JP2022029345A - 画像処理装置、画像処理プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のカメラで撮影した画像の合成において、注視して監視する必要のある対象物である注目画像が認識しづらくなることを防ぐ。【解決手段】比較例では、仮想スクリーン114の手前側に注目画像が存在しているため、仮想スクリーン114上では歪んでしまい、例えば、楕円状となる。そこで、この注目画像の位置(Lカメラ102及びRカメラ104から注目画像までの距離)を算出し、算出した位置が仮想スクリーン114の位置となるように補正する。すなわち、もともと設定されたデフォルト位置の仮想スクリーン114を移動させることで、仮想スクリーン114の位置と注目画像との位置が一致し、注目画像の歪みが解消される。【選択図】図4

Description

本発明は、分割して撮像した車両周囲画像を合成する画像処理装置、画像処理プログラムに関する。
間隔を置いて設置された2台以上のカメラで撮影した画像に重複領域(オーバーラップ部)を設け、合成する技術では、基本的に予め定めた仮想スクリーン(投影位置)を基準として画像のずれを補正する。
このとき、仮想スクリーンよりも手前側には、表示されない死角が存在し、かつ、仮想スクリーンよりも奥側には、被写体が二重像となる領域が存在する場合がある。
特許文献1には、合成画像の境界線上の物体の周縁のずれ量を少なくすることが記載されている。
より詳細には、画像投影スクリーン設定部は、仮想視点と消失点とを結ぶ仮想視線に垂直な投影スクリーンを仮想視点との距離を変えて複数設定する。画像合成部は、各投影スクリーンについて、仮想視線と平行で所定距離を隔てた境界面と投影スクリーンとの交線を境界とし、後方画像、左後側方画像及び右後側方画像を投影スクリーンに投影し、合成画像の候補を複数形成する。画像評価部は、各合成画像について合成画像中で境界上の物体の周縁のずれ量を評価し、画像選択部は、各合成画像中でずれ量が最も少ない合成画像を選択する。これにより、合成画像の境界上の物体の周縁のずれ量を少なくできる。
特開2013-118508号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、2台のカメラで撮影した画像のつなぎ目についてのずれ量を軽減することが記載されているが、重複画像領域の死角や二重像の解消については明確な記載はない。すなわち、特許文献1は、投影スクリーン(仮想スクリーンと同義)を複数設定する技術であるが、注視して監視する必要のある対象物(注目画像)の二重像、消失を解消するものではない。
本発明は、複数のカメラで撮影した画像の合成において、注視して監視するべき対象物である注目画像が認識しづらくなることを防ぐことができる画像処理装置、画像処理プログラムを得ることが目的である。
本発明に係る画像処理装置は、複数の撮像装置で、相互の撮影領域が重なるオーバラップ部が形成されるように撮影した画像情報を取得し、取得した複数の画像情報を合成する場合に、前記オーバラップ部の画像情報の配分率を制御して、基準として設定した仮想スクリーンでの画像を生成し、生成された前記仮想スクリーンの画像を表示することで画像を合成する画像合成処理を行うと共に、前記複数の撮像装置で撮影された画像の中から、所定条件で特定された注目画像を抽出し、前記複数の撮像装置の各々から前記注目画像までの距離を算出し、前記注目画像が抽出された場合に、前記複数の撮像装置の各々から前記注目画像までの距離に基づいて、前記画像合成処理で適用する仮想スクリーンの位置を補正することで仮想スクリーン位置を調整する、制御部を有している。
本発明によれば、複数の撮像装置で、相互の撮影領域が重なるオーバラップ部が形成されるように撮影した画像情報を取得し、取得した複数の画像情報を合成する場合に、オーバラップ部の画像情報の配分率を制御して視差を調整し、基準となる仮想スクリーンでの画像を生成して、当該仮想スクリーンの画像を表示する。
ここで、本発明では、複数の撮像装置で撮影された画像の中から、所定条件で特定された注目画像を抽出し、複数の撮像装置の各々から注目画像までの距離を算出して、複数の撮像装置の各々から注目画像までの距離に基づいて、仮想スクリーンの位置を調整する。
これにより、複数のカメラで撮影した画像の合成において、注視して監視する必要のある対象物が認識しづらくなることを防ぐことができる。
本発明において、前記注目画像までの距離は、前記複数の撮像装置で撮像した複数の画像情報から得た視差情報を用いて算出することを特徴としている。
これにより、複数カメラを用いたときに発生する特有の現象を、距離情報取得に利用することができる。
本発明において、3以上の撮像装置による撮像において、複数のオーバラップ部が存在する場合に、注目画像は、前記オーバラップ部のそれぞれで抽出可能であり、それぞれ独立して、仮想スクリーンの位置を補正することを特徴としている。
例えば、車両の左後方、右後方の注目画像を独立して設定し、それぞれ仮想スクリーンを設定することができる。なお、仮想スクリーンは一直線である必要はない。また、車両の場合、車軸(直進方向)に対して垂直である必要はない。
本発明において、前記オーバラップ部に相当する画像情報に対して、仮想視点を設定し、前記画像合成処理では、それぞれの仮想視点における画像情報を用いて画像を生成することを特徴としている。
これにより、カメラ間の距離が縮まり、2台の実カメラ間の画像の連続性を維持できる。
本発明において、前記複数の撮像装置が、車両の後方を分割して撮像する撮像装置であり、前記画像合成処理で合成された画像が、運転者が運転中に視認可能に表示され、前記注目画像が、自車両の後方に存在する注視するべき対象物であることを特徴としている。
これにより、車両のバックミラーの代替として有効利用することができ、自動的に注目画像が認識しづらくなることを防ぐことができる。
本発明において、前記注目画像の抽出するための前記所定条件が、予め定めた優先順位に基づくものであり、優先順位を決める要素として、少なくとも、前記自車両の後方に存在する注目画像までの距離、及び注目画像の移動速度を含むことを特徴としている。
本発明において、車両とは、自動車、農機、建機、バイク、自転車を含む移動体であり、自車両の後方に位置する移動体は全て注目画像の候補となる。この注目画像となり得る物体には、車両以外の移動体(例えば、人、動物、看板、障害物等)を含むものとする。なお、優先順位を決める要素として、注目画像の大きさを含めてもよい。
本発明に係る画像処理プログラムは、コンピュータを、上記画像処理装置の制御部として動作させることを特徴としている。
以上説明した如く本発明では、複数のカメラで撮影した画像の合成において、注視して監視するべき対象物である注目画像が認識しづらくなることを防ぐことができる。
第1の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示す概略構成図である。 図1に示す画像処理装置における視点補間画像生成部の詳細を示す概略構成図である。 第1の実施の形態に係る画像処理装置の処理の流れを示す制御フローチャートである。 (A)は第1の実施の形態に係り仮想カメラアレイ方式の合成処理後に、注目画像の距離の位置に仮想スクリーンを設定したときの概念図、(B)は(A)の比較例であり注目画像の距離の位置に仮想スクリーンが設定されていないときの概念図である。 第2の実施の形態に係る車両が示されており、(A)は車両の平面図、(B)は車両の側面図である。 第2の実施の形態に係る車両の室内を、後席中央から前席を見たときの概略図である。 (A)は第2の実施の形態に係り、注目画像の距離の位置に仮想スクリーンを設定したときの概念図、(B)は(A)の比較例であり注目画像の距離の位置に仮想スクリーンが設定されていないときの概念図である。 第2の実施の形態の変形例であり、仮想スクリーンの位置の調整例を示す概念図である。
「第1の実施の形態」
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る仮想カメラアレイを利用した画像処理装置100が示されている。
画像処理装置100には、実装カメラとしてLカメラ102とRカメラ104を備えている。画像処理装置100は、Lカメラ102とRカメラ104で撮影した画像を合成して、モニタ部106へ出力する画像合成処理部100Aと、画像合成時の基準となる仮想スクリーン114(図4等参照)の位置を調整する仮想スクリーン位置調整処理部100Bと、を備えている。
モニタ部106は、表示ドライバ108及び表示画面110を備えており、画像処理装置100から受け付けた画像情報に基づいて、表示画面110に合成画像を表示する。
Lカメラ102とRカメラ104とは、左右方向に並ぶように配置されている(図4参照)。なお、第1の実施の形態では、Lカメラ102とRカメラ104とは、相対的な位置関係で左(L)及び右(R)に区別しているが、図4の奥行き方向(縦方向)に並ぶように配置してもよい。Lカメラ102及びRカメラ104はそれぞれ、図4の一点鎖線で示される視野範囲WL、WRを持っている。その内、後述する仮想スクリーン114に反映される画像を斜線で示している。仮想スクリーン114に反映される画像は、表示画像として利用される。
図4に示される如く、Lカメラ102及びRカメラ104は、それぞれの光軸が平行ではなく、互いに外向きとなっており、Lカメラ102及びRカメラ104の視界(斜線領域)を異ならせることが好ましい。なお、Lカメラ102及びRカメラ104のそれぞれの光軸を互いに外向きとしたが、平行であってもよい。
Lカメラ102及びRカメラ104による撮影画像には、オーバラップ部112(図4参照)が存在する。
オーバラップ部112では、Lカメラ102の画像情報とRカメラ104の画像情報とを単純に合成すると、相互の視差に起因して、仮想スクリーン114の奥側の被写体が二重にみえる(二重像)現象が発生する。二重像は、Lカメラ102とRカメラ104との間隔(距離)に依存する。
また、Lカメラ102の画像情報とRカメラ104の画像情報とを単純に合成すると、仮想スクリーン114よりも手前側に死角領域116が存在する。
第1の実施の形態では、Lカメラ102の撮影画像とRカメラとの撮影画像(図4の視野範囲WL、WRを含む)とから、視差を調整した仮想的な視点での画像を生成し、二重像の発生、及び死角領域116を軽減するようにした。
なお、視点の生成は等間隔でもよいが、視点間隔を狭くすることで、つなぎ目を目立たなくすることができる。さらに、生成画像のLカメラ102の撮影画像のオーバラップ部以外と連結される側では、仮想視点をLカメラ102の位置近傍、生成画像のRカメラ104の撮影画像のオーバラップ部以外と連結される側では、仮想視点をRカメラ104の位置近傍とすることで、画像連結部で結合される部分での繋ぎ目を目立たなくすることができる。
(画像合成処理部100A)
図1に示される如く、Lカメラ102及びRカメラ104は、それぞれ画像合成処理部100Aの視点補間画像生成部118に接続されている。視点補間画像生成部118では、Lカメラ102とRカメラ104との間に仮想的な視点を生成し、仮想スクリーン位置調整処理部100Bから指示された仮想スクリーン114の位置を基準として、当該仮想的な視点からみた画像を補間画像として生成する。仮想スクリーン位置調整処理部100Bの詳細については、後述する。
すなわち、図4に示される如く、Lカメラ102とRカメラ104との間には、各視点での補間画像を撮影する仮想カメラ120が設置されているということができる。
仮想カメラ120の数は、視点位置指示部122によって指示される。仮想カメラ120の数は、1以上であり、実用的な最大数は生成されるオーバラップ部の画像幅に依存する。この場合、生成画像の1画素幅毎に異なる仮想視点が設定される。仮想カメラ120の数の設定は、Lカメラ102及びRカメラ104で撮影する被写体や精度条件(例えば、二重像のずれ幅の制限)等によって定めればよい。
視点位置指示部122は、視点補間画像生成部118に接続されており、Lカメラ102及びRカメラ104で撮影した画像に基づいて、仮想カメラ120の数及び位置を決定する。
図2において、詳細に説明するが、視点位置はLカメラ102の位置とRカメラ104の位置の内分比をt:1-tとする値tで示され、オーバラップ部の各画素(x,y)毎に対応するtを示すマップt(x,y)として視点位置情報は、視点補間画像生成部118の一部を構成する視差検出部128、視差調整部130,132、及び画像混合部136に送出される。
このtは0~1の数値(小数)であり、例えば、t=0はLカメラ102の位置となり、t=1はRカメラ104の位置となる。従って、画像連結部124でLカメラ102単独で撮影された領域画像に連結される側では0に近い値をとり、反対に、Rカメラ104単独で撮影された領域画像に連結される側では1に近い値を取り、その間は連続的に変化する。例えば中間位置ではt=0.5となる。
視点補間画像生成部118では、設定された仮想カメラ120の数に応じて生成された補間画像(図4における仮想カメラ光軸(視点)群参照)を画像連結部124へ送出する。
図1に示される如く、画像連結部124には、Lカメラ102及びRカメラ104の撮影画像も入力されている。画像連結部124では、Lカメラ102の撮影画像、Rカメラ104の撮影画像、及び複数の補間画像を連結する。
画像連結部124で連結することで生成された合成画像は、出力部126へ出力され、前述したようにモニタ部106の表示画面110に表示される。
(視点補間画像生成部118の詳細)
図2は、図1の視点補間画像生成部118における、視点位置指示部122からの視点指示に応じた補間画像の生成に関する演算処理の詳細を示した概略構成図である。
図2に示される如く、Lカメラ102及びRカメラ104の撮影画像は、それぞれ視差検出部128に入力される。この視差検出部128には、視点位置指示部122からの視点指示情報が入力される。
また、視点補間画像生成部118の視差検出部128には、仮想スクリーン位置調整処理部100Bにより指示された仮想スクリーン114の位置を指示する情報が入力される。
視差検出部128では、仮想スクリーン114上において、以下の(1)式及び(2)式に基づいて、Lカメラ102とRカメラ104との撮影画像の視差マップdを演算する。なお、x、yは、二次元の画像の座標である。Lカメラ102を基準とした視差マップd(x,y)を次のように求める。
Figure 2022029345000002
この視差マップd(x,y)はL画像の各画素L(x,y)を-d(x,y)画素幅横に移動した際にR画像と一致するような値のマップである。実際には数学的に完全に一致するわけではなく、ステレオマッチングとして知られる手法によって算出される。ステレオマッチングにはブロックマッチングやセミグローバルブロックマッチング等各種手法が存在するが、本発明はステレオマッチングの手法を限定するものではない。
同様に、Rカメラ104を基準とした視差マップd(x,y)を次のように求める。
Figure 2022029345000003
(1)式はLカメラ102を基準とした視差であり、(2)式はRカメラ104を基準とした視差であり、双方共、ほぼ計算結果は一致するが、Lカメラ102でしか撮影されない領域、Rカメラ104でしか撮影されない領域等の存在により、(1)式及び(2)式を併用することが好ましい。
視差検出部128での演算結果において、(1)式の演算結果は、Lカメラ102用の視差調整部130に送出され、(2)式の演算結果は、Rカメラ104用の視差調整部132に送出される。
視差調整部130、132には、それぞれ視点位置指示部122からの視点位置情報が入力されている。
(Lカメラ102の視差調整)
Lカメラ102用の視差調整部130では、(1)式の演算結果と視点位置情報とに基づき、視差調整のための変形量dLの演算を(3)式により実行する。
Figure 2022029345000004
視差調整部130での演算結果は、Lカメラ102用の画像変形部134に送出される。画像変形部134には、Lカメラ102で撮影された画像情報が入力されている。
画像変形部134では、視差調整部130での(3)式の演算結果と、Lカメラ102の画像情報とに基づき、Lカメラ102で撮影した画像の視差を補正するための変形処理を、(4)式により実行する。
Figure 2022029345000005
画像変形部134で実行された変形処理後のLカメラ102の画像情報は、画像混合部136へ送出される。
(Rカメラ104の視差調整)
Rカメラ104用の視差調整部132では、(1)式の演算結果と視点位置情報とに基づき、視差調整のための変形量dRの演算を(5)式により実行する。
Figure 2022029345000006
視差調整部132での演算結果は、Rカメラ104用の画像変形部138に送出される。画像変形部138には、Rカメラ104で撮影された画像情報が入力されている。
画像変形部138では、視差調整部132での(5)式の演算結果と、Rカメラ104の画像情報とに基づき、Rカメラ104で撮影した画像の視差を補正するための変形処理を、(6)式により実行する。
Figure 2022029345000007
画像変形部138で実行された変形処理後のRカメラ104の画像情報は、画像混合部136へ送出される。
画像混合部136には、視点位置指示部122からの視点指示情報が入力されている。
画像混合部136では、(7)式に基づき、視点毎の画像(仮想カメラの各視点の画像)を重畳する。
Figure 2022029345000008
この合成は、α-blending処理として知られる。採用比率(1-t):tをLカメラ102の位置とRカメラ104の位置の内分比の逆とすることで、徐々に変化しカメラ間の画質の差異による段差を解消する。また、画像連結される部分では、ほぼ100%連結されるカメラ画像が採用されるため、連結される画像間の段差も解消される。
画像混合部136で重畳されたオーバラップ部の補間画像I(x,y)は、補間画像格納部140へ一時的に格納され、所定のタイミング(Lカメラ102の画像とRカメラ104の画像との間での同期をとった状態)で、前述した画像連結部124へ送出される。なお、カメラ間の同期は、視差検出部128よりも前で実行しておく必要がある。
(仮想スクリーン位置調整処理部100B)
前述したように、視点補間画像生成部118には、仮想スクリーン位置調整処理部100Bで設定された仮想スクリーン114の位置を指示する情報が入力される(図1参照)。この入力された位置に設定される仮想スクリーン114上に表示画像を生成することになる。
言い換えれば、設定された仮想スクリーン114の位置に存在する対象物は、画像合成処理部100Aによる画像合成によって二重像、消失等が無い状態で表示される。
これに対して、設定された仮想スクリーン114の位置から逸脱した対象物は、歪みが生じた状態で表示される場合がある。
なお、仮想スクリーン114は、人が表示画面110の画像を見るときに違和感がない標準的な位置(デフォルト位置)に設定するため、実用的に歪みが問題になることはない。
ここで、第1の実施の形態の仮想スクリーン位置調整処理部100Bでは、仮想スクリーン114の位置以外に、注視するべき対象物(注目画像)が存在する場合、仮想スクリーン114の位置であるデフォルト情報を補正して、注目画像の位置に仮想スクリーン114の位置を設定するようにした。以下、図1に、仮想スクリーン位置調整処理部100Bにおける各部の機能について説明する。
図1に示される如く、仮想スクリーン位置調整処理部100Bは、仮想スクリーン位置指示部200を備え、この仮想スクリーン位置指示部200から視点補間画像生成部118の視差検出部128(図2参照)へ仮想スクリーン位置を指示する。
仮想スクリーン位置指示部200は、補正処理部202に接続されている。また、補正処理部202は、デフォルト情報記憶部204及び補正指示部206に接続されている。
補正指示部206には、距離算出部208、注目画像抽出部210、及び視差情報取得部212の連携により確定した、Lカメラ102及びRカメラ104から注目画像までの距離情報が入力されるようになっている。補正指示部206では、注目画像までの距離に応じて補正値を生成する。
注目画像抽出部210では、Lカメラ102及びRカメラ104から出力される画像情報を解析して、注目画像を抽出する。注目画像は、例えば、距離が徐々に狭まってくるように移動する物体(すなわち、Lカメラ102及びRカメラ104に接近してくる物体)を、注目画像(注視するべき対象物)として抽出する。
注目画像とは、仮想スクリーン位置に合わせる対象であり、視差調整の基準である。なお、注目画像は、接近してくる物体に限定されるものではなく、物体の種類(自動車、農機、建機、自転車、歩行者等)によって抽出してもよいし、物体の大きさによって抽出してもよい。また、注目画像が複数存在する場合、基本的には、1つの仮想スクリーン114に対して1つの注目画像とすることが好ましいため、予め定めた優先度合いに基づいて抽出すればよい。
以下に、注視するべき対象物(すなわち、抽出する注目画像)を特定する場合の優先度合いの要素及び順位についての一例を挙げる。優先度合いの要素としては、優先順位が高い順に、距離、スピード(相対距離の変化)、及び物体の大きさ等がある。
(優先順位第1位) 要素が距離の場合は、近い物体の方が、遠い物体よりも優先度が高い。
(優先順位第2位) 要素がスピードの場合は、接近速度が速い物体の方が、接近速度が遅い物体よりも優先度が高い。さらに、接近速度がマイナス(遠ざかっている物体)は最も優先度が低い。
(優先順位第3位) 要素が物体の大きさの場合は、小さい物体の方が大きい物体よりも優先度が高い(小さいと視認が遅れる可能性がある。)。
なお、上記優先順位は基本順位であり、周囲の条件、又は、一定期間監視(追跡)を行った上で、優先順位を逸脱して注目画像を抽出することも可能である。
例えば、第1の実施の形態の画像処理装置100が車両に搭載されており、自車の後方に接近した状態で追従する他車があり、その横をバイクがすり抜けるような場合は、他車が優先となるが、優先順位第2位のスピードと優先順位第3位の組み合わせによって、優先順位第1位よりも優先し、バイクを注目画像とすることが好ましい。
また、例えば、第1の実施の形態の画像処理装置100が車両に搭載されており、自車の後方において、相対的に近い位置に障害物や看板が存在し、その後方に他車が追従して走行している場合は、距離が近い看板が優先となるが、優先順位第2位のスピードと優先順位第3位の組み合わせによって、優先順位第1位よりも優先し、他車を注目画像とすることが好ましい。
なお、全ての事象を記録しておき、以後の注目画像の抽出を機械学習を用いて処理するようにしてもよい。
注目画像抽出部210は、抽出した注目画像に関する情報を距離算出部208へ送出する。距離算出部208は、視差情報取得部212を介して、視点補間画像生成部118の視差検出部128(図2参照)から視差情報を取得し、Lカメラ102及びRカメラ104から注目画像までの距離を算出し、補正指示部206へ送出する。
補正処理部202では、補正指示部206から補正指示がない場合は、デフォルト情報記憶部204からデフォルト情報を読み出す。補正処理部202は、デフォルト情報を仮想スクリーン位置として、仮想スクリーン位置指示部200へ送出する。
また、補正処理部202では、補正指示部206から補正指示がある場合は、デフォルト情報記憶部204からデフォルト情報を読み出すと共に、補正指示部206からの補正指示に基づいて、デフォルト情報を補正する。補正処理部202では、補正した位置情報を仮想スクリーン位置として、仮想スクリーン位置指示部200へ送出する。
すなわち、仮想スクリーン位置調整処理部100Bでは、注目画像が存在しない場合はデフォルト情報に基づく仮想スクリーン114の位置を指示し(図4(A)及び(B)の点線位置参照)、注目画像が存在する場合は、注目画像までの距離に基づいて補正した仮想スクリーン114の位置を指示する(図4(A)の実線参照)。
以下に、第1の実施の形態の作用を図3のフローチャートに従い説明する。
図3は、画像処理装置の処理の流れを示す制御フローチャートである。なお、画像処理は、シングルプロセッサにおいて、所定の制御プログラムに基づき制御してもよいし、図1及び図2の機能ブロック単位において、1又は複数の処理を、マルチプロセッサで並行処理してもよいし、或いは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)のような特定用途向けの集積回路を組み合わせた処理基板を作成して並行処理してもよい。
図3に示される如く、ステップ147では、仮想スクリーン114の位置として、デフォルト情報を読み出し、ステップ148へ移行する。
ステップ148では、Lカメラ102及びRカメラ104で撮影した画像を取り込み、次いで、ステップ149へ移行して、注目画像が有るか否かを判断する。
このステップ149で肯定判定されると、ステップ150へ移行して、Lカメラ102及びRカメラ104の視差情報に基づき、注目画像情報の距離(Lカメラ102及びRカメラ104から注目画像までの距離)を算出し、ステップ151へ移行する。
ステップ151では、仮想スクリーン114の位置の補正処理を実行し、ステップ152へ移行する。
また、ステップ149で否定判定された場合は、注目画像が無いと判断され、ステップ152へ移行する。この場合は、仮想スクリーン114の位置はデフォルト情報に基づいて設定されることになる。
ステップ152では、設定された仮想スクリーン114の位置に基づいて、視点位置指示情報を取り込み、ステップ154へ移行する。
ステップ154では、Lカメラ102基準の視差検出処理と、Rカメラ104基準の視差検出処理と、が実行される。
次のステップ156では、Lカメラ102基準の視差に基づく視差調整処理と、Rカメラ104基準の視差に基づく視差調整処理と、が実行される。
次のステップ158では、Lカメラ102基準の画像変形処理と、Rカメラ104基準の画像変形処理と、が実行される。
なお、ステップ154の視差検出処理、ステップ156の視差調整処理、及びステップ158の画像変形処理において、処理時間短縮のために、Lカメラ102基準及びRカメラ104基準での各処理を並行処理することが好ましい。
次のステップ160では、ステップ158で変形処理された、Lカメラ102基準の及びRカメラ104基準のオーバラップ部の画像を混合して補間画像を生成し、ステップ162へ移行して、当該補間画像を補間画像格納部140(図3参照)へ一時的に格納する。
次のステップ164では、Lカメラ102の撮影画像及びRカメラ104で撮影した画像の非オーバラップ部分を取り込み、次いで、ステップ166で補間画像格納部140(図2参照)に格納した補間画像を読み出して、ステップ168へ移行する。
ステップ168では、Lカメラ102の撮影画像、Rカメラ104の撮影画像、及び補間画像を連結し、ステップ170へ移行する。
ステップ170では、画像表示処理が実行される。画像表示処理は、画像連結部124(図1参照)で連結した連結画像を、出力部126を介してモニタ部106へ出力し、表示ドライバ108の駆動により、表示画面110に連結画像を表示する。
次のステップ172では、画像処理装置100の電源がオフされたか否かを判断し、否定判定された場合は、ステップ150へ戻り、上記工程を繰り返すことで、動画が表示される。また、ステップ172で肯定判定された場合は、このルーチンは終了する。
図4は、Lカメラ102及びRカメラ104の合成処理において、注目画像が存在したときに当該注目画像の位置(Lカメラ102及びRカメラ104から注目画像までの距離)に基づいて、仮想スクリーン114の位置を補正した場合(図4(A)参照)と、比較例として補正しない場合(図4(B)参照)と、を示している。
図4(B)の比較例では、仮想スクリーン114の手前側に注目画像(黒塗り点A参照)が存在しているため、仮想スクリーン114上では歪んでしまい、例えば、楕円状となる(白抜き点B参照)。
そこで、この注目画像(点A)の位置(Lカメラ102及びRカメラ104から注目画像(点A)までの距離)を算出し、算出した位置が仮想スクリーン114の位置となるように補正する。
すなわち、図4(A)において、もともと設定されたデフォルト位置の仮想スクリーン114(点線位置参照)を、実線位置まで移動させることで、仮想スクリーン114の位置と注目画像との位置が一致し、注目画像(点A)の歪みが解消される。
なお、本実施の形態において、Lカメラ102とRカメラ104とで撮影した画像を合成する場合に、仮想カメラ120の視点を設定したが、仮想カメラ120を設定せず、例えば、Lカメラ102とRカメラ104とで撮影した2つの画像を、α-blending処理(半透明の画像を重ね合わせる合成処理)を用いて画像合成してもよい。
また、第1の実施の形態では、Lカメラ102とRカメラ104との位置関係を、光軸と直交する仮想スクリーンに沿った線に対して平行となるように設置したが、光軸と直交する仮想スクリーンに沿った線に対して、光軸方向、光軸と直交する方向にオフセットさせることに制限はない。
「第2の実施の形態」
以下に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図5には、第2の実施の形態に係る車両10が示されており、(A)は車両10の平面図、(B)は車両10の側面図である。
図5(A)に示される如く、車両10の前進方向右側面には、右カメラアダプタ12が取り付けられている。右カメラアダプタ12には、光軸が車両10の右後方に向けられたRHカメラヘッド14が取り付けられている。RHカメラヘッド14では、図5(A)の一点鎖線Rで囲まれた領域ARを撮像する。
また、図5(A)に示される如く、車両10の前進方向左側面には、左カメラアダプタ16が突出されている。左カメラアダプタ16には、光軸が車両10の左後方に向けられたLHカメラヘッド18が取り付けられている。LHカメラヘッド18では、図5(A)の一点鎖線Lで囲まれた領域ALを撮像する。
さらに、図5(A)に示される如く、車両10の後部における、車両幅方向中央部には、光軸が車両10の後方(光軸が路面に略水平)に向けられたRRカメラヘッド20が取り付けられている。RRカメラヘッド20では、図5(A)の一点鎖線Cで囲まれた領域ACを撮像する。
ここで、領域ARと領域ACとは、それぞれ一部が重なっており、撮像される画像の一部が重複している。また、領域ALと領域ACとは、それぞれ一部が重なっており、撮像される画像の一部が重複している。
図5(B)に示される如く、車両10の後部には、RRカメラヘッド20とは別に、後進専用カメラ22が取り付けられている。後進専用カメラ22は、点線Bで囲まれた領域ABを撮像するようになっており、撮影画像は、車両10が後進する際に、車室内の情報表示用モニタ24(図6参照)に表示されるようになっている。領域ABは、車両10の後方端部(例えば、後部バンパ)を含むように光軸が設定され、RRカメラヘッド20の光軸よりも下向きとされる。
すなわち、前述したRHカメラヘッド14、LHカメラヘッド18、及びRRカメラヘッド20には、車両10の通常走行(前進及び後進、停車を問わず)の運転者の支援として用いられるのに対し、後進専用カメラ22は、車両10の後進時に特化して運転者の支援として用いられるものであり、用途が互いに異なるものである。
図6は、車両10の室内を、後席中央から前席を見たときの概略図である。
車両10の右サイドウィンドウ部26の前方には、前述した右カメラアダプタ12が位置しており、RHカメラヘッド14が取り付けられている。
右サイドウィンドウ部26とフロントウィンドウ部28との間に位置する右サイドAピラー30の下部には、RHモニタ32が取り付けられている。RHモニタ32には、RHカメラヘッド14で撮像された車両右後方の領域AR(図5(A)参照)の画像が鏡面反転処理された状態で表示されるようになっている。すなわち、RHカメラヘッド14とRHモニタ32は、光学式の右サイドドアミラーと同等の役目を有する。
車両10の左サイドウィンドウ部34の前方には、前述した左カメラアダプタ16が位置しており、LHカメラヘッド18が取り付けられている。
左サイドウィンドウ部34とフロントウィンドウ部28との間に位置する左サイドAピラー36の下部には、LHモニタ38が取り付けられている。LHモニタ38には、LHカメラヘッド18で撮像された車両右後方の領域AL(図5(A)参照)の画像が鏡面反転処理された状態で表示されるようになっている。すなわち、LHカメラヘッド18とLHモニタ38は、光学式の左サイドドアミラーと同等の役目を有する。
また、車室内における、センターコンソール部40の上部には、情報表示用モニタ24が取り付けられている。情報表示用モニタ24は、車両10のトランスミッション(図示省略)のシフトレバー42が後進レンジ(Rレンジ)に入っているときに、後進専用カメラ22で撮像した画像を表示する。
情報表示用モニタ24は多機能モニタとして利用されるものであり、上記車両後方画像の表示以外に、例えば、図示しないナビゲーションシステムやオーディオシステムと連携し、切り替え操作によって、ナビゲーション画面(ナビゲーション情報画面等)やオーディオ画面(音楽に関する情報画面等)を表示する。例えば、ナビゲーション画面では、車両10に搭載したGPS機能で取得した位置情報に基づき、地図画像と共に自車の走行位置を地図画像上に表示する。なお、情報表示用モニタ24がタッチパネルの場合は、入力デバイスとしての機能を併せ持つ。
ここで、本実施の形態の車両10のフロントウィンドウ部28の中央上部(又は、天井部)には、ルームミラー部44が取り付けられている。
ルームミラー部44は、光学式の鏡面となる鏡面機能と、画像を表示するモニタ機能(第1の実施の形態で示したモニタ部106(図1参照)に相当)を併せ持っている。
鏡面機能では、運転中の運転者等の視野の範囲(目線の移動)で車両後方の状況を確認することができる。
一方、モニタ機能では、前記RHカメラヘッド14、LHカメラヘッド18、及びRRカメラヘッド20で撮像した画像の合成画像を表示することができる。
上記車両10に搭載されたRHカメラヘッド14、LHカメラヘッド18、及びRRカメラヘッド20は、図5に示される如く、領域ARと領域ACとの重複部分(第1オーバラップ部50A)と、領域ALと領域ACとの重複部分(第2オーバラップ部50B)と、が存在している。言い換えれば、本発明の仮想カメラ120を設定し得るオーバラップ部が、2箇所存在することになる。
これを、第1の実施の形態のLカメラ102とRカメラ104(図2参照)との構成に置き換えると、第1オーバラップ部50Aは、LHカメラヘッド18がLカメラ102であり、RRカメラヘッド20がRカメラ104となる。
一方、第2オーバラップ部50Bは、RRカメラヘッド20がLカメラ102であり、RHカメラヘッド14がRカメラ104となる。
第2の実施の形態では、この2箇所のオーバラップ部(第1オーバラップ部50A及び第2オーバラップ部50B)のそれぞれで、図4に示す仮想カメラ120を設定した。
第2の実施の形態においても、第1オーバラップ部50Aと第2オーバラップ部50Bとのそれぞれにおいて、第1の実施の形態で説明した画像合成処理部100A(図1参照)を適用して、視差を検出し、検出した視差を調整し、実装したカメラの画像を変形し、それぞれのオーバラップ部(第1オーバラップ部50A及び第2オーバラップ部50B)で画像を重畳し、補間画像を生成することで、被写体の仮想スクリーン114上での二重像の発生を解消(軽減)することができる。
なお、参考として、表1に、第1の実施の形態のオーバラップ部112において、仮想カメラ120による補間画像生成するための実装のカメラ(Lカメラ102、Rカメラ104)と、第2の実施の形態のオーバラップ部(第1オーバラップ部50A及び第2オーバラップ部50B)のそれぞれにおいて、仮想カメラ120による補間画像生成するための実装のカメラ(RHカメラヘッド14、LHカメラヘッド18、RRカメラヘッド20)と、の対照関係を示す。
Figure 2022029345000009
(仮想スクリーン114の調整)
さらに、第2の実施の形態では、図7に示される如く、ルームミラー部44のモニタ機能によって表示される画像の中に注目画像が存在する場合、第1の実施の形態と同様に、注目画像の位置(RHカメラヘッド14、LHカメラヘッド18、及びRRカメラヘッド20のそれぞれから注目画像までの距離)に基づいて、仮想スクリーン114の位置を調整するようにした。
例えば、注目画像は、車両10に対して、後方から接近してくる車両を想定しており、後方画像の中でも、車両10の運転者が注視するべき対象物である。特に、接近する速度が速ければ速いほど、注視度合いが増大するため、一般走行において、複数表示される接近車両の中から、最も早く接近してくる車両を注目画像とすることが好ましい(速度による優先順位の設定)。
図7は、一例として、RHカメラヘッド14及びRRカメラヘッド20の合成処理において、注目画像が存在したときに当該注目画像の位置(RHカメラヘッド14及びRRカメラヘッド20から注目画像までの距離)に基づいて、仮想スクリーン114の位置を補正した場合(図7(A)参照)と、比較例として補正しない場合(図7(B)参照)と、を示している。
図7(B)の比較例では、仮想スクリーン114の手前側に注目画像(黒塗り点A参照)が存在しているため、仮想スクリーン114上では歪んでしまい、例えば、楕円状となる(白抜き点B参照)。
そこで、この注目画像(点A)の位置(RHカメラヘッド14及びRRカメラヘッド20から注目画像(点A)までの距離)を算出し、算出した位置が仮想スクリーン114の位置となるように補正する。
すなわち、図7(A)において、もともと設定されたデフォルト位置の仮想スクリーン114(点線位置参照)を、実線位置まで移動させることで、仮想スクリーン114の位置と注目画像との位置が一致し、注目画像(点A)の歪みが解消される。
(変形例)
なお、第2の実施の形態では、RHカメラヘッド14及びRRカメラヘッド20から注目画像(点A)までの距離に基づいて、全体として、直線上の仮想スクリーン114としたが、LHカメラヘッド18及びRRカメラヘッド20の画像の合成処理は注目画像が存在しないため、仮想スクリーン114はデフォルトの位置が好ましい場合がある。
このため、図8(A)及び(B)に示される如く、RHカメラヘッド14及びRRカメラヘッド20の画像の合成処理に設定する仮想スクリーン114R(注目画像による補正有り)と、LHカメラヘッド18及びRRカメラヘッド20の画像の合成処理に設定する仮想スクリーン114L(計算で得た補正値)とを設定して、車両10の前後方向にオフセットさせた位置としてもよい。なお、RHカメラヘッド14及びRRカメラヘッド20の画像合成領域に、他の注目画像がある場合は仮想スクリーン114Lを設定し、他の注目画像がない場合は仮想スクリーン114をデフォルトの位置に設定することが好ましい。
この場合、図8(A)のように、仮想スクリーン114Rと仮想スクリーン114Lとを接続するための接続仮想スクリーン114Jは、徐々に変化する斜線とすればよい(RRカメラヘッド20の画像処理に依存する。)。
また、図8(B)に示される如く、仮想スクリーン114Rと仮想スクリーン114Lとを接続するための接続仮想スクリーン114Jは、単純に段差を設けるようにしてもよい。
さらに、図8(C)に示される如く、計算で得た補正位置であるの仮想スクリーン114Rと、計算で得た補正値である仮想スクリーン114Lの平均的な中間位置に、直線上の仮想スクリーン114Fを設定してもよい。
なお、第2の実施の形態において、実装するカメラを、RHカメラヘッド14、LHカメラヘッド18、RRカメラヘッド20としたが、実装するカメラ数や設置場所は限定されるものではない。例えば、RRカメラヘッド20を車両10の中央ではなく、左右に分散しての一対のRRカメラを設けてもよい(合計4個の実装カメラと3箇所のオーバラップ部)。
また、第2の実施の形態では、車両10の後方の画像を撮影し、運転の支援をするためにルームミラー部44に表示するようにしたが、本発明の画像処理装置は、監視カメラ等にも適用可能である。
例えば、ある領域を複数の監視カメラで分割して撮影して監視する場合、モニタ上には、各監視カメラの映像がマルチに表示されており(或いは、定期的に切り替わって表示されており)、監視者は、それぞれの画像に順次視線を向ける必要があった。そこで、複数の監視カメラの撮影領域にオーバラップ部を設け、本発明の画像処理装置により合成することで、二重像が発生したり、被写体が消失することのない単一の広視野の画像を生成することができ、監視者の視点の移動を最小限に押さえることができる。
「第1の実施の形態」
100 画像処理装置
100A 画像合成処理部
100B 仮想スクリーン位置調整処理部
102 Lカメラ
104 Rカメラ
106 モニタ部
108 表示ドライバ
110 表示画面
112 オーバラップ部
114 仮想スクリーン
116 死角領域
118 視点補間画像生成部
120 仮想カメラ
122 視点位置指示部
124 画像連結部
126 出力部
128 視差検出部
130、132 視差調整部
134、138 画像変形部
136 画像混合部
140 補間画像格納部
200 仮想スクリーン位置指示部
202 補正処理部
204 デフォルト情報記憶部
206 補正指示部
208 距離算出部
210 注目画像抽出部
212 視差情報取得部
「第2の実施の形態」
10 車両
12 右カメラアダプタ(撮像装置)
14 RHカメラヘッド(撮像装置)
16 左カメラアダプタ(撮像装置)
18 LHカメラヘッド
20 RRカメラヘッド
22 後進専用カメラ
24 情報表示用モニタ
26 右サイドウィンドウ部
28 フロントウィンドウ部
30 右サイドAピラー
32 RHモニタ
34 左サイドウィンドウ部
36 左サイドAピラー
38 LHモニタ
40 センターコンソール部
42 シフトレバー
44 ルームミラー部
114R 、114L、114J、114F 仮想スクリーン

Claims (7)

  1. 複数の撮像装置で、相互の撮影領域が重なるオーバラップ部が形成されるように撮影した画像情報を取得し、取得した複数の画像情報を合成する場合に、前記オーバラップ部の画像情報の配分率を制御して、基準として設定した仮想スクリーンでの画像を生成し、生成された前記仮想スクリーンの画像を表示することで画像を合成する画像合成処理を行うと共に、
    前記複数の撮像装置で撮影された画像の中から、所定条件で特定された注目画像を抽出し、前記複数の撮像装置の各々から前記注目画像までの距離を算出し、前記注目画像が抽出された場合に、前記複数の撮像装置の各々から前記注目画像までの距離に基づいて、前記画像合成処理で適用する仮想スクリーンの位置を補正することで仮想スクリーン位置を調整する、制御部を有する画像処理装置。
  2. 前記注目画像までの距離は、前記複数の撮像装置で撮像した複数の画像情報から得た視差情報を用いて算出する、請求項1記載の画像処理装置。
  3. 3以上の撮像装置による撮像において、複数のオーバラップ部が存在する場合に、注目画像は、前記オーバラップ部のそれぞれで抽出可能であり、それぞれ独立して、仮想スクリーンの位置を補正する、請求項1又は請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記オーバラップ部に相当する画像情報に対して、仮想視点を設定し、前記画像合成処理では、それぞれの仮想視点における画像情報を用いて画像を生成する、請求項1~請求項3の何れか1項記載の画像処理装置。
  5. 前記複数の撮像装置が、車両の後方を分割して撮像する撮像装置であり、前記画像合成処理で合成された画像が、運転者が運転中に視認可能に表示され、前記注目画像が、自車両の後方に存在する注視するべき対象物である、請求項1~請求項4の何れか1項記載の画像処理装置。
  6. 前記注目画像の抽出するための前記所定条件が、予め定めた優先順位に基づくものであり、優先順位を決める要素として、少なくとも、前記自車両の後方に存在する注目画像までの距離、及び注目画像の移動速度を含む、請求項5記載の画像処理装置。
  7. コンピュータを、
    請求項1~請求項6の何れか1項記載の画像処理装置の制御部として動作させる、
    画像処理プログラム。
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