JP2022032050A - 脊椎手術での筋損傷を最小限に抑える側方開創器システム - Google Patents

脊椎手術での筋損傷を最小限に抑える側方開創器システム Download PDF

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Abstract

【課題】単一の開創器と、開創可能なデュアルのテーパ状ブレードアセンブリと、を含む、患者の椎間板空間への経路を形成する側方開創器システムを提供する。【解決手段】拡張器は、患者の腰筋102の線維に平行な挿入方向239で(患者の脊椎100に対して約45度の角度で)挿入される為の狭い長方形ボディを特徴としてよい。開創可能なデュアルのテーパ状ブレードアセンブリ230は、2つのブレードサブアセンブリ240だけで構成され、各ブレードサブアセンブリは、調節可能ウイングとつながっているブレード244を有し、これとともに照明機能及びビデオ機能が組み込まれている。デュアルのテーパ状ブレードアセンブリは、単一の拡張器の上を挿入方向に通ってよく、椎間板空間110に平行な、最終的な回転後の方向まで約45~50度回転してよく、その後に、2つのブレードサブアセンブリが互いに引き離されて外科的経路が作成される。【選択図】図9

Description

本願は、エドワード ラスタンザデーによって2019年8月6日に出願された「脊椎手術での筋損傷を最小限に抑える側方開創器システム」の係属中の先行米国特許出願第16/533,368号の一部継続出願であり、これは「脊椎手術での筋損傷を最小限に抑える側方開創器システム」に関してエドワード ラスタンザデーによって2019年3月18日に出願され2019年10月1日に米国特許番号10,426,452として発行された先行米国特許出願第16/356,494号の一部継続出願であり、これは「脊椎手術での筋損傷を最小限に抑える側方開創器システム」に関してエドワード ラスタンザデーによって2019年2月12日に出願され2019年7月30日に米国特許番号10,363,023として発行された先行米国特許出願第16/273,322号の分割出願であり、これら特許出願の全てが参照により本明細書に組み込まれる。
脊椎は、椎骨と呼ばれる複数の骨で形成された可撓な柱である。椎骨は中空であり、互いに積み重なって、頭蓋及び体幹を支持する丈夫な中空の柱を形成している。脊椎の中空の中心部は、脊髄の神経を収容し保護している。各椎骨は、関節突起及び椎間線維軟骨体、即ち椎間板によって互いにつながっている。脊椎の様々な不調によって、脊椎がずれたり、曲がったり、且つ/又はねじれたり、或いは椎骨の破損及び/又は圧迫を引き起こしたりすることがある。このような脊椎の不調を直すには手術が必要であることが多い。
脊椎は、(頸部の)7個の頸椎骨と、(胸部の)12個の胸椎骨と、(下背部の)5個の腰椎骨と、仙骨及び尾骨内にあって股関節部の形成を支援している融合椎骨と、を含む。個々の椎骨の形状はそれらの領域間で異なるが、各椎骨は、本質的には、脊髄と呼ばれる神経の束を収容している短い中空のシャフトである。個々の神経(例えば、腕や脚にメッセージを伝達する神経)は、脛骨間の隙間を通って脊髄に入り、脊髄から出る。
椎間板は、脊椎のクッションになり、個々の骨同士が接触するのを防ぐ、衝撃吸収材として動作する。椎間板は又、椎骨同士をつなぎ止めることに役立つ。上半身の重量は、脊椎を介して股関節部及び脚部に伝わる。脊椎は、各椎骨につながっている背筋の働きによって直立に保持される。
脊椎に関連する様々な外科的介入を達成する為のアプローチ、システム、及び装置が多数考案されている。これらのアプローチは、椎間板切除術、椎弓切除術、脊椎固定術、椎体置換術、及び他の、脊椎の病変に対処することを意図された処置に関連する器具類及び埋め込み可能装置を外科医が設置することを可能にする。脊椎に対するこれらの様々な外科的アプローチは、それぞれに利点及び欠点が幾つもあり、完璧な1つのアプローチというものはない。外科医は、多くの場合、脊椎に対する1つの外科的アプローチを多数の選択肢の中から、関連する解剖学的組織と、病状と、特定の患者に関しての様々なアプローチの利点及び欠点の比較と、に応じて選択する。
脊椎に対する一般的な外科的アプローチは側方アプローチであり、これは一般に、外科医が脊椎にアクセスする為に、患者の体側を通り腰筋を通って椎間板空間に至る外科的経路を作成することを必要とし、椎間板空間では外側腰椎椎間板にドッキングすることが可能である。横方向アプローチのバリエーションとして、一般に、「直接側方(direct lateral)」アプローチと呼ばれる、「DLIF」処置に関連するもの、「最大側方(extreme lateral)」アプローチと呼ばれる、「XLIF」処置に関連するもの、及び「斜腰(oblique lumbar)」アプローチと呼ばれる、「OLIF」処置に関連するものがある。
外科的側方アプローチに関連する一般的な問題として、脊椎を取り巻く筋肉組織を損傷するリスクがかなり高いことが挙げられる。図1A~1Bは、一連の椎骨109から成る脊椎100の部分図を示しており、各椎骨109は椎間板空間110で互いに隔てられており、各椎骨109には(小腰筋及び大腰筋を含む)腰筋群102がつながっている。図に示すように、腰筋102は、大まかには頭蓋から尾部の方向に走っており、筋線維が脊椎100に斜めに又は約45度の角度でつながっている。図2A~2Bは、脊椎に対する一例示的側方アプローチを示す。典型的な側方アプローチでは、外科医は、腰筋102を切開した後に、(径が順に大きくなる)幾つかの一連の丸形拡張器1041~nを、腰筋102を通り抜けて脊椎100に至る所望の経路に配置することによって、手術部位を最初の切開部位又はKワイヤ挿入点から半径方向に広げる。この広げるプロセスによって、椎体に近接する筋肉、神経、及び血液供給が圧迫される可能性があり、それによって、同側大腿上部の痛み、歩行及び/又は階段を上ることが困難になる臀部屈筋の衰弱、及び筋肉損傷に続いて起こる筋萎縮が起こる可能性がある。
一連の丸形拡張器が筋肉組織に押し込まれた後、マルチブレード型又は筒状の開創装置106が最後の拡張器104の上に配置されてよい。その後、開創器が半径方向に開かれて、腰筋と他の軟組織とが引き離される。このタイプの側方処置に関連する一般的な問題として、開創器が最後の拡張器を超えると、脊椎を取り巻く筋肉組織及び神経を含む軟組織が開創器のブレードの遠位端の近くで押しつぶされたり且つ/又は挟まったりする問題があり、これは、しばしば「挟み込み(trappage)」と呼ばれる問題である。図3に、この問題をグラフィカルに示した。
外科医は、椎間板空間までの外科的経路をクリアにする為、即ち、椎間板空間を「見える」ようにする為に、開創器の内側に挟まった筋肉を焼灼したり切除したりしなければならず、実質的に、外科医がXLIF処置、DLIF処置、OLIF処置を実施するたびに筋肉バイオプシが実施される。このアプローチは、患者にとって望ましくない筋肉損傷があっても、外科医が焼灼器又は同様の器具を利用して、開創器の遠位端と椎体との間に挟まった軟組織を除去する作業を更に必要とし、これを行わないと脊椎へのアクセスを完遂できない。
多くの場合、腰筋組織の挟み込み及び焼灼器による除去に起因する軟組織の損傷及び外傷は、永久的な問題を患者に引き起こす。例えば、手術中に挟み込みが発生した患者は、多くの場合、同側大腿上部の痛みや脚部の衰弱を抱えることになる。そのような痛みや脚部の衰弱は、腰筋が大腿骨とつながったときに腰筋が下半身に結合されたことによって起こる。従って、腰筋の損傷は主に、脚部の痛み及び衰弱を含む下半身の不快感として現れる。
脊椎への既存の外科的側方アプローチに関連する別の問題として、神経損傷がある。腰神経叢は、体の腰部にある神経網(神経叢)であり、より大きな腰仙骨神経叢の一部を成す。腰神経叢は特に、脊椎への側方アプローチを用いた外科的介入の直接の結果として損傷することが多い。腰神経叢に関連する神経は、脊椎への側方アクセスを達成する為に利用される装置の拡張しすぎ又は開創しすぎの結果として間接的な神経損傷を被る可能性がある。それらの神経は又、脊椎への側方アプローチに関連する外科的介入の際に利用される器具類が衝突することによって引き起こされる直接の外傷の結果として直接の神経損傷を被る可能性がある。これは、上述の挟み込みの場合と同様である。そのような間接的な又は直接の神経損傷は、脚部の一部又は全体にしびれを引き起こす可能性があり、間接的な筋萎縮につながる可能性がある。最近の24件の刊行記事のメタ分析レビューによると、側方アプローチに関連する合併症の発生率は60.7%に上る。ガマル,アイザック D等(Gammal, Isaac D, et. al)著「変性腰椎疾患を有する成人患者に対する側方経腰筋体間固定術の後の大腿症状の体系的レビュー(Systemic Review of Thigh Symptoms after Lateral Transpsoas Interbody Fusion for Adult Patients with Degenerative Lumbar Spine Disease)」、インターナショナル ジャーナル オブ スパイン サージェリー(International Journal of Spine Surgery)、9:62(2015年)。更に、このレビューによれば、開創器によってもたらされた、既存の市販の開創器の設計の本質的な欠陥に起因する腰筋の痛みの発生率が43%、腰筋の衰弱の発生率が30.8%、並びに神経又は神経叢の損傷の発生率が23.9%であった。
神経モニタリングの既存の一方法は、幾つかの硬膜外電極を腰神経叢に挿入することを含む。電極の刺激が患者の神経構造の反応をトリガする為に使用され、結果として誘発される電位は、記録電極の近くの神経構造の神経活動に対応する。この電位は、問題を表しうる、神経系の反応を検出する為に記録されてよく、そのような問題として、処置中の、神経構造に対する器具のある種の衝突又は侵入がある。この方法は、挿入された電極の近くの神経構造の挙動変化に関連する情報を提供するが、近くにある、拡張器や開創器のような手術器具に対する反応としての神経構造の挙動変化との直接の相関がない為、外科的介入の際に利用される器具類との衝突を識別するのに最適ではない。
更に、既存の拡張器は、多くの場合、垂直ワイヤ導体を内蔵しており、これは、拡張器の外壁を通り抜けて、装置の長手軸に平行に、装置の遠位端にあるピンポイント電極まで延びている。この電極は、神経又は神経叢に対する衝突の有無について評価する為に、近くの神経構造を刺激することが可能である。垂直ワイヤはピンポイント電極のみを備える為、外科医は、器具を取り巻く前後及び上下の近接神経構造の全てに対する衝突に関して全範囲の神経モニタリングを実施する為に、装置を360度にわたって手動で回転させなければならない。この追加ステップは煩雑であり、十分な神経モニタリングの達成を困難にする。更に、ピンポイント電極を有する既存の拡張器は、360度の神経モニタリングを達成する為に外科医が拡張器を回転させなければならない為、一旦固定されると全範囲のモニタリングを実施することができなくなる。固定された後はピンポイントモニタリングだけが可能になる為、既存の器具では処置全体を通しての連続的なリアルタイム神経モニタリングを行うことができない。
既存の開創器システムは又、照明に関して難題があり、開創器の上部に別個の光源を取り付けなければならない。この別個の器具は、煩雑であり、物理的に邪魔であって混乱を招くものであり、光源の位置決め機能に制限があることは、多くの場合、光が外科医の目に戻ってくる前に開創器のブレードで反射されることを意味し、それによって手術部位の可視化が最善ではなくなる。
既存の開創器システムは又、調節が容易ではなく、外科医が使用することへの人間工学的な視点では設計されていない。外科医は、手術基材を所望の方向に向ける処置の間ずっと、開創器装置の上で体を丸めることを強いられる。
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためになされたものである。
本概要では、選択された幾つかの概念を簡略化された形式で紹介する。その更なる詳細については後の「発明を実施するための形態」で述べる。本概要は、本特許請求対象の重要な態様又は本質的な態様を明らかにしようとするものではない。更に、本概要は、本特許請求対象の範囲の決定を支援するものとして使用されることを意図していない。
一実施形態は、複数の腰筋線維を通り抜けて患者の椎間板空間に至る外科的経路を形成する側方開創器システムを形成する側方開創器システムを提供し、本側方開創器システムは拡張器を含み、拡張器は、近位端から遠位端まで延びる導電性ボディと、前記導電性ボディの外面上に配置された第1の非導電性層と、前記導電性ボディの遠位端から先端遠位エッジまで突き出ていて、椎間板空間に挿入されるように構成された第1のアクティブ神経モニタリングチップと、前記導電性ボディの近位端にある第1の導電性入力面から導電性ボディを通って第1のアクティブ神経モニタリングチップまで延びている第1の導電性電気的経路であって、第1の導電性入力面に印加された電気信号に起因して、第1のアクティブ神経モニタリングチップが、導電性ボディの遠位端の周縁の任意の部分に近接して位置する1つ以上の神経構造を同時且つ連続的に刺激することによって、神経構造のうちの1つ以上に対する拡張器の侵入に関する評価が行われる、第1の導電性電気的経路と、を含む。
別の実施形態は、患者の脊椎の椎間板空間への外科的経路を形成する際の、患者の腰筋線維の損傷を最小化する拡張システムを提供し、本拡張システムは拡張器を含み、拡張器は、近位端から遠位端まで延びる導電性ボディ部分と、前記導電性ボディ部分上に配置された非導電層と、導電性ボディ部分の遠位端から遠位方向に先端遠位エッジまで延びていて、患者の腰筋線維の間に挿入されるように構成された導電性神経モニタリング部であって、前記導電性ボディ部分の近位端に電気的拡張器刺激が印加された場合に、電気的拡張器刺激は導電性ボディ部分を通って導電性神経モニタリング部まで伝搬し、それによって、導電性神経モニタリング部は、導電性神経モニタリング部の周縁の周りの任意の箇所に近接して位置する1つ以上の神経構造を同時に刺激する、導電性神経モニタリング部と、を有する。
更に別の実施形態は、患者の腰筋を通り抜けて患者の椎間板空間に至る外科的経路を形成する開創システムを提供し、本開創システムは、患者の腰筋の複数の線維を横切る拡張器であって、拡張器ボディ部分と、拡張器ボディ部分から遠位方向に延びる拡張器神経モニタリング部と、を有する拡張器と、開創可能ブレードを有し、拡張器の上を通るように構成された開創器であって、開創可能ブレードのそれぞれは、ブレードボディ部分と、ブレードボディ部分から遠位方向に延びるブレード神経モニタリング部とを有し、拡張器及び開創可能ブレードのそれぞれは導電性であり、それによって、拡張器ボディ部分に印加された電気的拡張器刺激が拡張器神経モニタリング部まで伝搬し、開創可能ブレードのそれぞれのブレードボディ部分に印加された電気的ブレード刺激がブレード神経モニタリング部のそれぞれまで伝搬し、それによって、拡張器神経モニタリング部の周縁の任意の部分、及びブレード神経モニタリング部のそれぞれの周縁の任意の部分に近接して位置する1つ以上の神経構造が同時且つ連続的に刺激されて、神経構造のうちの1つ以上に対する拡張器及びデュアルブレード開創器の侵入に関する評価が行われる、開創器と、拡張器ボディ部分に配置された絶縁性の拡張器非導電層と、ブレードボディ部分のそれぞれに配置された絶縁性のブレード非導電層とを有する。
別の実施形態も開示している。
本技術の更なる目的、利点、及び新規な特徴が、一部は以下の記述において説明され、一部は、当業者であれば、以下の内容を精査することでより明らかになるであろうし、或いは、本技術を実施することにより明らかになるであろう。
以下の図面を参照しながら、好ましい実施形態を含む、本発明の非限定的且つ非網羅的な実施形態を説明する。特に断らない限り、これらの様々な図面の全体を通して、類似の参照符号は類似の要素を参照する。以下の図面において、本発明の例示的実施形態を図解する。
乃至 一連の椎骨から成る患者の脊椎の斜視部分図及び上面部分図をそれぞれ示しており、各椎骨は椎間板空間で互いに隔てられており、各椎骨には腰筋群がつながっている。 乃至 先行技術の開創システムの斜視図を示しており、このシステムは、図1A~1Bの脊椎に挿入される、径が順に大きくなる一連の拡張器、及び丸形側方開創器を含む。 腰筋に挿入されて筋線維を挟み込んでいる、図2A~2Bの先行技術の拡張器及び側方開創器の底面図を示す。 乃至 長方形の拡張器の一実施形態の斜視図、上面図、及び正面図をそれぞれ示しており、この拡張器は、患者の体側から図1A~1Bの椎間板空間の上の腰筋を通り抜ける挿入方向で挿入されている。 図4~6の長方形の拡張器の斜視図を示す。 図4~6の長方形の拡張器の斜視図を示しており、この拡張器は、椎間板空間の上の腰筋を通り抜ける挿入方向で挿入されており、拡張器の神経モニタリングチップと電子的に連通している導電性ワイヤにモニタケーブルが結合されている。 乃至 挿入方向に挿入された図4~8の拡張器の上に通したデュアルブレードアセンブリの一実施形態の斜視図及び側面図をそれぞれ示す。 乃至 図9~10のデュアルブレードアセンブリのブレードサブアセンブリの一実施形態の左斜視図、右斜視図、上面図、及び左底面斜視図をそれぞれ示す。 図9~10のデュアルブレードアセンブリの斜視図を示しており、デュアルブレードアセンブリは、挿入方向に設置されており、下部結合装置がなく、側方開創ギヤボックスとの接続に備えて手術台上に配置されている。 図9~10のデュアルブレードアセンブリの斜視図を示しており、デュアルブレードアセンブリは、図15の側方開創ギヤボックスとの接続に備えて、2つの、図11~14のブレードアセンブリをつないでいる下部結合装置を含む。 挿入方向の、図16のデュアルブレードアセンブリの斜視図を示しており、デュアルブレードアセンブリは、回転アセンブリの一実施形態によって図15~16の側方開創ギヤボックスと接続されている。 図17の接続されたデュアルブレードアセンブリ、側方開創ギヤボックス、及び回転アセンブリの斜視図を示しており、デュアルブレードアセンブリが回転アセンブリによって、最終的な回転後の方向まで回転している。 図17~18の回転アセンブリの回転ギヤボックス及び接続ロッドの一実施形態の斜視図を示す。 図17~18の接続されたデュアルブレードアセンブリ、側方開創ギヤボックス、及び回転アセンブリの斜視図を示しており、回転アセンブリのハンドルが取り外されて、対向するペアのパッシブ側方アームの一実施形態がデュアルブレードアセンブリと側方開創ギヤボックスとの間に結合されている。 回転アセンブリのギヤボックスが取り外された、図20のアセンブリを示す。 図21のアセンブリの斜視図を示しており、対向するペアの側方駆動アームの一実施形態がデュアルブレードアセンブリと側方開創ギヤボックスとの間に結合されている。 図22のアセンブリの斜視図を示しており、Kワイヤ及び下部結合装置がデュアルブレードアセンブリから取り外されて、分解された位置に示されている。 図23のアセンブリの斜視図を示しており、図4~8の拡張器が取り外されて、分解された位置に示されている。 図24のアセンブリの斜視図を示しており、側方作動ギヤボックスのハウジングが取り外されて、ハウジング内で動作する側方開創ギヤチェーンの一実施形態が明らかにされている。 乃至 図11~14のブレードサブアセンブリの2つが近接していて、側方開創アセンブリの一実施形態と結合していて、ブレードが閉位置にある状態の上面図を示す。 乃至 図26~27の、側方開創アセンブリと結合している2つのブレードサブアセンブリの、ブレードが開創位置にある状態の上面図を示す。 図30の、ブレードが開創位置にある、側方開創アセンブリと結合している2つのブレードサブアセンブリが患者の体側から挿入されている状態の斜視図を示す。 完全に組み立てられた側方開創システムの一実施形態の斜視図を示す。 図32の側方開創システムの一実施形態に組み込まれたLEDを使用して照明された手術部位の斜視図を示す。 図32の側方開創システムの一実施形態に組み込まれたビデオカメラによってカバーされる画像範囲の斜視図を示す。 乃至 図4~34のアセンブリ及びシステムを使用して患者の脊椎への外科的経路を作成する一例示的方法を示すフローチャートである。 乃至 平らな拡張器の別の実施形態の斜視図及び断面図を示しており、この拡張器は、拡張器の周縁の360度に対する、ワイヤがない、連続的な、同時の神経モニタリングを特徴とする。 乃至 図11~18のブレードサブアセンブリに組み込まれるブレード及び調節可能ウイングの一実施形態の正面図、部分背面斜視図、部分側面斜視図、組立前の部分背面斜視図、及び組立後の部分背面斜視図をそれぞれ示しており、この実施形態は、ブレード及び調節可能ウイングの周縁の360度に対する、ワイヤがない、連続的な、同時の神経モニタリングを特徴とする。
以下では、実施形態のより完全な説明を、当業者であれば本システム及び方法を実施できるように十分な詳細さで行う。但し、実施形態は多様な形態で実施されてよく、本明細書に記載の実施形態に限定されるように解釈されるべきではない。従って、以下の詳細説明は、限定の意味に取られるべきではない。
本開示では、患者の体側を通り腰筋102を通って脊椎100の椎間板空間110に至る、侵襲性を最小限に抑えた外科的経路を作成する側方アプローチの為のシステム及び使用方法について詳述する。実施形態は、ボディが遠位エッジに向かってテーパ状である平らで狭い拡張器を有する側方開創器システムを含んでよい。拡張器は、角度が付いた腰筋線維と平行な斜め方向に挿入され、Kワイヤで椎間板空間110内に固定される。拡張器は、デュアルブレードの側方開創器と併用されてよく、側方開創器は、平らで狭い拡張器の上方に同じ斜め方向で配置されてよく、その後、本システム全体を、水平方向に約45~50度、即ち、拡張器及び側方開創器が椎間板空間110と平行になるまで回転させる。これについては後で図17~18で図示及び説明する。本システムが回転したら、拡張器を除去してよく、側方開創器のデュアルブレードが横方向に分離して、筋線維を押し退け、患者の筋線維及び神経構造に対する挟み込み、衝突、及び/又は損傷を最小限に抑えるように外科的経路を完成することが可能である。拡張器は、形状が狭いか平らであり、それによって、筋線維に平行な挿入方向で配置されて、椎間板空間に平行な、最終的な回転後の方向まで回転することが可能である為、本システムは、「背景技術」の項で上述したような、順に大きくなる一連の丸形拡張器を配置することを必要とせず、要素又は構成要素としての拡張器が1つだけで機能する。
拡張器及び側方開創器は両方とも、拡張器の遠位先端、及び側方開創器のブレードの遠位端のそれぞれの外側/表面に配置された水平方向の刺激配線を通してのリアルタイム360度神経モニタリングを実装してよく、これにより、処置全体を通して、前から後ろにかけて、及び上から下にかけてのリアルタイム連続神経モニタリングが可能になる。側方開創器システムの実施形態は又、手術の優れた可視化の為の組み込みLED照明、並びに、本システムが最も人間工学的且つ効率的に操作されることを可能にするマイクロビデオ機能を内蔵してよい。
例示的実施形態については、図4~34及び図35A~35Bが、開示の側方開創器システムの実施形態200(図32)を使用し、外科的側方アプローチを採用して、患者の椎間板空間110までの外科的経路114をクリアにする方法を大まかに示している。具体的に一実施形態では、図4~34は、例示的器具を使用して、患者の体側108を通り腰筋102を通って椎間板空間110に至る外科的経路114を作成する幾つかのステップを詳細に示しており、図35A~35Bは、患者の体側108を通り腰筋102を通って椎間板空間110に至る外科的経路114を作成する一例示的方法500を表すフローチャートを示している。
蛍光透視画像化技術を用いて、椎間板空間110の上方に/に近接して拡張器202を配置してよい(図35A、501)。具体的には、図4~7を参照すると、拡張器202は、患者の体側108の切開部118から入り(図35A、502)、介在する筋膜があればこれを突き破り(図35A、504)、その後、腰筋102を、腰筋102の筋線維に「沿う」(即ち、平行な)方向(即ち、挿入方向239)に、患者の脊椎100に対して斜めに(即ち、約45度の角度で)横切る(図35A、506)ことが可能である。腰筋102には患者の体側108からアクセスされてよく、これは、拡張器202が脊柱100において完全な深さまで挿入されたときに患者の体108の外側面116から突き出ているように行われる。
図7は、拡張器の一実施形態202の斜視図を示す。この実施形態では、拡張器202は平らで狭いボディ204を特徴としてよく、ボディ204は、対向する平らな面209を有し、面209は、患者の体側108の外側面116(図4)に位置付けられる近位端206と、患者の脊椎100に近接して位置付けられる遠位端208との間を延びる。拡張器202の狭いボディ204の長手方向の側部は、対向する長手方向エッジ212に向かってテーパ状であってよく、拡張器202の遠位端208は遠位エッジ210に向かってテーパ状であってよく、遠位エッジ210は、患者の筋膜を突き破ること、並びに腰筋102の線維を上述の平行な様式で横切ることが可能である。その結果、拡張器202は、図4~6及び8に示すように、腰筋102を横切って脊椎100に至る為、腰筋102の線維を押しつぶすのではなく、引き離す。
拡張器202は又、Kワイヤアクセスアパーチャ216を含んでよく、これは、拡張器202のボディ204の中を長手方向に延びる。更に、導電性ワイヤ218が、拡張器202のボディ204の各側部の中を長手方向に延びてよい。拡張器202の遠位端208では、導電性ワイヤ218が一連の水平神経感知ワイヤ220と電子的に連通していてよく、水平神経感知ワイヤ220は、拡張器202のテーパ状の遠位端208の各側部と一体化しているか各側部に組み込まれている。拡張器の近位端206では、導電性ワイヤ218は、図8に示したモニタリングケーブル224と電子的に連通していてよく、モニタリングケーブル224は、導電性ワイヤ218を通して水平神経感知ワイヤ220に電子刺激を伝達するように構成されてよく、拡張器202の遠位端208の全体を取り巻くアクティブ神経モニタリングチップ222が形成されている。
患者の脊椎100に沿って位置する神経構造にアクティブモニタリングチップ222が衝突するか、或いは神経構造の近傍にアクティブモニタリングチップ222が侵入すると、アクティブモニタリングチップ222に近接又は隣接している神経構造を刺激することが可能である。印加される電子刺激の電圧は、必要に応じて調節されてよく、且つ/又は、アクティブモニタリングチップ222から規定の距離内にある神経構造を刺激することを必要とされてよい。この印加された刺激によって神経構造が発火して反応信号が発生し、反応信号は、アクティブモニタリングチップ222から導電性ワイヤ218を通って、図8に示したように、拡張器202の近位端206にある導電性ワイヤ218の一方又は両方と電子的に連通しているモニタリングケーブル224に伝達されてよく、これによって、近傍の神経構造によるアクティブモニタリングチップ222の神経感知刺激がモニタリングケーブル224経由で外部モニタリング設備(図示せず)に伝達され、リアルタイムで、拡張器202の遠位端208を取り巻く360度のモニタリング範囲又は視野にわたって、拡張器202の挿入時に神経又は神経叢が損傷した可能性が調べられる(図35A、508)。
拡張器202の実施形態及びその構成要素は、任意の適切な導電性又は非導電性の、オートクレーブ可能又は他の方法で滅菌可能な金属又はプラスチックで形成されてよい。更に、拡張器202のボディ204は、患者のサイズ、形状、及び/又は生理学的状態に適応する任意の適切な長さを有してよい。一実施形態では、拡張器202は様々な長さで用意されてよく、それによって外科医は、患者に適合する長さをリアルタイムで選択できる。
拡張器202の遠位エッジ210が、腰筋102の線維に平行であって、椎間板空間110に約45度の角度で斜めに架かる挿入方向239で脊椎100に位置すると、Kワイヤ214を、拡張器202のアクセスアパーチャ216の中を長手方向に、椎間板空間110の脊椎100内まで通してよく(図35A、510)、これによって、図6及び8に示すように、拡張器202の位置が安定化且つ固定される。アクティブモニタリングチップ222により、拡張器202がKワイヤ214で固定された後に、(前から後ろにかけて、及び上から下にかけての)全範囲のモニタリングを続けることが可能である。360度のモニタリングを実施する為に手動で回転させることが必要な、ピンポイント電極を特徴とするこれまでの器具と異なり、アクティブモニタリングチップ222は、アクティブ状態を継続し、処置中の、アクティブモニタリングチップ222の挿入及び使用のあらゆる段階において360度のモニタリングが可能なジオメトリを備える。
図9~10を参照すると、脊椎100の椎間板空間110内にKワイヤ214を固定して(図35A、510)、拡張器202が安定化され、固定され、連続神経モニタリングを提供するようにした後、デュアルブレード側方開創器システム200のデュアルブレードアセンブリ230(図32)を拡張器202の上に通して、即ち、拡張器202に横付けして挿入方向239で導入して、デュアルブレードアセンブリ230の各ブレード244が対向し、拡張器202の対向する平らな面209の一方に接触するようにして、神経構造及び筋線維の損傷を更に最小限に抑えるようにしてよい(図35A、512)。
図9~10に示したように、デュアルブレードアセンブリ230は対向する2つの同一のブレードサブアセンブリ240を含んでよく、ブレードサブアセンブリ240同士は下部結合装置242で互いに結合され、下部結合装置242は、各ブレードサブアセンブリ240内に形成された受け構造内にスナップ嵌合又は圧力嵌合するように構成されている。下部結合装置242はプラットフォーム241を含んでよく、プラットフォーム241は、その底部から複数の突起が延びており、これらの突起のサイズは、各ブレードサブアセンブリ240によって受けられるように決められている。これらの突起は、対向する2つの長方形突起243と、対向する4つの丸形突起245とを含んでよく、これらのそれぞれが、ブレードサブアセンブリ240のうちの対応するほうに挿入される。下部結合装置242は又、プラットフォーム242の上面内に形成された2つの丸形受け部247を含んでよく、丸形受け部247は、後で詳述するように、ブレードアセンブリ230の上にスタックされる追加機能アセンブリの構成要素を受けるように構成されている。
図11~13は、それぞれ、ブレードサブアセンブリ240の一例示的実施形態の正面斜視図、背面斜視図、及び上面図を示す。この実施形態では、ブレードサブアセンブリ240はブレード244を含んでよく、ブレード244は、デュアルブレードアセンブリ230(図9~10)の反対側のブレード244に面する平らな内面235と、外面237と、近位ブレード部分246と、取り外し可能遠位ブレード部分248と、近位ブレード部分246の近位端260と遠位ブレード部分248の遠位端255との間を延びる、対向する長手エッジ250と、を有する。対向する調節可能ウイング252が、対向する長手エッジ250のそれぞれとヒンジで結合されてよい。これについては後で詳述する。
ブレード244については、取り外し可能遠位部分248は、患者のサイズ又は生理学的状態に適応する任意の適切な長さの、1回だけ使用する使い捨ての挿入物であってよい。一実施形態では、複数の取り外し可能遠位部分248がピールパック(図示せず)の形で用意されてよく、ピールパックに収容される遠位部分248のそれぞれが、様々な患者のサイズ及び/又は生理学的状態に適応する様々な長さを特徴として備えており、これによって、患者の体108の外側面118と脊椎100との間の様々な距離を横切ることが可能になる。使用時には、外科医は、適切な長さの取り外し可能遠位ブレード部分248を選択してから、その選択した遠位ブレード部分248を、ブレード244の再利用可能且つ滅菌可能な近位部分246に取り付けてよい。取り外し可能遠位部分248は、任意の適切な様式で再利用可能近位部分246に取り付けられてよく、そのような様式として、例えば、嵌合部品同士のスナップ嵌合、又は、図12に示すような、取り付けねじ254又は別の適切なねじ込み留め具による取り付けがある。
一実施形態では、ブレード244の遠位部分248の遠位端255は、拡張器202のアクティブモニタリングチップ222と同様のアクティブモニタリングチップ256を形成してよい。この点において、水平神経感知ワイヤ258が、ブレード244の外面237の、アクティブモニタリングチップ256のところに内蔵されるか組み込まれてよい。水平神経感知ワイヤ258は、神経又は神経叢に対する衝突又は侵入があればこれを検出することが可能であり、結果として生じた刺激は、ブレードに長手方向に埋め込まれた導電性ワイヤを通り、モニタリングケーブルを通って、報告の為に外部設備まで伝達されてよい。ブレードアセンブリ230を拡張器202の上に挿入したとき(図35A、512、514)、並びにブレードアセンブリ230を回転させたとき(図35A、516)、及び/又は横方向に引き離すか開いたとき(図35A、524)の神経又は神経叢の損傷を防ぐ為に、ブレード244の遠位ブレード部分248のそれぞれのアクティブモニタリングチップ256によって、連続リアルタイム神経モニタリングが実施されてよい。これについては後で論じる。既存のシステムと異なり、全360度のモニタリング範囲にわたる神経モニタリングを、処置の間ずっと続けることが可能である。
滅菌可能且つ再利用可能な近位ブレード部分246は、外科医を支援する幾つかのユニークな特徴を含んでよい。一実施形態では、近位ブレード部分246の近位端260は、下部結合装置242(図9~10)の長方形突起243の一方を受けるように構成された、全体で長方形の受け部262を形成してよく、これは、デュアル対向ブレードサブアセンブリ240を挿入時に一時的に互いに結合させて、ブレードサブアセンブリ240を挿入方向239から最終的な回転後の方向まで回転させることを支援するように適合されている。これについては図17~18に関連して後述する。
更に、図11~14を参照すると、1つ以上の発光ダイオード(LED)照明264が近位ブレード部分246に組み込まれてよい。図11及び14に示すように、この実施形態では、3つのLED照明264が近位ブレード部分246の遠位端261の内面235に近接して配置されてよく、これにより、LED照明264は、図11に示すように、手術部位266を照明する。図14に示した一実施形態では、LED照明264は、ブレード244の近位ブレード部分246内に形成されたPCBチャンバ267に収容されているプリント回路基板(PCB)265にマウントされてよい。PCB265は制御回路又はインタフェース回路を内蔵してよく、それらは電源及びスイッチ272と電気的に結合されている。この実施形態では、電源は、バッテリハウジング270に収容された1つ以上のリチウムイオンバッテリ268であってよく、バッテリハウジング270は、図11~13に示すように、任意の適切な様式でブレード244の外面237に固着されている。スイッチ272は、バッテリ268とPCB265/LED照明264との間に電気的に結合されてよく、これにより、スイッチ272は、必要に応じて且つ/又は外科医の要望に応じて照明264を制御するように構成可能である。例えば、スイッチは、該当する照明要件及び/又は必要な動作時間に応じて、LED照明264のうちの1つだけ、2つ、又は全てを照光させるように操作されてよい。
ブレード244の内面235に組み込まれた照明は、発光源が手術野266に近いことにより、より正確な可視化を外科医に提供する。又、この組み込み照明により、照明用の外部延長コードが不要になり、別途取り付けられた光源(装置の近位端に取り付けられることが多い)から投射された光がブレードで反射して手術中の外科医の目に入ることがない。
ブレード244は又、外科医の人間工学的操作を可能にするビデオ機能を含んでよい。具体的には、図14に示した一実施形態において、近位ブレード部分246の内部にカメラレシーバチャネル274が形成されてよく、ビデオカメラ276(例えば、市販のマイクロビデオカメラ)がチャネル274にフィードされてよく、又は手術野266のクリアなビューをチャネル274に提供するように配置されてよい。ビデオカメラ276でキャプチャされた画像が1つ以上の外部モニタ(例えば、フラットスクリーンテレビモニタ)(図示せず)に送信されてよく、この送信は、ビデオカメラ276とそれらのモニタとの間に電子的に結合されたビデオ出力278を介して行われる。一実施形態では、ビデオカメラ276/ビデオ出力278は、外部モニタリング装置と通信する為に、例えば、Bluetooth、ZigBee、Wi-Fi等の無線技術、又は別の適切な送信器又は送受信機を採用してよい。このビデオ機能により、外科医は、デュアルブレードアセンブリ230の内側の手術野266での自分の作業を外部モニタで見ることが可能であり、処置を実施している間ずっとアセンブリをまっすぐ見下ろしていなくてもよい。
上述のように、ブレード244の長手エッジ250のそれぞれは、図11~14に示したように、調節可能ウイング252とヒンジで結合されてよい。後で図25~31に関連して詳述するが、調節可能ウイング252は、ブレード244の内面235に対して90度にわたって回転可能又は調節可能であり、ブレード244に平行な開位置280(図25~27)からブレード244に垂直な閉位置282(図30)にかけて、並びにその間の任意の位置(図28~29)に回転可能又は調節可能である。このような、開位置280から閉位置282にかけての調節により、ブレード244同士が互いに離れる(開く)際にデュアルブレードアセンブリ230を取り巻く筋肉部分が他の筋肉部分と実質的に区分けされて、開創中にブレード間で筋肉の「クリープ」が全く起こらなくなり、これまでは追加ブレード(例えば、3つ以上のブレード、丸形又は放射状のブレード構成)がないと完結しなかったことがデュアルブレードアセンブリ230だけで達成可能になる。
図12~13は、それぞれ、ブレードサブアセンブリ240の斜視図、及びバッテリハウジング270を取り外した状態のブレードサブアセンブリ240の上面図を示す。具体的には、図12~13は、各ブレード244上の調節可能ウイング252の為の一例示的作動アセンブリ290を詳細に示している。この実施形態では、作動アセンブリ290は、水平に配置された中央マイタギヤ292を含んでよく、中央マイタギヤ292によって定義される中心軸294がブレード244に平行に延びる。中央マイタギヤ292の上部に、作動用六角キー(図示せず)を受けるように構成された六角ソケット296が形成されてよく、六角キーはハンドル310及び316のような取り外し可能な手動ハンドルの形態であってよく、これについては後で回転側方開創アセンブリに関連して論じる。
中央マイタギヤ292は、対向する2つの垂直マイタギヤ298の間にあってこれらと噛み合ってよく、各垂直マイタギヤ298によって定義される中心軸300は、中央マイタギヤ292の中心軸294に垂直であり且つこれと交差する。各垂直マイタギヤ298はウォームスクリュー302に固着されていてよく、そのウォームスクリュー302は、関連付けられた調節可能ウイング252の近位端に固着された対応するウォームホイール304と噛み合う。操作時には、六角キー/ハンドルを六角ソケット296に入れて回転させてよく、これによって中央マイタギヤ292が回転し、それによって、垂直マイタギヤ298、固着されたウォームスクリュー302、及び各調節可能ウイング252に固着された対応するウォームホイール304が回転して、図25~31に示すように、ウイング252が、ブレード244の内面235に対して矢印Cの方向に90度にわたって動く。
調節可能ウイング252は、下部ブレード部分248と同様に、患者のサイズ及び/又は形状に適応する為に必要なブレード244の全長に基づいて長さが異なる使い捨て構成要素であってよい。更に、各調節可能ウイング252には、その外面上に、拡張器202のアクティブモニタリングチップ222、及びブレード244のアクティブモニタリングチップ256と同様のアクティブモニタリングチップ283(図12)が形成されてよい。
方法に戻り、図15~19を参照すると、デュアルブレードアセンブリ230を、腰筋102の線維の方向に、拡張器202の上に通した後(図35A、512)、デュアルブレードアセンブリ230を、Kワイヤ214を中心に矢印Aの方向に、図15~17に示した、腰筋102の線維に平行な、その初期挿入方向239から、椎間板空間110に平行な、最終的な回転後の方向306まで約45~50度回転させてよく、その最終的な回転後の方向306において、デュアルブレードアセンブリ230のブレード244は、腰筋102の線維に対して直角の位置にあり、図18に示したように、腰筋102の線維同士を離し始める(図35B、516)。
デュアルブレードアセンブリ230を挿入方向239から回転後の方向306まで回転させる為に(図35B、516)、図15~19に示すように、追加アセンブリがデュアルブレードアセンブリ230に作用的に結合されてよい。最初に、図15に示すように、側方作動ギヤボックス308及び作動用ハンドル310を、手術台233等の固定された基準点に、標準的なトゥースジョー及びユニバーサルジョイント機構(図示せず)で確実に取り付けてよい(図35B、518)。次に、ブレードアセンブリ230と側方作動ギヤボックス308との間に回転アセンブリ312を結合してよい(図35B、520)。
更に詳述すると、図17~19に示した一実施形態では、回転アセンブリ312は、回転ギヤボックス314と、作動用ハンドル316と、回転ギヤボックス314と側方作動ギヤボックス308との間に結合されたペアの接続ロッド318と、を含んでよく、各接続ロッド318は、回転ギヤボックス314のハウジング324に固着された第1の端部320と、側方作動ギヤボックス308のハウジング342に固着された第2の端部322と、を有する。接続ロッド318の第1の端部320及び第2の端部322は、それぞれ、回転ギヤボックスハウジング324及び側方作動ギヤボックスハウジング342に、任意の適切な方法で(例えば、ねじ式留め具等で)固着されてよい。
図19は、回転ギヤボックス314及び接続ロッド318の一実施形態の斜視図を示しており、回転ギヤボックス314のハウジング324を、ギヤボックス314の細部が分かるようにワイヤフレームで示している。この実施形態では、回転ギヤボックス314は、第1の回転ギヤ326、第2の回転ギヤ328、及び第3の回転ギヤ330を収容してよく、これらはハウジング324内で互いに対して回転マウントされている。第1の回転ギヤ326は、ハンドル316(この実施形態では六角キーとして構成されてよい)の遠位端を受けるように適合された六角ソケット(又は他の適切に構成されたソケット)332を含んでよい。第3の回転ギヤ330は上部結合装置334に固着されてよく、上部結合装置334は、上面336が第3の回転ギヤ330に取り付けられるように適合されており、下面338から2つの丸形突起340が延びている。各丸形突起340は、図17~18に示したように、回転ギヤボックス314がブレードアセンブリ230に組み付けられたときに、図16に示し、図9~10に関連して既に詳述した、ブレードアセンブリ230の下部結合装置242の丸形受け部247の中に延びてよい。
図17に示したように、ブレードアセンブリ230と側方作動ギヤボックス308との間に回転アセンブリ312を結合したら(図35B、520)、ハンドルを手動で動かして(図53B、522)第1の回転ギヤ326を回転させてよく、これによって、噛み合っている第2の回転ギヤ328が回転し、次いで、噛み合っている第3の回転ギヤ330が回転する。側方作動ギヤボックス308、接続ロッド318、及び回転ギヤボックス314は手術台(図示せず)に対して固定されている為、第3の回転ギヤ330が回転すると、上部結合装置334が、取り付けられた下部結合装置242をKワイヤ214を中心に回転させ、それによって、取り付けられた2つのブレードサブアセンブリ240が矢印A(図15~16)の方向に、図17の初期挿入方向239から、図18の最終的な回転後の方向306まで回転する。
デュアルブレードアセンブリ230が回転して最終的な回転後の方向306に入ったら(図35B、516)、本システムは、図20~25(図35B、524)に示した各ステップにより、対向する2つのブレードサブアセンブリ240の分離(即ち、側方開創)の為に再構成されてよい。最初に、図20に示すように、対向するペアのパッシブ側方アーム344を、側方作動ギヤボックス308とブレードサブアセンブリ240のバッテリハウジング270との間に取り付けてよい(図35B、526)。各パッシブ側方アーム344は、第1の端部346が一方のバッテリハウジング270と回転結合されてよく、第2の端部348が側方作動ギヤボックス308のハウジング342と回転結合されてよく、これにより、パッシブ側方アーム344は、図21に示すように、回転ギヤボックス314が取り外されたときにブレードアセンブリ230を安定させ、同時に、ブレードサブアセンブリ240の側方分離をパッシブに収容することが可能である。これについては後で図26~31に関連して詳述する。パッシブ側方アーム344、バッテリハウジング270、及び側方作動ギヤボックス308の間の回転結合は、任意の適切な形状、構成、又はタイプであってよい。この実施形態では、各パッシブ側方アーム344の第1及び第2の端部346、348は、バッテリハウジング270及び側方作動ギヤボックス308から延びる対応する突起352を摩擦嵌合によって受けるように構成された受け部350を形成してよい。
パッシブ側方アーム344を取り付けたら(図35B、526)、回転ギヤボックス314、手動ハンドル316、及び接続ロッド318を含む回転アセンブリ312を、図20~21に示すように、上部結合装置334と下部結合装置242とを切り離すことによって取り外してよく、取り外しの間はずっと、ブレードアセンブリ230の安定をパッシブ側方アーム344に依存する(図35B、528)。次に、図22に示すように、対向するペアの側方駆動アーム354を、側方作動ギヤボックス308とブレードサブアセンブリ240のバッテリハウジング270との間に結合してよい(図35B、530)。各側方駆動アーム354は、第1の端部356がブレードサブアセンブリ240の一方のバッテリハウジング270と回転結合されてよく、第2の端部358が側方作動ギヤボックス308のハウジング342と回転結合されてよい。これらの回転結合は任意の適切な形態であってよいが、一実施形態では、パッシブ側方アーム344の回転結合の構造に類似してよく、第1及び第2の端部356、358が、バッテリハウジング270及び側方作動ギヤボックスハウジング342から延びる対応する突起362を摩擦嵌合によって受けるように構成された受け部360を形成してよい。
側方駆動アーム354を取り付けた後、図23に示すように、Kワイヤ214及び下部結合装置242を取り外してよく(図35B、532)、その次に、図24に示すように、拡張器202を取り外してよい(図35B、534)。
Kワイヤ214、下部結合装置242、及び拡張器202を取り外した後、側方開創アセンブリ370(これは、この実施形態では、ハンドル310、側方作動ギヤボックス308、対向するパッシブ側方アーム344、及び対向する側方駆動アーム354を含んでよい)を使用して、ブレードサブアセンブリ240を、図25~27に示した閉位置390から、図28~31に示した開創位置392まで引き離してよい(即ち、側方に開いてよい)(図35B、524、536)。
更に詳述すると、図25は、側方開創アセンブリ370の斜視図を示しており、側方作動ギヤボックス308のハウジング342をオープンにして、ギヤボックス308の機構の一実施形態を詳細に示している。この実施形態では、ハンドル310は、その遠位端にウォームギア372を実装してよい。ウォームギア372は、対向する2つの側方ギヤ374の間に位置してこれらと噛み合ってよく、側方ギヤ374はそれぞれがウォームギア372の一方の側部に接している。各側方ギヤ374は、ピボット点375と歯部376と駆動部376とを含んでよく、ピボット点375以外のギヤ374の構成要素はピボット点375を中心に回転し、歯部376はウォームギア374と係合し、駆動部378は、一方の側方駆動アーム354の第2の端部358の受け部360内と摩擦嵌合するように構成された突起362を含む。
各側方ギヤ374の歯部376は、ピボット点375と歯部376との間にわたる半径が可変であってよい。この可変半径は、歯部376の第1の端部380に位置する第1の半径(r)から、歯部376の第2の端部382に位置する、より大きな第2の半径(r)まで増えてよい。
側方開創アセンブリ370の作動時には(図35B、536)、ハンドル342でウォームギア372を回転させると、対向する側方ギヤ374の噛み合った歯部376が、小さな半径(r)でウォームギア372と係合する第1の端部380から、大きな半径(r)でウォームギア372と係合する第2の端部382まで移動する。この移動によって、側方ギヤ374がピボット点375を中心に旋回し、それによって、側方ギヤ374の駆動部378は、各側方ギヤ374の半径がrからrへと増えるにつれて、矢印Bの方向に外向きにスイングする。そして、この外向きの軌道によって側方駆動アーム354が駆動されて、接続されているブレードサブアセンブリ240が、図25~27の閉位置390から図28~31の開創位置392まで、矢印Bの外向き方向に駆動される。
側方開創アセンブリ270を作動させる過程(図35B、536)の前、後、又は徐々に作動させる途中において、図11~13に関連して上述したように、各ブレードサブアセンブリ240のウイング作動アセンブリ290を使用して、調節可能ウイング252を、図25~27に示した、ブレード244に平行な開位置280から、図30に示した、ブレード244に垂直な閉位置282までの間で、且つその間の任意の位置、例えば、図28~29及び31に示した、(例えば、ブレード244に対して27度の)角度が付いた位置に調節することが可能である(図35B、538)。この点において、開創中に筋肉の、ブレード244間でのクリープ、及び外科的経路114内へのクリープを調節可能ウイング252が防ぐ為、側方開創には対向する2つのブレード244だけで十分であり、既存の開創器システムで必要とされていた追加ブレードは不要である。デュアルブレードアセンブリ230を挿入方向239から回転後の方向306まで回転させるステップ(図35B、516)、ブレードサブアセンブリ240を閉位置390から開創位置392まで側方に開くステップ(図35B、524)、及び調節可能ウイング252を開位置280と閉位置282との間で調節するステップ(図35B、538)の全体を通して、ブレード244のアクティブモニタリングチップ256、及びウイング252のアクティブモニタリングチップ283を使用して、リアルタイム神経モニタリングを行うことにより、近接する神経構造に対する衝突及び/又は侵入を防ぐことが可能である(図35B、542)。
図32は、完全に組み立てられた側方開創器システム200の斜視図を示しており、これは上述の全ての構成要素、アセンブリ、及びサブアセンブリを含んでいる。更に、この実施形態では、側方作動ギヤボックス308のハウジング342に、図35Bに示したように、側方開創器システム200の実施形態を使用して外科的経路114を作成する本開示の方法500を実施する際にシステム200の各構成要素の位置決めを支援する水準器384が組み込まれてよい。水準器384は、床、手術台233、又は任意の適切な基準面に対してシステムを水平にするように較正されてよい。部分的な位置決めを水準器384に頼ることにより、手術中にシステム200の位置を特定する為に必要なリアルタイムX線技術(例えば、蛍光透視)の使用量が減り、その結果、手術室にいる患者、外科医、及び他の全員に対する放射線曝露量が少なくなる。一実施形態では、水準器384は気泡水準器又はアルコール水準器であってよく、水準器はジャイロスコープであってよい。
側方開創アセンブリ270を使用してブレードサブアセンブリ240を開いて外科的経路114を形成したら、外科医は、結果として得られた外科的経路114から脊椎100にアクセスして(図35B、540)、図33に示すように、必要に応じてLED照明254を活用して手術部位266を照明し、図34に示すように、ビデオカメラ276からのビデオ出力278によって手術部位266から送られた画像を観察することが可能である。
上述の側方開創器システム200の実施形態を形成する構成要素のそれぞれは、任意の適切な導電性又は非導電性の、オートクレーブ可能又は他の方法で滅菌可能な金属又はプラスチックから、任意の適切な製造方法で形成されてよい。既述のように、一部の構成要素は、効率及びカスタマイズ可能性を高め、病気の伝染の可能性を減らす為に使い捨てであってよく、他の構成要素は再利用可能且つ滅菌可能であってよい。
側方開創器システム200の実施形態は、異なる3種類の動き、即ち、単一構成要素である拡張器202と、デュアルブレードアセンブリ230とを、挿入方向239から最終的な回転後の方向306まで回転させることと、調節可能ウイング252を開位置280から閉位置282まで回転させることと、ブレードサブアセンブリ240を閉位置390から開創位置392まで開くことと、を実現し、これらは、単一構成要素である拡張器202と、デュアルブレードアセンブリ230とを、最初に腰筋102と平行になるように配置することによって、患者の脊椎に近接する筋肉及び神経構造の損傷を減らす、より洗練された初期配置を可能にする。本開示の側方開創器システムは、ブレードが2つだけであることを特徴とするエレガントな設計を用いることにより、拡張器及び/又はブレードアセンブリの下の敏感な体内組織を押しつぶしたり挟んだりせずに、拡張器102及びデュアルブレードアセンブリ230の実施形態が、それらの組織を避けて、むしろそれらを「引き離し」て、必要な外科的経路114を作成することを可能にする。更に、平らで狭い拡張器202を回転させることにより、拡張器202が腰筋組織を引き離すことが可能になり、先行技術において必要とされたような、より複雑な一連の徐々に大きくなる丸形拡張器は不要である。
更に、組み込まれた照明機能及びビデオ機能により、外科医は、手術部位の合理化されたフレキシブルな照明が可能になり、患者及び/又は手術装置の上で体を丸めることなく自分の作業を見ることが可能になる。取り外し可能且つ使い捨ての遠位ブレード部分及び調節可能ウイングは、本システムが患者のいかなる生理学的状態にも対応することを可能にし、手術室で外科医が必要に応じて選択可能である。要するに、このユニークな側方開創器システムは、脊椎への側方アプローチが、患者にとっても外科医にとってもより安全且つ効率的な方法で行われることを可能にする。
更に、拡張器102、ブレード244、及び調節可能ウイング252のそれぞれの遠位端に位置するアクティブ神経モニタリングチップ222、256、及び283による連続的なリアルタイム神経モニタリングは、本システムが、システム200の周縁を取り巻く360度のモニタリング範囲で神経構造に対する衝突又は侵入を連続的に監視してこれを防ぐことが可能であるという点で、患者の神経及び神経叢の損傷を減らすことを更に支援する。この連続的な神経モニタリングは、外科的経路114を形成する過程、及びその後の任意の外科的処置の全体を通して行われる。
図36A~36Bに示す一実施形態では、上述の拡張器202の代わりに拡張器202aが使用されてよく、これは、内部ワイヤがない神経モニタリング機能を備える。この実施形態では、拡張器202aは、導電性材料(例えば、アルミニウム等)で形成されてよく、拡張器の長方形ボディ204aの内部導電性を活用して、長方形ボディ204aの近位端206aに形成された1つ以上の導電性入力面207と、長方形ボディ204aの遠位端208aに配置された導電性アクティブモニタリングチップ222aとの間に導電性電気的経路205を形成することが可能である。
この実施形態では、電気的経路205は、拡張器202aの各部分に施された選択的シールドを介して構成されてよい。例えば、拡張器の、非導電性であるように意図された面、即ち、絶縁面は、絶縁性又は非導電性の層がコーティングされてよい。一実施形態では、アルミニウムボディ204aの外面211の一部分に陽極酸化層213がコーティングされてよく、陽極酸化層213は、非導電性であることが可能であり、又、引っかき傷や他の損傷に耐える硬化表面を拡張器202aに与えることが可能である。一実施形態では、拡張器202aが挿入及び除去の過程の間に他のシステム構成要素及び/又は体内組織に対してより滑りやすくなるように、陽極酸化にテフロン(登録商標)等の汚れがこびりつかない材料を追加して、陽極酸化層213を「滑りやすく」してよい。
陽極酸化層213を塗布する際には、外面211のうちの、陽極酸化すべきでない部分、即ち、導電性の部分を陽極酸化処理中にマスクしてよい。この実施形態では、導電性入力面207及びアクティブモニタリングチップ222aを、それらの面の全体が導電性のままであるようにマスクしてよい。従って、拡張器202aの近位端206aにある導電性入力面207において、電気信号がモニタリングケーブル224(図8)を通って(又は別の方法で)拡張器202aに印加されると、信号は導電性電気的経路205を通ってアクティブモニタリングチップ222aまで伝搬し、アクティブモニタリングチップ222aは拡張器222aの遠位端208aの360度にまたがる。
1つ以上の神経構造に対するアクティブモニタリングチップ222aの衝突又は侵入によって、神経構造が発火して反応信号が発生し、反応信号は、電気的経路205を通って、導電性入力面207において電気的経路205と連通しているモニタリングケーブル224まで返され、これによって、アクティブモニタリングチップ222aの神経感知刺激がモニタリングケーブル224経由で外部モニタリング設備(図示せず)に伝達され、よりシンプル且つコスト効率的に製造される、内部ワイヤがない機構によって、リアルタイムで、360度のモニタリング範囲にわたって、拡張器202aの挿入時に神経又は神経叢が損傷した可能性が調べられる(図35A、508)。
拡張器と同様に、ブレード及び調節可能ウイングも又、それらの構成要素内にワイヤによる電気的経路を必要としない、連続的なリアルタイムの360度の神経モニタリングを行うように構成されてよい。図37A~37Fは、ブレード244aの一例示的実施形態の正面図、背面図、及び多数の部分図を示しており、ブレード244aは、対向する2つの調節可能ウイング252aとヒンジでつながっている。動作時には、一実施形態では、ブレード244a及びウイング252aが選択的に上述のブレード244及びウイング252の代わりに使用されてよい。この実施形態では、ブレード244a及びウイング252aは、構造及び機能の両面で上述のブレード244及びウイング252と同様であり、図36A~36Bに関連して上述した拡張器202aと同様の、ワイヤがない神経モニタリング機能を更なる特徴としている。
更に詳述すると、図37A~37Bに示すように、ブレード244aは、近位ブレード部分246aと、取り外し可能且つ使い捨ての遠位ブレード部分248aと、対向する長手エッジ250aと、を有してよく、長手エッジ250aは、近位ブレード部分246aの近位端260aから遠位ブレード部分248aの遠位端255aまで延びている。図37A~37Bに示したように、対向する調節可能ウイング252aは、対向する長手エッジ250aのそれぞれと、複数のヒンジピン249でヒンジ結合されてよい。
この実施形態では、ブレード244a及び調節可能ウイング252aを形成する全ての構成要素(近位ブレード部分246a、取り外し可能且つ使い捨ての遠位ブレード部分248a、ウイング252a、及びヒンジピン249を含む)は、導電性材料(例えば、アルミニウム等)で形成されてよく、複数の構成要素を通る内部の導電性電気的経路253を形成するように非導電性絶縁層(例えば、陽極酸化層271)を戦略的にコーティングされてよい。この点において、ブレード244aの近位部分246aは、図37C~37Dに示した、少なくとも1つの導電性電気的接続点、導電性入力面、即ち「ジャック」251を含んでよく、ブレード244aの遠位部分248a、及び対向する調節可能ウイング252aは、それぞれが、拡張器202aのアクティブモニタリングチップ222aと同様の、それぞれのアクティブモニタリングチップ256a、283aにおいて遠位に終端されてよい。図37E~37Fに示すように、近位ブレード部分246a及び遠位ブレード部分248aが組み立てられた時点で、近接及び接触する導電性表面257、259が形成されるように、近位ブレード部分246a及び遠位ブレード部分248aのうちの選択された表面がマスクされてよい。
動作時には、電気的接続点251は、モニタリングケーブル224又は別の適切なソースを介して電気伝導が開始された場合の入力点として働いてよく、これにより、印加された電気信号が、図37Bに示した導電性電気的経路253に沿って、電気的接続点251から近位ブレード部分246aを通り、ピン249を介してウイング252aを通り、導電性表面257、259を介して遠位ブレード部分248aを通って、アクティブモニタリングチップ256a、283aまで伝導する。この、アクティブモニタリングチップ256a、283aの刺激によって近傍の神経構造が発火して反応電気信号が発生し、反応電気信号は、アクティブモニタリングチップ256a、283aから電気的接続点251まで、そして、外部モニタリング設備と電子的に連通しているモニタリングケーブル224まで返されてよく、これによって、近傍の神経構造に近いことによって引き起こされた、アクティブモニタリングチップ256a、283aの刺激が、ブレード244a及びウイング252aの各遠位端を完全に取り巻く360度のモニタリング範囲又は視野にわたってリアルタイムで感知される。従って、ブレードアセンブリ230を拡張器202aの上に挿入したとき(図35A、512、514)、並びにブレードアセンブリ230を回転させたとき(図35A、516)、及び/又は横方向に引き離すか開いたとき(図35A、524)の神経又は神経叢の損傷を防ぐ為に、ブレード244aの遠位ブレード部分248aのそれぞれのアクティブモニタリングチップ256a、283aによって、連続リアルタイム神経モニタリングが実施されてよい。これについては既に論じたとおりである。既存のシステムと異なり、全360度のモニタリング範囲にわたる神経モニタリングを、処置の間ずっと続けることが可能である。
ウイングがブレードに組み付けられる複数の構成要素の性質により、内部の導電性電気的経路253は、アクティブモニタリングチップ256a、283aまでワイヤによる経路を引き回す設計の複雑さを回避して、部品点数がより少なく、製造がより効率的でより低コストである、より合理化された器具を可能にする。
上述の実施形態については、特定の構造、要素、組成、及び方法ステップに特有の言い回しで記載してきたが、当然のことながら、添付の特許請求項で定義される技術は、それらの説明された特定の構造、要素、組成、及び/又はステップに必ずしも限定されない。特定の態様及びステップは、むしろ、特許請求された技術を実施する形態として記載されている。本発明の趣旨及び範囲から逸脱しない限り、本技術の様々な実施形態が実施可能であり、本発明は、以下に添付の特許請求項に属する。

Claims (21)

  1. 複数の腰筋線維を通り抜けて患者の椎間板空間に至る外科的経路を形成する側方開創器システムであって、
    拡張器を含み、前記拡張器は、
    近位端から遠位端まで延びる導電性ボディと、
    前記導電性ボディの外面上に配置された第1の非導電性層と、
    前記導電性ボディの前記遠位端から先端遠位エッジまで突き出ていて、前記椎間板空間に挿入されるように構成された第1のアクティブ神経モニタリングチップと、
    前記導電性ボディの前記近位端にある第1の導電性入力面から前記導電性ボディを通って前記第1のアクティブ神経モニタリングチップまで延びている第1の導電性電気的経路であって、前記第1の導電性入力面に印加された電気信号に起因して、前記第1のアクティブ神経モニタリングチップが、前記導電性ボディの前記遠位端の周縁の任意の部分に近接して位置する1つ以上の神経構造を同時且つ連続的に刺激することによって、前記神経構造のうちの前記1つ以上に対する前記拡張器の侵入に関する評価が行われる、前記第1の導電性電気的経路と、
    を含む、
    側方開創器システム。
  2. 前記第1の非導電性層と前記導電性ボディは、単一材料である、請求項1に記載の側方開創器システム。
  3. 前記単一材料は、前記非導電性層を形成する陽極酸化層を含む、請求項2に記載の側方開創器システム。
  4. 前記単一材料は、アルミニウムである、請求項3に記載の側方開創器システム。
  5. 対向する2つのブレードサブアセンブリを有する開創可能デュアルブレードアセンブリを更に含み、前記対向するブレードサブアセンブリのそれぞれは、
    導電性ブレードボディであって、前記導電性ブレードボディは、前記導電性ブレードボディの近位端から遠位端まで延びる、平らな内向面と、外向面と、対向する長手エッジと、を有し、前記開創可能デュアルブレードアセンブリが前記拡張器の上を通るように構成されている、前記導電性ブレードボディと、
    前記導電性ブレードボディの外面上に配置された第2の非導電性層と、
    前記導電性ブレードボディの前記遠位端から突き出ている第2のアクティブ神経モニタリングチップと、
    前記導電性ブレードボディの前記近位端にある第2の導電性入力面から前記導電性ブレードボディを通って前記第2のアクティブ神経モニタリングチップまで延びている第2の導電性電気的経路であって、前記第2の導電性入力面に印加された第2の電気信号に起因して、前記第2のアクティブ神経モニタリングチップが、前記導電性ブレードボディの前記遠位端の周縁の任意の部分に近接して位置する1つ以上の神経構造を同時且つ連続的に刺激することによって、前記神経構造のうちの前記1つ以上に対する前記導電性ブレードボディの前記遠位端の侵入に関する評価が行われる、前記第2の導電性電気的経路と、
    を含む、
    請求項1に記載の側方開創器システム。
  6. 前記ブレードサブアセンブリのそれぞれは更に、前記導電性ブレードボディの前記対向する長手エッジのそれぞれと、少なくとも1つの導電性ヒンジで回転結合された調節可能ウイングを含み、前記調節可能ウイングのそれぞれは、前記導電性ブレードボディの前記内向面に平行な開位置と、前記導電性ブレードボディの前記内向面に垂直な閉位置と、の間で動くように構成されており、前記調節可能ウイングのそれぞれは、
    導電性ウイングボディであって、前記導電性ウイングボディの近位端から遠位端まで延びる、平らな内向面と、外交面と、を有する前記導電性ウイングボディと、
    前記導電性ウイングボディの外面上に配置された第3の非導電性層と、
    前記導電性ウイングボディの前記遠位端から突き出ている第3のアクティブ神経モニタリングチップであって、前記第2の導電性経路は、前記導電性ブレードボディの前記近位端にある前記第2の導電性入力面から前記少なくとも1つの導電性ヒンジを通って前記第3のアクティブ神経モニタリングチップまで延びており、前記第2の導電性入力面に印加された前記第2の電気信号に起因して、前記第3のアクティブ神経モニタリングチップが、前記導電性ウイングボディの前記遠位端の周縁の任意の部分に近接して位置する1つ以上の神経構造を同時且つ連続的に刺激することによって、前記神経構造のうちの前記1つ以上に対する前記導電性ウイングボディの侵入に関する評価が行われる、前記第3のアクティブ神経モニタリングチップと、
    を含む、
    請求項5に記載の側方開創器システム。
  7. 前記第3のアクティブ神経モニタリングチップは、最大アクティブ幅が前記導電性ウイングボディの幅に等しい、請求項6に記載の側方開創器システム。
  8. 前記第1及び前記第2の導電性電気的経路は導電性ワイヤがない、請求項6に記載の側方開創器システム。
  9. 患者の脊椎の椎間板空間への外科的経路を形成する際の、前記患者の腰筋線維の損傷を最小化する拡張システムであって、前記拡張システムは拡張器を有し、前記拡張器は、
    近位端から遠位端まで延びる導電性ボディ部分と、
    前記導電性ボディ部分上に配置された非導電層と、
    前記導電性ボディ部分の前記遠位端から遠位方向に先端遠位エッジまで延びていて、前記患者の腰筋線維の間に挿入されるように構成された導電性神経モニタリング部であって、前記導電性ボディ部分の前記近位端に電気的拡張器刺激が印加された場合に、前記電気的拡張器刺激は前記導電性ボディ部分を通って前記導電性神経モニタリング部まで伝搬し、それによって、前記導電性神経モニタリング部は、前記導電性神経モニタリング部の周縁の周りの任意の箇所に近接して位置する1つ以上の神経構造を同時に刺激する、前記導電性神経モニタリング部と、
    を含む、
    拡張システム。
  10. 前記非導電性層と前記導電性ボディは、単一材料である、請求項9に記載の拡張システム。
  11. 前記単一材料は、前記非導電性層を形成する陽極酸化層を含む、請求項10に記載の拡張システム。
  12. 前記単一材料は、アルミニウムである、請求項11に記載の拡張システム。
  13. 対向する取り外し可能に取り付けられたブレードを含む開創可能ブレードアセンブリを更に含み、前記対向する取り外し可能に取り付けられたブレードのそれぞれは、前記拡張器の前記対向する2つの平らな面のいずれかの側の前記拡張器の上を通るように構成されており、前記対向する取り外し可能に取り付けられたブレードのそれぞれは、
    前記対向する取り外し可能に取り付けられたブレードのそれぞれの近位端から遠位端まで延びる、平らな内面と、外面と、を含む導電性ボディ部分と、
    前記対向する取り外し可能に取り付けられたブレードのそれぞれの前記導電性ボディ部分上に配置された非導電層と、
    前記対向する取り外し可能に取り付けられたブレードのそれぞれの前記導電性ボディ部分の前記遠位端から遠位端方向に、前記対向する取り外し可能に取り付けられたブレードのそれぞれの先端遠位エッジまで延びる導電性神経モニタリング部であって、前記対向する取り外し可能に取り付けられたブレードのそれぞれの前記導電性ボディ部分の前記近位端に電気的ブレード刺激が印加された場合に、前記電気的ブレード刺激は前記導電性ボディ部分を通って、前記対向する取り外し可能に取り付けられたブレードのそれぞれの前記導電性神経モニタリング部まで伝搬し、それによって、前記対向する取り外し可能に取り付けられたブレードのそれぞれの前記導電性神経モニタリング部は、前記対向する取り外し可能に取り付けられたブレードのそれぞれの前記導電性神経モニタリング部の周縁の周りの任意の箇所に近接して位置する1つ以上の神経構造を同時に刺激する、前記導電性神経モニタリング部と、
    を含む、
    請求項9に記載の拡張システム。
  14. 前記非導電性層と前記導電性ボディは、単一材料である、請求項13に記載の拡張システム。
  15. 前記単一材料は、前記非導電性層を形成する陽極酸化層を含む、請求項14に記載の拡張システム。
  16. 前記単一材料は、アルミニウムである、請求項15に記載の拡張システム。
  17. 前記対向する取り外し可能に取り付けられたブレードのそれぞれの各長手エッジにヒンジで取り付けられた調節可能ウイング
    を更に含み、
    前記調節可能ウイングのそれぞれは、
    前記調節可能ウイングのそれぞれの近位端から遠位端まで延びる、平らな内面と、外面と、を含む導電性ボディ部分と、
    前記調節可能ウイングのそれぞれの前記導電性ボディ部分上に配置された非導電層と、
    前記調節可能ウイングのそれぞれの前記導電性ボディ部分の前記遠位端から遠位端方向に、前記調節可能ウイングのそれぞれの先端遠位エッジまで延びる導電性神経モニタリング部であって、前記調節可能ウイングのそれぞれの前記導電性ボディ部分の前記近位端に前記電気的ブレード刺激が印加された場合に、前記電気的ブレード刺激は前記導電性ボディ部分を通って、前記調節可能ウイングのそれぞれの前記導電性神経モニタリング部まで伝搬し、それによって、前記調節可能ウイングのそれぞれの前記導電性神経モニタリング部は、前記調節可能ウイングのそれぞれの前記導電性神経モニタリング部の周縁の周りの任意の箇所に近接して位置する1つ以上の神経構造を同時に刺激する、前記導電性神経モニタリング部と、
    を含む、
    請求項9に記載の拡張システム。
  18. 前記非導電性層と前記導電性ボディは、単一材料である、請求項17に記載の拡張システム。
  19. 前記単一材料は、前記非導電性層を形成する陽極酸化層を含む、請求項18に記載の拡張システム。
  20. 前記単一材料は、アルミニウムである、請求項19に記載の拡張システム。
  21. 患者の腰筋を通り抜けて前記患者の椎間板空間に至る外科的経路を形成する開創システムであって、
    前記患者の腰筋の複数の線維を横切る拡張器であって、拡張器ボディ部分と、前記拡張器ボディ部分から遠位方向に延びる拡張器神経モニタリング部と、を有する前記拡張器と、
    前記拡張器の上を通るように構成された開創可能ブレードを有する開創器であって、前記開創可能ブレードのそれぞれは、ブレードボディ部分と、前記ブレードボディ部分から遠位方向に延びるブレード神経モニタリング部と、を有し、前記拡張器、及び前記開創可能ブレードのそれぞれは導電性であり、それによって、前記拡張器ボディ部分に印加された電気的拡張器刺激が前記拡張器神経モニタリング部まで伝搬し、前記開創可能ブレードのそれぞれの前記ブレードボディ部分に印加された電気的ブレード刺激が前記ブレード神経モニタリング部のそれぞれまで伝搬し、それによって、前記拡張器神経モニタリング部の周縁の任意の部分、及び前記ブレード神経モニタリング部のそれぞれの周縁の任意の部分に近接して位置する1つ以上の神経構造が同時且つ連続的に刺激されて、前記神経構造のうちの前記1つ以上に対する前記平らな拡張器及び前記デュアルブレード開創器の侵入に関する評価が行われる、開創器と、
    拡張器ボディ部分に配置された絶縁性の拡張器非導電層と、ブレードボディ部分のそれぞれに配置された絶縁性のブレード非導電層とを有する、
    開創システム。
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