JP2022035458A - 航空機の遠隔操縦システム - Google Patents

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Abstract

Figure 2022035458000001
【課題】航空機の遠隔操縦と手動操縦とを容易に切り替え可能な航空機の遠隔操縦システムを提供する。
【解決手段】操縦士によって操縦される航空機の操縦を行なうための操縦部材を操縦する第1~第6アクチュエータ41~46を、操縦席300に着座した操縦士による操縦部材の手動操縦を妨げない箇所に着脱可能に設け、操縦部材制御部110Aの遠隔操縦モードを選択することで、遠隔操縦指令情報に基づいて第1~第6アクチュエータ41~46を制御して操縦部材を操縦することによって、航空機10を遠隔操縦することができるようにし、操縦部材制御部110Aの手動操縦モードを選択することで、操縦部材を操縦席300に着座した操縦士が手動操縦できるようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、航空機の遠隔操縦システムに関する。
従来、航空機の操縦は、複数の操縦士(一般には機長および副操縦士の2名)が航空機に搭乗し、交代で操縦業務を行っている。
例えば、下記特許文献1は、航空機におけるパイロット・ワークロードを軽減することを目的とした情報伝達システムであり、伝達情報決定部、出力装置及び振動装置を有する。伝達情報決定部は、航空機のパイロットへの伝達情報を決定する。出力装置は、伝達情報をメッセージ、音声、音又は光として前記パイロットに伝達する。振動装置は、伝達情報がパイロットに伝達される際、パイロットに振動を伝播させる。
特開2019-038349号公報
航空機の飛行中、複数の操縦士が共に操縦困難になった場合、緊急着陸の遠隔操縦等が必要となるが、現状では対応できる手段がなく、改善の余地がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、航空機の遠隔操縦と手動操縦とを容易に切り替え可能な航空機の遠隔操縦システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、航空機を遠隔操縦する航空機の遠隔操縦システムであって、操縦士により前記航空機の操縦を行なうための複数の操縦部材をそれぞれ操縦する複数のアクチュエータと、遠隔操縦司令情報を受信する航空機側通信部と、前記航空機側通信部で受信された前記遠隔操縦司令情報に基づいて前記複数のアクチュエータをそれぞれ操縦する操縦部材制御部と、を備え、前記複数のアクチュエータは、操縦席に着座した前記操縦士による前記操縦部材の手動操縦を妨げない箇所に設けられ、前記操縦部材制御部は、前記遠隔操縦司令情報に基づいて前記複数のアクチュエータをそれぞれ制御して前記複数の操縦部材をそれぞれ操縦する遠隔操縦モードと、前記複数の操縦部材の前記操縦士による手動操縦をそれぞれ可能とする手動操縦モードとに選択可能に構成されている、ことを特徴とする。
また、本発明は、前記複数のアクチュエータによる前記複数の操縦部材の操縦量をそれぞれ検出する複数の検出部と、前記複数の検出部でそれぞれ検出された前記複数の操縦量に基づいて前記複数のアクチュエータのサーボ制御をそれぞれ行なうサーボ制御部と、をさらに備え、前記操縦部材制御部の前記遠隔操縦モードは、前記サーボ制御部を介して前記複数のアクチュエータをそれぞれ操縦することでなされ、前記操縦部材制御部の前記手動操縦モードは、前記サーボ制御部の制御動作を無効として前記複数のアクチュエータをサーボフリーとすることでなされる、ことを特徴とする。
また、本発明は、前記航空機に、前記航空機の周辺を撮像して画像情報を生成する画像情報生成部を設け、前記遠隔操縦司令情報を生成する司令情報生成部と、前記航空機側通信部と通信可能に構成され前記遠隔操縦司令情報を前記航空機側通信部に送信する遠隔操縦側通信部と、表示部とを備える遠隔操縦装置を設け、前記航空機側通信部は、前記画像情報生成部で生成された前記画像情報を前記遠隔操縦側通信部に送信し、前記表示部は、前記遠隔操縦側通信部で受信された前記画像情報を表示する、ことを特徴とする。
また、本発明は、前記航空機に、前記航空機の位置を測位して測位情報を生成する測位部を設け、前記遠隔操縦司令情報を生成する司令情報生成部と、前記航空機側通信部と通信可能に構成され前記遠隔操縦司令情報を前記航空機側通信部に送信する遠隔操縦側通信部と、表示部と、地図情報を記憶する地図データベースとを備える遠隔操縦装置を設け、前記航空機側通信部は、前記測位部で生成された前記測位情報を前記遠隔操縦側通信部に送信し、前記表示部は、前記遠隔操縦側通信部で受信された前記測位情報に基づいて前記地図データベースから読み出された前記地図情報上に前記航空機の位置を表示する、ことを特徴とする。
また、本発明は、前記複数の操縦部材は、前記航空機のピッチ方向の姿勢およびロール方向の姿勢を調整するための操縦桿と、前記航空機のヨー方向の姿勢を調整するためのラダーペダルと、前記航空機のエンジンの出力を調整するためのスラストレバーと、前記航空機の減速度を調整するためのスピードブレーキレバーと、前記航空機の揚力を調整するためのフラップレバーとを含み、前記アクチュエータは、前記操縦桿、前記ラダーペダル、前記スラストレバー、前記スピードブレーキレバー、前記フラップレバーに対応してそれぞれ設けられている、ことを特徴とする。
また、本発明は、前記複数の操縦部材は、前記航空機のロール方向の姿勢を調整するための操縦桿を含んで構成され、前記操縦桿は、手により把持される被把持部と、前記被把持部を回転軸周りに回転可能とする回動部とを有し、前記アクチュエータは、前記被把持部に係合された駆動ローラと、前記駆動ローラを回転させるモータとを含んで構成されている、ことを特徴とする。
また、本発明は、前記複数の操縦部材は、前記航空機のピッチ方向の姿勢を調整するための操縦桿を含んで構成され、前記操縦桿は、前記操縦席付近の床面から揺動可能に突出された揺動軸と、前記揺動軸の先端に設けられ手により把持される被把持部とを有し、前記アクチュエータは、前記揺動軸に結合されたピストンロッドと、前記揺動軸を揺動させる方向に前記ピストンロッドを移動させるシリンダ本体とを備える直動式シリンダを含んで構成されている、ことを特徴とする。
また、本発明は、前記複数の操縦部材は、前記航空機のヨー方向の姿勢を調整するためのラダーペダルを含んで構成され、前記ラダーペダルは、前記操縦士の足裏が当節するペダル踏面部と、前記ペダル踏面部の裏面に一端を固定されたペダルアームと、床面に固定された基台と、前記基台に対して前記ペダルアームを回転可能に接続する回転軸とを備え、前記アクチュエータは、前記ペダルアームに結合されたピストンロッドと、前記ペダルアームを前記回転軸周りに回転させる方向に前記ピストンロッドを移動させるシリンダ本体とを備える直動式シリンダを含んで構成されている、ことを特徴とする。
また、本発明は、前記複数の操縦部材は、前記航空機のエンジンの出力を調整するためのスラストレバーを含んで構成され、前記スラストレバーは、操縦パネルから揺動可能に突出された揺動軸と、前記揺動軸の先端に設けられ手により把持される被把持部とを有し、前記アクチュエータは、前記揺動軸に結合されたピストンロッドと、前記揺動軸を揺動させる方向に前記ピストンロッドを移動させるシリンダ本体とを備える直動式シリンダを含んで構成されている、ことを特徴とする。
また、本発明は、前記複数の操縦部材は、前記航空機の減速度を調整するためのスピードブレーキレバーを含んで構成され、前記スピードブレーキレバーは、操縦パネルから揺動可能に突出された揺動軸と、前記揺動軸の先端に設けられ手により把持される被把持部とを有し、前記アクチュエータは、前記揺動軸に結合されたピストンロッドと、前記揺動軸を揺動させる方向に前記ピストンロッドを移動させるシリンダ本体とを備える直動式シリンダを含んで構成されている、ことを特徴とする。
また、本発明は、前記複数の操縦部材は、前記航空機の揚力を調整するためのフラップレバーを含んで構成され、前記フラップレバーは、操縦パネルから揺動可能に突出された揺動軸と、前記揺動軸の先端に設けられ手により把持される被把持部とを有し、前記アクチュエータは、前記揺動軸に結合されたピストンロッドと、前記揺動軸を揺動させる方向に前記ピストンロッドを移動させるシリンダ本体とを備える直動式シリンダを含んで構成されている、ことを特徴とする。
また、本発明は、前記複数のアクチュエータは、前記操縦席に着座した前記操縦士による前記操縦部材の手動操縦を妨げない箇所に着脱可能に設けられている、ことを特徴とする。
本発明によれば、航空機の操縦を行なうための複数の操縦部材をそれぞれ操縦する複数のアクチュエータを、操縦席に着座した操縦士による複数の操縦部材の手動操縦を妨げない箇所に設け、操縦部材制御部の遠隔操縦モードを選択することで、遠隔操縦指令情報に基づいて複数のアクチュエータを制御して複数の操縦部材を操縦することによって、航空機を遠隔操縦することができるようにし、操縦部材制御部の手動操縦モードを選択することで、複数の操縦部材を手動操縦できるようにした。
したがって、遠隔操縦を行なうための航空機の改造を行なうことなく航空機を遠隔操縦可能とすることができ、またアクチュエータの撤去を行うことなく操縦席に座って手動操縦することができ、使い勝手の向上を図る上で有利となる。
また、操縦部材制御部の遠隔操縦モードは、サーボ制御部を介して複数のアクチュエータをそれぞれ操縦することでなされ、手動操縦モードは、サーボ制御部の制御動作を無効として複数のアクチュエータをサーボフリーとすることでなされるようにすると、簡単な構成で遠隔操縦モードと手動操縦モードとを切り替える上で有利となる。
また、航空機に、航空機の周辺を撮像して画像情報を生成する画像情報生成部を設けると共に、遠隔操縦装置に表示部を設けると、表示部に表示された画像情報によって航空機の周辺の状況を把握することができ、航空機から離れた箇所から航空機を的確に遠隔操縦する上で有利となる。
また、航空機に、航空機の位置を測位して測位情報を生成する測位部を設けると共に、遠隔操縦装置に表示部と地図データベースとを設けると、表示部により、測位情報に基づいて地図データベースから読み出された地図情報上に航空機の位置を表示することができ、航空機の現在位置を把握することができ、航空機から離れた箇所から航空機を的確に遠隔操縦する上で有利となる。
また、複数の操縦部材は、操縦桿と、ラダーペダルと、スラストレバーと、スピードブレーキレバーと、フラップレバーとを含み、アクチュエータは、それら操縦部材に対応してそれぞれ設けられていると、航空機の遠隔操縦を的確に行なう上で有利となる。
また、複数の操縦部材は、航空機のロール方向の姿勢を調整するための操縦桿を含んで構成され、アクチュエータは、操縦桿の被把持部に係合された駆動ローラと、駆動ローラを回転させるモータとを含んで構成されていると、操縦桿を用いたロール方向の操縦を簡単な構成で的確に行なう上で有利となる。
また、複数の操縦部材は、航空機のピッチ方向の姿勢の姿勢を調整するための操縦桿を含んで構成され、アクチュエータは、操縦桿の揺動軸に結合されたピストンロッドと、揺動軸を揺動させる方向にピストンロッドを移動させるシリンダ本体とを備える直動式シリンダを含んで構成されていると、操縦桿を用いたピッチ方向の操縦を簡単な構成で的確に行なう上で有利となる。
また、複数の操縦部材は、航空機のヨー方向の姿勢を調整するためのラダーペダルを含んで構成され、アクチュエータは、ペダルアームに結合されたピストンロッドと、ペダルアームを回転軸周りに回転させる方向にピストンロッドを移動させるシリンダ本体とを備える直動式シリンダを含んで構成されていると、ラダーペダルの操縦を簡単な構成で的確に行なう上で有利となる。
また、複数の操縦部材は、航空機のエンジンの出力を調整するためのスラストレバーを含んで構成され、アクチュエータは、揺動軸に結合されたピストンロッドと、揺動軸を揺動させる方向にピストンロッドを移動させるシリンダ本体とを備える直動式シリンダを含んで構成されていると、スラストレバーの操縦を簡単な構成で的確に行なう上で有利となる。
また、複数の操縦部材は、航空機の減速度を調整するためのスピードブレーキレバーを含んで構成され、アクチュエータは、揺動軸に結合されたピストンロッドと、揺動軸を揺動させる方向にピストンロッドを移動させるシリンダ本体とを備える直動式シリンダを含んで構成されていると、スピードブレーキレバーの操縦を簡単な構成で的確に行なう上で有利となる。
また、複数の操縦部材は、航空機の揚力を調整するためのフラップレバーを含んで構成され、アクチュエータは、揺動軸に結合されたピストンロッドと、揺動軸を揺動させる方向にピストンロッドを移動させるシリンダ本体とを備える直動式シリンダを含んで構成されていると、フラップレバーの操縦を簡単な構成で的確に行なう上で有利となる。
また、複数のアクチュエータは、操縦席に着座した操縦士による操縦部材の手動操縦を妨げない箇所に着脱可能に設けられていると、複数のアクチュエータの着脱を容易に行なえ、複数のアクチュエータのメンテンナンス作業を効率的に行なう上で有利となる。
実施の形態に係る航空機の遠隔操縦システムが適用される航空機の構成を模式的に示す図である。 航空機のコックピット内の構成を示す図である。 実施の形態1にかかる航空機の制御系の構成を示すブロック図である。 実施の形態1にかかる遠隔操縦装置の構成を示すブロック図である。 操縦桿および第1アクチュエータの構成を示す説明図である。 操縦桿および第2アクチュエータの構成を示す説明図である。 ラダーペダルおよび第3アクチュエータの構成を示す説明図である。 レバー類および第4~第6アクチュエータの構成を示す説明図である。 実施の形態2にかかる航空機の制御系の構成を示すブロック図である。 実施の形態2にかかる遠隔操縦装置の構成を示すブロック図である。 表示部の表示内容の一例を示す図である。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る航空機の外観を示す図である。
図1に示すように、航空機10は、機体12と、主翼14と、垂直尾翼16と、水平尾翼18と、エンジン20と、コックピット30とを備える。
機体12は、操縦士を含む乗員および乗客(または貨物)を収容する。
主翼14は、機体12の略中央部から機体12の左右方向に延び、機体12を上昇させる揚力を発生させる。主翼14は、機体12に対して固定されている。
主翼14の上面の中央部付近にはスポイラー1402が設けられている。スポイラー1402は、通常時は主翼14の表面と平行に伏した状態であるが、後述するスピードブレーキレバー34を操作すると、主翼14の表面に対して垂直方向に立ち上がり、空気抵抗により航空機10が減速する。スポイラー1402は、着陸時に急降下する際などに用いられる。
また、主翼14の後縁のうち、主翼14の延在方向中央部には、フラップ1404が設けられている。フラップ1404は、通常時は主翼14の前後方向の延在方向に沿って伸びているが、後述するフラップレバー35を操作すると、フラップ1404が主翼14の前後方向の延在方向に対して下側(地表側)に傾き、機体12の揚力が増す。フラップ1404は、離着陸時など低速時において高い揚力を得られるように設けられた高揚力装置である。
また、主翼14の後縁のうち、主翼14の延在方向先端部には、補助翼(エルロン)1406が設けられている。補助翼1406は、通常時は主翼14の前後方向の延在方向に沿って伸びているが、後述する操縦桿31を操作すると、左右の補助翼1406が主翼14の前後方向の延在方向に対して下側(地表側)または上側(上空側)にそれぞれ傾き、機体12がロール方向に変位する。
垂直尾翼16は、機体12の後端部付近から垂直に立設し、機体12のヨー方向の姿勢を安定させる。垂直尾翼16は機体12に対して固定されている。
垂直尾翼16の後縁部には左右方向に移動可能なラダー1602が設けられている。ラダー1602は、通常時は垂直尾翼16の延在方向(≒機体12の延在方向)に沿って伸びているが、後述するラダーペダル32を操作すると、垂直尾翼16の延在方向に対して左右に傾き、機体12の進行方向が左右(ヨー方向)に変化する。
水平尾翼18は、機体12の後端部付近から左右方向に延び、機体12のピッチ方向の姿勢を安定させる。水平尾翼18は機体12に対して固定されている。
水平尾翼18の後縁部には上下方向に移動可能なエレベータ1802が設けられている。エレベータ1802は、通常時は水平尾翼18の前後方向の延在方向に沿って伸びているが、後述する操縦桿31を前後方向に操作すると、水平尾翼18の延在方向に対して上下に傾き、機体12の先頭部(機首)が上下(ピッチ方向)に変位する。
エンジン20は、航空機10の飛行に必要な推力を発生させる。本実施の形態では、左右の主翼14に各1つ、合計2つのエンジン20が設けられている。
これら航空機10の構成は、図示しない飛行制御部によってその挙動が制御される。飛行制御部は、航空機10全体の挙動を司るコンピュータであり、後述する操縦部材31、32、33、34、35に対する操作に基づいて、航空機10の各構成部の挙動を制御する。
コックピット30は、機体12の内部前端部に設けられ、航空機10の操縦機構が設けられている。一般には、コックピット30には操縦士が着席して操縦機構を操作するが、本実施の形態では、遠隔操縦により操縦機構を操作する場合を例として説明する。
図2は、コックピット内の構成を示す図である。
コックピット30には、操縦士が着席する操縦席300と、モニタや各種計器類等が設けられたコントロールパネル302と、複数の操縦機構を構成する操縦桿31、ラダーペダル32(32A,32B)、スラストレバー33、スピードブレーキレバー34、フラップレバー35が設けられている。
複数の操縦部材31、32、33、34、35は、航空機10の操縦を行なうために操縦士によって操縦される部材である。
なお、操縦席300、操縦桿31およびラダーペダル32は、機長および副操縦士用に2つずつ設けられている。
また、コックピット30には、図2に挙げた操縦機構の他にも、例えば車輪格納用レバーなど、様々な操縦機構が設けられているが、本実施の形態では代表的な操縦機構について説明する。
操縦桿31は、航空機10の姿勢を操縦するための機構である。
図5および図6は、操縦桿の構成を示す図であり、図5は操縦席に着席した操縦士から見た正面視図、図6は右側面視図である。
操縦桿31は、床面Fから立設する揺動軸3100と、揺動軸3100の先端に取り付けられた被把持部3102と、揺動軸3100と被把持部3102とを接続する接続部3104とを備える。
被把持部3102は、接続部3104内の第1回転軸3106から左右に延びる第1アーム3102Aと、第1アーム3102Aから上方に延びる第2アーム3102Bとを備える。第2アーム3102Bは、円弧状を呈しており、より詳細には左右の第1アーム3102Aの合計長さを直径とする円の弧と一致する曲率を有する。操縦士が航空機10の操縦を行う際には、第2アーム3102Bを把持して操縦を行う。
被把持部3102は、接続部3104内に設けられた第1回転軸3106を中心に回転可能である。すなわち、接続部3104は、被把持部3102を第1回転軸3106周りに回転可能とする回動部として機能し、被把持部3102を右方向(時計周り)または左方向(反時計周り)に回転可能である。被把持部3102の回転状態は、図示しない回転センサによって検出され、図示しない飛行制御部に出力される。
被把持部3102を右方向に回転させると、飛行制御部は、航空機10の右側の主翼14の補助翼1406を上げるとともに、航空機10の左側の主翼14の補助翼1406を下げる。これにより、機体12は重心を中心として右側に傾き、航空機10は右旋回する。
また、被把持部3102を左方向させると、飛行制御部は、航空機10の左側の主翼14の補助翼1406を上げるとともに、航空機10の右側の主翼14の補助翼1406を下げる。これにより、機体12は重心を中心として左側に傾き、航空機10は左旋回する。
すなわち、操縦桿31は、航空機10のロール方向の姿勢を調整する操縦部材として機能する。
また、図6に示すように、操縦桿31は、床面Fから機体12の前後方向に揺動可能である。操縦桿31の揺動状態は、不図示の揺動センサによって検出され、飛行制御部に出力される。
被把持部3102を前方向に移動させる(押し出す)と、飛行制御部は、エレベータ1802の後方側を下げる。これにより、航空機10の機首が下がる。また、被把持部3102を後ろ方向に移動させる(引き寄せる)と、飛行制御部は、エレベータ1802の前方側を下げる。これにより、航空機10の機首が上がる。
すなわち、操縦桿31は、航空機10のピッチ方向の姿勢を調整する操縦部材として機能する。
ラダーペダル32は、航空機の進行方向を操縦するための機構である。
図7は、ラダーペダルの構成を示す図である。
ラダーペダル32は、操縦席300近傍の床面F近くに設けられる。ラダーペダル32は、操縦士の足裏が当節するペダル踏面部3200と、ペダル踏面部3200の裏面(足裏が当接する面と反対側の面)に一端を固定されたペダルアーム3202と、床面Fに固定された基台3206と、基台3206とペダルアーム3202の他端とを接続する回転軸3204とを備える。ラダーペダル32の踏み込み量は、回転軸3204の回転量として図示しない回転センサによって検出され、図示しない飛行制御部に出力される。
図1に示すように、ラダーペダル32は、操縦桿31の左右に一つずつ設けられている。操縦士から見て右側に位置する右側ラダーペダル32Aを踏み込むと、飛行制御部は、垂直尾翼16のラダー1602に右側に傾ける。これにより、機体12が右側に旋回する。また、操縦士から見て左側に位置する右側ラダーペダル32Bを踏み込むと、飛行制御部は、垂直尾翼16のラダー1602を左側に傾ける。これにより、機体12が左側に旋回する。
すなわち、ラダーペダル32は、航空機10のヨー方向の姿勢を調整する操縦部材として機能する。
上述のように、操縦桿31を左右に傾けることによっても補助翼1406の作用により左右に旋回するが、操縦桿31またはラダーペダル32(ラダー1602)のいずれかのみを用いた旋回は、回転方向の加速度が大きくなり、搭乗者に不快を与えることになる。よって、旋回時には、操縦桿31の左右回転操作およびラダーペダル32の踏み込み操作をバランスよく組み合わせることが必要となる。
スラストレバー33は、エンジン20の出力を調整するための機構である。
一般に、スラストレバー33はエンジン20の数だけ設けられている。本実施の形態では、エンジン20が2つ設けられているため、スラストレバー33も2つ設けられている。操縦士から見て右側に位置するスラストレバー33Aは右側の主翼14に取り付けられたエンジン20用のスラストレバーであり、操縦士から見て左側に位置するスラストレバー33Bは左側の主翼14に取り付けられたエンジン20用のスラストレバーである。
図8は、スラストレバーの構成を示す図である。
スラストレバー33は、左右の操縦席の間に設けられたセンターコンソール304に設けられている。スラストレバー33は、センターコンソール304に設けられた切り欠き304Aから露出し、機体12の前方向に揺動可能に設けられた揺動軸3300と、揺動軸3300の先端に設けられ手により把持される被把持部3302とを備えている。切り欠き304Aは、揺動軸3300の揺動方向に沿って設けられている。
スラストレバー33は、中立位置から機体12の前方の範囲に傾倒可能に設けられている。スラストレバー33の揺動状態は、不図示の揺動センサによって検出され、飛行制御部に出力される。
飛行制御部は、スラストレバー33の前傾が大きくなるほど、エンジン20の出力が大きくする。これにより、航空機10の飛行速度が速くなる。
スピードブレーキレバー34は、スポイラー1402の姿勢を調整するための機構である。
スピードブレーキレバー34の構成は、スラストレバー33と略同一の機構であるため、図8を用いて説明する。
スピードブレーキレバー34は、スラストレバー33と同様にセンターコンソール304(操縦パネル)に設けられている。スピードブレーキレバー34は、センターコンソール304に設けられた切り欠き304Bから露出し、機体12の後方向に揺動可能に設けられた揺動軸3400と、揺動軸3400の先端に設けられ手により把持される被把持部3402とを備えている。切り欠き304Bは、揺動軸3400の揺動方向に沿って設けられている。
スピードブレーキレバー34は、中立位置から機体12の後方の範囲に傾倒可能に設けられている。すなわち、スピードブレーキレバー34の傾倒方向はスラストレバー33と逆になる。スピードブレーキレバー34の揺動状態は、不図示の揺動センサによって検出され、飛行制御部に出力される。
飛行制御部は、スピードブレーキレバー34が引かれると、その傾斜角度に比例して、主翼14上に設けられたスポイラー1402を立ち上げる。これにより、航空機10にかかる空気抵抗が増し、航空機10の飛行速度が遅くなる。
フラップレバー35は、フラップ1404の姿勢を調整するための機構である。
フラップレバー35の構成は、スラストレバー33と略同一の機構であるため、図8を用いて説明する。
フラップレバー35は、スラストレバー33と同様にセンターコンソール304に設けられている。フラップレバー35は、センターコンソールに設けられた切り欠き304Cから露出し、機体12の後方向に揺動可能に設けられた揺動軸3500と、揺動軸3500の先端に設けられ手により把持される被把持部3502とを備えている。切り欠き304Cは、揺動軸3500の揺動方向に沿って設けられている。
フラップレバー35は、中立位置から機体12の後方の範囲に傾倒可能に設けられている。すなわち、フラップレバー35の傾倒方向はスラストレバー33と逆になる。フラップレバー35の揺動状態は、不図示の揺動センサによって検出され、飛行制御部に出力される。
飛行制御部は、フラップレバー35が引かれると、その傾斜角度に比例して主翼14の後端部に設けられたフラップ1404を地面方向に下げる。これにより、航空機10の揚力が増し、例えば着陸のために航空機10の飛行速度を落とした際にも揚力を維持することが可能となる。
ここで、本実施の形態では、上述した複数の操縦部材31,32,33,34,35をそれぞれ操縦する複数のアクチュエータが設けられており、航空機を遠隔操縦することが可能である。
図3は、航空機の制御系の構成を示すブロック図である。
航空機10は、上述した複数の操縦部材31~35の他、複数のアクチュエータを構成する第1アクチュエータ41~第6アクチュエータ46と、航空機側制御装置100とを含んで構成されている。
第1アクチュエータ41~第6アクチュエータ46および航空機側制御装置100は、航空機10に対して追加で搭載されてり、航空機10から撤去することも可能である。
航空機側制御装置100は、航空機側通信部102と、第1~第6検出部104A~104Fと、サーボ制御部106と、航空機側制御部110とを含んで構成されている。
航空機側通信部102は、後述する遠隔操縦装置60の遠隔操縦側通信部68から無線回線を介して送信される遠隔操縦指令情報を受信するものである。
第1~第6検出部104A~104Dはそれぞれ、第1~第6アクチュエータ41~46による操縦桿31、ラダーペダル32、スラストレバー33、スピードブレーキレバー34、フラップレバー35の操縦量を検出するものである。
すなわち、第1検出部104Aは、後述する第1アクチュエータ41の駆動軸4104の移動量を操作量として検出する。
第2検出部104Bは、後述する第2アクチュエータ42のピストンロッド4202の移動量を操作量として検出する。
第3検出部104Cは、後述する第3アクチュエータ43のピストンロッド4302の移動量を操作量として検出する。
第4検出部104Dは、後述する第4アクチュエータ44のピストンロッド4402の移動量を操作量として検出する。
第5検出部104Eは、後述する第5アクチュエータ45のピストンロッド4502の移動量を操作量として検出する。
第6検出部104Fは、後述する第6アクチュエータ46のピストンロッド4602の移動量を操作量として検出する。
サーボ制御部106は、後述する操縦部材制御部110Aの制御により、第1~第6検出部104A~104Fでそれぞれ検出された操縦量に基づいて第1~第6アクチュエータ41~46のサーボ制御をそれぞれ行なう。
航空機側制御部110は、CPUと、制御プログラムなどを格納・記憶するROMと、制御プログラムの作動領域としてのRAMと、各種データを書き換え可能に保持するEEPROMと、第1~第6検出部104A~104F、サーボ制御部106、周辺回路等とのインターフェースをとるインターフェース部と、などを含んで構成される。
航空機側制御部110は、上記制御プログラムを実行することにより操縦部材制御部110Aとして機能する。
操縦部材制御部110Aは、航空機側通信部102を介して受信した遠隔操縦指令情報に基づいて、第1~第6検出部104A~104Fの検出結果を監視しつつ、サーボ制御部106を制御することで第1~第6アクチュエータ41~46を駆動制御して操縦桿31、ラダーペダル32、スラストレバー33、スピードブレーキレバー34、フラップレバー35を動かすものである。
また、操縦部材制御部110Aは、後述する遠隔操縦装置60のモード切替スイッチ65の操作によって、遠隔操縦側制御部66で生成されたモード切替指令情報を、遠隔操縦側通信部68、航空機側通信部102を介して受信することで、遠隔操縦モードと、手動操縦モードとに選択可能に構成されている。
操縦部材制御部110Aは、モード切替指令情報に応じて遠隔操縦モードに設定された場合は、遠隔操縦装置60の操縦に応じて遠隔操縦を行う。
すなわち、操縦部材制御部110Aは、遠隔操縦指令情報に基づいて第1~第6アクチュエータ41~46を制御して、操縦桿31、ラダーペダル32、スラストレバー33、スピードブレーキレバー34、フラップレバー35を操縦する。
また、操縦部材制御部110Aは、モード切替指令情報に応じて手動操縦モードに設定された場合は、サーボ制御部106を制御して第1~第6アクチュエータ41~46のモータへの駆動信号をオフとすることで、すなわち、サーボ制御部106のサーボ制御を無効とすることで、第1~第6アクチュエータ41~46をサーボフリーとして操縦桿31、ラダーペダル32、スラストレバー33、スピードブレーキレバー34、フラップレバー35の手動操縦を可能とする。
なお、モード切替スイッチ65を航空機側制御装置100に設け、モード切替スイッチ65の操縦を受け付けた航空機側制御部110が遠隔操縦モードと、手動操縦モードとを選択するようにしてもよい。
複数のアクチュエータ41~46は、複数の操縦部材31~36を操縦するものである。
本実施の形態では、操縦桿31を操縦する第1アクチュエータ41および第2アクチュエータ42、ラダーペダル32を操縦する第3アクチュエータ43、スラストレバー33を操縦する第4アクチュエータ44、スピードブレーキレバー34を操縦する第5アクチュエータ45、フラップレバー35を操縦する第6アクチュエータ46が複数のアクチュエータとして設けられている。
操縦桿31を操縦する2つのアクチュエータのうち、第1アクチュエータ41は操縦桿31の回転方向の操縦を、第2アクチュエータ42は操縦桿31の前後方向の揺動の操縦を、それぞれ行う。
図5に示すように、第1アクチュエータ41は、操縦桿31の左右に1対設けられ、モータ4100と駆動ローラ4102とを含んで構成されている。
モータ4100と駆動ローラ4102は、操縦席に着座した操縦士による操縦桿31の手動操作を妨げない箇所に不図示のブラケットを介して着脱可能に設けられている。
モータ4100は、その駆動軸4104を第1アーム3102Aの延在方向とほぼ平行させるように配置されている。
駆動ローラ4102は、駆動軸4104の先端に取着されており、モータ4100の回転により駆動軸4104周りを回転する。
駆動ローラ4102は、第2アーム3102Bに係合し、駆動ローラ4102が回転されることにより操縦桿31の被把持部3102の回動を可能とする。
駆動ローラ4102は、第2アーム3102Bのコントロールパネル302側に向いた面に係合する凹溝4106を備え、モータ4100の回転駆動力が駆動ローラ4102の凹溝4106を介して被把持部3102に効率よく伝達されるように図られている。
モータ4100は、操縦部材制御部110Aから駆動信号が供給されることにより駆動軸4104、駆動ローラ4102を介して被把持部3102を左右に回転させる。
より詳細には、航空機10を右旋回させたい場合には、右側に配置された第1アクチュエータ41のモータ4100が駆動し、右側の第2アーム3102Bが床面Fに近づくように被把持部3102を時計回りに回転させる。また、航空機10を左旋回させたい場合には、左側に配置された第1アクチュエータ41のモータ4100が駆動し、左側の第2アーム3102Bが床面Fに近づくように被把持部3102を反時計回りに回転させる。
また、航空機側制御装置100によってモータ4100に供給される駆動信号がオフとされることでモータ4100はサーボフリーとなり、操縦席300に着座した操縦士は、操縦桿31の手動操作が可能となっている。
図6に示すように、第2アクチュエータ42は、直動式シリンダ(直動式電気シリンダ)で構成され、シリンダ本体4200と、シリンダ本体4200に組み込まれたモータ(不図示)と、シリンダ本体4200に組み込まれたピストンロッド4202とを備えている。
第2アクチュエータ42(直動式シリンダ)は、操縦席300に着座した操縦士による操縦桿31の手動操縦を妨げない箇所(操縦席の足元付近)に図示しないブラケットを介して着脱可能に設けられている。
シリンダ本体4200は、ピストンロッド4202の出没方向を機体12の前後方向に合致させて配置されている。
ピストンロッド4202の先端は、操縦桿31の揺動軸3100の長手方向の中間部に連結部4204の不図示の球面軸受を介して連結されている。
したがって、航空機側制御部110(操縦部材制御部110A)によって不図示のモータに駆動信号が供給されることで、第2アクチュエータ42においては、シリンダ本体4200に対してピストンロッド4202が出没し、操縦桿31が前進範囲、中立範囲、後進範囲にわたって傾倒され、これにより、機体12の機首の向きが調整され、航空機10の飛行方向が調整される。
また、航空機側制御部110によってモータに供給される駆動信号がオフとされることでモータはサーボフリーとなり、操縦席300に着座した操縦士は、操縦桿31の手動操縦が可能となっている。
図7に示すように、第3アクチュエータ43は、直動式シリンダ(直動式電気シリンダ)で構成され、左右のラダーペダル32A,32Bにそれぞれ設けられている。第3アクチュエータ43は、シリンダ本体4300と、シリンダ本体4300に組み込まれたモータ(不図示)と、シリンダ本体4300に組み込まれたピストンロッド4302とを備えている。
第3アクチュエータ43は、操縦席に着座した操縦士によるラダーペダル32の手動操作(踏み込み操作)を妨げない箇所(床面F付近)に不図示のブラケットを介して着脱可能に設けられている。
ピストンロッド4302の先端は、ペダルアーム3202の長手方向の中間部に連結部4304の不図示の球面軸受を介して連結されている。
したがって、航空機側制御装置100によってモータに駆動信号が供給されることで、シリンダ本体4300に対してピストンロッド4302が出没し、ペダルアーム3202が揺動され、これにより、ラダー1602の向きが変化し、航空機10の進行方向の調整がなされる。
また、航空機側制御装置100によってモータに供給される駆動信号がオフとされることでモータはサーボフリーとなり、操縦席に着座した操縦者は、ラダーペダル32の手動操作が可能となっている。
図8に示すように、第4~第6アクチュエータ44~46は、直動式シリンダ(直動式電気シリンダ)で構成される。第4~第6アクチュエータ44~46は、それぞれシリンダ本体4400(4500,4600)と、シリンダ本体4400(4500,4600)に組み込まれたモータ(不図示)と、シリンダ本体4400(4500,4600)に組み込まれたピストンロッド4402(4502,4602)とを備えている。
第4~第6アクチュエータ44~46は、操縦席300に着座した操縦士による操縦桿31の手動操縦を妨げない箇所(センターコンソール304の周辺)に図示しないブラケットを介して着脱可能に設けられている。
シリンダ本体4400(4500,4600)は、ピストンロッド4402(4502,4602)の出没方向を機体12の前後方向に合致させて配置されている。
ピストンロッド4402(4502,4602)の先端は、各レバーの揺動軸3300(3400,3500)の長手方向の中間部に連結部4404(4504,4604)の不図示の球面軸受を介して連結されている。
したがって、航空機側制御部110によって不図示のモータに駆動信号が供給されることで、第4~第6アクチュエータ44~46においては、シリンダ本体4400(4500,4600)に対してピストンロッド4402(4502,4602)が出没し、スラストレバー33が中立位置から前進範囲に渡って傾倒され、またスピードブレーキレバー34およびフラップレバー35は中立位置から後進範囲にわたって傾倒され、これにより、エンジン20の出力や航空機10の飛行方向が調整される。
また、航空機側制御部110によってモータに供給される駆動信号がオフとされることでモータはサーボフリーとなり、操縦席300に着座した操縦士は、スラストレバー33、スピードブレーキレバー34およびフラップレバー35の手動操縦が可能となっている。
図4は、遠隔操縦遠隔操縦装置の構成を示すブロック図である。
遠隔操縦装置60は、航空機10から離間した箇所に位置する操縦者が操縦するものであり、代理操縦者による操作により生成した遠隔操縦司令情報を航空機側制御部110に無線回線を介して送信するものである。
遠隔操縦装置60は、第1~第6遠隔操縦レバー62A~62Fと、角度センサ64A~64Fと、モード切替スイッチ65と、遠隔操縦側制御部66と、遠隔操縦側通信部68とを含んで構成されている。
第1~第6遠隔操縦レバー62A~62Fは、操縦桿31、ラダーペダル32、スラストレバー33、スピードブレーキレバー34、フラップレバー35を遠隔操縦するための揺動操縦がなされる遠隔制御用の操縦部材(ジョイスティック)で構成されている。
角度センサ64A~64Fは、各遠隔操縦レバー62A~62Fに対応して設けられ、各遠隔操縦レバー62A~62Fの操縦位置に対応する角度を示す検知信号を出力するものである。
モード切替スイッチ65は、後述する遠隔操縦モードと、手動操縦モードとを切り替える際に切り替え操縦されるものである。
遠隔操縦側制御部66は、CPUと、制御プログラムなどを格納・記憶するROMと、制御プログラムの作動領域としてのRAMと、各種データを書き換え可能に保持するEEPROMと、各角度センサ64A~64F、モード切替スイッチ65、周辺回路等とのインターフェースをとるインターフェース部とを含んで構成される。
遠隔操縦側制御部66は、上記制御プログラムを実行することにより指令情報生成部66Aとして機能する。
指令情報生成部66Aは、各角度センサ64A~64Fから供給される検知信号に基いて遠隔操縦指令情報を生成するものである。
また、指令情報生成部66Aは、モード切替スイッチ65から供給される操縦信号に基いてモード切替司令情報を生成するものである。
遠隔操縦側通信部68は、航空機側通信部102(図3参照)と無線回線を介して通信可能に構成され、指令情報生成部66Aで生成された遠隔操縦指令情報、モード切替司令情報を航空機側通信部102に無線回線を介して送信するものである。
次に、本実施の形態の遠隔操縦システムを用いて航空機10を遠隔操縦する場合について説明する。
予め、航空機側制御部110はモード切替スイッチ65により遠隔操縦モードに設定されているものとする。
なお、操縦士による航空機10の遠隔操縦は、代理操縦士が航空機10を監視しながら行なうものとする。
操縦士が遠隔操縦装置60の第1~第6遠隔操縦レバー62A~62Fを操縦すると、角度センサ64A~64Fで検出された検知信号に基いて指令情報生成部66Aが遠隔操縦指令情報を生成する。遠隔操縦指令情報は、無線回線を介して遠隔操縦側通信部68から航空機側通信部102に送信される。
航空機10では、航空機側通信部102を介して受信された遠隔操縦指令情報が操縦部材制御部110Aに供給され、操縦部材制御部110Aは、遠隔操縦指令情報に基いて、第1~第6検出部104A~104Fの検出結果を監視しつつ、サーボ制御部106を制御することで第1~第6アクチュエータ41~46を駆動制御して操縦桿31、ラダーペダル32、スラストレバー33、スピードブレーキレバー34、フラップレバー35を操縦させる。
すなわち、第1アクチュエータ41および第2アクチュエータ42によって操縦桿31が操縦されることにより、航空機10のピッチ方向の姿勢およびロール方向の姿勢が調整される。
また、第3アクチュエータ43によってラダーペダル32が操縦されることによって航空機10のヨー方向の姿勢が調整される。
また、第4アクチュエータ44によってスラストレバー33が操縦されることによって航空機10のエンジン20の出力が調整される。
また、第5アクチュエータ45によってスピードブレーキレバー34が操縦されることによって航空機の減速度が調整される。
また、第6アクチュエータ46によってフラップレバー35が操縦されることによって航空機10の揚力が調整される。
次に本実施の形態の遠隔操縦システムを用いて、航空機10に搭乗した操縦士が操縦桿31、ラダーペダル32、スラストレバー33、スピードブレーキレバー34、フラップレバー35を手動操縦する場合について説明する。
予め、航空機側制御部110はモード切替スイッチ65により手動操縦モードに設定されているものとする。
操縦席300に着座した操縦士の手動操縦で操縦桿31が操縦されることにより、航空機10のピッチ方向の姿勢およびロール方向の姿勢が調整される。
また、操縦士の手動操縦によってラダーペダル32が操縦されることによって航空機10のヨー方向の姿勢が調整される。
また、操縦士の手動操縦によってスラストレバー33が操縦されることによって航空機10のエンジン20の出力が調整される。
また、操縦士の手動操縦によってスピードブレーキレバー34が操縦されることによって航空機の減速度が調整される。
また、操縦士の手動操縦によってフラップレバー35が操縦されることによって航空機10の揚力が調整される。
この際、第1~第6アクチュエータ41~46はサーボフリーとされているため、操縦桿31、ラダーペダル32、スラストレバー33、スピードブレーキレバー34、フラップレバー35の手動操縦は妨げられない。
本実施の形態によれば、操縦士によって操縦され航空機10の操縦を行なうための操縦部材を操縦する第1~第6アクチュエータ41~46を、操縦席300に着座した操縦士による操縦部材の手動操縦を妨げない箇所に着脱可能に設け、操縦部材制御部110Aによる遠隔操縦モードを選択することで、遠隔操縦指令情報に基いて第1~第6アクチュエータ41~46を制御して操縦桿31、ラダーペダル32、スラストレバー33、スピードブレーキレバー34、フラップレバー35を操縦することによって、航空機10を遠隔操縦することができるようにし、操縦部材制御部110Aの手動操縦モードを選択することで、第1~第6アクチュエータ41~46をサーボフリーとして操縦桿31、ラダーペダル32、スラストレバー33、スピードブレーキレバー34、フラップレバー35を操縦席300に着座した操縦士が手動操縦できるようにした。
すなわち、特別な工事等を行わずに、操縦士が操縦席に着座して航空機10を操縦することも、また、操縦士が乗船せずに遠隔操縦することもでき、航空機10の運行における利便性を向上させる上で有利となる。
したがって、本実施の形態の航空機の遠隔操縦システムを、複数の航空機10を用いた鉄道事業に適用すると、複数の航空機10を1人で遠隔操縦することも可能となるため、操縦士を航空機10の数だけ確保する必要がなく、人的コストを抑制しつつ効率的に鉄道事業を運用する上で有利となり、また、従来のように、操縦士が操縦席に着座して航空機10を操縦することも可能となる。
なお、第1~第6アクチュエータ41~46を、操縦席300に着座した操縦士による操縦部材の手動操縦を妨げない箇所に着脱不能に設けてもよいが、本実施の形態のように着脱可能に設けると、第1~第6アクチュエータ41~46を容易に取り外せるので、第1~第6アクチュエータ41~46のメンテンナンス作業を効率的に行なう上で有利となる。
また、操縦士によって航空機10を手動操縦によって操縦させると共に、運行中の航空機10を例えば監視者が航空機10から離間した場所から監視している場合、操縦士の体調悪化などの緊急事態によって航空機10の正常な操縦が困難となったと判断されたとき、監視者が遠隔操縦装置60を用いて手動操縦モードから遠隔操縦モードに切り替えて、遠隔操縦により航空機10を操縦して寄港させるといった対処が可能となるため、遠隔操縦時のトラブルに適切に対応する上で有利となる。
また、本実施の形態では、サーボ制御部106は、第1~第6検出部104A~104Fでそれぞれ検出された操縦量に基づいて第1~第6アクチュエータ41~46のサーボ制御をそれぞれ行ない、操縦部材制御部110Aの遠隔操縦モードは、サーボ制御部106を介して第1~第6アクチュエータ41~46をそれぞれ操縦することでなされ、手動操縦モードは、サーボ制御部106の制御動作を無効としそれら第1~第6アクチュエータ41~46をサーボフリーとすることでなされるようにした。
したがって、簡単な構成により遠隔操縦モードと手動操縦モードとを切り替える上で有利となる。
なお、各操縦部材31~35に対する各アクチュエータ41~46の連結とその解除を可能に構成し、遠隔操縦モードと手動操縦モードとを切り替えるようにしてもよい。
しかしながら、その場合は、複数のアクチュエータや複雑な機構が必要となりコストがかさむ不利がある。
これに対して本実施の形態のように第1~第6アクチュエータ41~46のサーボ制御とサーボフリーとを切り替えるようにすれば足りるため、そのようなコストを抑制する上で有利となる。
また、本実施の形態では、操縦部材は、操縦桿31、ラダーペダル32、スラストレバー33、スピードブレーキレバー34、フラップレバー35を含むので、航空機10の遠隔操縦を的確に行なう上で有利となる。
また、本実施の形態では、第1~第6アクチュエータ41~46が設けられる、操縦士による操縦部材の手動操縦を妨げない箇所は、操縦部材が設けられていない箇所であるため、第1~第6アクチュエータ41~46と操縦部材との距離を短縮でき、第1~第6アクチュエータ41~46による操縦部材の操縦を確実に行なう上で有利となる。
また、本実施の形態では、第1アクチュエータ41は、操縦桿31の操縦桿の被把持部3102に係合された駆動ローラ4102と、駆動ローラ4102を回転させるモータ4100とを含んで構成されているので、操縦桿31を用いたロール方向の操縦を簡単な構成で的確に行なう上で有利となる。
また、本実施の形態では、第2アクチュエータ42は、操縦桿31の揺動軸3100に結合されたピストンロッド4202と、揺動軸3100を揺動させる方向にピストンロッド4202を移動させるシリンダ本体4200とを備える直動式シリンダを含んで構成されているので、操縦桿31を用いたピッチ方向の操縦を簡単な構成で的確に行なう上で有利となる。
また、本実施の形態では、第3アクチュエータ43は、ラダーペダル32のペダルアーム3202に結合されたピストンロッド4302と、ペダルアーム3202を回転軸3204周りに回転させる方向にピストンロッド4302を移動させるシリンダ本体4300とを備える直動式シリンダを含んで構成されているので、ラダーペダル32の操縦を簡単な構成で的確に行なう上で有利となる。
また、本実施の形態では、第4アクチュエータ44は、スラストレバー33の揺動軸3300に結合されたピストンロッド4402と、揺動軸3300を揺動させる方向にピストンロッド4402を移動させるシリンダ本体4400とを備える直動式シリンダを含んで構成されているので、スラストレバー33の操縦を簡単な構成で的確に行なう上で有利となる。
また、本実施の形態では、第5アクチュエータ45は、スピードブレーキレバー34揺動軸3400に結合されたピストンロッド4502と、揺動軸3400を揺動させる方向にピストンロッド4502を移動させるシリンダ本体4500とを備える直動式シリンダを含んで構成されているので、スピードブレーキレバー34の操縦を簡単な構成で的確に行なう上で有利となる。
また、本実施の形態では、第6アクチュエータ46は、フラップレバー35の揺動軸3500に結合されたピストンロッド4502と、揺動軸3500を揺動させる方向にピストンロッド4502を移動させるシリンダ本体4500とを備える直動式シリンダを含んで構成されているので、フラップレバー35の操縦を簡単な構成で的確に行なう上で有利となる。
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について図9、図10を参照して説明する。
なお、以下の実施の形態では、第1の実施の形態と同様の部分、部材については第1の実施の形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
第1の実施の形態では、遠隔操縦を行なう操縦士が航空機10を監視しつつ遠隔操縦を行なう場合について説明したが、第2の実施の形態では、遠隔操縦を行なう操縦士から航空機10が視認できない範囲で遠隔操縦を行なうことを可能としたものである。
すなわち、第2の実施の形態では、航空機10の周辺の画像情報と航空機10の測位情報を取得し、それら画像情報と測位情報とに基づいて遠隔操縦装置60側で画像情報を表示させると共に、航空機10の地図上での測位情報を表示させるようにした。
図9に示すように、航空機10には、画像情報生成部を構成する前方カメラ70A、後方カメラ70B、左方カメラ70C、右方カメラ70Dの4つのカメラと、測位部72とが設けられている。
前方カメラ70Aは、機体12の前方を撮像して画像情報を生成するものである。
後方カメラ70Bは、機体12の後方を撮像して画像情報を生成するものである。
左方カメラ70Cは、機体12の左方を撮像して画像情報を生成するものである。
右方カメラ70Dは、機体12の右方を撮像して画像情報を生成するものである。
それら4つの画像情報は、航空機側通信部102から遠隔操縦装置60の遠隔操縦側通信部68に無線回線を介して送信される。
なお、画像情報は、動画であっても一定の時間間隔で生成された静止画であってもよい。
測位部72は、測位衛星から受信した測位信号に基づいて航空機の位置を測位し測位情報を生成するものである。
このような測位衛星は、GPS、GLONASS、Galileo、準天頂衛星(QZSS)等のGNSS(Global Navigation Satellite System:全球測位衛星システム)で用いられるものであり、それら測位システムで使用される測位衛星の1つを用いてもよく、あるいは、2つ以上の測位衛星を組み合わせて用いても良い。
測位部72で生成された測位情報は、航空機側通信部102から遠隔操縦装置60の遠隔操縦側通信部68に無線回線を介して送信される。
図10に示すように、遠隔操縦装置60には、操作入力部80、地図データベース82、表示部84が設けられている。
操作入力部80は、操縦士の操縦に応じて、後述する報知部66Bに対して表示部84で表示する情報の切り替えなどを指示するものである。操作入力部80は、例えば、表示部84の表示面に設けられたタッチパネルや表示部84とは独立して設けられたキースイッチで構成されている。
地図データベース82は、航空機10が操縦する場所を含む地図情報を格納しており、地図情報は地球上の測位情報(位置情報)と関連付けられている。
表示部84は、後述する報知部66Bの制御に基づいて、航空機10の周辺の画像情報を表示し、また、航空機10の現在位置を地図情報上に表示するものである。
遠隔操縦装置60の遠隔操縦側制御部66は、制御プログラムを実行することにより報知部66Bとして機能する。
報知部66Bは、航空機側通信部102から無線回線を介して送信された画像情報を表示部84に表示させ、また、航空機側通信部102から無線回線を介して送信された測位情報に基づいて地図データベース82から地図情報を読み出し、測位情報に基づいてその地図情報上に航空機10の現在位置を示すアイコンを重ね合わせて表示部84に表示させる。
また、報知部66Bは、操作入力部80の操縦に応じて画像情報と地図情報とを切り替えて表示部84に表示させる。あるいは、機体12の前方、後方、左方、右方の画像情報を選択的に表示部84に表示させる。
例えば、図11は、地図情報MP上に、航空機10の現在位置を示すアイコンPおよび航空機10の目的地点を示すアイコンDを重ね合わせた状態を表示部84に表示した様子を示している。
このような第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと、表示部84に表示された画像情報によって航空機10の周辺の状況、具体的には、他の航空機の有無やそれら航空機と航空機10との位置関係や、航空機10と陸地との位置関係などを把握することができ、航空機10から離れた箇所から航空機10を的確に遠隔操縦する上で有利となる。
また、表示部84に表示された地図情報に基づいて、航空機10の現在位置を把握することができ、航空機10から離れた箇所から航空機10を的確に遠隔操縦する上で有利となる。
なお、第2の実施の形態では、複数のカメラ70A~70Dと、測位部72との双方を設けた場合について説明したが、いずれか一方のみを設けてもよい。しかしながら、第2の実施の形態のようにすると、航空機10の周辺の状態と航空機10の現在位置との双方を把握できるため、航空機10を的確に遠隔操縦する上でより有利となる。
また、第2の実施の形態では、前方カメラ70A、後方カメラ70B、左方カメラ70C、右方カメラ70Dの4台のカメラを設けた場合について説明したが、カメラの数や配置は任意である。また、複数のカメラを設ける代わりに、撮像範囲が広範囲である全天球カメラや半天球カメラを用いるなど任意である。
なお、実施の形態では、操縦部材を操縦するアクチュエータが直動式電気シリンダで構成されている場合について説明したが、アクチュエータとして、空気シリンダ、油圧シリンダ、リニアモータなど従来公知の様々なアクチュエータが使用可能である。
また、本発明にかかる航空機の遠隔操縦システムは、乗客や貨物等を輸送する通常の商用飛行(またはプライベートジェット等の私用飛行)に際して操縦士が操縦不能に陥った場合に備えて配備される他、例えば航空機の性能をテストするためのテスト飛行を行うために配備されてもよい。
テスト飛行は、航空機の飛行性能を試す場であり、例えば故意的な失速を行うなど、通常の飛行と比較して操縦士の負担および危険が大きくなる。また、テスト飛行を担当する操縦士(テストパイロット)は、通常の飛行のみを行う操縦士と比較して、高度な飛行技術を習得している必要があり、テストパイロットを担当できる操縦士は限られている場合がある。
本発明にかかる航空機の遠隔操縦システムを用いて、遠隔操作によって航空機のテスト飛行を行うことによって、万一テスト飛行中に事故が発生した場合でも操縦士が負傷するのを防止することができ、人的資源を保護することができる。
また、本発明にかかる航空機の遠隔操縦システムを用いて、遠隔操作によって航空機のテスト飛行を行うことによって、テストパイロットがその場にいなくてもテスト飛行を行うことができ、航空機性能の評価を効率的に行う上で有利となる。
10 航空機
12 機体
14 主翼
1402 スポイラー
1404 フラップ
1406 補助翼
16 垂直尾翼
1602 ラダー
18 水平尾翼
1802 エレベータ
20 エンジン
30 コックピット
31 操縦桿
32(32A,32B) ラダーペダル
33(33A,33B) スラストレバー
34 スピードブレーキレバー
35 フラップレバー
41 第1アクチュエータ
42 第2アクチュエータ
43 第3アクチュエータ
44 第4アクチュエータ
45 第5アクチュエータ
46 第6アクチュエータ
60 遠隔操縦装置
65 モード切替スイッチ
66 遠隔操縦側制御部
68 遠隔操縦側通信部
100 航空機側制御装置
102 航空機側通信部
104A 第1検出部
104B 第2検出部
104C 第3検出部
104D 第4検出部
104E 第5検出部
104F 第6検出部
106 サーボ制御部
110 航空機側制御部
300 操縦席
302 コントロールパネル
304 センターコンソール

Claims (12)

  1. 航空機を遠隔操縦する航空機の遠隔操縦システムであって、
    操縦士により前記航空機の操縦を行なうための複数の操縦部材をそれぞれ操縦する複数のアクチュエータと、
    遠隔操縦司令情報を受信する航空機側通信部と、
    前記航空機側通信部で受信された前記遠隔操縦司令情報に基づいて前記複数のアクチュエータをそれぞれ操縦する操縦部材制御部と、を備え、
    前記複数のアクチュエータは、操縦席に着座した前記操縦士による前記操縦部材の手動操縦を妨げない箇所に設けられ、
    前記操縦部材制御部は、前記遠隔操縦司令情報に基づいて前記複数のアクチュエータをそれぞれ制御して前記複数の操縦部材をそれぞれ操縦する遠隔操縦モードと、前記複数の操縦部材の前記操縦士による手動操縦をそれぞれ可能とする手動操縦モードとに選択可能に構成されている、
    ことを特徴とする航空機の遠隔操縦システム。
  2. 前記複数のアクチュエータによる前記複数の操縦部材の操縦量をそれぞれ検出する複数の検出部と、
    前記複数の検出部でそれぞれ検出された前記複数の操縦量に基づいて前記複数のアクチュエータのサーボ制御をそれぞれ行なうサーボ制御部と、をさらに備え、
    前記操縦部材制御部の前記遠隔操縦モードは、前記サーボ制御部を介して前記複数のアクチュエータをそれぞれ操縦することでなされ、
    前記操縦部材制御部の前記手動操縦モードは、前記サーボ制御部の制御動作を無効として前記複数のアクチュエータをサーボフリーとすることでなされる、
    ことを特徴とする請求項1記載の航空機の遠隔操縦システム。
  3. 前記航空機に、前記航空機の周辺を撮像して画像情報を生成する画像情報生成部を設け、
    前記遠隔操縦司令情報を生成する司令情報生成部と、前記航空機側通信部と通信可能に構成され前記遠隔操縦司令情報を前記航空機側通信部に送信する遠隔操縦側通信部と、表示部とを備える遠隔操縦装置を設け、
    前記航空機側通信部は、前記画像情報生成部で生成された前記画像情報を前記遠隔操縦側通信部に送信し、
    前記表示部は、前記遠隔操縦側通信部で受信された前記画像情報を表示する、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の航空機の遠隔操縦システム。
  4. 前記航空機に、前記航空機の位置を測位して測位情報を生成する測位部を設け、
    前記遠隔操縦司令情報を生成する司令情報生成部と、前記航空機側通信部と通信可能に構成され前記遠隔操縦司令情報を前記航空機側通信部に送信する遠隔操縦側通信部と、表示部と、地図情報を記憶する地図データベースとを備える遠隔操縦装置を設け、
    前記航空機側通信部は、前記測位部で生成された前記測位情報を前記遠隔操縦側通信部に送信し、
    前記表示部は、前記遠隔操縦側通信部で受信された前記測位情報に基づいて前記地図データベースから読み出された前記地図情報上に前記航空機の位置を表示する、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の航空機の遠隔操縦システム。
  5. 前記複数の操縦部材は、前記航空機のピッチ方向の姿勢およびロール方向の姿勢を調整するための操縦桿と、前記航空機のヨー方向の姿勢を調整するためのラダーペダルと、前記航空機のエンジンの出力を調整するためのスラストレバーと、前記航空機の減速度を調整するためのスピードブレーキレバーと、前記航空機の揚力を調整するためのフラップレバーとを含み、
    前記アクチュエータは、前記操縦桿、前記ラダーペダル、前記スラストレバー、前記スピードブレーキレバー、前記フラップレバーに対応してそれぞれ設けられている、
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項記載の航空機の遠隔操縦システム。
  6. 前記複数の操縦部材は、前記航空機のロール方向の姿勢を調整するための操縦桿を含んで構成され、
    前記操縦桿は、手により把持される被把持部と、前記被把持部を回転軸周りに回転可能とする回動部とを有し、
    前記アクチュエータは、前記被把持部に係合された駆動ローラと、前記駆動ローラを回転させるモータとを含んで構成されている、
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項記載の航空機の遠隔操縦システム。
  7. 前記複数の操縦部材は、前記航空機のピッチ方向の姿勢を調整するための操縦桿を含んで構成され、
    前記操縦桿は、前記操縦席付近の床面から揺動可能に突出された揺動軸と、前記揺動軸の先端に設けられ手により把持される被把持部とを有し、
    前記アクチュエータは、前記揺動軸に結合されたピストンロッドと、前記揺動軸を揺動させる方向に前記ピストンロッドを移動させるシリンダ本体とを備える直動式シリンダを含んで構成されている、
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項記載の航空機の遠隔操縦システム。
  8. 前記複数の操縦部材は、前記航空機のヨー方向の姿勢を調整するためのラダーペダルを含んで構成され、
    前記ラダーペダルは、前記操縦士の足裏が当節するペダル踏面部と、前記ペダル踏面部の裏面に一端を固定されたペダルアームと、床面に固定された基台と、前記基台に対して前記ペダルアームを回転可能に接続する回転軸とを備え、
    前記アクチュエータは、前記ペダルアームに結合されたピストンロッドと、前記ペダルアームを前記回転軸周りに回転させる方向に前記ピストンロッドを移動させるシリンダ本体とを備える直動式シリンダを含んで構成されている、
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項記載の航空機の遠隔操縦システム。
  9. 前記複数の操縦部材は、前記航空機のエンジンの出力を調整するためのスラストレバーを含んで構成され、
    前記スラストレバーは、操縦パネルから揺動可能に突出された揺動軸と、前記揺動軸の先端に設けられ手により把持される被把持部とを有し、
    前記アクチュエータは、前記揺動軸に結合されたピストンロッドと、前記揺動軸を揺動させる方向に前記ピストンロッドを移動させるシリンダ本体とを備える直動式シリンダを含んで構成されている、
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項記載の航空機の遠隔操縦システム。
  10. 前記複数の操縦部材は、前記航空機の減速度を調整するためのスピードブレーキレバーを含んで構成され、
    前記スピードブレーキレバーは、操縦パネルから揺動可能に突出された揺動軸と、前記揺動軸の先端に設けられ手により把持される被把持部とを有し、
    前記アクチュエータは、前記揺動軸に結合されたピストンロッドと、前記揺動軸を揺動させる方向に前記ピストンロッドを移動させるシリンダ本体とを備える直動式シリンダを含んで構成されている、
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項記載の航空機の遠隔操縦システム。
  11. 前記複数の操縦部材は、前記航空機の揚力を調整するためのフラップレバーを含んで構成され、
    前記フラップレバーは、操縦パネルから揺動可能に突出された揺動軸と、前記揺動軸の先端に設けられ手により把持される被把持部とを有し、
    前記アクチュエータは、前記揺動軸に結合されたピストンロッドと、前記揺動軸を揺動させる方向に前記ピストンロッドを移動させるシリンダ本体とを備える直動式シリンダを含んで構成されている、
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項記載の航空機の遠隔操縦システム。
  12. 前記複数のアクチュエータは、前記操縦席に着座した前記操縦士による前記操縦部材の手動操縦を妨げない箇所に着脱可能に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1~10の何れか1項記載の航空機の遠隔操縦システム。
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