JP2022034564A - 部材メーカーへの部材の発注から現場への配送までを一貫して管理するシステムおよびプログラム - Google Patents

部材メーカーへの部材の発注から現場への配送までを一貫して管理するシステムおよびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】部材メーカーへの部材の発注から現場への配送までを一貫して管理するシステムを提供すること。【解決手段】本発明のシステムは、複数の部材のそれぞれの発注から生産完了までに要する標準的な時間を示す生産リードタイムと、複数の部材のそれぞれを現場まで配送するのに要する標準的な時間を示す配送リードタイムとに基づいて、発注された複数の部材のうちの少なくともいくつかの部材を1つ以上の部材メーカーから回収する回収タイミングを決定し、少なくともいくつかの部材を1つ以上の部材メーカーから回収するために、1つ以上の部材メーカーに回収タイミングで向かう少なくとも1つの第1の輸送手段を割り当てる。少なくとも1つの第1の輸送手段は、回収される少なくともいくつかの部材を所定の場所まで配送する。【選択図】図1

Description

本発明は、部材メーカーへの部材の発注から現場への配送までを一貫して管理するシステムおよびプログラムに関する。
従来、物件メーカー(例えば、住宅メーカー)が、物件の建築および/または改装に必要な部材の積算表を作成し、必要な部材を複数の部材メーカー(例えば、住宅部材メーカー)に発注していた。複数の部材メーカーのそれぞれが、自社のトラックで(または物流会社に配送を委託して)必要な部材を現場(例えば、住宅の建設予定地)まで配送していた。
特開2003-335419号明細書
営業活動や顧客対応に忙しい物件メーカーにとっては、積算表の作成作業や複数の部材メーカーへの発注作業を行うことは大きな負担であった。また、複数の部材メーカーのそれぞれにとっては、自社のトラックで現地まで配送することは負担が大きく、物流会社に現地までの配送を委託すると配送コストが高くなるという課題があった。さらに、現場の責任者にとっては、各部材メーカーからの部材がバラバラに届くため、現場の作業を効率的に行うことができないという課題があった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、物件メーカー、部材メーカー、現場の責任者(例えば、工務店等の施工業者の現場責任者)の少なくとも三者にメリットを提供することが可能な「物流の新しいビジネスモデル」を実現するためのシステムおよびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の1つの局面において、本発明のシステムは、現場で必要な複数の部材を1つ以上の部材メーカーに発注する発注手段と、前記複数の部材のそれぞれの発注から生産完了までに要する標準的な時間を示す生産リードタイムを特定する手段と、前記複数の部材のそれぞれを前記現場まで配送するのに要する標準的な時間を示す配送リードタイムを特定する手段と、前記生産リードタイムおよび前記配送リードタイムに基づいて、前記発注された複数の部材のうちの少なくともいくつかの部材を前記1つ以上の部材メーカーから回収する回収タイミングを決定する手段と、前記少なくともいくつかの部材を前記1つ以上の部材メーカーから回収するために、前記1つ以上の部材メーカーに前記回収タイミングで向かう少なくとも1つの第1の輸送手段を割り当てる割当手段であって、前記少なくとも1つの第1の輸送手段は、回収される前記少なくともいくつかの部材を所定の場所まで配送する、割当手段とを含む。
本発明の1つの実施形態では、前記回収タイミングを決定する手段は、前記複数の部材を前記現場まで配送すべき期日と前記配送リードタイムとに基づいて、前記複数の部材を前記所定の場所に集約すべき期日を決定する手段と、前記複数の部材を前記所定の場所に集約すべき期日と前記生産リードタイムとに基づいて、前記回収タイミングを決定する手段とを含んでいてもよい。
本発明の1つの実施形態では、前記生産リードタイムは、第1のデータベースに格納されており、前記生産リードタイムを特定する手段は、前記第1のデータベースを検索することにより、前記生産リードタイムを前記第1のデータベースから読み出すことによって、前記生産リードタイムを特定してもよい。
本発明の1つの実施形態では、前記1つ以上の部材メーカーからの入力に基づいて、前記生産リードタイムを更新する手段をさらに備えていてもよい。
本発明の1つの実施形態では、前記配送リードタイムは、第2のデータベースに格納されており、前記配送リードタイムを特定する手段は、前記第2のデータベースを検索することにより、前記配送リードタイムを前記第2のデータベースから読み出すことによって、前記配送リードタイムを特定してもよい。
本発明の1つの実施形態では、物件に必要なすべての部材に関連する情報を含む積算表を作成する作成手段をさらに備え、前記発注手段は、前記積算表に基づいて、前記複数の部材を発注してもよい。
本発明の1つの実施形態では、前記作成手段は、前記物件の図面に基づいて、前記積算表を自動的に作成してもよい。
本発明の1つの実施形態では、前記作成手段は、複数の物件のそれぞれについて物件ごとの積算表を作成し、前記発注手段は、前記物件ごとの積算表に基づいて、前記複数の部材を発注し、前記割当手段は、前記少なくとも1つの第1の輸送手段が前記複数の物件のうちの少なくとも1つの物件に関連する少なくともいくつかの部材を回収するように、前記少なくとも1つの第1の輸送手段を割り当ててもよい。
本発明の1つの実施形態では、前記システムは、前記複数の部材の在庫が存在するか否かを判定する在庫判定手段をさらに備え、前記発注手段は、前記複数の部材のうち、前記在庫が存在しない部材のみを発注してもよい。
本発明の1つの実施形態では、前記所定の場所は、前記現場までの配送経路上または前記配送経路の近くに位置する、前記複数の部材が集約される主要な拠点であり、前記1つ以上のメーカーから回収された前記少なくともいくつかの部材を前記主要な拠点から前記現場まで配送する少なくとも1つの第2の輸送手段を割り当てる手段をさらに備えていてもよい。
本発明の1つの実施形態では、前記所定の場所は、前記現場であってもよい。
本発明の1つの実施形態では、前記複数の部材は、住宅の建築用部材であり、前記現場は、前記住宅の建築現場であってもよい。
本発明の1つの局面において、本発明のプログラムは、システムにおいて実行されるプログラムであり、前記システムは、プロセッサ部を備え、前記プログラムは、前記プロセッサ部によって実行されると、現場で必要な複数の部材を1つ以上の部材メーカーに発注することと、前記複数の部材のそれぞれの発注から生産完了までに要する標準的な時間を示す生産リードタイムを特定することと、前記複数の部材のそれぞれを前記現場まで配送するのに要する標準的な時間を示す配送リードタイムを特定することと、前記生産リードタイムおよび前記配送リードタイムに基づいて、前記発注された複数の部材のうちの少なくともいくつかの部材を前記1つ以上の部材メーカーから回収する回収タイミングを決定することと、前記少なくともいくつかの部材を前記1つ以上の部材メーカーから回収するために、前記1つ以上の部材メーカーに前記回収タイミングで向かう少なくとも1つの第1の輸送手段を割り当てることであって、前記少なくとも1つの第1の輸送手段は、回収される前記複数の部材を所定の場所まで配送する、こととを少なくとも実行することを前記プロセッサ部に行わせる。
本発明によれば、物件メーカー、部材メーカー、現場の責任者の少なくとも三者にメリットを提供することが可能な「物流の新しいビジネスモデル」を実現するためのシステムおよびプログラムを提供することが可能である。
物流の新しいビジネスモデルのフローの一例を示す図 物流会社が特定の部材メーカーから部材A~Fを回収するタイミングを決定する手法を説明するための概略図 物流の新しいビジネスモデルを実現するためのコンピュータシステム300の構成の一例を示す図 生産リードタイムデータベース部351に格納されている情報の構成の一例を示す図 配送リードタイムデータベース部352に格納されている情報の構成の一例を示す図 メーカーデータベース部353に格納されている情報の構成の一例を示す図 装飾データベース部354に格納されている情報の構成の一例を示す図 在庫データベース部355に格納されている情報の構成の一例を示す図 物流管理システム310において実行される処理のフローの一例を示す図
1.物流の新しいビジネスモデル
出願人は、物流の新しいビジネスモデルを提案する。この新しいビジネスモデルは、物流会社が、物件(例えば、住宅、ビル、タワー、木造建築物など)を建築および/または改装するための部材を製造する部材メーカーとの繋がりを持ち、「部材メーカーへの部材の発注」から「現場への配送」までを一貫して管理することにより、部材が現場に配送されるまでの納期を短縮することを企図したものである。この新しいビジネスモデルでは、物流会社は、物件を建築および/または改装する物件メーカーから依頼を受け、その物件の建築および/または改装に必要な部材を部材メーカーに発注し(特に、その部材が、受注生産が必要である部材である場合には、その部材の生産を部材メーカーに発注し)、その部材メーカーによってその部材の生産が完了すると、生産された部材をその部材メーカーから回収し、回収された部材を現場まで配送する。これにより、物件メーカーは、部材メーカーに部材を発注する必要がなくなり、部材メーカーは、生産された部材を自力で現場まで配送する必要がなくなり、現場の責任者にとっては、各部材メーカーが独自に部材を配送するのではなく物流会社が部材をまとめて配送するため、現場で必要な部材がバラバラに届くことがないというメリット、および、工期内の各工程に合わせて必要な部材が届くというメリットがある。さらに、物件の建築および/または改装を物件メーカーに依頼した顧客にとっては、部材の納期が短縮されることによって物件の建築の工期が短縮されるメリットがあり、物流会社は、現場への配送の総数を低減することによって、配送に係る時間および費用を削減することが可能であり、排ガス抑制の観点から環境にも優しい。また、部材の配送単位を物件の建築および/または改装の工程単位に近似させることにより、物件の建築および/または改装の工程に合わせて部材を現場に配送することも可能である。
さらに、上述した新しいビジネスモデルは、物流会社が、部材メーカーへの部材の発注よりもさらに上流の工程である、物件の建築および/または改装に必要な部材の積算表の作成をも行うようにし、「必要な部材の積算業の作成」から「現場への配送」までを一貫して管理するようにしてもよい。この場合、物流会社が、必要な部材の積算表を作成し、その積算表に基づいて必要な部材を部材メーカーに発注するため、物件メーカーは、必要な部材の積算表を作成する必要がなくなり、かつ、部材メーカーに部材を発注する必要もなくなるというメリットがある。部材メーカーおよび現場の責任者のメリットは、上述したとおりである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、物流の新しいビジネスモデルのフローの一例を示す。なお、「物件メーカー」は、物件(例えば、住宅、ビル、タワー、木造建築物など)を建築および/または改装する会社をいい、「部材メーカー」は、物件を建築および/または改装するための部材を生産する会社をいう(例えば、「部材メーカー」は、物件を建築および/または改装するための部材を受注生産する)。以下、図1に示されるフローの各ステップを詳しく説明する。
ステップS101:物件メーカーは、物件(例えば、住宅、ビル、タワー、木造建築物など)の建築および/または改装の依頼を顧客から受けると、物件の図面を作成し、作製された物件の図面を物流会社に提供する。
物件の図面には、物件を建築および/または改装するために必要な部材が、直接的にまたは間接的に記載されている。例えば、物件の図面には、物件の外装および物件の内装(例えば、リビングの構成、システムキッチンの構成、浴室の構成など)を示す情報が記載されている。これらの情報は、物件の外装および物件の内装を示す情報が格納されたデータベース部から取得されてもよい。
物流会社は、物件メーカーから物件の図面を受け取ると、物件メーカーから提供された物件の図面および仕様書などに基づいて、物件を建築および/または改装するために必要なすべての部材を特定する。また、物流会社は、物件を建築および/または改装するために必要なすべての部材に関連する情報を含む積算表を作成する。例えば、積算表に含まれる情報は、各部材について、その部材を生産する部材メーカー、その部材を識別するための識別子(例えば、品番)、その部材の仕様(例えば、色、寸法、取り付け位置など)、その部材の個数を示す情報を含む。さらに、物流会社は、積算表に基づいて、物件を建築および/または改装するために必要な部材に関する見積書を作成してもよい。例えば、見積書に含まれる情報は、積算表に含まれる情報に加えて、各部材について、その部材の費用、合計費用を示す情報を含む。例えば、現地への部材の配送が複数回に分けて行われるように計画されている場合には、見積書に含まれる情報を複数回の配送のそれぞれに分けて記載するようにしてもよい。あるいは、見積書に含まれる情報は、複数回の配送のそれぞれがいつ現地に到着するのかを示す情報を含んでいてもよい。ここで、各回の配送単位は、物件の建築および/または改装の工程単位に近似していてもよい。
ステップS102:物流会社は、物件を建築および/または改装するために必要な部材を部材メーカーに発注する。なお、必要な部材の在庫が物流会社内に存在する(例えば、必要な部材が物流会社の倉庫内に存在する)場合には、物流会社は、必要な部材を部材メーカーに発注しなくてもよい。
部材メーカーは、物流会社からの発注を受けると、部材の生産を開始する。部材メーカーは、部材の生産を開始する前に、または、部材の生産を開始すると同時に、または、部材の生産を開始した後に、発注された部材の納期を物流会社に連絡する。
物流会社は、発注前に、見積書を部材メーカーに事前に提供してもよい。これにより、部材メーカーは、生産する予定の部材の種類および数量を事前に把握することが可能であり、必要に応じて発注前に部材の生産作業を開始することが可能である。
ステップS103:部材メーカーが部材の生産を完了すると、物流会社は、物流会社が所有する輸送手段(例えば、乗用車、トラック、船、航空機、ヘリコプター、ドローンなど)を利用して、生産された部材を部材メーカーから回収する。物流会社の輸送手段は、回収された部材を所定の場所(例えば、現場までの配送経路上(または、配送経路の近く)に位置する、回収された部材が集約される主要な拠点)まで配送する。主要な拠点には、他の部材メーカーによって生産された部材も集約されるため、物流会社は、現場で必要な部材を主要な拠点からまとめて現場に配送することが可能である。
ステップS104:物流会社は、物流会社の輸送手段を利用して、回収された部材を現場まで配送する。物流会社は、配送の需要が高く配送の容量も大きい幹線便を利用して、回収された部材を現場の近くのPF(プラットフォーム)まで配送するようにしてもよい。このような幹線便の利用により、回収された部材を効率良く現場の近くまで配送することが可能である。
所定の場所は、例えば、回収される部材を生産した部材メーカーの住所が現場から近いなどの理由から、現場であってもよい。この場合、生産された部材は、物流会社の輸送手段を利用して、部材メーカーから現場まで直接配送される。
図2は、物流会社が特定の部材メーカーから部材A~Fを回収するタイミングを決定する手法を説明するための概略図である。図2において、単一の水平線は、現場Xに配送されるべき部材を示し、二重の水平線は、現場Yに配送されるべき部材を示す。図2において、横軸が時間軸である。
物流会社は、複数の部材のそれぞれを現場まで配送するのに要する標準的な時間を示す配送リードタイムを把握している。従って、物流会社は、現場への配送期日と配送リードタイムとに基づいて、現場への配送期日までに複数の部材のそれぞれを配送するために複数の部材を所定の場所にいつまでに集約しておく必要があるかを決定することが可能である。配送リードタイムは、現場ごとに(あるいは、現場が所在するエリア別に)存在する。図2において、期日Pは、第1便(すなわち、現場Xに最初に到着する便)として現場Xに配送されるべき部材を所定の場所に集約すべき期日を示し、期日Qは、第2便(すなわち、現場Xに2番目に到着する便)として現場Xに配送されるべき部材を所定の場所に集約すべき期日を示し、期日Rは、第3便(すなわち、現場Xに3番目に到着する便)として現場Xに配送されるべき部材を所定の場所に集約すべき期日を示す。ただし、現場Xに到着する便が第1便、第2便、第3便の3便に分けられることは一例であって、これに限定されない。現場Xに到着する便の数は、1以上の任意の数であり得る。また、現場ごとに到着する便の数が異なっていてもよい。
また、物流会社は、配送リードタイムに加えて、複数の部材のそれぞれの発注から生産完了までに要する標準的な時間を示す生産リードタイムを把握している。図2において、●は、部材メーカーによる部材の生産の開始時期を示し、▲は、部材メーカーによる部材の生産の完了時期を示す。従って、物流会社は、期日Pまでに所定の場所まで複数の部材を配送するために、期日Pより所定の期間だけ前の回収タイミングTを決定することが可能であり、回収タイミングTにおいて、回収タイミングTより前に生産完了している(図2における斜線部分内の)部材Aおよび部材Bを部材メーカーから回収する。このように、物流会社は、部材メーカーから、複数の異なる現場に配送されるべき部材を同時にまとめて回収することが可能である。
部材Eは、期日Pより前に生産完了しているが、部材Eの生産完了のタイミングが期日Pに近すぎるため、部材Eは、期日Pの後かつ期日Qより前の回収タイミングにおいて回収される。あるいは、部材Eは、回収タイミングTの直前または直後に部材メーカーから回収されてもよい。部材Cおよび部材Dは、期日Pの後かつ期日Qの回収タイミングにおいて回収され得る。部材Fは、期日Qの後かつ期日Rの回収タイミングにおいて回収され得る。
例えば、物件が住宅である場合、部材は、住宅の建築用部材であり、現場は、住宅の建築現場である。
このように、物流会社は、配送リードタイムおよび生産リードタイムの両方を把握しているため、複数の部材を現場まで配送すべき期日と配送リードタイムとに基づいて複数の部材を所定の場所に集約すべき期日(例えば、期日P)を決定し、複数の部材を所定の場所に集約すべき期日(例えば、期日P)と生産リードタイムとに基づいて回収タイミングTを決定することが可能である。また、物流会社は、回収タイミングTにおいて複数の部材を回収することによって、現場に効率的に複数の部材を配送することが可能である。
2.物流の新しいビジネスモデルを実現するためのシステムの構成
図3は、物流の新しいビジネスモデルを実現するためのコンピュータシステム300の構成の一例を示す。
コンピュータシステム300は、物流会社のための処理を実行する物流管理システム310と、部材メーカーのための処理を実行する部材メーカー装置320~320と、物件メーカーのための処理を実行する物件メーカー装置330~330とを備える。物流管理システム310は、インターネット340を介して、部材メーカー装置320~320のそれぞれと通信可能なように、かつ、物件メーカー装置330~330のそれぞれと通信可能なように構成されている。ここで、N、Mは、1以上の整数である。
図3に示される例では、物流管理システム310は、インターフェース部311と、1つ以上のCPU(Central Processing Unit)を含むプロセッサ部312と、メモリ部313とを含む。物流管理システム310は、物流管理システム310に直接入力するための入力部(図示せず)を含んでいてもよい。物流管理システム310のハードウェア構成は、その機能を実現できる限りにおいて特に限定されず、単一のマシンで構成されていてもよく、複数台のマシンを組み合わせて構成されたものであってもよい。
インターフェース部311は、部材メーカー装置320~320のそれぞれとの通信を制御し、物件メーカー装置330~330のそれぞれとの通信を制御する。
メモリ部313には、処理を実行するために必要とされるプログラムやそのプログラムを実行するために必要とされるデータ等が格納されている。ここで、プログラムをどのようにしてメモリ部313に格納するかは問わない。例えば、プログラムは、メモリ部313にプリインストールされていてもよい。あるいは、プログラムは、インターネット340などのネットワークを経由してダウンロードされることによってメモリ部313にインストールされるようにしてもよいし、光ディスクやUSBなどの記憶媒体を介してメモリ部213にインストールされるようにしてもよい。
プロセッサ部312は、物流管理システム310全体の動作を制御する。プロセッサ部312は、メモリ部313に格納されているプログラムを読み出し、そのプログラムを実行する。これにより、物流管理システム310は、所望のステップを実行する装置として機能することが可能であり、物流管理システム310のプロセッサ部312は、所望の機能を達成する手段として動作することが可能である。
物流管理システム310は、データベース部350に接続されている。データベース部350は、生産リードタイムデータベース部351と、配送リードタイムデータベース部352と、メーカーデータベース部353と、装飾データベース部354と、在庫データベース部355とを含む。
部材メーカー装置320~320のそれぞれ、および、物件メーカー装置330~330のそれぞれは、インターネット340を介して物流管理システム310と通信可能なように構成されている。例えば、部材メーカー装置320~320のそれぞれは、通信インターフェースを有する任意のタイプのコンピュータ(例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、スマートグラス、スマートウォッチ端末などの携帯無線端末、または、デスクトップPC、ラップトップPC、ノートPCなどのパーソナルコンピュータ、または、サーバとして機能するコンピュータシステム)であってもよい。物件メーカー装置330~330のそれぞれもまた、通信インターフェースを有する任意のタイプのコンピュータ(例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、スマートグラス、スマートウォッチ端末などの携帯無線端末、または、デスクトップPC、ラップトップPC、ノートPCなどのパーソナルコンピュータ)であってもよい。
なお、図3に示される実施形態では、物流管理システム310がインターネット340を介して部材メーカー装置320~320のそれぞれと通信可能であり、かつ、物件メーカー装置330~330のそれぞれと通信可能であると説明したが、本発明はこれに限定されない。インターネット340の代わりに任意のタイプのネットワークを用いることも可能である。また、図3に示される実施形態では、コンピュータシステム300に含まれる構成要素間の通信が同一のネットワーク(すなわち、インターネット340)を介して実現されているが、本発明はこれに限定されない。コンピュータシステム300に含まれる構成要素間の通信は、同一のネットワークを介して実現されてもよいし、部分的に異なる別個のネットワークを介して実現されてもよいし、すべて別個のネットワークを介して実現されてもよい。
また、図3に示される実施形態では、データベース部350は、物流管理システム310の外部に設けられているが、その態様は問わない。例えば、データベース部350は、物流管理システム310の単一の外付けハードディスク装置として構成されてもよいし、ネットワークを介して接続されるクラウド上のストレージとして構成されてもよい。あるいは、データベース部350は、物流管理システム310の内部に設けられることも可能である。データベース部350の構成は、特定のハードウェア構成には限定されない。例えば、データベース部350は、単一のハードウェア部品で構成されてもよいし、複数のハードウェア部品で構成されてもよい。さらに、データベース部350に含まれる各データベース部の構成もまた特定のハードウェア構成には限定されない。例えば、データベース部250に含まれる各データベース部もまた、単一のハードウェア部品で構成されてもよいし、複数のハードウェア部品で構成されてもよい。
図4Aは、生産リードタイムデータベース部351に格納されている情報の構成の一例を示す。
生産リードタイムデータベース部351には、生産リードタイムに関する情報が格納されている。生産リードタイムに関する情報は、部材を識別するための情報(部材ID)によって識別されることが可能である。図3Aに示される実施形態では、生産リードタイムに関する情報は、部材の名称、色、寸法、取り付け位置、発注から生産完了までに要する標準的な時間などを含む。
図4Bは、配送リードタイムデータベース部352に格納されている情報の構成の一例を示す。
配送リードタイムデータベース部352には、配送リードタイムに関する情報が格納されている。配送リードタイムに関する情報は、物件を識別するための物件IDによって識別されることが可能である。図4Bに示される実施形態では、配送リードタイムに関する情報は、例えば、物件の名称、住所、物件が位置する現場まで配送するのに要する標準的な時間、物件が位置する現場まで部材を配送する輸送手段に関する情報などを含む。輸送手段に関する情報は、輸送手段を識別するための情報(輸送ID)によって識別されることが可能である。図4Bに示される実施形態では、輸送手段に関する情報は、部材IDに関連付けられており、その部材IDによって識別される部材の数量、および、現場まで配送されるべき配送期日などを含む。
図4Cは、メーカーデータベース部353に格納されている情報の構成の一例を示す。
メーカーデータベース部353には、メーカーに関する情報が格納されている。メーカーに関する情報は、メーカーを識別するための情報(メーカーID)によって識別されることが可能である。図4Cに示される実施形態では、メーカーに関する情報は、メーカーの名称、住所などを含む。
図4Dは、装飾データベース部354に格納されている情報の構成の一例を示す。
装飾データベース部354には、物件の外装および物件の内装(例えば、リビングの構成、システムキッチンの構成、浴室の構成など)を示す情報が格納されている。物件の外装および物件の内装を示す情報は、物件の外装および物件の内装を識別するための情報(装飾ID)によって識別されることが可能である。物件の外装および物件の内装を示す情報は、装飾IDによって識別される外装または内装を構成する部材を識別するための部材IDに関連付けられている。
図4Eは、在庫データベース部355に格納されている情報の構成の一例を示す。
在庫データベース部355には、物流会社の在庫に関する情報が格納されている。物流会社の在庫に関する情報は、部材を識別するための情報(部材ID)によって識別されることが可能である。物流会社の在庫に関する情報は、部材IDによって識別される部材の現在の数量、部材IDによって識別される部材の最小数量の閾値などを含む。部材IDによって識別される部材の現在の数量は、部材が回収されたり配送されたりすることによって更新される。部材IDによって識別される部材の現在の数量が、その部材の最小数量の閾値を下回ったとき、物流管理システム310(特に、物流管理システム310のプロセッサ部311)は、その部材の在庫が不足している旨の警告を生成して発信してもよい。
3.物流管理システムの処理
図5は、物流管理システム310において実行される処理のフローの一例を示す。図5に示される各ステップは、物流管理システム310に含まれるプロセッサ部311によって実行される。以下、図5に示される各ステップを詳しく説明する。
ステップS501:物件に必要なすべての部材に関連する情報を含む積算表が作成される。例えば、積算表に含まれる情報は、各部材について、その部材を生産する部材メーカー、その部材を識別するための識別子(例えば、品番)、その部材の仕様(例えば、色、寸法、取り付け位置など)、その部材の個数を示す情報を含む。積算表に含まれる情報は、物件を識別するための情報(物件ID)に関連付けられた状態で、配送リードタイムデータベース部352に格納され得る。
ステップS501の処理は、例えば、物件メーカー装置330から物件の図面を受信したことに応答して、受信された物件の図面に基づいて自動的に実行されてもよい。この場合、例えば、物流管理システム310が、現場で必要な複数の部材を示す情報(例えば、部材ID)を物件の図面から読み出すことが可能であるように構成され、物件の図面からの読み出しによって、現場で必要な複数の部材を示す情報(例えば、部材ID)を特定してもよい。または、物流管理システム310が、物件の外装および内装を示す情報(例えば、装飾ID)を物件の図面から読み出すことが可能であるように構成され、物件の図面からの読み出しによって、物件の外装および内装を示す情報(例えば、装飾ID)を特定し、装飾データベース部354を参照して、現場で必要な複数の部材を示す情報(例えば、部材ID)を特定してもよい。
あるいは、ステップS501の処理は、(例えば、物流会社の従業員が物流管理システム310の入力部を操作することによって)現場で必要な複数の部材を示す情報(例えば、部材ID)を物流管理システム310の入力部を介して受信したことに応答して、受信された情報に基づいて実行されてもよい。
ステップS501の後、物流管理システム310のプロセッサ部311は、ステップS501において作成された積算表に基づいて、現場で必要な複数の部材に関連する見積書を作成してもよい。見積書には、少なくとも、どの部材がどの程度の量を必要とされているか、各部材の費用、および、合計費用が記載され得る。物流管理システム310のプロセッサ部311がこの見積書を部材メーカー装置320に送信することにより、部材メーカー装置320の部材メーカーは、生産する予定の複数の部材の種類および数量を事前に把握することが可能であり、必要に応じて発注前に複数の部材の生産作業を開始することが可能である。
ステップS502:現場で必要な複数の部材が1つ以上の部材メーカーに発注される。この処理は、例えば、ステップS501において作成された積算表に基づいて、積算表に記載された複数の部材を発注するように、実行される。現場で必要な複数の部材のうち、在庫が存在しない部材のみが発注されればよい。どの部材メーカーに発注するかは、例えば、受信された物件の図面からメーカーIDを読み出すことによって(すなわち、物件メーカーからの要望に応じて)決定されてもよいし、メーカーデータベース部353を参照して、部材ごとに、その部材を取り扱っている少なくとも1つの部材メーカーの中からランダムに決定されてもよい。
ステップS503:複数の部材のそれぞれを現場まで配送するのに要する標準的な時間を示す配送リードタイムが特定される。複数の部材のそれぞれの配送リードタイムが特定され得る。この処理は、配送リードタイムデータベース部352を参照して実行される。物流管理システム310のプロセッサ部311は、例えば、配送リードタイムデータベース部352を参照して、物件が位置する現場と複数の部材が集約される所定の場所との間の距離および/または移動時間に基づいて、複数の部材のそれぞれを現場まで配送するのに要する標準的な時間を調整および/または更新してもよい。
なお、ステップS503は、ステップS506より前の任意のタイミングで実行されてもよい。
ステップS504:現場で必要な複数の部材の在庫が必要な数だけ存在するか否かが判定される。この処理は、在庫データベース部355を参照して、例えば部材IDに基づいて、実行される。判定結果が「Yes」の場合には、処理はステップS508に進み、判定結果が「No」の場合には、処理はステップS505に進む。
ステップS505:現場で必要な複数の部材のそれぞれの発注から生産完了までに要する標準的な時間を示す生産リードタイムが特定される。複数の部材のそれぞれの生産リードタイムが特定され得る。この処理は、生産リードタイムデータベース部351を参照して実行される。物流管理システム310のプロセッサ部311は、例えば、生産リードタイムデータベース部351を参照して、部材メーカー装置320から受信される1つ以上の部材メーカーからの入力(例えば、部材の生産開始時期を示す入力、部材の生産完了予定時期を示す入力)に基づいて、複数の部材のそれぞれの発注から生産完了までに要する標準的な時間を調整および/または更新してもよい。
ステップS506:複数の部材のそれぞれの生産リードタイムおよび配送リードタイムに基づいて、発注された複数の部材のうちの少なくともいくつかの部材を1つ以上の部材メーカーから回収する回収タイミングが決定される。この処理は、図2を参照して説明された処理に対応し得る。
物流管理システム310のプロセッサ部311は、例えば、複数の部材を現場まで配送すべき期日と配送リードタイムとに基づいて、複数の部材を所定の場所に集約すべき期日を決定し、複数の部材を所定の場所に集約すべき期日と生産リードタイムとに基づいて、回収タイミングを決定する。
ステップS507:ステップS506において決定された回収タイミングで1つ以上の部材メーカーに向かう少なくとも1つの輸送手段α(例えば、乗用車、トラック、船、航空機、ヘリコプター、ドローンなど)が割り当てられる。これにより、回収タイミングになると、少なくとも1つの輸送手段αは、発注された複数の部材のうちの少なくともいくつかの部材を1つ以上の部材メーカーから回収するために、1つ以上の部材メーカーに向かう。次いで、少なくとも1つの輸送手段αは、回収された少なくともいくつかの部材を所定の場所(例えば、複数の部材が集約される主要な拠点)まで配送する。
ステップS508:現場で必要な複数の部材を(所定の場所(例えば、複数の部材が集約される主要な拠点)から)現場まで配送する少なくとも1つの輸送手段βが割り当てられる。これにより、少なくとも1つの輸送手段βは、1つ以上の部材メーカーから回収された少なくともいくつかの部材を現場まで配送する。少なくとも1つの輸送手段βは、1つ以上の部材メーカーから回収された少なくともいくつかの部材とともに、物流会社の在庫の中の複数の部材を現場まで配送してもよい。少なくとも1つの輸送手段βは、配送リードタイムに従って、現場まで配送されるべき配送期日より前に、現場で必要な複数の部材を現場まで配送する。
なお、図5に示される実施形態では、物件が1件である例を説明したが、本発明はこれに限定されない。複数の物件が存在する場合には、ステップS501に加えて、または、ステップS501に代えて、物流管理システム310のプロセッサ部311は、複数の物件のそれぞれについて物件ごとの積算表を作成してもよい。この場合、ステップS502において、物流管理システム310のプロセッサ部311は、物件ごとの積算表に基づいて、現場で必要な複数の部材を1つ以上の部材メーカーに発注する。発注された複数の部材は、複数の住宅に関連する部材を含み得る。また、ステップS507において、物流管理システム310のプロセッサ部311は、少なくとも1つの輸送手段αが、複数の物件のうちの少なくとも1つの物件に関連する少なくともいくつかの部材を回収するように、少なくとも1つの輸送手段αを割り当て得る。
なお、図5に示される例では、メモリ部に格納されたプログラムをプロセッサ部が実行することによって、図5に示される各ステップの処理が実現される例を説明したが、本発明はこれに限定されない。図5に示される各ステップのうちの少なくとも一部の処理が制御回路などのハードウェア構成によって実現されてもよい。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。
本発明は、物件メーカー、部材メーカー、現場の責任者の少なくとも三者にメリットを提供することが可能な「物流の新しいビジネスモデル」を実現するためのシステムおよびプログラム等を提供するものとして有用である。
300 コンピュータシステム
310 物流管理システム
320~320 部材メーカー装置
330~330 物件メーカー装置
340 インターネット
350 データベース部

Claims (1)

  1. 本明細書に記載の発明。
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