JP2022024939A - セル集合安定型産業廃棄物最終処分場 - Google Patents

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光 恩藤
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Abstract

【課題】産業廃棄物の埋立処分場を建設する際の地域の自然環境や生活環境に与える負荷を抑えることが可能な、産業廃棄物安定型最終処分場の建設方法、及び廃棄物の埋め立て方法を提供する。【解決手段】大規模な開発行為を避けるため、小規模な埋立セルの掘削、埋立、覆工を連続して施工し、環境への負荷を抑えながら産業廃棄物の適正処分を図る。【選択図】図1

Description

本発明は、産業廃棄物安定型最終処分場の建設及び廃棄物の埋め立て方法に関するものである。
従来、産業廃棄物の最終処分場は数ヘクタールから百ヘクタールに及ぶ広大な山林の谷の部分を伐開除根し、下流部に放流桝、沈砂池、貯留構造物たるコンクリート堰堤等を築造し、埋立地周囲に排水溝、底部に浸透水集排水管を設置するなど、膨大な開発行為と土工・コンクリート工を要するものであった。
従ってその地域の自然環境に大きな負荷を与えるため希少な動植物に絶滅の危機をもたらす虞さえあり、そのような施設の設置計画には近隣住民も一致団結して反対運動を展開することとなり、計画が頓挫する事例が多く見受けられた。
特開2006-272303 この特許文献は、兵庫県中央部の100haに及ぶ山林が、地形上処分場の設置に適しており、交通アクセスも良く、近隣の民家などから相当離れていて生活環境への影響も少ないことなどから、産業廃棄物最終処分場の建設を請求するものである。
「発明の詳細な説明」項番4によると「当該山林の所在地は周辺地域の最上部に位置するため流水がない。」としているが、例え計画地内に公共用水域や青線(河川法や下水道法の適用を受けない、公図上の水路や水路跡で、登記の無い土地。)が存在しないとしても、100haの山林に降った雨は流れ下って公共用水域に流入するのであり、水質に変化をもたらすのは明白である。下流河川に流下量の少ない部分があれば、その部分が決壊して洪水を起こさぬよう、処分場計画地内に十分な貯水量を確保できる洪水調整池を設けなければならない。表流水排水施設も計画地の下流になるほど相当の潤辺・勾配を要する。
いずれにしても、伐開除根・土工・コンクリート工・水路敷設工・洪水調整池築造工・貯留構造物設置工等々、地域の自然環境に大きな負荷を与える工事になることは疑いない。
特開2005-081344 この特許文献は、幅30m、長さ100m、深さ14mの巨大な地下壕を掘削して管理型廃棄物の埋立処分場を設置しようとするものである。
「発明が解決しようとする課題」項番3によると、「比較的大容量で、建設コストが安く、安全性の高い被覆型(管理型)最終処分場を建設するためになされたものである。」としている。しかしH鋼親杭横矢板土留工で連続地下壁に囲まれ、廃棄物とセメントを混練して底部からコンクリート層を構築する構造は明らかに「遮断型最終処分場」である。
廃棄物の最終処分場設置を取り巻く法規制環境
廃棄物の最終処分場を設置するには「一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める省令(平成29年6月9日最終改正環境省令第12号)以下「基準省令」という。」という環境省令で技術上の基準が定められており、この基準に適合しない施設は地域を管轄する行政庁に設置に係る事前協議を受け付けてもらえない。隣地地権者、近隣住民、町内会などの同意以前の関門である。
基準省令第二条第一項第二号ハの定めによると、
「面積が五十平方メートルを超え、又は埋立容量が二百五十立方メートルを超える埋立地は、ロ(1)から(4)までに掲げる要件を備えた内部仕切設備により、一区画の面積がおおむね五十平方メートルを超え、又は一区画の埋立容量がおおむね二百五十立方メートルを超えないように区画すること。」とされている。
特許文献、特開2005-081344によると、一区画の面積は三百平方メートル、埋め立て容量は四千二百立方メートルであり、明らかに基準省令には適合していない。
アイデアは認めるが、日本全国どの都道府県でもこの計画を許可することはない。
また、施工場所の選定も困難である。幅三十メートル、長さ百メートル、深さ十四メートルのような大地下壕を大きな障害なく掘削するには、砂質土やシルト質で形成される古河川の扇状地以外には考え難いが、そのような地盤上には既に市街地・住宅・工場等が建てられており、廃棄物の最終処分場を作ることは出来ない。都市計画区域外の非線引き区域でも転石や岩盤が掘削を困難にする。加えて、文化財保護法・海岸法・砂防法・森林法・景観法等々、多くの法規制がかけられており、実施不可能な発明と言わざるを得ない。。
発明が解決しようとする課題
大規模な開発では準備工の伐開除根によって雨水流出係数が飛躍的に増加し、土砂・泥水が流出して地域の自然環境が破壊され、既存の生態系も破壊される。
施設稼働後には多くの運搬車両が通行し、排ガス・埃などによって生活環境が破壊される。
大地下壕に連続地下壁を構築する方法は、施工場所の選定が困難なことと、技術基準に適合しないので実施不可能である。
本発明は、このような産業廃棄物最終処分場の設置を困難とする様々な要因を解決し、全国的な処分場残余容量の逼迫を解決するためになされたものである。
課題を解決するための手段
大規模開発による最終処分場の設置は、単位埋立容量に対する工事費はそこそこの費用で賄えるとしても、埋立処分料で工事費の回収と営業利益を上げるには相当の年月を要する。
小規模工事では開発面積を小規模にすることにより自然環境・生活環境への負荷を軽減する事が可能であるが、単位容量当たりの工事費が高くつくので、受け入れる廃棄物を市場価格の高いものに限らねばならないという短所がある。しかし工事に要した費用を短期に回収できるという長所もある。
昨今の環境保全に対する社会全体の関心は益々高まり、環境への負荷が少ない廃棄物処分方法の開発が求められている。
大規模開発による様々な不利益を避けるため、本発明では独立した小規模セルを設ける。(図1)
極めて小規模な埋立セルの施工・覆工を繰り返し、自然環境・生活環境を損なうことなく産業廃棄物の埋立処分を可能にする。(図3)
埋め立てる廃棄物の種類
この処分場に埋め立てる廃棄物は非飛散性石綿含有産業廃棄物(以下「石綿含有産業廃棄物」という。)のみとする。
石綿含有産業廃棄物は安定型最終処分場に埋立処分することができる。
(「石綿含有廃棄物等処理マニュアル」第2版、平成23年3月、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部刊、(以下「処理マニュアル」という。)第74頁に明記。)
本発明の短所は埋め立て容量に対する施工費が高くつくところである。
従って一般的に処分単価の安い鉱滓・がれき類・ガラス陶磁器くず等の処分には向いていない。
2020年6月現在、(公財)岡山県環境保全事業団の「鉱滓・がれき類・ガラス陶磁器くず」処分単価はt当たり9,500円。石綿含有産業廃棄物の処分単価はt当たり23,500円である。
このような処分単価の高いもののみを扱って採算を取ることを図る。
廃棄物を埋め立てる方法
石綿含有産業廃棄物である廃建材の解体は、機械に依ることなく手ばらしが原則となる。(2014年刊 環境省 水・大気環境局大気環境課 建築物の解体等に係る石綿飛散防止対策マニュアルより。)
石綿含有産業廃棄物の代表的な品名は波型スレートやケイカル板(珪酸カルシウム板)である。
破壊・破砕による減量化は禁じられており、解体後は丁寧に重ね、ベルト掛けなどをして破損せぬよう運搬車両に積み込まねばならない。
降ろすときも同様で、ダンプアップして荷下ろしする方法は認められていない。
したがって適度に重ねられベルト掛けした波型スレートやケイカル板などを、移動式クレーンで吊り降ろす方法に依らねばならない。
発明実施の将来性
石綿含有産業廃棄物は主に建築物の解体から発生する。
住宅屋根用化粧スレート、屋根用スレート、仕切り用珪酸カルシウム板等の石綿含有建材はその多くが2004年まで製造・施工されていた。「出典:(社)日本石綿協会『石綿含有建築材料の商品名と製造時期』」
これらの建物が老朽化し、解体されるのは2020年以降である。
発明を実施するための具体的な方法
本発明処分場の処分対象を石綿含有産業廃棄物、特に波型スレートとケイ酸カルシウム板とする。
荷下ろしはクレーンによる吊り下げとなる。
中型車載クレーンを使用する場合、4段ブームの2.2tクラスの作業半径は4.5m程度なので、セル開口部の正方形を一辺8mとする。
平均的な波型スレートは大波で幅0.95m、長さ1.82m 厚さ6.3mmであり、1枚の重さはおよそ26kg程である。波のピッチや谷の深さはまちまちなので、丁寧に重ねても20枚で概ね30cmの厚みとなる。
一辺8m、深さ1.15mのセルなら十分安全に20枚520kg程の波型スレートを荷下ろしすることができる。
倉庫の解体現場で、取り外された屋根材の波型スレートを概ね30cmの厚さに重ね、結束ベルトで長辺の二箇所を括り、2点吊りワイヤーで積み込む。
埋立セルの現場で同様に吊り降ろす。
縦8列横4列の32束を、高さ1m迄積み、直ちに中間覆土する。
石綿含有産業廃棄物の埋立処分に係る法規制環境
前出の「基準省令」にも「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」にも中間覆土の厚さについての規定はない。
「基準省令」第二条第2項第二号トに「埋立処分が終了した埋立地を埋立処分以外の用に供する場合には、厚さがおおむね五十センチメートル以上の土砂等の覆いにより開口部を閉鎖すること。」同じく第3項第二号ニに「厚さがおおむね五十センチメートル以上の土砂等の覆いにより開口部が閉鎖されていること。」とあるのみである。
前出「処理マニュアル」76頁で廃石綿等の埋立方法として「即日覆土は(中略)15cm以上行うものとする。」とされているが、同78頁の石綿含有廃棄物欄では「1日の作業終了後、埋立面の上面を覆土する。」とあるのみで覆土厚さの規定はない。
本発明の処分対象は石綿含有産業廃棄物であり、廃石綿ではないが、念の為覆土厚さを廃石綿の場合に合わせて15cmとする。
覆土後油圧ショベルで転圧を施し、第二層・第三層の埋立、覆土、転圧を施工する。地上高が概ね4mとなったところで最終覆土を施工する。最終覆土の厚さは「基準省令」に従って50cmとする。
一連の埋立・覆土が進行する間に、第二・第三のセル掘削に掛かってゆく。
このように小規模セルの施工・覆工を繰り返す事で広範囲の開発行為を避け、自然環境及び生活環境への負荷を抑えながら石綿含有産業廃棄物の適正処分を図る。
石綿含有産業廃棄物は水に溶けず、覆土・転圧を繰り返した埋め立て後の地盤は強固で、跡地は様々な用途に利用することができる。また、工事費の短期回収が可能である。
埋立処分概念図(断面)埋立セルに廃棄物の埋立と中間覆土を四層施し最終覆土した状況 埋立処分概念図(断面)埋立セル掘削時に土砂の崩落と湧出水の防止を兼ねて土留鋼矢板を圧入し、埋立・中間覆土を四層施工、最終覆土した状況 埋立終了後の側面盛土を鋼板仮囲いとしたもの 埋立終了後の側面盛土を現場打ちコンクリート塀としたもの 埋立セル配列概念図(平面・断面)複数のセルを配列し、整地した状況

Claims (4)

  1. 独立した小規模な埋立セルの構造(図1)
  2. 請求項1のセル掘削時に土砂の崩落と湧出水の防止を兼ねて土留鋼矢板を使用したもの(図2)
  3. 埋立完了後の側面盛土を鋼板仮囲いと水平つなぎとする請求項1の埋立セルの構造。(図3)
  4. 埋立完了後の側面盛土を現場打ちコンクリート塀とする請求項1の埋立セルの構造。(図4)
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