JP2022043482A - エレベーター装置 - Google Patents
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Abstract
Description
ところが、紫外線発光ダイオードで押しボタンを殺菌する機構を設けた場合、十分に殺菌(滅菌)するためには、殺菌作用のある紫外線を、ある程度の時間連続して照射する必要があり、殺菌や消毒が完了するまでには、それなりの時間がかかってしまう。したがって、利用者が多いエレベーターの場合、殺菌処理が完了する前に、次の利用者がボタンに触れてしまう可能性があり、殺菌機能が有効に機能しない状況が考えられる。
しかしながら、押しボタンについては、既に説明したように消毒を行うことが好ましく、結局、押しボタンと非接触ボタンを併用してしまうと、感染防止効果を十分に達成することができない。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、エレベーター装置は、利用者のタッチ操作で行先階を登録する押しボタンが配置された第1の操作盤と、利用者の非接触による操作で行先階を登録する非接触ボタンが配置された第2の操作盤と、第1及び第2の操作盤から行先階情報を取得する操作盤信号取得部と、操作盤信号取得部が取得した押しボタンの操作による情報に基づいて、押しボタンの消毒が必要かどうかの判定を行う消毒判定部と、消毒判定部での消毒が必要かどうかの判定結果に基づいて、押しボタンを消毒する消毒部と、消毒判定部での消毒の判定結果に基づいて、第1の操作盤の押しボタンと第2の操作盤の非接触ボタンの操作について、乗りかご内の利用者に音声又は表示で案内を行う通知部と、を備える。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
図1は、本例のエレベーター装置が備える乗りかご101の構成例を示す。
乗りかご101にはドア102が配置され、各階に停止したとき、ドア102が開く。
ドア102の一方(図中の右側)には、第1の操作盤110が配置され、他方(図中の左側)には、第2の操作盤120が配置される。
第2の操作盤120には、行先階の登録やドア102の開閉を指示するボタンとして、非接触ボタン121が配置されている。非接触ボタン121は、近接センサなどが組み込まれ、利用者の指などのボタン表面への接近を検出して、操作が行われるボタンである。
押しボタン111と非接触ボタン121は、それぞれ本例のエレベーター装置が設置された建屋のサービス階床の数だけ設置されている。
図2は、本例のエレベーター装置が備える制御装置200の構成を示す。
制御装置200は、走行制御部201、操作盤信号取得部202、消毒判定部203、異常判定部204、及び通信部205を備える。
操作盤信号取得部202は、第1の操作盤110に配置された押しボタン111の操作による登録階情報と、第2の操作盤120に配置された非接触ボタン121の操作による登録階情報とを取得する。操作盤信号取得部202が取得した登録階情報は、走行制御部201に供給される。走行制御部201は、受け取った登録階情報に基づいて乗りかご101の停止階を制御する。
通信部205は、異常判定部204の情報を基に、外部の管制センター(不図示)に故障情報を通知する。
図3に示す制御装置(コンピュータ装置)200は、バスにそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit:中央処理ユニット)211と、ROM(Read Only Memory)212と、RAM(Random Access Memory)213を備える。さらに、制御装置200は、不揮発性ストレージ214と、入力インタフェース215と、出力インタフェース216と、通信部205とを備える。
RAM213には、演算処理の途中に発生した変数やパラメータ等が一時的に書き込まれる。
出力インタフェース216は、表示部103、アナウンス部104、及び消毒部105に対して情報や指示を出力する出力処理を行う。
通信部205は、所定のネットワークを経由して、管制センターなどの外部と通信を行う。
図4は、本例のエレベーター装置において、乗りかご101内の行先階登録用の押しボタン111及び非接触ボタン121が操作されたときの処理例を示すフローチャートである。
まず、制御装置200は、行先階登録用の押しボタン111が操作されたか否かを判定する(ステップS11)。ここで、行先階登録用の押しボタン111が操作された場合(ステップS11のYes)、走行制御部201は、操作盤信号取得部202が取得した押しボタン111の操作情報を得る(ステップS12)。そして、走行制御部201は、ステップS12で取得した操作情報に基づいて、行先階の登録を行う(ステップS15)。
また、走行制御部201は、登録された行先階への走行を開始し(ステップS16)、処理を終了する。
図5は、押しボタン111が操作された場合に、消毒判定部203が消毒部105を作動させる際の処理例を示すフローチャートである。
まず、消毒判定部203は、押しボタン111の操作有無を確認する(ステップS21)。ステップS21で、押しボタン111の操作がある場合(ステップS21のYes)、消毒判定部203は、押しボタン111の操作に基づいた行先階登録で乗りかご101が走行しているか否かを判定する(ステップS22)。
ステップS21で、押しボタン111の操作がないと判定した場合(ステップS21のNo)と、ステップS22で、乗りかご101が走行しないと判定した場合(ステップS22のNo)には、消毒判定部203による押しボタン111の消毒は不要と判定して図5の処理を終了する。
そして、この押しボタン111による行先階登録の操作を無効化したとき、消毒判定部203の指示により、アナウンス部104及び表示部103は、例えば「非接触ボタンのみ使用できます」との音声の出力及び表示を行う(ステップS24)。このステップS24での音声出力及び表示は、無効化が解除されるまで継続して行われる。
そして、消毒判定部203は、消毒部105による押しボタン111の消毒が完了したか否かを判定する(ステップS26)。
図6は、図5のフローチャートのステップS25での、消毒部105による押しボタン111の消毒処理の詳細を示す。本例のエレベーター装置の場合、消毒部105による消毒は、紫外線の照射又は消毒液の塗布により行われ、これらの消毒処理は、乗りかご101内が無人のときに実行される。
このため、消毒判定部203は、乗りかご101が走行中か否かを判定する(ステップS31)。ステップS31の判定で、乗りかご101が走行中の場合(ステップS31のYes)、乗りかご101内は無人でない可能性が高いため、消毒判定部203は、消毒部105を作動させない。
ステップS34で、待機時間が所定時間以上であると判定したとき、消毒判定部203は、消毒部105の状態を「消毒中」に設定し(ステップS35)、消毒部105を起動する(ステップS36)。
ステップS39で、押しボタン111の消毒に必要な時間が経過していない場合(ステップS39のNo)、消毒判定部203は、ステップS37のドア開の判定に戻る。
図7は、異常判定部204が、非接触ボタン121の故障の判定、又は故障の予兆の判定を行う処理の例を示すフローチャートである。
また、異常判定部204は、非接触ボタン121の操作の有無を確認する(ステップS53)。非接触ボタン121の操作がある場合(ステップS53のYes)、異常判定部204は、非接触ボタン121の操作回数カウンタの値を1つ加算する(ステップS54)。
本例のエレベーター装置の場合、操作回数カウンタは、押しボタン111が操作された回数と、非接触ボタン121が操作された回数とを、それぞれが操作された曜日と時間帯に分けて計測する。
例えば、月曜日の9時台に、押しボタン111が操作された回数と、非接触ボタン121が操作された回数とをカウントする。
なお、図8の例では、押しボタン111が操作された回数と、非接触ボタン121が操作された回数とに分けて計測するようにしたが、複数配置された押しボタン111と非接触ボタン121の1個ごとのボタンについて、個別に操作回数を計測してもよい。
このステップS54では、例えば、次の比較が行われる。
[(非接触ボタンカウンタの値)/(押しボタンカウンタの値+非接触ボタンカウンタの値)]<[過去平均の値×80%]
ここでの各カウンタの値は、図8に示す該当する曜日の該当する時間帯の1時間の値である。過去平均の値は、たとえば以下の式で算出される。
[過去平均の値]=(非接触ボタンカウンタの過去平均)/[(押しボタンのカウンタの過去平均)+(非接触ボタンカウンタの過去平均)]
この過去平均の値を算出する上での各カウンタの過去平均は、たとえば過去の1ヶ月の該当時間帯の1時間のカウント値(ボタンの動作回数)の平均とする。
例えば、月曜日の14時になった時点で、月曜の13時台の操作回数から、非接触ボタン121の利用率を算出し、過去の月曜の13時台の操作回数の平均値の80%と比較する。なお、ステップS55の比較時に、現在の利用率を、過去の平均値の80%と比較するのは一例であり、他のパーセント値を使用してもよい。あるいは、80パーセントなどの比率を乗算せずに、直接、現在の利用率を、過去の平均値と比較してもよい。
すなわち、ステップS57では、異常判定部204は、過去n時間になされた押しボタン111の操作回数が過去の押しボタン111の操作回数の平均値より小さく、かつ、非接触ボタン121の操作回数が「0」回か否かを判定する。
また、異常判定部204がステップS57で算出した故障の条件を満たさないと判定した場合(ステップS57のNo)、及びステップS59で非接触ボタン121が使用できない通知を行った後は、異常判定部204は、非接触ボタン121が正常に操作されたか否かを判定する(ステップS60)。
このステップS61では、アナウンス部104及び表示部103は、例えば「非接触ボタンを使いましょう」との音声の出力及び表示を行う。
したがって、従来から行われている押しボタン操作に加えて、ウィルスなどの感染防止効果が高い非接触操作が実現可能になる。すなわち、従来同様の操作性を確保しつつ、ウィルスなどの感染防止を適切に行うことができる。
そして、押しボタン111が操作された場合には、消毒部105を使って消毒処理が行われるため、押しボタン111によるウィルスなどの感染も効果的に防止できる。
なお、本発明は、上述した実施の形態例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
Claims (6)
- 利用者のタッチ操作で行先階を登録する押しボタンが配置された第1の操作盤と、
利用者の非接触による操作で行先階を登録する非接触ボタンが配置された第2の操作盤と、
前記第1及び第2の操作盤から行先階情報を取得する操作盤信号取得部と、
前記操作盤信号取得部が取得した前記押しボタンの操作による情報に基づいて、前記押しボタンの消毒が必要かどうかの判定を行う消毒判定部と、
前記消毒判定部での消毒が必要という判定結果に基づいて、前記押しボタンを消毒する消毒部と、
前記消毒判定部での消毒が必要という判定結果に基づいて、前記第1の操作盤の前記押しボタンと前記第2の操作盤の前記非接触ボタンの操作について、乗りかご内の利用者に音声又は表示で案内を行う通知部と、を備える
エレベーター装置。 - 前記消毒判定部は、前記押しボタンの操作を検出したとき、前記消毒部による消毒の実行を指示すると共に、前記通知部に、前記非接触ボタンによる操作を促す案内を行う
請求項1に記載のエレベーター装置。 - 前記消毒判定部が消毒の実行を指示した場合に、前記消毒部での消毒が完了するまで前記第1の操作盤の前記押しボタンの操作を無効化する
請求項2に記載のエレベーター装置。 - 前記消毒判定部が消毒の実行を指示した場合に、前記消毒部は、乗りかごが無人の状態でドアが閉じているとき、消毒を実行する
請求項2に記載のエレベーター装置。 - 前記操作盤信号取得部の情報に基づいて、前記非接触ボタンの故障の発生又は故障の予兆を判定する異常判定部と、
前記異常判定部での判定に基づいて管制センターに通知を行う通信部と、を備える
請求項1に記載のエレベーター装置。 - 前記異常判定部は、直近の所定期間での、前記押しボタンが操作された回数と前記非接触ボタンが操作された回数との比率を、過去の平均値と比較した結果に基づいて、前記非接触ボタンの故障の発生又は故障の予兆を判定する
請求項5に記載のエレベーター装置。
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