JP2022040570A - 画像処理装置、画像処理システム、アノテーション付与方法、学習済みモデルの製造方法、学習済みモデル、およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理システム、アノテーション付与方法、学習済みモデルの製造方法、学習済みモデル、およびプログラム Download PDF

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Kazutoshi Ukai
昌司 小橋
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裕嗣 村津
Hirotsugu Muratsu
明弘 圓尾
Akihiro Maruo
圭吾 林
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Abstract

【課題】アノテーション付与操作における煩雑さを低減することが可能な技術を提供する。【解決手段】画像処理装置は、複数の2次元スライス画像220に基づき3次元表面データ330を生成し、3次元表面データ330に対する3Dアノテーション(3次元位置情報を有するアノテーション)の付与操作を受け付ける。また、画像処理装置は、3次元表面データ330に対するアノテーションを反映したデータを教師データとして利用して、機械学習を実行する。たとえば、画像処理装置は、3次元表面データに対する3Dアノテーション53を操作ユーザの操作に応じて付与する第1処理を実行し、3Dアノテーション53に基づき2次元スライス画像220内において2Dアノテーションを自動的に付与する第2処理を実行する。そして、2Dアノテーションが付与された2次元スライス画像220に基づくデータが教師データとして利用されて、機械学習が実行される。【選択図】図2

Description

本発明は、複数の2次元スライス画像に関する処理技術およびそれに関連する技術に関する。
MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置あるいはCT(Computed Tomography)装置などで被検体の複数の2次元スライス画像(断面画像とも称する)を取得し、当該複数の2次元スライス画像を用いて病変を特定する技術が存在する。
たとえば、特許文献1においては、ニューラルネットワークを用いた機械学習によって複数の2次元スライス画像から病変の有無等を判定する技術が記載されている。このような技術においては、機械学習の学習器をトレーニングする際の教師データとして、既知の病変部位を含む多数の2次元スライス画像が用いられる。
特表2019-504659号公報
しかしながら、上記のような技術では、各被検者(各個人)に関する多数(たとえば、数百枚)の2次元スライス画像データのそれぞれにおいて、病変部位(骨折部位等)にアノテーションマークを付与する操作が行われる。
このような操作は煩雑であり、膨大な時間を要する。
そこで、本発明は、アノテーション付与操作における煩雑さを低減することが可能な技術を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく、本発明に係る画像処理装置は、複数の2次元スライス画像に基づき3次元表面データを生成する制御部と、前記3次元表面データに対するアノテーションであって3次元位置情報を有するアノテーションである3Dアノテーションの付与操作を受け付ける受付部と、を備えることを特徴とする。
前記受付部は、前記複数の2次元スライス画像のうちの2以上の2次元スライス画像に跨がる範囲に亘る3Dアノテーションの付与操作を受け付けてもよい。
前記受付部は、前記3次元表面データを投影した投影面上における2次元位置の指定操作を、前記3Dアノテーションの位置の指定操作として受け付け、前記制御部は、前記投影面上での2次元位置を前記3次元表面データ上での3次元位置に変換し、前記3Dアノテーションの3次元位置情報を生成してもよい。
前記制御部は、前記3次元表面データに対するアノテーションを反映したデータを教師データとして利用して、機械学習を実行してもよい。
前記制御部は、前記3次元表面データに対する前記3Dアノテーションを操作ユーザの操作に応じて付与する第1処理を実行し、前記3Dアノテーションに基づき、前記複数の2次元スライス画像のうちの少なくとも1つの2次元スライス画像内において、2次元位置情報を有するアノテーションである2Dアノテーションを自動的に付与する第2処理を実行し、前記2Dアノテーションが付与された前記少なくとも1つの2次元スライス画像に基づくデータを前記教師データとして利用して、前記機械学習を実行してもよい。
前記2Dアノテーションは、前記3Dアノテーションの3次元位置に対応する前記少なくとも1つの2次元スライス画像内において、前記3Dアノテーションの3次元位置に対応する2次元位置である対応2次元位置に付与されるとともに、各2次元スライス画像内において、当該各2次元スライス画像の近傍の所定数の2次元スライス画像のいずれかにて前記対応2次元位置であると判定された2次元位置にも付与されてもよい。
前記2Dアノテーションは、前記3Dアノテーションの3次元位置に対応する前記少なくとも1つの2次元スライス画像内において、前記3次元位置に対応する2次元位置に付与される2D基本アノテーションと、前記2D基本アノテーションを補完する2D補完アノテーションであって、各2次元スライス画像において、前記各2次元スライス画像の近傍の所定数のスライス画像のいずれかにて前記2D基本アノテーションが付与された2次元位置に付与される2D補完アノテーションと、を含んでもよい。
前記制御部は、前記2Dアノテーションとして、前記3Dアノテーションの前記3次元位置に対応する2次元位置である対応2次元位置のみならず当該対応2次元位置以外にも付与される2D拡張アノテーションを付与し、前記2D拡張アノテーションは、前記3Dアノテーションの前記3次元位置に対応する前記少なくとも1つの2次元スライス画像内において、前記3次元位置に対応する2次元位置に付与される2D基本アノテーションと、各2次元スライス画像において、当該各2次元スライス画像の近傍の所定数の2次元スライス画像のいずれかにて前記2D基本アノテーションが付与された2次元位置に付与される2D補完アノテーションと、を含んでもよい。
前記2Dアノテーションは、各2次元スライス画像内において、当該各2次元スライス画像とその近傍の所定数の2次元スライス画像とのいずれかにて前記3Dアノテーションの3次元位置に対応する2次元位置であると判定された全ての2次元位置に付与されてもよい。
前記制御部は、前記複数の2次元スライス画像のうちそれぞれ2以上の2Dアノテーションが付与された少なくとも一部の2次元スライス画像内の部分画像であって前記2以上の2Dアノテーションに応じたバウンディングボックス内の部分画像を前記教師データとして利用して、前記機械学習を実行してもよい。
前記制御部は、前記複数の2次元スライス画像のうち少なくとも一部の2次元スライス画像内の部分画像であって、前記2D基本アノテーションと前記2D補完アノテーションとの双方に応じたバウンディングボックス内の部分画像を前記教師データとして利用して、前記機械学習を実行してもよい。
前記制御部は、前記機械学習によって生成された学習済みモデルを利用して、推論処理を実行してもよい。
前記3次元表面データは、骨の3次元表面形状を表すデータであってもよい。
前記複数の2次元スライス画像は、骨折状態を有する被検体のスライス画像であり、前記3次元表面データは、骨の3次元表面形状を表すデータであり、前記受付部は、骨折箇所を示す前記3Dアノテーションの付与操作を受け付け、前記制御部は、前記3次元表面データに対するアノテーションを反映したデータを前記教師データとして利用して、前記機械学習を実行し、前記制御部は、前記機械学習によって生成された学習済みモデルを利用して、骨折検知に関する推論処理を実行してもよい。
上記課題を解決すべく、本発明に係る画像処理システムは、上記のいずれかの画像処理装置と、前記複数の2次元スライス画像を生成する画像生成装置と、を備えることを特徴とする。
上記課題を解決すべく、本発明に係るプログラムは、a)複数の2次元スライス画像に基づいて生成された3次元表面データに対するアノテーションの付与操作を受け付けるステップと、b)前記付与操作に応じて、前記3次元表面データに関する3次元モデルの表面に、3次元位置情報を有するアノテーションを付与するステップ、をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
上記課題を解決すべく、本発明に係るアノテーション付与方法は、a)複数の2次元スライス画像に基づいて生成された3次元表面データに対するアノテーションの付与操作を受け付けるステップと、b)前記付与操作に応じて、前記3次元表面データに関する3次元モデルの表面に、3次元位置情報を有するアノテーションを付与するステップ、を備えることを特徴とする。
上記課題を解決すべく、本発明に係る学習済みモデルの製造方法は、a)複数の2次元スライス画像に基づいて生成された3次元表面データに対するアノテーションの付与操作を受け付けるステップと、b)前記3次元表面データに対する前記アノテーションを反映したデータを教師データとして利用して、機械学習を実行して学習済みモデルを生成するステップと、を備えることを特徴とする。
前記製造方法は、c)前記付与操作に応じて、前記3次元表面データに対する前記アノテーションであって3次元位置情報を有するアノテーションである3Dアノテーションを付与するステップと、d)前記3Dアノテーションに基づき、前記複数の2次元スライス画像のうちの少なくとも1つのスライス画像内において、2次元位置情報を有するアノテーションである2Dアノテーションを自動的に付与するステップと、をさらに備え、前記ステップb)は、b-1)前記2Dアノテーションが付与された前記少なくとも1つの2次元スライス画像を前記教師データとして利用して、前記機械学習を実行するステップ、を有してもよい。
前記ステップd)において、前記2Dアノテーションは、前記少なくとも1つのスライス画像内において、前記3Dアノテーションの3次元位置に対応する2次元位置である対応2次元位置に付与されるとともに、各2次元スライス画像内において、当該各2次元スライス画像の近傍の所定数の2次元スライス画像のいずれかにて前記対応2次元位置であると判定された2次元位置にも付与されてもよい。
前記ステップb)は、b-1)前記複数の2次元スライス画像のうちそれぞれ2以上の2Dアノテーションが付与された少なくとも一部の2次元スライス画像内の部分画像であって前記2以上の2Dアノテーションに応じたバウンディングボックス内の部分画像を前記教師データとして利用して、前記機械学習を実行するステップ、を有してもよい。
上記課題を解決すべく、本発明に係る学習済みモデルは、上記のいずれかの製造方法を用いて製造された学習済みモデルであることを特徴とする。
本発明によれば、アノテーション付与操作における煩雑さを低減することが可能である。
画像処理システムを示すブロック図である。 教師データの準備段階の処理およびデータ等を示す概念図である。 学習段階の処理を示す概念図である。 推論段階の処理を示す概念図である。 準備段階におけるコントローラの処理を示すフローチャートである。 学習段階におけるコントローラの処理を示すフローチャートである。 推論段階におけるコントローラの処理を示すフローチャートである。 複数の2次元スライス画像を示す模式図である。 3次元表面データ等を示す模式図である。 3Dアノテーションが付与された3次元表面データを示す模式図である。 3Dアノテーションに基づいて付与された2Dアノテーション等を示す概念図である。 完全骨折を伴う立体モデルの部分拡大図である。 不完全骨折を伴う立体モデルの部分拡大図である。 3Dアノテーションの付与処理を説明するための概略図である。 投影面に投影された投影画像等を示す図である。 3Dアノテーションの付与処理および2Dアノテーションの付与処理等を示す図である。 別の3Dアノテーションが付与された3次元表面データ等を示す図である。 別の3Dアノテーションが付与された3次元表面データ等を示す図である。 図18の3次元表面データに関する別の断面内の2Dアノテーション等を示す図である。 更に別の断面内の2Dアノテーション等を示す図である。 更に別の断面内の2Dアノテーション等を示す図である。 第2実施形態における処理の一部を示すフローチャートである。 一連の2次元スライス画像を示す図である。 2D基本アノテーションが付与された一連の2次元スライス画像を示す図である。 2D拡張アノテーションが付与された一連の2次元スライス画像等を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<1.第1実施形態>
<1-1.システム概要>
図1は、画像処理システム10を示すブロック図である。画像処理システム10は、基準軸に垂直な断面で被検体(被検者等)をスライスした複数の2次元スライス画像220を処理するシステムである。
画像処理システム10は、スライス画像生成装置20と画像処理装置30とを備えている。
スライス画像生成装置20は、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置あるいはCT(Computed Tomography)装置などで構成される。スライス画像生成装置20は、被検体(被検者等)に関する複数の2次元スライス画像(単にスライス画像とも称する)220を生成して取得する。当該複数のスライス画像220は、基準軸上の互いに異なる複数の位置において(例えば、0.6mm~1mm(ミリメートル)ピッチの異なる位置で)当該基準軸に垂直な断面で被検体をスライスした画像である。当該複数のスライス画像220は、基準軸方向における所定範囲(たとえば300mm)に亘って取得され、数百枚から数千枚(たとえば500枚)の画像で構成される。
また、当該複数のスライス画像220(一のスライス画像群210とも称する)は、一の検体に関して、互いに異なる基準軸(たとえば異なる9つ(9方向)の基準軸)に関して取得され、複数のスライス画像群が構成されることもある。このようにして取得された複数のスライス画像群の枚数は、数千枚以上(たとえば4500枚)の画像で構成され、非常に多い。なお、当該複数のスライス画像群は、たとえば、互いに異なる基準軸に関する各方向(たとえば9方向のそれぞれ)のスライス画像群をそれぞれ撮像することによって取得されればよい。ただし、これに限定されず、当該複数のスライス画像群は、1つの方向の一のスライス画像群を撮像するとともに、当該一のスライス画像群に対して画像変換処理を施して他の方向のスライス画像群(たとえば他の8方向をそれぞれ基準軸方向とする8つのスライス画像群)を生成することによって、取得されてもよい。
さらに、当該複数のスライス画像(一のスライス画像群)あるいは当該複数のスライス画像群は、複数の検体に関してそれぞれ取得され、複数の検体に関する複数のスライス画像群が構成される。複数の検体に関する複数のスライス画像群の枚数は、膨大である。
スライス画像生成装置20においては、たとえば、骨盤を含む腰部に関するスライス画像群210が撮像されて取得される。
画像処理装置30は、スライス画像生成装置20によって取得された複数の2次元スライス画像220(詳細には、複数の検体に関する複数のスライス画像群)に基づいて、機械学習を実行する。具体的には、学習モデル410(学習器)の学習パラメータが所定の機械学習手法を用いて調整され、学習済みモデル410(420とも称する)が生成される(図3参照)。学習モデル410としては、たとえば、複数の層で構成されるニューラルネットワークモデルが用いられる。そして、所定の機械学習手法(ディープラーニング等)によって、ニューラルネットワークモデルにおける複数の層(入力層、(1又は複数の)中間層、出力層)の層間における重み付け係数(学習パラメータ)等が調整される。このように、画像処理装置30は、機械学習における学習段階の処理を実行する。なお、図3は、当該学習段階の処理を示す概念図である。
具体的には、画像処理装置30は、病変部位を有する教師データ(既知の複数のスライス画像群)等に基づいて、スライス画像の病変部位を特定する推論処理を実行するための学習モデル(学習済みモデル420)を生成する(図3および図6参照)。ここでは、病変部位として骨折部位(より詳細には、骨盤における骨折部位)を例示する。なお、図6は、学習段階におけるコントローラ31(図1参照)の処理を示すフローチャートである。
また、画像処理装置30は、教師データの準備段階に関する処理(学習段階で利用される教師データを生成するための準備処理)をも実行する。具体的には、3次元表面データ(骨の3次元表面データ)に対するアノテーションの付与処理等が実行される(図2および図5参照)。なお、図2は、教師データの準備段階の処理およびデータ等を示す概念図であり、図5は、準備段階におけるコントローラ31(図1)の処理を示すフローチャートである。
さらに、画像処理装置30は、パラメータが調整された学習モデル410(学習済みモデル420)を用いて、或る被検体に関して取得された(未知の)複数のスライス画像220(270とも称する)のそれぞれについて、推論処理を実行する(図4および図7参照)。具体的には、画像処理装置30は、上述の学習済みモデル420を用いて、各スライス画像270の病変部位(骨折部位)を特定する推論処理を実行する。推論処理においては、たとえば、骨折部位の有無および当該骨折部位の位置等が特定(推定)される。なお、図4は、機械学習における推論段階の処理を示す概念図であり、図7は、推論段階におけるコントローラ31(図1)の処理を示すフローチャートである。
図1に示されるように、画像処理装置30は、コントローラ31(制御部とも称される)と記憶部32と操作部35とを備える。スライス画像生成装置20と画像処理装置30とは有線接続(あるいは無線接続)されて互いに通信可能である。画像処理装置30は、スライス画像生成装置20で取得された情報(スライス画像等)を所定の接続ケーブルを介してスライス画像生成装置20から受信する。
コントローラ31は、画像処理装置30に内蔵され、画像処理装置30の動作を制御する制御装置である。
コントローラ31は、単一または複数のCPU(Central processing Unit)(マイクロプロセッサあるいはハードウエアプロセッサなどとも称される)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ31は、当該CPUにおいて、記憶部(ROMおよび/またはハードディスクなどの不揮発性記憶部)32内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)を実行することによって、各種の処理を実現する。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されて画像処理装置30にインストールされるようにしてもよい。あるいは、当該プログラムは、通信ネットワーク等を経由してダウンロードされて画像処理装置30にインストールされるようにしてもよい。
コントローラ31は、機械学習における教師データの準備段階に関する処理を実行する。具体的には、複数のスライス画像220をスライス画像生成装置20から取得する処理、3次元表面データ330を生成する処理、当該3次元表面データ330に対するアノテーションの付与処理、および当該アノテーションに基づく教師データの生成処理等が実行される。
また、コントローラ31は、機械学習における学習段階に関する処理を実行する。具体的には、生成された教師データに基づいて、学習器(学習モデル410)に関する学習パラメータを最適化する処理が実行され、学習済みモデル420が生成される。より詳細には、既知の骨折部位を有するスライス画像220を教師データとして機械学習が行われ、学習パラメータが最適化される。これにより、学習済みモデル420が生成される。
さらに、コントローラ31は、機械学習における推論段階に関する処理を実行する。具体的には、パラメータが調整された学習モデル(学習済みモデル420)を用いて、或る被検体に関して取得された(未知の)複数のスライス画像270のそれぞれについて、推論処理が実行される。詳細には、各スライス画像270の病変部位(骨折部位)を特定する推論処理が実行される。また、コントローラ31は、推論結果を出力する処理(骨折部位を含む画像の表示処理等)をも実行する。
記憶部32は、ハードディスクドライブ(HDD)および/またはソリッドステートドライブ(SSD)等の記憶装置で構成される。記憶部32は、複数の2次元スライス画像220,260,270,280、3次元表面データ330、および学習モデル410(学習モデルに関する学習パラメータを含む)(ひいては学習済みモデル420)等を記憶する。
操作部35は、画像処理装置30に対する操作入力を受け付ける操作入力部35aと、各種情報の表示出力を行う表示部35bとを備えている。たとえば、操作入力部35a(受付部とも称される)は、3次元表面データに対するアノテーション(3Dアノテーション53(図10等参照))の付与操作等を受け付ける。また、表示部35bは、学習済みモデル420を用いた推論処理の結果に関するスライス画像280等を表示する。操作入力部35aとしてはマウスおよびキーボード等が用いられ、表示部35bとしてはディスプレイ(液晶ディスプレイ等)が用いられる。また、操作入力部35aの一部としても機能し且つ表示部35bの一部としても機能するタッチパネルが設けられてもよい。
なお、この画像処理装置30は医用画像処理装置とも称され、画像処理システム10は医用画像処理システムとも称される。
以下、教師データの準備段階、教師データを利用した学習段階、および推論段階の各処理について順に説明する。
<1-2.教師データの準備段階>
<処理概略>
まず、教師データの準備段階の処理の概略について説明する。
本実施形態に係る機械学習においては、教師データ有り学習における教師データとして、骨折状態(骨折疾患)を有する被検者(個人)に関する複数のスライス画像220(スライス画像群210)が利用される。より詳細には、骨折状態を有する複数の被検者に関する複数の2次元スライス画像220(複数のスライス画像群210)が利用される。特に、骨折部位を含む2次元スライス画像220が利用される。詳細には、2次元スライス画像220内において既知の骨折部位を含む領域(骨折部位領域とも称する)が特定された上で、当該骨折部位領域を含む2次元スライス画像220が利用される。
2次元スライス画像内での骨折部位領域を特定するための1つの手法としては、操作ユーザが各2次元スライス画像内の骨折部位(病変部位)にアノテーションマークを直接付与する手法が存在する。当該手法においては、多数(たとえば、数百枚)の2次元スライス画像データのそれぞれにおいて、骨折部位にアノテーションマークを付与する操作を行うことを要する。
しかしながら、多数(たとえば、数百枚)の2次元スライス画像のそれぞれの病変部位(骨折部位等)に対するアノテーションが操作ユーザによって2次元スライス画像ごとに付与される操作は、極めて煩雑であり、膨大な時間を要する。
そこで、この実施形態では、新たな手法を用いて2次元スライス画像220(単にスライス画像とも称する)に対するアノテーションが付与される。これによれば、アノテーション付与操作における煩雑さを低減することが可能である。
当該新たな手法は、複数の2次元スライス画像220(図8等参照)に基づく3次元表面データ330(図2および図9参照)を利用して、アノテーションを付与する手法である。より具体的には、画像処理装置30は、操作ユーザによる3次元表面データ330に対する付与操作を受け付ける。そして、画像処理装置30は、当該付与操作に基づいて3次元表面データ330(人体構造(骨)の立体モデル)の表面に3D(3次元)アノテーション53(3次元位置情報を有するアノテーション)を付与する(図2および図10等参照)。さらに、画像処理装置30は、当該3Dアノテーション53に基づき、複数の2次元スライス画像220のそれぞれに2D(2次元)アノテーション52(各スライス画像内の2次元位置の情報を有するアノテーション)を付与する(図2および図11等参照)。
なお、図8は、複数の2次元スライス画像を示す模式図である。また、図9は、複数の2次元スライス画像220(図8等参照)に基づいて生成された3次元表面データ330等を示す模式図である。図9では3次元表面データ330が簡略化されて示されているが、実際には、骨の表面の状態を判別可能な程度(骨折箇所を視認できる程度)に精緻な3次元表面データ330が生成される。また、図10は、3Dアノテーション53が付与された3次元表面データ330(340とも称する)等を示す概念図であり、図11は、3Dアノテーション53に基づいて付与された2Dアノテーション52等を示す概念図である。図11においては、2Dアノテーション52が付与された2次元スライス画像220(260とも称する)が示されているとともに、2Dアノテーション52(図16の右上部分等参照)を囲むバウンディングボックス55(後述)が示されている。これらの図(特に図10および図11)では、被検者の左半身に存在する骨折箇所が示されている。当該骨折箇所は、2次元スライス画像(背骨が下側に配置された画像(頭側ではなく足側から見た画像))を描いた図11等では、図内の右側に示されており、3次元表面データ330(被検者を前側(正面側)からみた立体モデル)を描いた図10等でも、図内の右側に示されている。
<処理詳細>
以下、このような手法について図5等を参照しつつ更に詳細に説明する。
図5は、コントローラ31の処理(詳細には、当該準備段階の処理)を示すフローチャートである。なお、図5は、アノテーションの付与方法を示す図でもあり、学習済みモデルの生成方法(一部)を示す図でもある。
まず、ステップS11(図5)において、コントローラ31は、スライス画像生成装置20で生成(撮像)された一連の複数のスライス画像220(図2の最上段および図8参照)を取得する。詳細には、或る被検体(被検者)に関する一連の複数のスライス画像220が取得される。
次に、ステップS12において、図9に示されるように、コントローラ31は、当該複数のスライス画像220に基づき、3次元表面データ330(立体モデル)(図2の上から2段目も参照)を生成する。この3次元表面データ330は、被検体の一部に関する立体モデル(ここでは、被検者の骨盤の骨を表現する立体モデル)の表面を表現するデータである。当該3次元表面データ330は、たとえば、多数の隣接するポリゴン(たとえば、三角形)が集合することによって表面を表現するポリゴンメッシュデータとして構成される。ここでは、3次元表面データ330として、被検者の骨(骨盤)の3次元表面形状を表すポリゴンメッシュデータが生成される。
当該3次元表面データ330は、次のようにして形成される。たとえば、複数のスライス画像220のそれぞれに対する画像処理によって骨の表面領域が抽出されるとともに当該複数のスライス画像220の表面領域が当該複数のスライス画像の基準軸方向(法線方向)に積層される。そして、積層方向にて隣接する表面領域が相互に接続されること等によって、3次元表面データ330が形成される。
次のステップS13において、コントローラ31は、3次元表面データ330に対するアノテーションであって3次元位置情報を有するアノテーション(以下、「3Dアノテーション」とも称する)53を付与するための操作を受け付ける。さらに、コントローラ31は、当該操作に応じて、3次元表面データ330(詳細には、3次元表面データ330に関する3次元モデル(立体モデル)の表面)に対して3Dアノテーション53を(自動的に)付与する。
図14は、このような3Dアノテーション53の付与処理を説明するための概略図である。なお、3次元表面データ330は、実際には非常に複雑な構造を有する骨盤の立体表面モデルであるが、図14では、説明の簡略化のため、3次元表面データ330を円柱形状の立体表面モデルとして示している。
コントローラ31は、3次元表面データ330の位置(仮想空間における存在位置)と操作ユーザの視点位置との間に仮想的に配置された投影面70に対して、3次元表面データ330(換言すれば、骨の立体表面モデル)を投影して表示する。図15は、このような投影面70が表示部35bに表示されている様子を示す図である。なお、3次元表面データ330(骨の立体表面モデル)は、ユーザ操作に応じて適宜、回転、移動(平行移動)、ならびに変倍(拡大および/または縮小)される。換言すれば、ユーザは、所望の視点から所望の大きさで、投影面70に投影された3次元表面データ330(骨の立体表面モデル)を視認することが可能である。
表示部35bには、3次元表面データ330を投影面70に投影した投影画像332(2次元画像)が表示される。図15においては、その中心軸を鉛直方向に有する円柱形状の立体表面モデル(3次元表面データ330)を正面から見ることによって矩形形状の投影画像332が表示されている。
このような投影画像332において、操作ユーザは、医学的見地に基づき骨折部位であると判断される部分に対して、アノテーションライン51を描画する。アノテーションライン51は、たとえば、操作ユーザがマウス等(操作入力部35a)を利用してライン状(直線状あるいは曲線状)に描画される。
このようなアノテーションライン51の描画操作(3次元表面データ330を投影した投影面70上における2次元位置の指定操作を含む操作)は、3Dアノテーション53の位置の指定操作等として受け付けられる。そして、コントローラ31は、投影面70においてアノテーションライン51が描画されると、投影面70上でのアノテーションライン51の2次元位置を3次元表面データ330上での3次元位置に変換し、3Dアノテーション53の3次元位置情報を生成する。
詳細には、図14(特に破線矢印参照)に示されるように、アノテーションライン51上の各点がユーザの視線方向において3次元表面データ330へと向けて移動される。そして、当該視線方向に移動していく各点が3次元表面データ330の表面(骨の立体モデルの表面)にぶつかる位置(到達する位置)が3Dアノテーション53の3次元位置として算出される。図14では、投影面70における直線状のアノテーションライン51が、3次元表面データ330の表面(曲面)上の各位置に対応づけられている状況が示されている。3次元表面データ330の表面に対応づけられた曲線で表現される部分が3Dアノテーション53として付与される。
アノテーションライン51は、実際には、たとえば図10に示すように、骨盤の立体モデル(3次元表面データ330)の表面に描画される。図10の上段には、ステップS12で生成された3次元表面データ330(骨盤の立体モデル)が示されており、図10の下段には、アノテーションライン51が描画された3次元表面データ330が示されている。
より詳細には、図12あるいは図13に示されるようなアノテーションライン51が描画される。アノテーションライン51は、ポリゴンメッシュデータとして構成される3次元表面データ330において、所定幅(数個分(たとえば、3~4個分)のポリゴンの幅)を有するラインとして描画される(図12および図13参照)。換言すれば、所定幅を有する細長い面状領域として描画される。また、当該所定幅は、操作ユーザによる指定操作(変更操作)等に応じて適宜変更され得るようにしてもよい。
なお、図12および図13は、当該立体モデル(3次元表面データ330)の部分拡大図である。図12の上段および図13の上段においては、骨折状態が模式的に示されている。また、図12の下段および図13の下段においては、3次元表面データ330がポリゴンメッシュデータとして示されているとともに当該ポリゴンメッシュデータ上における骨折箇所が示されている。
ここで、骨折には「完全骨折」と「不完全骨折」とが存在する。「完全骨折」(図12参照)は、断片が生じている骨折(骨が完全に断裂している骨折等)である。一方、「不完全骨折」(図13参照)は、断片が生じていない骨折(いわゆる「ひび」が生じている状態など、骨が完全には断裂していない骨折等)である。なお、図12は、完全骨折を伴う立体モデルの部分拡大図であり、図13は、不完全骨折を伴う立体モデルの部分拡大図である。
図12に示されるように、断片が存在する完全骨折の場合には、当該断片(骨折箇所の両界面の相互間の空間)(図12下段の中央の黒色部分)の両側にアノテーションライン51が描画される。一方、図13に示されるように、断片が存在しない不完全骨折の場合には、骨折箇所であると判定される部分(医師等が骨折箇所であると判断した線)(図13の破線参照)に沿ってアノテーションライン51が描画される。
このようなアノテーションライン51の描画と同時に当該アノテーションライン51の3次元位置が算出され、当該3次元位置の算出動作に伴って3Dアノテーション53が生成される。
より詳細には、所定幅を有するアノテーションライン51を操作ユーザが投影画像332上で描画すると、3次元表面データ330にて当該所定幅のアノテーションライン51に対応する位置に存在するポリゴンが特定される。そして、当該ポリゴンの集合によって構成されるアノテーションライン51が3次元表面データ330上(3次元表面データ330の表面)に描画されると同時に、当該各ポリゴンの3次元位置が3Dアノテーション53の3次元位置として特定される。なお、当該3次元表面データ330上でのアノテーションライン51は、3Dアノテーション53であるとも表現される。このように、骨折箇所を示す3Dアノテーション53の付与操作(投影画像332におけるアノテーションライン51の描画操作)に応じて、3Dアノテーション53が生成される。
また、アノテーションライン51は、骨折部分を示すため、骨の表面において比較的長い範囲(例えば、骨を半周あるいは1周する範囲)に亘って描画される(図10、図16および図17参照)。その結果、複数の2次元スライス画像220のうちの2以上の2次元スライス画像に跨がる範囲(スライス断面の法線方向における所定範囲(たとえば、Z軸方向(当該法線方向)において最小値Zminから最大値Zmaxまでの範囲に相当する範囲等(後述)))に亘って3Dアノテーション53の付与操作が受け付けられる。そして、当該付与操作に応じて、当該2以上の2次元スライス画像に跨がる範囲に亘って3Dアノテーション53が付与される。
なお、図16は、3Dアノテーション53の付与処理、および3Dアノテーション53に基づく2Dアノテーション52の付与処理等について説明する概念図である。図16は、図14に類似する図である。ただし、図16では、図14のアノテーションライン51とは異なる曲線が、アノテーションライン51として描画されている。同様に、図17は、図14および図16に類似する図である。ただし、図17では、図14および図16のアノテーションライン51とは異なる曲線が、アノテーションライン51として描画されている。また、図16以降の各図(図22を除く)においては、2次元スライス画像220として、立体モデル(3次元表面データ330)の断面(水平断面)を上方側から見た画像が適宜示されている。
ステップS13では、上述のように、投影画像332に対して描画されたアノテーションライン51に基づき、3Dアノテーション53が生成される。たとえば、図16では、投影画像332にて描画されたアノテーションライン51(図16の下段参照)に対応する3Dアノテーション53(図16の中段参照)が3次元表面データ330に付与される。
次のステップS14において、コントローラ31は、3Dアノテーション53に基づく2Dアノテーション52を2次元スライス画像220に付与する。
図16においては、略半円弧状の3Dアノテーション53が円柱状の立体モデル(3次元表面データ330)の表面に付与されている。ここでは、略半円弧状の3Dアノテーション53を概ね含む平面(近似平面)と3次元表面データ330でその表面が示される円柱空間(骨に相当する空間)とが交わる面の付近に骨折(ひび等を含む)が生じている状況を想定する。詳細には、当該円柱空間(骨に相当する空間)の側面に対して、略半円弧状の3Dアノテーション53を含む平面(近似平面)が斜めに交差している。この交差部分の付近に骨折が生じている状況を想定する。
ステップS14においては、コントローラ31は、3Dアノテーション53の3次元位置に対応する少なくとも1つの2次元スライス画像内にて、当該3次元位置に対応する2次元位置(「対応2次元位置」とも称する)に2Dアノテーション52を自動的に付与する。ここで、2Dアノテーション52は、各2次元スライス画像内における2次元位置情報を有するアノテーションである。
詳細には、まず、コントローラ31は、複数の2次元スライス画像220のうち、細長い面状領域である3Dアノテーション53との交線(ないし交点)をその面内に有する少なくとも1つの2次元スライス画像220(好ましくは、2以上の2次元スライス画像220)を求める。たとえば、スライス画像群210の基準軸方向(スライス断面の法線方向)に沿ってZ軸を配置する場合、3Dアノテーション53のZ軸方向における存在範囲(最大値Zmaxおよび最小値Zmin)を求める。そして、最小値Zminを有するスライス画像220から、最大値Zmaxを有するスライス画像220までの少なくとも1つの2次元スライス画像220が特定される。
さらに、コントローラ31は、当該少なくとも1つの2次元スライス画像220内にて、3Dアノテーション53の3次元位置に対応する2次元位置(対応2次元位置)に2Dアノテーションを自動的に付与する。たとえば、スライス画像群210の基準軸方向(スライス断面の法線方向)に沿ってZ軸が配置される場合、コントローラ31は、各2次元スライス画像220と細長い面状領域である3Dアノテーション53との交線(交点の集合)の2次元位置(各交点の2次元位置(XY位置))を求める。そして、コントローラ31は、各2次元スライス画像220内において、当該交線に対応する2次元位置に2Dアノテーション52を付与する。これに応じて、可視化された2Dアノテーション52(詳細には2Dアノテーション52を示すマーク)が当該2次元位置に描画される。
たとえば、図16に示されるように、或る2次元スライス画像220内において、当該2次元スライス画像220と3Dアノテーション53との交線が2つの箇所で求められる場合、当該2つの箇所に2Dアノテーション52が付与される(図16の最上段参照)。より詳細には、図16の最上段の円形状領域の下端付近と右端付近とに2Dアノテーション52がそれぞれ付与される。なお、図16の最上段における円形状領域(砂地ハッチングが付された領域)は、円柱形状で表現されている(模式化されている)骨の立体モデルの切断面(2次元スライス画像220(平面)による切断面)、すなわち骨の断面を表している。また、当該円形状領域の内部の曲線は骨折線(骨のひび割れ箇所等が2次元スライス画像(断面画像)にて線状領域として現れた部分)を表している。また、図16の中段にて楕円形状の破線で囲まれる領域は、図16の最上段における円形状領域に対応する。
そして、コントローラ31は、当該2つの2Dアノテーション52を包含するようにバウンディングボックス55を描画するとともに、当該バウンディングボックス55で囲まれる矩形領域を、骨折領域を示す教師データとして決定する。
このようにして少なくとも1つの2次元スライス画像220内にて、3Dアノテーション53との交線に対応する2次元位置に2Dアノテーション52が付与される。また、当該2Dアノテーション52をバンディングボックスで囲む矩形領域(部分画像)が、骨折領域を示す教師データとして決定される。
なお、後述するように、アノテーションライン51の描画の仕方等に依っては、或る2次元スライス画像220(スライス断面)においては、3Dアノテーション53との交線が1箇所にしか現れないことがある。この場合には、たとえば、当該1箇所のみの2Dアノテーション52を囲むようにバウンディングボックス55が形成されればよい。また、ここでは、一の被検者に関して単一の骨折箇所のみが存在する場合を想定している。一の被検者に関して複数の骨折箇所が存在する場合には、各骨折箇所をそれぞれ識別するための識別子(識別番号/識別記号等)を各骨折箇所に付与して(ラベリングして)、当該複数の骨折箇所が互いに区別されればよい。そして、当該識別子で互いに区別された複数の骨折箇所のそれぞれについて、上記のステップS13,S14の処理等が施されればよい。
以上のようにして、一のスライス画像群210に関する教師データの生成処理等が実行される。
さらに、このような一のスライス画像群210に関する教師データの生成処理等は、複数のスライス画像群210に対して実行される。たとえば、複数の被検体に関する複数のスライス画像群210について実行される。これにより、非常に多数(たとえば数万枚~数十万枚)の教師データが生成される。
これらの教師データは、次の段階(学習段階)で利用される。
<1-3.教師データを利用した学習段階>
また、コントローラ31は、3次元表面データに対するアノテーション(3Dアノテーション53等)を反映したデータを教師データとして利用して、機械学習を実行して学習済みモデルを生成する。以下、このような学習段階の処理について説明する。
図6は、学習段階(図3参照)におけるコントローラ31の処理を示すフローチャートである。なお、図6も、学習済みモデルの生成方法(一部)を示す図である。
ステップS21において、コントローラ31は、図5の処理によって生成された教師データ(既知の病変部位(骨折部位)を有する教師データ)を利用して機械学習を実行する。詳細には、2Dアノテーション52が付与された2次元スライス画像220(260)に基づくデータ(特に、バウンディングボックス55で囲まれた骨折領域の画像データ)が教師データとして利用され、機械学習が実行される。機械学習としては、ディープラーニング等が実行される。
このような機械学習によって学習モデル410(図3参照)の各種のパラメータが調整され、学習済みモデル420が生成される(ステップS22)。具体的には、学習モデル410(学習器)の学習パラメータ(複数の層(入力層、(1又は複数の)中間層、出力層)の相互間における重み付け係数等)が調整され、学習済みモデル420が生成される。この学習済みモデル420は、未知の2次元スライス画像の病変部位(骨折箇所)を特定する推論処理を実行するための学習モデルである。
本願においては、学習済みモデル420を生成することは、学習済みモデル420を製造(生産)することを意味するとともに、「学習済みモデルの生成方法」は「学習済みモデルの製造方法」を意味する。
<1-4.推論段階>
さらに、コントローラ31は、機械学習によって生成された学習済みモデル420を利用して、機械学習における推論処理を実行する。
具体的には、コントローラ31は、学習済みモデル420を用いて、或る被検体に関して取得された(未知の)複数の2次元スライス画像220(270(図4参照)とも称する)のそれぞれについて、骨折検知に関する推論処理を実行する。詳細には、上述の学習済みモデル420を用いて、各スライス画像の病変部位(骨折部位)を特定する推論処理が実行される。以下、図7を参照しつつ当該推論処理について説明する。
まず、図7のステップS31において2次元スライス画像270が推論対象データとして学習済みモデル420に入力されると、ステップS32において学習済みモデル420は、入力データに関する推論結果を取得する。具体的には、学習済みモデル420(コントローラ31)は、スライス画像270における骨折部位の有無および位置等を検知する。このような処理は、終了すべき旨がステップS33にて判定されるまで、複数の2次元スライス画像270に対して繰り返し実行される。具体的には、画像番号iをインクリメントし(ステップS34)新たな2次元スライス画像Mi(270)について当該処理が実行される。
学習済みモデル420(コントローラ31)は、2次元スライス画像270における骨折部位の存在等を検知すると、骨折部位の位置等を特定した2次元スライス画像270(280とも称する)をステップS35において出力する(図4参照)。当該スライス画像280においては、たとえば、骨折部位を示す領域がバウンディングボックス58で囲まれて表示される。また、当該骨折部位の推論結果に関する信頼度(たとえば、80%)も併せて出力される。
なお、ここでは、複数の2次元スライス画像220に関する推論結果が纏めて表示されている(ステップS35)が、これに限定されない。たとえば、各2次元スライス画像220に関する推論結果が逐次表示されてもよい。
<1-5.第1実施形態における効果>
以上のような態様によれば、複数の2次元スライス画像220に基づき3次元表面データ330が生成され(S12(図5参照))、当該3次元表面データ330に対する3Dアノテーションの付与操作が受け付けられる(S13)。それ故、多数(たとえば、数百枚)の2次元スライス画像のそれぞれに対するアノテーションの付与操作が操作ユーザによって2次元スライス画像ごとに行われる場合に比べて、アノテーション付与操作における煩雑さを低減することが可能である。
さらに、3次元表面データ330に対するアノテーション(3Dアノテーション53等)を反映したデータを教師データとして利用して、機械学習が実行される(S21)。したがって、アノテーション付与操作における煩雑さを低減して教師データを作成し、当該教師データに基づく機械学習を実行することが可能である。
特に、3次元表面データ330に対する3Dアノテーション53を操作ユーザの操作に応じて付与する第1処理(S13)と、当該第1処理に引き続く第2処理(S14)とが実行される。第2処理は、3Dアノテーション53に基づき、複数の2次元スライス画像220のうち少なくとも1つのスライス画像内において、2Dアノテーションを自動的に付与する処理である。第2処理は、3Dアノテーション53の3次元位置に対応する少なくとも1つの2次元スライス画像内にて、当該3次元位置に対応する2次元位置(対応2次元位置)に2Dアノテーション52を自動的に付与する処理を含む。そして、2Dアノテーション52が付与された少なくとも1つの2次元スライス画像に基づくデータを教師データとして利用して、機械学習が実行される(S21)。
これによれば、2次元スライス画像220(特に多数の2次元スライス画像220)に対して個別にアノテーションを付与して教師データを作成する場合に比べて、アノテーション付与操作における煩雑さを大きく低減して教師データを生成することが可能である。特に、上述のような処理が複数のスライス画像群210に対して実行されることによれば、非常に多数(たとえば数千枚~数十万枚)の教師データを、アノテーション付与操作における煩雑さを大幅に低減して生成することが可能である。
また、従来のように複数の2次元スライス画像220において個別に(2D)アノテーションおよびバウンディングボックスが操作者によって付与される場合、アノテーション等が大まかな位置に付与されることがある。具体的には、各2次元スライス画像220におけるアノテーション等は、他の2次元スライス画像220におけるアノテーションとの位置関係を確認することなく付与されることがある。この場合、複数の2次元スライス画像220の相互間におけるアノテーションの付与位置のばらつき(ユーザ操作における付与位置誤差)が生じ易い。
一方、上記実施形態においては、操作ユーザが3次元表面データ330を用いて3次元位置を確認しつつ描画したアノテーションライン51に基づき3Dアノテーション53が付与され、当該3Dアノテーション53に基づき2Dアノテーション52が付与される。より詳細には、複数の2次元スライス画像220に亘る連続的なアノテーションライン51に基づいて3Dアノテーション53および2Dアノテーション52が付与される。それ故、複数の2次元スライス画像220の相互間におけるアノテーションの付与位置誤差(ユーザ操作における付与位置のばらつき)が低減され得る。したがって、各2次元スライス画像220に対して2Dアノテーション52をより正確に付与することが可能である。
<2.第2実施形態>
<概要>
上記第1実施形態においては、2次元スライス画像220内にて、3Dアノテーション53との交線に対応する2次元位置(対応2次元位置)にのみ2Dアノテーション52が付与される態様が例示されている。換言すれば、複数の2次元スライス画像220のうち(3Dアノテーションの3次元位置に対応する)少なくとも1つのスライス画像内において、3Dアノテーション53の3次元位置に対応する2次元位置(対応2次元位置)にのみ2Dアノテーション52が付与されている。
具体的には、図16(および図17)に示されるように、或る2次元スライス画像220内において、当該2次元スライス画像220と3Dアノテーション53との交線が2つの箇所で求められる場合には、当該2つの箇所に2Dアノテーション52が付与される。そして、当該2つの2Dアノテーション52を包含するようなバウンディングボックス55が描画され、当該バウンディングボックス55で囲まれる矩形領域が、骨折領域を示す教師データとして決定されている(図16の最上段および図17の最上段参照)。
しかしながら、後述するように、或る2次元スライス画像220(スライス断面)においては、3Dアノテーション53との交線が1箇所にしか現れないことがある(図18等参照)。この場合、上記第1実施形態においては、当該1箇所のみの2Dアノテーション52を囲むようにバウンディングボックス55が形成される。その結果、骨折部位(骨折線等)を含む部分領域(本来的には教師データに含ませたい部分領域)は、当該バウンディングボックス55からはみ出してしまう。すなわち、当該バウンディングボックス55は、当該部分領域を必ずしも正確に囲むことができない。
そこで、第2実施形態においては、3Dアノテーション53との交線が1箇所にしか現れない断面(単一の2Dアノテーション52しか付与されない断面)等において、2Dアノテーション52を補完して付与する技術について説明する。詳細には、各2次元スライス画像内において、当該各2次元スライス画像の近傍の所定数の2次元スライス画像のいずれかにて「対応2次元位置」であると判定された2次元位置にも2Dアノテーション52が補完的に付与される。換言すれば、各2次元スライス画像内において、当該各2次元スライス画像の近傍の所定数の2次元スライス画像のいずれかにて2D基本アノテーション52A(次述)が付与された2次元位置にも、2Dアノテーション52が補完的に付与される。
ここにおいて、3Dアノテーション53との交線を有する2次元スライス画像内において、当該交線の位置に付与される2Dアノテーション52を「2D基本アノテーション」(52A)とも称するものとする。換言すれば、2D基本アノテーション52Aは、3Dアノテーション53の3次元位置に対応する少なくとも1つの2次元スライス画像内にて、当該3次元位置に対応する2次元位置(対応2次元位置)に付与される2Dアノテーション52である。上記第1実施形態にて付与された2Dアノテーション52は、「2D基本アノテーション」に相当する。
また、各2次元スライス画像内において、当該各2次元スライス画像の近傍の所定数の2次元スライス画像のいずれかにて「対応2次元位置」であると判定された2次元位置に補完的に付与される2Dアノテーション52を「2D補完アノテーション」(52B)とも称するものとする。2D補完アノテーション52B(図25参照)は、第2実施形態において、2D基本アノテーション52Aとは別に、補完的に付与される2Dアノテーション52である。2D補完アノテーション52Bは、2D基本アノテーション52Aを補完する2Dアノテーションである、とも表現される。
なお、2D基本アノテーション52Aと2D補完アノテーション52Bとの双方を含む2Dアノテーション52を、(2D基本アノテーション52Aを概念的に拡張したものであることから、)「2D拡張アノテーション」(52C)とも称するものとする。2D拡張アノテーション52Cは、3Dアノテーション53の3次元位置に対応する2次元位置(対応2次元位置)のみならず当該対応2次元位置以外にも付与される2Dアノテーションである、とも表現される。
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
第2実施形態においても図5~図7と同様の処理が実行される。ただし、図5のステップS14の処理が第1実施形態とは異なっている。図22は、第2実施形態におけるステップS14(S14Bとも称する)の処理を示すフローチャートである。なお、図22のステップS51においては、第1実施形態のステップS14における2Dアノテーション(2D基本アノテーション52A)の付与処理と同様の処理が行われる。第2実施形態においては、ステップS52の処理(2D補完アノテーション52Bの付与処理)が追加的に行われ、ステップS53ではステップS52の処理結果に基づいてバウンディングボックスが設定されて教師データが生成される。
<第2実施形態に係る複数の2次元スライス画像等>
以下では、図22の処理について説明する前に、まず、或る2次元スライス画像220(スライス断面)において3Dアノテーション53との交線が1箇所にしか現れない状況、および図5の処理について説明する。その後、図22の処理について説明する。
図23は、一連の2次元スライス画像220を示す模式図である。図23では、第2実施形態に係る教師データ用の複数の2次元スライス画像220のうちの一部(7枚)の2次元スライス画像220(断面画像L5~L11とも称する)が示されている。図23における円形領域(砂地ハッチングが付された領域)は骨の断面を表しており、その内部の曲線は骨折線(骨のひび割れ箇所等が断面画像にて線状領域として現れた部分)を表している。
図23の複数の断面画像(2次元スライス画像220)のうちの幾つか(断面画像L8,L9)では、骨折線が円形断面内の一部分(下端部分)から他部分(右端部分)へと貫通している。一方、他の幾つかの断面画像(断面画像L5~L7,L10~L11)では、骨折線が円形断面内の一部分から他部分へと貫通はしておらず、その途中で止まっている。詳細には、断面画像L5~L7においては、下端から伸延する骨折線は、右端までは到達せずに途中で止まっている。また、断面画像L8~L9においては、右端から伸延する骨折線は、下端までは到達せずに途中で止まっている。骨折の種類および/または程度等に依っては、このような複数の2次元スライス画像220が得られることがある。
図18は、このような2次元スライス画像220に基づいて生成された3次元表面データ330(立体モデル)を示す模式図である。なお、当該3次元表面データ330は、第1実施形態(ステップS11,S12(図5)参照)と同様にして生成される。
図18は、図16に類似する図である。図18の中段の斜視図では、或るZ位置のスライス断面(2次元スライス画像220)が併せて示されている。当該中段における破線で描かれた楕円領域は、円柱形状の立体モデルと当該スライス断面とが交わる部分を示している。また、図18の下段においては、3次元表面データ330(立体モデル)を投影面70に投影した投影画像332が示されている。さらに、図18の上段(右上部分)には、2Dアノテーション52(詳細には、2D基本アノテーション52A)が付与された2次元スライス画像220が模式的に示されている。
ただし、図18では、図16のアノテーションライン51とは異なる曲線が、アノテーションライン51として描画されている。より詳細には、骨(ここでは円柱形状で模式化されている)を半周あるいは1周するような連続的な1本のアノテーションライン51ではなく、途中で分断された2本のアノテーションライン51が描画されている。骨の或る表面部分に骨折線が到達していない場合、当該表面部分(3次元表面データ330の表面(骨の立体モデルの表面))には骨折を示す部分が現れず、当該表面部分にアノテーションライン51を描画できないことがある。その結果、アノテーションライン51が分断される状況等が発生し得る。
2本のうちの1本のアノテーションライン51は、図18の投影画像332内において中央付近から左寄り下端側にかけて描画される。換言すれば、当該アノテーションライン51は、図18中段の3次元表面データ330の手前側(図23の下端側)付近の表面に現れた骨折箇所に沿って投影画像332内にて描画される。そして、当該アノテーションライン51に対応する3Dアノテーション53が、図18中段の3次元表面データ330の手前側(図23の下端側)付近の表面に現れた骨折箇所に沿って付与される。
また、他の1本のアノテーションライン51は、図18の投影画像332内において中央右端付近に概ね上下方向に描画される。換言すれば、当該アノテーションライン51は、図18中段の3次元表面データ330の右側(図23の右端側に相当)付近の表面に現れた骨折箇所に沿って投影画像332内に描画される。そして、当該アノテーションライン51に対応する3Dアノテーション53が、図18中段の3次元表面データ330の右側(図23の右端側に相当)付近の表面に現れた骨折箇所に沿って付与される。
このように、2本のアノテーションライン51が描画され、これに応じて2つの3Dアノテーション53が付与される(ステップS13(図5)参照)。当該2つの3Dアノテーション53のZ方向(基準軸方向)における存在範囲は、一部重複しつつつも互いに異なっている。
図19~図21も、図18と同様の図である。ただし、図18~図21においては、基準軸方向(ここではZ軸方向)における位置が互いに異なるスライス断面(2次元スライス画像220)の様子が示されている。図18から図21にいくにつれて、2次元スライス画像220のZ軸方向の位置が徐々に高くなっている。図18~図21の各2次元スライス画像220は、図23等の断面画像L7~L10にそれぞれ対応する。
次に、このような3Dアノテーション53が付された3次元表面データ330に基づいて、各2次元スライス画像220に関して、第1実施形態(ステップS14参照)と同様にして、3Dアノテーション53との交線部分に2Dアノテーション52(詳細には、2D基本アノテーション52A)が付与される(図24参照)。図24は、図23の一連の2次元スライス画像に対して、それぞれ、2D基本アノテーション52Aが付与された様子を示す図である。
図19~図20に示されるように、一部の2次元スライス画像220においては、3Dアノテーション53との交線が2箇所現れている。当該一部の2次元スライス画像220においては、2つの2Dアノテーション52が当該2次元スライス画像220内の互いに異なる位置に付与される。
一方、図18および図21に示されるように、他の一部の2次元スライス画像220においては、3Dアノテーション53との交線が1箇所にのみ現れている。当該他の一部の2次元スライス画像220においては、単一の2Dアノテーション52(2D基本アノテーション52A)が当該2次元スライス画像220内に付与される。
ここにおいて、上述のように、第1実施形態と同様の処理によって付与される2Dアノテーション52を2D基本アノテーション52Aとも称し、第2実施形態において補完的に付与される2D補完アノテーション52Bと区別する。図22のステップS51においては、2D基本アノテーション52Aの付与処理が実行される(図24も参照)。具体的には、各2次元スライス画像220(第iの2次元スライス画像Li)内において、3Dアノテーション53との交線部分に2D基本アノテーション52Aが付与される。なお、図24は、2D基本アノテーション52Aがそれぞれ付与された一連の2次元スライス画像220を示す図である。
このような状況においては、上述したように、或る2次元スライス画像220(断面画像L5~L7,L10~L11)においては、3Dアノテーション53との交線が1箇所にしか現れない。この場合、第1実施形態のように、当該1箇所のみに付与された2Dアノテーション52(2D基本アノテーション52A)を囲むようにバウンディングボックス55が形成されてもよい。ただし、骨折部位を含む部分領域(本来的には教師データに含ませたい部分領域)は、当該バウンディングボックス55からはみ出してしまい、当該バウンディングボックス55は、当該部分領域を必ずしも正確に囲むことができない。
<2D補完アノテーション52Bの付与処理等>
そこで、この第2実施形態においては、第1実施形態と同様にして2D基本アノテーション52Aを付与する処理(ステップS51)が実行された後、2D補完アノテーション52Bを付与する処理(ステップS52)がさらに実行される。
より具体的には、ステップS51では、第iの2次元スライス画像(断面画像)Li内において、3Dアノテーション53との交線部分に2D基本アノテーション52Aが付与される。そして、ステップS52では、第iの2次元スライス画像Li内において、(必要に応じて)2D補完アノテーション52Bが付与される。具体的には、第iの2次元スライス画像Li内において、当該第iの2次元スライス画像Liの近傍の所定数(所定枚数)の2次元スライス画像のいずれかにて2D基本アノテーション52Aが付与された2次元位置に2D補完アノテーション52Bが付与される。換言すれば、第iの2次元スライス画像Li内において、当該第iの2次元スライス画像Liの近傍の所定数の2次元スライス画像のいずれかにて「対応2次元位置」(3Dアノテーション53との交線部分)であると判定された2次元位置に2D補完アノテーション52Bが付与される。
当該所定枚数は、たとえば、数枚~数十枚である。また、当該所定枚数の2次元スライス画像は、たとえば、(2*N)枚(ただし、Nは自然数)の2次元スライス画像L(i-N)~L(i-1),L(i+1)~L(i+N)である。より詳細には、N=3の場合、i=8のときには、2次元スライス画像L8内において、その近傍の6枚の2次元スライス画像L5~L7,L9~L11にて2D基本アノテーション52Aが付与された2次元位置に2D補完アノテーション52Bが付与される。また、N=3の場合、i=5のときには、2次元スライス画像L8内において、その近傍の6枚の2次元スライス画像L2~L4,L6~L8にて2D基本アノテーション52Aが付与された2次元位置に2D補完アノテーション52Bが付与される。以下では、当該所定枚数が前後の3枚ずつ(合計6枚)であるとして説明する。
図25は、ステップS52の処理の前後の複数の2次元スライス画像を示す図である。図25の上段には、図24と同様、(ステップS51にて)2D基本アノテーション52Aのみが付与された各2次元スライス画像220(断面画像L5~L11)が示されている。また、図25の下段には、更に2D補完アノテーション52Bが付与された当該各2次元スライス画像220が示されている。換言すれば、図25の下段の各2次元スライス画像220には、2D拡張アノテーション52C(2D基本アノテーション52Aと2D補完アノテーション52Bとの双方を含む2Dアノテーション52)が付与されている。
図25に示されるように、コントローラ31は、ステップS52において、各2次元スライス画像220(2D基本アノテーション52Aが付与された2次元スライス画像等)において、2D補完アノテーション52Bを補完的に付与する(図25の下段参照)。
図25の下段と上段とを比較すると判るように、2D補完アノテーション52Bは、各2次元スライス画像220において、当該各2次元スライス画像220の近傍の所定数(所定枚数)のスライス画像のいずれかにて2D基本アノテーション52Aが付与された2次元位置に(自動的に)付与される。
たとえば、断面画像L5(2次元スライス画像220)において、下端付近の2D基本アノテーション52Aに加えて、2D補完アノテーション52Bが(右端付近に)付与される。
断面画像L5の近傍の合計6枚の断面画像L2~L4,L6~L8には、それぞれ2D基本アノテーション52Aが既に(ステップS51にて)付与されている(図25の上段参照)。ステップS52では、これらの断面画像L2~L4,L6~L8にて付与されている2D基本アノテーション52Aの全てが、2D補完アノテーション52Bとして、断面画像L5内の対応位置に付与される。
具体的には、近傍の断面画像L8の右端付近に2D基本アノテーション52Aが付与されている場合、断面画像L5の右端付近の位置(近傍の断面画像L8にて2D基本アノテーション52Aが付与されている位置)に2D補完アノテーション52Bがさらに付与される。換言すれば、断面画像L5内において、当該断面画像L5の2D基本アノテーション52Aの位置(下端付近)とは異なる2次元位置(右端付近)に2D補完アノテーション52Bが補完的に付与される(図25の下段参照)。なお、図25においては、2D基本アノテーション52Aとほぼ同じ位置に付与される2D補完アノテーション52Bは適宜省略されている。たとえば、断面画像L5内の下端付近に付与される2D補完アノテーション52B(近傍の断面画像L6内の下端付近にて付与されている2D基本アノテーション52Aに対応して付与される2D補完アノテーション52B)は、省略されている。
断面画像L6,L7についても同様である。具体的には、各断面画像L6,L7において、当該各断面画像L6,L7の右端付近の位置(近傍の断面画像L8にて2D基本アノテーション52Aが付与されている位置)に2D補完アノテーション52Bが補完的に付与される。
また、断面画像L10においては、右端付近の2D基本アノテーション52Aに加えて、2D補完アノテーション52Bが(下端付近等に)付与される。断面画像L10の近傍の3枚ずつの断面画像L7~L9,L11~L13には、それぞれ2D基本アノテーション52Aが既に(ステップS51にて)付与されている(図25の上段参照)。ステップS52では、これらの断面画像L7~L9,L11~L13にて付与されている2D基本アノテーション52Aの全てが、2D補完アノテーション52Bとして、断面画像L5内の対応位置に付与される。この結果、特に、断面画像L10の下端付近にも2D補完アノテーション52Bが付与される(図25の下段参照)。
断面画像L11についても同様である。断面画像L11の下端付近の位置(断面画像L8,L9にて2D基本アノテーション52Aが付与されている位置)に2D補完アノテーション52Bが付与される。
他の断面画像Liについても同様である。各断面画像Liにおいて、近傍の所定枚数の断面画像(2次元スライス画像220)にて2D基本アノテーション52Aが付与されている位置(対応位置)に、2D補完アノテーション52Bが付与される。換言すれば、2Dアノテーション52が補完される。
このように、ステップS51では、第iの2次元スライス画像Li内において、3Dアノテーション53との交線部分に2D基本アノテーション52Aが付与される。そして、ステップS52では、第iの2次元スライス画像Li内において、当該第iの2次元スライス画像Liの近傍の所定数の2次元スライス画像(L(i-N)~L(i-1),L(i+1)~L(i+N))のいずれかにて「対応2次元位置」(3Dアノテーション53との交線部分)であると判定された2次元位置に2D補完アノテーション52Bが付与される。換言すれば、一のスライス画像の近傍の所定数のスライス画像に付与された2D基本アノテーション52Aを用いて、当該一のスライス画像に対して2D補完アノテーション52Bが補完的に付与される。
この結果、ステップS51,S52において、2Dアノテーション52(2D拡張アノテーション52C)が次のように付与される。当該2Dアノテーション52は、各2次元スライス画像Li内において、当該各2次元スライス画像Liとその近傍の所定数の2次元スライス画像とのいずれかにて3Dアノテーションの3次元位置に対応する2次元位置(対応2次元位置)であると判定された全ての2次元位置に付与される。
より詳細には、第iの2次元スライス画像Li内において、当該第iの2次元スライス画像Liを含む所定範囲の2次元スライス画像(たとえば、(L(i-N)~L(i-1),Li,L(i+1)~L(i+N)))のいずれかにて「対応2次元位置」(3Dアノテーション53との交線部分)であると判定された全ての2次元位置に、2D拡張アノテーション52Cが付与される。換言すれば、第iの2次元スライス画像Li内において、第iの2次元スライス画像Liを含む近傍範囲の合計(2*N+1)個の2次元スライス画像における2D基本アノテーション52Aの論理和集合として2D拡張アノテーション52Cが付与される。
その後、ステップS53において、2D基本アノテーション52Aと2D補完アノテーション52Bとの双方に応じたバウンディングボックス55が形成される。当該バウンディングボックス55は、当該双方を包囲する外接矩形として形成される。そして、当該バウンディングボックス55内の部分画像が、骨折部位を含む部分画像として特定される。換言すれば、複数の2次元スライス画像のうちそれぞれ2以上の2Dアノテーションが付与された少なくとも一部の2次元スライス画像内の部分画像であって、当該2以上の2Dアノテーションに応じたバウンディングボックス内の部分画像が、骨折部位を含む部分画像として特定される。
この結果、図25の下段に示されるように、断面画像L8,L9のみならず、断面画像L5~L7,L10,L11においても、それぞれのバウンディングボックス55が骨折部分(骨折線等)を適切に包囲するように形成されている。換言すれば、骨折部分をはみ出させないように含む適切な部分画像が教師データとして抽出されている。
さらに、当該部分画像を教師データとして利用して、機械学習が実行される(図6のステップS21等参照)。当該機械学習によって、学習済みモデル420が生成される(図3も参照)。
また、機械学習によって生成された学習済みモデル420を利用して、機械学習における推論処理が実行される(図4および図7参照)。
以上のような態様においては、2Dアノテーション52は、複数の2次元スライス画像220のうち3Dアノテーション53との交線を有する少なくとも1つのスライス画像内において、当該3Dアノテーションの3次元位置に対応する2次元位置(対応2次元位置)に付与される。さらに、2Dアノテーション52は、各2次元スライス画像内において、当該各2次元スライス画像の近傍の所定数の2次元スライス画像のいずれかにて対応2次元位置であると判定された2次元位置にも付与される。すなわち、2Dアノテーション52として、2D基本アノテーション52Aと2D補完アノテーション52Bとの双方が付与される。換言すれば、2Dアノテーション52として、2D拡張アノテーション52Cが付与される。
このような態様によれば、2D補完アノテーション52Bもが付与される。したがって、2D基本アノテーション52Aのみが付与される場合に比べて、より適切な2Dアノテーション52を付与することが可能である。ひいては、より適切な教師データを生成することが可能である。また、このような適切な教師データを用いて機械学習を行うことによれば、学習モデルにおけるパラメータの適正化を図ること、換言すれば、学習済みモデルを用いた推論処理の精度を向上することが可能である。
<3.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
たとえば、上記各実施形態においては、3Dアノテーション53は所定の幅を有する(細長い面状の領域である)ものとし、各2次元スライス画像220と3Dアノテーション53との交線部分に2Dアノテーション52が付与されているが、これに限定されない。具体的には、3Dアノテーション53は線状のものであるとし、各2次元スライス画像220と3Dアノテーション53との交点部分に2Dアノテーション52が付与されてもよい。換言すれば、3Dアノテーション53の3次元位置に対応する2次元位置は、2次元スライス画像220と3Dアノテーションとの交線部分であってもよく、2次元スライス画像220と3Dアノテーションとの交点部分等であってもよい。
また、上記各実施形態では、アノテーションライン51(所定幅を有する細長い面状領域)の描画操作に基づいて、3Dアノテーション53が付与されているが、これに限定されない。たとえば、投影画像332(図14および図15等参照)内でのアノテーションライン51の描画操作に代えて或いはアノテーションライン51の描画操作とともに、投影画像332内での閉曲線(円、楕円、多角形等)の描画操作に基づいて3Dアノテーション53が付与されてもよい。詳細には、当該閉曲線(閉直線を含む)で囲まれた閉領域内のポリゴンが骨折箇所を示すものとして指定されてもよい。そして、当該各ポリゴンの3次元位置が3Dアノテーション53の3次元位置として特定されてもよい。さらに、このような閉領域の描画操作に応じた3Dアノテーション53(面状の拡がりを有する領域)と各2次元スライス画像220との交線部分に2Dアノテーション52が付与されてもよい。
また、上記第2実施形態においては、2D基本アノテーションと2D補完アノテーションとの両者が順次に付与されている(S51,S52)。詳細には、複数の2次元スライス画像220に関して2D基本アノテーション52Aの付与処理(ステップS51)が先ず(事前に)施された後に、各2次元スライス画像に対して2D補完アノテーション52Bを補充する処理(ステップS52)が施されている。しかしながら、本発明は、これに限定されず、当該両者が同時並列的に付与されてもよい。
たとえば、ステップS51の処理が行われていない状態で、各2次元スライス画像Li内において、複数の2D拡張アノテーション52Cが一度に(纏めて)付与されるようにしてもよい。
詳細には、コントローラ31は、第iの2次元スライス画像Liを含む所定範囲の2次元スライス画像(たとえば、(L(i-N)~L(i-1),Li,L(i+1)~L(i+N)))において、「対応2次元位置」(3Dアノテーション53との交線部分)が存在するか否かを判定する。そして、コントローラ31は、当該所定範囲(近傍範囲)の2次元スライス画像のいずれかにて「対応2次元位置」であると判定された全ての2次元位置(第iの2次元スライス画像Li内の位置)に、2D拡張アノテーション52Cを付与する。さらに、コントローラ31は、以上のような処理を全てのi(全ての2次元スライス画像220)について繰り返し実行する。
このように、2次元スライス画像Liごとに、当該2次元スライス画像Li自身をも含む近傍範囲の2次元スライス画像における「対応2次元位置」が求められ、それらの論理和集合で構成される2Dアノテーション52(2D拡張アノテーション52C)が纏めて付与されてもよい。すなわち、複数の2次元スライス画像220に対して2D基本アノテーション52Aを事前に付与した後に2D補完アノテーション52Bを付与する手法とは異なる手法で、2D拡張アノテーション52Cが付与されてもよい。
このような態様によっても、2D基本アノテーション52Aと2D補完アノテーション52Bとを含む2D拡張アノテーション52Cが付与される。
また、上記第2実施形態等においては、各2次元スライス画像Liに関して前後同数(N枚ずつ)の複数の2次元スライス画像の範囲に亘る論理和集合(対応2次元位置の論理和集合)が求められている。しかしながら、本発明は、これに限定されない。たとえば、各2次元スライス画像Liに関して、前後の枚数が互いに異なる範囲(複数の2次元スライス画像の範囲)に亘る論理和集合が求められてもよい。
10 画像処理システム
20 スライス画像生成装置
30 画像処理装置
51 アノテーションライン
52 2Dアノテーション
52A 2D基本アノテーション
52B 2D補完アノテーション
52C 2D拡張アノテーション
53 3Dアノテーション
55,58 バウンディングボックス
70 投影面
210 スライス画像群
220,260,Li (教師データ用の)2次元スライス画像(断面画像)
270,Mi (推論処理対象の)2次元スライス画像
280 (推論結果を含む)2次元スライス画像
330,340 3次元表面データ
332 投影画像
410 学習モデル
420 学習済みモデル

Claims (22)

  1. 複数の2次元スライス画像に基づき3次元表面データを生成する制御部と、
    前記3次元表面データに対するアノテーションであって3次元位置情報を有するアノテーションである3Dアノテーションの付与操作を受け付ける受付部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記受付部は、前記複数の2次元スライス画像のうちの2以上の2次元スライス画像に跨がる範囲に亘る3Dアノテーションの付与操作を受け付けることを特徴とする、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記受付部は、前記3次元表面データを投影した投影面上における2次元位置の指定操作を、前記3Dアノテーションの位置の指定操作として受け付け、
    前記制御部は、前記投影面上での2次元位置を前記3次元表面データ上での3次元位置に変換し、前記3Dアノテーションの3次元位置情報を生成することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記制御部は、前記3次元表面データに対するアノテーションを反映したデータを教師データとして利用して、機械学習を実行することを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像処理装置。
  5. 前記制御部は、
    前記3次元表面データに対する前記3Dアノテーションを操作ユーザの操作に応じて付与する第1処理を実行し、
    前記3Dアノテーションに基づき、前記複数の2次元スライス画像のうちの少なくとも1つの2次元スライス画像内において、2次元位置情報を有するアノテーションである2Dアノテーションを自動的に付与する第2処理を実行し、
    前記2Dアノテーションが付与された前記少なくとも1つの2次元スライス画像に基づくデータを前記教師データとして利用して、前記機械学習を実行することを特徴とする、請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記2Dアノテーションは、
    前記3Dアノテーションの3次元位置に対応する前記少なくとも1つの2次元スライス画像内において、前記3Dアノテーションの3次元位置に対応する2次元位置である対応2次元位置に付与されるとともに、
    各2次元スライス画像内において、当該各2次元スライス画像の近傍の所定数の2次元スライス画像のいずれかにて前記対応2次元位置であると判定された2次元位置にも付与されることを特徴とする、請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記2Dアノテーションは、
    前記3Dアノテーションの3次元位置に対応する前記少なくとも1つの2次元スライス画像内において、前記3次元位置に対応する2次元位置に付与される2D基本アノテーションと、
    前記2D基本アノテーションを補完する2D補完アノテーションであって、各2次元スライス画像において、前記各2次元スライス画像の近傍の所定数のスライス画像のいずれかにて前記2D基本アノテーションが付与された2次元位置に付与される2D補完アノテーションと、
    を含むことを特徴とする、請求項5に記載の画像処理装置。
  8. 前記制御部は、前記2Dアノテーションとして、前記3Dアノテーションの前記3次元位置に対応する2次元位置である対応2次元位置のみならず当該対応2次元位置以外にも付与される2D拡張アノテーションを付与し、
    前記2D拡張アノテーションは、
    前記3Dアノテーションの前記3次元位置に対応する前記少なくとも1つの2次元スライス画像内において、前記3次元位置に対応する2次元位置に付与される2D基本アノテーションと、
    各2次元スライス画像において、当該各2次元スライス画像の近傍の所定数の2次元スライス画像のいずれかにて前記2D基本アノテーションが付与された2次元位置に付与される2D補完アノテーションと、
    を含むことを特徴とする、請求項5に記載の画像処理装置。
  9. 前記2Dアノテーションは、各2次元スライス画像内において、当該各2次元スライス画像とその近傍の所定数の2次元スライス画像とのいずれかにて前記3Dアノテーションの3次元位置に対応する2次元位置であると判定された全ての2次元位置に付与されることを特徴とする、請求項5に記載の画像処理装置。
  10. 前記制御部は、前記複数の2次元スライス画像のうちそれぞれ2以上の2Dアノテーションが付与された少なくとも一部の2次元スライス画像内の部分画像であって前記2以上の2Dアノテーションに応じたバウンディングボックス内の部分画像を前記教師データとして利用して、前記機械学習を実行することを特徴とする、請求項6から請求項9のいずれかに記載の画像処理装置。
  11. 前記制御部は、前記複数の2次元スライス画像のうち少なくとも一部の2次元スライス画像内の部分画像であって、前記2D基本アノテーションと前記2D補完アノテーションとの双方に応じたバウンディングボックス内の部分画像を前記教師データとして利用して、前記機械学習を実行することを特徴とする、請求項7または請求項8に記載の画像処理装置。
  12. 前記制御部は、前記機械学習によって生成された学習済みモデルを利用して、推論処理を実行することを特徴とする、請求項4から請求項11のいずれかに記載の画像処理装置。
  13. 前記3次元表面データは、骨の3次元表面形状を表すデータであることを特徴とする、請求項1から請求項12のいずれかに記載の画像処理装置。
  14. 前記複数の2次元スライス画像は、骨折状態を有する被検体のスライス画像であり、
    前記3次元表面データは、骨の3次元表面形状を表すデータであり、
    前記受付部は、骨折箇所を示す前記3Dアノテーションの付与操作を受け付け、
    前記制御部は、前記3次元表面データに対するアノテーションを反映したデータを前記教師データとして利用して、前記機械学習を実行し、
    前記制御部は、前記機械学習によって生成された学習済みモデルを利用して、骨折検知に関する推論処理を実行することを特徴とする、請求項4から請求項11のいずれかに記載の画像処理装置。
  15. 請求項1から請求項14のいずれかに記載の画像処理装置と、
    前記複数の2次元スライス画像を生成する画像生成装置と、
    を備えることを特徴とする画像処理システム。
  16. a)複数の2次元スライス画像に基づいて生成された3次元表面データに対するアノテーションの付与操作を受け付けるステップと、
    b)前記付与操作に応じて、前記3次元表面データに関する3次元モデルの表面に、3次元位置情報を有するアノテーションを付与するステップ、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  17. a)複数の2次元スライス画像に基づいて生成された3次元表面データに対するアノテーションの付与操作を受け付けるステップと、
    b)前記付与操作に応じて、前記3次元表面データに関する3次元モデルの表面に、3次元位置情報を有するアノテーションを付与するステップ、
    を備えることを特徴とする、アノテーション付与方法。
  18. a)複数の2次元スライス画像に基づいて生成された3次元表面データに対するアノテーションの付与操作を受け付けるステップと、
    b)前記3次元表面データに対する前記アノテーションを反映したデータを教師データとして利用して、機械学習を実行して学習済みモデルを生成するステップと、
    を備えることを特徴とする、学習済みモデルの製造方法。
  19. c)前記付与操作に応じて、前記3次元表面データに対する前記アノテーションであって3次元位置情報を有するアノテーションである3Dアノテーションを付与するステップと、
    d)前記3Dアノテーションに基づき、前記複数の2次元スライス画像のうちの少なくとも1つのスライス画像内において、2次元位置情報を有するアノテーションである2Dアノテーションを自動的に付与するステップと、
    をさらに備え、
    前記ステップb)は、
    b-1)前記2Dアノテーションが付与された前記少なくとも1つの2次元スライス画像を前記教師データとして利用して、前記機械学習を実行するステップ、
    を有することを特徴とする、請求項18に記載の学習済みモデルの製造方法。
  20. 前記ステップd)において、前記2Dアノテーションは、
    前記少なくとも1つのスライス画像内において、前記3Dアノテーションの3次元位置に対応する2次元位置である対応2次元位置に付与されるとともに、
    各2次元スライス画像内において、当該各2次元スライス画像の近傍の所定数の2次元スライス画像のいずれかにて前記対応2次元位置であると判定された2次元位置にも付与されることを特徴とする、請求項19に記載の学習済みモデルの製造方法。
  21. 前記ステップb)は、
    b-1)前記複数の2次元スライス画像のうちそれぞれ2以上の2Dアノテーションが付与された少なくとも一部の2次元スライス画像内の部分画像であって前記2以上の2Dアノテーションに応じたバウンディングボックス内の部分画像を前記教師データとして利用して、前記機械学習を実行するステップ、
    を有することを特徴とする、請求項20に記載の学習済みモデルの製造方法。
  22. 請求項18から請求項21のいずれかに記載の学習済みモデルの製造方法を用いて製造された学習済みモデル。
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