JP2022053637A - 画像判定装置、画像判定方法及び画像判定プログラム - Google Patents

画像判定装置、画像判定方法及び画像判定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の画像データ間で判断根拠となった箇所の反応の強さを比較可能にする。【解決手段】評価値計算部23は、ニューラルネットワークを用いて構成されたモデルによって処理対象の画像データである対象データを分析した場合において前記対象データの各画素の判断根拠となった度合から、対象データにおける各画素の評価値を計算する。活性度計算部24は、各画素の評価値を、各画素の評価値の最大値とは別に事前に定められた設定値で除して、各画素の活性度を計算する。【選択図】図1

Description

本開示は、ニューラルネットワークを用いて構成された学習済みの属性判定モデルによる画像判定技術に関する。
画像データから対象物体を検出する属性判定モデルによる検出結果を分析して、属性判定モデルに不足している学習データを特定するといったことが行われている(特許文献1参照)。
検出結果を分析する際、属性判定モデルによる判断根拠となった箇所を可視化することが行われる。判断根拠となった箇所を可視化する技術としては、GradCAM(Gradient-weighted Class Activation Mapping)がある。
GradCAMでは、属性判定モデルの対象の層の特徴量と、検出対象の属性の傾き情報との重み付け和が正規化され、ヒートマップとして表示される。
特開2019-192082号公報
GradCAMは、ある1つの画像データから物体が検出された場合に、その画像データにおける判断根拠となった箇所を可視化する技術である。GradCAMでは、判断根拠となった箇所を明確にするため、重み付け和の最大値を用いて正規化が行われる。
重み付け和の最大値を用いて正規化が行われると、1つの画像データにおける判断根拠となった箇所は明確になるが、他の画像データにおける判断根拠となった箇所と反応の強さを比較することはできなくなる。
本開示は、複数の画像データ間で判断根拠となった箇所の反応の強さを比較可能にすることを目的とする。
本開示に係る画像判定装置は、
ニューラルネットワークを用いて構成されたモデルによって処理対象の画像データである対象データを分析した場合において前記対象データの各画素の判断根拠となった度合から、前記対象データにおける各画素の評価値を計算する評価値計算部と、
前記評価値計算部によって計算された前記各画素の評価値を、前記各画素の評価値の最大値とは別に事前に定められた設定値で除して、前記各画素の活性度を計算する活性度計算部と
を備える。
前記評価値計算部は、複数の対象データそれぞれについて、その対象データにおける各画素の評価値を計算し、
前記活性度計算部は、前記複数の対象データそれぞれについて、その対象データにおける各画素の評価値を、前記複数の対象データに共通して事前に定められた前記設定値で除して、前記各画素の活性度を計算する。
前記画像判定装置は、さらに、
前記活性度計算部によって計算された前記各画素の活性度を示すヒートマップを表示する表示部
を備える。
前記設定値は、前記モデルを生成する際に学習用に用いられた複数の画像データである複数の学習データにおける各画素の評価値から決定された値である。
前記設定値は、前記複数の学習データにおける各画素の評価値のうちの最大値である。
前記設定値は、前記複数の学習データにおける各画素の評価値から外れ値を除いて残った残り値のうちの最大値である。
本開示に係る画像判定方法は、
画像判定装置の評価値計算部が、ニューラルネットワークを用いて構成されたモデルによって処理対象の画像データである対象データを分析した場合において前記対象データの各画素の判断根拠となった度合から、前記対象データにおける各画素の評価値を計算し、
前記画像判定装置の活性度計算部が、前記各画素の評価値を、前記各画素の評価値の最大値とは別に事前に定められた設定値で除して、前記各画素の活性度を計算する。
本開示に係る画像判定プログラムは、
ニューラルネットワークを用いて構成されたモデルによって処理対象の画像データである対象データを分析した場合において前記対象データの各画素の判断根拠となった度合から、前記対象データにおける各画素の評価値を計算する評価値計算処理と、
前記評価値計算処理によって計算された前記各画素の評価値を、前記各画素の評価値の最大値とは別に事前に定められた設定値で除して、前記各画素の活性度を計算する活性度計算処理と
を行う画像判定装置としてコンピュータを機能させる。
本開示では、対象データの各画素の評価値の最大値とは別に事前に定められた設定値を用いて正規化が行われる。そのため、他の画像データにおける判断根拠となった箇所と反応の強さを比較することが可能になる。
実施の形態1に係る画像判定装置10の構成図。 実施の形態1に係る画像判定装置10の全体的な動作を示すフローチャート。 実施の形態1に係る評価値計算処理のフローチャート。 画像データの各画素の評価値のうち最大値を用いて正規化が行われた場合の例を示す図。 事前に設定された設定値を用いて正規化が行われた場合の例を示す図。 変形例1に係る画像判定装置10の構成図。 実施の形態2に係る画像判定装置10の構成図。 実施の形態2に係る画像判定装置10の動作を示すフローチャート。 変形例3に係る画像判定装置10の動作を示すフローチャート。
実施の形態1.
***構成の説明***
図1を参照して、実施の形態1に係る画像判定装置10の構成を説明する。
画像判定装置10は、コンピュータである。
画像判定装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信インタフェース14とのハードウェアを備える。プロセッサ11は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
プロセッサ11は、プロセッシングを行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ11は、具体例としては、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
メモリ12は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ12は、具体例としては、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
ストレージ13は、データを保管する記憶装置である。ストレージ13は、具体例としては、HDD(Hard Disk Drive)である。また、ストレージ13は、SD(登録商標,Secure Digital)メモリカード、CF(CompactFlash,登録商標)、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVD(Digital Versatile Disk)といった可搬記録媒体であってもよい。
通信インタフェース14は、外部の装置と通信するためのインタフェースである。通信インタフェース14は、具体例としては、Ethernet(登録商標)、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標,High-Definition Multimedia Interface)のポートである。
画像判定装置10は、機能構成要素として、画像取得部21と、モデル処理部22と、評価値計算部23と、活性度計算部24と、表示部25とを備える。画像判定装置10の各機能構成要素の機能はソフトウェアにより実現される。
ストレージ13には、画像判定装置10の各機能構成要素の機能を実現するプログラムが格納されている。このプログラムは、プロセッサ11によりメモリ12に読み込まれ、プロセッサ11によって実行される。これにより、画像判定装置10の各機能構成要素の機能が実現される。
図1では、プロセッサ11は、1つだけ示されていた。しかし、プロセッサ11は、複数であってもよく、複数のプロセッサ11が、各機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
***動作の説明***
図2及び図3を参照して、実施の形態1に係る画像判定装置10の動作を説明する。
実施の形態1に係る画像判定装置10の動作手順は、実施の形態1に係る画像判定方法に相当する。また、実施の形態1に係る画像判定装置10の動作を実現するプログラムは、実施の形態1に係る画像判定プログラムに相当する。
図2を参照して、実施の形態1に係る画像判定装置10の全体的な動作を説明する。
(ステップS11:モデル読込処理)
モデル処理部22は、物体の属性判定モデル(学習済みモデルの一例、以下単にモデルと表することもある)をストレージ13から読み込む。属性判定モデルは、画像データに含まれる対象物体の属性を判定する、ニューラルネットワークを用いて構成されたモデルである。対象物体は、予め指定された種類の物体である。属性判定モデルは、事前に生成され、ストレージ13に記憶されているものとする。
この際、モデル処理部22は、属性判定モデルによる検出処理を実行するために必要なネットワークの設計情報と、パラメータと、ラベル情報といった情報も合わせてストレージ13から読み込む。
(ステップS12:設定値読込処理)
活性度計算部24は、後述する正規化で使用される設定値をストレージ13から読み込む。設定値は、事前に定められストレージ13に記憶されているものとする。
(ステップS13:画像取得処理)
画像取得部21は、処理対象の画像データである対象データを取得する。
具体的には、画像取得部21は、ユーザによって指定された画像データを対象データとして取得する。
(ステップS14:属性判定処理)
モデル処理部22は、ステップS11で読み込まれた属性判定モデルを用いて、ステップS13で取得された対象データに含まれる予め指定された種類の物体である対象物体を検出する。
(ステップS15:評価値計算処理)
評価値計算部23は、属性判定モデルによって対象データを分析した場合において対象データの各画素の判断根拠となった度合から対象データにおける各画素の評価値を計算する。実施の形態1では、評価値計算部23は、属性判定モデルにおける対象の層の出力結果から、対象データにおける各画素の評価値を計算する。評価値は、各画素が対象物体の検出の判断根拠となった度合を示す。ここでは、評価値が大きいほど判断根拠となった度合が高いとする。
具体的には、評価値計算部23は、GradCAMといった属性判定モデルによる判断根拠となった箇所を可視化する手法と同様に、評価値を計算する。
図3を参照して、実施の形態1に係る評価値計算処理を説明する。
(ステップS151:出力結果取得処理)
評価値計算部23は、属性判定モデルにおける対象の層の出力結果を取得する。例えば、評価値計算部23は、属性判定モデルを構成する複数の層のうち識別層に近い特徴抽出層を対象の層として、対象の層の出力結果を取得する。
ここでは、対象の層の出力結果は、N×(W行×H列)の行列形式になっているとする。つまり、対象の層の出力結果は、(W行×H列)の行列1×・・・×(W行×H列)の行列Nの形式になっている。Nは特徴マップ数であり、Wは特徴マップの幅であり、Hは特徴マップの高さである。なお、出力結果の形式は、属性判定モデルによって異なる。
(ステップS152:勾配データ取得処理)
評価値計算部23は、属性判定処理における逆伝播処理時の勾配データを取得する。逆伝播処理時の勾配データについては、GradCAMで用いられるものであるため、説明は省略する。
ここでは、勾配データは、N×Gの行列形式になっているとする。Nは特徴マップ数であり、Gは勾配値である。つまり、勾配データは、G1×・・・×GNの形式になっている。なお、勾配データの形式は、属性判定モデルによって異なる。
(ステップS153:重み付け和計算処理)
評価値計算部23は、ステップS151で取得された出力結果と、ステップS152で取得された勾配データの重み付け和を計算する。ここでは、重み付け和は、(W行×H列)の行列であり、重み付け和=(W行×H列)の行列1×G1+・・・?(W行×H列)の行列N×GNである。
評価値計算部23は、対象データの各画素について、重み付け和における対応する要素の値を、その画素の評価値とする。
(ステップS16:活性度計算処理)
活性度計算部24は、ステップS15で計算された各画素の評価値を、ステップS12で読み込まれた設定値で正規化して、各画素の活性度を計算する。ここで、設定値は、各画素の評価値の最大値とは別に事前に定められた値である。したがって、活性度計算部24は、各画素の評価値を、各画素の評価値の最大値とは別に事前に定められた設定値で除して、各画素の活性度を計算することになる。
具体的には、活性度計算部24は、各画素の評価値のうち最小値を特定する。活性度計算部24は、各画素の評価値から最小値を減算する。そして、活性度計算部24は、最小値を減算した後の各画素の評価値を、設定値で除して、各画素の活性度を計算する。ここで、各画素の評価値から最小値を減算するのは、評価値の最小値を0にして、活性度を0から設定値までの値に正規化するためである。
(ステップS17:切り捨て処理)
活性度計算部24は、ステップS16で計算された各画素の活性度のうち、値が1.0以上の活性度は、値を全て1.0に設定する。
(ステップS18:表示処理)
表示部25は、ステップS17で得られた各画素の活性度を示すヒートマップを生成して、表示する。
具体的には、表示部25は、通信インタフェース14を介して、各画素の活性度を示すヒートマップを表示装置に送信して、表示装置にヒートマップを表示する。
なお、未処理の画像データが存在する場合には、処理がステップS13に戻され、新たな画像データが対象データとして取得される。その結果、複数の画像データについて、各画素の活性度が計算され、ヒートマップが生成される。つまり、設定値は、複数の画像データに共通して定められた値である。
複数の画像データについてのヒートマップが生成された場合には、ステップS18で表示部25は、各画像データについてのヒートマップを並べて表示してもよい。
***実施の形態1の効果***
以上のように、実施の形態1に係る画像判定装置10は、各画素の評価値の最大値とは別に事前に定められた設定値を用いて、各画素の評価値を正規化して活性度を計算する。そのため、他の画像データにおける判断根拠となった箇所と反応の強さを比較することが可能になる。
図4及び図5を参照して、実施の形態1に係る画像判定装置10によって得られる効果を説明する。
図4及び図5では、画像データ1及び画像データ2それぞれから対象物体であるスーツケースが検出された際の判断根拠となった度合を示すヒートマップが生成されている。図4及び図5のヒートマップでは、ハッチングの密度が高い部分(濃い部分)ほど、活性度が高いものとする。
図4では、判断根拠となった度合である活性度が計算される際、対象とする画像データの各画素の評価値のうち最大値を用いて正規化が行われている。つまり、画像データ1についての活性度は、画像データ1の各画素の評価値のうち最大値を用いて正規化が行われて計算されており、画像データ2についての活性度は、画像データ2の各画素の評価値のうち最大値を用いて正規化が行われて計算されている。一方、図5では、各画素の評価値の最大値とは別に事前に設定された設定値を用いて正規化が行われている。つまり、画像データ1及び画像データ2についての活性度は、設定値を用いて正規化が行われて計算されている。
図4及び図5では、画像データ1の各画素の評価値のうち最大値が100、画像データ2の各画素の評価値のうち最大値が10、設定値が110であるとする。
図4に示すように、各画素の評価値のうち最大値を用いて正規化され活性度が計算された場合には、画像データ1及び画像データ2の両方とも、判断根拠となった箇所の活性度が非常に高くなり、判断根拠となった箇所が明確になる。したがって、画像データ1及び画像データ2について、それぞれどの部分が対象物体の判断根拠となったかの分析を行うことが可能になる。しかし、画像データ1及び画像データ2では、判断根拠となった箇所の活性度は同程度の値になるため、画像データ1のヒートマップと画像データのヒートマップとを比較することは難しい。
一方、図5に示すように、事前に設定された設定値を用いて正規化され活性度が計算された場合には、画像データ1と画像データ2とでは判断根拠となった箇所の活性度の値が大きく異なる。具体的には、評価値の最大値が大きい画像データ1では、判断根拠となった箇所の活性度が高くなるのに対して、評価値の最大値が小さい画像データ2では、判断根拠となった箇所の活性度があまり高くならない。
これは、属性判定モデルは、画像データ1及び画像データ2のどちらからも対象物体であるスーツケースを検出しているが、画像データ1に示すスーツケースに比べ、画像データ2に示すスーツケースについては、判断根拠となった箇所の評価値が高くなっていないことを表している。つまり、画像データ2に示すスーツケースについては、検出はされているものの、画像データ1に示すスーツケースに比べ検出の根拠があまり強くないことを表している。したがって、画像データ2に示すスーツケースについては、属性判定モデルの学習が不足している可能性があるということが分かる。つまり、画像データ1のヒートマップと画像データ2のヒートマップとを比較することにより、画像データ1に示すスーツケースに比べ、画像データ2に示すスーツケースについての学習データを用いて、属性判定モデルを改善することが有効であるということが分かる。
単純に対象物体が検出されているか否かを分析して、学習データとして用いるべきデータを特定するとする。この場合には、画像データ1及び画像データ2のどちらからもスーツケースは検出されているため、画像データ1に示すスーツケース及び画像データ2に示すスーツケースは学習データとして用いるべきデータとして特定されない。
しかし、実施の形態1に係る画像判定装置10を用いることにより、画像データ2に示すスーツケースについての学習データを用いることが有効であると特定することが可能である。
また属性判定モデルとして、画像データ2の特徴を持つ学習データの学習が不足していることが確認できる。そのため本実施の形態の出力結果により、画像データ2の特徴を持つ学習データを追加し属性判定モデルを追加学習するように、構成することができる。
図4及び図5の例では、異なるタイプのスーツケースのうちどちらについて学習させるべきかが判断された。このように同じ種類であるが特徴の異なる対象物体について、どの特徴の対象物体について学習させるべきか判断することが可能である。また、これに限らず、対象物体の撮像された向きの違い、形状の違い、オクルージョンの有無といった様々なケースについて、学習させるべき対象を特定することが可能である。また、複数の種類の物体を検出し、属性を判定する属性判定モデルの場合には、どの種類に関して学習させるべきかを判断することも可能である。
なお、設定値は、比較される複数の画像データの各画素の評価値の最大値に近い値であることが望ましい。設定値がこの最大値に近い値であれば、比較される各画像データの評価値の最大値が正規化によって隠れてしまうことがなく、かつ、正規化して得られた活性度が0に近い範囲に集中することなく、0から1の範囲でばらつかせることができる。その結果、画像データにおける判断根拠となった箇所の反応の強さの比較を適切に行うことができる。
***他の構成***
<変形例1>
実施の形態1では、各機能構成要素がソフトウェアで実現された。しかし、変形例1として、各機能構成要素はハードウェアで実現されてもよい。この変形例1について、実施の形態1と異なる点を説明する。
図6を参照して、変形例1に係る画像判定装置10の構成を説明する。
各機能構成要素がハードウェアで実現される場合には、画像判定装置10は、プロセッサ11とメモリ12とストレージ13とに代えて、電子回路15を備える。電子回路15は、各機能構成要素と、メモリ12と、ストレージ13との機能とを実現する専用の回路である。
電子回路15としては、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA(Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)が想定される。
各機能構成要素を1つの電子回路15で実現してもよいし、各機能構成要素を複数の電子回路15に分散させて実現してもよい。
<変形例2>
変形例2として、一部の各機能構成要素がハードウェアで実現され、他の各機能構成要素がソフトウェアで実現されてもよい。
プロセッサ11とメモリ12とストレージ13と電子回路15とを処理回路という。つまり、各機能構成要素の機能は、処理回路により実現される。
実施の形態2.
実施の形態2では、適切な設定値を特定する方法を説明する。実施の形態2では、実施の形態1と同一の点については説明を省略する。
***構成の説明***
図7を参照して、実施の形態2に係る画像判定装置10の構成を説明する。
画像判定装置10は、機能構成要素として、設定値特定部26を備える点が図1に示す画像判定装置10と異なる。設定値特定部26の機能は、他の機能構成要素と同様に、ソフトウェア又はハードウェアによって実現される。
***動作の説明***
図8を参照して、実施の形態2に係る画像判定装置10の動作を説明する。
実施の形態2に係る画像判定装置10の動作手順は、実施の形態2に係る画像判定方法に相当する。また、実施の形態2に係る画像判定装置10の動作を実現するプログラムは、実施の形態2に係る画像判定プログラムに相当する。
ステップS21の処理は、図2のステップS11の処理と同じである。
ステップS22からステップS25の処理が、属性判定モデルを生成する際に学習用に用いられた複数の画像データである複数の学習データそれぞれを対象として実行される。
(ステップS22:画像取得処理)
画像取得部21は、対象の学習データを取得する。
具体的には、複数の学習データのうち未だ選択されていない学習データをストレージ13から読み出す。複数の学習データは、ストレージ13に記憶されているものとする。
ステップS23からステップS24の処理は、図2のステップS14からステップS15の処理と同様である。つまり、ステップS23では、モデル処理部22が属性判定モデルを用いて対象の学習データに含まれる対象物体を検出する。ステップS24では、評価値計算部23が対象の学習データにおける各画素の評価値を計算する。
(ステップS25:最大値記録処理)
設定値特定部26は、ステップS24で計算された各画素の評価値のうち最大値を仮設定値としてメモリ12に書き込む。
(ステップS26:設定値特定処理)
設定値特定部26は、ステップS25でメモリ12に書き込まれた各学習データについての仮設定値のうち最大値を、設定値として特定する。
つまり、設定値特定部26は、属性判定モデルを生成する際に学習用に用いられた複数の学習データにおける各画素の評価値のうちの最大値を設定値として特定する。
***実施の形態2の効果***
以上のように、実施の形態2に係る画像判定装置10は、属性判定モデルを生成する際に学習用に用いられた複数の学習データを用いて設定値を特定する。属性判定モデルは、学習データに対して正しく特徴を取得できるようにパラメータ調整がされている。したがって、学習データを用いて設定値を特定することにより、画像データにおける判断根拠となった箇所の反応の強さの比較に適した設定値を特定することが可能である。
特に、実施の形態2に係る画像判定装置10は、複数の学習データにおける各画素の評価値のうちの最大値を設定値として特定する。複数の学習データにおける各画素の評価値のうちの最大値は、属性判定モデルを用いて処理される画像データの各画素の評価値の最大値に近い値となる可能性が高い。したがって、画像データにおける判断根拠となった箇所の反応の強さの比較に適した設定値を特定することが可能である。
***他の構成***
<変形例3>
実施の形態2では、属性判定モデルが1種類の物体を対象物体として検出する場合を想定して説明した。しかし、属性判定モデルが2種類以上の物体を対象物体として検出する場合もある。
図9を参照して、変形例3に係る画像判定装置10の動作を説明する。
変形例3に係る画像判定装置10の動作は、ステップS24からステップS25の処理が、対象物体の各種類を対象として実行される点が図8に示す実施の形態2に係る画像判定装置10の動作と異なる。つまり、属性判定モデルが2種類以上の物体を対象物体として検出する場合には、対象物体の種類毎に評価値を計算して、評価値の最大値を特定する。
<変形例4>
実施の形態2では、複数の学習データにおける各画素の評価値のうちの最大値を設定値として特定した。しかし、一部の画素の評価値だけが突出して大きい値となってしまう可能性がある。この場合に、最大値を設定値としてしまうと、ほとんどの値が0に近い値となり、反応の強さの比較を適切に行うことができない可能性がある。
そこで、設定値特定部26は、複数の学習データにおける各画素の評価値から外れ値を除いて残った残り値のうちの最大値を設定値として特定してもよい。外れ値は、検定統計量を用いる方法と、スミルノフ・グラブス検定を用いる方法といった既存の方法によって検出することができる。
以上、本開示の実施の形態及び変形例について説明した。これらの実施の形態及び変形例のうち、いくつかを組み合わせて実施してもよい。また、いずれか1つ又はいくつかを部分的に実施してもよい。なお、本開示は、以上の実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
10 画像判定装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、14 通信インタフェース、15 電子回路、21 画像取得部、22 モデル処理部、23 評価値計算部、24 活性度計算部、25 表示部、26 設定値特定部。

Claims (8)

  1. ニューラルネットワークを用いて構成されたモデルによって処理対象の画像データである対象データを分析した場合において前記対象データの各画素の判断根拠となった度合から、前記対象データにおける各画素の評価値を計算する評価値計算部と、
    前記評価値計算部によって計算された前記各画素の評価値を、前記各画素の評価値の最大値とは別に事前に定められた設定値で除して、前記各画素の活性度を計算する活性度計算部と
    を備える画像判定装置。
  2. 前記評価値計算部は、複数の対象データそれぞれについて、その対象データにおける各画素の評価値を計算し、
    前記活性度計算部は、前記複数の対象データそれぞれについて、その対象データにおける各画素の評価値を、前記複数の対象データに共通して事前に定められた前記設定値で除して、前記各画素の活性度を計算する
    請求項1に記載の画像判定装置。
  3. 前記画像判定装置は、さらに、
    前記活性度計算部によって計算された前記各画素の活性度を示すヒートマップを表示する表示部
    を備える請求項1又は2に記載の画像判定装置。
  4. 前記設定値は、前記モデルを生成する際に学習用に用いられた複数の画像データである複数の学習データにおける各画素の評価値から決定された値である
    請求項1から3までのいずれか1項に記載の画像判定装置。
  5. 前記設定値は、前記複数の学習データにおける各画素の評価値のうちの最大値である
    請求項4に記載の画像判定装置。
  6. 前記設定値は、前記複数の学習データにおける各画素の評価値から外れ値を除いて残った残り値のうちの最大値である
    請求項4に記載の画像判定装置。
  7. 画像判定装置の評価値計算部が、ニューラルネットワークを用いて構成されたモデルによって処理対象の画像データである対象データを分析した場合において前記対象データの各画素の判断根拠となった度合から、前記対象データにおける各画素の評価値を計算し、
    前記画像判定装置の活性度計算部が、前記各画素の評価値を、前記各画素の評価値の最大値とは別に事前に定められた設定値で除して、前記各画素の活性度を計算する画像判定方法。
  8. ニューラルネットワークを用いて構成されたモデルによって処理対象の画像データである対象データを分析した場合において前記対象データの各画素の判断根拠となった度合から、前記対象データにおける各画素の評価値を計算する評価値計算処理と、
    前記評価値計算処理によって計算された前記各画素の評価値を、前記各画素の評価値の最大値とは別に事前に定められた設定値で除して、前記各画素の活性度を計算する活性度計算処理と
    を行う画像判定装置としてコンピュータを機能させる画像判定プログラム。
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