JP2022049176A - 系統安定化システムおよび系統安定化方法 - Google Patents

系統安定化システムおよび系統安定化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電力系統の動特性を考慮した適切な周波数安定化制御を、少ない計算リソースで実現する。【解決手段】電力系統の周波数を安定化する中央演算装置50において、事前演算部60は、オンラインデータ64と簡易シミュレーションモデル70とに基づいて、電力系統に含まれる少なくとも1つの同機発電機の脱落を想定した複数の事故ケースに応じてシミュレーションを実行する。制御実行部61は、電力系統の事故発生時に、電力系統の実現象と事故ケースごとのシミュレーションの結果との比較に基づいて、電力系統の周波数が許容最低周波数を下回らないように、遮断すべき少なくとも1つの負荷または送電線を決定する。【選択図】図3

Description

本開示は、電力系統の周波数を安定化する系統安定化システムおよび系統安定化方法に関する。
電力系統内で電源トリップまたは電源出力の低下が生じた場合、電力系統の周波数が低下する。周波数が大きく低下すると連鎖的に電源が脱落して大停電に拡大する場合がある。そこで、電源トリップまたは電源出力の低下などの事故が発生した場合に、必要量の負荷遮断(以下、負制とも称する)または系統分離等の制御を実施する必要がある。系統安定化システムは、上記のような事故発生時に大停電を未然に防止するためのシステムである。
系統安定化システムにおいて適用される演算方式の1つに事前演算方式がある。事前演算方式では、様々な事故が起きても対応できるように、事前に事故パターンおよび潮流パターンを想定して電力系統モデルを用いてシミュレーション演算が実行される。系統安定化システムは、事故発生を検出したときには、シミュレーション演算の結果を参照することにより発電機遮断(電制とも称する)または負制等の制御を実行する。
事前演算方式には、演算に使用するデータの違いによって、オンライン事前演算形とオフライン事前演算形とに区分される。オンライン事前演算形では、系統構成および潮流状態などのオンライン情報を収集して演算に反映させる。オフライン事前演算形では、想定される種々の系統状態および潮流状態に対してシミュレーションを実行する。
オンライン事前演算形の場合には、想定する事故ケース数の、オンライン情報を用いたシミュレーションを一定時間以内の周期で実行することが可能な演算能力を具備したシステムを構築する必要がある。このため、システム導入コスト及び運転開始後の保守コストが高騰してしまう点に問題がある。
オフライン事前演算形の場合には、系統安定化システムでのシミュレーション実施が不要であるので、必要な演算能力が限定的である。このため、保護リレー装置と同様のハードウェアを用いたメンテナンスフリーのシステムの構築が可能であり、システム導入時のコスト及び運転開始後の保守コストが、オンライン事前演算形に比べて安価となる。しかし、その一方で、事前演算時に想定していなかった潮流状態にて事故が発生したような場合に、適切な制御を実施できない虞がある。
特開2011-19362号公報(特許文献1)は、オンライン事前演算形の系統安定化システムの一例を開示する。この文献の系統安定化システムは、事故発生後の周波数低下時における発電機のガバナフリー制御による出力増加可能量(瞬動予備力)をオンラインシミュレーションにより算出し、これを用いて周波数安定化のための必要制御量を算出している。
特開2011-19362号公報
上記の特開2011-19362号公報(特許文献1)に記載の系統安定化システムは、必要制御量の算出においてオンラインシミュレーション結果を用いることで、発電機制御系の動特性を考慮している一方で、負荷の動特性に基づく不確定要因を考慮していない。負荷の不確定要因として、たとえば、周波数低下リレー(UFR:Under Frequency Relay)による負荷遮断などが挙げられる。また、再生可能エネルギー電源を含む電力系統の場合には、その脱落による不確定要因も考慮されていない。さらに、制御要否の判定にはオンラインシミュレーション結果を考慮していないため、系統安定化システムによる制御が本来不要であるにも関わらず制御を実施してしまう場合があり得る。
本開示は、上記の背景および課題を考慮してなされたものであり、ある局面における目的は、電力系統の動特性を考慮した適切な周波数安定化制御を、少ない計算リソースで実現する系統安定化システムを提供することである。
一実施形態において、電力系統の周波数を安定化する系統安定化システムが提供される。中央演算装置は、事前演算部と、制御実行部とを備える。事前演算部は、電力系統の状態を表すオンラインデータと電力系統を模擬するシミュレーションモデルとに基づいて、電力系統に含まれる少なくとも1つの同機発電機の脱落を想定した複数の事故ケースに応じてシミュレーションを実行する。シミュレーションモデルは、電力系統に含まれる同期発電機の回転子動特性を1質点で模擬し需給不均衡に基づいて周波数偏差を計算する慣性モデルと、電力系統に含まれる複数の負荷を1つの負荷で模擬した負荷モデルと、電力系統の同期発電機を模擬する同期機モデルとを含む。制御実行部は、電力系統の事故発生時に、電力系統の実現象と事故ケースごとのシミュレーション結果との比較に基づいて、電力系統の周波数が第1の閾値周波数を下回らないように、遮断すべき少なくとも1つの負荷または送電線を決定する。
上記実施形態の系統安定化システムによれば、オンラインデータと、同期機モデル、負荷モデル、および慣性モデルを含む簡易なシミュレーションモデルとに基づいて事前演算を行うことにより、電力系統の動特性を考慮した適切な周波数安定化制御を、少ない計算リソースで実現できる。
本開示によって想定される電力系統の構成を概念的に示す図である。 図1の各端末装置および中央演算装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図1の中央演算装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 シミュレーションモデルの構成の一例を示すブロック図である。 同期機モデルの構成の一例を示すブロック図である。 DC連系モデルの構成の一例を示すブロック図である。 再生可能エネルギー電源モデルの一例を示すブロック図である。 負荷モデルの一例を示すブロック図である。 系統安定化システムによる電力系統の周波数制御の手順の一例を示すフローチャートである。 図9のステップS10の手順を詳細に示すフローチャートである。 図9のステップS20の手順を詳細に示すフローチャートである。 制御テーブルの一例を示す図である。 実施の形態2の系統安定化システムによる電力系統の周波数制御の手順の一例を示すフローチャートである。
以下、各実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰り返さない。
実施の形態1.
[電力系統の概念図]
図1は、本開示によって想定される電力系統の構成を概念的に示す図である。図1を参照して、電力系統10(10A,10B)は、複数の発電機21と、直流系統と連系された1つ以上の電力変換装置22と、複数の負荷23と、送電線25,26,29,34と、配電線35とを含む。電力系統10は送電線38を介して接続された2つの電力系統10A,10Bを含む。送電線38には遮断器39が設けられている。
図1の場合、送電線25は各発電機21と連系線27(27A,27B)との間を接続し、送電線34は電力変換装置22と連系線27Aとの間を接続する。また、送電線26は連系線27と一次変電所14との間を接続し、送電線29は連系線27と二次変電所15との間を接続する。配電線35は、二次変電所15と負荷23との間を接続する。各負荷23の中には、個別の負荷と共に再生可能エネルギー電源が含まれている。
電力系統10は、さらに、発電機21と送電線25との間に設けられた変圧器30および遮断器32と、電力変換装置22と送電線34との間に設けられた変圧器36および遮断器37と、一次変電所14および二次変電所15の各々に設けられた複数の母線28、複数の変圧器31および複数の遮断器33とを含む。
中央給電指令所59は、各発電機21に対して指令値を出力することにより各発電機21の出力制御を行う。中央給電指令所59が行う電力系統10の周波数制御には、日負荷変動のようなゆっくりとした負荷変化に対処するための経済負荷配分運転(EDC:Economic Load Dispatching Control)と、比較的短い周期で生じる予測できない負荷変化に対処するための負荷周波数制御(LFC:Load Frequency Control)とがある。EDCでは、負荷変化の予測に基づいて燃料効率の良い発電機21が優先的に運転される。LFCでは、発電機の出力が変化するまで数十秒程度の遅れが生じる。
系統安定化システム1は、電力系統10の発電機21の脱落または出力低下などの事故発生時の周波数低下に対処して、電力系統10の周波数を安定化する。このような周波数低下時には、発電機21ごとに設けられたガバナフリー制御および変電所に設けられたUFR18_1~18_3によってもある程度対処可能である。しかし、これらはローカルな情報のみを用いた制御であるために限界がある。系統安定化システム1は、電力系統10の全体の状態を反映した最適な制御を実現する。
具体的に図1に示すように、系統安定化システム1は、複数の端末装置40(40_1~40_7)と、中央演算装置50とを含む。各端末装置40と中央演算装置50とは、有線または無線の通信路58を介して接続される。
各端末装置40は、電力系統10に設けられた電圧変成器VTおよび電流変成器CTを介して電圧および電流(以下、電気量と総称する)を検出する。各端末装置40は、さらに、検出した電気量または遮断器の開閉状態に基づいて事故発生を検出する。各端末装置40は、さらに、中央演算装置50からの指令に従って、対応する遮断器32,33または37に対してトリップ信号を出力する。
具体的に図1の場合、各発電機21に対応する端末装置40_1,40_2と、電力変換装置22に対応する端末装置40_3と、各一次変電所14に対応する端末装置40_4~40_6と、電力系統10A,10B間の送電線38に設けられた遮断器39に対応する端末装置40_7とが設けられている。
端末装置40_1,40_2の各々は、対応する発電機21の出力電圧および出力電流を検出し、対応する遮断器32に対してトリップ信号を出力することによって対応する発電機21を電力系統10(10A,10B)から分離する。
端末装置40_3は、電力変換装置22に入力または電力変換装置22から出力される電圧および電流を検出し、対応する遮断器37にトリップ信号を出力することによって電力系統10Aから、直流連系設備である電力変換装置22を分離する。
端末装置40_4~40_6の各々は、対応する一次変電所14に設けられた電圧変成器VTおよび電流変成器CTを介して電圧および電流を検出する。さらに、端末装置40_4~40_6の各々は、対応する遮断器33にトリップ信号を出力することによって、対応する送電線29を遮断する。
端末装置40_7は、対応する遮断器39にトリップ信号を出力することによって、電力系統10Aと電力系統10Bとを分離する。
UFR38_1~UFR_3の各々は、対応する二次変電所15に設けられた電圧変成器VTを介して電圧を検出し、検出した電圧の時系列データから系統周波数を計算する。さらに、UFR38_1~UFR_3の各々は、算出した周波数が閾値周波数より低下している場合に、対応する遮断器33にトリップ信号を出力することによって、対応する負荷23を電力系統10から分離する。なお、負荷23に再生可能エネルギー電源24が含まれる場合には再生可能エネルギー電源24も電力系統10から分離されることとなる。
中央演算装置50は、中央給電指令所59から取得したオンラインデータに基づくオンライン事前演算方式によって、電力系統10の周波数の安定化制御を行う。中央演算装置50は、各端末装置40によって検出された電力系統10の電気量に基づいて電力系統10の状態を監視し、安定化制御を起動するか否かを判定する。中央演算装置50は、安定化制御を実行する場合に、事前のシミュレーション結果と電力系統10の実際の現象との比較に基づいて、遮断すべき少なくとも1つの負荷23または送電線29または電力系統10A,10B間を接続する送電線38などの制御対象を決定する。
[端末装置および中央演算装置のハードウェア構成例]
図2は、図1の各端末装置および中央演算装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
(1. 端末装置のハードウェア構成例)
図2を参照して、端末装置40は、入力変換用の補助変成器41_1,41_2,…(総称する場合、補助変成器41と記載する)と、アナログフィルタ(AF:Analog Filter)42_1,42_2,…(総称する場合、アナログフィルタ42と記載する)と、A/D変換器43と、処理回路44と、通信回路45と、デジタル出力(DO:Digital Output)回路46、デジタル入力(DI:Digital Input)回路47とを含む。補助変成器41を入力変成器とも称する。
端末装置40には、対応する電流変成器CTから出力された各相の電流信号および対応する電圧変成器VTから出力された各相の電圧信号を受信するために、複数のチャンネルが設けられている。各チャンネルには、対応する電流変成器CTから各相の電流信号および各相の電流信号がそれぞれ入力される。図2では、代表的に2チャンネルのみ示されている。
補助変成器41(41_1,41_2,…)は、チャンネルごとに設けられている。各補助変成器41は、電流変成器CTからの電流信号または電圧変成器VTからの電圧信号を受信し、受信した電圧信号または電流信号をA/D変換器43および処理回路44での信号処理に適した電圧レベルの信号に変換する。
アナログフィルタ42(42_1,42_2,…)は、複数の補助変成器41にそれぞれ対応してチャンネルごとに設けられる。各アナログフィルタ42は、たとえば、対応するチャンネルの電流信号または電圧信号の高域をカットするローパスフィルタである。アナログフィルタ42は、A/D変換の際の折り返し誤差を除去するために設けられている。
A/D変換器43は、各アナログフィルタ42から出力されたアナログの電流信号または電圧信号をデジタル値に変換する。A/D変換器43は、チャンネルごとのサンプルホールド回路(不図示)とマルチプレクサ(不図示)とを備えていてもよい。この場合、マルチプレクサはサンプルホールド回路に保持された電気量信号を順次選択し、A/D変換器43はマルチプレクサによって選択された信号をA/D変換する。
処理回路44は、本実施の形態の場合、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)と、少なくとも1つのRAM(Random Access Memory)と、少なくとも1つの不揮発性メモリとを備えたマイクロコンピュータとして構成される。この場合、CPUは、不揮発性メモリに格納された制御プログラムに従って所望の機能を実現する。制御プログラムは、非一時的な記憶媒体として提供されてもよいし、ネットワークを介して提供されてもよい。
なお、処理回路44は、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)として構成されていてもよいし、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの専用の回路として構成されていてもよい。もしくは、処理回路44は、CPU、FGPA、およびASICのうちのいずれかの組み合わせによって構成されていてもよい。
通信回路45は、通信路58を介して中央演算装置50の通信回路51との間で、データの送受信を行う。
デジタル出力回路46は、外部機器にデジタル信号を出力するためのインターフェイス回路である。たとえば、デジタル出力回路46は、処理回路44の指令に従って、対応する遮断器32または33にトリップ信号を出力する。
デジタル入力回路47は、外部機器からデジタル信号の入力を受けるためのインターフェイス回路である。たとえば、デジタル入力回路47は、遮断器32または33または39から遮断器の接点の開閉状態の情報を受ける。
処理回路44は、さらに、通信回路45を介して中央演算装置50から遮断器32または33の開放指令を受信した場合には、遮断器32または33に対してトリップ信号を出力するようにデジタル出力回路46に指令する。デジタル出力回路46は、処理回路44からの指令に従って、対応する遮断器32または33にトリップ信号を出力する。
(2. 中央演算装置のハードウェア構成例)
図2を参照して、中央演算装置50は、通信回路51,52と、処理回路53と、記憶装置54とを備える。
通信回路51は、端末装置40の通信回路45との間で通信路58を介してデータの送受信を行う。通信回路52は、中央給電指令所59から、オンラインデータとして電力系統10の状態に関する情報を受信する。
処理回路53は、本実施の形態の場合、少なくとも1つのCPUと、少なくとも1つのRAMと、少なくとも1つの不揮発性メモリとを備えたマイクロコンピュータとして構成される。この場合、CPUは、不揮発性メモリおよび/または記憶装置54に格納された制御プログラムおよびシミュレーションプログラムに従って処理を実行する。制御プログラムおよびシミュレーションプログラムは、非一時的な記憶媒体として提供されてもよいし、ネットワークを介して提供されてもよい。
なお、処理回路53は、少なくとも1つのFPGAとして構成されていてもよいし、少なくとも1つのASICとして構成されていてもよい。もしくは、処理回路44は、CPU、FGPA、およびASICのうちのいずれかの組み合わせによって構成されていてもよい。
処理回路53は、中央給電指令所59から受信した電力系統10の状態を表すオンラインデータに基づいて事前シミュレーションを行う。処理回路53は、シミュレーション結果を記憶装置54に格納する。さらに、処理回路53は、シミュレーション結果に基づいて、事故発生時の制御対象を規定した制御テーブルを作成して記憶装置54に格納する。処理回路53は、事故発生時には、制御テーブルに従って周波数安定化のための制御を実行する。
記憶装置54は、たとえば、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、またはその他の非一時的な不揮発性の記憶装置である。
[中央演算装置の機能構成]
図3は、図1の中央演算装置の機能構成の一例を示すブロック図である。図3を参照して、中央演算装置50の処理回路53は、オンライン事前演算を行う事前演算部60、および事前演算部60の演算結果に基づいて周波数安定化制御を実行する制御実行部61として機能する。
具体的に、事前演算部60は、電力系統10の状態を表すオンラインデータ64と電力系統10を模擬するシミュレーションモデル70とに基づいて、電力系統10に含まれる少なくとも1つの同機発電機21の脱落を想定した複数の事故ケースに対してシミュレーションを実行する。制御実行部61は、電力系統10の事故発生時に、電力系統10の実現象と事故ケースごとのシミュレーション結果との比較に基づいて、電力系統10の周波数が第1の閾値周波数(以下、許容最低周波数と称する)を下回らないように、遮断すべき少なくとも1つの負荷23または送電線29を決定する。
ここで、シミュレーションモデル70は、電力系統10に含まれる複数の同期発電機21の回転子動特性を1質点で模擬し需給不均衡に基づいて周波数偏差を計算する慣性モデルと、電力系統10に含まれる複数の負荷23を1つの負荷で模擬した負荷モデルと、複数の同期発電機21のプラント動特性を模擬した同期機モデルとを含む、簡易モデルである点に特徴がある。なお、シミュレーションモデル70は、さらに、電力系統に含まれる複数の再生可能エネルギー電源を1つの電源で模擬した再生可能エネルギー電源モデル、および少なくとも1つの直流系統と連系する複数の設備を模擬した直流連系モデルを含んでいてもよい。
複数の同期発電機の同期外れを防止するための同期安定性の解析には、系統電圧の挙動および負荷の偏在を考慮する必要がある。したがって、電力系統のネットワーク構成を考慮した詳細な電気回路モデルを用いてシミュレーションを行う必要がある。これに対して、本開示の中央演算装置50の場合には、周波数安定性の解析、特に発電機の脱離または出力低下による周波数低下の解析に機能が限定される。このため、周波数応答のみを模擬する簡易モデルを用いたシミュレーションによって十分な精度が得られる。結果として、計算リソースを削減できる。シミュレーションモデル70の詳細については、図4~図8を参照して後述する。
以下、事前演算部60および制御実行部61による周波数安定化制御の手順について概要を説明する。詳細については、図9~図12を参照して後述する。
まず、オンラインデータ64は、電力系統10に含まれる同期発電機21の総出力と、電力系統10に含まれる負荷23の総需要量と、電力系統10に含まれる複数の再生可能エネルギー電源24の総出力と、少なくとも1つの直流系統と連系する複数の直流連系設備(電力変換装置22など)の総出力とを含む。事前演算部60は、これらのオンラインデータ64を中央給電指令所59から取得する。中央演算装置50は、オンラインデータ64を中央給電指令所59から直接取得してもよいし、他の装置を介在して取得してもよい。もしくは、中央演算装置50は、各端末装置40から個別に取得した情報に基づいて、上記の総出力および総需要量を計算してもよい。
事前演算部60は、上記の許容最低周波数より高い第2の閾値周波数(以下、起動判定周波数とも称する)まで電力系統の周波数が低下したときの周波数変化率、および電力系統10の最低周波数などを、シミュレーション結果62として記憶装置54に格納する。そして、事前演算部60は、複数の事故ケースのうち、最低周波数が許容最低周波数を下回った複数の特定の事故ケースについて、電力系統の周波数が許容最低周波数を下回らないように削減すべき負荷量を決定する。このために、事前演算部60は、特定の事故ケースごとに、削減すべき負荷量を変数とした新たなシミュレーションを複数回実行する。この開示では、特定の事故ケースを起動事故ケースと称し、削減すべき負荷量を制御量と称する。
事前演算部60は、上記の起動事故ケースごとに決定された制御量に基づいて、遮断すべき少なくとも1つの負荷または送電線を制御対象として決定する。そして、事前演算部60は、複数の起動事故ケースと少なくとも1つの制御対象との対応関係を制御テーブル63として記憶装置54に格納する。
制御実行部61は、事故発生により電力系統の周波数が起動判定周波数に達したときに、シミュレーション結果62との比較及び制御テーブル63に基づいて、少なくとも1つの制御対象に対応する少なくとも1つの端末装置40に遮断指令を出力する。
[シミュレーションモデル]
以下、図4~図8を参照して、本開示で用いるシミュレーションモデルの構成について詳細に説明する。
(1.全体構成)
図4は、シミュレーションモデルの構成の一例を示すブロック図である。図4のシミュレーションモデル70は、電力系統の周波数の動特性の解析に使用するための簡易モデルである。
図4を参照して、シミュレーションモデル70は、同期機モデル100と、DC連系モデル110と、再生可能エネルギー電源モデル120と、負荷モデル130と、慣性モデル80と、加算器71と、乗算器72と、減算器73と、閾値判定部74と、負荷周波数特性モデル75とを含む。シミュレーション時間が最大数10秒であるので、影響が小さいLFCモデルおよびEDCモデルをシミュレーションモデル70に含めていないが、これらをシミュレーションモデル70に含めてもよい。
同期機モデル100は、火力発電所、原子力発電所、水力発電所などの同期発電機のプラント動特性を模擬する。同期機モデル100のより詳細な構成については、図5を参照して後述する。
DC連系モデル110は、対象の電力系統10に備えられている直流連系設備の動特性を模擬する。直流連系設備として周波数変換所(FC)、HVDC(High Voltage Direct Current)、およびBTB(Back-To-Back)などが挙げられる。DC連系モデル110のより詳細な構成については、図6を参照して後述する。
再生可能エネルギー電源モデル120は、太陽光発電、風力発電、バイオマス発電などの再生可能エネルギー電源の動特性を模擬する。再生可能エネルギー電源モデル120のより詳細な構成については、図7を参照して後述する。
負荷モデル130は、一般負荷の動特性を模擬する。負荷モデル130のより詳細な構成については、図8を参照して後述する。
加算器71は、同期機モデル100、DC連系モデル110、および再生可能エネルギー電源モデル120の各出力を加算する。これにより、加算器71は、電力系統10に供給される全電力を出力する。
負荷周波数特性モデル75は、周波数偏差uに負荷の周波数特性を表す定数Kを乗算することにより、周波数変動に応じた負荷消費量の変化率(1+K×u)を出力する。なお、負荷周波数特性モデル75をシミュレーションモデル70に含めなくてもよい。
乗算器72は、負荷モデル130の出力に、負荷周波数特性モデル75から出力された周波数変動に応じた変化率(1+K×u)を乗算する。これにより、周波数変動に応じた負荷の自己制御性を考慮した負荷消費電力が算出される。
減算器73は、加算器71の出力から乗算器72の出力を減算することにより、需給不均衡ΔPを計算する。
慣性モデル80は、発電機の単位慣性定数の合計Mに基づいて、電力系統10の慣性を模擬する。単位慣性定数の合計Mには、事故による発電機の脱落が加味される。具体的に、慣性モデル80は、除算器81,82と、積分器83と、加算器84と、定数乗算器85とを含む。
除算器81は、需給不均衡ΔPを角速度ωで除することによってトルク偏差ΔTを算出する。角速度ωは単位法で表された値である。加算器84は、角速度偏差Δωに1を加算することによって各速度ωを算出する。
除算器82はトルク偏差ΔTを単位慣性定数の合計Mで除算し、積分器83は除算器82による除算結果を積分する。これによって、角速度偏差Δωが算出される。なお、単位法で表された角速度偏差Δωは、単位法で表された周波数偏差ΔFに等しい。定数乗算器85は、単位法で表された周波数偏差ΔFを50倍することによって、定格周波数50Hzにおける周波数偏差uを算出する。
閾値判定部74は、推定された周波数(50-u)が許容最低周波数よりも小さいか否かを判定する。
(2.同期機モデル)
図5は、同期機モデルの構成の一例を示すブロック図である。図5の同期機モデル100では、ガバナフリー制御のみがモデル化されている。具体的に図5の例では、同期機モデル100は、減算器103と、加算器104と、ガバナフリーモデル105とを含む。
減算器103は、オンラインデータとして取得した同期発電機の総出力101から、想定事故ケースでの脱落電源量102を減算する。これにより、減算器103は、想定事故ケースにおいて同期発電機から電力系統10に供給される総電力を算出する。
ガバナフリーモデル105は、同期発電機の回転速度が一定に保たれるように、周波数偏差uに応じて同期発電機の出力を調整する。ガバナフリーモデルは一次遅れモデルであってもよいし、より詳細にモデル化したものであってもよいし、より簡素化したモデルであってもよい。
加算器104は、想定事故ケースにおいて同期発電機から電力系統10に供給される総電力に、ガバナフリー制御による制御量を加算することによって、同期機モデル100の出力107を計算する。
なお、同期機モデルとして、発電プラントの動特性を詳細に模擬したプラントモデルを用いてもよい。
(3.DC連系モデル)
図6は、DC連系モデルの構成の一例を示すブロック図である。図6のDC連系モデル110には、DC連系設備の周波数応答モデル112が組み込まれている。周波数応答モデル112は、周波数偏差uに応じたDC連系設備の出力変化量を計算する。DC連系モデル110は、より詳細にDC連系設備の動特性をモデル化したものであってもよいし、より簡素化したモデルであってもよい。
具体的に図6の例では、DC連系モデル110は、上記の周波数応答モデル112と、加算器113とを含む。加算器113は、オンラインデータとして取得したDC連系設備の総出力111に、周波数応答モデル112による出力変化量を加算することによって、周波数偏差uに応じたDC連系モデル110の出力114を計算する。
(4.再生可能エネルギー電源モデル)
図7は、再生可能エネルギー電源モデルの一例を示すブロック図である。図7の再生可能エネルギー電源モデル120には、周波数低下によるトリップモデル122が組み込まれている。トリップモデル122は、周波数偏差uに応じて一部の再生可能エネルギー電源を電力系統10から分離する。再生可能エネルギー電源モデル120は、より詳細に再生可能エネルギー電源の動特性をモデル化したものであってもよいし、より簡素化したモデルであってもよい。
具体的に図7の例では、再生可能エネルギー電源モデル120は、上記のトリップモデル122と、減算器123とを含む。減算器123は、オンラインデータとして取得した再生可能エネルギー電源の総出力121から、トリップモデル122による出力低下量を減算することによって、周波数偏差uに応じた再生可能エネルギー電源モデル120の出力124を計算する。
(5.負荷モデル)
図8は、負荷モデルの一例を示すブロック図である。図8の負荷モデル130には、UFRモデル&負荷脱落モデル132と安定化制御モデル133とが組み込まれている。UFRモデルは、各UFR要素を模擬し、系統周波数が低下した場合に、周波数偏差uに応じて動作するUFR要素に対応した負荷量を電力系統10から分離する。負荷脱落モデルは、系統周波数が低下した場合に、周波数偏差uに応じて負荷の一部を脱落させる。安定化制御モデル133は、系統安定化システム1の動特性を模擬したものであり、周波数偏差uに応じた負荷の電力消費の減少量を計算する。
負荷モデル130は、より詳細に負荷の動特性をモデル化したものであってもよいし、より簡素化したモデルであってもよい。また、UFRの特性および系統安定化システム1の動特性を負荷モデル130によって模擬せずに、別モデルとしてシミュレーションモデル70に組み込んでもよい。
具体的に図8の例では、負荷モデル130は、上記のUFRモデル&負荷脱落モデル132と、安定化制御モデル133と、減算器134とを含む。減算器134は、オンラインデータとして取得した総負荷量131から、UFRモデル&負荷脱落モデル132による負荷の消費電力の減少量および安定化制御モデル133による負荷の消費電力の減少量を減算することによって、周波数偏差uに応じた負荷モデル130の出力135を計算する。
なお、URFモデルの動作と負荷脱落モデルの動作とは同様であるので、以下の説明では、URFモデルを代表的に取り扱う。
[中央演算装置の動作]
次に、図9~図12を参照して、中央演算装置50による制御動作について詳細に説明する。
図9は、中央演算装置による電力系統の周波数制御の手順の一例を示すフローチャートである。図9において、ステップS10~S30は、図3の事前演算部60によって事故発生前に定期的に実行される手順を示し、ステップS50~S120は、図3の制御実行部61によって事故発生時(ステップS40でYESの場合)に実行される手順を示す。
図9を参照して、ステップS10において、事前演算部60は、図4~図8で説明したシミュレーションモデル70を用いて、想定される複数の事故ケースについてシミュレーションを実行する。なお、事前演算部60は、シミュレーションに必要な全ての発電機21の全出力量および総負荷量(総需要量とも称する)を、オンラインによって取得する。事前演算部60は、シミュレーション結果62を記憶装置54に格納するとともに、シミュレーション結果62に基づいて複数の想定事故ケースの中から周波数安定化制御が必要な複数の起動事故ケースを選択する。
ここで、上記の想定される各事故ケースとして1つ以上の発電機21の脱落が予め設定される。複数の電源が時間差をあけて脱落することは考慮せず、負数の電源が脱落する場合には同時に脱落する場合のみが考慮される。
図10は、図9のステップS10の手順を詳細に示すフローチャートである。図10を参照して、まずステップS200において、事前演算部60は、パラメータN,iを設定する。具体的に、事前演算部60は、事前に設定した事故ケースの総数をパラメータNに代入する。事前演算部60は、事故ケース番号iの初期値として1を代入する。
次のステップS210において、事前演算部60は、第i番目の事故ケースにおいて、図4~図8で説明したシミュレーションモデル70を用いたシミュレーションを実行する。
その次のステップS220において、事前演算部60は、シミュレーション結果62を記録する。具体的に事前演算部60は、動作したUFR要素、起動判定周波数での系統周波数の変化率、最低周波数などを記録する。ここで、起動判定周波数とは、発電機21の脱落事故などの発生時に、負荷の遮断または系統分離による周波数安定化制御の起動要否判定を実施する閾値周波数をいう。電力系統10の周波数がこの閾値周波数まで低下しない場合には、中央演算装置50は周波数安定化制御を実行しない。
その次のステップS230において、事前演算部60は、シミュレーション結果62として得られた最低周波数が許容最低周波数を下回っているか否かを判断する。ここで、許容最低周波数とは、電力系統10が安定状態を保ち得る閾値周波数をいう。電力系統10の周波数がこの閾値周波数よりも低下すると、連鎖的に電源が脱落して大停電に拡大する場合がある。
最低周波数が許容最低周波数未満である場合(ステップS230でYES)、事前演算部60は処理をステップS240に進める。ステップS240において、事前演算部60は、第i番目の事故ケースを、周波数安定化制御を起動すべきケースとしてテーブルに格納する。一方、最低周波数が許容最低周波数以上である場合(ステップS230でNO)、事前演算部60はステップS240を実行しない。
その次のステップS250において、事故ケース番号iが事故ケースの総数Nよりも小さい場合(ステップS250でYES)、事前演算部60は、次のステップS258において事故ケース番号iを1だけインクリメントする。その後、事前演算部60は、処理をステップS210に戻して、次の事故ケース番号iについて上記のステップS210~S240を繰り返す。一方、事故ケース番号iが事故ケースの総数Nに等しい場合(ステップS250でNO)、事前演算部60は処理を終了する。
再び図9を参照して、次のステップS20において事前演算部60は、選択された各起動事故ケースについて、負荷の削減量である制御量を変数とし、種々の変数についてシミュレーションを実行する。これによって、電力系統10の周波数が許容最低周波数を上回るのに必要な制御量を決定する。
図11は、図9のステップS20の手順を詳細に示すフローチャートである。図11を参照して、まずステップS300において、事前演算部60は、各パラメータを初期設定する。
具体的に、事前演算部60は、制御量ステップPLs[MW]、起動判定周波数FL[Hz]、許容最低周波数FBO[Hz]、制御時間TPL[s]、総需要量に対するUFR導入量の割合RUFR、起動事故ケースの総数Ntgを設定する。さらに、事前演算部60は、起動事故ケースの番号jの初期値を1に設定し、制御量変更フラグFlgの初期値を0に設定する。ここで、制御量変更フラグFlgは、初期値の制御量PLを試行するために最初のシミュレーションを実行する場合に0に設定され、制御量PLが増加中の場合に1に設定され、制御量PLが減少中の場合に2に設定される。
次のステップS310において、事前演算部60は、制御量PLの初期値を設定する。具体的に、制御量PLの初期値は、総需要量にUFRの導入割合を乗算した値を、第j番目の起動事故ケースにおける電源脱落量から減算した値に設定される。
その次のステップS320において、事前演算部60は、第j番目の起動事故ケースについてシミュレーションを実行する。このシミュレーションにおいて、事前演算部60は、電力系統10の周波数が閾値周波数FLを下回ってから制御時間TPLが経過したときに、制御量PLを負荷モデル130の出力135からさらに削減する。
その次のステップS330において、事前演算部60は、シミュレーションによって得られた電力系統10の最低周波数が許容最低周波数FBOを下回っているか否かを判定する。
この判定の結果、最低周波数が許容最低周波数FBOを下回っている場合において(ステップS330でYES)、第j番目の起動事故ケースについて初回のシミュレーションのときには(制御量変更フラグFlg=0、ステップS340でYES)、事前演算部60は処理をステップS350に進める。ステップS350において、事前演算部60は、制御量PLを制御量ステップPLsだけ増加させ、制御量変更フラグFlgを1(すなわち、制御量PLが増加中)に設定する。
その後、事前演算部60は、新たな制御量PLを用いてシミュレーションを実行する(ステップS320)。シミュレーションの結果、最低周波数が許容最低周波数FBOを下回っている状態が継続している場合には(ステップS330でYES、ステップS340でYES)、事前演算部60は処理をステップS350に進め、制御量PLをさらに制御量ステップPLsだけ増加させる。なお、制御量変更フラグFlgは1(制御量PLが増加中)のままである。
新たな制御量PLでシミュレーションを実行した結果(ステップS320)、最低周波数が許容最低周波数FBO未満(ステップS330でYES)から許容最低周波数FBO以上(ステップS330でNO)に変化した場合には、制御量変更フラグFlgは1であるので(ステップS370でNO、ステップS360でYES)、事前演算部60は処理をステップS390に進める。ステップS390において、事前演算部60は第j番目の起動事故ケースの最終的な制御量を現在設定されている制御量PLに決定する。
その後、起動事故ケースの番号jが起動事故ケースの総数Ntgに達していない場合には(ステップS410でYES)、次のステップS420において、事前演算部60は、起動事故ケースの番号jを1だけインクリメントする。その後、新たな番号jの起動事故ケースにおいて、ステップS320~S400をの手順を繰り返す。起動事故ケースの番号jが起動事故ケースの総数Ntgに達した場合には(ステップS410でNO)、事前演算部60は処理を終了する。
一方、ステップS330の判定の結果、最低周波数が許容最低周波数FBO以上の場合において(ステップS330でNO)、第j番目の起動事故ケースについて初回のシミュレーションのときには(制御量変更フラグFlg=0、ステップS370でYES)、事前演算部60は処理をステップS380に進める。ステップS380において、事前演算部60は、制御量PLを制御量ステップPLsだけ減少させ、制御量変更フラグFlgを2(すなわち、制御量PLが減少中)に設定する。
その後、事前演算部60は、新たな制御量PLにおいてシミュレーションを実行する(ステップS320)。シミュレーションの結果、最低周波数が許容最低周波数FBO以上である状態が継続している場合には(ステップS330でNO、ステップS370でYES)、事前演算部60は処理をステップS380に進め、制御量PLをさらに制御量ステップPLsだけ減少させる。なお、制御量変更フラグFlgは2(制御量PLが減少中)のままである。
新たな制御量PLでシミュレーションを実行した結果(ステップS320)、最低周波数が許容最低周波数FBO以上(ステップS330でNO)から許容最低周波数FBO未満(ステップS330でYES)に変化した場合には、制御量変更フラグFlgは2であるので(ステップS340でNO、ステップS360でNO)、事前演算部60は処理をステップS400に進める。ステップS400において、事前演算部60は第j番目の起動事故ケースの最終的な制御量を現在設定されている制御量PLに制御量ステップPLsを加算した値に決定する。
その後、起動事故ケースの番号jが起動事故ケースの総数Ntgに達していない場合には(ステップS410でYES)、次のステップS420において、事前演算部60は、起動事故ケースの番号jを1だけインクリメントする。その後、新たな番号jの起動事故ケースにおいて、ステップS320~S400の手順を繰り返す。起動事故ケースの番号jが起動事故ケースの総数Ntgに達した場合には(ステップS410でNO)、事前演算部60は処理を終了する。
再び図9を参照して、次のステップS30において事前演算部60は、各起動事故ケースについてステップS20で決定した必要制御量を満たすように制御対象の組み合わせ、すなわち、遮断すべき負荷および分離すべき系統を決定する。事前演算部60は、決定した制御対象の組み合わせを制御テーブル63として記憶装置54に格納する。
図12は、制御テーブルの一例を示す図である。図12を参照して、制御テーブル63は、総数Ntg個の起動事故ケースの各々に対して、総数N1個の負荷のうち遮断すべき1個以上の負荷と、総数N2本の送電線のうち遮断すべき1本以上の送電線との組み合わせを示す。負荷または送電線の一方のみを遮断するように設定されていてもよい。
再び図9を参照して、次のステップS40において、いずれかの端末装置40から事故発生の情報の通知を受けていない場合には(ステップS40でNO)、事前演算部60は、最新のオンラインデータに基づいて、上記のステップS10~S30を繰り返す。
一方、いずれかの端末装置40から事故発生、すなわち、発電機21の脱落または出力低下の情報の通知を受けた場合には(ステップS40でYES)、制御実行部61は、事故発生に伴う電力系統10の周波数の変化を監視する(ステップS50)。ここで、通信するデータ量を削減するためにさらに演算負荷を分散するため、周波数は端末装置40側で算出され、算出された周波数は端末装置40から中央演算装置50に送信される。ただし、中央演算装置50が、端末装置40から受信した電圧のデータに基づいて系統の周波数を演算してもよい。
制御実行部61は、その後、他の端末装置40からさらに事故発生の情報を受けた場合には、複数の事故が同時に発生したとして取り扱う(ステップS60)。
次のステップS70において、制御実行部61は、周波数安定化制御を起動する起動判定周波数に、系統周波数が達したか否かを判断する。系統周波数が起動判定周波数まで低下した場合には(ステップS70でYES)、次のステップS80において制御実行部61は、実現象が事前のシミュレーション結果62に一致しているか否かを判定する。具体的に制御実行部61は、動作したUFR要素および起動判定周波数における周波数変化率がシミュレーション結果62に一致しているか否かを判定する。
ステップS80の判定の結果、実現象がシミュレーション結果62に一致している場合には(ステップS80でYES)、制御実行部61は、ステップS100に処理を進める。
ステップS80の判定の結果、実現象がシミュレーション結果62に一致していない場合には(ステップS80でNO)、制御実行部61は処理をステップS90に進める。ステップS90において、制御実行部61は、実現象に最も近い過酷側の事故ケースが発生したと読み替える。具体的に制御実行部61は、動作したUFR要素および動作判定の閾値周波数における周波数変化率に近い演算結果を有する事故ケースを選択する。なお、実現象に近い演算結果の事故ケースが複数ある場合には、より制御量の大きい事故ケースを選択する。
ステップS100において、制御実行部61は、発生した事故ケースが事前演算にて起動要と判定された事故ケースであるかどうかを判定する。制御実行部61は、起動要と判定された事故ケースである場合には(ステップS100でYES)、処理をステップS110に進める。制御実行部61は、起動不要と判定された事故ケースである場合には(ステップS100でNO)、処理を終了する。
ステップS110において、制御実行部61は、制御テーブル63に従って、制御対象すなわち、遮断すべき少なくとも1つの負荷または送電線を決定する。
次のステップS120において、制御実行部61は、ステップS110で決定した制御対象に対応する端末装置40に、制御指令すなわち、対応する遮断器33の遮断指令を送信する。
[実施の形態1の効果]
以上のとおり、実施の形態1の系統安定化システムによれば、電力系統の簡易モデルを用いてオンライン事前演算方式によって周波数安定化のシミュレーションを実行するので、定常的に実行する演算量を抑制できる。また、シミュレーションに必要なオンラインデータは、同期発電機の総出力量および負荷の総需要量などであるので、収集が必要なオンラインデータの種類を従来よりも少なくできる。さらに、簡易モデルを用いているので、電力系統のネットワーク構成が変更されてもシミュレーションモデルの変更が不要である。
動作したUFR要素が異なっているなど、実現象と事前のシミュレーション結果とに違いがあっても、実現象に近いシミュレーション結果を用いることによって、制御量および制御対象を適切に決定できる。
実施の形態2.
実施の形態2の中央演算装置50は、事故発生時の電力系統10の電気量の検出値に基づいて、既に実施した周波数安定化制御の過不足量を補正する補正制御を実行する。たとえば、中央演算装置50は、事故発生時における発電機21の有効電力の瞬時変化を取得する。中央演算装置50は、取得した有効電力の瞬時変化量と事前演算で見込んでいた量との差異が閾値を超えている場合には、負荷23の脱落量または再生可能エネルギー電源24の脱落量等が大きいと推定し、既に実施した制御量の過不足分について補正制御を実行する。
図13は、実施の形態2の系統安定化システムによる電力系統の周波数制御の手順の一例を示すフローチャートである。図13のフローチャートは、ステップS50がステップS50Aに変更され且つステップS130およびS140が追加されている点で、実施の形態1の図9のフローチャートと異なる。図13のフローチャートにおいて図9の場合と共通するステップについては同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
図13を参照して、ステップS50Aにおいて、制御実行部61は事故発生に伴う電力系統10の周波数の変化を監視するとともに、故障していない発電機21から出力される有効電力の瞬時変化を監視する。
ステップS130において、制御実行部61は、ステップS50Aで検出した有効電力の瞬時変化が閾値を超えているか否かを判定する。有効電力の瞬時変化が閾値を超えていて、かつ系統周波数が閾値周波数以下の場合には(ステップS130およびS140でYES)、次のステップS150において制御実行部61は、既に実施した制御量の過不足分について補正制御を実行する。
上記のとおり、実施の形態2の中央演算装置50によれば、オンライン事前演算に含まれるモデル化誤差を、事故発生時の電力系統10の電気量の検出値に基づいて補正できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この出願の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 系統安定化システム、10 電力系統、21 同機発電機、22 電力変換装置、23 負荷、24 再生可能エネルギー電源、25,26,29,34 送電線、30,31,36 変圧器、32,33,37 遮断器、35 配電線、14 一次変電所、15 二次変電所、40 端末装置、44,53 処理回路、50 中央演算装置、54 記憶装置、58 通信路、59 中央給電指令所、60 事前演算部、61 制御実行部、62 シミュレーション結果、63 制御テーブル、64 オンラインデータ、70 シミュレーションモデル、75 負荷周波数特性モデル、80 慣性モデル、91 火力プラントモデル、100 同期機モデル、105 ガバナフリーモデル、110 直流連系モデル、112 周波数応答モデル、120 再生可能エネルギー電源モデル、130 負荷モデル、FBO 第1の閾値周波数(許容最低周波数)、FL 第2の閾値周波数(起動判定周波数)、Flg 制御量変更フラグ、PL 制御量、PLs 制御量ステップ、TPL 制御時間。

Claims (12)

  1. 電力系統の周波数を安定化する系統安定化システムであって、
    前記電力系統の状態を表すオンラインデータと前記電力系統を模擬するシミュレーションモデルとに基づいて、前記電力系統に含まれる少なくとも1つの同機発電機の脱落を想定した複数の事故ケースに応じてシミュレーションを実行する事前演算部を備え、
    前記シミュレーションモデルは、前記電力系統に含まれる複数の同期発電機の回転子動特性を1質点で模擬し需給不均衡に基づいて周波数偏差を計算する慣性モデルと、前記電力系統に含まれる複数の負荷を1つの負荷で模擬した負荷モデルと、前記電力系統の同期発電機を模擬する同期機モデルとを含み、
    さらに、前記電力系統の事故発生時に、前記電力系統の実現象と前記事故ケースごとの前記シミュレーションの結果との比較に基づいて、前記電力系統の周波数が第1の閾値周波数を下回らないように、遮断すべき少なくとも1つの負荷または送電線を決定する制御実行部を備える、系統安定化システム。
  2. 前記オンラインデータは、前記電力系統に含まれる同期発電機の総出力と、前記電力系統に含まれる負荷の総需要量とを含む、請求項1に記載の系統安定化システム。
  3. 前記同期機モデルは、前記周波数偏差に応じて発電機の前記総出力を変化させるガバナ制御を模擬する、請求項2に記載の系統安定化システム。
  4. 前記シミュレーションモデルは、前記周波数偏差に基づく周波数低下リレーを模擬し、
    前記負荷モデルは、前記総需要量から前記周波数低下リレーによって脱落した負荷量を減算する、請求項2または3に記載の系統安定化システム。
  5. 前記シミュレーションモデルは、前記電力系統に含まれる複数の再生可能エネルギー電源を1つの電源で模擬した再生可能エネルギー電源モデルを含み、
    前記オンラインデータは、前記電力系統に含まれる複数の再生可能エネルギー電源の総出力を含み、
    前記再生可能エネルギー電源モデルの出力は、前記周波数偏差に応じて変化する、請求項4に記載の系統安定化システム。
  6. 前記シミュレーションモデルは、少なくとも1つの直流系統と連系する複数の設備を模擬した直流連系モデルを含み、
    前記オンラインデータは、前記複数の設備の総出力を含み、
    前記直流連系モデルの出力は、前記周波数偏差に応じて変化する、請求項4または5に記載の系統安定化システム。
  7. 前記事前演算部は、前記第1の閾値周波数より高い第2の閾値周波数まで前記電力系統の周波数が低下したときの周波数変化率と、動作した前記周波数低下リレーの要素と、前記電力系統の最低周波数とを、前記シミュレーションの結果として記録する、請求項4~6のいずれか1項に記載の系統安定化システム。
  8. 前記事前演算部は、前記複数の事故ケースのうち、前記最低周波数が前記第1の閾値周波数を下回った複数の特定の事故ケースについて、前記電力系統の周波数が前記第1の閾値周波数を下回らないように削減すべき負荷量を決定するために、前記削減すべき負荷量を変数とした新たなシミュレーションを複数回実行する、請求項7に記載の系統安定化システム。
  9. 前記事前演算部は、前記特定の事故ケースごとに、決定された前記削減すべき負荷量に基づいて、前記遮断すべき少なくとも1つの負荷または送電線を決定し、前記複数の事故ケースと前記遮断すべき少なくとも1つの負荷または送電線との対応関係を制御テーブルとして記憶装置に格納し、
    前記制御実行部は、前記電力系統の周波数が前記第2の閾値周波数に達したときに、前記制御テーブルに基づいて、前記遮断すべき少なくとも1つの負荷または送電線に対応する少なくとも1つの端末装置に遮断指令を出力する、請求項8に記載の系統安定化システム。
  10. 前記制御実行部は、事故発生時における前記電力系統の電気量の検出値に基づいて、既に実施した周波数安定化のための少なくとも1つの負荷または送電線の遮断による制御量の過不足分を補正する、請求項1~9のいずれか1項に記載の系統安定化システム。
  11. 前記シミュレーションモデルは、前記同期機モデルに代えて発電プラントの動特性を模擬するプラントモデルを含む、請求項1に記載の系統安定化システム。
  12. 電力系統の周波数を安定化する系統安定化方法であって、
    処理回路が、前記電力系統の状態を表すオンラインデータと前記電力系統を模擬するシミュレーションモデルとに基づいて、前記電力系統に含まれる少なくとも1つの同機発電機の脱落を想定した複数の事故ケースに応じてシミュレーションを実行するステップを備え、
    前記シミュレーションモデルは、前記電力系統に含まれる複数の同期発電機の回転子動特性を1質点で模擬し需給不均衡に基づいて周波数偏差を計算する慣性モデルと、前記電力系統に含まれる複数の負荷を1つの負荷で模擬した負荷モデルと、前記電力系統に含まれる同期発電機を模擬した同期機モデルとを含み、
    さらに、処理回路が、前記電力系統の事故発生時に、前記電力系統の実現象と前記事故ケースごとの前記シミュレーションの結果との比較に基づいて、前記電力系統の周波数が第1の閾値周波数を下回らないように、遮断すべき少なくとも1つの負荷または送電線を決定するステップを備える、系統安定化方法。
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