JP2022003179A - 繊維束、繊維基材、及び繊維強化複合材 - Google Patents

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【課題】靭性を強化すること。【解決手段】熱可塑性樹脂からなる靭性強化剤17の少なくとも一部が繊維束13の内部に配置されている。このため、熱硬化性樹脂であるマトリックス樹脂を繊維基材に対してRTM法で含浸させる際に、靭性強化剤17がマトリックス樹脂によって流れてしまうことが抑制される。その結果、繊維強化複合材の靭性が強化される。【選択図】図4

Description

本発明は、繊維束、繊維基材、及び繊維強化複合材に関する。
軽量、高強度の材料として複数の強化繊維により形成される繊維強化複合材が使用されている。繊維強化複合材の製造方法には、例えば、RTM(Resin Transfer Molding)法が採用されている。RTM法は、成形サイクルが短く、生産性が高い。RTM法では、成形型内に配置された繊維基材に対してマトリックス樹脂を含浸させる。マトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂が用いられるが、熱硬化性樹脂は、熱可塑性樹脂に比べて靭性が低い。そこで、例えば特許文献1に開示されている繊維強化複合材は、繊維基材の表面に熱可塑性樹脂を付着させることで、靭性を強化している。
特開2012−107160号公報
ところで、特許文献1では、繊維基材の表面に熱可塑性樹脂を付着させた後に、成形型内に繊維基材を配置して、繊維基材に対してマトリックス樹脂を含浸させる。このため、繊維基材にマトリックス樹脂を含浸させる際に、繊維基材の表面に付着されている熱可塑性樹脂がマトリックス樹脂によって流されてしまう場合があり、繊維強化複合材の靭性を強化することができない虞がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、靭性を強化することができる繊維束、繊維基材、及び繊維強化複合材を提供することにある。
上記課題を解決する繊維束は、複数の強化繊維を有するとともに繊維基材を構成し、熱硬化性樹脂であるマトリックス樹脂を前記繊維基材に対してRTM法で含浸させることにより繊維強化複合材を製造するために用いられる繊維束であって、熱可塑性樹脂からなる靭性強化剤を有し、前記靭性強化剤の少なくとも一部が内部に配置されている。
ここで、繊維束の内部とは、複数の強化繊維のうち、繊維束の最外周に配置される複数の強化繊維により形成される繊維束の表面よりも繊維束の内側の部分である。これによれば、熱可塑性樹脂からなる靭性強化剤の少なくとも一部が繊維束の内部に配置されているため、熱硬化性樹脂であるマトリックス樹脂を繊維基材に対してRTM法で含浸させる際に、靭性強化剤がマトリックス樹脂によって流れてしまうことを抑制することができる。その結果、繊維強化複合材の靭性を強化することができる。
上記繊維束において、熱可塑性樹脂からなるカバーリング糸が螺旋状に巻き付けられた無撚糸であるとよい。
これによれば、繊維束が無撚糸である場合に必要となるカバーリング糸が熱可塑性樹脂からなるため、繊維束の靭性を強化することができる。その結果として、繊維強化複合材の靭性をさらに強化することができる。
上記課題を解決する繊維基材は、請求項1又は請求項2に記載の繊維束を有する。
これによれば、繊維基材は、熱可塑性樹脂からなる靭性強化剤の少なくとも一部が内部に配置されている繊維束を有するため、繊維強化複合材を製造するために、熱硬化性樹脂であるマトリックス樹脂を繊維基材に対してRTM法で含浸させる際に、靭性強化剤がマトリックス樹脂によって流れてしまうことを抑制することができる。その結果、繊維強化複合材の靭性を強化することができる。
上記課題を解決する繊維強化複合材は、請求項3に記載の繊維基材に対して熱硬化性樹脂であるマトリックス樹脂をRTM法で含浸させることにより製造される。
これによれば、繊維強化複合材は、熱可塑性樹脂からなる靭性強化剤の少なくとも一部が内部に配置されている繊維束により構成されている繊維基材に対して熱硬化性樹脂であるマトリックス樹脂をRTM法で含浸させることにより製造されている。したがって、繊維強化複合材を製造するために、熱硬化性樹脂であるマトリックス樹脂を繊維基材に対してRTM法で含浸させる際に、靭性強化剤がマトリックス樹脂によって流れてしまうことを抑制することができる。その結果、繊維強化複合材の靭性を強化することができる。
この発明によれば、靭性を強化することができる。
実施形態における繊維強化複合材を模式的に示す斜視図。 繊維基材を模式的に示す断面図。 繊維層を模式的に示す平面図。 繊維束にカバーリング糸が螺旋状に巻き付けられている状態を模式的に示す斜視図。 繊維束の一部を拡大して示す断面図。 繊維束の一部を拡大して示す断面図。 図6における7−7線断面図。
以下、繊維束、繊維基材、及び繊維強化複合材を具体化した一実施形態を図1〜図7にしたがって説明する。
図1及び図2に示すように、繊維強化複合材10は、繊維基材11に対して熱硬化性樹脂であるマトリックス樹脂Maを含浸させることにより構成されている。繊維強化複合材10は、RTM法で製造されている。RTM法では、成形型内に配置された繊維基材11に対してマトリックス樹脂Maを含浸させる。したがって、本実施形態の繊維強化複合材10は、熱硬化性樹脂であるマトリックス樹脂Maを繊維基材11に対してRTM法で含浸させることにより製造されている。繊維基材11は、複数の繊維層12を有している。繊維基材11は、複数の繊維層12が積層されることにより形成されている。
図3に示すように、各繊維層12は、複数の繊維束13によって形成されている。したがって、繊維基材11は、繊維束13を有している。繊維束13は、繊維基材11を構成し、繊維強化複合材10を製造するために用いられる。本実施形態においては、繊維層12として平織物が採用されている。繊維束13は、複数の経糸14と、複数の緯糸15と、を含む。各経糸14は、第1方向Xに延びている。各緯糸15は、第1方向Xに対して直交する方向である第2方向Yに延びている。繊維層12は、複数の経糸14と、複数の緯糸15とによって平織で製織されている。複数の経糸14は、互いに平行に第2方向Yに配列されている。複数の緯糸15は、互いに平行に第1方向Xに配列されている。
図4、図5、図6、及び図7に示すように、繊維束13は、複数の強化繊維16を有している。複数の強化繊維16は、非連続繊維である。複数の強化繊維16は、炭素繊維である。また、繊維束13は、熱可塑性樹脂からなる靭性強化剤17を複数有している。靭性強化剤17は粒子状である。靭性強化剤17の径は、強化繊維16の繊維長よりも小さい。繊維束13には、複数の靭性強化剤17が内部に配置されている。ここで、「繊維束13の内部」とは、複数の強化繊維16のうち、繊維束13の最外周に配置される複数の強化繊維16により形成される繊維束13の表面13aよりも繊維束13の内側の部分である。繊維束13の繊維束13には、複数の靭性強化剤17が埋設されている。また、繊維束13の表面13aには、複数の靭性強化剤17の一部が露出している。よって、複数の靭性強化剤17のうち、一部が繊維束13の表面13aに露出している靭性強化剤17は、その他の部分が繊維束13の内部に配置されている。したがって、各靭性強化剤17は、少なくとも一部が繊維束13の内部に配置されている。
繊維束13は、無撚糸である。繊維束13には、熱可塑性樹脂からなるカバーリング糸18が螺旋状に巻き付けられている。したがって、本実施形態の繊維束13は、熱可塑性樹脂からなるカバーリング糸18が螺旋状に巻き付けられた無撚糸である。カバーリング糸18は、繊維束13の形状を保持する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
熱可塑性樹脂からなる靭性強化剤17の少なくとも一部が繊維束13の内部に配置されているため、繊維強化複合材10において、例えば、複数の繊維層12の層間にクラックが生じたとしても、靭性強化剤17によってクラックの進展が抑えられる。したがって、繊維強化複合材10の靭性が強化されている。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)熱可塑性樹脂からなる靭性強化剤17の少なくとも一部が繊維束13の内部に配置されているため、熱硬化性樹脂であるマトリックス樹脂Maを繊維基材11に対してRTM法で含浸させる際に、靭性強化剤17がマトリックス樹脂Maによって流れてしまうことを抑制することができる。その結果、繊維強化複合材10の靭性を強化することができる。
(2)繊維束13は、熱可塑性樹脂からなるカバーリング糸18が螺旋状に巻き付けられた無撚糸である。これによれば、繊維束13が無撚糸である場合に必要となるカバーリング糸18が熱可塑性樹脂からなるため、繊維束13の靭性を強化することができる。その結果として、繊維強化複合材10の靭性をさらに強化することができる。
(3)例えば、繊維強化複合材10の靭性を強化する方法として、マトリックス樹脂Maに靭性を強化する添加剤を添加する方法が考えられる。しかし、マトリックス樹脂Maに添加剤を添加すると、マトリックス樹脂Maの粘度が高くなってしまうため、マトリックス樹脂Maを繊維基材11に対してRTM法で含浸させる際に、繊維基材11に対するマトリックス樹脂Maの含浸性が劣化してしまう。そこで、本実施形態では、熱可塑性樹脂からなる靭性強化剤17の少なくとも一部を繊維束13の内部に配置することにより、繊維強化複合材10の靭性を強化した。これによれば、マトリックス樹脂Maを繊維基材11に対してRTM法で含浸させる際に、繊維基材11に対するマトリックス樹脂Maの含浸性が劣化してしまうことが無いため、生産性を損なわずに、繊維強化複合材10の靭性を強化することができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○ 実施形態において、靭性強化剤17は、粒子状であったが、例えば、短繊維状であってもよい。この場合、靭性強化剤17の繊維長が強化繊維16の繊維長よりも小さくてもよいし、靭性強化剤17の繊維長が強化繊維16の繊維長よりも長くてもよい。要は、靭性強化剤17の少なくとも一部を繊維束13の内部に配置することにより繊維強化複合材10の靭性を強化できればよく、靭性強化剤17の形状は特に限定されるものではない。
○ 実施形態において、繊維束13は、繊維束13の表面13aに靭性強化剤17の一部が露出していない構成であってもよく、全ての靭性強化剤17が繊維束13に埋設されていてもよい。要は、靭性強化剤17は、少なくとも一部が繊維束13の内部に配置されていればよい。
○ 実施形態において、強化繊維16は、非連続繊維であったが、連続繊維であってもよい。
○ 実施形態において、強化繊維16は、炭素繊維であったが、例えば、ガラス繊維であってもよい。
○ 実施形態において、繊維束13は、無撚糸であったが、撚糸であってもよい。繊維束13が撚糸である場合、カバーリング糸18はなくてもよい。
○ 実施形態において、繊維基材11は、複数の平織物からなる繊維層12が積層されて形成される構成であったが、例えば、組紐や編物からなる繊維層が積層されて形成される構成であってもよい。
○ 実施形態において、靭性強化剤17は、繊維基材11を構成する全ての繊維束13に配置されている構成であったが、靭性を強化する部位にのみ靭性強化剤17を配置してもよい。例えば、各繊維層12において、繊維束13の配列角度の異なる繊維束13同士が重なる部分は、繊維強化複合材10においてクラックが生じやすい部分であるため、繊維束13において、このような部分にのみ靭性強化剤17の少なくとも一部を内部に配置してもよい。
10…繊維強化複合材、11…繊維基材、13…繊維束、16…強化繊維、17…靭性強化剤、18…カバーリング糸、Ma…マトリックス樹脂。

Claims (4)

  1. 複数の強化繊維を有するとともに繊維基材を構成し、熱硬化性樹脂であるマトリックス樹脂を前記繊維基材に対してRTM法で含浸させることにより繊維強化複合材を製造するために用いられる繊維束であって、
    熱可塑性樹脂からなる靭性強化剤を有し、
    前記靭性強化剤の少なくとも一部が内部に配置されている繊維束。
  2. 熱可塑性樹脂からなるカバーリング糸が螺旋状に巻き付けられた無撚糸である請求項1に記載の繊維束。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の繊維束を有する繊維基材。
  4. 請求項3に記載の繊維基材に対して熱硬化性樹脂であるマトリックス樹脂をRTM法で含浸させることにより製造される繊維強化複合材。
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