JP2022014001A - 木質バイオマス燃料を使用する温度制御システム - Google Patents

木質バイオマス燃料を使用する温度制御システム Download PDF

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【課題】 設定温度に速やかに到達でき、且つ設定温度を精度よく維持することができる木質バイオマス燃料を使用する温度制御システムを提供する。【解決手段】 温度制御システム2において燃焼モード中の制御部60は、内気温度と外気温度の差に基づいて実排気温度の目標値である燃焼モード時目標排気温度を設定し、燃焼モード時目標排気温度と実排気温度の差に基づいてダンパー31の第1開度係数Op1を設定すると共に設定温度と内気温度の差に基づいてダンパーの第2開度係数Op2を設定し、第1開度係数と第2開度係数を掛けた値をダンパーの確定開度係数Opに設定し、当該確定開度係数に基づいてダンパー駆動部50の駆動を制御する。ダンパーの開度を設定するにあたり、第1開度係数と第2開度係数を設定し、両者を掛けた値を確定開度係数にするので、外気温度の変化や木質バイオマス燃料10の燃焼度合いの変化に追従した応答性及び精度が高い温度管理が可能となる。【選択図】図1

Description

本発明は、設定温度に速やかに到達でき、且つ設定温度を精度よく維持することができる木質バイオマス燃料を使用する温度制御システムに関する。
ビニールハウスや建物等の空間内を温める手段として灯油等の化石燃料を使用するストーブが一般的であるが、燃料代が嵩むことから木質バイオマス燃料を使用するストーブも使用されている。
木質バイオマス燃料を利用するストーブは石油ストーブと比較して経済的ではあるが、着火性や即暖性に劣るという問題や、人手を介さずに所望の温度を一定時間維持するのが難しいという問題がある。
木質バイオマス燃料を使用する一般的な温度調整機能付きストーブでは設定温度と空間内の温度との差を検出してフィードバック制御により燃焼室への空気の流入量を調節している。他には例えば特許文献1には、煙道内の排熱温度を測定する排熱温度測定手段と、排熱温度域を設定する排熱温度域設定手段と、排熱温度が排熱温度域内になるようにフラッパの開度を調整する電子制御手段等を備えた薪ストーブが開示されている。
特開2014-234991号公報
しかし、上記従来技術では以下のような問題が生じる。
木質バイオマス燃料を用いる場合、空気の流入量を調節してから燃料が最適な燃焼状態になり、空間内の温度が設定温度に至るまでに長時間を要したり、設定温度に対してオーバーシュート、アンダーシュート又はハンチングが出たりしやすいという問題がある。
本発明は、上記のような問題を考慮して、設定温度に速やかに到達でき、且つ設定温度を精度よく維持することができる木質バイオマス燃料を使用する温度制御システムを提供することを課題とする。
本発明の温度制御システムは、木質バイオマス燃料の燃焼熱を利用して空間内の温度を設定温度に近づけるように制御する温度制御システムにおいて、前記空間の内気温度を測定する内気温度センサと、前記空間の外気温度を測定する外気温度センサと、前記空間内の空気を開閉自在なダンパーを介して取り込み、取り込んだ空気を利用して前記木質バイオマス燃料を燃焼させると共に排気ガスを外部に排出する第1燃焼部と、前記排気ガスが外部に排出される際の実排気温度を測定する実排気温度センサと、前記空間内の空気を取り込み、取り込んだ空気を前記排気ガスの熱を利用して加温し、加温した空気を前記空間内に送り込む熱交換部と、前記ダンパーを開閉させるダンパー駆動部と、前記第1燃焼部、前記送風部及び前記ダンパー駆動部を制御する制御部とを備えており、燃焼モード中の前記制御部は、前記内気温度と前記外気温度の差に基づいて前記実排気温度の目標値である燃焼モード時目標排気温度を設定し、次に前記燃焼モード時目標排気温度と前記実排気温度の差に基づいて前記ダンパーの第1開度係数を設定すると共に前記設定温度と前記内気温度の差に基づいて前記ダンパーの第2開度係数を設定し、次に前記第1開度係数と前記第2開度係数を掛けた値を前記ダンパーの確定開度係数に設定し、当該確定開度係数に基づいて前記ダンパー駆動部の駆動を制御することを特徴とする。
また、更に、化石燃料の燃焼熱を利用して前記空間内の空気を加温する第2燃焼部を備えており、前記制御部は、前記第1燃焼部を稼働させてから一定時間が経過するまでの点火モードでは前記第2燃焼部を稼働させ、前記内気温度と前記外気温度の差に基づいて前記点火モードでの前記実排気温度の目標値である点火モード時目標排気温度を設定し、前記実排気温度が前記点火モード時目標排気温度に到達し、且つ前記第1燃焼部が稼働してからの前記実排気温度の時間変化を示す実排気温度-時間曲線における時間積分値が事前に定めておいた目標積分値に到達した時点で前記第2燃焼部の稼働を停止して前記点火モードを終了させ、前記燃焼モードに移行することを特徴とする。
また、前記制御部は、前記燃焼モード中に前記内気温度が前記設定温度よりも低い状態が一定時間連続した場合には前記燃焼モードを終了させ、次に焚き終わりモードに移行し、前記ダンパーの開度を100%に設定すると共に前記第2燃焼部を稼働させることを特徴とする。
また、前記木質バイオマス燃料が薪であることを特徴とする。
本発明は燃焼モード中に内気温度と外気温度の差に基づいて燃焼モード時目標排気温度を設定する。これは内気温度と外気温度の差が大きい場合には小さい場合と比較して温度制御システムにかかる負荷が大きい、つまり空間内の温度を上昇させるためにエネルギーを多く消費する必要があるという知見に基づくものである。上述のとおり木質バイオマス燃料を使用する一般的な温度調整機能付きストーブは設定温度と内気温度との差を検出してフィードバック制御を行っており、外気温度を考慮していない。したがって、内気温度と外気温度の差が小さい場合(例えば外気が温かい場合)、本来であれば内気温度を上昇させるのに大きなエネルギーが必要ないところ、従来の方式では必要以上に木質バイオマス燃料を燃焼させてしまい、結果として設定温度に対してオーバーシュートが生じてしまう等の問題が生じていた。本発明では外気温度も考慮して温度制御を行うので設定温度に速やかに到達でき、且つ設定温度を精度よく維持することができる。
また、ダンパーの開度を設定するにあたり、燃焼モード時目標排気温度と実排気温度の差に基づく第1開度係数と、設定温度と内気温度の差に基づく第2開度係数を設定し、第1開度係数と第2開度係数を掛けた値を確定開度係数にするので、外気温度の変化や木質バイオマス燃料の燃焼度合いの変化に追従した応答性及び精度が高い温度管理が可能となる。
また、点火モード中は木質バイオマス燃料を用いる第1燃焼部と、化石燃料を用いる第2燃焼部を併用する。制御部は実排気温度が点火モード時目標排気温度に到達し、且つ第1燃焼部が稼働してからの実排気温度の時間変化を示す実排気温度-時間曲線における時間積分値が事前に定めておいた目標積分値に到達した時点で第2燃焼部の稼働を停止する。実排気温度が点火モード時目標排気温度に到達した時点ですぐに第2燃焼部の稼働を停止させないのは空間内の熱容量を考慮しているためである。実排気温度が点火モード時目標排気温度に到達した後、上記目標積分値に到達するまで待ってから第2燃焼部を停止させることで空間全体を充分に温まった状態にすることができるので、燃焼モードに移行しても内気温度が設定温度から大きく低下する事態を防止できる。
また、焚き終わりモードでは制御部はダンパーの開度を100%に設定することで第1燃焼部内の木質バイオマス燃料を完全に燃焼させることができ、また、第2燃焼部を稼働させることで空間内の温度を設定温度に維持することができる。
木質バイオマス燃料として薪を使用することにすればどの地域でも比較的容易且つ安価に入手できるという利点がある。
温度制御システムの点火モード、燃焼モード、焚き終わりモードの各モード中の時間経過に対する内気温度及び実排気温度の変化を示すグラフ 第1の実施の形態の温度制御システムの構成を示す図 第2の実施の形態の温度制御システムの構成を示す図 温度制御システムの制御の流れに関するフローチャート
[第1の実施の形態]
本発明の温度制御システムの第1の実施の形態について説明する。
図1に温度制御システムの点火モード、燃焼モード、焚き終わりモードの各モード中の時間経過に対する内気温度及び実排気温度の変化を示すグラフを示す。第1の実施の形態の温度制御システムの構成は空間の設定温度と内気温度(室温)との差が小さい状態での温度制御に適しており、この状態を「燃焼モード」と呼ぶ。燃焼モードに入る前、すなわち空間内の加温を開始し始めてから一定時間が経過するまでの状態を「点火モード」と呼び、点火モードでの温度制御システムの構成については第2の実施の形態で説明する。また、燃焼モードから一定時間が経過して内気温度が設定温度よりも低い状態が一定時間が経過した後の状態を「焚き終わりモード」と呼び、焚き終わりモードでの温度制御システムの構成については第3の実施の形態で説明する。
温度制御システム1はビニールハウス、工場、住宅等、暖房を要する空間の内部に設置すればよい。図2に示すように温度制御システム1は木質バイオマス燃料10の燃焼熱を利用して空間A内の温度を設定温度に近づけるように制御するものであり、内気温度センサ20、外気温度センサ21、第1燃焼部30、実排気温度センサ22、熱交換部40、ダンパー駆動部50及び制御部60を備えている。
木質バイオマス燃料10としては大別すると薪、ペレット及びチップがあり、これらの原料としては、間伐材や未利用のまま林地に残置されている林地残材、製材工場等から発生する樹皮、背板、おが屑等の廃棄木材、建設現場や住宅の解体時に発生する建築廃材等が挙げられる。
内気温度センサ20は空間Aの内部に取り付けられて空間Aの内気温度を測定するものであり、周知の温度センサを使用すればよい。内気温度センサ20が測定した内気温度は制御部60に送信される。
外気温度センサ21は空間Aの外部に取り付けられて空間Aの外気温度を測定するものであり、周知の温度センサを使用すればよい。外気温度センサ21が測定した外気温度は制御部60に送信される。
第1燃焼部30は空間A内の空気を開閉自在なダンパー31を介して取り込み、取り込んだ空気を利用して木質バイオマス燃料10を燃焼させると共に排気ガス32を外部に排出するものである。第1燃焼部30の駆動は制御部60によって制御される。具体的には第1燃焼部30はダンパー31、燃焼室33及び排気筒34を備えている。ダンパーを開閉させることで規定量の空間A内の空気を燃焼室33に取り込んで木質バイオマス燃料10を燃焼させる。燃焼により生じる排気ガス32は熱交換部40の筐体41内に配置された熱交換路42を通って排気筒34から外部に排出される。
実排気温度センサ22は排気ガス32が外部に排出される際の実排気温度を測定するものであり、周知の温度センサを使用すればよい。実排気温度センサ22は排気筒34の内部に取り付けられており、実排気温度センサ22が測定した実排気温度は制御部60に送信される。
熱交換部40は空間A内の空気を取り込み、取り込んだ空気を木質バイオマス燃料10の燃焼熱を利用して加温し、加温した空気を空間A内に送り込むものである。熱交換部40の筐体41内にファン43と熱交換路42を備えている。ファン43の駆動は制御部60によって制御される。ファン43を駆動させて空気取り入れ口44から空間A内の空気を筐体41内に取り込むと、当該空気は熱交換路42の周囲を通過する際に排気ガスの熱により加温され、空気吹き出し口45から再び空間A内に送り込まれる。空気吹き出し口45での空気の温度を温風センサ46で測定することにしてもよい。
ダンパー駆動部50はダンパー31を開閉させるものであり、その駆動は制御部60によって制御される。
燃焼モード中の制御部60は内気温度センサ20、外気温度センサ21及び実排気温度センサ22から送信される内気温度、外気温度及び実排気温度を受信し、燃焼モード時目標排気温度を設定してダンパー31の駆動を制御することで空間A内の温度を設定温度に近づけるように制御する。具体的には、制御部60は内気温度と外気温度の差Δtに基づいて実排気温度の目標値である燃焼モード時目標排気温度を設定する。表1はΔtと燃焼モード時目標排気温度との対応表であり、Δtと燃焼モード時目標排気温度との対応関係が10通り設定されている。例えば内気温度が20℃、外気温度が5℃の場合、Δtは15℃になり燃焼モード時目標排気温度は290℃になる。
Figure 2022014001000002
次に制御部60は燃焼モード時目標排気温度と実排気温度との差ΔExtに基づいてダンパーの第1開度係数Op1を設定する。表2はΔExtとOp1との対応表であり、ΔExtとOp1との対応関係が10通り設定されている。例えば燃焼モード時目標排気温度が290℃、実排気温度が270℃の場合、ΔExtは20℃になり第1開度係数Op1は80%になる。
Figure 2022014001000003
また、制御部60は設定温度と内気温度の差ΔRtに基づいてダンパーの第2開度係数Op2を設定する。表3はΔRtとOp2との対応表であり、ΔRtとOp2との対応関係が10通り設定されている。例えば設定温度が20.2℃、内気温度が20℃の場合、ΔRtは0.2℃になり第2開度係数Op2は60%になる。
Figure 2022014001000004
次に制御部60は第1開度係数Op1と第2開度係数Op2を掛けた値をダンパーの確定開度係数Opに設定する。例えばOp1が80%、Op2が60%の場合、Op=(80/100)×(60/100)=48/100(=48%)になる。
制御部60はダンパー31の開度が48%になるようにダンパー駆動部50の駆動を制御して、空間A内の空気を第1燃焼部30に取り込ませる。なお、第1開度係数Op1と第2開度係数Op2を掛けた値が100%を超えた場合は確定開度係数Op=100%にする。
[第2の実施の形態]
本発明の温度制御システムの第2の実施の形態について説明するが、上記第1の実施の形態と同一の構成になる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。上記第1の実施の形態は燃焼モードにおける温度制御システム1の構成及び温度制御方法について説明したが、本実施の形態では燃焼モードの前段階にあたる点火モードでの温度制御システムの構成及び温度制御方法について説明する。
図3に示すように本実施の形態では温度制御システム2が第2燃焼部70を備える点に特徴を有する。
第2燃焼部70は化石燃料の燃焼熱を利用して空間A内の空気を加温するものである。化石燃料としては灯油や天然ガスが挙げられる。第2燃焼部70として市販の石油ストーブ、石油ファンヒーター、ガスストーブ、ガスヒーター等を使用してもよいが、第2燃焼部70の駆動制御を制御部60で行えるようにする必要がある。
制御部60は、第1燃焼部30を稼働させてから一定時間が経過するまでの点火モードでは第2燃焼部70を稼働させる。つまり、点火モード中は第1燃焼部30と第2燃焼部70の両方を稼働させることになる。
制御部60は内気温度と外気温度の差Δtに基づいて点火モードでの実排気温度の目標値である点火モード時目標排気温度を設定する。表4はΔtと点火モード時目標排気温度との対応表であり、Δtと点火モード時目標排気温度との対応関係が10通り設定されている。例えば内気温度が10℃、外気温度が5℃の場合、Δtは5℃になり点火モード時目標排気温度は299℃になる。
Figure 2022014001000005
制御部60は第1燃焼部30を稼働させてからの実排気温度の時間変化をチェックし続ける。そして、図1のグラフに示すように実排気温度が点火モード時目標排気温度に到達し(時間T1)、且つ第1燃焼部30が稼働してからの実排気温度の時間変化を示す実排気温度-時間曲線Lにおける時間積分値(曲線Lの網掛け部分Aの面積)が事前に定めておいた目標積分値Sに到達した時点(時間T2)で第2燃焼部70の稼働を停止して点火モードを終了させ、燃焼モードに移行する。
表5はΔtと目標積分値Sとの対応表であり、ΔtとSとの対応関係が10通り設定されている。例えば内気温度が10℃、外気温度が5℃の場合、Δtは5℃になり目標積分値Sは17,292[℃・時間]になる。なお、実排気温度センサ22による実排気温度の測定は毎秒行う必要はなく、例えば10秒毎に行うことにしてもよい。
Figure 2022014001000006
実排気温度が点火モード時目標排気温度に到達した時点(時間T1)で点火モードを終了させないのは空間A内の熱容量を考慮しているためである。時間T1ですぐに第2燃焼部70の稼働を停止し点火モードを終了させて燃焼モードに移行してしまうと内気温度が設定温度よりも大きく低下してしまうおそれがある。本実施の形態のように時間T1を経過した後、曲線Lの網掛け部分Aの面積が目標積分値Sに到達するまで待つことで空間A全体を充分に温まった状態にすることができ、燃焼モードに移行しても内気温度が設定温度から大きく低下する事態を防止できる。
なお、第1燃焼部30の稼働直後(時間T0)はダンパーの開度係数を100%にしておき、実排気温度が点火モード時目標排気温度に近づくにつれてダンパーの開度係数を小さくしてダンパーを閉じていくようにしてもよい。
[第3の実施の形態]
本発明の温度制御システムの第3の実施の形態について説明するが、上記各実施の形態と同一の構成になる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態では燃焼モードの後段階にあたる焚き終わりモードでの温度制御システムの構成及び温度制御方法について説明する。
図1のグラフに示すように制御部60は、燃焼モード中に内気温度が設定温度よりも低い状態が一定時間(例えば10分)連続した場合には燃焼モードを終了させ、次に焚き終わりモードに移行する。燃焼モード中に内気温度が設定温度よりも低い状態が一定時間連続するということは第1燃焼部30内の木質バイオマス燃料10が減ってしまい、充分な燃焼熱を放出できなくなった状態であるため、焚き終わりモードではダンパーの開度を100%に設定して木質バイオマスを完全燃焼させる。また、内気温度が設定温度よりも低下した状態が長く続くことを防ぐために制御部60は第2燃焼部70を再び稼働させる。焚き終わりモードでは実排気温度が徐々に低下していくが、第2燃焼部70を稼働させるので内気温度を設定温度に近い状態に維持できる。
次に、温度制御システムの制御の流れについてフローチャートを用いて説明する。
図4に示すように点火モードでは作業者が制御部60を操作して第1燃焼部30と第2燃焼部70を稼働させる(ステップS101)。この時点でのダンパーの開度係数は100%にしておく。なお、点火モードを開始する前に予め第2燃焼部70を稼働させておいてもよい。内気温度センサ20及び外気温度センサ21により内気温度及び外気温度が測定され(ステップS102)、制御部60は内気温度と外気温度の差に基づいて点火モード時目標排気温度を設定する(ステップS103)。制御部60は実排気温度が点火モード時目標排気温度に到達した否かを判定し(ステップS104)、到達していない場合(ステップS104でNo)、実排気温度の上昇に伴ってダンパーの開度係数を小さくしていく(ステップS105)。また、制御部60は温風センサ46で測定した空気吹き出し口45での空気の温度に基づいてファン43の駆動を制御して温風の風量を適宜調節する(ステップS106)。一方、実排気温度が点火モード時目標排気温度に到達した場合(ステップS104でYes)、制御部60は時間積分値が目標積分値Sに到達したか否かを判定し(ステップS107)、到達した場合(ステップS107でYes)、制御部60は第2燃焼部70の稼働を停止して(ステップS108)、点火モードを終了し(ステップS109)、燃焼モードに移行する(ステップS201)。
燃焼モードでは制御部60は燃焼モード時目標排気温度を設定し(ステップS202)、ダンパーの第1開度係数Op1及び第2開度係数Op2を設定し(ステップS203)、確定開度係数Opを設定する(ステップS204)。制御部60は確定開度係数Opに基づいてダンパー駆動部50の駆動を制御し(ステップS205)、空間A内の温度が設定温度に近づくように制御する。制御部60は内気温度が設定温度よりも低い状態が一定時間連続した場合(ステップS206でYes)、燃焼モードを終了し(ステップS207)、焚き終わりモードに移行する(ステップS301)。
焚き終わりモードでは制御部60はダンパーの開度を100%に設定し(ステップS302)、第2燃焼部70を再び稼働させる(ステップS303)。焚き終わりモードの終了タイミングは特に限定されず、例えば作業者が制御部60を操作して第2燃焼部70の稼働を停止させた時点で終了にしたり、或いは実排気温度が極端に低下したタイミングで制御部60が第2燃焼部70の稼働を停止させたりして焚き終わりモードを終了することにすればよい。なお、焚き終わりモード中に実排気温度が燃焼モード時目標排気温度まで戻ったときには再び燃焼モードに移行するようにしてもよい。
本発明は、設定温度に速やかに到達でき、且つ設定温度を精度よく維持することができる木質バイオマス燃料を使用する温度制御システムであり、産業上の利用可能性を有する。
A 空間
1 温度制御システム
2 温度制御システム
10 木質バイオマス燃料
20 内気温度センサ
21 外気温度センサ
22 実排気温度センサ
30 第1燃焼部
31 ダンパー
32 排気ガス
33 燃焼室
34 排気筒
40 熱交換部
41 筐体
42 熱交換路
43 ファン
44 空気取り入れ口
45 空気吹き出し口
46 温風センサ
50 ダンパー駆動部
60 制御部
70 第2燃焼部

Claims (4)

  1. 木質バイオマス燃料の燃焼熱を利用して空間の内気温度を設定温度に近づけるように制御する温度制御システムにおいて、
    前記内気温度を測定する内気温度センサと、
    前記空間の外気温度を測定する外気温度センサと、
    前記空間内の空気を開閉自在なダンパーを介して取り込み、取り込んだ空気を利用して前記木質バイオマス燃料を燃焼させると共に排気ガスを外部に排出する第1燃焼部と、
    前記排気ガスが外部に排出される際の実排気温度を測定する実排気温度センサと、
    前記空間内の空気を取り込み、取り込んだ空気を前記排気ガスの熱を利用して加温し、加温した空気を前記空間内に送り込む熱交換部と、
    前記ダンパーを開閉させるダンパー駆動部と、
    前記第1燃焼部、前記熱交換部及び前記ダンパー駆動部の駆動を制御する制御部とを備えており、
    燃焼モード中の前記制御部は、前記内気温度と前記外気温度の差に基づいて前記実排気温度の目標値である燃焼モード時目標排気温度を設定し、次に前記燃焼モード時目標排気温度と前記実排気温度の差に基づいて前記ダンパーの第1開度係数を設定すると共に前記設定温度と前記内気温度の差に基づいて前記ダンパーの第2開度係数を設定し、次に前記第1開度係数と前記第2開度係数を掛けた値を前記ダンパーの確定開度係数に設定し、当該確定開度係数に基づいて前記ダンパー駆動部の駆動を制御することを特徴とする温度制御システム。
  2. 更に、化石燃料の燃焼熱を利用して前記空間内の空気を加温する第2燃焼部を備えており、
    前記制御部は、前記第1燃焼部を稼働させてから一定時間が経過するまでの点火モードでは前記第2燃焼部を稼働させ、前記内気温度と前記外気温度の差に基づいて前記点火モードでの前記実排気温度の目標値である点火モード時目標排気温度を設定し、前記実排気温度が前記点火モード時目標排気温度に到達し、且つ前記第1燃焼部が稼働してからの前記実排気温度の時間変化を示す実排気温度-時間曲線における時間積分値が事前に定めておいた目標積分値に到達した時点で前記第2燃焼部の稼働を停止して前記点火モードを終了させ、前記燃焼モードに移行することを特徴とする請求項1に記載の温度制御システム。
  3. 前記制御部は、前記燃焼モード中に前記内気温度が前記設定温度よりも低い状態が一定時間連続した場合には前記燃焼モードを終了させ、次に焚き終わりモードに移行し、前記ダンパーの開度を100%に設定すると共に前記第2燃焼部を稼働させることを特徴とする請求項1又は2に記載の温度制御システム。
  4. 前記木質バイオマス燃料が薪であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の温度制御システム。
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