JP2022045063A - 粘着性保持治具の製造方法 - Google Patents

粘着性保持治具の製造方法 Download PDF

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Figure 2022045063000001
【課題】微細な粘着パターンを簡便かつ高精度に形成することができる粘着性保持治具の製造方法を提供する。
【解決手段】粘着層12を備えた粘着性保持治具10の製造方法であって、ガラス基板11上に、粘着性シリコーンゴム組成物を成形硬化し、粘着層12を形成する。次に、粘着層12の非粘着領域12aに相当する領域にフェムト秒レーザー光Lを照射して、所定の深さ除去することにより、非粘着領域12bを形成する工程を有する粘着性保持治具10の製造方法である。
【選択図】図2

Description

本発明は、粘着性保持治具の製造方法に関する。
セラミックコンデンサ、チップ抵抗、コイル、半導体ウェハ等の電子部品を回路が設けられた基板に実装するために、電子部品を粘着保持して、基板まで搬送し、離脱させる実装装置が知られている。例えば、特許文献1には、移送部が、規定温度によって粘着力が喪失又は低下する粘着シートを有し、素子に粘着シートを押し付けて粘着シートに貼り付けることで、素子をピックアップし、基板上に素子を接触させた後は、規定温度以上に加熱することによって、ピックアップした素子を粘着シートから剥離して一括して移送する素子実装装置が開示されている。
近年、高画質、高エネルギー効率の観点から、マイクロLEDが回路基板に実装されたマイクロLEDディスプレイが注目されている。マイクロLEDディスプレイの製造工程においても、RGBの各色のLEDを基板まで移送し、基板と接続させるために粘着性基材が用いられている。このような粘着性基材の製造方法として、粘着性基材の基板と粘着性材料とを金型の中で一括成形する方法が知られている。また、特許文献2には、基板に、フォトリソグラフィによって凹凸を設け、その上から、微細なノズルを用いて粘着剤を静電噴霧し、凸部の上面に粘着剤を設けた粘着性基板が開示されている。
特開2019-68055号公報 特開2019-104785号公報
しかしながら、RGBの配列パターン及び素子の大きさは製品ごとに異なるため、上記の、基板と粘着性材料とを金型の中で一括成形する方法では、金型を製品毎に作製する必要がある。
また、特許文献2に記載された発明においては、基板をエッチングするため、配列パターンに対応したマスクを形成する必要がある。さらには、粘着剤を静電噴霧で行うため、微細化が進めば、凹凸パターンのアスペクト比の調整、粘着層の厚みの制御等が難しくなると考えられる。
将来、さらに高画質で精緻な映像を実現するため、マイクロLEDの更なる小型化、配列ピッチの狭小化が進むと考えられる。このようなマイクロLEDを確実に粘着保持して移送するためには、フォトリソグラフィによるパターン形成では限界がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、微細な粘着パターンを簡便かつ高精度に形成することができる粘着性保持治具の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、粘着層を備えた粘着性保持治具の製造方法であって、粘着層が、粘着領域と非粘着領域とからなる粘着パターンを有し、粘着層の非粘着領域に相当する領域に、パルス幅がフェムト秒以下のレーザー光を照射して非粘着領域を形成する工程を有する粘着性保持治具の製造方法である。
本発明の製造方法においては、レーザー光を照射して、非粘着領域の表面粗さを粘着領域の表面粗さより大きくすることにより、非粘着領域を形成してもよい。
本発明の製造方法においては、粘着層の非粘着領域に相当する領域を、レーザー光を照射して所定の深さに除去することにより、非粘着領域を形成してもよい。
粘着層は、粘着性シリコーンゴムを含有することが好ましい。
本発明の粘着性保持治具の製造方法によって製造される粘着性保持治具が、マイクロLED用であり、粘着領域は、マイクロLEDの各色の配列に対応していることが好ましい。
本発明の粘着性保持治具の製造方法によれば、微細な粘着パターンを簡便かつ高精度に形成することができる。
本発明の粘着性保持治具の製造方法によって作製される粘着性保持治具を示す断面図である。 本発明の粘着性保持治具の製造過程を示す断面図である。 本発明におけるレーザー照射過程を示す図である。 本発明の粘着性保持治具の製造方法によって製造される粘着性保持治具の他の実施形態を示す断面図である。 本発明の粘着性保持治具の製造方法によって製造される粘着性保持治具のさらに他の実施形態を示す断面図である。 本発明の粘着性保持治具の製造方法によって製造された粘着性保持治具で、赤色LED素子を選択的に保持する態様を示す上面図である。 本発明の粘着性保持治具の製造方法によって製造された粘着性保持治具で、赤色LED素子、緑色LED素子及び青色LED素子を順次配列させる過程を示す図である。 実施例1の粘着パターンを示す上面図である。 実施例2の粘着パターンを示す上面図である。
[粘着性保持治具の製造方法]
本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の粘着性保持治具の製造方法によって作製される粘着性保持治具の一実施形態を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態で作製される粘着性保持治具10は、基板11上に、粘着層12を有し、粘着層12は、粘着領域12aと非粘着領域12bとからなる粘着パターンを有する。本実施形態では、粘着パターンは凹凸形状であり、粘着領域12aは、凸部の上面となっており、非粘着領域12bは、凹部の底面となっている。
以下、粘着性保持治具10の製造方法を、図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の粘着性保持治具の製造過程を示す断面図である。
<粘着層の形成>
本実施形態の凹凸形状の粘着パターンは、以下のようにして得られる。
図2(a)に示すように、まず、基板11を用意する。基板11は、少なくとも一主面で、後述する粘着層12を支持する。
(基板)
基板11は、粘着層12を支持可能な材料で形成されていればよく、例えば、ガラス、ステンレス鋼、アルミニウム等の金属製プレート、アルミニウム箔、銅箔等の金属箔、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の樹脂フィルム、又は樹脂板等を挙げることができる。さらに、基板11はシート状物を複数積層してなる積層体とすることもできる。
本実施形態における基板11は、矩形状の盤状体であるが、基板11は、平滑な表面を有していればよく、粘着層12を支持することができる限り種々の設計変更に基づく各種の形態、例えば、矩形状、円形、楕円形、多角形であってよい。
基板11の大きさは、面積4cm以上400cm以下であることが可能である。
基板11の厚みは特に限定されず、用途に応じて適宜選択される。基板11の厚みは、例えば、0.1mm以上5mm以下であることが好ましい。
粘着性シリコーンゴム組成物を塗工する前に、基板11と粘着層12との間の接着性を向上させるため、基板11上に、必要に応じて公知方法によりプライマー層を形成してもよい。
粘着層12は、シリコーンゴムである。粘着層12のシリコーンゴムは、未加硫のシリコーンゴム及び粘着剤を含有する粘着性シリコーンゴム組成物を加硫させてなるものである。
以下に、粘着性シリコーンゴム組成物の詳細を説明する。
(粘着性シリコーンゴム組成物)
粘着性シリコーンゴム組成物は、(A)未加硫のシリコーンゴム及び(B)粘着剤を含有する。
-(A)未加硫のシリコーンゴム-
本発明で使用する(A)未加硫のシリコーンゴムは、一般的な付加反応型の液状シリコーンゴムである。付加反応型の液状シリコーンゴムは以下の成分からなる。
付加反応型の液状シリコーンゴムは、主成分としてビニル基を含んだオルガノポリシロキサン、補強目的としてのシリカ等の充填材、触媒として白金系触媒を含み、必要に応じて、特性を付与する目的でオルガノハイドロジェンポリシロキサン、反応制御材、シリコーンオイル、添加剤等が配合されて調製される。材料粘度は50~2000Pa・sに調整される。また、2液型の加熱硬化型の材料を使用してもよい。
-(B)粘着剤-
(B)粘着剤としては、シリコーンゴムに添加され、同時に成形を行うことから耐熱性を有するシリコーンレジンが好ましい。シリコーンレジンは、M単位(RSiO1/2)とQ単位(SiO4/2)を含むオルガノポリシロキサンである。Rは、水素原子、水酸基又は有機基を表し、有機溶剤に溶解しやすい観点から、メチル基であることが好ましい。また、オルガノポリシロキサンは、OH基、ビニル基、又はフェニル基を含有するものであってもよい。市販品として、例えば、信越化学工業社製のKR3701、KR3700、東レ・ダウコーニング社製のSD4580、SD4584等が挙げられる。
粘着性シリコーンゴム組成物の粘度は、50Pa・s以上2000Pa・s以下であることが好ましい。粘度は、JIS K 7117-1:1999に準じて測定した値とする。
その他、粘着性シリコーンゴム組成物は、触媒、希釈剤、顔料や染料等の着色剤、レベリング剤、帯電防止剤等の添加物が含有されていてもよい。
加硫は、温度100℃~150℃で、10分、加硫を行うことによって、粘着層12が形成される(図2(b)参照)
(ゴム硬度)
上記のようにして得られた粘着層12のゴム硬度は、部品の保持及び部品の離脱を容易にする観点から、JIS K 6253に従って、デュロメータタイプAで測定した値で、10度以上60度以下が好ましく、25度以上50度以下がより好ましい。ゴム硬度が、10度以上であると十分な粘着力が得られ、60度以下であると部品の取り外しを容易に行うことができる。
(粘着力)
本発明の粘着層12の粘着力は、部品の保持及び取り外しを容易に行う観点から、10mN以上500mN以下であることが好ましく、20mN以上100mN以下であることがより好ましい。
粘着層12の粘着力は、以下の方法により測定することができる。
-測定方法-
粘着力の測定は、粘着層12の表面の少なくとも測定部位が平坦な領域で、次のとおりに行われる。まず、粘着層12を水平に固定し、測定環境を23±2℃、湿度50±5%に設定する。次に、デジタルフォースゲージに取り付けられた1辺が1mmの四角柱を成したステンレス鋼(SUS304)製の接触子を、下降速度10mm/分で下降させ、粘着層の表面に接触させる。
この接触子を表面に対して、2.5g/mmの押込み荷重で垂直に3秒間押圧する。その後、180mm/分の上昇速度で接触子を粘着層の表面から垂直に引き離す。このときにデジタルフォースゲージによって引き離し荷重を読み取る。この操作を、粘着層12の表面の9箇所で行い、得られる複数の引き離し荷重を算術平均した値を粘着層12の粘着力とする。
(表面粗さRa)
粘着層12の粘着領域12aの表面粗さRa(a)(図2(d)参照)は、部品の粘着保持及び離脱を容易にする観点から、0.01μm以上1.0μm以下であることが好ましく、0.01μm以上0.5μm以下であることが好ましい。
表面粗さRaは、株式会社キーエンス製 レーザー顕微鏡 VK-8710を用い、接眼レンズ20倍、対物レンズ50倍で測定した値とする。
<粘着パターンの形成>
次に、図2(c)及び図3に示すように、粘着層12の非粘着領域12bに相当する領域に、パルス幅がフェムト秒以下のレーザー光L(以下、単にレーザー光Lと記載する)を照射して、非粘着領域12bを形成する。
レーザー光Lの照射には、図3に示すガルバノスキャナシステム20を用いることが好ましい。ガルバノスキャナシステム20は、レーザー発振器21と、コレクタレンズ22と、ガルバノミラー23及びX軸モータ24からなるX軸走査用ガルバノスキャナ25と、ガルバノミラー26及びY軸モータ27からなるY軸走査用ガルバノスキャナ28と、X軸走査用ガルバノスキャナ25及びY軸走査用ガルバノスキャナ28を制御する制御部29と、フォーカスレンズ30とを備える。
レーザー発振器21から出射されたレーザー光Lは、コレクタレンズ22を経由し、X軸走査用ガルバノスキャナ25及びY軸走査用ガルバノスキャナ28によって進行方向が変更され、フォーカスレンズ30によって粘着層12の非粘着領域12bに相当する領域に集光される。X軸走査用ガルバノスキャナ25のX軸モータ24は、制御部29からの信号によって、ガルバノミラー23を適切な角度に回転させ、レーザー光LをX軸方向に走査する。同様に、Y軸モータ27は、制御部29からの信号によって、Y軸走査用ガルバノスキャナ28のガルバノミラー26を適切な角度に回転させ、レーザー光LをY軸方向に走査する。レーザー光Lが照射された領域が、非粘着領域12bとなる。
上記のような、レーザー光LをX軸及びY軸に走査可能なガルバノスキャナシステム20を用いることによって、被照射物を載置するXYステージを用いることなく、一筆書きで非粘着領域12bを形成することができる。これにより、製品の設計変更等が生じた場合に、従来のリソグラフィ法による粘着パターン形成では、その都度、マスクを新たに作製する必要があったが、本発明では、その必要がなく、製造工程の簡略化が可能である。
フェムト秒レーザーを用いることによって、熱によって、粘着層12に割れやデブリが生じることがなく、安定して超微細加工が可能である。特に、フェムト秒レーザーを用いることによって、粘着層12aの形状を安定させることが可能となる。
図2(d)に示すように、本実施形態では、レーザー光照射によって、粘着層12の非粘着領域12bに相当する領域を所定の深さ除去して、非粘着領域12bを形成する。
粘着領域12aの高さdは、粘着領域12aの上面と、非粘着領域12bの表面、すなわち、凹部の底面との垂直方向の距離を示す。粘着領域12aの高さdは、株式会社キーエンス製レーザー顕微鏡 VK-8710を用いて、粘着領域5点を測定した値の平均値とする。
粘着領域12aの高さdは、10μm以上50μm以下であることが好ましい。10μm以上であることにより、非粘着領域12bが、粘着保持対象でない部品等を粘着させることなく、保持対象物のみを選択的に確実に粘着させることができる。また、50μm以下であることにより、粘着領域12aが、保持対象物に押し付けられたときに屈曲することなく、確実に保持対象物を粘着保持することができる。
上記実施形態では、レーザー光Lの照射によって、粘着層12を所定の深さ除去して非粘着領域12bを形成する形態を示したが、図4に示すように、基板11が露出するまで、粘着層12を除去することによって非粘着領域12bを形成してもよい。
また、図5に示すように、粘着層12の表面にレーザー光Lを照射して、非粘着領域12bの表面粗さRa(b)を粘着領域12aの表面粗さRa(a)より大きくすることにより、非粘着領域12bを形成してもよい。非粘着領域12bの表面粗さRa(b)は、1.0μmよりも大きい値であることが好ましい。
<保持対象物>
粘着性保持治具10は、少なくとも表面が金属、半導体、又は樹脂からなる部品の保持及び剥離が可能である。また、粘着性保持治具10は、上記のように、極小な表面積の粘着領域12aを有することから、微小な部品も粘着保持させることができる。
ここで、本発明における微小な部品とは、粘着層12と接触する面の面積が、400μm~10000μm程度であり、大きい部品とは、粘着層12と接触する面の面積が、10000μm~40000μm程度である。
<粘着性保持治具の使用形態>
粘着性保持治具10の一使用形態について説明する。
ここでは、粘着性保持治具10を、赤色LED素子、緑色LED素子、及び青色LED素子がそれぞれ配列した各素子供給板から、マイクロLEDディスプレイの画素配列に従って、各色のLED素子を粘着保持及び移送するために用いる形態について説明する。図6に、粘着性保持治具10で赤色LED素子Rを粘着保持する工程を示す。
図6(a)は、素子供給板40上に、ダイシングされた赤色LED素子が配列した状態を示す。素子供給板40は、ダイシングされたウェハを載置している載置台であってもよい。
次に、図6(b)に示すように、素子供給板40上に、粘着性保持治具10の粘着層12側を対向させる。粘着性保持治具10の粘着領域12aは、搬送先である素子配列板50(図7参照)の赤色LED素子の配列に対応している。粘着領域12aと粘着保持する赤色LED素子との位置合わせを行い、粘着性保持治具10を素子供給板40に押し付ける。次に、粘着層12に赤色LED素子Rを粘着させた状態で、粘着性保持治具10を垂直上方に移動し、赤色LED素子Rを素子供給板40から離脱させる(図6(c)参照)。
次に、図7(a)に示すように、赤色LED素子Rを粘着保持した状態の粘着性保持治具10を、粘着領域12aより粘着力が高い素子配列板50に押し付ける。そうすると、赤色LED素子Rは、素子配列板50の表面に移行され、粘着性保持治具10から離脱する。素子配列板50の表面には、画素の赤色LED素子Rに相当する位置にのみ、赤色LED素子Rが配列される。
次に、図7(b)に示すように、緑色LED素子Gについても、赤色LED素子Rの場合と同様に、図6に示す工程を行い、既に赤色LED素子Rが配列された素子配列板50に緑色LED素子Gを配列させる。
さらに、図7(c)に示すように、青色LED素子Bについても、同様に図6に示す工程を行い、既に赤色LED素子R及び緑色LED素子Gが配列された素子配列板50に青色LED素子Bを配列させる。
このようにして、各色のLED素子を、素子供給板40から素子配列板50に移送して、マイクロLEDディスプレイの画素を形成することができる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明する。
[実施例1]
粘着性保持治具を以下のようにして作製した。
(プライマー層の形成)
スピンコーター(商品名「スピンコーターMS-B300」、ミカサ株式会社製)に設置したガラス基板(厚み0.8mm、縦40mm×横40mm)上に、適量のプライマー液(信越化学工業株式会社製X-33-156-20)を滴下した後、1000回転、20秒でスピンコートして、プライマー層を形成した。さらに乾燥機にて150℃、10分間の焼き付け処理を行った。
(粘着性シリコーンゴム組成物の調製)
次に、以下の材料を用いて、粘着性シリコーンゴム組成物を調製した。
(A)未加硫のシリコーンゴム:KE-1950-30 100部
(B)粘着剤:KR-3700 20部
(粘着層の形成)
上記粘着性シリコーンゴム組成物を、プライマー層の上に適量滴下し、プレス成形にて120℃10分間硬化させた。次に、乾燥機にて200℃、60分間のアフターキュアを行った。
次に、フェムト秒レーザー(パルス幅:600fs、パルスエネルギー:40μJ)を、ガルバノスキャナシステムを用いて、粘着層の非粘着領域に相当する領域に照射した。
このようにして、図8に示すように、30μm×30μmの粘着領域が、150μmピッチで形成された粘着パターンを形成した。粘着領域の高さは、20μmであった。
[実施例2]
実施例1と同様にして、図9に示すように、50μm×30μmの粘着領域が、300μmピッチで形成された粘着パターンを形成した。
[比較例1]
非粘着領域の形成に、炭酸ガスレーザー(パルス幅:10μs、パルスエネルギー1.5J)を用いた以外は、実施例1と同様に、粘着性保持治具を作製した。
[評価]
上記実施例及び比較例について以下の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(粘着層の厚み測定)
粘着性保持治具の厚みを、非接触レーザー変位計(株式会社キーエンス製、型番:LT-9030)を用いて測定した。粘着性保持治具の総厚みから基板の厚みを引いて、粘着性シリコーンゴム及びプライマー層からなる粘着膜の厚みを算定した。
(粘着領域の高さ測定)
株式会社キーエンス製レーザー顕微鏡 VK-8710を用いて粘着領域5点を測定し、その平均値を求めた。
(ゴム硬度)
ゴム硬度は、デュロメータAを用い、JIS K 6253に準じて測定した。
(粘着力)
粘着性保持治具の表面の粘着力は、パターン形成後は測定が困難な為、次の方法に代替した。
すなわち、ゴム面40mm×40mmに対し半分の20mm×40mmの全面をレーザーで加工し、加工した面の粘着力を非粘着領域として、未加工面の粘着力を粘着領域の粘着力とした。
粘着層を水平に固定し、測定環境を23±2℃、湿度50±5%に設定した。次に、デジタルフォースゲージに取り付けられた1辺が1mmの四角柱を成したステンレス鋼(SUS304)製の接触子を、下降速度10mm/分で下降させ、粘着層の表面に接触させた。この接触子を表面に対して、2.5g/mmの押込み荷重で垂直に3秒間押圧した。その後、180mm/分の上昇速度で接触子を粘着層の表面から垂直に引き離した。このときにデジタルフォースゲージによって引き離し荷重を読み取った。この操作を、粘着層の表面の9箇所で行い、得られた複数の引き離し荷重を算術平均した値を粘着層の粘着力とした。
(表面粗さ)
粘着性保持治具の粘着領域の表面粗さRaを、形状測定レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、型番:VK8710)を用いて非接触で測定した。
Figure 2022045063000002
表1に示すように、フェムト秒レーザーを用いた実施例のパターンは、炭酸ガス(マイクロ秒)レーザーを用いた比較例に比べて、正方形の形状が良好に形成されていることがわかる。
10 粘着性保持治具
11 基板
12 粘着層
12a 粘着領域
12b 非粘着領域
20 ガルバノスキャナシステム
21 レーザー発振器
22 コレクタレンズ
23、26 ガルバノミラー
24 X軸モータ
25 X軸走査用ガルバノスキャナ
27 Y軸モータ
28 Y軸走査用ガルバノスキャナ
29 制御部
30 フォーカスレンズ
40 素子供給板
50 素子配列板
L レーザー光
R 赤色LED素子
G 緑色LED素子
B 青色LED素子
d 粘着領域の高さ

Claims (5)

  1. 粘着層を備えた粘着性保持治具の製造方法であって、
    前記粘着層が、粘着領域と非粘着領域とからなる粘着パターンを有し、
    前記粘着層の前記非粘着領域に相当する領域に、パルス幅がフェムト秒以下のレーザー光を照射して前記非粘着領域を形成する工程を有する粘着性保持治具の製造方法。
  2. 前記粘着層の前記非粘着領域に相当する領域を、前記レーザー光を照射して所定の深さ除去することにより、前記非粘着領域を形成する請求項1記載の粘着性保持治具の製造方法。
  3. 前記レーザー光を照射して、前記非粘着領域の表面粗さを前記粘着領域の表面粗さより大きくすることにより、前記非粘着領域を形成する請求項1又2記載の粘着性保持治具の製造方法。
  4. 前記粘着層が、粘着性シリコーンゴムを含有する請求項1から3いずれか1項記載の粘着性保持治具の製造方法。
  5. 前記粘着性保持治具の製造方法によって作製される粘着性保持治具が、マイクロLED素子移送用であり、前記粘着領域が、前記マイクロLED素子の各色の配列に対応している請求項1から4いずれか1項記載の粘着性保持治具の製造方法。
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