JP2022053404A - ポジティブなオウム返し的応答文によって対話するプログラム、装置及び方法 - Google Patents
ポジティブなオウム返し的応答文によって対話するプログラム、装置及び方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2022053404A JP2022053404A JP2020160235A JP2020160235A JP2022053404A JP 2022053404 A JP2022053404 A JP 2022053404A JP 2020160235 A JP2020160235 A JP 2020160235A JP 2020160235 A JP2020160235 A JP 2020160235A JP 2022053404 A JP2022053404 A JP 2022053404A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- response
- sentence
- user
- dialogue
- parrot
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 230000004044 response Effects 0.000 title claims abstract description 248
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 17
- 230000002996 emotional effect Effects 0.000 claims abstract description 44
- 230000006870 function Effects 0.000 claims abstract description 35
- 241000287531 Psittacidae Species 0.000 claims description 28
- 230000007935 neutral effect Effects 0.000 claims description 17
- 230000009471 action Effects 0.000 claims description 8
- 230000003542 behavioural effect Effects 0.000 claims description 5
- 239000003795 chemical substances by application Substances 0.000 description 86
- 208000002161 echolalia Diseases 0.000 description 15
- 230000008451 emotion Effects 0.000 description 11
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 10
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 6
- 238000004140 cleaning Methods 0.000 description 5
- 150000001875 compounds Chemical class 0.000 description 4
- 230000000877 morphologic effect Effects 0.000 description 4
- 230000002265 prevention Effects 0.000 description 4
- 206010042458 Suicidal ideation Diseases 0.000 description 3
- 230000008569 process Effects 0.000 description 3
- 230000009118 appropriate response Effects 0.000 description 2
- 238000010801 machine learning Methods 0.000 description 2
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 2
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 2
- 238000012706 support-vector machine Methods 0.000 description 2
- FFBHFFJDDLITSX-UHFFFAOYSA-N benzyl N-[2-hydroxy-4-(3-oxomorpholin-4-yl)phenyl]carbamate Chemical compound OC1=C(NC(=O)OCC2=CC=CC=C2)C=CC(=C1)N1CCOCC1=O FFBHFFJDDLITSX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000009223 counseling Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Machine Translation (AREA)
Abstract
Description
オウム返し的応答文とは、ユーザの発話文の一部の言葉をそのまま応答文としたものである。ユーザは、オウム返しの応答文によって、対話エージェントが話を理解してくれているような錯覚を持ちやすい。そのために、ユーザは更に、新たな発話文を発話しようとする。カウンセリングに参考となる発話文(例えばユーザ自らの悩みなど)を、ユーザから更に引き出しやすくなる。
図1(a)によれば、対話エージェントが、以下のようにユーザと対話をしている。
ユーザ :「今日は餃子を食べたよ」
対話エージェント:「餃子ですか」
この場合、ユーザの発話文から焦点単語「餃子」が抽出されている。その焦点単語「餃子」を含む応答文「餃子ですか」を生成し、ユーザに対して返答することとなる。
ユーザ :「僕はダメ人間だよ」
対話エージェント:「ダメ人間ですか」
このような対話をすると、ユーザは、対話エージェントとの対話に違和感を持つと共に、余計にネガティブな気分となる。また、例えばユーザから更なる発話文も引き出しにくくなり、結果的に、対話エージェントに対する信頼感や好感度も低下させることとなってしまう。
ユーザからの発話文を、複数の単文に分割する単文分割手段と、
単文毎に、感情極性がポジティブか否かを判定する感情極性判定手段と、
感情極性がポジティブとなる1つの単文を決定する単文決定手段と
して機能させ、
対話エージェントは、決定された単文に対してオウム返し的応答文を返答する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする。
単文毎に、願望表現の有無を判定する願望表現判定手段と
して更に機能させ、
単文決定手段は、感情極性がポジティブであり、且つ、願望表現が有りとなる1つの単文を決定する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
単文毎に、行動表現の有無を判定する行動表現判定手段と
して更に機能させ、
単文決定手段は、感情極性がポジティブであり、願望表現が有りであり、且つ、行動表現が有りとなる1つの単文を決定する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
対話エージェントがユーザへ返答した応答文がオウム返し的応答文であるか否かを記録する応答履歴記録手段と
して更に機能させ、
対話エージェントは、ユーザへオウム返し的応答文を返答しようとする際に、応答履歴記録手段に記録された直前にオウム返し的応答文を返答している場合、相槌的応答文を返答する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
対話エージェントがユーザへ返答した応答文を記録する応答履歴記録手段と
して更に機能させ、
対話エージェントは、ユーザへ返答しようとするオウム返し的応答文に含まれる名詞及び述語と、応答履歴記録手段に記録された直前に返答した応答文に含まれる名詞及び述語とが同一である場合、相槌的応答文を返答する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
対話エージェントがユーザへ返答した応答文及び応答日時を記録する応答履歴記録手段と
して更に機能させ、
対話エージェントは、ユーザへ返答しようとするオウム返し的応答文に含まれる名詞及び述語と、応答履歴記録手段に記録された応答文に含まれる名詞及び述語とが同一である場合、当該オウム返し的応答文を返答すると共に、当該応答文の過去の応答日時に同じオウム返し的応答文を返答したことを想起させる応答文を返答する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
対話エージェントがユーザへ返答した応答文に含まれる名詞を、所定期間だけ記録する名詞履歴記録手段と
して更に機能させ、
対話エージェントは、ユーザへ返答しようとするオウム返し的応答文に含まれる名詞が、名詞履歴記録手段に記録されている場合、相槌的応答文を返答する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
単文決定手段によって感情極性がネガティブとなる単文のみである場合、
対話エージェントは、相槌的応答文を返答することなく、感情極性がポジティブとなるシナリオ的応答文を返答する
ように機能させることも好ましい。
単文決定手段によって感情極性がニュートラルとなる単文のみである場合、又は、ニュートラル及びネガティブの単文のみである場合、
対話エージェントは、ニュートラルとなる最後の単文についてオウム返し的応答文を返答する
ように機能させることも好ましい。
感情極性がネガティブとなる単文について、所定条件のネガティブ性を分析するネガティブ性分析手段と
して更にコンピュータを機能させることも好ましい。
ユーザからの発話文を、複数の単文に分割する単文分割手段と、
単文毎に、感情極性がポジティブか否かを判定する感情極性判定手段と、
感情極性がポジティブとなる1つの単文を決定する単文決定手段と
を有し、
対話エージェントは、決定された単文に対してオウム返し的応答文を返答する
ことを特徴とする。
装置は、
ユーザからの発話文を、複数の単文に分割する第1のステップと、
単文毎に、感情極性がポジティブか否かを判定する第2のステップと、
感情極性がポジティブとなる1つの単文を決定する第3のステップと
を実行し、
対話エージェントは、決定された単文に対してオウム返し的応答文を返答する
ことを特徴とする。
また、対話装置1は更に、単文分割部11と、感情極性判定部120と、単文決定部13とを有する。これら機能構成部は、装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現される。また、これら機能構成部の処理の流れは、対話方法としても理解できる。
勿論、対話装置1全体が対話アプリとして構成され、端末2にインストールされたものであってもよい。
単文分割部11は、ユーザからの発話文を入力し、複数の「単文」に分割する。ユーザの発話文には、複数の文や複文、単文が混在しているために、それらを全て、単文に分割する。分割された複数の単文は、感情極性判定部120へ出力される。
(処理1)形態素解析器(例えばMeCab(登録商標))を用いて、ユーザの発話文を形態素に分割し、動詞や形容詞のような「述語」を抽出する。
(処理2)発話文に接続助詞が含まれている場合、その接続助詞の前後に抽出した述語を抽出する。そして、述語に係る句を「単文」として抽出する。
「休日に大掃除をするので、映画館に行けません。家でビデオを観たいです。」
(s1)形態素解析によって句点「。」を検出し、複数の文に分割する。
第1の文:「休日に大掃除をするので、映画館に行けません。」(複文)
第2の文:「家でビデオを観たいです。」
(s2)第1の文(複文)について、形態素解析によって、接続助詞「ので」を検出する。接続助詞の前後に、自立動詞「する」と自立動詞「行く」が含まれている。
第1の文:「・・・するので・・・行け・・・」(複文)
そして、以下のように、自立動詞「する」に係る句と、自立動詞「行く」に係る句とに、単文として分割する。
単文 :「休日に大掃除をする」
単文 :「映画館に行けません」
(s3)第2の文については、形態素解析によって接続助詞が検出されない。また、助動詞「たい」が含まれている。
第2の文:「・・・たい・・・」
そして、以下のように、自立動詞「したい」に係る句を、単文として抽出する。
単文 :「家でビデオを観たいです」
感情極性判定部120は、単文分割部11から出力された単文毎に、「感情極性」を判定する。そして、単文毎の感情極性を、単文決定部13へ出力する。
感情極性として、ポジティブ/ネガティブ/ニュートラルのいずれかを判定する。具体的には、Support Vector Machine等の判定器を使用する方法や、Google(登録商標)社が提供しているCloud Natural Language APIを使用する方法(例えば非特許文献2参照)がある。
「休日に大掃除をする」 -> ニュートラル
「映画館に行けません」 -> ネガティブ
「家でビデオを観たいです」 -> ポジティブ
単文決定部13は、感情極性判定部120から単文毎の感情極性を入力し、感情極性がポジティブとなる1つの単文を決定する。決定した単文を、対話エージェント10へ出力する。
第1例の発話文「休日に大掃除をするので、映画館に行けません。家でビデオを
観たいです。」
「休日に大掃除をする」 -> ニュートラル
「映画館に行けません」 -> ネガティブ
「家でビデオを観たいです」 -> ★ポジティブ
決定される単文は、「家でビデオを観たいです」となる。
第2例の発話文「友達と会う予定があり、好きな店に行きます。映画も観たい
です。」
「友達と会う予定があります」-> ニュートラル
「好きな店に行きます」 -> ★ポジティブ
「映画も観たいです」 -> ★ポジティブ
ここでは、2つの単文がポジティブと判定されている。この場合、単文決定部13は、後方の単文「映画館にも行きたいです」を決定する。
対話エージェント10は一般的に、予め登録された「対話シナリオ」に基づいてユーザとの対話を進行させる。対話シナリオは、発話文と応答文とのシーケンスによって構成されている。発話文は、ユーザが発話するであろうと想定したテキストであり、応答文は、その発話文に対して対話エージェントが返答するテキストである。
対話エージェント10は、ユーザの発話文が対話シナリオに沿っている場合には適切な応答文を返答できるが、そうでない場合には、ユーザの発話文に対してオウム返し的応答文を返答して、ユーザからの次の発話文を待つ。
単文決定部13によって決定された単文は、感情表現がポジティブなものであるために、そのオウム返し的応答文もポジティブなものとなる。
そして、オウム返し的応答文は、ユーザの端末2へ送信される。
図4によれば、対話エージェントが、以下のようにユーザと対話をしている。
ユーザの発話文 :「休日に大掃除をするので、映画館に行けません。
家でビデオを観たいです。」
対話エージェントの応答文:「家でビデオを観たいんですね」
単文決定部13によって感情極性が「ネガティブとなる単文のみ」である場合がある。
ユーザの発話文におけるネガティブな単文に対して相槌的に返答した場合、以下のように、ユーザの対話したい気分が低下する場合がある。
ユーザの発話文 :「私はダメ人間ですよ」
対話エージェントの応答文:「うんうん」
即ち、ユーザのネガティブな発話文(例えば自己否定、自殺願望、差別問題的な発話文)に対して、対話エージェント10が相槌的応答文を返答すると、ユーザの否定的発言を肯定してしまうことになる。
ユーザの発話文 :「私はダメ人間ですよ」
対話エージェントの応答文:「そのようなことはありませんよ」
単文決定部13によって感情極性が「ニュートラルとなる単文のみ」である場合、又は、「ニュートラル及びネガティブの単文のみ」である場合がある。
この場合、対話エージェント10は、ニュートラルとなる最後の単文について、オウム返し的応答文を返答する。
ユーザの発話文 :「休日に大掃除をして、家でビデオを観ます。」
単文の感情極性 :「休日に大掃除をします」-> ニュートラル
「家でビデオを観ます」 -> ニュートラル
対話エージェントの応答文:「家でビデオを観るんですね」
図6は、単文決定部の処理を表す説明図である。
願望表現判定部121は、単文分割部11によって分割された単文毎に、願望表現の有無を判定する。
願望表現判定部121は、例えば単文を形態素解析し、助動詞「たい」や、形容詞「ほしい」、「欲しい」といった願望表現が含まれているかどうかを判定する。
第1例の発話文「休日に大掃除をするので、映画館に行けません。家でビデオを
観たいです。」
<単文> -> <願望表現>
「休日に大掃除をする」 -> 無し
「映画館に行けません」 -> 無し
「家でビデオを観たいです」 -> 有り(助動詞「たい」)
第2例の発話文によれば、以下のような単文が決定される。
第2例の発話文「友達と会う予定があり、好きな店に行きます。映画も観たい
です。」
<単文> -> <願望表現>
「友達と会う予定があります」-> 無し
「好きな店に行きます」 -> 無し
「映画も観たいです」 -> 有り(助動詞「たい」)
このとき、単文決定部13は、感情極性がポジティブであり、且つ、願望表現が有りとなる1つの単文を決定する。
行動表現判定部122は、単文分割部11によって分割された単文毎に、行動表現の有無を判定する。
第2例の発話文「友達と会う予定があり、好きな店に行きます。映画も観たい
です。」
<単文> -> <行動表現>
「友達と会う予定があります」-> 無し
「好きな店に行きます」 -> 有り(動詞「行く」)
「映画も観たいです」 -> 有り(動詞「観る」)
このとき、単文決定部13は、感情極性がポジティブであり、願望表現が有りであり、且つ、行動表現が有りとなる1つの単文を決定する。
応答履歴記録部14について、以下の3つの実施形態がある。
<第1の実施形態:連続的なオウム返し応答文の返答防止>
<第2の実施形態:同一内容のオウム返し応答文の返答防止>
<第3の実施形態:過去のオウム返し応答文をほのめかした返答>
対話の中で、オウム返し的応答文を連続的に返答した場合、ユーザの発話文に含まれる言葉を繰り返しているだけで、主体性がなく、うるさいだけの印象を与える場合がある。結果的に、ユーザが不快な思いをする可能性が高まることが予想される。
ユーザの発話文 :「友達と会う予定があり、好きな店に行きます。
映画も観たいです。」
対話エージェントの応答文:「映画も観たいんですね」
ユーザの発話文 :「新作の映画が観たいです。」
対話エージェントの応答文:「新作の映画が観たいんですね」
ユーザ :「・・・」
そして、対話エージェント10は、ユーザへオウム返し的応答文を返答しようとする際に、応答履歴記録部14に記録された直前にオウム返し的応答文を返答している場合、相槌的応答文を返答する。即ち、オウム返し的応答文を返答した直後に、連続してオウム返し的応答を返答しないようにする。その上で、例えば「そうなんですね」「うんうん」のような相槌的応答文を返答する。逆に、応答履歴記録部14に記録された直前の応答文がオウム返し的応答文でない場合、オウム返し的応答文を返答してもよい。
ユーザの発話文 :「友達と会う予定があり、好きな店に行きます。
映画も観たいです。」
対話エージェントの応答文:「映画も観たいんですね」
※応答履歴記録部14に「オウム返し的応答文有り」を記録
ユーザの発話文 :「新作の映画が観たいです。」
※直前に「オウム返し的応答文有り」が記録されていると判定
対話エージェントの応答文:「そうなんですね」
※応答履歴記録部14に「オウム返し的応答文無し」を記録
対話の中で、ユーザが同じ言葉を含む発話文を、所定期間(例えば1時間)に何度も発話した場合、対話エージェント10も、何度も同じ言葉を引用してオウム返し的応答文を返答することとなる。その場合も、ユーザに、主体性がなく、うるさいだけの印象を与える場合がある。結果的に、ユーザが、対話エージェントとの対話に飽きてしまうことが予想させる。
このとき、対話エージェント10は、ユーザへ返答しようとするオウム返し的応答文に含まれる名詞及び述語と、応答履歴記録部14に記録された直前に返答した応答文に含まれる名詞及び述語とが同一である場合、相槌的応答文を返答する
ユーザの発話文 :「友達と会う予定があり、好きな店に行きます。
映画も観たいです。」
対話エージェントの応答文:「映画も観たいんですね」
※応答履歴記録部14に応答文「映画も観たいんですね」を記録
ユーザの発話文 :「新作の映画が観たいです。」
※応答履歴記録部14に記録された応答文の名詞「映画」述語「観る」
と、オウム返し的応答文として返答しようとする応答文の名詞「映
画」述語「観る」と同一と判定
対話エージェントの応答文:「そうなんですね」
※応答履歴記録部14に応答文「そうなんですね」を記録
対話の中で、ユーザにとって、自ら過去に発話した内容を、相手方が覚えておいてくれることは、対話の満足度を高めることができる。対話エージェント10が過去に返答したオウム返し的応答文と、現に返答しようとするオウム返し的応答文とが同一内容である場合、ユーザの過去の発言を覚えていることをユーザにほのめかす発言(想起ささせる応答文)を付加することも好ましい。例えば応答文「以前もそう言ってましたよね!」を返答することも好ましい。
このとき、対話エージェント10は、ユーザへ返答しようとするオウム返し的応答文に含まれる名詞及び述語と、応答履歴記録部14に記録された応答文に含まれる名詞及び述語とが同一である場合、当該オウム返し的応答文を返答すると共に、「当該応答文の過去の応答日時に同じオウム返し的応答文を返答したことを想起させる応答文」を返答する。
2020年7月7日15:45:10:「映画を観たいんですね」
その上で、現在(2020年7月31日)、対話エージェント10は、オウム返し的応答文「映画を観たいんですね」を返答しようとしているとする。
ここで、ユーザへ返答しようとするオウム返し的応答文に含まれる名詞「映画」及び述語「観たい」と、応答履歴記録部14に記録された応答文に含まれる名詞「映画」及び述語「観たい」とが同一である。このとき、以下のように応答文を返答する。
対話エージェントの応答文:「映画を観たいんですね、以前もそう言ってました
よね」
「以前にもそう言ってましたよね」とは、過去に同じオウム返し的応答文を返答したことを想起させる応答文となる。このような付加的な応答文は、ユーザに、覚えていてくれたかのような錯覚を持たせることができる。
返答しようとしているオウム返し的応答文と同一内容の応答文が、応答履歴記録部14に昨日に記録されていた場合、応答文「昨日もそう言ってましたよね」を返答することができる。
また、2日~1週間前に記録されていた場合、応答文「確かこの間もそう言ってた記憶があります」を返答することもできる。
更に、先の水曜日に記録されていた場合、応答文「確か水曜日もそのようにおっしゃっていましたよね」を返答することもできる。
名詞履歴記録部15は、対話エージェント10がユーザへ返答した応答文に含まれる「名詞」を、所定期間だけ記録する。
名詞履歴記録部15は、名詞毎に、記録時から所定期間(例えば300秒)経過が経過した名詞を削除する。
対話エージェント10は、ユーザへ返答しようとするオウム返し的応答文に含まれる名詞が、名詞履歴記録部15に記録されている場合、相槌的応答文を返答する。即ち、所定期間内に引用した名詞を含むオウム返し的応答文を返答しないようにする。
この時点で、対話エージェント10は、例えば以下のようにユーザと対話しようとする。
ユーザの発話文 :「休日に大掃除をして、ゲームでもしたいです。」
単文の感情極性 :「休日に大掃除をします」-> ニュートラル
「ゲームでもしたいです」-> ポジティブ
対話エージェントの応答文:「ゲームをしたいんですね」
ここで、オウム返し的応答文「ゲームをしたいんですね」の名詞「ゲーム」は、名詞履歴記録部15に記録されている。そのために、以下のように、相槌的応答文のみを返答する。
対話エージェントの応答文:「そうなんですね。」
時刻tから40秒後、名詞履歴記録部15における名詞毎の経過時間も40秒だけ増分されている。ここで、名詞「ゲーム」については、所定期間の300秒に達したために、削除される。
この時点では、対話エージェント10は、例えば以下のようにユーザと対話する。
ユーザの発話文 :「休日に大掃除をして、ゲームでもしたいです。」
単文の感情極性 :「休日に大掃除をします」-> ニュートラル
「ゲームでもしたいです」-> ポジティブ
対話エージェントの応答文:「ゲームをしたいんですね」
ネガティブ性分析部16は、感情極性がネガティブとなる単文について、所定条件のネガティブ性を分析する。ネガティブ性が所定条件を満たす場合、その旨が、アプリケーションへ通知される。
ここで、ユーザの発話文における「ネガティブ性」とは、例えば強い自己否定や、自殺願望、人種差別思考のように、非常に危険性の高い発話をしていることを判定する。これは、例えばサポートベクタマシンのような機械学習モデルによって、ネガティブ性の高い発話文とそうでない発話文とを教師データとして予め学習しておくことによって、判定することができる。
対話エージェント10としては、ネガティブ性が高い発話文と判定された場合、「私はそうは思いませんよ」などと、強く否定するようなシナリオ的応答文を返答する。
10 対話エージェント
11 単文分割部
120 感情極性判定部
121 願望表現判定部
122 行動表現判定部
13 単文決定部
14 応答履歴記録部
15 名詞履歴記録部
16 ネガティブ性分析部
2 端末
Claims (12)
- ユーザに対して対話シナリオに沿ったシナリオ的応答文を返答する中で、オウム返し的応答文を返答する対話エージェントとしてコンピュータを機能させるプログラムであって、
ユーザからの発話文を、複数の単文に分割する単文分割手段と、
単文毎に、感情極性がポジティブか否かを判定する感情極性判定手段と、
感情極性がポジティブとなる1つの単文を決定する単文決定手段と
して機能させ、
対話エージェントは、決定された単文に対してオウム返し的応答文を返答する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。 - 単文毎に、願望表現の有無を判定する願望表現判定手段と
して更に機能させ、
単文決定手段は、感情極性がポジティブであり、且つ、願望表現が有りとなる1つの単文を決定する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。 - 単文毎に、行動表現の有無を判定する行動表現判定手段と
して更に機能させ、
単文決定手段は、感情極性がポジティブであり、願望表現が有りであり、且つ、行動表現が有りとなる1つの単文を決定する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項2に記載のプログラム。 - 対話エージェントがユーザへ返答した応答文がオウム返し的応答文であるか否かを記録する応答履歴記録手段と
して更に機能させ、
対話エージェントは、ユーザへオウム返し的応答文を返答しようとする際に、応答履歴記録手段に記録された直前にオウム返し的応答文を返答している場合、相槌的応答文を返答する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプログラム。 - 対話エージェントがユーザへ返答した応答文を記録する応答履歴記録手段と
して更に機能させ、
対話エージェントは、ユーザへ返答しようとするオウム返し的応答文に含まれる名詞及び述語と、応答履歴記録手段に記録された直前に返答した応答文に含まれる名詞及び述語とが同一である場合、相槌的応答文を返答する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプログラム。 - 対話エージェントがユーザへ返答した応答文及び応答日時を記録する応答履歴記録手段と
して更に機能させ、
対話エージェントは、ユーザへ返答しようとするオウム返し的応答文に含まれる名詞及び述語と、応答履歴記録手段に記録された応答文に含まれる名詞及び述語とが同一である場合、当該オウム返し的応答文を返答すると共に、当該応答文の過去の応答日時に同じオウム返し的応答文を返答したことを想起させる応答文を返答する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプログラム。 - 対話エージェントがユーザへ返答した応答文に含まれる名詞を、所定期間だけ記録する名詞履歴記録手段と
して更に機能させ、
対話エージェントは、ユーザへ返答しようとするオウム返し的応答文に含まれる名詞が、名詞履歴記録手段に記録されている場合、相槌的応答文を返答する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプログラム。 - 単文決定手段によって感情極性がネガティブとなる単文のみである場合、
対話エージェントは、相槌的応答文を返答することなく、感情極性がポジティブとなるシナリオ的応答文を返答する
ように機能させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプログラム。 - 単文決定手段によって感情極性がニュートラルとなる単文のみである場合、又は、ニュートラル及びネガティブの単文のみである場合、
対話エージェントは、ニュートラルとなる最後の単文についてオウム返し的応答文を返答する
ように機能させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプログラム。 - 感情極性がネガティブとなる単文について、所定条件のネガティブ性を分析するネガティブ性分析手段と
して更にコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のプログラム。 - ユーザに対して対話シナリオに沿ったシナリオ的応答文を返答する中で、オウム返し的応答文を返答する対話エージェントを有する対話装置であって、
ユーザからの発話文を、複数の単文に分割する単文分割手段と、
単文毎に、感情極性がポジティブか否かを判定する感情極性判定手段と、
感情極性がポジティブとなる1つの単文を決定する単文決定手段と
を有し、
対話エージェントは、決定された単文に対してオウム返し的応答文を返答する
ことを特徴とする対話装置。 - ユーザに対して対話シナリオに沿ったシナリオ的応答文を返答する中で、オウム返し的応答文を返答する対話エージェントを有する装置の対話方法であって、
装置は、
ユーザからの発話文を、複数の単文に分割する第1のステップと、
単文毎に、感情極性がポジティブか否かを判定する第2のステップと、
感情極性がポジティブとなる1つの単文を決定する第3のステップと
を実行し、
対話エージェントは、決定された単文に対してオウム返し的応答文を返答する
ことを特徴とする装置の対話方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020160235A JP7368335B2 (ja) | 2020-09-24 | 2020-09-24 | ポジティブなオウム返し的応答文によって対話するプログラム、装置及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020160235A JP7368335B2 (ja) | 2020-09-24 | 2020-09-24 | ポジティブなオウム返し的応答文によって対話するプログラム、装置及び方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022053404A true JP2022053404A (ja) | 2022-04-05 |
JP7368335B2 JP7368335B2 (ja) | 2023-10-24 |
Family
ID=80962999
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020160235A Active JP7368335B2 (ja) | 2020-09-24 | 2020-09-24 | ポジティブなオウム返し的応答文によって対話するプログラム、装置及び方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7368335B2 (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009245466A (ja) * | 2009-07-30 | 2009-10-22 | P To Pa:Kk | 情報処理システム及び情報処理方法 |
JP2014186451A (ja) * | 2013-03-22 | 2014-10-02 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 感情推定装置、感情推定方法、および、プログラム |
JP2017037601A (ja) * | 2015-08-14 | 2017-02-16 | Psソリューションズ株式会社 | 対話インターフェース |
JP2018124432A (ja) * | 2017-02-01 | 2018-08-09 | トヨタ自動車株式会社 | 対話装置 |
JP2019101064A (ja) * | 2017-11-28 | 2019-06-24 | トヨタ自動車株式会社 | 応答文生成装置、方法及びプログラム並びに音声対話システム |
-
2020
- 2020-09-24 JP JP2020160235A patent/JP7368335B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009245466A (ja) * | 2009-07-30 | 2009-10-22 | P To Pa:Kk | 情報処理システム及び情報処理方法 |
JP2014186451A (ja) * | 2013-03-22 | 2014-10-02 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 感情推定装置、感情推定方法、および、プログラム |
JP2017037601A (ja) * | 2015-08-14 | 2017-02-16 | Psソリューションズ株式会社 | 対話インターフェース |
JP2018124432A (ja) * | 2017-02-01 | 2018-08-09 | トヨタ自動車株式会社 | 対話装置 |
JP2019101064A (ja) * | 2017-11-28 | 2019-06-24 | トヨタ自動車株式会社 | 応答文生成装置、方法及びプログラム並びに音声対話システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7368335B2 (ja) | 2023-10-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7443407B2 (ja) | 会議能力を有する自動アシスタント | |
Hoegen et al. | An end-to-end conversational style matching agent | |
Branigan et al. | The role of beliefs in lexical alignment: Evidence from dialogs with humans and computers | |
US11183187B2 (en) | Dialog method, dialog system, dialog apparatus and program that gives impression that dialog system understands content of dialog | |
CN105991847B (zh) | 通话方法和电子设备 | |
Li et al. | Expressing reactive emotion based on multimodal emotion recognition for natural conversation in human–robot interaction | |
JP2020503620A (ja) | 文脈を意識した人間−コンピュータ間対話 | |
US10872609B2 (en) | Method, apparatus, and program of dialog presentation steps for agents | |
US11232789B2 (en) | Dialogue establishing utterances without content words | |
KR20200007891A (ko) | 제작자 제공 콘텐츠 기반 인터랙티브 대화 애플리케이션 테일링 | |
Milhorat et al. | A conversational dialogue manager for the humanoid robot ERICA | |
US10964323B2 (en) | Acquisition method, generation method, system therefor and program for enabling a dialog between a computer and a human using natural language | |
Rifai et al. | A sociolinguistic analysis of addressing terms used in tangled movie manuscript | |
Nio et al. | Utilizing human-to-human conversation examples for a multi domain chat-oriented dialog system | |
CN113792196A (zh) | 基于多模态对话状态表示的人机交互的方法和装置 | |
Weber et al. | How to Win Arguments: Empowering Virtual Agents to Improve Their Persuasiveness | |
Aicher et al. | Towards building a spoken dialogue system for argument exploration | |
JP6511192B2 (ja) | 議論支援システム、議論支援方法、及び議論支援プログラム | |
Dempster et al. | Automatic generation of conversational utterances and narrative for Augmentative and Alternative Communication: a prototype system | |
JP2022053404A (ja) | ポジティブなオウム返し的応答文によって対話するプログラム、装置及び方法 | |
Hennig et al. | Expressive synthetic voices: Considerations for human robot interaction | |
Yang et al. | The Effect of the Repetitive Utterances Complexity on User’s Desire to Continue Dialogue by a Chat-oriented Spoken Dialogue System | |
Erayani et al. | WOMEN’S LANGUAGE FEATURES: A COMPARATIVE STUDY ON THREE MOVIES WITH DIFFERENT YEAR BACKGROUND | |
Vadhera et al. | Chatbot on COVID-19 for sustaining good health during the pandemic | |
Missaouib et al. | Interactive Storytelling for Children: A Case-study of Design and Development Considerations for Ethical Conversational AI |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220719 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230622 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230623 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230807 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20231003 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20231012 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7368335 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |