶接線8aと共に溶接作業を撮影する。第2カメラ駆動装置3bの制御に関わる制御部1の処理は、第1カメラ駆動装置3aの制御に関わる制御部1の処理(図7に示す)と同様であるため、説明は省略する。
本実施例においては、各々が溶接線8aに沿うように、また溶接線8aを挟むように2つのカメラレール(第1カメラレール60及び第2カメラレール61)が配置されている。第1カメラレール60及び第2カメラレール61には、互いに溶接線8aを挟んで向かい合うような画角で溶接線8aを撮影するように、2つのカメラ(第1カメラ2a及び第2カメラ2b)がそれぞれ設けられている。また、本実施例においては、第1カメラ2a及び第2カメラ2bは、互いに連動して(本実施例においては同様の方向及び速度で)移動するように駆動制御される。
図13に第2カメラ2bで撮影した画像および二値化後の当該画像の一例を示す。制御部1は、第2カメラ2bで撮影した画像を二値化して光源の重心位置を算出し、光源(アーク)の重心位置と画像内の所定の位置との差分が小さくなるように第2カメラ2bが移動するように第2カメラ駆動装置3bを制御する。なお、第1カメラ2aで撮影した画像および二値化後の当該画像の一例は図8に示した通りである。
(まとめ)
本実施例における溶接計測システムは、溶接線8aに沿って配設された第2カメラレール61と、第2カメラレール61上を移動可能な第2カメラ2bと、第2カメラ2bを駆動する第2カメラ駆動装置3bとを更に備え、コンピュータ1は、第2カメラ2bで撮影した画像内のアークの位置を検出し、前記アークが第2カメラ2bで撮影した画像内の所定の領域内に表示され続けるような速度で第2カメラ2bが移動するように第2カメラ駆動装置3bを制御する。
以上のように構成した本実施例によれば、トーチの移動速度が不規則に変化する手動アーク溶接において、複数の方向から溶接現象を定常的に撮影することが可能となる。
また、本実施例における第1カメラレール60および第2カメラレール61は、第1カメラ2aの移動線60aと第2カメラ2bの移動線61aと溶接線8aとが同一直線をなすようにそれぞれ溶接線8aを挟んで配置されている。これにより、溶接士4が右利きであるか左利きであるかを問わず、溶接前の状態と溶接後の状態の両方を撮影することが可能となる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成の一部を加えることも可能であり、ある実施例の構成の一部を削除し、あるいは、他の実施例の一部と置き換えることも可能である。
1…制御部(コンピュータ)、2a…カメラ(第1カメラ)、2b…第2カメラ、3a…カメラ駆動装置(第1カメラ駆動装置)、3b…第2カメラ駆動装置、4…溶接士、5…作業台、6…遮光面、7…トーチ、8…溶接対象物、8a…溶接線、9…溶接電源、10…画像処理部、11…取得部、12…二値化部、20…駆動制御部、30…記憶部(記憶装置)、40…データベース、50…インターフェース、51…表示部、52…入力部、60…カメラレール(第1カメラレール)、60a…移動線、61…第2カメラレール、61a…移動線、101…制御部(コンピュータ)、102…溶接現象計測部(カメラ)、103…計測部駆動部(カメラ駆動装置)、104…溶接士、105…遮光面、106…トーチ、107…溶接対象物、108…半自動溶接電源、110…溶接現象算出部、111…取得部、112…計算部、114…慣性センサ、120…計測部駆動制御部、121…駆動計算部、122…データベース、130…溶接作業評価部、131…データベース、132…比較部、133…評価部、134…データベース補完部、135…表示部、140…トーチ動作算出部、150…カメラレール、160…アーク、161…溶融池、162…スパッタ、170…マーカ、180~182…マーカ計測用カメラ(トーチ動作計測装置)。

Claims (9)

  1. 手動アーク溶接における溶接現象を計測する溶接計測システムにおいて、
    溶接線に沿って配設された第1カメラレールと、
    前記第1カメラレール上を移動可能な第1カメラと、
    前記第1カメラを駆動する第1カメラ駆動装置と、
    前記第1カメラで撮影した画像内のアークの位置を検出し、前記アークの位置が前記第1カメラで撮影した画像内の所定の領域内に表示され続けるような速度で前記第1カメラが移動するように前記第1カメラ駆動装置を制御するコンピュータとを備える
    ことを特徴とする溶接計測システム。
  2. 請求項1に記載の溶接計測システムにおいて、
    前記コンピュータは、前記第1カメラで撮影した画像内における所定の閾値以上の輝度を有する部分の重心位置を検出し、当該重心位置を前記アークの位置として算出する
    ことを特徴とする溶接計測システム。
  3. 請求項2に記載の溶接計測システムにおいて、
    前記コンピュータは、前記第1カメラで撮影した画像を輝度が閾値以上か否かで二値化し、前記閾値以上の輝度を有する画像部分の重心位置を前記アークの位置として算出する
    ことを特徴とする溶接計測システム。
  4. 請求項1に記載の溶接計測システムにおいて、
    前記第1カメラで撮影した画像を記憶する記憶装置を更に備える
    ことを特徴とする溶接計測システム。
  5. 請求項4に記載の溶接計測システムにおいて、
    前記コンピュータは、前記第1カメラで撮影した画像と合わせて溶接現象の付随情報を前記記憶装置に記憶させる
    ことを特徴とする溶接計測システム。
  6. 請求項1に記載の溶接計測システムにおいて、
    溶接線に沿って配設された第2カメラレールと、
    前記第2カメラレール上を移動可能な第2カメラと、
    前記第2カメラを駆動する第2カメラ駆動装置とを更に備え、
    前記コンピュータは、前記第2カメラで撮影した画像内のアークの位置を検出し、前記アークの位置が前記第2カメラで撮影した画像内の所定の領域内に表示され続けるように前記第2カメラが移動するように前記第2カメラ駆動装置を制御する
    ことを特徴とする溶接計測システム。
  7. 請求項6に記載の溶接計測システムにおいて、
    前記第1カメラレールおよび前記第2カメラレールは、前記第1カメラの移動線と前記第2カメラの移動線と前記溶接線とが同一直線をなすようにそれぞれ前記溶接線を挟んで配置されている
    ことを特徴とする溶接計測システム。
  8. 請求項1に記載の溶接計測システムにおいて、
    前記コンピュータは、前記アークが消失した場合に、前記第1カメラの移動が停止するように前記第1カメラ駆動装置を制御するとともに、前記第1カメラで撮影した画像の取得を継続する
    ことを特徴とする溶接計測システム。
  9. カメラを移動させて手動アーク溶接における溶接現象を計測する溶接計測方法において、
    溶接を開始する前に溶接開始点が前記カメラの画角に収まるように前記カメラの位置を調整する手順と、
    溶接を開始する前に前記カメラの撮影を開始する手順と、
    溶接を開始した後に、前記カメラで撮影した画像内のアークの位置が前記画像内の所定の領域内に表示され続けるように前記カメラを移動する手順と、
    前記アークが消失した場合に、前記カメラの移動を停止するとともに、前記カメラの撮影を継続する手順とを備える
    ことを特徴とする溶接計測方法。
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