JP2022053522A - 樹木判別システム - Google Patents
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Abstract
【課題】森林における樹木の質を高精度に判別する。【解決手段】ユーザ端末を介して判別対象の樹木を撮像した地上画像情報を取得すると共に、撮像した樹木の部位に関する第1撮像対象部位情報を取得する情報取得手段と、過去において樹木を地上から撮像した参照用地上画像情報と、樹木の質との3段階以上の連関度が規定され、入力を参照用地上画像情報とし、出力を樹木の質とした学習済みモデルを利用し、上記情報取得手段により取得された地上画像情報に応じた参照用地上画像情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、樹木の質を推定する推定手段とを備え、上記推定手段は、上記参照用地上画像情報と、樹木の質との3段階以上の連関度を上記樹木の部位毎に予め取得しておき、上記情報取得手段により取得された上記第1撮影対象部位情報に応じた樹木の部位の上記連関度を読み出して樹木の質を推定する。【選択図】図17
Description
本発明は、森林における樹木の質や量を判別する樹木判別システムに関する。
近年において、人工衛星やドローンなどにより空撮した森林の撮影画像等に基づいて、森林の状態を解析する技術が注目されている。森林の状態が解析できれば、森林の育成計画を立案し、木材の生産量も予測することができ、伐倒、造材の各作業計画も立案することができる。
しかしながら、従来において森林の状態の中でも特に樹木の成長度合や伐採に適した伐採時期、樹木の質や量をより高精度に判別する技術が提案されていないのが現状であった。樹木の成長度合や伐採時期、樹木の質や量が特定できない場合、森林の育成計画を立案し、木材の生産量も予測することが困難になる。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、森林における樹木の質や量をより高精度に判別することが可能な樹木判別システムを提供することにある。
上述した課題を解決するために、森林における樹木の質を判別する樹木判別システムにおいて、ユーザの頭部又は眼鏡に装着されるユーザ端末に含まれ、当該ユーザ端末を介して判別対象の樹木を撮像した地上画像情報を取得すると共に、撮像した樹木の部位に関する第1撮像対象部位情報を取得する情報取得手段と、過去において樹木を地上から撮像した参照用地上画像情報と、樹木の質との3段階以上の連関度が規定され、入力を参照用地上画像情報とし、出力を樹木の質とした学習済みモデルを利用し、上記情報取得手段により取得された地上画像情報に応じた参照用地上画像情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、樹木の質を推定する推定手段と、上記参照用地上画像情報に含まれる樹木の部位に関する第2撮像対象部位情報を当該参照用地上画像情報に紐付けて予め記録した記録手段とを備え、上記ユーザ端末は、上記情報取得手段により取得された第1撮像対象部位情報と、上記情報取得手段により取得された地上画像情報に応じた参照用地上画像情報に紐付けられて上記記録手段に記録されている第2撮像対象部位情報とに基づいて、上記ユーザに対して撮影方法についての示唆を透過状態で表示する表示部を有することを特徴とする。
特段のスキルや経験が無くても、森林における樹木の質や量を高精度に判別することが可能となる。
第1実施形態
以下、本発明を適用した樹木の伐採時期を判別するための伐採時期判別プログラムについて、図面を参照しながら詳細に説明をする。
以下、本発明を適用した樹木の伐採時期を判別するための伐採時期判別プログラムについて、図面を参照しながら詳細に説明をする。
図1は、本発明を適用した伐採時期判別プログラムが実装される伐採時期判別システム1の全体構成を示すブロック図である。伐採時期判別システム1は、情報取得部9と、情報取得部9に接続された探索装置2と、探索装置2に接続されたデータベース3とを備えている。
情報取得部9は、本システムを活用する者が各種コマンドや情報を入力するためのデバイスであり、具体的にはキーボードやボタン、タッチパネル、マウス、スイッチ等により構成される。情報取得部9は、テキスト情報を入力するためのデバイスに限定されるものではなく、マイクロフォン等のような音声を検知してこれをテキスト情報に変換可能なデバイスで構成されていてもよい。また情報取得部9は、カメラ等の画像を撮影可能な撮像装置として構成されていてもよい。情報取得部9は、紙媒体の書類から文字列を認識できる機能を備えたスキャナで構成されていてもよい。また情報取得部9は、後述する判別装置2と一体化されていてもよい。情報取得部9は、検知した情報を判別装置2へと出力する。また情報取得部9は地図情報をスキャニングすることで位置情報を特定する手段により構成されていてもよい。また情報取得部9は、温度センサ、湿度センサ、風向センサ、を測るための照度センサで構成されていてもよい。また情報取得部9は、天候についてのデータを気象庁や民間の天気予報会社から取得する通信インターフェースで構成されていてもよい。また情報取得部9は身体に装着して身体のデータを検出するための身体センサで構成されていてもよく、この身体センサは、例えば体温、心拍数、血圧、歩数、歩く速度、加速度を検出するためのセンサで構成されていてもよい。また身体センサは人間のみならず動物の生体データを取得するものであってもよい。また情報取得部9は図面等の情報をスキャニングしたり、或いはデータベースから読み出すことで取得するデバイスとして構成されていてもよい。情報取得部9は、これら以外に臭気や香りを検知する臭気センサにより構成されていてもよい。
データベース3は、伐採時期判別を行う上で必要な様々な情報が蓄積される。データベース3は、過去において森林を空中から撮像した参照用空中画像情報、過去において森林を地上から撮像した参照用地上画像情報、過去において参照用空中画像情報を撮像した森林がある土地の分類に関する参照用土地分類情報、過去において参照用空中画像情報を撮像した森林がある土地の地形に関する参照用地形情報、過去において参照用空中画像情報を撮像した森林の測定点からの距離を測距センサにより測定した参照用距離情報、過去において参照用空中画像情報を撮像した森林における樹木について測定点からの距離を測距センサにより測定することにより樹木の太さ及び高さからなる参照用形状情報、過去において参照用空中画像情報を撮像した森林がある地域の気候に関する参照用気候情報、判別対象の伐採時期からなる参照用種類情報と、過去において判別された伐採時期とのデータセットが記憶されている。
つまり、データベース3には、このような参照用空中画像情報、参照用地上画像情報、参照用土地分類情報、参照用地形情報、参照用距離情報、参照用形状情報、参照用気候情報、参照用種類情報の何れか1以上と、過去において判定された伐採時期とが互いに紐づけられて記憶されている。
探索装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)等を始めとした電子機器で構成されているが、PC以外に、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等、他のあらゆる電子機器で具現化されるものであってもよい。ユーザは、この探索装置2による探索解を得ることができる。
図2は、探索装置2の具体的な構成例を示している。この探索装置2は、探索装置2全体を制御するための制御部24と、操作ボタンやキーボード等を介して各種制御用の指令を入力するための操作部25と、有線通信又は無線通信を行うための通信部26と、各種判断を行う推定部27と、ハードディスク等に代表され、実行すべき検索を行うためのプログラムを格納するための記憶部28とが内部バス21にそれぞれ接続されている。さらに、この内部バス21には、実際に情報を表示するモニタとしての表示部23が接続されている。
制御部24は、内部バス21を介して制御信号を送信することにより、探索装置2内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央制御ユニットである。また、この制御部24は、操作部25を介した操作に応じて各種制御用の指令を内部バス21を介して伝達する。
操作部25は、キーボードやタッチパネルにより具現化され、プログラムを実行するための実行命令がユーザから入力される。この操作部25は、上記実行命令がユーザから入力された場合には、これを制御部24に通知する。この通知を受けた制御部24は、推定部27を始め、各構成要素と協調させて所望の処理動作を実行していくこととなる。この操作部25は、前述した情報取得部9として具現化されるものであってもよい。
推定部27は、探索解を推定する。この推定部27は、推定動作を実行するに当たり、必要な情報として記憶部28に記憶されている各種情報や、データベース3に記憶されている各種情報を読み出す。この推定部27は、人工知能により制御されるものであってもよい。この人工知能はいかなる周知の人工知能技術に基づくものであってもよい。
表示部23は、制御部24による制御に基づいて表示画像を作り出すグラフィックコントローラにより構成されている。この表示部23は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等によって実現される。
記憶部28は、ハードディスクで構成される場合において、制御部24による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。また、この記憶部28には、本発明を実行するためのプログラムが格納されている。このプログラムは制御部24により読み出されて実行されることになる。
伐採時期判別システム1では、例えば図3に示すように、参照用空中画像情報と、伐採時期との3段階以上の連関度が予め設定され、取得されていることが前提となる。
参照用空中画像情報とは、空中、上空から森林を撮像した画像である。この参照用空中画像情報を取得するためには航空機やヘリコプター、更にはドローン等の無人航空機により上空から森林を撮像することに得ることができる。また参照用空中画像情報は、人工衛星により撮像した衛星画像により構成されるものであってもよい。この参照用空中画像情報は、通常のRGB画像以外に、スペクトル毎に色分けされたいわゆるスペクトル画像で構成されるものであってもよい。
参照用空中画像情報とは、空中、上空から森林を撮像した画像である。この参照用空中画像情報を取得するためには航空機やヘリコプター、更にはドローン等の無人航空機により上空から森林を撮像することに得ることができる。また参照用空中画像情報は、人工衛星により撮像した衛星画像により構成されるものであってもよい。この参照用空中画像情報は、通常のRGB画像以外に、スペクトル毎に色分けされたいわゆるスペクトル画像で構成されるものであってもよい。
伐採時期は、伐採する上で好適な時期を示すものである。樹木があまりに若いうちに伐採してしまうと、所望の木材の質、量に満たなくなる虞がある。一方、樹木があまりに高齢化してしまうと、所望の木材の質が得られなくなることに加え、これ以上極端な成長が見込まれない場合には、早期に伐採しても特に得られる木材の量が減ることはない。このような観点から最適な伐採時期が特定される。この伐採時期については、実際に林業の専門家により、森林を構成する各樹木を観察を経て、伐採時期が何年後~何年後(何ヵ月後~何ヵ月後)が好適であるかを判別された結果から取得してもよい。このとき、上述した参照用空中画像情報の撮像時期を基準とした伐採時期とされていることが前提となる。伐採時期は、最も早い時期から最も遅い時期までが示されるものであってもよいが、これに限定されるものではなく、最も早い時期のみが示されるものであってもよい。
参照用空中画像情報の撮像時期を基準とし、その参照用空中画像情報が撮像された森林の樹木を観察した専門家により、好適な伐採時期を取得する以外に、参照用空中画像情報の撮像時期の後、実際に伐採された日を伐採時期として取得してもよい。
つまり、この参照用空中画像情報と、伐採時期のデータセットを通じて、参照用空中画像情報において生じた様々な画像の特徴と、伐採時期の関係が分かる。つまり参照用空中画像情報の画像の特徴と伐採時期とがデータセットとなっている。このため、参照用空中画像情報と伐採時期のデータセットを集めておくことにより、過去どのような画像の特徴がある場合に、伐採時期がどのように判定されたかを知ることが可能となる。
このデータセットを構築する場合には、予め伐採時期が既知である森林地帯について上空から画像を撮像することで参照用空中画像を取得し、その既知の伐採時期とデータセットを作る。
図3の例では、入力データとして例えば参照用空中画像情報P01~P03であるものとする。このような入力データとしての参照用空中画像情報は、出力に連結している。この出力においては、出力解としての、伐採時期が表示されている。
参照用空中画像情報は、この出力解としての伐採時期に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用空中画像情報がこの連関度を介して左側に配列し、伐採時期が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用空中画像情報に対して、何れの伐採時期と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用空中画像情報が、いかなる伐採時期に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用空中画像情報から最も確からしい伐採時期を選択する上での的確性を示すものである。図3の例では、連関度としてw13~w19が示されている。このw13~w19は以下の表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力としての伐採時期と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力としての伐採時期と互いに関連度合いが低いことを示している。
探索装置2は、このような図3に示す3段階以上の連関度w13~w19を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用空中画像情報と、その場合の伐採時期の何れが採用されたか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図3に示す連関度を作り上げておく。
例えば、ある参照用空中画像情報が、伐採時期A(例えば、3年後~5年後)と判定されたものとする。このような状況において、類似のパターンの参照用空中画像情報が、伐採時期Aと判定されたものが同様に多かったものとする。このような場合には、伐採時期Aの連関度が強くなる。これに対して、全く同じ参照用空中画像情報のパターン(分類)において、伐採時期B(例えば、10ヵ月後以降)と判定されたものが多く、伐採時期Aと判定されたものが少なかったものとする。かかる場合には、伐採時期Bの連関度が強くなり、伐採時期Aの連関度が低くなる。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用空中画像情報P01である場合に、過去の伐採時期の判定結果のデータから分析する。参照用空中画像情報P01である場合に、伐採時期Aの事例が多い場合には、この伐採時期Aにつながる連関度をより高く設定し伐採時期Bの事例が多い場合には、この伐採時期Bにつながる連関度をより高く設定する。例えば参照用空中画像情報P01の例では、伐採時期Aと伐採時期Bにリンクしているが、以前の事例から伐採時期Aにつながるw13の連関度を7点に、伐採時期Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図3に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
かかる場合には、図4に示すように、入力データとして参照用空中画像情報が入力され、出力データとして各伐採時期が出力され、入力ノードと出力ノードの間に少なくとも1以上の隠れ層が設けられ、機械学習させるようにしてもよい。また、逆に伐採時期が入力で参照用空中画像情報が出力となるように構成されていてもよい。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから新たに伐採時期の判定を行う上で、上述した学習済みデータを利用して伐採時期を予測することとなる。かかる場合には、実際に新たに伐採時期を判別したい森林の空中画像情報を取得する。この空中画像情報の取得方法は、上述した参照用空中画像情報と同様である。
新たに取得する空中画像情報は、上述した情報取得部9により入力される。情報取得部9は、このような空中画像情報を電子データとして取得するようにしてもよい。
このようにして新たに取得した空中画像情報に基づいて、実際にその空中画像情報に対して、判定される可能性の高い伐採時期を探索する。かかる場合には、予め取得した図3(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した空中画像情報がP02と同一かこれに類似するものである場合には、連関度を介して伐採時期Bがw15、伐採時期Cが連関度w16で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い伐採時期Bを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる伐採時期Cを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
このようにして、新たに取得する空中画像情報から、判定すべき伐採時期を探索し、ユーザに表示することができる。この探索結果を見ることにより、ユーザは、探索された伐採時期に基づいて、樹木の伐採計画や育成計画を練ることが可能となる。
図5の例では、入力データとして例えば参照用空中画像情報P01~P03、参照用地上画像情報P14~17であるものとする。このような入力データとしての、参照用空中画像情報に対して、参照用地上画像情報が組み合わさったものが、図5に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、各伐採時期が表示されている。
図5の例では、参照用空中画像情報と、参照用地上画像情報との組み合わせが形成されていることが前提となる。参照用地上画像情報とは、実際に地上から森林を撮像した画像である。この参照用地上画像情報は、通常のRGB画像以外に、スペクトル毎に色分けされたいわゆるスペクトル画像で構成されるものであってもよい。また参照用地上画像情報は、樹木の枝葉の部分を撮像したものであっても良いが、あえて樹木の幹の部分や根の部分を撮像したものであっても良い。
図5の例では、入力データとして例えば参照用空中画像情報P01~P03、参照用地上画像情報P14~17であるものとする。このような入力データとしての、参照用空中画像情報に対して、参照用地上画像情報が組み合わさったものが、図5に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての伐採時期が表示されている。
参照用空中画像情報と参照用地上画像情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての伐採時期に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用空中画像情報と参照用地上画像情報がこの連関度を介して左側に配列し、伐採時期が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用空中画像情報と参照用地上画像情報に対して、各伐採時期と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用空中画像情報と参照用地上画像情報が、いかなる伐採時期に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用空中画像情報と参照用地上画像情報から最も確からしい各伐採時期を選択する上での的確性を示すものである。空中画像情報に加え、実際にその地上から撮像した画像に応じて判別することでその精度を向上させることが可能となる。このため、これらの参照用空中画像情報と参照用地上画像情報の組み合わせで、最適な伐採時期を探索していくこととなる。
図5の例では、連関度としてw13~w22が示されている。このw13~w22は表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが低いことを示している。
探索装置2は、このような図5に示す3段階以上の連関度w13~w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で参照用空中画像情報と参照用地上画像情報、並びにその場合の伐採時期の何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図5に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用空中画像情報P01で、参照用地上画像情報P16である場合に、その伐採時期を過去のデータから分析する。伐採時期Aの事例が多い場合には、この伐採時期Aにつながる連関度をより高く設定し、伐採時期Bの事例が多く、伐採時期Aの事例が少ない場合には、伐採時期Bにつながる連関度を高くし、伐採時期Aにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、伐採時期Aと伐採時期Bの出力にリンクしているが、以前の事例から伐採時期Aにつながるw13の連関度を7点に、伐採時期Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図5に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
図5に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用空中画像情報P01に対して、参照用地上画像情報P14の組み合わせのノードであり、伐採時期Cの連関度がw15、伐採時期Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用空中画像情報P02に対して、参照用地上画像情報P15、P17の組み合わせのノードであり、伐採時期Bの連関度がw17、伐採時期Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから伐採時期判定のための探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、新たに伐採時期の判定を行う企業から空中画像情報に加え、地上画像情報を取得する。この地上画像情報は、上述した参照用地上画像情報に対応するものであり、その取得方法も同様である。
このようにして新たに取得した空中画像情報、地上画像情報に基づいて、最適な伐採時期を探索する。かかる場合には、予め取得した図5(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した空中画像情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、地上画像情報がP17と同一かこれに類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、伐採時期Cがw19、伐採時期Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い伐採時期Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる伐採時期Dを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
また、入力から伸びている連関度w1~w12の例を以下の表2に示す。
この入力から伸びている連関度w1~w12に基づいて中間ノード61が選択されていてもよい。つまり連関度w1~w12が大きいほど、中間ノード61の選択における重みづけを重くしてもよい。しかし、この連関度w1~w12は何れも同じ値としてもよく、中間ノード61の選択における重みづけは何れも全て同一とされていてもよい。
図6は、上述した参照用空中画像情報と、参照用土地分類情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する伐採時期との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
参照用土地分類情報とは、例えば国土交通省が掲載、発表している、土地分類調査のデータ等で構成され、表層の地質や土壌、土地の利用状況や災害履歴に関する情報である。この参照用土地分類情報は、これらの中でも表層の地質や土壌に関する情報で構成される。
図6の例では、入力データとして例えば参照用空中画像情報P01~P03、参照用土地分類情報P18~21であるものとする。このような入力データとしての、参照用空中画像情報に対して、参照用土地分類情報が組み合わさったものが、図6に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、伐採時期が表示されている。
参照用空中画像情報と参照用土地分類情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、伐採時期に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用空中画像情報と参照用土地分類情報がこの連関度を介して左側に配列し、伐採時期が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用空中画像情報と参照用土地分類情報に対して、伐採時期と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用空中画像情報と参照土地分類情報が、いかなる伐採時期に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用空中画像情報と参照用土地分類情報から最も確からしい各伐採時期を選択する上での的確性を示すものである。空中画像情報に加え、実際の土壌との関係に応じて、伐採時期を絞り込むことができる。このため、これらの参照用空中画像情報と参照用土地分類情報の組み合わせで、最適な伐採時期を探索していくこととなる。
図6の例では、連関度としてw13~w22が示されている。このw13~w22は表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが低いことを示している。
探索装置2は、このような図6に示す3段階以上の連関度w13~w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用空中画像情報と参照用土地分類情報、並びにその場合の伐採時期が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図6に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用空中画像情報P01で、参照用土地分類情報P20である場合に、その伐採時期を過去のデータから分析する。例えば中間ノード61aの例では、伐採時期Aと、伐採時期Bの出力にリンクしているが、以前の事例から伐採時期Aにつながるw13の連関度を7点に、伐採時期Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図6に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
図6に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用空中画像情報P01に対して、参照用土地分類情報P18の組み合わせのノードであり、伐採時期Cの連関度がw15、伐採時期Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用空中画像情報P02に対して、参照用土地分類情報P19、P21の組み合わせのノードであり、伐採時期Bの連関度がw17、伐採時期Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから新たに森林の伐採時期判別を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、上述した空中画像情報に加え、新たに伐採時期を判定する森林の土地分類情報を取得する。土地分類情報は、参照用土地分類情報に対応したものであり、例えば国土交通省やその他機関において保存されているデータから取得するようにしてもよい。
このようにして新たに取得した空中画像情報、土地分類情報に基づいて、伐採時期を探索する。かかる場合には、予め取得した図6(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した空中画像情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、土地分類情報がP21である場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、伐採時期Cがw19、伐採時期Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い伐採時期Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる伐採時期Dを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
なお、上述した図6に示す実施形態は、参照用情報として参照用土地分類情報を利用しているが、これに限定されるものではなく、参照用土地分類情報の代替として、参照用地形情報を参照用空中画像情報と共に学習させるようにしてもよい。この参照用地形情報は、同様に国土交通省が保有するデータから取得可能なものであり、その参照用空中画像情報を撮像した森林がある土地の地形に関するあらゆる情報である。この参照用地形情報の例としては、標高データや等高線データ、山の斜面に生えている樹木であればその斜面の勾配、川があるのであれば川との位置関係等、地形に関連するあらゆるデータが含まれる。
かかる場合には、図6において、参照用土地分類情報の代替として参照用地形情報と、参照用空中画像情報とを有する組み合わせと、その森林における伐採時期との3段階以上の連関度を形成しておく。そして入力データとして、空中画像情報に加えて、新たに地形情報を取得する。この地形情報は、空中画像情報を撮像する森林の地形に関する情報であり、その情報の内容は参照用地形情報に応じたものとなる。この取得した地形情報と同一又は類似の参照用地形情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、伐採時期を判別する。
なお、上述した図6に示す実施形態は、参照用情報として参照用土地分類情報を利用しているが、これに限定されるものではなく、参照用土地分類情報の代替として、過去において参照用空中画像情報を撮像した森林がある地域の気候に関する参照用気候情報を参照用空中画像情報と共に学習させるようにしてもよい。この参照用気候情報は、例えば気象庁や民間の気象予測業者が保有するデータから取得可能なものであり、その参照用空中画像情報を撮像した森林がある地域における気候に関するあらゆる情報である。この参照用気候情報の例としては、その地域における過去の温度や湿度、天気、降水量、風向きや風速等に関する情報である。その森林における伐採時期は、その地域における気候と相関している場合があることから、これを学習データに加えたものである。
かかる場合には、図6において、参照用土地分類情報の代替として参照用気候情報と、参照用空中画像情報とを有する組み合わせと、その森林における伐採時期との3段階以上の連関度を形成しておく。そして入力データとして、空中画像情報に加えて、新たに地気候情報を取得する。この気候情報は、空中画像情報を撮像する森林の地域における気候に関する情報であり、その情報の内容は参照用気候情報に応じたものとなる。この取得した気候情報と同一又は類似の参照用気候情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、伐採時期を判別する。
また、上述した図6に示す実施形態は、参照用情報として参照用土地分類情報を利用しているが、これに限定されるものではなく、参照用土地分類情報の代替として、森林を構成する樹木の種類に関する参照用種類情報を参照用空中画像情報と共に学習させるようにしてもよい。この参照用種類情報は、予め参照用空中画像情報を撮像する森林の樹木の種類が既知であれば、それをデータ入力することで得ることができる。実際に森林を植林したものであり、その際にその種類も当然に知りえた上で行っているため、樹木の種類が既知である場合がある。かかる場合には、森林の樹木の種類が各位置情報と共に関連させて記憶させたデータベースから、その種類に関する情報を読み出すことで得ることができる。
参照用空中画像情報を撮像する森林の樹木の種類が未知である場合、参照用空中画像情報を撮像すると共に、専門家等により、森林の樹木の種類を都度判定してもらい、これをデータ入力することで参照用種類情報を得るようにしてもよい。参照用種類情報の例としては、スギ、クヌギ、マツ、ヒノキ等の樹木の種類で構成される。
かかる場合には、図6において、参照用土地分類情報の代替として参照用種類情報と、参照用空中画像情報とを有する組み合わせと、その森林における伐採時期との3段階以上の連関度を形成しておく。そして入力データとして、空中画像情報に加えて、新たに種類情報を取得する。この種類情報は、空中画像情報を撮像する森林の樹木の種類に関する情報であり、その情報の内容、取得方法は、参照用種類情報に応じたものとなる。この取得した種類情報と同一又は類似の参照用種類情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、伐採時期を判別する。
図7は、上述した参照用空中画像情報と、参照用距離情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する伐採時期との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
参照用距離情報とは、過去において参照用空中画像情報を撮像した森林の測定点からの距離を測距センサにより測定した情報である。測距センサは、例えば赤外線を利用した公知の測距センサであってもよいし、公知のレーザ距離計を利用してもよい。また、LiDAR(Light Detection And Ranging)のようなは光学式レーダー又はレーザーレーダを利用するようにしてもよい。即ち、電磁波の代わりにレーザー光を用いて距離センシングと二次元又は三次元の空間イメージングをレーザ画像を介して取得するようにしてもよい。
このような測距センサにより距離を測定する際には、地上のある測定点からセンシングを行う。センシングの対象は、一の樹木に着目してもよいし、複数の樹木を捉えるようにしてもよい。一の樹木に着目する際には、更に樹木の枝葉を対象とするのか、樹木の幹を対象とするのかを予め決めておくようにしてもよい。
図7の例では、入力データとして例えば参照用空中画像情報P01~P03、参照用距離情報P18~21であるものとする。このような入力データとしての、参照用空中画像情報に対して、参照用距離情報が組み合わさったものが、図7に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、伐採時期が表示されている。
参照用空中画像情報と参照用距離情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、伐採時期に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用空中画像情報と参照用距離情報がこの連関度を介して左側に配列し、伐採時期が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用空中画像情報と参照用距離情報に対して、伐採時期と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用空中画像情報と参照距離情報が、いかなる伐採時期に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用空中画像情報と参照用距離情報から最も確からしい各伐採時期を選択する上での的確性を示すものである。距離の情報を介して樹木の二次元的な形状や三次元的な形状も検出することができ、形状を通して樹木の年齢を推定することができ、これらの情報を通じて伐採時期を絞り込むことができる。このため、これらの参照用空中画像情報と参照用距離情報の組み合わせで、最適な伐採時期を探索していくこととなる。
図7の例では、連関度としてw13~w22が示されている。このw13~w22は表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが低いことを示している。
探索装置2は、このような図7に示す3段階以上の連関度w13~w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用空中画像情報と参照用距離情報、並びにその場合の伐採時期が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図7に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用空中画像情報P01で、参照用距離情報P20である場合に、その伐採時期を過去のデータから分析する。例えば中間ノード61aの例では、伐採時期Aと、伐採時期Bの出力にリンクしているが、以前の事例から伐採時期Aにつながるw13の連関度を7点に、伐採時期Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図7に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
図7に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用空中画像情報P01に対して、参照用距離情報P18の組み合わせのノードであり、伐採時期Cの連関度がw15、伐採時期Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用空中画像情報P02に対して、参照用距離情報P19、P21の組み合わせのノードであり、伐採時期Bの連関度がw17、伐採時期Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから新たに森林の伐採時期判別を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、上述した空中画像情報に加え、新たに伐採時期を判定する森林の距離情報を取得する。距離情報は、参照用距離情報に対応したものであり、例えば国土交通省やその他機関において保存されているデータから取得するようにしてもよい。
このようにして新たに取得した空中画像情報、距離情報に基づいて、伐採時期を探索する。かかる場合には、予め取得した図7(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した空中画像情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、土地分類情報がP21である場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、伐採時期Cがw19、伐採時期Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い伐採時期Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる伐採時期Dを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
なお、この図7に示す形態においては、参照用距離情報をそのまま利用するのではなく、その測距センサにより測定したデータに基づいて取得した樹木の形状からなる参照用形状情報を利用するようにしてもよい。ここでいう樹木の形状は、樹木の幹の太さ、幹の高さ、枝分かれの度合い、樹木の表皮の形状、樹木の高さ、葉の繁る位置等、あらゆる形状の情報が含まれる。
かかる場合には、測距センサにより測定した距離データと、樹木の形状データとの間で互いの関係を予め調べておき、測距センサにより測定した距離データに対する樹木の形状データとのテーブルを作っておき、これをデータベース3に格納しておく。そして、測距センサにより新たに距離データを測定した場合、これに該当する樹木の形状データをデータベース3に格納したテーブルを参照し、これに適合する樹木の形状データを読み出す。
このとき、図8に示すように予め参照用距離情報と、樹木の形状とをデータセットにして学習させた機械学習モデルを利用してもよい。人間が判定した樹木の形状、又は画像から判定した樹木の形状に対して、測距センサによる距離データに基づく参照用距離情報との間でデータセットを作り、これを学習させる。そして、入力情報として新たに距離情報を取得した場合に、これに該当する樹木の形状を解探索する。この解探索の具体的な方法は、図3、4の説明を引用することで以下での説明を省略する。
図9は、参照用距離情報を通じて取得した樹木の形状をデータ化した、或いは測距センサを通じて直接的に取得した参照用形状情報と、参照用空中画像当該組み合わせに対する伐採時期との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
探索装置2は、このような図9に示す3段階以上の連関度w13~w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用空中画像情報と参照用形状情報、並びにその場合の伐採時期が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図9に示す連関度を作り上げておく。この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから新たに森林の伐採時期判別を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、上述した空中画像情報に加え、形状情報を取得する。形状情報は、参照用形状情報に対応したものであり、その取得方法も参照用形状情報と同様であり、データベース3に記憶された上述したテーブルや、図8に示す機械学習モデルを利用する。
このようにして新たに取得した空中画像情報、形状情報に基づいて、伐採時期を探索する。かかる場合には、予め取得した図9(表1)に示す連関度を参照し、上述と同様に解探索する。
なお、上述した実施の形態では、あくまで参照用空中画像情報と、伐採時期との関係を予め学習させる場合を例にとり説明をしたが、これに限定されるものではない。参照用空中画像情報の代替として、参照用地上画像情報と伐採時期との関係を学習させて上述した連関度を介して関連付けるようにしてもよいし、参照用距離情報と伐採時期との関係を学習させて上述した連関度を介して関連付けるようにしてもよいし、更には参照用形状情報と伐採時期との関係を学習させて上述した連関度を介して関連付けるようにしてもよい。かかる場合には、その学習させた参照用情報に応じた情報(地上画像情報、距離情報、形状情報の何れか)の入力を受け付けた場合に、これに応じた探索解としての伐採時期を求める。その具体的な求め方は、上述した図3、4の説明を引用することにより以下での説明を省略する。
また、基調とする参照用情報が、参照用地上画像情報、参照用距離情報、参照用形状情報の何れかである場合に、これと他の参照用情報(参照用地上画像情報、参照用土地分類情報、参照用地形情報、参照用距離情報、参照用形状情報、参照用気候情報)を組み合わせて、伐採時期との3段階以上の連関度を形成するようにしてもよい。そして入力データとして、基調とする参照用情報(参照用地上画像情報、参照用距離情報、参照用形状情報の何れか)に応じた情報(地上画像情報、距離情報、形状情報)と、基調とする参照用情報と組み合わせた他の参照用情報に応じた情報(地上画像情報、土地分類情報、地形情報、距離情報、形状情報、気候情報)が入力された場合に、上述と同様に探索解としての伐採時期を求める。その具体的な求め方は、上述した図5~7の説明を引用することにより以下での説明を省略する。
なお、基調となる情報(空中画像情報、地上画像情報、距離情報、形状情報)に加えて、他の情報(地上画像情報、土地分類情報、地形情報、距離情報、形状情報、気候情報)の何れか2以上を取得する場合には、その取得する2以上の情報に応じた、2以上の参照用情報を基調となる参照用情報(参照用空中画像情報、参照用地上画像情報、参照用距離情報、参照用形状情報)との組み合わせと、当該組み合わせに対する伐採時期との3段階以上の連関度からなる学習用データを作っておくことで、同様に信用度の解探索を行うことができる。
なお、上述した実施の形態においては、伐採時期を参照用情報と関連付けて学習させ、連関度を形成する場合を例にとり説明をしたが、これに限定されるものではない。伐採時期の代替として、その森林における樹木の成長度合を参照用情報と関連付けて学習させるようにしてもよい。この樹木の成長度合は、樹齢で示されるものであっても良いし、成長段階を複数段階で予め定義しておき、いかなる段階にあるのかを示してもよい。
成長度合は、仮に植林した森林であれば、その植林した時期から換算して樹齢を算出することができる。また植林した森林で無い場合は、樹齢を専門家に判別してもらい、その判別結果を成長度合として入力するようにしてもよい。
この伐採時期の代替として、その森林における樹木の成長度合とする場合の詳細な説明は、上述した図3~9の伐採時期を樹木の成長度合と読み替えて説明することとし、以下での説明を省略する。
上述した連関度においては、10段階評価で連関度を表現しているが、これに限定されるものではなく、3段階以上の連関度で表現されていればよく、逆に3段階以上であれば100段階でも1000段階でも構わない。一方、この連関度は、2段階、つまり互いに連関しているか否か、1又は0の何れかで表現されるものは含まれない。
上述した構成からなる本発明によれば、特段のスキルや経験が無くても、誰でも手軽に融資を検討している企業の信用度の探索を行うことができる。また本発明によれば、この探索解の判断を、人間が行うよりも高精度に行うことが可能となる。更に、上述した連関度を人工知能(ニューラルネットワーク等)で構成することにより、これを学習させることでその判別精度を更に向上させることが可能となる。
なお、上述した入力データ、及び出力データは、学習させる過程で完全に同一のものが存在しない場合も多々あることから、これらの入力データと出力データを類型別に分類した情報であってもよい。つまり、入力データを構成する情報P01、P02、・・・・P15、16、・・・は、その情報の内容に応じて予めシステム側又はユーザ側において分類した基準で分類し、その分類した入力データと出力データとの間でデータセットを作り、学習させるようにしてもよい。
また、本発明によれば、3段階以上に設定されている連関度を介して最適な解探索を行う点に特徴がある。連関度は、上述した10段階以外に、例えば0~100%までの数値で記述することができるが、これに限定されるものではなく3段階以上の数値で記述できるものであればいかなる段階で構成されていてもよい。
このような3段階以上の数値で表される連関度に基づいてより信用度に関する信憑性が高く、誤認の低い信用度を判別することで、探索解の可能性の候補として複数考えられる状況下において、当該連関度の高い順に探索して表示することも可能となる。
これに加えて、本発明によれば、連関度が1%のような極めて低い出力の判別結果も見逃すことなく判断することができる。連関度が極めて低い判別結果であっても僅かな兆候として繋がっているものであり、何十回、何百回に一度は、その判別結果として役に立つ場合もあることをユーザに対して注意喚起することができる。
更に本発明によれば、このような3段階以上の連関度に基づいて探索を行うことにより、閾値の設定の仕方で、探索方針を決めることができるメリットがある。閾値を低くすれば、上述した連関度が1%のものであっても漏れなく拾うことができる反面、より適切な判別結果を好適に検出できる可能性が低く、ノイズを沢山拾ってしまう場合もある。一方、閾値を高くすれば、最適な探索解を高確率で検出できる可能性が高い反面、通常は連関度は低くてスルーされるものの何十回、何百回に一度は出てくる好適な解を見落としてしまう場合もある。いずれに重きを置くかは、ユーザ側、システム側の考え方に基づいて決めることが可能となるが、このような重点を置くポイントを選ぶ自由度を高くすることが可能となる。
更に本発明では、上述した連関度を更新させるようにしてもよい。この更新は、例えばインターネットを始めとした公衆通信網を介して提供された情報を反映させるようにしてもよい。また市況情報に加え、イベント情報、外部環境情報、家計情報、不動産情報、専門家意見情報、自然環境情報に関する知見、情報、データを取得した場合、これらに応じて連関度を上昇させ、或いは下降させる。
つまり、この更新は、人工知能でいうところの学習に相当する。新たなデータを取得し、これを学習済みデータに反映させることを行っているため、学習行為といえるものである。
また、この連関度の更新は、公衆通信網から取得可能な情報に基づく場合以外に、専門家による研究データや論文、学会発表や、新聞記事、書籍等の内容に基づいてシステム側又はユーザ側が人為的に、又は自動的に更新するようにしてもよい。これらの更新処理においては人工知能を活用するようにしてもよい。
また学習済モデルを最初に作り上げる過程、及び上述した更新は、教師あり学習のみならず、教師なし学習、ディープラーニング、強化学習等を用いるようにしてもよい。教師なし学習の場合には、入力データと出力データのデータセットを読み込ませて学習させる代わりに、入力データに相当する情報を読み込ませて学習させ、そこから出力データに関連する連関度を自己形成させるようにしてもよい。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものでは無く、例えば図10に示すように、基調となる参照用情報と、伐採時期との3段階以上の連関度を利用するようにしてもよい。かかる場合には、新たに取得した情報に応じた伐採時期との3段階以上の連関度に基づき、解探索を行うことになる。基調となる参照用情報は、例えば、参照用空中画像情報、参照用地上画像情報、参照用土地分類情報、参照用地形情報、参照用距離情報、参照用形状情報、参照用気候情報、参照用種類情報等、上述したいかなる参照用情報も適用可能である。
これらの場合も同様に、学習用データとして用いられた参照用情報に応じた情報が入力された場合に、上述した方法に基づいて解探索が行われることとなる。
連関度を通じて求められる探索解は、更に、他の参照用情報に基づいて修正され、或いは重み付けを変化させるようにしてもよい。
ここでいう他の参照用情報とは、上述した参照用情報の何れかを基調となる参照用情報とした場合、当該基調となる参照用情報以外のいかなる参照用情報に該当する。
例えば、他の参照用情報の一つとして、ある参照用土地分類情報P14において、以前において伐採時期としてBが判別される経緯が多かったものとする。このような参照用土地分類情報P14に応じた土地分類情報を新たに取得したとき、伐採時期としての探索解Bに対して、重み付けを上げる処理を行い、換言すれば伐採時期としての探索解Bにつながるようにする処理を行うように予め設定しておく。
例えば、他の参照用情報Gが、より伐採時期としての探索解Cを示唆するような分析結果であり、参照用情報Fが、より伐採時期としての探索解Dを示唆するような分析結果であるものとする。このように参照用情報との間での設定の後、実際に取得した情報が参照用情報Gと同一又は類似する場合には、伐採時期としての探索解Cの重み付けを上げる処理を行う。これに対して、実際に取得した情報が参照用情報Fと同一又は類似する場合には、伐採時期としての探索解Dの重み付けを上げる処理を行う。つまり、伐採時期につながる連関度そのものを、この参照用情報F~Hに基づいてコントロールするようにしてもよい。或いは、伐採時期を上述した連関度のみで決定した後、この求めた探索解に対して参照用情報F~Hに基づいて修正を加えるようにしてもよい。後者の場合において、参照用情報F~Hに基づいてどのように探索解としての伐採時期にいかなるウェートで修正を加えるかは、都度システム側において設計したものを反映させることとなる。
また参照用情報は、何れか1種で構成される場合に限定されるものではなく、2種以上の参照用情報に基づいて解探索するようにしてもよい。かかる場合も同様に、参照用情報の示唆する伐採時期につながるケースほど、連関度を介して求められた探索解としての当該伐採時期をより高く修正するようにしてもよい。
同様に、図11に示すように、基調となる参照用情報と、他の参照用情報とを有する組み合わせに対する、伐採時期との連関度を形成する場合においても、基調となる参照用情報は、上述したいかなる参照用情報(参照用空中画像情報、参照用地上画像情報、参照用土地分類情報、参照用地形情報、参照用距離情報、参照用形状情報、参照用気候情報、参照用種類情報等)も適用可能である。他の参照用情報は、基調となる参照用情報以外のいかなる参照用情報が含まれる。
このとき、基調となる参照用情報が、参照用距離情報であれば、他の参照用情報としては、これ以外のいかなる参照用情報が含まれる。
かかる場合も同様に解探索を行うことで、伐採時期を推定することができる。このとき、上述した図10に示すように、連関度を通じて得られた探索解に対して、更なる他の参照用情報(参照用情報F、G、H等)を通じて、伐採時期を修正するようにしてもよい。
図12、13に示すように、基調となる参照用情報と、伐採時期との3段階以上の連関度を利用し、解探索を行うようにしてもよい。
参照用情報のみから、伐採時期を判別する。例えば図12、13に示すように、過去において取得した参照用情報(参照用空中画像情報、参照用地上画像情報、参照用土地分類情報、参照用地形情報、参照用距離情報、参照用形状情報、参照用気候情報、参照用種類情報等)と、その過去において実際に判別した伐採時期との3段階以上の連関度を利用する。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから新たに伐採時期を判別する際において、上述した学習済みデータを利用することとなる。かかる場合には、参照用情報(参照用空中画像情報、参照用地上画像情報、参照用土地分類情報、参照用地形情報、参照用距離情報、参照用形状情報、参照用気候情報、参照用種類情報等)に応じた情報を新たに取得する。
このようにして新たに取得した情報に基づいて、伐採時期を判別する。かかる場合には、予め取得した図12、13に示す連関度を参照する。具体的な伐採時期の推定方法は、上述と同様であるため以下での説明を省略する。
この伐採時期の代替として、その森林における樹木の成長度合とする場合の詳細な説明は、上述した図10~13の伐採時期を樹木の成長度合と読み替えて説明することとし、以下での説明を省略する。
この伐採時期の代替として、その森林における樹木の質を判別するようにしてもよい。樹木の質とは、木材としての質を考えるのであれば、幹の太さ、枝分かれの多寡、樹木に含まれる水分の量、幹の高さであり、それ以外の質であれば葉がどの程度活き活きしているか、葉の色、枝の伸びている方向や長さで評価してもよい。また実際のその樹木を木材として加工した後の、実際の機械的特性(強度、靭性、弾性率、水分含有量、割裂性、調湿性)、それ以外には木材の、手触り、香り、加工のしやすさ、更には木材又は樹木のままの状態における外観的な品質(例えば虫食いの量や大きさ)等で構成されていてもよい。
また伐採時期の代替として、その森林における樹木の量を判別するようにしてもよい。樹木の量とはその森林における単位面積あたりにおける樹木の本数、樹木の幹の総断面積、或いは樹木の本数と樹木の幹の太さをパラメータとした量的指標で構成されていてもよい。
これら樹木の質や量を判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての樹木の質や量との間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照しつつ樹木の質や量を求める。
この伐採時期の代替として、その森林における樹木の種類を判別するようにしてもよい。樹木の種類は、スギ、クヌギ、ヒノキ、マツ等、実際の樹木の種類名で構成される。
つまり、上述した参照用情報と、樹木の種類のデータセットを通じて、参照用情報において生じた様々な特徴と、樹木の種類の関係が分かる。つまり参照用情報の特徴と樹木の種類とがデータセットとなっている。このため、参照用情報と樹木の種類のデータセットを集めておくことにより、過去どのような特徴がある場合に、樹木の種類がどのように判定されたかを知ることが可能となる。
このデータセットを構築する場合には、予め樹木の種類が既知である森林地帯について上述と同様に参照用情報を取得し、その既知の樹木の種類とデータセットを作る。
このような森林の樹木の種類を判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての森林の樹木の種類との間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照しつつ樹木の種類を求める。
なお、本発明は、図14、15に示すようなシステム、並びにこれを利用したロボットや移動体として適用されるものであってもよい。
図14は、本発明を適用した伐採時期判別プログラムが実装される伐採時期判別システム101の全体構成を示すブロック図である。伐採時期判別システム101は、情報取得部9と、情報取得部9に接続された判別部2と、判別部に接続された移動制御部20とを備える移動体5と、移動体5の判別部2に接続されたデータベース3とを備えている。
移動体5は、車両、ロボット、ドローン等の無人航空機等、移動自在に構成されたものである。
情報取得部9は、上述と同様の構成が実装され、画像を撮像するカメラや、現在位置を取得するためのセンサやGPSシステム等で構成される。また情報取得部9は、後述する判別部2と一体化されていてもよい。情報取得部9は、検知した情報を判別部2へと出力する。情報取得部9は、移動体5自らの位置情報を取得する。この情報取得部9は移動体5に実装されることからそれに適したカメラ等で構成されていることが望ましい。
移動制御部29は、移動体5の移動を制御する。移動体5が車両であれば車輪の回転や車両の進行方向を制御する。移動体5がロボットであればロボットが車輪の回転で移動するものであれば、車輪の回転や車両の進行方向を制御する。移動体5が無人航空機であれば、その飛行方向や飛行速度を制御する。
特にこの移動体5は、情報取得部9を通じて新たに森林を地上から撮像した地上画像情報や参照用地上画像情報を取得する場合に好適である。
移動体5は、これら以外に樹木を切断するための図示しない切断部、木材を把持するための把持部51、木材を積むための収容部52等の構成も更に備えるようにしてもよい。収納箇所にある木材を把持部51により把持し、これを収容部52に収容し、或いはこの木材を収容部52に収容することなく把持したまま搬送する。把持部51は、周知のいかなる把持手段が適用可能である。
判別部2では、図15に示すように、内部バス21には、移動制御部29が接続されている。制御部24は、移動制御部29に対して移動の制御を指示する。
このような移動体5は、上述と同様の方法により、情報取得部を通じて各種情報を取得することができる。そして、その取得した情報に基づいて樹木の種類や伐採時期、樹木の成長度合、樹木の質や量を上述と同様に判別することができる。この際、判別した成長度合いや樹木の質や量等に基づいて、樹木を切断、伐採し、把持して収容し、搬送するようにしてもよいことは勿論である。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。伐採時期の代替として、その森林の境界を判別するようにしてもよい。特にこの森林に所有権者がいる場合において、どこからどこまでが森林になるかが問題になるケースがある。かかる場合において、予め森林の境界と定義したところの参照用空中画像情報や参照用空中画像情報を学習させておくことにより、判別の効率を高めることができる。
森林の境界の判定は、参照用空中画像情報等を視認した専門家によりどこが境界になるかを判別してもらうようにしてもよい。
このような森林の境界を判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての森林の境界との間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照しつつ森林の境界を求める。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。伐採時期の代替として、その森林の地形を判別するようにしてもよい。森林の地形とは、森林の地図上における領域や地形図を作る上で必要な情報であり、また海抜何メートルかを示す等高線等を作るのに必要な情報である。この森林の地形は、このような地形図や等高線そのものであってもよいし、これに必要な上述した森林の境界の位置情報や高さで構成されていてもよい。
このような森林の地形を判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての森林の地形との間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照しつつ森林の地形を求める。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。伐採時期の代替として、その森林における苗木の状況を判別するようにしてもよい。苗木の状況とは、苗木の位置や苗木の生育状況に関する情報である。苗木の位置や生育状況についてはまずは人間が判別し、これと上述した参照用情報との間で連関度を取得する。
このような苗木の状況を判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての苗木の状況との間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照して苗木の状況を求める。
なお、苗木の状況を解探索する形態においては、苗木に対して、測距センサ等を利用して距離情報、参照用距離情報を測定することで解探索するようにしてもよい。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。伐採時期の代替として、その森林における破壊の状況を判別するようにしてもよい。森林の破壊状況とは、樹木が焼失したり、伐採されることで森林が焼失している程度を示すものであってもよい。一般に森林破壊とは、自然の回復力を超える樹木の伐採により森林が減少もしくは存在しなくなる状況を示すものであることから、この森林の破壊状況は、自然の回復力との関係において指標されていてもよい。この森林における破壊の状況は、専門家により判別してもらったものであってもよい。このとき、破壊の状況に応じて複数段階でランク分けして表示してもよい。
このような森林における破壊の状況を判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての森林における破壊の状況との間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照して森林における破壊の状況を求める。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。伐採時期の代替として、その森林における火事のリスクを判別するようにしてもよい。火事のリスクとは、森林が火事になるリスクの程度である。この火事になるリスクは、落ち葉の乾き具合や、木の枝における落葉の状況、木々の密集の度合い、隣接する木の間の枝葉の重なり具合等を抽出することで判別することができる。この火事のリスクは、これらの火事のリスクとは、森林が火事になるリスクの程度である。この火事になるリスクは、落ち葉の乾き具合や、木の枝における落葉の状況、木々の密集の度合い、隣接する木の間の枝葉の重なり具合等の画像から専門家により判別してもらったものであってもよい。このとき、破壊の状況に応じて複数段階でランク分けして表示してもよい。
実際に参照用地上画像情報、地上画像情報から、落ち葉の乾き具合や、木の枝における落葉の状況、木々の密集の度合い、隣接する木の間の枝はの重なり具合等を画像解析により抽出し、人間が判断した火事のリスクとの関係で紐付け、データセットを順次学習させるようにしてもよい。
このような森林における火事のリスクを判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての森林における火事のリスクとの間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照して森林における破壊の状況を求める。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。伐採時期の代替として、その森林における土壌を判別するようにしてもよい。森林の土壌とは、土壌に関するあらゆる情報が含まれる。土壌に関する情報の例としては、土壌の種類、土壌の成分、pH、含水量、温度等が含まれる。実際に土壌の成分を採取し、化学的分析手法に基づいて分析された結果を用いてもよいし、周知の土壌センサにより検知されたデータを用いてもよい。また専門家により実際に画像や実際の実物を見て判定してもらった結果を用いてもよい。
このような森林における土壌を判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての森林における土壌との間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照して森林における土壌を求める。
これ以外には、上述した各種探索解(森林の種類、質や量、生育状況等)から森林の土壌を識別するようにしてもよい。かかる場合には、各探索解に対して森林の土壌がそれぞれ紐付けられたテンプレートを予め取得しておき、森林の土壌を求める際には、そのテンプレートを参照し、求めた探索解に対して紐付けられている森林の土壌を識別するようにしてもよい。例えば森林の種類であれば、その種類ごとに土壌の種類等が紐付けられている。また森林の質であれば、その質毎に土壌の種類等が紐付けられている。探索解として求めた森林の種類や質に対してそれぞれ紐付けられている土壌を解として表示することになる。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。伐採時期の代替として、その森林における温室効果ガスの状況を判別するようにしてもよい。
森林は、一般的に二酸化炭素を吸収し、酸素に変えて大気中に放出する。森林破壊により森林自体が保有する二酸化炭素固定機能が失われると、温室効果ガス排出量の増加が進む結果、気候変動にさらなる悪影響を与える。温室効果ガスの状況とは、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロンガス等、地球温暖化に及ぼす影響が大きいガスの濃度等である。このような温室効果ガスの濃度は、各政府機関や民間企業により測定することができるが、このようなガスの濃度を温室効果ガスの状況として学習させるようにしてもよい。
このような森林における温室効果ガスの状況を判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての森林における温室効果ガスの状況との間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照して森林における温室効果ガスの状況を求める。
なお、この温室効果ガスの状況を求める上では、上述と同様の方法で、森林の破壊の状況を解探索し、その森林の破壊の状況に基づいて温室効果ガスを識別するようにしてもよい。
かかる場合には、森林の破壊の状況の各探索解に対して温室効果ガスの状況がそれぞれ紐付けられたテンプレートを予め取得しておき、温室効果ガスの状況を求める際には、そのテンプレートを参照し、求めた森林の破壊の状況の探索解に対して紐付けられている温室効果ガスの状況を識別するようにしてもよい。
この温室効果ガスの代替として、例えば自然破壊の判定をするようにしてもよい。森林は大雨が降ったときの増水を抑える効果もあり、また日照りが続き、雨が降らない期間がしばらく続いても河川へ水を流出させるなど、大気中の水と陸地上の水の量を調整する、いわゆる水源涵養機能を有する。森林が破壊された場合には、水の循環サイクルが壊れ、洪水やそれに伴う土砂崩れなど様々な問題が生じる。さらに、森林破壊により土壌の水分や栄養分が失われると、土壌浸食が起こり、土壌が荒廃・劣化して砂漠化の原因にもなる。
このため、上述した探索解(種類、破壊、山火事リスク、苗木、土壌等)に基づいて、これらの水源涵養機能や土壌侵食といった自然破壊の判定をするようにしてもよい。
森林には生態系バランスを保つための様々な生物種が生息しているが、森林破壊により生態系バランスが崩れる場合がある。このため、上述した探索解(種類、破壊、山火事リスク、苗木、土壌等)に基づいて、これらの生態系バランスの判定をするようにしてもよい。
第2実施形態
第2実施形態においては、判別装置2、又はこの判別装置2及び情報取得部9をウェアラブル端末の中でも特に眼鏡型端末、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を利用するものである。このHMDは、ユーザの頭部又は眼鏡に一体又は部分的に装着され、拡張現実(AR:Augmented Reality)或いは複合現実(MR:Mixed Reality)といった技術を利用し、取得した各種の映像情報に基づいて生成された情報を透過状態で表示する表示部を備える。ユーザは、表示すべき情報をHMD上において透過して表示する表示部を介して、視認し、理解することができる。これによりユーザは、目の前の状況を見つつ、取得された各種の映像情報に基づいて生成された情報や各種コンテンツを合わせて確認することが可能となる。
第2実施形態においては、判別装置2、又はこの判別装置2及び情報取得部9をウェアラブル端末の中でも特に眼鏡型端末、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を利用するものである。このHMDは、ユーザの頭部又は眼鏡に一体又は部分的に装着され、拡張現実(AR:Augmented Reality)或いは複合現実(MR:Mixed Reality)といった技術を利用し、取得した各種の映像情報に基づいて生成された情報を透過状態で表示する表示部を備える。ユーザは、表示すべき情報をHMD上において透過して表示する表示部を介して、視認し、理解することができる。これによりユーザは、目の前の状況を見つつ、取得された各種の映像情報に基づいて生成された情報や各種コンテンツを合わせて確認することが可能となる。
このため、本発明においては、例えば、地上画像情報をこのHMDに実装された情報取得部9を介して取得する。そして、HMD内において実装された判別装置2により解探索を行い、得られた探索解(樹木の伐採時期等)を、表示部を介して透過状態で表示するようにしてもよい。
このような第2実施形態において学習用データとして学習させる参照用地上画像情報は、実際にHMD等を始めとする眼鏡型端末で撮像したものであってもよいが、これに限定されるものではなく、通常のデジタルカメラやスマートフォン等で撮像したものであってもよい。
また、この参照用地上画像情報を実際に得る上で、樹木のいかなる部位を撮像しているかを紐づけるようにしてもよい。
例えば参照用地上画像情報を得る上で、樹木の伐採時期を評価する熟練のベテランの鑑定者や当業者が、樹木のいかなる部位を見ているかを検出する。仮にベテラン鑑定者が、樹木の根本の部位を中心に視認しているか、或いは根本から延びる中心の幹の部位を中心に視認しているか、或いは小枝の部位を中心に視認しているのか、或いは葉を視認しているか等を検出する。
この検出は、例えばベテラン鑑定者に眼鏡型端末を装着させて実際に樹木を視認する作業を行わせ、その間において眼鏡型端末に実装されている情報取得部9を介して随時ベテラン鑑定者が視認している方向の画像を撮像し続ける。そして、事後的にその録画した画像を解析し、或いは画像を再生することにより、実際にベテラン鑑定者が樹木の地上画像情報を介して樹木の伐採時期を評価する作業を行う上で、樹木のいかなる部位を視認しているかを検知することが可能となる。
かかる場合において、図16に示すように、眼鏡型端末で撮像された動画像を時系列的に並べた場合に、樹木の根本の画像(P1)、樹木の幹の画像(P2)、幹の拡大画像(P3)、小枝の画像(P4)であったものとする。このようにして時系列的に得られた画像から、撮像対象部位情報を検出するようにしてもよい。ここでいう撮像対象部位情報とは、眼鏡型端末で撮像された画像が樹木のいかなる部位を撮像しているかに関する情報である。この撮像対象部位情報は、図16に示すように、根本、幹、小枝等のように実際に撮像している部位の名称で構成されていてもよいし、当該部位を特定するための記号や数値、番号等で表現されるものであってもよい。また撮影対象部位情報は、例えば、撮影が拡大画像であるか縮小画像であるか否か、また撮影する際の撮影方向や画角等の情報も盛り込むようにしてもよい。
この撮影対象部位情報の取得は、撮影対象となる部位を都度人間が判別して手入力してもよいが、取得した画像を周知の画像解析技術を利用することで得るようにしてもよい。この撮影対象部位情報の取得は、以前において学習させた特徴量に基づいて判別するようにしてもよい。例えば樹木の根本、幹、小枝等の各部の画像を、ディープラーニング技術を利用して、人工知能を通じて抽出することで判別するようにしてもよい。かかる場合には、参照用地上画像情報に含まれる樹木の部位と、撮像対象部位情報とを教師データとして用い、入力を参照用地上画像情報とし、出力を撮像対象部位情報とした機械学習モデルを利用する。そして、新たにユーザ端末を介して撮像された参照用地上画像情報に基づいて撮像対象部位情報を取得する。また、撮影対象部位情報の取得は、これ以外に、HMDや眼鏡型端末において搭載されている、アイトラッキング機能を利用して検出した視線の方向、加速度センサやジャイロセンサを利用して検出した頭部の向き、操作デバイスやハンドトラッキング機能を利用したユーザの手の動き等を介して、撮影対象部位情報を取得するようにしてもよい。
このようにして得られた撮影対象部位情報を上述した各画像P1~P4等と紐付けて記録しておくことにより、各画像P1~P4が樹木のいかなる部位を撮像した画像であるかをセットで取得することができる。仮にベテランの鑑定者からこのような参照用地上画像情報を構成する画像P1~P4と、撮影対象部位情報を取得することで、ベテランの鑑定者が実際に樹木の検査を行う上でいかなる部位をいかなる順番で確認しているのか、また拡大画像であるか否か、また撮影角度等のような撮影環境も取得することができる。
第2実施形態においては、撮影対象部位情報を活用することで、実際の解探索時の利便性を高めることができる。上述した学習データを予め構築した上で、HMDを装着したユーザが本発明を実施する場合、探索解(伐採時期等)の探索は、上述した第1実施形態において説明した方法に基づいて実行する。このとき、HMDを装着したユーザが自ら視認している樹木について撮像した地上画像情報を取得する過程で、同様に撮影対象部位情報を得るようにしてもよい。地上画像情報からこの撮影対象部位情報を取得する方法としては、上述したように学習させた特徴量に基づいて判別するようにしてもよく、例えば地上画像情報中の樹木の根本、幹、小枝等の樹木の各部の画像を、ディープラーニング技術を利用して、人工知能を通じて抽出することで判別するようにしてもよい。かかる場合には、地上画像情報に含まれる樹木の部位と、撮像対象部位情報とを教師データとして用い、入力を地上画像情報とし、出力を撮像対象部位情報とした機械学習モデルを利用する。そして、新たにユーザ端末を介して撮像された地上画像情報に基づいて撮像対象部位情報を取得する。
以下、地上画像情報等を始めとする情報から取得した撮影対象部位情報を第1撮影対象部位情報ともいい、参照用地上画像情報等を始めとする参照用情報から取得した撮影対象部位情報を第2撮影対象部位情報ともいう。
地上画像情報を取得する過程で、このような第1撮影対象部位情報を都度取得することで以下に説明する優れた効果がある。撮像した地上画像情報の第1撮影対象部位情報と、参照用地上画像情報の第2撮影対象部位情報が一致しているかを都度確認することが可能となる。撮像した地上画像情報の第1撮影対象部位情報と、参照用地上画像情報の第2撮影対象部位情報が不一致の場合には、HMDの表示部を介してユーザに注意喚起の表示をすることができる。
例えば、撮像した地上画像情報の第1撮影対象部位情報が“根本”であり、これに対応させるための参照用地上画像情報の第2撮影対象部位情報が“幹”である場合には、HMDを装着するユーザが地上画像情報を撮影する樹木の部位が誤った部位を撮影していることとなる。かかる場合には、上述のように注意喚起をすることで正しい部位に撮影対象を合わせることをユーザに促すことが可能となる。また、参照用地上画像情報に紐付けられた第2撮影対象部位情報が、幹を拡大して視認するものであるのに対して、地上画像情報に紐付けられた第1撮影対象部位情報が同じ幹の画像であるが拡大して視認していない場合には、同様にユーザに対して、画像を拡大して視認するように促すことが可能となる。
このようにして、撮像した地上画像情報の第1撮影対象部位情報と、参照用地上画像情報の第2撮影対象部位情報との一致度を介して、HMDを装着したユーザに対して、実際に地上画像情報の撮影方法について様々な示唆を行い、又は様々な修正を促すことが可能となる。このとき、このような示唆や修正の促進を、HMDや眼鏡型端末の表示部を介して透過状態で表示する、上述したARやMRを実現するようにしてもよい。なお、この撮影方法についての示唆は、第1撮像対象部位情報と、第2撮像対象部位情報とに基づいたものであればいかなる示唆を表示するものであってもよい。
なお、上述した図16の例において樹木について複数箇所を順次撮影対象を切り替える場合を例にとり説明をしたが、これに限定されるものではなく、参照用地上画像情報等が1箇所の樹木について得られたものである場合においても同様に撮影対象部位情報を取得して紐付けておくことで、実際に地上画像情報等を取得するユーザに対して上述した誘導を行うことが可能となる。
なお本発明は、図17に示すように、参照用地上画像情報と、樹木の伐採時期との3段階以上の連関度を上記樹木の部位毎に予め取得するようにしてもよい。かかる場合には、根本用、幹用、小枝用等の樹木の各部位毎に、独立して参照用地上画像情報と、樹木の伐採時期との連関度を学習させて保存しておく。
そして、取得した第1撮影対象部位情報に応じた樹木の部位の連関度を読み出し、上述と同様に解探索する。仮に第1撮影対象部位情報が樹木の根本であれば、その根本用の連関度からなる評価モデルを選択し、伐採時期推定を行う。これにより、樹木の部位毎に特化した評価モデルを選択することができ、より高精度な伐採時期推定を行うことができる。
なお、本発明は、図18に示すように、連関度を上述したように樹木の各部位について構築するとともに、その連関度を他の参照用情報毎に分類されていてもよい。ここでいう他の参照用情報とは、第1実施形態において説明したあらゆる参照用情報(参照用空中画像情報、参照用地上画像情報、参照用土地分類情報、参照用地形情報、参照用距離情報、参照用形状情報、参照用気候情報、参照用種類情報等)が含まれる。このうち、参照用種類情報に着目した場合、例えば図18に示すように、他の参照用情報Aとして、樹木についてそれぞれ根本用、幹用、小枝用等の樹木の各部位毎の連関度が形成されており、他の参照用情報Bとして樹木についてそれぞれ根本用、幹用、小枝用等の樹木の各部位毎の連関度が形成されている。このような各参照用情報毎に分類された、各部位毎の連関度を準備しておく。そして、新たに解探索を行う場合には、上述した撮影対象部位情報を取得すると共に、他の情報を取得する。この取得する他の情報とは、上述した他の参照用情報に対応したものである。仮に他の参照用情報が、参照用種類情報であれば、種類情報を取得することになる。取得した他の情報に応じた参照用情報における樹木の部位毎に分類された評価モデルを選択し、同様に解探索を行う。上述した図18の例の場合、取得したものが他の情報B(種類情報B)である場合、これに応じた他の参照用情報B(参照用種類情報B)における樹木の部位毎に分類された何れかの評価モデルを選択し解探索することとなる。
なお、樹木の各部位について構築する連関度は、上述した参照用種類情報毎に構築する場合以外に、他のいかなる参照用情報毎に構築してもよい。かかる場合も同様に参照用情報に応じた情報を取得し、取得した情報に応じて連関度を選択することとなる。
学習済みモデルを構築する過程では、上述した参照用地上画像情報を取得する際に、同様に第2撮影対象部位情報を取得しておく。また撮像した樹木についての実際の伐採時期を取得することで上述と同様にデータセットを得て、図3、4に示すような連関度を形成しておく。解探索時には、推定対象の樹木について取得した地上画像情報から参照用地上画像情報を構成すると共に、同様に第1撮影対象部位情報を取得する。
そして取得した第1撮像対象部位情報と、取得した地上画像情報と同一又は類似の参照用地上画像情報に紐付けられて記録されている第2撮像対象部位情報とに基づいて、上述と同様にユーザに対して撮影方法についての示唆を表示する。
なお本発明は、図19に示すように、参照用地上画像情報と、樹木の伐採時期との3段階以上の連関度をモデル選択情報毎に予め取得するようにしてもよい。ここでいうモデル選択情報とは、第1実施形態において説明した参照用情報としての、参照用空中画像情報に応じた空中画像情報、参照用地上画像情報に応じた地上画像情報、参照用土地分類情報に応じた土地分類情報、参照用地形情報に応じた地形情報、参照用距離情報に応じた距離情報、参照用形状情報に応じた形状情報、参照用気候情報に応じた気候情報、参照用種類情報に応じた種類情報等である。これらの情報の詳細は、第1実施形態の説明を引用することにより、以下での説明は省略する。モデル選択情報は、この第1実施形態において説明した空中画像情報、地上画像情報、土地分類情報、地形情報、距離情報、形状情報、気候情報、種類情報等のうち何れか1種から選択され、選択されたモデル選択情報の内訳(選択情報1、2、3、・・・)毎に独立して参照用地上画像情報と、樹木の伐採時期との連関度を学習させて保存しておく。モデル選択情報が種類情報であれば、選択情報1として種類〇〇、選択情報2として種類▲▲、選択情報3として種類◇◇等が挙げられ、これらの選択情報毎に連関度が設けられている。
そして、推定時には、推定対象の樹木におけるモデル選択情報を取得する。そして、取得したモデル選択情報に応じた樹木の選択情報1、2、3、・・・の何れかの連関度を読み出し、上述と同様に解探索する。仮にモデル選択情報が選択情報2であれば、その選択情報2用の連関度からなる評価モデルを選択し、伐採時期推定を行う。これにより、樹木の選択情報1、2、3、・・・毎に特化した評価モデルを選択することができ、より高精度な伐採時期推定を行うことができる。
なお、本発明は、図20に示すように、連関度を上述したように選択情報1、2、3、・・・について構築するとともに、その連関度を他の参照用情報毎に分類されていてもよい。ここでいう他の参照用情報とは、第1実施形態において説明したあらゆる参照用情報(参照用空中画像情報、参照用地上画像情報、参照用土地分類情報、参照用地形情報、参照用距離情報、参照用形状情報、参照用気候情報、参照用種類情報等)が含まれる。このうち、参照用気候情報に着目した場合、例えば図20に示すように、他の参照用情報Aとして、気候〇〇についてそれぞれ選択情報1、2、3、・・・用毎の連関度が形成されており、他の参照用情報Bとして気候▲▲についてそれぞれ選択情報1、2、3、・・・用毎の連関度が形成されている。このような各参照用情報毎に分類された、連関度を準備しておく。そして、新たに解探索を行う場合には、上述したモデル選択情報を取得すると共に、モデル選択情報以外の他の情報を取得する。この取得する他の情報とは、上述した他の参照用情報に対応したものである。仮に他の参照用情報が、参照用気候情報であれば、気候情報を取得することになる。取得した他の情報に応じた参照用情報における選択情報1、2、3、・・・毎に分類された評価モデルを選択し、同様に解探索を行う。上述した図20の例の場合、取得したものが他の情報B(気候情報報B)である場合、これに応じた他の参照用情報B(参照用気候情報B)における選択情報1、2、3、・・・毎に分類された何れかの評価モデルを選択し解探索することとなる。
なお、各モデル選択情報について構築する連関度は、上述した参照用気候情報毎に構築する場合以外に、他のいかなる参照用情報毎に構築してもよい。かかる場合も同様に参照用情報に応じた情報を取得し、取得した情報に応じて連関度を選択することとなる。
また、第2実施形態においても同様に、第1実施形態と同様に、伐採時期の代替として、その森林における樹木の質を判別するようにしてもよい。また伐採時期の代替として、その森林における樹木の量を判別するようにしてもよい。
これら樹木の質や量を判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての樹木の質や量との間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照しつつ樹木の質や量を求める。
この伐採時期の代替として、その森林における樹木の種類を判別するようにしてもよい。
また、伐採時期の代替として、その森林の境界を判別するようにしてもよい。このような森林の境界を判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての森林の境界との間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照しつつ森林の境界を求める。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。伐採時期の代替として、その森林の地形を判別するようにしてもよい。このような森林の地形を判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての森林の地形との間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照しつつ森林の地形を求める。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。伐採時期の代替として、その森林における苗木の状況を判別するようにしてもよい。このような苗木の状況を判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての苗木の状況との間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照して苗木の状況を求める。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。伐採時期の代替として、その森林における破壊の状況を判別するようにしてもよい。このような森林における破壊の状況を判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての森林における破壊の状況との間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照して森林における破壊の状況を求める。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。伐採時期の代替として、その森林における火事のリスクを判別するようにしてもよい。このような森林における火事のリスクを判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての森林における火事のリスクとの間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照して森林における破壊の状況を求める。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。伐採時期の代替として、その森林における土壌を判別するようにしてもよい。このような森林における土壌を判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての森林における土壌との間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照して森林における土壌を求める。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。伐採時期の代替として、その森林における温室効果ガスの状況を判別するようにしてもよい。このような森林における温室効果ガスの状況を判別する場合においても、上述した各参照用情報と、探索解としての森林における温室効果ガスの状況との間で連関度を形成しておく。そして解探索時には、同様に入力された情報に基づき、連関度を参照して森林における温室効果ガスの状況を求める。
第2実施形態においては、これらいずれの探索解を求める上においても、撮像した樹木の部位に関する第1撮像対象部位情報を取得する。そして、取得した第1撮像対象部位情報と、地上画像情報に応じた参照用地上画像情報に紐付けられて記録されている第2撮像対象部位情報とに基づいて、ユーザに対して撮影方法についての示唆を表示する。
第2実施形態においては、これらいずれの探索解を求める上においても、撮像した樹木の部位に関する第1撮像対象部位情報を取得する。このとき、参照用地上画像情報と、樹木の質との3段階以上の連関度を樹木の部位毎に予め取得しておき、取得した第1撮影対象部位情報に応じた樹木の部位の連関度を読み出して樹木の質を推定するようにしてもよい。
その他詳細な説明は、上述した伐採時期の判別方法の説明を引用することにより以下での説明を省略する。
また、第2実施形態においては、これらのいずれの探索解を求める場合においても、撮像した樹木に関するモデル選択情報を取得しておく。そして、取得したモデル選択情報に応じた連関度を読み出して樹木の質を推定する。
1 樹木判別システム
2 探索装置
21 内部バス
23 表示部
24 制御部
25 操作部
26 通信部
27 推定部
28 記憶部
61 ノード
2 探索装置
21 内部バス
23 表示部
24 制御部
25 操作部
26 通信部
27 推定部
28 記憶部
61 ノード
Claims (12)
- 森林における樹木の質を判別するためのモデルを生成するための樹木判別モデル構築システムにおいて、
森林を地上から撮像した参照用地上画像情報と、樹木の質とを取得する情報取得手段と、
上記情報取得手段により取得された参照用地上画像情報と、樹木の質とを教師データとして用い、入力を参照用地上画像情報とし、出力を樹木の質とした推定モデルを機械学習により生成するモデル生成手段を備え、
上記情報取得手段は、頭部又は眼鏡に装着されるユーザ端末に含まれ、上記ユーザ端末を介して上記参照用地上画像情報を撮像した樹木の部位に関する撮像対象部位情報を取得し、これを当該参照用地上画像情報に紐付けて記録すること
を特徴とする樹木判別モデル構築システム。 - 上記情報取得手段は、参照用地上画像情報に含まれる樹木の部位と、撮像対象部位情報とを教師データとして用い、入力を参照用地上画像情報とし、出力を撮像対象部位情報とした機械学習モデルを利用し、新たに上記ユーザ端末を介して撮像された参照用地上画像情報に基づいて撮像対象部位情報を取得すること
を特徴とする請求項1記載の樹木判別モデル構築システム。 - 森林における樹木の量を判別するためのモデルを生成するための樹木判別モデル構築システムにおいて、
森林を地上から撮像した参照用地上画像情報と、樹木の量とを取得する情報取得手段と、
上記情報取得手段により取得された参照用地上画像情報と、樹木の量とを教師データとして用い、入力を参照用地上画像情報とし、出力を樹木の量とした推定モデルを機械学習により生成するモデル生成手段を備え、
上記情報取得手段は、頭部又は眼鏡に装着されるユーザ端末に含まれ、上記ユーザ端末を介して上記参照用地上画像情報を撮像した樹木の部位に関する撮像対象部位情報を取得し、これを当該参照用地上画像情報に紐付けて記録すること
を特徴とする樹木判別モデル構築システム。 - 森林における樹木の質を判別する樹木判別システムにおいて、
ユーザの頭部又は眼鏡に装着されるユーザ端末に含まれ、当該ユーザ端末を介して判別対象の樹木を撮像した地上画像情報を取得すると共に、撮像した樹木の部位に関する第1撮像対象部位情報を取得する情報取得手段と、
過去において樹木を地上から撮像した参照用地上画像情報と、樹木の質との3段階以上の連関度が規定され、入力を参照用地上画像情報とし、出力を樹木の質とした学習済みモデルを利用し、上記情報取得手段により取得された地上画像情報に応じた参照用地上画像情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、樹木の質を推定する推定手段と、
上記参照用地上画像情報に含まれる樹木の部位に関する第2撮像対象部位情報を当該参照用地上画像情報に紐付けて予め記録した記録手段とを備え、
上記ユーザ端末は、上記情報取得手段により取得された第1撮像対象部位情報と、上記情報取得手段により取得された地上画像情報に応じた参照用地上画像情報に紐付けられて上記記録手段に記録されている第2撮像対象部位情報とに基づいて、上記ユーザに対して撮影方法についての示唆を透過状態で表示する表示部を有すること
を特徴とする樹木判別システム。 - 上記情報取得手段は、参照用地上画像情報に含まれる樹木の部位と、第1撮像対象部位情報とを教師データとして用い、入力を参照用地上画像情報とし、出力を第1撮像対象部位情報とした機械学習モデルを利用し、新たに上記ユーザ端末を介して撮像された地上画像情報に基づいて第1撮像対象部位情報を取得すること
を特徴とする請求項3記載の樹木判別システム。 - 上記情報取得手段は、参照用地上画像情報に含まれる樹木の部位と、第2撮像対象部位情報とを教師データとして用い、入力を参照用地上画像情報とし、出力を第2撮像対象部位情報とした機械学習モデルを利用し、新たに撮像された参照用地上画像情報に基づいて第2撮像対象部位情報を取得すること
を特徴とする請求項3又は4記載の樹木判別システム。 - 森林における樹木の量を判別する樹木判別システムにおいて、
ユーザの頭部又は眼鏡に装着されるユーザ端末に含まれ、当該ユーザ端末を介して判別対象の樹木を撮像した地上画像情報を取得すると共に、撮像した樹木の部位に関する第1撮像対象部位情報を取得する情報取得手段と、
過去において樹木を地上から撮像した参照用地上画像情報と、樹木の量との3段階以上の連関度が規定され、入力を参照用地上画像情報とし、出力を樹木の量とした学習済みモデルを利用し、上記情報取得手段により取得された地上画像情報に応じた参照用地上画像情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、樹木の量を推定する推定手段と、
上記参照用地上画像情報に含まれる樹木の部位に関する第2撮像対象部位情報を当該参照用地上画像情報に紐付けて予め記録した記録手段とを備え、
上記ユーザ端末は、上記情報取得手段により取得された第1撮像対象部位情報と、上記情報取得手段により取得された地上画像情報に応じた参照用地上画像情報に紐付けられて上記記録手段に記録されている第2撮像対象部位情報とに基づいて、上記ユーザに対して撮影方法についての示唆を透過状態で表示する表示部を有すること
を特徴とする樹木判別システム。 - 上記連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されること
を特徴とする請求項4~7のうち何れか1項記載の樹木判別システム。 - 森林における樹木の質を判別する樹木判別システムにおいて、
ユーザの頭部又は眼鏡に装着されるユーザ端末に含まれ、当該ユーザ端末を介して判別対象の樹木を撮像した地上画像情報を取得すると共に、撮像した樹木の部位に関する第1撮像対象部位情報を取得する情報取得手段と、
過去において樹木を地上から撮像した参照用地上画像情報と、樹木の質との3段階以上の連関度が規定され、入力を参照用地上画像情報とし、出力を樹木の質とした学習済みモデルを利用し、上記情報取得手段により取得された地上画像情報に応じた参照用地上画像情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、樹木の質を推定する推定手段とを備え、
上記推定手段は、上記参照用地上画像情報と、樹木の質との3段階以上の連関度を上記樹木の部位毎に予め取得しておき、上記情報取得手段により取得された上記第1撮影対象部位情報に応じた樹木の部位の上記連関度を読み出して樹木の質を推定し、
上記ユーザ端末は、上記ユーザに対して上記推定手段により推定された樹木の質を透過状態で表示する表示部を有すること
を特徴とする樹木判別システム。 - 上記情報取得手段は、撮像した樹木の種類に関する種類情報を取得し、
上記推定手段は、上記参照用地上画像情報と、樹木の質との3段階以上の連関度を上記樹木の部位及び上記樹木の種類毎に予め取得しておき、上記情報取得手段により取得された上記第1撮影対象部位情報に応じた樹木の部位及び上記種類情報に応じた樹木の種類の上記連関度を読み出して樹木の質を推定すること
を特徴とする請求項7記載の樹木判別システム。 - 上記情報取得手段は、樹木の質を判別する森林がある地域の気候に関する気候情報を取得し、
上記推定手段は、上記参照用地上画像情報と、樹木の質との3段階以上の連関度を上記樹木の部位及び上記気候毎に予め取得しておき、上記情報取得手段により取得された上記第1撮影対象部位情報に応じた樹木の部位及び上記気候情報に応じた気候の上記連関度を読み出して樹木の質を推定すること
を特徴とする請求項7記載の樹木判別システム。 - 森林における樹木の量を判別する樹木判別システムにおいて、
ユーザの頭部又は眼鏡に装着されるユーザ端末に含まれ、当該ユーザ端末を介して判別対象の樹木を撮像した地上画像情報を取得すると共に、撮像した樹木の部位に関する第1撮像対象部位情報を取得する情報取得手段と、
過去において樹木を地上から撮像した参照用地上画像情報と、樹木の量との3段階以上の連関度が規定され、入力を参照用地上画像情報とし、出力を樹木の量とした学習済みモデルを利用し、上記情報取得手段により取得された地上画像情報に応じた参照用地上画像情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、樹木の量を推定する推定手段とを備え、
上記推定手段は、上記参照用地上画像情報と、樹木の量との3段階以上の連関度を上記樹木の部位毎に予め取得しておき、上記情報取得手段により取得された上記第1撮影対象部位情報に応じた樹木の部位の上記連関度を読み出して樹木の量を推定し、
上記ユーザ端末は、上記ユーザに対して上記推定手段により推定された樹木の量を透過状態で表示する表示部を有すること
を特徴とする樹木判別システム。
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