JP2022045085A - 医用情報処理装置、医用システム、医用情報処理方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
本明細書及び図面に開示の実施形態は、医用情報処理装置、医用システム、医用情報処理方法、およびプログラムに関する。
医療業界において、地方の医師不足や新型感染症に精通する医師の不足等の影響から遠隔診断や遠隔施術等の需要が高まっている。遠隔診断や遠隔施術を行う場合、施術者は、現場で撮影された対象物を含む画像を確認しながら、診断や施術を行う。しかしながら、通信環境やデータ量等の影響により実際の施術対象の状況と、画像に含まれる施術対象の状況とに遅延が生じる場合があった。そのため、施術者等のユーザに適切な医用画像を提供できない場合があった。
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、被検体の診断や施術において、より適切な医用画像をユーザに提供することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態の医用情報処理装置は、取得部と、特定部と、生成部とを持つ。取得部は、周期的な動作をする臓器に関する複数時相の画像情報を取得する。特定部は、前記複数時相の画像情報に基づく表示に関する第1の遅延を示す第1遅延量と、前記画像情報に含まれる所定の対象物に対する処理に関する第2の遅延を示す第2遅延量との少なくとも一方を特定する。生成部は、前記第1遅延量と前記第2遅延量の少なくとも一方と、前記臓器の周期的な動作とに基づいた医用画像を生成する。
以下、図面を参照しながら、医用情報処理装置、医用システム、医用情報処理方法、およびプログラムについて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の医用情報処理装置を含む医用システム1の一例を示す図である。医用システム1は、医用装置100と、医用情報処理装置200とを備える。医用装置100および医用情報処理装置200は、ネットワークNWを介して接続される。ネットワークNWは、例えば、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)、インターネット、専用回線、無線基地局、プロバイダ等を含む。
図1は、第1の実施形態の医用情報処理装置を含む医用システム1の一例を示す図である。医用システム1は、医用装置100と、医用情報処理装置200とを備える。医用装置100および医用情報処理装置200は、ネットワークNWを介して接続される。ネットワークNWは、例えば、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)、インターネット、専用回線、無線基地局、プロバイダ等を含む。
医用装置100は、例えば、被検体Pの周期的な動作をする臓器に対する所定の処理を行う。医用装置100は、例えば、X線等を用いて被検体Pを診断または施術するための画像を生成するX線診断装置である。以下、医用装置100により生成される画像を「術中画像」と称する。術中画像には、診断時や施術時の画像が含まれる。また、術中画像には、診断前や施術前の画像が含まれてよい。また、医用装置100は、例えば、X線CT(Computed Tomography)装置やMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、核医学診断装置等であってもよい。また、医用装置100は、医用情報処理装置200からの指示に応じた処理を行ってもよい。
医用情報処理装置200は、ネットワークNWを介して医用装置100と情報の送受信を行う。医用情報処理装置200は、医用装置100から所定距離以上離れた遠隔地に設置されていてもよく、所定距離未満の位置に設定されていてもよい。医用情報処理装置200は、一つまたは複数のプロセッサにより実現される。例えば、医用情報処理装置200は、クラウドコンピューティングシステムに含まれるコンピュータであってもよいし、他の機器に依存せずに単独で動作するコンピュータ(スタンドアローンのコンピュータ)であってもよい。医用情報処理装置200は、医用装置100からの情報に基づいて、医用情報処理装置200のユーザに画像情報を提供したり、ユーザからの指示情報等を医用装置100に送信して医用装置100を操作する。ユーザとは、例えば、被検体Pの診断や施術を行う施術者である。
医用システム1は、図1の例では医用装置100と医用情報処理装置200とがそれぞれ1台ずつ設けられているが、これに限定されるものではなく、一方または双方が複数台設けられていてもよい。また、医用装置100または医用情報処理装置200とは、他方の装置と一体に構成されていてもよい。
次に、医用装置100の構成について具体的に説明する。図1に示す医用装置100は、例えば、撮影装置110と、コンソール装置140とを備える。撮影装置110は、例えば、高電圧発生器111と、アーム部112と、X線発生器113と、X線検出器114と、アーム移動機構115と、寝台116と、寝台移動機構117と、デバイス駆動機構118と、心電計119とを備える。以下、アーム部112、X線発生器113、およびX線検出器114を合わせたものを「撮影系統」と称する場合がある。デバイス駆動機構118は、「駆動部」の一例である。
高電圧発生器111は、後述の処理回路150の制御により、高電圧を発生し、発生した高電圧をX線発生器113に供給する。
アーム部112は、例えば一部または全部にC字等の湾曲形状または屈曲形状を有する保持装置である。アーム部112は、後述の機構制御回路146の制御に従って、アーム移動機構115が駆動されることにより回転および移動が可能となる。アーム部112は、一端にX線発生器113を保持し、他端にX線発生器113と対向するようにX線検出器114を保持する。X線発生器113は、例えば、X線管(図示せず)とコリメータ(図示せず)とを備える。X線管は、高電圧発生器111からの高電圧(管電圧)の印加および管電流の供給を受けて、X線焦点からX線を発生する。コリメータは、X線管の放射窓に取り付けられ、X線検出器114の検出面上のX線照射野を調整する。コリメータにより、X線照射野が調整されることで、被検体Pへの不要な被曝を低減できる。X線検出器114は、例えば、複数のX線検出素子を備える。複数のX線検出素子は、2次元のアレイ状に配列される。2次元のアレイ状の検出器はFPD(Flat Panel Display:平面検出器)と呼ばれる。FPDの各素子は、X線発生器113から放射され、被検体を透過したX線を検出する。FPDの各素子は、検出したX線強度に対応した電気信号を出力する。なお、X線検出器114は、前述したFPDに代えて、イメージインテンシファイアとTVカメラとの組み合わせから構成されてもよい。
アーム移動機構115は、後述する機構制御回路146の制御によりアーム部112を三次元座標(XYZ座標)上における所定の位置に回転や移動を行う。例えば、アーム移動機構115は、撮影系統のX線照射野に対応した撮影範囲に、被検体Pの診断対象が含まれるようにアーム部112を移動させる。
寝台116は、被検体Pを載置する天板(不図示)を移動可能に支持する。天板は、機構制御回路146の制御により、寝台移動機構117が駆動することで移動される。図1の例において、被検体Pは、天板に仰向けで載置されている。寝台移動機構117は、後述する機構制御回路146の制御により天板を三次元座標(XYZ座標)上における所定の位置に移動させる。
デバイス駆動機構118は、後述する機構制御回路146の制御により医用デバイス120に対して所定の駆動を行う。例えば、デバイス駆動機構118は、医用デバイス120を三次元座標(XYZ座標)上における所定の位置に移動させたり、医用デバイス120の形状を変えたり、医用デバイス120を介して、被検体Pに物質を注入したりする。医用デバイス120には、例えば、マイトラクリップ(Mitra Clip)(登録商標)、カテーテル、インジェクター、穿刺針、ステント等が含まれる。また、医用デバイス120には、ロボットアーム等が含まれてよい。
心電計119は、図示しない端子が取り付けられた被検体Pの心電波形(ECG:Electrocardiogram)を取得し、取得した心電波形と時間情報とを対応付けた心電データを処理回路150に出力する。
コンソール装置140は、例えば、メモリ141と、通信インターフェース142と、入力インターフェース143と、ディスプレイ144と、絞り制御回路145と、機構制御回路146と、処理回路150とを備える。メモリ141は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。メモリ141は、例えば、撮影系統によって撮影された画像(術中画像の一例)、プログラム、その他の各種情報等を記憶する。これらのデータは、メモリ141ではなく(或いはメモリ141に加えて)、医用装置100が通信可能な外部メモリに記憶されてもよい。外部メモリは、例えば、外部メモリを管理するクラウドサーバが読み書きの要求を受け付けることで、クラウドサーバによって制御されるものである。
通信インターフェース142は、例えば、NIC(Network Interface Controller)等の通信インターフェースを含む。通信インターフェース142は、撮影装置110や医用情報処理装置200と通信し、取得される情報を処理回路150等に出力する。また、通信インターフェース142は、処理回路150による制御を受けて、ネットワークNWを介して接続された他の装置に情報を送信してもよい。
入力インターフェース143は、利用者による各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作の内容を示す電気信号を処理回路150に出力する。例えば、入力インターフェース143は、撮像データを収集する際の収集条件、画像に対して所定の処理を行う画像処理条件等の入力操作を受け付ける。例えば、入力インターフェース143は、マウスやキーボード、タッチパネル、ドラッグボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、フットペダル、カメラ、赤外線センサ、マイク等により実現される。入力インターフェース143は、撮影装置110に設けられてもよい。また、入力インターフェース143は、コンソール装置140の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)により実現されてもよい。
ディスプレイ144は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ144は、処理回路150によって生成された術中画像や、利用者による各種操作を受け付けるGUI(Graphical User Interface)画像等を表示する。ディスプレイ144は、例えば、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等である。ディスプレイ144は、撮影装置110に設けられてもよい。ディスプレイ144は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置140の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)であってもよい。
絞り制御回路145は、例えば、処理回路150による制御に基づいて、被検体Pに対して照射されるX線の照射範囲(X線照射野)を制御する。照射範囲に関する情報は、FOV(Field Of View)情報ともいう。絞り制御回路145は、例えば、X線発生器113のコリメータが有する絞り羽根の開度を調整する等の制御を行うことで、X線の照射範囲を制御する。
機構制御回路146は、処理回路150による制御に基づいて、アーム移動機構115や寝台移動機構117を制御することで、撮影系統における撮影範囲や、撮影系統の被検体Pに対する相対位置や撮影角度等を変更させる。また、機構制御回路146は、処理回路150による制御に基づいて、デバイス駆動機構118を制御することで、医用デバイス120の動作等を制御する。なお、機構制御回路146は、医用情報処理装置200からの操作指示(例えば、コマンド操作)等に基づいて、対象の機構を制御してもよい。また、機構制御回路146は、機構制御内容に関する情報を、処理回路150に出力する。
処理回路150は、医用装置100の全体の動作を制御する。処理回路150は、例えば、制御機能151と、画像データ生成機能152と、画像処理機能153と、表示制御機能154とを備える。処理回路150は、例えば、ハードウェアプロセッサがメモリ141に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit; ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device; SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device; CPLD)や、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array;FPGA))等の回路(circuitry)を意味する。メモリ141にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。また、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。画像処理機能153は、「画像処理部」の一例である。
コンソール装置140または処理回路150が有する各構成要素は、分散化されて複数のハードウェアにより実現されてもよい。処理回路150は、コンソール装置140が有する構成ではなく、コンソール装置140と通信可能な処理装置によって実現されてもよい。処理装置は、例えば、一つの医用装置と接続されたワークステーション、あるいは複数の医用装置に接続され、以下に説明する処理回路150と同等の処理を一括して実行する装置(例えばクラウドサーバ)である。
制御機能151は、例えば、入力インターフェース143が受け付けた入力操作または医用情報処理装置200から取得した操作内容に基づいて、処理回路150の各種機能を制御する。具体的には、制御機能151は、例えば、撮影系統によって複数の時点の被検体Pの対象部位(例えば、心臓、肺、弁体、血管等)を含む術中画像を撮影させる。対象部位とは、例えば、診断対象または施術対象の部位である。対象部位には、周期的な動作をする臓器が含まれる。周期的な動作とは、例えば、部位が心臓である場合には拍動であり、部位が肺である場合には呼吸周期による動作である。また、対象部位には、特定の形態や機能を持つ部位が含まれてもよい。また、術中画像には、術中の医用デバイス120が含まれていてもよい。
制御機能151は、上記の撮影を行う場合に、高電圧発生器111、デバイス駆動機構118、心電計119、絞り制御回路145、機構制御回路146に対して、入力インターフェース143等からの指示内容や撮影内容等に基づいて、所定の制御を行う。また、制御機能151は、撮影した時系列の画像に対し、画像データ生成機能152や画像処理機能153、表示制御機能154に所定の処理を実行させる。また、制御機能151は、撮影された術中画像(例えば、複数時相の画像情報)と、撮影時のパラメータ情報(例えば、絞り制御内容や機構制御内容)や心電計119の計測結果等とをネットワークNWを介して医用情報処理装置200に送信する制御等を行う。
画像データ生成機能152は、X線検出器114によってX線から変換された電気信号を用いて画像データを生成し、生成した画像データをメモリ141に格納する。例えば、画像データ生成機能152は、X線検出器114から受信した電気信号に対して、電流・電圧変換やA(Analog)/D(Digital)変換や、パラレル・シリアル変換を行い、画像データを生成する。そして、画像データ生成機能152は、生成した画像データをメモリ141に格納する。
画像処理機能153は、メモリ141が記憶する画像データに対して各種画像処理を行って術中画像を生成する。例えば、画像処理機能153は、メモリ141が記憶する画像データに対して、移動平均(平滑化)フィルタ、ガウシアンフィルタ、メディアンフィルタ等の画像処理フィルタによるノイズ低減処理を実行したり、経時的に撮影された複数のX線画像群それぞれに対して、位置ずれ補正及びノイズ除去を含む前処理を実行してもよい。
表示制御機能154は、ディスプレイ144に表示される表示内容や表示態様を制御する。具体的には、表示制御機能154は、例えば、利用者からの指示を受け付けるGUI画像や画像データ生成機能152により生成された画像データをディスプレイ144に表示させる。また、表示制御機能154は、医用情報処理装置200から受信した解析結果をディスプレイ144に表示させてもよい。
次に、医用情報処理装置200の構成について説明する。図2は、第1の実施形態に係る医用情報処理装置200の一例を示す図である。医用情報処理装置200は、例えば、通信インターフェース210と、入力インターフェース220と、ディスプレイ230と、処理回路240と、メモリ250とを備える。ディスプレイ230は、「表示部」の一例である。
通信インターフェース210は、例えば、NIC等の通信インターフェースを含む。通信インターフェース210は、ネットワークNWを介して医用装置100と通信し、医用装置100から情報を受信する。通信インターフェース210は、受信した情報を処理回路240に出力する。また、通信インターフェース210は、処理回路240による制御を受けて、ネットワークNWを介して接続された他の装置に情報を送信してもよい。他の装置とは、例えば、医師や看護師等の画像の読影者が利用可能な端末装置であってよい。
入力インターフェース220は、利用者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路240に出力する。例えば、入力インターフェース220は、マウスやキーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパネル等により実現される。また、入力インターフェース220は、例えば、マイク等の音声入力を受け付けるユーザインターフェースによって実現されてもよい。入力インターフェース220がタッチパネルである場合、ディスプレイ230は入力インターフェース220と一体として形成されてよい。
ディスプレイ230は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ230は、処理回路240によって生成された画像や医用装置100により送信された画像を表示したり、ユーザからの各種の入力操作を受け付けるためのGUI等を表示したりする。例えば、ディスプレイ230は、LCDや、CRTディスプレイ、有機ELディスプレイ等である。
処理回路240は、例えば、制御機能241と、取得機能242と、特定機能243と、生成機能244と、表示制御機能245とを備える。処理回路240は、例えば、上述したようなハードウェアプロセッサがメモリ250に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。メモリ250にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。また、処理回路240に含まれる複数の機能のうち一部または全部は、LSI、ASIC、FPGA等のハードウェア(回路部:circuitry)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。また、上記のプログラムは、予めメモリ250に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROM等の着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体が医用情報処理装置200のドライブ装置に装着されることで記憶媒体からメモリ250にインストールされてもよい。取得機能242は、「取得部」の一例である。特定機能243は、「特定部」の一例である。生成機能244は、「生成部」の一例である。表示制御機能245は、「表示制御部」の一例である。
メモリ250は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等によって実現される。これらの非一過性の記憶媒体は、NASや外部ストレージサーバ装置といったネットワークNWを介して接続される他の記憶装置によって実現されてもよい。また、メモリ250には、ROMやレジスタ等の一過性の記憶媒体が含まれてもよい。メモリ250には、例えば、時相画像データ252と、心電データ254と、遅延情報256、プログラム、その他各種情報等が格納される。時相画像データ252は、医用装置100により生成される。
制御機能241は、例えば、入力インターフェース220が受け付けた入力操作等に基づいて、医用情報処理装置200の各種機能を制御する。具体的には、制御機能241は、取得機能242による通信インターフェース210を介した各種情報の取得や、特定機能243による遅延量の特定、生成機能244による医用画像の生成、表示制御機能245による医用画像等の画像の表示等を制御する。また、制御機能241は、入力インターフェース220により入力された医用装置100に対する操作情報(操作指示等)を、通信インターフェース210を介して医用装置100に送信するように制御する。
取得機能242は、通信インターフェース210に医用装置100と通信させ、その通信相手の医用装置100から術中画像、心電データ、機構制御内容等の情報を取得する。取得機能242は、取得した術中画像を時相画像データ252としてメモリ250に記憶させ、心電データを心電データ254としてメモリ250に記憶させる。したがって、時相画像データ252および心電データ254には時間情報が含まれているため、時間情報に基づいて、同期したそれぞれの情報を取得することができる。
特定機能243は、時相画像データ252に含まれる複数時相の画像情報に基づく表示に関する第1の遅延を示す第1遅延量と、複数時相の画像情報に含まれる所定の対象物に対する処理に関する第2の遅延を示す第2遅延量とのうち、少なくとも一方を特定する。遅延量とは、例えば、期間に関する情報である。所定の対象物とは、例えば、周期的な動作をしない物体、または周期的な動作が非周期的な動作に比べてかなり小さい物体である。例えば、所定の対象物には、施術者が動かす医用デバイス120等の物体が含まれる。以下では、所定の対象物は、医用デバイス120であるものとして説明する。
生成機能244は、特定機能243により特定された第1遅延量と第2遅延量のうちの少なくとも一方と、時相画像データ252に含まれる対象部位(例えば、臓器)の周期的な動作とに基づいた医用画像を生成する。
表示制御機能245は、生成機能244により生成された医用画像(生成画像)を含む画像をディスプレイ230に表示させる。また、表示制御機能245は、医用情報処理装置200における処理に必要な情報をディスプレイ230に表示させてもよい。
次に、特定機能243について具体的に説明する。特定機能243は、例えば、医用装置100との通信において、どの程度の容量のデータを送信すると、どの程度の遅延が生じるかを特定する。例えば、特定機能243は、診断や施術が開始される前または開始された時点で、医用装置100と所定のデータの送受信を行い、実測結果に基づいて、第1遅延量と第2遅延量を特定する。
図3は、特定機能243について説明するための図である。例えば、特定機能243は、医用装置100に画像要求を送信してから画像要求に対応する画像データを受信するまでの第1応答時間を取得し、取得した第1応答時間に基づいて第1遅延量を特定する。この場合、特定機能243は、画像要求を送信してから医用装置100で受信するまでの時間を第1応答時間から減算し、減算した値を第1遅延量として算出する。また、特定機能243は、医用装置100が画像データの送信時に画像データに付加した送信時刻を、画像データの受信時刻から減算し、減算した時間を第1遅延量として特定してもよい。
なお、医用装置100により送信される画像データは、例えば、データフォーマットやデータ量が予め決められた特定データでもよく、術中画像に使用するデータフォーマットや被検体Pを撮影した実際の術中画像でもよい。また、特定機能243は、種類の異なる複数の画像データを受信した結果に基づいて、第1遅延量を特定してもよい。
また、特定機能243は、医用装置100のデバイス駆動機構118を操作するための操作要求(例えば、コマンド要求)を送信してから操作要求に対応する操作が完了したことを示す情報(操作完了情報)を受信するまでの第2応答時間を取得し、取得した第2応答時間に基づいて第2遅延量を特定する。この場合、特定機能243は、医用装置100から操作完了情報が送信されてから医用装置100で受信するまでの時間を取得し、取得した時間を第2応答時間から減算した値を第2遅延量として算出する。また、特定機能243は、医用装置100に設けられるデバイス駆動機構118以外の構成(例えば、寝台116やアーム部112)に対して同様の処理を行い、構成(機構)ごとに第2遅延量を特定してもよい。また、特定機能243は、各構成から得られた第2遅延量を平均したり、重み付けによる処理を行うことで、最終的な第2遅延量を特定してもよい。
また、特定機能243は、特定した第1遅延量および第2遅延量に関する情報を遅延情報256としてメモリ250に格納してもよい。図4は、遅延情報256の内容の一例を示す図である。遅延情報256は、医用装置100を識別する識別情報としての装置IDおよび医用装置100との通信条件に、第1遅延量[msec]と第2遅延量[msec]とが対応付けられた情報である。通信条件には、例えば通信方式や通信時刻、通信キャリア(通信事業者)、データ量に関する情報が含まれてよい。
例えば、特定機能243は、遅延情報256を格納しておくことで、上述した遅延量の算出を行わずに、遅延情報256を参照して、第1遅延量および第2遅延量を取得することができる。この場合、特定機能243は、医用装置100の装置IDおよび通信条件に基づいて、遅延情報256を参照し、合致する装置IDおよび通信条件に対応付けられた第1遅延量および第2遅延量を取得する。また、合致しない場合、特定機能243は、上述したように第1遅延量および第2遅延量を特定し、遅延情報256を更新する。これにより、より効率的に第1遅延量および第2遅延量を取得することができる。
次に、生成機能244について具体的に説明する。生成機能244は、第1遅延量または第2遅延量のうち、一方または双方に基づいて、遅延が生じていない臓器の状態を予測し、予測した臓器の状態に基づいて、時相画像データ252から臓器を含む第1画像情報を取得する。また、生成機能244は、時相画像データ252から医用デバイス120に関する第2画像情報を取得する。そして、生成機能244は、第1画像情報と、第2画像情報とに基づいて医用画像を生成する。
図5は、第1の実施形態における生成機能244により生成される医用画像について説明するための図である。図5の例では、説明の便宜上、医用装置100により送信された術中画像300から得られる臓器および医用デバイス120の一例として、心臓弁(具体的には、僧帽弁)の状態を示す画像310と、マイトラクリップの状態を示す画像320とが模式的に示されている。「状態」には、例えば、位置や形状が含まれる。また、図5に示す時刻Tにおいて、時刻t11が最も早く、次いで時刻t12、t13、t14の順に遅くなっているものとする。また、図5の例では、時刻t*における術中画像、臓器の状態を示す画像310、マイトラクリップの状態を示す画像320、および医用画像330を、それぞれ術中画像300(t*)、画像310(t*)、画像320(t*)、および医用画像330(t*)で表している。
生成機能244は、例えば、心電データ254に含まれる心電波形の形状や大きさ等に基づいて、心臓の1拍動分の周期を取得する。また、生成機能244は、波形の間隔(例えば、洞周期)を取得してもよい。また、生成機能244は、取得した周期に基づいて、心臓弁の開閉周期や、時間ごとの心臓弁の開閉状態を取得する。心臓弁の開閉状態には、例えば、弁の開口度合(例えば、20%、80%)や、心臓弁が開くように変化しているか、または閉じるように変化しているか等の情報が含まれる。
また、生成機能244は、生成した心臓の周期、第1遅延量、第2遅延量、術中画像から、第1遅延量および第2遅延量に対応する期間の経過後の心臓弁の状態を予測する。例えば、図5に示す時刻t12における術中画像300(t12)が医用装置100から取得した術中画像(複数時相の画像情報)のうち、最新の画像であるものとする。術中画像300(t12)は、実地(医用装置100)側の心臓弁およびマイトラクリップの実際の状態よりも第1遅延量P1だけ遅れた画像である。言い換えると、時刻t12における実地での心臓弁およびマイトラクリップの状態は、第1遅延量P1が経過した後の時刻t13にて表示される。また、医用情報処理装置200のユーザは、医用情報処理装置200からの操作要求(操作指示)によりマイトラクリップを操作する場合、操作指示が医用情報処理装置200から送信されてから、医用装置100に到達して要求に対する処理が実行されるまでに第2遅延量P2が生じる。
したがって、生成機能244は、第1遅延量P1と第2遅延量P2とを加算した加算量に対応する期間を経過した後の弁の状態を予測し、心電データ254から取得した時間ごとの心臓弁の開閉状態から、加算量に対応する期間を経過した後の弁の状態(例えば、時刻t14における弁の状態)を取得する。そして、生成機能244は、取得した状態と同じ弁の状態の画像を、時刻t12よりも前の(過去の)複数時相の術中画像300から取得する。同じ弁には、所定の誤差範囲の弁が含まれてよい。例えば、生成機能244は、心臓弁の開閉状態に基づいて、弁の開口度合が同じ(所定の誤差範囲を含む)であって、且つ、同じ状態変化(例えば、開くように変化している状態)の画像を取得する。図5の例では、術中画像300(t11)が取得されたものとする。術中画像300(t11)は、第1画像情報の一例である。
なお、生成機能244は、第1遅延量P1と第2遅延量P2との関係において、一方の遅延量が他方の遅延量より閾値以上大きい場合に、大きい方の遅延量のみを用いて第1画像情報を取得してもよい。また、特定機能243により一方の遅延量が特定できなかった場合には、特定できた他方の遅延量を用いて第1画像情報を取得してもよい。また、生成機能244は、入力インターフェース220によりユーザから一方の遅延量を選択された場合に、その遅延量のみを用いて第1画像情報を取得してもよい。
また、生成機能244は、医用情報処理装置200で取得している術中画像のうち最新の画像である術中画像300(t12)からマイトラクリップの画像320を取得する。術中画像300(t12)は、第2画像情報の一例である。そして、生成機能244は、術中画像300(t11)および術中画像300(t12)に基づいて、時刻t12に表示させる医用画像330(t12)を生成する。
図6は、医用画像の生成について説明するための図である。また、生成機能244は、術中画像300(t12)から、心臓弁の形状を示す画像310(t11)を抽出する。なお、生成機能244は、術中画像300(t12)からマイトラクリップの状態を示す画像320(t11)を、輝度差や形状情報、周囲画像との特徴情報の差異等に基づいて削除し、削除した画像領域を周囲画像や過去の術中画像の情報に基づいて補間してもよい。また、生成機能244は、マイトラクリップの状態を示す画像を含まない術中画像から画像310(t11)に相当する弁の状態を示す画像を取得してもよい。
また、生成機能244は、例えば、術中画像(t12)から輝度差や形状情報、周囲画像との特徴情報の差異等に基づくセグメンテーション処理によりマイトラクリップの状態を示す画像320(t12)を取得する。そして、生成機能244は、画像310(t11)に画像320(t12)を重ね合わせることで、医用画像330(t12)を生成する。医用画像330(t12)は、第1遅延量P1および第2遅延量に基づいて予測した、医用情報処理装置200からの操作指示(操作要求)が、医用装置100に到達した時点の実地での弁およびマイトラクリップの状態である。
次に、表示制御機能245について具体的に説明する。表示制御機能245は、取得機能242により取得された情報や、生成機能244により生成された医用画像を含む画像を生成し、生成した画像をディスプレイ230に表示させる。図7は、ディスプレイ230に表示される画像IM1について説明するための図である。なお、画像IM1における画像のレイアウト、大きさ、種類、表示内容については、図7の例に限定されない。画像IM1には、例えば、表示領域A1~A4が含まれる。表示領域A1は、例えば、医用装置100から取得した画像(取得画像)400が表示される取得画像表示領域である。取得画像400には、例えば、被検体Pの対象部位(例えば、弁を含む心臓)の画像410と、医用デバイス(例えば、マイトラクリップ)120の画像420が含まれる。
表示領域A2は、例えば、特定機能243で特定された第1遅延量(Imaging Delay)と、第2遅延量(Command Delay)に関する情報が表示される遅延情報表示領域である。なお、表示領域A2には、例えば、医用装置100との応答時間に関する情報や、ネットワークNWにおける通信環境に関する情報、医用装置100と医用情報処理装置200との距離に関する情報を示す画像等が表示されてよい。
表示領域A3には、医用装置100から取得した心電データ254に関する情報が表示される心電データ表示領域である。なお、表示領域A3には、生成機能244により取得された拍動の周期に関する情報(例えば、拍動の開始時間と終了時間に関する情報)が表示されてもよい。
表示領域A4は、生成機能244により生成された医用画像(生成画像)500が表示される医用画像表示領域である。医用画像500は、例えば、生成機能244により生成された複数時相の画像情報である。医用画像500には、操作指示等が医用装置100に到達した時点の状態であると予測された対象部位の画像510および医用デバイス120の画像520とが含まれる。画像IM10を表示することで、被検体Pの診断や施術において、より適切な医用画像をユーザ(施術者)に提供することができる。また、例えば、医用情報処理装置200から医用装置100を遠隔操作する場合に、ユーザは、遅延量を考慮した医用画像500を参照して操作指示を送信することで、動作のある弁510Vに対して、より適切なタイミングで医用装置100を操作することができる。
ここで、医用装置100を用いた臓器の対する診察または施術の状況、臓器の種類、変形量によっては、注目したい画像や画像の内容が異なる場合がある。したがって、表示制御機能245は、臓器の対する診察または施術の状況、臓器の種類、変形量に基づいてディスプレイ230に表示させる画像の一部または全部の表示態様を変更させてもよい。表示態様を変更させるには、例えば、取得画像400または医用画像500のうち一方または双方に対して、大きさを変更すること、色や輝度を変更すること、画像の周囲を所定の色(例えば、赤色等)で囲む等により強調表示すること、施術者に認識させる優先度の低い画像を非表示にしたり、マスキングしたり、ぼかして表示させること等が含まれる。
例えば、術中画像にて血流分布を確認したい場合がある。違う時刻の弁形状と医用デバイスの画像を合成した生成画像は、構造物と流体の幾何学的な関係を無視した画像となる。このため、生成画像を表示すると、術者は、弁形状や医用デバイスの位置と流体分布に違和感を覚えることになる。そのため、表示制御機能245は、上述の場合には、取得画像400が強調されるように表示態様を変更する。また、心臓の形状が大きく変形している場合、表示制御機能245は、取得画像400が強調されるように表示態様を変更してもよい。なお、心臓の形状が大きく変形しているか否かは、例えば、術中画像に含まれる臓器の解剖学的特徴量の変形の大きさが、所定の大きさ以上である場合に、大きく変形していると判定される。これにより、施術者に視認させる必要がある優先度の高い画像をより確実にユーザに視認させること等が含まれる。
次に、第1の実施形態における医用情報処理装置200により実行される処理の流れについて説明する。以下では、施術者が医用情報処理装置200を用いて医用装置100を遠隔操作して、被検者Pの心臓の対象部位(例えば、弁)を施術する例について説明する。図8は、第1の実施形態における医用情報処理装置200により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。図8の例において、取得機能242は、医用装置100から術中画像を取得する(ステップS100)。次に、取得機能242は、被検体の心臓の周期を取得する(ステップS110)。次に、特定機能243は、第1遅延量および第2遅延量を特定する(ステップS120)。
次に、生成機能244は、特定した第1遅延量および第2遅延量に基づいて、遅延後の対象部位(心臓)の状態を予測する(ステップS130)。次に、生成機能244は、複数時相の画像から、予測した状態を示す対象部位の画像を取得する(ステップS140)。次に、生成機能244は、術中画像から施術者が操作する医用デバイスの画像を取得する(ステップS150)。次に、生成機能244は、対象部位の画像と、医用デバイスの画像とを重ね合わせて医用画像を生成する(ステップS160)。次に、表示制御機能245は、生成された医用画像をディスプレイ230に表示させる(ステップS170)。
次に、制御機能241は、入力インターフェース220から操作指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS180)。操作指示を受け付けたと判定された場合、制御機能241は、通信インターフェース210を介して、操作指示を医用装置100に送信する(ステップS190)。ステップS190の処理後、または、ステップS180の処理において操作指示を受け付けていないと判定された場合、制御機能241は、入力インターフェース220により入力された情報等に基づいて、施術を終了するか否かを判定する(ステップS200)。施術を終了しないと判定された場合、S100の処理に戻り、施術を終了すると判定された場合、本フローチャートの処理を終了する。
以上説明した第1の実施形態によれば、被検体の診断や施術において、より適切な医用画像を施術者に提供することができる。具体的には、術中画像のうち、周期的に動くものに関しては、その周期性を利用して遅延後の臓器の形状を予測し、予測した臓器の形状と同様の形状の画像データを過去の術中画像から取得する。また、術中画像のうち、周期的に動かないもの(例えば、医用デバイス)に関しては、新しい画像の中からセグメンテーションにより画像を取得する。そして、その二つの画像を重ね合わせた画像を表示させることで、遅延のない画像を表示させることができる。したがって、例えば、遠隔操作を行う施術者に対する遅延の影響を抑制することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、周期的な動作をする臓器が一部の期間において、周期的でない動作をした場合に、周期的でない動作をした期間以外の術中画像を用いて医用画像を生成する点で相違する。したがって、以下では、主に上述した相違点を中心として説明する。また、第2の実施形態は、第1の実施形態の医用システム1と比較して、医用情報処理装置200の代わりに医用情報処理装置200Aを備える点で相違する。したがって、以下では、主に医用情報処理装置200Aの機能構成について説明する。また、第1の実施形態における機能構成と同様の機能構成については、同一の符号をするものとし、ここでの説明は省略するものとする。以降の実施形態についても同様とする。
第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、周期的な動作をする臓器が一部の期間において、周期的でない動作をした場合に、周期的でない動作をした期間以外の術中画像を用いて医用画像を生成する点で相違する。したがって、以下では、主に上述した相違点を中心として説明する。また、第2の実施形態は、第1の実施形態の医用システム1と比較して、医用情報処理装置200の代わりに医用情報処理装置200Aを備える点で相違する。したがって、以下では、主に医用情報処理装置200Aの機能構成について説明する。また、第1の実施形態における機能構成と同様の機能構成については、同一の符号をするものとし、ここでの説明は省略するものとする。以降の実施形態についても同様とする。
図9は、第2の実施形態における医用情報処理装置200Aの一例を示す図である。図9に示す医用情報処理装置200Aは、例えば、通信インターフェース210と、入力インターフェース220と、ディスプレイ230と、処理回路240Aと、メモリ250とを備える。処理回路240Aは、例えば、制御機能241Aと、取得機能242と、特定機能243と、生成機能244Aと、表示制御機能245と、判定機能246とを備える。以下、主に制御機能241A、生成機能244A、および判定機能246を中心として説明する。判定機能246は、「判定部」の一例である。
制御機能241Aは、例えば、入力インターフェース220が受け付けた入力操作等に基づいて、医用情報処理装置200Aの各種機能を制御する。具体的には、制御機能241Aは、取得機能242による通信インターフェース210を介した各種情報の取得や、特定機能243による遅延量の特定、生成機能244Aによる医用画像の生成、表示制御機能245による医用画像等の画像の表示、判定機能246による周期的でない期間の判定等を制御する。
判定機能246は、臓器に関する複数時相の画像情報に基づいて、臓器の動作が周期的であるか否かを判定する。臓器の動作が周期的でない場合とは、例えば、不整脈の場合である。この場合、判定機能246は、例えば、心電データ254において、予め決められた整脈の波形と比較し、その誤差が閾値以上である場合に臓器の動作が周期的でないと判定し、誤差が閾値未満である場合に臓器の動作が周期的であると判定する。閾値以上の誤差には、例えば、波形の形が所定以上異なる場合や、波形の間隔(例えば、洞周期)が不規則である場合が含まれる。また、判定機能246は、閾値以上の誤差がある期間を不整脈期間と判定する。
生成機能244Aは、判定機能246により臓器の動作が周期的でないと判定された場合に、時相画像データ252のうち、動作が周期的でない期間(不整脈期間)以外の期間の画像を用いて医用画像を生成する。
図10は、第2の実施形態における生成機能244Aの機能について説明するための図である。図10の例では、医用装置100により送信された術中画像300が示されている。図10の例では、例えば、周期的な動作をする臓器(例えば、心臓弁)の形状の変化を示す画像310および上記の弁に対するマイトラクリップの位置および状態を示す画像320が模式的に示されている。また、図10の例において、時刻t21が最も早く、次いで時刻t22、t23、t24の順に遅くなっているものとする。また、判定機能246は、心電データ254等に基づき、図10に示す時刻t31~t32が不整脈期間であると判定したものとする。
生成機能244Aは、時刻t23において、心電データ254に含まれる心電波形の形状や大きさ等に基づいて、心臓の1拍動分の周期を取得し、取得した周期に基づいて、心臓弁の開閉周期や、時間ごとの心臓弁の開閉状態を取得する。また、生成機能244Aは、生成した心臓の周期、第1遅延量、第2遅延量、術中画像から、第1遅延量P1および第2遅延量P2の加算量に対応する期間の経過後の心臓弁の状態を予測する。図10の例では、時刻t24における弁の状態が予測されている。そして、生成機能244Aは、取得した状態と同じ弁の状態の画像を、時刻t23よりも前の複数時相の術中画像300から取得する。この場合、生成機能244Aは、不整脈期間である時刻t31~t32以外の術中画像から同じ弁状態の画像を取得する。図10の例では、術中画像300(t21)が取得されたものとする。術中画像300(t21)は、第1画像情報の一例である。
また、生成機能244Aは、医用情報処理装置200Aで取得している術中画像のうち最新の画像である術中画像300(t23)(第2画像情報)からマイトラクリップの画像320(t23)を取得する。そして、画像310(t21)と、画像320(t23)を重ね合わせて、時刻t23に表示させる医用画像330(t23)を生成する。このように、臓器の動作が周期的な期間の画像を用いて、より適切な医用画像を生成して、施術者に提供することができる。
図11は、第2の実施形態における医用情報処理装置200Aにより実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。図11の処理は、上述した図8に示すステップS100~S200の処理と比較して、ステップS112が追加されると共に、ステップS140に代えて、ステップS142が追加されている点で相違する。したがって、以下では、主にステップS112およびステップS142の処理を中心として説明する。また、図11の処理では、第1の実施形態における制御機能241および生成機能244の処理は、制御機能241Aおよび生成機能244Aの処理に読み替えられるものとする。
ステップS110の処理において、心臓の周期を取得した後、判定機能246は、不整脈期間の有無を判定し(ステップS112)、その後、ステップS120の処理を実行する。ステップS112の処理においては、不整脈期間があるか否かを判定し、不整脈期間があると判定された場合に、その期間を判定してもよい。
また、ステップS130の処理後、生成機能244は、不整脈期間を除く複数時相の画像から予測した心臓の状態を示す対象部位の画像を取得し(ステップS142)、ステップS150以降の処理を行う。
なお、第2の実施形態おいて、判定機能246は、不整脈を判定することに代えて、心臓の形状が大きく変形しているか否かを判定し、判定している場合には、その期間以外の術中画像を用いて医用画像を生成してもよい。
以上説明した第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏する他、臓器の動作が周期的でないと判定される期間の画像データを用いないことで、より予測精度の高い医用画像を生成することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、第1の実施形態と比較して、施術者に触覚を与える触覚提示デバイスを備える点で相違する。したがって、以下では、主に上述した相違点を中心として説明する。また、第3の実施形態は、第1の実施形態の医用システム1と比較して、医用装置100および医用情報処理装置200に代えて、医用装置100Bおよび医用情報処理装置200Bを備える点で相違する。したがって、以下では、主に医用装置100Bおよび医用情報処理装置200Bについて説明する。
第3の実施形態は、第1の実施形態と比較して、施術者に触覚を与える触覚提示デバイスを備える点で相違する。したがって、以下では、主に上述した相違点を中心として説明する。また、第3の実施形態は、第1の実施形態の医用システム1と比較して、医用装置100および医用情報処理装置200に代えて、医用装置100Bおよび医用情報処理装置200Bを備える点で相違する。したがって、以下では、主に医用装置100Bおよび医用情報処理装置200Bについて説明する。
図12は、第3の実施形態における医用装置100Bの一例を示す図である。図12に示す医用装置100Bは、図1に示す医用装置100の構成に加えて、触覚用デバイス131と触覚用デバイス駆動機構132とを備え、更に機構制御回路146に代えて、機構制御回路146Bが設けられている点で相違する。したがって、以下では、主に、触覚用デバイス131、触覚用デバイス駆動機構132、および、機構制御回路146Bを中心として説明する。
触覚用デバイス131は、触覚用デバイス駆動機構132より三次元(XYZ)方向に移動可能な部材である。触覚用デバイス131は、例えば、アーム形状を備え、アームにより物体を把持したり、把持した物体を移動させる機能を有する。また、触覚用デバイス131には、例えば、圧力センサや加速度センサ等のセンサ装置が設けられ、移動中または物体を把持したときの圧力や三次元上の位置や移動方向等を検出する。また、センサ装置の検出結果は、触覚用デバイス駆動機構132に出力される。
触覚用デバイス駆動機構132は、機構制御回路146Bの制御により触覚用デバイス131を動作させたり、触覚用デバイス131のセンサ装置の検出結果に基づいて触覚用デバイス131が適切に動作するように制御する。
機構制御回路146Bは、機構制御回路146と同様の機能を有することに加えて、触覚用デバイス駆動機構132を制御することで、触覚用デバイス131を動作させる。また、機構制御回路146Bは、医用情報処理装置200Bから指示された操作内容に基づいて、触覚用デバイス駆動機構132に触覚用デバイス131を駆動させる制御を行わせてもよい。また、機構制御回路146Bは、触覚用デバイス131や触覚用デバイス駆動機構132から得られた情報を医用情報処理装置200Bに送信する。
図13は、第3の実施形態における医用情報処理装置200Bの一例を示す図である。図13に示す医用情報処理装置200Bは、例えば、通信インターフェース210と、入力インターフェース220と、ディスプレイ230と、触覚提供装置235と、処理回路240B、メモリ250とを備える。処理回路240Bは、例えば、制御機能241Bと、取得機能242Bと、特定機能243Bと、生成機能244Bと、表示制御機能245と、触覚提供制御機能247とを備える。触覚提供装置235および触覚提供制御機能247は、「触覚提供部」の一例である。
触覚提供装置235は、触覚提供制御機能247の制御に従って、施術者に対して触覚を提供する装置である。触覚提供装置235は、振動や反力、電気信号等を施術者の身体(指又は手等)に伝達させることで、疑似的に触覚の感覚を施術者に提供する。触覚提供装置235は、例えば、モータ等のアクチュエータを用いた力覚提示器や、ジョイスティックコントローラ等であるが、その他の構成であってもよい。
制御機能241Bは、例えば、入力インターフェース220が受け付けた入力操作等に基づいて、医用情報処理装置200Bの各種機能を制御する。具体的には、制御機能241Bは、取得機能242Bによる通信インターフェース210を介した各種情報の取得や、特定機能243Bによる遅延量の特定、生成機能244Bによる医用画像の生成、表示制御機能245による医用画像等の画像の表示、触覚提供制御機能247による触覚提供装置235の制御等を制御する。
取得機能242Bは、第1の実施形態の取得機能242と同様の機能を有する他、医用装置100Bから送信された触覚用デバイス131および触覚用デバイス駆動機構132により得られた情報(触覚情報)を取得する。
特定機能243Bは、第1遅延量および第2遅延量を特定する他、触覚用デバイス131および触覚用デバイス駆動機構132により得られた情報の遅延量(以下、第3の遅延量と称する)を特定する。この場合、特定機能243Bは、予め決められた触覚用デバイス131の種類等に応じたデータ(例えば、テストデータ)の送受信を行い、その結果(応答時間等)に基づいて第3遅延量を特定する。特定機能243Bは、テストデータを複数回送信して、その平均や標準偏差に基づいて第3遅延量を特定してもよい。特定された第3遅延量は、装置IDおよび通信条件に対応付けて遅延情報256に記憶されてもよい。
生成機能244Bは、特定機能243Bにより特定された第1遅延量、第2遅延量、および第3遅延量に基づいて医用画像を生成する。例えば、生成機能244Bは、第1遅延量、第2遅延量、および第3遅延量を加算した期間が経過した臓器の状態を予測し、予測した状態に対応する画像を過去の複数時相の画像情報から取得する。また、生成機能244Bは、複数時相の画像情報のうち最近の画像情報から医用デバイスに関する画像を取得し、その画像を予測した状態に対応する画像と重ね合わせることで、医用画像を生成する。なお、第3遅延量が、他の遅延量よりも閾値以上小さい場合には、第1の実施形態と同様に第1遅延量または第2遅延量のうち一方または双方を用いて臓器の状態を予測してもよい。
触覚提供制御機能247は、医用装置100Bから送信された触覚用デバイス131および触覚用デバイス駆動機構132により得られた情報に基づいて、触覚に関する情報を触覚提供装置235に提供する。この場合、触覚提供制御機能247は、第1~第3遅延量に基づいて、遅延がない将来の触覚情報を生成してもよい。
なお、第3の実施形態において、表示制御機能245は、上述した画像IM1をディスプレイ230に表示させることに加えて、第3遅延量に関する情報、および触覚用デバイスの位置および状態に関する情報を含む画像を表示させてもよい。
図14は、第3の実施形態における医用情報処理装置200Bにより実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。図14の処理は、上述した図8に示すステップS100~S200の処理と比較して、ステップS114およびS172が追加されると共に、ステップS120およびS130に代えて、ステップS122およびS132が追加されている点で相違する。したがって、以下では、主にステップS114、S122、S132、S172の処理を中心として説明する。また、図14の処理では、第1の実施形態における制御機能241、取得機能242、特定機能243、および生成機能244の処理は、制御機能241B、取得機能242B、特定機能243B、および生成機能244Bの処理に読み替えられるものとする。
ステップS110の処理において、心臓の周期を取得した後、取得機能242Bは、触覚情報を取得する(ステップS114)。次に、特定機能243Bは、第1遅延量、第2遅延量、および第3遅延量を特定する(ステップS122)。次に、生成機能244Bは、第1~第3遅延量に基づき、遅延後の対象部位の状態を予測し(ステップS132)、複数時相の画像から、予測した状態を示す対象部位の画像を取得する(ステップS140)。
また、ステップS170の処理において、医用画像を表示させた後、触覚提供制御機能247は、触覚情報に対応する触覚提供情報を生成し、生成した情報を触覚提供装置235から出力させ(ステップS172)、ステップS180以降の処理を実行する。なお、第3の実施形態におけるステップS180およびS190の操作指示には、触覚用デバイスに対する操作指示が含まれてよい。
以上説明した第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏する他、医用画像と同期させて施術者に触覚を感じさせることができる。したがって、例えば、被検体に対して中隔穿刺等の施術を行う場合に、穿刺できた瞬間に突き刺す力を弱めるといった、より細かな遠隔操作を実現することができる。
なお、第3の実施形態において、触覚用デバイス131は、医用デバイスを操作するアーム等と一体に設けられていてもよい。この場合、デバイス駆動機構118に触覚用デバイス駆動機構132の機能が含まれる。
第1~第3の実施形態は、他の実施形態の一部または全部を組み合わせてもよい。また、上述の実施形態では、臓器の周期や状態を取得するデータとして心電データを用いたが、これに代えて心音データ等を用いてもよい。この場合、医用装置100には、心電計119に代えて心音計を備えていてもよく、心電計119が心音を取得してもよい。また、上述の実施形態では、臓器の一例として心臓を用いて説明したが、これに代えて、肺や血管でもよく、心臓弁以外の弁体を用いてもよい。この場合、臓器の動作の周期は、心臓の動作の周期に代えて、弁体の動作の周期、肺の動作の周期、血管内の血流の周期、血管の大きさの周期のうち、少なくとも一つが含まれる。
上記説明したいずれかの実施形態は、以下のように表現することができる。
プログラムを格納するストレージと、
プロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、前記プログラムを実行することにより、
周期的な動作をする臓器に関する複数時相の画像情報を取得し、
前記複数時相の画像情報に基づく表示に関する第1の遅延を示す第1遅延量と、前記画像情報に含まれる所定の対象物に対する処理に関する第2の遅延を示す第2遅延量との少なくとも一方を特定し、
前記第1遅延量と前記第2遅延量の少なくとも一方と、前記臓器の周期的な動作とに基づいた医用画像を生成する、
ように構成されている、医用情報処理装置。
プログラムを格納するストレージと、
プロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、前記プログラムを実行することにより、
周期的な動作をする臓器に関する複数時相の画像情報を取得し、
前記複数時相の画像情報に基づく表示に関する第1の遅延を示す第1遅延量と、前記画像情報に含まれる所定の対象物に対する処理に関する第2の遅延を示す第2遅延量との少なくとも一方を特定し、
前記第1遅延量と前記第2遅延量の少なくとも一方と、前記臓器の周期的な動作とに基づいた医用画像を生成する、
ように構成されている、医用情報処理装置。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…医用システム、100…医用装置、110…撮影装置、118…デバイス駆動機構、119…心電計、140…コンソール装置、141、250…メモリ、142,210…通信インターフェース、143、220…入力インターフェース、144、230…ディスプレイ、145…絞り制御回路、146…機構制御回路、150、240…処理回路、200…医用情報処理装置、241…制御機能、242…取得機能、243…特定機能、244…生成機能、245…表示制御機能、246…判定機能、247…触覚提供制御機能
Claims (12)
- 周期的な動作をする臓器に関する複数時相の画像情報を取得する取得部と、
前記複数時相の画像情報に基づく表示に関する第1の遅延を示す第1遅延量と、前記画像情報に含まれる所定の対象物に対する処理に関する第2の遅延を示す第2遅延量との少なくとも一方を特定する特定部と、
前記第1遅延量と前記第2遅延量の少なくとも一方と、前記臓器の周期的な動作とに基づいた医用画像を生成する生成部と、
を備える医用情報処理装置。 - 前記生成部は、
前記第1遅延量と前記第2遅延量の少なくとも一方に基づいて、第1の遅延および第2の遅延が生じていない臓器の状態を予測し、予測した臓器の状態に基づいて、前記複数時相の画像情報から前記臓器を含む第1画像情報を取得し、
前記複数時相の画像情報から前記所定の対象物に関する第2画像情報を取得し、
前記第1画像情報と、前記第2画像情報とに基づいて前記医用画像を生成する、
請求項1に記載の医用情報処理装置。 - 前記生成部により生成された医用画像を表示部に表示させる表示制御部を更に備え、
前記表示制御部は、前記複数時相の画像情報に含まれる画像と、前記医用画像とを前記表示部に表示させる、
請求項1または2に記載の医用情報処理装置。 - 前記表示制御部は、前記臓器の対する診察または施術の状況、前記臓器の種類、変形量に基づいて、前記表示部に表示させる画像の表示態様を変更する、
請求項3に記載の医用情報処理装置。 - 前記臓器の動作が周期的でない期間を判定する判定部を更に備え、
前記生成部は、前記複数時相の画像情報のうち、前記判定部により判定された前記期間以外の画像情報を用いて、前記医用画像を生成する、
請求項1から4のうち何れか1項に記載の医用情報処理装置。 - 触覚用デバイスからの触覚情報をユーザに提供する触覚提供部を更に備え、
前記特定部は、前記触覚情報に対応付けられた情報を前記触覚提供部から出力させる処理に関する第3の遅延を示す第3遅延量を特定し、
前記生成部は、前記第1遅延量、前記第2遅延量、および前記第3遅延量のうち少なくとも一つに基づいて、前記臓器の周期的な動作に基づいた医用画像を生成する、
請求項1から5のうち何れか1項に記載の医用情報処理装置。 - 前記所定の対象物は、周期的な動作をしない物体である、
請求項1から6のうち何れか1項に記載の医用情報処理装置。 - 前記所定の対象物は、ユーザが操作する物体を含む、
請求項7に記載の医用情報処理装置。 - 前記臓器の動作の周期は、心臓の動作の周期、弁体の動作の周期、肺の動作の周期、血管内の血流の周期、前記血管の大きさの周期のうち、少なくとも一つを含む、
請求項1から8のうち何れか1項に記載の医用情報処理装置。 - 周期的な動作をする臓器に対する所定の処理を行う医用装置と、前記医用装置と情報の送受信を行う医用情報処理装置とを含む医用システムであって、
前記医用装置は、
所定の対象物を駆動させる駆動部と、
前記臓器と前記対象物を含む複数時相の画像情報を生成する画像処理部と、を備え、
前記医用情報処理装置は、
前記医用装置から前記複数時相の画像情報を取得する取得部と、
前記複数時相の画像情報に基づく表示に関する第1の遅延を示す第1遅延量と、前記画像情報に含まれる前記所定の対象物に対する処理に関する第2の遅延を示す第2遅延量との少なくとも一方を特定する特定部と、
前記第1遅延量と前記第2遅延量の少なくとも一方と、前記臓器の周期的な動作とに基づいた医用画像を生成する生成部と、を備える、
医用システム。 - 医用情報処理装置のコンピュータが、
周期的な動作をする臓器に関する複数時相の画像情報を取得し、
前記複数時相の画像情報に基づく表示に関する第1の遅延を示す第1遅延量と、前記画像情報に含まれる所定の対象物に対する処理に関する第2の遅延を示す第2遅延量との少なくとも一方を特定し、
前記第1遅延量と前記第2遅延量の少なくとも一方と、前記臓器の周期的な動作とに基づいた医用画像を生成する、
医用情報処理方法。 - 医用情報処理装置のコンピュータに、
周期的な動作をする臓器に関する複数時相の画像情報を取得させ、
前記複数時相の画像情報に基づく表示に関する第1の遅延を示す第1遅延量と、前記画像情報に含まれる所定の対象物に対する処理に関する第2の遅延を示す第2遅延量との少なくとも一方を特定させ、
前記第1遅延量と前記第2遅延量の少なくとも一方と、前記臓器の周期的な動作とに基づいた医用画像を生成させる、
プログラム。
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