JP2022041839A - 波長変換素子、光源装置、画像投射装置、および波長変換素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】信頼性および光利用効率を高めることが可能な波長変換素子を提供する。【解決手段】波長変換素子(17)は、第一の波長の光を第二の波長の光に変換する波長変換層(171)と、波長変換層(171)の少なくとも一つの面に堆積された平坦化層(176)とを有し、平坦化層(176)の表面粗さは、波長変換層(171)の表面粗さよりも小さい。【選択図】図4
Description
本発明は、波長変換素子、光源装置、画像投射装置、および波長変換素子の製造方法に関する。
特許文献1には、青色光を発する青色レーザダイオード(LD)および青色LDからの光の一部の波長を変換する波長変換素子が開示されている。特許文献1に開示された波長変換素子は、有機材料からなるバインダの中に蛍光体材料を有し、蛍光光を反射する反射層としてダイクロイック層にバインダを用いて塗布する構成を有する。特許文献2には、セラミックス材料からなる蛍光体を焼結し、表面に反射層を形成し、青色LDからの光を入射させる構成を有する波長変換素子が開示されている。
特許文献1に開示された波長変換素子は、青色LDからの光を蛍光光に変換する際の熱により有機材料からなるバインダの信頼性の低下を抑制するため、蛍光体ホイールを回転させる必要がある。特許文献2に開示された波長変換素子は焼結蛍光体であり、焼結により蛍光体に空隙が形成されている。このため、焼結蛍光体の表面に反射層を蒸着すると、空隙に反射層が形成されず、光利用効率が低下する可能性がある。
そこで本発明は、信頼性および光利用効率を高めることが可能な波長変換素子、光源装置、画像投射装置、および波長変換素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての波長変換素子は、第一の波長の光を第二の波長の光に変換する波長変換層と、前記波長変換層の少なくとも一つの面に堆積された平坦化層とを有し、前記平坦化層の表面粗さは、前記波長変換層の表面粗さよりも小さい。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、信頼性および光利用効率を高めることが可能な波長変換素子、光源装置、画像投射装置、および波長変換素子の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本発明の実施例1における画像投射装置(プロジェクタ)1の構成について説明する。図1は、画像投射装置1の構成図である。以下の説明において、R、G、Bはそれぞれ、赤、緑、青を意味する。
100は光源装置、20は照明光、21aは第一のフライアイレンズ、21bは第二のフライアイレンズ、22は偏光変換素子、23は第四のレンズ、24はダイクロイックミラー、25は波長選択性位相板である。26RBはRB用偏光ビームスプリッタ、26GはG用偏光ビームスプリッタ、27RはR用λ/4板、27GはG用λ/4板、27BはB用λ/4板である。28RはR用光変調部、28GはG用光変調部、28BはB用光変調部である。R用光変調部28R、G用光変調部28G、およびB用光変調部28Bはそれぞれ、画像情報に基づいて光源装置100からの光を変調して画像光を形成する光変調素子である。29は変調光、30は色合成プリズム、31は投射光、32は投射レンズである。
照明光20は、第一のフライアイレンズ21aおよび第二のフライアイレンズ21bを透過しながら複数の光束に分割され、偏光変換素子22に入射する。偏光変換素子22は、無偏光光である照明光20を一方向の偏光方向を有する直線偏光に変換する。一般に、レーザダイオード(LD)からの光束は直線偏光光であるが、蛍光体モジュール17(図2参照)からの光束は偏光方向が乱れた無偏光光である。このため、後述の偏光ビームスプリッタでの偏光分離を効率良く行うため、偏光変換素子22を設けることで偏光方向を所定の方向に揃えている。本実施例において、偏光変換素子22は、照明光20を図1の紙面に垂直な偏光方向を有する直線偏光(S偏光)に変換する。偏光変換素子22から出射した照明光20としての複数の光束は、第四のレンズ23により集光されて各光変調部(R用光変調部28R、G用光変調部28G、B用光変調部28B)上に略均一に重ね合わせられる。これにより、各光変調部は均一に照明される。
第四のレンズ23を透過した照明光20は、ダイクロイックミラー24に導かれる。ダイクロイックミラー24は、照明光20のうちRB光20RBを反射し、G光20Gを透過させる。ダイクロイックミラー24を透過したS偏光のG光20Gは、G用偏光ビームスプリッタ26Gに入射した後、その偏光分離面で反射され、G用光変調部28Gへ至る。ここで、G用光変調部28Gはデジタル駆動式の反射型液晶表示素子である。R用光変調部28RおよびB用光変調部28Bもそれぞれ、G用光変調部28Gと同様の構成を有する。各光変調部の各画素は、表示画像の各フレーム期間内にON/OFF駆動する。ON/OFF駆動のデューティを制御することにより、所望の階調が表示される。制御部3は、R用光変調部28R、G用光変調部28G、およびB用光変調部28Bをそれぞれ制御する。
G用光変調部28Gにおいては、G光20Gが画像変調されて反射される。変調光29GのうちS偏光成分は、G用偏光ビームスプリッタ26Gの偏光分離面を反射し、光源装置100側に戻され、投射光から除去される。一方、変調光29GのうちP偏光成分は、G用偏光ビームスプリッタ26Gの偏光分離面を透過する。このとき、全ての偏光成分をS偏光に変換した状態(黒を表示した状態)において、λ/4板27Gの遅相軸または進相軸をG用偏光ビームスプリッタ26Gへの入射光軸と反射光軸を含む平面に略垂直な方向に調整する。これにより、G用偏光ビームスプリッタ26GとG用光変調部28Gとで発生する偏光状態の乱れの影響を低減することができる。G用偏光ビームスプリッタ26Gから出射した変調光29Gは、色合成プリズム30へ至る。
ダイクロイックミラー24で反射されたRB光20RBは、波長選択性位相板25に入射する。波長選択性位相板25は、R光の偏光方向を90度回転させてP偏光とし、B光はそのままの偏光方向のS偏光として透過させる。波長選択性位相板25を透過したRB光20RBは、RB用偏光ビームスプリッタ26RBに入射する。RB用偏光ビームスプリッタ26RBは、P偏光であるR光20Rを透過し、S偏光であるB光20Bを反射する。RB用偏光ビームスプリッタ26RBの偏光分離面を透過したR光20Rは、R用光変調部28Rで画像変調されて反射される。変調光29Rのうち、P偏光成分は、RB用偏光ビームスプリッタ26RBの偏光分離面を透過し、光源側に戻され、投射光からは除去される。一方、変調光29RのうちS偏光成分は、RB用偏光ビームスプリッタ26RBの偏光分離面を反射されて色合成プリズム30へ至る。
RB用偏光ビームスプリッタ26RBの偏光分離面を反射したB光20Bは、B用光変調部28Bで画像変調されて反射される。変調光29Bのうち、S偏光成分は、RB用偏光ビームスプリッタ26RBの偏光分離面を反射し、光源側に戻され、投射光から除去される。一方、変調光29BのうちP偏光成分は、RB用偏光ビームスプリッタ26RBの偏光分離面を透過して色合成プリズム30へ至る。このとき、λ/4板27R、27Bの遅相軸をGの場合と同じように調整することにより、R、Bそれぞれの黒の表示の調整を行うことができる。
以上のようにして1つの光束に合成され、RB用偏光ビームスプリッタ26RBから出射したRB光20RBは、色合成プリズム30に至る。色合成プリズム30は、RとBの光を透過し、G光20Gを反射する。色合成プリズム30で合成された投射光31は、投射レンズ32を介してスクリーンなどの被投射面に投射される。これにより、投射画像としてのカラー画像が表示される。なお、図1に示される光路は、画像投射装置1が白を表示しているときのものである。以下の説明でも、特に断りが無い限り、画像投射装置1は白を表示しているものとする。
次に、図2を参照して、本実施例における光源装置100の構成について説明する。図2は、光源装置100の構成図である。青色光源(励起光源)5bは、青色の光(励起光)を発する半導体レーザ(青色LD)であり、GaN基板を用いて製造されている。青色光源5bは、後述の蛍光体モジュール(波長変換素子)17を励起する。なお、図2には2つの青色光源5bが示されているが、1つの青色光源5bでもよく、3つ以上の青色光源5bを有していてもよい。青色光源5bのピーク波長は455nmであり、図2の紙面に垂直な偏光方向を有する直線偏光であるS偏光の光を励起光12として出射する。
青色光源5bは、青色光源用ヒートシンク6bに取り付けられている。青色光源用ヒートシンク6bは、放熱フィンが設けられた銅板等で構成される。青色光源5bと青色光源用ヒートシンク6bとの間は、熱伝導シートなどの熱伝導部材で密着されていることが好ましい。青色光源用ヒートシンク6bは、青色光源用冷却部7bによって冷却される。青色光源用冷却部7bは、ファンである。青色光源用冷却部7bの回転数は、制御部3の指示に基づいて、冷却制御部8により制御される。
青色光源5bから発せられた青色光は、青色用コリメートレンズ9bに入射する。青色用コリメートレンズ9bは、青色光源5bからの光を略平行光にする。なお、図2中の矢印の向きは、光の進行方向を表している。第一のレンズ10および第二のレンズ11は、青色用コリメートレンズ9bから出射した光の光束径を調整する。青色用コリメートレンズ9bから出射した光は、第一のレンズ10および第二のレンズ11に入射し、励起光12として出射する。前述のように、励起光12はS偏光の青色光であり、位相差板14に照射される。位相差板14は、λ/4板である。位相差板14を透過した励起光12は、S偏光から、例えば右回りの円偏光に変換され、偏光分離素子13に照射される。
次に、図3(a)、(b)を参照して、偏光分離素子13の光学特性(透過率特性、反射率特性)について説明する。図3(a)、(b)は偏光分離素子13の特性図(透過率特性図、反射率特性図)である。図3(a)において、縦軸は透過率(%)、横軸は波長(nm)をそれぞれ示す。図3(b)において、縦軸は反射率(%)、横軸は波長(nm)をそれぞれ示す。
偏光分離素子13は、励起光である青色光に対しては、S偏光を反射し、P偏光を透過する特性を有し、青色光より長波の光に対しては、S偏光P偏光ともに透過する特性を有する。したがって、偏光分離素子13に入射した励起光12のうち、S偏光成分は反射され、第三のレンズ16は励起光12を集光して蛍光体モジュール17上に所定サイズの光照射領域を形成する。
蛍光体モジュール17は、所定のサイズで照射された励起光12を波長変換して黄色の蛍光光40として発光する波長変換素子である。蛍光光40は、再び第三のレンズ16に入射、集光し、偏光分離素子13に入射される。図2に示されるように、蛍光光40は偏光分離素子13を透過し、照明光20となる。
一方、偏光分離素子13に入射した励起光12のうち、P偏光成分は透過し、位相差板15を通過し拡散反射板50にて拡散反射される。拡散反射された励起光12は、再び位相差板15を通過し、位相差板15を2回通過することで、偏光状態がP偏光からS偏光へ変わり、偏光分離素子13で反射され、照明光20となる。
次に、図4を参照して、本実施例における蛍光体モジュール17の構成について説明する。図4は、蛍光体モジュール17の構成図である。蛍光体モジュール17は、蛍光体プレート171、モジュール基板172、反射層173、および平坦化層176を備えて構成されている。蛍光体プレート171は、第一の波長の光(励起光12)を第二の波長の光(蛍光光40)に変換する波長変換層である。反射層173は、第一の波長の光または第二の波長の光の少なくとも一部の光を反射する。平坦化層176は、蛍光体プレート171の少なくとも一つの面に堆積されている。モジュール基板172は、反射層173を保持する基板である。
蛍光体プレート171の材料は、例えば、YAG:CeやLuAG等の蛍光体材料(蛍光粒子、蛍光体粉末)を含む。蛍光体プレート171は、YAG:CeやLuAG等の蛍光粒子のみを焼結、または他のAl2O3、SiO2などのセラミックス材料とともに焼結し、適切なサイズに加工することにより製造される焼結体である。本実施例において、蛍光体プレート171のサイズは、5mm四方で厚みは0.2mmである。
セラミックス材料を焼結すると、内部に空隙175が発生する。これは、セラミックス材料の焼結において、焼結初期に粉末は接触面積を増やし、合体しながら接合していく。ここで粒径分布や粒子の凝集があるために、理想的なネック成長だけではなく、小さな粒子や気孔の合体による粒成長や気孔成長が生じる。その後、中期焼結や終期焼結において、気孔の消滅や合体が起こり、一部の気孔が焼結したセラミックス内に残ったままとなり、これが空隙175となる。空隙175が蛍光体プレート171の表面に露出すると、蛍光体プレート171の表面に空隙175による穴が存在する状態となる。
図5は、蛍光体プレート171の表面をAFMで観察した画像である。図5より、蛍光体プレート171のうち蛍光体材料で焼結されている箇所とは別に、空隙175が存在していることが確認できる。
モジュール基板172は、アルミニウム、銅、銅とタングステンの合金、または、銅とモリブデンの合金などの熱伝導率の高い材料からなる。反射層173は、平坦化層176上に設けられている。反射層173は、例えば、アルミや銀などの高反射金属膜を蒸着した層、誘電体多層膜(誘電体膜)による増反射層、または、高反射金属膜の上に誘電体多層膜による増反射層を有する。また反射層173は、金属膜と、金属膜を保護する保護膜と、誘電体膜とを含む多層膜とから構成されていてもよい。反射層173により、蛍光体プレート171が発する蛍光光および未変換の励起光を反射し、照明光20として利用することができる。
ここで、蛍光体プレート171にそのまま反射層173を蒸着すると、蛍光体プレート171の表面に露出した空隙175に反射層173が蒸着されないことにより、照明光20として利用可能な光量が低下してしまう。そこで本実施例では、蛍光体プレート171の空隙175を埋めるため、平坦化層176を蛍光体プレート171に構成する。
次に、図6を参照して、蛍光体モジュール17の製造方法について説明する。図6は、蛍光体モジュール17の製造方法の説明図である。まず、蛍光体プレート171の上に平坦化層176を形成する。本実施例では、常圧CVD(chemical vapor deposition)でTEOS(tetraethyorthosilicate)を蛍光体プレート171上に堆積することで、平坦化層176を形成する。CVDとは、基板上に、薄膜の成分を含む原料ガスを供給し、基板表面または気相での化学反応により膜を堆積する方法であり、成長速度が速いため、膜を1μm以上の厚さに堆積することが可能である。このような方法によれば、蛍光体プレート171の空隙175を埋めることができるとともに、平坦化層176の表面粗さRaを蛍光体プレート171の表面粗さよりも小さくすることができる。
続いて、平坦化層176上に光学層(反射層173や反射防止膜)を形成する。本実施例では、平坦化層176上に、光学層として反射層173を蒸着する。反射層173は、例えば、蛍光体プレート171や平坦化層176の屈折率に最適化した誘電体多層膜である。誘電体多層膜による反射層173に関しては、蛍光体プレート171の屈折率に対して、励起光12および蛍光光40の少なくとも一つの波長帯域の光の反射率が90%以上になるように設計することが好ましい。蛍光体プレート171の屈折率は、蛍光体材料の屈折率に相当する1.8程度である。平坦化層176の屈折率は、SiO2の屈折率に近い1.5程度である。また、平坦化層176も誘電体多層膜の一つとして、反射層173を最適化してもよい。
続いて、反射層173を蒸着した蛍光体プレート171をモジュール基板172に接着させる。本実施例では、接着方法として、熱伝導率の高くできる液相接合を使用する。液相接合とは、はんだなどであり、本実施例では金とスズの合金を反射層173とモジュール基板172との間に配置し、熱処理を行うことで、反射層173とモジュール基板172とを接合させる。
その結果、蛍光体プレート171に照射された励起光12を蛍光光40に変換する際に発生する熱は、膜厚の薄い、平坦化層176と反射層173、および金とスズの合金による液相接合層を介し、熱伝導率の高いモジュール基板172に伝わる。これにより、効率よく冷却することが可能となる。また、蛍光体プレート171に照射された励起光12、および蛍光体プレート171で発生した蛍光光40は、蛍光体プレート171上の平坦化層176に形成された反射層173にて反射され、第三のレンズ16に入射し、照明光20として利用される。これにより、空隙175が存在する蛍光体プレート171に直接反射層173を形成する場合と比べて、高い光利用効率を実現することが可能となる。
次に、図7を参照して、本実施例の変形例としての蛍光体モジュール17の製造方法について説明する。図7は、変形例としての蛍光体モジュール17の製造方法の説明図である。
本変形例では、常圧CVDで蛍光体プレート171上に平坦化層176を蒸着で形成した後、平坦性を高めるために研磨を行う。研磨方法としては、機械的ポリシング、化学的ポリシング(CMP)、機械的化学的複合ポリシング、またはコロイダルシリカポリシング等による方法があるが、これらに限定されるものではない。平坦化層176を形成した後に研磨を行うことで、平坦化層176の表面粗さRaを更に小さくすることができる。平坦化層の表面粗さRaを好ましくは100nm以下、より好ましくは10nm以下にすることが可能となる。例えば、本変形例では、表面粗さが150nmである蛍光体プレート171の表面に、平坦化層176を約2μm堆積した後に研磨した結果、平坦化層176の表面粗さRaを8nmまで小さくすることが可能である。なお、蛍光体プレート171で発生した熱をモジュール基板172に熱損失なく伝えるため、研磨後の平坦化層176の厚さは5μm以下、さらに好ましくは1μm以下であることが好ましい。
本実施例は、蛍光体プレート171の反射層173側(蛍光体プレート171と反射層173との間)に平坦化層176が配置されている例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、蛍光体プレート171の励起光12の入射側に平坦化層176を形成してもよい。この場合、平坦化層176の上に、励起光12に対する反射防止膜を形成する(蛍光体プレート171と反射防止膜との間に平坦化層176を形成する)ことにより、蛍光体プレート171の界面で反射される励起光12を低減することが可能となる。反射防止膜は、第一の波長の光または第二の波長の光の少なくとも一部の光の反射を防止する。
また、蛍光体プレート171の側面に平坦化層176を形成してもよい。また、平坦化層176の堆積方法は、常圧CVDに限定されるものではなく、減圧CVDやプラズマCVDなどの他の方法を用いてもよい。また、平坦化層176の材料はTEOSに限定されるものではなく、Poly-SiやSi3N4などの他の材料を堆積してもよい。
次に、本発明の実施例2における蛍光体モジュールの製造方法について説明する。本実施例は、蛍光体プレート171上に平坦化層176を形成し、モジュール基板172またはモジュール基板172に形成された反射層173と直接接合する方法に関する。
蛍光体プレート171に平坦化層176を形成する方法は、実施例1と同様である。例えば、平坦化層176を形成した後に研磨を行うことで、平坦化層176の表面粗さRa(≦100nm)は蛍光体プレート171の表面粗さよりも小さくなる。
反射層173は、モジュール基板172の表面を蛍光体プレート171と同様に、機械的ポリシング、化学的ポリシング(CMP)、機械的化学的複合ポリシング、またはコロイダルシリカポリシング等により、表面粗さが100nm以下になるまで研磨する。そして、モジュール基板172の上に蒸着で反射層173を形成する。または、反射層173を形成した後に反射層173の表面を、機械的ポリシング、化学的ポリシング(CMP)、機械的化学的複合ポリシング、またはコロイダルシリカポリシング等により研磨する。これにより、反射層173aの表面粗さを100nm以下とすることが可能となる。
蛍光体プレート171上に形成された平坦化層176と反射層173とが接する面の表面粗さRaが100nm以下、好ましくは10nm以下、さらに好ましくは1nm以下の場合、それぞれの表面を重ね合わせることで直接接合させることができる。その結果、蛍光体プレート171に照射された励起光12を蛍光光40に変換する際に発生する熱は、膜厚の薄い反射層173を介し熱伝導率の高いモジュール基板172に伝わり、効率よく冷却が可能となる。また、蛍光体プレート171に照射された励起光12、および蛍光体プレート171で発生した蛍光光40は、モジュール基板172上に形成された反射層173にて反射され、第三のレンズ16に入射し、照明光20として利用される。これにより、空隙175が存在する蛍光体プレート171に直接反射層173を構成した場合に比べて、高い光利用効率を実現することが可能となる。
直接接合方法としては、「拡散接合」、「常温接合」、「陽極接合」、または「反応接合」などの接合方法がある。これらの直接接合により、強い接着強度を維持したまま、反射層173の光学特性を維持し、さら蛍光体プレート171および反射層173の熱抵抗を小さくすることが可能となる。
また、接合表面に存在する自然酸化膜やコンタミ層を除去し活性化させるため、蛍光体プレート171の第一の平坦面171aおよび反射層173の第二の平坦面173aをそれぞれ、これらの接合前にArビーム等で処理することも有効である。なお、表面粗さRaは、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)や、光学式表面形状測定機などを用いて測定することが可能である。
以上のように、各実施例において、波長変換素子(蛍光体モジュール17)は、波長変換層(蛍光体プレート171)および平坦化層176を有する。波長変換層は、第一の波長の光(励起光12)を第二の波長の光(蛍光光40)に変換する。平坦化層176は、波長変換層の少なくとも一つの面(下側、上側、または側面の少なくとも一つ)に堆積されている。平坦化層176の表面粗さは、波長変換層の表面粗さよりも小さい。
次に、本発明の実施例3について説明する。本実施例は、平坦化層176を液相法(ゾルゲル法)で形成する方法に関する。本実施例の平坦化層176は、蛍光体プレート171の凹部を埋めつつ、反射層173側の面を平坦化することを目的として形成される。平坦化層176の特性として、少なくとも蛍光光40の波長域で透明であることが好ましい。
本実施例において、平坦化層176を構成する金属酸化物としては、金属酸化物である限り特に限定されるものではないが、ゾルゲル法による金属酸化物ゲル、または金属酸化物微粒子であるのが好ましい。ここで、ゾルゲル法による金属酸化物ゲルとは、金属アルコキシド等の化合物ゾルを加水分解した後、重縮合反応させ、加熱することにより形成されるものである。金属酸化物としては、シリカ(SiO2)、チタニア(TiO2)、アルミナ(Al2O3)、酸化亜鉛(ZnO)、ジルコニア(ZrO2)などが挙げられる。なお、本実施例の平坦化層176の材料としてはシラザンやシリケートが用いられるが、これに限定されるものではない。また、平坦化層176の熱伝導率を改善するために、金属微粒子や金属酸化物微粒子などが含まれていてもよい。
本実施例において、平坦化層176は、ゾルゲル法による金属酸化物ゲルである場合、または金属酸化物微粒子である場合のいずれも、通常、それらの溶剤溶液を蛍光体上に塗布する湿式成膜法により成膜後、加熱・焼成することにより形成される。塗布方法については、膜厚やその形状等によって変化するため限定はされないが、スピンコート法やディップ法、スクリーン印刷法などを用いることができる。製造時の温度条件としては、通常の作業温度である室温近傍で行なえるが、必要に応じて溶媒の沸点以下の温度まで加熱することもある。
また、平坦化層176の厚さとしては、熱伝導の観点から10μm以下であるのが好ましく、5μm以下であるのがさらに好ましく、1μm以下であるのがさらに好ましい。平坦化層176の厚さは、溶剤溶液の塗布量や加熱・焼成の条件などにより制御することができる。
また、平坦化層176の表面の粗さとしては、表面粗さRaを指標として、100nm以下であるのが好ましく、10nm以下であるのがさらに好ましく、5nm以下であるのがさらに好ましい。表面粗さRaが前記値以下であると、反射層173の特性を十分に得ることができる。上記工程だけでは表面粗さRaを十分低減することができない場合には、平坦化層176に対して、実施例1に記載した平坦化手法を用いてもよい。表面粗さRaは、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)や、光学式表面形状測定機、触針式の段差計などを用いて測定することが可能である。なお、平坦化層176を形成した後の反射層173およびモジュール基板172の形成方法は、実施例1と同様である。
以上の工程により、形成される平坦化層表面を一層平坦化できることにもなる。この結果、反射層173の特性を十分に得ることができるようになるため、蛍光体モジュール全体の効率を改善することができる。
次に、本発明の実施例4について説明する。本実施例は、平坦化層176を液相法で形成する方法に関する。本実施例の平坦化層176は、蛍光体プレート171の凹部を埋めつつ、予め反射層173が設けられたモジュール基板172と蛍光体プレート171とを接合することを目的として形成される。平坦化層176の特性として、少なくとも励起光12と蛍光光40との波長域で透明であることが望ましい。また、平坦化層176の材料としては、実施例3で挙げたものが考えられる。
次に、図8を参照して、本実施例の変形例としての蛍光体モジュール17の製造方法について説明する。図8は、本実施例の変形例としての蛍光体モジュール17の製造方法の説明図である。
まず、モジュール基板172の表面に反射層173を形成する。反射層173は、平坦化層176の屈折率に対して、少なくとも蛍光光40の波長域で高い反射率を有することが好ましい。次に、平坦化層176の原料となる溶剤溶液が、蛍光体上にスピンコート等の手法を用いて塗布される。その後、塗布された溶剤溶液上に、モジュール基板172に形成された反射層173を貼り合わせる。その後、溶剤溶液を加熱・焼成する。ここで、反射層173やモジュール基板172の材料に耐熱温度よりも低い焼成温度を持つ溶融溶剤を用いることが好ましい。また、平坦化層の膜厚、および、平坦化層表面の粗さとしては、実施例3に記載の範囲であることが好ましい。
以上の工程により、蛍光体表面の平坦化と反射層との貼り合わせを一括して行うことができる。その結果、蛍光体モジュールの低コスト化を図ることができる。
次に、図9を参照して、本発明の実施例5における蛍光体モジュール17の製造手法について説明する。図9は、本実施例における蛍光体モジュール17の製造方法の説明図である。本実施例では、平坦化層176をガラス層で構成するため、ガラスペースト塗布法としてスクリーン印刷法での構成手法について説明する。
ガラスペースト18として、蛍光体プレート171に発生している空隙175よりも小さいガラス粉体180とビヒクル181を用いる。ガラス粉体180の材料としては、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス、石英ガラスなどが挙げられる。また、ビヒクル181としては、有機溶媒やニトロセルロースなどのセルロース系樹脂やアクリル樹脂やポリプロピレンカーボネートなどのバインダが挙げられる。ガラス粉体180とビヒクル181の混合においては、ガラス粉体180同士の凝集体などを抑制するため攪拌させることが好ましい。また、使用前にガラスペースト18を十分に真空脱泡処理することが好ましい。
空隙175のサイズは、蛍光体プレート171の主材料である蛍光体粒子であるYAG:Ceや他のAl2O3、SiO2などのセラミックス材料の粒子径と略同等である。蛍光体粒子やセラミックス材料は粒度分布に応じた粒子径のばらつきを持っているため、空隙175のサイズも同じように、ばらつきを持っている。本実施例では蛍光体粒子およびセラミックス材料の粒子径がD50で1.0μmの材料を使用する。
また、ガラス粉体180の粒径は0.1μmであり、空隙175よりも小さい。このガラス粉体180の粒径は空隙175のサイズ、つまり蛍光体粒子またはセラミックス材料の粒子径と比較すると1/3以下の大きさであることが望ましく、さらに1/10以下の大きさであることがより好ましい。これは、空隙175にガラス粉体180が入り込み、その空隙175を平坦化するためである。
スクリーン印刷で塗布するガラスペースト18の厚みは、空隙175内にガラス粉体180が入り込むためには、空隙175より厚いことが望ましく、そのためにはスクリーンメッシュのメッシュ太さが空隙175より大きいことが望ましい。本実施例では焼成後のガラス層176の厚みを2μmとするため、メッシュ太さを2.5μmとして、スクリーン印刷を行った。これは次に述べる焼成工程で収縮することにより、ガラス層176がスクリーン印刷を行った時のガラスペースト18よりも薄くなるためである。また、ガラス層176と蛍光体プレート171の密着性を向上させるために、蛍光体プレート171の表面を、UVオゾン処理やプラズマ処理などの表面処理を行ってもよい。
そして、ガラスペースト18をスクリーン印刷した後は焼成し、ガラス層176をガラス材料のみの層とする。焼成方法としては電気炉等による熱放射加熱、赤外線加熱、レーザ光照射、および誘電加熱等などがあげられる。ガラスペースト18の中の有機溶媒を揮散させて除去するために、前記焼成処理の前に乾燥工程を設けてもよい。ガラスペースト18の中に有機溶剤が残留していると、加熱工程においてバインダ樹脂等の消失すべき成分を十分に除去できない可能性がある。
乾燥工程後、ガラスペースト18の中のガラス質材料の焼結温度領域での加熱処理が行われる。ここで、ガラス質材料の焼結は、ガラス軟化点(Ts)以上の温度で行うことが必要である。焼結温度領域としては、Ts~Ts+150℃の温度領域が好ましい。加熱処理の方法としては、少なくともガラスペースト18の温度が上記温度になる方法であれば特に限定されない。上記手順に従えば、蛍光体プレート171上にガラス層176を形成することが可能となる。
蛍光体プレート171上に、ガラス層176を形成した後に、より平坦性を高めるために、研磨を行う。研磨方法としては機械的ポリシング、化学的ポリシング(CMP)、機械的化学的複合ポリシングやコロイダルシリカポリシング等があげられる。ガラス層176を形成したのちに研磨をすることで、ガラス層176の表面粗さRaは蛍光体プレート171の表面粗さRaと比較して低くなり、表面粗さRaが100nm以下、好ましくは10nm以下にすることが可能となる。
次に、図10を参照して、本発明の実施例6における蛍光体モジュール17の製造手法について説明する。図10は、本実施例における蛍光体モジュール17の製造方法の説明図である。
ガラスペースト18として蛍光体プレート171に発生している空隙175よりも小さいガラス粉体180とビヒクル181をディスペンサ190に入れる。そして蛍光体プレート171に対して、ディスペンスする。ディスペンサ190または蛍光体プレート171を保持しているステージのどちらか一方には駆動部が取り付いており、蛍光体プレート171に対して、場所を変えながらガラスペースト18をディスペンス可能である。ディスペンスする箇所は、空隙175がある箇所だけでもよいし、または蛍光体プレート171全体にディスペンスしてもよい。また、蛍光体プレート171全体にディスペンスしつつ、空隙175を検知する検知手段を有し、空隙175の位置や大きさに応じて、ディスペンス量を調整することで、より効果的に空隙175にガラスペースト18を埋めることが可能となる。
ディスペンサの針の太さも空隙175よりも小さいものにすることで、より効果的に空隙175にガラスペースト18を注入することが可能となる。その場合、ガラスペースト18に用いているガラス粉体180の粒径は、針のサイズのよりも小さいことが好ましい。また、空隙175の大きさに対して、ガラス粉体180のサイズが1/5以下であることが好ましく、1/10であることがより好ましい。また、ガラス層176と蛍光体プレート171の密着性を向上させるために、蛍光体プレート171の表面を、UVオゾン処理やプラズマ処理などの表面処理を行ってもよい。
ディスペンス後は、焼成し、ガラス層176をガラス材料のみの層とする。焼成方法としては電気炉等による熱放射加熱、赤外線加熱、レーザ光照射、および誘電加熱等などがあげられる。ガラスペースト18の中の有機溶媒を揮散させて除去するために、前記焼成処理の前に乾燥工程を設けてもよい。ガラスペースト18の中に有機溶剤が残留していると、加熱工程においてバインダ樹脂等の消失すべき成分を十分に除去できない可能性がある。
乾燥工程後、ガラスペースト18の中のガラス質材料の焼結温度領域での加熱処理が行われる。ここで、ガラス質材料の焼結は、ガラス軟化点(Ts)以上の温度で行うことが必要である。焼結温度領域としては、Ts~Ts+150℃の温度領域が好ましい。加熱処理の方法としては、少なくともガラスペースト18の温度が上記温度になる方法であれば特に限定されない。上記手順に従えば、蛍光体プレート171上にガラス層176を形成することが可能となる。
蛍光体プレート171上に、ガラス層176を形成した後に、より平坦性を高めるために、研磨を行う。研磨方法としては機械的ポリシング、化学的ポリシング(CMP)、機械的化学的複合ポリシングやコロイダルシリカポリシングなどが挙げられる。ガラス層176を形成したのちに研磨をすることで、ガラス層176の表面粗さRaは蛍光体プレート171の表面粗さと比較して低くなり、表面粗さRaが100nm以下、好ましくは10nm以下にすることが可能となる。
次に、図11を参照して、本発明の実施例7における蛍光体モジュール17の製造手法について説明する。図11は、本実施例における蛍光体モジュール17の製造方法の説明図である。
ガラス粉体180と有機溶媒182をガラス混合液200として、スプレーガン191で蛍光体プレート171に霧状に噴出することによるスプレー散布で、蛍光体プレート171の表面にガラス混合液200を形成する。霧状に噴出することで、蛍光体プレート171の形状や表面構造によらず、均質なガラス混合液200を形成することが可能となり、空隙175にもガラス粉体180を充填することが可能となる。また、ガラス層176と蛍光体プレート171の密着性を向上させるために、蛍光体プレート171の表面を、UVオゾン処理やプラズマ処理などの表面処理を行ってもよい。
スプレー後は、焼成し、ガラス層176をガラス材料のみの層とする。焼成方法としては電気炉等による熱放射加熱、赤外線加熱、レーザ光照射、および誘電加熱等などがあげられる。ガラス混合液200の中のガラス質材料の焼結温度領域での加熱処理が行われる。ここで、ガラス質材料の焼結は、ガラス軟化点(Ts)以上の温度で行うことが必要である。焼結温度領域としては、Ts~Ts+150℃の温度領域が好ましい。加熱処理の方法としては、少なくともガラスペースト18の温度が上記温度になる方法であれば特に限定されない。上記手順に従えば、蛍光体プレート171上にガラス層176を形成することが可能となる。
蛍光体プレート171上に、ガラス層176を形成したのちに、より平坦性を高めるために、研磨を行う。研磨方法としては機械的ポリシング、化学的ポリシング(CMP)、機械的化学的複合ポリシングやコロイダルシリカポリシングなどが挙げられる。ガラス層176を形成したのちに研磨をすることで、ガラス層176の表面粗さRaは蛍光体プレート171の表面粗さと比較して低くなり、表面粗さRaが100nm以下、好ましくは10nm以下にすることが可能となる。
次に、図12を参照して、本発明の実施例8における蛍光体モジュール17の製造手法について説明する。図12は、本実施例における蛍光体モジュール17の製造方法の説明図である。
ガラス材料を溶解したガラス混合液(ガラス溶液)200に蛍光体プレート171を浸し、徐々に引き上げて自然にガラス層176を形成する。また、ガラス材料のゲル溶液に蛍光体プレート171を浸し、加熱処理することでガラス層176を形成することも可能である。
蛍光体プレート171上に、ガラス層176を形成した後に、より平坦性を高めるために、研磨を行う。研磨方法としては機械的ポリシング、化学的ポリシング(CMP)、機械的化学的複合ポリシングやコロイダルシリカポリシングなどが挙げられる。ガラス層176を形成したのちに研磨をすることで、ガラス層176の表面粗さRaは蛍光体プレート171の表面粗さと比較して低くなり、表面粗さRaが100nm以下、好ましくは10nm以下にすることが可能となる。
各実施例によれば、信頼性および光利用効率を高めることが可能な波長変換素子、光源装置、画像投射装置、および波長変換素子の製造方法を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
17 蛍光体モジュール(波長変換素子)
171 蛍光体プレート(波長変換層)
176 平坦化層
171 蛍光体プレート(波長変換層)
176 平坦化層
Claims (15)
- 第一の波長の光を第二の波長の光に変換する波長変換層と、
前記波長変換層の少なくとも一つの面に堆積された平坦化層と、を有し、
前記平坦化層の表面粗さは、前記波長変換層の表面粗さよりも小さいことを特徴とする波長変換素子。 - 前記第一の波長の光または前記第二の波長の光の少なくとも一部の光を反射する反射層を更に有し、
前記平坦化層は、前記波長変換層と前記反射層との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の波長変換素子。 - 前記反射層は、金属膜からなることを特徴とする請求項2に記載の波長変換素子。
- 前記反射層は、誘電体膜からなることを特徴とする請求項2に記載の波長変換素子。
- 前記反射層は、金属膜と、前記金属膜を保護する保護膜と、誘電体膜とを含む多層膜からなることを特徴とする請求項2に記載の波長変換素子。
- 前記反射層を保持する基板を更に有することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか一項に記載の波長変換素子。
- 前記第一の波長の光または前記第二の波長の光の少なくとも一部の光の反射を防止する反射防止膜を更に有し、
前記平坦化層は、前記波長変換層と前記反射防止膜との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の波長変換素子。 - 前記平坦化層の表面粗さRaは、100nm以下であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の波長変換素子。
- 前記波長変換層は、蛍光体材料を焼結した焼結体からなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の波長変換素子。
- 前記波長変換層は、蛍光体材料とセラミックス材料とを焼結した焼結体からなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の波長変換素子。
- 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の波長変換素子と、
前記波長変換素子を励起する光源と、を有することを特徴とする光源装置。 - 請求項11に記載の光源装置と、
画像情報に基づいて前記光源装置からの光を変調して画像光を形成する光変調素子と、を有することを特徴とする画像投射装置。 - 第一の波長の光を第二の波長の光に変換する波長変換層を形成するステップと、
前記波長変換層の少なくとも一つの面に平坦化層を堆積するステップと、を有することを特徴とする波長変換素子の製造方法。 - 前記波長変換層の少なくとも一つの面に堆積された前記平坦化層を研磨するステップを更に有することを特徴とする請求項13に記載の波長変換素子の製造方法。
- 第一の波長の光を第二の波長の光に変換する波長変換層を形成するステップと、
前記波長変換層の少なくとも一つの面と、基板に保持された反射層とを接合するステップと、を有することを特徴とする波長変換素子の製造方法。
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