本発明にかかる遊技機の実施形態について、図面を参照しながら以下の順序で説明する。
《1》第1実施形態(主に、下記の《Z》の特徴pA群~特徴pL群に対応):
《2》第2実施形態(主に、下記の《Z》の特徴qA群~特徴qM群に対応):
《Y》他の構成への適用:
《Z》上記各実施形態等から抽出される特徴群について:
《1》第1実施形態:
《1-1》遊技機の構造:
図1は、本発明の第1実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図2は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図3は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図2)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100(図2)によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図4は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が変動表示される。具体的には、各図柄列Z1~Z3には、数字1~8を示す図柄が数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。スクロールによる変動表示の後、図4に示すように、図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。
図5は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図5(a)は数字の1~8を示す図柄のうち偶数を示す図柄についてのものであり、図5(b)および図5(c)は数字の1~8を示す図柄のうち奇数(図示では7と5)を示す図柄についてのものである。本実施形態では、図柄表示装置41において変動表示される図柄は、数字だけを示す図柄と、数字に戦士キャラクターが付加された図柄の2種類に分けられる。数字だけを示す図柄は、偶数を示す図柄に適用されている。すなわち、図5(a)に示すように、数字の2を示す図柄、数字の4を示す図柄、数字の6を示す図柄、および数字の8を示す図柄は、当該数字だけを示す図柄となっている。
一方、数字に戦士キャラクターが付加された図柄は、奇数を示す図柄に適用されている。すなわち、図5(b)に示すように、数字の7を示す図柄は、数字の7に戦士キャラクターAが付加された図柄となっている。図5(c)に示すように、数字の5を示す図柄は、数字の5に戦士キャラクターBが付加された図柄となっている。なお、数字の3を示す図柄は、図示はしないが、数字の3に戦士キャラクターCが付加された図柄となっている。数字の1を示す図柄は、図示はしないが、数字の1に戦士キャラクターDが付加された図柄となっている。本実施形態では、戦士キャラクターAは、図5(b)に示すように、例えば、美少女戦士キャラクターである。戦士キャラクターBは、図5(c)に示すように、例えば、青年戦士キャラクターである。
なお、本実施形態では、変動表示される図柄が、数字の図柄と、数字に戦士キャラクターが付加された図柄の2種類によって構成されていたが、これに対して、変形例として、変動表示される図柄を、上記2種類のうちの一種によって構成してもよい。すなわち、変動表示される図柄を、数字の図柄だけによって構成してもよいし、数字に戦士キャラクターが付加された図柄だけによって構成してもよい。また、戦士キャラクターの数は、4つに限る必要はなく、図柄の数以下であればいずれの数としてもよい。なお、図柄が数字だけによって構成されている場合には、後述する演出に登場する戦士キャラクターの数は、図柄の数を上回る数としてもよい。
ここで、戦士キャラクターとは、戦闘を行うことのできるキャラクターである。キャラクターとは、小説、漫画、ゲームなどの作品に登場する人物や動物などのことである。なお、キャラクターは、生物のみならず無機物(ロボットや、自動車、戦艦等)までも含むものとしてもよい。さらに、キャラクターは、主体的思考に基づいて行動していると判断されればよく、擬人化を用いることにより概念的なもの(国家、都道府県、地域、領土、藩)なども含むものとしてもよい。
次に、各図柄列Z1~Z3(図4)の変動の様子を詳しく説明する。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、遊技回とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図4に示すように、図柄表示装置41の表示面41aの下方には、第1始動口保留用領域Ds1と、保留消化領域Dmと、第2始動口保留用領域Ds2とが表示される。保留消化領域Dmは表示面41aの左右方向の中央に表示され、第1始動口保留用領域Ds1は保留消化領域Dmの左側に表示され、第2始動口保留用領域Ds2は保留消化領域Dmの右側に表示される。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つである。第1始動口保留用領域Ds1に表示される各保留は、保留消化領域Dmに移動され、当たり抽選の対象となる。また、第2始動口保留用領域Ds2に表示される各保留は、保留消化領域Dmに移動され、当たり抽選の対象となる。
図3に示すように、第1始動口33の上方には、一対の釘(いわゆる命釘、ヘソ釘)42(42a,42b)が設けられている。一対の釘42a,42bの間隔によって、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化する。
《1-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図6は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図2)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a~67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する。
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図7は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には大当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
大当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
大当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、大当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した大当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図4(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その画面演出において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、リーチの種別として、通常のリーチ(ノーマルリーチとも呼ぶ)と、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)がノーマルリーチより高いことを示唆するスーパーリーチと、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)がスーパーリーチより高いことを示唆するスペシャルリーチとが用意されている。ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチがそれぞれ出現する頻度は相対的に高低となるように定められている。具体的には、スーパーリーチの出現頻度はノーマルリーチの出現頻度よりも低く、スペシャルリーチの出現頻度はスーパーリーチの出現頻度よりも低い。ノーマルリーチ、スーパーリーチ、およびスペシャルリーチ時の各演出については、後ほど詳述する。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値、又は第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値を用いて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルを参照することによって、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間を決定する。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCSの値、および電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、変動種別カウンタCSの値、およびリーチ乱数カウンタC3の値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、大当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該大当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
図8は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図8(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図8(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図8(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。一方、図8(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~15の16個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~15の16個の値以外の値(16~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図8を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図9は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図9(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図9(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図9(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応しており、「40~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~89」が16R通常大当たりに対応しており、「90~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度合の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図9(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ判定用のテーブル(以下、リーチ判定用当否テーブルと呼ぶ)について説明する。リーチ判定用当否テーブルは、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチが発生するか否かを判定する際に、当該リーチ乱数カウンタC3の値と照合するためのテーブルデータである。
図10は、リーチ判定用当否テーブルを示す説明図である。図10に示すように、リーチ判定用当否テーブルには、0~399のリーチ乱数カウンタC3の値のうち、リーチに当選する値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~399の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~399)が、外れ、すなわち、リーチに当選しない値として設定されている。すなわち、当たり抽選において大当たりに当選しなかった状況において、リーチに当選する確率は、1/20となっている。
図11は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図11(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図11(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図11(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図11(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《1-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図12は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図6)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《1-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。本実施形態のパチンコ機10では、図柄表示装置41の表示面41aに、変動・停止する図柄列Z1~Z3と、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した際の画面演出と、図柄列Z1~Z3の背面側(後ろ側)にあらわれる背景画像とをそれぞれ表示する処理を行っている。
背景画像について、まず説明する。本実施形態のパチンコ機10では、ステージと呼ばれる背景画像を表示している。ステージとは、演出態様を規定する演出モードの一形態であり、各ステージには、ストーリー性のある動画像が用意されている。
本実施形態のパチンコ機10では、ステージとして、キャラクター系ステージと、非キャラクター系ステージとの2種類が用意されている。キャラクター系ステージとは、戦士キャラクターに対応するステージである。非キャラクター系ステージとは、戦士キャラクターに対応していないステージである。
図13は、キャラクター系ステージを例示する説明図である。パチンコ機10では、キャラクター系ステージとして、先に説明した戦士キャラクターA~Dのそれぞれに対応する4つのキャラクター系ステージが用意されている。具体的には、戦士キャラクターAに対応するキャラクター系ステージとして、図13(a)に示す美少女戦士キャラクターの部屋のステージが用意されている。このステージでは、戦士キャラクターAとしての美少女戦士キャラクターが自身の部屋で過ごす様子が表される。また、戦士キャラクターBに対応するキャラクター系ステージとして、図13(b)に示す青年戦士キャラクターの部屋のステージが用意されている。このステージでは、戦士キャラクターBとしての青年戦士キャラクターが自身の部屋で過ごす様子が表される。その他、図示はしないが、戦士キャラクターCに対応するキャラクター系ステージとしての戦士キャラクターCの部屋のステージと、戦士キャラクターDに対応するキャラクター系ステージとしての戦士キャラクターDの部屋のステージとが用意されている。
すなわち、キャラクター系ステージに該当する各ステージには、1人の戦士キャラクターが対応づけられており、対応づけられた戦士キャラクターが登場する動画像が割り当てられている。なお、戦士キャラクターA~Dの部屋のステージのそれぞれは、部屋の所有者である戦士キャラクターが登場する演出であるが、当該戦士キャラクターに加えて他の戦士キャラクターが登場することを妨げない。また、変形例として、キャラクター系ステージの各ステージの動画像に、対応づけられた戦士キャラクターが登場しない構成としてもよい。要は、パチンコ機10では、内部的に、キャラクター系ステージに該当する各ステージに対して、一の戦士キャラクターが紐付けされていればよく、ステージの動画像に当該戦士キャラクターが登場するか否かを問わない。本実施形態では、キャラクター系ステージに該当する各ステージは、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターに対応づけされているが、これに対して変形例として、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターとは無関係のキャラクターに対応づけされたキャラクター系ステージとすることができる。この場合、キャラクター系ステージの数は4つに限る必要はなく、他の数としてもよい。
図14は、非キャラクター系ステージを例示する説明図である。パチンコ機10では、非キャラクター系ステージの一つとして、図14(a)に例示する田舎のステージが用意されている。このステージでは、田舎の風景が表される。また、パチンコ機10では、非キャラクター系ステージの他の一つとして、図14(b)に例示する都会のステージが用意されている。このステージでは、都会の風景が表される。パチンコ機10では、その他の非キャラクター系ステージとして、海洋のステージ(図示せず)と、全員のステージ(図示せず)とが用意されている。海洋のステージでは、海洋の風景が表される。全員のステージでは、戦士キャラクターA~Dの全員が登場する様子が表される。非キャラクター系ステージは、戦士キャラクターに対応していないステージであるが、1人の戦士キャラクターだけが登場することや、複数の戦士キャラクターが登場することを妨げない。要は、キャラクター系ステージには、1人の戦士キャラクターが対応づけられているのに対して、非キャラクター系ステージには、戦士キャラクターの対応づけがなされていない。本実施形態では、非キャラクター系ステージの数は4つとしたが、これに換えて、他の数としてもよい。
本実施形態では、キャラクター系ステージとしての各ステージ、および非キャラクター系ステージとしての各ステージには、「美少女戦士キャラクターの部屋のステージ」、「田舎のステージ」といったステージ名が表示されているが、これに換えて、各ステージにはステージ名が表示されていない構成としてもよい。また、ステージが切り替わった直後の所定期間だけステージ名を表示し、所定期間が経過した後にステージ名を非表示とする構成としてもよい。
パチンコ機10では、キャラクター系ステージとしての各ステージと、非キャラクター系ステージとしての各ステージとの中から一のステージが選択されて、選択されたステージが背景画像として表示される
次に、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した際の画面演出について説明する。本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、リーチの種別として、ノーマルリーチと、スーパーリーチと、スペシャルリーチとが用意されている。
本実施形態では、ノーマルリーチは、図柄表示装置41に表示される画面演出の切り替えを伴わないリーチである。3つの図柄列Z1~Z3のうちの2つが同じ図柄で停止した状態でリーチが発生し、3つ目の図柄がそれまでよりもスピードを落として変動し、3つ目の図柄が停止する直前ではさらにスピードが落ちる。この結果、そのまま停止して大当たりになるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。ノーマルリーチの演出中にスーパーリーチやスペシャルリーチに変化したり、図柄が揃わない外れの状態でいったん停止した後に再始動し、リーチに再度、突入することもある。
スーパーリーチは、図柄表示装置41に表示される画面演出の切り替えを伴うリーチである。スーパーリーチの際には、ノーマルリーチと同様に、3つの図柄列Z1~Z3のうちの2つが同じ図柄で停止した状態でリーチが発生してから、画面演出が変わる。このときの画面演出は、先に説明した戦士キャラクターA~Dの中から特定された1人の戦士キャラクターを主人公とした動画像によって構成される。具体的には、例えば、上記主人公としての戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画像によって、画面演出は構成される。戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画像は、例えば、戦士キャラクターがトレーニングを行ったり、技を考案したり、瞑想したりする動画像である。当該画面演出は、後述する敵キャラクターとの対決を伴わない演出である。当該演出の終了後に、各図柄列Z1~Z3が停止した図柄の並びが表示される。
なお、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出の主人公となる戦士キャラクターは、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターA~Dのうちのいずれかであったが、これに対して、変形例として、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターA~Dとは無関係のキャラクターとすることができる。但し、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出の主人公となる戦士キャラクターは、キャラクター系ステージの各ステージに対応づけられた戦士キャラクターのうちのいずれかと一致している。
スペシャルリーチは、図柄表示装置41に表示される画面演出の切り替えを伴うリーチである。スペシャルリーチの際には、ノーマルリーチと同様に、3つの図柄列Z1~Z3のうちの2つが同じ図柄で停止した状態でリーチが発生してから、画面演出が変わる。このときの画面演出は、先に説明した戦士キャラクターA~Dの中から特定された1人の戦士キャラクターを主人公とした動画像によって構成される。詳しくは、上記主人公としての戦士キャラクターと敵キャラクターとが対決する戦闘演出(以下、バトル演出とも呼ぶ)と、戦士キャラクターが勝利したか敗北したかを告知する結果告知演出とによって、画面演出は構成される。
バトル演出は、遊技者に有利な結果(例えば、当たり抽選において大当たりに当選)と不利な結果(例えば、当たり抽選において外れ)のうちのいずれの結果となるかを遊技者に対して告知する前の演出であり、有利、不利のいずれの結果となるかを遊技者に対して示唆する演出(示唆演出)である。結果告知演出は、遊技者に有利な結果と不利な結果のうちのいずれの結果となったかを、戦士キャラクターが勝利したか敗北したかによって告知する演出である。なお、本実施形態では、結果告知演出は、バトル演出において戦士キャラクターが勝利した場合には当該戦士キャラクターは生き残り、戦士キャラクターが敗北した場合には当該戦士キャラクターは死亡するといった、所謂、デッド・オア・アライヴの演出となっている。結果告知演出の終了後に、各図柄列Z1~Z3が停止した図柄の並びが表示される。
図15は、バトル演出および結果告知演出の一例を示す説明図である。図15(a)はバトル演出の一例を示し、図15(b)は結果告知演出としての勝利演出の一例を示し、図15(c)は結果告知演出としての敗北演出の一例を示している。図15(a)に示したバトル演出は、戦士キャラクターAとしての美少女戦士キャラクターと敵キャラクターとしての怪物が対決する画像(動画像)を図柄表示装置41に表示させる。ただし、バトル演出は他の態様であってもよい。
図15(b)に示した勝利演出は、戦士キャラクターAが勝利に喜ぶ画像を図柄表示装置41に表示させる。ただし、結果演出としての勝利演出は他の態様であってもよい。
図15(c)に示した敗北演出は、戦士キャラクターAが死亡した画像を図柄表示装置41に表示させる。ただし、結果告知演出としての敗北演出は他の態様であってもよい。
なお、スペシャルリーチが発生したときに表示される画面演出の主人公となる戦士キャラクターは、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターA~Dのうちのいずれかであったが、これに対して、変形例として、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターA~Dとは無関係のキャラクターとすることができる。但し、スペシャルリーチが発生したときに表示される画面演出の主人公となる戦士キャラクターは、キャラクター系ステージの各ステージに対応づけられた戦士キャラクターのうちのいずれかと一致している。
上記スペシャルリーチの際に実行される画面演出(バトル演出)や、スーパーリーチの際に実行される画面演出(バトルを伴わない演出)は、先に説明した動画像を表示するものであるが、当該動画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させるように構成してもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、リーチの判定の結果が遊技回においてスーパーリーチが発生するというものである場合、またはスペシャルリーチが発生するというものである場合に、当該遊技回において、図柄表示装置41の表示面41aに、先に説明したように、スーパーリーチとスペシャルリーチのそれぞれに固有の画面演出が表示される。
次のように言うこともできる。本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージのそれぞれには一の戦士キャラクターが紐付けされており、当該キャラクター系ステージにある遊技回において、リーチ演出として、前記紐付けされた戦士キャラクターを主人公とした演出を2種類、実行可能な構成とした。2種類の演出のうちの一つは、上記主人公としての戦士キャラクターと敵キャラクターとが対決するバトル演出であり、残りの一つはバトルを伴わない演出である。
図16は、変動・停止する図柄列Z1~Z3(図柄)、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した際の画面演出(以下、特別リーチ画面演出とも呼ぶ)、および背景画像としてのステージについての表示態様を示すタイミングチャートである。図中には、遊技結果がリーチ非発生・外れ、ノーマルリーチ・外れ、スーパーリーチ・外れの順に進行する複数の遊技回が示されている。リーチ非発生・外れは、当たり抽選において大当たりに当選していない遊技回であって、リーチも発生しない場合である。ノーマルリーチ・外れは、当たり抽選において大当たり当選しない遊技回であって、リーチが発生し、発生したリーチの種別がノーマルリーチである場合である。スーパーリーチ・外れは、当たり抽選において大当たり当選しない遊技回であって、リーチが発生し、発生したリーチの種別がスーパーリーチである場合である。
背景画像としてのステージは、リーチ非発生・外れの遊技回と、ノーマルリーチ・外れの遊技回と、スーパーリーチ・外れの遊技回における始点t1から点t2までの期間(以下、t1-t2期間と呼ぶ)とにおいて、表示される。ここでは、例えば、戦士キャラクターAに対応するキャラクター系ステージが表示されるものとする。スーパーリーチ・外れの遊技回における点t2から終点t3までの期間(以下、t2-t3期間と呼ぶ)において、背景画像としてのステージは非表示となる。
リーチ非発生・外れの遊技回、およびノーマルリーチ・外れの遊技回において、特別リーチ画面演出は非表示となる。一方、リーチ非発生・外れの遊技回、およびノーマルリーチ・外れの遊技回において、図柄列Z1~Z3は表示される。具体的には、変動・停止する図柄列Z1~Z3の表示が行われる。この結果、背景画像としてのステージの上面側(前側)に、変動・停止する図柄列Z1~Z3が重ね合わされて表示されることになる。
スーパーリーチ・外れの遊技回のt1-t2期間において、特別リーチ画面演出は非表示となる。一方、t1-t2期間において、図柄列Z1~Z3は表示される。具体的には、変動・停止する図柄列Z1~Z3の表示が行われる。この結果、背景画像としてのステージの上面側(前側)に、変動・停止する図柄列Z1~Z3が重ね合わされて表示されることになる。
スーパーリーチ・外れの遊技回のt2-t3期間において、特別リーチ画面演出が表示される。一方、t2-t3期間において、図柄列Z1~Z3は縮小表示となる。この結果、背景画像としてのステージに換えて、スーパーリーチが発生した際の特別リーチ画面演出が表示されることになる。
スーパーリーチ・外れの遊技回に続く遊技回(ここでは、リーチ非発生・外れであるとする)では、背景画像としてのステージは、非表示となる前のステージが継続して表示され、特別リーチ画面演出は非表示となる。なお、スーパーリーチ・大当たり、スペシャルリーチ・外れ、スペシャルリーチ・大当たりの遊技回における図柄列Z1~Z3、特別リーチ画面演出、およびステージについての表示態様は、図16に示したスーパーリーチ・外れの遊技回における図柄列Z1~Z3、特別リーチ画面演出、およびステージについての表示態様と同一である。
本実施形態のパチンコ機10では、スーパーリーチ又はスペシャルリーチが発生する遊技回において、特別リーチ画面演出に切り替わる前のステージがキャラクター系ステージである場合に、当該キャラクター系ステージに紐付けされた戦士キャラクターと一致する戦士キャラクターが、特別リーチ画面演出において、主人公として登場するように構成されている。例えば、戦士キャラクターAに対応するキャラクター系ステージにある遊技回において、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合には、これらのリーチにおいて表示される画面演出は、戦士キャラクターAを主人公としたものとなる。
なお、特別リーチ画面演出に切り替わる前のステージが非キャラクター系ステージである場合には、遊技回において、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合には、当該特別リーチ画面演出に主人公として登場する戦士キャラクターは、抽選によって任意に定められる構成とした。なお、この構成に換えて、特別リーチ画面演出に切り替わる前のステージが非キャラクター系ステージである場合には、当該特別リーチ画面演出は、戦士キャラクターと無関係な演出としてもよい。
図17は、パチンコ機10において実行されるステージの移行を模式的に示す説明図である。パチンコ機10は、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの間で、ステージ移行を繰り返しながら遊技を行う。また、キャラクター系ステージの中でステージを移行したり、非キャラクター系ステージの中でステージを移行したりしながら遊技を行う。これらのステージ移行は、当たり抽選の当否判定結果や、リーチ発生の有無、リーチが発生した場合のリーチ種別などの遊技結果、および保留情報に基づいて実行される。
図18は、キャラクター系ステージにおけるステージ移行の態様を示す説明図である。図18において、遊技回の遊技結果が「リーチ非発生・外れ」とは、当たり抽選において大当たりに当選していない遊技回であって、リーチも発生しない場合に該当する。遊技回の遊技結果が「ノーマルリーチ・外れ」とは、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、ノーマルリーチが発生した場合に該当する。遊技回の遊技結果が「スーパーリーチ・外れ」とは、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合に該当する。遊技回の遊技結果が「スペシャルリーチ・外れ」とは、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合に該当する。「大当たり」とは、当たり抽選において大当たりに当選した遊技回に該当し、リーチ発生の有無、リーチ種別は問わない。
本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がリーチ非発生・外れである場合には、当該遊技回におけるステージを継続(維持)し、ステージ移行を行わない構成とした。すなわち、リーチも発生しない、いわゆる完全外れの場合は、ステージ移行は行わない構成とした。
また、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がノーマルリーチ・外れである場合にも、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。ノーマルリーチ・外れとなる遊技回は、頻繁に発生することから、その度にステージを移行していては、ステージの持つストーリー性を遊技者は読み取ることが難しくなるため、本実施形態では、ステージ移行は行わない構成とした。なお、この構成に換えて、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がノーマルリーチ・外れである場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、非キャラクター系ステージへ移行してもよい。
キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合にも、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行は行わない(すなわち、ステージ移行を制限する)構成とした。先に説明したように、スーパーリーチが発生した遊技回における画面演出は、戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画像であって、スペシャルリーチが発生した遊技回のようにデッド・オア・アライヴの演出となっていない。このため、図柄表示装置41の表示面41aに戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出されることがないことから、当該戦士キャラクターが次の遊技回におけるステージに登場したとしても、遊技者はなんら違和感を持つことがない。このため、本実施形態では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合には、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。なお、この構成に換えて、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、非キャラクター系ステージへ移行してもよい。
キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合には、当該遊技回の終了時に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する構成とした(但し、例外あり)。先に説明したように、スペシャルリーチが発生した遊技回における画面演出は、デッド・オア・アライヴの演出であることから、当たり抽選において外れ結果となった遊技回では、図柄表示装置41の表示面41aに戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出される(図15(c)参照)。このため、仮に、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした場合に、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回で何事もなかったように登場する動画像を見ることになり、違和感を感じる虞があった。この問題を解決するために、本実施形態では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合には、現在のキャラクター系ステージから、当該キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターに直接的に関係することのない非キャラクター系ステージへのステージ移行を行う構成とした。これにより、遊技者が、キャラクター系ステージにおいて戦士キャラクターが死亡した動画像を見た後に、死亡した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージが継続されて、死亡した当該戦士キャラクターが何事もなかったように登場するといった違和感を感じることを防止することができる。したがって、この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技の興趣向上を図ることができる。
キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する構成には、上述したように例外が存在する。具体的には、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチまたはスペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときに、非キャラクター系ステージへのステージ移行は実行せずに、異なる処理を行う。すなわち、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチに該当することを示す情報、およびスペシャルリーチに該当することを示す情報が存在しないときに限り、上述した、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する処理を行う。なお、上記スーパーリーチとは、当たり抽選において大当たり当選するか否かを問わない。すなわち、スーパーリーチは、スーパーリーチ・外れとスーパーリーチ・大当たりとを含む。上記スペシャルリーチとは、当たり抽選において大当たり当選するか否かを問わない。すなわち、スペシャルリーチは、スペシャルリーチ・外れとスペシャルリーチ・大当たりとを含む。
キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときは、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした(例外1)。換言すれば、ステージ移行を制限することによって、当該遊技回におけるステージを継続する構成とした。この構成によれば、図柄表示装置41の表示面41aには、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、ステージ移行が行われずに、死亡した戦士キャラクターが登場するキャラクター系ステージに対応した画面演出が継続して表示されることになる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、原則的に、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、非キャラクター系ステージへのステージ移行を行なっており、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場することはない。それにも拘わらず、例外1の構成によれば、ステージ移行が行われずに、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに登場することになる。翻ってみて、例外1の場合には、当該遊技回の終了時の保留情報には、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって有利度合(大当たりの期待度)が高い。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者は、キャラクター系ステージの状態にある遊技回において、スペシャルリーチ・外れとなった場合に、ステージ移行がなされないことを認識した場合に、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出、具体的にはバトル演出を認識することによって、ステージ移行がなされないことは、有利な結果を期待できると知ることができる。特に、保留情報が消化される時に実行される上記バトル演出は、先に敗北した戦士キャラクターと同一の戦士キャラクターによるものであることから、遊技者にとっては、先に敗北した戦士キャラクターによるバトル演出をもう1回、観ることができ、勝利することで敗北の雪辱を果たす(大当たり当選する)こともできる。このため、遊技者にとって、演出に対する感情移入が高まることになる。これらの結果、例外1の構成を備えるパチンコ機10では、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチに該当することを示す情報が存在する場合には、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外2)。
例外2の構成によれば、図柄表示装置41の表示面41aには、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。例外2の場合、当該遊技回の終了時の保留情報には、スーパーリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって、比較的、有利度合が高い。スーパーリーチは、スペシャルリーチよりは有利度合は低いが、ノーマルリーチよりは有利度合が高いため、遊技者にとって、比較的、有利度合が高い。このため、パチンコ機10によれば、遊技者は、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行したことを認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、例外2の構成を備えるパチンコ機10では、比較的、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。また、ステージ移行後の新たなキャラクター(=死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクター)は、移行後のステージや、スーパーリーチに該当する保留情報の消化時に出現することになることから、遊技者は、それまでに登場していたキャラクターとは違うキャラクターとなっても直ぐに馴染むことができ、演出に対する感情移入が高まる。このために、遊技の興趣向上をより図ることができる。
なお、本実施形態では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行するという原則に対する例外として、上述した例外1と例外2とを用意したが、変形例として、上述した例外1だけを用意し、例外2を除いた構成としてもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選した場合には、リーチ発生の有無、リーチが発生した場合のリーチ種別を問わず、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。遊技者は、当たり抽選において大当たり当選した場合に、縁起を担いで、大当たり当選した際のステージと同じステージで遊技を続けたいと思うことが多いことから、ステージ移行は行わない構成とした。なお、この構成に換えて、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において大当たり当選した場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、非キャラクター系ステージへ移行してもよい。
図19は、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行の態様を示す説明図である。本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がリーチ非発生・外れである場合には、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。すなわち、リーチも発生しない、いわゆる完全外れの場合は、ステージ移行は行わない構成とした。
また、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がノーマルリーチ・外れである場合にも、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。ノーマルリーチ・外れとなる遊技回は、頻繁に発生することから、その度にステージを移行していては、ステージの持つストーリー性を遊技者は読み取ることが難しくなるため、本実施形態では、ステージ移行は行わない構成とした。なお、この構成に換えて、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がノーマルリーチ・外れである場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、非キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、キャラクター系ステージへ移行してもよい。
非キャラクター系ステージにあり、かつ遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合には、当該遊技回の終了時に、当該遊技回のスーパーリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした。先に説明したように、スーパーリーチが発生した遊技回における画面演出は、戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画像であって、スペシャルリーチが発生した遊技回のようにデッド・オア・アライヴの演出となっていない。このため、図柄表示装置41の表示面41aに戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出されることがないことから、当該戦士キャラクターが次の遊技回におけるステージに登場したとしても、遊技者はなんら違和感を持つことがない。このため、本実施形態では、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合には、当該スーパーリーチの演出に登場した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへ移行する構成とした。
非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合には、遊技回の終了時に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(但し、例外あり)。先に説明したように、スペシャルリーチが発生した遊技回における画面演出は、デッド・オア・アライヴの演出であることから、当たり抽選において外れ結果となった遊技回では、図柄表示装置41の表示面41aに戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出される。このため、仮に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへのステージ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回で何事もなかったように登場する動画像を見ることになり、違和感を感じる虞があった。この問題を解決するために、本実施形態では、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合には、遊技回の終了時に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした。これにより、遊技者が、非キャラクター系ステージにおいて戦士キャラクターが死亡した動画像を見た後に、死亡した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行して、死亡した当該戦士キャラクターが何事もなかったように登場するといった違和感を感じることを防止することができる。したがって、この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技の興趣向上を図ることができる。
非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成には、上述したように例外が存在する。具体的には、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外A)。なお、上記スペシャルリーチとは、当たり抽選において大当たり当選するか否かを問わない。すなわち、スペシャルリーチは、スペシャルリーチ・外れとスペシャルリーチ・大当たりとを含む。
例外Aの構成によれば、図柄表示装置41の表示面41aには、非キャラクター系ステージにおけるスペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクターが登場するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、原則的に、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへのステージ移行を行なっており、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場することはない。それにも拘わらず、例外Aの構成によれば、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに登場することになる。翻ってみて、例外Aの場合には、当該遊技回の終了時の保留情報には、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって有利度合が高い。このため、パチンコ機10によれば、遊技者は、非キャラクター系ステージの状態にある遊技回において、スペシャルリーチ・外れとなった場合に、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージで何事もなかったかのように登場することを認識した場合に、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出、具体的にはバトル演出を認識することによって、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージでも登場することは、有利な結果を期待できると知ることができる。特に、保留情報が消化される時に実行される上記バトル演出は、先に敗北した戦士キャラクターと同一の戦士キャラクターによるものであることから、遊技者にとっては、先に敗北した戦士キャラクターによるバトル演出をもう1回、観ることができ、勝利することで敗北の雪辱を果たすこともできる。このため、遊技者にとって、演出に対する感情移入が高まることになる。これらの結果、例外Aの構成を備えるパチンコ機10では、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージにあり、遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選した場合には、リーチ発生の有無、リーチが発生した場合のリーチ種別を問わず、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。遊技者は、当たり抽選において大当たり当選した場合に、縁起を担いで、大当たり当選した際のステージと同じステージで遊技を続けたいと思うことが多いことから、ステージ移行は行わない構成とした。なお、この構成に換えて、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において大当たり当選した場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、非キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、キャラクター系ステージへ移行してもよい。
《1-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図20は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSp0101では、各種検知センサ67a~67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSp0102に進む。
ステップSp0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSp0103に進む。
ステップSp0103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSp0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図24)において、その値を更新する。
ステップSp0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSp0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSp0104を実行した後、ステップSp0105に進む。
ステップSp0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSp0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSp0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図20:Sp0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図21は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSp0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSp0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sp0201:YES)、ステップSp0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSp0203に進む。
ステップSp0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSp0204に進む。
ステップSp0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSp0209に進む。
ステップSp0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sp0201:NO)、ステップSp0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSp0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sp0205:YES)、ステップSp0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSp0207に進む。一方、ステップSp0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sp0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSp0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSp0208に進む。
ステップSp0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSp0209に進む。
ステップSp0209では、上述したステップSp0204又はステップSp0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSp0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sp0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSp0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sp0209:YES)、ステップSp0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSp0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSp0212に進む。
ステップSp0212では、ステップSp0103(図20)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値と、後述する通常処理(図24)において更新した変動種別カウンタCSの値とを、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSp0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSp0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSp0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSp0212を実行した後、ステップSp0213に進む。
ステップSp0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)の判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、および変動時間の判定などを、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSp0213を実行した後、ステップSp0214に進む。
ステップSp0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。先判定処理の判定結果としては、上述した当たり抽選の当否判定結果(大当たりの有無とも呼ぶ)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、および変動時間を含む。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図24:ステップSp0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSp0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図21:Sp0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図22は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSp0301では、始動口用の入球処理(図21)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSp0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSp0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sp0302:YES)、ステップSp0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブル(図8(a))を参照する。その後、ステップSp0305に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSp0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sp0302:NO)、ステップSp0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブル(図8(b))を参照する。その後、ステップSp0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSp0305では、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sp0305:YES)、ステップSp0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSp0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSp0307を実行した後、ステップSp0308に進む。
ステップSp0308では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSp0308において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sp0308:YES)、ステップSp0309に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSp0308において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sp0308:NO)、ステップSp0310に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、後述するステップSp0315に進む。
ステップSp0305において、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sp0305:NO)、ステップSp0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSp0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSp0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSp0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sp0313:YES)、ステップSp0314に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、ステップSp0315に進む。一方、ステップSp0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sp0313:NO)、そのままステップSp0315に進む。
ステップSp0315では、変動時間を先に判定する変動時間先判定処理を実行する。具体的には、始動口用の入球処理(図21)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された変動種別カウンタCSと、ステップSp0315までに求められた当たり抽選の当否判定結果およびリーチの発生の有無の判定結果と、に基づいて、変動時間を求める処理を行う。この処理は、後述する変動時間設定処理(図29)と同様の処理によって変動時間を求めるものである。ステップSp0315を実行した後、本先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図20:Sp0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図23は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSp0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSp0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sp0401:YES)、ステップSp0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSp0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sp0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSp0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sp0402:YES)、ステップSp0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSp0404に進む。
ステップSp0404では、ステップSp0103(図20)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSp0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sp0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図24は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSp0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSp0502に進む。
ステップSp0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSp0503に進む。
ステップSp0503では、ステップSp0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSp0503を実行した後、ステップSp0504に進む。
ステップSp0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSp0505に進む。
ステップSp0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSp0506に進む。ステップSp0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSp0506を実行した後、ステップSp0507に進む。
ステップSp0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSp0508に進む。
ステップSp0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSp0509に進む。
ステップSp0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSp0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSp0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sp0509:NO)、ステップSp0510及びステップSp0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSp0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSp0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSp0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sp0509:YES)、ステップSp0503に戻り、ステップSp0503からステップSp0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSp0503からステップSp0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図24:Sp0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図25は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSp0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSp0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sp0601:YES)、ステップSp0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSp0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sp0601:NO)、ステップSp0602に進む。
ステップSp0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSp0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sp0602:NO)、ステップSp0603に進む。
ステップSp0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSp0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSp0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sp0602:YES)、ステップSp0604に進む。
ステップSp0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSp0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図25:Sp0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図26は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSp0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSp0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sp0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSp0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sp0701:YES)、ステップSp0702に進む。
ステップSp0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSp0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSp0703では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSp0703を実行した後、ステップSp0704に進む。
ステップSp0704では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSp0704を実行した後、ステップSp0705に進む。
ステップSp0705では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSp0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSp0705を実行した後、ステップSp0706に進む。
ステップSp0706では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、当たり抽選についての外れ結果の情報が含まれている。
ステップSp0705およびステップSp0706にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図24)におけるステップSp0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSp0706を実行した後、ステップSp0707に進む。
ステップSp0707では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSp0707を実行した後、ステップSp0708に進む。
ステップSp0708では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSp0708を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図26:Sp0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図27は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSp0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図7)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図7)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSp0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSp0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSp0801:YES)、ステップSp0802~ステップSp0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSp0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSp0801:NO)、ステップSp0808~ステップSp0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSp0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSp0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSp0804に進む。ステップSp0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSp0805に進む。
ステップSp0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSp0805を実行した後、ステップSp0806に進む。
ステップSp0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSp0807へ進む。
ステップSp0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSp0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図24)におけるステップSp0503において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSp0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sp0801:NO)、ステップSp0808に進む。
ステップSp0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSp0809に進む。ステップSp0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSp0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSp0811に進む。
ステップSp0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSp0811を実行した後、ステップSp0812に進む。
ステップSp0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSp0813に進む。
ステップSp0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSp0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図24)におけるステップSp0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図26:Sp0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図28は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSp0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSp0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sp0901:YES)、ステップSp0902に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図8(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSp0904に進む。
一方、ステップSp0901において高確率モードではないと判定した場合には(Sp0901:NO)、ステップSp0903に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図8(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSp0904に進む。
ステップSp0904では、ステップSp0902又はステップSp0903における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSp0904において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sp0904:YES)、ステップSp0905に進む。
ステップSp0905では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSp0905において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sp0905:NO)、ステップSp0906に進み、第1始動口用の振分テーブル(図9(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSp0905において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sp0905:YES)、ステップSp0907に進み、第2始動口用の振分テーブル(図9(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSp0906又はステップSp0907の処理を実行した後、ステップSp0908に進む。
ステップSp0908では、ステップSp0906又はステップSp0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSp0908を実行した後、ステップSp0909に進む。
ステップSp0909では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図6)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSp0906又はステップSp0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSp0909を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSp0904において、ステップSp0902又はステップSp0903における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sp0904:NO)、ステップSp0910に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図6)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSp0911に進む。
ステップSp0911において、ステップSp0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sp0911:YES)、ステップSp0912に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSp0912を実行した後、ステップSp0913に進む。
一方、ステップSp0911において、ステップSp0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sp0911:NO)、ステップSp0912を実行することなく、ステップSp0913に進む。
ステップSp0913では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSp0913を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図26:Sp0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図29は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSp1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を把握する。その後、ステップSp1002に進む。
ステップSp1002では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には、大当たり当選であるとして(Sp1002:YES)、ステップSp1003に進む。
ステップSp1003では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSp1004に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSp1002において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sp1002:NO)、ステップSp1005に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSp1002において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合に本処理(Sp1005)を実行することから、ステップSp1005においては、当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチ(いわゆる外れリーチ)が発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグがONであるか否かを判定し、ONである場合にはリーチが発生するとして(Sp1005:YES)、ステップSp1006に進む。
ステップSp1006では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生・外れ用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、先に説明したステップSp1004に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSp1005において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sp1005:NO)、ステップSp1007に進み、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生・外れ用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、先に説明したステップSp1004に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図25:Sp0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図30は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSp1101では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSp1101では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図29)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSp1101において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sp1101:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSp1101において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sp1101:YES)、ステップSp1102に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSp1103では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSp1103を実行した後、ステップSp1104に進む。
ステップSp1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSp1104において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sp1104:NO)、ステップSp1105に進む。
ステップSp1105では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSp1105において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sp1105:YES)、ステップSp1106に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSp1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sp1106:YES)、ステップSp1107に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSp1107を実行した後、ステップSp1108に進む。一方、ステップSp1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sp1106:NO)、ステップSp1107を実行することなく、ステップSp1108に進む。
ステップSp1108では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSp1108において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sp1108:NO)、ステップSp1109に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSp1109において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSp1109:NO)には、ステップSp1110に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSp1110を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSp1108において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Sp1108:YES)、または、ステップSp1109において遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSp1109:YES)には、ステップSp1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSp1105において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(Sp1105:NO)に、ステップSp1106~ステップSp1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSp1104において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sp1104:YES)、ステップSp1111に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSp1111を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図24:Sp0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図31は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSp1201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSp1201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sp1201:NO)、ステップSp1202に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSp1202において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sp1202:NO)、ステップSp1203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSp1203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sp1203:NO)、ステップSp1204に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSp1204において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sp1204:YES)、ステップSp1205に進む。一方、ステップSp1204において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sp1204:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1205では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSp1206に進む。ステップSp1206では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSp1207に進む。
ステップSp1207では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63h(図6)に記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSp1207を実行した後、前述したステップSp1208に進む。
ステップSp1208では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSp1208を実行した後、ステップSp1209に進む。
ステップSp1209では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図24)におけるステップSp0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSp1209を実行した後、ステップSp1210に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sp1203:YES)、ステップSp1211に進む。
ステップSp1211では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSp1211において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sp1211:YES)、ステップSp1212に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSp1213に進む。
ステップSp1213では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSp1213を実行した後、ステップSp1214に進む。
ステップSp1214では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSp1215では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図24:ステップSp0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSp1215を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1202において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sp1202:YES)、ステップSp1216に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSp1216を実行した後、ステップSp1217に進む。
ステップSp1217では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSp1217において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sp1217:YES)、ステップSp1218に進む。一方、ステップSp1217において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sp1217:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1218では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSp1219に進む。
ステップSp1219では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSp1219を実行した後、ステップSp1220に進む。
ステップSp1220では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSp1220を実行した後、ステップSp1221に進む。
ステップSp1221では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図24)におけるステップSp0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSp1221を実行した後、ステップSp1222に進む。
ステップSp1222では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sp1201:YES)、ステップSp1223に進む。
ステップSp1223では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sp1220)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSp1220において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sp1223:YES)、ステップSp1224に進む。
ステップSp1224では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSp1225に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSp1225を実行した後、ステップSp1226に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSp1226を実行した後、ステップSp1227に進む。
ステップSp1227では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSp1227において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sp1227:YES)、ステップSp1228に進む。
ステップSp1228では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図24)におけるステップSp0503によって、音声発光制御装置90に送信される。ステップSp1228を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSp1227において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sp1227:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSp1223において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sp1223:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図31:Sp1216)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図32は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSp1301では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSp1301において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sp1301:NO)、ステップSp1302に進む。
ステップSp1302では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSp1302において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sp1302:YES)、ステップSp1303に進む。
ステップSp1303では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSp1304に進む。
ステップSp1304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図24:ステップSp0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSp1304を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSp1302において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sp1302:NO)、ステップSp1303およびステップSp1304を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSp1301において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sp1301:YES)、ステップSp1305に進む。
ステップSp1305では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSp1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sp1305:YES)、ステップSp1306に進む。
ステップSp1306では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSp1307に進む。
ステップSp1307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図24:ステップSp0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSp1307を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSp1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sp1305:NO)、ステップSp1306およびステップSp1307を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図31:Sp1225)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図33は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSp1401では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSp1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sp1401:YES)、ステップSp1402に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSp1402を実行した後、ステップSp1403に進む。
ステップSp1403では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSp1404に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSp1405に進む。
ステップSp1405では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSp1406に進む。
ステップSp1406では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSp1411に進む。
一方、ステップSp1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sp1401:NO)、ステップSp1407に進み、RAM64の8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSp1408に進む。
ステップSp1408では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSp1409に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSp1410に進む。
ステップSp1410では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSp1411に進む。
ステップSp1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図24:Sp0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図34は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSp1501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSp1501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sp1501:NO)、ステップSp1502に進む。
ステップSp1502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSp1502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sp1502:NO)、ステップSp1503に進む。
ステップSp1503では、RAM64の各種カウンタエリア64f(図6)に設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSp1503において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sp1503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sp1503:YES)、ステップSp1504に進む。
ステップSp1504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSp1504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sp1504:YES)、ステップSp1505に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSp1504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sp1504:NO)、ステップSp1506に進む。
ステップSp1506では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSp1506において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sp1506:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSp1506において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sp1506:YES)、ステップSp1507に進む。
ステップSp1507では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSp1508に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSp1507において開閉実行モードではなく(Sp1507:NO)、且つ、ステップSp1508において高頻度サポートモードである場合には(Sp1508:YES)、ステップSp1509に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSp1510に進む。
ステップSp1510では、ステップSp1509の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSp1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sp1510:YES)、ステップSp1511に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSp1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sp1510:NO)、ステップSp1511の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSp1507において開閉実行モードであると判定した場合(Sp1507:YES)、又は、ステップSp1508において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sp1508:NO)、ステップSp1512に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSp1513に進む。
ステップSp1513では、ステップSp1512の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSp1513において、サポート当選でないと判定した場合には(Sp1513:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSp1513において、サポート当選であると判定した場合には(Sp1513:YES)、ステップSp1514に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSp1502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sp1502:YES)、ステップSp1515に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSp1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sp1515:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSp1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sp1515:YES)、ステップSp1516に進む。
ステップSp1516では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSp1517に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSp1501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sp1501:YES)、ステップSp1518に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図34:Sp1518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図35は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSp1601では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sp1601:YES)、ステップSp1602に進む。
ステップSp1602では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSp1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sp1602:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSp1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sp1602:YES)、ステップSp1603に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSp1603を実行した後、ステップSp1604に進む。
ステップSp1604では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSp1605に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSp1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sp1605:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSp1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sp1605:YES)、ステップSp1606に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSp1601において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sp1601:NO)、ステップSp1607に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSp1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sp1607:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSp1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sp1607:YES)、ステップSp1608に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSp1609に進む。
ステップSp1609では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sp1609:NO)、ステップSp1610に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSp1610において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sp1610:YES)、ステップSp1611に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSp1609において開閉実行モードであると判定した場合(Sp1609:YES)、又は、ステップSp1610において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sp1610:NO)、ステップSp1612に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《1-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図36は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSp1701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSp1701を実行した後、ステップSp1702に進む。
ステップSp1702では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSp1701で記憶したコマンドのうちの保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSp1702を実行した後、ステップSp1703に進む。
ステップSp1703では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSp1703を実行した後、ステップSp1704に進む。
ステップSp1704では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSp1704を実行した後、ステップSp1705に進む。
ステップSp1705では、ステージ演出用処理を実行する。ステージ演出用処理では、先に説明したステージに対応した画面演出を表示させる処理を行う。ステージ演出用処理の詳細については後述する。ステップSp1705を実行した後、ステップSp1706に進む。
ステップSp1706では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSp1706を実行した後、ステップSp1707に進む。
ステップSp1707では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSp1707を実行した後、ステップSp1708に進む。
ステップSp1708では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSp1708を実行した後、ステップSp1709に進む。
ステップSp1709では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSp1709を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図36:Sp1702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図37は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSp1801では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSp1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sp1801:YES)、ステップSp1802に進む。
ステップSp1802では、今回受信した保留コマンドを読み出し、当該保留コマンドから、保留情報を読み出す。保留情報には、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の各情報が含まれる。そして、読み出した保留情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。保留情報は、第1始動口33の保留個数である最大4個分の情報と、第2始動口34の保留個数である最大4個分の情報とが更新されて記憶される。ステップSp1802を実行した後、ステップSp1803に進む。
ステップSp1803では、入球時の更新処理を実行する。入球時の更新処理では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、これらの保留情報の合計個数とを音光側MPU92において特定可能とするための処理を実行する。ステップSp1803の入球時の更新処理の詳細については後述する。以下では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第1保留個数」とも呼び、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第2保留個数」とも呼び、第1保留個数と第2保留個数との合計数を「合計保留個数」とも呼ぶ。ステップSp1803を実行した後、ステップSp1804に進む。
ステップSp1804では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSp1803において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。具体的には、前記コマンドを受信した表示制御装置100は、第1始動口保留用領域Ds1における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第1保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。また、表示制御装置100は、第2始動口保留用領域Ds2における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第2保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。ステップSp1804を実行した後、保留コマンド対応処理を終了する。
<入球時の更新処理>
次に、入球時の更新処理について説明する。入球時の更新処理は、保留コマンド対応処理のサブルーチン(図37:Sp1803)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図38は、入球時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSp1901では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSp1901において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sp1901:YES)、ステップSp1902に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSp1902を実行した後、ステップSp1904に進む。
ステップSp1901において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sp1901:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSp1903に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSp1903を実行した後、ステップSp1904に進む。
ステップSp1902及びステップSp1903の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSp1904では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSp1904を実行した後、本入球時の更新処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図36:Sp1703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図39は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2001では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSp2001において、変動用コマンド及び種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(Sp2001:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSp2001において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sp2001:YES)、ステップSp2002に進む。
ステップSp2002では、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSp2003に進む。
ステップSp2003では、大当たり時やリーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSp2003を実行した後、ステップSp2004に進む。
ステップSp2004では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R通常大当たり又は8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSp2004を実行した後、ステップSp2005に進む。
ステップSp2005では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSp2004において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図12)に記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSp2006に進む。
ステップSp2006では、今回の遊技回において設定された演出パターン、停止図柄、変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSp2007に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSp2007を実行した後、ステップSp2008に進む。
ステップSp2008では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理では、変動開始時において第1保留個数または第2保留個数を1だけ減らす処理を行う。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSp2008を実行した後、ステップSp2009に進む。
ステップSp2009では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図37)のステップSp1803で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSp2008において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。ステップSp2009を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図39:Sp2003)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図40は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2101では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSp2101において、当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sp2101:YES)、ステップSp2102に進む。
ステップSp2102では、大当たり時用演出パターン設定処理を実行する。大当たり時用演出パターン設定処理は、今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選したことを示す演出について演出パターンを実行するように設定する処理である。大当たり時用演出パターン設定処理については後述する。ステップSp2102を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSp2101において、今回の遊技回の当たり抽選において大当たりに当選していないと判定した場合には(Sp2101:NO)、ステップSp2103に進む。
ステップSp2103では、今回の遊技回においてリーチ発生となったか否かを判定する。この判定は、図39のステップSp2001によって把握したリーチ発生の有無の情報を用いて行う。ステップSp2103において、今回の遊技回においてリーチ発生となったと判定した場合には(Sp2103:YES)、ステップSp2104に進む。
ステップSp2104では、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理を実行する。リーチ発生・外れ時用演出パターンは、当たり抽選において大当たりに当選していない遊技回のうちリーチが発生する遊技回において様々な種類のリーチとなったことを示す演出についての演出パターンを実行するように設定する処理である。リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理については後述する。ステップSp2104を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSp2103において、今回の遊技回においてリーチ発生となっていないと判定した場合には(Sp2103:NO)、ステップSp2105に進み、リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理を実行する。リーチ非発生・外れ時用演出パターンは、当たり抽選において大当たりに当選していない遊技回であってリーチも発生しない場合の演出を実行するように設定する処理である。リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理については後述する。ステップSp2105を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<大当たり時用演出パターン設定処理>
次に、大当たり時用演出パターン設定処理について説明する。大当たり時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図40:Sp2102)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。大当たり時用演出パターン設定処理は、リーチの種別を判定して、そのリーチの種別に応じた大当たり時用の演出パターンを設定するものである。以下、この大当たり時用演出パターン設定処理について詳述する。
図41は、大当たり時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2201では、大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照する。本実施形態のパチンコ機10は、音光側ROM93のリーチ振分テーブル記憶エリア93c(図12)に、大当たり時用のリーチ振分テーブルとリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルとを記憶している。
図42は、リーチ振分テーブルの内容を示す説明図である。図42(a)は大当たり時用のリーチ振分テーブルを示し、図42(b)はリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを示している。各リーチ振分テーブルには、振り分け結果として、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチが設定されている。
図42(a)に示すように、大当たり時用のリーチ振分テーブルには、変動時間とリーチの種別(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ)との対応関係が示されている。先に説明したように、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図29)によって設定された大当たり時(当たり抽選において大当たり当選した場合)の変動時間は、リーチの種別に応じたものとなっている。この変動時間とリーチの種別との対応関係が、大当たり時用のリーチ振分テーブルに記憶されている。具体的には、変動時間が35秒である場合がノーマルリーチに対応しており、変動時間が65秒である場合がスーパーリーチに対応しており、変動時間が125秒である場合がスペシャルリーチに対応している。
図42(b)に示すように、リーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルには、変動時間とリーチの種別(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ)との対応関係が示されている。先に説明したように、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図29)によって設定されたリーチ発生・外れ時(当たり抽選において大当たり当選せず、かつリーチが発生した場合)の変動時間は、リーチの種別に応じたものとなっている。この変動時間とリーチの種別との対応関係が、リーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルに記憶されている。具体的には、変動時間が30秒である場合がノーマルリーチに対応しており、変動時間が60秒である場合がスーパーリーチに対応しており、変動時間が120秒である場合がスペシャルリーチに対応している。
図41のステップSp2201では、リーチ振分テーブル記憶エリア93cから図42(a)に示した大当たり時用のリーチ振分テーブルを読み出して参照する。その後、ステップSp2202に進み、ステップSp2201でリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間の情報が、ノーマルリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSp2202において、ノーマルリーチに対応していると判定した場合には(Sp2202:YES)、ステップSp2203に進む。
ステップSp2203では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図12)に記憶されているノーマルリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。ノーマルリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルは、ノーマルリーチが発生し、かつ大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。ステップSp2203を実行した後、ステップSp2204に進む。
ステップSp2204では、ステップSp2203によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSp2204の実行後、本大当たり時用演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSp2202において、ノーマルリーチに対応していないと判定した場合には(Sp2202:NO)、ステップSp2205に進み、ステップSp2201で大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間の情報が、スーパーリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSp2205において、スーパーリーチに対応していると判定した場合には(Sp2205:YES)、ステップSp2206に進む。
ステップSp2206では音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図12)に記憶されているスーパーリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。スーパーリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルは、スーパーリーチが発生し、かつ大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。この演出パターンは、後述するスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理によって取得される演出パターンと比較して、スーパーリーチが発生したことを示す部分については同一であり、当たり抽選の結果を示唆する部分については相違する。このため、より具体的な処理内容については、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理において説明する。ステップSp2206を実行した後、先に説明したステップSp2204に進み、ステップSp2206によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。
ステップSp2205において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合には(Sp2205:NO)、ステップSp2207に進む。ステップSp2205において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合は、ステップSp2201で大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照した結果がスペシャルリーチであることを意味しており、この場合に、ステップSp2207に進む。
ステップSp2207では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図12)に記憶されているスペシャルリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。スペシャルリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルは、スペシャルリーチが発生し、かつ大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。この演出パターンは、後述するスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理によって取得される演出パターンと比較して、スペシャルリーチが発生したことを示す部分については同一であり、当たり抽選の結果を示唆する部分については相違する。このため、より具体的な処理内容については、スペシャルリーチ・外れ用演出パターンテーブル参照処理において説明する。ステップSp2207を実行した後、先に説明したステップSp2204に進み、ステップSp2207によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。
<リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理>
次に、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理について説明する。リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図40:Sp2105)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理は、本大当たり時用演出パターン設定処理と同様に、リーチの種別を判定して、そのリーチの種別に応じたリーチ発生・外れ時用の演出パターンを設定するものである。以下、このリーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理について詳述する。
図43は、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2301では、リーチ振分テーブル記憶エリア93cから図42(b)に示したリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを読み出して参照する。その後、ステップSp2302に進み、ステップSp2301でリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間の情報が、ノーマルリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSp2302において、ノーマルリーチに対応していると判定した場合には(Sp2302:YES)、ステップSp2303に進む。
ステップSp2303では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図12)に記憶されているノーマルリーチ・外れ時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSp2303を実行した後、ステップSp2304に進む。
ステップSp2304では、ステップSp2303によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSp2304の実行後、本リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSp2302において、ノーマルリーチに対応していないと判定した場合には(Sp2302:NO)、ステップSp2305に進み、ステップSp2301でリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間の情報が、スーパーリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSp2305において、スーパーリーチに対応していると判定した場合には(Sp2305:YES)、ステップSp2306に進む。
ステップSp2306では、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを1に設定する。リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRは、当たり抽選において外れ結果となった遊技回においてリーチが発生した場合の当該リーチの種別を判定するための値であり、1のときに前記種別がスーパーリーチであることを意味し、2のときに前記種別がスペシャルリーチであることを意味し、0であるときにスーパーリーチおよびスペシャルリーチのいずれでもないことを意味する。ステップSp2306を実行した後、ステップSp2307に進む。
ステップSp2307では、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を実行する。スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、スーパーリーチ・外れ時用の演出パターンテーブルを参照することによって、演出パターンを取得する処理である。スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理については後述する。ステップSp2307を実行した後、先に説明したステップSp2304に進み、ステップSp2307によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。
ステップSp2305において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合には(Sp2305:NO)、ステップSp2308に進む。ステップSp2305において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合は、ステップSp2301でリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果がスペシャルリーチであることを意味しており、この場合に、ステップSp2308に進む。
ステップSp2308では、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを2に設定する。すなわち、当たり抽選において外れ結果となった遊技回においてリーチが発生した場合の当該リーチの種別がスペシャルリーチであることを意味する値2に、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを設定する。ステップSp2308を実行した後、ステップSp2309に進む。
ステップSp2309では、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を実行する。スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、スペシャルリーチ・外れ時用の演出パターンテーブルを参照することによって、演出パターンを取得する処理である。スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理については後述する。ステップSp2309を実行した後、先に説明したステップSp2304に進み、ステップSp2309によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。
<スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理>
次に、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理について説明する。スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理のサブルーチン(図43:Sp2307)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理について詳述する。
図44は、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を示すフローチャートである。ステップSp2401では、キャラクター系ステージ判定値VSが1であるか否かを判定する。キャラクター系ステージ判定値VSは、先に説明したステージがキャラクター系ステージにあるか非キャラクター系ステージにあるかを判定するための値であり、1のときにキャラクター系ステージにあることを意味し、1でない(=0)ときに非キャラクター系ステージにあることを意味する。ステップSp2401において、キャラクター系ステージ判定値VSが1でない、すなわち、ステージが非キャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sp2401:NO)、ステップSp2402に進む。
ステップSp2402では、戦士キャラクター抽選処理を実行する。戦士キャラクター抽選処理は、先に説明した戦士キャラクターA~Dのうちから一つの戦士キャラクターを特定するための抽選を行う処理である。具体的には、戦士キャラクター抽選用の乱数カウンタC5から値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された戦士キャラクター抽選用テーブルと照合することにより抽選を行う。なお、戦士キャラクター抽選用の乱数カウンタC5は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタC5は、短時間の間隔で更新される。
図45は、戦士キャラクター抽選用テーブルの内容を示す説明図である。図45に示すように、「0~99」の、戦士キャラクター抽選用の乱数カウンタC5の値のうち、「0~24」が戦士キャラクターAに対応しており、「25~49」が戦士キャラクターBに対応しており、「50~74」が戦士キャラクターCに対応しており、「75~99」が戦士キャラクターDに対応している。本実施形態では、戦士キャラクターA~Dのそれぞれが等しい確率で当選する構成としたが、これに換えて、各戦士キャラクターA~Dの当選確率が異なる構成としてもよい。ステップSp2402を実行した後、ステップSp2403に進む。
ステップSp2403では、ステップSp2402に得られた抽選結果に基づいて、戦士キャラクター判定値VCを設定する。具体的には、抽選結果を、音光側ROM93に記憶された戦士キャラクター判定値対応テーブルと照合することにより、戦士キャラクター判定値VCの設定を行う。
図46は、戦士キャラクター判定値対応テーブルの内容を示す説明図である。図46に示すように、戦士キャラクターAの抽選結果に戦士キャラクター判定値Vcとして1が対応しており、戦士キャラクターBの抽選結果に戦士キャラクター判定値Vcとして2が対応しており、戦士キャラクターCの抽選結果に戦士キャラクター判定値Vcとして3が対応しており、戦士キャラクターDの抽選結果に戦士キャラクター判定値Vcとして4が対応している。図44のステップSp2403を実行した後、ステップSp2404に進む。
ステップSp2401において、キャラクター系ステージ判定値VSが1である、すなわち、ステージがキャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sp2401:YES)、ステップSp2402およびステップSp2403を実行することなく、ステップSp2404に進む。
ステップSp2404では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図12)に記憶されているスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル群から、戦士キャラクター判定値VCに基づく演出パターンテーブルを特定する。スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル群には、戦士キャラクターA~Dのそれぞれに対応したスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル、すなわち、戦士キャラクターA用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル、戦士キャラクターB用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル、戦士キャラクターC用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル、戦士キャラクターD用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルが備えられている。ステップSp2404では、戦士キャラクター判定値VCが1であるときに戦士キャラクターA用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルを特定し、戦士キャラクター判定値VCが2であるときに戦士キャラクターB用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルを特定し、戦士キャラクター判定値VCが3であるときに戦士キャラクターC用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルを特定し、戦士キャラクター判定値VCが4であるときに戦士キャラクターD用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルを特定する。ステップSp2404を実行した後、ステップSp2405に進む。
ステップSp2405では、ステップSp2404で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSp2405を実行した後、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を終了する。
スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理の終了後、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理(図43)のステップSp2304に進み、ステップSp2405(図44)によって取得した演出パターンが、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定される。
<スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理>
次に、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理について説明する。スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理のサブルーチン(図43:Sp2309)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理について詳述する。
図47は、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を示すフローチャートである。ステップSp2501~Sp2503は、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理におけるステップSp2401~Sp2403と同一の処理である。
ステップSp2504は、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理におけるステップSp2404に対応する処理である。具体的には、ステップSp2504では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図12)に記憶されているスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル群から、戦士キャラクター判定値VCに基づく演出パターンテーブルを特定する。ステップSp2504を実行した後、ステップSp2505に進む。
ステップSp2505では、ステップSp2504で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSp2505を実行した後、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を終了する。
スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理の終了後、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理(図43)のステップSp2304に進み、ステップSp2505(図47)によって取得した演出パターンが、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定される。
<リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理>
次に、リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理について説明する。リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図40:Sp2105)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理について詳述する。
図48は、リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2601では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図12)に記憶されている外れ時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。リーチ非発生・外れ時用の演出は、大当たりに当選せず、かつリーチも発生しなかったことを示唆する演出であり、具体的には、図柄表示装置41に表示される図柄列Z1~Z3の図柄を、有効ラインL上においてそれぞれに違ったものとする演出である。ステップSp2601を実行した後、ステップSp2602に進み、ステップSp2601によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSp2602の実行後、本リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図39:Sp2008)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図49は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSp2701では、今回受信した変動用コマンドが、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るもの(以下、第1変動用コマンドと呼ぶ)であるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか(以下、第2変動用コマンドと呼ぶ)を判定する。ステップSp2701において、今回受信した変動用コマンドが第1変動用コマンドであると判定した場合には(Sp2701:YES)、ステップSp2702に進む。
ステップSp2702では、音光側RAM94に記憶されている第1保留個数カウンタを1減算する。ステップSp2702を実行した後、ステップSp2703に進む。
ステップSp2403では、音光側RAM94に記憶されている第1始動口保留演出用記憶エリア(図示せず)に格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このシフト処理は、記憶されているエリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSp2403を実行した後、ステップSp2406に進む。
む。
一方、ステップSp2701において、今回受信した変動用コマンドが第1変動用コマンドではない、すなわち、第2変動用コマンドと判定した場合には(Sp2701:NO)、ステップSp2703に進み、音光側RAM94に記憶されている第2保留個数カウンタを1減算する。ステップSp2703を実行した後、ステップSp2704に進む。
ステップSp2704では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<ステージ演出用処理>
次に、ステージ演出用処理について説明する。ステージ演出用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図36:Sp1705)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図50は、ステージ演出用処理を示すフローチャートである。ステップSp2801では、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられた時(電源投入時)から初回の実行時であるか否かを判定する。ステップSp2801において、電源投入時から初回の実行時であると判定した場合には(Sp2801:YES)、ステップSp2802に進む。
ステップSp2802では、田舎のステージ(図14(a)参照)に対応した画面演出を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、田舎のステージに対応した画面演出を表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、田舎のステージに対応した画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。ステップSp2802を実行した後、ステップSp2803に進む。
ステップSp2803では、キャラクター系ステージ判定値VSを、非キャラクター系ステージであることを意味する0に設定する。ステップSp2803を実行した後、ステップSp2804に進む。
一方、ステップSp2801において、電源投入時から初回の実行時でないと判定した場合には(Sp2801:NO)、ステップSp2802およびステップSp2803を実行することなく、ステップSp2804に進む。
ステップSp2804では、遊技回の終了時であるか否かを判定する。本実施形態では、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって読み出した変動時間に相当する時間が、この読み出した時点から経過したか否かを判定することによって、遊技回の終了時に達したか否かを判定する。ステップSp2804において、遊技回の終了時であると判定した場合には(Sp2804:YES)、ステップSp2805に進む。
ステップSp2805では、キャラクター系ステージ判定値VSが1であるか否かを判定する。ステップSp2805において、キャラクター系ステージ判定値VSが1である、すなわち、ステージがキャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sp2805:YES)、ステップSp2806に進む。
ステップSp2806では、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を実行する。キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理については後述する。ステップSp2806を実行した後、ステップSp2808に進む。
一方、ステップSp2805において、キャラクター系ステージ判定値VSが1でない、すなわち、ステージが非キャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sp2805:NO)、ステップSp2807に進む。
ステップSp2807では、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を実行する。非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理については後述する。ステップSp2807を実行した後、ステップSp2808に進む。
ステップSp2808では、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを0に設定する。ステップSp2806またはステップSp2807が実行された後においては、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを一旦、0にクリアする。ステップSp2808を実行した後、本ステージ演出用処理を終了する。
<キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理>
次に、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理について説明する。キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理は、ステージがキャラクター系ステージにある場合におけるステージの移行の実行/非実行を制御するための処理であり、先に説明した図18の内容を実現している。本処理は、ステージ演出用処理のサブルーチン(図50:Sp2806)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図51は、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を示すフローチャートである。ステップSp2901では、今回の遊技回における当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した(スペシャルリーチ・外れ)か否かを判定する。具体的には、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2であるか否かを判定する。
ステップSp2901において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2でないと判定された場合、すなわち、スペシャルリーチ・外れに該当しないと判定された場合には(Sp2901:NO)、後述する処理を実行することなく、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。すなわち、
・当たり抽選において大当たりに当選した遊技回、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、リーチが発生しなかった場合、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、ノーマルリーチが発生した場合、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合
のいずれの場合にも、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了することによって、現在の遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない。
一方、ステップSp2901において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2であると判定された場合、すなわち、スペシャルリーチ・外れであると判定された場合には(Sp2901:YES)、ステップSp2902に進む。
ステップSp2902では、この時点である遊技回の終了時における保留情報から、各保留における大当たりの有無と変動時間とを把握する。具体的には、保留コマンド対応処理(図37)のステップSp1802によって音光側MPU92のレジスタに記憶された保留情報から、各保留における大当たりの有無と変動時間との把握を行う。ステップSp2902を実行した後、ステップSp2903に進む。
ステップSp2903では、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。具体的には、ステップSp2902によって把握した各保留における大当たりの有無と、ステップSp2902によって把握した各保留における変動時間の情報がスペシャルリーチに対応しているか否かとから、保留情報にスペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。
ステップSp2903において、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在すると判定された場合には(Sp2903:YES)、後述する処理を実行することなく、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。このステップSp2903においてYESと判定され、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を抜けることによって、図18における例外1が実現される。
一方、ステップSp2903において、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れに該当することを示す情報、およびスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在しない判定された場合には(Sp2903:NO)、ステップSp2904に進む。
ステップSp2904では、遊技回の終了時における保留情報に、スーパーリーチ・外れまたはスーパーリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。具体的には、ステップSp2902によって把握した各保留における大当たりの有無と、ステップSp2902によって把握した各保留における変動時間の情報がスーパーリーチに対応しているか否かとから、保留情報にスーパーリーチ・外れまたはスーパーリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。
ステップSp2904において、遊技回の終了時における保留情報に、スーパーリーチ・外れまたはスーパーリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在すると判定された場合には(Sp2904:YES)、ステップSp2905に進む。
ステップSp2905では、キャラクター系ステージ抽選処理を実行する。キャラクター系ステージ抽選処理は、先に説明したキャラクター系ステージとしての戦士Aの部屋のステージ、戦士Bの部屋のステージ、戦士Cの部屋のステージ、戦士Dの部屋のステージのうちから一つのステージを特定するための抽選を行う処理である。具体的には、キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC6から値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶されたキャラクター系ステージ抽選用テーブルと照合することにより抽選を行う。なお、キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC6は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタC6は、短時間の間隔で更新される。
図52は、ステージ抽選用テーブルの内容を示す説明図である。図52(a)はキャラクター系ステージ抽選用テーブルの内容を示し、図52(b)は非キャラクター系ステージ抽選用テーブルの内容を示す。図52(a)に示すように、「0~99」の、キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC6の値のうち、「0~24」が戦士Aの部屋のステージに対応しており、「25~49」が戦士Bの部屋のステージに対応しており、「50~74」が戦士Cの部屋のステージに対応しており、「75~99」が戦士Dの部屋のステージに対応している。本実施形態では、各部屋のステージが等しい確率で当選する構成としたが、これに換えて、各部屋のステージの当選確率が異なる構成としてもよい。ステップSp2905を実行した後、ステップSp2906に進む。
ステップSp2906では、ステップSp2905の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージであるか否かを判定する。具体的には、
・戦士キャラクター判定値VCが1の場合には、抽選結果が戦士Aの部屋のステージであるか否かを判定し、
・戦士キャラクター判定値VCが2の場合には、抽選結果が戦士Bの部屋のステージであるか否かを判定し、
・戦士キャラクター判定値VCが3の場合には、抽選結果が戦士Cの部屋のステージであるか否かを判定し、
・戦士キャラクター判定値VCが4の場合には、抽選結果が戦士Dの部屋のステージであるか否かを判定する。
ステップSp2906において、ステップSp2905の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージであると判定された場合には(Sp2906:YES)、ステップSp2905に戻り、ステップSp2905およびステップSp2906の各処理を実行する。
一方、ステップSp2906において、ステップSp2905の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージでないと判定された場合には(Sp2906:NO)、ステップSp2907に進む。ステップSp2906の判定処理が実行される際には、ステップSp2901によって、今回の遊技回がスペシャルリーチ・外れであると判定され、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理(図47)によって、戦士キャラクター判定値VCがスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場する戦士キャラクターを特定する値に設定されている。このため、ステップSp2906においてNOと判定された場合は、今回の遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターと、ステップSp2905の抽選結果とが一致した場合を意味する。したがって、ステップSp2906において、ステップSp2905の抽選結果が、今回の遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターである場合に、ステップSp2907に進む。
ステップSp2907では、ステップSp2905の抽選結果に対応したキャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、当該画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。この結果、キャラクター系ステージから、スペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへの移行が行われる。ステップSp2907を実行した後、ステップSp2908に進む。
ステップSp2908では、ステップSp2905の抽選結果に対応した値に戦士キャラクター判定値VCを設定する。具体的には、
・抽選結果が戦士Aの部屋のステージである場合には、戦士キャラクター判定値VCを1に設定し、
・抽選結果が戦士Bの部屋のステージである場合には、戦士キャラクター判定値VCを2に設定し、
・抽選結果が戦士Cの部屋のステージである場合には、戦士キャラクター判定値VCを3に設定し、
・抽選結果が戦士Dの部屋のステージである場合には、戦士キャラクター判定値VCを4に設定する。
ステップSp2904からステップSp2908までの処理が実行されることによって、図18における例外2が実現される。ステップSp2908を実行した後、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。
ステップSp2904において、遊技回の終了時における保留情報に、スーパーリーチ・外れに該当することを示す情報、およびスーパーリーチ・大当たりに該当するを示す情報が存在しないと判定された場合には(Sp2904:NO)、ステップSp2909に進む。
ステップSp2909では、非キャラクター系ステージ抽選処理を実行する。非キャラクター系ステージ抽選処理は、先に説明した非キャラクター系ステージとしての田舎のステージ、都会のステージ、海洋のステージ、全員のステージのうちから一つのステージを特定するための抽選を行う処理である。具体的には、非キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC7から値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された非キャラクター系ステージ抽選用テーブルと照合することにより抽選を行う。なお、非キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC7は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタC7は、短時間の間隔で更新される。
図52(b)に示すように、「0~99」の、非キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC7の値のうち、「0~24」が田舎のステージに対応しており、「25~49」が都会のステージに対応しており、「50~74」が海洋のステージに対応しており、「75~99」が全員のステージに対応している。本実施形態では、各ステージが等しい確率で当選する構成としたが、これに換えて、各ステージの当選確率が異なる構成としてもよい。ステップSp2909を実行した後、ステップSp2910に進む。
ステップSp2910では、ステップSp2909の抽選結果に対応した非キャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、当該画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。この結果、キャラクター系ステージから、抽選結果に対応した非キャラクター系ステージへの移行が行われる。ステップSp2910を実行した後、ステップSp2911に進む。
ステップSp2911では、キャラクター系ステージ判定値VSを0に設定する。ステップSp2901においてYESと判定されて、ステップSp2909からステップSp2911までの処理が実行されることによって、図18における原則が実現される。ステップSp2911を実行した後、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。
<非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理>
次に、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理について説明する。非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理は、ステージが非キャラクター系ステージにある場合におけるステージの移行の実行/非実行を制御するための処理であり、先に説明した図19の内容を実現している。本処理は、ステージ演出用処理のサブルーチン(図50:Sp2807)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図53は、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を示すフローチャートである。ステップSp3001では、今回の遊技回における当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した(スーパーリーチ・外れ)か否かを判定する。具体的には、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが1であるか否かを判定する。
ステップSp3001において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが1であると判定された場合、すなわち、スーパーリーチ・外れであると判定された場合には、(Sp3001:YES)、ステップSp3002に進む。
ステップSp3002では、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、当該画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。具体的には、
・戦士キャラクター判定値VCが1の場合には、戦士Aの部屋のステージの画面演出を表示させるコマンドを送信する。
・戦士キャラクター判定値VCが2の場合には、戦士Bの部屋のステージの画面演出を表示させるコマンドを送信する。
・戦士キャラクター判定値VCが3の場合には、戦士Cの部屋のステージの画面演出を表示させるコマンドを送信する。
・戦士キャラクター判定値VCが4の場合には、戦士Dの部屋のステージの画面演出を表示させるコマンドを送信する。
ステップSp3001において、スーパーリーチ・外れであると判定されて、ステップSp3002が実行された場合、戦士キャラクター判定値VCは、スーパーリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターを特定する値となることから、ステップSp3002では、スーパーリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージの画面演出が表示されることになる。ステップSp3002を実行した後、ステップSp3003に進む。
ステップSp3003では、キャラクター系ステージ判定値VSをキャラクター系ステージである旨を示す1に設定する。このステップSp3003においてYESと判定され、ステップSp3002およびステップSp3003の処理が実行されることによって、図19における例外Aが実現される。ステップSp3003を実行した後、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。
一方、ステップSp3001において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが1でないと判定された場合、すなわち、スーパーリーチ・外れでないと判定された場合には(Sp3001:NO)、ステップSp3004に進む。
ステップSp3004では、今回の遊技回における当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した(スペシャルリーチ・外れ)か否かを判定する。具体的には、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2であるか否かを判定する。
ステップSp3004において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2でないと判定された場合、すなわち、スペシャルリーチ・外れに該当しないと判定された場合には(Sp3004:NO)、後述する処理を実行することなく、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。すなわち、
・当たり抽選において大当たりに当選した遊技回、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、リーチが発生しなかった場合、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、ノーマルリーチが発生した場合、
のいずれの場合にも、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了することによって、現在の遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない。
一方、ステップSp3004において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2であると判定された場合、すなわち、スペシャルリーチ・外れであると判定された場合には(Sp3004:YES)、ステップSp3005に進む。
ステップSp3005では、この時点である遊技回の終了時における保留情報から、各保留における大当たりの有無と変動時間とを把握する。ステップSp3005の処理は、先に説明したステップSp2902(図51)と同一である。ステップSp3005を実行した後、ステップSp3006に進む。
ステップSp3006では、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。ステップSp3006の処理は、先に説明したステップSp2903(図51)と同一である。
ステップSp3006において、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在すると判定された場合には(Sp3006:YES)、先に説明したステップSp3002に進む。
先に説明したように、ステップSp3002では、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。ステップSp3006において、保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在すると判定されて、ステップSp3002が実行された場合、戦士キャラクター判定値VCは、スペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターを特定する値となることから、ステップSp3002では、スペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージの画面演出が表示されることになる。
一方、ステップSp3006において、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れに該当することを示す情報、およびスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在しない判定された場合には(Sp3006:NO)、ステップSp3007に進む。
ステップSp3007では、キャラクター系ステージ抽選処理を実行する。キャラクター系ステージ抽選処理は、キャラクター系ステージとしての戦士Aの部屋のステージ、戦士Bの部屋のステージ、戦士Cの部屋のステージ、戦士Dの部屋のステージのうちから一つのステージを特定するための抽選を行う処理であり、先に説明したステップSp2905(図51)と同一である。ステップSp3007を実行した後、ステップSp3008に進む。
ステップSp3008では、ステップSp3007の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージであるか否かを判定する。ステップSp3008の処理は、先に説明したステップSp2906(図51)と同一である。
ステップSp3008において、ステップSp3007の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージであると判定された場合には(Sp3008:YES)、ステップSp3007に戻り、ステップSp3007およびステップSp3008の各処理を実行する。
一方、ステップSp3008において、ステップSp3007の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージでないと判定された場合には(Sp3008:NO)、ステップSp3008に進む。ステップSp3008の判定処理が実行される際には、ステップSp3004によって、今回の遊技回がスペシャルリーチ・外れであると判定され、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理(図47)によって、戦士キャラクター判定値VCがスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場する戦士キャラクターを特定する値に設定されている。このため、ステップSp3008においてNOと判定された場合は、今回の遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターと、ステップSp3007の抽選結果とが一致した場合を意味する。したがって、ステップSp3008において、ステップSp3007の抽選結果が、今回の遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターである場合に、ステップSp3009に進む。
ステップSp3009では、ステップSp3007の抽選結果に対応したキャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、当該画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。ステップSp3009の処理は、先に説明したステップSp2907(図51)と同一である。ステップSp3009の処理の結果、非キャラクター系ステージから、スペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへの移行が行われる。ステップSp3009を実行した後、ステップSp3010に進む。
ステップSp3010では、ステップSp3007の抽選結果に対応した値に戦士キャラクター判定値VCを設定する。ステップSp3010の処理は、先に説明したステップSp2908(図51)と同一である。ステップSp3010を実行した後、ステップSp3011に進む。
ステップSp3011では、キャラクター系ステージ判定値VSをキャラクター系ステージである旨を示す1に設定する。ステップSp3004においてYESと判定されて、ステップSp3007からステップSp3011までの処理が実行されることによって、図19における原則が実現される。ステップSp3011を実行した後、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図54は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSp3101では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSp3102に進む。
ステップSp3102では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図55は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSp3201では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図56は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSp3301では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図40)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sp3301)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSp3302では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sp3301)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSp3303に進む。
ステップSp3303では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sp3302)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSp3304に進む。
ステップSp3304では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sp3303)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSp3305に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《1-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合(スーパーリーチ・外れの場合)には、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした(図18参照)。スーパーリーチが発生した遊技回における画面演出は、戦士キャラクターが死亡するような演出ではないことから、当該戦士キャラクターが次の遊技回におけるステージに登場したとしても、遊技者はなんら違和感を持つことがない。
本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合(スペシャルリーチ・外れの場合)には、当該遊技回の終了時に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する構成とした(但し、例外あり)。スペシャルリーチが発生した遊技回における画面演出は、デッド・オア・アライヴの演出であることから、当たり抽選において外れ結果となった遊技回では、戦士キャラクターが死亡するような演出がなされる。このため、仮に、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした場合に、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回で何事もなかったように登場する動画像を見ることになり、違和感を感じる虞があった。この問題を解決するために、本実施形態では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合には、現在のキャラクター系ステージから、当該キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターに直接的に関係することのない非キャラクター系ステージへのステージ移行を行う構成とした。これにより、遊技者が、キャラクター系ステージにおいて戦士キャラクターが死亡した動画像を見た後に、死亡した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージが継続されて、死亡した当該戦士キャラクターが何事もなかったように登場するといった違和感を感じることを防止することができる。したがって、この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技の興趣向上を図ることができる。
ただし、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する構成には、例外が存在する。具体的には、本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときは、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした(例外1)。例外1の構成によれば、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクターが登場するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、原則的に、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、非キャラクター系ステージへのステージ移行を行なっており、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場することはない。それにも拘わらず、例外1の構成によれば、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに登場することになる。翻ってみて、例外1の場合には、当該遊技回の終了時の保留情報には、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって有利度合(大当たりの期待度)が高い。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージで何事もなかったかのように登場することを認識した場合に、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージでも登場することは、有利な結果を期待できると知ることができる。したがって、例外1の構成を備えるパチンコ機10では、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外2)。例外2の構成によれば、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。例外2の場合、当該遊技回の終了時の保留情報には、スーパーリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって、比較的、有利度合が高い。このため、パチンコ機10によれば、遊技者は、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行したことを認めた場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、例外2の構成を備えるパチンコ機10では、比較的、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージにあり、かつ遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合には、当該遊技回の終了時に、当該遊技回のスーパーリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(図19参照)。スーパーリーチが発生した遊技回における画面演出は、戦士キャラクターが死亡するような演出ではないことから、当該戦士キャラクターが次の遊技回におけるステージに登場したとしても、遊技者はなんら違和感を持つことがない。このため、本実施形態では、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合には、当該スーパーリーチの演出に登場した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへ移行する構成とした。
本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合には、遊技回の終了時に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(但し、例外あり)。スペシャルリーチが発生した遊技回における画面演出は、デッド・オア・アライヴの演出であることから、当たり抽選において外れ結果となった遊技回では、戦士キャラクターが死亡するような演出がなされる。このため、仮に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへのステージ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回で何事もなかったように登場する動画像を見ることになり、違和感を感じる虞があった。この問題を解決するために、本実施形態では、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合には、遊技回の終了時に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした。これにより、遊技者が、非キャラクター系ステージにおいて戦士キャラクターが死亡した動画像を見た後に、死亡した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行して、死亡した当該戦士キャラクターが何事もなかったように登場するといった違和感を感じることを防止することができる。したがって、この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技の興趣向上を図ることができる。
ただし、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外A)。例外Aの構成によれば、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような演出がなされ、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクターが登場するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、原則的に、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへのステージ移行を行なっており、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場することはない。それにも拘わらず、例外Aの構成によれば、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに登場することになる。翻ってみて、例外Aの場合には、当該遊技回の終了時の保留情報には、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって有利度合が高い。このため、パチンコ機10によれば、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージで何事もなかったかのように登場することを認識した場合に、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージでも登場することは、有利な結果を期待できると知ることができる。したがって、例外Aの構成を備えるパチンコ機10では、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、遊技回において、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合に、特定の1人の戦士キャラクターを主人公とした動画像によって構成される画面演出(リーチ演出)がなされるが、当該遊技回がキャラクター系ステージにある場合には、当該キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターに対して、上記スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合の画面演出に主人公として登場する戦士キャラクターが一致するように構成されている。例えば、戦士キャラクターAに対応するキャラクター系ステージにある遊技回において、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合には、これらのリーチにおいて表示される画面演出は、戦士キャラクターAを主人公としたものとなる。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、リーチ演出と設定されているステージとの間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ演出に対応する戦士キャラクターは、キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターと一致したものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、リーチ演出に対応する戦士キャラクターと、キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターとが一致する組みが複数あればよく、必ずしも、全てのリーチ演出に対応する戦士キャラクターが、キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターと一致しなくてもよい。さらには、リーチ演出に対応する各戦士キャラクターと、キャラクター系ステージに対応した各戦士キャラクターとが一つも一致しない構成としてもよい。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージからキャラクター系ステージへの移行がなされた場合に、キャラクター系ステージのなかのいずれの戦士キャラクターに対応するステージへ移行されたかをキャラクター系ステージ判定値VSに記憶している(図53参照)。そして、このキャラクター系ステージ判定値VSに基づいて、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合のリーチ演出パターンを決定している(図44、図45参照)。翻ってみて、キャラクター系ステージへの移行は、当たり抽選における大当たりの有無、リーチ発生の有無、および発生するリーチの種別(以下、これら3つをまとめて遊技結果とも呼ぶ)に基づいて実行されている。このために、本実施形態のパチンコ機10では、前回の当たり抽選における遊技結果に基づいて戦士キャラクター判定値VCが求められ、求められた戦士キャラクター判定値VCから特定される戦士キャラクター用のスペシャルリーチ・スーパリーチ用の演出パターンが設定されていることになる。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、リーチ演出と、前回の遊技回の遊技結果との間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、リーチ演出に対応する戦士キャラクターは、前回の遊技回の遊技結果に基づいて特定された戦士キャラクターと一致するものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージからキャラクター系ステージへの移行は、保留情報に基づいて実行されている。このために、本実施形態のパチンコ機10では、保留情報に基づいて戦士キャラクター判定値VCが求められ、求められた戦士キャラクター判定値VCから特定される戦士キャラクター用のスペシャルリーチ・スーパリーチ用の演出パターンが設定されていることになる。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、リーチ演出と保留情報との間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、リーチ演出に対応する戦士キャラクターは、保留情報に基づいて特定された戦士キャラクターと一致するものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。これらの結果、本実施形態のパチンコ機10は、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《1-8》第1実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《1-8-1》変形例1:
上記第1実施形態では、キャラクター系ステージにある状態で、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合(スペシャルリーチ・外れの場合)に、当該遊技回の終了時に、キャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへの移行が可能な構成とした(図18参照)。この構成によれば、スペシャルリーチが発生しない限り、ステージ移行がなされないことになる。スペシャルリーチが発生する頻度は比較的に少ないことから、キャラクター系ステージにある場合には、ステージ移行が比較的に少ないという課題があった。これに対して、変形例として、キャラクター系ステージにある状態を所定期間(例えば、10回の遊技回)以上、継続した場合に、強制的に非キャラクター系ステージへ移行する構成としてもよい。この構成によれば、所定期間が経過した後に、非キャラクター系ステージへの移行がなされることから、遊技の興趣向上を図ることができる。また、他の変形例として、キャラクター系ステージにある状態を所定期間(例えば、10回の遊技回)以上、継続した場合に、ステージ切り替えのための抽選処理を行って、この抽選処理において当選したときに非キャラクター系ステージへ移行する構成としてもよい。
また、他の変形例として、キャラクター系ステージにある状態を所定期間(例えば、10回の遊技回)以上、継続した場合に、キャラクター系ステージ内で、対応するキャラクターが相違するキャラクター系ステージへ移行する構成としてもよい。例えば、美少女戦士キャラクターの部屋のステージから青年戦士キャラクターの部屋のステージへ移行する構成としてもよい。この構成によっても、遊技者はステージが移行する楽しみを享受することができることから、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、キャラクター系ステージ内で、対応するキャラクターが相違するキャラクター系ステージへ移行する構成としては、変動表示が終了して停止表示となったときの各図柄列Z1~Z3の並びが予め定めた所定の並びとなったときに、当該並びによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成としてもよい。具体的には、上記特定の並びとしてリーチの並びとなったときに、同一の2つの図柄によって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行する構成としてもよい。例えば図4に例示する図柄の並びとなった場合には、美少女戦士キャラクターの部屋のステージへ移行されることになる。この構成によれば、リーチの図柄の並びに、移行するステージを対応づけることができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《1-8-2》変形例2:
上記第1実施形態では、非キャラクター系ステージにある状態で、図19の移行の条件が成立した場合に、ステージ移行を行い、当該移行の条件が成立しない場合には、ステージ移行を行わない構成とした。これに対して、変形例として、図19の移行の条件が成立しない場合に、非キャラクター系ステージ内で、現在のステージから他のステージに定期的に移行する構成としてもよい。例えば、非キャラクター系ステージにある状態を所定期間(例えば、10回の遊技回)以上、継続した場合に、現在のステージである田舎のステージから都会のステージへ移行する構成としてもよい。この構成によれば、所定期間が経過する毎に、非キャラクター系ステージ内でステージ移行がなされることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。なお、上記のステージ移行は定期的に行う構成に限るものではなく、非定期的に行う構成としてもよい。例えば、変動表示が終了して停止表示となったときの各図柄列Z1~Z3の並びが予め定めた所定の並びとなったときに、上記のステージ移行を行う構成としてもよい。
《1-8-3》変形例3:
上記第1実施形態では、スーパーリーチ発生用演出パターン(外れ又は大当たり用)、およびスペシャルリーチ発生用演出パターン(外れ又は大当たり用)は、各戦士キャラクターA~Dに対応する個別のものとなっているが、同一の戦士キャラクター用のスーパーリーチ発生用演出パターン又はスペシャルリーチ発生用演出パターンであれば、リーチが発生した際のステージがキャラクター系ステージと非キャラクター系ステージのいずれであっても同一であった。これに対して、変形例として、ステージがキャラクター系ステージと非キャラクター系ステージのいずれにあるかによって、スーパーリーチ発生用演出パターンおよびスペシャルリーチ発生用演出パターンが相違する構成としてもよい。すなわち、非キャラクター系ステージにあるときの遊技回におけるスーパーリーチ発生用演出パターンは、キャラクター系ステージにあるときの遊技回におけるスーパーリーチ発生用演出パターンと相違し、非キャラクター系ステージ特有の演出を定めるものとしてもよい。また、非キャラクター系ステージにあるときの遊技回におけるスペシャルリーチ発生用演出パターンは、キャラクター系ステージにあるときの遊技回におけるスペシャルリーチ発生用演出パターンと相違し、非キャラクター系ステージ特有の演出を定めるものとしてもよい。なお、上記非キャラクター系ステージ特有の演出としては、戦士キャラクターが登場しない演出パターンとすることもできる。また、上記非キャラクター系ステージ特有の演出として、キャラクター系ステージに紐付けされていないサブ(脇役)のキャラクターが登場する演出パターンとすることもできる。
《1-8-4》変形例4:
上記第1実施形態のパチンコ機10において、戦士キャラクターA~Dの中から遊技者が好みの戦士キャラクターを指定することができる構成としてもよい。具体的には、デモ画面にて、戦士キャラクターA~Dの中から一つの戦士キャラクターを選択することによって、好みの戦士キャラクターを指定できる構成とした。この構成において、好みの戦士キャラクターが指定された場合には、キャラクター系ステージでは、好みの戦士キャラクターに対応したステージだけが設定される構成とした。この場合には、好みの戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージと、非キャラクター系ステージとの間で、ステージ移行が行われることになる。この構成によれば、キャラクター系ステージにおいて、常に好みの戦士キャラクターを遊技者に見させることができ、遊技者に満足感を抱かせることができる。ただし、この構成によれば、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、バトル演出で死亡した好みの戦士キャラクターが、移行した後のキャラクター系ステージに登場することなり、これを見た遊技者は、違和感を感じる虞れがあった。この問題を解決するために、更なる変形例として、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、好みの戦士キャラクターとは相違する戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに一旦、移行し、その後、所定期間経過後に、好みの戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行する構成としてもよい。この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性を担保しつつ、好みの戦士キャラクターを多く登場させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、好みの戦士キャラクターとは相違する戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへの移行は、好みの戦士キャラクターとは相違する他の戦士キャラクターの中から、例えば抽選によって特定された戦士キャラクターを特定し、特定された戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行するようにすればよい。
《1-8-5》変形例5:
上記第1実施形態のパチンコ機10では、リーチが発生した場合の遊技者にとっての有利度合は、リーチの種別によって変わり、同一のリーチ種別の中では戦士キャラクターが異なっていても同一であった。これに対して変形例として、非キャラクター系ステージでは、発生するリーチに対応する戦士キャラクターに基づいて、遊技者にとっての有利度合(大当たりの期待度)を変化させる構成とてもよい。例えば、戦士キャラクターD用のリーチが発生した場合には有利度合を4.7%、戦士キャラクターC用のリーチが発生した場合には有利度合を7.9%、戦士キャラクターB用のリーチが発生した場合には有利度合を16.6%、戦士キャラクターA用のリーチが発生した場合には有利度合を94.5%というように有利度合に差をつけてもよい。この構成によれば、戦士キャラクターの種別に優劣を付けることができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《1-8-6》変形例6:
上記第1実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときは、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした(例外1)。この構成によれば、遊技者は、スペシャルリーチ・外れとなった遊技回の後の遊技回でも、同じキャラクター系ステージにて遊技を行うことになる。その上、保留情報にスペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、その保留情報が消化される時に実行されるスペシャルリーチの演出(すなわちバトル演出)によって、遊技者は、先に敗北した戦士キャラクターと同一の戦士キャラクターによるバトルをもう1回、観ることができ、勝利することで敗北の雪辱を果たす(大当たり当選する)こともできる。このため、変形例として、上記例外1となって同じキャラクター系ステージに留まった場合に、その後の遊技回において実行されるスペシャルリーチが発生した際の画面演出の内容を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出と一致させる構成とすることもできる。ここで言う一致は、完全に一致させる構成であってもよいし、一部だけを一致させる構成であってもよい。
主制御装置60のMPU62は、前回の遊技回の変動時間を記憶することなく、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果、リーチ発生の有無、および変動種別カウンタCSの値に基づいて遊技回の変動時間を決定していることから、変動時間は逐次変わり、リーチ演出を完全に一致させることは困難である。そこで、保留に割り当てられた変動時間を組み合わせて、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回における変動時間に近い長さを確保する構成としてもよい。具体的には、保留情報を先読みして、後に実行される遊技回における変動時間が、先に実行されたスペシャルリーチ・外れとなった遊技回における変動時間よりも短い場合に、スペシャルリーチに該当するとされた保留情報に係る変動時間に対して、先に実行されたスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるリーチ演出の主要部を割り当て、スペシャルリーチに該当する保留情報よりも先に消化される保留情報に係る変動時間に対して、前記リーチ演出の導入部を割り当てるようにする。このリーチ演出の導入部は、複数に分割されており、スペシャルリーチに該当する保留情報よりも先に消化される保留情報によって確保することのできる時間に合わせて、前記分割された導入部から必要な分だけを抽出して割り当てるようにする。さらに、分割された導入部のそれぞれの長さは、必要に応じて微少量だけ拡張可能であり、変動時間に演出の長さを合わせることができる。なお、スペシャルリーチに該当する保留情報よりも先に消化される保留情報が存在しない場合には、リーチ演出の主要部だけをスペシャルリーチに該当するとされた保留情報に係る変動時間に対して割り当てるようにして演出パターンを設定してもよい。また、保留情報を先読みして、後に実行される遊技回における変動時間が、先に実行されたスペシャルリーチ・外れとなった遊技回における変動時間よりも長い場合は、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるリーチ演出に対して、特徴のない新たな導入部を加えることで、既に実行されたスペシャルリーチ・外れとなった遊技回における演出の内容に対して、後に実行される遊技回におけるリーチ演出の内容を大まかに一致させる構成としてもよい。
上記の構成によって、後にスペシャルリーチが発生する遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出に対して、大まかには一致させることができる。このため、遊技者に対して、先に敗北したバトル演出の記憶を呼び起こさせることができ、再チャレンジして勝利したい欲求を喚起することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
なお、上記の構成に換えて、後にスペシャルリーチが発生する遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出に対して、一部だけ相違する構成としてもよい。また、保留情報からスペシャルリーチ・外れが発生すると判定できる場合には、後にスペシャルリーチが発生する遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出に対して一致させ、保留情報からスペシャルリーチ・大当たりが発生すると判定できる場合には、後にスペシャルリーチが発生する遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出に対して、一部だけ相違する構成としてもよい。
《1-8-7》変形例7:
上記第1実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選における大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に基づいて、遊技回の終了時に、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの間のステージ移行を行うことによって、移行後のステージで次回からの遊技回が実行される構成とした。これに対して変形例として、前回の遊技回に係る当たり抽選における大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に基づいて、今回の遊技回の開始時に、上記のステージ移行を行う構成としてもよい。この変形例によっても、第1実施形態と同一の効果を奏することができる。要は、当たり抽選における大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に係る遊技回の終了時から次の遊技回の開始時までの間であれば、ステージ移行はいずれのタイミングとすることもできる。さらに、次の遊技回の開始時よりも後のタイミングで、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、前述した次の遊技回の変動の途中でステージ移行を行う構成としてもよい。変動の途中としては、例えば、特別リーチ画面演出においてキャラクターが登場する直前のタイミングであってもよい。さらに、次の遊技回の開始時よりも後のタイミングでステージ移行を行う他の例示として、当たり抽選における大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に係る遊技回を起点遊技回としたときに、起点遊技回から1回後の遊技回(前述した次の遊技回に該当する)、2回後の遊技回、3回後の遊技回というように、起点遊技回から1または複数の回数後の遊技回における所定のタイミング(例えば、開始時、終了時等)で、ステージ移行を行う構成としてもよい。この構成の場合に、起点遊技回からステージ移行を行う遊技回までの間の遊技回においては、例えば、専用の切替時演出を実行する構成としてもよい。専用の切替時演出としては、例えば、バトル演出によって敗北したキャラクターが登場する演出であってもよいし、ステージ移行による移行先のステージがどういったステージになるかを時間を掛けて示す演出としてもよいし、ステージ移行による移行先のステージを遊技者が指定できる画面演出を含む演出としてもよい。
《1-8-8》変形例8:
上記第1実施形態のパチンコ機10では、演出モードとして、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの2種類が用意されており、この2種類のステージの間でステージ移行が行われていた。これに対して、変形例として、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとを含む3種類以上のステージの間でステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、非キャラクター系ステージをA国系の非キャラクター系ステージとB国系の非キャラクター系ステージとに分けて、第1実施形態におけるキャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの間のステージ移行の態様を、キャラクター系ステージとA国系の非キャラクター系ステージとの間のステージ移行に適用する構成としてもよい。
《1-8-9》変形例9:
上記第1実施形態のパチンコ機10では、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出(特別リーチ画面演出)は、戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画によって構成されていたが、これに限る必要はなく、敵キャラクターとの対決を伴わない演出であれば様々な演出に換えることができる。例えば、戦士キャラクターの小さいときから大人になるまでの成長を題材にした動画、戦士キャラクターが他国へ旅行することを題材にした動画等としてもよい。
《1-8-10》変形例10:
第1実施形態のパチンコ機10では、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出は、戦士キャラクターが主人公として登場するものに限っていたが、これに対して変形例として、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出として、戦士キャラクターが主人公として登場するもの(キャラクター系画面演出)と、戦士キャラクターが登場しないもの(非キャラクター系画面演出)との2種類を有する構成としてもよい。なお、この2種類を有する場合には、図19に示した非キャラクター系ステージにおけるステージ移行の条件として、遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合には、当該遊技回のスーパーリーチ・外れに対応した演出がキャラクター系画面演出である場合に限り、当該遊技回の終了時に、当該キャラクター系画面演出に主人公として登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへの移行を行う構成とする。一方、当該遊技回のスーパーリーチ・外れに対応した演出が非キャラクター系画面演出である場合には、ステージ移行は行わない構成とする。この変形例によれば、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出の態様を増やすことができることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《1-8-11》変形例11:
上記第1実施形態のパチンコ機10では、スペシャルリーチが発生したときに表示される画面演出(以下、スペシャルリーチ画面演出と呼ぶ)は、戦士キャラクターと敵キャラクターとが対決する戦闘演出(バトル演出)の動画によって構成されていた。これに対して、変形例として、スペシャルリーチ画面演出を、囲碁、将棋、連珠、オセロ、バックギャモン等のゲームを行う動画によって構成してもよい。要は、キャラクターが他者と対決する構成であれば、戦闘シーンを伴うものでなくてもよい。さらに、必ずしも他者と対決する必要はなく、キャラクター自身がなんらかに挑戦して、当該キャラクターにとって(すなわち遊技者にとって)、有利な結果または不利な結果が告知される場面を含むものであれば、いずれの演出としてもよい。例えば、アイドルキャラクターが歌手オーディションに挑戦して、合格または不合格となる場面を含む動画によって構成してもよい。さらに、有利な結果と不利な結果の両方が必ずしも告知される必要もなく、不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画であれば、どのような動画によって構成してもよい。更にまた、特定のリーチ(本実施形態ではスペシャルリーチ)が発生したときに表示される画面演出において、キャラクターがなんらかの行動や動作を行う場面が含まれたときに、その画面演出が表示された後のステージにおいて、前記行動や動作を行ったキャラクターと同じキャラクターが登場した場合に、遊技者が矛盾や違和感を覚える、上述した行動や動作を行う場面を含む画面演出であれば、特定のリーチが発生したときに表示される画面演出はどのようなものであってもよい。
《1-8-12》変形例12:
上記第1実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチ(スーパーリーチ・外れ又はスーパーリーチ・大当たり)に該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外2)。これに対して、変形例として、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報にスーパーリーチ・外れに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とし、一方、当該遊技回の終了時の保留情報にスーパーリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成としてもよい。この構成によれば、遊技回においてバトル演出がなされ、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場し、その後にスーパーリーチが発生する遊技回において、スーパーリーチの演出(戦士キャラクターの日常生活を題材にした演出)がなされて、必ず大当たり当選となる。このため、遊技者に対して、突然の歓喜を付与することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。さらに、他の変形例として、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報にスーパーリーチ・外れに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とし、一方、当該遊技回の終了時の保留情報に当たり抽選において大当たり当選に該当することを示す情報(リーチの発生の有無、リーチが発生する場合のリーチ種別を問わない)が存在するときには、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成としてもよい。この構成によれば、遊技回においてバトル演出がなされ、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場し、その後にノーマルリーチやスーパーリーチが発生する遊技回において、必ず大当たり当選となる。このため、遊技者に対して、突然の歓喜を付与することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《1-8-13》変形例13:
上記第1実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第1実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第1実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第1実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第1実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《2》第2実施形態:
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態のパチンコ機10は、先に説明した第1実施形態のパチンコ機をベースとして、新たな構成を追加したものである。以下では、第1実施形態のパチンコ機との相違点を主に説明することによって、第2実施形態についての説明を行う。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同一のハードウェア構成およびソフトウェア構成(処理)については、説明を省略する。第2実施形態において、第1実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
《2-1》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
図57は、第2実施形態のパチンコ機10における音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。本実施形態のパチンコ機10の電気的構成は、第1実施形態の電気的構成と同一であり、本来、新たな図を必要としないが、第1実施形態では説明を省略した部分について、本実施形態では、詳しく説明することを必要とすることから、図57の図面を追加して説明を行うこととした。
図57に示したブロック図は、図12に示したブロック図と比較して、音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91の部分が相違する。図示するように、音声発光制御基板91には、音声発光制御装置90の全体の制御を司る演算装置であるMPU92以外に、音信号を生成するとともに生成した音信号に基づいてスピーカー46を駆動して音を出力する音出力LSI97と、種々の音声データが格納されたメモリである音声データ用ROM98とが搭載されている。音声データ用ROM98は、音出力LSI97に接続され、音出力LSI97は、信号線を介してMPU92と接続されている。
音出力LSI97は、MPU92からの指示に基づいて再生すべき音を生成し、生成した音をスピーカー46から出力するDSP(Digital Signal Processor)である。具体的には、音出力LSI97は、MPU92から再生開始コマンドを受信すると、その再生開始コマンドによって指定された再生を開始すべき音を特定し、その特定した音に対応する音声データを音声データ用ROM98から読み出し、再生すべき音を生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、再生した音をスピーカー46から出力する。また、音出力LSI97は、MPU92から再生終了コマンドを受信すると、その再生終了コマンドにより指定された再生を終了すべき音を特定し、その特定した音の再生を終了する。
音出力LSI97は、16チャンネル分の音声チャンネルを有しており、最大16の音を同時に生成し、合成(ミキシング)した上で、スピーカー46から出力する。
《2-2》音の再生に関する背景技術:
音出力LSIによって再生される音(音響)には、イントロやメロディーなどの複数の部分からなるものがある。複数の部分それぞれに対応して音データが記録されているが、音データは一体として(途切れることなく)再生されるので、複数の音データが一つの楽曲としてまとめられることがある。
このようにまとめられた一つの楽曲について、状況に応じて異なる態様で再生されることがあり、一般的な音出力LSIはそのような機能を備えることがある。具体的には、図58(a)に示すように一つの楽曲がイントロ部とループ部とから構成されている場合を考える。このようにまとめられた楽曲は、一つの再生開始コマンドでイントロ部とループ部との両方が再生される。他方、パチンコ機の演出において、イントロ部は楽曲の導入部であり一度しか再生しないが、イントロ部に続くループ部は所定期間、繰り返し再生するように意図することがある。要するに、パチンコ機の音響の再生形態に関して、「イントロ部」と「ループ部」で構成される楽曲を再生させる場合に、「ループ部」のみをループ再生したいという場面が存在する。
これを実現するための一形態として、音声発光制御基板から音出力LSIに対して、ループ再生を行う旨の設定付きの再生開始コマンドを出力し、音出力LSI側では、上記の再生開始コマンドを受信すると、最初にイントロ部とループ部とを再生し、その後に、ループ部の先端(ループイン点)に再生位置を戻して、ループイン点からループ部の後端(ループアウト点)までを繰り返し再生する構成としてもよい。この構成によっても、図58(b)に示すように、「イントロ部」と「ループ部」とが再生され、その後に「ループ部」のみがループ再生される演奏形態となる。
一方、近年のパチンコ機では、遊技の進行状況に応じてBGMや効果音を変化させることのできる、いわゆるインタラクティブなサウンド表現が期待されている。本実施形態のパチンコ機10では、インタラクティブなサウンド表現を行うために、音声発光制御基板91のMPU92と音出力LSI97と間で、コマンドやデータを双方向にやり取りできる構成として、インタラクティブ性の高い音の再生を実現している。このため、「イントロ部」と「ループ部」とを再生し、その後に「ループ部」のみをループ再生する手法について、本実施形態のパチンコ機10では、図58に示した手法と相違するものとなっている。以下、音声発光制御基板91のMPU92と音出力LSI97とによって再生される音について、詳しく説明する。
《2-3》音声データの構成:
図59は、音声データ用ROMに記憶されているデータのデータ構造を模式的に示す説明図である。本実施形態の音声データ用ROM98には、先に説明したキャラクター系ステージ(図13参照)の画面演出の内容に対応した音データを記憶するキャラクター系ステージ用音データ記憶エリア98aと、先に説明した非キャラクター系ステージ(図14参照)の画面演出の内容に対応した音データを記憶する非キャラクター系ステージ用音データ記憶エリア98bとが設けられている。なお、本実施形態の音声データ用ROM98には、両記憶エリア98a,98b以外にも、各種演出の内容に対応した音データや、効果音や各種キャラクターの台詞等の音データ等を記憶する各種の記憶エリアが設けられている。本実施形態では、音声データと音データは等価である。音データは、音響データでもある。
本実施形態では、音声データ用ROM98には、MP3(MPEG Audio Layer-3)形式の音声データが記憶されている。ただし、音声データとしては、任意の形式を採用することができる。すなわち、音声データは、音の波形をリニアパルス符号変動方式によってサンプリングしたデータ形式であってもよいし、MP3やAAC(Advanced Audio Coding)等の各種音声圧縮方式によってデータ圧縮されたものであってもよい。また、各種の音声を発音させるためのMIDI(Musical Instrulment Digital Interface)規格に準拠したMIDIファイルが、音声データとして音声データ用ROM98に記憶されていてもよい。この場合、音出力LSI97は、MIDI音源を備え、MPU92から再生開始を指示された種別の音を再生するためのMIDIファイルを音声データ用ROM98から読み出し、読み出したMIDIファイルに従って、MIDI音源を発音させることで、その音の再生を実行する構成としてもよい。
図59に示した例では、キャラクター系ステージ用音データ記憶エリア98aには、特定の楽曲(以下、楽曲Aと呼ぶ)に係る2種類の音データ、すなわち、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2とが記憶されている。本実施形態では、楽曲Aとして、キャラクター系ステージの画面演出に相応しい曲が選択されている。
非キャラクター系ステージ用音データ記憶エリア98bには、楽曲Aとは異なる特定の楽曲(以下、楽曲Bと呼ぶ)に係る2種類の音データ、すなわち、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2とが記憶されている。本実施形態では、楽曲Bとして、非キャラクター系ステージの画面演出に相応しい曲が選択されている。
図60は、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との各構成を示す説明図である。図60(a)は楽曲A第1データA1の構成を示し、図60(b)は楽曲A第2データA2の構成を示している。
図60(a)に示すように、楽曲A第1データA1は、楽曲A第1データ_イントロ部A11と、楽曲A第1データ_主要部A12と、楽曲A第1データ_余韻部A13との三つの部分からなる。三つの部分A11~A13は、この順に連続している。すなわち、三つの部分A11~A13は、この順に連続して再生されるようにグループ化されている。換言すれば、楽曲A第1データ_主要部A12は楽曲A第1データ_イントロ部A11に対して再生の時間軸方向に連続しており、楽曲A第1データ_余韻部A13は楽曲A第1データ_主要部A12に対して再生の時間軸方向に連続している。
楽曲A第1データA1に記録された楽曲Aでは、始まりとしてイントロ部分(前奏部分、あるいは導入部分)があり、イントロ部分に続くメロディー部分があり、メロディー部分の後に余韻を残しながら終息する部分(余韻部分)がある。楽曲A第1データ_イントロ部A11は上記イントロ部分を記録しており、楽曲A第1データ_主要部A12は上記メロディー部分を記録しており、楽曲A第1データ_余韻部A13は上記余韻部分を記録している。メロディー部分は、例えば、4小節、8小節等の長さである。
余韻部分について、さらに説明する。楽曲Aとして、例えば管弦楽曲が採用された場合、弦楽器や打楽器の音は、比較的に長い余韻を残す。このため、メロディー部分の終端において、弦楽器や打楽器等の長い余韻が終わらないこともあり得る。本実施形態では、楽曲A第1データ_主要部A12の終端に連続して楽曲A第1データ_余韻部A13を設けることによって、弦楽器や打楽器等の比較的に長い余韻も再生可能とした。なお、楽曲A第1データ_余韻部A13は、弦楽器や打楽器の音の余韻を必ず含むものでなくてもよく、メロディー部分に付随する音が記録されておれば、どのようなデータであっても良い。ここで、メロディー部分に付随する音とは、楽曲A第1データ_余韻部A13に記録されたデータの音にメロディー部分の音から切り替わったときに、遊技者が違和感を感じることのない音であり、メロディー部分につき従い生じる音を意味する。また、メロディー部分に付随する音とは、メロディー部分の最後の音データの音から引き続く音ということもできる。さらに、楽曲A第1データ_余韻部A13は、楽曲A第1データ_主要部A12とは独立した音を記録する部分とすることもできる。なお、楽曲A第1データ_余韻部A13のデータ長は、再生時に後述する遅延期間Δtを少なくとも上回ることのできる長さとなるように、実験的にあるいはシミュレーションにより決められている。
図60(b)に示すように、楽曲A第2データA2は、楽曲A第2データ_主要部A21と、楽曲A第2データ_余韻部A22との二つの部分によって構成されている。二つの部分A21,A22は、この順に連続している。すなわち、二つの部分A21,A22は、この順に連続して再生されるようにグループ化されている。換言すれば、楽曲A第2データ_余韻部A22は、楽曲A第2データ_主要部A21に対して再生の時間軸方向に連続している。楽曲A第2データ_主要部A21は、楽曲A第1データ_主要部A12と同一のデータである。楽曲A第2データ_余韻部A22は、楽曲A第1データ_余韻部A13と同一のデータである。すなわち、楽曲A第2データA2は、楽曲A第1データA1と比較してイントロ部を備えない点で相違し、楽曲A第1データA1のイントロ部を除いた部分(楽曲A第1データ_主要部A12および楽曲A第1データ_余韻部A13)と一致する。
本実施形態のパチンコ機10では、イントロ部とループ部で構成される楽曲Aをキャラクター系ステージにおいて再生させるに際し、上述した楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との両方を用いる。両データA1,A2を用いた再生の具体的な手順については、後ほど詳しく説明する。
図61は、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との各構成を示す説明図である。図61(a)は楽曲B第1データB1の構成を示し、図61(b)は楽曲B第2データB2の構成を示している。
図61(a)に示すように、楽曲B第1データB1は、楽曲B第1データ_イントロ部B11と、楽曲B第1データ_主要部B12と、楽曲B第1データ_余韻部B13との三つの部分によって構成されている。すなわち、楽曲B第1データB1は、楽曲A第1データA1(図60(a))と同様に、楽曲についてのイントロ部分を記録した楽曲B第1データ_イントロ部B11と、楽曲についてのメロディー部分を記録した楽曲B第1データ_主要部B12と、楽曲についての余韻部分を記録した楽曲B第1データ_余韻部B13とを備える。なお、楽曲B第1データ_余韻部B13のデータ長は、再生時に後述する遅延期間Δtを少なくとも上回ることのできる長さとなるように、実験的にあるいはシミュレーションにより決められている。
図61(b)に示すように、楽曲B第2データB2は、楽曲B第2データ_主要部B21と、楽曲B第2データ_余韻部B22との二つの部分によって構成されている。すなわち、楽曲B第2データB2は、楽曲B第2データB1(図60(b))と同様に、楽曲についてのメロディー部分を記録した楽曲B第2データ_主要部B21と、楽曲についての余韻部分を記録した楽曲B第2データ_余韻部B22とを備える。
本実施形態のパチンコ機10では、イントロ部とループ部で構成される楽曲Bを非キャラクター系ステージにおいて再生させるに際し、上述した楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との両方を用いる。両データB1,B2を用いた再生の具体的な手順については、後ほど詳しく説明する。
《2-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
図62は、音出力LSI97における楽曲Aについての再生手順を示すタイミングチャートである。図62には、音出力LSI97において、音声チャンネル1で再生される楽曲A第1データA1と、音声チャンネル1で繰り返し再生される楽曲A第2データA2と、これらの再生の結果、得られる演奏形態の内容とが示されている。
本実施形態のパチンコ機10では、図柄列Z1~Z3の背景画像がキャラクター系ステージである場合に、音出力LSI97において、次の手順で楽曲Aが再生される。キャラクター系ステージへの移行時に、最初に、音声発光制御装置90のMPU92(図57を参照、以下「音光側MPU92」と呼ぶ)が、音出力LSI97に対して楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する(時刻t1)。楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1は、楽曲A第1データA1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを16チャンネル分の音声チャンネルのうちの第1番目の音声チャンネル(以下、「音声チャンネル1」と呼ぶ)とする設定を含む。なお、第1番目の音声チャンネルに限る必要はなく、他の一つの特定の音声チャンネルであればいずれの音声チャンネルとすることもできる。
音出力LSI97は、音光側MPU92から楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信した場合に、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、当該楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信した場合に、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を特定し、特定した楽曲A第1データA1を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第1データA1に基づく音を楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲A第1データA1の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(時刻t1)から音を生成する(すなわち、再生する)までに、所定の期間の遅延が発生する(この期間Δtを、以下「遅延期間Δt」とも呼ぶ)。遅延が発生する主な要因は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を特定し、特定した楽曲A第1データA1の先頭を読み出すのに少なからず時間が必要なためである。すなわち、音出力LSI97が楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(時刻t1)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t1+Δt)に、楽曲A第1データA1の再生してスピーカー46から出力する。なお、図58に示した例においても、再生開始コマンドを受信したタイミングから遅延期間の遅延が発生するが、図58では、説明の簡略化のために遅延の発生は無いものとして示している。
図62に戻り、音光側MPU92は、音声チャンネル1における楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングで(時刻t2)、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する。楽曲A第2データ再生コマンドCA2は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。
本実施形態では、音出力LSI97は、再生中のデータの再生位置、すなわち、生成された音が再生中のデータのうちのいずれの位置にあるかを逐次把握しうるように構成されており、音声発光制御装置90のMPU92(音光側MPU92)との間で通信を行うことによって、再生中のデータの再生位置を音光側MPU92に対して伝えることができる。音光側MPU92は、音出力LSI97から受けた再生中のデータの再生位置に基づいて、再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶している構成として、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かから、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う構成としてもよい。
音出力LSI97は、音光側MPU92から楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信した場合に、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された音声チャンネル1において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信した場合に、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を特定し、特定した楽曲A第2データA2を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第2データA2に基づく音を楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。なお、楽曲A第2データA2に基づく音が生成される直前までは、楽曲A第1データA1に基づく音が生成されており、生成される音は、楽曲A第1データA1に基づく音から楽曲A第2データA2に基づく音に切り替わる。そして、音出力LSI97は、生成した楽曲A第2データA2に基づく音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲A第2データA2が、楽曲A第2データ_主要部A21の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲A第2データA2の終端に向かって音の生成および出力が続く。
なお、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t2)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。遅延が発生する主な要因は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を特定し、特定した楽曲A第2データA2の先頭を読み出すのに少なからず時間が必要なためである。すなわち、音出力LSI97が楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t2)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t2+Δt)に、楽曲A第2データA2の音を再生してスピーカー46から出力する。遅延期間Δtにおいては、楽曲A第1データ_主要部A12の終端に連続している楽曲A第1データ_余韻部A13の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は楽曲A第2データA2の音に切り替わる。
その後、音光側MPU92は、音声チャンネル1における楽曲A第2データA2の再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングで(時刻t3)、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を再度、送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2は、時刻t2において送信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2と同一であり、再度、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2の再生を開始させるための命令である。なお、時刻t3において受信する楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を、1回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2と区別するために、必要に応じて2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2と呼ぶ。再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定は、音出力LSI97から受けた再生中のデータの再生位置に基づいて行う構成とする。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶している構成として、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かから、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う構成としてもよい。
音出力LSI97は、音光側MPU92から2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信した場合に、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2の再生を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信した場合に、音声データ用ROM98の中から、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2(以下、2回目の楽曲A第2データA2とも呼ぶ)を特定し、特定した2回目の楽曲A第2データA2を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第2データA2に基づく音を音声チャンネル1として、順次、生成する(すなわち、再生する)。なお、2回目の楽曲A第2データA2に基づく音が生成される直前までは、1回目の楽曲A第1データA1に基づく音が生成されており、生成される音は、1回目の楽曲A第1データA1に基づく音から2回目の楽曲A第2データA2に基づく音に切り替わる。そして、音出力LSI97は、生成した楽曲A第2データA2に基づく音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、2回目の楽曲A第2データA2が、楽曲A第2データ_イントロ部A21の先端から音の生成および出力が開始され、2回目の楽曲A第2データA2の終端に向かって音の生成および出力が続く。
なお、音出力LSI97において、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t3)から2回目の楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。遅延が発生する主な要因は、時刻t2の後に発生する遅延と同じである。すなわち、音出力LSI97が2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t3)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t3+Δt)に、2回目の楽曲A第2データA2の音を再生してスピーカー46から出力する。時刻t3に続く遅延期間Δtにおいては、1回目の楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の終端に連続している楽曲A第2データ_余韻部A22の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は2回目の楽曲A第2データA2の音に切り替わる。このようにして、楽曲A第2データA2が繰り返し演奏される。
上記のようにして、楽曲A第1データA1を再生した後に、楽曲A第2データA2を繰り返し再生することによって、楽曲Aのメロディー部分のループ再生を実現している。このループ再生は、キャラクター系ステージが終了するまで行われる。キャラクター系ステージの終了時には、音光側MPU92は音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生終了コマンドを送信し、音出力LSI97は音光側MPU92から楽曲A第2データ再生終了コマンドを受信すると、楽曲A第2データA2のループ再生を終了する。
なお、上述した説明では、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(時刻t1)から音を再生するまでに発生する遅延期間と、1回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t2)から音を再生するまでに発生する遅延期間と、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t3)から音を再生するまでに発生する遅延期間とは、同一のΔtとして示したが、これらの遅延期間Δtは必ずしも同一の時間的な長さではない。再生対象のデータの長さ等によっても遅延期間Δtは異なる長さとなり得るが、本実施形態では、便宜的に同一の時間的な長さとなるものとして、遅延期間をΔtとして示した。
図63は、音出力LSI97における楽曲Bについての再生手順を示すタイミングチャートである。図63には、音出力LSI97において、音声チャンネル1で再生される楽曲B第1データB1と、音声チャンネル1で繰り返し再生される楽曲B第2データB2と、これらの再生の結果、得られる演奏形態の内容とが示されている。
本実施形態のパチンコ機10では、背景画像が非キャラクター系ステージである場合に、音出力LSI97において、図63に示す手順で楽曲Bが再生される。
図63の内容は図62の内容と似通っている。図63の内容は、図62の内容に対して、「楽曲A」との記載が「楽曲B」との記載に換わった点が相違するだけである。すなわち、「楽曲A第1データA1」は「楽曲B第1データB1」に換わり、「楽曲A第2データA2」は「楽曲B第2データB2」に換わり、「楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1」は「楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1」に換わり、「楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2」は「楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2」に換わっている。楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1と楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2とが出力されるタイミングは、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1と楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2とが出力されるタイミングとそれぞれ同一である。また、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したタイミング(時刻t1)から楽曲B第1データB1の音をスピーカー46から実際に出力するまでに遅延期間Δtの遅延が発生すること、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信したタイミング(時刻t2,t3)から楽曲B第2データB2の音をスピーカー46から実際に出力するまでに遅延期間Δtの遅延が発生することは、図62と同一である。
図示するように、楽曲B第1データB1を再生し、その後に、楽曲B第2データB2を繰り返し再生することによって、楽曲Bのメロディー部分のループ再生を実現している。このループ再生は、非キャラクター系ステージが終了するまで行われる。非キャラクター系ステージの終了時には、音光側MPU92は音出力LSI97に対して楽曲B第2データ再生終了コマンドを送信し、音出力LSI97は音光側MPU92から楽曲B第2データ再生終了コマンドを受信すると、楽曲B第2データB2のループ再生を終了する。
図62に示した、キャラクター系ステージにおける楽曲Aについての再生に話を戻す。図62に示した構成によれば、楽曲A第1データA1を再生した後に、楽曲A第2データA2を繰り返し再生することによって、楽曲Aのメロディー部分のループ再生を実現しているが、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_主要部A12の終端の音がスピーカー46から出力されてから(時刻t2)、楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の先端の音がスピーカー46から出力されるまでに遅延期間Δtの遅延が発生する。本実施形態のパチンコ機10では、楽曲A第1データA1を、楽曲A第1データ_主要部A12に対して時間軸方向に連続する楽曲A第1データ_余韻部A13を備える構成とすることで、遅延期間Δtにおいて、楽曲A第1データ_余韻部A13の音が出力される。このため、楽曲Aのメロディー部分と、繰り返し時の楽曲Aのメロディー部分との間(すなわち、遅延期間Δt)で、音が途切れることがない。
次に、本実施形態を参考例と比較してみる。図64は、参考例における、楽曲Aについてのデータの構成と、演奏形態とを示す説明図である。図64(a)は参考例用楽曲A第1データX1の構成を示し、図64(b)は参考例用楽曲A第2データX2の構成を示している。図64(b)は両データX1,X2によって得られる演奏形態を示す。
参考例では、音声データ用ROMに参考例用楽曲A第1データX1と参考例用楽曲A第2データX2とが記憶されている。参考例用楽曲A第1データX1は、本実施形態における楽曲A第1データA1(図60)に相当するもので、楽曲A第1データ_イントロ部X11と楽曲A第1データ_主要部X12との二つの部分によって構成されている。楽曲A第1データ_イントロ部X11は、本実施形態における楽曲A第1データ_イントロ部A11と同一のデータである。楽曲A第1データ_主要部X12は、本実施形態における楽曲A第1データ_主要部A12と同一のデータである。すなわち、参考例用楽曲A第1データX1は、本実施形態における楽曲A第1データA1と比較して、楽曲A第1データ_余韻部A13が無い構成である。
参考例用楽曲A第2データX2は、本実施形態における楽曲A第2データA2(図60)に相当するもので、楽曲A第2データ_主要部X21によって構成されている。楽曲A第2データ_主要部X21は、本実施形態における楽曲A第2データ_主要部A21と同一のデータである。すなわち、参考例用楽曲A第2データX2は、本実施形態における楽曲A第2データA2と比較して、楽曲A第2データ_余韻部A22が無い構成である。
本実施形態と同様に、楽曲A第1データX1を再生した後に楽曲A第2データX2を再生する場合を考える。本実施形態と同様に、音光側MPUは、楽曲A第1データX1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部X12の終端に到達するタイミングで、音出力LSIに対して参考例用楽曲A第2データ再生開始コマンドを送信する構成とする。この構成によれば、参考例用楽曲A第2データ再生開始コマンドを受信したタイミングから楽曲A第2データ_主要部X21の音をスピーカー46から実際に出力するまで、遅延期間Δtの遅延が発生する。参考例用楽曲A第1データX1は、楽曲A第1データ_主要部X12に連続する余韻部を備えない構成であることから、遅延期間Δtは無音の状態となる。遅延期間Δtは例えば数十msecというように比較的短い時間であるが、遊技者にとっては、BGMが途中で無音の状態となって途切れることは容易に気付き看過できない違和感を感じることになる。
これに対して、本実施形態における楽曲A第1データA1は、楽曲A第1データ_主要部A12に連続する楽曲A第1データ_余韻部A13を備えることから、前述したように、参考例と比較して、楽曲Aのメロディー部分と楽曲Aのメロディー部分との間である上記遅延期間Δtにおいて、楽曲A第1データ_余韻部A13の音が出力され、音が途切れることがない。このため、遊技者は、キャラクター系ステージにある場合のBGMにおいて、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、楽曲A第2データA2を繰り返し再生する場合における遅延期間Δtにおいても同様に音が途切れることがない。
また、楽曲B第1データA1を再生した後に楽曲B第2データA2を繰り返し再生する場合における遅延期間Δtや、楽曲B第2データB2を繰り返し再生する場合における遅延期間Δtにおいても、同様に音が途切れることがない。このため、遊技者は、非キャラクター系ステージにある場合のBGMにおいても、音が途切れる違和感を感じることがない。
《2-5》音声発光制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置90において実行される具体的な処理の一例を説明する。なお、主制御装置60において実行される処理、および表示制御装置100において実行される処理については、第1実施形態と同一であることから、本実施形態では説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図65は、音声発光制御装置90のMPU92(以下、音光側MPU92と呼ぶ)において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。本タイマ割込み処理は、第1実施形態における音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理(図36を参照)と比較して、一部分が相違するだけで、大部分は同一である。具体的には、本タイマ割込み処理のステップSq0101およびステップSq0102は、第1実施形態におけるタイマ割込み処理のステップSp1701およびステップSp1702と同一である。本タイマ割込み処理のステップSq0102に続くステップSq0103は、新たに追加されたステップである。本タイマ割込み処理のステップSq0104からステップSq0110までは、第1実施形態におけるタイマ割込み処理のステップSp1703からステップSp1709までと同一である。
ステップSq0103では、BGM用処理を実行する。BGM用処理では、BGM用楽曲の設定や再生等の処理を行なう。BGM用処理の詳細については後述する。ステップSq0103を実行した後、ステップSq0104に進む。
<BGM用処理>
次に、BGM用処理について説明する。BGM用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図65:Sq0103)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図66は、BGM用処理を示すフローチャートである。ステップSq0201では、BGM再生開始処理を実行する。BGM再生開始処理では、非キャラクター系ステージからキャラクター系ステージへの移行時、またはキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへの移行時に、音出力LSI97に対して、BGMとしての楽曲A第1データA1または楽曲B第1データB1の再生の開始を指示する処理を実行する。BGM再生開始処理の詳細については後述する。ステップSq0201を実行した後、ステップSq0202に進む。
ステップSq0202では、BGM連続再生処理を実行する。BGM連続再生では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データA2または楽曲B第2データB2の再生の開始を繰り返し指示する処理を実行する。BGM連続再生処理の詳細については後述する。ステップSq0202を実行した後、本BGM用処理を終了する。
<BGM再生開始処理>
次に、BGM再生開始処理について説明する。BGM再生開始処理は、BGM用処理のサブルーチン(図66:Sq0201)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図67は、BGM再生開始処理を示すフローチャートである。ステップSq0301では、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられた時(電源投入時)から初回の実行時であるか否かを判定する。ステップSq0301において、電源投入時から初回の実行時であると判定された場合には(Sq0301:YES)、ステップSq0302に進む。
ステップSq0302では、音出力LSI97に対して、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を送信する。楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1は、楽曲B第1データB1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0302を実行した後、ステップSq0303に進む。
ステップSq0303では、旧キャラクター系ステージ判定値XVSを、非キャラクター系ステージであることを意味する0に設定する。旧キャラクター系ステージ判定値XVSは、このBGM再生開始処理を実行した前の回におけるキャラクター系ステージ判定値VSの値を示すための値である。なお、キャラクター系ステージ判定値VSは、第1実施形態において説明したように、ステージがキャラクター系ステージにあるか非キャラクター系ステージにあるかを判定するための値であり、1のときにキャラクター系ステージにあることを意味し、1でない(=0)ときに非キャラクター系ステージにあることを意味する。ステップSq0303を実行した後、本BGM再生開始処理を終了する。
一方、ステップSq0301において、電源投入時から初回の実行時でないと判定された場合には(Sq0301:NO)、ステップSq0304に進む。
ステップSq0304では、キャラクター系ステージ判定値VSが旧キャラクター系ステージ判定値XVSと一致しているか否かを判定する。この判定の処理によれば、本BGM再生開始処理を実行した前回から今回への移行時に、キャラクター系ステージ判定値VSの値に変化があったか否かが判定される。ステップSq0304において、キャラクター系ステージ判定値VSが旧キャラクター系ステージ判定値XVSと一致していると判定された場合、すなわち、キャラクター系ステージ判定値VSの値に変化がないと判定された場合には(Sq0304:YES)、本BGM再生開始処理を終了する。
一方、ステップSq0304において、キャラクター系ステージ判定値VSが旧キャラクター系ステージ判定値XVSと一致していないと判定された場合、すなわち、キャラクター系ステージ判定値VSの値に変化があると判定された場合には(Sq0304:NO)、ステップSq0305に進む。
ステップSq0305では、キャラクター系ステージ判定値VSが1であるか否かを判定する。ステップSq0305において、キャラクター系ステージ判定値VSが1である、すなわち、現在のステージがキャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sq0305:YES)、ステップSq0306に進む。
ステップSq0306では、音出力LSI97に対して、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する。楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1は、楽曲A第1データA1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0306を実行した後、ステップSq0307に進む。
ステップSq0307では、キャラクター系ステージ判定値VSの値を旧キャラクター系ステージ判定値XVSに転送する処理を行う。ステップSq0307を実行した後、本BGM再生開始処理を終了する。
ステップSq0305において、キャラクター系ステージ判定値VSが1でない、すなわち、現在のステージが非キャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sq0305:NO)、ステップSq0308に進む。
ステップSq0308では、音出力LSI97に対して、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を送信する。楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1は、楽曲B第1データB1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。このステップSq0308はステップSq0302の処理と同一である。ステップSq0302を実行した後、ステップSq0307に進み、キャラクター系ステージ判定値VSの値を旧キャラクター系ステージ判定値XVSに転送し、その後、本BGM再生開始処理を終了する。
<BGM連続再生処理>
次に、BGM連続再生処理について説明する。BGM連続再生処理は、BGM用処理のサブルーチン(図66:Sq0202)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図68は、BGM連続再生処理を示すフローチャートである。ステップSq0401では、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0401において、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0401:YES)、ステップSq0402に進む。
ステップSq0402では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0402を実行した後、ステップSq0403に進む。
一方、ステップSq0401において、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生されていて再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0401:NO)、ステップSq0402を実行することなく、ステップSq0403に進む。
ステップSq0403では、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0403において、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0403:YES)、ステップSq0404に進む。
ステップSq0404では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0404を実行した後、ステップSq0405に進む。
一方、ステップSq0403において、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生されていて再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0403:NO)、ステップSq0404を実行することなく、ステップSq0405に進む。
ステップSq0405では、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0405において、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0405:YES)、ステップSq0406に進む。
ステップSq0406では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0406の処理はステップSq0402の処理と同一である。ステップSq0406を実行した後、ステップSq0407に進む。
一方、ステップSq0405において、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生されていて再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0405:NO)、ステップSq0406を実行することなく、ステップSq0407に進む。
ステップSq0407では、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0407において、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0407:YES)、ステップSq0408に進む。
ステップSq0408では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0408の処理はステップSq0404の処理と同一である。ステップSq0408を実行した後、本BGM連続再生処理を終了する。
一方、ステップSq0407において、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生されていて再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0407:NO)、ステップSq0408を実行することなく、本BGM連続再生処理を終了する。
《2-6》音出力LSIにおいて実行される処理:
次に、音出力LSI97において実行される具体的な処理の一例を説明する。
<再生開始実行処理>
図69は、音出力LSI97において実行される再生開始実行処理を示すフローチャートである。再生開始実行処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。
ステップSq0501では、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したか否かを判定する。ステップSq0501において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したと判定された場合には(Sq0501:YES)、ステップSq0502に進む。
ステップSq0502では、受信した楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を特定し、特定した楽曲A第1データA1を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第1データA1に基づく音を楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲A第1データA1の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミングから楽曲A第1データA1の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。遅延が発生する主な要因は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を特定し、特定した楽曲A第1データA1の先頭を読み出すのに少なからず時間が必要なためである。すなわち、音出力LSI97が楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(図62における時刻t1)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t1+Δt)に、楽曲A第1データA1の音を再生してスピーカー46から出力する。ステップSq0502を実行した後、ステップSq0503に進む。
一方、ステップSq0501において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信していないと判定された場合には(Sq0501:NO)、ステップSq0502を実行することなく、ステップSq0503に進む。
ステップSq0503では、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したか否かを判定する。ステップSq0503において、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したと判定された場合には(Sq0503:YES)、ステップSq0504に進む。
ステップSq0504では、受信した楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1によって指定された音声チャンネル1において、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1によって指定された再生対象の楽曲B第1データB1を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、音声データ用ROM98の中から、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1によって指定された再生対象の楽曲B第1データB1を特定し、特定した楽曲B第1データB1を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲B第1データB1に基づく音を楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲B第1データB1が、楽曲B第1データ_イントロ部B11の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲B第1データB1の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したタイミングから楽曲B第1データB1の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。すなわち、音出力LSI97が楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したタイミング(図63における時刻t1)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t1+Δt)に、楽曲B第1データB1の音を再生してスピーカー46から出力する。ステップSq0504を実行した後、ステップSq0505に進む。
一方、ステップSq0503において、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信していないと判定された場合には(Sq0503:NO)、ステップSq0504を実行することなく、ステップSq0505に進む。
ステップSq0505では、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したか否かを判定する。ステップSq0505において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したと判定された場合には(Sq0505:YES)、ステップSq0506に進む。
ステップSq0506では、受信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された音声チャンネル1において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を特定し、特定した楽曲A第2データA2を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第2データA2に基づく音を楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲A第2データA2が、楽曲A第2データ_主要部A21の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲A第2データA2の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(図62における時刻t2、時刻t3)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。ステップSq0505において受信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が1回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2である場合には、遅延期間Δtにおいては、楽曲A第1データ_主要部A12の終端に連続している楽曲A第1データ_余韻部A13の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は楽曲A第2データA2の音に切り替わる。なお、ステップSq0505において受信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が2回目以降の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2である場合には、遅延期間Δtにおいては、先の楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の終端に連続している楽曲A第2データ_余韻部A22の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音はリピートされた楽曲A第2データA2の音となる。ステップSq0506を実行した後、ステップSq0507に進む。
一方、ステップSq0505において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信していないと判定された場合には(Sq0505:NO)、ステップSq0506を実行することなく、ステップSq0507に進む。
ステップSq0507では、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信したか否かを判定する。ステップSq0507において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信したと判定された場合には(Sq0507:YES)、ステップSq0508に進む。
ステップSq0508では、受信した楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2によって指定された音声チャンネル1において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2によって指定された再生対象の楽曲B第2データB2を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、音声データ用ROM98の中から、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2によって指定された再生対象の楽曲B第2データB2を特定し、特定した楽曲B第2データB2を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲B第2データB2に基づく音を楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲B第2データB2が、楽曲B第2データ_主要部B21の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲B第2データB2の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信したタイミング(図63における時刻t2、時刻t3)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。ステップSq0507において受信した楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2が1回目の楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2である場合には、遅延期間Δtにおいては、楽曲B第1データ_主要部B12の終端に連続している楽曲B第1データ_余韻部A13の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は楽曲B第2データB2の音に切り替わる。なお、ステップSq0507において受信した楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2が2回目以降の楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2である場合には、遅延期間Δtにおいては、先の楽曲B第2データB2の楽曲B第2データ_主要部B21の終端に連続している楽曲B第2データ_余韻部B22の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は、先の楽曲B第2データB2から後の楽曲B第2データB2の音となる。ステップSq0508を実行した後、本再生開始実行処理を終了する。
一方、ステップSq0507において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信していないと判定された場合には(Sq0507:NO)、ステップSq0508を実行することなく、本再生開始実行処理を終了する。
《2-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、背景画像がキャラクター系ステージである場合に、音声発光制御装置90のMPU92(音光側MPU92)によって、音出力LSI97に対して楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1が送信され、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信して、楽曲A第1データA1の再生が開始される。その後、音出力LSI97において再生される楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングで(図62の時刻t2)、音光側MPU92によって、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が送信される。音出力LSI97では、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信して、楽曲A第2データA2の再生を開始する。音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したときから楽曲A第2データA2の再生が開始されるまでの間に、遅延期間Δtの遅延が発生する。先に説明したように、メロディー部分の後ろに余韻部を備えない音データによって構成される参考例の構成によれば、上記遅延時間Δtにおいて、音データの再生が既に終わっており、無音となって音が途切れてしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第1データA1は楽曲A第1データ_主要部A12に対して連続する楽曲A第1データ_余韻部A13を備えることから、遅延期間Δtにおいて、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の音が再生され、音が途切れることがない。このため、遊技者は、キャラクター系ステージに係る音響において、音が途切れる違和感を感じることがない。同様に、非キャラクター系ステージに係る音響においても、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との間の再生において、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、次のように考えることもできる。本実施形態のパチンコ機10によれば、音出力LSI97によって、楽曲A第1データA1の再生が開始され、楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端以降から楽曲A第1データ_余韻部A13の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで、楽曲A第2データA2の再生が開始されることになる。一方、楽曲A第1データA1は、楽曲A第1データ_主要部A12に対し連続する楽曲A第1データ_余韻部A13を備えることから、遅延期間Δtにおいて、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の音が再生され、音が途切れることがない。このため、遊技者は、演出に係る音響において、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第1データ_主要部A12に接続された楽曲A第1データ_余韻部A13は、楽曲A第1データ_主要部A12に記録された楽曲Aのメロディー部分に付随する音が記録された構成であることから、遅延期間Δtを、直前まで流れていた楽曲Aのメロディー部分に付随する音で埋めることができる。このため、遅延期間Δtが生じても、楽曲の流れを損ねることなく、音が途切れる違和感を解消することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21は、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_主要部A12に記録されたデータと同一であることから、楽曲A第1データ_主要部A12に記録された楽曲Aのメロディー部分を繰り返し再生することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第1データA1の再生と楽曲A第2データA2の再生とを、同じ音声チャンネル1において行うことから、前述した遅延期間Δtにおいて、音声チャンネル1で、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の音が再生され、遅延期間Δtの経過時に、音声チャンネル1で、楽曲A第2データA2の音が楽曲A第1データ_余韻部A13の音に切り替わって再生される。この結果、楽曲A第1データA1の音から楽曲A第2データA2の音への切り替えを、音が途切れることなく確実に行うことができる。
本実施形態のパチンコ機10では、背景画像がキャラクター系ステージである場合に、音光側MPU92によって、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が送信され、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信して、楽曲A第2データA2(1回目の楽曲A第2データA2)の再生が開始される。その後、音出力LSI97において再生される楽曲A第2データA2の再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングで、音光側MPU92によって、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が送信される。音出力LSI97では、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信して、楽曲A第2データA2(2回目の楽曲A第2データA2)の再生を開始する。音出力LSI97において、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したときから2回目の楽曲A第2データA2の再生が開始されるまでの間に、遅延期間Δtの遅延が発生する。先に説明したように、メロディー部分の後ろに余韻部を備えない音データによって構成される参考例の構成によれば、上記遅延時間Δtにおいて、音データの再生が既に終わっており、無音となって音が途切れてしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第2データA2は楽曲A第2データ_主要部A21に対して連続する楽曲A第2データ_余韻部A22を備えることから、遅延期間Δtにおいて、楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_余韻部A22の音が再生され、音が途切れることがない。このため、遊技者は、キャラクター系ステージに係る音響において、音が途切れる違和感を感じることがない。同様に、非キャラクター系ステージに係る音響においても、楽曲B第2データB1と次の楽曲B第2データB2との間の再生において、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2-8》第2実施形態の変形例:
本発明は上記の第2実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《2-8-1》変形例1:
上記第2実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージである場合のBGM用処理として、音声チャンネル1において、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との再生を行っていたが、これに対して、変形例として、音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で再生する音声チャンネルを切り替えながら、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との再生を行う構成としてもよい。また、第2実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージである場合のBGM用処理として、音声チャンネル1において、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との再生を行っていたが、これに対して、変形例として、音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で再生する音声チャンネルを切り替えながら、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との再生を行う構成としてもよい。なお、音声チャンネル1と音声チャンネル2の組み合わせは、音声チャンネル1と音声チャンネル3との組み合わせ、音声チャンネル2と音声チャンネル3との組み合わせ等の他のチャンネルの組み合わせに換えても良い。両者のチャンネルが相違していれば、どのような音声チャンネルの組み合わせとすることができる。
以下、キャラクター系ステージである場合の楽曲Aの再生についての処理の概要を説明する。なお、非キャラクター系ステージである場合の楽曲Bの再生についての処理の概要は、キャラクター系ステージである場合の楽曲Aの再生についての処理の概要に準ずるものとして、説明を省略する。また、本変形例1において、第2実施形態と同一のハードウェア構成およびソフトウェア構成(処理)については、説明を省略する。本変形例1において、第2実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
図70は、音出力LSI97における楽曲Aについての再生手順を示すタイミングチャートである。図70には、音出力LSI97において、音声チャンネル1(1ch)で再生される音声データと、音声チャンネル2(2ch)で再生される音声データと、これらがミキシングされて得られる演奏形態の内容とが示されている。
変形例1のパチンコ機では、背景画像がキャラクター系ステージである場合に、音出力LSI97において、次の手順で楽曲Aが再生される。キャラクター系ステージへの移行時に、最初に、音光側MPU92が、音出力LSI97に対して楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する(時刻t11)。楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1は、楽曲A第1データA1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1は、第2実施形態における楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1と同一である。
音出力LSI97は、音光側MPU92から楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信した場合に、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、当該楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を再生する処理を開始する。なお、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(時刻t11)から音を生成する(すなわち、再生する)までに、所定の期間の遅延が発生する(この期間Δtを、以下「遅延期間Δt」とも呼ぶ)。
音光側MPU92は、音声チャンネル1における楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングで(時刻t12)、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を送信する。楽曲A第2データ再生コマンドCA22は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。楽曲A第2データ再生コマンドCA22は、第2実施形態における楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1と比較して、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とすることが第2実施形態と相違する。再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定は、第2実施形態と同じ方法によって行う。
音出力LSI97は、音光側MPU92から楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を受信した場合に、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22によって指定された音声チャンネル2において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2(以下、1回目の楽曲A第2データA2とも呼ぶ)を再生する処理を開始する。なお、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を受信したタイミング(時刻t12)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。すなわち、時刻t12+Δtにおいて、楽曲A第2データA2の再生が開始される。遅延期間Δtにおいては、楽曲A第1データ_主要部A12の終端に連続している楽曲A第1データ_余韻部A13の音が継続して再生される。音声チャンネル1の再生位置が楽曲A第1データ_余韻部A13の終端に達したときに(時刻tx1)、楽曲A第1データA1の再生が終了する。なお、先に説明したように、楽曲A第1データ_余韻部A13のデータ長は、再生時に遅延期間Δtを上回る大きさとなっていることから、時刻tx1は、時刻t12+Δtよりも後の時刻となる。この結果、時刻t12+Δtから時刻tx1までの期間(図中のクロスハッチの部分)では、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が継続して再生される。時刻t12+Δtには、音声チャンネル2において、楽曲A第2データA21が再生が開始されていることから、時刻t12+Δtから時刻txまでの期間では、楽曲A第1データA1の音と楽曲A第2データA2の音とがミキシングされて、スピーカー46から出力される。
その後、音光側MPU92は、音声チャンネル1における楽曲A第2データA2(以下、1回目の楽曲A第2データA2とも呼ぶ)の再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングで(時刻t13)、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。すなわち、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21は、時刻t12において送信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22と比較して、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とすることが相違する。
音出力LSI97は、時刻t13において、音光側MPU92から楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21を受信した場合に、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21によって指定された音声チャンネル1において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2(以下、2回目の楽曲A第2データA2とも呼ぶ)の再生を開始する。なお、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21を受信したタイミング(時刻t13)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。すなわち、時刻t13+Δtにおいて、2回目の楽曲A第2データA2の再生が開始される。遅延期間Δtにおいては、1回目の楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の終端に連続している楽曲A第2データ_余韻部A22の音が継続して再生されている。音声チャンネル2の再生位置が楽曲A第2データ_余韻部A22の終端に達したときに(時刻tx2)、1回目の楽曲A第2データA2の再生が終了する。時刻t13+Δtから時刻tx2までの期間(図中のクロスハッチの部分)では、音声チャンネル2において1回目の楽曲A第2データA2が継続して再生される。時刻t13+Δtには、音声チャンネル1において、2回目の楽曲A第2データA21が再生が開始されていることから、時刻t13+Δtから時刻tx2までの期間では、1回目の楽曲A第2データA2の音と2回目の楽曲A第2データA2の音とがミキシングされて、スピーカー46から出力される。このようにして、音声チャンネル2→音声チャンネル1→音声チャンネル2→......というように再生先を音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で切り替えながら、楽曲A第2データA2をリピート再生する。
上記のようにして、楽曲A第1データA1を再生した後に、楽曲A第2データA2をリピート再生することによって、楽曲Aのメロディー部分のループ再生を実現している。このループ再生は、キャラクター系ステージが終了するまで行われる。キャラクター系ステージの終了時には、音光側MPU92は音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生終了コマンドを送信し、音出力LSI97は音光側MPU92から楽曲A第2データ再生終了コマンドを受信すると、楽曲A第2データA2のループ再生を終了する。
次に、本変形例における音声発光制御装置90において実行される具体的な処理の一例を説明する。本変形例における音声発光制御装置90のMPU92(以下、音光側MPU92と呼ぶ)は、第2実施形態と同様なタイマ割り込み処理(図65)とBGM用処理(図66)とを実行する。本変形例における処理は、第2実施形態と比較して、BGM用処理(図66)のステップSq0201において実行するBGM再生開始処理(図67)の点で同一であり、ステップSq0202において実行するBGM連続再生処理の詳細な内容の点で相違する。
<音声発光制御装置において実行されるBGM連続再生処理>
BGM連続再生処理は、BGM用処理のサブルーチン(図66:Sq0202)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図71は、BGM連続再生処理を示すフローチャートである。ステップSq0601では、1回目第2データ再生処理を実行する。1回目第2データ再生処理では、先に説明した1回目の楽曲A第2データA2と1回目の楽曲B第2データB2とを再生するための処理を実行する。1回目第2データ再生処理の詳細については後述する。ステップSq0601を実行した後、ステップSq0602に進む。
ステップSq0602では、2回目以降第2データ再生処理を実行する。2回目以降第2データ再生処理では、先に説明した2回目以降の楽曲A第2データA2と2回目以降の楽曲B第2データB2とを再生するための処理を実行する。2回目以降第2データ再生処理については後述する。ステップSq0602を実行した後、本BGM連続再生処理を終了する。
<1回目第2データ再生処理>
次に、1回目第2データ再生処理について説明する。1回目第2データ再生処理は、BGM連続再生処理のサブルーチン(図71:Sq0601)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図72は、1回目第2データ再生処理を示すフローチャートである。ステップSq0701では、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定の処理は、第2実施形態における図68のステップSq0401と同一の処理である。ステップSq0701において、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0701:YES)、ステップSq0702に進む。
ステップSq0702では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。ステップSq0702を実行した後、ステップSq0703に進む。
一方、ステップSq0701において、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生されていて再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0701:NO)、ステップSq0702を実行することなく、ステップSq0703に進む。
ステップSq0703では、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定の処理は、第2実施形態における図68のステップSq0403と同一の処理である。ステップSq0703において、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0703:YES)、ステップSq0704に進む。
ステップSq0704では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。ステップSq0704を実行した後、本1回目第2データ再生処理を終了する。
一方、ステップSq0703において、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生されていて再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0703:NO)、ステップSq0704を実行することなく、本1回目第2データ再生処理を終了する。
<2回目以降第2データ再生処理>
次に、2回目以降第2データ再生処理について説明する。2回目以降第2データ再生処理は、BGM連続再生処理のサブルーチン(図71:Sq0602)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図73は、2回目以降第2データ再生処理を示すフローチャートである。ステップSq0801では、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0801において、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0801:YES)、ステップSq0802に進む。
ステップSq0802では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0802を実行した後、ステップSq0803に進む。
一方、ステップSq0801において、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生されていないか、または、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生されていて再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0801:NO)、ステップSq0802を実行することなく、ステップSq0803に進む。
ステップSq0803では、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0803において、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0803:YES)、ステップSq0804に進む。
ステップSq0804では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0804を実行した後、ステップSq0805に進む。
一方、ステップSq0803において、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生されていないか、または、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生されていて再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0803:NO)、ステップSq0804を実行することなく、ステップSq0805に進む。
ステップSq0805では、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定の処理は、第2実施形態における図68のステップSq0405と同一の処理である。ステップSq0805において、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0805:YES)、ステップSq0806に進む。
ステップSq0806では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。ステップSq0806を実行した後、ステップSq0807に進む。
一方、ステップSq0805において、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生されていて再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0805:NO)、ステップSq0806を実行することなく、ステップSq0807に進む。
ステップSq0807では、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定の処理は、第2実施形態における図68のステップSq0407と同一の処理である。ステップSq0807において、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0807:YES)、ステップSq0808に進む。
ステップSq0808では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。ステップSq0808を実行した後、本2回目以降第2データ再生処理を終了する。
一方、ステップSq0807において、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生されていて再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0807:NO)、ステップSq0808を実行することなく、本2回目以降第2データ再生処理を終了する。
<音出力LSIにおいて実行される再生開始実行処理>
図74は、音出力LSI97において実行される再生開始実行処理を示すフローチャートである。再生開始実行処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。本再生開始実行処理は、第2実施形態における音出力LSI97において実行される再生開始実行処理(図69)と比較して、一部分が相違するだけで、大部分は同一である。具体的には、本再生開始実行処理のステップSq0905とステップSq0907の内容が、第2実施形態のステップSq0505とステップSq0507の内容と相違するだけで、本再生開始実行処理のステップSq0901~ステップSq0904、ステップSq0906、ステップSq0908は、第2実施形態のステップSq0501~ステップSq0504、ステップSq0506、ステップSq0508と同一である。
ステップSq0905では、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21または楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を受信したか否かを判定する。第2実施形態では、楽曲A第2データA2を再生対象とする開始コマンドは楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2だけであるのに対して、本変形例では、楽曲A第2データA2を再生対象とする開始コマンドは楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21と楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22とがあることから、ステップSq0905では、両者のいずれかを受信したか否かを判定する処理とした。
ステップSq0905において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21または楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を受信したと判定された場合には(Sq0905:YES)、ステップSq0906に進む。一方、ステップSq0905において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21と楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22とのいずれも受信していないと判定された場合には(Sq0905:NO)、ステップSq0908を実行することなく、ステップSq0907に進む。
ステップSq0907では、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21または楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22を受信したか否かを判定する。第2実施形態では、楽曲B第2データB2を再生対象とする開始コマンドは楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2だけであるのに対して、本変形例では、楽曲B第2データB2を再生対象とする開始コマンドは楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21と楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22とがあることから、ステップSq0907では、両者のいずれかを受信したか否かを判定する処理とした。
ステップSq0907において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21または楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22を受信したと判定された場合には(Sq0907:YES)、ステップSq0908に進む。一方、ステップSq0907において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21と楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22とのいずれも受信していないと判定された場合には(Sq0907:NO)、ステップSq0908を実行することなく、本再生開始実行処理を終了する。
以上のように構成された本変形例のパチンコ機では、第2実施形態のパチンコ機10と同様に、キャラクター系ステージにおいて、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2とを連続して再生する場合に、音が途切れることがない。また、楽曲A第2データA2と次の楽曲A第2データA2とを連続して再生する場合に、音が途切れることがない。非キャラクター系ステージにおいても、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2とを連続して再生する場合に、音が途切れることがない。また、楽曲B第2データB1と次の楽曲B第2データB2とを連続して再生する場合に、音が途切れることがない。このため、遊技者は、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージにある場合のBGMにおいて、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例のパチンコ機によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本変形例のパチンコ機では、音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で再生する音声チャンネルを切り替えながら、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との再生を行う構成とした。このため、前述した遅延期間Δtにおいて、音声チャンネル1で、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の音が再生され、遅延期間Δtの経過時に、音声チャンネル2で、楽曲A第2データA2の音が再生される。遅延期間Δtの経過時には、第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の未再生の部分の音が音声チャンネル1において続けて再生されることから、この未再生の音が再生されている期間は、音声チャンネル2において再生される楽曲A第2データA2が重畳されることになる。この結果、楽曲A第1データA1の音から楽曲A第2データA2の音への切り替えが行われた直後においては、楽曲A第1データA1の音と楽曲A第2データA2の音とがミックスして、音の切り替えをスムーズに行うことができる。同様に、本変形例のパチンコ機では、音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で再生する音声チャンネルを切り替えながら、楽曲A第2データA2と次の楽曲A第2データA2との再生を行うことから、楽曲A第2データA2の音から次の楽曲A第2データA2の音の切り替えが行われた直後においては、楽曲A第2データA2の音と次の楽曲A第2データA2の音とがミックスして、音の切り替えをスムーズに行うことができる。また、楽曲A第2データA2の音から次の楽曲A第2データA2の音の切り替えが行われた直後において、楽曲A第2データA2の音と次の楽曲A第2データA2の音とがミックスしていることから、第2実施形態に比べて、楽曲A第1データ_余韻部A13に記録された音をより長く出力することができる。
《2-8-2》変形例2:
上記第2実施形態およびその変形例では、キャラクター系ステージに対応した楽曲Aと非キャラクター系ステージに対応した楽曲Bとを用意し、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの間の移行時に、BGMとしての楽曲を切り替える構成とした。これに対して、変形例として、キャラクター系ステージに分類される各ステージ(戦士キャラクターA~Dの部屋のステージ)や、非キャラクター系ステージに分類される各ステージ(田舎のステージ、都会のステージ、海洋のステージ、全員のステージ)に対応した楽曲を用意し、これら小分類のステージの間で移行があったときに、BGMとしての楽曲を切り替える構成としてもよい。この構成によれば、より緻密にBGMとしての楽曲を切り替えることができる。
《2-8-3》変形例3:
上記第2実施形態およびその変形例では、楽曲A第1データA1および楽曲A第2データA2(または、楽曲B第1データB1および楽曲B第2データB2)は、楽曲に係る音が記録されたデータであるが、これに対して、変形例として、効果音や各種キャラクターの台詞等の音が記録されたデータであってもよい。この変形例によっても、音光側MPU92が、これらの音が記録された第1の音データが再生されている途中で、音出力LSIに対して、上記音が記録された第2の音データの再生の開始を指示する命令を送信することによって、第1の音データと第2の音データとの間の再生において、遊技者は音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2-8-4》変形例4:
上記第2実施形態およびその変形例では、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11と、楽曲A第1データ_主要部A12と、楽曲A第1データ_余韻部A13との三つの部分に区分けされており、楽曲A第2データA2は、楽曲A第2データ_主要部A21と、楽曲A第2データ_余韻部A22との二つの部分に区分けされていた。これに対して、変形例として、楽曲A第1データA1および楽曲A第2データA2が複数に区分けされていない構成としてもよい。すなわち、楽曲A第1データA1および楽曲A第2データA2は、一つの連続した音を記録した音データであって、データ管理上において複数の部分に区分けされていない構成としてもよい。この構成においては、音光側MPU92が、音データの再生中に次の音データ再生コマンドを音出力LSI97に送信するタイミングを次のように判定する。具体的には、音声発光制御装置90側で、再生位置が当該タイミングに到達するまでの到達時間を予め記憶している構成とし、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かから、その再生位置が当該タイミングであるか否かの判定を行う構成とする。本変形例の構成によっても、第2実施形態のパチンコ機10と同様に、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との間の再生において、遊技者は音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。同様に変形例として、楽曲B第1データB1および楽曲B第2データB2が複数に区分けされていない構成としてもよい。
《2-8-5》変形例5:
上記第2実施形態およびその変形例では、音光側MPU92から音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21、または楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22)を送信するタイミング(以下、送信タイミングとも呼ぶ)を、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミング、または楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミング(以下、終端タイミングとも呼ぶ)とした。これに対して、変形例として、送信タイミングは、終端タイミングと厳密に一致せずに、終端タイミングを含む所定期間内とする構成としてもよい。
図75は、送信タイミングを規定する前記所定期間を示す説明図である。図75(a)は送信タイミングが終端タイミングと一致する場合を示し、図75(b)は所定期間内で送信タイミングが最も早い場合を示し、図75(c)は所定期間内で送信タイミングが最も遅い場合を示している。先に説明したように、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミングから音を生成するまでに、遅延期間Δtを必要とする。このため、送信タイミングをTaとした時に、楽曲A第2データA2が再生開始される時刻はTa+Δtとなる。この時刻Ta+Δtが、楽曲A第1データ_余韻部A13を再生可能な期間TTの範囲内に収まるように、送信タイミングTaを決定する必要がある。換言すれば、時刻Ta+Δtが楽曲A第1データ_余韻部A13を再生可能な期間TTの範囲内に収まるなら、送信タイミングTaはいずれのタイミングとすることもできる。具体的には、図75(b)に示すように、時刻Ta+Δtが、楽曲A第1データ_余韻部A13の先端のタイミングとなったときに、送信タイミングTaは所定期間内で送信タイミングが最も早くなる。図75(c)に示すように、時刻Ta+Δtが、楽曲A第1データ_余韻部A13の終端のタイミングとなったときに、送信タイミングTaは所定期間内で最も遅くなる。すなわち、図75(b)に示した送信タイミングTa(楽曲A第1データ_主要部A12の終端から遅延時間Δtだけ早いタイミング)から図75(c)に示した送信タイミングTa(楽曲A第1データ_余韻部A13の終端から遅延時間Δtだけ早いタイミング)までの範囲内(これが所定期間内)であれば、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2はいずれのタイミングでも送信することができる。すなわち、所定期間の長さは、楽曲A第1データ_余韻部A13の長さと一致する。この構成によっても、楽曲A第1データと楽曲A第2データA2との間の再生において、遊技者は音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2-8-6》変形例6:
上記第2実施形態およびその変形例では、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11と、楽曲A第1データ_主要部A12と、楽曲A第1データ_余韻部A13とを備える構成としたが、これに対して、変形例として、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11を備えずに、楽曲A第1データ_主要部A12と楽曲A第1データ_余韻部A13とを備える構成としてもよい。この構成によれば、楽曲A第1データA1は、楽曲A第2データA2と同一の構成となる。この構成において、楽曲A第2データ_主要部A21に記録された音データを、楽曲A第1データ_主要部A12に記録された音データと相違する構成としてもよい。例えば、楽曲A第2データ_主要部A21に記録された音データを、楽曲A第1データ_主要部A12に記録された音データと同じ楽曲Aのメロディー部分であるが、例えばアップテンポにアレンジされた音となるように構成してもよい。この構成によれば、楽曲Aの雰囲気を変えて、メロディー部分を繰り返し再生することができる。同様に、楽曲B第1データB1が、楽曲B第1データ_イントロ部B11を備えずに、楽曲B第1データ_主要部B12と楽曲B第1データ_余韻部B13とを備える構成としてもよい。また、楽曲B第2データ_主要部B21に記録された音データを、楽曲B第1データ_主要部B12に記録された音データと相違する構成としてもよい。
《2-8-7》変形例7:
上記第2実施形態およびその変形例では、楽曲A第2データA2として1種類が用意されているだけであったが、これに対して、変形例として、複数種類の楽曲A第2データA2が用意された構成としてもよい。複数種類の楽曲A第2データA2のそれぞれは、同じ楽曲Aのメロディー部分であるが、楽曲のアレンジが互いに相違した構成とする。例えば、第1番目の楽曲A第2データA2は通常のテンポのものであり、第2番目の楽曲A第2データA2はアップテンポのものとしてもよい。そして、遊技状態に応じて、使用する楽曲A第2データA2を、第1番目の楽曲A第2データA2と第2番目の楽曲A第2データA2との間で切り替えるように構成としてもよい。具体的には、例えば、通常遊技状態(低確率遊技状態)のときには、第1番目の楽曲A第2データA2を使用し、高確率遊技状態のときには、第2番目の楽曲A第2データA2を使用する構成としてもよい。この構成によれば、ステージのBGMによって、高確率遊技状態となることの期待感を一層、向上させることができる。換言すれば、遊技の進行状況に応じてBGMや効果音を変化させることのできる、いわゆるインタラクティブなサウンド表現が一層、可能となる。同様に、複数種類の楽曲B第2データB2が用意された構成としてもよい。
《2-8-8》変形例8:
上記第2実施形態およびその変形例では、楽曲A第2データA2が、楽曲A第2データ_主要部A21と楽曲A第2データ_余韻部A22とを備える構成としたが、これに対して、変形例として、楽曲A第2データ_余韻部A22を備えない構成としてもよい。この変形例によれば、楽曲A第1データに続いて楽曲A第2データを1回だけ再生する構成とすることによって、楽曲A第1データと楽曲A第2データA2との間の再生において、遊技者は音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2-8-9》変形例9:
上記第2実施形態およびその変形例では、楽曲A第1データ_余韻部A13のデータ長および楽曲A第2データ_余韻部A22のデータ長は、音出力LSI97において楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミングから音を再生するまでに要する遅延期間Δtを少なくとも上回ることのできる長さとなるように、実験的にあるいはシミュレーションにより決められていた。その上で、第2実施形態およびその変形例では、音声発光制御装置90のMPU92(音光側MPU92)が音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信するタイミングを、楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングと一致させることによって、楽曲A第1データA1の再生が完了する前に、楽曲A第2データA2の再生が開始するようにしていた。これに対して、変形例として、音光側MPU92は、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信するタイミングを調整することによって、楽曲A第1データA1の再生が完了した後に楽曲A第2データA2の再生が開始することが可能な構成とした。すなわち、音光側MPU92は、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信するタイミングを調整することによって、楽曲A第1データA1の再生が完了した後に楽曲A第2データA2の再生が開始する状態(以下、第1の状態と呼ぶ)と、楽曲A第1データA1の再生が完了する前に楽曲A第2データA2の再生が開始する状態(以下、第2の状態と呼ぶ)との両方をとり得る構成とした。第1の状態、すなわち、楽曲A第1データA1の再生が完了した後に楽曲A第2データA2の再生が開始する状態は、楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングから、楽曲A第2データA2の再生が開始するまでの期間が、楽曲A第1データ_余韻部A13に対応した再生時の時間的な長さを上回る場合である。第2の状態、すなわち、楽曲A第1データA1の再生が完了する前に楽曲A第2データA2の再生が開始する状態は、楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングから、楽曲A第2データA2の再生が開始するまでの期間が、楽曲A第1データ_余韻部A13に対応した再生時の時間的な長さ以下である場合である。
第1の状態では、楽曲A第2データA2が再生開始されるまでに、楽曲A第1データA1の再生が楽曲A第1データ_余韻部A13の終端(または、楽曲A第2データA2の再生が楽曲A第2データ_余韻部A22の終端)まで終了してしまい、楽曲A第1データA1の再生と楽曲A第2データA2の再生との間に無音の状態が発生してしまう。これに対して、第2の状態では、無音の状態となることなく楽曲A第2データA2の再生が開始される。本変形例において、例えば、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)が高い場合に第1の状態をとり、大当たりに当選する期待度が高くない場合に第2の状態をとる構成とすることで、遊技者に、無音状態が発生した場合に、大当たりに当選したのではないかという期待感を抱かせることができる。したがって、本変形例によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《2-8-10》変形例10:
上記第2実施形態およびその変形例では、演出データとして音データを例に挙げて説明したが、これに換えて、演出データを、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などの画像の変動表示パターンが記録されたデータとしてもよい。また、画像の変動表示パターンが記録されたデータに換えて、図柄表示装置41に表示される種々の画像が記録されたデータとしてもよい。さらに、演出データをLEDなどの各種ランプからなる発光手段の発光パターンが記録されたデータに換えることもできる。これらの変形例によっても、演出において、遊技者は演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2-8-11》変形例11:
上記第2実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第2実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第2実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第2実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第2実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《Y》他の構成への適用:
上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
《Z》上記各実施形態等から抽出される特徴群について:
上述した各実施形態から抽出される特徴群(発明群の特徴)について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴pA群>
特徴pA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pA1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを順次、判定する判定手段と、
演出態様がそれぞれ異なる、第1演出モード(キャラクター系ステージ)と第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定する(外れ)ことを少なくとも含む特定条件が成立した後(スペシャルリーチ・外れ)に、設定されている前記演出モードを前記第2演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図18における「原則」)と、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第2演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図18における「例外1」)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pA1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが第2演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、特別情報が所定の条件を満たさないと判定することを少なくとも含む特定条件が成立したにもかかわらず、第1演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によって遊技者に付与することができないという課題があった。これに対して、特徴pA1によれば、演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行することによって、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によって遊技者に付与することができる。
また、特徴pA1によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、第1演出モードが継続されることを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pA1によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pA2]
特徴pA1に記載の遊技機であって、
前記特定条件が成立した場合に、前記遊技回において所定の演出(スペシャルリーチが発生した際の画面演出)を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pA2によれば、特定条件が成立した場合に、遊技回において所定の演出が実行される。このために、遊技者に対して、特定条件が成立したことを所定の演出によって告知することができる。したがって、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pA3]
特徴pA2に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において、前記所定の演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pA3によれば、第1特別条件を満たす特別情報に対応する遊技回において、前記所定の演出が実行される。このために、特定条件が成立した場合の遊技回において所定の演出が実行された後に、第1特別条件を満たす特別情報が消化される時に、前記所定の演出が再度、実行される。遊技者にとっては、特定条件が成立した場合に見た演出をもう1回、見ることができる。特定条件が成立した場合は、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合であることから、遊技者は、特別情報が所定の条件を満たさないことの雪辱を果たす(特別情報が所定の条件を満たす)こともできる。このため、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pA4]
特徴pA3に記載の遊技機であって、
前記第1演出モードとして、演出の態様が異なる複数の個別演出モード(戦士Aの部屋のステージ、戦士Bの部屋のステージ等)を有し、
前記複数の個別演出モードのそれぞれに対して、演出態様が異なる前記所定の演出が定められている
ことを特徴とする遊技機。
特徴pA4によれば、特定条件が成立した場合の遊技回、または第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において実行される前記所定の演出を、第1演出モードとしての各個別演出モードに対応した演出とすることができる。このため、特徴pA4によれば、前記所定の演出の内容を、第1演出モードに含まれる個別演出モードを切り替えることによって制御することができ、遊技者に対して、多様な演出を提供できる。したがって、特徴pA3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pA5]
特徴pA4に記載の遊技機であって、
前記所定の演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する動画によって構成され、
前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記所定の演出において前記キャラクターが不利な結果となる
ことを特徴とする遊技機。
特徴pA5によれば、特定条件が成立した場合の遊技回においてキャラクターが登場する所定の演出が実行され、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知された後に、第1特別条件を満たす特別情報が消化される時に、再び、前記キャラクターが登場する前記所定の演出が実行される。このため、遊技者は、不利な結果となるキャラクターによって、所定の演出に対する感情移入がより高まることになる。したがって、特徴pA5によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pA6]
特徴pA5に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記個別演出モードへ移行させる手段(図18における「例外2」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pA6によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出を構成する前記動画において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の個別演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、同じ第1演出モードの中の他の個別演出モードへ移行されることから、遊技者は、同じ第1演出モードの中の他の個別演出モードへの移行を認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pA6によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pA7]
特徴pA6に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上であることであり(スペシャルリーチ)、
前記第2特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上であること(スーパーリーチ)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴pA7によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出を構成する動画において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の個別演出モードへ移行させる。一方、所定の条件を満たす可能性の程度が第2特別条件よりも高い第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。したがって、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報によって、演出モードの移行の態様を変えることができる。したがって、特徴pA7によれば、演出モードの移行の態様によって、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pB群>
特徴pB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pB1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
第1演出モード(キャラクター系ステージ)を少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記演出モード設定手段によって前記第1演出モードが設定されている場合に、前記第1演出モードに対応した所定の演出(戦闘演出+結果告知演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件(敗北演出を実行すること)を満たした後に、設定されている前記演出モードを前記第1演出モード以外の演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図18における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pB1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードが前記第1演出モード以外の演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、所定の演出の結果が、特定条件として例えばキャラクターにとって不利な結果が告知される演出であった場合に、第1演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、当該第1演出モードにおいて、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されたキャラクターと一致するキャラクターが登場した場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pB1によれば、所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている演出モードが、第1演出モードから第1演出モード以外の演出モードへ移行されることによって、不利な結果となったキャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pB1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pB1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pB2]
特徴pB1に記載の遊技機であって、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記第1演出モードは、前記キャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)の中の一つの演出モードである
ことを特徴とする遊技機。
特徴pB2によれば、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モードの中の演出モードから、当該演出モード以外の演出モードへの移行がなされる。例えば、キャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行が容易にできる。
[特徴pB3]
特徴pB2に記載の遊技機であって、
前記所定の演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場し、当該キャラクターにとって不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画によって構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴pB3によれば、前記所定の演出として、設定されている演出モードに対応するキャラクターが登場し、当該キャラクターにとって不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画が表示される。このため、遊技者にとっても、遊技結果が不利な結果となることの示唆告知を受けることができる。したがって、遊技者にとって期待感と失望感とが付与されることになって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pB4]
特徴pB3に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードを前記非キャラクター系演出モードに移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pB4によれば、キャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行が容易にできる。
[特徴pB5]
特徴pB3に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pB5によれば、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させることによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行を容易に行うことができる。
[特徴pB6]
特徴pB1から特徴pB5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第1演出モード以外の演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図18における「例外1」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pB6によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第1演出モード以外の演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第1演出モード以外の演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、その第1演出モードが継続されることを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pB6によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
<特徴pC群>
特徴pC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pC1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
対応するキャラクターが設定されている第1演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記演出モード設定手段によって前記第1演出モードが設定されている場合に、前記第1演出モードに対応する前記キャラクターが登場する所定の演出(戦闘演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを前記第2演出モードへ移行する演出モード移行手段(図18における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pC1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第2演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立したにもかかわらず、第1演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、継続している第1演出モードにおいて、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されたキャラクターと一致するキャラクターが登場した場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pC1によれば、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モードへ移行されることによって、不利な結果となったキャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pC1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pC1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pC2]
特徴pC1に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第2演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図18における「例外1」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pC2によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、その第1演出モードが継続されることを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pC2によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pC3]
特徴pC2に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において、前記所定の演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pC3によれば、第1特別条件を満たす特別情報に対応する遊技回において、所定の演出が実行される。このために、特定条件が成立した場合の遊技回において所定の演出が実行された後に、第1特別条件を満たす特別情報が消化される時に、所定の演出が再度、実行される。遊技者にとっては、特定条件が成立した場合に見た演出をもう1回、見ることができる。特定条件が成立した場合は、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを含む場合であることから、遊技者は、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを含むことの雪辱を果たすこともできる。このため、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pC4]
特徴pC3に記載の遊技機であって、
前記第1演出モードとして、演出の態様が異なる複数の個別演出モード(戦士Aの部屋のステージ、戦士Bの部屋のステージ等)を有し、
前記複数の個別演出モードのそれぞれに対して、演出態様が異なる前記所定の演出が定められている
ことを特徴とする遊技機。
特徴pC4によれば、特定条件が成立した場合の遊技回、または第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において実行される前記所定の演出を、第1演出モードとしての各個別演出モードに対応した演出とすることができる。このため、特徴pC4によれば、前記所定の演出の内容を、第1演出モードに含まれる個別演出モードを切り替えることによって制御することができ、遊技者に対して、多様な演出を提供できる。したがって、特徴pA3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pC5]
特徴pC4に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記個別演出モードへ移行させる手段(図18における「例外2」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pC5によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の個別演出モードへ移行させる。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、同じ第1演出モードの中の他の個別演出モードへ移行されることから、遊技者は、同じ第1演出モードの中の他の個別演出モードへの移行を認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pC5によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pC6]
特徴pC5に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上であることであり(スペシャルリーチ)、
前記第2特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上であること(スーパーリーチ)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴pC6によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の個別演出モードへ移行される。一方、所定の条件を満たす可能性の程度が第2特別条件よりも高い第1特別条件が存在する場合に、第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。したがって、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報によって、演出モードの移行の態様を変えることができる。したがって、特徴pC5によれば、演出モードの移行の態様によって、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pD群>
特徴pD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pD1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
対応するキャラクターが個別に設定されている複数の演出モードを有する第1演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記演出モード設定手段によって前記第1演出モードが設定されている場合に、前記第1演出モードに対応する前記キャラクターが登場する所定の演出(戦闘演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第2演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行する演出モード移行手段(図19における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pD1によれば、第2演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pD1によれば、第2演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pD1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pD1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pD2]
特徴pD1に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図19における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pD2によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、第2演出モードから、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。さらに、特徴pD2によれば、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。この結果、特徴pD2によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pD3]
特徴pD1または特徴pD2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特別情報が所定の条件を満たすと判定手段が判定した場合に、前記所定の演出において、登場する前記キャラクターが有利な結果となり、前記特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記所定の演出において登場する前記キャラクターが不利な結果となる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pD3によれば、前記特定条件が、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む条件と等価となる。このために、特徴pD3によれば、第2演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、不利な結果が告知されたキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されることになる。このため、特徴pD3によれば、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によっても遊技者に付与することができる。
[特徴pD4]
特徴pD1から特徴pD3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定条件は、前記所定の演出において前記キャラクターが不利な結果となり、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上であることである(スペシャルリーチ・外れ)
ことを特徴とする遊技機。
特徴pD4によれば、所定の演出においてキャラクターが不利な結果となり、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である特定条件が成立した遊技回の終了以後に、第2演出モードから、前記所定の演出において不利な結果となったキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへの移行が行われることになる。ここで、所定の条件を満たす可能性の程度にかかわらず、所定の演出においてキャラクターが不利な結果となったときはいつも、上記演出モードの移行が行われる遊技機を考えた場合、上記演出モードの移行が高頻度で発生するから、遊技者にとって煩わしく感じてしまうという課題があった。これに対して、特徴pD4によれば、上記の特定条件が成立した場合に限り、上記の演出モードの移行が行われることから、演出モードが頻繁に切り替わる課題を解消することができる。したがって、特徴pD4によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pE群>
特徴pE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pE1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
対応するキャラクターが個別に設定されている複数の演出モードを有する第1演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記判定手段による前記判定の結果を示唆するための演出を実行する手段であって、前記第1演出モードに対応する前記キャラクターが登場する第1特別演出と、前記判定手段による前記判定の結果が前記所定の条件を満たさない場合にも不利な結果が告知されない第2特別演出とを少なくとも含む複数種類の演出のうちのいずれかを実行可能であり、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記第1特別演出において前記キャラクターが不利な結果となる演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定し(外れ)、かつ、前記演出実行手段によって前記第1特別演出が実行された場合に、当該第1特別演出が実行された前記遊技回の終了以後に、設定されている前記演出モードを前記第2演出モードへ移行する演出モード移行手段と(図18における「原則」)、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定し(外れ)、かつ、前記演出実行手段によって前記第2特別演出が実行された場合に、当該第2演出が実行された前記遊技回の終了以後に、設定されている前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pE1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、演出実行手段によって実行される演出が第1特別演出と第2特別演出のいずれであるかによって、設定されている演出モードが、第2演出モードへ移行されるか、第1演出モードのまま継続されるかに振り分けられる。従来の遊技機では、第1特別演出において登場するキャラクターと、演出モードに登場するキャラクターとは、例え同一のキャラクターが用いられていたとしても、両者は個別に制御されており、所定の演出において不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが、次の遊技回の演出モードの演出で何事もなかったように登場することがあり得た。このため、従来の遊技機では、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pE1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定し、かつ、演出実行手段によって第1特別演出が実行された場合に、当該第1特別演出が実行された遊技回の終了以後に、設定されている演出モードが第2演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。一方、第2特別演出では不利な結果が告知されるようなことがないことから、第1演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定し、かつ、演出実行手段によって第2特別演出が実行された場合に、当該第2特別演出が実行された遊技回の終了以後に、設定されている第1演出モードが継続されたとしても、遊技者は上記のような違和感を感じることはない。このため、特徴pE1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。したがって、特徴pE1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pE2]
特徴pE1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記判定手段による前記判定の結果を示唆する際に、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である場合に(スペシャルリーチ)、前記第1特別演出を実行し、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上である場合に(スーパーリーチ)、前記第2特別演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pE2によれば、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である場合に第1特別演出が実行され、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度未満であり、かつ第1の程度より低い第2の程度以上である場合に、第2特別演出が実行される。このために、遊技者にとって有利度合がより高い場合に、第1特別演出によって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することできる。したがって、特徴pE2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pE3]
特徴pE2に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第2演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図18における「例外1」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pE3によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、その第1演出モードが継続されること認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pE3によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pE4]
特徴pE3に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において、前記第1特別演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pE4によれば、第1特別条件を満たす特別情報に対応する遊技回において、所定の演出が実行される。このために、特定条件が成立した場合の遊技回において第1特別演出が実行された後に、第1特別条件を満たす特別情報が消化される時に、第1特別演出が再度、実行される。遊技者にとっては、特定条件が成立した場合に見た演出をもう1回、見ることができる。特定条件が成立した場合は、第1特別演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを含む場合であることから、遊技者は、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを含むことの雪辱を果たすこともできる。このため、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pE5]
特徴pE4に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図18における「例外2」)
を備え、
前記第2特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第3の程度未満であり、かつ前記第3の程度より低い第4の程度以上であること(スーパーリーチ)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴pE5によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、第1特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行させる。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、同じ第1演出モードの中の他の演出モードへ移行されることから、遊技者は、同じ第1演出モードの中の他の演出モードへの移行を認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pE5によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、上記第4の程度は、特徴pE2における第2の程度と同一であってもよいし、同一でなくてもよい。
<特徴pF群>
特徴pF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pF1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
対応するキャラクターが個別に設定されている複数の演出モードを有する第1演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記判定手段による前記判定の結果を示唆するための演出を実行する手段であって、前記第1演出モードに対応する前記キャラクターが登場する第1特別演出と、前記判定手段による前記判定の結果が前記所定の条件を満たさない場合にも不利な結果が告知されない第2特別演出とを少なくとも含む複数種類の演出のうちのいずれかを実行可能であり、前記特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記第1特別演出において前記キャラクターが不利な結果となる演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第2演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定し(外れ)、かつ、前記演出実行手段によって前記第1特別演出が実行された場合に、当該第1特別演出が実行された前記遊技回の終了以後に、設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において不利な結果となった前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる第1演出モード移行手段と(図19における「原則」)、
前記第2演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定し(外れ)、かつ、前記演出実行手段によって前記第2特別演出が実行された場合に、当該第2特別演出が実行された前記遊技回の終了以後に、設定されている前記演出モードを、前記第2特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる第2演出モード移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pF1によれば、第2演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、演出実行手段によって実行される演出が第1特別演出と第2特別演出のいずれであるかによって、設定されている演出モードが、第1特別演出において対決を行ったキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行するか、第2特別演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行するかに振り分けられる。従来の遊技機では、第1特別演出において登場するキャラクターと、演出モードに登場するキャラクターとは、例え同一のキャラクターが用いられていたとしても、両者は個別に制御されており、仮に、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、所定の演出において不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが、次の遊技回の演出モードの演出で何事もなかったように登場することがあり得た。このため、従来の遊技機では、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。
これに対して、特徴pF1によれば、第2演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定し、かつ、演出実行手段によって第1特別演出が実行された場合に、当該第1特別演出が実行された遊技回の終了以後に、設定されている演出モードが第1特別演出において不利な結果となったキャラクター以外のキャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。一方、第2特別演出ではキャラクターが不利な結果となるようなことがないことから、第2演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定し、かつ、演出実行手段によって第2特別演出が実行された場合に、当該第2特別演出が実行された遊技回の終了以後に、設定されている演出モードが第2特別演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されたとしても、遊技者は上記のような違和感を感じることはない。このため、特徴pF1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。したがって、特徴pF1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pF2]
特徴pF1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記判定手段による前記判定の結果を示唆する際に、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上であることである場合に(スペシャルリーチ)、前記第1特別演出を実行し、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上である場合に(スーパーリーチ)、前記第2特別演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pF2によれば、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である場合に第1特別演出が実行され、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度未満であり、かつ第1の程度より低い第2の程度以上である場合に、第2特別演出が実行される。このために、遊技者にとって有利度合がより高い場合に、キャラクターの対決によって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することできる。したがって、特徴pF2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pF3]
特徴pF2に記載の遊技機であって、
前記第1演出モード移行手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図19における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pF3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、第1特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行させる。このため、本来、設定されている演出モードが、第2演出モードから、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されることになることから、遊技者は、その移行を認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pF3によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pF4]
特徴pF3に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第3の程度以上であること(スペシャルリーチ)であり、
前記第1移行制限手段は、
設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において不利な結果となる前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行することによって、前記演出モード移行手段による前記移行を制限する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pF4によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報(以下、保留情報とも呼ぶ)の中に、所定の条件を満たす可能性の程度が第3の程度以上であるという特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、第1特別演出におい不利な結果となるキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行される。特徴pF4によれば、遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。したがって、特徴pF4によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して、確実に抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、上記第3の程度は、特徴pF2における第1の程度と同一であってもよいし、同一でなくてもよい。
<特徴pG群>
特徴pG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pG1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を、図柄の変動表示を開始し、変動表示している図柄を停止表示させるといった遊技動作によって報知する判定結果報知手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図43の遊技回演出設定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する前記遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示の背景となる演出についての演出モードを、複数種類の演出モードのうちから設定する手段であって、特定の前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報に基づいて、前記演出モードの設定を行う演出モード設定手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pG1によれば、演出モード設定手段によって、変動表示の背景となる演出についての演出モードが、複数種類の演出モードのうちから設定されるが、詳しくは、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報に基づいて、前記演出モードの設定が行われる。情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報(以下、保留情報とも呼ぶ)によれば、遊技者にとっての今後の有利度合を計ることができる。このために、特徴pG1によれば、今後の有利度合についての期待感や緊迫感を、変動表示の背景となる演出によって、遊技者に対して抱かせることができる。したがって、特徴pG1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pG2]
特徴pG1に記載の遊技機であって、
前記複数種類の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記遊技回において、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する所定の演出(戦闘演出)を実行可能であり、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記所定の演出において前記キャラクターが不利な結果となる演出実行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pG2によれば、変動表示の背景となる演出についての演出モードの設定を、キャラクターに対応するキャラクター系演出モードと、キャラクターに対応しない非キャラクター系演出モードとを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちから設定することができる。また、判定手段による判定の結果を、所定の演出によって、遊技者に報知することができる。このため、特徴pG2によれば、演出モードに従う演出や、キャラクターが対決する演出によって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。したがって、特徴pG2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pG3]
特徴pG2に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定する(外れ)ことを少なくとも含む特定条件が成立した後(スペシャルリーチ・外れ)に、設定されている前記演出モードを前記非キャラクター系演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図18における「原則」)と、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記非キャラクター系演出モードへの移行を行わずに前記キャラクター系演出モードを継続する演出モード継続手段(図18における「例外1」)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pG3によれば、キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが非キャラクター系演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、特別情報が所定の条件を満たさないと判定することを少なくとも含む特定条件が成立したにもかかわらず、キャラクター系演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によって遊技者に付与することができないという課題があった。これに対して、特徴pG3によれば、演出モードがキャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によって遊技者に付与することができる。
また、特徴pG3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による非キャラクター系演出モードへの移行を行わずに前記非キャラクター系演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードがキャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行されるところが、そのキャラクター系演出モードを継続することになることから、遊技者は、そのキャラクター系演出モードが継続することを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pG3によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。これらの結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pG4]
特徴pG3に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図18における「例外2」)、
を備え、
前記第1特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である(スペシャルリーチ)ことであり、
前記第2特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上であること(スーパーリーチ)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴pG4によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行することによって、演出モード移行手段による非キャラクター系演出モードへの移行が制限される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードがキャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行されるところが、同じキャラクター系演出モードの中の他の演出モードへ移行されることから、遊技者は、同じキャラクター系演出モードの中の他の演出モードへの移行を認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pG4によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pG5]
特徴pG2に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定する(外れ)ことを少なくとも含む特定条件が成立した後(スペシャルリーチ・外れ)に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図19における「原則」)と、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図19における「例外A」)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pG5によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pG5によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pG5によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。
また、特徴pG5によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して、確実に抱かせることができる。さらに、特徴pG5によれば、所定の演出において登場した前記キャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、上記の有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。これらの結果、特徴pG5によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pH群>
特徴pH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pH1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の個別演出モードを少なくとも含む複数の演出モードのうちのいずれかを設定可能な演出モード設定手段と、
前記遊技回において、前記複数のキャラクターのうちのいずれかのキャラクターが登場する所定の演出(戦闘演出)を実行可能な演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知された場合に、当該所定の演出が実行された前記遊技回の次の遊技回において、設定されている演出モードを、不利な結果が告知された前記キャラクター以外のキャラクターに対応する前記演出モードに移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pH1によれば、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知された場合に、所定の演出が実行された遊技回の次の遊技回において、不利な結果となったキャラクター以外のキャラクターに対応する演出モードが設定される。こうした構成を備えない従来の遊技機では、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されたにもかかわらず、当該対決・結果告知演出が実行された遊技回の次の遊技回において、不利な結果が告知されたキャラクター以外のキャラクターに対応する演出モードが設定される場合があることから、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pH1によれば、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知された場合に、次の遊技回において、不利な結果が告知されたキャラクターと一致するキャラクターに対応する演出モードが設定されることがないことによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pH1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pH1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pH2]
特徴pH1に記載の遊技機であって、
前記複数種類の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記演出モード設定手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを前記非キャラクター系演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図18における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pH2によれば、キャラクター系演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが非キャラクター系演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立したにもかかわらず、キャラクター系演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、継続しているキャラクター系演出モードにおいて、所定の知演出で不利な結果となったキャラクターと一致するキャラクターが登場した場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pH2によれば、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが非キャラクター系演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pH2によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pH2によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pH3]
特徴pH1または特徴pH2に記載の遊技機であって、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図19における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pH3によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pH3によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、所定の演出において不利な結果となったキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pH3によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pH3によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴pI群>
特徴pI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pI1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の演出モードを少なくとも含む複数の演出モードのうちのいずれかを設定可能な演出モード設定手段と、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の条件を満たす可能性の程度を示す特別演出(スーパーリーチ演出、スペシャルリーチ演出)を実行する手段であって、前記複数のキャラクターのうちのいずれかに対応するキャラクター用の特別演出を実行する特別演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特別演出実行手段は、
前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードに前記複数のキャラクターのうちのいずれかが対応する場合に、当該対応する前記キャラクターと一致する前記キャラクター用の前記特別演出を実行する手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図44のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理または図47のスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pI1によれば、演出モード設定手段によって設定された演出モードに複数のキャラクターのうちのいずれかが対応する場合に、当該対応するキャラクターと一致するキャラクター用の特別演出が、特別演出実行手段によって実行される。このために、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、設定された演出モードに対応するキャラクターと一致したものとなる。こうした構成を備えない従来の遊技機では、特別演出と設定される演出モードとの間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pI1によれば、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、設定された演出モードに対応するキャラクターと一致したものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。この結果、特徴pI1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pI2]
特徴pI1に記載の遊技機であって、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記特別演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する動画によって構成されており、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図19における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pI2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pI2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pI2によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。また、移行されたキャラクター系演出モードの中の演出モードに対応するキャラクターと、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターとが一致することから、各演出の結びつきがより高いものとなる。これらの結果、特徴pI2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pI3]
特徴pI2に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図19における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pI3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、非キャラクター系演出モードから、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。さらに、特徴pI3によれば、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、上記の有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。これらの結果、特徴pI3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pJ群>
特徴pJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pJ1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の条件を満たす可能性の程度を示す特別演出(スーパーリーチ演出、スペシャルリーチ演出)を実行する手段であって、前記複数のキャラクターのうちのいずれかに対応するキャラクター用の特別演出を実行する特別演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特別演出実行手段は、
前記複数のキャラクターの中から、前回の前記遊技回に係る前記判定手段の判定結果(当たり抽選における外れ)と、前記前回の遊技回において実行された前記特別演出が示す前記特別情報が前記所定の条件を満たす可能性の程度(スペシャルリーチ発生)とに基づいて前記キャラクター(戦士キャラクター判定値VCによって特定されるキャラクター)を特定し(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図53の非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理)、特定した前記キャラクターと一致する前記キャラクター用の前記特別演出を実行する手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図44のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理または図47のスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pJ1によれば、前回の遊技回に係る判定手段の判定結果と、前回の遊技回において実行された特別演出が示す特別情報が所定の条件を満たす可能性の程度とに基づいてキャラクターが特定され、特定されたキャラクターと一致するキャラクター用の特別演出が実行される。このために、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、前回の遊技回に係る判定手段の判定結果と、前回の遊技回における特別情報が所定の条件を満たす可能性の程度とに対応したものとなる。こうした構成を備えない従来の遊技機では、遊技回において実行される特別演出は、前回の遊技回の遊技結果との間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pJ1によれば、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、前回の遊技回の遊技結果に基づいて特定されるキャラクターと一致するものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。この結果、特徴pJ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pJ2]
特徴pJ1に記載の遊技機であって、
複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の演出モードを少なくとも含む複数の演出モードのうちのいずれかを設定可能な演出モード設定手段
を備え、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記特別演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する動画によって構成されており、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図19における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pJ2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pJ2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pJ2によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。また、前回の遊技回の遊技結果とに対応するキャラクターと、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターとが一致することから、各演出の結びつきがより高いものとなる。これらの結果、特徴pJ2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pJ3]
特徴pJ2に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図19における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pJ3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、非キャラクター系演出モードから、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。さらに、特徴pJ3によれば、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、上記の有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。これらの結果、特徴pJ3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pK群>
特徴pK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pK1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の条件を満たす可能性の程度を示す特別演出(スーパーリーチ演出、スペシャルリーチ演出)を実行する手段であって、前記複数のキャラクターのうちのいずれかに対応するキャラクター用の特別演出を実行する特別演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特別演出実行手段は、
前記複数のキャラクターの中から、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)に基づいて前記キャラクター(戦士キャラクター判定値VCによって特定されるキャラクター)を特定し(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図53の非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理)、特定した前記キャラクターと一致する前記キャラクター用の前記特別演出を実行する手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図44のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理または図47のスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pK1によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報(以下、保留情報と呼ぶ)に基づいてキャラクターが特定され、特定されたキャラクターと一致するキャラクター用の特別演出が実行される。このために、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、前回の遊技回に係る判定手段の判定結果と、前回の遊技回における判定手段が所定の条件を満たす可能性の程度とに対応したものとなる。こうした構成を備えない従来の遊技機では、遊技回において実行される特別演出は、保留情報との間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pK1によれば、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、保留情報に基づいて特定されるキャラクターと一致するものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。この結果、特徴pK1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pK2]
特徴pK1に記載の遊技機であって、
複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の演出モードを少なくとも含む複数の演出モードのうちのいずれかを設定可能な演出モード設定手段
を備え、
前記複数の演出モードの中に、演出態様がそれぞれ異なる、複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、キャラクターに対応しない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含み、
前記特別演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する動画によって構成されており、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図19における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pK2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pK2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pK2によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。また、保留情報に対応するキャラクターと、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターとが一致することから、各演出の結びつきがより高いものとなる。これらの結果、特徴pK2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pK3]
特徴pK2に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図19における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pK3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、非キャラクター系演出モードから、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。さらに、特徴pK4によれば、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、上記の有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。これらの結果、特徴pK3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pL群>
特徴pL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pL1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
第1演出モード(キャラクター系ステージ)を少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記演出モード設定手段によって前記第1演出モードが設定されている場合に、前記第1演出モードに対応した所定の演出(戦闘演出+結果告知演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件(敗北演出を実行すること)を満たした後に、設定されている前記演出モードを前記第1演出モード以外の演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図18における「原則」)と、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第1演出モード以外の演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図18における「例外1」)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pL1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードが前記第1演出モード以外の演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、所定の演出の結果が、特定条件として例えばキャラクターにとって不利な結果が告知される演出であった場合に、第1演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、当該第1演出モードにおいて、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されたキャラクターと一致するキャラクターが登場した場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pL1によれば、所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている演出モードが、第1演出モードから第1演出モード以外の演出モードへ移行されることによって、不利な結果となったキャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pL1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pL1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴pL1によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第1演出モード以外の演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第1演出モード以外の演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、その第1演出モードが継続されることを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pL1によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pL2]
特徴pL1に記載の遊技機であって、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記第1演出モードは、前記キャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)の中の一つの演出モードである
ことを特徴とする遊技機。
特徴pL2によれば、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モードの中の演出モードから、当該演出モード以外の演出モードへの移行がなされる。例えば、キャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行が容易にできる。
[特徴pL3]
特徴pL2に記載の遊技機であって、
前記所定の演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場し、当該キャラクターにとって不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画によって構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴pL3によれば、前記所定の演出として、設定されている演出モードに対応するキャラクターが登場し、当該キャラクターにとって不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画が表示される。このため、遊技者にとっても、遊技結果が不利な結果となることの示唆告知を受けることができる。したがって、遊技者にとって期待感と失望感とが付与されることになって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pL4]
特徴pL3に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードを前記非キャラクター系演出モードに移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pL4によれば、キャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行が容易にできる。
[特徴pL5]
特徴pL3に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pL5によれば、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させることによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行を容易に行うことができる。
<特徴qA群>
特徴qA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qA1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記第1演出データは、第1部分(楽曲A第1データ_主要部A12)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第1データ_余韻部A13)と、を少なくとも備え、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段における前記第1演出データの実行位置が前記第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図62における時刻t2)、前記演出実行手段に対して、前記第2演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qA1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段における第1演出データの実行位置が第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内において、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、第1演出データの実行の指示を受けて、第1演出データの実行を開始し、第2演出データの実行の指示を受けて、第2演出データの実行を開始する。しかしながら、演出実行手段において、第2演出データの実行の指示を受けてから第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qA1によれば、第1演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備えることから、遅延期間において、第1演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qA1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qA2]
特徴qA1に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qA2によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qA3]
特徴qA2に記載の遊技機であって、
前記第2演出データは、前記第1部分に記録されたデータと同一である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qA3によれば、特定の演出の主要部、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qA4]
特徴qA1から特徴qA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qA4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが第1演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qA5]
特徴qA1から特徴qA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qA5によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qB群>
特徴qB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qB1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データA2)を記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出データを用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出データは、第1部分(楽曲A第2データ_主要部A21)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第2データ_余韻部A22)と、を少なくとも備え、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
前記演出実行手段における前記演出データの実行位置が前記第2部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図62における時刻t3)、前記演出実行手段に対して、前記演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qB1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、演出データの実行の指示(以下、1回目の指示とも呼ぶ)が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段における演出データの実行位置が第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内において、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、演出データの実行の指示(以下、2回目の指示とも呼ぶ)が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、1回目の指示を受けて、演出データ(以下、1回目の演出データとも呼ぶ)の実行を開始し、2回目の指示を受けて、1回目の演出データと同じ演出データ(以下、2回目の演出データとも呼ぶ)の実行を開始する。しかしながら、演出実行手段において、2回目の演出データの実行の指示を受けたときから当該2回目の演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qB1によれば、演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備えることから、遅延期間において、演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qB1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qB2]
特徴qB1に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qB2によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qB3]
特徴qB1または特徴qB2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qB3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、2回目の演出データが1回目の演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qB4]
特徴qB1または特徴qB2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qB4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、2回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、1回目の演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段において2回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、1回目の演出データの演出と2回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qC群>
特徴qC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qC1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記第1演出データが実行されている途中で(図62における時刻t2)、前記演出実行手段に対して、前記第2演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qC1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段において前記第1演出データが実行されている途中で、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、第1演出データの実行の指示を受けて、第1演出データの実行を開始し、第2演出データの実行の指示を受けて、第2演出データの実行を開始する。しかしながら、演出実行手段において、第2演出データの実行の指示を受けてから第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qC1によれば、第2演出データの実行の指示がなされるタイミングは、第1演出データが実行されている途中であることから、当該第1演出データには未実行の部分が残り、遅延期間において、当該未実行の部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qC1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qC2]
特徴qC1に記載の遊技機であって、
前記第1演出データと前記第2演出データとは、共通する演出が記録された部分をそれぞれ備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qC2によれば、共通する演出が記録された部分、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qC3]
特徴qC1または特徴qC2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qC3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが第1演出データに切り替わって実行される。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qC4]
特徴qC1または特徴qC2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qC4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データにおける前記遅延期間で実行された部分に連続する部分(以下、連続部分とも呼ぶ)が特定の実行手段において続けて実行されることから、連続部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qD群>
特徴qD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qD1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データA2)を記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出データを用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記演出データが実行されている途中で(図62における時刻t3)、前記演出手段に対して、前記演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qD1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、演出データの実行の指示(以下、1回目の指示とも呼ぶ)が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段において演出データが実行されている途中で、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、演出データの実行の指示(以下、2回目の指示とも呼ぶ)が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、1回目の指示を受けて、演出データ(以下、1回目の演出データとも呼ぶ)の実行を開始し、2回目の指示を受けて、1回目に実行した演出データと同じ演出データ(以下、2回目の演出データとも呼ぶ)の実行を開始する。しかしながら、演出実行手段において、2回目の演出データの実行の指示を受けたときから当該2回目の演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qD1によれば、2回目の指示がなされるタイミングは、1回目の演出データが実行されている途中であることから、当該1回目の演出データには未実行の部分が残り、遅延期間において、当該未実行の部分の演出が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qD1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qD2]
特徴qD1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qD2によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、2回目の演出データが1回目の演出データに切り替わって実行される。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qD3]
特徴qD1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qD3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の演出手段とは相違する演出手段で、2回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、1回目の演出データにおける前記遅延期間で実行された部分に連続する部分(以下、連続部分とも呼ぶ)が特定の演出手段において続けて実行されることから、連続部分の演出が実行されている期間は、特定の演出手段と相違する演出手段において2回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、1回目の演出データの演出と2回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qE群>
特徴qE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qE1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記第1演出データは、第1部分(楽曲A第1データ_主要部A12)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第1データ_余韻部A13)と、を少なくとも備え、
前記演出実行手段は、
前記第1演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記第1演出データの実行位置が前記第1部分の終端以降から前記第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで(図62における時刻t2+Δt)、前記第2演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qE1によれば、演出実行手段に備えられる第1演出データ実行手段によって、第1演出データの実行が開始され、第1演出データの実行位置が第1部分の終端以降から第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで、演出実行手段に備えられる第2演出データ実行手段によって、第2演出データの実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指示を受けて第2演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから第2演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qE1によれば、第1演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備え、演出実行手段において、第1演出データの実行位置が第1部分の終端以降から第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで第2演出データの実行を開始することから、遅延期間において、第1演出データの第2部分が実行されることになる。ここで、比較例として、第1演出データが、第2部分を備えずに第1部分の終端が第1演出データの終端と一致する構成である場合を考えてみる。比較例によれば、上記遅延期間においては、第1演出データの終端まで既に実行が終わっており、演出の実行が行われずに無演出となってしまう。このため、比較例の構成によれば、第1演出データの実行を終えてから第2演出データを実行開始するまでの間に、演出が途切れることがあった。これに対して、特徴qE1によれば、遅延期間において、第1演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qE1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qE2]
特徴qE1に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qE2によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qE3]
特徴qE2に記載の遊技機であって、
前記第2演出データは、前記第1部分に記録されたデータと同一である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qE3によれば、特定の演出の主要部、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qE4]
特徴qE1から特徴qE3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qE4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが第1演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、第1演出データから第2演出データの演出への切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qE5]
特徴qE1から特徴qE3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qE5によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qF群>
特徴qF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qF1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データA2)を記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出データを用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出データは、第1部分(楽曲A第2データ_主要部A21)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第2データ_余韻部A22)と、を少なくとも備え、
前記演出実行手段は、
前記演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記演出データの実行位置が前記第1部分の終端以降から前記第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで(図62における時刻t3+Δt)、前記演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qF1によれば、演出実行手段に備えられる第1演出データ実行手段によって、演出データ(以下、1回目の演出データとも呼ぶ)の実行が開始され、演出データの実行位置が第1部分の終端以降から第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで、演出実行手段に備えられる第2演出データ実行手段によって、1回目に実行した演出データと同じ演出データ(以下、2回目の演出データとも呼ぶ)の実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指示を受けて2回目の演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから2回目の演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qF1によれば、演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備え、演出実行手段において、1回目の演出データの実行位置が第1部分の終端以降から第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで2回目の演出データの実行が開始されることから、遅延期間において、1回目の演出データの第2部分が実行されることになる。ここで、比較例として、演出データが、第2部分を備えずに第1部分の終端が演出データの終端と一致する構成である場合を考えてみる。比較例によれば、上記遅延期間においては、演出データの終端まで既に実行が終わっており、演出の実行が行われずに無演出となってしまう。このため、比較例の構成によれば、1回目の演出データの実行を終えてから2回目の演出データの実行を開始するまでの間に、演出が途切れることがあった。これに対して、特徴qF1によれば、遅延期間において、1回目の演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qF1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qF2]
特徴qF1に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qF2によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qF3]
特徴qF1または特徴qF2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qF3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、2回目の演出データが1回目の演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qF4]
特徴qF1または特徴qF2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qF4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、2回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、1回目の演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、上記未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において2回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、1回目の演出データの演出と2回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qG>
特徴qG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qG1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記第1演出データを実行している途中で(図62における時刻t2+Δt)、前記第2演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qG1によれば、演出実行手段に備えられる第1演出データ実行手段によって、第1演出データの実行が開始され、第1演出データが実行されている途中で、演出実行手段に備えられる第2演出データ実行手段によって、第2演出データの実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指令を受けて第2演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから第2演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。このため、第1演出データの実行が終了した後に、第2演出データの実行の指令を演出制御手段から受けて第2演出データの実行を開始する構成(以下、比較例の構成と呼ぶ)を考えた場合、比較例の構成によれば、遅延期間において、第1演出データの実行が既に終わっており、演出の実行が行われずに無演出となってしまう課題があった。これに対して、特徴qG1によれば、演出実行手段において、第2演出データの実行が開始されるのは第1演出データが実行されている途中のタイミングであり、第2演出データの実行が開始されるまで、第1演出データの実行が継続して行われている。このため、特徴qG1によれば、上記遅延期間が発生したとしても、当該遅延期間において、第1演出データの実行が継続して行われていることから演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qG1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qG2]
特徴qG1に記載の遊技機であって、
前記第1演出データと前記第2演出データとは、共通する演出が記録された部分をそれぞれ備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qG2によれば、共通する演出が記録された部分、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qG3]
特徴qG1または特徴qG2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qG3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが実行される。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qG4]
特徴qG1または特徴qG2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qG4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の演出手段とは相違する演出手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データにおける前記遅延期間で実行された部分に連続する部分(以下、連続部分とも呼ぶ)が特定の演出手段において続けて実行されることから、連続部分が実行されている期間は、特定の演出手段と相違する演出手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qH群>
特徴qH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qH1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データA2)を記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出データを用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記演出データを実行している途中で(図62における時刻t3+Δt)、前記演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qH1によれば、演出実行手段によって、演出データ(以下、1回目の演出データとも呼ぶ)の実行が開始され、演出データが実行されている途中で、1回目に実行した演出データと同じ演出データ(以下、2回目の演出データとも呼ぶ)の実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指示を受けて2回目の演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから2回目の演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。このため、1回目の演出データの実行が終了した後に、2回目の演出データの実行の指示を演出制御手段から受信して2回目の演出データの実行を開始する構成(以下、比較例の構成と呼ぶ)を考えた場合、比較例の構成によれば、遅延期間において、1回目の演出データの終端まで既に実行が終わっており、演出の実行が行われずに無演出となってしまう課題があった。これに対して、特徴qH1によれば、演出実行手段において、2回目の演出データの実行が開始されるのは1回目の演出データが実行されている途中のタイミングであり、2回目の演出データの実行が開始されるまで、1回目の演出データの実行が継続して行われている。このため、特徴qH1によれば、上記遅延期間が発生したとしても、当該遅延期間において、1回目の演出データの実行が継続して行われていることから演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qH1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qH2]
特徴qH1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qH2によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの実行が継続して行われ、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、2回目の演出データが1回目の演出データに切り替わって実行される。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qH3]
特徴qH1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qH3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、2回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、1回目の演出データにおける未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、上記未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において2回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、1回目の演出データの演出と2回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qI群>
特徴qI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qI1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データ_主要部A12)と第2演出データ(楽曲A第2データ_主要部A21)とを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97+音声データ用ROM98)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記第1演出データに続いて前記第2演出データの実行を、前記演出実行手段に対して指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記演出制御手段から前記第1演出データの実行の指示を受けたことを契機として、前記第1演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記第1演出データの実行が終了したときに、第1演出データに続いて特定演出データ(楽曲A第1データ_余韻部A13)を実行する特定演出データ実行手段と、
前記演出制御手段から前記第2演出データの実行の指示を受けたことを契機として、前記第2演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qI1によれば、演出実行手段に備えられる第1演出データ実行手段によって、演出制御手段から第1演出データの実行の指示を受けたことを契機として、第1演出データの実行が開始され、演出実行手段に備えられる特定演出データ実行手段によって、第1演出データの実行が終了したときに、第1演出データに続いて特定演出データの実行が開始される。そして、演出実行手段に備えられる第2演出データ実行手段によって、演出制御手段から第2演出データの実行の指示を受けたことを契機として、第2演出データの実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指示を受けて第2演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから第2演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qI1によれば、第1演出データの実行が終了したときに、第1演出データに続いて特定演出データが実行されることから、演出制御手段に備えられる第2指示手段が第1演出データの実行が終了したときに第2演出データの実行を指示する構成とした場合に、上記遅延期間において、特定演出データが実行されることになる。ここで、比較例として、演出実行手段が、第1演出データの実行が終了したときに特定演出データの実行を行わない構成を考えてみる。比較例によれば、第1演出データの実行が終了した後に、第2演出データの実行を行った場合に、上記遅延期間においては、演出の実行が行われずに無演出となってしまう。このため、比較例の構成によれば、第1演出データの実行を終えてから第2演出データを実行開始するまでの間に、演出が途切れることがあった。これに対して、特徴qI1によれば、遅延期間において、特定演出データ実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qI1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qI2]
特徴qI1に記載の遊技機であって、
前記特定演出データは、前記第1演出データの終了時の部分によって表される終了時演出から引き続く演出を表す演出データ(楽曲A第1データ_余韻部A13)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qI2によれば、第1演出データの終了時の部分によって表される終了時演出から引き続く演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感をいっそう解消することができる。
[特徴qI3]
特徴qI1または特徴qI2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記特定演出データ実行手段は、
前記特定演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qI3によれば、特定の実行手段で第1演出データが実行され、前述した遅延期間において、前記特定の実行手段で特定演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが実行される。この結果、第1演出データから第2演出データの演出への切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qI4]
特徴qI1または特徴qI2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記特定演出データ実行手段は、
前記特定演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qI4によれば、特定の実行手段で第1演出データが実行され、前述した遅延期間において、前記特定の実行手段で特定演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、特定演出データにおける未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、特定演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qJ群>
特徴qJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qJ1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データ_主要部A21)を用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97+音声データ用ROM98)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記演出を実行させる第1の指示を行う第1指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
前記第1の指示に従って実行される前記演出が終了する場合に、前記演出を実行させる第2の指示を行う第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記演出制御手段から前記第1の指示または前記第2の指示を受けた場合に、前記演出データを実行する演出データ実行手段と、
前記演出データの実行が終了した場合に、前記演出データに続いて特定演出データ(楽曲A第2データ_余韻部A22)を実行する特定演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qJ1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、演出を実行させる第1の指示が演出実行手段に対してなされ、次いで、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、演出を実行させる第2の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段は、第1の指示を受けた場合に、演出データの実行を開始し、当該演出データの実行が終了した場合に、演出データに続いて特定演出データの実行を開始する。そして、演出実行手段は、第2の指示を受けた場合に、演出データの実行を開始し、当該演出データの実行が終了した場合に、演出データに続いて特定演出データの実行を開始する。演出実行手段において、演出の実行の指示を受けたときから演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qJ1によれば、演出データを繰り返し実行する際に、演出データに続いて特定演出データが実行開始されることから、遅延期間において、特定演出データが実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qJ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qJ2]
特徴qJ1に記載の遊技機であって、
前記特定演出データは、前記演出データの終了時の部分によって表される終了時演出から引き続く演出を表す演出データである
ことを特徴とする遊技機。
特徴qJ2によれば、演出データの終了時の部分によって表される終了時演出から引き続く演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感をいっそう解消することができる。
[特徴qJ3]
特徴qJ1または特徴qJ2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qJ3によれば、繰り返される演出データの実行が、同一の特定の実行手段によって行われる。この結果、演出データを容易に繰り返し実行することができる。
[特徴qJ4]
特徴qJ1または特徴qJ2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記演出データ実行手段は、
n回目(nは正の整数)の前記演出データの実行を前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行い、n+1回目の前記演出データの実行を前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記特定演出データ実行手段は、
前記特定演出データの実行を、前記特定の実行手段によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qJ4によれば、特定の実行手段でn回目(nは正の整数)の演出データが実行され、前述した遅延期間において、前記特定の実行手段で特定演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段でn+1回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、特定演出データにおける未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段においてn+1回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、n回目の演出データからn+1回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、特定演出データの演出とn+1回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qK群>
特徴qK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qK1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
特定部分(楽曲A第1データ_主要部A12)と前記特定部分に関連する関連部分(楽曲A第1データ_イントロ部A11)とを備える第1演出データ(楽曲A第1データA1)と、前記特定部分(楽曲A第2データ_主要部A21)を備える第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記第1演出データの実行が終了する場合に、前記第2演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記第2演出データの実行が終了する場合に、前記演出実行手段に対して、前記第2演出データの実行を指示する第3指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qK1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段において前記第1演出データの実行が終了する場合に、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対しなされる。さらに、演出実行手段において前記第2演出データの実行が終了する場合に、演出制御手段に備えられる第3指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対しなされる。演出実行手段では、第1演出データの実行の指示を受けて、第1演出データを実行し、第2演出データの実行の指示を繰り返し受けることによって、第2演出データを繰り返し実行する。これにより、1回の第1演出データの実行と、複数回の第2演出データとの実行とがなされる。この結果、第1演出データと第2演出データとの双方に備えられる特定部分を3回以上、繰り返し実行することができる。例えば、第1演出データの関連部分を楽曲のイントロ部分とし、第1演出データの特定部分を楽曲のメロディー部分とした場合に、特徴qK1によれば、イントロ部分を再生し、続いて、メロディー部分を3回以上、繰り返し再生することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qK2]
特徴qK1に記載の遊技機であって、
前記第1演出データは、さらに、当該第1演出データの最も終端側に位置し、前記特定部分と前記関連部分とのいずれでもない付加部分(楽曲A第1データ_余韻部A13)を備え、
前記第2演出データは、さらに、当該第2演出データの前記特定部分に対して時間軸方向に連続し、前記特定部分ではない付加部分(楽曲A第2データ_余韻部A22)を備え、
前記第2指示手段は、
前記演出実行手段における前記第1演出データの実行位置が前記第1演出データの備える前記付加部分の始端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図62における時刻t2)、前記演出実行手段に対して前記第2演出データの実行を指示する手段を備え、
前記第3指示手段は、
前記演出実行手段における前記第2演出データの実行位置が当該第2演出データの備える前記付加部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図62における時刻t3)、前記演出実行手段に対して前記第2演出データの実行を指示する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qK2によれば、演出実行手段において、1回目に第2演出データの実行の指示を受けてから1回目の第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qK2によれば、第1演出データは、最も終端側に付加部分を備えることから、遅延期間において、第1演出データの付加部分が実行され、演出が途切れることがない。また、n(nは複数)回目に第2演出データの実行の指示を受けてからn回目の第2演出データの実行が開始されるまでの間にも、遅延期間が発生することがある。特徴qK2によれば、第2演出データは、特定部分に対して時間軸方向に連続する付加部分を備えることから、遅延期間において、第2演出データの付加部分が実行され、演出が途切れることがない。これらの結果、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qK2によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qK3]
特徴qK2に記載の遊技機であって、
前記特定部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第1演出データの備える前記付加部分は、前記特定の演出の主要部に付随する演出が記録された部分であり、
前記第2演出データの備える前記付加部分は、前記特定の演出の主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qK3によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。また、特徴qK3によれば、特定の演出の主要部、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
<特徴qL群>
特徴qL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qL1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出制御手段からの制御信号に基づいて演出を実行する手段であって、前記第1演出データと前記第2演出データとを前記演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記第1演出データは、第1部分(楽曲A第1データ_主要部A12)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第1データ_余韻部A13)と、を少なくとも備え、
前記演出実行手段は、
前記第1演出データを実行する第1演出実行手段を備え、
前記第1演出データの実行位置が前記第1部分の終端に到達するタイミングから、当該演出実行手段において前記第2演出データの実行が開始されるまでの期間(遅延期間Δt)が所定時間を上回る場合に、前記第1演出データと前記第2演出データとの双方が実行されない特定状態(無音状態)となり、前記期間が前記所定時間以下となる場合に、前記特定状態を構成することなく前記第2演出データを実行し得る、
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL1によれば、演出実行手段における第1演出データの実行位置が第1部分の終端に到達するタイミングから、演出実行手段において前記第2演出データの実行が開始されるまでの期間が、所定時間を上回る場合に、第1演出データと第2演出データとの双方が実行されない特定状態となり得る。一方、前記期間が前記所定時間以下となる場合に、前記特定状態を構成することなく第2演出データが実行され得る。このため、上記期間が所定時間、例えば、第2部分に対応した時間的な長さを上回るような長時間となる場合に特定状態となり、上記期間が所定時間以下となる場合には、上記特定状態とならない。これによって、第2演出データの実行を開始させるタイミングを調整することによって特定状態の出現を制御することができる。例えば、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)が高い場合に、第2演出データの実行を開始させるタイミングを遅くして、前記期間が前記所定時間を上回る構成とし、大当たりに当選する期待度が高くない場合に、第2演出データの実行を開始させるタイミングを早くして、前記期間が前記所定時間以下となる構成とすることで、遊技者に、特定状態が発生した場合に、大当たりに当選したのではないかという期待感を抱かせることができる。したがって、特徴qL1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qL2]
特徴qL1に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段における前記第1演出データの実行位置が前記第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図62における時刻t2)、前記演出実行手段に対して、前記第2演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qL2によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段における第1演出データの実行位置が第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内において、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段において、第2演出データの実行の指示を受けてから第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qL2によれば、第1演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備えることから、遅延期間において、第1演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qL2によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qL3]
特徴qL2に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL3によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qL4]
特徴qL3に記載の遊技機であって、
前記第2演出データは、前記第1部分に記録されたデータと同一である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL4によれば、特定の演出の主要部、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qL5]
特徴qL2から特徴qL4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL5によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが第1演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qL6]
特徴qL2から特徴qL4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL6によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qM群>
特徴qM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qM1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための第1実行手段(音声チャンネル1)と第2実行手段(音声チャンネル2)とを備え、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1実行手段を用いて前記第1演出データを実行する旨を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記第1演出データが実行されている途中で(図62における時刻t2)、前記演出実行手段に対して、前記第2実行手段を用いて前記第2演出データを実行する旨を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qM1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段において前記第1演出データが実行されている途中で、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、第1演出データの実行の指示を受けて、第1演出データの実行を開始し、第2演出データの実行の指示を受けて、第2演出データの実行を開始することになるが、演出実行手段において、第2演出データの実行の指示を受けてから第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qM1によれば、第2演出データの実行の指示がなされるタイミングは、第1演出データが実行されている途中であることから、当該第1演出データには未実行の部分が残り、遅延期間において、当該未実行の部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qM1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴qM1によれば、前述した遅延期間において、第1実行手段で、第1演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記第1実行手段とは相違する第2実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データにおける前記遅延期間で実行された部分に連続する部分(以下、連続部分とも呼ぶ)が第1実行手段において続けて実行されることから、連続部分が実行されている期間は、第2実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
[特徴qM2]
特徴qM1に記載の遊技機であって、
前記第1演出データと前記第2演出データとは、共通する演出が記録された部分をそれぞれ備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qM2によれば、共通する演出が記録された部分、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
なお、上記各特徴群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、より健全な遊技の提供等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記各特徴群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴群を適用し得る又は各特徴群に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部と、前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した特別情報を記憶する取得情報記憶手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。上記の実施形態、変形例、および特徴群に含まれる技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。