JP2022027531A - バイオマス燃料の燃焼機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡便な構造で、効率的にバイオマス燃料(特にODF燃料)を搬送し、燃焼できるバイオマス燃料の燃焼機の提供。【解決手段】 燃焼器と、上記燃焼器に対してバイオマス燃料を供給するための燃料供給スクリューコンベアとを備え、上記燃料供給スクリューコンベアは、上記燃焼器に対して下方から上記バイオマス燃料を供給するための縦スクリューコンベアと、上記縦スクリューコンベアに対して側方から上記バイオマス燃料を供給するための横スクリューコンベアとを備え、上記縦スクリューコンベアの縦スクリューケーシングと、上記横スクリューコンベアの横スクリューケーシングは一体化されており、上記縦スクリューコンベアの縦スクリュー軸と上記横スクリューコンベアの横スクリュー軸はそれぞれ独立に、片持ちの状態で駆動する、バイオマス燃料の燃焼機。【選択図】 図1-1

Description

本発明は、バイオマス燃料の燃焼機に関する。
ホッパー等に収容された木質チップ等の粉粒状の燃料をスクリューコンベアによって炉内に搬送し、燃焼させる燃焼炉が知られている。このような燃焼炉に使用できる搬送装置として、特許文献1には、「ギアモーターで可動する燃料供給スクリューと回転部に固定してあるステーとを結ぶユニバーサルジョイントがあり、ギアモーターにより燃料供給スクリューが回転することで、ユニバーサルジョイントを介しステーへと伝わり撹拌板を上部に固定した回転部が回転することで、ドアから出てきた固形燃料を炉内に均一に送り込むことができ、ダンパーが止まる際はドアが閉まり固形燃料の供給を止める装置」が記載されている。
実用新案登録第3165490号 特開2013-82869号公報
本出願人は、雑草や樹木、灌木の幹や枝打ちした枝葉、竹、篠、笹、蔦、廃棄木材等の植物性の原料から、より簡便にバイオマス燃料を製造する方法、及び、装置等について、永年にわたり鋭意研究開発を続けてきた。
このような研究の成果の一つとして、本出願人は、「雑草や樹木、潅木の幹や枝打ち枝葉、及び竹、篠、笹、蔦等全ての植物をバイオマスとしこのバイオマスを乾燥した後バイオマスのかさばりの原因である一部を粉砕しかさばりを解消して得る粉粒混合状態のバイオマス燃料(特許文献2)」を既に提案している。
この燃料の原料となるバイオマスは、樹木の枝葉、灌木、竹、篠、笹、蔦、雑草等を主とする自然界の全ての植物が対象となるもので、国土の約70%と言われる森林(林地)を中心に無尽蔵と言えるほど大量に存在しているものである。
近年、化石燃料の使用による温室効果ガスの排出が大きな問題として取り上げられる中、カーボンニュートラルな植物性燃料は、今後のエネルギー利用の一翼を担っていくことが期待される。また、上述のとおり、このような植物性原料は、山間部でも容易に手に入り、バイオマス燃料の製造~利用にわたる方法、及び、小型装置が開発できれば、山間部の過疎地域等においても一貫した生産、利用が可能であり、今後ますます重要性が増していくと考えられる。
上述の特許文献2のバイオマス燃料は、植物の太い枝、幹、及び、茎等の炭化しにくい原料と、細枝、及び、葉等の炭化しやすく、かつ、かさばりの原因となる原料とが混合した(分別していない)、いわゆる「植物ゴミ」のような状態のものを、一括に加熱して、スクリュー搬送機によって抵抗をかけながら搬送することで、炭化が進んだ部分(すなわち、かさばりの原因となる原料の大部分)を粉砕して得られるものである。
そのため、このバイオマス燃料は粗細混合の粉炭と比較的炭化が進んだ小、中粒の粒子と、表面が焦げただけで、ほとんど炭化が進んでいない中、大粒の粒子とが混合した状態となっており、いわば「焚き火の燃え残りのごみ」の様な状態となっている。具体的には、含水分10~13%・粒径が30ミリメートルを標準とする乾燥チップと炭化したフレーク状の枝葉の混合状態となっている。
この「焚き火の燃え残りのごみ」の様なバイオマス燃料は、一般的な木質ペレット、木質チップ(以下、併せて、単に「ペレット等」ともいう。)とは異なった性状のバイオマス燃料であり、本出願人はこれを、過乾燥フレーク混合チップ燃料「ODF燃料(過:O=オーバー、乾燥:D=ドライ、フレーク:F)」と呼んでいる。
ODF燃料の発熱量は、原料によって異なるものの、典型的には、20MJ/kg(竹、篠)~21MJ/kg(針葉樹の枝葉)であり、非常に簡単に製造できるにも関わらず、一般的なペレットと比較しても、優れた発熱量を有している。その一方で、重量密度が3.5~4L/kgと小さいという特徴がある。
ODF燃料は、粒度の揃った典型的なペレット等とは全く異なる性状のバイオマス燃料である。ODF燃料は、一見、原料や用途の点でペレット等と共通点を有するかのようにみえるものの、上述のとおり、全く異なるものであり、ペレット等に用いる燃焼装置をそのまま適用できない、という問題があった。
具体的な問題の1つとして、搬送機構の構造がある。
図4は、本出願人が考案した燃焼機の試作機の搬送機構である。この試作機では縦スクリュー軸5と、横スクリュー軸10が近接交差しているために、縦スクリュー羽6と横スクリュー羽11間の燃料の受け渡し連絡体系が悪く構造的な欠陥となっていた。
この点について、特開2016-006366号公報の搬送機構のようにユニバーサルジョイント(図5の符号33)によりスクリューコンベアの搬送方向を変えるという方法があるが、ユニバーサルジョイント(図5の符号33)を用いることでスクリューコンベアの耐久性が不十分となったり、製造コストが高かったりと、改善が必要であった。
上記の事情に鑑み、本発明は、簡便な構造で、効率的にバイオマス燃料(特にODF燃料)を搬送し、燃焼できるバイオマス燃料の燃焼機を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
[1] 燃焼器と、上記燃焼器に対してバイオマス燃料を供給するための燃料供給スクリューコンベアとを備え、上記燃料供給スクリューコンベアは、上記燃焼器に対して下方から上記バイオマス燃料を供給するための縦スクリューコンベアと、上記縦スクリューコンベアに対して側方から上記バイオマス燃料を供給するための横スクリューコンベアとを備え、上記縦スクリューコンベアの縦スクリューケーシングと、上記横スクリューコンベアの横スクリューケーシングは一体化されており、上記縦スクリューコンベアの縦スクリュー軸と上記横スクリューコンベアの横スクリュー軸はそれぞれ独立に、片持ちの状態で駆動する、バイオマス燃料の燃焼機。
上記燃焼機によれば、簡単な構造で、効果的にバイオマス燃料(特にODF燃料)を搬送し、燃焼できる。
[2] 上記横スクリュー軸が、上記横スクリューケーシングの芯より下に位置している、[1]に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
上記燃焼機によれば、スクリューの片持ちの負担がより小さくなり、先端の垂れがより抑制されやすくなるとともに、燃料のフレーク部分が分離し、取り残しがより抑制される。
[3] 上記燃料供給スクリューコンベアのスクリュー羽の外径が、スクリューケーシングの内径を100%としたとき、70%以下である、[1]又は[2]に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
上記燃焼機によれば、スクリュー羽にかかる負担がより小さくなりやすい。
[4] 上記縦スクリューコンベアの縦スクリュー羽の外径が、上記横スクリューコンベアの横スクリュー羽の外径よりも大きい、[1]~[3]のいずれかに記載のバイオマス燃料の燃焼機。
上記燃焼機によれば、縦スクリューコンベアの搬送量が横スクリューコンベアの搬送量よりも大きくなるため横スクリューコンベアによるバイオマス燃料の送り過ぎがより起こりにくい。
[5] 上記燃焼器が、上記縦スクリューコンベアの終端に配置され、更に、上記燃焼器には、燃焼給気を供給するための燃焼給気道が接続されており、上記燃焼給気道は、上記縦スクリュー軸と同軸に、上記縦スクリューケーシングを包囲するように形成されている、[1]~[4]のいずれかに記載のバイオマス燃料の燃焼機。
上記燃焼機によれば、燃焼器の周縁部へと押し出されたバイオマス燃料が燃焼吸気によって燃焼し、ドーナツ状の燃焼炎となり、より高温で燃焼しやすい。
[6] 上記燃焼器が、上記縦スクリュー軸と同軸に、上記縦スクリューケーシングの外周から張り出した平面視で中空円板状の燃焼床と、上記燃焼給気道の外周を区画する燃焼給気道カバーから張り出し、上記燃焼床の下に隙間を空けて配置された燃焼器底板と、上記縦スクリュー軸と同軸に、上記燃焼器底板の上に配置された燃焼器体と、上記縦スクリューケーシングの上に隙間を空けて上記縦スクリュー軸に固定され、上記縦スクリュー軸とともに回転駆動するスクレーパアームと、上記スクレーパアームに固定され、上記縦スクリューケーシングから押し出される上記バイオマス燃料を上記燃焼器体の側へと掻き拡げる燃料拡散スクレーパと、上記スクレーパアームに固定され、上記スクレーパアームの回転によって上記燃焼器体に沿って移動し、上記バイオマス燃料の燃焼に伴って生ずるクリンカを除去するクリンカスクレーパと、を備える、[5]に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
上記燃焼機によれば、クリンカスクレーパによって燃焼器体の内側周縁部に大きなクリンカがより成長しにくく、高い燃焼効率が維持されやすい。
[7] 正面視において、上記縦スクリューケーシングの上端が、上記燃焼器体の上端よりも高い、[6]に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
上記燃焼機によれば、消火する際に、縦スクリューケーシング内のバイオマス燃料(特にODF燃料)に炭火がより延焼しにくい。
[8] 上記クリンカスクレーパが、上記燃焼器体を挟むように配置された略コの字状の板状部材からなり、上記燃焼器体の内周側の端部は、上記スクレーパアームの回転方向に向かって折り曲げられている、[6]又は[7]に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
上記燃焼機によれば、クリンカスクレーパによって燃焼器体から掻き落とされたクリンカが掻き揚げられ、燃焼器体の外部へとより排出されやすい。
[9] 上記燃焼給気道の内部に、燃焼給気を旋回させるための旋回流誘導羽を備える、[5]~[7]のいずれかに記載のバイオマス燃料の燃焼機。
上記燃焼機によれば、燃焼給気が旋回流として提供されるため、平面視ドーナツ状の燃焼炎が上部で二次燃焼を起こしやすく、ひとまとまりの炎となりやすい。このため、炎が拡散せず、生ずる熱をより効率的に利用しやすい。
〔1〕 燃料であるバイオマス燃料の供給のためのスクリューコンベアに於いて、縦スクリューケーシングと横スクリューケーシングを一体化し、縦スクリュー軸と横スクリュー軸はそれぞれ独立させ、それぞれの独立したスクリュー軸は、片持ちの状態で駆動することで、燃料の横スクリューから縦スクリューへの燃料の受け渡しを円滑にした燃料供給スクリューコンベアを備えたバイオマス燃料の燃焼機。
〔2〕 上記燃料供給スクリューコンベアは、チップ状のバイオマス燃料の搬送で、スクリュー羽にかかる負荷を軽減するために、スクリュー羽の外径を大幅に小さくしたことを特徴とする、〔1〕に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
〔3〕 上記燃料供給スクリューコンベアは、横スクリュー軸を横スクリューケーシング芯より下に下げ、横スクリューを偏芯にすることでスクリュー軸の先端部の垂れを防止すると共に、ケーシング上層部に空間を作ることでスクリュー羽にかかる負担を小さくし、チップとフレークの混合状態の燃料のチップとフレークの分離を防止することを特徴とする〔1〕に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
〔4〕 燃料供給スクリューコンベアと燃焼給気道と燃焼器が一体となることを特徴とする〔1〕に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
〔5〕 スクレーパアームと燃料拡散スクレーパとクリンカスクレーパで構成し、縦スクリュー軸と一体化し同周期で回転する、燃焼器のスクレーパアームと、燃料拡散スクレーパと、クリンカスクレーパで構成する〔1〕に記載のバイオマス燃料燃焼機の燃焼皿のクリンカ付着装置。
〔6〕 燃焼灰テ-ブルと、燃焼皿底と、燃焼器体と、燃焼床と、スクレーパアームと、燃料拡散スクレーパと、クリンカスクレーパが一体体となった燃焼皿を備えた〔1〕~〔4〕に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
〔7〕 燃焼吸気を、旋回流で供給することで燃焼炎を束ね、燃焼炎の内部で二次燃焼が起こる条件を備えることを特徴とする、〔6〕の燃焼皿を備えた、〔1〕~〔6〕のバイオマス燃料の燃焼機。
本発明によれば、簡便な構造で、効率的にバイオマス燃料(特にODF燃料)を搬送し、燃焼できるバイオマス燃料の燃焼機が提供できる。
本発明の実施形態に係る燃焼機の構成を説明するための断面模式図である。 本燃焼機が有する横スクリューコンベアの断面図である。 燃焼器(燃焼皿)の構造を説明するための断面模式図である。 スクレーパアームの底面図である。 クリンカ掻き揚げ部の説明図である。 旋回流誘導羽の説明図である。 燃焼床の平面図である。 本燃焼機による燃焼状態の説明図である。 燃焼器の平面視による、ドーナツ状の燃焼形態と燃焼灰分布の説明図である。 本発明者により考案された燃焼機の試作機の説明図である。 特開2016-006366号公報に記載の燃焼機の説明図である。 本燃焼機によりODF燃料を燃焼させ、ドーナツ炎が大きくなった状態、火の粉が混合した炎の写真である。 本発明のバイオマス燃料の燃焼機の第2実施形態が有する燃焼器の平面図である。 燃焼器の正面視の説明図である。 クリンカスクレーパの側面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下の燃焼機の説明は、本発明の特徴点を説明するために、代表的な実施形態を例になされるものであり、本発明を特定の実施形態に制限するものではない。
なお、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
また、図面を用いて説明する際、互いに同一又は類似の部分には共通の符号を付して、重複説明は省略する。
(バイオマス燃料の燃焼機の第1実施形態)
図1-1は、本発明の燃焼機の第1実施形態の構成を説明するための模式図である。図1-1の燃焼機は、燃焼器と、燃焼器に対してバイオマス燃料を供給するための燃料供給スクリューコンベアとを備え、燃料供給スクリューコンベアは、燃焼器に対して下方からバイオマス燃料を供給するための縦スクリューコンベアと、縦スクリューコンベアに対して側方からバイオマス燃料を供給するための横スクリューコンベアとを備え、縦スクリューコンベアの縦スクリューケーシング4と、横スクリューコンベアの横スクリューケーシング7は一体化されており、縦スクリューコンベアの縦スクリュー軸5と横スクリューコンベアの横スクリュー軸10はそれぞれ独立に、片持ちの状態で駆動する、バイオマス燃料の燃焼機である。
本明細書において、「燃焼器(燃焼皿とも言う場合がある)」とは、縦スクリューケーシング4と縦スクリュー軸5と縦スクリュー羽6からなる縦スクリューコンベアの終端に配置され、縦スクリューコンベアによって縦スクリューケーシング4から押し出されるように供給されるバイオマス燃料を燃焼させるための機能を実現する部分構造を意味する。本燃焼機が有する燃焼器は、燃焼皿底3、燃焼器体25、スクレーパアーム18、燃料拡散スクレーパ22、クリンカスクレーパ23、スクレーパアーム固定ナット部24、及び、燃焼床28によって構成されている。
本燃焼機は、バイオマス燃料が収容された典型的にはホッパーである燃料タンク19と、燃料タンク19に接続され、水平方向にバイオマス燃料を移送する横スクリューコンベア、上記横スクリューコンベアによって側方から移送されたバイオマス燃料を縦方向に移送するための縦スクリューコンベア、及び、縦スクリューコンベアの終端に配置された燃焼器とを有し、燃焼器は、内部に断熱材カバー17に包まれた断熱材16が収容された燃焼室缶体2と、その外周に配置された燃焼缶体15によって形成された燃焼室1内に収容され、燃焼室1の上部には煙突21が配置されている。
なお、本発明の実施形態に係る燃焼機は、燃焼室、及び、煙突を有していなくてもよい。
本燃焼機は、図4の試作機の形式を改良するもので、縦スクリュー軸5と、横スクリュー軸10の交差部をなくすことで、横スクリューから縦スクリューへの燃料の受け渡しを改善したものである。
その改良手段は、縦スクリュー軸5と、横スクリュー軸10と共に、太さを20ミリメートルと太くし、駆動部付近に一定の間隔で設置された2個の支持ベアリング10bにより片持ちの状態の構造にすることで課題を解決している。
スクリュー羽は、内径100ミリメートルの縦スクリューケーシング4、横スクリューケーシング7のスクリューコンベアによるチップに近い燃料の搬送と言うことで、縦スクリュー羽6、横スクリュー羽11の外径を横スクリュー羽11では60ミリメートル、縦スクリュー羽6では70ミリメートルと縦スクリューケーシング4、横スクリューケーシング7の太さ割に細くし、チップ状燃料の搬送による縦スクリュー羽6、横スクリュー羽11にかかる負担を小さくしてあるのが特徴である。
本実施形態に係る燃焼機においては、燃料供給スクリューコンベアのケーシングの内径が100ミリメートルであり、スクリュー羽の外径が60ミリメートルと70ミリメートルとであるが、本発明の燃焼機が有するスクリュー羽の外径は上記に制限されず、適宜変更できる。
なかでも、スクリュー羽にかかる負担がより小さくなりやすい観点からは、燃料供給スクリューコンベアのケーシングの内径を100%としたとき、スクリュー羽の外径が70%以下であることが好ましい。
なお、縦、横と2つあるスクリュー羽の外径のいずれか一方が上記範囲内にあることによれば、上記の優れた効果が得られるが、両方が上記数値範囲内にあることが好ましい。
又、縦スクリュー羽6の外径を70ミリメートルと、横スクリュー羽11の外径60ミリメートルより大きくし、縦スクリューの搬送量を横スクリューの搬送量より多くすることで、横スクリューによる燃料の送り過ぎトラブルを防止する。
すなわち、縦スクリューコンベアの縦スクリュー羽6の外径が、横スクリューコンベアの横スクリュー羽11の外径よりも大きいことが好ましい。
スクリューコンベアは、縦スクリューケーシング4と横スクリューケーシング7が一体となる構造で形成するが、縦スクリュー軸5と横スクリュー軸10はそれぞれ独立し、図示していない個別の駆動モータで稼働する。
縦スクリュー軸5と横スクリュー軸10の毎分当たりの回転数は同一とするが、縦スクリュー羽6の外径を横スクリュー羽11の外径より大きくすることで、縦スクリューの搬送能力を横スクリューの搬送能力より大きくし、横スクリューの搬送量過剰を防止する。
縦スクリュー軸5、横スクリュー軸10の支持はそれぞれ駆動部付近に設けた2個の支持ベアリング5b、10bにより片持ちの状態で支持し、図1-1のように配置することで、燃料20の横スクリュー羽11から縦スクリュー羽6への受け渡しを円滑にしている。
更に、横スクリューでは図1-1に示す通り、横スクリュー軸芯9を、ケーシング芯8より下方に下げる(すなわち、横スクリュー軸が横スクリューケーシングの芯より下に位置している)ことでスクリューの片持ちの負担を小さくし先端の垂れを防止すると共に、燃料のフレーク部分が分離し、送り残しになることを防止しているが、原理としてはU字型ケーシングのスクリューコンベアの形状を改良したものである。
横スクリュー軸10は、図1―1のように長い横スクリュー軸10の支持ベアリング10bの支持の負担を小さくするためにケーシング芯8より下に配置することで、粒径の粗いチップとフレークの混合密度が大きくなった図1-2の燃料高密度部7bで横スクリュー軸10全体を受け止め、横スクリュー軸10先端の垂れを防止する。
縦スクリュー羽6、横スクリュー羽11は、チップ状の燃料20の搬送の抵抗負担を小さくするために横スクリュー羽11の外径60ミリメートル、縦スクリュー羽6の外径70ミリメートルと縦スクリューケーシング4、横スクリューケーシング7の内径100ミリメートルに比較すると細くしてある上に、横スクリュー軸10はケーシング芯8の下方に下げ偏芯にすることで横スクリューケーシング7の上部を図1-2の空間部7cの部分を空間にするが、燃料20の搬送に支障はなく、燃料20のチップ部とフレーク部の分離を防止し搬送を円滑にすると共に、横スクリュー羽11にかかる負担を小さくする。
次に燃焼器の説明をする。
燃焼器(燃焼皿)は、図2-1のように、縦スクリューケーシング4、燃焼給気道カバー13(これにより燃焼給気道12が形成される)と一体化した、燃焼皿底3、燃焼灰テーブル3a(以下、燃焼皿底3と燃焼灰テーブル3aとを合わせて「燃焼器底板3b」ともいう。)、燃焼器体25、燃焼床28と、縦スクリュー軸5と一体となり同周期で回転するスクレーパアーム18、燃料拡散スクレーパ22、クリンカスクレーパ23で構成するが、燃焼灰テーブル3aの外径500ミリメートル、燃焼器体25の内径300ミリメートルの円形小型燃焼器であって、本発明の基本形の標準機の実施例である。
この燃焼機の燃焼は、図1-1、図3-1の燃料20aの様に燃焼器中央よりせり上りで供給された燃料が、燃料拡散スクレーパ22で燃焼器体25の周縁部に均一に拡散分配されてゆくが、分配される燃料20bは、最初に炭化しているフレークが高温のガス燃焼30の影響を受けガス化し燃焼床28のガス燃焼給気穴29より強制給気されてくる燃焼給気14により爆発的にガス燃焼30をおこす、続けてチップがガス燃焼30の影響を受け急速に燃焼が始まり燃焼しながら燃料拡散スクレーパ22により燃焼器体25の周縁部へと押し出され燃焼器体25の内側周縁部で、強制給気されている燃焼給気14により図3に示すドーナツ状の燃焼炎31となって高温で燃焼する。
最初にガス燃焼したフレークは夥しい数の火の粉31aとなって舞上がり、チップのド-ナツ状の燃焼炎31を膨張させ、2次燃焼誘発することで、図3-1、図6の様なドーナツ状の燃焼炎31の2倍以上に膨張した大きな火の粉混合燃焼炎31bとなる。
試作機の燃焼機においては、機能の上での問題はないが、消火後の残り火(炭火)の影響が縦スクリュー内に残っている燃料に及び鎮火せず燻り延焼を続け、横スクリューまで達するので対策が必要であった。
原因は、燃焼床28と縦スクリューケーシング4の上端の高さの差が小さかったためで、図1-1の燃焼機では縦スクリューケーシング4の上端部を燃焼器体25の上端部よりやや高い位置まで上げ、供給された燃料20aは、図2-1に示す縦スクリュー軸5と一体となり回転するスクレーパアーム18に設けた燃料拡散スクレーパ22により燃焼器周辺部に向け押し出され、図1-1、図3-1の燃料20bの様に縦スクリューケーシング4の周囲にある燃料20bが常に縦スクリューケーシング4の上端部より低くなる状態になる。この状態により消火後の残り火の影響が縦スクリューケーシング4内に及ぶことを防止できる。
又、この燃焼器による燃料の燃焼温度は900℃~1000℃に達するので燃焼灰がクリンカとなって燃焼器体25のクリンカ付着部26に付着し燃焼を阻害する。この対策としてスクレーパアーム18にクリンカスクレーパ23を設け、常時に付着したクリンカを掻き落とし掃除する。
クリンカスクレーパ23は、燃焼器体25上部淵のクリンカ付着部26を挟むように設け、内側の23bの部分(クリンカ掻き揚げ部23b)は図2-2、2-3に示すように回転方向に向かって曲げてあり、掻き落としたクリンカを掻き上げ、燃焼器体25の外への排出を円滑にする。
この高温燃焼により高温の燃焼灰とクリンカが発生するが、燃焼灰は燃焼給気14と強制的に供給されてくる燃料20bにより強制的に燃焼器体25の外へ押し出される。排出された燃焼灰には僅かながら小さな炭火も含まれているため相当の輻射熱を持っているので、一定時間、燃焼灰テーブル3aに止め輻射熱の利用をはかり炭火が消火した後、クリンカスクレーパ23により押しだされ、図示していない燃焼機缶体下部の燃焼灰溜りに落下堆積する。
クリンカ掃除の必要頻度は樹木枝葉の燃料で約20時間、竹篠の燃料で約4時間と原料バイオマスの種類によって大きく異なるが、クリンカスクレーパ23は、8~10回転/分で回転する縦スクリュー軸5と一体化しており同周期で回転しているためクリンカが燃焼に支障が出るまで大きく成長することはなく細かい粉状で燃焼灰32と混合し排出される。
この燃焼器への燃料供給は燃焼皿底3中央の縦スクリューによって燃料20aのようにせり上がりで供給され、燃料拡散スクレーパ22で、燃料20bのように燃焼器体25の周縁部へと均一に拡散分配され、図3-1、2に示すドーナツ状の燃焼炎31炎を形成して燃焼する。
その燃焼は、燃料20bが、燃料拡散スクレーパ22で燃焼器体25周縁部へと押し出される過程で、燃料20bの中の炭化しているフレークがガス燃焼30の影響を受け急速にガス化し、連続して1次的な高温(約950℃)のガス燃焼を起こし、乾燥状態のチップの急速な燃焼を誘発する。
このガス燃焼からチップの燃焼までの時間は極めて短時間で爆発的に進行し、チップの燃焼は大きな燃焼炎31となって燃焼器体25周縁部へ移動し、十分に供給される燃焼給気14によって更に大きな燃焼炎31となるが、フレーク部は燃焼後夥しい量の火の粉31aとなって舞い上がり、チップの燃焼炎31を膨張させ、図3-1、図6の様な大きな火の粉混合燃焼炎31bを形成し狭い空間の中で2次燃焼を誘発している。
この燃焼は、含水分10~13%の乾燥した燃料の燃焼が、小さな空間の中の高温下で急速に進行するためダイオキシンを含む不燃物の発生が少なく無煙燃焼に近いのが大きな特徴である。
又、燃焼給気14は図示されていないブロアによる強制給気であるが、燃焼炎31を束ね高温の燃焼熱を得ることを目的として、旋回流で供給するために、図2-1、2-4の旋回流誘導羽27を設け旋回気流を発生させ、狭い空域内で、不燃物の2次燃焼が容易に起こる条件を作り出す。
この燃焼器は、図3に示すように燃焼器体25の周縁部でドーナツ状の燃焼炎31となって燃焼するのが最大の特徴であり、燃焼器体25の直径は300ミリメートルと小型ながら燃料の燃焼量は10~12kg/h、最大発熱量約210~250MJ/hと高性能である。
前述のように、この新しい燃料の生産利用は、CO削減に関連するカーボンニュートラル燃料の生産利用に関するもので、国土の約70%と言われる森林(林地)に大量に蓄積されている未利用バイオマスの利用と言う、未開発分野のエネルギー資源開発とCO削減の技術で、大きな経経済果が期待されているものである。
新しい燃料は、その未利用バイオマスの利用の技術開発は課題が多く実用化が極めて困難とされている現状の中で開発に成功したものであって、その燃料専用の燃焼機の開発が燃料の実用化の重要な課題となっていたものである。
従って、本発明の燃焼機は、新しいバイオマス燃料の生産利用が普及する上で、決定的な役割を果たすもので、その経済効果は予測が不可能なほど大きなものである。
本発明は、特許第6130573号「バイオマス燃料製造装置」の熱源用燃焼機として開発した2号機を改良するマイクロ型の固定床小型燃焼機であって、燃焼機の構造から燃焼形態に至るまで独創的な新技術による高性能な固定床マイクロ型バイオマス燃料燃焼機である。
以上が標準機である改良機の実施例による説明であるが、燃料供給スクリューコンベア及び燃焼器を含む各部分の寸法を変えることで、ペレットやチップの燃焼等、用途目的に合わせた大中小規模の高性能の多用途燃焼機の製作が可能である。
(バイオマス燃料の燃焼機の好適形態)
本発明のバイオマス燃料の燃焼機の第2実施形態(以下、単に「本実施形態」ともいう。)について、図7~9に基づいて説明する。図7は、本実施形態の燃焼機が有する燃焼器の平面図であり、図8は、燃焼器の正面視の説明図であり、図9は、クリンカスクレーパの側面図である。
本実施形態に係る燃焼機は、すでに説明した燃焼機の第1実施形態と同様に、燃焼器と、燃焼器に対してバイオマス燃料を供給するための燃料供給スクリューコンベアとを備え、燃料供給スクリューコンベアは、燃焼器に対して下方からバイオマス燃料を供給するための縦スクリューコンベアと、縦スクリューコンベアに対して側方かバイオマス燃料を供給するための横スクリューコンベアとを備え、縦スクリューコンベアの縦スクリューケーシングと、横スクリューコンベアの横スクリューケーシングは一体化されており、縦スクリューコンベアの縦スクリュー軸と、横スクリューコンベアの横スクリュー軸はそれぞれ独立に、片手持ちの状態で駆動する、バイオマス燃料の燃焼機である。
以下では、本実施形態に係る燃焼機が有する燃焼器部分の特徴について説明する。下記に説明のない燃料供給スクリューコンベア等の構造は、第1実施形態に係る燃焼機と同様である。
本実施形態に係る燃焼器100は、図8に示されるとおり、縦スクリューコンベア(図示しない)の終端(上端)に配置されており、縦スクリューケーシング4の周囲には、縦スクリュー軸5と同軸に、縦スクリューケーシング4を包囲するように配置された中空の燃焼給気道カバー13が配置されている。これにより、縦スクリューケーシング4の外周と、燃焼給気道カバー13の内周とによってバイオマス燃料の燃焼に必要な空気を供給する燃焼給気道が区画される。
燃焼器100は、縦スクリューケーシング4の上端に配置されており、縦スクリュー羽6が縦スクリュー軸5を中心に回転することで、バイオマス燃料が縦スクリューケーシング4の上端4aからあふれるように押し出され、燃焼床28上に供給される。
燃焼床28は、縦スクリューケーシング4の外周から張り出した平面視で中空円板状の部材であり、縦スクリューケーシング4と同軸(すなわち、縦スクリュー軸5と同軸)になっている。
燃料拡散スクレーパ22は、縦スクリューケーシング4の上部に隙間を有して縦スクリュー軸5に固定されたスクレーパアーム18に固定されている。スクレーパアーム18は、スクレーパアーム固定ナット部24によって縦スクリュー軸5に固定されているため、縦スクリュー軸5の回転に同期して回転する。
なお、燃焼器100は平面視で平行四辺形のスクレーパアーム18を有しているが、スクレーパアームの形状としては上記に制限されない。スクレーパアームは、少なくとも1つの燃料拡散スクレーパと、少なくとも1つの後述するクリンカスクレーパとが固定できればよく、平面視で、棒状、円状、及び、多角形状のいずれであってもよい。
また、スクレーパアーム18には、左右1対の燃料拡散スクレーパ22が固定されているが、燃料拡散スクレーパ22の個数は上記に制限されない。燃焼器は少なくとも1つの燃料拡散スクレーパを有していればよく、3つ以上の燃料拡散スクレーパを有していてもよい。
燃料拡散スクレーパ22によって、外側へと掻き出されたバイオマス燃料は、燃焼床28上で燃焼する。燃焼床28は、縦スクリューケーシング4の外周から張り出した平面視で中空円板状の部材である。
燃焼器100は、燃焼給気道内に旋回流誘導羽27を備えており(図7参照、図8では図示を省略している)、これにより燃焼給気が旋回流として提供されるため、平面視ドーナツ状の燃焼炎31が上部で二次燃焼を起こしやすく、ひとまとまりの粉混合燃焼炎31bとなりやすい。このため、粉混合燃焼炎31bが拡散せず、生ずる熱をより効率的に利用しやすい。
燃焼器体25は円筒状の部材であり、燃焼器底板3b上に、縦スクリューケーシング4と同軸に配置されている。燃焼器100において、縦スクリューケーシング4の上端4aは、燃焼器体25の上端25aよりも高い位置となるよう構成されている。
すでに説明したとおり、ODF燃料は、従来の木質ペレットとは異なり、炭化したフレーク状の枝葉(かさばりが解消されているもの)を含む。この成分は、着火しやすく、ODF燃料の利用のしやすさに貢献している。
一方で、消火しようとした場合、消火後の残り火(炭火)によって縦スクリュー内に残っているODF燃料が延焼してしまい、スクリューケーシング内のODF燃料が燃焼してしまう場合があった。この問題は、着火しにくい一般的なバイオマス燃料では大きな問題にはなりにくいものの、ODF燃料に特異的に起こる場合があることを、本発明者は初めて知見している。
本実施形態に係るバイオマス燃料の燃焼機が有する燃焼器100においては、縦スクリューケーシング4の上端4aは、燃焼器体25の上端25aよりも高い位置となっている。そのため、燃料拡散スクレーパ22によって掻き拡げられた燃焼床28上のバイオマス燃料(特にODF燃料)と、縦スクリューケーシング4内のバイオマス燃料(特にODF燃料)とは、分断されやすい。この結果として、消火する際に、縦スクリューケーシング4内のバイオマス燃料(特にODF燃料)に炭火がより延焼しにくいという優れた特徴を有する。
燃焼器100は、スクレーパアーム18に固定されたクリンカスクレーパ23を有している。
上記のように、バイオマス燃料を連続的に燃焼させると、燃焼灰が高温で溶融して生成するクリンカが燃焼器体25の内側面、及び、外側面に付着する場合がある。
これに対し、クリンカスクレーパ23は、燃焼器体25を挟むように配置された略コの字状の板状部材からなるため、スクレーパアーム18の回転によって燃焼器体25の内側面、及び、外側面にそって移動するため、クリンカが大きく成長するのを抑制することができる。
更に、図9に示されるように、クリンカスクレーパ23は、スクレーパアームの回転方向(矢印R)に向かって折り曲げられたクリンカ掻き揚げ部23bを有しているため、掻き落としたクリンカをより効率的に掻き揚げることができ、クリンカが燃焼器体25の外部へと排出されやすい。
次に、本実施形態に係る燃焼機の使用方法について説明する。
まず、燃料タンクからバイオマス燃料(特にODF燃料)が横スクリューコンベアによって水平方向に移送される。次に、横スクリューコンベアから、縦スクリューコンベアへと燃料が受け渡され、鉛直上方へとバイオマス燃料が移送される。
縦スクリューコンベアの縦スクリューケーシング4の終端(上端)には、燃焼器100が配置されており、バイオマス燃料は、縦スクリューケーシング4から押し出される様に供給される。縦スクリュー軸5と同期して回転するスクレーパアーム18に固定された燃料拡散スクレーパ22が、供給されたバイオマス燃料を燃焼床28上の外側へと、掻き出していく。
燃焼床28に供給されたバイオマス燃料には、燃焼に必要な空気が、燃焼床28の外周と、円筒状の燃焼器体25との間の内周とによって区画される空隙から供給される。この際、旋回流誘導羽27を介して空気が流れるため、供給される空気(燃焼給気)が渦を巻きやすく、結果として、得られる炎がひとまとまりになりやすく、より効率的に熱利用ができる。
バイオマス燃料の燃え残りの灰は、燃焼床28の中心から押し出されてくる新たなバイオマス燃料によって、順次外周へと押し出されていき、燃焼器体25を超えて、燃焼器底板3bに貯まっていき、順次、燃焼器100の外側へと押し出されていく。
このように、燃焼器100は、燃焼器体25の外側に張り出した燃焼器底板3bを有しているため、燃え残りの灰がすぐに燃焼機の底へと落ちず、効率的に熱を利用できる。
バイオマス燃料の燃焼灰が溶融すると、クリンカが生じるが、燃焼器100は、スクレーパアーム18に固定されたクリンカスクレーパ23を有しているため、特にクリンカが生じやすい燃焼器体25の内外周に生じたクリンカを掻き落として、燃焼器体25外へと排出する。
本実施形態に係る燃焼機は、耐熱性を有していれば、材質は制限されないが、加工が容易であることから、金属製であることが好ましい。燃焼器に使用される各部材は、公知の加工技術を用いて製造でき、組立方法も公知の技術が適用可能である。
現在の日本のエネルギーは大部分を化石燃料に依存しているために国際条約での中でのCO2削減が国家的な大きな課題となっている。この課題解決のための対策として、太陽光発電や風力発電が普及しているが、安定性の上での課題解決が困難でCO2削減での決定的な課題解決策とはなっていない。
このような社会情勢の中で、林地残材と言う未利用バイオマスのエネルギー資源活用が推奨され、利用技術の開発が進められているが現時点では実用技術に結びつくものは存在しない。
EUの先進国では実用技術の普及が進んでいるが、日本では気候風土の違いで、EU型の実用技術が通用せず、日本型の未利用バイオマス実用技術の開発が必要とされ、開発が進められているのが現状である。
このような社会情勢の中で開発した新しいバイオマス燃料は、カーボンニュートラル燃料と言われるバイオマス燃料で、その燃料の生産利用はCO2削減では最も効果の大きなものとされ、将来のクリーンエネルギー産業として日本経済に大きく貢献する可能性が予測できるものである。
本発明は、このような新しいバイオマス燃料の生産利用技術の、核となるバイオマス燃料の燃焼機であるが汎用性が高いので木質チップや木質ペレットの小型燃焼機としての利用が可能である。
1 :燃焼室
2 :燃焼室缶体
3 :燃焼皿底
3a :燃焼灰テーブル
3b :燃焼器底板
4 :縦スクリューケーシング
5 :縦スクリュー軸
5b :支持ベアリング
6 :縦スクリュー羽
7 :横スクリューケーシング
8 :ケーシング芯
9 :横スクリュー軸芯
10 :横スクリュー軸
10b :支持ベアリング
11 :横スクリュー羽
12 :燃焼給気道
13 :燃焼給気道カバー
14 :燃焼給気
15 :燃焼缶体
16 :断熱材
17 :断熱材カバー
18 :スクレーパアーム
19 :燃料タンク
20 :燃料
21 :煙突
22 :燃料拡散スクレーパ
23 :クリンカスクレーパ
23b :クリンカ掻き揚げ部
24 :スクレーパアーム固定ナット部
25 :燃焼器体
26 :クリンカ付着物
27 :旋回流誘導羽
28 :燃焼床
29 :ガス燃焼給気穴
30 :ガス燃焼
31 :燃焼炎
32 :燃焼灰
100 :燃焼器

Claims (9)

  1. 燃焼器と、前記燃焼器に対してバイオマス燃料を供給するための燃料供給スクリューコンベアとを備え、
    前記燃料供給スクリューコンベアは、前記燃焼器に対して下方から前記バイオマス燃料を供給するための縦スクリューコンベアと、前記縦スクリューコンベアに対して側方から前記バイオマス燃料を供給するための横スクリューコンベアとを備え、
    前記縦スクリューコンベアの縦スクリューケーシングと、前記横スクリューコンベアの横スクリューケーシングは一体化されており、
    前記縦スクリューコンベアの縦スクリュー軸と前記横スクリューコンベアの横スクリュー軸はそれぞれ独立に、片持ちの状態で駆動する、バイオマス燃料の燃焼機。
  2. 前記横スクリュー軸が、前記横スクリューケーシングの芯より下に位置している、請求項1に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
  3. 前記燃料供給スクリューコンベアのスクリュー羽の外径が、スクリューケーシングの内径を100%としたとき、70%以下である、請求項1又は2に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
  4. 前記縦スクリューコンベアの縦スクリュー羽の外径が、前記横スクリューコンベアの横スクリュー羽の外径よりも大きい、請求項1~3のいずれか1項に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
  5. 前記燃焼器が、前記縦スクリューコンベアの終端に配置され、
    更に、前記燃焼器には、燃焼給気を供給するための燃焼給気道が接続されており、
    前記燃焼給気道は、前記縦スクリュー軸と同軸に、前記縦スクリューケーシングを包囲するように形成されている、請求項1~4のいずれか1項に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
  6. 前記燃焼器が、
    前記縦スクリュー軸と同軸に、前記縦スクリューケーシングの外周から張り出した平面視で中空円板状の燃焼床と、
    前記燃焼給気道の外周を区画する燃焼給気道カバーから張り出し、前記燃焼床の下に隙間を空けて配置された燃焼器底板と、
    前記縦スクリュー軸と同軸に、前記燃焼器底板の上に配置された燃焼器体と、
    前記縦スクリューケーシングの上に隙間を空けて前記縦スクリュー軸に固定され、前記縦スクリュー軸とともに回転駆動するスクレーパアームと、
    前記スクレーパアームに固定され、前記縦スクリューケーシングから押し出される前記バイオマス燃料を前記燃焼器体の側へと掻き拡げる燃料拡散スクレーパと、
    前記スクレーパアームに固定され、前記スクレーパアームの回転によって前記燃焼器体に沿って移動し、前記バイオマス燃料の燃焼に伴って生ずるクリンカを除去するクリンカスクレーパと、
    を備える、請求項5に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
  7. 正面視において、前記縦スクリューケーシングの上端が、前記燃焼器体の上端よりも高い、請求項6に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
  8. 前記クリンカスクレーパが、前記燃焼器体を挟むように配置された略コの字状の板状部材からなり、前記燃焼器体の内周側の端部は、前記スクレーパアームの回転方向に向かって折り曲げられている、請求項6又は7に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
  9. 前記燃焼給気道の内部に、燃焼給気を旋回させるための旋回流誘導羽を備える、請求項5~7のいずれか1項に記載のバイオマス燃料の燃焼機。
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