JP2022048921A - Coil insertion jig - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ステータコアに設けられたスロットの内壁面に対向して絶縁紙が配設され、その絶縁紙の内側にセグメントコイルを挿入するためのコイル挿入治具に関する。 The present invention relates to a coil insertion jig in which an insulating paper is arranged facing the inner wall surface of a slot provided in the stator core and a segment coil is inserted inside the insulating paper.
ステータコアの内周面に設けられたスロットの内壁面に対向して絶縁紙が配設され、絶縁紙の内側にブレードが挿通された後にそのブレードに案内されて絶縁紙の内側にセグメントコイルが挿入される方法が知られている。例えば、特許文献1に記載されたセグメントコイルの挿入方法がそれである。 Insulating paper is arranged facing the inner wall surface of the slot provided on the inner peripheral surface of the stator core, and after the blade is inserted inside the insulating paper, the segment coil is inserted inside the insulating paper guided by the blade. How to be done is known. For example, the method of inserting a segment coil described in Patent Document 1 is that.
特許文献1では、ブレードの長手方向に垂直な断面形状は、スロットの形状に応じて略四角形の形状となっている。そのため、スロット内に配設された絶縁紙の内側にブレードが挿入される場合にブレードと絶縁紙との摩擦により、スロット内で絶縁紙の位置が変わったり(例えば絶縁紙が持ち上がったり)、スロット内から絶縁紙が抜けたりするおそれがある。 In Patent Document 1, the cross-sectional shape perpendicular to the longitudinal direction of the blade is a substantially quadrangular shape according to the shape of the slot. Therefore, when the blade is inserted inside the insulating paper arranged in the slot, the position of the insulating paper may change in the slot (for example, the insulating paper may be lifted) due to the friction between the blade and the insulating paper, or the slot may be lifted. There is a risk that the insulating paper will come off from inside.
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、スロット内での絶縁紙の移動やスロット内からの絶縁紙の抜けを抑制できるコイル挿入治具を提供することにある。 The present invention has been made in the background of the above circumstances, and an object thereof is to provide a coil insertion jig capable of suppressing the movement of the insulating paper in the slot and the removal of the insulating paper from the slot. To do.
第1発明の要旨とするところは、軸線を中心として円筒状に延びるステータコアの内周面に設けられたスロットの内壁面に対向して配設された絶縁紙の内側に挿入されて前記絶縁紙を前記内壁面側に近づけるブレードを備える、コイル挿入治具であって、(a)前記ブレードの長手方向の長さは、前記ステータコアの軸線方向の長さよりも長く、(b)前記ブレードの長手方向に垂直な断面は、円形状又は楕円形状であることにある。 The gist of the first invention is that the insulating paper is inserted into the insulating paper arranged so as to face the inner wall surface of the slot provided on the inner peripheral surface of the stator core extending cylindrically about the axis. A coil insertion jig comprising a blade that brings the blade closer to the inner wall surface side, wherein (a) the length of the blade in the longitudinal direction is longer than the length of the stator core in the axial direction, and (b) the length of the blade. The cross section perpendicular to the direction is in the shape of a circle or an ellipse.
第1発明のコイル挿入治具によれば、(a)前記ブレードの長手方向の長さは、前記ステータコアの軸線方向の長さよりも長く、(b)前記ブレードの長手方向に垂直な断面は、円形状又は楕円形状である。ブレードの長手方向に垂直な断面が円形状又は楕円形状であるため、略四角形の形状である場合に比べて、ブレードがスロットに挿入される場合におけるブレードと絶縁紙との接触面積が減少することで摩擦が少なくなる。そのため、スロット内で絶縁紙の位置が変わったり、スロット内から絶縁紙が抜けたりすることが抑制される。 According to the coil insertion jig of the first invention, (a) the length of the blade in the longitudinal direction is longer than the length of the stator core in the axial direction, and (b) the cross section perpendicular to the longitudinal direction of the blade is. It has a circular or elliptical shape. Since the cross section perpendicular to the longitudinal direction of the blade is circular or elliptical, the contact area between the blade and the insulating paper when the blade is inserted into the slot is reduced as compared with the case where the blade has a substantially quadrangular shape. Reduces friction. Therefore, it is possible to prevent the position of the insulating paper from changing in the slot and the insulating paper from coming out of the slot.
第2発明の要旨とするところは、第1発明において、前記ブレードの長手方向における前記絶縁紙の内側に挿入される部分にくびれ部が設けられていることにある。ブレードにくびれ部が設けられていると、くびれ部が設けられていない場合に比べて、ブレードがスロットに挿入される場合におけるブレードと絶縁紙との接触面積が減少することで摩擦が更に少なくなる。そのため、スロット内で絶縁紙の位置が変わったり、スロット内から絶縁紙が抜けたりすることが抑制される。 The gist of the second invention is that, in the first invention, a constricted portion is provided in a portion inserted inside the insulating paper in the longitudinal direction of the blade. When the blade is provided with a constriction, friction is further reduced by reducing the contact area between the blade and the insulating paper when the blade is inserted into the slot, as compared with the case where the constriction is not provided. .. Therefore, it is possible to prevent the position of the insulating paper from changing in the slot and the insulating paper from coming out of the slot.
第3発明の要旨とするところは、第1発明又は第2発明において、1つのスロットに対して複数の前記ブレードを有することにある。1つのスロット内に配設された絶縁紙の内側に複数のブレードが挿入されるため、スロット内における複数のブレードの間の広い領域で絶縁紙をスロットの内壁面側に近づけることができる。 The gist of the third invention is that the first invention or the second invention has a plurality of the blades for one slot. Since the plurality of blades are inserted inside the insulating paper arranged in one slot, the insulating paper can be brought closer to the inner wall surface side of the slot in a wide area between the plurality of blades in the slot.
第4発明の要旨とするところは、第3発明において、複数の前記ブレードは互いに異なる形状であることにある。複数のブレードの形状を互いに異ならせることで、スロット内に配設された絶縁紙の形状に合わせて複数のブレードを配設することができる。 The gist of the fourth invention is that, in the third invention, the plurality of the blades have different shapes from each other. By making the shapes of the plurality of blades different from each other, the plurality of blades can be arranged according to the shape of the insulating paper arranged in the slot.
以下、本発明の各実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する各実施例において図は理解を容易とするために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。 Hereinafter, each embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In each of the embodiments described below, the drawings are appropriately simplified or modified for ease of understanding, and the dimensional ratios and shapes of each part are not always drawn accurately.
図1は、本発明に係るブレード配列治具60が用いられて製造された車両用回転電機MGのステータ10の概略構成を説明する斜視図である。
FIG. 1 is a perspective view illustrating a schematic configuration of a
車両用回転電機MGは、例えばハイブリッド車両や電気自動車に搭載された電動機(モータ)としての機能及び発電機(ジェネレータ)としての機能を有する回転電機であって、所謂モータジェネレータである。車両用回転電機MGは、例えば車両の走行用駆動源である。車両用回転電機MGは、回転中心線である軸線Cを中心とする円筒状のステータ10と、ステータ10の内周側に配された不図示のロータと、を備える。ロータは、ステータ10が発生する回転磁界により回転可能とされる。
The rotary electric machine MG for vehicles is a rotary electric machine having a function as an electric motor (motor) and a function as a generator (generator) mounted on, for example, a hybrid vehicle or an electric vehicle, and is a so-called motor generator. The rotary electric machine MG for a vehicle is, for example, a drive source for traveling a vehicle. The rotary electric machine MG for a vehicle includes a
ステータ10は、ステータコア12、ステータコイル18、及び動力線20を備える。ステータコア12は、複数枚の電磁鋼板が積層されて軸線Cを中心として円筒状に延びている。円筒状のステータコア12の内周面には、ステータコア12の径方向の外周側に向かう方向の深さを有し且つ軸線C方向に貫通する複数(本実施例の場合は、48個)の溝部すなわちスロット14が等角度間隔(本実施例の場合は、2π/48[rad]の等角度間隔)で設けられている。隣接するスロット14間には、歯部16が形成されている。歯部16には、ステータコイル18が巻回されている。以下、本明細書では、「軸線Cに平行な方向」、「ステータコア12の径方向」、及び「ステータコア12の周方向」を、それぞれ単に「軸線C方向」、「径方向」、及び「周方向」と記す。
The
ステータコイル18は、例えばU相、V相、及びW相の3相巻線であり、それぞれのステータコイル18の端部が動力線20と電気的に接続されている。動力線20の先端には、図示されていないインバータ等との接続のための外部端子22が装着されている。
The
図2は、図1に示す車両用回転電機MGのステータコア12にステータコイル18を巻回する方法を説明する図であって、(a)はステータコア12のスロット14内に絶縁紙30が配設された状態を示した斜視図であり、(b)はセグメントコイル40の斜視図であり、(c)はステータコア12のスロット14内に配設された絶縁紙30の内側にセグメントコイル40を挿入した状態を、ステータコア12における周方向に展開して内周側から外周側を見た図であり、(d)はセグメントコイル40同士を溶接で接続した状態を、ステータコア12における周方向に展開して内周側から外周側を見た図である。
2A and 2B are views for explaining a method of winding the
図2(a)に示すように、ステータコア12は、不図示のホルダにより軸線Cが鉛直線に平行となるように保持されている。ステータコア12に設けられたスロット14内には、絶縁紙30が配設されている。スロット14は、周方向に対向する一対の溝側面14s(図4(b)参照)と、それら一対の溝側面14sの外周側の端を連結する溝底面14b(図4(b)参照)と、を含む内壁面を有する。なお、一対の溝側面14sは、スロット14の内壁面のうち周方向に対向する両側面であって、本発明における「スロットの内壁面」に相当する。絶縁紙30は、例えばスロット14の内壁面のうち一対の溝側面14s及び溝底面14bに当接可能な溝形のシート状の絶縁部材である。すなわち、絶縁紙30は、スロット14の内壁面に対向して配設されている。絶縁紙30は、その絶縁紙30の内側(すなわち溝形である絶縁紙30の溝の内側)に挿入されるセグメントコイル40とスロット14(ステータコア12)との絶縁を確保するためのものである。好適には、絶縁紙30は、その表層又は内部層にセグメントコイル40を固定するための接着材(例えば発泡接着樹脂)が含まれているのが望ましいが、接着材が含まれていないものであっても良い。
As shown in FIG. 2A, the
図2(b)に示すように、セグメントコイル40は、例えば長手状導体板のような断面が長方形である所謂平角導体にエナメルなどの絶縁被膜が表面に形成されたもので構成される。セグメントコイル40は、略U字状に曲げ加工されている。セグメントコイル40は、U字の左右で同じ方向に直線状に延びている一対の腕部42と、一対の腕部42の根元部同士を連結している連結部44と、を有する。一対の腕部42の先端部42aは、いずれも絶縁被膜が取り除かれている。セグメントコイル40において、一対の腕部42のそれぞれの先端の面が先端面42tである。
As shown in FIG. 2B, the
図2(c)に示すように、絶縁紙30がスロット14内に配設された状態で、セグメントコイル40の腕部42がその絶縁紙30の内側に挿入される。これにより、セグメントコイル40の先端部42aは、ステータコア12の端部12t2(図2(c)において下側の端面)から突出した状態となる。また、スロット14の内壁面とセグメントコイル40の腕部42との間には、絶縁紙30が配設された状態となる。
As shown in FIG. 2C, the
図2(d)に示すように、セグメントコイル40の先端部42aが、ステータコア12における周方向に曲げられる。そして、一のセグメントコイル40における先端部42aの一方と、他のセグメントコイル40における先端部42aの一方と、が溶接される。このように複数のセグメントコイル40の先端部42a同士が溶接によって電気的に接続されることにより、歯部16に巻回されたステータコイル18が形成される。溶接は、例えばTIG(Tungsten Inert Gas)溶接である。
As shown in FIG. 2D, the
なお、図2ではステータコイル18を巻回する方法を概念的に説明しているが、実際には、最終的に全てのセグメントコイル40をスロット14に円環状に挿入し、これら複数のセグメントコイル40を互いに溶接することによってステータコイル18が形成される。
Although the method of winding the
ここから、セグメントコイル40の腕部42をスロット14内に配設された絶縁紙30の内側に挿入する方法を具体的に説明する。
From here, a method of inserting the
図3は、ブレード配列治具60の斜視図である。ブレード配列治具60は、本発明における「コイル挿入治具」に相当する。絶縁紙30の内側にセグメントコイル40を挿入する方法では、ブレード配列治具60は、不図示のホルダにより保持されたステータコア12の直下に配置されている。ブレード配列治具60は、ステータコア12の軸線Cを共通の中心線とする円盤状部を有し、その円盤状部には、各スロット14内に配設された絶縁紙30の内側にそれぞれ挿入可能な複数(本実施例の場合は、48個)のブレード62が円環状に等角度間隔(本実施例の場合は、2π/48[rad]の等角度間隔)で配列されている。軸線C方向に見て、ステータコア12に設けられた複数のスロット14に対応する位置に、複数のブレード62がそれぞれ配列されている。ブレード配列治具60に円環状に配列された複数のブレード62は、例えば不図示の昇降用アクチュエータにより、一体的に上下動可能に構成されている。また、各ブレード62は、例えば不図示の径方向移動用アクチュエータにより径方向に移動可能に構成されている。
FIG. 3 is a perspective view of the
図4は、ブレード62の形状を説明する図であって、(a)はブレード62の斜視図であり、(b)はスロット14内に配設された絶縁紙30の内側に下方から挿入されたブレード62を上方から見た図である。鉛直面Pは、軸線Cを含み、スロット14の幅方向(周方向と同じ方向)の中央を通る面である。ブレード62は、絶縁紙30の内側を挿通させられた後、各セグメントコイル40の腕部42の先端面42tを支持しつつ、セグメントコイル40の腕部42を絶縁紙30の内側へ案内するものである。
4A and 4B are views for explaining the shape of the
図4(a)に示すように、ブレード62は、軸部62a及び先細り部62bを備える。軸部62a及び先細り部62bは、それぞれスロット14に挿入可能であって長手方向(ブレード配列治具60においては軸線C方向の上方)に延びている。軸部62aは、スロット14内に配設された絶縁紙30の内側に挿入可能な大きさに構成されている。長手方向において、軸部62aはその根元側がブレード配列治具60の円盤状部に固定されており、その先端側が先細り部62bに繋がっている。ブレード62の先端すなわち先細り部62bの先端の面が先端面62tである。軸部62a及び先細り部62bは、それぞれの長手方向に垂直な断面が円形となっている。先細り部62bは、先端面62t側に近づくにつれて次第に直径が小さくなっている。先細り部62bは、軸部62a側から先端面62t側に向かうのに従って先細りした形状である。
As shown in FIG. 4A, the
図4(b)に示すように、ブレード62の軸部62aは、絶縁紙30の内側に挿入された場合においてスロット14の中で絶縁紙30を少なくとも一対の溝側面14s側に近づけ得る、すなわち絶縁紙30を周方向に広げ得る大きさの直径である径D1[mm]とされている。例えば、軸部62aの径D1は、スロット14の周方向の幅Ws[mm]から絶縁紙30の厚さ分(一対の溝側面14sにそれぞれ対向する絶縁紙30の厚さ2枚分)を減じた大きさよりも小さいが、それに近い大きさである。スロット14の周方向の幅Wsとは、スロット14内で対向する一対の溝側面14sの間の距離である。このように、ブレード62は、スロット14の内壁面である一対の溝側面14sに対向して配設された絶縁紙30の内側に挿入されると、絶縁紙30を一対の溝側面14s側に近づける。
As shown in FIG. 4B, the
周方向において対向するステータコア12の歯部16における内周側の先端部16aは、それぞれスロット14の内周側の開口を狭めている。すなわち、スロット14における周方向の幅は、内周側において互いに対向する一対の先端部16aにより狭められている。径方向において、先端部16aによって狭められたスロット14の内周側の開口から溝底面14bまでの距離、すなわちスロット14の径方向の長さは、長さLs[mm]である。このように、スロット14は、周方向の幅Wsと径方向の長さLsとで区画された空間を有する。
The
1つのスロット14内に配設された絶縁紙30の内側に最終的に挿入される複数のセグメントコイル40の腕部42のそれぞれにおいて、周方向の幅は幅Wc1[mm](図6参照)である。また、セグメントコイル40の長手状導体板における周方向の幅(先端部42aにおける周方向の幅と同じ)は、幅Wc2[mm](図6参照)である。1つのスロット14内に配設された絶縁紙30の内側には、複数のセグメントコイル40が挿入可能である。セグメントコイル40の幅Wc1[mm]は、スロット14の幅Wsから絶縁紙30の厚さ分を減じた大きさよりも小さい。好適には、セグメントコイル40の幅Wc1は、ブレード62の軸部62aの径D1よりも小さく構成される。幅Wc1が径D1よりも小さくされると、セグメントコイル40がスロット14に挿入される場合においてセグメントコイル40の先端面42tのエッジが絶縁紙30に接触することが抑制される。また、1つのスロット14内に配設された絶縁紙30の内側に最終的に挿入される複数のセグメントコイル40全体における径方向の長さは、スロット14の長さLsから絶縁紙30の厚さ分(径方向の外周側及び内周側の内壁面にそれぞれ対向する絶縁紙30の厚さ2枚分)を減じた大きさよりも小さい。
In each of the
ここから、ステータ10の製造方法について詳細に説明する。
From here, the manufacturing method of the
ステータ10の製造方法は、ブレード挿入工程P1、セグメントコイル接触工程P2、及びセグメントコイル挿入工程P3の順序となるこれら各工程を備える。本実施例では、1つのスロット14に最終的に挿入される8個のセグメントコイル40は、スロット14内の外周側から内周側に向けて1個ずつ挿入される。
The method for manufacturing the
図5は、ブレード挿入工程P1を説明する図である。図5(図6、図7も同様)は、図4(b)に示す切断線V-Vでステータコア12を周方向に切断した断面を展開して軸線C側から径方向の外周側を見た図である。図5(図6、図7も同様)は、複数のスロット14を代表した1つのスロット14を示している。ステータコア12は、不図示のホルダにより軸線Cが鉛直線に平行となるように保持されている。スロット14は、軸線C方向に延びている。
FIG. 5 is a diagram illustrating a blade insertion step P1. FIG. 5 (same for FIGS. 6 and 7) is a view of a cross section obtained by cutting the
ブレード挿入工程P1前において、絶縁紙30がスロット14の内壁面のうち一対の溝側面14sに対向するように配設されている。軸線C方向におけるステータコア12の端部12t1(図5において上側の端面)から絶縁紙30の一部が突出するように配設されている。図5では不図示であるが、絶縁紙30はスロット14の内壁面の溝底面14bにも対向するように配設されている(図4(b)参照)。
Before the blade insertion step P1, the insulating
ブレード挿入工程P1では、ブレード配列治具60が上昇させられることでそのブレード配列治具60に配列された複数のブレード62が一体的に矢印A1の方向へ上昇させられる。これにより、絶縁紙30の内側にブレード62がそれぞれ挿入される。径方向において、ブレード62の位置は、スロット14内における最外周側に位置している(図4(b)参照)。ブレード配列治具60に配列された複数のブレード62は、同一水平面内で移動不能、例えば周方向に回転不能に固定されている。それに対して、ステータコア12は不図示のホルダにより所謂フローティング状態に保持されて、外部から受ける力(例えば、ブレード62から受ける力)により同一水平面内で許容範囲内で自在に移動可能とされている。
In the blade insertion step P1, the
例えば、ステータコア12は、周方向に自由に回転可能な周方向のフローティング状態に保持されている。これにより、ブレード62がステータコア12のスロット14内に配設された絶縁紙30の内側に挿入された場合において軸部62aがスロット14の一対の溝側面14sの間に挿入されることで、周方向において複数のブレード62の位置に対してスロット14の位置が合うように、ステータコア12が回転させられる。すなわち、ブレード62の位置に対してスロット14の位置が対応するように周方向の位置決めが行われる。
For example, the
例えば、ステータコア12は、同一水平面内で自由に移動可能な水平方向のフローティング状態に保持されているため、ブレード62がステータコア12のスロット14内に配設された絶縁紙30の内側に挿入された場合において軸部62aの外周側がスロット14の溝底面14bに対向するように挿入されることで、径方向において複数のブレード62の位置に対してスロット14の位置が合うように、ステータコア12が移動させられる。すなわち、ブレード62の位置に対してスロット14の位置が対応するように径方向の位置決めが行われる。
For example, since the
ブレード62が絶縁紙30の内側に挿入されることにより、スロット14の中で絶縁紙30が一対の溝側面14s側に近づけられる、すなわち絶縁紙30が周方向に広げられる。ブレード挿入工程P1では、複数のブレード62の上昇は、各ブレード62の先端面62tがコイルガイド50に設けられた溝部52の内部に到達する位置まで行われる。すなわち、各ブレード62の先端面62tがステータコア12の端部12t1よりも突出させられる。好適には、ブレード挿入工程P1の実施において、軸部62aの先端側は、ステータコア12の端部12t1よりも突出している。絶縁紙30の内側に挿入される軸部62a及び先細り部62bを合わせた長手方向の長さDb[mm]は、ステータコア12の軸線C方向の長さDs[mm]よりも長い。好適には、軸部62a単独の長手方向の長さは、ステータコア12の軸線C方向の長さDs[mm]よりも長い。このように、軸線C方向において、ブレード62は下方から絶縁紙30の内側に挿入される。なお、長さDbは、本発明における「ブレードの長手方向の長さ」に相当する。本発明における「ブレードの長手方向の長さ」とは、ブレード62のうち絶縁紙30の内側に挿入される部分(軸部62aや先細り部62b)における長手方向の長さである。
By inserting the
図6は、セグメントコイル接触工程P2を説明する図である。 FIG. 6 is a diagram illustrating the segment coil contact step P2.
セグメントコイル接触工程P2前において、軸線C方向におけるステータコア12の直上には、コイルガイド50が配置されている。コイルガイド50は、その上方から下降してくる各セグメントコイル40の先端部42aをその溝部52を経由させることによって絶縁紙30の内側を挿通しているブレード62の先端面62tへ案内するものである。コイルガイド50に設けられた溝部52は、径方向及び軸線C方向に貫通した空間である。軸線C方向に見て、コイルガイド50の溝部52の位置は、スロット14の位置に対応している。
Before the segment coil contact step P2, the
セグメントコイル接触工程P2直前では、ステータコア12の上方には、セグメントコイル挿入工程P3において絶縁紙30の内側に挿入される前の最外周側に位置するセグメントコイル40が円環状に組み合わされた状態で配置されている。各セグメントコイル40は、その腕部42の先端部42aを下に向けて配置されている。セグメントコイル接触工程P2では、円環状に組み合わされた状態の最外周側に位置するセグメントコイル40が一体的に矢印A2の方向へ下降させられる。セグメントコイル40の腕部42が下降させられることでコイルガイド50の溝部52にセグメントコイル40の先端部42aが挿入され、各セグメントコイル40の先端面42tがそれぞれブレード62の先端面62tに突き当たる、すなわち先端面62tに接触する。このセグメントコイル接触工程P2では、セグメントコイル40が挿入される方向である鉛直線の方向の上方から見て、セグメントコイル40における先端部42aの周方向は、ブレード62の軸部62aにおける周方向の範囲内に収められる。すなわち、周方向において、セグメントコイル40における先端部42aは、ブレード62の軸部62aからはみ出ていない。なお、ブレード62の先端面62tは、セグメントコイル接触工程P2及びセグメントコイル挿入工程P3において、挿入されるセグメントコイル40の先端面42tに対向する面である。
Immediately before the segment coil contact step P2, above the
図7は、セグメントコイル挿入工程P3を説明する図である。 FIG. 7 is a diagram illustrating a segment coil insertion step P3.
腕部42の先端面42tがそれぞれブレード62の先端面62tに突き当たった状態で、図7に示すように、セグメントコイル40の腕部42とブレード62とが同期しながらスロット14の内部を一体的に矢印A3及び矢印A4の方向へ下降することにより、最外周側に位置するセグメントコイル40の腕部42は絶縁紙30の内側に案内されつつ挿入されてスロット14を貫通する。前述したように、ブレード挿入工程P1が実施されると、スロット14の中でブレード62の軸部62aにより絶縁紙30が周方向に広げられる。また、セグメントコイル挿入工程P3では、周方向において、セグメントコイル40における先端部42aは、ブレード62の軸部62aからはみ出ていない状態でブレード62及びセグメントコイル40が同期しながら下降させられる。したがって、このブレード62及びセグメントコイル40が同期しながら一体的に下降することにより、ブレード62は、セグメントコイル40の先端面42tのエッジから絶縁紙30を保護する。すなわち、セグメントコイル40の先端面42tのエッジが絶縁紙30に引っ掛からないようにして、セグメントコイル40が絶縁紙30の内側に挿入させられる。セグメントコイル40の腕部42がスロット14を貫通した状態になると、ブレード62は更に下降させられてブレード62の先端面62tと腕部42の先端面42tとは離間する。
As shown in FIG. 7, with the
このようにして、スロット14内に配設された絶縁紙30の内側に、最外周側に位置するセグメントコイル40が一括して挿入される。
In this way, the segment coils 40 located on the outermost peripheral side are collectively inserted into the insulating
次に、ブレード配列治具60に配列された各ブレード62は、セグメントコイル40の径方向の長さだけ、径方向の内周側へ移動させられる。そして、次にスロット14に挿入されるセグメントコイル40が前回よりも1個分だけ内周側に位置するものである点が異なるが、上述したブレード挿入工程P1、セグメントコイル接触工程P2、及びセグメントコイル挿入工程P3と同様の手順が繰り返される。このようにして、スロット14内に配設された絶縁紙30の内側に、最外周側から最内周側に向かって1個ずつセグメントコイル40が挿入される。これにより、1つのスロット14に対して最終的に8個のセグメントコイル40が挿入される。スロット14の最外周側から最内周側まで8個のセグメントコイル40が挿入された後に、図2(d)を用いて説明した溶接を行うことで、図1に示すステータコイル18が製造される。
Next, each
図8は、スロット14にセグメントコイル40を挿入する方法を説明する各工程のフローチャートの一例である。図8のフローチャートは、スロット14内に配設された絶縁紙30の内側にセグメントコイル40が挿入される毎に繰り返し実行される。
FIG. 8 is an example of a flowchart of each step for explaining a method of inserting the
まず、ステップS10においてブレード挿入工程P1が実施される。そして、ステップS20においてセグメントコイル接触工程P2が実施され、ステップS30においてセグメントコイル挿入工程P3が実施される。そしてリターンとなる。 First, the blade insertion step P1 is carried out in step S10. Then, the segment coil contact step P2 is carried out in step S20, and the segment coil insertion step P3 is carried out in step S30. And it becomes a return.
本実施例によれば、(a)ブレード62の長手方向の長さDbは、ステータコア12の軸線C方向の長さDsよりも長く、(b)ブレード62の長手方向に垂直な断面は、円形である。ブレード62の長手方向に垂直な断面が円形であるため、略四角形の形状である場合に比べて、ブレード62がスロット14に挿入される場合におけるブレード62と絶縁紙30との接触面積が減少することで摩擦が少なくなる。そのため、スロット14内で絶縁紙30の位置が変わったり、スロット14内から絶縁紙30が抜けたりすることが抑制される。
According to this embodiment, (a) the length Db in the longitudinal direction of the
ここから、本発明の実施例2に係るブレード配列治具70について説明する。ブレード配列治具70は、本発明における「コイル挿入治具」に相当する。ブレード配列治具70は、前述の実施例1におけるブレード配列治具60の構成と略同じであるが、以下の点で異なる。実施例1では、1つのスロット14に対して1つのブレード62が設けられていたが、実施例2では、1つのスロット14に対して複数のブレード72,74が設けられている。そのため、本実施例では、前述の実施例1と異なる部分を中心に説明することとし、前述の実施例1と機能において実質的に共通する部分には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
From here, the
図9は、本発明の実施例2に係るブレード配列治具70に配列された複数のブレード72,74の形状を説明する図であって、スロット14内に配設された絶縁紙30の内側に下方から挿入されたそれらブレード72,74を上方から見た図である。図9は、前述の実施例1における図4(b)に対応する図である。
FIG. 9 is a diagram illustrating the shapes of the plurality of blades 72, 74 arranged in the
図9に示すように、ブレード配列治具70は、1つのスロット14に対して複数のブレード72,74を有する。ブレード72は、前述の実施例1におけるブレード62と同じ構成である。ブレード74は、ブレード72と同じ形状であって、1つのスロット14内においてブレード72よりも内周側の挿入可能な位置に配設されている。実施例1におけるブレード62が備える軸部62a、先細り部62b、及び先端面62tに対応して、ブレード72は、軸部72a、先細り部72b、及び先端面72tを備え、ブレード74は、軸部74a、先細り部74b、及び先端面74tを備える。ブレード72の軸部72a及びブレード74の軸部74aの直径は、いずれも径D1である。このように、ブレード72及びブレード74は、径方向に離間した状態で1つのスロット14内に挿入可能な位置に配設されている。
As shown in FIG. 9, the
なお、実施例2(実施例3も同様)では、1つのスロット14にセグメントコイル40が外周側から内周側に向かって順次挿入される毎にブレード72,74が径方向の内周側へ移動させられた後にブレード挿入工程P1が実施されるが、このブレード72,74の内周側への移動においては、ブレード74が一対の先端部16aに引っ掛からないように移動させられる。すなわち、ブレード74が一対の先端部16aに引っ掛かる場合には、一対の先端部16aよりも内周側にブレード74が位置するようにブレード72,74が径方向の内周側に移動させられる。なお、ブレード74(実施例3におけるブレード84も同様)は、ブレード挿入工程P1の実施により絶縁紙30の内側に挿入されると、絶縁紙30を一対の溝側面14s側に近づけるが、セグメントコイル挿入工程P3においては、セグメントコイル40の先端面42tを支持しない。
In Example 2 (the same applies to Example 3), each time the
本実施例によれば、1つのスロット14に対して複数のブレード72,74が設けられている。1つのスロット14内に配設された絶縁紙30の内側に複数のブレード72,74が挿入されるため、スロット14内におけるブレード72とブレード74の間の広い領域で絶縁紙30をスロット14の一対の溝側面14s側に近づけることができる。
According to this embodiment, a plurality of blades 72 and 74 are provided for one
ここから、本発明の実施例3に係るブレード配列治具80について説明する。ブレード配列治具80は、本発明における「コイル挿入治具」に相当する。ブレード配列治具80は、前述の実施例2におけるブレード配列治具70の構成と略同じであるが、以下の点で異なる。前述の実施例2では、1つのスロット14に対して同じ形状の複数のブレード72,74が設けられていたが、実施例3では、1つのスロット14に対して異なる形状の複数のブレード82,84が設けられている。そのため、本実施例では、前述の実施例2と異なる部分を中心に説明することとし、前述の実施例2と機能において実質的に共通する部分には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
From here, the
図10は、本発明の実施例3に係るブレード配列治具80に配列された複数のブレード82,84の形状を説明する図であって、スロット14内に配設された絶縁紙30の内側に下方から挿入されたそれらブレード82,84を上方から見た図である。図10は、前述の実施例2における図9に対応する図である。
FIG. 10 is a diagram illustrating the shapes of the plurality of
図10に示すように、ブレード配列治具80は、1つのスロット14に対して複数のブレード82,84を有する。ブレード82は、前述の実施例2におけるブレード72と同じ構成である。ブレード84は、ブレード82と異なる形状であって、1つのスロット14内においてブレード82よりも内周側の挿入可能な位置に配設されている。実施例2におけるブレード72が備える軸部72a、先細り部72b、及び先端面72tに対応して、ブレード82は、軸部82a、先細り部82b、及び先端面82tを備え、ブレード84は、軸部84a、先細り部84b、及び先端面84tを備える。ブレード84は、ブレード82と略同じ形状であるが、ブレード84の軸部84aの直径がブレード82の軸部82aの直径と異なる。軸部82aの直径は、径D1であるが、軸部84aの直径は、径D1よりも小さい径D2[mm]である。このように、互いに異なる形状のブレード82及びブレード84は、径方向に離間した状態でスロット14に挿入可能な位置に配設されている。
As shown in FIG. 10, the
絶縁紙30は、スロット14の内壁面である一対の溝側面14s及び溝底面14bに対向して配設されているが、径方向の内周側においては一対の先端部16aの形状に応じて配設されている。具体的には、径方向の内周側に向かうに従って、周方向に対向する絶縁紙30の間の距離が次第に狭くなっている。ブレード84は、このような一対の先端部16aの形状に応じて配設された絶縁紙30の形状に合わせて、絶縁紙30のうち周方向に対向する絶縁紙30の間の距離が次第に狭くなっている部分に軸部84aが接する位置に配設されている。
The insulating
本実施例によれば、複数のブレード82,84は、互いに異なる形状であり、それぞれの長手方向に垂直な断面の円形の直径が互いに異なっている。複数のブレード82,84の長手方向に垂直な断面の円形の直径をそれぞれ異ならせることで、スロット14内に配設された絶縁紙30の形状に合わせて複数のブレード82,84を配設することができる。
According to this embodiment, the plurality of
ここから、本発明の実施例4に係るブレード配列治具90について説明する。ブレード配列治具90は、本発明における「コイル挿入治具」に相当する。ブレード配列治具90は、前述の実施例1におけるブレード配列治具60の構成と略同じであるが、実施例1におけるブレード62の替わりにブレード92が配列されている点が異なる。そのため、本実施例では、前述の実施例1と異なる部分を中心に説明することとし、前述の実施例1と機能において実質的に共通する部分には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
From here, the
図11は、本発明の実施例4に係るブレード配列治具90に配列されたブレード92の形状を説明する図であって、(a)はブレード92の斜視図であり、(b)はブレード挿入工程P1で絶縁紙30の内側に挿入された状態のブレード92を軸線C側から径方向の外周側に見た図である。図11(b)は、前述の実施例1における図5に対応する図である。
11A and 11B are views for explaining the shape of the
実施例1におけるブレード62が備える軸部62a、先細り部62b、及び先端面62tに対応して、ブレード92は、軸部92a、先細り部92b、及び先端面92tを備える。図11(a)に示すように、ブレード92は、実施例1におけるブレード62と略同じ形状であるが、ブレード92の軸部92aに直径が径D1よりも細くなった形状のくびれ部92nを備える。くびれ部92nは、軸部92aの先端部側において先端面92t側に近づくにつれて、一旦その直径が径D1から次第に小さくなり、その後その直径が径D1になるまで次第に大きくなる形状をしている。くびれ部92nの先端側は、先細り部92bに繋がっている。
Corresponding to the
図11(b)に示すように、ブレード挿入工程P1では、ブレード配列治具90が上昇させられることでそのブレード配列治具90に配列された複数のブレード92が一体的に矢印A1の方向へ上昇させられる。これにより、絶縁紙30の内側にブレード92がそれぞれ挿入される。
As shown in FIG. 11B, in the blade insertion step P1, the
ブレード挿入工程P1では、複数のブレード92の上昇は、各ブレード92の先端面92tがコイルガイド50に設けられた溝部52の内部に到達する位置まで行われる。すなわち、各ブレード92の先端面92tがステータコア12の端部12t1よりも突出させられる。好適には、ブレード挿入工程P1の実施において、軸部62aの先端側(くびれ部92nと先細り部92bとの境界であって直径が径D1の部分)は、ステータコア12の端部12t1よりも突出している。絶縁紙30の内側に挿入される軸部92a及び先細り部92bを合わせた長手方向の長さDb[mm]は、ステータコア12の軸線C方向の長さDs[mm]よりも長い。好適には、くびれ部92nを含む軸部92a単独の長手方向の長さは、ステータコア12の軸線C方向の長さDs[mm]よりも長い。
In the blade insertion step P1, the plurality of
本実施例によれば、ブレード92の長手方向の先端部側にくびれ部92nが設けられている。ブレード92の長手方向の先端部側にくびれ部92nが設けられていると、くびれ部92nが設けられていない場合に比べて、ブレード92がスロット14に挿入される場合における前記先端部側でのブレード92と絶縁紙30との接触面積が減少することで摩擦が更に少なくなる。そのため、スロット14内で絶縁紙30の位置が変わったり、スロット14内から絶縁紙30が抜けたりすることが抑制される。
According to this embodiment, a
ここから、本発明の実施例5に係るブレード配列治具100について説明する。ブレード配列治具100は、本発明における「コイル挿入治具」に相当する。ブレード配列治具100は、前述の実施例4におけるブレード配列治具90の構成と略同じであるが、実施例4におけるブレード92の替わりにブレード102が配列されている点が異なる。そのため、本実施例では、前述の実施例4と異なる部分を中心に説明することとし、前述の実施例4と機能において実質的に共通する部分には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
From here, the
図12は、本発明の実施例5に係るブレード配列治具100に配列されたブレード102の形状を説明する図であって、(a)はブレード102の斜視図であり、(b)はブレード挿入工程P1で絶縁紙30の内側に挿入された状態のブレード102を軸線C側から径方向の外周側に見た図である。図12(b)は、前述の実施例4における図11(b)に対応する図である。
12A and 12B are views for explaining the shape of the
前述の実施例4におけるブレード92が備える軸部92a、先細り部92b、及び先端面92tに対応して、ブレード102は、軸部102a、先細り部102b、及び先端面102tを備える。図12(a)に示すように、ブレード102は、実施例4におけるブレード92と略同じ形状であるが、くびれ部102nが設けられている位置が異なる。くびれ部102nは、実施例4におけるくびれ部92nと異なり、軸部102aの長手方向における先端部から後端部までの広い領域に設けられている。例えば、くびれ部102nの長手方向の長さは、絶縁紙30の内側に挿入される軸部102a及び先細り部102bを合わせた長手方向の長さDbの半分以上の長さである。くびれ部102nの長手方向の中央領域は、軸部102aにおいてその直径が径D1よりも小さくなっている。くびれ部102nの長手方向の後端部側では、ブレード102の後端部側(根元側)に近づくにつれてその直径が径D1になるまで次第に大きくなっており、くびれ部102nの長手方向の先端部側では、ブレード102の先端面102t側に近づくにつれてその直径が径D1になるまで次第に大きくなっている。くびれ部102nと先細り部102bとの間の軸部102aは、その直径が径D1となっている。
Corresponding to the
図12(b)に示すように、ブレード挿入工程P1では、ブレード配列治具100が上昇させられることでそのブレード配列治具100に配列された複数のブレード102が一体的に矢印A1の方向へ上昇させられる。これにより、絶縁紙30の内側にブレード102がそれぞれ挿入される。
As shown in FIG. 12B, in the blade insertion step P1, the
ブレード挿入工程P1では、複数のブレード102の上昇は、各ブレード102の先端面102tがコイルガイド50に設けられた溝部52の内部に到達する位置まで行われる。すなわち、各ブレード102の先端面102tがステータコア12の端部12t1よりも突出させられる。好適には、ブレード挿入工程P1の実施において、軸部102aの先端側(軸部102aと先細り部102bとの境界であって直径が径D1の部分)は、ステータコア12の端部12t1よりも突出している。
In the blade insertion step P1, the plurality of
本実施例によれば、ブレード102の長手方向の先端部から後端部までの広い領域にくびれ部102nが設けられている。ブレード102の軸部102aにくびれ部102nが設けられていると、くびれ部102nが設けられていない場合に比べて、ブレード102がスロット14に挿入される場合におけるくびれ部102nが設けられている部分でのブレード102と絶縁紙30との接触面積が減少することで摩擦が少なくなる。そのため、スロット14内で絶縁紙30の位置が変わったり、スロット14内から絶縁紙30が抜けたりすることが抑制される。
According to this embodiment, the
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。 Although the embodiments of the present invention have been described in detail with reference to the drawings, the present invention is also applicable to other aspects.
前述の実施例1,2,3,4,5では、車両用回転電機MGは、車両の走行用駆動源であるモータジェネレータであったが、本発明はこの態様に限らない。例えば、車両用回転電機MGは、発電機機能を有さず電動機機能のみを有する車両駆動用の電動機であっても良いし、電動機機能を有さず発電機機能のみを有する回生用の発電機であっても良い。 In the above-described first, second, third, fourth, and fifth embodiments, the rotary electric machine MG for a vehicle is a motor generator which is a drive source for traveling the vehicle, but the present invention is not limited to this embodiment. For example, the rotary electric machine MG for a vehicle may be a motor for driving a vehicle having only an electric motor function without having a generator function, or a regenerative generator having only a generator function without having an electric motor function. It may be.
前述の実施例1,2,3,4,5では、ブレード62,72,74,82,84,92,102(以下、「ブレード62等」と記す。)は、それぞれ先細り部62b,72b,74b,82b,84b,92b,102bを備えていたが、これらを必ずしも備えていなくても良い。
In the above-mentioned Examples 1, 2, 3, 4, 5, the
前述の実施例4では、ブレード92は、軸部92aの長手方向の先端部側にくびれ部92nを備え、前述の実施例5では、ブレード102は、軸部102aの長手方向における先端部から後端部までの広い領域にくびれ部102nを備えていた。本発明におけるくびれ部は、ブレードにおける絶縁紙30の内側に挿入される部分であれば、ブレードの長手方向における位置や長さはどのような態様であっても構わない。
In the above-mentioned Example 4, the
前述の実施例2,3では、ブレード72,74,82,84にはくびれ部が設けられていなかったが、実施例4におけるブレード92のくびれ部92nや実施例5におけるブレード102のくびれ部102nのようなくびれ部が設けられていても良い。
In Examples 2 and 3 described above, the
前述の実施例3では、異なる形状のブレード82,84は、それぞれの長手方向に垂直な断面の円形の直径が互いに異なる態様であったが、本発明はこの態様に限らない。例えば、異なる形状のブレード82,84は、それぞれの長手方向に垂直な断面の円形の直径が同じだが、それぞれの長手方向の長さが異なる態様であっても良い。また、異なる形状のブレード82,84は、それぞれの長手方向に垂直な断面の円形の直径が異なり且つそれぞれの長手方向の長さも異なる態様であっても良い。
In Example 3 described above, the
前述の実施例1,2,3,4,5では、ステータコア12は不図示のホルダにより所謂フローティング状態に保持されて外部から受ける力により同一水平面内で移動可能とされる態様であったが、本発明はこの態様に限らない。例えば、ステータコア12がブレード62の位置に対してスロット14の位置が対応するようにアクチュエータ等で移動させられる態様であっても良い。
In the above-described first, second, third, fourth, and fifth embodiments, the
前述の実施例1,2,3,4,5では、1つのスロット14内に最終的に挿入される全てのセグメントコイル40について、最外周側から最内周側に向かって1つずつ挿入される態様であったが、本発明はこれに限らない。例えば、最終的に挿入される全てのセグメントコイル40が一括して同時に挿入される態様であっても良いし、最終的に挿入される全てのセグメントコイル40が複数個ずつ何回かに分けて挿入される態様であっても良い。
In the above-described first, second, third, fourth, and fifth embodiments, all the segment coils 40 finally inserted into one
前述の実施例1,2,3,4,5では、ブレード62等は、それぞれの長手方向に垂直な断面が円形であったが、本発明はこの態様に限らない。例えば、これらブレード62等の長手方向に垂直な断面は、楕円形であっても良い。ブレード62等の長手方向に垂直な断面が楕円形であっても、略四角形の形状である場合に比べて、ブレード62等がスロット14に挿入される場合におけるブレード62等と絶縁紙30との接触面積が減少することで摩擦が少なくなる。そのため、スロット14内で絶縁紙30の位置が変わったり、スロット14内から絶縁紙30が抜けたりすることが抑制される。また、例えばブレード62等の断面の楕円形における径方向の長さを、単数か複数か否かにかかわらず同時に挿入されるセグメントコイル40の径方向の長さの合計に合わせることで、ブレード62等が同時に挿入されるセグメントコイル40の先端面42tを安定して支持可能な構成とすることができる。要するに、本発明に係るブレード配列治具60,70,80,90,100において、ブレード62等の長手方向に垂直な断面は、円形状又は楕円形状であれば良い。円形状とは、数学的に厳密な円形でなくても良く、楕円形状とは、数学的に厳密な楕円形でなくても良いとの意義である。
In Examples 1, 2, 3, 4, and 5 described above, the
なお、上述したのはあくまでも本発明の実施例であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。 It should be noted that the above description is merely an embodiment of the present invention, and the present invention can be carried out in a mode in which various changes and improvements are made based on the knowledge of those skilled in the art within the range not deviating from the gist thereof.
12:ステータコア
14:スロット
14s:一対の溝側面(スロットの内壁面)
30:絶縁紙
40:セグメントコイル
60、70、80、90、100:ブレード配列治具(コイル挿入治具)
62、72、74、82、84、92、102:ブレード
C:軸線
Db:長さ(ブレードの長手方向の長さ)
Ds:長さ(ステータコアの軸線方向の長さ)
12: Stator core 14:
30: Insulation paper 40:
62, 72, 74, 82, 84, 92, 102: Blade C: Axis Db: Length (length in the longitudinal direction of the blade)
Ds: Length (length in the axial direction of the stator core)
Claims (1)
前記ブレードの長手方向の長さは、前記ステータコアの軸線方向の長さよりも長く、
前記ブレードの長手方向に垂直な断面は、円形状又は楕円形状である
ことを特徴とするコイル挿入治具。 A blade is provided which is inserted inside an insulating paper arranged facing the inner wall surface of a slot provided on the inner peripheral surface of a stator core extending cylindrically about an axis to bring the insulating paper closer to the inner wall surface side. , A coil insertion jig
The length of the blade in the longitudinal direction is longer than the length of the stator core in the axial direction.
A coil insertion jig characterized in that the cross section perpendicular to the longitudinal direction of the blade is circular or elliptical.
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